JP7435799B2 - ルール学習装置、ルールエンジン、ルール学習方法、及びルール学習プログラム - Google Patents

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Description

この発明の実施形態は、ルール学習装置、ルールエンジン、ルール学習方法、及びルール学習プログラムに関する。
ネットワークに接続されるルータやサーバなどの装置に故障や障害などの異常が発生した場合に、その異常が発生した箇所を推定する技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1に開示されるように、固定的なルールに拠らず、警報種別と障害被疑箇所の障害確率を警報種別を受信するたびに更新して、障害部位を確率的に特定する技術が有る。
さらに、例えば、特許文献2に開示されるように、障害事例データベースに登録されている他の障害ケースと重複しないように、障害ケース毎にユニークな障害イベントの組合せを抽出し、特徴的な障害イベントとして、障害要因箇所を判定可能なルールを自動で作成及び修正する技術が有る。
日本国特開2007-124057号公報 日本国特開2018-028778号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2の障害箇所推定技術では、障害箇所の特定に時間が掛かることがあり、障害からの復旧時間が長期化する場合があった。
この発明は、障害箇所を特定するための時間を削減し、障害からの復旧時間を削減するようにした技術を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、この発明のルール学習装置は、監視対象装置から生じた障害イベントの障害箇所をユニークに特定する1つ又は複数のアラームを含むルールを学習し、且つ前記1つ又は複数のアラームが発生する箇所を学習するルール学習部を備えるようにしたものである。
さらに、この発明のルールエンジンは、障害イベントに起因する障害アラームを収集する障害イベント受信部と、データメモリに記憶された複数の学習済みルール各々に含まれるアラーム及び前記障害アラームの突合せをそれぞれ行い、前記突合せの結果一致したと判定された障害アラームの発生箇所と、前記学習済みルール内のアラームの発生箇所が全て合致するか否か判定し、全て合致する場合、確信度を1として計算し、合致しない場合、前記突合せの結果一致したアラームのアラーム数を取得し、前記取得した障害アラーム数各々と、前記取得した障害アラームに対応する前記複数の学習済みルールに含まれるルールのアラーム数と、に基づいて前記確信度をそれぞれ計算し、前記計算された確信度のうち最も高い確信度に対応するルールに基づいて障害箇所を判定する判定ロジック部と、を備えるようにしたものである。
この発明の一態様によれば、障害箇所を特定するための時間を削減し、障害からの復旧時間を削減するルール学習装置、ルールエンジン、ルール学習方法、及びルール学習プログラムを提供することができる。
図1は、ルール学習システムのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。 図2は、ルール学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図3は、ルールエンジンのハードウェア構成の一例を示す図である。 図4は、ルール学習システムにおいて障害が発生してから学習処理までの処理動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、第1のルール学習における図4のステップS5のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、障害イベントとして指定された障害A~Cの一例を示す図である。 図7は、図5のステップS53のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図8Aは、障害Aの学習結果の表を示す図である。 図8Bは、障害A及び障害Bの学習結果の表を示す図である。 図8Cは、障害A、障害B及び障害Cの学習結果の表を示す図である。 図9Aは、障害Aを学習した結果、障害Aのルールに含まれるアラームを示す図である。 図9Bは、障害A及び障害Bを学習した結果、障害A及び障害Bのルールに含まれるアラームを示す図である。 図9Cは、障害A、障害B及び障害Cが学習された結果、各障害のルールに含まれるアラームを示す図である。 図10は、図4のステップS2のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図11Aは、学習したときの監視対象装置の構成と同様のネットワーク構成において障害Cが発生した場合の各障害A~Cにおけるルールから計算された各障害A~Cの確信度を示す図である。 図11Bは、学習したときの監視対象装置の構成から少なくとも一つの監視対象装置が異なるまたは更改されたネットワーク構成において障害Cが発生した場合の各障害A~Cにおけるルールから計算された各障害A~Cの確信度を示す図である。 図12は、障害Bが発生した場合に発生するアラーム及び障害Bおよび障害Cのルールの例を示す図である。 図13は、第2のルール学習における図4のステップS5のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図14は、第2のルール学習における図10のステップS24のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。 図15は、障害Bが発生した場合に発生するアラーム及び障害Bおよび障害Cのルールの例を示す図である。 図16Aは、シミュレーションの条件を示す図である。 図16Bは、シミュレーションの結果を示す図である。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
(構成例)
図1は、この実施形態におけるルール学習装置1と、ルールエンジン2と、を含むルール学習システムのソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。図2は、ルール学習装置1のハードウェア構成の一例を示す図であり、図3は、ルールエンジン2のハードウェア構成の一例を示す図である。
まず、ハードウェア構成について説明する。
ルール学習装置1は、図2に示すように、例えばサーバコンピュータ(Server computer)またはパーソナルコンピュータ(Personal computer)により構成され、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサ(Hardware processor)11を有する。そして、ルール学習装置1では、このハードウェアプロセッサ11に対し、プログラムメモリ(Program memory)12と、データメモリ(Data memory)13と、通信インタフェース14と、入出力インタフェース(図2では入出力IFと記す)15とが、バス(Bus)16を介して接続される。
通信インタフェース14は、例えば一つ以上の有線または無線の通信モジュールを含むことができる。通信インタフェース14は、ルールエンジン2との間で通信を行い、ルール学習装置1とルールエンジン2との情報交換を可能とする。
入出力インタフェース15には、入力部17及び表示部18が接続されている。入力部17及び表示部18は、例えば液晶または有機EL(Electro Luminescence)を使用した表示デバイスの表示画面上に、静電方式または圧力方式を採用した入力検知シートを配置した、いわゆるタブレット型の入力・表示デバイスを用いたものが用いられる。なお、入力部17及び表示部18は独立するデバイスにより構成されてもよい。入出力インタフェース15は、上記入力部17において入力された操作情報をプロセッサ11に入力するとともに、プロセッサ11で生成された表示情報を表示部18に表示させる。
なお、入力部17及び表示部18は、入出力インタフェース15に接続されていなくてもよい。入力部17及び表示部18は、通信インタフェース24と直接またはネットワークを介して接続するための通信ユニットを備えることで、プロセッサ11との間で情報の授受を行い得る。
プログラムメモリ12は、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体として、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとが組合せて使用されたものである。このプログラムメモリ12には、プロセッサ11がこの実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムが格納されている。
データメモリ13は、有形のコンピュータ可読記憶媒体として、例えば、上記の不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとが組合せて使用されたものである。このデータメモリ13は、各種処理が行われる過程で取得及び作成された各種データが記憶されるために用いられる。
図3に示されるルールエンジン2は、例えば通信ネットワークを構成するルータやサーバ等の各装置(ノードとも云う)との間で通信が可能な管理装置、または保守端末に設けられる。ルールエンジン2は、図3に示すように、例えばサーバコンピュータまたはパーソナルコンピュータにより構成され、CPU等のハードウェアプロセッサ21を有する。そして、ルールエンジン2では、このハードウェアプロセッサ21に対し、プログラムメモリ22と、データメモリ23と、通信インタフェース24と、入出力インタフェース(図3では入出力IFと記す)25とが、バス26を介して接続される。
通信インタフェース24は、例えば一つ以上の有線または無線の通信モジュールを含むことができる。通信インタフェース24は、ルール学習装置1との間で通信を行い、ルール学習装置1とルールエンジン2との情報交換を可能とする。また、通信インタフェース24は、ネットワークを構成する複数の監視対象装置300、及びこれらの装置間の接続情報を記憶するネットワーク構成情報データベース202(図1参照)との間で通信を行い、各装置が発生する障害イベント、及びネットワーク構成情報データベース202に記憶されたネットワーク構成情報を取得することができる。障害イベントは、例えば、監視対象装置300のIPアドレス、装置ID、及びアラームを含む。
入出力インタフェース25には、入力部27及び表示部28が接続されている。入力部27及び表示部28は、例えばタブレット型の入力・表示デバイスを用いたものが用いられる。なお、入力部27及び表示部28は、独立するデバイスにより構成されてもよい。入出力インタフェース25は、上記入力部27において入力された操作情報をプロセッサ21に入力するとともに、プロセッサ21で生成された表示情報を表示部28に表示させる。
なお、入力部27及び表示部28は、入出力インタフェース25に接続されていなくてもよい。入力部27及び表示部28は、通信インタフェース24と直接またはネットワークを介して接続するための通信ユニットを備えることで、プロセッサ21との間で情報の授受を行い得る。この場合、入力部27及び表示部28は、ルール学習装置1の入力部17及び表示部18として機能させてもよい。すなわち、ルール学習装置1の入力部17及び表示部18とルールエンジン2の入力部27及び表示部28とは、一つの入力部及び表示部を兼用されるものとしてもよい。
プログラムメモリ22は、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体として、例えば、HDDまたはSSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとが組合せて使用されたものである。このプログラムメモリ22には、プロセッサ21がこの実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムが格納されている。
データメモリ23は、有形のコンピュータ可読記憶媒体として、例えば、上記の不揮発性メモリと、上記のRAM等の揮発性メモリとが組合せて使用されたものである。このデータメモリ23は、各種処理が行われる過程で取得及び作成された各種データが記憶されるために用いられる。
次に、ソフトウェア構成を説明する。
図1に示すように、ルール学習装置1は、ソフトウェアによる処理機能部として、ルール学習部101及び障害事例データベース102を備えるデータ処理装置として構成できる。ここで、上記のルール学習部101は、図2に示されたプログラムメモリ12に格納されたプログラムを上記ハードウェアプロセッサ11により読み出させて実行させることにより実現される。なお、これらの処理機能部の一部または全部は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(field-programmable gate array)などの集積回路を含む、他の多様な形式によって実現されてもよい。
障害事例データベース102は、図2に示されたデータメモリ13を用いて構成され得る。ただし、障害事例データベース102は、ルール学習装置1内に必須の構成ではなく、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの外付け記憶媒体、またはクラウド(Cloud)に配置されたデータベースサーバ(Database server)等の記憶装置に設けられたものであってもよい。
ルール学習部101は、通信ネットワークを構成する監視対象装置300で発生した障害イベントから回復した場合、当該障害イベントが発生した時間帯に通信ネットワークを構成する各監視対象装置から発生したアラームの中から当該障害イベントをユニークに特定するアラームを学習する。なお、本実施形態では、ルール学習部101は、ルールを学習する際、そのルール内のアラームが発生した箇所も登録することが可能である。
ルール学習部101は、この学習したアラームを含むルールを作成し、当該障害イベントと関連付けて障害事例データベース102に登録すると共に、当該ルールをルールエンジン2に送信する。ルールエンジン2では、このルールをデータメモリ23に蓄積する。なお、この学習処理は、必要が生じた場合に行えばよく、当該装置で障害イベントが発生する度に行う必要はない。この場合には、ルール学習装置1は、発生したアラームと保守者400が特定した障害箇所とを対応付けて障害事例データベース102に記憶しておくことが必要である。
ルールエンジン2では、障害イベント送受信部201は、外部の監視対象装置300で障害イベントが発生すると、障害イベントに起因するアラームを収集し、これをルール学習装置1に通知する。障害イベント送受信部201は、障害イベントが送信されてきた監視対象装置300の装置IDもルール学習装置1に通知して良い。このアラームの通知を受けたルール学習装置1は、このアラーム及び装置IDを、障害事例データベース102に登録する。
ルールエンジン2のネットワーク構成情報データベース202は、ネットワーク構成情報を外部から取得して蓄積する。ネットワーク構成情報は、監視対象装置情報と、監視対象装置間接続情報とを含む。監視対象装置情報は、例えば、監視対象装置300の(1)装置ID、(2)装置名、(3)IPアドレス、及び(4)装置種別、を含む。監視対象装置間接続情報は、例えば、(1)接続元装置ID、(2)接続先装置ID、及び(3)これらの(1)、(2)でなる組の識別子、を含む。
ルールエンジン2は、さらに、判定ロジック部203を有する。判定ロジック部203は、ネットワーク構成情報(ネットワーク構成情報データベース202内)と、障害イベントと、ルールセットとをそれぞれ受け取り、分析する。ルールセットは1以上のルールを含む。この分析結果に基づいて、どこで障害が発生したか(障害箇所)、及び障害箇所に対応する確信度をそれぞれ示す判定結果を得る。なお、確信度の計算方法については後述する。判定ロジック部203は、この判定結果を保守者400に送る。なお、判定結果を保守者400に送るとは、表示部28により判定結果を保守者400に提示することを意味する。
保守者400は、表示部28により、ルールエンジン2からの判定結果を受け取り、内容を分析する。その後、保守者400は、分析結果に基づいて障害イベントに対処する。対処の結果、障害箇所が確定したら、保守者400は、その障害箇所を含む障害要因情報をルール学習装置1に送信する。
(動作)
図4は、ルール学習システムにおいて障害イベントが発生してから学習処理までの処理動作の一例を示すフローチャートである。ルール学習装置1のプロセッサ11がプログラムメモリ12に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートのステップS5が実現される。また、ルールエンジン2のプロセッサ21がプログラムメモリ22に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートのステップS1~S2が実現される。なお、図4のステップS3及びS4は、保守者400の動作である。
このフローチャートは、いずれかの監視対象装置300で障害イベントが発生すると開始される。
ルールエンジン2の障害イベント送受信部201は、障害イベントに起因するアラームを収集する(ステップS1)。アラームは、障害イベントが発生したと考えられる時間帯のアラームを収集しても良い。また、障害イベント送受信部201は、障害イベントが送信された監視対象装置300の装置IDも収集する。そして、障害イベント送受信部201は、収集したアラームおよび装置IDをルール学習装置1に送信する。
ルールエンジン2の判定ロジック部203は、収集したアラーム及びルール学習装置1から受信したルールに基づいて障害イベントが発生した障害箇所を分析する(ステップS2)。判定ロジック部203は、分析の結果特定された障害箇所と障害箇所に対応する確信度をそれぞれ示す判定結果を、表示部28を介して保守者400に提示する。なお、この障害箇所の分析についての詳細な動作は、後述する。
保守者400は、提示された判定結果を分析する(ステップS3)。保守者400は、特定された障害箇所に対応する復旧策を分析する。
保守者400は、分析された復旧策を用いて障害イベントに対処する(ステップS4)。保守者400の対処により、監視対象装置300が障害イベントから復旧した場合、保守者400は、その障害箇所を含む障害要因情報をルール学習装置1に送信する。ルール学習装置1は、ステップS1で送信されてきたアラームと受信した障害箇所を対応付けて障害事例データベース102に記憶する。保守者400の対処により、監視対象装置300が障害イベントから復旧しない場合、ステップS3に戻り、保守者400は、提示された判定結果を再分析する。
ルール学習装置1のルール学習部101は、必要に応じて、障害イベントについて学習する(ステップS5)。ルール学習部101は、学習の結果、障害イベントをユニークに特徴付けるアラームを含むルールを生成し、このルールをルールエンジン2に送信する。ルールエンジン2は、ステップS3での障害箇所を分析する際、このルールを用いる。なお、ステップS5の詳細な処理は、以下の図5を用いて詳細に説明する。学習終了後、このフローチャートに示す処理動作は終了する。
第1のルール学習
図5は、上記図4のステップS5のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。
ルール学習部101は、障害イベントを指定する(ステップS51)。例えば、ルール学習部101は、障害イベントとして障害A~障害Cを指定する。ここで、図6は、障害イベントとして指定された、3個の監視対象装置300-1~300-3の内の第2の監視対象装置300-2で発生した障害A~Cの一例を示す。なお、これらの障害は、障害事例データベース102に記憶されたデータから読み出すことが可能である。
図6に示される表は、監視対象装置300-2で発生した障害A~障害Cの障害イベント種別、障害A~Cに起因して発生するアラーム名およびアラーム種別を示している。また、図6は、障害A~Cが生じた際にアラームが監視対象装置300-1~300-3のいずれから発生するかを示している。
障害Aは、第2の監視対象装置300-2におけるハードウェア故障である。この障害Aは、第2の監視対象装置300-2にCPU閾値超過を示すアラームaと、切換発生を示すアラームbと、CPU異常を示すアラームhと、を発生させ、第2の監視対象装置300-2と接続している第1の監視対象装置300-1にリンクダウンを示すアラームcを発生させる。障害Bは、第2の監視対象装置300-2におけるカード故障である。この障害Bは、第2の監視対象装置300-2にカード再起動を示すアラームdと、カード認識不可を示すアラームeと、を発生させ、第1の監視対象装置300-1にリンクダウンを示すアラームcを発生させる。障害Cは、第2の監視対象装置300-2の温度異常による再起動である。この障害Cは、第2の監視対象装置300-2にモジュールの再起動を示すアラームfと、温度異常を示すアラームgと、を発生させ、第1の監視対象装置300-1にリンクダウンを示すアラームcを発生させる。
ルール学習部101は、障害A~Cの各々に対応するアラームを収集する(ステップS52)。図6の例を参照すると、各図6の表で示したアラーム名に対応するアラームを収集する。
ルール学習部101は、ルールのユニーク性を保持したルール学習を行う(ステップS53)。さらに、ルール学習部101は、他に学習すべき障害が有るか否か判断する(ステップS54)。ルール学習部101は、未だが学習されていない障害が有ると判定した場合には、ステップS53に戻る。また、他に学習すべき障害が無いと判定した場合には、ルール学習部101は、このステップS5の学習処理を終了して、上位のルーチンに戻る。
ここで、図6に示されてる各障害から発生するアラームは、アラームcが重複している。このような重複アラームは、障害を特徴的に表すアラームとは言えない。すなわち、ルールのユニーク性を保持しているとは言えない。そこで、本実施形態では、アラームcのようなアラームが各ルールで重複しないよう学習するために、ルールのアラーム構成に基づいた類似度を用いたルール学習を行う。
図7は、図5のステップS53のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。
ルール学習部101は、学習すべき障害を決定する(ステップS531)。例えば、図6に示した障害Aについてのルールを学習すると決定する。
ルール学習部101は、自ルール及び他ルールを決定する(ステップS532)。例えば、障害Aが、初障害の場合には、他ルールはなく、ルール学習部101は、障害Aについてのルールを自ルールと決定する。
ルール学習部101は、自ルールの類似度を計算する(ステップS533)。
まず、アラーム採用有無を1又は0成分としたベクトル空間で自ルールのアラーム構成を表す。例えば、図6で示す障害Aでは、アラームa、b、c、hが発生するので、自ルールアラーム構成を表すベクトル空間
Figure 0007435799000001
は、(a,b,c,h)=(1,1,1,1)と表される。ここで、iは、自ルールである障害を表し、障害Aが自ルールである場合、i=1とする。
次に障害Aのアラームパターン
Figure 0007435799000002
を算出する。ここで、kは、アラームパターンの総数Kのうちの任意の整数を表す。例えば、アラームaおよびcが発生したとすると、アラームパターン
Figure 0007435799000003
は、(1,0,1,0)と表される。
上記アラームパターン
Figure 0007435799000004
と、アラーム構成
Figure 0007435799000005
とに基づいて、自ルールの類似度
Figure 0007435799000006
を以下の式のように計算する:
Figure 0007435799000007
次に、ルール学習部101は、他ルールとの類似度を計算する(ステップS534)。障害Aは、初障害のため、参照すべき障害がない。そのため、この障害Aを学習する際、ルール学習部101は、このステップS534では、何も行わない。
次に、ルール学習部101は、自ルールと他ルールとの最大乖離度を取得する(ステップS535)。この障害Aを学習する際には、他ルールが無いため、ルール学習部101は、このステップS535においても、何も行わない。
そして、ルール学習部101は、自ルールとしてない障害が有るか否かを判定する(ステップS536)。自ルールとしていない障害が有る場合には、ルール学習部101は、上記ステップS532から処理動作を繰り返す。障害Aは初障害であるため、ルール学習部101は、自ルールとしていない障害は無いと判定し、上位のルーチンに戻る。
図8Aは、アラーム発生パターン
Figure 0007435799000008
において、少なくとも2つのアラームが発生すると仮定した際の障害Aの学習結果を示す。なお、障害Aが自ルールなので、i=1である。
図8Aに示されるアラーム発生パターン
Figure 0007435799000009
さらに図8Aに示される障害Aとの類似度は、式(1)の計算結果を表す。障害Aは、初障害のため、障害Aの類似度が最大値を示す
Figure 0007435799000010
をルールとして採用する。
ここで、図9Aは、障害Aを学習した結果の障害Aのルールに含まれるアラームを示す。図9Aに示すように障害Aのルールは、アラームa、アラームb、アラームc、アラームhを有する。
こうして障害Aについての学習が終了すると、上記ステップS54において、ルール学習部101は、学習すべき他の障害が有るか否かを判定することとなる。ルール学習部101は、障害B及び障害Cのルールについて学習する必要があるので、「有」と判定し、ステップ53の処理動作を繰り返す。
すなわち、ルール学習部101は、学習すべき障害が障害Bであると決定する(ステップS531)。
そして、ルール学習部101は、自ルール及び他ルールを決定する(ステップS532)。ルール学習部101は、例えば、自ルールを障害Aのルールであるとし、他ルールを障害Bのルールであると決定する。
次に、ルール学習部101は、自ルールの類似度を計算する(ステップS533)
障害Aの自ルールの類似度の計算は、上で説明した計算と同一であるため、計算を省略することも可能である。但し、障害Aのアラーム構成
Figure 0007435799000011
は、障害Bのアラームも要素に加えて表現するとし、(a,b,c,d,e,h)=(1,1,1,0,0,1)となる。さらに、障害Bのアラーム構成
Figure 0007435799000012
は、(a,b,c,d,e,h)=(0,0,1,1,1,0)となる。ここで、jは、他ルールであることを示し、j≠iである。また、この例では、障害Aが自ルールであることを示すためにi=1であり、障害Bが他ルールであることを示すためにj=2となる。
次に、ルール学習部101は、他ルールとの類似度を計算する(ステップS534)。ルール学習部101は、自ルールのアラームパターン
Figure 0007435799000013
および他ルールのアラーム構成
Figure 0007435799000014
に基づいて以下の(式2)ように他ルールとの類似度を計算する。
Figure 0007435799000015
また、他ルールとの類似度も、全てのアラームパターンについて計算する。
次に、ルール学習部101は、自ルールと他ルールの類似度から最大乖離度Dmaxを取得する(ステップS535)。ルール学習部101は、ステップS533及びステップS534で計算した自ルールの類似度及び他ルールとの類似度から乖離度Dを以下の(式3)のように計算し、その値の最大のものを最大乖離度Dmaxとする:
Figure 0007435799000016
そして、ルール学習装置1は、最大乖離度Dmaxを有するアラームパターン
Figure 0007435799000017
を決定する。ここで、最大乖離度Dmaxを有するアラームパターンが各ルールで重複するアラームが最小となるアラームパターンになる。
次に、ルール学習部101は、自ルールとしていない障害が有るか否か、つまり、他の障害を自ルールとして計算するか否かを判定する(ステップS536)。ルール学習部101は、障害Bが自ルールで計算されていないため、YESであると判定し、ステップS532に戻る。
ルール学習部101は、自ルール及び他ルールを決定する(ステップS533)。ルール学習部101は、障害Bのルールを自ルールとし、障害Aのルールを他ルールと決定する。また、障害Bが自ルールであることを示すためにi=2とし、障害Aが他ルールであることを示すためにj=1とする。
ルール学習部101は、上で説明した式(1)~式(2)に基づいて自ルールの類似度
Figure 0007435799000018
、他ルールの類似度
Figure 0007435799000019
、及び最大乖離度Dmaxを計算する(ステップS533~ステップS535)。そしてルール学習部101は、最大乖離度Dmaxを有するアラームパターン
Figure 0007435799000020
を決定する。
ルール学習装置1は、再び、自ルールとしてない障害が有るか否かを判定する(ステップS536)。既に障害AおよびBを自ルールとしているので、ここでは、自ルールとしていない障害が無いと判定されることになる。
図8Bは、障害A及び障害Bを学習した際の計算結果の表を示す。図8Bの上表は、自ルールを障害Aとした際の計算結果であり、最大乖離度Dmaxは、アラームパターン
Figure 0007435799000021
になることが示されている。さらに、図8Bの下表は、自ルールを障害Bとした際の計算結果であり、最大乖離度Dmaxは、アラームパターン
Figure 0007435799000022
になることが示されている。
障害A及びBを学習した結果、障害A及びBで重複してた発生するアラームcは、これらの障害におけるルールに採用されないと決定される。
ここで、図9Bは、障害A及び障害Bを学習した結果の障害A及び障害Bのルールに含まれるアラームを示す。図9Bに示すように、障害Aのルールは、アラームa、アラームb及びアラームhを有し、障害Bのルールは、アラームd及びアラームeを有する。
こうして障害A及びBについての学習が終了すると、上記ステップS54において、ルール学習部101は、上記ステップS54において、障害Cが学習されていないと判定し、ステップS53の処理動作を更に繰り返す。
すなわち、ルール学習部101は、学習すべき障害を決定する(ステップS531)。ルール学習部101は、学習すべき障害が障害Cであると決定する。
その後、上で説明したように、自ルールを障害A(i=1)、障害B(i=2)、障害C(i=3)としてそれぞれの自ルールの類似度、他ルールとの類似度、最大乖離度を計算する。ここで、障害Aおよび障害Bを学習した結果、図9Bに示すように障害A及びBにおけるルールは、アラームcが除外されている。そのため、障害Cにおけるルールではアラームcが除外されないことになる。
図8Cは、障害A、障害B及び障害Cを学習した際の計算結果の表を示す。先に障害A及びBを学習した結果、これらの障害におけるルールには、アラームcが包含されない。そのため、障害A、B、Cのアラームの間に重複は無いため、障害A、B、Cのルールは、そのまま採用されることになる。
ここで、図9Cは、障害A、障害B及び障害Cが学習された結果、各障害のルールに含まれるアラームを示す。図9Cを参照すると、障害Aのルールは、アラームa、アラームb及びアラームhを有し、障害Bのルールは、アラームd及びアラームeを有し、障害Cのルールは、アラームc、アラームf及びアラームgを有する。
障害イベント処理
図10は、図4のステップS2のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。ルールエンジン2は、上記のようにして学習したアラームを含むルールに基づいて障害イベントが発生した障害箇所を分析する。
すなわち、ルールエンジン2の判定ロジック部203は、学習済みルールが有るか否か、つまり、ルール学習装置1による学習済みルールがデータメモリ23に蓄積されているか否かを確認する(ステップS21)。学習済みルールが有る場合、ステップS22に進み、学習済みルールが無い場合、ステップS28に進む。
学習済みルールが有る場合、判定ロジック部203は、ルール内のアラームを確認する(ステップS22)。判定ロジック部203は、学習済みルールの各々のアラームを確認する。ここで、学習済みルールは、M個あるとし、m番目のルールmのアラーム数は、Zと定義される。なお、Mは、1以上の正の整数であり、mは、1~Mのうちのいずれかの整数を表す。例えば、図7で説明したように障害A~Cが学習されたとすると、M=3であり、ルール1として障害Aにおけるルールを適用すると、Zは、3となる。
判定ロジック部203は、ステップS1で取得した障害アラームとステップS22で確認した確認アラームとの突合せを行う(ステップS23)。判定ロジック部203は、障害アラームと各ルール内のアラームを比較し、一致するアラームの数を示す一致アラーム数Tを取得する。
判定ロジック部203は、突合せの結果として得られた一致アラーム数Tおよびルールmのアラーム数Zから、確信度(Y=T/Z)を計算する(ステップS24)。判定ロジック部203は、学習済みルール全ての確信度を計算する。
判定ロジック部203は、確認すべきルールが有るか否かを判定する(ステップS25)。判定ロジック部203は、計算されたルールnの確信度Yのうち最も高い確信度を選択する。ここで、ステップS25からステップS26に進んだ際、確認すべきルールが有ると判定される。計算された確信度が同じ場合、いずれか一方の障害イベントに対応するルールを選択する。
判定ロジック部203は、選択された確信度に対応するルールから障害箇所を分析する(ステップS26)。さらに、判定ロジック部203は、分析した結果、障害箇所が特定できるかどうか判定する(ステップS27)。例えば、ステップS25で、最も高い確信度を有する障害イベントが1つしかない場合、判定ロジック部203は、そのルールに対応する障害イベントが発生したと判定することができるので、障害箇所及び障害要因が特定できる。障害箇所が特定できない場合、判定ロジック部203は、ステップS25に戻る。なお、ステップS25で、同じ確信度のルールのうちの1つを選択した場合、多重故障の可能性があるため、同じ確信度のルールに対して分析する必要がある。そのため、処理は、ステップS25に戻る。なお、ステップS25で、判定ロジック部203は、特定されないと判定されたルールは、除外して確認すべきルールが有るか否かを判定する。
ステップS25で、選択すべきルールが無い場合、判定ロジック部203は、処理を終了する。
なお、上記ステップS21において、学習済みルールが無いと判定した場合、判定ロジック部203は、取得した障害アラームから障害箇所を検討する(S28)。
図11A及び図11Bは、障害Cが発生した場合の各障害A~Cにおけるルールから計算された各障害A~Cの確信度を示す図である。なお、ここでは、図5および図7を参照して説明したフローチャートによって障害A~Cを学習した後であるとする。図11Aは、学習したときの監視対象装置300の構成と同様のネットワーク構成において障害Cが発生した場合を示す。図11Bは、学習したときの監視対象装置300の構成から少なくとも一つの監視対象装置300が異なるまたは更改されたネットワーク構成において障害Cが発生した場合を示す。また、図11A及び図11Bにおいて四角で囲まれた値は、障害A~Cの確信度を示す。なお、図11Bにおける凡例は図11Aと同様である。
学習したときの監視対象装置300の構成と同様のネットワーク構成において障害Cが発生する場合、図11Aに示されるように、障害Cに限定したアラームしか発生しない。そのため、障害A及び障害Bの確信度は、0となり、障害Cの確信度は、3/3になる。この場合、判定ロジック部203は、少ない時間で最も確信度の高い障害Cを障害箇所として推定することが可能になる。このように、障害イベントが発生する時、学習時と同一ノード種別であれば、障害イベントで発生するアラームは、学習されたルールと同じアラームが発生する可能性が高くなる。そのため、確信度が1になるルールが存在する可能性が高くなり、障害箇所の特定は容易になる。
また、図11Bに示されるように、少なくとも一つの監視対象装置300が異なるまたは更改されたネットワーク構成において障害Cが発生する場合、障害Cと関係のないアラームa及びアラームeが発生する。すなわち、実際の運用時には、ノード更改等によって複数の種類のノードが混在したネットワークにおいて、障害イベントとは直接関係のないアラームが発生したり、学習済みルールにあるアラームが発生しなかったりする場合がある。このような場合でも、本発明では、障害Cが最も高い確信度を有する。そのため、判定ロジック部203は、少ない時間で障害Cを障害箇所として推定することが可能となる。
第1のルール学習による作用効果
以上で説明したように障害をユニークに特定しつつ、各ルールでアラームの重複がないルールになるように学習することにより、障害箇所を推定する際、同じ確信度で障害箇所を推定することが少なくなる。その結果、早期に障害イベントから復旧することが可能になる。
第2のルール学習
一方、障害が発生する場合、ルールにあるアラームが発生しない場合がある。この場合、第1のルール学習によるルールで計算した確信度が同一になってしまう場合がある。その結果、判定ロジック部203は、障害箇所を特定するために時間が掛かる場合がある。
図12は、障害Bが発生した場合に発生するアラーム及び障害Bおよび障害Cのルールの例を示す。図12の表は、カード故障である障害Bが生じると、アラームd、アラームe、アラームn、アラームo、アラームc、アラームp、アラームqが発生することを示している。さらに、温度異常による再起動である障害Cが生じると、アラームf、アラームg、アラームi、アラームk、アラームmが発生することを示している。図12中央に示した図は、障害Bが生じた場合に各監視対象装置300から発生するアラームを表し、取り消し線は、ノード種別の差分により、本来発生すべきアラームが発生しないことを示している。さらに、図12の四角で囲まれた値は、図12で丸で囲まれた障害B及び障害Cの学習済みルールによって計算された確信度を示している。
図12に示されるように、障害Bの確信度及び障害Cの確信度は、共に3/4となる。確信度が同じ場合、いずれの障害が発生したか推定するための時間が多く掛かり、障害からの復旧が遅くなる。
そこで、本実施形態では、アラームの発生箇所も学習する。具体的には、第1のルール学習におけるステップS5において、ルール学習部101は、図13に示すように動作する。
図13は、ステップS53とステップS54との間に、ルール内の登録アラームの発生箇所を学習するというステップS55が加えられている以外、図5の処理フローと同様である。ノードである監視対象装置300からの障害イベントに含まれるアラームによって示されるアラーム種別中には、アラームの発生元、例えば、カードを示す情報が含まれる。そして、この発生元は、ノード種別によって変わることも少ないため、発生箇所を学習処理に加えることが可能である。
ルール学習部101は、ステップS53で学習したルールに登録されたアラームの発生箇所を学習する(ステップS55)。例えば、図15に示すように、障害Bを学習する場合、ルール学習部101は、アラームeおよびdの発生箇所であるカードを学習する。すなわち、ルール学習部101は、ステップS55で障害Bにおけるルールのアラームそれぞれの発生箇所も各ルールに登録する。このように学習時にアラームの発生箇所を学習することで、障害が再度発生し、その発生箇所が同じ場合、確信度を上げることができる。その結果、確信度に差が付き、ルールエンジン2による障害箇所分析が容易になるため、障害から早期に復旧することができる。
障害イベント処理
第2のルール学習を行った場合、図4のステップS2の障害箇所分析の処理動作は、図10に示したステップS24の処理動作の詳細を除いて、図10に示した処理動作と同じ動作になる。よって、ステップS24の処理動作の詳細についてのみ説明する。
図14は、ステップS24のより詳細な動作の一例を示すフローチャートである。
ルールエンジン2の判定ロジック部203は、ステップS23の突合せの結果、一致したアラームそれぞれの発生箇所を確認する(ステップS241)。判定ロジック部203は、ステップS23でルール内のアラームと一致したと判定された障害アラームの発生箇所及び当該ルール内のアラームの発生箇所をそれぞれ確認する。
判定ロジック部203は、確認された障害アラームの発生箇所と、ルール内のアラームの発生箇所の合致確認をする(ステップS242)。例えば、図15で示される障害Bのルールにおいて、判定ロジック部203は、障害Bのルール内のアラームd(カード)及びアラームe(カード)が確認された障害アラームの発生箇所と合致すると確認する。さらに、図15で示される障害Cのルールにおいて、判定ロジック部203は、障害Cのルール内のアラームi(モジュール)及びアラームk(モジュール)が合致すると確認する。
判定ロジック部203は、その確認の結果が、障害アラームとルール内のアラームとが全て合致したか否か判定する(ステップS243)。例えば、図15で示される障害Bのルールにおいて、障害Bの発生箇所を特定する障害Bのアラームd(カード)及びアラームe(カード)が障害アラームの発生箇所と全て合致する。従って、判定ロジック部203は、障害アラームの発生箇所と障害Bのルール内のアラームの発生箇所とが全て合致すると判定する。これに対して、図15で示される障害Cのルールにおいて、障害Cの発生箇所を特定するアラームf(モジュール)が障害アラームにない。そのため、判定ロジック部203は、障害アラームの発生箇所と障害Cのルール内のアラームの発生箇所とが全て合致しないと判定する。
合致確認の結果、障害アラームの発生箇所とルール内のアラームの発生箇所が全て合致する場合、判定ロジック部203は、そのルールの確信度「1」にする(ステップS244)。例えば、図15に示される例において、判定ロジック部203は、「アラーム(カード)」が全て合致する障害Bのルールの確信度を1にする。
また、合致確認の結果、障害アラームの発生箇所とルール内のアラームの発生箇所が合致しないアラームがある場合には、判定ロジック部203は、各ルールの確信度を計算する(ステップS245)。例えば、図15に示される例において、判定ロジック部203は、「アラーム(モジュール)」が全て合致しない障害Cを突合数から確信度を計算する。このステップS245の動作は、図10で説明した通りであるため、その説明を省略する。
図16Aはシミュレーション条件を示し、上の列から順に、1つの障害イベントで発生する上限アラーム数、障害発生総数、1つのルールで登録する上限アラーム数、ルール登録以外での障害アラーム発生が有るか、ルールに登録されたアラームが発生しない数であるアラーム不足数を示す。ここで、図16の表では障害発生数を20にしているが、学習済みルールでの障害箇所推定のステップ数を比較するため、障害総数の約50%の確率で同じ障害イベントが発生するとする。
図16Bは、シミュレーション結果を示しており、横軸が1つの障害イベントで発生する最大アラーム数を表し、縦軸がステップ数を示す。また、Nは、サンプル数であり、図15Bでは、N=100である。ここで、ステップ数は、図10で障害箇所を推定するのに必要としたステップ数を表す。図15Bのシミュレーション結果から分かるように、第1のルール学習よりも第2のルール学習のほうがより少ないステップで障害箇所を推定することができる。そのため、より迅速に障害イベントから普及することが可能になる。
第2のルール学習による作用効果
以上で説明したようにルールを学習する際、アラームの発生箇所も学習することにより、障害箇所を推定する際、同じ確信度で障害箇所を推定することが少なくなる。その結果、早期に障害イベントから復旧することが可能になる。
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ルール生成装置1とルール学習装置とを別々のコンピュータにより構成したが、1つのコンピュータにより構成しても良い。
また、前記実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラム(ソフトウェア手段)として、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウェア手段(実行プログラムのみならずテーブル、データ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウェア手段を構築し、このソフトウェア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書で言う記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部或いはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
要するに、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
1…ルール学習装置
2…ルールエンジン
11…プロセッサ
12…プログラムメモリ
13…データメモリ
14…通信インタフェース
15…入出力インタフェース
17…入力部
18…表示部
21…プロセッサ
22…プログラムメモリ
23…データメモリ
24…通信インタフェース
25…入出力インタフェース
26…バス
27…入力部
28…表示部
101…ルール学習部
102…障害事例データベース
201…障害イベント送受信部
202…ネットワーク構成情報データベース
203…判定ロジック部
300…監視対象装置
400…保守者

Claims (8)

  1. 監視対象装置から生じた障害イベントの障害箇所をユニークに特定する1つ又は複数のアラームを含むルールを学習し、且つ前記1つ又は複数のアラームが発生する箇所を学習するルール学習部を備える、ルール学習装置。
  2. 前記1つ又は複数のアラームが発生する箇所は、前記監視対象装置から発生したアラームの発生元である、請求項1に記載のルール学習装置。
  3. 前記ルールに含まれる前記1つ又は複数のアラームは、前記ルールと異なるルールに含まれるアラームと重複しない、請求項1又は2に記載のルール学習装置。
  4. 前記ルール学習部は、第1の障害のルールの第1のアラーム構成及び前記第1のアラーム構成に含まれるアラームのうちの1つまたは複数のアラームを含む第1のアラームパターンに基づいて自ルールの類似度を計算し、前記第1の障害と異なる第2の障害の第2のアラーム構成及び前記第1のアラームパターンに基づいて他ルールとの類似度を計算する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のルール学習装置。
  5. 前記ルール学習部は、前記自ルールの類似度と前記他ルールの類似度の差が最も大きいアラームパターンを前記第1の障害のルールとして選択する、請求項4に記載のルール学習装置。
  6. 障害イベントに起因する障害アラームを収集する障害イベント受信部と、
    データメモリに記憶された複数の学習済みルール各々に含まれるアラーム及び前記障害アラームの突合せをそれぞれ行い、前記突合せの結果一致したと判定された障害アラームの発生箇所と、前記学習済みルール内のアラームの発生箇所が全て合致するか否か判定し、全て合致する場合、確信度を1として計算し、合致しない場合、前記突合せの結果一致したアラームのアラーム数を取得し、前記取得したアラーム数各々と、前記アラーム数を取得するために使用した学習済みルールに含まれるルールのアラーム数と、に基づいて前記確信度をそれぞれ計算し、前記計算された確信度のうち最も高い確信度に対応するルールに基づいて障害箇所を判定する判定ロジック部と、
    を備える、ルールエンジン。
  7. プロセッサとストレージとを備えるルール学習装置が行うルール学習方法であって、
    障害監視対象装置から生じた障害イベントの障害箇所をユニークに特定する1つ又は複数のアラームを含むルールを学習することと、
    前記1つ又は複数のアラームが発生する箇所を学習することと、
    を備える、ルール学習方法。
  8. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のルール学習装置の前記各部としてプロセッサを機能させるルール学習プログラム。
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