JP7396582B1 - 審査業務文書作成支援装置、審査業務文書作成支援方法、及び審査業務文書作成支援プログラム - Google Patents

審査業務文書作成支援装置、審査業務文書作成支援方法、及び審査業務文書作成支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】金融機関担当者による審査業務文書の作成を支援する。【解決手段】本発明に係る金融機関における審査業務文書作成支援装置は、審査業務文書のフォーマットに設けられた入力項目のうち、所定の入力項目を特定する項目特定手段と、所定の入力項目に対する入力情報を言語モデルに回答させるための質問情報を生成する質問生成手段と、言語モデルに、質問情報を送信する質問送信手段と、言語モデルから、質問情報に対応する回答情報を受信する回答受信手段と、所定の入力項目に、前答情報に基づく入力情報を入力する回答入力手段と、を有する。【選択図】図5

Description

特許法第30条第2項適用 「日本経済新聞 電子版」の令和5年8月2日5:00付にて、記事掲載「宮崎銀行、融資業務に生成AI活用 審査書類の作成支援 地域金融のいま」 https://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXZQOJC20BAA0Q3A720C2000000
本発明は、審査業務文書作成支援装置、審査業務文書作成支援方法、及び審査業務文書作成支援プログラムに関する。
事業性評価とは、金融機関が取引先の顧客企業に対して融資等を判断するに際し、その企業の財務諸表といった定量情報のみならず、業界動向、企業の強み弱み、将来ビジョン、経営課題などの定性情報を考慮に入れて、企業を評価しようとするものである。一般的に事業性評価を行うにあたっては、金融機関が自行内での情報連絡に用いるためのシート様式として、「事業性評価シート」と呼ばれる書面を作成する。事業性評価シートは、金融機関が企業評価を適切に行えるよう独自に工夫して作成されたシート様式・書式である。営業店の担当者は、自身が担当する企業の企業情報や財務諸表などの定量情報を収集したり、業界動向、企業の強み弱み、将来ビジョン、経営課題に関することなど、経営者へのヒアリングに基づいた定性情報をまとめることで、シート項目を埋めていく。完成した事業性評価シートは、例えば融資稟議書起案時の添付資料などとして主に用いられる。
これに関する技術として、例えば特許文献1には、事業性評価シートにおいて、顧客の所定の質問に対する回答を用いた画一的な処理結果に、実態を反映した修正を行って顧客の経営課題を特定するとともに、その経営課題に対応するための支援メニューに関する情報の提供することが記載されている。
特開2020-091678号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載される発明は、事業性評価シートの作成を支援するものではあるものの、あくまで「経営課題と支援ニーズ」というシート項目の作成支援に特化してなされたものである。実際、シート項目はこの他にも複数多岐に渡る。また、当該シート項目の作成時に、顧客から所定の質問に対する回答を得るという工程が必須となっている。
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面において、金融機関担当者による審査業務文書の作成を支援することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る審査業務文書作成支援装置は、金融機関における審査業務文書作成支援装置であって、審査業務文書のフォーマットに設けられた入力項目のうち、所定の入力項目を特定する項目特定手段と、前記所定の入力項目に対する入力情報を言語モデルに回答させるための質問情報を生成する質問生成手段と、前記言語モデルに、前記質問情報を送信する質問送信手段と、前記言語モデルから、前記質問情報に対応する回答情報を受信する回答受信手段と、前記所定の入力項目に、前記回答情報に基づく入力情報を入力する回答入力手段と、を有する。
本発明の実施の形態によれば、一つの側面において、金融機関担当者による審査業務文書の作成を支援することができる。
本実施形態に係る審査業務文書作成支援システム100の構成例を示す図である。 本実施形態に係る知識ベース30のナレッジデータ例を示す図である。 本実施形態に係るファインチューニング済み大規模言語モデル40のラベル付き学習データ例を示す図である。 本実施形態に係る審査業務文書作成支援サーバ20の機能構成例を示す図である 本実施形態に係る審査業務文書作成支援システム100の動作概要を示す図である。 本実施形態に係る審査業務文書作成処理1を示す図である。 本実施形態に係る審査業務文書作成処理2を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「1.法人属性情報」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「2.事業内容」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「3.株主・出資者情報」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「4.経営陣情報」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「5.業界動向」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「6.SWOT分析」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「損益分岐点売上分析」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係るシート項目「キャッシュフロー分析」に対する質問及び回答例を示す図である。 本実施形態に係る事業性評価シートのシート項目例1を示す図である。 本実施形態に係る事業性評価シートのシート項目例2を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る審査業務文書作成支援システム100の構成例を示す図である。図1の審査業務文書作成支援システム100は、金融機関システム10、審査業務文書作成支援サーバ20、知識ベース(ベクトルDB)30、ファインチューニング済み大規模言語モデル(LLM)40及び端末50を含み、ネットワーク70を介して接続されている。
金融機関システム10は、銀行等の金融機関が保有する各種システム及びDB(データベース)ある。金融機関システム10は、例えば、各種預金や融資などの取引を管理する基幹システム、金融商品の販売実績を管理する販売管理システム、法令や規則に従って取引内容を適切に管理するためのフロントコンプライアンスシステム、融資履歴や顧客との交渉記録(営業記録)を含む顧客情報を管理するSFM(Sales Force Management System)やCRM(Customer Relationship Management)、及び各システムに伴う各DBを有する。金融機関システム10の各DBは、例えば金融機関における顧客企業の顧客情報、取引データ、財務データ、交渉記録データ等のDBを含む。
審査業務文書作成支援サーバ(以下単に支援サーバともいう)20は、金融機関担当者が作成すべき審査業務文書の作成を支援するサーバ装置である。支援サーバ20は、担当者の端末50から、審査業務文書として例えば事業性評価シートの作成要求を受信すると、事業性評価シート内の所定の入力項目(以下シート項目ともいう)についてファインチューニング済み大規模言語モデル(以下単に言語モデルともいう)40に質問を問い合わせ、得た回答をもとに当該シート項目を充足していくことで、事業性評価シートを作成する。具体的な作成例は後述する。
知識ベース30は、金融機関における顧客企業に関する情報(顧客関係情報という)が例えばベクトル変換されて予め蓄積・構築されたナレッジデータベースである。顧客関係情報は、顧客企業に関して一般に公開されている公開情報のみならず、行内情報のような非公開情報を含む。言語モデル40は、学習データに含まれている内容以外に関する質問には回答ができないため、例えば顧客企業に関して特化した質問に回答しようとしても、質問に対して分からないという回答や異なる知識に基づいた回答が得られてしまうことがある。この問題を解決する方法として、本実施形態においては、予め知識ベース30に質問に回答するために必要そうな顧客関係情報を蓄積(記憶)しておく。支援サーバ20は、まず知識ベース30に蓄積された顧客関係情報の中から、質問に回答するために必要そうな質問関連情報を検索し、検索した質問関連情報を、指示・入力文であるプロンプトにプラスして言語モデル40に渡す。これにより言語モデル40が学習していない内容であっても的確な回答を考えさせることが可能である。
ファインチューニング済み大規模言語モデル40は、大量のテキストデータを用いて文法や単語の意味等を教師なし事前学習させた汎用自然言語処理モデル(LLM:Large Language Models)に対し、さらに特定ドメインの知識を教師あり学習させた言語モデルである。汎用自然言語処理モデルに適切な「質問」と望ましい「回答」のセットを学習(ファインチューニング)させることで、審査業務文書に求められる専門性の高い回答文章を生成可能とする言語モデル40とする。汎用自然言語処理モデルは、例えば、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、GPT(Generative Pre-trained Transformer)-3.5、GPT-4等を用いることができる。なお言語モデル40は、行内ネットワーク70内の記憶装置に記憶するネットワークシステム構成に代えて、外部サービスとして提供されているファインチューニング済み大規模言語モデルのサーバにアクセスして読み出すようにすることも可能である。
端末50は、例えばPC(パーソナル・コンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末などであって、例えば営業店の担当者が使用するユーザ端末である。端末50には、支援サーバ20にアクセスするための所定のアプリケーション・プログラムや汎用ウェブブラウザ等が予めインストールされる。担当者は端末50を用いて支援サーバ20にアクセスし、支援サーバ20により作成された事業性評価シートを取得し画面上に表示する。なお、事業性評価シート内のシート項目によっては、担当者自身が自ら記入した望ましい項目があるため、支援サーバ20が必ずしも事業性評価シート内の全シート項目を埋めて完成させたものではない。担当者は、支援サーバ20により一次作成された事業性評価シートを見直したり補充することで、最終的な事業性評価シートを完成させることができる。
ネットワーク70は、金融機関の通信ネットワークであるが、セキュリティの観点から行内ネットワークであることが望ましい。但し十分なセキュリティ担保の下、ネットワーク70は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)などを含んでもよい。
(知識ベース30)
図2は、本実施形態に係る知識ベース30のナレッジデータ例を示す図である。知識ベース30は、金融機関における顧客関係情報が検索しやすいよう例えばベクトル変換されてから予め蓄積・構築されたナレッジデータベースである。本実施形態に係る知識ベース30のナレッジデータは、金融機関における顧客企業の顧客関係情報として、例えばA社、B社、C社・・等の顧客情報、取引データ、財務データ、交渉記録データを含む。またさらに、本実施形態に係る知識ベース30のナレッジデータは、例えば業種別審査辞典情報、法人企業統計情報を含み、外部参考資料として蓄積される。
顧客情報は、金融機関と取引のある顧客企業の顧客情報である。商号又は名称、所在地、電話番号、代表者名など一般的な企業情報のほか、業種・業態など、口座開設時に提出が求められる情報を含む。顧客情報は、例えば金融機関システム10の基幹システムから取得されうる。なお顧客情報は、例えばスクレイピング等により収集された顧客企業自身のWEBサイト掲載や外部の信用調査会社等により提供されている企業情報データベース等の情報をもとに、代表あいさつ、当社強み、将来ビジョン、事業内容、製品・サービス、拠点、営業エリア、沿革、主要取引先、株主などの情報が、さらに補完・充足されうる。事業性評価シートには、例えば「法人属性情報」「事業内容」「株主・出資者情報」「経営陣情報」「業界動向」「SWOT分析」というシート項目があり、顧客情報はこれら質問項目に対する一つの質問関連情報として、言語モデル40による回答時に参考されうる。
取引データは、例えば普通預金口座、当座預金口座、定期預金口座及び外貨預金口座など顧客毎に保有する各口座情報、クレジットカード情報、及び、為替取引を含むそれら取引明細情報(流動性取引明細情報)、過去に行われた融資情報である。現在から過去の全取引明細が記録されている。取引データは、例えば金融機関システム10の基幹システムから取得されうる。事業性評価シートには、例えば「法人属性情報」というシート項目があり、取引データはこれら質問項目に対する一つの質問関連情報として、言語モデル40による回答時に参考されうる。
財務データは、顧客企業の事業年度ごとの決算書(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書等)のみならず、1年の損益の途中経過を表した期中における試算表データなど、当該顧客企業財務に関するデータを含む。財務データは、例えば金融機関システム10の基幹システムから取得されうる。事業性評価シートには、例えば「株主・出資者情報」「経営陣情報」「業界動向」「SWOT分析」「損益分岐点売上分析」「キャッシュフロー分析」というシート項目があり、財務データはこれら質問項目に対する一つの質問関連情報として、言語モデル40による回答時に参考されうる。
交渉記録データは、過去に営業店の担当者等の金融機関側と、経営者や財務部門担当者等の顧客企業側との間で行われた交渉の記録履歴である。両者で交わされた文書やメールのみならず、面談(訪問、来店)、オンライン会議、電話などといった対話の場で話された会話事項(経営者が考える将来ビジョン、経営課題、後継者問題等々)も、テキスト、音声、画像及び動画などの形式で記録として残されている限りこれを含む。交渉記録データは、例えば金融機関システム10の融資履歴や顧客との交渉記録(営業記録)を含む顧客情報を管理するSFMやCRMから取得されうる。事業性評価シートには、例えば「業界動向」「SWOT分析」というシート項目があり、交渉記録データはこれら質問項目に対する一つの質問関連情報として、言語モデル40による回答時に参考されうる。
業種別審査辞典情報は、わが国内の全産業や全業種を網羅し、業種ごとに業界動向や情報分析、審査のポイントなどがまとめられた業界情報辞典の情報である。金融機関の担当者が融資審査の際に融資先の業種がどのようなものなのかを把握するために参考されている。事業性評価シートには、例えば「業種詳細」「業界動向」「SWOT分析」というシート項目があり、業種別審査辞典情報はこれら質問項目に対する一つの質問関連情報として、言語モデル40による回答時に参考されうる。これにより言語モデル40が金融機関の融資審査の観点により即した回答を行うことが期待できる。
法人企業統計調査情報は、わが国における営利法人等の企業活動の実態を把握するため、標本調査として実施されている統計法に基づく基幹統計調査の情報である。調査結果としては、営利法人等の売上高、設備投資、経常利益などの財務指標や、業種別、規模別、地域別の企業活動の状況などが把握される。事業性評価シートには、例えば「業界動向」「SWOT分析」というシート項目があり、法人企業統計調査情報はこれら質問項目に対する一つの質問関連情報として、言語モデル40による回答時に参考されうる。これにより言語モデル40が金融機関の融資審査の観点により即した回答を行うことが期待できる。
(ファインチューニング済み大規模言語モデル40)
図3は、本実施形態に係るファインチューニング済み大規模言語モデル40のラベル付き学習データ例を示す図である。上述したようにファインチューニング済み大規模言語モデル40は、大量のテキストデータを用いて文法や単語の意味等を教師なし事前学習させた汎用自然言語処理モデル(LLM)に対し、さらに特定ドメインの知識を教師あり学習させた言語モデルである。事業性評価シートのシート項目に対する適切な回答を引き出すための「質問」と模範的な「回答」の文章セットを学習(ファインチューニング)させることで、審査業務文書に求められる専門性の高い回答文章を生成可能なモデルを作成する。
事業性評価シートには、例えば「沿革」というシート項目があり、当シート項目「沿革」に対して適切な回答を得るための質問及び模範的な回答のサンプルセットとして、「質問:a社の沿革を年代が古い順に〇〇〇文字でまとめて。」及び「回答:2020年 〇〇が東京都〇区にA社を創業。2021年・・」(学習データa-1)・・を複数セット、予め学習(ファインチューニング)させる。
また、事業性評価シートには、例えば「SWOT分析」というシート項目があり、当シート項目「SWOT分析」に対して適切な回答を得るための質問及び模範的な回答のサンプルセットとして、「質問:あなたは銀行員です。融資審査を行う銀行員の立場で、a社における内部環境の強み・弱み、外部環境の機会・脅威の観点から、SWOT分析をしてください。 分析は、同社の財務データのほか、経営者が考える将来ビジョンや経営課題も踏まえてください。」及び「回答:S(強み):・・、W(弱み):・・、O(機会):・・、T(脅威):・・」(学習データa-6)・・を複数セット、予め学習(ファインチューニング)させる。
また、支援サーバ20により過去に事業性評価シートが後述する図6のS1~S5及び図7のS21~S23の処理を経て出力されたことがある顧客企業について、そのとき過去においてシート項目ごとに生成された質問(S3)及び質問関連情報(S5)と、当該シート項目に対応して入力された言語モデル40の回答(S22)とを、言語モデル40に学習(ファインチューニング)させてもよい。また言語モデル40の当該回答(S22)に代えて、さらに担当者によってより望ましい回答として修正されている場合、最終的な事業性評価シートから取得した修正後の回答を学習させてもよい。
(機能構成)
図4は、本実施形態に係る審査業務文書作成支援サーバ20の機能構成例を示す図である。支援サーバ20は、主な機能部として、文書作成要求受信部201、項目特定部202、質問生成部203、検索部204、質問送信部205、回答受信部206、回答入力部207、文書出力部208、及び記憶部209を有する。
文書作成要求受信部201は、担当者の端末50から、文書作成対象の顧客企業を指定した審査業務文書(例えば事業性評価シート)の作成要求を受信する機能を有している。
項目特定部202は、審査業務文書のフォーマットに設けられた入力項目のうち、審査業務文書の種類に応じて所定の回答入力項目を特定する機能を有している。
質問生成部203は、所定の回答入力項目に対する入力情報を言語モデルに回答させるための質問情報を生成する機能を有している。
検索部204は、顧客に関する顧客関係情報が蓄積された知識ベースから、生成した質問情報と関連する質問関連情報を検索する機能を有している。
質問送信部205は、言語モデル40に質問情報及び顧客関係情報を送信する機能を有している。
回答受信部206は、言語モデ40から質問情報に対応する回答情報を受信する機能を有している。
回答入力部207は、所定の回答入力項目に、回答情報を入力する機能を有している。
文書出力部208は、審査業務文書内において、全ての所定の回答入力項目に言語モデル40からの回答に基づく回答情報を入力し終えると、端末50に審査業務文書(例えば事業性評価シート)を出力する機能を有している。
記憶部209は、審査業務文書のフォーマット、シート項目毎の定型質問文の情報などを、記憶装置に記憶する機能を有している。
なお、審査業務文書作成支援サーバ20は、汎用のコンピュータにより実現することができる。具体的に支援サーバ20は、演算処理ユニット(CPU)、メモリ、入出力インターフェース、および通信インターフェース等のハードウェアを備えている。支援サーバ20の機能は、メモリに格納されているコンピュータプログラムに沿った処理を演算処理ユニットが実行することで実現される。即ち各機能部は、支援サーバ20を構成するコンピュータの演算処理ユニット、メモリ等のハードウェア資源上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されるものである。審査業務文書作成支援サーバ20は、審査業務文書作成支援装置や審査業務文書作成支援のための計算用マシンなどと呼んでもよい。またこれらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また各DBは、支援サーバ20のメモリやネットワーク70上の外部記憶装置に配置してもよい。また支援サーバ20の各機能部は単一のサーバ装置のみにより実現されるのみならず、機能分散させて複数の装置からなるシステムとして実現してもよい。また上記コンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
<審査業務文書の作成支援処理>
図5は、本実施形態に係る審査業務文書作成支援システム100の動作概要を示す図である。図6は、本実施形態に係る審査業務文書作成処理1を示す図である。支援サーバ20の演算処理ユニットが処理を実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、以下の各ステップ(以下、「S」と表記する)を実現することができる。
S1:支援サーバ20は、担当者の端末50から、文書作成対象の顧客企業を指定した審査業務文書(例えば事業性評価シート)の作成要求を受信する。作成要求には少なくとも対象の顧客企業を特定するための識別子(例えば顧客番号、顧客企業名等)を含む。
S2:支援サーバ20は、記憶部209に記憶された審査業務文書のフォーマットに予め設けられたシート項目(入力項目)のうち、言語モデル40に回答させるシート項目(所定の回答入力項目)を特定する。審査業務文書シート内のシート項目によっては、担当者自身が自ら記入した望ましい項目があるため、シート項目のうち支援サーバ20により埋めるべきシート項目は、審査業務文書の種類に応じて予め定められている。事業性評価シートの場合、言語モデル40に回答させるシート項目として、例えば「法人属性情報」「事業内容」「株主・出資者情報」「経営陣情報」「業界動向」「SWOT分析」「損益分岐点売上分析」「キャッシュフロー分析」を特定することができる。
S3:支援サーバ20は、S2で特定したシート項目に回答するための質問(問い)を、シート項目ごとに生成する。なお、シート項目ごとに生成する質問(問い)の文章は、シート項目ごとに定められて記憶部209に定型的に記憶されており、また言語モデル40から模範的な回答を得られるようにするため、ファインチューニングの場面における、当シート項目に対して適切な回答を得るためのサンプル質問と同形式の質問文章とする(図3)。
具体的に、支援サーバ20は例えばS2で特定した1つのシート項目「法人属性情報」における「沿革」に回答するための質問として、「A社の沿革を年代が古い順に〇〇〇文字でまとめて。」なるプロンプトを生成する。また支援サーバ20は例えばS2で特定した1つのシート項目「SWOT分析」に回答するための質問として、「あなたは銀行員です。融資審査を行う銀行員の立場で、A社における内部環境の強み・弱み、外部環境の機会・脅威の観点から、SWOT分析をしてください。分析は、同社の財務データのほか、経営者が考える将来ビジョンや経営課題も踏まえてください。」なるプロンプトを生成する。
なお、S2で特定した全シート項目に回答するための質問としては、「A社について、事業性評価シートを作成するため、1.法人属性情報、2.事業内容、3.株主・出資者情報、4.経営陣情報、5.業界動向、6.SWOT分析・・・を、最大〇〇〇文字以内でまとめてください。」といったように、1つの質問として全てまとめて作成してもよい。
S4:支援サーバ20は、知識ベース30から、S3で生成した質問(問い)に類似する質問関連情報を検索・取得する。具体的に、支援サーバ20は、S3で生成した質問(問い)の文章をそのままクエリとしてベクトルに変換し、知識ベース30(ナレッジベクトルDB)を検索し、ベクトル距離が近い類似文章を、質問関連情報として取得することができる。
具体的に、S3で生成した質問「A社の沿革を年代が古い順に〇〇〇文字でまとめて。」に近い類似文章として、例えば、A社の企業情報(≒「A社」「沿革」)を、質問関連情報として取得することができる。また、S3で生成した質問「あなたは銀行員です。融資審査を行う銀行員の立場で、A社における内部環境の強み・弱み、外部環境の機会・脅威の観点から、SWOT分析をしてください。分析は、同社の財務データのほか、経営者が考える将来ビジョンや経営課題も踏まえてください。」に近い類似文章として、例えばA社の企業情報(≒「A社」「経営者」「強み・弱み」「将来ビジョン」)、A社の財務データ(≒「A社」「財務データ」、A社の交渉記録データ(≒「A社」「強み・弱み」「将来ビジョン」「経営課題」)、A社の業種に対応する審査辞典情報(≒「A社」「融資審査」「銀行員」)、A社の業種の法人企業統計情報(≒「外部環境」)を、質問関連情報として取得することができる。
なお、当該質問(問い)には、審査業務文書ならでは金融機関観点に基づくSWOT分析を回答としてられるように、同質問内に例えば「融資審査」や「銀行員」という語を入れて、A社の業種に対応する審査辞典情報を類似文章として検索可能にしている。
上述したように業種別審査辞典情報は、わが国内の全産業や全業種を網羅し、業種ごとに業界動向や情報分析、審査のポイントなどがまとめられた業界情報辞典の情報であり、金融機関の担当者が融資審査の際に融資先の業種がどのようなものなのかを把握するために利用されている。このため、知識ベースとして審査辞典情報を検索・取得するにあたり、A社がどのような業種に属するかの特定は極めて重要である。支援サーバ20は、知識ベース30から、S3で生成した質問(問い)に類似する質問関連情報を検索・取得する際、明示的にA社の業種をクエリに入れることで、確実にA社の業種に対応した審査辞典情報を類似文章として検索・取得することが可能となる。
この場合、支援サーバ20は、予め少なくともS4以前の時点においてA社の業種を特定しておくとよい。具体的な特定方法は、例えば金融機関システム10の基幹システムから取得されうるし、基幹システムから取得されないかされるのが困難な場合には、他にも例えばスクレイピング等により収集された顧客企業自身のWEBサイト掲載や外部の信用調査会社等により提供されている企業情報データベース等の情報をもとに取得されうる。
S5:支援サーバ20は、S3で生成した質問(問い)及びS4で検索・取得した質問関連情報を、言語モデル40に送信する。具体的に、支援サーバ20は、生成した質問と、知識ベース30から検索・取得した質問関連情報とをプロンプト内を埋め込んで、言語モデル40に問い合わせとして入力する。
図7は、本実施形態に係る審査業務文書作成処理2を示す図である。
S21:支援サーバ20は、S5における問い合わせに対する応答として、言語モデル40から回答を受信する。例えば質問「A社の沿革を年代が古い順に〇〇〇文字でまとめて。」及び質問関連情報「A社の企業情報」に対する回答として、回答文「2020年 〇〇が東京都〇区にA社を創業。2021年 東京都〇区に本社移転・・」を受信することができる。なお、言語モデル40からの当該回答は、ファインチューニングに基づく望ましいサンプル回答と同形式の回答文章となっている(図3)。
S22:支援サーバ20は、審査業務文書中、S2で特定したシート項目(所定の回答入力項目)に、S21で受信した回答を入力する。例えばS2で特定した1つのシート項目「沿革」に、当該回答文「2020年 〇〇が東京都〇区にA社を創業。2021年 東京都〇区に本社移転・・」を入力する。入力は回答文をシート項目内にそのまま転記してもよいし、シート項目のフォームに応じて書式等を加工してもよい。
S23:支援サーバ20は、文書内において言語モデル40に回答させるべき全てのシート項目について入力を終えると、端末50に審査業務文書を出力する。本実施形態に係る事業性評価シートにおいて言語モデル40に回答させるシート項目は、例えば「法人属性情報」「事業内容」「株主・出資者情報」「経営陣情報」「業界動向」「SWOT分析」「損益分岐点売上分析」「キャッシュフロー分析」であるため、これらシート項目に対応する言語モデル40からの回答をすべて事業性評価シート内に入力完了した場合に、端末50に指定顧客企業における事業性評価シートを出力する。
<シート項目に対する質問及び回答例>
事業性評価シートのフォーマットに設けられたシート項目のうち、支援サーバ20が言語モデル40からの回答を用いて埋めるべきシート項目の一例として、「法人属性情報」「事業内容」「株主・出資者情報」「経営陣情報」「業界動向」「SWOT分析」「損益分岐点売上分析」「キャッシュフロー分析」を挙げて、以下具体例を示す。
図8Aは、本実施形態に係るシート項目「1.法人属性情報」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q1は、シート項目「1.法人属性情報」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q1は、知識ベース30から検索・取得したA社の企業情報と、A社の取引データとがプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A1は、質問Q1に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A1の文章を、事業性評価シートのシート項目「1.法人属性情報」IN1に入力(転記)する。
図8Bは、本実施形態に係るシート項目「2.事業内容」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q2は、シート項目「2.事業内容」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q2は、知識ベース30から検索・取得したA社の企業情報と、A社の業種の審査辞典情報とがプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A2は、質問Q2に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A2の文章を、事業性評価シートのシート項目「2.事業内容」IN2に入力(転記)する。
なお、シート項目「2.事業内容」IN2には、「(1)業種」という項目を含んでいるが、顧客企業の「(1)業種」については、言語モデル40に回答させるまでもなく、金融機関システム10の有する顧客情報DB等から取得し入力すれば足りるため、本実施形態において、質問Q2には「(1)業種」に関する質問は含めないものとした。
図8Cは、本実施形態に係るシート項目「3.株主・出資者情報」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q3は、シート項目「3.株主・出資者情報」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q3は、知識ベース30から検索・取得したA社の企業情報と、A社の財務データとがプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A3は、質問Q3に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A3の文章を、事業性評価シートのシート項目「3.株主・出資者情報」IN3に入力(転記)する。
図8Dは、本実施形態に係るシート項目「4.経営陣情報」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q4は、シート項目「4.経営陣情報」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q4は、知識ベース30から検索・取得したA社の企業情報と、A社の財務データとがプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A4は、質問Q4に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A4の文章を、事業性評価シートのシート項目「4.経営陣情報」IN4に入力(転記)する。
図8Eは、本実施形態に係るシート項目「5.業界動向」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q5は、シート項目「5.業界動向」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q5は、知識ベース30から検索・取得したA社の企業情報と、A社の財務データと、A社の業種の審査辞典情報と、A社の業種の法人企業統計情報とがプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A5は、質問Q5に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A5の文章を、事業性評価シートのシート項目「5.業界動向」IN5に入力(転記)する。
図8Fは、本実施形態に係るシート項目「6.SWOT分析」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q6は、シート項目「6.SWOT分析」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q6は、知識ベース30から検索・取得したA社の企業情報と、A社の財務データと、A社の交渉記録データと、A社の業種の審査辞典情報と、A社の業種の法人企業統計情報とがプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A6は、質問Q6に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A6の文章を、事業性評価シートのシート項目「6.SWOT分析」IN6に入力(転記)する。
ここで、事業性評価シートにおいてSWOT分析のようなシート項目については、単に顧客企業における業界・業種一般論や、顧客企業の財務データといった定量情報のみでは不十分であり、望ましくは日々の顧客企業側の考えや目線といった定性情報が分析に不可欠である。このため、これまで営業店の担当者は事業性評価シートを作成に際して、あらためて自身が担当する企業の企業情報や財務諸表などの定量情報を収集したり、顧客企業の経営者等へのヒアリングに基づいた定性情報を分析しまとめることで、シート項目を埋めていた。
例えば本実施形態に係る回答A6は、知識ベース30から検索・取得されたA社の交渉記録データがプロンプト内に埋め込まれた質問Q6に対する回答であり、言語モデル40からの回答は、その交渉記録データに記録されている情報を踏まえて回答されたものである。上述したように交渉記録データは、元はSFMやCRMから取得された、過去に営業店の担当者等の金融機関側と、経営者や財務部門担当者等の顧客企業側との間で行われた交渉の記録履歴である。両者で交わされた文書やメールのみならず、面談(訪問、来店)、オンライン会議、電話などといった対話の場で話された会話事項(経営者が考える将来ビジョン、経営課題、後継者問題等々)も記録として残されている限りこれを含んでいる。従って例えば回答A6内の「経営者は3年以内に業界トップシェア獲得を目標としており、実現される見込みが高いと予想される。」「開発力向上が経営課題である。」なる文章は、交渉記録履歴として記録されていたA社の経営者が語った目標(3年以内に業界トップシェア獲得)やその実現見込み(高い)、経営課題(開発力向上)などが反映された回答文章となっている。
図8Gは、本実施形態に係るシート項目「損益分岐点売上分析」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q7は、シート項目「x.損益分岐点売上分析」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q7は、知識ベース30から検索・取得したA社の財務データ(損益計算書)がプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A7は、質問Q7に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A7のグラフを、事業性評価シートのシート項目「x.損益分岐点売上分析」IN7に入力(転記)する。
図8Hは、本実施形態に係るシート項目「キャッシュフロー分析」に対する質問及び回答例を示す図である。質問Q8は、シート項目「y.キャッシュフロー分析」について、言語モデル40に回答させるために生成した質問(プロンプト)である。また質問Q8は、知識ベース30から検索・取得したA社の財務データ(キャッシュフロー計算書)がプロンプト内に埋め込まれて、言語モデル40に問いとして入力される。回答A7は、質問Q8に対する回答として、言語モデル40から受信した回答である。支援サーバ20は、言語モデル40から受信した回答A8のグラフを、事業性評価シートのシート項目「y.キャッシュフロー分析」IN8に入力(転記)する。
事業性評価シートは、「損益分岐点売上分析」「キャッシュフロー分析」のように、グラフ等の図を入力すべきシート項目(回答入力項目)についても、言語モデル40に質問に基づいて図を回答させ、回答に基づく図を当該シート項目に入力(転記)することができる。
(事業性評価シート)
図9は、本実施形態に係る事業性評価シートのシート項目例1を示す図である。図10は、本実施形態に係る事業性評価シートのシート項目例2を示す図である。担当者は端末50を用いて支援サーバ20にアクセスし、支援サーバ20により作成された事業性評価シートを取得し画面上に表示する。
本実施形態に係る事業性評価シートのフォーマットに予め設けられたシート項目のうち、シート項目IN1-IN8には、言語モデル40の回答に基づく文章及びグラフが入力されていることが分かる。
一方、例えばシート項目IN0の表題やシート項目IN2-2の「(1)業種」については、金融機関システム10の有する顧客情報DB等から取得・抽出した情報が入力されている。シート項目によっては、金融機関システム10の各種DB又は知識ベース30等から情報を単純に取得・抽出可能な入力項目もある。このようなシート項目については、支援サーバ20は質問を生成し言語モデル40に回答させなくてもよく、これにより事業性評価シートの出力までの処理速度等を向上することができる。
また、例えばシート項目IN10の「営業店意見」については、空欄のままとなっている。事業性評価シート内のシート項目によっては、担当者自身が自ら記入した望ましい項目があるためである。担当者は、支援サーバ20により一次作成された事業性評価シートにおいて、自ら空欄のシート項目を補充することで、最終的な事業性評価シートを完成させることができる。勿論、一次作成された事業性評価シートにおけるシート項目IN1-IN8についても、担当者が言語モデル40の回答に基づく文章又はグラフに対して修正を加えた上で、最終的な事業性評価シートを完成させてもよい。
(処理類型)
本実施形態に係る支援サーバ20が実行する処理類型について言及する。次に示す処理類型は、支援サーバ20が審査業務文書の入力項目に入力するための入力情報を、どのように取得するかの観点から類型したものである。なお、各々の入力項目に対して何れの処理類型が適用されるかは、入力項目毎にその目内容や性質等に応じて最適とされる処理類型が、支援サーバ20のシステム管理者等により予め定められるものである。
・検索・生成型(知識ベース30+言語モデル40)
知識ベース30から生成した質問(問い)に類似する質問関連情報を検索・取得し、生成した質問と、知識ベース30から検索・取得した質問関連情報と、プロンプト内を埋め込んで、言語モデル40に問い合わせとして入力する。検索・生成型は、上述の例えばシート項目IN1-IN8に相当する。
・抽出型(金融機関システム10の各種DB及び知識ベース30のみ)
金融機関システム10の各種DB又は知識ベース30等から情報を単純に取得・抽出する。抽出型は、上述の例えばシート項目IN0の表題やシート項目IN2-2の「(1)業種」に相当する。
・生成型(言語モデル40のみ)
知識ベース30からは生成した質問(問い)に類似する質問関連情報を検索・取得せず、生成した質問を、言語モデル40に問い合わせとして入力する類型である。質問関連情報がなくとも言語モデル40から十分な回答が得られるタイプの入力項目に適用可能である。
<総括>
以上、事業性評価シート等の審査業務文書の作成は、企業を審査するため重要なプロセスであり、対象企業の市場環境、将来性、経営課題などを適切に評価する必要がある。本実施形態に係る審査業務文書作成支援システムによれば、適切にチューニングされた言語モデルや専門的な知識ベースを用いることで、業界動向、SWOT分析、経営者目線の経営課題など、中身の濃い審査業務書の作成を迅速且つ効率化することが可能である。即ち本実施形態に係る審査業務文書作成支援システムによれば、金融機関担当者による審査業務文書の作成を支援することができる。
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
本実施形態に係る事業性評価シートは、審査業務文書の一例である。支援サーバ20により作成される審査業務文書は、融資審査のための融資稟議書そのものであってもよい。また各金融機関では、事業性評価シートを、「企業概要書」「審査表」「経営課題共有シート」「ヒアリングシート」などさまざまな名称で呼ぶことがある。
(付記)
金融機関(銀行等)における審査業務文書作成支援装置(審査業務文書作成支援サーバ20)であって、
審査業務文書(事業性評価シート)のフォーマットに設けられた入力項目のうち、所定の入力項目(回答入力項目)を特定する項目特定手段と、(項目特定部202、S2)
前記所定の入力項目に対する入力情報を言語モデル(ファインチューニング済み大規模言語モデル40)に回答させるための質問情報(問い)を生成する質問生成手段と、(質問生成部203、S3)
顧客に関する顧客関係情報(顧客情報DB、取引データDB、財務データDB、交渉記録データDB、業種別審査辞典情報、法人企業統計情報)が蓄積された知識ベース(知識ベース30)から、生成した前記質問情報と関連する質問関連情報を検索する検索手段と、(検索部204、S4)
前記言語モデルに、前記質問情報及び前記質問関連情報を送信する質問送信手段と、(質問送信部205、S5)
前記言語モデルから、前記質問情報に対応する回答情報(回答)を受信する回答受信手段と、(回答受信部206、S21)
前記所定の入力項目に、前記回答情報に基づく入力情報を入力する回答入力手段と、(回答入力部207、S22)
を有することを特徴とする審査業務文書作成支援装置。
10 金融機関システム
20 審査業務文書作成支援サーバ
30 知識ベース
40 ファインチューニング済み大規模言語モデル
50 端末
70 ネットワーク
100 審査業務文書作成支援システム
201 文書作成要求受信部
202 項目特定部
203 質問生成部
204 検索部
205 質問送信部
206 回答受信部
207 回答入力部
208 文書出力部
209 記憶部

Claims (8)

  1. 金融機関における審査業務文書作成支援装置であって、
    審査業務文書のフォーマットに設けられた入力項目のうち、所定の入力項目を特定する項目特定手段と、
    前記所定の入力項目に対する入力情報を言語モデルに回答させるための質問情報を生成する質問生成手段と、
    前記言語モデルに、前記質問情報を送信する質問送信手段と、
    前記言語モデルから、前記質問情報に対応する回答情報を受信する回答受信手段と、
    前記所定の入力項目に、前記回答情報に基づく入力情報を入力する回答入力手段と、
    を有することを特徴とする審査業務文書作成支援装置。
  2. 顧客に関する顧客関係情報が蓄積された知識ベースから、生成した前記質問情報と関連する質問関連情報を検索する検索手段と、
    を有し、
    前記質問送信手段は、前記言語モデルに、前記質問情報及び前記質問関連情報を送信すること、
    を特徴とする請求項1に記載の審査業務文書作成支援装置。
  3. 前記顧客関係情報は、金融機関及び顧客との間における過去の交渉記録データを含み、
    前記検索手段は、前記交渉記録データの中から、生成した前記質問情報と関連する質問関連情報を検索すること、
    を特徴とする請求項2に記載の審査業務文書作成支援装置。
  4. 前記所定の入力項目は、顧客のSWOT分析に関する入力項目であること、
    を特徴とする請求項3に記載の審査業務文書作成支援装置。
  5. 前記顧客関係情報は、顧客の財務データを含み、
    前記質問生成手段は、顧客の財務指標を示すグラフを言語モデルに回答させるための質問情報を生成し、
    前記検索手段は、前記財務データの中から、生成した前記質問情報と関連する質問関連情報を検索し、
    前記回答入力手段は、前記所定の入力項目に、前記回答情報に基づく前記グラフを入力すること、
    を特徴とする請求項2に記載の審査業務文書作成支援装置。
  6. 前記知識ベースは、業種別審査辞典情報を蓄積し、
    前記検索手段は、前記業種別審査辞典情報の中から、顧客の属する業種の審査辞典情報を検索すること、
    を特徴とする請求項2に記載の審査業務文書作成支援装置。
  7. 金融機関における審査業務文書作成支援装置が、
    審査業務文書のフォーマットに設けられた入力項目のうち、所定の入力項目を特定する項目特定手順と、
    前記所定の入力項目に対する入力情報を言語モデルに回答させるための質問情報を生成する質問生成手順と、
    前記言語モデルに、前記質問情報を送信する質問送信手順と、
    前記言語モデルから、前記質問情報に対応する回答情報を受信する回答受信手順と、
    前記所定の入力項目に、前記回答情報に基づく入力情報を入力する回答入力手順と、
    を実行する審査業務文書作成支援方法。
  8. コンピュータを、
    審査業務文書のフォーマットに設けられた入力項目のうち、所定の入力項目を特定する項目特定手段と、
    前記所定の入力項目に対する入力情報を言語モデルに回答させるための質問情報を生成する質問生成手段と、
    前記言語モデルに、前記質問情報を送信する質問送信手段と、
    前記言語モデルから、前記質問情報に対応する回答情報を受信する回答受信手段と、
    前記所定の入力項目に、前記回答情報に基づく入力情報を入力する回答入力手段と、
    して機能させるための審査業務文書作成支援プログラム。

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