本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して以下に詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、開示された追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善されたバッテリ関連機器を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、以下の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、特許請求の範囲に記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
本明細書及び/又は特許請求の範囲に記載された全ての特徴は、実施例及び/又は特許請求の範囲に記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびに特許請求の範囲に記載された特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
1つまたはそれ以上の実施形態において、充電器は、吸気口と排気口とを有するケーシングと、ケーシングの内面から延びており、ケーシングの内面との間に収容空間を画定する内壁と、送気口を有しており、収容空間に配置されている遠心ファンと、を備えていてもよい。排気口は、送気口に対向して配置されていてもよい。吸気口は、内壁よりも遠心ファン側に配置されていてもよい。遠心ファンの回転軸方向に関して、内壁と遠心ファンとの間の幅は、遠心ファンの幅の150%以下であってもよい。
上記の構成では、遠心ファンが回転すると、空気が、吸気口から収容空間に吸引され、遠心ファンに流れる。その後、遠心ファンから送られた空気は、排気口からケーシングの外部に排出される。上記の構成では、遠心ファンの回転軸方向に関して、内壁と遠心ファンとの間の幅は、遠心ファンの幅の150%以下であるので、充電器が大型化することを抑制しつつ、吸気口から遠心ファンまでの空気の流路の流路抵抗を低減することができる。また、ケーシングの排気口は、遠心ファンの送気口と対向しているので、排気口から送気口までの空気の流路の流路抵抗を低減することができる。これらにより、充電器の内部を通過する空気の流路抵抗を低減することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、回転軸方向に関して、吸気口は、内壁と遠心ファンとの間に配置されていてもよい。
吸気口が回転軸方向に関して内壁と遠心ファンとの間に配置されていない場合、例えば、吸気口が遠心ファンの直上に配置されている場合、吸気口から収容空間に吸引された空気は、内壁に向かって流れた後、折り返して、遠心ファンに向かって流れる。上記の構成では、吸気口から収容空間に吸引された空気が折り返すことなく遠心ファンに到達する。これにより、吸気口から遠心ファンまでの空気の流路の流路抵抗をさらに低減することができる。この結果、充電器の内部を通過する空気の流路抵抗をさらに低減することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、充電器が載置面に載置された場合、空気は、遠心ファンの送気口から載置面に直交する下方向に向けて送られてもよい。排気口は、送気口の下側に配置されていてもよい。
ケーシングの吸気口から収容空間に、液体、例えば、水が侵入することがある。上記の構成では、収容空間内に液体が侵入した場合でも、排気口を介してケーシングの外部に排出することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、回転軸方向に関して、内壁と遠心ファンとの間の幅は、遠心ファンのブレードの直径の50%以下であってもよい。
上記の構成では、充電器が大型化することを抑制しつつ、遠心ファンに吸入される空気の吸入効率を向上させることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、充電器は、排気口に隣接するようにケーシングの内面から延びるリブをさらに備えていてもよい。遠心ファンは、ケーシングの内面から離れて配置されるように、リブにより支持されていてもよい。
遠心ファンがケーシングの内面に当接して配置されている場合、遠心ファンが回転することにより発生する遠心ファンの振動がケーシングに伝わり、騒音が発生することがある。上記の構成では、遠心ファンは、リブに支持されることによりケーシングの内面から離れて配置されているので、遠心ファンが回転することにより発生する騒音を抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、リブは、遠心ファンの送気口の周縁部に配置されていてもよい。
リブが遠心ファンの送気口を塞ぐように配置されている場合、遠心ファンが回転することにより発生する遠心ファンの風切り音により、騒音が増大することがある。上記の構成では、リブは、遠心ファンの送気口を塞がない。これにより、遠心ファンが回転することにより発生する遠心ファンの風切り音を抑制することができ、騒音が増大することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、ケーシングの外面には、凹部が設けられていてもよい。排気口は、凹部に配置されていてもよい。
充電器が載置されている載置面により排気口が塞がれると、遠心ファンが回転することにより収容空間を流れる空気の流量が低下する。これにより、充電器により充電されているバッテリパックの冷却効率が低下する。上記の構成では、充電器が載置面に載置される場合であっても、排気口が塞がれない。これにより、収容空間を流れる空気の流量が低下することを抑制することができる。この結果、充電器により充電されているバッテリパックの冷却効率が低下することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、充電器は、吸気ポートおよび排気ポートを有するケーシングと、ケーシングの内部に配置されており、吸気ポートから排気ポートに向かう空気の流れを形成するファンと、を備えていてもよい。吸気ポートは、ケーシングの側面に設けられている複数の第1吸気口を有していてもよい。複数の第1吸気口は、ケーシングの側面の側方からケーシングの内部を向く方向に開口していてもよい。排気ポートは、ケーシングに設けられている複数の排気口を有していてもよい。複数の第1吸気口のそれぞれの内接円は、複数の排気口のそれぞれの内接円よりも小さくてもよい。
上記の構成では、複数の第1吸気口は、ケーシングの側面に設けられているので、ケーシングの底面にのみ吸気口を設ける場合と比較して、ケーシングの底面の面積を小さくすることができ、ケーシングの左右方向または前後方向のサイズを小さくすることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、吸気ポートは、ケーシングの底面に設けられている複数の第2吸気口を有していてもよい。
上記の構成では、複数の第1吸気口から液体がケーシングの内部に侵入した場合であっても、複数の第2吸気口からケーシングの外部に液体を排出することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、複数の第1吸気口は、複数の第2吸気口とは別個に設けられていてもよい。
上記の構成では、複数の第1吸気口が複数の第2吸気口とつながっている場合と比較して、異物が吸気ポートからケーシングの内部に侵入することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、ケーシングは、側面から凹んでいる第1凹部と、底面から凹んでいる第2凹部と、を有していてもよい。複数の第1吸気口は、第1凹部に配置されていてもよい。複数の第2吸気口は、第2凹部に配置されていてもよい。
壁等の面により複数の第1吸気口や複数の第2吸気口が塞がれると、ファンが回転することにより複数の第1吸気口や複数の第2吸気口からケーシングの内部に吸入される空気の流量が低下する。これにより、ケーシングの内部の電子部品等の冷却効率が低下する。上記の構成では、ケーシングの側面と底面に壁等の面が当接する場合であっても、複数の第1吸気口や複数の第2吸気口は塞がれない。これにより、複数の第1吸気口や複数の第2吸気口からケーシングの内部に吸入される空気の流量が低下することを抑制することができる。この結果、ケーシングの内部の電子部品等の冷却効率が低下することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、充電器は、ケーシングの下側内面から延びているリブをさらに備えていてもよい。リブは、ケーシング内を流れる空気の流れ方向に関して、吸気ポートと排気ポートとの間に配置されていてもよい。リブの先端部は、複数の第1吸気口よりも上側に配置されていてもよい。
上記の構成では、リブの先端部が複数の第1吸気口よりも上側に配置されているので、複数の第1吸気口からケーシングの内部に異物が侵入した場合であっても、リブにより異物がケーシングの深部に侵入することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、充電器は、ケーシングの内部に配置されており、長手軸を有する回路基板をさらに備えていてもよい。吸気ポートは、回路基板よりも長手軸の第1方向側に配置されていてもよい。排気ポートは、回路基板よりも第1方向と反対の第2方向側に配置されていてもよい。
上記の構成では、吸気ポートからケーシングの内部に侵入した空気は、回路基板の長手軸に向かって流れる。これにより、回路基板を効率良く冷却することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、バッテリ関連機器は、電子部品が配置されている上側ケーシングと、回路基板が配置されており、上側ケーシングと組み合わされる下側ケーシングと、電子部品と回路基板とを接続する接続線と、上側ケーシングとの間で接続線を囲んでおり、接続線を上側ケーシング側から下側ケーシング側に案内するダクトと、を備えていてもよい。ダクトは、上側ケーシング側から下側ケーシング側に向かって延びていてもよい。
上記の構成では、接続線は、電子部品に接続された後に上側ケーシングとダクトとの間に配置される。次に、接続線が回路基板に接続された後に上側ケーシングと下側ケーシングとが組み合わされる。上記の構成では、接続線を上側ケーシングとダクトの間に配置する簡単な工程により、接続線の配置を決めることができる。これにより、上側ケーシングと下側ケーシングとの組付性を向上させることができる。また、上側ケーシングと下側ケーシングとが組み付けられた後、接続線が電子部品の角に接触して損傷することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、ダクトは、上側ケーシングと一体的に形成されており、接続線を出し入れ可能な開口を有する第1ダクト部と、上側ケーシングに着脱可能に取り付けられており、第1ダクト部の開口を覆う形状を有する第2ダクト部と、を備えていてもよい。
上記の構成では、電子部品に接続された接続線が第1ダクト部の開口から入れられて第1ダクト部に配置された後、第2ダクト部が上側ケーシングに取り付けられる。これにより、開口は、第2ダクト部に覆われる。この結果、接続線は、第1ダクト部と第2ダクト部と上側ケーシングとの間に囲まれる。上側ケーシングと下側ケーシングとが組み合わされる場合に、接続線が上側ケーシングと下側ケーシングとの間に挟まれることを抑制することができ、上側ケーシングと下側ケーシングとの組付性を向上させることができる。また、上側ケーシングと下側ケーシングとが組み付けられた後、接続線が電子部品の角に接触して損傷することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、上側ケーシングは、内面から延びる突出部をさらに備えていてもよい。第2ダクト部は、第2ダクト部が上側ケーシングに取り付けられた場合に突出部を受け入れる貫通孔を有していてもよい。
第2ダクト部を上側ケーシングに取り付ける時に、接続線が第2ダクト部と上側ケーシングとの間に挟まれた状態になると、接続線が損傷するおそれがある。上記の構成では、第2ダクト部は、突出部を受け入れる貫通孔を有しているので、接続線が第2ダクト部と上側ケーシングとの間に挟まれているか否かを、貫通孔から目視で確認することができる。具体的には、接続線が第2ダクト部と上側ケーシングとの間に挟まれている場合、接続線が突出部に乗り上げることにより、接続線は、貫通孔から浮き出る。この結果、接続線が第2ダクト部と上側ケーシングとの間に挟まれていることを、貫通孔から目視で確認することができる。これにより、接続線が第2ダクトと上側ケーシングとの間に挟まれている場合、第2ダクト部を上側ケーシングから取り外して接続線の位置を調整した後に再度上側ケーシングに取り付けることにより、接続線が挟まれた状態で上側ケーシングと下側ケーシングとが組み合わされることを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、第2ダクト部は、接続線を案内する第1案内部と、第1案内部とは別個に設けられており上側ケーシングと下側ケーシングの間に侵入した液体を案内する第2案内部と、を備えていてもよい。
上側ケーシングと下側ケーシングとの間の空間に液体、例えば、水が侵入することがある。上記の構成では、第1案内部により案内される接続線に、第2案内部を流れる液体が付着することを抑制することができる。これにより、液体が接続線を伝って電子部品や回路基板に到達することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、上側ケーシングは、バッテリ関連機器の上面に対応する上側ケーシングの上側外面から凹んでいる上側凹部を有していてもよい。下側ケーシングは、バッテリ関連機器の底面に対応する下側ケーシングの下側外面から凹んでいる下側凹部を有していてもよい。
上記の構成では、作業者は、上側凹部と下側凹部とを手で掴んで把持することにより、バッテリ関連機器を容易に持ち運びすることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、上側ケーシングは、上側凹部に配置されている上側凸部をさらに有していてもよい。また、下側ケーシングは、下側凹部に配置されている下側凸部をさらに有していてもよい。
上記の構成では、作業者が上側凹部と下側凹部とを手で掴んで把持する時、作業者が手の指を上側凸部と下側凸部に引っ掛けることにより、充電器を安定して持ち運ぶことができる。
(実施例)
図1から図19を参照し、実施例の充電器2を説明する。図1に示すように、充電器2は、バッテリパックBPを充電するためのバッテリ関連機器である。なお、変形例では、バッテリパックBPの性能を確認するためのバッテリチェッカ等のバッテリ関連機器が選択されてもよい。バッテリパックBPは、電動工具や電動作業機などの電気機器(図示省略)に電力を供給するための電源である。バッテリパックBPは、電気機器に着脱可能に構成されている。本実施例の充電器2は、電気機器から取り外された状態のバッテリパックBPを充電するように構成されている。以下では、充電器2を載置面に載置した場合に、載置面に直交する方向を上下方向と呼び、バッテリパックBPを充電器2に対して図2中の方向A、Bに沿ってスライドさせる方向を載置面に投影した方向を前後方向と呼び、上下方向と前後方向に直交する方向を左右方向と呼ぶ。
図2に示すように、充電器2は、ケーシング4と、バッテリ取り付け部6と、を備えている。ケーシング4は、上側ケーシング10と、下側ケーシング12と、を備えている。下側ケーシング12は、上側ケーシング10に組み合わされる。上側ケーシング10と下側ケーシング12は、ボルト(図示省略)により固定されている。充電器2が載置面に載置された場合、下側ケーシング12の下面は、載置面に対向する。
図2に示すように、上側ケーシング10には、2個のバッテリ取り付け部6が設けられている。バッテリ取り付け部6のそれぞれは、左右方向に並んで配置されている。バッテリ取り付け部6は、図2中の方向A、Bに沿って、バッテリパックBPをスライド可能に受け入れる。方向Aは、バッテリパックBPをバッテリ取り付け部6に取り付ける方向を示し、方向Bは、バッテリパックBPをバッテリ取り付け部6から取り外す方向を示す。バッテリ取り付け部6には、一対のカバー取り付け開口16(図2では一方のカバー取り付け開口16のみが図示されている)の縁部にカバー18が取り付けられている。バッテリパックBPがバッテリ取り付け部6に取り付けられると、カバー18は、バッテリパックBPにより方向Aに押し下げられる。この場合、バッテリパックBPは、電子部品の一例であるバッテリ取り付け部6の接続端子(図示省略)に電気的に接続される。カバー18は、付勢部材(図示省略)により方向Bに向けて付勢されており、バッテリパックBPがバッテリ取り付け部6から取り外されると、カバー18は、方向Bに押し上げられる。この場合、カバー18は、バッテリ取り付け部6の接続端子を覆う。
上側ケーシング10の上側外面には、凹部22と、凸部23と、が設けられている。凹部22は、上側ケーシング10の上側外面の後部に配置されている。
また、凸部23は、凹部22に配置されている。凸部23は、凹部22の底面から上側に向かって突出している。凸部23は、左右方向に延びている。
上側ケーシング10の上側外面には、バッテリ取り付け部6のそれぞれに対応して、冷却吸気ポート24が設けられている。冷却吸気ポート24は、バッテリ取り付け部6の前側に配置されている。冷却吸気ポート24のそれぞれは、複数の冷却吸気口26を有する。複数の冷却吸気口26は、ケーシング4の内部と外部を連通する。複数の冷却吸気口26のそれぞれは、互いに前後方向と左右方向に離れて配置されている。冷却吸気口26の開口形状は、略正方形状である。冷却吸気口26の開口形状が長孔形状である場合と比較して、異物が複数の冷却吸気口26からケーシング4の内部に侵入することを抑制することができる。
図3に示すように、下側ケーシング12には、凹部30と、複数個(本実施例では4個)の凸部31と、凹部32と、が設けられている。凹部30は、下側ケーシング12の下側外面の後部に配置されている。充電器2を上側から平面視したときに、凹部30は、上側ケーシング10の凹部22と重なり合う位置に配置されている。また、複数個の凸部31は、凹部30に配置されている。凸部31は、凹部30の底面から下側に突出している。凸部31のそれぞれは、互いに前後方向に離れて配置されている。作業者は、一方の手で凹部22と凹部30を掴むことにより、充電器2を容易に把持することができる。また、作業者は、凹部22に配置されている凸部23と、凹部30に配置されている凸部31に手の指を引っ掛けることにより、充電器2を安定して把持することができる。
凹部32は、上側ケーシング10のバッテリ取り付け部6のそれぞれに対応して設けられている。凹部32は、下側ケーシング12の下側外面の前部に配置されている。前後方向に関して、凹部32のそれぞれは、互いに同一の位置に配置されている。
凹部34は、下側ケーシング12の右側外面に設けられている。凹部34は、前後方向に延びている。凹部36は、下側ケーシング12の下側外面に設けられている。凹部36は、下側ケーシング12の右端部に配置されている。凹部36は、前後方向に延びている。凹部36は、凹部34とつながっている。
充電器2は、壁取り付け部40をさらに備えている。壁取り付け部40は、下側ケーシング12の下側外面の左端部と右端部に設けられている。壁取り付け部40は、下側ケーシング12と一体的に形成されている。壁取り付け部40は、横孔41と、係合口42と、を有する。横孔41は、壁取り付け部40の側部から右側に向かって開口している。係合口42は、壁取り付け部40の底部を上下方向に貫通している。係合口42は、壁に固定されたねじ等の固定物に係合可能である。係合口42が固定物に係合することにより、充電器2を壁に固定することができる。この場合、充電器2の底面は、壁に沿って配置される。
下側ケーシング12の下側外面には、冷却排気口44と、排水口46と、が設けられている。冷却排気口44は、下側ケーシング12の前部に配置されている。冷却排気口44のそれぞれは、凹部32のそれぞれに配置されている。冷却排気口44は、ケーシング4の内部と外部を連通している。
排水口46は、下側ケーシング12の前部に配置されている。排水口46は、凹部32のそれぞれを左右方向に挟むように配置されている。排水口46は、ケーシング4の内部と外部を連通している。
下側ケーシング12は、吸気ポート50を有する。吸気ポート50は、右側の壁取り付け部40に隣接して配置されている。吸気ポート50は、複数の第1吸気口52と、複数の第2吸気口54と、を有する。複数の第1吸気口52と複数の第2吸気口54は、別個に設けられている。複数の第1吸気口52は、下側ケーシング12の右側外面の凹部34に配置されている。複数の第1吸気口52のそれぞれは、互いに上下方向と前後方向に離れて配置されている。複数の第1吸気口52は、下側ケーシング12の右側外面を左右方向に貫通している。複数の第1吸気口52は、下側ケーシング12の右側外面の側方(即ち右側)からケーシング4の内部に向かって開口している。複数の第2吸気口54は、下側ケーシング12の下側外面の凹部36に配置されている。第2吸気口54の開口形状は、第1吸気口52の開口形状と同様である。複数の第2吸気口54のそれぞれは、互いに前後方向と左右方向に離れて配置されている。複数の第2吸気口54のそれぞれは、係合口42よりも後側に配置されている。複数の第2吸気口54は、下側ケーシング12の下側外面を上下方向に貫通している。複数の第2吸気口54の数は、複数の第1吸気口52の数よりも少ない。
図4に示すように、下側ケーシング12には、凹部58と、凹部60と、がさらに設けられており、上側ケーシング10の左側外面には、凹部62がさらに設けられている。凹部58は、下側ケーシング12の左側外面に設けられている。凹部58は、前後方向に延びている。凹部60は、下側ケーシング12の下側外面に設けられている。凹部60は、下側ケーシング12の左端部に配置されている。凹部60は、前後方向に延びている。凹部60は、凹部58とつながっている。
また、ケーシング4は、排気ポート66を有する。排気ポート66は、複数の第1排気口68と、複数の第2排気口70と、を有している。複数の第1排気口68は、下側ケーシング12の左側外面と下側外面に跨って設けられており、凹部58と凹部60に跨って配置されている。複数の第1排気口68の形状は、略L字形状である。複数の第1排気口68は、前後方向に並んでいる。複数の第2排気口70は、上側ケーシング10の左側外面の凹部62に設けられている。第2排気口70の開口形状は、上下方向に延びる長孔形状である。第2排気口70の前後方向の幅は、第1排気口68の前後方向の幅と同一である。複数の第2排気口70は、前後方向に並んでいる。複数の第2排気口70は、複数の第1排気口68と別個に設けられている。複数の第2排気口70の数は、複数の第1排気口68の数と同一である。複数の第2排気口70の数は、吸気ポート50の複数の第1吸気口52の数や、複数の第2吸気口54の数よりも少ない。
図5および図6に示すように、第1吸気口52の面積は、第1排気口68の面積や第2排気口70の面積よりも小さい。また、第1吸気口52の内接円74は、第1排気口68の内接円76や第2排気口70の内接円76よりも小さい。同様に、第2吸気口54の面積は、第1排気口68の面積や第2排気口70の面積よりも小さい。また、第2吸気口54の内接円74は、第1排気口68の内接円76や第2排気口70の内接円76よりも小さい。これにより、後述する第1ファン86が回転して吸気ポート50から空気がケーシング4の内部に吸引される場合に、複数の第1吸気口52や複数の第2吸気口54からケーシング4の内部に異物や液体が侵入することを抑制することができるとともに、ケーシング4の内部に侵入した異物や液体を複数の第1排気口68や複数の第2排気口70から排出しやすくすることができる。
図8に示すように、充電器2は、第1リブ80を備えている。第1リブ80は、ケーシング4の内部において、吸気ポート50の近傍に配置されている。第1リブ80は、下側ケーシング12の下側内面から上側に向かって延びている。図7に示すように、第1リブ80の先端部80a(即ち上端部)は、複数の第1吸気口52よりも上側に配置されている。また、第1リブ80の先端部80aの高さ位置は、上側ケーシング10と下側ケーシング12の合わせ面11の高さ位置と同様である。
図8および図9に示すように、充電器2は、回路基板84と、第1ファン86と、をさらに備えている。回路基板84は、ケーシング4の内部に配置されている。回路基板84は、下側ケーシング12に取り付けられている。図9に示すように、回路基板84は、左右方向に長手軸を有する。
図8に示すように、第1ファン86は、ケーシング4の内部において、回路基板84と排気ポート66との間に配置されている。第1ファン86は、排気ポート66の右側に隣接して配置されている。第1ファン86は、軸流ファンである。なお、変形例では、第1ファン86は、種々のファンであってもよく、例えば、遠心ファンであってもよい。第1ファン86は、第1ファン86の回転軸RX1が左右方向に延びるように配置されている。これにより、左右方向に関して、第1ファン86を配置するために必要な領域を小さくすることができる。
第1ファン86の動作は、回路基板84に搭載された制御部(図示省略)により制御される。第1ファン86が回転すると、吸気ポート50から排気ポート66に向かう空気の流れが形成される。この結果、ケーシング4の外部の空気は、吸気ポート50からケーシング4の内部に吸引され、回路基板84の長手軸に沿って流れる。この場合に空気に含まれていた異物や液体は、第1リブ80にぶつかることにより、第1リブ80を超えて回路基板84側に移動し難くなる。異物や液体は、複数の第2吸気口54からケーシング4の外部に排出される。回路基板84の長手方向に沿って流れる空気は、第1リブ80を超えて回路基板84側に移動した異物とともに、第1ファン86を通過して、排気ポート66からケーシング4の外部に排出される。
図10に示すように、充電器2は、バッテリ取り付け部6のそれぞれに対応して、内壁90と、支持壁92と、第2リブ94(図11から図13参照)と、遠心ファン96と、ファン接続線98(図12参照)と、を備えている。内壁90は、ケーシング4の内部に第1収容空間100を画定する。第1収容空間100は、ケーシング4内の回路基板84が配置されている第2収容空間101と別個に設けられている。第1収容空間100は、上側ケーシング10の冷却吸気口26を介してケーシング4の外部に連通しているとともに、下側ケーシング12の冷却排気口44を介してケーシング4の外部に連通している。
内壁90は、上側内壁104と、下側内壁106と、を備えている。上側内壁104は、上側ケーシング10の上側内面から下側に向かって延びている。下側内壁106は、第1下側内壁108と、第2下側内壁110と、を備えている。第1下側内壁108は、下側ケーシング12の下側内面から上側に向かって延びている。第2下側内壁110は、第1下側内壁108の上端部から上側に向かって延びている。上側ケーシング10と下側ケーシング12が組み合わされた場合、上側内壁104の下端は、第1下側内壁108の上端部に当接し、第2下側内壁110の上端部は、上側内壁104の下端部よりも上側に配置される。また、前後方向に関して、第2下側内壁110は、上側内壁104と重なり、上側内壁104よりも第2収容空間101側に配置されている。上側内壁104と下側内壁106とにより、ラビリンス構造が形成される。これにより、第1収容空間100に液体(例えば水)が侵入した場合であっても、液体が第1収容空間100から第2収容空間101に到達することを抑制することができる。
図10、図11に示すように、支持壁92は、下側ケーシング12の下側内面から上側に向かって延びている。支持壁92は、第1収容空間100に配置されている。支持壁92は、遠心ファン96を支持し、遠心ファン96が前後方向と左右方向に移動することを抑制する。
図11に示すように、第2リブ94は、下側ケーシング12の下側内面から上側に向かって延びている。第2リブ94は、冷却排気口44に隣接して配置されている。左右方向に関して、第2リブ94と冷却排気口44は交互に並んでいる。第2リブ94は、上端部で遠心ファン96に当接する。これにより、第2リブ94は、遠心ファン96を支持する。また、これにより、遠心ファン96が下側ケーシング12の下側内面から離れて配置される。
遠心ファン96は、例えば、シロッコファンである。遠心ファン96は、第1収容空間100に配置されている。図10に示すように、遠心ファン96は、下側内壁106よりも前側に配置されている。遠心ファン96は、冷却吸気口26よりも前側に配置されている。また、冷却吸気口26は、内壁90よりも遠心ファン96側に配置されている。遠心ファン96は、遠心ファン96の回転軸RX2が前後方向に延びるように配置されている。これにより、前後方向に関して、遠心ファン96を配置するために必要な領域を小さくすることができる。
遠心ファン96は、ファンケーシング114と、ブレード116と、を備えている。ファンケーシング114は、内壁90とファンケーシング114との間の前後方向の幅W1がファンケーシング114の前後方向の幅W2の150%以下となるように、第1収容空間100に配置されている。なお、変形例では、内壁90とファンケーシング114との間の前後方向の幅W1は、ファンケーシング114の前後方向の幅W2の100%以下であってもよい。ファンケーシング114は、ファン吸気口120と、ファン送気口122(図11参照)と、を有する。ファン吸気口120は、内壁90に対向している。ファン吸気口120は、前側に向かって開口している。図11に示すように、ファン送気口122は、下側に向かって開口している。ファン送気口122の下側には、冷却排気口44が配置されている。ファン送気口122は、冷却排気口44に対向している。図13に示すように、ファン送気口122の周縁部には、第2リブ94の上端部が配置され、当接している。ファン送気口122は、第2リブ94により塞がれていない。
ブレード116は、ファンケーシング114の内部に回転可能に支持されている。図10に示すように、ブレード116は、内壁90とファンケーシング114との間の前後方向の幅W1がブレード116の直径D1の50%以下となるように、設計されている。なお、変形例では、内壁90とファンケーシング114との間の前後方向の幅W1が、ブレード116の直径D1の25%以下となるように、ブレード116が設計されていてもよい。
遠心ファン96のブレード116が回転すると、ケーシング4の外部の空気は、冷却排気口44から第1収容空間100に吸引され、ファン吸気口120からファンケーシング114の内部に吸引される。その後、空気は、ブレード116の回転により、ファン送気口122から下方向に向けて送気され、冷却排気口44からケーシング4の外部に排出される。また、ファン送気口122が第2リブ94により塞がれていないので、空気が第2リブ94にぶつかることにより遠心ファン96の騒音が増大することを抑制することができる。
バッテリパックBPがバッテリ取り付け部6に取り付けられている場合、バッテリパックBPのバッテリ排気口118は、冷却吸気口26の直上に配置される。これにより、遠心ファン96のブレード116が回転すると、バッテリパックBPの内部の空気が冷却吸気口26から第1収容空間100に吸引される。これにより、バッテリパックBPの内部に、空気の流れが形成され、バッテリパックBPが冷却される。
図12に示すファン接続線98は、遠心ファン96と回路基板84とを電気的に接続する。なお、図12では、ファン接続線98の配線構造を理解し易くするために、遠心ファン96や回路基板84の図示が省略されている。ファン接続線98は、第1挟持溝124と第2挟持溝126と第3挟持溝128に挟持されている。第1挟持溝124は、下側内壁106に設けられており、第2挟持溝126と第3挟持溝128は、下側内壁106の近傍の下側ケーシング12に設けられている。ファン接続線98は、遠心ファン96から回路基板84に向かって、第1挟持溝124、第2挟持溝126、第3挟持溝128を順に通過している。上下方向に関して、第2挟持溝126の下端部は、第1挟持溝124の下端部よりも上側に配置されており、第3挟持溝128の下端部は、第2挟持溝126の下端部よりも上側に配置されている。この構成により、第1収容空間100に液体(例えば水)が侵入し、ファン接続線98に液体が付着した場合であっても、その液体は、ファン接続線98を伝って、第1挟持溝124から第2挟持溝126に向かう方向に、および、第2挟持溝126から第3挟持溝128に向かう方向に移動しない。これにより、液体が回路基板84に到達することを抑制することができる。
図14に示すように、充電器2は、バッテリ取り付け部6のそれぞれに対応して、第1接続線132と、ダクト134と、をさらに備えている。第1接続線132は、バッテリ取り付け部6の接続端子(図示省略)と回路基板84とを電気的に接続する。第1接続線132は、上側ケーシング10側から下側ケーシング12側に延びている。
ダクト134は、第1接続線132を上側ケーシング10側から下側ケーシング12側に案内する。ダクト134は、第1ダクト部136と、第2ダクト部138と、を備えている。図16に示すように、第1ダクト部136は、上側ケーシング10と一体的に形成されている。第1ダクト部136は、上側ケーシング10の後部に配置されている。第1ダクト部136は、上側ケーシング10の上側内面と後側内面から延びている。第1ダクト部136は、上側ケーシング10側から下側ケーシング12側に向かって、上側ケーシング10と下側ケーシング12との合わせ面11の近傍まで延びている。第1ダクト部136は、開口142を有する。開口142は、第1接続線132を出し入れ可能に開口している。また、第1ダクト部136は、抑止構造144を有する。抑止構造144は、第1ダクト部136が後側から前側に向かって広がるように、第1ダクト部136の前側の角部を凹ませることにより形成されている。これにより、第1接続線132を開口142に入れやすくなるとともに、第1接続線132が第1ダクト部136に乗り上げることを抑制することができる。これにより、第1接続線132の配線が正常であるか否かを容易に目視で確認することができる。また、第1接続線132が、第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まれることを抑制することができる。この結果、第1接続線132の一部分が、第1ダクト部136の開口142から第1ダクト部136の外側に抜け出ることを抑制することができる。
第2ダクト部138は、上側ケーシング10に着脱可能に取り付けられている。図15に示すように、第2ダクト部138は、第1案内部148と、2個の第2案内部150と、仕切部152と、を備えている。第1案内部148と、2個の第2案内部150と、仕切部152とは一体的に形成されている。第1案内部148は、基部156と、側部158と、張り出し部160と、を備えている。基部156は、第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられた時に、上側ケーシング10の上側内面と対向する。基部156と上側ケーシング10との間に、第1接続線132とバッテリ取り付け部6の接続端子との接続部分が配置される。側部158は、基部156の周縁部から基部156に対して略垂直方向に延びている。基部156が上側ケーシング10に取り付けられた時に、側部158は、第1接続線132が上側ケーシング10と基部156との間から抜け出ることを抑制する。
張り出し部160は、基部156の周縁部の後端部から延びている。図17に示すように、張り出し部160は、ケーシング4の後部に配置されている。張り出し部160は、上下方向に関して、上側ケーシング10側から上側ケーシング10と下側ケーシング12との合わせ面11まで延びている。張り出し部160は、前側から後側に向かうに従って、上側から下側に向かうように傾斜している。図14に示すように、第1ダクト部136が上側ケーシング10に取り付けられた時に、張り出し部160は、第1ダクト部136の開口142を覆う。これにより、第1接続線132がダクト134によって囲まれる。第1接続線132は、張り出し部160と第1ダクト部136とにより、ケーシング4の後側に向かって案内されるとともに、上側ケーシング10側から下側ケーシング12側に案内される。
図15に示すように、2個の第2案内部150のそれぞれは、仕切部152により第1案内部148と仕切られている。2個の第2案内部150は、左右方向に離れて配置されている。2個の第2案内部150の間には、基部156の一部が配置されている。図18に示すように、第2ダクト部138が前記上側ケーシング10に取り付けられた時に、第2案内部150の底面は、前側に向かうにつれて下側に向かって傾斜している。また、第2案内部150の先端部は、下側ケーシング12の排水口46の上側に向かって延びている。これらにより、上側ケーシング10に設けられているカバー取り付け開口16(図2参照)からケーシング4の内部に侵入した液体(例えば水)は、第2案内部150により案内され、前側に向かって流れる。また、第2案内部150を流れる液体は、第2案内部150の先端部から排水口46に向かって流れ、排水口46からケーシング4の外部に排出される。
図15に示すように、第2ダクト部138は、複数の貫通孔164を有する。複数の貫通孔164は、基部156と側部158に設けられている。貫通孔164は、基部156または側部158を貫通している。第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられた時に、貫通孔164は、後述する突出部168を受け入れる。
図16に示すように、充電器2は、複数の突出部168を備えている。複数の突出部168は、上側ケーシング10の上側内面から下側に向かって延びている。突出部168は、第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられていない場合、第1接続線132が第2ダクト部138と上側ケーシング10とにより囲まれる領域から外れることを抑制する。これにより、第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられる時に、第1接続線132が第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まることを抑制することができる。複数の突出部168のそれぞれは、第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられた場合に、対応する貫通孔164に受け入れられる。
充電器2は、図19に示す収容箱200に収容されて持ち運びされることがある。図19では、収容箱200が載置面に載置された場合に、載置面に直交する方向を上下方向と呼び、上下方向に直交する方向を前後方向と呼び、上下方向および左右方向に直交する方向を左右方向と呼び、以下では、前記座標系を使用して、収容箱200や充電器2の位置関係を説明する。収容箱200は、上側に向かって開口する開口部202を有している。また、収容箱200は、蓋部(図示省略)を備えており、蓋部は、開口部202を上側から塞ぐ。収容箱200には、充電器2の他にバッテリパックBP等の充電器2の付属品や工具等が収容される。充電器2の付属品や工具は、収容箱200のうちの充電器2が配置されていない領域(図19において白抜きの四角に2本の斜線が引かれた領域)に配置される。これにより、充電器2と付属品とを同時に持ち運ぶことができる。
充電器2が収容箱200に収容された時に、充電器2は、立てて配置されており、下側ケーシング12の凹部30は、収容箱200の内側側面と対向している。また、上側ケーシング10の凹部22と下側ケーシング12の凹部30は、ともに収容箱200の蓋部側(すなわち収容箱200の上側)に配置される。これにより、作業者は、一方の手で凹部22と凹部30を掴んで把持することにより、充電器2を収容箱200から容易に取り出すことができ、また、充電器2を収容箱200に容易に収容することができる。さらに、作業者は、凸部23と凸部31に指を引っ掛けることにより、充電器2を安定して掴むことができる。
本実施例の充電器2は、冷却吸気口26と冷却排気口44とを有するケーシング4と、ケーシング4の内面から延びており、ケーシング4の内面との間に第1収容空間100を画定する内壁90と、ファン送気口122を有しており、第1収容空間100に配置されている遠心ファン96と、を備えている。冷却排気口44は、ファン送気口122に対向して配置されている。図10に示すように、冷却吸気口26は、内壁90よりも遠心ファン96側に配置されている。遠心ファン96の回転軸RX2方向に関して、内壁90と遠心ファン96との間の幅W1は、遠心ファン96の幅W2の150%以下である。この構成では、遠心ファン96が回転すると、空気が冷却吸気口26から第1収容空間100に吸引され、遠心ファン96に流れる。その後、遠心ファン96から送られた空気は、冷却排気口44からケーシング4の外部に排出される。上記構成では、遠心ファン96の回転軸RX2方向(本実施例では左右方向)に関して、内壁90と遠心ファン96との間の幅W1は、遠心ファン96の幅W2の150%以下であるので、充電器2が大型化することを抑制しつつ、冷却吸気口26から遠心ファン96までの空気の流路の流路抵抗を低減することができる。また、ケーシング4の冷却排気口44は、遠心ファン96のファン送気口122と対向しているので、冷却排気口44からファン送気口122までの空気の流路の流路抵抗を低減することができる。これらにより、充電器2の内部を通過する空気の流路抵抗を低減することができる。
また、図10に示すように、回転軸RX2方向に関して、冷却吸気口26は、内壁90と遠心ファン96との間に配置されている。ここで、冷却吸気口26が回転軸RX2方向に関して内壁90と遠心ファン96との間に配置されていない場合、例えば、冷却吸気口26が遠心ファン96の直上に配置されている場合、冷却吸気口26から第1収容空間100に吸引された空気は、内壁90に向かって流れた後、折り返して、遠心ファン96に向かって流れる。上記の構成では、冷却吸気口26から第1収容空間100に吸引された空気が折り返すことなく遠心ファン96に到達する。これにより、冷却吸気口26から遠心ファン96までの空気の流路の流路抵抗をさらに低減することができる。この結果、充電器2の内部を通過する空気の流路抵抗をさらに低減することができる。
また、充電器2が載置面に載置された場合、空気は、遠心ファン96のファン送気口122から載置面に直交する下方向に向けて送られる。図11に示すように、冷却排気口44は、ファン送気口122の下側に配置されている。ケーシング4の冷却吸気口26から第1収容空間100に、液体、例えば、水が侵入することがある。上記の構成では、第1収容空間100に液体が侵入した場合でも、冷却排気口44を介してケーシング4の外部に排出することができる。
また、回転軸RX2方向に関して、内壁90と遠心ファン96との間の幅W1は、遠心ファン96のブレード116の直径D1の50%以下である。この構成では、充電器2が大型化することを抑制しつつ、遠心ファン96に吸入される空気の吸入効率を向上させることができる。
また、充電器2は、冷却排気口44に隣接するようにケーシング4の内面から延びる第2リブ94をさらに備えている。図11に示すように、遠心ファン96は、ケーシング4の内面から離れて配置されるように、第2リブ94により支持されている。ここで、遠心ファン96がケーシング4の内面に当接して配置されている場合、遠心ファン96が回転することにより発生する遠心ファン96の振動がケーシング4に伝わり、騒音が発生することがある。上記の構成では、遠心ファン96は、第2リブ94に支持されることによりケーシング4の内面から離れて配置されているので、遠心ファン96が回転することにより発生する遠心ファン96の騒音を抑制することができる。
また、図13に示すように、第2リブ94は、遠心ファン96のファン送気口122の周縁部に配置されている。第2リブ94が遠心ファン96のファン送気口122を塞ぐように配置されている場合、遠心ファン96が回転することにより発生する遠心ファン96の風切り音により、騒音が増大することがある。上記の構成では、第2リブ94は、遠心ファン96のファン送気口122を塞がない。これにより、遠心ファン96が回転することにより発生する遠心ファン96の風切り音を抑制することができ、遠心ファン96の騒音が増大することを抑制することができる。
また、図3に示すように、ケーシング4の外面には、凹部32が設けられている。冷却排気口44は、凹部32に配置されている。ここで、充電器2が載置されている載置面により冷却排気口44が塞がれると、遠心ファン96の回転により第1収容空間100を流れる空気の流量が低下する。これにより、充電器2により充電されているバッテリパックBPの冷却効率が低下する。上記の構成では、充電器2が載置面に載置される場合であっても、冷却排気口44が塞がれない。これにより、第1収容空間100を流れる空気の流量が低下することを抑制することができる。この結果、充電器2により充電されているバッテリパックBPの冷却効率が低下することを抑制することができる。
また、本実施例の充電器2は、吸気ポート50および排気ポート66を有するケーシング4と、ケーシング4の内部に配置されており、吸気ポート50から排気ポート66に向かう空気の流れを形成する第1ファン86と、を備えている。吸気ポート50は、ケーシング4の側面に設けられている複数の第1吸気口52を有している。複数の第1吸気口52は、ケーシング4の側面の側方からケーシング4の内部を向く方向に開口している。排気ポート66は、ケーシング4に設けられている複数の排気口68、70を有している。図5および図6に示すように、複数の第1吸気口52のそれぞれの内接円74は、複数の排気口68、70のそれぞれの内接円76よりも小さい。この構成では、複数の第1吸気口52は、ケーシング4の側面に設けられているので、ケーシング4の底面にのみ吸気口を設ける場合と比較して、ケーシング4の底面の面積を小さくすることができ、ケーシング4の左右方向または前後方向のサイズを小さくすることができる。
また、図3に示すように、吸気ポート50は、ケーシング4の底面に設けられている複数の第2吸気口54を有している。この構成では、複数の第1吸気口52から液体がケーシング4の内部に侵入した場合であっても、複数の第2吸気口54からケーシング4の外部に液体を排出することができる。
また、図3に示すように、複数の第1吸気口52は、複数の第2吸気口54とは別個に設けられている。この構成では、複数の第1吸気口52が複数の第2吸気口54とつながっている場合と比較して、異物が吸気ポート50からケーシング4の内部に侵入することを抑制することができる。
また、図3に示すように、ケーシング4は、側面から凹んでいる凹部34と、底面から凹んでいる凹部36と、を有している。凹部34は、第1凹部の一例であり、凹部36は、第2凹部の一例である。複数の第1吸気口52は、凹部34に配置されている。複数の第2吸気口54は、凹部36に配置されている。ここで、壁等の面により複数の第1吸気口52や複数の第2吸気口54が塞がれると、第1ファン86が回転することにより複数の第1吸気口52や複数の第2吸気口54からケーシング4の内部に吸入される空気の流量が低下する。これにより、ケーシング4の内部の電子部品等の冷却効率が低下する。上記の構成では、ケーシング4の側面と底面に壁等の面が当接する場合であっても、複数の第1吸気口52や複数の第2吸気口54は塞がれない。これにより、複数の第1吸気口52や複数の第2吸気口54からケーシング4の内部に吸入される空気の流量が低下することを抑制することができる。この結果、ケーシング4の内部の電子部品等の冷却効率が低下することを抑制することができる。
また、充電器2は、ケーシング4の下側内面から延びている第1リブ80をさらに備えている。第1リブ80は、ケーシング4内を流れる空気の流れ方向に関して、吸気ポート50と排気ポート66との間に配置されている。図7に示すように、第1リブ80の先端部80aは、複数の第1吸気口52よりも上側に配置されている。この構成では、第1リブ80の先端部80aが複数の第1吸気口52よりも上側に配置されているので、複数の第1吸気口52からケーシング4の内部に異物が侵入した場合であっても、第1リブ80により異物がケーシング4の深部に侵入することを抑制することができる。
また、充電器2は、ケーシング4の内部に配置されており、長手軸を有する回路基板84をさらに備えている。図8および図9に示すように、吸気ポート50は、回路基板84よりも長手軸の第1方向側(本実施例では右側)に配置されている。排気ポート66は、回路基板84よりも第1方向と反対の第2方向側(本実施例では左側)に配置されている。この構成では、吸気ポート50からケーシング4の内部に侵入した空気は、回路基板84の長手軸に向かって流れる。これにより、回路基板84を効率良く冷却することができる。
また、本実施例において、バッテリ関連機器である充電器2は、電子部品であるバッテリ取り付け部6の接続端子が配置されている上側ケーシング10と、回路基板84が配置されており、上側ケーシング10と組み合わされる下側ケーシング12と、接続端子と回路基板84とを接続する第1接続線132と、上側ケーシング10との間で第1接続線132を囲んでおり、第1接続線132を上側ケーシング10側から下側ケーシング12側に案内するダクト134と、を備えている。図17に示すように、ダクト134は、上側ケーシング10側から下側ケーシング12側に向かって延びている。この構成では、第1接続線132は、接続端子に接続された後に上側ケーシング10とダクト134との間に配置される。次に、第1接続線132は、回路基板84に接続された後に上側ケーシング10と下側ケーシング12とが組み合わされる。上記の構成では、第1接続線132を上側ケーシング10とダクト134の間に配置する簡単な工程により、第1接続線132の配置を決めることができる。これにより、上側ケーシング10と下側ケーシング12との組付性を向上させることができる。また、上側ケーシング10と下側ケーシング12とが組み付けられた後、第1接続線132がバッテリ取り付け部6の接続端子の角に接触して損傷することを抑制することができる。
また、図15に示すように、ダクト134は、上側ケーシング10と一体的に形成されており、第1接続線132を出し入れ可能な開口142を有する第1ダクト部136と、上側ケーシング10に着脱可能に取り付けられており、第1ダクト部136の開口142を覆う形状を有する第2ダクト部138と、を備えている。この構成では、接続端子に接続された第1接続線132が第1ダクト部136の開口142から入れられて第1ダクト部136に配置された後、第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられる。これにより、開口142は、第2ダクト部138に覆われる。この結果、第1接続線132が第1ダクト部136と第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に囲まれる。上側ケーシング10と下側ケーシング12とが組み合わされる場合に、第1接続線132が上側ケーシング10と下側ケーシングとの間に挟まれることを抑制することができ、上側ケーシング10と下側ケーシング12との組付性を向上させることができる。また、上側ケーシング10と下側ケーシング12とが組み付けられた後、第1接続線132がバッテリ取り付け部6の接続端子の角に接触して損傷することを抑制することができる。
また、上側ケーシング10は、内面から延びる突出部168をさらに備えている。図14に示すように、第2ダクト部138は、第2ダクト部138が上側ケーシング10に取り付けられた場合に突出部168を受け入れる貫通孔164を有している。第2ダクト部138を上側ケーシング10に取り付ける時に、第1接続線132が、第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まれた状態になると、第1接続線132が損傷するおそれがある。上記の構成では、第2ダクト部138は、突出部168を受け入れる貫通孔164を有しているので、第1接続線132が第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まれているか否かを、貫通孔164から目視で確認することができる。具体的には、第1接続線132が第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まれている場合、第1接続線132が突出部168に乗り上げることにより、第1接続線132は、貫通孔164から浮き出る。この結果、第1接続線132が第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まれていることを、貫通孔164から目視で確認することができる。これにより、第1接続線132が第2ダクト部138と上側ケーシング10との間に挟まれている場合、第2ダクト部138を上側ケーシング10から取り外して第1接続線132の位置を調整した後に再度上側ケーシング10に取り付けることにより、第1接続線132が挟まれた状態で上側ケーシング10と下側ケーシング12とが組み合わされることを抑制することができる。
また、図15に示すように、第2ダクト部138は、第1接続線132を案内する第1案内部148と、第1案内部148とは別個に設けられており、上側ケーシング10と下側ケーシング12の間に侵入した液体を案内する第2案内部150と、を備えている。ここで、上側ケーシング10と下側ケーシング12との間の空間に液体、例えば、水が侵入することがある。上記の構成では、第1案内部148により案内される第1接続線132に、第2案内部150を流れる液体が付着することを抑制することができる。これにより、液体が第1接続線132を伝って電子部品や回路基板84に到達することを抑制することができる。
また、図2および図3に示すように、上側ケーシング10は、充電器2の上面に対応する上側ケーシング10の上側外面から凹んでいる凹部22を有している。凹部22は、上側凹部の一例である。下側ケーシング12は、充電器2の底面に対応する下側ケーシング12の下側外面から凹んでいる凹部30を有している。凹部30は、下側凹部の一例である。この構成では、作業者は、凹部22と凹部30を手で掴んで把持することにより、充電器2を容易に持ち運びすることができる。
また、上側ケーシング10は、凹部22に配置されている凸部23をさらに有している。下側ケーシング12は、凹部30に配置されている凸部31をさらに有している。この構成では、作業者が凹部22と凹部30を手で掴んで把持する時、作業者は、手の指を凸部23と凸部31に引っ掛けることにより、充電器2を安定して持ち運ぶことができる。
一実施形態において、充電器2は、第2リブ94を備えていなくてもよい。この場合、遠心ファン96は、下側ケーシング12の下側内面に当接しており、ファン送気口122は、冷却排気口44の直上に配置されている。
一実施形態において、ファン送気口122が開口している方向は、下方向に限られない。たとえば、ファン送気口122は、前方向に開口していてもよく、左右方向に開口していてもよい。
一実施形態において、凹部32は、下側ケーシング12に設けられていなくてもよい。
一実施形態において、吸気ポート50は、複数の第2吸気口54を備えておらず、複数の第1吸気口52のみを備えていてもよい。
一実施形態において、凹部34と凹部36は、下側ケーシング12に設けられていなくてもよい。
一実施形態において、複数の第1吸気口52は、左右方向に傾斜して開口していてもよい。
一実施形態において、第1ダクト部136は、上側ケーシング10に着脱可能な構成であってもよい。
一実施形態において、第1案内部148と第2案内部150とは、別個の部品から構成されていてもよい。