JP7415464B2 - 映像処理装置、映像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、映像処理等に関する。
デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置においては、イメージセンサには赤(R)、緑(G)、青(B)の3色光学フィルタが組み込まれている構成が一般的である。撮像装置に入射した光は、3色光学フィルタにより分解され、イメージセンサによってR、G、B各色の信号に変換される。
撮像装置に使用されるイメージセンサがシリコン系センサである場合、イメージセンサの感度は、可視光領域から近赤外(Near InfraRed,NIR)領域に渡る。このため、近赤外光がイメージセンサに入射すると、RGBそれぞれの色に対応する出力に、NIRの光による出力が加算される。その結果、色再現性が低下するから、近赤外カットフィルタを用いて近赤外光を除去することが行われている。
一方で、非特許文献1に記載されているように、近赤外光感度を利用して、近赤外光画像の撮影を行いたいという要望が存在する。
特許文献1に開示されるように、可視光撮影と、近赤外光撮影とを、1つの撮像装置で行う方法が、種々検討されている。特許文献1の技術では、RGB各色のフォトセンサ部の下部(表面から遠い側)にNIRセンサが設けられている。このため、一種類のフォトセンサを平面的に配列する構造に比べて、構造、プロセスが複雑であり、製造コストが高い。
特許文献2には、NIR光を透過する部分およびNIR光が透過しない部分が周期的なパターンで配置された符号型IRカットフィルタが提案されている。特許文献2の映像撮影装置は、RGB+NIR混合信号をフーリエ変換などの手法により周波数空間に展開することで、NIRのパターンを取得し、逆変換を行うことでNIR画像を取得する。また、映像撮影装置は、NIRのパターンを取り除いた信号から、RGB画像を取得する。符号型IRカットフィルタを用いて撮像した場合、NIR光はフィルタ上の一部分しか透過しない。透過していないNIR光を周波数変換によって直接復元することはできないから、NIR画像全体を再構成するために、特許文献2ではフィルタによる補間処理を行う方法を採用している。このような補間処理は周辺画素の情報などに基づく推定であり、再構成後の画像にボケが生じる。
非特許文献2には、ベイヤーパターン中に2種類のGチャネルを用意し、圧縮センシングの手法を用いてNIR画像を取得する方法が提案されている。非特許文献2の方法ではベイヤーパターンの変更が必要であるため、一般的なカメラを使用することができず、製造コストが高い。さらに、2種類の分光特性が異なる2種類のGチャネルを用意するのは技術的に困難である。
非特許文献3は圧縮センシングについて説明している。特許文献3には、NIR領域において、圧縮センシングを用いることができるスペクトラルセンシング装置が開示されている。特許文献4には近赤外カットフィルタを受光素子アレイ上に、所定のパターンで設けたイメージセンサが開示されている。
特許文献5には、所定の幾何学的形状を有するパターンに応じた強度の近赤外光を取得し、パターンを規定するパターン情報を用いて色信号と近赤外信号とを出力することが開示されている。特許文献6には、第1受光素子アレイから出力された第1撮像信号と第2受光素子アレイから出力された第2撮像信号に基づいて、被写体の可視光画像と近赤外光画像とを作成することが開示されている。
特開2011-243862号公報 国際公開第2015/133130号 米国特許出願公開第2015/0029503号明細書 米国特許出願公開第2009/0200469号明細書 国際公開第2017/047080号 特開2014-185917号公報
香山信三,田中圭介,廣瀬裕,"監視カメラ用昼夜兼用イメージセンサ",Panasonic Technical Journal Vol.54,No.4,Jan.2009 Z. Sadeghipoor, Y. M. Lu and S. Susstrunk, "A NOVEL COMPRESSIVE SENSING APPROACH TO SIMULTANEOUSLY ACQUIRE COLOR AND NEAR-INFRARED IMAGES ON A SINGLE SENSOR", IEEE International Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP), 2013 田中利幸,"圧縮センシングの数理", IEICE Fundamentals Review Vol.4, No.1, 2010 J. A. Tropp, "Signal Recovery from Random Measurements via Orthogonal Matching Pursuit," IEEE Trans. Inf. Theory, Vol.53, No.12, 2007 Paul W. Hollanda and Roy E. Welsch, "Robust regression using iteratively reweighted least-squares", Communications in Statistics - Theory and Methods, Vol.6, No.9, 1977 E. J. Candes and T. Tao, "Near-optimal signal recovery from random projections: Universal encoding strategies?", IEEE Transactions on Information Theory, Vol.52, No.12, 2006 D. L. Donoho, "Compressed sensing", IEEE Transactions on Information Theory, Vol.52, No.4, 2006
特許文献2および特許文献5は、規則的なNIR透過部分の配置を有する符号型IRカットフィルタを用いて、演算処理を簡単にしている。このため、演算処理の適用が、規則的なNIR透過部の配置を有する符号型IRカットフィルタを透過した映像信号に制限されることになる。
本開示は、符号型IRカットフィルタ上に形成するNIR透過部分の配置に制限されず、近赤外光を含む映像信号から可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を取得する映像処理装置等を提供することを目的とする。
本開示に係る映像処理装置は、近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離する分離手段と、前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する復元手段とを備える。
本開示に係る映像処理方法は、近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する。
本開示に係るプログラムは、近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する処理をコンピュータに実行させる。
本開示によれば、符号型IRカットフィルタ上に形成するNIR透過部分の配置に制限されず、近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号から可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を取得する映像処理装置を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る映像処理装置101の構成を例示するブロック図である。 図2は、符号型IRカットフィルタの一例を示す図である。 図3は、符号型IRカットフィルタの一例を示す図である。 第2の実施形態に係る映像処理装置102の構成を例示するブロック図である。 図5は、取得された映像信号のベクトルへの変換を例示する図である。 図6は、理想的な符号型IRカットフィルタを用いる場合に生成する観測行列の例を示す図である。 図7は、観測行列M1を用いて得られる線形関係を示す図である。 図8は、実際の符号型IRカットフィルタを用いる場合に生成する観測行列の例を示す図である。 図9は、観測行列M2を用いて得られる線形関係を示す図である。 図10は、第3の実施形態に係る映像処理装置103の構成を例示するブロック図である。 図11は、撮影装置の構成を例示する模式図である。 図12は、受光部に入射した近赤外光の振る舞いを表す模式図である。 図13は、撮影装置の構成を例示する模式図である。 図14は、撮影装置の構成を例示する模式図である。 図15は、各実施形態における映像処理装置を実現するハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る映像処理装置101の構成を例示するブロック図である。映像処理装置101は、分離部112、復元部113を有する。
映像処理装置101は、可視光及び近赤外光を含んだ状態で撮像された映像の映像信号に対応する入力信号から、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を出力する装置である。なお、本図以降のブロック図に示した矢印は、信号の流れの一例を示すものであって、信号の流れが特定の方向に限定されることを意図したものではない。
ここでいう映像とは、レンズ等の光学系を介して取り込まれる像をいい、静止画と動画のいずれであってもよい。また、可視光信号は、可視光画像を表す信号である。これに対し、近赤外信号は、近赤外画像を表す信号である。可視光信号及び近赤外信号は、例えば画素の輝度を表すが、輝度のみに限定されない。なお、以下の説明において、可視光信号及び近赤外信号は、静止画か、映像である場合には当該映像の特定の時点の像の各画素の輝度を表すものとする。
また、本実施形態において、可視光領域とは、0.4~0.7μmの波長領域をいう。このうち、0.4~0.5μmを青(B)、0.5~0.6μmを緑(G)、0.6~0.7μmを赤(R)の波長領域とする。また、近赤外領域とは、0.7~2μmの波長領域をいう。ただし、ここに示した波長領域の分類は、あくまでも一例にすぎない。
映像処理装置101は、映像信号を供給する外部装置と接続する。外部装置は、例えば、イメージセンサを有する撮像装置である。
本実施形態において、分離部112は、近赤外光を透過する部分を有する光学フィルタを透過した、近赤外光を含む映像を表す映像信号に対応する入力信号を受け付ける。このような映像信号は、例えば、イメージセンサの前に光学フィルタとして符号型IRカットフィルタを設けることで得られる。符号型IRカットフィルタは、RGBを透過しNIRをカットする部分(NIRカット部分)と、RGBとNIRを透過させる部分(NIR透過部分)と、を有するフィルタである。したがって、映像信号は、可視光成分に近赤外光成分が重畳された状態の映像を表す信号である。言い換えると、映像信号はRGB+NIR混合信号である。RGB+NIR混合信号に対応する入力信号は、観測ベクトルyとも呼ばれる。
図2および図3は符号型IRカットフィルタの一例を示す図である。符号型IRカットフィルタ上のNIR透過部分の配置は、図2に示すように整列でも良いし、図3に示すようにランダムでも良い。また、NIR透過部分のそれぞれは図2及び図3に示すように円形でも良いし、その他の形状でも構わない。また、符号型IRカットフィルタに形成されたNIR透過部が同じ形状である必要もない。符号型IRカットフィルタは、符号化IRカットフィルタとも呼ばれる。
分離部112は、RGB+NIR混合信号に対応する観測ベクトルyを、RGB信号およびNIR信号に分離する。RGB+NIR混合信号と分離されたRGB信号およびNIR信号との関係は、光が符号型IRカットフィルタを透過する際の影響を観測行列Mで表現することによって、線形方程式によって表現される。具体的には、入力されたRGB+NIR混合信号に対応する観測ベクトルyと、分離後のRGB信号およびNIR信号の関係を、ベクトルと行列の線形演算で表記すると以下のようになる。

Figure 0007415464000001
ただし観測ベクトルyの要素の数をnとすると、行列Mはn行2n列の観測行列と呼ばれる行列である。行列Mは例えば、映像の各画素におけるRGBの透過度を対角要素とするn行n列の対角行列の成分と、NIRの透過度を対角要素とするn行n列の対角行列の成分とを並べた行列であってもよい。透過度とは、例えば透過率であってもよい。行列MのRGBの透過度を対角要素とする成分の代わりに、n行n列の単位行列の成分を並べてもよい(後述する図6の場合)。行列Mは映像処理装置101の記憶部(図示せず)に予め記憶されていてもよい。
未知ベクトルxは、分離後のRGB信号およびNIR信号に対応するサイズ2nのベクトルである。例えば、未知ベクトルxは、分離後のRGB信号に対応するサイズnのベクトルと分離後のNIR信号に対応するサイズnのベクトルを並べたベクトルとして表される。ここでベクトルのサイズとは、ベクトルに含まれる要素の数であるとして説明をするが、これに限られない。ベクトルに含まれる各要素は、映像信号の各画素の画素値である輝度を表していてもよいが、これに限られない。
式(1)において、RGB+NIR混合信号に対応する観測ベクトルyのサイズがnであるのに対して、分離後の信号に対応するベクトルxのサイズは2nとなるため、一般的な線形手法でこの式を解いて、分離後のRGB信号およびNIR信号を復元することは不可能である。したがって圧縮センシングによる解法を用いる。
ここで、圧縮センシングについて簡単に説明する。圧縮センシングは、未知ベクトルxがスパースな場合(つまり非ゼロ要素が少ない場合)に、y=Mxの線形問題を解くことで観測ベクトルyから未知ベクトルxを推定する手法である。ここでMは観測行列である。
未知ベクトルxの長さがQ、観測ベクトルyの長さがPとする。ここでベクトルの長さとは、例えばベクトルに含まれる要素の数を言う。P<Qの場合、通常の連立一次方程式を求める手法でベクトルxを求めることはできない。しかし、未知ベクトルxのスパース性を利用することで、P<Qの場合でもこの問題の解が得られる場合がある。例えば、未知ベクトルxの非ゼロ成分がK個で、未知ベクトルxのどの成分が非0であるかが分かっており、P≧Kならば、ほとんどの場合、未知ベクトルxを正しく推定することができる。
非ゼロ成分の数および位置が不明な場合でも、L0最小化問題に定式化することで、ほとんどの場合正しくxを求めることが可能である。L0最小化問題は、未知ベクトルxのL0ノルムを最小化する問題としてxを求める。L0ノルムはあるベクトルの非ゼロ要素の数で定義される。L0最小化問題を解くには、非特許文献4で提案された直交マッチング追跡(Orthogonal Matching Pursuit)や、非特許文献5で提案された反復再重みづけ最小二乗法(Iterative Reweighted Least Square)などの最適化手法を用いることが可能である。
また、非特許文献6や非特許文献7には、L0最小化問題を緩和したL1最小化問題が提案されている。L1最小化問題は、未知ベクトルxのL1ノルム(非ゼロ要素の絶対値の和)を最小化する問題である。L1最小化問題は、線形計画問題として解くことが可能であるため、シンプレックス法や内点法などの良く知られる方式を用いて解くことが可能であるという利点がある。
非特許文献4から7に示されるように、圧縮センシングは、未知データのスパース性を利用することで、欠損を含むデータの復元を実現する方法である。
本実施形態において、分離後のRGB信号およびNIR信号(分離信号)に対応するベクトルxはスパースではないため、式(1)に直接圧縮センシングの解法を適用することはできない。しかし、一般的に自然画像を表す信号は、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform: DCT)による展開やウェーブレット空間への展開などの周波数空間への展開によって、その空間における基底行列Φに対する係数sがスパースとなる。この係数のスパース性を利用することで、式(1)に圧縮センシングの解法を適用することが可能となる。
具体的には、例えば2次元DCT行列Φを用いて、分離後のRGB信号およびNIR信号に対応するベクトルx(分離信号xとも呼ばれる)を式(2)のように表現する。

Figure 0007415464000002
ここでsは、xをDCTにより展開した場合のDCT行列Φに対する係数を表す信号に対応するサイズ2nのベクトルである。ここでベクトルsはスパース信号である。分離部112はベクトルsおよび基底行列Φを生成する。式(2)を式(1)に代入すると以下の式(3)が得られる。

Figure 0007415464000003
式(3)は圧縮センシングの問題として扱うことが可能であり、sのL0ノルム最小化またはL1ノルム最小化などを実施することでsが算出される。
復元部113は、ベクトルsと基底行列Φで表された、可視光信号と近赤外信号に対応するベクトルxを復元する。具体的には、復元部113は、分離部112で得られたベクトルsおよび基底行列Φを式(2)に代入することでベクトルxを得る。ベクトルxは、サイズ2nであり、分離されたRGB信号およびNIR信号に対応する分離信号である。
第1の実施形態によれば、符号型IRカットフィルタを透過した近赤外光の透過度を成分に含む観測行列Mに基づいて、近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を分離する。したがって、符号型IRカットフィルタ上に形成するNIR透過部分の配置に制限されず、近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号から可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を取得する映像処理装置を提供することができる。
また、第1の実施形態によれば、一般的な撮像装置に符号型IRカットフィルタを設けるだけで、映像処理装置101が撮像映像に対応する入力信号を取得し、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を得るから、撮像装置の製造コストを抑えることができる。
さらに、第1の実施形態によれば、未知信号のスパース性を利用して圧縮センシングを行うから、近赤外成分と可視光成分が重畳された混合信号に対応する入力信号から、可視光信号と近赤外信号とを復元することができる。
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態に係る映像処理装置102の構成を例示するブロック図である。第2の実施形態における映像処理装置102は、信号取得部111、分離部112、復元部113、出力部114、透過パターン取得部212を有する。映像処理装置102が備える分離部112と復元部113は、第1の実施形態における分離部112と復元部113の機能と同様の機能を有する。このため、分離部112と復元部113については詳細な説明は省略する。以下では、信号取得部111、透過パターン取得部212と出力部114、について説明する。
第2の実施形態において、信号取得部111は、外部装置から符号型IRカットフィルタを透過した近赤外光を含む映像を表す映像信号を取得する。第2の実施形態において、信号取得部111は、さらに、入力信号変換部131を備える。
入力信号変換部131は、入力された映像信号を、演算に適したベクトルに変換する。具体的には、以下のように変換を行う。図5は、取得された映像信号のベクトルへの変換を例示する図である。図5のように、100×100画素のRGB+NIR混合映像が外部装置に入力されたとする。RGB+NIR混合映像は、符号型IRカットフィルタを用いて撮像された映像であり、RGBとNIRの混合信号を映像で表現したものである。図5においてy1,1は例えば(1,1)画素における輝度を表す。この画像をベクトルに変換するには、例えば図5に示すように入力映像の1行ごとに各成分をベクトルyの要素に入力し、その行が終了次第、次の行に移り、これを画像の最後の行まで行えばよい。
透過パターン取得部212は、符号型IRカットフィルタがNIR信号又はRGB信号に与える影響に関する情報(透過パターン)を取得する。透過パターンとは、例えば、白色平面を撮像した場合に、各画素に対応して検出されるNIR光又はRGB光の量を表す情報である。この光の量を説明の便宜上、透過率と呼ぶ。透過率は、符号型IRカットフィルタがない場合の透過率を1としてもよいし、符号型IRカットフィルタをセットし、最も輝度が高い画素における透過率を1としてもよい。ただし、透過パターンは必ずしも各画素に対応している必要はない。
透過パターン取得部212は、さらに、観測行列生成部311を備える。観測行列生成部311は、得られた透過パターンから、RGB+NIR混合信号に対応する入力信号yと分離信号xの関係を線形表現するための観測行列Mを生成する。透過パターン取得部212は、生成した観測行列Mを分離部112に送信する。
図6は、理想的な符号型IRカットフィルタを用いる場合に観測行列生成部311が生成する観測行列の例を示す図である。例えば、RGB成分に影響を与えない理想的な符号型IRカットフィルタは、RGB光をそのまま透過させる。符号型IRカットフィルタが与えるNIR信号への影響に関する情報(NIR透過パターン)は、例えば以下のように求められる。カメラに可視光成分をカットし、近赤外光を透過するフィルタを装備する。カメラで白色の平面などを撮像し、NIR信号に基づいて撮像画像を得る。この撮像画像に表われるパターンから、NIR透過パターンを求めることが可能である。
観測行列生成部311は、第2の実施形態における透過パターン取得部212が取得したRGB信号又はNIR信号にフィルタが与える影響の情報(透過パターン)に基づいて、観測行列Mを生成する。具体的には、以下のように生成する。
例えば、RGB信号に影響を与えない理想的な符号型IRカットフィルタを用いる場合、観測行列生成部311は、図6のM1のような観測行列Mを生成すればよい。可視光成分をカットして得た100×100画素のNIR映像から、透過パターン取得部212は、各画素におけるNIR透過率を表すNIR透過パターンを得る。理想的な符号型IRカットフィルタにおいて、RGB信号はフィルタをそのまま透過するため、例えば観測行列M1の左半分は単位行列とすればよい。観測行列M1の右半分には、図6に示すように、NIR信号が符号型IRカットフィルタを通して透過する透過率を対角に配置すればよい。
図7は、入力信号変換部131で得られたベクトルy、および、観測行列生成部311によって得られた観測行列M1を用いて得られる線形関係を示す図である。図7において、分離信号xの上半分のベクトルは、符号型IRカットフィルタを透過したRGB成分に対応し、下半分のベクトルは、符号型IRカットフィルタを透過したNIR成分に対応する。分離部112は、観測行列M1に基づいて、ベクトルyをRGB成分およびNIR成分を有する未知ベクトルxに分離し、未知ベクトルxを周波数空間へ展開する。復元部113は、分離部112で未知ベクトルxを展開することによって得られたベクトルsおよび基底行列Φを用いて、出力映像に対応するベクトルxを復元する。
実際の符号型IRカットフィルタを用いて撮像する場合、フィルタをカメラに装着すると、カメラの内部で入射光が反射したり、光がフィルタを透過した後に回折現象が起きたりする状況も考えられる。またフィルタのわずかな厚さが入射光に影響を与える可能性もある。このような場合には、符号型IRカットフィルタはNIR信号だけでなく、RGB信号にも影響を与える。
図8は、実際の符号型IRカットフィルタを用いる場合に観測行列生成部311が生成する観測行列の例を示す図である。フィルタがRGB信号にも影響を与える場合には、透過パターン取得部212はRGB信号へのフィルタの影響に関する情報を取得し、観測行列生成部311は観測行列Mに反映する。RGB信号への影響は、NIR信号の場合と同様に、例えば以下のように求められる。まず、カメラ(撮像装置)に近赤外成分をカットするフィルタを装備し、RGB信号に基づいて撮像画像を取得できるようにする。白色の平面などを撮像すると、撮像画像にパターンが表われる。こうして表れたパターンから符号型IRカットフィルタがRGB信号に与える影響に関する情報(RGB透過パターン)を取得すればよい。
実際の符号型IRカットフィルタを用いて撮像する場合には、RGB信号も符号型IRカットフィルタによって影響を受ける。したがって、カメラ(撮像装置)に近赤外光成分をカットするフィルタを装備して得た100×100画素のRGB映像から、透過パターン取得部212は、各画素における、RGB透過率を表すRGB透過パターンを得る。図8に示すように、RGB光が符号型IRカットフィルタを透過する光の透過率を観測行列M2の左半分に対角に配置すればよい。右半分には、観測行列M1と同様にNIR信号が符号型IRカットフィルタを通して透過する光の透過率を対角に配置すればよい。
図9は、入力信号変換部131で得られたベクトルy、および、観測行列生成部311によって得られた観測行列M2を用いて得られる線形関係を示す図である。
第2の実施形態において、出力部114は、さらに、出力信号変換部132を備える。出力信号変換部132は、図5に示した入力信号変換部131の手順とは逆の手順を実行することにより、復元部113で復元されたベクトルxを映像情報に変換する。出力部114は、変換された映像情報として、RGB映像およびNIR映像の2種の映像データを出力する。
第2の実施形態によれば、透過パターン取得部212が、透過パターンを取得し、観測行列生成部311が、取得した透過パターンに基づいて、観測行列を生成することができる。したがって、透過パターンが変化した場合にも観測行列を生成することができる。透過パターンが変化した場合とは、例えば、同一のイメージセンサに設置される符号型IRカットフィルタが異なる場合、又は、同一の符号型IRカットフィルタでも当該フィルタとイメージセンサとの間隔が異なる場合を含む。さらに、分離部112は、生成された観測行列に基づいて、RGB+NIR混合信号を分離することが可能になる。加えて、出力部114によって、RGB映像とNIR映像を得ることができる。
なお、第2実施形態において、例として、RGB+NIR混合映像と、透過パターンの取得に用いる映像と出力映像の画素数が同じである場合について説明したが、画素数はそれぞれ異なっていてもよい。
[第3の実施形態]
図10は、第3の実施形態に係る映像処理装置103の構成を例示するブロック図である。第3の実施形態における映像処理装置103は、基底行列更新部411を有する点で第2の実施形態における映像処理装置102と相違する。
映像処理装置104が備える信号取得部111、入力信号変換部131、分離部112、復元部113、出力信号変換部132、映像出力部114、および透過パターン取得部212の機能は第3の実施形態における各部の機能と同様である。以下では、基底行列更新部411の動作について説明する。
第1から3の実施形態では、基底行列Φには2次元DCT行列などを使用するとしてきた。ただし、映像によっては、基底行列の係数のスパース性が十分保証されず、それが原因で望ましい分離信号xが得られない場合が想定される。こういった場合には、DCT行列をそのまま用いた場合に比べて、基底行列に対する係数(本実施形態におけるベクトルs)がよりスパースになるように基底行列Φを改良することで、より正解の分離信号xに近い復元信号x1得るような工夫を行うこともできる。
これを実現するために、基底行列更新部411では、例えば主成分分析(Principal Component Analysis, PCA)を利用し、その結果を基底行列として活用する。
具体的には、例えば次のような手法を取ることが可能である。学習集合として、N個のRGB信号およびNIR信号のセットを用意する。これに対し、第1から3の実施形態の映像処理装置101から103のいずれかを用いてスパース信号sを算出する。こうして得られたN個のsに主成分分析を実施することで、第一主成分ベクトルを始めとする主成分ベクトルが得られる。

Figure 0007415464000004

Figure 0007415464000005
各列ベクトルを列とする行列DPCAを生成し、DCT行列をDDCTと表記すると、Φ=DDCTDPCAとすることで新たな基底ベクトルΦが得られる。この基底ベクトルは、主成分分析によって冗長性を排除しているため、DCT行列をそのまま用いる場合と比較して、分離部112において改良スパース信号sが得られる。したがって、復元部113においてより正解の分離信号xに近い復元信号x1が得られる効果がある。
図10に示した映像処理装置103の構成は、図4で示した映像処理装置102の構成に基底行列更新部411を付加したものである。図10に示すように、信号取得部111と入力信号変換部131、出力信号変換部132と出力部114、および、透過パターン取得部212と観測行列生成部311とは、別に設けられてもよい。同様に、映像処理装置101に基底行列更新部411を追加した構成も用いることができる。
[第4の実施形態]
図11は、第4の実施形態に係る撮影装置300の概略構成図である。図11に示す撮影装置300は、受光部310と、第2の実施形態における映像処理装置102とを備える。ここで、映像処理装置102の代わりに、第3の実施形態における映像処理装置103を用いてもよい。受光部310は、より詳細には、符号型IRカットフィルタ211と、カラーフィルタ312と、フォトセンサ313とを備える。撮影装置300には、レンズ等の光学系を介して、可視光と近赤外光とを含んだ光が入射される。
図11において、符号型IRカットフィルタ211は、カラーフィルタ312及びフォトセンサ313に対し、入射光の進行方向手前側に設けられている。また、符号型IRカットフィルタ211は、着脱可能又は移動可能に構成されてもよい。
図12は、受光部310に入射した近赤外光の振る舞いを表す模式図である。図12に示すように、近赤外光は、符号型IRカットフィルタ211の一部(赤外透過部)を透過する一方、他の部分ではカットされる。近赤外光のカットの方法は特に限られず、赤外カット部は、例えば近赤外光を反射してもよいし、吸収してもよい。
カラーフィルタ312は、一般的な構成の3色光学式フィルタである。カラーフィルタ312は、いわゆるベイヤ型の配列であってもよい。フォトセンサ313は、一般的な画像入力装置又は撮影装置と同様の構成でよい。カラーフィルタ312は、個々のフィルタがフォトセンサ313の個々のセンサ(すなわち画素)に対応するように設けられている。
撮影装置300は、R、G、Bの3色で表される映像データに基づいて、R、G、B色(3成分)で表されるRGB映像データを出力することが可能である。また、撮影装置300は、NIR映像データを出力することが可能である。
[変形例]
本開示の実施の形態は、上述した第1~第4実施形態に限定されない。例えば、本開示は、以下に説明する変形例の態様によっても実施可能である。また、本開示は、第1~第4実施形態及び変形例を適宜に組み合わせた態様で実施されてもよい。
(1)変形例1
各実施形態において、可視光成分は、R、G、Bの3成分に限定されない。可視光成分は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3成分が用いられてもよい。また、可視光成分は、3成分で構成される必要はなく、これより多くても少なくてもよい。各実施形態では、可視光に関してはRGB色空間を用いたが、それ以外のYUV色空間などの色空間を用いてよい。
(2)変形例2
図13及び図14は、撮影装置の他の例を示す図である。図13は、いわゆる3板式、すなわちR、G、B各色に対応するセンサが独立した構成の撮影装置400を示す図である。また、図14は、いわゆる積層型のセンサを備えた撮影装置500を示す図である。本開示は、このような構成の撮影装置に対しても適用可能である。
撮影装置400は、プリズム410と、フォトセンサ420、430、440と、符号型IRカットフィルタ450と、映像処理装置460とを備える。プリズム410は、入射光を分解し、R、G、Bそれぞれの成分に応じた方向に出射する。フォトセンサ420(R)、430(G)、440(B)は、各色の入射光の強度に応じた信号を生成する。
符号型IRカットフィルタ450は、第4の実施形態の符号型IRカットフィルタ211と同様の光学フィルタである。符号型IRカットフィルタ450は、フォトセンサ420、430、440の全てに設けられる必要はなく、プリズム410の分光特性に応じて、これらのいずれか(図13においてはフォトセンサ420)に設けられればよい。図13の例の場合、フォトセンサ430、440に入射する近赤外光は、フォトセンサ420に入射する近赤外光に比して十分に少ないものとする。例えば、フォトセンサ430、440の前段には、近赤外光をカットする光学フィルタ(ただし、符号型IRカットフィルタ450と異なり、近赤外光を透過する部分が形成されていない)が設けられてもよい。
映像処理装置460は、第2実施形態で説明された映像処理装置102と同様の構成でよい。ただし、図13に示す例においては、近赤外光成分を含む色信号はR成分のみである。したがって、映像処理部460は、色信号から近赤外信号を分離する処理をR成分の色信号に対してのみ実行すればよい。
撮影装置500は、符号型IRカットフィルタ510と、積層型センサ520と、映像処理部530とを備える。符号型IRカットフィルタ510、映像処理部530は、それぞれ、図13に示した符号型IRカットフィルタ450、映像処理装置460と同様の構成でよい。
積層型センサ520は、センサ521、522、523を積層したセンサである。センサ521は、B成分の波長領域に感度を有する。センサ522は、G成分の波長領域に感度を有する。センサ523は、R成分及び近赤外光成分の波長領域に感度を有する。
本開示は、その全部又は一部の構成をコンピュータによって実現することが可能である。図15は、各実施形態における映像処理装置を実現するハードウェア構成の一例を示す図である。例えば、映像処理装置101、102及び103は、CPU(Central Processing Unit)20などの処理装置(プロセッサ)とRAM(Random Access Memory)21、ROM(Read Only Memory)22などのメモリによって実現可能である。CPU20は、ROM22に記憶された各種ソフトウェアプログラムを、RAM21に読み出して実行することにより、映像処理装置の動作を司る。すなわち、上記各実施形態において、CPU20は、ROM22を適宜参照しながら、映像処理装置が備える各機能(各部)を実行するソフトウェアプログラムを実行する。
本開示は、汎用的なプロセッサによって実現されてもよいし、映像処理専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、本開示は、コンピュータが実行可能なプログラムの形態で提供されてもよい。このプログラムは、ネットワークを介して他の装置(サーバ等)からダウンロードされる形態で提供されてもよいし、コンピュータが読み取り可能な記録媒体の形態で提供されてもよい。さらに、本開示は、映像処理装置、撮影装置、プログラム、記録媒体のほか、映像の処理方法としても提供され得る。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離する分離手段と、
前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する復元手段と、
を備える映像処理装置。
(付記2)
前記映像信号を取得する取得手段と、
前記映像信号を観測ベクトルである前記入力信号に変換する入力信号変換手段と、
を更に備える付記1に記載の映像処理装置。
(付記3)
前記可視光透過パターン又は前記近赤外光透過パターンを含む透過パターンを取得する透過パターン取得手段と、
取得した前記透過パターンに基づいて、前記観測行列を生成する観測行列生成手段と、
を更に備える付記1又は2に記載の映像処理装置。
(付記4)
前記分離手段は、前記可視光成分と前記近赤外成分を、基底行列と係数を用いて周波数領域に変換し、
前記復元手段は、前記基底行列と前記係数とに基づいて、前記分離信号を復元する、
付記1乃至3のいずれか1つに記載の映像処理装置。
(付記5)
前記係数を改良スパース信号とする更新基底行列を生成し、前記基底行列を更新する基底行列更新部をさらに備え、
前記分離手段は、前記更新基底行列に基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を周波数領域に変換する、
付記4に記載の映像処理装置。
(付記6)
復元された前記分離信号を、可視光映像および近赤外光映像に変換する出力信号変換手段を備える付記1乃至5のいずれか1つに記載の映像処理装置。
(付記7)
変換された前記可視光映像および前記近赤外光映像を出力する出力手段を備える付記6に記載の映像処理装置。
(付記8)
前記入力信号におけるベクトルの長さはn(nは100以上の自然数)であり、前記観測行列はn行2n列であり、前記分離信号におけるベクトルの長さは2nである、
付記1乃至7のいずれか1つに記載の映像処理装置。
(付記9)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、
前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する、
映像処理方法。
(付記10)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、
前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記11)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有し、可視光を透過するフィルタを透過した近赤外光を含む映像に対応する入力信号を観測ベクトルとして取得する信号取得手段と、
前記フィルタが前記入力信号に与える影響を表す観測行列に基づいて、前記入力信号を可視光成分と近赤外成分とに分離し、基底行列と係数を用いて周波数領域に変換する分離手段と、
前記基底行列と前記係数とに基づいて、前記可視光成分と前記近赤外光成分を可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号へと復元する復元手段と、
を備える映像処理装置。
(付記12)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有し、可視光を透過するフィルタを透過した近赤外光を含む映像に対応する入力信号を観測ベクトルとして取得し、
前記入力信号と近赤外信号又は可視光信号との関係を示す観測行列に基づいて、前記入力信号を可視光成分と近赤外成分とに分離し、
前記可視光成分と前記近赤外成分を基底行列と係数を用いた表現に変換し、
前記基底行列と前記係数とに基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号へと復元する、
映像処理方法。
(付記13)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有し、可視光を透過するフィルタを透過した近赤外光を含む映像に対応する入力信号を取得し、
前記入力信号と近赤外信号又は可視光信号との関係を示す観測行列に基づいて、前記入力信号を可視光成分と近赤外成分とに分離し、
前記可視光成分と前記近赤外成分を基底行列と係数を用いた表現に変換し、
前記基底行列と前記係数とに基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号へと復元する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記14)
近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有し、可視光を透過する符号型IRカットフィルタと、
入射された光を複数色に分光するカラーフィルタと、
前記カラーフィルタが分光した複数の色を映像信号に変換するフォトセンサと、
前記符号型IRカットフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を取得する取得手段と、
前記符号型IRカットフィルタが入力信号に与える影響を表す観測行列に基づいて、前記入力信号を可視光成分と近赤外成分とに分離し、前記可視光成分と前記近赤外成分を基底行列と係数を用いた表現に変換する分離手段と、
前記基底行列と前記係数とに基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号へと復元する復元手段と、
を備えた撮影装置。
(付記15)
yは近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有する符号型IRカットフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を観測ベクトルとし、Mは前記符号型IRカットフィルタを透過して検出される可視光の割合を要素とする対角行列と近赤外光の割合を要素とする対角行列とを並べた観測行列とし、xは前記入力信号yを可視光成分と近赤外成分とに分離した信号とすると、前記入力信号をy=Mxの線形関係で表し、前記信号xを基底行列Φと係数sを用いて周波数領域に変換する分離手段と、
前記基底行列Φと前記係数sとに基づいて、前記信号xを復元する復元手段と、
を備える映像処理装置。
(付記16)
yは近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有する符号型IRカットフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を観測ベクトルとし、Mは前記符号型IRカットフィルタを透過して検出される可視光の割合を要素とする対角行列と近赤外光の割合を要素とする対角行列とを並べた観測行列とし、xは前記入力信号yを可視光成分と近赤外成分とに分離した信号とすると、前記入力信号をy=Mxの線形関係で表し、前記信号xを基底行列Φと係数sを用いて周波数領域に変換し、
前記基底行列Φと前記係数sとに基づいて、前記信号xを復元する
映像処理方法。
(付記17)
yは近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有する符号型IRカットフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を観測ベクトルとし、Mは前記符号型IRカットフィルタを透過して検出される可視光の割合を要素とする対角行列と近赤外光の割合を要素とする対角行列とを並べた観測行列とし、xは前記入力信号yを可視光成分と近赤外成分とに分離した信号とすると、前記入力信号をy=Mxの線形関係で表し、前記信号xを基底行列Φと係数sを用いて周波数領域に変換し、
前記基底行列Φと前記係数sとに基づいて、前記信号xを復元する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本開示を説明した。しかしながら、本開示は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本開示は、本開示のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
111 信号取得部
112 分離部
113 復元部
114 出力部
211 符号型IRカットフィルタ
212 透過パターン取得部
131 入力信号変換部
132 出力信号変換部
311 観測行列生成部
411 基底行列更新部

Claims (8)

  1. 近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、前記可視光成分と前記近赤外成分を、基底行列と係数を用いて周波数領域に変換する分離手段と、
    前記可視光成分と前記近赤外成分を用いて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する復元手段と、
    前記係数を改良スパース信号とする更新基底行列を生成し、前記基底行列を更新する基底行列更新部と、
    を備え
    前記分離手段は、前記更新基底行列に基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を周波数領域に変換し、
    前記復元手段は、前記更新基底行列と前記改良スパース信号とに基づいて、前記分離信号を復元する
    映像処理装置。
  2. 前記映像信号を取得する取得手段と、
    前記映像信号を観測ベクトルである前記入力信号に変換する入力信号変換手段と、
    を更に備える請求項1に記載の映像処理装置。
  3. 前記可視光透過パターン又は前記近赤外光透過パターンを含む透過パターンを取得する透過パターン取得手段と、
    取得した前記透過パターンに基づいて、前記観測行列を生成する観測行列生成手段と、
    を更に備える請求項1又は2に記載の映像処理装置。
  4. 復元された前記分離信号を、可視光映像および近赤外光映像に変換する出力信号変換手段を備える請求項1乃至のいずれか1項に記載の映像処理装置。
  5. 変換された前記可視光映像および前記近赤外光映像を出力する出力手段を備える請求項に記載の映像処理装置。
  6. 前記入力信号におけるベクトルの長さはn(nは100以上の自然数)であり、前記観測行列はn行2n列であり、前記分離信号におけるベクトルの長さは2nである、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の映像処理装置。
  7. 近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、
    前記可視光成分と前記近赤外成分を、基底行列と係数を用いて周波数領域に変換し、
    前記係数を改良スパース信号とする更新基底行列を生成し、前記基底行列を更新し、
    前記更新基底行列に基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を周波数領域に変換し、
    前記更新基底行列と前記改良スパース信号とに基づいて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する、
    映像処理方法。
  8. 近赤外光を透過する部分と透過しない部分とを有するフィルタを透過した近赤外光を含む映像信号に対応する入力信号を、前記フィルタによる可視光の透過度を示す可視光透過パターンを対角成分とする対角行列と前記フィルタによる近赤外光の透過度を示す近赤外光透過パターンを対角成分とする対角行列とを並べた観測行列に基づいて、可視光成分と近赤外成分に分離し、
    前記可視光成分と前記近赤外成分を、基底行列と係数を用いて周波数領域に変換し、
    前記係数を改良スパース信号とする更新基底行列を生成し、前記基底行列を更新し、
    前記更新基底行列に基づいて、前記可視光成分と前記近赤外成分を周波数領域に変換し、
    前記更新基底行列と前記改良スパース信号とに基づいて、可視光信号と近赤外信号に対応する分離信号を復元する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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