JP7439167B2 - 蓄電池管理装置、放電計画方法、およびプログラム - Google Patents

蓄電池管理装置、放電計画方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、蓄電池管理装置、放電計画方法、およびプログラムに関する。
ビルや工場等では、太陽光発電等の自然エネルギーを利用した発電システムの設置が普及しており、電力供給を安定させるための蓄電池の設置の普及も進んでいる。また、通信設備等においては、停電時バックアップ電源による電力供給で信頼性の確保を行っており、そのための蓄電池の設置の普及が進んでいる。
一方で、大規模災害・事故等により発電所が停止した際の電力の供給力不足が問題視されており、省エネ規制についても、総電力量からピーク電力の削減の方向に見直されていることから、各需要家が蓄電池を有し、蓄電池を効果的に充放電することで、ピーク電力を削減する仕組みが今後は重要になると予想される。例えば、デマンドレスポンス(以降、「DR」)の実施要請があった際には、各需要家の蓄電池を有効に利用することで、当該要請に応じた放電を効率的に行えるようにすることが望まれる。
特開2008-067418号公報
ある企業において、全国の各局舎ビルに通信設備バックアップ用の蓄電池を設置し、各局舎ビルにて時間帯に応じた充放電制御を行う技術が知られている(例えば特許文献1等)。
しかし、この技術では、平常時には蓄電池の電力をほとんど使わないビルがある一方で、処理負荷集中等により電力が不足するビルがある等、ビル毎に蓄電池利用状況は異なっている。複数のビルが存在するエリア全体での効率を考えた場合、各ビルの蓄電池の能力が十分に発揮されておらず、各蓄電池が有効に利用されているとはいえない。蓄電池の有効利用のために、ビル間での電力融通を実施することも考えられるが、容易に実現できるものではない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数の蓄電池を有効に利用して効率的な放電を行うことができる、蓄電池管理装置、放電計画方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、電力系統に電気的に接続される複数の蓄電池を管理する蓄電池管理装置において、前記複数の蓄電池が全体として前記電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を求める必要放電量算出部と、蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を収集する蓄電池情報収集部と、前記必要放電量算出部により求められた所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量と、前記蓄電池情報収集部により収集された蓄電池毎の放電可能時間及び放電可能出力を示す情報に基づいて、前記所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量の大きさを面積で表した領域に、蓄電池毎に前記放電可能時間および前記放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を単位時間帯毎に分割した個々のコマを、前記領域の中に空きが生じないように詰めて配置するコマ割当処理を行うことによって、各蓄電池の放電計画を作成する放電計画作成部と、を具備するようにしたものである。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様において、前記放電計画作成部が、前記所定期間内の個々の単位時間帯を横軸にとり、前記必要放電量を縦軸にとった座標系上に、前記領域を設定し、前記領域の個々の単位時間帯のうち、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理を繰り返すことにより、前記縦軸の方向へのコマの積み上げを行い、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにするものである。
本発明の第3の態様は、前記第2の態様において、前記放電計画作成部が、各蓄電池の前記蓄電池情報を、前記放電可能時間の長い順に並ぶようにソートし、ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を第1のリストに記録し、前記第1のリストから各蓄電池の前記蓄電池情報を並んだ順に読み出して当該蓄電池情報を構成する個々のコマを前記領域に配置するものである。
本発明の第4の態様は、前記第3の態様において、前記放電計画作成部が、前記ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報の中に前記放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合、当該ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を、さらに、前記放電可能出力の小さい順に又は大きい順に並ぶようにソートするものである。
本発明の第5の態様は、第3又は第4の態様のいずれかにおいて、前記放電計画作成部が、各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理において、コマの余りが生じた場合、その余ったコマを第2のリストに記録し、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達せず、かつ前記第1のリストにコマが残っていない場合、前記第2のリストから余っているコマを読み出し、前記必要放電量までコマが積み上がっていない単位時間帯を対象に、前記読み出したコマを置く処理を行うことにより、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにするものである。
本発明の第6の態様は、第2乃至第5の態様のいずれかにおいて、前記放電計画作成部が、ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行うものである。
この発明の第1の態様によれば、複数の蓄電池を有効に利用して効率的な放電を行うことができる。
この発明の第2の態様によれば、放電可能時間や放電可能出力が異なる個々の蓄電池の能力をそれぞれ発揮させながら全体としての必要放電量を満足させる効率的な放電計画を実現できる。
この発明の第3の態様によれば、前記第1のリストに記録されている各蓄電池の蓄電池情報は、前記放電可能時間の長い順に並ぶようにソートされていることから、前記領域においては、放電可能時間の長い順に個々のコマが積み上げられることとなり、その結果、各コマの識別番号が横軸の方向および縦軸の方向ともに規則性をもって並びやすく、蓄電池間におけるコマの対応関係を把握しやすくなる。
この発明の第4の態様によれば、前記第1のリストに記録されている各蓄電池の蓄電池情報は、前記放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合には前記放電可能出力の小さい順に又は大きい順に並ぶようにソートされていることから、前記領域においては、各コマの縦軸方向の出力幅が規則性をもって配置されやすく、蓄電池間におけるコマの出力幅の関係を把握しやすくなる。
この発明の第5の態様によれば、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが必要放電量に達せず、かつ前記第1のリストにコマが残っていない場合であっても、前記第2のリストにあるコマを利用することができるので、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが必要放電量に達するようにすることができる。
この発明の第6の態様によれば、蓄電池故障等のトラブル発生時には、放電計画を最初から立て直すのではなく、割当済みの全コマの一部のみを修正するだけで、すでに割り当てたコマへの影響を小さく抑えつつ、短時間で放電計画を修復することができる。
実施形態に係る蓄電池管理システムの概略構成の一例を示す図。 需要電力予測装置1の機能構成の一例を示す図。 蓄電池管理装置2の機能構成の一例を示す図。 蓄電池管理装置2のプロセッサが使用する記憶装置の記憶領域に記憶される各種の情報の一例を示す図。 Aビル,Bビル,Cビルにおける所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量およびベースライン電力量を示すグラフの一例を示す図。 図5に示される情報を用いて、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量および目標電力量を求める手順の一例を説明するための図。 蓄電池管理装置2内の必要放電量算出部21がビルA,B,C全体として達成すべき必要放電量P1および必要放電量の領域F1を求める手順の一例を説明するための図。 蓄電池管理装置2内の放電計画作成部23が第1のリストを作成する手順の一例を説明するための図。 蓄電池管理装置2内の放電計画作成部23が領域F1に第1のリスト上のコマを割り当てていく手順の一例を説明するための図。 ある蓄電池の故障によりいくつかのコマが放電に使用できなった場合に、作成した放電計画を修正すべくコマ割当を修正する手順の一例を説明するための図。 需要電力予測装置1および蓄電池管理装置2を含むシステム全体の動作の一例を説明するための図。 図11のステップS4における「放電計画の作成・修正」の具体的な動作の一例を説明するための図。 図12のステップS4-2における「リストの作成」の具体的な動作の一例を説明するための図。 図12のステップS4-3における「蓄電池毎のコマの割当・トラブル時のコマ割当修正」の具体的な動作の一例を説明するための図。 図14のステップS4-32におけるサブルーチン(コマ割当処理)の具体的な動作の一例を説明するための図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(システム全体の構成)
図1は、実施形態に係る蓄電池管理システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示される蓄電池管理システムは、需要電力予測装置1と、蓄電池管理装置2と、蓄電池3を有する蓄電装置4および負荷5を備えた複数のビルA,B,Cとを含む。各ビルは、DRの要請があった際に蓄電池3から電力系統へ所定の電力量の放電を行う契約を結んでいる。
本例では、複数のビルA,B,Cが、特定のエリア内に設置されている場合を例示するが、この例に限られず、各ビルは、共通の蓄電池管理装置2と接続でき且つ共通の電力系統に接続できるのであれば、特定のエリア内に収まらずに地理的にそれぞれ離れていても構わない。
また、本例では、蓄電池3を有するビルの数が3つである場合を例示するが、この例に限られず、より多い数のビルがあっても構わない。また、各ビルの蓄電池3の数は1つでよいし複数でもよいし、数は特に制限されない。
需要電力予測装置1は、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量(想定される消費電力の電力量)、および、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の目標電力量(目標とする消費電力の電力量)を算出する装置である。
蓄電池管理装置2は、需要電力予測装置1から提供される情報と、各ビルの蓄電装置4から得られる蓄電池3の情報とに基づき、当該蓄電池3の充放電に関する管理を行う装置である。この蓄電池管理装置2は、例えば外部から需要電力予測装置1経由で通知される又は直接通知されるDRの実施要請に応じた放電計画を作成(策定)する機能を有する。
なお、本実施形態では、主に、蓄電池管理装置2が、各蓄電池から電力系統へ放電するポジワットの管理を行う場合について例示するが、実際にはポジワットの場合だけでなく、ビル内の負荷が消費する電力を電力系統からでなく蓄電池から供給するネガワットの管理も行うことができるものである。
各ビルの蓄電池3および負荷5は、それぞれ、配電線Nを介して電力系統に電気的に接続される。各ビルは、配電線Nを通じて、電力系統から供給される電力を受電して負荷5で消費したり、蓄電池3で充電したり、逆に蓄電池3から電力系統へ向けて放電したりすることができる。蓄電池3の充放電は、蓄電装置4により行われる。蓄電装置4は、蓄電池管理装置2の制御のもとで動作する。
(需要電力予測装置1の機能構成)
図2に、需要電力予測装置1の機能構成の一例を示す。
需要電力予測装置1は、例えばプロセッサおよび記憶装置を備えるコンピュータにより実現できるものであり、主な機能として想定電力量算出部11および目標電力量算出部12を備え、各種のデータベースとして、各ビルに対応した気象情報(気温、湿度、気圧などの天気予報の時系列情報)、負荷計画情報(負荷の電力使用計画の時系列情報)、ビル電力需要実績情報(ビルの電力需要実績の時系列情報)、契約情報(後述する契約容量などの情報)をそれぞれ記憶する記憶部D1,D2,D3,D4を備える。
想定電力量算出部11は、記憶部D1,D2,D3にそれぞれ記憶される気象情報、負荷計画情報、ビル電力需要実績情報を利用して、各ビルにおける所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量を算出し、更にそれらを合計して、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量を算出する機能を有する。なお、各ビルの想定電力量の算出に当たっては、例えば機械学習で作成した予測モデルにより想定電力量を算出してもよい。また、各ビルの想定電力量の算出に当たっては、天候情報や負荷計画情報を利用することに限らず、例えばビルの休館日やイベント情報のような電力消費に関する情報を利用してもよい。
目標電力量算出部12は、記憶部D3に記憶される各ビルのビル電力需要実績情報を利用して、各ビルにおけるベースライン電力量(例えば直近5日間のうちの上位4日間のビル電力需要の平均値(ビル電力使用量の平均値))を算出し、更にそれらを合計して、ビルA,B,C全体としてのベースライン電力量を算出する機能を有する。なお、各ビルのベースライン電力量は、経済産業省の「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するガイドライン」(ERABガイドライン)の定めに従って算出される。
更に、目標電力量算出部12は、算出したビルA,B,C全体としてのベースライン電力量と、記憶部D4に記憶される契約容量とから、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の目標電力量を算出する機能を有する。契約容量は、契約情報に含まれている情報であり、例えばベースライン電力量を基準に、DR実施時に減らすべきビル電力需要(ビル電力使用量)の減少量を定めた情報である。この契約容量は、契約対象ビル全体としての容量である。
想定電力量算出部11が算出した想定電力量の情報および目標電力量算出部12が算出した目標電力量の情報は、蓄電池管理装置2へ供給される。
(蓄電池管理装置2の機能構成)
図3に、蓄電池管理装置2の機能構成の一例を示す。図3は、図1に示される蓄電池管理システムにおいて蓄電池管理装置2の機能構成を追記したものとなっている。
蓄電池管理装置2は、例えばプロセッサおよび記憶装置を備えるコンピュータにより実現できるものであり、主な機能として必要放電量算出部21、蓄電池情報収集部22、放電計画作成部23、および制御部24を備える。
必要放電量算出部21は、需要電力予測装置1から供給される想定電力量の情報と目標電力量の情報とに基づき、複数の蓄電池3(ビルA,B,Cにそれぞれ備えられる蓄電池3)が全体として電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を算出する機能である。
蓄電池情報収集部22は、蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を収集したり、故障等により放電できなくなった蓄電池およびその蓄電池が放電できなくなった時間帯を示す故障情報を収集したりする機能である。
放電計画作成部23は、必要放電量算出部21により算出された所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量と、蓄電池情報収集部22により収集された蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報とに基づき、各蓄電池の放電計画を作成したり、蓄電池情報収集部22により収集された故障情報に基づき、放電計画の修正を行ったりする機能である。また、放電計画作成部23は、故障情報のみならず、外部のシステムから供給される別の情報にも応じて、放電計画の修正を行う機能も備えている。例えば、自然災害等による停電に備えて蓄電池の電力を温存すべきことを指示する情報や、実際の停電により負荷に対して蓄電池から電力を供給しているためにDRの要請に対応できない状態であることを示す情報などを外部のシステムから得た場合も、放電計画の修正を行う。
例えば、放電計画作成部23は、所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量の大きさを面積で表した領域に、蓄電池毎に放電可能時間および放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を単位時間帯毎に分割した個々のコマを、上記領域の中に空きが生じないように詰めて配置するコマ割当処理を行うことによって、各蓄電池の放電計画を作成する。コマ割当処理の詳細な手法については、後で述べる。
制御部24は、放電計画作成部23により作成された放電計画に基づき、各ビルの蓄電装置4に対してそれぞれ蓄電池3の充放電を指示することで当該放電計画を実施する機能である。
(蓄電池管理装置2の記憶領域に記憶される情報)
図4に、蓄電池管理装置2のプロセッサが使用する記憶装置の記憶領域に記憶される各種の情報の一例を示す。
図4に示されるように、蓄電池管理装置2は、プログラムを実行するプロセッサ25と各種の情報を記憶する記憶装置26とを備える。記憶装置26の記憶領域6には、各種の情報を記憶する領域61~65がある。
領域61は、必要放電量算出部21により算出された所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を示す情報を記憶する。領域62は、蓄電池情報収集部22により収集された蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を記憶する。領域63は、作成または修正される放電計画の情報を記憶する。領域64は、放電計画の作成または修正に使用される第1のリストを記憶する。第1のリストについては、後で述べる。領域65は、放電計画の作成または修正に使用される第2のリストを記憶する。第2のリストについては、後で述べる。
(想定電力量および目標電力量の算出)
次に、図5及び図6を参照して、需要電力予測装置1内の想定電力量算出部11および目標電力量算出部12がそれぞれビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量L1および目標電力量L3を求める手順の一例を説明する。
図5は、Aビル,Bビル,Cビルにおける所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量およびベースライン電力量(例えば直近5日間のうちの上位4日間のビル電力需要の平均値(ビル電力使用量の平均値))を示すグラフの一例である。
本例では、所定期間が6個の単位時間T1,T2,T3,T4,T5,T6(単位時間帯6個分)に相当する期間t0~t6である場合を例示するが、所定期間はこの例に限定されるものではない。また本例では、各単位時間帯の長さが30分である場合を想定するが、単位時間帯の長さはこの例に限定されるものではない。
図5(a)には、Aビルにおける想定電力量L1aおよびベースライン電力量L2aが示されている。図5(b)には、Bビルにおける想定電力量L1bおよびベースライン電力量L2bが示されている。図5(c)には、Cビルにおける想定電力量L1cおよびベースライン電力量L2cが示されている。
図5(a),(b),(c)中の想定電力量L1a,L1b,L1cは、それぞれ、各ビルにおいてDR実施当日にDRが無かったとしたら消費されると想定され電力量を表している。これら想定電力量L1a,L1b,L1cは、記憶部D1,D2,D3にそれぞれ記憶される気象情報、負荷計画情報、ビル電力需要実績情報を利用して、所定の演算を行うことにより求められる。この演算は、想定電力量算出部11により行われる。
図5(a),(b),(c)中のベースライン電力量L2a,L2b,L2cは、それぞれ、各ビルにおける、例えば直近5日間のうちの上位4日間のビル電力需要の平均値(ビル電力使用量の平均値)を表している。これらベースライン電力量L2a,L2b,L2cは、記憶部D3に記憶されるビル電力需要実績情報を利用して、所定の演算を行うことにより求められる。この演算は、目標電力量算出部12により行われる。
図6は、図5に示される情報を用いて、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量および目標電力量を求める手順の一例を説明するための図である。
図6(a)には、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量L1が示されている。この想定電力量L1は、図5(a),(b),(c)に示される想定電力量L1a,L1b,L1cの合計を演算することにより求められる。この演算は、想定電力量算出部11により行われる。
また、図6(a)には、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎のベースライン電力量L2が示されている。このベースライン電力量L2は、図5(a),(b),(c)に示されるベースライン電力量L2a,L2b,L2cの合計を演算することにより求められる。この演算は、目標電力量算出部12により行われる。
図6(b)には、図6(a)に示したベースライン電力量L2とともに、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の目標電力量L3が示されている。目標電力量L3は、DR実施時にビルA,B,C全体として達成すべき電力使用量を表す。この目標電力量L3は、ベースライン電力量L2から契約容量(DR実施時に減らすべきビル電力需要(ビル電力使用量)の減少量)の分を減算することにより求められる。この演算は、目標電力量算出部12により行われる。
図6(c)には、図6(a)に示した想定電力量L1とともに、図6(b)に示した目標電力量L3が示されている。想定電力量L1と目標電力量L3との差は、ビルA,B,C全体として達成すべき必要放電量を表す。これら想定電力量L1の情報および目標電力量L3の情報は、それぞれ、想定電力量算出部11および目標電力量算出部12から、蓄電池管理装置2内の必要放電量算出部21へ送られる。
(必要放電量の算出)
次に、図7を参照して、蓄電池管理装置2内の必要放電量算出部21がビルA,B,C全体として達成すべき必要放電量P1(すなわち、ビルA,B,Cにそれぞれ備えられる蓄電池3が全体として電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量)および必要放電量の領域F1を求める手順の一例を説明する。
図7(a)には、図6(c)に示した想定電力量L1および目標電力量L3が示されている。想定電力量L1と目標電力量L3との差は、前述したとおりビルA,B,C全体として達成すべき必要放電量を表す。
一方、図7(b)には、ビルA,B,C全体として達成すべき必要放電量P1が示されている。この必要放電量P1は、図7(a)に示した想定電力量L1と目標電力量L3との差から求められる。この演算は、必要放電量算出部21により行われる。算出された必要放電量P1の情報は、図4中の領域61に記憶される。
また、図7(b)には、所定期間t0~t6内の単位時間帯毎の必要放電量P1の大きさを面積で表した領域(必要放電量の領域)F1が示されている。必要放電量P1を含む領域F1の情報は、放電計画作成部23により、図4中の領域63に記憶される。領域F1は、後述するコマ割当処理を行うことによって各蓄電池の放電計画を作成するために使用される。
(放電計画の作成)
以下、図8及び図9を参照して、蓄電池管理装置2内の放電計画作成部23が放電計画を作成する手順の一例を説明する。
ここでは、複数の蓄電池3の具体例として、放電可能出力または放電可能時間が異なる蓄電池A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N(以下、蓄電池A~N)が、ビルA,B,Cのいずれかに配置されているものとする。
放電計画は、前述した領域63における領域F1の設定のほか、領域64,65における第1,第2のリストの作成、および、領域63における領域F1に対するコマ割当処理を経て作成される。
(第1のリストの作成)
図8は、蓄電池管理装置2内の放電計画作成部23が第1のリストを作成する手順の一例を説明するための図である。
第1のリストは、各蓄電池の蓄電池情報をソート処理した結果を用いて作成される。図8(a)には、ソート処理が行われる前の各蓄電池の蓄電池情報が示されている。一方、図8(b)には、ソート処理が行われた後の各蓄電池の蓄電池情報が示されている。
放電計画作成部23は、領域62に記憶される情報(すなわち、蓄電池情報収集部22により収集された蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報)を用いて、図8(a)に示されるように、蓄電池毎に放電可能時間および放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を作成し、当該蓄電池情報を単位時間帯毎に分割して個々のコマを形成しておく。各コマは、対応する蓄電池の単位時間帯Tあたりの放電可能出力を表す。
次に、放電計画作成部23は、図8(a)に示される各蓄電池の蓄電池情報を、図8(b)に示されるように、放電可能時間の長い順に並ぶようにソートする。ここで、ソートした各蓄電池の蓄電池情報の中に放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合、放電計画作成部23は、当該ソートした各蓄電池の蓄電池情報を、さらに、放電可能出力の小さい順に(又は大きい順に)並ぶようにソートする。
ソートした各蓄電池の蓄電池情報の並び順は、領域F1にコマを割り当てていく際に蓄電池情報が使用される順番を表している。図8(b)の例では、蓄電池E,H,C,G,F,B,M,D,J,L,A,K,N,Iの順に蓄電池情報が使用されることになる。
また、放電計画作成部23は、ソートした各蓄電池の蓄電池情報を構成する個々のコマに、それぞれ、全ての蓄電池情報のうちの該当する蓄電池情報を使用する優先順位(m)と、その蓄電池情報を構成する個々のコマのうちの当該コマを使用する優先順位(n)とを示す情報を付す。図8(b)の例では、個々のコマにそれぞれ、「m-n」(但し、m,nは自然数)で表わした識別情報を付している。
最後に、放電計画作成部23は、このようにしてソートした各蓄電池の蓄電池情報を、予め用意しておいた空の第1のリストに記録する。当該第1のリストは、図4中の領域61に記憶される。
(コマ割当処理)
図9は、蓄電池管理装置2内の放電計画作成部23が領域F1に第1のリスト上のコマを割り当てていく手順の一例を説明するための図である。
放電計画は、前述したように領域63における領域F1に対するコマ割当処理を経て作成される。図9(a)には、第1のリストに記録されたソート済みの各蓄電池の蓄電池情報が示されている。図9(b)には、図9(a)に示されるソート済みの各蓄電池の蓄電池情報を用いて領域F1に対するコマ割当処理を行うことによって作成された放電計画が模式的に示されている。
放電計画作成部23は、領域64に記憶された第1のリストから、ソート済みの各蓄電池の蓄電池情報を図9(a)に示されるように並んだ順に読み出して当該蓄電池情報を構成する個々のコマを、前述の図7(b)に示される領域F1に配置することで、図9(b)に示されるような放電計画を作成する。
具体的には、放電計画作成部23は、図7(b)に示されるように、所定期間t0~t6内の個々の単位時間帯を横軸にとり、必要放電量を縦軸にとった座標系上に、領域F1を設定した上で、当該領域F1の個々の単位時間帯のうち、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯を対象に、ソート済みの各蓄電池の蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に横軸の方向へ向かって置いていく処理を繰り返すことにより、縦軸の方向へのコマの積み上げを行い、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが必要放電量P1に達するようにする。その結果、図9(b)に示されるような放電計画が作成される。
図9(a)に示される各蓄電池の蓄電池情報は、放電可能時間の長い順に並ぶようにソートされていることから、図9(b)に示される領域F1においては、放電可能時間の長い順に個々のコマが積み上げられることとなり、その結果、各コマの識別番号が横軸の方向および縦軸の方向ともに規則性をもって並びやすく、蓄電池間におけるコマの対応関係を把握しやすくなる。
更に、図9(a)に示される各蓄電池の蓄電池情報は、放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合には放電可能出力の小さい順に(又は大きい順に)並ぶようにソートされていることから、図9(b)に示される領域F1においては、各コマの縦軸方向の出力幅が規則性をもって配置されやすく、蓄電池間におけるコマの出力幅の関係を把握しやすくなる。
図9(c)には、当該コマ割当処理において、全時間帯で必要放電量P1に達したために使用しなかったコマが示されている。図9(d)には、当該コマ割当処理において、対象時間外に割当たったために使用しなかったコマが示されている。
(コマ割当処理の具体例)
次に、図9を参照して、コマ割当処理の具体例について説明する。
図9(a)には、第1のリストに記録されたソート済みの各蓄電池の蓄電池情報が、蓄電池E,H,C,G,F,B,M,D,J,L,A,K,N,Iの順に並んでいる。
最初に、1番目(最上位)に位置する蓄電池Eの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する6個のコマ「1-1」,「1-2」,「1-3」,「1-4」,「1-5」,「1-6」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T1~T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に横軸の方向へ向かって、領域F1の底部に置かれていく。ここでは余りのコマは生じていない。
次に、2番目に位置する蓄電池Hの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する6個のコマ「2-1」,「2-2」,「2-3」,「2-4」,「2-5」,「2-6」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T1~T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「1-1」,「1-2」,「1-3」,「1-4」,「1-5」,「1-6」の上に置かれていく。ここでは余りのコマは生じていない。
次に、3番目に位置する蓄電池Cの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する5個のコマ「3-1」,「3-2」,「3-3」,「3-4」,「3-5」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T1~T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「2-1」,「2-2」,「2-3」,「2-4」,「2-5」の上に置かれていく。このとき、時間帯T6に空きが生じるが、問題はない。
次に、4番目に位置する蓄電池Gの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する5個のコマ「4-1」,「4-2」,「4-3」,「4-4」,「4-5」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T1~T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「3-1」,「3-2」,「3-3」,「3-4」,「3-5」の上に置かれていく。このとき、時間帯T6に空きが生じるが、問題はない。
次に、5番目に位置する蓄電池Fの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する4個のコマ「5-1」,「5-2」,「5-3」,「5-4」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T1~T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「4-1」,「4-2」,「4-3」,「4-4」の上に置かれていく。このとき、時間帯T5,T6に空きが生じるが、問題はない。
次に、6番目に位置する蓄電池Bの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する4個のコマ「6-1」,「6-2」,「6-3」,「6-4」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T1~T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「5-1」,「5-2」,「5-3」,「5-4」の上に置かれていく。このとき、時間帯T5,T6に空きが生じるが、問題はない。
この時点では、単位時間帯T1,T2において、コマの積み上げが必要放電量P1に達している。そのため、この後のコマ割当処理の対象は、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T3~T6となる。
次に、7番目に位置する蓄電池Mの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する4個のコマ「7-1」,「7-2」,「7-3」,「7-4」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T3~T6を対象に、最も早い単位時間帯T3から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「6-3」,「6-4」,「4-5」,「2-6」の上に置かれていく。ここでは余りのコマは生じていない。
この時点では、単位時間帯T1~T3において、コマの積み上げが必要放電量P1に達している。そのため、この後のコマ割当処理の対象は、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T4~T6となる。
次に、8番目に位置する蓄電池Dの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する3個のコマ「8-1」,「8-2」,「8-3」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T4~T6を対象に、最も早い単位時間帯T4から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「7-2」,「7-3」,「7-4」の上に置かれていく。ここでは余りのコマは生じていない。
次に、9番目に位置する蓄電池Jの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する3個のコマ「9-1」,「9-2」,「9-3」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T4~T6を対象に、最も早い単位時間帯T3から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「8-1」,「8-2」,「8-3」の上に置かれていく。ここでは余りのコマは生じていない。
この時点では、単位時間帯T1~T4において、コマの積み上げが必要放電量P1に達している。そのため、この後のコマ割当処理の対象は、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T5,T6となる。
次に、10番目に位置する蓄電池Lの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する3個のコマ「10-1」,「10-2」,「10-3」が、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T5,T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に置かれていくことになるが、コマ割当処理の対象は単位時間帯T5,T6だけであるため、置くことができるのは2個のコマ「10-1」,「10-2」までである。コマ「10-3」は、コマ「10-1」やコマ「10-2」の上に置くことはできない。蓄電池Lの放電可能出力を超える計画が作成されてしまうことになるからである。
よって、2個のコマ「10-1」,「10-2」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T5,T6を対象に、最も早い単位時間帯T5から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「9-2」,「9-3」の上に置かれていく。コマ「10-3」は、対象時間外に割り当たるため、余りのコマとなる。余ったコマ「10-3」は、蓄電池Lに対応する余りのコマとして第2のリストに記録される。
次に、11番目に位置する蓄電池Aの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する3個のコマ「11-1」,「11-2」,「11-3」が、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T5,T6を対象に、最も早い単位時間帯T1から順に置かれていくことになるが、コマ割当処理の対象は単位時間帯T5,T6だけであるため、置くことができるのは2個のコマ「11-1」,「11-2」までである。
よって、2個のコマ「11-1」,「11-2」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T5,T6を対象に、最も早い単位時間帯T5から順に横軸の方向へ向かって、すでに置かれているコマ「10-1」,「10-2」の上に置かれていく。コマ「11-3」は、対象時間外に割り当たるため、余りのコマとなる。余ったコマ「11-3」は、蓄電池Aに対応する余りのコマとして第2のリストに記録される。
この時点では、単位時間帯T1~T5において、コマの積み上げが必要放電量P1に達している。そのため、この後のコマ割当処理の対象は、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T6となる。
次に、12番目に位置する蓄電池Kの蓄電池情報が第1のリストから読み出され(同時に、第1のリストから当該蓄電池情報が削除され)、当該蓄電池情報を構成する2個のコマ「12-1」,「12-2」が、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T6を対象に置かれることになるが、コマ割当処理の対象は単位時間帯T6だけであるため、置くことができるのは1個のコマ「12-1」までである。
よって、1個のコマ「12-1」が、図9(b)に示されるように、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯T6を対象に、すでに置かれているコマ「12-2」の上に置かれる。コマ「12-2」は、対象時間外に割り当たるため、余りのコマとなる。余ったコマ「12-2」は、蓄電池Kに対応する余りのコマとして第2のリストに記録される。
この時点では、単位時間帯T1~T6のすべてにおいて、コマの積み上げが必要放電量P1に達しているため、放電計画が完成したことになる。このとき、第1のリストには、図9(c)に示されるように、使用しなかったコマとして、蓄電池Nに対応するコマ「13-1」,「13-2」と、蓄電池Iに対応するコマ「14-1」とが残っている。また、第2のリストには、図9(d)に示されるように、対象時間外に割当たったために使用しなかったコマとして、蓄電池Lに対応するコマ「10-3」と、蓄電池Aに対応するコマ「11-3」と、蓄電池Kに対応するコマ「12-2」とが記録されている。
(第2のリストの作成)
第2のリストは、図9(d)に示したように蓄電池毎のコマ割当処理を行う過程で余ったコマを記録するために作成される。当該第2のリストは、前述したように図4中の領域65に記憶される。第2のリストに記録されたコマは、コマ割当処理を行う過程で第1のリストにコマが残っていない場合に利用されることがある。
具体的には、放電計画作成部23は、各蓄電池の蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理において、コマの余りが生じた場合、その余ったコマを第2のリストに記録する。
更に、放電計画作成部23は、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが必要放電量P1に達せず、かつ第1のリストにコマが残っていない場合に、第2のリストから余っているコマを読み出し、必要放電量P1までコマが積み上がっていない単位時間帯を対象に、第2のリストから読み出したコマを置く処理を行うことにより、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが必要放電量P1に達するようにする。ただし、当該蓄電池のコマがすでに積み上げられている時間帯には積上げることができない。蓄電池の放電可能出力を超えてしまうためである。
第2のリストからコマを読み出す際には、例えば、各コマに付された識別番号「m-n」に基づき、優先順位の高い蓄電池情報のコマから順に読み出すようしてもよい。但し、この例に限らず、別のルールに従った順序で読み出すようしてもよい。
(トラブル時のコマ割当修正処理)
図10は、ある蓄電池の故障によりいくつかのコマが放電に使用できなった場合に、作成した放電計画を修正すべくコマ割当を修正する手順の一例を説明するための図である。
図10(a)には、蓄電池Gの故障によりいくつかのコマが放電不可となった状況が示されている。図10(b)には、放電不可となったコマが取り除かれ、その上に積まれている全てのコマが下に降ろされ、その上方に空きが生じた状況が示されている。図10(c)には、その空きに、最初のコマ割当処理で使わなかったコマが置かれた状況が示されている。
放電計画作成部23は、例えば、ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、領域F1に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯(空きが生じた部分)を対象に、新たなコマを置く処理を行う。なお、新たなコマが第1のリストにコマが残っていない場合は、第2のリストにあるコマが使用される。
図10(a)の例では、蓄電池Gの故障によりコマ「4-3」,[4-4],「4-5」が放電不可となっている。その場合、放電計画作成部23は、図10(b)に示されるように、放電不可となったコマ「4-3」,[4-4],「4-5」を取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろす。これにより、その上方には空きが生じる。そして、放電計画作成部23は、図10(c)に示されるように、その空きに、最初のコマ割当処理で使わなかった第1のリスト上のコマ「13-1」,「13-2」,「14-1」を置く処理を行う。
(全体の動作)
次に、図11を参照して、需要電力予測装置1および蓄電池管理装置2を含むシステム全体の動作の一例を説明する。
最初に、需要電力予測装置1は、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の想定電力量(想定される消費電力の電力量)、および、ビルA,B,C全体としての所定期間内の単位時間帯毎の目標電力量(目標とする消費電力の電力量)を算出する(ステップS1)。算出された想定電力量の情報と目標電力量の情報とは、蓄電池管理装置2内の必要放電量算出部21に供給される。
次に、必要放電量算出部21は、需要電力予測装置1から供給される想定電力量の情報と目標電力量の情報とに基づき、複数の蓄電池3(ビルA,B,Cにそれぞれ備えられる蓄電池3)が全体として電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を算出する(ステップS2)。
一方で、蓄電池情報収集部22は、蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を収集する(ステップS3)。
次に、放電計画作成部23は、必要放電量算出部21により算出された所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量と、蓄電池情報収集部22により収集された蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報とに基づき、各蓄電池の放電計画を作成する、もしくは、トラブル(蓄電池故障)がある場合は作成済みの放電計画の修正を行う(ステップS4)。
最後に、制御部24は、放電計画作成部23により作成もしくは修正された放電計画に基づき、各ビルの蓄電装置4に対してそれぞれ蓄電池3の放電を指示することで当該放電計画を実施する(ステップS5)。
(放電計画の作成・修正の動作)
次に、図12を参照して、図11のステップS4における「放電計画の作成・修正」の具体的な動作の一例を説明する。
最初に、放電計画作成部23は、所定期間内の個々の単位時間帯を横軸にとり、必要放電量を縦軸にとった座標系上に、領域F1を設定する(ステップS4-1)。
次に、放電計画作成部23は、第1のリスト(各蓄電池の蓄電池情報をソート処理した結果を記録したリスト)と第2のリスト(蓄電池毎のコマ割当処理を行う過程で余ったコマを記録するためのリスト)とを作成する(ステップS4-2)。
最後に、放電計画作成部23は、領域F1の個々の単位時間帯のうち、コマの積み上げが必要放電量P1に達していない単位時間帯を対象に、蓄電池毎のコマの割当を行う、もしくは、トラブル(蓄電池故障)がある場合はコマ割当の修正を行う(ステップS4-3)。
(リストの作成の動作)
次に、図13を参照して、図12のステップS4-2における「リストの作成」の具体的な動作の一例を説明する。
最初に、放電計画作成部23は、何も記録されていない第1のリストおよび第2のリストを用意する(ステップS4-21)。
次に、放電計画作成部23は、各蓄電池の放電可能時間および放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を単位時間帯毎に分割して複数のコマにする(ステップS4-22)。この場合、例えば、当該蓄電池情報を30分単位に分割し、30分に満たない放電時間は切り捨てる。
次に、放電計画作成部23は、各蓄電池の蓄電池情報を条件1(放電可能時間の長い順)および条件2(放電可能出力の小さい順)でソートする(ステップS4-23)。
最後に、放電計画作成部23は、ソートした各蓄電池の蓄電池情報を第1のリストに記録する。
(蓄電池毎のコマの割当・トラブル時のコマ割当修正の動作)
次に、図14を参照して、図12のステップS4-3における「蓄電池毎のコマの割当・トラブル時のコマ割当修正」の具体的な動作の一例を説明する。
放電計画作成部23は、通常の放電計画の作成を行うのか、それとも、トラブル対応(蓄電池故障対応)のために再スケジューリング(放電計画の修正)を行うのかによって、処理内容を変える(ステップS4-31)。
通常の放電計画の作成を行う場合は(ステップS4-31のN)、ステップS4-32へ進む。この場合、放電計画作成部23は、領域F1においてコマが必要放電量P1まで積み上がっていない単位時間帯を対象に、後述するサブルーチン(コマ割当処理)を実施する(ステップS4-32)。
以下、図14のステップS4-32におけるサブルーチン(コマ割当処理)の具体的な動作を、図15を参照して説明する。
サブルーチンでは、第1のリストに記録されている蓄電池情報を使用する一連の処理を実施する。
最初に、放電計画作成部23は、第1のリストから次の蓄電池情報を1つ抽出する(ステップS4-321)。このとき、抽出した蓄電池情報は第1のリストから削除する。
次に、放電計画作成部23は、領域F1の各単位時間帯のうち、コマが必要放電量P1まで積み上がっていない単位時間帯を抽出する(ステップS4-322)。
次に、放電計画作成部23は、ステップS4-321で抽出した蓄電池情報のコマを、ステップS4-322で抽出した単位時間帯を対象に、左端(最も早い単位時間帯)から順に詰めていく(ステップS4-323)。
次に、放電計画作成部23は、ステップS4-323の処理で蓄電池情報のコマが余ったか否かを調べる(S4-324)。蓄電池情報のコマが余らなかった場合は(S4-324のN)、ステップS4-326へ進む。一方、蓄電池情報のコマが余った場合は(S4-324のY)、その余ったコマを蓄電池単位で第2のリストに追記し(ステップS4-325)、ステップS4-326へ進む。
次に、放電計画作成部23は、領域F1の全ての単位時間帯でコマが必要放電量P1に達したか否かを調べる(ステップS4-326)。全ての単位時間帯でコマが必要放電量P1に達した場合は(ステップS4-326のY)、コマ割当処理が成功した(放電計画が完成した)と判定し(ステップS4-327)、当該サブルーチンを終了する。一方、全ての単位時間帯でコマが必要放電量P1に達していない場合は(ステップS4-326のN)、ステップS4-328へ進む。
次に、放電計画作成部23は、第1のリストに蓄電池情報が残っているか否かを調べる(ステップS4-328)。第1のリストに蓄電池情報が残っている場合は(ステップS4-328のY)、ステップS4-321からの処理を繰り返す。一方、第1のリストに蓄電池情報が残っていない場合は(ステップS4-328のN)、コマ割当処理が失敗した(放電計画が完成していない)と判定し(ステップS4-329)、当該サブルーチンを終了する。
図14に示されるステップS4-31において、通常の放電計画の作成を行うのではなく、トラブル対応(蓄電池故障対応)のために再スケジューリング(放電計画の修正)を行う場合は(ステップS4-31のY)、すでに割当を行った各蓄電池のコマのうち、故障により放電できなくなった蓄電池のコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に詰め、その上方に空きを生じさせる(ステップS4-33)。
次に、放電計画作成部23は、第1のリストに蓄電池情報が残っているか否かを調べる(ステップS4-34)。第1のリストに蓄電池情報が残っている場合は(ステップS4-34のY)、ステップS4-32へ進み、領域F1においてコマが必要放電量P1まで積み上がっていない単位時間帯(空きが生じた部分)を対象に、前述したサブルーチン(コマ割当処理)を実施する(ステップS4-32)。一方、第1のリストに蓄電池情報が残っていない場合は(ステップS4-34のN)、第2のリストに記録されているコマを利用して上記空きを埋めるべく、ステップS4-36へ進む。
ステップS4-32のサブルーチンが終了した後は、ステップS4-35へ進む。
次に、放電計画作成部23は、サブルーチンにおいてコマ割当処理が成功した場合は(ステップS4-35のY)、放電計画が完成しているため、処理を終了する。一方、サブルーチンにおいてコマ割当処理が失敗した場合は(ステップS4-35のN)、放電計画が完成していないため、第2のリストに記録されているコマを利用して放電計画を完成させるべく、ステップS4-36へ進む。
ステップS4-36以降では、第2のリストに記録されているコマを使用する一連の処理を実施する。
最初に、放電計画作成部23は、第2のリストから次の蓄電池情報を1つ抽出する(ステップS4-36)。このとき、抽出した蓄電池情報は第2のリストから削除する。
次に、放電計画作成部23は、領域F1の各単位時間帯のうち、コマが必要放電量P1まで積み上がっていない、かつ、ステップS4-36で抽出した蓄電池情報のコマが積み上がっていない単位時間帯を抽出する(ステップS4-37)。
次に、放電計画作成部23は、ステップS4-36で抽出した蓄電池情報のコマを、ステップS4-37で抽出した単位時間帯を対象に、左端(最も早い単位時間帯)から順に詰めていく(ステップS4-38)。
次に、放電計画作成部23は、ステップS4-38の処理で蓄電池情報のコマが余ったか否かを調べる(S4-39)。蓄電池情報のコマが余らなかった場合は(S4-39のN)、ステップS4-41へ進む。一方、蓄電池情報のコマが余った場合は(S4-39のY)、その余ったコマを蓄電池単位で第2のリストに追記し(ステップS4-40)、ステップS4-41へ進む。
次に、放電計画作成部23は、領域F1の全ての単位時間帯でコマが必要放電量P1に達したか否かを調べる(ステップS4-41)。全ての単位時間帯でコマが必要放電量P1に達した場合は(ステップS4-41のY)、コマ割当処理が成功した(放電計画が完成した)と判定し(ステップS4-42)、一連の処理を終了する。一方、全ての単位時間帯でコマが必要放電量P1に達していない場合は(ステップS4-41のN)、ステップS4-43へ進む。
次に、放電計画作成部23は、第2のリストにある全ての蓄電池情報を試したか否かを調べる(ステップS4-43)。第2のリストにある全ての蓄電池情報を試していない場合は(ステップS4-43のN)、ステップS4-36からの処理を繰り返す。但し、第2のリストに再度追加されたコマは、一度試したものとみなし、この回のコマ割当では利用しない(次回、再スケジューリングを行う場合にはもう一度利用する)。一方、第2のリストにある全ての蓄電池情報を試したのであれば(ステップS4-43のY)、コマ割当処理が失敗した(放電計画が完成していない)と判定し(ステップS4-44)、一連の処理を終了する。
なお、上述した個々のステップを含む放電計画方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。
(実施形態の効果)
以上詳述したように、実施形態によれば、蓄電池管理装置2により各ビルの蓄電池の放電量を一元管理することにより、ビル間での直接的な電力融通を行うことなく、各ビルの蓄電池がそれぞれ独立して放電能力に応じた電力量を放電できる効率的な放電計画を立てることができる。
また、実施形態によれば、各蓄電池の放電計画を作成するにあたり、所定のアルゴリズムでコマ割当処理を行うことにより、放電可能時間や放電可能出力が異なる個々の蓄電池の能力をそれぞれ発揮させながら全体としての必要放電量を満足させる効率的な放電計画を実現できる。また、蓄電池故障等のトラブル発生時には、放電計画を最初から立て直すのではなく、割当済みの全コマの一部のみを修正するだけで、すでに割り当てたコマへの影響を小さく抑えつつ、短時間で放電計画を修復することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態は複数の要素を適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、上記実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えばハードディスク、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)などの記憶媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウエア手段を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより処理を実行する。なお、本明細書でいう記憶媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクおよび半導体メモリ等の記憶媒体を含む。
1…需要電力予測装置、2…蓄電池管理装置、3…蓄電池、4…蓄電装置、5…負荷、6…記憶領域、11…想定電力量算出部、12…目標電力量算出部、21…必要放電量算出部、22…蓄電池情報収集部、23…放電計画作成部、24…制御部、25…プロセッサ、26…記憶装置、N…配電線、P1…必要放電量、F1…必要放電量の領域。

Claims (21)

  1. 電力系統に電気的に接続される複数の蓄電池を管理する蓄電池管理装置において、
    前記複数の蓄電池が全体として前記電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を求める必要放電量算出部と、
    蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を収集する蓄電池情報収集部と、
    前記必要放電量算出部により求められた所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量と、前記蓄電池情報収集部により収集された蓄電池毎の放電可能時間及び放電可能出力を示す情報に基づいて、前記所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量の大きさを面積で表した領域に、蓄電池毎に前記放電可能時間および前記放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を単位時間帯毎に分割した個々のコマを、前記領域の中に空きが生じないように詰めて配置するコマ割当処理を行うことによって、各蓄電池の放電計画を作成する放電計画作成部と、
    を具備する蓄電池管理装置。
  2. 前記放電計画作成部は、
    前記所定期間内の個々の単位時間帯を横軸にとり、前記必要放電量を縦軸にとった座標系上に、前記領域を設定し、
    前記領域の個々の単位時間帯のうち、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理を繰り返すことにより、前記縦軸の方向へのコマの積み上げを行い、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにする、
    請求項1に記載の蓄電池管理装置。
  3. 前記放電計画作成部は、
    各蓄電池の前記蓄電池情報を、前記放電可能時間の長い順に並ぶようにソートし、
    ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を第1のリストに記録し、
    前記第1のリストから各蓄電池の前記蓄電池情報を並んだ順に読み出して当該蓄電池情報を構成する個々のコマを前記領域に配置する、
    請求項2に記載の蓄電池管理装置。
  4. 前記放電計画作成部は、
    前記ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報の中に前記放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合、当該ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を、さらに、前記放電可能出力の小さい順に又は大きい順に並ぶようにソートする、
    請求項3に記載の蓄電池管理装置。
  5. 前記放電計画作成部は、
    各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理において、コマの余りが生じた場合、その余ったコマを第2のリストに記録し、
    全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達せず、かつ前記第1のリストにコマが残っていない場合、前記第2のリストから余っているコマを読み出し、前記必要放電量までコマが積み上がっていない単位時間帯を対象に、前記読み出したコマを置く処理を行うことにより、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにする、
    請求項3又は4に記載の蓄電池管理装置。
  6. 前記放電計画作成部は、
    ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行う、
    請求項2乃至4のいずれか1項に記載の蓄電池管理装置。
  7. 前記放電計画作成部は、
    ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行う、
    請求項5に記載の蓄電池管理装置。
  8. 電力系統に電気的に接続される複数の蓄電池を管理する蓄電池管理装置が実行する放電計画方法であって、
    前記複数の蓄電池が全体として前記電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を求める必要放電量算出ステップと、
    蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を収集する蓄電池情報収集ステップと、
    前記必要放電量算出ステップで求められた所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量と、前記蓄電池情報収集ステップで収集された蓄電池毎の放電可能時間及び放電可能出力を示す情報に基づいて、前記所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量の大きさを面積で表した領域に、蓄電池毎に前記放電可能時間および前記放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を単位時間帯毎に分割した個々のコマを、前記領域の中に空きが生じないように詰めて配置するコマ割当処理を行うことによって、各蓄電池の放電計画を作成する放電計画作成ステップと、
    を含む放電計画方法。
  9. 前記放電計画作成ステップでは、
    前記所定期間内の個々の単位時間帯を横軸にとり、前記必要放電量を縦軸にとった座標系上に、前記領域を設定し、
    前記領域の個々の単位時間帯のうち、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理を繰り返すことにより、前記縦軸の方向へのコマの積み上げを行い、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにする、
    請求項8に記載の放電計画方法。
  10. 前記放電計画作成ステップでは、
    各蓄電池の前記蓄電池情報を、前記放電可能時間の長い順に並ぶようにソートし、
    ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を第1のリストに記録し、
    前記第1のリストから各蓄電池の前記蓄電池情報を並んだ順に読み出して当該蓄電池情報を構成する個々のコマを前記領域に配置する、
    請求項9に記載の放電計画方法。
  11. 前記放電計画作成ステップでは、
    前記ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報の中に前記放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合、当該ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を、さらに、前記放電可能出力の小さい順に又は大きい順に並ぶようにソートする、
    請求項10に記載の放電計画方法。
  12. 前記放電計画作成ステップでは、
    各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理において、コマの余りが生じた場合、その余ったコマを第2のリストに記録し、
    全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達せず、かつ前記第1のリストにコマが残っていない場合、前記第2のリストから余っているコマを読み出し、前記必要放電量までコマが積み上がっていない単位時間帯を対象に、前記読み出したコマを置く処理を行うことにより、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにする、
    請求項10又は11に記載の放電計画方法。
  13. 前記放電計画作成ステップでは、
    ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行う、
    請求項9乃至11のいずれか1項に記載の放電計画方法。
  14. 前記放電計画作成ステップでは、
    ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行う、
    請求項12に記載の放電計画方法。
  15. 電力系統に電気的に接続される複数の蓄電池を管理する蓄電池管理装置を実現するコンピュータに、
    前記複数の蓄電池が全体として前記電力系統へ放電する必要のある所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量を求める必要放電量算出ステップと、
    蓄電池毎の放電可能時間および放電可能出力を示す情報を収集する蓄電池情報収集ステップと、
    前記必要放電量算出ステップで求められた所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量と、前記蓄電池情報収集ステップで収集された蓄電池毎の放電可能時間及び放電可能出力を示す情報に基づいて、前記所定期間内の単位時間帯毎の必要放電量の大きさを面積で表した領域に、蓄電池毎に前記放電可能時間および前記放電可能出力を面積で表した蓄電池情報を単位時間帯毎に分割した個々のコマを、前記領域の中に空きが生じないように詰めて配置するコマ割当処理を行うことによって、各蓄電池の放電計画を作成する放電計画作成ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  16. 前記放電計画作成ステップでは、
    前記所定期間内の個々の単位時間帯を横軸にとり、前記必要放電量を縦軸にとった座標系上に、前記領域を設定し、
    前記領域の個々の単位時間帯のうち、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理を繰り返すことにより、前記縦軸の方向へのコマの積み上げを行い、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにする、
    請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記放電計画作成ステップでは、
    各蓄電池の前記蓄電池情報を、前記放電可能時間の長い順に並ぶようにソートし、
    ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を第1のリストに記録し、
    前記第1のリストから各蓄電池の前記蓄電池情報を並んだ順に読み出して当該蓄電池情報を構成する個々のコマを前記領域に配置する、
    請求項16に記載のプログラム。
  18. 前記放電計画作成ステップでは、
    前記ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報の中に前記放電可能時間の長さが同じものが複数ある場合、当該ソートした各蓄電池の前記蓄電池情報を、さらに、前記放電可能出力の小さい順に又は大きい順に並ぶようにソートする、
    請求項17に記載のプログラム。
  19. 前記放電計画作成ステップでは、
    各蓄電池の前記蓄電池情報を構成する個々のコマを、蓄電池毎に、最も早い単位時間帯から順に前記横軸の方向へ向かって置いていく処理において、コマの余りが生じた場合、その余ったコマを第2のリストに記録し、
    全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達せず、かつ前記第1のリストにコマが残っていない場合、前記第2のリストから余っているコマを読み出し、前記必要放電量までコマが積み上がっていない単位時間帯を対象に、前記読み出したコマを置く処理を行うことにより、全ての単位時間帯においてコマの積み上げが前記必要放電量に達するようにする、
    請求項17又は18に記載のプログラム。
  20. 前記放電計画作成ステップでは、
    ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行う、
    請求項16乃至18のいずれか1項に記載のプログラム。
  21. 前記放電計画作成ステップでは、
    ある蓄電池がある単位時間帯において放電することができなくなった場合、前記領域に置かれている対応するコマを取り除き、その上に積まれている全てのコマを下に降ろした上で、コマの積み上げが前記必要放電量に達していない単位時間帯を対象に、新たなコマを置く処理を行う、
    請求項19に記載のプログラム。
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