JP7439433B2 - 表示制御方法、表示制御装置およびプログラム - Google Patents
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Description
図1は、本開示の第1実施形態に係る音響処理システム100の構成を例示するブロック図である。音響処理システム100は、N個(Nは2以上の自然数)の音源S[1]~S[N]から発生する音響を収音および処理する音楽制作用の録音システムである。各音源S[n](n=1~N)は、例えば演奏により発音する楽器である。例えばドラムセットを構成する複数の打楽器(例えばシンバル,キックドラム,スネアドラム,ハイハットおよびフロアタム等)の各々が音源S[n]に相当する。N個の音源S[1]~S[N]は、ひとつの音響空間内に相互に近接して設置される。なお、2個以上の楽器の組合せを音源S[n]としてもよい。
制御装置11は、推定処理プログラムP1を実行することで推定処理部31として機能する。推定処理部31は、Nチャネルの音信号A[1]~A[N]を解析する。具体的には、推定処理部31は、包絡線取得部311と信号処理部312とを具備する。
Ex[n]≒q[n,1]Ey[1]+q[n,2]Ey[2]+…+q[n,N]Ey[N] (2)
すなわち、観測包絡線Ex[n]に対応するN個の混合比q[n,1]~q[n,N]は、当該観測包絡線Ex[n]をNチャネルの出力包絡線Ey[1]~Ey[N]の加重和で近似的に表現した場合における各出力包絡線Ey[n]の加重値に相当する。
図3に例示される通り、制御装置11は、学習処理プログラムP2を実行することで学習処理部32として機能する。学習処理部32は、推定処理Saに使用される混合行列Qを生成する。混合行列Qは、推定処理Saの実行前の任意の時点において生成(ないし訓練)される。具体的には、初期的な混合行列Qが新規に生成されるほか、生成済の混合行列Qが訓練(再訓練)される。学習処理部32は、包絡線取得部321と信号処理部322とを具備する。
図3に例示される通り、制御装置11は、表示制御プログラムP3を実行することで表示制御部33として機能する。表示制御部33は、推定処理Saまたは学習処理Sbによる処理の結果を表す画像(以下「解析画像」という)Zを表示装置13に表示させる。具体的には、表示制御部33は、複数の解析画像Z(Za~Zd)の何れかを、例えば操作装置14に対する利用者からの指示に応じて表示装置13に表示させる。表示装置13による解析画像Zの表示は、操作装置14に対する利用者からの指示を契機として開始され、N個の音源S[1]~S[N]による発音に並行して実行される。すなわち、音響処理システム100の利用者は、N個の音源S[1]~S[N]による発音(例えば楽器の演奏)に並行して実時間的に解析画像Zを視認することが可能である。なお、解析画像Zにおける各数値は、例えばデシベル値で表示される。
図8は、解析画像Zaの模式図である。解析画像Zaは、相異なるチャネル(CH)に対応するN個の単位画像Ga[1]~Ga[N]を含む。各単位画像Ga[n]は、音量を表す画像である。具体的には、各単位画像Ga[n]は、最小値Lminを表す下端と最大値Lmaxを表す上端とにわたる帯状の画像である。最小値Lminは無音(-∞dB)を意味する。なお、解析画像Zaは「第4画像」の一例である。
図9は、解析画像Zbの模式図である。解析画像Zbは、相異なるチャネル(CH)に対応するN個の単位画像Gb[1]~Gb[N]を含む。各チャネルは音源S[n]に対応するから、N個の単位画像Gb[1]~Gb[N]は、相異なる音源S[n]に対応する画像とも換言される。各単位画像Gb[n]は、単位画像Ga[n]と同様に、最小値Lminを表す下端と最大値Lmaxを表す上端とにわたる帯状の画像である。なお、解析画像Zbは「第1画像」の一例である。
図10は、解析画像Zcの模式図である。解析画像Zcは、相異なるチャネル(CH)に対応するN個の単位画像Gc[1]~Gc[N]を含む。N個の単位画像Gc[1]~Gc[N]は、相異なる音源S[n]に対応する画像とも換言される。各単位画像Gc[n]は、単位画像Ga[n]と同様に、最小値Lminを表す下端と最大値Lmaxを表す上端とにわたる帯状の画像である。なお、解析画像Zcは「第2画像」の一例である。
図11は、解析画像Zdの模式図である。解析画像Zdは、混合行列Qを表す画像である。具体的には、解析画像Zdは、混合行列Qと同様にN行N列に行列状に配列されたN2個の単位画像Gd[1,1]~Gd[N,N]を含む。
図3に例示される通り、制御装置11は、音響処理プログラムP4を実行することで音響処理部34として機能する。音響処理部34は、Nチャネルの音信号A[1]~A[N]の各々に対して音響処理を実行することで音信号B[n](B[1]~B[N])を生成する。具体的には、音響処理部34は、推定処理部31が生成した出力包絡線Ey[n]のレベルy[n,m]に応じた音響処理を、音信号A[n]に対して実行する。出力包絡線Ey[n]は、前述の通り、音信号A[n]における音源S[n]からの目的音の概形を表す包絡線である。具体的には、音響処理部34は、出力包絡線Ey[n]のレベルy[n,m]に応じて音信号A[n]に設定された複数の処理期間Hの各々について音響処理を実行する。
第2実施形態について説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図14は、第3実施形態における推定処理Saの説明図である。第1実施形態の推定処理部31における包絡線取得部311は、相異なる音源S[n]に対応するNチャネルの観測包絡線Ex[1]~Ex[N]を生成する。第3実施形態の包絡線取得部311は、相異なる周波数帯域に対応する3系統の観測包絡線Ex[n](Ex[n]_L,Ex[n]_M,Ex[n]_H)をチャネル毎に生成する。観測包絡線Ex[n]_Lは低周波数帯域に対応し、観測包絡線Ex[n]_Mは中周波数帯域に対応し、観測包絡線Ex[n]_Hは高周波数帯域に対応する。低周波数帯域は中周波数帯域の低域側に位置し、高周波数帯域は中周波数帯域の高域側に位置する。具体的には、低周波数帯域は中周波数帯域の下端値を下回る周波数帯域であり、高周波数帯域は中周波数帯域の上端値を上回る周波数帯域である。なお、観測包絡線Ex[n]が算定される周波数帯域の総数は3に限定されず任意である。なお、低周波数帯域と中周波数帯域と高周波数帯域とは、部分的に相互に重複してもよい。
以上に例示した各態様に付加される具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合してもよい。
以上に例示した形態から、例えば以下の構成が把握される。
Claims (9)
- 相異なる複数の音源の各々について、
当該音源からの音を収音した音信号の時間軸上における波形の概形を表す観測包絡線と、
前記観測包絡線における当該音源からの音に対する他の音源からの被り音の混合比と、
前記観測包絡線における当該音源からの音の時間軸上における波形の概形を表す出力包絡線と
を取得し、
前記複数の音源のうち第1音源以外の1以上の第2音源の各々について、
前記第1音源の観測包絡線における当該第2音源からの被り音のレベルを表す第1画像を、前記複数の音源の各々について取得した前記混合比および前記出力包絡線に応じて、表示装置に表示させる
コンピュータにより実現される表示制御方法。 - 相異なる複数の音源の各々について、
当該音源からの音を収音した音信号の時間軸上における波形の概形を表す観測包絡線と、
前記観測包絡線における当該音源からの音に対する他の音源からの被り音の混合比と、
前記観測包絡線における当該音源からの音の時間軸上における波形の概形を表す出力包絡線と
を取得し、
前記複数の音源のうち第1音源以外の1以上の第2音源の各々について、
当該第2音源の観測包絡線における前記第1音源からの被り音のレベルを表す第2画像を、前記複数の音源の各々について取得した前記混合比および前記出力包絡線に応じて、表示装置に表示させる
コンピュータにより実現される表示制御方法。 - 前記複数の音源の各々について、当該音源からの音と他の音源からの被り音との混合比を配列した第3画像を、前記表示装置に表示させる
請求項1または請求項2の表示制御方法。 - 前記複数の音源のうち一の音源について、
前記一の音源の観測包絡線のレベルと、当該一の音源の出力包絡線のレベルとを表す第4画像を、前記表示装置に表示させる
請求項1から請求項3の何れかの表示制御方法。 - 前記観測包絡線における1個のレベルが算定される単位期間毎に、当該単位期間における前記観測包絡線のレベルと、当該単位期間における前記出力包絡線のレベルとを、表示装置に表示させる
請求項4の表示制御方法。 - 相異なる複数の音源の各々について、
当該音源からの音を収音した音信号の時間軸上における波形の概形を表す観測包絡線と、
前記観測包絡線における当該音源からの音に対する他の音源からの被り音の混合比と、
前記観測包絡線における当該音源からの音の時間軸上における波形の概形を表す出力包絡線と
を取得する推定処理部と、
前記複数の音源のうち第1音源以外の1以上の第2音源の各々について、
前記第1音源の観測包絡線における当該第2音源からの被り音のレベルを表す第1画像を、前記複数の音源の各々について取得した前記混合比および前記出力包絡線に応じて、表示装置に表示させる表示制御部と
を具備する表示制御装置。 - 相異なる複数の音源の各々について、
当該音源からの音を収音した音信号の時間軸上における波形の概形を表す観測包絡線と、
前記観測包絡線における当該音源からの音に対する他の音源からの被り音の混合比と、
前記観測包絡線における当該音源からの音の時間軸上における波形の概形を表す出力包絡線と
を取得する推定処理部と、
前記複数の音源のうち第1音源以外の1以上の第2音源の各々について、
当該第2音源の観測包絡線における前記第1音源からの被り音のレベルを表す第2画像を、前記複数の音源の各々について取得した前記混合比および前記出力包絡線に応じて、表示装置に表示させる表示制御部と
を具備する表示制御装置。 - 相異なる複数の音源の各々について、
当該音源からの音を収音した音信号の時間軸上における波形の概形を表す観測包絡線と、
前記観測包絡線における当該音源からの音に対する他の音源からの被り音の混合比と、
前記観測包絡線における当該音源からの音の時間軸上における波形の概形を表す出力包絡線と
を取得する推定処理部、および、
前記複数の音源のうち第1音源以外の1以上の第2音源の各々について、
前記第1音源の観測包絡線における当該第2音源からの被り音のレベルを表す第1画像を、前記複数の音源の各々について取得した前記混合比および前記出力包絡線に応じて、表示装置に表示させる表示制御部
としてコンピュータを機能させるプログラム。 - 相異なる複数の音源の各々について、
当該音源からの音を収音した音信号の時間軸上における波形の概形を表す観測包絡線と、
前記観測包絡線における当該音源からの音に対する他の音源からの被り音の混合比と、
前記観測包絡線における当該音源からの音の時間軸上における波形の概形を表す出力包絡線と
を取得する推定処理部、および、
前記複数の音源のうち第1音源以外の1以上の第2音源の各々について、
当該第2音源の観測包絡線における前記第1音源からの被り音のレベルを表す第2画像を、前記複数の音源の各々について取得した前記混合比および前記出力包絡線に応じて、表示装置に表示させる表示制御部
としてコンピュータを機能させるプログラム。
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