JP7368235B2 - ユニバーサル早期がん診断 - Google Patents

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    • G01N2800/52Predicting or monitoring the response to treatment, e.g. for selection of therapy based on assay results in personalised medicine; Prognosis

Description

関連出願
本出願は、2017年9月19日に出願された米国仮出願第62/560,660号、2017年5月26日に出願された米国仮出願第62/511,648号、および2017年5月12日に出願された米国仮出願第62/505,647号の利益を主張する。上記出願の全体的な教示は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
政府の支援
本発明は、米国国立衛生研究所により授与された助成金第CA193461号、同第HG006193号、同第GM099117号、および同第DA036898号の下で政府の支援により為された。政府は、本発明において一定の権利を有する。
DNAメチル化は、過去20年にわたりがんの検出のために使用されてきたが、現行の方法は、特定の遺伝子または遺伝子パネルのメチル化平均値に依拠し、非侵襲的がん診断のために感度および特異度の両方を欠いている。哺乳動物では、カノニカルな体細胞DNAメチル化ランドスケープが胚体の運命決定(specification)時に確立され、その後に多くのがんのタイプ内で破壊される。しかしながら、このゲノムスケールの転換を指示する基礎となる機序は理解されないままであり、その体系的獲得のための明確なモデルもなく、可能性のある開発上の有用性もない。
疾患(例えば、がん)をスクリーニングするため、疾患(例えば、がんのタイプ)を診断するため、疾患の進行をモニターするため、および治療処置への応答をモニターするために利用され得る、DNAメチル化を定量する方法が本明細書に開示される。
試料中の循環腫瘍DNA(ctDNA)を検出する方法であって、試料の一致してメチル化されたリードの比率(proportion of concordantly methylated read;PMR)を使用して、試料中のctDNAを検出することを含む、方法が本明細書に開示される。一態様では、試料についてメチル化配列を得て、メチル化配列における少なくとも1つのCpGアイランド(CGI)を同定する。同定されたCpGアイランドについてのPMRを算出し、正常組織またはエピブラストの対照バックグラウンドと比較する。試料のPMRが対照バックグラウンドより大きい(例えば、シグナルが順位和検定でより高い)場合、ctDNAの存在が試料中で検出される。
ある特定の態様では、試料は、血漿、尿、糞便、経血(menstrual fluid)、またはリンパ液を含む群から選択される。試料は、無細胞DNAを含み得る。一部の態様では、0.01%~1%のctDNA、より具体的には、0.01%のctDNAが、試料中で検出される。ある特定の態様では、ctDNAの存在が、80%より高い感度で、試料中で検出される。一部の態様では、ctDNAの存在が、75%より高い特異度で試料中で検出される。ctDNAの存在が、100%の感度および95%の特異度で試料中で検出され得る。
一部の態様では、ctDNAの存在は、がんの存在を示す。試料は、がんと診断されたか、がんを患っているか、がんを発症するリスクがあるか、またはがんを有することが疑われる個体から得られ得る。がんは、膀胱尿路上皮癌、乳房浸潤癌(breast invasive carcinoma)、結腸腺癌(colon adenocardinoma)、結腸直腸腺癌、食道癌(oseophageal carcinoma)、頭頸部扁平上皮癌、腎臓の腎明細胞癌(kidney rental clear cell carcinoma)、腎臓の乳頭状腎細胞(kidney renal papillar cell carcinoma)、肝臓の肝細胞癌(liver hepatocellular carcinoma)、肺腺癌、肺扁平上皮癌、前立腺腺癌、胃および食道の癌(stomach and oesophageal carcinoma)、甲状腺癌、子宮体部の子宮内膜癌(uterine corpus endometrial carcinoma)、および慢性リンパ性白血病を含む群から選択され得る。一部の態様では、ctDNAの存在は、腫瘍の存在を示す。
がんをスクリーニングする方法であって、試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、試料中のctDNAを検出することを含み、ctDNAの存在が、被験体ががんを有することを示す、方法もまた本明細書に開示される。
がんの処置を必要とする被験体を処置する方法であって、試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、試料中のctDNAを検出することであって、ctDNAの存在が、被験体ががんを有することを示す、こと;およびがんについて被験体を処置することを含む、方法もまた本明細書に開示される。
がん処置に対する被験体の応答をモニターする方法であって、被験体ががん処置を受ける前に得られた第1の試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、第1の試料中のctDNAの量を検出すること;被験体ががん処置を受けた後に得られた第2の試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、第2の試料中のctDNAの量を検出すること;ならびに第1の試料から得られたctDNAの量および第2の試料から得られたctDNAの量を比較することを含み、ctDNAの増加が、がん処置に対する被験体の陰性応答を示し、ctDNAの減少が、がん処置に対する被験体の陽性応答を示す、方法が本明細書においてさらに開示される。
被験体においてがんの進行または改善をモニターする方法であって、一致してメチル化されたリードの比率を使用して被験体のcfDNAからctDNAを同定することであって、ctDNAが存在する場合、被験体はがんを発症するリスクがある、こと、および経時的にcfDNA中のctDNAの量をモニターすることであって、cfDNA中のctDNAの量の変化が状態の進行または改善を示す、ことを含む、方法もまた本明細書に開示される。
被験体においてがんを評価する方法であって、一致してメチル化されたリードの比率を使用して被験体のcfDNAからctDNAの存在を同定することを含み、ctDNAが存在する場合、被験体はがんを有するか、またはがんを発症するリスクがある、方法が本明細書においてさらに開示される。
PRC2の発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法もまた本明細書に開示される。Eedの発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法もまた開示される。Eedの発現は、ゲノム改変(例えば、CRISPR)により低減され得る。Dnmtl、Dnmt3l、またはDnmt3bの発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法が本明細書においてさらに開示される。Dnmtl、Dnmt3l、またはDnmt3bの発現は、ゲノム改変(例えば、CRISPR)により低減され得る。
FGF経路のメンバーを変異させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法もまた本明細書に開示される。FGFR経路のメンバーを変異させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法が本明細書においてさらに開示される。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
試料中の循環腫瘍DNA(ctDNA)を検出する方法であって、試料についてメチル化配列を得ること、前記メチル化配列における少なくとも1つのCpGアイランド(CGI)を同定すること、前記同定されたCpGアイランドについての一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を算出すること、および前記PMRを、正常組織またはエピブラストの対照バックグラウンドと比較することを含み、前記試料の前記PMRが、前記対照バックグラウンドより大きい場合、ctDNAの存在が、前記試料中で検出される、方法。
(項目2)
前記試料が、血漿、尿、糞便、経血、またはリンパ液を含む群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記試料が無細胞DNAを含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
0.01%~1%のctDNAが、前記試料中で検出される、項目1に記載の方法。
(項目5)
0.01%のctDNAが、前記試料中で検出される、項目1に記載の方法。
(項目6)
ctDNAの存在が、80%より高い感度で、前記試料中で検出される、項目1に記載の方法。
(項目7)
ctDNAの存在が、75%より高い特異度で、前記試料中で検出される、項目1に記載の方法。
(項目8)
ctDNAの存在が、100%の感度および95%の特異度で、前記試料中で検出される、項目1に記載の方法。
(項目9)
ctDNAの存在が、がんの存在を示す、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記試料が、がんと診断されたか、がんを患っているか、がんを発症するリスクがあるか、またはがんを有することが疑われる個体から得られている、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記がんが、膀胱尿路上皮癌、乳房浸潤癌、結腸腺癌、結腸直腸腺癌、食道癌、頭頸部扁平上皮癌、腎明細胞癌、腎乳頭細胞癌、肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、前立腺腺癌、胃および食道の癌、甲状腺癌、子宮体子宮内膜癌、および慢性リンパ性白血病を含む群から選択される、項目10に記載の方法。
(項目12)
ctDNAの存在が腫瘍の存在を示す、項目1に記載の方法。
(項目13)
がんについてスクリーニングする方法であって、試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、前記試料中のctDNAを検出することを含み、ctDNAの存在が、被験体ががんを有することを示す、方法。
(項目14)
がんの処置を必要とする被験体を処置する方法であって、
a.試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、前記試料中のctDNAを検出することであって、ctDNAの存在が、前記被験体ががんを有することを示す、検出すること;および
b.がんについて前記被験体を処置すること
を含む、方法。
(項目15)
がん処置に対する被験体の応答をモニターする方法であって、
a.被験体ががん処置を受ける前に得られた第1の試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、前記第1の試料中のctDNAの量を検出すること;
b.被験体ががん処置を受けた後に得られた第2の試料の一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を使用して、前記第2の試料中のctDNAの量を検出すること;ならびに
c.前記第1の試料から得られたctDNAの前記量および前記第2の試料から得られたctDNAの前記量を比較すること
を含み、
d.ctDNAの増加が、がん処置に対する被験体の陰性応答を示し、ctDNAの減少が、がん処置に対する被験体の陽性応答を示す、方法。
(項目16)
被験体におけるがんの進行または改善をモニターする方法であって、前記方法は、一致してメチル化されたリードの比率を使用して前記被験体のcfDNAからctDNAを同定することであって、ctDNAが存在する場合、前記被験体はがんを発症するリスクがある、こと、および経時的に前記cfDNA中のctDNAの量をモニターすることであって、前記cfDNA中のctDNAの前記量の変化が状態の進行または改善を示す、ことを含む、方法。
(項目17)
被験体におけるがんを評価する方法であって、前記方法は、一致してメチル化されたリードの比率を使用して前記被験体のcfDNAからctDNAの存在を同定することを含み、ctDNAが存在する場合、前記被験体はがんを有するか、またはがんを発症するリスクがある、方法。
(項目18)
PRC2の発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法。
(項目19)
Eedの発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法。
(項目20)
Eedの発現が、ゲノム改変により低減される、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記ゲノム改変が、CRISPRである、項目21に記載の方法。
(項目22)
Dnmtl、Dnmt3l、またはDnmt3bの発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法。
(項目23)
Dnmtl、Dnmt3l、またはDnmt3bの発現が、ゲノム改変により低減される、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記ゲノム改変が、CRISPRである、項目23に記載の方法。
(項目25)
FGF経路のメンバーを変異させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法。
(項目26)
FGFR経路のメンバーを変異させることを含む、CpGアイランドのメチル化を破壊する方法。
本特許または出願書類は、少なくとも1つのカラーの図面を含む。カラー図面を含む本特許または特許出願公開のコピーは、必要な料金の納付と共に請求により庁により提供される。
図1A~1Eは、多様な着床後DNAメチル化ランドスケープを実証する。図1Aは、この研究のために回収した初期発生の時間的シリーズを示し、これは、胚細胞緊密化前の8細胞期胚(受精後2.25日;E2.25)、E3.5胚盤胞の栄養外胚葉(TE)および内部細胞塊(ICM)、ならびにE6.5受胎産物の胚体外外胚葉(ExE)およびエピブラストを含む(1試料当たりn=2のWGBSライブラリー、方法を参照)。図1Bは、100bpタイルについてのCpGメチル化分布(上);局所的CpG密度の関数としての100bpタイルメチル化中央値(下)を示し、影を付けた区画は25および75パーセンタイルを表す。図1Cは、ゲノムバックグラウンドと比較した差次的にメチル化されたCpGについての特徴レベルエンリッチメントを示す。ExE-低メチル化CpGは非遺伝子配列中に主に見出される一方、ExE-高メチル化CpGは、CpGアイランド(CGI)、転写開始部位(TSS)および5’エクソンに局在する。ここで、TSSは、アノテーション付きTSSの1kb上流のみを指す一方、5’エクソンおよびエクソンは、重なり合わないセットを表す。図1Dは、胚組織および胚外組織内のExE-高メチル化TSSに隣接するメチル化構造の中央値の他に、着床時にかなり多様化する相対的なメチル化差異(Δ)を示す。影を付けた区画は、100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを表す。図1Eは、WGBS用のゲノムブラウザトラック、ハイスループットシークエンシングを用いたトランスポザーゼ接近可能クロマチンのアッセイ(ATAC-seq)、および3つの典型的な遺伝子座を捕捉するRNA-seqデータを提供する。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、ExE内のこれらの領域にわたり存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する(Δ密度は、エピブラストと比較した差異を示す)。Otx2およびGata4について、ExE特異的メチル化および抑制は同時発生的である一方、HoxCクラスターは胚発生において後で発現される。CGIを緑色で強調している。TPM、100万当たりの転写物。 図1A~1Eは、多様な着床後DNAメチル化ランドスケープを実証する。図1Aは、この研究のために回収した初期発生の時間的シリーズを示し、これは、胚細胞緊密化前の8細胞期胚(受精後2.25日;E2.25)、E3.5胚盤胞の栄養外胚葉(TE)および内部細胞塊(ICM)、ならびにE6.5受胎産物の胚体外外胚葉(ExE)およびエピブラストを含む(1試料当たりn=2のWGBSライブラリー、方法を参照)。図1Bは、100bpタイルについてのCpGメチル化分布(上);局所的CpG密度の関数としての100bpタイルメチル化中央値(下)を示し、影を付けた区画は25および75パーセンタイルを表す。図1Cは、ゲノムバックグラウンドと比較した差次的にメチル化されたCpGについての特徴レベルエンリッチメントを示す。ExE-低メチル化CpGは非遺伝子配列中に主に見出される一方、ExE-高メチル化CpGは、CpGアイランド(CGI)、転写開始部位(TSS)および5’エクソンに局在する。ここで、TSSは、アノテーション付きTSSの1kb上流のみを指す一方、5’エクソンおよびエクソンは、重なり合わないセットを表す。図1Dは、胚組織および胚外組織内のExE-高メチル化TSSに隣接するメチル化構造の中央値の他に、着床時にかなり多様化する相対的なメチル化差異(Δ)を示す。影を付けた区画は、100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを表す。図1Eは、WGBS用のゲノムブラウザトラック、ハイスループットシークエンシングを用いたトランスポザーゼ接近可能クロマチンのアッセイ(ATAC-seq)、および3つの典型的な遺伝子座を捕捉するRNA-seqデータを提供する。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、ExE内のこれらの領域にわたり存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する(Δ密度は、エピブラストと比較した差異を示す)。Otx2およびGata4について、ExE特異的メチル化および抑制は同時発生的である一方、HoxCクラスターは胚発生において後で発現される。CGIを緑色で強調している。TPM、100万当たりの転写物。
図2A~2Fは、初期発生遺伝子プロモーターのde novoのメチル化は、外的な条件によりモジュレートされ得ることを実証する。図2Aは、エピブラスト(青)とExE(赤)との間のシグナル伝達経路相互作用の図式を提供する。エピブラストにより産生される線維芽細胞増殖因子(FGF)はExE発生を促進し、それが骨形成タンパク質4(BMP4)を発現して、エピブラストにおいてWNTタンパク質を誘導する。エピブラストにより分泌されるpro-NodalはExEにより処理されて、近位-遠位勾配および原条を確立する10。図2Bは、ExEとエピブラストとの間の鍵となるシグナル伝達成分の差次的発現およびプロモーターメチル化を示す。多くのFgfおよび関連受容体は、相反する発現およびプロモーターメチル化を呈する。Wnt3誘導はエピブラストにおいて見られる一方、Wnt6および7bは栄養外胚葉およびExEの両方において高発現される。差次的なプロモーターメチル化は、最大の絶対値差分を有するアノテーション付きTSS(±1kb)を指す。図2Cは、ICM派生物を、FGFおよびWNT活性を刺激または抑止することを目的とした全く異なる成長因子または小分子条件下で4日間培養することを示す。外輪郭は、精製された成分を強調する(方法)。図2Dは、全てのRRBS捕捉100bpタイルおよびExE標的化CGI(ExE高CGI)を含む、図2Cに記載した条件についてのメチル化の箱ひげ図を示す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図2Eは、ExE、FGF/CHIR外部、およびFGF派生物の全てが大幅なCGIメチル化を示すことを示す。エピブラストと比較して0.1以上の増加を有するメチル化CGIのインターセクションを示す(n=3,420)。FGF4条件は最高数のメチル化CGIを有するが、CHIRも存在する場合よりもExEとのインターセクションが少なく、ExE高CGIの25%が両方の条件と重なり合う一方、51%がFGF/CHIR外部派生物(外側)と重なり合う。図2Fは、図2Eからの差次的メチル化CGIのクラスタリングを示し、ExEにおけるメチル化状態、PRC2による胚性調節、およびTSS近接性(±2kb)が含まれる。F/C内部および外部は、それぞれ内部および外部FGF/CHIR派生物条件を指す。 図2A~2Fは、初期発生遺伝子プロモーターのde novoのメチル化は、外的な条件によりモジュレートされ得ることを実証する。図2Aは、エピブラスト(青)とExE(赤)との間のシグナル伝達経路相互作用の図式を提供する。エピブラストにより産生される線維芽細胞増殖因子(FGF)はExE発生を促進し、それが骨形成タンパク質4(BMP4)を発現して、エピブラストにおいてWNTタンパク質を誘導する。エピブラストにより分泌されるpro-NodalはExEにより処理されて、近位-遠位勾配および原条を確立する10。図2Bは、ExEとエピブラストとの間の鍵となるシグナル伝達成分の差次的発現およびプロモーターメチル化を示す。多くのFgfおよび関連受容体は、相反する発現およびプロモーターメチル化を呈する。Wnt3誘導はエピブラストにおいて見られる一方、Wnt6および7bは栄養外胚葉およびExEの両方において高発現される。差次的なプロモーターメチル化は、最大の絶対値差分を有するアノテーション付きTSS(±1kb)を指す。図2Cは、ICM派生物を、FGFおよびWNT活性を刺激または抑止することを目的とした全く異なる成長因子または小分子条件下で4日間培養することを示す。外輪郭は、精製された成分を強調する(方法)。図2Dは、全てのRRBS捕捉100bpタイルおよびExE標的化CGI(ExE高CGI)を含む、図2Cに記載した条件についてのメチル化の箱ひげ図を示す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図2Eは、ExE、FGF/CHIR外部、およびFGF派生物の全てが大幅なCGIメチル化を示すことを示す。エピブラストと比較して0.1以上の増加を有するメチル化CGIのインターセクションを示す(n=3,420)。FGF4条件は最高数のメチル化CGIを有するが、CHIRも存在する場合よりもExEとのインターセクションが少なく、ExE高CGIの25%が両方の条件と重なり合う一方、51%がFGF/CHIR外部派生物(外側)と重なり合う。図2Fは、図2Eからの差次的メチル化CGIのクラスタリングを示し、ExEにおけるメチル化状態、PRC2による胚性調節、およびTSS近接性(±2kb)が含まれる。F/C内部および外部は、それぞれ内部および外部FGF/CHIR派生物条件を指す。
図3A~3Dは、エピジェネティック調節因子の新規の構成が胚体外メチル化ランドスケープに寄与することを実証する。図3Aは、RRBSにより測定した、100bpタイルおよびExE高CGIを含む、野生型(WT)およびCRISPR-Cas9破壊試料についてのE6.5エピブラスト組織の箱ひげ図を提供する。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図3Bは、試料マッチExEについての図3Aと同様の箱ひげ図を提供する。Dnmt3aおよびDnmt3b陽性エピブラストと比較して、Dnmt1またはDnmt3b破壊は、大域的メチル化レベルに対してはるかに大きな効果を有し、高度に枯渇したゲノムを結果としてもたらす。図3Cは、ノックアウト状態によるExE高CGIの複合プロットを提供する。CGIメチル化は、大域的レベルに影響することなく、EedヌルExEにおいて、特にTSSの+1kb以内において、破壊される。黒線は野生型の中央値を表す。複合プロットは、RRBSデータから50bp間隔での200bpのウインドウの中央値をマップする。灰色ボックスはTSSの±1kbを示す。図3Dは、それらの野生型対応物と比較したCRISPR-Cas9標的化エピブラストまたはExEの間の差次的CGIメチル化(≧0.1)のヒートマップを提供する(n=2,461)。エピブラストと比較した差次的ExEメチル化状態およびTSS近接性(±2kb)を参考のために含めている。 図3A~3Dは、エピジェネティック調節因子の新規の構成が胚体外メチル化ランドスケープに寄与することを実証する。図3Aは、RRBSにより測定した、100bpタイルおよびExE高CGIを含む、野生型(WT)およびCRISPR-Cas9破壊試料についてのE6.5エピブラスト組織の箱ひげ図を提供する。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図3Bは、試料マッチExEについての図3Aと同様の箱ひげ図を提供する。Dnmt3aおよびDnmt3b陽性エピブラストと比較して、Dnmt1またはDnmt3b破壊は、大域的メチル化レベルに対してはるかに大きな効果を有し、高度に枯渇したゲノムを結果としてもたらす。図3Cは、ノックアウト状態によるExE高CGIの複合プロットを提供する。CGIメチル化は、大域的レベルに影響することなく、EedヌルExEにおいて、特にTSSの+1kb以内において、破壊される。黒線は野生型の中央値を表す。複合プロットは、RRBSデータから50bp間隔での200bpのウインドウの中央値をマップする。灰色ボックスはTSSの±1kbを示す。図3Dは、それらの野生型対応物と比較したCRISPR-Cas9標的化エピブラストまたはExEの間の差次的CGIメチル化(≧0.1)のヒートマップを提供する(n=2,461)。エピブラストと比較した差次的ExEメチル化状態およびTSS近接性(±2kb)を参考のために含めている。
図4A~4Eは、胚体外標的化CpGアイランドはヒトがんのタイプにわたって遍くメチル化されていることを実証する。図4Aは、大域的メチル化の破壊は、ExE/エピブラストまたは患者もしくは年齢マッチ正常/がん組織の比較の間でCGIおよびプロモーターについて類似のバイアスを生じることを示す。ヒートマップは、上記の比較の他に、栄養外胚葉/ICM(TE)についての二項検定による特徴についてのlog zスコアエンリッチメントを示す。これらの16のがんのタイプのうち、THCAのみが、著しく脱調節されたメチロームを示さない。n値は、各種類についてのマッチしたがん/正常組織分離株の数を指す。The Cancer Genome Atlas(TCGA)試料は、膀胱尿路上皮癌(BLCA)、乳房浸潤癌(BRCA)、結腸腺癌(COAD)、結腸直腸腺癌(READ)、食道癌(ESCA)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、腎臓の腎明細胞癌(KIRC)、腎臓の乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝臓の肝細胞癌(LIHC)、肺腺癌(LUAD)、肺扁平上皮癌(LUSC)、前立腺腺癌(PRAD)、胃および食道の癌(STES)、甲状腺癌(THCA)、および子宮体部の子宮内膜癌(UCEC)を含む。ここで、慢性リンパ性白血病(CLL)対Bリンパ球の比較は、WGBSにより測定された年齢マッチ試料の間で為される。図4Bは、CGIメチル化が一般に見られる15のがんのタイプについてがんまたは正常組織当たりの特徴として算出される、ヒトにおいて状態が保存される489のExE高CGIの特徴レベルの箱ひげ図を提供する。アステリスク:CLL試料は、RRBSにより測定し(n=119)、年齢マッチ健常Bリンパ球(n=24)の間の比較を表す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図4Cは、TCGAにおいてまたはRRBSにより測定し、ユークリッド距離によりクラスター化した8,942のオーソロガスCGIについての差次的メチル化ヒートマップを示す。DMRバーは、所与のCGIが高メチル化と呼ばれるがんのタイプの他に、ヒト胚性幹(ES)細胞と比較したヒト胎盤(H.胎盤)、エピブラストと比較したマウスExE(M.ExE)、または両方の比較の間で共有されたもの(保存)のいずれかにおけるDMR状態の累積数を含む。PRC2は、ヒトES細胞におけるPolycombによる調節を表す。数は、少なくとも1つのがんのタイプにおいて差次的にメチル化された各セットの比率を反映する。図4Dは、TCGAおよびCLL試料にわたるDMR状態についてのインターセクション解析を示す。胎盤およびExE DMRの両方は、少なくとも1つのヒトがんのタイプにおいてメチル化について同様にエンリッチされており(それぞれ86%および84%;これに対し全てのCGIについては35%)、それらにわたりより頻繁にメチル化される。保存されたDMRについてのエンリッチメントは、各個々の種からの胚体外DMRについてより大きく、94%は少なくとも1つのがんのタイプにおいてメチル化される。図4Eは、メチル化平均値により順位付けした、107のENCODE/Roadmap Epigenomics Project試料にわたるオーソロガスExE高CGIの箱ひげ図を提供し、がんまたはがん細胞株の割当てを強調している(赤)。がんと選別される「正常」と割り当てられた試料は、降順に、トロホブラスト細胞株HTR8svn、一次結腸および結腸粘膜、胎盤、ならびにCD8+ Tリンパ球を含む。図13Aは、追加の試料の特徴を含む。 図4A~4Eは、胚体外標的化CpGアイランドはヒトがんのタイプにわたって遍くメチル化されていることを実証する。図4Aは、大域的メチル化の破壊は、ExE/エピブラストまたは患者もしくは年齢マッチ正常/がん組織の比較の間でCGIおよびプロモーターについて類似のバイアスを生じることを示す。ヒートマップは、上記の比較の他に、栄養外胚葉/ICM(TE)についての二項検定による特徴についてのlog zスコアエンリッチメントを示す。これらの16のがんのタイプのうち、THCAのみが、著しく脱調節されたメチロームを示さない。n値は、各種類についてのマッチしたがん/正常組織分離株の数を指す。The Cancer Genome Atlas(TCGA)試料は、膀胱尿路上皮癌(BLCA)、乳房浸潤癌(BRCA)、結腸腺癌(COAD)、結腸直腸腺癌(READ)、食道癌(ESCA)、頭頸部扁平上皮癌(HNSC)、腎臓の腎明細胞癌(KIRC)、腎臓の乳頭状腎細胞癌(KIRP)、肝臓の肝細胞癌(LIHC)、肺腺癌(LUAD)、肺扁平上皮癌(LUSC)、前立腺腺癌(PRAD)、胃および食道の癌(STES)、甲状腺癌(THCA)、および子宮体部の子宮内膜癌(UCEC)を含む。ここで、慢性リンパ性白血病(CLL)対Bリンパ球の比較は、WGBSにより測定された年齢マッチ試料の間で為される。図4Bは、CGIメチル化が一般に見られる15のがんのタイプについてがんまたは正常組織当たりの特徴として算出される、ヒトにおいて状態が保存される489のExE高CGIの特徴レベルの箱ひげ図を提供する。アステリスク:CLL試料は、RRBSにより測定し(n=119)、年齢マッチ健常Bリンパ球(n=24)の間の比較を表す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図4Cは、TCGAにおいてまたはRRBSにより測定し、ユークリッド距離によりクラスター化した8,942のオーソロガスCGIについての差次的メチル化ヒートマップを示す。DMRバーは、所与のCGIが高メチル化と呼ばれるがんのタイプの他に、ヒト胚性幹(ES)細胞と比較したヒト胎盤(H.胎盤)、エピブラストと比較したマウスExE(M.ExE)、または両方の比較の間で共有されたもの(保存)のいずれかにおけるDMR状態の累積数を含む。PRC2は、ヒトES細胞におけるPolycombによる調節を表す。数は、少なくとも1つのがんのタイプにおいて差次的にメチル化された各セットの比率を反映する。図4Dは、TCGAおよびCLL試料にわたるDMR状態についてのインターセクション解析を示す。胎盤およびExE DMRの両方は、少なくとも1つのヒトがんのタイプにおいてメチル化について同様にエンリッチされており(それぞれ86%および84%;これに対し全てのCGIについては35%)、それらにわたりより頻繁にメチル化される。保存されたDMRについてのエンリッチメントは、各個々の種からの胚体外DMRについてより大きく、94%は少なくとも1つのがんのタイプにおいてメチル化される。図4Eは、メチル化平均値により順位付けした、107のENCODE/Roadmap Epigenomics Project試料にわたるオーソロガスExE高CGIの箱ひげ図を提供し、がんまたはがん細胞株の割当てを強調している(赤)。がんと選別される「正常」と割り当てられた試料は、降順に、トロホブラスト細胞株HTR8svn、一次結腸および結腸粘膜、胎盤、ならびにCD8+ Tリンパ球を含む。図13Aは、追加の試料の特徴を含む。
図5A~5Gは、マウスの着床の間のDNAメチル化ランドスケープにおける多様性の追跡を実証する。図5A~5Fは、それぞれCpG、遺伝子、および遺伝子プロモーターについての階層クラスタリングおよびピアソン相関を含むWGBS、RNA-seq、およびATAC-seqデータについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供する。WGBSデータはまた、大域的に低メチル化の試料における試料類似性を調べるために有益であり得るユークリッド距離の他に、中等度メチル化CpGの本来的により高いばらつきを局所的にマージしてノイズを低減させる100bpタイルについての類似性スコアを含む。RNA-seqおよびATAC-seqデータについて、生物学的複製物は一緒にクラスター化し、8細胞および着床後WGBSデータも同様である一方、E3.5胚盤胞の組織は一緒にクラスター化するが、別々の内部細胞塊(ICM)および栄養外胚葉(TE)コンパートメントとしてではない。一般に、ICMおよび栄養外胚葉のメチル化状態の間には最小の変動があり、この発生期間の間に達する最小の大域的値の付近のごくわずかな逸脱がある。図5Gは、E6.5着床後胚からのエピブラストおよびExEの単離を示す。受胎産物を最初に母親の脱落膜組織から除去してエピブラストおよびExE断片に分け、慎重に先端の外胎盤円錐(EPC)を除去する。次いで、外側の臓側内胚葉(VE)およびトロホブラスト細胞を酵素消化し、薄いガラスキャピラリーを使用して機械的に除去する。 図5A~5Gは、マウスの着床の間のDNAメチル化ランドスケープにおける多様性の追跡を実証する。図5A~5Fは、それぞれCpG、遺伝子、および遺伝子プロモーターについての階層クラスタリングおよびピアソン相関を含むWGBS、RNA-seq、およびATAC-seqデータについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供する。WGBSデータはまた、大域的に低メチル化の試料における試料類似性を調べるために有益であり得るユークリッド距離の他に、中等度メチル化CpGの本来的により高いばらつきを局所的にマージしてノイズを低減させる100bpタイルについての類似性スコアを含む。RNA-seqおよびATAC-seqデータについて、生物学的複製物は一緒にクラスター化し、8細胞および着床後WGBSデータも同様である一方、E3.5胚盤胞の組織は一緒にクラスター化するが、別々の内部細胞塊(ICM)および栄養外胚葉(TE)コンパートメントとしてではない。一般に、ICMおよび栄養外胚葉のメチル化状態の間には最小の変動があり、この発生期間の間に達する最小の大域的値の付近のごくわずかな逸脱がある。図5Gは、E6.5着床後胚からのエピブラストおよびExEの単離を示す。受胎産物を最初に母親の脱落膜組織から除去してエピブラストおよびExE断片に分け、慎重に先端の外胎盤円錐(EPC)を除去する。次いで、外側の臓側内胚葉(VE)およびトロホブラスト細胞を酵素消化し、薄いガラスキャピラリーを使用して機械的に除去する。 図5A~5Gは、マウスの着床の間のDNAメチル化ランドスケープにおける多様性の追跡を実証する。図5A~5Fは、それぞれCpG、遺伝子、および遺伝子プロモーターについての階層クラスタリングおよびピアソン相関を含むWGBS、RNA-seq、およびATAC-seqデータについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供する。WGBSデータはまた、大域的に低メチル化の試料における試料類似性を調べるために有益であり得るユークリッド距離の他に、中等度メチル化CpGの本来的により高いばらつきを局所的にマージしてノイズを低減させる100bpタイルについての類似性スコアを含む。RNA-seqおよびATAC-seqデータについて、生物学的複製物は一緒にクラスター化し、8細胞および着床後WGBSデータも同様である一方、E3.5胚盤胞の組織は一緒にクラスター化するが、別々の内部細胞塊(ICM)および栄養外胚葉(TE)コンパートメントとしてではない。一般に、ICMおよび栄養外胚葉のメチル化状態の間には最小の変動があり、この発生期間の間に達する最小の大域的値の付近のごくわずかな逸脱がある。図5Gは、E6.5着床後胚からのエピブラストおよびExEの単離を示す。受胎産物を最初に母親の脱落膜組織から除去してエピブラストおよびExE断片に分け、慎重に先端の外胎盤円錐(EPC)を除去する。次いで、外側の臓側内胚葉(VE)およびトロホブラスト細胞を酵素消化し、薄いガラスキャピラリーを使用して機械的に除去する。 図5A~5Gは、マウスの着床の間のDNAメチル化ランドスケープにおける多様性の追跡を実証する。図5A~5Fは、それぞれCpG、遺伝子、および遺伝子プロモーターについての階層クラスタリングおよびピアソン相関を含むWGBS、RNA-seq、およびATAC-seqデータについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供する。WGBSデータはまた、大域的に低メチル化の試料における試料類似性を調べるために有益であり得るユークリッド距離の他に、中等度メチル化CpGの本来的により高いばらつきを局所的にマージしてノイズを低減させる100bpタイルについての類似性スコアを含む。RNA-seqおよびATAC-seqデータについて、生物学的複製物は一緒にクラスター化し、8細胞および着床後WGBSデータも同様である一方、E3.5胚盤胞の組織は一緒にクラスター化するが、別々の内部細胞塊(ICM)および栄養外胚葉(TE)コンパートメントとしてではない。一般に、ICMおよび栄養外胚葉のメチル化状態の間には最小の変動があり、この発生期間の間に達する最小の大域的値の付近のごくわずかな逸脱がある。図5Gは、E6.5着床後胚からのエピブラストおよびExEの単離を示す。受胎産物を最初に母親の脱落膜組織から除去してエピブラストおよびExE断片に分け、慎重に先端の外胎盤円錐(EPC)を除去する。次いで、外側の臓側内胚葉(VE)およびトロホブラスト細胞を酵素消化し、薄いガラスキャピラリーを使用して機械的に除去する。
図6A~6Gは、胚体外メチル化ランドスケープの特有の特徴を実証する。図6Aは、全てのカバーされたCpGの他に、エピブラストと比較してExE内で有意に高または低メチル化のCpG(それぞれExE高またはExE低)についてのCpGメチル化の箱ひげ図を提供する。ExE低CpGは、ゲノムにわたりエピブラストと比較した差次的な再メチル化を概ね反映する。あるいは、ExE高CpGは、ICMおよび栄養外胚葉においてほとんどが非メチル化であり、エピブラストにおいてそのようなままであり、ExE特異的な機序を示す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図6Bは、エピブラストと比較したExE高または低CpGについての差次的メチル化分布を示す。低メチル化はExEの大域的特徴のようであり、エピブラストにおけるデフォルトの高メチル化状態から逸脱する。あるいは、増加したDNAメチル化は、エピブラストならびにその後の胚性および成体体細胞組織内の非メチル化の領域において局部的かつde novoに方向付けられるようである。図6Cは、ExE低および高CpGについての交互的なCpG密度分布は別個のゲノムの特徴内での差次的なエンリッチメントを示すことを示す。ExE低CpGは大域的平均に似ている一方、ExE高CpGはより高いCpG密度の領域内で起こる。図6Dは、割り当てられたTSSへの距離の関数としてアノテーション付きエクソン内に入る動的メチル化CpGの割合を示す。エクソン性ExE高CpGの44%はそれらの関連TSSの2kb以内に入る。図6Eは、最も近いTSSへの近接性に基づいてアノテーション付きCpGアイランド(CGI)内に入る動的メチル化CpGの割合を示す。ExE高CpGは、一般にTSSの近位であり、TSSの下流に外れ、43%が±2kb以内に入る。図6Fは、遺伝子(TSS、エクソン、イントロンおよびCGI)および反復(LINE、SINEおよびLTR)配列と関連付けられるものを含む異なるゲノムの特徴についてのDNAメチル化分布を示す。参考のために、黒バーおよび矢印は、それぞれ大域的中央値ならびに25および75パーセンタイルを強調する。大域的に、全ての特徴は、着床時の再メチル化の前のE3.5胚盤胞のICMおよび栄養外胚葉内の最小のDNAメチル化値の予測される推移を呈する。その大域的分布と比較して、ExEは、エクソンおよびイントロン内でより高レベルのde novoのメチル化、ならびにLINEおよびLTRレトロトランスポゾン起源の領域内で大域的レベルより低いレベルを呈する。エピブラストは、ゲノムの特徴に応じて完全に近い高または低メチル化を呈し、TSSにおいて2峰性であり、これは頻繁にCGIを含有する。n値は、所与の種類のアノテーション付き特徴の数を指す。図6Gは、初期胚組織、胎盤組織、および胎児組織についての100bpメチル化データのバイオリンプロットを提供し、その後の発生全体にわたる体細胞性エピブラストまたは胚体外構造の一般のエピジェネティック保持を実証する。白色ドットは大域的中央値を強調し、青色および赤色は、それぞれExE低メチル化100bpタイルおよびExE高CGIの中央値を反映する。顕著なことに、胎盤は、低メチル化大域的ランドスケープおよび標的化されたCGIメチル化を概ね保存するが、これは、これらがExE内においてE6.5までに確立されるためである。それぞれExE特異的低メチル化および高メチル化についての100bpタイルおよびCGIを示して、群として変化する顕著な特徴にCpGを制限した。体細胞組織および妊娠中期胎盤のWGBSデータは参考文献11から得た。 図6A~6Gは、胚体外メチル化ランドスケープの特有の特徴を実証する。図6Aは、全てのカバーされたCpGの他に、エピブラストと比較してExE内で有意に高または低メチル化のCpG(それぞれExE高またはExE低)についてのCpGメチル化の箱ひげ図を提供する。ExE低CpGは、ゲノムにわたりエピブラストと比較した差次的な再メチル化を概ね反映する。あるいは、ExE高CpGは、ICMおよび栄養外胚葉においてほとんどが非メチル化であり、エピブラストにおいてそのようなままであり、ExE特異的な機序を示す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図6Bは、エピブラストと比較したExE高または低CpGについての差次的メチル化分布を示す。低メチル化はExEの大域的特徴のようであり、エピブラストにおけるデフォルトの高メチル化状態から逸脱する。あるいは、増加したDNAメチル化は、エピブラストならびにその後の胚性および成体体細胞組織内の非メチル化の領域において局部的かつde novoに方向付けられるようである。図6Cは、ExE低および高CpGについての交互的なCpG密度分布は別個のゲノムの特徴内での差次的なエンリッチメントを示すことを示す。ExE低CpGは大域的平均に似ている一方、ExE高CpGはより高いCpG密度の領域内で起こる。図6Dは、割り当てられたTSSへの距離の関数としてアノテーション付きエクソン内に入る動的メチル化CpGの割合を示す。エクソン性ExE高CpGの44%はそれらの関連TSSの2kb以内に入る。図6Eは、最も近いTSSへの近接性に基づいてアノテーション付きCpGアイランド(CGI)内に入る動的メチル化CpGの割合を示す。ExE高CpGは、一般にTSSの近位であり、TSSの下流に外れ、43%が±2kb以内に入る。図6Fは、遺伝子(TSS、エクソン、イントロンおよびCGI)および反復(LINE、SINEおよびLTR)配列と関連付けられるものを含む異なるゲノムの特徴についてのDNAメチル化分布を示す。参考のために、黒バーおよび矢印は、それぞれ大域的中央値ならびに25および75パーセンタイルを強調する。大域的に、全ての特徴は、着床時の再メチル化の前のE3.5胚盤胞のICMおよび栄養外胚葉内の最小のDNAメチル化値の予測される推移を呈する。その大域的分布と比較して、ExEは、エクソンおよびイントロン内でより高レベルのde novoのメチル化、ならびにLINEおよびLTRレトロトランスポゾン起源の領域内で大域的レベルより低いレベルを呈する。エピブラストは、ゲノムの特徴に応じて完全に近い高または低メチル化を呈し、TSSにおいて2峰性であり、これは頻繁にCGIを含有する。n値は、所与の種類のアノテーション付き特徴の数を指す。図6Gは、初期胚組織、胎盤組織、および胎児組織についての100bpメチル化データのバイオリンプロットを提供し、その後の発生全体にわたる体細胞性エピブラストまたは胚体外構造の一般のエピジェネティック保持を実証する。白色ドットは大域的中央値を強調し、青色および赤色は、それぞれExE低メチル化100bpタイルおよびExE高CGIの中央値を反映する。顕著なことに、胎盤は、低メチル化大域的ランドスケープおよび標的化されたCGIメチル化を概ね保存するが、これは、これらがExE内においてE6.5までに確立されるためである。それぞれExE特異的低メチル化および高メチル化についての100bpタイルおよびCGIを示して、群として変化する顕著な特徴にCpGを制限した。体細胞組織および妊娠中期胎盤のWGBSデータは参考文献11から得た。 図6A~6Gは、胚体外メチル化ランドスケープの特有の特徴を実証する。図6Aは、全てのカバーされたCpGの他に、エピブラストと比較してExE内で有意に高または低メチル化のCpG(それぞれExE高またはExE低)についてのCpGメチル化の箱ひげ図を提供する。ExE低CpGは、ゲノムにわたりエピブラストと比較した差次的な再メチル化を概ね反映する。あるいは、ExE高CpGは、ICMおよび栄養外胚葉においてほとんどが非メチル化であり、エピブラストにおいてそのようなままであり、ExE特異的な機序を示す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図6Bは、エピブラストと比較したExE高または低CpGについての差次的メチル化分布を示す。低メチル化はExEの大域的特徴のようであり、エピブラストにおけるデフォルトの高メチル化状態から逸脱する。あるいは、増加したDNAメチル化は、エピブラストならびにその後の胚性および成体体細胞組織内の非メチル化の領域において局部的かつde novoに方向付けられるようである。図6Cは、ExE低および高CpGについての交互的なCpG密度分布は別個のゲノムの特徴内での差次的なエンリッチメントを示すことを示す。ExE低CpGは大域的平均に似ている一方、ExE高CpGはより高いCpG密度の領域内で起こる。図6Dは、割り当てられたTSSへの距離の関数としてアノテーション付きエクソン内に入る動的メチル化CpGの割合を示す。エクソン性ExE高CpGの44%はそれらの関連TSSの2kb以内に入る。図6Eは、最も近いTSSへの近接性に基づいてアノテーション付きCpGアイランド(CGI)内に入る動的メチル化CpGの割合を示す。ExE高CpGは、一般にTSSの近位であり、TSSの下流に外れ、43%が±2kb以内に入る。図6Fは、遺伝子(TSS、エクソン、イントロンおよびCGI)および反復(LINE、SINEおよびLTR)配列と関連付けられるものを含む異なるゲノムの特徴についてのDNAメチル化分布を示す。参考のために、黒バーおよび矢印は、それぞれ大域的中央値ならびに25および75パーセンタイルを強調する。大域的に、全ての特徴は、着床時の再メチル化の前のE3.5胚盤胞のICMおよび栄養外胚葉内の最小のDNAメチル化値の予測される推移を呈する。その大域的分布と比較して、ExEは、エクソンおよびイントロン内でより高レベルのde novoのメチル化、ならびにLINEおよびLTRレトロトランスポゾン起源の領域内で大域的レベルより低いレベルを呈する。エピブラストは、ゲノムの特徴に応じて完全に近い高または低メチル化を呈し、TSSにおいて2峰性であり、これは頻繁にCGIを含有する。n値は、所与の種類のアノテーション付き特徴の数を指す。図6Gは、初期胚組織、胎盤組織、および胎児組織についての100bpメチル化データのバイオリンプロットを提供し、その後の発生全体にわたる体細胞性エピブラストまたは胚体外構造の一般のエピジェネティック保持を実証する。白色ドットは大域的中央値を強調し、青色および赤色は、それぞれExE低メチル化100bpタイルおよびExE高CGIの中央値を反映する。顕著なことに、胎盤は、低メチル化大域的ランドスケープおよび標的化されたCGIメチル化を概ね保存するが、これは、これらがExE内においてE6.5までに確立されるためである。それぞれExE特異的低メチル化および高メチル化についての100bpタイルおよびCGIを示して、群として変化する顕著な特徴にCpGを制限した。体細胞組織および妊娠中期胎盤のWGBSデータは参考文献11から得た。
図7A~7Hは、エピブラストとExEとの転写の差異は、部分的にDNAメチル化を通じて方向付けられることを実証する。図7Aは、遺伝子オントロジー、カノニカルな経路、ならびに遺伝学のおよび化学的な変動を含むExE高メチル化TSSの選択遺伝子セットエンリッチメント解析は、初期胚のパターン形成に関与する転写因子およびシグナル伝達経路について高いエンリッチメントを示すことを示す。さらに、これらのプロモーターCGI含有遺伝子は、原腸胚形成の間の鍵となる発生調節因子の選択的な発現を同調させるPRC2のカノニカルな標的である。図7Bは、腫瘍抑制因子p16Ink4a、p19Arf(両方ともCdkn2aによりコードされる)およびp15Ink4b(Cdkn2bによりコードされる)についてのDNAメチル化およびオープンクロマチン動態を示す。これらの遺伝子座は、初期発生の間に基礎的に転写されるかまたは転写されないが、3つの領域はExEにおいて動的にメチル化され(灰色で強調している)、これには、p16Ink4a遺伝子座の全体を包含し、エピブラストにおいて全体的にメチル化されていないか、またはExEにおいて大規模にメチル化されている10kbより大きい領域が含まれる。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図7Cは、エピブラストとExEとの間の差次的CGIメチル化に対するlog2発現動態の散布図を提供する。ほとんどの動的メチル化CGIプロモーター含有遺伝子は胚発生後期において機能を有し、未だ高発現されていないが、ExEにおけるde novoのメチル化は一般に転写抑制と関連付けられる。ExE高CGIをピンク色で強調している。プロモーターCGIは、±2kbの境界内の最も近位の遺伝子に割り当てられる。図7Dは、プロモーターメチル化ならびに胚体外および胚性コンパートメントの制約における発現に関する箱ひげ図を提供する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして定義され、エピブラストとの差異が0.1以上である場合、ExEにおいて動的にメチル化されているとしてスコア付けされる。動的にメチル化されたプロモーターセットとバックグラウンドプロモーターセットとの間の発現変化をエピブラスト中での発現に従って増加させた閾値にわたって提供する。多くのCGIプロモーター含有遺伝子は、エピブラストまたはExEのいずれかにおいて動的に発現されず、下流の発生機能と関連付けられ、転写抑制は、この低い閾値においてさえ、プロモーターメチル化の一貫した特徴である。図7Eは、着床前から着床後への推移におけるExE高CGI関連TSSについてATAC-seqにより測定されるオープンクロマチンシグナル中央値を示す。ExE高CGI関連遺伝子は、胚体のパターン形成における役割のために重度にエンリッチされ、原腸胚形成が起こるまでは主として発現されない。胚盤胞からエピブラストへの推移において、これらのプロモーターはオープンクロマチンシグナルを得、これは転写のプライミングまたは活性化を示唆し、これはExE内では観察されず、ExEでは、それらはde novoでメチル化される。影を付けた区画は、固定された100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを反映する。図7Fは、初期胚発生および胚体外発生にわたる鍵となるエピジェネティックおよびマスター転写調節因子の発現および差次的なプロモーターメチル化を示す。ほとんどのエピジェネティック調節因子は、エピブラストとExEとの間で最小の発現差異を呈し、Dnmtが顕著な例外である。Dnmt3aおよびDnmt3bの鍵となるアイソフォームは、大域的再メチル化と組み合わさってエピブラストにおいて上方調節される一方、ExEにおけるDnmt3aの抑制はde novoのプロモーターメチル化と対応する。あるいは、メチルトランスフェラーゼDnmt1および非触媒性補因子Dnmt3lの維持が胚盤胞内において誘導され、ExEにおいてより高レベルに維持され、これと共にエピブラストにおいてDnmt3lプロモーターの相反するメチル化がある。H3K36デメチラーゼKdm2bは、エピブラストおよびExE内でそれぞれ触媒活性のあるおよび触媒活性のないアイソフォームの差次的発現を示し、アイソフォームの切換えは、体細胞において使用されるCGIプロモーターの周りのde novoのメチル化により課されているようである。ExEは、マスター調節因子Cdx2、Eomes、およびElf5の持続性の発現により特徴付けられる一方(参考文献48~51)、未だに多能性のエピブラストはPou5f1(Oct4としても公知)を陽性のまま残している。その後の発生ステージの多くの追加の調節因子はエピブラスト内で基礎的に発現され、それらのプロモーターはExEにおいてde novoにメチル化される。プロモーターメチル化の差異は、ExEとエピブラストとの間で最大の絶対値差分を呈するアノテーション付きTSSを指す。TPM、100万当たりの転写物。追加の高分解能ゲノムブラウザトラックを選択した転写およびエピジェネティック調節因子についてそれぞれ図8および図11に示す。図7Gは、20の別個のダイナミクス(「クラスター」)に区分した、着床前後期および着床後初期の発生にわたる11,780遺伝子の教師なしの階層クラスタリングを示す。クラスター10は、エピブラスト内で特異的に誘導されるがExEではそうではない遺伝子を含む。ヒートマップ強度は、行基準化されたzスコアを反映する。図7Hは、二項検定を使用して算出された、ExE-メチル化CGIプロモーターにより調節されるものを含む、図7Fにおいて特徴付けられる20の遺伝子の発現動態についてのSignificant Gene Ontologyエンリッチメントを示す。クラスター10は、発生機能およびExEプロモーターメチル化の両方についてエンリッチされている。 図7A~7Hは、エピブラストとExEとの転写の差異は、部分的にDNAメチル化を通じて方向付けられることを実証する。図7Aは、遺伝子オントロジー、カノニカルな経路、ならびに遺伝学のおよび化学的な変動を含むExE高メチル化TSSの選択遺伝子セットエンリッチメント解析は、初期胚のパターン形成に関与する転写因子およびシグナル伝達経路について高いエンリッチメントを示すことを示す。さらに、これらのプロモーターCGI含有遺伝子は、原腸胚形成の間の鍵となる発生調節因子の選択的な発現を同調させるPRC2のカノニカルな標的である。図7Bは、腫瘍抑制因子p16Ink4a、p19Arf(両方ともCdkn2aによりコードされる)およびp15Ink4b(Cdkn2bによりコードされる)についてのDNAメチル化およびオープンクロマチン動態を示す。これらの遺伝子座は、初期発生の間に基礎的に転写されるかまたは転写されないが、3つの領域はExEにおいて動的にメチル化され(灰色で強調している)、これには、p16Ink4a遺伝子座の全体を包含し、エピブラストにおいて全体的にメチル化されていないか、またはExEにおいて大規模にメチル化されている10kbより大きい領域が含まれる。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図7Cは、エピブラストとExEとの間の差次的CGIメチル化に対するlog2発現動態の散布図を提供する。ほとんどの動的メチル化CGIプロモーター含有遺伝子は胚発生後期において機能を有し、未だ高発現されていないが、ExEにおけるde novoのメチル化は一般に転写抑制と関連付けられる。ExE高CGIをピンク色で強調している。プロモーターCGIは、±2kbの境界内の最も近位の遺伝子に割り当てられる。図7Dは、プロモーターメチル化ならびに胚体外および胚性コンパートメントの制約における発現に関する箱ひげ図を提供する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして定義され、エピブラストとの差異が0.1以上である場合、ExEにおいて動的にメチル化されているとしてスコア付けされる。動的にメチル化されたプロモーターセットとバックグラウンドプロモーターセットとの間の発現変化をエピブラスト中での発現に従って増加させた閾値にわたって提供する。多くのCGIプロモーター含有遺伝子は、エピブラストまたはExEのいずれかにおいて動的に発現されず、下流の発生機能と関連付けられ、転写抑制は、この低い閾値においてさえ、プロモーターメチル化の一貫した特徴である。図7Eは、着床前から着床後への推移におけるExE高CGI関連TSSについてATAC-seqにより測定されるオープンクロマチンシグナル中央値を示す。ExE高CGI関連遺伝子は、胚体のパターン形成における役割のために重度にエンリッチされ、原腸胚形成が起こるまでは主として発現されない。胚盤胞からエピブラストへの推移において、これらのプロモーターはオープンクロマチンシグナルを得、これは転写のプライミングまたは活性化を示唆し、これはExE内では観察されず、ExEでは、それらはde novoでメチル化される。影を付けた区画は、固定された100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを反映する。図7Fは、初期胚発生および胚体外発生にわたる鍵となるエピジェネティックおよびマスター転写調節因子の発現および差次的なプロモーターメチル化を示す。ほとんどのエピジェネティック調節因子は、エピブラストとExEとの間で最小の発現差異を呈し、Dnmtが顕著な例外である。Dnmt3aおよびDnmt3bの鍵となるアイソフォームは、大域的再メチル化と組み合わさってエピブラストにおいて上方調節される一方、ExEにおけるDnmt3aの抑制はde novoのプロモーターメチル化と対応する。あるいは、メチルトランスフェラーゼDnmt1および非触媒性補因子Dnmt3lの維持が胚盤胞内において誘導され、ExEにおいてより高レベルに維持され、これと共にエピブラストにおいてDnmt3lプロモーターの相反するメチル化がある。H3K36デメチラーゼKdm2bは、エピブラストおよびExE内でそれぞれ触媒活性のあるおよび触媒活性のないアイソフォームの差次的発現を示し、アイソフォームの切換えは、体細胞において使用されるCGIプロモーターの周りのde novoのメチル化により課されているようである。ExEは、マスター調節因子Cdx2、Eomes、およびElf5の持続性の発現により特徴付けられる一方(参考文献48~51)、未だに多能性のエピブラストはPou5f1(Oct4としても公知)を陽性のまま残している。その後の発生ステージの多くの追加の調節因子はエピブラスト内で基礎的に発現され、それらのプロモーターはExEにおいてde novoにメチル化される。プロモーターメチル化の差異は、ExEとエピブラストとの間で最大の絶対値差分を呈するアノテーション付きTSSを指す。TPM、100万当たりの転写物。追加の高分解能ゲノムブラウザトラックを選択した転写およびエピジェネティック調節因子についてそれぞれ図8および図11に示す。図7Gは、20の別個のダイナミクス(「クラスター」)に区分した、着床前後期および着床後初期の発生にわたる11,780遺伝子の教師なしの階層クラスタリングを示す。クラスター10は、エピブラスト内で特異的に誘導されるがExEではそうではない遺伝子を含む。ヒートマップ強度は、行基準化されたzスコアを反映する。図7Hは、二項検定を使用して算出された、ExE-メチル化CGIプロモーターにより調節されるものを含む、図7Fにおいて特徴付けられる20の遺伝子の発現動態についてのSignificant Gene Ontologyエンリッチメントを示す。クラスター10は、発生機能およびExEプロモーターメチル化の両方についてエンリッチされている。 図7A~7Hは、エピブラストとExEとの転写の差異は、部分的にDNAメチル化を通じて方向付けられることを実証する。図7Aは、遺伝子オントロジー、カノニカルな経路、ならびに遺伝学のおよび化学的な変動を含むExE高メチル化TSSの選択遺伝子セットエンリッチメント解析は、初期胚のパターン形成に関与する転写因子およびシグナル伝達経路について高いエンリッチメントを示すことを示す。さらに、これらのプロモーターCGI含有遺伝子は、原腸胚形成の間の鍵となる発生調節因子の選択的な発現を同調させるPRC2のカノニカルな標的である。図7Bは、腫瘍抑制因子p16Ink4a、p19Arf(両方ともCdkn2aによりコードされる)およびp15Ink4b(Cdkn2bによりコードされる)についてのDNAメチル化およびオープンクロマチン動態を示す。これらの遺伝子座は、初期発生の間に基礎的に転写されるかまたは転写されないが、3つの領域はExEにおいて動的にメチル化され(灰色で強調している)、これには、p16Ink4a遺伝子座の全体を包含し、エピブラストにおいて全体的にメチル化されていないか、またはExEにおいて大規模にメチル化されている10kbより大きい領域が含まれる。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図7Cは、エピブラストとExEとの間の差次的CGIメチル化に対するlog2発現動態の散布図を提供する。ほとんどの動的メチル化CGIプロモーター含有遺伝子は胚発生後期において機能を有し、未だ高発現されていないが、ExEにおけるde novoのメチル化は一般に転写抑制と関連付けられる。ExE高CGIをピンク色で強調している。プロモーターCGIは、±2kbの境界内の最も近位の遺伝子に割り当てられる。図7Dは、プロモーターメチル化ならびに胚体外および胚性コンパートメントの制約における発現に関する箱ひげ図を提供する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして定義され、エピブラストとの差異が0.1以上である場合、ExEにおいて動的にメチル化されているとしてスコア付けされる。動的にメチル化されたプロモーターセットとバックグラウンドプロモーターセットとの間の発現変化をエピブラスト中での発現に従って増加させた閾値にわたって提供する。多くのCGIプロモーター含有遺伝子は、エピブラストまたはExEのいずれかにおいて動的に発現されず、下流の発生機能と関連付けられ、転写抑制は、この低い閾値においてさえ、プロモーターメチル化の一貫した特徴である。図7Eは、着床前から着床後への推移におけるExE高CGI関連TSSについてATAC-seqにより測定されるオープンクロマチンシグナル中央値を示す。ExE高CGI関連遺伝子は、胚体のパターン形成における役割のために重度にエンリッチされ、原腸胚形成が起こるまでは主として発現されない。胚盤胞からエピブラストへの推移において、これらのプロモーターはオープンクロマチンシグナルを得、これは転写のプライミングまたは活性化を示唆し、これはExE内では観察されず、ExEでは、それらはde novoでメチル化される。影を付けた区画は、固定された100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを反映する。図7Fは、初期胚発生および胚体外発生にわたる鍵となるエピジェネティックおよびマスター転写調節因子の発現および差次的なプロモーターメチル化を示す。ほとんどのエピジェネティック調節因子は、エピブラストとExEとの間で最小の発現差異を呈し、Dnmtが顕著な例外である。Dnmt3aおよびDnmt3bの鍵となるアイソフォームは、大域的再メチル化と組み合わさってエピブラストにおいて上方調節される一方、ExEにおけるDnmt3aの抑制はde novoのプロモーターメチル化と対応する。あるいは、メチルトランスフェラーゼDnmt1および非触媒性補因子Dnmt3lの維持が胚盤胞内において誘導され、ExEにおいてより高レベルに維持され、これと共にエピブラストにおいてDnmt3lプロモーターの相反するメチル化がある。H3K36デメチラーゼKdm2bは、エピブラストおよびExE内でそれぞれ触媒活性のあるおよび触媒活性のないアイソフォームの差次的発現を示し、アイソフォームの切換えは、体細胞において使用されるCGIプロモーターの周りのde novoのメチル化により課されているようである。ExEは、マスター調節因子Cdx2、Eomes、およびElf5の持続性の発現により特徴付けられる一方(参考文献48~51)、未だに多能性のエピブラストはPou5f1(Oct4としても公知)を陽性のまま残している。その後の発生ステージの多くの追加の調節因子はエピブラスト内で基礎的に発現され、それらのプロモーターはExEにおいてde novoにメチル化される。プロモーターメチル化の差異は、ExEとエピブラストとの間で最大の絶対値差分を呈するアノテーション付きTSSを指す。TPM、100万当たりの転写物。追加の高分解能ゲノムブラウザトラックを選択した転写およびエピジェネティック調節因子についてそれぞれ図8および図11に示す。図7Gは、20の別個のダイナミクス(「クラスター」)に区分した、着床前後期および着床後初期の発生にわたる11,780遺伝子の教師なしの階層クラスタリングを示す。クラスター10は、エピブラスト内で特異的に誘導されるがExEではそうではない遺伝子を含む。ヒートマップ強度は、行基準化されたzスコアを反映する。図7Hは、二項検定を使用して算出された、ExE-メチル化CGIプロモーターにより調節されるものを含む、図7Fにおいて特徴付けられる20の遺伝子の発現動態についてのSignificant Gene Ontologyエンリッチメントを示す。クラスター10は、発生機能およびExEプロモーターメチル化の両方についてエンリッチされている。 図7A~7Hは、エピブラストとExEとの転写の差異は、部分的にDNAメチル化を通じて方向付けられることを実証する。図7Aは、遺伝子オントロジー、カノニカルな経路、ならびに遺伝学のおよび化学的な変動を含むExE高メチル化TSSの選択遺伝子セットエンリッチメント解析は、初期胚のパターン形成に関与する転写因子およびシグナル伝達経路について高いエンリッチメントを示すことを示す。さらに、これらのプロモーターCGI含有遺伝子は、原腸胚形成の間の鍵となる発生調節因子の選択的な発現を同調させるPRC2のカノニカルな標的である。図7Bは、腫瘍抑制因子p16Ink4a、p19Arf(両方ともCdkn2aによりコードされる)およびp15Ink4b(Cdkn2bによりコードされる)についてのDNAメチル化およびオープンクロマチン動態を示す。これらの遺伝子座は、初期発生の間に基礎的に転写されるかまたは転写されないが、3つの領域はExEにおいて動的にメチル化され(灰色で強調している)、これには、p16Ink4a遺伝子座の全体を包含し、エピブラストにおいて全体的にメチル化されていないか、またはExEにおいて大規模にメチル化されている10kbより大きい領域が含まれる。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図7Cは、エピブラストとExEとの間の差次的CGIメチル化に対するlog2発現動態の散布図を提供する。ほとんどの動的メチル化CGIプロモーター含有遺伝子は胚発生後期において機能を有し、未だ高発現されていないが、ExEにおけるde novoのメチル化は一般に転写抑制と関連付けられる。ExE高CGIをピンク色で強調している。プロモーターCGIは、±2kbの境界内の最も近位の遺伝子に割り当てられる。図7Dは、プロモーターメチル化ならびに胚体外および胚性コンパートメントの制約における発現に関する箱ひげ図を提供する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして定義され、エピブラストとの差異が0.1以上である場合、ExEにおいて動的にメチル化されているとしてスコア付けされる。動的にメチル化されたプロモーターセットとバックグラウンドプロモーターセットとの間の発現変化をエピブラスト中での発現に従って増加させた閾値にわたって提供する。多くのCGIプロモーター含有遺伝子は、エピブラストまたはExEのいずれかにおいて動的に発現されず、下流の発生機能と関連付けられ、転写抑制は、この低い閾値においてさえ、プロモーターメチル化の一貫した特徴である。図7Eは、着床前から着床後への推移におけるExE高CGI関連TSSについてATAC-seqにより測定されるオープンクロマチンシグナル中央値を示す。ExE高CGI関連遺伝子は、胚体のパターン形成における役割のために重度にエンリッチされ、原腸胚形成が起こるまでは主として発現されない。胚盤胞からエピブラストへの推移において、これらのプロモーターはオープンクロマチンシグナルを得、これは転写のプライミングまたは活性化を示唆し、これはExE内では観察されず、ExEでは、それらはde novoでメチル化される。影を付けた区画は、固定された100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを反映する。図7Fは、初期胚発生および胚体外発生にわたる鍵となるエピジェネティックおよびマスター転写調節因子の発現および差次的なプロモーターメチル化を示す。ほとんどのエピジェネティック調節因子は、エピブラストとExEとの間で最小の発現差異を呈し、Dnmtが顕著な例外である。Dnmt3aおよびDnmt3bの鍵となるアイソフォームは、大域的再メチル化と組み合わさってエピブラストにおいて上方調節される一方、ExEにおけるDnmt3aの抑制はde novoのプロモーターメチル化と対応する。あるいは、メチルトランスフェラーゼDnmt1および非触媒性補因子Dnmt3lの維持が胚盤胞内において誘導され、ExEにおいてより高レベルに維持され、これと共にエピブラストにおいてDnmt3lプロモーターの相反するメチル化がある。H3K36デメチラーゼKdm2bは、エピブラストおよびExE内でそれぞれ触媒活性のあるおよび触媒活性のないアイソフォームの差次的発現を示し、アイソフォームの切換えは、体細胞において使用されるCGIプロモーターの周りのde novoのメチル化により課されているようである。ExEは、マスター調節因子Cdx2、Eomes、およびElf5の持続性の発現により特徴付けられる一方(参考文献48~51)、未だに多能性のエピブラストはPou5f1(Oct4としても公知)を陽性のまま残している。その後の発生ステージの多くの追加の調節因子はエピブラスト内で基礎的に発現され、それらのプロモーターはExEにおいてde novoにメチル化される。プロモーターメチル化の差異は、ExEとエピブラストとの間で最大の絶対値差分を呈するアノテーション付きTSSを指す。TPM、100万当たりの転写物。追加の高分解能ゲノムブラウザトラックを選択した転写およびエピジェネティック調節因子についてそれぞれ図8および図11に示す。図7Gは、20の別個のダイナミクス(「クラスター」)に区分した、着床前後期および着床後初期の発生にわたる11,780遺伝子の教師なしの階層クラスタリングを示す。クラスター10は、エピブラスト内で特異的に誘導されるがExEではそうではない遺伝子を含む。ヒートマップ強度は、行基準化されたzスコアを反映する。図7Hは、二項検定を使用して算出された、ExE-メチル化CGIプロモーターにより調節されるものを含む、図7Fにおいて特徴付けられる20の遺伝子の発現動態についてのSignificant Gene Ontologyエンリッチメントを示す。クラスター10は、発生機能およびExEプロモーターメチル化の両方についてエンリッチされている。
図8A~8Dは、着床後の発生の間の転写調節因子の特有の分岐およびエピジェネティックな強化を実証する。a、胚発生または胚体外発生と関連付けられる転写調節因子についてのWGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラック。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。胚の調節因子は、Pou5f1、Nanog、およびPdrm14を含み、これらは着床前にわたり次第に発現され、Pou5f1およびNanogはエピブラストにおいて発現されたままとなる。これらの遺伝子について、ExEにおける抑制は、それらのTSSの差次的メチル化を伴い、これは、そうでなければエピブラストにおいて低メチル化である約5kb領域内のPou5f1遺伝子座における局所的高メチル化「ピーク」として見られる。Nanog遺伝子座において、上流領域は両方の組織において低メチル化のままである。最後に、Prdm14プロモーターのde novoのメチル化は、下流の発生機能を有する数百の遺伝子において起こるExE特異的なCGIプロモーターメチル化の代表となる。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、特異的にExE内のこれらの領域にわたり存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する。(Δ密度は、エピブラストと比較した差異を指す)。図8Bは、胚体外発生はマスター調節因子Elf5により部分的に方向付けられることを示し、Elf5は着床まで誘導されず、エピブラスト中のそのTSSにおいて相反してメチル化される。興味深いことに、多能性および生殖細胞系列の発生と関連付けられる多くの転写調節因子はExE内において持続し、これにはZfp42ならびにパラログDppa2およびDppa4が含まれる。Elf5と同様に、これらの遺伝子のプロモーターはエピブラストにおいて差次的にメチル化され、ExEにおいてそれらのTSSの周囲の広範なキロ塩基スケールの低メチル化により頻繁に特徴付けられる。図8Cは、プロモーターメチル化の関数としてのlog2 TPMの散布図を提供し、エピブラストと比較してExEにおいて低いメチル化レベルに対するより高い感受性を明らかにする。0.1メチル化ビン内の発現の中央値、25、および75パーセンタイルを参考のために含めている。非メチル化プロモーターの割合は、各組織の間で非常に類似しており、同等の発現の値を呈する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして算出される。鉛直の点線は、ExE高CGIのメチル化値中央値を示す。図8Dは、ExEおよびエピブラストにおけるExE高CGIのリードレベルメチル化を示す。所与のCGI内のあらゆるシークエンシングリードについてのメチル化状態を順位付けし、パーセンタイルにビン化した。ExEおよびエピブラストの両方についてExE高CGIにわたりこれらの順位について中央値ならびに25および75パーセンタイルをプロットしている。一般に、これらの領域内に入るリードの約80%はExEにおいてメチル化され、メチル化値中央値は0.25である。この値は、全体的にCGIについての平均のフェーズされていない測定値に非常に近く、de novoのメチル化がExE内の細胞の高い割合において類似の程度で起こることを示す。 図8A~8Dは、着床後の発生の間の転写調節因子の特有の分岐およびエピジェネティックな強化を実証する。a、胚発生または胚体外発生と関連付けられる転写調節因子についてのWGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラック。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。胚の調節因子は、Pou5f1、Nanog、およびPdrm14を含み、これらは着床前にわたり次第に発現され、Pou5f1およびNanogはエピブラストにおいて発現されたままとなる。これらの遺伝子について、ExEにおける抑制は、それらのTSSの差次的メチル化を伴い、これは、そうでなければエピブラストにおいて低メチル化である約5kb領域内のPou5f1遺伝子座における局所的高メチル化「ピーク」として見られる。Nanog遺伝子座において、上流領域は両方の組織において低メチル化のままである。最後に、Prdm14プロモーターのde novoのメチル化は、下流の発生機能を有する数百の遺伝子において起こるExE特異的なCGIプロモーターメチル化の代表となる。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、特異的にExE内のこれらの領域にわたり存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する。(Δ密度は、エピブラストと比較した差異を指す)。図8Bは、胚体外発生はマスター調節因子Elf5により部分的に方向付けられることを示し、Elf5は着床まで誘導されず、エピブラスト中のそのTSSにおいて相反してメチル化される。興味深いことに、多能性および生殖細胞系列の発生と関連付けられる多くの転写調節因子はExE内において持続し、これにはZfp42ならびにパラログDppa2およびDppa4が含まれる。Elf5と同様に、これらの遺伝子のプロモーターはエピブラストにおいて差次的にメチル化され、ExEにおいてそれらのTSSの周囲の広範なキロ塩基スケールの低メチル化により頻繁に特徴付けられる。図8Cは、プロモーターメチル化の関数としてのlog2 TPMの散布図を提供し、エピブラストと比較してExEにおいて低いメチル化レベルに対するより高い感受性を明らかにする。0.1メチル化ビン内の発現の中央値、25、および75パーセンタイルを参考のために含めている。非メチル化プロモーターの割合は、各組織の間で非常に類似しており、同等の発現の値を呈する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして算出される。鉛直の点線は、ExE高CGIのメチル化値中央値を示す。図8Dは、ExEおよびエピブラストにおけるExE高CGIのリードレベルメチル化を示す。所与のCGI内のあらゆるシークエンシングリードについてのメチル化状態を順位付けし、パーセンタイルにビン化した。ExEおよびエピブラストの両方についてExE高CGIにわたりこれらの順位について中央値ならびに25および75パーセンタイルをプロットしている。一般に、これらの領域内に入るリードの約80%はExEにおいてメチル化され、メチル化値中央値は0.25である。この値は、全体的にCGIについての平均のフェーズされていない測定値に非常に近く、de novoのメチル化がExE内の細胞の高い割合において類似の程度で起こることを示す。 図8A~8Dは、着床後の発生の間の転写調節因子の特有の分岐およびエピジェネティックな強化を実証する。a、胚発生または胚体外発生と関連付けられる転写調節因子についてのWGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラック。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。胚の調節因子は、Pou5f1、Nanog、およびPdrm14を含み、これらは着床前にわたり次第に発現され、Pou5f1およびNanogはエピブラストにおいて発現されたままとなる。これらの遺伝子について、ExEにおける抑制は、それらのTSSの差次的メチル化を伴い、これは、そうでなければエピブラストにおいて低メチル化である約5kb領域内のPou5f1遺伝子座における局所的高メチル化「ピーク」として見られる。Nanog遺伝子座において、上流領域は両方の組織において低メチル化のままである。最後に、Prdm14プロモーターのde novoのメチル化は、下流の発生機能を有する数百の遺伝子において起こるExE特異的なCGIプロモーターメチル化の代表となる。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、特異的にExE内のこれらの領域にわたり存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する。(Δ密度は、エピブラストと比較した差異を指す)。図8Bは、胚体外発生はマスター調節因子Elf5により部分的に方向付けられることを示し、Elf5は着床まで誘導されず、エピブラスト中のそのTSSにおいて相反してメチル化される。興味深いことに、多能性および生殖細胞系列の発生と関連付けられる多くの転写調節因子はExE内において持続し、これにはZfp42ならびにパラログDppa2およびDppa4が含まれる。Elf5と同様に、これらの遺伝子のプロモーターはエピブラストにおいて差次的にメチル化され、ExEにおいてそれらのTSSの周囲の広範なキロ塩基スケールの低メチル化により頻繁に特徴付けられる。図8Cは、プロモーターメチル化の関数としてのlog2 TPMの散布図を提供し、エピブラストと比較してExEにおいて低いメチル化レベルに対するより高い感受性を明らかにする。0.1メチル化ビン内の発現の中央値、25、および75パーセンタイルを参考のために含めている。非メチル化プロモーターの割合は、各組織の間で非常に類似しており、同等の発現の値を呈する。プロモーターは、アノテーション付きTSSの±1kbとして算出される。鉛直の点線は、ExE高CGIのメチル化値中央値を示す。図8Dは、ExEおよびエピブラストにおけるExE高CGIのリードレベルメチル化を示す。所与のCGI内のあらゆるシークエンシングリードについてのメチル化状態を順位付けし、パーセンタイルにビン化した。ExEおよびエピブラストの両方についてExE高CGIにわたりこれらの順位について中央値ならびに25および75パーセンタイルをプロットしている。一般に、これらの領域内に入るリードの約80%はExEにおいてメチル化され、メチル化値中央値は0.25である。この値は、全体的にCGIについての平均のフェーズされていない測定値に非常に近く、de novoのメチル化がExE内の細胞の高い割合において類似の程度で起こることを示す。
図9A~9Cは、胚性または胚体外コンパートメントへのFGF産生および感知のエピジェネティックな制限を実証する。図9Aは、初期着床後発生の間に動的に調節される選択した成長因子、受容体、および増強因子についてのWGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラックを示す。ICM発現Fgf4ならびにエピブラスト発現Fgf5およびFgf8のようなFgf遺伝子座はいずれも、ExEにおいてde novoでメチル化されるCGI含有プロモーターにより調節される。あるいは、Fgfr2のようなFGF感知遺伝子および増強性タンパク質Fgfbp1の発現はExEに特異的となり、この組織中のそれらの各々のTSSの周囲の広範なキロ塩基スケールの低メチル化ドメインにより特徴付けられる。さらに、ICMの運命決定の間のFgfr2発現細胞の非対称的割当ては、着床の間にDNAメチル化により課されるエピジェネティックな制限の前に、この組織は依然としてこれらの成長因子に対して感受性であることを示す52、53。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、特異的にExE内のこれらの領域にわたって存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する(Δ密度はエピブラストと比較した差異を指す)。図9Bは、全く異なる成長因子または小分子条件下での2または4日後のICM派生物の明視野画像を提供する。全てのICMを、白血病抑制因子(LIF)を添加した基礎N2/B27培地中、照射フィーダー上で培養した。2iは、WNTアゴニストとして機能するMEK阻害剤PD0325901およびGSK3β阻害剤CHIR99021を含む、カノニカルなFGF阻害の、WNT活性条件を指す37。PDは、PD0325901単独との培養物を指し、追加のWNTインプットの非存在下で抑制されたFGFシグナル伝達を表す54。FGF4/CHIRは、組換えFGF4およびCHIR99021中での培養による二重FGFおよびWNT活性を表し、培養の間に出現し、独立して単離およびプロファイリングされた顕著な内部および外部組織構造を含む。最後に、ICMをFGF4単独中で培養した。外輪郭は、二重RNA-seqおよびRRBSプロファイリングによる解析のためにその後に精製された各派生物の特定の成分を強調する(方法を参照)。スケールバーを右下に示す。図9Cは、in vitro培養の間のCGIの差次的メチル化は、発生軌跡に従ってExEとは異なることを示す。ExEおよび両方の条件、ExEおよびFGF/CHIR、またはExEのみのいずれかにおいてメチル化される特定のTSS関連CGI、ならびに遺伝子発現における対応する平均調整log2倍数変化を示す。共有される標的は、多くの場合にFGF/CHIR内部において高発現されるが各場合において抑制される、Prdm14のような初期発生遺伝子を含む。顕著なことに、これらの遺伝子の一部、特に生殖細胞系列と関連付けられる遺伝子は、胚発生の後期においてde novoでメチル化され得る55。FGFは、エピブラストまたは神経外胚葉のいずれかと関連付けられるCGIのメチル化においてExEおよびFGF/CHIR条件とは異なり、これには、Otx2、Igfbp2、およびSfrp2のようなFGF条件において発現される遺伝子が含まれるが、このセットは、まだ発現されていないPax6のような他の神経外胚葉マスター調節因子を包含する。最後に、ExEおよびFGF/CHIRは、FGF/CHIRの内側から外側への推移において高発現されるFoxa2、Hnf1b、Gata4、およびSox17のような内胚葉マスター調節因子のプロモーターメチル化において分かれる。顕著なことに、CGIメチル化において分岐は、in vivoにおいて観察されるように、Fgfr2の発現およびFgf4の抑制に対応し、Fgf4は内部において高発現され、外部において抑制されるが(32.0から3.5、TPM)、Fgfr2は誘導される(2.3から13.5、TPM)。PDおよびFGF/CHIR条件はまた、Dnmt3bおよび3l発現について特有に陽性であるが、ExE高CGIメチル化はPD0325901の存在と共に観察されず(FGF/CHIR外側においてDnmt3bおよびDnmt3lについてTPM=30.2および60.9、PDについて61.0および41.3)、これらの酵素をこの特徴セットに再方向付けするための追加の補因子または翻訳後修飾のいずれかの要件を示す。 図9A~9Cは、胚性または胚体外コンパートメントへのFGF産生および感知のエピジェネティックな制限を実証する。図9Aは、初期着床後発生の間に動的に調節される選択した成長因子、受容体、および増強因子についてのWGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラックを示す。ICM発現Fgf4ならびにエピブラスト発現Fgf5およびFgf8のようなFgf遺伝子座はいずれも、ExEにおいてde novoでメチル化されるCGI含有プロモーターにより調節される。あるいは、Fgfr2のようなFGF感知遺伝子および増強性タンパク質Fgfbp1の発現はExEに特異的となり、この組織中のそれらの各々のTSSの周囲の広範なキロ塩基スケールの低メチル化ドメインにより特徴付けられる。さらに、ICMの運命決定の間のFgfr2発現細胞の非対称的割当ては、着床の間にDNAメチル化により課されるエピジェネティックな制限の前に、この組織は依然としてこれらの成長因子に対して感受性であることを示す52、53。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。密度は、一次配列100bp当たりのメチル化CpGの見積もられる数を指し、特異的にExE内のこれらの領域にわたって存在する広範なエピジェネティックシグナルを強調する(Δ密度はエピブラストと比較した差異を指す)。図9Bは、全く異なる成長因子または小分子条件下での2または4日後のICM派生物の明視野画像を提供する。全てのICMを、白血病抑制因子(LIF)を添加した基礎N2/B27培地中、照射フィーダー上で培養した。2iは、WNTアゴニストとして機能するMEK阻害剤PD0325901およびGSK3β阻害剤CHIR99021を含む、カノニカルなFGF阻害の、WNT活性条件を指す37。PDは、PD0325901単独との培養物を指し、追加のWNTインプットの非存在下で抑制されたFGFシグナル伝達を表す54。FGF4/CHIRは、組換えFGF4およびCHIR99021中での培養による二重FGFおよびWNT活性を表し、培養の間に出現し、独立して単離およびプロファイリングされた顕著な内部および外部組織構造を含む。最後に、ICMをFGF4単独中で培養した。外輪郭は、二重RNA-seqおよびRRBSプロファイリングによる解析のためにその後に精製された各派生物の特定の成分を強調する(方法を参照)。スケールバーを右下に示す。図9Cは、in vitro培養の間のCGIの差次的メチル化は、発生軌跡に従ってExEとは異なることを示す。ExEおよび両方の条件、ExEおよびFGF/CHIR、またはExEのみのいずれかにおいてメチル化される特定のTSS関連CGI、ならびに遺伝子発現における対応する平均調整log2倍数変化を示す。共有される標的は、多くの場合にFGF/CHIR内部において高発現されるが各場合において抑制される、Prdm14のような初期発生遺伝子を含む。顕著なことに、これらの遺伝子の一部、特に生殖細胞系列と関連付けられる遺伝子は、胚発生の後期においてde novoでメチル化され得る55。FGFは、エピブラストまたは神経外胚葉のいずれかと関連付けられるCGIのメチル化においてExEおよびFGF/CHIR条件とは異なり、これには、Otx2、Igfbp2、およびSfrp2のようなFGF条件において発現される遺伝子が含まれるが、このセットは、まだ発現されていないPax6のような他の神経外胚葉マスター調節因子を包含する。最後に、ExEおよびFGF/CHIRは、FGF/CHIRの内側から外側への推移において高発現されるFoxa2、Hnf1b、Gata4、およびSox17のような内胚葉マスター調節因子のプロモーターメチル化において分かれる。顕著なことに、CGIメチル化において分岐は、in vivoにおいて観察されるように、Fgfr2の発現およびFgf4の抑制に対応し、Fgf4は内部において高発現され、外部において抑制されるが(32.0から3.5、TPM)、Fgfr2は誘導される(2.3から13.5、TPM)。PDおよびFGF/CHIR条件はまた、Dnmt3bおよび3l発現について特有に陽性であるが、ExE高CGIメチル化はPD0325901の存在と共に観察されず(FGF/CHIR外側においてDnmt3bおよびDnmt3lについてTPM=30.2および60.9、PDについて61.0および41.3)、これらの酵素をこの特徴セットに再方向付けするための追加の補因子または翻訳後修飾のいずれかの要件を示す。
図10A~10Cは、派生物および胚ノックアウトデータからの二重発現およびメチル化ライブラリーの生成を実証する。図10A~10Bは、ICM派生物およびCRISPR-Cas9により破壊されたE6.5胚の評価のために生成した二重RNA-seqおよびRRBSライブラリーについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供し、これは複製物間の類似性メトリクス(RRBSについてユークリッド距離およびピアソン相関ならびにRNA-seqについてピアソン相関)を含む。100bpタイルのメチル化平均値および中央値もまた、RRBS試料ごとに含められる。図10Cは、異なるアイソフォームにわたり共有される初期エクソンに特異的な3つのシングルガイドRNA(sgRNA)配列の接合子注入により、CRISPR-Cas9により破壊された胚を生成したことを示す。ゲノム座標およびプロトスペーサー配列が提供される(方法を参照)。 図10A~10Cは、派生物および胚ノックアウトデータからの二重発現およびメチル化ライブラリーの生成を実証する。図10A~10Bは、ICM派生物およびCRISPR-Cas9により破壊されたE6.5胚の評価のために生成した二重RNA-seqおよびRRBSライブラリーについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供し、これは複製物間の類似性メトリクス(RRBSについてユークリッド距離およびピアソン相関ならびにRNA-seqについてピアソン相関)を含む。100bpタイルのメチル化平均値および中央値もまた、RRBS試料ごとに含められる。図10Cは、異なるアイソフォームにわたり共有される初期エクソンに特異的な3つのシングルガイドRNA(sgRNA)配列の接合子注入により、CRISPR-Cas9により破壊された胚を生成したことを示す。ゲノム座標およびプロトスペーサー配列が提供される(方法を参照)。 図10A~10Cは、派生物および胚ノックアウトデータからの二重発現およびメチル化ライブラリーの生成を実証する。図10A~10Bは、ICM派生物およびCRISPR-Cas9により破壊されたE6.5胚の評価のために生成した二重RNA-seqおよびRRBSライブラリーについてのシークエンシングメトリクスおよびカバレージ情報を提供し、これは複製物間の類似性メトリクス(RRBSについてユークリッド距離およびピアソン相関ならびにRNA-seqについてピアソン相関)を含む。100bpタイルのメチル化平均値および中央値もまた、RRBS試料ごとに含められる。図10Cは、異なるアイソフォームにわたり共有される初期エクソンに特異的な3つのシングルガイドRNA(sgRNA)配列の接合子注入により、CRISPR-Cas9により破壊された胚を生成したことを示す。ゲノム座標およびプロトスペーサー配列が提供される(方法を参照)。
図11A~11Hは、着床初期の間の鍵となるエピジェネティック調節因子の動的挙動を実証する。WGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラック(選択したアイソフォームについてlog2 TPMを示す)。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図11Aは、Dnmt1は、部分的には、体細胞で使用されるTSSにわたる一過性の母性インプリントにより(Dnmt1s)33、56、分かるほどには分割初期において発現されないが、ICM内において中等度の誘導を示すことを示す。その後、着床時に、それはエピブラストおよびExEの両方において誘導される。Dnmt1は、ExE内においてより高レベルで発現され、エピブラストにおいて観察されない母性特異的TSS(Dnmt1o)の周りで持続性の限局性低メチル化を示し、これは着床前特異的な低メチル化の区画を消散させて高メチル化のゲノム平均とする。図11Bは、短いDnmt3a2アイソフォームがエピブラストにおいて高レベルに誘導され、胚性幹(ES)細胞内においても発現されることを示す。あるいは、Dnmt3a2のCGI含有プロモーターはExEにおいてメチル化され、その転写は抑制される。図11Cは、Dnmt1と同様に、Dnmt3bプロモーターは着床前の間に母性インプリントされるCGIを含有することを示す33、56。誘導は胚盤胞内において見られるが、着床後にエピブラスト内において非対称的に豊富に存在するようになる。図11Dは、DNMT3Lは、初期胚および生殖系列において特定の機能を有する57、DNMT3AおよびBのde novo活性を増進させる非触媒性補因子であることを示す。着床の間、Dnmt3lは最初にICMおよび栄養外胚葉の両方において発現されるが、ExEにおいて発現されたままとなり、エピブラストにおいてde novoのプロモーターメチル化によりサイレンシングされる。図11Eは、H3K36デメチラーゼKDM2Bは、プロモーターと活発に転写される遺伝子本体との境界の確立の他に、PRC2動員および条件的ヘテロクロマチンの確立において特定の役割を有することを示す58~61。酵素活性がないアイソフォーム、Kdm2b2は、触媒活性のあるKdm2b1の脱メチル化性Jumonjiドメインをコードするエクソンの下流の代替TSSから開始する(参考文献17)。Kdm2b2は、着床前の発生の間の最も多く存在するアイソフォームであり、ExEにおいて発現されたままとなる。あるいは、Kdm2b1は、エピブラスト内において着床の間にのみ誘導される一方、そのCGI含有プロモーターはExEにおいてメチル化される。Dnmt1sおよびDnmt3bと同様に、Kdm2b1のCGIプロモーターは、着床の間に低メチル化まで消散する母性メチル化インプリントである33、56。図11Fは、胚体外ゲノム再メチル化はDNMT3BおよびDNMT1に高度に依存することを示す。野生型エピブラストおよびExE(y軸)に対するマッチしたCRISPR-Cas9破壊組織(x軸)についてRRBSにより測定される100bpタイルの一対比較。胚体外メチル化レベルは、Dnmt1、Dnmt3bおよびDnmt3lが破壊された時にゲノムワイドで減少する。エピブラストは唯一、Dnmt1およびDnmt3b破壊に対して感受性であり、いずれもExEより低い程度であるが、これは恐らくDNMT3Aからの補償による。顕著なことに、Dnmt1を欠失させた時の大域的メチル化レベルの減少はエピブラストよりExEについてより大きく、この組織における維持へのより高い依存性およびより低い効率性のde novoメチルトランスフェラーゼ活性を示す。同一性の線を灰色、LOESS回帰による最良フィットを赤色で含めている。各比較において使用した100bpタイルの数およびr2値を各プロットの左上に含めている。図11Gは、それぞれCRISPR-Cas9標的化エピブラストおよびExEにおけるExE高CGI含有プロモーターの複合プロットを提供する。一般に、Eedヌル試料内での周辺メチル化のわずかな増加以外に、限られた効果のみがエピブラストにおいて観察される。あるいは、TSSの近位および周辺の両方のメチル化はDnmt1、Dnmt3b、およびDnmt3lヌルExEにおいて減少する。EedヌルExEは、TSS、特に下流の最初のキロ塩基内において、減少したメチル化について特異度が特有である。エピブラストおよびExEの両方において、野生型の中央値を比較のために黒色で含めている。線は中央値を表し、影を付けた区画はそれぞれ25および75パーセンタイルを表す。RRBSデータについて、複合プロットは、50bpの間隔で取られた200bpのウインドウについての中央値である。図11Hは、ExE高CGI関連遺伝子の脱抑制のための統計的検定を提供し、これはエピブラストおよびExEの両方においてEedについて同等の要件を実証する。ノックアウト試料の遺伝子発現を、インプットとして未加工数を用いてDESeq2を使用してマッチした野生型試料と比較した。ExE高CGI関連遺伝子についてのエンリッチメントをウィルコクソン順位和検定により評価し、正規分布を仮定してP値に変換したzスコアとして表した。多重検定のためのボンフェローニ補正を適用してFDRを導出した。 図11A~11Hは、着床初期の間の鍵となるエピジェネティック調節因子の動的挙動を実証する。WGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラック(選択したアイソフォームについてlog2 TPMを示す)。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図11Aは、Dnmt1は、部分的には、体細胞で使用されるTSSにわたる一過性の母性インプリントにより(Dnmt1s)33、56、分かるほどには分割初期において発現されないが、ICM内において中等度の誘導を示すことを示す。その後、着床時に、それはエピブラストおよびExEの両方において誘導される。Dnmt1は、ExE内においてより高レベルで発現され、エピブラストにおいて観察されない母性特異的TSS(Dnmt1o)の周りで持続性の限局性低メチル化を示し、これは着床前特異的な低メチル化の区画を消散させて高メチル化のゲノム平均とする。図11Bは、短いDnmt3a2アイソフォームがエピブラストにおいて高レベルに誘導され、胚性幹(ES)細胞内においても発現されることを示す。あるいは、Dnmt3a2のCGI含有プロモーターはExEにおいてメチル化され、その転写は抑制される。図11Cは、Dnmt1と同様に、Dnmt3bプロモーターは着床前の間に母性インプリントされるCGIを含有することを示す33、56。誘導は胚盤胞内において見られるが、着床後にエピブラスト内において非対称的に豊富に存在するようになる。図11Dは、DNMT3Lは、初期胚および生殖系列において特定の機能を有する57、DNMT3AおよびBのde novo活性を増進させる非触媒性補因子であることを示す。着床の間、Dnmt3lは最初にICMおよび栄養外胚葉の両方において発現されるが、ExEにおいて発現されたままとなり、エピブラストにおいてde novoのプロモーターメチル化によりサイレンシングされる。図11Eは、H3K36デメチラーゼKDM2Bは、プロモーターと活発に転写される遺伝子本体との境界の確立の他に、PRC2動員および条件的ヘテロクロマチンの確立において特定の役割を有することを示す58~61。酵素活性がないアイソフォーム、Kdm2b2は、触媒活性のあるKdm2b1の脱メチル化性Jumonjiドメインをコードするエクソンの下流の代替TSSから開始する(参考文献17)。Kdm2b2は、着床前の発生の間の最も多く存在するアイソフォームであり、ExEにおいて発現されたままとなる。あるいは、Kdm2b1は、エピブラスト内において着床の間にのみ誘導される一方、そのCGI含有プロモーターはExEにおいてメチル化される。Dnmt1sおよびDnmt3bと同様に、Kdm2b1のCGIプロモーターは、着床の間に低メチル化まで消散する母性メチル化インプリントである33、56。図11Fは、胚体外ゲノム再メチル化はDNMT3BおよびDNMT1に高度に依存することを示す。野生型エピブラストおよびExE(y軸)に対するマッチしたCRISPR-Cas9破壊組織(x軸)についてRRBSにより測定される100bpタイルの一対比較。胚体外メチル化レベルは、Dnmt1、Dnmt3bおよびDnmt3lが破壊された時にゲノムワイドで減少する。エピブラストは唯一、Dnmt1およびDnmt3b破壊に対して感受性であり、いずれもExEより低い程度であるが、これは恐らくDNMT3Aからの補償による。顕著なことに、Dnmt1を欠失させた時の大域的メチル化レベルの減少はエピブラストよりExEについてより大きく、この組織における維持へのより高い依存性およびより低い効率性のde novoメチルトランスフェラーゼ活性を示す。同一性の線を灰色、LOESS回帰による最良フィットを赤色で含めている。各比較において使用した100bpタイルの数およびr2値を各プロットの左上に含めている。図11Gは、それぞれCRISPR-Cas9標的化エピブラストおよびExEにおけるExE高CGI含有プロモーターの複合プロットを提供する。一般に、Eedヌル試料内での周辺メチル化のわずかな増加以外に、限られた効果のみがエピブラストにおいて観察される。あるいは、TSSの近位および周辺の両方のメチル化はDnmt1、Dnmt3b、およびDnmt3lヌルExEにおいて減少する。EedヌルExEは、TSS、特に下流の最初のキロ塩基内において、減少したメチル化について特異度が特有である。エピブラストおよびExEの両方において、野生型の中央値を比較のために黒色で含めている。線は中央値を表し、影を付けた区画はそれぞれ25および75パーセンタイルを表す。RRBSデータについて、複合プロットは、50bpの間隔で取られた200bpのウインドウについての中央値である。図11Hは、ExE高CGI関連遺伝子の脱抑制のための統計的検定を提供し、これはエピブラストおよびExEの両方においてEedについて同等の要件を実証する。ノックアウト試料の遺伝子発現を、インプットとして未加工数を用いてDESeq2を使用してマッチした野生型試料と比較した。ExE高CGI関連遺伝子についてのエンリッチメントをウィルコクソン順位和検定により評価し、正規分布を仮定してP値に変換したzスコアとして表した。多重検定のためのボンフェローニ補正を適用してFDRを導出した。 図11A~11Hは、着床初期の間の鍵となるエピジェネティック調節因子の動的挙動を実証する。WGBS、ATAC-seqおよびRNA-seqデータについてのゲノムブラウザトラック(選択したアイソフォームについてlog2 TPMを示す)。CGIを緑色で強調しており、含まれるTSSの位置を赤色で強調している。図11Aは、Dnmt1は、部分的には、体細胞で使用されるTSSにわたる一過性の母性インプリントにより(Dnmt1s)33、56、分かるほどには分割初期において発現されないが、ICM内において中等度の誘導を示すことを示す。その後、着床時に、それはエピブラストおよびExEの両方において誘導される。Dnmt1は、ExE内においてより高レベルで発現され、エピブラストにおいて観察されない母性特異的TSS(Dnmt1o)の周りで持続性の限局性低メチル化を示し、これは着床前特異的な低メチル化の区画を消散させて高メチル化のゲノム平均とする。図11Bは、短いDnmt3a2アイソフォームがエピブラストにおいて高レベルに誘導され、胚性幹(ES)細胞内においても発現されることを示す。あるいは、Dnmt3a2のCGI含有プロモーターはExEにおいてメチル化され、その転写は抑制される。図11Cは、Dnmt1と同様に、Dnmt3bプロモーターは着床前の間に母性インプリントされるCGIを含有することを示す33、56。誘導は胚盤胞内において見られるが、着床後にエピブラスト内において非対称的に豊富に存在するようになる。図11Dは、DNMT3Lは、初期胚および生殖系列において特定の機能を有する57、DNMT3AおよびBのde novo活性を増進させる非触媒性補因子であることを示す。着床の間、Dnmt3lは最初にICMおよび栄養外胚葉の両方において発現されるが、ExEにおいて発現されたままとなり、エピブラストにおいてde novoのプロモーターメチル化によりサイレンシングされる。図11Eは、H3K36デメチラーゼKDM2Bは、プロモーターと活発に転写される遺伝子本体との境界の確立の他に、PRC2動員および条件的ヘテロクロマチンの確立において特定の役割を有することを示す58~61。酵素活性がないアイソフォーム、Kdm2b2は、触媒活性のあるKdm2b1の脱メチル化性Jumonjiドメインをコードするエクソンの下流の代替TSSから開始する(参考文献17)。Kdm2b2は、着床前の発生の間の最も多く存在するアイソフォームであり、ExEにおいて発現されたままとなる。あるいは、Kdm2b1は、エピブラスト内において着床の間にのみ誘導される一方、そのCGI含有プロモーターはExEにおいてメチル化される。Dnmt1sおよびDnmt3bと同様に、Kdm2b1のCGIプロモーターは、着床の間に低メチル化まで消散する母性メチル化インプリントである33、56。図11Fは、胚体外ゲノム再メチル化はDNMT3BおよびDNMT1に高度に依存することを示す。野生型エピブラストおよびExE(y軸)に対するマッチしたCRISPR-Cas9破壊組織(x軸)についてRRBSにより測定される100bpタイルの一対比較。胚体外メチル化レベルは、Dnmt1、Dnmt3bおよびDnmt3lが破壊された時にゲノムワイドで減少する。エピブラストは唯一、Dnmt1およびDnmt3b破壊に対して感受性であり、いずれもExEより低い程度であるが、これは恐らくDNMT3Aからの補償による。顕著なことに、Dnmt1を欠失させた時の大域的メチル化レベルの減少はエピブラストよりExEについてより大きく、この組織における維持へのより高い依存性およびより低い効率性のde novoメチルトランスフェラーゼ活性を示す。同一性の線を灰色、LOESS回帰による最良フィットを赤色で含めている。各比較において使用した100bpタイルの数およびr2値を各プロットの左上に含めている。図11Gは、それぞれCRISPR-Cas9標的化エピブラストおよびExEにおけるExE高CGI含有プロモーターの複合プロットを提供する。一般に、Eedヌル試料内での周辺メチル化のわずかな増加以外に、限られた効果のみがエピブラストにおいて観察される。あるいは、TSSの近位および周辺の両方のメチル化はDnmt1、Dnmt3b、およびDnmt3lヌルExEにおいて減少する。EedヌルExEは、TSS、特に下流の最初のキロ塩基内において、減少したメチル化について特異度が特有である。エピブラストおよびExEの両方において、野生型の中央値を比較のために黒色で含めている。線は中央値を表し、影を付けた区画はそれぞれ25および75パーセンタイルを表す。RRBSデータについて、複合プロットは、50bpの間隔で取られた200bpのウインドウについての中央値である。図11Hは、ExE高CGI関連遺伝子の脱抑制のための統計的検定を提供し、これはエピブラストおよびExEの両方においてEedについて同等の要件を実証する。ノックアウト試料の遺伝子発現を、インプットとして未加工数を用いてDESeq2を使用してマッチした野生型試料と比較した。ExE高CGI関連遺伝子についてのエンリッチメントをウィルコクソン順位和検定により評価し、正規分布を仮定してP値に変換したzスコアとして表した。多重検定のためのボンフェローニ補正を適用してFDRを導出した。
図12A~12Fは、がんメチロームおよびCGI DMRの一般の特徴を実証する。図12Aは、WGBSにより測定される、それぞれ結腸およびBリンパ球と比較した初代結腸腫瘍分離株およびCLLにおける差次的調節CGI含有プロモーターのメチル化中央値を示す。この研究において同定され、図1に示すExE高CGIを参考のために含めている。エピブラストまたは正常組織と比較した胚体外組織またはがん組織の間のメチル化差異中央値もまた含めている。両方のがんメチロームの一般の特徴は、ExEのものと類似しており、DNAメチル化の最大の増加の中心はTSSにあり、それは辺縁内において安定的に減少する。あるいは、胚体外または腫瘍発生の状況における低メチル化CGIは、がんについて以前に報告されたように62、境界または「CpGアイランドショア」内で、TSSから最大限異なる距離だけ離れている。影を付けた区画は、100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを表す。図12Bは、ExE対エピブラスト、結腸腫瘍対結腸、およびCLL対Bリンパ球における高メチル化CGIのリードレベルメチル化を示し、がんと胚体外発生との間で差次的メチル化状態を共有するものをサブセットとして含めている。所与の高メチル化CGI内のあらゆるシークエンシングリードについてのメチル化状態を順位付けし、パーセンタイルにビン化した。各一対比較において高メチル化と呼ばれるCGIにわたるこれらの順位について中央値ならびに25および75パーセンタイルをプロットしている。ExE/エピブラストおよびCLL/Bリンパ球の比較は、一般の不一致を示す非常に類似の分布を呈し、このことは、集団内のアレルの大部分にわたり分布するde novoのメチル化により得られる可能性が最も高い、同調して観察されるような特徴にわたる類似の凝集的メチル化を意味する。結腸腫瘍は、実質的により高いリードレベルメチル化を呈し、約0.7の中央値である。しかしながら、非腫瘍性のマッチした結腸組織のリード当たりのメチル化レベルもまたかなり高く、50%より多くのリードが一部のメチル化を呈する。これは、図13においていくつもの他の組織について確認されるように、腫瘍発生に先立つ結腸組織内のこれらの遺伝子座のエピジェネティックな状態における推移を示す可能性がある。リードレベルメチル化分布は、それらがExE高CGIでもあるか否かにかかわらずがんのタイプ特異的なCGIについて同じである。そのため、ExE高CGIへの標的化は、ヒトがんのタイプの保存された特徴であるが、それらがメチル化される程度は、系に特異的であり得る。図13Cは、充分に特徴付けられたヒトがん細胞株HCT116と比較してヒトにおける胚および胚体外の同一性を反映するENCODE試料から得たデータを提供する。多能性エピブラストの代用となるヒトES細胞株HUES64は、抑制性の、PRC2堆積H3K27me3およびオーソロガスExE高CGIにおける活性化H3K4me3修飾の両方について顕著なエンリッチメントを示す。あるいは、ヒト胎盤は、HCT116と同様に、これらの領域における両方の修飾について減少したエンリッチメントを呈する。両方のシステムは、図4および図13に提示されるように、ExE高CGIにわたり大幅なメチル化を示す。対照として、「ExE低」CGIは均一に高いH3K4me3レベルを実証する。エンリッチメント密度ヒートマップが全ExE高CGIセットについて提供され、HUES64におけるH3K27me3についてのエンリッチメントに従ってプロットにわたり順位付けされる。正規化されたエンリッチメントは、試料マッチ全細胞抽出物(WCE)に対するクロマチン免疫沈降エンリッチメントの倍数を表す。図12Dは、脱調節されたDNAメチル化ランドスケープを示す14の組織マッチTCGAがんのタイプにわたるおよびCLLについての489のExEメチル化オーソロガスCGI(ExE高CGI)についてのメチル化平均値の箱ひげ図を提供する。アステリスク:CLL試料をRRBSにより測定し(n=119)、年齢マッチ健常Bリンパ球(n=24)との間の比較を表す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図12Eは、全てのオルソログマッピングされたCGI、がんのタイプにわたりメチル化されたもの、およびマウスExEにおいて特異的にメチル化されているものの絶対的なメチル化値についてのTCGAデータセットおよびCLLについての箱ひげ図を提供する。体細胞からの逸脱の部分として一般の大域的低メチル化およびCGIメチル化を呈する全15のがんのタイプにおいて、ExE高CGIは特異的にエンリッチされ、それは任意の所与のがんのタイプにおいて高メチル化として観察されるCGIについてよりもエンリッチされる。図12Fは、がんのタイプ特異的CGI DMRおよびマウスExEにおいてもメチル化されているものについての同じデータについての箱ひげ図を提供する。顕著なことに、マウスExE高CGIがメチル化される程度はがんのタイプを反映し、一部は他のものより高い絶対的なメチル化値を呈する。しかしながら、15のうちの14の場合において、がんのタイプ特異的CGI DMRおよびExEにおいてもメチル化されているものの絶対的なメチル化状態はほぼ同一であり、多くの場合にわずかに大きい。絶対的なメチル化値は、したがって、特定のがんまたはがんのタイプにより決定されるようである一方、胚体外メチル化CGIの標的化は一般の特徴である。 図12A~12Fは、がんメチロームおよびCGI DMRの一般の特徴を実証する。図12Aは、WGBSにより測定される、それぞれ結腸およびBリンパ球と比較した初代結腸腫瘍分離株およびCLLにおける差次的調節CGI含有プロモーターのメチル化中央値を示す。この研究において同定され、図1に示すExE高CGIを参考のために含めている。エピブラストまたは正常組織と比較した胚体外組織またはがん組織の間のメチル化差異中央値もまた含めている。両方のがんメチロームの一般の特徴は、ExEのものと類似しており、DNAメチル化の最大の増加の中心はTSSにあり、それは辺縁内において安定的に減少する。あるいは、胚体外または腫瘍発生の状況における低メチル化CGIは、がんについて以前に報告されたように62、境界または「CpGアイランドショア」内で、TSSから最大限異なる距離だけ離れている。影を付けた区画は、100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを表す。図12Bは、ExE対エピブラスト、結腸腫瘍対結腸、およびCLL対Bリンパ球における高メチル化CGIのリードレベルメチル化を示し、がんと胚体外発生との間で差次的メチル化状態を共有するものをサブセットとして含めている。所与の高メチル化CGI内のあらゆるシークエンシングリードについてのメチル化状態を順位付けし、パーセンタイルにビン化した。各一対比較において高メチル化と呼ばれるCGIにわたるこれらの順位について中央値ならびに25および75パーセンタイルをプロットしている。ExE/エピブラストおよびCLL/Bリンパ球の比較は、一般の不一致を示す非常に類似の分布を呈し、このことは、集団内のアレルの大部分にわたり分布するde novoのメチル化により得られる可能性が最も高い、同調して観察されるような特徴にわたる類似の凝集的メチル化を意味する。結腸腫瘍は、実質的により高いリードレベルメチル化を呈し、約0.7の中央値である。しかしながら、非腫瘍性のマッチした結腸組織のリード当たりのメチル化レベルもまたかなり高く、50%より多くのリードが一部のメチル化を呈する。これは、図13においていくつもの他の組織について確認されるように、腫瘍発生に先立つ結腸組織内のこれらの遺伝子座のエピジェネティックな状態における推移を示す可能性がある。リードレベルメチル化分布は、それらがExE高CGIでもあるか否かにかかわらずがんのタイプ特異的なCGIについて同じである。そのため、ExE高CGIへの標的化は、ヒトがんのタイプの保存された特徴であるが、それらがメチル化される程度は、系に特異的であり得る。図13Cは、充分に特徴付けられたヒトがん細胞株HCT116と比較してヒトにおける胚および胚体外の同一性を反映するENCODE試料から得たデータを提供する。多能性エピブラストの代用となるヒトES細胞株HUES64は、抑制性の、PRC2堆積H3K27me3およびオーソロガスExE高CGIにおける活性化H3K4me3修飾の両方について顕著なエンリッチメントを示す。あるいは、ヒト胎盤は、HCT116と同様に、これらの領域における両方の修飾について減少したエンリッチメントを呈する。両方のシステムは、図4および図13に提示されるように、ExE高CGIにわたり大幅なメチル化を示す。対照として、「ExE低」CGIは均一に高いH3K4me3レベルを実証する。エンリッチメント密度ヒートマップが全ExE高CGIセットについて提供され、HUES64におけるH3K27me3についてのエンリッチメントに従ってプロットにわたり順位付けされる。正規化されたエンリッチメントは、試料マッチ全細胞抽出物(WCE)に対するクロマチン免疫沈降エンリッチメントの倍数を表す。図12Dは、脱調節されたDNAメチル化ランドスケープを示す14の組織マッチTCGAがんのタイプにわたるおよびCLLについての489のExEメチル化オーソロガスCGI(ExE高CGI)についてのメチル化平均値の箱ひげ図を提供する。アステリスク:CLL試料をRRBSにより測定し(n=119)、年齢マッチ健常Bリンパ球(n=24)との間の比較を表す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図12Eは、全てのオルソログマッピングされたCGI、がんのタイプにわたりメチル化されたもの、およびマウスExEにおいて特異的にメチル化されているものの絶対的なメチル化値についてのTCGAデータセットおよびCLLについての箱ひげ図を提供する。体細胞からの逸脱の部分として一般の大域的低メチル化およびCGIメチル化を呈する全15のがんのタイプにおいて、ExE高CGIは特異的にエンリッチされ、それは任意の所与のがんのタイプにおいて高メチル化として観察されるCGIについてよりもエンリッチされる。図12Fは、がんのタイプ特異的CGI DMRおよびマウスExEにおいてもメチル化されているものについての同じデータについての箱ひげ図を提供する。顕著なことに、マウスExE高CGIがメチル化される程度はがんのタイプを反映し、一部は他のものより高い絶対的なメチル化値を呈する。しかしながら、15のうちの14の場合において、がんのタイプ特異的CGI DMRおよびExEにおいてもメチル化されているものの絶対的なメチル化状態はほぼ同一であり、多くの場合にわずかに大きい。絶対的なメチル化値は、したがって、特定のがんまたはがんのタイプにより決定されるようである一方、胚体外メチル化CGIの標的化は一般の特徴である。 図12A~12Fは、がんメチロームおよびCGI DMRの一般の特徴を実証する。図12Aは、WGBSにより測定される、それぞれ結腸およびBリンパ球と比較した初代結腸腫瘍分離株およびCLLにおける差次的調節CGI含有プロモーターのメチル化中央値を示す。この研究において同定され、図1に示すExE高CGIを参考のために含めている。エピブラストまたは正常組織と比較した胚体外組織またはがん組織の間のメチル化差異中央値もまた含めている。両方のがんメチロームの一般の特徴は、ExEのものと類似しており、DNAメチル化の最大の増加の中心はTSSにあり、それは辺縁内において安定的に減少する。あるいは、胚体外または腫瘍発生の状況における低メチル化CGIは、がんについて以前に報告されたように62、境界または「CpGアイランドショア」内で、TSSから最大限異なる距離だけ離れている。影を付けた区画は、100bpビン当たりの25および75パーセンタイルを表す。図12Bは、ExE対エピブラスト、結腸腫瘍対結腸、およびCLL対Bリンパ球における高メチル化CGIのリードレベルメチル化を示し、がんと胚体外発生との間で差次的メチル化状態を共有するものをサブセットとして含めている。所与の高メチル化CGI内のあらゆるシークエンシングリードについてのメチル化状態を順位付けし、パーセンタイルにビン化した。各一対比較において高メチル化と呼ばれるCGIにわたるこれらの順位について中央値ならびに25および75パーセンタイルをプロットしている。ExE/エピブラストおよびCLL/Bリンパ球の比較は、一般の不一致を示す非常に類似の分布を呈し、このことは、集団内のアレルの大部分にわたり分布するde novoのメチル化により得られる可能性が最も高い、同調して観察されるような特徴にわたる類似の凝集的メチル化を意味する。結腸腫瘍は、実質的により高いリードレベルメチル化を呈し、約0.7の中央値である。しかしながら、非腫瘍性のマッチした結腸組織のリード当たりのメチル化レベルもまたかなり高く、50%より多くのリードが一部のメチル化を呈する。これは、図13においていくつもの他の組織について確認されるように、腫瘍発生に先立つ結腸組織内のこれらの遺伝子座のエピジェネティックな状態における推移を示す可能性がある。リードレベルメチル化分布は、それらがExE高CGIでもあるか否かにかかわらずがんのタイプ特異的なCGIについて同じである。そのため、ExE高CGIへの標的化は、ヒトがんのタイプの保存された特徴であるが、それらがメチル化される程度は、系に特異的であり得る。図13Cは、充分に特徴付けられたヒトがん細胞株HCT116と比較してヒトにおける胚および胚体外の同一性を反映するENCODE試料から得たデータを提供する。多能性エピブラストの代用となるヒトES細胞株HUES64は、抑制性の、PRC2堆積H3K27me3およびオーソロガスExE高CGIにおける活性化H3K4me3修飾の両方について顕著なエンリッチメントを示す。あるいは、ヒト胎盤は、HCT116と同様に、これらの領域における両方の修飾について減少したエンリッチメントを呈する。両方のシステムは、図4および図13に提示されるように、ExE高CGIにわたり大幅なメチル化を示す。対照として、「ExE低」CGIは均一に高いH3K4me3レベルを実証する。エンリッチメント密度ヒートマップが全ExE高CGIセットについて提供され、HUES64におけるH3K27me3についてのエンリッチメントに従ってプロットにわたり順位付けされる。正規化されたエンリッチメントは、試料マッチ全細胞抽出物(WCE)に対するクロマチン免疫沈降エンリッチメントの倍数を表す。図12Dは、脱調節されたDNAメチル化ランドスケープを示す14の組織マッチTCGAがんのタイプにわたるおよびCLLについての489のExEメチル化オーソロガスCGI(ExE高CGI)についてのメチル化平均値の箱ひげ図を提供する。アステリスク:CLL試料をRRBSにより測定し(n=119)、年齢マッチ健常Bリンパ球(n=24)との間の比較を表す。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図12Eは、全てのオルソログマッピングされたCGI、がんのタイプにわたりメチル化されたもの、およびマウスExEにおいて特異的にメチル化されているものの絶対的なメチル化値についてのTCGAデータセットおよびCLLについての箱ひげ図を提供する。体細胞からの逸脱の部分として一般の大域的低メチル化およびCGIメチル化を呈する全15のがんのタイプにおいて、ExE高CGIは特異的にエンリッチされ、それは任意の所与のがんのタイプにおいて高メチル化として観察されるCGIについてよりもエンリッチされる。図12Fは、がんのタイプ特異的CGI DMRおよびマウスExEにおいてもメチル化されているものについての同じデータについての箱ひげ図を提供する。顕著なことに、マウスExE高CGIがメチル化される程度はがんのタイプを反映し、一部は他のものより高い絶対的なメチル化値を呈する。しかしながら、15のうちの14の場合において、がんのタイプ特異的CGI DMRおよびExEにおいてもメチル化されているものの絶対的なメチル化状態はほぼ同一であり、多くの場合にわずかに大きい。絶対的なメチル化値は、したがって、特定のがんまたはがんのタイプにより決定されるようである一方、胚体外メチル化CGIの標的化は一般の特徴である。
図13A~13Bは、がんのタイプおよび細胞株にわたる胚体外メチル化パターンの広範な保存を実証する。図13Aは、図4に提示されるような107のENCODE/Roadmap Epigenomics Project試料にわたるオーソロガスExE高CGIの箱ひげ図を提供し、各試料の顕著な追加の特徴を以下において強調する。栄養膜細胞株および一次胎盤を含むヒト胚外組織はまた、保存されたCGIメチル化をマウスと共有する。ExE高CGIのより高いメチル化平均値を呈するようである正常組織には、多数の内胚葉系列、例えば、結腸粘膜、胃および肝臓(それぞれ0.225、0.185および0.179の平均メチル化値)の他に、適応免疫系の成熟細胞種、例えば、CD8+およびCD4+ Tリンパ球およびBリンパ球(それぞれ0.199、0.173および0.173の平均メチル化値)が含まれる。対照的に、外胚葉細胞および上皮細胞は、他の体細胞組織よりも比較的低メチル化であるが、これらの組織に由来するがん細胞株および原発性腫瘍は、高メチル化に対して感受性のままである。図13Bは、各胚葉(脳、外胚葉;心臓、中胚葉;胃、内胚葉)、初代ヒトBリンパ球、およびCLL試料を表す3つのヒト胎児組織について図1においてマウス発生について元々提示されたようなオーソロガス遺伝子座についてのゲノムブラウザトラックを示す。これらの遺伝子座の周りのCGIは、胚発生の間に低メチル化状態のまま保存され、DNAメチル化ランドスケープの2峰性構造が明確に維持される。Bリンパ球において、一部の低いレベルの侵入性メチル化は、図13AにおけるRoadmap試料においても観察されるように、発生上の低メチル化領域にわたり既に見られる。しかしながら、CLLへの推移において、大規模なメチル化がこれらのCGIにわたり観察されるが、メチル化値は周囲の区画において低下する。赤線および影を付けた区画は、局所回帰(LOESS)により算出される局所的な平均および標準偏差を反映し、LOESSは、これらのスケールにおいて局所的メチル化の視覚的推定を複雑化させ得るマウスに対するヒトオルソログ内のより多くの数のCpGについて補償する。CGIを緑色で強調している。 図13A~13Bは、がんのタイプおよび細胞株にわたる胚体外メチル化パターンの広範な保存を実証する。図13Aは、図4に提示されるような107のENCODE/Roadmap Epigenomics Project試料にわたるオーソロガスExE高CGIの箱ひげ図を提供し、各試料の顕著な追加の特徴を以下において強調する。栄養膜細胞株および一次胎盤を含むヒト胚外組織はまた、保存されたCGIメチル化をマウスと共有する。ExE高CGIのより高いメチル化平均値を呈するようである正常組織には、多数の内胚葉系列、例えば、結腸粘膜、胃および肝臓(それぞれ0.225、0.185および0.179の平均メチル化値)の他に、適応免疫系の成熟細胞種、例えば、CD8+およびCD4+ Tリンパ球およびBリンパ球(それぞれ0.199、0.173および0.173の平均メチル化値)が含まれる。対照的に、外胚葉細胞および上皮細胞は、他の体細胞組織よりも比較的低メチル化であるが、これらの組織に由来するがん細胞株および原発性腫瘍は、高メチル化に対して感受性のままである。図13Bは、各胚葉(脳、外胚葉;心臓、中胚葉;胃、内胚葉)、初代ヒトBリンパ球、およびCLL試料を表す3つのヒト胎児組織について図1においてマウス発生について元々提示されたようなオーソロガス遺伝子座についてのゲノムブラウザトラックを示す。これらの遺伝子座の周りのCGIは、胚発生の間に低メチル化状態のまま保存され、DNAメチル化ランドスケープの2峰性構造が明確に維持される。Bリンパ球において、一部の低いレベルの侵入性メチル化は、図13AにおけるRoadmap試料においても観察されるように、発生上の低メチル化領域にわたり既に見られる。しかしながら、CLLへの推移において、大規模なメチル化がこれらのCGIにわたり観察されるが、メチル化値は周囲の区画において低下する。赤線および影を付けた区画は、局所回帰(LOESS)により算出される局所的な平均および標準偏差を反映し、LOESSは、これらのスケールにおいて局所的メチル化の視覚的推定を複雑化させ得るマウスに対するヒトオルソログ内のより多くの数のCpGについて補償する。CGIを緑色で強調している。
図14A~14Fは、がんにおけるExE CGIメチル化の遺伝学的特徴を実証する。図14Aは、CGI高メチル化と共にタンデムでメチル化の大域的な喪失を呈する14個のTCGAがんのタイプおよびCLLにわたるがん低メチル化CGIについての図4Dに提示するようなインターセクション解析を示す。一般に、CGI低メチル化はより特異的であり、がんにわたるインターセクションは指数関数的に消滅する。顕著なことに、低メチル化CGIについてさえ、がんのタイプにわたるインターセクションは、マウスExE、ヒト胎盤、または両方においても低メチル化であるもの(保存)について、より高いままである。図14Bは、TCGAがんのタイプにわたるがん脱調節遺伝子についてのインターセクション解析を示す。少なくともn(0~14)個のTCGAがんのタイプにおいて有意に脱調節された遺伝子のうち、ExE高CGI関連遺伝子に機能的に関係する遺伝子の割合を、テキストマイニングにより構築された大域的遺伝子ネットワークを使用してGRAILにより予測した(方法を参照)。5%のFDRをカットオフとして使用した。TCGAがんのタイプの数が増加するにつれて、下方調節されるセット内のExE高CGI関連遺伝子の割合は一般に増加する一方、上方調節されるものは実質的に減少する。図14Cは、FGFシグナル伝達経路の部分として機能する遺伝子の変異状態により分離された、マッチした変異およびメチル化データと共にTCGAにおいて利用可能な10,629のがんにわたる489のオーソロガスExE高CGIについてのメチル化平均値の箱ひげ図を提供する。凝集において、FGF経路変異を伴うがんは、そうでないがんについての0.275と比較して0.328の平均ExE高CGIメチル化レベル中央値を有する(P<10~16、順位和検定)。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図14Dは、がんにおける上位10の頻繁に変異する経路に存在する539の遺伝子のうち、GRAILにより予測されるように、68個はExE高CGI関連遺伝子(FDR<5%)に機能的に関係することを示す。FGFシグナル伝達経路の遺伝子を赤色で強調している。一般に、FGFシグナル伝達経路の遺伝子は、ExE高CGI関連遺伝子に対して高い接続性(connectivity)スコアを有する(エンリッチメントzスコア=全539の遺伝子についてP値分布内のFGF経路のメンバーについて3.88)。図14Eは、TCGAデータベース内の増幅または欠失のいずれかについてのFGF経路遺伝子の統計的エンリッチメントは増幅に顕著に偏っていることを提供し、腫瘍発生におけるこの経路についての一般に発がん性の性質を示す。図14Fは、de novoメチルトランスフェラーゼ活性を乱れさせた結腸および造血マウスがんモデルにわたるExE高CGIのメチル化状態を示す。全ての試料をRRBSにより測定する。データセットは以下を含む:Dnmt3bが過剰発現されている原発性結腸組織(プロモーターのメチル化状態が報告されている、参考文献63);MLL-AF9融合物(参考文献64)、cMycおよびBCL2過剰発現(参考文献64)、およびFLT3遺伝子内縦列重複(FLT3-IDT、参考文献65)により形質転換されたものを含む急性骨髄性白血病(AML)の遺伝学的モデル;ならびにDnmt3aノックアウト単独により推進される急性および慢性リンパ芽球性白血病モデル(参考文献66および67)。ExE高CGIのメチル化は、結腸Dnmt3b過剰発現および造血Dnmt3aノックアウトの両方において観察される。追加の発がんドライバーがDNMT3発現の存在下または非存在下においてこれらの領域のde novoのメチル化を誘導するようであり、同じ分子表現型を達成するための多数の潜在的な経路を示す。野生型造血組織を参考のために含めており、それらは参考文献66および67から得たものである。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。 図14A~14Fは、がんにおけるExE CGIメチル化の遺伝学的特徴を実証する。図14Aは、CGI高メチル化と共にタンデムでメチル化の大域的な喪失を呈する14個のTCGAがんのタイプおよびCLLにわたるがん低メチル化CGIについての図4Dに提示するようなインターセクション解析を示す。一般に、CGI低メチル化はより特異的であり、がんにわたるインターセクションは指数関数的に消滅する。顕著なことに、低メチル化CGIについてさえ、がんのタイプにわたるインターセクションは、マウスExE、ヒト胎盤、または両方においても低メチル化であるもの(保存)について、より高いままである。図14Bは、TCGAがんのタイプにわたるがん脱調節遺伝子についてのインターセクション解析を示す。少なくともn(0~14)個のTCGAがんのタイプにおいて有意に脱調節された遺伝子のうち、ExE高CGI関連遺伝子に機能的に関係する遺伝子の割合を、テキストマイニングにより構築された大域的遺伝子ネットワークを使用してGRAILにより予測した(方法を参照)。5%のFDRをカットオフとして使用した。TCGAがんのタイプの数が増加するにつれて、下方調節されるセット内のExE高CGI関連遺伝子の割合は一般に増加する一方、上方調節されるものは実質的に減少する。図14Cは、FGFシグナル伝達経路の部分として機能する遺伝子の変異状態により分離された、マッチした変異およびメチル化データと共にTCGAにおいて利用可能な10,629のがんにわたる489のオーソロガスExE高CGIについてのメチル化平均値の箱ひげ図を提供する。凝集において、FGF経路変異を伴うがんは、そうでないがんについての0.275と比較して0.328の平均ExE高CGIメチル化レベル中央値を有する(P<10~16、順位和検定)。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図14Dは、がんにおける上位10の頻繁に変異する経路に存在する539の遺伝子のうち、GRAILにより予測されるように、68個はExE高CGI関連遺伝子(FDR<5%)に機能的に関係することを示す。FGFシグナル伝達経路の遺伝子を赤色で強調している。一般に、FGFシグナル伝達経路の遺伝子は、ExE高CGI関連遺伝子に対して高い接続性(connectivity)スコアを有する(エンリッチメントzスコア=全539の遺伝子についてP値分布内のFGF経路のメンバーについて3.88)。図14Eは、TCGAデータベース内の増幅または欠失のいずれかについてのFGF経路遺伝子の統計的エンリッチメントは増幅に顕著に偏っていることを提供し、腫瘍発生におけるこの経路についての一般に発がん性の性質を示す。図14Fは、de novoメチルトランスフェラーゼ活性を乱れさせた結腸および造血マウスがんモデルにわたるExE高CGIのメチル化状態を示す。全ての試料をRRBSにより測定する。データセットは以下を含む:Dnmt3bが過剰発現されている原発性結腸組織(プロモーターのメチル化状態が報告されている、参考文献63);MLL-AF9融合物(参考文献64)、cMycおよびBCL2過剰発現(参考文献64)、およびFLT3遺伝子内縦列重複(FLT3-IDT、参考文献65)により形質転換されたものを含む急性骨髄性白血病(AML)の遺伝学的モデル;ならびにDnmt3aノックアウト単独により推進される急性および慢性リンパ芽球性白血病モデル(参考文献66および67)。ExE高CGIのメチル化は、結腸Dnmt3b過剰発現および造血Dnmt3aノックアウトの両方において観察される。追加の発がんドライバーがDNMT3発現の存在下または非存在下においてこれらの領域のde novoのメチル化を誘導するようであり、同じ分子表現型を達成するための多数の潜在的な経路を示す。野生型造血組織を参考のために含めており、それらは参考文献66および67から得たものである。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。 図14A~14Fは、がんにおけるExE CGIメチル化の遺伝学的特徴を実証する。図14Aは、CGI高メチル化と共にタンデムでメチル化の大域的な喪失を呈する14個のTCGAがんのタイプおよびCLLにわたるがん低メチル化CGIについての図4Dに提示するようなインターセクション解析を示す。一般に、CGI低メチル化はより特異的であり、がんにわたるインターセクションは指数関数的に消滅する。顕著なことに、低メチル化CGIについてさえ、がんのタイプにわたるインターセクションは、マウスExE、ヒト胎盤、または両方においても低メチル化であるもの(保存)について、より高いままである。図14Bは、TCGAがんのタイプにわたるがん脱調節遺伝子についてのインターセクション解析を示す。少なくともn(0~14)個のTCGAがんのタイプにおいて有意に脱調節された遺伝子のうち、ExE高CGI関連遺伝子に機能的に関係する遺伝子の割合を、テキストマイニングにより構築された大域的遺伝子ネットワークを使用してGRAILにより予測した(方法を参照)。5%のFDRをカットオフとして使用した。TCGAがんのタイプの数が増加するにつれて、下方調節されるセット内のExE高CGI関連遺伝子の割合は一般に増加する一方、上方調節されるものは実質的に減少する。図14Cは、FGFシグナル伝達経路の部分として機能する遺伝子の変異状態により分離された、マッチした変異およびメチル化データと共にTCGAにおいて利用可能な10,629のがんにわたる489のオーソロガスExE高CGIについてのメチル化平均値の箱ひげ図を提供する。凝集において、FGF経路変異を伴うがんは、そうでないがんについての0.275と比較して0.328の平均ExE高CGIメチル化レベル中央値を有する(P<10~16、順位和検定)。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。図14Dは、がんにおける上位10の頻繁に変異する経路に存在する539の遺伝子のうち、GRAILにより予測されるように、68個はExE高CGI関連遺伝子(FDR<5%)に機能的に関係することを示す。FGFシグナル伝達経路の遺伝子を赤色で強調している。一般に、FGFシグナル伝達経路の遺伝子は、ExE高CGI関連遺伝子に対して高い接続性(connectivity)スコアを有する(エンリッチメントzスコア=全539の遺伝子についてP値分布内のFGF経路のメンバーについて3.88)。図14Eは、TCGAデータベース内の増幅または欠失のいずれかについてのFGF経路遺伝子の統計的エンリッチメントは増幅に顕著に偏っていることを提供し、腫瘍発生におけるこの経路についての一般に発がん性の性質を示す。図14Fは、de novoメチルトランスフェラーゼ活性を乱れさせた結腸および造血マウスがんモデルにわたるExE高CGIのメチル化状態を示す。全ての試料をRRBSにより測定する。データセットは以下を含む:Dnmt3bが過剰発現されている原発性結腸組織(プロモーターのメチル化状態が報告されている、参考文献63);MLL-AF9融合物(参考文献64)、cMycおよびBCL2過剰発現(参考文献64)、およびFLT3遺伝子内縦列重複(FLT3-IDT、参考文献65)により形質転換されたものを含む急性骨髄性白血病(AML)の遺伝学的モデル;ならびにDnmt3aノックアウト単独により推進される急性および慢性リンパ芽球性白血病モデル(参考文献66および67)。ExE高CGIのメチル化は、結腸Dnmt3b過剰発現および造血Dnmt3aノックアウトの両方において観察される。追加の発がんドライバーがDNMT3発現の存在下または非存在下においてこれらの領域のde novoのメチル化を誘導するようであり、同じ分子表現型を達成するための多数の潜在的な経路を示す。野生型造血組織を参考のために含めており、それらは参考文献66および67から得たものである。縁端は25および75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ2.5および97.5パーセンタイルを示す。
図15A~15Cは、ハプロタイプレベルのメチル化は循環腫瘍DNA(ctDNA)検出においてシグナル対ノイズを増加させることを実証する。図15Aは、メチル化リードを一致してメチル化されていないリード、不一致リード、および一致してメチル化されたリードに分類できることを示す。図15Bは、胚体外外胚葉(ExE)高メチル化CpGアイランドについて、メチル化平均値が使用された時に、顕著なメチル化(5%)が依然としてエピブラスト(Epilblast)(Epi)において観察されることを示す。対照的に、全体的メチル化リードの比率(PMR)が適用された時に、バックグラウンドノイズは有意に低減される(図15C)。
図16A~16Dは、シミュレーションを通じた無細胞DNA(cfDNA)からの低頻度腫瘍(0.01%)の検出を実証する。シークエンシングリードを腫瘍様ExE組織および正常様Epi組織からシミュレートした。早期がん患者においてctDNAを検出するために、腫瘍様リードの割合は、1%(図16A)、0.1%(図16B)、および0.01%(図16C)をカバーする。腫瘍様リードをシミュレートしない陰性対照も含めた(図16D)。順位和検定ベースの検出のp値をY軸に示した。シミュレーションのカバレージを各パネルに示し、それは腫瘍様DNAの5×のカバレージを保証している。
図17A~17Bは、がんの遺伝学的モデルを提供する。図17Aは、正常組織から転移へのがんの進化を示す。図17Bは、肺腺癌において変異され得る多数の遺伝子を同定する。
図18A~18Dは、メチル化シグネチャーを使用するユニバーサルがん診断のための開発フレームワークを実証する。がん細胞は、1つの遺伝子型から多様化して、より特有のものになり得る(図18A)。一例として、p53変異は、多数のがんのタイプにわたり腫瘍の様々な割合で検出可能であり得る(図18B)。がん細胞は、段階的な様式で共通の状態に収束する(図18C)。メチル化シグネチャーは、様々ながんのタイプについて大きい割合の腫瘍において検出可能であり得る(図18D)。 図18A~18Dは、メチル化シグネチャーを使用するユニバーサルがん診断のための開発フレームワークを実証する。がん細胞は、1つの遺伝子型から多様化して、より特有のものになり得る(図18A)。一例として、p53変異は、多数のがんのタイプにわたり腫瘍の様々な割合で検出可能であり得る(図18B)。がん細胞は、段階的な様式で共通の状態に収束する(図18C)。メチル化シグネチャーは、様々ながんのタイプについて大きい割合の腫瘍において検出可能であり得る(図18D)。
図19は、新規のメチル化シグネチャーを使用して起源となるがん組織を予測するための精密な分子検出を示す。探索空間が同定され(左パネル)、新規のメチル化シグネチャーを使用して組織系にわたる感度/特異度の検出が提供される(右パネル)。
図20A~20Eは、共通の分子経路を標的化する方法を実証する。図20Aおよび図20Bは、がん様状態(図20A)および体細胞状態(図20B)に関与する経路および因子を説明する。共通の分子経路を標的化するための広く存在する問題としては、ほとんどの分子標的ががん状態と体細胞状態との間で共有され、差次的な感度に依存することが挙げられる(図20C)。分子経路を標的化するための解決策は、標的特異的な協調因子、誘導因子または伝播因子、およびがん特異的相互作用を同定することを含む(図20D)。図20Eは、単一動物スクリーニング、perturb-seqの使用、候補の同定、および共通の調節因子を誤って導くドッキング部位の阻害/標的化を含む、がん様状態に関与する分子経路の標的を同定するためのアプローチを提供する。
発明の詳細な説明
疾患(例えば、がん)をスクリーニングするため、疾患(例えば、がんのタイプ)を診断するため、疾患の進行をモニターするため、および処置レジメンへの応答をモニターするために利用され得るDNAメチル化を定量する方法が本明細書に開示される。新規の治療アプローチを告げる早期非侵襲的診断を開発するためのプラットフォームもまた本明細書に開示される。発生遺伝子プロモーターのゲノムワイド誤調節を含む高度に予測的なエピゲノム変化の早期検出方法およびppm分解能での精密な検出のための最適化された診断もまた本明細書に開示される。汎がん「細胞状態」の特有の特徴を標的化することにより治療ウインドウを拡大することを含む、新たな分子療法のための開発ロジックもまた本明細書に開示される。
本明細書において使用される場合、「CpG」および「CpGジヌクレオチド」は交換可能に使用され、シトシンがグアニンの5’に位置する隣接するグアニンおよびシトシンを含有するジヌクレオチド配列を指す。
本明細書において使用される場合、「CpGアイランド」または「CGI」は、高頻度のCpG部位を有する領域を指す。領域は少なくとも200bpであり、50%より高いGCパーセンテージおよび60%より高い観察対予測CpG比を有する。
本明細書において使用される場合、「ハプロタイプ」は、同じ染色体上に見出されるCpG部位の組合せを指す。同様に、「DNAメチル化ハプロタイプ」は、同じ染色体上のCpG部位のDNAメチル化状態を表す。
ある特定の実施形態では、試料(例えば、液体試料)はスクリーニングされる。試料は、全ゲノムバイサルファイトシークエンシング(WGBS)、TCGA Illumina Infinium HumanMethylation450K BeadChipシークエンシング(TCGA)、および/もしくは低減提示バイサルファイトシークエンシング(reduced representation bisulfite sequencing;RRBS)を使用するか、または当該技術分野において公知の他の好適なメチル化検出アッセイによりスクリーニングされ得る。同定されたメチル化配列を解析して、差次的にメチル化された遺伝子座および/または領域(例えば、CpGアイランド)を同定することができる。本明細書に記載される一部の態様では、WGBSデータについて、CGIは、それが少なくとも5つのCpGによりカバーされ、それらの80%が有意に高/低メチル化されている場合に差次的にメチル化されていると考えた。本明細書に記載される一部の態様では、TCGAデータについて、CGIは、カバーされたCpGの80%が有意に高または低メチル化されている場合に差次的にメチル化されていると考えることができる。本明細書に記載される一部の態様では、RRBSデータについて、CGIレベルのメチル化における10%の差異のカットオフを使用して差次的メチル化を同定した。一部の態様では、試料はまた、RNAシークエンシング(RNA-seq)および/またはトランスポザーゼ接近可能クロマチンを使用するシークエンシングのアッセイ(ATAC-seq)を使用してスクリーニングされる。
一部の実施形態では、CpGのメチル化パターンに対応するDNAメチル化ハプロタイプがスクリーニングから同定される。DNAメチル化ハプロタイプは、一致してメチル化されていないハプロタイプ、無秩序ハプロタイプ、および一致してメチル化されたハプロタイプという3つの群に分類され得る。ハプロタイプはまた、本明細書においてシークエンシングリードとして言及される。一部の態様では、一致してメチル化されていないリードの比率(PUR)、無秩序リードの比率(PDR)、および一致してメチル化されたリードの比率(PMR)が算出される。PMRは、(例えば、診断目的のために)本明細書に記載されるようなDNAメチル化を定量するために使用することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される発明は、一致してメチル化されたリードの比率(PMR)(すなわち、全体的にメチル化されたハプロタイプ)を使用して、試料中の循環腫瘍DNA(ctDNA)を検出する方法に関する。ある特定の態様では、試料についてメチル化配列を得て、メチル化配列における少なくとも1つのCpGアイランド(CGI)を同定する。同定されたCpGアイランドについてPMRを算出した後、正常組織またはエピブラストの対照バックグラウンドと比較する。試料のPMRが対照バックグラウンドより大きい(例えば、シグナルが順位和検定でより高い)場合、ctDNAの存在が試料中で検出される。
一部の態様では、試料は、血漿、尿、糞便、経血、リンパ液、またはctDNAが位置し得る任意の他の体液を含む群から選択される。試料は、DNA(例えば、無細胞DNA(cfDNA))を含み得る。一部の態様では、試料は、腫瘍から得られる。試料(例えば、cfDNA)中のctDNAの割合は通常低いことが一般に理解される。一部の態様では、試料中のctDNAを検出するためのバックグラウンドノイズは、全体的にメチル化されたハプロタイプを使用することにより低減され得る。
ctDNAの存在は、当業者により以前に知られていた方法より高い感度および特異度でcfDNA中で検出され得る。例えば、ctDNAは、PMRを使用して75%、80%、85%、90%、95%、または99%より高い感度で、試料中で検出され得る。ある特定の態様では、ctDNAは、PMRを使用して100%の感度で、試料中で検出される。ctDNAは、PMRを使用して50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%より高い特異度で試料中で検出され得る。ある特定の態様では、ctDNAは、PMRを使用して95%の特異度で試料中で検出される。一部の態様では、ctDNAは、PMRを使用して少なくとも90%の感度および少なくとも90%の特異度で試料中で検出される。一部の態様では、ctDNAは、PMRを使用して、少なくとも100%の感度および少なくとも95%の特異度で、試料中で検出される。
試料中で検出されるctDNAの量は、測定および定量され得る。一部の態様では、試料は、0.005%~1.5%のctDNA、0.01%~1%のctDNA、0.05%~0.5%のctDNA、0.1%~0.3%のctDNAを含む。一部の実施形態では、試料は、0.01%のctDNAを含む。ある特定の態様では、0.01%のctDNAの存在は、PMRを使用して10-4のp値カットオフを用いて約100%の感度および約95%の特異度でcfDNA中で検出される。
ある特定の実施形態では、試料中のctDNAの存在は、がんの存在を示す。一部の態様では、ctDNAの存在は、腫瘍の存在を示す。代替的な態様では、試料は、腫瘍を有しない個体から得られる。例えば、試料は、がんの初期であって腫瘍が発症していない個体から得られ得るか、または個体は血液がん(例えば、白血病)を有する。一部の態様では、試料は、がんと診断されたか、がんを患っているか、がんを発症するリスクがあるか、またはがんを有することが疑われる個体から得られる。
本明細書において使用される場合、「がん」という語句は、任意のがん性状態に広く適用されることが意図される。一部の態様では、がんは、膠芽腫、結腸、肺、乳房、および前立腺を含む群から選択される。ある特定の態様では、がんは、膀胱尿路上皮癌、乳房浸潤癌、結腸腺癌、結腸直腸腺癌、食道癌、頭頸部扁平上皮癌、腎臓の腎明細胞癌、腎臓の乳頭状腎細胞癌、肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、前立腺腺癌、胃および食道の癌、甲状腺癌、子宮体部の子宮内膜癌、および慢性リンパ性白血病を含む群から選択される。
一部の実施形態では、本明細書に開示される発明は、PMRを使用して本明細書に記載されるような試料中のctDNAを検出することによるがんをスクリーニングする方法であって、試料中のctDNAの存在が、被験体ががんを有することを示す、方法に関する。
本明細書に記載される方法は、がんのリスクがあるか、またはがんの再発のリスクがある被験体に適用され得る。がんのリスクがある被験体は、例えば、がんを有すると診断されていないが、がんを発症する増加したリスクを有する被験体であり得る。被験体ががんの「増加したリスクがある」と考えられるかどうかの決定は、通常の技能を有する医師の技術的範囲内である。任意の好適な試験および/または基準を使用することができる。例えば、被験体は、以下のうちのいずれか1つまたは複数が該当する場合にがんを発症する「増加したリスクがある」と考えることができる:(i)被験体は、遺伝性変異も遺伝子多型も有しない一般の集団の他のメンバーと比べてがんを発症するかまたは有する増加したリスクと関連付けられる遺伝性変異または遺伝子多型を有する(例えば、ある特定のTSGにおける遺伝性変異は、がんの増加したリスクと関連付けられることが公知である);(ii)被験体は、一般の集団と比べてがんを発症するかまたは有する増加したリスクと関連付けられる、被験体から得られる試料(例えば、血液)における遺伝子もしくはタンパク質発現プロファイル、および/または特定の物質の存在を有する;(iii)被験体は、がんの家族歴、腫瘍促進因子または発がん因子(例えば、物理的発がん因子、例えば、紫外線または電離放射線;化学的発がん因子、例えば、アスベスト、タバコまたはタバコ成分、アフラトキシン、ヒ素;生物学的発がん因子、例えば、ある特定のウイルスまたは寄生虫)への曝露のような1つまたは複数のリスク因子を有する;(iv)被験体は、特定の年齢を上回っている、例えば60歳を上回っている。がんを有することが疑われる被験体は、がんの1つもしくは複数の症状を有するか、またはがんの存在の可能性を示唆するかもしくはそれに合致する診断手順が為された被験体であり得る。がんの再発のリスクがある被験体は、がんについて処置され、例えば適切な方法による評価で、がんがなくなったと思われる被験体であり得る。
他の実施形態では、本発明は、がんの処置を必要とする被験体を処置する方法を提供する。PMRは、本明細書に記載されるような試料中のctDNAを検出するために使用され、ctDNAの存在は、被験体ががんを有することを示す。次いで、個体は、当業者に一般に公知の任意の処置方法(例えば、治療法または手順)を使用してがんについて処置される。
例えば、被験体を処置するために使用され得る療法または抗がん剤としては、抗がん剤、化学療法薬、手術、放射線療法(例えば、γ放射線、中性子ビーム放射線療法、電子ビーム放射線療法、陽子線療法、小線源療法、および全身性放射活性同位体)、内分泌療法、生物学的応答修飾剤(例えば、インターフェロン、インターロイキン)、ハイパーサーミア、寒冷療法、任意の有害効果を減弱させる剤、またはがんの処置を必要とする被験体を処置するために有用なこれらの組合せが挙げられる。使用され得るがん化学療法剤の非限定的な例としては、例えば、アルキル化およびアルキル化様剤、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、イホスファミド、およびメルファラン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、フォテムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン);白金剤(例えば、アルキル化様剤、例えば、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、BBR3464、サトラプラチン)、ブスルファン、ダカルバジン、プロカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、およびウラムスチン;代謝拮抗物質、例えば、葉酸(例えば、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド);プリン、例えば、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、メルカプトプリン、ペントスタチン、チオグアニン;ピリミジン、例えば、カペシタビン、シタラビン、フルオロウラシル、フロクスウリジン、ゲムシタビン;紡錘体毒/有糸分裂阻害剤、例えば、タキサン(例えば、ドセタキセル、パクリタキセル)、ビンカ(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、およびビノレルビン)、エポチロン;細胞傷害性/抗腫瘍抗生物質、例えば、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ミトキサントロン、ピクサントロン、およびバルルビシン)、Streptomycesの様々な種により天然に産生される化合物(例えば、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ミトマイシン、プリカマイシン)およびヒドロキシウレア;トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、カンプトテカ(例えば、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン)およびポドフィルム(例えば、エトポシド、テニポシド);がん療法用のモノクローナル抗体、例えば、抗受容体チロシンキナーゼ(例えば、セツキシマブ、パニツムマブ、トラスツズマブ)、抗CD20(例えば、リツキシマブおよびトシツモマブ)、およびその他、例えば、アレムツズマブ、ベバシズマブ(aevacizumab)、ゲムツズマブ;光増感剤、例えば、アミノレブリン酸、アミノレブリン酸メチル、ポルフィマーナトリウム、およびベルテポルフィン;チロシンおよび/またはセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、例えば、Ablの阻害剤、Kit、インスリン受容体ファミリーメンバー、VEGF受容体ファミリーメンバー、EGF受容体ファミリーメンバー、PDGF受容体ファミリーメンバー、FGF受容体ファミリーメンバー、mTOR、Rafキナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ、例えば、PI3キナーゼ、PIキナーゼ様キナーゼファミリーメンバー、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)ファミリーメンバー、オーロラキナーゼファミリーメンバー(例えば、市販されているか、または腫瘍における少なくとも1つの第III相試験において有効性が示されているキナーゼ阻害剤、例えば、セジラニブ、クリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ)、成長因子受容体アンタゴニスト、およびその他、例えば、レチノイド(例えば、アリトレチノインおよびトレチノイン)、アルトレタミン、アムサクリン、アナグレリド、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ(例えば、ペグアスパラガーゼ)、ベキサロテン、ボルテゾミブ、デニロイキンジフチトクス、エストラムスチン、イキサベピロン、マソプロコール、ミトタン、およびテストラクトン、Hsp90阻害剤、プロテアーゼ阻害剤(例えば、ボルテゾミブ)、血管新生阻害剤、例えば、抗血管内皮増殖因子剤、例えば、ベバシズマブ(アバスチン)またはVEGF受容体アンタゴニスト、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、様々なアポトーシス促進剤(例えば、アポトーシス誘導因子)、Ras阻害剤、抗炎症剤、がんワクチン、または他の免疫調節療法などが挙げられる。以上の分類は非限定的なものであることが理解されるであろう。
本発明はまた、がん処置に対する被験体の応答をモニターする方法であって、被験体ががん処置を受ける前に得られた第1の試料のPMRを使用して第1の試料中のctDNAの量を検出すること、被験体ががん処置を受けた後に得られた第2の試料のPMRを使用して第2の試料中のctDNAの量を検出すること、ならびに第1の試料中で検出されたctDNAの量および第2の試料中で検出されたctDNAの量を比較することを含む、方法を提供する。一部の態様では、第2の試料中で検出されるctDNAの量は、第1の試料中で検出されるctDNAの量より少なく、がん処置に対する被験体の陽性応答を示す(例えば、処置は効果的である)。代替的な態様では、第2の試料中で検出されるctDNAの量は、第1の試料中で検出されるctDNAの量より多いかまたは同じであり、がん処置に対する被験体の陰性または中性応答を示す(例えば、処置は効果的でない)。
他の実施形態では、本発明は、被験体においてがんの進行または改善をモニターする方法を提供する。方法は、PMRを使用して本明細書に記載されるような被験体のcfDNAからctDNAを同定することであって、ctDNAが存在する場合、被験体はがんを発症するリスクがある、こと、および経時的にcfDNA中のctDNAの量をモニターすることであって、cfDNA中のctDNAの量の変化は、がんの進行または改善を示す、ことを含む。
また他の実施形態では、本発明は、被験体においてがんを評価する方法であって、PMRを使用して本明細書に記載されるような被験体のcfDNAからctDNAの存在を同定することを含み、ctDNAが存在する場合、被験体はがんを有するか、またはがんを発症するリスクがある、方法を提供する。
さらなる実施形態では、本発明は、個々のがんのタイプについてDNAメチル化シグネチャーを同定する方法を提供する。例えば、単一のDNAメチル化ハプロタイプを表すCpGのメチル化パターンが特定のがんのタイプについて定量され得る。がんのタイプの例としては、結腸、肺、肺(扁平)、乳房、前立腺、膠芽腫、膀胱、食道、頭頸部、腎臓(明)、腎臓(乳頭)、肝臓、および子宮(子宮体)が挙げられるがこれらに限定されない。
一部の態様では、本発明は、DNAメチル化シグネチャーを使用する起源となるがん組織の予測を提供する。例えば、メチル化シグネチャーは、様々な組織系にわたる感度および特異度で検出され得る。そのような組織の例としては、副腎、B細胞、膀胱、骨/軟組織、脳、乳房、子宮頸部、結腸、目、生殖細胞、頭頸部、腎臓、肝臓、肺、骨髄、中皮、神経内分泌、膵臓、前立腺、皮膚、胃、胸腺、および子宮が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明はまた、1つまたは複数の分子経路内の治療標的を同定する方法を提供する。一部の態様では、分子経路は、体細胞状態とがん様状態との間で共通である。一部の態様では、治療標的を同定することは、単一動物スクリーニング、perturb-seq、候補を同定すること、ならびに共通の調節因子を誤って導くドッキング部位を阻害および/または標的化することを含む。
本発明はまた、PRC2の発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を阻害する方法を提供する。本発明はまた、Eedの発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を阻害する方法を提供する。本発明はさらに、Dnmtl、Dnmt3l、またはDnmt3bの発現を低減させることを含む、CpGアイランドのメチル化を阻害する方法を提供する。一部の態様では、発現は、ゲノム改変(例えば、CRISPR/CasまたはTALENシステムを使用する)により低減される。
CRISPR/Casシステムは、様々なCasタンパク質を用いることができる(Haftら、PLoS Comput Biol. 2005年;1巻(6号)e60頁)。一部の実施形態では、CRISPR/Casシステムは、CRISPR I型システムである。一部の実施形態では、CRISPR/Casシステムは、CRISPR II型システムである。一部の実施形態では、CRISPR/Casシステムは、CRISPR V型システムである。CRISPR/Cas(例えば、Cas9およびCpf1)およびTALENを利用する方法の例を本明細書において詳細に記載するが、本発明はこれらの方法/システムの使用に限定されないことが理解されるべきである。標的細胞中での発現を低減または除去するためにポリヌクレオチド配列を標的化する当業者に公知の他の方法を本発明において利用することができる。
本発明は、任意の目的のためであるが、特に、コードされる産物の発現または活性が低減または除去されるように、細胞中の標的ポリヌクレオチド配列を変化させる、例えば、改変または切断することを想定する。一部の実施形態では、変化は、標的ポリヌクレオチド配列の低減された発現を結果としてもたらす。「減少」、「低減された」、「低減」、および「減少」という用語は全て、統計的に有意な量の減少を一般に意味するために本明細書において使用される。しかしながら、疑いを回避するために、「減少した」、「低減された」、「低減」、「減少」は、基準レベルと比較して少なくとも10%の減少、例えば、基準レベルと比較して、少なくとも約20%、または少なくとも約30%、または少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%または最大100%および100%(すなわち、基準試料と比較して存在しないレベル)の減少、または10~100%の任意の減少を含む。
CRISPR/Casシステムは、様々な方法で標的ポリヌクレオチド配列を切断することができると理解されるべきである。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、二本鎖切断を結果としてもたらすように切断される。一部の実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列は、一本鎖切断を結果としてもたらすように切断される。
一部の実施形態では、CRISPR/Casシステムは、Casタンパク質またはCasタンパク質をコードする核酸配列およびCasタンパク質を標的ポリヌクレオチド配列の標的モチーフに方向付けてそれにハイブリダイズすることができる少なくとも1~2つのリボ核酸(例えば、gRNA)を含む。一部の実施形態では、CRISPR/Casシステムは、Casタンパク質またはCasタンパク質をコードする核酸配列およびCasタンパク質を標的ポリヌクレオチド配列の標的モチーフに方向付けてそれにハイブリダイズすることができる単一のリボ核酸または少なくとも1対のリボ核酸(例えば、gRNA)を含む。本明細書において使用される場合、「タンパク質」および「ポリペプチド」は、ペプチド結合により連結された一連のアミノ酸残基(すなわち、アミノ酸のポリマー)を指すために交換可能に使用され、修飾アミノ酸(例えば、リン酸化、糖化、グリコシル化(glycosolated)など)およびアミノ酸アナログを含む。例示的なポリペプチドまたはタンパク質としては、遺伝子産物、天然に存在するタンパク質、ホモログ、パラログ、断片ならびに上記のものの他の同等物、変種、およびアナログが挙げられる。
一部の実施形態では、Casタンパク質は、1つまたは複数のアミノ酸置換または改変を含む。一部の実施形態では、1つまたは複数のアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換を含む。一部の例では、置換および/または改変は、タンパク質分解を予防しもしくは低減させ、および/または細胞中でのポリペプチドの半減期を延長させるものであり得る。一部の実施形態では、Casタンパク質は、ペプチド結合の置換(例えば、尿素、チオ尿素、カルバメート、スルホニル尿素など)を含み得る。一部の実施形態では、Casタンパク質は、天然に存在するアミノ酸を含み得る。一部の実施形態では、Casタンパク質は、代替的なアミノ酸(例えば、D-アミノ酸、ベータ-アミノ酸、ホモシステイン、ホスホセリンなど)を含み得る。一部の実施形態では、Casタンパク質は、部分(例えば、PEG化、グリコシル化、脂質化、アセチル化、末端キャッピングなど)を含むための修飾を含み得る。
一部の実施形態では、Casタンパク質は、コアCasタンパク質を含む。例示的なCasコアタンパク質としては、Cas1、Cas2、Cas3、Cas4、Cas5、Cas6、Cas7、Cas8およびCas9が挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、E.coliサブタイプのCasタンパク質(CASS2としても公知)を含む。E.Coliサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Cse1、Cse2、Cse3、Cse4、およびCas5eが挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、YpestサブタイプのCasタンパク質(CASS3としても公知)を含む。Ypestサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Csy1、Csy2、Csy3、およびCsy4が挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、NmeniサブタイプのCasタンパク質(CASS4としても公知)を含む。Nmeniサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Csn1およびCsn2が挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、DvulgサブタイプのCasタンパク質(CASS1としても公知)を含む。Dvulgサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Csd1、Csd2、およびCas5dが挙げられる。一部の実施形態では、Casタンパク質は、TneapサブタイプのCasタンパク質(CASS7としても公知)を含む。Tneapサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Cst1、Cst2、Cas5tが挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、HmariサブタイプのCasタンパク質を含む。Hmariサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Csh1、Csh2、およびCas5hが挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、ApernサブタイプのCasタンパク質(CASS5としても公知)を含む。Apernサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Csa1、Csa2、Csa3、Csa4、Csa5、およびCas5aが挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、MtubeサブタイプのCasタンパク質(CASS6としても公知)を含む。Mtubeサブタイプの例示的なCasタンパク質としては、Csm1、Csm2、Csm3、Csm4、およびCsm5が挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、Casタンパク質は、RAMPモジュールCasタンパク質を含む。例示的なRAMPモジュールCasタンパク質としては、Cmr1、Cmr2、Cmr3、Cmr4、Cmr5、およびCmr6が挙げられるがこれらに限定されない。
一部の実施形態では、Casタンパク質は、Streptococcus pyogenes Cas9タンパク質またはその機能的部分である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、Staphylococcus aureus Cas9タンパク質またはその機能的部分である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、Streptococcus thermophilus Cas9タンパク質またはその機能的部分である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、Neisseria meningitides Cas9タンパク質またはその機能的部分である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、Treponema denticola Cas9タンパク質またはその機能的部分である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、任意の細菌種からのCas9タンパク質またはその機能的部分である。Cas9タンパク質は、典型的に、トランスにコードされた短鎖RNA(tracrRNA)、内因性リボヌクレアーゼ3(rnc)およびCasタンパク質を含むII型CRISPRシステムのメンバーである。Cas9タンパク質(CRISPR関連エンドヌクレアーゼCas9/Csn1としても公知)は、1368アミノ酸を含むポリペプチドである。Cas9は、crRNAに非相補的な標的DNAを切断するRuvC様ドメイン(残基7~22、759~766および982~989)、およびcrRNAに相補的な標的DNAを切断するHNHヌクレアーゼドメイン(残基810~872)を含む、2つのエンドヌクレアーゼドメインを含有する。
一部の実施形態では、Casタンパク質は、Cpf1タンパク質またはその機能的部分である。一部の実施形態では、Casタンパク質は、任意の細菌種からのCpf1またはその機能的部分である。一部の態様では、Cpf1は、Francisella novicida U112タンパク質またはその機能的部分である。一部の態様では、Cpf1は、Acidaminococcus sp.BV3L6タンパク質またはその機能的部分である。一部の態様では、Cpf1は、Lachnospiraceae bacterium ND2006タンパク質またはその機能部分である。Cpf1タンパク質は、V型CRISPRシステムのメンバーである。Cpf1タンパク質は、約1300アミノ酸を含むポリペプチドである。Cpf1は、RuvC様エンドヌクレアーゼドメインを含有する。Cpf1は、単一のリボヌクレアーゼドメインを使用して付着末端のパターンで標的DNAを切断する。付着末端DNA二本鎖切断は、4または5ntの5’オーバーハングを結果としてもたらす。
本明細書において使用される場合、「機能的部分」は、少なくとも1つのリボ核酸(例えば、ガイドRNA(gRNA))と複合体形成して標的ポリヌクレオチド配列を切断する能力を保持したペプチドの部分を指す。一部の実施形態では、機能的部分は、DNA結合ドメイン、少なくとも1つのRNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、およびエンドヌクレアーゼドメインからなる群から選択される作動可能に連結されたCas9タンパク質機能ドメインの組合せを含む。一部の実施形態では、機能的部分は、DNA結合ドメイン、少なくとも1つのRNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、およびエンドヌクレアーゼドメインからなる群から選択される作動可能に連結されたCpf1タンパク質機能ドメインの組合せを含む。一部の実施形態では、機能ドメインは複合体を形成する。一部の実施形態では、Cas9タンパク質の機能的部分は、RuvC様ドメインの機能的部分を含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質の機能的部分は、HNHヌクレアーゼドメインの機能的部分を含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質の機能的部分は、RuvC様ドメインの機能的部分を含む。
本発明は、標的ポリヌクレオチド配列をCasタンパク質(例えば、Cas9)と接触させる様々な方法を想定することが理解されるべきである。一部の実施形態では、外因性のCasタンパク質は、ポリペプチドの形態で細胞中に導入することができる。ある特定の実施形態では、Casタンパク質は、細胞透過性ポリペプチドまたは細胞透過性ペプチドに共役または融合させることができる。本明細書において使用される場合、「細胞透過性ポリペプチド」および「細胞透過性ペプチド」は、細胞中への分子の取込みを促進するそれぞれポリペプチドまたはペプチドを指す。細胞透過性ポリペプチドは、検出可能な標識を含有することができる。
ある特定の実施形態では、Casタンパク質は、荷電したタンパク質(例えば、正電荷、負電荷または全体として中性電荷を持つ)に共役または融合させることができる。そのような連結は共有結合であってよい。一部の実施形態では、Casタンパク質は、細胞に透過するCasタンパク質の能力を有意に増加させるために正に超荷電した(superpositively charged)GFPに融合させることができる(Cronicanら、ACS Chem Biol. 2010年;5巻(8号):747~52頁)。ある特定の実施形態では、Casタンパク質は、細胞へのその進入を促進するためにタンパク質形質導入ドメイン(PTD)に融合させることができる。例示的なPTDとしては、Tat、オリゴアルギニン、およびペネトラチンが挙げられる。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、細胞透過性ペプチドに融合したCas9ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、PTDに融合したCas9ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、tatドメインに融合したCas9ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、オリゴアルギニンドメインに融合したCas9ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、ペネトラチンドメインに融合したCas9ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cas9タンパク質は、正に超荷電したGFPに融合したCas9ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、細胞透過性ペプチドに融合したCpf1ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、PTDに融合したCpf1ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、tatドメインに融合したCpf1ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、オリゴアルギニンドメインに融合したCpf1ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、ペネトラチンドメインに融合したCpf1ポリペプチドを含む。一部の実施形態では、Cpf1タンパク質は、正に超荷電したGFPに融合したCpf1ポリペプチドを含む。
一部の実施形態では、Casタンパク質は、Casタンパク質(例えば、Cas9またはCpf1)をコードする核酸の形態で標的ポリヌクレオチド配列を含有する細胞中に導入することができる。細胞中に核酸を導入する方法は、任意の好適な技術により達成することができる。好適な技術としては、リン酸カルシウムまたは脂質媒介性トランスフェクション、エレクトロポレーション、およびウイルスベクターを使用する形質導入または感染が挙げられる。一部の実施形態では、核酸はDNAを含む。一部の実施形態では、核酸は、本明細書に記載されるような改変型DNAを含む。一部の実施形態では、核酸はmRNAを含む。一部の実施形態では、核酸は、本明細書に記載されるような改変型mRNA(例えば、合成の改変型mRNA)を含む。
一部の実施形態では、Casタンパク質をコードする核酸および少なくとも1~2つのリボ核酸をコードする核酸は、ウイルス形質導入(例えば、レンチウイルス形質導入)を介して細胞中に導入される。
一部の実施形態では、Casタンパク質は、1~2つのリボ核酸と複合体化される。一部の実施形態では、Casタンパク質は、2つのリボ核酸と複合体化される。一部の実施形態では、Casタンパク質は、1つのリボ核酸と複合体化される。一部の実施形態では、Casタンパク質は、本明細書に記載されるような改変型核酸(例えば、合成の改変型mRNA)によりコードされる。
本発明の方法は、Casタンパク質を標的ポリヌクレオチド配列の標的モチーフに方向付け、それにハイブリダイズすることができる任意のリボ核酸の使用を想定する。一部の実施形態では、リボ核酸の少なくとも1つはtracrRNAを含む。一部の実施形態では、リボ核酸の少なくとも1つはCRISPR RNA(crRNA)を含む。一部の実施形態では、単一のリボ核酸は、Casタンパク質を細胞中の標的ポリヌクレオチド配列の標的モチーフに方向付け、それにハイブリダイズするガイドRNAを含む。一部の実施形態では、リボ核酸の少なくとも1つは、Casタンパク質を細胞中の標的ポリヌクレオチド配列の標的モチーフに方向付け、それにハイブリダイズするガイドRNAを含む。一部の実施形態では、1~2つのリボ核酸の両方は、Casタンパク質を細胞中の標的ポリヌクレオチド配列の標的モチーフに方向付け、それにハイブリダイズするガイドRNAを含む。本発明のリボ核酸は、当業者により理解されるように、用いられる特定のCRISPR/Casシステム、および標的ポリヌクレオチドの配列に応じて様々な異なる標的モチーフにハイブリダイズするように選択することができる。1~2つのリボ核酸はまた、標的ポリヌクレオチド配列以外の核酸配列とのハイブリダイゼーションを最小化するように選択することができる。一部の実施形態では、1~2つのリボ核酸は、細胞中の全ての他のゲノムヌクレオチド配列と比較した時に少なくとも2つのミスマッチを含有する標的モチーフにハイブリダイズする。一部の実施形態では、1~2つのリボ核酸は、細胞中の全ての他のゲノムヌクレオチド配列と比較した時に少なくとも1つのミスマッチを含有する標的モチーフにハイブリダイズする。一部の実施形態では、1~2つのリボ核酸は、Casタンパク質により認識されるデオキシリボ核酸モチーフに直ちに隣接する標的モチーフにハイブリダイズするように設計される。一部の実施形態では、1~2つのリボ核酸のそれぞれは、標的モチーフの間に位置する変異体アレルに隣接するCasタンパク質により認識されるデオキシリボ核酸モチーフに直ちに隣接する標的モチーフにハイブリダイズするように設計される。
本発明は、目的を実行し、記載した結果および利点の他に、それに本来備わっている結果および利点を得るために良好に適合されることを当業者は容易に理解する。本明細書の詳細な説明および本明細書の実施例は、ある特定の実施形態を代表し、例示的であり、本発明の範囲の限定を意図しない。その改変および他の使用が当業者に想起されるであろう。これらの改変は本発明の精神に包含される。様々な置換および改変が本発明の範囲および精神から離れることなく本明細書に開示される発明に対して為され得ることが当業者に容易に明らかとなるであろう。
本明細書および特許請求の範囲において本出願において使用される冠詞「a」および「an」は、明確に別段の指示がない限り、複数の指示対象を含むことが理解されるべきである。別段の指示がない限り、またはそれ以外に文脈から明らかでなければ、群の1つまたは複数のメンバーの間の「または」を含む請求項または説明は、群のメンバーの1つ、1つより多く、または全てが、所与の製造物または方法において存在し、用いられ、またはそれ以外に関連する場合に、満たされていると考えられる。本発明は、群の正確に1つのメンバーが、所与の製造物または方法において存在し、用いられ、またはそれ以外に関連する実施形態を含む。本発明はまた、群のメンバーの1つより多く、または全てが、所与の製造物または方法において存在し、用いられ、またはそれ以外に関連する実施形態を含む。さらには、本発明は、別段の指示がない限り、または矛盾もしくは不整合が起こることが当業者に明らかでなければ、列記した請求項の1つまたは複数からの1つまたは複数の限定、要素、条項、説明的用語などが、同じ元となる請求項(または、妥当な場合、任意の他の請求項)に従属する別の請求項に導入される全てのバリエーション、組合せ、および順列組合せを提供することが理解されるべきである。本明細書に記載される全ての実施形態は、適切な場合、本発明の全ての異なる態様に適用可能であることが想定される。任意の実施形態または態様は、適切であれば常に、1つまたは複数の他のそのような実施形態または態様と自由に組み合わせることができることも想定される。要素がリストとして、例えば、マーカッシュ群または類似の形式で、提示される場合、要素の各部分集団もまた開示され、任意の要素を群から除去できることが理解されるべきである。一般に、本発明、または本発明の態様が特定の要素、特徴などを含むと記載されている場合、本発明のある特定の実施形態または本発明の態様は、そのような要素、特徴などからなるか、または本質的になることが理解されるべきである。簡便性の目的で、それらの実施形態は、あらゆる場合に、本明細書において非常に多くの語により具体的に記載されているわけではない。本発明の任意の実施形態または態様は、特定の排除が明細書中に記載されているかどうかにかかわらず、請求項から明示的に除外され得ることもまた理解されるべきである。例えば、任意の1つまたは複数の活性剤、添加物、成分、任意の剤、生物の種類、障害、被験体、またはこれらの組合せを除外することができる。
本明細書において範囲が与えられる場合、本発明は、端点が含まれる実施形態、両方の端点が除外される実施形態、および1つの端点が含まれ他の端点が除外される実施形態を含む。別段の指示がない限り、両方の端点が含まれると推定されるべきである。さらには、別段の指示がない限り、または他に文脈および当業者の理解から明らかでなければ、範囲として表される値は、本発明の異なる実施形態において記載される範囲内の任意の特定の値または部分範囲(文脈が別のことを明白に指示しない限り、範囲の下限の10分の1の単位で)とみなされ得ることが理解されるべきである。また、一連の数値が本明細書において記載される場合、本発明は、任意の介在する値または一連の数値の任意の2つの値によって定義される範囲に類似的に関係する実施形態を含むこと、および最低の値を最小値として取ることができ、最大の値を最大値として取ることができることが理解されるべきである。本明細書において使用される場合、数値は、パーセンテージとして表される値を含む。数値に「約」または「おおよそ」が先行している本発明の任意の実施形態について、本発明は、正確な値が記載される実施形態を含む。数値に「約」または「おおよそ」が先行していない本発明の任意の実施形態について、本発明は、値に「約」または「おおよそ」が先行している実施形態を含む。
別段の記載がないか、または他に文脈から明らかでなければ、「おおよそ」または「約」は、一般に、ある数の両方の方向(その数よりも大きいまたは小さい)に1%の範囲内または一部の実施形態では5%の範囲内または一部の実施形態では10%の範囲内に入る数を含む(但し、そのような数が可能な値の100%を許容できないほどに超える場合を除く)。明らかに別段の指示がない限り、1つより多くの行為を含む本出願において請求項に記載される任意の方法において、方法の行為の順序は、方法の行為が記載された順序に必ずしも限定されないが、本発明は、順序がそのように限定される実施形態を含むことが理解されるべきである。また、別段の指示がない限り、または文脈から明らかでなければ、本明細書に記載される任意の製造物または組成物は、「単離された」ものとして考えられ得ることが理解されるべきである。
本明細書において使用される場合、「含むこと」または「含む」という用語は、本発明に必須である組成物、方法、およびそれらの各々の成分に関して使用されるが、必須であるかどうかによらず、指定していない要素を含めることを許容する。
本明細書において使用される場合、「から本質的になる」という用語は、所与の実施形態のために必要とされる要素を指す。該用語は、本発明のその実施形態の基本的で新規のまたは機能的な特徴に実質的に影響しない追加の要素の存在を許容する。
「からなる」という用語は、実施形態のその説明に記載していないいかなる要素も排除する、本明細書に記載されるような組成物、方法、およびそれらの各々の成分を指す。
本明細書に開示される発明は、詳細な説明に記載されるかまたは例示されるような詳細に応用が限定されないことが理解されるべきである。本発明は他の実施形態を包含し、様々な方法で実施または実行されることができる。また、本明細書において用いられる言葉遣いおよび学術用語は説明の目的のためであり、限定的なものとみなされるべきではないことが理解されるべきである。
本発明のある特定の組成物、方法およびアッセイをある特定の実施形態による特殊性を以って記載してきたが、以下の例は、本発明の方法および組成物を説明するためにのみ働き、それを限定することを意図しない。
(実施例)
(実施例1)
胚体外系列のエピジェネティックな制限はがんへの体細胞転移を反映する
哺乳動物において、カノニカルな体細胞DNAメチル化ランドスケープは胚体の運命決定時に確立され、その後に多くのがんのタイプ内において破壊される1~4。しかしながら、このゲノムスケールの転換を指示する基礎となる機序は理解されないままであり、その体系的獲得のための明確なモデルもなく、可能性のある開発上の有用性もない5、6。ここでは、マウス着床前胚から初期エピブラストおよび胚体外外胚葉への大域的再メチル化を解析した。これらの2つの状態は、胎盤前駆体における2峰性のCpG密度依存的メチル化の大幅な破壊を伴う高度に多様なゲノム分布を獲得することが示された7、8。胚体外エピゲノムは、数百もの胎児期に保護されたCpGアイランドプロモーター、特に、鍵となる発生調節因子と関連付けられ、ほとんどのヒトがんのタイプにわたりオーソロガスにメチル化されるプロモーターにおいて特定のde novoのメチル化を含む。胚体外の合図に応答して胎児期の胚葉形成を同調させるPolycomb群タンパク質による調節の代替としてDNAメチル化ベースの抑制の併用オプションを胚外組織の進化的イノベーションは必要としてきた可能性をデータは示唆する10。さらに、この決定は、エピジェネティック補因子の新規の組合せを介して、見境なく使用され、頻繁に発がん性のシグナル伝達経路の下流で、決定論的に為されることが確立された。腫瘍発生の間の発生遺伝子プロモーターのメチル化は、したがって、先天的な経路の乱用および潜在性の、発生上コードされたエピジェネティックなランドスケープの自発的再獲得を反映し得る。
エピジェネティックなランドスケープがどのように早期哺乳動物発生の間に進化するかを比較するために、全ゲノムバイサルファイトシークエンシング(WGBS)およびRNAシークエンシング(RNA-seq)データセットを、マウスの胚細胞緊密化前8細胞期胚、胚日齢(E)3.5胚盤胞からの内部細胞塊(ICM)および栄養外胚葉の他に、これらの前駆体が概ね均質であり未分化なままである最も遅いステージであるE6.5受胎産物からのエピブラストおよび胚体外外胚葉(ExE)から生成した(図1A、図5)。全体論的に、区別できない程度に低メチル化であるが転写的に異なる胚盤胞期組織を通過した後、着床において相当な逸脱が起こり、ゲノムのおおよそ80%が差次的にメチル化されるという予想される遷移が時系列で捕捉される(図6A)。具体的には、胚体外系列はカノニカルな2峰性を欠き、ほとんどのCpGはエピブラストと比較して不完全にメチル化されており、1.36%はExEにおいてメチル化されている(図1B、図6B)。ExE特異的な低または高メチル化CpGはCpG密度および位置により別個のゲノムコンパートメントに分離し、転写開始部位(TSS)および5’エクソンの近くのCpGアイランド(CGI)についてde novoのメチル化が優先的にエンリッチされる(図1C、図6C~6F)。これらの2つの代替的なランドスケープが確立されると、それらは、それぞれ胚組織にわたりまたは妊娠中期胎盤において概ね保存される11、12(図6G)。
顕著なことに、ExE-メチル化CGI(ExE高CGI)は、胚葉および体軸形成を方向付けるマスター転写因子を含む、Polycomb抑制複合体2(PRC2)に調節される遺伝子と頻繁に重なり合う(図7A~7B)。標的化された遺伝子の大部分はエピブラストにおいて未だ発現されていないが、ExE特異的なプロモーターメチル化は、多くの多能性特異的調節因子の抑制を含む抑制の他に、クロマチンアクセシビリティの同時発生的喪失と一般に関連付けられる(図7~8)。さらに、プロモーターメチル化と遺伝子抑制との間の大域的関係性は、エピブラストにおけるよりもExEにおいてより著しい(図8C)。これらのプロモーターの周囲のDNAメチル化は概ね分散性であり、隣接領域はエピブラストにおけるよりもExEにおいてより低メチル化であるが、最大の増加がTSSに特異的に存在する(図1D~1E)。ExE高CGIは約0.25のメチル化レベルに達するに過ぎないが、メチル化CpGはそれらに入るシークエンシングリードの80%にわたり分布しており、フェーズされていない測定値にマッチするリード当たりのメチル化状態の中央値を有する(図4D)。分子間の一貫性および凝集的メチル化は、de novoのメチルトランスフェラーゼの集団ワイドな動員の後に、様々ながん系に類似して、同調した個々のCpGにおける確率的な取得により説明される可能性が最も高い13、14。重要なことに、ExE標的化領域のより高いCpG密度は、CpG当たりのメチル化状態は中等度であるが、より高い局所的メチル化密度に例外なく繋がる(図1E)。
抑制は、近位エピブラストにおいて誘導されて原条形成を促進するWNT経路エフェクターと重なり合う(図2A)。しかしながら、ExEは、代替的なWNTタンパク質を発現し、de novoのメチル化により線維芽細胞増殖因子(Fgf)プロモーターを抑制し、エピブラストにより分泌される因子の受容体を特異的に発現する(図2B、図9A)。胚体外ランドスケープは、多くの下流の発生プロセスにおいて見境なく使用され、がんにおいて頻繁に誤調節されるこれらの2つの主要なシグナル伝達経路から決定論的に進行する可能性がある。この仮説を調べるために、ICMをモデルとして選択したが、その理由は、ICMは栄養外胚葉から区別できない程度に低メチル化であり、FGFと独立して培養することができる一方、胚体外発生は迅速に減弱するためである15。FGF4、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ(MAPKKまたはMEK)阻害剤PD0325901、およびGSK3β阻害剤、WNTアゴニストCHIR99021(CHIR)の組合せを使用する4つの条件においてICMを培養した(図2C、図9B)。単離された派生物を、組み合わせたRNA-seqおよび低減提示バイサルファイトシークエンシング(RRBS)アプローチにより二重にアッセイした(図10、方法)。FGF4+CHIRで培養したものは、2つの別々の形態学的に区別可能な内部および外部組織に次第に分かれ、それらを独立して単離した。
組合せで、PD0325901およびCHIRは、「2i」条件、着床前様の大域的低メチル化を維持するFGF妨害性のWNT活性化状態を含む16。あるいは、外因性FGFは、ゲノムおよびCGIメチル化を生理学的レベルより高くまで推進するために充分である(図2D)。驚くべきことに、FGFと連結された場合、WNTアゴニズムはゲノム再メチル化を効果的に遮断するが、CGIレベルのメチル化を胚体外標的のより大きなサブセットに向け直す(図2E~2F)。CGI標的化はFGF+CHIR派生物外部に特異的であり、in vivoにおいて起こることと類似して、内部と共に非対称のFgfr2およびFgf4発現パターンを確立する。in vitroおよびExE-メチル化CGIプロモーターの間の特定の重なり合いは、初期発生にわたる潜在的な標的の進行性の制限を反映するようであり、条件にわたり共有されるものは初期発生機能を有し、多くの場合、ICMおよびPrdm14のような2i条件において発現され、ExEおよびFGF+CHIRにおいてメチル化されるが、FGF単独ではメチル化されないものは、一般に、Otx2およびPax6のような神経外胚葉調節因子を包含し、ExE除外的標的は、多くの場合、内胚葉のものであり、FoxA2およびSox17のような二重FGFおよびWNT活性により誘導される(図9C)。どうやら、ExE様大域的低メチル化およびCGIメチル化は、WNTおよびFGFによりin vitroで再現できるが、標的特異度は、複数の別々の発生プログラムを含むようにモジュレートすることができる。
この移行を具体的に実行するエピジェネティック調節因子の構成を次に調べた。Dnmt1およびDnmt3bは両方の組織において発現される一方、Dnmt3lおよびDnmt3aアイソフォーム2はExEまたはエピブラストのいずれかにおいて相反的に発現され、他ではde novoのプロモーターメチル化により調節される(図11A~11D)。ヒストン3リジン36(H3K36)デメチラーゼKdm2bの切断型非触媒性アイソフォームは着床前にExE内で発現される一方、より長いJumonjiデメチラーゼドメイン含有アイソフォームはエピブラストにおいて特異的に誘導される17(図11E)。それ以外に、エピジェネティック調節因子の発現は、この時点において2つの組織間で比較的安定なようであり、それらの特異的な統合は、そのような完全に異なるランドスケープの組立てを説明できるかもしれない。大域的およびCGIメチル化の両方を方向付ける能力を比較するために、接合子CRISPR-Cas9注入によりDnmt1、Dnmt3a、Dnmt3b、およびDnmt3l、必須PRC2成分Eed、およびKdm2bを激烈に破壊した(方法)。Dnmt1、Dnmt3b、およびDnmt3l除去は、CGI標的におけるものなどのExEメチロームを実質的に破壊したが、これらの領域についての自明な特異度も、対応する発現の変化も示さないことを我々は発見した(図3A~3B、図11F~11H)。試料マッチのエピブラストと比較したDnmt1ヌルExEにおけるメチル化の完全に近い喪失は、de novo活性の減少、および長期化したDnmt3l発現にかかわらず、エピジェネティックな維持へのより大きな依存を示す(図3A~3B)。あるいは、EedヌルExEは、大域的レベルに影響することなくCGIメチル化を阻害し、PRC2は新規の発生経路の部分としてDNMT3Bの上流の抑制を特異的に同調させ得ることを示唆する(図3B~3D、図11F~11G)。これと一貫して、EedヌルExEは、試料マッチのエピブラストのレベルと類似のレベルまで誘導される関連遺伝子を抑制しない(図11H)。
見境なく使用される成長因子への感受性が、下流の個体発生の間には観察されない別個のエピゲノムに指示を出す初期発生における時点をデータは示す。しかしながら、de novoのCGIメチル化はまた、組織培養物、がん細胞株、および原発性腫瘍の一般の特徴であり、体細胞における潜在的な易傷性を示す5、18(図4、図12~13)。がんにおけるこのランドスケープのその後の再出現とのあり得る関連を研究するために、オーソロガスCGIをマップして、The Cancer Genome Atlas(TCGA)プロジェクトからの患者マッチのDNAメチル化プロファイル、年齢マッチの慢性リンパ性白血病(CLL)コホートの他に、Encyclopedia of DNA Elements(ENCODE)およびRoadmap Epigenomics Projectからのデータを比較した14、19~21。充分な正常生検試料を有する16のがんのタイプのうち、15は、ExE高CGIを有意にメチル化する(図4A~4B)。シグナルは驚くべきことにロバストであり、患者にわたる特徴として測定された時にまたはCGIレベルの変化を調べた時にがんおよび正常組織を分離する(図4B、図12)。ExE高CGIの84%は少なくとも1つのがんのタイプにおいてメチル化され、保存された汎がん標的としてそれらはより頻繁に共有される(図4C~4D、図14A~14B)。CGIメチル化はFGF感知により影響され得ることのいくつかの直接的および間接的な証拠が発見された。例えば、全TCGAデータセット(n=10,629のがん)のマッチした変異およびメチル化解析は、任意のFGF経路のメンバーが変異した時にExE高CGIのメチル化平均値の19.3%の増加を示す(0.275から0.328へ、図14C)。同様に、ExE高CGIとがんにおける10の最も変異する経路との間の接続性(connectivity)の統計評価は、疾患におけるFGFRシグナル伝達の顕著なエンリッチメントを明らかにする(エンリッチメントzスコア=3.88、図14D~14E)。より拡大的であるが、内的制御がより低いENCODEおよびRoadmapデータにわたり、がんおよび不死化細胞株は、それらのExE高CGIメチル化状態により一次組織から明確に分離される(図4E)。顕著なことに、成熟した適応免疫細胞および内胚葉系列は、一般に、これらの領域内の低レベルメチル化により感受性であり、正常な集団においてさえ以前から存在する不均質性を示唆する。
胚ヒトがん内の胚外組織を区分するエピジェネティックなランドスケープの発生上の獲得が提示される。このランドスケープは、最初の主要なシグナル伝達軸の確立と共に起こり、in vitroで低メチル化ICMから部分的に方向付けされることができ、DNMTおよび関連補因子の全く異なる調節により決定されるようである。顕著なことに、ExEにおけるCGIのde novoのメチル化はPRC2を必要とし、DNMT3Bとの一時的な生化学的相互作用またはExE状態の決定もしくは抑制のためのCGIのプライミングのいずれかにおける上流の役割を示す。この代替的な、恐らくはより永久的な抑制機構の同期はさらなる研究の根拠となり、体細胞のがんへの移行と特徴を共有する。最も自明なことに、FGF感知は、がんメチロームの確立において広範な発がん性の潜在的な推定上の役割を有するRAS/MAPK/ERKシグナル伝達を通過する22~24。同様に、ExEは、全体的にDNMT3Bにより方向付けられた減弱されたde novoのメチル化活性を示し、急性骨髄性白血病および骨髄異形成症候群における高頻度の体細胞DNMT3A変異または結腸直腸形質転換の間のDNMT3Bに方向付けられるCGIメチル化に概して似ている25~28。トランスジェニックマウスがんモデルは、類似の状況における保存されたExE高CGIメチル化を裏付ける(図14F)。胚体外ランドスケープは、多数の下流の発生機能を有する外因性の合図に依存し、これは後の発生において遺伝子の混乱がない自発的な状態移行のための潜在的な機会を提供し得る。そうであれば、そのような移行の可能性は、所与の調節ネットワークが、胚体外運命決定を支配するものにどれほど密接に似ているかに関し得る。がんの特徴(例えば、免疫抑制、組織浸潤、および血管新生)に類似しているらしい胎盤発生の追加の形態学的および分子的特徴29、30はこの一次的なエピジェネティックな切換えの部分としてまたは下流で進行するか否かは解明されないままであるが、形質転換の間のそれらの体系的な出現についての極度に倹約的な発生上の基盤を提供する。
追加の詳細および補足情報は、Smithら、「Epigentic restriction of extraembryonic lineages mirrors the somatic transition to cancer」 Nature 549巻、543~547頁(2017年9月28日)(拡張データおよび補足情報を含めて、参照することにより全体が本明細書に組み込まれる)に提供されている。
(実施例2)
ハプロタイプレベルのメチル化は正常細胞においてバックグラウンドノイズを有意に低減させる
無秩序なメチル化ががんにおいて頻繁に観察されることが最近実証された。これは、近くのCpG部位においてメチル化が起こり得るので単一CpGベースの診断が低い感度を有する理由の1つである。例えば、単一CpGベースの診断の全体的感度は結腸直腸がんにおいてSEPT9について60%に過ぎない。さらに、早期がん(0.1%未満のctDNA)の診断はほぼ0のバックグラウンドを必要とする。しかしながら、正常細胞は、単一CpG部位において測定された場合、確率論的プロセスに起因して低レベルのメチル化(約1%)を獲得する。
DNAメチル化ハプロタイプは診断目的のためにより良好な選択を提供することが発見された。ここで、ハプロタイプは同じ染色体上に見出されるCpG部位の組合せを指す。同様に、DNAメチル化ハプロタイプは、同じ染色体上のCpG部位のDNAメチル化状態を表す。バルクバイサルファイトシークエンシングにおいて、何千/何百万もの細胞のDNAメチル化状態を測定した。DNAの断片をシークエンシングしたが、あらゆる単一の断片は単一の染色体および単一の細胞から来ることが保証される。したがって、各断片上のCpGのメチル化パターンは、単一のDNAメチル化ハプロタイプを表す。
例えば、図15Aに示すように、4つのCpG部位を有する遺伝子座について、14のリードがこの遺伝子座をカバーすることが決定された場合、14のDNAメチル化ハプロタイプが観察されると述べられた。伝統的に、これらの4つの部位において凝集したメチル化のみが、メチル化CpGを、測定された全てのCpGにより割った割合として測定される(この例では、0.57、0.43、0.43および0.5)(図15A)。対照的に、ハプロタイプを代わりに調べた。具体的には、これらのハプロタイプを、一致してメチル化されていないハプロタイプ、無秩序ハプロタイプおよび一致してメチル化されたハプロタイプの3つの群に分類した。次世代シークエンシングはDNAメチル化について通常適用されるので、シークエンシングリードおよびハプロタイプを交換可能に利用した。
総シークエンシング深さを標準化するために、一致してメチル化されていないリードの比率(PUR)、無秩序リードの比率(PDR)および一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を算出した。そのため、PUR、PDRおよびPMRは常に0~1の範囲内であり、PUR+PDR+PMR=1である。今回、PUR/PDR/PMRを少なくとも4つのCpG部位を有する領域について算出し、これは少なくとも20×をカバーする。
PUR/PDR/PMRはまた、他のパラメーター設定でも算出することができる。例えば、シークエンシング技術の進歩と共に、より多くのCpGをカバーするより長いリードをシークエンシングすることができる。あるいは、現行の技術を利用して、CpG密領域(CpGアイランド、プロモーター、エンハンサー)において、より短いリードはより多くのCpG部位をカバーし得る。それはまた、サンガーシークエンシング、次世代シークエンシングおよび単分子シークエンシングなどの全てのシークエンシングプラットフォームにより生成されるシークエンシングリードに対して使用することができる。
がん様組織(ExE)および正常様組織(Epi)を調べたところ、全体的メチル化リード/ハプロタイプは正常細胞において非常にまれであり、したがってバックグラウンドノイズを有意に低減させることが発見された(図15C)。対照的に、現行の方法のメチル化平均値を使用した場合、顕著なバックグラウンドメチル化が観察される(図15B)。
(実施例3)
シミュレーションを通じたcfDNAからの低頻度腫瘍(0.01%)の検出
がんの初期において、ctDNAは血漿からのcfDNAの0.01%~1%のみを表すことが示されている。これは、メチル化解析の伝統的な方法に鑑みた課題となっている。5つのコピーの腫瘍DNAが存在する、0.01%もの高さの分解能でcfDNAからctDNAを予測する新規の方法が本明細書において確立される(図16)。シミュレーションによれば、0.01%のctDNAの存在を、10-4のp値カットオフを用いて、100%の感度および95%の特異度で予測することができる。
1%、0.1%および0.01%からの範囲内の割合を用いて、腫瘍様組織(ExE)からのシークエンシングリードを正常様組織(Epi)からのリードと混合することによりシミュレーションを行った。(注記:CpGアイランドに位置し、腫瘍および正常を区別するリードのみをサンプリングした(実施例1を参照))。0.01%の腫瘍DNAは、早期がん患者における無細胞DNA中の循環腫瘍DNA(ctDNA)の割合を模倣する。シミュレーションにおける腫瘍リードのランダムなドロップアウトは、試料調製またはシークエンシングの間の実験上のドロップアウトを模倣するものであった(mimiced)。あらゆるシミュレートした試料(腫瘍様リードとノルム様リードの混合物)において、各CpGアイランドについてPMRを算出した後、バックグラウンド(純粋な正常様組織)と比較した。シグナルが(順位和検定により)シミュレートした試料において有意により高い場合、この試料は腫瘍DNAを含有すると結論付けた。
方法
データの報告
試料サイズを予め決定するために統計的方法を使用しなかった。実験は無作為化せず、研究者は実験およびアウトカム評価の間の割当てのために盲検とされなかった。
試料単離およびライブラリー調製
着床前および着床後試料の調製は参考文献31に記載されるように行った。簡潔に述べれば、5~8週齢のB6D2F1ハイブリッド雌(Charles River)を、5IUの妊馬ゴナドトロピン(Sigma)、46時間後に5IUのヒト絨毛性ゴナドトロピン(Millipore)を用いて連続的にプライムした後、6月齢以下のB6D2F1雄マウスと交配させた。着床前の時点の間、交配した雌からの接合体を翌朝(E0.5)卵管から単離し、E2.25まで鉱油下のKSOM培地(Millipore)滴中で培養した。約E2以降に4細胞胚を注意深くモニターすることにより8細胞試料を回収し、同期および第4の複製サイクルへの最小の進入を確実にするために1μg ml-1のアフィディコリン(Sigma)を添加したKSOM中に、現れてきた8細胞胚を入れ替えた。このステージの胚が最初に見られた4時間以内に8細胞胚を回収した。回収の前に、胚を酸性タイロード溶液(Sigma)に段階的に移して透明帯を除去し、引いたガラスキャピラリーを用いて慎重に吸い取って0.25%のトリプシン-EDTA(Life Technologies)に移して母体の極体を除去した。E3.5胚盤胞もまた酸性タイロード溶液を用いて処理して帯を除去し、標準的な顕微操作器具(Eppendorf)および100%の強度での300μsのパルスを伴うHamilton Thorne XYCloneレーザーを使用して、マッチした試料のICMおよび栄養外胚葉を解剖した。着床後組織の単離は、記載されたように行った32。交配した雌マウスの脱落膜をE6.5の朝に単離し、受胎産物を除去した。次いで、実体顕微鏡下、胚を胚体外-胚軸に沿って慎重に二分し、見られる場合は胚体外外胚葉から外胎盤円錐を除去した。分離後、PBS中に溶解させた0.5%のトリプシン、2.5%のパンクレアチン中4℃で15分間エピブラストおよびExEをインキュベートし、KSOM中室温で5~10分間静置させた。最後に、狭い、炎で引かれた(flame-drawn)ガラスキャピラリーに胚を通すことにより臓側内胚葉を除去し、汚染が見られない試料のみを回収した。平均で、1アッセイ当たり、5~10個の胚または20個もしくはそれより多くの8細胞胚からマッチしたExEおよびエピブラストまたはICMおよび栄養外胚葉試料を回収した。
全ゲノムバイサルファイトシークエンシング用のDNAは以前に記載されたように単離し33、製造業者のプロトコールに従ってAccel-NGS Bisulfite DNAライブラリーキット(Swift Biosciences)を使用してライブラリーを調製した。10~12回のPCRサイクルから最終のライブラリーを生成した。RNeasy Micro Kit(Qiagen)を使用してRNAを精製し、10~11回の長距離PCRサイクルと共に製造業者のプロトコールに従ってSMRTseq v4 Ultra Low Input Kit(Clontech)を使用してRNA-seqライブラリーを生成した。Nextera XT DNAライブラリー調製キット(Illumina)および12回のPCRサイクルを使用して150pgのその後のcDNAからライブラリーを生成した。TN5トランスポザーゼ混合物(Nextera DNAライブラリー調製キット、Illumina)を用いた45分間の10μlの反応およびインキュベーションを使用して以前に記載されたようにATAC-seqライブラリーを生成した34。以前に記載されたプロトコールに従って反応を停止させ35、シランビーズ(Thermo Fisher)を使用して精製した。タグメント化DNAを12~14サイクルにわたり増幅してライブラリーを生成した。HiSeq X Tenプラットフォーム(Illumina)を使用してWGBSライブラリーをプールとしてシークエンシングし、HiSeq 2500(Illumina)を使用してRNA-seqおよびATAC-seqデータをシークエンシングした。
派生物実験
制御された派生物データを生成するために、記載されたように31、受精の96時間後にBDF1×129S1/SvImJ系統胚盤胞からICMを免疫外科的に単離した。簡潔に述べれば、ヒト絨毛性ゴナドトロピンの投与の12~14時間後のB6D2F1雌からホルモンプライミングにより卵母細胞を単離し、129S1/SvImJ系統精子のピエゾアクチュエーター注入を使用する細胞質内精子注入により受精させた36。受精の96時間後に、酸性タイロード溶液中での短いインキュベーションにより胚盤胞を透明帯からはがし、CO平衡化KSOM中の1:10で希釈した全マウス抗血清(Sigma)中で30分間インキュベートした後、1:10に希釈したモルモット補体血清(Sigma)中での培養により栄養外胚葉を破壊した。37℃で15分の後、ICMは補体溶解栄養外胚葉から分離し、狭いガラスキャピラリーを通す短いパルシングによりきれいに単離することができた。ICMを滴当たり約12のバッチに単離した。ICMが単離されたら、それを1,000U ml-1の白血病抑制因子(自家製)および以下の条件の1つを添加した基礎N2/B27培地にプレーティングした;1μMのPD0325901および3μMのCHIR99021(Reagents Direct)を添加した「2i」37;1μMのPD0325901および10ng ml-1のBMP4を添加して派生物の拡大を促進した「PD0325901」(Peprotech)38;25ng ml-1のマウス組換えFGF4(R&D Systems)および3μMのCHIR99021を添加した「FGF+CHIR」;ならびに25ng ml-1のFGF4のみを添加した「FGF」。FGF4は、着床前胚において最も高発現されるFGFファミリーメンバーであるので選択し、in vivoで観察されるような特定の再メチル化変化を方向付けることを試みた。接着を促進するために照射CF-1株胚性線維芽細胞をプレーティングしたゼラチン処理組織培養皿にICMを入れた。中心が増殖している三次元塊として特徴付けられるICMからの一次派生物を培養の4日後に単離した。2i条件以外の全ての場合において、分化した細胞の外層が見られ、上記したE6.5試料からの臓側内胚葉の除去と同一の戦略を使用してこれを除去した。しかしながら、FGF+CHIR条件下で、「外層」は、多くの場合、内部派生物と同じかまたはそれより大きいサイズであり、培養の後半部分においてのみ画定された(図9Bを参照)。そのため、互いにICM由来であると明確に区別され得る際に内部および外部部分の両方を回収した。インキュベーションおよび外的な細胞の単離または除去のいずれかの後に、鉱油下でのいくつものKSOM滴を通じて派生物を段階的に洗浄した後、RNA-seqおよびRRBSプロファイリングのための最小の体積でスナップ冷却した。
接合子CRISPR-Cas9注入によるノックアウト胚の生成
接合子注入は、本質的には記載されたように行った39。ヌルアレルが生成される効率を向上させるために、CHOPCHOPウェブツール40を使用して可能な限り5’において、高スコアオフターゲット部位を有しない高度にスコア付けされたプロトスペーサー配列を優先して、コーディングフレームを破壊するためにこれらの制約を考慮して、標的当たり3つの別々の単一ガイドRNA(sgRNA)配列を設計した。プロトスペーサー配列を以下のオリゴヌクレオチドプライマーペアへのインプットとして使用して、pX300プラスミド(Addgene)を増幅させた:フォワードプライマー、AGTCAGTTAATACGACTCACTATAGN19GTTTTAGAGCTAGAAATAGCAAG(配列番号1);リバースプライマー、AAAAAAAGCACCGACTCGGTGCCAC(配列番号2)。T7転写を開始させるためにGで始まらないプロトスペーサー配列を挿入し、追加の5’のGを加えた。200ngのゲル精製T7プロモーター含有sgRNA鋳型を使用して、MEGAshortscript T7転写キット(Thermo Fisher)を使用するin vitro転写によりsgRNAを生成した後、フェノール:クロロホルムおよびエタノール沈殿を用いて精製した。翻訳コンピテントspCas9 RNAを、同様に設計したT7プロモーター駆動鋳型からmMESSAGE mMACHINE T7 Ultra kit(Thermo Fisher)を使用してin vitro転写し、RNA Clean and Concentrator Kit(Zymo Research)を使用して精製した。5mMのトリス-HClおよび0.1mMのEDTAを含むpH7.4の注射緩衝液中にRNAを再懸濁した。上記のようにB6D2F1雄と交配したホルモンでプライムしたB6D2F1雌から接合体を単離した。可視的な前核の形成(前核期3)のすぐ後に、1:1:1でプールした100ng μl-1の3つ全ての標的化sgRNAおよび200ng μl-1のCas9 mRNAを接合体に細胞質注入した。E3.5において、空洞形成した胚盤胞を10~15の腹卵数で、2日前に精管切除した雄Swiss-Weber系統マウス(Taconic)と交配した偽妊娠CD-1系統マウス(Charles River)の1つの子宮角中に移した。子宮移行の結果としてもたらされる発生進行の約1日の差し引きを説明するために、おおよそE6.5期の受胎産物を子宮移行の4日後に単離し、エピブラストおよび胚体外外胚葉組織を上記のように単離した後、最小の体積でスナップ冷却した。各複製物は少なくとも4つの胚からなり、全ての実験シリーズは少なくとも2ラウンドの接合子注入から生成された複製物を含む。マッチした胚からのエピブラストおよび胚体外外胚葉組織が各複製物セットに含まれることを確実にするように注意し、両方のフラクションが各5×以上のカバレージで100万より多いCpGをカバーしないRRBSデータをさらなる解析から除外した。標的アレルの破壊は、3つ全てのプロトスペーサー配列に隣接して複数の同時的な乱れまたは切断を同調して捕捉するプライマーを使用して一次cDNAからのPCR増幅により確認した。
二重RNA-seqおよびRRBSプロファイリング
低インプット試料からのゲノムDNAおよびmRNAの精製は、改良と共に以前に記載されるように行った41。簡潔に述べれば、細胞を1U μl-1のSUPERase In RNase阻害剤(ThermoFisher)、1%のβ-メルカプトエタノール(Sigma)を含有する15μlのRLTプラス緩衝液(Qiagen)と混合した後、96ウェルDNA LoBindプレート(Eppendorf)中の1つのウェルに移した。10μlのM-280ストレプトアビジンビーズ共役逆転写プライマーを各試料に加えた後、反応液をサーモサイクラー中72℃で3分間インキュベートした後、穏やかな回転と共に室温で25分間インキュベートした。ゲノムDNAおよびmRNAをDynaMag-96 Side Magnet(Thermo Fisher)で分離した。ビーズタグ化mRNAを以前に記載されたように逆転写に供し41、上清中のゲノムDNAを新たな96ウェルDNA LoBindプレートに移した。逆転写後、cDNAをPCR増幅し、Smart-seq2プロトコールに従ってRNA-seqライブラリーを生成した42。インデックス付けされたRNA-seqライブラリーをプールし、Illumina Hiseq2500シークエンサーでシークエンシングした。
1× Agencourt AMPureビーズ(Beckman Coulter)を使用してゲノムDNAを単離し、15μlの低トリス-EDTA緩衝液を用いて溶出した。改良と共に以前に報告されたようにRRBSライブラリーを生成した43。MspI消化、末端修復/AテーリングおよびT4 DNAライゲーションを含む3つ全ての酵素反応のためにCutSmart緩衝液(New England Biolabs)を使用した。DNAの損失を最小化するために、各酵素反応後のDNA精製ステップを取り除いた。簡潔に述べれば、ゲノムDNAを37℃で80分間16単位のMspI(New England Biolabs)により消化した後、65℃で15分間の熱不活性化を行った。消化されたDNA断片を末端修復し、4単位のクレノー断片(3’→5’エキソ-)(New England Biolabs)、0.03mMのdCTP、0.03mMのdGTPおよび0.3mMのdATPを加えることによりAテーリングを行った。反応は、30℃で25分間および37℃で25分間実行した後、70℃で10分間インキュベートして酵素を不活性化させた。次いで、2,000UのT4 DNAリガーゼ、0.75mMのATPおよび7nMのインデックス付けされたアダプターを加えることにより、16℃で終夜、AテーリングされたDNA断片をアダプターとライゲートさせた。T4リガーゼを65℃で15分間熱不活化した後、一緒にライブラリーをプールした。アダプター二量体を除去するために、1.8×のAMPureビーズを使用してライブラリープールをクリーンアップし、アダプタータグ化DNA断片を30μlの低トリス-EDTA緩衝液に溶出させた。軽微な改良と共に製造業者の使用説明書に従ってQiagen EpiTect Fast Bisulfite Conversion Kitを使用してアダプタータグ化DNA断片のバイサルファイト変換を実行した。我々は、バイサルファイト変換時間を10分の2サイクルから20分の2サイクルに延長して、99%より高いバイサルファイト変換率を達成した。バイサルファイト変換されたDNA断片を以下のサーモサイクラーの設定に従ってPCR増幅した:98℃で45秒間の後、98℃で20秒間、58℃で30秒間、72℃で1分間を6サイクル、その後98℃で20秒間、65℃で30秒間、72℃で1分間を8~10サイクルの後、72℃で5分の最終伸長サイクル。PCR増幅されたライブラリーDNAを1.3×のAMPureビーズを使用してクリーンアップし、RRBSライブラリーを2×100サイクルにわたりペアードエンドシークエンシングした。所与の複製物からのエピブラストおよびExEのマッチしたプールの両方が、5×以上でカバーされる100万より多くのCpGを有する場合のみを下流の解析のために含めた。
各試料につき、製造業者の推奨に従って10μlのM-280ストレプトアビジンビーズ(Thermo Fisher)を調製した。具体的には、溶液A(0.1MのNaOH、0.05MのNaCl)およびB(0.1MのNaCl)での逐次的な洗浄後、ビーズを10μlの2×結合および洗浄緩衝液(10mMのトリス-HCl、1mMのEDTA、2MのNaCl)中に再懸濁した後、等体積の2μMの逆転写プライマーと混合した41。混合物を穏やかな回転と共に室温で15分間インキュベートした。磁石を使用してビーズ結合逆転写プライマーを回収した後、10μlの結合緩衝液(10mMのトリス-HCl(pH8.0)、167mMのNaCl、0.05%のTween-20)中に再懸濁した。
メチル化レベルの推定
各サンプリングしたシトシンのメチル化レベルを、Cを報告するリードの数をCまたはTを報告するリードの総数で割ったものとして推定した。単一CpGメチル化レベルを、少なくとも5回のカバレージを有するCpGに限定した。100bpタイルについて、タイル内で5回より多くカバーされた全てのCpGについてのリードをプールし、単一CpGについて記載したようにメチル化レベルを推定するために使用した。所与の単一CpGについてのCpG密度は、そのCpGの50bp上流および下流のCpGの数である。100bpタイルについてのCpG密度は、タイル中のCpGの数である。試料につき報告されるメチル化レベルは、複製物にわたり全てのリードをプールすることによるメチル化平均値である。
ゲノムの特徴
LINE、LTRおよびSINEアノテーションをUCSC(University of California、Santa Cruz)ブラウザ(mm9)RepeatMaskerトラックからダウンロードした。CGIアノテーションをUCSCブラウザ(mm9)CpGアイランドトラックからダウンロードした。遺伝子アノテーション(エクソン、5’エクソン、イントロン)をUCSCブラウザ(mm9)RefSeqトラックからダウンロードした。プロモーター(TSS)は、RefSeqアノテーションの±2kbとして定義される。対応するヒトアノテーションをhg19についてUCSCブラウザからダウンロードした。各場合において、個々の特徴のメチル化レベルは、5回より多くカバーされる特徴内の全てのCpGについてメチル化を平均することにより推定される。所与のTSS(CGIプロモーター)へのCGIの割当ては、この境界内に入るアノテーション付きCGIを含んだ。RefSeqアノテーションの±1kbとして定義される「コアTSS」配列についてメチル化を推定し、これは両方の試料(WGBS)またはプールされた試料(RRBS)において5×以上で測定されるCpGのみを含んだ。図2B、図7F、および図9Cについて、全てのアイソフォームについてのプロモーターを含め、最大に異なる代替的なTSSを報告した。全てのアノテーション付きTSSのメチル化レベルをこの方式で算出および報告し、遺伝子について平均の100万当たりの転写物(TPM)推定値を全ての関連TSSについて報告した。
差次的にメチル化された遺伝子座および領域の同定
WGBSデータについて、分散パラメーターの推定を安定化させるためにゲノムにわたるCpG部位からの生物学的複製物および情報を使用するDSSパッケージを使用して差次的にメチル化された遺伝子座の同定を行った44。全ての試料にわたり少なくとも5回カバーされたCpGのみを所与の比較のために考慮した。5%の偽発見率(FDR)カットオフを使用して、差次的にメチル化されたCpGを同定した。CGIは、少なくとも5つのCpGによりカバーされ、それらの80%が有意に高/低メチル化されている場合に、差次的にメチル化されていると呼んだ。TCGA Illumina Infinium HumanMethylation450K BeadChipデータについて、ほとんどのがんのタイプが20より多くのがんおよび正常試料を有することを考慮して、5%のFDRカットオフと共にウィルコクソン順位和検定を使用して、差次的にメチル化されたCpGを同定した。この研究の全体を通じて、全ての統計的検定は両側である。CGIは、カバーされたCpGの80%が有意に高/低メチル化されている場合に、差次的にメチル化されていると呼んだ。RRBSデータについて、差次的メチル化と呼ぶために、CGIレベルのメチル化における10%の差異の単純なカットオフを使用した。
遺伝子発現解析
デフォルトの設定でマウスゲノムアセンブリーmm9に対してTopHat2を使用してアライメントを行った。転写物のcDNA配列に対してリードの偽アライメントを行うkallistoによりアイソフォームレベルの発現を定量した。遺伝子レベルの発現を、関連するアイソフォームの発現の和として推定した。Refseq mRNA配列をUCSCゲノムブラウザからダウンロードした。発現レベルを100万当たりの転写物(TPM)として報告した。
経路エンリッチメント
GSEAオンラインツールを使用する超幾何検定により経路エンリッチメントを行った。カットオフとして5%を用い、BenjaminiおよびHochbergに従って検定する複数の仮説についてP値を調整した。ヒトES細胞中でのPRC2による調節は参考文献45から得た。
接続性解析
GRAIL(gene relationships across implicated loci)46を使用して、クエリ遺伝子がシード遺伝子のセットに機能的に関連するかどうかを試験した。GRAILは、テキストマイニングを使用して、ゲノム中の2つの遺伝子間の関連性を定量し、それにより大域的遺伝子ネットワークが構築される。同じ経路において機能する遺伝子は、コヒーレントなサブネットワーク中に分布する傾向があることが実証されている。本研究で我々は、いくつもの経路において有意にエンリッチされたExE高CGI関連遺伝子を使用してサブネットワークを構築した。クエリ遺伝子がExE高サブネットワークに機能的に関連するかどうかを予測するために、この遺伝子を大域的なネットワークに投射し、サブネットワークへのこの遺伝子の接続がランダムであるのか、それとも統計的に有意であるのかを試験する。
ATAC-seqデータの処理
デフォルトのパラメーターと共にBWAを使用してリードをマウスゲノムmm9に対してアライメントした。Picardツールキットからの機能MarkDuplicatesにより重複を除去した。低いマッピングの質(<10)を有するかまたはミトコンドリア染色体中のリードを除去した。NucleoATACを使用してインサート密度を生成し、これを各試料中のインサートの総数により正規化した47
ヒトとマウスとの間のオーソロジーマッピング
チェインファイルmm9ToHg19.over.chainと共にliftOverを使用してマウスmm9 CGIをヒトhg19セグメントにマップした。次いで、マップされたセグメントに最も近いCGIとしてヒトオーソロガスCGIを定義した。
データの入手可能性
全てのデータセットは、Gene Expression Omnibusに寄託されており、GSE84236の下でアクセス可能である。追加のデータは以下を含む:RnBeads Methylome Resource(rnbeads.mpiinf.mpg.de/methylomes.php)からのRoadmapおよびENCODE試料、GSE42836からのマウス成体組織、ならびにGSE58889からのCLLおよび正常Bリンパ球。
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Claims (10)

  1. 試料中の循環腫瘍DNA(ctDNA)を検出する方法であって、バイサルファイト処理された試料についてメチル化配列を得ること、前記メチル化配列における少なくとも1つのCpGアイランド(CGI)を同定すること、前記同定されたCpGアイランドについての完全に一致してメチル化されたリードの比率(PMR)を算出すること、および前記PMRを、正常組織またはエピブラストの対照バックグラウンドと比較することを含み、前記試料の前記PMRが、前記対照バックグラウンドより大きい場合、ctDNAの存在が、前記試料中で検出され、ここで、0.01%のctDNAが、前記試料中で検出され、
    前記少なくとも1つのCpGアイランドが、下記表
































































    から選択される、方法。
  2. 前記試料が、血漿、尿、糞便、経血、またはリンパ液を含む群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記試料が無細胞DNAを含む、請求項1に記載の方法。
  4. ctDNAの存在が、80%より高い感度で、前記試料中で検出される、請求項1に記載の方法。
  5. ctDNAの存在が、75%より高い特異度で、前記試料中で検出される、請求項1に記載の方法。
  6. ctDNAの存在が、100%の感度および95%の特異度で、前記試料中で検出される、請求項1に記載の方法。
  7. ctDNAの存在が、がんの存在を示す、請求項1に記載の方法。
  8. 前記試料が、がんと診断されたか、がんを患っているか、がんを発症するリスクがあるか、またはがんを有することが疑われる個体から得られている、請求項1に記載の方法。
  9. 前記がんが、膀胱尿路上皮癌、乳房浸潤癌、結腸腺癌、結腸直腸腺癌、食道癌、頭頸部扁平上皮癌、腎明細胞癌、腎乳頭細胞癌、肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、前立腺腺癌、胃および食道の癌、甲状腺癌、子宮体子宮内膜癌、および慢性リンパ性白血病を含む群から選択される、請求項に記載の方法。
  10. ctDNAの存在が腫瘍の存在を示す、請求項1に記載の方法。
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