JP7397718B2 - 印刷配線板及び印刷配線板の製造方法 - Google Patents

印刷配線板及び印刷配線板の製造方法 Download PDF

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本開示は、印刷配線板及び印刷配線板の製造方法に関する。
従来、絶縁層により隔てられた複数の回路層を有する印刷配線板がある。また、この印刷配線板の回路層同士をビアによって電気的に接続させることにより、立体的な回路を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
ビアは、例えば、絶縁層に対するレーザ照射により穴部を形成した後にデスミア処理を行い、これにより得られたビア下穴の少なくとも一部を導体により埋める方法で形成される。
特開2017-135357号公報
本開示の一態様に係る印刷配線板は、
絶縁層と、
前記絶縁層の第1面に対して厚み方向に形成された開口部の少なくとも一部を埋めるように設けられているビアと、
を備え、
前記開口部の内壁面は、段差部を有し、該段差部から前記第1面までにおいて前記第1面に近い位置ほど幅が広
前記絶縁層は、前記第1面を有する第1層と、前記第1層の前記第1面側とは反対側に隣接する第2層とを有し、
前記内壁面は、前記第1層と前記第2層との界面の位置に前記段差部を有し、
前記第1層は、第1の材料からなり、
前記第2層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなり、
前記第1の材料は、前記第2の材料より、前記開口部の形成において行われるデスミア処理におけるエッチング量が多くなる材質からなる
また、本開示の他の一態様に係る印刷配線板は、
絶縁層と、
前記絶縁層の第1面に対して厚み方向に形成された開口部の少なくとも一部を埋めるように設けられているビアと、
を備え、
前記開口部の内壁面は、段差部を有し、該段差部から前記第1面までにおいて前記第1面に近い位置ほど幅が広く、
前記絶縁層は、前記第1面を有する第1層と、前記第1層の前記第1面側とは反対側に隣接する第2層とを有し、
前記内壁面は、前記第1層と前記第2層との界面の位置に前記段差部を有し、
前記第1層は、第1の材料からなり、
前記第2層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなり、
前記第1の材料がエポキシ系樹脂であり、前記第2の材料がポリエステル系樹脂である。
また、本開示の他の一の態様に係る印刷配線板の製造方法は、
第1層及び第2層が積層された絶縁層に対し、前記第1層の第1面に対して垂直な方向に、前記第1層及び前記第2層に亘って連通する穴部を形成する穴部形成工程と、
前記穴部にデスミア処理を行って、前記絶縁層に開口部を形成する開口部形成工程と、
前記開口部の少なくとも一部を埋めるようにビアを形成するビア形成工程と、
を含み、
前記開口部形成工程において形成される前記開口部の内壁面は、前記開口部を通り前記第1面に垂直な断面における前記第1面に平行な方向の幅が、前記第1面に近い位置ほど大きく、かつ、前記第1層と前記第2層との界面の位置に、前記断面における角度が変化する段差部を有
前記開口部形成工程では、前記第2層におけるエッチング量よりも前記第1層におけるエッチング量が多くなるように前記デスミア処理を行う
印刷配線板の断面図である。 図1のうちビアの周辺を拡大して示す図である。 印刷配線板の製造方法を説明する断面図である。 印刷配線板の製造方法を説明する断面図である。 印刷配線板の製造方法を説明する断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び寸法比率などを忠実に表したものではない。
〔印刷配線板の構成〕
図1は、本実施形態に係る印刷配線板1の断面図である。
印刷配線板1は、導体部100と、絶縁層200と、を備えている。また、別の観点では、印刷配線板1は、コア層R1と、コア層R1の表裏にそれぞれ設けられたビルドアップ層R2と、を備えている。コア層R1は、導体部100の一部及び絶縁層200の一部からなり、ビルドアップ層R2は、導体部100の一部及び絶縁層200の一部からなる。
以下では、印刷配線板1の厚さ方向をZ方向とするXYZ直交座標系で印刷配線板1の各部の向きを説明する。印刷配線板1の絶縁層200の第1面S1及び第2面S2は、XY平面と平行である。絶縁層200において、第2面S2は第1面S1の反対側に位置する面である。図1は、印刷配線板1のY方向と垂直な断面を示す図である。以下では、印刷配線板1を構成する各層の+Z方向を向く面を「上面」とも記し、-Z方向を向く面を「下面」とも記す。
コア層R1は、平板状の第1絶縁層21と、コア導体層C0(内層回路)と、を有する。第1絶縁層21の材質は、特には限られない。第1絶縁層21の材質としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド-トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂などの有機樹脂などが挙げられる。これらの有機樹脂は2種以上を混合して用いてもよい。第1絶縁層21として有機樹脂を使用する場合、有機樹脂に補強材を配合して使用するのが好ましい。補強材としては、例えば、ガラス繊維、ガラス不織布、アラミド不織布、アラミド繊維、ポリエステル繊維などが挙げられる。これらの補強材は2種以上を併用してもよい。第1絶縁層21は、好ましくはガラス繊維などのガラス材入り有機樹脂から形成される。さらに、第1絶縁層21には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機充填材が含まれていてもよい。
コア導体層C0の一部は、第1絶縁層21の上面及び下面において所定の配線パターンをなしている。また、コア導体層C0の一部は、第1絶縁層21を貫通する貫通孔の内壁面に設けられてスルーホールを形成している。コア導体層C0のうち上面及び下面の配線パターンは、このスルーホールにより電気的に接続されている。スルーホールの中心軸は、絶縁体23により埋められている。コア導体層C0の材質は、特には限られないが、例えば銅である。
ビルドアップ層R2は、コア層R1の上面及び下面にそれぞれ積層されている。ビルドアップ層R2は、平板状の第2絶縁層22と、銅箔C1(金属箔)と、めっき層C2と、を有する。コア層R1の第1絶縁層21、及びビルドアップ層R2の第2絶縁層22により絶縁層200が構成される。また、コア層R1のコア導体層C0、ビルドアップ層R2の銅箔C1及びめっき層C2により導体部100が構成される。
各ビルドアップ層R2の第2絶縁層22は、2層構造を有している。すなわち、コア層R1の+Z側のビルドアップ層R2は、第1面S1を有する第1層221と、第1層221の第1面S1側とは反対側に隣接する第2層222とが積層された構造となっている。また、コア層R1の-Z側のビルドアップ層R2は、第2面S2を有する第1層221と、第1層221の第2面S2側とは反対側に隣接する第2層222とが積層された構造となっている。本実施形態では、第1層221の厚さは60μm、第2層222の厚さは100μmである。
第1層221及び第2層222は、材質が異なる。詳しくは、第1層221は、第2層222より、後述するデスミア処理におけるエッチング量が多くなる材質からなる。また、第1層221は、第2層222より比誘電率が小さい材質からなる。
第1層221を構成する第1の材料、及び第2層222を構成する第2の材料は、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド-トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、フェノール樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ケイ素樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリフェニレンオキシド(PPO)樹脂などから選択することができる。これらの樹脂は2種以上を混合してもよい。また、第1の材料及び/又は第2の材料には、シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機充填材、フェノール樹脂やメタクリル樹脂からなる有機充填材が含まれていてもよい。
第1の材料としては、例えばR-1551WN(パナソニック株式会社製)を用いることができる。第2の材料としては、例えばR-F705S(パナソニック株式会社製)を用いることができる。
この場合、R-1551WNの主成分はエポキシ系樹脂であり、R-F705Sの主成分はポリエステル系樹脂である。第1層221にエポキシ系樹脂を主成分とする絶縁材料を適用し、第2層222の位置にポリエステル系樹脂を主成分とする絶縁材料を適用する。第1層221と第2層222との界面の位置に、断面における角度が有意差を有して変化する段差部を形成できる。
なお、第1層221にエポキシ系樹脂を主成分とする絶縁材料を適用し、第2層222にポリエステル系樹脂を主成分とする絶縁材料を適用した例として以下を例示することもできる。R-F705Sは液晶ポリマーの1種である。液晶ポリマーは印刷配線板1の中でアンテナ部分を構成する材料として有用であるが、耐湿性に難がある。第2層222に液晶ポリマーを適用した場合に、第1層221としてエポキシ系樹脂を主成分とする絶縁材料を適用した場合には、第2層222を構成する液晶ポリマーの吸湿性を抑えることが可能になる。これにより耐湿性の高い印刷配線板1を得ることができる。
なお、第1層221及び第2層222の材質はこれに限られず、デスミア処理における第1層221のエッチング量が、第2層222のエッチング量より多くなる範囲で適宜選択することができる。
銅箔C1は、第2絶縁層22のうち第1層221の表面の一部に形成されている。銅箔C1は、第1層221の表面の全体に予め形成されていた銅箔層をパターニングして得られたものである。
めっき層C2は、第2絶縁層22に設けられたビア下穴としての開口部50(図2(b)参照)を埋めるように形成されている。また、めっき層C2は、銅箔C1上にも形成されている。開口部50は、第1面S1からコア導体層C0の表面までの間、及び第2面S2からコア導体層C0の表面までの間に形成されており、深さが絶縁層200の厚さよりも小さい。本明細書において「深さ」とは、絶縁層200の厚さ方向(Z方向)についての長さである。めっき層C2のうち開口部50を埋める部分により、ビア30が構成されている。また、銅箔C1、及び当該銅箔C1上のめっき層C2により、導体層40が構成されている。導体層40は、ビア30周囲のランド、部品実装のためのパッド、及び回路配線を形成している。また、ビア30は、コア導体層C0と導体層40とを電気的に接続している。
以下、ビア30及び開口部50の構造について詳しく説明する。
図2は、図1のうちビア30の周辺を拡大して示す図である。このうち図2(a)は、ビア30の構成を説明する図であり、図2(b)は、開口部50の構成の説明のためにビア30及び導体層40を省略した図である。図2(a)及び図2(b)は、開口部50を通り第1面S1に垂直な断面を示す図である。
図2(b)に示すように、ビア30が設けられている開口部50は、絶縁層200の第1面S1に対して垂直な方向(-Z方向、厚み方向)に形成されている。+Z方向から見た開口部50の開口形状は、例えば円であるが、これに限られない。開口部50の内壁面は、図2(b)の断面における第1面S1に平行な方向の幅Wが、第1面S1に近い位置ほど大きくなる形状を有している。換言すれば、開口部50の内壁面は、第1面S1に近い位置ほど直径が大きくなる形状を有している。
また、詳しくは、開口部50の内壁面は、第1層221からなる部分である第1内壁面501と、第1層221及び第2層222の界面からなる部分である第3内壁面503と、第2層222からなる部分である第2内壁面502とが接続された形状を有している。このうち第1内壁面501は、XY平面に対して角度θ1(<90度)をなしている。また、第2内壁面502は、XY平面に対して角度θ2(<90度)をなしている。ここで、角度θ1、θ2は、θ1<θ2の関係を有している。ここで、θ1とθ2とは、少なくとも3°以上の差を有しているのがよい。この場合、θ1とθ2との差としては、5°以上30°以下、好ましくは、10°以上25°以下であるのがよい。
すなわち、第1内壁面501と第2内壁面502とは、角度が互いに異なり、第1内壁面501の方が第2内壁面502よりもXY平面に対する傾斜が緩やかになっている。また、第3内壁面503はXY平面に平行であるので、第1内壁面501と第3内壁面503との接続部、及び第2内壁面502と第3内壁面503との接続部では、開口部50の内壁面の角度が変化する。このように、開口部50の内壁面は、第1層221及び第2層222の界面の位置に、内壁面の角度が変化する段差部51を有する。換言すれば、段差部51は、開口部50の内壁面のうち同一面を構成しない第1内壁面501と第2内壁面502とを、角度の変化を伴って接続する部分である。図2(b)では、第1内壁面501と第2内壁面502とを繋ぐ第3内壁面503により段差部51が構成されている。
本実施形態では、開口部50のうち、第1層221のトップ径(第1層221の上面、すなわち第1面S1における開口の直径)は185μmであり、ボトム径(第1層221の下面における開口の直径)は160μmである。また、開口部50のうち、第2層222のトップ径(第2層222の上面における開口の直径)は155μmであり、ボトム径(第2層222の下面における開口の直径)は、145μmである。
図2(a)に示すように、めっき層C2は、開口部50を埋めるように設けられてビア30を構成している。すなわち、めっき層C2は、段差部51に沿うように設けられており、開口部50の内壁面とめっき層C2とは、隙間なく密着している。また、ビア30の上面と、導体層40の上面とは、面一となっている。
なお、図1に示すように、印刷配線板1の第2面S2側にもビア30が設けられている。第2面S2側のビア30の構造は、第1面S1側のビア30の構造と同様である。すなわち、上記の第1面S1側のビア30の説明において、「第1面S1」を「第2面S2」と読み替えることで、第2面側のビア30の構造の説明となる。
〔印刷配線板の製造方法〕
次に、印刷配線板1の製造方法について説明する。
図3~図5は、印刷配線板1の製造方法を説明する断面図である。
本実施形態に係る印刷配線板1の製造方法は、第1工程~第6工程を含む。
第1工程では、図3(a)に示すように、内層回路としてのコア導体層C0が内部に形成され、コア導体層C0及び絶縁層21上に、絶縁層22を構成する第2層222及び第1層221と、銅箔C1とがこの順に積層された基板を用意する。
第2工程では、図3(b)に示すように、銅箔C1に、サブトラクティブ法によるエッチングで開口を形成する。詳しくは、銅箔C1のうち、開口形成予定領域を除く部分にエッチングレジスト60のパターンを形成し、エッチングレジスト60をマスクとしてエッチングを行って銅箔C1に開口を形成する。銅箔C1の開口は、ここでは円形である。銅箔C1の開口は、後述する第3工程で形成される穴部50a(図4(a)参照)のトップ径よりやや大きな直径で形成する。ここで、やや大きな直径とは、穴部50aのトップ径に対して、後述する第4工程(図)のデスミア処理による第1層221のエッチング量に対応するエッチング幅を加えた直径である。このエッチング幅を加えた直径に対し、さらに所定のマージンを加えてもよい。本実施形態では、穴部50aのトップ径が165μmであり、銅箔C1の直径は、これに20μmのエッチング幅を加えて185μmとされている。エッチング後、エッチングレジスト60を剥離する。
第3工程では、図4(a)に示すように、銅箔C1の開口により露出した第1面S1にレーザを照射して、第1面S1に対して垂直な方向に、第1層221及び第2層222に亘って連通する穴部50aを形成する。この第3工程が、穴部形成工程に相当する。ここでは、絶縁層22が第1層221及び第2層222の2層構造となっていることで、デスミア処理により抉れる程度が抑えられる。例えば、第1層221及び第2層222同士の主成分の違いに起因する。これにより、穴部50aの内壁面は、図4(a)の断面においてほぼ直線をなすテーパ形状となる。
第4工程では、図4(b)に示すように、穴部50aをデスミア処理する。この第4工程が、開口部形成工程に相当する。本実施形態では、第1のデスミア処理及び第2のデスミア処理を順に行う。
このうち第1のデスミア処理では、過マンガン酸水溶液を用いる。第1のデスミア処理により、第3工程で穴部50aに残留したスミア(樹脂残渣)が除去されるとともに、第1層221及び第2層222の内壁面がエッチングされる。
続く第2のデスミア処理では、プラズマエッチングを行う。第2のデスミア処理により、第1のデスミア処理で除去しきれなかったスミアが除去されるとともに、第1層221及び第2層222の内壁面がエッチングされる。ここで、第1層221は、第2層222よりもプラズマエッチングによるエッチングが進みやすい材質となっている。よって、プラズマエッチングでは、第2層222におけるエッチング量よりも第1層221におけるエッチング量が多くなるようにデスミア処理が行われる。プラズマエッチングの終了時には、図4(b)に示すように、第1層221と第2層222とで直径が異なり、かつ第1層221及び第2層222の界面の位置に段差部51を有する開口部50が形成される。また、プラズマエッチングの終了時には、開口部50のうち第1層221のトップ径が、銅箔C1の開口と同径(銅箔C1の開口にマージンを加えている場合には銅箔C1の開口よりやや小さい径)となる。
続く第5工程及び第6工程では、サブトラクティブ法により、ビア、回路配線、パッド及びランドを形成する。
第5工程では、図5(a)に示すように、開口部50を埋めるように基板全面にめっき層C2を形成する。この第5工程が、ビア形成工程に相当する。
詳しくは、第5工程では、まず図4(b)の状態から開口部50の内壁面を含む基板表面に、導電性を有する薄膜であるシード層を形成する。次に、電解パネルめっきによりシード層上にめっき層C2を形成する。ここでは、開口部50が、図4(b)に示すように、第1面S1に近い位置ほど直径が大きくなる形状を有するとともに段差部51を有していることで、めっき層C2は、開口部50の内壁面に対して隙間なく密着する。これにより、開口部50を埋めるビア30が形成される。
続いて、めっき層C2上のうち、ビア30、回路配線、パッド及びランドとなる部分に重ねてドライフィルム等でエッチングレジスト70を形成する。
第6工程では、図5(b)に示すように、エッチングレジスト70をマスクとしてエッチングを行い、銅箔C1及びめっき層C2のうち、ビア30、回路配線、パッド及びランドとなる部分を除いた領域を除去する。その後、エッチングレジスト70を剥離して、印刷配線板1が完成する。
なお、上記の第5工程及び第6工程における導体層の形成方法は、サブトラクティブ法に限られず、MSAP(Modified Semi-Additive Process)によりも行ってもよい。この場合、第5工程及び第6工程に代えて、以下の工程を行う。
すなわち、まず図4(b)の状態から開口部50の内壁面を含む基板表面に、導電性を有する薄膜であるシード層を形成する。次に、ドライフィルム等でめっきレジストの層を形成した後に露光、現像して、ビア30、回路配線、パッド及びランドを形成しない部分にめっきレジストパターンを形成する。次に、めっきレジストパターンが形成されていない部分に電解パターンめっきを施し、ビア30、回路配線、パッド及びランドを形成する。その後、めっきレジストパターンを剥離し、銅箔C1のうちめっき層C2が積層されていない部分をフラッシュエッチングにより除去する。これにより、印刷配線板1が完成する。MSAPを用いる場合の銅箔C1の厚さは、3~5μm程度とする。これに対し、図5のようにサブトラクティブ法を用いる場合の銅箔C1の厚さは、9~12μm程度とする。
〔効果〕
以上のように、本実施形態の印刷配線板1は、絶縁層22と、絶縁層22の第1面S1に対して垂直な方向に形成された開口部50の少なくとも一部を埋めるように設けられているビア30と、を備え、開口部50の内壁面は、開口部50を通り第1面S1に垂直な断面における第1面S1に平行な方向の幅Wが、第1面S1に近い位置ほど大きく、かつ、断面における角度が変化する段差部51を有する。
ビアを形成する絶縁層が単層からなる従来の印刷配線板の製造工程では、絶縁層に対するレーザ加工によりビア下穴となる穴部を形成する際に、過マンガン酸水溶液等によるデスミア処理後のビア下穴の内壁面は、厚さ方向中央部が大きく抉られた形状(例えば、ビア下穴のトップ径よりも、厚さ方向中央部の幅が大きい形状)となりやすい。
このような形状のビア下穴は、電解めっき時にエアトラップの原因となり、めっき不良を誘発する。ここで、めっき不良とは、電解めっき時にめっき内に気泡が残留し、めっきボイドになることである。また、フィルドめっきの場合は、エアトラップの影響により、ビアをめっきで充填できなくなることもある。このため、上記従来の技術では、ビアの電気的な接続信頼性を高めることが容易でないという課題がある。
これに対し、本実施形態の印刷配線板1は、ビア下穴としての開口部50の内壁面が、第1面S1に近い位置ほど直径が大きくなる形状を有するとともに、段差部51を有していることで、開口部50の内壁面の全ての部位が、第1面S1の+Z方向側から見て開口部50のトップ径の部分の陰にならないようになっている。これにより、電解めっき時に、開口部50の内壁面の各部に対してめっき層C2がむらなく形成される。よって、めっき層C2の形成時に、めっきボイド及びめっき充填不良等のめっき不良が発生するのを効果的に抑え、ビアの電気的な接続信頼性を高めることができる。
また、絶縁層22は、第1面S1を有する第1層221と、第1層221の第1面S1側とは反対側に隣接する第2層222とを有し、内壁面は、第1層221と第2層222との界面の位置に段差部51を有する。これによれば、開口部50の内壁面が、段差部51を有する2段構造となる。よって、ビア30のうち上段部分(第1層221に囲まれた部分)の導体体積を大きくすることができる。これにより、ビア30と導体層40とが接続されるビアコーナーの導体体積が増大するため、ビア30と導体層40との接続信頼性を向上させることができる。また、このような2段構造によれば、ビア30のトップ径を調整することで、ビア30のボトム径をより小さくすることができ、高精細なコア導体層C0に対してビア30を適切に電気的に接続することができる。
また、第1層221は、第1の材料からなり、第2層222は、第1の材料とは異なる第2の材料からなる。これにより、第1の材料及び第2の材料に対する作用が異なる単一の処理で、段差部51を有する開口部50を簡易な形成することができる。
また、第1層221を構成する第1の材料は、第2層222を構成する第2の材料より、開口部50の形成において行われるデスミア処理におけるエッチング量が多くなる材質からなる。これによれば、第1層221及び第2層222に亘って連通する穴部50aにデスミア処理を施す簡易な方法で、段差部51を有する開口部50を形成することができる。
また、上記第1の材料がエポキシ系樹脂であり、上記第2の材料がポリエステル系樹脂である。これによれば、デスミア処理における第1の材料のエッチング量を、第2の材料のエッチング量より多くすることができる。よって第1層221及び第2層222に亘って連通する穴部50aにデスミア処理を施す簡易な方法で、段差部51を有する開口部50を形成することができる。
また、開口部50を通り第1面S1に垂直な断面において、開口部50の内壁面のうち第1層221からなる第1内壁面501と第1面S1とがなす角度θ1は、内壁面のうち第2層222からなる第2内壁面502と第1面S1とがなす角度θ2より小さい。これによれば、図2(b)に示す断面においてコア導体層C0から第2内壁面502、第3内壁面503、第1内壁面501を経て第1面S1まで繋がるめっき層C2の接触面の屈曲角が急峻とならないようにすることができる。よって、めっき層C2を、開口部50の内壁面に密着しやすくすることができる。また、第1内壁面501の傾斜を緩やかにすることで、ビア30のうち上段部分(ビアコーナー)の導体体積を効果的に大きくして、ビア30と導体層40との接続信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る印刷配線板1の製造方法は、第1層221及び第2層222が積層された絶縁層22に対し、第1層221の第1面S1に対して垂直な方向に、第1層221及び第2層222に亘って連通する穴部50aを形成する穴部形成工程と、穴部50aにデスミア処理を行って、絶縁層22に開口部50を形成する開口部形成工程と、開口部50の少なくとも一部を埋めるようにビア30を形成するビア形成工程と、を含み、開口部形成工程において形成される開口部50の内壁面は、開口部50を通り第1面S1に垂直な断面における第1面S1に平行な方向の幅Wが、第1面S1に近い位置ほど大きく、かつ、第1層221と第2層222との界面の位置に、断面における角度が変化する段差部51を有する。このような製造方法によれば、ビア下穴としての開口部50の内壁面の全ての部位が、第1面S1の+Z方向側から見て開口部50のトップ径の部分の陰にならないようにすることができる。これにより、ビア形成工程の電解めっき時に、開口部50の内壁面の各部に対してめっき層C2をむらなく形成することができる。よって、めっきボイド及びめっき充填不良等のめっき不良が発生するのを効果的に抑えることができ、ビアの電気的な接続信頼性を高めることができる。また、開口部50の内壁面が、段差部51を有する2段構造となるため、ビア30のうち上段部分の導体体積を大きくすることができる。これにより、ビア30と導体層40とが接続されるビアコーナーの導体体積が増大するため、ビア30と導体層40との接続信頼性を向上させることができる。また、このような2段構造によれば、ビア30のトップ径を調整することで、ビア30のボトム径をより小さくすることができ、高精細なコア導体層C0に対してビア30を適切に電気的に接続することができる。
また、開口部形成工程では、第2層222におけるエッチング量よりも第1層221におけるエッチング量が多くなるようにデスミア処理を行う。これによれば、第1層221及び第2層222に亘って連通する穴部50aにデスミア処理を施す簡易な方法で、段差部51を有する開口部50を形成することができる。
なお、上記実施形態は例示であり、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、めっき層C2(ビア30)が開口部50の全体を埋め、めっき層C2の表面がビア30から導体層40にかけて平坦となるように形成されている例を用いて説明したが、これに限られない。ビア30は、開口部50の内壁面に沿って形成されためっき層C2から構成されていてもよい。換言すれば、ビア30は、開口部50の一部を埋めるように設けられて、開口部50の位置に凹部を有するものであってもよい。
また、上記実施形態では、過マンガン酸水溶液による第1のデスミア処理の後にプラズマエッチングによる第2のデスミア処理を行ったが、これに限られない。例えば、過マンガン酸水溶液によるデスミア処理を省略して、プラズマエッチングによるデスミア処理のみを行ってもよい。
また、プラズマエッチングによるデスミア処理を省略して、過マンガン酸水溶液によるデスミア処理のみを行ってもよい。この場合には、過マンガン酸水溶液によるエッチング量が第2層222より第1層221において大きくなるように、第1層221及び第2層222の材質を定めればよい。
また、絶縁層22を単層とし、この単層の絶縁層22に対し、レーザ又はドリル等により図2(b)に示す形状の開口部50を形成してもよい。この場合には、まずコア導体層C0に達する第1の開口径の第1の開口部を形成し、次に、第1の開口径より大きい第2の開口径の第2の開口部を、絶縁層22の厚さ方向の中間位置まで形成すればよい。
また、印刷配線板1は、第1面S1から第2面S2までを貫通する導体からなるスルーホールを有していてもよい。
また、印刷配線板1は、コア層R1の片面のみにビルドアップ層R2を有するものであってもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、位置関係及び形状などの具体的な細部は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態で示した構成、構造、位置関係及び形状を適宜組み合わせ可能である。
1 印刷配線板
21 第1絶縁層
22 第2絶縁層
221 第1層
222 第2層
23 絶縁体
30 ビア
40 導体層
50 開口部
50a 穴部
51 段差部
60、70 エッチングレジスト
100 導体部
200 絶縁層
C0 コア導体層
C1 銅箔
C2 めっき層
R1 コア層
R2 ビルドアップ層
S1 第1面
S2 第2面

Claims (4)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の第1面に対して厚み方向に形成された開口部の少なくとも一部を埋めるように設けられているビアと、
    を備え、
    前記開口部の内壁面は、段差部を有し、該段差部から前記第1面までにおいて前記第1面に近い位置ほど幅が広
    前記絶縁層は、前記第1面を有する第1層と、前記第1層の前記第1面側とは反対側に隣接する第2層とを有し、
    前記内壁面は、前記第1層と前記第2層との界面の位置に前記段差部を有し、
    前記第1層は、第1の材料からなり、
    前記第2層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなり、
    前記第1の材料は、前記第2の材料より、前記開口部の形成において行われるデスミア処理におけるエッチング量が多くなる材質からなる、印刷配線板。
  2. 絶縁層と、
    前記絶縁層の第1面に対して厚み方向に形成された開口部の少なくとも一部を埋めるように設けられているビアと、
    を備え、
    前記開口部の内壁面は、段差部を有し、該段差部から前記第1面までにおいて前記第1面に近い位置ほど幅が広く、
    前記絶縁層は、前記第1面を有する第1層と、前記第1層の前記第1面側とは反対側に隣接する第2層とを有し、
    前記内壁面は、前記第1層と前記第2層との界面の位置に前記段差部を有し、
    前記第1層は、第1の材料からなり、
    前記第2層は、前記第1の材料とは異なる第2の材料からなり、
    前記第1の材料がエポキシ系樹脂であり、前記第2の材料がポリエステル系樹脂である、印刷配線板。
  3. 前記開口部を通り前記第1面に垂直な断面において、前記内壁面のうち前記第1層からなる部分と前記第1面とがなす角度は、前記内壁面のうち前記第2層からなる部分と前記第1面とがなす角度より小さい、請求項1または2に記載の印刷配線板。
  4. 第1層及び第2層が積層された絶縁層に対し、前記第1層の第1面に対して垂直な方向に、前記第1層及び前記第2層に亘って連通する穴部を形成する穴部形成工程と、
    前記穴部にデスミア処理を行って、前記絶縁層に開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記開口部の少なくとも一部を埋めるようにビアを形成するビア形成工程と、
    を含み、
    前記開口部形成工程において形成される前記開口部の内壁面は、前記開口部を通り前記第1面に垂直な断面における前記第1面に平行な方向の幅が、前記第1面に近い位置ほど大きく、かつ、前記第1層と前記第2層との界面の位置に、前記断面における角度が変化する段差部を有
    前記開口部形成工程では、前記第2層におけるエッチング量よりも前記第1層におけるエッチング量が多くなるように前記デスミア処理を行う、印刷配線板の製造方法。
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