JP7382021B2 - ガラス物品の製造装置とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス物品の製造装置とその製造方法に関し、特に溶融ガラス生成工程から成形工程までの間(途中)で溶融ガラスに対して均質化など所定の処理を施すための技術に関する。
周知のように、溶融ガラスを溶融窯から成形装置に搬送するに際しては、その搬送経路上に撹拌装置を設けて成形装置へ供給される溶融ガラスを撹拌することが行われている。この撹拌装置は、撹拌翼を設けたスターラーを円筒状の撹拌槽内に配設してなるもので、撹拌槽内に溶融ガラスを流入させてスターラーを所定の軸まわりに回転させることで、撹拌槽内に流入した溶融ガラスに円周方向の流れを与えて、溶融ガラスを撹拌可能としている。
一方、溶融ガラスの均質化を目的としてこの種の撹拌装置を使用する場合には、撹拌槽の中央側(スターラーの回転中心側)を流れる溶融ガラスだけでなく、撹拌槽の外側(内壁沿い)を流れる溶融ガラスについても十分に撹拌を行う必要がある。撹拌槽の中央側を流れる溶融ガラスについては、スターラーにより比較的容易に撹拌することができるが、内壁に沿って流れる溶融ガラスについては、スターラーの撹拌翼と内壁との間に不可避的に生じる隙間をすり抜けて流れることになる。そのため、この内壁沿いを流れる溶融ガラスを効果的に撹拌するための手段が種々提案されている。
例えば特許文献1には、撹拌翼の最外径部と撹拌槽の内壁との隙間を小さくすることで、具体的には撹拌翼の回転直径を内壁の内径寸法の約91%とすることで、撹拌翼と接触することなく下流側に流れてしまう溶融ガラスの量を低減することが記載されている。
また、特許文献2には、溶融ガラスの搬送管(撹拌槽)の内壁面近傍での溶融ガラスのすり抜けを防止することを目的として、スターラーの外径寸法を撹拌槽の内径寸法の0.85倍以上とし、好ましくは0.9倍以上とすることが提案されている。
特開2015-124107号公報 特許第5510446号公報
このように、従来技術に係る撹拌装置においては、スターラー(撹拌翼)と撹拌槽との径方向隙間を管理することによって、撹拌効率の向上、ひいては均質化の改善を図っている。ところで、撹拌装置は、通常、高温環境下での使用を想定して、撹拌槽の周囲を耐火物で覆うと共に、これら撹拌槽と耐火物とをケーシングに収容した形態をとるようにしている。ところが、このように構成した場合、ケーシングの大型化など、種々の要因により、撹拌装置の据付け時又は使用時にケーシングが変形することがある。この際、ケーシングは床面側に取付けられるのに対し、スターラー及びスターラーを回転駆動する装置(モータ)は、床面から上方に離れた位置で所定の部材に取付けられる。よって、上述のようにケーシングが変形した場合、ケーシングに保持された状態の撹拌槽はケーシングの変形に伴って傾くのに対し、床面から上方に離れた位置で取り付けられた状態のスターラーはケーシングの変形前の姿勢を維持する。この結果、スターラーの最外径部(撹拌翼の最外径部)と撹拌槽の内面との隙間が大きく変動するおそれが高まる。そのため、良好な撹拌処理、ひいては良質な均質化処理を安定的に行うことは難しい。
上述した問題は撹拌処理(均質化処理)に限ったことではなく、例えば流量調整工程など、処理槽内で溶融ガラスに対して所定の処理を施す他の工程にも起こり得る。
以上の事情に鑑み、本明細書では、処理槽の傾きを可及的に防止して、溶融ガラスに対する良好な処理を安定的に実施可能なガラス物品の製造装置及びその製造方法を提供することを、解決すべき技術課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係るガラス物品の製造装置により達成される。すなわち、この製造装置は、溶融ガラスを生成するガラス溶融炉と、生成した溶融ガラスに所定の処理を施す処理装置と、所定の処理を施した溶融ガラスを成形する成形装置とを具備したガラス物品の製造装置において、処理装置は、溶融ガラスが供給される処理槽と、処理槽を保持するケーシングとを有し、ケーシングは、吊り下げ支持されている点をもって特徴付けられる。
このように、本発明に係るガラス物品の製造装置では、処理装置が溶融ガラスの処理槽を保持するケーシングを有する場合に、当該ケーシングを吊り下げ支持するようにした。このように処理装置を構成するケーシングを吊り下げ支持することによって、ケーシングには自重によりケーシング本来の形状(ケーシング単体時の形状)に戻ろうとする力が作用する。よって、仮に据付け作業時又は使用時にケーシングが変形を生じたとしても、ケーシングに対して変形前の形状に戻ろうとする力が作用して、変形前の形状に復帰又は近づけることができる。また、吊り下げ支持当初からケーシングが単体時の形状をなしている場合、自重によりこの形状が維持される。以上より、本発明に係る製造装置によれば、処理装置の据付け時又は使用時における処理槽の傾きを可及的に防止して、傾きに起因した処理効率又は処理能力の低下を防止することが可能となる。言い換えると、溶融ガラスに対して良好な処理を安定的に実施することが可能となる。
また、本発明に係るガラス物品の製造装置において、ケーシングは、平面視した状態で長方形状をなし、かつケーシングの鉛直断面がその短手方向中央を通る鉛直線に関して対称となる形状をなしていてもよい。なお、本明細書でいう短手方向とは、ケーシングを平面視した状態で当該ケーシングが長方形状をなす場合にケーシングの短辺となる一方の辺に沿った向きを意味するものとする。同様に、本明細書でいう長手方向とは、ケーシングの長辺となる他方の辺に沿った向きを意味するものとする。
このように、ケーシングの形状を設定することによって、設計上、ケーシングの重心をその短手方向中央を通る鉛直線上に設定することができる。よって、据付け(吊り下げ支持)当初からケーシングが設計通りの形状であれば、使用時もその状態が維持される。あるいは、据付け時にケーシングの鉛直断面において短手方向中央を通るケーシングの中心線が鉛直線に対して傾いている場合には、中心線が鉛直線に一致する向きの自重がケーシングに作用する。よって、据付け時の状態によらず、常にケーシングを設計通りの形状にして、処理槽の傾きをより確実に防止することが可能となる。
また、本発明に係るガラス物品の製造装置において、ケーシングは、底部と、底部に対して直立する一対の側壁部とを有し、底部の上面に対する側壁部の内面の直角度が0.001以下であってもよい。なお、本明細書でいう直角度とは、側壁部の高さ寸法を1とした場合に、側壁部の内面を介在させることが可能な二つの理想平面間の距離を意味する。単位は無次元である。また、ここでいう理想平面とは、底面の上面に対して直角な仮想の平面を意味する。上述のように直角度を定義する場合、例えば直角度0.001とは、側壁部の高さ寸法を1とした場合に、側壁部の内面が0.001だけ離れた二つの理想平面の間に位置することを意味する。もちろん、側壁部の内面と外面との平行度が極めて高い場合には、上述した直角度の定義において、側壁部の「内面」を側壁部の「外面」に置き換えてもよい。同様に、底部の上面と底面(下面)との平行度が極めて高い場合には、上述した直角度の定義において、底部の「上面」を底部の「底面(下面)」に置き換えてもよい。
このように、ケーシングが例えば直方体形状を成すなど、底部と、底部に対して直立する一対の側壁部とを有する場合、上述のように底部の上面に対する側壁部の内面の直角度を定めることによって、吊り下げ支持による十分な形状復帰効果もしくは形状維持効果を享受することが可能となる。
また、以上に説明した通り、本発明に係る製造装置は、処理槽の傾きを可及的に防止して、溶融ガラスに対する良好な処理を安定的に実施可能とするものであるため、例えば 処理槽が撹拌槽であって、撹拌槽にはスターラーが収容され、スターラーが回転することにより撹拌槽に供給された溶融ガラスが撹拌される場合、すなわち処理装置が撹拌装置である場合に本発明を適用することが好ましい。
また、前記課題の解決は、本発明に係るガラス物品の製造方法によっても達成される。すなわち、このガラス物品の製造方法は、溶融ガラスを生成するガラス生成工程と、生成した溶融ガラスに所定の処理を施す処理工程と、所定の処理を施した溶融ガラスを成形する成形工程とを具備したガラス物品の製造方法において、処理工程は、溶融ガラスが供給される処理槽と、処理槽を保持するケーシングとを有する処理装置を準備する準備工程と、準備した処理装置を用いて溶融ガラスに所定の処理を実行する処理実行工程とを有し、準備工程では、処理槽を保持するケーシングを吊り下げ支持する点をもって特徴付けられる。
このように、本発明に係るガラス物品の製造方法では、処理装置が溶融ガラスの処理槽を保持するケーシングを有する場合に、処理装置の準備工程において、ケーシングを吊り下げ支持するようにした。このように処理装置を構成するケーシングを支持することによって、ケーシングには自重によりケーシング単体時の形状に戻ろうとする力が作用する。よって、仮に据付け時又は使用時にケーシングが変形を生じたとしても、ケーシングに対して変形前の形状に戻ろうとする力が作用して、変形前の形状に復帰又は近づけることができる。また、吊り下げ支持当初からケーシングが単体時の形状をなしている場合、自重によりこの形状が維持される。以上より、本発明に係るガラス物品の製造方法によれば、処理装置の使用時における処理槽の傾きを可及的に防止して、溶融ガラスに対して良好な処理を安定的に実施することが可能となる。
また、本発明に係るガラス物品の製造方法において、ケーシングは、底部と、底部に対して直立する一対の側壁部とを有し、準備工程では、ケーシングを吊り下げ支持する前に、ケーシングの底部の上面に対する側壁部の内面の直角度を調整してもよい。
このようにケーシングの吊り下げ支持を行う前に、ケーシングの底部上面に対する側壁部内面の直角度を調整するようにすれば、ケーシング単体の状態で直角度の調整を行うことができる。処理槽や耐火物のない状態であれば、例えばケーシングの外側を所定の治具で保持した状態で、ケーシングの内側にて直角度の測定を行うことができる。よって、容易に直角度の測定とケーシングの矯正を繰り返し実施することができ、極めて容易に直角度の調整を行うことが可能となる。
以上より、本発明によれば、処理槽の傾きを可及的に防止して、溶融ガラスに対する良好な処理を安定的に実施することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るガラス物品の製造装置の全体構成を示す側面図である。 図1に示す処理装置の拡大断面図である。 図2に示す処理装置のA-A断面図である。 図2に示す処理装置を矢印Bの向きから見た平面図である。 図1に示す装置を用いたガラス物品の製造方法の流れを示すフローチャートである。 (a)図5に示す第二処理工程の詳細を示すフローチャートと、(b)図6に示す準備工程の詳細を示すフローチャートである。 図6(b)に示す直角度調整工程を説明するための断面図である。 図6(b)に示す組立て工程を説明するための断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図1~図8に基づいて説明する。はじめに、本発明に係るガラス物品の製造装置の概略について説明した後、本発明の要部である均質化装置6の詳細について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るガラス物品の製造装置1は、最上流域に配置された溶融ガラス生成装置としてのガラス溶解炉2と、ガラス溶解炉2の下流側に配設される清澄装置3と、清澄装置3の下流側に配設され、主として溶融ガラスの粘度調整を行う粘度調整装置4と、粘度調整装置4の下流側に配設され、溶融ガラスを所定の形状(ここでは例えば板ガラス)に成形する成形装置5と、ガラス溶解炉2から成形装置5に至る溶融ガラスの搬送流路上に配設される均質化装置6とを備える。なお、ここでいう均質化装置6が本発明に係る処理装置に相当する。
均質化装置6は、清澄装置3から流出した溶融ガラスを撹拌混合して均質化を図るための装置であって、第一の供給管7aを介して清澄装置3と接続される第一の撹拌装置8と、第二の供給管7bを介して第一の撹拌装置8に接続される第二の撹拌装置9とを備える。第二の撹拌装置9は、第三の供給管7cを介して粘度調整装置4に接続される。
成形装置5は、溶融ガラスから板ガラスのベースとなるガラスリボンを連続的に成形する装置であり、例えば、フロート法による成形を実行する装置、ロールアウト法による成形を実行する装置、オーバーフローダウンドロー法による成形を実行する装置、スロットダウンドロー法による成形を実行する装置等が採用される。なお、成形装置5は、板ガラス以外のガラス物品を成形する装置であってもよく、一例として、ダンナー法により溶融ガラスからガラス管、あるいはガラス棒を連続的に成形する装置であってもよい。
上記構成をなすガラス物品の製造装置1を用いてガラス物品としての板ガラスを製造するにあたっては、図5に示す手順を経る。まず、ガラス原料をガラス溶解炉2に投入して溶融ガラスを生成する(溶融ガラス生成工程S1)。次いで生成した溶融ガラスを清澄装置3で清澄した後(清澄工程S2)、均質化装置6により溶融ガラスに対して所定の均質化処理を施す(均質化工程S3)。然る後、所定の均質化処理が施された溶融ガラスの粘度を粘度調整装置4で調整する(粘度調整工程S4)。粘度の調整がなされた溶融ガラスは成形装置5に供給され、溶融ガラスから板ガラスが連続的に成形される(成形工程S5)。このようにして板ガラスの製造が連続的に実施される。なお、ここでいう均質化工程S3が本発明に係る処理工程に相当する。
次に、均質化装置6の詳細を説明する。
図2及び図3はそれぞれ、本実施形態に係る均質化装置6の断面図を示している。これら図2及び図3に示すように、この均質化装置6は、二つの撹拌装置(第一及び第二の撹拌装置8,9)と、これら第一及び第二の撹拌装置8,9の周囲を覆う耐火物11と、第一及び第二の撹拌装置8,9と耐火物11とを収容するケーシング12とを有する。
このうち、第一の撹拌装置8は、第一の撹拌槽13と、第一の撹拌槽13の内部に収容される第一のスターラー14とを備える。ここでいう第一の撹拌槽13が、本発明に係る処理槽に相当する。後述する第二の撹拌槽15についても、本発明に係る処理槽に相当する。
第一の撹拌槽13は、有底円筒部13aと、有底円筒部13aの上方開口部を閉塞する上蓋部13bとを有する。有底円筒部13aはその上流端(図2では上側)で第一の供給管7aと接続され、その下流端(図2では下側)で第二の供給管7bと接続される。
また、第一のスターラー14は、軸14aと、軸14aの長手方向に沿って取り付けられた複数の撹拌翼14bとを有する。このスターラー14は、軸14aの回転に伴って複数の撹拌翼14bを軸14aまわりで旋回させて第一の撹拌槽13内の溶融ガラスを撹拌可能に構成されている。本実施形態では、軸14aの上端部に駆動装置としての第一のモータ14cが接続されており、モータ14cの駆動に伴って、軸14aが所定の向きに回転するようになっている。この際、第一のスターラー14は、その回転中心が第一の撹拌槽13の中心線、より正確には有底円筒部13aの内周面の中心線と一致するように設計される。なお、本実施形態では、軸14aに対して四枚の撹拌翼14bが取り付けられる形態となっているが、撹拌翼14bの枚数は適宜増減させてもよい。また、撹拌翼14bは、溶融ガラスの撹拌作用を生じ得る限りにおいて任意の形状ないし配置をとり得る。後述する撹拌翼16bについても形状や枚数、配置については任意である。
また、第二の撹拌装置9は、第二の撹拌槽15と、第二の撹拌槽15の内部に収容される第二のスターラー16とを備える。
第二の撹拌槽15は、有底円筒部15aと、有底円筒部15aの上方開口部を閉塞する上蓋部15bとを有する。有底円筒部15aはその上流端(図2の上側)で第二の供給管7bと接続され、その下流端(図2の下側)で第三の供給管7cと接続される。
また、第二のスターラー16は、軸16aと、軸16aの長手方向に沿って取り付けられた複数の撹拌翼16bとを有する。スターラー16は、軸16aの回転に伴って複数の撹拌翼16bを軸16aまわりで旋回させて第二の撹拌槽15内の溶融ガラスを撹拌可能に構成されている。本実施形態では、軸16aの上端部に駆動装置としての第二のモータ16cが接続されており、モータ16cの駆動に伴って、軸16aが所定の向きに回転するようになっている。この際、第二のスターラー16は、回転中心が第二の撹拌槽15の有底円筒部15aの内周面の中心線と一致するように設計される。
上述した構成をなす第一及び第二の撹拌装置8,9は、ケーシング12に収容された状態で、第二の供給管7bを介して相互にかつ直列に接続される。よって、第一の供給管7aを介して均質化装置6に供給された溶融ガラスは、上流側から第一の撹拌装置8、第二の撹拌装置9の順に撹拌混合される。
耐火物11は、任意の耐火材、例えば高ジルコニア耐火物、AZS耐火物、アルミナ耐火物などの電鋳耐火物、ジルコン耐火物、AZS耐火物、アルミナ耐火物、ムライト耐火物、シリカ耐火物などの焼成耐火材料など、公知の耐火材で形成することが可能である。高ジルコニア耐火物とは、質量%で80~100%のZrO2を含むものをいう。また、耐火材は上述した固体状に限らない。例えば流動性を有する不定形耐火材を耐火物11の一部として定形耐火材と各撹拌装置8,9との間や各供給管7a,7b,7cとの間、あるいはケーシング12とこれら各撹拌装置8,9との間や各供給管7a,7b,7cとの間を充填するように配置してもよい。
ケーシング12は、例えば図2及び図3に示すように、底部19と、底部19に対して直立する二対の側壁部20,21、及び上蓋部22とを有する。これら底部19と側壁部20,21、及び上蓋部22は何れも平坦な板形状をなし、故にケーシング12は全体として箱形状を成している。
また、ケーシング12は、本実施形態では、図4に示すように、ケーシング12を平面視した状態(鉛直上方から見た状態)では、長方形状をなしている。この場合、ケーシング12は全体として直方体形状をなす。また、この場合、第一及び第二の撹拌装置8,9の配列方向がケーシング12の長手方向となり、長手方向に直交する向きがケーシング12の短手方向となる。
また、本実施形態では、図7に示すように、ケーシング12の底部19に鉛直上方への押圧力を受ける押圧力受け部としての第一受け面19aが設けられると共に、ケーシング12の長手方向に延びる一対の側壁部20(以後、第一の側壁部20と称する。この場合、ケーシング12の短手方向に延びる一対の側壁部21を以後、第二の側壁部21と称する。)に、短手方向中央側への押圧力を受ける押圧力受け部としての第二受け面20aが設けられる。また、本実施形態では、第一の側壁部20に、短手方向外側への引張り力を受ける引張り力受け部としてのめねじ部20bとが設けられる(何れも図3を参照)。本図示例では、図3に示すように、ケーシング12の鉛直上側と鉛直下側の二箇所にそれぞれ第二受け面20aとめねじ部20bとが設けられると共に、短手方向両側に位置する第一の側壁部20それぞれに第二受け面20aとめねじ部20bとが設けられる。
また、ケーシング12の上蓋部22には、各撹拌槽13,15と嵌合可能な嵌合穴22aが設けられている。これによりケーシング12内に耐火物11と各撹拌槽13,15を収容した後、上蓋部22を取付け可能としている。なお、何れも図示は省略するが、上蓋部22には嵌合穴22aの代わりに各撹拌槽13,15より大きな切り欠きを設けてもよい。この場合、任意の固定具により各撹拌槽13,15が上蓋部21に固定される。
また、本実施形態のように、ケーシング12が平面視した状態で長方形状をなす場合(図4)、図3に示すケーシング12の鉛直断面がその短手方向中央を通る鉛直線X1に関して対称となる形状をなしていることが望ましい。よって、上述のように、例えばケーシング12の短手方向両側に位置する第一の側壁部20に第二受け面20aやめねじ部20bが設けられる場合、これら第二受け面20aやめねじ部20bを含めた第一の側壁部20の断面形状が同一である(鉛直線X1に関して対称である)ことが望ましい。
上記構成のケーシング12、言い換えると上記構成のケーシング12を備えた均質化装置6は、吊り下げ支持装置23によって吊り下げ支持されている。この吊り下げ支持装置23は、ケーシング12の上部を支持することによって、ケーシング12を吊り下げ支持可能とするもので、本実施形態では、図3に示すように、ケーシング12の短手方向両側に位置する一対の基部24と、ケーシング12の短手方向に延びてその短手方向両端を各基部24に連結してなる梁部25とを有する。この場合、ケーシング12の上蓋部22に梁部25が固定されることで、耐火物11及び第一及び第二の撹拌装置8,9を収容した状態のケーシング12を吊り下げ支持している。本実施形態では、二個の撹拌装置8,9それぞれの長手方向両側に三本の梁部25を配置し、各梁部25にケーシング12を固定することで、ケーシング12を吊り下げ支持している。これにより、ケーシング12はその上部と同一高さレベルにある床面28aを基準に支持される。一方、ケーシング12と、ケーシング12直下の床面28bとは所定の距離だけ鉛直上方に離れた状態にある。
また、本実施形態では、吊り下げ支持装置23は、ケーシング12の吊り下げ支持時の姿勢を調整する姿勢調整部26をさらに有する。この姿勢調整部26は、例えば図3に示すように、おねじ部27aと、梁部25に設けられておねじ部27aと螺合可能なめねじ部27bとで構成される。また、めねじ部27bとの螺合を伴いながらおねじ部27aの鉛直下方に移動することで、おねじ部27aの先端(下端)が基部24と当接可能に構成されている。上述したおねじ部27aとめねじ部27bとの組み合わせは、各梁部25と基部24との連結部分に設けられているので(図4を参照)。各々のおねじ部27aを鉛直方向に移動させることで、ケーシング12の長手方向各位置又は短手方向一方の側の鉛直方向位置を調整することができ、ひいてはケーシング12の吊り下げ支持時の姿勢を調整することが可能となる。
次に上記構成の均質化装置6を用いた均質化工程S3の詳細を説明する。
均質化工程S3は、図6(a)に示すように、上記構成のケーシング12を具備した均質化装置6を準備する準備工程S31と、準備した均質化装置6を用いて溶融ガラスに撹拌処理を実行する撹拌工程S32とを有する。この撹拌工程S32が本発明に係る処理実行工程に相当する。また、準備工程S31は、図6(b)に示すように、組立て前のケーシング12単体に対して、ケーシング12の所定の直角度を調整する直角度調整工程S311と、直角度の調整がなされた状態のケーシング12に耐火物11と第一及び第二の撹拌装置8,9を組み込んで均質化装置6を組立てる組立て工程S312と、組立てた均質化装置6を吊り下げ支持した状態で所定の位置に据付ける据付け工程S313とを有する。
(S31)準備工程
(S311)直角度調整工程
直角度調整工程S311では、ケーシング12を具備した均質化装置6を吊り下げ支持する前に、ケーシング12の底部19の上面19bに対する第一の側壁部20の内面20cの直角度を調整する。本実施形態では、図7に示すように、ケーシング12を外側から拘束する拘束用治具29を用いて、上記直角度の調整を行う。ここで、拘束用治具29は、ケーシング12の底部19に鉛直上方への押圧力を付与する第一押圧部と、ケーシング12の第一の側壁部20に短手方向中央側への押圧力を付与する第二押圧部とを有する。本実施形態では、第一押圧部は、拘束用治具29のうち底部19の下面と対向する位置に設けられ互いに螺合するおねじ部30及びめねじ部31で構成される。また、第二押圧部は、拘束用治具29のうちケーシング12の第一の側壁部20の外面と対向する位置に設けられ互いに螺合するおねじ部32及びめねじ部33で構成される。
また、本実施形態では、拘束用治具29は、拘束用治具29のうち第一の側壁部20の外面と対向する位置に設けられる引きねじ部34と、第一の側壁部20に設けられ引きねじ部34と螺合可能なめねじ部20bとで構成される引張り力付与部をさらに有する。この場合、引きねじ部34は拘束用治具29に設けられた円筒状の貫通穴35を介してめねじ部20bと螺合する。
上記構成の拘束用治具29を用いてケーシング12の直角度を調整する。具体的には、図7に示すようにケーシング12単体を拘束用治具29の所定位置に載置する。そして、第一押圧部を構成するおねじ部30を回してその先端を底部19の下面(第一受け面19a)に押し当てると共に、第二押圧部を構成するおねじ部32を回してその先端を第一の 側壁部20の外面(第二受け面20a)に押し当てることでケーシング12を拘束する。これにより、ケーシング12が拘束用治具29により拘束、保持された状態となる。
この状態で、上記直角度の調整を行う。具体的には、まず、水平度測定器を用いて、底部19の上面19bの水平度を測定する。この際、水平度の測定は、水平度測定器をケーシング12の内側から上面19bにアクセスすることで行う。そして、測定した水平度に応じて、例えば図7に示す場合であれば、左右二つのおねじ部30のうち、鉛直下方に位置する側のおねじ部30を回して底部19を押し上げる。このようにして水平度の測定と底部19の押し上げを繰り返すことにより、底部19の上面19bの水平度を所定の精度に調整する。なお、水平度測定器には任意の手段が採用でき、例えばレーザーを利用した水準器やYレベルなど種々の水平度測定手段を適用することが可能である。
このようにして底部19の上面19bの水平度を所定の精度にまで高めた状態で、底部19の上面19bに対する第一の側壁部20の内面20cの直角度を調整する。具体的には、まず直角度測定器をケーシング12の内側から底部19の上面19b及び第一の側壁部20の内面20cにアクセスすることによって、上面19bに対する内面20cの直角度を測定する。そして、測定した直角度に応じて、例えば図7に示す場合であれば、上下二つのおねじ部32のうち、短手方向外側に位置する側のおねじ部32を回して第一の側壁部20を短手方向中央側に押し戻す。また、本実施形態のように引張り力付与部としての引きねじ部34を設けている場合には、この引きねじ部34を回すことで第一の側壁部20を短手方向外側に引き戻す。このようにして直角度の測定と第一の側壁部20の押し戻しないし引き戻しを繰り返すことにより、底部19の上面19bに対する第一の側壁部20の内面20cの直角度を所定の精度に調整する。
この際の目標となる直角度は例えば0.001以下であり、第一の側壁部20の高さ寸法(鉛直方向寸法)が1000mmの場合、側壁部20の内面20cが、互いに1.0mmだけ離れた2つの理想平面の間に位置する。この直角度は好ましくは0.0005以下であり、第一の側壁部20の高さ寸法が1000mmの場合、側壁部20の内面20cが、互いに0.5mmだけ離れた2つの理想平面の間に位置する。なお、直角度測定器には任意の手段が採用でき、例えばレーザーを利用した非接触式の直角度測定器や接触子を用いた接触式の直角度測定器などを適用することが可能である。
(S312)組立て工程
上述のようにケーシング12の直角度を調整した後、ケーシング12を具備した均質化装置6の組立てを行う。具体的には、まず耐火物11を底部19の上面19b上に敷設した後、長手方向の所定位置に第一及び第二の撹拌槽13,15を配置する。そして各撹拌槽13,15の外周面を基準に、各撹拌槽13,15を垂直に位置決めする。この際、底部19の上面19bに対する上記外周面の直角度を調整してもよいし、第一の側壁部20の内面20cに対する上記外周面の平行度を調整してもよい。然る後、各撹拌槽13,15の周囲を耐火物11で埋めて、ケーシング12の上蓋部22を取付ける。これにより、ケーシング12の短手方向両側に位置する第一の側壁部20同士が上蓋部22を介して連結されると共に、上蓋部22の嵌合穴22aに各撹拌槽13,15の上部が嵌合することで、各撹拌槽13,15がケーシング12に固定される。以上のようにして均質化装置6の大部分の組立てが完了する(図8を参照)。
(S313)据付け工程
上述のように上蓋部22を取付けた後、拘束用治具29によるケーシング12の拘束を解除して、拘束用治具29をケーシング12から取り外す。然る後、均質化装置6をガラス物品の製造装置1上の所定位置(据付け位置)まで移動し、吊り下げ支持装置23に取付ける。具体的には、吊り下げ支持装置23の梁部25にケーシング12の上蓋部22を固定することで、ケーシング12を吊り下げ支持した状態で均質化装置6を据付ける。最後に、各撹拌槽13,15の上蓋部13b,15bを取付けた第一及び第二のスターラー14,16をそれぞれ、対応する撹拌槽13,15に挿入し、モータ14c,16cを所定位置に固定することで、均質化装置6の据付けが完了する(図3に示す状態)。
以上述べたように、本発明に係るガラス物品の製造装置1ないしその製造方法によれば、撹拌槽13,15を保持するケーシング12を吊り下げ支持するようにした。このようにケーシング12を支持することによって、ケーシング12には自重によりケーシング12本来の形状(ケーシング12単体時の形状)に戻ろうとする力が作用する。よって、仮に据付け時又は使用時にケーシング12が変形を生じたとしても、ケーシング12に対して変形前の形状に戻ろうとする力が作用して、変形前の形状に復帰又は近づけることができる。また、吊り下げ支持当初からケーシング12が単体時の形状をなしている場合、自重によりこの形状が維持される。以上より、本発明に係るガラス物品の製造装置1ないしその製造方法によれば、均質化装置6の据付け時又は使用時における撹拌槽13,15の傾きを可及的に防止して、傾きに起因した撹拌効率(均質化効率)又は撹拌能力(均質化能力)の低下を防止することが可能となる。言い換えると、溶融ガラスに対して良好な均質化処理を安定的に実施することが可能となる。
また、本実施形態では、ケーシング12は、平面視した状態で長方形状をなし(図4を参照)、かつケーシング12の鉛直断面がその短手方向中央を通る鉛直線X1に関して対称となる形状をなすようにした(図3を参照)。また、そのために、ともにケーシング12を構成する底部19の上面19bに対する第一の側壁部20の内面20cの直角度が0.001以下となるようにした。このように、ケーシング12の形状を設定することによって、設計上、ケーシング12の重心をその短手方向中央を通る鉛直線上に設定することができる。よって、据付け(吊り下げ支持)当初からケーシング12が設計通りの形状であれば、使用時もその状態が維持される。あるいは、据付け時にケーシング12の鉛直断面において短手方向中央を通るケーシング12の中心線が鉛直線X1に対して傾いている場合には、中心線が鉛直線X1に一致する向きの自重がケーシング12に作用する。よって、据付け時の状態によらず、常にケーシング12を設計通りの形状にして、言い換えると、吊り下げ支持による十分な形状復帰効果又は形状維持効果を享受して、各撹拌槽13,15の傾きをより確実に防止することが可能となる。
また、本実施形態では、ケーシング12の吊り下げ支持を行う前に、ケーシング12の底部19の上面19bに対する第一の側壁部20の内面20cの直角度を調整するようにしたので、ケーシング12単体の状態で直角度の調整を行うことができる。各撹拌槽13,15や耐火物11のない状態であれば、図7に示すようにケーシング12の外側を所定の拘束用治具29で保持(拘束)した状態で、ケーシング12の内側にて直角度の測定を行うことができる。よって、容易に直角度の測定とケーシング12の矯正を繰り返し実施することができ、極めて容易に直角度の調整を行うことが可能となる。また、本実施形態のように、押圧部(おねじ部32、めねじ部33)だけでなく引張り力付与部(引きねじ部34、めねじ部20b)を設けることによって、第一の側壁部20を短手方向中央側に押し戻すだけでなく、短手方向外側に引き戻すこともできる。よって、例えば第一の側壁部20に無視できない反りが発生している場合には、当該反りを解消して平坦度を確保しつつ底部19の上面19bに対する直角度を高精度に調整することが可能となる。
なお、本実施形態のようにケーシング12を平面視した状態で長方形状とすることによって、ケーシング12の長手方向についての変形を防止することができる。よって、短手方向両側に位置する第一の側壁部20の底部19に対する直角度を調整するだけで済み、工数の削減に寄与する。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明に係るガラス物品の製造装置及びその製造方法は、上記実施形態には限定されることなく、本発明の範囲内で種々の形態を採ることが可能である。
例えばケーシング12の吊り下げ支持形態に関し、上記実施形態では、吊り下げ支持装置23の梁部25にケーシング12の上蓋部22を固定することで、ケーシング12を吊り下げ支持する場合を説明したが、もちろんこの形態には限られない。例えば図示は省略するが、第一の側壁部20又は第二の側壁部21の上端部が連結部材を介して梁部25に固定されることで、ケーシング12を吊り下げ支持してもよい。あるいは各撹拌槽13,15とケーシング12とを相互に固定し、各撹拌槽13,15の上端部を梁部25に固定することで、ケーシング12を吊り下げ支持してもよい。要は、ケーシング12に固定される部材であれば梁部25への固定により、ケーシング12を吊り下げ支持することが可能である。
また、上記実施形態では、梁部25をケーシング12に固定することで、ケーシング12を吊り下げ支持する場合を例示したが、もちろんこれには限られない。吊り下げ支持装置23を構成し、床面28aに固定される基部24とケーシング12(あるいはケーシング12に固定される均質化装置6の構成要素)とを連結可能な限りにおいて、吊り下げ支持装置23は任意の構成をとることが可能である。
また、直角度調整工程S311に関し、上記実施形態では、拘束用治具29に設けた第一及び第二押圧部として、おねじ部30,32と、めねじ部31,33とで構成したものを例示したが、もちろんこれには限られない。第一の側壁部20を短手方向外側から中央側に向けて押圧し、又は底部19を鉛直上方に向けて押圧可能な限りにおいて、各押圧部は任意の構成をとることが可能である。また、引張り力付与部に関しても、図示の形態(引きねじ部34とめねじ部20b)には限られず、任意の構成をとることが可能である。もちろん、各押圧部ないし引張り力付与部の位置、数についても適宜設定可能であり、図示の形態には限定されない。
また、以上の説明では、溶融ガラスを攪拌して均質化を図る均質化工程S3及びこの工程S3に使用される均質化装置6のケーシング12に本発明を適用した場合を説明したが、もちろん、本発明は均質化工程S3以外の工程に係る設備にも適用可能である。例えば図示は省略するが、処理槽内でニードルを昇降させることで下端部に設けられた流出口の断面積を変化させ、これにより溶融ガラスの流量調整を図る流量調整工程及びこの工程に使用される流量調整槽に本発明を適用することが可能である。さらにいえば、本発明は上記例示の処理工程に限らず、処理槽内で処理槽に対して作動する作動体を有する処理装置を用いて行う処理工程全般に本発明を適用することが可能である。
また、以上の説明では、ガラス物品として板ガラスを製造するための装置及び方法に本発明を適用した場合を例示したが、もちろん本発明は板ガラス以外のガラス物品、例えば管ガラスやガラス繊維などの他の種類のガラス物品を製造するための装置又は方法にも適用することが可能である。
1 ガラス物品の製造装置
2 ガラス溶解炉
3 清澄装置
4 粘度調整装置
5 成形装置
6 均質化装置
7a,7b,7c 供給管
8,9 撹拌装置
11 耐火物
12 ケーシング
13,15 撹拌槽
13a,15a 有底円筒部
13b,15b 上蓋部
14,16 スターラー
14a,16a 軸
14b,16b 撹拌翼
14c,16c モータ
19 底部
20,21 側壁部
22 上蓋部
23 吊り下げ支持装置
24 基部
25 梁部
26 姿勢調整部
28a,28b 床面
29 拘束用治具
30,32 おねじ部
31,33 めねじ部
34 引きねじ部
35 貫通穴
S1 溶融ガラス生成工程
S2 清澄工程
S3 均質化工程
S31 準備工程
S311 直角度調整工程
S312 組立て工程
S313 据付け工程
S32 撹拌工程
S4 粘度調整工程
S5 成形工程
X1 鉛直線

Claims (5)

  1. 溶融ガラスを生成するガラス溶融炉と、前記生成した溶融ガラスに所定の処理を施す処理装置と、前記所定の処理を施した溶融ガラスを成形する成形装置とを具備したガラス物品の製造装置において、
    前記処理装置は、前記溶融ガラスが供給される処理槽と、前記処理槽を保持するケーシングとを有し、前記ケーシングは、吊り下げ支持され、
    前記処理槽は撹拌槽であり、前記撹拌槽にはスターラーが収容され、前記スターラーが回転することにより前記撹拌槽に供給された前記溶融ガラスが撹拌されることを特徴とするガラス物品の製造装置。
  2. 前記ケーシングは、平面視した状態で長方形状をなし、かつ
    前記ケーシングの鉛直断面がその短手方向中央を通る鉛直線に関して対称となる形状をなしている請求項1に記載のガラス物品の製造装置。
  3. 前記ケーシングは、底部と、底部に対して直立する一対の側壁部とを有し、
    前記底部の上面に対する前記側壁部の内面の直角度が0.001以下である請求項1又は2に記載のガラス物品の製造装置。
  4. 溶融ガラスを生成するガラス生成工程と、前記生成した溶融ガラスに所定の処理を施す処理工程と、前記所定の処理を施した前記溶融ガラスを成形する成形工程とを具備したガラス物品の製造方法において、
    前記処理工程は、前記溶融ガラスが供給される処理槽と、前記処理槽を保持するケーシングとを有する処理装置を準備する準備工程と、前記準備した処理装置を用いて前記溶融ガラスに前記所定の処理を実行する処理実行工程とを有し、
    前記準備工程では、前記処理槽を保持するケーシングを吊り下げ支持すると共に、前記処理としてスターラーが収容された撹拌槽を準備し、
    前記処理実行工程では、前記スターラーを回転させることにより前記撹拌槽に供給された前記溶融ガラスを撹拌することを特徴とするガラス物品の製造方法。
  5. 前記ケーシングは、底部と、前記底部に対して直立する一対の側壁部とを有し、
    前記準備工程では、前記ケーシングを吊り下げ支持する前に、前記ケーシングの前記底部の上面に対する前記側壁部の内面の直角度を調整する請求項4に記載のガラス物品の製造方法。
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