JP7376530B2 - 電磁シールドコネクタ - Google Patents

電磁シールドコネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP7376530B2
JP7376530B2 JP2021088701A JP2021088701A JP7376530B2 JP 7376530 B2 JP7376530 B2 JP 7376530B2 JP 2021088701 A JP2021088701 A JP 2021088701A JP 2021088701 A JP2021088701 A JP 2021088701A JP 7376530 B2 JP7376530 B2 JP 7376530B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braid
shield
crimping piece
crimping
cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021088701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022181651A (ja
Inventor
勲 亀山
通和 青野
剛通 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2021088701A priority Critical patent/JP7376530B2/ja
Priority to DE102022112945.4A priority patent/DE102022112945A1/de
Publication of JP2022181651A publication Critical patent/JP2022181651A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7376530B2 publication Critical patent/JP7376530B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R9/00Structural associations of a plurality of mutually-insulated electrical connecting elements, e.g. terminal strips or terminal blocks; Terminals or binding posts mounted upon a base or in a case; Bases therefor
    • H01R9/03Connectors arranged to contact a plurality of the conductors of a multiconductor cable, e.g. tapping connections
    • H01R9/05Connectors arranged to contact a plurality of the conductors of a multiconductor cable, e.g. tapping connections for coaxial cables
    • H01R9/0524Connection to outer conductor by action of a clamping member, e.g. screw fastening means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/648Protective earth or shield arrangements on coupling devices, e.g. anti-static shielding  
    • H01R13/658High frequency shielding arrangements, e.g. against EMI [Electro-Magnetic Interference] or EMP [Electro-Magnetic Pulse]
    • H01R13/6591Specific features or arrangements of connection of shield to conductive members
    • H01R13/6592Specific features or arrangements of connection of shield to conductive members the conductive member being a shielded cable
    • H01R13/6593Specific features or arrangements of connection of shield to conductive members the conductive member being a shielded cable the shield being composed of different pieces

Landscapes

  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Description

本発明は、電磁シールドコネクタに関する。
信号導体とシールド導体とが絶縁体を介して同軸に配され外周をシースにより被覆された同軸ケーブルの信号導体に内導体端子が接続され、内導体端子が誘電体を介して外導体端子の筒状部に収容されると共に筒状部より延設された圧着部においてシールド導体が接続されてなる同軸コネクタが知られている(特許文献1参照)。
この同軸コネクタ(電磁シールドコネクタ)は、同軸ケーブル(ケーブル)の信号導体(芯線)と接続される内導体端子(インナ端子)と、その内導体端子が収容される誘電体(インナハウジング)と、この誘電体の後端に装着される金属体(シールドスリーブ)と、誘電体および金属体が収容されると共にシールド導体(編組)と接続される外導体端子(シールド本体)と、で構成される。即ち、同軸コネクタは、これら各部材から組み立てられる所謂シールドアッセンブリが同軸ケーブルの端末に接続される。このような同軸コネクタにおいて、同軸ケーブルのシールド導体は編組圧着片(編組加締め片)により加締められ、同軸ケーブルのシース(被覆)は外被圧着片(被覆加締め片)により加締められている。つまり、同軸コネクタは、同軸ケーブルの端末に、加締めにより機械的に接続されている。
特開2003-317882号公報
しかしながら、上述した従来の同軸コネクタは、同軸ケーブルとシールドアッセンブリとを離反させるような引張力(外力)が加わった場合、加締めによる機械的な接続だけでは、同軸ケーブルとシールドアッセンブリとが、相対的にずれる虞がある。電磁シールドコネクタである同軸コネクタは、このようなずれが生じると、同軸ケーブルのシールド導体とシールドアッセンブリとの電気的接続信頼性が、低下することも懸念される。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、ケーブルとシールドアッセンブリとのずれを防止できる電磁シールドコネクタを提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 芯線を覆う絶縁体の外周が編組により覆われたケーブルの前記芯線に接続されるインナ端子と、インナ端子収容室に前記インナ端子を収容するインナハウジングと、前記インナハウジングの外周を覆うシールド本体から延出して前記絶縁体と前記編組との間に挿入される筒状のシールドスリーブと、前記ケーブルの長手方向に直交する溝を内周面に有する編組加締め片が前記編組の上から前記シールドスリーブの外形状に沿うように変形させて加締められた加締め部材と、前記シールドスリーブと前記編組加締め片の間で溶融固化されて前記シールドスリーブと前記編組と前記編組加締め片とを接合したはんだと、を備え、前記編組加締め片の内周面には、前記溝から離間して前記編組加締め片の前端部に向かって前記編組加締め片を徐々に薄厚とするテーパー状の誘導溝が形成されていることを特徴とする電磁シールドコネクタ。
上記(1)に記載の電磁シールドコネクタによれば、編組加締め片の内周面に、窪むよう溝が形成されている。また、加締め前の編組加締め片の底部には、はんだペーストが塗布される。そして、リフロー処理時、溶融したはんだペーストは、溝に案内されながら編組加締め片の内表面と編組の外周との間を毛細管現象により編組加締め片の先端部に向かって広がっていく。溶融したはんだペーストは、軸方向(ケーブルの長手方向)にも広がるようにして、シールドスリーブの外周面と編組との間の隙間、編組の目、および加締め片の内周面と編組の隙間に広がっていき、最終的には少なくとも編組加締め片の内周面全体に広がる。そして、溶融しているはんだペーストが固化すると、シールドスリーブ、編組、および編組加締め片がはんだで接合され、ケーブルの端末にシールドアッセンブリが固定される。シールドスリーブと編組と加締め部材とは、はんだが編組加締め片に固着することによる接合(接合物質であるはんだを溶融させて母材を接合する液相接合)と、被覆加締め片が被覆の外周に加締められることによる機械的な接続とにより強固に固定されている。このため、本構成の電磁シールドコネクタは、機械的な接続のみの場合に比べ、より高強度なケーブルの固定が可能となる。即ち、ケーブルとシールドアッセンブリが離反するような引張力(外力)が加わったとしても、ケーブルの端末にシールドアッセンブリが強固に接続されているため、ケーブルとシールドアッセンブリとの相対的なずれを防止できる。
更に、上記()に記載の電磁シールドコネクタによれば、編組加締め片の溝に隣接して、誘導溝が設けられている。誘導溝は、編組加締め片の前端部に向かって傾斜するテーパー面を有している。即ち、編組が編組加締め片により加締められた状態(接している状態)において、誘導溝のテーパー面と編組の外周との間には、隙間が存在することになる。
そこで、本構成の電磁シールドコネクタでは、リフロー処理の際、溶融しているはんだペーストが加締め片部分の内周面全体に広がるが、その際、誘導溝による隙間により、溶融しているはんだペーストが編組加締め片の前端部へ向かって更に広がる。そして、溶融しているはんだペーストは、編組加締め片の前端部から出た後にシールドスリーブの嵌入部とシールド本体との間に広がる。そして、溶融しているはんだペーストが固化すると、シールドスリーブの嵌入部がシールド本体と接合され、シールドスリーブとシールド本体とがはんだを介した接合(液相接合)で固定される。その結果、本構成の電磁シールドコネクタは、シールドスリーブとシールド本体との電気接続信頼性も向上させることができる。
) 前記誘導溝が、前記シールドスリーブの周方向に沿う縦誘導路と、この縦誘導路から前記編組加締め片の前記前端部に達するように延在して前記周方向に離間する複数の平行な横誘導路と、を有することを特徴とする上記()に記載の電磁シールドコネクタ。
上記()に記載の電磁シールドコネクタによれば、誘導溝が、縦誘導路と、横誘導路とを有する。一対の編組加締め片の底部で溶融したはんだペーストは、毛細管現象による広がりが縦誘導路により編組加締め片の先端部へ誘導される。溶融したはんだペーストは、縦誘導路により編組加締め片の先端部へ広がる過程で、複数の横誘導路を通過する際、それぞれの横誘導路に順次に分岐して編組加締め片の前端部に向かって広がる方向に誘導される。これにより、溶融したはんだペーストは、編組加締め片と編組との間において、ケーブルの周方向、および軸方向(ケーブルの長手方向)にもより均一に広がりやすくなる。
) 前記シールド本体に嵌め込まれる前記シールドスリーブの嵌入部が、周方向に延びる周溝を外周面に有することを特徴とする上記()に記載の電磁シールドコネクタ。
上記()に記載の電磁シールドコネクタによれば、シールドスリーブの嵌入部が、周方向に延びる周溝を外周面に有する。本構成の電磁シールドコネクタは、リフロー処理の際、溶融しているはんだペーストが編組加締め片の内周面全体に広がる。その際、誘導溝による隙間によって、溶融しているはんだペーストは、編組加締め片の前端部へ向かって広がっていき、前端部から出た後にシールドスリーブの嵌入部と、シールド本体との間に広がる。溶融したはんだペーストは、シールド本体に到達すると、シールドスリーブの嵌入部と、シールド本体との間に毛細管現象により進入して広がる。このシールドスリーブの嵌入部とシールド本体との間に進入したはんだペーストは、シールドスリーブの嵌入部の外周面に形成された周溝に達すると、周溝に沿って周方向に広がる。溶融しているはんだペーストは、周溝に広がった後に固化すると、シールドスリーブの嵌入部とシールド本体とがはんだを介して接合(液相接合)される。その結果、シールドスリーブの嵌入部とシールド本体とは、溶融しているはんだペーストがシールドスリーブの嵌入部の周方向全体に、より均一に広がるので、電気接続信頼性が向上する。
本発明に係る電磁シールドコネクタによれば、ケーブルとシールドアッセンブリとのずれを防止できる。
以上、本発明について明確に開示した。さらに、以下の発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)の記載から本発明はより明確かつ十分に読み取れるであろう。
本発明の第1実施形態に係る電磁シールドコネクタの斜視図である。 図1に示した電磁シールドコネクタの分解斜視図である。 図1に示した電磁シールドコネクタの縦断面図である。 図2に示したシールドアッセンブリの分解斜視図である。 (a)は加締め部材の斜視図、(b)は加締め部材の平面図である。 シールド本体をケーブルの端末に取付ける工程を示す手順説明図である。 加締め部材が可締められる前のシールドアッセンブリの縦断面図である。 図7におけるA-A断面矢視図である。 加締め部材が可締められた後のシールドアッセンブリの縦断面図である。 図9のB-B断面部分における溶融したはんだペーストの広がりを説明する説明図である。 溶融したはんだペーストの広がり方向を矢印で模式的に表した説明図である。 本発明の第2実施形態に係る加締め部材の斜視図である。 図12に示した加締め部材の縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る加締め部材が加締められたシールドアッセンブリにおける図9のC部に対応する拡大図である。 本第2実施形態の変形例に係る加締め部材の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る加締め部材の縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係るシールドスリーブの斜視図である。 本第4実施形態に係るシールドスリーブが用いられたシールドアッセンブリにおける図9のC部に対応する拡大図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電磁シールドコネクタ11の斜視図である。
本第1実施形態に係る電磁シールドコネクタ11は、図1に示すように、ケーブル13の端末に取り付けられることにより、電磁シールドコネクタ付きケーブルを構成する。ケーブル13としては、例えば同軸ケーブルが用いられる。
ケーブル13は、中心側より、芯線15、絶縁体17、編組19、および被覆21より構成される(図3参照)。導電性を有する芯線15は、単線、複数の素線を撚った撚り線のいずれであってもよい。絶縁体17は、電気絶縁性を有して芯線15を覆う。編組19は、導電性を有して絶縁体17の外周を覆う。被覆21は、電気絶縁性を有して編組19の外周を覆う。
なお、本実施形態において、ケーブル13は、編組19を有する同軸ケーブルであるが、編組19を有するケーブル13であればその他の構成は限定されない。
ケーブル13に接続される電磁シールドコネクタ11は、収容される端子の雌雄に従って雄電磁シールドコネクタと、雌電磁シールドコネクタとに分けられる。本実施形態に係る電磁シールドコネクタ11は、雄電磁シールドコネクタおよび雌電磁シールドコネクタのいずれにも用いることができる。本発明に係る構成の主要部は、雄電磁シールドコネクタと雌電磁シールドコネクタとでほぼ同一である。以下の説明では、雌電磁シールドコネクタを代表例として本発明に係る構成の主要部を説明する。以下、雌電磁シールドコネクタは、単に電磁シールドコネクタ11と称す。
図2は、図1に示した電磁シールドコネクタ11の分解斜視図である。
電磁シールドコネクタ11は、図2に示すように、アウタハウジング23と、サイドスペーサ25と、シールドアッセンブリ27とにより構成される。アウタハウジング23は、電気絶縁性を有する合成樹脂により成形される。サイドスペーサ25は、電気絶縁性を有する合成樹脂により成形される。アウタハウジング23は、ロック突起29が設けられた弾性変形可能なロックアーム31を有している。
図3は、図1に示した電磁シールドコネクタ11の芯線15に沿う方向の縦断面図である。
アウタハウジング23には、前後方向で貫通する端子収容室33が成形されている。アウタハウジング23には、端子収容室33に突出するように、弾性係止片35(可撓ランス)が形成されている。また、アウタハウジング23には、端子収容室33の一部を端子挿入方向と交差方向に横断するスペーサ挿入孔37が形成されている。
シールドアッセンブリ27は、インナ端子39と、インナハウジング41と、後述するようにシールド本体57、シールドスリーブ59および加締め部材61の3部品により構成されるシールドアウタ端子43とにより構成されている。インナ端子39は、導電性を有する金属により筒状に形成された雌インナ端子である。インナハウジング41は、電気絶縁性を有する合成樹脂により成形される。シールドアウタ端子43は、導電性を有する金属により筒状あるいは一対の挟持片状に形成されている。シールドアッセンブリ27は、ケーブル13の端末に接続される。
アウタハウジング23の端子収容室33には、ケーブル13の端末に接続されたシールドアッセンブリ27が挿入される。アウタハウジング23の端子収容室33に挿入されたシールドアッセンブリ27は、シールドアッセンブリ27に設けられた係止突起45が端子収容室33の弾性係止片35に係止されることにより、アウタハウジング23の端子収容室33に保持される。
アウタハウジング23のスペーサ挿入孔37には、サイドスペーサ25が端子収容室33を横断する方向に挿入されるようにして組み付けられる。シールドアッセンブリ27が装着されたアウタハウジング23では、ケーブル13に図3の左方向の引っ張り力が加わった際、モーメントにより、係止突起45と弾性係止片35の係止が解除されるように、弾性係止片35が弾性変形しようとする。このとき、サイドスペーサ25は、弾性係止片35の弾性変形を規制して、シールドアッセンブリ27の係止突起45と弾性係止片35の係止状態を確実なものとしている。
アウタハウジング23は、相手側アウタハウジング(不図示)との正規嵌合を検知して保証する嵌合検知部材47(CPA:Connector Position Assurance)を備える。嵌合検知部材47は、アウタハウジング23の側面にコネクタ嵌合方向で、仮係止位置と本係止位置に移動自在に取り付けられる。嵌合検知部材47は、アウタハウジング23と相手側アウタハウジングとが嵌合完了したときに、即ち、電磁シールドコネクタ(雌電磁シールドコネクタ)11と雄電磁シールドコネクタとが嵌合完了したときに、仮係止位置から本係止位置(嵌合保証位置)に移動が可能となる。
電磁シールドコネクタ11は、雄電磁シールドコネクタの不図示のフード部に挿入されて嵌合されると、ロックアーム31のロック突起29が、不図示の被ロック部と係合する。これにより、電磁シールドコネクタ11と雄電磁シールドコネクタとの嵌合状態が維持される。
嵌合状態において、アウタハウジング23に設けられる嵌合検知部材47は、仮係止位置から図3に示す仮係止位置よりも同図の左方にスライドされた本係止位置へ移動される。嵌合検知部材47は、不図示の被ロック部に係合しているロック突起29に、検知アーム49の先端に設けられている検知部51が係合することにより、電磁シールドコネクタ11と雄電磁シールドコネクタとの正規嵌合を検知する。また、嵌合検知部材47は、本係止位置に移動されると、ロックアーム規制部53が、ロックアーム31におけるロック解除片55の解除空間に挿入され、ロックアーム31のロック解除を不能とする。つまり、嵌合検知部材47は、正規嵌合を検知するとともに、その正規嵌合を保証するように作動する。
嵌合状態において、一方のケーブル13の端末に接続された電磁シールドコネクタ11と、不図示の他方のケーブルの端末に接続された雄電磁シールドコネクタとが電気的に接続されることになる。即ち、インナ端子39と不図示の雄インナ端子が電気的に接続され、ケーブル13の芯線同士が導通して通信回路が形成される。同時に、シールドアウタ端子43と不図示の相手側シールドアウタ端子が電気的に接続され、ケーブル13の編組同士が導通してシールド回路が成形される。
図4は、図2に示したシールドアッセンブリ27の分解斜視図である。
シールドアッセンブリ27は、図4に示すように、インナ端子39、インナハウジング41およびシールドアウタ端子43より構成されている。シールドアウタ端子43は、シールド本体57、シールドスリーブ59および加締め部材61の3部品より構成されている。
インナ端子39は、ケーブル13の芯線15に加締めにより、電気的に接続される。つまり、インナ端子39は、芯線15を覆う絶縁体17の外周が編組19により覆われたケーブル13の芯線15に接続されている。
シールド本体57は、略円筒状である。シールド本体57は、導電性を有する金属からなり、前方から後方にかけて、前方円筒接続部63と、拡径された拡径部65とを有して成形される。シールド本体57には、前後方向で貫通するインナハウジング収容室67が成形されている。なお、本明細書中、前方とは、コネクタが嵌合方向に進む方向を言い、後方とはその反対の方向を言う。
前方円筒接続部63には、弾性変形可能な接触片69が切り起こしにより成形されている。接触片69は、不図示の雄電磁シールドコネクタが嵌合された状態で、不図示の相手側シールドアウタ端子と弾性的に接触し、電気的に接続する機構を構成するものである。また、シールド本体57は、拡径部65の後部に、一対の平行な起立片71が切り起こしにより成形されている。起立片71は、アウタハウジング23に形成されるガイド溝72(図3参照)に挿入されることにより、シールドアッセンブリ27の挿入姿勢を定めるスタビライザを構成するものである。
シールドスリーブ59は、略円筒状に形成される。シールドスリーブ59は、導電性を有する金属からなり、前方から後方にかけて、嵌入部73と、編組覆われ部75とが連続する筒状に形成される。嵌入部73は、編組覆われ部75よりも大径の円筒状となって、編組覆われ部75と同軸で成形される。シールドスリーブ59には、前後方向で貫通する挿入空間が成形される。
加締め部材61は、導電性を有する金属からなり、U字状に形成される。加締め部材61には、連結部77を介して、編組加締め片79と被覆加締め片81とが前後方向に接続して一体で形成される。
ケーブル13の端末に接続されたシールドアッセンブリ27は、インナ端子39が、インナハウジング41のインナ端子収容室83に収容される。インナ端子39を収容したインナハウジング41は、シールド本体57のインナハウジング収容室67に収容される。インナハウジング41は、挿入方向の中央部が大径部85となり、大径部85を挟んで前方と後方が、大径部85よりも小径の前方円筒部87と後方円筒部89となる。
また、シールド本体57の拡径部65には、シールドスリーブ59の嵌入部73が嵌め込まれる。シールド本体57とシールドスリーブ59とは、一体化され、拡径部65と嵌入部73は、圧入された上ではんだ91(図14参照)で電気的に接合され、保持される。なお、拡径部65と嵌入部73は、圧入のみ、はんだ接合のみ、または係止機構等で保持させるようにしてもよい。
また、シールドスリーブ59の編組覆われ部75には、編組覆われ部75の外周を覆うように、ケーブル13の編組19が配置される。シールドスリーブ59は、インナハウジング41の外周を覆うシールド本体57から延出して、絶縁体17と編組19との間に編組覆われ部75が挿入される(図3参照)。加締め部材61は、編組加締め片79が編組19の外周を覆うように加締められる。この際、編組加締め片79のU字状の底部93(図4参照)には、はんだペースト95が塗布される。
図5の(a)は加締め部材61の斜視図、図5の(b)は加締め部材61の平面図である。
編組加締め片79の底部93には、はんだペースト95が塗布される。加締め部材61の編組加締め片79は、ケーブル13の長手方向に直交する3本の溝97を内周面99に有する。溝97は、編組加締め片79の内周面99より窪むように形成されている。編組加締め片79の内周面99に溝97を有した加締め部材61は、編組加締め片79が編組19の上からシールドスリーブ59の外形状に沿うように変形して加締められる。
編組19の上からシールドスリーブ59の編組覆われ部75の外形状に沿うように変形した編組加締め片79と、シールドスリーブ59とは、はんだ91により一体的に接合(ろうづけ)される。つまり、母材である編組加締め片79とシールドスリーブ59との間は、接合物質であるはんだ91により接合(液相接合)される。
加締め部材61の被覆加締め片81は、ケーブル13の被覆21に外周から加締められる。つまり、シールドアッセンブリ27は、加締め部材61が編組19と被覆21との双方に固定される。
編組覆われ部75、編組19および編組加締め片79と、これらを接合しているはんだ91とは、編組加締め部101(図14参照)を構成する。
次に、上述したケーブル13の端末に接続されるシールドアッセンブリ27の製造方法について説明する。
図6は、シールド本体57をケーブル13の端末に取付ける工程を示す手順説明図である。
所定の長さに切断したケーブル13は、端末における絶縁体17や被覆21の一部を切除して、芯線15と編組19を露出させる。
インナ端子39は、図6に示すように、ケーブル13の芯線15に加締めにより電気的に接続される。
編組19をほぐし、編組19と絶縁体17の間に隙間を作るように、編組19を拡径させる。
インナハウジング41のインナ端子収容室83をインナ端子39に挿入すると同時に、編組19と絶縁体17の間にシールドスリーブ59の編組覆われ部75を挿入する。
シールドスリーブ59の編組覆われ部75の外周を編組19で覆うために、拡径した編組19を縮径させる。
図7は、加締め部材61が可締められる前のシールドアッセンブリ27の縦断面図である。図8は、図7におけるA-A断面矢視図である。
加締め前の編組加締め片79の底部93には、図7に示すように、所定量のはんだペースト95が塗布される。本実施形態において、所定量とは、リフロー処理により溶融したはんだペースト95が、少なくとも編組加締め片79とシールドスリーブ59との間に、編組19を通過して十分に広がる量である。
はんだペースト95は、一対の編組加締め片79のU字状の底部93に塗布されることにより、例えば編組19の外周面に塗布する場合に比べ、容易な塗布が可能となる。また、塗布されたはんだペースト95は、重力によりU字状の底部93に定着して貯留させることができる。このことは、後工程における編組加締め片79の加締め作業を円滑にする上で有効となる。
図9は、加締め部材61が可締められた後のシールドアッセンブリ27の縦断面図である。
加締め部材61の編組加締め片79が、編組19の外周を覆うようにして加締められる。この際、編組加締め片79の内周面99は、シールドスリーブ59を覆っている編組19に対し、接している程度の加締め状態である。即ち、編組加締め片79は、編組19やシールドスリーブ59を圧縮変形させるような加締め状態とはなっていない。その結果、シールドスリーブ59の編組覆われ部75は、円筒形状が維持されている。
図10は、図9のB-B断面部分における溶融したはんだペースト95の広がりを説明する説明図である。
編組19の外周を覆って加締められた編組加締め片79は、例えばリフロー処理により加熱される。この加熱により、はんだペースト95が溶融する。なお、はんだペースト95の溶融は、レーザ照射装置を用いて、編組加締め片79にレーザ光をスポット的に照射して、はんだペースト95を溶融してもよい。
ここで、編組加締め片79には、溝97が形成された内表面と、編組19の外周との間に、隙間が存在する。この隙間には、リフロー処理により溶融したはんだペースト95が流入する。そして、溶融したはんだペースト95は、溝97の内表面と編組19の外周との間の隙間を毛細管現象により、編組加締め片79の一対の先端部79a,79aに向かって上方へ広がっていく。
図11は、溶融したはんだペースト95の広がり方向を矢印で模式的に表した説明図である。
編組加締め片79の内表面を上方へ広がると同時に、溶融したはんだペースト95は、図11に矢印で示すように、軸方向(前後)にも広がるようにして、シールドスリーブ59の外周面と編組19との間、編組19の目、および編組加締め片79の内周面99と編組19の間に広がる。そして、最終的に、少なくとも、編組加締め片79の内周面99全体に広がる。そして、溶融したはんだペースト95は、固化することによりはんだ91となる。はんだ91は、編組加締め片79とシールドスリーブ59との間を一体的に接合する。
溶融したはんだペースト95を固化させ、はんだ91とすることにより、ケーブル13の端末に接続されるシールドアッセンブリ27の製造を完了する。
次に、本発明の他の実施形態に係る電磁シールドコネクタを説明する。
図12は、本発明の第2実施形態に係る加締め部材105の斜視図である。
本第2実施形態に係る加締め部材105は、図12に示すように、編組加締め片79の内周面99に、溝97から離間して編組加締め片79の前端部79bに向かって編組加締め片79を徐々に薄厚とするテーパー状の誘導溝103が形成されている。誘導溝103のテーパー面は、前端部79bで開放する。誘導溝103のテーパー面は、溝97の溝幅よりも大きい幅で形成され、底部93を通り、溝97と平行に形成される。そして、テーパー面を有する誘導溝103と、編組19の外周との間には、隙間が存在することになる。
図13は、図12に示した加締め部材105の縦断面図である。
本第2実施形態に係る加締め部材105は、編組加締め片79の内表面を上方、および軸方向(前後)に広がった溶融したはんだペースト95が、誘導溝103に達する。誘導溝103に達したはんだペースト95は、テーパー形状により前端部79bに充満した一部が、前端部79bから流れ出る。この溶融したはんだペースト95の前端部79bからの流出は、上記第1実施形態に係る加締め部材61においても生じ得るが、本第2実施形態に係る加締め部材105によれば、より顕著となる。
図14は、本発明の第2実施形態に係る加締め部材105が加締められたシールドアッセンブリ27における図9のC部に対応する拡大図である。
本第2実施形態に係る加締め部材105によれば、誘導溝103から流れ出たはんだペースト95は、シールド本体57の拡径部65に向かって流れ、拡径部65に到達する。拡径部65に到達したはんだペースト95は、拡径部65と嵌入部73との間の隙間に、毛細管現象により進入して広がる。その後、拡径部65と嵌入部73との間に広がったはんだペースト95は、固化することによりはんだ91となり、シールドスリーブ59の嵌入部73と、シールド本体57の拡径部65とを一体的に接合(液相接合)する。その結果、電磁シールドコネクタ11は、シールドスリーブ59とシールド本体57との電気接続信頼性をより向上させることができる。
図15は、本第2実施形態の変形例に係る加締め部材109の縦断面図である。
本第2実施形態の変形例に係る加締め部材109は、編組加締め片79の前端部79bに向かって編組加締め片79を徐々に薄厚とするテーパー状の誘導溝103と、この誘導溝103に隣接する溝97とが、複数の平行な連結溝111により接続されている。
本第2実施形態の変形例に係る加締め部材109によれば、溝97から溢れ出る溶融したはんだペースト95が、連結溝111により誘導溝103へ流れやすくなる。その結果、誘導溝103へ流れる溶融したはんだペースト95の流量を増加させ、よりシールド本体57の拡径部65へ流れやすくできる。
図16は、本発明の第3実施形態に係る加締め部材117の縦断面図である。
本第3実施形態に係る加締め部材117は、編組加締め片79の前端部79bに向かって編組加締め片79を徐々に薄厚とするテーパー状の誘導溝103が、シールドスリーブ59における編組覆われ部75の周方向に沿う縦誘導路113と、この縦誘導路113から編組加締め片79の前端部79bに達するように延在して周方向に離間する複数の平行な横誘導路115と、を有する。縦誘導路113と横誘導路115と前端部79bとに包囲された部分は、窪みとなっておらず、内周面99と面一となった四角形の島状部分119となる。
本第3実施形態に係る加締め部材117によれば、誘導溝103が、複数の横誘導路115を有するので、誘導溝103に不必要なはんだペースト95が溜まらなくなる。その結果、溶融したはんだペースト95は、編組加締め片79と編組19との間において、軸方向(ケーブル13の長手方向)に広がりやすくなり、よりシールド本体57の拡径部65へ流れやすくできる。
図17は、本発明の第4実施形態に係るシールドスリーブ123の斜視図である。
本第4実施形態に係るシールドスリーブ123は、シールド本体57に嵌め込まれるシールドスリーブ59の嵌入部73が、周方向に延びる周溝121を外周面に有する。本第4実施形態において、周溝121は、軸方向(ケーブル13の長手方向)に複数本(例えば3本)で設けられる。
図18は、本第4実施形態に係るシールドスリーブ123が用いられたシールドアッセンブリ27における図9のC部に対応する拡大図である。
本第4実施形態に係るシールドスリーブ123によれば、シールド本体57の拡径部65とシールドスリーブ59の嵌入部73との間の隙間に毛細管現象により進入して広がったはんだペースト95が、周溝121により、周方向に容易に広がる。即ち、電磁シールドコネクタ11は、周溝121があることにより、溶融しているはんだペースト95が嵌入部73と拡径部65との間で、周方向全体に広がりやすくなる。その結果、周方向に広がったはんだペースト95が固化し、嵌入部73と拡径部65との間が周方向全体に、はんだ91によって接合(液相接合)されるので、更に、電気接続信頼性を向上させることができる。
次に、上記した各実施形態に係る電磁シールドコネクタ11の作用を説明する。
本第1実施形態に係る電磁シールドコネクタ11では、ケーブル13の絶縁体17と編組19との間に、円筒状のシールドスリーブ59が挿入される。ケーブル13は、芯線15の外周を絶縁体17が覆い、その絶縁体17の外周をさらに編組19が覆っている。シールド本体57から延出するシールドスリーブ59の編組覆われ部75は、同軸で配置される絶縁体17と編組19との間に挿入されて、同心円に配置される。シールドスリーブ59は、所定の強度を有するとともに、良好な導電性を有する金属からなる。内周にシールドスリーブ59が配置された編組19の外周には、加締め部材61の編組加締め片79が加締め付けられる。この際、編組加締め片79は、編組19の下に位置するシールドスリーブ59を変形させない程度の加締め力で、シールドスリーブ59の外形状に沿う円筒状に塑性変形されて加締め付けられる。即ち、シールドスリーブ59、編組19および編組加締め片79は、同心円状に配置されて組み付けられている。
編組加締め片79は、塑性変形される前、一対のものがU字状に形成されている。加締め部材61は、この一対の編組加締め片79の底部93に、はんだペースト95が配置される。はんだペースト95は、編組加締め片79が加締められた後に、例えばリフロー処理により加熱される。加熱されて溶融したはんだペースト95は、編組19の編み組み(目)を通過してシールドスリーブ59に達する。はんだペースト95は、固化することによりはんだ91となり、所定の強度でシールドスリーブ59、編組19および編組加締め片79を一体的に接合(ろうづけ)する。つまり、はんだ91により接合(液相接合)される。
この際、編組加締め片79の内周面99には、窪むように形成された溝97により、編組19の外周との間に隙間が存在している。加締め前の編組加締め片79の底部93に塗布されたはんだペースト95は、リフロー時に溶融して溝97に案内されながら編組加締め片79の内表面と編組19の外周との間を毛細管現象により編組加締め片79の先端部79aに向かって上方へ広がっていく。溶融したはんだペースト95は、軸方向(ケーブル13の長手方向)にも広がるようにして、シールドスリーブ59の外周面と編組19との間の隙間、編組19の目、および編組加締め片79の内周面99と編組19の隙間に広がっていき、最終的には少なくとも編組加締め片79の内周面99全体に広がる。
そして、溶融しているはんだペースト95が固化すると、シールドスリーブ59、編組19、および編組加締め片79がはんだ91で接合され、ケーブル13の端末にシールドアッセンブリ27が固定される。
はんだ91は、編組加締め片79の内周面99に形成された溝97に入り込み固化する。溝97は、ケーブル13の長手方向に直交する方向(即ち、ケーブル13の周方向)に延在するので、溝97に入り込んで固化したはんだ91がリブ状となって編組加締め片79の溝97に固着する。シールドスリーブ59に固着し、編組19の編み組み(目)を通過して固化したはんだ91は、ケーブル13に作用する張力に直交する方向で延在したリブ状部が編組加締め片79の溝97に係合して固着される。
これにより、シールドスリーブ59と編組19と加締め部材61とは、はんだ91が編組加締め片79に固着することによる接合(接合物質であるはんだ91を溶融させて母材を接合する液相接合)と、被覆加締め片81が被覆21の外周に加締められることによる機械的な接続とにより強固に固定される。
このため、本第1実施形態の電磁シールドコネクタ11は、機械的な接続のみの場合に比べ、より高強度なケーブル13の固定が可能となる。即ち、ケーブル13とシールドアッセンブリ27が離反するような引張力(外力)が加わったとしても、ケーブル13の端末にシールドアッセンブリ27が強固に接続されているため、ケーブル13とシールドアッセンブリ27との相対的なずれを防止できる。
その結果、電磁シールドコネクタ11は、ケーブル13の編組19とシールドアッセンブリ27との電気的接続信頼性が、低下することを防止できる。また、ケーブル13とシールドアッセンブリ27とのずれを防止できるので、インピーダンスの乱れを抑制し、伝送性能の低下を防止できる。
さらに、ケーブル13とシールドスリーブ59の接続部における半径方向の距離を周方向で一定に保つことができるので、編組加締め片79の部分でのインピーダンスの値を所定の値に保つことができ(加締めにより値が変化することがなく)、伝送性能の低下も抑制することができる。
また、上記第2実施形態に係る電磁シールドコネクタ11では、編組加締め片79の溝97に隣接して、誘導溝103が設けられている。誘導溝103は、編組加締め片79の前端部79bに向かって傾斜するテーパー面を有している。即ち、編組19が編組加締め片79により加締められた状態(接している状態)において、誘導溝103のテーパー面と編組19の外周との間には、隙間が存在することになる。
そこで、本第2実施形態の電磁シールドコネクタ11では、リフロー処理の際、溶融しているはんだペースト95が編組加締め片79の内周面99全体に広がるが、その際、誘導溝103による隙間により、溶融しているはんだペースト95が編組加締め片79の前端部79bへ向かって更に広がる。そして、溶融しているはんだペースト95は、編組加締め片79の前端部79bから出た後にシールドスリーブ59の嵌入部73とシールド本体57との間に広がる。そして、溶融しているはんだペースト95が固化すると、シールドスリーブ59の嵌入部73がシールド本体57の拡径部65と接合され、シールドスリーブ59とシールド本体57とがはんだ91を介した接合(液相接合)で固定される。その結果、本第2実施形態の電磁シールドコネクタ11は、シールドスリーブ59とシールド本体57との電気接続信頼性も向上させることができる。
また、上記第3実施形態に係る電磁シールドコネクタ11では、誘導溝103が、縦誘導路113と、横誘導路115とを有する。一対の編組加締め片79の底部93で溶融したはんだペースト95は、毛細管現象による広がりが縦誘導路113により上方の編組加締め片79の先端部79aへ誘導される。溶融したはんだペースト95は、縦誘導路113により上方の編組加締め片79の先端部79aへ広がる過程で、複数の横誘導路115を通過する際、それぞれの横誘導路115に順次に分岐して編組加締め片79の前端部79bに向かって広がる方向に誘導される。これにより、溶融したはんだペースト95は、編組加締め片79と編組19との間において、ケーブル13の周方向、および軸方向(ケーブル13の長手方向)にもより均一に広がりやすくなる。
さらに、上記第4実施形態に係る電磁シールドコネクタ11では、シールドスリーブ59の嵌入部73が、周方向に延びる周溝121を外周面に有する。本第4実施形態の電磁シールドコネクタ11は、リフロー処理の際、溶融しているはんだペースト95が編組加締め片79の内周面99全体に広がる。その際、誘導溝103による隙間によって、溶融しているはんだペースト95は、編組加締め片79の前端部79bへ向かって広がっていき、前端部79bから出た後にシールドスリーブ59の嵌入部73と、シールド本体57の拡径部65との間に広がる。
そして、溶融したはんだペースト95は、シールド本体57の拡径部65に到達すると、シールドスリーブ59の嵌入部73と、シールド本体57の拡径部65との間に毛細管現象により進入して広がる。この嵌入部73と拡径部65との間に進入したはんだペースト95は、嵌入部73の外周面に形成された周溝121に達すると、周溝121に沿って周方向に広がる。
溶融しているはんだペースト95は、周溝121に広がった後に固化すると、シールドスリーブ59の嵌入部73とシールド本体57とがはんだ91を介して接合(液相接合)される。その結果、シールドスリーブ59の嵌入部73とシールド本体57の拡径部65とは、溶融しているはんだペースト95がシールドスリーブ59の嵌入部73の周方向全体に、より均一に広がるので、電気接続信頼性が向上する。
従って、上記各実施形態に係る電磁シールドコネクタ11によれば、ケーブル13とシールドアッセンブリ27とのずれを防止できる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係る電磁シールドコネクタの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 芯線(15)を覆う絶縁体(17)の外周が編組(19)により覆われたケーブル(13)の前記芯線(15)に接続されるインナ端子(39)と、
インナ端子収容室(83)に前記インナ端子(39)を収容するインナハウジング(41)と、
前記インナハウジング(41)の外周を覆うシールド本体(57)から延出して前記絶縁体(17)と前記編組(19)との間に挿入される筒状のシールドスリーブ(59)と、
前記ケーブル(13)の長手方向に直交する溝(97)を内周面(99)に有する編組加締め片(79)が前記編組(19)の上から前記シールドスリーブ(59)の外形状に沿うように変形させて加締められた加締め部材(61)と、
前記シールドスリーブ(59)と前記編組加締め片(79)の間で溶融固化されて前記シールドスリーブ(59)と前記編組(19)と前記編組加締め片(79)とを接合したはんだ(91)と、
を備えることを特徴とする電磁シールドコネクタ(11)。
[2] 前記編組加締め片(79)の内周面(99)には、前記溝(97)から離間して前記編組加締め片(79)の前端部(79b)に向かって前記編組加締め片(79)を徐々に薄厚とするテーパー状の誘導溝(103)が形成されていることを特徴とする上記[1]に記載の電磁シールドコネクタ(11)。
[3] 前記誘導溝(103)が、前記シールドスリーブ(59)の周方向に沿う縦誘導路(113)と、前記縦誘導路(113)から前記編組加締め片(79)の前記前端部(79b)に達するように延在して前記周方向に離間する複数の平行な横誘導路(115)と、を有することを特徴とする上記[2]に記載の電磁シールドコネクタ(11)。
[4] 前記シールド本体(57)に嵌め込まれる前記シールドスリーブ(123)の嵌入部(73)が、周方向に延びる周溝(121)を外周面に有することを特徴とする上記[3]に記載の電磁シールドコネクタ(11)。
11…電磁シールドコネクタ
13…ケーブル
15…芯線
17…絶縁体
19…編組
27…シールドアッセンブリ
39…インナ端子
41…インナハウジング
57…シールド本体
59…シールドスリーブ
61…加締め部材
73…嵌入部
75…編組覆われ部
79…編組加締め片
79a…先端部
79b…前端部
83…インナ端子収容室
91…はんだ
97…溝
99…内周面
103…誘導溝
113…縦誘導路
115…横誘導路
121…周溝

Claims (3)

  1. 芯線を覆う絶縁体の外周が編組により覆われたケーブルの前記芯線に接続されるインナ端子と、
    インナ端子収容室に前記インナ端子を収容するインナハウジングと、
    前記インナハウジングの外周を覆うシールド本体から延出して前記絶縁体と前記編組との間に挿入される筒状のシールドスリーブと、
    前記ケーブルの長手方向に直交する溝を内周面に有する編組加締め片が前記編組の上から前記シールドスリーブの外形状に沿うように変形させて加締められた加締め部材と、
    前記シールドスリーブと前記編組加締め片の間で溶融固化されて前記シールドスリーブと前記編組と前記編組加締め片とを接合したはんだと、
    を備え
    前記編組加締め片の内周面には、前記溝から離間して前記編組加締め片の前端部に向かって前記編組加締め片を徐々に薄厚とするテーパー状の誘導溝が形成されていることを特徴とする電磁シールドコネクタ。
  2. 前記誘導溝が、前記シールドスリーブの周方向に沿う縦誘導路と、この縦誘導路から前記編組加締め片の前記前端部に達するように延在して前記周方向に離間する複数の平行な横誘導路と、を有することを特徴とする請求項1に記載の電磁シールドコネクタ。
  3. 前記シールド本体に嵌め込まれる前記シールドスリーブの嵌入部が、周方向に延びる周溝を外周面に有することを特徴とする請求項2に記載の電磁シールドコネクタ。
JP2021088701A 2021-05-26 2021-05-26 電磁シールドコネクタ Active JP7376530B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021088701A JP7376530B2 (ja) 2021-05-26 2021-05-26 電磁シールドコネクタ
DE102022112945.4A DE102022112945A1 (de) 2021-05-26 2022-05-23 Elektromagnetischer Abschirmverbinder

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021088701A JP7376530B2 (ja) 2021-05-26 2021-05-26 電磁シールドコネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022181651A JP2022181651A (ja) 2022-12-08
JP7376530B2 true JP7376530B2 (ja) 2023-11-08

Family

ID=83997289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021088701A Active JP7376530B2 (ja) 2021-05-26 2021-05-26 電磁シールドコネクタ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7376530B2 (ja)
DE (1) DE102022112945A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009117039A (ja) 2007-11-01 2009-05-28 Autonetworks Technologies Ltd 圧着端子、端子付電線及びその製造方法
WO2014014105A1 (ja) 2012-07-20 2014-01-23 古河電気工業株式会社 圧着端子、接続構造体、コネクタ及び圧着端子の圧着方法
WO2018083923A1 (ja) 2016-11-07 2018-05-11 株式会社村田製作所 L型同軸コネクタおよびl型同軸コネクタの製造方法
JP2019515452A (ja) 2016-05-06 2019-06-06 ティーイー・コネクティビティ・コーポレイションTE Connectivity Corporation ケーブル取付け電気コネクタ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3738388B2 (ja) 2002-04-24 2006-01-25 株式会社オートネットワーク技術研究所 同軸コネクタ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009117039A (ja) 2007-11-01 2009-05-28 Autonetworks Technologies Ltd 圧着端子、端子付電線及びその製造方法
WO2014014105A1 (ja) 2012-07-20 2014-01-23 古河電気工業株式会社 圧着端子、接続構造体、コネクタ及び圧着端子の圧着方法
JP2019515452A (ja) 2016-05-06 2019-06-06 ティーイー・コネクティビティ・コーポレイションTE Connectivity Corporation ケーブル取付け電気コネクタ
WO2018083923A1 (ja) 2016-11-07 2018-05-11 株式会社村田製作所 L型同軸コネクタおよびl型同軸コネクタの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE102022112945A1 (de) 2022-12-01
JP2022181651A (ja) 2022-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3532534B2 (ja) 同軸コネクタ
KR101529255B1 (ko) 압착 단자, 접속 구조체, 커넥터 및 압착 단자의 압착 방법
US6643926B2 (en) Method for joining a shield terminal to a shielded cable
EP2871718B1 (en) Pressure-fixing terminal, connecting structure and connector
KR101487368B1 (ko) 압착 단자, 압착 접속 구조체 및 압착 접속 구조체의 제조 방법
US5882233A (en) Pin plug including conductive insert
JP5244427B2 (ja) 電子部品実装・絶縁体一体型内導体端子、及び同軸コネクタ
CN110021828B (zh) 带端子的电线和带端子的电线的制造方法
KR101488463B1 (ko) 압착 단자, 접속 구조체 및 커넥터
KR101477727B1 (ko) 압착 단자, 압착 접속 구조체 및 압착 접속 구조체의 제조 방법
DE19845447B4 (de) Verfahren zum Verbinden eines geschirmten Kabels und eines Erdungskabels
CN107453182B (zh) 具有端子的电线的制造方法
GB2349018A (en) Joining an electrical terminal to a wire by crimping followed by fusion
US6123556A (en) Shielded cable connection structure and processing method
US20170169919A1 (en) Wire harness and method for manufacturing same
JP6034029B2 (ja) 接続構造体
KR102586402B1 (ko) 전선접속용 단자 및 전선접속용 단자와 전선의 접합방법
JP2013062206A (ja) 圧着端子、接続構造体及びコネクタ
JP2007095489A (ja) 接地部材及び電線接続ユニット
US6350146B1 (en) Cable connector assembly
EP0849834B1 (en) Connection structure and method for electric wire and terminal
JP7376530B2 (ja) 電磁シールドコネクタ
GB2340674A (en) Simultaneous crimping and ultrasonic soldering
CN113196589A (zh) 连接器结构体及连接器结构体的制造方法
JP7440460B2 (ja) 電磁シールドコネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7376530

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150