JP7428813B2 - 生体検出装置、生体検出方法、及び、プログラム - Google Patents

生体検出装置、生体検出方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、生体検出装置、生体検出方法、及び、プログラムに関する。
ウェアラブル機器で心拍数等の生体情報を計測して、生体情報に異常があるとユーザへ通知を行う技術が知られている(例えば、非特許文献1等)。
また、見守りシステムにおいて、まず、老人等の被観察者に、ナースコールボタン、人感センサ、ドップラーセンサ、心拍計、呼吸計測機、サーモカメラ、血圧計、体温計、照度計、温度計、又は、湿度計等の観察機器を接続させる。このようにして、見守りシステムは、被観察者の観察情報を取得する。そして、見守りシステムは、観察情報に基づいて緊急発報条件に合致するか否かを判断して緊急事態であると緊急発報を行う。このようなバイタル系センサを用いる見守りシステムが知られている(例えば、特許文献1等)。
"心拍数。その意味とApple Watch(登録商標)での表示方法"、[online]、2020年01月21日、[令和2年3月2日検索]、インターネット〈URL:https://support.apple.com/ja-jp/HT204666〉
特開2017-151755号公報
本発明は、従来の技術では、呼吸を精度良く計測するのが難しかったことに鑑みて、呼吸を精度良く計測することを目的とする。
生体検出装置は、呼吸成分を含む信号を取得する信号取得部と、
前記信号に含まれる呼吸成分以外の周波数成分を減衰させて処理後信号を生成するフィルタ部と、
前記処理後信号を分析してスペクトログラムを生成する分析部と、
前記スペクトログラムが示す周波数成分のエネルギーのうち、所定周波数帯におけるエネルギーのばらつきを計算するばらつき計算部と、
前記ばらつきが閾値より大きいか否かを判断する第1判断部と、
前記第1判断部によって前記ばらつきが閾値より大きくないと判断された場合に、前記所定周波数帯に、前記エネルギーが最大となる第1ピークに対して、所定割合以上のエネルギーがある第2ピークに対する高調波があるか否かを判断する第2判断部と、
前記第2判断部によって前記高調波がないと判断されると、前記第1ピークの周波数に基づいて呼吸数を出力し、前記第2判断部によって前記高調波があると判断されると、前記高調波の基本周波数に基づいて呼吸数を出力する出力部と
を含むことを要件とする。
開示の技術によれば、呼吸を精度良く計測できる。
第1実施形態の全体構成例を示す図である。 ドップラーレーダの例を示す図である。 生体検出装置の例を示す図である。 第1実施形態の全体処理例を示す図である。 第2実施形態の全体処理例を示す図である。 第1実験結果を示す図である。 第1実験における真値と比較した評価結果を示す図である。 第2実験結果を示す図である。 第2実験における真値と比較した評価結果を示す図である。 無呼吸の発生例を示す図である。 単時間窓による分散の計算結果を示す図である。 3つの時間窓による分散の計算結果を示す図である。 単時間窓を用いた実験における真値と比較した評価結果を示す図である。 3つの時間窓を用いた実験における真値と比較した評価結果を示す図である。 第3実験結果を示す図である。 第3実験における真値と比較した評価結果を示す図である。 第4実験結果を示す図である。 第4実験における真値と比較した評価結果を示す図である。 第1比較例を示す図である。 第2比較例を示す図である。 機能構成例を示す図である。 ドップラーレーダで計測するIQデータの例を示す図である。
以下、発明を実施するための最適かつ最小限な形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の符号を付す場合には、同様の構成であることを示し、重複する説明を省略する。また、図示する具体例は、例示であり、図示する以外の構成が更に含まれる構成であってもよい。
<第1実施形態>
例えば、生体検出システム1は、以下のような全体構成のシステムである。
<全体構成例>
図1は、第1実施形態の全体構成例を示す図である。例えば、生体検出システム1は、PC(Personal Computer、以下「PC10」という。)、ドップラーレーダ12及びフィルタ13等を有する構成である。なお、生体検出システム1は、図示するように、アンプ11等を有する構成が望ましい。以下、図示する全体構成を例に説明する。
PC10は、情報処理装置であって、生体検出装置の例である。また、PC10は、アンプ11等の周辺機器とネットワーク又はケーブル等を介して接続する。なお、アンプ11及びフィルタ13等は、PC10が有する構成でもよい。また、アンプ11及びフィルタ13等は、装置でなく、ソフトウェアによる構成、又は、ハードウェアとソフトウェアの両方による構成でもよい。以下、図示するような生体検出システム1の例で説明する。
ドップラーレーダ12は、計測装置の例である。
この例では、PC10は、アンプ11に接続される。また、アンプ11は、フィルタ13に接続される。さらに、フィルタ13は、ドップラーレーダ12に接続される。そして、PC10は、アンプ11及びフィルタ13を介して、ドップラーレーダ12から計測データを取得する。すなわち、計測データは、呼吸等の生体の動作を示す信号のデータである。次に、PC10は、取得される計測データに基づいて被験者2の心拍、呼吸及び体の動き等の体動を解析し、呼吸等の人体の動きを計測する。
ドップラーレーダ12は、例えば、以下のような原理で心拍及び呼吸等の動作を示す信号(以下「生体信号」という。)を取得する。
<ドップラーレーダの例>
図2は、ドップラーレーダの例を示す図である。例えば、ドップラーレーダ12は、図2に示すような構成の装置である。具体的には、ドップラーレーダ12は、ソース(Source)12Sと、発信器12Txと、受信器12Rxと、ミキサー(Mixer)12Mとを有する。また、ドップラーレーダ12は、受信器12Rxが受信するデータのノイズを減らす等の処理を行うLNA(Low Noise Amplifier)等の調整器12LNAを有する。
ソース12Sは、発信器12Txが発信する発信波の信号を生成する発信源である。
発信器12Txは、被験者2に対して発信波を発信する。なお、発信波の信号は、時間「t」に係る関数Tx(t)で示せ、例えば、下記(1)式のように示せる。
Figure 0007428813000001
上記(1)式では、「ω」は、発信波の角周波数である。
そして、被験者2、すなわち、発信された信号の反射面は、時間「t」において、x(t)の変位である場合とする。この例では、反射面は、被験者2の胸壁となる。そして、変位x(t)は、例えば、下記(2)式のように示せる。
Figure 0007428813000002
上記(2)式では、「m」は、変位の振幅を示す定数である。また、上記(2)式では、「ω」は、被験者2の動きによってシフトする角速度である。なお、上記(1)式と同様の変数は同じ変数である。
受信器12Rxは、発信器12Txによって発信されて被験者2で反射した反射波を受信する。また、反射波の信号は、時間tに係る関数Rx(t)で示せ、例えば、下記(3)式のように示せる。
Figure 0007428813000003
上記(3)式では、「d」は、被験者2と、ドップラーレーダ12との距離である。また、「λ」は、信号の波長である。以下、同様に記載する。
ドップラーレーダ12は、発信波の信号を示す関数Tx(t)(上記(1)式である。)と、受信波の信号を示す関数R(t)(上記(3)式である。)とをミキシングして、ドップラー信号を生成する。なお、ドップラー信号は、時間tに係る関数B(t)で示すと、下記(4)式のように示せる。
Figure 0007428813000004
そして、ドップラー信号の角周波数を「ω」とすると、ドップラー信号の角周波数ωは、下記(5)式のように示せる。
Figure 0007428813000005
また、上記(4)式及び上記(5)式における位相「θ」は、下記(6)式のように示せる。
Figure 0007428813000006
上記(6)式では、「θ」は、被験者2の胸壁、すなわち、反射面における位相変位である。
次に、ドップラーレーダ12は、発信した発信波の信号と、受信した受信波の信号とを比較した結果、すなわち、上記の式による計算結果に基づいて、被験者2の位置及び速度等が出力される。
例えば、受信波から、Iデータ(同相データ)及びQデータ(直交位相データ)が生成できる。そして、Iデータ及びQデータにより、被験者2の胸壁が移動した距離が検出できる。また、Iデータ及びQデータが示す位相に基づいて、被験者2の胸壁が前後のどちらに動いたかが検出できる。したがって、心拍に由来する胸壁の移動が、送信波及び受信波の周波数変化を利用して、心拍及び呼吸等の指標を検出できる。
<生体検出装置のハードウェア構成例>
図3は、生体検出装置の例を示す図である。例えば、PC10は、CPU(Central Processing Unit、以下「CPU10H1」という。)と、記憶装置10H2と、入力装置10H3と、出力装置10H4と、入力I/F(Interface)(以下「入力I/F10H5」という。)とを有する。なお、PC10が有する各ハードウェアは、バス(Bus)(以下「バス10H6」という。)で接続され、各ハードウェアの間では、バス10H6を介して、データ等が相互に送受信される。
CPU10H1は、PC10が有するハードウェアを制御する制御装置及び各種処理を実現するための演算を行う演算装置である。
記憶装置10H2は、例えば、主記憶装置及び補助記憶装置等である。具体的には、主記憶装置は、例えば、メモリ等である。また、補助記憶装置は、例えば、ハードディスク等である。そして、記憶装置10H2は、PC10が用いる中間データを含むデータ及び各種処理及び制御に用いるプログラム等を記憶する。
入力装置10H3は、ユーザの操作によって、計算に必要なパラメータ及び命令をPC10に入力するための装置である。具体的には、入力装置10H3は、例えば、キーボード、マウス及びドライバ等である。
出力装置10H4は、PC10による各種処理結果及び計算結果をユーザ等に出力するための装置である。具体的には、出力装置10H4は、例えば、ディスプレイ等である。
入力I/F10H5は、計測装置等の外部装置と接続し、データ等を送受信するためのインタフェースである。例えば、入力I/F10H5は、コネクタ又はアンテナ等である。すなわち、入力I/F10H5は、ネットワーク、無線又はケーブル等を介して、外部装置とデータを送受信する。
なお、ハードウェア構成は、図示する構成に限られない。例えば、PC10は、処理を並列、分散又は冗長して行うため、更に演算装置又は記憶装置等を有してもよい。また、PC10は、演算、制御及び記憶を並列、分散又は冗長して行うため、他の装置とネットワーク又はケーブルを介して接続される情報処理システムでもよい。すなわち、1以上の情報処理装置を有する情報処理システムによって、本発明は実現されてもよい。
このようにして、PC10は、ドップラーレーダ12等の計測装置によって生体の動作を示す生体信号を取得する。なお、生体信号は、リアルタイムで随時取得されてもよいし、ある期間分の生体信号をドップラーレーダ等の装置が記憶して、その後、PC10がまとめて取得してもよい。また、取得は、記録媒体等を用いてもよい。さらに、PC10は、ドップラーレーダ12等の計測装置を有し、PC10がドップラーレーダ12等の計測装置で計測して生体信号を生成して、生体信号を取得する構成でもよい。
<全体処理例>
図4は、全体処理例を示す図である。例えば、以下に説明する全体処理は、時間の窓(例えば、30秒乃至60程度の値が事前に設定される。)ごとに実行される。
(信号の取得例)
ステップS101では、PC10は、信号を取得する。例えば、PC10は、ドップラーレーダ12等の計測装置等からデータを受信して、呼吸成分等の示す生体信号(以下単に「信号」という。)を取得する。
(ローパスフィルタ処理の例)
ステップS102では、PC10は、信号に対して、所定の周波数成分より高い周波数成分を減衰させるローパスフィルタ処理を行なってもよい。
具体的には、PC10は、呼吸に対応する周波数成分以外の周波数成分を減衰させるようにローパスフィルタ処理を行う。
ローパスフィルタ処理は、例えば、3Hzより高い周波数成分を減衰させるように設定されるのが望ましい。このような設定であると、PC10は、ローパスフィルタ処理によって、呼吸に対応する周波数成分を減衰させずに、ノイズとなる周波数成分を減衰させることができる。
なお、ローパスフィルタ処理の対象とする周波数帯域は、生体の年齢、性別、及び、状態等を考慮して設定されてもよい。例えば、激しい運動の後又は興奮しているといった状態であると、心拍数及び呼吸数の両方とも、安静な状態より高い周波数となる。そのため、信号に含まれる周波数成分は、両方とも安静な状態よりも高い周波数となる。一方で、安静な状態であると、心拍数及び呼吸数の両方とも、低い周波数となる。
そこで、例えば、状態等に合わせて、ローパスフィルタ処理の対象とする周波数帯域が動的に変更される、又は、ローパスフィルタ処理の対象とする周波数帯域が絞られてもよい。具体的には、激しい運動の後の状態といった、呼吸数が高い周波数成分であると考えられる状態では、3.5Hzより高い周波数成分を減衰させるローパスフィルタ処理が行われる。一方で、安静な状態等といった、呼吸数が高い周波数成分であると考えられる状態では、1.4Hzより高い周波数成分を減衰させるローパスフィルタ処理が行われる。
このように、状態等が入力できる、又は、状態等を考慮した値が設定されて、ローパスフィルタ処理が行われてもよい。
以下、ローパスフィルタ処理が行われて生成される信号を「処理後信号」という。
(周波数分析の例)
ステップS103では、PC10は、処理後信号の周波数分析を行う。例えば、周波数分析は、FFT(高速フーリエ変換、Fast Fourier Transform)等で実現する。このようにして、PC10は、周波数帯域ごとのエネルギーを示すスペクトルを算出する。また、PC10は、正規化し、かつ、スペクトルで分析結果を示すのが望ましい。以下、正規化された値でスペクトルを示す。分析結果の具体例は後述する。
また、分析には、窓関数が処理後信号に対して実行されるのが望ましい。具体的には、窓関数は、ハニング窓(Hanning window)関数が望ましい。なお、窓関数は他の種類であってもよい。すなわち、窓関数は、時間的な不連続性を打ち消す関数であればよく、例えば、レクタンギュラ窓(rectangular window)又はフラットトップ窓(flat-top window)等でもよい。
窓関数を処理する前の状態では、処理後信号は、境界となる箇所等に不連続な成分を含む場合が多い。このような不連続な成分は、ピークと検出される場合が多く、ノイズとなる場合が多い。したがって、窓関数を用いると、精度良く周波数成分を分析できる。
(パワーの分散の計算例)
ステップS104では、PC10は、パワーの分散を計算する。まず、エネルギーは、例えば、スペクトログラムが示す全ての周波数帯のうち、所定周波数帯に発生するパワーである。以下、エネルギーがパワーである例で説明する。すなわち、エネルギーは、ドップラーレーダにおいて、電磁波のエネルギーをアンテナで導線に誘導した上で、PC10によって、導線上の電圧(又は、電流である。)の変化から計算される。このように、エネルギーは、各時刻及び各周波数のそれぞれのエネルギーを示す値であればよく、取得方法及び計算方法は問わない。
所定周波数帯は、0.07Hz乃至0.58Hz(すなわち、4乃至35bpm(Beats Per Minute)程度の周波数を対象とする。)であるのが望ましい。すなわち、パワーは、呼吸数が発生している可能性が高い周波数帯に発生しているパワーに絞られるのが望ましい。したがって、所定周波数帯は、被験者の状態等に合わせて、0.07Hz乃至0.58Hzより範囲が限定、拡張又は異なる周波数帯に設定されてもよい。
以下、0.07Hz乃至0.58Hzの周波数帯を「所定周波数帯」とする例で説明する。
次に、パワーの分散(以下単に「分散」という。)を計算する。すなわち、分散により、エネルギーにどの程度の「ばらつき」があるかが数値化される。なお、ばらつきは、分散又は標準偏差といった、ばらつき度合いを示す値であればよい。以下、ばらつきを分散で示す例で説明する。
(ばらつきが閾値より大きいか否かの判断例)
ステップS105では、PC10は、ばらつきが閾値より大きいか否かを判断する。すなわち、この例では、分散が大きい値であるか、又は、小さい値であるかが判断される。
閾値は、事前に設定される判断の基準となる値である。例えば、閾値は、一定時間前から現時間までの分散を平均して計算される値等である。このように、閾値は、例えば、多時間窓で計算される。
次に、分散が閾値より大きいと判断された場合(ステップS105でYES)には、PC10は、ステップS107に進む。一方で、分散が閾値より大きくないと判断された場合(ステップS105でNO)には、PC10は、ステップS106に進む。
(無呼吸と判断し、出力する例)
ステップS106では、PC10は、無呼吸を判断し、出力する。例えば、PC10は、被験者が無呼吸の状態であると判断し、呼吸数が「0」であると出力する。なお、無呼吸と判断した場合における出力は、「0」以外の値、又は、メッセージ等の出力でもよい。
ステップS104乃至ステップS106のように、分散の値が閾値より大きいか否かで判断されると、無呼吸を精度良く判断できる。
(高調波があるか否かの判断例)
ステップS107では、PC10は、高調波があるか否かを判断する。
高調波の有無は、所定周波数帯において、パワーが最大となるピーク(以下「第1ピーク」という。)を基準に判断する。したがって、PC10は、まず、第1ピークを特定する。次に、PC10は、第1ピークに対して所定割合以上のパワーがあるピーク(以下「第2ピーク」という。)が所定数以上、発生しているか否かを判断する。
所定割合は、第2ピークであるか否かを判断するための基準となる値である。なお、所定割合は、事前に設定される。具体的には、所定割合は、20%乃至40%程度が設定されるのが望ましい。より望ましくは、所定割合は、30%程度が設定されるのが望ましい。以下、所定割合を「30%」に設定した場合を例に説明する。
すなわち、第1ピークの30%以上のパワーを有する大きなパワーのピークが所定周波数帯にあると、第2ピークであると判断される。そして、第2ピークの数がカウントされて所定数以上発生しているか否かが判断される。
所定数は、事前に設定される。具体的には、所定数は、例えば、3個と設定される。以下、所定数を「3個」に設定した場合を例に説明する。したがって、第2ピークが3個以上発生しているような場合、すなわち、第2ピークがある程度の数、発生しているような場合には、以下のような高調波の有無を判断する処理が引き続き行われる。
次に、PC10は、第2ピークのうち、低周波数から3個のピークを選択する。以下、このように選択されるピークを「候補ピーク」という。そして、PC10は、候補ピークが基本波の整数倍となる高調波であるか否かを判断する。このようにして、候補ピークが高調波であるかが判断される。そして、候補ピークが高調波である、すなわち、基本波を整数倍すると候補ピークが該当する場合には、高調波があると判断される(ステップS107でYES)。なお、高調波の有無は、上記以外の方法で判断されてもよい。
高調波があると判断される(ステップS107でYES)と、PC10は、ステップS108に進む。一方で、高調波がないと判断される(ステップS107でNO)と、PC10は、ステップS109に進む。
(基本周波数に基づく呼吸数を出力する例)
ステップS108では、PC10は、基本周波数に基づいて、呼吸数を出力する。
基本周波数は、基本波の周波数である。例えば、基本周波数は、高調波と判断されたピークのうち、最も周波数が低いピークの周波数である。このようにして、高調波があると判断された場合には、PC10は、特定される基本周波数を呼吸数として出力する。
(第1ピークの周波数に基づく呼吸数を出力する例)
ステップS109では、PC10は、第1ピークの周波数に基づいて、呼吸数を出力する。すなわち、PC10は、所定周波数帯において、最もパワーが大きい周波数を呼吸数として出力する。
以上のように、呼吸数を特定すると、呼吸を精度良く計測して出力できる。特に、無呼吸の状態があっても、呼吸を精度良く計測できる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態と全体処理が異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明を省略する。
図5は、第2実施形態の全体処理例を示す図である。第2実施形態は、第1実施形態と比較すると、ステップS110以降の処理が加わる点が異なる。
まず、第2実施形態では、ステップS106a、ステップS108a、又は、ステップS109aでは、呼吸数を特定する。すなわち、第1実施形態のように、特定した呼吸数を直ぐに出力せず、特定した呼吸数を基にステップS110以降の処理を行う。
(呼吸数を記憶する例)
ステップS110では、PC10は、特定した呼吸数を記憶する。以下、このように記憶される、以前に計測された呼吸数を「前回呼吸数D1」という。したがって、ステップS111以降の処理では、以前にステップS110で記憶される前回呼吸数D1を読み出して用いる。
(連続して比較差異が大きいか否かを判断する例)
ステップS111では、PC10は、連続して比較差異が大きいか否かを判断する。例えば具体的には、PC10は、今回特定した呼吸数(以下単に「呼吸数」という。)と、前回呼吸数D1を比較し、比較結果に基づいて、連続して比較差異が大きいか否かを判断する。
比較差異は、例えば、呼吸数及び前回呼吸数D1の差が連続して比較用閾値より大きい場合には、連続して比較差異が大きいと判断される。
まず、比較用閾値は、例えば、0.08Hz程度(約5bpm程度である。)が設定されるのが望ましい。
次に、PC10は、呼吸数及び前回呼吸数D1の差が比較用閾値より大きい場合が連続した回数をカウントし、カウントした回数に基づいて、比較差異が連続して大きいか否かを判断するのが望ましい。そして、回数が連続して回数閾値より大きいか否かによって、PC10は、連続して比較差異が大きいか否かを判断する。具体的には、回数閾値は、2回程度に事前に設定される。
したがって、呼吸数及び前回呼吸数D1の差が1~2回程度比較用閾値より大きい場合には、PC10は、連続して比較差異が大きいと判断する(ステップS111でYES)。
次に、連続して比較差異が大きいと判断される(ステップS111でYES)と、PC10は、ステップS11に進む。一方で、連続して比較差異が大きくないと判断される(ステップS111でNO)と、PC10は、ステップS11に進む。
(呼吸数を出力する例)
ステップS112では、PC10は、呼吸数を出力する。
(前回呼吸数を出力する例)
ステップS113では、PC10は、前回呼吸数を出力する。
連続して比較差異が大きい場合には、誤検出の可能性が高い。そこで、PC10は、前回呼吸数を出力する(ステップS113)。一方で、連続して比較差異が大きくない場合には、今回計測した呼吸数を出力する(ステップS112)。
例えば、PC10は、1回の比較結果に基づいて出力してもよい。すなわち、PC10は、比較差異が大きくないという1回の比較結果で今回計測した呼吸数を出力する。一方で、PC10は、比較差異が大きいという1回の比較結果で前回呼吸数D1を出力する。このように、1回だけの比較結果で出力を切り替えてもよい。
一方で、複数の比較結果を用いる構成でもよい。例えば、2回連続して比較差異が大きいという比較結果である場合に、PC10は、前回呼吸数D1を出力する。
他にも、1~2回程度比較差異が大きいという比較結果の次に比較差異が大きくないという1回の比較結果である場合に、PC10は、今回計測した呼吸数を出力する。このように、連続した複数の比較結果等を用いて、出力する内容を選択するようにしてもよい。
なお、連続であるか否かを要件とするかは任意に設定されてもよい。また、「1~2」回といった回数の程度は任意に設定されてもよい。
このように、前回呼吸数を用いると、より精度良く呼吸を計測できる。
また、分散による無呼吸の判断は、ステップS105のように、比較等の処理より前のタイミングで行われるのが望ましい。このようなタイミングであると、無呼吸を精度良く判断できる。
<実験結果>
まず、正常な被験者、すなわち、無呼吸がない状態において実験した結果を下記に2例(第1実験及び第2実験という。)示す。なお、下記2例は、被験者が異なる。
以下、実験において真値を「Ground-truth of respiration rate」又は「GT」と示す。
図6は、第1実験結果を示す図である。波形61が示す信号を取得し、ローパスフィルタ処理した結果が波形62である。また、波形63にスペクトルを示す。そして、出力される呼吸数を波形63では、「×」印で示す。
図7は、第1実験における真値と比較した評価結果を示す図である。図では、出力した結果を「FFT」で示す。図5に示す出力を真値と比較すると、誤差(図では「AAE」と示す。)は、「0.91bpm」程度であった。
図8は、第2実験結果を示す図である。波形81、82及び、波形83は、第1実験と同様のデータを示す。
図9は、第2実験における真値と比較した評価結果を示す図である。図では、出力した結果を「FFT」で示す。図7に示す出力を真値と比較すると、誤差(図では「AAE」と示す。)は、「0.64bpm」程度であった。
なお、第1実験及び第2実験では、被験者は、寝室で仰向けの状態、すなわち、安静な状態であった。また、時間窓幅は、30秒である。
以上のように、呼吸数が精度良く計測できた。
次に、無呼吸がある、すなわち、被験者に異常が発生した場合の実験結果を示す。
図10は、無呼吸の発生例を示す図である。図は、呼吸ベルトによる計測結果である。この実験における「無呼吸状態NB」で示す状態が、無呼吸が発生した例である。一方で、図における丸印が「ピーク」の例である。この例における分散を計算した結果を示す。なお、時間窓幅は、20秒である。以下、時間窓を「1つ」設定した場合(以下「単時間窓」という。)と、時間窓を「3つ」設定した場合(以下「3つの時間窓」という。)に分けて記載する。
図11は、単時間窓による分散の計算結果を示す図である。無呼吸状態NBでは、図における「第1分散値V1」のように、分散が小さい値となる。
図12は、3つの時間窓による分散の計算結果を示す図である。無呼吸状態NBでは、図における「第2分散値V2」のように、分散が小さい値となる。
したがって、分散の値が小さい場合を検出すると、無呼吸状態NBを精度良く計測できる。
以下、第1分散値V1及び第2分散値V2の状態を無呼吸状態NBとし、呼吸数を「0」と特定して出力した実験結果を以下に示す。
図13は、単時間窓を用いた実験における真値と比較した評価結果を示す図である。図において、第1無呼吸判断結果NB1が無呼吸を判断した結果である。
図14は、3つの時間窓を用いた実験における真値と比較した評価結果を示す図である。図において、第2無呼吸判断結果NB2が無呼吸を判断した結果である。
真値と比較して分かるように、第1無呼吸判断結果NB1及び第2無呼吸判断結果NB2が精度良く判断できている。また、第1無呼吸判断結果NB1及び第2無呼吸判断結果NB2の後、呼吸数が真値のように正しく戻り、呼吸数が真値に精度良く追従している。
また、上記のように、時間窓は、3つ程度以下に設定されるのが望ましい。これ以上の時間窓(例えば、5つ等である。)と、無呼吸となっている時間を時間窓が超える場合が多くなる。したがって、時間窓は、3つ以下程度であると、精度良く呼吸が計測できる。
<比較実験結果>
図4及び図5におけるステップS107乃至ステップS109のように高調波を考慮することの効果を以下の実験結果で示す。
まず、高調波を考慮した場合の実験結果を以下に(第3実験及び第4実験という。)示す。なお、下記2例は、被験者が異なる。なお、第3実験及び第4実験では、被験者は、寝室で仰向けの状態、すなわち、安静な状態であった。
図15は、第3実験結果を示す図である。波形151、152、及び153は、第1実験と同様のデータを示す。
図16は、第3実験における真値と比較した評価結果を示す図である。図では、出力した結果を「FFT」で示す。図7に示す出力を真値と比較すると、誤差(図では「AAE」と示す。)は、「2.17bpm」程度であった。
図17は、第4実験結果を示す図である。波形171、172、及び、173は、第1実験と同様のデータを示す。
図18は、第4実験における真値と比較した評価結果を示す図である。図では、出力した結果を「FFT」で示す。図7に示す出力を真値と比較すると、誤差(図では「AAE」と示す。)は、「0.07bpm」程度であった。
以上のように、高調波に対応すると、呼吸が精度良く計測できる。
以下、比較のため、同時に高調波を用いない方法で計測した結果(以下「比較例」という。)を示す。すなわち、以下に示す第1比較例及び第2比較例では、被験者の状態等は、第3実験及び第4実験と同一である。
図19は、第1比較例を示す図である。波形191、192、及び、193は、第1実験と同様のデータを示す。波形193に示すように、真値(「〇」印で示す値である。)と、出力する呼吸数(「×」印で示す値である。)とが大きくずれる結果となった。
図20は、第2比較例を示す図である。波形201、202、及び、203は、第1実験と同様のデータを示す。波形203に示すように、真値(「〇」印で示す値である。)と、出力する呼吸数(「×」印で示す値である。)とが大きくずれる結果となった。
<機能構成例>
図21は、機能構成例を示す図である。例えば、生体検出装置は、信号取得部10F1と、フィルタ部10F2と、分析部10F3と、分散計算部10F4と、第1判断部10F5と、第2判断部10F6と、出力部10F7とを含む機能構成である。また、生体検出装置は、図示するように、記憶部10F8と、比較部10F9とを更に含む機能構成であるのが望ましい。以下、図示するような機能構成を例に説明する。
信号取得部10F1は、呼吸を含む信号を取得する信号取得手順を行う。例えば、信号取得部10F1は、ドップラーレーダ12、又は、入力I/F10H5等で実現する。
フィルタ部10F2は、信号取得部10F1が取得する信号に含まれる呼吸以外の周波数成分を減衰させて処理後信号を生成するフィルタ手順を行う。例えば、フィルタ部10F2は、CPU10H1、又は、フィルタ13等で実現する。
分析部10F3は、フィルタ部10F2が生成する処理後信号を分析して、スペクトログラムを生成する分析手順を行う。例えば、分析部10F3は、CPU10H1等で実現する。
ばらつき計算部10F4は、分析部10F3が生成するスペクトログラムが示す周波数成分のエネルギーのうち、所定周波数帯におけるエネルギーのばらつきを計算するばらつき計算手順を行う。例えば、ばらつき計算部10F4は、CPU10H1等で実現する。
第1判断部10F5は、ばらつき計算部10F4が計算したばらつきが閾値より大きいか否かを判断する第1判断手順を行う。例えば、第1判断部10F5は、CPU10H1等で実現する。
第2判断部10F6は、第1判断部によってばらつきが閾値より大きくないと判断された場合に、所定周波数帯に、第2ピークに対する高調波があるか否かを判断する第2判断手順を行う。例えば、第2判断部10F6は、CPU10H1等で実現する。
出力部10F7は、第2判断部10F6によって高調波がないと判断されると、第1ピークの周波数に基づいて呼吸数を出力する出力手順を行う。一方で、出力部10F7は、第2判断部10F6によって高調波があると判断されると、高調波の基本周波数に基づいて呼吸数を出力する出力手順を行う。例えば、出力部10F7は、出力装置10H4等で実現する。
記憶部10F8は、前回呼吸数を記憶する記憶手順を行う。例えば、記憶部10F8は、記憶装置10H2等で実現する。
比較部10F9は、呼吸数と、前回呼吸数とを比較する比較手順を行う。例えば、比較部10F9は、CPU10H1等で実現する。
<ドップラーレーダで計測するIQデータの例>
図22は、ドップラーレーダで計測するIQデータの例を示す図である。例えば、ドップラーレーダ12は、図示するような信号を出力する。そして、arctan(Q/I)を計算すると、生体信号となる。
ドップラーレーダ12は、動く対象物に電波を照射することで反射波の周波数が変化するドップラー効果に基づいて対象物の動きを計測できる。このように、非接触に被験者の動きを計測できる構成が望ましい。
<変形例>
なお、生体は、人に限られず、動物等でもよい。
生体検出装置及び生体検出システムは、AI(Artificial Intelligence)を用いる構成でもよい。例えば、閾値等の設定値は、機械学習等で学習されて設定されてもよい。
また、生体検出装置及び生体検出システムは、時間領域信号又は周波数領域信号を学習の対象として、深層学習を行ってもよい。そして、学習済みモデルに基づいて、生体検出装置及び生体検出システムは、各種の設定及び判断を判断してもよい。
学習済みモデルは、AIにおけるソフトウェアの一部として利用される。したがって、学習済みモデルは、プログラムである。そのため、学習済みモデルは、例えば、記録媒体又はネットワーク等を介して、頒布又は実行されてもよい。
学習済みモデルは、例えば、CNN(Convolution Neural Network、畳み込みニューラルネットワーク)、又は、RNN(Recurrent Neural Network、回帰型ニューラルネットワーク)等といったネットワーク構造を含む。また、学習済みモデルは、ネットワーク等を介して利用できるクラウド等で実現されてもよい。
このように、機能構成のうち、「学習処理」用の構成と「実行処理」用の構成は、両方を含む構成でなくともよい。例えば、「学習処理」を行う段階では、「実行処理」用の構成を含まない構成でもよい。同様に、「実行処理」を行う段階では、「学習処理」用の構成を含まない構成でもよい。このように、「学習」及び「実行」の段階に分けて、行う処理とは異なる構成を除いた構成にできてもよい。なお、「学習処理」又は「学習処理」の後等に、ネットワーク構造における様々な設定は、ユーザによって調整されてもよい。
なお、生体検出装置又は生体検出システムは、呼吸数以外の生体に関する指標を計算してもよい。例えば、指標は、対象とする生体の生体情報を示す値である。具体的には、指標は、生体信号を解析して計算される値であって、脈拍数、心拍数、呼吸数、血圧、PTT(pulse transit time)、収縮期血圧(systolic blood pressure)、RRI(R-R interval、R-R間隔)、QRS間隔、QT間隔、又は、これらの組み合わせ等である。なお、指標は、これ以外の生体情報でもよい。また、指標を計算するため、生体検出装置又は生体検出システムは、生体信号の取得から行ってもよい。
また、無呼吸は、完全に呼吸数が「0」の場合に限られない。無呼吸は、生体が異常な呼吸数である場合(特に、呼吸数が異常に低い場合である。)を示す値であればよい。したがって、無呼吸とする呼吸数は、人又は状態等によって個別に定義されてもよい。例えば、8bpm以下のような低い呼吸数の場合を無呼吸としてもよい。
このように、無呼吸の状態は、生体にとって危険な状態、又は、健康を害する可能性が高い状態である。したがって、無呼吸の状態が精度良く判断され、出力されると、生体が危険な場合等に迅速に対応できる。
<その他の実施形態>
例えば、送信器、受信器、又は、情報処理装置は、複数の装置であってもよい。すなわち、処理及び制御は、仮想化、並行、分散又は冗長して行われてもよい。一方で、送信器、受信器及び情報処理装置は、ハードウェアが一体又は装置を兼用してもよい。
なお、本発明に係る各処理の全部又は一部は、アセンブラ等の低水準言語又はオブジェクト指向言語等の高水準言語で記述され、コンピュータに生体検出方法を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。すなわち、プログラムは、情報処理装置、又は、生体検出システム等のコンピュータに各処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。
したがって、プログラムに基づいて各処理が実行されると、コンピュータが有する演算装置及び制御装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて演算及び制御を行う。また、コンピュータが有する記憶装置は、各処理を実行するため、プログラムに基づいて、処理に用いられるデータを記憶する。
また、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されて頒布することができる。なお、記録媒体は、磁気テープ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク又は磁気ディスク等のメディアである。さらに、プログラムは、電気通信回線を通じて頒布することができる。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
また、本国際出願は、2020年8月31日に出願された日本国特許出願2020-145624に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2020-145624の全内容を本国際出願に援用する。
1 生体検出システム
2 被験者
10F1 信号取得部
10F2 フィルタ部
10F3 分析部
10F4 ばらつき計算部
10F5 第1判断部
10F6 第2判断部
10F7 出力部
10F8 記憶部
10F9 比較部
11 アンプ
12 ドップラーレーダ
13 フィルタ
D1 前回呼吸数
NB 無呼吸状態
V1 第1分散値
V2 第2分散値

Claims (8)

  1. 呼吸成分を含む信号を取得する信号取得部と、
    前記信号に含まれる呼吸成分以外の周波数成分を減衰させて処理後信号を生成するフィルタ部と、
    前記処理後信号を分析してスペクトログラムを生成する分析部と、
    前記スペクトログラムが示す周波数成分のエネルギーのうち、所定周波数帯におけるエネルギーのばらつきを計算するばらつき計算部と、
    前記ばらつきが閾値より大きいか否かを判断する第1判断部と、
    前記第1判断部によって前記ばらつきが閾値より大きくないと判断された場合に、前記所定周波数帯に、前記エネルギーが最大となる第1ピークに対して、所定割合以上のエネルギーがある第2ピークに対する高調波があるか否かを判断する第2判断部と、
    前記第2判断部によって前記高調波があると判断されると、前記高調波の基本周波数に基づいて呼吸数を出力する出力部と
    前記呼吸数より以前に出力される前回呼吸数を記憶する記憶部と、
    前記出力部が出力する前記呼吸数と、前記前回呼吸数とを比較する比較部と、
    を含み、
    前記比較部は、前記呼吸数及び前記前回呼吸数の差が比較用閾値より大きいか否かを比較し、
    前記比較部は、前記呼吸数及び前記前回呼吸数の差が前記比較用閾値より連続して大きい回数をカウントし、
    前記回数が回数閾値より大きい場合、前記出力部が、前記前回呼吸数を出力し、
    前記回数が前記回数閾値より大きくない場合、前記出力部が、前記呼吸数を出力する、
    生体検出装置。
  2. 前記分析部は、窓関数を前記処理後信号に対して実行する
    請求項1に記載の生体検出装置。
  3. 前記所定周波数帯は、0.07Hz乃至0.58Hzである
    請求項1又は2に記載の生体検出装置。
  4. 前記第1判断部によって前記ばらつきが閾値より大きいと判断された場合には、
    前記出力部は、無呼吸である判断を出力する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の生体検出装置。
  5. 前記信号取得部は、ドップラーレーダによって前記信号を取得する
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の生体検出装置。
  6. 前記ばらつきは、分散である
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の生体検出装置。
  7. 生体検出装置が行う生体検出方法であって、
    生体検出装置が、呼吸成分を含む信号を取得する信号取得手順と、
    生体検出装置が、前記信号に含まれる呼吸成分以外の周波数成分を減衰させて処理後信号を生成するフィルタ手順と、
    生体検出装置が、前記処理後信号を分析してスペクトログラムを生成する分析手順と、
    生体検出装置が、前記スペクトログラムが示す周波数成分ごとのエネルギーのうち、所定周波数帯におけるエネルギーのばらつきを計算する分散計算手順と、
    生体検出装置が、前記ばらつきが閾値より大きいか否かを判断する第1判断手順と、
    生体検出装置が、前記第1判断手順で前記ばらつきが閾値より大きくないと判断された場合に、前記所定周波数帯に、前記エネルギーが最大となる第1ピークに対して、所定割合以上のエネルギーがある第2ピークに対する高調波があるか否かを判断する第2判断手順と、
    前記第2判断手順で前記高調波があると判断されると、前記高調波の基本周波数に基づいて呼吸数を出力する出力手順
    前記呼吸数より以前に出力された前回呼吸数を記憶する記憶手順と、
    前記出力手順で出力された前記呼吸数と、前記前回呼吸数とを比較する比較手順と、
    を含み、
    前記比較手順において、前記呼吸数及び前記前回呼吸数の差が比較用閾値より大きいか否かを比較し、
    前記比較手順において、前記呼吸数及び前記前回呼吸数の差が前記比較用閾値より連続して大きい回数をカウントし、
    前記回数が回数閾値より大きい場合、前記出力手順において前記前回呼吸数を出力し、
    前記回数が前記回数閾値より大きくない場合、前記出力手順において前記呼吸数を出力する、
    生体検出方法。
  8. 請求項に記載の生体検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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