JP7392234B1 - 発電用ガスエンジンシステム - Google Patents

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Abstract

【目的】食物残滓,動物の糞尿などの無酸素状態で加熱された有機物から生成される燃料によって稼働し、且つ燃料の可燃性物質を有効に燃焼させて稼働させることができる作動効率の極めて高い発電用ガスエンジンシステムを提供する。【構成】家畜の糞尿,食物残滓等からなるバイオ系の主燃料ガスG1と、都市ガス等からなる支援ガスG2と、主燃料ガス低圧容器41と、支援ガス圧力容器42と、主燃料ガス低圧容器41内の主燃料ガスG1を、支援ガス低圧容器42内の支援ガスG2と同等圧力に設定する低圧電磁弁2と、主燃料ガス低圧容器41と支援ガス低圧容器42のそれぞれの下流側と、エンジン9との間に設けられ主燃料ガス低圧容器41と支援ガス低圧容器42から主燃料ガスG1と支援ガスG2とが送り込まれて内部にて両者が混合されて混合ガス燃料G3を生成する撹拌器5とが備えられる。混合ガス燃料G3がエンジン9に供給されること。【選択図】 図1

Description

本発明は、食物残滓,動物の糞尿などの無酸素状態で加熱された有機物から生成される燃料によって稼働し、且つ燃料の可燃性物質を有効に燃焼させて稼働させることができる作動効率の極めて高い発電用ガスエンジンシステムに関する。
一般的に家畜動物の糞尿又は生ゴミ,残滓は、無酸素状態で蒸し焼きにして固化して埋め立てるというゴミ処理が行われており、その過程で発生するガスが大気に放出されることにより環境汚染につながるという問題がある。そこで、近年、家畜等の動物の糞尿又は食物の生ゴミ,残滓等による有機物から生成されるガスを燃料(バイオ系ガス燃料とも呼ばれる)として稼働するエンジンが発電用或いは通常の動力用として使用されるようになってきた。このような、バイオ系ガス燃料を使用した従来技術として、特許文献1(特開2009-174392号公報)が存在する。
特開2009-174392号公報
しかし、バイオ系ガス燃料からなる粗ガスをガスエンジンに使用するにあたって、以下の問題点が存在する。まず、粗ガスは前述したように、家畜の糞尿又は食物の残滓を原料とするいわゆる人工的なガスである。さらに、粗ガスにはCOやH2等の無機物が含まれ
ることもある。そのため、この粗ガスは、天然のガス(プロパンやメタン)に比べて産出量が少ない。そのため、大型のガスタービンに供するほどの量は確保し難い。よって、特許文献1に開示されたスターリングエンジンは外燃機関であり、前述した粗ガスをそのまま、スターリングエンジンに適用することは極めて困難であり、且つ不向きである。
次に、家畜の糞尿又は食物の残滓を無酸素状態で蒸し焼きにしたり発酵させる過程で可燃性のガス(これを粗ガスと称する)が発生し、これをガスエンジンの燃料とするものであるが、この粗ガスには二酸化炭素(CO2)が多く含まれることが多い。通常、特許文献1にみられるような技術では、ガスタービン又はスターリングエンジンは、連続燃焼であり、燃料中に二酸化炭素がある程度混在していても燃焼が可能である。しかし、火花点火エンジンでは、吸入・圧縮・点火膨張・排気を繰り返す間欠燃焼であり、燃料中の二酸化炭素が点火及び火炎核の構成と火炎の伝播を妨害する可能性がある。このような点において、火花点火エンジンでは、特許文献1に開示されている技術は適用され難いものである。
しかし、粗ガスを構成するいくつかの成分の中には、可燃性のものも含まれている。そして、この可燃性の成分を廃棄せずに、そのエネルギを徹底的に有効利用し、この燃え難いガスを200kW以下の火花点火エンジンの燃料として使い、その動力で発電機を駆動して電気エネルギに変換することができるのであれば、再生資源の有効活用となり、環境保全に大いに寄与することになる。
そこで、本発明は、上記の技術的課題である、火花点火エンジンにおいて家畜の糞尿又は食物の残滓からなるバイオ系の粗ガスを最大限に有効に利用し、ひいては再生資源の有効活用及び環境保全に寄与することができる発電用ガスエンジンシステムを提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、家畜の糞尿,食物残滓等からなるバイオ系の主燃料ガスと、非バイオ系の都市ガス等からなる支援ガスと、前記主燃料ガスが貯留される主燃料ガス低圧容器と、前記支援ガスが貯留される支援ガス低圧容器と、前記主燃料ガス低圧容器内の前記主燃料ガスを、前記支援ガス低圧容器内の前記支援ガスと同等圧力に設定する低圧電磁弁と、前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器のそれぞれの下流側と、ガスエンジンとの間に設けられ前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器から前記主燃料ガスと前記支援ガスとが送り込まれて内部にて両者を撹拌して混合ガス燃料を生成する撹拌器とが備えられ、前記主燃料ガス低圧容器から送られる前記主燃料ガスと、前記支援ガス低圧容器から送られる前記支援ガスとが同等圧力で且つ所定比率にて前記撹拌器に送り込まれ、且つ該撹拌器内では空気を含まない前記混合ガス燃料として生成され、該混合ガス燃料が前記ガスエンジンに供給されると共に、さらに空気が前記ガスエンジンのミキサに供給されてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステムとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、主燃料ガス低圧容器の主燃料ガスの圧力を感知して主燃料ガス低圧容器内の支援ガスと同等圧力にする低圧コントローラが設けられ、前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器のそれぞれの下流側と、前記エンジンとの間には空燃比調整電磁弁と該空燃比調整電磁弁を制御するECUが設けられ、前記エンジンの排気側にはO2センサが設けられ、前記空燃比調整電磁弁と前記O2センサにより前記エンジンに適正量の主燃料ガスと支援ガスとの混合燃料ガスが供給されてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステムとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項2に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記低圧コントローラは矩形波状のパルス信号を発し、前記主燃料ガス低圧容器内の圧力が3kPaより低い場合においては、前記低圧電磁弁のノズルとシール部材との間隙は大きくなり、前記主燃料ガス低圧容器内の圧力が3kPaより高い場合においては、前記ノズルと前記シール部材との間隙は小さくなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステムとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1又は2に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器と前記撹拌器とを連通するそれぞれのガス流路には主燃料ガスオリフィスと支援ガスオリフィスが具備され、前記主燃料ガスオリフィスと前記支援ガスオリフィスによって前記撹拌器に送り込まれる前記主燃料ガスと前記支援ガスとの量が所定比率に制御されてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステムとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項5の発明を、請求項1又は2に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記攪伴器は、密閉容器内に配置され且つ羽根部を有するアジテータが備えられ、前記密閉容器の外部にモータにより回転する外部磁気回転子が配置され、密閉容器内には、内部磁気回転子が前記アジテータと共に回転するように回転軸に装着され、外部磁気回転子の磁力線による磁気誘導にて前記内部磁気回転子と共に前記アジテータを回転させてなる構成としたことを特徴とする発電用ガスエンジンシステムとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項6の発明を、請求項5に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記アジテータの前記羽根部は第1羽根と第2羽根からなり、前記第1羽根と前記第2羽根は回転軸に対して、それぞれの向い角が反対になる構成としてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステムとしたことにより、上記課題を解決したものである。
請求項1の発明では、粗ガスである主燃料ガスに対して、都市ガス等である可燃性の良好な成分を含んでいる支援ガスを混合して、主燃料ガス内の二酸化炭素の含有量の割合を小さくしながら混合ガス燃料としてガスエンジンに供給される。さらに、前記混合ガス燃料がガスエンジンに供給される空気と混合することにより、シリンダ内に送られる燃料は、総体的に二酸化炭素の含有量の割合は極めて小さくなり、点火プラグに到達する混合ガス燃料は、良好に発火し、良好なガスエンジンの稼働を実現できる。これによって、燃え難い粗ガスである主燃料ガスを火花点火のガスエンジンの燃料として使い、その動力で発電機を駆動して電気エネルギに変換することができ、再生資源の有効活用となり、環境保全に大いに寄与することができる。
請求項2の発明では、主燃料ガスと支援ガスとの混合比率を所望の比率に維持しつつ、この比率を管理して、主燃料ガスと支援ガスとが適正比率でガスエンジンに送られるようにすることができ、ガスエンジンを安定した稼働状態にすることができる。
請求項3の発明では、低圧コントローラは矩形波状のパルス信号を発し、前記主燃料ガス低圧容器内の圧力が低い場合においては、前記低圧コントローラの出力信号のデューティは大きく設定され、前記主燃料ガス低圧容器内の圧力が高い場合においては、前記低圧コントローラの出力信号のデューティは小さく設定されることにより、主燃料ガスの状態を常時一定に維持しつつ、支援ガスと混合して混合ガス燃料を生成し、良好な混合ガス燃料をガスエンジンに送り込むことができる。
請求項4の発明では、撹拌器における主燃料ガスと支援ガスとの所定比率を主燃料ガスオリフィスと支援ガスオリフィスによって制御することができ、最も簡易な構成にできる。請求項5では、撹拌器により、主燃料ガスと支援ガスとの撹拌が促進され、良好な混合ガス燃料を生成できる。請求項6の発明では、撹拌器による主燃料ガスと支援ガスとの撹拌の効率をより一層向上させることができる。
(A)は本発明の全体の構成を説明する図、(B)はガスエンジンのシリンダヘッドを上方より見た略示図である。 本発明の動作を示す行程図である。 (A)は本発明における撹拌器の縦断側面図、(B)は(A)のX1-X1矢視断面図、(C)は(A)のY1-Y1矢視図、(D)は(A)のY2-Y2矢視図である。 (A)は撹拌器のアジテータの要部斜視図、(B)はアジテータの要部側面図、(C)の(i)乃至(iv)はアジテータの時計回りに半周回転ごとの風切り動作を示す図である。 (A)は空燃比調整電磁弁及び低圧調整電磁弁の構造を示す縦断側面図、(B)はパルスによる制御を示す図である。 (A)は点火プラグの全体を示す側面図、(B)の(i)乃至(iii)は燃料ガス中の二酸化炭素(CO2)が点火プラグにおける燃焼に与える影響を示す過程の図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。本発明における発電用ガスエンジンシステムは、主に主燃料ガス低圧容器41と、支援ガス低圧容器42と、低圧電磁弁2と、撹拌器5と、ガスエンジン9とによって構成されている〔図1(A)参照〕。これらの装置は相互に関連するもの同士が管路Pで連結され、主燃料ガスG1,支援ガスG2及び混合ガス燃料G3が管路Pを介して上流側からガスエンジン9が存在する下流側に向かって流れるようになっている。
そして、これらの構成によって、バイオマス系の粗ガスである主燃料ガスG1と、都市ガス等の支援ガスG2が混合されて混合ガス燃料G3としてガスエンジン9に供給され、さらに別に供給される空気G0と共にガスエンジン9を稼働させる(図2参照)。本発明において粗ガスである主燃料ガスG1は、牛,豚等の家畜の糞尿或いは生ごみを無酸素状態で加熱して発生したガスである。そして、支援ガスG2は、都市ガス等の一般的なガスが使用される。本発明におけるガスエンジン9は、一般的な直列4シリンダの構成としたエンジンとして説明する。ガスエンジン9の基本的な構造としては、シリンダ部91とシリンダヘッド92とから構成され、複数のシリンダ部91が直列に配置された構造を有するものである。
ピストンが上下運動可能に収納されたシリンダ部91の上部にはシリンダヘッド92が設けられ、該シリンダヘッド92の下面が燃焼室壁面92aとして形成されている。該燃焼室壁面92aは、略球面形状さらに具体的には扁平球面状凹面をなしている。前記シリンダヘッド92(又は前記シリンダ部91)の上面側から平面的に見て、2個の点火プラグ8と、吸気バルブ94及び排気バルブ95が設けられている(図1参照)。
具体的には、前記吸気バルブ94,点火プラグ8,前記排気バルブ95及び点火プラグ8が4等分で周回りに配されている〔図1(B)参照〕。2個の点火プラグ8は、同一物であるが、燃焼室壁面92aに設置される位置が異なる。何れか1つの点火プラグ8は、吸気ポートからシリンダヘッド92内に流入するガス燃料による混合気(混合気体又は混合ガスと称することもある)の噴流を最初に受けるものである。
本発明における発電用ガスエンジンシステムの構成は図1に示されており、発電用ガスエンジンシステムにおける主燃料ガスG1と支援ガスG2のガスエンジン9への供給工程は、図2に記載されている。本発明における主燃料ガスG1,支援ガスG2及び混合ガス燃料G3が、ガスエンジン9まで送り込まれる管路Pに亘って、配置される主要な構成要素(装置)は、主に圧力容器11,1次減圧弁11a,主燃料ガス低圧容器41,支援ガス低圧容器42,攪伴器5,空燃比調整電磁弁6であり、これらの構成要素(装置)を介して主燃料ガスG1,支援ガスG2及び混合ガス燃料G3がガスエンジン9に送り込まれるものである。
図1において、符号1は粗ガスである主燃料ガスG1が充填されている圧力容器(タンクと称してもよい)で、該圧力容器11には1次減圧弁11aが設けられている。圧力容器11は、主燃料ガス低圧容器41と管路Pにて連結されている。圧力容器11と主燃料ガス低圧容器41との間の管路Pには、低圧電磁弁2,遮断弁31が直列状に設けられている。
前記圧力容器11内には、粗ガスである主燃料ガスG1が充填されており、圧力容器11から排出される主燃料ガスG1は、まず1次減圧弁11aにて50kPa程度まで減圧され、さらに低圧電磁弁2で3kPa程度の大気圧に近い圧力まで減圧され、さらに遮断弁31を通過して主燃料ガス低圧容器41に一旦蓄えられる。このとき、1次減圧弁11aによって圧力容器11から排出される主燃料ガスG1が一気に3kPa程度の大気圧に近い圧力まで減圧できるのであれば、低圧電磁弁2は設けられず、これを不要としてもかまわない。
一方、主燃料ガスG1は、二酸化炭素(CO2)の含有割合が多いために、ガスエンジン9の点火プラグ8における着火と火炎核の構成と火炎伝播が起こり難い(図6参照)。そのために、点火プラグ8の着火と火炎核の構成と火炎伝播を促進するために、メタン(CH4)などの燃え易い支援ガスG2が加えられる。該支援ガスG2は、大部分がメタン(CH4)であり、そこで、入手が容易な都市ガスの使用が好適である。以下、支援ガスG2は、都市ガスが使用されることを前提とする。
支援ガスG2に都市ガスを使用する場合では、その供給源は、通常、地下のガス導管にて供給される。そして、この都市ガスとした支援ガスG2の供給源から管路Pを介して支援ガス低圧容器42に連結している。支援ガス低圧容器42の上流側管路Pには遮断弁32が設けられ支援ガス供給源12から支援ガス低圧容器42への支援ガス供給を開放又は遮断する役目をなす。主燃料ガス低圧容器41と支援ガス低圧容器42は、それぞれの別の管路Pによって撹拌機5に連結し、主燃料ガス低圧容器41内の主燃料ガスG1と、支援ガス低圧容器42内の支援ガスG2はそれぞれ別の管路Pを介して撹拌機5に送られ、撹拌機5内で主燃料ガスG1と支援ガスG2とが撹拌混合され混合ガス燃料G3が生成される。
粗ガスである主燃料ガスG1は、その中に二酸化炭素の含有されている割合が大きく、この二酸化炭素によって点火直後の燃焼が阻害されることになる。支援ガスG2として都市ガスを使う場合は、該都市ガス自体の供給圧が3kPa程度と低いので、主燃料ガスG1と同じような1次減圧弁11aと低圧電磁弁2に相当する装置は不要である。
主燃料ガスG1は、圧力容器11内から減圧されつつ遮断弁31を介して直接、主燃料ガス低圧容器41に一旦蓄えられる。また、支援ガスG2は、支援ガス供給源12から遮断弁32を介して支援ガス低圧容器42に一旦蓄えられる。主燃料ガス低圧容器41には主燃料ガスG1の圧力を検知チェックする低圧センサ41aが備わっている。そこで、主燃料ガス低圧容器41の主燃料ガスG1の圧力を低圧センサ41aで検出して電子式の低圧コントローラ71の信号で低圧電磁弁2を制御して支援ガス低圧容器42内の支援ガスG2(都市ガス)の圧力と同圧にする(図2参照)。なお、支援ガス低圧容器42にも、低圧センサ42aが備わっており、支援ガス低圧容器42内の支援ガスG2の圧力チェックを行っている。
これは、同圧とされた主燃料ガスG1と支援ガスG2とが、撹拌器5に送り込まれ、該撹拌機5内で生成された混合ガス燃料G3のガスエンジン9への送り流量を、空燃比調整電磁弁6で制御することが簡単にできるようにするためである。主燃料ガス低圧容器41内と、支援ガス低圧容器42内のそれぞれのガス燃料は、攪伴機5に流入する。該撹拌器5の構造は後述する。撹拌器5内で均質に混ぜ合わされた主燃料ガスG1と支援ガスG2は、撹拌機5内で混合ガス燃料G3となる。そして、撹拌機5内の混合ガス燃料G3は、空燃比調整電磁弁6で流量を制御されながらガスエンジン9のミキサ96にオリフィス97を介して供給される(図1,図2参照)。
該オリフィス97の役目は、主燃料ガス低圧容器41,支援ガス低圧容器42以降(下流側)に流れるガスは、ミキサ96のべンチュリ93で発生する負圧によって引っ張られて流れるため、負圧の脈動の影響で混合ガス燃料G3のガスエンジン9への供給が不必要に増大しないようにするためである。
空燃比調整電磁弁6に設けられた低圧センサ75は、空燃比調整電磁弁6の出力のガスの圧力のモニタリング用である。ガスエンジン9の出力の制御は、ECU72からの指令で作動するミキサ96に直結したスロットル96aで空気G0と混合ガス燃料G3の流量を制御する。そして、混合ガス燃料G3は、吸気バルブ94からガスエンジン9のシリンダ部91に流入し、ガスエンジン9中で点火プラグ8の火花で点火・着火・燃焼して排気系に吐き出される。
排気系には、O2センサ73が装着されていて排気中の酸素を検出したら薄いと判断し、混合ガス燃料G3の流量を多くするように空燃比調整電磁弁6がECU72の指令で制御する。また、O2センサ73で酸素が検出されなかったら濃いと判断してデューティを減らし混合燃料ガスの流量を減少させる。なお、O2センサ73は、空燃比センサに置き換えてもよい。
このようにガスエンジン9には、理論空燃比の混合ガス燃料G3と、空気G0の混合気体が供給される。そして、三元触媒74を作動させてCO,HC,NOxの排出を低減する。ここで、点火プラグ8は、各シリンダ部91に、該シリンダ部91の直径中心に対して対称に2個配設することにより、火炎伝播を促進する効果が得られる〔図1(B)参照〕。
撹拌器5の構造について図3,図4に基づいて説明する。撹拌器5は、主燃料ガス低圧容器41と支援ガス低圧容器42の下流側に配置されている。そして、主燃料ガス低圧容器41と支援ガス低圧容器42からそれぞれ別々の管路Pを介して主燃料ガスG1と支援ガスG2とを受け取り、主燃料ガスG1と支援ガスG2とを撹拌器5の内部で撹拌して混合ガス燃料G3を生成するものである。撹拌器5は、主燃料ガスG1及び支援ガスG2が外部に漏れたり、或いは撹拌器5内に空気を吸い込むと火が付く可能性があるので、撹拌器5は密閉構造にすると共に、外部の動力源(モータ57)によって混ぜる作業を行うようになっている。
撹拌器5は、主に密閉容器51とアジテータ5Aと容器内磁気回転子55と外部磁気回転子56とモータ57とによって構成されている。密閉容器51は、上部ケース51aと、下部ケース51bと、アジテータ5Aにより構成されている。上部ケース51aと下部ケース51bにより構成される密閉容器51は気密構成であり、内部にはアジテータ5Aが装着されている。アジテータ5Aは、回転軸53aとハブ53bと羽根部54を有しており、回転軸53aは、両軸端を支持する上下部のベアリング53c,53cによって、密閉容器51内に回転自在に軸支されている〔図3(A),(B)参照〕。
前記アジテータ5Aは、回転軸53aにハブ53bが固着され、該ハブ53bに羽根部54が固着されている。密閉容器51内の主燃料ガスG1と支援ガスG2とにより生成された混合ガス燃料G3は、アジテータ5Aにより混ぜ合わせられ、均質な混合ガス燃料G3となる。
アジテータ5Aの回転の動力源について説明する。密閉容器51の外部に設けられたモータ57及び該モータ57にて回転する外部磁気回転子56と、密閉容器51内に設けられた容器内磁気回転子55とが具備される。容器内磁気回転子55は、アジテータ5Aの回転軸53aに直結固着されており、容器内磁気回転子55が回転することによって回転軸53aが回転し、該回転軸53aと共にハブ53b及び羽根部54が回転する。モータ57及び外部磁気回転子56と、密閉容器51内の容器内磁気回転子55とは非接触の構成である〔図3(A)参照〕。
鉄系の金属製の外部磁気回転子56及び容器内磁気回転子55ともに先端部には永久磁石56a及び55aが撹拌器5の密閉容器51の上部ケース51a(又は下部ケース51b)の天井をはさんで互いにS、Nの各磁極が向き合うようになる。そして、外部磁気回転子56は、モータ57で直接、回転駆動され、密閉容器51内の容器内磁気回転子55との間の磁力線が生じ、該磁力線で容器内磁気回転子55に回転を伝達する。モータ57が回転駆動すると外部磁気回転子56が回転し、該外部磁気回転子56と容器内磁気回転子55との磁極Sと磁極Nが向き合って落ち着き、容器内磁気回転子55が回転し、該容器内磁気回転子55を介してアジテータ5Aが回転する。
アジテータ5Aの羽根部54の実施形態について説明する。羽根部54は、2枚の第1羽根54aと第2羽根54bによって構成される。第1羽根54aと第2羽根54bとは、回転軸53aのハブ53bを中心とし、該ハブ53bの左右両側に一直線となるように配置される。そして、第1羽根54aと第2羽根54bとは、回転軌道の外方から見て迎え角が反対になるように回転軸53aの軸方向中央部にハブ53bを介して取り付けられている〔図3(C),(D),図4参照〕。
そして、第1羽根54aの迎え角を「+θ」とすると、第2羽根54bの迎え角は「-θ」となる。また、第1羽根54aの迎え角を+θとし、第2羽根54bの迎え角を-θとする構成により、第1羽根54aと第2羽根54bとは、回転軸53a(又はハブ53b)に対して左右対称に配置され、同一方向に傾斜する構造となる〔図4(C),(D)参照〕。
これをアジテータ5Aの上方から見て矢印の方向に回転させる。ここでは、矢印の方向は時計回りの方向としているが、この回転方向に限定されるものではなく、反時計回りの方向でもかまわない。また、第1羽根54aの迎え角(+θ)と、第2羽根54bの迎え角(-θ)は、上下方向に反対の傾斜であるが、θの数値(絶対値)は同一である。
そして、第1羽根54aと第2羽根54bとが時計回りに回転すると、第1羽根54aは迎え角(+θ)により、粗ガスである主燃料ガスG1と、支援ガスG2を下方向に押し下げるように作用する〔図4(B),(C)の(i),(iii)参照〕。また、第2羽根54bは迎え角(-θ)により、粗ガスである主燃料ガスG1と、支援ガスG2を下方向に押し上げるように作用する〔図4(B),(C)の(ii),(iv)参照〕。
このような動作が任意の位置においてアジテータ5Aの半周回転ごとに繰り返されることになる〔図4(C)の(i)乃至(iv)参照〕。アジテータ5Aの回転が高速であればあるほど、第1羽根54aと第2羽根54bとによる上下方向の撹拌が瞬時に切り替わり、良好な撹拌動作ができる。これにより主燃料ガスG1と支援ガスG2とはアジテータ5Aの第1羽根54aと第2羽根54bとによって撹拌され、迅速且つ均質に混ぜ合わされ混合ガス燃料G3を生成する。アジテータ5Aは、時計回り又は反時計回りの何れの回転方向であっても構わない。
さらに、特に図示しないが、第1羽根54aと第2羽根54bを2枚1組とし、これを2組以上とすることもある。この場合第1羽根54a及び第2羽根54bは、それぞれ2枚以上となる。さらに、別の実施形態として、特に図示しないが、撹拌効率は下がるが、羽根部54を通常の扇風機,換気扇等のファンと同様の形状とするものが使用されることもある。この実施形態では、羽根部54を構成する2枚以上の羽根の形状は同一であり、その迎え角も全て同一である。
次に、低圧電磁弁2と空燃比調整電磁弁6について図5に基づいて説明する。図1に示されている低圧電磁弁2と空燃比調整電磁弁6は、ともに構造は同一である。図5(A)には、空燃比調整電磁弁6の構造が示され、図5(B)には制御パルスの形状が示されている。低圧電磁弁2及び空燃比調整電磁弁6は、前述したように基本的には同じ構造であり、作動も同じであるが、低圧電磁弁2は主燃料ガスG1のみの低圧制御であることに対して、空燃比調整電磁弁6は主燃料ガスG1に支援ガスG2の体積が加わるので空燃比調整電磁弁6の方が大型になる。低圧電磁弁2の図示については、図5(A)を兼用し、図5(A)の低圧電磁弁2の符号は、空燃比調整電磁弁6において括弧付きの文言及び符号により示されている。
低圧電磁弁2及び空燃比調整電磁弁6における低圧コントローラ71やECU72からの信号が入っていないときは、スプリング62(22)に押し戻されてアーマチャ61(21)の先端のシール部材63(23)がノズル64(24)を塞いでいる。低圧コントローラ71又はECU72から図5のようなパルス信号が入ると、コイル67(27)により発生する磁力でアーマチャ61(21)は引き上げられ間隙kができ、1次減圧弁11aまたは撹拌器5からのガスはダイアフラム65(25)で区画された小室66(26)に流入する。そしてそのガスは遮断弁31またはミキサ96に流れ出るので該小室66(26)内の圧力が下がる。なお、大気開放穴は、ダイアフラム65(25)の動きをよくするための大気開放孔66a(26a)である。
図5の矩形波状のパルスの幅tで小室66(26)内の圧力を制御する。パルスとパルスの間隔はto(s)であるので、周波数Fは、F=1/t(Hz)となる。このようにして流れる主燃料ガスG1,支援ガスG2或いは混合ガス燃料G3を3kPa程度の低い圧力に保つ。なお高速度撮影でシール部材63(23)の動きを観察するとシール部材63(23)はオンオフではなく、全閉と全開の中間の位置にとどまっている。そして、一定の周期(to)で通電する矩形波状のパルスのパルス幅(t)の周期(to)に対する割合、即ちデューティt/toはtが長いとノズル64とシール部材63との間の間隙kは大きくなり全開に近く、tが短いと前記間隙kは小さくなる。
ここで、点火プラグ8による点火直前に二酸化炭素(CO2)濃度が高いと燃焼が悪化することについて図6に基づいて説明する。イグナイタ83から高電圧が点火プラグ8に送られると、側方電極82と中心電極81の間に電気路ができスパークが飛ぶ〔図6(B)の(i)参照〕。これを「ブレークダウン」と呼ぶ。そのとき電離し難い二酸化炭素(CO2)が絶縁材として妨害する。つまり、電界によってイオン化し難い二酸化炭素(CO2)が電気路(中心電極81と側方電極82との間に亘る空隙)の邪魔となり、火花が飛び難い状態となる。
次に、前記電気路の周辺に可燃ガスが活性化した火炎核が発生する。しかし、該火炎核は、発光していないので目視できない。このとき二酸化炭素(CO2)の熱容量で周囲の温度が下がる。そして、このことにより、火炎核の成長と、該火炎核が火炎に成長することを妨害することになる〔図6(B)の(ii)参照〕。つまり、二酸化炭素(CO2)の熱容量で温度が下がり火炎核の形成を妨害する。
次に、火炎核が火炎となっても二酸化炭素(CO2)の熱容量と、二酸化炭素(CO2)の分子が燃料の分子と吸入空気G0中の酸素との衝突を妨害するので火炎の伝播速度を下げる働きをする〔図6(B)の(iii)参照〕。つまり、二酸化炭素(CO2)の熱容量でガス温度が下がり火炎伝播速度が低下する。このようなことから、点火プラグ8近傍の燃料と吸入空気G0に対する二酸化炭素(CO2)の濃度が約5.25%程度又はそれ以上になると間欠燃焼が著しく阻害され始めることが分かった。
以上のことから、体積割合で二酸化炭素(CO2)が50%を占める粗ガスである主燃料ガスG1であるが、この主燃料ガスG1にはその他の残りの成分としてメタン,エタン,プロパン,ブタン等の可燃性ガスも含んでいる。しかし、主燃料ガスG1をそのまま空気G0と混合して、ガスエンジン9のシリンダ部91に吸収してもガスエンジン9は火花点火エンジンとして作動しない。主燃料ガスG1に支援ガスG2を供給しないで、主燃料ガスG1のみとした場合の理論空燃比は5.47である。
別に計算した結果、粗ガスである主燃料ガスG1の1モル(33.5g)を燃焼させるとき燃焼後に可燃ガスも酸素も余らないようにするのは、147リットル(183.3g)の空気G0が必要である。したがって、粗ガスである主燃料ガスG1の理論空燃比は183.3g/33.5g=5.47となる。つまり、支援ガスG2を供給しない粗ガスである主燃料ガスG1のみの理論空燃比では、主燃料ガスG1は、多量の二酸化炭素(CO2)を含んでいるため、点火直前のシリンダ部11中の二酸化炭素(CO2)濃度が約7%と高いので、間欠燃焼は困難である。
そこで、支援ガスG2と該支援ガスG2を燃焼させるのに必要な吸入空気G0の流量を制御して主燃料ガスG1に混合し、支援ガスG2を燃焼させるのに必要な吸入空気G0の増加分を加えることによって、相対的に前記二酸化炭素(CO2)の濃度を薄めることになり、間欠燃焼ができる状態にすることができる。図1に示されているシステムにおける可燃性の支援ガスG2として例えばメタン(CH4)が大部分である都市ガスを使用し、この支援ガスG2を主燃料ガスG1(粗ガス)に混ぜ合わせ、或いはさら吸入空気G0を混ぜることにて、主燃料ガスG1に含まれる二酸化炭素(CO2)濃度が約5%台程度以下になるように調整する。
これによって、主燃料ガスG1と支援ガスG2とが同一圧力で且つ適正比率で混合された混合ガス燃料G3は、良好に燃焼できるガス燃料となる。ここで、支援ガスG2と混ぜ合わせられた主燃料ガスG1(粗ガス)中の二酸化炭素(CO2)濃度は、混合状態において全体として約4%乃至約6%程度とし、好ましくは約5.25%程度以下であることが多い。つまり、混合ガス燃料G3の二酸化炭素(CO2)濃度は、約5.25%程度以下であることが好ましい。
そして、混合ガス燃料G3における主燃料ガスG1と支援ガスG2との適正な混合比率を以下に示す。支援ガスG2として殆どがメタン(CH4)と見なせるV(リットル)の都市ガスと該と都市ガスを燃焼させるのに必要な吸入空気G0の体積をVとする。主燃料ガスG1に加える。主燃料ガスG1(粗ガス)1モル(22.4リットル)中の二酸化炭素(CO2)の体積は11.2リットルであるから、
0.0525≧11.2/(V+158.2)、すなわちV≧55.1リットル
これは、主燃料ガスG1(粗ガス)の体積22.4リットルの2.46倍に相当する。なお、上記式における数値158.2は、147リットルの空気G0と、11.2リットルの二酸化炭素(CO2)の合計である。
次に、この55.1リットルの都市ガスである支援ガスG2の体積を求める。支援ガスG2の成分は、ほとんどがCH4と見なせる都市ガスである支援ガスG2の1モル(22.4リットル)を燃焼させるのに必要な空気G0の体積は計算の結果、213.3リットルである。メタン1モルとこれを燃焼させるのに必要な空気G0の体積の合計は、
22.4リットル+213.3リットル=235.7リットル(これは前記Vに相当)
である。
したがって、上記V中の都市ガスである支援ガスG2の体積は、
22.4リットル×(55.1リットル/235.7リットル)=5.24リットルである。
同様に、空気G0の体積は、
213.3リットル×(55.1リットル/235.7リットル)=49.8リットルである。
そこで、混合ガス燃料G3における主燃料ガスG1と支援ガスG2との混合比率は、
1:約0.15乃至約0.35程度であり、好ましくは1:0.234程度となる。
なお、上記は、主燃料ガスG1と支援ガスG2とを混合して混合ガス燃料G3を生成したときの二酸化炭素(CO2)濃度を5.25パーセントとした場合である。前述のように主燃料ガス低圧容器41,支援ガス低圧容器42,低圧センサ41a, 低圧センサ42a内の圧力が等しくなるように低圧電磁弁2で制御されているから、撹拌機5に流入前に主燃料ガスオリフィス44と支援ガスオリフィス45の流路断面積の比で制御できる。
すなわち、
(支援ガスオリフィス45の面積)/(主燃料ガスオリフィス44の面積)=5.24リットル/22.4リットル=0.234である。
つまり、支援ガスオリフィス45の面積を支援ガスオリフィス45の面積の23.4%にすればよい。もちろんそれ以上の割合でもよい。
三元触媒74を作動させるために、理論空燃比になるように主燃料ガスG1(粗ガス)および支援ガスG2を別々に計量しながらミキサ96に供給して混合する。このように主燃料ガスG1(粗ガス)と支援ガスG2同圧の状態で計量、混合しておけば空燃比の制御は空燃比調整電磁弁6のみで行うことができる。主燃料ガスG1(粗ガス)に加わった支援ガスG2の発熱量だけ、混合ガス燃料G3の発熱量が増大する。
前述のように主燃料ガス低圧容器41と支援ガス低圧容器42内の圧力が等しくなるように低圧電磁弁2で制御されているから、撹拌器5への流入前に、主燃料ガスG1と支援ガスG2との比率を所定比率となるように調整する。この所定比率は上記の比率とすることが好適である。この所定比率は適宜設定されるものである。
つまり、主燃料ガスG1と支援ガスG2が混合されて生成される混合ガス燃料G3に含有される二酸化炭素(CO2)の量が点火プラグの発火の障害にならない程度の割合である。この混合ガス燃料G3における主燃料ガスG1と支援ガスG2との比率は、主燃料ガスオリフィス44と支援ガスオリフィス45による流路断面積の比で制御されて、撹拌器5に送り込まれる。
本発明は、以上述べたように、牛,豚等の家畜の糞尿或いは生ごみを無酸素状態で加熱して発生した粗ガスを主燃料ガスG1とし、これに都市ガス等の可燃性の良好な成分を多く含有する支援ガスG2を所定の条件で混合させることにより、総体的に二酸化炭素CO2の含有量の割合を小さくし可燃性の向上した混合ガス燃料G3を生成してガスエンジン9に供給するものである。
そして、さらに前記混合ガス燃料G3に、ガスエンジン9に供給される吸入空気G0と混合し、より一層、二酸化炭素CO2の含有量の割合を小さくすることができ、この状態で点火プラグ8に送り込むことで、混合ガス燃料G3は、良好に発火し、良好なガスエンジン9の稼働を実現できる。
これによって、二酸化炭素CO2を多く含んだ燃え難い粗ガスである主燃料ガスG1を、火花点火のガスエンジン9の燃料として使い、その動力で発電機を駆動して電気エネルギに変換することができ、再生資源の有効活用となり、環境保全に大いに寄与することができる。
G1…主燃料ガス、G2…支援ガス、G3…混合ガス燃料、2…低圧電磁弁、
41…主燃料ガス低圧容器、42…支援ガス低圧容器、44…主燃料ガスオリフィス、
45…支援ガスオリフィス、5…撹拌器、51…密閉容器、5A…アジテータ、
57…モータ、56…外部磁気回転子、55…内部磁気回転子、54…羽根部、
54a…第1羽根、54b…第2羽根、6…空燃比調整電磁弁、
71…低圧コントローラ、72…ECU、 73…O2センサ、9…ガスエンジン。

Claims (6)

  1. 家畜の糞尿,食物残滓等からなるバイオ系の主燃料ガスと、非バイオ系の都市ガス等からなる支援ガスと、前記主燃料ガスが貯留される主燃料ガス低圧容器と、前記支援ガスが貯留される支援ガス低圧容器と、前記主燃料ガス低圧容器内の前記主燃料ガスを、前記支援ガス低圧容器内の前記支援ガスと同等圧力に設定する低圧電磁弁と、前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器のそれぞれの下流側と、ガスエンジンとの間に設けられ前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器から前記主燃料ガスと前記支援ガスとが送り込まれて内部にて両者を撹拌して混合ガス燃料を生成する撹拌器とが備えられ、
    前記主燃料ガス低圧容器から送られる前記主燃料ガスと、前記支援ガス低圧容器から送られる前記支援ガスとが同等圧力で且つ所定比率にて前記撹拌器に送り込まれ、且つ該撹拌器内では空気を含まない前記混合ガス燃料として生成され、該混合ガス燃料が前記ガスエンジンに供給されると共に、さらに空気が前記ガスエンジンのミキサに供給されてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステム。
  2. 請求項1に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、主燃料ガス低圧容器の主燃料ガスの圧力を感知して主燃料ガス低圧容器内の支援ガスと同等圧力にする低圧コントローラが設けられ、前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器のそれぞれの下流側と、前記エンジンとの間には空燃比調整電磁弁と該空燃比調整電磁弁を制御するECUが設けられ、前記エンジンの排気側にはO2センサが設けられ、前記空燃比調整電磁弁と前記O2センサにより前記エンジンに適正量の主燃料ガスと支援ガスとの混合燃料ガスが供給されてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステム。
  3. 請求項2に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記低圧コントローラは矩形波状のパルス信号を発し、前記主燃料ガス低圧容器内の圧力が3kPaより低い場合においては、前記低圧電磁弁のノズルとシール部材との間隙は大きくなり、前記主燃料ガス低圧容器内の圧力が3kPaより高い場合においては、前記ノズルと前記シール部材との間隙は小さくなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステム。
  4. 請求項1又は2に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記主燃料ガス低圧容器と前記支援ガス低圧容器と前記撹拌器とを連通するそれぞれのガス流路には主燃料ガスオリフィスと支援ガスオリフィスが具備され、前記主燃料ガスオリフィスと前記支援ガスオリフィスによって前記撹拌器に送り込まれる前記主燃料ガスと前記支援ガスとの量が所定比率に制御されてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステム。
  5. 請求項1又は2に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記攪伴器は、密閉容器内に配置され且つ羽根部を有するアジテータが備えられ、前記密閉容器の外部にモータにより回転する外部磁気回転子が配置され、密閉容器内には、内部磁気回転子が前記アジテータと共に回転するように回転軸に装着され、外部磁気回転子の磁力線による磁気誘導にて前記内部磁気回転子と共に前記アジテータを回転させてなる構成としたことを特徴とする発電用ガスエンジンシステム。
  6. 請求項5に記載の発電用ガスエンジンシステムにおいて、前記アジテータの前記羽根部は第1羽根と第2羽根からなり、前記第1羽根と前記第2羽根は回転軸に対して、それぞれの向い角が反対になる構成としてなることを特徴とする発電用ガスエンジンシステム。
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