JP7367897B1 - 面発光装置、および表示装置 - Google Patents

面発光装置、および表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7367897B1
JP7367897B1 JP2023536452A JP2023536452A JP7367897B1 JP 7367897 B1 JP7367897 B1 JP 7367897B1 JP 2023536452 A JP2023536452 A JP 2023536452A JP 2023536452 A JP2023536452 A JP 2023536452A JP 7367897 B1 JP7367897 B1 JP 7367897B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
sealing member
light
resin
reflective film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023536452A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023136256A1 (ja
JPWO2023136256A5 (ja
Inventor
喜洋 金井
淳朗 續木
麻理衣 西川
康佑 佐伯
俊輔 古谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Publication of JPWO2023136256A1 publication Critical patent/JPWO2023136256A1/ja
Priority to JP2023175660A priority Critical patent/JP2024012319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7367897B1 publication Critical patent/JP7367897B1/ja
Publication of JPWO2023136256A5 publication Critical patent/JPWO2023136256A5/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/48Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
    • H01L33/52Encapsulations
    • H01L33/56Materials, e.g. epoxy or silicone resin
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/48Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
    • H01L33/58Optical field-shaping elements
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/48Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
    • H01L33/62Arrangements for conducting electric current to or from the semiconductor body, e.g. lead-frames, wire-bonds or solder balls

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)

Abstract

本開示は、支持基板、および上記支持基板の片側の面側に配置された発光ダイオード素子を有する発光ダイオード基板と、上記発光ダイオード基板の上記発光ダイオード素子側の面に配置され、上記発光ダイオード素子を封止する封止部材と、を有する面発光装置であって、上記発光ダイオード素子は、無機材料からなる透明基材と、上記透明基材の片側の面に形成された発光層とを有し、上記透明基材が表面に露出しているベアチップであり、上記封止部材は、上記透明基材の発光層が形成された面とは反対側の面、および側面に接しており、上記封止部材は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みが上記発光ダイオード素子の厚みより厚い、面発光装置を提供する。

Description

本開示は、面発光装置、およびそれを用いた表示装置に関する。
近年、表示装置の分野においては、より高画質な表示が求められている。発光ダイオード素子を用いた表示装置は、輝度が高くコントラストを高くすることができるといった利点を有することから、注目されており、開発が進められている。例えば、液晶表示装置に用いられるバックライトとして、発光ダイオード素子を用いたバックライトの開発が進められている。上記バックライトは、ミニLEDバックライトとも称される(以下の説明において「発光ダイオード」を「LED」と称して説明する場合がある。)。
ここで、LEDバックライトは、直下型方式とエッジライト型方式とに大別される。スマートフォン等の携帯端末等の中小型の表示装置においては、通常、エッジライト方式のLEDバックライトが用いられることが多いが、明るさ等の観点から、直下型方式のLEDバックライトを用いることが検討されている。一方、大画面液晶テレビ等の大型の表示装置においては、多くの場合、直下型方式のLEDバックライトが用いられる。
直下型方式のLEDバックライトは、基板に複数のLED素子が配置された構成を有している。このような直下型方式のLEDバックライトでは、複数のLED素子を独立して制御することにより、表示画像の明暗に合わせてLEDバックライト各領域の明るさを調整する、いわゆるローカルディミングを実現することができる。これにより、表示装置の大幅なコントラスト向上および低消費電力化を図ることが可能となる。
国際公開2013/018902号公報
直下型方式のLEDバックライト等の面発光装置においては、輝度ムラの抑制等の観点から、LED素子の上方に拡散板や透過反射板(以下、拡散部材)を配置している。輝度ムラを抑制するために、LED素子と拡散部材とを離して配置する必要がある。そのため、従来では、LED素子と拡散部材との間を所定の間隔に維持するためにピンやスペーサが配置されている(例えば特許文献1)。図12(a)は、支持基板62上のLED素子63と拡散部材66との間の距離dを確保するために、ピン65を配置した従来のLEDバックライト60である。図12(b1)は、支持基板62と拡散部材66との間にスペーサ67を配置した従来のLEDバックライト61であり、図12(b2)はスペーサ67の概略平面図である。
また、上記LEDバックライトに用いられるLED素子は、画質の高精細化のため、さらには表示装置自体を薄くする要請等のため、LED素子自体が封止材等で保護されていない、いわゆるベアチップ(以下、LEDベアチップとする場合がある。)が用いられる場合がある。
このように、LED素子として、LEDベアチップを用いた場合に、上述したピンやスペーサを配置した構成とすると、LED素子の光取り出し効率があまり向上しないという問題があった。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、LEDベアチップを用いた場合でも、光の取り出し効率の良好な面発光装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者等は鋭意検討した結果、上記ベアチップにおける光取り出し効率の低下は、ベアチップに用いられるサファイア等の透明基材が、比較的高屈折率であるため、上記透明基材と周囲の空気との屈折率差が大きくなってしまい、その結果、発光層から発光された光が、上記透明基材と周囲の空気との界面で反射してしまう反射率が大きくなり、結果として光の取り出し効率が低下している点を見出し、本発明を見出すことに至ったものである。
すなわち、本開示は、支持基板、および上記支持基板の片側の面側に配置された発光ダイオード素子を有する発光ダイオード基板と、上記発光ダイオード基板の上記発光ダイオード素子側の面に配置され、上記発光ダイオード素子を封止する封止部材と、を有する面発光装置であって、上記発光ダイオード素子は、無機材料からなる透明基材と、上記透明基材の片側の面に形成された発光層とを有し、上記透明基材が表面に露出しているベアチップであり、上記封止部材は、上記透明基材の発光層が形成された面とは反対側の面、および側面に接しており、上記封止部材は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みが上記発光ダイオード素子の厚みより厚い、面発光装置を提供する。
また、本開示は、表示パネルと、上記表示パネルの背面に配置された、上述した面発光装置と、を備える、表示装置を提供する。
本開示は、表示装置等に用いられる面発光装置において、LEDベアチップを用いた場合でも、光の取り出し効率の良好な面発光装置を提供することができるという効果を奏する。
本開示における面発光装置を例示する概略断面図である。 本開示におけるLEDベアチップの一例を示す概略断面図である。 本開示における封止部材の形成方法の一例を示す工程図である。 本開示における面発光装置の封止部材の構造を例示する概略断面図である。 第二の拡散部材の一例を示す概略断面図である。 本開示における第二の拡散部材を備える面発光装置の一例を示す概略断面図である。 透過光強度分布を例示するグラフである。 第二の拡散部材の反射構造体の第1態様の一例を示す概略平面図および断面図である。 第二の拡散部材の反射構造体の第2態様の一例を示す概略平面図および断面図である。 第二の拡散部材の反射構造体の第2態様の別の一例を示す概略断面図である。 本開示の表示装置の一例を示す模式図である。 従来のLEDバックライトの概略断面図である。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。但し、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の態様の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の態様に比べ、各部材の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面側に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「シート」は、フィルムや板とも呼ばれるような部材も含む意味で用いられる。
以下、本開示の面発光装置およびそれを用いた表示装置について、詳細に説明する。
A.面発光装置
本開示における面発光装置は、支持基板、および上記支持基板の片側の面側に配置された発光ダイオード素子を有する発光ダイオード基板と、上記発光ダイオード基板の上記発光ダイオード素子側の面に配置され、上記発光ダイオード素子を封止する封止部材と、を有する面発光装置であって、上記発光ダイオード素子は、無機材料からなる透明基材と、上記透明基材の片側の面に形成された発光層とを有し、上記透明基材が表面に露出しているベアチップであり、上記封止部材は、上記透明基材の発光層が形成された面とは反対側の面、および側面に接しており、上記封止部材は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みが上記発光ダイオード素子の厚みより厚いことを特徴とする。
図1は、本開示の面発光装置の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、面発光装置1は、支持基板2、および支持基板2の一方の面側に配置されたLEDベアチップ3を有するLED基板4と、LED基板4のLEDベアチップ3側の面側に配置され、LED素子3を封止する封止部材5と、封止部材5のLED基板4側とは反対の面側に配置された拡散部材6と、を有する。本開示における封止部材5は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みdが上記LED素子3の厚みより厚いものである。
上記LEDベアシップ3は、図2に例示するように、サファイア等からなる透明基材31と、透明基材31上に形成された発光層32と、上記発光層に通電する電極33,33と、発光層33を保護するパッシベーション層34と、から構成されている。
図1および図2に示す通り、封止部材5は、上記透明基材31の発光層32が形成された面とは反対側の面、および側面に接するように形成されている。
上述した通り、従来の面発光装置において、LED素子としてLEDベアチップを用いた場合は、上記LEDベアチップの側面および上面は空気と接触していた。この場合、図2に示す通り、発光層32から発光した光Lは、発光層32からの発光方向によっては、サファイア等からなる透明基材31の側面において反射され、さらに透明基材31の上面においても反射され、最終的には発光層32の発光面等において吸収されてしまう場合がある。このため、このような面発光装置においては、上記LEDベアチップからの光の取り出し効率に課題が生じる場合があった。
本開示においては、封止部材5を、上記透明基材31の発光層32が形成された面とは反対側の面、すなわち上面、および上記透明基材31の側面に接するように配置することにより、上記透明基材31が空気と接する場合と比較して、透明基材31の構成材料との屈折率の差を小さくした。これにより、発光層32から発光した光Lが透明基材31の上面および側面において反射される反射率を小さくすることが可能となり、繰り返し反射された結果、透明基材31および発光層32等において吸収される光Lの量を少なくすることが可能となった。この結果、本開示の面発光装置においては、発光層32からの光の取り出し効率を向上させることが可能となるという効果を奏するものである。
以下、本開示の面発光装置について、構成毎に説明する。
1.LED基板
本開示におけるLED基板は、支持基板と上記支持基板の一方の面側に配置された複数のLED素子とを有する部材である。本開示において上記LED素子は、無機材料からなる透明基材と、上記透明基材の片側の面に形成された発光層とを有し、上記透明基材が表面に露出しているベアチップ(以下、LEDベアチップとする場合がある。)である。
(1)LEDベアチップ
本開示に用いられるLEDベアチップは、支持基板の一方の面側に配置される部材であり、光源として機能する。このようなLEDベアチップは、例えば上述した図2で例示したものを挙げることができ、少なくとも透明基材と発光層とを少なくとも有し、通常は、上記発光層に通電するための電極を有するものとなる。上記発光層が発した光は、上記透明基材を介して、外部に発光される構成となる。
a)透明基材
上記LEDベアチップに用いられる透明基材は、通常は無機材料で構成されるものであれば特に限定されるものではないが、後述する発光層を構成する材料の結晶成長が可能なものが好ましく、具体的には、サファイア(Al)、炭化珪素、珪素等を挙げることができる。中でも、サファイアが好適に用いられる。
本開示に用いらえる透明基材の屈折率の下限としては、通常1.4以上であり、好ましくは1.5以上である。一方、透明基材の屈折率の上限としては、通常2.5以下であり、好ましくは2.0以下である。上記範囲内の屈折率を有する材料で構成された透明基材の場合に、上述した課題が生じるからである。
上記透明基材の屈折率の測定方法としては、アッベ屈折計によって測定することができる。
上記透明基材の形状としては、通常は直方体形状や円柱形状であるが、発光層が形成されていない側の面が、反射率を低減するような形状とされたものであってもよい。
本開示における透明基材の上記発光層が形成された面とは反対側の面(上面とする場合がある。)、および上記透明基材の側面は、後述する封止部材と接している。このように封止部材と接して配置されることにより、上述した通り、発光層から生じた光が、透明基材の界面で反射される反射率を小さくすることが可能となり、上記発光層から発光された光の取り出し効率を向上させることが可能となる。
ここで、上記透明基材の上面と上記封止部材とは、全面で接していることが好ましい。また、上記透明基材の側面と上記封止部材とは、接していれば特に限定されるものではないが、上記側面の面積の90%以上で接していることが好ましく、特に面積の99%以上で接していることが好ましい。
上記透明基材が上記封止部材と接している面積の割合、すなわち上記封止部材による被覆率の測定は、以下の方法により行う。
まず、面発光装置から封止部材に被覆された10個のLEDベアチップを切り出す。次いで、ミクロトームを用いて封止部材に被覆されたLEDベアチップを切断する。切断したLEDベアチップの透明基材を、走査電子顕微鏡 (SEM)により観察し、封止部材による被覆率を決定する。決定した被覆率の平均値を、上記透明基材が上記封止部材と接している面積の割合とする。
b)発光層
上記LEDベアチップに用いられる発光層は、通常、LEDベアチップに用いられる材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、窒化ガリウム、インジウム窒化ガリウム、アルミニウム窒化ガリウム、アルミニウムガリウムヒ素、ガリウムヒ素リン、リン化ガリウム、セレン化亜鉛、リン化アルミニウムガリウムインジウム等を挙げることができる。
本開示のようにLED素子の形態としてLEDベアチップとした場合、発光層としては、例えば青色発光層、紫外線発光層または赤外線発光層を用いることができる。波長変換部材と組み合わせて用いることにより、白色光を発光するものとすることがきるからである。
本開示においては、青色発光層または紫外発光層であることが好ましい。青色発光層は、例えば黄色蛍光体と組み合わせる、あるいは赤色蛍光体および緑色蛍光体と組み合わせことにより、白色光を生成することができる。また、紫外発光層は、例えば赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体と組み合わせることにより、白色光を生成することができる。
本開示においては、中でも、LEDベアチップの発光層が青色発光層であることが好ましい。本開示の面発光装置において、輝度の高い白色光を照射することができるからである。
c)その他
上記LEDベアチップには、その他、電極、保護層(パッシベーション層)等が、通常、配置されている。
LEDベアチップは、通常、後述する支持基板の一方の面側に等間隔で配置される。LEDベアチップの配置としては、上記透明基材が支持基板とは反対側となるように配置される。すなわち、支持基板、必要に応じて電極、発光層、および透明基材の順となるように配置される。
LEDベアチップのサイズや配置密度は、本開示の面発光装置の用途および大きさに応じて適宜選択される。
LEDベアチップの具体的な大きさとしては、LEDベアチップが矩形状の場合、一辺の長さの下限は0.01mm以上であることが好ましく、中でも0.05mm以上であることが好ましく、特に0.1mm以上であることが好ましい。一方、一辺の長さの上限としては、2mm以下であることが好ましく、中でも1mm以下であることが好ましく、特に、0.5mm以下であることが好ましい。なお、LEDベアチップが、円形状、楕円形状、多角形状等の場合には、その最大径が、上記範囲内であることが好ましい。
LEDベアチップのサイズが小さいことにより、LEDベアチップを高密度で配置する、すなわちLEDベアチップ間の間隔(ピッチ)を小さくすることができ、LED基板および拡散部材の距離を短くする、つまり封止部材の厚みを薄くすることができるからである。これにより、薄型化および軽量化を図ることができる。
(2)支持基板
本開示に用いられる支持基板は、上記のLEDベアチップ、封止部材および拡散部材等を支持する部材である。
支持基板は、透明であってもよく、不透明であってもよい。また、支持基板は、フレキシブル性を有していてもよく、剛性を有していてもよい。支持基板の材質は、有機材料であってもよく、無機材料であってもよく、有機材料および無機材料の両方を複合させた複合材料であってもよい。
支持基板の材質が有機材料である場合、支持基板としては、樹脂基板を用いることができる。一方、支持基板の材質が無機材料である場合、支持基板としては、セラミック基板、ガラス基板を用いることができる。また、支持基板の材質が複合材料である場合、支持基板としては、ガラスエポキシ基板を用いることができる。また、支持基板として、例えばメタルコア基板を用いることもできる。支持基板としては、印刷により回路が形成された印刷回路基板を用いることもできる。
支持基板の厚みは、特に限定されるものではなく、フレキシブル性または剛性の有無や、本開示の面発光装置の用途や大きさ等に応じて適宜選択される。
(3)その他
本開示におけるLED基板は、上述した支持基板およびLEDベアチップを有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜有することができる。このような構成としては、例えば、配線部、端子部、絶縁層、反射層、放熱部材等を挙げることができる。各構成については、公知のLED基板に用いられるものと同様とすることができる。
配線部は、LEDベアチップと電気的に接続される。配線部は、通常、パターン状に配置される。また、配線部は、支持基材に接着層を介して配置することができる。配線部の材料としては、例えば、金属材料や導電性高分子材料等を用いることができる。
配線部は、上記LEDベアチップの電極に対応する接合部によって電気的に接続される。接合部の材料としては、例えば、金属や導電性高分子等の導電性材料を有する接合剤やハンダを用いることができる。
支持基板のLEDベアチップが配置される面であって、LEDベアチップ実装領域以外の領域には、反射層を配置することができる。例えば、上記拡散部材の第2層で反射された光を、支持基板の反射層で反射させて、再度、拡散部材の第1層に入射させることができ、光の利用効率を高めることができる。
反射層は、一般的にLED基板に用いられる反射層と同様とすることができる。具体的には、反射層としては、金属粒子、無機粒子または顔料と樹脂とを含有する白色樹脂膜や、金属膜、多孔質膜等が挙げられる。反射層の厚みは、所望の反射率が得られる厚みであれば特に限定されるものではなく、適宜設定される。
LED基板の形成方法については、公知の形成方法と同様とすることができる。
2.封止部材
本開示における封止部材は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みがLED素子より厚いものである。封止部材は、光透過性を有し、LED基板の発光面側に配置される。
(1)封止部材の特性
(a)ヘイズ値
本開示における封止部材のヘイズ値は4%以上であり、好ましくは8%以上であり、更に好ましくは10%以上であり、特に12%以上であることが好ましい。上記範囲とすることにより、LEDの発熱等に対する封止部材の耐熱性を向上させることができる。また、上記値より小さいと、輝度ムラを抑制することができない。一方、上限値は特に限定されないが、例えば、85%以下であり、好ましくは60%以下、更に好ましくは30%以下である。上述した範囲とすることにより、封止部材内での光の損失が生じにくくなる。
本明細書内において、ヘイズ値は、封止部材全体としての値であり、面発光装置から封止部材を切り出し、ヘイズメーター(HM-150、Murakami Color Research Laboratory製)を用いてJIS K7136:2000に準拠した方法により測定することができる。
上述したヘイズ値を得るためのヘイズ値の調整方法としては、特に限定されないが、樹脂の結晶化度の大小を利用する方法や、樹脂中の微粒子の含有量を変化させる方法等が挙げられる。中でも、樹脂の結晶化度を調整する方法が好ましい。樹脂の結晶化度を大きくすることで、ヘイズ値を大きくした場合は、直進透過光を低減する効果を得ることができるからである。
(b)厚さ
本開示における封止部材の厚みは、上記LED素子より厚いものであればよく、具体的には50μm以上であることが好ましく、より好ましくは80μm以上であり、特に好ましくは200μm以上である。
一方、封止部材の厚みとしては、800μm以下であることが好ましく、より好ましくは750μm以下であり、特に好ましくは700μm以下である。
なお、本明細書における「厚み」は、μmオーダーのサイズを測定することが可能な公知の測定方法を用いて測定することができる。具体的には、接触式膜厚測定装置(ミツトヨ製シックネスゲージ547-301)を使用することができる。「大きさ」等のサイズの測定についても同様である。
上記厚みより小さいと、厚みが不十分となりLED素子から発せられる光を発光面全体に拡散することができず、輝度の面内均一性を向上させることができない。また、上記厚みよりも大きいと、薄型化を図ることができない。
(c)屈折率
本開示における封止部材の屈折率は、上記LEDベアチップの透明基材の屈折率に近いことが好ましい。具体的には、上記屈折率の下限値は、1.1以上であることが好ましく、中でも1.2以上であることが好ましく、特に1.4以上であることが好ましい。一方、上記屈折率の上限値は、2.5以下であることが好ましく、中でも2.5以下であることが好ましく、特に1.8以下であることが好ましい。
なお、屈折率の測定方法は、上記透明基材の項で説明したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
(d)全光線透過率
本開示における封止部材は、面発光装置としての機能を発揮することができれば特に限定されないが、70%以上であることが好ましく、中でも80%以上であることが好ましい。なお、封止部材の全光線透過率は、例えば、JIS K7361-1:1997に準拠する方法により測定することができる。
(2)封止部材の材料
本開示における封止部材に含まれる材料としては、上記ヘイズ値となる材料であれば特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂等が好ましい。熱可塑性樹脂を用いることで、例えば、熱硬化性樹脂を用いる場合に比べ、ヘイズ値を高く調整することができ、さらに、低温で封止部材を形成することができる。
また、封止部材が熱可塑性樹脂を含有する場合には、熱可塑性樹脂を含有する封止材組成物から構成されるシート状の封止部材(以下、封止部材シートと称する場合がある。)を用いることができる。図3は、本開示における封止部材の形成方法の一例を示す工程図である。例えば、図3(a)に示すように、LED基板4と片方の表面に封止部材シート5aとを準備し、LED基板4のLED素子3側の面側に上記封止部材シート5aを積層してから、例えば真空ラミネーション法を用いることにより、LED基板4に封止部材シート5aを圧着させることで、図3(b)に示すように、LED素子3を封止した封止部材5を形成することができる。
これにより、LED素子(LEDベアチップ)3の透明基材の上面および側面を封止部材5と密着させることが可能となる。
封止部材が熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等の硬化性樹脂を含有する場合には、通常、液状の封止材が用いられる。液状の封止材を用いる場合、表面張力等の関係で、中央部に比較して端部の厚みが厚くなる、もしくは薄くなるといった現象が生じる場合がある。また、硬化性樹脂の場合、硬化に際しての体積の収縮等が生じやすく、結果として、硬化後の封止部材の中央部と端部との厚みが不均一になる場合がある。このように封止部材の厚みが不均一であると、輝度ムラが生じる場合がある。
これに対し、シート状の封止材を用いる場合には、液状の封止材を用いた場合に生じる、表面張力による塗膜の厚み分布の発生や、熱収縮または光収縮による厚みの分布の発生といった封止部材の表面凹凸が生じることを回避することができる。よって、平坦性が良好な封止部材を得ることができ、より高品質な表示装置を提供することができる。
(a)熱可塑性樹脂
本開示においては、上記熱可塑性樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルブチラール系樹脂等を用いることができる。
中でも、上記熱可塑性樹脂は、オレフィン系樹脂であることが好ましい。オレフィン系樹脂は、LED基板を劣化させる成分を特に生じにくく、溶融粘度も低いことから上述したLED素子を良好に封止することができるからである。また、オレフィン系樹脂の中でも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アイオノマー系樹脂が好ましい。
ここで、本明細書におけるポリエチレン系樹脂には、エチレンを重合して得られる通常のポリエチレンのみならず、α-オレフィン等のようなエチレン性の不飽和結合を有する化合物を重合して得られた樹脂、エチレン性不飽和結合を有する複数の異なる化合物を共重合させた樹脂、およびこれらの樹脂に別の化学種をグラフトして得られる変性樹脂等が含まれる。
特に、本開示における封止部材は、上記ヘイズ値を得る観点において、密度の下限値が、0.870g/cm以上のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることが好ましく、特に密度0.890g/cm以上のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることが好ましい。一方、密度の上限値が、0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることが好ましく、特に、0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることが好ましい。封止部材が後述するように多層部材である場合、コア層のベース樹脂として上記密度のポリエチレン系樹脂を使用することが好ましい。
なお、上記コア層とは、図4に示すように、封止部材5が、コア層51と、コア層51の少なくとも一方の表面に配置されるスキン層52と、を含む複数層の樹脂層である場合のコア層を示すものである。また、ベース樹脂とは、層に含まれる樹脂成分の総量を100質量部とした場合に50質量部以上を占める樹脂をいうこととする。
α―オレフィン樹脂として、α-オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体(以下、「シラン共重合体」ともいう。)を好ましく使用することができる。このような樹脂を使用することにより、LED基板と封止部材とのより高い密着性を得ることができる。上記シラン共重合体は、特開2018-50027号公報に記載のものを用いることができる。
上記ポリエチレン系樹脂としては、バイオマス由来のポリエチレン(以下、バイオマスポリエチレンとする場合がある。)を用いてもよい。バイオマスポリエチレンを用いることにより、封止部材の環境負荷低減性を向上できる。
バイオマス由来のエチレンは、バイオマス由来のエタノールを原料として製造することができる。特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、及びマニオクを挙げることができる。
バイオマス由来の発酵エタノールとは、植物原料より得られる炭素源を含む培養液にエタノールを生産する微生物又はその破砕物由来産物を接触させ、生産した後、精製されたエタノールを指す。培養液からのエタノールの精製は、蒸留、膜分離、及び抽出等の従来公知の方法が適用可能である。例えば、ベンゼン、シクロヘキサン等を添加し、共沸させるか、又は膜分離等により水分を除去する等の方法が挙げられる。
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、材料分野においてもエネルギーと同様に化石燃料からの脱却が望まれており、バイオマスの利用が注目されている。バイオマスは、二酸化炭素と水から光合成された有機化合物であり、それを利用することにより、再度二酸化炭素と水になる、いわゆるカーボンニュートラルな再生可能エネルギーである。昨今、これらバイオマスを原料としたバイオマスプラスチックの実用化が急速に進んでおり、各種の樹脂をバイオマス原料から製造する試みも行われている。
本開示においては、封止部材中に上記バイオマスポリエチレンが、20質量%以上、好ましくは50質量%以上含まれていることが好ましい。上記範囲とすることにより、環境負荷低減性を実効あるものとすることができるからである。
封止部材中にバイオマスポリエチレンが含まれているか否か、およびその含有量については、ISO 16620-2 Method C(Carbon-14 (放射性炭素)分析におけるAMS法)に準ずる形で測定することができる。
(b)融点
本開示に用いられる熱可塑性樹脂の融点としては、LED素子を封止することができれば特に限定されないが、例えば、上記融点の下限値としては、90℃以上であることが好ましい。一方、上記融点の上限値としては、135℃以下であることが好ましく、中でも、120℃以下であることが好ましい。上記範囲内であれば、LED発光中における発熱での封止部材の軟化を抑えることができる。
なお、熱可塑性樹脂の融点は、例えば、プラスチックの転移温度測定方法(JISK7121:2012)に準拠し、示差走査熱量分析(DSC)により測定することができる。複数の熱可塑性樹脂が含まれる場合においては、最も大きい融解熱量を持つ融解ピークの頂点の温度とする。封止部材が後述するように多層部材である場合、コア層のベース樹脂としての熱可塑性樹脂が上記融点を有するものを使用することが好ましい。
(c)メルトマスフローレート(MFR)
また、本開示における熱可塑性樹脂としては、加熱することにより、LED基板の一方の面側に配置されたLED素子およびその他の部材の凹凸に、追従し、隙間に入り込むことが可能な溶融粘度を有するものが好適に用いられる。
具体的には、用いる熱可塑性樹脂のメルトマスフローレート(MFR)が、0.5g/10分以上40g/10分以下であることが好ましく、2.0g/10分以上40g/10分以下であることがより好ましく、更には2.0g/10分以上20g/10分以下であることがより好ましい。MFRが上記の範囲であることにより、LED素子等の隙間に入り込むことが可能となり、充分な封止性能を発揮することができ、さらにはLED基板との密着性に優れた封止部材とすることができるからである。
なお、本明細書におけるMFRは、JIS K7210―1:2014により測定した190℃、荷重2.16kg(A法)における値をいう。ただし、ポリプロピレン樹脂のMFRについては、同じくJIS K7210―1:2014による、230℃、荷重2.16kg(A法)におけるMFRの値のことをいうものとする。
封止部材が後述するように多層部材である場合のMFRについては、全ての層が一体積層された多層状態のまま、上記測定方法による測定を行い、得た測定値を当該多層の封止部材のMFR値とするものとする。
(d)弾性率
また、本開示における熱可塑性樹脂としては、室温(25℃)における引張弾性率が、5.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下であることが好ましい。充分なLED基板との密着性を発揮することができ、かつ、例えば面発光装置に外部から衝撃が加わった場合などにおいて耐衝撃性に優れた封止部材となる。封止部材が後述するように多層部材である場合、コア層のベース樹脂としての熱可塑性樹脂が上記弾性率を有するものを使用することが好ましい。
上記引張弾性率は、JISK7161-1:2014 プラスチック-引張特性の求め方-第1部:通則(kikakurui.com)に準拠し、以下の条件にて測定されたものである。
・サンプル幅:10mm
・標線間距離:50mm
・引張速度:100mm/min
なお、測定装置としては、テンシロン万能材料試験機 RTG-1210(株式会社エー・アンド・デイ)を用いることができる。
封止部材は、上記熱可塑性樹脂の他に、酸化防止剤、光安定剤等の添加剤が添加されていてもよい。
(3)封止部材の構造
本開示における面発光装置における封止部材は、例えば図1に示すように、封止部材5が単一の樹脂層で構成された単層部材であってもよく、また図4に示すように、封止部材5が、コア層51と、コア層51の少なくとも一方の表面に配置されるスキン層52と、を含む複数層の樹脂層(図4(a)においては2層、図4(b)においては3層)が積層された多層部材であってもよい。本開示においては、単層、2層、3層のいずれかが好ましい。
本開示における封止部材が、コア層と、コア層のLED基板側に配置されたスキン層とを有する2層構造の多層部材である場合、スキン層とコア層との膜厚比としては、スキン層/コア層をaとした場合、aの値の下限値が、0.10以上であることが好ましく、中でも0.17以上であることが好ましい。一方、aの値の上限値は、10以下であることが好ましく、中でも2以下であることが好ましい。
また、本開示における封止部材が3層構造の多層部材である場合、一方のスキン層を第1スキン層とし、他方のスキン層を第2スキン層とした場合、第1スキン層とコア層と第2スキン層との膜厚比は、第1スキン層/コア層をbとし、第2スキン層/コア層をcとした場合、bおよびcのいずれの下限値も、0.10以上であることが好ましく、中でも0.13以上であることが好ましい。一方、上限値としては、1.0以下が好ましく、中でも0.5以下であることが好ましい。
本開示における封止部材が多層部材である場合、コア層とスキン層は、密度範囲、融点などが異なる上記熱可塑性樹脂をベース樹脂として有することが好ましい。コア層で上記ヘイズ値を担保しつつ、スキン層でLED基板に対する密着性やモールディング性を担保することが容易となるからである。
上記多層部材の場合、上記多層部材においてLED基板側に位置するスキン層に、通常高価である密着性やLED素子等の隙間に入り込めるモールディング性が良好な材料を用いることが可能となる。上記多層部材において、LED基板側に配置されるスキン層を構成する材料としては、密着性が高く、かつモールディング性が高いものであれば特に限定されるものではないが、上記熱可塑性樹脂の場合、例えば、上述したシラン共重合体等を用いることが好ましい。また、上記熱可塑性樹脂の場合、上記材料は、上記オレフィン系樹脂とシランカップリング剤とを含有することも好ましい。なお、この層には、酸化防止剤、光安定剤等の添加剤が添加されていてもよい。
(4)好ましい封止部材
本開示における封止部材は、コア層と、少なくとも一方の最表面に配置されるスキン層と、を含む複数の層によって構成される多層部材であることが好ましい。コア層は、密度0.900g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることが好ましい。スキン層については、密度0.875g/cm以上0.910g/cm以下であって、コア層用のベース樹脂よりも低密度のポリエチレン系樹脂をベース樹脂とすることが好ましい。
コア層用のベース樹脂としては、低密度ポリエチレン系樹脂(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン系樹脂(LLDPE)、またはメタロセン系直鎖低密度ポリエチレン系樹脂(M-LLDPE)を好ましく用いることができる。なかでも、長期信頼性の観点から、低密度ポリエチレン系樹脂(LDPE)をコア層用のベース樹脂として特に好ましく用いることができる。また、上述したように、バイオマスポリエチレンを用いてもよい。
上記コア層用のベース樹脂として用いるポリエチレン系樹脂の密度の下限値としては、0.900g/cm以上であることが好ましい。一方、上記密度の上限値としては、0.930g/cm以下であり、より好ましくは、0.920g/cm以下である。コア層用のベース樹脂の密度を上記範囲とすることにより、本開示における封止部材のヘイズ値を、上記特定の値以上とすることができるからである。また、架橋処理を経ることなく、封止部材に必要十分な耐熱性を備えさせることができる。
上記コア層用のベース樹脂として用いるポリエチレン系樹脂の融点については、融点90℃以上135℃以下であることが好ましく、融点90℃以上115℃以下であることがより好ましい。上記融点範囲とすることにより、封止部材の耐熱性とモールディング特性とを、好ましい範囲内に保持することができる。なお、コア層用の封止材組成物にポリプロピレン等の高融点の樹脂を添加することによって、封止部材の融点を165℃程度にまで高めることが可能である。この場合、ポリプロピレンは、コア層の全樹脂成分に対して5質量%以上40質量%以下含有されていることが好ましい。
上記コア層に含有させるポリプロピレンは、ホモポリプロピレン(ホモPP)樹脂であることが好ましい。ホモPPは、ポリプロピレン単体のみからなる重合体であり結晶化度が高いため、ブロックPPやランダムPPと比較して、更に高い剛性を有する。これをコア層用の封止材組成物への添加樹脂として用いることにより、封止部材の寸法安定性を高めることができる。また、コア層用の封止材組成物への添加樹脂として用いるホモPPは、JIS K7210―1:2014に準拠して測定した230℃、荷重2.16kg(A法)におけるMFRが5g/10分以上125g/10分以下であることが好ましい。上記MFRが小さすぎると、分子量が大きくなり剛性が高くなりすぎて、封止材組成物の好ましい十分な柔軟性が担保しにくくなる。また、上記MFRが大きすぎると、加熱時の流動性が十分に抑制されず、封止部材シートに耐熱性および寸法安定性を十分に付与することが出来ない。
上記コア層用のベース樹脂として用いるポリエチレン系樹脂の190℃、荷重2.16kg(A法)におけるMFRの下限値としては、1.0g/10分以上であることが好ましく、1.5g/10分以上であることがより好ましい。一方、MFRの上限値としては、7.5g/10分以下であることが好ましく、6.0g/10分以下であることがより好ましい。コア層用のベース樹脂のMFRを上記範囲とすることにより、封止部材の耐熱性とモールディング特性とを、好ましい範囲内に保持することができる。また、製膜時の加工適性を十分に高めて封止部材の生産性の向上にも寄与することができる。
上記コア層の全樹脂成分に対する上記ベース樹脂の含有量の下限値は、70質量%以上であることが好ましく、特に90質量%以上であることが好ましい。一方、上記ベース樹脂の含有量の上限値は、99質量%以下であることが好ましい。上記範囲内でベース樹脂を含むものである限りにおいて、他の樹脂を含んでいてもよい。
上記封止部材のスキン層用のベース樹脂としては、コア層用の封止材組成物と同様に、低密度ポリエチレン系樹脂(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン系樹脂(LLDPE)、またはメタロセン系直鎖低密度ポリエチレン系樹脂(M-LLDPE)を好ましく用いることができる。なかでも、モールディング特性の観点から、メタロセン系直鎖低密度ポリエチレン系樹脂(M-LLDPE)をスキン層用の封止材組成物として特に好ましく用いることができる。また、上述したように、バイオマスポリエチレンを用いてもよい。
上記スキン層用のベース樹脂として用いる上記ポリエチレン系樹脂の密度の下限値は、0.875g/cm以上であることが好ましい。一方、上記ポリエチレン系樹脂の密度の上限値は、好ましくは0.910g/cm以下であり、より好ましくは、0.899g/cm以下である。スキン層用のベース樹脂の密度を上記範囲内とすることにより、封止部材の密着性を好ましい範囲に保持することができる。
上記スキン層用のベース樹脂として用いる上記のポリエチレン系樹脂の融点の下限値は、50℃以上であることが好ましく、55℃以上であることがより好ましい。一方、上記融点の上限値としては、100℃以下であることが好ましく、95℃以下であることがより好ましい。記範囲内とすることにより、封止部材の密着性を更に確実に向上させることができる。
上記スキン層用のベース樹脂として用いるポリエチレン系樹脂の190℃、荷重2.16kg(A法)におけるMFRの下限値は、1.0g/10分以上であることが好ましく、1.5g/10分以上であることがより好ましい。一方、上記MFRの上限値としては、7.0g/10分以下であることが好ましく、6.0g/10分以下であることがより好ましい。スキン層用のベース樹脂のMFRを上記範囲内とすることにより、封止部材の密着性を更に好ましい範囲内に保持することができる。また、製膜時の加工適性を十分に高めて封止部材の生産性の向上に寄与することができる。
上記スキン層用の全樹脂成分に対する上記ベース樹脂の含有量の下限値は、60質量%以上であることが好ましく、特に90質量%以上であることが好ましい。一方、上記ベース樹脂の含有量の上限値は、99質量%以下であることが好ましい。上記範囲内でベース樹脂を含むものである限りにおいて、他の樹脂を含んでいてもよい。
以上説明した全ての封止材組成物には、α-オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体を、必要に応じて、各封止材組成物に一定量含有させることがより好ましい。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、他の部材への封止部材の接着性を向上させることができる。
シラン共重合体は、例えば、特開2003-46105号公報に記載されているシラン共重合体を挙げることができる。上記シラン共重合体を封止材組成物の成分として使用することにより、強度、耐久性等に優れ、且つ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、その他の諸特性に優れ、更に、封止部材を配置する際の加熱圧着等の製造条件に影響を受けることなく極めて優れた熱融着性を有し、安定的に、低コストで封止部材を得ることができる。
シラン共重合体としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、および、グラフト共重合体のいずれであっても好ましく使用することができるが、グラフト共重合体であることがより好ましく、重合用ポリエチレンを主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物が側鎖として重合したグラフト共重合体が更に好ましい。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、封止部材の接着性を向上することができる。
α-オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を構成する際のエチレン性不飽和シラン化合物の含有量の下限値としては、全共重合体質量に対して、例えば、0.001質量%以上であることが好ましく、中でも0.01質量%以上であることが好ましく、特に0.05質量%以上であることが好ましい。一方、エチレン性不飽和シラン化合物の含有量の上限値としては、15質量%以下であることが好ましく、中でも10質量%以下、特に好ましくは、5質量%以下が望ましい。α-オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を構成するエチレン性不飽和シラン化合物の含量が多い場合には、機械的強度、および耐熱性等に優れるが、含量が過度になると、引っ張り伸び、および熱融着性等に劣る傾向にある。
上記コア層用の封止材組成物における上記シラン共重合体の封止材組成物の全樹脂成分に対する含有量の下限値は、0質量%以上であることが好ましい。一方、上限値としては、20質量%以下であることが好ましい。上記スキン層用の封止材組成物における上記シラン共重合体の封止材組成物の全樹脂成分に対する含有量の下限値は、5質量%以上であることが好ましい。一方、上限値としては40質量%以下であることが好ましい。特にスキン層用の封止材組成物には、5質量%以上のシラン共重合体が含有されていることがより好ましい。なお、上記シラン共重合体におけるシラン変性量の下限値は、0.1質量%以上であることが好ましい。一方、上記シラン共重合体におけるシラン変性量の上限値は、2.0質量%以下程度であることが好ましい。上記の封止材組成物中における好ましいシラン共重合体の含有量範囲は、上記シラン変性量がこの範囲内であることを前提としており、この変性量の変動に応じて適宜微調整することが望ましい。
全ての封止部材の層には、酸化防止剤、光安定剤等の添加剤が添加されていてもよい。また、適宜、密着性向上剤を添加することができる。密着性向上剤の添加により、他の部材との密着耐久性をより高いものとすることができる。密着性向上剤としては、公知のシランカップリング剤を用いることができるが、ビニル基を有する、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、エポキシ基を有するシランカップリング剤または、メルカプト基を有するシランカップリングを、特に好ましく用いることができる。
(5)封止部材の形成方法
上述したように、本開示における封止部材は、上記熱可塑性樹脂およびその他成分を含有する封止材組成物から構成される封止部材シートを用いて形成することができる。
上記封止部材シートは、封止材組成物を、従来公知の方法で成型加工してシート状としたものである。
封止部材が多層部材の場合、コア層用、スキン層用の各封止材組成物により、所定の厚みで、コア層およびコア層の一方の表面に配置されているスキン層からなる2層構造の多層フィルムを成形することにより、例えば図4(a)に示すように、コア層51、およびスキン層52の2層構造の封止部材5を製造することができる。または、コア層の両方の表面にスキン層が配置されている3層構造の多層フィルムを成形することにより、例えば図4(b)に示すように、スキン層52、コア層51、およびスキン層52の3層構造の封止部材5を製造することができる。
3.拡散部材
本開示の面発光装置は、拡散部材を有していてもよい。拡散部材としては、封止部材のLED基板側とは反対の面側に配置される。拡散部材としては、LED素子から出射された光を拡散させ、面方向に均一に出射させる機能を有する部材であれば特に限定されないが、以下の第一の拡散部材、第二の拡散部材、及び第三の拡散部材が挙げられる。
(1)第一の拡散部材
第一の拡散部材は、通常、少なくとも拡散剤が分散された樹脂層を有する。上記拡散部材は、例えば、拡散剤が分散された樹脂シートであってもよく、透明基材上に拡散剤が分散された樹脂層を有する積層体であってもよいが、前者がより好ましい。樹脂層に含有される樹脂としては、拡散剤を分散させることができれば特に限定されないが、熱可塑性樹脂であることが好ましい。拡散剤を分散させた樹脂シートを用いて拡散部材を形成することができるため、平坦性を良好にすることができるからである。
上記拡散部材に用いられる熱可塑性樹脂については、光透過度が高いものであれば特に限定されるものではなく、一般に表示装置分野において汎用されているものを用いることができる。
上記拡散剤の材質としては、LED素子からの光を拡散させることができれば特に限定されず、例えば、有機材料であってもよく、無機材料であってもよい。拡散剤の材質が有機材料である場合、例えば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)を挙げることができる。一方、拡散剤の材質が無機材料である場合、例えば、TiO、SiO、Al、シリコン等を挙げることができる。
拡散剤の屈折率は、LED素子からの光を拡散させることができれば特に限定されないが、例えば、1.4以上2以下である。このような屈折率は、アッベ屈折計によって測定することができる。拡散剤の形状は、例えば、粒子状を挙げることができる。拡散剤の平均粒径は、例えば、1μm以上100μm以下である。
拡散部材における拡散剤の割合は、LED素子からの光を拡散させることができれば特に限定されず、例えば、40重量%以上60重量%以下である。
(2)第二の拡散部材
第二の拡散部材は、上記LED基板側から順に、第1層と、第2層とをこの順で有する部材であって、上記第1層は、光透過性および光拡散性を有し、上記第2層は、上記第2層の上記第1層側の面に対する光の入射角の絶対値が小さくなるにつれて反射率が大きくなり、上記第2層の上記第1層側の面に対する光の入射角の絶対値が大きくなるにつれて透過率が大きくなる、部材である。本開示においては、上述した拡散部材を有することにより、更なる輝度の面内均一性を向上させつつ、薄型化を図ることが可能である。また、コストおよび消費電力の低減も可能である。
以下、第二の拡散部材について図面を参照して説明する。図5は、第二の拡散部材の一例を示す概略断面図である。図5に例示するように、拡散部材11は、第1層12と第2層13とをこの順で有する。第1層12は、光透過性および光拡散性を有しており、第1層12の第2層13側の面とは反対の面12Aから入射した光L1、L2を透過および拡散する。また、第2層13は、第2層13の第1層12側の面13Aに対する光の入射角の絶対値が小さくなるにつれて反射率が大きくなり、第2層13の第1層12側の面13Aに対する光の入射角の絶対値が大きくなるにつれて透過率が大きくなる。そのため、第2層13では、第2層13の第1層12側の面13Aに対して低入射角θ1で入射した光L1を反射させ、第2層13の第1層2側の面13Aに対して高入射角θ2で入射した光L2を透過させることができる。なお、低入射角とは、入射角の絶対値が小さいものをいい、高入射角とは、入射角の絶対値が大きいものをいう。
図6は、図5に示す第二の拡散部材を備える本開示の面発光装置の一例を示す概略断面図である。図6に例示するように、面発光装置10は、支持基板2の一方の面にLED素子3が配置されたLED基板4と、LED基板4のLED素子3側の面側に配置され、LED素子3を封止する封止部材5と、封止部材5のLED基板4側とは反対の面側に配置された拡散部材11とを有する。拡散部材11は、第1層12側の面11Aが封止部材5に対向するように配置される。
図5に示すように、拡散部材11の第1層12側の面11Aから入射した光を、第1層12で拡散させるとともに、第1層12を透過して拡散した光のうち、第2層13の第1層12側の面13Aに対して低入射角θ1で入射した光L1については、図5に示すように、第2層13の第1層12側の面13Aで反射させ、再び第1層12に入射させて拡散させることができる。そして、第1層12を透過して拡散した光のうち、第2層13の第1層12側の面13Aに対して高入射角θ2で入射した光L2、L2′については、第2層13を透過させ、拡散部材11の第2層13側の面11Bから出射させることができる。
また、第1層および第2層を組み合わせることにより、拡散部材の第1層側の面から入射した光、特に拡散部材の第1層側の面から低入射角で入射した光について、何度も第1層を透過させて拡散させることができるので、拡散部材の第2層側の面から高出射角で出射させることができる。したがって、このような拡散部材を有する面発光装置(特に、直下型方式のLEDバックライト)は、LED素子から発せられる光を発光面全体に拡散させることができ、輝度の面内均一性を更に向上させることができる。
また、第1層および第2層を組み合わせることにより、拡散部材の第1層側の面から低入射角で入射した光について、何度も第1層を透過させることができるため、光が拡散部材の第1層側の面から入射してから拡散部材の第2層側の面から出射するまでの光路長を長くすることができる。これにより、LED素子から発せられたのち拡散部材の第2層側の面から出射する光の一部を、LED素子の直上ではなく、LED素子から面内方向に離れた位置から出射させることができるようになる。
a)第1層
本開示における第1層は、後述の第2層の一方の面側に配置され、光透過性および光拡散性を有する部材である。第1層が有する光透過性としては、例えば、第1層の全光線透過率が50%以上であることが好ましく、中でも70%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。第1層の全光線透過率が上記範囲であることにより、本開示の面発光装置の輝度を高くすることができる。
なお、第1層の全光線透過率は、例えば、JIS K7361-1:1997に準拠する方法により測定することができる。
第1層の光拡散性としては、例えば、光をランダムに拡散する光拡散性であってもよく、光を主に特定の方向に拡散する光拡散性であってもよい。光を主に特定の方向に拡散する光拡散性は、光を偏向する性質であり、すなわち光の進行方向を変化させる性質である。第1層の光拡散性としては、光をランダムに拡散する光拡散性である場合、例えば、第1層に入射した光の拡散角が、10°以上とすることができ、15°以上であってもよく、20°以上であってもよい。また、第1層に入射した光の拡散角は、例えば、85°以下とすることができ、60°以下であってもよく、50°以下であってもよい。上記拡散角が上記範囲内であることにより、本開示の面発光装置の、輝度の面内均一性を更に向上させることができる。
ここで、拡散角について説明する。図7は、透過光強度分布を例示するグラフであり、拡散角を説明する図である。本明細書においては、拡散部材を構成する第1層の一方の面に光を垂直に入射させて、第1層の他方の面から出射される光の最大透過光強度Imaxの2分の1になる2つの角度の差である半値幅(FWHM)を拡散角αと定義する。
なお、拡散角は、変角光度計や変角分光測色器を用いて測定することができる。拡散角の測定には、例えば、村上色彩技術研究所社製の変角光度計(ゴニオフォトメーター)GP-200等を用いることができる。
第1層としては、上述の光透過性および光拡散性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、透過型回折格子、マイクロレンズアレイ、拡散剤および樹脂を含有する拡散剤含有樹脂膜等が挙げられる。具体的には、第1層が、光を主に特定の方向に拡散する光拡散性を有する場合、透過型回折格子、マイクロレンズアレイを挙げることができる。一方、第1層が、光をランダムに拡散する光拡散性を有する場合、拡散剤含有樹脂膜を挙げることができる。中でも、光拡散性の観点から、透過型回折格子、マイクロレンズアレイが好ましい。なお、透過型回折格子は、透過型の回折光学素子(DOE;Diffractive Optical Elements)とも称される。
第1層が透過型回折格子である場合、透過型回折格子としては、上述の光透過性および光拡散性を有するものであれば特に限定されない。透過型回折格子のピッチ等としては、上述の光透過性および光拡散性が得られればよく、適宜調整される。具体的には、LED素子の出力する波長が、赤色、緑色、青色等の単色である場合は、各波長に応じたピッチとすることで、効果的にLED素子からの光を曲げることが可能である。
透過型回折格子を構成する材料としては、上述の光透過性および光拡散性を有する透過型回折格子が得られる材料であればよく、一般的に透過型回折格子に用いられるものを採用することができる。また、透過型回折格子の形成方法としては、一般的な透過型回折格子の形成方法と同様とすることができる。
第1層がマイクロレンズアレイである場合、マイクロレンズアレイとしては、上述の光透過性および光拡散性を有するものであれば特に限定されない。マイクロレンズの形状、ピッチ、大きさ等としては、上述の光透過性および光拡散性が得られればよく、適宜調整される。マイクロレンズを構成する材料としては、上述の光透過性および光拡散性を有するマイクロレンズが得られる材料であればよく、一般的にマイクロレンズに用いられるものを採用することができる。また、マイクロレンズの形成方法としては、一般的なマイクロレンズの形成方法と同様とすることができる。
第1層が拡散剤含有樹脂膜である場合、拡散剤含有樹脂膜としては、上述の光透過性および光拡散性を有するものであれば特に限定されない。
第1層は、光拡散性を発現可能な構造を有するものであればよく、例えば、層全体で光拡散性を発現するものであってもよく、面で光拡散性を発現するものであってもよい。面で光拡散性を発現するものとしては、例えば、レリーフ型回折格子やマイクロレンズアレイが挙げられる。一方、層全体で光拡散性を発現するものとしては、例えば、体積型回折格子や拡散剤含有樹脂膜が挙げられる。第1層および第2層を積層する方法としては、例えば、第1層および第2層を接着層または粘着層を介して貼り合せる方法や、第2層の一方の面に第1層を直接形成する方法等が挙げられる。第2層の一方の面に第1層を直接形成する方法としては、例えば、印刷法、金型による樹脂賦形等が挙げられる。
b)第2層
本開示における第2層は、上記第1層の一方の面側に配置され、上記第2層の上記第1層側の面に対する光の入射角の絶対値が小さくなるにつれて反射率が大きくなるような反射率の入射角依存性と、上記第2層の上記第1層側の面に対する光の入射角の絶対値が大きくなるにつれて透過率が大きくなるような透過率の入射角依存性とを有する部材である。
第2層は、第2層の第1層側の面に対する光の入射角の絶対値が小さくなるにつれて反射率が大きくなるような反射率の入射角依存性を有する。すなわち、第2層の第1層側の面に対して低入射角で入射する光の反射率は、第2層の第1層側の面に対して高入射角で入射する光の反射率よりも大きくなる。中でも、第2層の第1層側の面に対して低入射角で入射する光の反射率は、大きいことが好ましい。
具体的には、第2層の第1層側の面に対して入射角±60°以内で入射する可視光の正反射率の下限値が、50%以上であることが好ましく、中でも80%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。一方、上記可視光の正反射率の上限値は、100%未満であることが好ましい。なお、入射角±60°以内のすべての入射角において、可視光の正反射率が上記範囲を満たすことが好ましい。上記正反射率が上記範囲であることにより、本開示の面発光装置の輝度の面内均一性を更に向上させることができる。
また、第2層の第1層側の面に対して入射角±60°以内で入射する可視光の正反射率の平均値の下限値は、例えば、80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることが好ましい。一方、上記正反射率の平均値の上限値は、99%以下であることが好ましく、中でも97%以下であることが好ましい。なお、上記正反射率の平均値とは、各入射角での可視光の正反射率の平均値をいう。上記正反射率の平均値が上記範囲であることにより、本開示における面発光装置の輝度の面内均一性を更に向上させることができる。
また、第2層の第1層側の面に対して入射角0°で入射する(垂直に入射する)可視光の正反射率の下限値は、例えば、80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることが好ましく、特に95%以上であることが好ましい。一方、上記正反射率の上限値は、100%未満であることが好ましい。上記正反射率が上記範囲であることにより、本開示の面発光装置の輝度の面内均一性を更に向上させることができる。
なお、「可視光」とは、本明細書では、波長380nm以上波長780nm以下の光を意味する。また、正反射率は、変角光度計や変角分光測色器を用いて測定することができる。正反射率の測定には、村上色彩技術研究所社製の変角光度計(ゴニオフォトメーター)GP-200等を用いることができる。
第2層は、第2層の第1層側の面に対する光の入射角の絶対値が大きくなるにつれて透過率が大きくなるような透過率の入射角依存性を有する。すなわち、第2層の第1層側の面に対して高入射角で入射する光の透過率は、第2層の第1層側の面に対して低入射角で入射する光の透過率よりも大きくなる。中でも、第2層の第1層側の面に対して高入射角で入射する光の透過率は、大きいことが好ましい。具体的には、第2層の第1層側の面に対して入射角70°以上90°未満で入射する光の全光線透過率が、30%以上であることが好ましく、中でも40%以上であることが好ましく、特に50%以上であることが好ましい。なお、入射角70°以上90°未満のすべての入射角において、全光線透過率が上記範囲を満たすことが好ましい。また、入射角の絶対値が70°以上90°未満の場合に、全光線透過率が上記範囲を満たすことが好ましい。上記全光線透過率が上記範囲であることにより、本開示の面発光装置の、輝度の面内均一性を更に向上させることができる。
なお、第2層の全光線透過率は、変角光度計や変角分光測色器を用いて、JIS K7361-1:1997に準拠する方法により測定することができる。全光線透過率の測定には、例えば、日本分光社製の紫外可視近赤外分光光度計 V-7200等を用いることができる。
第2層としては、上述した反射率および透過率の入射角依存性を有するものであれば特に限定されるものではなく、上述した反射率および透過率の入射角依存性を有する種々の構成を採用することができる。第2層としては、例えば、誘電体多層膜や、上記第1層側から順にパターン状の第1反射膜とパターン状の第2反射膜とを有し、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されている反射構造体や、反射型回折格子等が挙げられる。
以下、第2層が、誘電体多層膜、反射構造体、または反射型回折格子である場合について説明する。
i)誘電体多層膜
第2層が誘電体多層膜である場合、誘電体多層膜としては、例えば、屈折率の異なる無機層が交互に積層された無機化合物の多層膜や、屈折率の異なる樹脂層が交互に積層された樹脂の多層膜が挙げられる。
(無機化合物の多層膜)
誘電体多層膜が、屈折率の異なる無機層が交互に積層された無機化合物の多層膜である場合、無機化合物の多層膜としては、上述した反射率および透過率の入射角依存性を有するものであれば特に限定されない。
屈折率が異なる無機層のうち、屈折率が高い高屈折率無機層に含まれる無機化合物としては、例えば、屈折率は1.7以上とすることができ、1.7以上2.5以下であってもよい。このような無機化合物としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化イットリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化インジウムを主成分とし、酸化チタン、酸化スズ、酸化セリウム等を少量含有させたもの等が挙げられる。
また、屈折率が異なる無機層のうち、屈折率が低い低屈折率無機層に含まれる無機化合物としては、例えば、屈折率は1.6以下とすることができ、1.2以上1.6以下であってもよい。このような無機化合物としては、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化ランタン、フッ化マグネシウム、六フッ化アルミニウムナトリウム等が挙げられる。
高屈折率無機層および低屈折率無機層の積層数は、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、適宜調整される。具体的には、高屈折率無機層および低屈折率無機層の総積層数は、4層以上とすることができる。また、上記総積層数の上限としては特に限定されないが、積層数が多くなると工程が増えることから、例えば24層以下とすることができる。
無機化合物の多層膜の厚みは、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、例えば、0.5μm以上10μm以下とすることができる。無機化合物の多層膜の形成方法としては、例えば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法、または湿式塗工法等により、高屈折率無機層と低屈折率無機層とを交互に積層する方法が挙げられる。
(樹脂の多層膜)
誘電体多層膜が、屈折率の異なる樹脂層が交互に積層された樹脂の多層膜である場合、樹脂の多層膜としては、上述した反射率および透過率の入射角依存性を有するものであれば特に限定されない。
樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を挙げることができる。中でも、成形性が良好であることから、熱可塑性樹脂が好ましい。
樹脂層には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、屈折率調整のためのドープ剤等が添加されていてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えばオレフィン樹脂、脂環族ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂等を用いることができる。
上記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン等を挙げることができる。また、上記ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66等を挙げることができる。さらに上記ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチルサクシネート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート等を挙げることができる。また、上記フッ素樹脂としては、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、4フッ化エチレン-6フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン樹脂等を挙げることができる。
本開示においては、中でも、強度、耐熱性、透明性の観点から、ポリエステルであることがより好ましい。
本明細書において、ポリエステルとは、ジカルボン酸成分骨格とジオール成分骨格との重縮合体であるホモポリエステルや共重合ポリエステルのことをいう。ここで、ホモポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリ-1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンジフェニルレート等が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートは、安価であるため、非常に多岐にわたる用途に用いることができ好ましい。
また、本明細書において、共重合ポリエステルとは、次に挙げるジカルボン酸骨格を有する成分とジオール骨格を有する成分とより選ばれる少なくとも3つ以上の成分からなる重縮合体のことと定義される。ジカルボン酸骨格を有する成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4-ジフェニルジカルボン酸、4,4-ジフェニルスルホンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体等が挙げられる。グリコール骨格を有する成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタジオール、ジエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、1,4-シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール等が挙げられる。
屈折率が異なる樹脂層のうち、屈折率が高い高屈折率樹脂層と屈折率が低い低屈折率樹脂層との面内平均屈折率の差は、0.03以上であることが好ましく、より好ましくは0.05以上であり、さらに好ましくは0.1以上である。上記面内平均屈折率の差が小さすぎると、十分な反射率が得られない場合がある。ここで、面内平均屈折率とは、積層フィルムの表面と平行な方向における屈折率である。
また、高屈折率樹脂層の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差が、0.03以上であることが好ましく、低屈折率樹脂層の面内平均屈折率と厚み方向屈折率との差が、0.03以下であることが好ましい。この場合、入射角が大きくなっても、反射ピークの反射率の低下が起こりにくい。
高屈折率樹脂層に用いられる高屈折率樹脂と低屈折率樹脂層に用いられる低屈折率樹脂との好ましい組み合わせとしては、第一に、高屈折率樹脂および低屈折率樹脂のSP値の差の絶対値が、1.0以下であることが好ましい。SP値の差の絶対値が上記範囲であると、層間剥離が生じにくくなる。上記SP値は、Fedors法により推算されたものとする。
この場合、高屈折率樹脂および低屈折率樹脂が同一の基本骨格を含むことがより好ましい。ここで、基本骨格とは、樹脂を構成する繰り返し単位のことである。例えば、一方の樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、エチレンテレフタレートが基本骨格である。また例えば、一方の樹脂がポリエチレンの場合、エチレンが基本骨格である。高屈折率樹脂および低屈折率樹脂が同一の基本骨格を含む樹脂であると、さらに層間での剥離が生じにくくなる。
高屈折率樹脂層に用いられる高屈折率樹脂と低屈折率層に用いられる低屈折率樹脂との好ましい組み合わせとしては、第二に、高屈折率樹脂および低屈折率樹脂のガラス転移温度の差が、20℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度の差が大きすぎると、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の積層フィルムを製膜する際の厚み均一性が不良となる場合がある。また、上記積層フィルムを成形する際にも、過延伸が発生する場合がある。
また、高屈折率樹脂がポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートであり、低屈折率樹脂がスピログリコールを含むポリエステルであることが好ましい。ここで、スピログリコールを含むポリエステルとは、スピログリコールを共重合したコポリエステル、またはホモポリエステル、またはそれらをブレンドしたポリエステルのことをいう。スピログリコールを含むポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとのガラス転移温度の差が小さいため、成形時に過延伸になりにくく、かつ層間剥離もしにくいために好ましい。
より好ましくは、高屈折率樹脂がポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートであり、低屈折率樹脂がスピログリコールおよびシクロヘキサンジカルボン酸を含むポリエステルであることが好ましい。低屈折率樹脂がスピログリコールおよびシクロヘキサンジカルボン酸を含むポリエステルであると、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとの面内屈折率の差が大きくなるため、高い反射率が得られやすくなる。また、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとのガラス転移温度の差が小さく、接着性にも優れるため、成形時に過延伸になりにくく、かつ層間剥離もしにくい。
また、高屈折率樹脂がポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートであり、低屈折率樹脂がシクロヘキサンジメタノールを含むポリエステルであることも好ましい。ここで、シクロヘキサンジメタノールを含むポリエステルとは、シクロヘキサンジメタノールを共重合したコポリエステル、またはホモポリエステル、またはそれらをブレンドしたポリエステルのことをいう。シクロヘキサンジメタノールを含むポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとのガラス転移温度の差が小さいため、成形時に過延伸になることがなりにくく、かつ層間剥離もしにくいために好ましい。この場合、低屈折率樹脂は、シクロヘキサンジメタノールの共重合量が15mol%以上60mol%以下であるエチレンテレフタレート重縮合体であることがより好ましい。
このようにすることにより、高い反射性能を有しながら、特に加熱や経時による光学的特性の変化が小さく、層間での剥離も生じにくくなる。シクロヘキサンジメタノールの共重合量が上記範囲内であるエチレンテレフタレート重縮合体は、ポリエチレンテレフタレートと非常に強く接着する。また、そのシクロヘキサンジメタノール基は幾何異性体としてシス体あるいはトランス体があり、また配座異性体としてイス型あるいはボート型もあるので、ポリエチレンテレフタレートと共延伸しても配向結晶化しにくく、高反射率で、熱履歴による光学特性の変化もさらに少なく、製膜時のやぶれも生じにくい。
上記の樹脂の多層膜においては、高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層とが厚み方向に交互に積層された構造を有している部分が存在していればよい。すなわち、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の厚み方向における配置の序列がランダムな状態ではないことが好ましく、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層以外の樹脂層の配置の序列については特に限定されるものではない。また、上記の樹脂の多層膜が、高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層と他の樹脂層とを有する場合、それらの配置の順列としては、高屈折率樹脂層をA、低屈折率樹脂層をB、他の樹脂層をCとしたとき、A(BCA)、A(BCBA)、A(BABCBA)等の規則的順列で各層が積層されることがより好ましい。ここで、nは繰り返しの単位数であり、例えばA(BCA)においてn=3の場合、厚み方向にABCABCABCAの順列で積層されているものを表す。
また、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の積層数は、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、適宜調整される。具体的には、高屈折率樹脂層と低屈折率樹脂層とは交互にそれぞれ30層以上積層することができ、それぞれ200層以上積層してもよい。また、高屈折率樹脂層および低屈折率樹脂層の総積層数は、例えば600層以上とすることができる。積層数が少なすぎると、十分な反射率が得られなくなる場合がある。また、積層数が上記範囲であることにより、所望の反射率を容易に得ることができる。また、上記総積層数の上限としては特に限定されないが、装置の大型化や層数が多くなりすぎることによる積層精度の低下を考慮すると、例えば1500層以下とすることができる。
さらに、上記の樹脂の多層膜は、少なくとも片面に厚み3μm以上のポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを含有する表面層を有することが好ましく、中でも両面に上記表面層を有することが好ましい。また、表面層の厚みは5μm以上であることがより好ましい。上記表面層を有することにより、上記の樹脂の多層膜の表面を保護することができる。
上記の樹脂の多層膜の製造方法としては、例えば、共押出法等が挙げられる。具体的には、特開2008-200861号公報に記載の積層フィルムの製造方法を参照することができる。
また、上記の樹脂の多層膜としては、市販の積層フィルムを用いることができ、具体的には、東レ株式会社製のピカサス(登録商標)、3M社製のESR等が挙げられる。
ii)反射構造体
反射構造体は、上記第1層側から順にパターン状の第1反射膜とパターン状の第2反射膜とを有し、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されているものである。
反射構造体は、2つの態様を有する。反射構造体の第1態様は、透明基材と、透明基材の一方の面に配置されたパターン状の第1反射膜と、透明基材の他方の面に配置されたパターン状の第2反射膜とを有し、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されているものである。また、反射構造体の第2態様は、透明基材と、透明基材の一方の面に配置され、光透過性を有するパターン状の凸部と、凸部の透明基材側の面とは反対の面側に配置されたパターン状の第1反射膜と、透明基材の一方の面の凸部の開口部に配置されたパターン状の第2反射膜とを有し、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されているものである。以下、各態様に分けて説明する。
(反射構造体の第1態様)
本開示における反射構造体の第1態様は、透明基材と、透明基材の一方の面に配置されたパターン状の第1反射膜と、透明基材の他方の面に配置されたパターン状の第2反射膜とを有し、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されているものである。本態様の反射構造体の場合、第二の拡散部材において、反射構造体の第1反射膜側の面側に第1層が配置される。
図8(a)、(b)は、本態様の反射構造体の一例を示す概略平面図および断面図であり、図8(a)は反射構造体の第1反射膜側の面から見た平面図であり、図8(b)は図8(a)のA-A線断面図である。図8(a)、(b)に示すように、反射構造体20は、透明基材21と、透明基材21の一方の面に配置されたパターン状の第1反射膜22と、透明基材21の他方の面に配置された第2反射膜24とを有している。第1反射膜22の開口部23および第2反射膜24の開口部25は、平面視上重ならないように位置している。また、第1反射膜22および第2反射膜24は、透明基材21の両面にそれぞれ配置されており、厚み方向に離れて配置されている。なお、図8(a)において、第2反射膜の開口部は破線で示している。
このような反射構造体においては、パターン状の第1反射膜および第2反射膜が積層されており、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置していることから、本態様の反射構造体を有する拡散部材を面発光装置に用いた場合、LED素子の直上には第1反射膜22および第2反射膜24の少なくともいずれか一方が必ず存在することになる。そのため、反射構造体20の第1反射膜22側の面、すなわち反射構造体20(第2層)の第1層(図示なし)が配置される側の面13Aに対して低入射角で入射した光L11を、第1反射膜22および第2反射膜24で反射させることができる。
また、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されていることから、反射構造体20の第1反射膜22側の面、すなわち反射構造体20(第2層)の第1層(図示なし)が配置される側の面13Aに対して高入射角で入射した光L12、L13を、第1反射膜22の開口部23および第2反射膜24の開口部25から出射させることができる。これにより、LED素子から発せられたのち拡散部材の第2層側の面から出射する光の一部を、LED素子の直上ではなく、LED素子から面内方向に離れた位置から出射させることができるようになる。よって、輝度の面内均一性を向上させることができる。
第1反射膜および第2反射膜としては、一般的な反射膜を用いることができ、例えば、金属膜、誘電体多層膜等を用いることができる。金属膜の材料としては、一般的な反射膜に使用される金属材料を採用することができ、例えば、アルミニウム、金、銀、およびそれらの合金等が挙げられる。また、誘電体多層膜としては、一般的な反射膜に使用されるものを採用することができ、例えば、酸化ジルコニウムと酸化ケイ素とが交互に積層された多層膜等の無機化合物の多層膜が挙げられる。第1反射膜および第2反射膜に含まれる材料は、同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第1反射膜および第2反射膜の開口部のピッチとしては、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、本態様の拡散部材が用いられる面発光装置におけるLED素子の配光特性、サイズ、ピッチおよび形状や、LED基板と拡散部材との距離等に応じて適宜設定される。第1反射膜および第2反射膜の開口部のピッチは、同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第1反射膜の開口部のピッチは、例えば、LED素子のサイズよりも大きくてもよい。具体的には、第1反射膜の開口部のピッチは、0.1mm以上20mm以下とすることができる。
また、第2反射膜の開口部のピッチは、輝度ムラを抑制することができれば特に限定されないが、中でも、上記第1反射膜の開口部のピッチ以下であることが好ましく、上記第1反射膜の開口部のピッチより小さいことが好ましい。具体的には、第2反射膜の開口部のピッチは、0.1mm以上2mm以下とすることができる。上記のように第2反射膜の開口部のピッチを微細にすることにより、第2反射膜の部分と第2反射膜の開口部の部分とのパターンを視認しにくくすることができ、ムラのない面発光が可能となる。
なお、第1反射膜の開口部のピッチとは、例えば図8(a)に示すような、隣り合う第1反射膜22の開口部23の中心間の距離P1をいう。また、第2反射膜の開口部のピッチとは、例えば図8(a)に示すような、隣り合う第2反射膜24の開口部25の中心間の距離P2をいう。
第1反射膜および第2反射膜の開口部の大きさとしては、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、LED素子の配光特性、サイズ、ピッチおよび形状や、LED基板と拡散部材との距離等に応じて適宜設定される。第1反射膜および第2反射膜の開口部の大きさは、同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第1反射膜の開口部の大きさとしては、具体的には、第1反射膜の開口部の形状が矩形状である場合、第1反射膜の開口部の長さは、0.1mm以上5mm以下とすることができる。
また、第2反射膜の開口部の大きさは、輝度ムラを抑制することができれば特に限定されないが、中でも、上記第1反射膜の開口部の大きさ以下であることが好ましく、上記第1反射膜の開口部の大きさより小さいことが好ましい。具体的には、第2反射膜の開口部の形状が矩形状である場合、第2反射膜の開口部の長さは、0.05mm以上2mm以下とすることができる。上記のように第2反射膜の開口部の大きさを微細にすることにより、第2反射膜の部分と第2反射膜の開口部の部分とのパターンを視認しにくくすることができ、ムラのない面発光が可能となる。
なお、第1反射膜の開口部の大きさとは、例えば第1反射膜の開口部の形状が矩形状である場合、図8(a)に示すような、第1反射膜22の開口部23の長さx1をいう。また、第2反射膜の開口部の大きさとは、例えば図8(a)に示すような、第2反射膜24の開口部25の長さx2をいう。
第1反射膜および第2反射膜の開口部の形状としては、例えば、矩形状、円形状等、任意の形状とすることができる。第1反射膜および第2反射膜の厚みとしては、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、適宜調整される。具体的には、第1反射膜および第2反射膜の厚みは、0.05μm以上100μm以下とすることができる。
第1反射膜および第2反射膜は、透明基材の面に形成されたものであってもよく、シート状の反射膜であってもよい。第1反射膜および第2反射膜の形成方法としては、透明基材の面にパターン状に反射膜を形成できる方法であれば特に限定されず、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等が挙げられる。また、第1反射膜および第2反射膜がシート状の反射膜である場合、開口部の形成方法としては、例えば、打ち抜き加工等により複数の貫通孔を形成する方法等が挙げられる。この場合、透明基材およびシート状の反射膜の積層方法としては、例えば、透明基材に接着層や粘着層を介してシート状の反射膜を貼り合せる方法を用いることができる。
本態様の反射構造体における透明基材は、上記の第1反射膜および第2反射膜等を支持する部材であり、また、第1反射膜および第2反射膜を厚み方向に離れて配置させるための部材である。
透明基材は光透過性を有する。透明基材の光透過性としては、透明基材の全光線透過率が、例えば80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることが好ましい。
なお、透明基材の全光線透過率は、例えば、JIS K7361-1:1997に準拠する方法により測定することができる。
透明基材を構成する材料としては、上述した全光線透過率を有する材料であればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル、シクロオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、アクリルスチレン等の樹脂や、石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英等のガラスが挙げられる。
透明基材の厚みとしては、例えば図8(b)に示すように、反射構造体20の第1反射膜22側の面、すなわち反射構造体20(第2層)の第1層(図示なし)が配置される側の面13Aに対して高入射角で入射した光L12を、第1反射膜22の開口部23および第2反射膜24の開口部25から出射させることができるような厚みであることが好ましく、第1反射膜および第2反射膜の開口部のピッチおよび大きさや、第1反射膜および第2反射膜の厚み等に応じて適宜設定される。具体的には、透明基材の厚みの下限値は、0.05mm以上とすることができ、中でも0.1mm以上とすることが好ましい。一方、上記厚みの上限値は、2mm以下とすることができ、中でも0.1mm以上0.5mm以下であることが好ましい。
(反射構造体の第2態様)
反射構造体の第2態様は、透明基材と、透明基材の一方の面に配置され、光透過性を有するパターン状の凸部と、凸部の透明基材側の面とは反対の面側に配置されたパターン状の第1反射膜と、透明基材の一方の面の凸部の開口部に配置されたパターン状の第2反射膜とを有し、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されているものである。本態様の反射構造体の場合、第二の拡散部材において、反射構造体の第1反射膜側の面側に第1層が配置される。
図9(a)、(b)は、本開示における反射構造体の第2態様の一例を示す概略平面図および断面図であり、図9(a)は反射構造体の第1反射膜側の面から見た平面図であり、図9(b)は図9(a)のA-A線断面図である。図9(a)、(b)に示すように、反射構造体20は、透明基材21と、透明基材21の一方の面に配置され、光透過性を有するパターン状の凸部26と、凸部26の透明基材21側の面とは反対の面に配置されたパターン状の第1反射膜22と、透明基材21の一方の面の凸部26の開口部に配置されたパターン状の第2反射膜24とを有している。第1反射膜22の開口部23および第2反射膜24の開口部25は、平面視上重ならないように位置している。また、第1反射膜22および第2反射膜24は、凸部26によって隔てられており、厚み方向に離れて配置されている。
このような反射構造体においては、パターン状の第1反射膜および第2反射膜が積層されており、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置していることから、本態様の反射構造体を有する拡散部材を用いた面発光装置(特に、LEDバックライト)は、LED素子の直上には第1反射膜および第2反射膜の少なくともいずれか一方が必ず存在することになる。そのため、上記反射構造体の第1態様と同様に、例えば図9(b)に示すように、反射構造体20の第1反射膜22側の面、すなわち反射構造体20(第2層)の第1層(図示なし)が配置される側の面13Aに対して低入射角で入射した光L11を、第1反射膜22および第2反射膜24で反射させることができる。
また、第1反射膜の開口部および第2反射膜の開口部が平面視上重ならないように位置し、第1反射膜および第2反射膜が厚み方向に離れて配置されていることから、反射構造体20の第1反射膜22側の面、すなわち反射構造体20(第2層)の第1層(図示なし)が配置される側の面13Aに対して高入射角で入射した光L12を、凸部26の側面および第2反射膜24の開口部25から出射させることができる。これにより、LED素子から発せられたのち拡散部材の第2層側の面から出射する光の一部を、LED素子の直上ではなく、LED素子から面内方向に離れた位置から出射させることができるようになる。よって、輝度の面内均一性を向上させることができる。また、本態様においては、凸部を有することから、第1反射膜および第2反射膜の開口部のセルフアライメントが可能であり、製造コストを削減することができる。
なお、第1反射膜および第2反射膜の材料、第1反射膜および第2反射膜の開口部のピッチ、第1反射膜および第2反射膜の開口部の大きさ、第1反射膜および第2反射膜の開口部の形状、第1反射膜および第2反射膜の厚み、ならびに第1反射膜および第2反射膜の形成方法等については、上記第1態様と同様とすることができる。
また、透明基材については、上記第1態様と同様とすることができる。
本態様の反射構造体における凸部は、上記の第1反射膜および第2反射膜を厚み方向に離れて配置させるための部材である。凸部は光透過性を有する。凸部の光透過性としては、凸部の全光線透過率が、例えば80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることが好ましい。なお、凸部の全光線透過率は、例えば、JIS K7361-1:1997に準拠する方法により測定することができる。
凸部を構成する材料としては、パターン状の凸部を形成可能であり、上述した全光線透過率を有する材料であればよく、例えば、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が挙げられる。
凸部の高さとしては、例えば図9(b)に示すように、反射構造体20の第1反射膜22側の面、すなわち反射構造体20(第2層)の第1層(図示なし)が配置される側の面13Aに対して高入射角で入射した光L12を、凸部26の側面および第2反射膜24の開口部25から出射させることができるような高さであることが好ましく、第1反射膜および第2反射膜の開口部のピッチおよび大きさや、第1反射膜および第2反射膜の厚み等に応じて適宜設定される。具体的には、凸部の高さの下限値は、0.05mm以上とすることができ、中でも1mm以上とすることが好ましい。一方、上記凸部の高さの上限値は、2mm以下とすることができ、中でも0.5mm以下であることが好ましい。
凸部のピッチ、大きさおよび平面視形状については、上記第2反射膜の開口部のピッチ、大きさおよび形状と同様とすることができる。凸部の表面は、例えば図9(b)に示すように平滑面であってもよく、図10(a)に示すように粗面であってもよい。凸部の表面が粗面である場合には、凸部に光拡散性を付与することができる。
また、凸部の表面の形状としては、例えば図9(b)に示すように平面であってもよく、図10(b)に示すように曲面であってもよい。凸部の表面が曲面である場合には、凸部
に光拡散性を付与することができる。
凸部の形成方法としては、パターン状の凸部を形成可能な方法であれば特に限定されず、例えば、印刷法、金型による樹脂賦形等が挙げられる。
iii)反射型回折格子
第2層が反射型回折格子である場合、反射型回折格子としては、上述した反射率および透過率の入射角依存性を有するものであれば特に限定されない。
反射型回折格子のピッチ等としては、上述した反射率および透過率の入射角依存性が得られればよく、適宜調整される。具体的には、LED素子の出力する波長が、赤色、緑色、青色等の単色である場合は、各波長に応じたピッチとすることで、効果的にLED素子の光を反射させることが可能である。
反射型回折格子を構成する材料としては、上述した反射率および透過率の入射角依存性を有する反射型回折格子が得られる材料であればよく、一般的に反射型回折格子に用いられるものを採用することができる。また、反射型回折格子の形成方法としては、一般的な反射型回折格子の形成方法と同様とすることができる。
(3)第三の拡散部材
第三の拡散部材としては、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート等の光透過性樹脂を有する樹脂板であり、内部に多数の空隙が存在するもの、または、表面に凹凸を有するものが挙げられ、一般に表示装置分野において汎用されているものを用いることができる。
(4)波長変換部材
本開示の面発光装置においては、例えば、拡散部材のLED基板側とは反対の面側に波長変換部材が配置されていてもよく、拡散部材のLED基板側に波長変換部材が配置されていてもよい。
波長変換部材は、LED素子から出射された光を吸収し、励起光を発光する蛍光体を含有する部材である。波長変換部材は、LED基板と組み合わせることにより、白色光を生成する機能を有する。
波長変換部材は、通常、蛍光体および樹脂を含有する波長変換層を少なくとも有する。
波長変換部材は、例えば、波長変換層単体であってもよく、透明基材の一方の面側に波長変換層を有する積層体であってもよい。中でも、薄型化の点から、波長変換層単体が好ましい。より好ましくは、シート状の波長変換部材が用いられる。
上記蛍光体としては、LED素子からの発光色に応じて適宜選択することができ、例えば、青色蛍光体、緑色蛍光体、赤色蛍光体、黄色蛍光体等を挙げることができる。例えば、LED素子が青色LED素子である場合、蛍光体としては、緑色蛍光体と赤色蛍光体とを用いてもよく、黄色蛍光体を用いてもよい。また、例えば、LED素子が紫外線LED素子である場合、蛍光体としては、赤色蛍光体と緑色蛍光体と青色蛍光体とを用いることができる。
蛍光体としては、例えばLEDバックライトの波長変換部材に用いられる蛍光体を採用することができる。また、量子ドットを蛍光体として用いることもできる。波長変換部材層中の蛍光体の含有量は、所望の白色光を生成することができる程度であれば特に限定されず、一般的なLEDバックライトの波長変換部材における蛍光体の含有量と同様とすることができる。
また、波長変換部材に含まれる樹脂としては、蛍光体を分散させることができれば特に限定されるものではない。上記樹脂としては、一般的なLEDバックライトの波長変換部材に用いられる樹脂と同様とすることができ、例えば、シリコーン系樹脂やエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。
波長変換部材の厚みとしては、面発光装置に用いた場合に、所望の白色光を生成することができる厚みであれば特に限定されず、例えば、10μm以上1000μm以下とすることができる。
(5)その他光学部材
本開示の面発光装置は、例えば、拡散部材のLED基板側の面とは反対の面側に光学部材がさらに配置されていてもよい。光学部材としては、例えば、プリズムシート、反射型偏光シート等が挙げられる。
a)プリズムシート
本開示におけるプリズムシートは、入射した光を集光し、正面方向の輝度を集中的に向上させる機能を有する。プリズムシートは、例えば、透明樹脂基材の一方の面側に、アクリル樹脂等を含むプリズムパターンが配置されたものである。プリズムシートとしては、例えば、3M社製の輝度上昇フィルムBEFシリーズを用いることができる。
b)反射型偏光シート
本開示における反射型偏光シートは、第1の直線偏光成分(例えば、P偏光)のみを透過し、かつ第1の直線偏光成分と直交する第2の直線偏光成分(例えば、S偏光)を吸収せずに反射する機能を有する。反射型偏光シートで反射された第2の直線偏光成分は再度反射され、偏光が解消された状態(第1の直線偏光成分と第2の直線偏光成分とを両方含んだ状態)で、再度、反射型偏光シートに入射する。よって、反射型偏光シートは再度入射する光のうち第1の直線偏光成分を透過し、第1の直線偏光成分と直交する第2の直線偏光成分は再度反射される。
以下、同上の過程を繰り返す事により、上記第2層から出射した光の70%~80%程度が第1の直線偏光成分となった光として出光される。したがって、本開示の面発光装置を表示装置に用いた場合、反射型偏光シートの第1の直線偏光成分(透過軸成分)の偏光方向と表示パネルの偏光板の透過軸方向とを一致させることにより、面発光装置からの出射光は全て表示パネルで画像形成に利用可能となる。そのため、LED素子から投入される光エネルギーが同じであっても、反射型偏光シートを未配置の場合に比べて、より高輝度の画像形成が可能となる。
反射型偏光シートとしては、例えば、3M社製の輝度上昇フィルムDBEFシリーズが挙げられる。また、反射型偏光シートとして、例えば、Shinwha Intertek社製の高輝度偏光シートWRPS、ワイヤーグリッド偏光子等を用いることもできる。
4.用途
本開示における面発光装置の用途は、特に限定されないが、表示装置に好適に使用することができる。また、照明装置等にも使用することができる。
B.表示装置
本開示は、表示パネルと、上記表示パネルの背面に配置された、上述の面発光装置を備える、表示装置を提供する。
図11は、本開示の表示装置の一例を示す模式図である。図11に例示するように、表示装置100は、表示パネル31と、表示パネル31の背面に配置された、本開示おける面発光装置1とを備える。
本開示によれば、上述した面発光装置を有することにより、輝度の面内均一性を向上させつつ、薄型化を図ることが可能である。したがって、高品質な表示装置を得ることができる。
1.面発光装置
本開示における面発光装置は、上記「A.面発光装置」の項に記載したものと同様である。
2.表示パネル
本開示における表示パネルとしては、特に限定されるものではなく、例えば、液晶パネルが挙げられる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に、封止部材に関する実験例を示し、その後、本開示の実施例および比較例を示し、本開示をさらに詳細に説明する。
A.実験例
(実験例1)
図1に示すように、支持基板2、および発光ダイオード素子3を有する発光ダイオード基板4、封止部材A(厚さ450μm)5、拡散部材A6、および波長変換部材を有する面発光装置1を製造した。封止部材Aのヘイズ値、層構成、密度および波長450nmにおける透過率を表1に示す。下記方法で評価した輝度ムラの評価結果を表2に示す。
使用した部材は以下の通りである。
・発光ダイオード基板
LEDチップ B0815ACQ0(チップサイズ0.2mm×0.4mm、ジェネライツ製)を6mmピッチで支持基板(反射率95%)上に正方配置した。ここで、正方配置とは、LEDチップが格子状に配列された配置をいうものとする。
・拡散部材A(拡散板)
55K3(エンタイア製)
・波長変換部材(QD)
QF-6000(昭和電工マテリアルズ製)
尚、封止部材の厚さおよび表1に示す光学特性は、封止部材シートを、ETFEフィルム(厚み100μm)で挟み込んで、真空ラミネーションにより加熱処理を行った後の封止部材用試料を測定した値である。光学特性の測定は、ETFEフィルムを剥がし、封止部材用試料のみを測定した。真空ラミネート条件は下記の通りとした。
(真空ラミネート条件)
(a)真空引き:5.0分
(b)加圧:0kPa~100kPaまで5秒かけて加圧した。
(c)圧力保持:(100kPa):7分
(d)温度:150℃
(実験例2)
拡散部材Aの代わりに、下記の拡散部材Bを使用した以外は、実施例1と同様に輝度ムラの発生を評価した。結果を表2に示す。
・拡散部材B
第1層としてプリズム面が発光ダイオード素子側に形成されたプリズム構造、第2層として誘電体多層膜を有する第二の拡散部材
(実験例3、4)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材B(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。なお、スキン層とコア層との厚みの比率は、スキン層/コア層とした場合に、0.18とした。上記厚みの比率は、以下に示す封止部材Dから封止材Kまでも同様である。
(実験例5、6)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材D(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。
(実験例7、8)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材E(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。
封止部材Eは、スキン層として、日本ポリエチレン製KS340T(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:0質量%)を用い、コア層として、Braskem社製SEB853(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:95質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、74質量%であった。
(実験例9、10)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材F(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。
封止部材Fは、スキン層として、日本ポリエチレン製KS340T(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:0質量%)を用い、コア層として、Braskem社製SLL118(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:87質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、68質量%であった。
(実験例11、12)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材G(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。
封止部材Gは、スキン層として、Braskem社製SLL118(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:87質量%)を用い、コア層として、住友化学社製スミカセンL420(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:0質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、19質量%であった。
(実験例13、14)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材H(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。
封止部材Hは、スキン層として、Braskem社製SLL118(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:87質量%)を用い、コア層として、Braskem社製SEB853(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:95質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、93質量%であった。
(実験例15、16)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材I(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。なお、スキン層をLEDチップ側として用いた。
封止部材Iは、スキン層として、日本ポリエチレン製KS340T(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:0質量%)を用い、コア層として、Braskem社製SEB853(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:95質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、84質量%であった。
(実験例17、18)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材J(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。なお、スキン層をLEDチップ側として用いた。
封止部材Jは、スキン層として、Braskem社製SLL118(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:87質量%)を用い、コア層として、Braskem社製SEB853(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:95質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、94質量%であった。
(実験例19、20)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材K(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。なお、スキン層をLEDチップ側として用いた。
封止部材Kは、スキン層として、日本ポリエチレン製KS340T(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:0質量%)を用い、コア層として、Braskem社製SLL118(商品名、バイオマスポリエチレン含有量:87質量%)を用いた。封止部材としてのバイオマスポリエチレンの含有量は、77質量%であった。
(対比実験例1、2)
封止部材Aの代わりに、拡散部材と発光ダイオード基板との間にピンを設けた以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。結果を表2に示す。この際、発光ダイオード素子と拡散部材との間の距離は500μmであった。
(対比実験例3、4)
封止部材Aの代わりに、高透明ポッティングタイプの液状シリコーン組成物を使用したSi硬化物(厚さ450μm)を設けた以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。結果を表2に示す。
(対比実験例5、6)
封止部材Aの代わりに、表1に示す封止部材C(厚さ450μm)を使用した以外は、実施例1、2と同様に輝度ムラの発生を評価した。結果を表2に示す。

Figure 0007367897000001

[輝度ムラ評価方法]
得られた面発光装置について、2次元色彩輝度計CA2000を用いてLED発光時の輝度を測定し、輝度ムラを評価した。輝度ムラの指標は、ユニフォミティの数値によって以下のように判断した。
[評価基準]
ユニフォミティ=正面輝度の最小値/正面輝度の最大値
A:ユニフォミティが0.9以上
B:ユニフォミティが0.8以上0.9未満
C:ユニフォミティが0.8未満









Figure 0007367897000002
本開示における面発光装置(実施例1~20)は、輝度ムラの発生を抑制することができた一方で、封止部材Aの代わりにピンを設けた対比実験例1、2、液状Siの硬化物を使用した対比実験例3、4、および、ヘイズ値が低い封止部材Cを使用した対比実験例5、6では、輝度ムラの発生を抑制することができなかった。
B.実施例
(実施例1)
図3(a)に示すように、支持基材上にLEDベアチップが配置されたLED基板を準備した。
LEDベアチップとしては、0815TCQ0 S44D/45A/B/C/D-4C/4D/5A/5B(0815model)(ジェネライツ製)を用いた。支持基板としては、樹脂製基板上にLED部分を開口部として穴開け加工をした反射シート(QE59(東レ製) 厚み60μm、反射率97%)を積層したものを用い、4mmピッチに上記LEDベアチップを配置して、LED基板を作製した。
上記LED基板上に、図3(b)に示すように封止部材シートを圧着させることで、図3(b)に示すように、LEDベアチップが封止部材により封止されたLED基板Aを作製した。封止部材としては、上記実験例で用いた封止部材Bを用いた。
上記LEDベアチップの透明基材はサファイアであり、屈折率は1.76であった。また、封止部材Bの屈折率は1.48であった。LEDベアチップの透明基材の発光層が形成された面とは反対側の面、および側面の封止部材による被覆率は、100%であった。
なお、被覆率の測定方法は、「A.面発光装置 1.LED基板 (1)LEDベアチップ a)透明基材」の項で説明した方法と同様の方法を用いた。
(比較例1)
実施例1と同様のLEDベアチップ、および反射シートが積層された支持基板を用い、上記支持基板上に上記LEDベアチップを配置したLED基板Bを形成した。
(評価)
上記封止部材により封止されたLED基板Aと、上記LED基板Bとを用い、光の取り出し効率を測定した。
測定方法は、以下の通りである。
30mmの決まったエリアの平均輝度を、2次元色彩輝度計CA2000(コニカミノルタ製)を用いて正面から測定した。対物レンズから基板表面までの距離は30cmとした。
測定の結果、光の取り出し効率は、LED基板Bを100%とした場合、封止部材により封止されたLED基板Aは110%であった。
なお、本開示においては、例えば、以下の発明が提供される。
[1]
支持基板、および前記支持基板の片側の面側に配置された発光ダイオード素子を有する発光ダイオード基板と、
前記発光ダイオード基板の前記発光ダイオード素子側の面に配置され、前記発光ダイオード素子を封止する封止部材と、を有する面発光装置であって、
前記発光ダイオード素子は、無機材料からなる透明基材と、前記透明基材の片側の面に形成された発光層とを有し、前記透明基材が表面に露出しているベアチップであり、
前記封止部材は、前記透明基材の発光層が形成された面とは反対側の面、および側面に接しており、
前記封止部材は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みが前記発光ダイオード素子の厚みより厚い、面発光装置。
[2]
前記封止部材は、前記透明基材の側面の90%以上と接している、[1]に記載の面発光装置。
[3]
前記透明基材が、サファイア(Al)で構成されている、[1]または[2]に記載の面発光装置。
[4]
前記封止部材の厚みが、50μm以上800μm以下である、[1]から[3]までのいずれかに記載の面発光装置。
[5]
前記封止部材が、熱可塑性樹脂を有する、[1]から[4]までのいずれかに記載の面発光装置。
[6]
前記封止部材が、密度0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂として有する、[1]から[5]までのいずれかに記載の面発光装置。
[7]
前記封止部材が、コア層と、前記コア層の少なくとも一方の面側に配置されたスキン層とを有する、[1]から[6]までのいずれかに記載の面発光装置。
[8]
前記封止部材の前記発光ダイオード基板とは反対の面に配置された拡散部材を有する、[1]から[7]までのいずれかに記載の面発光装置。
[9]
表示パネルと、
前記表示パネルの背面に配置された[1]から[8]までのいずれかに記載の面発光装置と、を備える、表示装置。
1、10 … 面発光装置
2 … 支持基板
3 … LED素子(LEDベアチップ)
4 … LED基板
5 … 封止部材
6 … 拡散部材
100 … 表示装置

Claims (8)

  1. 支持基板、および前記支持基板の片側の面側に配置された発光ダイオード素子を有する発光ダイオード基板と、
    前記発光ダイオード基板の前記発光ダイオード素子側の面に配置され、前記発光ダイオード素子を封止する封止部材と、を有する面発光装置であって、
    前記発光ダイオード素子は、無機材料からなる透明基材と、前記透明基材の片側の面に形成された発光層とを有し、前記透明基材が表面に露出しているベアチップであり、
    前記封止部材は、前記透明基材の発光層が形成された面とは反対側の面、および側面に接しており、
    前記封止部材の前記発光ダイオード基板の反対側の面における、上面視で、封止部材の前記面と前記発光ダイオード素子とが重なる位置に反射層が形成されておらず、
    前記封止部材は、ヘイズ値が4%以上であり、厚みが前記発光ダイオード素子の厚みより厚く、
    さらに、前記封止部材は、オレフィン系樹脂で構成されている、面発光装置。
  2. 前記封止部材は、前記透明基材の側面の90%以上と接している、請求項1に記載の面発光装置。
  3. 前記透明基材が、サファイア(Al)で構成されている、請求項1に記載の面発光装置。
  4. 前記封止部材の厚みが、50μm以上800μm以下である、請求項1に記載の面発光装置。
  5. 前記封止部材が、密度0.870g/cm以上0.930g/cm以下のポリエチレン系樹脂をベース樹脂として有する、請求項1に記載の面発光装置。
  6. 前記封止部材が、コア層と、前記コア層の少なくとも一方の面側に配置されたスキン層とを有する、請求項1に記載の面発光装置。
  7. 前記封止部材の前記発光ダイオード基板とは反対の面に配置された拡散部材を有する、請求項1に記載の面発光装置。
  8. 表示パネルと、
    前記表示パネルの背面に配置された請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の面発光装置と、を備える、表示装置。
JP2023536452A 2022-01-12 2023-01-11 面発光装置、および表示装置 Active JP7367897B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023175660A JP2024012319A (ja) 2022-01-12 2023-10-11 面発光装置、および表示装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022003216 2022-01-12
JP2022003216 2022-01-12
PCT/JP2023/000407 WO2023136256A1 (ja) 2022-01-12 2023-01-11 面発光装置、および表示装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023175660A Division JP2024012319A (ja) 2022-01-12 2023-10-11 面発光装置、および表示装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPWO2023136256A1 JPWO2023136256A1 (ja) 2023-07-20
JP7367897B1 true JP7367897B1 (ja) 2023-10-24
JPWO2023136256A5 JPWO2023136256A5 (ja) 2023-12-13

Family

ID=87279141

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023536452A Active JP7367897B1 (ja) 2022-01-12 2023-01-11 面発光装置、および表示装置
JP2023175660A Pending JP2024012319A (ja) 2022-01-12 2023-10-11 面発光装置、および表示装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023175660A Pending JP2024012319A (ja) 2022-01-12 2023-10-11 面発光装置、および表示装置

Country Status (3)

Country Link
JP (2) JP7367897B1 (ja)
TW (1) TW202338461A (ja)
WO (1) WO2023136256A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010262770A (ja) 2009-04-30 2010-11-18 Toppan Printing Co Ltd 発光シート、及びそれを用いた照明装置、バックライトユニット、ディスプレイ装置
JP2016225374A (ja) 2015-05-27 2016-12-28 四国計測工業株式会社 Led発光装置
CN208521547U (zh) 2018-04-27 2019-02-19 北京环宇蓝博科技有限公司 Led显示屏幕罩及led显示屏
US20190094619A1 (en) 2017-09-28 2019-03-28 Lg Display Co., Ltd. Backlight unit and liquid crystal display device including the same
JP2020188073A (ja) 2019-05-10 2020-11-19 シャープ株式会社 Led光源基板及び照明装置
JP2021009937A (ja) 2019-07-01 2021-01-28 大日本印刷株式会社 封止部材付き発光ダイオード基板、表示装置、タイリング表示装置、および発光ダイオード基板用封止材シート

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010262770A (ja) 2009-04-30 2010-11-18 Toppan Printing Co Ltd 発光シート、及びそれを用いた照明装置、バックライトユニット、ディスプレイ装置
JP2016225374A (ja) 2015-05-27 2016-12-28 四国計測工業株式会社 Led発光装置
US20190094619A1 (en) 2017-09-28 2019-03-28 Lg Display Co., Ltd. Backlight unit and liquid crystal display device including the same
CN208521547U (zh) 2018-04-27 2019-02-19 北京环宇蓝博科技有限公司 Led显示屏幕罩及led显示屏
JP2020188073A (ja) 2019-05-10 2020-11-19 シャープ株式会社 Led光源基板及び照明装置
JP2021009937A (ja) 2019-07-01 2021-01-28 大日本印刷株式会社 封止部材付き発光ダイオード基板、表示装置、タイリング表示装置、および発光ダイオード基板用封止材シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2023136256A1 (ja) 2023-07-20
TW202338461A (zh) 2023-10-01
WO2023136256A1 (ja) 2023-07-20
JP2024012319A (ja) 2024-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2021002247A1 (ja) 拡散部材、積層体、拡散部材のセット、ledバックライトおよび表示装置
JP2024036355A (ja) 拡散部材、積層体、拡散部材のセット、ledバックライトおよび表示装置
JP7327610B2 (ja) 面発光装置、表示装置、面発光装置用封止部材シートおよび面発光装置の製造方法
JP7485189B2 (ja) バックライトモジュール、および表示装置
JP7367897B1 (ja) 面発光装置、および表示装置
WO2023063285A1 (ja) 面発光装置、表示装置、面発光装置の製造方法、および面発光装置用封止部材シート

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230615

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230615

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230808

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230901

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7367897

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150