JP7378670B1 - 光測定装置、取得方法、取得プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

光測定装置、取得方法、取得プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

光測定装置は、時間に対して波長が連続的に変化する掃引光を出力する波長掃引光源(1)と、波長掃引光源(1)からの掃引光による測定用出力光を測定対象物(8)の測定面に向けて空間に測定光として出射し、測定対象物(8)の測定面が測定光を反射した反射光を受けて測定用反射光として出力する照射光学系(3)と、波長掃引光源(1)からの掃引光による参照用出力光を参照光として出力する参照光経路と、照射光学系(3)からの測定用反射光と参照光経路からの参照光とを合波し、合波された干渉光を光電変換した測定用情報を出力する測定情報取得部(5)と、測定情報取得部(5)からの測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得、得たスペクトルの情報に対して測定対象物(8)の測定面までの距離の測定に対する変動要因情報を用いて補正し、補正したスペクトルの情報に基づいて測定対象物(8)の測定面までの距離情報を得る情報処理部(6)と、を備える。

Description

本開示は、光測定装置に関する。
光源が出射した光を用いて光源から対象物までの距離を測定する方式として、パルス伝播方式、三角測距方式、共焦点方式、白色干渉方式、又は波長走査干渉方式等の方式が知られている。
このような方式の中で、対象物から反射された光の信号強度が小さい場合でも、より高感度に測定できる方式として波長走査干渉方式を用いることが知られている。
例えば、SS-OCT(Swept Source-OCT:波長掃引型光干渉断層計)装置として動作する、生体計測に利用される光計測装置が特許文献1に示されている。
特許文献1には、光源からの信号光によって被測定物の内部の内部イメージを取得する光計測装置が示されている。特許文献1に示された光計測装置は、波長可変光源から出力された信号光が信号光及び参照光に分岐され、参照光が参照光処理部を伝搬し、信号光が被測定物へと入射され、被測定物によって反射・散乱された信号光と参照光が干渉した干渉光に基づいて被測定物からの反射・散乱に関する情報を抽出する。抽出した情報を用いて被測定物の3次元範囲での断層イメージを取得する。
特開2016-75513号公報
特許文献1に「非生体の工業製品などにも適用できる」旨の記載はあるものの、非生体の工業製品に対して具体的に適用した例については全く示されていない。
例えば、加工物を測定対象物とする加工装置にSS-OCT方式の光測定装置を用いると、測定対象物の違い又は測定対象物の測定面の状態などによる測定対象物の測定面における測定距離に対する変動要因が存在し、この変動要因により測定対象物の測定面から反射された反射光の強度が測定距離の測定に対して必ずしも精度が高いとは言えない。
従って、測定対象物の測定面から反射された反射光をそのまま測定用反射光として用いた場合、測定距離に誤差が生じる。
本開示は上記した点に鑑みてなされたものであり、波長走査干渉方式の光測定装置において、測定対象物の測定面における測定距離に対する変動要因が存在しても精度の高い測定対象物の測定面までの距離を測定できる光測定装置を得ることを目的とする。
本開示に係る光測定装置は、時間に対して波長が連続的に変化する掃引光を出力する波長掃引光源と、波長掃引光源からの掃引光による測定用出力光を測定対象物の測定面に向けて空間に測定光として出射し、測定対象物の測定面が測定光を反射した反射光を受けて測定用反射光として出力する照射光学系と、波長掃引光源からの掃引光による参照用出力光を参照光として出力する参照光経路と、照射光学系からの測定用反射光と参照光経路からの参照光とを合波し、合波された干渉光を光電変換した測定用情報を出力する測定情報取得部と、測定情報取得部からの測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得
るスペクトル取得部、スペクトル取得部により得られたスペクトルの情報の値に対して雑音除去用閾値と比較し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る雑音除去処理部、雑音除去処理部により得られたスペクトルの情報から、測定対象物の測定面における高度差を有する段差を形成する上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて測定対象物の段差に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る第2のスペクトルの情報補正部、第2のスペクトルの情報補正部により得られたスペクトルの情報に対して雑音除去処理部により得られたスペクトルの情報における最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報とは異なるスペクトルの情報である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る第2のスペクトル情報選定部、第1のピーク値と第2のスペクトル情報選定部により選定されたスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す照射光学系からの測定光の出射位置を測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得る距離情報取得部、及び距離情報取得部により得られた測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力する出力部を有する情報処理部と、を備える。
本開示によれば、波長走査干渉方式の光測定装置において、照射光学系からの測定光のスポット径によって決定される空間分解能よりも高い分解能での段差の検知が可能となり、測定対象物の測定面におけるエッジ位置を精度高く同定できる。
実施の形態1に係る光測定装置を示す構成図である。 実施の形態1に係る光測定装置における情報処理部を示す構成図である。 光ヘッドと3段階の位置における測定対象物の測定面との関係を示す概略模式図である。 測定用反射光と参照光との関係、及び、測定情報取得部5により光電変換されたアナロク信号からなる干渉光の強度を示す模式図である。 3段階の位置における測定対象物の測定面に対応したビート周波数によるスペクトルを示す模式図である。 測定対象物の測定面に段差を有する場合の、段差位置における光ヘッドと測定対象物の測定面と測定光とを示す概念図である。 光ヘッドの照射面からの距離に対する反射光の強度を概念的に示す図である。 測定対象物の測定面に油が付着された場合の、光ヘッドと測定対象物の測定面と測定光とを示す概念図である。 第1のスペクトル情報補正部により補正したスペクトルの情報を得た場合の、光ヘッドの照射面からの距離に対する反射光の強度に相当する反射光の強度を概念的に示す図である。 高度差を有する段の境界(エッジ)の位置付近におけるスペクトルの強度の変化を示す参考図である。 実施の形態1に係る光測定装置において、高度差を有する段の境界(エッジ)の位置付近におけるスペクトルの強度の変化を示す図である。 実施の形態1に係る光測定装置における情報処理部のハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1に係る光測定装置における情報処理部の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る光測定装置において、測定対象物の測定面に油が付着された場合の、情報処理部における各ステップ後のスペクトルの強度を示す図である。 実施の形態1に係る光測定装置において、測定対象物の測定面に段差が存在する場合の、情報処理部における各ステップ後のスペクトルの強度を示す図である。 実施の形態2に係る光測定装置を示す構成図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る光測定装置を図1から図15を用いて説明する。
実施の形態1に係る光測定装置は、レーザレーダ装置として動作する波長掃引型光干渉断層計(SS-OCT:Swept Source-OCT)を用いた波長走査干渉方式の光測定装置である。
実施の形態1に係る光測定装置は、加工機(自動ステージ)と連携し、加工物である測定対象物8の測定面までの距離を測定する光測距装置として機能する。
実施の形態1に係る光測定装置は、測定対象物の測定面における測定距離に対する変動要因が存在しても精度の高い測定対象物の測定面までの距離を測定できる。
測定距離に対する変動要因としては次のようなものが挙げられる。
1.センサパラメータ。SS-OCT方式の光測定装置を用いると、広い測定レンジ実現のための広受信帯域化、及び、SS-OCTの原理上行うリサンプリングによる高調波及びサイドローブ等の偽信号雑音が発生する。
2.測定対象物8の測定面までの距離に依存するパラメータ。波長掃引光源1の送信パワー、波長掃引光源1からの掃引範囲内における波長の周波数、照射光学系3におけるレンズの開口直径、照射光学系3における集光距離、等。
上記した1及び2は、主として照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータによる変動要因である。
3.測定対象物の素材の違い。異なる測定対象物8における測定面の反射率及び透過率の違い。つまり、測定対象物の素材の違いによる変動要因である。
なお、反射率は照射光学系3からの測定光の送信パワーに対する測定対象物8における測定面から反射された反射光を受信した照射光学系3の受信パワーの比である。
また、透過率は測定対象物8における測定面に付着物が付着されている場合の付着物の透過率である。
4.測定対象物の測定面の状態。
1)測定対象物8における測定面における付着物。例えば、測定対象物8における測定面に付着した油における油膜8Aの厚さが変動要因である。また、測定対象物8における測定面に水が付着していれば、水の厚さが変動要因である。
2)測定対象物8における測定面における段差などの形状。例えば、段差が変動要因である。
上記した3及び4は、測定対象物8における素材、測定面における付着物、及び測定面における段差などの形状を示す周辺構造による変動要因である。
実施の形態1に係る光測定装置は、測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因として照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータによる変動要因が存在すると、情報処理部6により特性パラメータに関する情報を用いて照射光学系3に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得ることにより、測定対象物8の測定面までの距離情報を得る。
変動要因情報として照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータは、実施の形態1では、波長掃引光源1からの掃引範囲内における波長の周波数、照射光学系3におけるレンズの開口直径、及び、照射光学系3における集光距離である。
実施の形態1に係る光測定装置は、測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因として測定対象物8の周辺構造による変動要因が存在すると、情報処理部6により測定対象物8の周辺構造に関する情報を用いて測定対象物8の周辺構造に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得ることにより、測定対象物8の測定面までの距離情報を得る。
測定対象物8の周辺構造に関する変動要因情報を示すパラメータは、実施の形態1では、測定対象物8の測定面に付着物が存在する場合の測定面における透過率(消散係数)、及び測定対象物8の測定面に段差が存在する場合の測定面からの反射光の受信パワーである。
実施の形態1に係る光測定装置は、測定対象物8の周辺構造による変動要因として測定対象物の測定面における付着物である油膜8Aが存在すると、情報処理部6により油膜8Aの厚みの情報が差し引かれた測定対象物8の測定面までの距離情報を得る。測定対象物の測定面に付着物として水が存在すると、情報処理部6により水の厚みの情報が差し引かれた測定対象物8の測定面までの距離情報を得る
実施の形態1に係る光測定装置は、測定対象物8の周辺構造による変動要因として測定対象物の測定面における段差が存在すると、情報処理部6により、さらに、精度の高い段差位置を示す付加情報を得る。
実施の形態1に係る光測定装置は、図1に示すように、波長掃引光源1と、光分配部2と、照射光学系3と、測定情報取得部5と、情報処理部6と、制御部7を備える。
波長掃引光源1と光分配部2と照射光学系3と測定情報取得部5とは光学ヘッド100に内蔵される。情報処理部6が光学ヘッド100に内蔵されてもよい。
波長掃引光源1と光分配部2と照射光学系3と測定情報取得部5と情報処理部6が測距装置として機能する。
実施の形態1に係る光測定装置は、波長掃引光源1から出力され、測定対象物8の測定面に反射された測定用反射光と波長掃引光源1から出力された参照光による干渉光に基づいて得た測定対象物8の測定面における水平方向のスペクトルを得、得たスペクトルを測定距離に対する変動要因となる照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータに基づいた補正情報により補正することにより、偽信号雑音を除去し、測定対象物の測定面までの距離を精度高く測定できる。
実施の形態1に係る光測定装置は、例えば、測定対象物の測定面に付着した油の油膜8Aの厚さ測定、及び測定面に段差がある測定対象物において、測定面における正確な段差の位置の測定の、少なくとも一つの測定を精度高く行うことができる。
なお、段差は測定面における高度差を有する段の境界(エッジ)を意味し、測定対象物の測定面において、上面(高い面)と下面(低い面)が90度の段差による境界だけではなく、上面と下面がテーパ形状により連続している場合も境界として含む。
要するに、本件では、高度差を有する段の境界(エッジ)は、測定対象物8の測定面において、高さが異なり始める区切り線を境界として含むものであり、境界の位置をエッジの位置という。
以下、高度差を有する段の境界をエッジという。
実施の形態1に係る光測定装置は、光学ヘッド100、特に照射光学系3と測定対象物8を相対的に水平方向に移動させる駆動部4と連携し、測定対象物8の測定面における水平方向のスペクトルのピークを取得する。
実施の形態1では、駆動部4は光学ヘッド100を空間的に照射光学系3の照射面を動かし、照射光学系3の照射面から出射される測定光によるスポットの位置、つまり測定位置を変更する。照射光学系3の空間的移動は水平方向、つまり、X軸方向及びY軸方向と、上下方向、つまり、Z軸方向である。
波長掃引光源1は、レーザ光源11と掃引部12を有し、レーザ光源11からの単一周波数のレーザ光を掃引部12が掃引範囲内において時間に対して波長を連続的に変化させ、波長掃引されたレーザ光である掃引光を出力(出射)する。
掃引部による波長掃引は光情報通信で用いられるTROSAのように複数波長を同時に掃引する手法を用いてもよい。
掃引光は掃引が時間に対して一次線形であることが望ましく、時間と波長は1:1の関係にあるのが望ましい。
但し、掃引光は掃引が時間に対して非線形的でも測定情報取得部5と情報処理部6で非線形性を補償すればよい。非線形性を補償する技術は一般的に知られている技術を用いればよい。
波長掃引光源1は、掃引範囲内を時間に対して波長を連続的に変化させ、波長掃引されたレーザ光である掃引光、例えば、中心波長が1550nmで掃引範囲が100nmの掃引光を繰り返し出射する。
波長掃引光源1におけるレーザ光源11は半導体レーザー(LD:Laser Diode)である。
波長掃引光源1における掃引部12はスキャナミラーを用いたリットマン型又はリトロー型による波長掃引ないしは電圧制御発信装置である。
光分配部2は波長掃引光源1からの掃引光が光ファイバを介して入力され、測定用出力光と参照用出力光に分配する。測定用出力光と参照用出力光の分配比は種々の条件によって設定されるが、測定対象物8が反射率の低い対象物でも測定できるよう、測定用出力光に多くの分配比とするのが望ましい。
実施の形態1では、回線計算等の設計に基づき決定された分配比に基づき、測定用出力光:参照用出力光=8:2の比率で光のパワーを分けている。
光分配部2は1×2ファイバ方向性結合器であるカプラである。
光ファイバは一般的に使用されるシングルモードファイバである。以下に説明する構成要素の間を接続する光ファイバもシングルモードファイバである。
光分配部2と測定情報取得部5の間を接続する光ファイバが波長掃引光源1からの掃引光による参照用出力光を参照光として出力する参照光経路を構成する。
照射光学系3は、光分配部2からの測定用出力光が光ファイバを介して入力され、測定対象物8の測定面に向けて空間に測定光として出射し、測定対象物8の測定面が測定光を反射した反射光を受けて測定用反射光として測定情報取得部5に出力する。
照射光学系3は、光サーキュレータ31と光学系32を有する。光学系32はコリメートレンズなどの集光レンズとコネクタとを備える。
照射光学系3は、光サーキュレータ31による光学系32への測定用出力光の伝搬及び光学系32から測定情報取得部5への測定用反射光の伝播を行う機能と、光学系32による測定用出力光を測定対象物8の測定面へ測定光として集光する機能及び測定対象物8の測定面からの反射光を測定情報取得部5へ測定用反射光として集光する機能とを有する。
光サーキュレータ31は光分配部2からの測定用出力光を測定光として集光レンズに出力し、測定対象物8の測定面が測定光を反射した反射光を集光レンズが受けて測定用反射光として測定情報取得部5に出力する。つまり、光サーキュレータは測定用出力光と測定用反射光を分離する。
光学系32は、測定用出力光を測定対象物8の測定面に照射するためのビーム形成を行って測定光として出射し、測定対象物8の測定面から反射された散乱光を反射光として受光し、ビーム形成を行って測定用反射光として出力する。つまり、光学系32は光の特性を変化させるためのレンズを有した望遠鏡に相当する。
光サーキュレータ31と光分配部2の間、及び光サーキュレータと測定情報取得部5との間は光ファイバにより接続される。
光サーキュレータ31からの測定用出力光は光ファイバにより光学系32における集光レンズに導かれ、集光レンズにより集光されてビーム形成された測定光は光ファイバを介して光ファイバの一端に位置する光学系32におけるコネクタの端面から測定対象物8に向けて空間に出射される。
測定対象物8により測定光が反射された散乱光である反射光はコネクタの端面に入射され、光サーキュレータにより光ファイバを介して測定用反射光として測定情報取得部5に出力される。
測定対象物8の測定面に段差がある場合、測定対象物8からの反射光の光強度を十分に得るために、測定光を測定対象物8に向けて空間に出射するための集光レンズの焦点を測定面における一番高い水平面に設定することが望ましい。
また、測定対象物8の測定面に油が付着している場合、測定対象物8からの反射光の光強度を十分に得るために、測定光を測定対象物8に向けて空間に出射するための集光レンズの焦点を測定面に付着された油の油面に設定することが望ましい。
照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面におけるスポットの径は有限な値を持っており、無限小にすることはできない。
測定光によるスポットの径内部での光の強度分布は一般的に正規分布しており、測定光の光軸(中心点)を中心にガウシアン的な広がりをもつ、光軸に対して点対称な強度分布である。
照射光学系3が内蔵される光学ヘッド100又は測定対象物8のいずれか一方が駆動部4により水平方向に相対的に移動され、照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面における照射点、つまり、スポットが測定対象物8の測定面上を直線的に移動する。
光学ヘッド100又は測定対象物8のいずれか一方を水平方向に相対的に移動させるスキャン方法及び測定ピッチは制御部7にテーブルとして記憶されており、制御部7からのスキャン方法及び測定ピッチが駆動部4に入力され、駆動部4か光学ヘッド100又は測定対象物8のいずれか一方を水平方向に移動させる。
スキャン方法及び測定ピッチはユーザインタフェース(IF)によりユーザーが設定し、制御部7にテーブルとして記憶される。
なお、駆動部4による光学ヘッド100又は測定対象物8のいずれか一方の水平方向の相対的な移動は、制御部7に記憶されたスキャン方法及び測定ピッチにより行うのではなく、制御部7にカメラを搭載し、カメラが撮像した測定対象物8の測定面における光学画像から測定対象物8の測定面における照射点を制御部7が自動的に選定し、選定した位置に光学ヘッド100又は測定対象物8のいずれか一方を移動させるように駆動部4を制御するものでもよい。
測定対象物8の測定面における照射点の水平座標、いわゆるX座標とY座標を示すデジタル情報からなる水平座標情報は制御部7から入力される初期値とスキャン方法及び測定ピッチにより決定され、照射点の水平座標情報と波長掃引光源1からの掃引光の出射タイミングは同期がとられ、波長掃引光源1からの掃引光による測定光と測定対象物8の測定面における照射点の水平座標が特定される。
なお、カメラが撮像した光学画像から照射点を自動的に選定するものにおいても、照射点の水平座標情報と波長掃引光源1からの掃引光の出射タイミングは同期がとられ、波長掃引光源1からの掃引光による測定光と測定対象物8の測定面における照射点の水平座標が特定される。
測定対象物8の位置が固定され、照射光学系3が内蔵された光学ヘッド100が駆動部4に設置されて、駆動部4により光学ヘッド100が水平方向に移動される場合は、光学ヘッドの水平移動により、光学ヘッド100がラスタスキャンなどで走査される。
駆動部4によるスキャン方法及び測定ピッチは制御部7により制御され、照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面における照射点が位置する水平座標は制御部7により水平座標情報として制御部7に出力される。
また、照射光学系3が内蔵された光学ヘッド100の位置が固定され、測定対象物8が駆動部4に設置されて、駆動部4により測定対象物8が水平方向に移動される場合は、測定対象物8が載置されるテーブルの水平移動により、測定対象物8がラスタスキャンなどで走査される。
駆動部4によるスキャン方法及び測定ピッチは制御部7により制御され、照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面における照射点が位置する水平座標は制御部7により水平座標情報として制御部7に出力される。
駆動部4はサーボモータとサーボモータの回転力を水平方向の移動に変換する駆動機構を有する。
駆動部4は照射光学系3からの測定光の焦点を測定対象物8の測定面における照射点に合わせるため、照射光学系3が内蔵される光学ヘッド100又は測定対象物8のいずれか一方を上下方向に相対的に移動させる、サーボモータとサーボモータの回転力を上下方向の移動に変換する駆動機構を有する。
駆動部4はZ座標を示すデジタル情報からなる上下座標情報を情報処理部6に出力する。
さらに、光学ヘッド100と測定対象物8の水平方向への相対的移動が光学ヘッド100又は測定対象物8を直接移動するものに限られるものではなく、ガルバノミラーを用いてガルバノミラーを1次元に走査して照射光学系3からの測定光を空間的に走査してもよい。
この場合も、ガルバノミラーを駆動する駆動部は、制御部7により制御され、照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面における照射点が位置する水平座標は制御部7により水平座標情報として制御部7に出力される。
またさらに、照射光学系3と測定対象物8の相対的移動は、照射光学系3が測定光を出射する出射端面を水平面上に複数有し、測定光を出射する出射端面を切り替えて照射光学系3からの測定光における照射点を測定対象物8の測定面上を水平に移動させても良い。
この場合も、複数の出射端面を切り替える駆動部は、制御部7により制御され、照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面における照射点が位置する水平座標は制御部7により水平座標情報として制御部7に出力される。
測定情報取得部5は、波長掃引光源1からの掃引範囲内を波長掃引された掃引光の出射ごとに同期して照射光学系3からの測定用反射光と測定用反射光と対応する光分配部2からの参照光(参照用出力光)を合波し、合波された干渉光を光電変換した測定用情報を出力する。
測定情報取得部5は、測定用反射光と参照用出力光を合波する干渉部51と、干渉部51により合波された干渉光を光電変換する光電変換部52と、光電変換部52からのアナロク信号をデジタル信号に変換して測定用情報として出力するデジタル変換部53を有する。
干渉部51は溶融型カプラなどの光カプラである。
光電変換部52は差動増幅型の光―電気変換モジュールであるバランスドレシーバを用い、ヘテロダインによる検波を行って光電変換を行っている。なお、フォトディテクである単一受光素子でもよい。
デジタル変換部53はADコンバータ(Analog to Digital Converter)である。
情報処理部6は、駆動部4からの水平座標情報に同期して測定情報取得部5からの測定用情報を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)し、水平座標情報により示された測定対象物8の測定面の照射点における、スペクトルのピークにおける周波数から測定対象物8の測定面までの距離を得る。
すなわち、測定用反射光と参照光の干渉光によって得られた測定情報取得部5からの測定用情報をフーリエ変換することによってスペクトルのビート周波数を得、ビート周波数が測定用反射光と参照光の光路長差分に比例することを利用することにより、情報処理部6が測定対象物8の測定面までの距離を求める。
ビート周波数が光ファイバをはじめとする光伝播媒質の長さと屈折率の積である光路長に比例することにより、スペクトルのビート周波数を得ることにより、測定対象物8の測定面までの距離を求めることができる。
一方、スペクトルのビート周波数の強度は測定用反射光の強度と参照光の強度の積に比例する。また、測定用反射光の強度は測定対象物8の測定面における反射率、反射点(測定光の照射点)の高さ方向の位置及び反射点におけるスポットの面積、及び反射光の散乱などによって変化する。
測定対象物8の測定面における反射率及び反射光の散乱が測定面において同じであるとすれば、測定用反射光の強度は反射点(測定光の照射点)の高さ方向の位置及び反射点におけるスポットの面積により変化する。
今、図3に示すように、光学ヘッド100の照射面から測定対象物8の測定面の位置までの距離をX1~X3の3段階それぞれにおいて、波長掃引光源1からの掃引光を1走査毎、つまり掃引範囲内の掃引光の出射毎に、照射光学系3から測定光を測定対象物8の測定面へ出射し、測定対象物8の測定面からの反射光を照射光学系3が受光したとする。
この時、照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータによる測定距離に対する変動要因により、リサンプリングなどにより発生する偽信号雑音がないものとして説明する。
測定情報取得部5の干渉部51に、図4に示すように、測定対象物8の測定面の位置までの距離X1~X3それぞれに対応した測定用反射光と参照光が入力されたとすると、距離X1~X3それぞれに対応し、入力された測定用反射光と参照光の周波数差に応じた干渉光が得られ、光電変換されたアナロク信号からなる干渉光の強度が測定情報取得部5の光電変換部52から得られる。
入力された測定用反射光と参照光の周波数差は、波長掃引光源1から照射された掃引光が測定用反射光と参照光として測定情報取得部5に入力されるまでの到達時間差に相当し、掃引光が測定用反射光として測定情報取得部5に至る光路と掃引光が参照光として測定情報取得部5に至る光路の光路長差に相当する。
干渉光の強度は入力された測定用反射光と参照光の周波数差、つまり光路長差に応じて異なる。
光電変換部52により得られたアナログ信号はデジタル変換部53により、デジタル信号に変換され、フーリエ変換することにより、図5に示すように、ビート周波数によるスペクトルが得られる。
ビート周波数が測定用反射光と参照光の光路長差分に比例していることにより、ビート周波数は測定対象物8の測定面までの計測距離に対応し、測定対象物8の測定面までの距離を知ることができる。
すなわち、測定対象物8の測定面までの距離dは次式(1)に現わせる。
d=λ ・Δf/2V (1)
なお、式(1)において、λcは掃引光における掃引範囲の波長の中心周波数、Δfはスペクトルのピークに相当する周波数差、Vは掃引速度である。
式(1)から理解されるように、掃引光の中心周波数λc及び掃引速度Vを固定することにより、測定対象物8の測定面までの距離dは周波数差Δfに比例し、周波数差Δfを得ることにより、距離dを知ることができる。
また、スペクトルの強度は測定対象物8の測定面までの距離が長くなるほど小さくなる。
従って、照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータと測定面における付着物及び測定面における段差などの変動要因による測定距離に対する変動要因により、光学ヘッド100から遠くにある位置の測定対象物8の測定面までの距離が測定できなくなる可能性がある。
例えば、図6に示すように、測定対象物8の測定面に上面と下面とによる高度差を有する段差が形成されており、照射光学系3からの測定光によるスポットが測定面の段差の位置、つまりエッジの位置にあるとする。この時、照射光学系3からの測定光の焦点は測定対象物8の測定面における上面に設定してある。
この時、測定対象物8の測定面から得られる反射光の強度を図7に概念的に示す。
図7は光学ヘッド100の照射面からの距離に対する反射光の強度を示す。
図7において、実線R1は測定面の上面から反射された反射光による強度、実線R2は測定面の下面から反射された反射光による強度、破線はリサンプリングによる高調波及びサイドローブ等の偽信号雑音による反射光の強度である。
また、図8に示すように、測定対象物8の測定面に油が付着されている場合、油膜8Aの表面からの反射光の強度が測定対象物8の測定面からの反射光の強度より強い。
この場合も、図7に概念的に示す反射光の強度と同様の反射光の強度を示す。この場合の図7において、実線R1は油膜8Aの表面から反射された反射光による強度、実線R2は測定面から反射された反射光による強度、破線はリサンプリングによる高調波及びサイドローブ等の偽信号雑音による反射光の強度である。
図7から理解されるように、単純に、偽信号雑音による反射光の強度を削除するための閾値を設定すると、測定面に段差が存在する場合は照射面の下面から反射された反射光による強度(R2)も削除され、測定面の下面を認識できない可能性があり、測定面に油が付着されている場合は、反射光の強度が最も強い反射光の選択を行うと、油膜8Aの表面までの距離を反射光による強度(R1)に対応する距離L1を測定面までの距離と誤認識され、測定対象物8の測定面までの距離の測定に油膜8Aによる誤差を生じる可能性がある。
情報処理部6は、測定情報取得部5からの測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得、得たスペクトルの情報に対して測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因情報を用いて補正し、補正したスペクトルの情報に基づいて測定対象物8の測定面までの距離情報を得る。
測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因情報が照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータであると、情報処理部6は、スペクトルの情報から、特性パラメータに関する情報を用いて照射光学系3に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得、得られたスペクトルの情報の値に対してピーク値を示すスペクトルの情報により測定対象物の測定面までの距離情報を得る。
測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因が測定対象物8の周辺構造であると、情報処理部6は、スペクトルの情報から、測定対象物8の周辺構造に関する情報を用いて測定対象物8の周辺構造に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得、得られたスペクトルの情報の値に対してピーク値を示すスペクトルの情報により測定対象物の測定面までの距離情報を得る。
測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因が照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータ及び測定対象物8の周辺構造であると、情報処理部6は、まず、特性パラメータに関する情報を用いてスペクトルの情報を得、次に得られたスペクトルの情報から測定対象物8の周辺構造に関する情報を用いてスペクトルの情報を得、測定対象物の測定面までの距離情報を得る。
情報処理部6は、図2に示すように、FFT処理部61と雑音除去処理部62と第1のスペクトル情報補正部63と第1のスペクトル情報選定部64と第2のスペクトル情報補正部65と第2のスペクトル情報選定部66と距離情報取得部67と出力部68を有する。
FFT処理部61は駆動部4に与える制御部7からの測定位置情報である水平座標情報に同期して測定情報取得部5からの測定用情報を高速フーリエ変換し、水平座標情報により示された測定対象物8の照射点におけるスペクトルの情報を得る。
FFT処理部61は掃引範囲内を波長掃引された掃引光から分配された測定用反射光と参照光による干渉光に基づいたスペクトル取得部として機能する。
なお、FFT処理部61により得られたスペクトルの情報は、スペクトルのピークにおけるスペクトルの強度を示す情報が、制御部7により駆動部4に与えられた水平座標情報に紐づけされた情報である。
FFT処理部61により得られたスペクトルの情報は、スペクトルのピークにおける測定用反射光の周波数と参照光の周波数の差により、測定用反射光の光路と参照光の光路の差を現し、水平座標情報により示された測定対象物8の照射点における測定対象物8の測定面までの距離を暫定的に示す、測定対象物8の照射点に対する暫定的な距離情報に相当する。
雑音除去処理部62は、FFT処理部61により得られたスペクトルの情報の値に対して雑音除去用閾値と比較し、雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る。
雑音除去用閾値は事前に取得された閾値であり、照射光学系3からの測定光を遮光状態にして得られたFFT処理部61により得られたスペクトルのピーク値である。
なお、雑音除去用閾値は雑音を示すスペクトルのピーク値ではなく1σでもよく、また、回線計算によって求められる理論的な雑音値でもよい。
雑音除去処理部62により雑音除去処理を行っていないと、後段の処理において、測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因による距離に対する依存性を除去する際、測定対象物8の測定面までの距離が遠くなるほど過補正になるため、雑音によるスペクトルの強度が疑似的に強くなり、反射光に基づくスペクトルの強度との弁別が困難となる。
従って、雑音除去処理部62により雑音除去処理を行うことにより、後段の処理において雑音の影響を受けないため、測定対象物8の測定面までの距離が遠くとも、反射光に基づくスペクトルを精度高く得ることができる。
また、雑音除去用閾値の一定化を行うことで、情報処理部6における演算処理負荷が低減される。
第1のスペクトル情報補正部63は、雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報から、照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて照射光学系3に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。
第1のスペクトル情報補正部63は、雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報に対して、制御部7からの特性パラメータに関する情報であるシステムパラメータの情報を用いて距離依存性と光学特性を除去する補正を行う。
照射光学系3における光学系32が受光する、測定対象物8の測定面からの反射光の受信パワーPr[w]は次式(2)で表される。

Figure 0007378670000001
なお、式(2)において、Pは照射光学系3における光学系32から出射される測定光の送信パワー[w]、ηsysはシステムの効率、ηはファーフィールドでの結合効率、Lは測定対象物8の測定面までの距離[m]、Fは光学系32による集光距離[m]、Dは光学系32のレンズの開口直径[m]、α(L)は距離Lに対する消散係数(1-透過率)[/μm]、R(L)は距離Lに対する反射率、V(L)は距離Lに対する面積比率、λは掃引光における掃引範囲の波長の中心周波数である。
反射率Rは測定対象物8の測定面までの距離L以外は1である。面積比率Vは測定対象物8の測定面が平坦面である場合は1であり、図6に示したように、測定対象物8の測定面に上面と下面とによる高度差を有する段差が存在する場合、例えば、上面における面積比率Vを0.7、下面における面積比率Vを0.3とする。
第1のスペクトル情報補正部63は、上式(2)の右辺に示された分母の距離に依存する項に対し補正を行う。
すなわち、第1のスペクトル情報補正部63は、測定対象物8の測定面までの距離の測定に対する変動要因情報である照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータによる変動要因情報に対して雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報の補正を行う。
従って、第1のスペクトル情報補正部63は、雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報に対して、次式(3)で現わされる距離Lに対する補正係数K(ゲイン関数)を用いて照射光学系3に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。
K(L)=L(1+(πD/4λL)(1-L/F)) (3)
すなわち、第1のスペクトル情報補正部63は、雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報が示す各距離Lに対するスペクトルの値に上式(3)で示す各距離Lに対する補正係数Kを乗算して補正したスペクトルの情報を得る。以下、この補正したスペクトルの情報を第1の補正後のスペクトルの情報として説明する。
第1の補正後のスペクトルの情報は、例えば、図7に概念的に示した光学ヘッド100の照射面からの距離に対する反射光の強度を補正した、図9に概念的に示した光学ヘッド100の照射面からの距離に対する反射光の強度を持つ測定用反射光を用いて測定情報取得部5における干渉部51が得た干渉光に基づく測定情報取得部5からの測定用情報をFFT処理部61がフーリエ変換して得たスペクトルの情報に相当する。
第1のスペクトル情報選定部64は第1のスペクトルの情報補正部63により得られた第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値を示すスペクトルの情報を得る。第1の補正後のスペクトルの情報における最も高いピーク値を示すスペクトルの情報、例えば、図9に示す反射光による強度R1に対応するスペクトルの強度が示すスペクトルの情報を、制御部7からの水平座標情報が示す水平方向の位置における測定対象物8の測定面までの暫定的な距離情報(距離L1を示す情報)として得る。
第2のスペクトルの情報補正部65は、第1のスペクトル情報選定部64により選定されたスペクトルの情報、つまり、第1の補正後のスペクトルの情報から、測定対象物8の周辺構造に関する情報を用いて測定対象物8の周辺構造に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。
第2のスペクトルの情報補正部65は、第1の補正後のスペクトルの情報に対して、制御部7からの測定位置情報と周辺構造情報(測定対象物情報)である測定対象物8の測定面における付着物の存在情報及び段差の存在情報を得、測定面に付着物が存在する場合は測定面における透過率(消散係数)を用いて付着物の影響を除去した補正を行い、測定対象物8の測定面に段差が存在する場合は測定面からの反射率及び反射光の受信パワーを用いて段差の位置情報の補正を行い、言い換えれば精度の高い位置情報を得る。
制御部7から測定位置情報が示す測定位置において、測定対象物8の測定面における付着物の存在情報及び段差の存在情報などの測定面における特異な情報がなく、測定面が特異な状態ではない、平坦ないしはなめらかな状態の測定対象物であると、第1のスペクトル情報選定部64が選定した暫定的な距離情報(距離L1を示す情報)、つまり、測定対象物8の測定面までの距離情報(距離L1を示す情報)として得、得た距離情報(距離L1を示す情報)を出力部68を介して出力する。
なお、第2のスペクトルの情報補正部65は、第1のスペクトル情報補正部63及び第1のスペクトル情報選定部64を介さずに、雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報から、測定対象物8の周辺構造に関する情報を用いて測定対象物8の周辺構造に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得るようにしてもよい。
今、情報処理部6が制御部7から測定対象物8の測定面における付着物の存在情報を受けたと想定する。
第2のスペクトルの情報補正部65は、制御部7からの測定位置情報と付着物の存在情報を得、第1の補正後のスペクトルの情報に対して付着物の影響を除去した補正を行う。
例えば、図8に示すように、測定対象物8の測定面に油が付着され、光学ヘッド100が測定面に油膜8Aが存在する測定対象物8の測定面までの距離を測定する場合を想定する。
この場合、第1のスペクトルの情報補正部63が得た第1の補正後のスペクトルの情報に対応する仮想的な測定用反射光の概念的な強度を示す図9において、強度R1に対応する距離L1が油膜8Aまでの距離、強度R2に対応する距離L2が測定面までの見かけ上の距離L2 (>L1)を示している。
従って、第2のスペクトルの情報補正部65は、次式(4)で現わされる距離Lに対する補正係数T(ゲイン関数)を用いて付着物である油膜8Aに依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。

Figure 0007378670000002
すなわち、第2のスペクトルの情報補正部65は、第1の補正後のスペクトルの情報が示す各距離Lに対するスペクトルの値に上式(4)で示す各距離Lに対する補正係数Tを乗算して補正、つまり、強度R1に対応する距離L1以遠に油膜8Aが存在するとみなして距離L1以遠における第1の補正後のスペクトルの情報が示す値に油の透過率の逆数を乗算して補正したスペクトルの情報を得る。
第2のスペクトルの情報補正部65は、油の透過率を用いて第1の補正後のスペクトルの情報を補正することにより、測定面までの油の透過率による測定面からの反射光の光の強度の減衰を考慮したスペクトルの情報を得る。以下、この補正したスペクトルの情報を第2の補正後のスペクトルの情報として説明する。
油の透過率の逆数が測定対象物8の周辺構造に関する情報である。
第2のスペクトル情報選定部66は第2のスペクトルの情報補正部65により得られた第2の補正後のスペクトルの情報の値に対し2番目に高いピーク値を示すスペクトルの情報を得る。
第2のスペクトル情報選定部66は、2番目に高いピーク値を示すスペクトルの情報を、制御部7からの水平座標情報が示す水平方向の位置における測定対象物8の測定面までの暫定的な距離情報(距離L2を示す情報)として得る。
第2のスペクトルの情報補正部65により油の透過率による測定面からの反射光の光の強度の減衰を考慮したスペクトルの情報を得ているので、2番目に高いピーク値を示すスペクトルの情報の選定が容易になる。
距離情報取得部67は、第2のスペクトル情報選定部66が選定した測定対象物8の測定面までの暫定的な距離情報(距離L2を示す情報)に対し測定対象物8の環境及び目的に沿って、データの精査を行う。
すなわち、距離情報取得部67は、暫定的な距離情報(距離L2を示す情報)に対し測定対象物8の測定面までの実質的な距離情報(距離L0を示す情報)を得る。
距離情報取得部67は、第2のスペクトル情報選定部66により選定されたスペクトルの情報、つまり、暫定的な距離情報(距離L2を示す情報)の値から油膜8Aの厚みの値が減算された値を示すスペクトルの情報を得、得た距離情報(距離L0を示す情報)を測定対象物8の測定面までの実質的な距離情報として出力部68を介して出力する。
言い換えれば、距離情報取得部67は、第1のスペクトル情報選定部64により選定されたスペクトルの情報(距離L1を示す情報)の値に油膜8Aの厚みの値が加算された値を示すスペクトルの情報を次式(5)用いて得、測定対象物8の測定面までの実質的な距離情報として出力部68を介して出力する。
L0=(L2-L1)/n+L1 (5)
なお、式(5)において、nは油の屈折率であり、制御部7から情報処理部6に与えられる。
油の屈折率nは測定対象物8の周辺構造に関する情報である。
上式(5)から理解されるように、油膜8Aの厚みの値は、距離L2、つまり、第2のスペクトル情報選定部66により選定された第2のピーク値を示すスペクトルの情報による距離情報の値から、距離L1、つまり、第1のスペクトル情報選定部64により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報による距離情報の値を減算した減算値(L2-L1)を油の屈折率nで除算した値((L2-L1)/n)である。
すなわち、距離情報取得部67は、付着物である油による屈折率nの差異に依存する距離の誤差を補正する。
このように構成された実施の形態1に係る光測定装置は、測定距離に対する変動要因である測定対象物8の測定面に付着物である油膜8Aが存在する場合でも、測定対象物8の測定面までの距離を精度高く測定できる。
実施の形態1に係る光測定装置は、油膜が付着した測定対象物8からの測定面からの反射光によるスペクトルの検知率を高めることができ、演算処理負荷を低減できるとともに、距離誤差の補正を精度高く行うことが可能となる。
次に、情報処理部6が制御部7から測定対象物8の測定面に段差が存在する存在情報を受けたと想定した場合における、第2のスペクトルの情報補正部65と第2のスペクトル情報選定部66と距離情報取得部67について説明する。
第2のスペクトルの情報補正部65は、制御部7からの測定位置情報と段差の存在情報を得、第1のスペクトル情報補正部63が得た第1の補正後のスペクトルの情報に対し、段差の位置、つまり、測定面における高度差を有する段の境界(エッジ)の位置を制御部7からの段差の存在情報が示すエッジの位置に対して補正するため、言い換えれば、エッジの位置を高精度に推定するための処理を行う。
例えば、図6に示すように、測定対象物8の測定面に上面と下面とによる高度差を有する段差が存在し、光学ヘッド100が測定面に段差が存在する測定対象物8の測定面における上面及び下面それぞれの面までの距離並びにエッジの位置を測定する場合を想定する。
この場合、第1のスペクトルの情報補正部63が得た第1の補正後のスペクトルの情報に対応する仮想的な測定用反射光の概念的な強度を示す図9において、強度R1に対応する距離L1が測定面における上面までの距離、強度R2に対応する距離L2が測定面における下面までの距離L2 (>L1)を示している。
図9に示すように、測定面における上面からの反射光の強度R1と測定面における下面からの反射光の強度R2は、受信強度の距離依存性、及び測定面における反射率等の測定対象物8による依存性のため、強度R2は強度R1より低い。
照射光学系3の焦点を測定面における上面に設定し、図10に示すように、光学ヘッド100がAの位置からBの位置、Bの位置からCの位置に移動した場合、光学ヘッド100がエッジの位置に差し掛かる直前の位置Aでは、照射光学系3からの測定光のスポットは測定対象物8の測定面の上面に全て位置するため、測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度は最大値となる。この時、測定対象物8の測定面の下面からの反射光はない。
なお、図10において、紙面左右方向をX軸、前後方向をY軸、上下方向をZ軸とし、水平方向はX軸方向及びY軸方向であり、水平面はX-Y平面とする。A-B-Cの移動はX軸方向の移動とする。
光学ヘッド100がさらに移動してエッジの位置に差し掛かると、照射光学系3からの測定光のスポットは一部が測定対象物8の測定面の下面にかかり、スペクトルのピークの強度は測定光のスポットの面積に比例するため、測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度は徐々に小さくなる。
一方、測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度は、照射光学系3からの測定光のスポットの一部が測定対象物8の測定面の下面にかかり始めることにより、徐々に大きくなる。
光学ヘッド100がBの位置からCの位置へ移動すると、照射光学系3からの測定光のスポットは測定対象物8の測定面の下面に移り、測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度はさらに小さくなり、Cの位置において上面におけるスポットの面積が0になり、測定対象物8の測定面の上面からの反射光はない。
一方、測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度は、照射光学系3からの測定光のスポットが測定対象物8の測定面の下面に移ることにより、測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度は大きくなり、Cの位置において、照射光学系3からの測定光のスポットは反射光に基づくスペクトルのピークの強度は最大値となる。
要するに、光学ヘッドがAからB、BからCの位置に移動した場合、Aの位置において測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が最大値になり、Cの位置において測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が最大値になる。
そして、下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの最大値は上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの最大値より小さい値となる。
従って、第1のスペクトルの情報補正部63が得た第1の補正後のスペクトルの情報を用いて、単純に、測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度と測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が同じ値になった時にエッジの位置と定義すると、実際のエッジにおいて、測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度より大きいため、図10に示すように、定義したエッジの位置は、実際のエッジの位置より右の位置を示す。
第2のスペクトルの情報補正部65は、図11に示すように、測定対象物8の測定面の上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度と測定対象物8の測定面の下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が同じ値になるように補正し、同じ値になったと見做せた時にエッジの位置と定義するための前処理を行う。
第2のスペクトルの情報補正部65は、制御部7からの測定位置情報と段差の存在情報を得、第1の補正後のスペクトルの情報に対して段差の影響が除去されたスペクトルの情報を得る。
第2のスペクトルの情報補正部65は、第1の補正後のスペクトルの情報の値に、測定対象物8の測定面における段差を形成する上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数G(ゲイン関数)を乗算して補正、つまり、下面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が最大値となる第2のピーク値が上面からの反射光に基づくスペクトルのピークの強度が最大値となる第1のピーク値に同等とする補正をしたスペクトルの情報を得る。以下、この補正したスペクトルの情報を第2の補正後のスペクトルの情報として説明する。
補正係数Gが測定対象物8の周辺構造に関する情報である。
実施の形態1において、補正係数Gは上面に対して1、下面に対して1より大きい値を示すステップ関数である。
補正係数Gは反射率の逆数に基づく第1の補正係数Grと上面からの反射光の受信パワーPRと下面からの反射光の受信パワーPRのパワー比(PR/PR)に基づく第2の補正係数Gdとの積である。
第2のスペクトルの情報補正部65は、まず、第1のスペクトル情報選定部64に選定された第1の補正後のスペクトルの情報における最も高いピーク値を示すスペクトルの情報が示す距離情報L1を測定対象物8の測定面における上面までの距離L1をとし、制御部7からの段差の存在情報における段差高さΔLとマージンβにより、上面から下方向の下側段差Lを次式(6)により得る。
L≧L1+ΔL―β (6)
上式(6)において、マージンβは、例えば、段差高さΔLの1/4又は照射光学系3の距離精度の6σである。
第2のスペクトルの情報補正部65は、下側段差Lの反射率、つまり、測定対象物8の測定面における下面による反射率R1を次式(7)のRに入力して下側段差に対する第1の補正係数Gr(LD)を、下側段差L以外の上側段差の反射率、つまり、測定対象物8の測定面における上面による反射率R0を次式(7)のRに入力して上側段差に対する第1の補正係数Gr(LU)を得る。
Gr(L)=1/R(L) (7)
下面による反射率R1は上面による反射率R0より小さいので、下側段差に対する第1の補正係数Gr(LD)は上側段差に対する第1の補正係数Gr(LU)より大きい。
上側段差に対する第1の補正係数Gr(LU)を1とすると、下側段差に対する第1の補正係数Gr(LD)は上式(7)により求めた値に比例した1より大きい値になる。
第2のスペクトルの情報補正部65は、第1の補正後のスペクトルの情報に第1の補正係数Grを乗算して補正したスペクトルの情報を得る。以下、この補正したスペクトルの情報を第2の前段階補正後のスペクトルの情報として説明する。
第2のスペクトルの情報補正部65は、測定対象物8の測定面における上面からの反射光の受信パワーPRを次式(8)により、下面からの反射光の受信パワーPRを次式(9)により得る。なお、次式(8)は段差がX軸方向に存在する例を示している。

Figure 0007378670000003
=1-P (9)
上式(8)において、X1は照射光学系3からの測定光の光軸のX軸における位置と制御部7からの段差の存在情報が示すエッジのX軸における位置のX軸方向の差であり、ω0は次式(10)によって現され、各距離に対するω(L)は次式(11)によって現される。
ω0=λ/πθ (10)

Figure 0007378670000004
上式(10)において、θは照射光学系3からの測定光の発散角、λは照射光学系3からの測定光の波長である。
第2のスペクトルの情報補正部65は、下側段差Lにおいて、下面からの反射光の受信パワーPRを次式(12)のPRに入力して下側段差に対する第2の補正係数Gd(LD)を、下側段差L以外の上側段差において、上面からの反射光の受信パワーPRを次式(12)のPRに入力して上側段差に対する第2の補正係数Gd(LU)を得る。
Gd(L)=1/PR(L) (12)
下面からの反射光の受信パワーPRは上面からの反射光の受信パワーPRより小さいので、下側段差Lに対する第2の補正係数Gd(LD)は上側段差に対する第2の補正係数Gd(LU)より大きい。
上側段差に対する第2の補正係数Gd(LU)を1とすると、下側段差に対する第2の補正係数Gd(LD)は上式(12)により求めた値に比例した1より大きい値になる。
第2のスペクトルの情報補正部65は、第2の前段階補正後のスペクトルの情報に第2の補正係数Gdを乗算して補正したスペクトルの情報を得る。以下、この補正したスペクトルの情報を第2の補正後のスペクトルの情報として説明する。
第2のスペクトルの情報補正部65は、結果として、第1の補正後のスペクトルの情報に、第1の補正係数Grと第2の補正係数Gdを乗算した値を乗算した第2の補正後のスペクトルの情報を得る。
測定対象物8の測定面における段差高さΔL、及び、測定対象物8の測定面における反射率Rは測定対象物8の周辺構造に関する情報である。
上側段差における第1の補正係数Gr(LU)と第2の補正係数Gd(LU)ともに1とした場合、上側段差における第1の補正係数Gr(LU)と第2の補正係数Gd(LU)を乗算した補正係数G(LU)の値が1に対して、下側段差Lにおける第1の補正係数Gr(LD)と第2の補正係数Gd(LD)を乗算した補正係数G(LD)の値が1より大きい値である。
第2のスペクトルの情報補正部65は、第1の補正後のスペクトルの情報に、上側段差における補正係数G(LU)と下側段差Lにおける補正係数G(LD)から構成される補正係数Gを乗算した値を乗算して第2の補正後のスペクトルの情報を得ているので、第2の補正後のスペクトルの情報において、下側段差Lにおけるスペクトルの情報のスペクトルのピークの強度が最大値となる第2のピーク値を大きくでき、上側段差におけるスペクトルの情報のスペクトルのピークの強度が最大値となる第1のピーク値と実質同じ値にできる。
第2のスペクトル情報選定部66は第2のスペクトルの情報補正部65により得られた第2の補正後のスペクトルの情報の値に対し、下側段差Lにおける最も高いピーク値を示すスペクトルの情報を得る。
下側段差Lにおける最も高いピーク値を示すスペクトルの情報を第2のピーク値を示すスペクトルの情報とする。
一方、第2のスペクトル情報選定部66は第2の補正後のスペクトルの情報の値に対し、上側段差における最も高いピーク値を示すスペクトルの情報を得る。
上側段差における最も高いピーク値を示すスペクトルの情報は第1のピーク値を示し、当該第1のピーク値は第1のスペクトル情報選定部64により選定されたスペクトルの情報が示す第1のピーク値と実質同じである。
従って、第2のスペクトル情報選定部66により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報は第1のスペクトル情報選定部64により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報と見做す。
すなわち、第1のスペクトル情報選定部64により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報は、技術範囲として第2のスペクトル情報選定部66により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報を含む。
なお、第2の補正後のスペクトルの情報の値に対し、上側段差における第1のピーク値より低い2番目に高いピーク値を示すスペクトルの情報は上側段差における反射光による高調波成分として捉える。
距離情報取得部67は、第2のスペクトル情報選定部66により選定されたスペクトルの情報が示す第1のピーク値P1又は第1のスペクトル情報選定部64により選定されたスペクトルの情報が示す第1のピーク値P1と、第2のスペクトル情報選定部66により選定されたスペクトルの情報が示す第2のピーク値P2との差の絶対値Pdiffを次式(13)により得る。
diff(X)=|P1-P2| (13)
距離情報取得部67は上式(12)におけるピーク値の差Pdiffが極小値を示す水平方向の位置、この例においてはX軸方向の位置を段差中心、つまりエッジの位置とする。
X軸方向の位置は、差Pdiffが極小値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報に紐づけされた水平座標情報におけるX座標が示す位置である。
距離情報取得部67は、差Pdiffが極小値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報に紐づけされた水平座標情報を、測定対象物8の測定面に存在する段差のエッジの位置を示す付加情報として出力部68を介して出力する。
このように構成された実施の形態1に係る光測定装置は、第2のピーク値P2を第1のピーク値P1と同等になるように第2のスペクトルの情報補正部65が第1の補正後のスペクトルの情報を補正しているので、測定距離に対する変動要因である測定対象物8の測定面に存在する段差におけるエッジの位置を精度高く測定できる。
実施の形態1に係る光測定装置は、照射光学系3における光学系32から出射される測定光のビーム径によって決定される空間分解能よりも高い分解能でのエッジの位置の検出ができる。
また、距離情報取得部67は、差Pdiffが極小値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報を、制御部7からの水平座標情報である紐づけされた水平座標情報が示す水平方向の位置における測定対象物8の測定面における上面までの距離情報(距離L1を示す情報)として得、当該距離情報を出力部68を介して出力する。
距離情報取得部67は、差Pdiffが極小値を示す第2のピーク値P2を示すスペクトルの情報を、制御部7からの水平座標情報である第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報に紐づけされた水平座標情報が示す水平方向の位置における測定対象物8の測定面における下面までの距離情報(距離L2を示す情報)として得、当該距離情報を出力部68を介して出力する。
出力部68は、測定対象物8の測定面における付着物の存在情報及び段差の存在情報などの測定面における特異な情報がない場合は、第1のスペクトル情報選定部64が選定したスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報として出力する。
出力部68は、測定対象物8の測定面に付着物が存在する存在情報がある場合は、第2のスペクトル情報選定部66により選定されたスペクトルの情報に対して距離情報取得部67が距離の誤差を補正したスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報として出力する。
出力部68は、測定対象物8の測定面に段差が存在する存在情報がある場合は、第2のスペクトル情報選定部66により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報と第2のピーク値を示すスペクトルの情報を用いて距離情報取得部67が推定した段差のエッジの位置を示す情報を付加情報として出力する。
また、測定対象物8の測定面に段差が存在する存在情報がある場合は、距離情報取得部67が推定した段差のエッジの位置に対する、第2のスペクトル情報選定部66により選定された第1のピーク値を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面の上面までの距離情報として出力し、第2のピーク値を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面の下面までの距離情報として出力する。
情報処理部6は、一般的なPC(Personal Computer)によるハードウェア構成により実現され、図12に示すように、CPU(Central Processing Unit)と、半導体メモリ(RAM:Random Access Memory)と、不揮発性記録装置などの記憶装置(ROM:Read only memory)と、入力インタフェース部と、出力インタフェース部と、信号路(バス)を備える。
CPUはRAMとROMと入力インタフェース部と出力インタフェース部を制御、管理する。
CPUはROMに記憶されたプログラムをRAMにロードし、CPUがRAMにロードされたプログラムに基づき各種処理を実行する。
CPUは、RAMにロードされたプログラムに基づき、測定情報取得部5からの測定用情報並びに制御部7からの変動要因情報及び水平座標情報に基づき、測定対象物8の測定面までの距離情報及び測定面における段差のエッジの位置情報である付加情報を出力する。情報処理部6は汎用的なOSで駆動される。
なお、情報処理部6はPCに限られるものではなく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-Chip)、又はシステムLSI(Large-scale Integration)などを用いたものでもよい。
制御部7は、変動要因等の情報を収集し、情報処理部6に対して変動要因等の情報を与える機能と、駆動部4を制御する機能を有し、一般的なPCによるハードウェア構成と、光学カメラ又はユーザインタフェースを備えるものであり、測定対象物8の状態を認識することができるハードウェア又はインタフェースを備える。
制御部7を構成するPCは情報処理部6を構成するPCと兼用される。
制御部7は、(1)駆動部4を制御して測定する位置を変化させる機能と、(2)センサパラメータを情報処理部6に与える機能と、(3)付着物の存在情報を情報処理部6に与える機能と、(4)段差の存在情報を情報処理部6に与える機能を有する。
(1)位置を変化させる機能は、光学ヘッド100をラスタスキャン又はスパイラルスキャンを行わせるために、光学ヘッド100が設置された駆動部4に測定位置情報である走査情報を駆動部4に出力する機能である。
測定位置情報は、LAN等に接続された制御部7を構成するユーザインタフェースを介して入力され、制御部7を構成するPCのRAMに記憶される。
また、測定位置情報は、USB又はRS232Cといったシリアルインタフェースを介して入力され、制御部7を構成するPCのRAMに記憶されてもよい。
さらに、光学カメラによる測定対象物8の撮影画像により、測定対象物8が矩形の場合は制御部7を構成するPCのCPUはRAMからラスタスキャンを読み出し、駆動部4にラスタスキャンを実行させる走査情報を与える、又は測定対象物8が円形の場合はRAMからスパイラルスキャンを読み出し、駆動部4にスパイラルスキャンを実行させる走査情報を与えることを自動的に行い、光学ヘッド100による測定対象物8の測定面に対する効率的なスキャンを自動で選択してもよい。
制御部7を構成するPCのCPUは、同時に、駆動部4を実行させる走査情報における水平位置情報を情報処理部6に与える。
(2)センサパラメータ(システムパラメータ)を情報処理部6に与える機能は、雑音除去処理部62が雑音除去を行うための雑音除去用閾値を与える、及び第1のスペクトル情報補正部63に特性パラメータの情報を与える機能である。
雑音除去用閾値及び特性パラメータの情報は、制御部7を構成するユーザインタフェースなどを介して事前に入力され、制御部7を構成するPCのRAMに記憶される。
特性パラメータの情報は、光学系32による集光距離F、光学系32のレンズの開口直径D、掃引光における掃引範囲の波長の中心周波数λ、距離Lに対する消散係数(1-透過率)α(L)、距離Lに対する反射率R(L)、距離Lに対する面積比率V(L)を示す情報である。
センサパラメータは照射光学系3における反射光における受信強度の距離依存性を補正するためのパラメータである。
なお、透過率αは実測により得て、得た実測値を制御部7を構成するユーザインタフェースなどを介して事前に入力し、制御部7を構成するPCのRAMに記憶させる。
透過率αを実測により得る方法は、上式(2)を用い、透過率αを変数として実測値とのフィッティングを行うことによって導出すればよい。
透過率αの情報は光学カメラにより得た画像と紐づけてテーブル化してRAMにきおくしておく、もしくは機械学習を用いて随時基礎となる情報保有量を向上させてもよい。
(3)測定対象物8の測定面における付着物の存在情報を情報処理部6に与える機能は、第2のスペクトルの情報補正部65及び距離情報取得部67に付着物の存在情報を与える機能である。
付着物の存在情報は、制御部7を構成するユーザインタフェースなどを介して事前に入力され、制御部7を構成するPCのRAMに記憶される。
第2のスペクトルの情報補正部65に与えられる付着物の存在情報は、付着物が油膜8Aである場合、油膜の有無及び油膜の透過率α(L)を示す情報である。
距離情報取得部67に与えられる付着物の存在情報は、付着物が油膜8Aである場合、油膜の屈折率nを示す情報である。
付着物の存在情報はRAMにテーブル形式に記憶され、テーブル形式に記憶された付着物の存在情報から、油膜の透過率α(L)及び油膜の屈折率nを示す情報を選択してもよい。
また、光学カメラによる測定対象物8の撮影画像から推定される、油膜の有無及びRAMにテーブル形式に記憶された付着物の存在情報から油膜の透過率α(L)及び油膜の屈折率nを示す情報を選択してもよい。
この場合、RAMにテーブル形式に記憶された付着物の存在情報にユーザインタフェースなどを介して事前に紐づけした画像を登録することにより、光学カメラによる測定対象物8の撮影画像と相関が最も近い事前登録した画像に紐づけされた付着物の存在情報を選択してもよい。撮影画像との相関が最も近い事前登録した画像選択するに際して機械学習を用いても良い。
また、油膜の屈折率nは実測により得て、得た実測値を制御部7を構成するユーザインタフェースなどを介して事前に入力し、制御部7を構成するPCのRAMに記憶させてもよい。
油膜の屈折率nを実測により得る方法は、既知の膜厚を有する測定対象物を用意し、得られる距離値と既知の膜厚の比率をとることによって屈折率を計算することにより得ればよい。
(4)段差の存在情報を情報処理部6に与える機能は、第2のスペクトルの情報補正部65及び距離情報取得部67に段差の存在情報を与える機能である。
段差の存在情報は、制御部7を構成するユーザインタフェースなどを介して事前に入力され、制御部7を構成するPCのRAMに記憶される。
段差の存在情報は、測定対象物8の3DCAD情報により得られた段差情報と光学系32の特性パラメータの情報と測定対象物8の測定面の反射率である。
測定対象物8の3DCAD情報により得られた段差情報は光学カメラによる測定対象物8の撮影画像を解析して得た段差情報でもよい。
段差の存在情報における段差情報は水平位置情報と紐づけされている。
段差の存在情報は段差高さΔLを示す情報である。
光学系32の特性パラメータの情報は光学系32からの測定光の発散角θ及び光学系32からの測定光の波長λを示す情報である。
測定対象物8の測定面の反射率は、測定対象物8の色及び素材により間接的に求めてもよく、測定対象物8の色及び素材を制御部7を構成するユーザインタフェースなどを介して事前に入力し、測定対象物8の色及び素材と反射率の関係を示すテーブルを制御部7を構成するPCのRAMに記憶させる。
なお、測定対象物8の測定面の反射率は事前に実測した値をRAMに記憶させても良い。
なお、実施の形態1に係る光測定装置において、光分配部2から測定情報取得部5の光電変換部52に至る測定光経路に用いられる光ファイバは直交する二つの偏波状態を保持する偏波保持ファイバを用いるのが好ましい。偏波保持ファイバを用いることにより、測定対象物8の内部以外の原因で生じるリタデーションへの影響を生じ難くさせ、照射光学系3から測定対象物8までの空気層におけるリタデーション変動の少ない条件で測定できる。
次に、実施の形態1に係る光測定装置における動作、主として情報処理部6の動作について図13を用いて説明する。
波長掃引光源1からの掃引光が光分配部2に分配された測定用出力光が照射光学系3により測定対象物8の測定面に向けて測定光として出射される。
照射光学系3から出射された測定光は測定対象物8の測定面に反射され、反射光として照射光学系3に入力され、照射光学系3から測定用反射光として測定情報取得部5に出力する。
また、波長掃引光源1からの掃引光が光分配部2に分配された測定用出力光は参照光として測定情報取得部5に入力される。
測定情報取得部5は、入力された照射光学系3からの測定用反射光と光分配部2からの参照光を干渉部51により合波し、合波された干渉光を光電変換部52により光電変換し、光電変換されたアナログ電気信号をデジタル変換部53によりデジタル情報に変換し、変換したデジタル情報を測定用情報として出力する。
測定用情報として得るための、照射光学系3からの測定用反射光と光分配部2からの参照光は、波長掃引光源1から同一タイミングにより出射された掃引光に基づく。
また、波長掃引光源1からの掃引光の出射タイミングと、制御部7から駆動部4へ与えられる水平座標情報(測定位置情報)は同期がとられており、水平座標情報により示された測定対象物8の測定面における照射点と測定用情報は対応している。
すなわち、測定情報取得部5は、波長掃引光源1からの掃引光の出射タイミングに同期して測定対象物8の測定面における移動する照射点に対する測定用情報を順次出力する。
図13に示すステップST1において、測定情報取得部5からの測定用情報を受けた情報処理部6におけるFFT処理部61が、制御部7からの水平座標情報に同期して測定情報取得部5からの測定用情報をフーリエ変換し、水平座標情報により示された測定対象物8の照射点におけるスペクトルの情報を得る。
ステップST1はフーリエ変換処理ステップである。
情報処理部6は、波長掃引光源1からの掃引光の出射タイミングに同期して測定対象物8の測定面における移動する照射点に対するスペクトルの情報を順次得、水平座標情報に紐づけされたスペクトルの情報を得る。
ステップST1以降のステップは、情報処理部6が実施している処理である。
照射光学系3から出射された測定光が、図8に示すように、測定対象物8の測定面に油が付着している面に照射点を有している場合(以下、測定面に油が付着している場合と略称する。)、FFT処理部61により測定情報取得部5からの測定用情報をフーリエ変換したスペクトルを、図14において「フーリエ変換後のスペクトル」として示す。
また、照射光学系3から出射された測定光が、図6に示すように、測定対象物8の測定面に段差が存在し、段差のエッジに照射点を有している場合(以下、測定面に段差が存在する場合と略称する。)、FFT処理部61により測定情報取得部5からの測定用情報をフーリエ変換したスペクトルを、図15において「フーリエ変換後のスペクトル」として示す。
ステップST2において、情報処理部6における雑音除去処理部62が、FFT処理部61からのスペクトルの情報の値に対して、雑音除去用閾値と比較し、雑音除去用閾値THより低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る。
ステップST2は閾値処理ステップである。
測定面に油が付着している場合、雑音除去処理部62により雑音が除去されたスペクトルを、図14において「雑音が除去されたスペクトル」として示す。
図14から理解されるように、油膜8Aの面から反射された反射光によるスペクトルと測定対象物8の測定面から反射された反射光によるスペクトル以外のスペクトルは除去される。
測定面に段差が存在する場合、雑音除去処理部62により雑音が除去されたスペクトルを、図15において「雑音が除去されたスペクトル」として示す。
図15から理解されるように、段差における上面から反射された反射光によるスペクトルと段差における下面から反射された反射光によるスペクトル以外のスペクトルは除去される。
ステップST3において、情報処理部6における第1のスペクトル情報補正部63が、雑音除去処理部62により得られたスペクトルの情報から、照射光学系3の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて照射光学系3に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。
すなわち、ステップST3において、第1のスペクトル情報補正部63が上式(3)に示した補正係数Kを乗算して補正した第1の補正後のスペクトルの情報を得る。
ステップST3は第1の補正処理ステップである。
測定面に油が付着している場合、第1のスペクトル情報補正部63により補正係数Kを乗算して得たスペクトルを、図14において「第1の補正後のスペクトルの情報」として示す。
図14から理解されるように、測定対象物8の測定面から反射された反射光によるスペクトルの値が大きくなる。
測定面に段差が存在する場合、第1のスペクトル情報補正部63により補正係数Kを乗算して得たスペクトルを、図15において「第1の補正後のスペクトルの情報」として示す。
図15から理解されるように、測定対象物8の測定面における下面から反射された反射光によるスペクトルの値が大きくなる。
ステップST4において、情報処理部6における第1のスペクトル情報選定部64が、第1のスペクトルの情報補正部63により得られた第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値を示すスペクトルの情報を得る。
ステップST4は第1のピーク値を示すスペクトルを選定するステップである第1の選定処理ステップである。
ステップST1からステップST4までは、測定対象物8の測定面に対して特異な情報がない場合、付着物の存在情報及び段差の存在情報がある場合ともに同じ処理がなされる。
測定対象物8の測定面に対して特異な情報がない場合はステップST5に進み、第1のスペクトル情報選定部64が選定した第1のピーク値を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報として出力部68から出力する。
測定対象物8の測定面に対して特異な情報がない場合、ステップST1からステップST3を経て得た第1の補正後のスペクトルの情報に、図14及び図15の「第1の補正後のスペクトルの情報」に示すような第2のピーク値を示すスペクトルがないので、ステップST4において、「第1の補正後のスペクトルの情報」における最も高いピーク値を示す第1のピーク値を示すスペクトルの情報の値が測定対象物8の測定面までの距離を示す。
情報処理部6が制御部7から測定対象物8の測定面における付着物の存在情報を受けると、図14の「第1の補正後のスペクトルの情報」に示すように、ステップST4において得た第1の補正後のスペクトルの情報における最も高いピーク値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面に付着された付着物の表面までの距離情報(距離L1を示す情報)を示すスペクトルの情報とする(ステップST61)。
ステップST61において、さらに、情報処理部6における第2のスペクトルの情報補正部65が、ステップST3において得た第1の補正後のスペクトルの情報から、測定対象物8の測定面に付着された付着物に関する情報を用いて測定対象物8の付着物に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。
すなわち、ステップST61において、第2のスペクトルの情報補正部65が、第1の補正後のスペクトルの情報の値に上式(4)に示した補正係数Tを乗算して補正した第2の補正後のスペクトルの情報を得る。
第2のスペクトルの情報補正部65により補正係数Tを乗算して得たスペクトルを、図14において「第2の補正後のスペクトルの情報」として示す。
ステップST61は、付着物の表面までの距離情報を示すスペクトルの情報の選定及び第2の補正処理ステップである。
ステップST62において、情報処理部6における第2のスペクトル情報選定部66が、ステップST61において得た第2の補正後のスペクトルの情報の値に対して第1のピーク値P1より低い値の2番目のピーク値P2´を示すスペクトルの情報を得る。
第2のピーク値P2´を示すスペクトルの情報は測定対象物8の測定面までの距離を暫定的に示す距離情報(距離L2を示す情報)であり、図14の「第2の補正後のスペクトルの情報」に示す。
ステップST62は第2のピーク値P2´を示すスペクトルを選定するステップである第2の選定処理ステップである。
ステップST63において、情報処理部6における距離情報取得部67が、ステップST4において得た第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報とステップST62において得た第2のピーク値P2´を示すスペクトルの情報と測定対象物8の測定面に付着した付着物の屈折率を用いて上式(5)により得た距離を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報(距離L0を示す情報)として得る。
測定対象物8の測定面までの距離情報を示すスペクトルを図14の「修正後のスペクトルの情報」に示す。
ステップST63において得た、距離L0を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報として出力部68から出力する。
ステップST63は距離情報取得ステップである。
一方、情報処理部6が制御部7から測定対象物8の測定面における段差の存在情報を受けると、図15の「第1の補正後のスペクトルの情報」に示すように、ステップST4において得た第1の補正後のスペクトルの情報における最も高いピーク値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面における基準面までの距離情報(距離L1を示す情報)を示すスペクトルの情報とする(ステップST71)。
ここでいう測定対象物8の測定面における基準面は測定面の上面である。
従って、第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報は、測定対象物8の測定面における上面までの距離情報(距離L1を示す情報)を示すスペクトルの情報である。
ステップST71において、さらに、情報処理部6における第2のスペクトルの情報補正部65が、ステップST3において得た第1の補正後のスペクトルの情報から、測定対象物8の測定面における段差に関する情報を用いて測定対象物8の測定面における段差に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る。
すなわち、ステップST71において、第2のスペクトルの情報補正部65が、第1の補正後のスペクトルの情報の値に、測定対象物8の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数Gを乗算して補正した第2の補正後のスペクトルの情報を得る。
補正係数Gは第1の補正係数Grと第2の補正係数Gdを乗算した値である。
第1の補正係数Grは測定対象物8の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値であり、上側段差に対する第1の補正係数Gr(LU)を1とすると、下側段差に対する第1の補正係数Gr(LD)を上式(7)により求めた値である。
また、第2の補正係数Gdは測定対象物8の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値であり、上側段差に対する第2の補正係数Gd(LU)を1とすると、下側段差に対する第2の補正係数Gd(LD)は上式(12)により求めた値である。
要するに、ステップST71において、第2のスペクトルの情報補正部65が、第1の補正後のスペクトルの情報の値に第1の補正係数Grを乗算して得た第2の前段階補正後のスペクトルの情報に第2の補正係数Gdを乗算して補正した第2の補正後のスペクトルの情報を得る。
第2のスペクトルの情報補正部65により補正係数Gを乗算して得たスペクトルを、図15において「第2の補正後のスペクトルの情報」として示す。
第2の補正後のスペクトルの情報において、照射光学系3からの測定光による測定対象物8の測定面における照射点が測定面における段差のエッジに位置すると、下側段差Lにおけるスペクトルの情報のスペクトルのピークの強度が最大値となる第2のピーク値P2は、上側段差におけるスペクトルの情報のスペクトルのピークの強度が最大値となる第1のピーク値P1と実質同じ値になる。
ステップST71は上面までの距離情報を示すスペクトルの情報を選定及び第2の補正処理ステップである。
ステップST72において、情報処理部6における第2のスペクトル情報選定部66が、ステップST71において得た第2の補正後のスペクトルの情報の値に対して下側段差Lにおける最も高いピーク値P2を示すスペクトルの情報を得る。
第2のピーク値P2を示すスペクトルの情報は測定対象物8の測定面における下面までの距離を示す距離情報(距離L2を示す情報)であり、図15の「第2の補正後のスペクトルの情報」に示す。
ステップST72は第2のピーク値P2を示すスペクトルを選定するステップである第2の選定処理ステップである。
ステップST73において、情報処理部6における距離情報取得部67が、ステップST4において得たスペクトルの情報が示す第1のピーク値P1とステップST72において得たスペクトルの情報が示す第2のピーク値P2との差の絶対値Pdiffが極小値を示す水平方向の位置、この例においてはX軸方向の位置を段差中心、つまりエッジの位置とし、この時の第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報が対応する水平方向の位置情報を付加情報であるエッジの位置情報として得る。
ステップST73において得た、絶対値Pdiffが極小値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報が対応する水平方向の位置情報を段差のエッジを示すエッジ位置情報として出力部68から出力する。
また、絶対値Pdiffが極小値を示す第1のピーク値P1を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面における段差の上面までの距離情報として、絶対値Pdiffが極小値を示す第2のピーク値P2を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面における段差の下面までの距離情報として出力部68から出力する。
ステップST73は、段差のエッジ位置情報及び距離情報取得ステップである。
情報処理部6における、図13に示された処理ステップを、情報処理部6をPCにより構成した場合、ROMにプログラムとして格納されてもよい。
ROMに格納されるプログラムとして、第1のプログラムから第3のプログラムの3つのプログラムがある。
ROMに格納される第1のプログラムは、「時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と前記掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得る手順と、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報と雑音除去用閾値と比較し、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報から前記雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る手順と、前記雑音が除去されたスペクトルの情報から、照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去された第1の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、前記第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、前記第1のピーク値を示すスペクトルの情報を前記測定対象物の測定面までの距離情報として出力する手順と、をコンピュータに実行させる光測定装置における距離情報の取得プログラム」である。
ROMに格納される第2のプログラムは、「時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と前記掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してフーリエ変換後のスペクトルの情報を得る手順と、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報と雑音除去用閾値と比較し、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報から前記雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る手順と、前記雑音が除去されたスペクトルの情報から、照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去された第1の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、前記第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、前記第1の補正後のスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面に付着された付着物に関する情報を用いて前記測定対象物の付着物に依存する距離の変動量が除去された第2の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、前記第2の補正後のスペクトルの情報の値に対して前記第1のピーク値より低い値の第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、前記第1のピーク値が示すスペクトルの情報による距離情報の値に、前記第2のピーク値が示すスペクトルの情報による距離情報の値から前記第1のピーク値が示すスペクトルの情報による距離情報の値を減算した減算値を前記付着物の屈折率で除算した値を加算した値が示すスペクトルの情報を前記測定対象物の測定面までの距離情報として得る手順と、前記測定対象物の測定面までの距離情報を出力する手順と、をコンピュータに実行させる光測定装置における距離情報の取得プログラム」である。
ROMに格納される第2のプログラムは、「時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と前記掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してフーリエ変換後のスペクトルの情報を得る手順と、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報と雑音除去用閾値と比較し、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報から前記雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る手順と、前記雑音が除去されたスペクトルの情報から、照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去された第1の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、前記第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、前記第1の補正後のスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて前記測定対象物の測定面における段差の上面と下面に依存する距離の変動量が除去された第2の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、前記第2の補正後のスペクトルの情報において、前記測定対象物の段差における下面に位置するスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、前記第1のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第1のピーク値と前記第2のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す前記照射光学系からの測定光の出射位置を前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得る手順と、前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力する手順と、をコンピュータに実行させる光測定装置におけるエッジ位置情報の取得プログラム」である。
実施の形態1に係る光測定装置は、SS-OCTを用いた波長走査干渉方式の光測定装置において、時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得、情報処理部6が、得たスペクトルの情報に対して測定対象物の測定面までの距離の測定に対する変動要因情報を用いて補正し、補正したスペクトルの情報に基づいて測定対象物の測定面までの距離情報を得るので、測定対象物の測定面までの距離の測定を精度高く行うことができる。
実施の形態1に係る光測定装置は、情報処理部6が雑音除去処理部62と第1のスペクトルの情報補正部63と第1のスペクトル情報選定部64と出力部68を備え、フーリエ変換後のスペクトルの情報から雑音が除去されたスペクトルの情報を得、雑音が除去されたスペクトルの情報から照射光学系に依存する距離の変動量が除去された第1の補正後のスペクトルの情報を得え、第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得、第1のピーク値を示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報として出力するので、測定対象物8の測定面における付着物の存在情報及び段差の存在情報などの測定面における特異な情報がない測定対象物であると、リサンプリングによる高調波及びサイドローブ等の偽信号雑音並びに照射光学系に依存する距離の変動量に影響を受けることなく、測定対象物8の測定面までの距離を精度高く行うことができる。
実施の形態1に係る光測定装置は、情報処理部6が第2のスペクトルの情報補正部65と第2のスペクトル情報選定部66と距離情報取得部67と出力部68を備え、測定対象物8の測定面に付着された付着物に関する情報があると、第1の補正後のスペクトルの情報から付着物に依存する距離の変動量が除去された第2の補正後のスペクトルの情報を得、第2の補正後のスペクトルの情報の値に対して第1のピーク値より低い値の第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得、第1のピーク値が示すスペクトルの情報による距離情報の値に、第2のピーク値が示すスペクトルの情報による距離情報の値から第1のピーク値が示すスペクトルの情報による距離情報の値を減算した減算値を付着物の屈折率で除算した値を加算した値が示すスペクトルの情報を測定対象物8の測定面までの距離情報として得て出力するので、付着物が付着された測定対象物8の測定面による第2のピーク値を示すスペクトルの情報の検知率を高め、測定対象物8の測定面までの距離を精度高く行うことができる。
実施の形態1に係る光測定装置は、情報処理部6が第2のスペクトルの情報補正部65と第2のスペクトル情報選定部66と距離情報取得部67と出力部68を備え、測定対象物8の測定面に段差に関する情報があると、第1の補正後のスペクトルの情報から段差の上面と下面に依存する距離の変動量が除去された第2の補正後のスペクトルの情報を得、第2の補正後のスペクトルの情報において、測定対象物8の段差における下面に位置する第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得、第1のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第1のピーク値と第2のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す照射光学系3からの測定光の出射位置を測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得て出力するので、照射光学系3からの測定光のスポット径によって決定される空間分解能よりも高い分解能での段差の検知が可能となり、正確に測定対象物8の測定面におけるエッジ位置を同定できる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る光測定装置を、図16を用いて説明する。
実施の形態2に係る光測定装置は、実施の形態1に係る光測定装置に対して、光分配部2から照射光学系3における光サーキュレータ31に至る測定用出力光の経路に光分配部2からの測定用出力光の光量を低減する光減衰部10を配置した点が相違し、その他の点は同じである。
なお、図16中、図1に付された符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
実施の形態2に係る光測定装置は、波長掃引光源からの掃引光による測定用出力光である光分配部2から測定用出力光の光量を、設定減衰レベルにより低減した光量の測定用出力光として照射光学系3における光サーキュレータ31に出力する光減衰部10を実施の形態1に係る光測定装置に対して配置したものであり、以下、実施の形態1に係る光測定装置と相違する光減衰部10を中心に説明する。
光減衰部10は、一般に知られている光パワーレベルの強弱を調整するための光デバイスである。
光減衰部10における設定減衰レベルは、照射光学系3が受ける反射光の受信パワーPr[w]を測定情報取得部5における光飽和閾値PTH[w]未満に決定する値ATTである。
受信パワーPrと光飽和閾値PTHは次式(14)の関係になっており、受信パワーPrと設定減衰レベルATTは次式(15)の関係になっている。
Pr<PTH×γ (14)

Figure 0007378670000005
上式(14)において、γはマージンであり、例えば尤度を見て0.8に設定する。
上式(15)において、Pは照射光学系3における光学系32から出射される測定光の送信パワー[w]、ηsysはシステムの効率、ηはファーフィールドでの結合効率、Lは測定対象物8の測定面までの距離[m]、Fは光学系32による集光距離[m]、Dは光学系32のレンズの開口直径[m]、α(L)は距離Lに対する消散係数(1-透過率)[/μm]、R(L)は距離Lに対する反射率、V(L)は距離Lに対する面積比率、λは掃引光における掃引範囲の波長の中心周波数である。
すなわち、設定減衰レベルATTは、上式(14)を満たす受信パワーPr(L)を上式(15)により決定する値である。
上式(14)及び上式(15)の演算は制御部7によって実施され、制御部7によって演算された結果である設定減衰レベルATTを示す制御信号が光減衰部10に与えられる。
このように光減衰部10が構成されることにより、測定対象物8の測定面における反射率により照射光学系3が受ける反射光の受信パワーPr(L)が変動したとしても、反射光の受信パワーPr(L)は測定情報取得部5における光飽和閾値PTHを超えることがなく、測定情報取得部5における測定用情報の飽和を抑止できる。
なお、光減衰部10における設定減衰レベルは、測定情報取得部5におけるボトルネックとなるデバイス、例えば、デジタル変換部53の電圧レンジを基準に設定してもよい。
この場合、光減衰部10における設定減衰レベルは、測定用情報を得るための照射光学系3からの測定用反射光の光量がデジタル変換部の電力レンジ内に入る値に決定される。
また、光減衰部10における設定減衰レベルは、干渉部51に入力される照射光学系3からの測定用反射光の光量を基準に設定してもよい。
この場合、光減衰部10における設定減衰レベルは、干渉部51に入力される照射光学系3からの測定用反射光の光量が測定情報取得部5における光量飽和閾値未満になる値に決定される。
実施の形態2に係る光測定装置における動作について説明する。
波長掃引光源1からの掃引光が光分配部2に分配された測定用出力光が、制御部7からの1未満である設定減衰レベルATTを示す制御信号により設定減衰レベルATTが決定された光減衰部10により光量が低減されて、低減された測定用出力光が照射光学系3により測定対象物8の測定面に向けて測定光として出射される。
一方、制御部7からの1である設定減衰レベルATTを示す制御信号であると、光減衰部10は光分配部2に分配された測定用出力光の光量をそのままにして照射光学系3へ出力する。
以降の動作は、実施の形態1に係る光測定装置における動作と同じであるので、説明は省略する。
実施の形態2に係る光測定装置も実施の形態1に係る光測定装置と同様の効果を有する他、測定対象物8の測定面における反射率により照射光学系3が受ける反射光の受信パワーPr(L)が変動したとしても、測定情報取得部5における測定用情報の飽和を抑止でき、測定対象物8の測定面までの距離を精度高く行うことができる。
なお、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
本開示に係る光測定装置は、加工装置及び半導体検査装置において、測定対象物までの距離を測定する光測定装置に好適である。
1 波長掃引光源、2 光分配部、3 照射光学系、4 駆動部、5 測定情報取得部、51 干渉部、52 光電変換部、53 デジタル変換部、6 情報処理部、61 FFT処理部、62 雑音除去処理部、63 第1のスペクトル情報補正部、64 第1のスペクトル情報選定部、65 第2のスペクトル情報補正部、66 第2のスペクトル情報選定部、67 距離情報取得部、68 出力部、7 制御部、8 測定対象物、10 光減衰部。

Claims (11)

  1. 時間に対して波長が連続的に変化する掃引光を出力する波長掃引光源と、
    前記波長掃引光源からの掃引光による測定用出力光を測定対象物の測定面に向けて空間に測定光として出射し、前記測定対象物の測定面が前記測定光を反射した反射光を受けて測定用反射光として出力する照射光学系と、
    前記波長掃引光源からの掃引光による参照用出力光を参照光として出力する参照光経路と、
    前記照射光学系からの測定用反射光と前記参照光経路からの参照光とを合波し、合波された干渉光を光電変換した測定用情報を出力する測定情報取得部と、
    前記測定情報取得部からの測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得るスペクトル取得部、前記スペクトル取得部により得られたスペクトルの情報の値に対して雑音除去用閾値と比較し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る雑音除去処理部、前記雑音除去処理部により得られたスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面における高度差を有する段差を形成する上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて前記測定対象物の段差に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る第2のスペクトルの情報補正部、前記第2のスペクトルの情報補正部により得られたスペクトルの情報に対して前記雑音除去処理部により得られたスペクトルの情報における最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報とは異なるスペクトルの情報である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る第2のスペクトル情報選定部、前記第1のピーク値と前記第2のスペクトル情報選定部により選定されたスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す前記照射光学系からの測定光の出射位置を前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得る距離情報取得部、及び前記距離情報取得部により得られた前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力する出力部を有する情報処理部と、
    を備える光測定装置。
  2. 前記波長掃引光源からの掃引光による測定用出力光の光量を、設定減衰レベルにより低減した光量の測定用出力光として前記照射光学系に出力する光減衰部をさらに備えた請求項1に記載の光測定装置。
  3. 前記設定減衰レベルは、前記照射光学系が受ける反射光の受信パワーを前記測定情報取得部における光飽和閾値未満に決定する値である請求項2に記載の光測定装置。
  4. 前記測定情報取得部は、前記照射光学系からの測定用反射光と前記参照光経路からの参照光とを合波する干渉部と、前記干渉部により合波された干渉光を光電変換する光電変換部と、前記光電変換部からのアナロク信号をデジタル信号に変換して測定用情報として出力するデジタル変換部を有し、
    前記設定減衰レベルは、前記測定用情報を得るための前記照射光学系からの測定用反射光の光量が前記デジタル変換部の電力レンジ内に入る値に決定される請求項2に記載の光測定装置。
  5. 時間に対して波長が連続的に変化する掃引光を出力する波長掃引光源と、
    前記波長掃引光源からの掃引光による測定用出力光を測定対象物の測定面に向けて空間に測定光として出射し、前記測定対象物の測定面が前記測定光を反射した反射光を受けて測定用反射光として出力する照射光学系と、
    前記波長掃引光源からの掃引光による参照用出力光を参照光として出力する参照光経路と、
    前記照射光学系からの測定用反射光と前記参照光経路からの参照光とを合波し、合波された干渉光を光電変換した測定用情報を出力する測定情報取得部と、
    前記測定情報取得部からの測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得るスペクトル取得部、前記スペクトル取得部により得られたスペクトルの情報の値に対して雑音除去用閾値と比較し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る雑音除去処理部、前記雑音除去処理部により得られたスペクトルの情報から、前記照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る第1のスペクトルの情報補正部と、前記第1のスペクトルの情報補正部により得られたスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得る第1のスペクトル情報選定部、前記第1のスペクトルの情報補正部により得られたスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面における高度差を有する段差を形成する上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて前記測定対象物の段差に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得る第2のスペクトルの情報補正部、前記第2のスペクトルの情報補正部により得られた、前記測定対象物の段差における下面に位置するスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る第2のスペクトル情報選定部、前記第1のスペクトル情報選定部により選定されたスペクトルの情報が示す第1のピーク値と前記第2のスペクトル情報選定部により選定されたスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す前記照射光学系からの測定光の出射位置を前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得る距離情報取得部、及び前記距離情報取得部により得られた前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力する出力部を有する情報処理部と、
    を備える光測定装置。
  6. 前記波長掃引光源からの掃引光による測定用出力光の光量を、設定減衰レベルにより低減した光量の測定用出力光として前記照射光学系に出力する光減衰部をさらに備えた請求項5に記載の光測定装置。
  7. 前記設定減衰レベルは、前記照射光学系が受ける反射光の受信パワーを前記測定情報取得部における光飽和閾値未満に決定する値である請求項6に記載の光測定装置。
  8. 前記測定情報取得部は、前記照射光学系からの測定用反射光と前記参照光経路からの参照光とを合波する干渉部と、前記干渉部により合波された干渉光を光電変換する光電変換部と、前記光電変換部からのアナロク信号をデジタル信号に変換して測定用情報として出力するデジタル変換部を有し、
    前記設定減衰レベルは、前記測定用情報を得るための前記照射光学系からの測定用反射光の光量が前記デジタル変換部の電力レンジ内に入る値に決定される請求項6に記載の光測定装置。
  9. スペクトル取得部が、時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と前記掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してスペクトルの情報を得るステップと、
    雑音除去処理部が前記スペクトル取得部により得たスペクトルの情報と雑音除去用閾値と比較し、前記雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得るステップと、
    第1のスペクトルの情報補正部が、前記雑音除去処理部により得られたスペクトルの情報から、照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得るステップと、
    第1のスペクトル情報選定部が、前記第1のスペクトルの情報補正部により得られたスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得るステップと、
    第2のスペクトルの情報補正部が、前記第1のスペクトルの情報補正部により得られたスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて前記測定対象物の測定面における段差の上面と下面に依存する距離の変動量が除去されたスペクトルの情報を得るステップと、
    第2のスペクトル情報選定部が、前記第2のスペクトルの情報補正部により得られた、前記測定対象物の段差における下面に位置するスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得るステップと、
    距離情報取得部が、前記第1のスペクトル情報選定部により選定されたスペクトルの情報が示す第1のピーク値と前記第2のスペクトル情報選定部により選定されたスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す前記照射光学系からの測定光の出射位置を前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得るステップと、
    出力部が、前記距離情報取得部により得られた前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力するステップと、
    を有する光測定装置におけるエッジ位置情報の取得方法。
  10. 時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と前記掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してフーリエ変換後のスペクトルの情報を得る手順と、
    前記フーリエ変換後のスペクトルの情報と雑音除去用閾値と比較し、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報から前記雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る手順と、
    前記雑音が除去されたスペクトルの情報から、照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去された第1の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第1の補正後のスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて前記測定対象物の測定面における段差の上面と下面に依存する距離の変動量が除去された第2の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第2の補正後のスペクトルの情報において、前記測定対象物の段差における下面に位置するスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第1のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第1のピーク値と前記第2のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す前記照射光学系からの測定光の出射位置を前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得る手順と、
    前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力する手順と、
    をコンピュータに実行させる光測定装置におけるエッジ位置情報の取得プログラム。
  11. 時間に対して波長が連続的に変化する掃引光による測定光が測定対象物の測定面を反射した反射光による測定用反射光と前記掃引光による参照光とを合波して得た干渉光を光電変換した測定用情報をフーリエ変換してフーリエ変換後のスペクトルの情報を得る手順と、
    前記フーリエ変換後のスペクトルの情報と雑音除去用閾値と比較し、前記フーリエ変換後のスペクトルの情報から前記雑音除去用閾値より低いスペクトルの情報の値を除去し、雑音が除去されたスペクトルの情報を得る手順と、
    前記雑音が除去されたスペクトルの情報から、照射光学系の光学特性を示す特性パラメータに関する情報を用いて前記照射光学系に依存する距離の変動量が除去された第1の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第1の補正後のスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第1のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第1の補正後のスペクトルの情報から、前記測定対象物の測定面における段差の上面に対する下面の比が1より大きい値である補正係数を用いて前記測定対象物の測定面における段差の上面と下面に依存する距離の変動量が除去された第2の補正後のスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第2の補正後のスペクトルの情報において、前記測定対象物の段差における下面に位置するスペクトルの情報の値に対して最も高いピーク値である第2のピーク値を示すスペクトルの情報を得る手順と、
    前記第1のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第1のピーク値と前記第2のピーク値を示すスペクトルの情報が示す第2のピーク値の差が最小を示す前記照射光学系からの測定光の出射位置を前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報として得る手順と、
    前記測定対象物の測定面における段差の位置を示す付加情報を出力する手順と、
    をコンピュータに実行させる光測定装置におけるエッジ位置情報の取得プログラムを記憶してある記録媒体。
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