JP7434163B2 - 非侵襲的な神経刺激 - Google Patents

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Description

関連出願との相互参照
本出願は、2018年3月5日出願の米国特許出願第15/912,058の優先権を請求する。これらの出願の各々の開示は、ここに参考として組み込まれる。
本発明は、ヒトおよび哺乳動物において、疼痛を含む筋肉、組織、器官、または感覚を制御または影響するための局所刺激物質による神経の活性化に関連する。
神経障害は、筋肉および他の身体機能の制御の喪失、感覚の喪失、または疼痛を引き起こすことがある。外科的手順および薬物療法は、ときにこれらの障害を処置するが、限界がある。本発明は、処置および機能の改善のための他の選択肢を提供するためのシステムに関連する。
皮膚に装着され、携帯電話、アクチベータまたはコンピュータネットワークに無線で連結し、制御することができる小さな電子機器を用いて身体機能を刺激し、かつ/または記録するための、ヒトまたは哺乳動物の神経系との電気的、機械的、化学的および/または光学的相互作用の方法。
図1は、電気インパルスによって筋肉を活性化するニューロンの図である。 図2は、神経における電気インパルスの電気的電位活性化時間を表したものである。 図3は、陰茎の断面である。 図4は、チップ上のシステム(SOC)を含む局所神経刺激装置/センサ(TNSS)コンポーネント構成の図である。 図5は、様々なタイプであり得る電池の位置を示すTNSSのスマートバンドエイド履行の上側の説明図である。 図6は、図5のSBAの下側の説明図である。 図7は、SBAに組み込まれたTNSSコンポーネントである。 図8は、SBAに組み込まれた任意選択の神経刺激装置およびセンサチップセットの例である。 図9は、SBAのための任意の電極構成の例である。 図10は、システムおよびソフトウェアプリケーションの集団における、制御ユニットをシステムとして用いたTNSSの使用の例である。 図11は、複数のラジエータの使用者によるビームの形成および操縦方法を示す。 図12は、例示的なビーム形成およびステアリング機構である。 図13は、神経刺激装置を活性化するための例示的な制御部示す。 図14は、制御ユニットとTNSSとの間の通信、データの収集、他のTNSSとのネットワーキング、および外部通信のための例示的なソフトウェアプラットフォームである。 図15は、脊髄損傷患者に対するTNSSの適用を表している。 図16は、TNSSシステムの例を示す。 図17は、図16のTNSSシステムのコンポーネントと使用者との間の通信を示す。 図18は、電界ステアリングおよび感知の電極構成例を示す図である。 図19は、組織の体積における信号の刺激パターンおよび感知パターンの例を示す。 図20は、皮膚に適用されたパルスを示すグラフである。 図21は、皮膚に適用された対称および非対称パルスを示すグラフである。 図22は、2つの電極を皮膚に適用して作製した下層組織の場を示す断面図である。 図23は、2つの電極を皮膚に貼付して作製した下層組織の場を示す断面図であり、電気抵抗率の異なる2層の組織を有する。 図24は、刺激パルスがオフになったときの下にある組織の場を示す断面図である。 図25Aは、1つの例に従って制御装置からのデータストリームを解釈する局所神経刺激装置/センサ(TNSS)の例を示す、例示的なソフトウェアおよびハードウェアコンポーネントのシステム図である。 図25Bは、一例によるマスター制御プログラムの機能の一例を示すフローチャートである。 図26は、一例によるチップ上のシステム(SOC)を含む例のTNSS構成のブロック図である。 図27は、1つの例に従った適応電流制御のためのプロトコルのフロー図である。 図28は、1つの例に従った適応電流プロトコルで使用される差動積分器回路である。 図29は、1つの例に従った、適応電流プロトコルにフィードバックを提供するために、電荷継続時間対周波数を関連付ける表である。 図30は、脛骨パッチまたはTNSSまたはSmartPadであり、1つの例に従って皮膚に適合する形状に設計されている。 図31は、脛骨パッチまたはTNSSまたはSmartPadであり、他の例に従って皮膚に適合する形状に設計されている。 図32は、1つの例に従ってTNSS設計およびパッケージングを伴うSmartPadを含む皮膚パッチである。 図33は、パッチの他の箇所の例を示している。 図34は、一例に従い、右足底靴下パッチを靴下の足底に固定した切断像を示している。 図35は、1つの例に従って、右足底靴パッチが靴の裏に固定されている切断像を示す。
身体は、化学系と神経系によって制御されている。神経および筋肉は、電気的な電圧および電流を発生させ、それに応答する。これらの組織の電気刺激は、これらが失われたときの動きもしくは感覚を回復することができ、または神経系の挙動を変化させることができ、神経調節として知られているプロセスである。神経および筋肉の電気活動の記録は、心電図、筋電図、脳波などのように診断に広く用いられている。電気刺激および記録には、情報の入出力のための電気的インターフェースが必要である。組織と電子システムの間の電気的インターフェースは、通常、3つの型のうちの1つである:
a.ペースメーカーなど、体内に外科的に埋め込む装置。これらは、麻痺した筋肉への移動を回復させるかまたは聴力を回復するなど、さまざまな機能のために開発されており、あらゆる神経または筋肉に応用できる可能性がある。これらは、典型的には特殊化され、いくぶん高価な装置である。
b.体外の他の装置に接続された針またはカテーテルなど、組織に一時的に挿入される装置。医療従事者は、診断または短期処置のためにこれらの装置を使用する。
c.診断およびデータ収集のために皮膚の表面からの電圧を記録するか、または刺激装置に接続された接着パッチを用いて皮膚の表面に電気刺激を加える装置。携帯型電池駆動型刺激装置は、典型的には、例えば疼痛緩和のような患者によって操作される簡単な装置であった。それらの使用は、以下によって制限されている;
i.ワイヤー、パッチおよび刺激装置を慢性的に管理することの不便さ。特に1つより多い部位へのインターフェースがある場合、ならびに
ii.患者が振幅、周波数、パルス幅、デューティサイクルなどの様々な刺激パラメータを制御することの困難さ。
神経を機械的に刺激して感覚を生じさせるか、または反射を引き起こすかもしくは変化させることもできる。これが、触覚および触覚フィードバックの基礎である。神経はまた、局所的または全身的に送達される薬物療法によって化学的に影響を受けることがあり、時には、位置または化学的タイプに基づいて特定の神経を標的とすることもある。神経はまた、目の神経の一部のように光に敏感になるように遺伝子が挿入されている場合、光学的に刺激または抑制され得る。神経の働きによっても、感知できる電気的、機械的および化学的な変化が生じる。
局所神経刺激装置/センサ(TNSS)は、神経を刺激し、神経、筋肉または組織に作用し、それに応答するためにヒトまたは哺乳動物の皮膚上に配置することができる、身体の作用を感知するための装置である。TNSSの一つの履行は、Smart Band Aid(商標)(SBA)である。SBAを組み込んだシステムは、神経調節および神経刺激活性を制御する。これは、1つ以上の制御装置またはコントロールユニット、1つ以上のTNSSモジュール、コントロールユニットおよびTNSSモジュールに常駐するソフトウェア、これらのコンポーネント間の無線通信、およびデータ管理プラットフォームからなる。制御装置は、TNSSの機能を制御するソフトウェアをホストする。制御装置は、データまたは画像データのTNSSからの入力を、前記ソフトウェアによる分析のために取る。制御装置は、TNSSの有効化または無効化、データおよび使用統計のロギング、レポートデータの生成など、使用者との間で表示および記録を行うための物理使用者インターフェースを提供する。最後に、制御装置は、他の制御装置またはインターネットクラウドとの通信を提供する。
制御装置は、TNSSモジュールまたはSBAとも呼ばれるNeurostimモジュールと通信し、さらに使用者と通信する。少なくとも1つの例では、これらのコミュニケーションの両方は、両方向に進むことができるので、コミュニケーションの各々の組は、制御ループとなる。任意に、TNSSモジュールと身体との間に直接制御ループが存在してもよい。したがって、システムは、任意に、少なくとも4つの制御ループを有する階層的制御システムであってもよい。1つのループはTNSSと身体との間にあり、もう1つのループはTNSSと制御装置との間にあり、もう1つのループは制御装置と使用者との間にあり、もう1つのループはクラウドを介して制御装置と他の使用者との間にある。各制御ループは、(1)ブルートゥースのようなローカルネットワークを介して制御装置とTNSSとの間で起動または不起動信号を送ること、(2)制御装置が使用者からコマンドを受信し、使用者に視覚的、聴覚的または触覚的フィードバックを提供するときのように、使用者インターフェースを駆動すること、(3)TNSSデータならびにTNSS内および/または制御装置および/またはクラウド内の使用者からのような他のフィードバックデータを分析すること、(4)適切な処置に関する決定を行うこと、(5)動作の正確性のためのシステム診断、ならびに(6)データ伝送または交換のためにインターネットクラウドを介した他の制御装置もしくは使用者との通信、またはインターネットクラウド内に存在するアプリと相互作用することを含む、いくつかの機能を有する。
制御ループは閉じている。これは、刺激および感知の両方を有する結果である。感知は、刺激の効果に関する情報を提供し、刺激を所望のレベルに調節するか、または自動的に改善することを可能にする。
典型的には、刺激を加えるであろう。感知は、刺激の効果を測定するために使用される。感知した測定値を用いて、次の刺激を特定する。このプロセスは、各部のさまざまな継続時間で無期限に繰り返すことができる。例えば、プロセスを通じての迅速な循環(a-b-c-a-b-c-a-b-c);持続的な刺激、時折の感知(aaaa-b-c-aaaa-b-c-aaaa-b-c);または持続的な感知、時折の刺激(a-bbbb-c-a-bbbb-c-a-bbbb)。このプロセスはまた、感知から始まることができ、体内の事象が検出されたとき、この情報は、事象を処理または修正するための刺激を特定するために使用され、例えば(bbbbbbbbb-c-a-bbbbbbbb-c-a-bbbbbbbbb)。他のパターンも可能であり、本出願の範囲内で考えられる。
刺激回路と感知回路との間のそれらの接続を切り替えることによって、交互に刺激および感知のために同じ構成要素を使用することができる。スイッチングは、標準的な電子部品によって行うことができる。電気刺激および感知の場合、両方に同じ電極を使用することができる。電気スイッチを用いて、刺激回路を電極に接続し、電気刺激を組織に加える。次いで、電子スイッチは、電極から刺激回路を切り離し、検知回路を電極に接続し、組織からの電気信号を記録する。
音響刺激および感知の場合、同じ超音波トランスデューサを、両方に使用することができる(超音波イメージングまたはレーダーの場合と同様)。電子スイッチは、回路をトランスデューサに接続して組織に音響信号(音波)を送るために使用される。次いで、電子スイッチは、これらの回路をトランスデューサから切り離し、他の回路をトランスデューサに接続し(反射音波を聞くために)、組織からのこれらの音響信号が記録される。
刺激および感知の他のモダリティ(例えば、光、磁界など)を使用することができる。閉じたループ制御は、個々のTNSSによって自律的に、または図16に示すようなシステムで作動する複数のTNSSモジュールによって実行することができる。感知は、ある種のTNSSおよび他のものによる刺激によって行われ得る。
刺激器は、電気刺激のプロトコル制御開始器であり、そのようなプロトコルは、TNSSおよび/または制御装置および/またはクラウドのいずれかに存在し得る。刺激器は、電極またはMEMS装置のような、関連するセンサまたはアクチベータと相互作用する。
TNSS、制御装置、またはクラウドに配置され得るプロトコルには、いくつかの機能があり、以下を含む:
(1)ブルートゥースなどのローカルネットワークを介して、制御装置とTNSSの間で起動信号または無効信号を送信する。プロトコルは、スマートフォンから皮膚上のTNSSモジュールにブルートゥースラジオ波による信号を送信し、刺激または感知の開始または停止を伝える。他の無線通信型も可能である。
(2)使用者インターフェースを駆動すること、例えば、制御装置が使用者からの指令を受信し、視覚、聴覚または触覚のフィードバックを使用者に提供する場合のように。プロトコルは、使用者がスマートフォン画面上のアイコンに触れると、使用者からの指令を受信し、スマートフォン画面上に情報を表示するか、またはスマートフォンをビープもしくはブズさせることによって、使用者にフィードバックを提供する。
(3)TNSSデータ、ならびにTNSS、および/または制御装置および/またはクラウド内の例えば使用者からの他のフィードバックデータを分析すること。プロトコルは、筋肉の位置などのTNSSによって感知されたデータ、および、使用者がスマートフォン上のアイコンに触れたときに表現されるような使用者の希望などの使用者からのデータを分析する;この分析は、TNSS、スマートフォン、および/またはクラウドにおいて行うことができる。
(4)適切な治療に関する意思決定。プロトコルは、いかなる刺激を適用するかを決定するために、それが分析するデータを使用する。
(5)運用上の正確性のためのシステム診断。プロトコルは、TNSSシステムが正しく作動していることをチェックする。
(6)インターネットクラウドを介して他の制御装置または使用者と通信し、データ送信もしくは交換を行うか、またはインターネットクラウドに存在するアプリとやり取りする。このプロトコルは、インターネットを介して他のスマートフォンまたは人と無線で通信する。これには、インターネット経由でデータを送信すること、またはインターネット上の他の場所で動作しているコンピュータプログラムを使用することが含まれ得る。
神経学的制御システム、方法および装置は、潜在的に使い捨て可能な局所装置を使用して、電子計算システムと神経システムとの間のインターフェースを提供するエコシステムまたはモジュールプラットフォーム内に構成される。これらのインターフェースは、電極を介した直接的な電気接続であってもよく、または変換器(センサおよびアクチュエータ)を介して間接的であってもよい。それは、様々な構成における以下の要素を有することができる:体内の電気的事象を感知または活性化するための電極;種々のモダリティのアクチュエータ;種々のモダリティのセンサ;無線ネットワーク;およびプロトコル応用、例えばデータ処理、記録、制御システムのためのもの。これらのコンポーネントは、使い捨て可能な局所装置内に一体化されている。この一体化により、局所装置が自律的に機能することが可能になる。これによってまた、リモートコントロールユニット(アンテナ、送信機および受信機を介して無線的に通信する)とともに局所装置が自律的に機能することが可能になる。
図1を参照すると、神経細胞は、通常、電気的に分極されており、神経の内部は、細胞の外側に対して70mV陰性の電位である。神経細胞に適当な電圧を印加する(細胞の静止電圧を-70mVから発火閾値-55mV超まで上げる)と、この分極が細胞膜のある領域で一時的に逆転し、分極の変化が細胞の長さに沿って広がって、他の細胞に遠く影響を及ぼす一連の事象を開始することができる。例えば、他の神経細胞と連絡するか、または筋収縮を引き起こすか、もしくは妨げる。
図2を参照すると、神経インパルスは、測定された期間中にニューロンの膜に沿って移動する再分極に続く脱分極の波を生じる刺激の点からグラフ的に表される。この広がる活動電位は、神経インパルスである。外部からの電気神経刺激を可能にするのがこの現象である。
図3を参照すると、陰茎の背部または皮膚直下の陰核の背側生殖神経は、純粋に感覚神経であり、性行為時の膀胱の活動の正常な抑制に関与しており、この神経の電気刺激は、過活動膀胱の症状を軽減することが示されている。陰茎の下面を刺激すると、性的興奮、勃起、射精およびオルガスムが生じ得る。
局所神経刺激装置/センサ(TNSS)は、これらの神経を刺激するために使用され、便利で、目立たず、自力で、スマートフォンまたは他の制御装置から制御される。これは、非侵襲的であり、消費者自身によって制御され、処方せんなしで潜在的に店頭で配布されるという利点がある。
図4を参照すると、TNSSは、以下の機能を遂行する1つ以上の電子回路またはチップを有する:制御装置との通信、処置レジメンに従って広範囲の電界(複数可)を生じる電極408を介した神経刺激、電極および通信経路としても機能し得る1つ以上のアンテナ410、ならびに限定されないが機械的な動作および圧力、温度、湿度、化学的および位置決めセンサなどの広範囲のセンサ406。1つの配列は、チップ400上のSOCシステムに、多種多様なこれらの機能を統合することであろう。この内部には、データ処理、通信および保存のための制御部402と、電極408に接続される1つ以上の刺激装置404およびセンサ406が示されている。アンテナ410は、制御ユニットによる外部通信のために組み込まれる。また、例えば電池であってもよい内部パワーサプライ412も存在する。外部パワーサプライは、チップ構成の別の変形である。データ処理および刺激のための広範囲の電圧に適応させるために、1つより多いチップを含むことが必要な場合がある。電子回路およびチップは、データおよび/または電力を転送することが可能な装置内の伝導路を介して互いに通信する。
1つ以上の例では、接着剤伝導パッドの形態で電池および電子回路および電極を組み込んだSmart Band Aid(商標)を皮膚に適用し、電気刺激を接着パッドから組織内に通すことができる。刺激は、典型的には、20~100mAの電流を有する15~50Hzの周波数における電圧調整方形波の列であり得る。刺激の列は、使用者によって操作されるスマートフォンから制御される。刺激は、所望のときに使用者によって開始されるか、またはタイムスケジュールに従ってプログラムされるか、またはSmart Band Aid(商標)上のセンサもしくは他の箇所のセンサによって検出された事象に応答して開始されるかのいずれかであってもよい。男性のための別の実施は、刺激される陰茎内の選択された神経に伝導的に刺激器を位置させるリングに組み込まれたTNSSであってもよい。
図5を参照すると、内部電源412として、制限された寿命の電池源が採用されて、Smart Band Aid(商標)として、この例示で展開されたTNSSに電力を供給する。これらは、リチウムイオン技術または従来の非毒性Mn02技術の形態をとる可能性がある。図5は、印刷可能な酸化マンガン電池516およびボタン電池518のような種々の電池選択肢を示す。種々の形状のTNSSは、種々の電池パッケージングを必要とし得る。
図6は、電池616~618が電極610と620との間のSBAの底部側に配置される、これらの構成要素の代替の配置を示す。この例では、電池616はリチウムイオン電池であり、電池617はMn02電池であり、電池618はボタン電池である。他のタイプの電池および他の電池構成は、他の例における本出願の範囲内で可能である。
制御装置とは別に、Smart Band Aid(商標)Packaging Platformは、皮膚に塗布でき、上記のTNSSエレクトロニクス、プロトコル、および電源を含む粘着パッチのアセンブリからなる。
図7を参照すると、Smart Band Aid(商標)414として配備されたTNSSである。Smart Band Aid(商標)は、皮膚に接着するための側面に接着剤を有する基材、図4に前述したSOC400、または電子パッケージ、および真皮と接着面との間に配置された電極408を有する。電極は、真皮を通して神経および他の組織に電気刺激を与え、次に、筋肉が収縮するときに生じる電気信号(筋電図)など、身体から電気信号を集めて、筋肉の作用などの身体機能に関するデータを提供することができる。
図8を参照すると、設計要件に種々のチップを採用することができる。この例では、SBAとして配備されたTNSSにパッケージするためのサンプルチップを示す。例えば、神経刺激装置800、センサ802、プロセッサ/通信804が表される。チップは、フレキシブルな材料を含む基材上に、またはシステムオンチップ(SOC)400として、別々にパッケージすることができる。チップ接続および電子回路パッケージは示されていないが、当該技術分野では公知である。
図9を参照すると、電極の配置にバリエーションがあるSBAが示されている。各電極は、印加される電界の深さ、方向性、および空間分布を調整するための電極能力を与える複数の導電性接点からなってもよい。示した全ての例の電極構成901~904に関して、電気刺激の深さは、電極接触部に印加される電圧および電源によって制御することができる。電流は、SBAの反対側の端部において、またはSBAの単一の端部上の複数の電極接点内において、様々な電極接点に印加され得る。電極接点に印加される信号の位相関係は、電界の方向性を変化させることができる。電極のすべての構成について、印加される信号は、時間および空間寸法にわたって変化し得る。左側の構成901は、SBAのいずれかの端部に複数の同心円状の電極接触を示す。この構成は、電極接点に導入される電力を変化させることにより、様々な組織深さで電気刺激場を適用するために使用することができる。次の構成902は、電気接点の複数の平行なストリップに配置される電極404を示す。これにより、電界をSBAに対して垂直または平行に配向させることが可能になる。次の構成903は、電極接点の例のマトリックスを示し、印加された信号は、SBAのいずれかの端部で、またはSBAの一方の端部で、単一マトリックス内の2つ以上の電極接点の間で、任意の2つ以上の電極接点の間に刺激場を生成することができる。最後に、右端の次の構成904も、電気接点の複数の平行なストリップに配置される電極を示す。第2の構成と同様に、これにより、電界をSBAに対して垂直または平行に配向させることが可能になる。電極および接点の他の多くの配置があり得る。
1つ以上の制御装置を持つ1つ以上のTNSSが、システムを形成する。システムは、互いに、ならびに分散された仮想化処理およびストレージサービスと通信し、相互作用することができる。これにより、医療および非医療用途のためのシステムの集団間のデータの収集、交換、および分析が可能になる。
図10を参照すると、2つのTNSSユニット1006を備えたシステムが示されており、1つは手首に、1つは脚に、その制御装置、スマートフォン1000または他の制御装置と通信している。TNSSユニットは、感知および刺激の両方が可能であり、独立して作用することができ、身体領域ネットワーク(BAN)においても協働することができる。システムは、セルラーネットワークなどの通信ブリッジまたはネットワークを介して互いに通信する。また、システムは、一般にインターネット1002を介して、分散された仮想化処理および記憶環境で実行されるアプリケーションと通信する。分散された仮想化処理および記憶環境との通信の目的は、病院、医師、保険会社、研究者および他者など他の第三者と分析およびネットワーク化のために大量の使用者データを通信することである。複数のシステム1004からのデータを収集、交換および分析するアプリケーションがある。第三者のアプリケーション開発者は、TNSSシステムおよびそのデータにアクセスして、広範囲のアプリケーションを送達できる。これらのアプリケーションは、TNSSユニット1006を装着している個人にデータまたは制御信号を返すことができる。これらのアプリケーションはまた、システム1008を使用する集団の他のメンバーにデータまたは制御信号を送ることができる。これは、個人のデータ、使用者の集団からの集計データ、データ解析、または他の供給源からの補足データを表すことができる。
図11を参照すると、ビーム形成およびビームステアリングに影響を及ぼすための電極アレイの一例が示されている。ビーム形成およびステアリングは、TNSSによる刺激エネルギーの神経および組織へのより選択的な適用を可能にする。ビームステアリングはまた、刺激機構を標的に方向性をもって適用することによって、神経を含む細胞の刺激に対するより低いパワーの機会を提供する。電気ビームの使用において、より低い電力需要は、電池寿命を長くし、低電力チップセットの使用を可能にする。ビームステアリングは、例えば、磁場および形成されたゲートによって、複数の方法で達成され得る。図11は、共通源1104から電力が供給される複数の移相器1103によって互いに位相がずれて起動される複数の放射器1102の使用によってビームを形成し、かつステアリングする方法を示す。放射された信号は位相がずれるため、干渉パターン1105を生成し、その結果、ビームが形成され、変化する制御された方向1106にステアリングされる。光のような電磁放射は波のいくつかの性質を示し、ある位置に焦点を合わせることができる。これにより、神経などの組織を選択的に刺激する機会が提供される。それはまた、局所的または埋め込まれた電子機器を含む特定の対象にエネルギーおよびデータの伝送を集中させる機会を提供し、それにより、それらの対象を活性化または制御する選択性を改善するだけでなく、それらを操作するために必要な全体的なパワーを減少させる。
図12は、ビーム整形およびステアリング1202に使用されるゲート構造1200の別の例である。ゲート構造1200は、時変電圧の印加を通じた単純なビーム形成のために使用することができる、電極の連動対の例を示す。ステアリング1202は、メインフィールドローブの一般的な描像と、この例において、このようなビームステアリングがどのように動作するかを示す。図12は、使用され得る可能な例の例示である。
ヒトおよび哺乳動物の身体は、変化する電気的特性の複数の層の組織をもつ異方性媒体である。電界のステアリングは、異方性体積導体としてヒトまたは哺乳動物の身体を用いて、複数の電極、または複数のSBAを用いて達成され得る。電界ステアリングは、図18および図19を参照して後述する。
図13を参照すると、制御装置は、スマートフォン1300、タブレット1302、パーソナルコンピュータ1304、または、例えば、近接照射野通信、ブルートゥース、またはWi-Fi技術のような、現在の通信チップのセットによって可能とされるような、無線通信能力をホストとする専用モジュール1306である電子プラットフォームであり、例えばBroadcom BCM4334、TI WiLink 8および他のもの、ならびにTNSSと通信できる広範囲のプロトコルアプリメントである。一緒に作用する1つ以上の制御装置が存在し得る。これは、例えば、使用者がスマートフォン制御アプリを実行している場合と、自分のポケット/財布の中にキーホブ制御装置を持っている場合に発生する可能性がある。
TNSSプロトコルは、制御およびデータ信号の送受信、神経刺激の起動および制御、ボードセンサから収集したデータ、他のTNSSとの通信および協調、ならびにデータ解析を含む、制御装置との通信の機能を遂行する。典型的には、TNSSは、制御装置からの指令を受信し、刺激を生成し、これらを組織に適用し、組織からの信号を感知し、かつこれらを制御装置に伝えることができる。それはまた、感知された信号を分析し、この情報を用いて、適用される刺激を修正することもできる。制御装置との通信に加えて、それはまた、ボディエリアネットワークを介して電気信号またはラジオ信号を使用して他のTNSSと通信することもできる。
図14を参照すると、スマートフォン1400、タブレット1402または他のコンピュータプラットフォームもしくはモバイル機器上で実行および/または表示された制御装置プロトコルは、制御およびデータ信号の送受信、神経調節レジメンの起動および制御、ボードセンサから収集したデータ、他の制御装置との通信および協調、ならびにデータ解析を含むTNSSモジュールとの通信の機能を遂行する。いくつかの場合において、神経調節レジメンの局所的な制御を、使用者とのコミュニケーションなしに制御装置プロトコルによって行うことができる。
図15は、特に、神経学的障害およびその合併症による痙縮または振戦などの麻痺または感覚消失または反射変化に罹患している可能性のある使用者、ならびに失禁、疼痛、不動性および加齢に罹患している使用者のための、身体に対する電気刺激および感知の潜在的応用を示す。本システムの様々な医療用途例を、以下に考察する。
図16は、典型的なTNSSシステム1600の一例のコンポーネントを示す。TNSS装置1610は、神経の刺激、ならびに電気信号、音響信号、画像信号、化学信号、およびその他の信号の形態でデータを受信する担当をし、その後、TNSS内で局所的に処理されるか、または制御ユニット1620に渡され得る。TNSS装置1610は、分析および作用も担当する。TNSS装置1610は、刺激および感知のための複数の電極を含むことができる。両方の機能に同じ電極を使用することができるが、これは必要ない。TNSS装置1610は、神経刺激によって影響され得る電極の下または身体におけるの他の箇所の構造の音響画像を作成するために、超音波トランスデューサなどの画像装置を含むことができる。
この例では、TNSSシステムにおいて、データ収集および分析の大部分は、制御ユニット1620において実施される。制御ユニット1620は、携帯電話または専用のハードウェア装置であってもよい。制御ユニット1620は、TNSSシステム1600の局所機能を制御するアプリを実行する。また、プロトコルアプリは、インターネットまたは無線ネットワーク1630を介して、他のTNSSシステムと、および/または第三者のソフトウェアプリケーションと通信する。
図17は、TNSSシステム1600のコンポーネントと使用者との間の通信を示す。この例では、TNSS1610は、神経1640に刺激を与えて神経1640に活動電位を発生させて、筋肉1670または脳1650のような他の器官に作用を発生させることができる。これらの作用は、TNSS1610によって感知され得、これは、それが提供する刺激を修正するために情報に作用し得る。この閉じたループは、この例におけるシステム1600の第1のレベルを構成する。
TNSS 1610はまた、携帯電話、ノートパソコン、キーホブ、タブレット、または他のハンドヘルドの装置などの制御ユニット1620から受信された信号によって動作するように引き起こされ、それが感知した情報を制御ユニット1620に戻して送信することができる。これは、この例におけるシステム1600の第2のレベルを構成する。
制御ユニット1620は、制御ユニット1620からの情報も受信する使用者からの指令によって操作される。使用者はまた、感覚神経および脊髄を介して視覚または触覚などの自然感覚を介して身体の作用に関する情報を受信することができ、場合によっては脊髄を介して筋肉に至る自然経路を介して身体における作用を引き起こすことがある。
制御ユニット1620はまた、インターネット1630を介して他の使用者、専門家、またはアプリケーションプログラムに情報を伝え、インターネット1630を介してそれらから情報を受信することもできる。
使用者は、TNSS1610、制御ユニット1620、インターネット1630、または無線ネットワーク内に存在するプロトコルアプリケーションを時々使用して、これらのプロセスを開始または変更することを選択することができる。このソフトウェアは、例えば、身体に送達される刺激を処理して、それを使用者に対してより選択的もしくは効果的にすることによって、ならびに/あるいは身体から、またはインターネット1630もしくは無線ネットワークから受信されたデータを処理および表示して、それをより分かりやすくするか、または使用者に有用にすることによって、使用者を支援することができる。
図18は、電界ステアリングのための電極構成1800の例を示す。身体に適切な電界を適用すると、神経に活動電位として知られる電気パルスを発生させることができる。電界の形状は、それが通過する種々の組織の電気的性質、ならびにそれを適用するために使用される電極のサイズ、数および位置に影響される。したがって、電極は、他の神経よりも一部の神経に電界を成形、ステアリングまたは焦点当てするように設計することができ、それによって、より選択的な刺激を提供することができる。
電気接点1860の一例10×10マトリックスが示される。電界1820を形成させるために採用される電気接点1860のパターンを変化させて、この接点のパターン1860に印加される電気出力を時間的に変化させることによって、筋肉1870、骨、脂肪、および他の組織を含んでもよい身体の種々の部分にわたって電界1820を三次元にステアリングすることが可能である。この電界1820は、1890を生じた電気的および機械的作用を感知しながら特定の神経または神経束1880を活性化することができ、それによってTNSSが所望の作用を生じるためのより効果的な、または最も効果的な刺激のパターンを発見することを可能にする。
図19は、組織の体積における信号の刺激パターンおよび感知パターンの例を示す。カフ配置の一部としての電極1910は、肢1915の周囲に配置される。電極1910は、肢1915上の皮膚1916の層の外側にある。肢1915の内部構成要素には、筋肉1917、骨1918、神経1919、および他の組織が含まれる。図18を参照して記載されているように、刺激に電界ステアリングを用いることによって、電極1910は、神経1919を選択的に活性化することができる。TNSS内のセンサ(例えば、圧電センサまたは微小電気機械センサ)のアレイは、超音波信号を受信するためのフェーズドアレイアンテナとして作用して、体内組織の超音波画像を取得することができる。電極1910は、身体の表面上の種々の時間および位置で電圧を感知する電極のアレイとして作用することができ、ソフトウェアは、この情報を処理して、身体組織における活動に関する情報、例えば、どの筋肉が種々のパターンの刺激によって活性化されるかについての情報を表示する。
有機データを刺激し、収集するSBAの能力は、とりわけ膀胱制御、反射性失禁、性的刺激、疼痛制御および創傷治癒を含む複数の適用を有する。SBAの医療用途およびその他の用途への適用の例は、以下の通りである。
医療用途
膀胱管理
過活動膀胱:使用者が緊急に膀胱を空にする必要があると感じた場合、当該使用者は、制御装置のボタンを押して、陰茎または陰核の背側神経の上方に適用されたSmart Band Aid(商標)を介した刺激を開始する。この神経が活性化されると、緊急に膀胱を空にする必要があるという感覚が阻害され、都合のよい時期に空にすることが可能になる。
失禁:膀胱の望ましくない収縮のために尿失禁を起こしやすい人は、SBAを用いて、陰茎または陰核の背側神経を活性化して、膀胱の収縮を抑制し、尿失禁を減少させる。使用者が失禁のリスクを認識するようになったとき、または膀胱内の体積もしくは圧力を示すセンサに応答して、神経を連続的に、または間欠的に活性化することができた。
勃起、射精およびオルガスム:Smart Band Aid(商標)(電気刺激または機械的振動)による陰茎の下側の神経の刺激は、性的興奮を引き起こすことができ、勃起を起こすかまたは長びかせるために、ならびにオルガスムおよび射精を引き起こすために用いられ得る。
疼痛抑制:身体の特定の領域から慢性的な疼痛に苦しむ人は、当該領域の上方にSmart Band Aid(商標)を適用し、触覚を伝える神経を電気的に活性化することで、当該領域からの疼痛の感覚を軽減する。これは、疼痛のゲート理論に基づいている。
創傷ケア:慢性的な創傷または潰瘍に苦しむ人は、創傷の上にSmart Band Aid(商標)を適用し、創傷周囲の組織に連続的に電気刺激を与えて、治癒を促進し、感染を減少させる。
本態性振戦:Smart Band Aid(商標)上のセンサが振戦を検出し、振戦に関与する筋肉および感覚神経への神経刺激を、振戦に適切な周波数および位相関係で引き起こす。刺激周波数は、典型的には、振戦と同じ周波数であるが、振戦を解消するために、または手の位置のために神経制御システムを再設定するために、位相でシフトされるであろう。
痙縮の軽減:末梢神経を電気刺激すると、刺激後数時間は痙縮を軽減できる。スマートフォンから所望のときに患者が操作するSmart Band Aid(商標)は、この刺激を与えることができた。
感覚および感覚的フィードバックの回復:例えば糖尿病または脳卒中の結果、感覚を欠く人は、例えば足が床に当たる動きまたは接触を感知するためにSmart Band Aid(商標)を使用し、SBAは、使用者が感覚を持っている身体の別の部分に機械的または電気刺激を与えて、安全性または機能を改善する。機械的刺激は、小さなバイブレータのようなSBAにおける音響変換器の使用によって提供される。四肢または他の補助装置にSmart Band Aid(商標)を適用すると、人工四肢からの感覚フィードバックが得られる。感覚フィードバックはまた、ある感覚を別の感覚に置換するために使用することもできる。例えば、視覚の代わりに触覚。
身体の機械的活動の記録:Smart Band Aid(商標)記録位置、人または身体部分の位置および配向におけるセンサ。このデータを使用者についてスマートフォンに、および/または他のコンピュータネットワークに送信して、安全監視、機能の分析および刺激の調整を行う。
Smart Band Aid(商標)で身体から音を記録するか、またはトランスデューサによって発生した超音波の反射を記録することで、身体の構造、例えば膀胱を感じることができない人の膀胱体積についての情報を提供することができる。音響変換器は、適切な音響周波数を送受信する圧電装置またはMEMS装置であってもよい。音響データを処理して、体内の画像化を可能にすることができる。
身体の電気的活動の記録
心電図:心臓の電気的活動を記録することは、心臓発作および不整脈の診断に広く用いられている。まれなリズムを検出するために、この活動を24時間以上記録する必要がある場合もある。スマートフォンまたはコンピュータネットワークと無線で通信するSmart Band Aid(商標)は、現在のシステムよりも単純にこれを達成する。
筋電図:筋肉の電気的活動を記録することは、神経学での診断に広く用いられ、動作解析にも用いられている。現在、これには、多くのワイヤーによって記録装置に接続された皮膚の表面に多くの針または接着パッドを使用する必要がある。複数のSmart Band Aids(商標)は、多くの筋肉の電気的活動を記録し、この情報をスマートフォンに無線で送信する。
身体からの光学的情報の記録:光源(LED、レーザー)を組み込んだSmart Band Aid(商標)は、反射光の組織を照射し、その特性を感知して、値の特性、例えば血液の酸素化を測定し、これを携帯電話または他のコンピュータネットワークに送信する。
身体からの化学情報の記録:身体または体液中の化学物質または薬物のレベルは、Smart Band Aid(商標)センサによって連続的にモニタリングされ、他のコンピュータネットワークに送信され、適切なフィードバックは、使用者または医療スタッフに提供される。化学物質のレベルは、光学的方法(特定の波長での光の反射)によって、または化学センサによって測定され得る。
障害のある使用者の特定の集団
療法または機能の回復のための電気刺激の応用には多くの可能性がある。しかし、手頃な価格の好都合であり、容易に制御可能な刺激システムがないため、これらのうちのほとんどが商品化されていない。いくつかの用途を、図15に示す。
四肢筋刺激:脳卒中または脊髄損傷で麻痺していても、電気的に刺激することで下肢筋を運動させることができる。これは、安定性のための静止運動サイクルの使用としばしば組み合わされる。Smart Band Aid(商標)装置を大腿の大腿四頭筋に適用して、これらを刺激し、サイクリングのために膝を伸ばすか、またはふくらはぎのような他の筋肉に適用することができる。Smart Band Aid(商標)中のセンサは、サイクリング中の適切な時間に、他の可能な装置の中でも、スマートフォン、タブレット、キーホブなどのハンドヘルドハードウェア装置、ウェアラブルコンピュータ装置、ラップトップ、またはデスクトップコンピュータ上のアプリケーションを使用して、刺激を誘発することができる。上肢筋は、脊髄損傷の発作によって麻痺していても、電気的に刺激することで運動できる。これはしばしば、安定性のためのアームクランクエクササイズマシンの使用と組み合わせられる。Smart Band Aid(商標)装置は、上肢の複数の筋肉に適用され、スマートフォン上のアプリケーションを使用して、適切な時期にSmart Band Aids(商標)中のセンサによって誘発される。
骨粗しょう症の予防:運動は、骨粗しょう症および骨の病的骨折を予防できる。これは、特に骨粗しょう症の影響を受けやすい麻痺を有する人についても、Smart Band Aids(商標)をボートこぎシミュレーターなどのエクササイズマシンと組み合わせて使用して適用される。
深部静脈血栓症の予防:ふくらはぎの筋肉の電気刺激によって、深部静脈血栓症および潜在的に致死的な肺塞栓症のリスクを減らすことができる。ふくらはぎ筋肉の電気刺激は、スマートフォンからプログラムされた刺激で、例えば外科手術中に、または長い飛行機飛行中に予め設定されたスケジュールで、Smart Band Aid(商標)によって適用される。
機能の回復(機能的電気刺激)下肢
1)下垂足:脳卒中の人は、しばしば前足部を持ち上げることができず、足の指を地面上に引きずる。Smart Band Aid(商標)は、Smart Band Aid(商標)中のセンサによって誘発されて、歩行周期の適切な時間に前足部を持ち上げる筋肉を刺激するために、総腓骨神経上の膝直下に適用される。
2)立位:脊髄損傷またはいくつかの他の麻痺のある人は、大腿の四頭筋の電気刺激によって立ち上がるのを補助され得る。これらの筋肉は、大腿の前部に適用されたSmart Band Aids(商標)によって刺激され、スマートフォン上のアプリケーションを使用して患者が操作するセンサまたはボタンによって誘発される。これはまた、ベッドから椅子または他の表面に移す際に、患者が下肢筋肉を使用するのを補助することもある。
3)歩行:脊髄損傷による麻痺の患者は、下肢の筋肉および神経の電気刺激を用いて単純なステップを取るのを補助される。膝下の総腓骨神経の感覚神経を刺激すると、三重反射の引き抜きが起こり、足首、膝、および腰を屈曲させて脚を持ち上げ、大腿四頭筋の刺激によって膝を伸ばして体重を支えることができる。その後、他方の脚にもこのプロセスが繰り返される。スマートフォン内のアプリケーションと連係したSmart Band Aids(商標)は、これらの動作を発生させる。
上肢
手のつかみ:脳卒中または脊髄損傷による麻痺のある人は、手を開くかまたは閉じるために筋肉の電気刺激によって、簡単な手のつかみを回復する。これは、Smart Band Aids(商標)を前腕の後部および前部に適用し、Smart Band Aids(商標)中のセンサおよびスマートフォンのアプリケーションと連係させることで生じる。
到達:脊髄損傷による麻痺の患者は、ときに肘を伸ばして頭の上に到達できないことがある。Smart Band Aid(商標)を三頭筋に適用すると、この筋肉を刺激して肘を伸展させる。これは、Smart Band Aid(商標)内のセンサが腕の動きを検出し、スマートフォン上のアプリケーションと連係させることによって誘発される。
姿勢:体幹筋が麻痺している人は、車椅子でも姿勢の維持が困難になることがある。シートベルトを着用しないと前方に落下することがあり、前方に傾くと直立姿勢を取り戻すことができなくなることがある。Smart Band Aid(商標)を用いて腰の筋肉を電気刺激すると、立位姿勢を維持し、回復させることが可能になる。姿勢の変化が検出されると、Smart Band Aid(商標)中のセンサがこの刺激を誘発する。
咳:腹筋が麻痺している人は、強いせきを発生させることができず、肺炎のリスクがある。Smart Band Aid(商標)を用いて腹壁の筋肉を刺激すると、より強力な咳を生じ、胸部感染症を予防することができた。Smart Band Aid(商標)中のセンサを使用している患者は、刺激を誘発する。
本態性振戦:神経刺激によりETの徴候を低減または解消できることが実証されている。TNSSを用いてETを制御してもよい。Smart Band Aid(商標)上のセンサは、振戦を検出し、振戦に関与する筋肉および感覚神経への神経刺激を、振戦に対する適切な周波数および位相関係で誘発する。刺激周波数は、典型的には、振戦と同じ周波数であるが、振戦を解消するために、または手の位置のために神経制御システムを再設定するために、位相でシフトされる。
非医療用途
スポーツ訓練
複数の肢節の位置および配向を感知することは、例えばゴルフスイングのスマートフォン上で視覚的フィードバックを提供するために使用され、また、スイング中の特定の時間に機械的または電気的フィードバックを使用者に提供して、当該使用者の動作を変化させる方法を示す。筋肉の筋電図はまた、1つまたは多数のSmart Band Aids(商標)から記録し、より詳細な分析に使用することができる。
ゲーミング
腕、脚および身体の残りの部分の位置および配向を感知することで、オンスクリーンプレーヤーの画像が作成され、インターネット上のどこでも他のプレーヤーと交流することができる。触覚フィードバックは、プレーヤーに、Smart Band Aids中のアクチュエータが身体の様々な部位に提供して、ボールを打つ感覚を与えるなどする。
映画およびアニメーションの動きの捕捉
無線TNSSは、身体の複数の部分の位置、加速度、および配向を捕捉する。このデータは、ヒトまたは哺乳動物の動画に使用することができ、ヒト因子分析および設計に適用することができる。
作動のサンプルモード
SBAシステムは、少なくとも単一の制御装置および1つのSBAからなる。使用者の皮膚にSBAを適用した後、使用者は、近接照射野通信を使用して、制御装置のアプリを介してそれを制御する。このアプリはスマートフォン画面に表示され、使用者がタッチコントロールできる;「キーホブ」タイプの制御装置について。SBAは、キーホブ上のボタンを押すことで制御される。
使用者がSBAを作動させる必要があると感じたら、当該使用者は、「Go」ボタンを2回以上押して、誤ったトリガーを防ぎ、したがって神経刺激を送達する。神経刺激は、様々なパターンの周波数、継続時間、および強度で送達され、ボタンが使用者によって押されるまで継続し得るか、または適用に設定された時間の長さにわたって送達され得る。
TNSSのセンサ能力は、起動されるとデータの収集/分析および制御装置との通信を開始できるようになっている。
プロトコルアプリおよびTNSSに埋め込まれたプロトコルにおける機能性のレベルは、採用される神経調節または神経刺激レジメンに依存するであろう。
場合によっては、神経調節または神経刺激レジメンのために使用される複数のTNSSが存在するであろう。基本的な起動は、各TNSSについて同じであろう。
しかし、いったん活性化された複数のTNSSは、制御装置で可能にされた通信と共に、神経調節/刺激点のネットワークを自動的に形成するであろう。
複数のTNSSの必要性は、処置レジメンが有効であるためにいくつかのアクセスポイントを必要とし得るという事実から生じる。
刺激の制御
一般に、既存の経皮的電気神経刺激装置に対する本明細書に開示されるような無線TNSSシステムの利点は、以下を含む:(1)スマートフォンなどの遠隔装置からの全ての刺激パラメータの、使用者による、または記憶されたプログラムによる直接的な微細な制御;(2)TNSSの複数の電極がアレイを形成して、組織内の電界を形状化することができる;(3)複数のTNSS装置がアレイを形成して、組織内の電界を形状化することができる;(4)複数のTNSS装置が、スマートフォンによって連係して、複数の構造を刺激することができる;(5)組織の体積内の種々の位置および深さでの神経および他の構造の選択的刺激;(6)電気刺激に加えて機械的、音響的または光学的な刺激;(7)TNSS装置の送信アンテナは、埋め込まれた装置なしで神経を直接活性化するために、短いバーストにおいて組織内の電磁エネルギーのビームを集束させることができる;(8)位置、向き、力、距離、加速、圧力、温度、電圧、光およびその他の電磁放射、音、イオンまたは化合物を含むがこれらに限定されない複数のモダリティの複数のセンサを含み、筋肉(EMG、EKG)、筋収縮の機械的効果、体液の化学組成、超音波の送受信による臓器または組織の位置または寸法または形状の電気的活動を感知することを可能にする。
無線TNSSシステムのさらなる利点は、以下を含む:(1)TNSS装置のサービス寿命は数日から数週間であり、そのディスポーザビリティは、パワーソースおよび電池の要件に対する需要がより少ないことが期待される;(2)筋肉の収縮および筋力、身体の部分の位置または向き、臓器内の圧力、ならびに組織内のイオンおよび化合物の濃度の閉ループ制御のための人工または自然センサからのフィードバックとの刺激の組み合わせ;(3)複数のTNSS装置は、互いに、遠隔制御装置と、他の装置と、インターネットと、および他の使用者とネットワークを形成することができる;(4)感知および刺激に関して1つまたは多数のTNSS装置および1人または多数の使用者からの大量のデータの収集、局所的またはインターネットを通して収集および保存される;(5)感知および刺激のパターンを検出し、機械学習を適用し、アルゴリズムおよび機能を改善するための大量のデータの分析;(6)価値のデータベースおよび知識ベースの作成;(7)衣服、シャワープルーフおよび発汗プルーフ、低プロファイル、柔軟性、カモフラージュ色または皮膚色において、ワイヤーが絡み合うことがないことを含む利便性(8)統合されたパワー、通信、感知および刺激、安価な使い捨てTNSS、消耗性電子機器;(9)ハードウェアおよびソフトウェア機能の両方を利用するパワーマネジメントは、TNSS装置の利便性因子および広範な展開に極めて重要である。
再び図1を参照すると、神経細胞は、通常、細胞の外部に関して負の電圧で細胞の内部と70ミリボルトの細胞膜を横断する電圧を有する。これは静止電位として知られており、通常、外部と比較して細胞の内側の異なる濃度の電気イオンを維持する代謝反応によって維持されている。イオンは、ナトリウムおよびカリウムなどの種々のタイプのイオンに選択性である膜内のイオンチャネルを通して、細胞膜を横断して能動的に「ポンプ」され得る。チャネルは電圧感受性であり、膜を横断する電圧に応じて開閉することができる。刺激装置によって組織内に生じた電界は、膜を横断する正常な静止電圧を変化させることができ、その静止電圧から電圧を増減させることができる。
図2を再び参照すると、細胞膜を横断する電圧が約55ミリボルトに低下すると、ある種のイオンチャネルが開き、自己触媒的ではあるが自己限定的なプロセスでイオンが膜を介して流れるようになり、この結果、膜内外電圧が一時的にゼロに低下し、脱分極として知られる正でさえも、続いて膜を横断するイオンが能動的にポンプされて静止電圧が急速に回復して、再分極として知られる静止状態が回復する。電圧のこの過渡的な変化は活動電位として知られ、典型的には細胞の全表面に広がる。細胞の形状が軸索として知られる長い延長部をもつようなものであれば、活動電位は軸索の長さに沿って広がる。ミエリン鞘をもつ軸索は、ミエリン鞘をもたない、または損傷を受けたミエリン鞘をもつ軸索よりもはるかに速い速度で活動電位を伝播する。
活動電位が別の神経細胞とシナプスとして知られる接合部に達すると、膜電位の一時的な変化の結果、他方の細胞で活動電位を開始できる神経伝達物質として知られる化学物質が放出される。これは、ある細胞から別の細胞へデジタルパルスを伝送するのと同様に、細胞間の迅速な電気的通信の手段を提供する。
活動電位が筋細胞とのシナプスに達すると、それは、筋細胞の表面に広がる活動電位を開始することができる。筋細胞の膜を横断するこの電位変化は、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのイオンが膜を横断して流れるのを可能にする膜内のイオンチャネルを開き、筋細胞の収縮をもたらしうる。
細胞の膜を横断する電圧を-70ミリボルトより低く増加させることは、過分極として知られており、細胞内に活動電位が発生する可能性を減少させる。これは、神経活動を減少させ、それによって疼痛および痙縮のような望ましくない症状を減少させるために有用であり得る。
細胞の膜を横断する電圧は、刺激装置で組織内に電界をつくることによって変化させることができる。活動電位は、脳、感覚神経系または他の内部手段によって哺乳動物の神経系内で発生することに注意することが重要である。これらの活動電位は、身体の神経「高速道路」に沿って伝わる。TNSSは、身体の外側から外部的に加えられた電界を介して活動電位を発生させる。これは、体内で活動電位が自然に発生する仕組みとは大きく異なる。
活動電位を引き起こす可能性のある電界
図2を参照すると、活動電位を引き起こすことができる電界は、標的神経に近接して外科的に埋め込まれる電極に接続された電子刺激装置によって発生させることができる。埋め込まれた装置に関連する多くの問題を回避するために、皮膚の表面に配置された電子装置によって必要な電界を発生させることが望ましい。そのような装置は、典型的には、図20に示される形態の方形波パルス列を使用する。このような装置は、神経標的化および/または選択性を高めるために電界を形状化するように、インプラントの代わりに、および/またはリフレクター、導体、耐火物、または標的神経にタグなどをつけるためのマーカーなどのインプラントとともに使用することができる。
図20を参照すると、皮膚に適用されるパルス「A」の振幅は、1~100ボルト、パルス幅「t」、100マイクロ秒~10ミリ秒、デューティサイクル(t/T)、0.1~50%、パルスの周波数、1~100/秒の群内、および「n」あたりのパルス数、1~数百で変動し得る。典型的には、皮膚に適用されるパルスは、最大60ボルトの振幅、250マイクロ秒のパルス幅および1秒あたり20の周波数を有し、結果として0.5%のデューティサイクルを生じるであろう。場合によっては、正味の電流を回避するために、平衡電荷二相性パルスが使用されるであろう。図21を参照すると、これらのパルスは、パルスの第1の部分の形状がパルスの第2の部分の形状と類似し、または非対称であり得、パルスの第2の部分は、パルスの第1の部分の刺激効果を解消することを避けるために、より低い振幅およびより長いパルス幅を有する。
刺激装置による電界の形成
電極によって組織に印加される電位の位置および大きさは、電界を形状化する方法を提供する。例えば、2つの電極を皮膚に適用すると、1つは他方に対して正の電位で、図22の断面図に示されているような、下にある組織に電界を生じさせることができる。
図22の図は、均一な組織を想定している。電圧勾配は、電極に近いところで最も高く、電極から離れたところでより低くなる。神経は、ある距離よりも電極の近くで活性化されやすい。所与の電圧勾配では、大きな直径の神経は、直径のより小さい神経よりも活性化されやすい。長軸が電圧勾配と整列している神経は、長軸が電圧勾配に対して直角である神経よりも活性化されやすい。
脂肪および筋肉のように、電気抵抗の異なる組織が2層ある身体の一部に同様の電極を適用すると、図23に示すような電界を生じることができる。異なる組織の層は、エネルギー波を屈折させ直接的に作用し、ビームの照準とステアリングに使用されることがある。個人の組織パラメータを測定し、選択された神経に対する適切なエネルギー刺激を特徴付けるために使用することができる。
図24を参照すると、刺激パルスがオフになると、電界は崩壊し、示すように電界は存在しないであろう。十分な電圧および電界の正しい配向が起これば、神経細胞内に活動電圧を発生させるのは電界の変化である。電気的特性の異なる組織のより複雑な三次元配置は、より複雑な三次元電界をもたらしうる。特に、表1に示すように、組織は異なる電気的特性をもち、これらの特性は組織の長さに沿って、またそれを横断して異なっているからである。
Figure 0007434163000001
組織による電界の修正
神経細胞に活動電位を発生させるために用いられる電界の形成における重要な因子は、電界が通過しなければならない媒体である。人体について、この媒体は、骨、脂肪、筋肉、および皮膚を含む様々なタイプの組織を含む。これらの組織の各々は、異なる電気抵抗または導電性および異なる静電容量を有し、これらの特性は異方性である。それらは、組織内のすべての方向で均一ではない。例えば、軸索は、その軸に沿った電気抵抗率が軸に垂直なものよりも低い。広範囲の伝導度を、表1に示す。したがって、組織の三次元構造および抵抗率は、体内の任意の所与の点における電界の配向および大きさに影響を及ぼすであろう。
複数の電極による電界の修正
より多くの電極を皮膚に適用すると、電極の位置およびそれぞれに印加される電位によって形状化することができる、より複雑な三次元電界を発生させることもできる。図20を参照すると、パルス列は、A、t/T、n、およびfによって示されて互いに異なり得、同様に、パルス列間に種々の位相関係を有する。例えば、電極の8×8アレイを用いて、電極の組合せを、単純な双極子、四極子、線形配置、ほぼ円形配置までの範囲で利用して、組織内で所望の電界を生じさせることができる。
複雑な組織形状を有する身体の一部に複数の電極を適用すると、したがって複雑な形状の電界が生じる。電極配置と組織形状との相互作用は、複雑な電界の形状を計算するために組織を多くの小さな要素に分割する数学的方法である有限要素モデリングを用いてモデル化することができる。これは、特定の神経に対する所望の形状および配向の電界を設計するために使用することができる。
ビームの位相間の関係、位相シフトを使用することによる解消および補強のような電界を修正するために知られている高周波技術は、低周波数を使用するため、TNSSによる電界の印加には適用されない場合がある。その代わりに、実施例は、電界を移動させるために、例えば電極のアレイからのような種々の電極を起動することによって、電界ステアリングまたは電界形状化としても記載されている、電界を移動するかまたはシフトさせるかまたは形状化するためにビーム選択を使用する。アレイから種々の電極の組み合わせを選択すると、ビームまたは電界ステアリングが生じることがある。電極の特定の組合せは、ビームを形状化し、および/またはステアリングによってビームの方向を変化させることができる。これは、刺激のために選択された標的神経に到達するために電界を形状化することができる。
電界による神経の活性化
典型的には、神経を活性化する際の選択性には、神経上または神経付近に外科的に電極を埋め込むことが必要とされてきた。皮膚の表面上の電極を用いて、本発明の例と同様に、組織の深部の神経に選択的に活性化を集中させることは、多くの利点を有する。これらには、手術の回避、複雑なインプラントを開発するコストの回避およびそれらに対する規制当局の承認取得、ならびに長期インプラントのリスクの回避が含まれる。
神経を活性化して活動電位を発生させるかどうかを決定する電界の特徴は、Rattay F.,“The basic mechanism for the electrical stimulation of the nervous system”,Neuroscience Vol.89,No.2,pp.335-346(1999)に開示されている「活性化機能」によって数学的にモデル化することができる。電界は、神経の長さに沿って変化する組織内の電圧、すなわち細胞外電位を発生させることができる。電圧が神経に沿った距離に比例する場合、一次空間微分係数は一定であり、二次空間微分係数係数はゼロとなる。電圧が神経に沿った距離に比例しない場合、一次空間微分係数は一定ではなく、二次空間微分係数はゼロではない。活性化関数は、神経に沿った細胞外電位の二次空間微分係数に比例する。それが与えられた点でゼロよりも十分に大きい場合には、それは、電界がその点で神経に活動電位を発生させるかどうかを予測する。この予測は、神経サインに入力され得る。
実際には、このことは、空間的または時間的に十分に大きく変化する電界が神経に活動電位を発生させることができることを意味している。これらの活動電位はまた、神経または電界が方向を変えるために、電界に対する神経の配向が変わる箇所で発生する可能性が最も高い。神経の方向は、解剖学的研究およびMRIスキャンなどの画像検査から決定することができる。電界の方向は、電極の位置および配置、ならびにそれらに印加される電圧、それと共に組織の電気的特性によって決定することができる。その結果、特定の組織の位置で特定の神経を選択的に活性化し、一方他の神経を活性化しないことが可能になる。
臓器または筋肉を正確に制御するためには、活性化する神経を正確に選択しなければならない。この選択性は、以下のように、いくつかの方法で、神経サインとして本明細書に開示される例を使用することによって改善され得る:
(1)神経が刺激されたときの効果を制御するための改良されたアルゴリズム。例えば、筋肉の得られた電気的または機械的活動を測定し、この情報をフィードバックして刺激を修正し、効果を再度測定する。このプロセスの繰り返された反復は、古典的な閉ループ制御によって、またはパターン認識および人工知能のような機械学習手法によって、刺激の選択性を最適化することができる;
(2)神経を化学的に標識するかまたはタグをつけることによって神経選択性を改善する。例えば、光または他の電磁放射に応答するように遺伝子をいくつかの神経に導入すると、光または電磁放射が体外から適用された場合には、これらの神経は活性化することができ、他の神経は活性化することができない;
(3)電気伝導体を用いて神経に電界を集中させることにより神経選択性を改善する;これらの伝導体は埋め込まれてもよいが、受動的であり、現在使用されている能動埋め込み型医療機器よりもはるかに単純であり得る;
(4)身体の外側または内側のいずれかで、反射鏡または屈折器を使用して、電磁放射線のビームを神経に集束させて、神経選択性を改善する。これらの反射鏡または屈折器が埋め込まれた場合、それらは受動的であり、現在使用されている能動埋め込み型医療機器よりもはるかに単純であり得る;
(5)刺激が行われている人からのフィードバックの使用による神経選択性の改善;これは、筋肉の活性化または1つ以上の神経活性化からの感覚のような身体的指標に応答して人が取る行為であり得る;
(6)TNSSに関連するセンサからの、または別個に刺激に関連する電気的活動を監視する他のセンサからのフィードバック使用することにより、神経選択性を改善すること;
(7)選択された神経刺激に対する使用者の神経生理学の固有プロファイルを作成するために使用され得る、人またはセンサとTNSSとの両方からのフィードバックの組み合わせによって、神経選択性を改善すること。
先に開示したように、電気刺激の身体への応用の可能性を、図15に示す。
図25Aを参照すると、TNSS934ヒトおよび哺乳動物のインターフェースならびにその作動および支援システムの方法は、ブロック図として機能フォーマットで表されるマスター制御プログラム(「MCP」)910によって管理される。それは、一例に従った神経刺激システムのための論理を提供する。
1つの例では、図25Aに示されるMCP910および他の構成要素は、命令を実行している1つ以上のプロセッサによって履行される。プロセッサは、任意のタイプの汎用または特定目的のプロセッサであり得る。メモリは、プロセッサによって実行される情報および命令を記憶するために含まれる。メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)、リード・オンリー・メモリ(「ROM」)、磁気もしくは光ディスクのような静的記憶装置、または任意の他のタイプのコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせで構成することができる。
マスターコントロールプログラム
MCP910の主な担当は、様々な制御プログラム、データマネジャー920、使用者932、および外部生態系の間の活動および通信を調整し、各状況において適切な応答アルゴリズムを実行することである。MCP910は、TNSS装置934に電極活性化パターンを提供して標的神経を選択的に刺激することにより、電界形成および/またはビームステアリングを達成する。例えば、外部の事象または要求の通信制御装置930による通知に際して、MCP910は、適切な応答を実行することを担当し、データ管理装置920と共に作動して、正しい応答および作用を策定する。それは、センサ938などの様々なソースおよびTNSS装置934などの外部入力からのデータを統合し、暗号化およびHIPAA要求プロトコルなどの正しいセキュリティおよびプライバシー方針を適用する。それはまた、外部プログラムへのアクセスを提供する使用者インターフェース(UI)912および様々なアプリケーション・プログラム・インターフェース(API)914も管理する。
また、MCP910は、他のものの中でも、コンピューティング、通信、および刺激電子機器、アンテナ、電極、センサ、および従来型または印刷された電池の形態の電源を含むことができるソフトウェアルゴリズムおよびハードウェアコンポーネントの組み合わせを介して、TNSS装置934による電力消費を効果的に管理することを担当する。
通信制御装置
通信制御装置930は、インターネットまたはセルラーネットワークなどの通信源を介して、使用者932から、複数のTNSS装置934から、および第三者アプリ936から入力を受信することを担当する。そのような入力のフォーマットはソースによって変化し、データマネジャー920のために受信、統合、場合によっては再フォーマット、およびパッケージされなければならない。
使用者入力は、使用者932の状態またはニーズに関する状態および情報へのTNSS装置934の起動のための単純な要求を含むことができる。TNSS装置934は、電圧読み取り値、TNSS934状態データ、制御プログラム問い合わせに対する応答、および他の信号を含むことができる信号データを提供する。通信制御装置930はまた、複数のTNSS装置934にデータおよび制御要求を送信することを担当する。第三者アプリケーション936は、インターネットまたはセルラーネットワークを介して、マスター制御プログラム910または使用者932のためのデータ、要求、または指示を送信することができる。通信制御装置930はまた、様々なソフトウェアプリケーションが存在するクラウドを介した通信も担当する。
一例では、使用者は、遠隔ホブまたは他のタイプの遠隔装置およびブルートゥースなどの通信プロトコルを使用して、1つ以上のTNSS装置を制御することができる。1つの例では、携帯電話も通信の中にあり、中央装置として機能し、一方、ホブおよびTNSS装置は周辺装置として機能する。別の例では、TNSS装置は中央装置として機能し、ホブはTNSS装置と直接通信する周辺装置である(すなわち、携帯電話または他の装置は必要でない)。
データマネジャー
データマネジャー(DM)920は、通信制御装置930、センサ938、アクチュエータ940、およびマスター制御プログラム910への、およびそれからのデータの保存および移動に対して主要な担当を有する。DM920は、その制御下でデータのいずれかを分析し、相関させる能力を有する。それは、神経を選択し、活性化するロジックを提供する。データ上のこのような動作の例としては、以下のものが含まれる:統計解析および傾向識別情報;機械学習アルゴリズム;サイン解析およびパターン認識、データウェアハウス926内のデータ間の相関、療法ライブラリ922、組織モデル924、および電極配置モデル928、およびその他の動作。以下に開示するように、その制御下にあるデータにはいくつかの構成要素がある。
データウェアハウス(DW)926は、受信データが保存される場所である;このデータの例は、TNSS装置934もしくはセンサ(938)からのリアルタイム測定、インターネットからのデータストリーム、または様々なソースからの制御および指示的データであり得る。DM920は、上述のように、DW926に保持されているデータを分析し、MCP910制御下でデータのエクスポートを含む作用を引き起こす。DM920によって実施される特定の意思決定プロセスは、時間、周波数、および空間領域の両方におけるデータパターンを特定し、それらを他のプログラムによる参照のための署名として保存する。EMG、または多電極EMGなどの技術は、数百から数千の個々の運動単位の合計である大量のデータを集め、典型的な手順は、個々の運動単位およびその挙動を引き出すことを試みるために全信号について複雑な分解分析を行うことである。DM920は、全信号にわたってビッグデータ解析を行い、特定の作用、またはさらに個々の神経もしくは運動単位に関連するパターンを認識する。この分析は、個人からの経時的に、またはTNSS使用者の集団を通して収集されたデータにわたって実施することができる。
療法ライブラリ922には、TNSS装置934に対する様々な制御レジメンが含まれている。レジメンは、TNSS装置934によって適用されるパルスのパラメータおよびパターンを特定する。個々のパルスの幅および振幅は、他のサイズの神経軸索を刺激することなく、特定のサイズの神経軸索を選択的に刺激するように特定することができる。適用されるパルスの周波数は、他の反射を調節することなく、選択的にいくつかの反射を調節するように特定することができる。クラウド942または第三者アプリ936からロードすることができる事前に設定されたレジメンがある。レジメンは、それらが制御信号またはフィードバック信号またはソフトウェアの更新に応答してリアルタイムで修正することができるように、リード-ライト能力を有する適応性と同様に静的リード-オンリーであってもよい。図3を参照すると、このようなレジメンの1つの例は、パラメータA=40ボルト、t=500マイクロ秒、T=1ミリ秒、n=100パルス/群、およびf=20/秒を有する。レジメンの他の例は、以前に特定された範囲内のパラメータを変化させるであろう。
組織モデル924は、TNSS装置934が配置され得る特定の身体箇所の電気的特性に特異的である。前述したように、活動電位を発生させるための電界は、それらが遭遇する様々な組織の種々の電気的特性によって影響を受けるであろう。組織モデル924は、所望の作用を生じるために、療法ライブラリ922および電極配置モデル928からのレジメンと組み合わせられる。組織モデル924は、MRI、超音波または他の画像診断、または身体もしくは身体の特定の部分の組織の測定によって開発され得る。これは、特定の使用者932に対して、および/または身体規範に基づいて達成され得る。望ましい作用の1つのそのような例は、特定の電極配置モデル928と共に組織モデル924を使用して、尿失禁を減少させるために当該神経を選択的に刺激するために、陰部神経に対応する特定の深い位置に身体の表面上の電極からの電界をどのように焦点合わせるかを決定することである。所望の作用の他の例は、療法ライブラリ22および電極配置モデル928からのレジメンと組合せて組織モデル924が仙骨神経を刺激する電界を生成する場合に起こり得る。他の多くの望ましい作用の例は、他の神経の刺激のために続く。
電極配置モデル928は、TNSS装置934が身体の特定の位置に適用し、活性化することができる電極構成を特定する。例えば、TNSS装置934は、複数の電極を有してもよく、電極配置モデル928は、他の構造を刺激することなく選択的に特定の構造を刺激するために、または深い構造上に電界を集束させるために、これらの電極を身体上のどこに配置すべきか、およびこれらの電極のどれが活性であるべきかを特定する。電極構成の一例は、8×8アレイのような複数の電極のより大きなアレイ内の4×4セットの電極である。この4×4セットの電極は、8×8アレイの右上角など、より大きなアレイ内のどこでも特定することができる。電極構成の他の例は、同心円状電極さえ含み得る円形電極であってもよい。TNSS装置934は、電極配置モデル928がどのサブセットが活性化されるかを特定する広範囲の複数の電極を含むことができる。電極配置モデル928は、療法ライブラリ922および組織モデル924におけるレジメンを補完し、電界ならびに神経、筋肉、組織および他の器官とのそれらの相互作用を制御するために、これらの他のデータ構成要素と共に使用される。他の例としては、閉鎖回路を利用するもののような、限定されるものではないが、単に1つまたは2つの電極を有するTNSS装置934が挙げられ得る。
センサ/アクチュエータ制御
独立したセンサ938およびアクチュエータ940は、TNSSシステムの一部であり得る。その機能は、TNSS装置934が提供する電気刺激および電気フィードバックを補完することができる。このようなセンサ938およびアクチュエータ940の一例は、神経、筋肉、骨、および他の組織のリアルタイム画像データを提供できる超音波アクチュエータおよび超音波受信器を含むが、これらに限定されない。他の例としては、刺激された組織または筋肉からの信号を検出する電気センサが挙げられる。センサ/アクチュエータ制御モジュール950は、全て、MCP910の制御下で、そのような信号の作動およびピックアップの両方を制御する能力を提供する。
アプリケーションプログラムインターフェース
MCP910は、第三者の開発者が利用可能にするさまざまなアプリケーションプログラムインターフェース(API)の監視も担当する。可能性を与えられる特定の開発者支持者に応じて、1つ以上のAPI914が存在し得る。例えば、多くの統計的フォーカストアプリは、データウェアハウス926ならびにTNSS934および使用者932入力から記録されたデータのその累積ストアへのアクセスを望むであろう。別の医療従事者の群は、特定の疾患または障害に対処するためのより良好なレジメンを構築するために、療法ライブラリ922および組織モデル924へのアクセスを望む場合がある。それぞれの場合、異なる特定のAPI914が適切であろう。
MCP910は、システムの保守、デバッグおよびトラブルシューティング機能、リソースおよび装置管理、データの準備、解析、およびスマートフォン上またはクラウド中に存在する外部の装置またはプログラムへの通信、ならびにその他の機能を含む、TNSSシステムの多くのソフトウェア機能を担当する。しかし、その主要な機能の1つは、通信制御装置930によって扱われる装置からの入力、センサ制御アクチュエータモジュール(950)からの外部の要求、および第三者要求936を受け取るグローバル要求ハンドラとしての役割を果たすことである。高レベルマスターコントロールプログラム(MCP)機能の例を、以下に開示する。
MCPがこれらの要求を扱う方法を、図25Bに示す。要求ハンドラー(RH)960は、使用者932、TNSS装置934、第三者アプリ936、センサ938および他のソースからの入力を受諾する。それは、以下の段落に述べるように、要求の種類を決定し、適切な応答を発送する。
使用者要求:RH960は、複数の使用者要求961、例えば:活性化;表示状態、非活性化、またはデータ入力、例えば特定の使用者条件のどれが存在するかを決定する。活性化要求に対するRHの960応答を、図25Bに示す。ブロック962に示すように、RH960は、療法ライブラリ922にアクセスし、適切なレジメンを、「作用」と表示されたブロック964に示すように、実行のために正しいTNSS934に送るようにする。
TNSS/センサ入力:RH960は、TNSS934またはセンサ入力965経由でデータ解析を行う。ブロック966に示されるように、それは、DSP意思決定プロセス、画像処理アルゴリズム、統計解析、および入力を分析するための他のアルゴリズムからの範囲の技術を含んでもよい、データ解析を使用する。図25Bには、使用者アラーム970が生成される条件、および特定のTNSS934機能のための制御フィードバックループを生じさせるような適応動作980を生じさせるような条件の、2つのそのような分析結果が示され、それは、閉じたフィードバックループにおいてさらなるTNSS934またはセンサ入力965を反復的に生成することができる。
第三者アプリ:アプリケーションは、通信の送信と受信の両方で、MCP910と通信することができる。典型的な通信は、情報データまたはコマンドをTNSS934に送ることである。RH960は、ブロック972に示されるように、入ってくるアプリケーションデータを分析するであろう。図25Bは、結果として生じるこのような作用を2つ示している。ブロック974に示される1つの作用は、MCP使用者インターフェース912を介して使用者932にアプリケーションデータ、場合によっては再フォーマットされたものを提示することである。別の結果は、976に示すように、療法ライブラリ922からレジメンを要求するなど、使用者932が許可した作用を実行することであろう。
図26を参照すると、1つの例に従った例のTNSSが示される。TNSSは、以下の機能を実行する1つ以上の電子回路またはチップ2600を有している:制御装置との通信、処置レジメンに従って広範囲の電界(複数可)を生成する電極2608を介した神経刺激、電極および通信経路としても機能し得る1つ以上のアンテナ2610、ならびに、限定されずに機械的な動作および圧力、温度、湿度、化学的および位置決めセンサなどの広範囲のセンサ2606。別の実施形態では、TNSSは、信号を組織に伝達するため、または組織からの信号を受信するために、トランスデューサ2614にインターフェースする。
1つの配列は、チップ2600上のSOC、システムにこれらの多種多様な機能を統合することである。この範囲内に、データ処理、通信、変換器インターフェースおよび記憶のための制御ユニット2602、ならびに電極2608に接続される1つ以上の刺激装置2604およびセンサ2606が示される。アンテナ2610は、制御ユニットによる外部通信のために組み込まれる。また、例えば電池であってもよい内部電源2612も存在する。外部供給電源は、チップ構成の別の変形である。データ処理および刺激のための広範囲の電圧を収容するために、1つより多いチップを含むことが必要であり得る。電子回路およびチップは、データおよび/またはパワーを転送することが可能な装置内の伝導路を介して互いに通信する。
TNSSは、図25Aに示すような制御装置からのデータストリームを解釈して、メッセージヘッダおよび区切り文字を制御命令から分離する。1つの例では、制御命令には、電圧レベルおよびパルスパターンなどの情報が含まれている。TNSSは、制御指示に従って、刺激装置2604を活性化して、組織上に置かれた電極2608への刺激信号を発生させる。別の実施形態では、TNSSは、トランスデューサ2614を活性化して、信号を組織に送る。別の例では、制御指示によって、電圧レベルおよびパルスパターンなどの情報が、TNSSに格納されたライブラリから取り出される。
TNSSは、組織から感覚信号を受け取り、それらを、図25Aの例のように、制御装置によって認識されるデータストリームに翻訳する。感覚信号には、とりわけ、電気的、機械的、音響的、光学的および化学的信号が含まれる。感覚信号は、電極2608を通して、または機械的、音響的、光学的、もしくは化学的トランスデューサに由来する他の入力からTNSSに来る。例えば、組織からの電気信号は、電極2608を通してTNSSに導入され、アナログ信号からデジタル信号に変換され、次にアンテナ2610を通して制御装置に送られるデータストリームに挿入される。別の例では、音響信号は、TNSS内のトランスデューサ2614によって受信され、アナログ信号からデジタル信号に変換され、次いで、アンテナ2610を通って制御装置に送られるデータストリームに挿入される。特定の例では、組織からの感覚信号は、処理のために制御装置に直接インターフェースされる。
既知の神経刺激装置における電極への電流を制御するオープンループプロトコルは、フィードバック制御を有していない。それは、設定する電圧を指令するが、実際の電圧をチェックしない。電圧制御は、安全機能である。刺激パルスは、事前に設定されたパラメータに基づいて送信され、患者の解剖学的形態からのフィードバックに基づいて修正することはできない。装置が取り外され、再配置されると、電極の配置が変化する。また、解剖学的変化の湿度および温度は、1日を通じて変化する。これらの要素はすべて、電圧が事前設定されている場合、実際の電荷送達に影響する。
対照的に、TNSS刺激装置の例は、TNSSにおける電荷を調節するために、Nordic Semiconductor nRF52832マイクロコントローラーを用いて、これらの欠点に対処する特徴を有する。高電圧電源は、可変電圧を生成するために、コンピュータ制御デジタルポテンシオメータと組み合わせたLEDドライバチップを使用して履行される。次いで、3-1ステップアップトランスフォーマーが、所望の高電圧「VBOOST」を提供し、これが、以下のようにサンプリングされて、故障が不正確な電圧レベルを引き起こさないことを保証する。nRF52832マイクロコントローラーは、リアルタイムで波形を修正するために、適応プロトコルのためのフィードバックおよびインピーダンス計算を提供する刺激波形の電圧をサンプリングする。刺激波形によって解剖学的形態に送達された電流は、差動積分器を用いて積分され、サンプリングされ、次いで合計されて、処置のために使用者に送達された実際の電荷を決定する。刺激事象における各パルスの後、この測定を分析し、リアルタイムでその後のパルスを修正するために使用する。
このハードウェアダプテーションにより、ファームウェアプロトコルがアダプティブプロトコルを履行するのが可能になる。このプロトコルは、VBOOSTを変更することによって身体に適用される電荷を調節する。処置は、電極を通して体内に電荷を挿入する一連の周期的パルスによって行われる。処置のパラメータのいくつかは固定されており、一部は使用者が調節可能である。強度、継続時間および周波数は、使用者が調整可能であり得る。使用者は、快適性および有効性のために必要に応じてこれらのパラメータを調整することができる。違和感があれば強度を低下させ、何も感じなければ上げることができる。最大許容強度の結果有効でない処置となった場合には、継続時間を延長する。
上に開示されたアダプティブプロトコルの一例に従ったフロー図を、図27に示す。アダプティブプロトコルでは、処理中に標的電荷(「Qtarget」)を繰り返し送達し、あらゆる環境的変化を考慮するよう努めている。したがって、図27の機能性は、一定のレベルを使用するのではなく、フィードバックに基づいて使用者に適用される電荷レベルを調整することである。
このプロトコルの数学的表現は、以下の通りである:
target=Qtarget(A*dS+B*dT)、式中、Aは、強度係数であり-経験的に決定され、dSは、強度の使用者変化であり、Bは、継続係数であり-経験的に決定され、dTは、継続時間の使用者変化である。
アダプティブプロトコルには、1つの例で2つの局面が含まれている:獲得2700および複製2720。使用者パラメータのいかなる変更も、アダプティブプロトコルを取得局面に置く。最初の治療が開始されると、新しいベースライン電荷が新しいパラメータに基づいて計算される。2702での新規取得局面では、前回の電荷適用からのデータはすべて廃棄される。一実施形態では、2702は、使用者がTNSS装置を身体の一部に置き、一連の電荷パルスである電荷レベルを手動で調節し、それが適当と感じるまで、または電荷レベルが手動もしくは自動のいずれかで変更されるいかなる時点まで、電流使用について初めて示している。その後、処理が開始される。電荷の適用のこの関数の数学的表現は、次の通りである:
処理で送達される電荷は、
Figure 0007434163000002
である、
式中、Tは、継続時間であり;fは、「Rep Rate」の周波数であり;Qpulse(i)は、図28に示される差動積分器回路の結果である電圧MON_CURRENTとして提供される処理パルス列におけるパルス(i)によって送達される測定された電荷である(すなわち、パルス当たりの電荷の平均の量)。図28のNordicマイクロコントローラーは、送達された電荷を表す数に電圧を定量化し、したがって電荷出力を決定するために使用されるアナログからデジタルへの変換機能の一例である。処理におけるパルスの数は、T*fである。
2704および2706で、各パルスをサンプリングする。1つの例では、2704および2706の機能性は、20Hzのパルス繰り返し数で10秒間持続し、これは、完全な処理サイクルと考えることができる。局面2700の結果は、Qtargetの標的パルス電荷である。
図29は、1つの例に従った、2つのパラメータ、周波数および継続時間に対して測定された処理当たりのパルスの数を示す表である。周波数はY軸に、継続時間はX軸に示される。アダプティブ電流プロトコルは、一般に、より多くのパルスを使用する場合、より良好に機能する。一例は、電荷データフィードバックの固体収束のために提供するために、最低100パルスを使用する。図29を参照すると、20Hzの周波数設定および10秒の継続時間は、200パルスを生成し、これは、アダプティブ電流プロトコルが以前の電荷を再現することを可能にするために望ましい。
再生局面2720は、使用者が取得局面2700およびその結果として生じるベースライン電荷、Qtargetの獲得後に別のその後の処理を開始する場合に、一例で開始する。例えば、完全な処理サイクルは、前述したように10秒を要することがある。例えば、待機期間2722に示されるような2時間の休止の後、使用者は、次に別の処置を開始することができる。この局面の間、アダプティブ電流プロトコルは、その後の各処理に対してQtargetを送達することを試みる。待機期間2722の間に、汗または空気湿度による使用者の身体のインピーダンスなどの条件が変化した可能性があるため、局面2720の機能性が必要である。差動積分器は、処置の各パルスの終了時にサンプリングされる。当該時点で、次の処置を開始し、差動積分器を、2724で、取得局面Qtargetとの比較の目的のために、各パルスに対してサンプリングする。パルスをサンプリングすることは、パルスの出力をクーロンで測定することを含む。Mon_Current2801と呼ばれる、電圧における図28の積分器の出力は、マイクロクーロンにおける送達された電荷に対する直接的な直線関係であり、装置から出て、使用者に入る電荷の量の読み取り値を提供する。2726において、各単一のパルスは、局面2700で決定された電荷値(すなわち、対象電荷)と比較され、次のパルスは、差動の方向に調整される。
NUM_PULSES=(T*f)
各パルスの後、観察された電荷Qpulse(i)を、パルス当たりの予想される電荷と比較する。
pulse(i)>Qtarget/NUM_PULSES?
その後、出力電荷または「VBOOST」は、その後のパルスについて2728(減少)または2730(増加)のいずれかで、以下によって修正される:
dV(i)=G[Qtarget/NUM_PULSES-Qpulse(i)]
式中、Gは、電圧調整係数であり-経験的に決定される。このプロセスは、2732で最後のパルスまで続く。
安全機能は、VBOOSTが10%を超えてより高く調整されることは決してないことを保証する。より多くの電荷が必要な場合は、反復速度または継続時間を増加させることができる。
一例では、一般に、電流は、再生のための対象電荷を確立するために、取得局面2700の間、パルス毎にサンプリングされる。次に、電圧は、確立された標的電荷を達成するために、再生局面2720の間に、本明細書で「Pot」と呼ばれるデジタル電位差計を介して調節される。
デジタルPotは、開始時の実際の電圧で校正される。ワイパー値ごとにサンプリングした電圧で表を生成する。表はまた、各ポットレベルで1vおよび5v出力デルタに必要なPotワイパー増分を保存して予め計算されている。これにより、再生局面中の電圧調整のための迅速な参照が可能になる。表は、電池残量により、定期的な再校正が必要であり得る。
1つの例では、取得局面2700の間に、最小データセット=100パルスおよびすべてのパルスがサンプリングされ、平均が再生局面2720のための標的電荷として使用される。一般に、100パルス未満は、再生局面2720の基礎として使用するには不十分なデータサンプルを提供し得る。1つの例では、初期処理は、200パルス(すなわち、10秒間で20Hz)である。1つの例では、使用者は、継続時間および周波数の両方を手動で調整することができる。
一例では、取得局面2700の間に、最大データセット=1000パルス。最大値は、サンプルの合計を蓄積する際に32ビット整数のオーバーフローを回避するために使用される。さらに、1000パルスが、一例では十分に大きいデータセットであり、より多くを収集する必要がない可能性が高い。
上記の例で1000パルス後、標的電荷を計算する。取得局面における1000を超える追加パルスは、標的電荷の計算に寄与しない。
1つの例では、最初の3~4パルスは、一般に、残りよりも高いので、これらは、収集局面2700では使用されない。これは、再生局面2720でも説明される。これらの高すぎる値を用いる結果、標的電荷が高すぎて設定され、再生局面2720におけるその後の処理に対して過剰に刺激され得る。他の例では、より高度な平均化アルゴリズムを適用して、高い値および低い値を除去することができる。
一例では、自動的に電圧を上げることについて安全上の懸念があり得る。例えば、機器と使用者の皮膚との間の接続が悪い場合、電圧は2730で最大まで自動調節され得る。その後、例えば使用者が装置をしっかり押さえることによりインピーダンスが低下し得、その結果、突然の高電流が生じ得る。したがって、一例では、サンプルが標的より500mv以上高い場合、それは、即座に最小電圧に調整される。その後、この例は再生局面2720にとどまり、標的の電流/電荷レベルに戻して調整するべきである。別の例では、最大電圧増加は、単一の処理(例えば、10V)のために設定される。確立された標的電荷を達成するためには、通常の状況ではそれ以上必要とすべきではない。別の例では、VBOOSTに対して最大が設定される(例えば、80V)。
種々の例において、再生局面2720中に安定性を有することが望まれる。一例では、これは、ステップによって電圧を調整することによって達成される。しかしながら、比較的大きなステップ調整は、揺動または過剰刺激を生じ得る。したがって、電圧調整は、より小さなステップで行われてもよい。ステップサイズは、実際のVBOOST電圧レベルと同様に、標的電流とサンプル電流との間のデルタの両方に基づいてもよい。これにより、標的電荷への迅速かつ安定した/滑らかな収束が容易になり、より感度の高い使用者のために、より低い電圧でより緩やかな調整を使用する。
以下は、調整ステップを決定するために評価され得る条件である。
delta-mon_current=abs(sample_mon_current-target_charge)
delta_mon_current>500mvかつVBOOST>20Vの場合、ステップ=5Vで増加調整
(減衰調整の場合、500mvのデルタが緊急減衰を引き起こし、最低電圧になる)
delta_mon_current>200mvの場合、ステップ=1V
delta_mon_current>100mvかつdelta_mon_current>5%*sample_mon_currentの場合、ステップ=1V
他の例では、約10%の電圧バッファで標的電圧より低い電圧で新たな処理を開始する。処理開始時のインピーダンスは、知られていない。これらの例は、処理の終了時に使用中の標的電圧を保存する。使用者が強度パラメータを手動で調整していない場合は、それは、10%バッファで標的電圧を保存した新しい処理を開始する。これは、インピーダンスが低下した場合の過剰刺激の可能性を回避するために、10%バッファで速やかに標的電流を達成する。これはまた、一般的により高い最初の3~4パルスを補償する。
開示されるように、例は、初期電荷レベルを適用し、次いで、印加される電流の量のフィードバックに基づいて自動的に調整する。電荷量は、印加されている間に上下に変化させることができる。したがって、処理サイクルを通して固定された電圧レベルを設定し、次いで印加するのではなく、本発明の履行は、使用者に入力されている電荷の量を測定し、それに応じて、処理を通して調整して、電流環境に適した標的電荷レベルを維持する。
位置固有のパッチ
本明細書中の例で開示される局所神経刺激およびセンサ(TNSS)装置の使用の期間および電子的有効性は、皮膚適用の特定の位置に応じた形状因子によってさらに最適化され得る。例としては、TNSS装置を組み込んだパッチを使用し、人体上の特定の位置に接着するような形状に、または人体上の特定の位置に近接するように衣服に取り込まれるような形状に設計して、TNSSの有効性を最適化することが挙げられる。
図30において、実施例に従った脛骨パッチまたは「TNSS」または「SmartPad」100は、脛骨神経を刺激するのに有効であるように、足関節骨110の下の位置に貼付されたときに皮膚に適合する形状;ならびに左足関節に対して1つの型、および右足関節に対して同様であるが鏡像型の形状であるように設計されている。SmartPadは、正電極および負電極を神経の経路に沿って軸方向に配置すると、それほど有効ではない神経の経路を横断するのとは対照的に、より有効である。
図31において、半径方向SmartPad200は、橈骨神経202を刺激するのに電子的に有効であるように前腕上の位置に貼付されたときに皮膚に適合するような形状に設計されている;中央SmartPad220は、中央神経222を刺激するのに電子的に有効であるように前腕上の位置に貼付されたときに皮膚に適合するような形状に設計されている;尺骨SmartPad240は、尺骨神経242を刺激するのに電子的に有効であるように前腕上の位置に貼付されたときに皮膚に適合するように設計されている。
図30および図31のSmartPad形状の各々は、標的位置に貼付された場合の使用者の不快感を最小限に抑えるように設計されている。
いくつかの例では、半径方向200、中央220および尺骨SmartPad240のうちの2つ以上は、例えば、半径、中央および尺骨神経刺激電極対の2つ以上に対応する皮膚上の位置を覆う形状を有するより大きなSmartPadに設計され得、例えば前腕を囲むブレスレット形状250、または前腕の一方の側にまたがるセミブレスレット255、または前腕を囲み、ストラップ265を使用して締め付けて、追加の接着剤を必要とせずに電極の配置を維持するストラップ260を有するブレスレット形状である。いくつかの例では、これらの組み合わせSmartPadは、左前腕に対して1つの形状で設計され、右前腕に対して同様であるが鏡像の形状である。
図32において、皮膚パッチ300は、上述のTNSSデザインおよびパッケージングを有するSmartPad340を含む。SmartPad340の材料は、皮膚から取り出した後に廃棄可能なもの、例えば紙が選択され、TNSSの性能に悪影響を及ぼし得る水分の浸透および異物の侵入を抑制するために選択される。SmartPad340は、上部外側パッケージング310と底部外側パッケージング320との間で使用前に梱包される。上部外側パッケージングには、書字312、説明314、および向きマーク316の1つ以上が組み込まれており、向きマーク316は、SmartPad340を皮膚上に適切に位置決めするために有用である。底部外側パッケージングには、書字322および説明324の一方または両方が組み込まれている。SmartPad340は、最初にSmartPad340の外表面に貼付された除去可能な向きマーキング346を有することができ、このマーキングは、SmartPadの皮膚上の標的位置への適切な向きを簡略化するように設計され、使用者が、SmartPadをその位置に残して、使用者の皮膚上に特徴的なマーキング346がもはや見られなくなるように取り除くように設計されている。SmartPad340は、使用時に接着を維持するが、SmartPad340を除去する際の引っ張り力を最小限にするために、十分なサイズおよび有効性の補足的な接着パッド350;および、最初に補足的な接着パッド350を覆い、電極を覆う接着パッドカバー330、接着パッドカバー330は、接着剤を皮膚に固定する前に除去される;接着フィルムカバー330の除去を容易にするための折り畳まれた引っ張りタブ332を有し得る。SmartPad340は、接着フィルムパッチ350の反対側であるSmartPadの除去を開始するために、SmartPadエッジの把持を容易にするために、SmartPadの片端または両端に、非接着タブ領域344を有することができる。SmartPad340の全ての構成要素は、1つの例において同一の基材に結合される。
図33は、パッチの他の位置の例を示している。
図34は、右足底靴下パッチ530が靴下510の足底520に接着剤または縫合糸を用いて固定され、その結果、靴下パッチ530が使用者の足の皮膚および組織の足底を通して足底神経を刺激するための刺激に有効であるような切断像を示す。
いくつかの例では、靴下パッチは、取り外し可能な電池パワーサプライを使用している。いくつかの例では、靴下パッチは、充電式電池パワーサプライを使用し、靴下上に充電ポートがある。いくつかの例では、靴下パッチは、動的電力変換器を備えた電池パワーサプライを使用する。
図35は、右足底靴パッチ630が靴615の足底625に固定され、その結果、靴パッチ630が、特に刺激の有効性を低下させる靴下のような介在する衣服層を着用しない場合に、使用者の足の皮膚および組織の足底を通した刺激に対して足底神経を刺激するのに有効であるような切断像を示す。
いくつかの例では、靴パッチ630は、取り外し可能な電池パワーサプライを使用する。いくつかの例では、靴パッチは、再充電可能な電池パワーサプライを使用し、靴に再充電ポートを有する。いくつかの例では、靴パッチは、動的電力変換器を備えた電池パワーサプライを使用する。いくつかの例では、靴パッチ630は、靴の製造中に靴615に組み込まれ、靴は、着用者が一体型TNSS装置を使用するために特別に設計されている。
いくつかの例では、靴パッチ630は、靴を着用しようとしている人が普通の靴610の内面に貼付する。
特定の身体の位置のために設計された皮膚パッチは、各々が皮膚パッチの位置について最適化されており、下にある皮膚、組織および神経のモデルを使用して、その動作に種々のソフトウェアライブラリを使用する。一例として、仙骨の位置に特異的な皮膚、脂肪、筋肉、骨および神経のモデルを含む仙骨皮膚パッチがあり、これは、脛骨神経の位置のモデルを含むモデルを含む尺骨皮膚パッチと比較してのものである。
いくつかの例が具体的に図示され、かつ/または本明細書に記載される。しかしながら、開示された例の修正および変形は、本発明の精神および意図された範囲から逸脱することなく、上記の教示によって、および添付した特許請求の範囲の範囲内で網羅されることが認識されるであろう。

Claims (9)

  1. 局所神経刺激パッチであって、以下
    フレキシブルな基材と、
    接着剤を含み、皮膚の表皮に接触するように適応された、前記基材の柔軟性のある表皮適合底面と、
    前記表皮適合底面に平行な前記基材のフレキシブルな頂部外面と、
    前記パッチ上に、前記頂部外面から見て前記表皮適合底面の近位側に位置し、前記頂部外面の前記表皮適合底面側に位置し、前記フレキシブルな基材に結合される複数の電極と、
    前記局所神経刺激パッチ内に埋め込まれ、前記頂部外面の前記表皮適合底面側に位置し、前記フレキシブルな基材に結合される電子回路と、
    を含み、前記電子回路は、
    電極を電気的に活性化するように構成された前記柔軟性のある表皮適合底面に一体化された電気信号発生器と、
    電気信号発生器と連絡しているアンテナと、
    前記電気信号発生器に連結された信号アクチベータと、
    前記電気信号発生器、前記アンテナおよび前記信号アクチベータと電気的に連通する電源と、
    を含み、
    前記電子回路は、標的電荷レベルを決定することと、前記電極からの一連のパルスを出力することと、出力されるパルスごとに、前記パルスの電荷値を測定し、前記電荷値を前記標的電荷レベルと比較することと、前記電荷値が前記標的電荷レベルより大きい場合、その後の出力パルスの強度レベルを低下させることと、前記電荷値が前記標的電荷レベルより小さい場合、その後の出力パルスの強度レベルを増加させることと、特徴とする、局所神経刺激パッチ。
  2. さらに
    1つ以上の神経の刺激に応答してフィードバックを提供し、前記フレキシブルな基材に結合される神経刺激センサ
    を含む、請求項1に記載の局所神経刺激パッチ。
  3. 遠隔活性化装置と通信するように構成された前記アンテナと、
    前記アンテナによる前記遠隔活性化装置との通信の受信に応答して活性化するように構成された前記信号アクチベータと、
    前記信号アクチベータによる活性化に応答して1つ以上の電気刺激を発生するように構成された前記電気信号発生器と、
    前記局所神経刺激パッチに近接する少なくとも1つの位置で前記局所神経刺激パッチを装着している使用者の1つ以上の神経を刺激するように構成された前記電気刺激と、
    を含む、請求項2に記載の局所神経刺激パッチ。
  4. 過活動膀胱の処置のための局所神経刺激パッチであって、以下
    表皮に適合する底面およびフレキシブルな頂部外面を含むフレキシブルな基材と、
    前記パッチを組織に局所的に付着させるための接着剤と、
    前記基材の前記底面から見て前記頂部外面側の前記局所神経刺激パッチと前記頂部外面との間に位置し、前記頂部外面の前記表皮適合底面側に位置する複数の電極と、
    前記パッチ内に埋め込まれ、前記基材の前記頂部外面の前記表皮適合底面側に位置する電子回路と、を含み、
    前記電子回路は、前記電極を横切る一連の電圧制御波形を提供する電気信号発生器であって、神経を刺激して、使用者の膀胱を緊急に空にする必要があるという使用者の感覚を阻害する電流を発生させ
    前記電子回路は、リモート装置と通信し、そこから信号を受信して前記電気信号発生器を起動するためのアンテナと、
    前記信号発生器と電気的に通信する電源と、
    を含
    前記電子回路は、標的電荷レベルを決定することと、前記電極からの一連のパルスを出力することと、出力されるパルスごとに、前記パルスの電荷値を測定し、前記電荷値を前記標的電荷レベルと比較することと、前記電荷値が前記標的電荷レベルより大きい場合、その後の出力パルスの強度レベルを低下させることと、前記電荷値が前記標的電荷レベルより小さい場合、その後の出力パルスの強度レベルを増加させることと、特徴とする局所神経刺激パッチ。
  5. 前記電極は、使用中に20mA~100mAの電流を生成するように構成される、請求項に記載の局所神経刺激パッチ。
  6. 前記電圧制御波形が方形波を含む、請求項に記載の局所神経刺激パッチ。
  7. 前記方形波が、15Hz~50Hzの周波数を含む、請求項に記載の局所神経刺激パッチ。
  8. キーホブを含み、前記キーホブ上のボタンを押し下げるリモート装置が、前記パッチの信号発生器を活性化する、請求項に記載の局所神経刺激パッチ。
  9. 前記リモート装置は、使用者が、スマートフォンまたはタブレットを使用して、前記局所神経刺激パッチの前記アンテナと通信し、前記信号発生器を活性化することを可能にするように構成されたソフトウェアを含むスマートフォンまたはタブレットを含む、請求項に記載の局所神経刺激パッチ。
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