JP7441458B2 - 超音波援用加工装置および受電装置 - Google Patents

超音波援用加工装置および受電装置 Download PDF

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Description

本発明は超音波援用加工装置および受電装置に関する。
近年、スマートホン等の民生用電気通信機器は、高速化・高機能化が追及され、これらの電気通信機器に組み込まれる電子部品類は、さらなる高集積化と軽量化が求められている。
また、従来の標準通信方式から、さらに高周波多チャンネル化された通信方式への転換の流れがある。それに伴い、搭載される部品類についても大幅な高性能化が求められている。具体的には、ケースや構成部品は電波障害の少ない不導体でかつ軽量で高強度、そして見た目の高品位も求められている。
従来は加工性の問題から特に民生部品には採用が敬遠されてきた、エンジニアリングセラミックやガラスなどの高脆性材量の高品位精密加工などの、低コスト高速加工が要求されるようになってきた。また、高級感と軽量化と堅牢性を併せ持たせる目的で、部品の一部に高強度チタニウム合金などの難加工性金属を用いる試みも増えており、これらの部品加工も低コスト高速加工が要求される。
難加工性材料の高品位高速加工を実現するためには、工具の回転数を上げて加工抵抗を低減させるのが一般的である。しかし、工具の径が細い場合は、回転数が20000~50000min-1という高速回転領域で使用される場合が多い。
さらに、加工精度のさらなる向上と工具寿命の延命を図る目的として、工具に超音波振動を付与することで加工抵抗を劇的に低減させる、所謂[超音波援用加工]を採用することが今後の主流となる流れである。
超音波振動援用加工を効果的に実現させるには、工具を高速振動させる超音波振動子は、その超音波振動子の共振周波数と同一の周波数の電圧を供給する。回転する超音波振動子へのエネルギー供給方法として、従来はスリップリングを用いた接触式給電方式が一般的であった。しかし、接触式給電は、給電ブラシとスリップリングの接触する部分の摩滅による接触不良や、摩耗粉による極間ショートなどの問題が常に付きまとうことになる。さらに工具回転数が大幅に向上することで、スリップリングの耐用寿命時間が短くなるという問題があった。
その問題を解決する一つの方法として、非接触給電方式が提案されている。性能的に不確定要素が多々あるものの、採用が広がりつつある。
一般的なエネルギー供給の一手段として用いられる非接触給電は、効率良く且つ長い伝送距離を得るために、通常は数メガヘルツと云う高周波領域が使用される。バッテリーの充電用などで実用化された伝送距離は数mmから場合によって数百mmに達するとされている。
超音波援用加工に使用する超音波振動子の共振周波数は、現在の技術では数十kHz領域で使用するのが一般的である。超音波振動子の全長は、その共振周波数にほぼ反比例するため、高い共振周波数の領域で使用すれば全長が短くなり、小型化に都合が良いものの、使用する工具を含めた構成部品の小型化の限界や、高速回転化における電気磁気部品の機械強度の限界、及び電気磁気特性の限界などもあって、現在の技術で実用に供せられる装置としては80kHz程度が限界と考えられているが、今後の技術革新で数百kHzオーダーの超音波援用加工装置の実用化が期待されている。
しかしながら現在実際に市場に供せられている非接触給電装置を採用した回転型超音波援用加工装置の場合は、使用する部品の周波数特性の制限の影響で、50kHz以上の実現は困難とされてきた。
その超音波振動子を高効率で駆動するには、負荷変動などで変動する振動子の共振周波数にリアルタイムで追従できる、精密な「自動追尾」機能が考えられる。
従って、おのずと振動子の共振周波数帯で効率よく稼働する、非接触給電が考えられる。しかし、超音波周波領域での非接触給電は、現在のところ伝送距離を大幅に長くすることは技術的に困難で、現実的に数mm程度の伝送距離でも高効率振動制御が困難なのが現状である。
図1は、従来の超音波援用加工装置に用いられる超音波振動子の一例の正面図である。図2は、図1に示す超音波振動子の斜視図である。図3は、振動子先端部の工具取り付け法の一例を示す図である。
超音波振動子70は、電圧を加えることで振動子軸方向(紙面上下方向)に伸び縮みする複数の圧電素子71、72を、フランジ73aを備えるホーン73とバックアップナット74、および締結用ボルト75で強固に締め付け固定することで実現される。図1に示す例では、圧電素子71、72の間には駆動用電極76を設け、例えばバックアップナット74側にアース側電極77を設け、駆動用電極76とアース側電極77との間に超音波振動子の共振周波数と同一の周波数の駆動電圧を供給する。
図3は、工具を保持固定するための一手段として、コレットチャック方式による固定法の内部構造の一例を示している。工具50はホーン73の先端部に設けられた孔部73bにコレットチャック51を介して挿入する。コレットナット52とホーン73の先端部は螺合によって強固に接合される。このコレットナット52を締めこむことで、コレットチャック51が奥方向(紙面上方向)に押し込まれる。それに伴い穴径が精密に収縮して、工具50の全周域を締めこみ、ホーン73の先端部に強固に固定され、超音波振動体として一体化する。
なお、超音波振動子70を装着する加工装置は、小型マシニングセンタが多いため、本発明装置も極力小型軽量化が望まれる。
しかし前述したように、超音波振動子70の全長は、その共振周波数にほぼ反比例するため、高い共振周波数では圧電素子も小型化せざるを得ず、よって超音波出力も制限されることになる。
図4及び図5は、従来の非接触型受電装置を備えた超音波振動援用加工装置の一例を示す図である。
超音波振動援用加工装置80において、主軸接合用テーパシャンク81は、装着するマシニングセンタ等、加工装置の回転主軸に装着させる部分である。図4ではユキワ精工株式会社製のHSK-E40の例を示す。このテーパシャンク81は、ISOやDIN等、国際規格にて制定された各種形状が存在する。HSK型の他に、BT型やNT型等が各種存在する。実施の形態では、HSK型を例示したが、HSK型のみならず、装着する加工装置の各種規格に合わせたテーパシャンクを適用することができる。
ケース82内には、図1に示す超音波振動子70を内包し、超音波振動子70のフランジ73aに設けた振動子固定用止め穴を介して、振動子固定用ボルト83がケース82に強固にねじ止め固定される。なおこのフランジ73aは、超音波振動子70の振動分布の丁度振動ゼロ、所謂振動節(振動ノード)の位置にあるので、ケース82側に振動が漏れることはない。
このケース82には、受電部84が収容される。受電部84は、給電部分から供給される磁界によって発電し、超音波振動子70を駆動する。給電部分は、超音波振動子70の共振周波数に等しい周波数を供給する。
図6~図8は、従来の受電部の構造事例を説明する図である。
受電部84は、強磁性体コア84aとボビン84bとコイル84cとを有している。強磁性体コア84aの構成材料は、例えばフェライトや金属磁性微粒紛焼結材等が挙げられる。
コイル84cは銅線を複数回巻いて用いるが、導体である銅線を電気的及び機械的に保護する目的で、絶縁体のボビン84b内に収められる。
このコイル84cは、強磁性体を流れる交番磁界によって、コイル端末84c1とコイル端末84c2間に起電力が発生する。その電圧を、超音波振動子70の駆動側電極76とアース側電極77に加えることによって、超音波振動子70を駆動する。
図9および図10は、従来の給電部を含めた非接触給電機構を説明する図である。
受電部84は、超音波振動子70を内包したケース82と一体化され、回転自在になっており、図示しないマシニングセンタなどの加工機の回転軸によって、回転駆動される。
一方給電部91は受電部84とほぼ同心円状に位置し、受電部84とは一定の空隙Gを保ってマシニングセンタなど加工機の本体に固定されており、回転はしない。
給電部91へは、図示しない発振器(自動追尾機能を内蔵する振動子への供給電源装置)から給電用ケーブル92を介して超音波振動子70の共振周波数に等しい周波数の駆動電圧が供給される。
給電部91は、図7および図8に示す受電部84と構造がほぼ等しくなっており、ここで超音波共振周波数に等しい交番磁界が発生し、受電側のコイル84cに交番磁界の周波数に等しい電圧が発生して、超音波振動子70を駆動する。
この動作原理はトランスと同じであり、以下、「非接触給電用トランス」と言う。
非接触給電トランスの給電部分は図8の断面概略図とほぼ同じで、給電側は、強磁性体コアと、銅線を必要数巻いたコイルとを有している。
図11は、非接触給電用トランスの概略断面図である。図11では説明の便宜上、他の構成部品の図示を省略している。
二つの相対するコアは、空隙Gで間隔が保たれている。給電側コイル91cにより発生した交番磁界の主磁束φの瞬間を矢印で示す。主磁束φは強磁性体であるコア91aを矢印の方向に流れるが、空隙Gは透磁率が低いため「漏洩磁界」となって一部エネルギーの損失を招くことになる。従って通常は、極力、空隙Gの距離を小さくするのが好ましく、発明者らの検証では、一般的な超音波駆動用非接触給電装置に用いられる空隙の距離を0.5mm以内にすることで、漏洩磁界の影響によるエネルギー損失をほぼ無視できることがわかっている。しかし空隙部の距離が小さいと、高速回転中に切りくずなど微細な異物が空隙Gに侵入しただけで、瞬時に装置が破壊される危険がある。このため、空隙Gの距離は、極力大きくすることが望まれる。なお空隙Gを大きくすれば、空間に放出される漏洩磁界が無視できない大きさとなり、それに伴って非接触給電部が誘導性回路の性格を持つようになり、力率が大幅に劣化することが知られている。
特開2021-035667号公報
前述したように、強磁性体コア84aの構成材料は、例えばフェライトや金属磁性微粒紛焼結材等が挙げられるが、周波特性の良いフェライトが好ましい。フェライトは、酸化鉄を主成分とする焼結材であり、比重は4.5程度と、比較的軽量であるという特徴を有する。また、比抵抗が数百(Ω・cm)と比較的大きく、渦電流損が少なく、高い周波数領域まで安定した磁気特性を有する。
しかしフェライトは、その機械的強度が低い。例えば、数百kHzを超える周波数領域でも渦電流損が低いなど、優れた磁気特性を示すMnZn系(マンガン亜鉛系)フェライトの破壊靭性値は,KIc≒1.2~1.5MPa・m0.5であり、これはセラミックスの中でも脆い部類に属する。比較例として、窒化ケイ素(Si)は約7MPa・m0.5、ジルコニア(ZrO)は4~5MPa・m0.5、炭化ケイ素(SiC)は3~4MPa・m0.5、アルミナ(Al2O3)は約3MPa・m0.5である。
つまり、数百kHzを超える周波数領域での磁気特性は良好であるものの、機械的強度が弱いため、震動の多い環境での適用は、機械構造上十分な配慮が求められる。
非接触給電機構の強磁性体コアへのフェライトの採用は、従来から使用例は多いものの、運用時に発生する回転機構の震動によって容易に破壊靭性値を超えてしまう例も多い。また、搬送時や工具交換時などの作業者の取り扱いも十分な注意が要求され、その作業時のわずかな震動や衝撃によって破損させる事例もある。このような震動による破損を防止するために、衝撃吸収用の緩衝材で覆うなどの対策が行われている。
また工具50の回転時に、フェライトの飛散による周辺への2次災害を防止するための、補強材による機械強度の強化など、様々な対策が取られてきたが、その対策によって装置が大型化する。
またフェライトは、金型を用いた焼結成型が一般的だが、受電機構のような比較的大型の部品の場合、その金型コストも高額となる。さらにフェライトは、脆く高硬度であるため、焼結後の加工は困難であり、形状変更などを行う場合は、金型製作からやり直すことになり、コストがかさむ。
1つの側面では、本発明は、非接触給電機構の小型化および軽量化を図ることを目的とする。また、1つの側面では、本発明は、安定した超音波駆動を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するために、開示の超音波援用加工装置が提供される。この超音波援用加工装置は、振動子軸方向に伸び縮みする環状の圧電素子を備え、超音波振動を発生させる超音波振動子と、超音波振動子を駆動する磁界を供給する給電部と、給電部から供給される磁界によって発電し超音波振動子を駆動する受電部とを有し、受電部は、超音波振動子を振動子軸の回転方向に沿って取り囲む筐体と、筐体の周りを取り囲むコイルと、等間隔に配置され、コイルの断面の少なくとも一辺を覆う複数の磁性体と、を有している。
1態様では、非接触給電機構の小型化および軽量化が図れる。また、1態様では、安定した超音波駆動が可能となる。
従来の超音波援用加工装置に用いられる超音波振動子の一例の正面図である。 図1に示す超音波振動子の斜視図である。 振動子先端部の工具取り付け法の一例を示す図である。 従来の非接触型受電装置を備えた超音波振動援用加工装置の一例を示す図である。 従来の非接触型受電装置を備えた超音波振動援用加工装置の一例を示す図である。 従来の受電部の構造事例を説明する図である。 従来の受電部の構造事例を説明する図である。 従来の受電部の構造事例を説明する図である。 従来の給電部を含めた非接触給電機構を説明する図である。 従来の給電部を含めた非接触給電機構を説明する図である。 非接触給電用トランスの概略断面図である。 実施の形態の超音波援用加工装置を示す図である。 実施の形態の受電部を説明する図である。 実施の形態の受電部を説明する図である。 フェライトコアの寸法の一例を示す図である。 実施の形態のボビンを説明する図である。 受電部と給電部との位置関係を説明する図である。 受電部と給電部との位置関係を説明する図である。 実施の形態の超音波援用加工装置の寸法例を示す図である。 実施の形態の超音波援用加工装置の受電部および給電部の寸法例である。 実施の形態の超音波援用加工装置の受電部および給電部の寸法例を示す図である。 非接触給電トランスの一般的な回路図である。 図22に示す回路の等価回路である。 非接触給電トランスの評価を行う目的として、回路特性解析用のソフトウェアであるSPICE(LT-Spice)を用いた回路図である。 回路シミュレータで解析したアドミタンス特性と電流位相特性の解析結果を示す図である。 実施の形態の受電部の変形例を説明する図である。 実施の形態の受電部の変形例を説明する図である。 第2の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。 第2の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。 給電部のカバーと受電部のカバーを取り外したときの超音波援用加工装置を示している。 第2の実施の形態の給電部を説明する図である。 図31に示す給電部を複数組円周上に並べた変形例を示す図である。 図31に示す給電部の構造を受電部に適用した例を示す図である。 図31に示す給電部の構造を給電部および受電部の両方に適用した例を示す図である。 図32~図34に示した受給電機構における、コイルの配線例である。 図32~図34に示した受給電機構における、コイルの配線例である。 第3の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。 第3の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。 第4の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。 第4の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。
以下、実施の形態の超音波援用加工装置を、図面を参照して詳細に説明する。
以下の図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲等に限定されない。
実施の形態において単数形で表される要素は、文面で明らかに示されている場合を除き、複数形を含むものとする。
<実施の形態>
図12は、実施の形態の超音波援用加工装置を示す図である。
図1~図11と共通の部位については、図1~図11と共通の符号を付し詳細な説明は省略する。
実施の形態の超音波援用加工装置1は、振動周波数が20kHz~1MHz程度までの実用化を想定した装置である。
本実施の形態の超音波援用加工装置1は、受電部2と給電部3とを有している。
受電部2は超音波振動子70を内包したケース82と一体化され、回転自在になっており、図示しないマシニングセンタなどの加工機の回転軸によって、回転駆動される。
給電部3は受電部2とほぼ同心円状にあり、受電部2とは一定の空隙を保ってマシニングセンタなど加工機の本体に固定されており、回転はしない。
給電部3へは、図示しない発振器(自動追尾機能を内蔵する振動子への供給電源装置)から給電用ケーブルを介して超音波振動子70の共振周波数に等しい周波数の駆動電圧が供給される。
給電部3は回転しないため、受電部2に比べて耐衝撃性の向上や小型軽量化についての条件は、受電部2に求めるものより緩いものを採用することができる。しかし、実施の形態の機構を採用することで、給電部91の構成に比べて大幅に低コスト化できるというメリットがある。
図13および図14は、実施の形態の受電部を説明する図である。図13は、受電部の背面斜視図であり、図14(a)は、受電部の正面図であり、図14(b)は、A-A線での断面図である。
受電部2は、複数のフェライトコア21と、コイル22と、コイル端末22a、22bと、ボビン23とを有している。
各フェライトコア21はそれぞれ小型のコの字型をなしており、所定の間隔を隔てて放射状に分散して配置される。
図15は、フェライトコアの寸法の一例を示す図である。
本実施の形態のフェライトコア21は、MnZn(マンガン亜鉛)系と呼ばれる、市場で広く使用されており、高い周波数領域においても磁気特性に優れた素材である。MnZnを使用したフェライトは、スイッチングレギュレータなどの電子機器用の高性能小型トランス用素材として広く流通しており、素材価格も非常に安価である。また、小型軽量で、小さな金型で大量に製造できるので、製造コストも安い。
本実施の形態では、このフェライトコア21を等間隔(24°間隔)に15個使用している。強磁性体コア84aに対して、数十分の一のコストで製造可能である。フェライトコア21を配置する間隔は、ボビンの半径等に応じて適宜決定することができる。
再び図12に戻って説明する。
コイル22は銅線であり、ボビン23に複数回巻かれている。このコイル22は、導体である銅線を電気的および機械的に保護する目的で、ボビン23内に収められている。
図16は、実施の形態のボビンを説明する図である。
ボビン23は、複雑な形状の印象があるが、実際には樹脂成型法によって容易に且つ安価に製造可能である。
ボビン23の構成材料は特に限定されないが、例えば、耐熱耐油性の高い軟性樹脂材が挙げられる。
ボビン23は、巻き線部23aと、コイル端末取り出し口23b、23cと、固定用溝23dとを有している。
巻き線部23aにはコイル22が配置される。
コイル端末取り出し口23b、23cは、コイル22の両端部がそれぞれ位置する。
固定用溝23dには、フェライトコア21がはめ込まれている。フェライトコア21は、例えば柔らかいシリコンゴム系の接着剤により固定用溝23dに接着されている。
受電部2は、図示しない保護ケース内に固定される。これにより、大幅な緩衝効果を得ることになり、高速回転に対する耐遠心力と耐衝撃性に優れる。また軽量化にも優れ、例えば、受電部84に対して、40パーセント以上の軽量化を図れる。これは、フェライトコアの体積減少だけではなく、耐衝撃対策のための部材類簡素化の影響も大きい。
更に、このフェライトコア21の使用数量を変えることで、小口径から大口径の非接触給電機構に対応でき、仕様変更による高価な金型製作を省くことができる。

図17および図18は、受電部と給電部との位置関係を説明する図である。
給電部3は、フェライトコア31と、コイル32と、コイル端末32aと、コイル端末32bと、ボビン33とを有している。
図17は給電部3のフェライトコア31と受電部2のフェライトコア21の位置が一致した、すなわち、各フェライトコア31とフェライトコア21とが互いに対向する例を示している。図18は給電側3のフェライトコア31と受電部2のフェライトコア21の位置がずれた(互い違いに配置した)例を示している。
いずれの場合も電気的特性にそん色がなく、良好な超音波エネルギーの転送が行われることを確認した。これは、空隙Gが十分に(本実施の形態では3mm)離れているので、フェライトの位置関係が電気的特性に影響しないためと考えられる。
図19は、実施の形態の超音波援用加工装置の寸法例を示す図である。
図19に示す例では、主軸テーパ規格HSK-E40を使用したときの寸法例である。
図20は、実施の形態の超音波援用加工装置の受電部および給電部の寸法例である。
図21は、実施の形態の超音波援用加工装置の受電部および給電部の寸法例を示す図である。
図21に示す例では、主軸テーパ規格HSK-E32を使用したときの受電部および給電部の寸法例を示している。フェライトコアの数を調節することで規格の変更に容易に対応可能である。
<非接触給電機構におけるインピーダンスマッチング回路について>
例えば非接触給電トランスの空隙Gを広くしたとき、振動子を含めた回路全体が誘導性回路となって、電流位相が遅れることで力率が悪くなる。従って、加工負荷が大きい場合は一定以上の加工出力が得られず、あたかも振動振幅が低下した様相を示し、加工効率が大幅に低下する。また、電流位相が遅れることで自動追尾機能の精度が大幅に下がり、正確な共振周波数での駆動が困難となる。その弊害として、振動振幅の低下のほか、振動子の異常発熱・工具の異常劣化などの弊害が発生する可能性がある。
同様に、振動子を含めた回路全体が容量性回路の場合は、電流位相が進み、同じく力率が悪くなり、その弊害は誘導性負荷時の悪影響とほぼ同じである。
本実施の形態では、空隙Gを3mmに設定した。しかしこれに限らず、各々の強磁性体コアの相対する面の最も狭い部分、図15に示すフェライトコア21の場合であれば幅W2=3mmの1.2倍以下(つまり3.6mm以下)に空隙Gを設定すれば、十分な電気磁気的性能が発揮でき、適正なインピーダンスマッチング回路(後述)と組み合わせることで力率が改善されて、高性能な自動追尾が実現でき、振動する工具の振動振幅が安定する。これによって従来問題とされていた、加工負荷が大きい場合に一定以上の加工出力が得られず、あたかも振動振幅が低下した様相を示す事態に陥ることを抑制できる。
図22は、非接触給電トランスの一般的な回路図である。図23は、図22に示す回路の等価回路である。
図22において、端末P1は、給電側のコイル端末32aに相当する。端末P2は、給電側のコイル端末32bに相当する。端末P3は、受電側のコイル端末22aに相当する。端末P4は、受電側のコイル端末22bに相当する。
図22に示す、トランス1次側(給電側)のインダクタンスをLp(H)、トランス2次側(受電側)のインダクタンスをLs(H)とした場合、図23に示す等価回路上の相互インダクタンスMと結合係数kは、以下の関係がある。
相互インダクタンス:M=k×√(Lp×Ls)
結合係数:k=M/√(Lp×Ls)
相互インダクタンスMは、トランス1次側のインダクタンスLp、トランス2次側のインダクタンスLs、およびトランスの1次側と2次側とを同相直列接続した場合(1次側コイルと2次側コイルの磁束の向きが同一方向)のインダクタンスLhと、逆相接続(1次側コイルと2次側コイルの磁束の向きが逆方向)した場合のインダクタンスLrの、各々の値から求めることができる。
なおk=1は損失無し(漏洩磁束無し)の理想的なトランスを示している。例えばk=0.8の場合は20%が漏れ磁束や渦電流損などによる損失を示す。よってk=0は、2次側へのエネルギー伝達がゼロで、トランスとしての機能が失われた状態を示す。
図23に示す等価回路において、実用的且つ良好な特性を持つトランスは、インダクタンスL1及びインダクタンスL2がゼロに近く、相互インダクタンスMが負荷側インピーダンスの10倍以上あればよいと考えられている。
従って、インダクタンスL1及びインダクタンスL2の値が大きくなると、そのインダクタンスによる電流位相が大きく遅れることになり、力率の悪化が大きな問題となってくる。この問題を解消するために、力率改善用として適切な値のコンデンサを挿入するなど、インピーダンスマッチング回路を追加挿入することで、ある程度改善可能であることが知られている。
前述したが、発明者による検証では、各々の強磁性体コアの相対する面の最も狭い部分、図15においては凹部の幅(対向する凹部の端部の矩形を形成する辺の幅のうちの距離が短い方の幅)W2で示す部分の1.2倍以下に空隙Gを設定すれば、インピーダンスマッチング回路を追加挿入することで、力率を1に近づけることが可能で、位相関係が改善されることにより、超音波振動子の良好な自動追尾制御が可能となる。
なお、本実施の形態では、コア31をコイルの3辺を囲む凹部形状としたが、これに限定されず例えば後述する図39に示すようにコイルの2辺を囲むようにしてもよい。
<実施例>
実施例として、図12に示した小さなU型フェライトコアを放射状に分割構成した受給電機構における、実際の電気磁気的検証結果とそれを用いた自動追尾の一例を示す。
図22における回路において、1次側の巻き数が135ターン、2次側を100ターンとし、空隙Gを3mmしたときの1次側から見たインダクタンスLpは5.5mH、2次側から見たインダクタンスLsは3mHであった。
図24は、非接触給電トランスの評価を行う目的として、回路特性解析用のソフトウェアであるSPICE(LT-Spice)を用いた回路図である。
解析回路40において等価回路C1は、空隙Gを3mmにしたときの非接触給電トランスの等価回路である。端末P5は、駆動側の電極端末を示している。端末P6は、アース側の電極端末を示している。等価回路C2は、共振周波数62.5kHz振動子の等価回路である。
等価回路C1は、入力インダクタンスL1と相互インダクタンスMと、出力インダクタンスL2を有している。各々の数値は、トランス1次側のインダクタンスLp、トランス2次側のインダクタンスLs、およびトランスの1次側と2次側とを同相直列接続した場合(1次側コイルと2次側コイルの磁束の向きが同一方向)のインダクタンスLhと、逆相接続(1次側コイルと2次側コイルの磁束の向きが逆方向)した場合のインダクタンスLrの、各々の測定値から求めることができる。具体的な計算法は従来公知であるから省略する。
今回の検証では、入力インダクタンスL1が2.67mH、出力インダクタンスL2が0.34mH、相互インダクタンスMが2.41mHであった。
また、k=M/√(Lp×Ls)より、結合係数k=0.593となった。従って、当検証機構においては、伝送効率は約60%であり、約40%のほとんどは漏洩磁界として損失すると考えられる。
図24に示す解析回路40において、振動子の実際の直列共振周波数は62.5kHzであり、等価回路C2における、コンデンサCvとインダクタンスLvの直列共振周波数をほぼそれに近い値に仮定として設定した。なお直列共振周波数における振動子の内部抵抗Rvを5Ωと仮定した。
制動容量Cdは、振動子の圧電素子間の実際の静電容量であり、直列共振回路においてはコンデンサCvとインダクタンスLvに並列接続となり、このままの状態で使用すると、誘導性負荷となって力率劣化を招く。しかし、出力インダクタンスL2と相互インダクタンスMとの和のインダクタンス2.75mHと、制動容量Cdとを並列共振回路とすれば、その共振周波数は約63.4kHzとなって、振動子の直列共振周波数近傍において力率を改善できる。
更に、入力インダクタンスL1の力率改善のためにコンデンサC1を直列接続し、その容量を2200pFに設定することで、インダクタンスL1とコンデンサC1との直列共振周波数は62kHz近傍となり、振動子の直列共振周波数における力率改善が可能となる。
これらの対策を施すことで、非接触給電トランスに発生する有害な力率低下原因を改善することが可能となる。
図25は、回路シミュレータで解析したアドミタンス特性と電流位相特性の解析結果を示す図である。
振動子の直列共振周波数は約62.5kHzで、アドミタンスカーブの最大値で、このときの電流Iの位相は入力電圧に対してちょうど180度である。実際は0度(同相)であるが、基準電位であるアースの位置を振動子側に設置したことで、解析データでは逆相と表示される。そして、この共振周波数を境にして、電流位相は±90度変位する。従って、この位相差を位相検知回路で検出し、例えばPLL(Phase Locked Loop)方式を用いて、常に駆動電圧と電流位相差が0度或いは180度となるように周波数を自動追尾させれば、振動子を正確な共振周波数で正確に駆動することが可能となる。
この解析をもとに、実際の駆動回路を製作し自動追尾テストと加工テストを行ったところ、大きな負荷の加工でも非常に安定した自動追尾制御が可能であることが証明された。
実施例として、振動子の直列共振周波数における駆動方法の一実施例を示したが、この回路例のみならず、力率改善を行う他のマッチング回路による方法も同じく有効であるとともに、振動子の並列共振駆動でも、同様に力率改善を行うマッチング回路を設けることで、同様の高効率駆動が実現できる。
以上述べたように、実施の形態の超音波援用加工装置1は、振動子軸方向に伸び縮みする環状の圧電素子71、72を備え、超音波振動を発生させる超音波振動子70と、超音波振動子70を駆動する磁界を供給する給電部3と、給電部3から供給される磁界によって発電し超音波振動子70を駆動する受電部2とを有し、受電部2は、超音波振動子70を振動子軸の回転方向に沿って取り囲むボビン23と、ボビン23の周りを取り囲むコイル22と、等間隔に配置され、コイル22の断面の少なくとも一辺を覆う複数のフェライトコア21と、を有している。
これにより、非接触給電機構の小型化および軽量化が図れる。また、1態様では、安定した超音波駆動が可能となる。
主に小型マシニングセンタなどの工具回転型精密加工装置による難加工性素材の精密加工において、工具寿命の大幅な延長及び高効率大量生産加工を実現させる、非接触給電機構を有する、安価で且つ高性能な超音波援用加工装置を提供することができる。
超音波振動を駆動するための非接触給電機構において、特に高速回転に晒される受電部の耐衝撃強度の向上と軽量化及び周波数特性の向上が大きな問題であった。また負荷変動に応じた高性能な自動追尾機能を有し、50kHz以上で安定した加工が可能な安価な小型装置が望まれていた。これらの問題に対し、安価で高い周波数領域においても磁気特性に優れた小型のフェライトコアを分割構成することで、小型軽量化が可能な上に耐衝撃性が大幅に向上し、更に50kHz以上でも安定した超音波振動が可能となる。
MnZn型フェライトの周波数特性は、数MHz帯まで良好に使用でき、超音波援用加工装置1を使用して62.5kHzの超音波援用加工装置を高性能で駆動することを確認し、実用化に目途をつけた。今後、さらなる高周波領域の装置を開発する予定である。
また、駆動回路及び振動子を含めたインピーダンスマッチング回路を追加することで、高速回転する非接触給電機構を有する超音波駆動回路において、高精度な自動追尾を実現することができる。
<変形例>
図26および図27は、実施の形態の受電部の変形例を説明する図である。
図12に示した受電部2は、それぞれ15個のフェライトコア21、31を使用したが、変形例の受電部20は、フェライトコア21の数を減じ、周上30度ピッチで配置している。非接触給電トランスにおいて、超音波エネルギーの高効率伝送を実現させるには、少ない漏洩磁束と大きな磁束密度が好ましく、構造的に許される範囲でフェライトコア21の数が多いほど有利ではあるものの、実際には放射状に並べたフェライトコア21の内周の設置幅W3が、フェライトコア21の幅W1より小さい値の範囲(主軸テーパ規格HSK-E40を使用したときは24°~30°間隔)であれば、良好な性能が望める。
変形例の受電部20では、幅W1が7mm、設置幅W3が5mmであり、図18にて説明した、幅W2で示す部分の1.2倍以下(本実施の形態では3.6mm以下)に空隙Gを設定することで、良好な超音波振動駆動が可能である。
なお、図32および図33は受電部の変形例を説明したが、給電部についても変形例と同様の構造を使用することができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態の超音波援用加工装置について説明する。
以下、第2の実施の形態の超音波援用加工装置について、前述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図28および図29は、第2の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。
図28および図29に示す第2の実施の形態の超音波援用加工装置1aは、給電部30の構成が第1の実施の形態と異なっている。なお図28および図29においては、説明の便宜上、防油カバーや固定具やボビン、および配線など他の構成部品の図示を省略している。
第2の実施の形態の給電部30は、円環形状ではない非接触給電機構の例を示している。給電部30と受電部2との間には間隙Gが設けられている。
図30は、給電部のカバーと受電部のカバーを取り外したときの超音波援用加工装置を示している。
図31は、第2の実施の形態の給電部を説明する図である。
給電部30は、フェライトコア31とコイル32aとを有している。
コイル32aは、環の一部を折り曲げたような形状をなしている。コイル32aは、ケース82の一部を取り囲むように形成された第1の部位32a1と、第1の部位32a1に連続して設けられ、第1の部位32a1を外側から取り囲むように形成された第2の部位32a2とを有している。
給電部30のフェライトコア31は、第1の部位32a1の、フェライトコア21に対応する部位に配置されている。
使用するフェライトコア31の増減により、小口径から大口径の給電機構まで対応できる。このため仕様変更による高価な金型製作を省略できる。
<変形例1>
図32は、図31に示す給電部を複数組円周上に並べた変形例を示す図である。
変形例の給電部30aは、図31に示す給電部30を3つ使用している。このような配置にすることで、第1の実施の形態の受給部3に近い性能を得ることが可能である。
<変形例2>
図33は、図31に示す給電部の構造を受電部に適用した例を示す図である。
<変形例3>
図34は、図31に示す給電部の構造を給電部および受電部の両方に適用した例を示す図である。
小型マシニングセンタ等の小型工作機械の中には、回転する主軸近傍に給電機構を設置するだけの余裕がない場合がある。その場合は、電気磁気特性を若干犠牲にして、給電機構の円環部の一部を削除した円弧状の給電機構を採用する例がある。この場合は、給電部の磁界発生面積が少なくなる分、図28に示す空隙Gを若干狭くすることで、性能劣化を回避できる場合がある。また超音波最大出力も第1の実施の形態の超音波援用加工装置1と比較すると制限を受ける場合が多いものの、ある一定の加工範囲内であれば、超音波援用加工の大きな効果を得ることが可能である。
図35及び図36は、図32~図34に示した受給電機構における、コイルの配線例である。図32~図34の実施例では、コイルが給電側と受電側で各々3個使用するが、その接続方法は3個のコイルを直列に接続する図35の場合と、並列に接続する図36の場合、およびそれらを複合させた直並列に接続する方法がある。図24に示した解析回路40の例のように、周辺回路及び振動子の特性を含めたインピーダンスマッチングを考慮して配線方法を決定すればよい。
第2の実施の形態の超音波援用加工装置1aによれば、第1の実施の形態の超音波援用加工装置1と同様の効果が得られる。
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態の超音波援用加工装置について説明する。
以下、第3の実施の形態の超音波援用加工装置について、前述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図37および図38は、第3の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。
図37および図38に示す第3の実施の形態の超音波援用加工装置は、受電部200および給電部300の構成が第1の実施の形態と異なっている。
第3の実施の形態の超音波援用加工装置は、受電部2および給電部3の代わりに、回転自在のケースに固定された受電部(内輪)200と、マシニングセンタ等の工作機械に固定された給電部(外輪)300とを有している。給電部300は、受電部200を取り囲むように配置されている。
図38(a)は、第3の実施の形態の受電部200および給電部300を示す平面図であり、図38(b)は、図38(a)のA-A線での断面図である。受電部200および給電部300におけるフェライトコアや、コイル、ボビンは第1の実施の形態の受電部2および給電部3と同じものを用いることができる。
第3の実施の形態の超音波援用加工装置によれば、第1の実施の形態の超音波援用加工装置1と同様の効果が得られる。そして、第3の実施の形態の超音波援用加工装置によれば、受電部200および給電部300が同一平面上に位置する。このため振動子軸方向の装置の長さを短くできる。
<第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態の超音波援用加工装置について説明する。
以下、第4の実施の形態の超音波援用加工装置について、前述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図39および図40は、第4の実施の形態の超音波援用加工装置を説明する図である。
第4の実施の形態の超音波援用加工装置は、受電部2000および給電部3000の構成が第1の実施の形態と異なっている。
図40(a)は、第4の実施の形態の受電部2000および給電部3000を示す平面図であり、図40(b)は、図40(a)のA-A線での断面図である。
第4の実施の形態の受電部2000は、L字型のフェライトコア21aを有している。フェライトコア21aは、ボビン23aに収容されたコイル22の4面のうちの2面を取り囲む。
給電部3000は、L字型のフェライトコア31aを有している。フェライトコア31aは、ボビン33aに収容されたコイル32の4面のうちの2面を取り囲む。
回転自在の内輪側が受電部2000であり、固定された外輪側が給電部3000である。
第4の実施の形態の超音波援用加工装置によれば、第1の実施の形態の超音波援用加工装置1と同様の効果が得られる。そして、第4の実施の形態の超音波援用加工装置によれば、コイル22およびコイル32が同一垂直面上に位置する。このため振動子軸方向に垂直な方向の装置の長さを短くできる。
以上、本発明の超音波援用加工装置および受電装置を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前述した各実施の形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
1 超音波援用加工装置
2、20、200、2000 受電部
3、30、300、3000 給電部
21、21a フェライトコア
22 コイル
22a、22b コイル端末
23、23a ボビン

Claims (4)

  1. 振動子軸方向に伸び縮みする環状の圧電素子を備え、超音波振動を発生させる超音波振動子と、
    超音波振動子を駆動する磁界を供給する給電部と、
    前記給電部から供給される磁界によって発電し前記超音波振動子を駆動する受電部とを有し、
    前記受電部は、前記超音波振動子を振動子軸の回転方向に沿って取り囲む筐体と、前記筐体の周りを取り囲むコイルと、等間隔に配置され、前記コイルの断面の少なくとも一辺を覆う複数の磁性体と、
    を有し、
    前記給電部は、前記超音波振動子を振動子軸の回転方向に沿って前記超音波振動子の一部を取り囲む筐体と、前記筐体の周りを取り囲むコイルと、前記コイルの断面の少なくとも一辺を覆う複数の磁性体を有し、
    前記受電部の各磁性体と前記給電部の各磁性体とは、振動子軸方向に互いに対向するように配置されることを特徴とする超音波援用加工装置。
  2. 前記給電部が振動子軸の回転方向に沿って複数配置されている請求項1に記載の超音波援用加工装置。
  3. 前記受電部の各磁性体と前記給電部の各磁性体とは、凹部が互いに対向するように配置され、対向する凹部の端部同士の距離が、対向する凹部の端部の矩形を形成する辺の幅のうちの距離が短い方の幅の1.2倍以下である請求項2に記載の超音波援用加工装置。
  4. 振動子軸方向に伸び縮みする環状の圧電素子を備え超音波振動を発生させる超音波振動子を駆動する磁界を供給する給電部から供給される磁界によって発電し、前記超音波振動子を駆動する受電装置であって、
    前記超音波振動子を振動子軸の回転方向に沿って取り囲む筐体と、前記筐体の周りを取り囲むコイルと、等間隔に配置され、前記コイルの断面の少なくとも一辺を覆う複数の磁性体と、
    を有し、
    前記給電部は、前記超音波振動子を振動子軸の回転方向に沿って前記超音波振動子の一部を取り囲む筐体と、前記筐体の周りを取り囲むコイルと、前記コイルの断面の少なくとも一辺を覆う複数の磁性体を有し、
    当該受電装置の各磁性体と前記給電部の各磁性体とは、振動子軸方向に互いに対向するように配置されることを特徴とする受電装置。
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