JP7382496B2 - Petイメージングシステムのセットアップおよび品質管理のための短軸ファントムを用いた連続寝台移動収集 - Google Patents

Petイメージングシステムのセットアップおよび品質管理のための短軸ファントムを用いた連続寝台移動収集 Download PDF

Info

Publication number
JP7382496B2
JP7382496B2 JP2022521028A JP2022521028A JP7382496B2 JP 7382496 B2 JP7382496 B2 JP 7382496B2 JP 2022521028 A JP2022521028 A JP 2022521028A JP 2022521028 A JP2022521028 A JP 2022521028A JP 7382496 B2 JP7382496 B2 JP 7382496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tof
data
phantom
cbm
pet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022521028A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022550988A (ja
Inventor
パニン,ウラジーミル
アイカチ,メフメト
ヤン,シクイ
ケリー,ブライアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Siemens Medical Solutions USA Inc
Original Assignee
Siemens Medical Solutions USA Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Siemens Medical Solutions USA Inc filed Critical Siemens Medical Solutions USA Inc
Publication of JP2022550988A publication Critical patent/JP2022550988A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7382496B2 publication Critical patent/JP7382496B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • G06T11/006Inverse problem, transformation from projection-space into object-space, e.g. transform methods, back-projection, algebraic methods
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computed tomography [CT]
    • A61B6/037Emission tomography
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H30/00ICT specially adapted for the handling or processing of medical images
    • G16H30/40ICT specially adapted for the handling or processing of medical images for processing medical images, e.g. editing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Primary Health Care (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月9日出願の米国仮出願第62/912,817号に対する米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張するものであり、その内容の全体は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
技術分野
本開示は、一般に、メディカルイメージングに関連し、より具体的には、陽電子放出断層撮影(PET:positron emission tomography)システムにおける連続寝台移動収集モード(continuous bed motion acquisition mode)のための、時間アラインメント較正および結晶効率正規化のための、システムおよび方法に関連する。
PETは、患者により摂取されたまたは患者に注射された放射性医薬品から放出されるガンマ光子を用いることにより、代謝プロセスを画像化するための核医学の一分野である。複数のPETデータは、3次元PET画像および/またはPET画像のマルチスライスを生成/再構成するために、複数の方向で収集される。画像再構成の前は、PETの生画像データ(raw image data)は、投影/サイノグラム空間(projection/sinogram space)にある。PETスキャン(PET scanning)は、一般に、心臓血管系、呼吸器系、および/または他のシステムのような、身体組織およびシステムの、機能的な状態に関する有用な情報を、提供する。PETスキャンは、軟部組織腫瘍の存在や、身体の特定の臓器や領域への血流の減少、を示すのに有用である。
タイムアライメント(TA:time alignment)処理は、同時計数での2つの検出器の間の任意の残留時間オフセットに対して、PETスキャナを較正するプロセスを指す。ハードウェアとエレクトロニクスはできるだけ慎重にマッチングされているが、一部のタイミングの違いは残る可能性がある。これらの時間差は、飛行時間(TOF:time-of-flight)PETスキャナの性能を低下させるが、その理由はTOFPETスキャナが応答線(LOR:line of response、以下「応答ライン」とも称する)に沿った同時計数イベントの位置を検出することにある。TOFデータにおける時間情報の正確さを保証するために、TA処理が、TOF PETスキャナに対して、定期的に実行される。
TOFデータ再構成画像は、補正係数における系統誤差のような、データ不整合に対して低い感度を示す。一方、TOF再構成の品質は時間情報の正しさに強く依存する。PETスキャナにおけるTOF再構成のための正確な時間情報を保証するために、タイミング較正とも称されるTA処理が、PETスキャナにおいて、定期的に実施される。PETスキャナシステムに対するTA較正の一例が、2012年1月3日に発行された米国特許第8,089,043号に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれている。
一般に、被検体(ファントム)は、PETスキャナのような核医学撮像装置の精度を較正および/または検証(QC)するために、使用される。ファントムとは、陽電子(β)を放出する放射能(activity(以下に記載における「放射能」という用語も同様に、英語の「activity」という用語を意味する。))を、その本体全体に既知の形と分布で含んでいる、対象物である。したがって、ファントムを撮像することによって、PET機器およびそのソフトウェアの精度を評価し、必要に応じて、設定を調節してもよい。
従来、PET、PET/CT、およびPET/MRシステムは、円柱ファントムを用いて、品質管理および較正を行われ、当該円柱ファントムは、固体ウレタンマトリクス中に分散した陽電子源としての68Geを含み、ポリエチレンシェル中に封入されている。円柱形状は対称性により後続の解析を容易にする。
TA処置のために、一様な放射能の円柱ファントムが、検出器の視野(FOV:field of view)の中心に配置される。特定の検出器から生じるすべてのLORは、ゼロを中心とするTOF質量中心を有すると仮定される。次に、各クリスタル時間オフセット(TO:time offset)がそれに応じて選択される。生成されたTOはシステムに格納され、同時計数クリスタルTOの組合せであるすべてのLOR TOF情報シフトでのデータのリビニング(data rebinning)中に使用される。
円柱状ファントムは、撮像ボリュームの軸方向の拡がりよりも長く、直径21cm×長さ35cmの寸法が一般的である。ファントムはかなり重く、約10~15kgであり、使用していないときに消滅ガンマ光子のバルクから技術者、スキャナ、患者及び他の人々を遮蔽するために、100kg以上の鉛を必要とする。
現代のPETスキャナでは、FOVを長くし従って感度を得る試みにおいて、PETスキャナの長さが長くなっている。これらのPETスキャナのより長いFOVに適合するようにファントムを軸方向の延伸を増加させてスケーリングすることは、ガンマ光子の過度の減弱(attenuation)および散乱(scatter)が存在し、ファントムが過度に重くなり、保管時に遮蔽が困難になるため、実用的ではない。
シリコン光電子増倍管(SiPM)ベースの検出器の開発は、PET走査におけるTOF分解能の有意な改善をもたらした。例えば、Siemens社の新世代SiPMプロトタイプPET/CTスキャナは、約250psのTOF解像度に達している。しかしながら、SiPMベースの検出器における改良されたTOF分解能に起因して、TOF情報の検証に関してより高い基準が必要であるが、その理由はTOF再構成は不正確な時間測定に基づくイベントの任意の誤配置に敏感であることにある。
一般的に、PETスキャナ品質管理(QC)処理は、結晶効率(CE:crystal efficiency)推定とタイムアライメント(TA)を含むPETスキャナ較正のための均一な円柱ファントムに日常的に実施される。しかしながら、このようなファントムは比較的かさばり重く、臨床環境において必ずしも最適ではなかった。近年は、患者を含む任意の対象に対するTAやCE推定のための患者に基づくQC処理などの、自己補正方法論が導入されている。
従って、長いFOV PETスキャナシステムのためのQC処理のためのより正確なシステムセットアップを提供する改善されたTAおよびCE推定処理の必要性が存在する。
本明細書には、従来使用されている較正ファントムよりも短い全長を有する軸方向に短い較正ファントムを使用することによって、長いFOVを有するPETスキャナシステムのための、TAおよびCE推定処理を改善する新規の方法が、開示される。
連続寝台移動(CBM:continuous bed motion)収集と再構成は、現在、多くのPETスキャナで標準となっている。このタイプの収集は、システムセットアップのために、軸方向に短くその結果軽量であるファントムを使用する可能性を開く。CBM収集では、種々の検出器ペアからの計数が、寝台移動を考慮に入れて、一緒に組み合わせられる。これは、正確な放射能再構成にとっては有益であるが、軸方向の検出器構造は、動きの平均化に起因して失われる。検出器特性の実行可能な推定のために、ステップアンドシュート(S&S:step and shoot)データに類似した追加の「静止」データが生成される。この相補的なセットでは、検出器の軸方向の構造を保持しながら、放射能は移動(モーション)上で積分される。同じリビンナ(rebinner)を使用して、両方のデータセットを生成できる。1つ目のケースでは、モーションはリビニングプロセス(rebinning process)に統合され、2つ目のケースでは、それは無視される。2つの相補的データセットを用いて、PET放射能とPET検出器特性の同時再構築が、CBMで達成可能である。
本明細書には、CBMシステムセットアップ中に短軸の均一なファントムを使用するTAセットアップ処理および結晶効率(CE)正規化推定(crystal efficiency (CE) normalization estimation)が開示される。CBMの「静止」走査は、当然、軸方向に一様であるが、これらのデータの正確なモデル化は、CBMデータの再構築を必要とする。本開示は、TAセットアップの改善およびCE推定に関する。
TAセットアップ処理では、TOF情報なしでCBMデータが作成されるが、その理由は、TOがその時点では知られていないことにある。これらのデータは、通常の非TOF CBM再構成法により、再構成される。
静止座標系で収集した相補的なデータセットは、前のステップ再構成からの画像の動きぼけTOF投影(motion-blurred TOF projection)としてモデル化される。減弱は、放射能投影(activity projection)とは別ではないため、ぼかし操作に含まれることに注意されたい。作成されたモデル化TOFデータは、データモーメント(data momentums)に基づくTA処理で使用される。
いくつかの実施形態では、PETスキャナシステムのためのタイムアライメント(TA)のための方法が開示される。この方法は、リストモードデータを受信することと、非飛行時間(TOF)投影データ、スキャナ効率の正規化アレイn、および減弱係数aを生成することと、非TOF投影から、正規化アレイnによってスキャナ効率について補正されまた減弱係数aによって減弱について補正された、画像fを再構成することと、非TOFおよびTOF散乱Sおよび非TOFおよびTOF投影p
)をモデル化することと、各応答ラインについて、モデル化されたTOFデータ(modeled TOF data)の0次モーメントMおよび1次モーメントMから真の同時計数分布のTOF質量中心(モデル化されたTOF COM)をモデル化することと、各応答ラインについて、測定されたTOF質量中心(測定されたTOF COM)を計算することと、測定されたTOF COMとモデル化されたTOF COMとの間の差分を取ることによって、TOF時間オフセットtoを決定することとを、含む。
CE推定処理では、軸方向に短いファントム(以下「短軸のファントム」とも称する)を撮影したCBMデータのTOF再構成を行う。TOF画像再構成とCE更新を交互に行うと、やがて、スケーリングパラメータまで、放射能とCE構成要素の正しい推定が導かれる。(全ての正規化成分を導出するために使用される)回転ロッド収集(rotating rod acquisition)からのCE推定は、唯一の画像TOF再構成において使用され、それに続き、V.Y, Paninの“Simultaneous activity and crystal efficiencies reconstruction: TOF patient-based detector quality control,” IEEE MIC 2014、に記載された最尤交替条件付き期待値(ML-ACE:maximum likelihood alternating conditional expectation)アルゴリズムの10回の反復によってCEが更新される。
TAおよびCE推定手順において軸方向に短い円柱ファントムを使用することにより、軸方向に長いPETスキャナの軸方向に長いFOVは、短い円柱を長いFOVを通して移動させることによって、獲得され得る
いくつかの実施形態では、PETスキャナを制御するためのプログラム命令がエンコードされた、非一時的で機械可読記憶媒体が、開示される。プロセッサがプログラム命令を実行するとき、プロセッサは、本明細書に開示されるように、PETスキャナのための、TAのための方法および/またはCE推定のための方法を実行する。
本開示の一実施形態による、タイムアライメント較正マネージャを有するPETスキャナシステムの高レベルブロック図である。
本開示の一実施形態による、PETスキャナ検出器の斜視図およびファントムとともに使用されるリング検出器の二次元正面図、である。
図3Aは、本開示のTA処理を説明するフローチャート300である。
図3Bは、CBMモードPETスキャナに対する本開示のTA処理を説明するフローチャート400である。
FIG.4AおよびFIG.4Bは、CBM収集セットアップにおける2つの座標系を示す。軸方向軸のみが表示されている。
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、軸方向に短い円柱ファントム60をCBMスキャニングすることによって、PETスキャナのためのCE正規化推定を生成する方法を示すフローチャート600である。
図6は、ML-ACEアルゴリズムステップで使用されるデータセットを示す。
FIG.7Aは、本開示による、CBM寝台上に取り付けられた標準ホルダ上に置かれた軸方向に短い円柱ファントムの一例を示す。
FIG.7Bは、活性、CBMデータ再構成を、軸横断面図(左)および冠状断面図(右)で示す。
FIG.7Cは、CTベースの減弱マップを、軸横断面図(左)および冠状断面図(右)で示す。
FIG.8A~FIG.8Dは、「静止」走査データのモデル化されたサイノグラムを示し、これは、軸方向に短い円柱ファントムの運動ぼけ減弱投影である。
FIG.9A~FIG.9Cは、2つの異なる方法およびそれらの差による検出器結晶TO推定を示す。
FIG.10A~FIG.10Eは、標準及びCBMセットアップの場合のCE推定を示す。 図10-2(Fig.10F)は、1つの検出器モジュールに関して平均化されたCEの軸方向プロファイルを示す。
FIG.11Aは、CBM短軸円柱ファントム由来の再構成および標準正規化由来の再構成を用いた、均一な円柱正規化差分画像を示す。上部の図は軸横断図であり、下部の図は冠状断面図である。
FIG.11Bは、仮想円柱由来の再構成および標準正規化由来の再構成を用いた、均一な円柱の正規化差分画像を示す。上部の図は軸横断図であり、下部の図は冠状断面図である。
図12は、いくつかの実施形態による、図1のシステムに適したコンピュータシステムの一例の詳細なブロック図である。
例示的な実施形態のこの説明は、書面による説明全体の一部とみなされる添付図面に関連して読まれることを意図している。
図1は、PET検出器リング105と、制御ユニット101と、患者ベッド260とを備えるPETスキャナシステム100の高レベルな概略図である。制御ユニット101は、中央制御装置28、任意の必要なメモリ26、同時計数プロセッサ110、TAマネージャ135、および画像再構成ユニット115を備えることができる。TAマネージャ135は、本明細書に開示されるTA処理を実行するために適切に構成されたマイクロプロセッサである。PET検出器リング105は、患者ベッド260が出入りする患者トンネルを取り囲むリング構成内に設けられた、シンチレータ結晶130および光電子増倍管125を含む。
一般に、患者などの生きている対象には、PETスキャンを行う前に、短寿命の放射性トレーサ同位元素(radioactive tracer isotope)が(例えば、通常は血液循環に)注入される。トレーサ同位元素は、例えば、糖の一種であるフルオロデオキシグルコース(FDG:fluorodeoxyglucose)である。PETスキャン中、トレーサ同位元素が崩壊すると、トレーサが集中した組織から、データが記録される。
トレーサが集中した組織が陽電子放出崩壊を受けると、組織は陽子を放出し、陽子は電子の反粒子であり反対の電荷をもつ。陽子は最終的に電子と衝突し、反対方向に移動する一対の消滅(ガンマ)光子を生成する。ガンマ光子は、それらがPET検出器リング105内のシンチレータ結晶130に到達したときに、検出され、光電子増倍管125によって検出される光のバーストを生成する。光子対は、ほぼ反対方向に移動し、同時計数処理ユニット110によって、検出された光子対が同時計数イベントから発生したか否かを判定するために、処理される。そうであれば、検出された光子対を表す信号は、数学的画像再構成処理を使用して生成される画像データのために、画像再構成ユニット115に送られる。
TA設定処理(TA set up procedure)
同時計数処理ユニット110は、TAマネージャ135を含み、TAマネージャ135は、同時計数において2つの検出器間の任意の残留TOについてPET検出器を較正することを容易にする。TAマネージャ135は、同時計数処理ユニット110の一部であるように示されているが、TAマネージャ135は、画像再構成ユニット115のように、PETシステム100の、別個の独立したユニットであってもよいし、別の構成要素の一部であってもよい。
図2は、本開示の一実施形態による、検出器リング105を有するPET検出器の斜視図である。この例では、検出器リング105は、PETガントリ105Aの一部であり、672個の結晶/ギャップ(例えば、結晶AおよびB)を有する半径427.6mmを有する。CBM患者ベッド260は、PETガントリ105Aの前方に配置される。図2の右側面には、検出器リング105の概略的な拡大図があり、検出器結晶Aと検出器結晶Bとの間のFOV215を通る例示的なLOR210を示している。
TOFイベントは、結晶Aに到達する同時計数イベントから結晶Bに到達する同時計数イベントの時間を引いた時間差である。当業者であれば、同時計数の時間差からTOFイベントの位置を計算できることは理解できるであろう。TOFイベントの位置は、LORのどこかで決定できる。TOsの計算において、正の時間方向は、一般に、検出器結晶Aから検出器結晶Bまでである。
短軸のファントムを用いてPET検出器105に対するタイムアライメントを較正するためのTA処理が、本明細書に記載される。本明細書に記載されるTA処理では、短軸のファントムのリストモードデータファイルが利用可能であり、また、短軸のファントムのパラメータが既知でありそしてPETデータからファントムの位置を決定することができるので、短軸のファントムのCTスキャンを取る必要はない。しかしながら、いくつかの実施形態では、短軸のファントムのCTスキャンを取ってもよい。
本明細書に記載されるCBM収集モードにおけるTA処理は、患者CBMスキャンデータを使用するための、米国特許出願公開第2020/0033491A1号に開示されている一般化自己TA処理と類似している。米国特許出願公開第2020/0033491A1号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、ここでは、短軸のファントムのCBMスキャンデータが、正確なTA推定のために、利用される。
TO(クリスタル時間オフセット)推定
空間的(ラジアルの(radial)(ρ)、アジマスの(azimuthal)(θ)、および、極角セグメントを含む、アキシャルの(axial)(ζ))投影インデックス(projection index)(ρ、θ、ζ)及びTOFビンインデックス(TOF bin index)Tを含む、TOFプロンプトデータセット(TOF prompt data set)yは、ボクセルインデックスkによって定義され、正規化アレイnによってスキャナ効率について補正され、aによって減弱について補正された、放出対象fからのモデル化された投影、及び、同様にスキャナ効率について補正された散乱推定S、及び、平均ランダムデータr
)を組み合わせることにより、次式(1)
を用いることによって、モデル化することができる。
非TOFの表記では、Tに対する加算を行うので、Tインデックスは省略されることになる。認識されている通常の慣例によれば、変数の上にバー「-」が付いた変数は、平均値を示している。
図3Aは、TAマネージャ135によって実行される本開示のTA処理を示すフローチャート300である。フローチャート300を参照すると、いくつかの実施形態では、システムのTAマネージャは、軸方向に短い円柱ファントム(ボックス305)のPETスキャンからリストモードデータを受け取る。使用した発光データは、ファントムのCTスキャンを必要としない。リストモードデータから、非TOF投影データが生成され(ボックス310)、それとともに、正規化アレイn(ボックス312)、および減弱係数a(ボックス314)も生成される。医療画像技術の当業者であれば、リストモードデータからこれらをどのように生成するかについては容易に理解することができるであろう。
また、フローチャート300は、減弱補正のための別のオプションをカバーし、ここでは、減弱は、軸方向に短い円柱ファントムのCTスキャン(ボックス307)によって得られる。
次に、非TOF投影データから画像fを再構成し(ボックス320)、正規化アレイnによりスキャナ効率を補正し、減弱係数aにより減弱を補正する。fを知ると、ステップ330で、非TOFおよびTOF散乱S、および、非TOFおよびTOF投影pがモデル化される。ここで、医療画像技術の当業者によって容易に理解されるであろうように、f、n、a、S、およびpは、ベクトルであることに留意されたい。
次いで、ステップ350で、各LORについて、真の一致分布の、モデル化されたTOF質量中心(COM)データCOMmodel ρθζは、モデル化されたTOFデータp ρθζTの0次モーメントM および1次モーメントM からのモデル化(モデリング)によって推定される(
)。これは、以下の式群(2)
を用いて行われる。
各LORごとのCOM推定では、正規化は不要である(分子と分母で打ち消される)であることに留意されたい。Mは、タイムレゾリューションモデルに依存しないことに留意されたい。つまり、Mは、例えば250や500psなどの、スキャナの任意の解像度に対して、変わらない。さらに、実際にはTOFプロファイルがガウス分布ではなく、他の対称分布であった場合でも、Mは依然として同じ値になる。Mも真の非散乱部分(true unscattered part)における時間分解モデルに依存しないが、正規化対称TOF核を前提とする。これは、均一な(異なるLORにわたる)時間分解能が保証できず、その正確な知識が必要でない場合があるので、この発明の方法の重要な利点となり得る。
ステップ340で表されるリストモード処理では、測定されたTOF COM、COMmasured
)は、各LORに対して、同様に以下の式群(3)
を使用して、計算される。
分母内の総質量Mは、測定データの代わりにモデル化されたデータを用いて計算され、除算によるノイズの増大を抑圧することに留意されたい。LOR正規化(これはLORごとに個別に計算される正規化係数である)は、測定データで使用される。以前の表記では、サイノグラムは、複数のLORを含む投影ビン(projection bin)である圧縮データである。その結果、正規化は、ソノグラムデータに対してLOR上で結合される。リストモードの投影データは圧縮されず、各ビンに1つのLORが含まれる。Mの計算には、遅延イベントrの減算とプロンプトイベントyの和算が含まれる。
ステップ360では、TOF時間オフセットtoが決定される。これは、式群(3)からの測定されたTOF COM、COMmasured ρθζと、式群(2)からの平均値であるTOF COM、COMmodel ρθζ
)との差Δρθζである
をとることによって、達成される。
Δρθζは、インデックスiおよびjで表される検出器の個々の結晶によって定義され、TOはtoで表される。非加重ガウスモデル(unweighted Gaussian model)がTOを推定するために最適化処理において
用いられる。
寄与係数(contribution factor)ωは、TOF情報が方向性であるので、順序付きのi,jペアを追跡することに留意されたい。次式(5)
は、座標降下(CD:Coordinate Descent)最適化アルゴリズム更新式である。
式(5)では、lは個々の結晶TOの逐次更新における副反復数であり、mはすべてのクリスタルが一度更新されたときの反復数である。式(5)は、結晶iに由来するデータのファンサムを含み、Nは、結晶iと考えられる全ての結晶jの間での同時計数におけるLORの数を示すことに留意されたい。
TOは加法定数までしか定義されないため、アルゴリズムの各反復後に、特性を確保するためにTOは一定の係数∀で更新され、
である。
TA処理のためのCBM収集事例
TOを決定する方法のスキームは、CBM収集事例にも適用可能である。
FIG.4AおよびFIG.4Bに示されているように、CBM収集では競合する2つの座標系が存在する。1つ目は、スキャナと位置合わせされた空間の座標系である。2つ目では、空間とスキャナが動いており、患者は静止している。スキャナデータは、極角を含む軸平面座標zによって表される。移動物体の仮想のLORは、同じ横断座標(transaxial coordinate)を持つが、異なる軸座標(axial coordinate)ζで記述される。座標ζがスキャナ系座標上にZ(ζ、t)として写像された関数を表す。ここで、tは収集時間期間である。この関数は、オブジェクト/ベッド(寝台)の軸方向運動知識を使用する。この関数は、データリビニング(data rebinning)中にポアソン統計を保持するために、空間と移動するスキャナシステムの軸方向座標を、最近傍近似に合わせる。リビンナは、2つのタイプのデータ、放射能再構成のための、及び定常的にはTO推定のための、CBMを生成する。放射能、PET画像、は、CBM非TOF投影データから、再構成される。定常座標系で収集される相補的なデータセットCOMは、次の式群(7)
を用いてモデル化される。
モデル化されたTOFデータp ρθζTは、CBMモードにおけるベッド移動中のぼけを記述するぼかし演算子(blurring operator)Bによって、修正される。CBM動作によるぼかし演算子Bは、次のように表すことができる。
ここで、λは特定の同位体に対する崩壊補正定数であり、δはクロネッカーのデルタ(Kronecker’s delta)であり、dは不感時間補正係数であり、tは収集時間である。モデリングされたデータpの定義には、ぼかし演算での減弱が含まれていることに留意されたい。
モーションブラーありのモデル化されたCOMデータ(motion blurred modeled COM data)が定義されると、測定されたCOMは、今度はスキャナ座標系で、式群(3)に従って計算され、TO推定処理は、(4)-(6)で説明したものと同じである。
図3Bは、TAマネージャ135によって実行される、CBMシステムにおける本開示のTA処理を説明するフローチャート400である。フローチャート400を参照すると、いくつかの実施形態では、システムのTAマネージャは、軸方向に短い円柱ファントムのPETスキャンから、リストモードデータを受信する(ボックス405)。使用される放出データは、円柱ファントムのCTスキャンを必要としない。リストモードデータにより、CBMベッド運動知識(ボックス411)を利用して、CBM非TOF投影データが生成される(ボックス410)。ベッド運動データは、リストモードデータファイルに保存され、数分の1ミリメートルの精度で数分の1秒の間隔でレポートされる。これは、ベッド運動の知識を提供する。CBMデータ生成は、適切なソノグラム平面へのリストモードイベントの割当の動的プロセスである。CBMソノグラム空間へのリストモードイベントヒストグラミング(list mode events histogramming)は、軸方向の最近傍補間を利用する。言い換えれば、CBMベッドが、ソノグラム面間の分離の距離と等しい距離だけシフトされると、同じ検出器ペアからのイベントは、次の画像データ面に割り当てられることになる。正規化アレイnも、CBMベッド運動知識(ボックス411)を利用して、生成される(ボックス412)。正規化アレイnは、スキャナを通る対象物の運動をシミュレートすることによって計算され、それはシングルレートのような基本的なスキャナ捕捉パラメータのモニタリングによって補助される。この処理は、基本的に、特にすべてのサイノグラム面(sinogram plane)に対しての、スキャナ正規化係数の平均化である。減弱係数aは、リストモードデータからも生成される(ボックス414)。医療画像技術の当業者であれば、リストモードデータからこれらをどのように生成するかを容易に理解することができるであろう。
フローチャート400は、減弱補正のための別のオプションもカバーし、そこでは、減弱係数aは、軸方向に短いファントムのCT走査から得られる(ボックス407)。
次に、画像fが、CBM非TOF投影データから再構成され(ボックス420)、正規化アレイnによってスキャナ効率に対して補正されまた減弱係数aによって減弱に対して補正される。fを知ると、ステップ430で、モーションブラーありの非TOFおよびTOF散乱(motion blurred non-TOF and TOF scatter)Sおよびモーションブラーありの非TOFおよびTOF投影(motion blurred non-TOF and TOF projections)pがモデル化される。ここで参照される動きぼけ(motion blurring)は、CBMモードでのベッド運動に起因する。ここで、医療画像技術の当業者によって容易に理解されるであろうように、f、n、a、S、およびベクトルpは、ベクトルであることに留意されたい。
ボックス420において参照されるCBM非TOF投影データから画像fを再構成するプロセスは、当業者によって知られている。このようなプロセスの一例は、V.Y. Paninらの、「Continuous Bed Motion on clinical scanner: design, data correction, and reconstruction」、Phys. Med. Biol. 59 (2014) 6153-6174、に見られ、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる。
次いで、ステップ450では、各LORについて、0次モーメントM および1次モーメントM からモデル化されたTOFデータp ρθζTをモデル化することによって、定常座標系で収集された真の同時計数分布のTOF質量中心(COM)データ、COMmodel ρθζ、が推定される。これは、前述の式群(7)
を用いて行われる。
上述の静止ベッドモード計算と同様に、各LORごとのCOM推定では、正規化は不要である(分子と分母で打ち消される)ことに留意されたい。Mは、タイムレゾリューションモデルに依存しないことに留意されたい。つまり、Mは、例えば250や500psなどの、スキャナの任意の解像度に対して、変わらない。さらに、実際にはTOFプロファイルがガウス分布ではなく、他の対称分布であった場合でも、Mは依然として同じ値になる。Mも真の非散乱部分(true unscattered part)における時間分解モデルに依存しないが、正規化対称TOF核(normalized symmetrical TOF kernel)を前提とする。これは、均一な(異なるLORにわたる)時間分解能が保証できず、その正確な知識が必要でない場合があるので、この発明の方法の重要な利点となり得る。
ステップ440で表されるリストモード処理では、測定されたTOF COM、COMmasured、は各LORに対して、同様に以下の式群(3)
を使用して、計算される。
分母内の総質量Mは、測定データの代わりにモデル化されたデータを用いて計算され、除算によるノイズの増大を抑圧することに留意されたい。LOR正規化(これはLORごとに個別に計算される正規化係数である)は、測定データで使用される。以前の表記では、サイノグラムは、複数のLOR を含む投影ビン(projection bin)である圧縮データである。その結果、正規化は、ソノグラムデータに対してLOR上で結合される。リストモードの投影データは圧縮されず、各ビンに1つのLORが含まれる。Mの計算には、遅延イベントrの減算とプロンプトイベントyの和算が含まれる。
ステップ460では、静止ベッドの場合と同様に、TOF時間オフセットtoが決定される。これは、まず、式(3)からの測定されたTOF COM、COMmasured ρθζ、と、式(7)からのTOF COM、COMmodel ρθζ、平均値との差Δρθζ
をとることによって達成される。
Δρθζは、インデックスiおよびjで表される検出器の個々の結晶によって定義され、TOはtoで表される。上述の非加重ガウスモデル(4)がTOを推定するために最適化処理において用いられる。
タイムアライメント
システムTA処理は、TO推定を生成し、この推定はシステムに格納され、同時計数プロセッサレベルで適用される。これにより、すべての同時計数光子ペアに対して正しい(すなわち、TOに対して調整された)タイミング情報を含むリストモードファイルが得られる。システムTA処理が頻繁に実行されることはない。
TA処理は、TO推定およびCBM収集ケースについては、それが特定のデータセットについてTOを推定し、TO推定はリストモードデータの追加のリビニング中に考慮されることを除いて、上述したものと同じである。言い換えれば、TA処理は、システム上に格納された、TO推定に関する残留TOを検出する。リビニングされたデータのみが正しいタイミング情報を含む。
本開示の別の態様によれば、PETスキャナシステム100を制御するためのプログラム命令がエンコードされた、非一時的な機械可読記憶媒体が開示される。PETスキャナシステムのTAマネージャ135内のプロセッサがプログラム命令を実行すると、プロセッサは、PETスキャナのTAのための方法を実行する、ここで、当該方法は、
(a) CBMモードにおける軸方向に短いファントムのPETスキャンからのリストモードデータを受信すること、
(b) 非飛行時間(TOF)投影データ、スキャナ効率正規化アレイn、および減弱係数aを生成すること、
(c) 非TOF投影データから、正規化アレイnによってスキャナ効率に対して補正され、減弱係数aによって減弱に対して補正された、画像fを再構成すること、
(d) 非TOFおよびTOF散乱S、および、非TOFおよびTOF投影pをモデル化すること、
(e) 各応答ラインについて、モデル化されたTOFデータの0次モーメントMと1次モーメントMから真の同時計数分布のTOF質量中心(COM)のモデル化による推定をすること、
(f) 各応答ラインについて、測定されたTOF COMを計算すること、および、
(g) 測定されたTOF COMとモデル化されたTOF COMの差を取ることにより、TOF時間オフセットtoを決定すること、
を含む。
本開示では、あるパラメータまたは値の推定がモデリングによって達成されるとき、「推定(estimating)」および「モデル化(modeling)」という用語は、同じことを意味するために、交換可能に使用される。
非一時的な機械可読記憶媒体のいくつかの実施形態では、ステップ(e)は、以下の式
を用いて実行される。
非一時的な機械可読記憶媒体のいくつかの実施形態では、ステップ(f)は、以下の式を使用して実施される。
別の態様によれば、CBM PETスキャナを制御するためのプログラム命令がエンコードされている、非一時的な機械可読記憶媒体が開示される。CBM PETスキャナシステム100のTAマネージャ135内のプロセッサがプログラム命令を実行すると、プロセッサは、CBM PETスキャナのタイムアライメントのための方法を実行する、ここで、当該方法は、
(a) CBMモードにおける軸方向に短いファントムのPETスキャンからのリストモードデータを受信すること、
(b) CBM非飛行時間(TOF)投影データ、スキャナ効率正規化アレイn、および減弱係数aを生成すること、
(c) CBM非TOF投影データから、正規化アレイnによってスキャナ効率に対して補正され、減弱係数aによって減弱に対して補正された、画像fを再構成すること、
(d) モーションブラーありの(motion blurred)非TOFおよびTOF散乱S、および、モーションブラーありの非TOFおよびTOF投影pをモデル化すること、
(e) 各応答ラインについて、モデル化されたTOFデータの0次モーメントM と1次モーメントM から、静止座標系で収集された真の同時計数分布(true coincidence distribution)のTOF質量中心(COM)を推定すること、
(f) 各応答ラインについて、測定されたTOF COMを計算すること、および、
(g) 測定されたTOF COMとモデル化されたTOF COMの差を取ることにより、TOF時間オフセットtoを決定すること、
を含む。
非一時的な機械可読記憶媒体のいくつかの実施形態では、ステップ(e)は、以下の式
を用いて実行される。
非一時的な機械可読記憶媒体のいくつかの実施形態では、ステップ(f)は、以下の式
を用いて実行される。
CE正規化推定(CE normalization estimation)
別の態様によれば、軸方向に短いファントムを使用する、CBM収集モードのためのスキャナ性能監視(すなわち、スキャナ較正)のための方法が、開示される。CBMデータ形成、種々の検出器ペアからのカウントが、軸方向ベッド運動を考慮して、一緒に組み合わされる。それは放射能再構成には有益であるが、軸方向CE構造は、軸方向ベッド運動にわたる平均化に起因して、対応する計算された正規化アレイにおいて、実際上失われる。米国特許出願公開第2015/0297168号に開示されているステップアンドシュート(S&S)静止収集において行われているように、追加の相補的データが、軸方向に短いファントムのCBM収集モードスキャン中に、生成される。
相補的データセットでは、軸方向に短いファントムのTOFデータからの放射能は、患者ベッドの軸方向運動上で積分されるが、CE構造は保存される。同じリビンナを、両方のデータセットを生成するために使用することができる。2つの相補的なデータセットを用いて、CBM収集プロセスからの短軸ファントムTOFデータからの放射能とシンチレーションCE正規化成分の同時再構築が、実用的になる。このアルゴリズムは、シンチレーションCE正規化成分推定のネストループによる正規活性最尤(ML)再構成と解釈でき、これは異なる圧縮をされた同じデータを用いる。
CBM収集運動上で積分した短軸ファントムTOFデータを考慮することにより、シンチレーションCE正規化係数と同様に、CBM獲得短軸ファントム画像から、推定を行うことができる。ここで議論するCE正規化推定処理は、CBM収集モードで患者スキャンデータを使用するために一般化された米国特許第10,482,596号に開示されているものと、同様である。米国特許第10,482,596号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、ここでは、軸方向に短いファントムのCBMスキャンデータは、正確なCE正規化推定値を生成するために用いられる。
CE規格化コンポーネントのみを見積もる必要がある。これにより、未知数と、ノイズに対する解の感度と、がさらに大幅に減少するが、特定の再構成アルゴリズムの開発が必要となる。放射能と結晶効率のML再構成(A-CE)問題には、散乱イベントモデル化が効率推定に関与する、および、モデル方程式は既知の放射能を持つシンチレーションCEに関して非線形である、という付加的な側面がある。減弱と放射能が何であるかは、それらの積のみが推定に使用されるので、スケーリング定数まで定義される。このように、放射性トレーサの注入量に対するボクセル放射能の個別の較正により平均効率値が既知であるので、未知の全体スケーリングはより少ない問題である。
中央制御装置28は、崩壊補正効率の決定、所与の時間に対するシングルレートの決定、検出時間効率の決定、正規化係数の計算、応答線データの正規化、及び/又は、再構成のような、本明細書に記載される種々の行為を行うために、記憶された命令に従って動作する。中央制御装置28は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアによって、本明細書に開示される方法の行為のいずれかまたは全てを実行するように、構成される。
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、軸方向に短い円柱ファントム60をCBMスキャニングすることによって、PETスキャナのためのCE正規化推定を生成するための方法を示すフローチャート600である。軸方向に短い円柱ファントム60は、FIG.7Aに示すように、患者ベッド206上に取り付けられ、当該患者ベッド206はファントム60のCBM収集中にファントムを動かす。この方法は、(a)CBM収集モードにおける、軸方向に短い円柱ファントム60のTOFデータを、第1のデータセットとして、生成することと(ボックス610を参照)、CBM収集中に患者ベッド206の軸方向の動きを考慮しながら、第1のデータセットとして生成すること、(b)CBM収集中に、患者ベッド206の軸方向運動上で軸方向に短い円柱ファントム60のTOFデータを積分することによって、相補的なデータセットを生成すること(ボックス620を参照)、および、(c)相補的なデータセットから放射能およびCE正規化係数を同時に再構成すること(ボックス630を参照)、を含む。
中央制御装置28の動作および構成を、まずは、以下に一般的に説明する。実施例は、以下の議論でより詳細に記述される。
中央制御装置28は、正規化係数を決定するように構成される。患者に対する異なる反応線を検出するための効率の差を考慮するための重み付けが計算される。CBMでは、応答線は、患者に対して考慮される場合、時間に渡って軸位置を変化させる。その結果、種々の検出器ペアおよび他の係数が、検出の効率に寄与する。時間の経過とともに変化する可能性があるこれらの係数は、正規化係数の計算に含まれる。
中央制御装置28は減弱を計算する。減弱補正効率は、PETスキャン中に使用される同位元素に対して、決定される。同位元素の崩壊特性は、時間とともに変化する。減弱のこの変動は、減弱補正効率に対して使用される。
中央制御装置28は、ベッド及び患者の速度変動を計算する。ベッドの速度が変化すると、検出時間効率が変化する。異なる時間における検出時間効率およびPETスキャン中のベッドまたは患者の対応する位置は、部分的に、速度に基づいて決定される。
中央制御装置28は、シングルレートの時間変動及び/又はスキャナの正常化(例えば、走査中の軸方向ベッド運動を伴わない、S&S又は他の走査プロトコルで使用される正規化)のような、他の係数も計算することができる。
中央制御装置28は、正規化係数を適用する。与えられた各LORに対して、そのLORに対する正規化係数によって、放射能が重み付けされる。中央制御装置28又は別のプロセッサは、正規化されたLORから物体空間を再構成することができる。
中央制御装置28は、イベント(例えば、応答ラインイベント)、経験情報(例えば、グローバルシングルレート)、及び/又は、処理のためにメモリ26に記憶された既知の情報(例えば、減弱補正定数)を使用する。処理のために、データはメモリ26をバイパスするか、メモリ26に一時的に記憶されるか、またはメモリ26からロードされる。
検出されたイベント、LOR情報(例えば、サイノグラム)、時間ステップ、シングルレート、減弱情報、スキャナ正規化情報、CBM正規化係数、再構成画像、又は、他のデータは、メモリ26に記憶される。データは任意のフォーマットで保存される。メモリ26は、バッファ、キャッシュ、RAM、リムーバブルメディア、ハードドライブ、磁気、光学、データベース、又は、現在知られている又は後に開発されるその他のメモリである。メモリ26は、単一の装置であるか、又は、二つ以上の装置のグループである。メモリ26は、PETシステム100の一部であるか、又は、PACSメモリのような遠隔ワークステーション又はデータベースである。
メモリ26は、追加的に又は代替的に、処理命令を有する非一時的でコンピュータ可読記憶媒体である。メモリ26は、連続寝台移動収集に関する正規化係数を計算するためのプログラムされた中央制御装置28によって実行可能な命令を表すデータを、保存する。本明細書で論じるプロセス、方法および/または技術を実施するための命令は、非一時的でコンピュータ可読記憶媒体上で、又は、キャッシュ、バッファ、RAM、リムーバブルメディア、ハードドライブまたは他のコンピュータ可読記憶媒体のような、メモリ上で、提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、様々なタイプの揮発性および不揮発性記憶媒体を含む。図に示されているか又は本明細書に記載されている機能、行為又はタスクは、コンピュータ可読記憶媒体内に又はコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されている1セット以上の命令に応答して、実行される。機能、行為又はタスクは、特定のタイプの命令セット、記憶媒体、プロセッサまたは処理戦略に依存せず、単独でまたは組合せて動作する、ソフトウェア、ハードウェア、集積回路、ファームウェア、マイクロコードなどによって、実行されてもよい。同様に、処理方法は、マルチ処理、マルチタスク、並列処理等を含み得る。一実施形態では、命令は、ローカルまたはリモートシステムによる読み取りのために、リムーバブルメディア装置に、記憶される。他の実施形態では、命令は、コンピュータネットワークを介して又は電話回線を介して、転送するために、遠隔位置に格納される。さらに他の実施形態では、命令は、所定のコンピュータ、CPU、GPU、またはシステム内に、格納される。
PETシステム100は、ディスプレイを含んでもよい。例えば、中央制御装置28は、正規化された応答ラインデータから、スキャンされている患者又は対象物を、再構成する。再構成は、対象物または患者の機能の、三次元レンダリング、多断面再構成(multi-planar reconstruction)、または二次元イメージングに使用される。画像はディスプレイに表示される。ディスプレイは、CRT、LCD、プラズマスクリーン、プロジェクタ、プリンタ、または画像を示すための他の出力装置である。
CBMデータリビニング(CBM Data Rebinning)
本開示の態様に従うCBM収集による軸方向に短いファントムのQCスキャン中のスキャナ性能モニタリングのための方法は、CBMデータリビニングを含む。図4AおよびFIG.4Bに関連して先に言及したように、CBM収集に関しては、2つの座標系が存在する。1つ目は実験室で、これはスキャナと提携している。2つ目は動いているところで、そこでは物体は静止している。CBMスキャナデータは、トランスアキシャルラジアル座標(transaxial radial coordinate)ρ、アジマス座標(azimuthal coordinate)θ、および、極角を含むアキシャルプレーン座標(axial plane coordinate)zによって表される。移動対象物仮想LORは、同じトランスアキシャル座標を持つが、異なるアキシャル座標ζで記述される。座標ζをスキャナシステム座標に、Z(ζ,t)として、マップする関数を示す。この関数は、対象物/ベッドの軸方向運動知識を使用する。この関数は、データリビニング中にポアソン統計量を保存するために、実験室と移動系のアキシャル座標を、最隣接近似に提携させる。リビンナは、A(活動再構築)のための1つのデータセットとCE推定のための補完的データセットである2つのタイプのデータを生成する。
放射能再構成ステップ(Activity Reconstruction Step)
空間投影インデックスj=(ρ、θ、ψ)およびTOFビンインデックスTを有する、TOFプロンプトCBMデータ(TOF prompt CBM data)yは、ボクセルインデックスkによって定義され、正規化アレイnを通してスキャナ効率について補正されaによって減弱について補正された、放出対象fからの真イベント(散乱されないガンマ同時計数イベント)モデル化された投影p、及び、同様にスキャナ効率について補正された散乱推定S、及び、平均ランダムデータrを組み合わせること、
によってモデル化することができ、ここで、Cは幾何学的投影システム行列(geometrical projection system matrix)であり、これは放射能アレイボクセルkに起因する(ρ、θ、ψ)での同時計数イベントを検出する確率を含み、εは結晶効率である。(座標ζで表される)CBMデータの正規化は、CBM中の軸方向の動きを計算するためのスキャナの正規化係数から、次式
に従って計算され(時間に渡って積分され)、ここで、λは特定の同位体の減弱補正定数であり、δはクロネッカーのデルタであり、dは不感時間補正係数であり、tacqはCBM収集時間である。検出器が比較的高い計数率を処理する場合での信号損失に対応するむだ時間補正は、可変信号レートにより、時間依存性がある。方程式(2)は、スキャナLOR効率に対する仮想LOR効率の平均化プロセスを記述しており、より詳細には、発明者により、2014年発行の、V.Y. Panin、A.M. Smith、 J. Hu、 F. Kehren 及び M.E. Caseyの「Continuous bed motion on clinical scanner: Design, Data Correction and Reconstruction」, Phys. Med. Bio., 59巻, 6153から6174ページで論じられている。
(座標zで表される)スキャナの正規化係数は、シーメンス社のスキャナと同様に、2つの検出器結晶iおよびi’を投影ビンに接続して、LORのマッシング(mashing)およびリビニング(rebinning)に対応することができる。
ここで、gは正規化アレイの幾何学的成分である。ωは、マッシング及びスパンニングデータ圧縮技術による射影データへのLOR寄与係数であり、ここでωは次式、
で定義される。
(2)での軸方向移動に対する積分により、CBM正規化アレイは軸方向CE構造に関する情報を失う。従って、記述されたデータセットが、既知のCEを前定として、放射能再構築に使用される。
CE推定ステップ(CEステップ)(CE Estimation Step (the CE-step))
静止座標系で収集された相補的なデータセット、プロンプトデータ(prompt data)、は、以下の
のように、モデル化され、
ここで、動きぼかし演算子(motion blurring operator)yρθzは、
で表され得る。
CE-stepモデル化された真のpの定義には、ぼかしオペレーション(blurring operation)での減弱が含まれていることに留意されたい。(6)での移動に対する積分により、放射能分布の軸方向構造は失われる。
総収集時間は、(2)と(6)の間で異なる可能性があるが、その理由は、(5)でのモデリングは、再構成された放射能視野(FOV)の軸方向範囲外の投影を含まないはずであるからである。ランダム平均は、2つのデータセットの間でも異なり、また、遅延事象から異なって推定される。
ML-ACEアルゴリズム(ML-ACE Algorithm)
同時計数放射能と結晶効率の同時正規化成分再構成(A-CE)は、図6に示す2つのデータセットを用いて行うことができる。図6では、最初の列はモデル化された活動投影を表している。2番目の列は正規化アレイ、直接面を表す。第1の横列は放射能再構成ステップ(Activity Reconstruction Step)(A-ステップ)であり、また、第2の横列はCE正規化コンポーネント再構成ステップ(CE normalization component reconstruction step)(CE-ステップ)である。縦軸はアキシャル方向である。最適化は反復によって実行され、それぞれは上述の2つのステップに分割されている。A-ステップは、固定正規化(効率性)アレイを含む放射能更新であり、ここではCBM TOFデータが使用される。よく使用される、サブセット化による期待値最大化(OS‐EM)アルゴリズム(ordered subsets expectation maximization (OS-EM) algorithm)。以下の目的関数
は、fに関して最大化され、ここで、fは(1)で定義した放射能画像(activity image)である。
CEステップは、反復アルゴリズムによって更新される効率であり、当該アルゴリズムは、2013年にV.Y. Paninの「Monotonic Iterative Algorithms for Crystal Efficiencies Estimation from Normalization Data and Single Rates Estimation from Compressed Random Coincidence Data」 2013 IEEE Nucl. Sci. Symp. and Med. Imag. Conf. (Seoul, Korea), M23-1で記載されており、ここで、動きぼけ放射能と散乱分布は、A-ステップから分かるであろう。このステップでは、補完的なTOFまたは非TOFデータが使用され、4回の反復がCEの推定において行われる。ここでの目標は、εに関しての、以下の目的関数
の最大化である。
完全性のために、CE-ステップ更新方程式
が、提供される。ここで、mは結晶効率εを更新するための反復数である。TOF情報は、A、Bの計算では除去されたことに留意されたい、ここでp 及びSはTOFビンインデックスT上でのp jT及びSjTの総和を表す。しかしながら、Cの計算ではTOF情報が保持される。CEステップで非TOFデータを用いる場合、Cの計算ではTインデックスに対する総和はない。
各ステップは、同時単調更新アルゴリズム(simultaneous monotonic update algorithm)を使用する。ただし、2つのステップは共同で、逐次更新方法(sequential update method)を表すことができる。この方法は、CE正規化成分推定のネストループを持つ正規放射能ML再構成(regular activity ML reconstruction)と解釈でき、それは効果的に同じデータを使用し、しかも異なって圧縮される。以下のTOF/非TOFネストループでは、ML-ACEは、TOF/非TOF CE-ステップデータからのCE正規化成分推定を示す。
ML-ACE初期条件は、平均ブロック値と均一放射能分布によって開始されたCEであった。逐次更新方法の3回の反復を行った。これは、OS-EM放射能再構成の3回の反復と21のサブセット、および、CE正規化成分推定の12回の反復、を効果的にもたらした。
図12は、図1の中央制御装置28の実施形態を含む、例示的なコンピューティング環境900を示す。例えば、コンピューティング環境900を使用して、本明細書に開示される方法を実装することができる。中央制御装置28及びコンピューティング環境900のような、コンピュータ及びコンピューティング環境は、当業者には公知であり、従ってここでは簡単に説明する。
図12に示すように、中央制御装置28は、システムバス921または中央制御装置28内で情報を通信するための他の通信機構のような、通信機構を含むことができる。中央制御装置28は、さらに、情報を処理するためにシステムバス921と接続された1つまたは複数のプロセッサ920を含む。
プロセッサ920は、1つ以上の中央処理装置(CPU)、グラフィカル処理装置(GPU)、または当技術分野で公知の他の任意のプロセッサ、を含むことができる。より一般的には、プロセッサは、タスクを実行するために、コンピュータ可読媒体上に記憶された機械可読命令を実行するための装置を含むことができ、ハードウェアおよびファームウェアのうちの、任意の1つまたは組合せを含むことができる。プロセッサは、タスクを実行するために実行可能な、機械可読命令を記憶するメモリを含むことも、できる。プロセッサは、実行可能な処理や情報デバイスによる使用のための情報を操作(manipulating)、分析(analyzing)、修正(modifying)、変換(converting)または送信(transmitting)することによって、および/または、情報を出力デバイスにルーティング(routing)することによって、情報に作用する。プロセッサは、例えば、コンピュータ、コントローラまたはマイクロプロセッサの能力を使用または含むことができ、実行可能命令を使用して、汎用コンピュータによっては実行されない特殊目的機能を実行するように、調整される。プロセッサは、相互に作用することおよび/または相互に通信することを可能にする任意の他のプロセッサと、(電気的に、および/または実行可能な構成要素を含むように)連結され得る。ユーザインターフェースプロセッサまたはジェネレータは、表示画像またはその一部を生成するための電子回路またはソフトウェア、またはその両方の組み合わせを、含むことができる。ユーザインターフェースは、プロセッサまたは他の装置とのユーザインタラクションを可能にする1つ以上の表示画像を含むことができる
図12を引き続き参照すると、中央制御装置28は、プロセッサ920によって実行されるべき情報及び命令を記憶するために、システムバス921に接続されたシステムメモリ930も含む。システムメモリ930は、リードオンリーメモリ(ROM)931および/またはランダムアクセスメモリ(RAM)932のような、揮発性および/または不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。RAM932は、他のダイナミック記憶デバイス(例えば、ダイナミックRAM、スタティックRAM、およびシンクロナスDRAM)を含むことができる。ROM931は、他の静的記憶装置(例えば、プログラマブルROM、消去可能PROM、および電気的消去可能PROM)を含むことができる。さらに、システムメモリ930は、プロセッサ920による命令の実行中に、一時変数または他の中間情報を保存するために、使用することができる。スタートアップの間のような、中央制御装置28内の要素間で情報を転送するのに役立つ基本ルーチンを含む、ベーシックインプット/アウトプットシステム(BIOS)933を、ROM931に記憶することができる。RAM932は、プロセッサ920によって即座にアクセス可能および/または現在操作されている、データモジュールおよび/またはプログラムモジュールを含むことができる。システムメモリ930は、例えば、オペレーティングシステム934、アプリケーションプログラム935、他のプログラムモジュール936およびプログラムデータ937を、追加的に含むことができる。
中央制御装置28はまた、磁気ハードディスク941およびリムーバブルメディアドライブ942(例えば、フロッピーディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、および/または、ソリッドステートドライブ)といった情報および命令を記憶するための1つまたは複数の記憶デバイスを制御するために、システムバス921に連結されたディスクコントローラ940を含むことができる。記憶デバイスは、適切なデバイスインターフェース(例えば、小型コンピュータシステムインターフェース(SCSI)、集積デバイスエレクトロニクス(IDE)、ユニバーサルシリアルバス(USBWiMAX(登録商標))、またはFireWire(登録商標))を使用して、中央制御装置28に追加することができる。
中央制御装置28はまた、コンピュータユーザに情報を表示するために、液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ又はモニタ966を制御するために、システムバス921に連結されたディスプレイ制御装置965を含むことができる。コンピュータシステムは、入力インターフェース960と、コンピュータユーザとの相互作用するための及びプロセッサ920に情報を提供するための、キーボード962およびポインティングデバイス961などの、1つ以上の入力デバイスとを含む。ポインティングデバイス961は、例えば、マウス、ライトペン、トラックボール、または、ジョイスティックであり得えて、それらはプロセッサ920に方向情報およびコマンド選択を通信するため、そして、ディスプレイ966上のカーソル移動を制御するため、のものである。ディスプレイ966は、タッチスクリーンインタフェースを提供することができ、当該タッチスクリーンインタフェースは、ポインティングデバイス961による方向情報およびコマンド選択の通信を補足または置き換えて入力することを可能にする
中央制御装置28は、システムメモリ930のようなメモリに含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ920に応答して、実施形態の処理ステップの一部または全てを、実行することができる。このような命令は、磁気ハードディスク941またはリムーバブルメディアドライブ942のような別のコンピュータ可読媒体から、システムメモリ930に読み込むことができる。磁気ハードディスク941は、様々な実施形態によって使用される1つ以上のデータストアおよびデータファイルを含むことができる。データストアの内容とデータファイルを暗号化して、セキュリティを向上させることができる。プロセッサ920は、システムメモリ930に含まれる命令の1つ以上のシーケンスを実行するために、マルチプロセッシング装置(multi-processing arrangement)で採用することもできる。代替の実施形態では、ハードワイヤード回路を、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、使用することができる。したがって、実施形態は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の特定の組合せに限定されない。
一部の実施形態は、C(登録商標)、C++(登録商標)、C#(登録商標)、Java(登録商標)、Fortran(登録商標)またはPython(登録商標)のような、高レベル言語で書かれたソフトウェア命令を含む。いくつかの実施形態は、マサチューセッツ州ネイティックのMathworks、Inc.によって販売されているMatlab(登録商標)などの、マルチパラダイムの数値計算環境のために、書かれている。
上述したように、中央制御装置28は、命令を保持するための、また、データ構造、テーブル、レコード、又は本明細書に記載される他のデータを収容するための、少なくとも1つのコンピュータ可読媒体又はメモリを、含むことができる。本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ920に命令を提供することに関与する任意の非一時的な機械可読記憶媒体を指す。コンピュータ可読媒体は、非一時的で、不揮発性の媒体及び揮発性の媒体を含む多くの形態をとることができるが、それらに限定されるものではない。不揮発性媒体の非限定的な例は、光ディスク、ソリッドステートドライブ、磁気ディスク、および、磁気ハードディスク941またはリムーバブルメディアドライブ942などの、光磁気ディスク、を含む。揮発性媒体の非限定的な例は、ダイナミックランダムアクセスメモリ930のようなダイナミックメモリを含む。
中央制御装置28は、遠隔計算装置980のような一つ以上のリモートコンピュータへの論理的接続を使用して、ネットワーク環境で作動することができる。遠隔計算装置980は、パーソナルコンピュータ(ラップトップまたはデスクトップ)、モバイルデバイス、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイスまたは他の一般的なネットワークノードであってもよく、典型的には、中央制御装置28に関して上述した要素の多くまたはすべてを含む。ネットワーキング環境で使用される場合、中央制御装置28は、インターネットのようなネットワーク971を介して通信を確立するためのモデム972を含むことができる。モデム972は、ユーザネットワークインタフェース970を介して、または別の適切なメカニズムを介して、システムバス921に接続することができる。
ネットワーク971は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、直接接続または一連の接続、携帯電話ネットワーク、または中央制御装置28と他のコンピュータ(例えば、遠隔計算装置980)との間の通信を容易にすることができる他の任意のネットワークまたは媒体を含むことができるが、これらに限定されない。ネットワーク971は、有線、無線、またはそれらの組み合わせが可能である。有線接続は、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(USB)、RJ-6、またはその他の有線接続を使用して実装できる。ワイヤレス接続は、Wi-Fi(登録商標)、WiMAX(登録商標)、およびBluetooth(登録商標)、赤外線、携帯電話ネットワーク、衛星、またはその他のワイヤレス接続方法を使用して実装できる。さらに、いくつかのネットワークは、ネットワーク971内の通信を容易にするために、単独で、または互いに通信して、働くことができる。
本明細書に記載される機能および処理ステップは、ユーザコマンドに応じて、自動的に、または全体的に、または部分的に、実行可能である。自動的に実行される(ステップを含む)放射能は、ユーザーによる放射能の直接的な開始なしに、1つまたは複数の実行可能命令またはデバイス動作に応じて、実行される。
本明細書に記載される方法およびシステムは、少なくとも部分的に、コンピュータ実施プロセスおよびそれらのプロセスを実施するための装置の形態で、具体化することができる。また、開示された方法は、少なくとも部分的には、コンピュータプログラムコードがエンコードされている、実体的で非一時的な機械可読記憶媒体の形態で、実現することができる。この媒体は、例えば、RAM、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、BD-ROM、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、または他の任意の非一時的な機械可読記憶媒体、を含むことができ、コンピュータプログラムコードがコンピュータによって、ロードされ、実行されると、コンピュータは、この方法を実施するための装置となる。また、本方法は、コンピュータプログラムコードがロードおよび/または実行されるコンピュータの形態で、少なくとも部分的に具体化することができ、その結果、コンピュータは、本方法を実施するための特別な目的のコンピュータになる。汎用プロセッサ上に実装されると、コンピュータプログラムコードセグメントは、特定の論理回路を作成するようにプロセッサを構成する。本方法は、代替的に、本方法を実行するための特定用途向け集積回路で形成されたデジタル信号プロセッサにおいて、少なくとも部分的に具現化することができる。
従って、本開示の一態様によれば、コンピュータプログラムソフトウェアがエンコードされた非一時的で機械可読記憶媒体が開示され、プロセッサがコンピュータプログラムソフトウェアを実行するときに、プロセッサはCBM PETスキャナにおいてTAのための方法を実行し、その方法は、
(a) CBMモードにおける軸方向短いファントムのPETスキャンからのリストモードデータの受信すること、
(b) CBM非飛行時間(TOF)投影データ、スキャナ効率正規化アレイn、および減弱係数aの生成すること、
(c) CBM非TOF投影データから、正規化アレイnによってスキャナ効率に対して補正され、減弱係数aによって減弱に対して補正された、画像fを再構成すること、
(d) モーションブラーありの非TOFおよびTOF散乱S、および、モーションブラーありの非TOFおよびTOF投影pをモデル化すること、
(e) 各応答ラインについて、モデル化されたTOFデータの0次モーメントM と1次モーメントM から、静止座標系で収集された真の同時計数分布のTOF質量中心(COM)を推定すること、
(f) 各応答ラインについて、測定されたTOF COMを計算すること、および、
(g) 測定されたTOF COMとモデル化されたTOF COMの差を取ることにより、TOF時間オフセットtoを決定すること、
を含む。
いくつかの実施形態によれば、コンピュータプログラムソフトウェアがエンコードされた非一時的な機械可読記憶媒体が開示され、それにより、プロセッサがコンピュータプログラムソフトウェアを実行するときに、プロセッサが、CBM収集中にPETスキャナ性能を監視する方法を実行する。ここで、PETスキャナは、CBM収集中にPETスキャナを通る軸方向運動で軸方向に短い円柱ファントムを移動させる患者ベッドを有する。本方法は、
(a) CBM収集中の患者ベッドの軸方向運動を計算しつつ、軸方向に短いファントムのCBM収集中の飛行時間(TOF)データを、第1のデータセットとして、生成すること、
(b) CBM収集中に、患者ベッドの軸方向運動上でTOFデータを積分することによって、相補的なデータセットを生成すること、および、
(c) 相補的なデータセットから放射能および結晶効率の正規化係数を同時に再構成すること、
を有する。
軸方向に短いファントムの使用(Use of Axially Short Phantom)
本明細書に記載のCBM TA処理およびCE推定のための「軸方向に短いファントム(axially short phantom)」は、PETスキャナのFOVよりも短い軸方向長さを有する。本開示の軸方向に短いファントムは、従来の長さ、例えば約28cmの長さ、を有する円柱状の外側シェルを含む。しかし、PETスキャナのFOVよりも短い中央部分だけが放射能で満たされている。「軸方向に短い(axially short)」とは、ファントムの一部を満たす放射能が、PETスキャナのFOVよりも短いという事実を指している。FIG.7Aは、本開示によるCBMベッド260上に取り付けられた標準ホルダに配置された、そのような軸方向に短いファントム600の一例を示す。
FIG.7Bは、放射能のCBMデータ再構成を、トランスアキシャル図(左)及びコロナル図(右)で示す。
FIG.7Cは、CTベースの減弱マップを、トランスアキシャル図(左)及びコロナル図(右)で示す。
ファントムケースの残りの部分は空気で満たされ、放射能フィラメントとCBMベッドにファントムを取り付ける金属製ホルダの間にバッファを作る。軸方向に短いファントムは、放射能LORがCBMベッドもファントムホルダも通らないように、設計された。標準的な従来の長さのファントムと比較して、本明細書に開示される軸方向に短いファントムは、約3/4軽量であり、取り扱いがはるかに容易である。
確認のための実験データ(Experimental Data for Confirmation)
CBM TA処理を軸方向に短いファントムを用いて実施し、従来の28cm長ファントムで実施した標準的なTA処理と比較した。本開示の軸方向に短いファントムによるCBMセットアップを、シーメンスビジョンPET/CTスキャナ上で試験した。760(1つのリングの軸横断面(trans axial))×80(アキシャルリング)の検出器結晶がある。リストモード情報は、13psのTOFビンで構成されている。TA処理の間、時間ウィンドウは6.7ns開かれ、時間方向のデータトランケーションを回避する。
比較のために軸方向に短いファントムCBMデータを収集する前に、通常の28cm長のファントムを用いて、標準的なTA処置を実施した。リストモードスキャンは、2億5000万個の真計数から構成されていた。この処理の成果は、TOアレイであり、これは、4.7ns時間ウィンドウの以下のリストモードデータ収集におけるTOFビンインデックス補正のために、ファームウェアによってダウンロードされる。
リストモードデータを収集するために、ダウンロードされた推定TOなしで(TAなし)、軸方向に短いファントムを用いてCBMスキャンを実施した。スキャンは0.3mm/sの速度で行った。軸方向に短いファントムは、データ収集スキャンの開始時および終了時には、完全にスキャナFOVの外側にあった。これにより、「静止」データには約3億5200万の真計数が得られた。一旦TOが推定されると、それらは、TOFビンインデックスを変更することによって、リストモードデータ処理中に適用された。CE推定には修正リストモードファイルを用いた。
比較のために、CBMデータも定常スキャンとして扱った。(活動および減弱の観点から)長い仮想円柱スキャンを生成するために、ベッドの動きは無視した。このデータセットは、TOおよびCE推定のための標準処理を受けた。
線源ファントムをスキャナの中心に配置し、米国電気工業会(NEMA:National Electrical Manufacturers Association)規格に従って時間分解能を評価した。TOをダウンロードせずにリストモードデータを収集した。TOFビンインデキシングを変更することにより、リストモードデータ処理中にTOを適用した。このようにして、同じデータセットが、種々のTA処理の性能を推定するために、使用される。
FIG.8A~8Dは、「静止(stationary)」スキャンデータのモデル化されたサイノグラムを示し、これは、軸方向に短い円柱ファントムの運動ぼけ減弱投影(motion blurred attenuated projection)である。FIG.8A及びFIG.8Bは、異なる極角セグメントの放射能サイノグラム(activity sinograms)を示す図である。FIG.8Aは、直接面サイノグラム(direct plane sinogram)である。FIG.8Bは、最オブリークサイノグラム(most oblique sinogram)である。FIG.8C及びFIG.8Dは、投影データのモデル化に使用される減弱係数を示す図である。FIG.8Cは、直接面減弱係数、冠状断面図である。FIG.8Dは、最オブリーク減弱係数、冠状断面図である。減弱の著しい違いにより、ダイレクトサイノグラム及びオブリークサイノグラムは、異なる構造を持つことが言える。オブリークデータを用いて、放射能LORはその表面に加えて円柱ファントムの底面を通過することがあり、これは直接面LORの場合である。この例は、短い円柱を移動させることによって構成された均一仮想円柱の可能な仮定が適切でない可能性があることを示している。ファントムは収集の開始時と終了時にはFOVの外側にあったので、投影データ極角セグメントは軸方向に一様であった。
FIG.9A~9Cは、2つの異なる方法およびそれらの差異による、検出器結晶TO推定を示す。FIG.9Aは、標準TA法によるTO推定を示す。FIG.9Bは、CBM TA法によるTO推定を示す。FIG.9Cは、差異を示す。その差異は最小であり、ほとんど推定ノイズに起因する。TO値はTOFビン単位(各13ps)である。
線源TOF分解能は、標準TA TOs適用後205.32psであった。CBM TOsは、同じデータセットの205.61psTOF分解能をもたらした。
FIG.10A~10Eは、標準及びCBMセットアップの場合のCE推定を示す。軸方向に短い円柱ファントムを適切にモデル化すると、小さな差異がブロックエッジパターンとして観察される。仮想円柱ファントムでは、その差異は軸方向にわたって不均一である。減弱が概算に過ぎない一意のLORは、直接面が適切な減弱を有する軸方向FOVのエッジには、寄与しなかった。そのような不均衡は、CEの推定における不均一性をもたらした。FIG.10Aは、標準的な方法によるCEの推定を示す。FIG.10Bは、CBM短軸ファントムTOを使用したCE推定を示す。FIG.10Cは、FIG.10AおよびFIG.10Bに示されるCE推定の間の差を示す。FIG.10Dは、仮想円柱TOを使用したCE推定を示す。FIG.10Eは、FIG.10AおよびFIG.10Dに示されるCE推定の間の差を示す。
FIG.10Fは、1つの検出器モジュールに関して平均化されたCEの軸方向プロファイルを示す。線(1)はFIG.10Aに示されたCE推定を表し、線(2)はFIG.10Bに示されたCE推定を表し、線(3)はFIG.10Dに示されたCE推定を表す。
FIG.11Aおよび11Bは、円柱画像再構成へのCE推定不完全性伝播を調べる。FIG.11Aは、導出されたCBM短軸円柱ファントムを用いた均一円柱の再構成と標準正規化との間の、正規化された差分画像を示す。FIG.11Bは、導出された仮想円柱を用いた均一円柱の再構成と標準正規化との間の、正規化された差分画像を示す。FIG.11Aおよび11Bの両方において、上部の図は軸断面図(transaxial view)であり、下部の図は冠状断面図(coronal view)である。
標準QC正規化画像再構成による標準QC収集を至適標準(gold standard)として用いた。その後、CE構成要素を正規化アレイに置き換え、データを再構成した。CBM短軸円柱ファントム由来CE構成要素で、画像差は小さな円形アーチファクトを示した。これらは観測されたブロックエッジパターンに起因した。仮想円柱ファントム由来CE構成要素正規化で、画像差は約5%の軸方向不均一性を示し、これはこのCE構成要素の軸方向不均一性に起因すると考えられる。
感度を高めようとしてPETスキャナの長さが長くなるにつれて、その軸方向の長さがスキャナの軸方向FOVよりも短いファントムは、システムのセットアップ用に長いファントムを作るよりも、望ましい選択肢である。静止スキャンは、利用可能なLORの一部のみをカバーするために使用できる。すべての可能なLORをカバーすることは有益であるので、複数回のスキャンまたはCBMスキャンを活用することができる。提示した結果は、短い均一円柱ファントムを用いたCBM TA処理が、標準TAと比較して、実用上等しいTO補正を生成することを検証した。
CBM再構成を採用することにより、仮想(ベッド運動を考慮しない)投影データについての仮定を行う必要がない。それは、追加的な微細構造を有するより複雑なファントムの使用を可能にし、これはPETおよびCTスキャナの空間的なアライメントといった他の目的もカバーすることができる。
軸方向に短いファントムを用いた追加的な使用(Additional Uses with Axially Short Phantom)
PETスキャナのCBMモードでの軸方向に短いファントムは、PET検出器のための正規化係数をチェックするために、使用することができる。軸方向に短いファントムがPETガントリの患者トンネルを通って移動されている間にPETスキャンを行うことにより、PETスキャナFOVに沿ったPET検出器の均一性を測定し、検出器のための正規化係数を決定することができる。
加えて、ファントムは均一で既知の光子出力を有するので、CBMセットアップにおける軸方向に短いファントム600は、CBMモードで軸方向に短いファントム600をスキャンすることによって、PET検出器を用いてCBMベッド260の軸方向運動のアライメントをチェックするために、使用することができる。CBMベッドの軸方向移動のアライメントをチェックするための方法は、CBMモードにおける軸方向に短いファントムのPETスキャンからリストモードデータを収集すること、リストモードデータから軸方向に短いファントムのTOF質量中心を算出すること、及び、軸方向に短いファントムの算出されたTOF質量中心をPETスキャナのガントリの中心軸と比較すること、を含む。
また、軸方向に短いファントムは軽量であるので、FIG.7Aに示すように片持ち支持された配置でCBMベッド260に取り付けることができる。この片持ち支持された配置では、軸方向に短いファントム600は、CBMベッド260から離れて前方に延びて、配置される。軸方向に短いファントムがPETガントリを通って移動する際の軸方向に短いファントムのTOF COMを測定及び追跡することによって、CBMベッド260の軸方向のアラインメントをチェックすることができる。
軸方向に短いファントム600のための片持ち支持された配置は、CBMベッドおよびファントム保持ハードウェア280の任意の減弱効果を最小化することを可能にする。
対象は、例示的な実施形態に関して説明したが、これに限定されるものではない。むしろ、特許請求範囲の請求項は、当業者によって作成され得る他の変形例および実施形態を含むように、広く解釈されるべきである。

Claims (6)

  1. 長い軸方向のPETスキャナ(100)の視野をカバーす、連続寝台移動(CBM)陽電子放出断層撮影(PET)スキャナ(100)におけるタイムアライメントのための方法であって、
    当該方法は、軸方向に短いファントム(60)を使用して行われ、
    前記ファントム(60)は、その軸方向の長さが、前記PETスキャナ(100)の前記視野よりも短く、
    前記ファントム(60)は、片持ち支持された配置で患者ベッド(260)に取り付けられており、前記ファントム(60)は、その軸方向において、前記患者ベッド(260)から離れて前方に延びており、
    前記方法は、以下のステップ(a)からステップ(g)を含み、
    (a) CBMモードにおいて前記ファントム(60)のPETスキャンからリストモードデータを受信すること、
    (b) 前記リストモードデータに基づいて、CBM非飛行時間(non-TOF)投影データ、スキャナ効率正規化アレイn、および減弱係数a生成すること、
    (c) 前記CBM非TOF投影データから、前記正規化アレイnによスキャナ効率について補正され、前記減弱係数aによ減弱について補正された、画像fを再構成すること、
    (d) 前記画像fに基づいて、モーションブラーありの非TOFおよび飛行時間(TOF散乱S、ならびに、モーションブラーありの非TOFおよびTOF投影p、ベクトルとして表現することでモデル化すること、
    なお、前記モーションブラーは、前記患者ベッド(260)の運動に起因する動きぼけである、
    (e) 各応答ライン(LOR)について、モデル化された前記TOF投影p の0次モーメントM と1次モーメントM から、静止座標系で収集された真の同時計数分布のTOF質量中心(COM)を推定すること、
    (f) 各応答ライン(LOR)について、測定されたTOF COMを計算すること、および、
    (g) 測定された前記TOF COMと推定された前記TOF COMの差を取り、非加重ガウスモデルによる最適化処理を行うことにより、TOF時間オフセットtoを決定すること、
    前記0次モーメントM と前記1次モーメントM は、前記非TOFおよびTOF散乱S、ならびに、前記非TOFおよびTOF投影p 、に依存しており、
    決定された前記TOF時間オフセットtoは、前記PETスキャナ(100)を較正するために用いられ、
    前記ステップ(e)は、以下の式を用いて実行され、
    方法。
  2. 前記ステップ(f)は、以下の式を用いて実施され、
    請求項に記載の方法。
  3. 前記ステップ(g)における前記最適化処理は、以下の式を用いて実施され、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記ステップ(g)における前記最適化処理は、以下の式を用いて実施され、
    lは個々の結晶時間オフセット(TO)の逐次更新における副反復数であり、mはすべての結晶が一度更新されたときの反復数であり、N は、結晶iと考えられる全ての結晶jの間での同時計数におけるLORの数を示す、
    請求項3に記載の方法。
  5. 前記ステップ(g)における前記最適化処理は、以下の式を用いて実施され、
    各反復後に、前記TOは一定の前記係数∀で更新される、
    請求項4に記載の方法。
  6. コンピュータプログラムソフトウェアがエンコードされた、非一時的な機械可読記憶媒体であって、プロセッサが前記コンピュータプログラムソフトウェアを実行するときに、前記プロセッサが、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法を実行する記憶媒体。
JP2022521028A 2019-10-09 2020-09-29 Petイメージングシステムのセットアップおよび品質管理のための短軸ファントムを用いた連続寝台移動収集 Active JP7382496B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201962912817P 2019-10-09 2019-10-09
US62/912,817 2019-10-09
PCT/US2020/070589 WO2021072416A1 (en) 2019-10-09 2020-09-29 Continuous bed motion acquisition with axially short phantom for pet imaging system setup and quality control

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022550988A JP2022550988A (ja) 2022-12-06
JP7382496B2 true JP7382496B2 (ja) 2023-11-16

Family

ID=72915925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022521028A Active JP7382496B2 (ja) 2019-10-09 2020-09-29 Petイメージングシステムのセットアップおよび品質管理のための短軸ファントムを用いた連続寝台移動収集

Country Status (5)

Country Link
US (2) US11961164B2 (ja)
EP (1) EP4026103A1 (ja)
JP (1) JP7382496B2 (ja)
CN (1) CN114450718A (ja)
WO (1) WO2021072416A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021102614A1 (zh) * 2019-11-25 2021-06-03 中国科学院深圳先进技术研究院 一种处理正电子发射断层扫描pet数据的方法及终端
US11710218B2 (en) * 2021-03-17 2023-07-25 GE Precision Healthcare LLC System and method for normalizing dynamic range of data acquired utilizing medical imaging

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010084528A1 (ja) 2009-01-23 2010-07-29 株式会社島津製作所 放射線断層撮影装置における較正データの収集方法
US20120070050A1 (en) 2010-09-20 2012-03-22 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Time of Flight Scatter Distribution Estimation in Positron Emission Tomography
US20140200848A1 (en) 2013-01-11 2014-07-17 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Normalization Coefficients in PET Continuous Bed Motion Acquisition
US20150036789A1 (en) 2013-08-01 2015-02-05 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Reconstruction with Partially Known Attenuation Information In Time of Flight Positron Emission Tomography
JP2016525672A (ja) 2012-10-26 2016-08-25 カリフォルニア大学The Regents of the University of California ポジトロン放射断層撮影(Positron−EmissionTomography:PET)画像のタイムオブフライト(Time−Of−Flight:TOF)リストモード再構成のためのシステム行列を計算する方法及び装置
US20170082759A1 (en) 2015-09-21 2017-03-23 Shanghai United Imaging Healthcare Co., Ltd. System and method for calibrating a pet scanner
CN108703769A (zh) 2018-06-14 2018-10-26 上海联影医疗科技有限公司 Tof数据的校正方法、装置、系统和计算机可读存储介质

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8089043B2 (en) 2009-12-01 2012-01-03 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Systems and methods for calibrating time alignment for a positron emission tomography (PET) system
US9044153B2 (en) * 2013-01-09 2015-06-02 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Random sinogram variance reduction in continuous bed motion acquisition
US9693751B2 (en) 2014-04-18 2017-07-04 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Patient based detector crystal quality control for time of flight acquisition
US10482596B2 (en) * 2017-05-04 2019-11-19 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Normalization crystal efficiencies estimation for continuous motion bed acquisition
US10852449B2 (en) 2018-07-27 2020-12-01 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. System and method for self-time alignment calibration for a positron emission tomography system

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010084528A1 (ja) 2009-01-23 2010-07-29 株式会社島津製作所 放射線断層撮影装置における較正データの収集方法
US20120070050A1 (en) 2010-09-20 2012-03-22 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Time of Flight Scatter Distribution Estimation in Positron Emission Tomography
JP2016525672A (ja) 2012-10-26 2016-08-25 カリフォルニア大学The Regents of the University of California ポジトロン放射断層撮影(Positron−EmissionTomography:PET)画像のタイムオブフライト(Time−Of−Flight:TOF)リストモード再構成のためのシステム行列を計算する方法及び装置
US20140200848A1 (en) 2013-01-11 2014-07-17 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Normalization Coefficients in PET Continuous Bed Motion Acquisition
US20150036789A1 (en) 2013-08-01 2015-02-05 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Reconstruction with Partially Known Attenuation Information In Time of Flight Positron Emission Tomography
US20170082759A1 (en) 2015-09-21 2017-03-23 Shanghai United Imaging Healthcare Co., Ltd. System and method for calibrating a pet scanner
CN108703769A (zh) 2018-06-14 2018-10-26 上海联影医疗科技有限公司 Tof数据的校正方法、装置、系统和计算机可读存储介质

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
VLADIMIR Y. et al.,Self-Time Alignment Method for Patient-Based Quality Control,2017 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC),2017年,p.1-5,[検索日: 2023.06.14], <DOI: 10.1109/NSSMIC.2017.8532637>

Also Published As

Publication number Publication date
EP4026103A1 (en) 2022-07-13
US11961164B2 (en) 2024-04-16
JP2022550988A (ja) 2022-12-06
CN114450718A (zh) 2022-05-06
WO2021072416A1 (en) 2021-04-15
US20220309718A1 (en) 2022-09-29
US20240273783A1 (en) 2024-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zaidi et al. Scatter compensation techniques in PET
Tong et al. Image reconstruction for PET/CT scanners: past achievements and future challenges
JP5860607B2 (ja) トモグラフィデータ収集及び画像再構成のためのシステム及び方法
EP1934942B1 (en) Iterative reconstruction with enhanced noise control filtering
JP6170549B2 (ja) Pet再構成における迅速な散乱推定
JP6192542B2 (ja) Spect/ctシステムのための反復コーンビームct再構成のための打ち切り補正
US8098916B2 (en) System and method for image-based attenuation correction of PET/SPECT images
EP2399238B1 (en) Functional imaging
US8204172B1 (en) System and method of prior image constrained image reconstruction using short scan image data and objective function minimization
CN107635469B (zh) 基于pet系统中的散射符合的衰减图的估计
EP2984631B1 (en) Method for modeling and accounting for cascade gammas in images
US20240273783A1 (en) Continuous bed motion acquisition with axially short phantom for pet imaging system setup and quality control
JP2011503570A (ja) 減衰マップを形成するための装置及び方法
EP3399346B1 (en) Normalization crystal efficiencies estimation for continuous motion bed acquisition
WO2021182281A1 (ja) 医用画像処理装置、コンピュータプログラム及び核医学装置
San Leung Quantification and Computation in Long Axial Field of View Positron Emission Tomography
Nikulin Development of methods for time efficient scatter correction and improved attenuation correction in time-of-flight PET/MR
Ralli 4D reconstruction of oncological dynamic PET data
DePuey New software solutions for cardiac SPECT imaging
Zaidi Quantification of small-animal imaging data
Rahmim et al. Accurate Event-Driven Motion Compensation Incorporating All Detected Events

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220629

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231010

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7382496

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150