JP7431821B2 - 定位脳標的を判定する方法 - Google Patents

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Description

本発明の分野は、神経外科の分野であり、本発明は、より詳細には、神経外科的介入前の準備のための方法に関する。
本発明は、より詳細には、定位脳標的を正確に判定する方法に関する。
本発明は、特に、深部脳刺激のための電極の埋め込み前に準備ステップとして刺激される脳標的を判定する方法に関し得る。
脳標的の判定は、任意の神経外科治療手順、特に定位固定において重要である。定位固定は、脳内に位置する点に基づいて、神経外科医が介入する必要がある脳の部位又は病巣の体積及び位置を正確に判定するために、医学画像化によって支援される頭蓋内構造体を三次元的に同定する方法を使用する神経外科技法である。
1つの介入は、深部脳刺激(DBS)であり得る。深部脳刺激は、神経学的病状(例えば、パーキンソン病、本態性振戦病、ジストニー、強迫性障害、ツレット症候群、不応性てんかん又は更に治療の効かない重度のうつ病)を有する患者を軽減する非常に効果的な外科技法である。
深部脳刺激は、脳の奥深くにある過剰な構造体を刺激することを含む。刺激は、ニューロンを抑制又は活性化し得、目的は、ニューラルネットワークの機能を修正することである。刺激は、症状を軽減又は更に解消して、通常の治療に対して抵抗性がある患者の生活の質を向上させ得る。
深部脳刺激は、一般的に、核、一般的に、通常、灰白質(神経細胞体)における核の一部に対応する脳構造体に電極を埋め込むことによって実行される。残りの説明の全体にわたり、用語「核」は、核又は核の一部を意味し得る。
電極は、このように標的核に送出される低強度の電流を受け取る。
深部脳刺激で標的にされる脳構造体(パーキンソン病を治療するための視床下核(STN)、本態性振戦を治療するための視床の中間腹側核(VIM)、ジストニー及びある種のパーキンソン病を治療するための内部淡蒼球(GPi))は、治療される病状によって異なる。これらの核の寸法は、内部淡蒼球を除いて数ミリメートルを超えない。
この技法によって提示される課題の中には、刺激される核を同定すること(即ち定義する及び/又は突き止めること)、同定核に印を付けること(即ち標的にすること)及び刺激電極を位置決めすることが含まれる。
第1の課題は、刺激される核を同定することに関する。例えば、VIMに関して、人間の視床に対して多くの用語があり、VIMの同定に関して不一致をもたらす。解剖学的定義に関する問題は、VIMよりもSTNに対して重要でない。しかし、STNのいずれの下部分を刺激すべきかに関して又は更にSTNの上の線維(「不確帯」)が実際に最良の標的でないかどうかに関して不一致が残る。
この同定問題を解決した場合でも、同定核を突き止める、従って刺激電極を位置決めする他の課題が依然としてある。例えば、磁気共鳴画像化(MRI)を用いて、ジストニーを治療するためのGPi核を突き止めることができるが、現在の定位診療で使用可能なMRI(典型的には1.5又は3テスラの磁場を有するMRI)を用いて、STN核及びVIM核を突き止めるのは、非常に困難であるか又は更に不可能である。従って、特定の核の突き止めは、MRIの進歩によって確実に向上しており、例えば、MRIシーケンス(3D T1、T2、SWI(「感受性重み付け画像化」)、FGATIR(「高速灰白質取得反転回復」)、FLAIR(「流体減衰反転回復」)のシーケンス)の組み合わせは、STN核を視覚化することができるが、MRIによって放射線的に視覚化されたSTN核は、(後述の術中電気生理学的記録技法を用いて測定され得る)刺激が有効であるSTN核に正確に対応せず、5mmを超える誤差が個々のレベルで見られることが実証されている。
これらのあまり見えない又は突き止め不可能な領域に対して、定位地図に基づく「間接」突き止め技法と呼ばれるものを実施することが既知の診療である。これらの間接突き止め技法の原理は、MRIによって容易に同定可能な解剖学的マーカー点を含むデカルト基準フレーム及び様々な脳領域(例えば、様々な脳核)の位置を与える地図を有することであり、解剖学的マーカー点の全部をMRIによって同定することができるとは限らない。原理は、この地図を用いて、マーカー点の全部又は一部に基づいて任意の個人の脳における任意の領域の位置を突き止めることである。マーカー点と地図における点との間の比例の関数のセットを使用し、従って脳のサイズ又は脳の解剖学的特異性にかかわらず、任意の脳を再調整することができる。
定位地図は、DBSへの用途をはるかに越えて、脳を調べる場合により広く使用されている。1つの既知の例は、タライラッハ地図又は座標である。この基準フレームの中心(即ち座標x=0、y=0、z=0を有する点)は、正中矢状面(即ち半球間平面とも呼ばれる脳の内面に平行な平面)における前交連の上及び後縁であり、「CA」と呼ばれる(「AC」とも呼ばれる)この点は、MRIで非常に見やすい。別の基準点、(更に正中矢状面における)後交連の下及び前縁を使用し、「CP」と呼ばれる(「PC」とも呼ばれる)この点もMRIで非常に見やすい。次に、座標系の3軸を下記のように定義する。Oy軸は、CA及びCPを通り、頭蓋骨の前の方に方向付けられる。Oz軸は、Oyに垂直にCAを通る矢状面の軸である。Oz軸は、頭蓋骨の頂点の方に方向付けられる。最後に、Ox軸は、CAを通るOy及びOzに直交する軸である。Ox軸は、左から右に方向付けられる。別の例は、定位基準フレームの中心として、中交連点と呼ばれる線分[CACP]の中点を取ることにより、タライラッハ系を単純化することができるシャルテンブラント地図である。点CA及びCPは、前交連及び後交連の解剖学的中心をそれぞれ表す。
刺激される核が、治療される病状に従って同定されると、MRIによって同定可能なマーカー点を用いて、この核は、使用される地図で突き止められる。深部刺激において、刺激電極は、このようにして間接的に同定される核に位置決めされるべきである。
既知の間接突き止め技法に関する問題は、事実と異なる、あたかも2つの点間の距離の変動が全ての観察解剖学的変動に相当するかのように、間接突き止め技法が脳の比例の想定に基づくことである。従って、これは、深部脳刺激で非常に悪影響をもたらすことがある標的化不正確度を必ず引き起こす。
これらの標的化不正確度を改善するため、電極が標的に正しく位置決めされることを保証する目的で、電気生理学的記録及び術中臨床試験なしで現在の外科手術を行うことはできない。術中電気生理学的記録の原理は、部位でニューロンを刺激し、術中に刺激の効果を記録するために、解剖学的標的を含むと推定される部位に平行微小電極を埋め込むことである。この技法は、電極の最終的な位置を最適化し、従って標的化を改良することができる。この技法は、標的化精度を向上させるが、非常に長く(7~10時間のオーダーの動作時間)、感染リスク及び使用される記録微小電極の数に比例する出血のリスクの増加を伴う。更に、電極の最終的な埋め込みを正確に実現することは、必ずしも容易であるとは限らない。最後に、刺激の臨床効果を試験し、従って電極の位置を最適化することができるように、外科手術は、患者の参加を必要とする。従って、患者にとって非常に不快な局所麻酔下で外科手術を行う必要がある。
上述の技法は、DBSの場合、刺激される核を定義し、次に前記核を標的にし、次に刺激電極を位置決めすることを含む手法に基づく。得られた結果の解析により、刺激電極の位置及び/又は使用される基準フレーム(一般的にはシャルテンブラント又はタライラッハ基準フレーム)における解剖学的標的の突き止めを移動させることになる。
別の技法は、深部脳刺激が成功している患者を同定し、これらの患者における電極の位置を同定し、MRIで容易に同定可能な基準点に電極の位置を相関させ、次に基準点を用いて、治療される新しい患者にMRIを適用することを含む間接手法からなる。この手法により、刺激される核を同定し、標的を突き止め(標的にし)、標的における刺激電極を位置決めしている不正確要因の低下を回避することができる。この場合、効果が挙がっている臨床例に基づいて刺激標的を判定することを考えると、「臨床標的」又は「機能標的」を参照する。
このような手法は、Francois Caire“Intraoperative imaging of deep brain stimulation electrodes and proposal of a new method for indirect stereotactic location of the subthalamic target”[元の名称“Imagerie per-operatoire des electrodes de stimulation cerebrale profonde et proposition d’une nouvelle modalite de reperage stereotaxique indirect de la cible subthalamique”の翻訳]による論文文献に記載されている。この論文で提案された解決策は、
- 視床下深部刺激に対する非常に良好な反応を有する患者を選択するステップ、
- 前記患者の術後MRIを検索するステップ、
- 標準CACP定位空間を各術後MRIについて構成するステップであって、このために、点CA及びCP及び半球間平面は、同定される、ステップ、
- 活性シミュレーション接点の座標を術後MRIで判定するステップ、
- 様々な解剖学的マーカー点を術後MRIで判定するステップ、
- 線形回帰モデルを用いて、活性接点の各座標と、各マーカー点の対応する座標との間の相関関係を計算するステップ、
- 相関関係が正しい場合、活性接点のx、y及びz座標と最良の相関関係を与えるマーカー点に基づいて回帰線の方程式を計算するステップ、
- この方程式を用いて、理論標的の座標を計算するステップ、
- この理論標的の座標を活性接点の実際の座標と比較するステップ
を含む。
この方法の欠点は、比例システム(ここでは線形回帰方法)を保ちながら、3軸のみに対する脳の変動(又は相似)を想定することである。これは、2つの点(CA及びCP)間の距離の変動が全ての観察解剖学的変動に相当することがあると想定することよりも優れているが、依然として不十分である。従って、この方法における平均誤差は、2.5±0.6mmであり、標的にされる構造体のサイズに対して非常に大きい。
本発明は、先行技術の上述の欠点を克服することを目的とする。
より詳細には、本発明は、より高い標的化精度を可能にし、且つ使用が容易である、定位脳標的を判定する方法を提供することを目的とする。本発明は、神経外科治療の効果を改善することができる、神経外科治療前に準備ステップとして使用される定位脳標的を判定する方法を提供することを目的とする。
この目的を達成することができる本発明の1つの主題は、少なくとも1つの標的点を含む定位脳標的を判定する方法であって、
- 少なくとも1つの標的点における治療後に測定される結果が閾値以上である患者を選択するステップであって、術後画像化は、前記患者の各々について実行されている、ステップ、
- それぞれの選択された患者について、少なくとも1つの標的点の座標の全部又は一部を判定するために前記術後画像化を処理するステップ、
- 脳マーカー点を選択するステップ、
- それぞれの選択された患者について、選択マーカー点の座標の全部又は一部を判定するために前記術後画像化を処理するステップ、
- 選択された患者の全部について判定される標的点の座標及びマーカー点の座標を含む学習データベースを生成するステップ、
- 学習データベース及び教師あり統計学習方法を使用することにより、マーカー点の座標に従って少なくとも1つの標的点の座標を与える予測関数を判定するステップ、
- 新しい患者の術前画像化を、前記新しい患者のマーカー点の座標の全部又は一部を判定するために処理するステップ、
- 前記新しい患者について判定されるマーカー点の座標に従い、前記新しい患者について少なくとも1つの標的点の座標を得るために予測関数を使用するステップ
を含む方法である。
好ましくは、本発明は、少なくとも1つの標的点を含む定位脳標的を判定する方法であって、所与の症状についての前記標的における神経外科治療前に実施され、及び
- 少なくとも1つの標的点で前記症状について実行される治療後に測定される結果が閾値以上である患者の複数の臨床例を選択するステップであって、術後画像化は、前記患者の各々について実行されている、ステップ、
- 数学的座標系、好ましくは正規直交デカルト座標系を選択するステップ、
- それぞれの選択された臨床例について、選択された座標系における少なくとも1つの標的点の座標の全部又は一部を判定するために前記術後画像化を処理するステップ、
- 複数の脳マーカー点を選択するステップ、
- それぞれの選択された臨床例について、脳マーカー点の座標の全部又は一部を判定するために前記術後画像化を処理するステップ、
- 選択された臨床例の全部の標的点の判定された座標及びマーカー点の判定された座標を含む学習データベースを生成するステップ、
- 学習データベース及び教師あり統計学習方法を使用することにより、マーカー点に従って少なくとも1つの標的点の座標を与える予測関数を判定するステップ、
- 前記症状について治療される新しい患者の術前画像化を、前記新しい患者のマーカー点の座標の全部又は一部を判定するために処理するステップ、
- 前記新しい患者について判定されるマーカー点の座標に従い、前記新しい患者について少なくとも1つの標的点の座標を得るために予測関数を使用するステップ
を含む方法に関する。
本発明によれば、マーカー点は、所与の数学的座標系で突き止め可能な脳における解剖学的構造体の特徴点であり、特に従来の画像化を用いて見える解剖学的点である。
本発明によれば、標的点は、神経外科治療が臨床例に適用されているか、又は新しい患者に適用される必要がある点である。
本発明による方法は、治療の効果が判定されている患者の臨床例からのデータに基づく。従って、学習を行う標的点は、臨床的に検証される標的である。これにより、本発明による方法に従い得る神経外科治療を改善することができる。
これを行うために、本発明による方法は、これらの患者に利用できる術後画像化に基づいており、治療が適用された点(標的点)及び特に従来の画像化を用いて見える脳における解剖学的構造体の特徴点の中から選択されるマーカー点から推定するために、この画像化を処理する。これらの標的点及びこれらのマーカー点の座標は、予測関数を判定することができる学習データベースに統合される。予測関数は、マーカー点に応じて少なくとも1つの標的点を与えることができる。教師あり統計学習方法を使用して予測関数を学習データベースから構成する。
本発明による方法は、従来使用されるMRI(例えば、1.5テスラMRI)から抽出される画像化に基づき得る。よりはるかに高価であり(特にハードウェアの点で)、1.5テスラMRIよりも高い放射線技能を必要とするより強力なMRI(例えば、3テスラ又は7テスラMRI)を使用する必要はない。マーカー点の座標を判定するためにこれらの画像を処理する。
本発明による方法は、1軸、2軸又は3軸ではなく、多次元方法で脳変動を制御しようとする。教師あり統計学習技法を選択することにより、方法は、この脳変動を克服することができ、従ってより高い標的化精度を可能にする。
更に、刺激される脳構造体(STN、VIMなど)をまず同定し、次に突き止め、その後、このようにして同定され且つ突き止められた脳構造体に刺激電極を埋め込もうとする他の方法と異なり、標的点は、臨床的に検証される標的として判定される。従って、これにより、不正確要因の低下を回避し、従って標的化精度を向上させることができる。
この意味において、本発明による方法は、マーカー点に応じて脳構造体(STN、VIMなど)を視覚化するために解剖学的地図を構成しようとしない。むしろ、本発明による方法は、治療を適用する場所を直接知るために標的点を求め、患者に有効である標的点を使用することによってそれを行う。実際に、本発明者らは、解剖学的構造体(STN、VIMなど)の中心を突き止めても、上述のように、この中心が、刺激される正確な標的であることを保証しないことを特定している。
更に、本発明による方法は、1つの点だけでなく、標的(複数の点)を判定し、従って三次元で標的を構成することができる。
標的が新しい患者について判定されると、MRIにおける標的の位置に印(例えば、ばつ印)を付けることができる。ばつ印を付けるために、最大値(白色に対応する)を5つの画素に割り当てることにより、数学的座標系の3方向の各々で5つの画素の値を変更することができる。これにより、白色のばつ印を形成することができ、この白色のばつ印の中心により、専門家は、標的を視覚化することができる。
最後に、本発明によって定位標的を判定する方法は、決定支援として、特に判定される少なくとも1つの正確な脳標的を必要とする任意の神経外科治療に備えて使用され得る。
特に深部脳刺激の場合、本発明の方法は、刺激される脳構造体に電極を正確に位置決めすることを保証するために一般的に使用される電気生理学を不要にすることができる。従って、本発明の方法は、患者に対して侵襲的でない。
予測関数(「メタモデル」とも呼ばれる)のパラメータを選択及び最適化する適切な技法を使用することにより、方法は、標的化精度を更に向上させることができる。
従って、1つの有利な実施形態によれば、方法は、
- 交差検証方法を使用して予測関数を統合するステップであって、マーカー点に従って少なくとも1つの標的点の座標を与える統合予測関数をもたらすステップ
を更に含み得、予測関数を使用するステップは、統合予測関数を使用するステップを含む。
一実施形態によれば、マーカー点及び少なくとも1つの標的点の座標を判定するために処理される画像化は、少なくとも1つのMRI画像、好ましくは複数のMRI画像である。
従って、方法は、選択された患者における術後MRIを実行するステップを含み得、マーカー点の判定は、MRIによって得られる画像を処理するステップを含み得、且つ/又は少なくとも1つの標的点の判定は、MRIによって得られる画像を処理するステップを含み得る。
代わりに又は更に、方法は、選択された患者における術後コンピュータ断層撮影(CT)スキャンを実行するステップを含み得、少なくとも1つの標的点の判定は、CTによって得られる画像を処理するステップを含み得、且つ/又はマーカー点の判定は、CTによって得られる画像を処理するステップを含み得る。
一実施形態によれば、教師あり統計学習方法は、再生カーネルヒルベルト空間におけるカーネルリッジ回帰方法の使用を含む。
別の実施形態によれば、教師あり統計学習方法は、サポートベクトルマシン型の方法の使用を含む。
別の実施形態によれば、教師あり統計学習方法は、ニューラルネットワーク型の方法の使用を含む。
一実施形態によれば、交差検証方法は、「リーブワンアウト交差検証」方法の使用を含む。
別の実施形態によれば、交差検証方法は、「リーブkアウト交差検証」方法の使用を含む。
1つの特定の実施形態によれば、選択数学的座標系は、正規直交デカルト座標系であり、直線は、Oy軸を形成する前交連の上及び後縁並びに後交連の下及び前縁を通り、後交連の下及び前縁は、座標系の中心を形成し、及びOz軸は、半球間平面においてOy軸に垂直な直線である。
1つの特定の実施形態によれば、マーカー点は、好ましくは、事前に選択される数学的座標系に対して定義される下記の18個の点:
- 第3の軸平面上の乳頭視床束である第1のマーカー点、
- 第1、第2及び第3の軸平面の各々の上の被殻の前点である第2、第3及び第4のマーカー点、
- 第1及び第2の軸平面上の被殻の内側点である第5及び第6のマーカー点、
- 第1及び第2の軸平面上の被殻の後点である第7及び第8のマーカー点、
- 第2の軸平面上の手綱交連である第9のマーカー点、
- 第2の軸平面上の視床の前縁である第10のマーカー点、
- 第2の軸平面上の視床の後縁である第11のマーカー点、
- 前交連である第12のマーカー点、
- 中交連点における第3脳室の内側縁である第13のマーカー点、
- 第13のマーカー点を通る矢状面上の視床の高さである第14のマーカー点、
- 第13及び第14のマーカー点によって定義される線分の中点である第15のマーカー点、
- 前交連の上及び後縁並びに後交連の下及び前縁を通る直線に平行であり、且つ第15のマーカー点を通る直線上の視床の前縁である第16のマーカー点、
- 第5のマーカー点を通る前頭面上の被殻の上縁である第17のマーカー点、及び
- 第5のマーカー点を通る前頭面上の被殻の外側縁である第18のマーカー点
の中から選択される。
一実施形態によれば、これらの18個のマーカー点の全部が使用される。
他のマーカー点が使用され得る。
他の数学的座標系、特に既知の定位地図でよく使用される座標系を使用し得る。
一実施形態によれば、方法は、学習データベースに機能データを追加する追加ステップを含み、前記機能データは、臨床例の標的点及びマーカー点における信頼度の少なくとも1つの指標を追加することができる。
一実施形態によれば、方法は、深部脳刺激前に実施される。別の実施形態によれば、方法は、ガンマナイフ前に実施される。別の実施形態によれば、方法は、集束超音波治療前に実施される。
マーカー点又は標的点は、計画的治療に応じて、従って治療される症状に応じて適合される。
本発明の第2の主題は、方法のステップの全部又は一部を実施するように構成されたプロセッサを含むデータ処理システムである。データ処理システムは、コンピュータ、タブレット、スマートフォンなどであり得る。
本発明の第3の主題は、コンピュータプログラムであって、プログラムがプロセッサによって実行されると、このプロセッサに、方法のステップの全部又は一部を実施させる命令を含むコンピュータプログラムである。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して、非限定的な例として与えられる下記の説明によって明瞭になるであろう。
2つの異なる点及び2つの異なる方向における2つの刺激電極の埋め込みを例示する合成画像である。 標的に埋め込まれ、複数の活性接点を含む電極を例示する合成画像である。 18個のマーカー点を例示する様々な断面に沿って見られるMRI画像である。 18個のマーカー点を例示する様々な断面に沿って見られるMRI画像である。 18個のマーカー点を例示する様々な断面に沿って見られるMRI画像である。 18個のマーカー点を例示する様々な断面に沿って見られるMRI画像である。 18個のマーカー点を例示する様々な断面に沿って見られるMRI画像である。 18個のマーカー点を例示する様々な断面に沿って見られるMRI画像である。 数学的座標系CA-CPの軸を例示する3つのMRI画像である。 数学的座標系CA-CPの軸を例示する3つのMRI画像である。 数学的座標系CA-CPの軸を例示する3つのMRI画像である。 三次元における数学的座標系CA-CPを示す。 本発明による例示的な方法及び変型例を示すフローチャートである。
本発明は、神経外科治療のための標的点を判定することを含み、これらの標的点は、一般的に、従来の画像化によって見えない深部脳内構造体に位置決めされる。
このために、本発明は、従来の画像化によって見えるマーカー点及び予測関数を使用することを含む。治療の効果が観察されている患者の臨床例によって生じるマーカー点及び標的点を含む学習データベースを用いて、前記予測関数を構成する。更に後述のように、少なくとも1つの測定結果によって効果を判定する。教師あり統計学習技法を使用して前記予測関数(又はメタモデル)を構成し、従ってマーカー点に応じて少なくとも1つの標的点の座標を与えることができる。
下記の実施形態の説明は、本発明による方法を深部脳刺激による治療に対する準備として実施する場合において一般的に例示され、本発明、特に前記実施形態は、判定される少なくとも1つの正確な脳標的を必要とする任意の神経外科治療に対する準備としてより一般的に実施され得ることが理解される。
深部脳刺激への特定の用途において、標的点を刺激点と呼ぶこともできる。
臨床例(患者)の選択
少なくとも1つの刺激点における電極刺激が同じ病状を治療するのに効果的である患者を選択する。少なくとも1つの測定結果によって効率を判定する。
病状は、パーキンソン病、本態性振戦病、ジストニー、強迫性障害、ツレット症候群、不応性てんかん又は更に治療の効かない重度のうつ病であり得る。
刺激に対する標的構造体は、パーキンソン病を治療するための視床下核(STN)、本態性振戦を治療するための視床の中間腹側核(VIM)、ジストニー及びある種のパーキンソン病を治療するための内部淡蒼球(GPi)であり得る。
神経外科治療後に測定されるこの結果は、術後臨床評価、解剖学的又は放射線局在による評価又は電気生理学的評価であり得る。
治療される病状に特有のスケール及び/又は生活の質のスケール(例えば、治療後3カ月)を用いて術後臨床評価を行う。これにより、第1の基準、従って臨床例(患者)の選択のための第1の閾値を判定することができる。
解剖学的又は放射線術前標的化及び前記術前標的化と術後治療点(例えば、深部脳刺激(DBS)の場合の電極の位置)との間の距離により、解剖学的又は放射線局在による評価を定義する。これにより、第2の基準、従って臨床例(患者)の選択のための第2の閾値を判定することができる。
標的の術中同定及び前記術中同定と術後治療点(例えば、DBSの場合の電極の位置)との間の距離により、電気生理学的評価を定義する。これにより、第3の基準、従って臨床例(患者)の選択のための第3の閾値を判定することができる。
結合閾値を定義するために様々な評価基準が結合され得る。
選択された患者は、少なくとも1つの病状についてマーカー点/標的点の対を含む統計学習データベースを構築することができる。
更に、方法は、患者の学習データベースに機能データを追加するステップを含み得る。これらのデータは、術前に病状の兆候を評価するパラメータ及び術後に病状の兆候の改善の程度を評価するパラメータを含み得る。一例として、パーキンソン病に対するUPDRSスケール(パーキンソン病統一スケール)又は本態性振戦に対するFahn-Tolosa-Marinスケールを使用し得る。
更に、深部脳刺激の場合、これらのデータは、刺激の電気的パラメータ(振幅、周波数及び持続時間)を含み得る。
従って、これらの機能データの全部は、標的点及びマーカー点に加えて、学習データベース及びメタモデルに入力され得る。これらの機能データの全部又は一部は、患者データにおける信頼度の少なくとも1つの指標として費用関数に使用され得る。この場合、これらのデータは、最小化される費用関数を重み付けする重み関数としてメタモデルに数学的に変換される。
マーカー点は、使用される数学的座標系で突き止め可能な脳における解剖学的構造体の特徴点であり、従来の画像化(特にMRI)を用いて見える解剖学的点である。
従って、既存の術後MRIによって生じる画像化を使用することにより、マーカー点を得ることができる。
記載の特定の実施形態において、標的点(又は刺激点)は、電極の埋め込みの点である。刺激点は、使用される数学的座標系における座標によって特徴付けられる。刺激点は、図1及び図2に例示のように、この点(PC1、PC2)に埋め込まれた電極(E1、E2)の方向によって特徴付けられ得る。
例えば、MRI又はコンピュータ断層撮影法(「CT」)による術後画像化を実行及び使用することにより、且つ末端アーチファクト及び様々な接触によって生成されたアーチファクトに基づいて基準フレームで電極を再構成することにより各刺激点を判定する。
本明細書において、標的点又は標的点のセットは、深部脳刺激の特定の用途で「標的」又は「刺激標的」を構成する。標的は、各標的点の座標によって特徴付けられる。深部脳刺激の特定の用途において、標的は、刺激点における電極の方向(電極の方向ベクトルの座標)によって更に特徴付けられ得る。
従って、選択された患者について判定されたこれらのマーカー点及び標的点は、他のデータで拡充可能な統計学習データベースを構成する。
本発明による方法は、マーカー点と1つ又は複数の標的点との間の予測関数を確定するように、前記学習データベースを用いた、教師あり統計学習に基づく回帰方法の使用を含む。
特に、図3A~図3F及び図4A~図4Dを参照して与えられる下記の記載は、方法の1つの特定の実施形態を説明する。
学習データベースを構成及び/又は初期化するステップ
使用される数学的座標系
「CA」は、前交連の上及び後縁を示し、「CP」は、後交連の下及び前縁を示す。
使用される数学的座標系を図4A~図4Dに例示する。図4Aは、冠状断面であり、図4Bは、正中矢状断面であり、図4Cは、軸方向断面である。図4Dは、3つの軸を例示する三次元視界である。
例示の座標系は、点CA及びCP(記号「CACP」)を通る直線であるOy軸並びに点CPを原点として有する正規直交デカルト座標系である。Oz軸は、半球間平面において線(CACP)に垂直な直線であり、Ox軸は、推定される。このような座標系は、本明細書ではCA-CPによって記号で表す。
使用可能なマーカー点
1つの例示的な実施形態において、使用可能なマーカー点は、特に、図3A~図3Fに示す点に対応する18個(m=18)に番号を付ける。18個の使用可能なマーカー点は、下記の通りである。
- 第1のマーカー点(FMT):第3の軸平面上の乳頭視床束、
- 第2、第3及び第4のマーカー点(PA1、PA2、PA3):第1、第2及び第3の軸平面の各々の上の被殻の前点、
- 第5及び第6のマーカー点(PM1、PM2):第1及び第2の軸平面上の被殻の内側点、
- 第7及び第8のマーカー点(PP1、PP2):第1及び第2の軸平面上の被殻の後点、
- 第9のマーカー点(CH):第2の軸平面上の手綱交連、
- 第10のマーカー点(BAT):第2の軸平面上の視床の前縁、
- 第11のマーカー点(BPT):第2の軸平面上の視床の後縁、
- 第12のマーカー点(CA):前交連、
- 第13のマーカー点(A):「MCP」点と呼ばれる中交連点における第3脳室の内側縁、
- 第14のマーカー点(B):第13のマーカー点(A)を通る矢状面上の視床の高さ、
- 第15のマーカー点(C):第13及び第14のマーカー点によって定義される線分[AB]の中点、
- 第16のマーカー点(D):(CACP)に平行であり、第15のマーカー点(C)を通る直線上の視床の前縁、
- 第17のマーカー点(Pculm):第5のマーカー点(PM1)を通る前頭面上の被殻の上縁、及び
- 第18のマーカー点(Plat):第5のマーカー点(PM1)を通る前頭面上の被殻の外側縁。
軸方向基準面(又は横方向平面)は、CA-CP座標系の中心及びOx軸及びOy軸を通る平面である。第1、第2及び第3の軸平面を軸方向基準面に対して定義する。
第1の軸平面は、z(C)-5mmの座標(第15のマーカー点のz座標から5mm下に位置する点並びにゼロに等しいx及びy座標)を通る軸方向基準面に平行な平面に対応する。
第2の軸平面は、z(C)座標(第15のマーカー点のz座標並びにゼロであるx及びy座標)を通る軸方向基準面に平行な平面に対応する。
第3の軸平面は、z(C)-10mmの座標(第15のマーカー点のz座標から10mm下並びにゼロであるx及びy座標)を通る軸方向基準面に平行な平面に対応する。
矢状面によって理解されるべきことは、Oy軸及びOz軸によって形成される平面と一致するか又はこの平面に平行な任意の平面である。更に、実施形態で選択される矢状面は、第13のマーカー点(A)のx座標を通る。
前頭面によって理解されるべきことは、Ox軸及びOz軸によって形成される平面と一致するか又はこの平面に平行な任意の平面である。更に、実施形態で選択される前頭面は、第5のマーカー点(PM1)のy座標を通る。
図3A~図3Fは、様々な断面に沿って見られるMRI画像を示す。図3Aは、軸方向断面(軸方向基準面)である。図3Bは、上述の矢状面に沿った矢状断面である。図3Cは、軸方向断面(第1の軸平面)である。図3Dは、軸方向断面(第2の軸平面)である。図3Eは、軸方向断面(第3の軸平面)である。図3Fは、上述の前頭面に沿った冠状断面である。
計画的神経外科的介入により、他のマーカー点を使用し得る。従って、標的点は、治療される病状に左右されるため、一般的に、前記標的点と相関可能であり、従来の画像化(例えば、MRI)で容易に同定可能であるマーカー点を選択し得る。
特定の実施形態によれば、マーカー点PRは、行列X(ここで、
Figure 0007431821000001
であり、mは、マーカー点の数を表し、m×3は、これらの全マーカー点の全座標を表す)で表され得る。
行列Xの各行は、所与のマーカー点を表す。各列は、3つの座標の1つを表す。
マーカー点の座標を連結することにより、行列Xは、ベクトル
Figure 0007431821000002
に再形成され得る。残りの説明の全体にわたり、複数(3×m)のスカラー要素を含むこのようなベクトルXを考える。
18個のマーカー点の各々は、使用される数学的座標系における3つの座標xPR、yPR、zPRによって特徴付けられる。これは、合計54個の座標を形成する。
一般的に、半球(右半球(本明細書では「HD」で示す)及び左半球(本明細書では「HG」で示す))によって判定を行う。次に、HDで18個の点又は54個の座標があり、HGで18個の点又は54個の座標がある。この場合、m=36及び合計108個の座標が得られる。
従って、左側の標的を判定することができる、左半球に対する1つの予測関数Fを構成することができ、且つ右側の標的を判定することができる、右半球に対する別の予測関数Fを構成することができるか、又は両方の標的(右側の標的及び左側の標的)を判定することができる単一の関数Fを構成することができる。
標的点(又は刺激点)
標的(1つ又は複数の標的点PCをグループ化する)は、ベクトルY(ここで、
Figure 0007431821000003
である)で表される。ベクトルYは、複数(p)のスカラー要素を含む。
標的における標的点の数は、可変である。値pは、点毎の座標の数が掛けられた標的点の数に左右される。座標は、標的点のデカルト座標xPC、yPC、zPCであり得る。
深部脳刺激の場合、座標は、この点における刺激電極の方向を特徴付ける座標を更に含み得る。刺激点及びこの点における電極の方向を知ることにより、同じ電極上の他の刺激点を見付けることができる。刺激点は、「刺激ゾーン」とも呼ばれる。各電極E1、E2は、例えば、図2に示すように、例えば4つのゾーンを有し得る。点0は、標的点PC1、PC2を表し得る。従って、半球毎に1つ又は2つのゾーンを介して患者を刺激し得る。図2の例において、ゾーン0及び1は、標的内に全部あり、ゾーン2は、標的内に部分的にあり、ゾーン3は、標的内にない。例えば、各ゾーンの長さは、1.5mmであり、2つのゾーンは、0.5mm間隔で配置されている。
標的点に対する座標のみを求める場合、使用される数学的座標系で標的点の3つの座標xPC、yPC、zPCに対応するp=3である。
深部脳刺激の場合、刺激点に対する電極の方向を更に求める場合、標的xPC、yPC、zPC及び使用される数学的座標系の3つの軸に沿った電極の方向ベクトルの座標vxPC、vyPC、vzPCに対応するp=6である。
計画的神経外科的介入により、他の座標を追加し得る。例えば、ガンマナイフ又は集束超音波治療に対して標的点の座標を適合させ得る。
一方では右半球に対して、他方では左半球に対して標的点の座標を確定することを望む場合、p=6(デカルト座標のみ)又はp=12(ベクトル座標を含む)である。
従って、標的において1つ又は複数の標的点(又はゾーン)があり得るため、値pは、各点に対して使用される座標の数が掛けられた点の数に等しい。
学習データベース
患者i(i=1...n)に対して、マーカー点の(3×m値xの)ベクトルX及び標的点の(p値yの)ベクトルYがある。n人の患者から抽出されたベクトル(X、Yi=1...nは、全学習データベースを定義する。
学習ステップ(関数Y=F(X)を構成する)
教師あり統計学習方法を使用して、本発明による方法は、Y≒F(X)であるように予測関数Fを構成する。
予測関数は、本明細書では単に「関数」と呼ばれ得る。
関数Fは、Yを生成する引数X又はXの一部を取る。
標的を判定する必要がある新しい患者について、マーカー点のベクトルX’をMRI(例えば、手術前に実行される術前MRI)から判定する必要がある。
次に、下記のような関数Fを用いて標的の位置Y’を判定する。
Figure 0007431821000004
Figure 0007431821000005
は、本発明による方法によって標的の位置Y’に対して得られる値である。
1つの特定の実施形態によれば、教師あり統計学習方法は、再生カーネルヒルベルト空間におけるカーネルリッジ回帰方法の使用を含む。
下記の記載は、この特定の実施形態を説明する。
カーネルリッジ回帰は、比較的単純な方法である。カーネルリッジ回帰は、一般的に、全学習データベースを使用し、「小さい」学習データベース(患者(n)の数が20未満である)又は「中程度の」データベース(患者(n)の数が20~100である)に適している。
正規化項
Figure 0007431821000006
(ここで、λは、正規化係数である)を有する最小二乗法を用いて、関数Fをヒルベルト空間
Figure 0007431821000007
で求める。正規化は、ノルム
Figure 0007431821000008
であり、従って関数Fが退化しないことを保証する。
従って、選択ヒルベルト空間
Figure 0007431821000009
は、下記のようなガウスカーネルに基づく再生カーネルヒルベルト空間である。
Figure 0007431821000010
カーネルは、下記の式(1)によって与えられる特性により、空間
Figure 0007431821000011
で「再生する」と言われる。
Figure 0007431821000012
ここで、
Figure 0007431821000013
は、
Figure 0007431821000014
におけるスカラー積である。
下記の正規化最小二乗問題をヒルベルト空間
Figure 0007431821000015
で考える。学習データベース
Figure 0007431821000016
(ここで、nは、データベースにおける要素の数である)を考えると、目的は、下記の式(2)を解くことである。
Figure 0007431821000017
ここで、λ>0は、所与の正規化係数である。
リースの表現定理は、式(2)に対する解を下記のように記述し得ることを示す。
Figure 0007431821000018
ここで、
Figure 0007431821000019
は、新しい未知数である。
ij=K(x,x)でグラム行列K=(Kiji,j=1...nを定義することにより、解かれる式(2)は、下記の式(3)を解くことと同等である。
Figure 0007431821000020
解は、式(4)によって簡単に与えられる。
α=(K+λnI)-1y (4)
Iは、
Figure 0007431821000021
における恒等行列である。
標的(1つ又は複数の標的点をグループ化する)を、スカラー特性のみによって定義するのでなく、各標的点の座標、及び/又は各点で位置決めされる刺激電極の方向(3つの軸におけるベクトルの座標によって特徴付けられる)、及び/又は計画的神経外科的介入に応じた他の座標を含むサイズpのYベクトルによって定義するため、これは、下記の式(5)を解く問題である。
A=(K+λnI)-1Y (5)
Iは、
Figure 0007431821000022
における恒等行列である。
Figure 0007431821000023
である。
Aの各列は、標的(1とpとの間)の所与の座標に対する係数αに対応する。Yの各列は、標的(1とpとの間)の所与の座標に対する値に対応する。
上述のように、これを知ると、Kは、下記のようにグラム行列によって定義されるガウスカーネルである。
Figure 0007431821000024
再構成ステップ(新しい患者)
学習ステップが終了する、即ち関数Fが構成されると、標的を再構成する、即ち下記の式(7)を用いて、例えば患者のMRIから判定されるマーカー点
Figure 0007431821000025
のセットに基づいて、1つ又は複数の標的点の座標のベクトル
Figure 0007431821000026
を判定することができる。
Figure 0007431821000027
ここで、
Figure 0007431821000028
である。
データベースに機能データを追加する場合、下記の表記法を導入する。
少なくとも1つのベクトルXは、18個のマーカー点などの術前解剖学的データの全部及び病状の兆候に対する評価スコアなどの機能データを考慮する。従って、ベクトルXのサイズは、3×m+M(ここで、Mは、機能データ、例えば患者の術前兆候(又は「術前スコア」)の評価によって生じるパラメータの数である)である。
データベースにおける各患者iに対して、ベクトルpostOpVectorを定義する。このベクトルは、例えば、術後兆候(又は「術後スコア」)の評価によって生じるパラメータ及び/又は刺激の電気的パラメータ(周波数、振幅及び持続時間)を含み得る。
機能データを考慮する場合に最小化される関数は、下記の通りである。
Figure 0007431821000029
ここで、Wは、重み関数であり、患者データにおける信頼度測定する。この重み関数は、複雑又は単純であるように選択され得る。重み関数の1つの例は、刺激振幅の逆数又は1秒毎に注入される電流の量の逆数であり、刺激パラメータの積の逆数に対応する。
刺激パラメータの積の逆数の場合、下記の通りである。
Figure 0007431821000030
重み関数の別の例は、スコアが低いほど、電極がより良好に配置されているという事実を反映する患者の術後スコアの和の逆数である。
重み関数Wは、術後スコア及び電気的パラメータを組み合わせた別の表現を取り得る。
選択ステップ
式(5)を解くことによって得られる関数は、MRIから抽出される18個のマーカー点の54個の座標(又は脳の両方の半球を考慮する場合、36個の点の108個の座標)を学習及び再構成ステップで使用するという意味において、マーカー点又はこれらの点の座標の任意の選択を含まない。しかし、幾つかの座標は、標的と相関性がない。これは、標的を判定する際の精度を損なう。
好ましくは、方法は、標的と相関性があるマーカー点の座標のみを使用するために選択ステップを含む。
選択ステップは、射影演算子
Figure 0007431821000031
(ここで、
Figure 0007431821000032
は、
Figure 0007431821000033
における全射影機のセットである)の使用を含み得る。
下記の式(10)を解くことにより、予測関数Fの構成と組み合わされた最適マーカー点の座標の選択を行うことができる。
Figure 0007431821000034
選択は、射影演算子πの最適化に対応する。実際に、これは、考慮される各特性(マーカー点の座標)に対する最小化される関数の感度を計算することによって行われる。
これにより、標的を判定する際の精度を向上させることができる。
パラメータ最適化ステップ
方法は、可能な限りの最も正確な関数を得るために、従って最も正確な(従って最も効果的な)標的を得るために、最適化される必要がある比較的少ない数のパラメータ(正規化係数λ、ガウスカーネルの幅σ及び射影演算子π)に依存する関数Fの構成を含む。
これらのパラメータの最適化を反復的に解く。
「リーブワンアウト」型の「交差検証」手順を用いて、パラメータλ、σ及びπを最適化する。
「リーブワンアウト」型の交差検証の原理は、1人(患者)を除いて学習データベースにおける例(ここでは患者)の全部を用いて予測関数を構成し、学習データベースから除去された例に対する構成関数の性能を評価することである。全学習データベースの患者の各々に対してこの手順を再生することにより、手順を再生する。
一実施形態によれば、「リーブワンアウト交差検証誤差」(「LOOE」とも呼ばれる)は、λ、σ及び演算子πの設定値に対して使用され、下記の式(11)によって下記のように得られる。
Figure 0007431821000035
下記の通りであるため、行列Kは、射影演算子πを統合する。
i,j=k(π(x),π(x))の場合、K=(Kiji,j=1...n
第1の変型例によれば、進化戦略による大域的最適化のためのアルゴリズムを用いて、2つのパラメータλ及びσ及び演算子πを直接最適化する。このアルゴリズムは、CMA-ES(「共分散行列適応-進化戦略」の略語)方法に基づいており、下記の式(12)を解くことができる。
Figure 0007431821000036
この第1の変型例によれば、方法は、直接最適化に対応する下記のステップを含む。
- ステップ1:学習データベースを構成/初期化する
○データをロードする
○入力データを定義する(マーカー点PR)
Figure 0007431821000037
○出力データを定義する(標的点PC)
Figure 0007431821000038
○予備関数F、Fを構成する
- ステップ2:パラメータを最適化する
○式(12)を解く
- ステップ3:最適パラメータλ、σ及びπ(πは、マーカー点PRの最適座標を統合する)を用いて、統合関数Fを構成する
- ステップ4:新しい患者について再構成する
○術前MRI(例えば、1.5テスラMRI)を実行する
○MRIで見える18個のマーカー点PR’を判定する
○統合関数F及びマーカー点PR’を用いて、標的点PC’(標的)を判定する
この第1の変型例によれば、選択ステップ及び最適化ステップを同時に実行し、射影演算子πを最適化することによって選択を行う。
この第1の変型例の実施形態の問題は、18×3=54又は標的の再構成のために両方の半球を結合する場合、18×3×2=108である射影演算子πのサイズである。この場合、最適化されるパラメータの数は、演算子πに対する可能性の数が、2つのパラメータλ及びσに加えて演算子のサイズに応じて254又は2108であるという意味で大き過ぎる。
特に図5を参照して説明される第2の変型例によれば、2つのパラメータλ及びσ及び演算子πを間接的に最適化する。両方のパラメータλ及びσ及び射影演算子πを最適化することができる反復方法を使用する。
まず、下記の式(13)を解く。
Figure 0007431821000039
次に、マーカー点の座標(k)の1つの除去に対するLOOE関数の感度を試験する。k番目の座標を除去した場合、下記のように2つの可能な結果が得られて処理される。
- LOOEが増加する場合、標的点及びk番目の座標は、相関性があり、この座標を保持する必要があることを意味する。
- LOOEが一定であるか又は減少する場合、標的点及びk番目の座標は、相関性がなく、このk番目の座標を潜在的に除去できることを意味する。
潜在的に除去可能な座標の中で、標的と最も相関性が少ない座標を除去する。
座標を除去するごとに射影演算子πを(より少ない座標で)更新し、LOOE関数を用いてパラメータσ及びλを最適化する。
座標を除去する必要がなくなるまでこの手順を繰り返す。この場合、LOOEの意義の範囲内で最適解を保持するために、残りの座標の全部が必要である。
この第2の変型例によれば、方法は、間接最適化に対応する下記のステップを含む。
- ステップ1:学習データベースを構成/初期化する
○データをロードする
○入力データを定義する(マーカー点PR)
Figure 0007431821000040
○出力データを定義する(標的点PC)
Figure 0007431821000041
○射影演算子πを初期化する
○πが恒等関数に等しいと仮定して、予備関数F、Fを構成する
- ステップ2:パラメータを最適化する
○式(13)でσ及びλの第1の最適化を実行する
○演算子πに存在する座標が(LOOEの意義の範囲内で)最適でない間、ループ操作を実行する
●マーカー点の各座標k(k=1~3×m)に対して、
■座標kなしでLOOEの計算を実行する
■LOOEが一定であるか又は減少する場合、学習データベースの座標kは、潜在的に除去可能であることに留意されたい
■他の場合、座標kを保持し、次の座標k+1を考える
●潜在的に除去可能な座標の中から座標kminを除去する。座標kminは、LOOEの意義の範囲内で標的と最も相関性が少ない座標であり、換言すれば、LOOEを考慮する場合、最もLOOEを低下させる
●座標kminなしで演算子πを更新し、式(13)でσ及びλの最適化を再実行する
○whileループの終了
- ステップ3:最適パラメータλ、σ及び演算子π(マーカー点PRの最適座標を統合する)を用いて、統合関数Fを構成する
- ステップ4:新しい患者について再構成する
○術前MRI(例えば、1.5テスラMRI)を実行する
○MRIで見える18個のマーカー点PR’を判定する
○統合関数F及びマーカー点PR’を用いて、標的点PC’(標的)を判定する
図5に例示のように、下記のような他のステップを方法に追加し得る。
- 本発明によって判定される標的で実行される刺激(より広義には神経外科治療)の効果を評価するステップ5。このステップを治療後の数カ月に実行する。例えば、パーキンソン病に対するUPDRS-3スケール(STN及びGPi標的)及び本態性振戦に対するFahn-Tolosa-Marinスケール(VIM標的)を使用することができる。
- 学習データベースに入力するステップ0。特に(本発明による方法又は別の方法によって標的が判定された)術後評価に従って臨床転帰が最適であると考えられている患者の新しい症例を用いて、学習データベースに入力し得る。
ステップ5及び/又はステップ0により、治療が効果的であると評価されている新しい患者からのデータで学習データベースを拡充することができる。
他の教師あり統計学習方法、例えばカーネルリッジ回帰と異なり、全学習データベースを使用せず、サブセット(サポートベクトル)のみを使用するサポートベクトルマシン(SVM)型の方法を使用し得る。学習データベースが「大きい」場合、即ちデータベースにおける患者の数(n)が100以上である場合、このような方法を使用することができる。この場合、より安価な方法を有することができる。
学習データベースが大きい場合、ニューラルネットワーク型の方法を使用することもできる。
有利には、100人の患者の臨床サイズに達するまで新しい患者からのデータで学習データベースを拡充する場合、サポートベクトルマシン型又はニューラルネットワーク型の方法は、関数F(X)=Yを構成する教師あり統計学習方法として使用され得る。
有利には、学習データベースで複数のクラスを定義するために、統計的分類(教師ありであろうと教師なしであろうと)のステップを導入することもでき、各クラスは、別のクラスのデータと異なる患者データ(例えば、症状、年齢、他の病気などに応じて)のサブセットを含む。次に、各クラスに対して、例えば図5を参照して第2の変型例に記載のように、メタモデル、即ち予測関数Fを構成する。
統計的分類(教師ありであろうと教師なしであろうと)は、データベースにおける様々な患者のマーカー点の座標に従って実施され得る。データベースの場合、クラスは、同様の座標で患者をグループ化し得、その結果、標的は、同様であり得る。
所与の新しい患者について標的を構成するために、実行される必要がある全てのことは、新しい患者がいずれのクラスに属するかを同定し、このクラスに対応する関数Fを使用して標的を予測することである。これにより、標的化精度を向上させることができる。
下記の方法の1つを用いて統計的分類を実行し得る。
- ロジスティック回帰
- SVM
- 階層分類方法
- ニューラルネットワーク
- ランダムフォレスト
任意の他の適切な統計的分類方法が使用され得る。
提示の様々な実施形態が互いに組み合わされ得る。
深部脳刺激以外の方法の任意の用途のために、一般的に、判定される少なくとも1つの正確な脳標的を必要とする任意の神経外科治療に備えて、下記のステップ(学習データベースを構成及び/又は初期化するステップ、学習ステップ、選択ステップ、パラメータ最適化ステップ、再構成ステップ、実施形態に記載の数学的座標系及び/又はマーカー点を定義するステップ)の全部又は一部を使用し得る。
更に、本発明は、上述の実施形態に限定されず、むしろ特許請求の範囲の範囲内に入る任意の実施形態に及ぶ。
本発明による方法、システム及びコンピュータプログラムは、深部脳刺激のための準備以外の用途を見出し得る。本発明は、電離ビームを当てる領域を判定するために、「ガンマナイフ」型の治療のための準備ステップで使用され得る。更に、本発明は、超音波ビームを当てる領域を判定するために、高強度集束超音波(HIFU)治療のための準備ステップで使用され得る。
一般的に、本発明は、判定される少なくとも1つの脳標的を必要とする任意の神経外科治療に備える用途を見出し得る。

Claims (14)

  1. 少なくとも1つの標的点(PC’)を含む定位脳標的を判定する方法であって、所与の症状についての前記標的における神経外科治療前にプロセッサで実施され、及び
    - 少なくとも1つの標的点(PC)で前記症状について実行される前記治療後に測定される結果が閾値以上である患者の複数(n)の臨床例を選択するステップであって、術後画像化は、前記患者の各々について実行されている、ステップ、
    - 数学的座標系、好ましくは正規直交デカルト座標系を選択するステップ、
    - それぞれの選択された臨床例について、前記選択された座標系における前記少なくとも1つの標的点(PC)の(p)個の座標(xPC、yPC、zPC、vxPC、vyPC、vzPC)の全部又は一部を判定するために前記術後画像化を処理するステップ、
    - 複数(m)の脳マーカー点(PR)を選択するステップ、
    - それぞれの選択された臨床例について、前記脳マーカー点(PR)の(3×m)個の座標(xPR、yPR、zPR)の全部又は一部を判定するために前記術後画像化を処理するステップ、
    - 前記(n)個の選択された臨床例の全部の前記標的点(PC)の前記判定された座標及び前記マーカー点(PR)の前記判定された座標を含む学習データベースを生成するステップ、
    - 前記学習データベース及び教師あり統計学習方法を使用することにより、前記マーカー点(PR)に従って少なくとも1つの標的点(PC)の前記座標を与える予測関数(F)を判定するステップ、
    - 前記症状について治療される新しい患者の術前画像化を、前記新しい患者の前記マーカー点(PR’)の座標(xPR’、yPR’、zPR’)の全部又は一部を判定するために処理するステップ、
    - 前記新しい患者について判定される前記マーカー点(PR’)の前記座標に従い、前記新しい患者について少なくとも1つの標的点(PC’)の座標を得るために前記予測関数(F)を使用するステップ
    を含む方法。
  2. - 交差検証方法を使用して前記予測関数(F)を統合するステップであって、前記マーカー点(PR)に従って少なくとも1つの標的点(PC)の前記座標を与える統合予測関数(F)をもたらすステップ
    を更に含み、前記予測関数(F)を使用する前記ステップは、前記統合予測関数(F)を使用するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記マーカー点(PR、PR’)及び/又は前記少なくとも1つの標的点(PC)の前記座標を判定するために処理される前記画像化は、少なくとも1つのMRI画像、好ましくは複数のMRI画像である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記教師あり統計学習方法は、再生カーネルヒルベルト空間におけるカーネルリッジ回帰方法の使用を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記教師あり統計学習方法は、サポートベクトルマシン型の方法の使用を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記教師あり統計学習方法は、ニューラルネットワーク型の方法の使用を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記交差検証方法は、「リーブワンアウト交差検証」方法の使用を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記交差検証方法は、「リーブkアウト交差検証」方法の使用を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記数学的座標系は、正規直交デカルト座標系であり、直線(CACP)は、Oy軸を形成する前交連(CA)の上及び後縁並びに後交連(CP)の下及び前縁を通り、前記後交連(CP)の前記下及び前縁は、前記座標系の中心を形成し、及びOz軸は、半球間平面において前記直線(CACP)に垂直な直線である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記マーカー点(PR)は、下記の18個の点:
    - 第3の軸平面上の乳頭視床束である第1のマーカー点(FMT)、
    - 第1、第2及び第3の軸平面の各々の上の被殻の前点である第2、第3及び第4のマーカー点(PA1、PA2、PA3)、
    - 前記第1及び第2の軸平面上の前記被殻の内側点である第5及び第6のマーカー点(PM1、PM2)、
    - 前記第1及び第2の軸平面上の前記被殻の後点である第7及び第8のマーカー点(PP1、PP2)、
    - 前記第2の軸平面上の手綱交連である第9のマーカー点(CH)、
    - 前記第2の軸平面上の視床の前縁である第10のマーカー点(BAT)、
    - 前記第2の軸平面上の前記視床の後縁である第11のマーカー点(BPT)、
    - 前記前交連である第12のマーカー点(CA)、
    - 中交連点における第3脳室の内側縁である第13のマーカー点(A)、
    - 前記第13のマーカー点(A)を通る矢状面上の前記視床の高さである第14のマーカー点(B)、
    - 前記第13及び第14のマーカー点によって定義される線分[AB]の中点である第15のマーカー点(C)、
    - 前記前交連の前記上及び後縁並びに前記後交連の前記下及び前縁を通る前記直線(CACP)に平行であり、且つ前記第15のマーカー点(C)を通る直線上の前記視床の前記前縁である第16のマーカー点(D)、
    - 前記第5のマーカー点(PM1)を通る前頭面上の前記被殻の上縁である第17のマーカー点(Pculm)、及び
    - 前記第5のマーカー点(PM1)を通る前記前頭面上の前記被殻の外側縁である第18のマーカー点(Plat
    の中から選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記学習データベースに機能データを追加する追加ステップを更に含み、前記機能データは、前記臨床例の前記標的点(PC)及び前記マーカー点(PR)における信頼度の少なくとも1つの指標を追加することができる、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 深部脳刺激、ガンマナイフ又は集束超音波治療前にプロセッサで実施される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の方法の前記ステップの全部を実施するように構成されたプロセッサを含むデータ処理システム。
  14. コンピュータプログラムであって、前記プログラムがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法の前記ステップの全部を実施させる命令を含むコンピュータプログラム。
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