JP7364861B2 - シートのスライド機構 - Google Patents

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本発明は、シートのスライド機構に関する。
自動車等の車両には、シートを車両の前後方向や左右方向にスライドさせて移動させることができるようにするためのシートのスライド機構が設けられている場合がある。
シートのスライド機構は、例えば、車体カーペットの下側に、車両の前後方向や左右方向に延びるようにスライドレールが配置され、スライドレールに沿ってシートが車両の前後方向や左右方向に移動できるように構成される。
その際、車体カーペットに、スライドレールに平行にスリットが設けられ、シートを移動させると、スライドレールとシートとを連結する連結部材がスリット内をスリットに沿って移動するように構成される場合が多い。
しかし、このように車体カーペットにスリットが設けられていると、異物がスリットに入り込んだりスリットを通って車体カーペットの下側に落下したりする可能性があった。
そのため、例えば特許文献1、2では、車体カーペットのスリットにファスナ(頭合わせファスナ)を取り付けて、連結部材が通る部分以外はファスナを閉じるようにすることで、上記のような問題が生じないようにする技術が開示されている。
なお、特許文献1、2では、1つのシートにつき車体カーペットに2本のスリットが設けられている場合が記載されているが、例えば特許文献3に記載されているように1つのシートにつき車体カーペットに1本のスリットが設けられている場合も、同様にスリットにファスナを取り付けるように構成することができる。
実開昭62-97044号公報 実開平7-35162号公報 実開昭61-169834号公報
しかしながら、上記のように車体カーペットに設けられたスリットにファスナを取り付けると、車体カーペットに設けられたファスナを乗員等が視認できてしまうため、見栄えが悪くなる可能性がある。
また、ファスナがゴミ等の異物を噛み込む可能性がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ファスナが異物を噛み込むことを抑制されたシートのスライド機構を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、シートのスライド機構において、
シートの着座面を支持するシートクッションフレームと、
車体カーペットの下側に配置されたスライドレールと、
前記シートクッションフレームと前記スライドレールとを連結する連結部材と、
を備え、
前記車体カーペットがその上面に凹部を有し、
前記車体カーペットが前記凹部の底から前記車体カーペットの下面まで通じたスリットを有し、
前記スリットが前記スライドレールに沿って設けられ、
前記連結部材は、前記スライドレールに沿って移動可能とされており、かつ、前記車体カーペットの下から前記スリットを通って前記車体カーペットの上方の前記シートクッションフレームに向かって延出されており、
前記スリットを閉塞する頭合わせファスナが前記凹部の底において前記車体カーペットに重ねられ、前記頭合わせファスナが当該スリットに沿って前記車体カーペットに取り付けられており、
カバーが前記凹部内において前記頭合わせファスナーの上から前記頭合わせファスナーをい、前記カバーが前記車体カーペットに固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシートのスライド機構において、前記連結部材は、前記頭合わせファスナの2つのスライダの間の、前記頭合わせファスナのエレメント間に形成された隙間に挿通されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のシートのスライド機構において、前記カバーは、その厚み方向の下端が、前記車体カーペットの上面より下になるように配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構において、前記カバーは、弾性部材で形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構において、前記カバーは、幅方向の一端側が、前記頭合わせファスナの両側のテープのうち一方の前記テープに取り付けられており、幅方向の他端側が、前記頭合わせファスナのエレメントを超えて前記頭合わせファスナの他方の前記テープ側まで延びるように配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシートのスライド機構において、前記カバーの裏面に、前記頭合わせファスナに当接する突出部が形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構において、前記連結部材に、前記頭合わせファスナの2つのスライダと係合し、前記2つのスライダを前記連結部材の移動に合わせて前記頭合わせファスナに沿って移動させるためのケースが取り付けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構において、
1つの前記シートに対して、
前記スライドレールは2本配置されており、
前記スリットは、平面視で、2本の前記スライドレールの間に1本配置されており、
前記連結部材は、平面視で、前記シートクッションフレームの中央部の下方に設けられ
ていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、車体カーペットのスリットを閉塞する頭合わせファスナがカバーで隠されるため、ファスナが異物を噛み込むことを抑制することが可能となる。頭合わせファスナが車体カーペットより上方に突出することが抑制され、カバーが車体カーペットより上側に必要以上に突出することが抑制される。
請求項2に記載の発明によれば、車体カーペットのスリットに頭合わせファスナやカバーが取り付けられていても、連結部材をスリットに的確に挿通することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、頭合わせファスナが車体カーペットより上方に突出することが抑制され、カバーが車体カーペットより上側に必要以上に突出することが抑制される。
請求項に記載の発明によれば、車体カーペットに設けられたカバーが目立たなくなり、車体カーペット等の見栄えが良くなる。
請求項に記載の発明によれば、連結部材が移動してくればカバーは容易にめくれ上がり、連結部材がなくなればカバーは容易に元の頭合わせファスナの上側を覆う位置に戻るようになる。
請求項に記載の発明によれば、カバーで頭合わせファスナ全体を覆うことが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、突出部が頭合わせファスナのエレメントに当接し、カバーの本体は頭合わせファスナに当接しなくなるため、カバーの耐久性を向上させることが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、シートの移動に合わせて連結部材が移動する際に、ケースにより、頭合わせファスナの2つのスライダが連結部材の移動に合わせて頭合わせファスナに沿って移動する状態を形成することが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、連結部材が平面視でシートのシートクッションフレームの中央部の下方に設けられていると、頭合わせファスナがシートの下方で頭合わせファスナのエレメント間に隙間が形成され、他の箇所では隙間が形成されない。そして、隙間が上方からシートで覆われる状態になる。そのため、隙間に異物が入り込んでファスナに噛み込まれたり、隙間から異物が車体カーペットの下側に落下したりすることを抑制することが可能となる。
シートの構成例を表す外観斜視図である。 本実施形態に係るシートのスライド機構の構成例を表す側面図である。 本実施形態に係るシートのスライド機構の構成例を表す斜視図である。 シートと車体カーペット等を上方から見た図である。 本実施形態に係るシートのスライド機構における頭合わせファスナやカバー等の構成を表す拡大平面図である。 図5におけるX-X線に沿う断面図である。 (A)裏面に突出部が形成されたカバーの構成例を示す図であり、(B)(A)におけるY-Y線に沿う断面図である。 (A)ケースの構成例を表す図であり、(B)スライダがケースの係合部に固定された状態を表す図である。 シートが複数本の連結部材を備え、スライドレールが2本配置されており、スリットも車体カーペットに2本設けられている構成例を表す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
まず、本実施形態に係るスライド機構でスライドさせる対象となるシートについて説明する。図1は、シートの構成例を表す外観斜視図である。
なお、本実施形態ではシート10が乗用車等の車両用のシートである場合について説明するが、例えば鉄道や船舶、航空機等の自動車以外の乗り物のシートでもあってもよい。また、以下では、前後、左右、上下の各方向については、車両の前後、左右、上下の各方向に即して説明する。
シート10は、乗員の着座面であるシートクッション11と、下端部がシートクッション11に支持されて背もたれとなるシートバック12と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト13と、乗員の腕部を支持するアームレスト14と、乗員の脚部を支持するオットマン15等を備えている。
シートクッション11等は、それぞれ図示しないクッションパッドが表皮で被覆されるようにして形成されている。
そして、この構成例では、シートクッション11は図示しない電動チルト機構により電動で起伏回動動作(チルト動作)を行うことができるようになっている。なお、図1や後述する図2、図3では、シートクッション11やシートクッションフレーム16がチルト動作により起伏された状態で表されている。
シートバック12は図示しない電動リクライニング機構により電動で回動動作(リクライニング動作)を行うことができるようになっている。その際、シートバック12が回動動作して後方に傾斜すると、アームレスト14がそれに連動してシートバック12に対して相対的に回動して、アームレスト14の向きが略水平方向に維持されるようになっている。
ヘッドレスト13は図示しない電動昇降機構により電動で昇降動作を行うことができるようになっている。また、ヘッドレスト13には、図示しないスピーカ等の付属部品が内蔵されている。
オットマン15は図示しない電動で展開動作を行うことができるようになっている。
また、この構成例では、シート10全体が後述する連結部材24を中心として略水平方向に回転することができるように構成されているが、この点については後で説明する。
次に、シートのスライド機構について説明する。
図2は、本実施形態に係るシートのスライド機構1の構成例を表す側面図であり、図3は斜視図である。また、図4は、シートと車体カーペット等を上方から見た図である。なお、図4中のSやfについては後で説明する。
シートクッション11(図1参照)は、骨格となるシートクッションフレーム16上に配置された図示しないクッションパッドをフレームごと表皮で被覆することにより構成される。すなわち、シートクッションフレーム16は、シート10の着座面であるシートクッション11を下側から支持している。
なお、シートバック12(図1参照)も、シートバックフレーム17上に配置された図示しないクッションパッドをフレームごと表皮で被覆することにより構成されている。
一方、この構成例では、フロアFの上面に張り付けられた車体カーペット30の下側に、1つのシート10に対してスライドレール40、40が2本配置されており、2本のスライドレール40、40がそれぞれ前後方向に延在するように互いに平行に配置されている。
そして、スライドレール40、40上に回転デバイス20が配置されており、回転デバイス20の上側にシートクッションフレーム16が固定されている。
具体的に説明すると、回転デバイス20は、平板状の支持部21の上側に回転機構を介して平板状の回転部22が配置されており、回転部22とその上方の平板状の固定部23とが上下方向に延在する円筒状の連結部材24により連結されて構成されている。
支持部21は、下側の左右両端部にそれぞれ車輪が設けられており、各車輪が2本のスライドレール40、40上を移動することで、連結部材24やシート10がスライドレール40、40に沿って前後方向に移動できるようになっている。なお、例えば、スライドレール40、40がそれぞれ左右方向に延在するように配置されていれば、シート10等は左右方向に移動可能となる。
そして、固定部23の上側にシート10のシートクッションフレーム16が固定されている。その際、連結部材24は、図4に示すように、平面視で、シート10のシートクッションフレーム16の中央部の下方に設けられている。
このように、本実施形態に係るシートのスライド機構1では、シートクッションフレーム16とスライドレール40、40とが回転デバイス20の連結部材24等によって連結されており、連結部材24がスライドレール40、40に沿って移動できるようになっている。
また、この構成例では、回転部22と固定部23と連結部材24は、連結部材24を回転軸として回転機構により支持部21に対して一体的に回転することができるようになっている。
そのため、上記のようにシート10がスライドレール40、40に沿って前後方向に移動するだけでなく、シート10全体が連結部材24を中心として略水平方向に回転できるようになっている。
一方、図2に示すように、本実施形態に係るシートのスライド機構1では、連結部材24が車体カーペット30を通り抜けて上方のシートクッションフレーム16に向かって延出されている。
以下、本実施形態に係るシートのスライド機構1におけるこの部分の構成について説明する。
図4に示すように、車体カーペット30には、その下側の2本のスライドレール40、40に平行に、スリットSが前後方向に延在するように設けられている。なお、この構成例では、1つのシート10に対して、スリットSが、平面視で、2本のスライドレール40、40の間に1本配置されている。
そして、連結部材24は上記のようにスライドレール40、40に沿って移動するため、スリットS内をスリットSに沿って移動するようになっている。
図5や図6に示すように、車体カーペット30はフロアFの上面に張り付けられて配置されており、フロアFには、連結部材24が挿通され、連結部材24を前後方向に移動可能とするための前後方向に延びる開口部fが形成されている。
そして、車体カーペット30のスリットSは、このフロアFの開口部fの上方に形成されており、フロアFの開口部fに連続するように設けられている。
車体カーペット30のスリットSの上側には、当該スリットSを閉塞する頭合わせファスナ31が当該スリットSに沿って取り付けられており、頭合わせファスナ31の上側がカバー32で覆われている。
連結部材24は、スリットSを通って下方から上方のシートクッションフレーム16(図2や図3参照)に向かって延出されているが、その際、頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aの間の、頭合わせファスナ31の左右のエレメント31B間に形成された隙間に挿通されるようになっている。
このように、本実施形態に係るシートのスライド機構1によれば、車体カーペット30のスリットSを閉塞する頭合わせファスナ31の上側がカバー32で覆われているため、少なくとも連結部材24が挿通されている部分以外の部分、すなわちシート10の下方の部分以外では頭合わせファスナ31がカバー32で隠されている。
そのため、乗員等からは車体カーペット30に設けられた頭合わせファスナ31が見えないため、頭合わせファスナ31がゴミ等の異物を噛み込むことが抑制される。また、頭合わせファスナ31がカバー32で覆われているため、車体カーペット30等の見栄えが良くなる。
また、頭合わせファスナ31やカバー32は、連結部材24が頭合わせファスナ31に挿通される部分では図5に示したように上方にめくれる状態になるため、連結部材24が頭合わせファスナ31に沿って移動する際に、頭合わせファスナ31やカバー32が移動の邪魔になることはない。
そのため、連結部材24が頭合わせファスナ31に沿って確実に移動するようになるため、シート10を車体カーペット30のスリットSに沿って確実に移動させることが可能となる。
そして、図4に示したように、連結部材24が平面視でシート10のシートクッションフレーム16の中央部の下方に設けられていると、前述したように連結部材24がスリットSを通って上方に延出されることで形成される頭合わせファスナ31の左右のエレメント31B間に隙間G(図5参照)がシート10の下方にのみ形成され、隙間Gが上方からシート10で覆われる状態になる。
そのため、隙間Gに異物が入り込んでファスナに噛み込まれたり、隙間Gから異物が車体カーペット30の下側に落下したりすることを抑制することが可能となる。
以下、車体カーペット30への頭合わせファスナ31やカバー32の配置のしかた等についてより詳しく説明する。
図6に示すように、車体カーペット30の上面には、その厚み方向に前後方向に延びる凹部30Aが形成されており、スリットSは凹部30Aに設けられている。
そして、頭合わせファスナ31は、凹部30Aに配置されており、カバー32は、頭合わせファスナ31の上側に配置されている。
具体的には、例えば、車体カーペット30に設けられた凹部30Aの、スリットSの左右両側に、頭合わせファスナ31の両側のテープ31Cをそれぞれ縫合するなどして取り付けられている。
このように、頭合わせファスナ31を車体カーペット30の上面に形成した凹部30Aに配置し、カバー32を頭合わせファスナ31の上側に配置することで、頭合わせファスナ31が車体カーペット30より上方に突出することが抑制され、カバー32が車体カーペット30より上側に必要以上に突出することが抑制される。
その際、図6に示すように、カバー32の厚み方向の下端が車体カーペット30の上面より下になるように配置されていれば、カバー32が車体カーペット30より上側に必要以上に突出することが抑制される。
そのため、車体カーペット30に設けられたカバー32が目立たなくなり、車体カーペット30等の見栄えが良くなる。
また、カバー32の幅方向(左右方向)の一端側が、頭合わせファスナ31の両側のテープ31Cのうち一方のテープ31Caに縫合するなどして取り付けられている。カバー32を車体カーペット30と一体的に形成することも可能である(すなわちカバー32を車体カーペット30で形成することも可能である。)。
そして、本実施形態では、図6に示すように、カバー32の幅方向の他端側が、頭合わせファスナ31のエレメント31Bを超えて頭合わせファスナ31の他方のテープ31Cb側まで延びるように配置されている。このように構成することで、カバー32で頭合わせファスナ31全体を覆うことが可能となる。
一方、図5に示したように、連結部材24が頭合わせファスナ31に挿通される部分では、カバー32が上方にめくれる状態になる。そのため、カバー32が弾性部材で形成されていれば、カバー32が連結部材24の動きに追従して変形するようになるため望ましい。
すなわち、カバー32が弾性部材で形成されていれば、連結部材24が移動してくればカバー32は容易にめくれ上がり、連結部材24がなくなればカバー32は容易に元の位置すなわち頭合わせファスナ31の上側を覆う位置に戻るようになる。
また、連結部材24が移動してきてカバー32がめくれ上がった状態では、カバー32の裏面(図6に示した状態でのカバー32の下面)が連結部材24の外周面に当接する(図5参照)。
その際、カバー32の裏面に摩擦抵抗を小さくするための物質を塗布(あるいはコーティング)したりそのような物質を貼付するなどして、連結部材24に当接するカバー32の裏面の摩擦抵抗が低減されていれば、連結部材24がカバー32の裏面に対して摺動する際の摩擦抵抗が小さくなり、摺動性が向上する。
また、頭合わせファスナ31の上側を覆うカバー32が乗員に踏まれるなどして頭合わせファスナ31のエレメント31Bに押し付けられると、カバー32の耐久性が劣化する可能性がある。
そのため、例えば図7(A)、(B)に示すように、カバー32の裏面すなわち頭合わせファスナ31のエレメント31Bに当接する部分に例えば畝状に突出する突出部32Aを形成することが可能である。なお、図7(A)、(B)では突出部32Aをカバー32と一体的に形成する場合を示したが、例えば突出部32Aをカバー32に取り付けるように構成することも可能である。
そして、このようにカバー32に突出部32Aを設けるように構成すれば、突出部32Aが頭合わせファスナ31のエレメント31Bに当接し、カバー32の本体(板状の部分)は頭合わせファスナ31に当接しなくなるため、カバー32の耐久性を向上させることが可能となる。
ところで、シート10が前後方向に移動し、それに合わせて連結部材24が前後方向に移動する際に、図5に示した状態、すなわち連結部材24が移動する側の一方のスライダ31Aが頭合わせファスナ31のエレメント31Bを左右に開き、他方のスライダ31Aがエレメント31Bを閉じる状態を形成するためには、頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aが連結部材24の移動に合わせて頭合わせファスナ31に沿って移動することが好ましい。
そこで、例えば、連結部材24に、頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aと係合し、2つのスライダ31Aを連結部材24の移動に合わせて頭合わせファスナ31に沿って移動させるためのケースを取り付けるように構成することが可能である。
具体的には、図8(A)に示すように、例えば、ケース25を、連結部材24への取付部となる円筒部25Aと、円筒部25Aの下端に設けられたフランジ部25Bとを有するように構成する。円筒部25Aは螺着等により連結部材24に取り付けることができるように構成される。また、例えば、ケース25の円筒部25Aやフランジ部25Bを前後に分割できるように構成すれば、連結部材24にケース25を取り付けやすくなる。
そして、フランジ部25Bに頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aを直接取り付けるようにしてケース25と2つのスライダ31Aとを係合させるように構成することが可能である。
また、図5に示したように連結部材24が挿通された部分では頭合わせファスナ31やカバー32が上方にめくれ上がることを考慮して、図8(A)に示すように、ケース25のフランジ部25Bの前後の両端部をそれぞれ下方に屈曲させ、その下端部をそれぞれ略水平に屈曲させる等して係合部25Cを形成するように構成することも可能である。
そして、図8(B)に示すように、スライダ31Aの柱31Aaをケース25の係合部25Cに設けた孔25Dに挿通し、孔25Dの上方に突出した柱31AaにピンPを挿通するなどして留め具等で取り付けることで、頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aがケース25の係合部25Cにそれぞれ固定される。
このようにして、ケース25と頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aとを係合させることができる。
そのため、ケース25により、頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aを連結部材24の移動に合わせて頭合わせファスナ31に沿って移動させることが可能となり、連結部材24(シート10)が前後方向に移動しても、図5に示したように頭合わせファスナ31のうち連結部材24が挿通されている部分のみが開口する状態を維持することが可能となる。
そのため、頭合わせファスナ31のうち連結部材24が挿通されていない部分では、頭合わせファスナ31が閉じ、頭合わせファスナ31がカバー32で覆われる状態が維持されるため、車体カーペット30の見栄えが良くなるとともに、異物が頭合わせファスナ31から車体カーペット30の下側に落下することを的確に抑制することが可能となる。
なお、ケース25は、頭合わせファスナ31の2つのスライダ31Aと係合し、2つのスライダ31Aを連結部材24の移動に合わせて頭合わせファスナ31に沿って移動させることができるものであればよく、図8に示した構成例に限定されない。
また、本発明は上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
さらに、以上では、1つのシート10に対して車体カーペット30にスリットSが1本(連結部材24も1本)配置されている場合について説明したが、1つのシート10に対してスリットSが複数本配置されている場合についても本発明を適用することができる。
すなわち、例えば図9に示すように、シート10のシートクッションフレーム16と、車体カーペット30やフロアFの下側に配置された2本のスライドレール40、40とを、2本(あるいは4本等)の連結部材24で連結する場合、車体カーペット30には2本のスリットSが設けられるが、このような場合にも、図5や図6に示したように車体カーペット30のスリットSに、当該スリットSを閉塞する頭合わせファスナ31を取り付け、頭合わせファスナ31の上側をカバー32で覆うように構成することが可能である。
1 シートのスライド機構
10 シート
16 シートクッションフレーム
24 連結部材
25 ケース
30 車体カーペット
30A 凹部
31 頭合わせファスナ
31A スライダ
31B エレメント
31C テープ
31Ca 一方のテープ
31Cb 他方のテープ
32 カバー
32A 突出部
40 スライドレール
G 隙間
S スリット

Claims (8)

  1. シートの着座面を支持するシートクッションフレームと、
    車体カーペットの下側に配置されたスライドレールと、
    前記シートクッションフレームと前記スライドレールとを連結する連結部材と、
    を備え、
    前記車体カーペットがその上面に凹部を有し、
    前記車体カーペットが前記凹部の底から前記車体カーペットの下面まで通じたスリットを有し、
    前記スリットが前記スライドレールに沿って設けられ、
    前記連結部材は、前記スライドレールに沿って移動可能とされており、かつ、前記車体カーペットの下から前記スリットを通って前記車体カーペットの上方の前記シートクッションフレームに向かって延出されており、
    前記スリットを閉塞する頭合わせファスナが前記凹部の底において前記車体カーペットに重ねられ、前記頭合わせファスナが当該スリットに沿って前記車体カーペットに取り付けられており、
    カバーが前記凹部内において前記頭合わせファスナーの上から前記頭合わせファスナーをい、前記カバーが前記車体カーペットに固定されていることを特徴とするシートのスライド機構。
  2. 前記連結部材は、前記頭合わせファスナの2つのスライダの間の、前記頭合わせファスナのエレメント間に形成された隙間に挿通されていることを特徴とする請求項1に記載のシートのスライド機構。
  3. 前記カバーは、その厚み方向の下端が、前記車体カーペットの上面より下になるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートのスライド機構。
  4. 前記カバーは、弾性部材で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構。
  5. 前記カバーは、幅方向の一端側が、前記頭合わせファスナの両側のテープのうち一方の前記テープに取り付けられており、幅方向の他端側が、前記頭合わせファスナのエレメントを超えて前記頭合わせファスナの他方の前記テープ側まで延びるように配置されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構。
  6. 前記カバーの裏面に、前記頭合わせファスナに当接する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシートのスライド機構。
  7. 前記連結部材に、前記頭合わせファスナの2つのスライダと係合し、前記2つのスライダを前記連結部材の移動に合わせて前記頭合わせファスナに沿って移動させるためのケースが取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構。
  8. 1つの前記シートに対して、
    前記スライドレールは2本配置されており、
    前記スリットは、平面視で、2本の前記スライドレールの間に1本配置されており、
    前記連結部材は、平面視で、前記シートクッションフレームの中央部の下方に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシートのスライド機構。
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