JP7340358B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような遊技機においては、たとえば、不測の電断が発生して電源がオンからオフになる際には、遊技の進行に係る各種データを記憶したRAMのバックアップが行われることが一般的であるが、このバックアップに不具合が生じたり、電断から復帰して電源がオフからオンとなった際にRAMに異常が発生したりする等の事態が生じるおそれがある。そして、これらの事態が生じた場合には、遊技の進行に深刻な影響を及ぼすため、遊技球を発射不能に制御して遊技が進行しない遊技不可状態とするようなことが行われている。
また、近年では、上述のような遊技機として、遊技者にとっての有利度を異ならせるために、上述の大当たりの抽選確率が異なるよう定められた複数段階の設定値からいずれかを設定可能なものも知られている(特許文献1参照)。そして、このような遊技機においては、ノイズ等の発生により上述の設定値が設定可能範囲を超える異常値に書き換えられる事態が生じるおそれがあり、このような事態が生じた場合には、公正に遊技を進行させることができないため、上述と同様に、遊技不可状態とするようなことも行われている。
さらに、設定値を設定可能な遊技機においては、設定値の変更(設定)や確認等、設定値に関する処理を実行している間にも、遊技不可状態とするようなことが行われている。
ここで、たとえば、遊技不可状態となった際に、所定の表示部において行われる各種表示を覆い隠すような位置に可動体があった場合には、当該表示を視認することができないといった不測の事態が発生するおそれがあった。
(1)本発明は、可動体と、前記可動体の変位を制御する制御手段と、入賞、又は、遊技媒体の貸し出しを受けるための特定操作に基づいて、遊技媒体を払い出す払い出し手段と、を備え、前記可動体として、少なくとも第1の可動体及び第2の可動体を有し、前記第1の可動体は、第1の位置と第2の位置との間を変位可能であり、前記第2の可動体は、第3の位置と第4の位置との間を変位可能であり、遊技の進行が可能な遊技可能状態、又は遊技の進行が不可となる遊技不可状態になり得る遊技機であって、前記制御手段は、前記遊技不可状態において、前記第1の可動体を前記第1の位置へ変位させる制御、及び前記第2の可動体を前記第3の位置へ変位させる制御の両方を同時期に実行可能であり、入賞に基づく遊技媒体の払い出し中に前記遊技不可状態となると、当該遊技媒体の払い出しが停止されるものの、当該遊技不可状態が終了した後に、停止された遊技媒体の払い出しが再開され、前記遊技不可状態中に前記特定操作が行われると、当該遊技不可状態において、当該特定操作に基づく遊技媒体の払い出しが可能であることを特徴とする。
(パチンコ機Pの外部構成)
本形態に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ機Pである。特に図示していないが、パチンコ機Pが設置される遊技場においては、島と呼ばれる遊技機の設置領域に、複数台のパチンコ機Pが並べて配設されるとともに、遊技球を貸し出すための遊技球貸出装置が各パチンコ機Pに隣接して設置される。また、各パチンコ機Pは対応する遊技球貸出装置Rに接続されている。
遊技球貸出装置Rは、紙幣の投入や遊技球の貸し出しに必要な価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。そして、遊技球貸出装置Rに紙幣を投入(又は、カードを挿入)した上で、パチンコ機Pに対して所定の操作を行うことにより、遊技球貸出装置Rから遊技球の貸し出しを受けることができるようになっている。
また、図1に示すように、前扉3の外周には、種々の色や発光パターンで発光することにより演出を行う前扉演出ランプDLが設けられており、前扉3の外周における左上部には、種々の色で発光することで、所定の発生条件の成立により生じる種々の状態を報知する状態報知ランプELが設けられている。前扉演出ランプDL及び状態報知ランプELはいずれも、複数色の発光が可能なLEDにより構成されている。
この遊技領域12は、図3に示すように、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、パチンコ機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、発射装置の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、発射装置の発射強度が所定の強度未満(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の強度)の場合には、遊技球は第1遊技領域12aに進入する。これに対して、発射装置の発射強度が所定の強度以上(発射装置により発射される遊技球が遊技領域12の最高地点に到達可能な強度)の場合には、遊技球は第2遊技領域12bに進入する。
また、可動片16bは、閉じているとき(第2始動入賞口16を閉状態とする位置にあるとき)及び開いているとき(第2始動入賞口16を開状態とする位置にあるとき)のいずれにおいても、後述する演出表示装置21の表示部21aと重ならない(表示部21aの視認を妨げない)ようになっている。換言すれば、可動片16bは、可動範囲内(第2始動入賞口16を閉状態とする位置から第2始動入賞口16を開状態とする位置までの範囲)におけるいずれの位置にあるときにも演出表示装置21の表示部21aと重ならないようになっている。
また、この可動片16bの構成は特に限定されるものではなく、たとえば、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する一対の羽根部材や、水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材により構成してもよいし、また、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材により構成してもよい。
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、たとえば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球の数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は3個、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて払い出される賞球の数は1個となっている。
そして、常態においては、開閉扉18bが閉位置に位置し(すなわち、開閉扉18bが閉じられ)大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の特別遊技が実行されると、開閉扉18bが開位置に位置し(すなわち、開閉扉18bが開き)大入賞口18が開放されるとともに、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。
また、開閉扉18bは、閉位置に位置しているとき及び開位置に位置しているときのいずれにおいても、後述する演出表示装置21の表示部21aと重ならない(表示部21aの視認を妨げない)ようになっている。換言すれば、開閉扉18bは、可動範囲内(閉位置から開位置までの範囲)におけるいずれの位置にあるときにも演出表示装置21の表示部21aと重ならないようになっている。
また、当該大入賞口18へ遊技球が入球すると、所定個数(本形態では15個)の賞球が払い出される。
なお、特に図示していないが、大入賞口18内には、入球した遊技球を大入賞口18の外部(遊技盤11の背面側)へ排出するための大入賞口排出口も設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、演出図柄の変動表示は、主に表示部21aの略中央で行われるものの、上述のリーチ発展演出等が実行された場合には、当該リーチ発展演出等に係る画像の表示が表示部21aの略全面において行われるのに伴って、表示部21aの右上隅で演出図柄の変動表示が行われる。
また、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく保留画像の表示は、表示部21aの左下部で行われ、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく保留画像の表示は、表示部21aの右下部で行われる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、エラー報知は表示部21aの中央下部で行われる。また、情報表示画面の表示は表示部21aの略全面で行われる。
また、演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、たとえば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
なお、「変位」と「移動」とは同義であり、本明細書においては、「変位」を「移動」ともいうものとする。
そして、役物演出装置YSが初期位置にあるときは、当該役物演出装置YSは表示部21aの手前上側に位置しており、当該役物演出装置YSと表示部21aとは重ならない。したがって、役物演出装置YSが初期位置にあるときには、表示部21aの全面を視認することができるようになっている。
これに対して、役物演出装置YSが初期位置以外にあるときは、当該役物演出装置YSは表示部21aの手前側に位置しており、当該役物演出装置YSと表示部21aの少なくとも一部とが重なる。したがって、役物演出装置YSが初期位置以外にあるときには、表示部21aのうち役物演出装置YSが重なる部分について視認することができないようになっている。たとえば、役物演出装置YSが可動位置にあるときには、当該役物演出装置YSは表示部21aの手前側略中央に位置しており、表示部21aの略中央を視認することができない。
すると、演出図柄の変動表示が表示部21aの略中央で行われているときや、設定確認状態の設定に基づいて表示部21aの略全面に情報表示画面が表示されているときに、たとえば役物演出装置YSが可動位置にあると、これらの表示は役物演出装置YSの後ろ側に隠れてしまうため視認できなくなる。一方、エラー報知が表示部21aの中央下部で行われているときや、保留画像の表示が表示部21aの左下部や右下部で行われているときに、たとえば役物演出装置YSが可動位置にあっても、これらの表示は役物演出装置YSの後ろ側に隠れることはなく視認できる。
以上のように、役物演出装置YSは、可動範囲内(初期位置から可動位置までの範囲)における所定位置(初期位置以外の位置)にあるときに演出表示装置21の表示部21aと重なるようになっている。
電源スイッチ650はオン又はオフに切り替えることが可能となっており、電源スイッチ650がオンになると電源基板600から各基板に電源が供給され、電源スイッチ650がオフになると電源基板600から各基板への電源の供給が停止する。
なお、本明細書においては、電源スイッチ650がオンになり電源が供給されることを「電源がオン」になるともいい、電源スイッチ650がオフになり電源の供給が停止することを「電源がオフ」になるともいうものとする。
次に、パチンコ機Pの作動を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は、図6に示すように、主制御基板100、発射払出制御基板200、副制御基板300、遊技球貸出制御基板400及び電源基板600により構成されている。
また、図6に示すように、主制御基板100には、発射払出制御基板200及び副制御基板300が接続され、また、発射払出制御基板200には、遊技球貸出制御基板400が接続されている。また、主制御基板100及び発射払出制御基板200には、遊技進行上の種々の信号(情報)をパチンコ機Pの外部(たとえば、遊技場のホールコンピュータ等)に送信するための外部情報端子基板500が接続されている。また、各基板には電源基板600が接続されている。
主制御基板100は、上述の如く、設定値やパチンコ機Pの制御状態等を記憶するとともに、パチンコ機Pにおいて行われる遊技を制御するものである。具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、及び、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技を制御する。
設定値の記憶や変更、電源がオンとなったときに設定される制御状態等については、後程詳述する。
メインCPU101は、後述する各種センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムやテーブルを読み出して演算処理を行うとともに、メインCPU101に接続されている各種装置の制御や、演算処理の結果に基づく他の基板(副制御基板300等)へのコマンド送信等の処理を行う。
第1領域には、設定値、及び滞在中の制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)を示す遊技機状態フラグが記憶される。また、第2領域には、電源がオフとなる時点で算定されるメインRAM103のチェックサム、及び電源がオフとなる時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理に異常があったかどうかを判定するためのバックアップフラグが記憶される。また、第3領域には、パチンコ機Pに発生したエラーの情報等が記憶される。
また、第4領域には、遊技の進行に係る各種データ(後述する変動中の特別図柄の情報、遊技球の発射位置(遊技球を打ち出す遊技領域12)、第1特図保留数、第2特図保留数、確変回数、時短回数、特図遊技の進行状況を示す実行フェーズデータ、普図保留数、普図遊技の進行状況を示す普図実行フェーズデータ、特別図柄の非変動中である旨の情報等)が記憶されるようになっている。なお、第4領域に記憶されるデータはこれらに限定されるものではなく、たとえば、特別遊技が終了してからの変動回数が特定回数に至ると特殊な変動パターンが決定されるように設定されたパチンコ機Pにおいては、上述の特定回数の情報等が記憶されるようにしてもよい。
そして、この使用外領域においては、上述の発射球数や賞球数等のデータに基づいて、出玉率、特別電動役物比率、役物比率等の遊技に関する情報が算出されるようになっている。
ここで、出玉率は、発射球数に対する総賞球数の割合であり、総賞球数/発射球数により算出される値である。また、特別電動役物比率は、総賞球数に対する特別電動役物総賞球の割合であり、特別電動役物総賞球数/総賞球数により算出される値である。また、役物比率は、総賞球数に対する役物総賞球数の割合であり、役物総賞球数/総賞球数により算出される値である。
また、本明細書においては、上述の使用外領域に記憶される発射球数や払い出された賞球数等のデータを「遊技性能データ」ともいい、また、上述の出玉率等の遊技に関する情報を「遊技性能表示情報」ともいう。
具体的には、設定確認状態中や設定変更状態中においては、メインRAM103の使用領域(第1領域)に記憶されている設定値が表示される。また、遊技可能状態中においては、メインRAM103の使用外領域に記憶されている遊技性能表示情報が表示される。また、遊技停止状態中やパチンコ機Pにエラーが発生した場合には、その旨を示すコードが表示される。
なお、メイン情報表示装置105は、7セグメント表示器により構成するのではなく、液晶表示器やドットマトリクス表示器等により構成してもよい。また、メイン情報表示装置105は、メインIC104から受信したデータを独自に処理する装置が内蔵されていなければ他の装置を内蔵してもよく、たとえば、メイン情報表示装置105の作動をコントロールするためのドライバ回路等を内蔵してもよい。
また、設定スイッチ108は、電源がオンとなった時点で、制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)を設定するために参照されるものである。この設定スイッチ108には、鍵穴を備えた操作部(特に図示しておらず)が設けられており、この鍵穴に所定の鍵を差し込んだ状態で回転操作が可能に形成されている。常態においては、設定スイッチ108はオフになっているが、回転操作が行われると、設定スイッチ108がオンになる。
また、RAMクリアスイッチ109は、メインRAM103に記憶されている各種データのクリア及び設定値の変更に用いられるものである。このRAMクリアスイッチ109には、押下操作が可能な押下ボタン109a(図5参照)が設けられており、この押下ボタン109aが押下操作されていないときは、RAMクリアスイッチ109はオフになっているが、押下ボタン109aが押下操作されると、RAMクリアスイッチ109がオンになる。
そして、設定変更状態中に押下ボタン109aを操作する(RAMクリアスイッチ109がオンになる)ことで、設定値を変更する(切り替える)ことができるようになっている。上述の如く、設定値はメインRAM103の使用領域に記憶されるようになっており、設定値が変更される場合には、このメインRAM103の使用領域に記憶されている設定値が変更されることとなる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、メインRAM103に記憶されているデータのクリア及び設定値の変更はいずれも、RAMクリアスイッチ109を操作することで行われるようになっているが、これに限定されるものではない。たとえば、RAMクリアスイッチ109とは別個独立の設定変更スイッチを設け、RAMクリアスイッチ109はメインRAM103に記憶されているデータのクリアに用いるように設定し、設定変更スイッチは設定値の変更に用いるように設定してもよい。
そして、これらの各検出センサから出力される検出信号や各スイッチのオン又はオフを示す信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16、大入賞口18の開閉制御が行われ、また、各表示装置の表示制御が行われるようになっている。
発射払出制御基板200は、主に、各種入賞口への遊技球の入球に基づく賞球や遊技者の所定の操作に基づいて貸し出される遊技球の払い出し、及び、遊技球の発射を制御するものである。
発射払出制御基板200は、図6に示すように、払出CPU201、払出ROM202及び払出RAM203を備えており、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されている。
2本の発射払出制御送信用信号線のうちの一方は、主制御基板100が各種コマンドや各種信号を受信可能な状態である旨を示す主コマンド許可信号を送信するために用いられ、他方は、各種コマンドや主コマンド許可信号以外の各種信号を送信するために用いられる。また、2本の主制御送信用信号線のうちの一方は、発射払出制御基板200が各種コマンドや各種信号を受信可能な状態である旨を示す払出コマンド許可信号を送信するために用いられ、他方は、各種コマンドや払出コマンド許可信号以外の各種信号を送信するために用いられる。
そして、電源がオンとなると(電断から復帰すると)、主制御基板100において後述する初期設定処理が行われた後、主制御基板100が各種コマンドや各種信号を受信可能な状態となり、主コマンド許可信号の送信が開始される(主コマンド許可信号がオンとなる)とともに、発射払出制御基板200において後述する初期設定処理が行われた後、発射払出制御基板200が各種コマンドや各種信号を受信可能な状態となり、払出コマンド許可信号の送信が開始される(払出コマンド許可信号がオンとなる)。電源がオンとなっている間、主コマンド許可信号及び払出コマンド許可信号は連続して送信される。
同様に、発射払出制御基板200から主制御基板100へ各種コマンドや各種信号を送信する際には、発射払出制御基板200において、当該送信の前に主コマンド許可信号が送信されているか否か(主コマンド許可信号がオンであるか否か)が判定される。そして、主コマンド許可信号が送信されていると判定された場合に、発射払出制御基板200から主制御基板100へ各種コマンドや各種信号が送信され、主コマンド許可信号が送信されていないと判定された場合には、発射払出制御基板200から主制御基板100へ各種コマンドや各種信号は送信されない。
上述のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、発射払出制御基板200において設定される電断監視時間よりも、主制御基板100において設定される電断監視時間の方が長い。そのため、主コマンド許可信号の送信が開始されるよりも先に払出コマンド許可信号の送信が開始されることとなり、主コマンド許可信号の送信が開始されるまで、主制御基板100と発射払出制御基板200との間の通信は待ち状態となる。
そして、払出起動確認指定コマンドが発射払出制御基板200により受信された後に、発射払出制御基板200において遊技球の払い出しの制御を行うことができるようになる。
すなわち、電源がオンとなってから、主制御基板100と発射払出制御基板200との間で、主起動情報指定コマンド、払出起動指定コマンド、払出起動確認指定コマンドのやり取りが行われた後、発射払出制御基板200において遊技球が払い出しの制御が可能となる。
なお、払出起動確認指定コマンドが発射払出制御基板200により受信されると、発射払出制御基板200の状態を示す状態コマンドが、発射払出制御基板200から主制御基板100へ送信される。
また、主制御基板100と発射払出制御基板200との間でやり取りが行われる主起動情報指定コマンド、払出起動指定コマンド、払出起動確認指定コマンドのうち、主制御基板100から発射払出制御基板200へ送信される主起動情報指定コマンド、払出起動確認指定コマンドは、メインCPU101により実行される後述の払出制御処理(ステップ207)により送信される。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、後述する如く、遊技球貸出制御基板400を介して発射払出制御基板200と遊技球貸出装置Rとが接続されている。そして、電源がオンとなっている間において、発射払出制御基板200と遊技球貸出装置Rとが接続されている(ハーネスが外れておらず、かつ断線しておらず、通信が可能である)ときには、いずれの制御状態であっても、上述の接続がなされている旨を示すフラグであって払出RAM203に記憶される接続フラグがオン(接続信号がオン)となる。すなわち、制御状態が遊技可能状態及び遊技停止状態のいずれであっても、発射払出制御基板200と遊技球貸出装置Rとが接続されていれば、接続フラグはオンとなる。
これに対して、電源がオフであるか又は発射払出制御基板200と遊技球貸出装置Rとが接続されていない(ハーネスが外れているか断線しており、通信が不可能である)ときには、接続フラグがオフ(接続信号がオフ)となる。
また、発射許可信号が送信されていないか、又は接続フラグがオフであるときに、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号が発射払出制御基板200に入力されても、球送りソレノイド60及び発射モータ61は通電されず、遊技球を発射させる制御は行われない。
そして、主制御基板100から送信される賞球指定コマンドを発射払出制御基板200が受信すると、当該発射払出制御基板200は、この賞球指定コマンドに基づいて所定個数の遊技球(賞球)を払い出すように払出モータ62を制御する。このとき、払い出された遊技球の個数が払出計数スイッチ63によって計数され、所定個数の遊技球が払い出されたか否かの判定が可能となっている。
また、払出賞球信号は、払出モータ62により実際に払い出された遊技球(払出計数スイッチ63により計数された遊技球)が所定個数(たとえば、10個)に到達するごとに、所定時間(たとえば、1000ms)が経過するまでの間、送信されるものである。すなわち、遊技球の払い出しを契機として送信されるものである。これにより、パチンコ機Pの外部の装置において、実際に払い出された遊技球の数を所定個数単位で把握することができるようになっている。
なお、受信賞球信号が送信される時間と払出賞球信号が送信される時間とは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
これに対して、本体枠開放検出センサ2aは、本体枠2が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり、本体枠開放検出信号の出力を停止する。発射払出制御基板200は、本体枠開放検出信号の入力が止まると、本体枠2が閉じられたと判断し、主制御基板100への本体枠開放コマンドの送信を停止する。
これに対して、前扉開放検出センサ3aは、前扉3が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり、扉開放検出信号の出力を停止する。発射払出制御基板200は、扉開放検出信号の入力が止まると、前扉3が閉じられたと判断し、主制御基板100への扉開放コマンドの送信を停止する。
受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出するとオンとなり、受皿検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、貯留された遊技球が上述の所定位置に達している間は、受皿検出信号が連続して出力される。これに対して、受皿満タン検出センサ7aは、遊技球が上述の所定位置に達したことを検出しなくなるとオフとなり、発射払出制御基板200への受皿検出信号の出力を停止する。
また、アウト口電波検出センサ71bは、電波を検出するとオンとなり、電波検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、電波を検出している間は、電波検出信号が連続して出力される。これに対して、アウト口電波検出センサ71bは、電波を検出しなくなるとオフとなり、発射払出制御基板200への電波検出信号の出力を停止する。
また、払出電波検出センサは、電波を検出するとオンとなり、電波検出信号を発射払出制御基板200に出力するようになっており、電波を検出している間は、電波検出信号が連続して出力される。これに対して、払出電波検出センサは、電波を検出しなくなるとオフとなり、発射払出制御基板200への電波検出信号の出力を停止する。
なお、これらの機器は、遊技球貸出制御基板400を介して発射払出制御基板200と接続するのではなく、発射払出制御基板200に直接接続するようにしてもよい。
上述の検出信号を受信すると、遊技球貸出装置Rは、記憶されている価値情報から所定の価値情報を減算する処理を行い、発射払出制御基板200に減算した価値情報に対応する個数(たとえば、125個)の遊技球を貸球として払い出すための貸球払出コマンドを送信するとともに、発射払出制御基板200及び遊技球貸出制御基板400を介して、価値情報表示装置35に減算した価値情報に対応する減算コマンドを送信する。
そして、貸球払出コマンドを受信すると、発射払出制御基板200においては、減算された価値情報に対応する個数(たとえば、125個)の遊技球を払い出す制御が行われる。また、減算コマンドを受信すると、価値情報表示装置35においては、減算後の価値情報への更新表示が行われる。
そして、発射払出制御基板200では、当該発射払出制御基板200に接続されている上述のスイッチの作動状況、発射払出制御基板200に接続されている上述のセンサから発射払出制御基板200に出力される各種信号等に基づいて、払出関連エラーのうち、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、電波エラー、払出モータエラー、主制御接続エラーの発生の判定(発生の検出)が行われるようになっている。
なお、本明細書において、エラーの発生の判定とは、スイッチの作動状況、各種センサ(たとえば、払出電波検出センサ、本体枠開放検出センサ2a等)による検出に基づいて具体的にエラーの発生を判定することのみならず、スイッチの作動状況の検出や各種センサによる検出が行われたことも意味するものである。
また、球切れエラーの発生中においては、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御は行われない。したがって、遊技球が貯留されていないため遊技球の払い出しは行われないものの、払出モータ62の作動は継続して行われる。
また、満タンエラーの発生中においては、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御が行われる。たとえば、遊技球の払い出し中に満タンエラーが発生した場合には当該払い出しが停止され、満タンエラー中に主制御基板100から賞球指定コマンドを受信しても賞球の払い出しは行われない。
また、払出計数スイッチエラーの発生中においては、満タンエラーの発生中と同様に、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御が行われる。
また、球詰まりエラーの発生中においては、満タンエラーや払出計数スイッチエラーの発生中と同様に、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御が行われる。
また、過剰賞球エラーが発生しても、球切れエラーの発生中と同様に、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御は行われない。したがって、払出モータ62の作動は継続して行われることにより遊技球の払い出しが行われる。
また、電波エラーの発生中においては、球切れエラーや過剰賞球エラーの発生中と同様に、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御は行われない。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、アウト口電波検出センサ71bから電波検出信号が入力された場合、及び、払出電波検出センサから電波検出信号が入力された場合のいずれにおいても、発射払出制御基板200において電波エラーが発生したものと判定され上述のような制御が行われるようになっているが、これに限定されるものではない。たとえば、いずれか一方の場合のみ、発射払出制御基板200において電波エラーが発生したものと判定し上述のような制御を行うようにしてもよい。このようにした場合には、他方については、主制御基板100において電波エラーが発生したものと判定するのが望ましい。
また、払出モータエラーの発生中においては、球切れエラー、過剰賞球エラー、電波エラーの発生中と同様に、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御は行われない。
また、主制御接続エラーの発生中においては、球切れエラー、過剰賞球エラー、電波エラー、払出モータエラーの発生中と同様に、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御は行われない。
ここで、上述の如く、本体枠2の開放を検出する本体枠開放検出センサ2a、及び、前扉3の開放を検出する前扉開放検出センサ3aはいずれも、発射払出制御基板200に接続されているが、扉開放エラーの発生の判定は、発射払出制御基板200ではなく、主制御基板100で行われるようになっている。
具体的には、発射払出制御基板200に本体枠開放検出信号が入力されることにより発射払出制御基板200から送信される本体枠開放コマンド、又は、発射払出制御基板200に前扉開放検出信号が入力されることにより発射払出制御基板200から送信される前扉開放コマンドの少なくともいずれか一方を受信すると、主制御基板100において、扉開放エラーが発生したものと判定する。
そして、扉開放エラーが発生したものと判定した場合、主制御基板100は、遊技球の払い出し動作の制御を停止するための払出停止コマンドを発射払出制御基板200に送信する。これにより、扉開放エラーの発生中において、発射払出制御基板200では遊技球の払い出し動作を停止する制御が行われる。
また、主制御基板100においては、当該主制御基板100に接続されている機器に関連するエラー(第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18へ過剰に遊技球が入球した場合に生じる異常入賞エラー、特別遊技の実行中以外に遊技球が大入賞口18へ入球した場合に生じる不正入賞エラー等、以下、主制御関連エラーという)の発生も判定されるようになっている。
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
この副制御基板300は、図6に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、音声制御基板と電飾制御基板とを別個に設けているが、これらの基板の機能を集約した1枚の基板(音声電飾制御基板)を設け、当該基板により、音声出力及び照明の点灯のいずれをも制御するようにしてもよい。
電源基板600は、主制御基板100、発射払出制御基板200、副制御基板300等の各基板に電力を供給するものである。この電源基板600にはバックアップ電源が設けられている。また、本形態に係るパチンコ機Pには、電源基板600から供給される電力の電圧値を検出するための電断検出回路が設けられている。この電源検出回路は、供給される電力の電圧値が所定値以下になった場合(たとえば、電源スイッチ650がオフとなった場合や不測の電源断が発生した場合)に電断が発生したと判断して、主制御基板100及び発射払出制御基板200に電断発生信号を送信する。また、電圧値が所定値よりも大きくなった場合(たとえば、電源スイッチ650がオンとなった場合や不測の電源断から復帰した場合)には電断から復帰したと判断して、主制御基板100及び発射払出制御基板200への電断発生信号の送信を停止する。
主制御基板100及び発射払出制御基板200における電断復帰時の処理については、後程詳述する。
次に、本形態のパチンコ機Pにおける遊技について、メインROM102に格納されている各種テーブルに基づいて説明する。
上述の如く、本形態のパチンコ機Pにおいては、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行する。これら両遊技を進行する際の遊技状態としては、低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)又は高確率遊技状態(いわゆる確変状態)のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、通常遊技状態という)、又は、高確率遊技状態及び時短遊技状態を組み合わせた遊技状態(以下、高確率時短遊技状態という)のいずれかの遊技状態が設定される。
また、非時短遊技状態は、可動片16bが開きにくく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりにくく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しにくい遊技状態である。また、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも可動片16bが開きやすく(すなわち、第2始動入賞口16が開状態となりやすく)、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい遊技状態である。
なお、工場出荷直後やリセット後の初期状態においては、通常遊技状態が設定されるようになっている。
具体的には、高確率時短遊技状態中及び特別遊技中は、演出表示装置21において第2遊技領域12bへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われ、通常遊技状態が設定されると、演出表示装置21において第1遊技領域12aへ向けて遊技球を打ち出す旨を指示する表示が行われる。
ここで、本形態に係るパチンコ機Pは、大当たりの抽選に用いられる乱数として、大当たりの判定に用いられる大当たり決定乱数、特別図柄の種別の決定に用いられる当たり図柄乱数、並びに、上述の変動演出のパターン(以下、変動演出パターンという)を決定するための変動モード番号、変動パターン番号の決定に用いられるリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数を有している。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり決定乱数は、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセットごとにスタート値が変更されるようになっている。
また、変動演出パターンの決定に用いられる乱数は上述の3種類に限定されるものではなく、たとえば、これらの乱数に加えて他の乱数を用いてもよいし、これらの乱数のうちいずれか1又は複数の乱数を用いてもよい。
この保留記憶領域は、第1始動入賞口15への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第1特図乱数という)を記憶するための第1保留記憶領域、及び、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得される各乱数値(以下、第2特図乱数という)を記憶するための第2保留記憶領域から構成されている。そして、これらの保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部までの計4つの記憶部から構成されており、第1特図乱数を計4組、第2特図乱数を計4組記憶可能となっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1保留記憶領域に記憶されている第1特図乱数の組数(以下、第1特図保留数という)は、第1特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶され、第2保留記憶領域に記憶されている第2特図乱数の組数(以下、第2特図保留数という)は、第2特図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、第1特図乱数や第2特図乱数が保留記憶領域に記憶されることを「保留」や「保留記憶」ともいい、また、第1特図保留数や第2特図保留数を単に「保留数」ともいう。
なお、大当たりの抽選に係るテーブルはこれらに限定されるものではなく、他に、乱数に基づく判定や決定を行う必要がある場合には、適宜、テーブルを設けてもよい。
また、図7(a)~(l)に示すように、低確率判定テーブル及び高確率判定テーブルにはそれぞれ、設定中の設定値に応じた6種類ずつが設けられている。
具体的には、低確率判定テーブルには、設定値が「1」である場合に参照される第1低確率判定テーブル110a、設定値が「2」である場合に参照される第2低確率判定テーブル110b、設定値が「3」である場合に参照される第3低確率判定テーブル110c、設定値が「4」である場合に参照される第4低確率判定テーブル110d、設定値が「5」である場合に参照される第5低確率判定テーブル110e、及び、設定値が「6」である場合に参照される第6低確率判定テーブル110fが設けられている。
高確率判定テーブルには、設定値が「1」である場合に参照される第1高確率判定テーブル110g、設定値が「2」である場合に参照される第2高確率判定テーブル110h、設定値が「3」である場合に参照される第3高確率判定テーブル110i、設定値が「4」である場合に参照される第4高確率判定テーブル110j、設定値が「5」である場合に参照される第5高確率判定テーブル110k、及び、設定値が「6」である場合に参照される第6高確率判定テーブル110lが設けられている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、0~199の数値範囲内で1個の当たり図柄乱数が取得される。そして、上述の大当たりの抽選によって大当たりに当選した場合に、遊技球が入球した始動入賞口に応じて、第1始動入賞口判定テーブル111a又は第2始動入賞口判定テーブル111bのいずれかの当たり図柄乱数判定テーブル111が選択され、取得された当たり図柄乱数と選択された当たり図柄乱数判定テーブル111とに基づいて、特別図柄の種別が決定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、いずれの当たり図柄乱数判定テーブル111であっても、同一の大当たり図柄が決定されるようになっているが、これに限定されるものではなく、各テーブルにおいて異なる大当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
すなわち、当たり図柄乱数判定テーブル111は、大当たりに当選した場合にのみ参照され、ハズレの場合には参照されないようになっている。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述のように大当たりの抽選によって特別図柄が決定されると、当該決定の結果に基づいて変動演出パターンを決定するための変動モード番号及び変動パターン番号が決定されるとともに、決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンド、及び、決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが生成される。そして、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、主制御基板100から副制御基板300に送信され、副制御基板300は、受信した変動モードコマンド及び変動パターンコマンドに基づいて、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の具体的な態様(たとえば、演出表示装置21の表示部21aに表示する画像等)を決定する。変動モードコマンド及び変動パターンコマンドは、変動演出の変動時間及び態様の決定に用いられるコマンドである。
このリーチグループ決定乱数判定テーブル112は、遊技状態、始動入賞口の種別、及び、保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)ごとに複数設けられている。ここでは、図9(a)~(c)に示すように、遊技状態が非時短遊技状態であってかつ第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に選択されるリーチグループ決定乱数判定テーブル112についてのみ詳述し、他のリーチグループ決定乱数判定テーブル112の説明は省略する。
また、遊技状態が非時短遊技状態であり、かつ、第2始動入賞口16への遊技球の入球により取得された第2特図乱数に基づく大当たりの抽選の結果がハズレとなったときは、当該抽選時の第2特図保留数が0~3であった場合に(すなわち、第2特図保留数がいかなる個数であっても)、第3判定テーブル112cが選択される(図9(c)参照)。
また、図9(b)に示すように、第2判定テーブル112bによれば、リーチグループ決定乱数が0~5999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が6000~8999であった場合に「第2グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000~9899であった場合に「第3グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が9900~10006であった場合に「第4グループ」が決定される。
さらに、図9(c)に示すように、第3判定テーブル112cによれば、リーチグループ決定乱数が0~7999であった場合に「第1グループ」が決定され、リーチグループ決定乱数が8000~10006であった場合に「第2グループ」が決定される。
このリーチモード決定乱数判定テーブル113は、大別して、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に参照されるハズレ用判定テーブルと、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に参照される大当たり用判定テーブルと、を備えている。
また、図10(b)に示すように、第2グループ用判定テーブル113bによれば、リーチモード決定乱数が0~1999であった場合に、「00H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第2変動テーブル114bが選択される。また、リーチモード決定乱数が2000~2038であった場合に、「01H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第2変動テーブル114bが選択される。
また、図10(c)に示すように、第3グループ用判定テーブル113cによれば、リーチモード決定乱数が0~2038であった場合に(すなわち、リーチモード決定乱数がいかなる値であっても)、「02H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第3変動テーブル114cが選択される。
さらに、図10(d)に示すように、第4グループ用判定テーブル113dによれば、リーチモード決定乱数が0~1899であった場合に、「03H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第3変動テーブル114cが選択される。また、リーチモード決定乱数が1900~2038であった場合に、「04H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第4変動テーブル114dが選択される。
ここでは、図11(a)及び(b)に示すように、非時短遊技状態において特別図柄X1が決定された場合に参照される第1大当たり用判定テーブル113e、及び、非時短遊技状態において特別図柄X2が決定された場合に参照される第2大当たり用判定テーブル113fについて説明し、他の大当たり用判定テーブルの説明は省略する。
また、図11(b)に示すように、第2大当たり用判定テーブル113fによれば、リーチモード決定乱数が0~1399であった場合に、「33H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第32変動テーブル114gが選択される。また、リーチモード決定乱数が1400~2038であった場合に、「34H」という変動モード番号が決定されるとともに、変動パターン抽選テーブル114として第32変動テーブル114gが選択される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、大当たりの抽選時の遊技状態、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルが設けられているが、始動入賞口の種別を考慮して、大当たりの抽選時の遊技状態、始動入賞口の種別、及び、大当たり図柄の種別ごとに大当たり用判定テーブルを設けるようにしてもよい。
ここでは、図12(a)~(g)に示すように、大当たりの抽選の結果がハズレであった場合に決定される第1変動テーブル114a、第2変動テーブル114b、第3変動テーブル114c及び第4変動テーブル114d、並びに、大当たりの抽選の結果が大当たりであった場合に決定される第30変動テーブル114e、第31変動テーブル114f及び第32テーブル114gについて説明し、他の変動パターン抽選テーブル114の説明は省略する。
たとえば、図12(a)に示すように、第1変動テーブル114aによれば、変動パターン乱数が0~124であった場合に「00H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が125~249であった場合に「01H」という変動パターン番号が決定される。また、図12(d)に示すように、第4変動テーブル114dによれば、変動パターン乱数が0~119であった場合に「03H」という変動パターン番号が決定され、変動パターン乱数が120~249であった場合に「04H」という変動パターン番号が決定される。
なお、同様に、他の変動パターンテーブル114によっても、所定の変動パターン乱数に対応して、所定の変動パターン番号が決定されるようになっている(図12参照)。
本形態に係るパチンコ機Pは、上述の決定処理や特別遊技の制御を行うためのテーブルとして、変動時間決定テーブル115、特別電動役物作動テーブル116、及び、遊技状態設定テーブル117等を備えている。
本形態に係るパチンコ機Pは、この変動時間決定テーブル115として、各変動モード番号に対応する変動演出の前半部分の変動時間(以下、前半変動時間という)が定められた第1変動時間決定テーブル115a、及び、各変動パターン番号に対応する変動演出の後半部分の変動時間(以下、後半変動時間という)が定められた第2変動時間決定テーブル115bを備えている(図13(a)及び(b)参照)。
そして、変動モード番号が決定されると、この決定された変動モード番号及び第1変動時間決定テーブル115aに基づき、対応する前半変動時間が決定される。また、変動パターン番号が決定されると、この決定された変動パターン番号及び第2変動時間決定テーブル115bに基づき、対応する後半変動時間が決定される。そして、このように決定された前半変動時間と後半変動時間の合計値が、大当たりの抽選の結果を報知する変動演出の全体の変動時間に相当する。
たとえば、決定された変動モード番号が「03H」及び変動パターン番号が「04H」であった場合には、変動モード番号「03H」に対応して「13秒」の前半変動時間が決定され、変動パターン番号「04H」に対応して「60秒」の後半変動時間が決定される。そして、これらの合計値「73秒(=13秒+60秒)」が、変動演出の全体の変動時間となる。
なお、変動演出の態様については、変動モードコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するのではなく、変動パターンコマンドに基づいて変動演出の前半部分の態様を決定し、変動モードコマンドに基づいて変動演出の後半部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出は、前半部分と後半部分とに分けるのではなく、より多くの部分に分けて、変動モードコマンドや変動パターンコマンドに基づいて、それぞれの部分の態様を決定するようにしてもよい。
また、変動演出の態様は、変動モードコマンド及び変動パターンコマンドのみならず、他のコマンドに基づいて決定してもよい。また、変動モードコマンド又は変動パターンコマンドのいずれかのみに基づいて決定してもよい。
この特別遊技においては、遊技者は、所定個数の期待値の賞球を獲得可能となる。
この特別遊技においては、遊技者は、特別図柄X1が決定された場合の特別遊技よりも少ない期待値の賞球を獲得可能となる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図15に示すように、特別図柄X1又は特別図柄X2のいずれが決定された場合であっても、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態に設定される。また、高確率遊技状態の継続回数(以下、高確回数という)及び時短遊技状態の継続回数(以下、時短回数という)はいずれも、100回に設定される。すなわち、特別遊技の終了後、大当たりの抽選の結果が100回導出されるまで、高確率時短遊技状態が継続する。また、この遊技状態の継続中に大当たりに当選した場合には、再度、高確回数及び時短回数が設定されるようになっている。したがって、特別遊技の終了後に高確率時短遊技状態が設定され、この遊技状態の継続中に大当たりに当選することなく、100回の抽選の結果がすべてハズレとなると、遊技状態が通常遊技状態に変更されることとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、発射装置(図示しておらず)により発射され遊技領域12を流下する遊技球がゲート20を通過すると、第2始動入賞口16の可動片16bを作動させて当該可動片16bを開くか否かを決定する普通図柄の抽選が行われる。そして、この普通図柄の抽選によって当たりとなると、可動片16bが開き、第2始動入賞口16が開状態となるため、第2始動入賞口16への遊技球の入球が容易となる。
この普通図柄の抽選は、遊技球がゲート20を通過することを契機に取得される当たり決定乱数、及び、メインROM102に格納されており当該乱数を判定するための当たり決定乱数判定テーブル118に基づいて、行われる。
なお、本形態に係るパチンコ機Pにおいて、当たり決定乱数には、主制御基板100に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この当たり決定乱数は、一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセットごとにスタート値が変更されるようになっている。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、普図保留記憶領域に記憶されている当たり決定乱数の数(以下、普図保留数という)は、普図保留数カウンタ(特に図示しておらず)に記憶されるようになっている。
なお、本明細書においては、上述のように、当たり決定乱数が普図保留記憶領域に記憶されることを「普図保留」ともいう。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、特図遊技と普図遊技の遊技が並行して進行するようになっており、大当たりに当選したことにより実行される特別遊技中も、遊技球がゲート20を通過することに基づいて普通図柄の抽選が行われるようになっている。特別遊技中は、非時短判定テーブル118aが選択され、当該テーブルに基づいて普通図柄の抽選が行われる(図16(a)参照)
また、時短判定テーブル118bによれば、当たり決定乱数が1~65000であった場合に当たりと判定され、これ以外の当たり決定乱数(0、65001~65535)であった場合にハズレと判定される。したがって、この時短判定テーブル118bにおいて当たりとなる確率は65000/65536、すなわち、およそ99/100となる。
なお、普通図柄の抽選によって当たりとなった場合には当たり図柄が決定され、ハズレとなった場合にはハズレ図柄が決定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、図17に示すように、遊技状態が非時短遊技状態の場合又は特別遊技中には普通図柄の変動時間が13秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態の場合には普通図柄の変動時間が0.6秒に決定される。そして、普通図柄の変動時間が決定されると、この決定された普通図柄の変動時間の間、普通図柄表示装置32(図3参照)が点滅表示される。そして、普通図柄の抽選により当たりとなって当たり図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が点灯し、ハズレとなってハズレ図柄が決定された場合には、普通図柄表示装置32が消灯する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、普通図柄表示装置32が点灯すると、第2始動入賞口16の可動片16bが、第2始動入賞口開放制御テーブル120に定められた態様で開閉するようになっている。具体的には、遊技状態が非時短遊技状態の場合又は特別遊技中には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが0.2秒(=0.2秒×1回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが0.2秒開放される。また、遊技状態が時短遊技状態の場合には、図18に示すように、始動入賞口ソレノイド16cが5.6秒(=2.8秒×2回)通電されるため、第2始動入賞口16の可動片16bが合計5.6秒開放される。
上述したように、パチンコ機Pの電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、主制御基板100のメインCPU101が、電源がオフとなる前(電断発生直前)に滞在していた制御状態、電源がオンとなった時点(電断復帰時)における設定スイッチ108のオン又はオフ、RAMクリアスイッチ109のオン又はオフ、本体枠開放検出センサ2aのオン又はオフ(本体枠2の開放又は閉鎖)、電源がオフとなった時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理の異常(以下、バックアップ異常という)の発生の有無、メインRAM103における異常(以下、RAM異常という)の発生の有無に応じて、いずれかの制御状態を設定する。
ここで、主制御基板100におけるバックアップ異常、RAM異常の発生及び解除について説明する。
電断復帰時において、電断発生時のメインRAM103の記憶データと電断復帰時のメインRAM103の記憶データとに不整合が生じていた場合に、バックアップ異常が発生したと判断され、上述の不整合が生じていなかった場合に、バックアップ異常が発生していないと判断される。
このバックアップ異常は、一過性の原因(たとえば、一時的にいずれかの装置に異常が生じたことによりデータの読み込みや保持に失敗した場合等)により発生する可能性が高い。また、新規にメインROM102やメインRAM103等を取り付けてパチンコ機Pの電源をオンにした場合には、これよりも前にバックアップ処理が実行されていないため、必ずバックアップ異常が発生することとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、RAM異常の発生の判断対象となるのは当該使用領域内のみであり、使用外領域においてデータの読み書きが不可能となっていた場合には、RAM異常が発生したとは判断されない。なお、使用領域内のみならず、使用領域内及び使用外領域の両方をRAM異常の発生の判断対象としてもよい。そして、このように設定したときには、使用領域内及び使用外領域の少なくともいずれか一方においてデータの読み書きが不可能となっていた場合に、RAM異常が発生したと判断して、後述する処理(異常時初期化処理、遊技停止状態の設定)を行ってもよい。
このRAM異常は、チップの破損等、ハードウェア自体に異常が生じているために発生する可能性が高く、メインRAM103の交換や修理が必要となる。
なお、後述するが、遊技停止状態が設定される場合に実行される異常時初期化処理では、メインRAM103に記憶されている全データ(すなわち、使用領域及び使用外領域に記憶されている全データ、具体的には、設定値、遊技状態フラグ、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報、遊技の進行に係る各種データ、遊技性能データ)がクリアされる。
また、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、電断復帰時にRAM異常が解除された状態(メインRAM103の交換や修理が行われRAM異常が無い状態)で設定変更条件を満たすことにより設定変更状態が設定され、その後、設定スイッチ108がオフになることで遊技可能状態が設定される。一方、電断復帰時にRAM異常が解除されていないときや、設定変更条件を満たしていないときには、遊技停止状態に滞在したままとなる。
すなわち、本形態に係るパチンコ機Pでは、バックアップ異常やRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、電源を入れ直しても、直接、遊技可能状態が設定されることはなく、設定変更条件を満たした状態で電源をオンにすることにより設定される設定変更状態を経て、遊技可能状態が設定される(遊技可能状態へ移行する)。
以下、電断復帰時に設定される制御状態について、図19~図20を参照して、具体的に説明する。
(1)電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生無し、RAM異常の発生無しであった場合
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の制御状態が設定される。すなわち、電断復帰時の制御状態は、電断発生直前に滞在していた制御状態のままとなる。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、原則として、設定スイッチ108がオンとなっている間のみ、設定変更状態又は設定確認状態に滞在するようになっている。上述の場合には、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには電断復帰時に設定変更状態が設定され、電断発生直前の制御状態が設定確認状態であったときには電断復帰時に設定確認状態が設定されるが、設定スイッチ108はオフであるため、設定変更状態又は設定確認状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定(遊技可能状態に変更)されることとなる。
この場合にも、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、電断発生直前の制御状態が設定される。
また、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モードであって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
また、この場合に、電断復帰時に設定変更状態又は設定確認状態が設定されたときには、その後すぐに遊技可能状態が設定されることはない。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態又は設定確認状態であったときには、電断復帰時に、RAMクリアスイッチ109がオンであることに基づいて実行される通常初期化処理が行われ、遊技可能状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、後述するが、RAMクリアスイッチ109がオンであることに基づいて実行される通常初期化処理では、メインRAM103の使用領域における第2領域~第4領域に記憶されているデータ(すなわち、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報、遊技の進行に係る各種データ)がクリアされる。そのため、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったとき、上述の通常初期化処理では設定値はクリアされないため、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値(メインRAM103に記憶されている設定値)がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定される。これにより、設定変更状態が終了するため、後述するように変更中の設定値が確定することとなる。
この場合にも、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、遊技可能状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはなく設定変更状態は終了しないため、この時点では変更中の設定値は確定しない。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に電断発生直前の制御状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時には特別遊技が再開される。
また、設定変更状態又は設定確認状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定される。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態であったときには、電断復帰時に設定確認状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であって、かつ特別遊技中であったときには、電断復帰時に設定確認状態が設定され、その後、設定スイッチ108がオフになると特別遊技が再開される。
また、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはない。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、遊技可能状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であったときには、電断復帰時に、通常初期化処理が行われ、設定変更状態が設定される。また、電断発生直前の制御状態が遊技停止状態であったときには、電断復帰時に遊技停止状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定される。これにより、設定変更状態が終了するため、変更中の設定値が確定することとなる。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、通常初期化処理が実行され、設定変更状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態においても、電断発生直前に変更中の設定値がそのまま維持される。そして、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはなく設定変更状態は終了しないため、この時点では変更中の設定値は確定しない。
すなわち、電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合にはいずれも、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、バックアップ異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される(図19参照)。
この場合には、図19に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであっても、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、設定変更状態が設定される。
また、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態であった場合に、保留が記憶されていたときや特別図柄や普通図柄の変動表示中であったときには、記憶されていた保留はクリアされ、特別図柄や普通図柄の変動表示はリセットされる。特別遊技中であったときには、この特別遊技もリセットされる。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、この場合(電断復帰時にバックアップ異常が発生していた場合)には、電断復帰時に実行される異常時初期化処理において、設定値のクリアも行われるようになっている。そのため、電断発生直前の制御状態が設定変更状態であって、かつ設定値の変更中であったときには、電断復帰後に設定された設定変更状態において、電断発生直前に変更中の設定値(メインRAM103に記憶されている設定値)は維持されず、メインRAM103に記憶されている設定値が、初期値として予め定められた設定値(本形態では「1」)に変更される。なお、設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定されることはなく設定変更状態は終了しないため、この時点では設定値は確定しない。
この場合には、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、電断復帰時にバックアップ異常が発生した場合及び電断復帰時に通常初期化処理が実行された場合に、RAM異常の発生の有無が判断されるようになっている。そのため、電断復帰時に通常初期化処理が実行されず、かつバックアップ異常が発生していなかったときには、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見(検出)できない場合がある。この場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(1)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(2)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、RAM異常の発生の判断対象となるのは使用領域内のみであり、使用外領域においてデータの読み書きが不可能となっていた場合には、RAM異常が発生したとは判断されない。このようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(3)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(4)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(5)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、RAM異常が発生しているにもかかわらず、その旨を発見できなかった場合には、RAM異常が発生していたとしても、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(6)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(7)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
この場合にも、図20に示すように、電断発生直前の制御状態が遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、遊技停止状態のいずれであったときにも、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
また、上述のようにRAM異常が発生したと判断されなかった場合には、RAM異常が発生していなかったものとして、上述の(8)の場合と同様の電断復帰時の制御状態の設定が行われる。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、RAM異常が発生した場合には、設定変更条件を満たしたときであっても、設定変更状態に優先して遊技停止状態が設定されることとなる。
すなわち、電断復帰時に、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオフ、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオフ、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合、設定スイッチ108がオン、RAMクリアスイッチ109がオン、本体枠開放検出センサ2aがオン、バックアップ異常の発生有り、RAM異常の発生無しであった場合にはいずれも、電断発生直前の滞在モードが遊技可能モード、設定確認モード、遊技停止モードのいずれであっても、電断復帰時に、異常時初期化処理が実行され、バックアップ異常の発生に基づく遊技停止状態に優先してRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される(図20参照)。
なお、設定確認状態又は設定変更状態が設定された後すぐに遊技可能状態が設定された場合には、メイン情報表示装置105に一瞬、設定値が表示された後、遊技可能状態の設定に伴って遊技性能表示情報が表示されることとなる。
たとえば、メインRAM103に記憶されている設定値が「2」であった場合において、本体枠2が開放されている状態で押下ボタン109aが押下操作されると、メインRAM103に記憶される設定値が「3」に変更されることとなる。そして、本体枠2が開放されている状態で押下ボタン109aが押下操作されるごとに、メインRAM103に記憶される設定値が「4」→「5」→「6」と変更され、「6」の次には「1」に変更される。なお、メインRAM103に記憶される設定値が変更されるごとに、メイン情報表示装置105における設定値の表示も変更されるようになっている。
そして、設定スイッチ108がオフになると、これ以降はメインRAM103に記憶されている設定値の変更が不可となる。すなわち、この時点でメインRAM103に記憶されている設定値が、新たな設定値として確定することとなる。
本形態に係るパチンコ機Pにおいてノイズ等が発生した場合には、メインRAM103の使用領域に記憶されている設定値が異常値(たとえば、「1」よりも小さい値や「6」よりも大きい値等)に書き換えられるような事態が発生し得る。このように、記憶されている設定値が異常値となるような事態(以下、設定値異常という)が発生した場合には、適切な設定値に基づいた大当たりの抽選を行うことができず、遊技の進行に深刻な影響を与えるおそれがある。
そこで、本形態に係るパチンコ機Pでは、メインCPU101が、遊技可能状態中において、上述の大当たりの抽選又は普通図柄の抽選が行われる時点で、設定値異常が発生しているか否かを判定する設定値異常判定処理を行う。そして、この設定値異常判定処理において設定値異常が発生していると判定された場合には、上述の異常時初期化処理が実行され、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定される。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、特別遊技の実行中は次の大当たりの抽選及び特別図柄の変動表示は行われないため、大当たりの抽選に基づく設定値異常判定処理は、特別遊技の非実行中にのみ実行可能である。これに対して、普通図柄の抽選は特別遊技の非実行中及び実行中のいずれにおいても行われるため、普通図柄の抽選に基づく設定値異常判定処理は、特別遊技の非実行中及び実行中のいずれにおいても実行可能である。
すなわち、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、バックアップ異常やRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合と同様に、電源を入れ直しても、直接、遊技可能状態が設定されることはなく、設定変更条件を満たした状態で電源をオンにすることにより設定される設定変更状態を経て、遊技可能状態が設定される。
本形態に係るパチンコ機Pでは、バックアップ異常、RAM異常、設定値異常の発生に基づいて遊技停止状態が設定される場合には、異常時初期化処理が実行される。この異常時初期化処理では、上述の如く、メインRAM103に記憶されている全データ(使用領域及び使用外領域に記憶されている全データ、具体的には、設定値、遊技状態フラグ、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報、遊技の進行に係る各種データ、遊技性能データ)がクリアされる。
なお、バックアップ異常、RAM異常、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合には、その後、設定変更状態が設定されたことにより、デフォルトの設定値として「1」がメインRAM103の使用領域に自動的に記憶されるようにしてもよい。
また、電断復帰時に、RAMクリアスイッチ109がオフであった場合には、メインRAM103の一部をクリアするクリア処理が実行される。このクリア処理では、メインRAM103の使用領域における第2領域及び第3領域に記憶されているデータ(すなわち、チェックサム、バックアップフラグ、エラーの情報)がクリアされる。
上述したように、電断復帰時には、発射払出制御基板200においても、電断の発生時に算定された払出RAM203のチェックサムと電断からの復帰時に算定される払出RAM203のチェックサムとの比較、電断の発生時に設定されたバックアップフラグのチェックを行うことにより、電断の発生時における払出RAM203の記憶データと電断からの復帰時における払出RAM203の記憶データとに不整合が生じているか否かが判断される。
払出CPU201は、バックアップフラグ及びチェックサムの少なくともいずれか一方に異常が発生していた場合に上述の不整合が生じていると判断し、バックアップフラグ及びチェックサムのいずれにも異常が発生していなかった場合に上述の不整合が生じていないと判断する。
そして、上述の不整合が生じていると判断した場合には、払出RAM203の全領域をクリアする(払出RAM203に記憶されている全てのデータをクリアする)払出初期化処理が実行され、上述の不整合が生じていないと判断した場合には、払出RAM203の一部の領域をクリアする(払出RAM203に記憶されているデータの一部をクリアする)払出クリア処理が実行される。
そして、払出初期化処理では、上述の全ての領域がクリアされる。これに対して、払出クリア処理では、第1計時データ記憶領域、第1制御データ記憶領域、第1判定データ記憶領域、第1起動データ記憶領域、未使用記憶領域、スタック領域のみがクリアされる。
上述の如く、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技可能状態中であって特図遊技、普図遊技、特別遊技が実行されている際に、ノイズ等が生じることで設定値異常が発生したことにより、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態が設定されるような場合がある。また、上述の際に、たとえば、瞬間的な停電(すなわち、瞬断)が発生し、停電が復帰したときに(電断復帰したときに)主制御基板100においてバックアップ異常やRAM異常が発生したことにより、バックアップ異常やRAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定されるような場合もある。
本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の設定が行われたことにより遊技停止状態に滞在しているときには、当該遊技停止状態が設定される前の遊技可能状態中に実行されていた特図遊技、普図遊技、特別遊技は行われず、遊技が進行しないようになっている。
これに対して、遊技停止状態においては、主制御基板100のメインCPU101が発射払出制御基板200への発射許可信号の送信を停止し(発射許可信号がオフとなり)、払出RAM203に記憶されている接続フラグがオンであったとしても、操作ハンドル5の回転操作が行われても遊技球が発射されないようになっている。
また、遊技停止状態においては、主制御基板100のメインCPU101が第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への遊技球の入球や遊技球のゲート20の通過を検出しないようになっている。これにより、遊技球が第1始動入賞口15や第2始動入賞口16へ入球しても当該入球に基づく大当たりの抽選が行われず、遊技球がゲート20を通過しても当該通過に基づく普通図柄の抽選が行われないとともに、新たな賞球、新たな特図乱数の保留記憶、新たな普図乱数の保留記憶が発生しないようになっている。
また、遊技可能状態中に特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技が実行されていた場合には、遊技停止状態が設定されると、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技の実行を停止するようになっている。
このように、遊技停止状態においては、主制御基板100のメインCPU101が上述の制御を行うことにより遊技が進行しないこととなる。
これにより、パチンコ機Pの外部の装置においても、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への入球に基づく特別図柄の変動表示や大当たりの当選等を把握できるようになっている。
たとえば、上述の入賞信号の送信中に遊技停止状態となった場合には、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示を停止することから、メインCPU101は実行中の入賞信号の送信を停止することができなくなり、当該入賞信号は送信されたままの状態となる。また、上述の入賞信号が送信されていないときに遊技停止状態となった場合には、その後に第1始動入賞口15や第2始動入賞口16に遊技球が入球しても、主制御基板100のメインCPU101は当該入球を検出しないため、メインCPU101は上述の入賞信号の送信を開始することができなくなる。
また、上述の大当たり信号の送信中に遊技停止状態となった場合には、主制御基板100のメインCPU101が特別遊技の実行を停止することから、メインCPU101は実行中の大当たり信号の送信を停止することができなくなり、当該大当たり信号は送信されたままの状態となる。また、上述の大当たり信号が送信されていないときに遊技停止状態となった場合には、その後、主制御基板100のメインCPU101は特別遊技を開始しないため、メインCPU101が上述の大当たり信号の送信を開始することはない。
副制御基板300により遊技停止コマンドが受信されると、演出表示装置21において所定の報知画像が表示され、音声出力装置21から所定の報知音声が出力され、前扉報知ランプDLや状態報知ランプELが所定の点灯パターンにより点灯することにより、遊技停止状態が設定された旨が報知される。また、パチンコ機Pの外部へ送信されたセキュリティ信号は、ホールコンピュータや各種情報を表示するための外部表示装置により受信可能となっており、これにより、遊技停止状態が設定された旨をホールコンピュータにおいて把握することができ、遊技停止状態が設定された旨を外部表示装置において報知することができるようになっている。
さらに、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態において、第2始動入賞口16の可動片16b及び大入賞口18の開閉扉18bの作動が制限されるようになっている。
具体的には、遊技停止状態においては、主制御基板100のメインCPU101が、第2始動入賞口16の可動片16bを開閉駆動する始動入賞口ソレノイド16cを作動させないように制御し、また、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cを作動させないように制御する。
また、たとえば、遊技可能状態中に普通図柄の抽選で当たりとなった後、第2始動入賞口16の可動片16bが開く前に遊技停止状態が設定された場合には、可動片16bは開放されず、遊技停止状態中は可動片16bが閉じたままとなる。また、たとえば、遊技可能状態中に特別遊技が実行されており、所定のラウンド遊技が終了し大入賞口18の開閉扉18bが閉じた後、次のラウンド遊技が開始され開閉扉18bが開く前に遊技停止状態が設定された場合には、開閉扉18bは開放されず、遊技停止状態中は開閉扉18bが閉じたままとなる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態において、メインCPU101が上述のような制御を行うことにより遊技が進行しないようになっている。
また、遊技停止状態においては、メインCPU101が発射払出制御基板200への発射許可信号の送信を停止することにより、発射払出制御基板200による遊技球を発射する制御は停止される。一方、遊技停止状態において、メインCPU101は、発射許可信号の送信を停止する以外は、発射払出制御基板200において行われる各種制御を制限したり、停止したりするための信号やコマンドを発射払出制御基板200へ送信するようなことは行わない。そのため、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態においても、発射払出制御基板200による遊技球の払い出しの制御は停止しないようになっている。
このように、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技可能状態中にいずれかの入賞口へ遊技球が入球し、当該入球に基づく賞球の払い出しの最中に遊技停止状態が設定された場合には、主制御基板100による遊技の進行及び発射払出制御基板200による遊技球の発射については停止するものの、発射払出制御基板200による賞球の払い出しは停止することなく遊技停止状態中も継続して行われる。
これにより、球貸ボタン36の押下操作による所定個数の遊技球(貸球)の払い出しが行われているときに、遊技停止状態が設定された場合であっても、所定個数全ての遊技球が払い出されることとなる。すなわち、遊技停止状態が設定される前に球貸ボタン36が押下操作され、遊技球の払い出しが開始されたものの、遊技停止状態が設定された時点では未だ払い出しが完了していない遊技球も全て払い出される。
したがって、遊技停止状態中であっても、球貸ボタン36が押下操作された場合には、遊技球貸出装置Rが貸球払出コマンドを発射払出制御基板200に送信する。また、上述のように、遊技停止状態が設定されても、主制御基板100のメインCPU101は、基板停止コマンド、払い出し停止コマンド、モータ停止コマンド等を発射払出制御基板200に送信しない。
これにより、本形態に係るパチンコ機Pでは、遊技停止状態中に球貸ボタン36が押下操作された場合であっても、所定個数全ての遊技球が払い出される。
さらに、遊技停止状態中にカード返却ボタン37が押下操作された場合にも、カード返却スイッチ37aが返却要求信号を遊技球貸出装置Rに送信するため、遊技停止状態中であっても、遊技球貸出装置Rによりカードを排出する制御が行われる。
本形態に係るパチンコ機Pでは、払出関連エラーのうち、球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、電波エラー、払出モータエラー、主制御接続エラーについては、発射払出制御基板200において発生の判定(発生の検出)が行われる。また、払出関連エラーのうち、扉開放エラーについては、主制御基板100において発生の判定(発生の検出)が行われる。
一方、遊技停止状態中は、上述のように、主制御基板100においては遊技を進行させない制御が行われることから、これに併せて、主制御基板100によるエラーの発生の判定も行われないようになっている。したがって、遊技停止状態中は、主制御基板100のメインCPU101は扉開放エラーの発生を判定しない。なお、遊技停止状態中は、主制御基板100のメインCPU101は、扉開放エラーのみならず、主制御関連エラーの発生も判定しない。
上述のように、本形態に係るパチンコ機Pでは、主制御基板100のメインCPU101によりパチンコ機Pの外部へ入賞信号や大当たり信号を送信する制御が行われ、発射払出制御基板200の払出CPU201によりパチンコ機Pの外部へ受信賞球信号や払出賞球信号を送信する制御が行われるようになっている。
ここで、遊技可能状態中は、メインCPU101による入賞信号や大当たり信号を送信する制御、及び、払出CPU201による受信賞球信号や払出賞球信号を送信する制御のいずれもが行われる。
一方、遊技停止状態中は、上述のように、主制御基板100に入賞信号や大当たり信号を送信する制御は制限されるようになっている。
具体的には、たとえば、払出CPU201による受信賞球信号や払出賞球信号の送信中に遊技停止状態が設定された場合であっても、所定時間が経過すると、払出CPU201によるこれらの信号の送信は終了する。また、たとえば、遊技停止状態が設定された後に遊技球の払い出しが行われ、払い出された遊技球が所定個数に到達した場合には、払出CPU201による払出賞球信号の送信が行われ、所定時間が経過すると、払出CPU201による払出賞球信号の送信は終了する。
本形態に係るパチンコ機Pでは、設定変更状態又は設定確認状態が設定されると、主制御基板100のメインCPU101は、発射払出制御基板200への発射許可信号の送信を停止し、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への遊技球の入球や遊技球のゲート20の通過を検出せず、特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技の実行を停止する。これにより、遊技停止状態中と同様に、設定変更状態又は設定確認状態においては、遊技が進行しないこととなる。
これに対して、設定変更状態中又は設定確認状態中には、メインCPU101は、発射払出制御基板200に基板停止コマンドを送信する。これにより、発射払出制御基板200による遊技球の払い出し及び払出関連エラーの判定が停止し、受信賞球信号や払出賞球信号のパチンコ機Pの外部への送信の制御が制限されるようになっている。
なお、設定変更状態中又は設定確認状態中も、メインCPU101が、発射払出制御基板200に基板停止コマンドを送信しないようにして、発射払出制御基板200による遊技球の払い出し及び払出関連エラーの判定が継続して行われるとともに、受信賞球信号や払出賞球信号のパチンコ機Pの外部への送信の制御が制限されないようにしてもよい。
そして、副制御基板300のサブCPU301は、メインCPU101が送信した遊技可能状態コマンド、設定変更状態コマンド、設定確認状態終了コマンドの受信を契機として、役物イニシャル処理を実行する。この役物イニシャル処理では、役物演出装置YSを可動位置まで変位させた後、初期位置まで変位させる制御が行われるようになっている。
なお、上述の役物確認処理の実行中に設定確認状態が終了した場合には、役物確認処理と役物イニシャル処理とが重複して実行される事態が生じ得るが、このときには、いずれか一方の処理を優先して実行し、他方の処理の実行を制限するようにしてもよい。たとえば、実行中の役物確認処理を引き続き行い、役物イニシャル処理を実行しないようにしてもよい。また、実行中の役物確認処理を引き続き行い、当該役物確認処理が終了した後に役物イニシャル処理を実行するようにしてもよい。また、実行中の役物確認処理を強制的に終了した上で、役物イニシャル処理を実行するようにしてもよい。また、実行中の役物確認処理を強制的に終了した上で、役物演出装置YSが初期位置にない場合に初期位置に変位させた後に、役物イニシャル処理を実行するようにしてもよい。
これにより、遊技が進行していないにもかかわらず、始動入賞口ソレノイド16cや大入賞口ソレノイド18cが作動し続けることで、たとえば、これらの構成部品が発熱し故障したり破損したりするような事態を防止できる。また、第2始動入賞口16や大入賞口18が開き続けることで、遊技が進行していない間にこれらの入賞口へ不正部品を挿入して賞球を獲得するような不正行為を防止できる。
これにより、たとえば、遊技停止状態が設定されるよりも前にいずれかの入賞口へ遊技球が入球したにもかかわらず、遊技停止状態が設定されたことにより賞球の払い出しが停止し、上述の入球に基づく賞球の一部を獲得できないといった不利益や、遊技停止状態が設定されるよりも前に遊技者により球貸スイッチ36が押下されたにもかかわらず、遊技停止状態が設定されたことにより貸球の払い出しが停止し、貸球の一部を取得できないといった不利益の発生を防止することができる。また、遊技停止状態が設定されても、メインCPU101は発射払出制御基板200に対して、作動を停止させたり、遊技球の払い出しを停止させたりする信号やコマンドを送信する等といった特段の処理を実行する必要が無いため、メインCPU101等のハードウェア資源にかかる負荷が増加するのを防止することができる。
これにより、発射払出制御基板200による遊技球の払い出しの制御が継続して行われる遊技停止状態中であっても、遊技球の払い出しに係る機器(払出モータ62、払出計数スイッチ63等)の作動異常や当該機器に対する不正行為に起因するエラーの発生を確実に把握することができ、発射払出制御基板200のセキュリティを維持することができる。また、遊技停止状態が設定されても、メインCPU101は発射払出制御基板200に対して、作動を停止させる信号やコマンドを送信する等といった特段の処理を実行する必要が無く、また、主制御基板100においてはエラーの判定を行わないため、メインCPU101等のハードウェア資源にかかる負荷が増加するのを防止することができる。
これにより、発射払出制御基板200による遊技球の払い出しの制御が継続して行われる遊技停止状態中であっても、遊技球の払い出しに関する情報をパチンコ機Pの外部の装置においても確実に把握させることができる。また、遊技停止状態が設定されても、メインCPU101は発射払出制御基板200に対して、パチンコ機Pの外部への信号の送信を停止させるコマンドを送信する等といった特段の処理を実行する必要が無く、また、主制御基板100による入賞信号や大当たり信号の送信の制御は制限されるため、メインCPU101等のハードウェア資源にかかる負荷が増加するのを防止することができる。
これにより、発射払出制御基板200からパチンコ機Pの外部へ送信する信号よりも、主制御基板100からパチンコ機Pの外部へ送信する信号の方が、確実にパチンコ機Pの外部へ伝達されることとなる。
たとえば、発射払出制御基板200がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間が、主制御基板100がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間よりも長くなるように設定してもよい。
このように設定した場合には、主制御基板100からパチンコ機Pの外部へ送信する信号よりも、発射払出制御基板200からパチンコ機Pの外部へ送信する信号の方が、確実にパチンコ機Pの外部へ伝達されることとなる。
また、発射払出制御基板200がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間と、主制御基板100がパチンコ機Pの外部へ信号を送信する時間とが同じとなるように設定してもよい。
これにより、設定確認状態が設定された時点で、演出表示装置21の表示部21aの視認を妨げる位置(可動位置等の初期位置以外の位置)に役物演出装置YSがあった場合にも必ず、当該役物演出装置YSが初期位置に変位するため、設定確認状態中において表示部21aに表示される情報表示画面が役物演出装置YSに隠れることがないため、確実に情報確認画面を視認可能となる。
次に、上述の特図遊技、普図遊技及び特別遊技の進行に伴って主制御基板100で実行される処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、主制御基板100の電断退避処理を説明する。
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、供給される電源の電圧が所定値以下となると、後述する主制御基板100のメイン処理に割り込んで、図21のフローチャートに示す電断退避処理が実行される。
ステップ101において、メインCPU101は、メインRAM103における使用領域及び使用外領域のチェックサムを算定する処理を実行し、算定されたチェックサムを第2領域に記憶する。そして、次のステップ102に進む。
ステップ103において、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスを禁止する。これにより、これ以降、メインRAM103への各種データの記憶やメインRAM103からの各種データの読み出し(ロード)が不可能となる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ105において、メインCPU101は、電断監視時間(3000ms)を、電断監視時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ106に進む。
ステップ107において、メインCPU101は、上述のステップ105で設定された電断監視時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ106に戻る。一方、経過したと判定した場合、電断退避処理を終了し、後述の電断復帰時処理を実行する。なお、電断監視時間タイマカウンタには減算タイマを採用しており、上述の電断発生信号の検出の判定が実行されるごとにタイマカウンタが1ずつ減算され、0となった場合に電断監視時間が経過したと判定されるようになっている。電断が発生した場合には、上述のステップ105からステップ107までをループしている間は、パチンコ機Pの作動が停止している。
電源基板600により電力が供給されると(電断から復帰すると)、メインCPU101にシステムリセットが発生し、メインCPU101は、図22のフローチャートに示すメイン処理を実行する。
ステップ111において、メインCPU101は、他の処理の割り込みを禁止する。そして、次のステップ112に進む。
ステップ113において、メインCPU101は、特図遊技や普図遊技を実行するために用いられる各種コマンドを解析する。そして、次のステップ114に進む。
ステップ115において、メインCPU101は、他の処理の割り込みを許可する。そして、次のステップ116に進む。
ステップ130において、メインCPU101は、メインROM102から起動プログラムを読み込む等、電断復帰時(電源スイッチ650がオンとなった場合、不測の電源断から復帰した場合)における各種処理を実行するために必要な初期設定処理を実行する。また、メインCPU101は、発射払出制御基板200への発射許可信号及び主コマンド許可信号の送信を開始する(発射許可信号をオンにする)。これにより、操作ハンドル5の回転操作に基づき、発射払出制御基板200によって遊技球を発射させる制御が実行可能となるとともに、発射払出制御基板200から主制御基板100へのコマンドの送信が可能となる。また、特に図示していないが、メインCPU101は、メインRAM103へのアクセスを許可する。これにより、これ以降、メインRAM103への各種データの記憶やメインRAM103からの各種データの読み出し(ロード)が可能となる。そして、次のステップ131に進む。
ステップ131において、メインCPU101は、この時点におけるメインRAM103のチェックサムを算定するとともに、算定されたチェックサム及びメインRAM103の第2領域に記憶されているチェックサム(ステップ101で電断発生直前に算定されたチェックサム)、並びに、第2領域に記憶されているバックアップフラグに基づいて、バックアップ異常の発生の有無を判定する。そして、バックアップ異常が発生していると判定した場合、ステップ136に進む。一方、バックアップ異常が発生していないと判定した場合、次のステップ132に進む。
ステップ133において、メインCPU101は、滞在中の制御状態が遊技可能状態、設定スイッチ108がオン、かつ本体枠開放検出センサ2aがオンであるか否か、すなわち、遊技可能状態が終了し設定確認状態が設定されるための条件を満たしているか否かを判定する。そして、当該条件を満たしていないと判定した場合(すなわち、滞在中の制御状態が設定確認状態、設定変更状態又は遊技停止状態、設定スイッチ108がオフ、本体枠開放検出センサ2aがオフのいずれかを満たす場合)、ステップ135に進む。一方、当該条件を満たしていると判定した場合、次のステップ134に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の如く、メインRAM103の使用領域における第1領域に、滞在中の制御状態を示す遊技機状態フラグが記憶されるようになっており、この遊技機状態フラグを参照することで、滞在中の制御状態を判断することができる。
ステップ135において、メインCPU101は、遊技停止状態が設定されていた場合には異常時初期化処理を実行し、設定変更状態が設定されていた場合又は上述のステップ134で設定確認状態が設定された場合にはクリア処理を実行する。そして、ステップ144に進む。
ステップ137において、メインCPU101は、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態を設定し、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。また、メインCPU101は、遊技停止状態の設定に基づく停止関連処理を実行する。具体的には、停止関連処理として、発射払出制御基板200への発射許可信号の送信を停止する処理(発射許可信号をオフとする処理)、遊技停止状態の設定前に特別図柄の変動表示、普通図柄の変動表示、特別遊技が実行されていた場合にはこれらを停止する処理、払出関連エラー(扉開放エラー)及び主制御関連エラーの判定を停止する処理、入賞信号及び大当たり信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御を停止(制限)する処理、メイン情報表示装置105においてエラーコードを表示させる処理、パチンコ機Pの外部へセキュリティ信号を送信する処理等が実行される。これにより、操作ハンドル5の回転操作が行われても、発射払出制御基板200による遊技球を発射させる制御が実行不可となり、また、遊技の進行が停止する。さらに、払出関連エラー等の判定が行われなくなり、入賞信号及び大当たり信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御が制限される。一方、発射払出制御基板200による、遊技球を払い出す制御、払出関連エラー(球切れエラー、満タンエラー、払出計数スイッチエラー、球詰まりエラー、過剰賞球エラー、電波エラー、払出モータエラー、主制御接続エラー)の判定、受信賞球信号及び払出賞球信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御は継続して行われる。そして、ステップ143に進む。
ステップ139において、メインCPU101は、設定変更状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。そして、ステップ143に進む。
ステップ141において、メインCPU101は、遊技可能状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。そして、ステップ143に進む。
ステップ143において、メインCPU101は、遊技停止状態が設定された場合には異常時初期化処理を実行し、遊技可能状態又は設定変更状態が設定された場合には通常初期化処理を実行する。そして、ステップ144に進む。
ステップ145において、メインCPU101は、電断復帰時に実行された処理に応じた所定のコマンドを発射払出制御基板200へ送信する。具体的には、異常時初期化処理又は通常初期化処理が実行された場合には、RAMクリア指定コマンドを発射払出制御基板200へ送信し、クリア処理が実行された場合には、電断復帰指定コマンドを発射払出制御基板200へ送信する。
なお、上述のように、発射払出制御基板200へ各種コマンドを送信する際には、メインCPU101が、発射払出制御基板200から払出コマンド許可信号が送信されているか否かを判定し、払出コマンド許可信号が送信されていると判定した場合に各種コマンドを送信する。したがって、ここでは、払出コマンド許可信号が送信されていると判定した場合にRAMクリア指定コマンド又は電断復帰指定コマンドを送信し、払出コマンド許可信号が送信されていないと判定した場合には、これらのコマンドを送信しない。
そして、電断復帰時処理を終了する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、4ミリ秒)ごとにクロックパルスが発生されることで、図24のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ201において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ202に進む。なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、主制御基板100のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ203において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18a、一般入賞口検出センサ14a、アウト口検出センサ19aに入力があったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行うセンサ検出時処理を実行する。なお、このセンサ検出時処理は、遊技停止状態中、設定変更状態中又は設定確認状態中は実行されない。これにより、これらの制御状態中においては、遊技球が一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18へ入球しても又は遊技球がゲート20を通過しても、新たな賞球、新たな特図乱数の保留記憶、新たな普図乱数の保留記憶が発生しない。そして、次のステップ204に進む。
ステップ205において、メインCPU101は、普図遊技に関する制御を行うための普図関連制御処理を実行する。なお、この普図関連制御処理は、遊技停止状態中、設定変更状態中又は設定確認状態中は実行されない。これにより、これらの制御状態中においては、普通図柄の抽選が実行されない。そして、次のステップ206に進む。
具体的には、メインCPU101は、これらのエラーが発生したか否かを判定し、エラーが発生したと判定した場合に、発生したエラーの種類に応じたエラーコマンドを副制御基板300や外部情報端子基板500へ送信する。これにより、状態報知ランプEL、前扉演出ランプDL、液晶表示装置21等によって上述のエラーが発生した旨の報知が行われ、ホールコンピュータ等に対して上述のエラーが発生した旨が通知されることとなる。なお、この状態制御処理は、遊技停止状態中、設定変更状態中又は設定確認状態中は実行されない。これにより、これらの制御状態中においては、扉開放エラー及び主制御関連エラーの発生が判定されない。そして、次のステップ207に進む。
具体的には、電断復帰後に最初に実行される払出制御処理では、メインCPU101は、主起動情報指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。また、発射払出制御基板200から送信される払出起動指定コマンドを受信した後に最初に実行される払出制御処理では、メインCPU101は、払出起動情報指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。
また、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、大入賞口検出センサ18aからの検出信号がメインCPU101に入力された場合には、発射払出制御基板200から払出コマンド許可信号が送信されていることを条件として、メインCPU101は、それぞれの検出信号に対応して設けられている賞球カウンタを更新するとともに、それぞれの検出信号に対応する賞球指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する。
なお、上述の如く、発射払出制御基板200に賞球指定コマンドが送信された後に遊技停止状態が設定されても、メインCPU101は、基板停止コマンド、払い出し停止コマンド、モータ停止コマンドを発射払出制御基板200に送信することはない。これにより、遊技停止状態中も、上述の賞球指定コマンドに基づく発射払出制御基板200による賞球の払い出しの制御は継続して行われる。これに対して、賞球指定コマンドが送信された後に設定変更状態又は設定確認状態が設定されると、メインCPU101は、基板停止コマンドを発射払出制御基板200に送信するため、設定変更状態中又は設定確認状態中は、上述の賞球指定コマンドに基づく発射払出制御基板200による賞球の払い出しの制御は行われない。したがって、当該賞球の払い出しの途中であっても、当該賞球が全て払い出されることはない。
そして、次のステップ208に進む。
ステップ209において、メインCPU101は、外部情報端子基板500への各種信号の送信を制御するための外部情報制御処理を実行する。この外部情報制御処理は、遊技可能状態のみならず、遊技停止状態中、設定変更状態中及び設定確認状態中も実行される。これにより、遊技停止状態中、設定変更状態中及び設定確認状態中には、パチンコ機Pの外部へ所定のセキュリティ信号が送信されるようになっている。これに対して、遊技可能状態中は、この外部情報制御処理の実行により、上述の入賞信号や大当たり信号、主制御基板100により発生が判断されるエラー(たとえば、特別遊技中以外に大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づいて発生する異常入賞エラー等)の発生を示すエラー信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御が行われるが、遊技停止状態中、設定変更状態中及び設定確認状態中は、遊技が進行しないことから、外部情報制御処理は実行されるものの、入賞信号や大当たり信号、エラー信号をパチンコ機Pの外部へ送信する制御は制限される。
たとえば、入賞信号の送信中に遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった場合には、メインCPU101は特別図柄の変動表示を停止することから、入賞信号の送信を停止することができず、当該入賞信号は送信されたままとなる。また、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった後に、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16に遊技球が入球しても、メインCPU101は当該入球を検出しないため、入賞信号の送信は開始されない。
また、大当たり信号の送信中に遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった場合には、メインCPU101が特別遊技の実行を停止することから、大当たり信号の送信を停止することができず、当該大当たり信号は送信されたままとなる。また、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった後は、メインCPU101は特別遊技を開始しないため、大当たり信号の送信は開始されない。
また、エラー信号の送信中に遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった場合には、メインCPU101はエラー信号の送信時間をカウントするタイマカウンタの更新を行わない(上述のステップ201のタイマ更新処理をスキップする)ことから、エラー信号の送信を停止することができず、当該エラー信号は送信されたままとなる。また、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態となった後は、メインCPU101はエラーの判定を行わない(上述のステップ206の状態制御処理をスキップする)ため、エラー信号の送信は開始されない。
そして、次のステップ210に進む。
ステップ211において、メインCPU101は、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データを作成する表示データ作成処理を実行する。そして、次のステップ212に進む。
ステップ213において、メインCPU101は、メイン情報表示装置105に遊技性能表示情報を表示する性能表示制御処理を実行する。そして、主制御基板100のタイマ割込処理を終了する。
ステップ215において、メインCPU101は、設定関連処理を実行する。そして、ステップ209に進む。
ステップ300において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過したことに基づいて普通図柄の抽選を行うためのゲート検出時処理を実行する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、遊技球が第1始動入賞口15へ入球したことに基づいて大当たりの抽選を行うための第1始動入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ302に進む。
ステップ303において、メインCPU101は、遊技球が大入賞口18へ入球したことに基づいて所定の処理を行うための大入賞口検出時処理を実行する。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、メインCPU101は、遊技球が一般入賞口14へ入球したことに基づいて所定の処理を行うための一般入賞口検出時処理を実行する。そして、センサ検出時処理を終了する。
ステップ400において、メインCPU101は、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、ゲート検出センサ20aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、普図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における普図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、ゲート検出時処理を終了する。一方、当該値が4未満であると判定した場合、次のステップ402に進む。
ステップ403において、メインCPU101は、当たり決定乱数を取得して普図保留記憶領域に記憶し、ゲート検出時処理を終了する。
ステップ500において、メインCPU101は、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第1始動入賞口検出センサ15aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第1特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第1始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ502に進む。
ステップ503において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ504に進む。
ステップ505において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ506に進む。
ステップ507において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ503で大当たり決定乱数を記憶した第1保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第1保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ508に進む。
ステップ509において、メインCPU101は、第1特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、第1始動入賞口検出時処理を終了する。
ステップ600において、メインCPU101は、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、第2始動入賞口検出センサ16aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、第2特図保留数カウンタの値(すなわち、現時点における第2特図保留数)が「4」未満であるか否かを判定する。そして、当該値が「4」未満でない(すなわち、「4」)と判定した場合、第2始動入賞口検出時処理を終了する。一方、当該値が「4」未満であると判定した場合、次のステップ602に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、現時点の大当たり決定乱数を取得して第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ604に進む。
ステップ605において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新されたリーチグループ決定乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。そして、次のステップ606に進む。
ステップ607において、メインCPU101は、上述のステップ116で更新された変動パターン乱数を取得して、上述のステップ603で大当たり決定乱数を記憶した第2保留記憶領域の記憶部に記憶する。以上より、取得された大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数はすべて同じ第2保留記憶領域の記憶部に記憶されることとなる。そして、次のステップ608に進む。
ステップ609において、メインCPU101は、第2特図乱数が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域に記憶し、第2始動入賞口検出時処理を終了する。
ステップ610において、メインCPU101は、大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、大入賞口検出時処理を終了する。一方、大入賞口検出センサ18aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ611に進む。
ステップ611において、メインCPU101は、大入賞口18へ入球した遊技球の数をカウントするための大入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、大入賞口検出時処理を終了する。
ステップ650において、メインCPU101は、一般入賞口検出センサ14aからの検出信号が入力されたか否かを判定する。そして、一般入賞口検出センサ14aからの検出信号が入力されていないと判定した場合、一般入賞口検出時処理を終了する。一方、一般入賞口検出センサ14aからの検出信号が入力されたと判定した場合、次のステップ651に進む。
ステップ651において、メインCPU101は、一般入賞口14へ入球した遊技球の数をカウントするための一般入賞口入球カウンタの値を1インクリメントする。そして、そして、一般入賞口検出時処理を終了する。
ステップ700において、メインCPU101は、実行フェーズデータの値をロードする。この実行フェーズデータは、当該特図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この実行フェーズデータは、後述する特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、後述する特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、後述する停止後処理の実行を示すデータ「02」と、後述する特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」と、後述する特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ700でロードした実行フェーズデータの値に基づき、特別図柄変動開始処理(ステップ701)、特別図柄変動停止処理(ステップ702)、停止後処理(ステップ703)、特別遊技制御処理(ステップ704)又は特別遊技終了処理(ステップ705)のいずれかを実行する。そして、特図関連制御処理を終了する。
ステップ800において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「00」でないと判定した場合、特別図柄変動開始処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「00」であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、第2保留記憶領域の記憶部に第2特図乱数が記憶されているか否か、すなわち、第2特図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、第2特図乱数が記憶されていると判定した場合、ステップ804に進む。一方、第2特図乱数が記憶されていないと判定した場合、次のステップ802に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、第1特図保留数カウンタの値を「1」デクリメントするとともに、第1保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている各乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第1保留記憶領域の第2記憶部~第4記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、第1保留記憶領域に記憶された各乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の大当たり判定処理に用いられるようになっている。そして、ステップ805に進む。
ステップ805において、メインCPU101は、大当たり抽選処理を実行する。そして、次のステップ806に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pの特別図柄変動開始処理では、第1特図乱数及び第2特図乱数の両方が記憶されている場合には、第1特図乱数に優先して第2特図乱数が処理されるようになっているが、これに限定されるものではなく、保留記憶領域に記憶された順に処理してもよい。
ステップ808において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数及び変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンの決定に係る変動演出パターン決定処理を実行する。そして、次のステップ809に進む。
また、本形態に係るパチンコ機Pでは、第1特図乱数が第1保留記憶領域に記憶されている場合には、第1特図保留数を認識できる態様で第1特図保留表示装置38が表示され、第2特図乱数が第2保留記憶領域に記憶されている場合には、第2特図保留数を認識できる態様で第2特図保留表示装置39が表示されるようになっている。そして、第1特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第1特図保留数が1つ減ることを示すように、第1特図保留表示装置38が表示制御され、第2特図乱数に基づいて上述の特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、第2特図保留数が1つ減ることを示すように、第2特図保留表示装置39が表示制御される。
そして、次のステップ810に進む。
また、上述のステップ802で第1保留記憶領域に第1特図乱数が記憶されていないと判定した場合に進むステップ811において、メインCPU101は、変動表示が行われていないことに基づき、演出表示装置21においてデモ表示を行うためのデモ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、特別図柄の変動表示が行われることなく所定のデモ開始時間(たとえば、30秒)が経過した場合に、演出表示装置21にデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別変動開始処理を終了する。
ステップ850において、メインCPU101は、メインRAM103の第1領域に記憶されている設定値をロードし、この設定値が正常値(すなわち、「1」~「6」のいずれかの値)であるか否かを判定する。そして、この設定値が正常値であると判定した場合、ステップ853に進む。一方、この設定値が正常値でない(すなわち、「1」未満の値又は「6」よりも大きい値)と判定した場合、次のステップ851に進む。
ステップ851において、メインCPU101は、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。また、メインCPU101は、遊技停止状態の設定に基づく停止関連処理を実行する。この停止関連処理は、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合に実行される処理内容(上述のステップ137で行われる処理内容)と同様のため、ここでは説明を割愛する。そして、ステップ852に進む。
また、上述のステップ850で設定値が正常値であると判定した場合に進むステップ853において、メインCPU101は、大当たり決定乱数判定テーブル110のうち、メインRAM103に記憶されている設定値及び現時点の遊技状態に対応するいずれかを選択し、選択したテーブルと上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりの抽選結果を導出する大当たり判定処理を実行する。そして、大当たり抽選処理を終了する。
ステップ900において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ903に進む。一方、大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ901に進む。
ステップ901において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された大当たり図柄、及び、現時点の遊技状態を確認する。そして、次のステップ902に進む。
また、上述のステップ900で大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ903において、メインCPU101は、当該抽選の判定に係る始動入賞口の種別(すなわち、当該抽選の判定に用いられた大当たり決定乱数がいずれの始動入賞口への入球により取得されたものであるか)を確認するとともに、現時点の遊技状態、及び、現時点の保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)を確認する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ905において、メインCPU101は、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数と上述のステップ904で選択されたリーチグループ決定乱数判定テーブル112とに基づいて、グループの種別を決定し、当該グループの種別を所定の処理領域に記憶する。そして、次のステップ906に進む。
ステップ907において、メインCPU101は、上述のステップ902で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(大当たり用判定テーブル)、又は、上述のステップ906で選択されたリーチモード決定乱数判定テーブル113(ハズレ用判定テーブル)と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶されたリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号及び変動パターン抽選テーブル114を決定し、この決定された変動モード番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ908に進む。
ステップ909において、メインCPU101は、上述のステップ908で選択された変動パターン抽選テーブル114と、上述のステップ803又はステップ804で所定の処理領域に記憶された変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定し、この決定された変動パターン番号を所定の一時記憶領域に記憶する。そして、次のステップ910に進む。
ステップ911において、メインCPU101は、所定の一時記憶領域に記憶された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドを生成し、所定の一時記憶領域に記憶された変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドを生成する。さらに、メインCPU101は、生成された変動モードコマンド及び変動パターンコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、変動演出パターン決定処理を終了する。
ステップ1000において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「01」でないと判定した場合、特別図柄変動停止処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「01」であると判定した場合、次のステップ1001に進む。
ステップ1002において、メインCPU101は、上述のステップ806で決定された特別図柄を、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31に停止表示するための停止表示データをセットし、特別図柄の停止表示を実行する。そして、次のステップ1003に進む。
ステップ1004において、メインCPU101は、特別図柄を停止表示する停止表示時間を停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1100において、メインCPU101は、実行フェーズデータが停止後処理の実行を示すデータ「02」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「02」でないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「02」であると判定した場合、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、メインCPU101は、上述のステップ1004で停止表示時間タイマカウンタにセットされた停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、停止表示時間が経過していないと判定した場合、停止後処理を終了する。一方、停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1102に進む。
ステップ1103において、メインCPU101は、時短回数更新処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンとなっているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンとなっていると判定した場合、メインRAM103に設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残りの変動回数が記憶されている。そして、この記憶されている残りの変動回数を「1」デクリメントする。また、残りの変動回数の更新により当該残りの変動回数が「0」となった場合には、時短遊技フラグをオフにする処理も実行する。また、時短遊技フラグがオンとなっていないと判定した場合、メインCPU101は何も処理を行わない。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1105において、メインCPU101は、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でない(すなわち、ハズレ図柄である)と判定した場合、ステップ1111に進む。一方、停止表示されている特別図柄が大当たり図柄であると判定した場合、次のステップ1106に進む。
ステップ1107において、メインCPU101は、現時点の遊技状態をリセットする。そして、次のステップ1108に進む。
ステップ1109において、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄の種別に基づいて、メインRAM103にラウンド数をセットする。具体的には、メインCPU101は、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X1であれば、ラウンド数として「10」をセットし、停止表示されている大当たり図柄が特別図柄X2であれば、ラウンド数として「4」をセットする。そして、次のステップ1110に進む。
また、上述のステップ1105で停止表示されている特別図柄が大当たり図柄でないと判定した場合に進むステップ1111において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を確認し、当該遊技状態を示す遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1112に進む。
ステップ1200において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技制御処理の実行を示すデータ「03」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「03」でないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「03」であると判定した場合、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、メインCPU101は、上述のステップ1108でオープニング時間タイマカウンタにセットされたオープニング時間が経過しているか否かを判定する。そして、オープニング時間が経過していないと判定した場合、特別遊技制御処理を終了する。一方、オープニング時間が経過していると判定した場合、次のステップ1202に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、各ラウンド遊技の開始時点に、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた特別電動役物作動テーブル116に基づいて、各ラウンド遊技において大入賞口18が開放される開放時間(29.0秒)が大入賞口開放タイマカウンタにセットされる。メインCPU101は、この大入賞口開放タイマカウンタの値を確認することにより、各ラウンド遊技が開始された時点であるか否かを判定することができるようになっている。
なお、ラウンド遊技開始コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、これにより、何回目のラウンド遊技が開始されたかを副制御基板300に伝達できるようになっている。
なお、メインCPU101は、大入賞口開放タイマカウンタにセットされた開放時間が経過するか又は大入賞口18に10個の遊技球が入球したかを確認することにより、ラウンド遊技が終了したか否かを判定することができるようになっている。
ステップ1206において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されているラウンド数を「1」デクリメントする。また、メインCPU101は、大入賞口開放フラグをオフにする。そして、次のステップ1207に進む。
ステップ1208において、メインCPU101は、特別遊技の終了時に設定される待機時間であるエンディング時間をエンディング時間タイマカウンタにセットし、エンディング処理が開始されることを示すエンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、特別遊技制御処理を終了する。
ステップ1210において、メインCPU101は、特別遊技が終了したことを示す特別遊技終了コマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。そして、次のステップ1211に進む。
ステップ1300において、メインCPU101は、実行フェーズデータが特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」であるか否かを判定する。そして、実行フェーズデータが「04」でないと判定した場合、特別遊技終了処理を終了する。一方、実行フェーズデータが「04」であると判定した場合、次のステップ1301に進む。
ステップ1301において、メインCPU101は、終了した特別遊技の実行契機となった大当たり図柄(メインRAM103の記憶領域に記憶)を確認するとともに、上述の大当たり図柄に応じた遊技状態設定テーブル117に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、メインCPU101は、高確遊技フラグ、時短遊技フラグ、高確回数、時短回数を設定する。本形態に係るパチンコ機Pでは、上述の大当たり図柄が特別図柄X1及びX2のいずれの場合であっても、高確遊技フラグ及び時短遊技フラグをいずれもオンとするとともに、高確回数及び時短回数のいずれにも「100」をセットする。そして、次のステップ1302に進む。
ステップ1303において、メインCPU101は、特図関連制御処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、実行フェーズデータに「00」をセットする。そして、特別遊技終了処理を終了する。
ステップ1400において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータの値をロードする。この普図実行フェーズデータは、当該普図関連制御処理を構成する複数の機能モジュール(サブルーチン)のうちいずれを実行するかを示すものである。具体的には、この普図実行フェーズデータは、後述する普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、後述する普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、後述する普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、後述する可動片制御処理の実行を示すデータ「13」と、を有している。
そして、メインCPU101は、上述のステップ1400でロードした普図実行フェーズデータの値に基づき、普通図柄変動開始処理(ステップ1401)、普通図柄変動停止処理(ステップ1402)、普通図柄停止後処理(ステップ1403)又は可動片制御処理(ステップ1404)のいずれかを実行する。そして、普図関連制御処理を終了する。
ステップ1500において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動開始処理の実行を示す「10」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「10」でないと判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「10」と判定した場合、次のステップ1501に進む。
ステップ1501において、メインCPU101は、普図保留記憶領域に当たり決定乱数が記憶されているか否か、すなわち、普図保留数カウンタが「1」以上であるか否かを判定する。そして、普図保留数カウンタが「1」以上でない(すなわち、「0」)と判定した場合、普通図柄変動開始処理を終了する。一方、普図保留数カウンタが「1」以上であると判定した場合、次のステップ1502に進む。
ステップ1503において、メインCPU101は、普図保留記憶領域のシフト処理を実行する。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、メインRAM103に設けられている所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部~第4記憶部に記憶されている当たり決定乱数を、1つ番号の小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数は、いわゆる先入れ先出し(FIFO)で、後述の当選判定処理に用いられるようになっている。そして、次のステップ1504に進む。
ステップ1505において、メインCPU101は、現時点の遊技状態が、非時短遊技状態又は時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、普通図柄変動パターン決定テーブル119を参照して、現時点の遊技状態に応じた普通図柄の変動時間を普図変動時間タイマカウンタにセットする。具体的には、メインCPU101は、現時点の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「13秒」をセットし、時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに「0.6秒」をセットする。そして、次のステップ1506に進む。
ステップ1507において、メインCPU101は、現時点の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。そして、次のステップ1508に進む。
ステップ1550において、メインCPU101は、メインRAM103の第1領域に記憶されている設定値をロードし、この設定値が正常値(すなわち、「1」~「6」のいずれかの値)であるか否かを判定する。そして、この設定値が正常値であると判定した場合、ステップ1553に進む。一方、この設定値が正常値でない(すなわち、「1」未満の値又は「6」よりも大きい値)と判定した場合、次のステップ1551に進む。
ステップ1551において、メインCPU101は、設定値異常の発生に基づく遊技停止状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。また、メインCPU101は、遊技停止状態の設定に基づく停止関連処理を実行する。この停止関連処理は、RAM異常の発生に基づく遊技停止状態が設定された場合に実行される処理内容(上述のステップ137で行われる処理内容)と同様のため、ここでは説明を割愛する。そして、ステップ1552に進む。
また、上述のステップ1550で設定値が正常値であると判定した場合に進むステップ1553において、メインCPU101は、現時点の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブル118(非時短判定テーブル118a又は時短判定テーブル118bのいずれか)を選択し、当該選択したテーブルと、上述のステップ1503で所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数とに基づいて、普通図柄の抽選の結果を導出する当選判定処理を実行する。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、非時短判定テーブル118aを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。これに対して、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、時短判定テーブル118bを参照して、所定の処理領域に記憶された当たり決定乱数を判定する。そして、次のステップ1554に進む。
ステップ1600において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「11」でないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「11」であると判定した場合、次のステップ1601に進む。
ステップ1601において、メインCPU101は、上述のステップ1505で普図変動時間タイマカウンタにセットされた普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、当該変動時間が経過していないと判定した場合、普通図柄変動停止処理を終了する。一方、当該変動時間が経過したと判定した場合、次のステップ1602に進む。
ステップ1603において、メインCPU101は、普通図柄を停止表示する普図停止表示時間を普図停止表示時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ1604に進む。
ステップ1700において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「12」でないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「12」であると判定した場合、次のステップ1701に進む。
ステップ1701において、メインCPU101は、上述のステップ1603で普図停止表示時間タイマカウンタにセットされた普図停止表示時間が経過したか否かを判定する。そして、当該普図停止表示時間が経過していないと判定した場合、普通図柄停止後処理を終了する。一方、当該普図停止表示時間が経過したと判定した場合、次のステップ1702に進む。
ステップ1703において、メインCPU101は、普図関連制御処理において可動片制御処理が実行されるように、普図実行フェーズデータに「13」をセットする。そして、普通図柄停止後処理を終了する。
ステップ1800において、メインCPU101は、普図実行フェーズデータが可動片制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。そして、普図実行フェーズデータが「13」でないと判定した場合、可動片制御処理を終了する。一方、普図実行フェーズデータが「13」であると判定した場合、次のステップ1801に進む。
ステップ1801において、メインCPU101は、可動片16bが作動制御中であるか否か、すなわち、始動入賞口ソレノイド16cが通電されているか否かを判定する。そして、可動片16bが作動制御中であると判定した場合、ステップ1804に進む。一方、可動片16bが作動制御中でないと判定した場合、次のステップ1802に進む。
ステップ1803において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放制御テーブル120を参照し、上述のステップ1802で確認した遊技状態に応じて、始動入賞口ソレノイド16cの通電制御データ(開放データ)として、通電回数(開放回数)及び通電時間(開放時間)をセットする。また、メインCPU101は、第2始動入賞口16の開放中である旨を示す第2始動入賞口開放フラグをオンにする。そして、可動片制御処理を終了する。
ステップ1805において、メインCPU101は、第2始動入賞口開放フラグをオフにする。そして、次のステップ1806に進む。
ステップ1850において、メインCPU101は、始動入賞口ソレノイドデータとして、第2始動入賞口16を閉鎖させる(可動片16bを閉じる、始動入賞口ソレノイド16cに通電しない)ための閉鎖データを、所定のソレノイドデータ記憶領域にセットする。そして、次のステップ1851に進む。
ステップ1851において、メインCPU101は、大入賞口ソレノイドデータとして、大入賞口18を閉鎖させる(開閉扉18bを閉じる、大入賞口ソレノイド18cに通電しない)ための閉鎖データを、所定のソレノイドデータ記憶領域にセットする。そして、次のステップ1852に進む。
ステップ1853において、メインCPU101は、第2始動入賞口フラグがオンであるか否かを判定する。そして、第2始動入賞口フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ソレノイド制御処理を終了する。一方、第2始動入賞口フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1854に進む。
ステップ1855において、メインCPU101は、大入賞口フラグがオンであるか否かを判定する。そして、大入賞口フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ソレノイド制御処理を終了する。一方、大入賞口フラグがオンであると判定した場合、次のステップ1856に進む。
以上のような処理が行われることで、閉鎖データがセットされた場合には、可動片16bが閉じ第2始動入賞口16は閉鎖し、開閉扉18bが閉じ大入賞口18は閉鎖する。一方、開放データがセットされた場合には、可動片16bが開き第2始動入賞口16が開放し、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放する。また、滞在中の制御状態が遊技可能状態でないときには閉鎖データがセットされる。したがって、遊技停止状態、設定変更状態又は設定確認状態においては必ず、第2始動入賞口16及び大入賞口18が閉鎖することとなる。
なお、このソレノイド制御処理は、所定の周期(4ミリ秒)ごとに実行されるタイマ割込処理において実行されるものである。すなわち、遊技停止状態において、可動片16b及び開閉扉18bの作動を制限する処理は、所定のタイミングごとに行われるようになっている。
ステップ1900において、メインCPU101は、滞在中の制御状態が設定変更状態であるか否かを判定する。そして、設定変更状態でないと判定した場合、ステップ1908に進む。一方、設定変更状態であると判定した場合、次のステップ1901に進む。
ステップ1901において、メインCPU101は、設定スイッチ108がオフであるか否かを判定する。そして、設定スイッチ108がオフであると判定した場合、ステップ1905に進む。一方、設定スイッチ108がオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、次のステップ1902に進む。
ステップ1903において、メインCPU101は、本体枠開放検出センサ2aがオンであるか否か(すなわち、本体枠2が開放している否か)を判定する。そして、本体枠開放検出センサ2aがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、設定関連処理を終了する。一方、本体枠開放検出センサ2aがオンであると判定した場合、次のステップ1904に進む。
また、上述のステップ1901で設定スイッチ108がオフであると判定した場合に進むステップ1905において、メインCPU101は、設定変更状態が終了し遊技可能状態が設定される旨を示す設定変更状態終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。なお、この設定変更状態終了コマンドには、この時点でメインRAM103に記憶されている設定値の情報も含まれている。ここでセットされたコマンドは、上述のステップ114で副制御基板300へ送信される。これにより、副制御基板300においても、現在設定されている設定値の情報を把握することができるようになっている。そして、次のステップ1906に進む。
ステップ1907において、メインCPU101は、遊技可能状態を設定するとともに、その旨を示す遊技機状態フラグを第1領域に記憶する。そして、設定関連処理を終了する。
ステップ1909において、メインCPU101は、設定確認状態が終了し遊技可能状態が設定される旨を示す設定確認状態終了コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。ここでセットされたコマンドは、上述のステップ114で副制御基板300へ送信される。そして、ステップ1906に進む。
まず、発射払出制御基板200における電断退避処理(以下、払出電断退避処理という)を説明する。
本形態に係るパチンコ機Pにおいては、供給される電源の電圧が所定値以下となると、後述する発射払出制御基板200のメイン処理(以下、払出メイン処理という)に割り込んで、図47のフローチャートに示す払出電断退避処理が実行される。
ステップ2001において、払出CPU201は、主制御基板100及び遊技球貸出装置Rへの払出コマンド許可信号の送信を停止し(払出コマンド許可信号をオフにし)、接続フラグをオフにする(接続信号をオフにする)。そして、次のステップ2002に進む。
ステップ2003において、払出CPU201は、払出RAM203の記憶領域のチェックサムを算定する処理を実行し、算定されたチェックサムを払出RAM203の所定の記憶領域に記憶する。そして、次のステップ2004に進む。
ステップ2005において、払出CPU201は、電断監視時間(100ms)を、電断監視時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ2006に進む。
ステップ2007において、払出CPU201は、上述のステップ2005で設定された電断監視時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ2006に戻る。一方、経過したと判定した場合、払出電断退避処理を終了し、後述の発射払出制御基板200の電断復帰時処理(以下、払出電断復帰時処理という)を実行する。なお、発射払出制御基板200においても、電断監視時間タイマカウンタには減算タイマを採用しており、上述の電断発生信号の検出の判定が実行されるごとにタイマカウンタが1ずつ減算され、0となった場合に電断監視時間が経過したと判定されるようになっている。電断が発生した場合には、上述のステップ2005からステップ2007までをループしている間は、パチンコ機Pの作動が停止している。
電源基板600により電力が供給されると(電断から復帰すると)、払出CPU201は、図48のフローチャートに示す払出メイン処理を実行する。
ステップ2101において、払出CPU201は、他の処理の割り込みを禁止する。そして、次のステップ2102に進む。
ステップ2103において、払出CPU201は、主制御基板100から受信したコマンドに基づく処理、及び発射払出制御基板200の作動状況に応じて主制御基板100に各種コマンドを送信するコマンド送受信関連処理を実行する。具体的には、たとえば、払出CPU201は、主制御基板100から主起動情報指定コマンドを受信した場合、主制御基板100から主コマンド許可信号が送信されていることを条件に、払出起動指定コマンドを主制御基板100へ送信する。また、払出CPU201は、主制御基板100からRAMクリア指定コマンドを受信した場合、払出RAM203の全ての記憶領域をクリアし、各種タイマカウンタに初期値をセットする等の処理を行う。また、払出CPU201は、主制御基板100から電断復帰指定コマンドを受信した場合、払出RAM203の一部の記憶領域をクリアし、所定のタイマカウンタに初期値をセットする等の処理を行う。また、払出CPU201は、主制御基板100から賞球指定コマンドを受信した場合、賞球指定コマンドに対応する賞球数を払出RAM203の所定の記憶領域に記憶する。また、払出CPU201は、後述する払出タイマ割込み処理において払出関連エラーの発生を判定した場合、発生した払出関連エラーに関するコマンドを主制御基板100へ送信する。そして、次のステップ2104に進む。
ステップ2200において、払出CPU201は、発射払出制御基板200における処理や制御に使用するためのスタックポインタやレジスタを設定する等、電断復帰時における各種処理を実行するために必要な初期設定処理を実行する。そして、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、払出CPU201は、電断監視時間(100ms)を、電断監視時間タイマカウンタにセットする。そして、次のステップ2202に進む。
ステップ2203において、払出CPU201は、上述のステップ2201で設定された電断監視時間が経過したか否かを判定する。そして、経過していないと判定した場合、ステップ2202に戻る。一方、経過したと判定した場合、次のステップ2204に進む。
ステップ2205において、払出CPU201は、この時点における払出RAM203のチェックサムを算定するとともに、算定されたチェックサム及び払出RAM203に記憶されているチェックサム(ステップ2003で電断発生直前に算定されたチェックサム)、並びに、払出RAM203に記憶されているバックアップフラグに基づいて、チェックサム又はバックアップフラグに異常が発生しているか否かを判定する。そして、チェックサム又はバックアップフラグに異常が発生していると判定した場合、ステップ2207に進む。一方、チェックサム及びバックアップフラグのいずれにも異常が発生していないと判定した場合、次のステップ2206に進む。
また、上述のステップ2205でチェックサム又はバックアップフラグに異常が発生していると判定した場合に進むステップ2207において、払出CPU201は、払出初期化処理を実行する。そして、次のステップ2208に進む。
ステップ2209において、払出CPU201は、払出モータ62を動作可能とする設定、払出タイマ割込みを行うためのタイマカウンタの設定等、発射払出制御基板200において遊技球の払い出し動作を開始するための各種処理を実行する。そして、払出電断復帰時処理を終了する。
発射払出制御基板200に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係るパチンコ機Pでは、1.4ミリ秒)ごとにクロックパルスが発生されることで、図50のフローチャートに示す払出タイマ割込処理が実行される。
ステップ2301において、払出CPU201は、発射払出制御基板200に接続されている払出モータ62、払出計数スイッチ63等の機器の状態の管理、入力信号の検出等を行うポート入力処理を実行する。そして、次のステップ2302に進む。
ステップ2303において、払出CPU201は、主制御基板100から受信した賞球指定コマンドに対応する賞球を払い出すように払出モータ62を作動させる制御等を行う払出関連処理を実行する。なお、上述の如く、遊技停止状態中も、上述の賞球指定コマンドに基づく発射払出制御基板200による賞球の払い出しの制御は継続して行われる。これに対して、設定変更状態中又は設定確認状態中は、主制御基板100と発射払出制御基板200との間での主起動情報指定コマンド、払出起動指定コマンド、払出起動確認指定コマンドのやり取り(上述のステップ207の払出制御処理)が終了していないため、上述の賞球指定コマンドに基づく発射払出制御基板200による賞球の払い出しの制御は行われない。また、賞球指定コマンドに基づく払い出しが完了していない賞球があったときには、当該制御状態の終了後にこの賞球の払い出しが開始される。そして、次のステップ2304に進む。
なお、設定変更状態中及び設定確認状態中においても、発射払出制御基板200による賞球の払い出しの制御を実行するように設定してもよい。このように設定した場合には、主制御基板100と発射払出制御基板200との間における上述のコマンドのやり取りを、設定変更状態又は設定確認状態が設定される前や、設定変更状態中又は設定確認状態中に、実行するようにしてもよい。このようにすることで、賞球の払い出しが実行されない期間を極力短くすることができる。
ステップ2304において、払出CPU201は、遊技球貸出装置Rとの接続の確認、カードに記憶されている価値情報の取得等を行う遊技球貸出装置通信処理を実行する。そして、次のステップ2305に進む。
なお、設定変更状態中及び設定確認状態中においても、発射払出制御基板200による貸球の払い出しの制御を実行するように設定してもよい。このように設定した場合には、主制御基板100と発射払出制御基板200との間における上述のコマンドのやり取りを、設定変更状態又は設定確認状態が設定される前や、設定変更状態中又は設定確認状態中に、実行するようにしてもよい。このようにすることで、貸球の払い出しが実行されない期間を極力短くすることができる。
このエラー関連処理は、遊技可能状態中のみならず遊技停止状態中も実行されるものの、設定変更状態中又は設定確認状態中は実行されない。したがって、払出CPU201は、遊技可能状態中又は遊技停止状態中は上述のエラーの発生を判定するものの、設定変更状態中又は設定確認状態中は上述のエラーの発生を判定しない。
なお、設定変更状態中又は設定確認状態中も、エラー関連処理を実行して上述のエラーの発生を判定できるようにしてもよい。また、このようにした場合には、エラーコマンドを、主制御基板100を介して副制御基板300に送信してもよいし、発射払出制御基板200と副制御基板300とを通信可能に接続した上で、主制御基板100を介さずに直接、副制御基板300に送信してもよい。
また、発射払出制御基板200からのエラーコマンドは、主制御基板100と発射払出制御基板200との間での主起動情報指定コマンド、払出起動指定コマンド、払出起動確認指定コマンドのやり取り(上述のステップ207の払出制御処理)が終了した後に主制御基板100へ送信するようにしてもよい。また、このようにした場合には、上述のエラーコマンドを、主制御基板100を介して副制御基板300へ送信することにより、設定変更状態中又は設定確認状態中は、上述のエラーコマンドが副制御基板300へ送信されないようにすることで、上述のエラーコマンドに基づく副制御基板300によるエラー報知の実行が制限されるようにしてもよい。
なお、設定変更状態中又は設定確認状態中も、外部情報制御処理を実行して、上述の受信賞球信号や払出賞球信号等の外部信号を送信できるようにしてもよい。また、このようにした場合には、設定変更状態中又は設定確認状態中も、上述のステップ2303の払出関連処理、ステップ2305の貸出関連処理、ステップ2307のエラー関連処理を実行可能とすることで、賞球や貸球の払い出しが実行された旨や、エラーの発生や発生したエラーの情報等をパチンコ機Pの外部へ送信することができる。
また、外部信号の送信中に電断が発生した場合には当該外部信号の送信は停止するものの、当該電断からの復帰時に設定確認状態が設定されたときには、停止した外部信号の送信を再開できるようにしてもよい。たとえば、0.06秒間の外部信号の送信開始から0.03秒後に電断が発生して当該外部信号の送信が停止した場合、当該電断からの復帰時に設定確認状態が設定されると、停止した外部信号の送信が再開され、0.03秒経過後に当該外部信号の送信が終了するようにすることができる。なお、このように設定する場合には、送信中の外部信号を、発射払出制御基板200の払出RAM203においてバックアップする必要がある。
ステップ2310において、払出CPU201は、ステップ2300で退避したレジスタの復帰等を行うタイマ割込み終了時処理を実行する。そして、払出タイマ割込み処理を終了する。
上述の如く、主制御基板100において各種処理が実行されることにより、特図遊技及び普図遊技、並びに、特別遊技が進行する。そして、これら遊技の進行中には、主制御基板100から種々のコマンドを副制御基板300に送信し、このコマンドを副制御基板300が受信することにより、当該副制御基板300において、遊技の進行に伴う演出の制御が行われる。
また、上述の如く、設定確認状態が設定されると、現在設定されている設定値や過去に設定された設定値、発生したエラーの履歴等の各種情報を表示するための情報表示画面が表示されるようになっている。以下、この情報表示画面の表示について説明する。
また、エラー履歴画面では、図51(c)に示すように、エラーが発生した日時(すなわち、エラーコマンドを受信した日時)とともに、発生したエラーの種類が一覧で表示されるようになっている。
まず、副制御基板300のメイン処理について、図52に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップ3000において、電源投入に応じて、サブROM302からメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM303に記憶されるフラグなどの初期化、設定処理を実行する。そして、次のステップ3001に進む。
ステップ3001において、サブCPU301は、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込処理が行われるまでステップ2001の処理を繰り返し実行する。ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
副制御基板300には、所定の周期(4ミリ秒)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(特に図示しておらず)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU301はタイマ割込処理プログラムを読み込んで、図61に示すタイマ割込処理を開始する。
なお、本形態に係るパチンコ機Pでは、減算タイマを採用しており、副制御基板300のタイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。
ステップ3101において、サブCPU301は、サブRAM303の受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を実行する。具体的には、副制御基板300においては、主制御基板100からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。そして、サブCPU301は、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析する。そして、次のステップ3102に進む。
ステップ3103において、サブCPU301は、サブRAM303の送信バッファにセットされている各種コマンドを、画像制御基板、音声制御基板、電飾制御基板、作動制御基板等の各種制御基板へ送信する。そして、副制御基板300のタイマ割込処理を終了する。
ステップ3200において、サブCPU301は、役物確認処理を実行する。具体的には、当該時点における役物演出装置YSの位置を確認した上で、役物演出装置YSが初期位置以外にあった場合に当該役物演出装置YSを初期位置へ変位させる処理が実行される。そして、次のステップ3201に進む。
ステップ3201において、サブCPU301は、演出表示装置21の表示部21aに情報表示画面を表示するための情報表示画面表示コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた情報表示画面表示コマンドは、上述のステップ3103において、各種制御基板へ送信されるとともに、これらの制御基板により、受信した情報表示画面表示コマンドに基づいて情報表示画面を表示する制御が行われることとなる。そして、設定確認状態コマンド受信処理を終了する。
ステップ3300において、サブCPU301は、役物イニシャル処理を実行する。具体的には、役物演出装置YSを可動位置まで変位させた後、初期位置まで変位させる処理が実行される。そして、特定コマンド受信処理を終了する。
上述の実施の形態では、設定値異常が発生しているか否かを判定する設定値異常判定処理は遊技可能状態中において大当たりの抽選又は普通図柄の抽選が行われる時点で行われるが、設定値異常判定処理を実行するタイミングはこれに限定されるものではなく、他のタイミングにおいて実行してもよい。
たとえば、遊技可能状態において第1始動入賞口15や第2始動入賞口16へ遊技球が入球することにより第1特図乱数や第2特図乱数が取得された時点(すなわち、第1特図乱数や第2特図乱数に基づく抽選が行われるよりも前の時点)、遊技可能状態において遊技球がゲート20を通過することにより普図乱数が取得された時点(すなわち、当該普図乱数に基づく抽選が行われるよりも前の時点)、特別遊技の開始時点、特別遊技における各ラウンド遊技の開始時点や終了時点、遊技球の発射時点、発射された遊技球が遊技領域12に到達した時点等において設定値異常判定処理を実行してもよい。また、上述のように第1始動入賞口15や第2始動入賞口16へ遊技球が入球することにより第1特図乱数や第2特図乱数が取得され、当該取得された第1特図乱数や第2特図乱数に基づく抽選が行われるよりも前に事前判定(すなわち、先読み判定)の処理が実行される場合には、この事前判定の処理において設定値異常判定処理を実行してもよい。また、電断復帰時においても設定値異常判定処理を実行してもよい。
このようにすることで、設定値異常の発生の判定タイミングが増加し、種々のタイミングで遊技停止状態とすることができるため、設定値異常に基づく不具合(たとえば、不適切な大当たりの抽選が行われる等)の発生をより確実に防止することができる。
たとえば、パチンコ機Pに対する不正行為(たとえば、パチンコ機Pに磁気を向ける、電波を照射する、パチンコ機Pを揺らす等)の発生が検出された場合や、パチンコ機Pの構成部品に対する不具合(たとえば、大入賞口18が開閉しない等)の発生が検出された場合にも、遊技停止状態が設定されるようにしてもよい。
このようにすることで、公平な遊技の進行に影響を及ぼす事態が発生したまま遊技が進行してしまうのを確実に防止することができる。
たとえば、遊技が進行しない制御状態においては、可動片16bが、遊技可能状態において可動片16bが開く開放時間よりも極めて短い時間(たとえば、0.05秒)開くようにしてもよい。同様に、遊技が進行しない制御状態においては、開閉扉18bが、遊技可能状態において開閉扉18bが開く開放時間よりも極めて短い時間(たとえば、0.1秒)開くようにしてもよい。
また、可動片16bや開閉扉18bの開閉パターン(開閉回数等)が複数ある場合には、この複数の開閉パターンのうちの一部が実行されないようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
また、複数の大入賞口18を設けた場合には、ラウンド遊技ごとに異なる大入賞口18が開放されるようにしてもよい。
また、この場合には、遊技が進行しない制御状態において、いずれの大入賞口18の開閉扉18bも閉じるようにしてもよいし、いずれの大入賞口18の開閉扉18bも遊技可能状態において開閉扉18bが開く開放時間よりも極めて短い時間開くようにしてもよいし、いずれか一方の開閉扉18bは閉じるものの、他方の開閉扉18bは遊技可能状態において開閉扉18bが開く開放時間よりも極めて短い時間開くようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、大入賞口18に入球した遊技球が進入可能な特別領域、及び、当該特別領域を開閉可能な特別領域可動片を設け、特別遊技中に特別領域へ遊技球が入球したか否かに基づいて、特別遊技の終了後に異なる遊技状態が設定されるようにしてもよい。そして、このようにした場合には、第2始動入賞口16の可動片16bや大入賞口18の開閉扉18bと同様に、遊技が進行しない制御状態において上述の特別領域可動片の作動が制限されるようにしてもよい。
このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態において、上述の特別領域へ遊技球を入球させるような不具合を防止することができる。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、遊技球の発射を制御する基板(発射制御基板)と、賞球の払い出しを制御する基板(払出制御基板)とを別個に設けてもよい。そして、このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態において、発射制御基板による遊技球の発射の制御のみを停止し、払出制御基板による賞球の払い出しの制御は停止しないようにしてもよい。
このようにすることで、各基板における制御の負担を軽減することができる。
たとえば、主制御基板100が直接賞球の払い出しの制御を行うようにするとともに、遊技が進行しない制御状態においては、主制御基板100による遊技の進行に係る制御は停止するものの、主制御基板100による賞球の払い出しの制御は継続して行われるようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、1の賞球指定コマンドには1個の賞球を払い出す旨の情報を含み、1の賞球指定コマンドにより1個の賞球が払い出されるように設定し、いずれかの入賞口へ遊技球が入球した場合には、当該入賞口に定められた賞球の数だけ賞球指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する(たとえば、大入賞口18へ遊技球が入球した場合には、15個の賞球指定コマンドを発射払出制御基板200に送信する)ことで、当該入賞口に定められた数の賞球が払い出されるようにしてもよい。そして、このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態において、遊技が進行しない制御状態が設定される前に発射払出制御基板200に送信された賞球指定コマンドに基づく賞球の払い出しを継続して行うようにしてもよい。
また、主制御基板100のメインRAM103や発射払出制御基板200のRAMに、メインCPU101が送信する賞球指定コマンドを一時的に記憶するバッファを設け、各入賞口へ遊技球が入球するごとに上述のバッファに賞球指定コマンドを順次記憶し、記憶された賞球指定コマンドを順次読み出して賞球の払い出しを行うようにしてもよいし、上述のバッファを設けることなく、各入賞口へ遊技球が入球するごとに賞球指定コマンドを順次送信し、当該コマンドを受信するごとに順次賞球の払い出しを行うようにしてもよい。
また、メインCPU101が送信した賞球指定コマンドは、電源がオフとなった場合にバックアップされるようにしてもよいし、バックアップされないようにしてもよい。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
たとえば、遊技が進行しない制御状態が設定されても、打ち出された遊技球がアウト口19に到達可能となる特定時間(たとえば、10秒)が経過するまでの間は、メインCPU101が各入賞口への遊技球の入球を検出可能とすることで、遊技が進行しない制御状態の設定前に打ち出された遊技球が、遊技が進行しない制御状態の設定後にいずれかの入賞口へ入球した場合には、当該入球を検出し、当該入球に基づく賞球の払い出しを遊技が進行しない制御状態において実行してもよい。
このようにした場合には、遊技が進行しない制御状態が設定されることにより遊技者に生じ得る不利益をより減少させることができる。
たとえば、主制御基板100のタイマ割込処理における制御状態の判定が行われた後、他の処理が実行される前に、当該判定の結果に応じて発射許可信号の送信に関する制御を実行してもよい。具体的には、制御状態が遊技可能状態の場合(遊技機状態フラグが遊技可能状態であった場合)に発射払出制御基板200へ発射許可信号を送信し(発射許可信号をオンにし)、制御状態が遊技停止状態、設定変更状態又は設定確認状態の場合(遊技機状態フラグが遊技停止状態、設定変更状態又は設定確認状態であった場合)には発射払出制御基板200への発射許可信号の送信を行わない(発射許可信号をオフにする)ようにしてもよい。
このようにすることで、電断復帰時には遊技可能状態が設定されるまで発射許可信号の送信が行われず、遊技可能状態中に遊技停止状態が設定された場合に発射許可信号の送信を停止することができる。
また、上述の実施の形態における各種処理のうち遊技停止状態中に実行可能となるように設定されていた処理は、設定変更状態中や設定確認状態中にも実行可能となるようにしてもよい。
また、設定確認状態又は設定変更状態において本体枠開放検出センサ2aがオフとなっても、設定確認状態又は設定変更状態が継続されるようにしてもよい。
具体的には、上述のエラーや異常の発生、制御状態の設定がなされた旨を示すコマンドを副制御基板300に送信し、副制御基板300のサブRAM303において、これらのエラーや異常の発生、制御状態の設定がなされた旨の情報を蓄積する。また、電断が発生した場合には、サブRAM303に蓄積された情報のバックアップが行われるように設定する。これにより、上述の情報を履歴として記憶することができ、これらの履歴を演出表示装置21に表示できることとなる。
このようにすることで、過去に発生したエラーや異常の発生、設定された制御状態を確実に把握することができる。また、たとえば、不正に所定の制御状態が設定されたような場合にも、上述の履歴の表示を確認することにより発見することができる。
このようにした場合にも、上述の実施の形態と同様の効果を奏することとなる。
また、役物演出装置YSが情報表示画面等の所定の表示を妨げる位置にあるか否かを確認し、所定の表示を妨げる位置にあるときには役物演出装置YSを初期位置まで変位させる制御を行うものの、所定の表示を妨げる位置以外にあるときには役物演出装置YSを初期位置まで変位させる制御を行わないようにしてもよい。
このようにした場合には、役物確認処理の実行時にサブCPU301等のハードウェア資源にかかる負荷を軽減することができる。
このようにした場合には、たとえば主制御基板100に不具合が生じ、設定確認状態コマンドが送信されなかったときであっても、役物確認処理を実行することができる。
具体的には、主制御重複可動体としては、たとえば、第2始動入賞口16を閉状態とする位置では演出表示装置21の表示部21aと重ならないものの、第2始動入賞口16を開状態とする位置では演出表示装置21の表示部21aと重なるように構成された可動片や、大入賞口18を閉じる閉位置では演出表示装置21の表示部21aと重ならないものの、大入賞口18を開く開位置では演出表示装置21の表示部21aと重なるように構成された開閉扉等が挙げられる。副制御非重複可動体としては、たとえば、初期位置から可動位置まで変位可能であるものの、いずれの位置においても演出表示装置21の表示部21aと重ならないように構成された役物演出装置等が挙げられる。
このようにすることで、設定確認状態(遊技が進行しない制御状態)となった場合において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を防止するための処理負荷が大きくなるのを防止することができる。
また、上述の実施の形態における設定変更状態は、遊技が進行しない制御状態であって演出表示装置21の表示部21aに上述の情報表示画面が表示されないようになっていたが、主制御非重複可動体については、設定変更状態となった場合にも、設定確認状態となった場合と同様の制御を行ってもよい。すなわち、設定変更状態となった場合には、主制御非重複可動体は、当該設定変更状態となった時点における状態のまま維持されるようにしてもよい。
このようにすることで、設定確認状態、及び設定変更状態の両方において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を防止するための処理の共通化が図られるとともに、処理プログラムのデータ量を削減することができる。
また、遊技可能状態となった場合には、主制御非重複可動体についても、役物イニシャル処理と同様のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。具体的には、遊技可能状態となった場合に、可動片16bを第2始動入賞口16が開状態となる位置まで変位させた後、第2始動入賞口16が閉状態となる位置まで変位させるイニシャル処理や、開閉扉18bを開位置まで変位させた後、閉位置まで変位させるイニシャル処理を実行するようにしてもよい。
このようにすることで、設定確認状態(遊技が進行しない制御状態)となった場合において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を確実に防止することができる。
また、主制御重複可動体は、遊技が進行しない制御状態であって演出表示装置21の表示部21aに上述の情報表示画面が表示されない設定変更状態となった場合にも、設定確認状態となった場合と同様に、演出表示装置21の表示部21aと重ならない位置へ変位する制御を行ってもよい。すなわち、情報表示画面が表示される設定確認状態、及び情報表示画面が表示されない設定変更状態を問わず、遊技が進行しない制御状態となった場合には、主制御重複可動体を演出表示装置21の表示部21aと重ならない位置へ変位する制御を行ってもよい。
このようにすることで、設定確認状態、及び設定変更状態の両方において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を防止するための処理の共通化が図られるとともに、処理プログラムのデータ量を削減することができる。
また、遊技可能状態となった場合には、主制御重複可動体についても、役物イニシャル処理と同様のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。具体的には、遊技可能状態となった場合に、主制御重複可動体として構成された可動片を第2始動入賞口16が開状態となる位置まで変位させた後、第2始動入賞口16が閉状態となる位置まで変位させるイニシャル処理や、主制御重複可動体として構成された開閉扉を開位置まで変位させた後、閉位置まで変位させるイニシャル処理を実行するようにしてもよい。
また、設定確認状態において主制御重複可動体が演出表示装置21の表示部21aと重ならない位置へ変位している最中に遊技可能状態となった場合には、当該位置へ主制御重複可動体が変位した後に、上述のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。また、上述の位置への変位を引き続き行い、上述のイニシャル処理を実行しないようにしてもよい。また、上述の位置への変位を強制的に終了した上で、上述のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。また、上述の位置への変位を強制的に終了した上で、主制御重複可動体が演出表示装置21の表示部21aと重ならない位置にない場合に当該位置に変位させた後に、上述のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。
なお、設定変更状態において主制御重複可動体を演出表示装置21の表示部21aと重ならない位置へ変位させるように設定した場合にも、イニシャル処理に関し上述と同様の制御が行われるようにしてもよい。
このようにすることで、設定確認状態(遊技が進行しない制御状態)となった場合において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を防止するための処理負荷が大きくなるのを防止することができる。
また、副制御非重複可動体は、遊技が進行しない制御状態であって演出表示装置21の表示部21aに上述の情報表示画面が表示されない設定変更状態となった場合にも、設定確認状態となった場合と同様に、当該設定変更状態となった時点における状態のまま維持されるようにしてもよい。
このようにすることで、設定確認状態、及び設定変更状態の両方において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を防止するための処理の共通化が図られるとともに、処理プログラムのデータ量を削減することができる。
また、遊技可能状態となった場合には、副制御非重複可動体についても、役物イニシャル処理と同様のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。具体的には、遊技可能状態となった場合に、副制御非重複可動体として構成された所定の役物演出装置を可動位置まで変位させた後、初期位置まで変位させるイニシャル処理を実行するようにしてもよい。
このようにすることで、設定確認状態、及び設定変更状態の両方において、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を防止するための処理の共通化が図られるとともに、処理プログラムのデータ量を削減することができる。
(1)たとえば、主制御非重複可動体(上述の実施の形態における可動片16bや開閉扉18b)、及び、初期位置と可動位置との間で変位可能であって、初期位置以外の位置で演出表示装置21の表示部21aと重なる副制御重複可動体(上述の実施の形態における役物演出装置YS)が設けられたパチンコ機Pにおいて、遊技が進行しない制御状態であって演出表示装置21の表示部21aに上述の情報表示画面が表示される設定確認状態となった場合には、副制御重複可動体については、初期位置(演出表示装置21の表示部21aと重ならない位置)へ変位する制御を行い、主制御非重複可動体については、当該設定確認状態となった時点における状態のまま維持するようにしてもよい。
このようにすることで、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられる事態を確実に防止することができる。
また、可動体が複数設けられた場合には、遊技可能状態となったときに、各可動体についてそれぞれ別個に上述のイニシャル処理を実行するようにしてもよい。たとえば、主制御重複可動体、主制御非重複可動体、第1の副制御重複可動体、第2の副制御重複可動体、副制御非重複可動体が設けられたパチンコ機Pにおいては、まず主制御重複可動体についてイニシャル処理を実行し、主制御重複可動体についてのイニシャル処理の完了後に主制御非重複可動体についてイニシャル処理を実行し、主制御非重複可動体についてのイニシャル処理の完了後に第1の副制御重複可動体についてイニシャル処理を実行し、第1の副制御重複可動体についてのイニシャル処理の完了後に第2の副制御重複可動体についてイニシャル処理を実行し、第2の副制御重複可動体についてのイニシャル処理の完了後に副制御非重複可動体についてイニシャル処理を実行するようにしてもよい。
なお、可動体が複数設けられた場合におけるイニシャル処理の実行の順番としては、演出表示装置21の表示部21aと重なる可動体についてのイニシャル処理を優先して実行するようにしてもよい。このようにすることで、当該可動体についてのイニシャル処理が全て終了した後には、演出表示装置21の表示部21aの視認性が妨げられなくなるため、全ての可動体についてのイニシャル処理の終了を待つことなく演出表示装置21の表示部21aにおいて各種表示を行うことができる。
また、演出表示装置21の表示部21aと重ならない可動体についてのイニシャル処理を優先して実行するようにしてもよい。このようにすることで、全ての可動体についてのイニシャル処理が終了して演出表示装置21の表示部21aにおいて各種表示を行うことが可能となるまでにある程度の時間を確保することができ、この間を利用して、遊技可能状態となった時点で演出表示装置21の表示部21aにエラー等が発生していないかのチェック等を実行できるため、遊技可能状態となった際の処理を効率的に実行可能となる。
また、演出表示装置21の表示部21aと重なる可動体、演出表示装置21の表示部21aと重ならない可動体のいずれを優先するというのではなく、予め定められた順番でイニシャル処理を実行するようにしてもよい。このようにすることで、たとえば、故障し易い可動体のイニシャル動作を最先に実行するといった処理スケジュールを自由に組むことができ、不具合の発生等を効率的に発見することができる。
具体的には、たとえば、パチンコ機Pに設けられた可動体ごとに、予め定められた原点位置(たとえば、副制御重複可動体として構成された上述の実施の形態における役物演出装置YSであれば初期位置、主制御非重複可動体として構成された上述の実施の形態における可動片16bであれば第2始動入賞口16が閉状態となる位置、主制御非重複可動体として構成された上述の実施の形態における開閉扉18bであれば閉位置等)に可動体がある旨を検知する検知センサを設け、可動体の変位が行われるタイミングでないときに、当該検知センサにより可動体が原点位置にない旨が検知された回数が所定回数に達した場合に、当該可動体にエラーが発生したと判定するようにしてもよい。そして、可動体にエラーが発生したと判定した場合、演出表示装置21の表示部21aにその旨を示唆する表示を行い、音声出力装置10により所定のエラー音声を出力し、所定の発光態様により状態報知ランプELを発光する可動体エラー報知(すなわち、副制御基板300に接続された装置による報知)を実行するようにしてもよい。
これに対して、副制御基板300により制御される可動体(副制御重複可動体、副制御非重複可動体)については、対応する検知センサを副制御基板300に接続し、副制御基板300のサブCPU301により上述の判定が行われるようにすることができる。そして、当該可動体にエラーが発生したと判定した場合には、上述の可動体エラー報知のみを行うようにすることができる。
設定確認状態や設定変更状態等の遊技が進行しない制御状態においては、設定確認状態や設定変更状態である旨の示唆や情報表示画面の表示等が実行されるが、上述のようにすることで、可動体に関するエラーの示唆が重複して実行されることを防止し、設定確認状態や設定変更状態である旨の示唆や情報表示画面の視認性が妨げられることを防止することができる。
また、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
YS 役物演出装置
21 演出表示装置
100 主制御基板
101 メインCPU
102 メインROM
103 メインRAM
300 副制御基板
301 サブCPU
302 サブROM
303 サブRAM
Claims (1)
- 可動体と、
前記可動体の変位を制御する制御手段と、
入賞、又は、遊技媒体の貸し出しを受けるための特定操作に基づいて、遊技媒体を払い出す払い出し手段と、を備え、
前記可動体として、少なくとも第1の可動体及び第2の可動体を有し、
前記第1の可動体は、第1の位置と第2の位置との間を変位可能であり、
前記第2の可動体は、第3の位置と第4の位置との間を変位可能であり、
遊技の進行が可能な遊技可能状態、又は遊技の進行が不可となる遊技不可状態になり得る遊技機であって、
前記制御手段は、前記遊技不可状態において、前記第1の可動体を前記第1の位置へ変位させる制御、及び前記第2の可動体を前記第3の位置へ変位させる制御の両方を同時期に実行可能であり、
入賞に基づく遊技媒体の払い出し中に前記遊技不可状態となると、当該遊技媒体の払い出しが停止されるものの、当該遊技不可状態が終了した後に、停止された遊技媒体の払い出しが再開され、
前記遊技不可状態中に前記特定操作が行われると、当該遊技不可状態において、当該特定操作に基づく遊技媒体の払い出しが可能であることを特徴とする遊技機。
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