JP7442907B2 - 航空機 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 令和3年7月7日に記者会見 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年7月26日~令和3年8月1日に展示会に出展 令和3年7月26日に刊行物が発行 令和3年7月27日にメール送信 令和3年7月28日にウェブサイトに掲載 令和3年7月28日にメール送信 令和3年7月28日にウェブサイトに掲載 令和3年7月29日にウェブサイトに掲載 令和3年7月29日に刊行物が発行 令和3年7月30日にウェブサイトに掲載 令和3年8月2日にウェブサイトに掲載 令和3年8月3日にウェブサイトに掲載 令和3年8月3日にウェブサイトに掲載 令和3年8月3日にウェブサイトに掲載 令和3年8月4日にウェブサイトに掲載 令和3年8月5日にウェブサイトに掲載 令和3年8月13日にウェブサイトに掲載 令和3年8月20日にウェブサイトに掲載 令和3年9月2日にウェブサイトに掲載 令和3年9月2日にウェブサイトに掲載 令和3年9月2日にメール送信 令和3年9月3日にウェブサイトに掲載 令和3年9月4日にウェブサイトに掲載 令和3年11月1日に集会にて発表 令和3年10月7日にウェブサイトに掲載 令和3年10月7日にメール送信 令和3年10月7日にウェブサイトに掲載 令和3年10月7日にウェブサイトに掲載 令和3年11月16日にウェブサイトに掲載 令和3年11月16日に刊行物が発行 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年9月1日に刊行物が発行 令和3年9月1日に刊行物が発行 令和3年8月1日に刊行物が発行 令和3年9月1日に刊行物が発行 令和3年9月2日に集会にて発表 令和3年9月16日に集会にて発表 令和3年9月27日に集会にて発表 令和3年9月27日に集会にて発表 令和3年10月14日に集会にて発表 令和3年10月21日に集会にて発表 令和3年10月28日に集会にて発表 令和3年11月11日に集会にて発表 令和3年11月19日に集会にて発表 令和3年7月7日~令和3年7月10日に試験を実施 令和3年7月25日~令和3年8月9日に試験を実施 令和3年8月9日~令和3年9月11日に試験を実施 令和3年9月11日~令和3年11月28日に試験を実施 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載
特許法第30条第2項適用 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年7月7日にウェブサイトに掲載 令和3年11月25日に集会にて発表 令和3年11月24日~令和3年11月26日に展示会に出展 令和3年7月28日にウェブサイトに掲載 令和3年8月2日にウェブサイトに掲載 令和3年8月4日にウェブサイトに掲載 令和3年8月4日にウェブサイトに掲載 令和3年8月4日にウェブサイトに掲載 令和3年7月28日にウェブサイトに掲載 令和3年9月16日にウェブサイトに掲載 令和3年10月15日にウェブサイトに掲載 令和3年8月25日にウェブサイトに掲載 令和3年11月25日に集会にて発表 令和3年8月27日にウェブサイトに掲載 令和3年8月17日にウェブサイトに掲載 令和3年7月28日にメール送信 令和3年7月29日に刊行物が発行 令和3年9月10日にウェブサイトに掲載 令和3年9月10日に刊行物が発行 令和3年9月23日にウェブサイトに掲載 令和3年9月17日にウェブサイトに掲載 令和3年10月7日にウェブサイトに掲載 令和3年10月20日にウェブサイトに掲載
本発明は、航空機に関する。
垂直離着陸を行う航空機が知られている。例えば、特許文献1に記載の航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する1対の固定翼と、1対の固定翼に固定される複数の回転翼モジュールと、回転駆動されることにより航空機を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼と、を備える。
回転翼モジュールは、回転駆動されることにより航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する1対の鉛直方向用回転翼と、1対の鉛直方向用回転翼を支持する支持体と、を備える。
航空機は、鉛直方向用回転翼を回転駆動することにより鉛直方向にて上昇又は下降する(換言すると、鉛直飛行を行う)。これにより、航空機は、離着陸を行う。航空機は、鉛直飛行を行う状態(換言すると、離着陸状態)において、各鉛直方向用回転翼の回転数を調整することによって、航空機の姿勢を制御する。更に、航空機は、水平方向用回転翼を回転駆動することにより水平方向にて飛行する(換言すると、水平飛行を行う)。これにより、航空機は、巡航を行う。
ところで、離着陸状態において回転翼に要求される特性(例えば、推力の大きさ、及び、推力の制御に対する応答速度等)と、水平飛行を行う状態(換言すると、巡航状態)において回転翼に要求される特性と、は、互いに異なる。これに対し、上記航空機においては、鉛直方向用回転翼と水平方向用回転翼とが互いに独立に設けられているため、離着陸状態、及び、巡航状態のそれぞれにおいて回転翼に要求される特性を満足できる。
米国特許出願公開第2018/0105268号明細書
ところで、離着陸状態と巡航状態との間で航空機の動作状態を遷移する際、固定翼の鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じることがある。この場合、航空機の先頭である機首が相対的に鉛直方向にて上がるヘッドアップ(換言すると、ピッチアップ)が生じやすい。
このとき、回転翼モジュールにおける後方側の鉛直方向用回転翼の回転数を増加させることにより、後方側の鉛直方向用回転翼が生じる鉛直上方向への推力を増加できれば、ヘッドアップを抑制できる。
しかしながら、後方側の鉛直方向用回転翼には、境界層剥離によって乱された気流が流入しやすい。このため、境界層剥離が生じた場合、後方側の鉛直方向用回転翼の推力は増加しにくい。従って、上記航空機においては、離着陸状態と巡航状態との間で航空機の動作状態を遷移する際、航空機の姿勢を制御できない虞があった。
このため、上記航空機においては、例えば、着陸時において、水平飛行から、鉛直方向における下降へ遷移する際、低速にて比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、低速にて固定翼に対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を、航空機の姿勢を適切に制御しながら行うことが困難である。
本発明の目的の一つは、離着陸状態と巡航状態との間で動作状態を遷移する際、姿勢を制御することである。
一つの側面では、航空機は、垂直離着陸を行う。
航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する2対の固定翼と、2対の固定翼のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュールと、回転駆動されることにより航空機を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼と、を備える。
複数の回転翼モジュールのそれぞれは、支持体と、1対の鉛直方向用回転翼と、を備える。
支持体は、航空機の前後方向において、固定翼の前方と固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、航空機の左右方向における固定翼の先端部以外の領域に位置する。
1対の鉛直方向用回転翼は、支持体により支持され且つ航空機の前後方向において固定翼の前方と固定翼の後方とにそれぞれ位置する。
2対の固定翼は、1対の第1固定翼と、1対の第1固定翼よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の第1固定翼と異なる1対の第2固定翼と、からなる。
離着陸状態と巡航状態との間で動作状態を遷移する際、姿勢を制御することができる。
第1実施形態の航空機の構成を表す斜視図である。 第1実施形態の航空機の概略構成を表す上面図である。 第1実施形態の回転翼モジュールの概略構成を表すブロック図である。 第2実施形態の航空機の概略構成を表す上面図である。 第3実施形態の航空機の概略構成を表す上面図である。 第4実施形態の航空機の概略構成を表す上面図である。 第5実施形態の航空機の構成を表す斜視図である。 第5実施形態の航空機の構成を表す上面図である。 第5実施形態の航空機の構成を表す正面図である。 第5実施形態の航空機の構成を表す背面図である。 第5実施形態の航空機の構成を表す左側面図である。
本発明は、下記の側面も有する。
(背景技術)
垂直離着陸を行う航空機が知られている。例えば、特許文献2に記載の航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する1対の固定翼と、1対の固定翼に支持され且つ回転駆動されることにより航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する複数の回転翼と、電力によって複数の回転翼をそれぞれ回転駆動する複数の回転駆動部と、胴体に固定され且つ電力を充放電する蓄電池と、を備える。
(特許文献2) 国際公開第2018/075414号
(発明の概要)
(発明が解決しようとする課題)
上記航空機は、蓄電池から複数の回転駆動部へ電力を伝送する複数のケーブルを備える。上述のように、上記航空機においては、蓄電池が胴体に固定されるとともに、各回転翼が固定翼に支持される。従って、蓄電池と各回転駆動部との間の距離が比較的長い。このため、航空機が備える複数のケーブルの全長が長くなりやすい。この結果、航空機の重量が大きくなりやすい、という課題があった。
本発明の目的の一つは、重量を小さくすることである。
(課題を解決するための手段)
一つの側面では、航空機は、垂直離着陸を行う。
航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する、少なくとも1対の固定翼と、複数の第1回転翼と、複数の第1回転駆動部と、複数の第1蓄電池と、複数の第1ケーブルと、を備える。
複数の第1回転翼は、少なくとも1対の固定翼に支持され且つ回転駆動されることにより航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する。
複数の第1回転駆動部は、電力によって複数の第1回転翼をそれぞれ回転駆動する。
複数の第1蓄電池は、少なくとも1対の固定翼に固定され且つ電力を充放電する。
複数の第1ケーブルは、複数の第1蓄電池から複数の第1回転駆動部へ電力を伝送する。
他の一つの側面では、回転翼モジュールは、航空機の胴体から左右方向にて延在する固定翼に固定される。
回転翼モジュールは、支持体と、1対の第1回転翼と、1対の第1回転駆動部と、少なくとも1つの第1蓄電池と、1対の第1ケーブルと、を備える。
支持体は、航空機の前後方向において、固定翼の前方と固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在する。
1対の第1回転翼は、支持体により支持され且つ航空機の前後方向において固定翼の前方と固定翼の後方とに位置するとともに、回転駆動されることにより航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する。
1対の第1回転駆動部は、支持体に固定され且つ電力によって1対の第1回転翼をそれぞれ回転駆動する。
少なくとも1つの第1蓄電池は、支持体に固定され且つ航空機の前後方向において1対の第1回転翼の間に位置するとともに、電力を充放電する。
1対の第1ケーブルは、少なくとも1つの第1蓄電池から1対の第1回転駆動部へ電力をそれぞれ伝送する。
(発明の効果)
重量を小さくすることができる。
以下、本発明の、航空機、及び、回転翼モジュールに関する各実施形態について図1乃至図11を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態の航空機は、垂直離着陸を行う。
航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する2対の固定翼と、2対の固定翼のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュールと、回転駆動されることにより航空機を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼と、を備える。
複数の回転翼モジュールのそれぞれは、支持体と、1対の鉛直方向用回転翼と、を備える。
支持体は、航空機の前後方向において、固定翼の前方と固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、航空機の左右方向における固定翼の先端部以外の領域に位置する。
1対の鉛直方向用回転翼は、支持体により支持され且つ航空機の前後方向において固定翼の前方と固定翼の後方とにそれぞれ位置する。
2対の固定翼は、1対の第1固定翼と、1対の第1固定翼よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の第1固定翼と異なる1対の第2固定翼と、からなる。
これによれば、2対の固定翼のうちの前方側の固定翼である第1固定翼において境界層剥離が生じた場合であっても、2対の固定翼のうちの後方側の固定翼である第2固定翼の鉛直方向における位置が、第1固定翼と異なるので、当該第2固定翼に固定された回転翼モジュールに、境界層剥離によって乱された気流が流入することを抑制できる。
従って、当該第2固定翼に固定された回転翼モジュールの鉛直方向用回転翼の回転数を増加させることにより、当該回転翼モジュールの鉛直方向用回転翼が生じる鉛直上方向への推力を増加できる。これにより、ヘッドアップを抑制できる。この結果、離着陸状態と巡航状態との間で航空機の動作状態を遷移する際、航空機の姿勢を制御できる。
従って、例えば、着陸時において、水平飛行から、鉛直方向における下降へ遷移する際、低速にて比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、低速にて固定翼に対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を、航空機の姿勢を適切に制御しながら行うことができる。
他の側面において、第1実施形態の航空機は、垂直離着陸を行う。
航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する、少なくとも1対の固定翼と、複数の第1回転翼と、複数の第1回転駆動部と、複数の第1蓄電池と、複数の第1ケーブルと、を備える。
複数の第1回転翼は、少なくとも1対の固定翼に支持され且つ回転駆動されることにより航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する。
複数の第1回転駆動部は、電力によって複数の第1回転翼をそれぞれ回転駆動する。
複数の第1蓄電池は、少なくとも1対の固定翼に固定され且つ電力を充放電する。
複数の第1ケーブルは、複数の第1蓄電池から複数の第1回転駆動部へ電力を伝送する。
これによれば、第1蓄電池が胴体に固定される場合と比較して、第1蓄電池と第1回転翼との間の距離を短くすることができる。これにより、第1蓄電池から第1回転駆動部へ電力を伝送する第1ケーブルの長さを短くすることができる。この結果、航空機の重量を小さくすることができる。
次に、第1実施形態の航空機について、より詳細に説明する。
(構成)
図1及び図2に表されるように、航空機1は、垂直離着陸を行う。本例では、航空機1は、電力によって航空機を飛行させるeVTOL(electric Vertical Take-Off and Landing)である。航空機1は、鉛直方向にて飛行する(換言すると、鉛直方向にて上昇又は下降する)鉛直飛行を行う状態(換言すると、離着陸状態)と、水平方向にて飛行する(換言すると、巡航する)水平飛行を行う状態(換言すると、巡航状態)と、の間で動作状態が切り替わる。
本例では、後述の各方向(例えば、上下方向、前後方向、又は、左右方向)は、離着陸状態における方向である。なお、各方向は、巡航状態における方向であってもよい。上方向、及び、下方向は、それぞれ、鉛直上方向、及び、鉛直下方向である。
航空機1は、胴体10と、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の後方固定翼20-3,20-4と、を備える。なお、航空機1が備える固定翼の対の数は、1対、又は、3対以上であってもよい。本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれは、単に、固定翼20-j(jは、1乃至4の整数を表す。)とも表される。
胴体10は、航空機1の左右方向における中央部において、航空機1の前後方向にて延在する。本例では、胴体10は、航空機1の上下方向における位置、及び、航空機1の前後方向における位置のそれぞれが互いに異なる2個の棒状体又は柱状体が、航空機1の前後方向における中央部にて互いに連結された形状を有する。
本例では、胴体10は、航空機1の前方向における端部の鉛直下方向における端面が、航空機1の後方向における端部の鉛直下方向における端面よりも鉛直下方に位置する。本例では、胴体10は、航空機1の前方向における端部の鉛直上方向における端面が、航空機1の後方向における端部の鉛直上方向における端面よりも鉛直下方に位置する。
なお、胴体10は、航空機1の前後方向にて延在する棒状又は柱状であってもよい。例えば、胴体10は、航空機1の前後方向における両端部のそれぞれにおいて、先端に近づくほど細くなる形状(換言すると、先細形状)を有してよい。
例えば、胴体10の前後方向における長さは、1m乃至15mの長さであってよい。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の左方向、及び、航空機1の右方向へ、胴体10からそれぞれ延在する板状である。1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれは、航空機1の左右方向に直交する平面によって切断された断面において、翼型形状を有する。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。例えば、1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれの左右方向における長さは、0.5m乃至10mの長さであってよい。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の前後方向における胴体10の中央よりも前方に位置する。本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、胴体10の前方向における端部に位置する。例えば、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の前後方向において、胴体10の前方向における端から1対の前方固定翼20-1,20-2の後方向における端までの距離の、航空機1の前後方向における胴体10の長さに対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.1乃至0.3)の値である位置を有する。
本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の重心よりも前方の位置を有する。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の上下方向における胴体10の中央よりも下方に位置する。本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、胴体10の下方向における端部に位置する。例えば、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の上下方向において、胴体10の下方向における端から1対の前方固定翼20-1,20-2の上方向における端までの距離の、航空機1の上下方向における胴体10の高さ(本例では、後述の尾翼11-1,11-2を除いた航空機1の上下方向における胴体10の高さの最大値)に対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.05乃至0.2)の値である位置を有する。
本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1の重心よりも鉛直下方の位置を有する。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の左方向、及び、航空機1の右方向へ、胴体10からそれぞれ延在する板状である。1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれは、航空機1の左右方向に直交する平面によって切断された断面において、翼型形状を有する。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれの左右方向における長さは、1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれの左右方向における長さと略等しい。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれの左右方向における長さは、1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれの左右方向における長さよりも僅かに長い。例えば、1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれの左右方向における長さは、0.5m乃至10mの長さであってよい。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の前後方向における胴体10の中央よりも後方に位置する。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、胴体10の後方向における端部に位置する。例えば、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の前後方向において、胴体10の後方向における端から1対の後方固定翼20-3,20-4の前方向における端までの距離の、航空機1の前後方向における胴体10の長さに対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.1乃至0.3)の値である位置を有する。
本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の重心よりも後方の位置を有する。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の上下方向における胴体10の中央よりも上方に位置する。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、胴体10の上方向における端部に位置する。例えば、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の上下方向において、胴体10の上方向における端から1対の後方固定翼20-3,20-4の下方向における端までの距離の、航空機1の上下方向における胴体10の高さに対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.05乃至0.2)の値である位置を有する。
本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1の重心よりも鉛直上方の位置を有する。
このように、本例では、航空機1は、航空機1の前後方向における位置が互いに異なるとともに、航空機1の上下方向における位置が互いに異なる2対の固定翼20-1~20-4を備える。
換言すると、本例では、航空機1は、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の前方固定翼20-1,20-2よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の前方固定翼20-1,20-2と異なる1対の後方固定翼20-3,20-4と、を備える。
本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、1対の第1固定翼に対応する。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、1対の第2固定翼に対応する。
航空機1は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4に固定される、複数(本例では、16個)の回転翼モジュール40-1~40-16を備える。なお、航空機1が備える回転翼モジュールの数は、2乃至15個であってもよく、17個以上であってもよい。例えば、航空機1が備える回転翼モジュールの数は、8個、12個、16個、20個、又は、24個である。
なお、各固定翼20-jに固定される回転翼モジュールの数は、2以上であることが好適である。
本例では、複数の回転翼モジュール40-1~40-16は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4に取り外し可能に固定される。なお、複数の回転翼モジュール40-1~40-16は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4に取り外し不能に固定(例えば、一体に形成)されていてもよい。
4個の回転翼モジュール40-1~40-4は、1対の前方固定翼20-1,20-2のうちの、胴体10の左方に位置する前方固定翼20-1に固定される。4個の回転翼モジュール40-5~40-8は、1対の前方固定翼20-1,20-2のうちの、胴体10の右方に位置する前方固定翼20-2に固定される。4個の回転翼モジュール40-9~40-12は、1対の後方固定翼20-3,20-4のうちの、胴体10の左方に位置する後方固定翼20-3に固定される。4個の回転翼モジュール40-13~40-16は、1対の後方固定翼20-3,20-4のうちの、胴体10の右方に位置する後方固定翼20-4に固定される。
胴体10の左方に位置する8個の回転翼モジュール40-1~40-4,40-9~40-12と、胴体10の右方に位置する8個の回転翼モジュール40-5~40-8,40-13~40-16と、は、航空機1の左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。
例えば、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-i(iは、1乃至16の整数を表す。)は、航空機1の左右方向において、当該固定翼20-jの先端から当該回転翼モジュール40-iまでの距離の、航空機1の左右方向における当該固定翼20-jの長さに対する比が、0乃至0.9(本例では、0乃至0.8)の値である位置を有する。
本例では、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-iは、航空機1の左右方向における当該固定翼20-jの先端部以外の領域に位置する。例えば、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-i(iは、1乃至16の整数を表す。)は、航空機1の左右方向において、当該固定翼20-jの先端から当該回転翼モジュール40-iまでの距離の、航空機1の左右方向における当該固定翼20-jの長さに対する比が、0より大きく且つ1より小さい(例えば、0より大きく且つ0.95以下である)位置を有してよい。
本例では、固定翼20-jに固定される4個の回転翼モジュール40-k~40-l(kは、1、5、9、又は、13の整数を表す。lは、k+3の整数を表す。)は、航空機1の左右方向において、等間隔にて位置する。なお、固定翼20-jに固定される4個の回転翼モジュール40-k~40-lは、航空機1の左右方向において、異なる間隔を有していてもよい。
例えば、固定翼20-jに固定される4個の回転翼モジュール40-k~40-lは、航空機1の左右方向において、当該4個の回転翼モジュール40-k~40-lのうちの、互いに隣り合う2個の回転翼モジュール間の距離の、航空機1の左右方向における当該固定翼20-jの長さに対する比が、0.1乃至0.4(本例では、0.2乃至0.3)の値である位置を有してよい。
本例では、航空機1の左右方向において、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のうちの、互いに隣り合う2個の回転翼モジュール間の距離と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のうちの、互いに隣り合う2個の回転翼モジュール間の距離と、は、互いに等しい。なお、両者の距離は、互いに異なっていてもよい。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12と、の航空機1の左右方向における位置は、それぞれ略同じである。
本例では、航空機1の左右方向において、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4の位置と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12の位置と、は、互いに一致する。なお、両者の位置は、互いに異なっていてもよい。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12と、の航空機1の上下方向における位置は、互いに異なる。本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12よりも、航空機1の下方向の位置を有する。なお、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12よりも、航空機1の上方向の位置を有していてもよい。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12と、は、航空機1を鉛直方向にて見た場合において、航空機1の前後方向にて互いに隔てられている。
図3に表されるように、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-iは、支持体401と、1対の第1回転翼402-1,402-2と、1対の電動機403-1,403-2と、1対の速度制御器404-1,404-2と、1対の第1蓄電池405-1,405-2と、1対の第1ケーブル406-1,406-2と、1対の回路保護器407-1,407-2と、1対の回路開閉器408-1,408-2と、1対の制御器409-1,409-2と、1対の第1制御信号線410-1,410-2と、1対の第2制御信号線411-1,411-2と、1対の第3制御信号線412-1,412-2と、を備える。
支持体401は、航空機1の前後方向において(換言すると、航空機1を鉛直方向にて見た場合において)、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とに亘って、航空機1の前後方向にて延在する棒状又は柱状である。支持体401は、航空機1の前後方向における中央部が固定翼20-jに取り外し可能に固定される。
本例では、支持体401は、固定翼20-jの下方に位置する。これによれば、航空機1の重心を下方に位置させることができるので、航空機の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。なお、支持体401は、固定翼20-jの上方に位置していてもよい。
本例では、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-iの支持体401は、航空機1の左右方向における当該固定翼20-jの先端部以外の領域に位置する。
1対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれは、回転の中心軸が航空機1の上下方向が主成分である方向にて延在するように回転可能に支持体401に支持される。1対の第1回転翼402-1,402-2は、1対の電動機403-1,403-2によってそれぞれ回転駆動されることにより航空機1を上方向へ推進させる推力を発生する。
本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2は、1対の鉛直方向用回転翼に対応する。
1対の第1回転翼402-1,402-2は、航空機1の前後方向において、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とにそれぞれ位置する。本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2は、航空機1の前後方向における支持体401の両端部にそれぞれ位置する。
1対の第1回転翼402-1,402-2は、航空機1の前後方向における1対の第1回転翼402-1,402-2間の距離の、航空機1の前後方向における固定翼20-jの長さに対する比が、1.2乃至4.5(本例では、2乃至3)の値である位置を有してよい。
1対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれは、当該第1回転翼402-1,402-2の先端の軌跡と、固定翼20-jと、の間の最短距離の、航空機1の前後方向における固定翼20-jの長さに対する比が、0よりも大きく且つ0.2以下(本例では、0.02乃至0.08の値)である位置を有してよい。
本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2の鉛直方向における位置は、当該1対の第1回転翼402-1,402-2の回転の中心軸を通る平面による固定翼20-jの断面のうちの、最も鉛直上方向の位置と、最も鉛直下方向の位置と、の間の位置である。換言すると、航空機1の前後方向にて航空機1を見た場合において、1対の第1回転翼402-1,402-2は、固定翼20-jと重なる位置を有する。
本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2は、回転方向が互いに異なる。
本例では、航空機1の左右方向にて隣接する2個の第1回転翼402-1は、回転方向が互いに異なるとともに、航空機1の左右方向にて隣接する2個の第1回転翼402-2は、回転方向が互いに異なる。また、本例では、航空機1の上下方向にて隣接する2個の第1回転翼402-1,402-2は、回転方向が互いに異なる。
本例では、第1回転翼402-1,402-2は、ロータと表されてもよい。
以下、第1回転翼402-1を回転駆動するための構成(本例では、電動機403-1、速度制御器404-1、第1蓄電池405-1、第1ケーブル406-1、回路保護器407-1、回路開閉器408-1、制御器409-1、第1制御信号線410-1、第2制御信号線411-1、及び、第3制御信号線412-1)が説明される。なお、第1回転翼402-2を回転駆動するための構成(本例では、電動機403-2、速度制御器404-2、第1蓄電池405-2、第1ケーブル406-2、回路保護器407-2、回路開閉器408-2、制御器409-2、第1制御信号線410-2、第2制御信号線411-2、及び、第3制御信号線412-2)は、第1回転翼402-1を回転駆動するための構成と同様に説明されるため、当該説明が省略される。
本例では、速度制御器404-1、第1蓄電池405-1、第1ケーブル406-1、回路保護器407-1、回路開閉器408-1、及び、制御器409-1は、支持体401の内部に収容される。なお、電動機403-1の少なくとも一部も、支持体401の内部に収容されていてもよい。
電動機403-1は、速度制御器404-1から供給される電力に従って、第1回転翼402-1を回転駆動する。
速度制御器404-1は、制御器409-1から第2制御信号線411-1を通って伝送される制御信号に従って、電動機403-1によって回転駆動される第1回転翼402-1の回転速度(換言すると、回転数)を制御するように、電動機403-1へ供給する電力を制御する。
本例では、速度制御器404-1は、ESC(Electric Speed Controller)と表されてもよい。
本例では、電動機403-1、及び、速度制御器404-1は、第1回転駆動部に対応する。
第1蓄電池405-1は、電力を充放電する。本例では、第1蓄電池405-1は、直列に接続された複数の単電池(換言すると、セル)を含む。本例では、第1蓄電池405-1は、24V乃至120Vの電圧を有する。
第1蓄電池405-1は、支持体401に固定される。本例では、第1蓄電池405-1は、航空機1の前後方向において、1対の第1回転翼402-1,402-2の間に位置する。例えば、第1蓄電池405-1は、航空機1の前後方向における支持体401の中央部に位置する。本例では、第1蓄電池405-1は、固定翼20-jの下方に位置する。なお、第1蓄電池405-1は、航空機1の前後方向において、第1回転翼402-1と固定翼20-jとの間に位置していてもよい。
例えば、航空機1の最大離陸重量に対する、航空機1が備える、すべて(本例では、32個)の第1蓄電池405-1,405-2の重量の総和の比は、0.05乃至0.18の値(本例では、0.12)であってよい。例えば、航空機1が備える、すべて(本例では、32個)の第1蓄電池405-1,405-2の重量の総和は、6kg乃至540kg(本例では、53kg)であってよい。
第1ケーブル406-1は、第1蓄電池405-1から速度制御器404-1へ電力を伝送する。第1ケーブル406-1は、支持体401に固定される。例えば、第1ケーブル406-1は、許容電流が20A乃至250A(本例では、100A)の電流である。また、例えば、第1ケーブル406-1は、1mあたりの重量が4.5g乃至450gの重量(本例では、50g乃至71gの重量)である。
回路保護器407-1は、第1ケーブル406-1のうちの、速度制御器404-1と第1蓄電池405-1との間に位置する。回路保護器407-1は、第1ケーブル406-1を流れる電流が所定の閾値を超えた場合、第1ケーブル406-1を流れる電流を遮断する。本例では、回路保護器407-1は、電力ヒューズと表されてもよい。
回路開閉器408-1は、第1ケーブル406-1のうちの、速度制御器404-1と第1蓄電池405-1との間(本例では、回路保護器407-1と速度制御器404-1との間)に位置する。回路開閉器408-1は、制御器409-1から第3制御信号線412-1を通って伝送される制御信号に従って、第1ケーブル406-1を電流が流れることを許可するオン状態と、第1ケーブル406-1を電流が流れることを禁止する(換言すると、第1ケーブル406-1を流れる電流を遮断する)オフ状態と、の間で動作状態が切り替わる。本例では、回路開閉器408-1は、接触器である。
制御器409-1は、後述の制御装置16から第1制御信号線410-1を通って伝送される制御信号に従って、速度制御器404-1、及び、回路開閉器408-1のそれぞれを制御する。
このような構成により、航空機1は、複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれが発生する、航空機1を上方向へ推進させる推力によって、垂直離着陸を行う。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2と、の航空機1の上下方向における位置は、互いに異なる。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2よりも、航空機1の下方向の位置を有する。なお、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2よりも、航空機1の上方向の位置を有していてもよい。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える第1回転翼402-2と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える第1回転翼402-1と、は、航空機1を鉛直方向にて見た場合において、航空機1の前後方向にて互いに隔てられている。
胴体10は、輸送対象を収容する内部空間を有する。本例では、内部空間は、航空機1の前後方向において、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の後方固定翼20-3,20-4と、の間に位置する。例えば、内部空間は、航空機1の前後方向における中央部に位置する。
輸送対象は、人、及び、物体のうちの、少なくとも1つを含む。例えば、輸送対象に含まれる人は、搭乗者と表されてもよい。例えば、搭乗者は、航空機1を操縦してよい。また、航空機1が自動操縦により飛行するように構成されている場合、搭乗者は、航空機1を操縦しなくてもよい。例えば、輸送対象に含まれる物体は、貨物又は荷物である。
例えば、胴体10が有する内部空間は、1人乃至5人の搭乗者を収容可能であってよい。本例では、胴体10が有する内部空間は、1人又は2人の搭乗者を収容可能である。
例えば、航空機1の最大離陸重量は、120kg乃至3000kgの重量であってよい。本例では、航空機1の最大離陸重量は、150kg乃至460kgの重量である。胴体10は、収容空間を開閉可能な扉(本例では、カウル)を備える。
図2に表されるように、胴体10は、1対の尾翼11-1,11-2と、第2回転翼12と、第2回転駆動部13と、第2蓄電池14と、第2ケーブル15と、制御装置16と、第3蓄電池17と、第3ケーブル18と、を備える。なお、胴体10が備える尾翼の数は、1個、又は、3個以上であってもよい。
1対の尾翼11-1,11-2は、胴体10の後方向における端部に位置する。1対の尾翼11-1,11-2は、航空機1の上方向、及び、航空機1の左右方向の成分を有し、且つ、航空機1の上方向へ向かうにつれて航空機1の左右方向における互いの距離が長くなる方向へ胴体10から延在する板状である。1対の尾翼11-1,11-2は、航空機1の左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。
第2回転翼12は、回転の中心軸が航空機1の前後方向が主成分である方向にて延在するように回転可能に胴体10に支持される。第2回転翼12は、第2回転駆動部13によって回転駆動されることにより航空機1を前方向へ推進させる推力を発生する。
このような構成により、航空機1は、第2回転翼12が発生する、航空機1を前方向へ推進させる推力と、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4が発生する揚力と、によって、水平方向にて飛行する。
本例では、第2回転翼12は、胴体10の後方向における端部に位置する。なお、第2回転翼12は、胴体10の後方向における端部以外の部分(例えば、胴体10の前方向における端部、又は、胴体10の前後方向における中央部等)に位置してもよい。
なお、胴体10が備える第2回転翼12の数は、2個以上であってもよい。この場合、例えば、複数の第2回転翼12は、胴体10の前方向における端部、及び、胴体10の後方向における端部の両方にそれぞれ位置していてもよいし、いずれか一方のみに位置していてもよい。また、例えば、複数の第2回転翼12は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4の少なくとも1つに位置していてもよい。
本例では、第2回転翼12は、プロペラと表されてもよい。
本例では、第2回転翼12は、水平方向用回転翼に対応する。
第2回転駆動部13は、第2蓄電池14から供給される電力に従って、第2回転翼12を回転駆動する。本例では、第2回転駆動部13は、第1回転駆動部と同様に、速度制御器と、電動機と、を備える。
第2蓄電池14は、電力を充放電する。本例では、第2蓄電池14は、直列に接続された複数の単電池を含む。第2蓄電池14は、第1蓄電池405-1,405-2よりも高い電圧を有する。本例では、第2蓄電池14は、第1蓄電池405-1,405-2よりも48V乃至400Vの電圧だけ高い電圧を有する。
第2蓄電池14は、胴体10に固定される。本例では、第2蓄電池14は、航空機1の前後方向において、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の後方固定翼20-3,20-4と、の間に位置する。例えば、第2蓄電池14は、胴体10の前後方向における中央部に位置する。
なお、胴体10が備える第2蓄電池14の数は、2個以上であってもよい。
例えば、航空機1の最大離陸重量に対する、第2蓄電池14の重量の比は、0.05乃至0.18の値(本例では、0.12)であってよい。例えば、第2蓄電池14の重量は、6kg乃至540kg(本例では、53kg)であってよい。
第2ケーブル15は、第2蓄電池14から第2回転駆動部13へ電力を伝送する。第2ケーブル15は、胴体10に固定される。例えば、第2ケーブル15は、許容電流が5A乃至450Aの電流である。本例では、第2ケーブル15は、許容電流が第1ケーブル406-1,406-2よりも大きい。例えば、第2ケーブル15は、許容電流が200Aの電流である。また、例えば、第2ケーブル15は、1mあたりの重量が4.5g乃至450gの重量(本例では、180g乃至200gの重量)である。
制御装置16は、電力によって動作することにより航空機1を制御する。制御装置16は、航空機1の状態を表す情報(例えば、高度、経度、緯度、及び、速度等)を取得する電子機器を含む。本例では、制御装置16は、アビオニクス(例えば、通信機器、航法システム、又は、飛行管理システム等)を含む。
本例では、制御装置16は、搭乗者の操縦に従って制御信号を生成し、生成された制御信号に基づいて、複数の回転翼モジュール40-1~40-16の第1回転翼402-1,402-2、及び、第2回転翼12のそれぞれの回転数を制御する。
第3蓄電池17は、電力を充放電する。本例では、第3蓄電池17は、直列に接続された複数の単電池を含む。本例では、第3蓄電池17は、第1蓄電池405-1,405-2と等しい電圧を有する。なお、第3蓄電池17は、第1蓄電池405-1,405-2よりも高い電圧を有していてもよい。
第3蓄電池17は、胴体10に固定される。本例では、第3蓄電池17は、航空機1の前後方向において、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の後方固定翼20-3,20-4と、の間に位置する。例えば、第3蓄電池17は、胴体10の前後方向における中央部に位置する。
例えば、航空機1の最大離陸重量に対する、第3蓄電池17の重量の比は、0.001乃至0.1の値(本例では、0.015)であってよい。例えば、第3蓄電池17は、0.12kg乃至300kg(本例では、6.6kg)の重量を有してよい。
第3ケーブル18は、第3蓄電池17から制御装置16へ電力を伝送する。第3ケーブル18は、胴体10に固定される。例えば、第3ケーブル18は、許容電流が5A乃至95Aの電流である。本例では、第3ケーブル18は、許容電流が第1ケーブル406-1,406-2よりも小さい。例えば、第3ケーブル18は、許容電流が7Aの電流である。また、例えば、第3ケーブル18は、1mあたりの重量が2g乃至160gの重量(本例では、3g乃至10gの重量)である。
(動作)
次に、航空機1の動作について説明する。
先ず、搭乗者は、航空機1の左方の位置から、前方固定翼20-1と後方固定翼20-3との間を通って、胴体10の内部空間に搭乗する。なお、搭乗者は、航空機1の右方の位置から、前方固定翼20-2と後方固定翼20-4との間を通って、胴体10の内部空間に搭乗してもよい。
次いで、航空機1は、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれを回転駆動する。これにより、航空機1を上方向へ推進させる推力が発生する。この結果、航空機1は、鉛直上方向へ飛行(換言すると、上昇)することにより離陸する。
その後、航空機1は、第2回転翼12を回転駆動する。これにより、航空機1を前方向へ推進させる推力が発生する。この結果、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4は、揚力を発生する。次いで、航空機1は、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれの回転駆動を停止する。この結果、航空機1は、水平方向へ飛行(換言すると、巡航)する。
その後、航空機1は、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれを回転駆動する。これにより、航空機1を上方向へ推進させる推力が発生する。次いで、航空機1は、第2回転翼12の回転駆動を停止する。この結果、航空機1は、鉛直下方向へ飛行(換言すると、下降)することにより着陸する。
以上、説明したように、第1実施形態の航空機1は、垂直離着陸を行う。航空機1は、胴体10と、胴体10から左右方向にて延在する2対の固定翼20-1~20-4と、2対の固定翼20-1~20-4のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュール40-1~40-16と、回転駆動されることにより航空機1を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼12と、を備える。
複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれは、支持体401と、1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2と、を備える。
支持体401は、航空機1の前後方向において、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、航空機1の左右方向における固定翼20-jの先端部以外の領域に位置する。
1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2は、支持体401により支持され且つ航空機1の前後方向において固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とにそれぞれ位置する。
2対の固定翼20-1~20-4は、1対の第1固定翼20-1,20-2と、1対の第1固定翼20-1,20-2よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の第1固定翼20-1,20-2と異なる1対の第2固定翼20-3,20-4と、からなる。
これによれば、2対の固定翼20-1~20-4のうちの前方側の固定翼である第1固定翼20-1,20-2において境界層剥離が生じた場合であっても、2対の固定翼20-1~20-4のうちの後方側の固定翼である第2固定翼20-3,20-4の鉛直方向における位置が、第1固定翼20-1,20-2と異なるので、当該第2固定翼20-3,20-4に固定された回転翼モジュール40-iに、境界層剥離によって乱された気流が流入することを抑制できる。
従って、当該第2固定翼20-3,20-4に固定された回転翼モジュール40-iの鉛直方向用回転翼402-1,402-2の回転数を増加させることにより、当該回転翼モジュール40-iの鉛直方向用回転翼402-1,402-2が生じる鉛直上方向への推力を増加できる。これにより、ヘッドアップを抑制できる。この結果、離着陸状態と巡航状態との間で航空機1の動作状態を遷移する際、航空機1の姿勢を制御できる。
従って、例えば、着陸時において、水平飛行から、鉛直方向における下降へ遷移する際、低速にて比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、低速にて固定翼に対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を、航空機1の姿勢を適切に制御しながら行うことができる。
更に、第1実施形態の航空機1において、1対の第1固定翼20-1,20-2は、航空機1の重心よりも前方、且つ、航空機1の重心よりも鉛直下方の位置を有する。更に、1対の第2固定翼20-3,20-4は、航空機1の重心よりも後方、且つ、航空機1の重心よりも鉛直上方の位置を有する。
ところで、2対の固定翼のうちの、航空機の重心よりも前方に位置する固定翼が、航空機の重心よりも鉛直上方の位置を有する場合、当該固定翼に対する抗力は、機首を相対的に鉛直方向にて上げようとするモーメントを生じる。このため、当該固定翼において境界層剥離が生じた場合、当該固定翼に対する抗力が増加しやすいので、ヘッドアップが生じやすい。
これに対し、航空機1によれば、2対の固定翼20-1~20-4のうちの、航空機1の重心よりも前方に位置する固定翼である第1固定翼20-1,20-2は、航空機1の重心よりも鉛直下方の位置を有する。これにより、第1固定翼20-1,20-2に対する抗力は、機首を相対的に鉛直方向にて下げようとするモーメントを生じる。この結果、第1固定翼20-1,20-2において境界層剥離が生じた場合、ヘッドアップを抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1において、複数の回転翼モジュール40-1~40-16は、第1固定翼20-1,20-2に固定される回転翼モジュール40-1~40-8と、第2固定翼20-3,20-4に固定される回転翼モジュール40-9~40-16と、の左右方向における位置がそれぞれ略同じである。
離着陸状態と巡航状態との間で航空機1の動作状態を遷移する際、回転翼モジュール40-iの近傍、及び、回転翼モジュール40-iの後方においては、気流が乱れやすいため、固定翼20-jにおいて境界層剥離が生じやすい。このため、第1固定翼に固定される回転翼モジュールと、第2固定翼に固定される回転翼モジュールと、の左右方向における位置が異なる場合、境界層剥離が生じる面積が大きくなりやすい。
これに対し、航空機1によれば、固定翼20-jにおいて境界層剥離が生じる面積を縮小できる。従って、離着陸状態と巡航状態との間で航空機1の動作状態を遷移する際、ヘッドアップの発生を抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1において、複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれは、当該回転翼モジュール40-iの1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2の鉛直方向における位置が、当該1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2の回転の中心軸を通る平面による、当該回転翼モジュール40-iが固定された固定翼20-jの断面のうちの、最も鉛直上方向の位置と、最も鉛直下方向の位置と、の間の位置である。
ところで、鉛直方向用回転翼が固定翼よりも鉛直上方向の位置を有する場合、鉛直方向用回転翼の回転に伴って生じる鉛直下方への気流が固定翼の鉛直上方に流入する。これにより、固定翼の鉛直上方向における端面の気流が乱されやすい。この結果、固定翼の鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じやすい。
これに対し、航空機1によれば、鉛直方向用回転翼402-1,402-2の回転に伴って生じる鉛直下方への気流が固定翼20-jの鉛直上方に流入することを抑制できる。この結果、固定翼20-jの鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じることを抑制できる。
また、鉛直方向用回転翼が固定翼よりも鉛直下方向の位置を有する場合、航空機が比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、固定翼に対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を行っていると、鉛直方向用回転翼によって乱された気流が固定翼に流入しやすい。この結果、固定翼の鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じやすい。
これに対し、航空機1によれば、航空機1が比較的大きく高度を減少させる飛行を行っている場合であっても、乱された気流が固定翼20-jに流入することを抑制できる。この結果、固定翼20-jの鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じることを抑制できる。
このように、航空機1によれば、離着陸状態と巡航状態との間で航空機1の動作状態を遷移する際、航空機1の姿勢を適切に制御できる。
また、第1実施形態の航空機1は、垂直離着陸を行う。航空機1は、胴体10と、胴体10から左右方向にて延在する、少なくとも1対の固定翼20-1~20-4と、複数の第1回転翼402-1,402-2と、複数の第1回転駆動部(本例では、複数の電動機403-1,403-2、及び、複数の速度制御器404-1,404-2)と、複数の第1蓄電池405-1,405-2と、複数の第1ケーブル406-1,406-2と、を備える。
複数の第1回転翼402-1,402-2は、少なくとも1対の固定翼20-1~20-4に支持され且つ回転駆動されることにより航空機1を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する。
複数の第1回転駆動部は、電力によって複数の第1回転翼402-1,402-2をそれぞれ回転駆動する。
複数の第1蓄電池405-1,405-2は、少なくとも1対の固定翼20-1~20-4に固定され且つ電力を充放電する。
複数の第1ケーブル406-1,406-2は、複数の第1蓄電池405-1,405-2から複数の第1回転駆動部へ電力を伝送する。
これによれば、第1蓄電池が胴体10に固定される場合と比較して、第1蓄電池405-1,405-2と第1回転翼402-1,402-2との間の距離を短くすることができる。これにより、第1蓄電池405-1,405-2から第1回転駆動部へ電力を伝送する第1ケーブル406-1,406-2の長さを短くすることができる。この結果、航空機1の重量を小さくすることができる。
また、第1蓄電池が胴体10に固定される場合と比較して、航空機1において重量を分散できる。これにより、例えば、複数の第1回転翼402-1,402-2のうちの一部の停止、風向の急変、又は、風速の急変等により、航空機1の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。
ところで、垂直離着陸を行う航空機において、航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する回転翼が固定翼に支持される場合、離着陸状態において、固定翼を鉛直上方向へ曲げようとする応力と、回転翼の回転に伴う反力と、が固定翼に加えられる。このため、固定翼の機械的負荷が大きくなりやすい。これに対し、航空機1においては、重量が分散されるので、離着陸状態において、固定翼20-1~20-4を鉛直上方向へ曲げようとする応力を抑制できる。この結果、固定翼20-1~20-4の機械的負荷を抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1は、回転駆動されることにより航空機1を前方向へ推進させる推力を発生する第2回転翼12と、電力によって第2回転翼12を回転駆動する第2回転駆動部13と、胴体10に固定され且つ電力を充放電する第2蓄電池14と、第2蓄電池14から第2回転駆動部13へ電力を伝送する第2ケーブル15と、を備える。
これによれば、第1回転翼402-1,402-2と第2回転翼12とを、互いに独立して動作させることができる。従って、第1回転翼402-1,402-2、及び、第2回転翼12のうちの一方が正常に動作しない場合であっても、他方を正常に動作させることにより、安全に飛行することができる。
また、航空機1においては、第1蓄電池405-1,405-2が固定翼20-1~20-4に固定されるとともに第2蓄電池14が胴体10に固定される。従って、航空機1において左右方向における重量を分散できる。これにより、航空機1の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1において、少なくとも1対の固定翼20-1~20-4は、前後方向における位置が互いに異なる2対の固定翼20-1~20-4を備える。複数の第1蓄電池405-1,405-2は、2対の固定翼20-1~20-4にそれぞれ固定される。第2蓄電池14は、前後方向において2対の固定翼20-1~20-4の間に位置する。
これによれば、複数の第1蓄電池405-1,405-2は、4個の固定翼20-1~20-4に分散される。従って、航空機1において重量を分散できる。更に、第1蓄電池405-1,405-2と、第2蓄電池14と、が前後方向において互いに異なる位置を有する。従って、航空機1において前後方向における重量を分散できる。これにより、航空機1の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1は、電力によって動作することにより航空機1を制御する制御装置16と、胴体10に固定され且つ電力を充放電する第3蓄電池17と、第3蓄電池17から制御装置16へ電力を伝送する第3ケーブル18と、を備える。
これによれば、第1回転翼402-1,402-2と制御装置16とを、互いに独立して動作させることができる。従って、第1回転翼402-1,402-2が正常に動作しない場合であっても、制御装置16を正常に動作させることができる。
また、航空機1においては、第1蓄電池405-1,405-2が固定翼20-1~20-4に固定されるとともに第3蓄電池17が胴体10に固定される。従って、航空機1において左右方向における重量を分散できる。これにより、航空機1の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1において、少なくとも1対の固定翼20-1~20-4は、前後方向における位置が互いに異なる2対の固定翼20-1~20-4を備える。複数の第1蓄電池405-1,405-2は、2対の固定翼20-1~20-4にそれぞれ固定される。第3蓄電池17は、航空機1の前後方向において2対の固定翼20-1~20-4の間に位置する。
これによれば、複数の第1蓄電池405-1,405-2は、4個の固定翼20-1~20-4に分散される。従って、航空機1において重量を分散できる。更に、第1蓄電池405-1,405-2と、第3蓄電池17と、が前後方向において互いに異なる位置を有する。従って、航空機1において前後方向における重量を分散できる。これにより、航空機1の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1は、少なくとも1対の固定翼20-1~20-4に固定される、複数の回転翼モジュール40-1~40-16を備える。複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれは、支持体401と、1対の第1回転翼402-1,402-2と、1対の第1回転駆動部(本例では、1対の電動機403-1,403-2、及び、1対の速度制御器404-1,404-2)と、少なくとも1つの第1蓄電池405-1,405-2と、1対の第1ケーブル406-1,406-2と、を備える。
支持体401は、航空機1の前後方向において、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とに亘って前後方向にて延在する。
1対の第1回転翼402-1,402-2は、支持体401により支持され且つ航空機1の前後方向において固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とにそれぞれ位置する。
1対の第1回転駆動部は、支持体401に固定される。
少なくとも1つの第1蓄電池405-1,405-2は、支持体401に固定され且つ航空機1の前後方向において1対の第1回転翼402-1,402-2の間に位置する。
1対の第1ケーブル406-1,406-2は、少なくとも1つの第1蓄電池405-1,405-2から1対の第1回転駆動部へ電力をそれぞれ伝送する。
これによれば、ヨー方向におけるトルク、及び、ピッチ方向におけるトルクを抑制しながら、航空機1を鉛直上方向へ推進させる推力を固定翼20-jに伝達できる。更に、固定翼20-jに推力が作用する位置と、固定翼20-jに第1蓄電池405-1,405-2の重量が作用する位置と、を互いに十分に近づけることができる。従って、固定翼20-jの機械的負荷を低減できる。
また、回転翼モジュール40-1~40-16によれば、回転翼モジュール40-1~40-16が固定される位置が変更された場合であっても、固定翼20-jに推力が作用する位置と、固定翼20-jに第1蓄電池405-1,405-2の重量が作用する位置と、が互いに十分に近い状態を維持できる。従って、固定翼20-jの機械的負荷を容易に低減できる。
なお、第1実施形態の変形例の航空機1は、電力に代えて、又は、電力に加えて、内燃機関が生成する動力によって第2回転翼12が回転駆動されるように構成されていてもよい。また、第1実施形態の変形例の航空機1は、第2回転翼12に代えて、又は、第2回転翼12に加えて、ジェットエンジンを備えていてもよい。
また、第1実施形態の変形例の航空機1は、第2回転翼12に代えて、又は、第2回転翼12に加えて、複数の第1回転翼402-1,402-2の少なくとも一部が、航空機1を前方向へ推進させる推力を発生してもよい。この場合、複数の第1回転翼402-1,402-2の少なくとも一部は、回転の中心軸の方向を変更可能に構成されていてもよい。
また、第1実施形態の変形例の航空機1は、発電装置を備え、発電装置が生成した電力を、第1蓄電池405-1,405-2、第2蓄電池14、及び、第3蓄電池17の少なくとも1つに充電するように構成されていてもよい。
また、第1実施形態の変形例の航空機1において、回転翼モジュール40-iが備える第1蓄電池の数は、1個であってもよい。この場合、回転翼モジュール40-iは、1個の第1蓄電池が、1対の第1回転駆動部のそれぞれへ電力を供給する。
また、第1実施形態の変形例の航空機1において、回転翼モジュール40-iが備える第1蓄電池の数は、3個以上であってもよい。
また、第1実施形態の変形例の航空機1において、回転翼モジュール40-iは、第1蓄電池405-1が有する電力が不足した場合に、第1蓄電池405-2から速度制御器404-1へ電力が供給されるように構成されていてもよい。この場合であっても、第1蓄電池405-2から速度制御器404-1へ電力を伝送するケーブルの長さを短くすることができる。この結果、航空機1の重量を小さくすることができる。
同様に、第1実施形態の変形例の航空機1において、回転翼モジュール40-iは、第1蓄電池405-2が有する電力が不足した場合に、第1蓄電池405-1から速度制御器404-2へ電力が供給されるように構成されていてもよい。この場合であっても、第1蓄電池405-1から速度制御器404-2へ電力を伝送するケーブルの長さを短くすることができる。この結果、航空機1の重量を小さくすることができる。
また、第1実施形態の変形例の航空機1において、航空機1は、第3蓄電池17が有する電力が不足した場合に、第2蓄電池14から制御装置16又は第3蓄電池17へ電力が供給されるように構成されていてもよい。
また、第1実施形態の変形例の航空機1において、航空機1は、第2蓄電池14が有する電力が不足した場合に、第3蓄電池17から第2回転駆動部13又は第2蓄電池14へ電力が供給されるように構成されていてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の航空機について説明する。第2実施形態の航空機は、第1実施形態の航空機に対して、複数の第1蓄電池を充電可能に構成される点において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図4に表されるように、第2実施形態の航空機1Aは、第1実施形態の航空機1が備える構成に加えて、電源接続部31と、複数(本例では、16本)の第4ケーブル32と、を備える。
電源接続部31は、外部の電源が接続される。電源接続部31は、胴体10に固定される。本例では、電源接続部31は、制御装置16の近傍に位置する。
複数の第4ケーブル32は、電源接続部31から、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1蓄電池405-1,405-2へ電力をそれぞれ伝送する。複数の第4ケーブル32のそれぞれは、航空機1に固定される。
複数の第4ケーブル32のそれぞれは、第1ケーブル406-1,406-2よりも許容電流が小さい。例えば、複数の第4ケーブル32のそれぞれは、許容電流が5A乃至95Aの電流である。本例では、第4ケーブル32は、許容電流が第1ケーブル406-1,406-2よりも小さい。例えば、第4ケーブル32は、許容電流が40Aの電流である。
また、複数の第4ケーブル32のそれぞれは、第1ケーブル406-1,406-2よりも1mあたりの重量が小さい。例えば、複数の第4ケーブル32のそれぞれは、1mあたりの重量が2g乃至160gの重量(本例では、25g乃至40gの重量)である。
第2実施形態の航空機1Aによっても、第1実施形態の航空機1と同様の作用及び効果を奏することができる。
更に、第2実施形態の航空機1Aは、外部の電源が接続される電源接続部31と、電源接続部31から複数の第1蓄電池405-1,405-2のそれぞれへ電力を伝送し且つ第1ケーブル406-1,406-2よりも許容電流が小さい、複数の第4ケーブル32と、を備える。
これによれば、複数の第1蓄電池405-1,405-2を、航空機1Aから取り外すことなく充電できる。従って、複数の第1蓄電池405-1,405-2を充電する手間を軽減できる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の航空機について説明する。第3実施形態の航空機は、第1実施形態の航空機に対して、第1蓄電池の電力が不足した場合に、第3蓄電池から第1蓄電池へ電力を供給可能に構成される点において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第3実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図5に表されるように、第3実施形態の航空機1Bは、第1実施形態の航空機1が備える構成に加えて、複数(本例では、16本)の第5ケーブル33を備える。
複数の第5ケーブル33は、第3蓄電池17から、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1蓄電池405-1,405-2へ電力をそれぞれ伝送する。複数の第5ケーブル33のそれぞれは、航空機1に固定される。
複数の第5ケーブル33のそれぞれは、許容電流が第1ケーブル406-1,406-2、又は、第4ケーブル32と等しい。また、複数の第5ケーブル33のそれぞれは、1mあたりの重量が第1ケーブル406-1,406-2、又は、第4ケーブル32と等しい。
第3実施形態の航空機1Bによっても、第1実施形態の航空機1と同様の作用及び効果を奏することができる。
更に、第3実施形態の航空機1Bによれば、第1蓄電池405-1,405-2の電力が不足した場合に、第3蓄電池17から第1蓄電池405-1,405-2へ電力を供給することにより、第1蓄電池405-1,405-2に電力を充電できる。
なお、第3実施形態の変形例の航空機1Bにおいて、航空機1Bは、第3蓄電池17が有する電力が不足した場合に、第2蓄電池14から制御装置16又は第3蓄電池17へ電力が供給されるように構成されていてもよい。
また、第3実施形態の変形例の航空機1Bにおいて、航空機1Bは、第2蓄電池14が有する電力が不足した場合に、第3蓄電池17から第2回転駆動部13又は第2蓄電池14へ電力が供給されるように構成されていてもよい。
また、第3実施形態の変形例の航空機1Bにおいて、航空機1Bは、第2実施形態の航空機1Aが備える、電源接続部31、及び、複数の第4ケーブル32を更に備えていてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態の航空機について説明する。第4実施形態の航空機は、第1実施形態の航空機に対して、航空機が備える回転翼モジュールの数において相違している。以下、相違点を中心として説明する。なお、第4実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又は略同様のものである。
図6に表されるように、第4実施形態の航空機1Cは、第1実施形態の航空機1が備える、16個の回転翼モジュール40-1~40-16に代えて、8個の回転翼モジュール40-1~40-8を備える。
第4実施形態の航空機1Cによっても、第1実施形態の航空機1と同様の作用及び効果を奏することができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態の航空機について説明する。
(概要)
第5実施形態の航空機は、垂直離着陸を行う。
航空機は、胴体と、胴体から左右方向にて延在する2対の固定翼と、2対の固定翼のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュールと、回転駆動されることにより航空機を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼と、を備える。
複数の回転翼モジュールのそれぞれは、支持体と、1対の鉛直方向用回転翼と、を備える。
支持体は、航空機の前後方向において、固定翼の前方と固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、固定翼の左右方向における先端部以外の領域に位置する。
1対の鉛直方向用回転翼は、支持体により支持され且つ航空機の前後方向において固定翼の前方と固定翼の後方とにそれぞれ位置する。
2対の固定翼は、1対の第1固定翼と、1対の第1固定翼よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の第1固定翼と異なる1対の第2固定翼と、からなる。
これによれば、2対の固定翼のうちの前方側の固定翼である第1固定翼において境界層剥離が生じた場合であっても、2対の固定翼のうちの後方側の固定翼である第2固定翼の鉛直方向における位置が、第1固定翼と異なるので、当該第2固定翼に固定された回転翼モジュールに、境界層剥離によって乱された気流が流入することを抑制できる。
従って、当該第2固定翼に固定された回転翼モジュールの鉛直方向用回転翼の回転数を増加させることにより、当該回転翼モジュールの鉛直方向用回転翼が生じる鉛直上方向への推力を増加できる。これにより、ヘッドアップを抑制できる。この結果、離着陸状態と巡航状態との間で航空機の動作状態を遷移する際、航空機の姿勢を制御できる。
従って、例えば、着陸時において、水平飛行から、鉛直方向における下降へ遷移する際、低速にて比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、低速にて固定翼に対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を、航空機の姿勢を適切に制御しながら行うことができる。
次に、第5実施形態の航空機について、より詳細に説明する。
(構成)
図7乃至図11に表されるように、航空機1Dは、垂直離着陸を行う。本例では、航空機1Dは、電力によって航空機を飛行させるeVTOL(electric Vertical Take-Off and Landing)である。航空機1Dは、鉛直方向にて飛行する(換言すると、鉛直方向にて上昇又は下降する)鉛直飛行を行う状態(換言すると、離着陸状態)と、水平方向にて飛行する(換言すると、巡航する)水平飛行を行う状態(換言すると、巡航状態)と、の間で動作状態が切り替わる。
本例では、後述の各方向(例えば、上下方向、前後方向、又は、左右方向)は、離着陸状態における方向である。なお、各方向は、巡航状態における方向であってもよい。上方向、及び、下方向は、それぞれ、鉛直上方向、及び、鉛直下方向である。
航空機1Dは、胴体10と、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の後方固定翼20-3,20-4と、を備える。なお、航空機1Dが備える固定翼の対の数は、3対以上であってもよい。本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれは、単に、固定翼20-j(jは、1乃至4の整数を表す。)とも表される。
胴体10は、航空機1Dの左右方向における中央部において、航空機1Dの前後方向にて延在する。本例では、胴体10は、航空機1Dの上下方向における位置、及び、航空機1Dの前後方向における位置のそれぞれが互いに異なる2個の棒状体又は柱状体が、航空機1Dの前後方向における中央部にて互いに連結された形状を有する。
本例では、胴体10は、航空機1Dの前方向における端部の鉛直下方向における端面が、航空機1Dの後方向における端部の鉛直下方向における端面よりも鉛直下方に位置する。本例では、胴体10は、航空機1Dの前方向における端部の鉛直上方向における端面が、航空機1Dの後方向における端部の鉛直上方向における端面よりも鉛直下方に位置する。
なお、胴体10は、航空機1Dの前後方向にて延在する棒状又は柱状であってもよい。例えば、胴体10は、航空機1Dの前後方向における両端部のそれぞれにおいて、先端に近づくほど細くなる形状(換言すると、先細形状)を有してよい。
例えば、胴体10の前後方向における長さは、1m乃至15mの長さであってよい。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの左方向、及び、航空機1Dの右方向へ、胴体10からそれぞれ延在する板状である。1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれは、航空機1Dの左右方向に直交する平面によって切断された断面において、翼型形状を有する。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。例えば、1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれの左右方向における長さは、0.5m乃至10mの長さであってよい。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの前後方向における胴体10の中央よりも前方に位置する。本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、胴体10の前方向における端部に位置する。例えば、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの前後方向において、胴体10の前方向における端から1対の前方固定翼20-1,20-2の後方向における端までの距離の、航空機1Dの前後方向における胴体10の長さに対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.1乃至0.3)の値である位置を有する。
本例では、図11に表されるように、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの重心CGよりも前方の位置を有する。
1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの上下方向における胴体10の中央よりも下方に位置する。本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、胴体10の下方向における端部に位置する。例えば、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの上下方向において、胴体10の下方向における端から1対の前方固定翼20-1,20-2の上方向における端までの距離の、航空機1Dの上下方向における胴体10の高さ(本例では、後述の尾翼11-1,11-2を除いた航空機1Dの上下方向における胴体10の高さの最大値)に対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.05乃至0.2)の値である位置を有する。
本例では、図11に表されるように、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの重心CGよりも鉛直下方の位置を有する。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの左方向、及び、航空機1Dの右方向へ、胴体10からそれぞれ延在する板状である。1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれは、航空機1Dの左右方向に直交する平面によって切断された断面において、翼型形状を有する。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれの左右方向における長さは、1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれの左右方向における長さと略等しい。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれの左右方向における長さは、1対の前方固定翼20-1,20-2のそれぞれの左右方向における長さよりも僅かに長い。例えば、1対の後方固定翼20-3,20-4のそれぞれの左右方向における長さは、0.5m乃至10mの長さであってよい。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの前後方向における胴体10の中央よりも後方に位置する。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、胴体10の後方向における端部に位置する。例えば、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの前後方向において、胴体10の後方向における端から1対の後方固定翼20-3,20-4の前方向における端までの距離の、航空機1Dの前後方向における胴体10の長さに対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.1乃至0.3)の値である位置を有する。
本例では、図11に表されるように、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの重心CGよりも後方の位置を有する。
1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの上下方向における胴体10の中央よりも上方に位置する。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、胴体10の上方向における端部に位置する。例えば、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの上下方向において、胴体10の上方向における端から1対の後方固定翼20-3,20-4の下方向における端までの距離の、航空機1Dの上下方向における胴体10の高さに対する比が、0.01乃至0.4(本例では、0.05乃至0.2)の値である位置を有する。
本例では、図11に表されるように、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの重心CGよりも鉛直上方の位置を有する。
このように、本例では、航空機1Dは、航空機1Dの前後方向における位置が互いに異なるとともに、航空機1Dの上下方向における位置が互いに異なる2対の固定翼20-1~20-4を備える。
換言すると、本例では、航空機1Dは、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の前方固定翼20-1,20-2よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の前方固定翼20-1,20-2と異なる1対の後方固定翼20-3,20-4と、を備える。
本例では、1対の前方固定翼20-1,20-2は、1対の第1固定翼に対応する。本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、1対の第2固定翼に対応する。
上述のように、本例では、1対の後方固定翼20-3,20-4は、鉛直方向における位置が1対の前方固定翼20-1,20-2よりも鉛直上方の位置である。なお、1対の後方固定翼20-3,20-4は、鉛直方向における位置が1対の前方固定翼20-1,20-2よりも鉛直下方の位置であってもよい。この場合、1対の前方固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの重心CGよりも鉛直上方の位置を有し、且つ、1対の後方固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの重心CGよりも鉛直下方の位置を有していてよい。
航空機1Dは、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4に固定される、複数(本例では、16個)の回転翼モジュール40-1~40-16を備える。なお、航空機1Dが備える回転翼モジュールの数は、2乃至15個であってもよく、17個以上であってもよい。例えば、航空機1Dが備える回転翼モジュールの数は、8個、12個、16個、20個、又は、24個である。
なお、各固定翼20-jに固定される回転翼モジュールの数は、2以上であることが好適である。
本例では、複数の回転翼モジュール40-1~40-16は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4に取り外し可能に固定される。なお、複数の回転翼モジュール40-1~40-16は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4に取り外し不能に固定(例えば、一体に形成)されていてもよい。
4個の回転翼モジュール40-1~40-4は、1対の前方固定翼20-1,20-2のうちの、胴体10の左方に位置する前方固定翼20-1に固定される。4個の回転翼モジュール40-5~40-8は、1対の前方固定翼20-1,20-2のうちの、胴体10の右方に位置する前方固定翼20-2に固定される。4個の回転翼モジュール40-9~40-12は、1対の後方固定翼20-3,20-4のうちの、胴体10の左方に位置する後方固定翼20-3に固定される。4個の回転翼モジュール40-13~40-16は、1対の後方固定翼20-3,20-4のうちの、胴体10の右方に位置する後方固定翼20-4に固定される。
胴体10の左方に位置する8個の回転翼モジュール40-1~40-4,40-9~40-12と、胴体10の右方に位置する8個の回転翼モジュール40-5~40-8,40-13~40-16と、は、航空機1Dの左右方向に直交し、且つ、胴体10の左右方向における中央を通る平面に対して、互いに面対称である。
固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-i(iは、1乃至16の整数を表す。)は、航空機1Dの左右方向における当該固定翼20-jの先端部以外の領域に位置する。
本例では、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-iは、航空機1Dの左右方向において、当該固定翼20-jの先端から当該回転翼モジュール40-iまでの距離の、航空機1Dの左右方向における当該固定翼20-jの長さに対する比が、0より大きく且つ1より小さい(本例では、0より大きく且つ0.95以下である)位置を有する。
本例では、固定翼20-jに固定される4個の回転翼モジュール40-k~40-l(kは、1、5、9、又は、13の整数を表す。lは、k+3の整数を表す。)は、航空機1Dの左右方向において、等間隔にて位置する。なお、固定翼20-jに固定される4個の回転翼モジュール40-k~40-lは、航空機1Dの左右方向において、異なる間隔を有していてもよい。
例えば、固定翼20-jに固定される4個の回転翼モジュール40-k~40-lは、航空機1Dの左右方向において、当該4個の回転翼モジュール40-k~40-lのうちの、互いに隣り合う2個の回転翼モジュール間の距離の、航空機1Dの左右方向における当該固定翼20-jの長さに対する比が、0.1乃至0.4(本例では、0.2乃至0.3)の値である位置を有してよい。
本例では、航空機1Dの左右方向において、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のうちの、互いに隣り合う2個の回転翼モジュール間の距離と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のうちの、互いに隣り合う2個の回転翼モジュール間の距離と、は、互いに等しい。なお、両者の距離は、互いに異なっていてもよい。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12と、の航空機1Dの左右方向における位置は、それぞれ略同じである。
本例では、航空機1Dの左右方向において、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4の位置と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12の位置と、は、互いに一致する。なお、両者の位置は、互いに異なっていてもよい。
本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12と、の航空機1の上下方向における位置は、互いに異なる。本例では、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12よりも、航空機1Dの下方向の位置を有する。なお、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12よりも、航空機1Dの上方向の位置を有していてもよい。
本例では、図8に表されるように、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12と、は、航空機1Dを鉛直方向にて見た場合において、航空機1Dの前後方向にて互いに隔てられている。
固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-iは、支持体401と、1対の第1回転翼402-1,402-2と、を備える。
支持体401は、航空機1Dの前後方向において(換言すると、航空機1Dを鉛直方向にて見た場合において)、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とに亘って、航空機1Dの前後方向にて延在する棒状又は柱状である。支持体401は、航空機1Dの前後方向における中央部が固定翼20-jに取り外し可能に固定される。
本例では、支持体401は、固定翼20-jの下方に位置する。これによれば、航空機1Dの重心を下方に位置させることができるので、航空機の姿勢の変動が生じた場合であっても、当該変動を迅速に抑制できる。なお、支持体401は、固定翼20-jの上方に位置していてもよい。
本例では、固定翼20-jに固定される回転翼モジュール40-iの支持体401は、航空機1Dの左右方向における当該固定翼20-jの先端部以外の領域に位置する。
1対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれは、回転の中心軸が航空機1Dの上下方向が主成分である方向にて延在するように回転可能に支持体401に支持される。1対の第1回転翼402-1,402-2は、1対の電動機403-1,403-2によってそれぞれ回転駆動されることにより航空機1Dを上方向へ推進させる推力を発生する。
本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2は、1対の鉛直方向用回転翼に対応する。
1対の第1回転翼402-1,402-2は、航空機1Dの前後方向において、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とにそれぞれ位置する。本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2は、航空機1Dの前後方向における支持体401の両端部にそれぞれ位置する。
1対の第1回転翼402-1,402-2は、航空機1Dの前後方向における1対の第1回転翼402-1,402-2間の距離の、航空機1Dの前後方向における固定翼20-jの長さに対する比が、1.2乃至4.5(本例では、2乃至3)の値である位置を有してよい。
1対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれは、当該第1回転翼402-1,402-2の先端の軌跡と、固定翼20-jと、の間の最短距離の、航空機1Dの前後方向における固定翼20-jの長さに対する比が、0よりも大きく且つ0.2以下(本例では、0.02乃至0.08の値)である位置を有してよい。
本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2の鉛直方向における位置は、当該1対の第1回転翼402-1,402-2の回転の中心軸を通る平面による固定翼20-jの断面のうちの、最も鉛直上方向の位置と、最も鉛直下方向の位置と、の間の位置である。換言すると、図9及び図10に表されるように、航空機1Dの前後方向にて航空機1Dを見た場合において、1対の第1回転翼402-1,402-2は、固定翼20-jと重なる位置を有する。
本例では、1対の第1回転翼402-1,402-2は、回転方向が互いに異なる。
本例では、航空機1Dの左右方向にて隣接する2個の第1回転翼402-1は、回転方向が互いに異なるとともに、航空機1Dの左右方向にて隣接する2個の第1回転翼402-2は、回転方向が互いに異なる。また、本例では、航空機1Dの上下方向にて隣接する2個の第1回転翼402-1,402-2は、回転方向が互いに異なる。
本例では、第1回転翼402-1,402-2は、ロータと表されてもよい。
本例では、回転翼モジュール40-iは、図示されない、第1蓄電池、速度制御器、及び、電動機を備える。回転翼モジュール40-iは、第1蓄電池から供給される電力に従って、電動機が第1回転翼402-1,402-2を回転駆動する。更に、回転翼モジュール40-iは、第1回転翼402-1,402-2の回転速度を制御するように、速度制御器が第1蓄電池から電動機へ供給される電力を制御する。
本例では、第1蓄電池は、回転翼モジュール40-iに収容される。なお、第1蓄電池は、回転翼モジュール40-iに代えて、又は、回転翼モジュール40-iに加えて、固定翼20-j、又は、胴体10に収容されていてもよい。
このような構成により、航空機1Dは、複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれが発生する、航空機1Dを上方向へ推進させる推力によって、垂直離着陸を行う。
本例では、図9乃至図11に表されるように、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2と、の航空機1Dの上下方向における位置は、互いに異なる。
本例では、図9乃至図11に表されるように、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2よりも、航空機1Dの下方向の位置を有する。なお、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2は、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える1対の第1回転翼402-1,402-2よりも、航空機1Dの上方向の位置を有していてもよい。
本例では、図8に表されるように、前方固定翼20-1に固定される4個の回転翼モジュール40-1~40-4のそれぞれが備える第1回転翼402-2と、後方固定翼20-3に固定される4個の回転翼モジュール40-9~40-12のそれぞれが備える第1回転翼402-1と、は、航空機1Dを鉛直方向にて見た場合において、航空機1Dの前後方向にて互いに隔てられている。
胴体10は、輸送対象を収容する内部空間を有する。本例では、内部空間は、航空機1Dの前後方向において、1対の前方固定翼20-1,20-2と、1対の後方固定翼20-3,20-4と、の間に位置する。例えば、内部空間は、航空機1Dの前後方向における中央部に位置する。
輸送対象は、人、及び、物体のうちの、少なくとも1つを含む。例えば、輸送対象に含まれる人は、搭乗者と表されてもよい。例えば、搭乗者は、航空機1Dを操縦してよい。また、航空機1Dが自動操縦により飛行するように構成されている場合、搭乗者は、航空機1Dを操縦しなくてもよい。例えば、輸送対象に含まれる物体は、貨物又は荷物である。
例えば、胴体10が有する内部空間は、1人乃至5人の搭乗者を収容可能であってよい。本例では、胴体10が有する内部空間は、1人又は2人の搭乗者を収容可能である。
例えば、航空機1Dの最大離陸重量は、120kg乃至3000kgの重量であってよい。本例では、航空機1Dの最大離陸重量は、150kg乃至460kgの重量である。胴体10は、収容空間を開閉可能な扉(本例では、カウル)を備える。
胴体10は、尾翼11Dと、第2回転翼12と、を備える。なお、胴体10が備える尾翼の数は、2個以上であってもよい。
尾翼11Dは、胴体10の後方向における端部に位置する。尾翼11Dは、航空機1Dの左右方向に直交する平面に沿って延在する板状である。尾翼11Dは、胴体10から航空機1Dの上方向へ延出する。
第2回転翼12は、回転の中心軸が航空機1Dの前後方向が主成分である方向にて延在するように回転可能に胴体10に支持される。
本例では、航空機1Dは、図示されない、第2蓄電池、速度制御器、及び、電動機を備える。第2回転翼12は、第2蓄電池から供給される電力に従って回転駆動される。更に、航空機1Dは、第2回転翼12の回転速度を制御するように、速度制御器が第2蓄電池から電動機へ供給される電力を制御する。
本例では、第2蓄電池は、胴体10に収容される。なお、第2蓄電池は、胴体10に代えて、又は、胴体10に加えて、固定翼20-jに収容されていてもよい。
第2回転翼12は、電動機によって回転駆動されることにより航空機1Dを前方向へ推進させる推力を発生する。
このような構成により、航空機1Dは、第2回転翼12が発生する、航空機1Dを前方向へ推進させる推力と、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4が発生する揚力と、によって、水平方向にて飛行する。
本例では、第2回転翼12は、胴体10の後方向における端部に位置する。なお、第2回転翼12は、胴体10の後方向における端部以外の部分(例えば、胴体10の前方向における端部、又は、胴体10の前後方向における中央部等)に位置してもよい。
なお、胴体10が備える第2回転翼12の数は、2個以上であってもよい。この場合、例えば、複数の第2回転翼12は、胴体10の前方向における端部、及び、胴体10の後方向における端部の両方にそれぞれ位置していてもよいし、いずれか一方のみに位置していてもよい。また、例えば、複数の第2回転翼12は、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4の少なくとも1つに位置していてもよい。
本例では、第2回転翼12は、プロペラと表されてもよい。
本例では、第2回転翼12は、水平方向用回転翼に対応する。
航空機1Dは、図示されない制御装置を備える。制御装置は、電力によって動作することにより航空機1Dを制御する。制御装置は、航空機1Dの状態を表す情報(例えば、高度、経度、緯度、及び、速度等)を取得する電子機器を含む。本例では、制御装置は、アビオニクス(例えば、通信機器、航法システム、又は、飛行管理システム等)を含む。
本例では、制御装置は、搭乗者の操縦に従って制御信号を生成し、生成された制御信号に基づいて、複数の回転翼モジュール40-1~40-16の第1回転翼402-1,402-2、及び、第2回転翼12のそれぞれの回転数を制御する。
(動作)
次に、航空機1Dの動作について説明する。
先ず、搭乗者は、航空機1Dの左方の位置から、前方固定翼20-1と後方固定翼20-3との間を通って、胴体10の内部空間に搭乗する。なお、搭乗者は、航空機1Dの右方の位置から、前方固定翼20-2と後方固定翼20-4との間を通って、胴体10の内部空間に搭乗してもよい。
次いで、航空機1Dは、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれを回転駆動する。これにより、航空機1Dを上方向へ推進させる推力が発生する。この結果、航空機1Dは、鉛直上方向へ飛行(換言すると、上昇)することにより離陸する。
その後、航空機1Dは、第2回転翼12を回転駆動する。これにより、航空機1Dを前方向へ推進させる推力が発生する。この結果、1対の前方固定翼20-1,20-2、及び、1対の後方固定翼20-3,20-4は、揚力を発生する。次いで、航空機1Dは、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれの回転駆動を停止する。この結果、航空機1Dは、水平方向へ飛行(換言すると、巡航)する。
その後、航空機1Dは、16個の回転翼モジュール40-1~40-16がそれぞれ備える16対の第1回転翼402-1,402-2のそれぞれを回転駆動する。これにより、航空機1Dを上方向へ推進させる推力が発生する。次いで、航空機1Dは、第2回転翼12の回転駆動を停止する。この結果、航空機1Dは、鉛直下方向へ飛行(換言すると、下降)することにより着陸する。
以上、説明したように、第1実施形態の航空機1Dは、垂直離着陸を行う。航空機1Dは、胴体10と、胴体10から左右方向にて延在する2対の固定翼20-1~20-4と、2対の固定翼20-1~20-4のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュール40-1~40-16と、回転駆動されることにより航空機1Dを前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼12と、を備える。
複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれは、支持体401と、1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2と、を備える。
支持体401は、航空機1Dの前後方向において、固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、航空機1Dの左右方向における固定翼20-jの先端部以外の領域に位置する。
1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2は、支持体401により支持され且つ航空機1Dの前後方向において固定翼20-jの前方と固定翼20-jの後方とにそれぞれ位置する。
2対の固定翼20-1~20-4は、1対の第1固定翼20-1,20-2と、1対の第1固定翼20-1,20-2よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が1対の第1固定翼20-1,20-2と異なる1対の第2固定翼20-3,20-4と、からなる。
これによれば、2対の固定翼20-1~20-4のうちの前方側の固定翼である第1固定翼20-1,20-2において境界層剥離が生じた場合であっても、2対の固定翼20-1~20-4のうちの後方側の固定翼である第2固定翼20-3,20-4の鉛直方向における位置が、第1固定翼20-1,20-2と異なるので、当該第2固定翼20-3,20-4に固定された回転翼モジュール40-iに、境界層剥離によって乱された気流が流入することを抑制できる。
従って、当該第2固定翼20-3,20-4に固定された回転翼モジュール40-iの鉛直方向用回転翼402-1,402-2の回転数を増加させることにより、当該回転翼モジュール40-iの鉛直方向用回転翼402-1,402-2が生じる鉛直上方向への推力を増加できる。これにより、ヘッドアップを抑制できる。この結果、離着陸状態と巡航状態との間で航空機1Dの動作状態を遷移する際、航空機1Dの姿勢を制御できる。
従って、例えば、着陸時において、水平飛行から、鉛直方向における下降へ遷移する際、低速にて比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、低速にて固定翼20-jに対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を、航空機1Dの姿勢を適切に制御しながら行うことができる。
更に、第1実施形態の航空機1Dにおいて、1対の第1固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの重心CGよりも前方、且つ、航空機1Dの重心CGよりも鉛直下方の位置を有する。更に、1対の第2固定翼20-3,20-4は、航空機1Dの重心CGよりも後方、且つ、航空機1Dの重心CGよりも鉛直上方の位置を有する。
ところで、2対の固定翼のうちの、航空機の重心よりも前方に位置する固定翼が、航空機の重心よりも鉛直上方の位置を有する場合、当該固定翼に対する抗力は、機首を相対的に鉛直方向にて上げようとするモーメントを生じる。このため、当該固定翼において境界層剥離が生じた場合、当該固定翼に対する抗力が増加しやすいので、ヘッドアップが生じやすい。
これに対し、航空機1Dによれば、2対の固定翼20-1~20-4のうちの、航空機1Dの重心CGよりも前方に位置する固定翼である第1固定翼20-1,20-2は、航空機1Dの重心CGよりも鉛直下方の位置を有する。これにより、第1固定翼20-1,20-2に対する抗力は、機首を相対的に鉛直方向にて下げようとするモーメントを生じる。この結果、第1固定翼20-1,20-2において境界層剥離が生じた場合、ヘッドアップを抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1Dにおいて、複数の回転翼モジュール40-1~40-16は、第1固定翼20-1,20-2に固定される回転翼モジュール40-1~40-8と、第2固定翼20-3,20-4に固定される回転翼モジュール40-9~40-16と、の左右方向における位置がそれぞれ略同じである。
離着陸状態と巡航状態との間で航空機1Dの動作状態を遷移する際、回転翼モジュール40-iの近傍、及び、回転翼モジュール40-iの後方においては、気流が乱れやすいため、固定翼20-jにおいて境界層剥離が生じやすい。このため、第1固定翼に固定される回転翼モジュールと、第2固定翼に固定される回転翼モジュールと、の左右方向における位置が異なる場合、境界層剥離が生じる面積が大きくなりやすい。
これに対し、航空機1Dによれば、固定翼20-jにおいて境界層剥離が生じる面積を縮小できる。従って、離着陸状態と巡航状態との間で航空機1Dの動作状態を遷移する際、ヘッドアップの発生を抑制できる。
更に、第1実施形態の航空機1Dにおいて、複数の回転翼モジュール40-1~40-16のそれぞれは、当該回転翼モジュール40-iの1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2の鉛直方向における位置が、当該1対の鉛直方向用回転翼402-1,402-2の回転の中心軸を通る平面による、当該回転翼モジュール40-iが固定された固定翼20-jの断面のうちの、最も鉛直上方向の位置と、最も鉛直下方向の位置と、の間の位置である。
ところで、鉛直方向用回転翼が固定翼よりも鉛直上方向の位置を有する場合、鉛直方向用回転翼の回転に伴って生じる鉛直下方への気流が固定翼の鉛直上方に流入する。これにより、固定翼の鉛直上方向における端面の気流が乱されやすい。この結果、固定翼の鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じやすい。
これに対し、航空機1Dによれば、鉛直方向用回転翼402-1,402-2の回転に伴って生じる鉛直下方への気流が固定翼20-jの鉛直上方に流入することを抑制できる。この結果、固定翼20-jの鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じることを抑制できる。
また、鉛直方向用回転翼が固定翼よりも鉛直下方向の位置を有する場合、航空機が比較的大きく高度を減少させる飛行(換言すると、固定翼に対する迎角が比較的大きい状態における飛行)を行っていると、鉛直方向用回転翼によって乱された気流が固定翼に流入しやすい。この結果、固定翼の鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じやすい。
これに対し、航空機1Dによれば、航空機1Dが比較的大きく高度を減少させる飛行を行っている場合であっても、乱された気流が固定翼20-jに流入することを抑制できる。この結果、固定翼20-jの鉛直上方向における端面において境界層剥離が生じることを抑制できる。
このように、航空機1Dによれば、離着陸状態と巡航状態との間で航空機1Dの動作状態を遷移する際、航空機1Dの姿勢を適切に制御できる。
<付記>
また、本発明は、以下のように表されてもよい。
(付記1)
垂直離着陸を行う航空機であって、
胴体と、
前記胴体から左右方向にて延在する、少なくとも1対の固定翼と、
前記少なくとも1対の固定翼に支持され且つ回転駆動されることにより前記航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する、複数の第1回転翼と、
電力によって前記複数の第1回転翼をそれぞれ回転駆動する複数の第1回転駆動部と、
前記少なくとも1対の固定翼に固定され且つ電力を充放電する複数の第1蓄電池と、
前記複数の第1蓄電池から前記複数の第1回転駆動部へ前記電力を伝送する複数の第1ケーブルと、
を備える、航空機。
(付記2)
付記1に記載の航空機であって、
回転駆動されることにより前記航空機を前方向へ推進させる推力を発生する第2回転翼と、
電力によって前記第2回転翼を回転駆動する第2回転駆動部と、
前記胴体に固定され且つ電力を充放電する第2蓄電池と、
前記第2蓄電池から前記第2回転駆動部へ前記電力を伝送する第2ケーブルと、
を備える、航空機。
(付記3)
付記2に記載の航空機であって、
前記少なくとも1対の固定翼は、前後方向における位置が互いに異なる2対の固定翼を備え、
前記複数の第1蓄電池は、前記2対の固定翼にそれぞれ固定され、
前記第2蓄電池は、前後方向において前記2対の固定翼の間に位置する、航空機。
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の航空機であって、
電力によって動作することにより前記航空機を制御する制御装置と、
前記胴体に固定され且つ電力を充放電する第3蓄電池と、
前記第3蓄電池から前記制御装置へ前記電力を伝送する第3ケーブルと、
を備える、航空機。
(付記5)
付記4に記載の航空機であって、
前記少なくとも1対の固定翼は、前後方向における位置が互いに異なる2対の固定翼を備え、
前記複数の第1蓄電池は、前記2対の固定翼にそれぞれ固定され、
前記第3蓄電池は、前後方向において前記2対の固定翼の間に位置する、航空機。
(付記6)
付記1乃至付記5のいずれか一項に記載の航空機であって、
前記少なくとも1対の固定翼に固定される、複数の回転翼モジュールを備え、
前記複数の回転翼モジュールのそれぞれは、
前記航空機の前後方向において、前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在する支持体と、
前記支持体により支持され且つ前記航空機の前後方向において前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とにそれぞれ位置する1対の前記第1回転翼と、
前記支持体に固定される1対の前記第1回転駆動部と、
前記支持体に固定され且つ前後方向において前記1対の第1回転翼の間に位置する少なくとも1つの前記第1蓄電池と、
前記少なくとも1つの第1蓄電池から前記1対の第1回転駆動部へ前記電力をそれぞれ伝送する1対の前記第1ケーブルと、
を備える、航空機。
(付記7)
付記1乃至付記6のいずれか一項に記載の航空機であって、
外部の電源が接続される電源接続部と、
前記電源接続部から前記複数の第1蓄電池のそれぞれへ電力を伝送し且つ前記第1ケーブルよりも許容電流が小さい、複数の第4ケーブルと、
を備える、航空機。
(付記8)
航空機の胴体から左右方向にて延在する固定翼に固定される回転翼モジュールであって、
前記航空機の前後方向において、前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在する支持体と、
前記支持体により支持され且つ前記航空機の前後方向において前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とに位置するとともに、回転駆動されることにより前記航空機を鉛直上方向へ推進させる推力を発生する1対の第1回転翼と、
前記支持体に固定され且つ電力によって前記1対の第1回転翼をそれぞれ回転駆動する1対の第1回転駆動部と、
前記支持体に固定され且つ前記航空機の前後方向において前記1対の第1回転翼の間に位置するとともに、電力を充放電する少なくとも1つの第1蓄電池と、
前記少なくとも1つの第1蓄電池から前記1対の第1回転駆動部へ前記電力をそれぞれ伝送する1対の第1ケーブルと、
を備える、回転翼モジュール。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、上述した実施形態に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において当業者が理解し得る様々な変更が加えられてよい。
本発明は、2021年2月25日に出願された、PCT/JP2021/007225の国際出願に基づく優先権主張の利益を享受するものであり、当該国際出願にて開示された内容のすべてが本明細書に含まれるものとする。
1,1A,1B,1C,1D 航空機
10 胴体
11-1,11-2,11D 尾翼
12 第2回転翼
13 第2回転駆動部
14 第2蓄電池
15 第2ケーブル
16 制御装置
17 第3蓄電池
18 第3ケーブル
20-1,20-2 前方固定翼
20-3,20-4 後方固定翼
40-1~40-16 回転翼モジュール
401 支持体
402-1,402-2 第1回転翼
403-1,403-2 電動機
404-1,404-2 速度制御器
405-1,405-2 第1蓄電池
406-1,406-2 第1ケーブル
407-1,407-2 回路保護器
408-1,408-2 回路開閉器
409-1,409-2 制御器
410-1,410-2 第1制御信号線
411-1,411-2 第2制御信号線
412-2,412-2 第3制御信号線
31 電源接続部
32 第4ケーブル
33 第5ケーブル

Claims (4)

  1. 鉛直方向にて飛行する離着陸状態と、水平方向にて飛行する巡航状態と、の間で動作状態が切り替わる垂直離着陸を行う航空機であって、
    胴体と、
    前記胴体から左右方向にて延在する2対の固定翼と、
    前記2対の固定翼のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュールと、
    回転駆動されることにより前記航空機を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼と、
    を備え、
    前記複数の回転翼モジュールのそれぞれは、
    前記航空機の前後方向において、前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、前記固定翼の左右方向における先端部以外の領域に位置する支持体と、
    前記支持体により支持され且つ前記航空機の前後方向において前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とにそれぞれ位置する1対の鉛直方向用回転翼と、
    を備え、
    前記2対の固定翼は、1対の第1固定翼と、前記1対の第1固定翼よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が前記1対の第1固定翼と異なる1対の第2固定翼と、からなり、
    前記1対の第1固定翼は、前記航空機の重心よりも前方、且つ、前記重心よりも鉛直下方の位置を有するとともに、先端へ近づくにつれて鉛直上方の位置を有するように水平面に対して傾斜し、
    前記1対の第2固定翼は、前記航空機の重心よりも後方、且つ、前記重心よりも鉛直上方の位置を有するとともに、先端へ近づくにつれて鉛直下方の位置を有するように水平面に対して傾斜し、
    前記動作状態が前記離着陸状態である場合、前記鉛直方向用回転翼が回転駆動されるとともに、前記水平方向用回転翼が停止し、一方、前記動作状態が前記巡航状態である場合、前記鉛直方向用回転翼が停止するとともに、前記水平方向用回転翼が回転駆動される、航空機。
  2. 垂直離着陸を行う航空機であって、
    胴体と、
    前記胴体から左右方向にて延在する2対の固定翼と、
    前記2対の固定翼のそれぞれに固定される、複数の回転翼モジュールと、
    回転駆動されることにより前記航空機を前方向へ推進させる推力を発生する水平方向用回転翼と、
    を備え、
    前記複数の回転翼モジュールのそれぞれは、
    前記航空機の前後方向において、前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とに亘って前後方向にて延在するとともに、前記固定翼の左右方向における先端部以外の領域に位置する支持体と、
    前記支持体により支持され且つ前記航空機の前後方向において前記固定翼の前方と前記固定翼の後方とにそれぞれ位置する1対の鉛直方向用回転翼と、
    を備え、
    前記2対の固定翼は、1対の第1固定翼と、前記航空機の前後方向において前記1対の第1固定翼と隣り合うとともに前記1対の第1固定翼よりも後方に位置し、且つ、鉛直方向における位置が前記1対の第1固定翼と異なる1対の第2固定翼と、からなり、
    前記第1固定翼、及び、前記第2固定翼のそれぞれに固定される前記回転翼モジュールの数は、2以上であり、
    前記第1固定翼、及び、前記第2固定翼のそれぞれに固定される前記回転翼モジュールは、前記航空機の左右方向において等間隔に位置し、
    前記複数の回転翼モジュールは、
    前記第1固定翼に固定される回転翼モジュールと、前記第2固定翼に固定される回転翼モジュールと、の左右方向における位置がそれぞれ同じである、航空機。
  3. 請求項2に記載の航空機であって、
    前記複数の回転翼モジュールのそれぞれの前記1対の鉛直方向用回転翼は、回転方向が互いに異なり、
    前記航空機の左右方向にて隣接する2個の鉛直方向用回転翼は、回転方向が互いに異なり、
    前記航空機の上下方向にて隣接する2個の鉛直方向用回転翼は、回転方向が互いに異なる、航空機。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の航空機であって、
    前記複数の回転翼モジュールのそれぞれは、
    当該回転翼モジュールの前記1対の鉛直方向用回転翼の鉛直方向における位置が、当該1対の鉛直方向用回転翼の回転の中心軸を通る平面による、当該回転翼モジュールが固定された前記固定翼の断面内の位置である、航空機。
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