JP7374155B2 - 水素製造システムおよび水素製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、水素製造システムおよび水素製造方法に関するものである。
水素製造技術の一つとして、高温水蒸気電解法がある。電解法は、原料が安価であり、水素製造プロセスにおいて二酸化炭素(CO)が発生しないというメリットがある。しかし、電解法は、電気分解により水素を生成するものであるため、電気エネルギーのコストが高いという課題がある。そこで、700℃以上の高温水蒸気を電気分解することで、電気分解に要する電気エネルギーを減少する高温水蒸気電解法が考えられる。
ところが、700℃以上の高温水蒸気を生成することは困難であり、従来、ボイラや電気炉などにより水を昇温して水蒸気を生成し、この水蒸気を電気分解して水素を生成している。また、水の分解は、吸熱反応であり、1モルの水を電気分解するときに、外部から286ジュールの熱を供給する必要がある。そのため、従来、水の電気分解時の吸熱と水蒸気の顕熱を水電解セルのジュール熱で補いながら、水蒸気を700℃~900℃として電気分解している。このような従来の水素製造装置として、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2020-041202号公報
高温水蒸気電解法による水素製造装置は、高温水蒸気を利用することによって水の電気分解にかかる電気エネルギーを減少させることができる。しかし、現実に、従来の水素製造装置は、水の電気分解の運転温度に相当する温度の高温水蒸気の生成エネルギーを必要な電気エネルギーにより賄うと共に、水の電気分解の吸熱反応も電気エネルギーで賄っている。すなわち、従来の水素製造装置は、水電解の吸熱と水電解セルの発熱がバランスする熱中立点の電位、または、熱中立点の電位以上の電位で運転しており、電気エネルギーを多く消費する。高温水蒸気電解法による水素製造は、コストの大半が電力であり、この電力を再生可能エネルギーでその大半を賄うことができれば、二酸化炭素を削減することができる。しかし、再生可能エネルギーは、電力の供給が不安定であるため、大規模で安定的な水素製造に適用することは困難である。一方で、火力発電システムにより生成した電気エネルギーは、二酸化炭素の発生が伴ってしまう。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、エネルギーコストの低減を図ると共に二酸化炭素の発生を抑制する水素製造システムおよび水素製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の水素製造システムは、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された熱媒体を用いて水蒸気を加熱する熱交換器と、前記水蒸気を用いて水素を製造する高温水蒸気電解装置と、前記水蒸気を用いて前記高温水蒸気電解装置を加熱する加熱装置と、を備える。
また、本開示の水素製造方法は、600℃以上の熱エネルギーを発生させる工程と、前記熱エネルギーにより加熱された熱媒体を使用して水蒸気を加熱する工程と、前記水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置を加熱する工程と、前記水蒸気を用いて前記高温水蒸気電解装置により水素を製造する工程と、を有する。
本開示の水素製造システムおよび水素製造方法によれば、エネルギーコストの低減を図ることができると共に、二酸化炭素の発生を抑制することができる。
図1は、第1実施形態の水素製造システムを表す概略構成図である。 図2は、高温水蒸気電解セルを表す概略図である。 図3は、電流密度と熱エネルギーとの関係を表すグラフである。 図4は、第2実施形態の水素製造システムにおける高温水蒸気電解セルに対する水蒸気の流れを表す概略図である。 図5は、水素エジェクタを表す概略図である。 図6は、第3実施形態の水素製造システムを表す概略構成図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[第1実施形態]
<水素製造システム>
図1は、第1実施形態の水素製造システムを表す概略構成図である。
第1実施形態において、図1に示すように、水素製造システム10は、熱源11と、中間熱交換器(熱交換器)12と、固体電解質型の高温水蒸気電解装置(SOEC)13と、加熱装置14とを備える。
熱源11は、高温ガス炉であり、900℃以上の熱エネルギーを発生可能である。なお、熱源11は、高温ガス炉に限定されるものではなく、600℃以上の熱エネルギーを発生可能なものであればよい。熱源としては、例えば、電気炉、ヘリオスタット式太陽熱集光装置、ボイラおよびボイラ排熱、ガスタービン排熱などを適用してもよい。
熱源11としての高温ガス炉は、燃料の被覆にセラミックス材料を使用し、冷却材をヘリウムとし、減速材を黒鉛とする原子炉である。高温ガス炉は、900℃以上の熱媒体としてのヘリウムガスを生成可能である。熱源11としての高温ガス炉は、循環経路L11が連結される。循環経路L11は、熱源11の他に、中間熱交換器21が連結される。中間熱交換器21は、供給経路L12の一端部および戻り経路L13の一端部が連結される。
中間熱交換器21は、循環経路L11を流れる1次ヘリウム(1次熱媒体)と供給経路L12のおよび戻り経路L13を流れる2次ヘリウム(2次熱媒体)との間で熱交換を行う。すなわち、中間熱交換器21は、循環経路L11を流れる、例えば、950℃の1次ヘリウムにより供給経路L12のおよび戻り経路L13を流れる2次ヘリウムを、例えば、900℃に加熱する。
供給経路L12は、他端部に供給ヘッダ22が連結される。戻り経路L13は、他端部に戻りヘッダ23が連結される。戻り経路L13は、循環機24が設けられる。水素製造システム10は、熱源11で発生した900℃以上の熱エネルギーで加熱された熱媒体としての2次ヘリウムを用いて水素を製造するものである。
高温水蒸気電解装置13は、固体電解質型電解セルとしての高温水蒸気電解セル51を用い、約700℃~900℃の高温で水電解により水素製造するものである。高温水蒸気電解装置13は、電解質層51aと、多孔質水素電極層51bと、多孔質酸素電極層51cとを有する。
高温水蒸気電解セル51は、後述するが、平板形状をなす。電解質層51aは、酸素イオン導電体の固体電解質からなる平板形状をなす電解質膜である。電解質層51aは、一方側の面に多孔質水素電極層51bが配置され、他方側の面に多孔質酸素電極層51cが配置される。ここで、多孔質水素電極層51bは、平板形状をなし、水素側の陰極電極である。また、多孔質酸素電極層51cは、平板形状をなし、酸素側の陽極電極である。
蒸気発生器31は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより水を加熱して水蒸気を生成する。蒸気発生器31は、水供給経路L31が連結されると共に、第1水蒸気供給経路L32の一端部が連結される。中間熱交換器12は、第1熱交換器32と、第2熱交換器33とを有する。第2熱交換器33は、水素側熱交換器34と、酸素側熱交換器35とを有する。第1熱交換器32は、第1水蒸気供給経路L32の他端部が連結されると共に、第2水蒸気供給経路L33の一端部が連結される。第2水蒸気供給経路L33は、他端部が水蒸気ヘッダ36に連結される。水蒸気ヘッダ36は、第3水蒸気供給経路L34および第4水蒸気供給経路L35の一端部が連結される。水素側熱交換器34は、第3水蒸気供給経路L34の他端部が連結されると共に、水素側水蒸気供給経路L36の一端部が連結される。酸素側熱交換器35は、第4水蒸気供給経路L35の他端部が連結されると共に、酸素側水蒸気供給経路L37の一端部が連結される。
第1熱交換器32は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより水蒸気を過熱して過熱水蒸気を生成する。第2熱交換器33における水素側熱交換器34は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより過熱水蒸気を更に過熱する。また、第2熱交換器33における酸素側熱交換器35は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより過熱水蒸気を更に過熱する。水蒸気供給経路L32,L33にて、水蒸気の流れ方向の上流側に第1熱交換器32が配置され、第1熱交換器32より下流側に水蒸気ヘッダ36が配置され、水蒸気ヘッダ36より下流側に第2熱交換器33が配置される。第2熱交換器33としての水素側熱交換器34と酸素側熱交換器35は、水蒸気供給経路L33の下流側に並列に配置される。
高温水蒸気電解装置13にて、高温水蒸気電解セル51は、水素側水蒸気供給経路L36および酸素側水蒸気供給経路L37の他端部が連結される。水素側水蒸気供給経路L36は、多孔質水素電極層51bの入口側に連結され、酸素側水蒸気供給経路L37は、多孔質酸素電極層51cの入口側に連結される。高温水蒸気電解装置13は、水素ガス排出経路L38と酸素ガス排出経路L39が連結される。高温水蒸気電解装置13は、多孔質水素電極層51bの出口側に水素ガス排出経路L38が連結され、多孔質酸素電極層51cの出口側に酸素ガス排出経路L39が連結される。水素ガス排出経路L38および酸素ガス排出経路L39は、それぞれ熱回収器37,38が設けられる。熱回収器37,38は、発生した水素や酸素の熱を回収し、例えば、第1水蒸気供給経路L32を流れる水蒸気を加熱する。
また、高温水蒸気電解装置13は、電力供給経路L40が接続され、外部から電力(電気エネルギー)が供給可能である。
高温水蒸気電解装置13は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより加熱された水蒸気を用いると共に、電力供給経路L40から供給された電気エネルギーを用いて水素を製造する。加熱装置14は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより加熱された水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置13の高温水蒸気電解セル51を加熱する。この場合、加熱装置14は、高温水蒸気電解装置13が水素を製造するときに吸熱反応により損失する熱エネルギーを補う。
供給ヘッダ22は、熱媒体供給経路L14により第2熱交換器33が連結される。この場合、熱媒体供給経路L14は、下流端部が2つに分岐し、一方が水素側熱交換器34に連結され、他方が酸素側熱交換器35に連結される。第2熱交換器33は、熱媒体供給経路L15により蒸気発生器31に連結される。この場合、熱媒体供給経路L15は、上流端部が2つに分岐し、一方が水素側熱交換器34に連結され、他方が酸素側熱交換器35に連結される。蒸気発生器31は、熱媒体供給経路L16により戻りヘッダ23に連結される。すなわち、供給ヘッダ22の2次ヘリウムは、熱媒体供給経路L14により第2熱交換器33(水素側熱交換器34、酸素側熱交換器35)に供給されて水蒸気を過熱し、第2熱交換器33から熱媒体供給経路L15により蒸気発生器31に供給されて水を加熱し、蒸気発生器31から熱媒体供給経路L16により戻りヘッダ23に戻される。
また、供給ヘッダ22は、熱媒体供給経路L17により第1熱交換器32が連結される。第1熱交換器32は、熱媒体供給経路L18により戻りヘッダ23が連結される。すなわち、供給ヘッダ22の2次ヘリウムは、熱媒体供給経路L17により第1熱交換器32に供給されて水蒸気を過熱する。
加熱装置14は、水蒸気を加熱する中間熱交換器12として設けられる。加熱装置14は、特に、第2熱交換器33としての水素側熱交換器34とおよび酸素側熱交換器35により構成される。加熱装置14は、第2熱交換器33(水素側熱交換器34、酸素側熱交換器)により過熱された過熱水蒸気を高温水蒸気電解セル51(多孔質水素電極層51b、多孔質酸素電極層51c)に供給することで、高温水蒸気電解セル51を加熱する。
高温水蒸気電解セル51は、水素側水蒸気供給経路L36から高温の過熱水蒸気が多孔質水素電極層51bに供給される。高温水蒸気電解セル51は、電力供給経路L40から電力が供給され、多孔質水素電極層51bおよび多孔質酸素電極層51cに電圧が印加される。電圧を印加することで、水蒸気は、多孔質水素電極層51bで電気分解され、水素が発生する。発生した水素は、水素ガス排出経路L38に排出される。一方、多孔質水素電極層51bで電気分解されて発生した酸素イオンは、電解質層51aを透過し、多孔質酸素電極層51cで酸素が発生し、発生した酸素が酸素ガス排出経路L39に排出される。
高温水蒸気電解装置13は、下記式に応じた電気分解反応に基づいて水素と酸素が生成される。
O→H+1/2O
<高温水蒸気電解セル>
図2は、高温水蒸気電解セルを表す概略図である。
図1および図2に示すように、高温水蒸気電解セル51は、平板形状をなす固体電解質型の水蒸気電解装置である。高温水蒸気電解セル51は、平板形状をなす電解質層51aにおける一方側の面に平板形状をなす多孔質水素電極層51bが配置され、他方側の面に平板形状をなす多孔質酸素電極層51cが配置されて構成される。また、多孔質水素電極層51bの外側に水素側セパレータ51dが配置され、多孔質酸素電極層51cの外側に酸素側セパレータ51eが配置される。
高温水蒸気電解セル51は、内部に第1流路L51と第2流路L52が設けられる。第1流路L51は、水素側セパレータ51dと多孔質水素電極層51bとの間、電解質層51aと多孔質酸素電極層51cとの間に設けられる。第2流路L52は、多孔質水素電極層51bと電解質層51aとの間、多孔質酸素電極層51cと酸素側セパレータ51eとの間に設けられる。第1流路L51と第2流路L52は、直交する方向に交差するが、平行をなしていてもよい。
第1流路L51は、上流側が水素側水蒸気供給経路L36に接続され、下流側が水素ガス排出経路L38に接続される。第2流路L52は、上流側が酸素側水蒸気供給経路L37に接続され、下流側が酸素ガス排出経路L39に接続される。
そのため、水素側熱交換器34により過熱された過熱水蒸気は、水素側水蒸気供給経路L36から第1流路L51に供給され、酸素側熱交換器35により過熱された過熱水蒸気は、酸素側水蒸気供給経路L37から第2流路L52に供給される。ここで、加熱装置14は、供給された過熱水蒸気により高温水蒸気電解セル51を加熱する。また、第1流路L51に供給された過熱水蒸気は、電気分解されて水素と酸素が発生する。水素を含んだ過熱水蒸気は、水素ガス排出経路L38に排出される。一方、酸素を含んだ水蒸気は、第2流路L52に供給された過熱水蒸気に押し出され、酸素ガス排出経路L39に排出される。
<水素製造方法>
本実施形態の水素製造方法は、600℃以上の熱エネルギーを発生させる工程と、熱エネルギーにより加熱された2次ヘリウム(熱媒体)を使用して水蒸気を加熱する工程と、水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置13を加熱する工程と、水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置により水素を製造する工程とを有する。
具体的に説明すると、図1に示すように、熱源11としての高温ガス炉は、例えば、950℃の1次ヘリウムを生成する。高温の1次ヘリウムは、循環経路L11を流れ、中間熱交換器21にて、戻り経路L13を流れる2次ヘリウムと交換を行い、2次ヘリウムを、例えば、900℃まで加熱する。中間熱交換器21で熱交換された2次ヘリウムは、供給経路L12を流れ、供給ヘッダ22に、例えば、900℃程度で供給される。
循環機24が駆動すると、高温の2次ヘリウムが中間熱交換器21で加熱されながら循環する。供給ヘッダ22の2次ヘリウムは、熱媒体供給経路L14により第2熱交換器33に供給されて水蒸気を過熱し、第2熱交換器33から熱媒体供給経路L15により蒸気発生器31に供給され、水供給経路L31から供給された水を加熱して水蒸気を生成する。また、供給ヘッダ22の2次ヘリウムは、熱媒体供給経路L17により第1熱交換器32に供給されて水蒸気を過熱する。
蒸気発生器31は、水供給経路L31から供給された水を加熱して水蒸気を生成する。水蒸気は、第1水蒸気供給経路L32により第1熱交換器32に供給されて過熱され、第2水蒸気供給経路L33により水蒸気ヘッダ36に供給される。水蒸気ヘッダ36の加熱水蒸気は、第3水蒸気供給経路L34により水素側熱交換器34に供給されてさらに過熱され、例えば、850℃の高温水蒸気として高温水蒸気電解セル51の多孔質水素電極層51bに供給される。また、水蒸気ヘッダ36の加熱水蒸気は、第4水蒸気供給経路L35により酸素側熱交換器35に供給されてさらに過熱され、例えば、850℃の高温水蒸気として高温水蒸気電解セル51の多孔質酸素電極層51cに供給される。
高温水蒸気電解セル51は、水素側熱交換器34および酸素側熱交換器35から供給された高温水蒸気により加熱され、電力供給経路L40から供給された電力により高温水蒸気を電気分解し、水素と酸素を生成する。
すなわち、図1および図2に示すように、高温水蒸気は、水素側水蒸気供給経路L36を通して高温水蒸気電解セル51の第1流路L51に供給される。このとき、高温水蒸気電解セル51は、電力供給経路L40から電力が供給され、多孔質水素電極層51bおよび多孔質酸素電極層51cに電圧が印加される。すると、第1流路L51の水蒸気は、多孔質水素電極層51bで電気分解されて水素が生成され、第1流路L51を下方に流れる。一方、多孔質水素電極層51bで電気分解されて発生した酸素イオンは、高温水蒸気電解セル51を拡散しながら透過し、酸素として第2流路L2に排出される。
第1流路L51を流れた水素は、水素ガス排出経路L38に排出される。一方、第2流路L52に排出された酸素は、酸素ガス排出経路L39に排出される。このとき、高温水蒸気は、酸素側水蒸気供給経路L37を通して高温水蒸気電解セル51の第2流路L52に供給される。すると、第2流路L52に排出された酸素は、第2流路L52に供給された水蒸気により酸素ガス排出経路L39に押し出される。
<水素製造方法の原理>
図3は、電流密度と熱エネルギーとの関係を表すグラフである。
図3は、燃料電池(SOFC)と高温水蒸気電解装置(SOEC)とにおける電流密度と熱エネルギーとの関係を表すものである。図3に示すように、高温水蒸気電解に伴う吸熱は、電流密度の上昇に応じて一次関数(比例)で下降する。高温水蒸気電解に伴って発生するジュール発熱は、電流密度の上昇に応じて二次関数で上昇する。そのため、ジュール発熱と吸熱を合わせた熱は、電流密度の上昇に応じて下降してから上昇する。
従来の水素製造システムは、第1実施形態のような熱源(高温ガス炉)11がないことから、高温水蒸気電解装置で発生するジュール発熱による熱により水を電気分解するときの吸熱反応を補っている。すなわち、従来の高温水蒸気電解装置は、熱中立点A以上の電位で運転している。
一方、第1実施形態の水素製造システム10は、熱源(高温ガス炉)11を有することから、熱源11で発生した600℃以上の熱エネルギーにより加熱された高温ヘリウムを用いて水蒸気および高温水蒸気電解装置13(高温水蒸気電解セル51)を加熱することで、水を電気分解するときの吸熱反応を補うことができる。そのため、第1実施形態の水素製造システム10は、熱中立点A以下である運転点Bの電位で運転することができる。運転点Bでは、電気エネルギーを熱エネルギー(ジュール発熱)に変換することなく、水の電気分解に用いる電気エネルギーを低減することができる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の水素製造システムにおける高温水蒸気電解セルに対する水蒸気の流れを表す概略図、図5は、水素エジェクタを表す概略図である。なお、第2実施形態の基本的な構成は、上述した第1実施形態と同様であり、図1を用いて説明し、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図1および図4に示すように、水素製造システム10A(図4)は、第1実施形態と同様に、熱源11と、中間熱交換器12と、高温水蒸気電解装置13と、加熱装置14とを備える。第2実施形態の水素製造システム10Aは、第1実施形態に対して、高温水蒸気電解装置13への水蒸気の供給構成を変更するものである。
高温水蒸気電解装置13にて、水素側熱交換器34は、入口側に第3水蒸気供給経路L34が連結され、出口側が水素側水蒸気供給経路L36により高温水蒸気電解セル51の多孔質水素電極層51bに連結される。酸素側熱交換器35は、入口側に第4水蒸気供給経路L35が連結され、出口側が酸素側水蒸気供給経路L37により高温水蒸気電解セル51の多孔質酸素電極層51cに連結される。高温水蒸気電解セル51は、多孔質水素電極層51bに水素ガス排出経路L38が連結され、多孔質酸素電極層51cに酸素ガス排出経路L39が連結される。
図4に示すように、水素製造システム10Aは、水素側循環経路L61と、酸素側循環経路L62が設けられる。水素側循環経路L61は、一端部が水素ガス排出経路L38の分岐部61に連結され、他端部が第3水蒸気供給経路L34に連結される。そして、水素側循環経路L61と第3水蒸気供給経路L34の連結部に水素側エジェクタ62が設けられる。また、酸素側循環経路L62は、一端部が酸素ガス排出経路L39の分岐部63に連結され、他端部が第4水蒸気供給経路L35に連結される。そして、酸素側循環経路L62と第4水蒸気供給経路L35の連結部に酸素側エジェクタ64が設けられる。
水素側エジェクタ62と酸素側エジェクタ64は、同様の構成である。図4および図5に示すように、水素側エジェクタ62は、本体71と、ノズル72と、ディフューザ73とを有する。本体71は、筒形状をなし、基端部に入口部71aが設けられ、外周部に吸入部71bが設けられる。吸入部71bは、水素側循環経路L61が連結される。ノズル72は、入口部71aに連通するように本体71に連結される。ノズル72は、筒形状をなし、下流側ほど流路が狭くなる。ディフューザ73は、ノズル72に連通するように本体71に連結される。ディフューザ73は、筒形状をなし、下流側ほど流路が広くなる。ディフューザ73は、先端部に吐出部73aが設けられる。
そのため、第3水蒸気供給経路L34の水蒸気は、水素側エジェクタ62を通って水素側熱交換器34に供給され、ここで過熱されて過熱水蒸気となり、高温水蒸気電解セル51の多孔質水素電極層51bに供給される。高温水蒸気電解セル51で発生した水素を含む水蒸気は、水素ガス排出経路L38に排出される。
このとき、水素ガス排出経路L38に排出された水素を含む水蒸気は、一部が水素側循環経路L61に流れる。水素側エジェクタ62では、入口部71aから供給された水蒸気は、ノズル72で流速が上昇することで、吸入部71bに吸入力が作用する。すると、水素ガス排出経路L38から水素側循環経路L61に流れた水素を含む水蒸気が吸入部71bから本体71に吸入される。水素側循環経路L61から吸入部71bを通して本体71に吸入された水素を含む水蒸気は、入口部71aから供給された水蒸気に混合し、多孔質水素電極層51bに供給される。
一方、第4水蒸気供給経路L35の水蒸気は、酸素側エジェクタ64を通って酸素側熱交換器35に供給され、ここで過熱されて過熱水蒸気となり、高温水蒸気電解セル51の多孔質酸素電極層51cに供給される。高温水蒸気電解セル51で発生した酸素素を含む水蒸気は、酸素ガス排出経路L39に排出される。
このとき、酸素ガス排出経路L39に排出された酸素を含む水蒸気は、一部が酸素側循環経路L62に流れる。酸素側エジェクタ64では、水素側エジェクタ62と同様に、酸素ガス排出経路L39から酸素側循環経路L62に流れた酸素を含む水蒸気が吸入され、供給された水蒸気に混合し、多孔質酸素電極層51cに供給される。
水素製造システム10Aは、高温水蒸気電解セル51の多孔質水素電極層51bから排出された水素を含む水蒸気の一部を、水素側循環経路L61により多孔質水素電極層51bの入口側に戻している。そのため、多孔質水素電極層51bに対して、水蒸気電解に必要な量より多い過熱水蒸気を供給することができ、水蒸気電解の吸熱反応を補うことができる。また、水素製造システム10Aは、高温水蒸気電解セル51の多孔質酸素電極層51cから排出された酸素を含む水蒸気の一部を、酸素側循環経路L62により多孔質酸素電極層51cの入口側に戻している。そのため、多孔質酸素電極層51cに対して、多量の過熱水蒸気を供給することができ、吸熱反応に伴う高温水蒸気電解セル51の温度低下を抑制することができる。
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態の水素製造システムを表す概略構成図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態において、図6に示すように、水素製造システム10Bは、第1実施形態と同様に、熱源11と、中間熱交換器12と、高温水蒸気電解装置13と、加熱装置14とを備える。第3実施形態の水素製造システム10Bは、第1実施形態に対して、高温水蒸気電解装置13への気体の供給構成を変更するものである。
供給ヘッダ22は、熱媒体供給経路L14により第2熱交換器33が連結される。第2熱交換器33は、熱媒体供給経路L19により第1熱交換器32が連結される。すなわち、供給ヘッダ22の2次ヘリウムは、熱媒体供給経路L14により第2熱交換器33に供給されて水蒸気を過熱し、第2熱交換器33から第1熱交換器32に供給されて水蒸気を加熱する。第1熱交換器32は、熱媒体供給経路L18により戻りヘッダ23が連結される。
また、気体供給装置41は、気体(空気または水蒸気)を高温水蒸気電解セル51の多孔質酸素電極層51cに供給する。気体加熱装置42は、2次ヘリウムの熱エネルギーにより多孔質酸素電極層51cに供給される気体を加熱する。気体供給経路L41は、気体供給装置41を構成する循環機43が設けられる。気体供給経路L41は、熱回収器38に連結される。熱回収器38は、気体供給経路L42により気体加熱装置42に連結される。気体加熱装置42は、気体供給経路L43により多孔質酸素電極層51cに連結される。
供給ヘッダ22は、熱媒体供給経路L20により気体加熱装置42が連結される。気体加熱装置42は、熱媒体供給経路L21により蒸気発生器31が連結される。すなわち、供給ヘッダ22の2次ヘリウムは、熱媒体供給経路L20により気体加熱装置42に供給されて気体を加熱し、気体加熱装置42から熱媒体供給経路L21により蒸気発生器31に供給される。
循環機43が駆動すると、気体(空気)は、気体供給経路L41から熱回収器38に供給され、酸素ガス排出経路L39を流れる酸素により加熱される。加熱された気体は、気体供給経路L42により気体加熱装置42に供給され、2次ヘリウムの熱エネルギーにより加熱される。加熱された気体は、気体供給経路L43により多孔質酸素電極層51cに供給され、生成された酸素を酸素ガス排出経路L39に排出する。
水素製造システム10Bは、高温水蒸気電解装置13で生成された酸素を酸素ガス排出経路L39に排出するためのキャリアガスとして、2次ヘリウムの熱エネルギーにより加熱された気体を用いている。そのため、高温水蒸気電解装置13の温度を低下させることなく、高温水蒸気電解装置13で生成された酸素を効率良く排出することができる。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る水素製造システムは、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された2次ヘリウム(熱媒体)を用いて水蒸気を加熱する中間熱交換器12と、水蒸気を用いて水素を製造する高温水蒸気電解装置13と、水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置13を加熱する加熱装置14とを備える。
第1の態様に係る水素製造システムによれば、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された熱媒体を用いて加熱した高温水蒸気により高温水蒸気電解装置13を加熱し、600℃以上の熱エネルギーにより加熱された熱媒体を用いて加熱した高温水蒸気を高温水蒸気電解装置13に供給して電気分解により水素を製造する。そのため、火力発電システムなどにより生成した電気エネルギーの使用量を低減して二酸化炭素の発生を抑制することができると共に、エネルギーコストの低減を図ることができる。
第2の態様に係る水素製造システムは、加熱装置14が、高温水蒸気電解装置13が水素を製造するときに吸熱反応により損失する熱エネルギーを補う。これにより、外部から高温水蒸気電解装置13への熱エネルギーの供給量を減少させることができる。
第3の態様に係る水素製造システムは、高温水蒸気電解セル51として、平板形状をなす電解質層51aと、平板形状をなして電解質層51aの一面側に配置される多孔質水素電極層51bと、平板形状をなして電解質層51aの他面側に配置される多孔質酸素電極層51cとを設け、水蒸気を多孔質水素電極層51bに供給する。これにより、高温水蒸気電解装置13で電気分解して水素の製造に用いる高温水蒸気により高温水蒸気電解装置13を加熱することができ、高温水蒸気電解セル51の構造の簡素化を図ることができる。
第4の態様に係る水素製造システムは、多孔質水素電極層51bの排出側から排出された水素を含む水蒸気の一部を多孔質水素電極層51bの入口側に戻す水素側循環経路L61を設ける。これにより、多孔質水素電極層51bに対して、水蒸気電解に必要な量より多い過熱水蒸気を供給することができ、水蒸気電解の吸熱反応を補うことができる。
第5の態様に係る水素製造システムは、多孔質酸素電極層51cの排出側から排出された酸素を含む水蒸気の一部を多孔質酸素電極層51cの入口側に戻す酸素側循環経路L62を設ける。これにより、多孔質酸素電極層51cに対して、多量の過熱水蒸気を供給することができ、吸熱反応に伴う高温水蒸気電解セル51の温度低下を抑制することができる。
第6の態様に係る水素製造システムは、水蒸気を生成して水蒸気供給経路L32,L33,L34,L35により高温水蒸気電解装置13に供給する蒸気発生器31を有し、中間熱交換器12は、水蒸気供給経路L32,L33に設けられる第1熱交換器32と、水蒸気供給経路L33,L34,L35における第1熱交換器32より下流側に設けられる第2熱交換器33とを有し、2次ヘリウムは、第2熱交換器33から第1熱交換器32に供給される。これにより、熱媒体は、下流側の第2熱交換器33から上流側の第1熱交換器32に供給することで、熱媒体の熱エネルギーを有効的に使用することができる。
第7の態様に係る水素製造システムは、第2熱交換器33として、多孔質水素電極層51bに供給する前記水蒸気を加熱する水素側熱交換器34と、多孔質酸素電極層51cに供給する水蒸気を加熱する酸素側熱交換器35とを有する。これにより、多孔質水素電極層51bに供給する水蒸気と酸素側熱交換器35に供給する水蒸気を効率良く加熱することができる。
第8の態様に係る水素製造システムは、気体を多孔質酸素電極層51cに供給する気体供給装置41と、2次ヘリウムを用いて多孔質酸素電極層51cに供給される気体を加熱する気体加熱装置42とを有する。これにより、高温水蒸気電解セル51の温度を低下させることなく、高温水蒸気電解セル51で生成された酸素を効率良く排出することができる。
第9の態様に係る水素製造システムは、熱エネルギーを発生可能な熱源11としては、高温ガス炉があり、中間熱交換器12は、高温ガス炉で生成された高温ヘリウムの熱エネルギーにより加熱された熱媒体を使用して水蒸気を加熱する。これにより、二酸化炭素の発生量を低減することができる。
第10の態様に係る水素製造方法は、600℃以上の熱エネルギーを発生させる工程と、熱エネルギーにより加熱された2次ヘリウム(熱媒体)を使用して水蒸気を加熱する工程と、水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置13を加熱する工程と、水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置により水素を製造する工程とを有する。これにより、火力発電システムなどにより生成した電気エネルギーの使用量を低減して二酸化炭素の発生を抑制することができると共に、エネルギコストの低減を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、高温水蒸気電解セル51を平板型としたが、この形状に限定されるものではない。
10,10A,10B 水素製造システム
11 熱源
12 中間熱交換器(熱交換器)
13 高温水蒸気電解装置
14 加熱装置
21 中間熱交換器(熱交換器)
22 供給ヘッダ
23 戻りヘッダ
24 循環機
31 蒸気発生器
32 第1熱交換器
33 第2熱交換器
34 水素側熱交換器
35 酸素側熱交換器
36 水蒸気ヘッダ
37,38 熱回収器
41 気体供給装置
42 気体加熱装置
43 循環機
51 高温水蒸気電解セル
51a 電解質層
51b 多孔質水素電極層
51c 多孔質酸素電極層
51d 水素側セパレータ
51e 酸素側セパレータ
61 分岐部
62 水素側エジェクタ
63 分岐部
64 酸素側エジェクタ
L11 循環経路
L12 供給経路
L13 戻り経路
L14,L15,L16,L17,L18,L19,L20,L21 熱媒体供給経路
L31 水供給経路
L32 第1水蒸気供給経路
L33 第2水蒸気供給経路
L34 第3水蒸気供給経路
L35 第4水蒸気供給経路
L36 水素側水蒸気供給経路
L37 酸素側水蒸気供給経路
L38 水素ガス排出経路
L39 酸素ガス排出経路
L40 電力供給経路
L41,L42,L43 気体供給経路
L51 第1流路
L52 第2流路
L61 水素側循環経路
L62 酸素側循環経路

Claims (8)

  1. 600℃以上の熱エネルギーにより熱媒体が加熱されてこの加熱された前記熱媒体を用いて水蒸気を加熱する熱交換器と、
    前記水蒸気を用いて水素を製造する高温水蒸気電解装置と、
    前記熱交換器を介して前記高温水蒸気電解装置に至る水蒸気供給経路と、
    備え、
    前記水蒸気供給経路は、水素側水蒸気供給経路と酸素側水蒸気供給経路に分岐され、前記水素側水蒸気供給経路に前記熱交換器を構成する水素側熱交換器が設けられ、前記酸素側水蒸気供給経路に前記熱交換器を構成する酸素側熱交換器が設けられ、前記水素側熱交換器および前記酸素側熱交換器は、前記熱媒体を用いて水蒸気を加熱し、前記水蒸気を用いて前記高温水蒸気電解装置を加熱する
    水素製造システム。
  2. 前記熱交換器は、前記高温水蒸気電解装置が水素を製造するときに吸熱反応により損失する熱エネルギーを補う、
    請求項1に記載の水素製造システム。
  3. 前記高温水蒸気電解装置は、平板形状をなす電解質層と、平板形状をなして前記電解質層の一面側に配置される水素電極層と、平板形状をなして前記電解質層の他面側に配置される酸素電極層とを有し、前記水蒸気が前記水素電極層に供給される、
    請求項1または請求項2に記載の水素製造システム。
  4. 前記水素電極層の排出側から排出された水素を含む水蒸気の一部を前記水素側熱交換器の上流側に戻す水素側循環経路が設けられる、
    請求項3に記載の水素製造システム。
  5. 前記酸素電極層の排出側から排出された酸素を含む水蒸気の一部を前記酸素側熱交換器の上流側に戻す酸素側循環経路が設けられる、
    請求項3または請求項4に記載の水素製造システム。
  6. 前記水蒸気を生成して前記水蒸気供給経路により前記高温水蒸気電解装置に供給する蒸気発生器を有し、前記熱交換器は、前記水蒸気供給経路に設けられる第1熱交換器と、前記水蒸気供給経路における前記第1熱交換器より下流側に設けられる第2熱交換器とを有し、前記水素側熱交換器および前記酸素側熱交換器により前記第2熱交換器が構成され、前記熱媒体は、前記第2熱交換器から前記第1熱交換器に供給される、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の水素製造システム。
  7. 前記熱エネルギーを発生可能な熱源としては、高温ガス炉があり、前記熱交換器は、高温ガス炉で生成された高温ヘリウムの熱エネルギーにより加熱された熱媒体を使用して水蒸気を加熱する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の水素製造システム。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の水素製造システムを用いる水素製造方法において、
    600℃以上の熱エネルギーを発生させる工程と、
    前記熱エネルギーにより加熱された熱媒体を使用して水蒸気を加熱する工程と、
    前記水蒸気を用いて高温水蒸気電解装置を加熱する工程と、
    前記水蒸気を用いて前記高温水蒸気電解装置により水素を製造する工程と、
    を有する水素製造方法。
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