以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1~図9は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、遊技盤5等が上部側に、遊技盤5の前側の遊技領域5aに向けて遊技球を発射する発射手段6等が下部側にそれぞれ配置され、また遊技盤5等の前側に対応してガラス扉7が、発射手段6等の前側に対応して前面板8がそれぞれヒンジ3と同じ側のヒンジ9により開閉自在に枢支されている。なお、ガラス扉7と前面板8は一体的に開閉可能な構成としてもよい。
前面板8の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段6に供給する上皿10が上部側に配置され、またその上皿10の下側には、例えば上皿10が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿11が左端側に、発射手段6を作動させるための発射ハンドル12が右端側に夫々設けられている。更に、例えば上皿10等を前側から覆う上皿カバー13上には、遊技者が押下操作可能な演出ボタン(所定操作手段)14等が設けられている。
遊技盤5の前面側には、発射手段6から発射された遊技球を案内するガイドレール15が環状に装着されると共に、そのガイドレール15の内側の遊技領域5aに、センターケース17、普通図柄始動手段18、特別図柄始動手段19、大入賞手段20、普通入賞手段21等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース17は、例えば遊技領域5aの略中央に配置されており、液晶式等の画像表示手段22に対応する略矩形状の表示窓23を備え、その表示窓23を取り囲む装飾枠24上に、普通図柄表示手段25、特別図柄表示手段26、普通保留個数表示手段27、第1特別保留個数表示手段28等の各種表示手段の他、ステージ29、可動演出手段30等が設けられている。
ステージ29は、画像表示手段22の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース17の側部、例えば左側に設けられたワープ入口29aに流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
可動演出手段30は、可動体31と、この可動体31を移動可能に支持する可動体案内手段32と、可動体31を駆動する駆動手段33とを備えている。可動体31には、任意の装飾体(ここでは当該遊技機のタイトルである「カッパ伝説」の文字)が例えば立体的に形成されており、後側(又は内部)に配置されたLED71が点灯することによって所定部位(ここでは「カッパ伝説」の文字部分)が任意色で発光するようになっている。
可動体案内手段32は、可動体31を画像表示手段22の表示画面22aの前面側に沿って所定方向、例えば上下方向に移動可能な状態で支持するもので、画像表示手段22の表示画面22aの左右両側に沿って上下方向に配置された一対の案内レール34を備え、それら各案内レール34によって可動体31の左右両端部が上下方向移動可能に支持されている。この可動体案内手段32により、可動体31は、画像表示手段22の上側の上部位置と、画像表示手段22の前側の下部位置との間で上下方向に移動可能であり、通常時は原点位置である上部位置に保持されている。
駆動手段33は、例えばステッピングモータで構成され、装飾枠24の後側に配置されており、図示しないベルト等を介して可動体31を所定の動作パターンに従って上下方向に移動させることが可能となっている。
普通図柄始動手段18は、普通図柄表示手段25による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、センターケース17の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
普通図柄表示手段25は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段18が遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段18による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。
普通図柄始動手段18による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄表示手段25による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段27等によって遊技者に報知される。
特別図柄始動手段19は、特別図柄表示手段26による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段19a,19bと、下始動入賞手段19bを開閉する開閉手段36と、始動入賞手段19a,19bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース17の下側に配置されている。上始動入賞手段19aは開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段で、ステージ29の中央落下部の真下に上向き開口状に配置されている。下始動入賞手段19bは、開閉手段36により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、上始動入賞手段19aの下側に配置されており、普通図柄表示手段25の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉手段36が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
特別図柄表示手段26は、特別図柄を変動表示するためのもので、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段19が遊技球を検出した場合(図柄始動条件が成立した場合)、即ち上下2つの始動入賞手段19a,19bの何れかに遊技球が入賞した場合に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段19a,19bへの入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には所定の大当り態様で、一致しない場合には例えばはずれ態様で停止するようになっている。特別図柄には、大当り態様及びはずれ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
特別図柄始動手段19への遊技球入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、特別図柄表示手段26による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(特別保留個数)は、第1特別保留個数表示手段28等によって遊技者に報知される。
大入賞手段20は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板37を備えた開閉式入賞手段で、例えば特別図柄始動手段19の下側に配置されており、特別図柄表示手段26の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に発生する特別利益状態において、開閉板37が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また画像表示手段22は、演出図柄表示手段38、第2特別保留個数表示手段39等を構成している。演出図柄表示手段(図柄表示手段)38は、特別図柄表示手段26による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄(図柄)Pを変動表示するものである。演出図柄Pは、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(図1の例では左右方向に3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄は、1~8等の数字、その他で構成される図柄本体部Paと、この図柄本体部Paに付随するキャラクタその他の装飾部Pbとの結合で構成されている。なお演出図柄Pは、拡大又は縮小、表示位置の変更、装飾部Pbの消去等、表示態様を任意に変化させることが可能である。
演出図柄Pは、特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄Pでは、例えば有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様(特定態様)、それ以外がはずれ演出態様となっており、特別図柄が大当り態様、はずれ態様となる場合には演出図柄Pは大当り演出態様、はずれ演出態様となる。
また演出図柄Pの変動パターンは、3つの図柄列が夫々変動する通常変動で始まり、その通常変動で「2↓2」、「7↓7」等のリーチ状態が成立した場合には、一又は複数段階のリーチ演出を経て最終停止するように構成されており、通常変動からリーチ演出に発展して大当り演出態様又ははずれ演出態様となるのがリーチ変動パターン、通常変動からリーチ演出に発展することなくはずれ演出態様となるのが通常変動パターンである。
リーチ変動パターンにおける各リーチ演出では、画像表示手段22等による任意の映像演出が行われるとともに、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで変動停止するか、次段階のリーチ演出に発展するかを示す結果表示が行われるようになっている。
本実施形態では、図4に示すように、「Nリーチ演出」、「Sリーチ演出」、「SPリーチ前演出」、「SPリーチ後演出」の4段階のリーチ演出が設けられている。Nリーチ演出では、大当り演出態様となる可能性は極めて低く、殆どの場合、はずれ演出態様で停止するか、次のSリーチ演出に発展するように制御される。また、SPリーチ前演出は、SPリーチ演出の前半部分を構成するもので、ここで大当り演出態様となって終了する場合はなく、はずれ演出態様で停止するか、次のSPリーチ後演出に発展するように制御される。SPリーチ後演出は、最終段階のリーチ演出であって次のリーチ演出に発展することはなく、大当り演出態様/はずれ演出態様の何れかで終了するように制御される。
本実施形態では、図3(b)に示すように、大当り演出態様で最終停止するリーチ大当り変動パターンとして、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチ大当り変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチ大当り変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ大当り変動パターンの3種類が設けられており、更にSPリーチ大当り変動パターンとしては、SPリーチ演出の異なるSPリーチ1~3大当り変動パターンの3種類が設けられている。なお上述したように、SPリーチ前演出で大当り演出態様となる場合はないから、SPリーチ1~3大当り変動パターンでは必ずSPリーチ後演出まで発展する。
また本実施形態では、図3(a)に示すように、はずれ演出態様で最終停止するはずれ変動パターンとして、リーチ演出に発展することなく終了する通常変動パターン、Nリーチ演出まで発展して終了するNリーチはずれ変動パターン、Sリーチ演出まで発展して終了するSリーチはずれ変動パターン、SPリーチ前演出まで発展して終了するSPリーチ前はずれ変動パターン、SPリーチ後演出まで発展して終了するSPリーチ後はずれ変動パターンの5種類が設けられている。また、通常変動パターンは変動時間が15s(s=秒、以下同じ)、10s、5s、3sの4種類設けられ、Nリーチはずれ変動パターンは、最終停止図柄とリーチ図柄との差が-3,-2,-1,+1の4種類設けられ、SPリーチ前はずれ変動パターンとSPリーチ後はずれ変動パターンは、SPリーチ演出の異なる各3種類設けられている。
第2特別保留個数表示手段39は、特別保留個数を報知するためのもので、特別保留個数分(最大4個)の保留表示画像Q4~Q1と、変動中の演出図柄Pに対応する変動中保留画像Q0とを表示画面22aの所定位置、例えば下部側に表示可能となっている。第2特別保留個数表示手段39は、特別図柄始動手段19への遊技球の入賞によって特別保留個数が増加した場合には、保留表示画像Q1~を待ち行列の最後尾(例えば左端側)に1個追加表示し、特別図柄の新たな変動が開始して特別保留個数が減少した場合には、例えば変動中保留画像Q0を消去すると共に、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば右側)に向けて1個分ずつシフトし、押し出された先頭の保留表示画像Q1を新たな変動中保留画像Q0に変化させるようになっている。
図2は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図2において、41は主制御基板、42は演出制御基板で、これら各制御基板41,42は、遊技盤5の裏側の適宜箇所に、基板ケースに格納された状態で着脱自在に装着されている。なお、図2のブロック図では、主制御基板41、演出制御基板42以外の基板については省略している。
主制御基板41は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段51、普通始動口チェック処理手段52、普通乱数記憶手段53、普通図柄処理手段54、普通図柄表示制御手段55、普通保留個数表示制御手段56、普通利益状態発生手段57、特別乱数作成処理手段61、特別始動口チェック処理手段62、特別乱数記憶手段63、特別図柄処理手段64、特別図柄表示制御手段65、第1特別保留個数表示制御手段66、特別利益状態発生手段67、特別遊技状態発生手段68、制御コマンド送信手段69等を備えている。
普通乱数作成処理手段51は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段52は、普通図柄始動手段18による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段18が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段51で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を1個取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段53に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段54は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、当り判定手段54a、普通停止図柄選択手段54b、変動時間選択手段54c等を備えている。当り判定手段54aは、普通図柄の変動後の停止図柄を当り態様とするか否か、即ち普通利益状態を発生させるか否かの抽選を行うもので、普通図柄表示手段25が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段53に記憶されている普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行うように構成されている。
普通停止図柄選択手段54bは、普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択するものである。本実施形態では、当り態様とはずれ態様に対応するのは各1種類の図柄のみであるため、当り判定機能による当り/はずれの判定結果に基づいて、当り判定の場合には「○」が、はずれ判定の場合には「×」が画一的に選択される。また、変動時間選択手段54cは普通図柄の変動時間を選択するものである。
普通図柄表示制御手段55は、普通図柄処理手段54による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段25の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段25が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段25による普通図柄の変動を開始させ、変動時間選択手段54cで選択された変動時間が経過することに基づいて、普通停止図柄選択手段54bで選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通保留個数表示制御手段56は、普通保留個数表示手段27の表示制御を行うもので、普通図柄始動手段18による遊技球の検出、及び普通図柄表示手段25による普通図柄の変動に基づいて、普通保留個数表示手段27により普通保留個数情報を表示させるようになっている。
普通利益状態発生手段57は、当り判定手段54aによる判定結果が当り判定となることに基づいて普通図柄表示手段25の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に、特別図柄始動手段19を構成する下特別始動口19bの開閉手段36を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
特別乱数作成処理手段61は、大当り/はずれの判定に用いる大当り判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段62は、特別図柄始動手段19への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、始動入賞手段19a,19bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段61で作成された大当り判定乱数値、図柄判定乱数値等よりなる特別乱数情報を取得し、その特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段63に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段62は先読み判定手段62aを備えている。この先読み判定手段62aは、始動入賞手段19a,19bに遊技球が入賞したときに取得する特別乱数情報について、図柄変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えば特別乱数情報の取得時に、その特別乱数情報について先読み判定処理を実行するようになっている。この先読み判定処理では、先読み禁止中でないことを条件に、大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定結果を出力する。この先読み判定結果は、始動入賞手段19a,19bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留加算コマンドにより演出制御基板42等に伝達される。なお本実施形態では、この先読み判定処理により、上述した大当り判定だけでなく、変動パターンの種類についても判定を行う。
特別図柄処理手段64は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、大当り判定手段64a、大当り・はずれ選択手段64b、変動パターン選択手段64c等を備えている。大当り判定手段(抽選手段)64aは、乱数抽選により大当り/はずれの判定、即ち特別利益状態を発生させるか否かの判定(遊技者に利益を付与するか否かの抽選)を行うもので、特別図柄表示手段26が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段63に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段63に記憶されている特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/はずれの判定を行うように構成されている。
大当り・はずれ選択手段64bは、大当り/はずれの種類を選択するもので、大当り判定手段64aによる判定結果がはずれの場合には、図3(a)に示すはずれ変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいてはずれの種類を選択し、大当り判定手段64aによる判定結果が大当りの場合には、図3(b)に示す大当り変動パターン選択テーブルと図柄判定乱数値とに基づいて大当りの種類を選択する。
はずれに関して、本実施形態では、はずれAとはずれBの2種類が設けられており、それらはずれA,Bの何れかが、図3(a)に示すように図柄判定乱数値に基づいて9:1等の任意の振分率で選択されるようになっている。はずれAは、図柄変動の開始時点の特別保留個数に応じて変動パターンの振り分けが異なるもので、図3(a)に示すように、特別保留個数0~3の夫々について、変動パターン乱数値の範囲と複数種類のはずれ変動パターンとの対応関係が規定されている。一方のはずれBは、図柄変動の開始時点の特別保留個数によって変動パターンの振り分けが変化しないもので、図3(a)に示すように、変動パターン乱数値の範囲と複数種類の変動パターンとの対応関係が1種類のみ規定されている。
また大当りに関して、本実施形態では、10R通常、5R通常、10R確変、5R確変の4種類が設けられており、それらの何れかが、図3(b)に示すように図柄判定乱数値に基づいて1:4:1:4等の任意の振分率で選択されるようになっている。10R通常大当り、5R通常大当りは、後述する特別遊技状態として時短状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では大入賞手段20による所定の単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。ここで、単位開放動作とは、例えば大入賞手段20を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するか、それまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に大入賞手段20を閉鎖する動作である。また、10R確変大当り,5R確変大当りは、後述する特別遊技状態として確変状態を発生させることとなる大当りで、特別利益状態では単位開放動作を夫々10ラウンド,5ラウンド行うようになっている。
変動パターン選択手段64cは、演出図柄Pの変動パターンを複数の中から選択するもので、例えば大当り判定手段64aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段64bによりはずれAが選択された場合には、その時点の特別保留個数と、特別乱数記憶手段63に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図3(a))、大当り判定手段64aによる判定結果がはずれであり、大当り・はずれ選択手段64bによりはずれBが選択された場合には、その時点の特別保留個数に拘わらず、特別乱数記憶手段63に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値に基づいて複数のはずれ変動パターンの何れかを選択し(図3(a))、大当り判定手段64aによる判定結果が大当りの場合には、大当り・はずれ選択手段64bにより選択された大当りの種類と、特別乱数記憶手段63に記憶されている特別乱数情報の待ち行列における先頭の変動パターン乱数値とに基づいて複数の大当り変動パターンの何れかを選択する(図3(b))ようになっている。
なお図3に示すように、リーチ変動パターンについてはリーチ演出の段階が進むにつれて大当り演出態様(特定態様)となる信頼度が高くなるように構成されているが、本実施形態では、Nリーチ変動パターンで大当り演出態様になることはなく、またSリーチ変動パターンについては大当り演出態様になる可能性はあるが、その確率は極めて低くなっている(1%未満)。また、SPリーチ前演出で大当り演出態様になることはなく、SPリーチ変動パターンで大当り演出態様になる場合は必ずSPリーチ後演出に発展する。
特別図柄表示制御手段65は、特別図柄表示手段26の表示制御を行うもので、特別図柄表示手段26が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段63に1以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別図柄表示手段26による特別図柄の変動を開始させ、変動パターン選択手段64cにより選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、例えば大当り判定手段64aの判定結果がはずれの場合には所定のはずれ態様で、大当り判定手段64aの判定結果が大当りの場合には大当り・はずれ選択手段64bで選択された大当りの種類に応じた大当り態様で、特別図柄の変動を停止させるようになっている。
第1特別保留個数表示制御手段66は、第1特別保留個数表示手段28の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段19による遊技球の検出、及び特別図柄表示手段26による特別図柄の変動に基づいて、第1特別保留個数表示手段28により特別保留個数情報を表示させるようになっている。
特別利益状態発生手段67は、大入賞手段20が所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるもので、大当り判定手段64aによる判定結果が大当りとなることに基づいて特別図柄表示手段26による特別図柄の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に、大当り・はずれ選択手段64bにより選択された大当りの種類に応じて、大入賞手段20による単位開放動作を例えば5ラウンド,10ラウンドの何れかだけ繰り返し実行させるようになっている(図3(b))。
特別遊技状態発生手段68は、特別利益状態の発生後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば大当り・はずれ選択手段64bにより選択された大当りの種類に応じて、例えば10R通常,5R通常大当りの場合には時短状態を、10R確変,5R確変大当りの場合には確変状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、例えば特別図柄に関して特別図柄表示手段26の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当り確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口19bの開閉手段36の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
確変状態中は、例えば時短状態と同様の各切り換えに加えて、大当り判定値の数が増加することにより、特別図柄が大当り態様となる確率が通常確率(例えば1/319)よりも高い高確率(例えば1/60)に切り換えられるようになっている。なお、確変状態は特別利益状態が終了した時点で開始し、例えば次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
制御コマンド送信手段69は、所定の制御コマンドを演出制御基板42等に送信して制御指令を与えるためのもので、特別保留個数が増加したときに特別保留個数の加算を指定する保留加算コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、特別図柄処理手段64による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減算を指定する保留減算コマンド、演出図柄Pの変動パターンを指定する変動パターンコマンド、特別図柄の停止図柄態様を指定する特別図柄コマンドをこの順序で演出制御基板42側に送信し、特別図柄の変動終了時に変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板42側に送信する機能等を備えている。
演出制御基板(演出制御手段)42は、LED71、スピーカ72、可動演出手段30、画像表示手段22等の各種演出手段による演出を制御するもので、保留加算コマンド受信時処理手段81、変動パターンコマンド受信時処理手段82、遊技中演出制御手段83等を備えている。なお、LED71は、可動演出手段30の可動体31を含むセンターケース17の他、遊技盤5及び前枠4に多数配置され、スピーカ72は例えば前枠4の上部に2個、下部に1個配置されている(図1)。また、本実施形態では可動演出手段30を遊技盤5上にのみ配置しているが、可動演出手段は前枠4上に配置してもよいし、遊技盤5上と前枠4上との両方に配置してもよい。
保留加算コマンド受信時処理手段81は、特別保留個数が増加した場合の処理を行うもので、先読み演出抽選手段81a等を備え、主制御基板41から保留加算コマンドを受信したときに、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段81aにより先読み演出に関する抽選を行い、その抽選結果等に応じて、保留表示画像Q1~を画像表示手段22の画面上に1個追加表示する保留変化演出シナリオをセットするようになっている。
ここで「先読み演出」とは、先読み判定結果に基づく演出であって、「先読み連続演出」、「先読み保留変化演出」等がある。「先読み連続演出」は、先読み判定手段62aによる先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(ターゲット変動)までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行するものである。例えば、先読み連続連出として「雨」、「雷」の2種類の演出態様が用意されている場合には、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段81aの抽選によりそれらの何れかに当選すると、その特別乱数情報に対応するターゲット変動までの複数回の演出図柄変動において例えば背景画像として「雨」又は「雷」の画像が使用される。これにより、遊技者は連続演出の背景画像として「雨」、「雷」の何れが出現するかにより、ターゲット変動で大当りとなるか否か等を予測できる。
また「先読み保留変化演出」は、先読み判定手段62aによる先読み判定結果に基づいて、保留表示画像Q1~Q4,変動中保留画像Q0を所定の表示態様で表示するもので、保留変化演出シナリオはこの先読み保留変化演出の抽選結果に応じて選択される。例えば、先読み保留変化演出に関して「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」等の複数種類の保留表示態様があり、先読み判定結果に基づく先読み演出抽選手段81aの抽選によりそれらの何れかに当選した場合、例えば新たに保留表示画像を追加表示するとき、或いはその後の所定のタイミングで、その保留表示画像を当選した所定の表示態様で表示する。これにより、遊技者は保留表示画像の表示態様が「ゾウ」、「ライオン」、「キリン」、或いはそれ以外の何れであるかに応じて、その保留表示画像に対応する変動で大当りとなるか否か等を予測可能である。
なお、先読み演出による予告の対象は大当りか否かに限られるものではなく、変動パターンの種類(例えばSPリーチまで発展するか否か)等でもよい。
変動パターンコマンド受信時処理手段82は、特別図柄表示手段26による図柄変動を開始する場合の処理を行うもので、図柄変動内容決定手段82a等を備え、主制御基板41から保留減算コマンド、変動パターンコマンド及び特別図柄コマンドを例えば一定時間内に受信したときに、図柄変動内容決定手段82aが演出図柄Pの具体的な変動内容や予告演出に関する選択を行い、それらの結果等に応じて、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等をセットするようになっている。なお、この場合の保留変化演出シナリオでは、例えば変動中保留画像Q0を消去し、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の保留表示画像Q1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Q0に変化させる。
図柄変動内容決定手段82aは、主制御基板41から受信した変動パターンコマンド等に基づいて、変動パターンの具体的演出内容を決定する。例えば、変動パターンコマンドによりSPリーチ大当り変動パターンが指定された場合には、最後のSPリーチ演出における結果表示を復活大当りとするか通常大当りとするか等について決定する。
また図柄変動内容決定手段82aは、一又は複数種類の予告演出について実行するか否かの抽選を行い、実行する場合には更にその予告演出内容等についての抽選を行う。ここで予告演出とは、大当り態様、SPリーチ等の所定事象の出現を示唆する演出であって、いわゆる「SU予告」、「タイマ予告」、「プレミア予告」、「疑似連演出」、「ボタン演出」等がそれにあたる。
なお、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等の各種演出シナリオは、例えばそのシナリオの実行開始時からの経過時間(ms)毎の各行に、各種演出手段、即ちLED71、スピーカ72、可動演出手段30、画像表示手段22等による各演出内容が設定されている。この演出シナリオは、遊技中演出制御手段83により、各行に設定された演出を、行毎に設定されたタイミングで順次開始することによって実行される。
続いて、本実施形態における演出図柄Pの変動パターン、特にリーチ変動パターンによる演出内容について具体的に説明するが、その前に変動パターンの概要について説明する。図4に示すように、演出図柄Pの変動パターンでは、まず通常変動が行われる。この通常変動では、全て(3つ)の図柄列が並行して高速変動した後、第1番目(例えば左)と第2番目(例えば右)の図柄列が同じ図柄で停止(仮停止)してリーチ状態が成立するか、リーチ状態を経ることなくはずれ演出態様で停止、確定する。前者がリーチ変動パターンで、後者が通常変動パターンである。本実施形態では、変動時間が異なる4種類の通常変動パターンが用意されている(図3(a))。
リーチ変動パターンの場合(通常変動でリーチ状態が成立した場合)、通常変動後にNリーチ演出が行われる。Nリーチ演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Nリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図3より明らかなように、本実施形態のNリーチ演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちNリーチ大当り変動パターンは選択されない)、Nリーチ演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Nリーチはずれ変動パターン)。
Nリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSリーチ演出が行われる。このSリーチ演出でも、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、Sリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図3より明らかなように、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率は0ではないが極めて低く(図3の例では、大当り確率を1/319とすると、Sリーチ変動パターンにおける大当り信頼度は約0.08%、Sリーチ変動パターンの出現率は約1.6%、Sリーチ変動パターンで大当りとなる頻度は約1/80000)、Sリーチ演出で終了する場合には高い確率ではずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(Sリーチはずれ変動パターン)。なお、Sリーチ演出で大当り結果表示が行われる確率(大当たり信頼度)は、好ましくは1%未満、より好ましくは0.5%未満、さらにより好ましくは0.2%未満で、0でもよい。
Sリーチ演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ前演出が行われる。このSリーチ前演出では、任意の映像演出が実行された後、次のSPリーチ後演出に移行(発展)することを示す発展結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ演出中の一分岐点において、それら複数種類の結果表示の何れかが実行される。なお図3より明らかなように、本実施形態のSPリーチ前演出では大当り結果表示が行われることはなく(即ちSPリーチ前大当り変動パターンは選択されない)、SPリーチ前演出で終了する場合には必ずはずれ結果表示が行われ、はずれ演出態様となる(SPリーチ前はずれ変動パターン)。
SPリーチ前演出の最後に発展結果表示が行われた場合には、続いてSPリーチ後演出が行われる。このSPリーチ後演出では、任意の映像演出が実行された後、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)となることを示す大当り結果表示と、演出図柄Pが大当り演出態様(特定態様)とならないこと(はずれ演出態様となること)を示すはずれ結果表示との何れかの結果表示が行われる。本実施形態では、SPリーチ後演出の次のリーチ演出は存在しないため、このSPリーチ後演出で発展結果表示が行われることはない。
続いて、本実施形態の複数種類のリーチ演出のうち、Sリーチ演出、SPリーチ前演出、SPリーチ後演出について具体的に説明する。まずSリーチ演出の具体例を、図5等に基づいて説明する。図5に示すように、Sリーチ演出の演出期間は、Sリーチ特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかを実行する結果表示期間とで構成されている。
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、結果表示に対する遊技者の期待感を盛り上げるための煽り期間と、その煽り期間から結果表示への移行時にいわゆるタメをつくるためのタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。
Sリーチ演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図5(a1)に示すように、画像表示手段22にはSリーチ映像が表示されるとともに、そのSリーチ映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。Sリーチ映像では、Sリーチ用の特別背景101aの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像102a、その他の画像が表示されるようになっている。
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図5(a2))、それまでのリーチ演出画像102aが煽り演出画像103aに変化する。この煽り演出画像103aは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図5(a2)~(a3)の例では、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)を第1キャラクタが、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
この煽り演出画像103aは、時間経過に伴って徐々に盛り上がるように、例えば各キャラクタによる打撃ピッチが少しずつ速くなると共に各停止図柄候補のダメージが少しずつ進行し、何れかの停止図柄候補が破壊される直前の状態(図5(a3))で煽り期間が終了するように構成されている。なお図5の例では、煽り期間の長さは3sに設定されている。煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103aは静止状態となり(図5(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103aの静止状態が維持される。なお図5の例では、タメ期間の長さは1sに設定されている。
そして、タメ期間が終了すると、その一分岐点で、発展結果表示、大当り結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像103aから繋がる形で開始される(結果表示期間)。このように、大当り/はずれ/発展の分岐を一点で行うことにより、大当り/はずれの分岐後に発展有無の分岐を行う場合に比べて効率よく演出を行うことができる。特に、本実施形態のSリーチ演出では大当り結果表示が行われる確率が極めて低いため(1%未満)、大当り/はずれの煽りを独立して行っても演出効果は低く、発展有無を含めて煽ることで効率的な演出が可能となる。
大当り結果表示では大当り結果演出が行われる。この大当り結果演出では、第2停止図柄候補である「6」が破壊されて消滅し(図5(c1))、残った第1停止図柄候補である「7」で中図柄が停止する(図5(c2))。なお図5の例では、大当り結果演出の長さは7sに設定されている。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「7」が破壊されて消滅し(図5(d1))、残った第2停止図柄候補である「6」で中図柄が停止する(図5(d2))。その後、特別背景101aから通常背景100へと復帰する背景復帰演出(図5(d3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図5(d4))へ移行する。なお図5の例では、はずれ結果表示を構成するはずれ結果演出、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々3s,1s,2sに設定されており、合計時間は大当り結果表示の7sよりも短くなっている。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に破壊されて消滅し(図5(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像104aが表示される(図5(b2))。なお図5の例では、発展演出の長さは、大当り結果表示の7s、はずれ結果表示の6sよりも短い4sに設定されているが、発展演出の長さははずれ結果表示と同じでもよいし長くてもよい。
続いて、SPリーチ前演出の具体例を、図6等に基づいて説明する。図6に示すように、SPリーチ前演出の演出期間は、SPリーチ前特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、発展結果表示、はずれ結果表示の何れか(大当り結果表示は対象外)を実行する結果表示期間とで構成されている。また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が実行されるようになっている。この結果表示前演出は、Sリーチ演出の場合(図5)と同様、煽り期間とタメ期間(即ち待機期間)とで構成されている。なお、このSPリーチ前演出は、大当り演出態様(特定態様)となることのない非当りリーチ演出の一例である。
SPリーチ前演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図6(a1)に示すように、画像表示手段22にはSPリーチ前映像が表示されるとともに、そのSPリーチ前映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ前映像では、SPリーチ前用の特別背景101bの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像102b、その他の画像が表示されるようになっている。
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図6(a2))、それまでのリーチ演出画像102bが煽り演出画像103bに変化する。図6(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像103bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。ところで、本実施形態のSPリーチ前演出(非当りリーチ演出)では、上述したように大当り結果表示が出現することはないため、この煽り期間の演出(結果表示前演出)は、遊技者に無用の期待感を抱かせないよう、大当りを想起させない演出内容とすることが望ましい。そこで本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示105を、煽り演出画像103bと並行して表示するようになっている(図6(a2),(a3))。これにより、遊技者はモンスター(敵)が倒れても大当りと誤解することがなく、遊技者に有利な結果(発展)にも拘わらず無駄に失望感を抱かせることを防止できる。図6の例では、煽り期間の長さはSリーチ演出(図5)と同じく3sに設定されている。
なお、説明表示105を、「モンスターを攻撃せよ」等の演出の説明と、「成功で○○に発展」等の結果の説明とで構成し、それらを同時に、或いは交互に表示するように構成してもよい。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103bは静止状態となり(図6(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103bの静止状態が維持される。このタメ期間中も説明表示105の表示は継続される。なお図6の例では、タメ期間の長さはSリーチ演出(図5)と同じく1sに設定されている。
そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像103bから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図6(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図6(c2))。その後、特別背景101bから通常背景100へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図6の例では、はずれ結果演出の長さは4sでSリーチ演出の場合(図5)の3sよりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出の場合と同じである。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、攻撃が成功してモンスターが倒れ(図6(b1))、その後にSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像104bが表示される(図6(b2))。なお図6の例では、発展演出の長さはSリーチ演出の場合と同じ4sに設定されているが、SPリーチ前演出における発展演出の長さをSリーチ演出における発展演出の長さより長くしてもよい。また、発展演出の長さをはずれ結果表示と同じにしてもよいし長くしてもよい。
また発展結果表示として、図6に示すような発展演出(通常発展演出)の他に、はずれ結果表示の後または途中で復活演出を経て発展報知画像を表示する復活発展演出を実行可能としてもよい。この復活発展演出の場合、復活演出の実行タイミングは、はずれ結果表示における背景復帰演出の前でも後でもよいが、背景復帰演出の前とすることが望ましい。
続いて、SPリーチ後演出(特定リーチ演出)の具体例を、図7,図8等に基づいて説明する。なお、図7ははずれ結果表示を実行する場合を、図8は大当り結果表示を実行する場合を夫々示している。図7,図8に示すように、SPリーチ後演出の演出期間は、SPリーチ後特有の映像演出を実行するためのリーチ映像表示期間と、そのリーチ映像表示期間に続いて、大当り結果表示(図8)、はずれ結果表示(図7)の何れか(発展結果表示は対象外)を実行するための結果表示期間とで構成されている。
また、結果表示期間の直前、即ちリーチ映像表示期間の終盤には、結果表示の出現を示唆する結果表示前演出が行われる。このSPリーチ後演出における結果表示前演出は、いわゆるボタン演出で、演出ボタン14の操作が有効となる操作有効期間が到来することを示唆する操作有効期間示唆演出を備え、その操作有効期間示唆演出の終了後に操作有効期間が開始されるようになっている。
SPリーチ後演出が開始されると(リーチ映像表示期間)、図7(a1)に示すように、画像表示手段22にはSPリーチ後映像が表示されるとともに、そのSPリーチ後映像と同期して任意の音声出力やLED発光演出が行われる。SPリーチ後映像では、SPリーチ後用の特別背景101cの前側に、縮小表示(退避表示)された「7 7」等のリーチ図柄画像Ps、キャラクタ等によるリーチ演出画像102c、その他の画像が表示されるようになっている。
その後、リーチ映像表示期間終盤には操作有効示唆演出が開始される。この操作有効示唆演出では、操作有効期間中の操作対象である演出ボタン14を示す操作対象画像106を画面上にフェードイン(操作対象画像を形成)させるように構成されている。この操作対象画像106のフェードインは、図7(a2)~(a4)の例では、操作対象画像106が遠くから回転しながら近付いてくるような演出内容となっている。なお、操作有効示唆演出中の操作対象画像106の表示態様は任意であるが、遊技者が操作有効期間中であると誤解しないよう、少なくとも操作有効期間中の表示態様とは異ならせる必要がある。なお、操作対象画像106のフェードインは、例えば操作有効示唆演出の終了時、即ち操作有効期間の開始時に完了する(図7(a4))。このように、操作対象画像が画面上に形成(表示)され始めてから形成されるまでの演出が操作有効示唆演出であり、その間の操作対象画像が操作有効示唆画像となる。
また本実施形態では、操作有効期間の開始時、即ち操作対象画像106のフェードイン(操作対象画像の形成)の完了と略同時に、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像107と、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像108とが新たに表示される(図7(a4))。進行状況報知画像108は、帯状のゲージの長さが操作有効期間の時間経過に従って100%から0%まで縮小するように構成されている(図7(a5))。なお図7の例では、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間が3sに、その前の操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長い4sに夫々設定されている。
この操作有効期間中に遊技者が演出ボタン14を押下操作することによって演出実行条件が成立すると、その時点で操作有効期間が終了するとともに結果表示(はずれ結果表示と大当り結果表示の何れか)が開始される。このように、結果表示の開始タイミングは遊技者操作に依存して変化する一方、変動時間は既に決められているため、遊技者の操作タイミング(即ち結果表示の開始タイミング)の変化分を吸収するための時間調整(後述する)を結果表示中に行う必要がある。ここで、その時間調整に要する時間が長いと演出に違和感が生じるため、その意味では操作有効時間は短い方が望ましいが、操作有効期間が短くなると遊技者が操作機会を逃してしまう可能性が高まる。そこで本実施形態では、時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間をなるべく短く(ここでは3s)するとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっている。
なお、演出ボタン14に関する演出実行条件としては、演出ボタン14が一回操作された場合に成立する一撃実行条件、演出ボタン14が複数回連続的に操作されることによって成立する連打実行条件、演出ボタン14が操作された状態が継続することによって成立する長押し実行条件等が考えられるが、本実施形態では一撃実行条件を採用している。
図7(A1),(A2)は、何れもはずれ結果表示のタイムチャートであるが、図7(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン14が操作された場合を、図7(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン14が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン14が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン14が操作された場合と同一の、又は異なるはずれ結果表示を開始するように構成してもよい。
図7(A1),(A2)に示すように、はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図7(b1))、演出ボタン14の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図7(b2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
図7(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図7(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態のはずれ結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、はずれ結果表示の終盤(背景復帰演出、通常画面表示)から次変動にかけてのテンポを損なうことがなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
なお、ループ待機演出は、画像表示手段22上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED71による発光演出については、演出ボタン14が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ72からの音声出力については、演出ボタン14が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板41から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
その後、特別背景101cから通常背景100へと復帰する背景復帰演出を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示へ移行する。なお図7の例では、はずれ結果演出の最短長さは5sで、Sリーチ演出の場合(3s)、SPリーチ前演出の場合(4s)よりも長くなっているが、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sでSリーチ演出、SPリーチ前演出の場合と同じである。
また図7の例では、操作有効時間(ここでは3s)は、はずれ結果演出の演出時間(ここでは最短5s)よりも短くなっている。これにより、時間調整のためのループ待機演出の演出時間がはずれ結果演出の演出時間に占める割合を1/2未満とすることができ、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
以上のように本実施形態では、リーチはずれ演出パターンにおいては、最後のリーチ演出が弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合(図5)とそれよりも後段階に出現可能な(即ち弱リーチ演出よりも大当りとなる期待度が高い)強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合(図7)とを比較すると、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定されている。これにより、大当り信頼度が低く遊技者の期待が小さいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を短くしてテンポを上げ、大当り信頼度が高く遊技者の期待が大きいリーチ変動パターンの場合は結果表示の時間を長くして演出効果を高めることが可能である。
また本実施形態では、弱リーチ演出(例えばSリーチ演出)の場合よりも強リーチ演出(例えばSPリーチ後演出)の場合の方がはずれ結果演出の時間は長くなっているが、背景復帰演出と通常画面表示の時間は同じである。なお、弱リーチ演出の場合よりも強リーチ演出の場合の方が結果表示の時間が長くなるように設定する場合、背景復帰演出と通常画面表示のうちの一方を弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで同じにし、背景復帰演出と通常画面表示のうちの他方とはずれ結果演出とを弱リーチ演出の場合と強リーチ演出の場合とで異ならせてもよい。
また図8(A1),(A2),(B1),(B2)は、何れも大当り結果表示のタイムチャートであるが、図8(A1),(A2)は通常大当り結果表示を、図8(B1),(B2)は復活大当り結果表示を夫々示している。ここで、復活大当り結果表示(図8(B1),(B2))は、はずれ結果演出を実行した後、可動体の動作を伴う復活大当り可動体演出に続いて復活大当り結果演出を実行するように構成されているのに対し、通常大当り結果表示(図8(A1),(A2))は、はずれ結果演出を実行することなく、可動体の動作を伴う通常大当り可動体演出に続いて通常大当り結果演出を実行するように構成されている。
なお、図8(A1),(A2)に示す通常大当り結果表示と、図8(B1),(B2)に示す復活大当り結果表示の何れを実行するかについては、主制御基板41側から特定の変動パターン(例えばSPリーチ1大当り変動パターン)に対応する変動パターンコマンドを受信したときに、演出制御基板42側の図柄変動内容決定手段82a(図2)で決定される。従って、通常大当り結果表示の場合と復活大当り結果表示の場合とで変動時間は同一であり、従って通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の演出時間、各結果表示の終了タイミングも同一である。即ち、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示とで、当落分岐のタイミング(演出ボタン14が操作されて結果表示が開始されるタイミング)から図柄が確定停止するまでの時間が同一である。
また、通常大当り結果表示を示す図8(A1),(A2)のうち、図8(A1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン14が操作された場合を、図8(A2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン14が操作された場合を夫々示している。同様に、復活大当り結果表示を示す図8(B1),(B2)のうち、図8(B1)が最も開始タイミングが早い場合、即ち操作有効期間の開始と略同時に演出ボタン14が操作された場合を、図8(B2)が最も開始タイミングが遅い場合、即ち操作有効期間の満了と略同時に演出ボタン14が操作された場合を夫々示している。なお、操作有効期間中に演出ボタン14が操作されなかった場合(操作条件が成立しなかった場合)は、操作有効期間の満了時に、演出ボタン14が操作された場合と同一の、又は異なる大当り結果表示を開始するように構成してもよい。
図8(A1),(A2)に示すように、通常大当り結果表示では、最初に通常大当り可動体演出が行われる。この通常大当り可動体演出では、図8(b1)~(b3)に示すように、可動体31が所定の通常大当り動作パターンで動作し、画像表示手段22上ではその可動体31の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄で停止し、またLED71は所定の通常大当り発光パターンで発光するようになっている。図8の例では、通常大当り動作パターンは、可動体31が原点位置(上部位置)から画像表示手段22の前側の下部位置まで高速降下し(図8(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図8(b2),(b3))ように構成されている。
また、通常大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図9(a)に示すように、可動体31の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。このレインボー発光パターンは、所定周期で循環するように構成されており、通常大当り可動体演出が開始されてから終了するまでの5sの間に1周期分の発光データが所定回数繰り返し実行される。なお、可動体31のLEDだけでなく、それ以外の遊技盤5側、前枠4側のLEDについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。また、演出ボタン14が操作されたタイミング、即ち通常大当り可動体演出の開始時に、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させた後、レインボー発光パターンによる発光を繰り返し行うようにしてもよい。
通常大当り可動体演出の終了後は通常大当り結果演出が行われる。この通常大当り結果演出では、大当りを祝福する祝福演出(図8(b4))を行った後、演出ボタン14の操作タイミング、即ち通常大当り結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図8(b5))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
図8(A1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図8(A2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。このように、本実施形態の通常大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、通常可動体演出の後に行われる大当り結果演出の終盤、即ち大当り確定前に行うようになっている。これにより、ボタン操作のタイミングを起点に、大当りとなることを報知する可動体演出と、大当りとなることを祝福する結果演出とが連続的に実行され、その一連の流れはループ待機演出の影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
なお、ループ待機演出は、画像表示手段22上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED71による発光演出については、演出ボタン14が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する発光態様(例えばレインボー点滅)で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様(レインボー発光パターン)を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ72からの音声出力については、演出ボタン14が操作されたタイミングで、通常大当りに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板41から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
また図8の例では、通常大当り結果表示における通常大当り可動体演出の長さは5s、通常大当り結果演出の最短長さは8sに夫々設定されている。
また図8(B1),(B2)に示すように、復活大当り結果表示では、まず図7(A1,(A2)に示すはずれ結果表示と同様の演出が行われる。即ち、最初にはずれ結果演出(図8(c1),(c2))が行われた後、特別背景101bから通常背景100へと復帰する背景復帰演出(図8(c3))を経て、「7・6・7」等のはずれ演出態様が表示される通常画面表示(図8(c4))へ移行する。はずれ結果演出では、中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止した後(図8(c1))、演出ボタン14の操作タイミング、即ちはずれ結果表示の開始タイミングに応じた長さのループ待機演出を実行する(図8(c2))。このループ待機演出により、結果表示の開始時期が変化しても結果表示の終了時期を変化させないための時間調整が行われる。
図8(B1)に示すように、操作有効期間の開始と略同時(最早)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最長(ここでは3s)となり、図8(B2)に示すように、操作有効期間の満了と略同時(最遅)にボタン操作が行われた場合にループ待機演出の時間は最短(ここでは0)となる。
なお、ループ待機演出は、画像表示手段22上では、例えばその前の映像から繋がるループ待機用の映像データを繰り返し再生するように構成されている。また、LED71による発光演出については、演出ボタン14が操作されたタイミングで、はずれに対応する発光態様で発光させ(1回再生用の発光パターンデータを使用)、その後はループ待機演出の終了まで所定の発光態様を繰り返す(ループ再生用の発光パターンデータを使用)ようになっている。またスピーカ72からの音声出力については、演出ボタン14が操作されたタイミングで、はずれに対応する効果音を出力し(1回再生用の効果音データを使用)、その後はループ待機演出の終了まで無音とするか、所定の効果音の出力を繰り返す(ループ再生用の効果音データを使用)ようになっている。このループ待機演出は、主制御基板41から変動停止コマンドを受信するまで繰り返される。
また図8の例では、復活大当り結果表示におけるはずれ結果演出の最短長さは5s、背景復帰演出、通常画面表示の長さは夫々1s,2sで、何れもはずれ結果表示(図7(A1),(A2))の場合と同じである。
通常画面表示の次には復活大当り可動体演出が行われる。この復活大当り可動体演出では、図8(c5)~(c7)に示すように、可動体31が所定の復活大当り動作パターンで動作し、画像表示手段22ではその可動体の動作に対応する任意の画像演出が行われるとともに、リーチ図柄とは異なる「6」で一旦停止していた中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)と同じ図柄に変化し、またLED71は所定の復活大当り発光パターンで発光するようになっている。なお、この復活大当り可動体演出の演出時間(3s)は通常大当り可動体演出の演出時間(5s)よりも短くなっている。
図8の例では、復活大当り動作パターンは、可動体31が原点位置(上部位置)から画像表示手段22の前側の下部位置まで高速降下し(図8(c5))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図8(c6),(c7))ように構成されている。このように、復活大当り動作パターンは、通常大当り動作パターン(図8(b1)~(b3))と可動体31の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
また、復活大当り可動体演出の際に画像表示手段22に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出の際に画像表示手段22に表示される演出画像の内容とは異なっている。その復活大当り可動体演出と通常大当り可動体演出における演出画像の内容の相違は、演出時間の相違による可動体31の動作の相違(下部位置での停止時間や移動速度の相違)のみに基づくものであってもよいし、異なるキャラクタが登場するなど、可動体31の動作の相違を超えたものであってもよい。
また、復活大当り発光パターンは、いわゆるレインボー発光パターンで、図9(b)に示すように、可動体31の発光部、即ち「カッパ伝説」の文字が、所定方向(例えば左右方向)に流れる虹色で発光するようになっている。図9(b)に示す復活大当り発光パターンと図9(a)に示す通常大当り発光パターンは、共通の発光パターンデータを使用して同じ周期で実行されるようになっており、両者が異なるのは演出時間の長短に基づく繰り返し数のみである。なお、可動体31上のLEDだけでなく、それ以外の遊技盤5上、前枠4上のLEDについても同様のレインボー発光パターンで発光させてもよい。
このように、通常大当り可動体演出と復活大当り可動体演出で同じ可動体31を用いて異なる演出を行うことにより、コストを削減しつつ演出効果を高めることが可能である。
復活大当り可動体演出の終了後には、大当りを祝福する内容の復活大当り結果演出(図8(c8))が行われる。図8の例では、この復活大当り可動体演出の演出時間は2sで、通常大当り可動体演出の演出時間(最短8s)よりも短くなっている。
なお以上説明したように、本実施形態の復活大当り結果表示では、時間調整のためのループ待機演出を、はずれ結果演出を実行した後、通常画面表示に切り替える前(ここでは背景復帰演出の前)に行うことで、時間調整を終えた後に復活大当り結果演出を実行するようになっている。これにより、ループ待機演出の時間が長くなっても、ボタン操作からはずれ結果演出への繋がりが損なわれず、また大当りとなることを報知する可動体演出から大当りとなることを祝福する結果演出への一連の流れは影響を受けないため、演出の爽快感を損なうことなく、時間調整による違和感を抑制することが可能となる。
また本実施形態のSPリーチ後演出では、通常大当り結果表示と復活大当り結果表示の終了タイミングは同一であり、遊技者によるボタン操作のタイミングを同一とすると両者は演出時間も同一である。
図10は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行することにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
図10は、第1の実施形態の図6に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図10(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像102dが煽り演出画像103dに変化する。煽り演出画像103dは、未だ変動中の第3番目(例えば中央)の図柄列が停止する前の最終段階の演出を行うものであり、図10(a2)~(a3)の例では、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-2の第1停止図柄候補(ここでは「5」)を第1キャラクタが、リーチ図柄(ここでは「7」)との差が-3の第2停止図柄候補(ここでは「4」)を第2キャラクタが夫々ハンマーで繰り返し打撃し、どちらが先に停止図柄候補を破壊するかを競う内容となっている。
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄(ここでは「7」)及びその直前直後の図柄(ここでは「6」,「8」)以外の図柄を用いた煽り演出を実行するようになっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103dは静止状態となり(図10(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103dの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像103dから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、第1停止図柄候補である「5」が破壊され(図10(c1))、残った第2停止図柄候補である「4」で中図柄が停止する(図10(c2))。その後、背景復帰演出(図10(c3))を経て通常画面表示(図10(c4))へ移行する。また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、第2停止図柄候補である「4」が破壊され(図10(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像104dが表示される(図10(b2))。
このように、本実施形態のSPリーチ前演出における結果表示前演出では、最終停止図柄としてリーチ図柄及びその直前直後の図柄以外の図柄を用いた煽り演出を実行するため、その煽り演出の結果がどちらになっても遊技者が大当りと誤解することがなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
なお本実施形態においても、第1の実施形態と同様、「4を破壊すれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像103dと並行して実行してもよい。
図11は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示前演出において、成功(勝ち)と失敗(負け)を含む複数種類の演出結果のうち、成功(勝ち)の演出結果を使用しないことにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
図11は、第1の実施形態の図6に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図11(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像102eが煽り演出画像103eに変化する。図11(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像103eは、モンスター(敵)に倒されたカッパ(味方)が再び立ち上がろうとする内容となっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103eは静止状態となり(図11(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103eの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像103eから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、倒れたカッパは立ち上がることができず負け(失敗)となり(図11(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図11(c2))。その後、背景復帰演出(図11(c3))を経て通常画面表示(図11(c4))へ移行する。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、カッパが再び立ち上がり(図11(b1))、その後にSPリーチ後への発展を示す「発展」等の発展報知画像104eが表示される(図11(b2))。このように、本実施形態の発展演出では、カッパが立ち上がっただけでモンスターとの勝負に勝ったわけではないから、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
なお本実施形態においても、第1の実施形態と同様、「立ち上がることができれば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、煽り演出画像103eと並行して実行してもよい。
図12は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、非当りリーチ演出の一例であるSPリーチ前演出の結果表示では、他のリーチ演出における大当り結果表示で行われる特定発光パターン(レインボー発光パターン)以外の発光パターンでLEDを発光させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成した例を示している。
図12は、第1の実施形態の図6に対応するものである。本実施形態のSPリーチ前演出では、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図12(a1)→(a2))、それまでのリーチ演出画像102fが煽り演出画像103fに変化する。図12(a2)~(a3)の例では、煽り演出画像103fは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。なお本実施形態では、「モンスターを倒せば発展」等、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を煽り演出画像103fと並行して実行するようにはなっていないが、第1の実施形態と同様にそのような説明表示を表示するようにしてもよい。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103fは静止状態となり(図12(a3))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103fの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示、はずれ結果表示の何れかが、一時停止していた煽り演出画像103fから繋がる形で開始される。
はずれ結果表示では、最初にはずれ結果演出が行われる。このはずれ結果演出では、モンスターへの攻撃が失敗に終わり(図12(c1))、それに伴って中図柄がリーチ図柄(ここでは「7」)とは異なる「6」で停止する(図12(c2))。その後、背景復帰演出(図12(c3))を経て通常画面表示(図12(c4))へ移行する。
また発展結果表示では発展演出が行われる。この発展演出では、発展可動体演出(図12(b1)~(b3))が行われる。この発展可動体演出では、可動体31が所定の発展動作パターンで動作し、画像表示手段22ではその可動体31の動作に対応する任意の画像演出(ここでは攻撃が成功してモンスターが倒れる内容)が行われるとともにSPリーチ後演出への発展を示す「発展」等の発展報知画像104fが表示され、また可動体31のLED71は所定の発展発光パターンで発光するようになっている。
図12の例では、発展動作パターンは、可動体31が原点位置(上部位置)から画像表示手段22の前側の下部位置まで高速降下し(図12(b1))、所定時間停止した後に低速で原点位置に復帰する(図12(b2),(b3))ように構成されている。このように、発展動作パターンは、通常大当り動作パターン(図8(b1)~(b3))と可動体31の動作内容は略同じで、演出時間が異なっている。この演出時間の相違分は、例えば下部位置での停止時間や移動速度(例えば原点位置への復帰速度)を異ならせることで調整されている。
また、発展可動体演出の際に画像表示手段22に表示される演出画像の内容は、通常大当り可動体演出(図8)の際に画像表示手段22に表示される演出画像の内容とは異なっている。また、発展発光パターンは、通常大当り発光パターン、即ちレインボー発光パターン(特定発光パターン)とは異なる発光パターン(発光させない場合を含む)となっている。
このように本実施形態では、可動体31のLED71を通常大当り発光パターン(ここではレインボー発光パターン)とは異なる発展発光パターンで発光させるように構成されているため、通常大当り結果演出における通常大当り動作パターンと動作内容が略同じ発展動作パターンで可動体31を動作させているにも拘わらず、遊技者がこれを見て大当りと誤解することはなく、遊技者に無駄に失望感を抱かせることを防止できる。
図13は本発明の第5の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示を、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)よりも前から表示するように構成した例を示している。
図13は、第1の実施形態の図6に対応するものである。図13に示すように、本実施形態のSPリーチ前演出では、最初に画像表示手段22上にリーチタイトル111が表示された後(図13(a1))、「モンスターを倒せば発展」等の説明表示105が、所定時間(例えば2s程度)画面の略中央に大きく表示される(図13(a2))。そして、その説明表示105が縮小されて画面の周辺部(例えば上部)に退避した後(図13(a3))、キャラクタ等によるリーチ演出画像102b等によるリーチ演出が進行する。
その後、リーチ映像表示期間終盤の煽り期間に入ると(図13(a4))、説明表示105が引き続き表示された状態で、それまでのリーチ演出画像102bが煽り演出画像103bに変化する。図13(a4)~(a5)の例では、図6の場合と同様、煽り演出画像103bは、モンスター(敵)のキャラクタを大砲で攻撃する内容となっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103bは静止状態となり(図13(a5))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103bの静止状態が維持される。なお、このタメ期間中も説明表示105の表示は継続される。タメ期間が終了した後の結果表示期間の演出については第1の実施形態(図6)と共通であるため、ここでは説明を省略する。
以上説明したように、特定の結果表示が出現した場合は次のリーチ演出に移行する旨の説明表示は、結果表示前演出(煽り演出、タメ期間)中だけでなく、それよりも前から表示するように構成してもよい。
図14は本発明の第6の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、操作有効示唆演出中に操作対象画像を形成し、その操作対象画像の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成した例を示している。
図14は、第1の実施形態の図7,図8に対応するものである。図14に示すように、本実施形態のSPリーチ後演出では、リーチ映像表示期間終盤に操作有効示唆演出が開始される。本実施形態の操作有効示唆演出では、その演出期間(4s)が、ボタン形成期間(3s)と、そのボタン形成期間に続くボタン形成後待ち期間(1s)とで構成されている。ボタン形成期間は、演出ボタン14を示す操作対象画像106を形成する期間であって、図14(a2)~(a4)に示すように、例えば画面上で操作対象画像106の透過率が100%から徐々に小さくなって次第に鮮明になり、ボタン形成期間の終了時点でその透過率が0%に達して操作対象画像106が完成する(図14(a4))ようになっているが、このボタン形成の過程は任意である。ボタン形成後待ち期間は、操作対象画像106の形成完了から操作有効期間が開始されるまでの待ち時間で、操作対象画像106は形成完了時の表示状態が維持される。
また、ボタン形成後待ち期間の後半にはゲージ形成後待ち期間(0.5s)が設けられている。このゲージ形成後待ち期間は、操作有効期間の進行状況を報知するための進行状況報知画像108を開始待ちの状態(例えばゲージが100%のまま停止している状態)で維持する期間で、ボタン形成後待ち期間が開始されてから第1時間(ここでは0.5s)経過後に開始され、その開始時点で進行状況報知画像108が画面上に表示される(図14(a5))。
ゲージ形成後待ち期間(及びボタン形成後待ち期間)は、ゲージ形成後待ち期間の開始から第2時間(ここでは0.5s)経過後に終了し、操作有効期間が開始される。操作有効期間が開始されると、操作態様を報知するための「PUSH!」の文字と矢印画像等よりなる操作態様報知画像107が表示される(図14(a6))とともに進行状況報知画像108のゲージ変化が開始される(図14(a6)~(a7))。
以上説明したように、本実施形態では、操作有効示唆演出中における操作対象画像106の形成完了から所定時間経過後に操作有効期間を開始するように構成されており、しかも操作対象画像106の形成完了から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像108を開始待ちの状態で表示し、その進行状況報知画像108の表示開始から第2時間(0.5s)経過後に操作有効期間を開始するように構成されているため、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間を短くしても、それによる遊技者の操作機会の逸失をより確実に防止できる。
図15は本発明の第7の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、強リーチ演出(ここではSPリーチ後演出)における操作有効示唆演出の演出時間を、弱リーチ演出(ここではSリーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間よりも長くした例を示している。なお上述したとおり、強リーチ演出は、弱リーチ演出よりも特定態様となる期待度が高いリーチ演出である。
図15(b)は、本実施形態のSPリーチ後演出(強リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートで、これは第1の実施形態(図7)と同一である。また図15(a)は、本実施形態のSリーチ演出(弱リーチ演出の一例)における操作有効示唆演出及び操作有効期間に関するタイムチャートである。第1の実施形態(図5)では、Sリーチ演出の結果表示前演出はボタン演出ではなかったが、本実施形態のSリーチ演出(図15(a))では、SPリーチ後演出と同様にボタン演出を実行するものとし、結果表示期間の前に操作有効示唆演出及び操作有効期間を設けている。
図15(a),(b)より明らかなように、本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは4s)が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)における操作有効示唆演出の演出時間(ここでは2s)よりも長くなっている。また、操作有効期間の開始から満了までの操作有効時間についてはSリーチ演出とSPリーチ後演出とで同一(共に3s)となっており、操作有効示唆演出と操作有効期間とを合わせた結果表示前演出の演出時間が、Sリーチ演出(弱リーチ演出)よりもSPリーチ後演出(強リーチ演出)の方が長くなっている。なお、SPリーチ後演出における操作有効示唆演出の演出時間(4s)は操作有効時間(3s)より長いのに対し、Sリーチ演出における操作有効示唆演出の演出時間(2s)は操作有効時間(3s)より短くなっている。
このように本実施形態では、SPリーチ後演出(強リーチ演出)に関しては、第1の実施形態と同様、その後の時間調整による演出の違和感を抑制すべく操作有効時間(ここでは3s)をなるべく短くするとともに、それによる遊技者の操作機会の逸失を確実に防止すべく、操作有効時間(3s)よりも長い操作有効示唆演出(ここでは4s)を操作有効期間の直前に実行するようになっているが、Sリーチ演出(弱リーチ演出)に関しては、遊技者の操作機会の逸失よりもリーチ演出による演出効果を高めることを優先すべく操作有効示唆演出(ここでは2s)を操作有効時間(3s)よりも短くしている。
図16は本発明の第8の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、結果表示前演出の前に、次のリーチ演出まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出を実行可能とし、その発展予告演出が出現するか否かに応じて結果表示前演出の内容を異ならせるように構成した例を示している。
図16は、第1の実施形態の図5に対応するもので、当該図柄変動における通常変動中(リーチ状態となる前)に、SPリーチ後演出(次のリーチ演出の更に次のリーチ演出)まで発展すること(又はその可能性が高いこと)を示す発展予告演出が実行された場合の、Sリーチ演出における結果表示前演出の内容を示している。なお、発展予告演出が実行されない場合のSリーチ演出における結果表示前演出の内容は、第1の実施形態(図5)と同様であるとする。
図16の例では、当該図柄変動における通常変動中に、青信号を示す予告画像112が画面上に表示されている(発展予告演出)。この青信号の予告画像112は、当該図柄変動でSPリーチ後演出(所定のリーチ演出)まで発展することを示すもので、当該予告画像112が表示された場合にはその後に100%の確率でSPリーチ後演出まで発展するようになっている。
そして、この予告画像112が表示された場合には、SPリーチ後演出に到達するまでのリーチ演出においては、予告画像112が表示されなかった場合(図5)とは異なり、発展を前提とする内容の結果表示前演出が実行されるようになっている。即ち図16(a3)~(a4)に示す煽り演出画像103gは、大当り演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄と同一の)第1停止図柄候補(ここでは「7」)と、はずれ演出態様を構成することとなる(即ちリーチ図柄とは異なる)第2停止図柄候補(ここでは「6」)との両方に対してキャラクタが爆弾を仕掛けて点火する内容となっている。
煽り期間が終了すると、その時点で煽り演出画像103gは静止状態となり(図16(a4))、以降のタメ期間中は、その煽り演出画像103gの静止状態が維持される。そして、タメ期間が終了して結果表示期間に入ると、発展結果表示が、一時停止していた煽り演出画像103gから繋がる形で開始される。この発展演出では、第1,第2停止図柄候補である「7」,「6」の両方が同時に爆破され(図16(b1))、その後にSPリーチへの発展を示す「発展」等の発展報知画像104aが表示される(図16(b2))。なお、発展結果表示の内容は、予告画像112が表示されなかった場合(図5)と同一(即ち共通の演出データを使用)であってもよい。
以上説明したように、所定の(次の)リーチ演出まで発展することを示す発展予告演出が出現するか否かに応じて、結果表示前演出の内容を異ならせることで、所定のリーチ演出まで発展することが明らかであるか否かに応じてより適切な結果表示前演出を実行することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば第3の実施形態(図11)の変形例として、非当りリーチ演出の結果表示前演出で対戦型の演出を行い、引き分けと負けの何れかの演出結果となるように構成し、引き分けの場合に次のリーチ演出に発展させることにより、図柄が大当り演出態様(特定態様)となることを想起させない演出を実行するように構成してもよい。
第6の実施形態(図14)では、操作対象画像106の形成完了(ボタン形成期間の終了)から第1時間(0.5s)経過後に進行状況報知画像108を表示するように構成した例を示したが、操作対象画像106の形成完了と略同時に進行状況報知画像108を表示し、その後のボタン形成後待ち期間は進行状況報知画像108を開始待ちの状態で表示するように構成してもよい。
第7の実施形態(図15)では、強リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも長く、弱リーチ演出の場合は操作有効示唆演出の演出時間が操作有効時間よりも短くなるように設定した例を示したが、弱リーチ演出と強リーチ演出との何れかの場合に操作有効示唆演出の演出時間と操作有効時間とを略同じに設定してもよい。
第8の実施形態(図16)では、発展予告演出が出現した場合についても煽り、タメの結果表示前演出を実行するように構成したが、発展予告演出が出現した場合は煽り、タメの結果表示前演出を実行することなく発展結果表示を行うように構成してもよい。また、第8の実施形態(図16)では発展予告演出を通常変動中に実行するように構成したが、発展予告演出をリーチ後(例えばNリーチ演出中)に実行するように構成してもよい。
また第8の実施形態(図16)では、当該図柄変動中に発展予告演出を実行する例を示したが、発展予告演出を、当該図柄変動(ターゲット変動)の開始前に実行する先読み演出として実行してもよい。この先読み演出は、上述した先読み連続演出と先読み保留変化演出のどちらでもよい。先読み連続演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、ターゲット変動までの複数回の演出図柄変動で「雪」の背景画像を使用することが考えられる。また先読み保留変化演出を発展予告演出とする場合、ターゲット変動がSPリーチ変動パターンとなる旨の先読み判定結果が得られることを条件に、そのターゲット変動に対応する保留表示画像を「●(赤丸)」等の特定画像とすることが考えられる。
第2~第8の実施形態は、夫々第1の実施形態を一部変更したものとなっているが、第2~第8の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。