JP3738388B2 - 同軸コネクタ - Google Patents

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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01R24/00Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure
    • H01R24/38Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure having concentrically or coaxially arranged contacts
    • H01R24/40Two-part coupling devices, or either of their cooperating parts, characterised by their overall structure having concentrically or coaxially arranged contacts specially adapted for high frequency

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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同軸ケーブルなどのシールド導体を有するケーブルに接続されるコネクタに関し、さらに詳しくは伝送経路との特性インピーダンスの整合がとれて、かつ、ケーブル端末への組付け接続が容易な高周波用の同軸コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カーナビゲーションシステム等の自動車の電気装置に内蔵される電子部品やIC(集積回路)等が実装された制御用のプリント基板へ伝送される電気信号は高速化(高周波化)され、また、そのプリント基板の基板パターンも密集し高密度化されてきている。一般的に、このような高周波の電気信号を伝送するために高周波対応の同軸ケーブルが用いられるが、伝送される電気信号のより高周波化に伴って、この同軸ケーブルに接続されるコネクタにも高周波対応小型化の要求がある。
【0003】
同軸ケーブルの一般的な構造としては、電気信号等の伝送路として金属製の複数の素線を撚り束ねた信号導体と同じく複数の素線を編んだ編組線よりなるシールド導体との間に絶縁体が介在され、その外周を同じく絶縁性のシースで覆った同軸の構造になっており、シールド導体が信号導体の外周を一定の間隔を置いて隙間なく覆うことで高周波数の電気信号の伝達に適した構造になっている。
【0004】
一般的に、このような高周波信号を伝送する同軸ケーブルの両端に接続される端子を内蔵した同軸コネクタには、ケーブルの信号導体と接続される内導体端子と、編組線などのシールド導体と接続されると共に内導体端子の外周を覆って電磁的にシールドする外導体端子と、これら内導体端子と外導体端子の間に介在して設けられる所定の誘電率を有する誘電体とが備えられており、接続されるケーブル端末の絶縁体とシースが剥ぎ取られて露出した信号導体とシールド導体にそれぞれ個別に電気的に接続される。
【0005】
高周波の電気信号の伝送における同軸ケーブルの特性インピーダンスとこのケーブルの両端に接続される同軸コネクタの特性インピーダンスが一致しないと、信号の反射が起きる。反射はノイズの発生原因になり、エネルギー伝送の無駄にもなることから、通常、例えば50Ωというように設定して同軸ケーブルとのインピーダンスの整合が同軸コネクタにおいて図られている必要がある。同軸コネクタにおける特性インピーダンスは、一般的にその「外導体端子断面の内径と内導体端子断面の外径の比」および「誘電体の比誘電率」を調整して、接続される同軸ケーブルとのインピーダンス整合が図られている。また、同軸コネクタでは、コネクタ内の内導体端子が外導体端子に覆われていない部分があると、放射特性等のシールド性能が低下するという問題もあり、なるべく内導体端子を外導体端子で隙間なく覆われることが望まれる。
【0006】
従来の高周波用の同軸コネクタとしては、特開2000−260540号公報に開示されているものがある。このコネクタは同軸ケーブルへの接続ための組付け時に、同軸ケーブルの信号導体が切れてしまうことや、コネクタの内導体端子と同軸ケーブルとの偏心防止を図ったものである。
【0007】
この同軸コネクタの同軸ケーブルへの組付け工程としては、i)外導体端子を先通しした同軸ケーブル端末の皮剥ぎによって所定長さに信号導体とシールド導体を露出させる、ii)信号導体に内導体端子の圧着部を圧着加工する、iii)別途用意されたスリーブを絶縁体とシールド導体との間に挿入する、iv)誘電体を内導体端子部分に装着する、v)そして、先通しした外導体端子を戻して、誘電体を収容させる、vi)最後に外導体端子によるケーブルへの圧着加工を行うという工程となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特開2000−260540公報に開示されている同軸コネクタは、内導体端子に装着した誘電体を収容するため外導体端子を引き戻す時、信号導体が切れしまうことを防止するために、外導体端子後端部分を開口させた開口部が大きく、同軸ケーブルとのインピーダンス整合やシールド性能の面において優れていなかった。
【0009】
さらには、この構造のコネクタでは、ケーブルへの組付けに問題がある。つまり、前述の組付け工程のほとんどが手作業で行うしかなく、組付けの自動化が進んだコネクタと比べて製品単価に対する生産コストの割合が高く、安価に提供することを困難にしていた。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、同軸コネクタのインピーダンス整合性の向上を図ってノイズ放射量・信号の反射ロス等を減少させると共に、ケーブル端末への組付け加工も良好な同軸コネクタを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため本発明に係る同軸コネクタは、信号導体とシールド導体とが絶縁体を介して同軸に配され外周をシースにより被覆された同軸ケーブルの前記信号導体に内導体端子が接続され、該内導体端子が誘電体を介して外導体端子の筒状部に収容されると共に該筒状部より延設された圧着部において前記シールド導体が接続されてなる同軸コネクタにおいて、前記誘電体には、前記内導体端子の前記信号導体との接続前の導体接続部が該誘電体の一側で露出して収容されると共に、その露出された内導体端子の導体接続部の外側を覆うインピーダンス整合部と前記同軸ケーブルのシールド導体と絶縁体との間に挿入されるスリーブ部とを一体的に備えた導電性の金属体が装着されており、その金属体のインピーダンス整合部は、その断面が前記外導体端子筒状部の断面よりも小さく形成されていると共に、前記内導体端子の導体接続部への信号導体の接続加工の際に用いられる開口部が形成され、その開口部は前記外導体端子に収容の際にその筒状部の一部によって閉塞されることを要旨とするものである。
【0012】
上記構成を有する同軸コネクタによれば、誘電体に内導体端子と金属体を予め装着した状態で、金属体のスリーブ部をケーブルのシールド導体と絶縁体との間に挿入して内導体端子と信号導体との接続加工を行うことになるため、その接続後に外導体端子を引き戻しても、金属体のスリーブ部で同軸ケーブルの絶縁体の動きが規制され、内導体端子と信号導体は同軸上のまま保持されているので、内導体端子圧着部と信号導体との接続部分に応力がかからない。つまり、信号導体が切れてしまったり、内導体端子と同軸ケーブルの軸が合わない等のセンタリング不良が起こるおそれがなく偏心が防止される。したがって、従来技術のような外導体端子の開口部を設ける必要がなく、内導体端子全体及び金属体の開口部も十分に外導体端子の筒状部で覆うことができるのでシールド性能の低下がない。
【0013】
また、従来技術では、内導体端子への信号導体の接続と、絶縁体とシールド導体のと間へのスリーブ挿入が別工程となるが、本発明による構成ではこれらが一つの工程として一度に行うことが可能となるため端末加工性が向上し、さらには機械による自動化で行うことも可能となり、同軸コネクタの組付けに掛かる製造コストを下げることができる。
【0014】
さらに、上記の作用効果を奏する上に、通常、ケーブルの特性インピーダンスより高めになる内導体端子と信号導体との接続部付近のインピーダンスを低くしてインピーダンス整合を図るために、その接続部付近の外導体端子筒状部の断面積を電気的に小さくするインピーダンス整合部を金属体のスリーブ部と一体的に設ける構成を採用することでこれを可能にし、部品増も抑えられている。
【0015】
この場合、誘電体の一側と金属体のインピーダンス整合部とが係合することで、誘電体に金属体が装着される構成にして、金属体を誘電体へ装着する手段として金属体のインピーダンス整合部を用いれば、別途金属体に装着専用の手段を設けることなく、誘電体への装着が可能になり、金属体の形状の複雑化が回避される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態に係る同軸コネクタについて図面を参照して詳細に説明する。図1は同軸コネクタ10を後方から見た分解斜視図、図2〜図4は同軸ケーブルへの同軸コネクタの組付け接続の過程を示した斜視図、図5(a)〜(c)は図2〜図4にそれぞれ対応した上面図、図6は他の実施形態に係る金属体の斜視図、図7及び図8は他の実施形態に係る同軸コネクタの斜視図を示している。
【0017】
図1に示す同軸コネクタ10は、同軸ケーブルWの信号導体Waと接続される内導体端子11、その内導体端子11が収容される誘電体12、この誘電体12の後端に装着される金属体13、そして、誘電体12及び金属体13が収容されると共にシールド導体Wdと接続される外導体端子14とで構成される。
【0018】
同軸ケーブルWの信号導体Waと接続される内導体端子11には、高周波信号が伝達されるようになっており、外導体端子14はこの内導体端子11の周囲を覆って電磁的にシールドするためのもので、誘電体12は所定の誘電率を有して両端子間を絶縁状態にするものである。金属体13は、外導体端子14の圧着によるケーブルの断面変形を防止する円環状のスリーブ部13bと、その前方位置で上下に開口部を有したインピーダンス整合部13aを備えたものである。
【0019】
内導体端子11は、導電性板材を型抜きした後、プレス等による曲げにより略筒状に形成されたもので、図示しない相手方コネクタの内導体端子と接続して電気信号の受け渡しが行われる。この場合の内導体端子11はいわゆるメス型の端子形状を有しており、前方部に長手方向のスリットにより周方向に分割された円弧状の弾性接触片を有する筒部11aを備えており、この弾性接触片の内側に図示しない相手方コネクタのオス型端子のタブ部が挿入されると、そのタブ部に弾性的に接触して接続されるようになっている。
【0020】
内導体端子11の後方部には、剥き出しになった同軸ケーブルWの信号導体Waに圧着される圧着部11bが備えられており、この圧着部11bに形成された一対の圧着片11c,11cは初めは上方に開いた状態になっている。
【0021】
この内導体端子11が挿入される誘電体12は、所定の誘電率を有する樹脂製の絶縁性材料から成形されており、内導体端子11と後述する外導体端子14との間に組み付けられて、両導体端子間を絶縁状態にする。誘電体12には、内導体端子11の筒部11aのほぼ全体を収容する挿入孔が前後に開口して本体部12aに形成されている。前述の内導体端子11は、この誘電体12の後方から挿入すると、圧着部11bが本体部12a後方から露出されて状態にて収容されるようになっている。
【0022】
また、誘電体12の本体部12aの後面からは、後述する金属体13を誘電体12に装着するための装着片12b,12bが後方に向かって突出している。この左右の装着片12b,12bは、誘電体12に挿入後の内導体端子11の圧着部11bへの信号導体Waの圧着加工を行えるように、図示しない上下方向から進行してくる圧着治具に干渉しない距離に離間して設けられている。装着片12b,12bの外側面には外側方向に突出した凸部12c,12cがそれぞれ形成されており、後述する金属体13のインピーダンス整合部13aに形成された係合孔13c,13cに嵌り込むようになっている。
【0023】
金属体13は、導電性板材を型抜きした後、プレス等による曲げにより略筒状に形成されたもので、上下に開口した前側の2つの円弧形状を有するインピーダンス整合部13a,13aと、後側の円環形状を有するスリーブ部13bとが一体になった構成になっている。この金属体13のインピーダンス整合部13a,13a部分の外径は、後述する外導体端子14の筒状部14a内径よりも小さく形成されており、内導体端子11の圧着加工後の圧着部11b付近のインピーダンスをケーブルのそれと等しくなくように整合させる機能を有する。この左右のインピーダンス整合部13a,13aの間の上下の開口部13d,13dは、誘電体12に内導体端子11とこの金属体13を取り付けた状態で、内導体端子11の圧着部11bへの信号導体Waの圧着加工を行えるように、図示しない上下方向から圧着治具が干渉しないような開口広さを有している。
【0024】
また、インピーダンス整合部13a,13aにはそれぞれ、前述の誘電体装着片12b,12bに設けられた凸部12c,12cに係合する係合孔13c,13cが形成されており、誘電体12に金属体13を装着すると容易に外れないようになっている。
【0025】
円環状のスリーブ部13bの内径は同軸ケーブルWの絶縁体Wbの外径とほぼ同等かやや大きめに形成されており、絶縁体Wbと編組状のシールド導体Wdとの間に挿入される。この挿入によってシールド導体Wdによって覆われたスリーブ部13bの上からは、後述する外導体端子14の圧着部14bの編組圧着片14d,14dのカシメ加工が行われるのだが、その際の圧縮による絶縁体Wbの断面変形を防止するためのものである。尚、この実施例では、インピーダンス整合部13a,13a部分の断面積とスリーブ部13b部分の断面積が同じ構成のものが示されているが、インピーダンス整合部13a,13aについては、内導体端子11の圧着後の圧着部11bの断面の形状等に合わせて、広げたり狭めたりして圧着部11b付近のインピーダンスをケーブルのそれと等しくなるように設定するための変更は可能である。また、図6に示すように、金属体13の左右のインピーダンス整合部13a,13aの先端同士を連結して強度を向上させた構成にしてもよい。
【0026】
外導体端子14は導電性板材を型抜きした後、プレス等による曲げ加工により成形されたもので、前後に開口した円筒状に形成された本体筒部14aと、その本体筒部14a後端の下部分から後方に延設された圧着部14bとを備えている。外導体端子14の本体筒部14aの内側の収容室14cには、前述の金属体13が装着された誘電体12が収容可能となっている。
【0027】
本体筒部14aより後の圧着部14bには、それぞれ対になった編組圧着片14d,14dと外被圧着片14e,14eが前後して形成されており、初めは上方に開いた状態になっている。前方の編組圧着片14d,14dは、シールド導体Wdによって覆われた金属体13のスリーブ部13bにかしめられる。これにより、同軸ケーブルWのシールド導体Wdと外導体端子14及び金属体13が電気的に接続されることになる。後方の外被圧着片14e,14eは信号導体Waやシールド導体Wdが剥き出しになっていないシースWe部分にかしめられる。
【0028】
このような構成の同軸コネクタ10の同軸ケーブルWへの組付け工程としては、i)同軸ケーブルWに外導体端子14を先通しし、ケーブル端末の皮剥ぎによって所定長さに信号導体Waとシールド導体Wdを露出させる(この時点でシールド導体Wdをラッパ状に広げてもよい)、ii)予め誘電体12には内導体端子11と金属体13を装着しておく(ここまでの状態が図2、図5(a)に示されている)。iii)そして、その内導体端子11の圧着部11bに先の同軸ケーブルWの信号導体Waを載置すると共に、シールド導体Wdと絶縁体Wbの間に金属体13のスリーブ部13bを挿入する(図3参照)、iv)金属体13のインピーダンス整合部13aの上下に開口した開口部13d,13dを利用して内導体端子11に信号導体Waを圧着加工して接続する(図3、図5(b)参照)、v)最後に外導体端子14を誘電体12と係合する位置にまで引き戻し、同軸ケーブルWに外導体端子14の圧着部14bをそれぞれ圧着加工を行う(図4、図5(c)参照)。
【0029】
以上本発明の一実施形態に係る同軸コネクタ10の構成及び同軸ケーブルへの組付けについて説明したが、次に、これらの構成が有する機能について説明する。同軸コネクタにおける特性インピーダンスは、前述したようにその「外導体端子断面の内径と内導体端子断面の外径の比」および「誘電体の誘電率」を調整して、伝送路である同軸ケーブルとのインピーダンス整合が図られているのだが、内導体端子の圧着後の圧着部断面の口径は、ケーブルの信号導体との電気的な接続信頼性を優先したサイズ・形状となっているため、通常、誘電体に収容されている端子部分の断面口径よりも小径になる。一方、この範囲で、筒状になった外導体端子の断面積は一定なので、同軸コネクタの前方部分のインピーダンスを同軸ケーブルのそれと等しくすると、内導体端子圧着部付近のインピーダンスは同軸ケーブルよりも高くなってしまう。
【0030】
従来、これを改善するために圧着後の内導体端子圧着部口径を大きくさせることでインピーダンスを整合させ、より高周波数の電気信号の伝送にも対応させる方法として、圧着後の圧着部に別途金属テープを巻いたり、又は筒状の金属製スリーブ部をさらに上から圧着して太くする方法が採られてきたが、金属テープを巻いて圧着部を大径化する加工は手作業となる上、小型の同軸コネクタの場合には小さな内導体端子の極細の圧着後の圧着部に対して行うことになるため非常に作業が煩雑で加工精度も出ず、コネクタの製作工程の時間短縮による低コスト化が難しい。また、金属テープが万が一外れてしまった場合には外導体端子と接触して短絡してしまう恐れがあり、厳しい環境下でのコネクタの使用には無理があった。
【0031】
また、筒状の金属製スリーブを更に上から圧着して圧着後の圧着部を大径化する加工は、そのスリーブの圧着加工を機械化して自動で行うことができるので、低コストで実施できそうだが、この金属スリーブの圧着加工は、当然ケーブルをコネクタに接続する際のケーブル端末加工時に行うことになるため、自動化されたケーブル端末加工工場の加工ライン毎に、金属スリーブ圧着専用の加工機を別途追加して用意する必要があり、かえってコスト高になってしまう。
【0032】
本発明に係る同軸コネクタ10によれば、内導体端子圧着部13bの位置に外導体端子14よりも径の小さい金属体13のインピーダンス整合部13aが設けられているので、その部分における外導体端子14の断面積を小さくし、高かったこの部分のインピーダンスを低くしてインピーダンスの整合を図ることできる。従って前述のような別途圧着部を太く加工するものに比べてそのような作業を省くことができる。
【0033】
また、これらの加工工程は従来のコネクタの分野において行われてきたものと同様で、機械による自動化が可能である。従来技術では、内導体端子への信号導体圧着と、スリーブ挿入が別工程となるが、本構造ではこれらが一つの工程として一度に行うことが可能である。従って、すべて、手作業で組付けを行っていた従来技術で説明した同軸コネクタのものと比べ低コストに製造することができる。
【0034】
一般的に同軸ケーブルを外導体端子の圧着部でカシメることにより同軸ケーブルが変形すると、インピーダンスが乱れて電気信号の反射の原因となる。特に高い周波数に用いる場合では同軸ケーブルに用いられる絶縁体が発泡タイプであることが多く、この影響が大きくなる。従来技術ではシールド導体の下にスリーブを咬ますことにより、高周波特性が改善しているが、通常のスリーブは単なる筒状であるため作業中にずれたり脱落しやすいが、本発明による同軸コネクタ10の構造では誘電体12に装着固定されているため、内導体端子11に信号導体Waを接続してしまえば、この問題は生じない。また、スリーブ部13bは金属体13のインピーダンス整合部13aと一体であるので、工程増・部品増にはならない。
【0035】
さらに、この構造では、内導体端子11と信号導体Waとの圧着接続後に外導体端子14を引き戻しても、金属体13のスリーブ部13bで同軸ケーブルWの絶縁体Wbの動きが規制され、内導体端子11と信号導体Waは同軸線上のまま保持されているので、内導体端子圧着部11bと信号導体Waとの接続部分に応力がかからない。つまり、信号導体Waが切れてしまったり、内導体端子11と同軸ケーブルWの軸が合わない等のセンタリング不良が生じるおそれがない。したがって、従来技術のような外導体端子の開口部を設ける必要がないので、内導体端子全体を十分に外導体端子で覆うことができ、シールド性能の低下がない。
【0036】
この場合、図7及び図8に示すような開口部14fを外導体端子14が有する場合でも、外導体端子14を引き戻す際、金属体13の片側のインピーダンス整合部13aに、その開口部14fが重なるようにすれば、開口部14fをインピーダンス整合部13aで塞ぐことができる(図8参照)。従って、この構造によれば、外導体端子に開口部があってもそれによるシールド性能の低下を防止できる上に、外導体端子14の引き戻しも行い易くなる。
【0037】
また、通常、このような同軸コネクタを小型化するには、内蔵する内導体端子を極小化する必要があるが、極小化した内導体端子は機械的強度が落ちるため、むき出しのままケーブルへの端末加工を行うと、端子の弾性接触片等が破損してしまうおそれがある。本発明による同軸コネクタ10の構造では、内導体端子11は先に誘電体12に挿入されており、しかも金属体を装着すれば圧着部の外部への露出もなくなるので、ケーブル端末加工の工程中にむき出しのまま作業されることはないため破損等のおそれがない。
【0038】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、上記の実施の形態では内導体端子の信号導体との接続部の外周付近にインピーダンス整合部を円弧状に設けていたが、種々なる形状を用いることが可能で、要は外導体端子のこの部分の断面積を、小さくしてインピーダンス整合を図るものであれば良く、上記実施例のようには限定されない。また、実施例ではメス型タイプのコネクタを示したが、オス型タイプのコネクタにも適用可能である。さらには上記実施例では丸型の同軸コネクタを示したが、従来からある角型の同軸コネクタにも適用可能なのは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】
本発明に係る同軸コネクタによれば、誘電体に内導体端子と金属体を予め装着した状態で、金属体のスリーブ部をケーブルのシールド導体と絶縁体との間に挿入して内導体端子と信号導体との接続加工を行うことになるため、その接続後に外導体端子を引き戻しても、信号導体が切れてしまったり、内導体端子と同軸ケーブルの軸が合わない等のセンタリング不良が起こるおそれがなく偏心が防止される。したがって、従来技術のような外導体端子に開口部を設ける必要がなく、内導体端子全体及び金属体の開口部も十分に外導体端子で覆うことができるのでシールド性能の低下がない。
【0040】
また、従来技術では、内導体端子への信号導体の接続と、スリーブ挿入が別工程となるが、本発明による構成ではこれらが一つの工程として一度に行うことが可能となるため端末加工性が向上し、さらには機械による自動化で行うことも可能となり、同軸コネクタの組付けに掛かる製造コストを下げることができる。さらに、ケーブルの特性インピーダンスより高めになる内導体端子と信号導体との接続部付近のインピーダンスを低くしてインピーダンス整合を図るために、その接続部付近の外導体端子筒状部の断面積を電気的に小さくするインピーダンス整合部が金属体のスリーブ部と一体に設けられているので、インピーダンス整合も図られており、信号の反射の防がれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る同軸コネクタを後方から見た分解斜視図である。
【図2】同軸ケーブルへの同軸コネクタの組付けを示した図である。
【図3】図2の同軸ケーブルへの同軸コネクタの組付けの次の工程を示した図である。
【図4】同軸ケーブルへの組付けが完了した同軸コネクタを示した図である。
【図5】(a)は図2の上面図、(b)は図3の上面図、(c)は図4の上面図を示している。
【図6】図1の金属体の他の実施形態を示した図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る同軸コネクタの同軸ケーブルへの組付けを示した図である。
【図8】図7の同軸ケーブルへの組付けが完了した同軸コネクタを示した図である。
【符号の説明】
10 同軸コネクタ
11 内導体端子
11b 圧着部
12 誘電体
12b 装着片
13 金属体
13a インピーダンス整合部
13b スリーブ部
13d 開口部
14 外導体端子
14a 本体筒部
14b 圧着部
W 同軸ケーブル
Wa 信号導体
Wb 絶縁体
Wc シールド導体
Wd シース

Claims (2)

  1. 信号導体とシールド導体とが絶縁体を介して同軸に配され外周をシースにより被覆された同軸ケーブルの前記信号導体に内導体端子が接続され、該内導体端子が誘電体を介して外導体端子の筒状部に収容されると共に該筒状部より延設された圧着部において前記シールド導体が接続されてなる同軸コネクタにおいて、前記誘電体には、前記内導体端子の前記信号導体との接続前の導体接続部が該誘電体の一側で露出して収容されると共に、その露出された内導体端子の導体接続部の外側を覆うインピーダンス整合部と前記同軸ケーブルのシールド導体と絶縁体との間に挿入されるスリーブ部とを一体的に備えた導電性の金属体が装着されており、その金属体のインピーダンス整合部は、その断面が前記外導体端子筒状部の断面よりも小さく形成されていると共に、前記内導体端子の導体接続部への信号導体の接続加工の際に用いられる開口部が形成され、その開口部は前記外導体端子に収容の際にその筒状部の一部によって閉塞されることを特徴とする同軸コネクタ。
  2. 前記誘電体の一側と前記金属体のインピーダンス整合部とが係合することで、前記誘電体に金属体が装着されることを特徴とする請求項1に記載の同軸コネクタ。
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