JP7448938B2 - プラズマ処理装置、バイアス印加機構、および基板パレット - Google Patents

プラズマ処理装置、バイアス印加機構、および基板パレット Download PDF

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Description

本発明は、プラズマ処理装置、プラズマ処理装置において基板にバイアス電位を印加する機構、および基板パレットに関する。
光学部品や電子部品、半導体デバイスなどの製造工程において、プラズマを用いた基板処理は欠くことのできないステップである。プラズマ処理装置は、プラズマによって基板表面を処理するための装置であり、エッチングやクリーニング等に利用される。また、プラズマを用いて基板に薄膜を形成させる成膜装置としても用いられ、本願では、このような成膜装置も「プラズマ処理装置」に含まれるものとする。プラズマを用いる成膜装置としては、スパッタリング装置やプラズマ支援型CVD装置、原子層蒸着装置等がある。
プラズマ処理装置では、基板載置台に高周波電力を供給し、基板にバイアス電位を与えることが広く用いられている。基板がプラズマに対して負の電位にバイアスされると、プラズマ中の正イオンが基板に向けて加速し、エッチングレートを高めることができる。また、バイアス電位により基板に到達するイオンのエネルギーを制御することができるため、基板の表面改質調整にも貢献する。さらに、バイアス作用により基板に対してイオンが垂直に入射するため、凹凸が形成された基板の凹部(溝の部分)底面にイオンを到達させ、エッチングすることができる。スパッタリング等の成膜装置ではバイアス作用により緻密な膜を形成することできるのみでなく、高アスペクト比の基板であってもボイドを生じることなく開口内の埋め込みを行うことができる。
特許第6533511号
プラズマ処理装置として、処理室を常時真空状態に保ったまま基板の入れ替えを行うため、1枚または少数枚の基板を単位として搬送処理するインライン式、インターバック式、マルチチャンバ式等の装置が知られている。これらの装置では、処理室とは別に仕込/取出室(ロードロック室)を設け、そこに基板、または何枚かの基板が装着された基板パレットを仕込み、仕込/取出室を減圧した後に、その内部の基板または基板パレットを処理室に搬送する。基板または基板パレットの基板載置台への装着は、真空槽内で搬送ロボットにより行われる。真空槽内の基板載置台にはバイアス電極が取付固定されており、基板載置台の所定位置に基板または基板パレットを配置することで、基板に所望のバイアスが印加される。搬送ロボットの精度が悪く基板または基板パレットが所定位置からずれて装着される場合、基板に印加されるバイアスが変化し、設計通りの処理が実行できない場合がある。
基板載置台に装着された基板または基板パレットは、チャンバ内に固定されたまま処理される場合と、駆動機構により基板を移動させた状態で処理する場合がある。基板を移動させながら処理する例のひとつとして、カルーセル型スパッタリング装置がある。
カルーセル型スパッタリング装置は、周囲にスパッタリングターゲットが配置された回転ドラムに成膜対象である基板を複数搭載し、ドラムを回転させながらスパッタリング成膜を行う装置である。このような成膜により、一度に複数の基板を処理することができる。
特許文献1には、カルーセル型スパッタリング装置において、バイアス電極が設けられた回転ドラム(特許文献1の用語では「基板ホルダ13」)に基板を取り付けることが記載されている。回転ドラムが回転することにより、スパッタリングターゲットの前面を基板が通過し、基板を移動させながらの成膜およびプラズマ処理が実施される。回転ドラムの回転中、遠心力等により基板位置が変動すると、回転ドラム上のバイアス電極と基板との距離が変化し、基板バイアスが変動してしまう。基板とバイアス電極との相対位置は、ドラムの回転中、一定に維持することが必要である。
回転ドラムへのバイアス印加に関して、バイアス電極の面積が大きいほどより大きな電源が必要となるため、基板だけにプラズマ中のイオンが引き付けられるものであることが望ましい。つまり、基板に対して効率的にバイアス印加するには、基板毎にバイアス電極形状と、基板とバイアス電極の相対位置を最適化する必要がある。しかし、処理室内に固定されたバイアス電極を用いてバイアス印加する装置では、基板に対して常に最適なバイアス電極の形状と配置を選択することができない。
本発明は、このような課題を解決し、プラズマ処理装置において、バイアス電極に対して基板を精度良く取り付け、基板とバイアス電極との距離を処理中一定に維持し、かつ基板毎にバイアス電極を最適化することができるようにすることを目的とする。
本発明の第一の側面によると、処理対象の基板が取り付けられ、プラズマ処理装置に基板と共に取り付けられる基板パレットであって、処理対象の基板が取り付けられたときにその基板の処理対象面とは逆の面の近傍に配置されるバイアス用の裏面電極と、この裏面電極に電気的に接続され、基板パレットがプラズマ処理装置に取り付けられたときにそのプラズマ処理装置のバイアス電圧供給用の電源に電気的に接続される接続部と、を備える基板パレットが提供される。
基板パレットは、裏面電極が細長い金属部材に取り付けられており、接続部は、この金属部材の裏面電極とは反対側の面に電気的に接続されて設けられた裏面電極端子であり、金属部材ならびに裏面電極を処理対象の基板から離隔して裏面電極と基板との距離を所定の値に保つスペーサをさらに備えることが望ましい。
基板パレットは、プラズマを遮蔽するためのシールド部材をさらに備えることが望ましい。
基板パレットが取り付けられるプラズマ処理装置は、基板パレットが装着されるカルーセル型回転ドラムが設けられ、この回転ドラムにバイアス電圧供給用の電源が接続される給電コンタクトが設けられた構成であり、基板パレットの接続部は、基板パレットが回転ドラムに取り付けられたときに、回転ドラム側の給電コンタクトに当接する構成であることが望ましい。
回転ドラムに取り付けられる基板パレットは、1または複数の基板が取り付けられる平板状のパレット本体と、パレット本体から突出し、基板パレットを搬送するために回転ドラム側のフックにより引っ掛けけられるハンドル部と、を備えることができる。
本発明の第二の側面によると、上述の基板パレットを取り込んでプラズマ処理を施すプラズマ処理室を備え、このプラズマ処理室には、基板パレットを取り込んだときに基板パレットの接続部が当接する給電コンタクトを備え、この給電コンタクトには、バイアス電圧供給用の電源が接続されるプラズマ処理装置が提供される。
プラズマ処理室に、基板パレットをひとつずつ取り込んで回転方向に装着する回転ドラムを備えることができる。
プラズマ処理室は、プラズマを用いてスパッタ成膜をスパッタ室とすることができる。
本発明の第三の側面によると、上述の基板パレットを取り込んでプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に設けられ、プラズマ処理装置のプラズマ処理室に基板パレットが取り込まれたときに基板パレットの接続部が当接する給電コンタクトを備え、この給電コンタクトには、バイアス電圧供給用の電源が接続されるバイアス印加機構が提供される。
図1は、本発明を実施するカルーセル型バイアススパッタリング装置の基本的な構成を示す概略図である。 図2は、本発明の一実施例に係る基板パレットを正面側(成膜対象面側)から見た構成を示す図である。 図3は、同じ基板パレットを裏面側(回転ドラムの回転軸側)からみた構成を示す図である。 図4は、パレット本体から裏面電極アセンブリを取り外した状態を正面側から見た図である。 図5は、パレット本体から裏面電極アセンブリを取り外した状態を裏面側から見た図である。 図6は、裏面電極アセンブリから裏面電極と金属部材を取り外した状態を正面側から見た図である。 図7は、裏面電極アセンブリから裏面電極と金属部材を取り外した状態を裏面側から見た図である。 図8は、回転ドラムの基板パレット装着部の構成を簡略化して示す断面図である。 図9は、基板パレット装着部による基板パレットの装着動作を説明する図である。 図10は、本発明のプラズマ処理装置の別の実施形態として、マルチチャンバ式プラズマ処理装置の構成例を示す概略図であり、基板パレットがプラズマ処理室に搬入される前の状態を示す。 図11は、図10に示すプラズマ処理装置において、基板パレットがプラズマ処理室に搬入され基板ステージに装着された状態を示す。 図12は、本発明のプラズマ処理装置のさらに別の実施形態として、通過成膜タイプのスパッタリング装置の構成例を示す概略図である。 図13は、基板パレットの他の実施例を示す図である。 図14は、基板パレットのさらに他の実施例を示す図である。
図1は、本発明を実施するプラズマ処理装置の例として、カルーセル型バイアススパッタリング装置の基本的な構成を示す概略図である。一般に反応性スパッタリング装置は、導電性ターゲットを配置した反応槽内に反応性ガスを供給する手段を備え、導電性ターゲットのスパッタ粒子と反応性ガスとの反応で生じる化合物を、基板上に堆積させるように構成される。
図1に示すカルーセル型バイアススパッタリング装置は、処理対象(成膜対象)の基板を外部との間で出し入れするための仕込/取出室1と、仕込/取出室1に仕込まれた基板を取り込んでプラズマ処理、この場合にはスパッタ成膜、を施すスパッタ室2とを備える。仕込/取出室1とスパッタ室2との間は、ゲートバルブ3を介して仕切られている。スパッタ室2には、回転ドラム(カルーセルドラム)4と、この回転ドラム4の外周面に対向するスパッタカソード6とを備える。スパッタカソード6にはロータリカソードを用いてもよい。スパッタ室2にはさらに、回転ドラム4の外周面に対向して、酸化源5を備える。回転ドラム4には、成膜対象の基板が1または複数枚取り付けられた基板パレットを装着するための基板パレット装着部40が、その回転方向外周に沿って複数(この例では12個)設けられる。
この装置でスパッタリングを行うためには、まず、仕込/取出室1に成膜対象の基板をセットする。具体的には、ゲートバルブ3を閉じた状態で、すなわちスパッタ室2を真空に保ったままで、仕込/取出室1内の回転テーブル(図示せず)に、基板がセットされたカセット7をセットする。
カセット7には、それぞれに1または複数枚の基板が取り付けられた基板パレット10が、複数収容される。この例では、回転ドラム4に12枚の基板パレット10を取り付けるものとし、カセット7には、24のスロットのうち片側の12のスロットに、基板パレット10がセットされる。反対側の12のスロットは、成膜処理後の基板パレット10を収容するためのものである。
仕込/取出室1内にカセット7をセットした後、仕込/取出室1が減圧される。仕込/取出室1が所定の真空度となった後に、ゲートバルブ3を開き、回転ドラム4の方向に沿って設けられた基板パレット装着部40に装着されていた成膜処理後の基板パレットを、1枚ずつ、カセット7の空きスロットに戻す。続いて、回転テーブルによりカセット7を180度回転させ、これから成膜処理しようとする基板パレット10を、1枚ずつ、回転ドラム4の基板パレット装着部40に装着する。
カセット7内のこれから成膜処理しようとする基板パレット10をすべて回転ドラム4の基板パレット装着部40に装着した後、ゲートバルブ3を閉じて、スパッタ室2内で成膜処理を開始する。その一方で、仕込/取出室1を大気圧に戻し、成膜処理後の基板パレットが収容されたカセット7を仕込/取出室1から取り出す。
図2は、本発明の一実施例に係る基板パレット10を正面側(成膜対象面側)から見た構成を示す図であり、図3は、この基板パレット10を裏面側(回転ドラム4の回転軸側)からみた構成を示す図である。基板パレット10の裏面側が回転ドラム4の外周面に取り付けられる。この取り付け構造は、図8を参照して後述する。
この基板パレット10は、1または複数(この例では3枚)の基板100が取り付けられる平板状のパレット本体11と、パレット本体11から図中上方に突出し、基板パレット10を搬送するために回転ドラム4側のフックにより引っ掛けけられるハンドル部12とからなる。基板パレット10の裏面には、成膜対象の基板100が取り付けられたときにその基板100の成膜対象面とは逆の面にバイアス電極を印加するための裏面電極アセンブリ13が設けられ、この裏面電極アセンブリ13の一部に、基板パレット10が回転ドラム4に取り付けられたときに回転ドラム4側の高周波供給源に電気的に接続される裏面電極端子14が備えられている。
図4は、パレット本体11から裏面電極アセンブリ13を取り外した状態を正面側(基板パレット本体11側)から見た図であり、図5は、同じ状態を裏面側(裏面電極アセンブリ13側)から見た図である。
裏面電極アセンブリ13は、成膜対象の基板100がパレット本体11に取り付けられたときにその基板100の成膜対象面とは逆の面の近傍に配置されるバイアススパッタ用の裏面電極15を備える。この裏面電極15は、細長い1本の金属部材16に取り付けられており、裏面電極端子14は、この金属部材16の裏面電極15とは反対側の面に電気的に接続されて設けられている。この構成により、裏面電極15を基板100に対して精度良く配置することができ、基板100のみに高周波が印加されるようにすることができる。裏面電極アセンブリ13にはまた、絶縁体例えばアルミナなどのセラミック製のスペーサ17が設けられる。このスペーサ17は、裏面電極15および金属部材16をパレット本体11から離隔し、裏面電極15とパレット本体11に取り付けられた基板100との距離を所定の値に保つ。すなわち、スペーサ17により、基板100と裏面電極15との距離を一定に維持することができる。
図6は、裏面電極アセンブリ13から裏面電極15と金属部材16を取り外した状態を正面側(裏面電極15側)から見た図であり、図7は、同じ状態を裏面側から見た図である。
裏面電極アセンブリ13の裏面は、シールド部材18が設けられる。このシールド部材18は、基板100の前面のみにプラズマを発生させるためのものであり、基板100の裏面側でプラズマが生起しないように高周波電力をシールドしている。これにより、裏面電極15および金属部材16がプラズマ中のイオンにより削られることを防止するとともに、高周波電力が基板100側のみに印加されるようにする。
裏面電極15のサイズとしては、効果的に基板100にバイアスを印加するために、基板100と同程度が望ましい。ただし、裏面電極15の端の部分では、エッジ効果(電界集中によりイオンが集中する)により、膜が急激に削られる。裏面電極15は基板100より少し大きくてもよい。
図8は、基板パレット装着部40の構成を簡略化して示す図である。基板パレット装着部40は、基板パレット10を1枚ずつ取り込んで回転ドラム4の回転方向に沿って装着する装着機構の一部を構成する。
基板パレット装着部40は、基板パレット10のハンドル部12を引っ掛けて基板パレット10を保持するフック41と、フック41と逆側でハンドル部12を挟み込んで固定する固定部材42を備える。また、基板パレット装着部40は、基板パレット10に設けられたバイアススパッタ用の電極端子である裏面電極端子14が接する給電コンタクト43を備える。この給電コンタクト43は、給電ライン44を介して、スパッタ室2外の高周波電源に接続される。固定部材42と給電コンタクト43は、押し付け部材45により、基板パレット10に押し付けられる。
また、基板パレット装着部40には、基板パレット10の下側に、ストッパ46を備える。基板パレット10は上側のハンドル部12が固定されるが、下側は固定されていない。このため、回転ドラム4が回転するときに、基板パレット10の下側が遠心力により外側に振られることになる。ストッパ46は、基板パレット10の下側を外側に振れないようにする。
図9は、基板パレット装着部40による基板パレット10の装着動作を説明する図である。
基板パレット10を装着するため基板パレット装着部40は、図示しない駆動機構により押し付け部材45を矢印方向に押して、フック41を開放する。このとき、基板パレット装着部40と連動して動作する搬送アーム47が、基板パレット10のハンドル部12を保持し、基板パレット10を搬送する。押し付け部材45の駆動機構としては、例えば、回転軸を用い、この回転軸の回転により押し付け部材45を矢印方向に直線移動させる仕組みを用いる。搬送アーム47により搬送されたハンドル部12をフック41が引っ掛けて、図8の装着状態となる。
上述の駆動機構による押し付け部材45への押圧を停止すると、押し付け部材45がバネの付勢により基板パレット10に押し付けられ、フック41と固定部材42により基板パレット10を保持する。同時に、給電コンタクト43が裏面電極端子14に押し付けられ、電気的に接続される。給電ライン44の一部に図示しない板バネ等の伸縮可能な部材を用いることで、給電コンタクト43から裏面電極端子14への安定な給電が可能となる。
このように、電極が設けられた回転ドラムに基板を取り付けるのではなく、基板100と裏面電極15を一体にして、回転ドラム4に取り付ける。これにより、ロードロック型のカルーセル型バイアススパッタリング装置において、基板100に対してバイアス電極としての裏面電極15を精度良く配置することができ、かつ基板100と裏面電極15との距離を一定に維持することができる。
以上のように、成膜対象の基板100が取り付けられ、プラズマ処理装置、この実施形態の場合はカルーセル型スパッタリング装置、に基板100と共に取り付けられる基板パレット10に、成膜対象の基板100が取り付けられたときにその基板の成膜対象面とは逆の面の近傍に配置されるバイアス用の裏面電極15と、この裏面電極15に電気的に接続され、基板パレット10がカルーセル型スパッタリング装置に取り付けられたときにそのスパッタリング装置側の高周波供給源に電気的に接続される裏面電極端子14とを備える構造にしたので、成膜対象の基板100が基板パレット10取り付けられたときに、基板100と裏面電極15とが一体となり、その状態で、回転ドラム4に取り付けられる。これにより、ロードロック型のカルーセル型バイアススパッタリング装置において、基板100に対してバイアス電極としての裏面電極15を精度良く配置することができ、かつ基板100と裏面電極15との距離を一定に維持することができる。
図10および図11は、本発明のプラズマ処理装置の別の実施形態として、マルチチャンバ式プラズマエッチング装置の構成例を示す概略図である。ここでは、マルチチャンバ式プラズマエッチング装置20の構成のうち、プラズマ処理室21とそれに関連する構成以外については図示および説明を省略する。プラズマ処理室21には、高周波電力が供給される上部電極22、下部基板ステージ23、ガス供給ラインが接続されるガス導入バルブ24、および、排気系が接続される排気バルブ25を備える。図10は基板パレット10がプラズマ処理室21に搬入される前の状態を、図11は基板パレット10がプラズマ処理室21に搬入され基板ステージ23に装着された状態を示す。基板パレット10は、図2に示す基板パレット10と同様であり、同一の構成品は同一の番号を付す。ハンドル部12は、この実施形態の場合は無くてもよい。
まず、図示しない搬送ロボットが、基板パレット10をプラズマ処理室21内部に搬送し、基板ステージ23上に載置する。基板ステージ23は、図8,9に示した給電コンタクト43に相当する給電コンタクト26を備え、裏面電極端子14と給電コンタクト26が接触する。給電コンタクト26は、給電ライン27を介して、プラズマ処理室21外の高周波電源に接続される。次に、プラズマ処理室21の内部にガス導入バルブ24を経由してエッチングガスを導入し、上部電極22に高周波電力を供給する。プラズマ処理室21内のエッチングガスが励起されてプラズマが生成され、基板100がエッチングされる。このとき、基板ステージ23を介して裏面電極15に高周波電力を供給すると、基板100がプラズマに対して負の電位にバイアスされ、基板100のエッチングがアシストされる。基板ステージ23には基板100とバイアス用の裏面電極15がセットで一体となって供給されるため、搬送ロボットの精度によらず、基板100と裏面電極15の相対位置は固定であり、基板100に狙い通りのバイアスを印加することができる。
図12は、本発明のプラズマ処理装置のさらに別の実施形態として、通過成膜タイプのスパッタリング装置の構成例を示す概略図である。図12に示すスパッタリング装置30は、スパッタ室31、スパッタカソード32,33、基板パレット搬送機構34、基板パレット10に高周波電力を供給する給電ライン35、ガス供給ラインが接続されるガス導入バルブ36、および、排気系が接続される排気バルブ37を備える。基板パレット10がスパッタリングカソード32,33の前面を通過する際に、基板100に膜が堆積する。その際、給電ライン35から基板パレット10の裏面電極15に高周波電力を印加する。給電ライン35は、基板パレット10の搬送ルートに平行に直線上に伸びた導電バーであってもよい。成膜中、基板パレット10が基板トレーにより搬送されるが、基板パレット10内部において基板100と裏面電極15の配置が固定されているため、基板と裏面電極15の相対位置を常に一定に維持することができる。
図13,14に、基板パレットの他の実施例を示す。これらの例は、基板100と裏面電極15との距離が、基板100の周縁部で長く、基板100の内周部で短いことを特徴とする。裏面電極15の端部のエッジ効果による電界集中を緩和し、基板100の全面に均一にイオン照射させることを目的とする。図13に示す例は、裏面電極15の周縁に段差を設けたものであり、図14に示す例は、裏面電極15を、内周から外周方向に徐々に距離が長くなるように断面円弧状に形成したものである。基板パレット100に裏面電極15を取り付ける構成であるため、図13,14の例に限らず、裏面電極15を自由に設計することができる。基板形状によって最適なバイアス電極形状を選択できるのみでなく、バイアス電極と基板との距離も個別に設定することができる。基板径に対する裏面バイアス電極径の調整も可能である。
以上の説明では、本発明の実施の形態として、カルーセル型バイアススパッタリング装置、プラズマエッチング装置および通過成膜タイプのスパッタリング装置を示したが、他のスパッタリング装置やカルーセル型エッチング装置、プラズマクリーニング装置、プラズマ支援型CVD装置、原子層蒸着装置等、プラズマを用いて基板処理または成膜する装置で基板にバイアス印加するものであればよく、装置は限定されない。
以上の説明では、裏面電極端子を基板パレット側の突起として構成する例を示したが、プラズマ処理または成膜装置側に設けられた電極端子突起が、基板パレットに設けられたフラットな裏面電極に接触する構成であってもよい。
以上の説明では、バイアス電圧供給用の電源に高周波電源を用いるが、導電性材料を成膜する場合は直流電源を用いてもよい。絶縁性材料を成膜する場合であっても、直流電源を用いてパルスバイアスを印加してもよい。高周波電源と直流電源を重畳してバイアスを印加してもよい。
1 仕込/取出室
2 スパッタ室
3 ゲートバルブ
4 回転ドラム
5 酸化源
6 スパッタカソード
7 カセット
10 基板パレット
11 パレット本体
12 ハンドル部
13 裏面電極アセンブリ
14 裏面電極端子
15 裏面電極
16 金属部材
17 スペーサ
18 シールド部材
20 マルチチャンバ式プラズマエッチング装置
21 プラズマ処理室
22 上部電極
23 基板ステージ
24 ガス導入バルブ
25 排気バルブ
26 給電コンタクト
27 給電ライン
30 スパッタリング装置
31 スパッタ室
32 スパッタカソード
33 スパッタカソード
34 基板パレット搬送機構
35 給電ライン
36 ガス導入バルブ
37 排気バルブ
41 フック
42 固定部材
43 高周波供給電極
44 給電ライン
45 押し付け部材
46 ストッパ


Claims (7)

  1. 処理対象の基板が取り付けられ、プラズマ処理装置に前記基板と共に取り付けられる基板パレットであって、
    処理対象の前記基板が取り付けられたときに前記基板の処理対象面とは逆の面側に配置される金属部材に取り付けられるバイアス用の裏面電極と、
    前記金属部材の前記裏面電極とは反対側の面に電気的に接続され、前記基板パレットが前記プラズマ処理装置に取り付けられたときに前記プラズマ処理装置側のバイアス電圧供給用の電源に電気的に接続される裏面電極端子と、
    前記金属部材ならびに前記裏面電極を前記処理対象の前記基板から離隔して前記裏面電極と前記処理対象の前記基板との距離を所定の値に保つスペーサと、
    を備えることを特徴とする基板パレット。
  2. 請求項1に記載の基板パレット
    前記基板パレットを取り込んでプラズマ処理を施すプラズマ処理室と
    を備え
    前記プラズマ処理室は、
    前記基板パレットを取り込んだときに前記基板パレットの前記裏面電極端子が当接する給電コンタクトであって、前記バイアス電圧供給用電源が接続される給電コンタクトと、
    前記プラズマ処理室に、前記基板パレットをひとつずつ取り込んで回転方向に装着する回転ドラムと、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置
  3. 処理対象の基板が取り付けられる基板パレットと、
    前記基板パレットが装着されるカルーセル型回転ドラムと、
    前記回転ドラムバイアス電圧供給用の電源が接続される給電コンタクトと、
    を備え、
    前記基板パレットは、
    処理対象の前記基板が取り付けられたときに前記基板の処理対象面とは逆の面側に配置されるバイアス用の裏面電極と、
    前記裏面電極に電気的に接続され、前記基板パレットが前記回転ドラムに取り付けられたときに、前記回転ドラムの前記給電コンタクトに当接する接続部と、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置
  4. 請求項に記載のプラズマ処理装置において
    前記基板パレットは、
    1以上の前記基板が取り付けられる平板状のパレット本体と、
    前記パレット本体から突出し、前記基板パレットを搬送するために前記回転ドラム側のフックにより引っ掛けられるハンドル部と、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項に記載のプラズマ処理装置において
    前記基板パレットを取り込んでプラズマ処理を施すプラズマ処理室と、
    前記基板パレットを取り込んだときに前記基板パレットの前記接続部が当接する給電コンタクトであって、前記バイアス電圧供給用の電源が接続される給電コンタクトと、
    前記基板パレットをひとつずつ取り込んで回転方向に装着する回転ドラムと、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置
  6. 処理対象の基板が取り付けられる基板パレットと、
    前記基板パレットを取り込んでプラズマ処理を施すプラズマ処理室と、
    記基板パレットを取り込んだときに前記基板パレットの前記接続部が当接する給電コンタクトであって、前記バイアス電圧供給用の電源が接続される給電コンタクトと、
    前記基板パレットをひとつずつ取り込んで回転方向に装着する回転ドラムと、
    を備え、
    前記基板パレットは、
    処理対象の前記基板が取り付けられたときに前記基板の処理対象面とは逆の面側に配置されるバイアス用の裏面電極と、
    前記裏面電極に電気的に接続され、前記基板パレットが前記回転ドラムに取り付けられたときに、前記回転ドラムの前記給電コンタクトに当接する接続部と、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置
  7. 請求項6に記載のプラズマ処理装置において、
    前記基板パレットは、プラズマを遮蔽するシールド部材さらに備える
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
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