JP7447891B2 - 通信制御装置、通信装置、方法、通信制御方法、通信方法、及び装置 - Google Patents

通信制御装置、通信装置、方法、通信制御方法、通信方法、及び装置 Download PDF

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Description

本開示は、通信制御装置、通信装置、及び方法に関する。
近年の多様な無線システムが混在する無線環境及び無線を介したコンテンツ量の増加と多様化に伴い、無線システムに割り当て可能な電波資源(周波数)の枯渇が問題として表面化してきている。これに対して、多くの電波帯域が既存の無線システムにより利用されており、新規の電波資源の割り当てが困難となっている。このような状況から、利用可能な電波資源を捻出するために、コグニティブ無線技術の活用による、既存無線システムの時間的及び空間的な空き電波(White Space)の利活用(動的周波数共用(DSA: DynamicSpectrum Access))が求められている。
近年米国においては、世界的には3GPP band 42, 43とされている周波数帯とオーバーラップするFederal use band(3.55-3.70GHz)の一般国民への開放を目指し、周波数共用技術を活用するCitizens Broadband Radio Service(CBRS)の法制化及び標準化が加速している。例えば、非特許文献1には、CBRSの概要が開示されている。
また、コグニティブ無線技術は、動的周波数共用のみならず、無線システムによる周波数利用効率の向上にも寄与し得る。例えば、ETSI EN 303 387やIEEE 802.19.1-2014においては、データベースを活用した、無線システム間共存技術が規定されている。
CBRSA-TS-2001、"CBRS Coexistence Technical Specification V1.0.0," February 1, 2018、CBRS Alliance、[平成31年2月22日検索]、インターネット、〈URL:https://www.cbrsalliance.org/wp-content/uploads/2018/05/CBRS-Coexistence-Technical-Specification.pdf〉
また、近年では、5G NRの注目度が急速に増しており、これまでのモバイルブロードバンド中心の電波利用形態が一変し、それに留まらない多様なユースケースの登場が見込まれる。
そこで、本開示では、多様なユースケースでの利用が想定され得る環境下においても、より好適な態様で周波数共用を可能とする技術を提案する。
本開示によれば、所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する第1の情報を通信装置から取得する取得部と、前記第1の情報に基づき、前記通信装置に関連付けられた第1の優先度を特定し、当該当該通信装置が属する、当該第1の優先度に関連付けられた第2の優先度を決定する決定部と、前記第2の優先度に基づき、前記通信装置に対する無線通信に関する設定を制御する通信制御部と、前記無線通信に関する設定に応じた第2の情報を前記通信装置に通知する通知部と、を備える、通信制御装置が提供される。
また、本開示によれば、無線通信を行う通信部と、所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度の決定に係る第1の情報を通信制御装置に通知する通知部と、前記第1の情報に基づき第1の優先度に関連付けられた第2の優先度が決定され、当該第2の優先度に基づき制御された前記無線通信の設定に関する第2の情報を前記通信制御装置から取得する取得部と、を備える、通信装置が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータが、所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関して優先度付けが行われた複数の第1の優先度のうち、一部の第1の優先度に対して、互いに優先度付けが行われた複数の第2の優先度を関連付けること、を含む、方法が提供される。
周波数利用認可の形態の一例について示したチャートである。 本開示の一実施形態に係るシステムの概略的な一例について説明するための説明図である。 複数の通信制御装置が分散的に配置される場合のモデルの一例について概要を説明するための説明図である。 一部の通信制御装置3が中央制御的に複数の通信制御装置を統括するモデルの一例について概要を説明するための説明図である。 同実施形態に係る通信装置の構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 周波数共用のために各ユーザが分類されるグループの一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る技術の概要について説明するための説明図である。 ネスティッドティアの規定方法の一例について説明するための説明図である。 ネスティッドティアの規定方法の他の一例について説明するための説明図である。 ネスティッドティアの規定方法の他の一例について説明するための説明図である。 ネスティッドティアの規定方法の他の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る通信制御装置の概略的な機能構成の一例を示した機能ブロック図である。 同実施形態に係る通信制御装置の概略的な機能構成の一例を示した機能ブロック図である。 同実施形態に係るシステムの機能構成の他の一例について示した機能ブロック図である。 同実施形態に係るシステムの機能構成の他の一例について示した機能ブロック図である。 同実施形態に係るシステムの機能構成の他の一例について示した機能ブロック図である。 サーバの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 eNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。 eNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。 スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
2.本開示で想定する代表的なシナリオ
2.1.システムモデル
2.1.1.通信装置の構成例
2.1.2.端末装置の構成例
2.2.周波数共用に関する用語について
3.諸手続きの説明
3.1 登録手続き
3.1.1 所要パラメータの詳細
3.1.1.1 所要パラメータの補足
3.1.2 登録処理の詳細
3.2 利用可能周波数情報問い合わせ手続き
3.3 周波数利用許可手続き
3.4 周波数利用通知
3.5 諸手続きの補足
3.6 端末に関する諸手続き
3.7 通信制御装置間で発生する手続き
3.7.1 情報交換
3.7.2 命令・依頼手続き
4.本開示の実施例
4.1.ネスト化された階層型周波数アクセスの概要
4.1.1.許容干渉量に応じた規定方法の一例
4.1.2.異なるQoS要件に基づく規定方法の一例
4.1.3.無線アプリケーションに基づく規定方法の一例
4.1.4.Spectrum Leasingに基づく規定方法の一例
4.2.ネスティッドティアに基づくセカンダリシステムの制御方法の一例
4.3.ネスティッドティアに基づく制御のための機能構成の一例
4.4.周波数帯域への適用例
5.応用例
5.1.サーバに関する応用例
5.2.基地局に関する応用例
5.3.端末装置に関する応用例
6.むすび
<<1.はじめに>>
近年、5G NRの注目度が急速に増している。5G NRの特徴的な構成として、RAN(Radio Access Network)側については、例えば、eMBB(Enhanced Mobile Broadband)、mMTC(massive Machine Type Communications)、及びURLLC(Ultra Reliable
and Low Latency Communications)等が挙げられる。また、コアネットワーク側においても、例えば、Network Slicingなどに代表される「仮想化」の技術が注目されている。このような背景から、5G NRの普及後は、これまでのモバイルブロードバンド中心の電波利用形態が一変して、それに留まらない多様な利用形態の登場が見込まれる。
一方で、ミリ波の利用が増加していくとともに、これまでと同様sub-6GHz帯利用の需要も増えていくことが予想される。したがって、周波数逼迫は今後も続いていき、周波数共用が加速していくものと考えられる。
従来は、4G LTE、特にモバイルブロードバンド用途を想定した議論については、例えば、CBRS Allianceなどで行われてきた。CBRSにおけるGeneral Authorized Access(GAA)のユーザ(通信事業者)は、従来のLicensed Bandや、同じCBRSのPriority Access層とは異なり、他のGAAユーザからの干渉を被る可能性がある。そのため、CBRS Allianceは、例えば、以下に示す文献1にて、GAA層における無線機間の共存を行うための要件等を定めている。しかしながら、先に述べたようにモバイルブロードバンド用途を想定した要件に注目しており、QoS要件の異なる多様なユースケースの共存を達成が可能となるとは言いがたい。
・文献1:CBRSA-TS-2001 CBRS Coexistence Technical Specification V1.0.0, February 1, 2018
また、上述した問題は、CBRSに限らず、図1に示すように一般的に考えることが可能である。図1は、周波数利用認可の形態の一例について示したチャートである。例えば、GAAは、“Horizontal shared secondary access”に該当する。“Horizontal shared secondary access”の他の一例としては、TV White Spaceが挙げられる。また、CBRSにおけるPriority Access層は、“Shared secondary access”に該当する。その他の一例として、Exclusive accessは、従来のLicensed bandやTV放送事業者等に該当し、Horizontal shared accessは、無線LANやBluetooth(登録商標)等が該当する。すなわち,周波数共用の観点では“Shared secondary access”や“Horizontal shared secondary access”において前述の問題が発生し得る。
以上のような状況鑑み、本開示では上記問題に対処すべく、新たな周波数共用の仕組みを提供する。
<<2.本開示で想定する代表的なシナリオ>>
<2.1.システムモデル>
まず、図2を参照して、本開示の一実施形態に係るシステムの概略的な構成(システムモデル)の一例について説明する。図2は、本実施形態に係るシステムの概略的な一例について説明するための説明図である。図2に示すように、本実施形態に係るシステム1は、通信装置100(例えば、通信装置100-1~100-4)と、端末装置200(例えば、端末装置200-1~200-4)と、通信制御装置300とを含む。また、システム1は、ネットワークマネージャ400を含んでもよい。
通信装置100は、典型的には、無線基地局(Base Station、Node B、eNB、gNB等)や無線アクセスポイント(Access Point)に相当する装置である。通信装置100は、無線リレー局であってもよい。また、通信装置100は、Remote Radio Head(RRH)と称される光張り出し装置であってもよい。
通信装置100は、必ずしも固定されている必要はなく、例えば、自動車等のような移動体に設置された装置であってもよい。また、通信装置100は、必ずしも地上に存在する必要はなく、例えば、航空機、ドローン、ヘリコプター、衛星等のように、空中または宇宙に存在する物体に通信機能が具備された装置であってもよい。また、通信装置100は、船舶や潜水艦等のように海上または海中に存在する物体に通信機能が具備された装置であってもよい。また、このような場合には、通信装置100は、固定的に設置されている他の通信装置と無線通信を実施し得る。
通信装置100が提供するカバレッジは、所謂マクロセルのような比較的大きなものから、所謂ピコセルのような小さなものまで、多様な大きさのものが許容され得る。また、分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System)、複数の通信装置100によって1つのセルが形成されてもよい。また、通信装置100が所謂ビームフォーミングの機能を有する場合には、ビームごとにセルやサービスエリアが形成されてもよい。
通信装置100は、多様なエンティティによって利用、運用、または管理が行われ得る。当該エンティティとしては、例えば、移動体通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)、仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)、仮想移動体通信イネーブラ(MVNE:Mobile Virtual Network Enabler)、ニュートラルホストネットワーク(NHN:Neutral Host Network)事業者、エンタープライズ、教育機関(学校法人、各自治体教育委員会等)、不動産(ビル、マンション等)管理者、個人などが想定され得る。もちろん、上記はあくまで一例であり、本開示に係る技術の適用先を限定するものではない。また、通信装置100は、複数の事業者または複数の個人が利用する共用設備であってもよい。また、設備の設置や運用については、利用者とは異なる第三者によって実施されてもよい。
事業者によって運用される通信装置100は、典型的には、コアネットワークを介してインターネット等のような各種ネットワークに接続され得る。また、通信装置100は、例えば、OA&M(Operation, Administration & Maintenance)と称される機能により、運用管理や保守がなされ得る。また、例えば、ネットワーク内の通信装置100を統合制御するネットワークマネージャ400が設けられていてもよい。
端末装置200(User Equipment、User Terminal、User Station、Mobile Terminal、Mobile Station等)は、典型的には、所謂スマートフォン等のような通信機器として実現され得る。また、他の一例として、端末装置200は、通信機能が具備された業務用カメラ等のような機器であってもよい。また、端末装置200は、必ずしも人が利用するものである必要はなく、例えば、所謂MTC(Machine Type Communication)のように、工場の機械、建物に設置されるセンサ等のようなネットワークに接続可能な機器であってもよい。
また、端末装置200は、無線バックホール等で利用されるCPE(Customer Premises Equipment)と称される機器であってもよい。
また、D2DやV2Xに代表されるように、端末装置200は、リレー通信機能や端末間通信機能を具備していてもよい。
また、端末装置200は、必ずしも地上に存在する必要はなく、例えば、航空機、ドローン、ヘリコプター、衛星等のように、空中または宇宙に存在する物体に通信機能が具備された装置として構成されていてもよい。また、端末装置200は、船舶や潜水艦等のように海上または海中に存在する物体に通信機能が具備された装置として構成されていてもよい。
通信制御装置300は、典型的には、通信装置100の通信パラメータの決定及び/または許可、指示、並びに管理等を行う装置である。周波数共用環境下では、さらに、GLDB(Geolocation database)やSAS(Spectrum Access System)等のようなデータベースサーバが通信制御装置300に該当し得る。また、例えば、ETSI EN 303 387やIEEE 802.19.1a-2017に代表される、通信装置間の電波干渉制御を行うSpectrum Manager/Coexistence Managerといった制御装置も通信制御装置300に該当し得る。また、例えば、IEEE 802.11-2016にて規定されるRegistered Location Secure Server(RLSS)も通信制御装置300に該当し得る。基本的には、通信制御装置300の制御対象は通信装置100となるが、その配下の端末装置200についても通信制御装置300の制御対象となってもよい。
また、通信制御装置300は複数存在してもよい。例えば、図3は、複数の通信制御装置300が分散的に配置される場合のモデルの一例について概要を説明するための説明図である。図3に示す例のように通信制御装置300が複数存在する場合には、例えば、複数の通信制御装置300(即ち、通信制御装置300-1及び300-2)は互いに管理する通信装置100の情報を交換してもよく、当該交換により取得した情報を利用して、必要な周波数割り当てや干渉制御に関する各種演算を行ってもよい。
通信制御装置300は、通信装置100の属するネットワークの外部に配置されていてもよいし、当該ネットワークの内部に配置されていてもよい。通信制御装置300が上記ネットワークの外部に配置される場合の代表的な一例として、パブリッククラウド等が想定され得る。また、通信制御装置300が上記ネットワークの内部に配置される場合には、例えば、当該通信制御装置300は、セルラーシステムのコアネットワークの一部やエンタープライズネットワークの管理装置として配置され得る。
また、図4は、一部の通信制御装置300が中央制御的に複数の通信制御装置300を統括するモデル(所謂マスタ-スレーブ型)の一例について概要を説明するための説明図である。図4に示す例では、マスタ通信制御装置300-1は、複数のスレーブ通信制御装置300(例えば、スレーブ通信制御装置300-2及び300-3)を統括し、集中的に意思決定を行うことも可能である。また、マスタ通信制御装置300-1は、例えば、負荷分散(ロードバランシング)等を目的として、各スレーブ通信制御装置300に対して、意思決定権限の委譲及び破棄等を実施することも可能である。
通信制御装置300は、与えられた役目を果たすために、通信装置100や端末装置200以外の他のエンティティからも必要な情報を取得し得る。具体的な一例として、国や地域の電波行政機関が管理及び/または運用するデータベース(レギュラトリデータベース)から、プライマリシステムの位置情報等のような、各種通信の保護に必要な情報を取得し得る。レギュラトリデータベースの一例としては、米国連邦通信委員会(Federal Communications Commissions)が運用するULS(Universal Licensing System)等が挙げられる。各種通信の保護に必要な情報の他の一例としては、帯域外輻射制限(OOBE(Out-of-Band Emission) Limit)、隣接チャネル漏洩比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)、隣接チャネル選択性(Adjacent Channel Selectivity)、フェージングマージン、及び/または保護比率(PR:Protection Ratio)等を含み得る。これらの例については、法制上、数値が固定的に与えられる場合には、当該数値が用いられることが望ましい。
また、他の一例として、通信制御装置300が、プライマリシステムの電波検知を目的に設置及び運用される電波センシングシステムから電波センシング情報を取得することも想定され得る。具体的な一例としては、通信制御装置300は、米国CBRSにおける環境センシング機能(ESC:Environmental Sensing Capability)のような電波センシングシステムから、プライマリシステムの電波検知情報を取得してもよい。また、通信制御装置300は、通信装置100や端末装置200がセンシング機能を具備する場合には、当該通信装置100や当該端末装置200からプライマリシステムの電波検知情報を取得してもよい。
なお、各エンティティ間のインタフェースは、特に限定されず、例えば、有線及び無線のいずれかを問わない。例えば、通信制御装置300及び通信装置100間のインタフェースとして、有線回線のみならず、周波数共用に依存しない無線インタフェースが利用されてもよい。周波数共用に依存しない無線インタフェースとしては、例えば、移動体通信事業者によって免許帯域(Licensed band)を介して提供される無線インタフェースや、既存の免許不要帯域(License-exempt band)を利用するWi-Fi(登録商標)通信等が挙げられる。
ここで、通信装置100及び端末装置200の機能構成の一例について説明する。なお、通信制御装置300の機能構成については詳細を別途後述する。
<2.1.1.通信装置の構成例>
図5を参照して、本開示の一実施形態に係る通信装置100の構成を説明する。図5は、本開示の一実施形態に係る通信装置100の構成の一例を示すブロック図である。図5を参照すると、通信装置100は、アンテナ部110と、無線通信部120と、ネットワーク通信部130と、記憶部140と、制御部150とを含む。
(1)アンテナ部110
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
(2)無線通信部120
無線通信部120は、信号を送受信する。例えば、無線通信部120は、端末装置へのダウンリンク信号を送信し、端末装置からのアップリンク信号を受信する。
(3)ネットワーク通信部130
ネットワーク通信部130は、情報を送受信する。例えば、ネットワーク通信部130は、他のノードへの情報を送信し、他のノードからの情報を受信する。例えば、上記他のノードは、他の基地局及びコアネットワークノードを含む。
なお、前述したように、本実施形態に係るシステム1においては、端末装置がリレー端末として動作し、リモート端末と基地局との間の通信を中継する場合がある。このような場合には、例えば、当該リレー端末に相当する無線通信装置100Cは、ネットワーク通信部130を備えていなくてもよい。
(4)記憶部140
記憶部140は、通信装置100の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(5)制御部150
制御部150は、通信装置100の様々な機能を提供する。制御部150は、通信制御部151と、情報取得部153と、通知部155とを含む。なお、制御部150は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部150は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
通信制御部151は、無線通信部120を介した端末装置200との間の無線通信の制御に係る各種処理を実行する。また、通信制御部151は、ネットワーク通信部130を介した他のノード(例えば、他の基地局やコアネットワークノード等)との間の通信の制御に係る各種処理を実行する。
情報取得部153は、端末装置200や他のノードから各種情報を取得する。取得された当該情報は、例えば、端末装置との間の無線通信の制御や、他のノードとの連携に係る制御等に利用されてもよい。
通知部155は、端末装置200や他のノードに各種情報を通知する。具体的な一例として、通知部155は、セル内の端末装置200が通信装置100と無線通信を行うための各種情報を当該端末装置200に通知してもよい。また、他の一例として、通知部155は、セル内の端末装置から取得した情報を、他のノード(例えば、他の基地局)に通知してもよい。
<2.1.2.端末装置の構成例>
次いで、図6を参照して、本開示の実施形態に係る端末装置200の構成の一例を説明する。図6は、本開示の実施形態に係る端末装置200の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、端末装置200は、アンテナ部210と、無線通信部220と、記憶部230と、制御部240とを含む。
(1)アンテナ部210
アンテナ部210は、無線通信部220により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部210は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
(2)無線通信部220
無線通信部220は、信号を送受信する。例えば、無線通信部220は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
(3)記憶部230
記憶部230は、端末装置200の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(4)制御部240
制御部240は、端末装置200の様々な機能を提供する。例えば、制御部240は、通信制御部241と、情報取得部243と、通知部247とを含む。なお、制御部240は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部240は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
通信制御部241は、無線通信部220を介した通信装置100や他の端末装置200との間の無線通信の制御に係る各種処理を実行する。
情報取得部243は、通信装置100や他の端末装置200から各種情報を取得する。
通知部247は、通信装置100や他の端末装置200に各種情報を通知する。
<2.2.周波数共用に関する用語について>
続いて、本開示で使用される周波数共用に関する用語について説明する。なお、本開示では、動的周波数共用(Dynamic Spectrum Access)環境下を想定して各種説明を行うものとする。代表的な一例として、本開示では、米国FCC規則Part 96 Citizens Broadband Radio Service(以下、「CBRS」とも称する)で定められる仕組みについて説明する。
例えば、図7は、周波数共用のために各ユーザが分類されるグループの一例について説明するための説明図である。CBRSでは、図7に示すように、周波数共用の対象となるユーザの各々は、図7に示す3つのグループのうちのいずれかに分類される。このようなグループは、“tier”と称される。具体的には、図7に示す例では、当該3つのグループとして、既存層(Incumbent Tier)、優先アクセス層(Priority Access Tier)、及び一般認可アクセス層(General Authorized Access(GAA) Tier)が規定されている。
既存層(Incumbent Tier)は、共用周波数帯域の既存ユーザからなるグループである。例えば、CBRSにおいては、国防総省(DOD:Department of Defense)、固定衛星事業者、及び新条件適用除外無線ブロードバンド免許人(GWBL:Grandfathered
Wireless Broadband Licensee)が、既存ユーザとして定められる。既存層は、より低い優先度を有する優先アクセス層及び一般認可アクセス層への干渉回避又は抑制を要求されない。また、既存層は、優先アクセス層及び一般認可アクセス層による干渉から保護される。即ち、既存層のユーザは、他のグループの存在を考慮することなく、周波数帯域を使用することが可能である。なお、既存層に割り当てられた周波数帯域が「第1の周波数帯」の一例に相当する。また、当該第1の周波数帯のうち二次的利用の対象(換言すると、周波数共用の対象)となる少なくとも一部の周波数帯域が「第2の周波数帯」の一例に相当する。
優先アクセス層(Priority Access Tier)は、PAL(Priority Access License)と称される免許を有するユーザからなるグループである。優先アクセス層は、より高い優先度を有する既存層への干渉回避または抑制を要求されるが、より低い優先度を有する一般認可アクセス層への干渉回避または抑制については要求されない。また、優先アクセス層は、より高い優先度を有する既存層による干渉から保護されないが、より低い優先度を有する一般認可アクセス層による干渉からは保護される。
一般認可アクセス層(GAA Tier)は、上記既存層及び上記優先アクセス層のいずれにも属さない他のユーザからなるグループである。一般認可アクセス層は、より高い優先度を有する既存層及び優先アクセス層への干渉の回避又は抑制を要求される。また、一般認可アクセス層は、より高い優先度を有する既存層及び優先アクセス層よる干渉から保護されない。即ち、一般認可アクセス層は、法制上、日和見的な(opportunistic)周波数利用が要求される“tier”に相当する。
なお、上記はあくまで一例であり、本開示に係る技術の適用に際し、“tier”に相当する概念(即ち、優先度に関する設定)の規定については必ずしも上述した例には限定されない。具体的な一例として、CBRSは、一般には3 Tier構造と称されるが、2 Tier構造であってもよい。代表的な一例として、LSA(Licensed Shared Access)やTVWS(TV band White Space)のような2 Tier構造が挙げられる。LSAでは、上述した既存層と優先アクセス層との組み合わせと同等の構造が採用されている。また、TVWSでは、上述した既存層と一般認可アクセス層との組み合わせと同等の構造が採用されている。また、4以上のTierが存在してもよい。具体的な一例として優先アクセス層に相当する中間層を複数の層に分割し、当該複数の層をさらに優先度付する等の設定が行われてよい。また、一般認可アクセス層についても同様に、複数の層に分割し、当該複数の層をさらに優先度付する等の設定が行われてもよい。
また、適用される周波数帯域に応じて、他の無線システムがプライマリシステムとして設定されてもよい。具体的な一例として、当該プライマリシステムが、TV放送やFixed
System(FS)、気象レーダ、電波高度計、無線式列車制御システム(Communications-based Train Control)、といった無線システムであってもよい。これらに限らず、あらゆる無線システムをプライマリシステムとして扱ってよい。
また、プライマリシステムとセカンダリシステムとの関係は、必ずしも上述した周波数共用環境の例には限定されない。一般的に周波数共用において、対象帯域を利用する既存システムをプライマリシステムと称し、二次利用者をセカンダリシステムと称するが、周波数共用環境以外に本開示に係る技術を適用する場合には、少なくとも一部の用語が別の用語に置き換えられてもよい。例えば、HetNetにおけるマクロセルをプライマリシステムとし、スモールセルやリレー局をセカンダリシステムとしてもよい。また、基地局をプライマリシステムとし、そのカバレッジ内に存在するD2DやV2Xを実現するRelay UEやVehicle UEをセカンダリシステムとしてもよい。基地局は固定型に限らず、可搬型または移動型であってもよい。そのような場合、例えば、本開示の一実施形態に係る通信制御装置300は、基地局やリレー局、Relay UE等に具備されてもよい。
また、本開示において、「周波数」という用語は、別の用語によって置き換えられてもよい。具体的な一例として、「周波数」という用語が、「リソース」、「リソースブロック」、「リソースエレメント」、「チャネル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア」、「サブキャリア」といった用語やこれらと類似の意味を有する用語によって置き換えられてよい。
<<3.諸手続きの説明>>
本章では、前記システムモデルにおいてエンティティ間で発生し得る諸手続きについて説明する。
<3.1 登録手続き>
登録手続き(Registration Procedure)とは、通信装置に関するデバイスパラメータを通信制御装置に登録する手続きに相当する。典型的には、通信装置または複数の通信装置を含む1以上の通信システムが、上記デバイスパラメータを含む登録リクエストを通信制御装置へ通知することで登録手続きが開始される。
<3.1.1 所要パラメータの詳細>
本開示における上記デバイスパラメータの一例を以下に示す。
・通信装置固有の情報
・位置情報
・アンテナ情報
・無線インタフェース情報
・法的情報
・設置者情報
もちろん上記はあくまで一例であり、例えば、上記以外の情報がデバイスパラメータとして扱われてもよい。
通信装置固有の情報とは、通信装置を特定可能な情報や、通信装置のハードウェアに関する情報等が該当し得る。通信装置固有の情報には、例えば、シリアル番号、製品型番などが含まれ得る。
通信装置を特定可能な情報は、通信装置利用者情報や、通信装置製造番号等が該当し得る。通信装置利用者情報としては、例えば、利用者ID、コールサイン等が想定され得る。利用者IDは、通信装置利用者が独自に生成してもよいし、通信制御装置が事前に発行したものであってもよい。
通信装置のハードウェアに関する情報には、例えば、送信電力クラス情報や、製造者情報等が含まれ得る。例えば、FCC C.F.R Part 96においては、Category A、Category
Bという2種類のクラスが規定されており、送信電力クラス情報には、当該2種類のクラスの少なくともいずれかの情報が含まれ得る。また、3GPP TS 36.104やTS 38.104において、eNodeB、gNodeBのクラスがいくつか規定されており、当該クラスについても送信電力クラス情報として用いられうる。
通信装置のソフトウェアに関する情報には、例えば、通信制御装置とのインタラクションに必要な処理が記述された実行プログラムに関するバージョン情報やビルド番号等が含まれ得る。また、通信装置のソフトウェアに関する情報には、通信装置として動作するためのソフトウェアのバージョン情報やビルド番号等も含まれてもよい。
位置に係る情報とは、典型的には、通信装置の地理位置を特定可能な情報に相当する。位置に係る情報には、例えば、GPS(Global Positioning System)、Beidou、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)、GalileoやA-GPS(Assisted Global Positioning System)に代表される位置測位機能によって取得される座標情報等が含まれ得る。また、典型的には、緯度、経度、高度、測位誤差に係る情報が、位置に係る情報に含まれ得る。また、他の一例として、位置に係る情報には、NRA(National Regulatory Authority)またはその委託機関によって管理される情報管理装置に登録される位置情報が含まれてもよい。また、他の一例として、位置に係る情報には、特定の地理位置を原点とするX軸、Y軸、Z軸の座標が含まれてもよい。また、位置に係る情報として、上述のような座標情報とともに、屋外または屋内を示す識別子が付与され得る。
また、位置に係る情報とは、通信装置が位置する領域を示す情報であってもよい。例えば、位置に係る情報として、郵便番号、住所等のように、行政によって定められた情報が用いられてもよい。また、位置に係る情報として、例えば、3以上の地理座標の集合によって領域が示されてもよい。このような領域を示す情報は、例えば、上述した座標情報とともに提供されてもよい。
また、位置に係る情報には、通信装置が屋内に位置する場合に、建物のフロアを示す情報が付与されてもよい。例えば、位置に係る情報に対して、階数、地上/地下を示す識別子等の情報が付与されてもよい。また、他の一例として、位置に係る情報に対して、建物内の部屋番号、部屋名等のように、屋内のさらなる閉空間を示す情報が付与されてもよい。
上記位置測位機能は、典型的には、通信装置によって具備されることが望ましい。しかしながら、位置測位機能の性能や、設置位置によっては、必ずしも要求される精度を満たす位置情報が取得できるとは限らない。そのため、位置測位機能は、設置者によって用いられてもよい。設置者によって位置測位機能が用いられている場合には、当該設置者によって測定された位置情報が通信装置に書き込まれることが望ましい。
アンテナ情報とは、典型的には、通信装置が具備するアンテナの性能や構成等を示す情報に相当する。典型的には、例えば、アンテナ設置高、チルト角(Downtilt)、水平方向の向き(Azimuth)、照準(Boresight)、アンテナピークゲイン、アンテナモデルといった情報が、アンテナ情報に含まれ得る。
また、アンテナ情報には、形成可能なビームに関する情報も含まれ得る。例えば、ビーム幅、ビームパターン、アナログ/デジタルビームフォーミングのケイパビリティといった情報が、アンテナ情報に含まれ得る。
また、アンテナ情報には、MIMO(Mutiple Input Multiple Output)通信の性能や構成に関する情報も含まれ得る。例えば、アンテナエレメント数、最大空間ストリーム数、といった情報が、アンテナ情報に含まれ得る。また、用いるコードブック(Codebook)情報や、ウェイト行列情報(SVD(Singular Value Decomposition)、EVD (Eigen Value Decomposition) 、BD(Block Diagonalization)などによって得られるユニタリ行列、ZF(Zero-Forcing)行列、MMSE(Minimum Mean Square Error)行列)等も、アンテナ情報に含まれ得る。また、非線形演算を要するMLD(Maximum Likelihood Detection)等の構成が具備される場合には、当該構成に関する情報が含まれてもよい。
上記アンテナ情報には、ZoD(Zenith of Direction, Departure)が含まれてもよい。当該ZoDは、電波到来角度の一種である。上記ZoDは、通信装置のアンテナから放射される電波に基づき他の通信装置により推定されてもよい。この場合に、通信装置は、基地局若しくはアクセスポイントとして動作する端末装置、D2D通信を行う装置、又はムービングリレー基地局等であってもよい。ZoDは、例えば、MUSIC(Multiple Signal Classification)又はESPRIT(Estimation of Signal Propagation via Rotation Invariance Techniques)等の電波到来方向推定技術により推定され得る。また、ZoDは、メジャメント情報として通信制御装置によって用いられうる。
無線インタフェース情報とは、典型的には、通信装置が具備する無線インタフェース技術を示す情報のことである。例えば、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMTS、E-UTRA、5G NRまたはさらなる次世代のセルラーシステムで用いられる技術や、MulteFire、LTE-U(LTE-Unlicensed)といった3GPP準拠の派生技術、WiMAX(登録商標)、WiMAX2+といったMAN(Metropolitan Area Network)、IEEE 802.11系の無線LANといった標準技術を示す識別子情報が、無線インタフェース情報に含まれうる。また、無線インタフェース情報には、上記のような技術を定める技術仕様書のバージョン番号またはリリース番号も付与され得る。なお、無線インタフェース情報に付与される情報は、必ずしも標準技術に関する情報である必要はなく、例えば、プロプライエタリな無線技術を示す情報であってもよい。
また、無線インタフェース情報には、通信装置がサポートする周波数帯域に関する周波数帯域情報も含まれ得る。周波数帯域情報は、例えば、上限周波数および下限周波数の組み合わせの1以上、中心周波数および帯域幅の組み合わせの1以上または、1以上の3GPP
Operating Band番号などによって表現され得る。
通信装置がサポートする周波数帯域に関する周波数帯域情報として、さらに、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)やチャネルボンディング(Channel Bonding)のケイパビリティ情報も含まれ得る。ケイパビリティ情報には、例えば、組み合わせ可能な帯域情報などが含まれ得る。また、キャリアアグリゲーションのケイパビリティ情報については、例えば、プライマリコンポーネントキャリア(PCC:Primary Component Carrier)やセカンダリコンポーネントキャリア(SCC:Secondary Component Carrier)として利用を希望する帯域に関する情報も含まれ得る。また、キャリアアグリゲーションのケイパビリティ情報には、同時にアグリゲート可能なCC数も含まれ得る。
通信装置がサポートする周波数帯域情報として、また、PAL、GAAのような電波利用優先度を示す情報が含まれてもよい。
また、無線インタフェース情報には、通信装置がサポートする変調方式を示す変調方式情報も含まれ得る。例えば、代表的な一例として、FSK(Frequency Shift Keying)、n値PSK(Phase Shift Keying)(nは2、4、8等)、及びn値QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(nは4,16,64,256等)といった一次変調方式を示す情報や、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やDFT-s-OFDM(DFT spread
OFDM)、FBMC(Filter Bank Multi Carrier)といった二次変調方式を示す情報が含まれ得る。
また、無線インタフェース情報には、誤り訂正符号に関する情報も含まれ得る。誤り訂正符号に関する情報としては、例えば、Turbo符号、LDPC(Low Density Parity Check)符号、Polar符号などのケイパビリティや適用する符号化率情報が含まれ得る。
変調方式情報や誤り訂正符号に関する情報は、別の態様として、MCS(Modulation and
Coding Scheme)インデックスでも表現され得る。
また、無線インタフェース情報には、通信装置がサポートする各無線技術特有の機能を示す情報も含まれ得る。例えば、代表的な一例として、LTEで規定されているTransmission Mode(TM)に関する情報が挙げられる。この他にも、特定の機能に関して2以上のモードを有するものについては、前記TMのように無線インタフェース情報に含まれ得る。また、技術仕様において、2以上のモードが存在しない場合でも、仕様上必須でない機能を通信装置がサポートする場合には、当該機能を示す情報も無線インタフェース情報に含まれ得る。
また、無線インタフェース情報には、通信装置がサポートする無線アクセス方式(RAT:Radio Access Technology)に関する情報も含まれ得る。無線インタフェース情報には、例えば、直交多元接続方式(OMA:Orthogonal Multiple Access)、非直交多元接続方式(NOMA:Non Orthogonal Multiple Access)、及び日和見的接続方式(Opportunistic Access)などを示す情報が、無線アクセス方式に関する情報として含まれ得る。直交多元接続方式としては、例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)等が挙げられる。また、非直交多元接続方式としては、例えば、PDMA(Power Division Multiple Access、Superposition Coding(SPC)とSuccessive
Interference Canceller(SIC)との組み合わせによって実現される手法が代表例)、CDMA(Code Division Multiple Access)、SCMA(Sparse Code Multiple Access)、IDMA(Interleaver Division Multiple Access)、SDMA(Spatial Division Multiple Access)等が挙げられる。また、日和見的接続方式としては、例えば、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)やCSMA/CD(Carrier Sense
Multiple Access/Collision Detection)等が挙げられる。
また、無線インタフェース情報には、通信装置がサポートするデュプレクスモードに係る情報も含まれ得る。デュプレクスモードに係る情報の代表的な一例として、FDD(Frequency Division Duplex)、TDD(Time Division Duplex)、FD(Full Duplex)などが挙げられる。無線インタフェース情報として、TDDに関する情報が含まれる場合には、通信装置が使用する/サポートするTDD Frame Configuration情報が付与され得る。また、無線インタフェース情報には、上記周波数帯域情報で示される周波数帯域ごとにデュプレクスモードに係る情報が含まれてもよい。
また、無線インタフェース情報には、通信装置がサポートする送信ダイバーシチの手法に関する情報も含まれ得る。送信ダイバーシチの手法としては、例えば、時空間符号化(STC:Space Time Coding)等が挙げられる。
また、無線インタフェース情報には、ガードバンド情報も含まれ得る。ガードバンド情報として、例えば、規格上定められるガードバンドサイズに関する情報が含まれ得る。また、他の一例として、ガードバンド情報として、通信装置が所望するガードバンドサイズに関する情報が含まれてもよい。
法的情報とは、典型的には、各国・地域の電波行政機関またはそれに準ずる機関によって定められる、通信装置が順守しなければならない規制に関する情報や、通信装置が取得している認証情報等に相当する。上記規制に関する情報としては、典型的には、例えば、帯域外輻射の上限値情報、受信機のブロッキング特性に関する情報等が含まれ得る。上記認証情報として、典型的には、例えば、型式認証(Type Approval)情報(FCC ID、技術基準適合証明など)、認証取得の基準となる法規制情報(例えばFCC規則番号、ETSI Harmonized Standard番号等)等が含まれ得る。
法的情報のうち、数値に関するものについては、無線インタフェース技術の規格書において定められているものにより代用されてもよい。例えば、帯域外輻射の上限値情報の代わりに、隣接チャネル漏洩比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)を用いて、帯域外輻射の上限値が導出され利用されてもよい。また、必要に応じて、ACLRそのものを用いられてもよい。また、隣接チャネル選択性(ACS:Adjacent Channel Selectivity)がブロッキング特性の代わりに用いられてもよい。また、これらが併用されてもよいし、隣接チャネル干渉比(ACIR:Adjacent Channel Interference Ratio)が用いられてもよい。
設置者情報には、通信装置の設置を行った者(設置者)を特定することが可能な情報や、設置者に紐づく固有の情報等が含まれ得る。例えば、以下に示す文献2おいては、設置者を特定することが可能な情報として、CPIR-ID(Certified Professional Installer
Registration ID)、CPI名が開示されている。また、設置者に紐づく固有の情報として、例えば、連絡用住所(Mailing/Contact address)、Eメールアドレス、電話番号、PKI(Public Key Identifier)等が開示されている。もちろん上記はあくまで一例であり、上述した例に限らず、必要に応じて設置者に関するその他の情報が設置者情報に含まれてもよい。
・文献2:WINNF-TS-0016-V1.2.1 Signaling Protocols and Procedures for Citizens Broadband Radio Service(CBRS): Spectrum Access System(SAS)-Citizens Broadband Radio Service Device(CBSD) Interface Technical Specification
<3.1.1.1 所要パラメータの補足>
登録手続きにおいて、実施形態によっては、通信装置のみならず端末に関するデバイスパラメータを通信制御装置に登録することも要求されることが想定される。そのような場合、「3.1.1 所要パラメータの詳細」において説明した「通信装置」という用語を「端末」またはそれに準ずる用語で置き換えて適用してもよい。また、「3.1.1 所要パラメータの詳細」では述べられていない「端末」特有のパラメータも登録手続きにおける所要パラメータとして扱われてよい。例えば、3GPPで規定されるUE(User Equipment)Categoryなどが挙げられる。
<3.1.2 登録処理の詳細>
通信装置または複数の通信装置を含む1以上の通信システムは、上記デバイスパラメータを用いて登録リクエストメッセージを生成し、通信制御装置へ通知する。
ここで、デバイスパラメータに設置者情報が含まれる場合には、当該設置者情報を用いて、登録リクエストに改ざん防止の加工等が施されてもよい。また、登録リクエストに含まれる情報の一部又は全部に暗号化処理が施されてもよい。具体的には、例えば、設置者と通信制御装置との間で事前に設置者特有の公開鍵を共有しておき、設置者は秘密鍵を用いて情報の暗号化を施す、という処理が実施され得る。暗号化の対象としては、例えば、位置情報といった防犯上センシティブな情報が挙げられる。
また、位置情報に関しては、前述した文献2で開示されているように、例えば、設置者が直接通信制御装置に書き込んでもよい。
登録リクエスト受信後に、通信制御装置は、通信装置の登録処理を実施し、処理結果に応じて登録レスポンスを当該登録リクエストの送信元(例えば、通信装置)に返す。登録に必要な情報の不足や異常がなければ、通信制御装置は記憶部に対象となる情報を記録し、当該登録リクエストの送信元(例えば、通信装置)に正常完了を通知する。一方で、通信制御装置は、登録に必要な情報の不足や異常が存在する場合には、当該登録リクエストの送信元に登録失敗を通知する。登録が正常完了する場合には、通信制御装置は、通信装置個別にIDを割り振り、そのID情報を応答時に同封して通知してもよい。登録が失敗となる場合には、典型的には、通信装置または複数の通信装置を含む1以上の通信システム、またはこれらの運用者(例えば、移動体通信事業者や個人)や設置者は、登録リクエストの修正等を行い、正常完了するまで登録手続きを試行することとなる。
なお、登録手続きは、複数回実行されることがある。具体的には、例えば、通信装置の移動や精度改善等により、位置情報が所定の基準を超えて変更される場合には登録手続きが再実行され得る。所定の基準は、典型的には、法制度によって定められる。例えば、47
C.F.R Part 15において、Mode II personal/portable white space deviceは、100メートル以上位置情報が変わる場合には、再度データベースにアクセスすることが義務付けられている。
<3.2 利用可能周波数情報問い合わせ手続き>
利用可能周波数情報問い合わせ手続き(Available Spectrum Query Procedure)とは、通信装置または複数の通信装置を代表する通信システムが、通信制御装置に対して、利用可能な周波数に関する情報を問い合わせる手続きに相当する。典型的には、通信装置または複数の通信装置を代表する通信システムが、当該通信装置を特定可能な情報を含む問い合わせリクエストを通信制御装置へ通知することで手続きが開始される。
ここで、利用可能周波数情報とは、典型的には、当該通信装置の位置においてプライマリシステムに対して致命的な干渉を与えず、安全に2次利用が可能な周波数を示す情報に相当する。例えば、F1という周波数チャネルを利用するプライマリシステムの保護のために、Exclusion Zoneなどの2次利用禁止エリアに通信装置が設置されている場合には、当該通信装置に対して、F1という周波数チャネルが利用可能チャネルとして通知されないこととなる。
また、例えば、2次利用禁止エリア外であっても、プライマリシステムに対して致命的な干渉を与えると判断される場合には、当該周波数チャネルは利用可能チャネルとして通知されない場合がある。
また、上記で述べたプライマリシステム保護要件以外の条件によっても、利用可能チャネルとして通知されない周波数チャネルが存在し得る。具体的には、例えば、通信装置間で発生し得る干渉を事前に回避するために、当該通信装置の近傍に存在する他の通信装置が利用中の周波数チャネルが、利用可能チャネルとして通知されない場合もある。
また、上記で説明したように、プライマリシステムや近傍に存在する他の通信装置に干渉が生じ得る状況に該当する場合であっても、当該プライマリシステムや当該近傍の通信装置と同じ周波数を利用可能チャネルとして通知することは可能である。そのような場合には、典型的には、最大許容送信電力情報が利用可能周波数情報に含まれる。最大許容送信電力は、典型的には、等価等方輻射電力(EIRP:Equivalent Isotropic Radiated Power)で表現される。もちろん、上記はあくまで一例であり、必ずしも上記に限られる必要はなく、例えば、空中線電力(Conducted Power)とアンテナゲインの組み合わせにより最大許容送信電力が提供されてもよい。さらに、アンテナゲインは、空間的な方向ごとに許容ピークゲインが設定されてもよい。
<3.2.1 所要パラメータの詳細>
通信装置を特定可能な情報とは、例えば、前記登録手続き時に登録した通信装置固有の情報や上述したID情報などが想定され得る。
また、問い合わせリクエストには、問い合わせ要件情報が含まれ得る。問い合わせ要件情報とは、例えば、利用可能か否かの確認の対象となる周波数帯域を示す情報が含まれ得る。また、問い合わせリクエストには、例えば、送信電力情報も含まれ得る。通信装置または複数の通信装置を代表する通信システムは、例えば、所望の送信電力を用いることができそうな周波数情報を確認する場合には、問い合わせリクエストに対して送信電力情報を含めうる。この場合には、問い合わせリクエストには、問い合わせ要件情報は必ずしも含まれる必要はない。
また、問い合わせリクエストには、メジャメントレポートも含まれ得る。メジャメントレポートには、通信装置および/または端末が実施するメジャメントの結果が含まれる。メジャメントレポートには、例えば、生データのみならず、加工された情報も含まれ得る。メジャメントレポートには、例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSSI(Reference Signal Strength Indicator)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)に代表される標準化されたメトリックが用いられうる。
<3.2.2 利用可能周波数評価処理の詳細>
問い合わせリクエスト受信後に、問い合わせ要件情報に基づいて、利用可能周波数の評価を行う。例えば、上記で説明したように、プライマリシステム、プライマリシステムに紐づく2次利用禁止エリア、近傍の通信装置の存在等を考慮して利用可能周波数の評価を行うことが可能である。
上記で説明したように、最大許容送信電力情報が導出されてもよい。典型的には、最大許容送信電力情報は、プライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力情報、プライマリシステムが被る干渉電力レベルの算定基準位置(Reference Point)情報、通信装置の登録情報、及び伝搬損失推定モデル等を用いて算出される。具体的には、一例として、最大許容送信電力情報は、以下に(式1)として示す数式によって算出される。
Figure 0007447891000001
上記(式1)において、PMaxTx(dBm)は、最大許容送信電力を示す。また、ITh(dBm)は、許容可能干渉電力を示す。また、dは、基準位置(Reference Point)と通信装置との間の距離を示す。また、PL(d)(dB)は、距離dにおける伝搬損失を示す。上記(式1)においては送受信機におけるアンテナゲインを明示的に示していないが、最大許容送信電力の表現方法(EIRP、Conducted power等)や受信電力の参照点(アンテナ入力点、アンテナ出力点、等)に応じて、アンテナゲインが最大許容送信電力情報に含まれてもよい。また、最大許容送信電力情報には、フェージングによる変動を補償するためのセーフティマージン等も含まれてよい。また、フィーダロス等が必要に応じて考慮されてもよい。
また、上記(式1)は、単体の通信装置が干渉源である仮定に基づいて記述されている。例えば、同時に複数の通信装置からの累積的な干渉(Aggregated Interference)を考慮する場合には、補正値が加味されてもよい。具体的には、例えば、以下に示す文献3で開示されている3種類(Fixed/Predetermined、Flexible、Flexible Minimized)の干渉マージン方式に基づいて上記補正値が決定され得る。
・文献3:ECC Report 186, Technical and operational requirements for the
operation of white space devices under geo-location approach, CEPT ECC, 2013 January
なお、上記(式1)は、対数を用いて表現されているが、実施の際には、当然のことながら真数に変換して用いられてもよい。また、本書に記載される全ての対数表記のパラメータは、適宜進数に変換して用いられてもよい。
また、上記で説明した送信電力情報が問い合わせ要件情報に含まれる場合には、上記の例とは別の方法で利用可能周波数の評価を行うことが可能である。具体的には、例えば、送信電力情報で示される所望の送信電力を用いると仮定した場合に、推定される与干渉量がプライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力を当該送信電力が下回る場合には、当該周波数チャネルが利用可能であると判断され、通信装置へ通知される。
上記では他システム関連情報に基づいて、上記帯域使用条件が算出される例について説明したが、本開示に係る技術における利用可能周波数情報の導出方法は必ずしも上述した例に限定されない。例えば、REM(Radio Environment Map)のエリアと同様に、通信装置が共用帯域を使用可能なエリア/空間が予め定められている場合には、上記位置関連情報及び上記高さ関連情報に基づいて、利用可能周波数情報が導出されてもよい。また、例えば、位置及び高さと利用可能周波数情報とを関連付けるルックアップテーブルが用意されている場合にも、上記位置関連情報及び上記高さ関連情報に基づいて、上記利用可能周波数情報が導出されてもよい。
利用可能周波数の評価は、必ずしも問い合わせリクエスト受信後に実施する必要はない。例えば、前述の登録手続きの正常完了後に、問い合わせリクエストなしに、通信制御装置が主体的に実施してもよい。そのような場合には、上記一例において示したREMやルックアップテーブルまたはそれらと類似の情報テーブルを作成してもよい。
いずれの手法においても、PALやGAAのような電波利用優先度について評価が行われてもよい。例えば、登録済デバイスパラメータまたは問い合わせ要件に電波利用優先度に関する情報が含まれる場合には、当該優先度に基づいて周波数利用が可能か否かが判定され、当該判定結果に応じた通知が行われてもよい。また、例えば、前述した文献2で開示されているように、事前にユーザから高優先度利用(例えば、PAL)を行う通信装置に関する情報(前述した文献2では、Cluser Listと称される情報)が通信制御装置に登録されている場合に、当該情報に基づいて評価が行われてもよい。
利用可能周波数の評価完了後、通信制御装置は評価結果を通信装置へ通知する。
通信装置は、通信制御装置から受け取った評価結果に基づいて、所望通信パラメータの選定を行ってもよい。
<3.3 周波数利用許可手続き>
周波数利用許可手続き(Spectrum Grant Procedure)とは、通信装置が通信制御装置から周波数の2次利用許可を受けるための手続きである。典型的には、登録手続きの正常完了後に、通信装置または複数の通信装置を含む1以上の通信システムが、当該通信装置を特定可能な情報を含む周波数利用許可リクエストを通信制御装置へ通知することで手続きが開始される。なお、「登録手続きの正常完了後」というのは、必ずしも、利用可能周波数情報問い合わせ手続きを実施する必要がないことも意味する。
本開示においては、少なくとも以下の2種類の周波数利用許可リクエストの方式が用いられうることを想定する。
・指定方式
・フレキシブル方式
指定方式とは、通信装置が所望通信パラメータとして、少なくとも利用を希望する周波数帯域や、最大送信電力を指定して、所望通信パラメータに基づく運用の許可を通信制御装置に求めるリクエスト方式である。もちろん上記はあくまで一例であり、所望通信パラメータとしての指定対象は必ずしも上記パラメータに限定される必要はなく、無線インタフェース技術特有のパラメータ(変調方式やデュプレクスモードなど)が指定されてもよい。また、所望通信パラメータには、PAL、GAAのような電波利用優先度を示す情報が含まれてもよい。
フレキシブル方式とは、通信装置が、通信パラメータに関する要件を指定し、当該要件を満たしつつ2次利用許可が可能な通信パラメータの指定を通信制御装置に求めるリクエスト方式である。通信パラメータに関する要件としては、帯域幅、所望最大送信電力、または所望最小送信電力に関する要件が含まれ得る。もちろん上記はあくまで一例であり、通信パラメータに関する要件としての指定対象は必ずしも上記パラメータに限定される必要はなく、無線インタフェース技術特有のパラメータ(変調方式やデュプレクスモードなど)が指定されてもよい。具体的には、例えば、TDD Frame Configurationのうち、1以上のパラメータが事前に選択されて、当該パラメータに関する要件が指定されてもよい。
上述したいずれの方式が適用される場合においても、リクエストにメジャメントレポートが含まれてもよい。メジャメントレポートには、通信装置および/または端末が実施するメジャメントの結果が含まれる。メジャメントレポートには、例えば、生データのみならず、加工された情報も含まれ得る。メジャメントレポートには、例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSSI(Reference Signal Strength Indicator)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)に代表される標準化されたメトリックが用いられうる。
<3.3.1 周波数利用許可処理の詳細>
通信制御装置は周波数利用許可リクエスト受信後、周波数利用許可リクエスト方式に基づいて、周波数利用許可処理を行う。例えば、上述した手法を利用して、プライマリシステム、プライマリシステムに紐づく2次利用禁止エリア、近傍の通信装置の存在等を考慮して周波数利用許可処理を行うことが可能である。
フレキシブル方式が用いられる場合に、前述した手法を利用して、最大許容送信電力情報が導出されてもよい。典型的には、プライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力情報、プライマリシステムが被る干渉電力レベルの算定基準位置(Reference Point)情報、通信装置の登録情報、伝搬損失推定モデルを用いて算出される。具体的には、一例として、以下に(式2)として示す数式によって算出される。
Figure 0007447891000002
上記(式2)において、PMaxTx(dBm)は、最大許容送信電力を示す。また、ITh(dBm)は、許容可能干渉電力示す。また、dは、基準位置(Reference Point)と通信装置との間の距離を示す。また、PL(d)(dB)は、距離dにおける伝搬損失を示す。上記(式2)においては送受信機におけるアンテナゲインを明示的に示していないが、最大許容送信電力の表現方法(EIRP、Conducted power等)や受信電力の参照点(アンテナ入力点、アンテナ出力点、等)に応じて数式が変形されて用いられてもよい。また、最大許容送信電力情報には、フェージングによる変動を補償するためのセーフティマージン等も含まれてよい。また、フィーダロス等が必要に応じて考慮されてよい。
また、上記(式2)は、単体の通信装置が干渉源である仮定に基づいて記述されている。例えば、同時に複数の通信装置からの累積的な干渉(Aggregated Interference)を考慮する場合には、補正値が加味されてもよい。具体的には、例えば、前述した文献3で開示されている3種類(Fixed/Predetermined、Flexible、Flexible Minimized)の方式に基づいて上記補正値が決定され得る。
伝搬損失推定モデルには、多様なモデルが用いられうる。伝搬損失推定モデルとして用途ごとにモデルが指定される場合には、指定されるモデルが用いられることが望ましい。例えば、以下に示す文献6においては、用途ごとに、Extended Hata(eHATA)やIrregular Terrain Model(ITM)といった伝搬損失モデルが採用されている。当然ながら、本開示に係る技術の実施の際には、伝搬損失モデルが上述した例に限定される必要はない。・文献6:WINNF-TS-0112-V1.4.1 Requirements for Commercial Operation in the U.S. 3550-3700 MHz Citizens Broadband Radio Service Band
所定の用途において、モデルが指定されていない場合には、必要に応じてモデルが使い分けられてもよい。具体的な一例として、他の通信装置への与干渉電力が推定される際には自由空間損失モデルのように損失が小さく算出されるモデルが用いられ、通信装置のカバレッジが推定される際には損失が大きく算出されるモデルが用いられるといった使い分けが可能である。当然、別の基準でモデルを使い分けてもよい。
また、指定方式が用いられる場合には、上述した手法を用いて周波数利用許可処理を行うことが可能である。具体的な一例として、送信電力情報で示される所望送信電力を通信装置が用いると仮定して推定される与干渉量がプライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力を下回る場合には、当該周波数チャネルの利用を許可可能であると判断し、通信装置へ判断結果を通知する。
いずれの手法においても、PALやGAAのような電波利用優先度について評価が行われてもよい。例えば、登録済デバイスパラメータまたは問い合わせ要件に電波利用優先度に関する情報が含まれる場合には、当該優先度に基づいて周波数利用が可能か否かが判定され、当該判定結果に応じた通知が行われてもよい。また、例えば、前述した文献2で開示されているように、事前にユーザから高優先度利用(例えば、PAL)を行う通信装置に関する情報(前述した文献2では、Cluser Listと称される情報)が通信制御装置に登録されている場合に、当該情報に基づいて評価が行われてもよい。
周波数利用許可処理は、必ずしも周波数利用許可リクエスト受信時に実施される必要はない。例えば、前述の登録手続きの正常完了後に、周波数利用許可リクエストなしに、通信制御装置が主体的に周波数利用許可処理を実施してもよい。また、例えば、一定周期毎に周波数利用許可判定処理を実施してもよい。そのような場合には、一例として上述したREMやルックアップテーブルまたはそれらと類似の情報テーブルが作成されてもよい。
<3.4 周波数利用通知>
周波数利用通知(Spectrum Use Notification/Heartbeat)とは、通信装置または複数の通信装置を代表する通信システムが、通信制御装置に対して、上記周波数利用許可手続きで利用が認められた通信パラメータに基づく周波数利用の通知を行う手続きに相当する。典型的には、通信装置または複数の通信装置を代表する通信システムが、当該通信装置を特定可能な情報を含む通知メッセージを通信制御装置へ通知することで手続きが開始される。
周波数利用通知の手続きに関しては、周波数の利用が通信制御装置から拒絶されるまでは周期的に実施されることが望ましい。当該手続きが正常完了すれば、通信装置は、電波送信を開始または継続してもよい。
周波数利用通知の受信後に、通信制御装置は、電波送信の開始/継続が許容されるか否かを判定してもよい。判定方法として、例えば、プライマリシステムの周波数利用情報の確認に基づく方法が挙げられる。具体的には、通信制御装置は、プライマリシステムの利用周波数の変更、または電波利用が定常的でないプライマリシステム(例えば、艦載レーダ)の周波数利用状況の変更等に基づいて、電波送信の開始/継続許可または拒否を決定することが可能である。
周波数利用通知の手続きにおいて、通信制御装置から通信装置に対して通信パラメータの再構成(Reconfiguration)命令が行われてもよい。典型的には、通信パラメータの再構成命令については、周波数利用通知のレスポンスにおいて実施され得る。例えば、通信制御装置から通信装置に対して、推奨される通信パラメータ情報が提供され得る。
<3.5 諸手続きの補足>
ここで、上述した各種諸手続きについては、以降で説明する通りに、個別に実装される必要は必ずしもない。例えば、2つの異なる手続きの役割を備えた第3の手続きを規定することによって当該2つの異なる手続きに相当する手続きが実現されてもよい。具体的には、例えば、登録リクエストと利用可能周波数情報問い合わせリクエストとが一体的に通知されてもよい。また、例えば、周波数利用許可手続きと周波数利用通知が一体的に実施されてもよい。当然のことながら、これらの組み合わせに限定されず、3つ以上の手続きが1つの手続きとして規定されてもよい。また、上述した各種手続きが分離されて実施されてもよい。
また、本開示に係る技術が既存システムとの周波数共用を目的として適用される場合には、諸手続き又は同等の手続きは、当該技術が実施される国や地域における当該周波数帯域に係る電波法に基づいて適切なものが選定または利用されることが望ましい。例えば、特定の国や地域において特定の周波数帯の利用にあたって通信装置の登録が義務付けられる場合には、当該登録に関する手続きが実施されることが望ましい。
また、本開示における「情報を取得する」という表現またはそれに準ずる表現は、必ずしも、上記手続き通りに取得することのみを意味しているわけではない。例えば、利用可能周波数評価処理において通信装置の位置情報を用いることが記載されているが、必ずしも登録手続きで取得される情報を用いる必要はなく、例えば、利用可能周波数問い合わせ手続きリクエストに位置情報が含まれる場合には、当該位置情報が用いられてもよい、ということを意味する。換言すれば、本開示における「情報を取得する」という表現またはそれに準ずる表現は、本開示の範囲内及び技術的な実現性の範囲内において、記載されているパラメータを他の手続きに含めてよいということを意味する。
また、上記手続きで示した通信制御装置から通信装置へのレスポンスに含まれ得る情報は、プッシュ通知されてもよい。具体的な一例として、利用可能周波数情報、推奨通信パラメータ情報、及び電波送信継続拒否通知等はプッシュ通知されてもよい。
<3.6 端末に関する諸手続き>
端末についても、基本的には、上記「3.1 登録手続き(Registration Procedure)」から「3.4 周波数利用通知(Spectrum Use Notification/Heartbeat)」において説明した各手続きを適用することが可能である。ただし、通信装置と異なり、端末はモビリティを有する。すなわち、端末は、動的に位置情報が更新され得る。法制によっては、位置情報の変化が一定以上となる場合には、通信制御装置への再登録が義務付けられる場合もある。そこで、英国情報通信庁(Ofcom:Office of Communication)が定める運用形態(以下に示す文献4を参照)においては、以下に示す2種類の通信パラメータが規定されている。
・個別パラメータ(Specific Operational Parameters)
・一般パラメータ(Generic Operational Parameters)
・文献4:White Space Database Provider(WSDB) Contract, available at https://www.ofcom.org.uk/__data/assets/pdf_file/0026/84077/white_space_database_contract_for_operational_use_of_wsds.pdf
個別パラメータ(Specific Operational Parameters)とは、上記文献4において、「特定のスレーブWSD(White Space Device)に特有の動作パラメータ」として定義されている。換言すれば、個別パラメータは、端末に相当するスレーブWSDのデバイスパラメータを用いて計算される通信パラメータに相当する。個別パラメータの特徴としては、スレーブWSDの位置情報を用いてWSDB(White Space Database)によって計算されるということが挙げられる。
以上のような特徴から、個別パラメータは、低モビリティまたは固定設置される端末に適していると想定される。
一般パラメータ(Generic Operational Parameters)とは、上記文献4において、「所定のマスタWSD(通信装置に相当)のカバレッジエリア内に位置するどのスレーブWSDも使用可能な動作パラメータ」として定義されている。一般パラメータの特徴としては、スレーブWSDの位置情報を用いずにWSDBによって計算されるということが挙げられる。
以上のような特徴から、一般パラメータは、高モビリティの端末に適していると想定される。
上記のような端末向けの情報は、通信装置からユニキャストまたはブロードキャストによって提供され得る。例えば、上記端末向けの情報は、FCC規則Part 15 Subpart Hで規定されるContact Verification Signal(CVS)に代表されるブロードキャスト信号が用いられうる。また、他の一例として、上記端末向けの情報は、無線インタフェース特有のブロードキャスト信号によって提供されてもよい。具体的には、例えば、LTEや5G NRで用いられるPBCH(Physical Broadcast Channel)、NR-PBCHなどによって上記端末向けの情報が提供されてもよい。
<3.7 通信制御装置間で発生する手続き>
<3.7.1 情報交換>
通信制御装置は、他の通信制御装置と管理情報の交換を行うことが可能である。通信制御装置と他の通信制御装置との間で、例えば、以下の情報が交換されることが望ましい。
・通信装置登録情報
・通信装置通信パラメータ情報
・エリア情報
通信装置登録情報とは、典型的には、上記登録手続きにおいて通信制御装置に登録される通信装置のデバイスパラメータに相当する。なお、複数の通信制御装置間において、必ずしも、各通信制御装置に登録されている全ての情報が交換される必要はない。例えば、個人情報に該当する恐れのある情報については、複数の通信制御装置間において交換される必要はない。また、通信装置登録情報を交換する際に、暗号化や曖昧化等の処理が施された情報が交換されてもよい。例えば、複数の通信制御装置間において、バイナリ値に変換された情報や、電子署名の仕組みを用いて署名された情報が交換されてもよい。
通信装置通信パラメータ情報とは、典型的には、通信装置が現在使用している通信パラメータに係る情報に相当する。通信装置通信パラメータ情報には、例えば、利用周波数や送信電力を示す情報が含まれることが望ましい。もちろん、通信装置通信パラメータ情報には、その他の通信パラメータが含まれてもよい。
エリア情報とは、典型的には、所定の地理領域を示す情報に相当する。当該エリア情報には、様々な属性の領域情報が、様々な態様で含まれ得る。
例えば、エリア情報には、以下に示す文献5で開示されているPAL Protection Area(PPA)のように高優先度セカンダリシステムとなる通信装置の保護領域情報が含まれてもよい。この場合におけるエリア情報は、例えば、3以上の地理位置座標の集合で表現され得る。また、例えば、複数の通信制御装置が共通の外部データベースを参照可能な場合には、エリア情報は、上記に例示する情報を示すIDで表現され得る。
・文献5:WINNF-TS-0096-V1.2.0 Signaling Protocols and Procedures for Citizens Broadband Radio Service(CBRS): Spectrum Access System(SAS)-SAS Interface Technical Specification
また、例えば、エリア情報には、通信装置のカバレッジを示す情報が含まれてもよい。この場合のエリア情報についても、例えば、3以上の地理位置座標の集合で表現され得る。また、例えば、エリア情報は、通信装置の地理位置を原点とする円を想定し、半径サイズを示す情報でも表現され得る。また、例えば、複数の通信制御装置が共通の外部データベースを参照可能な場合には、エリア情報は、上記に例示する情報を示すIDで表現され得る。
また、別の態様として、エリア情報には、行政などによりあらかじめ定められたエリア区画に係る情報が含まれ得る。具体的には、例えば、エリア情報として住所が示されることで一定の領域を示すことが可能である。また、例えば、エリア情報として、ライセンスエリア等も同様に表現し得る。
また、さらなる別の態様として、エリア情報は必ずしも平面的なエリアを表現するように規定される必要はなく、3次元の空間を表現するように規定されていてもよい。例えば、エリア情報は、空間座標系を用いて表現されてもよい。また、例えば、エリア情報として、建物の階数、フロアや部屋番号等のように、所定の閉空間を示す情報が用いられてもよい。
これらの情報は、さまざまな方式により交換され得る。以下にその一例を示す。
・ID指定方式
・期間指定方式
・領域指定方式
・ダンプ方式
ID指定方式とは、通信制御装置が管理する情報を特定するためにあらかじめ付与されているIDを用いて、当該IDに該当する情報を取得する方式である。例えば、ID:AAAという通信装置を通信制御装置300-1が管理していると仮定する。このときに通信制御装置300-2が、通信制御装置300-1に対してID:AAAを指定して情報取得リクエストを行う。リクエスト受信後に、通信制御装置300-1は、指定されたID:AAAに対応する情報の検索を行い、該当する通信装置の登録情報や通信パラメータ情報をレスポンスとして通信制御装置300-2に通知する。
期間指定方式とは、特定の期間が指定されることで、当該期間に所定の条件を満たす情報が交換される方式である。
所定の条件としては、例えば、情報の更新の有無に関する条件が挙げられる。例えば、特定期間における通信装置情報の取得がリクエストで指定された場合には、当該期間に新規に登録された通信装置の登録情報や通信パラメータに変更があった通信装置の登録情報と、通信パラメータの情報と、がレスポンスとして通知され得る。
また、所定の条件としては、例えば、通信制御装置が所定の情報を記録しているか否かに関する条件が挙げられる。例えば、特定期間における通信装置情報の取得がリクエストで指定された場合には、当該期間に通信制御装置が記録していた通信装置の登録情報や、通信パラメータの情報がレスポンスとして通知され得る。また、当該期間における最新の情報が通知されてもよい。また、通知対象となる情報ごとに更新履歴が通知されてもよい。
領域指定方式とは、特定の領域が指定されることで、当該領域に属する情報が交換される方式である。例えば、特定領域における通信装置情報の取得がリクエストで指定された場合には、当該領域に設置されている通信装置の登録情報や、通信パラメータの情報がレスポンスとして通知され得る。
ダンプ方式とは、通信制御装置が記録している全ての情報が提供される方式である。例えば、通信装置に係る情報やエリア情報がダンプ方式により提供されることが望ましい。
なお、ここまでの通信制御装置間情報交換についての説明は、プル方式に基づくものに相当する。すなわち、リクエストで指定されたパラメータに該当する情報がレスポンスとして通知れる形態であり、一例として、HTTP GETメソッドを利用することで上記情報交換が実現され得る。一方で、本開示に係る通信制御装置間情報交換については、プル方式に限定される必要はなく、プッシュ方式で能動的に他の通信制御装置への情報の提供が行われてもよい。プッシュ方式に基づく状況交換については、一例として、HTTP POSTメソッドを利用することで実現され得る。
<3.7.2 命令・依頼手続き>
通信制御装置は、他の通信制御装置との間で互いに命令や依頼を実施してもよい。具体的には、一例として、通信装置の通信パラメータの再構成(Reconfiguration)が挙げられる。例えば、通信制御装置300-1が管理する通信装置100-1が、通信制御装置300-2の管理する通信装置100-2から多大な干渉を受けていると判断される場合に、通信制御装置300-1が通信制御装置300-2に対して、通信装置100-2の通信パラメータ変更依頼を行ってもよい。
また、他の一例として、エリア情報の再構成(Reconfiguration)が挙げられる。例えば、通信制御装置300-2の管理する通信装置100-2に関するカバレッジ情報や保護領域情報の計算に不備が見られる場合には、通信制御装置300-1が通信制御装置300-2に対して、当該エリア情報の再構成を依頼してもよい。もちろん上記は一例であり、上述した例以外にも、さまざまな理由からエリア情報の再構成依頼が行われてもよい。
<<4.本開示の実施例>>
続いて、本開示の実施例として、本開示の一実施形態に係るシステムの技術的特徴について以下に説明する。具体的には、本実施形態に係るシステムの代表的な実施例として、特にCBRSへの適用を想定した場合の一例について説明する。なお、以降の説明はあくまで一例であり、必ずしも本開示に係る技術の適用先を限定するものではない。即ち、上述した“Shared secondary access”や“Horizontal shared secondary access”に相当するものであれば、同様に本開示に係る技術を適用することが可能である。
<4.1.ネスト化された階層型周波数アクセスの概要>
本開示の一実施形態に係るシステムは、ネスト化された階層型周波数アクセス(Nested
Hierarchical Spectrum Access)を実現する。具体的には、本実施形態に係るシステムでは、法制上(例えば、CBRS)で規定されたSpectrum Accessの階層(Tier)の少なくとも一部(例えば、GAA層)を対象として、さらに1以上の階層が規定される。例えば、図8は、本開示の一実施形態に係る技術の概要について説明するための説明図であり、一般認可アクセス層(GAA層)を対象として本開示に係る技術を適用した場合の一例について示している。具体的には、図8に示す例では、GAA層に対して、さらに複数の階層として、「Nested-Tier 1」~「Nested-Tier X」が規定されている。
なお、以降の説明では、図7に示すような法制上で規定された階層のように、予め決められたルールに基づき規定された階層を、便宜上「ペアレントティア(Parent Tier)」とも称する。また、当該ペアレントティア内をさらに階層化することで規定された階層を、「ネスティッドティア(Nested-Tier)」とも称する。即ち、本開示の一実施形態に係るシステムでは、ペアレントティアにより優先度付けがなされるとともに、少なくとも一部のペアレントティア内では、ネスティッドティアによりさらに優先度付けがなされる。なお、ペアレントティアに応じた優先度(換言すると、ペアレントティアとして示した階層に関連付けられる優先度)が、「第1の優先度」の一例に相当する。また、ネスティッドティアに応じた優先度(換言すると、ネスティッドティアとして示した階層に関連付けられる優先度)が、「第2の優先度」の一例に相当する。
各ネスティッドティアは、例えば、QoS要件や無線アプリケーション等に応じて規定され得る。QoS要件の一例としては、SINR、 CNR、SNR、SIR、 I/N、RSRP、RSRQ、RSSI、CQI、スループット(リンク、エリア、セル等)、キャパシティ(リンク、エリア、セル等)、遅延量、カバレッジサイズ、サービスエリアサイズ等が挙げられる。また、無線アプリケーションの一例としては、モバイルブロードバンド、無線バックホール、Private Local Network、LPWA(Low Power Wide Area)、Public Safety、Public Interest、TV Broadcasting、Mission Critical(医療等)、V2X、D2D等が挙げられる。もちろん、上記はあくまで一例であり、必ずしもネスティッドティアの規定に係る条件を限定するものではない。具体的な一例として、該当するペアレントティアの利用者が、課金や契約プラン等に応じて規定されたネスティッドティアによりさらに優先度付けがなされてもよい。
ネスティッドティアについては、静的に規定されてもよいし、動的に規定されてもよい。また、各ネスティッドティアが、ペアレントティアに定められている規則(例えば、法制上定められている規則)による制約を引き続き受けるように、当該ネスティッドティアに応じた各種制御がなされてもよい。
<4.1.1.許容干渉量に応じた規定方法の一例>
ここで、ネスティッドティアの規定方法の一例として、許容干渉量に応じた規定方法について説明する。
例えば、前述した文献1では、ペアレントティアがGAA層である場合に、既存層(Incumbent tier)及び優先アクセス層(Priority Access tier)に対する有害な干渉(harmful interfere)を防ぐために、CBSD間でカバレッジが重複する場合には異なるチャネルを割り当てる手法が開示されている。同文献では、例えば、「カバレッジ重複」の一例として、「カバレッジ端部またはカバレッジ中において、多大な累積干渉を受ける場合」について開示されており、同内容は許容干渉量に基づくものといえる。
一方で、無線アプリケーションの多様化に伴い、同じ通信技術に基づく無線システムであっても、異なる許容干渉量が設定される可能性がある。このような状況下では、通信制御装置における干渉制御が複雑化する場合がある。このような状況を鑑み、例えば、許容干渉量に応じてネスティッドティアが規定されてもよい。
例えば、図9は、ネスティッドティアの規定方法の一例について説明するための説明図であり、一般認可アクセス層を対象として許容干渉量に応じてネスティッドティアを規定した場合の一例について示している。
図9に示す例では、理想的には、ネスティッドティア間において異なる周波数チャネルが割り当てられることが望ましい。これにより、通信制御装置は、ネスティッドティア間を分離(isolate)して通信制御を行うことが可能となるため、当該制御に係る複雑性を解消する作用効果が見込まれる。
また、図9に示す例では、干渉許容量がより小さいほど順位(優先度)がより高くなるように、複数のネスティッドティア(即ち、Nested-Tier 1~Nested-Tier X)が規定されている。即ち、図9に示す例では、要求される許容干渉量の条件がより厳しいほど、より優先度が高くなるように、ネスティッドティア間の優先度付け(順位付け)が行われている。なお、図9に示す例はあくまで一例であり、ネスティッドティア間の優先度付けが入れ替えられてもよい。具体的な一例として、無線システムの利用状況に応じて、ネスティッドティア間の優先度付けが動的または準静的に入れ替えられてもよい。
また、ネスティッドティアに関連付けられる干渉許容量の条件については、事前に固定的に設定されてもよい。また、他の一例として、ネスティッドティアに関連付けられる干渉許容量の条件が、その時々の状況に応じて動的または準静的に設定されてもよい。具体的な一例として、通信制御装置が管理している無線システムの干渉許容量に応じて、ネスティッドティアの生成、追加(Append)、及び削除(Remove)等が行われてもよい。
また、上記はあくまで一例であり、必ずしもネスティッドティアの規定方法を限定するものではない。即ち、干渉許容量の例に限らず、他のQoS要件がネスティッドティアの規定に利用されてもよい。具体的な一例として、要求される通信品質がより高いネスティッドティアや、要求される応答速度がより速いネスティッドティアが、より上位となるように、ネスティッドティア間の優先度付けが行われてもよい。
<4.1.2.異なるQoS要件に基づく規定方法の一例>
次いで、ネスティッドティアの規定方法の他の一例として、異なるQoS要件に基づくネスティッドティアの規定方法について説明する。例えば、同じ通信技術に基づく無線システムであっても、互いに異なるQoS要件を満足することが要求される可能性がある。このような状況を鑑みて、ネスティッドティアが規定されてもよい。
例えば、図10は、ネスティッドティアの規定方法の他の一例について説明するための説明図であり、一般認可アクセス層を対象として異なるQoS要件に基づきネスティッドティアが規定される場合の一例について示している。具体的な一例として、図10に示す例では、Nested-Tier 1は、スループットに関するQoS要件が規定されている。これに対して、Nested-Tier 2は、SINRに関するQoS要件が規定されている。また、Nested-Tier 3は、Acceptable Interferenceに関するQoS要件が規定されている。
以上のような構成により、通信制御装置は、例えば、QoS要件の異なる無線システムをネスティッドティア化することで、ネスティッドティア間を分離(isolate)して通信制御を行うことが可能となるため、当該制御に係る複雑性を解消する作用効果が見込まれる。
また、ネスティッドティアの優先度付け(即ち、順位づけ)のポリシーとしては、以下に示す例が挙げられる。
・利用者の多い(または、少ない)ネスティッドティアをより上位とする
・達成難易度の高い(換言すると、より制約の大きい)QoS要件が求められるネスティッドティアをより上位とする
また、規定された一連のネスティッドティアのうち、少なくとも一部のネスティッドティアを対象としてさらに階層化を行うことで、当該ネスティッドティア内にさらにネスティッドティアが規定されてもよい。具体的な一例として、図10に示す例に規定された一連のネスティッドティアのうちの一部のネスティッドティアが、図9に示す例のように、干渉許容量の条件に応じて階層化されることで、さらにネスティッドティアが規定されてもよい。
<4.1.3.無線アプリケーションに基づく規定方法の一例>
次いで、ネスティッドティアの規定方法の他の一例として、無線アプリケーションに基づくネスティッドティアの規定方法について説明する。
例えば、図11は、ネスティッドティアの規定方法の他の一例について説明するための説明図であり、一般認可アクセス層を対象として無線アプリケーションに基づきネスティッドティアが規定される場合の一例について示している。具体的な一例として、図11に示す例では、Nested-Tier 1には、Mission Criticalに分類される無線アプリ―ションが関連付けられている。これに対して、Nested-Tier 2には、Public Safetyに分類される無線アプリケーションが関連付けられている。また、Nested-Tier 3には、V2Xに分類される無線アプリケーションが関連付けられている。
ネスティッドティアの優先度付け(即ち、順位づけ)のポリシーとしては、以下に示す例が挙げられる。
・緊急性や公共性のより高い無線アプリケーションをより上位とする
また、ネスティッドティア間の順位(優先度)が入れ替えられてもよい。ネスティッドティア間の順位の入れ替えに係る基準としては、例えば以下に示す例が挙げられる。
・火事や事件などが発生(Public Safetyの必要性が高まる)
・緊急の遠隔手術が必要になる(Mission Criticalの必要性や優先度が高まる)
なお、上記はあくまで一例であり、ネスティッドティア間の順位の入れ替えに係るトリガは必ずしも上述した例には限定されない。また、上述のようなトリガの通知方法についても特に限定はされない。具体的な一例として、上述のようなトリガが、外部装置から通知されてもよい。また、他の一例として、上述のようなトリガが、通信装置(基地局等)からの周波数利用通知リクエストにより通知されてもよい。
また、このような場合には、順位の入れ替えに伴いより上位の順位となった場合に適用される周波数利用監理ポリシーがあらかじめ規定されていてもよい。即ち、順位の入れ替えに伴いより上位の順位となった場合には、対応する当該周波数利用監視ポリシーに基づき、周波数利用に関する制御が行われてもよい。例えば、緊急性、公共性の高い無線アプリケーションの場合には、GAAのような免許不要帯域であっても、可能な限り排他的に周波数チャネルを割り当てるように制御されてもよい。より具体的な一例として、救急車やパトカー等の緊急車両がより優先的に一般道を走行し、他の一般車両は当該緊急車両を避けるように制御するような状況が挙げられる。また、他の一例として、ブロードバンド利用の場合には、対象となる無線アプリケーションに対して、可能な限り連続かつ広い帯域でチャネルが割り当てられるように制御されてもよい。
また、図11を参照して説明した例については、図9及び図10を参照して上述した他の例と組み合わされて適用されてもよい。即ち、図9~図11に示す例のうちのいずれかの例に基づき規定された一連のネスティッドティアのうち、一部のネスティッドティアについて、他の例に基づきさらにネスティッドティアが規定されてもよい。
<4.1.4.Spectrum Leasingに基づく規定方法の一例>
次いで、ネスティッドティアの規定方法の他の一例として、Spectrum Leasingに基づくネスティッドティアの規定方法について説明する。CBRSでは、PALの賃貸(Leasing)が法制上許可される場合がある。この場合には、例えば、賃貸元に対して賃貸先が複数生じる場合が想定され得る。このような状況を想定して、ネスティッドティアが規定されてもよい。
例えば、図12は、ネスティッドティアの規定方法の他の一例について説明するための説明図であり、優先アクセス層を対象としてPAL(即ち、周波数共用の対象となる周波数帯域の利用に関するライセンス)の賃貸の状況に応じてネスティッドティアが規定される場合の一例について示している。具体的な一例として、図12に示す例では、PAL1~PALNのそれぞれについて個別にネスティッドティアが規定されている。なお、図12に示す例では、PALごとにネスティッドティアの規定が独立している。そのため、一部のPALにおけるネスティッドティアに関連付けられた条件(例えば、QoS要件、アプリケーション、リース費用等)が、必ずしも、他のPALにおいて同様の順位に位置するネスティッドティアに関連付けられた条件と同様である必要はない。
また、図12に示す例では、例えば、ネスティッドティア間の順位付け(優先度付け)が、周波数利用に関する賃貸に要する金額の大きさに応じて決定されてもよい。また、他の一例として、賃貸されたPALが有効となる領域の広さに応じて、ネスティッドティア間の順位付けが決定されてもよい。また、他の一例として、PALが賃貸される期間の長さに応じて、ネスティッドティア間の順位付けが決定されてもよい。
また、図12に示す例では、PAL間において規定されるネスティッドティアの数が必ずしも同様である必要はない。また、各PALに規定されるネスティッドティアは、所定の条件(例えば、賃貸先の数の増減)に応じて、追加(Append)や削除(Remove)が行われてもよい。
また、図12を参照して説明した例については、図9~図11を参照して上述した他の例と組み合わされて適用されてもよい。具体的な一例として、図12に示す例において一部のPALについて規定された一連のネスティッドティアのうち、一部のネスティッドティアについて、図9~図11のいずれかに示す例に基づきさらにネスティッドティアが規定されてもよい。
<4.2.ネスティッドティアに基づくセカンダリシステムの制御方法の一例>
続いて、ネスティッドティアに基づくセカンダリシステムの制御方法の一例について説明する。
まず、登録手続き時に、ネスティッドティアの規定に要する情報が登録される。当該情報が通信装置の登録リクエストに含まれる場合には、通信制御装置は、当該通信装置が所属すべきネスティッドティアを決定し、当該決定の結果(即ち、ネスティッドティアに関する情報)を当該登録リクエストに対するレスポンスとして当該通信装置に通知する。また、登録手続き時に、通信装置の登録リクエストに対して既に規定されているネスティッドティアに関する情報が含まれていてもよい。この場合には、通信制御装置は、当該登録リクエストに含まれる情報に対応するネスティッドティア(即ち、規定済のネスティッドティア)に、当該通信装置を所属させるか否かを決定し、当該決定の結果を当該登録リクエストに対するレスポンスとして当該通信装置に通知してもよい。
登録手続きに利用される情報のうち、例えば、複数の通信装置の設置位置情報と、それら通信装置が属するネスティッドティアに関する情報に基づいて、当該ネスティッドティアの運用エリアが決定されてもよい。具体的な一例として、複数の通信装置が構築すると推定されるカバレッジを特定することで、当該カバレッジを連結させることで規定される領域が、対応するネスティッドティアの運用エリアとして特定されてもよい。もちろん、これらの例はあくまで一例であり、ネスティッドティアの運用エリアの決定方法は上記例には限定されない。
また、ネスティッドティアの運用エリアについては、後述する利用可能周波数の問い合わせに係る手続きや、周波数利用の許可に係る手続きにおいて利用されてもよい。
利用可能周波数の問い合わせに係る手続きにおいては、例えば、通信装置が属するネスティッドティアに関する情報に基づいて、利用可能周波数に関する判定が行われてもよい。また、周波数利用の許可に係る手続きにおいても、例えば、通信装置が属するネスティッドティアに関する情報に基づいて、周波数利用の許可に関する判定が行われてもよい。
ネスティッドティアの運用エリアが規定されている場合には、当該運用エリアに関する情報に基づいて、上述した利用可能周波数に関する判定や、上述した周波数利用の許可に関する判定が行われてもよい。具体的な一例として、ネスティッドティアごとに周波数チャネルが事前に割り当てられた状況下で、ネスティッドティアの運用エリアに所属外の通信装置が存在するものとする。このような場合において、当該所属外の通信装置に対して、当該ネスティッドティアの運用エリアに関連付けられた周波数チャネルが、利用可能な周波数チャネルとして通知されないように制御されてもよい。また、ネスティッドティアの運用エリア内に位置する所属通信装置に対して、当該ネスティッドティアの運用エリアに関連付けられた周波数チャネルが、利用可能な周波数チャネルまたは推奨周波数チャネルとして通知されてもよい。
また、通信装置が所属するネスティッドティアの変更や、ネスティッドティアの規定の変更を要するような状況も想定され得る。このような変更を要する場合には、通信装置は、例えば、周波数利用に関する手続きにおいて、通信制御装置に対して、通信装置が所属するネスティッドティアの変更に関する情報や、ネスティッドティアの規定の変更に関する情報の通知を行ってもよい。また、当該情報の通知を受けて、通信制御装置は、当該通信装置に対して、変更後のネスティッドティアに関する情報に基づいて、推奨通信パラメータ等の各種情報の通知を行ってもよい。
また、上記のような変更が生じた場合には、通信制御装置は、当該変更をリクエストした通信装置から、当該変更が生じる前に当該通信装置に割り当てられていた周波数チャネルの利用権限をはく奪してもよい。また、通信装置も、通信制御装置からのレスポンスを受けた場合には、上記変更が生じる前に割り当てられていた周波数チャネルを利用した電波送信を停止してもよい。
また、通信制御装置が、管理している通信装置を関連付けるネスティッドティアを能動的に変更する判定を行うような状況も想定され得る。このような場合には、通信制御装置は、周波数利用に関する手続きにおける通信装置からの通知へのレスポンスに際し、当該通信装置を関連付けるネスティッドティアの変更に関する情報を当該通信装置に通知してもよい。
<4.3.ネスティッドティアに基づく制御のための機能構成の一例>
続いて、ネスティッドティアに基づく制御を実現するための機能構成(アーキテクチャ)の一例について、特に、図2及び図3を参照して説明した通信制御装置300の機能構成に着目して説明する。
例えば、図13は、本実施形態に係る通信制御装置300の概略的な機能構成の一例を示した機能ブロック図である。図13に示すように、通信制御装置300は、通信部301と、記憶部303と、制御部305とを含む。
通信部301は、情報を送受信する。例えば、通信部301は、他の装置への情報を送信し、他の装置からの情報を受信する。例えば、上記他の装置は、図2に示す通信装置100やネットワークマネージャ400を含む。なお、以降では、特に説明が無い限りは、通信制御装置300の各構成は、当該通信部301を介して他の装置と情報の送受信を行うものとする。
記憶部303(Data Repository Function)は、通信制御装置300の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。具体的な一例として、記憶部303は、無線システムの運用者に関する情報、前述した無線システムの登録情報、周波数利用者に関する情報、通信制御装置300の各構成が処理のために一時的に出力する情報(例えば、演算結果等)を記憶してもよい。
制御部305は、通信制御装置300の様々な機能を提供する。制御部305は、通信保護処理部307と、イントラティア調整部311とを含む。なお、制御部305は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部305は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
通信保護処理部307(Higher Tier Protection Function)は、図7に示す法制上で規定されたティアのような、ペアレントティア間の関係(優先度付け)に基づく通信保護機能を提供する。即ち、通信保護処理部307は、周波数利用に関する優先度が無線システムの保護に係る各種処理(演算等)を実施する。なお、周波数利用に関する優先度が高いか否かについては、多様な基準で決定され得る。当該決定に係る基準の具体的な一例として、「対象となる周波数の1次利用者(Incumbent User, system)か否か」、「対象となる周波数の利用に関する免許を有するか否か」、「サービスレベルアグリメント(SLA:Service Level Agreement)において優先的及び排他的な周波数割り当てが保証されているか否か」等が挙げられる。また、上記無線システムの保護に係る各種処理の具体的な一例として、「Exclusion zoneの内外判定」、「許容干渉値を満たす干渉電力制御(送信電力制御)」、「同一チャネル利用回避(チャネル割り当て、離調周波数の確保)」等が挙げられる。もちろんこれらはあくまで一例であり、上記無線システムの保護に係る各種処理の内容を限定するものではない。即ち、上記無線システムの保護に係る各種処理として、周波数利用優先度が高い無線システムの所望通信品質を満たすために実施可能な各種処理が実装され得る。
イントラティア調整部311(Intra-Tier Coordination Function)は、同一の周波数利用優先度を有する複数の無線システム間における協調的な周波数利用に関する各種制御を行う。ここで、「同一の周波数利用優先度を有する複数の無線システム」の具体的な一例としては、CBRSに着目した場合に、「優先アクセス層に属する複数の無線システム」、「一般認可アクセス層に属する複数の無線システム」が挙げられる。即ち、「同一の周波数利用優先度を有する複数の無線システム」とは、一連のペアレントティアのうちのより高い優先度を有するティアへの干渉回避または抑制を要求されるティアに属する複数の無線システムに相当する。また、協調的な周波数利用に関する各種制御としては、例えば、無線システム間で干渉問題が発生する可能性をより抑制する制御が該当し得る。協調的な周波数利用に関する各種制御の具体的な一例として、「送信電力制御」、「チャネル割り当て(離調周波数の確保)」、「推奨通信パラメータ情報の提供」等が含まれ得る。
ここで、図14を参照して、イントラティア調整部311のより詳細な機能構成の一例について説明する。図14は、本実施形態に係る通信制御装置300の概略的な機能構成の一例を示した機能ブロック図であり、特にイントラティア調整部311の機能構成の一例について示している。図14に示すように、イントラティア調整部311は、ネスティッドティア管理部313と、インターネスティッドティア調整部315と、イントラネスティッドティア調整部317と、イントラペアレントティア調整部319とを含む。
ネスティッドティア管理部313(Nested Tier Management Function)は、ネスティッドティアの構築、追加(Append)、削除(Remove)、及び破棄等のような、ネスティッドの管理を行う。また、ネスティッドティア管理部313は、上記に例示したネスティッドティアの管理に関わるイベントが発生する場合に、外部の物理エンティティ(例えば、同様にネスティッドティア管理部313を有する他の装置)に対して、当該イベントの発生を通知してもよい。また、ネスティッドティア管理部313は、外部の物理エンティティから、上記に例示したネスティッドティアの管理に関わるイベントの発生に関する通知を受信してもよい。これにより、ネスティッドティア管理部313は、外部の物理エンティティとの間で、上記に例示したネスティッドティアの管理に関わるイベントの発生の有無(ひいては、ネスティッドティアの管理状況)を共有することが可能となる。
インターネスティッドティア調整部315(Inter-Nested Tier Coordination Function)は、構築されたネスティッドティア間の調整に係る各種制御を行う。具体的な一例として、インターネスティッドティア調整部315は、ネスティッドティア間の順位付け(優先度付け)、ネスティッドティアの順位の入れ替え、ネスティッドティア間の優先度に応じた干渉制御等を行い得る。また、インターネスティッドティア調整部315は、上記に例示したネスティッドティア間の調整に係る各種制御に関するイベントが発生する場合に、外部の物理エンティティ(例えば、同様にインターネスティッドティア調整部315を有する他の装置)に対して、当該イベントの発生を通知してもよい。また、インターネスティッドティア調整部315は、外部の物理エンティティから、上記に例示したネスティッドティア間の調整に係る各種制御に関するイベントの発生に関する通知を受信してもよい。これにより、インターネスティッドティア調整部315は、外部の物理エンティティとの間で、上記に例示したネスティッドティア間の調整に係る各種制御に関するイベントの発生の有無(ひいては、ネスティッドティアの管理状況)を共有することが可能となる。
イントラネスティッドティア調整部317(Intra-Nested Tier Coordination Function)は、同一のネスティッドティア内の無線システム間における協調的な周波数利用に関する各種制御を行う。なお、協調的な周波数利用に関する各種制御としては、例えば、無線システム間で干渉問題が発生する可能性をより抑制する制御が該当し得る。協調的な周波数利用に関する各種制御の具体的な一例として、「送信電力制御」、「チャネル割り当て(離調周波数の確保)」、「推奨通信パラメータ情報の提供」等が含まれ得る。即ち、イントラネスティッドティア調整部317は、各無線システム(例えば、各通信装置100)が属するネスティッドティアに応じた優先度に基づき、当該無線システムに対する無線通信に関する各種設定の制御を行う。
具体的な一例として、イントラネスティッドティア調整部317は、図9~図12を参照して説明した例のように、より優先度の高いネスティッドティアに属する無線システム(通信装置100)による無線通信がより優先されるように、当該無線システムに対する無線通信に関する各種設定の制御を行ってもよい。より具体的な一例として、イントラネスティッドティア調整部317は、より優先度の高いネスティッドティアに属する無線システム(通信装置100)による無線通信が、より優先度の低い他の無線システムによる無線通信の干渉から保護されるように、無線通信に関する各種設定の制御を行ってもよい。換言すると、イントラネスティッドティア調整部317は、各無線システムが属するネスティッドティアに応じた優先度に基づき、複数の無線システム間における、無線通信に関する設定の制御に係る優先度付けを行ってもよい。
また、イントラネスティッドティア調整部317は、上記制御後の各種設定に関する情報(例えば、決定された通信パラメータ)を、当該制御の対象となる無線システム(通信装置100)に通知してもよい。なお、このとき無線システム(通信装置100)に通知される情報が「第2の情報」の一例に相当する。具体的な一例として、「3.4 周波数利用通知」にて説明した通信制御装置から通信装置に対して周波数利用通知のレスポンスとして通知される情報(例えば、推奨される通信パラメータ情報)が「第2の情報」の一例に該当し得る。また、イントラネスティッドティア調整部317のうち、ネスティッドティアに応じた優先度に基づき無線通信に関する各種設定の制御を担う部分が「通信制御部」の一例に相当し、当該制御後の各種設定に関する情報の通知を担う部分が「通知部」の一例に相当する。
イントラペアレントティア調整部319(Intra-Parent Tier Coordination Function)は、ペアレントティア全体にわたる無線システム間における協調的な周波数利用に関する各種制御を行う。イントラペアレントティア調整部319は、ネスティッドティアに関連する管理として、無線システム(換言すると、通信装置100)が属するネスティッドティアの特定や、当該無線システムに対するネスティッドティアの割り当てを行う。
具体的な一例として、イントラペアレントティア調整部319は、各無線システム(通信装置100)から、対象となる周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する各種情報を取得する。当該情報には、例えば、当該周波数帯の二次的利用に関する条件に応じた情報(例えば、QoS要件や無線アプリケーション等に関する情報)が含まれ得る。なお、このとき無線システム(通信装置100)から取得される情報が「第1の情報」の一例に相当する。具体的な一例として、「3.1 登録手続き」や「3.3 周波数利用許可手続き」にて説明した通信装置から通信制御装置への各種リクエストに含まれる情報の少なくとも一部(特に、優先度付けの決定に関連する情報)が「第1の情報」の一例に該当し得る。イントラペアレントティア調整部319は、取得した当該情報に基づき、当該無線システムが属するペアレントティアを特定したうえで、当該無線システムが属するネスティッドティアの特定や、当該無線システムに対するネスティッドティアの割り当てを行う。なお、イントラペアレントティア調整部319のうち、上記情報の取得を担う部分が「取得部」の一例に相当し、無線システムが属するネスティッドティアの特定や、当該無線システムに対するネスティッドティアの割り当てを担う部分が「決定部」の一例に相当する。
また、詳細は後述するが、イントラティア調整部311に対して、ネスティッドティア管理部313、インターネスティッドティア調整部315、及びイントラネスティッドティア調整部317が設けられない構成の場合には、イントラペアレントティア調整部319は、実質的にはイントラティア調整部311と同等となる。
以上、図13及び図14を参照して、ネスティッドティアに基づく制御を実現するための機能構成(アーキテクチャ)の一例について、特に、図2及び図3を参照して説明した通信制御装置300の機能構成に着目して説明した。
一方で、上記はあくまで一例であり、上述した通信制御装置300の各機能を実現することが可能であれば、当該機能の実現に係る構成は必ずしも図13及び図14を参照して説明した例には限定されない。
具体的な一例として、通信制御装置300の各構成のうち、ネスティッドティアの管理に係る構成が当該通信制御装置300の外部に設けられていてもよい。例えば、図15は、本実施形態に係るシステムの機能構成の他の一例について示した機能ブロック図であり、特に、ネスティッドティアの管理に係る部分の機能構成の他の一例について示している。なお、図15に示す例では、図13及び図14に示した例と実質的に同様の構成に対して、図13及び図14に示した例と同様の符号を付している。そのため、以降の説明では、主に、図13及び図14に示した例と異なる部分に着目して説明し、図13及び図14に示した例と実質的に同様の部分については詳細な説明は省略する。
図15に示す例では、図13及び図14に示す通信制御装置300のうち、ネスティッドティアの管理に係る構成(即ち、ネスティッドティア管理部313、インターネスティッドティア調整部315、及びイントラネスティッドティア調整部317)が、ネスティッドティア調整システム510として当該通信制御装置300の外部に設けられている。具体的には、通信制御装置300aは、図13及び図14に示す通信制御装置300の各構成のうち、ネスティッドティア調整システム510に相当する構成以外の他の構成を含む。また、通信制御装置300aと、ネスティッドティア調整システム510とは、所定のネットワークN101を介して情報を送受信可能に接続されている。
通信部511は、ネスティッドティア調整システム510が、他の装置(例えば、通信制御装置300a)と情報の送受信を行うための構成を模式的に示している。
制御部513は、ネスティッドティア調整システム510の様々な機能を提供する。制御部513は、上記ネスティッドティア管理部313、インターネスティッドティア調整部315、及びイントラネスティッドティア調整部317を含む。なお、制御部513は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、制御部513は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
以上のような構成の基で、例えば、通信制御装置300aは、主に、ペアレントティア間の関係に応じた各種制御(例えば、法制上の優先度付けに応じた制御等)を行う。また、ネスティッドティア調整システム510は、ネスティッドティアの管理及び調整や、ネスティッドティア間の関係に応じた各種制御を行う。
また、図15に示す例では、イントラペアレントティア調整部319は、前述した文献1や、IEEE 802.19.1-2018で規定されるCoexistence Manager(CxM、CM)のような役割を担ってもよい。即ち、イントラペアレントティア調整部319は、従来型の周波数の2次利用に関する各種制御を行ってもよい。
もちろん、図15に示す構成はあくまで一例であり、上述した各機能を実現可能であればそのための構成は特に限定されない。具体的な一例として、通信制御装置300a及びネスティッドティア調整システム510を1つの物理エンティティにより実現してもよい。また、他の一例として、ネスティッドティア調整システム510をネットワーク側の機能として具備することも可能である。
例えば、図16は、本実施形態に係るシステムの機能構成の他の一例について示した機能ブロック図であり、特に、ネスティッドティアの管理に係る部分の機能構成の他の一例について示している。
図16において、通信装置550(Comm. Device)は、ネットワーク側に配置された通信装置を模式的に示している。即ち、通信装置550は、例えば、コアネットワーク中のエンティティとして実現され得る。図16に示すように、通信装置550は、例えば、通信制御部551と、情報変換部553とを含む。
情報変換部553(Translation Function)は、通信制御装置300aへの通信装置デバイスパラメータの通知や、通信装置550への利用可能周波数情報の通知に際し、シグナリングを各装置が認識可能な形式へ変換する役割を担う。
通信制御部551(Control Function)は、情報変換部553を介して、通信制御装置300aに各種情報を送信し、通信制御装置300aから通知される情報(例えば、各種制御結果に応じた情報)に基づいて通信装置550の各種制御を行う。
また、情報変換部553に相当する機能が、通信装置550とは異なる他のエンティティにより実現されてもよい。例えば、図17は、本実施形態に係るシステムの機能構成の他の一例について示した機能ブロック図であり、特に、ネスティッドティアの管理に係る部分の機能構成の他の一例について示している。
図17において、通信装置550aが、図16に示す例における通信装置550に相当する。一方で、図17に示す例では、通信装置550aが情報変換部553を備えておらず、当該通信装置550aとは異なるエンティティとして、当該情報変換部553を備える中間装置570が設けられている。即ち、図17に示す例では、各通信装置550aは、中間装置570を介して、通信制御装置300aやネスティッドティア調整システム510と各種情報の送受信を行うこととなる。
また、上記はあくまで一例であり、上述したネスティッドティアの構築、追加(Append)、削除(Remove)、及び破棄等のような、ネスティッドティアの管理に係る方法は特に限定されず、当該管理を担う装置(例えば、ネスティッドティア管理部313を備える装置)についても特に限定はされない。具体的な一例として、上述の通り、通信制御装置300やネスティッドティア調整システム510に相当する装置が、上述したネスティッドティアの管理を行ってもよい。また、他の一例として、通信制御装置300及びネスティッドティア調整システム510とは異なる他の装置(例えば、他のエンティティや、別途設けられたサーバ等)が、上述したネスティッドティアの管理を行ってもよい。また、上述したネスティッドティアの管理については、当該管理を担う装置が、当該管理に係る処理のうち少なくとも一部を、その時々の状況に応じて動的に実行してもよい。具体的な一例として、当該装置が、他の装置からのリクエストに応じて、上記管理に係る処理を実行してもよい。また、他の一例として、当該管理を担う装置は、オペレータ等の指示に基づき、上記管理に係る処理を実行してもよい。また、他の一例として、ネスティッドティアがあらかじめ構築されていてもよい(即ち、ネスティッドティアが静的に構築されていてもよい)。
<4.4.周波数帯域への適用例>
上述した本開示の一実施形態に係る技術の適用対象となる周波数帯域は特に限定されない。具体的な一例として、免許帯域(Licensed band)を対象とする場合には、図12を参照して説明した例を適用することが可能である。また、他の一例として、免許不要帯域(License-exempt band)を対象とする場合には、図9~図11のそれぞれを参照して説明した例を適用することが可能である。また、共一次利用ベース(co-primary basis)や二次利用ベース(secondary basis)で利用可能な共用帯域についても、同様に、本開示の一実施形態に係る技術を適用することが可能である。
また、一連の利用可能な周波数帯域(ひいては、全ての利用可能な周波数帯域)を統合的に管理するために、一連の周波数帯域を1つの周波数帯域とみなして、ネスティッドティアが構築されてもよい。このような制御により、より緻密な周波数帯域の割り当てや、QoS要件や各無線アプリケーションに応じたより好適な周波数帯域の割り当てを、適応的に管理することも可能となる。
<<5.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、通信制御装置300及びネットワークマネージャ400は、タワーサーバ、ラックサーバ、又はブレードサーバなどのいずれかの種類のサーバとして実現されてもよい。また、通信制御装置300及びネットワークマネージャ400の少なくとも一部の構成要素は、サーバに搭載されるモジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール、又はブレードサーバのスロットに挿入されるカード若しくはブレード)において実現されてもよい。
また、例えば、通信装置100は、マクロeNB又はスモールeNBなどのいずれかの種類のeNB(evolved Node B)として実現されてもよい。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB又はホーム(フェムト)eNBなどの、マクロセルよりも小さいセルをカバーするeNBであってよい。その代わりに、通信装置100は、NodeB又はBTS(Base Transceiver Station)などの他の種類の基地局として実現されてもよい。通信装置100は、無線通信を制御する本体(基地局装置ともいう)と、本体とは別の場所に配置される1つ以上のRRH(Remote Radio Head)とを含んでもよい。また、後述する様々な種類の端末が一時的に又は半永続的に基地局機能を実行することにより通信装置100として動作してもよい。
また、例えば、端末装置200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、端末装置200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として、監視カメラ、各種センサーデバイスのゲートウェイ端末、車、バス、電車、航空機などの移動手段を実現する乗り物等において実現されてもよい。さらに、端末装置200の少なくとも一部の構成要素は、これら端末に搭載されるモジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)において実現されてもよい。
<5.1.サーバに関する応用例>
図18は、本開示に係る技術が適用され得るサーバ700の概略的な構成の一例を示すブロック図である。サーバ700は、プロセッサ701、メモリ702、ストレージ703、ネットワークインタフェース704及びバス706を備える。
プロセッサ701は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、サーバ700の各種機能を制御する。メモリ702は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ701により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ703は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。
ネットワークインタフェース704は、サーバ700を有線通信ネットワーク705に接続するための有線通信インタフェースである。有線通信ネットワーク705は、EPC(Evolved Packet Core)などのコアネットワークであってもよく、又はインターネットなどのPDN(Packet Data Network)であってもよい。
バス706は、プロセッサ701、メモリ702、ストレージ703及びネットワークインタフェース704を互いに接続する。バス706は、速度の異なる2つ以上のバス(例えば、高速バス及び低速バス)を含んでもよい。
図18に示したサーバ700において、例えば、図13及び図14を参照して説明した通信制御装置300に含まれる1つ以上の構成要素は、プロセッサ701により実装されてもよい。一例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)がサーバ700にインストールされ、プロセッサ701が当該プログラムを実行してもよい。別の例として、サーバ700は、プロセッサ701及びメモリ702を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムをメモリ702に記憶し、当該プログラムをプロセッサ701により実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてサーバ700又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるための上記プログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
<5.2.基地局に関する応用例>
(第1の応用例)
図19は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第1の例を示すブロック図である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。各アンテナ810及び基地局装置820は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
アンテナ810の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、図19に示したように複数のアンテナ810を有し、複数のアンテナ810は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図19にはeNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は単一のアンテナ810を有してもよい。
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインタフェース823及び無線通信インタフェース825を備える。
コントローラ821は、例えばCPU又はDSPであってよく、基地局装置820の上位レイヤの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インタフェース825により処理された信号内のデータからデータパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインタフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルドパケットを生成し、生成したバンドルドパケットを転送してもよい。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、移動性管理(Mobility Management)、流入制御(Admission Control)又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有してもよい。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されてもよい。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
ネットワークインタフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インタフェースである。コントローラ821は、ネットワークインタフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信してもよい。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインタフェース(例えば、S1インタフェース又はX2インタフェース)により互いに接続されてもよい。ネットワークインタフェース823は、有線通信インタフェースであってもよく、又は無線バックホールのための無線通信インタフェースであってもよい。ネットワークインタフェース823が無線通信インタフェースである場合、ネットワークインタフェース823は、無線通信インタフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用してもよい。
無線通信インタフェース825は、LTE(Long Term Evolution)又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセル内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース825は、典型的には、ベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827などを含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、各レイヤ(例えば、L1、MAC(Medium Access Control)、RLC(Radio Link Control)及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol))の様々な信号処理を実行する。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよく、BBプロセッサ826の機能は、上記プログラムのアップデートにより変更可能であってもよい。また、上記モジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード若しくはブレードであってもよく、又は上記カード若しくは上記ブレードに搭載されるチップであってもよい。一方、RF回路827は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ810を介して無線信号を送受信する。
無線通信インタフェース825は、図19に示したように複数のBBプロセッサ826を含み、複数のBBプロセッサ826は、例えばeNB800が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。また、無線通信インタフェース825は、図19に示したように複数のRF回路827を含み、複数のRF回路827は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図19には無線通信インタフェース825が複数のBBプロセッサ826及び複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インタフェース825は単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
図19に示したeNB800において、図5を参照して説明した制御部150に含まれる1つ以上の構成要素(通信制御部151、情報取得部153、及び通知部155のうち少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース825において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ821において実装されてもよい。一例として、eNB800は、無線通信インタフェース825の一部(例えば、BBプロセッサ826)若しくは全部、及び/又はコントローラ821を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB800にインストールされ、無線通信インタフェース825(例えば、BBプロセッサ826)及び/又はコントローラ821が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB800、基地局装置820又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図19に示したeNB800において、図5を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース825(例えば、RF回路827)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ810において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ821及び/又はネットワークインタフェース823において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ822において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図20は、本開示に係る技術が適用され得るeNBの概略的な構成の第2の例を示すブロック図である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。各アンテナ840及びRRH860は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
アンテナ840の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、図20に示したように複数のアンテナ840を有し、複数のアンテナ840は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図20にはeNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は単一のアンテナ840を有してもよい。
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインタフェース853、無線通信インタフェース855及び接続インタフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852及びネットワークインタフェース853は、図19を参照して説明したコントローラ821、メモリ822及びネットワークインタフェース823と同様のものである。
無線通信インタフェース855は、LTE又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末に無線接続を提供する。無線通信インタフェース855は、典型的には、BBプロセッサ856などを含み得る。BBプロセッサ856は、接続インタフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、図19を参照して説明したBBプロセッサ826と同様のものである。無線通信インタフェース855は、図20に示したように複数のBBプロセッサ856を含み、複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域にそれぞれ対応してもよい。なお、図20には無線通信インタフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インタフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)をRRH860と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース857は、基地局装置850(無線通信インタフェース855)とRRH860とを接続する上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
また、RRH860は、接続インタフェース861及び無線通信インタフェース863を備える。
接続インタフェース861は、RRH860(無線通信インタフェース863)を基地局装置850と接続するためのインタフェースである。接続インタフェース861は、上記高速回線での通信のための通信モジュールであってもよい。
無線通信インタフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、典型的には、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース863は、図20に示したように複数のRF回路864を含み、複数のRF回路864は、例えば複数のアンテナ素子にそれぞれ対応してもよい。なお、図20には無線通信インタフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インタフェース863は単一のRF回路864を含んでもよい。
図20に示したeNB830において、図5を参照して説明した制御部150に含まれる1つ以上の構成要素(通信制御部151、情報取得部153、及び通知部155のうち少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース855及び/又は無線通信インタフェース863において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、コントローラ851において実装されてもよい。一例として、eNB830は、無線通信インタフェース855の一部(例えば、BBプロセッサ856)若しくは全部、及び/又はコントローラ851を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがeNB830にインストールされ、無線通信インタフェース855(例えば、BBプロセッサ856)及び/又はコントローラ851が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてeNB830、基地局装置850又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図20に示したeNB830において、例えば、図5を参照して説明した無線通信部120は、無線通信インタフェース863(例えば、RF回路864)において実装されてもよい。また、アンテナ部110は、アンテナ840において実装されてもよい。また、ネットワーク通信部130は、コントローラ851及び/又はネットワークインタフェース853において実装されてもよい。また、記憶部140は、メモリ852において実装されてもよい。
<5.3.端末装置に関する応用例>
(第1の応用例)
図21は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図21に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図21には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図21に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図21にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図21に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図21に示したスマートフォン900において、図6を参照して説明した制御部240に含まれる1つ以上の構成要素(通信制御部241、情報取得部243、測定部245、及び通知部247のうち少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。一例として、スマートフォン900は、無線通信インタフェース912の一部(例えば、BBプロセッサ913)若しくは全部、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがスマートフォン900にインストールされ、無線通信インタフェース912(例えば、BBプロセッサ913)、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてスマートフォン900又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図21に示したスマートフォン900において、例えば、図6を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース912(例えば、RF回路914)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ916において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ902において実装されてもよい。
(第2の応用例)
図22は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE-Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図22に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図22には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図22に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図22にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図22に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図22に示したカーナビゲーション装置920において、図6を参照して説明した制御部240に含まれる1つ以上の構成要素(通信制御部241、情報取得部243、及び通知部247のうち少なくともいずれか)は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。あるいは、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。一例として、カーナビゲーション装置920は、無線通信インタフェース933の一部(例えば、BBプロセッサ934)若しくは全部及び/又はプロセッサ921を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいて上記1つ以上の構成要素が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサに上記1つ以上の構成要素の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムがカーナビゲーション装置920にインストールされ、無線通信インタフェース933(例えば、BBプロセッサ934)及び/又はプロセッサ921が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、上記1つ以上の構成要素を備える装置としてカーナビゲーション装置920又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサを上記1つ以上の構成要素として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記録した読み取り可能な記録媒体が提供されてもよい。
また、図22に示したカーナビゲーション装置920において、例えば、図6を参照して説明した無線通信部220は、無線通信インタフェース933(例えば、RF回路935)において実装されてもよい。また、アンテナ部210は、アンテナ937において実装されてもよい。また、記憶部230は、メモリ922において実装されてもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。即ち、通信制御部241、情報取得部243、及び通知部247のうち少なくともいずれかを備える装置として車載システム(又は車両)940が提供されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<<6.むすび>>
以上説明したように、本開示の一実施形態に係るシステムにおいて、通信制御装置は、取得部と、決定部と、通信制御部と、通知部と、を備える。上記取得部は、所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する第1の情報を通信装置(例えば、基地局)から取得する。上記決定部は、上記第1の情報に基づき、上記通信装置に関連付けられた第1の優先度を特定し、当該当該通信装置が属する、当該第1の優先度に関連付けられた第2の優先度を決定する。上記通信制御部は、上記第2の優先度に基づき、上記通信装置に対する無線通信に関する設定を制御する。上記通知部は、上記無線通信に関する設定に応じた第2の情報を前記通信装置に通知する。
以上のような構成により、5G NRで想定されるような多様なユースケースでの利用が想定され得る環境下においても、各種条件(例えば、QoS要件や無線アプリケーション等に関する条件)に応じたより好適な態様で周波数共用を実現することが可能となる。即ち、本開示の一実施形態に係るシステムに依れば、限られた電波資源の利用効率をより向上させる作用効果を期待することも可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する第1の情報を通信装置から取得する取得部と、
前記第1の情報に基づき、前記通信装置に関連付けられた第1の優先度を特定し、当該当該通信装置が属する、当該第1の優先度に関連付けられた第2の優先度を決定する決定部と、
前記第2の優先度に基づき、前記通信装置に対する無線通信に関する設定を制御する通信制御部と、
前記無線通信に関する設定に応じた第2の情報を前記通信装置に通知する通知部と、
を備える、通信制御装置。
(2)
前記通信制御部は、前記第1の優先度に関連付けられた複数の通信装置それぞれについて特定された前記第2の優先度に基づき、当該複数の通信装置間における、前記無線通信に関する設定の制御に係る優先度付けを行う、前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記通信制御部は、前記第2の優先度としてより高い優先度が関連付けられた通信装置ほど、前記第2の周波数帯の利用がより優先されるように、前記無線通信に関する設定を制御する、前記(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記通信制御部は、前記第2の優先度としてより高い優先度が関連付けられた通信装置ほど、他の通信装置による無線通信の干渉から保護されるように、前記無線通信に関する設定を制御する、前記(2)または(3)に記載の通信制御装置。
(5)
前記通信制御部は、複数の通信装置それぞれが属する前記第2の優先度と、当該複数の通信装置それぞれの設置位置に関する情報と、に基づき、前記第2の優先度に応じた前記無線通信に関する設定の制御対象となるエリアを制御する、前記(1)~(4)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(6)
前記第1の情報は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じた情報を含む、前記(1)~(5)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(7)
前記第2の情報は、前記第2の周波数帯を利用した無線通信の通信パラメータを含む、前記(1)~(6)のいずれか一項に記載の通信制御装置。
(8)
無線通信を行う通信部と、
所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度の決定に係る第1の情報を通信制御装置に通知する通知部と、
前記第1の情報に基づき第1の優先度に関連付けられた第2の優先度が決定され、当該第2の優先度に基づき制御された前記無線通信の設定に関する第2の情報を前記通信制御装置から取得する取得部と、
を備える、通信装置。
(9)
コンピュータが、
所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関して優先度付けが行われた複数の第1の優先度のうち、一部の第1の優先度に対して、互いに優先度付けが行われた複数の第2の優先度を関連付けること、
を含む、方法。
(10)
前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて、前記複数の第2の優先度が設定される、前記(9)に記載の方法。
(11)
前記第1の優先度に関連付けられた前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスごとに、前記複数の第2の優先度が設定される、前記(10)に記載の方法。
(12)
前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて、前記複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(9)~(11)のいずれか一項に記載の方法。
(13)
前記第2の周波数帯の利用に関する条件の制約がより大きいほど、より優先度が高くなるように、前記複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(12)に記載の方法。
(14)
前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、において要求される通信品質がより高いほど、より優先度が高くなるように、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(13)に記載の方法。
(15)
前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、において許容される干渉量がより小さいほど、より優先度が高くなるように、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(13)に記載の方法。
(16)
前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、の利用者がより多いほど、より優先度が高くなるように、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(13)に記載の方法。
(17)
前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置が提供するサービスの種別に応じて、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(13)に記載の方法。
(18)
前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、に要求される緊急性または公共性がより高いほど、より優先度が高くなるように、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、前記(13)に記載の方法。
(19)
コンピュータが、
所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する第1の情報を通信装置から取得することと、
前記第1の情報に基づき、前記通信装置に関連付けられた第1の優先度を特定し、当該当該通信装置が属する、当該第1の優先度に関連付けられた第2の優先度を決定することと、
前記第2の優先度に基づき、前記通信装置に対する無線通信に関する設定を制御することと、
前記無線通信に関する設定に応じた第2の情報を前記通信装置に通知することと、
を含む、通信制御方法。
(20)
コンピュータが、
無線通信を行うことと、
所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度の決定に係る第1の情報を通信制御装置に通知することと、
前記第1の情報に基づき第1の優先度に関連付けられた第2の優先度が決定され、当該第2の優先度に基づき制御された前記無線通信の設定に関する第2の情報を前記通信制御装置から取得することと、
を含む、通信方法。
(21)
所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関して優先度付けが行われた複数の第1の優先度のうち、一部の第1の優先度に対して、互いに優先度付けが行われた複数の第2の優先度を関連付ける制御部、
を備える、装置。
1 システム
100 通信装置
110 アンテナ部
120 無線通信部
130 ネットワーク通信部
140 記憶部
150 制御部
151 通信制御部
153 情報取得部
155 通知部
200 端末装置
210 アンテナ部
220 無線通信部
230 記憶部
240 制御部
241 通信制御部
243 情報取得部
247 通知部
300 通信制御装置
301 通信部
303 記憶部
305 制御部
307 通信保護処理部
311 イントラティア調整部
313 ネスティッドティア管理部
315 インターネスティッドティア調整部
317 イントラネスティッドティア調整部
319 イントラペアレントティア調整部

Claims (18)

  1. 所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する第1の情報を通信装置から取得する取得部と、
    前記第1の情報に基づき、前記通信装置に関連付けられた第1の優先度を特定し、当該当該通信装置が属する、当該第1の優先度に関連付けられた第2の優先度を決定する決定部と、
    前記第2の優先度に基づき、前記通信装置に対する無線通信に関する設定を制御する通信制御部と、
    前記無線通信に関する設定に応じた第2の情報を前記通信装置に通知する通知部と、を備え、
    前記第1の情報は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じた情報を含み、
    前記決定部は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて、前記第2の優先度を決定し、
    前記第2の周波数帯の利用に関する条件は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さ、又は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さ、を含む、
    信制御装置。
  2. 前記決定部は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さに応じて、前記第2の優先度を決定する、請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記決定部は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さに応じて、前記第2の優先度を決定する、請求項1又は2に記載の通信制御装置。
  4. 前記通信制御部は、前記第1の優先度に関連付けられた複数の通信装置それぞれについて特定された前記第2の優先度に基づき、当該複数の通信装置間における、前記無線通信に関する設定の制御に係る優先度付けを行う、請求項1~3のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  5. 前記通信制御部は、前記第2の優先度としてより高い優先度が関連付けられた通信装置ほど、前記第2の周波数帯の利用がより優先されるように、前記無線通信に関する設定を制御する、請求項に記載の通信制御装置。
  6. 前記通信制御部は、前記第2の優先度としてより高い優先度が関連付けられた通信装置ほど、他の通信装置による無線通信の干渉から保護されるように、前記無線通信に関する設定を制御する、請求項4または5に記載の通信制御装置。
  7. 前記通信制御部は、複数の通信装置それぞれが属する前記第2の優先度と、当該複数の通信装置それぞれの設置位置に関する情報と、に基づき、前記第2の優先度に応じた前記無線通信に関する設定の制御対象となるエリアを制御する、請求項1~6のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  8. 前記第2の情報は、前記第2の周波数帯を利用した無線通信の通信パラメータを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の通信制御装置。
  9. 無線通信を行う通信部と、
    所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度の決定に係る第1の情報を通信制御装置に通知する通知部と、
    前記第1の情報に基づき第1の優先度に関連付けられた第2の優先度が決定され、当該第2の優先度に基づき制御された前記無線通信の設定に関する第2の情報を前記通信制御装置から取得する取得部と、を備え、
    前記第1の情報は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じた情報を含み、
    前記第2の優先度は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて決定され、
    前記第2の周波数帯の利用に関する条件は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さ、又は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さ、を含む、
    信装置。
  10. コンピュータが、
    所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関して優先度付けが行われた複数の第1の優先度のうち、一部の第1の優先度に対して、互いに優先度付けが行われた複数の第2の優先度を関連付けること、を含み、
    前記複数の第2の優先度間における優先度付けは、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて制御され、
    前記第2の周波数帯の利用に関する条件は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さ、又は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さ、を含む、
    法。
  11. 前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて、前記複数の第2の優先度が設定される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1の優先度に関連付けられた前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスごとに、前記複数の第2の優先度が設定される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記第2の周波数帯の利用に関する条件の制約がより大きいほど、より優先度が高くなるように、前記複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、において要求される通信品質がより高いほど
    前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、において許容される干渉量がより小さいほど、
    前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、の利用者がより多いほど、又は、
    前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置、または当該通信装置が提供するサービス、に要求される緊急性または公共性がより高いほど、
    より優先度が高くなるように、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記複数の第2の優先度それぞれに対して関連付けられる通信装置が提供するサービスの種別に応じて、当該複数の第2の優先度間における優先度付けが制御される、請求項13に記載の方法。
  16. コンピュータが、
    所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度に関連する第1の情報を通信装置から取得することと、
    前記第1の情報に基づき、前記通信装置に関連付けられた第1の優先度を特定し、当該当該通信装置が属する、当該第1の優先度に関連付けられた第2の優先度を決定することと、
    前記第2の優先度に基づき、前記通信装置に対する無線通信に関する設定を制御することと、
    前記無線通信に関する設定に応じた第2の情報を前記通信装置に通知することと、を含み、
    前記第1の情報は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じた情報を含み、
    前記コンピュータは、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて、前記第2の優先度を決定し、
    前記第2の周波数帯の利用に関する条件は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さ、又は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さ、を含む、
    通信制御方法。
  17. コンピュータが、
    無線通信を行うことと、
    所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関する優先度の決定に係る第1の情報を通信制御装置に通知することと、
    前記第1の情報に基づき第1の優先度に関連付けられた第2の優先度が決定され、当該第2の優先度に基づき制御された前記無線通信の設定に関する第2の情報を前記通信制御装置から取得することと、を含み、
    前記第1の情報は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じた情報を含み、
    前記第2の優先度は、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて決定され、
    前記第2の周波数帯の利用に関する条件は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さ、又は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さ、を含む、
    通信方法。
  18. 所定の通信サービスに割り当てられた第1の周波数帯のうち少なくとも一部の第2の周波数帯の二次的利用に関して優先度付けが行われた複数の第1の優先度のうち、一部の第1の優先度に対して、互いに優先度付けが行われた複数の第2の優先度を関連付ける制御部、を備え、
    前記複数の第2の優先度間における優先度付けは、前記第2の周波数帯の利用に関する条件に応じて制御され、
    前記第2の周波数帯の利用に関する条件は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスが有効となる領域の広さ、又は、前記第2の周波数帯の利用に関するライセンスのライセンス期間の長さ、を含む、
    装置。
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