JP7410220B2 - エアマット装置及びエアセルの内圧制御方法 - Google Patents
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Description
この種のエアマット装置では、一般に、給排気部による給気及び排気が停止されてかつマット部に使用者が体重をかけた使用状態におけるエアセルの内圧を、使用者の体重に応じて設定することが好ましいとされている。
(1)本発明に係るエアマット装置は、エアセルを有するマット部と;前記エアセルへの給気及び前記エアセルからの排気を行う給排気部と;前記エアセルが第1の状態から第2の状態に至るまでに要した時間を制御基準値として取得し、前記制御基準値に応じて前記給排気部を制御する制御部と;を備えることを特徴とする。
(2)本発明に係るエアマット装置は、エアセルを有するマット部と;前記エアセルへの給気及び前記エアセルからの排気を行う給排気部と;前記エアセルに対して使用者の体重の少なくとも一部を預けることによって負荷をかけた状態で、前記エアセルを状態変化させながら前記エアセルの状態変化量を制御基準値として取得し、前記制御基準値に応じて前記給排気部を制御する制御部と;備えることを特徴とする。
(3)本発明に係るエアマット装置は、エアセルを有するマット部と;前記エアセルへの給気及び前記エアセルからの排気を行う給排気部と;前記エアセルについての単位時間当たりの状態変化量を制御基準値として取得し、前記制御基準値に応じて前記給排気部を制御する制御部と;
を備えることを特徴とする。
(6)(1)から(5)のいずれか一つに記載のエアマット装置であって、前記エアセルが、複数備えられるとともに複数のグループに区分けされ;前記制御部が、前記制御基準値を取得するときに、前記給排気部に前記給気又は前記排気を行わせ、前記各エアセルから排気する際、前記複数のグループのうちの少なくとも一つを残したまま、その他のグループを排気し、その後、排気したグループに給気してもよい。
(7)(2)に記載のエアマット装置であって、前記エアセルの状態として前記エアセルの内圧を検出する検出手段を更に備え;前記エアセルが、複数備えられるとともに複数のグループに区分けされ;前記制御部が、前記各エアセルから排気する際、前記複数のグループのうちの少なくとも一つを残したまま、その他のグループを排気し、その後、排気したグループに給気し;前記マット部に使用者が体重をかけた状態で、前記制御部が、前記給排気を行う実施グループの前記各エアセルにおける前記内圧が第1の内圧から同第1の内圧と異なる第2の内圧に至るまでの、前記給排気を行わない維持グループの前記各エアセルにおける内圧変動を、前記検出手段の検出結果に基づいて前記制御基準値として取得してもよい。
また、前述の圧変動時間や内圧変動は、一般のエアマット装置で通常、実施されるエアセルの給排気、例えば、使用者の姿勢を意図的に変化させるために実施するエアセルの給排気時に併せて測定することもできる。この場合、使用者の体重を推定するために必要となる人間の操作や機械の動作を最小限に抑えること等もできる。
さらに、このエアマット装置では、エアセルの給排気時の内圧を測定して使用者の体重を推定する。したがって、エアセルの内圧を測定する内圧測定部に長時間にわたって連続して荷重がかかるのを抑えることが可能になり、内圧測定部がキャリブレーションされたままの状態に維持し易くすることができる。
以上より、使用者の体重をエアセルの内圧に精度良く反映させることができる。
また前述のように、制御部が、少なくとも一部のグループを残したままエアセルを排気する場合、排気しないグループのエアセルにより使用者を支持することが可能になり、使用者の底付きを抑えることができる。
(10)本発明に係るエアセルの内圧制御方法は、給排気されるエアセルへの前記給排気を停止させた上で使用者の体重を前記エアセルで支える使用状態における、前記エアセルの内圧を設定するエアセルの内圧制御方法であって;前記エアセルに対して前記使用者の前記体重の少なくとも一部を預けることによって負荷をかけた状態で、前記エアセルを状態変化させながら前記エアセルの状態変化量を制御基準値として取得する工程と;前記制御基準値に応じて、前記使用状態における前記エアセルの前記内圧を設定する工程と;備えることを特徴とする。
(11)本発明に係るエアセルの内圧制御方法は、給排気されるエアセルへの前記給排気を停止させた上で使用者の体重を前記エアセルで支える使用状態における、前記エアセルの内圧を設定するエアセルの内圧制御方法であって;前記エアセルについての単位時間当たりの状態変化量を制御基準値として取得する工程と;前記制御基準値に応じて、前記使用状態における前記エアセルの前記内圧を設定する工程と;を備えることを特徴とする。(12)(9)から(11)のうちのいずれか一つに記載のエアセルの内圧制御方法であって、前記エアセルの状態として、前記エアセルの内圧と、負荷がかけられた前記エアセルの範囲と、前記エアセルによって少なくとも一部が形成されたマット部の形状及び傾斜角度のうちの少なくとも一方に関連する前記エアセルの位置と、前記エアセルの上面の高さと、前記エアセルにかかる負荷の大きさと、前記エアセルからの給排気量と、のうちの少なくとも1つを検出する工程を更に備え;前記取得する工程では、前記検出する工程での検出結果に基づいて前記制御基準値を取得してもよい。
(13)(9)に記載のエアセルの内圧制御方法であって、前記エアセルの状態として前記エアセルの内圧を検出する工程を更に備え;前記検出する工程では、前記第1の状態として、前記エアセルの前記内圧が第1の内圧であることを検出するとともに、前記第2の状態として、前記エアセルの前記内圧が第2の内圧であることを検出し;前記取得する工程では、前記エアセルに前記使用者が前記体重をかけた状態で、前記エアセルを減圧又は加圧させながら、前記エアセルの前記内圧が前記第1の内圧から前記第2の内圧に至るまでの圧変動時間を、前記検出する工程での検出結果に基づいて前記制御基準値として取得してもよい。
(14)(9)から(13)のうちのいずれか一つに記載のエアセルの内圧制御方法であって、前記取得する工程では、複数備えられた前記エアセルを複数のグループに区分けし、前記複数のグループのうちの少なくとも一つを残したまま、その他のグループを排気し、その後、排気したグループに給気してもよい。
(15)(10)に記載のエアセルの内圧制御方法であって、前記エアセルの状態として前記エアセルの内圧を検出する工程を更に備え;前記取得する工程では、複数の前記エアセルに前記使用者が前記体重をかけた状態で、前記各エアセルのうちの一部である実施グループの前記エアセルを給排気し、前記実施グループの前記各エアセルにおける前記内圧が第1の内圧から同第1の内圧と異なる第2の内圧に至るまでの、前記各エアセルのうちの残りである維持グループの前記各エアセルにおける内圧変動を、前記検出する工程での検出結果に基づいて前記制御基準値として取得してもよい。
(16)(10)又は(11)に記載のエアセルの内圧制御方法であって、前記取得する工程では、前記各エアセルを給排気する際、前記給排気を行う実施グループと前記給排気を行わない維持グループとの組み合わせを変えて前記制御基準値を複数回求め;前記設定する工程では、前記複数回求めた前記制御基準値に応じて前記内圧を設定してもよい。
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態に係るエアマット装置10を説明する。
エアマット装置10としては、使用者Pが横臥するベッド装置や使用者Pが着座するクッション装置が挙げられ、本実施形態では、エアマット装置10の一例として、ベッド装置を採用している。ベッド装置としては、背上げ又は背下げ動作が可能な背上げ機能を有するベッド装置や、背上げ機能を有しないベッド装置などがある。この種のベッド装置には、背上げ又は背下げ動作を電動で行うベッド装置(いわゆる電動ベッド)や、電力を使用せずに手動で行うベッド装置がある。
マット部11は、複数のエアセル15を有していて、これらエアセル15の内部に空気を充填することにより、マット部11上に横臥する使用者Pの荷重を支える。エアセル15の内圧は、マット部11の硬さに対応しており、エアセル15の内圧を使用者Pの体重に応じて設定することで、マット部11の硬さを使用者Pにとって最適な硬さにすることができる。
同一グループに属するエアセル15の内部は、連通路16を介して互いに連通されていて、同一グループに属するエアセル15では、互いの内圧が同期して変動する。なお連通路16には、例えば塩化ビニール等の樹脂製のエアチューブを好適に使用することができる。
弁18と、エアセル15とポンプ17及び排気弁18とを各別に接続する接続路19と、接続路19を開閉する複数の開閉弁20と、を備えている。
以下では、3つの分岐路21のうち、エアセル15の第1グループG1に対応する分岐路21を第1分岐路21aとし、第2グループG2に対応する分岐路21を第2分岐路21bとし、第3グループG3に対応する分岐路21を第3分岐路21cとする。また、3つの開閉弁20のうち、第1分岐路21aに対応する開閉弁20を第1開閉弁20aとし、第2分岐路21bに対応する開閉弁20を第2開閉弁20bとし、第3分岐路21cに対応する開閉弁20を第3開閉弁20cとする。
なお、給排気部12における空気の流路径(接続路19の流路径)は、例えば直径2mm程度となっている。
制御部14は、内圧測定部13からのエアセル15の内圧(検出手段の検出結果)の取得及び給排気部12の制御を行う。制御部14は、給排気部12のうち、ポンプ17、排気弁18及び開閉弁20の制御を行う。
図2に示すように、使用者Pがマット部11に横臥して体重をかけた後、制御部14は、エアセル15を、グループG1~G3毎に交互膨縮させる。制御部14は、各エアセル15から排気する際、複数のグループG1~G3のうちの少なくとも一つを加圧状態に残したまま、その他を排気し、その後、排気したグループG1~G3に給気する。
各グループG1~G3のエアセル15の給排気は、例えば5分ずつ程度で実施することが可能であり、この場合、エアセル15全体の給排気を、15分程度で実施することができる。
また、圧変動時間は、一般のエアマット装置10で通常、実施されるエアセル15の給排気、例えば、使用者Pの姿勢を意図的に変化させるために実施するエアセル15の給排気時にあわせて測定することもできる。この場合、使用者Pの体重を推定するために必要となる人間の操作や機械の動作を最小限に抑えること等もできる。
さらにこのエアマット装置10では、エアセル15の給排気時の内圧を測定して使用者Pの体重を推定する。したがって、エアセル15の内圧を測定する内圧測定部13に長時間にわたって連続して荷重がかかるのを抑えることが可能になり、内圧測定部13がキャリブレーションされたままの状態に維持し易くすることができる。
以上より、使用者の体重をエアセル15の内圧に精度良く反映させることができる。
さらに、使用者Pが体重をかけた状態を維持したまま、使用者Pの体重を推定するので、例えば、介護や看護が必要であり、長期間にわたって横臥又は着座した状態で居ざるを得ない使用者Pであっても、その時々の体重に応じてエアセル15の内圧を適切に調整することができる。
また前述のように、制御部14が、少なくとも一部のグループG1~G3を残したままエアセル15を排気するので、排気しないグループG1~G3のエアセル15により使用者Pを支持することが可能になり、使用者Pの底付きを防ぐことができる。
さらに、制御部14が、複数回求めた圧変動時間に基づいて、使用状態におけるエアセル15の内圧を設定するので、例えば、外乱による誤差を小さくすること等が可能になり、使用者Pの体重を精度良く推定した上でエアセル15の内圧を設定することができる。
本発明は、制御部14が、エアセル15が第1の状態から第2の状態に至るまでに要した時間を制御基準値として取得し、制御基準値に応じて給排気部12を制御する他の形態に適宜変更することが可能である。
前記第1実施形態では、マット部11に使用者Pが体重をかけた状態で、制御部14が、給排気部12に排気を行わせることで、エアセル15を減圧させながら、エアセル15の内圧が第1の内圧から第2の内圧に至るまでの圧変動時間を求めているが、本発明はこの態様のみに限られない。
マット部11に使用者Pが体重をかけた状態で、制御部14が、給排気部12に給気を行わせることで、エアセル15を加圧させながら、エアセル15の内圧が第1の内圧から、同第1の内圧と異なり第1の内圧よりも高い第2の内圧に至るまでの圧変動時間を求め、この圧変動時間に基づいて、使用状態に適したエアセル15の内圧を設定することも可能である。なおこのときのポンプ17は、継続して一定の駆動力で作動することが好ましい。
前記第1実施形態及び前記第1変形例では、制御部14が、エアセル15の内圧が第1の内圧から第2の内圧に至るまでに要する時間を取得したが、本発明はこの態様のみに限られない。制御部14が、エアセル15が第1の状態から第2の状態に至るまでに要した時間を制御基準値として取得する形態を採用することが可能である。
例えば、エアセル15の上面(使用者が接触する面)の高さを検出する変位計を検出手段として設け、エアセル15の上面の高さが第1の高さ(第1の状態)から第2の高さ(第2の状態)に至るまでに要する時間を、制御基準値として取得することも可能である。 また、エアセル15から給排気される空気の流量(流速)を検出する流量計(流速計)を検出手段として設け、空気の流量が第1の流量(第1の状態)から第2の流量(第2の状態)に至るまでに要した時間を、制御基準値として取得することも可能である。
さらに、エアセル15にかかる負荷の大きさを検出する荷重センサを検出手段として設け、エアセル15にかかる負荷が第1の負荷から第2の負荷に至るまでに要する時間を、制御基準値として取得することも可能である。
前記第1実施形態、前記第1変形例及び前記第2変形例では、マット部11に使用者Pが予め体重をかけた状態で、制御部14が、エアセル15を積極的に状態変化させることで制御基準値を取得したが、本発明はこの態様のみに限られない。
例えば、マット部11上に使用者Pが乗っていない状態から乗った状態に移行したときにエアセル15が状態変化することを利用して、制御部14が、制御基準値を取得することも可能である。この場合、使用者Pが乗ったときにエアセル15に作用する、使用者Pの荷重とは独立した衝撃力(位置エネルギーや速度エネルギー)による影響(ノイズ)を排除することが好ましい。この排除に際しては、例えば、状態変化が始まってから一定の時間(ノイズが乗っている時間)を計測範囲から除外する方法や、予め実験から求めたノイズが乗った場合の純粋な変化量をプログラムに記録しておき、それらを参照して推定する方法、平均化するサンプル数を十分に多く取り、ノイズを除去する方法などを採用することが考えられる。
次に、本発明に係る第2実施形態のエアマット装置30を説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。本実施形態のエアマット装置30では、制御部14以外の構成については、図1に示す第1実施形態に係るエアマット装置10と同様である。
ここで、このエアマット装置30では、マット部11に使用者Pが体重をかけた状態で、制御部14が、給排気を行う実施グループの各エアセル15における内圧が第1の内圧から、同第1の内圧と異なり第1の内圧よりも低い第2の内圧に至るまでの、給排気を行わない維持グループの各エアセル15における内圧変動(エアセル15の状態変化量)を求め、制御基準値として取得する。本実施形態では、制御部14は、前述のようにエアセル15をグループG1~G3毎に交互膨縮させながら、内圧変動を求める。
そして、使用状態におけるエアセル15の内圧を、制御部14が、内圧変動に基づいて設定する。本実施形態では、制御部14は、複数回求めた内圧変動に基づいて、使用状態における各エアセル15の内圧を設定する。制御基準値である内圧変動、つまりエアセル15の状態変化量は、エアセル15に作用する荷重に応じて変化することから、内圧変動を求めることで、使用者Pの体重を推定することができる。したがって、使用状態のエアセル15の内圧を内圧変動に基づいて設定することで、使用者Pの体重に応じて設定することができる。
本発明は、エアセル15に対して使用者Pの体重の少なくとも一部を預けることによって負荷をかけた状態で、制御部14が、エアセル15を状態変化させながらエアセル15の状態変化量を制御基準値として取得し、制御基準値に応じて給排気部12を制御する他の形態に適宜変更することが可能である。
前記第2実施形態では、マット部11に使用者Pが体重をかけた状態で、制御部14が、実施グループのエアセル15を減圧させながら、実施グループのエアセル15の内圧が第1の内圧から第2の内圧に至るまでの、維持グループの内圧変動を求めているが、本発明はこの態様のみに限られない。
マット部11に使用者Pが体重をかけた状態で、制御部14が、実施グループのエアセル15を加圧させながら、実施グループのエアセル15の内圧が第1の内圧から、同第1の内圧と異なり第1の内圧よりも高い第2の内圧に至るまでの、維持グループの内圧変動を求め、この内圧変動に基づいて、使用状態におけるエアセル15の内圧を設定することも可能である。なおこのときのポンプ17は、継続して一定の駆動力で作動することが好ましい。
前記第1実施形態及び前記第1変形例では、マット部11に使用者Pが体重をかけた状態で、制御部14が、実施グループの各エアセル15における内圧が第1の内圧から第2の内圧に至るまでの、維持グループの各エアセル15における内圧変動(エアセル15の状態変化量)を求め、制御基準値として取得したが、本発明はこの態様のみに限られない。エアセル15に対して使用者Pの体重の少なくとも一部を預けることによって負荷をかけた状態で、制御部14が、エアセル15を能動的に状態変化させながらエアセル15の状態変化量を制御基準値として取得する形態を採用することが可能である。
例えば、負荷がかけられたエアセル15の範囲を検出するセンサを検出手段として設け、制御部14が、負荷がかけられるエアセル15の範囲を第1の範囲から第2の範囲に切り替えたときに、エアセル15における内圧変動を求めて、制御基準値として取得することも可能である。エアセル15が複数設けられている場合には、エアセル15の1つ1つをエアセル15の1単位として、負荷がかけられたエアセル15の範囲を、エアセル15の数に基づいて検出することができる。この場合、例えば、負荷がかけられたエアセル15の範囲を狭めるためには、給排気部12によって一部のエアセル15の内圧を下げて、そのエアセル15に負荷がかからないようにさせる方法を採用することができる。
また、マット部11の形状に関連するエアセル15の位置を検出するセンサを検出手段として設け、制御部14が、マット部11の形状を第1の形状から第2の形状に切り替えたときに、エアセル15における内圧変動を求めて、制御基準値として取得することも可能である。なお、マット部11の形状としては、標準状態における形状である平坦形状や、背上げ状態や足上げ状態、ローテーション状態における各形状などが挙げられる。背上げ状態におけるマット部11では、マット部11において使用者の腰に対応する腰部よりも頭側が、腰部を起点として上昇して傾斜している。足上げ状態におけるマット部11では、マット部11において使用者の膝に対応する膝裏部が上側に向けて突となるように、腰部から足側が屈曲している。ローテーション状態におけるマット部11では、マット部11上で使用者が左右方向に半身になるよう、マット部11における左右方向の片側が隆起している。
また、マット部11の傾斜角度に関連するエアセル15の位置を検出するセンサを検出手段として設け、制御部14が、マット部11の傾斜角度を第1の傾斜角度から第2の傾斜角度に切り替えたときに、エアセル15における内圧変動を求めて、制御基準値として取得することも可能である。なお、マット部11は、トレンデンバーグ状態(伸展状態)やリバーストレンデンバーグ状態において、水平面に対して傾斜する。トレンデンバーグ状態のマット部11では、マット部11において頭側が足側よりも低くなるように、マット部11における長手方向に傾斜されている。リバーストレンデンバーグ状態のマット部11では、マット部11において足側が頭側よりも低くなるように、マット部11における長手方向に傾斜されている。
また、エアセル15の上面の高さを検出するセンサを検出手段として設け、制御部14が、エアセル15の上面の高さを第1の高さから第2の高さに切り替えたときに、エアセル15における内圧変動を求めて、制御基準値として取得することも可能である。
前記第1実施形態、前記第1変形例及び前記第2変形例では、制御部14が、エアセル15における内圧変動を求めて制御基準値を取得したが、本発明はこの態様のみに限られない。例えば、複数のエアセル15のうち、一部のエアセル15にかかる荷重を測定する荷重センサを検出手段として備え、この荷重センサに作用する荷重変動を求めて制御基準値として取得することも可能である。
次に、本発明に係る第3実施形態のエアマット装置40を説明する。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。本実施形態のエアマット装置40では、制御部14以外の構成については、図1に示す第1実施形態に係るエアマット装置10と同様である。
なお、単位時間は、任意に設定することが可能である。また、単位時間当たりの内圧変動は、1つのグループG1~G3のエアセル15を膨縮させるときに、複数回求めることが可能である。例えば、エアセル15を収縮させ始めた直後に、単位時間当たりの内圧変動を求め、また、エアセル15を収縮から膨張に切り替える前後に、単位時間当たりの内圧変動を求め、さらには、エアセル15を膨張し終える直前に、単位時間当たりの内圧変動を求める等をすることができる。すなわち、エアセル15の単位時間当たりの内圧変動として、給気時及び排気時のいずれも採用することができる。例えば、エアセル15に対する給気の開始又は排気の開始をトリガーとして、この開始時刻(第1の時刻)から所定の単位時間経過時(第2の時刻)までの内圧変動を求めることができる。
そして、使用状態におけるエアセル15の内圧を、制御部14が、単位時間当たりの内圧変動に基づいて設定する。本実施形態では、制御部14は、複数回求めた単位時間当たりの内圧変動に基づいて、使用状態における各エアセル15の内圧を設定する。制御基準値である単位時間当たりの内圧変動、つまりエアセル15の状態変化量は、エアセル15に作用する荷重に応じて変化することから、単位時間当たりの内圧変動を求めることで、使用者Pの体重を推定することができる。したがって、使用状態のエアセル15の内圧を単位時間当たりの内圧変動に基づいて設定することで、使用者Pの体重に応じて設定することができる。
本発明は、制御部14が、単位時間当たりのエアセル15の状態変化量を制御基準値として取得し、制御基準値に応じて給排気部12を制御する他の形態に適宜変更することが可能である。
前記第3実施形態では、エアセル15の状態変化量として、エアセル15の内圧変動を採用したが、本発明はこの態様のみに限られない。
例えば、エアセル15の状態変化量として、単位時間当たりにエアセル15に対して吸排気される空気の流量や、単位時間当たりに変位するエアセル15の上面の高さの変位量、単位時間あたりに変化するエアセル15にかかる負荷の変動量を、制御基準値として取得することも可能である。
前記第3実施形態及び前記第1変形例では、マット部11に使用者Pが予め体重をかけた状態で、制御部14が、エアセル15を積極的に状態変化させることで制御基準値を取得したが、本発明はこの態様のみに限られない。例えば、マット部11上に使用者Pが乗っていない状態から乗った状態に移行したときにエアセル15が状態変化することを利用して、制御部14が、制御基準値を取得することも可能である。
また、エアセル15は、マット部11上に横臥する使用者Pの頭部、肩部、臀部、大腿部、膝部及び踵部に対応して夫々複数個ずつ配置することが可能である。この場合、エアセル15の内圧を体の各部分に応じて調整することにより、例えば背部及び大腿部のエアセル15の内圧を臀部のエアセル15の内圧より大きくすることにより、体圧分散を更に効果的に図ることができる。
また、マット部11として、エアセル15を1つのみ備える構成を採用することも可能である。
第1検証試験及び第2検証試験では、エアセル15に作用する荷重と、エアセル15の減圧に要する時間と、の関係について検証した。
第3検証試験及び第4検証試験では、エアセル15に作用する荷重と、エアセル15の加圧に要する時間と、の関係について検証した。
第5検証試験では、実施グループのエアセル15を排気したときにおける維持グループの圧力変動について検証した。
図9に示すように、エアセル15に作用する荷重が高いほど、エアセル15の内圧が低くなるのに時間がかかることが確かめられた。
図10に示すように、エアセルに作用する荷重が高いほど、エアセルの内圧が低くなるのに時間がかかることが確かめられた。
図11に示すように、エアセル15に作用する荷重が高いほど、エアセル15の内圧が高くなるのに時間がかかることが確かめられた。
結果を図12に示す。図12のグラフでは、横軸が給気時間(分:秒)を示している。図12に示す縦軸の項目名、及びグラフ線を指す符号は、いずれも図10のグラフと共通している。
図12に示すように、エアセルに作用する荷重が高いほど、エアセルの内圧が高くなるのに時間がかかることが確かめられた。
結果を表1に示す。
11 マット部
12 給排気部
13 内圧測定部
14 制御部
15 エアセル
P 使用者
Claims (3)
- 第1部分及び第2部分を含む複数のエアセルに使用者が乗っていない第1状態から前記複数のエアセルに前記使用者が乗った第2状態への変化に基づいて、前記使用者の体重を推定し、前記体重に応じたエアセルの内圧を設定するエアセルの内圧制御方法であって、
前記変化が始まってから所定期間に取得した情報を使用せずに、前記複数のエアセルの交互膨縮にあわせて前記第1部分を加圧状態に残しつつ前記第2部分を排気して得られた値を用いて前記使用者の体重を推定するエアセルの内圧制御方法。 - 前記排気のときに、前記使用者の体重を推定し、
給気のときに、前記給気するエアセルの内圧を前記使用者の体重に応じた内圧とする請求項1に記載のエアセルの内圧制御方法。 - 前記第1状態から前記第2状態に至るまでの状態変動時間を求め、前記状態変動時間に基づいて前記使用者の体重を推定する請求項1または2に記載のエアセルの内圧制御方法。
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