はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無いゲートへの通過も含む。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態(大入賞口の蓋が開いている状態)=入賞容易状態であり、閉状態(大入賞口の蓋が閉まっている状態)=入賞非容易状態となる。また、例えば、遊技盤(遊技者側)から蓋(シャッタ)が突き出した状態(以下、進出状態と呼ぶことがある)と遊技盤内(遊技者側と反対側)に引っ込んだ状態(以下、退避状態と呼ぶことがある)とを採り得る構成(いわゆる、ベロ型アタッカー)においては、進出状態=入賞容易状態であり、退避状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別情報の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動口やゲート、一般入賞口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「遊技状態」とは、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態(低確率状態)よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態(高確率状態)、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(いわゆる、高ベース状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間を長くする、可変部材の開放当選確率を高くする、可変部材の開放抽選の結果報知の時間を短くすることが可能な状態であり、これらすべてを有効とする状態又は少なくとも1つを有効とする状態)、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が無い非補助遊技状態(低ベース状態)等の任意の一又は複数の組合せである。「変動表示停止時間」とは、識別情報の変動表示が停止した際に識別情報を停止した状態で保持する時間であり、変動表示の停止後に保留が残っている場合、この変動表示停止時間が経過した後に、残っている保留に係る変動が開始される(変動開始条件、当否判定許可条件が充足される)。また、本明細書においては「識別情報」を、主遊技図柄(特別図柄)や装飾図柄(演出用図柄、装図)と呼ぶことがある。主遊技図柄(特別図柄)は、主制御基板側にて表示制御される識別情報であり、装飾図柄(演出用図柄、装図)は、副制御基板側にて表示される演出としての識別情報である。「識別情報を表示可能」とは、表示方法には何ら限定されず、例えば、発光手段(例えば液晶、LED、7セグ)の発光(発光の有無だけでなく、色の違いも含む)、物理的な表示(例えば、リール帯に描かれた図柄を所定位置に停止表示する)等、を挙げることができる。「演出」とは、遊技の興趣性を高める表示内容を指し、例えば、識別情報の変動・停止や予告等をはじめ、アニメーションや実写等の動画像や絵、写真、文字等の静止画像又はこれらの組み合わせを挙げることができる。そして、「装飾図柄」は、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて図柄の種類を識別可能であればどのような形態でもよいが、好適には、カード型やキャラクタ型等の画像オブジェクトに、視覚的なもの、例えば、数字(漢数字含む)、アルファベット、文字、記号、絵柄、図柄等の形状のあるものが記載されているものである。そして、この数字や記号が同一となる組み合わせにて当該画像オブジェクトを有効ライン上にて最終的に停止表示することで大当りが発生した旨が報知される。「第1装飾図柄(第一演出用図柄)」及び「第2装飾図柄(第二演出用図柄)」とは、その双方が「装飾図柄(演出用図柄、装図)」となるものであるが、夫々が独立して大当りの発生を報知可能に構成されているものが相当する(例えば、「第1装飾図柄(第一演出用図柄)」が「777」となって大当りの発生を報知可能でもあるし、「第2装飾図柄(第二演出用図柄)」が「777」となって大当りの発生を報知可能でもある)。「変動態様」とは、例えば、変動時間(主遊技図柄(特別図柄)の変動時間、装飾図柄(演出用図柄、装図)の変動時間、普通図柄の変動時間のいずれも含む)、装飾図柄(演出用図柄、装図)が上から下へスクロール表示(その他、下から上へ、左から右へ、右から左へのスクロール表示なども可能である)して遊技者が視認できる装飾図柄(演出用図柄、装図)の種類を切り替えること、装飾図柄(演出用図柄、装図)がその場で回転表示し半回転又は1回転することで遊技者が視認できる装飾図柄(演出用図柄、装図)の種類を切り替えること(このようなスクロール表示や回転表示などは「切替表示態様」と称することもある)等を含む。「装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止(或いは仮停止)する/しない」とは、「暫定的に停止させる→再変動させる」を1セットとし、この1セットを行う/行わないということと同義である。「再変動」とは、「装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止させる→再変動させる」といった状況、「変動開始→装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止させる」といった状況、「再変動開始→装飾図柄(演出用図柄、装図)を暫定的に停止させる(2回目以降の暫定的な停止)」といった状況を含む用語であり、擬似連演出における擬似変動や、復活演出における復活変動(例えば、スーパーリーチ演出中にはハズレを示す装飾図柄(演出用図柄、装図)の組合せを暫定的に停止させて、スーパーリーチ演出終了後に移行する演出ステージにて再変動を行ったうえで当りを示す装飾図柄へと暫定的に停止したうえで確定的に停止する変動)等を示す用語である。また、大当りの発生有無を報知する最終的な停止表示タイミング(典型的にはその後に、いわゆる主遊技図柄の停止表示とあわせて確定的に停止表示される)を除くこととも同義である。また、「装飾図柄(演出用図柄、装図)」は第2要素(例えば、数字)を基調としており、第1要素(キャラクタや「SUPER」等の付帯情報の有無/内容)や第3要素(例えば、色彩エフェクト)等を付帯して構成されていてもよい。また、「装飾図柄(演出用図柄、装図)」は、演出モードが異なる場合には、第2要素が同一(同じ数字、同じアルファベット、同じ文字、同じ記号など)であっても、第1要素及び/又は第3要素が異なるよう構成されていてもよい。また、第1要素及び/又は第3要素が異なることにより、リーチ変動が大当りとなる期待度、先読み演出実行時における特定の図柄組み合わせ停止時の当該先読み演出に係る図柄変動にて大当りとなる期待度、大当りした際のラウンド数や当該大当り終了後の遊技状態等の遊技者にとっての利益率が異なるよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、高確率状態かつ高ベース状態(高確高ベース状態)や低確率状態かつ高ベース状態(低確高ベース状態)、高確率状態かつ低ベース状態(高確低ベース状態)には、通常遊技状態である低確率状態かつ低ベース状態(低確低ベース状態)の場合に比べて、第1要素及び/又は第3要素が遊技者にとって有利な要素となるように構成してもよい。また、「情報表示部」とは、予告演出等を含む情報を表示するものであり、例えば、演出表示装置、7セグメントLED、LEDランプ、等であり、これら夫々の単体を示していてもよいし、演出表示装置+7セグメントLED+LEDランプといった複数の表示媒体の組み合わせ(ユニット全体)を示していてもよい。また、「演出表示部」とは、予告演出等を含む演出を表示するものであり、例えば、演出表示装置、7セグメントLED、LEDランプ、等であり、これら夫々の単体を示していてもよいし、演出表示装置+7セグメントLED+LEDランプといった複数の表示媒体の組み合わせ(ユニット全体)を示していてもよい。
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としたりしてもよい。
(本実施形態)
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、遊技機の上部左右等にはスピーカD24が設けられており、遊技状態等に応じた演出音(効果音)が出力される。
次に、遊技盤は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されている。そして、当該遊技領域D30には、風車D49、図示しない複数の遊技釘や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38及びアウト口D36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技に対応する始動口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sと、第2主遊技始動口電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置B11sは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物B11dは、第2主遊技始動口B10に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、本実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが上下に重ねるように配置されており、且つ、第1主遊技始動口A10の存在により、第2主遊技始動口B10の上部が塞がれている。また、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球と、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球のどちらもが、第1主遊技始動口A10及び第2主遊技始動口B10に誘導されるよう構成されている。
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口B10側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが、上下に重ねるように配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とを離隔して配置するよう構成してもよい。そのように構成した場合、第2主遊技始動口電動役物B11dの上部を塞ぐ部材を設けてもよい。また、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いよう構成してもよい。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。
ここで、本実施形態においては、補助遊技始動口H10は、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、誘導され易く、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が誘導され難いよう構成されている{但し、これには限定されず、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、補助遊技始動口H10に誘導され易いよう構成してもよい(例えば、遊技領域D30に左右に夫々、補助遊技始動口H10を設けてもよい)}。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが重なるように配置されており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口C10は、第1主遊技図柄(第1特別図柄)又は第2主遊技図柄(第2特別図柄)が大当り図柄にて停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方、且つ、第2大入賞口C20の下方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置C11sと、第1大入賞口電動役物C11d(及び第1大入賞口ソレノイドC13)と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置C11sは、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物C11dは、第1大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口C10を可変させる(第1大入賞口ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられたシャッタ(棒状部材)が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(第1特別図柄)又は第2主遊技図柄(第2特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方、且つ、第1大入賞口C10の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d(及び第2大入賞口ソレノイドC23)と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sよって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられたシャッタが遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」~「9」の10種類の数字及びハズレの「-」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1主遊技側の装飾図柄(第2主遊技側の装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置SGは、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、主遊技保留情報を表示する第1保留表示領域SG12(及び第2保留表示領域SG13)と、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、を有している。尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示領域SG12(及び第2保留表示領域SG13)は、4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行うサブメイン制御部SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSとを備え演出全般を制御する副制御基板Sと、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。ここで、副制御基板Sは、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。ここで、特に図示していないが、主制御基板Mが搭載するROMに関しては、不正行為によって改造されたプログラム等を書き込まれることを防止するため、未使用の領域を設けないよう構成することが好適である(例えば、未使用領域を全て0によって充填、使用している領域を若い番地に詰めて書き込む、等)。また、ノイズや不正行為によって、通常時には参照しないデータを参照してしまうことを防止するため、未使用のデータ(例えば、スペック違いの遊技機において参照するデータや、開発段階でのテストにのみ使用するデータ等)を設けないよう構成することが好適である。また、RAMの領域を使用する際についても同様に、若い番地に詰めて領域を使用し、未使用のプログラム領域を設けないよう構成することが好適である。以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
まず、主制御基板Mは、入賞口センサNs{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置(不図示であるが、一般入球口とは、賞球はあるが図柄抽選を行わない入球口である)}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。尚、主制御基板Mは、外部接続端子(不図示)を介してホールコンピュータHC等と接続可能となっており、外部接続端子を介してホールコンピュータHCと配線接続することで、主制御基板Mから外部の装置に対して遊技関連情報を出力できるよう構成されている。
また、本実施形態では、図3の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置Rとに接続されている。また、図示略するが、本実施形態では、賞球払出制御基板内に、発射装置の制御回路部が併設されており、賞球払出制御基板と発射装置(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示)と接続されている。本実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。尚、本実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
次に、図4のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御基板Mは、遊技に係る遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)、演出に係るサブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、主制御基板Mからの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出制御基板KHと、情報伝達可能に接続されている。また、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)は、画像演出を実行するサブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、各種遊技効果ランプD26(例えばサイドランプ)やスピーカD24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板KHは、ステッピングモータやスプロケット等を備えた賞球払出装置KEと電気的に接続されている。尚、主制御基板M、サブメイン制御部SM(副遊技制御手段SM)、サブサブ制御部SS(演出表示手段SS)、賞球払出制御基板KH等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御基板Mに含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に搭載される形で構成してもよい。例えば、周辺機器(例えば、遊技周辺機器)に含まれるとする各手段を主制御基板Mに搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御基板Mは、遊技用の情報の取得を制御する遊技用情報制御手段MJと、遊技の内容を決定するための遊技内容決定手段MNと、特別遊技や特定遊技等の遊技の進行を司る遊技進行手段MPと、現在及び過去の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、時間短縮遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、主遊技図柄や補助遊技図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオン・オフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段MBと、遊技周辺機器側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、10R大当り、8R大当り、4R大当り、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信制御手段MT(及び未送信コマンドを蓄積するコマンド送信用バッファMT10)と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出制御基板KHを制御する賞球払出決定手段MHと、を有している。
ここで、遊技用情報制御手段MJは、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段MJ10と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段MJ20と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段MJ30と、を有している。また、遊技進行手段MPは、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段MP10と、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開閉決定に直接関連する各種処理を行うための第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bと、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段MP30と、第1主遊技及び第2主遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段MP50と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段MJ10は、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球したか否かを判定する第1主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Aと、第2主遊技始動口B10に遊技球が入球したか否かを判定する第2主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Bと、補助遊技始動口H10に遊技球が流入したか否かを判定する補助遊技始動口入球判定手段MJ11‐Hと、第1大入賞口C10に遊技球が入球したか否かを判定する、第1大入賞口入球判定手段MJ11‐C10と、第2大入賞口C20に遊技球が入球したか否かを判定する、第2大入賞口入球判定手段MJ11‐C20と、を有している。
次に、乱数取得判定実行手段MJ20は、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球に基づき第1主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1主遊技図柄決定乱数等)を取得する第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Aと、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球に基づき第2主遊技側乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2主遊技図柄決定乱数等)を取得する第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Bと、補助遊技側選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための補助遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Hと、を有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」~「65535」や「0」~「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。このような方法で乱数を取得することにより、遊技者に予想され難い、非周期的な乱数を発生させることが可能である。逆に、例えば、ある抽選に使用した乱数を使用して、次回の乱数を生成する方法の場合、当該次回の乱数を予想され易くなってしまう。そのため、乱数を発生させるに際し、前回の抽選で使用された乱数を用いることなく、新たな乱数を発生させることが好適である。
次に、保留制御手段MJ30は、保留消化及び変動開始に係る処理を制御する保留消化制御手段MJ31と、第1主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第1主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Aに保留するための第1主遊技図柄保留手段MJ32‐Aと、第2主遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2主遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bに保留するための第2主遊技図柄保留手段MJ32‐Bと、補助遊技図柄変動許可が下りていない状況で取得した補助遊技側乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hに保留するための補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hと、を有している。
ここで、保留消化制御手段MJ31は、変動を開始する条件を充足したか否かを判定する変動開始条件充足判定手段MJ31jを有している。
次に、第1主遊技図柄保留手段MJ32‐A、第2主遊技図柄保留手段MJ32‐B及び補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、最大4個まで記憶可能な、乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐A、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐B及び補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hを夫々有している。
次に、遊技内容決定手段MNは、特別遊技の当否及び第2主遊技始動口電動役物B11dの開放可否を抽選する当否抽選手段MN10と、当否抽選の結果、当りである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に当りフラグをオンにする)特別遊技移行決定手段MN20と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄を決定するための図柄内容決定手段MN40と、各乱数に基づき、各図柄の変動態様(変動時間等)を決定するための変動態様決定手段MN50とを、有している。ここで、当否抽選手段MN10は、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う第1主遊技当否抽選手段MN11‐Aと、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う第2主遊技当否抽選手段MN11‐Bと、補助遊技図柄に関しての当否抽選を行う補助遊技当否抽選手段MN11‐Hとを、有している。ここで、第1主遊技当否抽選手段MN11‐A、第2主遊技当否抽選手段MN11‐B及び補助遊技当否抽選手段MN11‐Hは、第1主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐Aと、第2主遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐Bと、補助遊技図柄に関しての当否抽選を行う際に参照される補助遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐Hを夫々有している。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。
ここで、主遊技乱数に基づいて当否抽選を実行する際、当否抽選手段MN10は、主遊技乱数値が、すべての当り乱数値のいずれかと同じ値であるか否かを判定する、又は、当り乱数値の一部又は全部が連続した数値である場合には、主遊技乱数値が当り乱数値の上限値以下であり下限値以上であるか否かを判定することにより、当否判定を実行する。このような当否判定を実行することで、正確な判定処理を実行できることとなる。逆に、当り乱数範囲の上限のみとの比較、又は下限のみとの比較によって当否判定を実行する場合、乱数範囲の端の値(例えば、乱数値の範囲が0~1023である場合、0又は1023)を当り乱数値とする必要があるため、不正(例えば、主制御基板Mに電流を流す不正行為であり、記憶領域のビットがすべて0又は1になり易い)に対して脆弱になってしまう危険性がある。また、本例では、一つの乱数を用いて1回の抽選を実行するよう構成している{1回の抽選に複数の乱数を用いる(いわゆる、2段階抽選を実行する)場合、二つの乱数が同期することを防ぐ必要があるため}。
次に、図柄内容決定手段MN40は、取得した遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)に基づき、第1主遊技図柄の停止図柄を決定する第1主遊技図柄決定手段MN41‐Aと、取得した遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)に基づき、第2主遊技図柄の停止図柄を決定する第2主遊技図柄決定手段MN41‐Bと、取得した補助遊技図柄当選乱数に基づき補助遊技図柄の停止図柄を決定する補助遊技図柄決定手段MN41‐Hと、を有している。
ここで、第1主遊技図柄決定手段MN41‐Aは、第1主遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Aを有しており、当該第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第1主遊技通常遊技状態用抽選テーブル、確率変動遊技→第1主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→第1主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。また、第2主遊技図柄決定手段MN41‐Bは、第2主遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Bを有しており、当該第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Bは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第2主遊技通常遊技状態用抽選テーブル、確率変動遊技→第2主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→第2主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。更に、補助遊技図柄決定手段MN41‐Hは、補助遊技図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hを有しており、当該補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→補助遊技通常用抽選テーブル、確率変動遊技及び時間短縮遊技→補助遊技時間短縮用抽選テーブル)。
次に、変動態様決定手段MN50は、取得した遊技内容決定乱数(第1主遊技乱数)に基づき、第1主遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する第1主遊技変動態様決定手段MN51‐Aと、取得した遊技内容決定乱数(第2主遊技乱数)に基づき、第2主遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する第2主遊技変動態様決定手段MN51‐Bと、取得した補助遊技図柄当選乱数に基づき補助遊技図柄の変動態様(変動時間等)を決定する補助遊技変動態様決定手段MN51‐Hと、を有している。
ここで、第1主遊技変動態様決定手段MN51‐Aは、第1主遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照される第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Aを有しており、当該第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Aは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第1主遊技通常遊技状態用抽選テーブル、確率変動遊技→第1主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→第1主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。また、第2主遊技変動態様決定手段MN51‐Bは、第2主遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照される第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Bを有しており、当該第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Bは、当否結果・遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(例えば、遊技状態に関しては、通常遊技→第2主遊技通常遊技状態用抽選テーブル、確率変動遊技→第2主遊技確率変動遊技状態用抽選テーブル、時間短縮遊技→第2主遊技時間短縮遊技状態用抽選テーブル)。尚、詳細なテーブル構成の一例については後述する。更に、補助遊技変動態様決定手段MN51‐Hは、補助遊技図柄に係る変動態様を決定する際に参照される補助遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Hを有しており、当該補助遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Hは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→補助遊技通常用抽選テーブル、確率変動遊技及び時間短縮遊技→補助遊技時間短縮用抽選テーブル)。
次に、表示制御手段MP10は、第1主遊技図柄表示装置A20の第1主遊技図柄表示部A21g上及び第2主遊技図柄表示装置B20の第2主遊技図柄表示部B21g上で、所定時間第1主遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cと、補助遊技図柄表示装置H20の補助遊技図柄表示部H21g上で、所定時間補助遊技図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う補助遊技図柄制御手段MP11‐Hとを有している。
ここで、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、ゼロクリア可能な第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐C(デクリメントカウンタ)を有している。更に、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを更に備えている。
次に、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口電動役物B11dを開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための第2主遊技始動口電動役物開閉条件判定手段MP21‐Bと、第2主遊技始動口電動役物B11dの駆動(開放)時間を計測する第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bとを有している。
次に、特別遊技制御手段MP30は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定する条件判定手段MP31と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を決定し、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内にセットする特別遊技内容決定手段MP32と、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20を所定条件で開状態にする特別遊技(大当り)を実行するための特別遊技実行手段MP33と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段MP34と、を有している。ここで、特別遊技実行手段MP33は、第1大入賞口電動役物C11dと第2大入賞口電動役物C21dを開閉させる第1・第2大入賞口電動役物開閉制御手段MP33‐Cと、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20への入賞球を計測する入賞球カウンタMP33cを有している。特別遊技時間管理手段MP34は、ラウンド時間を管理する特別遊技用タイマMP34tを更に有している。また、特別遊技内容決定手段MP32は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bにセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブルMP32taを更に有している(テーブルの詳細については不図示)。
次に、特定遊技制御手段MP50は、確率変動遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する確変遊技終了条件判定手段MP51と、時間短縮遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する時短遊技終了条件判定手段MP52を有している。ここで、時短遊技終了条件判定手段MP52は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタMP52c、を有している。ここで、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、主遊技図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。
ここで、本実施形態においては、時間短縮遊技中には、非時間短縮遊技中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、本実施形態における時間短縮遊技は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する(時短回数制限無しの確率変動遊技を除く)。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算されるよう構成されている。尚、上記の確変遊技終了条件判定手段MP51及び時短遊技終了条件判定手段MP52は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)。尚、本例に係る時間短縮遊技状態とは、主遊技時短フラグがオンであることであってもよいし、補助遊技時短フラグがオンであることであってもよい、即ち、時間短縮遊技状態は開放時間延長機能が作動している(高確高ベース状態、低確高ベース状態が含まれる)ことを示していてもよいし、非時間短縮遊技状態は開放時間延長機能が未作動である(低確低ベース状態が含まれる)ことを示していてもよい。尚、時間短縮遊技状態は特定遊技状態と称することがあり、非時間短縮遊技状態は通常遊技状態と称することがある。また、確率変動遊技状態は高確率抽選状態と称することがあり、非確率変動遊技状態は低確率抽選状態と称することがある。また、他の遊技状態としての高確低ベース状態は、主遊技図柄の変動時間が通常遊技状態時よりも相対的に短い時間短縮遊技を実行する場合は、時間短縮遊技状態とし、主遊技図柄の変動時間が通常遊技状態時よりも相対的に短い時間短縮遊技としない場合は、非時間短縮遊技状態とするのが好適である。
次に、遊技状態一時記憶手段MBは、第1主遊技(第1主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)及び第2主遊技(第2主遊技図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cと、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hと、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオン・オフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bと、特定遊技における現在の遊技状態(例えば、時短の残り回数、特定遊技に関する各種フラグのオン・オフ等)を一時記憶するための特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bと、を有している。
ここで、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cは、現在変動中の第1又は第2主遊技図柄(変動開始条件が成立した第1又は第2主遊技図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hは、現在変動中の補助遊技図柄(変動開始条件が成立した補助遊技図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための補助遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Hを有している。
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Hと、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SM、サブサブ制御部SS(及び演出表示装置SG)等、を有している。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口A10と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20と、を有している。
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口B10と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20と、を有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20を有している。
次に、補助遊技周辺機器Hは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放の契機となる補助遊技始動口H10と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20とを有している。
次に、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、主制御基板M側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段SM10と、演出表示に係る演出内容の決定処理及び表示制御処理を司る演出表示制御手段SM20と、サブサブ制御部SS側との情報送受信を制御する情報送受信制御手段SM40と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、表示情報受信手段SM10は、主制御基板M側からの第1主遊技及び第2主遊技に関する図柄情報や表示指示情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段SM11bを有している。
次に、演出表示制御手段SM20は、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動態様や停止図柄の決定処理及び表示制御処理を司る装飾図柄表示制御手段SM21と、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の保留個数管理や保留表示処理を司る装図保留情報表示制御手段SM22と、背景画像の決定処理及び表示制御処理を司る背景演出表示制御手段SM23と、予告演出内容の決定処理及び表示制御処理を司る予告演出表示制御手段SM24と、リーチ演出内容の決定処理及び表示制御処理を司るリーチ演出表示制御手段SM25と、を有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段SM21は、主制御基板M側からの情報に基づいて、装飾図柄{本実施形態では、2種類の装飾図柄(以下、第1装飾図柄、第2装飾図柄と呼ぶことがある)を有しており、第1装飾図柄と第2装飾図柄とは、夫々が独立しており、当該第1装飾図柄又は第2装飾図柄の数字図柄が3つ組み合わされることにより遊技結果を報知可能となっている}の停止図柄及び変動態様を決定する装図表示内容決定手段SM21nと、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の図柄変動に係る各種情報(変動態様情報、停止図柄情報、各種フラグ等)を一時記憶するための装図表示関連情報一時記憶手段SM21bと、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動時間を計時するための第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段SM21nは、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の停止図柄及び変動態様を決定する際に参照される装図変動内容決定用抽選(参照)テーブルSM21ta(テーブルの詳細については不図示)と、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の演出内容、表示更新タイミング、表示更新内容を決定(又は、セット)する際に参照される装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2と、を更に有している。尚、第1装飾図柄と第2装飾図柄とは共に、主制御基板M側からの情報に基づいて演出表示制御手段SM20側で、夫々が独立して表示制御されるものであり、この2種類の装飾図柄を上手く利用することで、演出上の興趣性を高めたり、遊技の進行状況を把握し易くしたりするよう構成されているのであるが、この点については後述する。
次に、装図保留情報表示制御手段SM22は、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)に係る保留に関する情報を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段SM22bを有している。
次に、背景演出表示制御手段SM23は、主制御基板M側からの情報に基づいて、背景演出の表示内容を決定する背景演出表示内容決定手段SM23nと、背景演出表示に係る情報を一時記憶するための背景演出関連情報一時記憶手段SM23bと、を有している。
次に、予告演出表示制御手段SM24は、主制御基板M側からの情報に基づいて、予告演出の表示内容や表示タイミング等を決定する予告演出表示内容決定手段SM24nと、予告演出表示に係る情報を一時記憶するための予告演出関連情報一時記憶手段SM24bと、を有している。
次に、リーチ演出表示制御手段SM25は、主制御基板M側からの情報に基づいて、リーチ演出の表示内容や表示タイミング等を決定するリーチ演出表示内容決定手段SM25nと、リーチ演出表示に係る情報を一時記憶するためのリーチ演出関連情報一時記憶手段SM25bと、を有している。
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、サブメイン制御部SM側との情報送受信を制御する副情報送受信制御手段SS10と、演出表示装置SG上の表示領域SG10へ画像を表示する画像表示制御手段SS20と、を有している。ここで、画像表示制御手段SS20は、サブメイン制御部SM側から受信したコマンドや各種画像表示に係る情報を一時記憶するための画像表示関連情報一時記憶手段SS21bを更に有している。
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、演出表示手段(サブサブ制御部)SSからの情報に基づいて演出に係る画像を表示する演出表示装置SGと電気的に接続されている。ここで、演出表示装置SGは、画像を表示する表示領域SG10を有している。
ここで、表示領域SG10は、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)を変動表示するための装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示領域SG12(及び第2保留表示領域SG13)と、を有している。
尚、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20が、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されており、残る演出表示手段(サブサブ制御部)SSが、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
ここから、フローチャートを用いて、本実施形態に係る遊技機における一般的な処理の流れの一例について説明する。フローチャートは主に、処理ステップ(長方形にて図示)、判断(ひし形にて図示)、流れ線(矢印)、開始・終了・復帰等を示す端子(角丸長方形にて図示)によって構成されている。また、処理ステップの内、別のフローチャートにて詳細を図示している場合、当該別のフローチャートを参照するものをサブルーチン(左右の線が二重線である長方形にて図示)として図示している。ここで、遊技機の開発段階においては、スペック違いの遊技機を同時に開発することも行われているが、本例においては、メイン側の処理内に、スペック違いの遊技機で実行するサブルーチン(通常は使用しないサブルーチン)を残さないよう構成しており、ノイズや不正行為によって、通常時には実行されない未使用サブルーチンに係る処理が実行されることを防止している。
はじめに、図5は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板Mは、主制御基板M側のRAM内容(例えば、遊技状態一時記憶手段MB内の情報等)を全てクリアする。次に、ステップ1006で、情報送信制御手段MTは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すラムクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1008で、主制御基板Mは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板Mは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板Mは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板Mは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約4.0ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板Mは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
尚、主制御基板Mが搭載する一時記憶領域(RAM等)の初期値は、特別遊技が実行される値とならないよう構成することが好適である(プログラムの処理開始直後に、ノイズや不正行為により、特別遊技の実行判定を行う処理を実行してしまった場合に特別遊技が誤って実行されることを防止するため)。
次に、タイマ割り込み処理について説明する。主制御基板Mは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約4.0ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1100で、主制御基板Mは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板Mは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板Mは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板Mは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御基板Mは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板Mは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1997で、主制御基板M(特に賞球払出決定手段MH)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出制御処理(賞球払出装置KEの駆動制御等を賞球払出制御基板KHに実行させ、その結果を管理するための処理等)を実行する。次に、ステップ1998で、主制御基板Mは、外部信号の出力処理(外部端子板、ホールコンピュータHC等への情報出力)を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板Mは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。尚、制御コマンド送信処理においては、サブメイン制御部SM側でコマンドを受信する順序が重要である(例えば、あるコマンドを受信した後に他のコマンドを受信することで正常に処理が実行される)場合があるため、主制御基板M側でコマンドを送信することを決定した順(コマンドをセットした順)に、コマンドを送信するよう構成されている。
次に、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板Mは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1020で、主制御基板Mは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板Mは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、補助遊技始動口入球判定手段MJ11‐Hは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、補助遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Hは、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、補助遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Hは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1108で、補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1102又はステップ1104でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。
次に、図7は、図5におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリアを参照して、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hを参照して、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hにアクセスし、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、補助遊技図柄決定手段MN41‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hを参照して補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して補助遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Hに一時記憶する。次に、ステップ1218で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には5秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、補助遊技図柄保留手段MJ32‐Hは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で補助遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Hに記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Hを参照して補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、補助遊技図柄制御手段MP11‐Hは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、第2主遊技始動口電動役物開閉条件判定手段MP21‐Bは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bに電動役物の開放時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には6秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には0.5秒)をセットする。次に、ステップ1234で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口電動役物B11dを開放する。次に、ステップ1238で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、第2主遊技始動口電動役物開閉制御手段MP20‐Bは、第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230又はステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。
次に、図8は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Aは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Aは、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Aを参照し、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、第1主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Aは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。尚、本実施形態では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、主遊技図柄(特別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、第1主遊技図柄保留手段MJ32‐Aは、当該取得した第1主遊技内容決定乱数を第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Aに一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、保留制御手段MJ30は、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(第1主遊技保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1312に移行する。尚、ステップ1302又はステップ1304でNoの場合にもステップ1312に移行する。
次に、ステップ1312で、第2主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Bは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Bは、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bを参照し、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、第2主遊技乱数取得判定実行手段MJ21‐Bは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技内容決定手段と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲と第2主遊技内容決定乱数の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、第2主遊技図柄保留手段MJ32‐Bは、当該取得した第2主遊技内容決定乱数を第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bに一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、保留制御手段MJ30は、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(第2主遊技保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1312又はステップ1314でNoの場合にも次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
尚、本実施形態では、ステップ1310、ステップ1320にてサブメイン制御部SMへ送信する情報として、乱数が取得された旨の情報を送信しているが、当該乱数値の情報や主遊技図柄の保留数を付帯して送信してもよく、これらの情報により乱数が取得された旨の情報として代用することも可能である。
次に、図9は、図5におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、保留消化制御手段MJ31は、第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐Bを参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、遊技内容決定手段MNは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、遊技内容決定手段MNは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
このように、本実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図10は、図9におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、保留消化制御手段MJ31は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、保留消化制御手段MJ31は、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐B)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、第1主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐A(第2主遊技図柄保留情報一時記憶手段MJ32b‐B)から削除し、当該一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410‐1で、当否抽選手段MN10は、各遊技状態に対応する第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
ここで、図11(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。また、本実施形態においては、遊技状態を移行させ得ない当り(いわゆる小当り)については例示していないが、小当りが発生(小当りに当選)するよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、例えば、(1)小当りの当選確率は第1主遊技側と第2主遊技側とで異なる、第1主遊技側のほうが第2主遊技側よりも当選し易い(第2主遊技側は小当りを設けなくともよい)、(2)小当りに当選した場合、当該小当り終了後の遊技状態は、当該小当り開始前の遊技状態と同一のままである(大当りに当選した場合は、当該大当り終了後の遊技状態は、当該大当り開始前の遊技状態と相違し得る)、(3)大当りは第1主遊技側と第2主遊技側とで当選確率が同一であり、且つ、確率変動遊技状態となることで当該当選確率が高くなることに対し、小当りは第1主遊技側と第2主遊技側とで当選確率が相違し得る、且つ、確率変動遊技状態となることで当該当選確率は変更されない、(4)小当りに当選した図柄変動の装飾図柄の停止図柄として、小当り当選時専用の「特殊図柄」(例えば、「2★2」や「3★9」等の★が「特殊図柄」に該当)が停止し得る、(5)小当りに当選した図柄変動の装飾図柄の停止図柄として、同一図柄の3つ揃いではなく、且つ、一定の規則性をもった数字の組み合わせである特定出目(例えば、「234」等の順目や、「432」等逆目や、「357」等の奇数の順目等)が停止し得る、(6)遊技者から見て、小当りと同様の(又は、類似した)大入賞口の開放態様{視認性)となる大当り(2R以上であり、ラウンド数は異なるが遊技者から見た場合に同様の開放態様に見える(小当りは1ラウンドのみであり、当該1ラウンドにて大入賞口が複数回開放し、大当りは当該複数回と同一回数の開放を複数ラウンド内で実行する)}を設ける(そのように構成した場合には、小当りであるか大当りであるかを遊技者が見分け難い装飾図柄の組合せを停止表示することが好適である)、(8)第2装飾図柄では小当り専用の「特殊図柄」が停止しない(又は、停止しないことがある)、(9)小当りであるか大当りであるかを遊技者が見分け難い装飾図柄の組合せを停止表示される構成においても、当該遊技者が見分け難い装飾図柄の組合せの種類によって小当りであるか大当りであるかの割合が相違する(例えば、3つ揃いすることによって、大当り終了後に確率変動遊技状態に移行することが略確定的となる装飾図柄が停止図柄に含まれる場合には、含まれない場合よりも大当りである確率が高い)、のように構成してもよい。
次に、ステップ1410‐2で、第1主遊技図柄決定手段MN41‐A(第2主遊技図柄決定手段MN41‐B)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに一時記憶する。
ここで、図11(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐A(第2主遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「4A・5A・7A」及び「4B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、4A及び5Aが4R、4B及び5Bが8R、7A及び7Bが10Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよく、特定の図柄が停止表示された場合には当該特定の図柄が停止表示される前とは、主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が異なる状態(限定頻度状態)へ移行するよう構成してもよい}。
次に、ステップ1410‐3で、第1主遊技変動態様決定手段MN51‐A(第2主遊技変動態様決定手段MN51‐B)は、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図12及び図13(主遊技テーブル3)は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐A(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐B)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、第1主遊技側、第2主遊技側共に、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態及び変動開始時の保留数に基づき、主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定されるよう構成されている。即ち、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態)には相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易く、保留数が2~3個の場合には保留数が0~1個の場合に比べて相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易い(ハズレ時のみ)よう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、停止図柄の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。尚、「サブ側で実行される演出態様」に、各変動態様選択時に実行される演出の一例を示している。尚、サブ側で実行される演出態様として、後述する擬似連続変動(主遊技図柄の1回の変動表示中において、恰も複数回の図柄変動が発生しているようにみえる演出)が実行されるか否かを遊技者に対して煽った後に擬似連続変動が実行されないことを報知する演出である「擬似連失敗演出」を設けてもよく、そのように構成した場合、例えば、ハズレ時且つ同一の遊技状態において「擬似連失敗演出→ハズレ出目停止」の乱数振分(実行頻度)を、保留数が0~1個の場合のほうが、保留数が2~3個の場合よりも多くなるよう構成してもよい(非時間短縮遊技状態と時間短縮遊技状態とのどちらでもそのように構成してよい)、尚、「擬似連成功演出」が実行された場合には、後述する擬似連続変動が実行されるか否かを遊技者に対して煽った後に擬似連続変動が実行されることを報知するよう構成してもよい。また、「擬似連失敗演出」及び「擬似連成功演出」は後述する「特殊図柄」又は特定出目を用いた演出であり、例えば、「擬似連失敗演出」が実行される場合には、「特殊図柄」が中列に仮停止するか否かを遊技者に煽った後、「特殊図柄」の1コマ後の装飾図柄が中列に停止(仮停止)し、「擬似連成功演出」が実行される場合には、「特殊図柄」が中列に仮停止するか否かを遊技者に煽った後、「特殊図柄」が中列に停止(仮停止)するような演出態様となっている。また、イレギュラーな図柄変動である時間短縮遊技状態における第1主遊技図柄の変動中に第2主遊技保留を生起させるために、当該時間短縮遊技状態のハズレに係る第1主遊技図柄に係る変動態様決定テーブル内容を、保留数に拘らず短時間の変動態様が選択されない(例えば、すべて5秒以上の変動時間となる)よう構成してもよい。尚、同図に示される保留数とは、第1主遊技保留と第2主遊技保留との合計数ではなく、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Aの場合には第1主遊技保留数であり、第2主遊技変動態様決定用抽選テーブルMN51ta‐Bの場合には第2主遊技保留数である。
次に、ステップ1414で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに一時記憶された図柄変動表示開始指示コマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等の決定した主遊技図柄に関する情報及び現在の遊技状態に係るコマンド等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1416で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cにセットする。次に、ステップ1417で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1418で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリアを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1428で、第1・第2主遊技図柄制御手段MP11‐Cは、第1・第2主遊技状態一時記憶手段MB10‐Cのフラグエリア内にある、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、遊技内容決定手段MNは、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cを参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1432で、遊技内容決定手段MNは、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオンにする。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1432をスキップする。
次に、ステップ1450で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、図14は、図10におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリアを参照し、主遊技確変フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1470で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cの値を参照し、当該カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1470でYesの場合、ステップ1472で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1474で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cの値を参照し、当該カウンタ値(残り時短回数)が0であるか否かを判定する。ステップ1474でYesの場合、ステップ1476及びステップ1478で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。尚、ステップ1452、ステップ1470又はステップ1474でNoの場合にも、次の処理(ステップ1500の処理)に移行する。
次に、図15は、図5におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段MP31は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリアを参照し、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1514で、特別遊技制御手段MP30は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1518で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1520で、特別遊技制御手段MP30は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1522で、特別遊技制御手段MP30は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
次に、図16は、図5におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリアを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bを参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリアを参照し、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bに開放パターンをセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段MP33は、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段MP33は、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば、30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614~1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、特別遊技実行手段MP33は、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1624で、特別遊技実行手段MP33は、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば、10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、特別遊技実行手段MP33は、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bを参照し、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20b内のラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技関連情報一時記憶手段MB20bのフラグエリア内にある、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、特別遊技実行手段MP33は、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。そして、ステップ1650で、特定遊技制御手段MP50は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図17は、図16におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、特定遊技制御手段MP50は、第1・第2主遊技図柄情報一時記憶手段MB11b‐Cを参照し、停止図柄が確変大当り図柄(特別遊技の実行終了後に確率変動遊技状態に移行する大当り図柄であり、本例では、5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1658に移行する。他方、ステップ1652でNoの場合、即ち、停止図柄が非確変大当り図柄(特別遊技の実行終了後に確率変動遊技状態に移行しない大当り図柄であり、本例では、4A・4B)の場合、ステップ1656で、特定遊技制御手段MP50は、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1658に移行する。
次に、ステップ1658及びステップ1660で、特定遊技制御手段MP50は、特定遊技関連情報一時記憶手段MB30bのフラグエリア内にある、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図18~図26を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図18は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(a)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。次に、ステップ2003で、サブメイン制御部SMは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、保留数(例えば、装図保留カウンタ値)を復元する。尚、実行中の演出等は復元されず、次変動の開始時までは「準備中」画面を表示する。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(b)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(b)が実行された場合、同図(b)の処理に示されるように、まず、ステップ2100で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2200で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2300で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する第1装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2350で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する第2装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2500で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、後述する背景演出制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2100~S2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(c)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(c)である。即ち、サブメイン制御部SMのCPUにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、サブメイン制御部SMは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、サブメイン制御部SMは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM(例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11b)に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図19は、図18におけるステップ2100のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、装図保留情報表示制御手段SM22は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、装図保留情報表示制御手段SM22は、装図保留情報一時記憶手段SM22b内の装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2106で、装図保留情報表示制御手段SM22は、主制御基板M側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留情報(特に、主遊技図柄抽選に係る乱数値及び保留先読みグループ情報)を、装図保留情報一時記憶手段SM22bに一時記憶し、ステップ2118に移行する。
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2111で、装図保留情報表示制御手段SM22は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2111でYesの場合、ステップ2112で、装図保留情報表示制御手段SM22は、装図保留情報一時記憶手段SM22b内の装図保留カウンタから「1」を減算する。次に、ステップ2114で、装図保留情報表示制御手段SM22は、当該図柄変動に係る保留情報(特に、主遊技図柄抽選に係る乱数値)を、装図保留情報一時記憶手段SM22bから削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2116で、装図保留情報表示制御手段SM22は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2118に移行する。尚、ステップ2111でNoの場合にもステップ2118に移行する。
次に、ステップ2118で、装図保留情報表示制御手段SM22は、演出表示手段SSを駆使して演出表示装置SG上(特に、第1保留表示領域SG12、第2保留表示領域SG13)に、装図保留情報一時記憶手段SM22b内の装図保留カウンタ値と同数の保留画像を点灯表示し、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
次に、図20は、図18におけるステップ2200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、装図表示内容決定手段SM21nは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2202でYesの場合、ステップ2204で、装図表示内容決定手段SM21nは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2206で、装図表示内容決定手段SM21n(及び予告演出表示内容決定手段SM24n、リーチ演出表示内容決定手段SM25n)は、メイン側情報一時記憶手段SM11b内に一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)と、装図変動内容決定用抽選テーブルSM21taとを参照して、第1装飾図柄(前述したように、主制御基板M側からの情報に基づいて表示制御される、いわゆる装飾図柄であり、その表示サイズや動作内容についての詳細は後述する)の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等の数字ゾロ目(当り出目)、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等の数字バラケ目}及び変動態様{例えば、主遊技図柄に係る変動態様が短時間変動である場合には、非リーチ、長時間変動である場合には、ノーマルリーチやスーパーリーチ等}を決定し装図表示関連情報一時記憶手段SM21b(及び予告演出関連情報一時記憶手段SM24b、リーチ演出関連情報一時記憶手段SM25b)に一時記憶する。ここで、本実施形態においては、第1装飾図柄は、左列、中列、右列の3列で構成されており、有効ライン(数字図柄が3つ並ぶことによって当否結果を報知可能なライン)は1ラインであり、当該有効ラインに同一の数字図柄が揃えば大当りを意味する(逆に、当該有効ラインに同一の数字図柄が揃わなければハズレとなる)。また、左列、中列、右列には(又は、中列のみには)、数字図柄以外に「特殊図柄」(当該有効ラインに表示された場合、大当りを意味しないものの、その後においては大当りが発生し得る旨を予告する図柄であり、その表示サイズや動作内容についての詳細は後述する)が停止(仮停止)し得る、且つ、数字図柄についても図柄変動途中に仮停止し得るよう構成されている。尚、仮停止とは、主遊技図柄の変動表示開始から停止表示までの期間中に、全列の装飾図柄を暫定的に停止表示することであり、当該暫定的に停止表示された装飾図柄が、当該期間中において再び変動表示を開始可能な状態のことをいう(以下、同じ意味で使用する)。尚、詳細は後述することとなるが、擬似連続変動における「特殊図柄」は、仮停止(暫定停止)し得る、且つ、確定停止しない、且つ、大当りを報知する停止態様には含まれないよう構成されており、先読み演出実行時における「特殊図柄」は、仮停止(暫定停止)し得る、且つ、確定停止し得る、且つ、大当りを報知する停止態様には含まれないよう構成されている。
次に、ステップ2208で、装図表示内容決定手段SM21n(及び予告演出表示内容決定手段SM24n、リーチ演出表示内容決定手段SM25n)は、メイン側情報一時記憶手段SM11b内に一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)と、装図変動内容決定用抽選テーブルSM21taとを参照し、第2装飾図柄(前述したように、主制御基板M側からの情報に基づいて表示制御される、いわゆる装飾図柄であり、その表示サイズや動作内容についての詳細は後述する)の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等の数字ゾロ目(当り出目)、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等の数字バラケ目}及び変動態様{例えば、主遊技図柄に係る変動態様が短時間変動である場合には、非リーチ、長時間変動である場合には、ノーマルリーチやスーパーリーチ等}を決定し装図表示関連情報一時記憶手段SM21b(及び予告演出関連情報一時記憶手段SM24b、リーチ演出関連情報一時記憶手段SM25b)に一時記憶する。ここで、本実施形態においては、第2装飾図柄は、左列、中列、右列の3列で構成されており、有効ライン(同一の数字図柄並ぶことが有効となるライン)は1ラインであり、当該有効ラインに同一の数字図柄が揃えば大当りを意味する(逆に、当該有効ラインに同一の数字図柄が揃わなければハズレとなる)。また、左列、中列、右列には数字図柄のみが停止し得る(第1装飾図柄のように「特殊図柄」が停止しない)、且つ、図柄変動途中に仮停止しないよう構成されている。このように、第1装飾図柄と第2装飾図柄とは、主遊技図柄に係る当否を報知するための表示内容を独立して決定するよう構成されており、即ち、第1装飾図柄と第2装飾図柄とは、双方がその基本的な性質として、主遊技図柄に係る当否結果を独立して報知可能であるという性質を有している。
次に、ステップ2216で、装図表示内容決定手段SM21nは、メイン側情報一時記憶手段SM11b内に一時記憶された主遊技図柄の当否結果及び装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動態様に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブルSM21ta内の装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2(例えば、装飾図柄演出テーブル1~装飾図柄演出テーブル2)を参照して装飾図柄演出内容を決定し、表示更新タイミング、表示更新内容をセットすると共に、装図表示関連情報一時記憶手段SM21b内に一時記憶する。次に、ステップ2218で、装図表示内容決定手段SM21nは、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。尚、ステップ2202でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
尚、前述した説明においては、主制御基板M側で表示制御されている主遊技図柄が、第1主遊技側のもの(第1主遊技図柄)であるか、第2主遊技側のもの(第2主遊技図柄)であるかについては言及していないが、基本的には、第1主遊技図柄と対応させて第1装飾図柄及び第2装飾図柄の双方の表示内容を決定してもよいし、第2主遊技図柄と対応させて第1装飾図柄及び第2装飾図柄の双方の表示内容を決定してもよく、即ち、第1主遊技図柄の変動表示及び第2主遊技図柄の変動表示のいずれが行われる場合であっても、それと連動させて第1装飾図柄及び第2装飾図柄の双方の変動表示を実行可能な状態としておいてよい。但し、時間短縮遊技状態時(いわゆる電サポ状態を伴う状態)においては、その限りではなく、例えば、時間短縮遊技状態時においては、第1主遊技図柄の変動表示及び第2主遊技図柄の変動表示のいずれが行われる場合であっても、それと連動させて第1装飾図柄及び第2装飾図柄のいずれか一方のみ変動表示を実行可能な状態としておくことを例示することができる。
ここで、図21及び図22(装飾図柄演出テーブル1、装飾図柄演出テーブル2)は、装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2(装飾図柄演出テーブル1、特に、当否結果がハズレである場合の一部、及び、装飾図柄演出テーブル2、特に、当否結果が大当りである場合の一部)の一例である。尚、図中では簡易的に、第1装飾図柄を第1装図、第2装飾図柄を第2装図と記載している場合がある(以下同様)。本例に示されるように、本実施形態においては、主遊技図柄の当否結果(左端列にて図示されており、本例では、「ハズレ」又は「大当り」)及び装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動態様(左2列目にて図示されており、本例では「擬似連失敗(総演出時間30秒)」「スーパーリーチ(総演出時間60秒)」の場合のみ例示)と取得乱数値(サブメイン基板SM側で取得した乱数値であって、当該乱数値の一部を左3列目にて図示)とに基づき、装飾図柄演出内容(左4列目にて図示されており、本例では、「主演出A‐1(ハズレ)擬似連1」や「主演出B‐1(大当り)擬似連なし」等)を決定可能に構成されている。そして、装飾図柄演出内容が決定された場合には、「表示更新タイミング」と「表示更新内容」とを一義的に決定可能に構成されている。例えば、装飾図柄演出内容=「A‐1(ハズレ)擬似連1」であった場合には、「表示更新タイミング」=「変動開始時(0秒後)」において「表示更新内容」=「装図変動開始(第1装飾図柄及び第2装飾図柄の全列)」と決定され、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」において「表示更新内容」=「第1装図仮停止表示(左列)、第2装図非表示」と決定される。そして、後述するように、装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動時間に係る経過時間に応じて、「表示更新タイミング」に到達した「表示更新内容」が第1装飾図柄と第2装飾図柄との夫々に対して順次実行されることとなる。即ち、「A‐1(ハズレ)擬似連1」が決定された場合、第1装飾図柄の全列及び第2装飾図柄の全列が変動表示された後、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」に到達するまでにおいて、第1装飾図柄に関して、全列が非表示(変動表示されている様子をも表示されない)となるよう表示制御される場合には、第2装飾図柄に関しては、全列が変動表示される(変動表示されている様子が視認可能となる)よう表示制御され、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」に到達した際には、第1装飾図柄に関しては、左列のみが停止するよう表示制御される一方で、第2装飾図柄に関しては、全列が非表示(変動表示されている様子をも表示されない)となるよう表示制御されるのである。このように、本例の例示での基本的な動作は、第1装飾図柄が遊技者に対して視認可能(視認容易)な状態である場合には、第2装飾図柄が遊技者に対して視認不能(視認困難)な状態となる一方で、第1装飾図柄が遊技者に対して視認不能(視認困難)な状態である場合には、第2装飾図柄が遊技者に対して視認可能(視認容易)な状態となり、即ち、図柄変動中である旨を遊技者に対して報知することを担保するため、第2装飾図柄が補完的に表示されるよう構成されているのである。尚、「A‐1(ハズレ)擬似連1」で定義される演出パターン(一連の表示内容)と他の装飾図柄演出内容の名称で定義される演出パターンとは異なる(即ち、表示内容が異なる)ものであることを補足しておく。また、乱数値の範囲はすべての変動態様で「0~1023」となっており、本図は装図変動態様における乱数範囲の一部を抜粋している(よって、ある装図変動態様に対応する取得乱数値の乱数範囲と、当該ある装図変動態様とは異なる装図変動態様に対応する取得乱数値の乱数範囲とは、夫々別個のものであるが、いずれも「0~1023」の範囲となる)。
ここで、本実施形態においては、いわゆる擬似連続変動を実行可能に構成されており、具体的には、本例における装飾図柄演出内容「A‐1(ハズレ)擬似連1」、「A‐2(ハズレ)擬似連2」、「B‐2(大当り)擬似連2」によって示されている。例えば、装飾図柄演出内容「A‐2(ハズレ)擬似連2」においては、「表示更新タイミング」=「変動開始時(0秒後)」において「表示更新内容」=「装図変動開始(第1装飾図柄及び第2装飾図柄の全列)」が実行された後、「表示更新タイミング」=「変動開始12秒後」、「変動開始13秒後」、「変動開始14秒後」において「表示更新内容」=「第1装図仮停止表示(左列)」(第1装飾図柄の左列が停止表示)、「第1装図仮停止表示(右列)」(第1装飾図柄の右列が停止表示)、「第1装図特殊図柄仮停止表示」(第1装飾図柄の中列が前述した「特殊図柄」にて停止表示)が順次実行される。そして、その後、「表示更新タイミング」=「変動開始15秒後」において「表示更新内容」=「第1装図変動開始(全列)」(第1装飾図柄のみ全列が再び変動表示)が実行された後、「表示更新タイミング」=「変動開始26秒後」、「変動開始27秒後」、「変動開始28秒後」において「表示更新内容」=「第1装図仮停止表示(左列)」(第1装飾図柄の左列が停止表示)、「第1装図仮停止表示(右列)」(第1装飾図柄の右列が停止表示)、「第1装図特殊図柄仮停止表示」(第1装飾図柄の中列が前述した「特殊図柄」にて停止表示)が順次実行されることで、遊技者にとっては、主遊技図柄の1回の変動表示中において、第1装飾図柄については恰も複数回の図柄変動が発生しているようにみえるのである。
また、本実施形態においては、第1装飾図柄が非表示(停止表示・変動表示されている様子が表示されない状態)の場合、及び、第1装飾図柄の中列が前述した「特殊図柄」にて仮停止している場合に、第2装飾図柄が変動表示され、その他の場合には、第2装飾図柄が非表示となるよう構成されている。即ち、遊技者が第1装飾図柄を視認し得る、又は、第1装飾図柄としてどの図柄が停止しているかが判別可能である場合には、第2装飾図柄が非表示となり(第1装飾図柄のみの表示で、遊技の進行に差支えがないため)、遊技者が第1装飾図柄を視認できない、又は、第1装飾図柄としてどの図柄が停止しているかが判別不可能である場合{例えば、「特殊図柄」が停止しており、中列(又は、全列)の数字が判別不可能である場合}には、第2装飾図柄が変動表示されることで、遊技者は常にいずれかの装飾図柄(第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれか)を視認することができ、遊技の進行状況を把握容易に構成されている。尚、本実施形態においては、第2装飾図柄は「特殊図柄」が仮停止しないよう構成されているが、これは第1装飾図柄に関しては遊技の進行状況を把握困難にしつつ演出上の興趣性を高めることを主眼としているため、遊技の進行状況を把握容易にすることを担保するために設けている第2装飾図柄に関しては「特殊図柄」(即ち、有効ラインに表示された場合、大当りを意味しないものの、その後においては大当りが発生し得る旨を予告する図柄)のような遊技の進行状況を把握困難にしてしまう恐れのある図柄は表示しないよう構成されているためである。尚、前述した「非表示」(第1装飾図柄及び第2装飾図柄のどちらも含む)の場合には、高速で変動表示されている状態(残像が見える変動状態)を含めてもよく、前述した「表示」(第1装飾図柄及び第2装飾図柄のどちらも含む)の場合には、低速で変動表示されている状態(上から下へと変動する表示態様である場合は、上からゆっくりと(仮)停止予定位置に向かっていく変動状態)を含めてもよい。
また、本実施形態においては、第2装飾図柄は変動途中において仮停止しないよう(また、「特殊図柄」が停止しないよう)構成されているが、これには限定されず、第2装飾図柄も第1装飾図柄と同様に、変動途中において仮停止し得る(また、擬似変動が発生し得る)よう構成してもよい。即ち、このような構成とする場合、第1装飾図柄の全列と第2装飾図柄の全列とは、変動表示及び停止表示(仮停止を含む)の動作内容が略同一となり、停止表示される図柄の種類が異なるよう構成されることとなる。
また、第2装飾図柄に関しては、主遊技図柄の変動表示中において常時表示しておく必要はなく、第2装飾図柄の表示条件や表示態様は適宜変更してもよい。例えば、(1)特定の演出発生中(第1装飾図柄を視認不能とする代わりに、演出表示装置SG上の表示領域全域を用いてムービー動画像を再生するような演出であったり、いわゆる演出用の可動役物が演出表示装置SG上の表示領域を覆い隠す状態に進出するような演出を挙げることができる)において、第2装飾図柄を表示する、(2)特定のリーチ演出時(第1装飾図柄を視認不能とする代わりに、大当り期待度が著しく上昇するリーチ演出の実行時であり、例えば、演出表示装置SG上で行われていた演出の表示内容を強制的に一時停止させるような、いわゆるフリーズリーチ演出の実行時)のみ第2装飾図柄を表示し、その他のリーチ演出(特に、大当り期待度が低いリーチ演出の実行時)では、第2装飾図柄を非表示とする、(3)演出パターンに応じて演出表示装置SG上における第2装飾図柄の出現位置を相違させる(例えば、前述した演出用の可動役物が演出表示装置SG上の表示領域を覆い隠す状態に進出するような演出の場合、この演出用の可動役物によっては覆い隠されない演出表示装置SG上の表示領域へ移動させる)、(4)第1装飾図柄については移動・縮小・拡大表示が実行可能である一方、第2装飾図柄については移動・縮小・拡大表示が実行不可能である、又は、移動・縮小・拡大表示が実行される確率、移動幅、縮小率、拡大率等が第1装飾図柄よりも低い、等としてもよい。
なお、特定のリーチ演出時や第1装飾図柄がリーチ状態を形成している状況(例えば、左列と右列とが同一の図柄で仮停止している状況)において、第2装飾図柄が変動表示しているように構成してもよい。
次に、図23は、図18におけるステップ2300のサブルーチンに係る、第1装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2306で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2309で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1をスタートし、ステップ2310に移行する。尚、ステップ2302でNoの場合にも、ステップ2310に移行する。
次に、ステップ2310で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、ステップ2312で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1のタイマ値を確認する。次に、ステップ2314で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1と装図表示関連情報一時記憶手段SM21bに一時記憶された変動態様とに基づき、第1装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2314でYesの場合、ステップ2316で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装飾図柄の変動表示コマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2330に移行する。
他方、ステップ2314でNoの場合、ステップ2318で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1と装図表示関連情報一時記憶手段SM21bに一時記憶された変動態様とに基づき、第1装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2318でYesの場合、ステップ2320で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bを参照し、前述した「特殊図柄」の停止タイミングであるか否かを判定する(本例では、「特殊図柄」は中図柄にのみ仮停止するよう構成されている)。ステップ2320でYesの場合、ステップ2322で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、天使ゾーンフラグ(大当り期待度が高まる旨を報知するための背景画像を表示する契機となるフラグ)をオンにしステップ2324に移行する。他方、ステップ2320でNoの場合にも、ステップ2324に移行する。次に、ステップ2324で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装飾図柄の停止表示コマンド(仮停止表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2330に移行する。尚、本実施形態においては、天使ゾーンフラグがオンとなることによって、背景演出として「天使ゾーン背景」が表示されるよう構成されているが、当該天使ゾーンフラグがオンとなるタイミングとしては、例えば、(1)大当り期待度が相対的に高い図柄変動(例えば、リーチとなる図柄変動)中、(2)大当り期待度が高い図柄変動よりも先に消化予定の保留に係る図柄変動停止時、等が挙げられる。また、詳細は後述することとなるが、天使ゾーンフラグがオンとなる契機となる「特殊図柄」は、前述した(1)の場合に仮停止してもよいし、前述した(2)の場合に確定停止してもよい。
他方、ステップ2318でNoの場合、ステップ2326で、予告演出表示制御手段SM24(及びリーチ演出表示制御手段SM25)は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1と予告演出関連情報一時記憶手段SM24b(及びリーチ演出関連情報一時記憶手段SM25b)に一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2326でYesの場合、ステップ2328で、予告演出表示制御手段SM24(及びリーチ演出表示制御手段SM25)は、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示コマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2330に移行する。尚、ステップ2326でNoの場合にも、ステップ2330に移行する。
次に、ステップ2330で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bを参照し、第1装飾図柄は通常表示中(前述した、遊技者が第1装飾図柄を視認し得る、又は、第1装飾図柄としてどの図柄が停止しているかが判別可能な場合であり、第2装飾図柄が非表示である場合)であるか否かを判定する。ステップ2330でYesの場合、ステップ2332で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある第2図柄表示フラグ(第2装飾図柄に関して、非表示状態とする=オフか、表示状態とする=オンか、を切り替えるためのフラグ)をオフにし、ステップ2336に移行する。他方、ステップ2330でNoの場合、ステップ2334で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある第2図柄表示フラグをオンにし、ステップ2336に移行する。
次に、ステップ2336で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bを参照し、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2336でYesの場合、ステップ2338で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2340で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1を停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2342で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。尚、ステップ2310又はステップ2336でNoの場合にも、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。
尚、本実施形態においては、サブメイン制御部SMによって、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1を用いて第1装飾図柄の変動表示に係るタイミングや背景演出の実行タイミング等を管理するよう構成したが、第1装飾図柄の変動に係るタイミングや背景演出の実行タイミング等の管理方法はこれには限定されず、ステップ2200の装飾図柄表示内容決定処理にて、第1装飾図柄の仮停止タイミング、予告画像・リーチ画像表示タイミング、背景演出表示タイミング(背景演出の表示切替タイミング)、等の内容をすべて決定してサブサブ制御部SSに送信し、サブサブ制御部SSが、受信した内容に沿ったタイミングにて演出を随時実行(表示)するよう構成してもよい(第2装飾図柄についても同様である)。
次に、図24は、図18におけるステップ2350のサブルーチンに係る、第2装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2352で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、第1図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2352でYesの場合、ステップ2354で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、第2図柄表示フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2354でYesの場合、ステップ2356で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第2装飾図柄の変動表示実行コマンド(第2装飾図柄を変動表示するためのコマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2360に移行する。他方、ステップ2354でNoの場合、ステップ2358で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第2装飾図柄の変動表示消去コマンド(第2装飾図柄を非表示とするためのコマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2360に移行する。
次に、ステップ2360で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bを参照し、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2360でYesの場合、ステップ2362で、装飾図柄表示制御手段SM21は、第2装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2364で、装飾図柄表示制御手段SM21は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、第2図柄表示フラグをオフにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。尚、ステップ2352又はステップ2360でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
ここで、同図下段は装飾図柄表示領域イメージ図である。同図に示されるように、第1装飾図柄と第2装飾図柄と保留表示(第1主遊技図柄に関する保留と第2主遊技図柄に関する保留とを同時に表示してもよい)とが演出表示装置SG上にて表示され得るよう構成されており、本実施形態においては、確定表示タイミング(主遊技図柄が停止表示されるタイミング)では第1装飾図柄が停止表示される等、遊技の進行上、第1装飾図柄がメインの装飾図柄となるため、第1装飾図柄は第2装飾図柄よりも視認性が高くなっている(表示される領域が想定的に大きくなっている)。また、本実施形態においては、第1装飾図柄と第2装飾図柄との変動開始タイミング及び変動終了タイミング(確定表示タイミング)は同一タイミングとなっている。
次に、図25は、図18におけるステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2402で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406及びステップ2408で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリア内にある、特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2412に移行する。尚、ステップ2402でNoの場合にも、ステップ2412に移行する。
次に、ステップ2412で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)。
次に、ステップ2413で、背景演出表示制御手段SM23は、当該実行中の大当りの当選時の遊技状態と停止中の大当り図柄に基づき、実行中の特別遊技に係る演出を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する(例えば、潜伏確変大当り図柄に係る特別遊技の場合には、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することを遊技者が認識できないような演出が実行される)。次に、ステップ2414で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2414でYesの場合、ステップ2416で、背景演出表示制御手段SM23は、演出表示装置SG上で、大当り終了表示を行う(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2418で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出関連情報一時記憶手段SM23bのフラグエリア内にある、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2404又はステップ2414でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
次に、図26は、図18におけるステップ2500のサブルーチンに係る、背景演出制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、背景演出表示制御手段SM23は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリアを参照し、天使ゾーンフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、背景演出表示制御手段SM23は、背景演出として「天使ゾーン背景」(「特殊図柄」の仮停止を契機として表示し得る背景演出)をセットし、ステップ2506に移行する。次に、ステップ2506で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、「天使ゾーン」の移行契機となった変動(擬似連続変動の一部)が終了したか否かを判定する。ステップ2506でYesの場合、ステップ2508で、背景演出表示制御手段SM23は、装図表示関連情報一時記憶手段SM21bのフラグエリア内にある、天使ゾーンフラグをオフにする。次に、ステップ2509で、背景演出表示制御手段SM23は、所定の背景演出をセット(例えば、「天使ゾーン背景」がセットされる前にセットされていた背景演出をセット)し、ステップ2520に移行する。
他方、ステップ2502でNoの場合、ステップ2512で、背景演出表示制御手段SM23は、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、メイン側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2512で、Yesの場合、ステップ2514で、所定確率(本例では、1/20)で当選するステージ移行抽選を実行する(ステージ移行抽選は各変動の変動開始時に実行されることとなる)。次に、ステップ2516で、背景演出表示制御手段SM23は、ステップ2514の抽選結果を参照し、当該ステージ移行抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2516でYesの場合、ステップ2518で、背景演出表示制御手段SM23は、所定のステージ移行パターン(例えば、平地ステージ→宇宙ステージ→火山ステージ→平地ステージの順に各ステージをループする用に移行していく)に基づき、背景演出をセットし、ステップ2520に移行する。尚、ステップ2506、ステップ2512又はステップ2516でNoの場合にもステップ2520に移行する。
次に、ステップ2520で、背景演出表示制御手段SM23は、セットされている背景演出を演出表示装置SGに表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
以上のように構成することで、本実施形態に係るぱちんこ遊技機においては、装飾図柄として、第1装飾図柄と第2装飾図柄との2種類を設けて、第1装飾図柄が非表示(停止表示・変動表示されている様子が表示されない状態)、又は、視認し難い状況にて、第2装飾図柄を表示(変動表示)するよう構成することで、遊技者は常にいずれかの装飾図柄を視認することができ、停止している図柄や、大当り図柄が停止しているか否か等を正確に判別することができるというユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
(本実施形態からの変更例1)
ここで、本実施形態では、擬似連続変動が実行される場合には、中列の仮停止図柄は必ず「特殊図柄」が停止する、且つ、第1装飾図柄の変動表示中には、常に第2装飾図柄が非表示となるよう構成したが、装飾図柄の表示制御方法はこれには限定されない。そこで、そのような構成の一例を本実施形態からの変更例1とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ、詳述する。
はじめに、図27及び図28(装飾図柄演出テーブル3、装飾図柄演出テーブル4)は、装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2(装飾図柄演出テーブル3、特に、当否結果がハズレである場合の一部、及び、装飾図柄演出テーブル4、特に、当否結果が大当りである場合の一部)の一例である。本実施形態からの変更点を、まず、第1装飾図柄について詳述する。本実施形態からの変更例1においては、第1装飾図柄が変動中においても表示されるよう構成されている。また、例えば、「A‐6(ハズレ)擬似連2(特定出目)」等の擬似連続変動実行時において、中図柄の仮停止タイミングにて、「特殊図柄」以外に、特定出目が停止し得るよう構成されている。ここで、特定出目とは、「特殊図柄」とは異なり、全列(左列、中列、右列)が数字で停止するが、一定の規則に従った停止態様となっている出目(例えば、「345」等の順目)であり、当該特定出目が停止することにより遊技者に擬似連続変動が実行されていることを報知するよう構成されている。また、本実施形態からの変更例1においては、擬似連続変動実行時において、ハズレの場合には、中列の仮停止タイミングにて、「特殊図柄」よりも特定出目が停止し易くなっている一方、大当りの場合には、中列の仮停止タイミングにて、特定出目よりも「特殊図柄」が停止し易くなっている、即ち、特定出目が停止した場合よりも「特殊図柄」が停止した場合の方が大当りとなる期待度が高くなっている。尚、これには限定されず、「特殊図柄」が停止した場合よりも特定出目が停止した場合の方が大当りとなる期待度が高くなるよう構成しても何ら問題ない。また、擬似連続変動において擬似変動が実行される際には、すべての図柄が再変動、即ち3つの図柄が仮停止した後に当該3つの図柄が再変動することとなるが、そのような場合において、「特殊図柄」が中列に仮停止し、その後、中列が再変動した場合、当該再変動開始時の中列の装飾図柄は「特殊図柄」ではなくなっている{例えば、「6★7」(★=特殊図柄)で仮停止した場合は、「667」となった状態で再変動する(中図柄は、右図柄もしくは左図柄の「±1」コマの図柄であることが望ましい)}よう構成してもよいし、「特殊図柄」が中列に仮停止する際に「特殊図柄」の背後に「667」の3つの図柄を仮停止させ、その後、「特殊図柄」が再変動し消去される際に、左列の第1装飾図柄、中列の第1装飾図柄、右列の第1装飾図柄が再変動するよう構成してもよい。このような場合、中列の第1装飾図柄よりも中列の「特殊図柄」の画像の表示プライオリティを高く設定することで、特定出目を表示する擬似連変動の態様に「特殊図柄」を表示するだけでよいため、第1装飾図柄の決定方法が複雑化することを防止することができる。
次に、本実施形態からの変更点を、第2装飾図柄について詳述する。本実施形態からの変更例1においては、第2装飾図柄は主遊技図柄の変動中には、常に表示されるよう構成されている。また、リーチとなる場合には、第1装飾図柄の仮停止タイミングにおいても、第2装飾図柄も同時に仮停止し、第1装飾図柄の確定表示タイミングにおいても、第2装飾図柄も同時に確定表示されることとなる(第1装飾図柄と第2装飾図柄とで同一の図柄が停止表示されることとなる)。尚、第2装飾図柄の変動表示態様はこれには限定されず、例えば、第1装飾図柄が視認可能であり、且つ、遊技者が第1装飾図柄を視認することで遊技進行状況が把握容易となる場合には、第2装飾図柄を非表示とする、即ち、第1装飾図柄の変動表示中、左列と右列の仮停止中、中列の仮停止タイミングにて特定出目が停止中である場合においては、第2装飾図柄を非表示とする一方、中列の仮停止タイミングにて「特殊図柄」が停止中である場合においては、第2装飾図柄を変動表示(又は、仮停止表示)とするよう構成してもよい。また、第1装飾図柄の停止及び仮停止に合わせて、第2装飾図柄をすべて停止及び仮停止するよう構成してもよい。また、第2装飾図柄を、第1装飾図柄の変動状況に拘らず常に変動表示とし、第1装飾図柄が確定停止した場合のみ、第2装飾図柄も確定停止するよう構成してもよい。
以上のように構成することで、本実施形態からの変更例1に係る遊技機においては、中列の仮停止タイミングにて、特定出目が仮停止し得るよう構成することで、擬似連続変動実行時における、仮停止時の停止態様を複数種類設けることができると共に、当該停止態様により大当りとなる期待度を相違させることで、遊技者は、当該停止態様がいずれであるかに着目することとなり、遊技の興趣性が高まることとなる。
尚、本実施形態からの変更例1においては、第1装飾図柄を変動表示するよう構成したが、これには限定されず、リーチ演出中等の特定の演出の実行中には、第1装飾図柄を変動表示しない(非表示とする)よう構成してもよいし、特定の列(例えば、中列)のみを非表示とするよう構成してもよい。
尚、本実施形態からの変更例1においては、中列の仮停止タイミングにて特定出目(又は「特殊図柄」)が仮停止し得るよう構成したが、特定出目(又は「特殊図柄」)が表示される際の左列及び右列の表示態様等は変更してもよく、例えば、(1)左列と右列とを同一の数字として、中列を当該同一の数字の±1の数字とする(例えば、「4・5・4」或いは、中列の5の位置に「特殊図柄」が配されている)、(2)特定出目ではないハズレ目と同一の停止態様であるが、サウンドや色の変化によって特定出目であることを報知する、(3)全列同時に仮停止する、(4)左列及び/又は右列の数字が中列の仮停止タイミングにて変更される、(5)左列と右列の装飾図柄が「2」以上離れている数字である場合、中列の装飾図柄が、左列及び/又は右列と「2」以上離れた数字にてハズレで仮停止した場合、等としてもよい。また、特定出目の出現条件も変更してもよく、例えば、左列と右列の仮停止図柄(数字)が同一である場合に出現し易い(又は、同一である場合にのみ出現する)等として、「特殊図柄」の出現条件と相違させるよう構成してもよい。また、リーチ後に「特殊図柄」(又は、特定出目)が出現するほうが、リーチではない場合に「特殊図柄」(又は、特定出目)が出現した場合よりも大当り期待度が高い、又は、その後当該図柄変動中に「特殊図柄」が再度仮停止する可能性が高い{例えば、「7★8」(★=特殊図柄)よりも、「7★7」の方が大当り期待度が高い、又は、再度仮停止する可能性が高い}よう構成してもよい。なお、(1)に示したような左列と右列とを同一の数字として、中列を当該同一の数字の±1の数字とする場合や、中列、右列を左列の数字の±1や±2等の数字とする場合、つまり左列の数字を基準として中列、右列の数字を予め定めた数字とする場合においては、左列に表示する数字のみを抽選等によって決定すればよく、中列、右列に表示する数字については、抽選により決定された左列に表示する数字と同じ数字や抽選により決定された左列に表示する数字に対して±1や±2の数字と決定する(つまり、中列、右列に表示する数字を抽選等により決定するわけではなく、左列に表示する数字に対応した数字を決定する)だけでよい。例えば、左列をN(Nは、例えば1~8までの数字)、中列をN+1、右列をNとする場合、左列に表示する数字を1~8の中から抽選等によって決定する。左列の数字が、「4」に決定された場合、中列は4+1=「5」となり、右列は左列と同じ「4」となり、特定出目として、「4・5・4」が設定される。このように構成することにより、左列、中列、右列の組み合わせとなる特定出目を複数設定したテーブルを用いることなく、左列の数字のみを設定したテーブルを用いて特定出目の設定が可能となるため、ステップ2200の装飾図柄表示内容決定処理において特定出目の決定を容易とすることができるという効果を奏する。なお、左列の数字を抽選により決定して左列の数字に基づき中列、右列の数字が決定される場合を例示したが、中列又は右列の数字を抽選等によって決定し、中列の数字の場合は左列および右列の数字、右列の場合は左列および中列の数字を決定してもよい。
(本実施形態からの変更例2)
ここで、本実施形態及び本実施形態からの変更例1にて擬似連続変動時の第1装飾図柄の表示態様の構成を挙げたが、当該構成以外の擬似連続変動時の第1装飾図柄の表示態様の構成にて、新たな遊技性を創出することができる。そこで、そのような構成の一例を本実施形態からの変更例2とし、以下、本実施形態からの変更例1に対しての変更点についてのみ、詳述する。
はじめに、図29及び図30(装飾図柄演出テーブル5、装飾図柄演出テーブル6)は、装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2(装飾図柄演出テーブル5、特に、当否結果がハズレである場合の一部、及び、装飾図柄演出テーブル6、特に、当否結果が大当りである場合の一部)の一例である。本実施形態からの変更例1に対しての変更点を、まず、第1装飾図柄について詳述する。本実施形態からの変更例2においては、第1装飾図柄が変動中に表示され、且つ、擬似連続変動における中列の仮停止タイミングにおいて停止し得る「特殊図柄」が「特殊図柄A」と「特殊図柄B」との2種類設けられている。ここで、「特殊図柄A」は、擬似連続変動における1回目の中列の仮停止タイミングから(当該タイミング以降も)仮停止し得るよう構成されている一方、「特殊図柄B」は、擬似連続変動における2回目の中列の仮停止タイミングから仮停止し得るよう構成されている。また、特定出目は、擬似連続変動における1回目の中列の仮停止タイミングから(当該タイミング以降も)仮停止し得るよう構成されている。即ち、擬似連続変動における1回目の中列の仮停止タイミングにおいては、停止態様として、「特殊図柄A」と特定出目の2種類が仮停止し得る一方、擬似連続変動における2回目の中列の仮停止タイミングにおいては、停止態様として、「特殊図柄A」と「特殊図柄B」と特定出目の3種類が仮停止し得るよう構成されており、擬似連続変動における1回目の中列の仮停止タイミングよりも、擬似連続変動における2回目の中列の仮停止タイミングの方が、停止し得る停止態様の種類が多くなっている。このように、擬似連続変動の中列の仮停止タイミングにおいては、後半の仮停止タイミングとなるほど停止態様の種類が多くなるよう構成してもよいし、後半の仮停止タイミングとなるほど停止態様の種類が少なくなるよう構成してもよい。また、後半の仮停止タイミングとなるほど停止態様の種類が多くなるような構成の場合には、擬似変動が実行される毎に選択候補の種類として当該変動が大当りとなる期待度が高い停止態様が新たに追加されるよう構成してもよく、そのように構成することにより、擬似変動が実行される毎に遊技者は注目することとなる。また、後半の仮停止タイミングとなるほど停止態様の種類が少なくなるような構成の場合には、擬似変動が実行される毎に選択候補の種類として当該変動が大当りとなる期待度が低い停止態様が削除されるよう構成してもよく、そのように構成することにより、擬似変動が実行される毎に当該変動が大当りとなる期待度の担保ができることとなる。尚、第2装飾図柄については、本実施形態からの変更例1と同様の構成となっているため説明は割愛する。
以上のように構成することで、本実施形態からの変更例2に係る遊技機においては、擬似連続変動における中列の仮停止タイミングにて、当該仮停止タイミングが後半となるほど、仮停止し得る停止態様が多くなるよう構成することで、遊技者は、中列が仮停止する回数及び仮停止時の停止態様に着目することとなり、遊技の興趣性が高まることとなる。
(本実施形態からの変更例3)
ここで、本実施形態においては、装飾図柄として、第1装飾図柄と第2装飾図柄との2種類を設けて、第1装飾図柄が非表示(停止表示・変動表示されている様子が表示されない状態)、又は、視認し難い状況にて、第2装飾図柄を表示(変動表示)するよう構成したが、第2装飾図柄を用いた構成は本実施形態の構成には限定されない。そこで、そのような構成の一例を本実施形態からの変更例3とし、以下、本実施形態からの変更点についてのみ、詳述する。
はじめに、図31は、本実施形態からの変更例3における、図18でのステップ2200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ2232(変3)~ステップ2236(変3)、ステップ2900(変3)、ステップ2246(変3)及びステップ2248(変3)であり、即ち、ステップ2204で、図柄内容決定許可フラグをオフにした後、ステップ2232(変3)で、装図表示内容決定手段SM21nは、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、現在の遊技状態が確率変動遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2232(変3)でYesの場合、ステップ2234(変3)で、装図表示内容決定手段SM21nは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の表示態様を確変表示態様(確率変動遊技状態中に表示されることとなる装飾図柄の表示態様)に決定し、ステップ2900(変3)に移行する。他方、ステップ2232(変3)でNoの場合には、ステップ2236(変3)で、装図表示内容決定手段SM21nは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の表示態様を非確変表示態様(非確率変動遊技状態中に表示されることとなる装飾図柄の表示態様)に決定し、ステップ2900(変3)に移行する。このように、本実施形態からの変更例3においては、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の表示態様は確率変動遊技状態であるか否かによって相違するよう構成されていると共に、第1装飾図柄の表示態様が変化する場合(例えば、非確率変動遊技状態から確率変動遊技状態に移行した場合)には、当該変化に伴って第2装飾図柄の表示態様も変化するよう構成されている。尚、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の表示態様は確率変動遊技状態であるか否かによってのみ相違するような構成には限定されず、例えば、時間短縮遊技状態であるか否か、背景演出(演出ステージ)がいずれであるか、等によって相違するよう構成してもよい。
次に、ステップ2900(変3)で、装図表示内容決定手段SM21nは、後述する、装図停止図柄決定処理を実行する。次に、ステップ2246(変3)で、装図表示内容決定手段SM21nは、主遊技図柄の変動態様に関する情報に基づき、第1装飾図柄の変動態様を決定する。次に、ステップ2248(変3)で、装図表示内容決定手段SM21nは、主遊技図柄の変動態様に関する情報に基づき、第2装飾図柄の変動態様を決定し、ステップ2216に移行する。
次に、図32は、本実施形態からの変更例3における、図31でのステップ2900(変3)のサブルーチンに係る、装図停止図柄決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2902で、装図表示内容決定手段SM21nは、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、当該図柄変動に係る主遊技図柄の停止図柄は大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ2902でYesの場合、ステップ2904で、装図表示内容決定手段SM21nは、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照し、当該大当り図柄に係る特別遊技にて実行されるラウンド数が最大ラウンド数(本例では、10R)であるか否かを判定する。ステップ2904でYesの場合、ステップ2906で、装図表示内容決定手段SM21nは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の停止図柄を「白抜き」図柄の3つ揃い(例えば、「777」)及び「黒色」図柄の3つ揃い(例えば、「444」)のうちのいずれかに決定(「白抜き」図柄の3つ揃いが選択される合計の振分率と「黒色」図柄の3つ揃いが選択される合計の振分率とは1:1となっている)し、次の処理{ステップ2246(変3)の処理}に移行する。他方、ステップ2904でNoの場合、ステップ2908で、装図表示内容決定手段SM21nは、第1装飾図柄及び第2装飾図柄の停止図柄を「黒色」図柄の3つ揃い(例えば、「444」)のうちのいずれかに決定し、次の処理{ステップ2246(変3)の処理}に移行する。このように、本実施形態からの変更例3においては、「白抜き」図柄の3つ揃い(例えば、「777」)は、最大ラウンド数(本例では、10R)となる特別遊技の場合にのみ停止し得る、即ち、白抜き図柄の3つ揃いが停止した場合には、最大ラウンド数(本例では、10R)の特別遊技が実行されることが略確定的となるよう構成されている(「黒色」図柄の3つ揃いよりも遊技者にとって相対的に高利益としてもよい)。
他方、ステップ2902でNoの場合、ステップ2910で、装図表示内容決定手段SM1nは、主遊技図柄の停止図柄に関する情報に基づき、第1装飾図柄の停止図柄を決定する。次に、ステップ2912で、装図表示内容決定手段SM21nは、第2装飾図柄の停止図柄を所定のハズレ図柄(本例では、「345」であり、第2装飾図柄の停止図柄は1パターンのみとなっている)に決定し、次の処理{ステップ2246(変3)の処理}に移行する。尚、第2装飾図柄の停止図柄の種類は1パターンのみでなくてもよいが、第1装飾図柄の停止図柄の種類よりも少ないことが望ましい。また、第2装飾図柄のハズレ時の停止図柄は所定のハズレ図柄(本例では、「345」)であることに対して、第1装飾図柄のハズレ時の停止図柄は複数の候補から選択される(例えば、300種類の停止図柄候補からランダムに選択される)ため、ハズレ時に当該所定のハズレ図柄が停止する頻度は、第1装飾図柄よりも第2装飾図柄の方が高くなっている(第1装飾図柄の停止図柄として所定のハズレ図柄が停止しないよう構成してもよい)。また、第2装飾図柄の停止し得るすべてのハズレ図柄(例えば、「375」の1パターンのみでもよい)には、同一図柄が3つ揃った場合にいずれの遊技状態においても遊技者にとって最も高利益となる図柄(例えば、「7」図柄)が必ず1つ以上含まれるよう構成してもよい(例えば、「375」と「276」とが停止し得る)。
次に、図33は、本実施形態からの変更例3における、装飾図柄の表示態様に係るイメージ図である。同図に示されるように、本実施形態からの変更例3においては、遊技状態が非確率変動遊技状態である場合と確率変動遊技状態である場合とで第1装飾図柄及び第2装飾図柄の表示態様(本例では、表示色であり、配色パターン、形状、大きさ、等の表示属性である)が相違し得るよう構成されている。具体的には、非確率変動遊技状態である場合には、第1装飾図柄及び第2装飾図柄と共に「7」図柄のみが「白抜き」にて表示され、「7」以外の図柄はすべて「黒色」にて表示される(非確変表示態様となる)よう構成されている一方、確率変動遊技状態である場合には、第1装飾図柄及び第2装飾図柄と共に「3」図柄及び「7」図柄が「白抜き」にて表示され、「3」図柄及び「7」以外の図柄はすべて「黒色」にて表示されるよう構成されている。即ち、第1装飾図柄及び第2装飾図柄と共に、「3」図柄は遊技状態によって表示態様が相違し得る(確変表示態様となる)よう構成されている。表示態様が相違する条件は確率変動遊技状態であるか否かには限定されず、時間短縮遊技状態であるか否かとしてもよいし、どの背景演出(演出ステージ)が実行されているかによって相違し得るよう構成してもよい。尚、本実施形態からの変更例3においては、確率変動遊技状態であるか否かによって表示属性が変化し得る図柄は「3」図柄となっているが、当該「3」図柄は、前述したハズレ時に第2装飾図柄が停止することとなる所定のハズレ図柄(本例では、「345」)の組み合わせの中に含まれており(左列の停止図柄となる)、非確率変動遊技状態においては、ハズレ時の第2装飾図柄の停止図柄はすべて「黒色」にて表示される一方、確率変動遊技状態においては、ハズレ時の第2装飾図柄の停止図柄は左列から、「白抜き」、「黒色」、「黒色」にて表示されることとなる。なお、本図では非確率変動遊技状態と確率変動遊技状態とで比較したうえでの構成であるが、これについては、非時間短縮遊技状態と時間短縮遊技状態とで比較したうえでの構成であってもよく(本図における非確率変動遊技状態を非時間短縮遊技状態とし、確率変動遊技状態を時間短縮遊技状態としてもよく)、非時間短縮遊技状態且つ非確率変動遊技状態と時間短縮遊技状態且つ確率変動遊技状態とで比較したうえでの構成であってもよい(本図における非確率変動遊技状態を非時間短縮遊技状態且つ非確率変動遊技状態とし、確率変動遊技状態を時間短縮遊技状態且つ確率変動遊技状態としてもよい)。なお、このような比較の当て嵌めの置換は、本件のいずれの実施形態及び変形例などのすべての構成に適用可能であることを補足しておく。
次に、図34及び図35(装飾図柄演出テーブル7、装飾図柄演出テーブル8)は、装飾図柄演出テーブルSM21ta‐2(装飾図柄演出テーブル7、特に、当否結果がハズレである場合の一部、及び、装飾図柄演出テーブル8、特に、当否結果が大当りである場合の一部)の一例である。本実施形態からの変更点は、装飾図柄種別の項目を表示更新種別とし、「第1装飾図柄」と「第2装飾図柄」と「透過液晶」との3つの項目を設けたことであり、本実施形態からの変更例3においては、演出表示装置SGの表示領域SG10が透過することとなる透過演出を実行可能に構成されており、透過演出が実行されている期間は、第1装飾図柄は非表示となるが、第2装飾図柄は表示されている状態となる(表示更新タイミングの「33秒」を参照)。
次に、図36は、本実施形態からの変更例3における、図18でのステップ2200のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ2327‐1(変3)及びステップ2327‐2(変3)であり、即ち、ステップ2326で予告画像又はリーチ画像表示タイミングに到達した場合に、ステップ2327‐1(変3)で、予告演出表示制御手段SM24は、第1装図変動時間管理タイマSM21t‐1と予告演出関連情報一時記憶手段SM24bに一時記憶された変動態様とに基づき、透過演出(演出表示装置SGの表示領域SG10が透過することとなる演出)の実行タイミングであるか否かを判定する。ステップ2327‐1(変3)でYesの場合、ステップ2327‐2(変3)で、予告演出表示制御手段SM24は、透過演出に係る画像表示コマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2336に移行する。他方、ステップ2327‐1(変3)でNoの場合にはステップ2328に移行する。尚、透過演出が実行された場合には、演出表示装置SGの表示領域SG10が透過して、演出表示装置SG内の役物が駆動している状態が視認可能となると共に、第1装飾図柄の表示が消去され(非表示となり)、第2装飾図柄は演出表示装置SG内の第2装飾図柄表示装置によって継続して表示されることとなる(詳細は後述する)。また、本実施形態からの変更例3においては、演出表示装置SGの第2装飾図柄の表示と隣接し(遊技者から見て右方向)、保留数表示領域が設けられている。このように構成することにより、透過演出実行中においても遊技者は保留数を視認することができることとなる。
次に、図37は、本実施形態からの変更例3における、図18でのステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。本実施形態からの変更点は、ステップ2410(変3)であり、即ち、ステップ2408で大当り表示に係るコマンドをセットした後、又は、特別遊技中フラグがオンであった場合に、ステップ2410(変3)で、背景演出表示制御手段SM23は、第2装飾図柄を当該特別遊技に係る大当り図柄の停止時から継続して表示(例えば、「777」が停止し続ける)するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2412に移行する。このように、本実施形態からの変更例3においては、特別遊技実行中においても第2装飾図柄は表示されることとなり、遊技者はどの装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)に係る特別遊技実行中であるかを特別遊技実行中においても判断することができることとなる。
次に、図38は、本実施形態からの変更例3における、演出表示装置の構成に係るイメージ図である。まず、演出表示装置の概念斜視図及び概念上面図に示すように、表示領域SG10から奥側(遊技者から見て)に第2装飾図柄表示装置が設けられており、当該装置が発光する(光が表示領域SG10の方向に出力される)ことにより表示領域SG10に第2装飾図柄及び保留数表示領域が表示されることとなる。また、光源から光を出力することにより表示領域SG10にて演出の表示が可能となるのだが、表示領域SG10のうちの第2装飾図柄表示装置に隣接する領域には演出が表示されず、第2装飾図柄表示装置による第2装飾図柄及び保留数表示領域の表示が遊技者に視認可能となるよう構成されている。また、透過演出が実行された際には、表示領域SG10における演出が表示されなくなり、演出表示装置SG内部の役物が視認可能となるよう構成されている。尚、透過演出の実行中も第2装飾図柄表示装置における演出表示は実行されているため、遊技者に視認可能となっている。このように構成することにより、透過演出が実行されている状況においても、遊技者は、第2装飾図柄表示装置における演出表示を視認することにより、装飾図柄の変動状況及び保留数を認識できることとなる。尚、当該保留数の表示は、遊技状態によって表示する保留の種類を相違させてもよいし(例えば、非時間短縮遊技状態においては第1主遊技保留数を表示し、時間短縮遊技状態においては第2主遊技保留数を表示する)、常に第1主遊技保留数と第2主遊技保留数とを表示してもよいし、第1主遊技保留数と第2主遊技保留数との合計の保留数を表示するよう構成してもよい。尚、表示領域SG10に演出を表示する構成は、これには限定されず、表示領域SG10が透過状態と非透過状態とに切り替えられるよう構成されていればよく、例えば、光源の位置を変更してもよいし(例えば、表示領域の斜め後方から光を出力する、等)、導光板(側面から入射した発光素子から発せられた光を垂直方向に散乱させる透過可能な板状の部材)を介して表示を行う表示領域(いわゆる、エッジライト型)、有機ELからなる表示領域、等としてもよい。尚、導光板を用いた構成例としては、遊技者側から見て、手前から「透過液晶(液晶シャッター)」、「導光板{透過液晶に近接配置(約5mm)されており、当該導光板の外周近傍には当該導光板に光を行き渡らせるための光源Aが配置されている}」、「表示領域SG10の左下に常時光を出力している光源B」、「役物」、「役物を強調して遊技者に見せるための光源C」の順に配置し、透過演出を実行する場合(役物を強調して遊技者に見せたい場合)には、光源Aの出力をOFF(光源Aの出力は透過演出非実行時よりも出力低減としてもよい)にして、光源B及び光源Cの出力をONにし、透過演出を実行しない場合(役物を遊技者に見せたくない、且つ、表示領域SG10での演出を遊技者に見せたい場合)には、光源A及び光源Bの出力をONにして、光源Cの出力をOFF(光源Cの出力は透過演出実行時よりも出力低減としてもよい)にするよう構成してもよい。また、第2装飾図柄及び保留数表示領域の表示は本例の構成には限定されず、例えば、第2装飾図柄表示装置が発光する(光が表示領域SG10の方向に出力される)ことにより、光源から表示領域SG10に向けて光が出力されることによって演出が表示される仕組みと同様の仕組みにて、表示領域SG10に第2装飾図柄及び保留数表示領域を表示可能とする、即ち、第2装飾図柄表示装置が光源の代わりになることにより、透過演出が実行されて光源が光を出力しなくなっても、第2装飾図柄表示装置が常時光を出力することにより、第2装飾図柄及び保留数表示領域の表示は常時視認可能となるよう構成してもよい(導光板は、透過液晶を透過させないために用いている)。
次に、図39は、本実施形態からの変更例3における、透過演出実行イメージ図である。本例においては、通常遊技状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)にて擬似連続変動が2回実行されることとなる(擬似連2の変動)1回の図柄変動が実行された場合を例示している。まず、ある装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動が開始され、その後、1回目の中列仮停止図柄として特殊図柄が仮停止する。その後、再度ある装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動が開始され、その後、2回目の中列仮停止図柄として特殊図柄が再度仮停止する。その後、再度ある装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の変動が開始され、透過演出が実行されたことに起因して表示領域SG10が透過状態となり、当該表示領域SG10の奥(遊技者から見て)にある役物が駆動している状態が遊技者に視認可能となる。その後、透過演出が終了し(表示領域SG10が非透過状態となり)、当該表示領域SG10の奥(遊技者から見て)にある役物が視認不可能となり、再度第1装飾図柄の変動表示が視認可能となる(表示される)。その後、ハズレの場合には、第1装飾図柄と第2装飾図柄とがハズレ図柄にて停止する{第2装飾図柄は所定のハズレ図柄(「345」)にて停止し、第1装飾図柄のハズレ図柄(「787」)とは相違し得る停止図柄の組み合わせとなっている}。また、大当りの場合には、第1装飾図柄と第2装飾図柄とが大当り図柄にて停止する{第1装飾図柄の大当り図柄と第2装飾図柄の大当り図柄とは同様の停止図柄の組み合わせとなっている}。その後、特別遊技が実行され、当該特別遊技の実行中においても、第2装飾図柄は当該特別遊技の開始時と同様の大当り図柄にて停止表示され続けることとなる。尚、特別遊技実行中においても、透過演出を実行してもよく(表示領域SG10を透過状態にしてもよく)、例えば、特別遊技終了後に確率変動遊技状態となるか否かを報知する演出の実行直前に透過演出を実行し得るよう構成することで、遊技者は透過演出を視認することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する期待を高めることができる。尚、特別遊技実行中に透過演出を実行したとしても、第2装飾図柄及び保留数表示領域の表示は維持されているため(視認可能となっているため)、遊技の進行を妨げることはないよう構成されている。特別遊技中の装飾図柄の表示例としては、例えば、特別遊技中は、どの装飾図柄が3つ揃って大当りとなったのかを遊技者に報知するため、当該揃った図柄を1つだけ表示しておく(例えば、「777」で大当りとなったら、「7」を表示)よう構成し、透過演出の実行時には、当該揃った図柄の表示が視認不能となるため、遊技者に当該揃った図柄を認識可能とするために特別遊技中においても第2装飾図柄及び保留数表示領域の表示を維持するよう構成してもよい。
以上のように構成することで、本実施形態からの変更例3に係る遊技機においては、演出表示装置SGの表示領域SG10が透過状態となり演出表示装置SG内の役物が視認可能となる透過演出を実行可能に構成し、当該透過演出の実行中に第1装飾図柄が非表示となっても第2装飾図柄表示装置における演出表示は実行されているため、遊技者は、第2装飾図柄表示装置における演出表示を視認することにより、装飾図柄の変動状況及び保留数を認識できることとなり、よりユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。また、第1主遊技始動口A10への入球に係る特別遊技終了後の遊技状態移行振分率と第2主遊技始動口B10への入球に係る特別遊技終了後の遊技状態移行振分率を相違させると共に、確率変動遊技状態であるか否かによって装飾図柄(第1装飾図柄及び第2装飾図柄)の表示属性を相違させ、遊技者に高利益である旨を示唆又は報知可能な図柄の種類数を相違させることにより、第1主遊技始動口A10へ遊技球を入球させて遊技を進行することとなる非確率変動遊技状態よりも、第2主遊技始動口B10へ遊技球を入球させて遊技を進行することとなる確率変動遊技状態の方が、特別遊技終了後に確率変動遊技状態への移行が略確定的となる大当り図柄の表示属性の種類数が多くなり、現在の遊技状態が遊技者とって高利益であるか否かを遊技者に対して適切に示唆又は報知可能に構成することができることとなる。
また、本実施形態からの変更例3においては、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄のいずれの変動であっても、現在の遊技状態や演出表示モード(背景演出、等)に対応した表示属性の装飾図柄を変動表示させ、且つ、第1主遊技図柄の変動に対応した装飾図柄と第2主遊技図柄の変動に対応した装飾図柄とは共通の表示(及び、表示属性)となる(第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とで装飾図柄の表示属性や表示領域を差別化していない)よう構成している。
次に、図40を参照しながら、ぱちんこ遊技機の遊技盤D35における遊技部品(遊技盤前面部品ともいう)を説明する。まず、方向の説明をする。図40の(a)に示すように遊技盤D35を正面に見て、上下方向をY軸、左右方向をX軸とする。また、図40の(b)に示すように、遊技盤D35の遊技部品が取り付けられている面を左に向けた状態で見て、上下方向をY軸、左右方向をZ軸とする。そして、図40の(a)において、上をY方向+(プラス)、下をY方向-(マイナス)、右をX方向+(プラス)、左をX方向-(マイナス)とし、図40の(b)において、上をY方向+(プラス)、下をY方向-(マイナス)、前(図で見ると左)をZ方向+(プラス)、後(図で見ると右)をZ方向-(マイナス)とする。
図40の(a)に示すように、遊技部品としてのセンター飾りD38が、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビス(小ネジ)BS1、ビスBS2、ビスBS5、ビスBS8、ビスBS11、ビスBS12、ビスBS13等を用いて、遊技盤D35の前面の略中央に取り付けられている。なお、遊技盤D35の前面に取り付けられている遊技部品は、センター飾りD38に限定されず、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、アウト口D36、外レールD32、内レールD34、球戻り防止部材D39、メイン表示装置MH20(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)、サブ表示装置SH20等でもよく、これらの遊技部品は、センター飾りD38と同様に遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて、遊技盤D35の前面に取り付けられている。また、遊技盤D35の後面には、可動体役物YK、演出表示装置SGが取り付けられた裏ユニット(図示せず)、各種入賞口に入球した遊技球を外部に排出するための排出流路(図示せず)が取り付けられている。なお、排出流路は、裏ユニットに設けられていてもよい。また、センター飾りD38を、遊技盤D35に取り付ける例を示したが、遊技盤D35ではなく、裏ユニットに取り付けるように構成してもよく、センター飾りD38が遊技領域D30に配置されるように構成していればよい。
第1主遊技始動口A10は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS9とビスBS14等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。第2主遊技始動口B10は、図示していないが遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて遊技盤D35に取り付けられている。補助遊技始動口H10は、図示していないが遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて遊技盤D35に取り付けられている。第1大入賞口C10は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS15とビスBS16等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。第2大入賞口C20は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS15とビスBS16等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。左一般入賞口P10は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS6とビスBS7等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。右一般入賞口P20は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS15とビスBS16等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。アウト口D36は、図示していないが遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて遊技盤D35に取り付けられている。外レールD32は、図示していないが遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて遊技盤D35に取り付けられている。内レールD34は、図示していないが遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて遊技盤D35に取り付けられている。球戻り防止部材D39は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS3とビスBS4等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。メイン表示装置MH20は、図示していないが遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスを用いて遊技盤D35に取り付けられている。サブ表示装置SH20は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれるビスBS6とビスBS7等を用いて遊技盤D35に取り付けられている。
図40の(b)は、図40の(a)のA-A断面の図である。この図で示すように、センター飾りD38は、正面視の上領域の上側の面(上面)に発射された遊技球が転動可能な庇部(所定部)D38-1を有している。庇部D38-1は、遊技領域D30のうち第一領域に位置しており、ぱちんこ遊技機の後側から前側へ向かって下がるような傾斜面(手前下方向に傾斜している)となっている。なお、庇部D38-1は、第一領域の範囲に位置するセンター飾りD38の正面視の上領域の上側の面(上面)であればよく、この上面の一部または全てが該当する。なお、庇部D38-1は、センター飾りD38の上面における最も手前下がりに傾斜している部分としてもよいし、センター飾りD38の上面の任意の範囲としてもよい。庇部D38-1の傾斜面の傾斜の角度は、図40の(b)に示すように遊技盤D35に対してα度(90度よりも大きい角度であって、例えば95度。後側から前側に向かって下る5度の傾斜。換言すると、Z方向+側のZ軸がZ軸とY軸の交点からY方向-のY軸に向けて5度変位している。)に構成されている。一方、庇部D38-1の下面の傾斜の角度は、図40の(b)に示すように遊技盤D35に対してβ度(90度よりも小さい角度であって、例えば85度。β度=180度-α度)に構成されている。そして、ぱちんこ遊技機自体は、前側から後側へ傾斜(例えば、前側から後側へ向かって下る1度の傾斜)するように遊技島に設置されているが、庇部D38-1の傾斜面の傾斜は、ぱちんこ遊技機自体の前側から後側への傾斜(例えば、前側から後側へ向かって下る1度の傾斜。換言すると、Z方向+側のZ軸がZ軸とY軸の交点からY方向+のY軸に向けて1度変位している。)を考慮しても後側から前側へ向かって下がるような傾斜(例えば、後側から前側へ向かって下る4度の傾斜。換言すると、Z方向+側のZ軸がZ軸とY軸の交点からY方向-のY軸に向けて4度変位している。)するように構成されている。したがって、遊技領域D30の第一領域を目標に発射された場合であって、遊技領域D30に発射された遊技球が庇部D38-1の傾斜面に載った場合は、遊技球が後側から前側へ向かって転動(流下)可能に構成されている。
ここで、センター飾りD38を遊技領域D30に設けたぱちんこ遊技機を前側から後側に向かって傾斜させた状態で遊技島に設置すると、遊技領域D30を流下する遊技球がセンター飾りD38上で滞留してしまう事態が生じて他の遊技球の流下を妨げてしまうと遊技ができない状態となってしまう為、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。
このような問題を解決するために、遊技球が流下可能な遊技領域D30が設けられた遊技盤D35の遊技領域D30の所定位置(略中央)にセンター飾りD38を設け、さらに、遊技盤D35に遊技釘を打ち込む(植設する)。また、遊技球の流路上に設けられる(ねじ込まれる)部品であって、遊技部品であるセンター飾りD38を遊技盤に取り付ける(螺設する、締結する、係止する)ビス(螺子、締結手段、係止手段、取付具)を設ける。センター飾りD38の正面視上領域の上面に庇部(所定部)D38-1を有し、後側から前側に向かって下がるように庇部(所定部)D38-1を構成する。
このように構成することにより、ぱちんこ遊技機を前側から後側に向かって傾斜させた状態で遊技島に設置した場合であっても、遊技球が遊技部品上に滞留してしまう事態を防止することができる。
また、図40の(a)に示すように、第一領域であってセンター飾りD38の庇部D38-1の近傍且つ左側には、遊技釘(例えば、遊技釘1)が遊技盤D35に打ち込まれている。この遊技釘は、図40の(b)に示すように遊技盤D35に対して90度に打ち込まれており、庇部D38-1の上面である傾斜面の遊技盤D35に対する角度であるα度よりも小さく構成されている。換言すると、庇部D38-1の上面である傾斜面の遊技盤D35に対する角度であるα度は、遊技釘の遊技盤D35に対する角度である90度よりも大きく構成されている。なお、ぱちんこ遊技機自体は、前側から後側へ傾斜(例えば、前側から後側へ向かって下る1度の傾斜)するように遊技島に設置されるため、遊技釘の角度は、遊技島に設置された状態では、ぱちんこ遊技機自体の前側から後側への傾斜の角度と同じ角度となるが、ぱちんこ遊技機が遊技島に設置された状態で水平となるように、予めぱちんこ遊技機が遊技島に設置される角度とは反対の角度で遊技盤D35に遊技釘を打ち込んでいてもよい。
庇部D38-1と、遊技釘との突出長さ(遊技盤D35から透明板D16方向に向かって突出する長さ)は、図40の(b)では同じ突出長さになっているが、遊技釘の方が庇部D38-1よりも突出長さを長く構成しても良いし、庇部D38-1の方が遊技釘よりも突出長さを長く構成しても良い。遊技釘と透明板D16との距離が、遊技球の直径よりも短くなるように構成するとともに、庇部D38-1と透明板D16との距離が、遊技球の直径よりも短くなるように構成してあればよい。このように構成することによって、遊技球が遊技釘と透明板D16との間及び庇部D38-1と透明板D16との間を通過不可能とする一方、後述するように遊技球がビスと透明板D16との間を通過可能とすることにより、意図した流路を遊技球が流下するよう構成することが可能となっている。
また、図40の(a)に示すように、センター飾りD38の正面視の左領域(第三領域)に流路(特定部)D38-2が設けられており、さらに、センター飾りD38の正面視の下領域に、流路(特定部)D38-2から流下してきた遊技球が左右に転動する部位であって、その後に第1主遊技始動口A10への入球するように落下させる転動部D38-3が設けられている。詳細には、流路D38-2は、転動部D38-3の左横であって、転動部D38-3よりも上側に位置しており、センター飾りD38の左領域に設けられたワープ入り口WPから入球した遊技球を転動部D38-3に流下させる流路となっている。流路D38-2の下面は、庇部D38-1のようにぱちんこ遊技機の後側から前側へ向かって下がるような傾斜となっておらず、ぱちんこ遊技機を遊技島に設置せずに自立させた状態で、水平(ぱちんこ遊技機の外枠D12の上面、下面と並行であり、遊技盤D35に対して90度である。Z方向+側のZ軸の傾斜が0度である。つまり、Z方向+側のZ軸がZ軸とY軸の交点からY方向+やY方向-のY軸に向けて変位していない。)になるように形成されている。なお、ぱちんこ遊技機自体は、前側から後側へ傾斜(例えば、前側から後側へ向かって下る1度の傾斜。)するように遊技島に設置されるため、流路D38-2の下面は、遊技島に設置された状態では、ぱちんこ遊技機自体の前側から後側への傾斜の角度と同じ傾斜の角度となるが、流路D38-2の下面を、ぱちんこ遊技機が遊技島に設置された状態で水平となるように、予めぱちんこ遊技機が遊技島に設置される傾斜の角度とは反対の傾斜の角度である後側から前側へ向かって下がるような傾斜となるように構成してもよい。なお、流路D38-2の下面は、正面視においてX軸が左側から右側へ向かって下がるような傾斜になっている。
また、センター飾りD38の正面視の右領域に流路D38-4が設けられている。流路D38-4は、転動部D38-3の右横であって、転動部D38-3よりも上側に位置しており、センター飾りD38の左領域に設けられたワープ入り口WPから入球した遊技球が転動部D38-3に流下した後に流下する流路となっている。流路D38-4の下面は、庇部D38-1のようにぱちんこ遊技機の後側から前側へ向かって下がるような傾斜となっておらず、ぱちんこ遊技機を遊技島に設置せずに自立させた状態で、水平(ぱちんこ遊技機の外枠D12の上面、下面と並行であり、遊技盤D35に対して90度である。Z方向+側のZ軸の傾斜が0度である。つまり、Z方向+側のZ軸がZ軸とY軸の交点からY方向+やY方向-のY軸に向けて変位していない。)になるように形成されている。なお、ぱちんこ遊技機自体は、前側から後側へ傾斜(例えば、前側から後側へ向かって下る1度の傾斜。)するように遊技島に設置されるため、流路D38-4の下面は、遊技島に設置された状態では、ぱちんこ遊技機自体の前側から後側への傾斜の角度と同じ傾斜の角度となるが、流路D38-4の下面を、ぱちんこ遊技機が遊技島に設置された状態で水平となるように、予めぱちんこ遊技機が遊技島に設置される傾斜の角度とは反対の傾斜の角度である後側から前側へ向かって下がるような傾斜となるように構成してもよい。なお、流路D38-4の下面は、正面視においてX軸が右側から左側へ向かって下がるような傾斜になっている。
また、流路(特定部)D38-2の下面を、ぱちんこ遊技機が遊技島に設置された状態で後側から前側へ向かって下がるような傾斜面(例えば、後側から前側に向かって下る1度の傾斜の角度)となるように構成してもよい。つまり、転動部D38-3の横であって、転動部D38-3よりも上側の位置に遊技球の流路としての流路(特定部)D38-2を設け、この流路D38-2の傾斜面(下面)の角度(例えば、1度)を、庇部D38-1の傾斜面の角度(例えば、5度)よりも小さく構成(庇部D38-1の傾斜面の角度は、流路D38-2の傾斜面の角度よりも大きく構成)する。このように構成することによって、転動部D38-3の左横に位置する流路D38-2については、庇部D38-1よりも傾斜面の角度を小さくすることにより、遊技球が手前に落ちにくくなり、転動部上に遊技球が滞留する機会を増加させることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
なお、遊技釘や流路D38-2のような庇部D38-1の傾斜面の角度よりも、後側から前側へ向かって下がるような傾斜面の角度が小さく構成される傾斜面は、発射レールの一部の傾斜面又は全部の傾斜面、前後にスライドするシャッタ(蓋)を有する大入賞口(第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の上面(大入賞口回りの遊技球が転動く可能な場所)の傾斜面、遊技領域D30の最下部の傾斜面(例えば、アウト口D36の底部の傾斜面)等がある。
また、庇部D38-1の近傍であって、遊技釘1の右側には、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、センター飾りD38を取り付けるビスBS1が設けられている。さらに、第一領域を流下した遊技球が流下する第二領域であって、球戻り防止部材D39(防止片D39-1)の近傍には、遊技釘2と、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、センター飾りD38を取り付けるビスBS2とが設けられている。また、第二領域には、球戻り防止部材D39と、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、球戻り防止部材D39を取り付けるビスBS3とが設けられている。そして、庇部D38-1は、図40の(a)で示したビスBS1付近を頂点として左側及び右側に傾斜するように構成されている。遊技領域D30の第一領域を目標に遊技球が発射された場合において、遊技領域D30に発射された遊技球は、左側の左打ち領域または右打ち領域に流下するようになっている。左打ち領域に流下した場合、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、センター飾りD38を取り付けるビスBS1、ビスBS2等の上(Z軸のZ方向+の方向、つまり、遊技者から見て手前方向を上と称している)を流下、又は、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、球戻り防止部材D39を取り付けるビスBS3上を流下する。一方、右打ち領域に流下した場合、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、センター飾りD38を取り付けるビスBS11等の上を流下する。
次に、図41の遊技盤D35の断面図を参照しながら、遊技球、ビス、遊技釘の長さについて説明する。ここで、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、遊技部品を取り付けるビスBS1乃至BS16等は、図41の(a)に示すように、ビスの長手方向の長さ(全長)をAmmとなるように構成している。また、遊技球の長さ(直径)をBmm(詳細には11mm)、遊技釘の長手方向の長さ(全長)をDmm(詳細には27mm)、遊技盤D35の前面から透明板D16の後面までの長さ(距離)をEmm(詳細には19mm)、遊技盤D35(詳細には、遊技板)の長さ(厚さ)をFmmとなるように構成している。このようにビス等の長さを構成した場合、E-A=Cと表す。
図41の(b)に示すように、遊技盤D35に埋もれておらず突き出ている遊技釘の長さをD1、遊技盤D35に埋もれている(植設されている)遊技釘の長さをD2とする。詳細には、遊技釘の長手方向の長さ(全長)であるDは27mm、D1は18mm、D2は9mmとなっており、遊技釘の長手方向の長さ(全長)の所定の割合である1/3の長さ(9mm)が遊技盤D35に埋もれている。そして、遊技釘が正常に遊技盤D35に打ち込まれて設置されている状況では、D1の18mmが遊技盤D35から突出している。つまり、遊技釘の全長27mmの2/3である18mm以上が遊技盤D35から突き出ていることになる。また、遊技釘が正常に遊技盤D35に打ち込まれ設置されている状況において、遊技盤D35から透明板D16までの長さ(距離)であるE(19mm)から遊技盤D35に埋もれておらず突き出ている遊技釘の長さであるD1(18mm)を減算した値(長さ)であるG(1mm)は、遊技球の直径であるB(11mm)よりも短くなるように構成されている。
遊技釘の長手方向の長さD(D1であってもよい)は、ビスの長手方向の長さAよりも長くなるように構成している。換言すると、ビスの長手方向の長さAは、遊技釘の長手方向の長さD(D1であってもよい)よりも短くなるように構成している。さらに、遊技盤D35の遊技領域D30に設置されたビスの本数は、遊技盤D35の遊技領域D30に設置された遊技釘の本数よりも少なくなるように構成している。さらに、遊技釘が遊技盤D35に打ち込まれている状態において、遊技釘の先端と透明板D16との距離である図41の(a)で示すGの長さが、遊技球の直径であるBよりも短くなるように構成(遊技釘と透明板D16との距離Gよりも遊技球の直径Bの方が長い構成)している。このように構成することによって、遊技球が遊技釘と透明板D16との間を通過不可能とする一方、遊技球がビスと透明板D16との間を通過可能とすることにより、意図した遊技球の流路を設計することが可能となる。
図41の(b)に示すように、遊技球が、遊技盤面上のビスBS1~BS16等が止められている位置である遊技部品の取付位置を流下し得るように構成されている。例えば、遊技領域D30の第一領域を目標に遊技球が発射された場合において、遊技領域D30に発射された遊技球は、左側の左打ち領域または右打ち領域に流下するようになっている。左打ち領域に流下した場合、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、センター飾りD38を取り付けるビスBS1、ビスBS2等の上や、球戻り防止部材D39を取り付けるビスBS3の上を流下する。一方、右打ち領域に流下した場合、遊技領域D30の遊技球の流路上にねじ込まれる部品であって、センター飾りD38を取り付けるビスBS11等の上を流下する。そして、流下する遊技球が、遊技盤D35に遊技部品(センター飾りD38、球戻り防止部材D39等)を取り付けているビスBS1、ビスBS2、ビスBS3、ビスBS11等に衝突や当接することによってビスが緩んでしまう場合がある。こうして、ビスが緩んでしまいビスが遊技部品から外れずにビスが緩んだ状態であると、ビスの緩んだ部位で遊技球が重なりあって遊技球の流下を妨げる状態、所謂ぶどうと呼ばれる状態となってしまい、遊技者が遊技をできない状態になってしまうという問題が生じる。そして、遊技者により遊技ができなくなってしまうと、遊技者の遊技の興趣を損なってしまうという問題も生じてくる。
このような問題を解決するために、遊技釘の長手方向の長さの所定の割合である1/3の長さである第一の長さが遊技盤D35に植設されており、ビスの長手方向の長さであるAの所定の割合(遊技釘が植設されている割合と同一の割合)である1/3の長さである第二の長さとしての1/3×Aが遊技盤内にねじ込まれた状態(螺入した状態)であって、ビスの第三の長さとしての2/3×Aが遊技盤D35に対して突出且つ自立(以下、突出状態という)している図41の(c)の突出状態において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、第三の長さである2/3×Aを減算した値としてのC3=E-2/3×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成されている。なお、ビスの長手方向の長さ(全長)をAとしたが、ビスの全長はピッチであらわすと15ピッチであり、ビスの長手方向の長さであるAの2/3の部位が遊技盤D35から突出している図41の(c)の状態を10ピッチの突出状態となる。なお、1/3の長さが遊技盤D35にねじ込まれている所定のビスと遊技釘とを比較する場合、所定のビスと当該所定のビスの最も近傍に設けられた遊技釘とで比較してもよい。
また、ビスの長手方向の長さであるAの半分の部位が遊技盤D35にねじ込まれた状態(螺入した状態)であって、ビスの長手方向の長さであるAの半分の部位が遊技盤D35に対して突出且つ自立した突出状態において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値であるC2=E-1/2×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成されている。なお、ビスの長手方向の長さ(全長)をAとしたが、ビスの全長はピッチであらわすと15ピッチであり、ビスの長手方向の長さであるAの半分の部位が遊技盤D35から突出している状態を8ピッチの突出状態としてもよい。
このように構成することにより、遊技部品を遊技盤D35に取り付けているビスが自立可能な状態のぎりぎりまで緩んでしまった場合においても、突出したビスの先端から透明板D16までの距離を遊技球の直径よりも大きく(長く)構成することにより、遊技球は遊技盤の遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技ができない状態となることがないので、遊技者の興趣の低下を防止することが可能となる。なお、ビスは、ビスBS1~BS16を対象としているが、特に、庇部D38-1の近傍に設けられたビスBS1、球戻り防止部材D39(防止片D39-1)の近傍に設けられたビスBS2、球戻り防止部材D39を取り付けるために設けられたビスBS3、センター飾りD38を取り付けるために設けられたビスBS11が緩んでしまった場合において有効である。
庇部D38-1の近傍に設けられたビスBS1に対しては、庇部D38-1の傾斜面によって、透明板D16側に遊技球が流下するため、ビスBS1と透明板D16との間を確実に遊技球が流下できるので、緩んだビスによって遊技球の流下を妨げない構造としている。また、球戻り防止部材D39(防止片D39-1)の近傍に設けられたビスBS2、球戻り防止部材D39を取り付けるために設けられたビスBS3に対しては、左打ちした遊技球が通過する領域となっているため、緩んだビスによって遊技球の流下を妨げない構造としている。また、センター飾りD38を取り付けるために設けられたビスBS11に対しては、右打ちした遊技球が必ず通過する領域となっているため、緩んだビスによって遊技球の流下を妨げない構造としている。
ここで、ビスの種類は複数あり、取り付ける遊技部品や取付位置に応じて長さが異なるように構成されている。そして、使用する遊技部品や取付位置に対応したビスを用いて、遊技部品を取り付けるように構成されている。例えば、以下、7種類のビス(ビス1~7)を用いるように構成されており、ビス1~7の長さAは、以下の長さに構成されている。また、Cの長さ、A+Bの長さ、AとBとの関係、BとCとの関係も以下に示す。
(ビス1)A=10.2mm、C=8.8mm、A+C=19mm、A≦B、C≦B
(ビス2)A=10.1mm、C=8.9mm、A+C=19mm、A≦B、C≦B
(ビス3)A=7.6mm、C=11.4mm、A+C=19mm、A≦B、C≧B
(ビス4)A=12.4mm、C=6.6mm、A+C=19mm、A≧B、C≦B
(ビス5)A=8.4mm、C=10.6mm、A+C=19mm、A≦B、C≦B
(ビス6)A=9.4mm、C=9.6mm、A+C=19mm、A≦B、C≦B
(ビス7)A=10.3mm、C=8.7mm、A+C=19mm、A≦B、C≦B
ビスの長さAと遊技球の直径Bとの関係は、基本的には、A≦Bとなるが、A≧Bの関係を充足するビス(例えば、ビス4)を少なくとも1個有しており、そのようなビスを使用して遊技部品を取り付けている。そして、A≦Bの関係を充足するビスの方が、A≧Bの関係を充足するビスよりも多く使用している。また、遊技球の直径BとCとの関係は、基本的には、C≦Bとなるが、C≧Bの関係を充足するビス(例えば、ビス3)を少なくとも1個有しており、そのようなビスを使用して遊技部品を取り付けている。そして、C≦Bの関係を充足するビスの方が、C≧Bの関係を充足するビスよりも多く使用している。なお、遊技盤D35で使用されているビスの本数(72本)は、遊技盤D35で使用されている遊技釘の本数(182本)よりも少なく、ビスの長さAは遊技釘の長さDよりも短く構成されている。
次に、上述した7種類のビスの長手方向の長さであるAの半分の部位が遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスの長手方向の長さであるAの半分の部位が遊技盤D35に対して突出且つ自立した突出状態において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値であるC2の長さと、1/2×A+C2の長さと、1/2×AとBとの関係と、BとC2との関係とを以下に示す。
(ビス1)1/2×A=5.1mm、C2=13.9mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
(ビス2)1/2×A=5.1mm、C2=13.9mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
(ビス3)1/2×A=3.8mm、C2=15.2mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
(ビス4)1/2×A=6.2mm、C2=12.8mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
(ビス5)1/2×A=4.2mm、C2=14.8mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
(ビス6)1/2×A=4.7mm、C2=14.3mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
(ビス7)1/2×A=5.2mm、C2=13.8mm、1/2×A+C2=19mm、1/2×A≦B、C2≧B
1/2×A≦Bとなるように構成すること、つまり、ビスが半分緩んでしまった場合であっても、遊技球の直径がビスの半分の長さよりも長いため、遊技球の流下がビスによって止められることがないので、所謂ぶどうと呼ばれる状態となることもなく遊技球が遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技者が遊技をできない状態になってしまうという問題を回避することができる。また、C2≧Bとなるように構成すること、つまり、ビスが半分緩んでしまった場合においても、ビスからガラス板までの距離が遊技球の直径よりも長くなるように構成することによって、遊技球の流下がビスによって止められることがないので、所謂ぶどうと呼ばれる状態となることもなく遊技球が遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技者が遊技をできない状態になってしまうという問題を回避することができる。
次に、上述した7種類のビスの長手方向の長さであるAの1/3の部位が遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスの長手方向の長さであるAの2/3の部位が遊技盤D35に対して突出且つ自立した突出状態において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの2/3の長さである2/3×Aを減算した値であるC3の長さと、2/3×A+C3の長さと、2/3×AとBとの関係と、BとC3との関係とを以下に示す。
(ビス1)2/3×A=6.8mm、C3=12.2mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≧B
(ビス2)2/3×A=6.7mm、C3=12.3mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≧B
(ビス3)2/3×A=5.1mm、C3=13.9mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≧B
(ビス4)2/3×A=8.3mm、C3=10.7mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≦B
(ビス5)2/3×A=5.6mm、C3=13.4mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≧B
(ビス6)2/3×A=6.3mm、C3=12.7mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≧B
(ビス7)2/3×A=6.9mm、C3=12.1mm、2/3×A+C=19mm、2/3×A≦B、C3≧B
2/3×A≦Bとなるように構成すること、つまり、ビスが自立できるぎりぎりの状態であっても、遊技球の直径がビスの2/3の長さよりも長いため、遊技球の流下がビスによって止められ難くなり、所謂ぶどうと呼ばれる状態とならずに遊技球が遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技者が遊技をできない状態になってしまうという問題を回避することができる。また、ビス4以外のビスにおいて、C3≧Bとなるように構成すること、つまり、ビスの2/3の長さが緩んでしまった場合においても、ビスからガラス板までの距離が遊技球の直径よりも長くなるように構成することによって、遊技球の流下がビスによって止められ難くなり、所謂ぶどうと呼ばれる状態とならずに遊技球が遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技者が遊技をできない状態になってしまうという問題を回避することができる。
なお、遊技領域D30の中心より右側の右打ち領域の方が、遊技領域D30の中心より左側の左打ち領域よりもビスの本数を多く使用するように構成している。これは、右打ち領域の方が遊技部品の数が多く、さらに、右打ち領域に発射された遊技球の勢いが非常に強いため遊技部品のビスに接触や当接することにより、ビスが緩みやすくなっているので、このように構成することによって、右打ち領域の遊技部品をより強固に遊技盤D35に取り付けることが可能となる。なお、右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの本数を少なく使用するように構成してもよい。さらに、右打ち領域の方が、左打ち領域よりも遊技釘の本数を少なく使用するように構成しているが、右打ち領域の方が、左打ち領域よりも遊技釘の本数を多く使用するように構成してもよい。
また、右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの本数を多く使用する一方、右打ち領域の方が、左打ち領域よりも遊技釘の本数を少なく使用する構成としても良い。また、右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの本数を多く使用するとともに、右打ち領域の方が、左打ち領域よりも遊技釘の本数も多く使用する構成としても良い。また、右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの本数を少なく使用する一方、右打ち領域の方が、左打ち領域よりも遊技釘の本数を多く使用する構成としても良い。また、右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの本数を少なく使用するとともに、右打ち領域の方が、左打ち領域よりも遊技釘の本数も少なく使用する構成としても良い。
また、右打ち領域のビスの長手方向の長さが、左打ち領域のビスの長手方向の長さよりも長くなるように構成している(右打ち領域の複数のビスの長手方向の長さの平均が左打ち領域の複数のビスの長手方向の長さの平均よりも長くなるよう構成してもよいし、右打ち領域の所定のビスの長手方向の長さが左打ち領域の特定のビスの長手方向の長さよりも長くなるよう構成してもよい)。これは、右打ち領域に発射された遊技球の勢いが非常に強いため遊技部品のビスに接触や当接することにより、ビスが緩みやすくなっているので、このように構成することによって、右打ち領域の遊技部品をより強固に遊技盤D35に取り付けることが可能となる。さらに、前述したように右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの本数を多く使用するように構成することで、さらに、右打ち領域の遊技部品をより強固に遊技盤D35に取り付けることが可能となる。なお、右打ち領域の方が、左打ち領域よりもビスの長手方向の長さを長くするように構成してもよい。
また、ビスには左ビスと右ビスがあるが、特に、ビスBS1~BS3、BS11については、時計回りにビスを回すとZ方向の後側の方向(Z軸のZ方向-の方向)に進む右ビスを用いることが好適である。なお、その他の位置に設けられるビスにおいても右ビスを用いても良い。このように適切な場所の遊技部品を遊技盤に取り付ける際に右ビスを用いることによって、遊技領域に発射された遊技球がビスにぶつかった場合に、時計周りの方向に力が加わりやすく、ビスが閉まる方向であるため、遊技中にビスが緩みにくくすることができる。
次に、図42を参照しながら、ぱちんこ遊技機の遊技盤D35における球戻り防止部材D39を説明する。図42に示すように、遊技盤D35には、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されている。また、遊技盤D35には、外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33が形成されている。なお、発射レールと、外レールD32の一部と、内レールD34の一部とによって、案内レールD33を形成してもよい。そして、遊技領域D30に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する防止片D39-1を備えた球戻り防止部材D39が、案内レールD33の出口近傍に設けられている。詳細には、内レールD34の先端に球戻り防止部材D39が設けられている。
防止片D39-1は、ベースD39-2に揺動可能に取り付けられており、図42の(a)に示すように、遊技領域D30に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する第二位置(初期位置)と、遊技領域D30に発射された遊技球を案内可能な第一位置(案内位置)との間で揺動可能となっている。なお、防止片D39-1は、初期位置から右側に揺動して案内位置へ揺動するが、初期位置から左側へは揺動せず規制されるように構成されている。つまり、初期位置から左側に揺動しないため、遊技領域へ案内された遊技球が案内レールへ戻ってくることを防止することができる構造となっている。
また、図42の(a)に示すように、防止片D39-1が初期位置にいる状態において、防止片D39-1は、上方向(略垂直方向)を向いており、先端が左上に向かって傾斜(左上から右下への傾斜)し、先端が鋭角な形状となっている。防止片D39-1の先端を左上に向かって傾斜するように形成することにより、図42の(b)に示すように、防止片D39-1の上側に遊技球が滞留しないようになっている。また、ベースD39-2は、図42の(c)に示すように、防止片D39-1の右側に遊技球が滞留しないように、防止片D39-1の右側の部位を丸く形成している。つまり、防止片D39-1が初期位置にいる状態においては、防止片D39-1が上方向に向いており、防止片D39-1の上側においても、防止片D39-1の右側においても遊技球が滞留しないように構成されている。
また、図42の(b)に示すように、防止片D39-1が初期位置にいる状態において、防止片D39-1の先端から外レールD32までの距離をLとする。そして、Lが、遊技球の直径であるBよりも小さく(L<B)なるように防止片D39-1をベースD39-2に取り付けている。このように構成することによって、防止片D39-1が初期位置にいる状態において、防止片D39-1の上側を遊技球が通過できないため、遊技領域D30へ案内された遊技球が案内レールD33へ戻ってくることを防止することができる。なお、図42の(b)は、防止片D39-1の左側の面から延長した線(図の一点鎖線)を引き、外レールD32との交点までの距離をLとしているが、防止片D39-1の先端から外レールD32までの距離が、最も短くなる距離をLとするのが好適である。
また、図42の(d)に示すように、防止片D39-1が初期位置にいる状態において、防止片D39-1の先端を右側(遊技領域側)に突出するように形成(突出部を形成)してもよい。このように構成することで、防止片D39-1の右側に位置する遊技釘に遊技球が衝突して防止片D39-1に向かって跳ね返ってきたとしても、突出部によって遊技球が案内レールへ戻ってくることを防止することができる。
ここで、従来の球戻り防止部材を遊技領域に設けた状態において、発射された遊技球が一旦遊技領域に流入した後に案内レール側へ逆流してしまう事態が生じたり、発射された遊技球が遊技領域に流入した際に、球戻り防止部材の先端で遊技球が滞留してしまう事態が生じたりして、以降に発射された遊技球の遊技領域への流入及び遊技の進行を妨げてしまう為、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。
このような問題を解決するために、遊技球が流下可能な遊技領域D30が設けられた遊技盤D35と、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(発射装置D42)と、発射手段によって発射された遊技球を遊技領域D30に案内する案内レールと、案内レールの出口近傍に設けられ、遊技領域D30に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する防止片D39-1とを備え、防止片は、発射された遊技球を遊技領域に案内可能な第一位置と、遊技領域に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する第二位置に変位可能であり、防止片が第二位置に位置している状態においては、防止片が上方向に向いており、防止片の右側に遊技球が滞留しないように構成されている。
このように構成することにより、発射された遊技球が一旦遊技領域に流入した後に案内レール側へ逆流することを防止しつつ、遊技球が遊技領域に滞留することも防止できる。
また、防止片D39-1の右側にビスBS1乃至3が設けられている。そして、このビスBS1乃至3が緩んでしまった場合を想定して対策を以下のように構成する。ビスBS1乃至3の長手方向の長さであるAの所定の割合である1/3の長さである第二の長さとしての1/3×Aが遊技盤内にねじ込まれた状態であって、ビスの第三の長さとしての2/3×Aが遊技盤D35に対して突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、第三の長さである2/3×Aを減算した値としてのC3=E-2/3×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
また、ビスBS1乃至3が緩んでしまった場合のうち、ビスの長さの半分が緩んでしまった場合を想定した対策を以下のように構成する。ビスの長手方向の長さであるAの半分の長さが遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスが遊技盤D35に対して1/2×Aの突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値としてのC2=E-1/2×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
このように構成することにより、遊技部品を遊技盤D35に取り付けているビスが自立可能な状態で緩んでしまった場合においても、突出したビスの先端から透明板D16までの距離を遊技球の直径よりも大きく(長く)構成することにより、遊技球は遊技盤の遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技ができない状態となることがないので、遊技者の興趣の低下を防止することが可能となる。
次に、遊技盤D35に取り付けられた第1主遊技始動口A10の側面図である図43を参照しながら、第1主遊技始動口A10の入口に対する第1主遊技始動口入球検出装置A11sの取付位置について説明する。
図43の(a)は、第1主遊技始動口A10の入口から、第1主遊技始動口A10の内部を覗いた場合に、入球センサである第1主遊技始動口入球検出装置A11sが視認不可能な位置にあることを示す図である。なお、以下に第1主遊技始動口A10の例を示すが、その他の入賞口においても適用可能である。
まず、第1主遊技始動口A10は、遊技領域D30を流下する遊技球が入球可能な入口と、入口よりも下流であって入口から入球した遊技球が下方向に流下する流路(案内流路)である流路1と、流路1の下流の曲り角1で後方向に曲がる流路であって、遊技球が後方向に流下する流路(案内流路)である流路2と、流路2の下流の曲り角2で下方向に曲がる流路であって、遊技球が下方向に流下する流路(案内流路)である流路3と、流路3に取り付けられた第1主遊技始動口入球検出装置A11sと、を備えるように構成されている。なお、流路2について、図では水平な流路になっているが、前方向から後方向に下り傾斜になっている流路であることが好ましい。
流路1は、前面1である前側の案内流路構成部と、後面1である後側の案内流路構成部と、左側面である左側の案内流路構成部と、右側面である右側の案内流路構成部と、下面である下側の案内流路構成部と、から構成されている。なお、流路1は、遊技球が流下可能であれば良く、いずれかの面(案内流路構成部)が存在しない流路であっても良いし、矩形ではなく円形や楕円形の流路であっても良い。円形や楕円形の流路の場合は、円弧状の案内流路構成部である、前側、後側、左側、右側、下側の案内流路構成部から構成される。また、流路1は入口を含んで一の部材で構成されているが、複数の部材から構成されていても良い。
流路2は、前面1である前側の案内流路構成部と、後面2である後側の案内流路構成部と、左面である左側の案内流路構成部と、右面である右側の案内流路構成部と、上面である上側の案内流路構成部と、下面である下側の案内流路構成部と、から構成されている。なお、流路2は、遊技球が流下可能であれば良く、いずれかの面(案内流路構成部)が存在しない流路であっても良いし、矩形ではなく円形や楕円形の流路であっても良い。円形や楕円形の流路の場合は、円弧状の案内流路構成部である、前側、後側、左側、右側、上側、下側の案内流路構成部から構成される。また、流路2は、流路1と別体に構成されているが、流路1と一体に構成されていても良い。また、流路2は一の部材で構成されているが、複数の部材から構成されていても良い。
流路3は、前面2である前側の案内流路構成部と、後面2である後側の案内流路構成部と、左面である左側の案内流路構成部と、右面である右側の案内流路構成部と、上面である上側の案内流路構成部と、から構成されている。なお、流路3は、遊技球が流下可能であれば良く、いずれかの面(案内流路構成部)が存在しない流路であっても良いし、矩形ではなく円形や楕円形の流路であっても良い。円形や楕円形の流路の場合は、円弧状の案内流路構成部である、前側、後側、左側、右側、上側の案内流路構成部から構成される。また、流路3は、流路2と別体に構成されているが、流路2と一体に構成されていても良い。また、流路3は一の部材で構成されているが、複数の部材から構成されていても良い。さらに、流路1~3を一体に構成しても良いし、流路1~3を複数の部材で構成しても良い。
ここで、第1主遊技始動口A10の入口の任意の箇所と、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの任意の箇所とを直線(図の2点鎖線1~3)で結ぶ。なお、第1主遊技始動口A10の入口の任意の箇所について、図43の(a)では、入口の最も前方向の位置を例示しているが、この位置に限定されず、入口を構成する面(換言すると、遊技球が通過可能な空間によって構成される面)のいずれの位置であって良い。また、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの任意の箇所について、図43の(a)では、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの上面の最も前方向の位置(2点鎖線1)と、最も後方向の位置(2点鎖線2)と、最も前方向と最も後方向との間(2点鎖線3)とを例示しているが、これらの位置に限定されず、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの入口方向にある面のいずれの位置であっても良い。
そして、図43の(a)の2点鎖線1に沿って遊技者が第1主遊技始動口A10の入口から内部を覗いても、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでに設けられる下側の案内流路構成部(下面)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが視認不可能になっている。また、2点鎖線2に沿って遊技者が第1主遊技始動口A10の入口から内部を覗いても、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでに設けられる後側の案内流路構成部(後面1)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが視認不可能になっている。さらに、2点鎖線3に沿って遊技者が第1主遊技始動口A10の入口から内部を覗いても、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでに設けられる下側の案内流路構成部(下面)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが視認不可能になっている。このように、第1主遊技始動口A10の入口の任意の箇所と、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの任意の箇所とを結んだ直線は、どのように直線を引いた場合においても、流路1、流路2及び流路3のいずれかの案内流路構成部とぶつかるようになっているため、第1主遊技始動口A10の入口から、第1主遊技始動口A10の内部を覗いた場合に、入球センサである第1主遊技始動口入球検出装置A11sが遊技者から視認不可能な位置にあるように構成されている。
ここで、第1主遊技始動口A10の入口の任意の箇所と、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの任意の箇所とを結んだ直線ではないが、第1主遊技始動口A10の入口の最も後方向の箇所(後面1の位置)と、流路1を構成する後面1と流路2を構成する上面との交点の箇所とを直線(図43の2点鎖線4)で結び、2点鎖線4に沿って遊技者が第1主遊技始動口A10の入口から内部を覗いても、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでに設けられる下側の案内流路構成部(下面)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが視認不可能になっている。
なお、2点鎖線4は、第1主遊技始動口A10の入口の最も後方向の位置から下方向に覗き込む場合の線を示しているが、入口の位置はこの位置に限定されず、入口を構成する面(換言すると、遊技球が通過可能な空間によって構成される面)のいずれの位置であって良く、2点鎖線4は、その入口の位置から下方向に覗き込む場合の線であれば良い。
ここで、第1主遊技始動口A10を遊技盤D35に取り付けた状態であって、第1主遊技始動口A10を通過した遊技球を検出する第1主遊技始動口入球検出装置A11sが遊技者から視認可能な位置に取り付けられた状態であると、釣り糸を取り付けた遊技球を発射させて、第1主遊技始動口A10への不正な入球によって賞球を得たり、特別遊技を狙ったりする不正行為がなされてしまい遊技場において問題となってしまう。
このような問題を解決するために、遊技球が流下可能な遊技領域D30が設けられた遊技盤D35と、遊技盤D35の前面に設けられた透明板D16と、遊技盤D35に植設された複数の遊技釘と、遊技盤D35の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1主遊技始動口A10と、遊技球の流路上に設けられ、第1主遊技始動口A10を遊技盤に螺設する所定の螺子と、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球が流下可能な案内流路(流路1~3)と、案内流路(例えば、流路3)の所定位置に設けられ、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球を検出可能な第1主遊技始動口入球検出装置A11sとを備え、案内流路には、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球を入球方向とは異なる方向に案内する案内流路構成部が設けられ、第1主遊技始動口A10の入口の所定箇所と第1主遊技始動口入球検出装置A11sの所定箇所とを結ぶ直線上に、案内流路を構成する案内流路構成部が介在するよう構成する。
また、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの流路には、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの直前の曲り角2以外に少なくとも1つ曲り角(図43の曲り角1)を有するよう構成している。また、曲り角を2つ設けた流路(流路1、2、3)を例示したが、曲り角を3つ以上設けた流路としても良い。
このように構成することにより、釣り糸を取り付けた遊技球を発射させて、第1主遊技始動口A10への不正な入球によって賞球を得たり、特別遊技を狙ったりする不正行為を防止することができる。
また、2点鎖線1、3、4では、下面(流路2を構成する下側の案内流路構成部)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入口から視認不可能になっており、2点鎖線2では、後面1(流路1を構成する後側の案内流路構成部)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入口から視認不可能になっている例を示したが、これらの面(案内流路構成部)に限定されず、流路の形状に対応した面(案内流路構成部)によって、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入口から視認不可能になっていれば良い。また、1の面(案内流路構成部)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入口から視認不可能となっている例を示したが、2以上の面(案内流路構成部)によって第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入口から視認不可能となるように構成しても良い。
次に、図43の(b)は、第1主遊技始動口A10の入口から遊技球が入球し、入球した遊技球が流路1、流路2、流路3を経由して流下し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sで遊技球が検出される直前までを示す図である。なお、以下に第1主遊技始動口A10の例を示すが、その他の入賞口においても適用可能である。
図43の(b)に示すように、第1主遊技始動口A10の入口から入球した遊技球は、流路1を下方向に向かって流下する。その後、遊技球は、曲り角1まで流下すると、曲り角1によって後方向に流下し、そのまま流路2を流下する。その後、遊技球は、曲り角2まで流下すると、曲り角2によって下方向に流下し、そのまま流路3を流下する。なお、流路3には、遊技球を通過可能な球入口を有する入球センサである第1主遊技始動口入球検出装置A11sが設けられており、流路3を下方向に流下する遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって検出されるように構成されている。
ここで、流下する2個の遊技球の流下速度が非常に速くなってしまうような流路の場合、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって、連続して流下してきた2個の遊技球を1個の遊技球として誤検出してしまう場合がある。
このような第1主遊技始動口A10に入球した遊技球の誤検出を解決するために、図43の(b)に示すように、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの案内流路(流路1~3)における第1主遊技始動口入球検出装置A11sの直前の曲り角2(例えば、流路2から流路3へ曲がる位置)から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの距離であるKを、遊技球の直径であるB未満となるように構成する。換言すると、第1主遊技始動口入球検出装置A11sに最も近い曲り角である曲り角2の頂点から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの最短の長さであるKが、遊技球の直径であるBよりも短くなるように、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを設ける。つまり、K<Bの関係になるように、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを配置するよう構成する。
曲り角2の角度(流路2の遊技球の流下方向と流路3の遊技球の流下方向とがなす角度)を直角の例で示したが、鋭角や鈍角でも良く、この場合は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sから最も近い鋭角や鈍角の曲り角2の頂点までの最短の長さが、遊技球の直径であるBよりも短く構成されていれば良い。また、円弧状に曲がっていても良く、この場合は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sから最も近い円弧状の曲り角2の中点までの最短の長さが、遊技球の直径であるBよりも短く構成されていれば良い。なお、流路3は、流路3の手前の流路である流路2の遊技球の流下方向とは異なる方向(または、異なる角度)に案内する流路であれば良い。
また、曲り角1の角度(流路1の遊技球の流下方向と流路2の遊技球の流下方向とがなす角度)を直角の例で示したが、鋭角や鈍角でも良く、また、円弧状に曲がっていても良い。なお、流路2は、流路2の手前の流路である流路1の遊技球の流下方向(第1主遊技始動口A10に入球する遊技球の入球方向)とは異なる方向(または、異なる角度)に案内する流路であれば良い。
また、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの遊技球が入球する入口を構成する面に対面する上面から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの距離であるJを、遊技球2個分の直径である2×B未満となるように構成する。換言すると、第1主遊技始動口入球検出装置A11sに最も近い曲り角である曲り角2を構成する面(案内流路構成部)であって、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの遊技球が入球する入口を構成する面に対面する面である上面から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの最短の長さであるJが、遊技球2個分の直径である2×B未満となるように、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを設けるよう構成する。つまり、J<2×Bの関係になるように流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを配置するよう構成する。
このように構成することにより、流路3の後面2(流路構成部)に突き当たることで、遊技球の勢いがなくなった直後の状態にて第1主遊技始動口入球検出装置A11sで遊技球を検出することができ、遊技球の2個分が1個であると誤検知されることを防止することができる。なお、JやKを長くしすぎると、遊技球が加速して、第1主遊技始動口入球検出装置A11sに到達した時点での速度が速くなってしまい、遊技球の2個分が1個であると誤検知される可能性が増加してしまうことを補足しておく。
図43の(a)、図43の(b)の案内流路(流路1~3)では、流路1は遊技球が下方向に流下する流路、流路2は遊技球が後方向に流下する流路、流路3は遊技球が下方向に流下する流路、となる例を示したが、流路1は遊技球が左方向、右方向、後方向のいずれかの方向に流下する流路であっても良く、流路2は遊技球が下方向、左方向、右方向のいずれかの方向に流下する流路であっても良く、流路3は遊技球が左方向、右方向、後方向のいずれかの方向に流下する流路であっても良い。
例えば、流路1が下方向に流下する流路の場合、流路2、流路3を以下のように構成する。
(1)流路2は後方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
(2)流路2は後方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(3)流路2は左方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(4)流路2は左方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(5)流路2は左方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(6)流路2は右方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(7)流路2は右方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(8)流路2は右方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
例えば、流路1が後方向に流下する流路の場合、流路2、流路3を以下のように構成する。
(1)流路2は下方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(2)流路2は下方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
(3)流路2は下方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(4)流路2は左方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(5)流路2は左方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(6)流路2は左方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(7)流路2は右方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(8)流路2は右方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(9)流路2は右方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
例えば、流路1が左方向に流下する流路の場合、流路2、流路3を以下のように構成する。
(1)流路2は下方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(2)流路2は下方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
(3)流路2は下方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(4)流路2は後方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(5)流路2は後方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
(6)流路2は後方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(7)流路2は右方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(8)流路2は右方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(9)流路2は右方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
例えば、流路1が右方向に流下する流路の場合、流路2、流路3を以下のように構成する。
(1)流路2は下方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(2)流路2は下方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
(3)流路2は下方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(4)流路2は後方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(5)流路2は後方向に流下する流路、流路3は左方向に流下する流路。
(6)流路2は後方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
(7)流路2は左方向に流下する流路、流路3は下方向に流下する流路。
(8)流路2は左方向に流下する流路、流路3は後方向に流下する流路。
(9)流路2は左方向に流下する流路、流路3は右方向に流下する流路。
このような流路1、流路2、流路3を構成した場合であっても、図43の(b)に示すように、第1主遊技始動口A10の入口から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの案内流路(流路1~3)における第1主遊技始動口入球検出装置A11sの直前の曲り角2(例えば、流路2から流路3へ曲がる位置)から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの距離であるKを、遊技球の直径であるB未満となるように構成する。換言すると、第1主遊技始動口入球検出装置A11sに最も近い曲り角である曲り角2の頂点から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの最短の長さであるKが、遊技球の直径であるBよりも短くなるように、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを設ける。つまり、K<Bの関係になるように、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを配置するよう構成する。
また、このような流路1、流路2、流路3を構成した場合であっても、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの遊技球が入球する入口を構成する面に対面する上面から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの距離であるJを、遊技球2個分の直径である2×B未満となるように構成する。換言すると、第1主遊技始動口入球検出装置A11sに最も近い曲り角である曲り角2を構成する面(案内流路構成部)であって、第1主遊技始動口入球検出装置A11sの遊技球が入球する入口を構成する面に対面する面である上面から第1主遊技始動口入球検出装置A11sまでの最短の長さであるJが、遊技球2個分の直径である2×B未満となるように、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを設けるよう構成する。つまり、J<2×Bの関係になるように流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを配置するよう構成する。
なお、左方向、右方向、後方向に流下する案内流路(流路1~3)については、流路の下流に遊技球が流下するように下方向の傾斜を設けることが好ましい。また、案内流路(流路1~3)は、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球を入球方向とは異なる方向(または、異なる角度)に案内する流路であればよく、同じ方向(または、同じ角度)の流路(例えば、流路3)であっても手前の流路(例えば、流路2)が異なる方向(または、異なる角度)に案内する流路であれば良い。また、曲り角を2つ設けた流路(流路1、2、3)を例示したが、曲り角を3つ以上設けた流路としても良い。また、流路3に第1主遊技始動口入球検出装置A11sを設けるように構成したが、その他の流路に設けるように構成しても良い。さらに、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを水平に設けるような例を示したが、垂直や傾斜して設けるように構成しても良い。
また、第1主遊技始動口A10を遊技盤D35に取り付けるためにビスBS9及び14(図40参照)が設けられている。そして、このビスBS9及び14が緩んでしまった場合を想定して対策を以下のように構成する。ビスBS9及び14の長手方向の長さであるAの所定の割合である1/3の長さである第二の長さとしての1/3×Aが遊技盤内にねじ込まれた状態であって、ビスの第三の長さとしての2/3×Aが遊技盤D35に対して突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、第三の長さである2/3×Aを減算した値としてのC3=E-2/3×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
また、ビスBS9及び14が緩んでしまった場合のうち、ビスの長さの半分が緩んでしまった場合を想定した対策を以下のように構成する。ビスの長手方向の長さであるAの半分の長さが遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスが遊技盤D35に対して1/2×Aの突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値としてのC2=E-1/2×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
このように構成することにより、第1主遊技始動口A10を遊技盤D35に取り付けているビスが自立可能な状態で緩んでしまった場合においても、突出したビスの先端から透明板D16までの距離を遊技球の直径よりも大きく(長く)構成することにより、遊技球は遊技盤の遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技ができない状態となることがないので、遊技者の興趣の低下を防止することが可能となる。
次に、図44を参照しながら、遊技球が発射された後に電源供給が遮断され、その後に電源供給が再開された際の遊技について説明する。図44は、遊技球が発射された後に電源供給が遮断され、その後に電源供給が再開された場合を示す図である。一般的に、通常の遊技では、発射装置D42によって遊技球が発射され、発射された遊技球が外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33に沿って移動し、遊技領域D30の第二領域(第一領域であっても良い)に到達するように構成されている。そして、第二領域に到達した遊技球は、複数の遊技釘や遊技球を所定方向に流下させる障害物D48、風車D49等に衝突しながら図44の2点鎖線で示す『遊技球の流下ルート』を流下し、第1主遊技始動口A10に入球するように構成されている。
ここで、遊技球を発射した後に意図的にぱちんこ遊技機の電源供給を遮断させ、その後に電源供給を再開させることによって、特別遊技に対応する乱数を取得して特別遊技を狙うような不正行為が問題となっている。また、何らかの要因により、刹那的な電断(電源供給の遮断)及び復帰(電源供給の再開)といった異常事態が発生することもある。
このような問題を解決するため、まず、図44の『電断復帰1』と示された位置に遊技球が存在するタイミングで電源供給が再開された場合を説明する。まず、発射装置D42によって遊技球が発射される。発射された遊技球が外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33の所定の位置(図44の『電断が発生』と示された位置)にあるタイミングで電源供給が遮断され、電源がオンからオフとなる。その直後、発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)に到達するまでの位置であって、案内レールD33の所定の位置(図44の『電断復帰1』と示された位置)にあるタイミングで電源供給が再開され電源がオフからオンとなる。その後、球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過した遊技球が遊技領域D30の第二領域に到達する。ここで、第二領域は、発射装置D42の発射強度として、遊技領域D30に到達可能な最も弱い発射強度で発射された遊技球が到達する領域となっている。
第二領域に到達した遊技球は、複数の遊技釘や遊技球を所定方向に流下させる障害物D48、風車D49に衝突しながら図44の2点鎖線で示す『遊技球の流下ルート』を流下し、第1主遊技始動口A10に入球する。しかしながら、第1主遊技始動口A10内に入球した遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過するタイミングにおいて、主制御基板Mのメインプログラムが起動していないため、第1主遊技始動口A10内に入球した遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過しても、入球が検知されないように構成されている。
つまり、電源供給が再開し、主制御基板Mのメインプログラムが起動して第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって遊技球の検出が可能となるまでの時間(図46で説明するta)は、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)に到達するまでの位置であって、案内レールD33の所定の位置を起点として遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間(t5)よりも長時間となるように構成されている。つまり、ta>t5となるように構成されている。
ここで、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)に到達するまでの位置であって、案内レールD33の所定の位置を起点として遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間であるt5は、遊技釘や障害物D48、風車D49の影響によりばらつきが生じる時間となるが、『遊技球の流下ルート』を流下した場合の最大の時間をt5とした場合であっても、ta>t5となるように構成されている。なお、センター飾りD38の左領域に設けられたワープ入り口WPに入球してから第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する場合やぶどうと呼ばれる状態が発生した状態において第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する場合については、ta>t5とならない場合がある。即ち、正常に遊技が進行している状況にて、左打ち領域を遊技球が流下する場合においては、遊技球の流下ルートに拘らず、ta>t5となるよう構成されている。
次に、図44の『電断復帰2』と示された位置に遊技球が存在するタイミングで電源供給が再開された場合を説明する。まず、発射装置D42によって遊技球が発射される。発射された遊技球が外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33の所定の位置(図44の『電断が発生』と示された位置)にあるタイミングで電源供給が遮断され、電源がオンからオフとなる。その直後、発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過した直後の所定の位置(図44の『電断復帰2』と示された位置)にあるタイミングで電源供給が再開され電源がオフからオンとなる。その後、球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過した遊技球が遊技領域D30の第二領域に到達する。ここで、第二領域は、発射装置D42の発射強度として、遊技領域D30に到達可能な最も弱い発射強度で発射された遊技球が到達する領域となっている。
第二領域に到達した遊技球は、複数の遊技釘や遊技球を所定方向に流下させる障害物D48、風車D49に衝突しながら図44の2点鎖線で示す『遊技球の流下ルート』を流下し、第1主遊技始動口A10に入球する。しかしながら、第1主遊技始動口A10内に入球した遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過するタイミングにおいて、主制御基板Mのメインプログラムが起動していないため、第1主遊技始動口A10内に入球した遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過しても、入球が検知されないように構成されている。
つまり、電源供給が再開し、主制御基板Mのメインプログラムが起動して第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって遊技球の検出が可能となるまでの時間(図46で説明するta)は、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過したタイミングの所定の位置を起点として遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間(t4)よりも長時間となるように構成されている。つまり、ta>t4となるように構成されている。
ここで、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過したタイミングの所定の位置を起点として遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間であるt4は、遊技釘や障害物D48、風車D49の影響によりばらつきが生じる時間となるが、『遊技球の流下ルート』を流下した場合の最大の時間をt4とした場合であっても、ta>t4となるように構成されている。なお、センター飾りD38の左領域に設けられたワープ入り口WPに入球してから第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する場合やぶどうと呼ばれる状態が発生した状態において第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する場合については、ta>t4とならない場合がある。即ち、正常に遊技が進行している状況にて、左打ち領域を遊技球が流下する場合においては、遊技球の流下ルートに拘らず、ta>t4となるよう構成されている。
ここで、t5>t4との関係となっているため、『電断復帰1』の場合において以下のようにも構成できる。まず、発射装置D42によって遊技球が発射される。発射された遊技球が外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33の所定の位置(図44の『電断が発生』と示された位置)にあるタイミングで電源供給が遮断され、電源がオンからオフとなる。その直後、発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)に到達するまでの位置であって、案内レールD33の所定の位置(図44の『電断復帰1』と示された位置に遊技球が存在するタイミングで電源供給が再開され電源がオフからオンとなる。その後、球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過した遊技球が遊技領域D30の第二領域に到達する。ここで、第二領域は、発射装置D42の発射強度として、遊技領域D30に到達可能な最も弱い発射強度で発射された遊技球が到達する領域となっている。
第二領域に到達した遊技球は、複数の遊技釘や遊技球を所定方向に流下させる障害物D48、風車D49に衝突しながら図44の2点鎖線で示す『遊技球の流下ルート』を流下し、第1主遊技始動口A10に入球する。しかしながら、第1主遊技始動口A10内に入球した遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過するタイミングにおいて、主制御基板Mのメインプログラムが起動していないため、第1主遊技始動口A10内に入球した遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過しても、入球が検知されないように構成されている。
つまり、電源供給が再開し、主制御基板Mのメインプログラムが起動して第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって遊技球の検出が可能となるまでの時間(図46で説明するta)は、発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過したタイミングの所定の位置を起点として遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間(t4)よりも長時間となるように構成されている。つまり、『電断復帰1』の場合において、ta>t4となるように構成されている。
このように構成することにより、不正行為を防止することができる。また、異常な事態となった場合には第1主遊技始動口A10への入球を認めないようにすることができ、遊技場の意図しない不利益を防止することができる。
なお、主制御基板Mのメインプログラムが起動して第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって遊技球の検出が可能となるのは、例えば、図5におけるステップ1016の実行後のタイマ割り込み処理の実行時としてもよい。
なお、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)に到達するまでの位置であって、案内レールD33の所定の位置を起点として、遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間をt5としたが、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が案内レールD33より下流の発射レールの所定の位置を起点として、遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過するまでの時間をt6としても良い。この場合においても、ta>t6となるように構成されている。
なお、第1主遊技始動口A10における例を示したが、その他の入賞口においても適用可能である。なお、第二領域ではなく第一領域に到達するように発射するようにしても良く、この場合、第一領域に到達した遊技球が第二領域を流下して、『遊技球の流下ルート』を流下するように構成されていれば良い。また、遊技盤D35で使用されている遊技釘の本数は182本であるが、左打ち領域に117本の遊技釘が設けられ、右打ち領域に65本の遊技釘が設けられるように構成されている。なお、遊技釘の本数についてはあくまで一例であることを補足しておく。
また、防止片D39-1の右側にビスBS1乃至3が設けられている。そして、このビスBS1乃至3が緩んでしまった場合を想定して対策を以下のように構成する。ビスBS1乃至3の長手方向の長さであるAの所定の割合である1/3の長さである第二の長さとしての1/3×Aが遊技盤内にねじ込まれた状態であって、ビスの第三の長さとしての2/3×Aが遊技盤D35に対して突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、第三の長さである2/3×Aを減算した値としてのC3=E-2/3×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
また、ビスBS1乃至3が緩んでしまった場合のうち、ビスの長さの半分が緩んでしまった場合を想定した対策を以下のように構成する。ビスの長手方向の長さであるAの半分の長さが遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスが遊技盤D35に対して1/2×Aの突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値としてのC2=E-1/2×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
このように構成することにより、遊技部品を遊技盤D35に取り付けているビスが自立可能な状態で緩んでしまった場合においても、突出したビスの先端から透明板D16までの距離を遊技球の直径よりも大きく(長く)構成することにより、遊技球は遊技盤の遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技ができない状態となることがないので、遊技者の興趣の低下を防止することが可能となる。
次に、図45を参照しながら、入球センサ及び排出センサを備えたぱちんこ遊技機における遊技球が発射された後に電源供給が遮断され、その後に電源供給が再開された際に遊技球が入球センサと排出センサとの間に位置する場合の遊技について説明する。
近年、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球を検出する入球センサとしての第1主遊技始動口入球検出装置A11sと、この第1主遊技始動口入球検出装置A11sの下流側に位置した排出センサA12sとを設け、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球の数と排出した遊技球の数との整合を取るように構成されたぱちんこ遊技機が普及してきている。このようなぱちんこ遊技機において、電源供給が遮断し、その後に電源供給が再開した際に、入球センサで遊技球の通過を検出せず排出センサA12sのみで遊技球の通過を検出してしまうと、入球した遊技球の数と排出した遊技球の数との整合が合わない不整合エラーとなってしまい、遊技ができなくなってしまうといった問題が生じている。
このような問題を解決するため、以下のように構成する。まず、発射装置D42によって遊技球が発射される。発射された遊技球が外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33の所定の位置(例えば、図44の『電断が発生』と示された位置)や遊技領域D30の所定の位置、図45の(a)の位置などにあるタイミングで電源供給が遮断され、電源がオンからオフとなる。その後、図45の(b)に示すように第1主遊技始動口入球検出装置A11sと排出センサA12sとの間の所定の位置に遊技球が存在しているタイミングで電源供給が再開され電源がオフからオンとなる。その後、排出センサA12sを遊技球が通過する。しかしながら、この遊技球が排出センサA12sを通過するタイミングにおいて、主制御基板Mのメインプログラムが起動していないため、排出センサA12sを遊技球が通過しても、入球が検知されないように構成されている。つまり、電源供給が再開し、主制御基板Mのメインプログラムが起動して排出センサA12sによって遊技球の検出が可能となるまでの時間(図46で説明するta)は、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過したタイミングにおける流路3の所定の位置(第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が完全に通過した直後の位置)を起点として排出センサA12sを遊技球が通過するまでの時間(t3)よりも長時間となるように構成されている。つまり、ta>t3となるように構成されている。なお、電源供給が再開したタイミングと、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過したタイミングとが同じタイミングであっても、異なるタイミングであっても良い。
なお、主制御基板Mのメインプログラムが起動して排出センサA12sによって遊技球の検出が可能となるのは、例えば、図5におけるステップ1016の実行後のタイマ割り込み処理の実行時としてもよい。
なお、発射された遊技球が外レールD32の一部と内レールD34の一部とにより区画された案内レールD33の所定の位置(例えば、図44の『電断が発生』と示された位置)や遊技領域D30の所定の位置、図45の(a)の位置などにあるタイミングで電源供給が遮断された例を示したが、これらに限定されず、発射された遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sによって検出される前に電源供給が遮断されるような場合であれば良い。また、排出センサA12sは、第1主遊技始動口入球検出装置A11sにのみ対応する排出センサとなるよう説明したが、複数の入賞口に対応する排出センサA12sとして機能させても良い。
このように構成することにより、異常な事態となった場合には排出センサA12sへの入球を認めないようにすることができるので、入賞口に入球した遊技球の数と排出した遊技球の数との不整合を防止することができる。
図46は、ぱちんこ遊技機への電源供給が開始されたタイミングと、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が、電源供給が開始された後に入球センサによって検出されるタイミングとを示すタイミングチャートである。
まず、ぱちんこ遊技機への電源供給が遮断された(電源供給が停止した)とは、ぱちんこ遊技機の電源スイッチがオフになった状態のことや、電源ケーブルが抜けた状態のことや、電源ケーブルが断線した状態のことや、遊技場自体が停電になった状態のことをいう。なお、遊技場において意図せずに電源供給が遮断された場合なども含む。
時刻t1からぱちんこ遊技機への電源供給が開始される。ぱちんこ遊技機への電源供給により、電源供給ユニットEは、時刻t1から主制御基板Mに電源供給を開始する。電源供給ユニットEから主制御基板Mに供給される電源電圧は、オフレベル(時刻t1)から供給電圧レベル(時刻t2)まで増加し、時刻t2から供給電圧レベルで一定となる。尚、同図においては、主制御基板Mに電源供給を開始してから電源電圧が供給電圧レベルに到達するまでの時間が一定である場合を例示しているが、これには限定されず、主制御基板Mに電源供給を開始してから電源電圧が供給電圧レベルに到達するまでの時間にばらつきが生じ得るよう(ランダムとなるよう)構成してもよい。なお、ΔT1は、電源供給の開始から主制御基板Mへの電源供給のレベルが供給電圧レベルに達するまでの時間である。
主制御基板Mで実行されるメインプログラムは、電源電圧が一定になった時刻t2からΔT2まで経過した時刻taから起動する。このメインプログラムの実行により、図5に示した主制御基板側メイン処理のSTART(電源投入)の処理が実行される。図5のステップ1016の処理では、タイマ割り込みを許可し、タイマ割り込みが起動される。タイマ割り込みが起動された後には、所定の周期T毎に、図5に示すタイマ割り込み処理が呼び出されて実行される。タイマ割り込みが実行される周期Tは、4.0msecである。なお、ΔT2は、主制御基板Mへの供給電圧が供給電圧レベルに達してから主制御基板Mのメインプログラムが起動するまでの時間である。ここで、ΔT2>ΔT1という関係が成立する。
また、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過したタイミングにおける流路3の所定の位置を起点(ぱちんこ遊技機への電源供給が開始された時刻t1を起点)として、排出センサA12sを遊技球が通過する時刻がt3となる。
また、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)を通過したタイミングの所定の位置を起点(ぱちんこ遊技機への電源供給が開始された時刻t1を起点)として、遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する時刻がt4となる。
また、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が球戻り防止部材D39(防止片D39-1)に到達するまでの位置であって、案内レールD33の所定の位置を起点(ぱちんこ遊技機への電源供給が開始された時刻t1を起点)として、遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する時刻がt5となる。
また、電源供給が遮断される前に発射された遊技球が案内レールD33より下流の発射レールの所定の位置を起点(ぱちんこ遊技機への電源供給が開始された時刻t1を起点)として、遊技領域D30の『遊技球の流下ルート』を流下して第1主遊技始動口A10に入球し、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを遊技球が通過する時刻がt6となる。
次に、図47を参照しながら、センター飾りD38の取付部D38-6上を流下する遊技球と、取付部D38-6との重複関係について説明する。図47の(a)は、遊技領域D30の第一領域に位置する取付部D38-6上(図47において手前側)を流下する遊技球が遊技釘1に接触した状態を示す図である。
センター飾りD38は、図44に示すように、センター飾りD38に設けられた複数の取付部D38-6の取付孔に取付具であるビスをねじ込むことによって、遊技盤D35にセンター飾りD38を取り付けるように構成されている。センター飾りD38の取付部D38-6は、遊技球を平面視した際の遊技球の面積よりも面積が広くなるように構成されており、遊技球が取付部D38-6上を流下可能に構成されている。また、取付部D38-6の外縁には、図41に示すように外側に向かって徐々に取付部D38-6の厚みが薄くなる傾斜面(遊技領域側に下っている傾斜面)であるテーパー部D38-5が形成されている。テーパー部D38-5の幅は、遊技球の直径の半分よりも短く構成され、遊技球がテーパー部D38-5からはみ出すようにしてテーパー部D38-5上を流下可能に構成されている。そして、テーパー部D38-5上を流下する遊技球は、下方向に流下するだけではなく、テーパー部D38-5に接触することによって前後方向(図41に示す前、後方向を参照)に移動しながら下方向に流下するようになっている。また、センター飾りD38には、遊技領域D30を仕切る壁部D38-7が設けられており、図47の(a)では、壁部D38-7を基準として取付部D38-6側(図の左側)が、遊技球が流下可能な遊技領域D30となっており、演出表示装置SG側(図の右側)が、遊技球の流下が不可能な非遊技領域となっている。
図47の(a)は、遊技領域D30の第一領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘である遊技釘1の中心とビスBS1の中心とを結ぶ1点鎖線の直線1上に遊技球の中心が位置している状態であって、遊技球が遊技釘1に接触している状態を示している。なお、遊技釘と遊技球とが接触した状態を分かり易く表現するため、遊技釘は、遊技釘の胴部(胴部については図41を参照)の断面を示している。なお、遊技領域D30の第一領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘である遊技釘1の領域は、発射装置D42の発射強度として、遊技領域D30に到達可能な通常の発射強度で発射された遊技球が到達する領域であり、遊技釘1とこの遊技釘1の隣に位置する遊技釘との間に遊技球が通過可能な第一のぶっこみ領域と称されることもある。
この状態において、遊技球の直径であるBの50%以上の長さであるBaが取付部D38-6に対して重なった状態となるように、センター飾りD38の取付部D38-6を、壁部D38-7を起点として遊技領域D30側であって遊技釘1側に延設するとともに、遊技球の直径であるBの50%以上の長さであるBaが取付部D38-6に対して重なった状態となるように、遊技釘1をテーパー部D38-5の外縁から遊技球の直径であるBの50%未満の長さであるBbの位置に設ける。
このように構成することによって、センター飾りD38の取付部D38-6のテーパー部D38-5と遊技釘1によって遊技球を下方向に流下可能にするだけではなく、前後方向(図41に示す方向を参照)に移動しながら下方向に流下可能にすることで、遊技球の動きを不規則にすることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
なお、第一領域の取付部D38-6と遊技釘1とによって遊技球の動きを不規則にする例を示したが、図40、図44に示す第二領域に位置する取付部D38-6、テーパー部D38-5、壁部D38-7、第二領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘である遊技釘2、ビスBS2においても、同様に構成されている。また、図40、図44に示す第三領域に位置する取付部D38-6、テーパー部D38-5、壁部D38-7、第三領域に位置する取付部D38-6と連釘1のうち第三領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘、ビスBS5においても、同様に構成されている。なお、遊技領域D30の第二領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘である遊技釘2の領域は、発射装置D42の発射強度として、遊技領域D30に到達可能な最も弱い発射強度で発射された遊技球が到達する領域であり、遊技釘2とこの遊技釘2の隣に位置する遊技釘との間に遊技球が通過可能な第二のぶっこみ領域と称されることもある。
図47の(b)は、第一領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘である遊技釘1の中心とビスBS1の中心とを結ぶ1点鎖線の直線1上に遊技球の中心が位置している状態であって、遊技球がセンター飾りD38の壁部D38-7に接触している状態を示している。この状態において、遊技球の直径であるBが取付部D38-6に対して、正面視で100%重なった状態(完全に重なった状態)となるように、センター飾りD38の取付部D38-6を、壁部D38-7を基点として遊技領域D30側であって遊技釘1側にBcの長さだけ延設する。つまり、Bc>Bとなるように、センター飾りD38の取付部D38-6を、壁部D38-7を基点として遊技領域D30側であって遊技釘1側に延設する。また、この状態において、遊技球がテーパー部D38-5上には位置しないように取付部D38-6が構成されている。つまり、Bcの長さからテーパー部D38-5の幅を引いた長さが遊技球の直径であるBより長く構成されている。
このように構成することによって、センター飾りD38の壁部D38-7に衝突した遊技球が取付部D38-6からはみ出すことなく取付部D38-6上を流下可能とすることにより、前後方向(図41に示す前、後方向を参照)に移動しながら下方向に流下するような不規則な遊技球の動きではなく、前後方向に移動することなく安定した状態で下方向に遊技球を流下させることができる。したがって、センター飾りD38の壁部D38-7に沿って遊技球が流下する場合は、安定した遊技球の流下となり、テーパー部D38-5上を流下する不規則な遊技球の動きとは異なった遊技球の動きを遊技者に見せることができるため、遊技者の遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技釘は遊技球の動きを不規則にすることで遊技の興趣性を向上させることが目的であるため、遊技釘と取付部D38-6とによって遊技球の動きを不規則にし得るよう構成されている一方、センター飾りD38の壁部D38-7はセンター飾りD38の内部に遊技球が流入しないようにすることが目的であるため、壁部D38-7によっては必要以上に遊技球の動きを不規則にしないように構成されている。
なお、第一領域の取付部D38-6と壁部D38-7とによって遊技球の動きを安定させる例を示したが、図40、図44に示す第二領域に位置する取付部D38-6、壁部D38-7、第二領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘である遊技釘2、ビスBS2においても、同様に構成されている。また、図40、図44に示す第三領域に位置する取付部D38-6、壁部D38-7、第三領域に位置する取付部D38-6と連釘1のうち第三領域に位置する取付部D38-6から最も近い遊技釘、ビスBS5においても、同様に構成されている。
また、センター飾りD38には、ビスBS1、BS2、BS5等多数のビスが設けられている。そして、このビスBS1、2、5が緩んでしまった場合を想定して対策を以下のように構成する。ビスBS1、BS2、BS5の長手方向の長さであるAの所定の割合である1/3の長さである第二の長さとしての1/3×Aが遊技盤内にねじ込まれた状態であって、ビスの第三の長さとしての2/3×Aが遊技盤D35に対して突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、第三の長さである2/3×Aを減算した値としてのC3=E-2/3×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
また、ビスBS1、BS2、BS5が緩んでしまった場合のうち、ビスの長さの半分が緩んでしまった場合を想定した対策を以下のように構成する。ビスの長手方向の長さであるAの半分の長さが遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスが遊技盤D35に対して1/2×Aの突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値としてのC2=E-1/2×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
このように構成することにより、センター飾りD38を遊技盤D35に取り付けているビスが自立可能な状態で緩んでしまった場合においても、突出したビスの先端から透明板D16までの距離を遊技球の直径よりも大きく(長く)構成することにより、遊技球は遊技盤の遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技ができない状態となることがないので、遊技者の興趣の低下を防止することが可能となる。
次に、図48を参照しながら、連釘を構成する一部の遊技釘が遊技盤D35から抜けてしまった場合にも、遊技球が滞留せずに流下可能であることについて説明する。図48の(a)は、連釘1を構成する遊技釘が抜けていない状態において、遊技球が連釘1の上を流下している状態を示す図である。なお、遊技釘と遊技球とが接触した状態を分かり易く表現するため、遊技釘は、遊技釘の胴部(胴部については図41を参照)の断面を示している。連釘は3本以上の遊技釘で構成されていれば良いが、図48の(a)では、第1の遊技釘、第2の遊技釘、第3の遊技釘、第4の遊技釘の4本の遊技釘で構成される連釘1を例示する。連釘1は、第三領域に設けられ、水平に対し右下方に傾斜する方向に略直線的に並ぶ4本の遊技釘で構成され、左から第1の遊技釘、第2の遊技釘、第3の遊技釘、第4の遊技釘の順に遊技盤D35に植設されている。なお、図44に図示するように、連釘1は連釘のうち正面視において最も左側に位置する連釘である。
連釘1の各遊技釘の正面視における高さ方向(上下方向)の配置については、遊技領域D30の上から下へ第1の遊技釘、第2の遊技釘、第3の遊技釘、第4の遊技釘の順に配置されている。つまり、正面視において、図48の(b)に示すように第4の遊技釘よりも第3の遊技釘の方が高い位置に設けられ、第3の遊技釘よりも第2の遊技釘の方が高い位置に設けられ、第2の遊技釘よりも第1の遊技釘の方が高い位置に設けられている。なお、高さの基準を各遊技釘の胴部の上端としたが、胴部の下端、胴部の中心、頭部(頭部については図41を参照)の上端、頭部の下端、頭部の中心(胴部の中心と同じである)を基準としても良い。なお、同図における、「高い」、「低い」とは、正面視における上下方向を示している。
また、図48の(b)に示すように、第1の遊技釘と第2の遊技釘との間隔1、第2の遊技釘と第3の遊技釘との間隔2、第3の遊技釘と第4の遊技釘との間隔3は、遊技球の直径であるBの半分の1/2×Bよりも短い間隔となっている。なお、間隔1、間隔2、間隔3は同じ間隔であっても良く、異なる間隔であっても良い。また、第1の遊技釘と第3の遊技釘との間隔4、第2の遊技釘と第4の遊技釘との間隔5は、遊技球の直径であるBよりも短い間隔となっている。なお、間隔4、間隔5は同じ間隔であっても良く、異なる間隔であっても良い。なお、間隔とは、一方の遊技釘の胴部と他方の遊技釘の胴部との距離を示している。
次に、図48の(c)は、連釘1を構成する遊技釘のうち第2の遊技釘が抜けた状態において、遊技球が連釘1の上を流下している状態を示す図である。このように連釘1の一部が抜けてしまった場合にも、遊技球が滞留せずに流下させることができることを説明する。連釘1を構成する遊技釘のうち第2の遊技釘が遊技盤D35から抜けた状態であって、第1の遊技釘と第3の遊技釘、第4の遊技釘が抜けずに遊技領域D30に設けられた状態において、遊技球が連釘1の上を流下する際、特に第1の遊技釘と第3の遊技釘との上を遊技球が流下する際、遊技球の中心は、第1の遊技釘と第3の遊技釘の遊技球との間に位置し、遊技球は、第1の遊技釘の胴部と第3の遊技釘の胴部とに接してから下流に流下するようになっている。
ここで、連釘1を構成する遊技釘のうち第2の遊技釘が遊技盤D35から抜けた状態であって、遊技球が第1の遊技釘の胴部と第3の遊技釘の胴部とに接している状態において、第1の遊技釘の上端よりも遊技球の中心の方が高い位置となるように、第1の遊技釘と第3の遊技釘とを遊技盤D35に植設するよう構成している。また、連釘1を構成する遊技釘のうち第2の遊技釘が遊技盤D35から抜けた状態であって、遊技球が第1の遊技釘の胴部と第3の遊技釘の胴部とに接している状態において、第1の遊技釘の左端を、遊技球の左端よりも左側に位置させ、第3の遊技釘の右端を、遊技球の右端よりも左側に位置させるように第1の遊技釘と第3の遊技釘とを遊技盤D35に植設するよう構成している。このように構成することによって、連釘1の一部が度重なる遊技球の衝突によって抜けてしまった場合にも、遊技球が滞留せずに第1主遊技始動口A10に向かって流下することができる。なお、第4の遊技釘の右端は、遊技球の右端よりも右側に位置するように遊技盤D35に植設するよう構成している。
また、連釘1を構成する遊技釘のうち第2の遊技釘が遊技盤D35から抜けた状態であって、遊技球が第1の遊技釘の胴部と第3の遊技釘の胴部とに接している状態において、第3の遊技釘の下端よりも遊技球の底部の方が高い位置となるように、第1の遊技釘と第3の遊技釘とを遊技盤D35に植設するよう構成している。ここで、遊技球の底部とは、図48の(c)に示す通り、遊技球の中心を通る上下の直線と、遊技球の外縁が交わる点である。このように構成することによって、連釘1の一部が抜けてしまった場合にも、遊技球が滞留せずに第1主遊技始動口A10に向かって流下することができる。
なお、第3の遊技釘の上端よりも遊技球の底部の方が低い位置となるように、第1の遊技釘と第3の遊技釘とを遊技盤D35に植設するよう構成している。また、第1の遊技釘と遊技球の底部との距離よりも第3の遊技釘と遊技球の底部との距離の方が短くなるように、第1の遊技釘と第3の遊技釘とを遊技盤D35に植設するよう構成している。このように構成することによって、連釘1の一部が抜けてしまった場合にも、遊技球が滞留せずに流下することができる。
本例では、連釘1を構成する遊技釘のうち第2の遊技釘が遊技盤D35から抜けた状態を説明したが、これに限定されず連釘1を構成する遊技釘のうち第3の遊技釘が遊技盤D35から抜けた状態であっても同様の関係となる(例えば、第2の遊技釘と第4の遊技釘と遊技球が接している状況にて同様の関係となる)。また、連釘を構成する遊技釘のうち両端を除く何れかの遊技釘が抜けた状態であっても同様の関係となる。
また、連釘1から最も近いセンター飾りD38の取付部D38-6には、ビスBS5が設けられている。そして、このビスBS5が緩んでしまった場合を想定して対策を以下のように構成する。ビスBS5の長手方向の長さであるAの所定の割合である1/3の長さである第二の長さとしての1/3×Aが遊技盤内にねじ込まれた状態であって、ビスの第三の長さとしての2/3×Aが遊技盤D35に対して突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、第三の長さである2/3×Aを減算した値としてのC3=E-2/3×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
また、ビスBS5が緩んでしまった場合のうち、ビスの長さの半分が緩んでしまった場合を想定した対策を以下のように構成する。ビスの長手方向の長さであるAの半分の長さが遊技盤D35にねじ込まれた状態であって、ビスが遊技盤D35に対して1/2×Aの突出状態である場合において、遊技盤D35から透明板D16までの長さであるEから、ビスの長手方向の長さAの半分の長さである1/2×Aを減算した値としてのC2=E-1/2×Aが、遊技球の直径であるB以上となるように構成する。
このように構成することにより、センター飾りD38を遊技盤D35に取り付けているビスが自立可能な状態で緩んでしまった場合においても、突出したビスの先端から透明板D16までの距離を遊技球の直径よりも大きく(長く)構成することにより、遊技球は遊技盤の遊技領域D30を流下(通過)することができるため、遊技ができない状態となることがないので、遊技者の興趣の低下を防止することが可能となる。
以上の実施形態において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施形態において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
ぱちんこ遊技機(A1)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。また、この種のぱちんこ遊技機においては、遊技盤にセンター飾り等の遊技部品を設けることで遊技の興趣性の向上の一助としている。
ぱちんこ遊技機(A1)の課題、このような遊技部品を遊技盤に取り付けた状態において、遊技盤を流下する遊技球が遊技部品を取り付けているビスに衝突したりすることによって、ビスが緩んでしまう場合がある。こうして、ビスが緩んだ状態であると、ビスの緩んだ部位で遊技球が重なりあって遊技球の流下を妨げてしまい、遊技ができない状態となってしまう為、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。このため、遊技者の遊技の興趣を損なうのを防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(1)に係るぱちんこ遊技機(A1)は、
遊技球が流下可能な遊技盤と、
遊技盤の前面に設けられた透明板と、
遊技盤に植設された複数の遊技釘と、
遊技球の流路上に設けられ、遊技部品(例えば、センター飾りD38)を遊技盤に螺設する所定の螺子と
を備え、
前記所定の螺子と最も近い位置に植設された所定の遊技釘の長手方向の長さ(例えば、D)の所定の割合(例えば、1/3)の長さである第一の長さ(例えば、D2)が遊技盤に植設されており、
前記所定の螺子の長手方向の長さ(例えば、A)の前記所定の割合(例えば、1/3)の長さである第二の長さ(例えば、1/3×A)が遊技盤内に螺入した状態であって、前記所定の螺子の第三の長さ(例えば、2/3×A)が遊技盤に対して突出した状態において、
遊技盤から透明板までの長さ(例えば、E)から前記第三の長さを減算した値(例えば、C3)が、遊技球の直径(例えば、B)以上となるよう構成する
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(A1)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、遊技部品を遊技盤に取り付けているビスが緩んでしまった場合であっても、遊技球の流下を妨げることがないようにすることができるという効果を奏する。
ぱちんこ遊技機(A2)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。また、この種のぱちんこ遊技機においては、遊技盤にセンター飾り等の遊技部品を設けることで遊技の興趣性の向上の一助としている。
ぱちんこ遊技機(A2)の課題、このような遊技部品を遊技盤に設けたぱちんこ遊技機を前側から後側に向かって傾斜させた状態で遊技島に設置すると、遊技領域を流下する或る遊技球が遊技部品上で滞留してしまう事態が生じて他の遊技球の流下を妨げてしまい遊技ができない状態となってしまう為、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。このため、遊技者の遊技の興趣を損なうのを防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(2)に係るぱちんこ遊技機(A2)は、
遊技球が流下可能な遊技領域が設けられた遊技盤と、
遊技盤の前面に設けられた透明板と、
遊技盤に植設された複数の遊技釘と、
遊技盤の所定位置に設けられ、上面で遊技球が転動可能な遊技部品(例えば、センター飾りD38)と、
遊技球の流路上に設けられ、前記遊技部品を遊技盤に螺設する所定の螺子と
を備え、
前記遊技部品の上面に所定部(例えば、庇部D38-1)を有し、
前記所定部は、手前下方向に傾斜している
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(A2)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、ぱちんこ遊技機を前側から後側に向かって傾斜させた状態で遊技島に設置した場合であっても、遊技球が遊技部品上に滞留してしまう事態を防止することができるという効果を奏する。
ぱちんこ遊技機(A3)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。また、この種のぱちんこ遊技機においては、遊技盤に球戻り防止部材等の遊技部品を設けることで遊技の興趣性の向上の一助としている。
ぱちんこ遊技機(A3)の課題、このような球戻り防止部材を遊技領域に設けた状態において、発射された遊技球が一旦遊技領域に流入した後に案内レール側へ逆流してしまう事態が生じたり、発射された遊技球が遊技領域に流入した際に、球戻り防止部材の先端で遊技球が滞留してしまう事態が生じたりして、以降に発射された遊技球の遊技領域への流入及び遊技の進行を妨げてしまう為、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。このため、遊技者の遊技の興趣を損なうのを防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(3)に係るぱちんこ遊技機(A3)は、
遊技球が流下可能な遊技領域が設けられた遊技盤と、
遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
発射手段によって発射された遊技球を遊技領域に案内する案内レールと、
案内レールの出口近傍に設けられ、遊技領域に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する防止片(例えば、防止片D39-1)と
を備え、
前記防止片は、遊技領域に発射された遊技球を案内可能な第一位置(例えば、案内位置)と、遊技領域に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する第二位置(例えば、初期位置)に変位可能であり、
前記防止片が第二位置に位置している状態においては、前記防止片が上方向を向いており、前記防止片の右側に遊技球が滞留しない
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(A3)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、発射された遊技球が一旦遊技領域に流入した後に案内レール側へ逆流することを防止しつつ、遊技球が遊技領域に滞留することも防止できるという効果を奏する。
ぱちんこ遊技機(B1)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。また、この種のぱちんこ遊技機においては、遊技盤に始動口等の入賞口を設け、始動口に遊技球が入球することに基づいて遊技者に賞球や特別遊技を付与している。
ぱちんこ遊技機(B1)の課題、このような始動口等の入賞口の遊技部品を遊技盤に取り付けた状態であって、始動口を通過した遊技球を検出する入球センサが遊技者から視認可能な位置に取り付けられた状態において、釣り糸を取り付けた遊技球を発射させて、始動口への不正な入球によって賞球を得たり、特別遊技を狙ったりする不正行為が問題となっている。このため、このような不正行為を防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(4)に係るぱちんこ遊技機(B1)は、
遊技球が流下可能な遊技領域が設けられた遊技盤と、
遊技盤の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
主遊技始動口に入球した遊技球が流下可能な案内流路と、
主遊技始動口に入球した遊技球を検出可能な遊技球検出装置と
を備え、
案内流路には、主遊技始動口に入球した遊技球を入球方向とは異なる方向に案内する案内流路構成部が設けられ、
主遊技始動口の入口の所定箇所と遊技球検出装置の所定箇所とを結ぶ直線上に、案内流路構成部が介在している
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(B1)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、不正行為を防止することができるという効果を奏する。
ぱちんこ遊技機(B2)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。
ぱちんこ遊技機(B2)の課題、このようなぱちんこ遊技機において、始動口に遊技球が入球したことを契機として、特別遊技に移行させるか否かを決定する乱数を取得するように構成されている。そして、意図的にぱちんこ遊技機の電源供給を遮断させ、その後に電源供給を再開させることによって、特別遊技に対応する乱数を狙う不正行為が問題となっている。このため、このような不正行為を防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(5)に係るぱちんこ遊技機(B2)は、
遊技球が流下可能な遊技領域が設けられた遊技盤と、
遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、
発射手段によって発射された遊技球を遊技領域に案内する案内レールと、
案内レールの出口近傍に設けられ、遊技領域に流入した遊技球が案内レール内に戻ることを防止する防止片と、
遊技盤の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な主遊技始動口と、
主遊技始動口に入球した遊技球を検出可能な遊技球検出装置と
を備え、
発射装置によって遊技球が発射され、遊技球が案内レールに沿って移動している状況にてぱちんこ遊技機への電源供給が遮断され、遊技球が案内レールに沿って移動している状況にて電源供給が再開され、前記発射された遊技球が防止片を通過してから主遊技始動口を介して遊技球検出装置を通過する場合、電源供給が再開されてから遊技球検出装置によって遊技球の検出が可能となるまでの時間(例えば、ta)が、前記発射された遊技球が防止片を通過してから主遊技始動口を介して遊技球検出装置を通過するまでの時間(例えば、t4)よりも長時間であるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(B2)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、不正行為を防止することができるという効果を奏する。
ぱちんこ遊技機(B3)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。また、この種のぱちんこ遊技機においては、遊技盤にセンター飾り等の遊技部品を設けることで遊技の興趣性の向上の一助としている。
ぱちんこ遊技機(B3)の課題、このような遊技部品を遊技盤に取り付けた状態において、遊技盤を流下する遊技球が遊技釘や遊技部品に衝突したりすることによって、遊技球の流下を不規則にしているが、遊技部品の内部の保護する役割である遊技部品の保護壁に遊技球が衝突した後においても遊技球の流下が不規則になってしまうと意図した領域に遊技球を流下させることができないため、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。このため、遊技者の遊技の興趣を損なうのを防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(6)に係るぱちんこ遊技機(B3)は、
遊技球が流下可能な遊技領域が設けられた遊技盤と、
遊技盤に植設された複数の遊技釘と、
遊技盤の所定位置に取り付けられ、遊技領域を仕切る壁部(例えば、壁部D38-7)と、取付部(例えば、第一領域の取付部D38-6)とを少なくとも有するセンター飾り(例えば、センター飾りD38)と
を備え、
所定の取付具(例えば、ビスBS1)によって、遊技盤と取付部とが取り付けられるよう構成され、
取付部から最も近い遊技釘の中心と所定の取付具の中心とを結ぶ直線上に遊技球の中心が位置している状態であって、壁部に遊技球が接触している状態において、正面視にて遊技球の全体が取付部に対して重なった状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(B3)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、遊技者の遊技の興趣を損なうのを防止することができるという効果を奏する。
ぱちんこ遊技機(B4)の背景技術、現在最も普及しているぱちんこ遊技機は、始動口に遊技球が入球したことを契機として、7セグ等の表示部上で「特別図柄」(或いは主遊技図柄)と称される図柄が変動表示され、当該特別図柄が特定態様(例えば「7」)となった場合、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益状態の高い特別遊技状態{通常時は閉状態にある大入賞口(いわゆるアタッカー)が所定条件で開放する内容の遊技}に移行するタイプの機種(いわゆる「第一種ぱちんこ遊技機」)である。ここで、遊技者の利益に直結する特別図柄の表示制御の負担を軽減するために、前記の「特別図柄」とは別に、遊技の興趣性を高めるための演出用の「装飾図柄」と称される演出用図柄が、前記特別図柄の変動とシンクロした形で、前記表示部よりもサイズが大きい液晶等のディスプレー上で変動表示される。そして、特別図柄の変動が開始されると装飾図柄もこれに合わせて変動を開始し、特別図柄が特定態様(例えば「7」)で停止した場合、装飾図柄もこれに合わせて所定態様(例えば「777」)で停止することとなる。そして、遊技者は、装飾図柄が所定態様で停止したことにより、特別遊技へ移行が確定したことを認識する。
ここで、当該仕組みはこの種のぱちんこ遊技機で共通するので、他種との差別化を図るためには、前記図柄の変動態様を含めた演出全般に対し、いかに工夫を凝らし高い興趣性を付与するかということに注力されている。例えば、変動表示している「装飾図柄」を一旦停止した後に再始動させたり、変動表示している「装飾図柄」を非表示にしておき、その代わりに興趣性の高い動画像を表示する、といった演出手法により遊技の興趣性を向上させる手法がその一つである。また、この種のぱちんこ遊技機においては、遊技盤に遊技釘を設けることで遊技の興趣性の向上の一助としている。
ぱちんこ遊技機(B4)の課題、このような遊技釘を遊技盤に設けた状態において、遊技盤を流下する遊技球が遊技釘に衝突したりすることによって、遊技釘が遊技盤から抜けてしまう場合がある。こうして、遊技釘が抜けた状態であると、遊技釘が抜けた部位の両隣の遊技釘の間に遊技球が挟まった後、遊技球が重なりあって遊技球の流下を妨げてしまい、遊技ができない状態となってしまう為、遊技者の遊技の興趣を損なう一因となってしまう。このため、遊技者の遊技の興趣を損なうのを防止することができるぱちんこ遊技機の提供が要望されている。
態様(7)に係るぱちんこ遊技機(B4)は、
遊技球が流下可能な遊技領域が設けられた遊技盤と、
遊技盤に設けられる複数の遊技釘が並んで構成される連釘と
を備え、
連釘は、
少なくとも第1の遊技釘、第2の遊技釘、第3の遊技釘の順に並ぶよう設けられており、
正面視において、第3の遊技釘よりも第2の遊技釘の方が高い位置に設けられるとともに、第2の遊技釘よりも第1の遊技釘の方が高い位置に設けられており、
第2の遊技釘が遊技盤から抜けた状態であって、遊技球が第1の遊技釘と第3の遊技釘とに接している状態において、第1の遊技釘の上端よりも遊技球の中心の方が正面視にて高い位置となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
ぱちんこ遊技機(B4)の効果、本態様に係るぱちんこ遊技機によれば、遊技釘が遊技盤から抜けてしまった場合であっても、遊技球の流下を妨げることがないようにすることができるという効果を奏する。