以下、添付図面を参照して、本開示に係る実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は例示であり、この記載によって限定解釈されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る表示システム1の構成を示すブロック図である。図1に示す表示システム1は、映像発生装置10及び表示装置100を有する。
映像発生装置10は、例えばセットトップボックス又はコンピュータ等であり、映像ソースに応じて映像信号を生成して出力する。映像発生装置10は、生成した映像信号を、複数のレーンを介して表示装置100へ送信する。すなわち、映像発生装置10は、例えばFHD(Full High Definition)の解像度を有する表示装置100に対して、例えばV-by-One(登録商標)HS方式により映像信号を送信する。
また、映像発生装置10は、表示装置100との間で制御信号を送受信する。映像発生装置10と表示装置100との間で送受信される制御信号としては、例えばV-by-One信号のホットプラグ検知(Hot Plug Detect)信号、ロック検知(Lock Detect)信号、I2C(Inter-Integrated Circuit:パネル間通信)信号、異常検知信号及び画質補正関連信号などがある。
表示装置100は、例えばOLEDディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ又はLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等であり、映像発生装置10から映像信号を受信し、映像信号に基づく映像を表示画面に表示する。表示装置100は、回転可能な表示画面を有し、表示画面の回転により、例えば縦長の表示画面と横長の表示画面とを切り替えることができる。
具体的には、表示装置100は、映像発生装置10からの信号の入力を受け付ける入力部110と、入力部110に対して回転可能に接続し、映像を表示する表示部120とを有する。入力部110は、入出力端子130及び送信基板140を有する。一方、表示部120は、受信基板150、タイミングコントローラ160及び表示パネル170を有する。
入出力端子130は、映像発生装置10と表示装置100を接続するケーブルを接続可能な端子であり、映像発生装置10からの映像信号及び制御信号が入力されるとともに、映像発生装置10への制御信号を出力する。
送信基板140は、映像信号を送信するアンテナパターンを備え、入出力端子130へ入力される映像信号を表示部120へ無線送信する。また、送信基板140は、制御信号を送受信するアンテナパターンを備え、入出力端子130へ入力される制御信号を表示部120へ無線送信し、表示部120から送信される制御信号を無線受信する。
受信基板150は、送信基板140に対して回転可能に支持され、表示部120の入力部110に対する回転を可能にする。受信基板150は、映像信号を受信するアンテナパターンを備え、送信基板140から送信される映像信号を無線受信し、タイミングコントローラ160へ出力する。また、受信基板150は、制御信号を送受信するアンテナパターンを備え、送信基板140から送信される制御信号を無線受信し、タイミングコントローラ160から出力される制御信号を送信基板140へ無線送信する。
タイミングコントローラ160は、受信基板150から入力される制御信号に基づいて、表示パネル170における映像の表示を制御する。すなわち、タイミングコントローラ160は、受信基板150から入力される映像信号に基づいて、画素の輝度を示す輝度データを生成し、輝度データを表示パネル170へ出力することにより、表示パネル170に映像を表示させる。なお、映像信号は、例えば垂直同期信号、水平同期信号、データイネーブル信号等のタイミング信号を含んでいる。
表示パネル170は、行列状に配列された複数の画素を備え、輝度データに従って各画素の輝度を設定し映像を表示する。なお、各画素は、例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)等の各色の複数の副画素を含んでいても良い。表示パネル170は、例えば矩形状の形状を有しており、表示部120の回転に伴って、長手方向が横向きとなる横長の表示画面に映像を表示したり、長手方向が縦向きとなる縦長の表示画面に映像を表示したりする。
次に、入力部110と表示部120を接続する送信基板140及び受信基板150の接続構造について、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、送信基板140及び受信基板150は、いずれも例えば正方形状の形状を有しており、互いに対向して配置される。すなわち、送信基板140の面140aと受信基板150の面150aとが互いに対向し、それぞれの基板の中心が軸部材210によって回転可能に接続される。これにより、送信基板140に対して軸部材210を回転軸とした受信基板150の回転が可能となり、送信基板140を含む入力部110が固定された状態において、受信基板150を含む表示部120を回転させることができる。結果として、表示パネル170を回転させて例えば横長の表示画面と縦長の表示画面とを切り替えることが可能となる。
送信基板140の面140aの四隅には、突起爪220が形成されている。また、受信基板150の面150aの四隅には、図示しない嵌合穴が形成されている。送信基板140と受信基板150の四隅が互いに対向し、平面視で送信基板140及び受信基板150が重なる状態では、送信基板140の突起爪220が受信基板150の嵌合穴に嵌合し、送信基板140に対する受信基板150の位置を固定することができる。すなわち、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転する位置で受信基板150を固定し、回転する表示部120の位置合わせをすることができる。
なお、送信基板140及び受信基板150の位置合わせのための機構は、上記の突起爪220及び嵌合穴によるものでなくても良い。例えば、送信基板140の面140bの四隅と、受信基板150の面150bの四隅とにそれぞれ磁石を配置し、磁力により、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転する位置で受信基板150を固定するようにしても良い。
図3は、実施の形態1に係る送信基板140の一例を示す図である。図3(a)は、受信基板150に対向する面140aの平面図であり、図3(b)は、面140aの裏側の面140bの平面図である。
図3(a)に示すように、面140aにはアンテナパターン141T、141R及びアンテナパターン142A、142B、142C、142Dが形成される。
アンテナパターン141T、141Rは、面140aの中心を中心点とする同心円状に形成される金属パターンである。アンテナパターン141T、141Rは、受信基板150との間で制御信号を無線送受信する。具体的には、アンテナパターン141Tは、制御信号を受信基板150へ無線送信し、アンテナパターン141Rは、制御信号を受信基板150から無線受信する。アンテナパターン141Rは、アンテナパターン141Tよりも小径であり、アンテナパターン141Rの内側には、上述した軸部材210が接続される。
アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、面140aの中心に対して放射状に配列される金属パターンである。すなわち、アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、この順に面140aの中心から外方に向かって一列に並んでいる。アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、映像信号を受信基板150へ無線送信する。すなわち、4つのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、4レーンの映像信号のうち対応するレーンの映像信号を無線送信する。
一列に並ぶアンテナパターン142A、142B、142C、142Dを含むアンテナパターン群は、アンテナパターン141T、141Rを囲むように複数配置され、各アンテナパターン群がアンテナパターン141T、141Rの周囲に放射状に伸びている。図3においては、4組のアンテナパターン群が配置され、各アンテナパターン群が伸びる放射方向は、90度ずつ異なっている。すなわち、それぞれのアンテナパターン群は、面140aの中心から面140aの4つの頂点それぞれに向かって一列に並ぶアンテナパターン142A、142B、142C、142Dによって構成されている。
各アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、例えば1辺が5mm程度の正方形状を有し、密集して配置されるため、送信基板140に複数のアンテナパターン群が配置されても、実装面積の増大は限定的である。すなわち、複数のアンテナパターン群を配置することによる送信基板140の大型化は無視することができる。
各アンテナパターン群のアンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、それぞれ対応するもの同士が面140aの中心から等距離にある。すなわち、例えば4つのアンテナパターン142Aは、いずれも面140aの中心から同一の距離に配置され、例えば4つのアンテナパターン142Bは、いずれも面140aの中心から同一の距離に配置される。後述するように、中心から等距離にある4つのアンテナパターンは、信号線によって直列に接続されており、同じレーンの映像信号を無線送信する。
このように、面140aの中心を中心点として、アンテナパターン141T、141Rは同心円状に配置され、アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは回転対称の位置に配置されるため、送信基板140を軸部材210の回りに90度ずつ回転させると、見かけ上のアンテナパターンの配置が変化しない。
図3(b)に示すように、面140bには信号線143T、143R、信号線144A、144B、144C、144D及び終端抵抗145が形成される。
信号線143T、143Rは、一端が入出力端子130に接続し、他端がアンテナパターン141T、141Rに接続する。すなわち、信号線143Tは、入出力端子130とアンテナパターン141Tとを接続し、信号線143Rは、入出力端子130とアンテナパターン141Rとを接続する。信号線143T、143Rのアンテナパターン141T、141Rに接続する端部は、送信基板140を面140bから面140aへ貫通することにより、面140aに形成されるアンテナパターン141T、141Rに接続する。
そして、信号線143T、143Rは、入出力端子130とアンテナパターン141T、141Rとの間で制御信号を伝送する。具体的には、信号線143Tは、入出力端子130へ入力される制御信号をアンテナパターン141Tへ伝送する。また、信号線143Rは、アンテナパターン141Rによって受信される制御信号を入出力端子130へ伝送する。
信号線144A、144B、144C、144Dは、一端が入出力端子130に接続し、アンテナパターン群それぞれのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dを直列に接続し、他端が終端抵抗145に接続する。すなわち、信号線144Aは、入出力端子130と4つのアンテナパターン142Aと終端抵抗145とを接続し、信号線144Bは、入出力端子130と4つのアンテナパターン142Bと終端抵抗145とを接続し、信号線144Cは、入出力端子130と4つのアンテナパターン142Cと終端抵抗145とを接続し、信号線144Dは、入出力端子130と4つのアンテナパターン142Dと終端抵抗145とを接続する。信号線144A、144B、144C、144Dのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dに接続する接続部分は、送信基板140を面140bから面140aへ貫通することにより、面140aに形成されるアンテナパターン142A、142B、142C、142Dに接続する。
そして、信号線144A、144B、144C、144Dは、入出力端子130へ入力される映像信号を各アンテナパターン142A、142B、142C、142Dへ伝送する。具体的には、信号線144Aは、入出力端子130へ入力される映像信号を4つのアンテナパターン142Aへ伝送し、信号線144Bは、入出力端子130へ入力される映像信号を4つのアンテナパターン142Bへ伝送し、信号線144Cは、入出力端子130へ入力される映像信号を4つのアンテナパターン142Cへ伝送し、信号線144Dは、入出力端子130へ入力される映像信号を4つのアンテナパターン142Dへ伝送する。
終端抵抗145は、信号線144A、144B、144C、144Dの末端に接続し、信号線144A、144B、144C、144Dによって伝送される映像信号の信号反射を低減する。
このように、送信基板140の中心から等距離にある4つのアンテナパターンは、信号線によって直列に接続されるため、同一の映像信号を無線送信することができる。したがって、それぞれアンテナパターン142A、142B、142C、142Dを含む4組のアンテナパターン群は、同一の4レーンの映像信号を無線送信することができる。なお、ここでは4レーンの映像信号に対応して、各アンテナパターン群が4つのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dを有するものとしたが、映像信号のレーン数の増減に合わせて各アンテナパターン群が有するアンテナパターン数を増減しても良い。
図4は、実施の形態1に係る受信基板150の一例を示す図である。図4(a)は、送信基板140に対向する面150aの平面図であり、図4(b)は、面150aの裏側の面150bの平面図である。
図4(a)に示すように、面150aにはアンテナパターン151R、151T、アンテナパターン152A、152B、152C、152D及び絶縁領域153が形成される。
アンテナパターン151R、151Tは、面150aの中心を中心点とする同心円状に形成される金属パターンである。アンテナパターン151R、151Tは、送信基板140との間で制御信号を無線送受信する。具体的には、アンテナパターン151Rは、制御信号を送信基板140から無線受信し、アンテナパターン151Tは、制御信号を送信基板140へ無線送信する。アンテナパターン151Tは、アンテナパターン151Rよりも小径であり、アンテナパターン151Tの内側には、上述した軸部材210が接続される。
アンテナパターン151R、151Tは、送信基板140の面140aに形成されたアンテナパターン141T、141Rと対向する。すなわち、アンテナパターン151Rは、アンテナパターン141Tに対向し、アンテナパターン151Tは、アンテナパターン141Rに対向する。このように、同心円状のアンテナパターン151R、151Tとアンテナパターン141T、141Rとが対向することにより、送信基板140に対して受信基板150が回転しても制御信号を送受信することができる。
アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、面150aの中心に対して放射状に配列される金属パターンである。すなわち、アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、この順に面150aの中心から外方に向かって一列に並んでいる。アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、映像信号を送信基板140から無線受信する。すなわち、4つのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、4レーンの映像信号のうち対応するレーンの映像信号を無線受信する。
一列に並ぶアンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、送信基板140の面140aに形成されたアンテナパターン142A、142B、142C、142Dと対向する位置に配置される。すなわち、送信基板140のいずれか1組のアンテナパターン群のアンテナパターン142A、142B、142C、142Dに対応する位置にアンテナパターン152A、152B、152C、152Dが配置される。このように、アンテナパターン152A、152B、152C、152Dが送信基板140の1組のアンテナパターン群に対向することにより、送信基板140の4組のアンテナパターン群のうち、対向する1組のアンテナパターン群から送信される映像信号を受信することができる。換言すれば、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転するたびに、対向するアンテナパターン間で映像信号を送受信することが可能となる。
絶縁領域153は、少なくとも一部において絶縁体である受信基板150の基材が露出する領域である。絶縁領域153の全面において受信基板150の基材が露出していても良いし、絶縁領域153の一部にはメッシュ状に金属の接地パターンが配置されていても良い。また、絶縁領域153は、受信基板150の基材を繰り抜いて形成された貫通孔となっていても良い。
絶縁領域153は、送信基板140の面140aに形成されたアンテナパターン142A、142B、142C、142Dと対向する位置に配置される。すなわち、送信基板140の3組のアンテナパターン群のアンテナパターン142A、142B、142C、142Dに対応する位置に3箇所の絶縁領域153が設けられる。絶縁領域153が設けられることにより、アンテナパターン152A、152B、152C、152Dと対向しないアンテナパターン群から送信される映像信号は、受信基板150において受信されることがない。
図4(b)に示すように、面150bには信号線154R、154T、信号線155A、155B、155C、155D及び終端抵抗156が形成される。
信号線154R、154Tは、一端がタイミングコントローラ160に接続し、他端がアンテナパターン151R、151Tに接続する。すなわち、信号線154Rは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン151Rとを接続し、信号線154Tは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン151Tとを接続する。信号線154R、154Tのアンテナパターン151R、151Tに接続する端部は、受信基板150を面150bから面150aへ貫通することにより、面150aに形成されるアンテナパターン151R、151Tに接続する。
そして、信号線154R、154Tは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン151R、151Tとの間で制御信号を伝送する。具体的には、信号線154Rは、アンテナパターン151Rによって受信される制御信号をタイミングコントローラ160へ伝送する。また、信号線154Tは、タイミングコントローラ160から出力される制御信号をアンテナパターン151Tへ伝送する。
信号線155A、155B、155C、155Dは、一端がタイミングコントローラ160に接続し、それぞれアンテナパターン152A、152B、152C、152Dを経由して他端が終端抵抗156に接続する。すなわち、信号線155Aは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン152Aと終端抵抗156とを接続し、信号線155Bは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン152Bと終端抵抗156とを接続し、信号線155Cは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン152Cと終端抵抗156とを接続し、信号線155Dは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン152Dと終端抵抗156とを接続する。信号線155A、155B、155C、155Dのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dに接続する接続部分は、受信基板150を面150bから面150aへ貫通することにより、面150aに形成されるアンテナパターン152A、152B、152C、152Dに接続する。
そして、信号線155A、155B、155C、155Dは、アンテナパターン152A、152B、152C、152Dによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送する。具体的には、信号線155Aは、アンテナパターン152Aによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送し、信号線155Bは、アンテナパターン152Bによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送し、信号線155Cは、アンテナパターン152Cによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送し、信号線155Dは、アンテナパターン152Dによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送する。
終端抵抗156は、信号線155A、155B、155C、155Dの末端に接続し、信号線155A、155B、155C、155Dによって伝送される映像信号の信号反射を低減する。
このように、受信基板150の面150aには、送信基板140の4組のアンテナパターン群のうち1組のアンテナパターン群に対応する位置にアンテナパターン152A、152B、152C、152Dが形成され、残りの3組のアンテナパターン群に対応する位置に絶縁領域153が形成される。このため、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転する場合でも、送信基板140のいずれかのアンテナパターン群から送信される4レーンの映像信号を無線受信することができる。なお、ここでは4レーンの映像信号に対応して、受信基板150が4つのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dを有するものとしたが、映像信号のレーン数の増減に合わせて受信基板150が有するアンテナパターン数を増減しても良い。
ここで、送信基板140と受信基板150の間における映像信号の送受信について、図5を参照しながら具体的に例を挙げて説明する。
送信基板140は、直列に接続された4組のアンテナパターン群#1~#4を有する。一方、受信基板150は、送信基板140の4組のアンテナパターン群#1~#4のうち1組のアンテナパターン群に対向するアンテナパターン152を有する。ここでは、例えば図5上図に示すように、送信基板140のアンテナパターン群#1のアンテナパターン142と受信基板150のアンテナパターン152とが対向しているものとする。
この状態においては、アンテナパターン群#1のアンテナパターン142から送信される映像信号がアンテナパターン152によって受信される。また、アンテナパターン群#2~#4のアンテナパターン142からも同一の映像信号が送信されるが、アンテナパターン群#2~#4には絶縁領域153が対向するため、これらの映像信号は受信されず、受信基板150の回路に対して電気的な影響を与えることがない。
そして、図5中図に示すように、受信基板150が送信基板140に対して回転し、回転角が90度になると、図5下図に示すように、送信基板140のアンテナパターン群#2のアンテナパターン142と受信基板150のアンテナパターン152とが対向する。
この状態においては、アンテナパターン群#2のアンテナパターン142から送信される映像信号がアンテナパターン152によって受信される。また、アンテナパターン群#1、#3、#4のアンテナパターン142からも同一の映像信号が送信されるが、アンテナパターン群#1、#3、#4には絶縁領域153が対向するため、これらの映像信号は受信されず、受信基板150の回路に対して電気的な影響を与えることがない。
以下同様に、受信基板150が送信基板140に対して90度回転するたびに、受信基板150のアンテナパターン152がいずれか1組のアンテナパターン群に対向し、このアンテナパターン群のアンテナパターン142から送信される映像信号を受信することができる。また、このような映像信号の送受信のために、受信基板150の回転角を検知する回路や、映像信号の配列を変換する回路などを追加する必要がない。換言すれば、回路規模及びコストの増大を抑制しつつ、回転可能な表示画面に映像を表示することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、それぞれが複数のアンテナパターンを有する複数のアンテナパターン群を送信基板の回転対称の位置に配置し、各アンテナパターン群の対応するアンテナパターン同士を直列に接続する。そして、1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを送信基板に対して回転する受信基板に配置する。このため、追加の回路を設けることなく、回転する受信基板において送信基板のいずれかのアンテナパターン群から送信される映像信号を受信することができ、受信基板と一体的に回転する表示パネルに映像を表示することができる。つまり、回路規模及びコストの増大を抑制しつつ、回転可能な表示画面に映像を表示することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、それぞれが複数のアンテナパターンを有する複数のアンテナパターン群を受信基板の回転対称の位置に配置し、1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを送信基板に配置する点である。
実施の形態2に係る表示システムの構成は、実施の形態1(図1)と同様であるため、その説明を省略する。また、実施の形態2に係る表示システムにおいて、送信基板140及び受信基板150の接続構造は、実施の形態1(図2)と同様であるため、その説明を省略する。実施の形態2においては、送信基板140及び受信基板150の構成が実施の形態1とは異なる。
図6は、実施の形態2に係る送信基板140の一例を示す図である。図6(a)は、受信基板150に対向する面140aの平面図であり、図6(b)は、面140aの裏側の面140bの平面図である。図6(a)、(b)において、図3(a)、(b)と同じ部分には同じ符号を付す。
図6(a)に示すように、面140aにはアンテナパターン141T、141R、アンテナパターン142A、142B、142C、142D及び絶縁領域146が形成される。
アンテナパターン141T、141Rは、面140aの中心を中心点とする同心円状に形成される金属パターンである。アンテナパターン141T、141Rは、受信基板150との間で制御信号を無線送受信する。具体的には、アンテナパターン141Tは、制御信号を受信基板150へ無線送信し、アンテナパターン141Rは、制御信号を受信基板150から無線受信する。アンテナパターン141Rは、アンテナパターン141Tよりも小径であり、アンテナパターン141Rの内側には、軸部材210が接続される。
アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、面140aの中心に対して放射状に配列される金属パターンである。すなわち、アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、この順に面140aの中心から外方に向かって一列に並んでいる。アンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、映像信号を受信基板150へ無線送信する。すなわち、4つのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、4レーンの映像信号のうち対応するレーンの映像信号を無線送信する。
一列に並ぶアンテナパターン142A、142B、142C、142Dは、受信基板150の面150aに形成されたアンテナパターン152A、152B、152C、152Dと対向する位置に配置される。すなわち、受信基板150のいずれか1組のアンテナパターン群のアンテナパターン152A、152B、152C、152Dに対応する位置にアンテナパターン142A、142B、142C、142Dが配置される。このように、アンテナパターン142A、142B、142C、142Dが受信基板150の1組のアンテナパターン群に対向することにより、受信基板150の4組のアンテナパターン群のうち、対向する1組のアンテナパターン群によって映像信号を受信させることができる。換言すれば、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転するたびに、対向するアンテナパターン間で映像信号を送受信することが可能となる。
絶縁領域146は、少なくとも一部において絶縁体である送信基板140の基材が露出する領域である。絶縁領域146の全面において送信基板140の基材が露出していても良いし、絶縁領域146の一部にはメッシュ状に金属の接地パターンが配置されていても良い。また、絶縁領域146は、送信基板140の基材を繰り抜いて形成された貫通孔となっていても良い。
絶縁領域146は、受信基板150の面150aに形成されたアンテナパターン152A、152B、152C、152Dと対向する位置に配置される。すなわち、受信基板150の3組のアンテナパターン群のアンテナパターン152A、152B、152C、152Dに対応する位置に3箇所の絶縁領域146が設けられる。絶縁領域146が設けられることにより、アンテナパターン142A、142B、142C、142Dと対向しない受信基板150のアンテナパターン群に対しては、映像信号が送信されることがない。
図6(b)に示すように、面140bには信号線143T、143R、信号線144A、144B、144C、144D及び終端抵抗145が形成される。
信号線143T、143Rは、一端が入出力端子130に接続し、他端がアンテナパターン141T、141Rに接続する。すなわち、信号線143Tは、入出力端子130とアンテナパターン141Tとを接続し、信号線143Rは、入出力端子130とアンテナパターン141Rとを接続する。信号線143T、143Rのアンテナパターン141T、141Rに接続する端部は、送信基板140を面140bから面140aへ貫通することにより、面140aに形成されるアンテナパターン141T、141Rに接続する。
そして、信号線143T、143Rは、入出力端子130とアンテナパターン141T、141Rとの間で制御信号を伝送する。具体的には、信号線143Tは、入出力端子130へ入力される制御信号をアンテナパターン141Tへ伝送する。また、信号線143Rは、アンテナパターン141Rによって受信される制御信号を入出力端子130へ伝送する。
信号線144A、144B、144C、144Dは、一端が入出力端子130に接続し、それぞれアンテナパターン142A、142B、142C、142Dを経由して他端が終端抵抗145に接続する。すなわち、信号線144Aは、入出力端子130とアンテナパターン142Aと終端抵抗145とを接続し、信号線144Bは、入出力端子130とアンテナパターン142Bと終端抵抗145とを接続し、信号線144Cは、入出力端子130とアンテナパターン142Cと終端抵抗145とを接続し、信号線144Dは、入出力端子130とアンテナパターン142Dと終端抵抗145とを接続する。信号線144A、144B、144C、144Dのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dに接続する接続部分は、送信基板140を面140bから面140aへ貫通することにより、面140aに形成されるアンテナパターン142A、142B、142C、142Dに接続する。
そして、信号線144A、144B、144C、144Dは、入出力端子130へ入力される映像信号を各アンテナパターン142A、142B、142C、142Dへ伝送する。具体的には、信号線144Aは、入出力端子130へ入力される映像信号をアンテナパターン142Aへ伝送し、信号線144Bは、入出力端子130へ入力される映像信号をアンテナパターン142Bへ伝送し、信号線144Cは、入出力端子130へ入力される映像信号をアンテナパターン142Cへ伝送し、信号線144Dは、入出力端子130へ入力される映像信号をアンテナパターン142Dへ伝送する。
終端抵抗145は、信号線144A、144B、144C、144Dの末端に接続し、信号線144A、144B、144C、144Dによって伝送される映像信号の信号反射を低減する。
このように、送信基板140の面140aには、受信基板150の4組のアンテナパターン群のうち1組のアンテナパターン群に対応する位置にアンテナパターン142A、142B、142C、142Dが形成され、残りの3組のアンテナパターン群に対応する位置に絶縁領域146が形成される。このため、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転する場合でも、受信基板150のいずれかのアンテナパターン群に対して4レーンの映像信号を無線送信することができる。なお、ここでは4レーンの映像信号に対応して、送信基板140が4つのアンテナパターン142A、142B、142C、142Dを有するものとしたが、映像信号のレーン数の増減に合わせて送信基板140が有するアンテナパターン数を増減しても良い。
図7は、実施の形態2に係る受信基板150の一例を示す図である。図7(a)は、送信基板140に対向する面150aの平面図であり、図7(b)は、面150aの裏側の面150bの平面図である。図7(a)、(b)において、図4(a)、(b)と同じ部分には同じ符号を付す。
図7(a)に示すように、面150aにはアンテナパターン151R、151T及びアンテナパターン152A、152B、152C、152Dが形成される。
アンテナパターン151R、151Tは、面150aの中心を中心点とする同心円状に形成される金属パターンである。アンテナパターン151R、151Tは、送信基板140との間で制御信号を無線送受信する。具体的には、アンテナパターン151Rは、制御信号を送信基板140から無線受信し、アンテナパターン151Tは、制御信号を送信基板140へ無線送信する。アンテナパターン151Tは、アンテナパターン151Rよりも小径であり、アンテナパターン151Tの内側には、軸部材210が接続される。
アンテナパターン151R、151Tは、送信基板140の面140aに形成されたアンテナパターン141T、141Rと対向する。すなわち、アンテナパターン151Rは、アンテナパターン141Tに対向し、アンテナパターン151Tは、アンテナパターン141Rに対向する。このように、同心円状のアンテナパターン151R、151Tとアンテナパターン141T、141Rとが対向することにより、送信基板140に対して受信基板150が回転しても制御信号を送受信することができる。
アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、面150aの中心に対して放射状に配列される金属パターンである。すなわち、アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、この順に面150aの中心から外方に向かって一列に並んでいる。アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、映像信号を送信基板140から無線受信する。すなわち、4つのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、4レーンの映像信号のうち対応するレーンの映像信号を無線受信する。
一列に並ぶアンテナパターン152A、152B、152C、152Dを含むアンテナパターン群は、アンテナパターン151R、151Tを囲むように複数配置され、各アンテナパターン群がアンテナパターン151R、151Tの周囲に放射状に伸びている。図7においては、4組のアンテナパターン群が配置され、各アンテナパターン群が伸びる放射方向は、90度ずつ異なっている。すなわち、それぞれのアンテナパターン群は、面150aの中心から面150aの4つの頂点それぞれに向かって一列に並ぶアンテナパターン152A、152B、152C、152Dによって構成されている。
各アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、例えば1辺が5mm程度の正方形状を有し、密集して配置されるため、受信基板150に複数のアンテナパターン群が配置されても、実装面積の増大は限定的である。すなわち、複数のアンテナパターン群を配置することによる受信基板150の大型化は無視することができる。
各アンテナパターン群のアンテナパターン152A、152B、152C、152Dは、それぞれ対応するもの同士が面150aの中心から等距離にある。すなわち、例えば4つのアンテナパターン152Aは、いずれも面150aの中心から同一の距離に配置され、例えば4つのアンテナパターン152Bは、いずれも面150aの中心から同一の距離に配置される。後述するように、中心から等距離にある4つのアンテナパターンは、信号線によって直列に接続されており、同じレーンの映像信号を無線送信する。
このように、面150aの中心を中心点として、アンテナパターン151R、151Tは同心円状に配置され、アンテナパターン152A、152B、152C、152Dは回転対称の位置に配置されるため、受信基板150を軸部材210の回りに90度ずつ回転させると、見かけ上のアンテナパターンの配置が変化しない。
図7(b)に示すように、面150bには信号線154R、154T、信号線155A、155B、155C、155D及び終端抵抗156が形成される。
信号線154R、154Tは、一端がタイミングコントローラ160に接続し、他端がアンテナパターン151R、151Tに接続する。すなわち、信号線154Rは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン151Rとを接続し、信号線154Tは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン151Tとを接続する。信号線154R、154Tのアンテナパターン151R、151Tに接続する端部は、受信基板150を面150bから面150aへ貫通することにより、面150aに形成されるアンテナパターン151R、151Tに接続する。
そして、信号線154R、154Tは、タイミングコントローラ160とアンテナパターン151R、151Tとの間で制御信号を伝送する。具体的には、信号線154Rは、アンテナパターン151Rによって受信される制御信号をタイミングコントローラ160へ伝送する。また、信号線154Tは、タイミングコントローラ160から出力される制御信号をアンテナパターン151Tへ伝送する。
信号線155A、155B、155C、155Dは、一端がタイミングコントローラ160に接続し、アンテナパターン群それぞれのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dを直列に接続し、他端が終端抵抗156に接続する。すなわち、信号線155Aは、タイミングコントローラ160と4つのアンテナパターン152Aと終端抵抗156とを接続し、信号線155Bは、タイミングコントローラ160と4つのアンテナパターン152Bと終端抵抗156とを接続し、信号線155Cは、タイミングコントローラ160と4つのアンテナパターン152Cと終端抵抗156とを接続し、信号線155Dは、タイミングコントローラ160と4つのアンテナパターン152Dと終端抵抗156とを接続する。信号線155A、155B、155C、155Dのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dに接続する接続部分は、受信基板150を面150bから面150aへ貫通することにより、面150aに形成されるアンテナパターン152A、152B、152C、152Dに接続する。
そして、信号線155A、155B、155C、155Dは、いずれか1組のアンテナパターン群のアンテナパターン152A、152B、152C、152Dによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送する。具体的には、信号線155Aは、1つのアンテナパターン152Aによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送し、信号線155Bは、1つのアンテナパターン152Bによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送し、信号線155Cは、1つのアンテナパターン152Cによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送し、信号線155Dは、1つのアンテナパターン152Dによって受信される映像信号をタイミングコントローラ160へ伝送する。
終端抵抗156は、信号線155A、155B、155C、155Dの末端に接続し、信号線155A、155B、155C、155Dによって伝送される映像信号の信号反射を低減する。
このように、受信基板150の中心から等距離にある4つのアンテナパターンは、信号線によって直列に接続されるため、4組のアンテナパターン群の位置に同等の受信用アンテナを設けることができる。したがって、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転する場合でも、送信基板140のアンテナパターン142A、142B、142C、142Dから送信される4レーンの映像信号をいずれかのアンテナパターン群において無線受信することができる。なお、ここでは4レーンの映像信号に対応して、各アンテナパターン群が4つのアンテナパターン152A、152B、152C、152Dを有するものとしたが、映像信号のレーン数の増減に合わせて各アンテナパターン群が有するアンテナパターン数を増減しても良い。
以上のように、本実施の形態によれば、それぞれが複数のアンテナパターンを有する複数のアンテナパターン群を受信基板の回転対称の位置に配置し、各アンテナパターン群の対応するアンテナパターン同士を直列に接続する。そして、1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを送信基板に配置する。このため、追加の回路を設けることなく、回転する受信基板のいずれかのアンテナパターン群において送信基板のアンテナパターンから送信される映像信号を受信することができ、受信基板と一体的に回転する表示パネルに映像を表示することができる。つまり、回路規模及びコストの増大を抑制しつつ、回転可能な表示画面に映像を表示することができる。
なお、送信基板140及び受信基板150におけるアンテナパターンの配置は、上記実施の形態1、2に示したものに限定されない。すなわち、送信基板140及び受信基板150のいずれか一方に、それぞれ複数のアンテナパターンを含む複数のアンテナパターン群が回転対称の位置に配置され、送信基板140及び受信基板150のいずれか他方に、1組のアンテナパターン群に対応する複数のアンテナパターンが形成される様々な変形が可能である。
図8は、アンテナパターンの配置の変形例を示す図である。図8(a)は、送信基板140の面140aの平面図であり、図8(b)は、受信基板150の面150aの平面図である。図8(a)に示す面140aと図8(b)に示す面150aとは互いに対向する。
図8(a)に示すように、送信基板140の面140aには、面140aの中心に対して放射状に8方向に並ぶアンテナパターン142が形成される。すなわち、それぞれ4つのアンテナパターンからなる8組のアンテナパターン群が、45度ずつずれた回転対称の位置に配置されている。
このようなアンテナパターン142の配置においても、各アンテナパターン群の図中Aで示す8つのアンテナパターンが直列に接続され、図中Bで示す8つのアンテナパターンが直列に接続され、図中Cで示す8つのアンテナパターンが直列に接続され、図中Dで示す8つのアンテナパターンが直列に接続される。
一方、図8(b)に示すように、受信基板150の面150aには、送信基板140の1組のアンテナパターン群に対応する位置にアンテナパターン152が形成される。また、残りの7組のアンテナパターン群に対応する位置には、絶縁領域153が形成される。
このようなアンテナパターンの配置にすることにより、送信基板140に対して受信基板150が45度ずつ回転するたびに、対向するアンテナパターン間で映像信号を送受信することが可能となる。なお、図8においては、送信基板140に複数のアンテナパターン群を配置し、受信基板150に1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを配置するものとしたが、受信基板150に複数のアンテナパターン群を配置し、送信基板140に1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを配置しても良い。
図9は、アンテナパターンの配置の他の変形例を示す図である。図9(a)は、送信基板140の面140aの平面図であり、図9(b)は、受信基板150の面150aの平面図である。図9(a)に示す面140aと図9(b)に示す面150aとは互いに対向する。
図9(a)に示すように、送信基板140の面140aには、面140aの中心に対して放射状に二列に並ぶアンテナパターン142が形成される。すなわち、それぞれ2行2列のアンテナパターンからなる4組のアンテナパターン群が、90度ずつずれた回転対称の位置に配置されている。
このようなアンテナパターン142の配置においても、各アンテナパターン群の図中Aで示す4つのアンテナパターンが直列に接続され、図中Bで示す4つのアンテナパターンが直列に接続され、図中Cで示す4つのアンテナパターンが直列に接続され、図中Dで示す4つのアンテナパターンが直列に接続される。
一方、図9(b)に示すように、受信基板150の面150aには、送信基板140の1組のアンテナパターン群に対応する位置にアンテナパターン152が形成される。また、残りの3組のアンテナパターン群に対応する位置には、絶縁領域153が形成される。
このようなアンテナパターンの配置にすることにより、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転するたびに、対向するアンテナパターン間で映像信号を送受信することが可能となる。なお、図9においては、送信基板140に複数のアンテナパターン群を配置し、受信基板150に1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを配置するものとしたが、受信基板150に複数のアンテナパターン群を配置し、送信基板140に1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターンを配置しても良い。
図10は、アンテナパターンの配置のさらに他の変形例を示す図である。図10(a)は、送信基板140の面140aの平面図であり、図10(b)は、受信基板150の面150aの平面図である。図10(a)に示す面140aと図10(b)に示す面150aとは互いに対向する。
図10(a)に示すように、送信基板140の面140aには、面140aの中心に対して放射状に一列に並ぶアンテナパターン142が形成される。すなわち、それぞれ4つのアンテナパターンからなる4組のアンテナパターン群が、90度ずつずれた回転対称の位置に配置されている。
一方、図10(b)に示すように、受信基板150は、送信基板140よりもサイズが小さく、受信基板150の面150aには、送信基板140の1組のアンテナパターン群に対応する位置にアンテナパターン152が形成される。すなわち、受信基板150は、制御信号用のアンテナパターン151と、送信基板140の1組のアンテナパターン群に対応するアンテナパターン152とが配置されるサイズとなっている。したがって、送信基板140の残りの3組のアンテナパターン群には、受信基板150が対向せず、これらのアンテナパターン群から送信される映像信号は受信されない。
このように、送信基板140と受信基板150のサイズが異なるようにすることにより、送信基板140に対して受信基板150が90度ずつ回転するたびに、対向するアンテナパターン間で映像信号を送受信することが可能となる。なお、図10においては、送信基板140に複数のアンテナパターン群を配置し、受信基板150を送信基板140よりも小さくするものとしたが、受信基板150に複数のアンテナパターン群を配置し、送信基板140を受信基板150よりも小さくしても良い。