JP7449324B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
また、これらの遊技機では、遊技者の興趣を高めるべく、大当たりの抽選の結果や役抽選の結果に関する示唆を行う特定の演出が実行されるようになっているのが一般的である。
さらに近年では、上述のような遊技機として、大量の遊技球(遊技メダル)を獲得することで遊技の射幸性が高くなり過ぎるような事態を防止すべく、払い出された遊技球(遊技メダル)の数と遊技に用いられた遊技球(遊技メダル)の数との差数である差球が特定数に到達すると、遊技を停止するようなものが考案されている(特許文献1参照)。
(1)本発明は、音の出力により所定の示唆を実行可能な示唆手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、所定の条件が成立することに基づき、所定量の遊技価値を付与する付与手段と、前記示唆手段により出力される音の音量を制御可能な制御手段と、を備え、前記遊技制御手段は、所定の算出開始時点からの前記付与手段による付与に係る遊技価値の量、及び遊技に用いられた遊技価値の量の差である差分量が特定量に到達したことに基づき、遊技の進行が不可となる遊技不可状態を設定可能であり、前記示唆手段により出力される音の音量の設定値として、複数段階のいずれかを設定可能であるとともに、設定された設定値に基づく音量の音の出力により所定の示唆を実行可能であり、前記操作手段により所定の操作を行うことで、複数段階の設定値のいずれを設定可能な遊技機であって、前記示唆手段は、前記算出開始時点から前記差分量が前記特定量に到達するまでの間における特定時点において、当該特定時点に到達した旨を示す示唆音を出力する特定示唆を実行可能であり、前記特定示唆の実行中に前記所定の操作が行われると、当該所定の操作による設定値に基づく音量で前記示唆音の出力が実行され、前記示唆手段は、エラーの発生に基づき、当該エラーの発生を示唆するエラー音を出力可能であり、前記制御手段は、前記示唆音の出力中に前記エラーが発生すると、当該示唆音よりも前記エラー音の方が聴認し易くなるように音量の変更を実行可能であることを特徴とすることを特徴とする。
以上より、本発明に係る遊技機には、所定の条件の成立に基づき、対応する量の遊技球や遊技メダル等の遊技媒体の実際の払い出しを行う(物理的な遊技媒体の払い出しを実行する)ことで遊技価値を付与する遊技機の他、遊技媒体と同等の価値を有し遊技媒体の数に相当する値が記憶される数値データを備え、所定の条件の成立に基づき、遊技媒体の払い出しを行う代わりに、所定の条件の成立に基づき、対応する量を上述の数値データに加算することで遊技価値を付与する遊技機が含まれる。
また、所定の条件とは、遊技機がパチンコ機であった場合には、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた入賞口(始動入賞口、大入賞口等)へ入球したこと等が挙げられる。また、遊技機がスロットマシンであった場合には、役抽選により小役に当選し、すべての回転リールが停止したときに当選した小役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されること等が挙げられる。
また、示唆手段とは、音の出力が可能な音出力手段(スピーカ等)や、所定の表示が可能な表示手段(液晶表示装置等)が挙げられる。また、示唆手段の作動に関する設定値とは、示唆手段が音出力手段であった場合には、音量に関する設定値等が挙げられ、示唆手段が表示手段であった場合には、光量に関する設定値等が挙げられる。
本発明に係る遊技機によれば、遊技不可状態の設定中である旨の遊技不可状態示唆は重要性の高いものであるところ、遊技不可状態示唆の実行中に所定の操作が行われても、予め定められた特定の設定値に基づいて遊技不可状態示唆が行われるため、遊技の停止に関する示唆について、示唆の重要性を考慮した制御を実行することができる。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
また、図1に示すように、前扉3の外周には、種々の色や発光パターンで発光することにより演出を行う前扉演出ランプDLが設けられており、前扉3の外周における左上部には、種々の色で発光することで、所定の発生条件の成立により生じる種々の状態を報知する状態報知ランプELが設けられている。前扉演出ランプDL及び状態報知ランプELはいずれも、複数色の発光が可能なLEDにより構成されている。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は3個、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は1個となっている。
そして、常態においては、開閉扉18bが閉位置に位置し(すなわち、開閉扉18bが閉じられ)大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、開閉扉18bが開位置に位置し(すなわち、開閉扉18bが開き)大入賞口18が開放されるとともに、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
また、当該大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
そして、アウト口19に受け入れられた遊技球、及び、上述した各入賞口(一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18)は全て、アウト通路(特に図示しておらず)を経て、遊技盤11の背面側に導かれ回収される。
表示部21aにおいては、背景画像が表示されるほか、特別図柄の変動表示に伴って実行される変動演出が行われる。この変動演出では、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により、大当たりの抽選の結果が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。
また、特別遊技中は、表示部21aにおいて、特別遊技の開始時に実行されるオープニング演出、後述するラウンド遊技中に実行されるラウンド遊技演出、全てのラウンド遊技が終了した後(特別遊技の終了時)に実行されるエンディング演出(以下、オープニング演出、ラウンド遊技演出、エンディング演出をまとめて特別遊技中演出ともいう)が行われる。オープニング演出ではオープニング画像が表示され、ラウンド遊技演出ではラウンド遊技画像が表示され、エンディング演出ではエンディング画像が表示されるようになっている。
なお、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
右打ち報知ランプRLは、特に図示していないが、演出表示装置21の右側に設けられており、点灯及び消灯が可能なLEDにより構成されている。
本形態の役物演出装置YSは、図2に示すように円板形状の構造物となっており、駆動モータM(特に図示しておらず)により、遊技領域12の中央上部に対応する初期位置から、遊技領域12のほぼ中央に対応する可動位置までの範囲内で上下に変位(移動)可能となっている。また、役物演出装置YSは、可動位置において、回転モータRM(特に図示しておらず)により、時計回り又は反時計回りに回転可能となっている。役物演出装置YSは、常態においては初期位置に停留しており、種々のタイミング(たとえば、後述するリーチ発展演出の実行中等)で可動位置まで変位し、この可動位置において、時計回り又は反時計回りに回転(所定の態様で作動)する役物回転演出が行われるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の初期位置は演出表示装置21の上端よりも上方の位置となっており、上述の可動位置は演出表示装置21のほぼ中央の位置となっている。すなわち、役物演出装置YSは、常態において停留する初期位置では演出表示装置21と重ならないようになっているものの、可動位置では演出表示装置21と所定の間隙を挟み、その前面において重なるようになっている。これにより、常態においては、演出表示装置21で実行される変動演出が役物演出装置YSによって妨げられるのを防止し、当該変動演出の視認性を確保することができる。一方、役物回転演出は、役物演出装置YSが可動位置まで変位して行われるため、当該役物回転演出に対し遊技者を注目させることができる。
なお、役物演出装置YSにより実行される演出としては、役物回転演出に限定されるものではない。たとえば、役物演出装置YSにLED等のランプを設け、このランプが所定の態様で点灯するような演出を実行できるようにしてもよい。
なお、操作ボタン9bには専用のランプ(たとえば、複数色の発光が可能なLED)を設け、所定のタイミングにおいて所定の態様により点灯させることで、演出効果を向上させるようにしてもよい。
なお、音声出力装置10の音量の変更は、十字キー25の押下操作により行うのではなく、上述の演出操作装置9の操作により行うことができるように設定してもよい。また、遊技者がタッチ操作可能なタッチパネルを設け、このタッチパネル上に音声出力装置10の音量の変更を行うためのボタン部を表示し、当該ボタン部のタッチ操作により音声出力装置10の音量の変更を行うことができるように設定してもよい。
電源スイッチ650はオン又はオフに切り替えることが可能となっており、電源スイッチ650がオンになると電源基板600から各基板に電源が供給され、電源スイッチ650がオフになると電源基板600から各基板への電源の供給が停止する。
なお、本明細書においては、電源スイッチ650がオンになり電源が供給されることを「電源がオン」になるともいい、電源スイッチ650がオフになり電源の供給が停止することを「電源がオフ」になるともいうものとする。
次に、パチンコ機Pの作動を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は、図6に示すように、主制御基板100、発射払出制御基板200、副制御基板300、遊技球貸出制御基板400及び電源基板600により構成されている。
また、図6に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。また、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の信号(情報)をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に送信するための外部情報端子基板500が接続されている。また、各基板には電源基板600が接続されている。
主制御基板100は、上述の如く、設定値やパチンコ機Pの制御状態等を記憶するとともに、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものである。具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技、及び上述の特別遊技等を制御する。
なお、設定値は6段階ではなく、2段階~5段階としてもよいし、1つの設定値のみ設けてもよい。
そして、パチンコ機Pの制御状態が設定変更状態であるときに、所定の操作を行うことで、設定されている設定値を変更できる(切り替えることができる)ようになっている。
設定値の記憶や変更、電源がオンとなったときに設定される制御状態等については、後程詳述する。
メインCPU101は、後述する各種センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムやテーブルを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板(副制御基板300等)へのコマンド送信等の処理を行う。
第1領域には、設定値、及び滞在中の制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)を示す遊技機状態フラグが記憶される。また、第2領域には、電源がオフとなる時点で算定されるメインRAM103のチェックサム、及び電源がオフとなる時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理に異常があったかどうかを判定するためのバックアップフラグが記憶される。また、第3領域には、パチンコ機Pに発生したエラーの情報等が記憶される。
また、第4領域には、遊技の進行に係る各種データ(後述する変動中の特別図柄の情報、遊技球の発射位置(遊技球を打ち出す遊技領域12)、第1特図保留数、第2特図保留数、確変回数、時短回数、特図遊技の進行状況を示す実行フェーズデータ、普図保留数、普図遊技の進行状況を示す普図実行フェーズデータ、特別図柄の非変動中である旨の情報等)が記憶されるようになっている。なお、第4領域に記憶されるデータはこれらに限定されるものではなく、たとえば、特別遊技が終了してからの変動回数が特定回数に至ると特殊な変動パターンが決定されるように設定されたパチンコ機Pにおいては、上述の特定回数の情報等が記憶されるようにしてもよい。
そして、この使用外領域においては、上述の発射球数や賞球数等のデータに基づいて、出玉率、特別電動役物比率、役物比率等の遊技に関する情報が算出されるようになっている。
ここで、出玉率は、発射球数に対する総賞球数の割合であり、総賞球数/発射球数により算出される値である。また、特別電動役物比率は、総賞球数に対する特別電動役物総賞球の割合であり、特別電動役物総賞球数/総賞球数により算出される値である。また、役物比率は、総賞球数に対する役物総賞球数の割合であり、役物総賞球数/総賞球数により算出される値である。
また、本明細書においては、上述の使用外領域に記憶される発射球数や払い出された賞球数等のデータを「遊技性能データ」ともいい、また、上述の出玉率等の遊技に関する情報を「遊技性能表示情報」ともいう。
差球作動停止制御については、後程、詳述する。
具体的には、設定確認状態中や設定変更状態中においては、メインRAM103の使用領域(第1領域)に記憶されている設定値が表示される。また、遊技可能状態中においては、メインRAM103の使用外領域に記憶されている遊技性能表示情報が表示される。また、遊技停止状態中やパチンコ機Pにエラーが発生した場合には、その旨を示すコードが表示される。
なお、メイン情報表示装置105は、7セグメント表示器により構成するのではなく、液晶表示器やドットマトリクス表示器等により構成してもよい。また、メイン情報表示装置105は、メインIC104から受信したデータを独自に処理する装置が内蔵されていなければ他の装置を内蔵してもよく、たとえば、メイン情報表示装置105の作動をコントロールするためのドライバ回路等を内蔵してもよい。
また、設定スイッチ108は、電源がオンとなった時点で、制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)を設定するために参照されるものである。この設定スイッチ108には、鍵穴を備えた操作部(特に図示しておらず)が設けられており、この鍵穴に所定の鍵を差し込んだ状態で回転操作が可能に形成されている。常態においては、設定スイッチ108はオフになっているが、回転操作が行われると、設定スイッチ108がオンになる。
また、RAMクリアスイッチ109は、メインRAM103に記憶されている各種データのクリア及び設定値の変更に用いられるものである。このRAMクリアスイッチ109には、押下操作が可能な押下ボタン109a(図5参照)が設けられており、この押下ボタン109aが押下操作されていないときは、RAMクリアスイッチ109はオフになっているが、押下ボタン109aが押下操作されると、RAMクリアスイッチ109がオンになる。
そして、設定変更状態中に押下ボタン109aを操作する(RAMクリアスイッチ109がオンになる)ことで、設定値を変更する(切り替える)ことができるようになっている。上述の如く、設定値はメインRAM103の使用領域に記憶されるようになっており、設定値が変更される場合には、このメインRAM103の使用領域に記憶されている設定値が変更されることとなる。
なお、主制御基板100の表面に設けられる装置や電子部品は、上述のものに限定されるものではなく、たとえば、メイン情報表示装置105への各種情報の表示の実行や表示内容の切り換えを行うためのスイッチ等を設けてもよい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、メインRAM103に記憶されているデータのクリア及び設定値の変更はいずれも、RAMクリアスイッチ109を操作することで行われるようになっているが、これに限定されるものではない。たとえば、RAMクリアスイッチ109とは別個独立の設定変更スイッチを設け、RAMクリアスイッチ109はメインRAM103に記憶されているデータのクリアに用いるように設定し、設定変更スイッチは設定値の変更に用いるように設定してもよい。
そして、これらの各検出センサから出力される検出信号や各スイッチのオン又はオフを示す信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
また、電波検出センサ71aは、電波を検出するとオンとなり電波検出信号を主制御基板100に出力し、電波の検出中は、電波検出信号が連続して出力される。そして、電波検出センサ71aは、電波を検出しなくなるとオフとなり主制御基板100への電波検出信号の出力を停止する。また、主制御基板100では、電波検出センサ71aから電波検出信号が入力されると主制御電波エラーが発生したものと判定する。
また、振動検出センサ72は、パチンコ機Pが振動していることを検出するとオンとなり振動検出信号を主制御基板100に出力し、振動の検出中は、振動検出信号が連続して出力される。そして、振動検出センサ72は、パチンコ機Pの振動を検出しなくなるとオフとなり主制御基板100への振動検出信号の出力を停止する。また、主制御基板100では、振動検出センサ72から振動検出信号が入力されると主制御振動エラーが発生したものと判定する。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16、大入賞口18の開閉制御が行われ、また、各表示装置の表示制御が行われるようになっている。
発射払出制御基板200は、主に、各種入賞口への遊技球の入球に基づく賞球や遊技者の所定の操作に基づいて貸し出される遊技球の払い出し、及び、遊技球の発射を制御するものである。
発射払出制御基板200は、図6に示すように、払出CPU201、払出ROM202及び払出RAM203を備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
また、回転操作信号が発射払出制御基板200に入力されている場合であっても、発射停止スイッチ5cからの制御信号(以下、発射停止制御信号ともいう)が発射払出制御基板200に入力されると、球送りソレノイド60及び発射モータ61の通電を止めて遊技球の発射を停止させる制御が行われる。
なお、パチンコ機Pの制御状態が遊技停止状態のときに、又は、パチンコ機Pの制御状態が遊技可能状態であって、かつ差球作動停止制御に関する状態が発動状態となっているときに、回転操作信号が発射払出制御基板200に入力されても、球送りソレノイド60及び発射モータ61は通電されず、遊技球を発射させる制御は行われない。
また、パチンコ機Pの制御状態が遊技停止状態であるとき、又は、パチンコ機Pの制御状態が遊技可能状態であるときには差球作動停止制御に関する状態にかかわらず(すなわち、差球作動停止制御に関する状態が発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態又は発動状態のいずれであっても)、発射払出制御基板200は、回転操作信号が入力されると、ハンドル操作コマンドを主制御基板100に送信し、回転操作信号の入力が停止すると、主制御基板100へのハンドル操作コマンドの送信を停止する。すなわち、回転信号信号が入力されている間(遊技者が操作ハンドル5に触れて回転操作を行っている間)は、ハンドル操作コマンドが主制御基板100に連続して送信される。
そして、主制御基板100から送信される賞球指定コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この賞球指定コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
なお、遊技球(賞球)の払い出しに関する信号は、払出賞球信号に限定されるものではない。たとえば、遊技球の実際に払い出されたことに基づく信号ではなく、主制御基板100から賞球指定コマンドを受信したことに基づく受信賞球信号を外部情報端子基板500に送信するようにしてもよい。これにより、パチンコ機Pの外部の装置においても、受信した賞球指定コマンドに基づいて払い出される予定の遊技球の数を把握できるようにしてもよい。
これに対して、本体枠開放検出センサ2aは、本体枠2が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり、本体枠開放検出信号の出力を停止する。発射払出制御基板200は、本体枠開放検出信号の入力が止まると、本体枠2が閉じられたと判断し、主制御基板100への本体枠開放コマンドの送信を停止する。
これに対して、前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり、扉開放検出信号の出力を停止する。発射払出制御基板200は、扉開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、主制御基板100への扉開放コマンドの送信を停止する。
受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出するとオンとなり、受皿検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、貯留された遊技球が上述の所定位置に達している間は、受皿検出信号が連続して出力される。そして、発射払出制御基板200は、受皿検出信号が入力されると、受皿満タンコマンドを主制御基板100に送信する。
これに対して、受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出しなくなるとオフとなり発射払出制御基板200への受皿検出信号の出力を停止する。そして、発射払出制御基板200は、受皿検出信号の入力が止まると、受皿7の満タン状態が解除されたと判断し、主制御基板100への受皿満タンコマンドの送信を停止する。
また、アウト口電波検出センサ71bは、電波を検出するとオンとなり、電波検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、電波を検出している間は、電波検出信号が連続して出力される。これに対して、アウト口電波検出センサ71bは、電波を検出しなくなるとオフとなり、発射払出制御基板200への電波検出信号の出力を停止する。
また、払出電波検出センサは、電波を検出するとオンとなり、電波検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、電波を検出している間は、電波検出信号が連続して出力される。これに対して、払出電波検出センサは、電波を検出しなくなるとオフとなり、発射払出制御基板200への電波検出信号の出力を停止する。
なお、これらの機器は、遊技球貸出制御基板400を介して発射払出制御基板200と接続するのではなく、発射払出制御基板200に直接接続するようにしてもよい。
上述の検出信号を受信すると、遊技球貸出装置Rは、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理を行い、発射払出制御基板200に減算した価値情報に対応する個数(たとえば、125個)の遊技球を貸球として払い出すための貸球払出コマンドを送信するとともに、発射払出制御基板200及び遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35に減算した価値情報に対応する減算コマンドを送信する。
そして、貸球払出コマンドを受信すると、発射払出制御基板200においては、減算された価値情報に対応する個数(たとえば、125個)の遊技球を払い出す制御が行われる。また、減算コマンドを受信すると、価値情報表示装置35においては、減算後の価値情報への更新表示が行われる。
そして、発射払出制御基板200では、当該発射払出制御基板200に接続されている上述のスイッチの作動状況、発射払出制御基板200に接続されている上述のセンサから発射払出制御基板200に出力される各種信号等に基づいて、払出関連エラーのうち、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、払出電波エラー、払出モータエラー、の発生の判定(発生の検出)が行われるようになっている。
なお、本明細書において、エラーの発生の判定とは、スイッチの作動状況、各種センサ(たとえば、払出電波検出センサ、本体枠開放検出センサ2a等)による検出に基づいて具体的にエラーの発生を判定することのみならず、スイッチの作動状況の検出や各種センサによる検出が行われたことも意味するものである。
ここで、上述の如く、本体枠2の開放を検出する本体枠開放検出センサ2a、及び、前扉3の開放を検出する前扉開放検出センサ3aはいずれも、発射払出制御基板200に接続されているが、扉開放エラーの発生の判定は、発射払出制御基板200ではなく、主制御基板100で行われるようになっている。
具体的には、発射払出制御基板200に本体枠開放検出信号が入力されることにより発射払出制御基板200から送信される本体枠開放コマンド、又は、発射払出制御基板200に前扉開放検出信号が入力されることにより発射払出制御基板200から送信される前扉開放コマンドの少なくともいずれか一方を受信すると、主制御基板100において、扉開放エラーが発生したものと判定する。
そして、扉開放エラーが発生したものと判定した場合、主制御基板100は、遊技球の払い出し動作の制御を停止するための払出停止コマンドを発射払出制御基板200に送信する。これにより、扉開放エラーの発生中において、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御が行われる。
そして、主制御基板100において、扉開放エラーを除く払出関連エラーの発生が把握された場合や、扉開放エラー又は主制御関連エラーが発生したものと判定された場合には、メインCPU101は、発生したエラーを示すエラー示唆コマンドを副制御基板300に送信する。これにより、副制御基板300においても各種エラーの発生を把握することができるとともに、発生したエラーに対応するエラー示唆画像を演出表示装置21に表示したり、発生したエラーに対応する態様で各種ランプ(盤面演出ランプGL、前扉演出ランプDL、状態報知ランプEL)を点灯させたり、発生したエラーに対応するエラー示唆音声を音声出力装置10から出力させたりすることで、発生したエラーが示唆されるようになっている。
また、エラーの発生原因が消滅し発生していたエラーが解除されると、エラーの判定に用いられるコマンドを受信しなくなる等により、主制御基板100において、発生していたエラーの解除の把握又は判定がなされる。そして、発生していたエラーの解除が把握された場合や、発生していたエラーが解除されたものと判定した場合には、メインCPU101は、エラーの解除を示すエラー解除コマンドを副制御基板300に送信する。これにより、副制御基板300においても、発生していたエラーの解除を把握できるとともに、発生していたエラーの示唆を終了することができるようになっている。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図6に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、音声制御基板において、副制御基板300からのコマンド(各種演出や各種示唆の実行に係るコマンド等)が受信されると、デコーダが、受信したコマンドに対応するサウンドデータをサウンドROMから読み出し復号化(デコード)する。このデコーダは、音声等を出力するためのチャンネルを所定数(本形態では40個)備えており、所定数の種類の音声等をそれぞれ独立して同時に出力することができるようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、各種演出や各種示唆において出力される音声等の種類ごとに、当該音声等の出力に使用するチャンネルが予め対応付けられている。これにより、音声等は予め対応付けられたチャンネルにより出力されるようになっている。そして、デコーダの各チャンネルにおいて復号化されたサウンドデータがアナログデータに変換され、このアナログデータに基づいて、所定の音声等が出力インタフェースを介して音声出力装置10から出力されることとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、チャンネルごとに、「0」、「1」、「2」という複数段階のチャンネル調整値のいずれかを設定できるようになっている。チャンネル調整値が「2」のときには、現在設定されているスピーカ音量(以下、現スピーカ音量ともいう)により音声等が出力されるようになっている。また、チャンネル調整値が「1」のときには、現スピーカ音量を75%低下させた音量(現スピーカ音量の25%の音量)により音声等が出力されるようになっている。また、チャンネル調整値が「0」のときには、現スピーカ音量を100%低下させた音量(現スピーカ音量の0%の音量)により音声等が出力されるようになっている。
すなわち、所定のチャンネルにおいて、チャンネル調整値が「1」のときには、チャンネル調整値が「2」のときよりも小さい音量で、当該チャンネルに対応付けられた音声等が出力されるため、チャンネル調整値が「2」のときと比較して音声等を聴認し難い。また、所定のチャンネルにおいて、チャンネル調整値が「0」のときには、無音で当該チャンネルに対応付けられた音声等が出力されるため、出力は行われているものの当該音声等を聴認することができない。
そして、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断から復帰すると、いずれのチャンネルにも、チャンネル調整値の初期値として「2」が設定される。また、現在設定されているチャンネル調整値(以下、現チャンネル調整値ともいう)のデータは、音声制御基板のサウンドRAMに記憶されるようになっている。
なお、設定可能なチャンネル調整値としては上述の内容に限定されるものではなく、より段階的な音量の調整が可能となるように、より多くの段階のチャンネル調整値を設定できるようにしてもよい。
また、スピーカ音量に関する各種データは、副制御基板300のサブRAM303に記憶されるようになっている。
電源基板600は、主制御基板100、発射払出制御基板200、副制御基板300等の各基板に電力を供給するものである。この電源基板600にはバックアップ電源が設けられている。また、本形態に係るパチンコ機Pには、電源基板600から供給される電力の電圧値を検出するための電断検出回路が設けられている。この電源検出回路は、供給される電力の電圧値が所定値以下になった場合(たとえば、電源スイッチ650がオフとなった場合や不測の電源断が発生した場合)に電断が発生したと判断して、主制御基板100に電断発生信号を送信する。また、電圧値が所定値よりも大きくなった場合(たとえば、電源スイッチ650がオンとなった場合や不測の電源断から復帰した場合)には電断から復帰したと判断して、主制御基板100への電断発生信号の送信を停止する。
具体的には、このイニシャル処理が実行されると、役物演出装置YSが可動位置まで移動した後、初期位置まで移動するようになっている。また、本形態に係るパチンコ機Pでは、イニシャル処理が開始されてから終了するまでの時間が25秒となっている。
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
具体的には、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。また、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は右打ち報知ランプRLが点灯し、通常遊技状態中は右打ち報知ランプRLが消灯するようになっている。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、上述の変動演出のパターン(以下、変動演出パターンという)を決定するための変動モード番号、変動パターン番号の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセットごとにスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」ともいう。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
また、図7(a)~(l)に示すように、低確率判定テーブル及び高確率判定テーブルにはそれぞれ、設定中の設定値に応じた6種類ずつが設けられている。
具体的には、低確率判定テーブルには、設定値が「1」である場合に参照される第1低確率判定テーブル110a、設定値が「2」である場合に参照される第2低確率判定テーブル110b、設定値が「3」である場合に参照される第3低確率判定テーブル110c、設定値が「4」である場合に参照される第4低確率判定テーブル110d、設定値が「5」である場合に参照される第5低確率判定テーブル110e、及び、設定値が「6」である場合に参照される第6低確率判定テーブル110fが設けられている。
高確率判定テーブルには、設定値が「1」である場合に参照される第1高確率判定テーブル110g、設定値が「2」である場合に参照される第2高確率判定テーブル110h、設定値が「3」である場合に参照される第3高確率判定テーブル110i、設定値が「4」である場合に参照される第4高確率判定テーブル110j、設定値が「5」である場合に参照される第5高確率判定テーブル110k、及び、設定値が「6」である場合に参照される第6高確率判定テーブル110lが設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるとともに、決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成される。そして、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、演出表示装置21の表示部21aに表示する画像等)を決定する。変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、変動演出の変動時間及び態様の決定に用いられるコマンドである。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態、大当たりの抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、大当たりの抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)、及び、保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図9(a)~(c)に示すように、遊技状態が非時短遊技状態であってかつ第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112、及び、遊技状態が時短遊技状態であってかつ第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112について説明する。
また、遊技状態が時短遊技状態でありかつ第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該抽選時の第2特図保留数が0~3であった場合に(すなわち、第2特図保留数がいかなる個数であっても)、第3判定テーブル112cが選択される(図9(c)参照)。
また、図9(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0~8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~9899であった場合に「第4グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
さらに、図9(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0~7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000~8999であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~10006であった場合に「第5グループ」が決定される。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
また、図10(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「00H」の変動モード番号が決定されるとともに、第2変動テーブル114bが選択される。
また、図10(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、第3変動テーブル114cが選択される。
また、図10(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、第4変動テーブル114dが選択される。
また、図10(e)に示すように、第5グループ用判定テーブル113eによれば、リーチモード決定乱数が0~1799であった場合に、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。また、リーチモード決定乱数が1800~2038であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、第5変動テーブル114eが選択される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図11(a)~(c)に示すように、大当たり用判定テーブルとして、非時短遊技状態において第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された第1特図乱数又は第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づいて特別図柄X1又はX2が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113f、時短遊技状態において第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得された第1特図乱数に基づいて特別図柄X1又はX2が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113g、及び、時短遊技状態において第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づいて特別図柄X1又はX2が決定された場合に参照される第3大当たり用判定テーブル113hが設けられている。
また、図11(b)に示すように、第2大当たり用判定テーブル113gによれば、リーチモード決定乱数が0~999であった場合に、「02H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択され、リーチモード決定乱数が1000~2038であった場合に、「03H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。
また、図11(c)に示すように、第3大当たり用判定テーブル113hによれば、リーチモード決定乱数が0~999であった場合に、「A2H」の変動モード番号が決定されるとともに第31変動テーブル114gが選択され、リーチモード決定乱数が1000~2038であった場合に、「A3H」の変動モード番号が決定されるとともに第32変動テーブル114hが選択される。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、「A2H」及び「A3H」の変動モード番号は、時短遊技状態において第2特図乱数に基づいて大当たりに当選し特別図柄X1又はX2が決定された場合にのみ決定されるようになっている。
ここでは、図12(a)~(h)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c、第4変動テーブル114d及び第5変動テーブル114e、並びに、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114f、第31変動テーブル114g及び第32変動テーブル114hについて説明する。
たとえば、図12(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0~249であった場合に(すなわち、変動パターン乱数がいかなる値であっても)「00H」という変動パターン番号が決定される。また、図12(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0~249であった場合に「05H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図12参照)。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の決定処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特別電動役物作動テーブル116、及び、遊技状態設定テーブル117等を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動演出の前半部分の変動時間(以下、前半変動時間という)が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動演出の後半部分の変動時間(以下、後半変動時間という)が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(図13(a)及び(b)参照)。
また、上述のように決定された変動時間に基づいて、演出表示装置21では変動演出が行われるとともに、特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31)では特別図柄の変動表示が行われる。具体的には、遊技球が入球した始動入賞口が第1始動入賞口15の場合には、決定された変動時間の間、第1特別図柄表示装置30が点滅表示され、遊技球が入球した始動入賞口が第2始動入賞口16の場合には、決定された変動時間の間、第2特別図柄表示装置31が点滅表示される。そして、変動時間の経過後、決定された特別図柄が停止表示される。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
この特別遊技においては、遊技者は、所定個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
この特別遊技においては、遊技者は、特別図柄X1が決定された場合の特別遊技よりも少ない期待値の賞球を獲得可能となる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図15に示すように、特別図柄X1又は特別図柄X2のいずれが決定された場合であっても、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される。また、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)及び時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)はいずれも、100回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が100回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。また、この遊技状態の継続中に大当たりに当選した場合には、再度、高確回数及び時短回数が設定されるようになっている。したがって、特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定され、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、100回の抽選の結果がすべてハズレとなると、遊技状態が通常遊技状態に変更されることとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル118に基づいて、行われる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセットごとにスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されることを「普図保留」ともいう。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行するようになっており、大当たりに当選したことにより実行される特別遊技中も、遊技球がゲート20を通過することに基づいて普通図柄の抽選が行われるようになっている。特別遊技中は、非時短判定テーブル118aが選択され、当該テーブルに基づいて普通図柄の抽選が行われる(図16(a)参照)
また、時短判定テーブル118bによれば、当たり決定乱数が1~65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル118bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図17に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合又は特別遊技中には普通図柄の変動時間が13秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には普通図柄の変動時間が0.6秒に決定される。そして、普通図柄の変動時間が決定されると、この決定された普通図柄の変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル120に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合又は特別遊技中には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが5.6秒(=2.8秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計5.6秒開放される。
上述したように、パチンコ機Pの電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、主制御基板100のメインCPU101が、電源がオフとなる前(電断発生直前)に滞在していた制御状態、電源がオンとなった時点(電断復帰時)における設定スイッチ108のオン又はオフ、RAMクリアスイッチ109のオン又はオフ、本体枠開放検出センサ2aのオン又はオフ(本体枠2の開放又は閉鎖)、電源がオフとなった時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理の異常(以下、バックアップ異常という)の発生の有無、メインRAM103における異常(以下、RAM異常という)の発生の有無に応じて、いずれかの制御状態を設定する。
ここで、主制御基板100におけるバックアップ異常、RAM異常の発生及び解除について説明する。
電断復帰時において、電断発生時のメインRAM103の記憶データと電断復帰時のメインRAM103の記憶データとに不整合が生じていた場合に、バックアップ異常が発生したと判断され、上述の不整合が生じていなかった場合に、バックアップ異常が発生していないと判断される。
このバックアップ異常は、一過性の原因(たとえば、一時的にいずれかの装置に異常が生じたことによりデータの読み込みや保持に失敗した場合等)により発生する可能性が高い。また、新規にメインROM102やメインRAM103等を取り付けてパチンコ機Pの電源をオンにした場合には、これよりも前にバックアップ処理が実行されていないため、必ずバックアップ異常が発生することとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、RAM異常の発生の判断対象となるのは当該使用領域内のみであり、使用外領域においてデータの読み書きが不可能となっていた場合には、RAM異常が発生したとは判断されない。なお、使用領域内のみならず、使用領域内及び使用外領域の両方をRAM異常の発生の判断対象としてもよい。そして、このように設定したときには、使用領域内及び使用外領域の少なくともいずれか一方においてデータの読み書きが不可能となっていた場合に、RAM異常が発生したと判断して、後述する処理(異常時初期化処理、遊技停止状態の設定)を行ってもよい。
このRAM異常は、チップの破損等、ハードウェア自体に異常が生じているために発生する可能性が高く、メインRAM103の交換や修理が必要となる。
なお、後述するが、遊技停止状態が設定される場合に実行される異常時初期化処理では、メインRAM103に記憶されている全データ(すなわち、使用領域及び使用外領域に記憶されている全データ、具体的には、設定値、遊技機状態フラグ、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報、遊技の進行に係る各種データ、遊技性能データ)がクリアされる。
また、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、電断復帰時にRAM異常が解除された状態(メインRAM103の交換や修理が行われRAM異常が無い状態)で設定変更条件を満たすことにより設定変更状態が設定され、その後、設定スイッチ108がオフになることで遊技可能状態が設定される。一方、電断復帰時にRAM異常が解除されていないときや、設定変更条件を満たしていないときには、遊技停止状態に滞在したままとなる。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、バックアップ異常やRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、電源を入れ直しても、直接、遊技可能状態が設定されることはなく、設定変更条件を満たした状態で電源をオンにすることにより設定される設定変更状態を経て、遊技可能状態が設定される(遊技可能状態へ移行する)。
以下、電断復帰時に設定される制御状態について、図19~図20を参照して、具体的に説明する。
(1)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の制御状態が設定される。すなわち、電断復帰時の制御状態は、電断発生直前に滞在していた制御状態のままとなる。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、原則として、設定スイッチ108がオンとなっている間のみ、設定変更状態又は設定確認状態に滞在するようになっている。上述の場合には、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには電断復帰時に設定変更状態が設定され、電断発生直前の制御状態が設定確認状態であったときには電断復帰時に設定確認状態が設定されるが、設定スイッチ108はオフであるため、設定変更状態又は設定確認状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定(遊技可能状態に変更)されることとなる。
この場合にも、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の制御状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
また、この場合に、電断復帰時に設定変更状態又は設定確認状態が設定されたときには、その後すぐに遊技可能状態が設定されることはない。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態又は設定確認状態であったときには、電断復帰時に、RAMクリアスイッチ109がオンであることに基づいて実行される通常初期化処理が行われ、遊技可能状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、後述するが、RAMクリアスイッチ109がオンであることに基づいて実行される通常初期化処理では、メインRAM103の使用領域における第2領域~第4領域に記憶されているデータ(すなわち、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報、遊技の進行に係る各種データ)がクリアされる。そのため、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったとき、上述の通常初期化処理では設定値はクリアされないため、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値(メインRAM103に記憶されている設定値)がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定される。これにより、設定変更状態が終了するため、後述するように変更中の設定値が確定することとなる。
この場合にも、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、遊技可能状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはなく設定変更状態は終了しないため、この時点では変更中の設定値は確定しない。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に電断発生直前の制御状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
また、設定変更状態又は設定確認状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定される。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態であったときには、電断復帰時に設定確認状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時に設定確認状態が設定され、その後、設定スイッチ108がオフになると特別遊技が再開される。
また、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはない。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、遊技可能状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定される。これにより、設定変更状態が終了するため、変更中の設定値が確定することとなる。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、通常初期化処理が実行され、設定変更状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはなく設定変更状態は終了しないため、この時点では変更中の設定値は確定しない。
すなわち、電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合にはいずれも、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、バックアップ異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される(図19参照)。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、設定変更状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、この場合(電断復帰時にバックアップ異常が発生していた場合)には、電断復帰時に実行される異常時初期化処理において、設定値のクリアも行われるようになっている。そのため、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態において、電断発生直前に変更中の設定値(メインRAM103に記憶されている設定値)は維持されず、メインRAM103に記憶されている設定値が、初期値として予め定められた設定値(本形態では「1」)に変更される。なお、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはなく設定変更状態は終了しないため、この時点では設定値は確定しない。
この場合には、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時にバックアップ異常が発生した場合及び電断復帰時に通常初期化処理が実行された場合に、RAM異常の発生の有無が判断されるようになっている。そのため、電断復帰時に通常初期化処理が実行されず、かつバックアップ異常が発生していなかったときには、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見(検出)できない場合がある。この場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(1)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(2)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、RAM異常の発生の判断対象となるのは使用領域内のみであり、使用外領域においてデータの読み書きが不可能となっていた場合には、RAM異常が発生したとは判断されない。このようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(3)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(4)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(5)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(6)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(7)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(8)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、RAM異常が発生した場合には、設定変更条件を満たしたときであっても、設定変更状態に優先して遊技停止状態が設定されることとなる。
すなわち、電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合にはいずれも、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、バックアップ異常の発生に基づく遊技停止状態に優先してRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される(図20参照)。
なお、設定確認状態又は設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定された場合には、メイン情報表示装置105に一瞬、設定値が表示された後、遊技可能状態の設定に伴って遊技性能表示情報が表示されることとなる。
たとえば、メインRAM103に記憶されている設定値が「2」であった場合において、本体枠2が開放されている状態で押下ボタン109aが押下操作されると、メインRAM103に記憶される設定値が「3」に変更されることとなる。そして、本体枠2が開放されている状態で押下ボタン109aが押下操作されるごとに、メインRAM103に記憶される設定値が「4」→「5」→「6」と変更され、「6」の次には「1」に変更される。なお、メインRAM103に記憶される設定値が変更されるごとに、メイン情報表示装置105における設定値の表示も変更されるようになっている。
そして、設定スイッチ108がオフになると、これ以降はメインRAM103に記憶されている設定値の変更が不可となる。すなわち、この時点でメインRAM103に記憶されている設定値が、新たな設定値として確定することとなる。
本形態に係るパチンコ機Pにおいてノイズ等が発生した場合には、メインRAM103の使用領域に記憶されている設定値が異常値(たとえば、「1」よりも小さい値や「6」よりも大きい値等)に書き換えられるような事態が発生し得る。このように、記憶されている設定値が異常値となるような事態(以下、設定値異常ともいう)が発生した場合には、適切な設定値に基づいた大当たりの抽選を行うことができず、遊技の進行に深刻な影響を与えるおそれがある。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、メインCPU101が、遊技可能状態中において、上述の大当たりの抽選又は普通図柄の抽選が行われる時点で、設定値異常が発生しているか否かを判定する設定値異常判定処理を行う。そして、この設定値異常判定処理において設定値異常が発生していると判定された場合には、上述の異常時初期化処理が実行され、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の実行中は次の大当たりの抽選及び特別図柄の変動表示は行われないため、大当たりの抽選に基づく設定値異常判定処理は、特別遊技の非実行中にのみ実行可能である。これに対して、普通図柄の抽選は特別遊技の非実行中及び実行中のいずれにおいても行われるため、普通図柄の抽選に基づく設定値異常判定処理は、特別遊技の非実行中及び実行中のいずれにおいても実行可能である。
すなわち、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、バックアップ異常やRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合と同様に、電源を入れ直しても、直接、遊技可能状態が設定されることはなく、設定変更条件を満たした状態で電源をオンにすることにより設定される設定変更状態を経て、遊技可能状態が設定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、バックアップ異常、RAM異常、設定値異常の発生に基づいて遊技停止状態が設定される場合には、異常時初期化処理が実行される。この異常時初期化処理では、上述の如く、メインRAM103に記憶されている全データ(使用領域及び使用外領域に記憶されている全データ、具体的には、設定値、遊技機状態フラグ、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報、遊技の進行に係る各種データ、遊技性能データ)がクリアされる。
なお、バックアップ異常、RAM異常、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、その後、設定変更状態が設定されたことにより、デフォルトの設定値として「1」がメインRAM103の使用領域に自動的に記憶されるようにしてもよい。
また、電断復帰時に、RAMクリアスイッチ109がオフであって、かつ遊技可能状態又は設定確認状態が設定される場合には、メインRAM103の一部をクリアするクリア処理が実行される。このクリア処理では、メインRAM103の使用領域における第2領域及び第3領域に記憶されているデータ(すなわち、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報)がクリアされる。
上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技可能状態中であって特図遊技、普図遊技、特別遊技が実行されている際に、ノイズ等が生じることで設定値異常が発生したことにより、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定されるような場合がある。また、上述の際に、たとえば、瞬間的な停電(すなわち、瞬断)が発生し、停電が復帰したときに(電断復帰したときに)主制御基板100においてバックアップ異常やRAM異常が発生したことにより、バックアップ異常やRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定されるような場合もある。
本形態に係るパチンコ機Pでは、設定値異常、バックアップ異常、RAM異常の発生に基づき上述の設定が行われたことにより遊技停止状態に滞在しているときには、当該遊技停止状態が設定される前の遊技可能状態中に実行されていた特図遊技、普図遊技、特別遊技は行われず、遊技が進行しないようになっている。
すなわち、遊技可能状態であって、かつ後述する差球作動停止制御に関する状態が発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態であるときには、操作ハンドル5の回転操作が行われると遊技球が発射されるものの、遊技停止状態においては、操作ハンドル5の回転操作が行われても遊技球は発射されない。
なおここで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、各制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)が設定されると、主制御基板100のメインCPU101は各制御状態が設定された旨を示す状態設定コマンドを発射払出制御基板200や副制御基板300に送信する。これにより、発射払出制御基板200や副制御基板300においても、設定された制御状態を把握できるようになっている。
また、遊技可能状態中に特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技が実行されていた場合には、遊技停止状態が設定されると、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技の実行を停止するようになっている。
このように、遊技停止状態においては、主制御基板100のメインCPU101が上述の制御を行うことにより遊技が進行しないこととなる。
これにより、パチンコ機Pの外部の装置においても、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への入球に基づく特別図柄の変動表示や大当たりの当選等を把握できるようになっている。
たとえば、上述の入賞信号の送信中に遊技停止状態となった場合には、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示を停止し、メインCPU101は実行中の入賞信号の送信を停止することができなくなり、当該入賞信号は送信されたままの状態となる。また、上述の入賞信号が送信されていないときに遊技停止状態となった場合には、その後に第1始動入賞口15や第2始動入賞口16に遊技球が入球しても、主制御基板100のメインCPU101は当該入球を検出せず、メインCPU101は上述の入賞信号の送信を開始することができなくなる。
また、上述の大当たり信号の送信中に遊技停止状態となった場合には、主制御基板100のメインCPU101が特別遊技の実行を停止し、メインCPU101は実行中の大当たり信号の送信を停止することができなくなり、当該大当たり信号は送信されたままの状態となる。また、上述の大当たり信号が送信されていないときに遊技停止状態となった場合には、その後、主制御基板100のメインCPU101は特別遊技を開始しないため、メインCPU101が上述の大当たり信号の送信を開始することはない。
副制御基板300により遊技停止コマンドが受信されると、演出表示装置21において所定の遊技停止状態設定示唆画像が表示され、音声出力装置10から所定の遊技停止状態示唆音声が出力され、前扉演出ランプDL、状態報知ランプEL、盤面演出ランプGLが所定の点灯パターンにより点灯又は消灯することにより、遊技停止状態が設定された旨が示唆される。また、パチンコ機Pの外部へ送信されたセキュリティ信号は、ホールコンピュータや各種情報を表示するための外部表示装置により受信可能となっており、これにより、遊技停止状態が設定された旨をホールコンピュータにおいて把握することができ、遊技停止状態が設定された旨を外部表示装置において示唆することができるようになっている。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態において、第2始動入賞口16の可動片16b及び大入賞口18の開閉扉18bの作動が制限されるようになっている。
具体的には、遊技停止状態においては、主制御基板100のメインCPU101が、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cを作動させないように制御し、また、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cを作動させないように制御する。
また、たとえば、遊技可能状態中に普通図柄の抽選で当たりとなった後、第2始動入賞口16の可動片16bが開く前に遊技停止状態が設定された場合には、可動片16bは開放されず、遊技停止状態中は可動片16bが閉じたままとなる。また、たとえば、遊技可能状態中に特別遊技が実行されており、所定のラウンド遊技が終了し大入賞口18の開閉扉18bが閉じた後、次のラウンド遊技が開始され開閉扉18bが開く前に遊技停止状態が設定された場合には、開閉扉18bは開放されず、遊技停止状態中は開閉扉18bが閉じたままとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態において、メインCPU101が上述のような制御を行うことにより遊技が進行しないようになっている。
一方、遊技停止状態中には、発射払出制御基板200による遊技球を発射する制御は停止されるものの、発射払出制御基板200による遊技球の払い出しの制御は停止しない。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技可能状態中にいずれかの入賞口へ遊技球が入球し、当該入球に基づく賞球の払い出しの最中に遊技停止状態が設定された場合には、主制御基板100による遊技の進行及び発射払出制御基板200による遊技球の発射については停止するものの、発射払出制御基板200による賞球の払い出しは停止することなく遊技停止状態中も継続して行われる。
これにより、球貸ボタン36の押下操作による所定個数の遊技球(貸球)の払い出しが行われているときに、遊技停止状態が設定された場合であっても、所定個数全ての遊技球が払い出されることとなる。すなわち、遊技停止状態が設定される前に球貸ボタン36が押下操作され、遊技球の払い出しが開始されたものの、遊技停止状態が設定された時点では未だ払い出しが完了していない遊技球も全て払い出される。
これにより、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態中に球貸ボタン36が押下操作された場合であっても、所定個数全ての遊技球が払い出される。
さらに、遊技停止状態中にカード返却ボタン37が押下操作された場合にも、カード返却スイッチ37aが返却要求信号を遊技球貸出装置Rに送信するため、遊技停止状態中であっても、遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御が行われる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、払出関連エラーのうち、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、電波エラー、払出モータエラーについては、発射払出制御基板200において発生の判定(発生の検出)が行われる。また、払出関連エラーのうち、扉開放エラーについては、主制御基板100において発生の判定(発生の検出)が行われる。
これに対して、遊技停止状態中は、主制御基板100のメインCPU101は、扉開放エラーの発生の判定のみ行い、主制御基板100において判定するその他のエラー(上述の主制御関連エラー)の発生は判定しないようになっている。
具体的には、遊技停止状態中であっても、本体枠2又は前扉3が開放されると発射払出制御基板200に本体枠開放検出信号又は前扉開放検出信号が入力され、これにより発射払出制御基板200から本体枠開放コマンド又は前扉開放コマンドが主制御基板100に送信される。主制御基板100において、本体枠開放コマンド又は前扉開放コマンドを受信すると、メインCPU101は、扉開放エラーが発生したものと判定する。
一方、遊技停止状態中であっても、たとえば、遊技盤11に磁気が向けられると磁気検出センサ70aが磁気を検出し磁気検出信号を主制御基板100に出力するものの、主制御基板100に磁気検出信号が入力されても、メインCPU101は、主制御磁気エラーが発生したものとは判定しない。したがって、遊技停止状態中においては、遊技盤11に磁気が向けられても主制御磁気エラーは発生しないこととなる。
同様に、たとえば、遊技盤11に電波が照射されると電波検出センサ71aが電波を検出し電波検出信号を主制御基板100に出力するものの、主制御基板100に電波検出信号が入力されても、メインCPU101は、主制御電波エラーが発生したものとは判定しない。したがって、遊技停止状態中においては、遊技盤11に電波が照射されても、主制御電波エラーは発生しない。
すなわち、遊技停止状態中においては、主制御関連エラーの発生原因となる事象が発生したとしても、メインCPU101は主制御関連エラーの発生を判定しないため、主制御関連エラーは発生しないこととなる。
具体的には、遊技停止状態中において、たとえば、払出モータ62が作動しているにもかかわらず、所定期間、払出計数スイッチ63による遊技球の計数による遊技球の計数が行われなかったとしても、払出CPU201は、球切れエラーが発生したものとは判定しない。したがって、遊技停止状態中においては、所定期間、遊技球の計数が行われなくとも球切れエラーは発生しないこととなる。そして、払出CPU201が、球切れエラーが発生したものとは判定しないことから、球切れエラーコマンドが発射払出制御基板200から主制御基板100に送信されることもなく、主制御基板100において、球切れエラーが発生したものと把握されることもない。
同様に、遊技停止状態中において、たとえば、アウト口19へ電波が照射されるとアウト口電波検出センサ71bが電波を検出し電波検出信号を発射払出制御基板200に出力するものの、発射払出制御基板200に電波検出信号が入力されても、払出CPU201は、払出電波エラーが発生したものとは判定しない。したがって、遊技停止状態中においては、アウト口19に電波が照射されても払出電波エラーは発生しないこととなる。そして、払出CPU201が、払出電波エラーが発生したものとは判定しないことから、払出電波エラーコマンドが発射払出制御基板200から主制御基板100に送信されることもなく、主制御基板100において、払出電波エラーが発生したものと把握されることもない。
すなわち、遊技停止状態中においては、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、払出電波エラー、払出モータエラーの発生原因となる事象が発生したとしても、払出CPU201はこれらのエラーの発生を判定しないため、これらのエラーは発生しないこととなる。また、主制御基板100においても、これらのエラーの発生は把握されないこととなる。
上述のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、主制御基板100のメインCPU101によりパチンコ機Pの外部へ入賞信号や大当たり信号を送信する制御が行われ、発射払出制御基板200の払出CPU201によりパチンコ機Pの外部へ払出賞球信号を送信する制御が行われるようになっている。
ここで、遊技可能状態中であって、かつ発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態であるときには、メインCPU101による入賞信号や大当たり信号を送信する制御、及び、払出CPU201による払出賞球信号を送信する制御のいずれもが行われる。
一方、遊技停止状態中は、上述のように、主制御基板100による入賞信号や大当たり信号を送信する制御は制限されるようになっている。
具体的には、たとえば、払出CPU201による払出賞球信号の送信中に遊技停止状態が設定された場合であっても、所定時間が経過すると、払出CPU201によるこれらの信号の送信は終了する。また、たとえば、遊技停止状態が設定された後に遊技球の払い出しが行われ、払い出された遊技球が所定個数に到達した場合には、払出CPU201による払出賞球信号の送信が行われ、所定時間が経過すると、払出CPU201による払出賞球信号の送信は終了する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、設定変更状態又は設定確認状態が設定されると、操作ハンドル5の回転操作が行われても遊技球が発射されず、主制御基板100のメインCPU101は、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への遊技球の入球や遊技球のゲート20の通過を検出せず、特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技の実行を停止する。これにより、遊技停止状態中と同様に、設定変更状態又は設定確認状態においては、遊技が進行しないこととなる。
また、設定変更状態又は設定確認状態においては、主制御基板100のメインCPU101が、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cを作動させないように制御し、また、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cを作動させないように制御する。これにより、遊技停止状態と同様に、設定変更状態中又は設定確認状態中は可動片16b及び開閉扉18bが閉じたままとなる。
また、設定変更状態又は設定確認状態においては、遊技停止状態と同様に、主制御基板100のメインCPU101は、扉開放エラーの発生の判定のみ行い、主制御基板100において判定するその他のエラー(上述の主制御関連エラー)の発生は判定しないようになっている。
なお、設定変更状態中又は設定確認状態中には、発射払出制御基板200による遊技球の払い出しを停止するようにしてもよいし、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、払出電波エラー、払出モータエラーの発生の判定を継続して行うようにしてもよいし、払出賞球信号のパチンコ機Pの外部への送信の制御が制限されるようにしてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技中に遊技者が獲得した遊技球の数が過剰となり射幸性が高くなり過ぎるような事態を防止するために、遊技可能状態中において所定の算出開始時点からの差球数が所定の作動停止個数(本形態では95000個)に到達することに基づき、メインCPU101は、パチンコ機Pの作動を停止する作動停止制御(差球作動停止制御)を実行するようになっている。
この特定の領域に記憶される差球カウント値は、後述する発動予告状態及び発動状態以外の状態(発動警告前状態、発動警告状態)においては、電断復帰(電源のオフ・オン)によりリセットされ、発動予告状態及び発動状態においては、設定変更状態の設定に伴う初期化処理(異常時初期化処理、通常初期化処理)が行われることによりリセットされる。リセットされると差球カウント値に初期値(本形態では100000)がセットされる。
なお、発動警告状態においては、差球カウント値は、電源復帰によりリセットされるのではなく、発動予告状態や発動状態と同様に、設定変更状態の設定に伴う初期化処理が行われることによりリセットされるようにしてもよい。また、発動警告前状態においては、本体枠2又は前扉3が開放された状態で電源のオフ・オンが行われた場合や、特定のエラー(たとえば、電断するまでエラー報知が継続するエラー等)が発生している状態で電源のオフ・オンが行われた場合には、差球カウント値がリセットされないようにしてもよい。
そして、差球カウント値が後述する第2基準値(本形態では195000)に到達すると、差球数が所定の作動停止個数(95000個)に到達したこととなる。
また、上述したように、アウトセンサ19aにより遊技球が検出されるごとに、差球カウント値を1デクリメントするようになっているが、これに限定されるものではなく、発射された遊技球が遊技領域12に到達するごとに、差球カウント値を1デクリメントするようにしてもよい。すなわち、遊技球が遊技に用いられるごとに、差球カウント値を1デクリメントするようにしてもよい。
また、上述したように、発動予告状態及び発動状態においては、差球カウント値は、設定変更状態の設定に伴う初期化処理(異常時初期化処理、通常初期化処理)が行われることによりリセットされるようになっていたが、これに限定されるものではなく、電源復帰時にRAMクリアスイッチ109がオンであって、設定確認状態又は遊技可能状態が設定される場合に実行される初期化処理(通常初期化処理)が行われることによりリセットされるようにしてもよい。
発動警告前状態は、差球カウント値がリセットされることにより設定され、当該差球カウント値が第1基準値(本形態では190000)に到達していないときに滞在する状態であり、遊技可能状態中は主にこの発動警告前状態に滞在する。そして、差球カウント値が第1基準値に到達すると発動警告前状態が終了し、発動警告状態が設定される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、差球カウント値がリセットされてから第1基準値に到達するまでの間、発動警告前状態に滞在することとなる。
発動警告状態は、上述のように、差球カウント値が第1基準値に到達することにより設定される。そして、差球カウント値が第2基準値(195000)に到達すると発動警告状態が終了し、この到達の際において、特別遊技が実行されていたときには発動予告状態が設定され、特別遊技が実行されていなかったときには発動状態が設定される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、差球カウント値が第1基準値に到達してから第2基準値に到達するまでの間、発動警告状態に滞在することとなる。
なお、発動警告音声の出力については、電断が発生するまで継続して行うようにしてもよいし、発動警告状態が終了するまで継続して行うようにしてもよい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、発動警告状態が設定された後は電断復帰が行われない限り、差球カウント値が第1基準値を下回っても、発動警告状態が終了し発動警告前状態が設定されることはないようになっている。なお、発動警告状態が設定された後に差球カウント値が第1基準値を下回った場合には、発動警告状態を終了させ発動警告前状態を設定するようにしてもよい。
発動予告状態は、上述のように、差球カウント値が第2基準値に到達し、この到達の際に特別遊技が実行されていたときに設定される。そして、この実行中の特別遊技が終了すると発動予告状態が終了し、発動状態が設定される。また、発動予告状態中に上述した設定変更状態の設定に伴う初期化処理(異常時初期化処理、通常初期化処理)が行われると発動予告状態が終了し、発動警告前状態が設定される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていた場合において、差球カウント値が第2基準値に到達してから、実行中の特別遊技が終了するか又は設定変更状態の設定に伴う初期化処理が行われるまでの間、発動予告状態に滞在することとなる。
なお、発動予告示唆、各種ランプの所定の点灯パターンによる点灯又は消灯については、所定時間(たとえば60秒)が経過するまでの間に行うようにしてもよい。また、発動予告音声の出力については、電断が発生するまで継続して行うようにしてもよいし、発動予告状態が終了するまで継続して行うようにしてもよい。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、発動予告状態が設定されたものの、当該発動予告状態中に差球カウント値が減少し、実行中の特別遊技が終了した時点で第2基準値を下回っていた場合であっても、発動予告状態が終了し発動状態が設定されるようになっている。なお、特別遊技が終了した時点で差球カウント値が第2基準値を下回っていた場合には、発動状態が設定されないようにしてもよい。
発動状態は、上述のように、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていなかった場合に、又は、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていたときには当該実行中の特別遊技が終了した場合に設定される。そして、上述した設定変更状態の設定に伴う初期化処理(異常時初期化処理、通常初期化処理)が行われると発動状態が終了し、発動警告前状態が設定される。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていなかった場合には、差球カウント値が第2基準値に到達してから設定変更状態の設定に伴う初期化処理が行われるまでの間、発動状態に滞在することとなる。また、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていた場合には、実行中の特別遊技が終了してから設定変更状態の設定に伴う初期化処理が行われるまでの間、発動状態に滞在することとなる。
換言すれば、発動状態が設定された後は、設定変更状態の設定に伴う初期化処理が行われない限り、当該発動状態は終了することなく当該発動状態が継続する。
そして、発動状態においては、上述の遊技停止状態と同様に、操作ハンドル5の回転操作が行われても遊技球が発射されないようになっている。また、主制御基板100のメインCPU101が第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への遊技球の入球や遊技球のゲート20の通過を検出しないようになっており、これにより、遊技球が第1始動入賞口15や第2始動入賞口16へ入球しても当該入球に基づく大当たりの抽選が行われず、遊技球がゲート20を通過しても当該通過に基づく普通図柄の抽選が行われないとともに、新たな賞球、新たな特図乱数の保留記憶、新たな普図乱数の保留記憶が発生しないようになっている。さらに、特別図柄の変動表示や普通図柄の変動表示が実行されていた場合には、発動状態が設定されると、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示や普通図柄の変動表示を停止するようになっている。
このように、発動状態においては主制御基板100のメインCPU101が上述の制御を行うことにより、遊技停止状態中と同様に、遊技が進行しない(遊技が停止する)こととなる。
なお、上述したように、発動状態において操作ハンドル5の回転操作が行われた場合、遊技球は発射されないものの、ハンドル操作コマンドが発射払出制御基板200から主制御基板100へ送信される。そして、メインCPU101は、ハンドル操作コマンドを受信すると、回転操作コマンドを副制御基板300に送信する。したがって、発動状態中であっても、操作ハンドル5の回転操作が行われた旨を主制御基板100及び副制御基板300において把握できる。
たとえば、入賞信号の送信中に発動状態が設定された場合には、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示を停止することから、メインCPU101は実行中の入賞信号の送信を停止することができなくなり、当該入賞信号は送信されたままの状態となる。また、入賞信号が送信されていないときに発動状態が設定された場合には、その後に第1始動入賞口15や第2始動入賞口16に遊技球が入球しても、主制御基板100のメインCPU101は当該入球を検出しないため、メインCPU101は入賞信号の送信を開始することができなくなる。
具体的には、発動状態においては、主制御基板100のメインCPU101が、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cを作動させないように制御し、また、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cを作動させないように制御する。
これにより、たとえば、第2始動入賞口16の可動片16bが開いていた場合には、発動状態が設定されると可動片16bが閉じ、発動状態中は可動片16bが閉じた状態が維持される。また、発動状態中は開閉扉18bが閉じた状態が維持される。また、たとえば、普通図柄の抽選で当たりとなった後、第2始動入賞口16の可動片16bが開く前に発動状態が設定された場合には、可動片16bは開放されず、発動状態中は可動片16bが閉じたままとなる。
このように、発動状態が設定される前にいずれかの入賞口へ遊技球が入球し、当該入球に基づく賞球の払い出しの最中に発動状態が設定された場合には、主制御基板100による遊技の進行及び発射払出制御基板200による遊技球の発射については停止するものの、発射払出制御基板200による賞球の払い出しは停止することなく発動状態中も継続して行われる。
これにより、球貸ボタン36の押下操作による所定個数の遊技球(貸球)の払い出しが行われているときに、発動状態が設定された場合であっても、所定個数全ての遊技球が払い出されることとなる。すなわち、発動状態が設定される前に球貸ボタン36が押下操作され、遊技球の払い出しが開始されたものの、発動状態が設定された時点では未だ払い出しが完了していない遊技球も全て払い出される。
これにより、本形態に係るパチンコ機Pでは、発動状態中に球貸ボタン36が押下操作された場合であっても、所定個数全ての遊技球が払い出される。
なお、発動状態中に球貸ボタン36が押下操作された場合には、遊技球の払い出しを行わないようにするとともに、価値情報表示装置35における価値情報の更新表示も行われないようにしてもよい。また、発動状態中にカード返却ボタン37が押下操作された場合には、遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御が行われないようにしてもよい。
さらに、発動状態においては、遊技停止状態と同様に、発射払出制御基板200の払出CPU201は、いずれのエラーの発生も行わないようになっている。したがって、遊技停止状態中は、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、払出電波エラー、払出モータエラーの発生は判定されない。
なお、発動状態中であっても、主制御基板100のメインCPU101は、主制御基板100において判定する扉開放エラー以外のエラー(主制御関連エラー)の発生も判定するようにしてもよい。これにより、発動状態中も、扉開放エラー以外のエラーについて発生条件を満たした場合には、当該エラーが発生することとなる。
また、発動状態中には、主制御基板100のメインCPU101は、扉開放エラーの発生についても判定しないようにしてもよい。
また、発動状態中であっても、発射払出制御基板200の払出CPU201は継続して、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、払出電波エラー、払出モータエラーの発生を判定するようにしてもよい。
なお、発動状態においては、発射払出制御基板200による払出賞球信号を送信する制御も制限されるようにしてもよい。
これに対して、発動状態が設定された際に、副制御基板300に接続されている右打ち報知ランプRLが点灯していた場合には、発動状態の設定後も、この右打ち報知ランプRLの点灯は継続して行われるようになっている。
なお、右打ち報知ランプRLの他、たとえば、所定態様で点灯することにより第1特図保留数や第2特図保留数を示唆する保留数ランプ等が副制御基板300に接続されていた場合には、この保留数ランプについても、発動状態の設定後も、第1特図保留数や第2特図保留数を示唆する所定態様での点灯が継続して行われるようにしてもよい。すなわち、副制御基板300に接続されている表示装置であって、遊技の進行に係る示唆を行うものについては、発動状態の設定後も当該示唆を継続して実行するようにしてもよい。
なお、発動示唆、発動音声の出力、各種ランプの点灯又は消灯による発動状態が設定された旨の示唆については、電断が発生するまで行うのではなく、所定時間(発動警告状態が設定された旨の示唆が行われる時間よりも長い時間(たとえば10分)等)が経過するまでの間のみ行うようにしてもよい。
また、発動状態が設定された時点で表示されていた各種演出画像はクリアするのではなく、そのまま表示し続けてもよい。そして、これらの各種演出画像に重ねて上述の発動示唆(発動文字画像の表示)を行ってもよい。
なお、発動状態が設定された場合には、メイン情報表示装置105においてはいかなる表示も行わないようにしてもよい。すなわち、メイン情報表示装置105における表示をクリアするようにしてもよい。
また、副制御基板300には、十字キー25の押下操作を検出する十字キー検出センサ25a、操作ボタン9bの押下操作を検出する押下操作検出センサ9dが接続されているが、発動状態においても、これらのセンサによる検出は実行されるようになっている。これにより、発動状態中も、副制御基板300において、操作ボタン9bの押下操作や十字キー25の押下操作を把握できることとなる。
また、上述したように、本形態に係るパチンコ機Pでは、メインRAM103に設けられた使用外領域における特定の領域に、差球作動停止制御に関する各種状態(発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、発動状態)を設定するための差球作動停止制御フェーズデータが記憶されるようになっている。この差球作動停止制御フェーズデータに、上述の各種状態に対応する状態値が記憶されることにより、発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、発動状態のいずれかが設定されることとなる。
すなわち、発動警告前状態又は発動警告状態において電断復帰が行われると、上述したように差球カウント値がリセットされることにより発動警告前状態が設定される。また、発動予告状態又は発動状態において設定変更状態の設定に伴う初期化処理が行われると、これらの状態が終了するとともに差球カウント値がリセットされることにより発動警告前状態が設定される。
また、差球カウント値が第2基準値に到達し、この到達の際に特別遊技が実行されていたときには、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値を記憶する。すなわち、差球作動停止制御フェーズデータが発動予告状態に対応する状態値に更新される。これにより、発動予告状態が設定される。
また、差球カウント値が第2基準値に到達し、この到達の際に特別遊技が実行されていなかったとき、又は、差球カウント値が第2基準値に到達した際に実行されていた特別遊技が終了したときには、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値を記憶する。すなわち、差球作動停止制御フェーズデータが発動状態に対応する状態値に更新される。これにより、発動状態が設定される。
これにより、遊技が進行していないにもかかわらず、始動入賞口ソレノイド16cや大入賞口ソレノイド18cが作動し続けることで、たとえば、これらの構成部品が発熱し故障したり破損したりするような事態を防止できる。また、第2始動入賞口16や大入賞口18が開き続けることで、遊技が進行していない間にこれらの入賞口へ不正部品を挿入して賞球を獲得するような不正行為を防止できる。
これにより、たとえば、遊技停止状態が設定されるよりも前にいずれかの入賞口へ遊技球が入球したにもかかわらず、遊技停止状態が設定されたことにより賞球の払い出しが停止し、上述の入球に基づく賞球の一部を獲得できないといった不利益や、遊技停止状態が設定されるよりも前に遊技者により球貸スイッチ36が押下されたにもかかわらず、遊技停止状態が設定されたことにより貸球の払い出しが停止し、貸球の一部を取得できないといった不利益の発生を防止することができる。また、遊技停止状態が設定されても、メインCPU101は発射払出制御基板200に対して、作動を停止させたり、遊技球の払い出しを停止させたりする信号やコマンドを送信する等といった特段の処理を実行する必要が無いため、メインCPU101等のハードウェア資源にかかる負荷が増加するのを防止することができる。
これにより、遊技停止状態中に本体枠2や前扉3を開放し、主制御基板100に対して不正行為が行われるような事態を防止可能となる。
これにより、発射払出制御基板200による遊技球の払い出しの制御が継続して行われる遊技停止状態中であっても、遊技球の払い出しに関する情報をパチンコ機Pの外部の装置においても確実に把握させることができる。また、遊技停止状態が設定されても、メインCPU101は発射払出制御基板200に対して、パチンコ機Pの外部への信号の送信を停止させるコマンドを送信する等といった特段の処理を実行する必要が無く、また、主制御基板100による入賞信号や大当たり信号の送信の制御は制限されるため、メインCPU101等のハードウェア資源にかかる負荷が増加するのを防止することができる。
これにより、発射払出制御基板200からパチンコ機Pの外部へ送信する信号よりも、主制御基板100からパチンコ機Pの外部へ送信する信号の方が、確実にパチンコ機Pの外部へ伝達されることとなる。
たとえば、発射払出制御基板200がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間が、主制御基板100がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間よりも長くなるように設定してもよい。
このように設定した場合には、主制御基板100からパチンコ機Pの外部へ送信する信号よりも、発射払出制御基板200からパチンコ機Pの外部へ送信する信号の方が、確実にパチンコ機Pの外部へ伝達されることとなる。
また、発射払出制御基板200がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間と、主制御基板100がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間とが同じとなるように設定してもよい。
これにより、遊技中に遊技者が獲得した遊技球の数が過剰となり射幸性が高くなり過ぎるような事態を防止することができるとともに、上述の遊技停止状態中と同様の効果が生じることとなる。
これにより、発動状態中に本体枠2や前扉3を開放し、主制御基板100に対して不正行為が行われるような事態を防止可能となる。
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100の電断退避処理を説明する。
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、供給される電源の電圧が所定値以下となると、後述する主制御基板100のメイン処理に割り込んで、図21のフローチャートに示す電断退避処理が実行される。
ステップ101において、メインCPU101は、メインRAM103における使用領域及び使用外領域のチェックサムを算定する処理を実行し、算定されたチェックサムを第2領域に記憶する。そして、次のステップ102に進む。
ステップ103において、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスを禁止する。これにより、これ以降、メインRAM103への各種データの記憶やメインRAM103からの各種データの読み出し(ロード)が不可能となる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ105において、メインCPU101は、電断監視時間(3000ms)を、電断監視時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ106に進む。
ステップ107において、メインCPU101は、上述のステップ105で設定された電断監視時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ106に戻る。一方、経過したと判定した場合、電断退避処理を終了し、後述の電断復帰時処理を実行する。なお、電断監視時間タイマカウンタには減算タイマを採用しており、上述の電断発生信号の検出の判定が実行されるごとにタイマカウンタが1ずつ減算され、0となった場合に電断監視時間が経過したと判定されるようになっている。電断が発生した場合には、上述のステップ105からステップ107までをループしている間は、パチンコ機Pの作動が停止している。
電源基板600により電力が供給されると(電断から復帰すると)、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図22のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ111において、メインCPU101は、他の処理の割り込みを禁止する。そして、次のステップ112に進む。
ステップ113において、メインCPU101は、特図遊技や普図遊技を実行するために用いられる各種コマンドを解析する。そして、次のステップ114に進む。
ステップ115において、メインCPU101は、他の処理の割り込みを許可する。そして、次のステップ116に進む。
ステップ130において、メインCPU101は、メインROM102から起動プログラムを読み込む等、電断復帰時(電源スイッチ650がオンとなった場合、不測の電源断から復帰した場合)における各種処理を実行するために必要な初期設定処理を実行する。また、メインCPU101は、発射払出制御基板200に対する各種信号(発射許可信号、主コマンド許可信号等)の送信を開始する。これにより、操作ハンドル5の回転操作に基づき、発射払出制御基板200によって遊技球を発射させる制御が実行可能となるとともに、発射払出制御基板200から主制御基板100へのコマンドの送信が可能となる。また、特に図示していないが、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスを許可する。これにより、これ以降、メインRAM103への各種データの記憶やメインRAM103からの各種データの読み出し(ロード)が可能となる。そして、次のステップ131に進む。
ステップ131において、メインCPU101は、この時点におけるメインRAM103のチェックサムを算定するとともに、算定されたチェックサム及びメインRAM103の第2領域に記憶されているチェックサム(ステップ101で電断発生直前に算定されたチェックサム)、並びに、第2領域に記憶されているバックアップフラグに基づいて、バックアップ異常の発生の有無を判定する。そして、バックアップ異常が発生していると判定した場合、ステップ136に進む。一方、バックアップ異常が発生していないと判定した場合、次のステップ132に進む。
ステップ133において、メインCPU101は、滞在中の制御状態が遊技可能状態、設定スイッチ108がオン、かつ本体枠開放検出センサ2aがオンであるか否か、すなわち、遊技可能状態が終了し設定確認状態が設定されるための条件を満たしているか否かを判定する。そして、当該条件を満たしていないと判定した場合(すなわち、滞在中の制御状態が設定確認状態、設定変更状態又は遊技停止状態、設定スイッチ108がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフのいずれかを満たす場合)、ステップ135に進む。一方、当該条件を満たしていると判定した場合、次のステップ134に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、メインRAM103の使用領域における第1領域に、滞在中の制御状態を示す遊技機状態フラグが記憶されるようになっており、この遊技機状態フラグを参照することで、滞在中の制御状態を判断することができる。
ステップ135において、メインCPU101は、遊技停止状態が設定されていた場合には異常時初期化処理を実行し、設定変更状態が設定されていた場合又は上述のステップ134で設定確認状態が設定された場合にはクリア処理を実行する。そして、ステップ144に進む。
ステップ137において、メインCPU101は、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態を設定し、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。また、メインCPU101は、遊技停止状態の設定に基づく停止関連処理を実行する。具体的には、停止関連処理として、発射払出制御基板200への発射許可信号の送信を停止する処理、遊技停止状態の設定前に特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技が実行されていた場合にはこれらを停止する処理、主制御関連エラーの判定を停止する処理、入賞信号及び大当たり信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御を停止(制限)する処理、メイン情報表示装置105においてエラーコードを表示させる処理、パチンコ機Pの外部へセキュリティ信号を送信する処理等が実行される。これにより、操作ハンドル5の回転操作が行われても、発射払出制御基板200による遊技球を発射させる制御が実行不可となり、また、遊技の進行が停止する。さらに、主制御基板100において発生の判定を行うエラーのうち扉開放エラー以外のエラーの判定が行われなくなり、入賞信号及び大当たり信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御が制限される。一方、発射払出制御基板200による、遊技球を払い出す制御、払出賞球信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御は継続して行われるものの、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、払出電波エラーの判定は行われなくなる。そして、ステップ143に進む。
ステップ139において、メインCPU101は、設定変更状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。そして、ステップ143に進む。
ステップ141において、メインCPU101は、遊技可能状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。そして、ステップ143に進む。
ステップ143において、メインCPU101は、遊技停止状態が設定された場合には異常時初期化処理を実行し、遊技可能状態又は設定変更状態が設定された場合には通常初期化処理を実行する。そして、ステップ144に進む。
ステップ145において、メインCPU101は、電断復帰時に実行された処理に応じた所定のコマンドを発射払出制御基板200へ送信する。そして、次のステップ146に進む。
ステップ150において、メインCPU101は、差球作動停止フェーズデータに発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されているか否かを判定する。そして、発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されていない(すなわち、発動警告前状態又は発動警告状態に対応する状態値が記憶されている)と判定した場合、ステップ152に進む。一方、発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されていると判定した場合、次のステップ151に進む。
ステップ151において、メインCPU101は、上述の電断復帰処理で設定変更状態の設定に伴う初期化処理(異常時初期化処理、通常初期化処理)が実行されたか否かを判定する。そして、設定変更状態の設定に伴う初期化処理が実行されていないと判定した場合、差球制御リセット処理を終了する。一方、設定変更状態の設定に伴う初期化処理が実行されたと判定した場合、次のステップ152に進む。
ステップ153において、メインCPU101は、差球カウント値をリセットする。そして、差球制御リセット処理を終了する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)ごとにクロックパルスが発生されることで、図25のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ201において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ202に進む。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ203において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18a、一般入賞口検出センサ14a、アウトセンサ19aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。なお、このセンサ検出時処理は、遊技停止状態中、設定変更状態中、設定確認状態中、発動状態中は実行されない。これにより、これらの状態中は、遊技球が一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18へ入球しても又は遊技球がゲート20を通過しても、新たな賞球、新たな特図乱数の保留記憶、新たな普図乱数の保留記憶が発生しない。そして、次のステップ204に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。なお、この普図関連制御処理は、遊技停止状態中、設定変更状態中、設定確認状態中、発動状態中は実行されない。これにより、これらの状態中においては、普通図柄の抽選が実行されない。そして、次のステップ206に進む。
ステップ207において、メインCPU101は、エラーに関する各種処理を行う状態制御処理を実行する。
具体的には、メインCPU101は、遊技可能状態であって、かつ発動状態以外(発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態)であるときには、扉開放エラー又は主制御関連エラーが発生したか否かを判定し、また、発射払出制御基板200において扉開放エラーを除く払出関連エラーが発生した旨の判定がなされたか否かを判定する。扉開放エラー又は主制御関連エラーが発生したと判定した場合、或いは、発射払出制御基板200において扉開放エラーを除く払出関連エラーが発生した旨の判定がなされたと判定した場合(すなわち、扉開放エラーを除く払出関連エラーの発生を把握した場合)、メインCPU101は、発生したエラーを示すエラー示唆コマンドを副制御基板300や外部情報端子基板500へ送信する。これにより、発生したエラーに対応するエラー示唆画像を演出表示装置21に表示したり、発生したエラーに対応する態様で各種ランプ(盤面演出ランプGL、前扉演出ランプDL、状態報知ランプEL)を点灯させたり、発生したエラーに対応するエラー示唆音声を音声出力装置10から出力させたりすることで、発生したエラーが示唆されるとともに、ホールコンピュータ等に対して上述のエラーが発生した旨が通知されることとなる。
また、遊技停止状態、設定変更状態又は設定確認状態であるとき、或いは、遊技可能状態であって、かつ発動状態であるときには、メインCPU101は、扉開放エラーが発生したか否かについてのみ判定する。扉開放エラーが発生したと判定した場合、上述と同様に、メインCPU101は、扉開放エラーを示すエラー示唆コマンドを副制御基板300や外部情報端子基板500へ送信する。これにより、扉開放エラーに対応するエラー示唆画像を演出表示装置21に表示したり、扉開放エラーに対応する態様で各種ランプ(盤面演出ランプGL、前扉演出ランプDL、状態報知ランプEL)を点灯させたり、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声を音声出力装置10から出力させたりすることで、扉開放エラーの発生が示唆されるとともに、ホールコンピュータ等に対して扉開放エラーが発生した旨が通知されることとなる。
また、発生していたエラーの解除が把握された場合や、発生していたエラーが解除されたものと判定した場合、メインCPU101は、エラー解除コマンドを副制御基板300や外部情報端子基板500へ送信する。これにより、実行されていたエラーの示唆を終了させることができ、ホールコンピュータ等に対して発生していたエラーの解除が通知されることとなる。
そして、次のステップ208に進む。
具体的には、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合には、メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する賞球指定コマンドを発射払出制御基板200及び副制御基板300に送信する。さらに、メインCPU101は、差球カウント値を、上述の検出信号に対応する賞球の数(各入賞口への遊技球の入球に基づいて払い出される予定の賞球の数)だけインクリメントする。
なお、上述の如く、発射払出制御基板200に賞球指定コマンドが送信された後に遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態が設定されても、当該賞球指定コマンドに基づく発射払出制御基板200による賞球の払い出しの制御は継続して行われる。
また、遊技停止状態中、設定変更状態中、設定確認状態中、発動状態中は、上述したように、遊技が進行しないため、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aによる遊技球の検出は行われない。したがって、遊技停止状態中、設定変更状態中、設定確認状態中、発動状態中には、新たに払出制御処理が開始されることはない。
そして、次のステップ209に進む。
たとえば、入賞信号の送信中に遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態となった場合には、メインCPU101は特別図柄の変動表示を停止することから、入賞信号の送信を停止することができず、当該入賞信号は送信されたままとなる。また、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態となった後に、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16に遊技球が入球しても、メインCPU101は当該入球を検出しないため、新たに入賞信号の送信が開始されることはない。
また、大当たり信号の送信中に遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった場合には、メインCPU101が特別遊技の実行を停止することから、大当たり信号の送信を停止することができず、当該大当たり信号は送信されたままとなる。また、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態となった後は、メインCPU101は特別遊技を開始しないため、新たに大当たり信号の送信が開始されることはない。
そして、次のステップ210に進む。
ステップ211において、メインCPU101は、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データを作成する表示データ作成処理を実行する。そして、次のステップ212に進む。
ステップ213において、メインCPU101は、メイン情報表示装置105に遊技性能表示情報を表示する性能表示制御処理を実行する。そして、次のステップ214に進む。
ステップ215において、メインCPU101は、差球判定制御処理を実行する。そして、次のステップ216に進む。
具体的には、メインCPU101は、発射払出制御基板200からハンドル操作コマンドを受信しているか否かを判定し、ハンドル操作コマンドを受信していると判定した場合には、操作ハンドル5の回転操作が行われている旨を示す回転操作コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。これにより、副制御基板300に、操作ハンドル5の回転操作が行われている旨を伝達することができる。一方、ハンドル操作コマンドを受信していないと判定した場合には、メインCPU101は特に処理を行わない。
なお、上述したように、パチンコ機Pの制御状態が遊技停止状態であるとき、又は、差球作動停止制御に関する状態にかかわらずパチンコ機Pの制御状態が遊技可能状態であるときには、操作ハンドル5の回転操作が行われていれば、ハンドル操作コマンドが発射払出制御基板200から主制御基板100へ送信される。したがって、遊技停止状態や発動状態であっても、操作ハンドル5の回転操作が行われていれば回転操作コマンドが副制御基板300に送信され、副制御基板300において操作ハンドル5の回転操作が行われている旨を把握できることとなる。
そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
ステップ218において、メインCPU101は、設定関連処理を実行する。そして、ステップ207に進む。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球したことに基づいて大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ303において、メインCPU101は、遊技球が大入賞口18へ入球したことに基づいて所定の処理を行うための大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ304に進む。
ステップ305において、メインCPU101は、アウトセンサ19aにより遊技球が検出されたことに基づいて所定の処理を行うためのアウト検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ508に進む。
ステップ509において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ608に進む。
ステップ609において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
ステップ610において、メインCPU101は、大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、大入賞口検出時処理を終了する。一方、大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ611に進む。
ステップ611において、メインCPU101は、大入賞口18へ入球した遊技球の数をカウントするための大入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、大入賞口検出時処理を終了する。
ステップ650において、メインCPU101は、一般入賞口検出センサ14aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、一般入賞口検出センサ14aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、一般入賞口検出時処理を終了する。一方、一般入賞口検出センサ14aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、一般入賞口14へ入球した遊技球の数をカウントするための一般入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、一般入賞口検出時処理を終了する。
ステップ670において、メインCPU101は、発射払出制御基板200から送信されたアウトコマンド(アウト通路を遊技球が通過するごとに送信されるコマンド)を受信したか否かを判定する。そして、アウトコマンドを受信していないと判定した場合、アウト検出時処理を終了する。一方、アウトコマンドを受信したと判定した場合、次のステップ671に進む。
ステップ671において、メインCPU101は、差球カウント値を1デクリメントする。そして、アウト検出時処理を終了する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部~第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり抽選処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていない待機状態の開始を示す待機状態開始コマンドを副制御基板300へ送信するための待機状態開始コマンド判定処理を実行する。本形態の主制御基板100は、特に図示していないが、待機状態開始コマンドが演出用伝送データ格納領域に記憶されたか否かを示す記憶フラグを備えている。そして、メインCPU101は、記憶フラグがオフのときに待機状態開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶し、記憶フラグがオンのときには待機状態開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶しないようになっている。また、メインCPU101は、待機状態開始コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶すると記憶フラグをオンにし、始動入賞コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する(上述のステップ608を参照)と記憶フラグをオフにするようになっている。すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、待機状態の開始に基づいて待機状態開始コマンドが演出用伝送データ格納領域に記憶されると、当該待機状態中に再度、待機状態開始コマンドが記憶されることはなく、いずれかの始動入賞口へ遊技球が入球して特別図柄の変動表示が開始された後、再度、待機状態が開始すると、待機状態開始コマンドが演出用伝送データ格納領域に記憶されることとなる。そして、特別変動開始処理を終了する。
ステップ850において、メインCPU101は、メインRAM103の第1領域に記憶されている設定値をロードし、この設定値が正常値(すなわち、「1」~「6」のいずれかの値)であるか否かを判定する。そして、この設定値が正常値であると判定した場合、ステップ853に進む。一方、この設定値が正常値でない(すなわち、「1」未満の値又は「6」よりも大きい値)と判定した場合、次のステップ851に進む。
ステップ851において、メインCPU101は、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。また、メインCPU101は、遊技停止状態の設定に基づく停止関連処理を実行する。この停止関連処理は、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合に実行される処理内容(上述のステップ137で行われる処理内容)と同様のため、ここでは説明を割愛する。そして、ステップ852に進む。
また、上述のステップ850で設定値が正常値であると判定した場合に進むステップ853において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、メインRAM103に記憶されている設定値及び現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、大当たり抽選処理を終了する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を決定し、この決定された変動モード番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、所定の一時記憶領域に記憶された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1111に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1であれば、ラウンド数として「10」をセットし、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X2であれば、ラウンド数として「4」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
また、上述のステップ1105で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1111において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1112に進む。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1108でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過しているか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過していると判定した場合、次のステップ1202に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、各ラウンド遊技の開始時点に、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル116に基づいて、各ラウンド遊技において大入賞口18が開放される開放時間(29.0秒)が大入賞口開放タイマカウンタにセットされる。メインCPU101は、この大入賞口開放タイマカウンタの値を確認することにより、各ラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定することができるようになっている。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
なお、メインCPU101は、大入賞口開放タイマカウンタにセットされた開放時間が経過するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球したかを確認することにより、ラウンド遊技が終了したか否かを判定することができるようになっている。
ステップ1206において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド数を「1」デクリメントする。また、メインCPU101は、大入賞口開放フラグをオフにする。そして、次のステップ1207に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
ステップ1210において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1211に進む。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の記憶領域に記憶)を確認するとともに、上述の大当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル117に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり図柄が特別図柄X1及びX2のいずれの場合であっても、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「100」をセットする。そして、次のステップ1302に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル119を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「13秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1506に進む。
ステップ1507において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1550において、メインCPU101は、メインRAM103の第1領域に記憶されている設定値をロードし、この設定値が正常値(すなわち、「1」~「6」のいずれかの値)であるか否かを判定する。そして、この設定値が正常値であると判定した場合、ステップ1553に進む。一方、この設定値が正常値でない(すなわち、「1」未満の値又は「6」よりも大きい値)と判定した場合、次のステップ1551に進む。
ステップ1551において、メインCPU101は、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。また、メインCPU101は、遊技停止状態の設定に基づく停止関連処理を実行する。この停止関連処理は、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合に実行される処理内容(上述のステップ137で行われる処理内容)と同様のため、ここでは説明を割愛する。そして、ステップ1552に進む。
また、上述のステップ1550で設定値が正常値であると判定した場合に進むステップ1553において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル118(非時短判定テーブル118a又は時短判定テーブル118bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル118aを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル118bを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1554に進む。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、上述のステップ1505で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル120を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。また、メインCPU101は、第2始動入賞口16の開放中である旨を示す第2始動入賞口開放フラグをオンにする。そして、可動片制御処理を終了する。
ステップ1805において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放フラグをオフにする。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1850において、メインCPU101は、始動入賞口ソレノイドデータとして、第2始動入賞口16を閉鎖させる(可動片16bを閉じる、始動入賞口ソレノイド16cに通電しない)ための閉鎖データを、所定のソレノイドデータ記憶領域にセットする。そして、次のステップ1851に進む。
ステップ1851において、メインCPU101は、大入賞口ソレノイドデータとして、大入賞口18を閉鎖させる(開閉扉18bを閉じる、大入賞口ソレノイド18cに通電しない)ための閉鎖データを、所定のソレノイドデータ記憶領域にセットする。そして、次のステップ1852に進む。
ステップ1853において、メインCPU101は、第2始動入賞口フラグがオンであるか否かを判定する。そして、第2始動入賞口フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ソレノイド制御処理を終了する。一方、第2始動入賞口フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1854に進む。
ステップ1855において、メインCPU101は、大入賞口フラグがオンであるか否かを判定する。そして、大入賞口フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ソレノイド制御処理を終了する。一方、大入賞口フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1856に進む。
以上のような処理が行われることで、閉鎖データがセットされた場合には、可動片16bが閉じ第2始動入賞口16は閉鎖し、開閉扉18bが閉じ大入賞口18は閉鎖する。一方、開放データがセットされた場合には、可動片16bが開き第2始動入賞口16が開放し、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放する。また、遊技可能状態でないとき、及び、遊技可能状態であるものの発動状態であるときにはいずれも閉鎖データがセットされる。したがって、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態においては必ず、第2始動入賞口16及び大入賞口18が閉鎖することとなる。
なお、このソレノイド制御処理は、所定の周期(4ミリ秒)ごとに実行されるタイマ割込処理において実行されるものである。すなわち、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態において、可動片16b及び開閉扉18bの作動を制限する処理は、所定のタイミングごとに行われるようになっている。
ステップ1870において、メインCPU101は、滞在中の制御状態が遊技可能状態であるか否かを判定する。そして、遊技可能状態でないと判定した場合、差球関連コマンドセット処理を終了する。一方、遊技可能状態であると判定した場合、次のステップ1871に進む。
ステップ1871において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータが変更されたか否かを判定する。そして、差球作動停止制御フェーズデータが変更されていないと判定した場合、差球関連コマンドセット処理を終了する。一方、差球作動停止制御フェーズデータが変更されたと判定した場合、次のステップ1872に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pは、メインRAM103の所定の記憶領域により構成される管理バッファを有している。差球作動停止制御フェーズデータがクリアされて、この差球作動停止制御フェーズデータに発動警告前状態に対応する状態値が記憶されると、これに伴って管理バッファにも発動警告前状態に対応する状態値が記憶される。その後、差球作動停止制御に関する状態が変更されると、まず、差球作動停止制御フェーズデータにのみ変更後の状態に対応する状態値が記憶される。そして、このステップ1871において、差球作動停止制御フェーズデータに記憶されている状態値と管理バッファに記憶されている状態値とが一致するかどうかが判定され、両者が一致していれば、差球作動停止制御フェーズデータは変更されていないと判定する。一方、両者が一致していなければ、差球作動停止制御フェーズデータは変更されたと判定し、これに伴って差球作動停止制御フェーズデータに記憶されている状態値を管理バッファにも記憶する。
具体的には、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告状態に対応する状態値が記憶されていた場合(すなわち、発動警告状態が設定された場合)には、第1差球作動停止制御指定コマンドが演出用伝送データ格納領域に記憶される。これにより、副制御基板300に第1差球作動停止制御指定コマンドが送信され、発動警告状態が設定された旨を副制御基板300においても把握できることとなる。
差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値が記憶されていた場合(すなわち、発動予告状態が設定された場合)には、第2差球作動停止制御指定コマンドが演出用伝送データ格納領域に記憶される。これにより、副制御基板300に第2差球作動停止制御指定コマンドが送信され、発動予告状態が設定された旨を副制御基板300においても把握できることとなる。
差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値が記憶されていた場合(すなわち、発動状態が設定された場合)には、第3差球作動停止制御指定コマンドが演出用伝送データ格納領域に記憶される。これにより、副制御基板300に第3差球作動停止制御指定コマンドが送信され、発動状態が設定された旨を副制御基板300においても把握できることとなる。さらに、メインCPU101は、発動状態が設定された旨を示す発動状態設定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。これにより、発射払出制御基板200においても発動状態が設定された旨を把握できることとなる。
そして、差球関連コマンドセット処理を終了する。
ステップ1880において、メインCPU101は、滞在中の制御状態が遊技可能状態であるか否かを判定する。そして、遊技可能状態でないと判定した場合、差球判定制御処理を終了する。一方、遊技可能状態であると判定した場合、次のステップ1881に進む。
ステップ1881において、メインCPU101は、差球カウント値が第1基準値に到達した旨を示す第1基準値到達フラグ(主制御基板100に設けられたフラグ)がオフであるか否かを判定する。そして、第1基準値到達フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、ステップ1884に進む。一方、第1基準値到達フラグがオフであると判定した場合、次のステップ1882に進む。
なお、第1基準値到達フラグは、差球カウント値がリセットされることに基づきオフとなるように設定されている。
ステップ1883において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動警告状態が設定される。また、メインCPU101は、第1基準値到達フラグをオンにする。そして、次のステップ1884に進む。
なお、第2基準値到達フラグは、差球カウント値がリセットされることに基づきオフとなるように設定されている。
ステップ1885において、メインCPU101は、差球カウント値は第2基準値に到達したか否かを判定する。そして、第2基準値に到達していないと判定した場合、ステップ1889に進む。一方、第2基準値に到達したと判定した場合、次のステップ1886に進む。
ステップ1887において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動予告状態が設定される。また、メインCPU101は、第2基準値到達フラグをオンにする。そして、ステップ1889に進む。
ステップ1889において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値が記憶されているか否か(すなわち、発動予告状態中であるか否か)を判定する。そして、発動予告状態に対応する状態値が記憶されていないと判定した場合、差球判定制御処理を終了する。一方、発動予告状態に対応する状態値が記憶されていると判定した場合、ステップ1890に進む。
ステップ1891において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動状態が設定される。そして、差球判定制御処理を終了する。
ステップ1900において、メインCPU101は、滞在中の制御状態が設定変更状態であるか否かを判定する。そして、設定変更状態でないと判定した場合、ステップ1908に進む。一方、設定変更状態であると判定した場合、次のステップ1901に進む。
ステップ1901において、メインCPU101は、設定スイッチ108がオフであるか否かを判定する。そして、設定スイッチ108がオフであると判定した場合、ステップ1905に進む。一方、設定スイッチ108がオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、次のステップ1902に進む。
ステップ1903において、メインCPU101は、本体枠開放検出センサ2aがオンであるか否か(すなわち、本体枠2が開放している否か)を判定する。具体的には、発射払出制御基板200から送信される本体枠開放コマンドを受信していた場合、メインCPU101は、本体枠開放検出センサ2aがオンであると判定する。そして、本体枠開放検出センサ2aがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、設定関連処理を終了する。一方、本体枠開放検出センサ2aがオンであると判定した場合、次のステップ1904に進む。
また、上述のステップ1901で設定スイッチ108がオフであると判定した場合に進むステップ1905において、メインCPU101は、設定変更状態が終了し遊技可能状態が設定される旨を示す設定変更状態終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。ここで記憶されたコマンドは、上述のステップ114で副制御基板300へ送信される。そして、次のステップ1906に進む。
ステップ1907において、メインCPU101は、遊技可能状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。そして、設定関連処理を終了する。
ステップ1909において、メインCPU101は、設定確認状態が終了し遊技可能状態が設定される旨を示す設定確認状態終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。ここで記憶されたコマンドは、上述のステップ114で副制御基板300へ送信される。そして、ステップ1906に進む。
以上のように、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技、普図遊技及び特別遊技が進行することとなる。そして、これら遊技の進行中には、種々のコマンドが主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300において、上述のコマンドの受信に基づき遊技の進行に伴う各種演出や各種示唆の制御が実行される。また、副制御基板300においては、十字キー25における上キー又は下キーの押下操作に基づき現スピーカ音量(設定中の音声出力装置10の音量)の変更に関する制御等が行われる。
以下、本形態に係るパチンコ機Pにおいて実行される各種演出や各種示唆の概要について説明する。
通常遊技状態中や高確率時短遊技状態中には、特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄50の停止表示態様により大当たりの抽選の結果を示唆する変動演出が実行される。
変動演出では、演出表示装置21の表示部21aに表示される背景画像(特に図示しておらず)に重ねて、演出図柄50(ダミー図柄)の変動表示が行われる。そして、変動表示した後に停止表示された演出図柄50の組み合わせ(停止表示態様)により、大当たりの抽選の結果が遊技者に示唆されるようになっている。
具体的には、特に図示していないが、特別図柄の変動表示が開始されると、全ての演出図柄50が停止表示された状態(前回の停止表示の状態)から全ての演出図柄50が下方へ向けてスクロールする表示が開始された後、スクロールのスピードが次第に上昇し、全ての演出図柄50が高速でスクロールする表示が行われる。この高速でのスクロール表示中は、演出図柄50を視認不可能となっている。その後、左側に位置する演出図柄50(以下、左演出図柄50L、第1停止図柄ともいう)のスクロールのスピードが次第に低下して当該左演出図柄50Lが停止表示され、次に、右側に位置する演出図柄50(以下、右演出図柄50R、第2停止図柄ともいう)のスクロールのスピードが次第に低下して当該右演出図柄50Rが停止表示され、最後に、中央に位置する演出図柄50(以下、中演出図柄50C、第3停止図柄ともいう)のスクロールのスピードが次第に低下して当該中演出図柄50Cが停止表示される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、左演出図柄50L、中演出図柄50C及び右演出図柄50Rは、表示部21aの略中央に横一直線となるように停止表示される(図51(b)参照)。すなわち、左演出図柄50Lの停止表示位置(以下、左停止表示位置ともいう)は表示部21aの略左部中央となっており、中演出図柄50Cの停止表示位置(以下、中停止表示位置ともいう)は表示部21aの略中央となっており、右演出図柄50Rの停止表示位置(以下、右停止表示位置ともいう)は表示部21aの略右部中央となっている(図51(b)参照)。
なお、図51中の下向き矢印は、演出図柄50が上方から下方へ向けてスクロールする表示がなされていることを示す。
これに対して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合には、特に図示していないが、少なくとも一の演出図柄50が他の演出図柄50とは異なる数字図柄で停止表示されることにより、大当たりの抽選の結果がハズレであることが示唆される。
そして、変動演出の前半部分の態様としては、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる数字図柄で停止表示されるリーチなし変動パターン、及び、第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の数字図柄で停止表示される(リーチ表示が行われる)リーチ変動パターンが設けられている。リーチなし変動パターン及びリーチ変動パターンはそれぞれ複数の態様を有しており、各態様には、演出図柄50の変動表示の仕方や演出図柄50の変動表示に付随して実行される演出の有無等が種々設定されている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号が「00H」であった場合にリーチなし変動パターンにより変動演出の前半部分が実行され、「00H」以外であった場合にリーチ変動パターンにより変動演出の前半部分が実行される。
リーチなしパターンAは、特に図示していないが、演出図柄50の変動表示の仕方に特段の変化が生じることなく、さらに、演出図柄50の変動表示に付随して他の演出が実行されることなく、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる数字図柄で停止表示される態様である。
リーチなしパターンBは、特に図示していないが、全ての演出図柄50の変動表示が開始されてから第2停止図柄が停止表示されるまでの期間に、表示部21aの略中央に所定の前半カットイン画像CP1(たとえば、「チャンス」という文字が表示された楕円画像)を表示する前半カットイン演出が実行された上で、第1停止図柄と第2停止図柄とが異なる数字図柄で停止表示される態様である。リーチなしパターンBにおける前半カットイン演出は、全ての演出図柄50による高速でのスクロール表示の開始時点から開始され、第2停止図柄の停止表示時点で終了する。
また、リーチなしパターンBでは、青色で「チャンス」の文字が記載された前半カットイン画像CP1(以下、青カットイン画像CP1-1ともいう)が表示されるようになっている。
リーチパターンAは、特に図示していないが、演出図柄50の変動表示の仕方に特段の変化が生じることなく、さらに、演出図柄50の変動表示に付随して他の演出が実行されることなく、単に第1停止図柄と第2停止図柄とが同一の数字図柄で停止表示することでリーチ表示が行われる態様である。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、リーチパターンBとして、前半カットイン画像CP1の表示態様が異なるリーチパターンB1、リーチパターンB2及びリーチパターンB3の3種類が設けられている。リーチパターンB1では、青カットイン画像CP1-1が表示され、リーチパターンB2では、赤色で「チャンス」の文字が記載されたカットイン画像CP1(以下、赤カットイン画像CP1-2ともいう)が表示され、リーチパターンB3では、虹色で「チャンス」の文字が記載されたカットイン画像(以下、虹カットイン画像CP1-3ともいう)が表示されるようになっている。
たとえば、リーチパターンBに関しては、リーチパターンB1よりもリーチパターンB2の方が、大当たりに当選した場合に実行される可能性が高く設定されている。また、リーチパターンB3は、大当たりに当選し、かつ特別図柄X1(10ラウンドのラウンド遊技が行われる特別遊技の実行が定められた特別図柄)が決定された場合にのみ実行される可能性があるように設定されている。すなわち、青カットイン画像CP1-1が表示された場合よりも赤カットイン画像CP1-2が表示された場合の方が、大当たりの当選の期待度が高い。また、虹カットイン画像CP1-3が表示されると、大当たりの当選及び10ラウンドのラウンド遊技が行われる特別遊技(図14(a)参照)の実行が確定する。
また、リーチなし変動パターン及びリーチ変動パターンとしては、全ての演出図柄50が所定の停止表示態様で仮停止(たとえば、第1停止図柄及び第2停止図柄が1違いの数字図柄で仮停止、第3停止図柄が仮停止を示唆する仮停止図柄で仮停止)した後に変動表示を再開するという態様の表示が所定回数行われる(いわゆる擬似連演出が行われる)態様や、演出図柄50の変動表示が開始されてから第2停止図柄が停止表示されるまでの間に役物回転演出が実行される態様等を設けてもよい。
変動演出の前半部分の態様がリーチなし変動パターンであった場合における変動演出の後半部分の態様としては、特に図示していないが、後半変動時間の経過後に大当たりの抽選の結果がハズレであることが示唆される通常ハズレパターンが設けられている。
また、発展なしパターン、発展ありパターン及び通常ハズレパターンの態様は複数種類設けられており、演出図柄50の変動表示の仕方、発展演出画像の種類、役物回転演出の態様等が種々設定されている。たとえば、発展ありパターンの態様としては、リーチ発展演出の実行中に、大当たりの当選の期待度を示唆する後半カットイン画像が表示される後半カットイン演出が実行される態様等を設けてもよい。
次に、上述の変動演出の態様の決定について説明する。
副制御基板300のサブROM302には、変動演出の態様(変動演出の前半部分の態様、変動演出の後半部分の態様)を決定するための変動演出決定テーブル121が記憶されている。そして、副制御基板300のサブCPU301は、所定の条件に応じた変動演出決定テーブル121を選択するとともに、選択された変動演出決定テーブル121と、主制御基板100のメインCPU101から受信した変動モード番号(変動モードコマンド)及び変動パターン番号(変動パターンコマンド)と、任意で用いられる演出乱数(変動演出乱数)とに基づいて、変動演出の態様を決定する。
変動演出決定テーブルAは、差球カウント値が第1基準値に到達しておらず、かつ決定された特別図柄が大当たり図柄X1以外(すなわち、大当たり図柄X2、ハズレ図柄Y1又はY2)であったとき、又は、決定された特別図柄にかかわらず、差球カウント値が第1基準値に到達した後に(すなわち、発動警告状態の設定後に)選択されるテーブルである。変動演出決定テーブルBは、差球カウント値が第1基準値に到達しておらず、かつ決定された特別図柄が大当たり図柄X1であったときに選択されるテーブルである。
そして、サブCPU301は、0~249の範囲から1の変動演出乱数を取得した上で、選択した変動演出決定テーブル121を参照し、取得した変動演出乱数、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号及び変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号に基づいて、変動演出の態様を決定する。
上述したように、変動演出決定テーブルAは、差球カウント値が第1基準値に到達しておらず、かつ決定された特別図柄が大当たり図柄X1以外であったとき、又は、決定された特別図柄にかかわらず、差球カウント値が第1基準値に到達した後に選択される。一方、変動演出決定テーブルBは、差球カウント値が第1基準値に到達しておらず、かつ決定された特別図柄が大当たり図柄X1であったときに選択される。
そうすると、ハズレの場合、及び大当たりに当選し大当たり図柄X2が決定された場合には、差球カウント値が第1基準値に到達した後であるか否かにかかわらず、態様7が決定されることはない。一方、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合には、差球カウント値が第1基準値に到達していないときに態様7が決定される可能性があり、差球カウント値が第1基準値に到達した後には態様7が決定されることはない。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、決定された特別図柄との関係では、大当たりの当選に基づいて大当たり図柄X1が決定された場合にのみ態様7による変動演出が実行され得るものの、差球カウント値が第1基準値に到達していないときには、態様7による変動演出の実行が制限されていないのに対して、差球カウント値が第1基準値に到達した後には、態様7による変動演出の実行が制限されるようになっている。
一方、上述したように、差球カウント値が第1基準値に到達すると、発動警告状態が設定され、間もなく第2基準値に到達する旨を示唆する発動警告示唆が行われる(図51(f)参照)。その後、差球カウント値が第2基準値に到達することに基づき発動状態が設定されると、遊技が停止する。後述するように、たとえば、特別図柄の変動表示に伴って演出図柄50の変動表示が行われていたような場合には、この演出図柄50の変動表示が強制的に終了し当該変動表示がクリアされることとなる。すなわち、実行中の変動演出が強制的に終了する。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、差球カウント値が第1基準値に到達した後(発動警告示唆が実行された後)は、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定された場合であっても、態様7による変動演出が決定されないように設定されている。これにより、虹カットイン画像CP-1の表示が制限されるため、上述のような喪失感を遊技者に与えるのを防止でき、ひいては遊技の興趣の低下も防止できる。
通常遊技状態中や高確率時短遊技状態中には、第1特図乱数や第2特図乱数が取得され保留として記憶された場合や、保留として記憶された第1特図乱数や第2特図乱数が読み出された場合に、所定の表示態様の保留画像52を表示する保留表示が行われる(図51(a)~(b)、(d)参照)。この保留表示により、第1特図保留数や第2特図保留数が示唆されることとなる。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、保留表示は、特別遊技中以外(通常遊技状態中、高確率時短遊技状態中)において実行され、特別遊技中は実行されないようになっている(図51(a)~(h)参照)。
大当たりの当選に基づいて実行される特別遊技中には、特別遊技中演出が実行される。この特別遊技中演出では、演出表示装置21の表示部21aにおいて、実行中の特別遊技を盛り上げるための特別遊技中画像が表示されるようになっている(図51(c)、(e)~(h)参照)。また、特別遊技中は、演出表示装置21の表示部21aにおいて、実行中のラウンド遊技を示唆するラウンド遊技数の画像も表示されるようになっている(図51(c)、(e)~(h)参照)。このラウンド遊技数の画像の表示により、何ラウンド目のラウンド遊技を実行しているのかを遊技者に示唆することができる。
また、特別遊技中演出においては、特別遊技中画像の表示のみならず、特別遊技中画像の表示に併せて、音声出力装置10(スピーカ)から所定のBGMや音声が出力されるとともに、演出照明装置23(ランプ)が所定の点灯パターンや色で発光するようになっている。
通常遊技状態において大当たりに当選し、当該当選に基づく特別遊技が開始されると、当該開始時点からの賞球数の累計値(すなわち、各入賞口(一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18)への遊技球の入球に基づいて払い出され遊技者により獲得される賞球数の累計値)を示唆する獲得賞球数の表示(たとえば、賞球数の累計値が700個に達した場合には「700pt」の文字画像等の表示(図51(c)~(h)参照))が開始される。
この獲得賞球数の表示は、各入賞口へ遊技球が入球するごとに更新される。すなわち、当該入球に基づいて払い出される予定の賞球の数を加算した値に更新される。なお、各入賞口へ遊技球が入球するごとに、払い出される予定の賞球の数を加算した値に更新するのではなく、各入賞口への遊技球の入球に基づいて実際に賞球が払い出されるごとに、当該払い出された賞球の数を加算した値に更新するようにしてもよい。
そして、獲得賞球数の表示は、特別遊技の終了後に設定される高確率時短遊技状態中、及び、高確率時短遊技状態における大当たりの当選に基づき実行される特別遊技中も継続して実行され、大当たりに当選することなく特別図柄の変動回数が高確回数に到達することにより高確率時短遊技状態が終了すると終了する。
すなわち、通常遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技が開始されると、高確率時短遊技状態の設定及び高確率時短遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技の実行が繰り返されている間は、継続して獲得賞球数の表示が行われる。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、獲得賞球数が、遊技が停止することとなる差球数に相当する個数に到達しても、獲得賞球数として当該差球数に相当する個数が表示されないようになっている。
特別遊技中及び高確率時短遊技状態中に表示されるのは獲得賞球数であるものの、これを見た遊技者やホール関係者が差球数と認識していた場合、遊技が停止することとなる差球数に相当する個数(作動停止個数である95000個)を獲得賞球数として表示してしまうと、発動状態の設定に基づく遊技の停止が正常に機能していないとの誤解を与えるおそれがある。そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、獲得賞球数が、遊技が停止することとなる差球数に相当する個数に到達しても、獲得賞球数として当該差球数に相当する個数が表示されないようにしている。これにより、上述のような誤解の発生を防止することができる。
たとえば、獲得賞球数として、遊技が停止することとなる差球数に相当する個数より1個少ない個数(94999個)までは表示するものの、当該個数まで表示された後は獲得賞球数の更新をストップ(すなわち、カウントストップ)するようにしてもよい。また、差球到達画像としては、上述のような文字情報が表示された画像ではなく、所定のキャラクターが表示された画像等としてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述したように、差球カウント値が第1基準値に到達し発動警告状態が設定されると、電断が発生するか、発動警告状態が終了するか又は所定時間(60秒)が経過するという終了条件を満たすまでの間、発動警告示唆(発動警告文字画像の表示)、及び、各種ランプの点灯又は消灯による発動警告状態が設定された旨の示唆が行われる。また、発動警告状態が設定されてから発動警告音声出力時間(5秒)が経過するまでの間、発動警告音声の出力が行われる。
特別遊技中に発動警告状態が設定された場合には、特別遊技中画像と共に発動警告文字画像が表示され、特別遊技中以外に発動警告状態が設定された場合には、演出図柄50や保留画像52と共に発動警告文字画像が表示される。この発動警告文字画像は、特別遊技中画像、演出図柄50や保留画像52の視認の妨げとならないように、演出表示装置21の表示部21aの中央上部において小さいサイズで表示している(図51(e)~(g)参照)。
発動予告状態は特別遊技中に設定されるため、特別遊技中画像と共に発動予告文字画像が表示される。また、この発動予告文字画像は、発動警告文字画像と同様に、特別遊技中画像の視認の妨げとならないように、演出表示装置21の表示部21aの中央上部において小さいサイズで表示している(図51(h)参照)。
特別遊技の終了後には、通常であれば、演出図柄50の変動表示、保留画像52の表示、高確時短状態示唆画像の表示、獲得賞球数の表示等が行われるが(図51(d)参照)、特別遊技が終了し発動状態が設定された場合には、これらの表示は行われることなく、発動文字画像が表示される。
また、特別遊技以外(高確率時短遊技状態、通常遊技状態)においても、通常であれば、演出図柄50の変動表示、保留画像52の表示、高確時短状態示唆画像の表示(高確率時短遊技状態中のみ)、獲得賞球数の表示(高確率時短遊技状態中のみ)等が行われるが、特別遊技以外のときに発動状態が設定された場合には、これらの表示が全てクリアされて、発動文字画像が表示される。たとえば、特別図柄の変動表示に伴って演出図柄50の変動表示が行われていたような場合であっても、この演出図柄50の変動表示が強制的に終了し当該変動表示がクリアされることとなる。
このように、発動状態が設定された場合には、演出図柄50、保留画像52、獲得賞球数等がクリアされるため、これらの視認を妨げる事態は生じないことから、発動文字画像は、演出表示装置21の表示部21aの全面において、発動警告文字画像や発動予告文字画像よりも大きいサイズで表示している(図51(i)参照)。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技可能状態中には、後述する現スピーカ音量を変更することができる期間において、十字キー25の上キー又は下キーが押下操作されることにより、現スピーカ音量(設定中の音声出力装置10の音量)を設定可能範囲内において変更できるようになっている。
なお、設定可能なスピーカ音量の範囲は、「0」~「7」の8段階に限らず、これよりも多い段階やこれよりも少ない段階を設定できるようにしてもよい。また、設定可能範囲も、「3」~「7」の5段階に限られず、設定可能なスピーカ音量の範囲内で適宜設定することができる。
音量設定画像AGには、図53に示すように、下から上に進むに連れて徐々に長くなる5本のゲージ画像が含まれており、各ゲージ画像が変更可能範囲内の各スピーカ音量を示すものとなっている。具体的には、下端に位置する最も短いゲージ画像がスピーカ音量「3」を示し、上端に位置する最も長いゲージ画像がスピーカ音量「7」を示す。そして、この間に位置する3本のゲージ画像は、下から順にスピーカ音量「4」、スピーカ音量「5」、スピーカ音量「6」を示す。そして、下端のゲージ画像から現スピーカ音量を示す横ゲージ画像までが所定の色で表示され、残りの横ゲージ画像が異なる色で表示されるようになっており、遊技者が現スピーカ音量を視覚的に認識できることとなる。たとえば、現スピーカ音量が「5」であったときに上キーの押下操作が行われると、現スピーカ音量は「6」となるため、下端から4本分の横ゲージ画像が所定の色で表示され、上端の横ゲージ画像のみが異なる色で表示される(図53参照)。
次に、遊技可能状態中における音声等の出力の制御について、チャンネル調整値及びスピーカ音量の変更の制御の詳細と併せて、発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、発動状態ごとに具体的に説明する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、各種エラーの発生に基づいて出力されるエラー示唆音声については、チャンネル1が対応付けられている。また、発動警告状態においてに出力される発動警告音声、発動予告状態において出力される発動予告音声、及び、発動状態において出力される発動音声(以下、発動警告音声、発動予告音声及び発動音声を併せて、差球停止制御音声ともいう)については、チャンネル2が対応付けられている。また、変動演出や特別遊技中演出において出力されるBGMや各種音声(以下、演出音ともいう)については、チャンネル3~チャンネル40のいずれかが対応付けられている。
このように、複数のエラーが重複して発生した場合には、予め定められた優先順位に従っていずれかのエラーの示唆のみが行われ、同時に複数のエラーの示唆が行われることはない。そのため、全てのエラー示唆音声については、1個のチャンネル(チャンネル1)のみ対応付けられており、このチャンネルのみを使用して各エラー示唆音声がそれぞれ別個に出力されることとなる。
発動警告前状態においては、特別図柄の変動表示に伴って行われる変動演出や、特別遊技中に行われる特別遊技中演出を実行可能となっている。また、上述したように、発動警告前状態においては、扉開放エラー、主制御関連エラー、払出し関連エラーの発生が判定され、これらのエラーが発生した場合には、発生したエラーに対応するエラー示唆音声が出力されることとなる。
具体的には、上述の現スピーカ音量を変更することができる期間中に、上キー又は下キーの押下操作が行われると音量設定画像AGが表示される。そして、上キーが押下操作された場合、当該押下操作により上述の設定可能範囲内で現スピーカ音量を増大可能であるときには、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが、上キーの押下操作に基づくスピーカ音量に更新されることで、現スピーカ音量が増大する。また、下キーが押下操作された場合、当該押下操作により上述の設定可能範囲内で現スピーカ音量を減少可能であるときには、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが、下キーの押下操作に基づくスピーカ音量に更新されることで、現スピーカ音量が減少する。
これにより、発動警告前状態において、変動演出や特別遊技中演出が実行されており、かつエラーが発生していないときには、演出音のみが出力されるが、この演出音は現スピーカ音量そのままで出力される。一方、変動演出や特別遊技中演出が実行されており、かつエラーが発生しているときには、演出音及び発生中のエラーに対応するエラー示唆音声が同時に出力されるが、演出音は無音で出力され、エラー示唆音声は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、たとえば、特別図柄の変動表示中又は特別遊技の実行中であり、かつエラーが発生しておらず、演出音が現スピーカ音量である「5」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の上キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「6」に更新されることにより、現スピーカ音量が「6」に変更される。これにより、出力中の演出音が、変更後の現スピーカ音量である「6」で出力されるようになる。
また、たとえば、特別図柄の変動表示中又は特別遊技の実行中であり、かつエラーが発生しており、演出音は無音で出力され、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の下キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「4」に更新されることにより、現スピーカ音量が「4」に変更される。これにより、上述のエラー示唆音声は、変更後の現スピーカ音量である「4」で出力されるようになるものの、演出音については、無音での出力が継続される。
また、エラーの発生中には、現スピーカ音量にかかわらず、最大のスピーカ音量(すなわち、「7」)でエラー示唆音量を出力するようにしてもよい。このようにすることで、エラー発生時に、エラー示唆音声をより確実に認識可能となり、エラーの発生及び発生したエラーの種類もより確実に把握可能となる。
また、エラーの発生中には、無音で演出音を出力するのではなく、演出音の出力そのものを停止するようにしてもよい。このようにした場合にも、エラー発生時にはエラー示唆音声を確実に認識することができ、当該エラー示唆音声により、エラーの発生及び発生したエラーの種類を確実に把握可能となる。
また、エラーの発生中には、聴認可能ではあるもののエラー示唆音声よりも小さい音量で、演出音を出力するようにしてもよい。
発動警告状態においては、発動警告前状態と同様に、特別図柄の変動表示に伴って行われる変動演出や、特別遊技中に行われる特別遊技中演出を実行可能となっているとともに、扉開放エラー、主制御関連エラー、払出し関連エラーの発生が判定され、これらのエラーが発生した場合には、発生したエラーに対応するエラー示唆音声が出力されることとなる。
また、発動警告状態が設定されてから発動警告音声出力時間(5秒)が経過するまでの間、発動警告音声が出力されることとなる。
なお、発動警告状態における現スピーカ音量の変更の処理も、発動警告前状態と同様であるため、説明を省略する。
さらに、発動警告音声が出力されておらず(すなわち、発動警告音声の出力終了後)、かつエラーが発生していないときには、チャンネル2のチャンネル調整値、及び演出音チャンネルのチャンネル調整値はいずれも、初期値として設定された「2」のままとなる。また、発動警告音声が出力されておらず、かつエラーが発生しているときには、チャンネル2のチャンネル調整値、及び演出音チャンネルのチャンネル調整値はいずれも「0」に変更されるようになっている。
これに対して、発動警告前状態と同様に、発動警告状態においては常に、エラー示唆音に対応するチャンネル1のチャンネル調整値は、初期値として設定された「2」のままとなる。
また、発動警告音声の出力中において、変動演出や特別遊技中演出が実行されており、かつエラーが発生しているときには、発動警告音声、演出音及び発生中のエラーに対応するエラー示唆音声が同時に出力されるが、演出音及び発動警告音声は無音で出力され、エラー示唆音声は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、発動警告音声が出力されていないときにおいて、変動演出や特別遊技中演出が実行されており、かつエラーが発生していないときには、演出音のみが出力されるが、この演出音は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、発動警告音声が出力されていないときにおいて、変動演出や特別遊技中演出が実行されており、かつエラーが発生しているときには、演出音及び発生中のエラーに対応するエラー示唆音声が同時に出力されるが、演出音は無音で出力され、エラー示唆音声は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動警告音声の出力中で、かつエラーが発生しているときには、発動警告音声及び演出音のいずれも無音で出力されるものの、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動警告音声が出力されておらず、かつエラーが発生していないときには、演出音は現スピーカ音量である「5」で出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動警告音声が出力されておらず、かつエラーが発生しているときには、演出音は無音で出力されるものの、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力される。
また、たとえば、発動警告音声の出力中において、特別図柄の変動表示中又は特別遊技の実行中であり、かつエラーが発生しており、発動警告音声及び演出音は無音で出力され、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の下キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「4」に更新されることにより、現スピーカ音量が「4」に変更される。これにより、上述のエラー示唆音声は、変更後の現スピーカ音量である「4」で出力されるようになるものの、発動警告音声及び演出音については、無音での出力が継続される。
また、たとえば、発動警告音声が出力されていないときにおいて、特別図柄の変動表示中又は特別遊技の実行中であり、かつエラーが発生しておらず、演出音が現スピーカ音量である「3」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の上キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「4」に更新されることにより、現スピーカ音量が「4」に変更される。これにより、演出音は、変更後の現スピーカ音量である「4」で出力されるようになる。
また、たとえば、発動警告音声が出力されていないときにおいて、特別図柄の変動表示中又は特別遊技の実行中であり、かつエラーが発生しており、演出音は無音で出力され、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「7」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の下キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「6」に更新されることにより、現スピーカ音量が「6」に変更される。これにより、上述のエラー示唆音声は、変更後の現スピーカ音量である「6」で出力されるようになるものの、演出音については、無音での出力が継続される。
また、発動警告音声が出力されているか否かにかかわらず、エラーが発生しているときには、発動警告音声及び演出音は聴認不可となり、エラー示唆音声は現スピーカ音量により聴認可能となる。これにより、エラー発生時にはエラー示唆音声を確実に認識することができ、当該エラー示唆音声により、エラーの発生及び発生したエラーの種類を確実に把握可能となる。
また、発動警告音声の出力中には、現スピーカ音量にかかわらず、最大のスピーカ音量(「7」)で発動警告音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、発動警告音声をより聴認し易くなり、発動警告状態が設定された旨の把握を更に容易にすることができる。
また、発動警告音声の出力中には、発動警告音声が演出音よりも聴認し易くなっていればよく、演出音の音量を現スピーカ音量の25%にすることには限られない。たとえば、無音で演出音を出力するようにしてもよい。また、演出音の出力そのものを停止するようにしてもよい。このようにした場合にも、変動演出や特別遊技中演出の実行中において、発動警告音声により、発動警告状態が設定された旨の把握が容易となる。
また、発動警告前状態と同様に、発動警告状態においても、エラーの発生中に現スピーカ音量の変更ができないようにしてもよい。また、エラーの発生中には、現スピーカ音量にかかわらず、最大のスピーカ音量(「7」)でエラー示唆音量を出力するようにしてもよい。また、エラーの発生中には、無音で演出音を出力するのではなく、演出音の出力そのものを停止するようにしてもよい。
発動予告状態においては、特別遊技中演出が実行されているとともに、扉開放エラー、主制御関連エラー、払出し関連エラーの発生が判定され、これらのエラーが発生した場合には、発生したエラーに対応するエラー示唆音声が出力されることとなる。
また、発動予告状態が設定されてから発動予告音声出力時間(7秒)が経過するまでの間、発動予告音声が出力されることとなる。
なお、発動警告状態における現スピーカ音量の変更の処理は、発動警告前状態や発動警告状態と同様であるため、説明を省略する。
さらに、発動予告音声が出力されておらず(すなわち、発動予告音声の出力終了後)、かつエラーが発生していないときには、チャンネル2のチャンネル調整値、及び演出音チャンネルのチャンネル調整値はいずれも、初期値として設定された「2」のままとなる。また、発動予告音声が出力されておらず、かつエラーが発生しているときには、チャンネル2のチャンネル調整値、及び演出音チャンネルのチャンネル調整値はいずれも「0」に変更されるようになっている。
これに対して、発動警告前状態や発動警告状態と同様に、発動予告状態においては常に、エラー示唆音に対応するチャンネル1のチャンネル調整値は、初期値として設定された「2」のままとなる。
また、発動予告音声の出力中で、かつエラーが発生しているときには、発動予告音声、演出音及び発生中のエラーに対応するエラー示唆音声が同時に出力されるが、演出音及び発動予告音声は無音で出力され、エラー示唆音声は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、発動予告音声が出力されていないときであって、かつエラーが発生していないときには、演出音のみが出力されるが、この演出音は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、発動予告音声が出力されていないときであって、かつエラーが発生しているときには、演出音及び発生中のエラーに対応するエラー示唆音声が同時に出力されるが、演出音は無音で出力され、エラー示唆音声は現スピーカ音量そのままで出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動予告音声の出力中で、かつエラーが発生しているときには、発動予告音声及び演出音のいずれも無音で出力されるものの、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動予告音声が出力されておらず、かつエラーが発生していないときには、演出音は現スピーカ音量である「5」で出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動予告音声が出力されておらず、かつエラーが発生しているときには、演出音は無音で出力されるものの、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力される。
また、たとえば、発動予告音声の出力中において、エラーが発生しており、発動予告音声及び演出音は無音で出力され、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「5」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の下キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「4」に更新されることにより、現スピーカ音量が「4」に変更される。これにより、上述のエラー示唆音声は、変更後の現スピーカ音量である「4」で出力されるようになるものの、発動予告音声及び演出音については、無音での出力が継続される。
また、たとえば、発動予告音声が出力されていないときにおいて、エラーが発生しておらず、演出音が現スピーカ音量である「3」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の上キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「4」に更新されることにより、現スピーカ音量が「4」に変更される。これにより、演出音は、変更後の現スピーカ音量である「4」で出力されるようになる。
また、たとえば、発動予告音声が出力されていないときにおいて、エラーが発生しており、演出音は無音で出力され、当該エラーに対応するエラー示唆音声は現スピーカ音量である「7」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の下キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「6」に更新されることにより、現スピーカ音量が「6」に変更される。これにより、上述のエラー示唆音声は、変更後の現スピーカ音量である「6」で出力されるようになるものの、演出音については、無音での出力が継続される。
また、発動予告音声が出力されているか否かにかかわらず、エラーが発生しているときには、発動予告音声及び演出音は聴認不可となり、エラー示唆音声は現スピーカ音量により聴認可能となる。これにより、エラー発生時にはエラー示唆音声を確実に認識することができ、当該エラー示唆音声により、エラーの発生及び発生したエラーの種類を確実に把握可能となる。
また、発動予告音声の出力中には、現スピーカ音量にかかわらず、最大のスピーカ音量(「7」)で発動予告音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、発動予告音声をより聴認し易くなり、発動予告状態が設定された旨の把握を更に容易にすることができる。
また、発動予告音声の出力中には、発動予告音声が演出音よりも聴認し易くなっていればよく、演出音の音量を現スピーカ音量の25%にすることには限られない。たとえば、無音で演出音を出力するようにしてもよい。また、演出音の出力そのものを停止するようにしてもよい。このようにした場合にも、特別遊技中演出の実行中ではあるものの、発動予告音声により、発動予告状態が設定された旨の把握が容易となる。
また、発動警告前状態や発動警告状態と同様に、発動予告状態においても、エラーの発生中に現スピーカ音量の変更ができないようにしてもよい。また、エラーの発生中には、現スピーカ音量にかかわらず、最大のスピーカ音量(「7」)でエラー示唆音量を出力するようにしてもよい。また、エラーの発生中には、無音で演出音を出力するのではなく、演出音の出力そのものを停止するようにしてもよい。
発動状態においては、変動演出及び特別遊技中演出は実行されないため、演出音が出力されることはない。また、扉開放エラーの発生のみ判定され、当該エラーが発生した場合には、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声が出力されることとなる。
また、発動状態が設定されると、電断が発生するまでの間、発動音声が出力されることとなる。
ここで、発動状態中には、上キー又は下キーの押下操作が行われても音量設定画像AGが表示されることはない。すなわち、発動状態中は、音量設定画像AGが表示されることなく、現スピーカ音量の変更のみ実行されることとなる。そして、上キーが押下操作された場合、当該押下操作により上述の設定可能範囲内で現スピーカ音量を増大可能であるときには、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが、上キーの押下操作に基づくスピーカ音量に更新されることで、現スピーカ音量が増大する。また、下キーが押下操作された場合、当該押下操作により上述の設定可能範囲内で現スピーカ音量を減少可能であるときには、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが、下キーの押下操作に基づくスピーカ音量に更新されることで、現スピーカ音量が減少する。
一方、扉開放エラーが発生しているときには、発動状態においては常に、エラー示唆音に対応するチャンネル1のチャンネル調整値は、初期値として設定された「2」のままとなる。
また、発動音声の出力中で、かつ扉開放エラーが発生しているときには、発動音声及び扉開放エラーに対応するエラー示唆音声が同時に出力されるが、発動音声は無音で出力され、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声は、現スピーカ音量にかかわらず、常に、最大のスピーカ音量(「7」)で出力されるようになっている。
また、たとえば、現スピーカ音量が「5」であった場合、発動音声の出力中で、かつ扉開放エラーが発生しているときには、発動音声は無音で出力されるものの、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声はスピーカ音量「7」で出力される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「3」であった場合において、扉開放エラーは発生しておらず、発動音声がスピーカ音量「7」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の上キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「4」に更新される。これにより、現スピーカ音量は「4」に変更されるものの、発動音声は、スピーカ音量「7」での出力が継続される。
また、たとえば、現スピーカ音量が「7」であった場合において、扉開放エラーが発生しており、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声がスピーカ音量「7」で出力されていたものとする。このときに、十字キー25の下キーが押下操作されると、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量のデータが「6」に更新される。これにより、現スピーカ音量は「6」に変更されるものの、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声は、スピーカ音量「7」での出力が継続される。
また、扉開放エラーが発生しているときには、発動音声は聴認不可となり、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声は、現スピーカ音量にかかわらず、常に、最大のスピーカ音量「7」で出力される。これにより、扉開放エラー発生時にはエラー示唆音声を確実に聴認することができ、当該エラー示唆音声により、扉開放エラーの発生を確実に把握可能となる。
また、発動音声は、確実に聴認可能となるのであれば、必ずしも最大のスピーカ音量(「7」)で出力する必要は無い。たとえば、最大のスピーカ音量よりも一段階下のスピーカ音量(「6」)で出力するようにしてもよい。
また、扉開放エラーに対応するエラー示唆音声は、必ずしも最大のスピーカ音量(「7」)で出力する必要は無い。たとえば、最大のスピーカ音量よりも一段階下のスピーカ音量(「6」)で出力するようにしてもよいし、現スピーカ音量で出力するようにしてもよい。
また、扉開放エラーの発生中には、無音で発動音声を出力するのではなく、発動音声の出力そのものを停止するようにしてもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述したように、変動演出におけるリーチ発展演出中に、役物演出装置YSが可動位置まで変位して役物回転演出が行われ、この役物回転演出が終了すると、役物演出装置YSは可動位置から初期位置まで変位する。この際、たとえば、役物演出装置YSが遊技盤11上の構造物に引っ掛かったような場合には、役物演出装置YSが初期位置まで変位できず、可動位置や初期位置の手前で停留するといった事態が生じ得る。役物演出装置YSが可動位置等で停留していると、演出表示装置21の表示部21aに役物演出装置YSが重なり、表示部21aで行われる各種表示や各種示唆の視認性が悪くなるおそれがる。また、常態と異なる位置に役物演出装置YSが停留していることにより、大当たりの抽選結果等に関する何らかの示唆をしているものと遊技者に誤認させる可能性もある。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pにおいては、変動演出の開始時(特別図柄の変動表示の開始時)に、役物演出装置YSが初期位置に位置していなかった場合には、役物演出装置YSを初期位置へ変位させる位置補正処理(以下、変動開始時位置補正処理ともいう)が実行されるようになっている。
特に図示していないが、本形態に係るパチンコ機Pは、初期位置に位置している役物演出装置YSを検出するための初期位置検出センサを備えている。この初期位置検出センサによる検出が行われているときには、所定の検出信号が副制御基板300に入力される。サブCPU301は、検出信号が入力されていると役物演出装置YSが初期位置に位置していると判定し、検出信号が入力されていないと役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定する。
サブCPU301は、役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定した場合に、役物演出装置YSを初期位置へ変位させるように駆動モータMを制御し、所定の確認時間(本形態では300ms)の経過後に改めて役物演出装置YSが初期位置に位置しているか否かを判定する初回処理を実行する。
この初回処理において、役物演出装置YSが初期位置に位置していると判定された場合には、役物演出装置YSが初期位置に変位したこととなる。一方、役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定された場合には、役物演出装置YSは未だ初期位置に変位しないこととなる。
役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定された場合、サブCPU301は、上述の初回処理と同内容のリトライ処理を実行する。このリトライ処理は、最大で所定回数(本形態では2回)繰り返され、リトライ処理が所定回数実行されても、役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定された場合、サブCPU301は、役物演出装置YSの変位に関する不具合が発生しているものと判断する。役物演出装置YSの変位に関する不具合が発生していると判断されると、電断が発生するまで、その後の変動演出の開始時に、この役物演出装置YSに対する変動開始時位置補正処理は実行されない。
そして、この発動状態の設定時において、役物演出装置YSが初期位置に位置していなかった場合には、変動演出の開始時と同様に、役物演出装置YSを初期位置へ変位させる位置補正処理(以下、発動状態設定時位置補正処理ともいう)が実行される。
また、この発動状態設定時位置補正処理においては、上述のように、役物演出装置YSの変位に関する不具合が発生していると判断されていた場合であっても、当該役物演出装置YSを初期位置へ変位させる処理が実行されるようになっている。
これにより、演出表示装置21の表示部21aに役物演出装置YSが重なり、発動状態中に表示部21aにおいて表示される発動示唆の視認性が悪くなるような事態を極力防止することができる。また、役物演出装置YSによる演出が実行されていたり、役物演出装置YSが初期位置に位置していなかったりすることで、発動状態が設定されているにもかかわらず遊技が進行しているような誤認が生じるのを防止することができる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、位置補正処理の実行の前提として、役物演出装置YSが初期位置に位置しているか否かの判定が行われるようになっていたが、これに限定されるものではない。たとえば、役物演出装置YSが初期位置に位置しているか否かの判定を行うことなく、位置補正処理を実行するようにしてもよい。
また、位置補正処理の実行タイミングは、変動演出の開始時や発動状態の設定時に限定されるものではなく、たとえば、変動演出の終了時や特別遊技の終了時等に実行してもよい。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技可能状態における発動警告前状態中又は発動警告状態中において、特別図柄の変動表示が行われておらず、かつ第1特図乱数及び第2特図乱数がいずれも記憶されていないときには、遊技が行われていない状態である待機状態に滞在するようになっている。
具体的には、発動警告前状態中又は発動警告状態中に、特別図柄の変動表示が停止し上述の図柄確定時間が経過した時点で、第1特図乱数及び第2特図乱数がいずれも記憶されていないときに、待機状態が開始される。上述したように、待機状態が開始されると、メインCPU101は待機状態が開始された旨を示す待機状態開始コマンドを副制御基板300へ送信する。これにより、副制御基板300においても待機状態の開始を把握可能となる。そして、第1特図乱数又は第2特図乱数が取得され特別図柄の変動表示が開始されると、待機状態が終了する。
この無操作時間は、副制御基板300に設けられた加算タイマ(カウントアップタイマ)である無操作時間タイマカウンタによって計測される。また、無操作時間の計測が開始された後は、待機状態が終了するまで当該計測が継続して行われるようになっており、操作ハンドル5の回転操作、操作ボタン9bの押下操作又は十字キー25の押下操作のいずれかが行われると、無操作時間タイマカウンタのカウント値がリセットされるようになっている。
具体的には、待機状態開始コマンドが受信され無操作時間の計測が開始されると、0秒→1秒→2秒→・・・と無操作時間タイマカウンタのカウントアップが行われ、操作ハンドル5の回転操作、操作ボタン9bの押下操作又は十字キー25の押下操作が検出される都度、0秒から無操作時間タイマカウンタのカウントアップが再開される。そして、待機状態が終了すると、無操作時間タイマカウンタのカウントアップも終了する。
なお、待機状態が開始されると無操作時間の計測が開始されるものの、この時点で、たとえば、操作ハンドル5の回転操作が継続して行われていると、無操作時間タイマカウンタのカウント値はリセットされ続ける。したがって、実質的には、待機状態開始コマンドが受信されると、操作ハンドル5の回転操作、操作ボタン9bの押下操作及び十字キー25の押下操作のいずれもが行われていないことを条件に、無操作時間の計測が開始されることとなる。
また、省電力状態は、遊技の進行に伴って主制御基板100から送信されるコマンド(たとえば、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく始動入賞コマンド、特別図柄の変動開始に基づく変動モードコマンドや変動パターンコマンド等)が副制御基板300において受信されること、操作ハンドル5の回転操作、操作ボタン9bの押下操作又は十字キー25の押下操作が行われることにより、終了するようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発動警告状態中に開始された待機状態に滞在しているときに、たとえば、待機状態の開始前に打ち出されていた遊技球や待機状態の開始後も継続して打ち出していた遊技球が一般入賞口14へ入球し、これにより、待機状態に滞在したまま、差球カウント値が第2基準値(195000)に到達するような場合がある。この場合は、待機状態に滞在したまま、発動警告状態が終了し発動状態が設定される。
そして、待機状態の滞在中に発動状態が設定された場合にも、演出表示装置21の表示部21aにおいては、上述の発動示唆(発動文字画像の表示)が行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、発動文字画像の表示、及びデモ画像の表示について実行の優先順位が予め定められており、デモ画像の表示よりも発動文字画像の表示の方が高い優先順位となっている。そのため、内部的には、発動文字画像の表示、及びデモ画像の表示が重複して実行されている状態となっているものの、デモ画像の表示は制限され、演出表示装置21の表示部21aにおいては、デモ画像が表示されることはなく、発動文字画像のみ表示されることとなる。すなわち、発動状態中に無操作時間がデモ開始時間に到達しデモ表示を行う処理が実行されても、発動文字画像の表示が継続して行われるため、演出表示装置21の表示部21aにおける見た目は変化せず、内部的にデモ表示が実行されている状態であることを表示部21aの表示によって把握することはできない。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pでは、発動文字画像の表示、及び省電力状態中である旨の表示についても実行の優先順位が予め定められており、省電力状態中である旨の表示よりも発動文字画像の表示の方が高い優先順位となっている。そのため、内部的には、発動文字画像の表示、及び省電力状態中である旨の表示が重複して実行されている状態となっているものの、省電力状態中である旨の表示は制限され、演出表示装置21の表示部21aにおいては、省電力状態中である旨が表示されることはなく、発動文字画像のみ表示されることとなる。すなわち、発動状態中にデモ表示が終了し省電力状態へ移行する処理が実行されても、発動文字画像の表示が継続して行われるため、演出表示装置21の表示部21aにおける見た目は変化せず、内部的に省電力状態に滞在している旨を表示部21aの表示によって把握することはできない。
したがって、この場合においては、上述の省電力状態へ移行する処理が行われる前と同様の態様により各種ランプの点灯が行われ、演出表示装置21の輝度は変わらず、音声等の出力は継続して実行されることとなる。
ここで、発動状態においては、遊技が進行せず、かつ遊技球の発射が行われないことから、上述の遊技の進行に伴うコマンドが主制御基板100から副制御基板300に送信されることはない。これに対して、発動状態であっても、副制御基板300において、操作ハンドル5の回転操作、操作ボタン9bの押下操作、十字キー25の押下操作を把握できる。
したがって、発動状態中に移行した省電力状態(内部的に滞在している省電力状態)は、遊技の進行に伴って主制御基板100から送信されるコマンドが副制御基板300において受信されることによって終了することはなく、操作ハンドル5の回転操作、操作ボタン9bの押下操作又は十字キー25の押下操作が行われることによって終了する。
そして、この省電力状態が終了しても、発動文字画像の表示が継続して行われるため、演出表示装置21の表示部21aにおける見た目は変化せず、内部的に滞在していた省電力状態が終了した旨を表示部21aの表示によって把握することはできない。
同様に、発動予告状態が終了して発動状態が設定される場合にも、実行中の特別遊技が終了してそのまま遊技が停止するため、待機状態が開始されることはなく、メインCPU101は待機状態開始コマンドを副制御基板300へ送信しない。
したがって、これらの場合には、副制御基板300において無操作時間の計測が開始されることはなく、デモ表示及び省電力状態への移行が行われることもない。
これにより、待機状態中に設定された発動状態においても、無操作時間に基づく処理(デモ表示、省電力状態への移行)を実行させることができる。また、待機状態中に発動状態が設定されない場合と同様の制御となるため、発動状態が設定される場合及び設定されない場合のいずれであっても、共通化したプログラムで当該制御を実行できる。すなわち、発動状態の設定の有無に応じて異なるプログラムを設ける必要が無いため、サブROM302における記憶容量を軽減することができる。
これにより、待機状態中に設定された発動状態において、発動示唆の視認性が悪くなるのを防止することができ、発動状態が設定されている旨を確実に認識させることができる。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図54に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ10000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ10001に進む。
ステップ10001において、サブCPU301は、各演出乱数(変動演出乱数)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ10001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301はタイマ割込処理プログラムを読み込んで、図55に示すタイマ割込処理を開始する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、無操作時間タイマカウンタ以外のタイマカウンタとして減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ10101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ10102に進む。
ステップ10103において、サブCPU301は、デモ表示に関する処理であるデモ表示制御処理を実行する。そして、次のステップ10104に進む。
ステップ10105において、サブCPU301は、現スピーカ音量に関する処理である現スピーカ音量制御処理を実行する。そして、次のステップ10106に進む。
ステップ10107において、サブCPU301は、発動警告状態又は発動予告状態における音量調整に関する処理である発動警告・予告中音量調整処理を実行する。そして、次のステップ10108に進む。
ステップ10109において、サブCPU301は、実行中の変動演出等の進行状況に応じて、演出操作装置9の操作の受け付け可否を判定するとともに、回転操作検出センサ9c及び押下操作検出センサ9dからの操作信号が入力されたか否かを判定する。そして、回転操作検出センサ9c又は押下操作検出センサ9dから操作信号が入力されたときに、演出操作装置9の操作受け付け中であった場合には、演出操作装装置9が操作されたことを画像制御基板(特に図示しておらず)、音声制御基板(特に図示しておらず)、電飾制御基板(特に図示しておらず)等の各種制御基板に送信すべく、送信バッファにコマンドを格納する。そして、次のステップ10110に進む。
ステップ10110において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされているコマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
ステップ10200において、サブCPU301は、無操作時間タイマカウンタによる無操作時間の計測を開始する。そして、次のステップ10201に進む。
ステップ10201において、サブCPU301は、無操作時間の計測中である旨(すなわち、待機状態中である旨)を示す計測中フラグをオンにする。そして、待機状態開始コマンド受信処理を終了する。
ステップ10300において、サブCPU301は、計測中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、計測中フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、始動入賞コマンド受信処理を終了する。一方、計測中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ10301に進む。
ステップ10301において、サブCPU301は、無操作時間タイマカウンタによる無操作時間の計測を終了する。そして、次のステップ10302に進む。
ステップ10303において、サブCPU301は、デモ表示の実行中である旨を示すデモ中フラグがオンであるか否か、すなわち、デモ表示の実行中であるか否かを判定する。そして、デモ中フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ10306に進む。一方、デモ中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ10304に進む。
ステップ10305において、サブCPU301は、デモ中フラグをオフにする。そして、次のステップ10306に進む。
ステップ10307において、サブCPU301は、滞在中の省電力状態を終了するための省電力状態解除コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた省電力状態解除コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した省電力状態解除コマンドに基づいて演出表示装置21の輝度、各種ランプの点灯、音声出力装置10による音声の出力を、省電力状態へ移行する前の元の状態に戻す制御が行われることとなる。そして、次のステップ10308に進む。
なお、このステップ10300からステップ10308の処理は、始動入賞コマンドの受信に基づいて行うのではなく、特別図柄の変動表示の開始時に主制御基板100から送信される変動モードコマンド又は変動パターンコマンドの受信に基づいて行ってもよい。
ステップ10400において、サブCPU301は、計測中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、計測中フラグがオンでないと判定した場合、回転操作コマンド受信処理を終了する。一方、計測中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ10401に進む。
ステップ10401において、サブCPU301は、無操作時間タイマカウンタのカウント値をリセットする。これにより、無操作時間タイマカウンタのカウント値が0となる(無操作時間が0秒に戻る)。そして、次のステップ10402に進む。
ステップ10403において、サブCPU301は、省電力状態解除コマンドを送信バッファにセットする。そして、次のステップ10404に進む。
ステップ10501において、サブCPU301は、差球カウント値が第1基準値に到達している旨を示す第1基準値到達フラグ(副制御基板300に設けられたフラグ)がオンであるか否か、すなわち、差球カウント値が第1基準値に到達しているかどうかを判定する。そして、第1基準値到達フラグがオンである(すなわち、差球カウント値が第1基準値に到達している(到達した後である))と判定した場合、ステップ10504に進む。一方、第1基準値到達フラグがオンでない(すなわち、差球カウント値が第1基準値に到達していない)と判定した場合、次のステップ10502に進む。
ステップ10503において、サブCPU301は、変動演出の態様を決定するために参照する変動演出決定テーブル121として、変動演出決定テーブルBを選択する。そして、ステップ10505に進む。
ステップ10505において、サブCPU301は、上述のステップ10500で取得した変動演出乱数、受信した変動モードコマンドに対応する変動モード番号及び変動パターンコマンドに対応する変動パターン番号、並びに、上述のステップ10503又は10504で選択した変動演出決定テーブル121に基づいて、変動演出の態様を決定する。そして、次のステップ10506に進む。
ステップ10507において、サブCPU301は、変動開始時位置補正処理を実行する。そして、変動用コマンド受信処理を終了する。
ステップ10600において、サブCPU301は、役物演出装置YSの変位に関する不具合が発生している旨を示す不具合フラグがオンであるか否かを判定する。そして、不具合フラグがオンであると判定した場合、変動開始時位置補正処理を終了する。一方、不具合フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ10601に進む。
ステップ10601において、サブCPU301は、役物演出装置YSが初期位置に位置しているか否かを判定する。そして、役物演出装置YSが初期位置に位置していると判定した場合、変動開始時位置補正処理を終了する。一方、役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定した場合、次のステップ10602に進む。
ステップ10603において、サブCPU301は、上述のステップ10602の判定結果を確認し、役物演出装置YSが初期位置に位置していると判定した場合、変動開始時位置補正処理を終了する。一方、役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定した場合、次のステップ10604に進む。
ステップ10605において、サブCPU301は、上述のステップ10604の判定結果を確認し、役物演出装置YSが初期位置に位置していると判定した場合、変動開始時位置補正処理を終了する。一方、役物演出装置YSが初期位置に位置していないと判定した場合、次のステップ10606に進む。
ステップ10607において、サブCPU301は、不具合フラグをオンにする。なお、この不具合フラグは、電断から復帰するとオフとなる。そして、変動開始時位置補正処理を終了する。
ステップ10700において、サブCPU301は、第1差球作動停止制御指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、第1差球作動停止制御指定コマンドを受信していないと判定した場合、ステップ10702に進む。一方、第1差球作動停止制御指定コマンドを受信したと判定した場合、次のステップ10701に進む。
ステップ10701において、サブCPU301は、発動警告状態が設定された旨の示唆を実行する実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた実行コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した実行コマンドに基づいて発動警告状態が設定された旨の示唆を実行する制御が行われることとなる。また、副制御基板300には、上述したように、第1基準値到達フラグが設けられており、サブCPU301は、この第1基準値到達フラグをオンにする。なお、この第1基準値到達フラグは、差球カウント値がリセットされるとオフとなる。そして、次のステップ10702に進む。
ステップ10703において、サブCPU301は、発動予告状態が設定された旨の示唆を実行する実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた実行コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した実行コマンドに基づいて発動予告状態が設定された旨の示唆を実行する制御が行われることとなる。そして、次のステップ10704に進む。
ステップ10705において、サブCPU301は、発動状態が設定された旨の示唆を実行する実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた実行コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した実行コマンドに基づいて発動状態が設定された旨の示唆を実行する制御が行われることとなる。なお、発動音声については、現スピーカ音量にかかわらず、最大のスピーカ音量(「7」)により音声出力装置10から出力される。そして、次のステップ10706に進む。
ステップ10800において、サブCPU301は、役物演出装置YSによる役物回転演出の実行中であるか否かを判定する。そして、役物回転演出の実行中でないと判定した場合、ステップ10802に進む。一方、役物回転演出の実行中であると判定した場合、次のステップ10801に進む。
ステップ10801において、サブCPU301は、役物回転演出を停止するための役物回転演出停止コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた役物回転演出停止コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、作動制御基板により、受信した役物回転演出停止コマンドに基づいて役物回転演出を停止させる制御が行われることとなる。そして、次のステップ10802に進む。
ステップ10803において、サブCPU301は、発動状態設定時位置補正処理を実行する。具体的には、初回処理やリトライ処理と同様に、役物演出装置YSを初期位置へ変位させるように駆動モータMを制御する。そして、発動状態設定時役物制御処理を終了する。
ステップ10900において、サブCPU301は、特別遊技中又は高確率時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、特別遊技中及び高確率時短遊技状態中のいずれでもない(すなわち、通常遊技状態中である)と判定した場合、賞球指定コマンド受信処理を終了する。一方、特別遊技中又は高確率時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ10901に進む。
なお、この獲得賞球表示カウンタの値は、高確率時短遊技状態が終了するとリセットされるようになっており、通常遊技状態中の大当たりの当選に基づく特別遊技の開始時においては0となる。
そして、次のステップ10902に進む。
ステップ10903において、サブCPU301は、獲得賞球表示カウンタの値が、遊技が停止することとなる差球数に相当する個数(すなわち、作動停止個数である95000)以上であるか否かを判定する。そして、作動停止個数以上でない(すなわち、作動停止個数未満である)と判定した場合、ステップ10905に進む。一方、作動停止個数以上であると判定した場合、次のステップ10904に進む。
また、上述のステップ10903で作動停止個数以上でないと判定した場合に進むステップ10905において、サブCPU301は、表示中の獲得賞球数を現時点の獲得賞球表示カウンタの値に更新する更新表示の実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた実行コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、これらの制御基板により、受信した実行コマンドに基づいて上述の更新表示を実行する制御が行われることとなる。そして、賞球指定コマンド受信処理を終了する。
なお、特に図示していないが、大当たりに当選することなく高確率時短遊技状態が終了すると、サブCPU301は、獲得賞球数の表示のクリアを実行する。
ステップ11000において、サブCPU301は、受信したエラー示唆コマンドにより示されるエラー(発生したエラー)に対応するエラーフラグがオンであるか否かを判定する。そして、当該エラーフラグがオンであると判定した場合、エラー示唆コマンド受信処理を終了する。一方、当該エラーフラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ11001に進む。
ステップ11001において、サブCPU301は、受信したエラー示唆コマンドにより示されるエラーに対応するエラーフラグをオンにする。そして、エラー示唆コマンド受信処理を終了する。
ステップ11101において、サブCPU301は、受信したエラー解除コマンドにより示されるエラーに対応するエラーフラグをオフにする。そして、エラー解除コマンド受信処理を終了する。
ステップ11200において、サブCPU301は、計測中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、計測中フラグがオンでないと判定した場合、待機状態中操作制御処理を終了する。一方、計測中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11201に進む。
ステップ11201において、サブCPU301は、十字キー25の押下操作又は操作ボタン9bの押下操作がなされているか否か、すなわち、十字キー検出センサ25aによる十字キー25の押下操作の検出、又は、押下操作検出センサ9dによる操作ボタン9bの押下操作の検出がなされているか否かを判定する。そして、十字キー25の押下操作及び操作ボタン9bの押下操作のいずれもなされていないと判定した場合、待機状態中操作制御処理を終了する。一方、十字キー25の押下操作又は操作ボタン9bの押下操作がなされていると判定した場合、次のステップ11202に進む。
ステップ11203において、サブCPU301は、省電力中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、省電力中フラグがオンでないと判定した場合、待機状態中操作制御処理を終了する。一方、省電力中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11204に進む。
ステップ11205において、サブCPU301は、省電力中フラグをオフにする。そして、待機状態中操作制御処理を終了する。
ステップ11300において、サブCPU301は、計測中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、計測中フラグがオンでないと判定した場合、デモ表示制御処理を終了する。一方、計測中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11301に進む。
ステップ11301において、サブCPU301は、デモ中フラグがオフであるか否かを判定する。そして、デモ中フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、デモ表示制御処理を終了する。一方、デモ中フラグがオフであると判定した場合、次のステップ11302に進む。
ステップ11303において、サブCPU301は、デモ表示を実行するためのデモ表示コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたデモ表示コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、画像制御基板により、受信したデモ表示コマンドに基づいてデモ表示を実行する制御が行われることとなる。そして、次のステップ11304に進む。
ステップ11305において、サブCPU301は、デモ表示の実行を制限するためのデモ表示制限コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたデモ表示制限コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、受信したデモ表示制限コマンドに基づいてデモ表示を制限する制御が行われることとなる。これにより、内部的にデモ表示が実行されている状態となるものの、演出表示装置21の表示部21aにおいてデモ画像は表示されないこととなる。そして、次のステップ11306に進む。
ステップ11400において、サブCPU301は、デモ中フラグがオンであるか否かを判定する。そして、デモ中フラグがオンでないと判定した場合、省電力状態制御処理を終了する。一方、デモ中フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11401に進む。
ステップ11401において、サブCPU301は、デモ表示が終了したか否か、すなわち、デモ表示時間が経過したか否かを判定する。特に図示していないが、本形態における副制御基板300には、デモ表示時間を計測するためのデモ表示時間タイマカウンタが設けられており、デモ表示が開始されると、このデモ表示時間タイマカウンタにデモ表示時間がセットされることによりデモ表示時間の計測が行われるようになっている。そして、デモ表示が終了していないと判定した場合、省電力状態制御処理を終了する。一方、デモ表示が終了したと判定した場合、次のステップ11402に進む。
ステップ11403において、サブCPU301は、発動状態中であるか否かを判定する。そして、発動状態中でないと判定した場合、ステップ11405に進む。一方、発動状態中であると判定した場合、次のステップ11404に進む。
ステップ11405において、サブCPU301は、デモ中フラグをオフにする。そして、次のステップ11406に進む。
ステップ11500において、サブCPU301は、十字キー25が押下操作されたか否かを判定する。そして、十字キー25が押下操作されていないと判定した場合、現スピーカ音量変更処理を終了する。一方、十字キー25が押下操作されたと判定した場合、次のステップ11501に進む。
ステップ11501において、サブCPU301は、図柄確定期間中であるか否かを判定する。具体的には、主制御基板100から図柄確定コマンドを受信した後であって主制御基板100から停止表示コマンドを受信する前の状態であるか否かを判定する。そして、図柄確定期間中であると判定した場合、現スピーカ音量変更処理を終了する。一方、図柄確定期間中でないと判定した場合、次のステップ11502に進む。
ステップ11503において、サブCPU301は、上キーが押下操作された場合には、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量を1段階上のスピーカ音量に変更し、下キーが押下操作された場合には、サブRAM303に記憶されている現スピーカ音量を1段階下のスピーカ音量に変更する。そして、現スピーカ音量変更処理を終了する。
ステップ11600において、サブCPU301は、発動警告前状態中であるか否かを判定する。そして、発動警告前状態中でないと判定した場合、発動警告前音量調整処理を終了する。一方、発動警告前状態中であると判定した場合、次のステップ11601に進む。
ステップ11601において、サブCPU301は、エラーの発生に基づき対象のチャンネル(演出音チャンネル、差球停止制御音声に対応するチャンネル2等)のチャンネル調整値を変更している旨を示すエラー中調整フラグがオンであるか否かを判定する。そして、エラー中調整フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ11605に進む。一方、エラー中調整フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11602に進む。
ステップ11603において、サブCPU301は、対象のチャンネルにおけるチャンネル調整値の変更を解除するためのエラー中調整解除コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされたエラー中調整解除コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、受信したエラー中調整解除コマンドに基づいて、音声制御基板により、対象のチャンネルのチャンネル調整値を元に戻す(すなわち、初期値である「2」に変更する)制御が行われることとなる。そして、次のステップ11604に進む。
また、上述のステップ11601でエラー中調整フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ11605において、サブCPU301は、いずれかのエラーフラグがオンであるか否かを判定する。そして、いずれのエラーフラグもオンでないと判定した場合、発動警告前音量調整処理を終了する。一方、いずれかのエラーフラグがオンであると判定した場合、次のステップ11606に進む。
ステップ11607において、サブCPU301は、エラー調整中フラグをオンにする。そして、発動警告前音量調整処理を終了する。
ステップ11700において、サブCPU301は、発動警告状態中又は発動予告状態中であるか否かを判定する。そして、発動警告状態中及び発動予告状態中のいずれでもないと判定した場合、発動警告・予告中音量調整処理を終了する。一方、発動警告状態中又は発動予告状態中であると判定した場合、次のステップ11701に進む。
ステップ11701において、サブCPU301は、エラー中調整フラグがオンであるか否かを判定する。そして、エラー中調整フラグがオンでないと判定した場合、ステップ11705に進む。一方、エラー中調整フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11702に進む。
ステップ11703において、サブCPU301は、エラー中調整解除コマンドを送信バッファにセットする。そして、次のステップ11704に進む。
また、上述のステップ11701でエラー中調整フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ11705において、サブCPU301は、いずれかのエラーフラグがオンであるか否かを判定する。そして、いずれのエラーフラグもオンでないと判定した場合、ステップ11708に進む。一方、いずれかのエラーフラグがオンであると判定した場合、次のステップ11706に進む。
ステップ11707において、サブCPU301は、エラー調整中フラグをオンにする。そして、次のステップ11708に進む。
ステップ11708において、サブCPU301は、いずれかのエラーフラグがオンであるか否かを判定する。そして、いずれかのエラーフラグがオンであると判定した場合、発動警告・予告中音量調整処理を終了する。一方、いずれのエラーフラグもオンでないと判定した場合、次のステップ11709に進む。
ステップ11710において、サブCPU301は、発動警告音声(発動予告音声)の出力中であることに基づき対象のチャンネル(演出音チャンネル)のチャンネル調整値を変更している旨を示す出力中調整フラグがオンであるか否かを判定する。そして、出力中調整フラグがオンであると判定した場合、発動警告・予告中音量調整処理を終了する。一方、出力中調整フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ11711に進む。
ステップ11712において、サブCPU301は、出力中調整フラグをオンにする。そして、発動警告・予告中音量調整処理を終了する。
ステップ11714において、サブCPU301は、対象のチャンネルにおけるチャンネル調整値の変更を解除するための出力中調整解除コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた出力中調整解除コマンドは、上述のステップ10110において各種制御基板へ送信され、受信した出力中調整解除コマンドに基づいて、音声制御基板により、対象のチャンネルのチャンネル調整値を元に戻す制御が行われることとなる。そして、次のステップ11715に進む。
ステップ11800において、サブCPU301は、発動状態中であるか否かを判定する。そして、発動状態中でないと判定した場合、発動中音量調整処理を終了する。一方、発動状態中であると判定した場合、次のステップ11801に進む。
ステップ11801において、サブCPU301は、エラー中調整フラグがオンであるか否かを判定する。そして、エラー中調整フラグがオンでないと判定した場合、ステップ11805に進む。一方、エラー中調整フラグがオンであると判定した場合、次のステップ11802に進む。
ステップ11803において、サブCPU301は、エラー中調整解除コマンドを送信バッファにセットする。そして、次のステップ11804に進む。
また、上述のステップ11801でエラー中調整フラグがオンでないと判定した場合に進むステップ11805において、サブCPU301は、いずれかのエラーフラグがオンであるか否かを判定する。そして、いずれのエラーフラグもオンでないと判定した場合、発動中音量調整処理を終了する。一方、いずれかのエラーフラグがオンであると判定した場合、次のステップ11806に進む。
ステップ11807において、サブCPU301は、エラー調整中フラグをオンにする。そして、次のステップ11808に進む。
上述の実施の形態では、差球カウント値が第1基準値に到達した後は、変動演出の前半部分において実行され、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定されたことを示唆する虹カットイン画像CP1-3の表示が制限されるようになっていたが、実行が制限される演出はこれに限定されるものではない。
たとえば、変動演出の後半部分において、大当たり図柄X1が決定されたことを示唆する示唆演出(たとえば、特定のキャラクター画像の表示等)を実行可能であった場合には、当該示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。また、保留記憶された特図乱数が、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定されると判定されるものであったときに、特定の保留画像52(たとえば、虹色の保留画像52等)を表示可能であった場合には、当該保留画像52の表示を制限するようにしてもよい。また、保留記憶された特図乱数が、大当たりに当選し大当たり図柄X1が決定されると判定されるものであったときに、特定の先読み画像(たとえば、虹色の帯画像等)が表示される先読み演出を実行可能であった場合には、当該先読み演出の実行を制限するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
たとえば、大当たりに当選した旨を示唆する演出の実行を制限するようにしてもよい。また、たとえば、大当たりの当選時に決定された特別図柄(大当たり図柄)の種類に応じて、特別遊技の終了後に通常遊技状態又は高確率時短遊技状態を設定可能となっていた場合には、高確率時短遊技状態の設定が定められた大当たり図柄が決定された旨を示唆する演出の実行を制限するようにしてもよい。
すなわち、遊技者にとって有利な遊技利益の付与が決定された旨を示唆する演出を実行可能となっていた場合に、当該演出の実行を制限するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
また、演出の実行の制限の方法としては、対象となる演出が実行されないようにすることに限定されるものではない。たとえば、制限後は、制限前よりも対象となる演出の実行可能性が極めて低くなるように設定してもよい。
さらに、演出の実行の制限は、下記のように行ってもよい。
たとえば、差球カウント値が第1基準値に到達した後も、対象の演出が実行されるようにするものの、当該対象の演出が実行される際には、当該演出を視認できないようにしてもよい。具体的には、差球カウント値が第1基準値に到達した後も、虹カットイン画像CP1-3の表示が実行されるようにした上で、当該表示が実行される際、虹カットイン画像CP1-3を、視認できない又はほぼ視認できない程度に極めて透過度の高い透過画像として表示することで、演出表示装置21の表示部21aにおいて虹カットイン画像CP1-3が表示されていることを認識できないようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
また、たとえば、変動演出や先読み演出等において、演出図柄50や保留画像等よりも表示サイズを小さくすることで視認性を低下させた特殊画像(たとえば、所定のキャラクターを示し、大当たりに当選した場合にのみ表示されるミニキャラクター画像等)が表示され得るようにするとともに、差球カウント値が第1基準値に到達した後、当該特殊画像の表示を制限するようにしてもよい。
具体的には、たとえば、上述の実施の形態と同様に、差球カウント値が第1基準値に到達した後には、上述の特殊画像の表示が実行されないようにしてもよい。
また、たとえば、差球カウント値が第1基準値に到達する前は、上述の特殊画像の表示位置を、演出表示装置21の表示部21aの中央とするものの、差球カウント値が第1基準値に到達した後は、上述の特殊画像の表示位置を、第1基準値に到達する前よりも視認し難い表示部21aの四隅のいずれかに変更することで、特殊画像の表示を制限するようにしてもよい。
また、たとえば、差球カウント値が第1基準値に到達する前は、上述の特殊画像の表示の優先順位を最も高く設定し、たとえば、表示中のいずれの画像に覆い隠されることなく特殊画像が表示されるようにするものの、差球カウント値が第1基準値に到達した後は、上述の特殊画像の表示の優先順位が低くなるように変更し、たとえば、演出図柄50や背景画像に覆い隠された状態で特殊画像が表示されるようにすることで、特殊画像の表示を制限するようにしてもよい。
また、たとえば、差球カウント値が第1基準値に到達する前に上述の特殊画像が表示される場合には、他の画像が付加されることなく当該特殊画像を単独で表示するものの、差球カウント値が第1基準値に到達した後に上述の特殊画像が表示される場合には、当該特殊画像の一部又は全部を覆い隠すような他の画像を付加された状態で当該特殊画像を表示することで、特殊画像の表示を制限するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
そして、小当たりの当選を設けた場合には、大当たりの抽選により小当たりに当選し当該当選に基づく小当たり遊技について、上述の実施の形態における特別遊技の場合と同様の差球作動停止制御が実行されるようにしてもよい。具体的には、差球カウント値が第1基準値に到達すると発動警告状態が設定されるとともに、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技が実行されていた場合には発動予告状態が設定され、実行中の小当たり遊技が終了すると発動状態が設定されるようにしてもよい。
また、大入賞口18内に遊技球が進入可能な特別領域を設け、小当たり遊技中に当該特別領域へ遊技球が入球した場合に特別遊技が実行されるように設定されたパチンコ機P(いわゆる1種2種混合のパチンコ機)においては、差球カウント値が第1基準値に到達すると発動警告状態が設定されるとともに、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技が実行されていた場合には発動予告状態が設定され、特別領域へ遊技球が進入することなく実行中の小当たり遊技が終了したときには当該小当たり遊技が終了すると発動状態が設定され、小当たり遊技中に特別領域へ遊技球が進入し小当たり遊技の終了後に特別遊技が実行されたときには当該特別遊技が終了すると発動状態が設定されるようにしてもよい。
このようにした場合には、小当たり遊技中や小当たり遊技を介して実行される特別遊技中に差球カウント値が第2基準値に到達しても、これらの小当たり遊技や特別遊技が終了するまで遊技が進行するため、遊技者の興趣を持続させることができる。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の作用効果を奏することとなる。
また、この場合には、遊技が進行しない制御状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、発動状態)において、いずれの大入賞口18の開閉扉18bも閉じるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、大入賞口18に入球した遊技球が進入可能な特別領域、及び、当該特別領域を開閉可能な特別領域可動片を設け、特別遊技中に特別領域へ遊技球が入球したか否かに基づいて、特別遊技の終了後に異なる遊技状態が設定されるようにしてもよい。そして、このようにした場合には、第2始動入賞口16の可動片16bや大入賞口18の開閉扉18bと同様に、遊技が進行しない制御状態において上述の特別領域可動片の作動が制限されるようにしてもよい。
このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態において、上述の特別領域へ遊技球を入球させるような不具合を防止することができる。
また、デモ表示の実行中に注意喚起画像(たとえば、遊技者に対してカードを取り忘れないようにさせるための画像(「プリペイドカードの取り忘れにご注意ください」という文字画像等)、遊技にのめり込み過ぎないように注意を促す画像(「パチンコは適度に楽しむ遊びです」という文字画像等)、後述する管理遊技機である旨を遊技者に認識させる画像(「このパチンコ機はスマパチです」という文字画像等))の表示を実行可能に設定されているとともに、デモ表示を実行しつつ発動予告文字画像の表示を継続するようにした場合には、発動予告文字画像と注意喚起画像とが重複して表示されないようにしてもよい。たとえば、表示部21aにおいて、発動予告文字画像と重ならない表示位置に注意喚起画像を表示するようにしてもよいし、発動予告文字画像の表示タイミングと注意喚起画像の表示タイミングとを異ならせるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。そして、このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態において、発射制御基板による遊技球の発射の制御のみを停止し、払出制御基板による賞球の払い出しの制御は停止しないようにしてもよい。
このようにすることで、各基板における制御の負担を軽減することができる。
たとえば、主制御基板100が直接賞球の払い出しの制御を行うようにするとともに、遊技が進行しない遊技停止状態、発動状態においては、主制御基板100による遊技の進行に係る制御は停止するものの、主制御基板100による賞球の払い出しの制御は継続して行われるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、遊技が進行しない制御状態が設定されても、打ち出された遊技球がアウト口19に到達可能となる特定時間(たとえば、10秒)が経過するまでの間は、メインCPU101が各入賞口への遊技球の入球を検出可能とすることで、遊技が進行しない制御状態の設定前に打ち出された遊技球が、遊技が進行しない制御状態の設定後にいずれかの入賞口へ入球した場合には、当該入球を検出し、当該入球に基づく賞球の払い出しを遊技が進行しない制御状態において実行してもよい。
このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態が設定されることにより遊技者に生じ得る不利益をより減少させることができる。
また、設定確認状態又は設定変更状態において本体枠開放検出センサ2aがオフとなっても、設定確認状態又は設定変更状態が継続されるようにしてもよい。
また、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
また、管理遊技機においても、上述の実施の形態における差球作動停止制御、及び、上述の実施の形態における遊技が進行しない状態中のメインCPU101の制御を採用してもよい。ここで、管理遊技機とは、(A)遊技者は、遊技球を管理遊技機遊技盤の盤面に打ち出すことにより遊技を行う、(B)上皿及び下皿が無く、遊技者が直接遊技球に触れることができない、(C)発射に必要な最小数を遊技機内で循環させる、(D)遊技球数や獲得遊技球を数値データとして、管理遊技機で管理して表示する、(E)遊技終了時は、計数スイッチを押下操作することにより管理遊技機で管理していた遊技球数を専用ユニットに移行して管理することができる、ように構成されたものである。そして、遊技球が打ち出された場合には、上述の数値データを減算し(1インクリメントし)、遊技球が入賞口に入賞した場合には、当該入賞に対応する値(払い出しに相当する値)を上述の数値データに加算する(遊技価値を付与する)ようにすることで、上述の実施の形態における差球作動停止制御、上述の実施の形態における遊技が進行しない状態中のメインCPU101の制御を実行するようにしてもよい。
10 音声出力装置
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
200 発射払出制御基板
201 払出CPU
202 払出ROM
203 払出RAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM
Claims (1)
- 所定の示唆を実行可能な示唆手段と、
遊技者が操作可能な操作手段と、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
入賞に基づき、所定量の遊技価値を付与する付与手段と、を備え、
前記遊技制御手段は、所定の算出開始時点からの前記付与手段による付与に係る遊技価値の量、及び遊技に用いられた遊技価値の量の差である差分量が特定量に到達したことに基づき、遊技の進行が不可となる遊技不可状態を設定可能であり、
前記示唆手段の作動に関する設定値として、複数段階のいずれかを設定可能であるとともに、設定された設定値に基づいて所定の示唆を実行可能であり、
前記操作手段により所定の操作を行うことで、複数段階の設定値のいずれを設定可能な遊技機であって、
前記示唆手段は、前記遊技不可状態が設定されると、前記遊技不可状態の設定中である旨を示唆する遊技不可状態示唆を実行可能であり、
前記遊技不可状態示唆の実行中に前記所定の操作が行われても、当該所定の操作にかかわらず、予め定められた特定の設定値に基づいて前記遊技不可状態示唆が実行され、
前記付与手段は、遊技価値の貸し出しを受けるための貸出操作に基づき、遊技価値の貸し出しを実行可能であると共に、前記差分量が前記特定量に到達したことに基づき設定された遊技不可状態において前記貸出操作が行われると、当該遊技不可状態において、当該貸出操作に基づく遊技価値の貸し出しを実行可能であることを特徴とする遊技機。
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