JP7380855B2 - 配管検査システム、配管検査装置、及び配管検査方法 - Google Patents

配管検査システム、配管検査装置、及び配管検査方法 Download PDF

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Description

本開示は、敷設された配管の正常性の検査および配管内の流量の計測に関する。
上水道サービスを維持するためには、水道管の正常性の確認が不可欠であり、漏水があれば修理等を行う必要がある。漏水は、その水の流失による経済的損失に加え、上水への周辺土壌物質混入の汚染による安全性の低下、更には、水の流失による周辺地盤の陥没や、斜面の崩壊などを引き起こす可能性がある。
また、漏水箇所によっては、広域にわたり断水し、修理を実施する必要があるため、漏水箇所が特定されていない場合は、最終的に広域の断水の実施が不要な場合でも、事前に広域の断水に備える対処が必要となり、作業および水道サービス受給者の生活に与える影響が大きい。
この水道管の漏水の確認には従来聴音検査が行われてきた。露出部の水道管に対しては、例えば弁栓に検査用マイクを押し当て、漏水音を確認している。埋設配管については、埋設部上部の道路に検査用マイクを押し当て、漏水音を確認している。
これらの方法は、漏水箇所付近で行う必要があり、膨大なネットワーク長の水道管に対して、定常的かつ短周期の検査は不可能であった。特に日本の水道管は埋設してから数十年を経て漏水が多発しており、また人口分布の変化により過疎部となった地域の財政負担の困難性も発生している。
また、聴音検査は人の聴覚に頼っており、自動化が困難で、高度な技能をもつ調査員の確保、技術伝承およびそのコスト負担が大きな課題である。
これらの課題に対して、漏水音の解析の研究が行われている。非特許文献1によれば、周波数解析によって、その漏水音を判別できる可能性について述べている。また、非特許文献2によれば、カオス理論によって暗水音と漏水音を分離できる可能性について述べている。
また、漏水音を直接計測しない方法として、水撃作用による管路内の圧力波形の変化を読み取ることにより、その漏水箇所を判別する方法が提案されている(例えば、非特許文献3を参照。)。
川村和湖 他,「水道管路のセンシングデータを用いた漏水有無の判別分析」,土木学会論文集G(環境),72,6,p.II_187-II_194 (2016). 藤本泰成,荒井康裕,小泉明,「カオス理論に基づいた決定論的性質による水道管路の漏水音判別」,日本知能情報ファジィ学会,第33回ファジィシステムシンポジウム講演論文集,WB3-1,p.225-226,2017. 浅田洋平 他,「漏水中の管水路における水撃圧波形を利用した漏水位置と漏水量の推定」,土木学会論文集B1(水工学),74,4,p.I_613-I_618 (2018).
非特許文献1及び2で提案されているような漏洩音の自動解析手法は、人による聴音による判定の自動化にはつながる可能性はあるものの、聴音自体は、漏水部付近で実施する必要があり、検査の手間を大幅に削減することが困難という課題がある。
非特許文献3で提案されている水撃作用を用いる手法は、水撃を漏水部より下流の弁の開閉を行うことで発生させ、その水流の系統の水圧変化を読み取るため、支流毎に測定が必要となり、測定の手間の抜本的削減が困難という課題がある。更には、非特許文献3の提案は、農業用水道を前提としており、通常の上水道においては、個別家庭や事業所に水撃を発生させる弁の設置が困難という課題もある。また、非特許文献3の提案は、水撃によって上水道の安定給水そのものが妨げられる可能性があるため、実施が困難という課題もある。
本発明は、上記課題を解決するために、上水道で利用可能且つ、集約的自動測定が可能である配管検査システム、配管検査装置、及び配管検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る配管検査システムは、敷設された配管に対して音波を与え、その配管から戻る音波を解析することとした。
具体的には、本発明に係る配管検査システムは、敷設された配管に配置され、前記配管に対してパルス音波を送信し、前記パルス音波の送信により前記配管から戻る戻り音波を受信し、前記配管の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得する配管検査装置を備える。
また、本発明に係る配管検査装置は、敷設された配管に配置される配管検査装置であって、
前記配管に対してパルス音波を送信する発信部と、
前記パルス音波の送信により前記配管から戻る戻り音波を受信する受信部と、
前記配管の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得する解析部と、
を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る配管検査方法は、敷設された配管を検査する配管検査方法であって、
前記配管に対してパルス音波を送信すること、
前記パルス音波の送信により前記配管から戻る戻り音波を受信すること、及び
前記配管の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得すること、
を行うことを特徴とする。
本配管検査システム等は、例えば、配水システムの送水ポンプと水道管との間に水道管検査装置を設置し、水道管の下流側にパルス音波を送信し、下流側からの反射音を受信し、受信した反射音の時間変化から漏水の有無および漏水箇所を検出する。本配管検査システム等は、作業員が現地に赴く必要なく、1か所で集約的に配管の検査が行える。従って、本発明は、上水道で利用可能且つ、集約的自動測定が可能である配管検査システム、配管検査装置、及び配管検査方法を提供することができる。
本発明に係る配管検査システムは、前記配管に配置され、前記パルス音波を受信し、前記戻り音波として任意の音波を前記配管の、前記パルス音波を受信した方向に送信する反射装置をさらに備えることを特徴とする。反射装置を用いることで、水道管検査装置での受信レベルを暗水音にうもれないよう十分なレベルを確保できる。
本発明に係る配管検査システムは、前記配管検査装置は、前記戻り音波から前記反射装置が送信した前記任意の音波を選択する帯域通過フィルタを有することを特徴とする。帯域通過フィルタを用いることで、戻り音波を自然反射の音波と反射装置からの音波とに分離できる。
本発明に係る配管検査システムは、前記配管検査装置と前記反射装置との時刻を同期させる時刻同期機能をさらに備えることを特徴とする。水道管検査装置と反射装置との間の流速や流量を測定することができる。
本発明に係る配管検査システムの前記配管検査装置は、前記パルス音波の周波数と、前記任意の音波以外の前記戻り音波の周波数との違いから前記戻り音波が発生した前記配管の箇所における流速を検出する流速検出機能をさらに備えることを特徴とする。水道管検査装置のみで所望点の流速や流量を測定することができる。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本発明は、上水道で利用可能且つ、集約的自動測定が可能である配管検査システム、配管検査装置、及び配管検査方法を提供することができる。
本発明に係る配管検査システムを説明する図である。 本発明に係る配管検査システムが配管に発信するパルス音波を説明する図である。 本発明に係る配管検査システムが測定する戻り音波を説明する図である。 本発明に係る配管検査システムが測定する戻り音波を説明する図である。 本発明に係る配管検査システムが備える反射装置を説明する図である。 本発明に係る配管検査システムが備える反射装置を説明する図である。 本発明に係る配管検査装置を説明する図である。 本発明に係る配管検査システムの発信部と受信部を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
なお、以下の説明では、配管が水道管であり、流体が水道水である例を説明するが、本発明は、この例に限定されず、気体や液体を流すシステムに適用することができる。
(配管検査システム)
図1は、本実施形態の配管検査システム301を説明する図である。配管検査システム301は、敷設された配管50に配置され、配管50に対してパルス音波を送信し、前記パルス音波の送信により配管50から戻る戻り音波を受信し、配管50の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得する配管検査装置10を備える。
敷設された配管50である上水道の配水システムにおいて、送水ポンプ20と、水道管50の間に水道管検査装置10を設置する。水道管検査装置10は、パルス音波を発生する発信部11と、水道管50で発生したパルス音波(戻り音波)を受信する受信部12とを備える。なお、水道管検査装置10は、送水ポンプ20から離れた、水道管50に設置することもできる。水道管検査装置10は、恒常的な設置の他、測定時に一時的に水道管50や栓に対して接するよう設置することもできる。
水道管検査装置10は、水道管50の分流箇所や、曲がり箇所、あるいは漏水箇所で反射された戻り音波の受信時刻によって、それらの箇所を特定することができる。水道管検査装置10は、自身からの距離が既知である反射点に基づいて測定結果の反射点の距離を校正することができる。
水道管検査装置10は、パルス音波を繰り返し発信及び受信することで、平均化等の数値処理で暗水音を抑圧し、配管検査の精度を向上させることができる。また、水道管検査装置10は、戻り音波を周波数分離することで、暗水音による影響を低減して配管検査の精度を向上させることができる。
パルス音波には、可聴音または超音波またはその両方を利用することができる。また、パルス音波に複数の周波数を用いることで、反射箇所の性質を分離することができる。例えば、水道管検査装置10は、複数の周波数のパルス音波を送出することで、水道管50の分流と漏水とを切り分けることができる。
配管検査システム301は、配管50に配置され、前記パルス音波を受信し、前記戻り音波として任意の音波を配管50の、前記パルス音波を受信した方向に送信する反射装置Rをさらに備えることを特徴とする。図1のように、反射装置Rを水道管の経路中に複数設置することができる。
反射装置Rは、水道管50内に設置するだけでなく、水道管50の外部に後付け設置することができる。反射装置Rは、パルス音波をそのまま反射するだけでなく、異なる周波数などの別の音波として応答することもできる。
水道管検査装置10と反射装置Rとを一体の装置とし、これを水道管50の複数の箇所に同時に設置することもできる。この場合、水道管検査装置10と反射装置Rとを時刻同期しておくことで、水道管検査装置10と反射装置Rとの間の流速を測定することができる。
また、配管検査装置10は、前記パルス音波の周波数と、前記任意の音波以外の前記戻り音波の周波数との違いから前記戻り音波が発生した配管50の箇所における流速を検出する流速検出機能をさらに備える。配管検査装置10は、反射装置R以外の、水道管中の水流そのものや、気泡等の流動物からの反射音のドップラシフトによって、その反射点付近の流速を計測することができる。さらに、配管検査装置10は、流速の時間積分に基づいて流量を求めることができる。
(パルス音波発信)
図2は、配管検査装置10が発信するパルス音波を説明する図である。パルス音波は、図2のようにマーク音と無音で構成される。マーク音の発信時間をマーク時間Tmとし、無音のスペース時間をTsとする。マーク音はハミング窓、ハニング窓などで、時間整形することができる。これにより、高周波成分を抑え、発信する音波の周波数を限定することができる。
Tmは音波の周波数が弁別可能な長さのうち、十分に短い時間とすることができる。Tmを長くすることで、暗水音との周波数分離が行いやすくなる。一方、Tmを短くすることで、反射箇所の距離の分解能が向上する。一方、Tsは、反射音の残響が十分小さくなる時間とする。配管検査装置10は、このスペース時間に戻り音波を測定する。
マーク音をマルチトーンとすることもできる。その場合、1のマーク音をマルチトーンとすることもできるが、繰り返しのマーク音毎にトーンを変更することもできる。また、マーク音毎にマルチトーンの信号を変更することもできる。マーク音は、マーク発信時刻などの情報を付加した、変調信号とすることもできる。変調方式には、FSK(Frequency Shift Keying),ASK(Amplitude Shift Keying),OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等のデジタル変調を用いることができる。
(パルス音受信)
配管検査装置10は、マーク時間Tm後から戻り音波を取得し、マーク音終了からの経過時間とその音圧レベルをモニタする。
反射装置Rは、マーク音をそのまま反射することもできるが、マーク音とは異なる周波数の音波(以下、反射装置音)として反射することもできる。反射装置Rを用いることで、水道管検査装置10における反射装置音の受信レベルを暗水音に埋もれない十分なレベルとすることができる。
反射装置Rの発する反射装置音は、マーク音が反射装置Rに到達した時点でのマーク音レベル、周波数、又は波形を変換した音波とすることができる。例えば、反射装置Rは、反射装置音の発信レベルをマーク音の受信レベルに比例させことができる。例えば、反射装置Rは、反射装置音の発信周波数をマーク音の受信周波数に比例させることができる。例えば、反射装置Rは、反射装置音の発信時間をマーク音の受信時間に比例させることができる。
水道管検査装置10が受信する反射装置音は、反射装置Rが遠方になるに従い、経過時刻が増加し、受信レベルが低下する。また、反射装置R以外で反射したマーク音を検出できる場合、水道管検査装置10は、水道管50の分流、曲がり、漏水、その他の水流の変化がある箇所で発生した反射音を取得することができる。さらに、水道管検査装置10は、水流の変化がある箇所から遠方で反射した戻り音波の音圧レベルの低下も判別できる。水道管検査装置10は、反射装置音と、反射装置R以外で反射したマーク音(自然反射音)のレベル差を利用して漏水を検出する。なお、自然反射音が十分な音圧レベルの場合は、反射装置Rを用いなくてもよい。
例として、図1に示す水道管ネットワーク(ただしR4を設置しないものとする)を考える。図3は、水道管検査装置10が受信する戻り音波を説明する図である。図3(A)は、漏水がない場合であり、図3(B)は、漏水がある場合である。いずれも、戻り音波のうち自然反射音を実線で、反射装置音を一点鎖線で示している。漏水がある場合、その箇所(P)での反射状態が変化し、前後での音圧レベルの差を比較することで、漏水の検知が可能である。
図3のように自然反射音および反射装置音を切り分ける場合、例えば、反射装置Rは、水道管検査装置10が発信したパルス音波の周波数と異なる周波数の反射装置音を出力する。図4のように自然反射音と反射装置音とを異なる周波数とすれば、水道管検査装置10はそれぞれの周波数のみを抽出する帯域通過フィルタで所望の周波数以外を除去することができる。帯域通過フィルタにより、マーク音の反射音を暗水音に埋もれにくくでき、水道管検査装置10は自然反射音の感度を高めることができる。なお、帯域通過フィルタの周波数帯域は、マーク音、自然反射音および反射装置音の周波数が水流でドップラシフトすることを考慮して設定する。
また、水道管検査装置10は、自然反射音および反射装置音を繰り返し測定し、平均化処理等の算術処理を実行することで、自然反射音および反射装置音を暗水音に埋もれにくくし、受信感度を高めることができる。
配管検査システム301は、反射装置Rを支線毎で使い分け、支線毎の配管検査を行うことができる。例えば、配管検査システム301は、反射装置R4を用いない場合、水道管の支線50-1の状態を検査できる。また、配管検査システム301は、反射装置R2とR3を用いない場合、水道管の支線50-2の状態を検査できる。
マーク音としてマルチトーンを用いる場合、水道管50の分流、曲がり、漏水、または径によって反射時の周波数減衰特性が異なる。そのため、水道管検査装置10は、マルチトーンの反射周波数特性を比べることで、反射点付近の水道管50の状態を判断することができる。
配管検査システム301は、配管検査装置10と反射装置Rとの時刻を同期させる時刻同期機能をさらに備えることを特徴とする。時刻同期機能は、水道管検査装置10と反射装置Rとを時刻同期させることができる。例えば、時刻同期機能は、GNSS(Global Navigation Satellite System)である。水道管検査装置10と反射装置Rとを時刻同期することで、水道管検査装置10と反射装置Rと間での音波の遅延時刻を測定することができ、その結果から水道管検査装置10と反射装置Rと間の平均流速を測定することができる。その際、発信時刻情報をマーク音に乗せても良い。
また、水道管検査装置10は、反射装置R以外(例えば、水道管中の水流そのものや気泡等の流動物)からの反射音のドップラシフトを測定し、その反射点付近の流速を計測することもできる。自然反射音の一部は、水道管中の流動物による反射も含まれるためである。
さらに、水道管検査装置10は、流速を時間積分することで流量を求めることができる。
水道管検査装置10は、上記の手法で測定した複数の流速情報、分流状態、水道管径から、漏水箇所を発見することができる。例えば、反射装置R2とR3の流速が既知であり、反射装置R2とR3で水道管径が同一である場合、反射装置R2とR3における流速はその間に分岐がないことから同一である。しかし、漏水が発生すると、漏れた流量分だけ、反射装置R3の流速が、反射装置R2の流速に比べて遅くなる。したがって、反射装置R3の流速が反射装置R2に比べて遅い場合、水道管検査装置10は、反射装置R2とR3の間に漏水がある、と判断できる。
(反射装置)
図5は、反射装置Rの構成を説明する機能ブロック図である。反射装置Rは、発信部21、受信部22、帯域通過フィルタ23、レベルモニタ24、制御部25、及び信号生成部26を有する。図5の反射装置Rは、受信したマーク音波の周波数と異なる周波数の反射装置音を発信することができる。
発信部21は、信号生成部26の信号を音波に変換して水道管50内の水中に反射装置音として発する。発信部21を複数の音波発信素子から構成してもよい。
信号生成部26は、制御部25からの指示により信号を生成する。
受信部22は、水道管50内の水中のマーク音波を受信する。特に制御部25からの指示に従い、スペース時間の音波を選択的に受信してもよい。
帯域通過フィルタ23は、マーク音の周波数およびそのドップラシフトを考慮した周波数を選択的に通過することができる。帯域通過フィルタ23としてアナログフィルタの他、音声のデジタルサンプリング後にデジタル処理のフィルタを用いることもできる。制御部25からの指示で適応的にフィルタしてもよい。
レベル/波形モニタ24は、帯域通過フィルタ23からの信号を水道管検査装置10からのマーク音発信終了後からの経過時間で掃引してモニタすることができる。レベル/波形モニタ24は、マーク音の音圧レベル、周波数、検出時間等を制御部25に伝達することができる。この時、反射装置Rは、水道管検査装置10と時刻同期し、且つ、水道管検査装置10のマーク音の送信時刻を手動または自動で取得することで、前記の水道管検査装置10からのマーク音発信終了時刻を知ることができる。
制御部25は、上述した動作の制御、信号生成に必要な処理、他の機能部へ指示、及び他の機能部から情報収集、を行う。また、制御部25は、GNSS等から時刻を取得することもできる。
図6も、反射装置Rの構成を説明する機能ブロック図である。図6の反射装置Rは、発信部21、受信部22、帯域通過フィルタ23、及びゲインコントローラ27を有する。図6の反射装置Rは、受信したマーク音波の周波数と同じ周波数の反射装置音を発信する。このとき、ゲインコントローラ27が帯域通過フィルタ23からの信号のゲインを調整することができる。他の機能部は図5の反射装置Rと同じである。
(水道管検査装置)
図7は、水道管検査装置10の構成を説明する機能ブロック図である。水道管検査装置10は、敷設された配管50に配置される配管検査装置であって、
配管50に対してパルス音波を送信する発信部11と、
前記パルス音波の送信により配管50から戻る戻り音波を受信する受信部12と、
配管50の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得する解析部17と、
を備えることを特徴とする。
具体的には、水道管検査装置10は、受信部12、帯域通過フィルタ(13-1、13-2)、レベルモニタ(14-1、14-2)、スペクトル解析機能部17、発信部11、信号生成部16、及び制御部15を有する。
発信部11は、信号生成部16の信号を音波に変換して水道管50内の水中にパルス音波として発信する。発信部11は複数の音波発信素子から構成してもよい。
信号生成部16は、制御部15からの指示により、マーク音およびスペース時間を持つ任意のパルス音波の信号を生成する。
受信部12は、水道管50内の水中の音波を受信する。特に制御部15からの指示に従い、スペース時間の音波を選択的に受信してもよい。
帯域通過フィルタ(13-1、13-2)は、それぞれマーク音と反射装置音の周波数およびそのドップラシフトを考慮した周波数を選択的に通過することができる。帯域通過フィルタ(13-1、13-2)としてアナログフィルタの他、音声のデジタルサンプリング後にデジタル処理のフィルタを用いることもできる。制御部15からの指示で適応的にフィルタしてもよい。
レベルモニタ(14-1、14-2)は、それぞれ帯域通過フィルタ(13-1、13-2)からの信号をマーク音発信終了後からの経過時間で掃引してモニタすることができる。レベルモニタ(14-1、14-2)は、繰り返し測定によって、平均化、最大値、最小値をモニタすることもできる。平均化は、電力平均、算術平均、対数平均等を用いることができる。また、掃引タイミングは、制御部15からの指示によることができる。また、掃引結果の測定値を制御部15に転送することもできる。
スペクトル解析機能部17は、帯域通過フィルタ(13-1,13-2)もしくは受信部12からの信号の短時間フーリエ変換などによって、その時間変化に伴うスペクトルを解析することができる。スペクトル解析機能部17は、この解析により発信部11から発信したマーク音の周波数と受信部12が受信した自然反射音の周波数とのドップラシフトから流速を推定することができる。また、スペクトル解析機能部17は、戻り音波の受信時刻とマーク音発信終了後からの経過時間とを突合することで、水道管検査装置10からの距離に応じた流速を推定することができる。また、スペクトル解析機能部17は、当該解析を制御部15からの指示に基づいて行うことができる。また、スペクトル解析機能部17は、解析結果の測定値を制御部15に転送することもできる。
制御部15は、上述した動作の制御、信号生成に必要な処理、他の機能部へ指示、及び他の機能部から情報収集、を行う。また、制御部15は、GNSS等から時刻を取得することもできる。
(発信部/受信部)
図8は、水道管50に配置された発信部と受信部を説明する図である。水道管検査装置10および反射装置Rは、発信部(11、21)を構成する音波発信素子および受信部(12、22)を構成する音波受信素子を複数で構成することもできる。また、発信部と受信部を図8に示すように水道管50の長手方向に距離を離して設置することもできる。
発信部(11、21)は、音波を発信するときに音波発信素子毎に音波の発信位相をずらすことで、任意の方向に音波を発信することができる。例えば、水道管検査装置10は、水道管50の下流からの戻り音波を測定しようとする場合、水道管50の上流側へもパルス音波を発信してしまうと、上流からの戻り音波と下流からの戻り音波とを判別できなくなる。そこで、水道管検査装置10は、発信部11の音波発信素子毎に音波の発信位相を調整し、パルス音波の発信方向を下流のみにする。これにより、上流からの戻り音波を抑止することができる。
受信部(12、22)は、音波を受信するときに各音波受信素子の受信信号を位相をずらして加算することにより、任意の方向の音波を選択的に受信することができる。例えば、水道管検査装置10は、水道管50の下流からの戻り音波を測定しようとする場合、水道管50の上流側からの音波を受信すると、上流側からの音波と下流からの戻り音波を判別できなくなる。そこで、水道管検査装置10は、受信部12の音波受信素子が受信した受信信号の位相をずらして加算し、音波の受信方向を下流のみにする。これにより、上流からの音波の影響を抑止することができる。
(効果)
漏水の有無、漏水箇所などの水道管検査において、水道管ネットワークに対して、集約的にその検査を実施することができる。これにより、これまでの定期的検査ではなく、定常的な検査を実施することができ、迅速な漏水などの水道管の異常を検出できる。水道管検査の他、水道の送出元側で、分流した支流の流量を取得することができる。これにより、リアルタイムのより個別の使用量が分かり、水道設備や水の供給量の計画が容易となる。
本発明は、集約的な場所に設置することで、設置個所より支流に対しても漏水検査や、流量を計測することができる。これにより、検査の手間やコストを削減し、さらに、これまでと異なり定常的な監視をも実現することができる。
10:水道管検査装置(配管検査装置)
11:発信部
12:受信部
13-1、13-2:帯域通過フィルタ
14-1、14-2:レベルモニタ
15:制御部
16:信号生成部
17:スペクトル解析機能部(解析部)
21:発信部
22:受信部
23:帯域通過フィルタ
24:レベルモニタ
25:制御部
26:信号生成部
50、50-1、50-2:水道管(配管)
301:配管検査システム
R、R1~R4:反射装置

Claims (4)

  1. 敷設された配管に配置され、前記配管に対してパルス音波を送信し、前記パルス音波の送信により前記配管から戻る戻り音波を受信し、前記配管の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得する配管検査装置と、
    前記配管に配置され、前記パルス音波を受信し、前記戻り音波として任意の音波を前記配管の、前記パルス音波を受信した方向に送信する反射装置と、
    前記配管検査装置と前記反射装置との時刻を同期させる時刻同期機能と、
    を備える配管検査システムであって、
    前記配管検査装置は、前記反射装置からの音波と、前記反射装置以外で反射した自然反射音のレベル差を利用して漏水を検出することを特徴とする配管検査システム
  2. 前記配管検査装置は、前記戻り音波から前記反射装置が送信した前記任意の音波を選択する帯域通過フィルタを有することを特徴とする請求項に記載の配管検査システム。
  3. 前記配管検査装置は、前記パルス音波の周波数と、前記任意の音波以外の前記戻り音波の周波数との違いから前記戻り音波が発生した前記配管の箇所における流速を検出する流速検出機能をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管検査システム。
  4. 敷設された配管を検査する配管検査方法であって、
    前記配管に配置された配管検査装置で、
    前記配管に対してパルス音波を送信すること、
    前記パルス音波の送信により前記配管から戻る戻り音波を受信すること、及び
    前記配管の長手方向に前記戻り音波のレベルの分布を取得すること
    を行い、
    前記配管に配置され、前記配管検査装置と時刻同期された反射装置で、
    前記パルス音波を受信すること、及び
    前記戻り音波として任意の音波を前記配管の、前記パルス音波を受信した方向に送信すること
    を行い、
    前記配管検査装置で、前記反射装置からの音波と、前記反射装置以外で反射した自然反射音のレベル差を利用して漏水を検出することを特徴とする配管検査方法。
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