JP7445672B2 - ゲート領域推定プログラム、ゲート領域推定装置、学習モデルの生成方法 - Google Patents

ゲート領域推定プログラム、ゲート領域推定装置、学習モデルの生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、フローサイトメトリーにおけるゲート領域を推定するプログラム等に関する。
フローサイトメトリー(Flow Cytometry:FCM)は、単一の細胞毎に複数の特徴量を測定できる技術である。フローサイトメトリーでは、細胞を懸濁させた懸濁液を調製し、当該細胞が一列になって流れるように、測定装置内に懸濁液を流す。一個一個流れる細胞に光を当て、その光の散乱や蛍光具合により、細胞の大きさ、細胞内部の複雑さ、細胞の構成物質などの指標が得られる。フローサイトメトリーは医療においては、例えば、細胞性免疫検査に利用されている。
細胞性免疫検査では、検査機関はフローサイトメトリーで得られた複数の指標値の解析を行い、解析結果を検査結果として検査依頼機関へ返却する。解析技術の1つにゲーティングがある。ゲーティングは得られたデータの中から特定の集団のみを選んで解析する技術である。従来、解析対象とする集団の特定は、検査士が2次元の散布図において、楕円形や多角形(「ゲート」という)を描くことにより指定していた。このようなゲートの設定は、検査士の経験や知識による所が大きい。そのため、経験や知識が少ない検査士が適切なゲート設定を行うことは困難である。
それに対して、ゲート設定を自動化する技術が提案されている(特許文献1、2等)。しかしながら、従来技術は細胞の密度情報を用いた設定方法や、ルールベースによる手法での設定であり、検査士が蓄積してきた経験や知識が十分、活用されていない。
特許第6480918号公報 特許第5047803号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。その目的は、学習モデルを用いてゲート領域を推定するゲート領域推定プログラム等の提供である。
本発明に係るゲート領域推定プログラムは、測定項目が異なるフローサイトメトリーの測定より得た複数の散布図を含む散布図群を取得し、散布図群とゲート領域とを含む教師データに基づき学習を行った学習モデルに、取得した散布群を入力し、前記学習モデルから得た推定ゲート領域を出力する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明にあっては、熟練の検査士と同様なゲート設定を行うことが可能となる。
検査システムの構成例を示す説明図である。 処理部のハードウェア構成例を示すブロック図である。 測定値DBの例を示す説明図である。 特徴情報DBの例を示す説明図である。 ゲートDBの例を示す説明図である。 回帰モデルの生成処理に関する説明図である。 回帰モデル生成処理の手順例を示すフローチャートである。 ゲート情報出力処理の手順例を示すフローチャートである。 ゲートが設定された散布図の例を示す説明図である。 ゲート内解析の例を示す説明図である。 再学習処理の手順例を示すフローチャートである。 10個の小集団の例を示す説明図である。 10個の小集団それぞれについて、分画毎の細胞数を示す説明図である。 10個の小集団それぞれについて、分画毎の細胞数を示す説明図である。 SEQ1からSEQ10までのAPRの算出結果例を示す説明図である。 1検体全体のAPRの算出結果例を示す説明図である。 代替陽性率DBの例を示す説明図である。 回帰モデルの生成処理に関する説明図である。 回帰モデル生成処理の他の手順例を示すフローチャートである。 代替陽性率算出処理の手順例を示すフローチャートである。 ゲート情報出力処理の他の手順例を示すフローチャートである。 回帰モデル生成処理の他の手順例を示すフローチャートである。 ゲート情報出力処理の他の手順例を示すフローチャートである。
以下実施の形態を、図面を参照して説明する。以下の説明においては、白血病・リンパ腫解析(LLA:Leukemia, Lymphoma Analysis)検査におけるCD45ゲーティングを例として説明する。最初に、LLA検査の工程について説明する。LLA検査は大まかに5つの工程を含む。1.分注、2.前処理、3.測定・描写、4.解析、5.報告である。
分注工程では、一つの検体(以下、「ID」と記す。)を分ける工程である。LLA検査では一つのIDを最大10個に分注して検査を行う。分注した各検体をSEQと記す。また、分注した10の検体をSEQ1、SEQ2、…、SEQ10と記す。前処理工程では、各SEQに共通な処理(細胞濃度の調整など)を行い、個別に表面マーカを付ける。SEQ1はネガティブコントロールとする。ネガティブコントロールは、効果を検証したい対象と同一の条件で、既に陰性の結果が出ることが分かっている対象に検査を行うことを意味する語である。あるいは、ネガティブコントロールは当該検査対象を意味する語である。検査においては、検証したい対象と、ネガティブコントロールにおける結果を比較することで、その相対的な差異から検査結果が解析される。
測定・描写工程では、10個のSEQをフローサイトメータで測定を行い、蛍光値を得る。各SEQ内の個々の細胞について、測定値を含めた5つの項目からなる情報が得られる。項目の内訳は、FSC、SSC、FL1、FL2、FL3である。FSCは前方散乱光(FSC:Forward Scattered Light)の測定値を示す。レーザービームの光軸に対して前方で検出される散乱光の値を示す。FSCは細胞の表面積または大きさにほぼ比例するため、細胞の大きさを示す指標値となる。SSCは側方散乱光(SSC:Side Scattered Light)の測定値を示す。側方散乱光は、レーザービームの光軸に対して90°の角度で検出される光である。SSCは、その大部分が細胞内の物質に光が当たって散乱したものである。SSCは、細胞の顆粒性状、内部構造にほぼ比例するため、細胞の顆粒性状、内部構造を示す指標値となる。FLは蛍光(Fluorescence)を示すが、ここではフローサイトメータが備える複数の蛍光用検出器を示す。数字は蛍光用検出器の順番号を示す。FL1は1番目の蛍光検出器を示すが、ここでは、マーカとして各SEQのマーカ情報が設定される項目の名称である。FL2は2番目の蛍光検出器を示すが、ここでは、マーカとして各SEQのマーカ情報が設定される項目の名称である。FL3は3番目の蛍光用検出器を示すが、ここでは、CD45のマーカ情報が設定される項目の名称である。
フローサイトメータは、各SEQで2つの散布図を作成し、散布図をディスプレイ等に表示する。例えば、一つの散布図は、一方の軸をSSCとし、他方の軸をFL3とする。もう一つの散布図は、一方の軸をSSCとし、他方の軸をFSCとする。
解析工程では、散布図の様相より、検査士が疾患を推定し、各散布図上に疾患特定に有用なゲートを作成する。そして、ゲート範囲に存在する細胞のみからなるFL1―FL2の散布図を各SEQで作成し、マーカ反応として観察する。報告工程では、特に有用なゲートを2つ報告用に決定し、報告書を作成する。
(実施の形態1)
以下の説明では、解析工程で従来検査士が作成しているゲートを学習モデルに行わせる形態について説明する。図1は検査システムの構成例を示す説明図である。検査システムはフローサイトメータ(ゲート領域推定装置)10と学習サーバ3とを含む。フローサイトメータ10と学習サーバ3とはネットワークNを介して、通信可能に接続されている。フローサイトメータ10は、装置全体の動作に関する種々の処理を行う処理部1と、検体を受け入れ、フローサイトメトリーによる測定を行う測定部2とを含む。
学習サーバ3は、サーバコンピュータ、ワークステーション等で構成する。学習サーバ3は検査システムにおいて、必須の構成ではない。学習サーバ3は、主としてフローサイトメータ10を補完する役目を担い、測定データや学習モデルをバックアップとして記憶する。また、フローサイトメータ10に代わって、学習サーバ3が学習モデルの生成、学習モデルの再学習を行ってもよい。この場合、学習サーバ3は、学習モデルを特徴付けるパラメータ等をフローサイトメータに送信する。なお、学習サーバ3の機能を、クラウドサービス、クラウドストレージで提供してもよい。
図2は、処理部のハードウェア構成例を示すブロック図である。処理部1は制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、表示部15、通信部16、及び読み取り部17を含む。制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、表示部15、通信部16、及び読み取り部17はバスBにより接続されている。処理部1はフローサイトメータ10と別体としても良い。処理部1は、PC(Personal Computer)、ノートパソコン、タブレットコンピュータ等で構築してもよい。処理部1を複数のコンピュータからなるマルチコンピュータ、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシン又は量子コンピュータで構成してもよい。
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を有する。制御部11は、補助記憶部13に記憶された図示しないOS(Operating System)や制御プログラム1P(ゲート領域推定プログラム)を読み出して実行することにより、フローサイトメータ10に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。また、制御部11は取得部、出力部等の機能部を含む。
主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等である。主記憶部12は主として制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
補助記憶部13はハードディスク又はSSD(Solid State Drive)等であり、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1Pや各種DB(Database)を記憶する。補助記憶部13は、測定値DB131、特徴情報DB132、ゲートDB133、代替陽性率DB135、及び回帰モデル134を記憶する。代替陽性率DB135は本実施の形態においては、必須ではない。補助記憶部13はフローサイトメータ10に接続された外部記憶装置であってもよい。補助記憶部13に記憶する各種DB等を、ネットワークNで接続されたデータベースサーバやクラウドストレージに記憶してもよい。
入力部14はキーボードやマウスである。表示部15は液晶表示パネル等を含む。表示部15は測定を行うための情報や測定結果、ゲート情報などを種々の情報を表示する。表示部15は入力部14と一体化したタッチパネルディスプレイでもよい。なお、表示部15に表示する情報をフローサイトメータ10の外部表示装置に表示を行ってもよい。
通信部16はネットワークNを介して、学習サーバ3と通信を行う。また、制御部11が通信部16を用い、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御プログラム1Pをダウンロードし、補助記憶部13に記憶してもよい。
読み取り部17はCD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読み取り部17を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、補助記憶部13に記憶してもよい。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、補助記憶部13に記憶してもよい。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでもよい。
補助記憶部13が記憶するデータベースについて説明する。図3は測定値DB131の例を示す説明図である。測定値DB131はフローサイトメータ10による測定の測定値を記憶する。図3に示すのは測定値DB131に記憶される1レコードの例である。測定値DB131の各レコードは、基本部1311とデータ部1312とを含む。基本部1311は受付番号列、受付日列、検査番号列、検査日列、カルテ番号列、氏名列、性別列、年齢列、及び採取日列を含む。受付番号列は検査依頼を受け付けた際に発番する受付番号を記憶する。受付日列は、検査依頼を受け付けた日付を記憶する。検査番号列は検査を行う際に発番する検査番号を記憶する。検査日列は検査を実施した日付を記憶する。カルテ番号列は検査依頼に対応するカルテの番号を記憶する。氏名列は検体を提供した被検査者の氏名を記憶する。性別列は被検査者の性別を記憶する。例えば、被検査者が男性であれば、性別列はMを記憶する。被検査者が女性であれば、性別列はFを記憶する。年齢列は被検査者の年齢を記憶する。採取日列は被検査者から検体を採取した日付を記憶する。データ部1312において、各列は測定項目について、細胞毎の測定値を記憶する。各行は一つの細胞について、測定項目毎の測定値を記憶する。
図4は特徴情報DBの例を示す説明図である。特徴情報DB132は測定値から得られる特徴を示す情報(以下、「特徴情報」とも言う。)を記憶する。特徴情報は例えば、散布図やヒストグラムである。特徴情報DB132は、受付番号列、検査番号列、順番号列、種別列、横軸列、縦軸列、及び画像列を含む。受付番号列は、受付番号を記憶する。検査番号列は、検査番号を記憶する。順番号列は同一検査内での特徴情報の順番号を記憶する。種別列は特徴情報の種別を記憶する。例えば、種別は上述したように散布図やヒストグラムである。横軸列は散布図やヒストグラムにおいて横軸として採用した項目を記憶する。縦軸列は散布図において縦軸として採用した項目を記憶する。ヒストグラムの場合、縦軸は細胞数であるので、縦軸列は細胞数を記憶する。画像列は散布図やヒストグラムを画像として記憶する。
図5はゲートDBの例を示す説明図である。ゲートDB133の例を示す説明図である。ゲートDB133は散布図に対して、設定されたゲートの情報(ゲート情報)を記憶する。ゲート情報はゲート領域を確定するための情報である。ゲート情報はゲート領域の外形線を示す図形の情報、ゲート領域に含まれる測定値の値範囲、ゲート領域に含まれる測定値の集合などである。散布図画像上において、ゲート領域に含まれる点のピクセル座標値でもよい。ここでは、ゲート情報はゲート領域の外形線を示す図形とし、その形状は楕円形状とするが、それに限られない。図形は複数の辺から構成される多角形や、複数の曲線を結んだ図形でもよい。ゲートDB133は、受付番号列、検査番号列、横軸列、縦軸列、ゲート番号列、CX列、CY列、DX列、DY列、及びANG列を含む。受付番号列は受付番号を記憶する。検査番号列は検査番号を記憶する。横軸列は散布図において横軸として採用した項目を記憶する。縦軸列は散布図において縦軸として採用した項目を記憶する。ゲート番号列はゲートの順番号を記憶する。CX列は楕円の中心x座標値を記憶する。CY列は楕円の中心y座標値を記憶する。DX列は楕円の短径の値を記憶する。DY列は楕円の長径の値を記憶する。ANG列は楕円の傾き角度を記憶する。例えば、傾き角度は横軸と楕円の長径とがなす角度である。ゲート形状として、多角形を設定可能とする場合、ゲートDB133は多角形を形づくる複数点の座標列を記憶する。
図6は回帰モデルの生成処理に関する説明図である。図6は、機械学習を行って回帰モデル134生成する処理を示している。図6に基づき、回帰モデル134の生成処理について説明する。
本実施の形態にフローサイトメータ10において、処理部1は、測定部2で得た測定結果に基づき作成した散布図画像に対する適切なゲートの特徴量を学習するディープラーニングを行う。ディープラーニングを行うことで、処理部1は複数の散布図画像(散布図群)を入力とし、ゲート情報を出力とする回帰モデル134を生成する。複数の散布図画像とは、少なくとも1軸の項目が異なる複数の散布図画像である。例えば、横軸がSSCで縦軸がFL3の散布図画像と、横軸がSSCで縦軸がFSCの散布図画像とからなる2つの散布図画像である。3つ以上の散布図画像を入力してもよい。ニューラルネットワークは例えばCNN(Convolution Neural Network)である。回帰モデル134は、各散布図画像の特徴量をそれぞれ学習する複数の特徴抽出器と、各特徴抽出器が出力した特徴量を結合する結合器と、結合した特徴量に基づき、ゲート情報の各項目(中心X座標、中心Y座標、長径、短径、傾斜角度)を予測し出力する複数の予測器とを有する。なお、回帰モデル134に散布図画像ではなく、散布図の基になる測定値の集合を入力してもよい。
各特徴抽出器は、入力層、中間層を含む。入力層は、散布図画像に含まれる各画素の画素値の入力を受け付ける複数のニューロンを有し、入力された画素値を中間層に受け渡す。中間層は複数のニューロンを有し、散布図画像内からの特徴量を抽出して出力層に受け渡す。例えば特徴抽出器がCNNである場合、中間層は、入力層から入力された各画素の画素値を畳み込むコンボリューション層と、コンボリューション層で畳み込んだ画素値をマッピングするプーリング層とが交互に連結された構成を有する。中間層は、画素情報を圧縮しながら最終的に画像特徴量を抽出する。散布図画像を入力する特徴抽出器を画像毎に設けるのではなく、1つの特徴抽出器に複数の散布図画像に入力する構成でもよい。
なお、本実施の形態では回帰モデル134がCNNであるものとして説明するが、回帰モデル134はCNNに限定されず、CNN以外のニューラルネットワーク、ベイジアンネットワーク、決定木など、他の学習アルゴリズムで構築された学習済みモデルであってよい。
処理部1は、複数の散布図画像と、散布図に対応したゲート情報の正解値とが対応付けられた教師データを用いて学習を行う。例えば図6に示すように、教師データは、複数の散布図画像に対し、ゲート情報がラベル付けされたデータである。なお、ここでは簡略のため、2種類の散布図を1組の散布図とする。また、1組の散布図に対して、1つのゲートを設けるものとして説明するが、複数のゲートを設けてもよい。この場合、ゲート情報には有用度を示す値を含める。
処理部1は、教師データである2つの散布図画像をそれぞれ異なる特徴抽出器に入力する。各特徴抽出器が出力した特徴量が結合器により結合される。結合器による結合は、単純に特徴量を結合する方法(Concatenate)、特徴量を示す値を加算する(Add)方法、特徴量の最大のものを選択する(Maxpool)方法などがある。
結合された特徴量に基づき、各予測器は予測結果として、ゲート情報を出力する。各予測器が出力する値の組み合わせで、1組のゲート情報となる。出力するゲート情報は複数組であってよい。この場合、複数組に応じた数の予測器を設ける。例えば、優先順位1位のゲート情報と、優先順位2位のゲート情報とを出力する場合、図6における予測器の数が5から10個となる。
処理部1は予測器から得たゲート情報を、教師データにおいて散布図画像に対しラベル付けされた情報、すなわち正解値と比較し、予測器からの出力値が正解値に近づくように、特徴抽出器や予測器での演算処理に用いるパラメータを最適化する。当該パラメータは、例えばニューロン間の重み(結合係数)、各ニューロンで用いられる活性化関数の係数などである。パラメータの最適化の方法は特に限定されないが、例えば処理部1は誤差逆伝播法を用いて各種パラメータの最適化を行う。処理部1は、教師データに含まれる検査毎のデータについて上記の処理を行い、回帰モデル134を生成する。
次に、処理部1の制御部11が行う処理について説明する。図7は回帰モデル生成処理の手順例を示すフローチャートである。制御部11は検査履歴を取得する(ステップS1)。検査履歴は過去の検査結果の蓄積であり、測定値DB131に記憶された過去の測定値である。制御部11は処理対象とする1つの履歴を選択する(ステップS2)。制御部11は選択した履歴に対応する特徴情報を取得する(ステップS3)。特徴情報は例えば散布図である。特徴情報は特徴情報DB132から取得する。特徴情報が記憶されていない場合、測定値から生成してもよい。制御部11は選択した履歴に対応するゲート情報を取得する(ステップS4)。ゲート情報はゲートDB133より取得する。制御部11は取得した特徴情報とゲート情報とを教師データとして、回帰モデル134の学習を行う(ステップS5)。制御部11は未処理の検査履歴がある否かを判定する(ステップS6)。制御部11は未処理の検査履歴があると判定した場合(ステップS6でYES)、処理をステップS2に戻し、未処理の検査履歴に関する処理を行う。制御部11は未処理の検査履歴がないと判定した場合(ステップS6でNO)、回帰モデル134を記憶し(ステップS7)、処理を終了する。
続いて、回帰モデル134を用いたゲートの設定について説明する。図8はゲート情報出力処理の手順例を示すフローチャートである。制御部11は測定部2、又は測定値DB131から、測定値を取得する(ステップS11)。制御部11は測定値に対する特徴情報を取得する(ステップS12)。制御部11は特徴情報を回帰モデル134に入力し、ゲートの推定を行う(ステップS13)。制御部11はゲート情報(推定ゲート領域)を出力し(ステップS14)、処理を終了する。
ゲート情報に基づき、表示部15に表示する散布図にゲートを設定する。図9はゲートが設定された散布図の例を示す説明図である。図9は横軸がSSC、縦軸がFL3の散布図である。ゲートは3つ設定されている。いずれのゲートも楕円状である。図10はゲート内解析の例を示す説明図である。図10の上段は図9と同じ散布図である。図10の下段は、ゲート内に含まれる細胞の集団毎に散布図を表示している。3つの散布図の横軸はFL1、縦軸はFL2である。検査士は3つの散布図を見て、設定されたゲートが適切でない場合、ゲートを修正する。フローサイトメータはドローツールを備えており、ゲートを設定する楕円が編集可能である。検査士は入力部14に含まれるマウスなどのポインティングデバイスを用いて、楕円の位置や大きさ、長径と短径との比率を変更可能である。ゲートの追加や削除も可能である。修正が確定したゲートに関するゲート情報(修正領域データ)は、ゲート情報DB133に記憶される。新たな測定値、特徴情報、及びゲート情報は、回帰モデル134の再学習用の教師データとなる。
図11は再学習処理の手順例を示すフローチャートである。制御部11は、更新ゲート情報を取得する(ステップS41)。更新ゲート情報は、回帰モデル134が出力したゲート情報に基づくゲートを検査士が変更した場合の変更後のゲート情報である。制御部11は処理対象とする更新ゲート情報を選択する(ステップS42)。制御部11はゲート情報に対応する2つの散布図画像(特徴情報)を取得する(ステップS43)。制御部11は変更後のゲート情報、2つの散布図画像を教師データとして、回帰モデル134の再学習を行う(ステップS44)。制御部11は未処理の更新ゲート情報があるか否か判定する(ステップS45)。制御部11は未処理の更新ゲート情報があると判定した場合(ステップS45でYES)、処理をステップS42に戻し、未処理の更新ゲート情報についての処理を行う。制御部11は未処理の更新ゲート情報がないと判定した場合(ステップS45でNO)、再学習の結果に基づき回帰モデル134を更新し(ステップS46)、処理を終了する。
なお、再学習処理は、フローサイトメータ10が行うのではなく、学習サーバ3が行ってもよい。この場合、再学習の結果、変更された回帰モデル134のパラメータが、学習サーバ3からフローサイトメータ10に送信され、フローサイトメータ10が記憶する回帰モデル134が更新される。また、再学習処理は、更新ゲート情報が発生する毎に実行してもよいし、日次バッチのように所定の間隔で実行してもよいし、更新ゲート情報が所定数発生したら実行してもよい。
回帰モデル134は複数の出力層それぞれから単一の数値(中心X座標、中心Y座標、長径、短径、又は傾斜角度)を出力する例を示したが、それに限らない。数値の組データであってもよい。中心X座標、中心Y座標、長径、短径、及び傾斜角度を含む5次元のデータでもよい。例えば、(10,15,20,10,15)、(5,15,25,5,20)、(10,15,…)、…のように、値の組み合わせを出力層に含まれる各ノードに割り当て、各ノードは値の組み合わせに対する確率を出力するようにしてもよい。
(変形例)
学習モデルに入出力するゲート情報を数値としたが、画像としてもよい。この場合の学習、推定は次のように行う。学習モデルとしてセマンティックセグメンテーションのモデルの一つであるU-NETを用いる。U-NETはFCN(Fully Convolutional Networks)の一種であり、ダウンサンプリングを行うエンコーダと、アップサンプリングを行うデコーダとを含む。U-NETは全結合層がなく、畳み込み層とプーリング層だけで構成されるニューラルネットワークである。学習時、複数の散布図の画像をU-NETへ入力する。U-NETはゲート領域とそうでない領域を分割した画像を出力するので、出力された画像に示されたゲート領域が正解に近づくように学習を行う。学習後、ゲート領域を推定する場合は、2つの散布図画像をU-NETに入力する。出力としてゲート領域が示された散布図画像が得られる。得られた画像に対して、エッジ抽出により、ゲートを示す楕円の外形線を検出する。検出した外形線から楕円の中心座標(CX、CY)、長径DX、短径DY、回転角度ANGを求める。そして、ゲート内に含まれる細胞を特定する。当該特定は、公知である点の多角形に対する内外判定アルゴリズムを利用して実現可能である。学習及び出力させるゲート領域の数は、複数でもよい。
本実施の形態においては、経験の浅い検査士であっても、疾患特定において重要な細胞集団を示すためのゲート設定が可能となる。また、熟練した検査士の場合、従来と異なり、回帰モデル134が提案したゲート設定に基づき、ゲート設定を行えるので、作業時間を短縮することが可能となる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、回帰モデル134の入力として、代替陽性率を加える。まず、フローサイトメトリーでは細胞に付した蛍光マーカによる反応で特徴量を検出する。マーカによる測定値は相対値であり、用いるには陽性と陰性との間で閾値が必要である。閾値は陰性コントロール検体から、ゲート内の集団を観察して決められる。陰性検体から閾値を求めたことで、マーカを加えて測定した小分け検体におけるマーカの陽性度が得られる。従来、ゲート設定を行う際、検査士はゲート内の陽性率(陽性となる細胞の割合)を見てゲートの修正を行っている。そのため、回帰モデル134によりゲート設定を行なう場合においても、陽性率は有用である可能性が高い。しかし、陽性率はゲート設定を行った後に算出できる指標であるため、ゲート設定前には得ることができない。そこで、ゲート設定を行っていない状態においても、算出可能であり、陽性率と同様にゲート設定に有効と考える指標を導入する。当該指標を代替陽性率と呼ぶ。
代替陽性率は次のように算出する。検体内に存在する細胞集団は、それぞれ陽性、陰性を分ける閾値が異なる。そこで、細胞集団を小分けし、小分けした集団内で閾値を設定する。本実施の形態では、SEQ1のFSC、SSC、FL3の分布において、3次元の自動クラスタリング手法、k-meansを適用し、n個の小集団を作る。nは自然数である。ここではn=10である。図12は10個の小集団の例を示す説明図である。五角形のマークはk-meansに用いられる各小集団の中心を示す。図12では横軸がSSC、縦軸がFL3の2次元表示となっているが、実際は紙面法線方向の軸がFSCである3次元のクラスタリングである。SEQ1の各小集団のFL1とFL2より、陰性を示す閾値を機械的に算出する。例えば、小集団内の90%の細胞を含む値を閾値とする。次に各小集団における分画毎の細胞数を求める。図13は10個の小集団それぞれについて、分画毎の細胞数を示す説明図である。次に、分画毎の細胞数の合計を求め、求めた合計を全細胞数で除算し、割合を求める。この分画毎の割合をSEQ毎に算出したものを代替陽性率とする。小集団内の各分画の細胞数をUL(左上の細胞数、FL1が陰性かつFL2が陽性である細胞の数)、UR(右上の細胞数、FL1が陽性かつFL2が陽性である細胞の数)、LR(右下の細胞数、FL1が陽性かつFL2が陰性である細胞の数)、LL(左下の細胞数、FL1が陰性かつFL2が陰性である細胞の数)とする。各小集団をk(k=1,2,…,10)、全体の細胞数をNとすると、代替陽性率(APR:Alternative Positive Rate)は、以下の数式(1)で算出できる。
Figure 0007445672000001
そして、SEQ1のAPRは以下となる。
Figure 0007445672000002
なお、SEQ1は陰性検体なので、左下以外の区画には殆ど細胞は存在しない。SEQ2以降については、SEQ1で求めた各小集団の中心点をSEQそれぞれに反映する。各細胞から最も近い中心点に基づいて、10個の小集団に分ける。各小集団に対し、SEQ1で得た閾値を適用し、4つの分画を生成する。SEQ1と同様に各小集団の各分画について、細胞数を求める。図14は、10個の小集団それぞれについて、分画毎の細胞数を示す説明図である。図14はSEQ2についての例である。図14に示した分画毎の細胞数に基づき上記の式(1)を用いて、APRを算出すると以下のようになる。
Figure 0007445672000003
SEQ1のAPRと比較すると、左上が0.001から0.057へ上昇している。これは、検体内にSEQ2のマーカに反応する細胞集団があることを示している。
同様に、SEQ3からSEQ10について、APRを算出する。以下に、各SEQのAPR算出例を示す。図15はSEQ1からSEQ10までのAPRの算出結果例を示す説明図である。そして、各SEQのAPRを合わせた10行4列の行列を1検体全体のAPRとする。図16は1検体全体のAPRの算出結果例を示す説明図である。図15に示した各SEQのAPRを合わせた10行4列の行列となっている。代替陽性率は、1つの検体を分注し、分注した検体毎に行った検査結果のうち、所定の分注した検体の結果から得られる分布をクラスタリングし、クラスタ毎に陰性を示す閾値を算出し、各クラスタを閾値により小クラスタに分割し、分割した小クラスタに含まれる細胞数の全細胞数に対する割合を算出し、所定の分注した検体の結果から得た分布についての各クラスタの中心点を、所定の分注した検体の結果以外の分注した検体の検査結果から得られる分布に反映させ、中心点への距離により、分布をクラスタリングし、各クラスタを前記算出した閾値により小クラスタに分割し、分割した小クラスタに含まれる細胞数の全細胞数に対する割合を算出し、すべての小クラスタ毎の割合を要素とする行列である。なお、所定の分注した検体は陰性検体が望ましい。
図17は代替陽性率DBの例を示す説明図である。代替陽性率DB135は測定値から算出した代替陽性率(APR)を記憶する。代替陽性率DB135は検査番号列、番号列、LL列、UL列、LR列、及びUR列を含む。検査番号列は検査番号を記憶する。番号列はSEQの番号を記憶する。LL列は左下分画の細胞数割合を記憶する。UL列は左上分画の細胞数割合を記憶する。LR列は右下分画の細胞数割合を記憶する。UR列は右上分画の細胞数割合を記憶する。
本実施の形態においては、回帰モデル134の学習の教師データとして計測値から求めたAPRを含める。図18は回帰モデルの生成処理に関する説明図である。実施の形態1で示した図6を変更したものである。本実施の形態においては、特徴抽出器が3つとしてある。2つは図6と同様に散布図画像を受け付ける。1つはAPRを受け付ける特徴抽出器である。結合器は3つの特徴抽出器が抽出し特徴量を結合する。予測器は、結合された特徴量に基づき、ゲート情報の各項目(中心X座標、中心Y座標、長径、短径、傾斜角度)を予測し出力する。処理部1は予測器から得たゲート情報を、教師データにおいて散布図画像に対しラベル付けされた情報、すなわち正解値と比較し、予測器からの出力値が正解値に近づくように、特徴抽出器や予測器での演算処理に用いるパラメータを最適化する。その他の事項については、実施の形態1と同様である。なお、APRは、特徴抽出器を介することなく、結合器へ入力してもよい。また、値の組み合わせを出力層に含まれる各ノードに割り当て、各ノードは値の組み合わせに対する確率を出力するようにしてもよい。
図19は回帰モデル生成処理の他の手順例を示すフローチャートである。図7と同様な処理については同じステップ番号を付している。制御部11はステップS1からS3を実行した後、代替陽性率を算出する(ステップS8)。
図20は、代替陽性率算出処理の手順例を示すフローチャートである。制御部11は、SEQ1におけるFSC、SSC、FL3の分布において、k-meansを利用したクラスタリングを行う(ステップS21)。制御部11は、クラスタリングの結果より得た集団毎に陰性を示す閾値を算出する(ステップS22)。制御部11は各集団の区画毎に細胞数を算出する(ステップS23)。制御部11は区画毎の細胞割合を算出し、SEQ1のAPRを算出する(ステップS24)。制御部11はカウンタ変数iに2を設定する(ステップS25)。制御部11はSEQiを処理対象として設定する(ステップS26)。制御部11はSEQ1の各集団の中心点をSEQiに反映する(ステップS27)。制御部11は中心点を基準にして、各細胞をクラス分けする(ステップS28)。上述したように、各細胞はもっと近い中心点が同一である細胞のグループに分けられ、10個の集団に分けられる。制御部11は各集団について、SEQ1での閾値を適用する(ステップS29)。制御部11は各集団について閾値で定められた各区画の細胞数割合を算出し、APRを算出する(ステップS30)。制御部11はカウンタ変数iに1増加させる(ステップS31)。制御部11はカウンタ変数iが10以下か否かを判定する(ステップS32)。制御部11はカウンタ変数iが10以下であると判定した場合(ステップS32でYES)、処理をステップS26に戻す。制御部11はカウンタ変数iが10以下でないと判定した場合(ステップS32でNO)、代替陽性率を出力する(ステップS33)。制御部11は処理を呼び出し元に戻す。
処理は図19のステップS4から再開される。ステップS5で制御部11は回帰モデル134の学習を行う。上述したように、本実施の形態においては、散布図画像とAPRが入力である。正解値を示すラベルはゲート情報である。以下、ステップS6以降は、図7と同様であるから、説明を省略する。
続いて、回帰モデル134を用いたゲートの設定について説明する。図21はゲート情報出力処理の他の手順例を示すフローチャートである。図8と同様な処理については同じステップ番号を付している。制御部11はステップS12を実行した後、代替陽性率算出を行う(ステップS15)。制御部11は散布図画像と代替陽性率を回帰モデル134に入力しゲートの推定を行う(ステップS13)。制御部11はゲート情報を出力し(ステップS14)、処理を終了する。その後の検査士の作業は実施の形態1と同様であるから説明を省略する。
本実施の形態においては、回帰モデル134の教師データとして、代替陽性率を含めている。また、回帰モデル134により、ゲート情報の推定を行う場合にも、代替陽性率を含める。それにより、回帰モデル134が出力するゲート情報の精度向上が期待される。
本実施の形態においても、実施の形態1の変形例が適用可能である。複数の散布図画像とAPRとをU-NETに入力する。U-NETはゲート領域とそうでない領域を分割した画像を出力するので、出力された画像に示されたゲート領域が正解に近づくように学習を行う。学習後、ゲート領域を推定する場合は、2つの散布図画像とAPRとをU-NETに入力する。出力としてゲート領域が示された散布図画像が得られる。その他の処理は上述した内容と同様である。
なお、上述の実施の形態では、LLAにおけるCD45ゲーティングを例としたが、悪性リンパ腫解析(MLA:Malignant Lymphoma Analysis)検査におけるCD45ゲーティングでも、同様な手順で実行可能である。悪性リンパ腫解析検査におけるCD45ゲーティングで用いる回帰モデルは、LLAにおける回帰モデル134と別に設け、補助記憶部13に記憶する。また、測定値DB131、特徴情報DB132、ゲートDB133、代替陽性率DB135には、検査内容を示す列を追加し、LLAのデータであるのか、MLAのデータであるのか識別可能とする。学習やゲートの推定を行う場合においても、LLAであるのか、MLAであるのか、検査内容を入力部14で指定する。
図22は回帰モデル生成処理の他の手順例を示すフローチャートである。制御部11は検査内容を取得する(ステップS51)。例えば、上述したように検査内容は、LLA、MLA等である。制御部11は検査内容に対応した学習モデルを取得する(ステップS52)。学習モデルは、LLA用の回帰モデル134、MLA用の回帰モデル等である。ステップS53以降は、図7のステップS2以降と同様であるので、説明を省略する。なお、実施の形態2と同様にAPRを入力データに加えてもよい。
図23はゲート情報出力処理の他の手順例を示すフローチャートである。制御部11は検査内容及び測定データを取得する(ステップS71)。制御部11は測定データに対応した特徴情報を取得する(ステップS72)。制御部11は検査内容に応じた学習モデルを選択する(ステップS73)。制御部11は特徴情報を選択した学習モデルに入力し、ゲートの推定を行う(ステップS74)。制御部11はゲート情報を出力し(ステップS75)、処理を終了する。実施の形態2と同様に、APRを入力として受け付ける学習モデルの場合、測定データからAPRを生成し、ステップS74における入力データとしてAPRを加えてもよい。
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 フローサイトメータ
1 処理部
11 制御部
12 主記憶部
13 補助記憶部
131 測定値DB
132 特徴情報DB
133 ゲートDB
134 回帰モデル
135 代替陽性率DB
14 入力部
15 表示部
16 通信部
17 読み取り部
1P 制御プログラム
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
2 測定部
3 学習サーバ

Claims (9)

  1. 測定項目が異なるフローサイトメトリーの測定より得た複数の散布図を含む散布図群を取得し、
    散布図群とゲート領域とを含む教師データに基づき学習を行った学習モデルに、取得した散布図群を入力し、
    前記学習モデルから得た推定ゲート領域を出力する
    処理をコンピュータに行わせることを特徴とするゲート領域推定プログラム。
  2. 前記推定ゲート領域を有用度と共に複数出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のゲート領域推定プログラム。
  3. 前記学習モデルは、前記散布図群と前記ゲート領域と代替陽性率とを含む教師データに基づき学習を行ったものであり、
    前記学習モデルに、散布図群と代替陽性率とを入力し、
    前記学習モデルから前記推定ゲート領域を得る
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲート領域推定プログラム。
  4. 前記ゲート領域は楕円形状をなす
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゲート領域推定プログラム。
  5. 前記推定ゲート領域を修正した修正領域データを取得し、
    取得した修正領域データに基づき、前記学習モデルを再学習する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲート領域推定プログラム。
  6. 複数の散布図を含む散布図群と検査内容とを取得し、
    取得した検査内容に応じた前記学習モデルに、取得した散布図群を入力する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のゲート領域推定プログラム。
  7. 測定項目が異なるフローサイトメトリーの測定より得た複数の散布図を含む散布図群を取得する取得部と、
    散布図群とゲート領域とを含む教師データに基づき学習を行った学習モデルに、取得した散布図群を入力する入力部と、
    前記学習モデルから得た推定ゲート領域を出力する出力部と
    を備えることを特徴とするゲート領域推定装置。
  8. 測定項目が異なるフローサイトメトリーにより得た複数の散布図を含む散布図群と、前記散布図群に対応したゲート領域とを対応付けた教師データを取得し、
    取得した教師データに基づき、前記散布図群を入力した場合に、前記散布図群に対応したゲート領域を出力する学習モデルを生成する
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする学習モデルの生成方法。
  9. 前記教師データは、代替陽性率を含み、
    前記散布図群と代替陽性率とが入力された場合に、ゲート領域を出力するよう前記学習モデルを学習する
    ことを特徴とする請求項8に記載の学習モデルの生成方法。
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