以下、パチンコ遊技機の実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。装飾ランプLAは、一例として、枠体11に設けられる。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。スピーカSPは、一例として、枠体11に設けられる。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別ゲームは、変動ゲームに相当する。特別図柄変動ゲームには、第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、がある。第1特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第1特別図柄が確定停止表示される。第2特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第2特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、大当り抽選の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。
特別図柄には、大当り結果の一例である大当り図柄と、非大当り結果の一例であるはずれ図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選すると、特別ゲームで大当り図柄が導出され、大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が生起(付与)される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、特別ゲームではずれ図柄が導出される。
パチンコ遊技機10は、第1特別保留表示部13cを備える。第1特別保留表示部13cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。パチンコ遊技機10は、第2特別保留表示部13dを備える。第2特別保留表示部13dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、それぞれ4である。
パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームで普通当り図柄が導出され、普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が生起(付与)される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、普通保留数の上限値は、4である。
パチンコ遊技機10に備えられた遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。画像表示部GHは、一例として、液晶パネル及び有機ELパネルなどである。画像表示部GHには、所定の面積を有する表示領域Hがある。つまり、演出表示装置EHは、所定の面積を有する表示領域Hを備えている。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHの表示領域Hが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
本実施形態において、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である演出装置群DEを構成する。演出実行手段は、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、第1始動口15を備える。第1始動口15は、第1始動入賞口に相当する。パチンコ遊技機10は、第1始動口15へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(図3に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立しうるとともに、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球の払出条件が成立する。第1始動口15は、遊技球を入球させることができるように常に開放されている。
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、第2始動口16を備える。第2始動口16は、第2始動入賞口に相当する。パチンコ遊技機10は、第2始動口16へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(図3に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立しうるとともに、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球の払出条件が成立する。第2始動口16は、遊技球が第2始動口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2始動口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を有する。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる手段の一例として、普通ソレノイドSL1を備える(図3に示す)。普通可変部材17は、普通当り遊技において開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、入賞口の一例として、大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図3に示す)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数(本実施形態では、15個)の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な特別可変部材19を備える。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる手段の一例として、特別ソレノイドSL2を備える(図3に示す)。特別可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、ゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図3に示す)。パチンコ遊技機10は、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの始動条件が成立しうる一方、賞球の払出条件が成立しない。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において形成されている。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1始動口15、第2始動口16、及び大入賞口18の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2始動口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、当該低確率状態に比して大当り確率が高い高確率状態と、がある。このため、高確率状態は、低確率状態に比して有利な状態となる。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、第2始動口16への入球を補助する機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2始動口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球状態を備える。複数の入球状態には、非時短状態と、当該非時短状態に比して第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い時短状態と、がある。したがって、時短状態は、非時短状態に比して、第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。時短状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。非時短状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。時短状態及び非時短状態では、第1始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が同じである。時短状態では、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上して、第1始動口15よりも第2始動口16へ遊技球が入球し易くなる。即ち、時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。このため、時短状態は、非時短状態に比して有利な状態となる。
例えば、時短状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は、複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1制御は、普通ゲームの変動時間を、非時短状態のときよりも短くする制御である。第2制御は、普通抽選における普通当り確率を、非時短状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第3制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、非時短状態のときよりも長くする制御である。なお、第3制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、非時短状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、非時短状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、時短状態は、次に説明する第4制御を組み合わせて実現してもよい。第4制御は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)を、非時短状態のときよりも短くする制御である。時短状態では、非時短状態であるときよりも、単位時間あたりで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。
本実施形態において遊技状態には、低確非時短状態と、低確時短状態と、高確時短状態と、が含まれる。低確非時短状態は、確変機能及び入球補助機能の何れも作動しない遊技状態である。低確時短状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能が作動する遊技状態である。高確時短状態は、確変機能及び入球補助機能の何れも作動する遊技状態である。
パチンコ遊技機10において、低確非時短状態及び低確時短状態であるときには低確率状態に制御され、高確時短状態であるときには高確率状態に制御される。このため、高確時短状態は、低確非時短状態及び低確時短状態に比して大当りに当選する可能性が高く、有利な遊技状態である。
パチンコ遊技機10において、低確非時短状態であるときには非時短状態に制御され、高確時短状態及び低確時短状態であるときには時短状態に制御される。このため、高確時短状態及び低確時短状態は、低確非時短状態に比して、第2始動口16への単位時間あたりの遊技球の入球率が高く、遊技者にとって有利な遊技状態である。
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。具体的に、パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、大当り図柄ZA及び大当り図柄ZBを備える。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選したときに大当り図柄乱数を用いて行われる大当り図柄抽選によって、大当り図柄が決定される。パチンコ遊技機10では、第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入球したことを契機に実行される大当り抽選で大当りに当選したときに大当り図柄乱数を用いて行われる大当り図柄抽選によって、大当り図柄ZA及び大当り図柄ZBの何れかが決定される。大当り図柄ZA及び大当り図柄ZBは、大当り結果に相当する。
大当り図柄ZAには、第1大当りが定められている。大当り図柄ZBには、第2大当りが定められている。以下、大当り図柄ZAに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、大当り図柄ZBに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が大当り図柄ZAであった場合、第1大当りとなった後に第1大当り遊技が開始される。パチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選し、大当り図柄が大当り図柄ZBであった場合、第2大当りとなった後に第2大当り遊技が開始される。
大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様で開放される。大当り遊技は、大入賞口18に遊技球が入球することにより、遊技球を獲得することが可能であり、有利な状態である。
第1大当り遊技では、5回を上限としてラウンド遊技が行われる。第2大当り遊技では、10回を上限としてラウンド遊技が行われる。大当り遊技中に得られる獲得出玉数の多少は、出玉を得ることが可能なラウンド遊技の多少と一致する。獲得出玉数は、大入賞口18への入球によって払出された遊技球(賞球)の総数として表してもよいし、払出された遊技球の総数から発射個数を減算して得られる数として表してもよい。以上の構成によれば、第2大当り遊技における獲得出玉数は、第1大当り遊技における獲得出玉数よりも理論値としては多い。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10では、大当り遊技の種類に応じて、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる。パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後、100回の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が生起される迄の間にわたって、低確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後、100回の特別ゲームが終了すると、低確非時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が生起されるまでの間にわたって高確時短状態に制御される。パチンコ遊技機10では、大当り遊技が生起されると、低確非時短状態に制御される。以上の構成によれば、第1大当り及び第2大当りを比較した場合、第2大当りでは大当り遊技の終了後に確変機能が作動する一方、第1大当りでは大当り遊技の終了後に確変機能が作動しない。このため、高確率状態の付与条件の点では、第2大当りは、第1大当りと比較して有利度が高い。
演出表示装置EHが実行可能な表示演出について説明する。
演出表示装置EHでは、表示演出の一例として、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄は、「飾り図柄」や「装飾図柄」ともいわれる。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。各図柄列では、原則として、「1」~「8」の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出図柄を用いた演出ゲームを実行可能である。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、大当り図柄組合せが導出される。大当り図柄組合せは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。大当り図柄組合せは、大当り表示結果に相当する。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、非大当り図柄組合せが導出される。非大当り図柄組合せは、一例として、「738」や「787」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。以上のように、パチンコ遊技機10では、大当り抽選にて大当りに当選した場合、演出ゲームにおいて大当り図柄組合せが導出されるようになっている。
本実施形態において、演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。一例として、本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。大当り期待度は、はずれの場合の出現率と大当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する大当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。このように、大当り期待度は、大当り遊技が付与される期待度であるため、大当り遊技という特典が付与される期待度ともいえる。さらに、大当り遊技が終了した後には、低確非時短状態に比して有利な低確時短状態及び高確時短状態の何れかに制御される。このため、大当り期待度は、大当り遊技が付与されるとともに、有利な遊技状態が付与される期待度であるため、有利に展開されることへの期待度ともいえる。
ノーマルリーチ演出は、リーチが形成された後、他の図柄列の演出図柄を導出させることによって図柄組み合わせを導出させる演出である。スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出の途中から演出を段階的に発展させ、その発展後の演出によって図柄組み合わせを導出させる演出である。このように、パチンコ遊技機10は、演出ゲームにおいてリーチ演出を実行可能に構成されている。そして、パチンコ遊技機10では、リーチ演出によって大当りとなる期待度が示唆される。つまり、パチンコ遊技機10は、大当り抽選の結果に基づいてリーチ演出を実行可能に構成されている。このため、リーチ演出は、遊技者が注目し易い演出といえる。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40と、副制御基板50と、を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主制御基板40は、各種の制御を行うとともに、各種の制御情報(制御コマンド)を出力する。副制御基板50は、主制御基板40が出力する各種の制御コマンドに基づいて、演出実行手段の一例である演出装置群DEの制御を行う。
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主CPU42と示す)と、記憶部と、を備える。主CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ、情報の書込みが不能なROM領域(以下、主ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主RWM44と示す)と、が含まれる。
主ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主ROM43は、大当り抽選で大当りに当選したか否かの判定に用いられる大当り判定値を記憶している。主ROM43は、大当り図柄抽選に用いられる大当り図柄判定値を記憶している。主ROM43は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合にリーチ演出を実行するか否かを決める抽選である。
主ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、リーチ演出を行い、最終的に大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。大当り変動パターンには、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた「ノーマルリーチ」の大当り変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた「スーパーリーチ」の大当り変動パターンと、がある。はずれ変動パターンは、最終的に非大当り図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、リーチ演出の実行が対応付けられた「リーチあり」のはずれ変動パターンと、リーチ演出の実行が対応付けられていない「リーチなし」のはずれ変動パターンと、が含まれる。リーチ演出の実行が対応付けられた「リーチあり」のはずれ変動パターンには、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた「ノーマルリーチ」のはずれ変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた「スーパーリーチ」のはずれ変動パターンと、がある。
主RWM44は、主CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主CPU42、主ROM43、主RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
本実施形態の変動パターンには、変動パターンHP01~HP05がある。変動パターンHP01~HP03は、はずれ変動パターンである。変動パターンHP01は、「リーチなし」のはずれ変動パターンが対応付けられている。変動パターンHP02は、「ノーマルリーチ」のはずれ変動パターンが対応付けられている。変動パターンHP03は、「スーパーリーチ」のはずれ変動パターンが対応付けられている。変動パターンHP04,HP05は、大当り変動パターンである。変動パターンHP04は、「ノーマルリーチ」の大当り変動パターンが対応付けられている。変動パターンHP05は、「スーパーリーチ」の大当り変動パターンが対応付けられている。
主制御基板40は、センサSE1~SE4と接続されている。主CPU42は、センサSE1~SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御基板40は、表示部13a~13fと接続されている。主CPU42は、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成されている。主制御基板40は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備える。副CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副CPU51は、主CPU42から入力した制御コマンドに基づいて演出の実行に関する処理を実行する。副ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。本実施形態では、副CPU51が、演出実行手段としての演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する演出制御手段に相当する。
次に、主制御基板40の主CPU42が行う各種の処理について説明する。
主CPU42は、所定の周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理を実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU42は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口15へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口15へ入球した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの始動条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる特別当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、及び演出抽選に用いる演出判定乱数などである。主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM44に記憶させた場合、第1始動口15へ遊技球が入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口16へ入球したか否かを判定する。第2始動口16へ遊技球が入球していない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。遊技球が第2始動口16へ入球している場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの始動条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、主CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主CPU42は、特別ゲームが実行不能であるか否かを判定する。主CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でない場合に否定判定する。一方、主CPU42は、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に肯定判定する。特別ゲームを実行不能である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行可能である場合、主CPU42は、第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上でない場合、主CPU42は、第1特別保留数が1未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が1未満である場合、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が1未満でない場合、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。そして、主CPU42は、大当り抽選を行う。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数及び大当り判定値を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主CPU42は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行い、大当りに当選したか否かを判定する。
大当りに当選した場合、主CPU42は、大当りゲーム処理を行う。大当りゲーム処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数及び大当り図柄判定値を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターン(変動パターンHP04及び変動パターンHP05の何れか)を決定する。その後、主CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。なお、主CPU42は、大当り図柄抽選において、乱数情報から特定可能な大当り図柄乱数と、大当り抽選で大当りに当選したときの遊技状態に応じた大当り図柄判定値と、を用いて第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。
大当りに当選しなかった場合、主CPU42は、はずれゲーム処理を行う。はずれゲーム処理において、主CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれゲーム処理において、主CPU42は、乱数情報から特定可能な演出判定乱数を用いた演出抽選を行い、リーチ演出を実行するか否かを決定する。主CPU42は、演出抽選にてリーチ演出を実行しないことを決定した場合、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、「リーチなし」のはずれ変動パターン(変動パターンHP01)を決定する。また、主CPU42は、演出抽選にてリーチ演出を実行することを決定した場合、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、「リーチあり」のはずれ変動パターン(変動パターンHP02及び変動パターンHP03の何れか)を決定する。
第2特別保留数が1以上である場合、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、「第1特別保留表示部13c」を「第2特別保留表示部13d」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び大当り抽選の結果に基づく何れかのゲーム処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、主CPU42が特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、第1始動口15又は第2始動口16への遊技球の入球を契機に大当り抽選を行う。本実施形態では、主CPU42が大当り抽選を実行する大当り抽選手段に相当する。
主CPU42は、大当りゲーム処理、及びはずれゲーム処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各ゲーム処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各ゲーム処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときと、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときとで異なる制御コマンドであってもよい。
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
一方、主CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての大当り遊技処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。主CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、最終回のラウンド遊技を終了させると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了させる。
次に、遊技状態を移行させるために主CPU42が行う処理について説明する。
主CPU42は、確率状態及び入球状態を移行させた場合、遊技状態情報を更新して主RWM44に記憶させる。具体的に、主CPU42は、低確率状態及び非時短状態に制御した場合、低確非時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、低確非時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、低確非時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、低確率状態及び時短状態に制御した場合、低確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、低確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、低確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU42は、高確率状態及び時短状態に制御した場合、高確時短情報を遊技状態情報として主RWM44に記憶させる。このとき、主CPU42は、高確時短状態に制御されることを特定可能な制御コマンド(以下、高確時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
主CPU42は、第2大当り遊技を終了させると、主RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主CPU42は、第1大当り遊技を終了させると、主RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主CPU42は、低確率状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、当該高確フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
主CPU42は、大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短フラグをセットする。即ち、主CPU42は、大当り遊技を終了させると、時短状態に制御する。主CPU42は、第1大当り遊技を終了させると、主RWM44に時短回数として100回を記憶させる。時短回数は、時短状態に制御された後であって大当り抽選で大当りに当選しなかったときに当該時短状態において実行可能な特別ゲームの残り回数を特定可能な情報である。このとき、主CPU42は、時短回数を特定可能な制御コマンド(以下、時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
主CPU42は、第1大当り遊技の終了後、特別ゲームを終了させる毎に、主RWM44に記憶されている時短回数を1減算して更新する。主CPU42は、時短回数を更新した場合、更新後の時短回数を特定可能な時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU42は、更新後の時短回数が0となった場合、時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、非時短状態に制御する。主CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、主RWM44に時短フラグが記憶されているとき、当該時短フラグを消去する。即ち、主CPU42は、大当り遊技中、非時短状態に制御する。
次に、主CPU42が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU42は、普通始動センサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート25を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート25を通過していない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート25を通過した場合、主CPU42は、主RWM44に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満でない場合、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU42は、普通保留数を1加算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。
次に、主CPU42は、乱数回路45が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM44に記憶させる。主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。その後、主CPU42は、普通図柄入力処理を終了する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報を主RWM44に記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
次に、主CPU42が行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU42は、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU42は、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中でない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU42は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU42は、普通保留数が0よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が0である場合、普通図柄開始処理を終了する。
普通保留数が0よりも大きい場合、主CPU42は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU42は、普通保留数を1減算して更新する。主CPU42は、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。次に、主CPU42は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM44から取得する。続けて、主CPU42は、取得した乱数情報を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選(普通当り判定)を行う。なお、主CPU42は、現在の入球状態(非時短状態及び時短状態の何れか)に応じた普通当り確率にて普通抽選を行い、普通当りに当選したか否かを判定する。時短状態における普通当り確率は、非時短状態における普通当り確率に比して高い。つまり、時短状態であるときには、非時短状態であるときに比して普通当りに当選し易い。
普通当りに当選した場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU42は、普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。本実施形態において、時短状態であるときの普通ゲームの変動時間は、非時短状態であるときの普通ゲームの変動時間に比して短い。よって、時短状態では、非時短状態に比して単位時間あたりに実行される普通抽選の回数が多くなり易い。これにより、時短状態は、非時短状態に比して単位時間あたりに普通当りに当選する回数が多くなり易い。よって、時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。普通図柄開始処理を終了すると、主CPU42は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU42は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、普通図柄表示部13eを制御する。
次に、主CPU42が行う普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。本実施形態の主CPU42は、タイマ割り込み処理としての普通当り遊技処理を実行することによって、以下のような制御を行うこととなる。
主CPU42は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。普通当り遊技処理において、主CPU42は、時短状態である場合、時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。また、主CPU42は、非時短状態である場合、非時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放されるように、普通ソレノイドSL1を制御する。
本実施形態において、時短状態であるときの開放態様は、非時短状態であるときの開放態様に比して1回の普通当り遊技において第2始動口16が開放される回数が多く、且つ、第2始動口16が開放される合計時間が長い。したがって、時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放される場合には、非時短状態であるときの開放態様で第2始動口16が開放される場合に比して第2始動口16へ遊技球を入球させることが容易である。このように、時短状態は、非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。即ち、高確時短状態及び低確時短状態は、低確非時短状態に比して第2始動口16への遊技球の入球に関する有利度が高い。
次に、副制御基板50の副CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、遊技状態に関する制御コマンドを入力したときの処理について説明する。
副CPU51は、低確非時短コマンドを入力した場合、低確非時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、低確時短コマンドを入力した場合、低確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。副CPU51は、高確時短コマンドを入力した場合、高確時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副CPU51は、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、非大当り図柄組合せを決定する。副CPU51は、ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出の何れかの実行が対応付けられたはずれ変動パターンが指定された場合、リーチを含む非大当り図柄組合せを決定するとよい。
演出ゲーム処理において、副CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。副CPU51は、変動パターンに定められた変動時間中、決定した演出パターンに基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置EHを制御する。そして、副CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。例えば、副CPU51は、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンの変動開始コマンドを入力した場合、演出ゲームを開始させた後、スーパーリーチ演出を実行させ、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。
次に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群DEを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群DEを制御する。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能である。そしてパチンコ遊技機10において、演出表示装置EHが実行可能な演出には、特定演出に相当する段階演出がある。段階演出は、演出ゲームが開始してから演出ゲームにおいて左図柄列及び右図柄列が一旦停止表示するまでの間に実行される。つまり、段階演出は、リーチ演出が実行される場合において当該リーチ演出が実行されるよりも前に実行可能に構成されている。
段階演出は、複数の段階にわたって段階的に進行可能な演出である。段階演出における複数の段階には、第1段階と、第2段階と、第3段階と、第4段階とがある。つまり、段階演出における段階の数は、4である。段階演出は、第1段階から開始して段階的に進行可能に構成されている。具体的に、段階演出は、第1段階→第2段階→第3段階→第4段階の順に段階的に進行可能に構成されている。段階演出では、第1段階から第2段階へ進行する場合と、第1段階から第2段階へ進行しない場合と、がある。第2段階へ進行しなかった場合には、段階演出が終了する。第2段階へ進行した場合には、段階演出が継続する。そして、第2段階へ進行した後、段階演出では、第2段階から第3段階へ進行する場合と、第2段階から第3段階へ進行しない場合と、がある。第3段階へ進行しなかった場合には、段階演出が終了する。第3段階へ進行した場合には、段階演出が継続する。そして、第3段階へ進行した後、段階演出では、第3段階から第4段階へ進行する場合と、第3段階から第4段階へ進行しない場合と、がある。第4段階へ進行しなかった場合には、段階演出が終了する。第4段階へ進行した場合には、段階演出が継続する。そして、第4段階へ進行した後、段階演出が終了する。
以下、演出表示装置EHにおいて実行される段階演出の一例を説明する。
図4(a)は、段階演出が開始したときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。演出表示装置EHでは、段階演出が開始すると、表示領域Hにおいて第1段階~第4段階に対応する画像が表示される。具体的に、段階画像D1は、第1段階に対応する画像である。段階画像D2,D3は、第2段階に対応する画像である。段階画像D4~D6は、第3段階に対応する画像である。段階画像D7~D10は、第4段階に対応する画像である。
段階画像D1~D10は、それぞれ略四角形の枠部分WKと、枠内の部分EKと、で構成される。段階画像D1~D10における枠内の部分EK(枠内の部分EK1~EK7)は、キャラクタを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、星を模した画像と、により構成されている。なお、段階画像D1~D10における枠部分WK、キャラクタを模した画像、「VS」という文字列を示す画像、及び星を模した画像は、それぞれ静止画である。例えば、段階画像D1における枠内の部分EK1は、ネズミを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、1つの星を模した画像と、により構成されている。例えば、段階画像D3における枠内の部分EK3は、イヌを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、3つの星を模した画像と、により構成されている。なお、詳しくは後述するが、星を模した画像の数は、有利に展開されることへの期待度を示唆又は報知するものである。本実施形態では、星を模した画像の数が多いほど有利に展開されることへの期待度が高くなるように構成されている。そして、星を模した画像の数は、キャラクタを模した画像と対になっている。例えば、3つの星を模した画像は、イヌを模した画像と対になっている。例えば、5つの星を模した画像は、ウシを模した画像と対になっている。このため、本実施形態では、キャラクタを模した画像によっても、有利に展開されることへの期待度が示唆又は報知される。
段階画像D1~D10は、表示領域Hにおいて、それぞれ少なくとも一部が他の段階画像D1~D10の何れかと重なっている。例えば、段階画像D3は、段階画像D1,D5,D6と一部が重なっている。そして、第1段階に対応する段階画像D1は、第2段階に対応する段階画像D2,D3に比して表示優先度(レイヤー)が上位に設定されている。第2段階に対応する段階画像D2,D3は、第3段階に対応する段階画像D4~D6に比して表示優先度が上位に設定されている。第3段階に対応する段階画像D4~D6は、第4段階に対応する段階画像D7~D10に比して表示優先度が上位に設定されている。
ここで、図4(a)は、現在の段階が第1段階であるときを示したものである。演出表示装置EHでは、現在の段階が第1段階~第4段階の何れであるかを特定可能な表示が行われる。つまり、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が段階画像D1~D10のうち何れであるかを特定可能な表示が行われる。現在の段階は、段階画像D1~D10の表示態様により特定可能に構成されている。具体的に、現在の段階は、段階画像D1~D10において、段階画像D1~D10における枠部分WKの太さにより特定可能に構成されている。また、現在の段階は、段階画像D1~D10において、段階画像D1~D10における枠部分WKと、段階画像D1~D10における枠内の部分EKを構成する画像と、に加えてパンダを模した画像AKが表示されているか否かにより特定可能に構成されている。例えば、図4(a)に示すように、現在の段階が第1段階である場合、演出表示装置EHでは、段階画像D1における枠部分WKが段階画像D2~D10における枠部分WKに比して太く表示される。また、演出表示装置EHでは、段階画像D1において、段階画像D1における枠部分WKと、段階画像D1における枠内の部分EK1と、に加えてパンダを模した画像AKが表示される。なお、パンダを模した画像AKは、静止画である。なお、演出表示装置EHでは、現在の段階とは別の段階に対応する段階画像D2~D10において、パンダを模した画像AKが表示されない。これにより、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が段階画像D1であることを特定可能であるとともに、現在の段階が第1段階であることが特定可能である。加えて、演出表示装置EHでは、現在の段階とは別の段階に対応する画像が段階画像D2~D10であることを特定可能であるとともに、現在の段階とは別の段階が第2段階~第4段階であることを特定可能である。
このように、パチンコ遊技機10では、段階演出の実行中、段階画像D1~D10における枠部分WKの太さと、段階画像D1~D10においてパンダを模した画像AKが表示されているか否かと、により現在の段階を特定可能である。つまり、パチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、当該段階演出における現在の段階を示唆又は報知することが可能である。そして、パチンコ遊技機10では、段階演出の実行中において、現在の段階に対応する静止画(一例として、枠部分WK又はパンダを模した画像AK)を表示することによって現在の段階を示唆又は報知することが可能である。さらに、パチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、当該段階演出における現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを示唆又は報知することが可能である。
段階演出における現在の段階とは別の段階は、現在の段階が第1段階~第4段階の何れであるかに応じて異なる。例えば、現在の段階が第1段階であるときにおける現在の段階とは別の段階は、第2段階~第4段階である。つまり、現在の段階が第1段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階が含まれる。一方、現在の段階が第1段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階よりも前の段階が含まれない。
現在の段階が第2段階であるときにおける現在の段階とは別の段階は、第1段階、第3段階、及び第4段階である。つまり、現在の段階が第2段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階と、現在の段階よりも前の段階とが含まれる。
現在の段階が第3段階であるときにおける現在の段階とは別の段階は、第1段階、第2段階、及び第4段階である。つまり、現在の段階が第3段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階と、現在の段階よりも前の段階とが含まれる。
現在の段階が第4段階であるときにおける現在の段階とは別の段階は、第1段階~第3段階である。つまり、現在の段階が第4段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階よりも前の段階が含まれる。一方、現在の段階が第1段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階が含まれない。
ここで、第1段階は、複数の段階の中で最も低い段階であり、最低段階に相当する。第4段階は、複数の段階の中で最も高い段階であり、最高段階に相当する。上述のように、現在の段階が第1段階~第3段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階が含まれる。一方、現在の段階が第4段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階が含まれない。つまり、段階演出の実行中において、少なくとも現在の段階が最高段階でないとき、示唆又は報知することが可能な現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階が含まれる。
また、現在の段階が第2段階~第4段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階よりも前の段階が含まれる。一方、現在の段階が第1段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、現在の段階よりも前の段階が含まれない。つまり、段階演出の実行中において、少なくとも現在の段階が最低段階でないとき、示唆又は報知することが可能な現在の段階とは別の段階には、現在の段階よりも前の段階が含まれる。
そして、現在の段階が第1段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、第2段階~第4段階が含まれる。つまり、段階演出の実行中において、現在の段階が最低段階であるとき、示唆又は報知することが可能な現在の段階とは別の段階には、最低段階の次の段階から最高段階までの段階が含まれる。よって、パチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、現在の段階が最低段階であるとき、最低段階から最高段階までの段階を示唆又は報知することが可能である。現在の段階が第4段階であるときにおける現在の段階とは別の段階には、第1段階~第3段階が含まれる。つまり、段階演出の実行中において、現在の段階が最高段階であるとき、示唆又は報知することが可能な現在の段階とは別の段階には、最低段階から最高段階の1つ前までの段階が含まれる。よって、パチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、現在の段階が最高段階であるとき、最低段階から最高段階までの段階を示唆又は報知することが可能である。
このように、段階演出の実行中において示唆又は報知することが可能である現在の段階とは別の段階には、現在の段階の次以降の段階が含まれる場合がある。また、段階演出の実行中において示唆又は報知することが可能である現在の段階とは別の段階には、現在の段階よりも前の段階が含まれる場合がある。
また、演出表示装置EHでは、複数の段階にわたって段階的に進行可能であることを特定可能な画像が表示される。具体的に、演出表示装置EHでは、第1段階から第2段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像と、第2段階から第3段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像と、第3段階から第4段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像と、が表示される。
第1段階から第2段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像には、段階画像D1から段階画像D2へと向かう矢印を模した画像と、段階画像D1から段階画像D3へと向かう矢印を模した画像と、がある。
第2段階から第3段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像には、段階画像D2から段階画像D4へと向かう矢印を模した画像と、段階画像D2から段階画像D5へと向かう矢印を模した画像と、がある。また、第2段階から第3段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像には、段階画像D3から段階画像D5へと向かう矢印を模した画像と、段階画像D3から段階画像D6へと向かう矢印を模した画像と、がある。
第3段階から第4段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像には、段階画像D4から段階画像D7へと向かう矢印を模した画像と、段階画像D4から段階画像D8へと向かう矢印を模した画像と、がある。また、第3段階から第4段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像には、段階画像D5から段階画像D8へと向かう矢印を模した画像と、段階画像D5から段階画像D9へと向かう矢印を模した画像と、がある。また、第3段階から第4段階へ進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像には、段階画像D6から段階画像D9へと向かう矢印を模した画像と、段階画像D6から段階画像D10へと向かう矢印を模した画像と、がある。
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、第1段階から第4段階のそれぞれに対応する段階画像D1~D10を表示するとともに、段階演出における現在の段階、及び、段階演出における現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを示唆又は報知することが可能である。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、複数の段階にわたって段階的に進行可能であることを特定可能な矢印を模した画像を表示することが可能である。
ここで、段階演出の実行中において、現在の段階から次の段階へ進行するときに実行される段階進行演出について、説明する。
図4(b)は、図4(a)から段階が進行した場合における演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。即ち、図4(b)は、第1段階から第2段階へ進行した場合における演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。演出表示装置EHでは、段階演出の実行中において段階が進行するときに段階進行演出が実行される。段階進行演出は、現在の段階から次の段階へ進行するときに、段階が進行することを示唆又は報知する演出である。
図4(b)に示すように、例えば、第1段階から第2段階へ進行する場合であって、段階画像D1から段階画像D3へと進行するとき、演出表示装置EHでは、段階進行演出が実行される。具体的に、段階進行演出が開始すると、演出表示装置EHでは、段階画像D1におけるパンダを模した画像AKが消去される。そして、演出表示装置EHでは、段階画像D1から段階画像D3へと向かう矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D3へと向かって歩く様子が動的に表示される。なお、段階画像D1から段階画像D3へと向かう矢印を模した画像は、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D3へ進むことに伴って、異なる色調に変化するように構成されている。そして、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが段階画像D3へ到着する様子が動的に表示され、段階進行演出が終了する。このような構成により、パチンコ遊技機10では、段階演出の実行中において、現在の段階から次の段階へ進行するとき、段階が進行することを示唆又は報知する段階進行演出が実行される。なお、演出表示装置EHでは、段階進行演出の実行中において、段階画像D2,D4~D10が段階進行演出の実行前と変わらない状態で表示される。
その後、演出表示装置EHでは、段階画像D3における枠部分WKが段階画像D1,D2,D4~D10における枠部分WKに比して太く表示されるとともに、段階画像D3においてパンダを模した画像AKが表示される。なお、演出表示装置EHでは、段階画像D1における枠部分WKが段階画像D2,D4~D10における枠部分WKと同じ太さで表示される。これにより、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が段階画像D3であることを特定可能であるとともに、現在の段階が第2段階であることが特定可能である。つまり、演出表示装置EHでは、現在の段階が第1段階から第2段階へ進行したことを特定可能である。
因みに、段階演出において段階を進行させるときの進行方向(以下、段階進行方向と示す)には、複数ある。具体的に、段階進行方向には、画像表示部GHを正面視したときの左上方向と、画像表示部GHを正面視したときの右上方向とがある。例えば、現在の段階が第1段階であるときであって、現在の段階から次の段階へ進行するときには、段階画像D1から段階画像D2へと進行する(右上方向へと進行する)場合と、段階画像D1から段階画像D3へと進行する(左上方向へと進行する)場合とがある。そして、演出表示装置EHでは、段階進行方向に応じた態様で段階進行演出が実行される。つまり、段階進行演出の態様には、第1態様に相当する左上方向へと進行する態様と、第2態様に相当する右上方向へと進行する態様とがある。
段階演出の実行中において、現在の段階から次の段階へ進行しない場合には、段階進行演出が実行されない。この場合、演出表示装置EHでは、段階が進行せずに段階が確定したことを特定可能な段階確定演出が実行される。
図5は、図4(b)から段階が進行しなかった場合における演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。即ち、図5は、第2段階から第3段階へ進行しなかった場合における演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。演出表示装置EHでは、段階演出の実行中において段階が進行しない場合(段階が確定する場合)に段階確定演出が実行される。段階確定演出は、現在の段階から次の段階へ進行しないときに、段階が進行せずに段階が確定したことを示唆又は報知する演出である。
図5に示すように、例えば、第2段階から第3段階へ進行しない場合、即ち、段階画像D3から段階画像D5及び段階画像D6の何れにも進行しない場合、演出表示装置EHでは、段階確定演出が実行される。具体的に、段階確定演出が開始すると、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する段階画像D3の表示優先度が最上位に設定されるとともに、現在の段階に対応する段階画像D3が拡大表示される。つまり、段階確定演出が開始すると、演出表示装置EHでは、表示領域Hのうち現在の段階に対応する段階画像D3の表示領域が、段階確定演出が実行される前に比して広くなる。そして、演出表示装置EHでは、段階確定演出の実行中において、段階画像D1,D5,D6の表示領域が、段階確定演出の実行前に比して狭くなる。このように、演出表示装置EHでは、段階確定演出の実行中において、現在の段階とは別の段階に対応する画像の表示領域が、段階確定演出の実行前に比して狭くなる。ただし、演出表示装置EHでは、段階確定演出の実行中であっても、現在の段階とは別の段階に対応する画像を視認可能である。
そして、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する段階画像D3における枠内の部分EK3に表示されていたイヌを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、3つの星を模した画像と、が消去される。加えて、演出表示装置EHでは、段階画像D3において表示されていたパンダを模した画像AKが消去される。そして、演出表示装置EHでは、段階画像D3において、3つの星を模した画像が表示されるとともに、パンダを模した画像AKと、イヌを模した画像とが対戦する様子が動的に表示される。つまり、演出表示装置EHでは、段階が確定したときの現在の段階に対応する段階画像D3において表示されていたパンダを模した画像AKと、イヌを模した画像とに対応する演出が実行される。このように、パチンコ遊技機10は、段階確定演出の実行中において、段階が確定したときにおける現在の段階に対応する静止画が動的に表示されるように構成されている。そして、演出表示装置EHでは、段階確定演出が終了する。このような構成により、パチンコ遊技機10では、段階演出の実行中において、現在の段階から次の段階へ進行しないとき、段階が進行せずに段階が確定したことを示唆又は報知する段階確定演出が実行される。
以上のように、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHにおいて、複数の段階にわたって段階的に進行可能な段階演出を実行可能である。そして、パチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、当該段階演出における現在の段階を示唆又は報知することが可能である。さらに、パチンコ遊技機10では、段階演出の実行中において、現在の段階から次の段階へ進行する場合、段階進行演出が実行される。一方、パチンコ遊技機10では、段階演出の実行中において、現在の段階から次の段階へ進行せずに段階が確定する場合、段階確定演出が実行される。なお、上述したように、パチンコ遊技機10は、段階進行演出又は段階確定演出の実行中であっても、現在の段階を示唆又は報知することが可能であり、且つ現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを示唆又は報知することが可能である。つまり、パチンコ遊技機10は、段階演出の実行中において、当該段階演出における現在の段階を示唆又は報知することが可能であり、且つ現在の段階から次の段階へ進行するかにかかわらず現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを示唆又は報知することが可能である。
次に、段階演出の実行に係る制御について説明する。
副CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、段階演出を実行するか否かを決定する演出実行抽選を行う。演出実行抽選に当選しなかった場合、副CPU51は、段階演出を実行しないことを決定する。一方、演出実行抽選に当選した場合、副CPU51は、段階演出を実行することを決定するとともに、段階演出の演出内容を決定する演出内容決定処理を実行する。本実施形態において、演出実行抽選の当選確率は、変動開始コマンドによって特定可能な変動パターンに応じて異なる。例えば、変動パターンHP01を特定可能な変動開始コマンドを入力したときの演出実行抽選の当選確率は、変動パターンHP02~HP05の何れかを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの演出実行抽選の当選確率に比して低い。
以下、演出内容決定処理について説明する。
演出内容決定処理において、副CPU51は、段階演出において進行させる段階数を決定する段階数抽選処理を行う。即ち、副CPU51は、段階が確定するときにおける段階(以下、確定段階数と示す)を第1段階~第4段階の何れかから決定する。例えば、確定段階数を第3段階と決定した場合、副CPU51は、段階演出を実行したときに、第1段階→第2段階→第3段階というように段階が進行するように制御する。副CPU51は、決定した確定段階数を特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。
段階数抽選処理において、副CPU51は、変動パターンHP01を特定可能な変動開始コマンドを入力したとき、確定段階数として第1段階及び第2段階の何れかから決定する。即ち、副CPU51は、変動パターンHP01を特定可能な変動開始コマンドを入力したとき、確定段階数として第3段階及び第4段階の何れも決定しない。一方、副CPU51は、変動パターンHP02~HP04の何れかを特定可能な変動開始コマンドを入力したとき、確定段階数として第1段階、第2段階、第3段階、及び第4段階の何れかから決定する。
このように、「リーチなし」のはずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数は、第1段階及び第2段階の何れかから決定される。一方、「リーチあり」のはずれ変動パターン、及び、大当り変動パターンの何れかを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数は、第1段階~第4段階の何れかから決定される。このため、段階演出において複数の段階のうち所定の段階に相当する第2段階よりも進行したときには、リーチ演出が実行される。一方、段階演出において複数の段階のうち所定の段階に相当する第2段階よりも進行しなかったときには、リーチ演出が実行される場合と、実行されない場合とがある。
そして、変動パターンHP01を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける確定段階数を決定する確率は、「第1段階を決定する確率>第2段階を決定する確率」となっている。変動パターンHP02を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける確定段階数を決定する確率は、「第2段階を決定する確率>第1段階を決定する確率>第3段階を決定する確率>第4段階を決定する確率」となっている。変動パターンHP03を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける確定段階数を決定する確率は、「第3段階を決定する確率>第2段階を決定する確率>第1段階を決定する確率>第4段階を決定する確率」となっている。変動パターンHP04を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける確定段階数を決定する確率は、「第3段階を決定する確率>第4段階を決定する確率>第2段階を決定する確率>第1段階を決定する確率」となっている。変動パターンHP05を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける確定段階数を決定する確率は、「第4段階を決定する確率>第3段階を決定する確率>第2段階を決定する確率>第1段階を決定する確率」となっている。
このように、確定段階数の平均は、変動開始コマンドによって特定可能な変動パターンに応じて異なる。変動パターンHP01を特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均は、変動パターンHP02~HP05の何れかを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均に比して少ない。変動パターンHP02を特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均は、変動パターンHP03~HP05の何れかを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均に比して少ない。変動パターンHP03を特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均は、変動パターンHP04,HP05の何れかを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均に比して少ない。変動パターンHP04を特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均は、変動パターンHP05を特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均に比して少ない。
大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均は、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数の平均に比して大きい。つまり、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数は、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの確定段階数に比して大きい段階数が決定され易い。このため、パチンコ遊技機10では、段階演出における段階が進行するほど有利に展開されることへの期待度が高くなり易い。
確定段階数を決定して段階数抽選処理を終了すると、副CPU51は、段階進行方向を決定する進行方向決定処理を実行する。
進行方向決定処理において、副CPU51は、決定した確定段階数に応じて、段階が進行する毎の段階進行方向を決定する。具体的に、確定段階数が第1段階である場合、副CPU51は、段階進行方向を決定せずに進行方向決定処理を終了する。確定段階数が第2段階である場合、副CPU51は、第1段階から第2段階へ進行するときの段階進行方向(以下、第1段階進行方向と示す)を決定する。確定段階数が第3段階である場合、副CPU51は、第1段階進行方向と、第2段階から第3段階へ進行するときの段階進行方向(以下、第2段階進行方向と示す)とを決定する。確定段階数が第4段階である場合、副CPU51は、第1段階進行方向と、第2段階進行方向と、第3段階から第4段階へ進行するときの段階進行方向(以下、第3段階進行方向と示す)とを決定する。副CPU51は、決定した第1段階進行方向~第3段階進行方向のそれぞれを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。
副CPU51は、第1段階進行方向~第3段階進行方向のそれぞれを、入力した変動開始コマンドに応じて決定する。具体的に、変動パターンHP01,HP02を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第1段階進行方向を決定する確率は、「右上方向を決定する確率>左上方向を決定する確率」となっている。変動パターンHP03を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第1段階進行方向を決定する確率は、「右上方向を決定する確率=左上方向を決定する確率」となっている。変動パターンHP04,HP05を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第1段階進行方向を決定する確率は、「左上方向を決定する確率>右上方向を決定する確率」となっている。
変動パターンHP02を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第2段階進行方向を決定する確率は、「右上方向を決定する確率>左上方向を決定する確率」となっている。変動パターンHP03を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第2段階進行方向を決定する確率は、「右上方向を決定する確率=左上方向を決定する確率」となっている。変動パターンHP04,HP05を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第2段階進行方向を決定する確率は、「左上方向を決定する確率>右上方向を決定する確率」となっている。
変動パターンHP02を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第3段階進行方向を決定する確率は、「右上方向を決定する確率>左上方向を決定する確率」となっている。変動パターンHP03を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第3段階進行方向を決定する確率は、「右上方向を決定する確率>左上方向を決定する確率」となっている。変動パターンHP04,HP05を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける第3段階進行方向を決定する確率は、「左上方向を決定する確率>右上方向を決定する確率」となっている。
このように、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの段階進行方向は、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの段階進行方向に比して、左上方向が決定され易い。このため、パチンコ遊技機10では、左上方向へと進行する態様による段階進行演出が実行されたときには、右上方向へと進行する態様による段階進行演出が実行されたときに比して、有利に展開されることへの期待度が高くなり易い。
段階進行方向を決定して進行方向決定処理を終了すると、副CPU51は、段階演出における段階画像D1~D10の枠内の部分EKに表示する内容(以下、枠内表示内容と示す)を決定する表示内容決定処理を実行する。
図6に示すように、表示内容決定処理において、枠内表示内容を表示パターンPT01~PT05の何れかから決定する。例えば、表示パターンPT03が決定されると、段階画像D3における枠内の部分EK3は、イヌを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、3つの星を模した画像と、が表示される。なお、表示パターンPT03が決定されると、演出表示装置EHでは、図4(a)に示す内容で表示される。副CPU51は、決定した枠内表示内容の表示パターンを特定可能な情報を副RWM53に記憶させる。
副CPU51は、枠内表示内容を、入力した変動開始コマンドに応じて決定する。具体的に、変動パターンHP01~HP03を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける枠内表示内容を決定する確率は、「表示パターンPT01を決定する確率>表示パターンPT02を決定する確率>表示パターンPT03を決定する確率>表示パターンPT04を決定する確率>表示パターンPT05を決定する確率」となっている。変動パターンHP04,HP05を特定可能な変動開始コマンドを入力したときにおける枠内表示内容を決定する確率は、「表示パターンPT05を決定する確率>表示パターンPT04を決定する確率>表示パターンPT03を決定する確率>表示パターンPT02を決定する確率>表示パターンPT01を決定する確率」となっている。
このように、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの枠内表示内容は、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの枠内表示内容に比して、星を模した画像の数が多いものが表示され易い。また、図4(a)及び図6に示すように、段階演出において段階が進行するときには、右上方向へと進行するときよりも左上方向へと進行するときのほうが星を模した画像の数が多く表示され易い。よって、パチンコ遊技機10では、段階演出において、段階が確定したときの現在の段階に対応する画像における星を模した画像の数が多いほど、有利に展開されることへの期待度が高くなり易い。そして、図5に示すように、パチンコ遊技機10では、段階確定演出の実行中において、段階が確定したときにおける現在の段階に対応する星を模した画像が表示される。つまり、本実施形態の段階確定演出には、有利に展開されることへの期待度を示唆又は報知する演出が含まれる。
枠内表示内容を決定して表示内容決定処理を終了すると、副CPU51は、演出内容決定処理を終了する。そして、副CPU51は、演出内容決定処理の結果に基づいて、段階演出、段階進行演出、及び段階確定演出を実行するように演出表示装置EHを制御する。段階演出を実行することを決定した場合、副CPU51は、演出ゲームを開始させた後、所定の時間が経過すると、段階演出が開始されるように演出表示装置EHを制御する。そして、副CPU51は、演出ゲームにおいて、左図柄列及び右図柄列が一旦停止表示するまでの間に段階演出が終了するように演出表示装置EHを制御する。因みに、図4(a)、図4(b)、及び図5に示すように、副CPU51は、段階演出の実行中において、画像表示部GHを正面視したときの右下部で演出ゲームが表示されるように演出表示装置EHを制御する。
そして、段階演出の終了後、演出ゲームにおいて、左図柄列及び右図柄列が一旦停止表示したときにリーチが形成された場合には、段階演出の演出内容に応じたリーチ演出が実行される。なお、段階演出の終了後、演出ゲームにおいて、左図柄列及び右図柄列が一旦停止表示したときにリーチが形成されなかった場合には、リーチ演出が実行されず、段階演出の演出内容に応じた演出も実行されない。
図7(a)~(d)に示すように、段階演出の終了後、演出表示装置EHでは、段階演出の演出内容に応じたリーチ演出が実行される。図7(a)~(d)は、図5に示すように、段階が確定したときの現在の段階に対応する画像が段階画像D3であった場合の一例を示したものである。上述したように、図5では、段階確定演出の実行中において、段階が確定したときにおける現在の段階に対応する静止画が動的に表示されている。その後、演出表示装置EHでは、リーチ演出において、段階確定演出で実行された演出の続きが実行される。
図5に示すように、演出表示装置EHでは、段階確定演出において、パンダを模した画像AKと、イヌを模した画像とが対戦する様子が動的に表示される。そして、図7(a)及び図7(b)に示すように、演出表示装置EHでは、リーチ演出において、段階確定演出に引き続きパンダを模した画像AKと、イヌを模した画像とが対戦する様子が動的に表示される。図7(a)では、演出表示装置EHにおいて、パンダを模した画像AKが攻撃している様子が動的に表示されている。図7(b)は、演出表示装置EHにおいて、イヌを模した画像が攻撃している様子が動的に表示されている。
その後、図7(c)では、演出表示装置EHにおいて、パンダを模した画像AKが勝利している様子が動的に表示されている。これにより、演出表示装置EHでは、大当りに当選していることを示唆又は報知している。図7(d)では、演出表示装置EHにおいて、イヌを模した画像が勝利している様子が動的に表示されている。これにより、演出表示装置EHでは、大当りに当選していないことを示唆又は報知している。このように、パチンコ遊技機10は、段階演出が終了した後、演出ゲームにおいてリーチ演出が実行された場合、当該リーチ演出では、段階確定演出に関連した内容で実行されるように構成されている。
以上のように、副CPU51は、演出内容決定処理において段階演出の演出内容を決定し、当該決定した演出内容に関する情報を副RWM53に記憶させる。そして、副CPU51は、副RWM53に記憶されている段階演出の演出内容に基づいた段階演出が実行されるように演出表示装置EHを制御する。さらに、副CPU51は、段階演出が終了した後にリーチ演出を実行させる場合、段階演出の演出内容に応じたリーチ演出が実行されるように演出表示装置EHを制御する。そして、副CPU51は、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力している場合、段階演出の演出内容に応じたリーチ演出において大当りに当選していることを示唆又は報知させる。一方、副CPU51は、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力している場合、段階演出の演出内容に応じたリーチ演出において大当りに当選していないことを示唆又は報知させる。以下、具体的な一例として、演出内容決定処理において決定された段階演出の演出内容に基づいて実行される段階演出について、説明する。
図8(a)、図8(b)、図9(a)、及び図9(b)は、演出内容決定処理において、確定段階数として第4段階が決定された場合の一例を示したものである。さらに、演出内容決定処理では、第1段階進行方向及び第2段階進行方向として右上方向が決定され、且つ第3段階進行方向として左上方向が決定されている。そして、演出内容決定処理では、枠内表示内容として表示パターンPT04が決定されている。
図8(a)に示すように、演出表示装置EHでは、段階演出が開始されると、段階画像D1~D10の枠部分WKがそれぞれ表示される。なお、現在の段階に対応する段階画像D1の枠部分WKは、現在の段階とは別の段階に対応する段階画像D2~D10の枠部分WKとは異なる表示態様(一例として、線の太さ)で表示される。さらに、演出表示装置EHでは、演出内容決定処理において決定された表示パターンPT04に基づいて、段階画像D1~D10における枠内の部分EKに、キャラクタを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、星を模した画像と、が表示される。なお、現在の段階に対応する段階画像D1には、パンダを模した画像AKが表示される。一方、現在の段階とは別の段階に対応する段階画像D2~D10には、パンダを模した画像AKが表示されない。
段階演出が開始された後、演出表示装置EHでは、演出内容決定処理において決定された確定段階数と、第1段階進行方向~第3段階進行方向と、に基づいて段階進行演出が実行される。まず、演出表示装置EHでは、第1段階から第2段階へ進行する段階進行演出が実行される。上述したように、演出内容決定処理では、第1段階進行方向として右上方向が決定されている。このため、演出表示装置EHでは、第1段階から第2段階へ進行する場合、段階画像D1から段階画像D2へと右上方向に向かって進行する段階進行演出が実行される。
段階進行演出が開始すると、演出表示装置EHでは、段階画像D1におけるパンダを模した画像AKが消去される。そして、演出表示装置EHでは、段階画像D1から段階画像D2へと向かう矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D2へと向かって歩く様子が動的に表示される。このとき、演出表示装置EHでは、段階画像D1から段階画像D2へと向かう矢印を模した画像が、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D2へ進むことに伴って、異なる色調に変化する。そして、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが段階画像D2へ到着する様子が動的に表示され、段階進行演出が終了する。
図8(b)に示すように、演出表示装置EHでは、第1段階から第2段階へ進行する段階進行演出が終了すると、段階画像D2における枠部分WKが段階画像D1,D3~D10における枠部分WKに比して太く表示されるとともに、段階画像D2においてパンダを模した画像AKが表示される。なお、演出表示装置EHでは、段階画像D1における枠部分WKが段階画像D3~D10における枠部分WKと同じ太さで表示される。これにより、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が段階画像D2であることを特定可能であるとともに、現在の段階が第2段階であることが特定可能である。
現在の段階が第2段階となった後、演出表示装置EHでは、第2段階から第3段階へ進行する段階進行演出が実行される。上述したように、演出内容決定処理では、第2段階進行方向として右上方向が決定されている。このため、演出表示装置EHでは、第2段階から第3段階へ進行する場合、段階画像D2から段階画像D4へと右上方向に向かって進行する段階進行演出が実行される。
段階進行演出が開始すると、演出表示装置EHでは、段階画像D2におけるパンダを模した画像AKが消去される。そして、演出表示装置EHでは、段階画像D2から段階画像D4へと向かう矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが段階画像D2から段階画像D4へと向かって歩く様子が動的に表示される。このとき、演出表示装置EHでは、段階画像D2から段階画像D4へと向かう矢印を模した画像が、パンダを模した画像AKが段階画像D2から段階画像D4へ進むことに伴って、異なる色調に変化する。そして、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが段階画像D4へ到着する様子が動的に表示され、段階進行演出が終了する。
図9(a)に示すように、演出表示装置EHでは、第2段階から第3段階へ進行する段階進行演出が終了すると、段階画像D4における枠部分WKが段階画像D1~D3,D5~D10における枠部分WKに比して太く表示されるとともに、段階画像D4においてパンダを模した画像AKが表示される。なお、演出表示装置EHでは、段階画像D2における枠部分WKが段階画像D1,D3,D5~D10における枠部分WKと同じ太さで表示される。これにより、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が段階画像D4であることを特定可能であるとともに、現在の段階が第3段階であることが特定可能である。
現在の段階が第3段階となった後、演出表示装置EHでは、第3段階から第4段階へ進行する段階進行演出が実行される。上述したように、演出内容決定処理では、第3段階進行方向として左上方向が決定されている。このため、演出表示装置EHでは、第3段階から第4段階へ進行する場合、段階画像D4から段階画像D8へと左上方向に向かって進行する段階進行演出が実行される。
段階進行演出が開始すると、演出表示装置EHでは、段階画像D4におけるパンダを模した画像AKが消去される。そして、演出表示装置EHでは、段階画像D4から段階画像D8へと向かう矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが段階画像D4から段階画像D8へと向かって歩く様子が動的に表示される。このとき、演出表示装置EHでは、段階画像D4から段階画像D8へと向かう矢印を模した画像が、パンダを模した画像AKが段階画像D4から段階画像D8へ進むことに伴って、異なる色調に変化する。そして、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが段階画像D8へ到着する様子が動的に表示され、段階進行演出が終了する。
図9(b)に示すように、演出表示装置EHでは、第3段階から第4段階へ進行する段階進行演出が終了すると、段階画像D8における枠部分WKが段階画像D1~D7,D9,D10における枠部分WKに比して太く表示されるとともに、段階画像D8においてパンダを模した画像AKが表示される。なお、演出表示装置EHでは、段階画像D4における枠部分WKが段階画像D1~D3,D5~D7,D9,D10における枠部分WKと同じ太さで表示される。これにより、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が段階画像D8であることを特定可能であるとともに、現在の段階が第4段階であることが特定可能である。
現在の段階が第4段階となった後、演出表示装置EHでは、段階確定演出が実行される。本実施形態の段階演出では、最高段階が第4段階であり、第4段階よりも進行し得ない。つまり、段階演出では、最高段階に達すると、段階が進行せずに段階が確定する。このため、演出表示装置EHでは、段階演出において、現在の段階が最高段階に達すると、段階進行演出が実行されず、段階確定演出が実行される。
段階確定演出が開始すると、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する段階画像D8の表示優先度が最上位に設定されるとともに、現在の段階に対応する段階画像D8が拡大表示される。つまり、段階確定演出が開始すると、演出表示装置EHでは、表示領域Hのうち現在の段階に対応する段階画像D8の表示領域が、段階確定演出が実行される前に比して広くなる。そして、演出表示装置EHでは、段階確定演出の実行中において、段階画像D4,D5の表示領域が、段階確定演出の実行前に比して狭くなる。このように、演出表示装置EHでは、段階確定演出の実行中において、現在の段階とは別の段階に対応する画像の表示領域が、段階確定演出の実行前に比して狭くなる。ただし、演出表示装置EHでは、段階確定演出の実行中であっても、現在の段階とは別の段階に対応する画像を視認可能である。
そして、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する段階画像D8における枠内の部分EK5に表示されていたウシを模した画像と、「VS」という文字列を示す画像と、5つの星を模した画像と、が消去される。加えて、演出表示装置EHでは、段階画像D8において表示されていたパンダを模した画像AKが消去される。そして、演出表示装置EHでは、段階画像D8において、5つの星を模した画像が表示されるとともに、パンダを模した画像AKと、ウシを模した画像とが対戦する様子が動的に表示される。つまり、演出表示装置EHでは、段階が確定したときの現在の段階に対応する段階画像D8において表示されていたパンダを模した画像AKと、ウシを模した画像とに対応する演出が実行される。その後、演出表示装置EHでは、段階確定演出が終了する。
そして、段階演出の終了後、演出表示装置EHでは、演出ゲームにおいて左図柄列及び右図柄列が一旦停止表示したときにリーチが形成された場合、段階演出の演出内容に応じたリーチ演出が実行される。演出表示装置EHでは、リーチ演出において、段階確定演出に引き続きパンダを模した画像AKと、ウシを模した画像とが対戦する様子が動的に表示される。その後、演出表示装置EHでは、大当りに当選しているか否かについて示唆又は報知される。例えば、大当りに当選している場合、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが勝利している様子が動的に表示されることにより、大当りに当選していることが示唆又は報知される。例えば、大当りに当選していない場合、演出表示装置EHでは、ウシを模した画像が勝利している様子が動的に表示されることにより、大当りに当選していないことが示唆又は報知される。
実施形態の効果について説明する。
(1)パチンコ遊技機10は、大当り抽選の結果に基づいて各種の演出を実行可能であって、複数の段階にわたって段階的に進行可能な段階演出を実行可能である。これにより、段階演出が実行されると、段階の進行について関心を高めることができ、興趣を向上できる。しかしながら、段階演出の実行中においては、段階演出における段階について認識できないと段階の進行について理解し難く、興趣を低下させてしまう虞がある。本実施形態では、段階演出における現在の段階と、現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを認識し易くすることにより、このような問題を解決している。さらに、パチンコ遊技機10は、現在の段階から次の段階へ進行するかにかかわらず現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを示唆又は報知することが可能に構成されている。このため、本実施形態によれば、現在の段階から次の段階へ進行しうる状況において、現在の段階及び現在の段階とは別の段階が2つ以上あることを認識させることで、段階の進行について関心をより高めることができ、興趣を向上できる。
(2)パチンコ遊技機10では、現在の段階から次の段階へ進行するときには段階が進行することを示唆又は報知する段階進行演出が実行される。これにより、現在の段階とは別の段階が複数あることを認識させつつ、段階進行演出が実行されることで段階の進行について関心を高めることができ、興趣を向上できる。さらに、パチンコ遊技機10では、現在の段階から次の段階へ進行しないときには段階が進行せずに段階が確定したことを示唆又は報知する段階確定演出が実行される。このため、段階確定演出が実行されたときには現在の段階で確定したことを理解させつつ、現在の段階とは別の段階を認識することで確定した段階がどの程度進行したかを理解させ易くすることができ、興趣を向上できる。
(3)パチンコ遊技機10では、現在の段階から次の段階へ進行しないときには有利に展開されることへの期待度を示唆又は報知する演出が実行される。これにより、本実施形態では、段階が確定したことによって段階の進行について関心が低くなり興趣が低下し易い状況において、有利に展開されることへの期待度を示唆又は報知することで、興趣を向上できる。
(4)段階演出の実行中において、段階が確定したときには、段階が確定したときにおける現在の段階に対応する静止画が動的に表示される。このため、段階演出の実行中においては、現在の段階に対応する静止画に注目させることができ、興趣を向上できる。さらに、本実施形態では、段階が確定したことによって段階の進行について関心が低くなり興趣が低下し易い状況において、現在の段階に対応する静止画が動的に表示されるため、当該静止画がどのように動的に表示されるかについて注目させることができ、興趣を向上できる。
(5)パチンコ遊技機10では、段階演出における段階が進行するほど有利に展開されることへの期待度が高くなり易い。このため、本実施形態では、有利に展開されることに対して期待する遊技者に対して、段階演出における段階の進行について関心を高めることができ、興趣を向上できる。特に、段階演出は、リーチ演出が実行されるよりも前に実行される。このため、本実施形態では、段階演出が実行されることによって、演出ゲームについても関心を高めることができ、相乗的に興趣を向上できる。
(6)パチンコ遊技機10は、現在の段階から次の段階へ進行するかにかかわらず現在の段階よりも後の段階である次以降の段階を示唆又は報知することが可能に構成されている。そして、パチンコ遊技機10は、段階が進行するほど大当り期待度が高くなり易いように構成されているため、現在の段階から次の段階へ進行しうる状況において、段階が進行することに対する関心を高めることができ、興趣を向上できる。
(7)パチンコ遊技機10は、現在の段階が最高段階であるとき、最低段階から最高段階までの全ての段階を示唆又は報知することが可能に構成されている。このため、最低段階からどのように最高段階へ進行したかを遊技者に認識させ易くすることにより、段階の進行について関心を高めることができ、興趣を向上できる。
(8)パチンコ遊技機10では、段階演出において、複数の段階のうち所定の段階よりも進行したときにはリーチ演出が実行される一方、複数の段階のうち所定の段階よりも進行しなかったときにはリーチ演出が実行される場合と、実行されない場合とがある。このため、現在の段階から次の段階へ進行しうる状況の中でも、特に、所定の段階から次の段階へ進行しうる状況において、段階の進行について関心を高めることができ、興趣を向上できる。
(9)段階進行演出の態様には、左上方向へと進行する態様と、右上方向へと進行する態様とがある。そして、左上方向へと進行する態様による段階進行演出が実行されたときには、右上方向へと進行する態様による段階進行演出が実行されたときに比して、有利に展開されることへの期待度が高くなり易い。このため、本実施形態では、段階進行演出が実行されて段階が進行することに対する喜びを与え、加えて、段階進行演出の態様についても注目させることができ、興趣を向上できる。
(10)パチンコ遊技機10では、段階演出が終了した後、演出ゲームにおいてリーチ演出が実行された場合、当該リーチ演出では、段階確定演出に関連した内容で実行される。特に、リーチ演出は、遊技者が注目し易い演出である。このため、リーチ演出の内容が影響する段階演出についても注目させ易くすることができ、興趣を向上できる。
(11)本実施形態では、段階演出における枠内表示内容には複数のパターンがある。このため、現在の段階から次の段階へ進行するという事象は同じであっても、進行する前における現在の段階に対応する画像と、進行した後における現在の段階に対応する画像とについて、多種多様な組み合わせを持たせることができ、興趣を向上できる。
(12)本実施形態では、段階進行演出が実行されると、進行する前における現在の段階に対応する画像と、進行した後における現在の段階に対応する画像とを結ぶ矢印を模した画像の色が変わる。このため、本実施形態では、段階が進行した経緯を認識することができ、興趣を向上できる。特に、段階進行演出の態様には、左上方向へと進行する態様と、右上方向へと進行する態様とがある。このため、本実施形態では、現在の段階に到達するまでの経緯に対して興味を持たせることができ、興趣を向上できる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図10(a)~図10(d)に示すように、段階演出の実行中において、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像の表示優先度が最上位に設定されてもよい。この場合、段階演出の実行中において、演出表示装置EHでは、現在の段階から次の段階へ進行したことに伴って、画像の表示優先度の設定を変更してもよい。例えば、図10(a)に示すように、現在の段階に対応する画像が段階画像D1である場合、段階画像D1は、段階画像D2,D3に比して、表示優先度が上位に設定されてもよい。その後、図10(b)~図10(d)に示すように、段階が進行して現在の段階に対応する画像が段階画像D3となった場合、段階画像D1は、段階画像D3に比して、表示優先度が下位に設定されてもよい。そして、段階画像D3は、段階画像D1,D5,D6に比して、表示優先度が上位に設定されてもよい。なお、段階画像D1は、段階画像D2に比して、表示優先度が上位に設定されてもよいし、表示優先度が下位に設定されてもよい。
・上記実施形態では、演出表示装置EHにおいて、最低段階から最高段階のうち全ての段階が示唆又は報知されたが、これに限らない。図10(a)~図10(d)に示すように、演出表示装置EHでは、最低段階から最高段階の全ての段階を示唆又は報知されずに、最低段階から最高段階のうち少なくとも一部の段階が示唆又は報知されてもよい。この場合、演出表示装置EHでは、少なくとも現在の段階と、現在の段階とは別の段階のうち一部の段階が示唆又は報知されてもよい。例えば、現在の段階とは別の段階のうち一部の段階は、現在の段階よりも前の段階だけであってもよい。例えば、現在の段階とは別の段階のうち一部の段階は、現在の段階よりも後の段階だけであってもよい。例えば、現在の段階とは別の段階のうち一部の段階は、現在の段階の1つ前の段階だけであってもよい。例えば、現在の段階とは別の段階のうち一部の段階は、現在の段階の次の段階だけであってもよい。
図10(a)は、段階演出が開始したときにおける演出表示装置EHの表示内容の一例を示したものである。演出表示装置EHでは、段階演出が開始すると、表示領域Hにおいて、第1段階に対応する段階画像D1と、第2段階に対応する段階画像D2,D3とが表示されてもよい。このとき、表示領域Hにおける段階画像D1の表示領域は、表示領域Hにおける段階画像D2,D3の表示領域に比して広くてもよい。つまり、段階演出の実行中において、現在の段階を示唆又は報知する表示領域は、現在の段階とは別の段階を示唆又は報知する表示領域に比して広くてもよい。
そして、図10(b)及び図10(c)に示すように、例えば、第1段階から第2段階へ進行する場合であって、段階画像D1から段階画像D3へと進行するとき、演出表示装置EHでは、段階進行演出が実行されてもよい。具体的に、段階進行演出が開始すると、演出表示装置EHでは、段階画像D1において表示されているパンダを模した画像AKが消去されてもよい。そして、演出表示装置EHでは、図10(a)→図10(b)→図10(c)のように、段階画像D1から段階画像D3へと向かう矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D3へと向かって歩く様子が動的に表示されてもよい。なお、段階画像D1から段階画像D3へと向かう矢印を模した画像は、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D3へ進むに伴って、異なる色調に変化するように構成されていてもよい。ここで、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが段階画像D1から段階画像D3へと向かって歩く様子が動的に表示されることに伴って、表示領域Hにおける段階画像D1及び段階画像D2,D3の表示領域に変化が生じてもよい。つまり、段階進行演出が実行されることに伴って、現在の段階を示唆又は報知する表示領域と、現在の段階とは別の段階を示唆又は報知する表示領域とに変化が生じてもよい。
具体的に、図10(a)~図10(c)に示すように、演出表示装置EHでは、段階進行演出が進むに連れて段階画像D1の表示領域が狭くなってもよい。つまり、演出表示装置EHでは、段階進行演出が開始してから時間が経過する毎に現在の段階に対応する段階画像D1の表示領域が狭くなってもよい。一方、演出表示装置EHでは、段階進行演出が進むに連れて段階画像D3の表示領域が広くなってもよい。つまり、演出表示装置EHでは、段階進行演出が開始してから時間が経過する毎に現在の段階とは別の段階に対応する段階画像D3の表示領域が広くなってもよい。そして、図10(c)に示すように、段階進行演出が開始してから所定時間が経過したときには、現在の段階とは別の段階に対応する段階画像D3の表示領域が現在の段階に対応する段階画像D1の表示領域に比して広くなってもよい。換言すれば、段階進行演出が開始してから所定時間が経過していないときには、現在の段階とは別の段階に対応する段階画像D3の表示領域が現在の段階に対応する段階画像D1の表示領域に比して狭くてもよい。その後、図10(d)に示すように、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが段階画像D3へ到着する様子が動的に表示され、段階進行演出が終了してもよい。このとき、表示領域Hにおける段階画像D3の表示領域は、表示領域Hにおける段階画像D1,D5,D6の表示領域に比して広くてもよい。以上のように、段階進行演出が実行されていないときには、現在の段階を示唆又は報知する表示領域が、現在の段階とは別の段階を示唆又は報知する表示領域に比して広くてもよい。本変更例では、現在の段階を示唆又は報知する表示領域が第1表示領域に相当し、現在の段階とは別の段階を示唆又は報知する表示領域が第2表示領域に相当する。そして、段階進行演出が実行されたときには、段階進行演出が開始してから時間が経過する毎に第1表示領域が狭くなるとともに第2表示領域が広くなり、段階進行演出が開始してから所定時間が経過したときには第2表示領域が第1表示領域に比して広くなってもよい。
・段階演出における段階の数は、4であったが、これに限らない。段階演出における段階の数は、2であってもよく、3であってもよいし、5以上であってもよい。つまり、最高段階は、第2段階としてもよく、第3段階としてもよいし、第5段階以上としてもよい。この場合、確定段階数は、段階演出における段階の数に応じて決定されてもよい。段階演出における段階の数は、演出内容決定処理において抽選により決定してもよいし、予め定められた数であってもよい。演出内容決定処理において抽選により段階演出における段階の数を決定する場合、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力しているときよりも、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力しているときのほうが、段階演出における段階の数が大きくなるようにしてもよい。
・段階進行方向は、2方向に限らない。段階進行方向は、1方向であってもよく、3方向以上であってもよい。つまり、段階進行演出の態様のパターンは、1種類であってもよく、3種類以上であってもよい。そして、段階進行方向は、段階に応じて異ならせてもよい。例えば、段階演出において、第1段階から第2段階へ進行させるときの進行方向は2方向であり、第2段階から第3段階へ進行させるときの進行方向は3方向であり、第3段階から第4段階へ進行させるときの進行方向は4方向であってもよい。このように、段階進行演出の態様のパターンは、段階進行演出が実行されるときにおける現在の段階に応じて異ならせてもよい。
・段階演出では、段階が後退する場合があってもよい。例えば、第1段階→第2段階→第3段階→第2段階→第3段階のように、第1段階から第3段階まで進行した後、第3段階から第2段階へ後退して、再度、第3段階へ進行してもよい。このように、段階演出では、複数の段階にわたって段階的に進行可能であるとともに、複数の段階にわたって段階的に後退可能であってもよい。
・段階進行演出の演出内容には、複数種類あってもよい。第1段階から第2段階へ進行する場合に実行される段階進行演出の演出内容(以下、第1演出内容と示す)と、第2段階から第3段階へ進行する場合に実行される段階進行演出の演出内容(以下、第2演出内容と示す)とは、異なる演出内容であってもよい。さらに、第3段階から第4段階へ進行する場合に実行される段階進行演出の演出内容(以下、第3演出内容と示す)は、第1演出内容及び第2演出内容と異なる演出内容であってもよい。例えば、第1演出内容は、矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが歩く様子が動的に表示される内容であってもよい。例えば、第2演出内容は、矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが自転車に乗って進む様子が動的に表示される内容であってもよい。例えば、第3演出内容は、矢印を模した画像の上を、パンダを模した画像AKが自動車に乗って進む様子が動的に表示される内容であってもよい。このように、段階進行演出の演出内容は、段階進行演出が実行されるときにおける現在の段階に応じて異なる演出内容であってもよい。
・第1演出内容は第2演出内容と同じ演出内容である一方、第3演出内容は第1演出内容及び第2演出内容と異なる演出内容であってもよい。つまり、段階進行演出の演出内容は、段階進行演出が実行されるときにおける現在の段階に応じて、少なくとも一部が異なる演出内容であってもよい。
・最高段階へ進行する場合に実行される段階進行演出の演出内容と、最高段階とは別の段階へ進行する場合に実行される段階進行演出の演出内容とは、異なる演出内容であってもよい。なお、最高段階とは別の段階へ進行する場合には、進行する段階数にかかわらず同じ演出内容の段階進行演出が実行されてもよい。
・段階進行演出が実行されるかを示唆又は報知する進行示唆演出を実行してもよい。進行示唆演出では、段階進行演出が実行されることを特定可能な演出と、段階進行演出が実行されないことを特定可能な演出と、の何れかを含んで構成されていてもよい。例えば、演出表示装置EHでは、進行示唆演出が実行されると、現在の段階に対応する段階画像において表示されているパンダを模した画像AKが、点滅している様子を表示してもよい。そして、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが点滅している様子から消去されると段階進行演出が実行されてもよい。一方、演出表示装置EHでは、パンダを模した画像AKが点滅している様子から表示されると段階進行演出が実行されなくてもよい。
・段階演出は、第1段階から開始するように構成したが、第2段階から開始する場合があってもよく、第3段階から開始する場合があってもよい。つまり、段階演出は、最低段階及び最高段階の何れでもない段階から開始する場合があってもよい。例えば、段階演出を実行することを決定した場合、副CPU51は、開始する段階を最高段階以外から抽選で決定してもよい。
・各段階に対応する段階画像としては、段階数を特定可能な画像が含まれていてもよい。例えば、第1段階に対応する段階画像には、「第1」という文字列を示す画像や「1st」という文字列を示す画像など、段階数が「1」であることを示唆又は報知するような画像が含まれていてもよい。同様に、第2段階に対応する段階画像には段階数が「2」であること、第3段階に対応する段階画像には段階数が「3」であること、第4段階に対応する段階画像には段階数が「4」であることを、それぞれ示唆又は報知するような画像が含まれていてもよい。このような構成を備えていれば、現在の段階に対応する段階画像から、現在の段階における段階数を特定可能であるとともに、現在の段階とは別の段階があることを特定可能である。
・段階演出の段階が進行することに伴って、示唆又は報知される段階が更新されてもよい。例えば、現在の段階が最低段階であるときには現在の段階とは別の段階があることが示唆又は報知されず、現在の段階が最低段階でないときには現在の段階とは別の段階があることが示唆又は報知されるようにしてもよい。例えば、現在の段階が最高段階であるときには現在の段階とは別の段階があることが示唆又は報知されず、現在の段階が最高段階でないときには現在の段階とは別の段階があることが示唆又は報知されるようにしてもよい。
・最高段階(例えば、第4段階)へ進行してから段階確定演出が開始するまでの時間は、最高段階とは別の段階(例えば、第2段階及び第3段階)へ進行してから段階確定演出が開始するまでの時間に比して短くてもよい。最高段階では、次の段階へ進行することがないため、段階確定演出が実行されることが明確である。このため、最高段階へ進行した後に段階確定演出が実行されるまでに時間を短くすることで、違和感なく段階確定演出を実行することができる。一方、最高段階とは別の段階では、次の段階へ進行しうるため、段階確定演出が実行されるまでの時間が短いと、段階が進行することに対する期待感を高め難い。本変更例によれば、最高段階であるかに応じて段階確定演出が開始されるまでの時間を異ならせ、興趣を向上できる。
・遊技者が操作可能な演出ボタンを備え、段階演出において演出ボタンの操作を契機に段階進行演出及び段階確定演出の何れかを実行させてもよい。例えば、段階進行演出及び段階確定演出が実行される前の状況において、演出表示装置EHでは、演出ボタンの操作を促す演出を実行して、演出ボタンが操作されたことに基づいて段階進行演出及び段階確定演出の何れかを実行するようにしてもよい。つまり、演出表示装置EHでは、段階演出の実行中において、演出ボタンの操作に基づいて、段階進行演出が実行される場合と、段階進行演出が実行されない場合とがあってもよい。また、演出表示装置EHでは、段階演出の実行中において、演出ボタンの操作に基づいて、段階確定演出が実行される場合と、段階確定演出が実行されない場合とがあってもよい。
・段階確定演出が開始すると、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像が拡大表示されなくてもよい。これにより、演出表示装置EHでは、現在の段階とは別の段階に対応する画像の視認を阻害せずに段階確定演出を実行することができる。なお、この場合、演出表示装置EHでは、現在の段階に対応する画像の表示優先度が最上位に設定されてもよいし、設定されなくてもよい。
・上記実施形態では、段階演出の実行中において、各段階に対応する段階画像の表示優先度(レイヤー)について、段階数が小さいほど上位に設定されていたが、これに限らない。段階演出の実行中において、各段階に対応する段階画像の表示優先度は、段階数が大きいほど上位に設定されてもよい。例えば、第4段階に対応する段階画像D7~D10は、第3段階に対応する段階画像D4~D6に比して、表示優先度が上位に設定されていてもよい。そして、第3段階に対応する段階画像D4~D6は、第2段階に対応する段階画像D2,D3に比して、表示優先度が上位に設定されていてもよい。そして、第2段階に対応する段階画像D2,D3は、第1段階に対応する段階画像D1に比して、表示優先度が上位に設定されていてもよい。
・段階確定演出の実行中において、段階が確定したときにおける現在の段階に対応する静止画が動的に表示される内容(以下、段階確定演出内容と示す)について、複数のパターンがあってもよい。例えば、図5に示すパンダを模した画像AKと、イヌを模した画像とが対戦する様子には、パンダを模した画像AKが攻撃するパターンと、イヌを模した画像が攻撃するパターンとがあってもよい。副CPU51は、演出内容決定処理において段階確定演出内容を決定してもよい。副CPU51は、段階確定演出内容を、入力した変動開始コマンドに応じて決定してもよい。副CPU51は、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときと、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときとで段階確定演出内容の決定確率が異なるようにしてもよい。例えば、大当り変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの段階確定演出内容は、はずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力したときの段階確定演出内容に比して、パンダを模した画像AKが攻撃するパターンが決定され易くしてもよい。これによれば、段階確定演出内容によって有利に展開されることへの期待度が理解できるから、興趣を向上できる。
・段階演出は、リーチ演出が実行される場合において当該リーチ演出が実行されるよりも前に実行可能に構成されていたが、これに限らない。段階演出は、リーチ演出が実行される場合において当該リーチ演出が実行された後に実行可能に構成されていてもよい。例えば、演出表示装置EHでは、演出ゲームにおいて左図柄列及び右図柄列が一旦停止表示してリーチ演出が開始した後から、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列が確定停止表示されるまでの間に段階演出が実行されてもよい。ここで、スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出の途中から演出を発展させるものであるが、この発展後において、さらにスーパーリーチ演出の途中から演出を発展させるリーチ演出(例えば、スーパースーパーリーチ演出)があってもよい。つまり、パチンコ遊技機10では、リーチ演出を段階的に発展可能に構成されていてもよい。この場合、演出表示装置EHでは、ノーマルリーチ演出の途中において演出が発展されるまでの間に段階演出が実行されてもよい。また、演出表示装置EHでは、スーパーリーチ演出の途中において演出が発展されるまでの間に段階演出が実行されてもよい。
・パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中、擬似連続演出(所謂、擬似連)が行われる場合があってもよい。擬似連続演出では、1回の特別ゲームにおいて、全列の演出図柄の変動開始が複数回行われる。以下の説明においては、擬似連続演出における全列の演出図柄の変動開始を「演出サイクル」と示す。擬似連続演出における演出サイクルの回数とは、擬似連続演出における全列の演出図柄の変動開始の回数を意味する。擬似連続演出が実行される場合、最終回以外の演出サイクルでは、全列の演出図柄が一旦停止表示され、その後、全列の演出図柄が再び変動表示されてもよい。即ち、1回の演出ゲームの実行中には、演出図柄が一時的に停止した後、再び変動表示される場合があってもよい。このような擬似連続演出を実行可能に構成されたパチンコ遊技機10では、1回の特別ゲームの実行中において、複数回の段階演出が実行されてもよい。つまり、パチンコ遊技機10では、擬似連続演出が行われる場合、各演出サイクルにおいて、段階演出が実行されてもよい。例えば、2回の演出サイクルの擬似連続演出が行われる場合、1回目の演出サイクルにおいて第1段階→第2段階へと第2段階まで進行する段階演出が実行された後、2回目の演出サイクルにおいて第1段階→第2段階→第3段階へと第3段階まで進行する段階演出が実行されてもよい。この場合、リーチ演出は、2回目の演出サイクル(最終回の演出サイクル)で実行された段階演出に基づいて実行されてもよい。また、パチンコ遊技機10では、擬似連続演出が行われる場合であって、各演出サイクルにおいて段階演出が実行されるとき、進行した段階数を引き継いで段階演出を実行されてもよい。例えば、2回の演出サイクルの擬似連続演出が行われる場合、1回目の演出サイクルにおいて第1段階→第2段階へと第2段階まで進行する段階演出が実行された後、2回目の演出サイクルにおいて第2段階から開始して、第2段階→第3段階へと第3段階まで進行する段階演出が実行されてもよい。
・上記実施形態をスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)に適用してもよい。例えば、スロットマシンは、複数のリールと、当該複数のリールを停止させる操作が可能な停止操作手段と、を備え、少なくとも複数のリールの何れかが回転しているときに段階演出を実行してもよい。この場合、スロットマシンは、複数のリールの全てが停止したときに段階演出を終了してもよい。スロットマシンにおける1回の変動ゲームは、停止操作手段の操作に応じて実行時間が異なる。このため、例えば、段階演出の実行中において、変動ゲームが終了した場合には、段階演出が途中で終了する。
・スロットマシンは、連続する複数の変動ゲームに跨って段階演出を実行させてもよい。つまり、スロットマシンは、段階演出が開始した変動ゲームが終了しても段階演出を継続させてもよい。例えば、段階演出において段階を進行する回数が多いほど、段階演出が実行される連続する複数の変動ゲームの数が多くてもよい。このような構成により、段階演出が途中で終了することを抑制することができる。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当りに当選しなかったとしても、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に、時短状態に制御可能に構成してもよい。所定期間内における特別ゲームの実行回数は、例えば、低確率状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数であってもよいし、大当り遊技終了後から次の大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数であってもよい。このような構成を備えている場合、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達するときに実行される段階演出では、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達しないときに実行される段階演出に比して、段階演出における段階が進行し易くてもよい。つまり、段階演出における段階が進行するほど時短状態に制御されることへの期待度が高くなり易くてもよい。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選に非当選した場合に導出されうる非大当り結果として、はずれ図柄と、はずれ図柄とは異なる図柄(以下、チャンス図柄と示す)と、を有するようにしてもよい。そして、非時短状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が導出された場合には、チャンス図柄が導出されたことを契機として、時短状態に制御されるように構成してもよい。このような構成を備えている場合、チャンス図柄が導出されるときに実行される段階演出では、はずれ図柄が導出されるときに実行されるときに実行される段階演出に比して、段階演出における段階が進行し易くてもよい。つまり、段階演出における段階が進行するほど時短状態に制御されることへの期待度が高くなり易くてもよい。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選の他、小当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。上記実施形態のパチンコ遊技機は、例えば、通常の遊技状態(例えば、低確率状態であって非時短状態である遊技状態)に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)や、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定の領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置EHにおいて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
・パチンコ遊技機の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。段階演出が実行される表示手段と、演出ゲームが実行される表示手段と、を異ならせてもよい。
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記特定演出の実行中において示唆又は報知することが可能である前記現在の段階とは別の段階には、前記現在の段階よりも前の段階が含まれる場合がある。
(ロ)前記特定演出の実行中において、前記現在の段階から次の段階へ進行するときには段階が進行することを示唆又は報知する段階進行演出が実行される一方、前記現在の段階から次の段階へ進行しないときには段階が進行せずに段階が確定したことを示唆又は報知する段階確定演出が実行される。
(ハ)前記段階確定演出には、有利に展開されることへの期待度を示唆又は報知する演出が含まれる(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)前記特定演出の実行中においては、前記現在の段階に対応する静止画を表示することによって前記現在の段階を示唆又は報知することが可能であり、前記段階確定演出の実行中においては、段階が確定したときにおける前記現在の段階に対応する静止画が動的に表示される(ロ)又は(ハ)に記載の遊技機。
(ホ)前記段階進行演出の態様には、第1態様と、第2態様と、があり、前記第1態様による前記段階進行演出が実行されたときには、前記第2態様による前記段階進行演出が実行されたときに比して、有利に展開されることへの期待度が高くなり易い(ロ)~(ニ)のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ヘ)前記演出実行手段は、所定の面積を有する表示領域を備え、前記特定演出の実行中において、前記現在の段階を示唆又は報知する表示領域は、前記現在の段階とは別の段階を示唆又は報知する表示領域に比して広い。
(ト)前記演出実行手段は、所定の面積を有する表示領域を備え、前記特定演出の実行中において、前記現在の段階から次の段階へ進行するときには段階が進行することを示唆又は報知する段階進行演出が実行され、前記段階進行演出が実行されていないときには、前記現在の段階を示唆又は報知する第1表示領域が、前記現在の段階とは別の段階を示唆又は報知する第2表示領域に比して広く、前記段階進行演出が実行されたときには、前記段階進行演出が開始してから時間が経過する毎に前記第1表示領域が狭くなるとともに前記第2表示領域が広くなり、前記段階進行演出が開始してから所定時間が経過したときには前記第2表示領域が前記第1表示領域に比して広くなる。
(チ)前記特定演出が終了した後、前記演出ゲームにおいて前記リーチ演出が実行された場合、当該リーチ演出では、前記段階確定演出に関連した内容で実行される(ハ)に記載の遊技機。