JP7394795B2 - 固定床サンプラーおよび対応方法 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、米国仮特許出願第62/728,405号および第62/644,014号、並びにベルギー特許出願第BE2018/5179号の優先権を主張する出願であり、これら明細書を援用する出願である。また、米国特許出願公開第2018/0282678号、国際特許出願PCT/EP2018/076354号、米国仮特許出願第62/711,070号および米国仮特許出願第62/725,545号の開示内容もここに援用するものとする。
本発明は、全体として細胞培養分野に関し、具体的には固定床細胞培養装置を対象とするサンプラーおよび対応する方法に関する。
バイオリアクターなどのある種の細胞培養装置では、細胞培養用“固定床”を使用し、この固定床に細胞を取り込み、付着させかつ培養する付着性細胞を培養する。これらの高密度バイオリアクターの場合、使用者が、各種の目的(生存性や密度に関する細胞関連測定値などを測定するなど)ための培養プロセス前、培養プロセス時、および培養プロセス後の任意の時点でサンプルを簡単には採取できない問題がある。現在、固定床からこのようなインプロセスサンプル(in-process sample)を採取する唯一の方法は、操作中にピンセットなどの器具を使用してバイオリアクター内部にアクセスし、固定床の一片または一部を手で抽出する方法である。この方法は細心の手際の良さが必要なため、難しい方法である。また、必然的に望ましくない摂動が生じるため、細胞培養環境だけでなく、サンプル試料を撹乱する恐れがある。
さらに、必要な無菌条件を維持するために、バイオリアクターは一般に層流キャビネットや生物学的に安全なキャビネットなどの封じ込め部の内部に配置され、操作などオペレーターの自由度やアクセス度が制限される。規模の小さいバイオリアクターはこのような封じ込め部内に設けることは可能であるが、産生規模の大きいバイオリアクターの場合、このようなキャビネット内に設置し、同じ結果を得ることは容易ではない。さらに、操作の全体を通じて無菌状態を維持する必要があり、これは、サンプルを採取するオペレーターが厳密な無菌操作手順に従わなければならないことを意味し、ピンセットなどの抽出器具を使用する必要がある場合に大きな課題となる。
細胞密度を評価するために、所謂“バイオマス”センサーなどの無菌(sterile or aseptic)センサーが提案されている。ところが、これらセンサーの場合、十分な強靭性に欠け、サンプルとしての細胞を直接検査することは実際に不可能である。バイオマスセンサーによる細胞特性の間接測定は、精度が細胞の直接検査よりもはるかに劣る。細胞が存在する液体のサンプリングが可能な流動床や典型的な撹拌式バイオリアクターの場合とは逆に、固定床バイオリアクターに無菌液体センサーを設置した場合、流体中に残された培養プロセスから検出された副産物(中間代謝物)に基づいて、細胞状態に関して根拠のある推定を行うことができる情報を得られるに過ぎない。このように、現状のサンプラーおよび方法は固定床バイオリアクターに使用するために信頼性の高い細胞培養法を実現する正確で時宜にかなうツールとはなりえない。
従って、固定床から信頼性の高いサンプルおよび対応する細胞を採取できる装置が求められている。このような装置を用いると、簡単かつ安価な方法でサンプルを採取でき、(バイオリアクターの内外両者において)汚染から保護できる上に、固定床細胞培養環境に対して有害な撹乱を惹起することのない無菌状態を維持できる。
米国特許出願公開No.2012/0017733号 米国特許出願公開No.2011/0155274号
本発明の目的は、無菌状態(aseptic or sterile condition)維持するとともに、固定床細胞培養環境に有害な撹乱をもたらさない状態で、容易な上に低コストかつ信頼性の高い方法で細胞培養から一つかそれ以上のサンプルを採取することを可能にする装置を提供することにある。
本発明の一つの態様によれば、細胞培養装置やバイオリアクターなどの細胞培養固定床にサンプラーを設ける。このサンプラーはいくつかの形態で提案できる。即ち、(1)(バイオリアクターが層流キャビネットやバイオセーフティキャビネット内に存在する場合などのように)オペレーターが非無菌的にサンプルを取り出す形態、(2)オペレーターが無菌的にサンプルを取り出す形態、および(3)大量あるいは大容量の固定床を抽出できるように、細胞培養プロセスの終了時に望ましい操作形態、の3形態である。最後の形態では、サンプリングプロセス自体が無菌であるため、バイオリアクターが無菌状態での操作に制限されず、プロセスおよび環境の両者を確実に保護できる。このため、(a)(手作業、場合によっては部分的または完全自動化作業によって)固定床細胞培養からサンプルを取り出すために必要な操作が容易になる上に、有害な撹乱や有害な作用が発生せず、そして(b)固定床バイオリアクターに対応する封じ込めおよび無菌制限を緩和できるため、厳格な無菌ゾーンの外側で操作でき、バイオリアクターそれ自体の汚染、または環境によるサンプルの汚染、あるいはバイオリアクターの内容物やサンプルによる環境汚染の恐れもない。なお、本発明は細胞培養装置(バイオリアクター)を無菌環境中で操作する場合や、(例えば<600mの表面積を有する小さなサイズで、アイソレーター、キャビネットなどと共に使用できるバイオリアクターの場合などに使用できる)サンプラーにも応用することができる。
本発明の一態様は、バイオリアクターや発酵槽などの細胞培養システムに使用する装置に関する。この装置は、細胞培養システムから細胞のサンプルを回収する取り出し可能なサンプル部分を有する構造化固定床(structured fixed bed)を有する。
一部の実施態様では、構造化固定床は相互に隣接する少なくとも2つの層の原料を有し、取り出し可能なサンプル部分は少なくとも2つの層間に少なくとも部分的に位置する。一部の実施態様では、これら少なくとも2つの層は、(1)細胞固定化層であって、取り出し可能なサンプル部分の第1側部が第1細胞固定化層に接触し、かつ第2側部が第2細胞固定化層に接触する細胞固定化層、あるいは(2)一つの細胞固定化層および一つのスペーサー層を有する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は一つかそれ以上の繊維を有し、また一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は不織布を有する。任意の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分はシート材を有することができる。一部の実施態様では、構造化固定床は細胞固定化層を有し、取り出し可能なサンプル部分を形成するシート材は細胞固定化層と直接接触する。
一部の実施態様では、本発明装置はコネクターによって取り出し可能なサンプル部分に機械的に接続したポジショナーを有する。一部の実施態様では、構造化固定床が複数の取り出し可能なサンプル部分を有する。一部の実施態様では、構造化固定床がローラー状か、あるいは螺旋状の固定床を有する。また、一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床の多孔部分、または予め切れ目を入れた部分である。
本発明の実施態様はいずれもバイオリアクターに適用することができる。一つの例示的な形態では、バイオリアクターは流体が上向きに流れる構造化固定床を受け取る外側チャンバーを有する。撹拌機を有するバイオリアクターの下部分に流体流れを戻す内側チャンバーを設ける。
本発明の別な態様は、細胞培養を行うバイオリアクターに使用する装置に関する。この装置は、細胞培養から細胞のサンプルを回収する一つかそれ以上の繊維を有する取り出し可能なサンプル部分を有する固定床を有する。
一部の実施態様では、固定床は構造化されていない固定床を有する。一部の実施態様では、固定床は構造化固定床である。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は不織布を有する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は固定床の2つの層の間にあり、また一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は固定床に隣接する(または、これら2つのアプローチを併用する)。これら実施態様や他の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は構造化固定床の多孔部分か、あるいは予め切れ目を入れた部分である。
一部の実施態様では、サンプル部分はバイオリアクター内の固定床に接触していればよく、固定床内に挿入する必要もなく、固定床内に設ける必要もない。一部の実施態様では、サンプル部分は、固定床の側面や上面などの固定床の表面に隣接し、ポジショナーに接続していればよい。一部の実施態様では、サンプル部分は折り畳み部分を有する。一部の実施態様では、サンプル部分は折り畳み部分および溶接部分を有する。
本発明のさらに別な態様は、細胞培養サンプリング装置に関する。この装置は取り出し可能なサンプル部分を備えた構造化固定床を有するバイオリアクターを有する。サンプラーがバイオリアクターと連携動作(associated)し、構造化固定床から取り出し可能なサンプル部分を回収する
一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は、構造化固定床内にサンプル部分を配置するポジショナーを有し、このポジショナーについてはバイオリアクター内のポートを介してアクセス可能である。一部の実施態様では、このポートが支持体と連携動作するが、この連携動作については支持体のスロットおよびポートのポストを有する差し込み嵌合、ネジ接続や解除可能なラッチなどの解除可能な接続によって行い、当該支持体をポジショナーに接続する。一部の実施態様では、支持体はポジショナーに固定するか、あるいは解除可能に接続する。解除可能に接続を行う場合には、ポジショナーの一部に解除可能に係合して一緒に軸方向に移動するが、支持体をポジショナーへの回転を阻害せずに回転させる可撓性部分などを使用して行う。一部の実施態様では、支持体は支持体を複数の部分に分離して、取り出し可能なサンプル部分を取り出す脆い接続を有する。
一部の実施態様では、サンプラーは構造化固定床の取り出し可能なサンプル部分を形成するカッターを有する。一部の実施態様では、サンプラーはこれを所定位置に導く、ポートに対応する締め付けピンに係合する溝を有する。
一部の実施態様では、バイオリアクターから取り出すさいに、取り出し可能サンプルの無菌状態を維持するために容器を設ける。一部の実施態様では、無菌接続によってこの容器がバイオリアクターに接続し、容器によって区画され、サンプラーを有する区画内に無菌状態を維持するだけでなく、バイオリアクターの無菌状態も維持する。一部の実施態様では、容器は取り出し可能なサンプル部分に接続されたコネクターを受け取る隔壁を有する。一部の実施態様では、この容器は可撓性スリーブを有し、このスリーブについては、一部の実施態様で剛性のあるエルボーに接続する。
一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分はこれに接続されたポジショナーを有し、このポジショナーは構造化固定床から取り出し可能なサンプル部分を引き出す作動装置(アクチュエーター)と連携動作する。一部の実施態様では、この作動装置は固定子および回転子を有する。一部の実施態様では、この作動装置はサンプル部分に接続されたポジショナーを受け取るスリーブに接続する。一部の実施態様では、固定子は回転子を取り囲む可撓性バッグを有する。一部の実施態様では、固定子は回転子を抱持するクレードルを有する。
一部の実施態様では、作動装置を制御する制御器(コントローラー)を設ける。一部の実施態様では、この制御器がバイオリアクターと連携動作する少なくとも一つのセンサーからの出力信号を受け取る。
一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は、バイオリアクターのポートのキャップとの解除可能な接続を形成するポジショナーに接続する。一部の実施態様では、解除可能な接続は磁気カップリングを有する。一部の実施態様では、このポートは相対的な回転を阻止する態様でポジショナーの突出部を受け取る受け取り部を有する。
本発明の実施態様のいずれにおいても、構造化固定床はローラー状床または螺旋状床を有していればよい。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は構造化固定床に隣接する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は、構造化固定床の多孔部分か、あるいは予め切れ目を入れた部分である。
さらに、本発明は細胞培養サンプリング装置に関する。この装置は取り出し可能なサンプル部分を備えた培養床を有するバイオリアクター、および培養床から取り出し可能なサンプル部分を回収する、バイオリアクターと連携動作するサンプラーを有する。このサンプラーは、取り出し可能なサンプル部分に解除可能に接続するポジショナーを有する。
一部の実施態様では、ポジショナーはクランプによって取り出し可能なサンプル部分に解除可能に接続する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は構造化固定床内にあるか、あるいはこれに隣接する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は構造化固定床の多孔部分か、あるいは予め切れ目を入れた部分である。
本発明のさらに別な実施態様は、ポートを有するバイオリアクター内の培養床と連携動作する細胞培養サンプリング装置に関する。この装置はポートを介して培養床のサンプル部分を回収する、バイオリアクターと連携動作するサンプラーを有し、このサンプラーは培養床からサンプル部分を引き出す作動装置を有する。
一部の実施態様では、作動装置はサンプル部分に接続されたポジショナーを受け取る容器に接続する。一部の実施態様では、作動装置は固定子および回転子を有する。一部の実施態様では、この固定子は回転子を取り囲む可撓性バッグを有する。
一部の実施態様では、固定子は回転子を抱持するクレードルを有する。一部の実施態様では、作動装置を制御する制御器を設ける。一部の実施態様では、この制御器がバイオリアクターと連携動作する少なくとも一つのセンサーからの出力信号を受け取る。
一部の実施態様では、培養床は少なくとも2つの層を備えた、構造化固定床を有し、サンプル部分は少なくとも2つの層の間に位置するシート材を有する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は構造化固定床内にあるか、あるいは隣接する。一部の実施態様では、取り出し可能なサンプル部分は構造化固定床の多孔部分か、あるいは予め切れ目を入れた部分である。
本発明のさらに別な態様は、構造化固床を有するバイオリアクターなどの細胞培養システムの細胞培養サンプリング方法に関する。この方法は、バイオリアクターの構造化固定床から取り出し可能なサンプル部分を回収する工程を有する。一部の実施態様では、構造化固定床は少なくとも2つの層を有し、この方法では、回収工程に先立って少なくとも2つの層の間に少なくとも部分的に取り外し可能サンプル部分を設ける。
一部の実施態様では、回収工程は、無菌コネクターによってバイオリアクターに接続した容器の中に、取り出し可能なサンプル部分が受け取られるまで取り出し可能なサンプル部分に接続されたポジショナーをバイオリアクターから引き出す。一部の実施態様では、引き出す過程において、バイオリアクターの検出された状態に基づく制御器に制御された作動装置を用いる。一部の実施態様では、以下の工程のうち任意の工程、あるいは全工程を行う。即ち、(1)取り出し可能なサンプル部分に取り出された細胞の計数工程、(2)細胞の着色工程、あるいは(3)取り出し可能なサンプル部分に取り出された細胞から細胞内ウィルスを抽出する工程の3工程である。
さらに、本発明は2つかそれ以上の層を有する固定床内にサンプル部分を挿入する方法であって、このサンプル部分を固定床の2つかそれ以上の層内に配置するか、あるいはこれらの層に隣接配置する方法に関する。
本発明のさらに別な態様は、一つかそれ以上のサンプル部分を有する固定床の製造方法であって、このサンプル部分を固定床の残りの部分から取り出す手段を有する製造方法である。
一部の実施態様では、この方法は、固定床を多孔化するか、あるいは予め切れ目を入れて一つかそれ以上のサンプル部分を形成する工程を有する。一部の実施態様では、本発明方法は、一つかそれ以上のサンプル部分で細胞を培養する工程を有する。
特許請求の範囲に、本発明の具体的な態様の新規特徴を記載してある。本発明の特徴および作用効果については、発明の原理を記載する例示的な実施態様を記載する以下の詳細な説明により理解できるはずである。なお、以下に添付図面を説明する。
図1は、本発明に従って構成したバイオリアクターなどの細胞培養システムを対象とするサンプラーの第1実施態様を示す概略図である。 図1Aは、螺旋状床として構成した、構造化固定床の一実施例を示す図である。 図1Bは、ポジショナーが少なくとも一つの繊維を有する、構造化されていない固定床に使用するサンプラーを示す概略図である。 図1Cは、構造化固定床の別な形態を示す図である。 図1D、図1Eおよび図1Fは、取り出し可能なサンプル部分に接続されたポジショナーをバイオリアクターに設ける各種の方法または工程を示す図である。 図2は、一度バイオリアクターから引き出されたサンプル部分を受け取る外部容器(スリーブなど)を有する、バイオリアクター用サンプラーの別な実施態様を示す図である。 図3は、バイオリアクター用サンプラーのさらに別な実施態様を示す図である。 図3A、図3Bおよび図3Cは、サンプラーのさらに別な実施態様を示す図である。 図4、図5および図6は、バイオリアクターの蓋のサンプリングポートを覆うカバーを示す図である。 図7、図8および図9はバイオリアクター用サンプラーのさらに別な態様を示す図である。 図10、図11、図12、図13、図14A、図14B、図15、図16A、図16B、図17、図18、図19、図20および図21はバイオリアクター内の細胞培養をサンプリングするサンプル部分をポジショナーに締め付ける各種方法を示す図である。 図22および図23は、サンプラーのさらに別な実施態様を示す図である。 図24は、サンプル部分をバイオリアクターから引き出す作動装置の一つの考えられる実施態様を示す図である。 図25は、サンプル部分をバイオリアクターから引き出す作動装置の別な実施態様を示す図である。 図26は、非接触式カップリングを使用して培養床のサンプル部分をバイオリアクターに設けるポジショナーをバイオリアクターの取り外し可能なキャップに接続する構成を示す図である。 図27および図28は、一つかそれ以上の本発明サンプラーを併用したバイオリアクターのもう一つの考えられる構成を示す図である。 図29は、サンプラーを有するバイオリアクターの制御システムを示す線図である。 図30、図31、図32、図33、図34、図35、図36、図37、図38、図39および図40は、本発明サンプラーのバイオリアクターへの例示的な適用例を示す図である。 図41、図42、図43および図44は固定床バイオリアクターの細胞培養サンプリングするサンプル部分の各種態様を示す図である。 図45は、サンプリング技術などの本発明実施態様を適用することができるバイオリアクターの一つの実施態様を示す図である。
図1を参照して説明するが、図1は本発明の一態様に従って構成した、バイオリアクター12や発酵槽などの細胞培養システム用のサンプラー10を示す図である。本実施例では、バイオリアクター12は(層流キャビネットや外部アイソレーターなどの)封じ込めユニット内の外部無菌条件下で稼働するものとする。なお、以下の説明で概略を示すように、サンプラー10は他の環境内でも使用することができる。
サンプラー10はその内側区画にアクセスできるバイオリアクター12の開口と連携動作する支持部分を有していればよい。図示の実施態様では、支持部分はバイオリアクター12の開口を封着するカバーまたはキャップ14を有しているため、封じ込めユニット内に存在しない場合でも、内部区画の無菌状態を維持できる。この支持部分は、固定床18をバイオリアクター12の内側区画内に設ける取り出し可能なサンプル部分16を支持することができる。
サンプル部分16は、(細長いストリップの形を取ることができる素材シート、可撓性素材シートなどの)基体を有していればよく、この基体は、固定床それ自体と同様に、細胞培養や細胞の固定化/取り込みを促進するものである。この基体は、一つかそれ以上の繊維を有していればよく、例えば以下の記載で概略を説明するように、一片の不織布を使用することができる。あるいは、サンプル部分16は多孔性の固定床18の一部であってもよく、固定床の残りから分離するシームや他の手段を切り裂くようにしてもよい。あるいは、サンプル部分16は(以下の説明で概略を述べるように)、バイオリアクター12の組立プロセス時に固定床18内に設けることができる別体の構造体でもよい。この場合、サンプル部分16は(固定床内に孔か切り離しシームを設けるか、あるいは固定床や他の手段を予め切断してサンプルを分離し、一つかそれ以上の取り出し(取り外し)可能な部分を形成するなどによって)固定床の残りの部分から取り外しおよび取り出し可能になっている。
サンプル部分16はポジショナー20に取り出し可能に取り付けるため、サンプル部分16を固定床18内の適正な位置に保持することが容易になり、また固定床18からの取り出しが容易になる。このサンプル部分16については、固定床18内にポジショナー20によって手で予め配置してもよく、あるいは(図示しない)ピンセットを使用してサンプル部分16をバイオリアクター12の蓋14のポート22を介して固定床18に予め配置してもよく(あるいは、蓋全体を取り外すことによって)予め配置してもよい。これに関しては、バイオプロセシング操作の開始前に、バイオリアクターの組立時に、あるいは固定床の形成および組立時に行ってもよい。
固定床18は、細胞培養や細胞固定化を実施する任意の基体を有していればよく、あるいは例えば構造化固定床(即ち、複製が容易で、全体として均質性を有し、実質的に固定化構造からなり、配向がランダムでなく、明確な構造を有しないが、これら要件を満足した状態で各種のサイズや形状を有する固定床)を有していればよい。固定床18の素材は織布、不織布、繊維マトリックスなどでよく、また制限するものではないが、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレートを始めとする各種のポリマー素材から形成してもよい。一つの実施態様では、図1Aの上面図に示すように、構造化固定床は内部で、あるいは上で細胞が増殖する少なくとも2つの層で構成された不織布18aを有する。これらの層は細胞固定化層と考えることができる。図示の具体的な形態では、不織布18aはロール状に、あるいは螺旋状に構成し、2つの細胞固定化層のそれぞれはスペーサー層によって分離するため、培養および各種層間の培地(の)流れが促進する。サンプル部分16は、細胞固定化層の予め形成された部分であってもよい。また、サンプル部分16は細胞固定化(または不織布)層18aなどのロール状の、あるいは螺旋状の固定床18の層のうちの2つの層間に(図示のように)設けた別な基体であってもよい。あるいは、サンプル部分はスペーサー層と隣接細胞固定化層との間に設けてもよい。あるいはサンプル部分は、単一のスペーサー層を有する、ロール状か、あるいは螺旋状の単一の細胞固定化層のみを有していてもよい。
なお、上記は一例に過ぎず、サンプル部分16を任意の公知形態の固定床18と連携動作できる方法(例えば、繊維マトリックス内への配置、あるいは図示のように螺旋状ではない構成)を限定するものではない。例えば、図1Bは複数のランダム配向繊維18cを有することができる明確な構造を有しない固定床を示す図である。この実施態様では、サンプル部分16は繊維18cのうちの一本を有していればよい。この繊維18cは図示のように(あるいは不織繊維の基体として)ポジショナー20に接続することができる。あるいは2本以上の繊維をポジショナー20に接続してもよく、(前述したように不織布などの)サンプル部分として作用する。
図1Aには、(細胞固定化/スペーサー層18a、18bを有する)少なくとも2つの層を備えた構造化固定床18のロール状で、全体として円筒形の構成を示すが、他の形態も使用することが可能である。即ち、図1Cに示すように、固定床18は、連続的で、かつ(円形、正方形などの)任意の形状を取ることができる複数の同心円状層18aを有していてもよい。あるいは、層18aは線形でもよい。いずれの場合も、スペーサー層18bについては、設けてもよく、あるいは設けなくてもよい。また、サンプル部分16については、制限するものではないが、目的のサンプリングアプローチに応じて、固定床18内の任意の位置(複数の場合もある)に設けることができる。
図1に戻って説明を続けると、バイオリアクター12の蓋24と連携動作するポート22の側壁などの係留点がカバーまたはキャップ14とともにシールを形成することができるため、無菌状態の維持を確保することができる。キャップ14については、ポート22に解除可能に接続することができる。この接続は、ネジ込みやその他の固定手段によって実施することができるが、解除可能に接続を行うことも可能である(以下の記載に概略を説明するように差し込み嵌合、あるいは(プッシュプル式構成、あるいは場合によっては摩擦係合や締り嵌合式の)解除可能なラッチを備えたドアを使用することができる)。
図示の実施態様でサンプル部分16での細胞培養を確実に行うためには、ポジショナー20を十分な距離延在させ、サンプル部分16の少なくとも一部を固定床18内に確実に設ければよい。なお、この距離については、バイオリアクター12の大きさおよび形状だけでなく、サンプリングを行う目的の位置、固定床の形式、または培養形式に応じて変更することができる。ポジショナー20については、支持体として作用するカバーまたはキャップ14に接続してもよいが、(ポジショナー20が所定位置にある間、キャップ14を取り外し、次に回収して交換できるように)キャップ14から分離しておくことも可能である。例えば図1Bに示すような前者の実施態様のほうが明確な構造を有しない固定床により簡単に接続することができるため、ポジショナー20がポート22を通りぬけ、明確な構造を有しない固定床内の構造が明確ではない原料内にこれを設けることができる。後者の実施態様には構造化固定床のほうが好適である。サンプル部分16を構造化固定床層内に予め配置し、かつ保持でき、その後にポジショナー20を(必要ならば)キャップ14に連携動作させることができるからである。
いずれも実施態様でも、マトリックスアセンブリー内のそれぞれスペーサー部および固定化部を構成するスペーサー層および/または細胞固定化層については、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、プラズマ処理ポリエチレン、プラズマ処理ポリエステル、プラズマ処理ポリプロピレンやプラズマ処理ポリアミドから選択する生体適合性ポリマーから構成するのが好ましい。各層は親水性であっても疎水性であってもよい。細胞固定化層については、親水性であるのが好ましい。
両層の厚みについては、0.05mm~3mmが好ましく、0.1~2mmまたは0.1~1mmがより好ましい。細胞固定化層に適する素材としては織布や不織布があるが、不織布を使用するほうが好ましい。織布とは逆に、不織布は製織や編成を行わない、繊維の糸への転換の必要のない素材である。不織布とは、広く定義すると、繊維やフィラメントの機械的、熱的や化学的絡み合いによって(そしてフィルムの多孔化によって)接合したシートまたはウェブ構造体を意味する。本発明で使用する不織布源は任意のものでよく、天然繊維か合成繊維のいずれでもよい。不織布については、ポリエステルやポリプロピレンなどのポリマーが好ましい。本発明に使用する細胞固定化層については、ポリエチレンテレフタレート不織布から選択すればよく、また不織布は細胞接着性および流動性を強化するためにプラズマ処理することができる。
スペーサー層については、前述したように、メッシュサイズを備えた生体適合性ポリマーから構成することができる。一つの実施態様では、スペーサー層は合成織布か合成織布構造である。別な実施態様では、スペーサー層はベアリング構造である。このような構造は(アルギン酸塩などの)バイオポリマーである。この目的に適う他の素材はシリカ、ポリスチレン、アガロース、スチレンジビニルベンゼン、ポリアクリロニトリルやラテックスである。バイオバーデン(bioburden)を減らすために、スペーサー層はガンマ線照射することができる。
マトリックスアセンブリーについては、バイオリアクターの用途および形式に応じて多数のデザインが可能である。本発明の一つの実施態様では、固定化部およびスペーサー部については、交互に配置する。交互配置では、各スペーサー部の後に細胞固定化部が続き、この固定化部の後にスペーサー部が続く。このような交互配置部は(後続を参照)図示のように垂直位置において、あるいはマトリックスの適用に従って、および/またはマトリックスを導入することになるバイオリアクターに従って水平位置において交替する。この実施態様では、細胞固定化層のうちの一つかそれ以上の層については、一つかそれ以上のスペーサー層に重ねる(逆もある)。必要と考えられる場合には、この構成を順次数回反復すると、いくつかの固定化部およびスペーサー部の積層体を形成することができる。理想的には、最終の構成では、上記層が1~500回交替することになる。積層体はフレームかカセット内に配置することができ、あるいは積層体周囲をシール/接続することができる。別な実施態様では、得られた積層体は軸またコアの周囲にロール化し、螺旋状に構成することができる。
固定化部およびスペーサー部の両者に使用する層数は各層(寸法、大きさなど)の用途および特性に基づいて、また目的とする結果に基づいて選択できる。即ち、固定化部またはスペーサー部のいずれかにおける層数については、1~20、好ましくは1~10、より好ましくは1~5である。
以上のように、スペーサー部が存在するため、培地が流れるマトリックスの内部に空間が存在する。このため、マトリックスにおける培地の循環性が向上し、すべての培養細胞に培地が行き渡ることになる。この効果は、スペーサー部が一つのスペーサー層を有し、かつ固定化部が2つの固定化層を有する実施態様ではいっそう強くなる。スペーサー部を介してマトリックス内部で流動する培地が細胞固定化部に対して接線方向に配向する。
ポジショナー20とこれの支持体(キャップ14)との間の解除可能な接続例を図1C、図1Dおよび図1Eに示す。図1Cにおいて、キャップ14は可撓性の突出部14aを有し、これら突出部がポジショナー20の一部21を受け取り、これを保持する受け取り部14bを形成する。なお、この部分21もスリーブなどの別体の構造の要部を構成することになる。図示から理解できるように、受け取り部14b内の部分21は、突出部を分離する十分な力が発生し、これを自由に回動させることが許されない限り、ポジショナーの軸方向に移動することはない。このため、キャップ14(接続が差し込み式かネジ込み式の場合)が回動して、抜け出るが、ポジショナー20、従ってサンプル部分16が固定床18に対して回動することがなく、従って不要な撹乱や望ましくない結果をもたらすこともない。にもかかわらず、ポジショナー20が取り付けられたままで、あるいは分離した状態(この場合キャップとは無関係にポジショナーを着脱できる)で、キャップ14を垂直方向に引き出すことができる。同様に、ポジショナー20をサンプル部分16とともにバイオリアクター12内に設けることができ、次にキャップ14をポジショナー20に接続できる。いうまでもなく、突出部がスリーブ/ポジショナーに係合し、かつ係合部分がポジショナーに存在するように、操作を逆にすることも可能である。
図1Dに、取り出し可能な部分14cが受け取り部14bを形成する突出部14aを有する場合を示す。ネジ14d、クリップまたはスナップなどのファスナーを使用して、部分14cをキャップ14に固定することができる。この構成を使用すると、キャップ14を取り外す前に部分14cを解除することができるため、キャップ14をもとに戻った部分14cと連携動作することができる。O-リング14eなどのシールを使用しても、ファスナー/ネジ14dの開口を介して形成する外部環境との界面をシールすることができる。
図1Eに、部分14cがキャップ14の開口Oを通り抜けることができる別な場合を示す。この場合、ネジを刻設したナット14fなどの外部ファスナーを使用して、取り外し可能な部分14cを固定する。この場合には、軸部14gにそってネジを刻設する。このように構成すると、着脱時に部分14cがキャップ14に選択的に連携動作することができ、ポジショナー20およびサンプル部分16の位置に狂いが生じることはない。
図示のように、細胞については、固定床18内だけでなく、図示のように配置した結果サンプル部分16でも培養することが可能になる。細胞培養について外部から判断することが望ましい場合には、サンプル部分16を固定床18の位置から取り出せばよい。一つの実施例では、このためにポート22からキャップ14を取り外す。この取り外し操作を図1に示す。即ち、キャップ14を一つの方向(矢印R)に回動し、接続を外し(以下に説明する)てから、これを垂直方向Vに引き上げる。ポート22もバイオリアクター12の側壁またはその他の部分と連携動作することができる。この場合、操作方向は主に水平方向を取ることになる。同様に、キャップまたはカバー14についても、蓋24のポート22やその他の部分などのバイオリアクター12の連携動作部分に摩擦係合するため、固定床18にアクセスできる。なお、この場合には、垂直移動のみを使用してカバー14を取り外すことができる。
ポジショナー20はバイオリアクター12から取り出すこともでき、サンプル部分16を固定床18から回収でき、調整および手際の良さのレベルを高める必要はなく、また固定床18の周囲の培地を撹乱する恐れのある器具を使用する必要もない。バイオリアクター12の外部でサンプル部分16を調べることができるため、サンプル部分の細胞を評価することが可能になり、この評価が固定床18の対応する細胞培養を直接表すことになる。場合に応じて、第2カバーまたはキャップ26を使用してポート22をシールし、そしてサンプリング操作を繰り返すことが望ましい場合には、新しいサンプル部分16を連携動作するポジショナーによって固定床18内に設けるとよい。
図2を参照して説明すると、図2はサンプラー100の第2実施態様を示す図である。この実施態様は、バイオリアクター12の内部が無菌で、外部環境が無菌ではない環境(例えば、バイオリアクター12のスケールまたはサイズが大きく、通常のアイソレーターやキャビネットの使用が難しく、コストもかかる上に、不可能な場合もある環境)での使用を想定している。この場合、サンプル部分116だけでなく(バイオリアクター112も)取り出し時に、またサンプル部分の検査前に汚染から保護する必要がある。
無菌状態を維持するためにこの実施態様では、基本的な部分は本質的に上記と同じであるが、場合によっては可撓性のスリーブ128の形を取ることもある仕切りやバリヤを付設する。このスリーブ128はポート122などの係着点とカバーまたはキャップ114との間に無菌バリヤを形成する。スリーブ128については、薄い可撓性のポリマー材などの細長い可撓性素材片から構成すればよく、キャップ114とポート122との間の接続に干渉しないように設ければよい。
培養プロセス時に固定床118のサンプルを採取することが望ましい場合には、キャップ114を取り外す。この結果、ポジショナー120を介してサンプル部分116を固定床118から回収するが、このサンプル部分は周囲にスリーブ128があり、キャップおよびポートによってシールされている結果、無菌状態のままになっている。次に、スリーブ128の一部を図2に矢印Sで示すように、機械的に、あるいは(例えば熱を使用する)溶接のいずれかによってシールし、かつスリーブの残りの部分をシールし、バイオリアクター112に対する(ポート122などの)開口もカバーする。無菌接続としてのシール手段の他の実施例にはSartoriusが販売するThe Quickseal or Clipster technologies(例えば、米国特許出願公開No.2012/0017733号およびNo.2011/0155274号:開示内容についてはここに援用するものとする)がある。あるいは“Zip-Lock”スタイルの再シール可能な可撓性バッグと同様な機械式シールをスリーブ128の内側部分間に設けることができる。いずれの場合も、サンプル部分116はスリーブの切断/シールの結果として形成する区画内において無菌状態を維持するが、さらなる検査または処理のために輸送することができる。なお、バイオリアクター112の内容物はキャップまたはカバーが設けられているため無菌状態を維持する。外部環境が無菌な場合には、スリーブ128を省略できるが、同じ部分についてはこれらを使用してサンプリングを所望な方法で行う。
サンプリングのためにより多くの細胞が必要な細胞培養プロセスの最後で、例えば固定床それ自体の一部を切断しかつこれを抽出することが望ましいことが時にはある。サンプル部分へ原料および繊維数を追加し、サンプルにおける分析に利用できる細胞数を増やすことを試みることは可能であるが、この方法を利用して、必要なスケールを達成することは難しい。この点を考慮して、図3に示すサンプラー200の第3実施態様では、固定床218の比較的大きなサンプル部分216aを受け取り、かつこれを回収または抽出し、より多数の細胞をより効果的に採取することができる。図示の実施態様では、サンプル部分216はポート222に対応するカバーまたはキャップ214に接続する。
一つの実施態様では、サンプラー200は固定床218の一部に係合し、これを切断または取り外し、サンプル部分216aを形成するカッター230を一端部分に有する。カッター230の遠位端部で、固定床218の培養原料を切断することができ、この遠位端部は実質的に針などの鋭い端部かブレード、あるいは両者を有することができ、サンプラー200の内部は少なくとも一部が管状か中空状であるため固定床218の一部を捕捉し、かつ切り離した後に回収することができる。まず、カッター230については、バイオリアクター212内に少なくとも部分的に存在する位置に保持するが、例えば締め付けピン234などの保持装置によって固定床218から離間しておけばよい。締め付けピン234は、バイオリアクター212に対する相対的移動方向に対応する方向に全体として延在するカッター230のレールまたはチャネル236と連携動作することができる。
サンプル部分216aについては、バイオリアクター212が無菌環境内にある状態で使用することができるが、その他の点ではカッター230を取り囲む空間内このような環境を維持するスリーブ228を有することができる。固定床218のサンプルを取り出すことが望ましい場合、カッター230を操作して、(ホームポジションにおいて示す)締め付けピン324が、カッター230が固定床218の原料(下向き矢印Dおよび回転方向矢印Rを参照)に少なくとも部分的に突入するまでチャネル236内を移動し、カッター230の内部の中空区画において固定床の“コア”サンプルを捕獲する。なお、カッター230の移動距離については、チャネルまたは溝236の寸法および形態を単に変更するだけで調節することができる。次に、カッター230がポート222から引き抜かれ(上向き矢印Uおよび逆回転方向矢印Lを参照。なお、摩擦嵌合などのように接続が異なる場合にのみ、移動は上向きになる)、スリーブ228が上記のように切断/シーリングを行い、(カッター230およびバイオリアクター212の両者に関して)無菌状態を維持できる。
別な実施可能な実施態様では、図3Aに示すように、(構造化)固定床218内にサンプラー200を予め配置することができる。この内部において、サンプラー200は細胞を取り込むか、あるいは細胞を増殖させるサンプル部分216として働く予め切断するか、あるいは予め集成化した基体、即ち(不織布などの)基材を有するため、サンプラーの本体220は(サンプラー10のポジショナー20と同様な)ポジショナーとして機能することができる。サンプラー200の本体220を形成する素材が孔Pを有するため、細胞培養液が本体の内部に流れ込み、従ってサンプル部分216の基材に取り込まれるか、成長した細胞に流れ込む。無菌状態の維持が必要な場合には図3に示す方法で、あるいは本明細書に記載するその他の方法で固定床218からサンプル部分216を取り出すことができる。
図3の態様の場合、別なオプションもあり、側面図および上面図である図3Bおよび図3Cに示すように、カッター230をサンプラー200に設ける必要はない。むしろ、固定床218の一部を予め配置し、サンプラー200の内部に受け取られるさいにサンプル部分216として取り出すことができる。サンプラー216の本体はその内部にグリッパー、有刺体やその他の係合体を有し、これらがサンプル部分216に係合し、これを取り出すことができる。ここでも、図3に示すスリーブ228を使用することによって無菌状態を維持することができる。
図4および図5は、ポート22(または122、222)に使用するカバーまたはキャップ14(あるいは114、214)の一つの例示的な実施態様を示す図である。このキャップ14(L字状、X字状、S字状や他の蛇行的な)は複雑なスロット15を有し、このスロットがポート22の直立部分から半径方向に延在する対応するポスト22aと係合し、解除可能な差し込みスタイルの嵌合を形成する。キャップ14もタブ17を有するため、キャップを取り外すための手による把持が容易になる。キャップ14は再使用が可能であり、解除可能である。なお、図6に示すように、これらの複数キャップ14を単一の蓋24に設けると、固定床内の異なる位置に各種のサンプリングオプションを用意することができる。
図7を参照しつつ、一実施例として図3の実施態様を使用して、バイオリアクターの蓋224のポート222と連携動作する一時的な支持体240の構成を説明する。支持体240がサンプラー200を受け取る構成で、このサンプラーは支持体240に係合する特大なヘッド200aを有する。スリーブ228については、例えば特大なヘッド216aの下面などにそってバイオリアクターの蓋224とサンプラー200との間に接続する。ホーム位置、あるいは突部位置にあるサンプラー200に対応して、図3のピン234および溝236を設ける。
固定床218をサンプリングすることが望ましい場合には、支持体240を取り外し、サンプラー200を進めればよい。このためには、側壁を切断すればよいが、一つの特定の実施態様では、側壁に埋設したプル242によって接続を弱くし、操作時に、垂直線にそって支持体240の部分間の対応する接続を断ち切る。これによって、支持体240を支持位置から取り外すことができ、次に図2に示すようにサンプラー200を使用すればよい。なお、使用に先立ち、サンプル部分を信頼性高く支持し、無菌状態を十分に維持する。プル242の代わりに、他の形態の弱い接続を使用することも可能である。例えば、(生体用などの)多孔性ティアライン、ジッパー、ラッチやヒンジ、あるいはその他同様な構成を使用することができる。
図8に、図1のサンプル部分16の一実施態様、および細長いロッド状構造として図示するポジショナー20を示す。サンプル部分16は一つかそれ以上の繊維からなる不織布などの、固定床18の素材と同じか、あるいは同様な素材で構成することができる。単純な形態では、図8に示すように、クリンプ加工金属片40(例えば図16を参照)などのファスナーを使用して、サンプル部分16をポジショナー20に仮固定し、接続を確実にすればよい。図示では全体として矩形であるが、この実施態様あるいはその他任意の実施態様では、サンプル部分16は任意の形状、厚みまたは寸法を有することができる。このため、固定床全体の細胞密度に関連して細胞会合(cell association)が制限なしに生じる。図9に示すように、ポジショナー20もスリーブ128と連携作動させることができ、このスリーブ128は、上述したように、バイオリアクターのポート(図示省略)に接続することができる。
上述したように、サンプル部分16は各種の方法でポジショナー20に取り出し可能に取り付けることができるが、これは2つの構造体を締め付けるクランプを形成するものとして特徴付けることができる。図10に示すように、ポジショナー20の遠位端部は取り出し可能な部分42を有することができ、この部分42については部分間に通過するファスナーFによって所定位置に締め付けることができ、サンプル部分16の一部を挟持することができる。図11に、サンプル部分(図示省略)およびT字形を取ることができるポジショナー20の過大な遠位端部分20aにクリップ44を留着する実施態様を示す。図12に示すように、取り出し可能な部分42は取り出し可能なファスナーではなく溶接かあるいは接着(例えば接着剤)によってポジショナー20に固着することができる。図13に、オーバーモールディングなどによってポジショナー20の遠位端部に直接サンプル部分16を成形できることを示す。バネクランプ46を使用しても、図14に示すポジショナー20にサンプル部分16を留着することができ、図15の構成では、歯付きウェッジ48およびピボット旋回可能なクランプ50を使用して、サンプル部分16を所定位置に保持する。
さらに別な実施例について説明すると、図16はポジショナー20に(例えばアルミニウムやその他の軟質素材から形成した)可鍛性端部20bとしてのクランプを設け、これを(接続を容易にするために過大なヘッド16aを有することができる)サンプル部分16に締め付けることができる。図17に、バイオリアクターの蓋24の装着後に、ポジショナー20をポート22内に延入してキャップ14に係合し、サンプル部分16の取り出しを容易にした状態で、キャップ15をポジショナー20に接続する方法を示す。図18に、コネクターの端部にある折り畳み可能なウィング20cをサンプル部分16上の所定位置に折り畳んで、これを一時的に保持する構成を示す。さらに、サンプル部分16をポジショナー20の遠位端部のボア52内に設けることによってポジショナー20の所定位置にサンプル部分16を保持することができる。なお、このボアを図19に示すように、可撓性のクランプ54を有し、このクランプを強制的にアクチュエーター56によって締め付け位置に送り出す。図20に、外側部分58を使用して内側部分60(いずれも図示しないが、ポジショナーに接続することができる)をサンプル部分16に締め付け、これを所定位置に保持することができる同様な構成を示す(この構成は内側部分を曲げ、接続を解除することによって逆にすることができる)。図21に、ポジショナー20に対応するファスナー62を使用して、ホルダー64を締め付け位置に押し付けることができることを示す。
本発明はバイオリアクターの組み立て(集成化)方法に関する。単に例示のみを目的とする図1の実施例を使用し、(構造化されているか、あるいはされていない)固定床18の素材(原料)を内部区画内に設けることによってバイオリアクター12を集成化することができる。図1Aに示すような構造化固定床の場合、サンプル部分16を固定床内に設け、この前後においてポジショナー20に取り付ける。ポジショナーがポート内に入るか、通過し、そしてキャップ14を(所望によりポジショナー20に接続するなどによって)所定位置に設けるように、蓋24をバイオリアクター12に取り付けてもよい。
明確な構造を有しない固定床の場合、固定床18を形成する素材を上述のようにバイオリアクター12内に設けて、同じ工程を踏めばよい。なお、サンプル部分16については明確な構造を有しない固定床に予め位置決めしておく必要はなく、蓋24を取り付け、ポジショナー20を使用してサンプル部分16を固定床18に設ければよい。キャップ14にポジショナー20を接続する場合には、これはキャップ14とは無関係に、あるいはキャップ14と共に行うことができる。
図22には、バイオリアクター312のサンプラー300の別な実施態様を示す。この実施態様では、他の実施態様と同様に、固定床318内にサンプル部分316を設け、近位端部において(金属製、プラスチック製などの)可撓性ワイヤの形を取るポジショナー320に取り付ける。スリーブ328を一端にあるバイオリアクター312のポート322に封着し、ポジショナー320を導き、封着されたキャップ340に接続し、スリーブ328の近位端部を封着する。雄部分352および雌部分354によってカップリング350を形成し、キャップ340をスリーブ328に固着し、バイオリアクター312の無菌状態を維持する封着部を形成する。
固定床318をサンプリングするためには、ポジショナー320との接続があっても無くてもよいキャップ340を外すことによってサンプル部分316を取り出せばよい。接続している場合には、キャップ340を引っ張ることで、スリーブ328の内部通路、最終的にはオペレーターがアクセスする近位端部を介して固定床318からサンプル部分316を取り出せばよい(スリーブ328の一端または両端はサンプル部分316で封着すればよい)。接続していない場合には、キャップ340を取り外し、スリーブ328から手作業でポジショナー320を取り出し、サンプル部分316を取り出せばよい。サンプル部分316を完全に取り出す場合には、キャップ340の交換し、無菌状態を維持すればよく、あるいはスリーブ328が取り外されている場合にはポート322にキャップ340を設ければよい。
状態にもよるが、(例えばバイオリアクター312を層流キャビネットに設ける場合など)頭上のスペースが制限を受けるため、スリーブ328を可撓性化し、図示のように垂下位置を取るようにすればよい。こうすると、オペレーターがポジショナー320を引っ張り、サンプル部分316を回収することができ、バイオリアクター312の上のスペースにアクセスする必要がなくなる。十分な可撓性をもつスリーブの代わりに、図23に示すように、スリーブは可撓性端部328a、328bなどの一つかそれ以上の端部を有していればよく、これら端部については、中間部分328c即ち“エルボー”などの一つかそれ以上の剛性部分に接続しておけばよい。
続いて図24に触れると、作動装置360を使用して、スリーブ328を介してポジショナー320を引っ張り、サンプル部分316を回収することが可能である。作動装置360のハンドル362を回転子364に接続し、この回転子に(この実施態様ではワイヤを巻き付けるなどして)ポジショナー320の近位端部を接続する。この回転子364を受け取る固定子366は、無菌状態を維持した状態で相対移動を行うシール368を有する。ホースバーブ370などのコネクターを固定子366に設けてもよく、スリーブ328にカップリングする。
手動または自動の回転子364を回転させるハンドル362を使用して、固定床318からサンプル部分316を取り出す。このようにして、回転子364の周囲にポジショナー320としての可撓性ワイヤを巻き付け、サンプル部分316をスリーブ328内に回収する(このスリーブについては、上述したように、内部のサンプル部分316の位置を遠位方向に封着すればよい)。なお、この構成の場合、サンプル部分316を回収した状態で無菌状態を維持できる。
図25に別な実施態様を示す。部材については本質的に上記と同じであるが、(溶接などによって)“固定子”366については、回転子364を取り囲み、無菌状態を維持する可撓性バッグ372に接続する。固定子366については、回転子364を回転自在に支持するクレードル(cradle)の形を取ることができる。サンプル部分316の回収については、可撓性バッグ372を介して回転子364を回転させるハンドル362を使用して行えばよく、この可撓性バッグについては、(ワイヤを回転子364に巻き付けることによって)前記の実施態様では、ポジショナー320を引っ張る。
図26を参照して、バイオリアクター412内の固定床418をサンプリングするサンプラー400の別な実施態様を説明する。この実施態様では、サンプル部分416は(本明細書に示す任意のポジショナーであればよい)ポジショナー420に接続する。このポジショナー420については、(差し込み型嵌合を形成するトラニオン422aに係合するなどによって、例えば図4、図5および図6を参照)バイオリアクター412のポート422と連携動作するキャップ414に解除可能に接続する。この解除可能な接続については、キャップ414内の対応する磁石414aおよびポジショナー420の隣接面上の(強磁性素材が考えられる)磁性素材420aが作り出す磁気カップリングによって行えばよい。一つの実施態様の場合、磁気カップリングについては、ポジショナー420が一旦バイオリアクター412内の所定位置を占め、かつキャップ414が既に所定位置を占めた後に形成し、次に磁石414aをキャップに導入するため、ポジショナー420が撹乱することはない。
ポジショナー420および取り付けられたサンプル部分416に干渉することなく(即ち、これらに回転を誘導することなく)ポート422に対してキャップ414を回転させるために、ポジショナー420およびポート422はマッチング面を有すればよい。具体的には、ポジショナー420は磁気カップリングの形成に対応する高さにおいて、ポート422内のマッチング内側受け取り部422bに整合する外側突出部420bを有することができる。突出部420bおよび受け取り部422bは横断面が正方形で、回転防止機能を発揮することができる(なお、他の形状を使用しても同じ結果を得ることができることはいうまでもない)。このため、受け取り部422bと突出部420bとの係合により保持されているポジショナー420を回転させることなく、キャップ414を回転させて取り外すことができる。キャップ414を一旦取り外した後は、これをポート422から取り外し、ポジショナー420を取り出すことができ、従ってサンプル部分416をバイオリアクター412から取り出すことができる。
図27および図28について触れると、これら図面には一つかそれ以上のサンプラー500を有するバイオリアクター512の一つの具体的な実施例を示す(なお、2つのサンプラーを示すが、上記のようにサンプラー数については任意である)。バイオリアクター512は一つかそれ以上の固定床を有する。図示の実施例では、上下に2つの固定床518a、518bを上下に積層する。これら固定床については、バイオリアクター512の外側チャンバー512a内に、図1Aなどに示すように、螺旋状に配置することができる。流体を固定床(複数の場合もある)に、あるいは固定床から循環させるために内側チャンバー512bを設けることも可能であり、この流体についてはバイオリアクター512の下側区画512c内に設けた羽根521などの連携動作する撹拌機によって循環させることができる。循環流が固定床内で垂直方向、例えば上から下に、あるいは下から上に流れる。固定床(複数の場合もある)については内側チャンバー512b内に設けることもでき、外側チャンバー512aが流体を内側チャンバー内において固定床に、あるいは固定床から循環させる。
本明細書に記載する形態の固定床によって実質的に均質な状態を設定できるため、一般的に、固定床のどこの部分をサンプリングしても、任意の部分に存在する細胞培養状態を示すすぐれた指標を与えることになる。いずれの場合も、図27に示すように、積み上げた異なる床518a、518bを含め、異なる積層固定床を始めとする固定床(複数の場合もある)の異なる位置(図示の垂直配向における高さや深さなど)にサンプル部分516a、516bを選択的に設定することができ、ポジショナー520bおよび連携動作するサンプル部分516bを固定床から(例えば予め設定された流路またはトンネルにそって)取り出し、回収または検査を行うことができる。ポジショナー520としては、(図示しないがスリーブなどの)上記実施態様で言及した任意のものを使用することができ、バイオプロセシング前、バイオプロセシング中、およびバイオプロセシング後の使用状態についても上記した通りである。
なお、以上説明してきたサンプラーを使用すると、上記工程の任意のものを自動化によって容易に行うことができる独自の機能を実現できる。例えば、図29に示すように、バイオリアクター600およびモーターやロボット装置などの作動装置602を備え、ポジショナー20を移動(上下動)させ、固定床18からサンプル部分16を取り出し分析を行うシステムを提供することによってこれを行うことができる。プログラムによって制御可能なコントローラー、コンピュータなどのコントローラーを使用して、作動装置602の作動を制御することも可能であり、この作動制御は細胞培養操作の開始以降の時間等の多数のパラメーターに基づいて行えばよい。制御器604はバイオリアクター600と連携動作する一つかそれ以上のセンサー606からの出力を受け取り、細胞培養操作の状態の指標となるpH、細胞密度などの一つかそれ以上のパラメーターを検出することも可能である。パラメーターのうちの一つかそれ以上が予め設定されたレベルに達すると、制御器604によって連携動作する作動装置602が作動し、ポジショナーがサンプル部分を取り出す。
実施例
図30~図37に、サンプラー700の例示的な使用を示す。図30に示すように、バイオリアクター702の蓋724は、容器またはバイアル750としての仕切りまたはバリヤを設けるポート722を有する。図31および図32から理解できるように、バイアル750は隔壁752を有し、この隔壁を介して可撓性ワイヤ720の形を取るポジショナーが(2つの細胞固定化層間などの)固定床718内に設けられたサンプラー部分716に接続する。隔壁752は取り外し可能キャップまたはカバー754の要部を形成し、このキャップまたはカバーバイアル750にクリンプする(図30)か、あるいはネジ込めばよい(図31)。Qucikseal装置などの無菌接続756をバイアル750とポート722との間に設け、これにワイヤ720を延在させる。
固定床718に対応する細胞培養物をサンプリングすることが望まれる場合には、図33にアクション矢印Aによって示すように、バイアル750および接続部756が形成する連続経路を介してポジショナー即ちワイヤ720を引っ張ることができる。手作業による操作を図示しているが、前述したように、操作を自動化してもよい。手作業あるいは自動作業であっても、サンプラー716を回収する決定は、バイオリアクター700に対応する一つかそれ以上のセンサーの出力に基づいて行うことができる。
ワイヤ720については、図34に示すようにサンプラー部分716がバイアル750内に引き込まれるまで前進させることができる。十分に接続した後は、無菌接続部756を絶つが、Quickseal装置の場合には、カッターCを使用して接続部をクリンプしかつ切断し、依然として無菌状態を維持した状態で、図36(接続部756a、756bを参照)に示すように、バイアル750を切断する。このように切断された接続部756の残りの部分については、捻りを加える(矢印T)などによって取り外し(図37および図38)、できれば試薬などの挿入後に、図39および図40に示すように、キャップ758を使用してバイアル750を封着する。次に、バイアル750を使用して、サンプラー部分716上の細胞の培養状態を調べ、バイオリアクター700の固定床718内の細胞培養状態の正確な指標を得ることができる。一例として、細胞数を計測し、細胞着色を調べて一部のパラメーター(集合状態、生存性など)を評価するか、あるいは細胞内ウィルスを抽出する。
いうまでもなくバイアル750の容積については、これが受け取るサンプラー部分716の容積よりも大きくなければならない。場合にもよるが、細胞が増殖する表面積に関してバイアル750の容積とサンプラー部分716の大きさとの間に特定の関係を維持することが望ましいことがある。例えば、バイアル750の容積は0.5~10mlの範囲にあればよく、またサンプラー部分716の表面積は約1~約1.3cmであればよいが、より具体的には約1.23cmの時にバイアルの単位容積当たりの細胞数に基づいて最適な結果が得られる。
上記いずれの実施態様において、サンプル部分16はバイオリアクター(図示省略)内の固定床18に単に接触していればよく、内部に挿入または位置する必要はない。例えば、図41および図42に示すように、サンプル部分16は側面(図41)や上面(図42)などの固定床18の表面に隣接配置または接触していればよく、ここでも同様に可撓性ワイヤを使用することができるポジショナー20に接続していればよい。図示のように、複数のサンプル部分16を設けてもよく、また固定床18の表面(複数の場合もある)に、および/または固定床の構成層間にあればよい。脆いコネクター(接着剤)などのコネクターを使用して取り付けを行えばよい。さらに、図43には、サンプラー部分16を保持する保持部16aを固定床18に隣接配置できることを示す。また、図44には、上記の状態、即ちサンプル部分16が固定床18の要部を形成し、取り外しを容易にするためにこれを予め切れ目をいれるか、あるいは多孔化した状態を示す。予め切れ目をいれたサンプル部分は固定床の任意の場所に設けることができ、図示の実施態様では予め切れ目をいれたサンプルを固定床の上部に近接配置する。固定床18には一つかそれ以上の受け取り部、マーカー、凹部、ノッチ、開口、空所、受け取り部分、インジケーター、マーキング、ガイドなどを設けて、個々のサンプル部分16を表示することができる。サンプル部分16(複数の場合もある)の位置(複数の場合もある)に応じて固定床18内の任意の位置で行うことができる)細胞培養物のサンプリングが望まれる場合、ポジショナー20を(手作業または自動作業で)作動し、バイオリアクターからサンプル部分を取り出せる。
最後に、図45にバイオリアクターの蓋24のポートをカバーするキャップ14を介してアクセス可能なポジショナー20に接続されるサンプル部分16を有する固定床18を備えたバイオリアクター12を示す。特にこの図に示すバイオリアクター内を流れる一つの例示的な流れパターンは、羽根I(インペラI)などの内部撹拌機によって作り出すことができる。この流れパターンについては、流体が内側チャンバー内を下向きに(矢印D)に流れ、次に順方向に流れ(矢印F)、内側チャンバーの外側の固定床18に上向きに(矢印U)に流れる。次に、内側カラムを介して流れは戻り(矢印R)、ここで気体(空気)に暴露される。なお、構造が同じパターンの場合、流れは反転させることができる。
本開示は、以下の構成のうちの任意の構成やすべての構成の任意の組み合わせを制限なしに包摂するものとである。
[条項1]
細胞培養システムに使用する装置において、
この細胞培養システムから細胞のサンプルを回収する取り出し可能なサンプル部分を有する構造化固定床を有する装置。
[条項2]
上記の構造化固定床が相互に隣接して少なくとも2つの原料層を有し、上記の取り出し可能なサンプル部分をこれら少なくとも2の原料層の間に少なくとも部分的に設ける条項1の装置。
[条項3]
上記の少なくとも2つの原料層が、(1)細胞固定化層であって、上記の取り出し可能なサンプル部分がそのうちの第1細胞固定化層に接触する第1側部および第2細胞固定化層に接触する第2側部を有する細胞固定化層か、あるいは(2)一つの細胞固定化層および一つのスペーサー層を有する条項2の装置。
[条項4]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、一つかそれ以上の繊維を有する条項1~3のいずれかの装置。
[条項5]
上記の構造化固定床および上記の取り出し可能なサンプル部分が不織布を有する条項1~4のいずれかの装置。
[条項6]
上記の取り出し可能なサンプル部分がシート材を有する条項1~5のいずれかの装置。
[条項7]
上記の構造化固定床が細胞固定化層を有し、上記の取り出し可能なサンプル部分を形成するシート材がこの細胞固定化層に直接接触する条項1~6のいずれかの装置。
[条項8]
さらに、コネクターによって上記の取り外し可能サンプル部分に機械的に接続したポジショナーを有する条項1~7のいずれかの装置。
[条項9]
上記の構造化固定床が、複数の取り出し可能なサンプル部分を有する条項1~8のいずれかの装置。
[条項10]
上記の構造化固定床がローラー状か、あるいは螺旋状の固定床を有する条項の1~9のいずれかの装置。
[条項11]
上記の取り出し可能なサンプル部分が上記の構造化固定床である条項1~10いずれかの装置。
[条項12]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床の多孔部分、または予め切れ目を入れた部分である条項1~11のいずれかの装置。
[条項13]
条項1~12のいずれかの装置を有するバイオリアクター。
[条項14]
流体が上向きに流れる、上記の構造化固定床を受け取る外側チャンバー、および撹拌機を有する上記バイオリアクターの下部に流体流れを戻す内側チャンバーを有する条項13のバイオリアクター。
[条項15]
細胞培養を行うバイオリアクターに使用する装置であって、
固定床が、この細胞培養から細胞のサンプルを回収する一つかそれ以上の繊維を有する取り出し可能なサンプル部分を有する装置。
[条項16]
上記固定床が、構造化されていない固定床である条項15の装置。
[条項17]
上記固定床が、構造化固定床を有する条項15の装置。
[条項18]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、不織布を有する条項15~17のいずれかの装置。
[条項19]
上記の取り外し可能サンプル部分が、上記固定床の2つの層間にある条項15~18のいずれかの装置。
[条項20]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記固定床に隣接する条項15~19のいずれかの装置。
[条項21]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床の多孔部分、または予め切れ目を入れた部分である条項15~20のいずれかの装置。
[条項22]
取り出し可能なサンプル部分を有する明確な構造を有る固定床を有するバイオリアクター、および上記の構造化固定床から上記の取り出し可能なサンプル部分を受け取る上記バイオリアクターと連携動作するサンプラーを有する細胞培養サンプリング装置。
[条項23]
上記取り出し可能なサンプル部分が、上記サンプル部分を構造化固定床内に配置するポジショナーを有し、このポジショナーに上記バイオリアクター内のポートを介してアクセスできる条項22の装置。
[条項24]
さらに、支持体のスロットおよび上記ポートのポストを有する差し込み嵌合、ネジ式接続または解除可能なラッチなどの解除可能な接続によって上記ポートと連携動作する支持体を有し、この支持体を上記ポジショナーに接続した条項23の装置。
[条項25]
上記ポジショナーの一部に解除可能に係合して軸方向に一体的に移動するが、上記ポジショナーに回転を付与することなく上記支持体を回転させる可撓性部分などによって上記支持体を上記ポジショナーに固定するか、あるいは上記ポジショナーに解除可能に接続する条項24の装置。
[条項26]
上記支持体が、この支持体を上記の取り出し可能なサンプル部分を取り出す複数の部分に分離する脆い接続を有する条項24の装置。
[条項27]
上記サンプラーが、上記の構造化固定床の上記の取り出し可能サンプル部分を形成するカッターを有する条項22~26のいずれかの装置。
[条項28]
上記サンプラーが、このサンプラーを所定位置に案内する上記ポートと連携動作する締め付けピンを有する条項22~37のいずれかの装置。
[条項29]
さらに、上記バイオリアクターから取り出すさいに、上記の取り出し可能なサンプル部分の無菌状態を維持する容器を有する条項22~28のいずれかの装置。
[条項30]
上記容器が無菌接続によって上記バイオリアクターに接続し、上記容器が形成し、かつ上記サンプラーを有する区画内に無菌状態を維持し、また上記バイオリアクターの無菌状態を維持する条項29の装置。
[条項31]
上記容器が、上記の取り出し可能なサンプル部分に接続されたコネクターを受け取る隔壁を有する条項29または条項30の装置。
[条項32]
上記容器が可撓性スリーブを有する条項20~31のいずれかの装置。
[条項33]
上記可撓性スリーブを剛性のあるエルボーに接続した条項32の装置。
[条項34]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、この取り出し可能なサンプル部分に接続されたポジショナーを有し、このポジショナーが上記の構造化固定床から上記の取り出し可能なサンプル部分を引き出す作動装置と連携動作する条項22~33のいずれかの装置。
[条項35]
上記作動装置が固定子および回転子を有する条項34の装置。
[条項36]
上記作動装置を、上記サンプル部分に接続されたポジショナーを受け取るスリーブに接続する条項34の装置。
[条項37]
上記固定子が、上記回転子を取り囲む可撓性バッグを有する条項34または条項35の装置。
[条項38]
上記固定子が上記回転子を抱持するクレードルを有す条項35、条項36または条項37の装置。
[条項39]
さらに、上記作動装置を制御する制御器を有する条項34~38のいずれかの装置。
[条項40]
上記制御器が上記バイオリアクターと連携動作する少なくとも一つのセンサーから出力を受け取る条項39の装置。
[条項41]
上記の取り出し可能なサンプル部分をポジショナーに接続し、上記バイオリアクターのポートのキャップに解除可能に接続する条項22~44のいずれかの装置。
[条項42]
上記の解除可能な接続が磁気カップリングを有する条項41の装置。
[条項43]
上記ポートが、相対的回転を防止する態様で上記ポジショナーの突出部を受け取る受け取り部を有する条項41の装置。
[条項44]
上記の構造化固定床が、螺旋状床を有する条項22~43のいずれかの装置。
[条項45]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床に隣接する条項22~43のいずれかの装置。
[条項46]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床の多孔部分か、あるいは切れ目を入れた部分である条項22~43のいずれかの装置。
[条項47]
取り出し可能サンプル部分を有する培養床を有するバイオリアクター、および
上記の取り出し可能なサンプル部分を上記培養床から回収する上記バイオリアクターと連携動作するサンプラーであって、この取り出し可能なサンプル部分に解除可能に接続されたポジショナーを有するサンプラーを有する細胞培養用サンプリング装置。
[条項48]
クランプによって上記の取り出し可能なサンプル部分に上記ポジショナーを解除可能に接続した条項47の装置。
[条項49]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床内か、あるいはこの固定床に隣接している条項47~48のいずれかの装置。
[条項50]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床の多孔部分か、あるいは切れ目を入れた部分である条項47~48のいずれかの装置。
[条項51]
ポートを有するバイオリアクター内の培養床と連携動作する細胞培養サンプリング装置であって、上記ポートを介して上記培養床のサンプル部分を回収する上記バイオリアクターに対するサンプラーであって、上記培養床から上記サンプル部分を回収する作動装置を有するサンプラーを有するサンプリング装置。
[条項52]
上記作動装置が、上記サンプル部分に接続されたポジショナーを受け取る容器に接続する条項51の装置。
[条項53]
上記作動装置が固定子および回転子を有する条項51または条項52の装置。
[条項54]
上記固定子が上記回転子を取り囲む可撓性バッグを有する条項53の装置。
[条項55]
上記固定子が上記回転子を抱持するクレードルを有す条項53または条項54の装置。
[条項56]
さらに、上記作動装置を制御する制御器を有する条項51~55のいずれかの装置。
[条項57]
上記制御器が、上記バイオリアクターと連携動作する少なくとも一つのセンサーから出力信号を受信する条項56の装置。
[条項58]
上記培養床が少なくとも2つの層を有する構造化固定床を有し、上記サンプル部分がこれら少なくとも2つの層間に位置するシート材を有する条項51~57のいずれかの装置。
[条項59]
上記の取り出し可能なサンプル部分が上記の構造化固定床内にあるか、あるいはこの固定床に隣接する条項51~57のいずれかの装置。
[条項60]
上記の取り出し可能なサンプル部分が、上記の構造化固定床の多孔部分か、あるいは切れ目を入れた部分である条項51~57のいずれかの装置。
[条項61]
構造化固定床を有するバイオリアクター内における細胞培養サンプリング方法であって、このバイオリアクターの上記の構造化固定床から取り出し可能なサンプル部分を回収するサンプリング方法。
[条項62]
上記の構造化固定床が少なくとも2つの層を有し、回収工程に先立ってこれら少なくとも2つの層の間に少なくとも部分的に上記の取り出し可能なサンプル部分を設ける条項61の方法。
[条項63]
上記の取り出し可能なサンプル部分が無菌コネクターによって上記バイオリアクターに接続された容器に受け取られるまで、上記回収工程において、上記バイオリアクターから上記の取り出し可能なサンプル部分に接続されたポジショナーを引き出す条項61または条項62の方法。
[条項64]
上記引き出し工程において、上記バイオリアクターの検出された状態に基づいて制御器によって制御される作動装置を使用する条項63の方法。
[条項65]
さらに、上記の取り出し可能サンプル部分で取り出された細胞を計数する工程を有する条項61~64のいずれかの方法。
[条項66]
さらに、細胞を着色する工程を有する条項61~64のいずれかの方法。
[条項67]
さらに、上記の取り出し可能なサンプル部分で取り出された細胞から細胞内ウィルスを抽出する工程を有する条項61~66のいずれかの方法。
[条項68]
2つかそれ以上の層を有する固定床にサンプル部分を挿入する方法であって、
この固定床の2つかそれ以上の層内に、あるいはこれら層に隣接して上記サンプル部分を設ける方法。
[条項69]
一つかそれ以上のサンプル部分を有する固定床を製造する方法であって、
上記固定床の残りの部分から上記サンプル部分を取り外す手段を導入する方法。
[条項70]
さらに、上記固定床を多孔化するか、あるいはこの固定床に予め切れ目を入れる工程を有する条項69の方法。
[条項71]
さらに、上記の一つかそれ以上のサンプル部分で細胞培養する工程を有する条項69の方法。
本明細書で使用する単数表現については、文脈上反対の表現を意味しない限り、単数および複数表現の両者を指すものとする。例えば、“区画”は一つかそれ以上の区画を意味する。
パラメーター、量、一過性の期間などの測定可能な値を指す用語に使用する“約”については、本発明を好適に実施できる限り、具体的に記載した値の±20%以下、好ましくは±10%以下、より好ましくは±5%以下、さらにより好ましくは±1%、さらにより好ましくは±0.1%以下は許容範囲である。なお、修飾語“約”を伴う値についても具体的に開示する。
また、本明細書で使用する“有する”は“含む”、“含有する”などと同義であり、成分などの存在を具体的に示す包括的な、あるいは何の制約もない用語であり、付加的な、明示していない、公知かつ本明細書に記載する成分、特徴、要素、部材、工程などの存在を排除するものではない。
本発明の好適な実施態様について図示し、かつ説明してきたが、当業者にとっては、このような実施態様が例示のみを目的としていることを理解できるはずである。本発明から逸脱しなくても、多数の変化や変更、置換などは当業者にとって自明なはずである。例えば、図示ではバイオリアクターを垂直方向に配置しているが、任意の方向に配置することができる。なお、本発明を実施するさいには、以上説明してきた本発明の実施態様を各種変更することができる。後述する特許請求の範囲が適用可能な法律に従って保護の範囲を定義するもので、これら請求項の範囲に包摂される方法および構造(体)や等価物はいずれもこれによって保護されるものである。

10 サンプラー
11 ポート
12 バイオリアクター
14 キャップ
14a 突出部
14b 受け取り部
14c 取り出し可能な部分
14d ネジ
14e O-リング
14f ナット
14g 軸部
15 スロット
16 サンプル部分
17 タブ
18 固定床
18a 不織布
18a、18b スペーサー層
18c ランダム配向繊維
20 ポジショナー
20a 遠位端部分
20b 可鍛性端部
21 ポジショナー20の一部
22 ポート
22a ポスト
26 キャップ
42 取り出し可能な部分
44 クリップ
46 バネクリップ
50 クランプ
52 ボア
54 クランプ
56 アクチュエーター
58 外側部分
60 内側部分
62 ファスナー
64 ホルダー
100 サンプラー
112 バイオリアクター
114 キャップ
116 サンプル部分
118 固定床
122 ポート
128 スリーブ
200 サンプラー
200a ヘッド
212 バイオリアクター
214 キャップ
216 サンプル部分
216a サンプル部分
218 固定床
220 サンプラーの本体
222 ポート
224 蓋
228 スリーブ
230 カッター
234 締め付けピン
236 チャネル
240 支持体
242 プル
300 サンプラー
312 バイオリアクター
316 サンプル部分
318 固定床
320 ポジショナー
322 ポート
328 スリーブ
328a、328b 可撓性端部
328c 中間部分
340 キャップ
352 雄部分
354 雌部分
360 作動装置
362 ハンドル
364 回転子
366 固定子
368 シール
370 ホースバーブ
372 可撓性バッグ
412 バイオリアクター
414 キャップ
414a 磁石
416 サンプル部分
418 固定床
420 ポジショナー
420a 磁性素材
420b 外側突出部
422 ポート
422a トラニオン
422b 受け取り部
500 サンプラー
512 バイオリアクター
512a 外側チャンバー
512b 内側チャンバー
512c 下側区画
516a、516b サンプル部分
518a、518b 固定床
520b ポジショナー
520 ポジショナー
521 羽根
600 バイオリアクター
602 作動装置
604 制御器
606 センサー
700 サンプラー
702 バイオリアクター
716 サンプラー
718 固定床
720 可撓性ワイヤ
722 ポート
724 蓋
750 バイアル
752 隔壁
754 カバー
756 無菌接続部
756a、756b 接続部
758 キャップ

Claims (13)

  1. 細胞培養システムに使用する装置において、
    この細胞培養システムから細胞のサンプルを回収する取り出し可能なサンプル部分を有する構造化固定床を有し、
    この構造化固定床は材料層を隣接させて形成した少なくとも2つの層で構成されており、前記の取り出し可能なサンプル部分が前記の少なくとも2つの層の間に少なくとも部分的に設けられていることを特徴とする装置。
  2. 前記の少なくとも2つの層が、
    (1)細胞固定化層であって、前記の取り出し可能なサンプル部分がそのうちの第1細胞固定化層に接触する第1側部および第2細胞固定化層に接触する第2側部を有する細胞固定化層か、あるいは
    (2)一つの細胞固定化層および一つのスペーサー層、
    を有する請求項1に記載の装置。
  3. 前記の取り出し可能なサンプル部分が、一つかそれ以上の繊維を有する請求項1に記載の装置。
  4. 前記構造化固定床および前記の取り出し可能なサンプル部分が不織布を有する請求項1に記載の装置。
  5. 前記の取り出し可能なサンプル部分がシート材を有する請求項1に記載の装置。
  6. 前記構造化固定床が細胞固定化層を有し、前記の取り出し可能なサンプル部分を形成する前記シート材がこの細胞固定化層に直接接触する請求項5に記載の装置。
  7. さらに、コネクターによって前記の取り出し可能なサンプル部分に機械的に接続されたポジショナーを有する請求項1に記載の装置。
  8. 前記構造化固定床が、複数の取り出し可能なサンプル部分を有する請求項1に記載の装置。
  9. 前記構造化固定床がローラー状か、あるいは螺旋状の固定床を有する請求項1に記載の装置。
  10. 前記の取り出し可能なサンプル部分が前記構造化固定床に隣接する請求項1に記載の装置。
  11. 前記の取り出し可能なサンプル部分が、前記構造化固定床の多孔部分、または予め切れ目を入れた部分である請求項1に記載の装置。
  12. 請求項1の装置を有するバイオリアクター。
  13. 流体が上向きに流れる、前記構造化固定床を受け取る外側チャンバー、および
    撹拌機を有する前記バイオリアクターの下部に流体流れを戻す内側チャンバーを有する請求項12に記載のバイオリアクター。
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