JP7364127B2 - エレベーターの呼び登録システム、およびエレベーターシステム - Google Patents

Description

本開示は、エレベーターの呼び登録システム、およびエレベーターシステムに関する。

特許文献１は、エレベーターシステムの例を開示する。エレベーターシステムは、制御装置と、無線信号装置と、を備える。制御装置は、かごの運転を制御する。無線信号装置は、無線信号を発信することで、利用者が所持している携帯端末のアプリケーションを起動させる。携帯端末は、アプリケーションの起動により、利用者の行先階を制御装置に送信する。制御装置は、利用者の行先階を乗場呼びとして登録し、かごを乗場呼びの登録階に応答させる。

日本特開２０１８－９０４００号公報

しかしながら、特許文献１のエレベーターシステムにおいて呼びの登録が失敗したときに、利用者は、呼びの登録は失敗したもののエレベーター自体は運行しているのか、またはエレベーター自体が休止しているのか、状況を把握できない。

本開示は、エレベーターの呼びの登録に失敗したときに、当該エレベーターの休止の有無を利用者が容易に把握できる呼び登録システムおよびエレベーターシステムを提供する。

本開示に係るエレベーターの呼び登録システムは、エレベーターの利用者が所持する携帯端末から利用要求を受け付ける受付部と、前記受付部が前記携帯端末から前記利用要求を受け付けるときに、前記利用者の呼びの登録の要求を、エレベーターの呼びの情報を管理する呼び管理部に、前記呼び管理部に接続される中継部による中継を通じて出力する出力部と、前記出力部が要求を出力した呼びの登録の成否を前記中継部との通信に基づいて判定する判定部と、呼びの登録が失敗したと前記判定部が判定するときに、エレベーターの休止情報を収集する休止情報システムから当該呼びの登録が要求されたエレベーターの休止情報を取得し、取得した休止情報を前記携帯端末に提示する提示部と、通知部と、を備え、前記判定部は、前記出力部が呼びの登録の要求を出力してから予め設定された第１時間が経過するまで当該呼びの登録の成功を表す情報を前記中継部から受信しないときに、当該呼びの登録が失敗したと判定し、前記通知部は、前記出力部が呼びの登録の要求を出力してから前記第１時間が経過するまで前記中継部から情報を受信しないときに、前記出力部による呼びの登録の失敗を表す情報を前記休止情報システムに通知する。
本開示に係るエレベーターの呼び登録システムは、エレベーターの利用者が所持する携帯端末から利用要求を受け付ける受付部と、前記受付部が前記携帯端末から前記利用要求を受け付けるときに、前記利用者の呼びの登録の要求を、エレベーターの呼びの情報を管理する呼び管理部に、前記呼び管理部に接続される中継部による中継を通じて出力する出力部と、前記出力部が要求を出力した呼びの登録の成否を前記中継部との通信に基づいて判定する判定部と、呼びの登録が失敗したと前記判定部が判定するときに、エレベーターの休止情報を収集する休止情報システムから当該呼びの登録が要求されたエレベーターの休止情報を取得し、取得した休止情報を前記携帯端末に提示する提示部と、通知部と、を備え、前記判定部は、前記出力部が要求を出力した呼びの登録の失敗を表す情報を前記中継部から受信するときに、当該呼びの登録が失敗したと判定し、前記通知部は、前記中継部が呼びの登録の要求を中継してから予め設定された第２時間が経過するまで前記呼び管理部から情報を受信しなかったことを表す情報を前記中継部から受信するときに、前記出力部による呼びの登録の失敗を表す情報を前記休止情報システムに通知する。

本開示に係るエレベーターシステムは、エレベーターの呼びの情報を管理する呼び管理部と、前記呼び管理部に接続される中継部と、上記のエレベーターの呼び登録システムと、を備える。

本開示に係る呼び登録システムまたはエレベーターシステムであれば、エレベーターの呼びの登録に失敗したときに、当該エレベーターの休止の有無を利用者が容易に把握できるようになる。

実施の形態１に係るエレベーターシステムの構成図である。 実施の形態１に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。 実施の形態１に係るエレベーターシステムの動作の例を示すフローチャートである。 実施の形態１に係るエレベーターシステムの主要部のハードウェア構成図である。

本開示の対象を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示の対象は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。

実施の形態１．
図１は、実施の形態１に係るエレベーターシステム１の構成図である。

エレベーターシステム１は、エレベーター２を備える。エレベーター２は、例えば複数の階床を有する建物に適用される。建物において、エレベーター２の昇降路３が設けられる。昇降路３は、複数の階床にわたる上下方向に長い空間である。各々の階床において、昇降路３に隣接する乗場４が設けられる。エレベーター２は、巻上機５と、主ロープ６と、かご７と、釣合い錘８と、制御盤９と、を備える。

巻上機５は、例えば昇降路３の上部または下部などに配置される。例えば昇降路３の上方などにエレベーター２の機械室が設けられる場合に、巻上機５は、機械室に配置されてもよい。巻上機５は、モータおよびシーブを備える。巻上機５のモータは、駆動力を発生させる装置である。巻上機５のシーブは、巻上機５のモータが発生させる駆動力によって回転する機器である。

主ロープ６は、巻上機５のシーブに巻き掛けられる。主ロープ６は、巻上機５のシーブの一方側においてかご７の荷重を支持する。主ロープ６は、巻上機５のシーブの他方側において釣合い錘８の荷重を支持する。主ロープ６は、巻上機５のシーブの回転によって、巻上機５のシーブに巻き上げられるように、または巻上機５のシーブから繰り出されるように移動する。

かご７は、昇降路３を上下方向に走行することでエレベーター２の利用者などを複数の階床の間で輸送する装置である。かご７は、巻上機５のシーブの回転による主ロープ６の移動に連動して昇降路３を上下方向に走行する。

釣合い錘８は、巻上機５のシーブの両側にかかる荷重の釣合いをかご７との間でとる装置である。釣合い錘８は、巻上機５のシーブの回転による主ロープ６の移動に連動して、上下方向においてかご７の反対方向に昇降路３を走行する。

制御盤９は、エレベーター２の動作を制御する装置である。制御盤９は、例えば昇降路３の上部または下部などに配置される。例えば昇降路３の上方などにエレベーター２の機械室が設けられる場合に、制御盤９は、機械室に配置されてもよい。制御盤９は、呼び管理部１０と、走行制御部１１と、を備える。呼び管理部１０は、エレベーター２の呼びの情報を管理する部分である。呼び管理部１０は、エレベーター２の利用者の呼びの登録などを行う。呼び管理部１０は、登録する呼びについて、出発階および行先階などの情報を対応づける。走行制御部１１は、かご７の走行を制御する部分である。走行制御部１１は、呼び管理部１０に登録された呼びに応じて、かご７を各々の階床の間で走行させる。

この例において、エレベーター２の利用者は、携帯端末１２を所持している。携帯端末１２は、例えばスマートフォンなどの無線通信の機能を搭載した可搬な情報端末である。携帯端末１２は、例えばインターネットまたは電話回線などの通信網１３に接続される。この例において、携帯端末１２は、利用者に情報を表示するディスプレイ、および利用者からの入力を受け付けるタッチパネルを備える。携帯端末１２は、利用者に通知を行うスピーカまたはバイブレータなどを備える。携帯端末１２は、映像を撮影するカメラなどを備える。携帯端末１２は、カメラによって撮影された符号化画像から情報を読み取る機能を搭載する。符号化画像は、例えばバーコードまたは二次元コードなどである。

エレベーターシステム１は、遠隔監視装置１４を備える。遠隔監視装置１４は、エレベーター２の状態の遠隔監視などに用いられる装置である。遠隔監視装置１４は、エレベーター２の状態の情報を収集しうるように、制御盤９などに接続される。遠隔監視装置１４が収集した情報は、通信網１３を通じて、情報センター１５に設けられた装置などに送信される。情報センター１５は、エレベーター２の状態の情報を収集して管理する拠点である。遠隔監視装置１４は、通信網１３を通じてエレベーター２が設けられた建物の外部などからエレベーター２の制御信号を受け付ける。制御信号は、例えば呼びの登録の要求を表す信号などである。遠隔監視装置１４は、受け付けた制御信号を制御盤９に中継する。遠隔監視装置１４は、中継部の例である。

エレベーターシステム１は、休止情報システム１６を備える。休止情報システム１６は、エレベーター２の休止情報を収集するシステムである。エレベーター２の休止情報は、当該エレベーター２の休止の有無などを含む情報である。エレベーター２の休止情報は、当該エレベーター２の休止の理由、および休止の期間などの情報を含んでもよい。エレベーター２の休止情報は、当該エレベーター２の現在の休止の有無、および当該エレベーター２に予定されている休止の有無の情報を含んでもよい。休止情報システム１６は、休止情報サーバ１７と、ラベル１８と、を備える。

休止情報サーバ１７は、例えば１つまたは複数のサーバ装置などによって構成される。休止情報サーバ１７は、例えば情報センター１５に配置される。休止情報サーバ１７は、通信網１３に接続される。休止情報サーバ１７の一部または全部の機能は、クラウドサービス上の処理および記憶のリソースによって実装されてもよい。休止情報サーバ１７は、例えばエレベーター２の遠隔監視装置１４などを通じて当該エレベーター２の休止情報を収集する。休止情報サーバ１７は、例えばエレベーター２の管理者などが操作する管理端末、または当該エレベーター２において保守点検作業を行う保守員などが操作する保守端末などを通じて当該エレベーター２の休止情報を収集してもよい。

ラベル１８は、エレベーター２の乗場４などに配置される。ラベル１８において、アクセス情報を表す符号化画像が表示されている。アクセス情報は、利用者が携帯端末１２を通じて休止情報サーバ１７にアクセスするための情報である。アクセス情報は、例えばＵＲＩ（Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ）などであってもよい。符号化画像は、例えばＩＳＯ／ＩＥＣ １８００４規格による二次元コードなどであってもよい。利用者は、携帯端末１２によってエレベーター２の乗場４に配置されたラベル１８のアクセス情報を読み込むことで、休止情報サーバ１７にアクセスできる。このように、利用者は、自主的な携帯端末１２の操作によって、休止情報システム１６から当該エレベーター２の休止情報を取得できる。

エレベーターシステム１は、呼び登録システム１９を備える。呼び登録システム１９は、エレベーター２の外部から当該エレベーター２に呼びを登録させるシステムである。呼び登録システム１９は、無線ビーコン２０と、呼び登録サーバ２１と、を備える。

無線ビーコン２０は、エレベーター２の乗場４などに配置される。無線ビーコン２０は、当該エレベーター２を識別する情報、または当該無線ビーコン２０自身を識別する情報を無線信号によって発信する。呼び登録システム１９において、エレベーター２の乗場４に配置された無線ビーコン２０を識別する情報は、当該エレベーター２を識別する情報に対応づけられる。

呼び登録システム１９において、携帯端末１２に呼び登録アプリケーションがインストールされる。呼び登録システム１９における携帯端末１２の機能は、呼び登録アプリケーションによって実現される。携帯端末１２は、無線ビーコン２０からの無線信号を受信するときに、エレベーター２の乗場４への接近を検出する。携帯端末１２は、受信した無線信号に基づいて、利用者が接近したエレベーター２を特定する。携帯端末１２は、当該エレベーター２の利用を表す利用要求を生成する。利用要求は、例えば携帯端末１２を所持する利用者の出発階および行先階を表す情報を含む。携帯端末１２は、生成した利用要求を呼び登録サーバ２１に送信する。なお、携帯端末１２は、利用者の自主的な操作に基づいて利用要求を生成してもよい。このとき、出発階および行先階などの情報は、利用者によって入力される。また、利用要求は、利用予定時間などの情報を含んでもよい。

呼び登録サーバ２１は、例えば１つまたは複数のサーバ装置などによって構成される。呼び登録サーバ２１は、例えば情報センター１５に配置される。呼び登録サーバ２１は、通信網１３に接続される。呼び登録サーバ２１の一部または全部の機能は、クラウドサービス上の処理および記憶のリソースによって実装されてもよい。呼び登録サーバ２１は、通信部２２と、受付部２３と、出力部２４と、判定部２５と、提示部２６と、通知部２７と、を備える。

通信部２２は、呼び登録サーバ２１の外部の機器と情報を通信する部分である。通信部２２は、通信網１３に接続される。受付部２３は、通信部２２を通じて携帯端末１２から利用要求を受け付ける部分である。出力部２４は、受付部２３が利用要求を受け付けるときに、当該利用要求によって表される呼びの登録の要求を、通信部２２を通じて出力する部分である。出力部２４からの呼びの登録の要求は、遠隔監視装置１４による中継を通じて制御盤９の呼び管理部１０に出力される。判定部２５は、呼び管理部１０に要求が出力された呼びの登録の成否を判定する部分である。判定部２５における判定は、遠隔監視装置１４および呼び登録サーバ２１の間の通信に基づいて行われる。提示部２６は、エレベーター２の呼びの登録が失敗したと判定部２５が判定するときに、当該エレベーター２の休止情報を休止情報システム１６から取得する機能を搭載する。提示部２６は、取得した休止情報を、利用要求を生成した携帯端末１２に、通信部２２を通じて提示する部分である。通知部２７は、エレベーター２の呼びの登録が失敗したと判定部２５が判定するときに、当該失敗の情報を休止情報システム１６に、通信部２２を通じて通知する機能を搭載する。

続いて、図２および図３を用いて、エレベーターシステム１の動作の例を説明する。
図２および図３は、実施の形態１に係るエレベーターシステム１の動作の例を示すフローチャートである。

図２において、遠隔監視装置１４における処理の例が示される。

ステップＳ２０１において、遠隔監視装置１４は、呼び登録の要求を呼び登録サーバ２１から受信したかを判定する。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ふたたびステップＳ２０１に進む。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０２に進む。

ステップＳ２０２において、遠隔監視装置１４は、呼び登録サーバ２１から受信した要求が表す呼びを登録させる制御信号を制御盤９の呼び管理部１０に出力する。その後、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０３に進む。

呼び管理部１０は、遠隔監視装置１４が出力した制御信号に基づいて、呼びの登録を行う。呼び管理部１０は、呼びの登録に成功した場合に、登録の成功を表す信号を遠隔監視装置１４に送信する。一方、呼び管理部１０は、呼びの登録に失敗した場合に、登録の失敗を表す信号を遠隔監視装置１４に送信する。当該信号は、登録の失敗の理由の情報を含んでもよい。呼びの登録は、例えばエレベーター２が休止している場合などに失敗する。

ステップＳ２０３において、遠隔監視装置１４は、登録の成功を表す信号を呼び管理部１０から受信したかを判定する。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０４に進む。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０５に進む。

ステップＳ２０４において、遠隔監視装置１４は、登録の成功を呼び登録サーバ２１に通知する。その後、エレベーターシステム１において、遠隔監視装置１４による処理は終了する。

ステップＳ２０５において、遠隔監視装置１４は、登録の失敗を表す信号を呼び管理部１０から受信したかを判定する。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０６に進む。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０７に進む。

ステップＳ２０６において、遠隔監視装置１４は、登録の失敗を呼び登録サーバ２１に通知する。このとき、遠隔監視装置１４は、例えばエレベーター２の休止などの登録の失敗の理由を合わせて通知する。その後、エレベーターシステム１において、遠隔監視装置１４による処理は終了する。

ステップＳ２０７において、遠隔監視装置１４は、呼びの登録の制御信号を呼び管理部１０に出力してから、予め設定された時間が経過したか、すなわちタイムアウトしたかを判定する。当該時間は、第２時間の例である。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０８に進む。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ２０３に進む。

ステップＳ２０８において、遠隔監視装置１４は、登録の失敗を呼び登録サーバ２１に通知する。このとき、遠隔監視装置１４は、呼び管理部１０からの情報を受信しなかったことを合わせて通知する。その後、エレベーターシステム１において、遠隔監視装置１４による処理は終了する。

図３において、呼び登録サーバ２１における処理の例が示される。

ステップＳ３０１において、受付部２３は、利用要求を携帯端末１２から受信したかを判定する。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ふたたびステップＳ３０１に進む。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０２に進む。

ステップＳ３０２において、出力部２４は、携帯端末１２から受信した利用要求が表す呼びの登録の要求を遠隔監視装置１４に出力する。その後、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０３に進む。

ステップＳ３０３において、判定部２５は、登録の成功を表す信号を遠隔監視装置１４から受信したかを判定する。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０４に進む。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０５に進む。

ステップＳ３０４において、提示部２６は、登録の成功を表す情報を携帯端末１２に提示する。携帯端末１２は、登録の成功を例えばディスプレイなどに表示する。このとき、携帯端末１２は、例えばスピーカまたはバイブレータなどによって利用者に通知を行ってもよい。その後、エレベーターシステム１において、呼び登録サーバ２１による処理は終了する。

ステップＳ３０５において、判定部２５は、登録の失敗を表す信号を呼び管理部１０から受信したかを判定する。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０６に進む。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３１０に進む。

ステップＳ３０６において、提示部２６は、利用要求を出力したエレベーター２の休止情報を休止情報サーバ１７から取得する。その後、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０７に進む。

ステップＳ３０７において、提示部２６は、利用要求を出力したエレベーター２について、休止情報を取得できたかを判定する。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０８に進む。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０９に進む。

ステップＳ３０８において、通知部２７は、利用要求を出力したエレベーター２について、登録の失敗を表す情報を休止情報サーバ１７に通知する。ここで、エレベーター２が休止していることが登録の失敗の理由として遠隔管理装置からの信号に含まれていた場合に、通知部２７は、当該エレベーター２の休止情報を休止情報サーバ１７に通知する。通知を受けた休止情報サーバ１７は、通知された休止情報を新たに登録する。一方、呼び管理部１０からの信号受信の待ち時間のタイムアウトが登録の失敗の理由として遠隔管理装置からの信号に含まれていた場合に、通知部２７は、当該エレベーター２の呼び登録の失敗の情報を休止情報サーバ１７に通知する。エレベーター２の呼びの失敗の情報の通知を受けた休止情報サーバ１７は、当該エレベーター２において呼び登録が失敗していることを当該エレベーター２の情報として記憶する。その後、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０９に進む。

ステップＳ３０９において、提示部２６は、登録の失敗を表す情報を携帯端末１２に提示する。利用要求を出力したエレベーター２が休止していた場合に、提示部２６は、当該エレベーター２の休止情報を併せて携帯端末１２に提示する。携帯端末１２は、登録の失敗および提示を受けた休止情報を例えばディスプレイなどに表示する。このとき、携帯端末１２は、例えばスピーカまたはバイブレータなどによって利用者に通知を行ってもよい。その後、エレベーターシステム１において、呼び登録サーバ２１による処理は終了する。

ステップＳ３１０において、判定部２５は、利用要求を出力してから、予め設定された時間が経過したか、すなわちタイムアウトしたかを判定する。当該時間は、第１時間の例である。判定結果がＹｅｓの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３１１に進む。判定結果がＮｏの場合に、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３０３に進む。

ステップＳ３１１において、提示部２６は、利用要求を出力したエレベーター２の休止情報を休止情報サーバ１７から取得する。その後、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３１２に進む。

ステップＳ３１２において、通知部２７は、利用要求を出力したエレベーター２について、当該エレベーター２の呼び登録の失敗の情報を休止情報サーバ１７に通知する。エレベーター２の呼びの失敗の情報の通知を受けた休止情報サーバ１７は、当該エレベーター２において呼び登録が失敗していることを当該エレベーター２の情報として記憶する。その後、エレベーターシステム１における処理は、ステップＳ３１３に進む。

ステップＳ３１３において、提示部２６は、登録の失敗を表す情報を携帯端末１２に提示する。利用要求を出力したエレベーター２について休止情報サーバ１７から休止情報を取得できた場合に、提示部２６は、当該エレベーター２の休止情報を併せて携帯端末１２に提示する。携帯端末１２は、登録の失敗および提示を受けた休止情報を例えばディスプレイなどに表示する。このとき、携帯端末１２は、例えばスピーカまたはバイブレータなどによって利用者に通知を行ってもよい。その後、エレベーターシステム１において、呼び登録サーバ２１による処理は終了する。

以上に説明したように、実施の形態１に係るエレベーターシステム１は、呼び管理部１０と、遠隔監視装置１４と、呼び登録システム１９と、を備える。呼び管理部１０は、エレベーター２の呼びの情報を管理する。遠隔監視装置１４は、呼び管理部１０に接続される。呼び登録システム１９は、受付部２３と、出力部２４と、判定部２５と、を備える。受付部２３は、利用者が所持する携帯端末１２から利用要求を受け付ける。出力部２４は、受付部２３が携帯端末１２から利用要求を受け付けるときに、利用者の呼びの登録の要求を、遠隔監視装置１４による中継を通じて呼び管理部１０に出力する。判定部２５は、出力部２４が要求を出力した呼びの登録の成否を、遠隔監視装置１４との通信に基づいて判定する。提示部２６は、呼びの登録が失敗したと判定部２５が判定するときに、エレベーター２の休止情報を収集する休止情報システム１６から当該呼びの登録が要求されたエレベーター２の休止情報を取得する。提示部２６は、取得した休止情報を携帯端末１２に提示する。

このような構成により、利用者は、呼び登録システム１９においてエレベーター２の呼びの登録が失敗するときに、提示部２６から携帯端末１２を通じて当該エレベーター２の休止情報がある場合にその提示を受ける。これにより、利用者は、休止情報を取得するための自主的な携帯端末１２の操作によらずに、当該エレベーター２の休止の有無を容易に把握できるようになる。

また、判定部２５は、出力部２４が呼びの登録の要求を出力してから第１時間が経過するまで当該呼びの登録の成功を表す情報を遠隔監視装置１４から受信しないときに、当該呼びの登録が失敗したと判定する。
また、遠隔監視装置１４は、出力部２４からの呼びの登録の要求を中継してから第２時間が経過するまで呼び管理部１０から情報を受信しないときに、呼び管理部１０から情報を受信しなかったことを表す情報を呼び登録システム１９に送信する。
また、遠隔監視装置１４は、呼び管理部１０から呼びの登録の失敗を表す情報を受信するときに、当該情報を呼び登録システム１９に中継する。また、判定部２５は、出力部２４が要求を出力した呼びの登録の失敗を表す情報を遠隔監視装置１４から受信するときに、当該呼びの登録が失敗したと判定する。

このような構成により、判定部２５は、呼びの登録の失敗の要因を識別できるようになる。すなわち、遠隔監視装置１４からの信号の受信のタイムアウトによって、判定部２５は、遠隔監視装置１４自体、または呼び登録システム１９から遠隔監視装置１４までの通信経路に失敗の要因があると判定できる。また、呼び管理部１０から遠隔監視装置１４への信号の受信のタイムアウトによって、判定部２５は、呼び管理部１０自体、または遠隔監視装置１４から呼び管理部１０までの通信経路に失敗の要因があると判定できる。また、呼び管理部１０から失敗の情報が送信されるときに、判定部２５は、呼び管理部１０自体に失敗の要因があると判定できる。

また、呼び管理システムは、通知部２７を備える。通知部２７は、出力部２４が呼びの登録の要求を出力してから第１時間が経過するまで遠隔監視装置１４から情報を受信しないときに、出力部２４による呼びの登録の失敗を表す情報を休止情報システム１６に通知する。通知部２７は、呼びの登録の要求を中継してから第２時間が経過するまで呼び管理部１０から情報を受信しなかったことを表す情報を遠隔監視装置１４から受信するときに、出力部２４による呼びの登録の失敗を表す情報を休止情報システム１６に通知する。
また、通知部２７は、出力部２４が要求を出力した呼びの登録はエレベーター２が休止しているために失敗したことを表す情報を遠隔監視装置１４から受信するときに、当該エレベーター２の休止情報を休止情報システム１６に通知する。

このような構成により、エレベーター２の呼びの登録の成否に応じた情報が休止情報システム１６に通知される。信号のタイムアウトによって呼びの登録が失敗したと判定される場合に、呼びの登録の失敗を表す情報が休止情報システム１６に通知される。これにより、エレベーター２は呼び登録システム１９を通じた呼びの登録ができない状態であるという情報が、休止情報システム１６に集約される。休止情報システム１６に集約された情報は、休止情報と同様に自主的な携帯端末１２の操作によって、利用者から取得可能であってもよい。また、エレベーター２の休止による呼びの登録の失敗を信号によって失敗が判定される場合に、当該エレベーター２の休止情報が休止情報システム１６に通知される。これにより、当該エレベーター２の休止情報が休止情報システム１６にまだ登録されていない場合に、休止情報システム１６は、当該エレベーター２の休止情報を速やかに取得できるようになる。

続いて、図４を用いて、エレベーターシステム１のハードウェア構成の例について説明する。
図４は、実施の形態１に係るエレベーターシステム１の主要部のハードウェア構成図である。

エレベーターシステム１における処理の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも１つのプロセッサ１００ａと少なくとも１つのメモリ１００ｂとを備える。処理回路は、プロセッサ１００ａおよびメモリ１００ｂと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも１つの専用ハードウェア２００を備えてもよい。

処理回路がプロセッサ１００ａとメモリ１００ｂとを備える場合、エレベーターシステム１の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ１００ｂに格納される。プロセッサ１００ａは、メモリ１００ｂに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、エレベーターシステム１の各機能を実現する。

プロセッサ１００ａは、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ＤＳＰともいう。メモリ１００ｂは、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。

処理回路が専用ハードウェア２００を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ＡＳＩＣ、ＦＰＧＡ、またはこれらの組み合わせで実現される。

エレベーターシステム１における処理の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、エレベーターシステム１の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。エレベーターシステム１の各機能について、一部を専用ハードウェア２００で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア２００、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせでエレベーターシステム１の各機能を実現する。

本開示に係るエレベーターシステムは、複数の階床を有する建物に適用できる。本開示に係る呼び登録システムは、当該エレベーターシステムにおける呼びの登録に適用できる。

１ エレベーターシステム、 ２ エレベーター、 ３ 昇降路、 ４ 乗場、 ５ 巻上機、 ６ 主ロープ、 ７ かご、 ８ 釣合い錘、 ９ 制御盤、 １０ 呼び管理部、 １１ 走行制御部、 １２ 携帯端末、 １３ 通信網、 １４ 遠隔監視装置、 １５ 情報センター、 １６ 休止情報システム、 １７ 休止情報サーバ、 １８ ラベル、 １９ 呼び登録システム、 ２０ 無線ビーコン、 ２１ 呼び登録サーバ、 ２２ 通信部、 ２３ 受付部、 ２４ 出力部、 ２５ 判定部、 ２６ 提示部、 ２７ 通知部、 １００ａ プロセッサ、 １００ｂ メモリ、 ２００ 専用ハードウェア

Claims (6)

1. エレベーターの利用者が所持する携帯端末から利用要求を受け付ける受付部と、
   前記受付部が前記携帯端末から前記利用要求を受け付けるときに、前記利用者の呼びの登録の要求を、エレベーターの呼びの情報を管理する呼び管理部に、前記呼び管理部に接続される中継部による中継を通じて出力する出力部と、
   前記出力部が要求を出力した呼びの登録の成否を前記中継部との通信に基づいて判定する判定部と、
   呼びの登録が失敗したと前記判定部が判定するときに、エレベーターの休止情報を収集する休止情報システムから当該呼びの登録が要求されたエレベーターの休止情報を取得し、取得した休止情報を前記携帯端末に提示する提示部と、
   通知部と、
   を備え、
   前記判定部は、前記出力部が呼びの登録の要求を出力してから予め設定された第１時間が経過するまで当該呼びの登録の成功を表す情報を前記中継部から受信しないときに、当該呼びの登録が失敗したと判定し、
   前記通知部は、前記出力部が呼びの登録の要求を出力してから前記第１時間が経過するまで前記中継部から情報を受信しないときに、前記出力部による呼びの登録の失敗を表す情報を前記休止情報システムに通知する
   エレベーターの呼び登録システム。
2. エレベーターの利用者が所持する携帯端末から利用要求を受け付ける受付部と、
   前記受付部が前記携帯端末から前記利用要求を受け付けるときに、前記利用者の呼びの登録の要求を、エレベーターの呼びの情報を管理する呼び管理部に、前記呼び管理部に接続される中継部による中継を通じて出力する出力部と、
   前記出力部が要求を出力した呼びの登録の成否を前記中継部との通信に基づいて判定する判定部と、
   呼びの登録が失敗したと前記判定部が判定するときに、エレベーターの休止情報を収集する休止情報システムから当該呼びの登録が要求されたエレベーターの休止情報を取得し、取得した休止情報を前記携帯端末に提示する提示部と、
   通知部と、
   を備え、
   前記判定部は、前記出力部が要求を出力した呼びの登録の失敗を表す情報を前記中継部から受信するときに、当該呼びの登録が失敗したと判定し、
   前記通知部は、前記中継部が呼びの登録の要求を中継してから予め設定された第２時間が経過するまで前記呼び管理部から情報を受信しなかったことを表す情報を前記中継部から受信するときに、前記出力部による呼びの登録の失敗を表す情報を前記休止情報システムに通知する
   エレベーターの呼び登録システム。
3. 前記通知部は、前記出力部が要求を出力した呼びの登録はエレベーターが休止しているために失敗したことを表す情報を前記中継部から受信するときに、当該エレベーターの休止情報を前記休止情報システムに通知する
   請求項２に記載のエレベーターの呼び登録システム。
4. エレベーターの呼びの情報を管理する呼び管理部と、
   前記呼び管理部に接続される中継部と、
   請求項１から請求項３のいずれか一項に記載のエレベーターの呼び登録システムと、
   を備えるエレベーターシステム。
5. 前記中継部は、前記出力部からの呼びの登録の要求を中継してから予め設定された第２時間が経過するまで前記呼び管理部から情報を受信しないときに、前記呼び管理部から情報を受信しなかったことを表す情報を前記呼び登録システムに送信する
   請求項４に記載のエレベーターシステム。
6. 前記中継部は、前記呼び管理部から呼びの登録の失敗を表す情報を受信するときに、当該情報を前記呼び登録システムに中継する
   請求項４または請求項５に記載のエレベーターシステム。

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