JP7391444B1 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化すること。実施形態のサービス提供者サーバ1は、売買価格取得部101、売買価格予測部102、ユーザ消費予測部103、電力利用決定部104及び制御部105を備える。電力利用決定部104は、売買価格取得部101により取得される現在売買価格、ユーザ消費予測部103により予測される自家消費予測量、及び売買価格予測部102により予測される予測売買価格、並びに、ユーザの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、ユーザの電力の利用形態を決定する。制御部105は、決定された利用形態に基づいて、ユーザの電力の利用を制御する。これにより上記課題を解決する。

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
従来、スポット価格、調整力価格、調整力発動割合、燃料価格などに基づいて、損益を最小化するように発電機運転計画と需給調整市場での取引計画を作成する第1従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。
また、卸電力市場と需給調整市場の双方を対象として収益の期待値を算出し、各市場への入札量を決定する第2従来技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2021-136832号公報 特開2021-174344号公報
しかしながら、上述の第1従来技術及び第2従来技術を含め従来の技術は、発電した電力を全て販売することを前提として収益の最大化を図るものであり、電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化する技術は存在しなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
複数の電力売買市場の夫々毎に、ユーザが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得手段と、
複数の電力売買市場の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測手段と、
将来の所定時間帯に前記ユーザが消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測手段と、
前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザの電力の利用形態を決定する電力利用決定手段と、
決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザの電力の利用を制御する制御手段と、
を備える。
また、本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムは、上述の本発明の一態様の情報処理装置に対応する方法及びプログラムである。
本発明によれば、電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化することができる。
本発明の情報処理装置の一実施形態が適用される本サービスの概要を示す図である。 図1の本サービスを提供するための情報処理システムであって、本発明の情報処理装置の一実施形態を含む情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。 図2の情報処理システムのうち、本発明の情報処理装置の一実施形態のサービス提供者サーバのハードウェアの構成を示すブロック図である。 図3のハードウェアを有するサービス提供者サーバの構成機能的構成のうち、電力の取引に関する処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。 図2の情報処理システムのスポット市場における電力の卸売価格の1日の推移の一例を示す図である。 図4のサービス提供者サーバが、図5のスポット市場を含む市場分析を通し最適運用を実施するためのフローチャートである。 図4のサービス提供者サーバが、図6のフローチャートの処理を遂行するための時系列予測モデルのアルゴリズム構造の一例を示す図である。 図4のサービス提供者サーバによる1週間の運用形態の例を示す図である。 図4のサービス提供者サーバによる運用形態の他の例であり、ユーザが自家消費を優先させる運用を実施する場合の例を示す図である。 本発明の情報処理装置を含む情報処理システムの第2実施形態が適用される第2サービスの概要を示す図である。 第2実施形態のサービス提供者サーバによる1週間の運用形態の例を示す図である。 第2実施形態のサービス提供者サーバによる1週間の運用形態の他の例であり、ユーザが自家消費を優先させる運用を実施する場合の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
まず、図1を参照して本発明の情報処理装置の一実施形態を含む情報処理システムにより提供される第1サービスを説明する。
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態が適用される第1サービスの概要を示す図である。
第1サービスは、図1に示すように、サービス提供者SAから、m(mは1以上の整数値)のユーザU1乃至Umの夫々に提供される。ユーザU1乃至Umは、電力を需要して事業等を行っている者(電力需要者)である。この電力は、後述する電力供給者から供給されるものの他、ユーザU1乃至Umの夫々により消費されたり、自家発電される再生可能エネルギーも含んでいる。
即ち、第1サービスにおいては、電力供給者として、バランシング・グループを持つ電力会社DK1と、小売電気事業者DK2と、n(nはmとは独立した1以上の整数値)の電力市場DS1乃至DSnと、ユーザU1乃至Umと、が存在する。
第1サービスは、このような電力供給者と、電力需要者であるユーザU1乃至Umとの間をサービス提供者SAが仲介し、電力の「消費」、「売買」、「蓄積」、「需給調整」を組み合わせて、電力生産、消費及び電力取引(売買)におけるユーザU1乃至Umの夫々の収益を最大化するサービスである。
サービス提供者SAは、ユーザU1乃至Umの夫々の電力生産及び電力取引の仲介をする。そこで、サービス提供者SAは、電力を蓄積する蓄電装置TDを有している。蓄電装置TDは、電力の取引で生じるタイムラグを吸収するためのものである。蓄電装置TDを活用することで、電力を発電した時点と自家消費または売電する時点をずらすことが可能となり、結果として、収益性を向上させることができる。
蓄電装置TDは、例えば蓄電池、水素やアンモニア等の化学物質への変換装置、電気自動車のバッテリ等である。
この例では、蓄電装置TDを1つだけ例示しているが、複数の蓄電装置TDが分散して配置されていてもよく、また蓄電装置TDを第三者が管理主体として管理していてもよい。つまり蓄電装置TDの数や配置、さらには管理主体は問わない。
ユーザUk(kは1乃至mのうち任意の整数値)は、上述のように電力需要者であり、電力供給者から供給される電力を需要して、自己の事業等を営んでいる。
ただし、ユーザU1乃至Umのうち少なくとも一部は、再生可能エネルギーを生産可能な設備や蓄電装置TK等を有しており、電力供給者としての一面もある。再生可能エネルギーは、例えば太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電、波力発電、揚水発電等がある。
具体的には、ユーザU1は、再生可能エネルギーの一例として、例えば太陽光発電をするために、ユーザ発電システムUGSを有している。ユーザ発電システムUGSは、ソーラー発電装置SO、蓄電装置TK、制御装置CO等を含んでいる。
ユーザ発電システムUGSでは、ソーラー発電装置SOにより発電された電力は、蓄電装置TKに蓄電される。
制御装置COは、サービス提供者SAからの指示に基づいて、ソーラー発電装置SOにより発電された電力や一時的な蓄電装置TKに蓄電された電力を、サービス提供者SAを通じて他者(例えば電力市場DS1乃至DSn、これらの市場を介さない電力会社(供給BG)DK1、電力会社(小売電気事業者)DK2や他のユーザUp(pは2乃至mのうちを任意の整数値))に販売するか、ユーザU1内の負荷FKで消費するかといった電力利用を制御する。ここで、負荷FKは、ユーザU1の事業等を営むための設備(例えば工場)である。即ち、負荷FKで電力を消費することは、ユーザU1にとって自家消費であることを意味している。
サービス提供者SAは、図2に示すサービス提供者サーバ1により提供される電力販売プラットフォームを用いて仲介する。電力販売プラットフォームは、AI(Artificial Intelligence)を活用し各ユーザU1乃至Umの発電方法毎に30分毎の予測発電量を算出し、電力会社(供給BG)DK1や電力会社(小売電気事業者)DK2に提供する。
また、電力販売プラットフォームは、ユーザUkが発電した電力を各所に最適に販売できるプラットフォームを提供し、販売すべきか調達すべきかを判断し、自動で対応する。
電力販売プラットフォームは、電力市場(先渡市場)DS1、電力市場(スポット市場)DS2、電力市場(時間前市場)DS3、電力市場(先物市場)DS4、電力市場(需給調整市場)DS5等を含む電力市場DSnの動向に基づいて、仕入れ価格と販売価格の差による利益が最も高くなる売買を行う。例えば、電力販売プラットフォームは、安価な電力を購入して蓄電装置TDに貯めておき、価格が高騰したときに販売する等の処理を実行する。
具体的には、サービス提供者SAは、複数の電力売買市場DS1乃至DSnの夫々毎に、ユーザUkが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する。
また、サービス提供者SAは、将来の所定時間帯にユーザUkが消費する電力量を、自家消費予測量として予測する。
さらに、サービス提供者SAは、複数の電力売買市場DSnの夫々毎に、将来の所定時間帯に電力をユーザUkが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する。
サービス提供者SAは、現在売買価格、自家消費予測量、及び予測売買価格、並びに、ユーザUkの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、ユーザUkの電力の利用形態を決定し、決定した利用形態に基づいて、ユーザUkの電力の利用を制御する。
ここで、ユーザUkの電力の利用とは、例えば、ソーラー発電装置SOにより発電された電力の自家設備の負荷FKでの「消費」、ソーラー発電装置SOにより発電された電力の販売と他からの電力の買取を含む電力の取引(「売買」)、蓄電装置TKでの電力の「蓄積」等が含まれる。
所定のルールとは、現在の価格と、将来の価格及び自家消費量の変動に基づき、電力の「消費」、「売買」、「蓄積」、「需給調整」を組み合わせ、ユーザUkの収益を最大化するルールである。例えば、価格が安い段階で電力を仕入れて蓄積しておき、これを自家消費や販売に使う。自己の発電量も収益の最大化につながる場合には販売するといったルールが、所定のルールの一例である。また例えば、販売の際には、最高価格で販売するだけではなく、取引コスト(購入価格、土地使用代、自然放電、系統に載せて電力を送電する託送コスト等)やインバランスコストを考慮するといったルールも、所定のルールの別の例である。
この結果、ユーザUkにとって電力売買による収益の最大化を図ることができる。
続いて、図2を参照して本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサービス提供者サーバを含む、情報処理システムについて説明する。
図2は、図1の本サービスを提供するための情報処理システムであって、本発明の情報処理装置の一実施形態を含む情報処理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2に示す情報処理システムは、サービス提供者SAが管理するサービス提供者サーバ1と、電力会社サーバ(供給BG)2-1及び電力会社サーバ(小売電気事業者)2-2と、電力市場サーバ3-1乃至3-nと、発電設備市場サーバ(容量市場)4と、ユーザU1乃至Umの夫々が所持及び管理するユーザ発電システムUGS-1乃至UGS-mの夫々と、を含むように構成されている。
サービス提供者サーバ1と、電力会社サーバ(供給BG)2-1及び電力会社サーバ(小売電気事業者)2-2と、電力市場サーバ3-1乃至3-nと、発電設備市場サーバ(容量市場)4と、ユーザ発電システムUGS-1乃至UGS-mとは、インターネット(Internet)等のネットワークNWを介して相互に接続されている。
ユーザ発電システムUGS-1乃至UGS-mの夫々は、例えばソーラー発電装置SO、蓄電装置TK、制御装置CO等で構成され、ユーザU1乃至Umの夫々により運用管理される。また、ユーザU1乃至Umの夫々が電力販売プラットフォームの利用契約をサービス提供者SAと結ぶことで、サービス提供者サーバ1から制御装置COへの指示による電力の需給制御(生産した電力を販売するか自家消費させるか等)及び需給調整が可能である。
電力会社サーバ(供給BG)2-1は、サービス提供者サーバ1からの発電量の予測結果を受けて需給調整を行うものであり、電力会社DK1の担当者により操作される。
電力会社サーバ(小売電気事業者)2-2は、サービス提供者サーバ1からの需要量の予測結果を受けて需給調整を行うものであり、電力会社DK2の担当者により操作される。
電力会社サーバ(供給BG)2-1及び電力会社サーバ(小売電気事業者)2-2は、サービス提供者サーバ1とのやり取りにより、ユーザ発電システムUGS-1乃至UGS-mで生産された電力を(電力市場D1乃至DSnを介さずに)売買する。
電力市場サーバ3-1乃至3-nは、例えば先渡市場、スポット市場、時間前市場、先物市場、需給調整市場等、エネルギーとしての電力を取引する場を提供する。
発電設備市場サーバ(容量市場)4は、発電設備の電力供給力を取引する場を提供する。
電力市場は、電力量kWhの取引市場DS1乃至DSnである(図1参照)。容量市場は、供給力kWの取引市場である。(図1参照)
具体的には、電力市場サーバ(先渡市場)3-1は、電力市場(先渡市場)DS1をインターネット上に提供する。電力市場(先渡市場)DS1では、実需給の3日前までに取引が行われる。
電力市場サーバ3-2(スポット市場)は、電力市場(スポット市場)DS2をインターネット上に提供する。電力市場(スポット市場)DS2では、実需給の前日までに取引が行われる。
電力市場サーバ3-3(時間前市場)は、電力市場(時間前市場)DS3をインターネット上に提供する。電力市場(時間前市場)DS3では、当日の発電不調や発電・需給調整の場として、実需給の1時間前までに取引が行われる。
電力市場サーバ3-4(先物市場)は、電力市場(先物市場)DS4をインターネット上に提供する。電力市場(先物市場)DS4では、将来的な価格変動リスクをヘッジするため、最長15ヶ月先までの先物取引が行われる。
電力市場サーバ3-5(需給調整市場)は、電力市場(需給調整市場)DS5をインターネット上に提供する。電力市場(需給調整市場)DS5では、電力供給区域の周波数制御・需給バランス調整を行うために必要となる調整力の取引が行われる。
発電設備市場サーバ(容量市場)4は、発電設備市場(容量市場)HSをインターネット上に提供する。発電設備市場(容量市場)HSでは、電力の安定供給を確保するために必要となる将来必要な供給力の取引が行われる。
なお、以下、ユーザ発電システムUGS-1乃至UGS-mの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「ユーザ発電システムUGS」と呼ぶ。また、電力市場サーバ3-1乃至3-nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「電力市場サーバ3」と呼ぶ。
サービス提供者サーバ1は、ユーザ発電システムUGSの動作を管理する。サービス提供者サーバ1は、ユーザ発電システムUGS、電力会社サーバ(供給BG)2-1及び電力会社サーバ2-2(小売電気事業者)に上述の機能を提供すべく、各種各様な処理を実行する。
また、サービス提供者サーバ1は、電力販売プラットフォーム上で、電力会社サーバ(供給BG)2-1及び電力会社サーバ2-2(小売電気事業者)、電力市場サーバ3に対して、ユーザ発電システムUGS側で販売されることになった電力の売買処理を実行する。
図3は、図2の情報処理システムのうち、本発明の情報処理装置の一実施形態のサービス提供者サーバのハードウェアの構成を示すブロック図である。
サービス提供者サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memoy)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
出力部16は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
入力部17は、各種ハードウェア釦等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(図2に示したユーザ発電システムUGS、電力会社サーバ2、電力市場サーバ3、発電設備市場サーバ4等)との間で行う通信を制御する。
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
このような図3のサービス提供者サーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サービス提供者サーバ1で後述する各種処理の実行が可能になる。その結果、サービス提供者SAは、ユーザU1乃至Umに対し、後述する各種サービスを提供することができる。
図4を参照して図2の情報処理システムのサービス提供者サーバの機能的構成について説明する。
図4は、図3のハードウェアを有するサービス提供者サーバの構成機能的構成のうち、電力の取引に関する処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、サービス提供者サーバ1の記憶部18の一領域には、電力情報DB201と、ユーザ情報DB202と、が設けられている。
電力情報DB201には、電力会社サーバ2や電力市場サーバ3、発電設備市場サーバ4等から得られた電力及び供給力の需給及び売買に関する情報が記憶されている。例えば各電力市場DSnにおける過去の所定時間帯の電力の売買価格(過去の売買実績の情報等)が記憶されている。
この他、電力情報DB201には、先渡市場の価格データとしての価格シナリオデータ、スポット市場の価格データとしての価格シナリオデータ、時間前市場のデータとしての価格シナリオデータ、先物市場の価格データとしての価格シナリオデータ、需給調整市場の価格データとしての価格シナリオデータ、容量市場の価格データとしての価格シナリオデータ、インバランスコストの価格データとしての価格シナリオデータ、発電機データ、燃料価格データ等が記憶されている。
ユーザ情報DB202には、ユーザU1乃至Umの夫々の情報が記憶されている他、ユーザU1乃至Umの電力に関する取引コストの情報が取引コスト情報として格納されている。
具体的には、ユーザU1乃至Umの夫々の情報としては、ユーザU1乃至Um毎の取引コスト情報が記憶されている。取引コスト情報には、例えばユーザU1等であれば、ユーザU1が電力の売買で生じる取引コストの他、蓄積装置TKの購入価格、土地使用代、系統に載せて電力を送電する託送コスト等が含まれる。
また、図4に示すように、サービス提供者サーバ1のCPU11においては、電力売買に関する処理が実行される場合に、売買価格取得部101、売買価格予測部102、ユーザ消費予測部103、電力利用決定部104、制御部105、発電量取得部106等が機能する。
売買価格取得部101は、複数の電力売買市場DSnの夫々毎に、ユーザU1乃至Umが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する。
具体的には、売買価格取得部101は、複数の電力売買市場DSnの夫々から、ユーザU1乃至Umが電力を売買する際の現在の価格を、電力売買市場DSn毎に現在売買価格として取得する。
売買価格予測部102は、複数の電力売買市場DSnの夫々毎に、将来の所定時間帯に電力をユーザU1乃至Umが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する。
具体的には、売買価格予測部102は、電力情報DB201を参照して、電力情報DB201に蓄積されている電力売買市場DSn毎の過去の所定時間帯の電力の売買価格に基づいて、電力売買市場DSnの夫々毎に、将来の所定時間帯に電力をユーザU1乃至Umが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する。
ユーザ消費予測部103は、将来の所定時間帯にユーザU1乃至Umが消費する電力量を、自家消費予測量として予測する。
具体的には、ユーザ消費予測部103は、ユーザ情報DB202を参照して、ユーザ情報DB202に蓄積されているユーザの過去の電力量消費実績から将来の所定時間帯にユーザU1乃至Umが消費する電力量を、自家消費予測量として予測する。
また、ユーザ消費予測部103は、ユーザU1乃至Umの操業計画及び将来の天候の予測結果を考慮して、自家消費予測量を予測する。
さらに、ユーザ消費予測部103は、制御部105からの蓄積依頼、ユーザの操業計画、及び将来の天候の予測結果に基づいて、自家消費予測量を予測する。
電力利用決定部104は、現在売買価格、自家消費予測量、及び予測売買価格、並びに、ユーザU1乃至Umの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、ユーザU1乃至Umの電力の利用形態を決定する。
さらに、電力利用決定部104は、ユーザU1乃至Umの電力に関する取引コストに関する情報が取引コスト情報として格納されているユーザ情報DB202にアクセスして、上記に当該取引コスト情報を加味した上で利用形態を決定する。
具体的には、電力利用決定部104は、売買価格取得部101により取得された現在売買価格と、ユーザ消費予測部103により予測された自家消費予測量と、売買価格予測部102により予測された予測売買価格と、所定のルールと、ユーザ情報DB202の取引コスト情報とに基づいて、利用形態を決定する。
ここで、所定のルールは、例えばユーザU1乃至Umによる発電設備及び蓄電設備の購入価格及び耐用年数に基づき、当該購入価格と同額の収益の獲得を最優先するというルールを含む。
利用形態は、蓄電装置TD等の所定の電力蓄積手段に対して、当該蓄電装置TDの充電率を推定し充電可能な空き容量に対して、ユーザU1乃至Um及び複数の電力市場DS1乃至DSnを含む電力提供源から提供される電力を蓄積し、ユーザU1乃至Um及び複数の電力市場DS1乃至DSnを含む電力提供先に対して電力を放電して提供する蓄電設備を利用する形態を含む。
また、利用形態は、所定の電力売買市場DS1乃至DSnにおいて、現在の売買価格が予め設定した第1価格のときに電力を仕入れて蓄電装置TDに蓄積しておき、予測売買価格が第1価格より高価な第2価格のときに蓄電装置TDから放電した電力を、ユーザU1乃至Umの自家消費又は複数の電力売買市場DS1乃至DSnの少なくとも一部に対する販売に利用する形態を含む。
この他、電力利用決定部104は、ユーザU1乃至Umの複数の拠点(1つ1つの工場)毎の夫々の収益の最大化を目的とする第1ルールと、当該複数の拠点をまとめたグループとしての収益の最大化を目的とする第2ルールのうち何れかを所定のルールとして採用して、利用形態を決定する。
電力利用決定部104は、ユーザU1乃至Umによる発電設備(この実施形態ではソーラー発電装置SO等)及び蓄電設備(例えば蓄電装置TK等)の購入価格及び耐用年数に基づき、当該購入価格と同額の収益の獲得を最優先するというルールを所定のルールとして採用して、利用形態を決定する。
さらに、電力利用決定部104は、制御部105からの蓄積依頼に応じた電力蓄積設備(例えば蓄電装置TK等)の充電率や、初期容量からの容量低下状況(蓄電性能の劣化状況)を鑑みた使用可能電池容量に基づいて、利用形態を決定する。
制御部105は、電力利用決定部104により決定された利用形態に基づいて、ユーザU1乃至Umの電力の利用を制御する。
具体的には、制御部105は、電力の蓄積が可能な電力蓄積設備(例えば蓄電装置TD等)として登録されているものの中から1以上に対して蓄積依頼を出力する制御を、ユーザU1乃至Umの電力の利用の制御の少なくとも一部として実行する。
発電量取得部106は、ユーザU1乃至Umが所有する発電設備(例えばソーラー発電装置SO等)により将来の所定時間帯に発電される発電量の予測結果をサービス提供者サーバ1の図示せぬ機能ブロック又は図示せぬ他の情報処理装置から取得し、当該予測結果に基づいて、売買価格予測部102による予測売買価格の予測、及び、電力利用決定部104による利用形態の決定に夫々用いる指標としての予測発電量を算出する。
即ち、売買価格予測部102は、過去の所定時間帯の電力の売買価格に加えてさらに予測発電量を用いることで、より精度を高めて、予測売買価格を予測することができる。また、電力利用決定部104は、現在売買価格、自家消費予測量、及び予測売買価格、並びに、ユーザU1乃至Umの収益の最大化を目的とする所定のルールに加えてさらに予測発電量を用いることで、より精度を高めて、電力の利用形態を決定することができる。
このように、「予測発電量」とは、「予測結果」そのものではなく、予測結果を加工(予測結果に基づいて算出)して得られる指標の名称である。
具体的には例えば、予測発電量は、次のようにして算出される。
即ち、発電量取得部106は、予測結果に対して、「予測発電量の予測の信頼区間幅の広さ」及び「インバランスコストの発生可能性」に基づいた安全係数を乗算した値を「予測発電量」として算出することができる。
ここで、予測発電量の予測の信頼区間幅の広さとは、例えば予測の信頼度(精度)が高い時間帯であれば予測発電量の予測値に対して±10%の信頼区間幅、また予測の信頼度(精度)が低い時間帯であれば予測発電量の予測値に対して±30%の信頼区間幅等とされる。ここに示した数値は一例であり、他の数値であってもよい。また、インバランスコストには、例えば罰金や罰則(ペナルティ)等が含まれる。
以上説明したように、本実施形態の情報処理システムによれば、複数の電力市場DS1乃至DSnにおける電力の現在売買価格、電力の自家消費予測量、電力の予測売買価格に基づき、収益を最大化するように電力の利用形態を決定するので、ユーザU1乃至Umは、ソーラー発電装置SOによる自家発電の消費や他からの購入及び販売を含む電力の需給(売買及び需給調整)による総合的な収益の最大化を図ることができる。
続いて、図5乃至図7を参照して本実施形態の情報処理システムの動作を説明する。
本実施形態の情報処理システムは、上述したように、ユーザU1乃至Umの夫々の電力を制御することで、ユーザU1乃至Umの夫々の電力の需給(売買及び需給調整)による総合的な収益の最大化を図ることができる。ただし、以下では説明の便宜上、ユーザU1の電力の制御を例として具体例を説明していく。
図5は、図2の情報処理システムのスポット市場における電力の卸売価格の1日の推移の一例を示す図である。
図1に示したユーザU1が、例えば倉庫業を営む会社であり、倉庫に例えば図1に示した発電設備(生産能力1MW等のソーラー発電装置SO等)を設置したものとする。
1MWの場合の発電量は、1314000kWh程度と見込まれる。
(1000KW×24時間×365日×15%=1314000kWh(/年))
ユーザU1では、過去の実績として年間500000kWhの電力使用量しかないため、自家消費だけでは発電電力を使い切れず、約814000kWh分については他の使い方をする必要がある。
そこで、電力料金が安いときに仕入れ、蓄電も実施し、高いときに販売する形態で電力を利用することとし、1314000kWh(/年)全体の電力運用を実施することにした。
電力卸売市場における価格は1日の中でも大きく変化する。
ある年(例えば2022年等)のある日(例えば1月2日等)のスポット市場において、図5に示すような電力市場価格の推移があったものとする。このスポット市場では、7円/kWhから20円/kWhまでのボラティリティ(値動きの幅)が存在する。この場合、ユーザU1としては、下記の2つの選択肢がある。
1つの選択肢は、事前に蓄電等がなされていない場合、8:00~15:30は自家消費するより蓄電させ、その間、自社は電力会社からの固定価格での電力を活用させる。
他の選択肢は、8:00~15:30は自家消費し、16時以降の価格帯で売電する。
以下、図6のフローチャートと図7を参照して情報処理システムの動作を説明する。
図6は、図4のサービス提供者サーバが、図5のスポット市場を含む市場分析を通し最適運用を実施するためのフローチャートである。
図7は、図4のサービス提供者サーバが、図6のフローチャートの処理を遂行するための時系列予測モデルのアルゴリズム構造の一例を示す図である。
図6に示すように、ステップS101において、電力利用決定部104は、自家消費固定買取価格と、供給BGによる固定買取価格と、小売電気事業者による固定買取価格とが入力されると、ステップS102において、時系列予測モデル(ディープラーニング)を活用し、自家消費固定買取価格と、供給BGによる固定買取価格と、小売電気事業者による固定買取価格と、先渡市場価格、スポット市場価格、時間前市場価格、先物市場価格、需給調整市場価格等の電力市場価格の推移を分析することで、今後の市場価格の推移に応じた電力の利用形態を決定する。
時間前市場は、価格優先・時刻優先で、個人の入札を付け合わせ随時取引を成立させるザラバ形式かつ1時間後の電力の売買ができるため、スポット市場と比較して臨機応変に取引しやすいという特徴がある。
一方、スポット市場の場合、実需給の3日前~実需給の前日10時の間に入札を実施する必要があるため、これまでの全市場における時系列予測や外部環境による変動要素(LNG価格等)を鑑みていくらの入札価格にするべきかを判断する必要がある。
また、スポット市場は、シングルプライスオークション形式・30分単位で価格決定がなされるため、必要電力量に対して過大な売電をしすぎると需給バランスを保てず、価格下落を引き起こすリスクもある。この辺りを正確に分析して今後の市場価格の推移を予測する必要がある。
続いて、ステップS103において、電力利用決定部104は、時系列予測モデル(ディープラーニング)を活用し、ユーザU1が保有するソーラー発電装置SO、及びユーザU1以外のユーザU2乃至Umが保有する発電設備による発電量予測量を分析し、また各々のユーザが保有する負荷FKによる自家消費予測量を予測し分析することで、今後の市場価格の推移に合わせ利用形態を決定すべき電力量の総量を把握する。
そして、ステップS104において、電力利用決定部104は、時系列予測モデル(ディープラーニング)を活用し、サービス提供者SAの取扱総電力量を売電した場合の市場価格へのインパクトを分析する。
ステップS105において、電力利用決定部104は、サービス提供者SAがサービスを提供するユーザU1乃至Umが保有する発電設備からの発電量予測や自家消費需要予測も鑑み、ユーザU1乃至Umにおける自家消費/売電/蓄電/需給調整の中から、その時々に応じた電力の適切な利用形態を夫々決定する。
上記図6の処理に活用される時系列予測モデルは、一例として、例えば図7に示すように、参照情報が夫々入力される入力層と、2層の中間層と、中間層による学習結果を出力する出力層とにより構成される。複数の中間層を用いることで深層学習が可能である。
毎日の単位で最適化させて取引させるケースもあるが、例えば水曜日は価格が上がりやすい、日曜日は下がりやすい(工場稼働がないため)等の特徴も存在する。そのため、1日単位運用だけではなく、3日・1週間・2週間・1ヶ月・3ヶ月といった形で、各レンジの中で最適運用を目指す方式を取れる可能性もあり、期間毎に大きく運用方針が異なることが予想される(特に蓄電装置の使い方等)。この点についても、この情報処理システムでは、期間設定に応じた最適運用を選択することができる。
ここで、ユーザU1は、1314000kWh(/年)のうち、1週間単位での最適運用として、自家消費と市場売電を組み合わせて運用するという形で、本サービスを利用するものとする。
この結果、電力利用決定部104により決定された図8、図9に示すような1週間の運用形態に基づいて、ユーザU1の電力の利用が制御される。
図8は、図4のサービス提供者サーバによる1週間の運用形態の例を示す図である。
図9は、図4のサービス提供者サーバによる運用形態の他の例であり、ユーザが自家消費を優先させる運用を実施する場合の例を示す図である。
例えば図8の例によれば、例えば月曜日を見ると、天候が晴でユーザU1の発電量は、3600kWhであったものとする。
天候が晴の場合、電力市場価格が低いため、電力利用決定部104は、相対売電量15円/kWhで600kWhのみ売電し、残分3000kWhは自家消費するという利用形態(運用形態)を決定した。その結果、ユーザU1においては、発電量が3600kWh、自家消費が3000kWh、相対売電量が600kWh、収益が9000円となった。
以下、火曜日から日曜日までの運用形態は、図8に示す通りになる。
この結果、月曜日から日曜日までのユーザU1の1週間の収益は、315000円となる。
また、ユーザU1が、仮に自家消費を優先させる運用を実施する場合は、図9に示すような1週間の運用形態になる。但しユーザU1が、3000kWh/Dayを利用する企業規模と想定した場合である。
この場合の図9の例によれば、例えば火曜日を見ると、天候が晴でユーザU1の発電量は、3600kWhであったものとする。
この場合、電力利用決定部104は、ユーザU1の発電量3600kWhのうち3000kWhを自家消費し、余った600kWhをスポット市場価格20円/kWhの際に売電するという利用形態(運用形態)を決定した。その結果、ユーザU1においては、発電量が3600kWh、自家消費が3000kWh、市場売電が600kWhとなり、その日の収益が12000円となった。
その他、月曜日から日曜日までの運用形態は、図9に示す通りになり、結果として、自家消費を優先させる運用の場合、月曜日から日曜日までのユーザU1の1週間の収益は、129000円となる。
次に、図10乃至図12を参照して本発明の情報処理装置の一実施形態を含む情報処理システムにより提供される第2サービスを説明する。
図10は、本発明の情報処理装置の一実施形態が適用される第2サービスの概要を示す図である。なお、第2サービスを実現するシステム構成やサービス提供者サーバ1のハードウェア構成、さらにはサービス提供者サーバ1の機能的構成(各機能ブロック間の関係等)は、第1実施形態と同様であるものとし、その説明は省力する。
第2サービスは、図10に示すように、サービス提供者SAから、m(mは1以上の整数値)のユーザU1乃至Umの夫々に提供される。この第2サービスでは、ユーザU1乃至Umは、電力を供給する事業等を行っている者(電力供給者)である。この電力は、後述する電力供給者から供給されるものの他、ユーザU1乃至Umの夫々により発電される再生可能エネルギーも含んでいる。
即ち、第2サービスにおいては、電力供給者として、バランシング・グループを持つ電力会社DK1と、電力小売事業者DK2と、n(nはmとは独立した1以上の整数値)の電力市場DS1乃至DSn、並びにユーザU1乃至Umとが存在する。
第2サービスは、このような電力供給者であり電力需要者であるユーザU1乃至Umとの間をサービス提供者SAが仲介し、電力の「消費」、「売買」、「蓄積」、「需給調整」を組み合わせて、電力生産、消費及び電力取引(売買)におけるユーザU1乃至Umの夫々の収益を最大化するサービスである。
サービス提供者SAは、ユーザU1乃至Umの夫々の電力生産及び電力取引の仲介をする。そこで、サービス提供者SAは、電力を蓄積する蓄電装置TDを有している。蓄電装置TDは、電力の取引で生じるタイムラグを吸収するためのものである。蓄電装置TDを活用することで、電力を発電した時点と自家消費または売電する時点をずらすことが可能となり、結果として、収益性を向上させることができる。
蓄電装置TDは、例えば蓄電池、水素やアンモニア等の化学物質への変換装置、電気自動車のバッテリ等である。
この例では、蓄電装置TDを1つだけ例示しているが、複数の蓄電装置TDが分散して配置されていてもよく、また蓄電装置TDを第三者が管理主体として管理していてもよい。つまり蓄電装置TDの数や配置、さらには管理主体は問わない。
ユーザUk(kは1乃至mのうち任意の整数値)は、上述のように電力供給者であり、電力需要者から需要される電力を供給して、自己の事業等を営んでいる。
ただし、ユーザU1乃至Umのうち少なくとも一部は、再生可能エネルギーを消費する設備及び蓄電設備を有している。
再生可能エネルギー生産可能な設備は、例えば太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、水力発電、地熱発電、波力発電、揚水発電等の設備がある。
具体的には例えばユーザU1は、再生可能エネルギー発電をするために、ユーザ発電システムUGS1を有する。ユーザ発電システムUGS1は、ソーラー発電装置SO1、蓄電装置TK1、制御装置CO1等を有する。
また、例えばユーザU2は、再生可能エネルギー発電をするために、ユーザ発電システムUGS2を有する。ユーザ発電システムUGS2は、ソーラー発電装置SO2、蓄電装置TK2、制御装置CO2等を有する。
例えばユーザ発電システムUGS1では、ソーラー発電装置SO1により発電された電力は、蓄電装置TK1に蓄電される、又はサービス提供者SAを通じて他者(例えば電力市場DS1乃至DSn、これらの市場を介さない電力会社DK1やDK2、他のユーザUp(pは2乃至mのうちを任意の整数値))に販売するか、ユーザU11内の負荷FK1で消費する。なお、ユーザ発電システムUGS1以外のユーザ発電システム(ユーザ発電システムUSG2以降)についても同様である。
制御装置CO1は、サービス提供者SAからの指示に基づいて、ソーラー発電装置SO1により発電された電力、又は蓄電装置TK1に蓄電された電力を、サービス提供者SAを通じて他者(例えば電力市場DS1乃至DSn、これらの市場を介さない電力会社(供給BG)DK1や電力会社(小売電気事業者)DK2、他のユーザUp(pは2乃至mのうちを任意の整数値))に販売するか、ユーザU11内の負荷FK1で消費するかといった電力利用を制御する。
ここで、負荷FK1、FK2は、ユーザU11、U2の事業等を営むための設備(例えば工場)である。即ち、ユーザU11内の負荷FK1で電力を消費することは、ユーザU1にとって最終需要家であるユーザU11にPPA(Power Purchase Agreement)サービスを提供していることを意味する。またユーザU2内の負荷FK2で電力を消費することは、ユーザU2にとって自家消費であることを意味する。
なお、PPAサービスとは、サービスを展開する事業者が顧客の屋根等に、ソーラー発電装置等を設置して、顧客が初期投資なしで、二酸化炭素排出ゼロの電気を利用できるというものである。
続いて、図5、図10を参照して第2実施形態の情報処理システムの動作を説明する。
なお、第2実施形態における基本的な動作は、図6に示した第1実施形態の動作のフローチャートと同じでありその説明は省略する。
毎日の単位で最適化させて取引させるケースもあるが、例えば水曜日は価格が上がりやすい、日曜日は下がりやすい(工場稼働がないため)等の特徴も存在する。そのため、1日単位運用だけではなく、3日・1週間・2週間・1ヶ月・3ヶ月といった形で、各レンジの中で最適運用を目指す方式を取る可能性もあり、期間毎に大きく運用方針が異なることが予想される(特に蓄電装置の使い方等)。この点についても、この情報処理システムでは、期間設定に応じた最適運用を選択することができる。
ここで、ユーザU1は、1314000kWh(/年)のうち、1週間単位での最適運用として、自家消費と市場売電を組み合わせて運用するという形で、第2サービスを利用するものとする。
この結果、電力利用決定部104により決定された図11、図12に示すような1週間の運用形態に基づいて、ユーザU1の電力の利用が制御される。
図11は、第2実施形態のサービス提供者サーバによる1週間の運用形態の例を示す図である。図12は、第2実施形態のサービス提供者サーバによる1週間の運用形態の他の例であり、ユーザU1が自家消費を優先させる運用を実施する場合の例を示す図である。
例えば図11の例の例えば月曜日を見ると、天候が晴でユーザU1の発電量は、3600kWhであったものとする。
期間単位で最適運用する場合、電力利用決定部104は、3000kWhをPPAサービス単価17円で売電(図11の表では自家消費量に計上)し、残分600kWhを相対売電量15円/kWhで売電するという利用形態(運用形態)を決定した。その結果、ユーザU1においては、発電量が3600kWh、PPAサービス売電量が3000kWh、相対売電量が600kWhとなり、これらから、収益は60000円となった。
以下、火曜日から日曜日までの運用形態は、図11に示す通りになる。
この結果、月曜日から日曜日までのユーザU1の1週間の収益は、403400円となる。
また、ユーザU1が、仮に自家消費を優先させて期間単位で最適運用する場合、図12に示すような1週間の運用形態になる。但しユーザU1が、3000kWh/Dayを利用する企業規模と想定した場合である。
図12の例の例えば土曜日を見ると、電力利用決定部104は、土曜日は、工場稼働が無いため、ユーティリティ設備分で100kWhのみPPAサービス単価17円で売電し、残分3500kWhのうち2000kWhを相対15円/kWhで売電し、残りの1500kWhをスポット市場価格10円/kWhの際に売電するという利用形態(運用形態)を決定した。その結果、ユーザU1においては、発電量が3600kWh、PPAサービス売電量が100kWh、相対売電量が2000kWh、市場売電量が1500kWhとなり、これらの収益が46700円となった。他の曜日の運用形態は、図12に示す通りになる。
この結果、月曜日から日曜日までのユーザU1の1週間の収益は、353400円となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上述した実施形態では、ソーラー発電装置SOを例示したが、他の発電装置であってもよく、再生可能エネルギーを生産する装置であれば足りる。
上述した実施形態では、売買価格取得部101は、電力市場DS1乃至DSnの夫々毎に、ユーザU1乃至Umが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得したが、これ以外の電力市場から現在売買価格を取得してもよく、複数の電力市場DS1乃至DSnの夫々毎に、ユーザU1乃至Umが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得すれば足りる。
上述した実施形態では、売買価格予測部102は、複数の電力市場DS1乃至DSnの夫々毎に、将来の所定時間帯に電力をユーザU1乃至Umが売買する際の価格を、予測売買価格として予測したが、これ以外の電力市場の予測売買価格を予測してもよく、複数の電力売買市場の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力をユーザが売買する際の価格を、予測売買価格として予測すれば足りる。
上述した実施形態では、電力利用決定部104は、現在売買価格、自家消費予測量、及び予測売買価格、並びに、ユーザU1乃至Umの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、ユーザU1乃至Umの電力の利用形態を決定したが、これ以外のルール(例えば電力の自家消費を最大にして他からの電力の購入を最小に抑えるようなルール等)やルール以外のパラメータや条件を用いてユーザU1乃至Umの電力の利用形態を決定してもよい。
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図4のサービス提供者サーバの機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図4の例に限定されない。また、サービス提供者サーバの機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、各種処理の実行に必要となる機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、他の情報処理装置(サーバ)に移譲させてもよい。逆に他の情報処理装置(サーバ)の機能ブロック及びデータベースをサービス提供者サーバ等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザU1乃至Um等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザU1乃至Um等に提供される記録媒体等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図4のサービス提供者サーバ1等)は、
複数の電力売買市場(例えば図1の電力市場DS1乃至DSm等)の夫々毎に、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得手段(例えば図4の売買価格取得部101等)と、
前記複数の電力売買市場の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測手段(例えば図4の売買価格予測部102等)と、
将来の所定時間帯に前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測手段(例えば図4のユーザ消費予測部103等)と、
前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の電力の利用形態を決定する電力利用決定手段(例えば図4の電力利用決定部104等)と、
決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の電力の利用を制御する(例えば図7や図8の備考のように制御する)制御手段(例えば図4の制御部105等)と、
を備える。
これにより、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)は、電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化することができる。
前記電力利用決定手段(例えば図4の電力利用決定部104等)は、
前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の電力に関する取引コストの情報が取引コスト情報として格納されている取引コストDB(例えば図4のユーザ情報DB202等)にアクセスして、
さらに当該取引コスト情報に基づいて、前記利用形態を決定する。
このように、取引コスト情報を考慮して利用形態を決定することにより、収益の算出精度を向上することができる。
前記利用形態は、
所定の電力蓄積手段(例えば図4の蓄積装置TD等)に対して、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)及び前記複数の電力売買市場(例えば図1の電力市場DS1乃至DSn等)を含む電力提供源から提供される電力を蓄積し、前記ユーザ及び前記複数の電力市場を含む電力提供先に対して電力を放電して提供する蓄電設備を利用する形態を含む。
このように所定の電力蓄積手段(例えば図4の蓄積装置TD等)を利用することで、電力を発電した時点と自家消費または売電する時点をずらすことが可能となり、結果として、収益性を向上させることができる。
前記利用形態は、
所定の電力売買市場(例えば図1の電力市場(スポット市場)DS2等)において、前記現在売買価格が第1価格のときに前記電力を仕入れて前記蓄電装置(例えば図1の蓄電装置TD等)に蓄積しておき、前記予測売買価格が前記第1価格より高価な第2価格のときに前記蓄電装置(例えば図1の蓄電装置TD等)から放電した電力を、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の自家消費又は前記複数の電力売買市場の少なくとも一部に対する販売に利用する形態を含む。
このように、予め第1価格と第2価格とを設定し、2つの価格で挟まれた価格帯で電力を取引することで、その価格帯での安定的な収益を確保することができる。
前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が所有する発電設備により将来の所定時間帯に発電される発電量の予測結果を取得し、当該予測結果に基づいて、前記売買価格予測手段(例えば図4の売買価格予測部102等)による前記予測売買価格の予測、及び、前記電力利用決定手段(例えば図4の電力利用決定部104等)による前記利用形態の決定に夫々用いる指標としての予測発電量を算出する発電量取得手段(例えば図4の発電量取得部106等)、
をさらに備える。
このように、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が所有する発電設備により将来の所定時間帯に発電される発電量の予測結果に基づいて算出される予測発電量を用いて、予測売買価格の予測、及び電力利用形態を決定することで、総合的な収益最大化の精度を向上することができる。
前記発電量予測手段(例えば図4の発電量取得部106等)は、前記予測結果に対して、前記予測発電量の予測の信頼区間幅の広さ(例えば予測の信頼度(精度)が高い時間帯であれば予測発電量の予測値に対して±10%の信頼区間幅や予測の信頼度(精度)が低い時間帯であれば予測発電量の予測値に対して±30%の信頼区間幅等)、及びインバランスコスト(例えば罰金やペナルティ等)の発生可能性に基づいた安全係数を乗算した値を前記予測発電量として算出する。
これにより、インバランスコストを発生させないための安全性を考慮した予測発電量を得ることができる。
前記電力利用決定手段(例えば図4の電力利用決定部104等)は、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の複数の拠点(工場1つ1つ)毎の夫々の収益の最大化を目的とする第1ルールと、当該複数の拠点をまとめたグループとしての収益の最大化を目的とする第2ルールのうち何れかを前記所定のルールとして採用して、前記利用形態を決定する。
これにより、複数の拠点(工場1つ1つ)毎の夫々の収益を最大化することと、当該複数の拠点をまとめたグループとしての収益を最大化することのうち、その時に必要な目的の方の利用形態を選択することができる。
前記ユーザ消費予測手段(例えば図4のユーザ消費予測部103等)は、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の操業計画及び将来の天候の予測結果を考慮して、前記自家消費予測量を予測する。
これにより、予測する自家消費予測量に、実際のユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の操業計画及び将来の天候の予測結果が考慮されるので、自家消費予測量を高精度に予測することができる。
前記電力利用決定手段は、
前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)による発電設備及び蓄電設備の購入価格及び耐用年数に基づき、当該購入価格と同額の収益の獲得を最優先するというルールを前記所定のルールとして採用して、前記利用形態を決定する。
このように、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)による発電設備(例えば図1のソーラー発電装置SO等)及び蓄電設備(例えば図1の蓄電装置TK等)の購入価格及び耐用年数に基づき、当該購入価格と同額の収益の獲得を最優先するというルールを所定のルールとして採用することで、発電設備(例えば図1のソーラー発電装置SO等)及び蓄電設備(例えば図1の蓄電装置TK等)の減価償却を優先的に行うことができる。
前記制御手段(例えば図4の制御部105等)は、
電力の蓄積が可能な電力蓄積設備(例えば図1の蓄電装置TD等)として登録されているものの中から1以上に対して蓄積依頼を出力する制御を、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の電力の利用の制御の少なくとも一部として実行し、
前記電力利用決定手段(例えば図4の電力利用決定部104等)は、前記蓄積依頼に応じた電力蓄積設備(例えば図1の蓄電装置TD等)の蓄電状況(例えば充電率および初期容量からの容量低下状況を鑑みた使用可能電池容量等)にさらに基づいて、前記利用形態を決定し、
前記ユーザ消費予測手段(例えば図4のユーザ消費予測部103等)は、前記蓄積依頼、前記ユーザの操業計画、及び将来の天候の予測結果に基づいて、前記自家消費予測量を予測する。
これにより、蓄積依頼に応じた電力蓄積設備(例えば図1の蓄電装置TD等)の蓄電状況を考慮して収益を最大化することができる。
情報処理装置(例えば図4のサービス提供者サーバ1等)が実行する情報処理方法において、
複数の電力売買市場(例えば図1の電力市場DS1乃至DSm等)の夫々毎に、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得ステップと、
前記複数の電力売買市場(例えば図1の電力市場DS1乃至DSm等)の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測ステップと、
将来の所定時間帯に前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測ステップと、
前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の電力の利用形態を決定する電力利用決定ステップと、
決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザの電力の利用を制御(例えば図7や図8の備考のように制御)する制御ステップと、
を含む。
これにより、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)は、電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化することができる。
コンピュータに、
複数の電力売買市場(例えば図1の電力市場DS1乃至DSm等)の夫々毎に、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得ステップと、
前記複数の電力売買市場(例えば図1の電力市場DS1乃至DSm等)の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測ステップと、
将来の所定時間帯に前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)が消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測ステップと、
前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザの電力の利用形態を決定する電力利用決定ステップと、
決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)の電力の利用を制御(例えば図7や図8の備考のように制御)する制御ステップと、
を含む制御処理を実行させる。
これにより、ユーザ(例えば図1のユーザU1乃至Um等)は、電力の需給や自家消費を含めて総合的に収益を最大化することができる。
1・・・サービス提供者サーバ、2・・・電力会社サーバ2、3-n・・・電力市場サーバ、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・出力部、17・・・入力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、101・・・売買価格取得部、102・・・売買価格予測部、103・・・ユーザ消費予測部、104・・・電力利用決定部、105・・・制御部、106・・・発電量取得部、201・・・電力情報DB、202・・・ユーザ情報DB

Claims (10)

  1. 複数の電力売買市場の夫々毎に、ユーザが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得手段と、
    前記複数の電力売買市場の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測手段と、
    将来の所定時間帯に前記ユーザが消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測手段と、
    前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザの電力の利用形態を決定する電力利用決定手段と、
    決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザの電力の利用を制御する制御手段と、
    前記ユーザが所有する発電設備により将来の所定時間帯に発電される発電量の予測結果を取得し、当該予測結果に基づいて、前記売買価格予測手段による前記予測売買価格の予測、及び、前記電力利用決定手段による前記利用形態の決定に夫々用いる指標としての前記予測発電量を算出する発電量予測手段と、
    を備え、
    前記発電量予測手段は、前記予測結果に対して、前記予測発電量の予測の信頼区間幅の広さ、及びインバランスコストの発生可能性に基づいた安全係数を乗算した値を前記予測発電量として算出する、
    情報処理装置。
  2. 前記電力利用決定手段は、
    前記ユーザの電力に関する取引コストの情報が取引コスト情報として格納されている取引コストDBにアクセスして、
    さらに当該取引コストに基づいて、前記利用形態を決定する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記利用形態は、
    所定の電力蓄積手段に対して、前記ユーザ及び前記複数の電力売買市場を含む電力提供源から提供される電力を蓄積し、前記ユーザ及び前記複数の電力売買市場を含む電力提供先に対して電力を放電して提供する蓄電設備を利用する形態を含む、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記利用形態は、
    所定の電力売買市場において、前記現在売買価格が第1価格のときに前記電力を仕入れて前記蓄電設備に蓄積しておき、前記予測売買価格が前記第1価格より高価な第2価格のときに前記蓄電設備から放電した電力を、前記ユーザの自家消費又は前記複数の電力売買市場の少なくとも一部に対する販売に利用する形態を含む、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記電力利用決定手段は、前記ユーザの複数の拠点毎の夫々の収益の最大化を目的とする第1ルールと、当該複数の拠点をまとめたグループとしての収益の最大化を目的とする第2ルールのうち何れかを前記所定のルールとして採用して、前記利用形態を決定する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記ユーザ消費予測手段は、前記ユーザの操業計画及び将来の天候の予測結果を考慮して、前記自家消費予測量を予測する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記電力利用決定手段は、
    前記ユーザによる発電設備及び蓄電設備の購入価格及び耐用年数に基づき、当該購入価格と同額の収益の獲得を最優先するというルールを前記所定のルールとして採用して、前記利用形態を決定する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 前記制御手段は、
    電力の蓄積が可能な電力蓄積設備として登録されているものの中から1以上に対して蓄積依頼を出力する制御を、前記ユーザの電力の利用の制御の少なくとも一部として実行し、
    前記電力利用決定手段は、前記蓄積依頼に応じた電力蓄積設備の蓄電状況にさらに基づいて、前記利用形態を決定し、
    前記ユーザ消費予測手段は、前記蓄積依頼、前記ユーザの操業計画、及び将来の天候の予測結果に基づいて、前記自家消費予測量を予測する、
    請求項に記載の情報処理装置。
  9. 情報処理装置が実行する情報処理方法において、
    複数の電力売買市場の夫々毎に、ユーザが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得ステップと、
    前記複数の電力売買市場の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測ステップと、
    将来の所定時間帯に前記ユーザが消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測ステップと、
    前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザの電力の利用形態を決定する電力利用決定ステップと、
    前記ユーザが所有する発電設備により将来の所定時間帯に発電される発電量の予測結果を取得し、当該予測結果に基づいて、前記売買価格予測ステップによる前記予測売買価格の予測、及び、前記電力利用決定ステップによる前記利用形態の決定に夫々用いる指標としての前記予測発電量を算出する発電量予測ステップと、
    決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザの電力の利用を制御する制御ステップと、
    を含み、
    前記発電量予測ステップは、前記予測結果に対して、前記予測発電量の予測の信頼区間幅の広さ、及びインバランスコストの発生可能性に基づいた安全係数を乗算した値を前記予測発電量として算出するステップを含む、
    情報処理方法。
  10. コンピュータに、
    複数の電力売買市場の夫々毎に、ユーザが電力を売買する際の現在の価格を、現在売買価格として取得する売買価格取得ステップと、
    前記複数の電力売買市場の夫々毎に、将来の所定時間帯に電力を前記ユーザが売買する際の価格を、予測売買価格として予測する売買価格予測ステップと、
    将来の所定時間帯に前記ユーザが消費する電力量を、自家消費予測量として予測するユーザ消費予測ステップと、
    前記現在売買価格、前記自家消費予測量、及び前記予測売買価格、並びに、前記ユーザの収益の最大化を目的とする所定のルールに基づいて、前記ユーザの電力の利用形態を決定する電力利用決定ステップと、
    前記ユーザが所有する発電設備により将来の所定時間帯に発電される発電量の予測結果を取得し、当該予測結果に基づいて、前記売買価格予測ステップによる前記予測売買価格の予測、及び、前記電力利用決定ステップによる前記利用形態の決定に夫々用いる指標としての前記予測発電量を算出する発電量予測ステップと、
    決定された前記利用形態に基づいて、前記ユーザの電力の利用を制御する制御ステップと、
    を含む制御処理を実行させ、
    前記発電量予測ステップとして、前記予測結果に対して、前記予測発電量の予測の信頼区間幅の広さ、及びインバランスコストの発生可能性に基づいた安全係数を乗算した値を前記予測発電量として算出するステップを含む制御処理を実行させる、
    プログラム。
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