以下に、本開示の情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムについて、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
店舗で商品を購入した顧客に対して広告情報及びキャンペーン情報等の各種情報(以下ではCP情報という)を提供する情報処理システムについて説明する。図1は情報処理システムの構成例を示す模式図である。本実施形態の情報処理システム100は、CP(キャンペーン)情報配信サーバ10、POS(Point Of Sales)端末20、ユーザ端末30及び決済用サーバ40等を含み、CP情報配信サーバ10、POS端末20、ユーザ端末30及び決済用サーバ40はインターネット等のネットワークNを介して通信接続されている。
POS端末20は、店舗内での決済に係る種々の処理を行う決済処理端末であり、複数の店舗内にそれぞれ設けられている。POS端末20は1つの店舗に複数台設けられていてもよい。POS端末20は、現金決済、電子マネー決済、クレジットカード決済、アプリ決済等の各種の決済方法(支払い方法)に対応した処理を行う。なお、アプリ決済は、スマホ決済又はQRコード(登録商標)決済等と呼ばれ、スマートフォン等のユーザ端末30にインストールした決済処理用のアプリケーション(以下では決済用アプリという)を用いて行う支払い方法である。また、POS端末20は、デビットカード決済に対応した処理を行うように構成されていてもよい。
ユーザ端末30は、店舗で買い物するユーザの携帯端末であり、スマートフォン、タブレット端末等である。ユーザ端末30は、決済用アプリがインストールされている場合、決済用アプリを実行することによってアプリ決済に係る処理を行う。またユーザ端末30は、ネットワークN経由で他の装置との間で情報を送受信する処理等、種々の情報処理を行う。
CP情報配信サーバ10及び決済用サーバ40は、種々の情報処理、情報の送受信が可能な情報処理装置であり、例えばサーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等である。CP情報配信サーバ10及び決済用サーバ40のそれぞれは、複数台設けられてもよいし、1台のサーバ装置内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されてもよいし、クラウドサーバを用いて実現されてもよい。CP情報配信サーバ10は、POS端末20から決済処理に係る情報を受信する処理、決済処理の種類に応じた方法でCP情報を配信する処理等、種々の情報処理を行う。決済用サーバ40は、電子マネーカード、クレジットカードのそれぞれを発行するカード発行会社毎に、また、決済用アプリを管理するアプリ管理会社毎に設けられている。それぞれの決済用サーバ40は、POS端末20から電子マネー、クレジットカード、決済用アプリによる決済が可能であるか否かの問い合わせを受け付けた場合に、決済が可能であるか否かを判定する処理、判定結果をPOS端末20へ送信する処理等、種々の情報処理を行う。なお、POS端末20がデビットカード決済に係る処理が可能である場合、決済用サーバ40は、デビットカードを発行するカード発行会社が管理する決済用サーバを含む。
本実施形態の情報処理システム100では、POS端末20が決済処理を行った場合、即ちユーザ(顧客)が商品を購入して料金を支払った場合、POS端末20は、実行した決済処理に関する情報をCP情報配信サーバ10へ送信する。CP情報配信サーバ10は、POS端末20から決済処理に関する情報を受信した場合、受信した情報に係る決済処理の種類(決済方法)に応じた配信方法でそれぞれのユーザにCP情報を配信する。決済方法に応じた配信方法でCP情報を配信することにより、複数の配信方法で同じ内容のCP情報が重複して配信されない。
図2は、CP情報配信サーバ10の構成例を示すブロック図である。CP情報配信サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読み取り部16等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pを適宜実行することにより、本開示の情報処理装置が行うべき種々の情報処理、制御処理等をCP情報配信サーバ10に行わせる。
記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等を含む。記憶部12は、制御部11が実行する制御プログラム12P及び制御プログラム12Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部12は、制御部11が制御プログラム12Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。また記憶部12は、後述する会員情報DB(データベース)12a、CP情報DB12b等を記憶する。会員情報DB12a及びCP情報DB12bは、CP情報配信サーバ10に接続された他の記憶装置に記憶されてもよく、CP情報配信サーバ10が通信可能な他の記憶装置に記憶されてもよい。
通信部13は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。入力部14は、マウス及びキーボード等を含み、例えばCP情報配信サーバ10を用いてCP情報の配信を行う担当者による操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部11へ送出する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11からの指示に従って各種の情報を表示する。入力部14及び表示部15は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
読み取り部16は、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード等を含む可搬型記憶媒体1aに記憶された情報を読み取る。記憶部12に記憶される制御プログラム12P及び各種のデータは、制御部11が読み取り部16を介して可搬型記憶媒体1aから読み取って記憶部12に記憶してもよい。また、記憶部12に記憶される制御プログラム12P及び各種のデータは、制御部11が通信部13を介して他の装置からダウンロードして記憶部12に記憶してもよい。
図3は、CP情報配信サーバ10に記憶されるDB12a~12bの構成例を示す模式図である。図3Aは会員情報DB12aを、図3BはCP情報DB12bをそれぞれ示す。会員情報DB12aは、例えば店舗で買い物した場合に決済金額に応じたポイントの付与を受けるために会員登録したユーザに関する情報を記憶する。図3Aに示す会員情報DB12aは、会員ID列、メールアドレス列、ポイントカード番号列、アプリ決済番号列、クレジットカード番号列等を含み、会員IDに対応付けて、会員であるユーザの各情報を記憶する。会員ID列は、会員登録した各ユーザに割り当てられた識別情報(会員ID)を記憶し、メールアドレス列は、会員登録の際にユーザが指定した電子メールアドレスを記憶する。ポイントカード番号列、アプリ決済番号列及びクレジットカード番号列はそれぞれ、会員登録の際に、又は会員登録後に、ユーザが指定したポイントカード番号、アプリ決済番号及びクレジットカード番号を記憶する。ポイントカードは、例えば店舗等で会員登録した際に各会員に配布されるカードであり、ポイントカード番号は、各ポイントカードに割り当てられた識別情報(識別番号)である。アプリ決済番号は、各会員のユーザ端末30にインストールされた決済用アプリに割り当てられたアカウントの情報(例えばアカウントID)であり、クレジットカード番号は、各会員が所有するクレジットカードの識別番号(カード番号)である。なお、ポイントカード番号、アプリ決済番号、クレジットカード番号の代わりに、ポイントカード番号、アプリ決済番号、クレジットカード番号のそれぞれに紐づけられている情報を記憶してもよい。会員情報DB12aに記憶される会員IDは、新たに会員登録するユーザの情報を制御部11が受け付けた場合に、制御部11によって発行されて記憶される。会員情報DB12aに記憶される他の情報は、制御部11が通信部13又は入力部14を介して新たな情報を取得した場合に、制御部11によって記憶され、通信部13又は入力部14を介して変更指示を取得した場合に、制御部11によって変更される。会員情報DB12aの記憶内容は図3Aに示す例に限定されず、会員登録したユーザに関する各種の情報を記憶することができる。例えば、各会員の氏名、年齢、性別、住所、付与済みのポイント数、購入履歴等が記憶される構成でもよい。
CP情報DB12bは、店舗で開催されるキャンペーンに関する情報、店舗内で販売されている商品の広告情報等、顧客に通知したい各種の情報(以下ではまとめてCP情報という)を記憶する。図3Bに示すCP情報DB12bは、CPID列、配信期間列、メール配信用CP情報列、アプリ配信用CP情報列、レシート出力用CP情報列等を含み、CPIDに対応付けて、各CP情報の配信期間及び配信方法毎に用意されたCP情報(配信内容)を記憶する。CPID列は、各キャンペーンに割り当てられた識別情報(キャンペーンID)を記憶し、配信期間列は、各キャンペーンに設定されたCP情報を配信すべき期間を記憶する。メール配信用CP情報列は、電子メールで配信するCP情報を記憶し、アプリ配信用CP情報は、決済用アプリを介して配信するCP情報を記憶し、レシート出力用CP情報は、レシートに印字するCP情報を記憶する。CP情報DB12bに記憶されるCPIDは、新たなキャンペーンのCP情報が登録される際に、制御部11によって発行されて記憶される。CP情報DB12bに記憶される他の情報は、制御部11が通信部13又は入力部14を介して新たなキャンペーンの情報を取得した場合に、制御部11によって記憶され、通信部13又は入力部14を介して変更指示を取得した場合に、制御部11によって変更される。メール配信用CP情報、アプリ配信用CP情報及びレシート出力用CP情報は、CP情報DB12bに記憶されるほかに、記憶部12の所定領域又は他の記憶装置に記憶されてもよく、この場合、それぞれのCP情報列は、それぞれのCP情報を読み出すための情報(例えばデータの記憶場所を示すファイル名)を記憶する。CP情報DB12bの記憶内容は図3Bに示す例に限定されず、キャンペーンに関する情報、CP情報に関する情報等の各種の情報を記憶することができる。
図4はPOS端末20及びユーザ端末30の構成例を示すブロック図である。POS端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25、レシートプリンタ26等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。制御部21は、CPU、MPU又はGPU等の1又は複数のプロセッサを含む。制御部21は、記憶部22に記憶してある制御プログラム22Pを適宜実行することにより、POS端末20が行うべき種々の情報処理、制御処理等を行う。
記憶部22は、RAM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD等を含む。記憶部22は、制御部21が実行する制御プログラム22P及び制御プログラム22Pの実行に必要な各種のデータ等を予め記憶している。また記憶部22は、制御部21が制御プログラム22Pを実行する際に発生するデータ等を一時的に記憶する。
通信部23は、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して他の装置との間で情報の送受信を行う。表示部25は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であり、制御部21からの指示に従って各種の情報を表示する。レシートプリンタ26は、ラインサーマル方式又はインパクトドット方式等のプリンタ(印字処理部)であり、制御部21から送出された印刷ジョブ情報に基づく印刷処理を行い、決済処理における支払明細情報等を、所定箇所にセットされたレシート用紙に印刷する。
入力部24は、例えば店舗の従業員による操作入力を受け付け、操作内容に対応した制御信号を制御部21へ送出する。また入力部24は、コードリーダ24a、カードリーダ24b、電子マネーリーダ24c等を含む。コードリーダ24aは、バーコード等の1次元コード及びQRコード等の二次元コードを読み取る装置であり、読み取ったコードをデコードしてコード情報を取得し、得られたコード情報を制御部21へ送出する。カードリーダ24bは、クレジットカード、ポイントカードに記憶されているカード情報を読み取る装置であり、読み取ったカード情報を制御部21へ送出する。電子マネーリーダ24cは、電子マネーカードに記憶されている電子マネー情報を読み取る装置であり、読み取った電子マネー情報を制御部21へ送出する。なお、カードリーダ24b及び電子マネーリーダ24cが1つのリーダで構成されていてもよい。また、入力部24の一部及び表示部25は一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
ユーザ端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35等を含み、これらの各部はバスを介して相互に接続されている。これらの各部31~35は、CP情報配信サーバ10の各部11~15と同様の構成であるので詳細な説明を省略する。なお、ユーザ端末30の記憶部32は、制御部31が実行する制御プログラム32Pに加え、決済用アプリ32a(決済アプリケーションプログラム)等を記憶する。また、記憶部32は、電子メールの送受信処理を実行するためのメーラを記憶していてもよい。
以下に、本実施形態の情報処理システム100において、顧客が商品を購入し、POS端末20が決済処理を行った後に、CP情報配信サーバ10が、顧客に対してCP情報を送信する際に各装置が行う処理について説明する。図5及び図6は、CP情報の送信処理手順の一例を示すフローチャート、図7は、CP情報の例を示す模式図である。図5及び図6では左側にPOS端末20が行う処理を、右側にCP情報配信サーバ10が行う処理をそれぞれ示す。以下の処理は、POS端末20の記憶部22に記憶してある制御プログラム22Pに従って制御部21によって実行され、CP情報配信サーバ10の記憶部12に記憶してある制御プログラム12Pに従って制御部11によって実行される。以下の処理の一部を専用のハードウェア回路で実現してもよい。
本実施形態の情報処理システム100において、商品を購入したい顧客はレジで料金の支払いを行い、レジに設置されたPOS端末20は決済処理を実行する。決済処理において店舗の従業員は、例えば商品に付けられた商品タグに印刷されているバーコードをコードリーダ24aで読み取ることにより、POS端末20に決済金額(商品の販売金額)を入力する。そして、顧客が現金で料金を支払う場合、POS端末20は、店舗の従業員が顧客から受け取った金額(顧客が支払った金額)を入力部24から受け付け、受け付けた決済金額及び顧客が支払った金額に基づいて決済処理を行う。また、顧客がクレジットカード決済で料金を支払う場合、POS端末20は、顧客のクレジットカードの情報をカードリーダ24bにて読み取り、読み取ったカード情報を対応する決済用サーバ40へ送信して決済可能か否かを問い合わせる。そしてPOS端末20は、決済用サーバ40から決済可能である旨の判定結果を取得した場合、決済処理(料金の支払処理)を完了する。なお、POS端末20は、決済用サーバ40から決済可能でない旨の判定結果を取得した場合、決済処理の失敗を通知し、異なる方法での決済処理を再度行う。また、顧客が電子マネー決済で料金を支払う場合、POS端末20は、例えば顧客の電子マネーカードの情報を電子マネーリーダ24cにて読み取り、読み取った電子マネー情報から決済金額(商品の販売金額)を差し引く処理を行う。このとき、POS端末20は例えば、読み取った電子マネー情報を対応する決済用サーバ40へ送信して、決済用サーバ40が管理する顧客の電子マネーの残高を更新してもよい。ユーザがアプリ決済で料金を支払う場合、POS端末20は、顧客のユーザ端末30の表示部35に表示された決済用コード(例えばQRコード)をコードリーダ24aにて読み取り、読み取ったコード情報を対応する決済用サーバ40へ送信して決済可能か否かを問い合わせる。この場合にも、POS端末20は、決済用サーバ40から決済可能である旨の判定結果を取得した場合、決済処理を完了し、決済用サーバ40から決済可能でない旨の判定結果を取得した場合、決済処理の失敗を通知し、異なる方法での決済処理を再度行う。
なお、顧客は、この店舗で発行されたポイントカードを所有している場合、料金を支払う際にポイントカードを提示する。店舗の従業員は、例えばポイントカードに印刷されているバーコードをコードリーダ24aで読み取り、又はポイントカードに記憶されているカード情報をカードリーダ24bで読み取ることにより、POS端末20にポイントカード情報を入力する。そして、POS端末20は、入力されたポイントカード情報に基づいて、顧客に決済金額に応じたポイントを付与する。例えばPOS端末20は、ポイントカード情報(例えばポイントカード番号)と、決済金額に応じたポイント数とを対応付けてCP情報配信サーバ10へ送信し、CP情報配信サーバ10は、受信したポイントカード情報及びポイント数に基づいて、各顧客に付与されるポイント数を管理する。
上述したようにPOS端末20は、顧客の希望に応じた決済方法で決済処理を行っており、決済処理が完了したか否かを判断している(S11)。決済処理が完了していないと判断した場合(S11:NO)、POS端末20の制御部21は、決済処理に係る各種の処理を実行する。決済処理が完了したと判断した場合(S11:YES)、制御部21(送信部)は、完了した決済処理に関する情報(決済情報)を通信部23からCP情報配信サーバ10へ送信する(S12)。なお、制御部21は、完了した決済処理における決済方法を示す情報と、決済処理の際に取得したポイントカード情報とを含む決済情報を送信する。例えば制御部21は、クレジットカード決済を行った場合はクレジットカード情報(例えばクレジットカード番号)を含む決済情報を送信し、アプリ決済を行った場合は決済用アプリ32aのアカウント情報(例えばアプリ決済番号)を含む決済情報を送信する。また制御部21は、現金決済又は電子マネー決済を行った場合は、現金決済又は電子マネー決済が行われたことを示す情報を含む決済情報を送信する。なお、決済処理の際にポイントカード情報を取得していない場合は、制御部21は、ポイントカード情報を含まない決済情報を送信する。
CP情報配信サーバ10の制御部11は、POS端末20が送信した決済処理に係る決済情報を通信部13(受信部)にて受信する。制御部11は、POS端末20から決済情報を受信した場合、受信した決済情報に基づいて、実行された決済処理がアプリ決済(第1決済)であるか否かを判断する(S13)。具体的には、制御部11は、受信した決済情報にアプリ決済番号が含まれる場合、実行された決済処理がアプリ決済であると判断する。決済処理がアプリ決済であると判断した場合(S13:YES)、制御部11は、この顧客にCP情報を配信(送信)する方法として、決済用アプリ32aを介したアプリ配信に決定する(S14)。次に制御部11は、この時点でアプリ配信すべきCP情報があるか否かを判断する(S15)。具体的には、制御部11は、この時点の日時を含む配信期間に対応するアプリ配信用CP情報がCP情報DB12bに記憶されている場合、この時点でアプリ配信すべきCP情報があると判断する。即ち、制御部11(選択部)は、POS端末20で実行された決済処理がアプリ決済である場合に、アプリ配信すべきCP情報を、CP情報DB12bに記憶してあるCP情報から選択する。
アプリ配信すべきCP情報があると判断した場合(S15:YES)、制御部11は、このCP情報(アプリ配信用CP情報)をCP情報DB12bから読み出す(S16)。そして制御部11(第1出力部)は、読み出したCP情報を決済用アプリ経由で顧客に配信(出力)する(S17)。具体的には、制御部11は、受信したアプリ決済番号から、この顧客(会員)の会員IDを特定し、この顧客に配信すべきCP情報として、会員IDに対応付けて、読み出したCP情報を記憶しておく。これにより、ユーザ端末30の制御部31が、決済用アプリ32aを起動した場合に、この決済用アプリ32a(決済用アプリ32aの会員)に対して配信すべきCP情報をCP情報配信サーバ10から取得できる。よって、ユーザ端末30が決済用アプリ32aの起動時に、CP情報配信サーバ10からCP情報を受信して表示部35に表示することにより、顧客にCP情報を提供できる。図7AはCP情報の表示画面例を示しており、制御部31が決済用アプリ32aを起動した場合に、図7Aに示すような表示画面が表示部35に表示される。なお、CP情報配信サーバ10の制御部11は、CP情報DB12bから読み出したCP情報をユーザ端末30の決済用アプリ32aに対して送信するプッシュ通知を行う構成でもよい。また、ステップS15で複数のCP情報があると判断した場合、制御部11は、全てのCP情報を配信してもよく、配信期間の満了日が最も早い又は最も遅いCP情報を配信してもよく、配信期間の開始日が最も早い又は最も遅いCP情報を配信してもよい。なお、それぞれのCP情報に優先度を設定しておき、制御部11は、優先度が最高のCP情報を配信するように構成してもよい。
制御部11は、CP情報の配信処理を行った後、配信終了をPOS端末20に通知し(S18)、処理を終了する。POS端末20の制御部21は、CP情報配信サーバ10から配信終了を受信した場合、ステップS11で完了した決済処理における支払明細情報のみを、レシートプリンタ26によってレシートに印刷し(S19)、処理を終了する。なお、アプリ配信すべきCP情報がないと判断した場合(S15:NO)、制御部11は、ステップS16,S17の処理をスキップする。
決済処理がアプリ決済でないと判断した場合(S13:NO)、制御部11は、POS端末20から受信した決済情報に基づいて、実行された決済処理が、クレジットカード決済又はポイントカードが提示されて行われた決済(第2決済)であるか否かを判断する。具体的には、制御部11は、受信した決済情報にクレジットカード情報又はポイントカード情報が含まれるか否かを判断する(S20)。決済情報にクレジットカード情報又はポイントカード情報が含まれると判断した場合(S20:YES)、制御部11は、この顧客にCP情報を配信(送信)する方法として、電子メールを利用したメール配信に決定する(S21)。次に制御部11は、この時点でメール配信すべきCP情報があるか否かを判断する(S22)。具体的には、制御部11は、この時点の日時を含む配信期間に対応するメール配信用CP情報がCP情報DB12bに記憶されている場合、この時点でメール配信すべきCP情報があると判断する。即ち、制御部11(選択部)は、POS端末20で実行された決済処理がクレジットカード決済又はポイントカードが提示されて行われた決済である場合に、メール配信すべきCP情報を、CP情報DB12bに記憶してあるCP情報から選択する。
メール配信すべきCP情報があると判断した場合(S22:YES)、制御部11は、このCP情報(メール配信用CP情報)をCP情報DB12bから読み出す(S23)。そして制御部11(第2出力部)は、この顧客の電子メールアドレスを会員情報DB12aから読み出し、読み出した電子メールアドレス宛にCP情報を送信(出力)する(S24)。ここでも、ステップS22で複数のCP情報があると判断した場合、制御部11は、全てのCP情報を含む電子メールを送信してもよく、配信期間の満了日が最も早い又は最も遅いCP情報、或いは配信期間の開始日が最も早い又は最も遅いCP情報を含む電子メールを送信してもよい。また、制御部11は、それぞれのCP情報に設定された優先度が最高のCP情報を含む電子メールを送信してもよい。このようにCP情報配信サーバ10が送信した電子メールをユーザ端末30が受信して表示部35に表示することにより、図7Aに示すようなCP情報の表示画面がユーザ端末30に表示され、顧客にCP情報を配信できる。
制御部11は、CP情報の配信処理を行った後、配信終了をPOS端末20に通知し(S25)、処理を終了する。POS端末20の制御部21は、CP情報配信サーバ10から配信終了を受信した場合、ステップS11で完了した決済処理における支払明細情報のみを、レシートプリンタ26によってレシートに印刷し(S19)、処理を終了する。なお、メール配信すべきCP情報がないと判断した場合(S22:NO)、制御部11は、ステップS23,S24の処理をスキップする。
決済情報にクレジットカード情報及びポイントカード情報が含まれないと判断した場合(S20:NO)、この顧客にCP情報を配信(送信)する方法として、レシートに印字するレシート配信に決定する(S26)。次に制御部11は、この時点でレシート配信すべきCP情報があるか否かを判断する(S27)。具体的には、制御部11は、この時点の日時を含む配信期間に対応するレシート出力用CP情報がCP情報DB12bに記憶されている場合、この時点でレシート配信すべきCP情報があると判断する。即ち、制御部11(選択部)は、POS端末20で実行された決済処理がアプリ決済及びクレジットカード決済ではなく、ポイントカードが提示されて行われた決済でもない場合に、レシート配信すべきCP情報を、CP情報DB12bに記憶してあるCP情報から選択する。
レシート配信すべきCP情報があると判断した場合(S27:YES)、制御部11は、このCP情報(レシート出力用CP情報)をCP情報DB12bから読み出す(S28)。そして制御部11(第3出力部)は、読み出したCP情報を、支払明細情報と共にレシートに印字すべき情報としてPOS端末20へ送信し(S29)、処理を終了する。ここでも、ステップS27で複数のCP情報があると判断した場合、制御部11は、全てのCP情報をPOS端末20へ送信してもよく、配信期間の満了日が最も早い又は最も遅いCP情報、或いは配信期間の開始日が最も早い又は最も遅いCP情報をPOS端末20へ送信してもよい。また、制御部11は、それぞれのCP情報に設定された優先度が最高のCP情報をPOS端末20へ送信してもよい。
POS端末20の制御部21は、CP情報配信サーバ10からレシート出力用CP情報を受信した場合、受信したCP情報を、ステップS11で完了した決済処理における支払明細情報と共にレシートプリンタ26によってレシートに印刷し(S30)、処理を終了する。このように、アプリ決済及びクレジットカード決済ではなく、また、決済処理の際にポイントカードを提示しなかった場合には、POS端末20の制御部21が、支払明細情報をレシートに印刷(印字)する際にCP情報を加えて印刷する。これにより、図7Bに示すように支払明細情報だけでなくCP情報もレシートに印刷され、顧客にCP情報を配信できる。なお、レシート配信すべきCP情報がないと判断した場合(S27:NO)、CP情報配信サーバ10の制御部11は、ステップS28,S29の処理をスキップする。
上述した処理により、アプリ決済を行った顧客(会員)に対しては、顧客の決済用アプリ32aを介してCP情報を配信し、クレジットカード決済を行った顧客又は決済時にポイントカードを提示した顧客に対しては、顧客の電子メールアドレス宛にCP情報を配信する。そして、これら以外の顧客に対しては、レシートにCP情報を印刷して配信する。
本実施形態では、上述したように顧客の決済方法に応じた配信方法でCP情報を提供することにより、同じ内容のCP情報が異なる配信方法で各顧客に提供されることを防止し、同じ内容のCP情報を重複して受け取る場合に顧客が感じる不快感を抑制することができる。また、顧客の決済方法に応じて異なる配信方法でCP情報を配信することにより、決済方法(配信方法)に応じて異なる内容のCP情報を配信するように構成することができる。よって、CP情報を配信する対象を、顧客の決済方法に応じて絞り込むことができる。例えば、アプリ決済で料金を支払った場合の特典情報、アプリ決済に関する通知情報等のCP情報の配信対象を、アプリ決済を行った顧客に制限できる。また、例えば決済用アプリのインストールに関する通知情報、決済用アプリを新規にインストールすることによる特典情報等のCP情報の配信対象を、アプリ決済以外の方法で決済した顧客に制限することにより、決済用アプリをまだインストールしていない顧客に対してのみCP情報を配信できる。このように、顧客の決済方法に応じて各CP情報を配信すべき顧客を選択でき、キャンペーンの対象者のみにCP情報を配信するように構成することができる。よって、顧客は、自身が対象者であるキャンペーンのCP情報のみを受け取ることができ、不要なCP情報を受け取ることを回避できる。
本実施形態では、クレジットカード決済を行った顧客又は決済時にポイントカードを提示した顧客に対してメール配信でCP情報を提供する構成である。本実施形態のCP情報配信サーバ10は会員情報DB12aで、各会員の電子メールアドレスに対応付けて各会員のポイントカード情報(ポイントカード番号)及びクレジットカード情報(クレジットカード番号)を管理している。よって、CP情報配信サーバ10は、クレジットカード番号又はポイントカード番号から顧客の電子メールアドレスを特定できるので、POS端末20から受信した決済情報にクレジットカード番号又はポイントカード番号が含まれる場合に、この顧客の電子メールアドレスを特定できる。これにより、本実施形態のCP情報配信サーバ10は、クレジットカード決済を行った顧客又は決済時にポイントカードを提示した顧客に対してメール配信を行う構成であるが、CP情報配信サーバ10が各顧客の電子メールアドレスを特定できれば、このような構成に限定されない。即ち、CP情報配信サーバ10において各顧客の電子メールアドレスに紐づけられている情報を、POS端末20が決済処理の際に取得できれば、この情報をPOS端末20がCP情報配信サーバ10へ送信することにより、CP情報配信サーバ10は、この顧客の電子メールアドレスを特定できる。よって、このような構成とした場合であっても、CP情報配信サーバ10は、この顧客に対してCP情報をメール配信できる。
本実施形態では、アプリ決済又はクレジットカード決済を行った顧客、或いは決済時にポイントカードを提示した顧客に対しては、決済用アプリ又は電子メールでCP情報を提供する。よって、CP情報がレシートに印刷されず、レシートへの印刷量を削減でき、その結果、レシート用紙の消費量を削減できる。なお、顧客はポイントカードを提示してアプリ決済することも可能であり、この場合、上述した本実施形態の処理では、アプリ配信でCP情報が提供される。しかし、このような場合に、アプリ配信に加えてメール配信でCP情報を提供するように構成してもよい。また、クレジットカード決済を行った顧客に対して、メール配信でCP情報を提供するほかに、例えばPOS端末20がクレジットカードの利用伝票をレシート用紙に印刷する際に、CP情報も含めて印刷するように構成してもよい。更に、クレジットカード決済を行った顧客に対しては、例えば1ヶ月に1度発行されるクレジットカードの利用明細書に追記又は添付してCP情報を提供するように構成してもよい。この場合、利用明細書が発行されるタイミングで配信すべきCP情報を提供することも可能となる。
本実施形態において、CP情報は、それぞれの決済方法に関する通知情報、それぞれの決済方法で決済した場合の特典情報、会員登録を勧誘する情報、店舗の営業時間のように店舗に関する情報等、顧客に通知すべき各種の情報を用いることができる。また、例えば店舗毎にCP情報DB12bを設け、CP情報配信サーバ10は、POS端末20から決済処理に係る情報を受信した場合に、送信元のPOS端末20が設置された店舗を特定し、特定した店舗に応じたCP情報DB12bに基づいて、顧客に配信すべきCP情報を選択してもよい。これにより、CP情報配信サーバ10は、複数の店舗の顧客に対してCP情報の配信を行うことができ、また、店舗毎に異なるCP情報を配信することができる。
(実施形態2)
顧客の決済方法に応じた配信方法でCP情報を提供する際に、それぞれの配信方法で配信すべきCP情報から1つのCP情報を特定して提供する情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システム100は、実施形態1の情報処理システム100と同様の装置にて実現可能であるので、構成についての説明は省略する。なお、本実施形態のCP情報配信サーバ10の記憶部12に記憶してあるCP情報DB12bは、図3Bに示すCP情報DB12bの構成と若干異なるので、異なる箇所のみ説明する。
図8は実施形態2のCP情報DB12bの構成例を示す模式図である。本実施形態のCP情報DB12bは、図3Bに示すCP情報DB12bと同様の構成に加え、メール配信用CP情報の利用率列、アプリ配信用CP情報の利用率列及びレシート出力用CP情報の利用率列を有する。よって、本実施形態のCP情報DB12bは、CPIDに対応付けて、各CP情報の配信期間及び配信方法毎のCP情報に加えて、配信方法毎の各CP情報の利用率を記憶する。利用率は、例えばCP情報配信サーバ10がCP情報を配信した顧客数に対して、配信したCP情報で通知した特典等を利用した顧客数(利用者数)又は利用回数の割合である。なお、CP情報の配信数(CP情報を配信した顧客数)に対する利用者数又は利用回数の割合(利用率)のほかに、利用者数又は利用回数等、CP情報の利用状況を示す数値を記憶する構成でもよい。
各CP情報の利用率の算出処理は、CP情報配信サーバ10の制御部11が行ってもよく、他の装置が行ってもよい。CP情報配信サーバ10の制御部11が行う場合、制御部11は、CP情報を配信する都度、このCP情報の配信回数に1を加算することにより、各CP情報の配信回数を計数する。また、顧客が配信されたCP情報に基づいて特典を利用した場合、例えばCP情報に記載された特典コード(各特典に対応付けられたバーコード又はQRコード等)をPOS端末20が読み取り、読み取った特典コード情報をCP情報配信サーバ10へ送信するように構成しておく。よって、CP情報配信サーバ10は、POS端末20から、顧客が利用した特典の特典コードを受信した場合に、特典コードに対応するCP情報の利用回数に1を加算することにより、各CP情報の利用回数を計数する。制御部11は、このように計数した各CP情報の配信回数及び利用回数に基づいて、利用率を算出でき、算出した利用率をCP情報DB12bに記憶する。各CP情報の利用率の算出処理を他の装置が行う場合、制御部11は、他の装置で算出された各CP情報の利用率を取得してCP情報DB12bに記憶する。
図9及び図10は、実施形態2におけるCP情報の送信処理手順の一例を示すフローチャートである。図9及び図10に示す処理は、図5及び図6に示す処理において、ステップS15,S16の間にステップS41を追加し、ステップS22,S23の間にステップS42を追加し、ステップS27,S28の間にステップS43を追加したものである。図5及び図6と同じステップについては説明を省略する。
本実施形態の情報処理システム100において、POS端末20の制御部21及びCP情報配信サーバ10の制御部11は、図5中のステップS11~S15と同様の処理を行う。本実施形態では、CP情報配信サーバ10の制御部11は、この時点でアプリ配信すべきCP情報があると判断した場合(S15:YES)、該当するCP情報のうちからアプリ配信すべきCP情報を選択する(S41)。例えば制御部11は、該当するCP情報(アプリ配信用CP情報)のそれぞれの利用率をCP情報DB12bから読み出し、利用率が最高のCP情報を、配信すべきCP情報に選択(特定)する。なお、制御部11は、利用率が高い順に所定数(例えば2つ、3つ等)のCP情報を配信対象のCP情報に選択してもよい。また、各CP情報に優先度が設定されている場合、制御部11は、それぞれのCP情報の利用率及び優先度に基づいて、配信対象のCP情報を選択してもよい。例えば利用率及び優先度が共にそれぞれの閾値以上であるCP情報を選択してもよい。
その後、制御部11は、ステップS41で選択したCP情報(アプリ配信用CP情報)をCP情報DB12bから読み出し(S16)、制御部11及びPOS端末20の制御部21は、ステップS17~S19の処理を行う。この場合にも、ユーザ端末30の制御部31が決済用アプリ32aを起動した場合に、図7Aに示すような表示画面が表示部35に表示される。よって、CP情報配信サーバ10によってアプリ配信したCP情報をユーザ端末30のユーザ(顧客)に提供できる。
また、本実施形態では、CP情報配信サーバ10の制御部11は、この時点でメール配信すべきCP情報があると判断した場合(S22:YES)、該当するCP情報のうちからメール配信すべきCP情報を選択する(S42)。ここでは、制御部11はステップS41と同様の処理により、配信対象のCP情報を選択する。その後、制御部11は、ステップS42で選択したCP情報(メール配信用CP情報)をCP情報DB12bから読み出し(S23)、制御部11及びPOS端末20の制御部21は、ステップS24~S25,S19の処理を行う。この場合にも、図7Aに示すようなCP情報をメール配信によってユーザ端末30のユーザ(顧客)に提供できる。
更に、本実施形態では、CP情報配信サーバ10の制御部11は、この時点でレシート配信すべきCP情報があると判断した場合(S27:YES)、該当するCP情報のうちからレシート配信すべきCP情報を選択する(S43)。ここでも、制御部11はステップS41と同様の処理により、配信対象のCP情報を選択する。その後、制御部11は、ステップS43で選択したCP情報(レシート出力用CP情報)をCP情報DB12bから読み出し(S28)、制御部11及びPOS端末20の制御部21は、ステップS29~S30の処理を行う。この場合には、図7Bに示すように支払明細情報だけでなくCP情報も印刷されたレシートによって、商品を購入した顧客にCP情報を提供できる。
上述した処理により、顧客の決済方法に応じた配信方法でCP情報を提供できると共に、それぞれの配信方法に応じたCP情報のうちで、より有効なCP情報を顧客に提供することができる。より有効なCP情報とは、例えば、配信されたCP情報に基づく特典の利用率が高いCP情報、それぞれのCP情報に設定された優先度が高いCP情報等である。
本実施形態では、上述した実施形態1と同様の効果が得られる。また本実施形態では、それぞれの配信方法で配信するように登録されたCP情報のうちから、より有効な(宣伝効果が得られる)CP情報を選択して配信することができる。なお、配信対象とすべきCP情報の条件は、過去の利用率及び優先度に限定されず、各種の所定条件を設定しておくことにより、所定条件を満たすCP情報が配信対象に選択されて配信される。例えばCP情報にキャンペーン又は特典を告知するウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)が含まれる場合、CP情報に基づいてURLを閲覧した閲覧者数又は閲覧率に基づく条件を設定しておいてもよい。また、各顧客が配信されたCP情報に対して評価を行い、各顧客の評価情報をCP情報配信サーバ10が集計する構成を有する場合、顧客の評価情報に基づく条件を設定することができる。また、それぞれのキャンペーンに対して優先度又はランクが設定されている場合、キャンペーンの優先度又はランクに基づく条件が設定されてもよく、CP情報がCP情報DB12bに登録された日付に基づく条件が設定されてもよい。また、決済用アプリ32aが、配信されたCP情報をお気に入り登録できる機能を有する場合に、各CP情報がユーザ端末30の決済用アプリ32a上でお気に入り登録された数(登録数)又は割合(登録率)に基づく条件が設定されてもよい。
本実施形態において、CP情報配信サーバ10は、配信したCP情報を各顧客が利用したか否かを判定し、利用していない場合に、同じ配信方法で同じCP情報を再度配信する構成を有してもよい。例えばCP情報配信サーバ10は、顧客(会員)毎に、配信したCP情報を管理しておき、配信したCP情報に基づいて利用された特典の特典コードを例えばPOS端末20から取得することにより、CP情報の利用状況を把握する。そして、CP情報配信サーバ10は、各CP情報を配信してから所定時間が経過した後に、このCP情報に基づいて特典が利用されていない場合に、同じ配信方法で同じCP情報を再度配信する。これにより、利用されていないCP情報を再度配信することによって、CP情報に基づく特典の利用を促すことができる。
(実施形態3)
レシート出力用のCP情報がPOS端末20の記憶部22に記憶してある構成の情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システム100は、実施形態1の情報処理システム100と同様の装置にて実現可能であるので、構成についての説明は省略する。なお、本実施形態のCP情報配信サーバ10の記憶部12に記憶してあるCP情報DB12bは、図3Bに示すCP情報DB12bの構成と若干異なる。また、本実施形態のPOS端末20の記憶部22は、レシート出力用CP情報が登録されたCP情報DBを記憶している。
図11は実施形態3のCP情報DBの構成例を示す模式図である。図11AはCP情報配信サーバ10の記憶部12に記憶してあるCP情報DB12bを、図11BはPOS端末20の記憶部22に記憶してあるCP情報DBをそれぞれ示す。本実施形態において、CP情報配信サーバ10に記憶してあるCP情報DB12bは、図11Aに示すように、図3Bに示すCP情報DB12bにおいて、レシート出力用CP情報列を含まない構成である。また、本実施形態において、POS端末20に記憶してあるCP情報DBは、図11Bに示すように、図3Bに示すCP情報DB12bにおいて、CPID列、配信期間列及びレシート出力用CP情報列を含む構成である。POS端末20のCP情報DBに記憶されるCP情報(レシート出力用CP情報)は、定期的に、又はCP情報配信サーバ10において新たなレシート出力用CP情報が入力(登録)された場合に、CP情報配信サーバ10からPOS端末20へ送信されて更新される。よって、POS端末20の制御部21は、CP情報配信サーバ10から新たなレシート出力用CP情報及び配信期間を取得した場合に、CPIDを発行し、CPIDに対応付けて配信期間及びレシート出力用CP情報をCP情報DBに記憶する。
図12は、実施形態3におけるCP情報の送信処理手順の一例を示すフローチャートである。図12に示す処理は、図5及び図6に示す処理において、ステップS27~S29の代わりにステップS51~S54を追加したものである。図5及び図6と同じステップについては説明を省略する。また、図12では、図5中の各ステップの図示を省略している。
本実施形態の情報処理システム100において、POS端末20の制御部21及びCP情報配信サーバ10の制御部11は、図5及び図6中のステップS11~S26と同様の処理を行う。本実施形態では、CP情報配信サーバ10の制御部11は、POS端末20から受信した決済情報に基づいて、顧客にCP情報を配信する方法をレシート配信に決定した場合(S26)、CP情報のレシートへの印字指示をPOS端末20へ送信し(S51)、処理を終了する。
POS端末20の制御部21は、CP情報配信サーバ10からCP情報のレシートへの印字指示を受信した場合、この時点でレシートに印字(レシート配信)すべきCP情報があるか否かを判断する(S52)。ここでは、制御部21は、この時点の日時を含む配信期間に対応するレシート出力用CP情報がCP情報DBに記憶されている場合、この時点でレシート配信すべきCP情報があると判断する。レシート配信すべきCP情報があると判断した場合(S52:YES)、制御部21は、このCP情報(レシート出力用CP情報)を記憶部22のCP情報DBから読み出す(S53)。なお、ステップS52で複数のCP情報があると判断した場合、制御部21は、全てのCP情報を読み出してもよく、配信期間の満了日が最も早い又は最も遅いCP情報、或いは配信期間の開始日が最も早い又は最も遅いCP情報を読み出してもよい。また、制御部21は、それぞれのCP情報に設定された優先度が最高のCP情報を読み出してもよい。
制御部21は、読み出したCP情報を、ステップS11で完了した決済処理における支払明細情報と共にレシートプリンタ26によってレシートに印刷し(S30)、処理を終了する。これにより、本実施形態においても、アプリ決済及びクレジットカード決済ではなく、また、決済処理の際にポイントカードを提示しなかった場合には、POS端末20の制御部21は、支払明細情報と共にCP情報をレシートに印刷(印字)する。この場合にも、図7Bに示すようレシートによって顧客にCP情報が配信される。一方、制御部21は、レシート配信すべきCP情報がないと判断した場合(S52:NO)、ステップS11で完了した決済処理における支払明細情報のみをレシートプリンタ26によってレシートに印刷し(S54)、処理を終了する。これにより、レシート配信すべきCP情報がない場合には、支払明細情報のみが印字されたレシートが顧客に提供される。
本実施形態では、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。また本実施形態では、レシート出力用のCP情報をPOS端末20で管理することができる。よって、例えばPOS端末20とCP情報配信サーバ10との通信に不具合が生じた場合に、レシート出力用のCP情報を支払明細情報と共にレシートに印字することにより、CP情報を確実に顧客に提供できる。また、本実施形態では、CP情報配信サーバ10が、POS端末20から受信した決済情報に基づいて、レシート配信すべきか否かを判断していたが、レシート配信すべきか否かの判断はPOS端末20が行ってもよい。この場合、POS端末20は、実行した決済処理がアプリ決済及びクレジットカード決済ではなく、また、決済処理の際にポイントカードのカード情報を読み取っていない場合、この顧客にCP情報を配信する方法としてレシート配信を特定する。そして、POS端末20は、CP情報をレシート配信すべきであると判断した場合に、CP情報DBから配信すべきCP情報を読み出してレシートに印字すればよい。
本実施形態の構成は実施形態2の情報処理システム100にも適用でき、実施形態2の情報処理システム100に適用した場合であっても同様の効果が得られる。具体的には、実施形態2の情報処理システム100に適用した場合、図10中のステップS27,S43,S28~S29の代わりに、図12中のステップS51~S54の処理を行えばよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。