JP7362950B1 - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

実施形態によれば、インバータ装置(100)は、電機子巻線用電力変換器(101)、界磁巻線用電力変換器(102)、三相電流をdq軸上で制御する速度制御部(110)、界磁巻線電流を制御する界磁電流制御部(120)、シミュレータ(130)、および制動巻線故障検知装置(200)を備える。制動巻線故障検知装置(200)は、通常運転モードと故障検査モード間を切替える切替え部(210)、故障検査モードにおいてd軸電流指令として直流相当値を出力しq軸電流指令として交番電流を出力する検査電流指令値生成部(220)、および界磁巻線(13)での応答を測定し応答信号から制動巻線の異常の有無を判定する検査時測定・判定部(230)を有する。

Description

本発明は、インバータ装置に関する。
同期機の固定子には一般的な三相の電機子巻線(分布巻、集中巻、波巻など)が施されている。また、回転子には、界磁巻線が施されており、スリップリングやブラシレス励磁機を通じて界磁電流が供給される。電機子電圧の振幅や回転数に時間的な変動がない定常運転時においては、電機子巻線と界磁巻線の相互作用によってトルク(界磁トルク)が得られる。界磁電流を変更することにより界磁磁束が自由に調整できるため、常に力率1で運転することができる。この利点を活かして,主に1000kW級以上の大容量モータとして用いられている。また、界磁磁束を調整することによって無効電力も自由に制御でき進み、遅れ制御が可能となる。このため、水力、火力、原子力などの各種発電プラントにおいての主発電機として用いられている。
同期機の回転子には、界磁巻線に加えて、制動巻線と呼ばれる短絡巻線が設けられている。制動巻線は、回転子の鉄心部を貫く導体棒(以降「ダンパーバー」と称す)と、各ダンパーバーを電気的に接続する短絡環から構成される。制動巻線には電源が接続されていないため、定常運転時には電流(ダンパー電流)は流れず電気的な作用はない。
一方、同期機の始動時などの滑りを伴う運転状態においては、誘導機の二次巻線と同様の原理でダンパー電流が誘導される。ダンパー電流によって誘導トルクが発生し、界磁トルクを補うことができ、商用電源のみで加速する自己始動が可能となる。また、電圧や負荷の急変時などの過渡運転時にもダンパー電流によって誘導トルクが発生する。この場合、誘導トルクは電圧や負荷の変動に抗する方向に生ずるので、負荷角の増大を抑制し脱調耐量を向上させることができる。このように、制動巻線は、同期機の安定運転に欠かすことができない。
しかしながら、鉄心や短絡環などの他の部品に比べると、ダンパーバーは細く長い構造であるため、相対的に機械的強度が弱い。同期機は、ダンパーバーの機械強度を考慮して設計されるが、予期しない過負荷や経年劣化などにより、ごくまれにダンパーバーが折損する故障が見られる。ダンパーバーは回転子鉄心に設けられていることから、通常は目視で故障を判断することができない。固定子から回転子を取り出すことができれば、目視にて故障を確認することもできるが、1000kW級の同期機の重量は非常に大きく、分解作業自体が容易に実施できるものではない。したがって、何らかの電気的な方法によって、非分解・非破壊でダンパーバーの折損故障を検知する必要がある。
誘導機においては、これまでにも、ダンパーバー(誘導機の場合は制動巻線ではなく二次巻線と呼ばれる)の折損故障を検知する方法が知られている。これらはいずれも、折損したダンパーバーを有する誘導機を滑りsで運転すると、基本波周波数fの両側に 2sfの間隔で側波帯を有する電流が流れるという原理を用いたものである。
一方、同期機は通常、同期速度、すなわちスリップsが0の状態で運転されるため、ダンパーバーが折損していても側波帯は発生せず、この技術は適用できない。
商用電源で駆動する同期機の場合は、自己始動する際には滑り状態が発生するため、理論上は上述の診断技術が適用できる。しかしながら、同期機の場合には、界磁磁束や突極性によっても2sfの成分が発生するため、ダンパーバーが折損したことによる側波帯と切り分ける必要がある。
これを解決するために、例えば側波帯の片側成分に着目し、始動時における電流波形の片側成分の振幅の時間変化を監視する方法が提案されている。健全時と折損時とでは振幅の時間変化が異なることから、始動毎に測定を行い、その経年変化を分析することによってダンパーバーの折損を検知しようとするものである。また、電流波形の片側成分による方法ではなく、折損故障によって始動時の電流振幅が小さくなることを用いて検出する方法が提案されている。これらは、着目する物理量は異なるものの、「同期機の始動時の特定の物理量を監視して、それの初期値に対する差異を根拠に折損を検知する」という点では同じ考え方に基づいている。
特開昭61-112548号公報 特開昭61-112548号公報 特開2000-92792号公報 特許第6722901号公報
ところで、同期機には、商用電源によって駆動されるものだけでなくインバータで駆動するものがある。例えば、製鉄所の圧延機を駆動する同期機には、幅広い速度範囲で精密なトルク制御が必要となることから、インバータ駆動の同期機が用いられている。
このような同期機においては、インバータから可変電圧可変周波数(VVVF)の電力が供給されるため、始動時(加速時)においても滑りが生じることはない。すなわち、始動時の物理量を監視するという従来手法を適用することができない。
インバータを制御して、意図的に始動時のような滑り状態を作り出すことは不可能ではないが、始動時には定格電流を大きく上回る起動電流が流れ、それに応じて大きなトルクが発生することになる。これによって、同期機に接続された機械設備を故障させる可能性があり現実的ではない。
本発明の目的は、ダンパーバーの折損故障の検知を可能とするインバータ装置を提供することである。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態に係るインバータ装置は、電機子巻線を有する固定子と、回転子鉄心、界磁巻線並びに複数のダンパーバーおよびその両端に設けられた短絡環とを有する制動巻線を具備する回転子と、を備える同期機を駆動するインバータ装置であって、前記電機子巻線に電力を供給するための電機子巻線用電力変換器と、前記界磁巻線に電力を供給するための界磁巻線用電力変換器と、電機子電流制御系を有し前記電機子巻線用電力変換器により供給される三相電流をdq軸上で制御する速度制御部と、前記界磁巻線用電力変換器により供給される前記界磁巻線の電流を制御する界磁電流制御部と、前記速度制御部内でd軸電流およびq軸電流を制御する際に用いる指令と界磁電流指令を演算するシミュレータと、前記制動巻線の故障を検出する制動巻線故障検知装置と、を備え、前記制動巻線故障検知装置は、当該インバータ装置の状態を、通常運転モードから故障検査モードへ、および前記故障検査モードから前記通常運転モードへ切替える切替え部と、前記故障検査モードにおいて、前記通常運転モードにおける前記d軸電流および前記q軸電流の指令に代えて、前記d軸電流の指令として直流相当値を出力し、前記q軸電流の指令として交番電流を出力する検査電流指令値生成部と、前記界磁巻線での応答信号を測定し、前記応答信号から前記制動巻線の故障の有無を判定する検査時測定・判定部と、を備えることを特徴とする。
第1の実施形態に係るインバータ装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機の構成例を示す横断面図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機の制動巻線の例を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置の検査時測定・判定部の構成および動作を説明するための構成図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置を用いたダンパーバーの折損故障検知方法の手順を示すフロー図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合を示す周方向に沿った概念的な説明図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーの折損故障が生じている場合を示す周方向に沿った概念的な説明図である。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについてのギャップ磁束密度の分布の例を示すグラフである。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについての電流位相に対する界磁電圧の分布の例を示すグラフである。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについて回転子電気角が変化した場合の界磁電圧の分布の例を示すグラフである。 第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについて、回転子電気角がランダムに表れる場合における複数回の検査で得られた界磁電圧の変化の例を示すグラフである。 第2の実施形態に係るインバータ装置の検査時測定・判定部の構成および動作を説明するための構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るインバータ装置について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るインバータ装置100の構成を示すブロック図である。インバータ装置100は、同期機1を対象とする駆動装置である。
以下、インバータ装置100の構成を示す各図の説明において、各要素の入出力信号は、たとえば、「角速度指令」ωのように表現している。入出力信号については、詳細には、信号の名称と信号のレベル値とは別のものであるので、これらを別個に表現することが正しい。しかしながら、表現上、煩雑となるため、たとえばωは、「角速度指令信号」を示すとともに「角速度指令信号のレベル値」も示すものとし、両者を「角速度指令」と総称して表現する。なお、フィードバック信号についても、その信号の名称とレベル値を併せて示すものとする。
また、各物理量を表す記号において、添え字“*” が付いたものは指令値,それ以外はフィードバック値または演算値を表す。
インバータ装置100は、角速度指令ωおよび磁束指令Φに対して、電機子電流Iu、Iv、Iw、および界磁電流iを調節する。インバータ装置100は、大別して、電機子巻線用電力変換器101、界磁巻線用電力変換器102、速度制御部110、界磁電流制御部120、シミュレータ130、および制動巻線故障検知装置200を有する。
電機子巻線用電力変換器101は、インバータなどのVVVF(可変電圧可変周波数)電源であり、図示しないたとえば商用電源などの交流電源から電力供給を受けて、同期機1の電機子巻線22に電力を供給する。
界磁巻線用電力変換器102は、直流電源であり、図示しない交流電源から電力供給を受けて、同期機1の界磁巻線13に直流の電力を供給する。
速度制御部110は、減算器111、速度演算器112、速度制御器113、および電機子巻線電流制御系110aを有する。速度制御部110は、角速度指令ωを得るための速度制御ループの下に、対応するトルク電流i を得るためのマイナーループとしての電機子巻線電流制御系110aを有するカスケード制御の構成となっている。速度制御部110は、電機子巻線電流制御系110aにより電機子巻線用電力変換器101への電圧指令を出力し、電機子巻線用電力変換器101により供給される三相電流をdq軸上で制御する。
電機子巻線電流制御系110aは、dq軸電流演算器114、減算器115、減算器116、3相-dq変換器117、dq軸電流制御器118、dq-3相変換器119を有する。
速度制御部110の減算器111は、回転角検出器106(レゾルバやエンコーダなど)で計測され位置演算器107により算出された同期機1の回転角Θがさらに速度演算器112により変換された角速度ωを、負のフィードバック信号とし、角速度指令ωから減じた角速度偏差を出力する。速度制御器113は、角速度偏差および磁束指令Φを入力として、トルク電流指令i を出力する。
dq軸電流演算器114は、トルク電流指令i を入力として、d軸電流指令i およびq軸電流指令i を算出する。この際、dq軸電流演算器114は、シミュレータ130で算出された負荷角δを用いる。なお,この実施例では負荷角δを用いてd軸電流指令i およびq軸電流指令i を生成しているが,これらが生成できる任意の物理量や演算値であってよい。すなわち,例えば,シミュレータで電流位相角(d軸電流とq軸電流の正接)を算出し,それをdq軸電流演算器114に入力して,d軸電流指令i およびq軸電流指令i を生成するような構成でもよい。
3相-dq変換器117は、電機子電流検出器104で検出された電機子の各相電流Iu、Iv、およびIwを、q軸電流iおよびd軸電流iに変換する。3相-dq変換器117は、この変換の際に、位置演算器107の出力である回転角Θを用いる。3相-dq変換器117で得られたq軸電流iおよびd軸電流iは、減算器115および減算器116へのフィードバック信号として入力される。
減算器115は、d軸電流指令i およびフィードック信号であるd軸電流iを入力として受け入れ、d軸電流指令i からd軸電流iを減じたd軸電流偏差を出力する。減算器116は、q軸電流指令i およびフィードック信号であるq軸電流iを入力として受け入れ、q軸電流指令i からq軸電流iを減じたq軸電流偏差を出力する。
dq軸電流制御器118は、減算器115からのd軸電流偏差、および減算器116からのq軸電流偏差を入力として受け入れ、d軸電圧指令V およびq軸電圧指令V を算出し、出力する。
dq-3相変換器119は、dq軸電流制御器118により算出されたd軸電圧指令V およびq軸電圧指令V を、3相各相の電圧指令Vu、Vv、Vwに変換する。電機子巻線用電力変換器101は、これら3相各相の電圧指令Vu、Vv、Vwに比例した三相電機子電圧Vu、Vv、Vwを発生し、同期機1に供給する。これにより、同期機1の電機子巻線22に相電流Iu、Iv、Iwが流れる。この相電流Iu、Iv、Iwは、それぞれ電機子電流検出器104により検出される。
界磁電流制御部120は、磁束指令Φと、界磁電流iのフィードバック信号を受けて、界磁電流指令ifd を算出し、界磁電流制御器121が、界磁電流指令ifd から界磁電圧指令V を算出し、界磁巻線用電力変換器102に出力する。界磁巻線用電力変換器102は、界磁電圧指令V に比例した界磁電圧Vを発生し、同期機1の界磁巻線13に供給する。これにより、同期機1の界磁巻線13に界磁電流iが流れる。この界磁電流iは界磁電流検出器105により検出される。
シミュレータ130は、磁束指令Φとフィードバック信号である界磁電流ifdから、負荷角指令δと界磁電流指令ifd を演算し出力する。この演算のために、たとえば、図1の例では、d軸電流i、q軸電流i、およびトルク指令も入力として受け入れている。ここで、界磁電流ifdは、電機子側に換算した界磁電流である。シミュレータ130は、例えば、dq軸等価回路やルックアップテーブルによって構成されている。なお,dq軸電流演算器114の入力に合わせて,負荷角指令δを任意の物理量や演算値に置き換えてよい。すなわち,シミュレータ130は,dq軸電流演算器114でd軸電流指令i およびq軸電流指令i を生成するための補助信号が生成できればよい。
制動巻線故障検知装置200は、当該同期機1の回転子10に設けられたダンパーバー14(図2)の折損等、制動巻線16(図3)の故障の検出を行う。制動巻線故障検知装置200は、切替え部210、検査電流指令値生成部220、および検査時測定・判定部230を有する。
切替え部210は、当該インバータ装置100の状態を、通常運転モードから故障検査モードへ、および故障検査モードから通常運転モードへの切り替えを行う。
検査電流指令値生成部220は、故障検査モードにおいて、通常運転モードにおけるdq軸電流演算器114の出力に代えて、d軸電流指令i およびq軸電流指令i を発生し、切替え部210を介して、減算器115および減算器116に出力する。
検査電流指令値生成部220は、交番電流指令部221とゼロ電流指令部222を有する。
交番電流指令部221は、q軸電流指令i として交番電流を発生する。ここで、交番電流は、たとえば、正弦波、矩形波、三角波、ノコギリ波など任意の波形を有する周期的な信号である。
ゼロ電流指令部222は、d軸電流指令i としてゼロ値を出力する。ここで、ゼロ電流指令部222の指令値として、ゼロ値を用いた例を示しているが、交番電流にならない指令値であれば検出動作に支障はないので、交番電流ではなく、直流を模擬する値、すなわち直流相当値の電流指令で代用することもできる。
なお、以上説明したインバータ装置100においては、所望の特性を得るために、図1に示されていないフィルタ、内部ループ、および各種演算器が設けられていてもよい。また,制御器内の各入出力信号は,等価な任意の信号に変換されていてよい。例えば,実際の物理値の代わりに,それに比例した規格化値(単位法による規格化など)を用いる,トルクの代わりに出力(トルクに回転数を乗じたもの)を用いる,磁束の代わりに電圧(磁束に回転数を乗じたもの)を用いる,負荷角の代わりにd軸磁束とq軸磁束(負荷角はd軸磁束とq軸磁束の正接)を用いる,などの変更がなされてもよい。
図2は、第1の実施形態に係るインバータ装置100が対象とする同期機1の構成例を示す横断面図である。
同期機1は、回転子10および固定子20を有する。
回転子10は、図示しない2つの軸受により軸方向の両側を回転可能に支持されたロータシャフト11、ロータシャフト11の径方向外側に設けられた回転子鉄心12、回転子鉄心12の複数の凸部12aのそれぞれに巻回された界磁巻線13、回転子鉄心12の凸部12aのそれぞれの径方向の端部近傍において回転子鉄心12を貫通する各6本のダンパーバー14を有する。
固定子20は、回転子10の径方向外側にギャップ空間30を介して設けられた円筒状の固定子鉄心21、固定子鉄心21の内周面に形成された複数の固定子ティース21aに巻回された電機子巻線22を有する。なお、通常、固定子20は、軸受を支持するフレーム(図示せず)あるいは軸受けブラケット(図示せず)により形成される空間内に収納されている。
なお,図2では、回転子が6極構造の場合を例にとって示したが、極数、スロットの数、巻線の数、ダンパーバーの数は任意である。また,図2では突極形の同期機を示しているが,同様にダンパーバーが設けられている円筒形の同期機についても、インバータ装置100が対象とする同期機とすることができる。
図3は、第1の実施形態に係るインバータ装置100が対象とする同期機1の制動巻線16の例を示す斜視図である。
制動巻線16は、各極において回転子鉄心12を軸方向に貫通する複数のダンパーバー14と、これらのダンパーバー14の軸方向の両端に設けられて、機械的および電気的にダンパーバー14を接続する2つの短絡環15を有する。
回転子10の6極のそれぞれに設けられた各6本のダンパーバー14は、回転子鉄心12の凸部12aを貫通したのち、全体が、両端に設けられた短絡環15に機械的に結合され、電気的に短絡されている。
ここで、ダンパーバー14の本数や長さ、断面形状は任意であり、制動巻線16としての電気的性質を満足するものであれば制限はない。例えば,リング状の導体で短絡環15を構成するのではなく、導体板を軸端部に設けるような構造であってもよい。また、多くの場合、ダンパーバー14や短絡環15は、銅材を溶接、篏合等により組み立てられるが、アルミダイキャストのような一体成型であってもよい。
図4は、第1の実施形態に係るインバータ装置100の検査時測定・判定部230の構成および動作を説明するための構成図である。
電機子巻線22、その電源側である電力変換器101、および電機子巻線電流制御系110aについては、すでに図1を引用しながら説明しているので、ここでは説明を省略する。
回転子10の界磁巻線13は、図示しないスリップリング等を介して、固定子20の外部に引き出され、界磁巻線用電力変換器102に接続されている。
界磁巻線13と界磁巻線用電力変換器102を接続する回路には、図1で示す界磁電流のフィードバック信号検出用の界磁電流検出器105が設けられている。
界磁電流検出器105の出力側には、検査時測定・判定部230が設けられている。
検査時測定・判定部230は、界磁電圧検出器231、および図1に示した故障判定部を構成する演算器233、判定器234、および警報表示器235を有する。
界磁電圧検出器231は、演算器233に入力可能なレベルまで電圧を降圧する目的で設けられており、たとえば、変圧器(PT)や抵抗分圧器などが用いられる。
演算器233は、フーリエ変換機能を実行する部分を有し、故障検査モードにおいて、交番電流の基本波周波数に同期した成分の振幅相当を出力する。なお、フーリエ変換に代えて、実効値(rms値)や、平均値整流実効値(mean値)、その他,交流電圧の振幅相当量が得られる演算であってもよい。さらに,演算器233は,入力信号の値を、ある一定数(例えば、最新の値から過去10点の値),またはある一定期間(例えば、最新の値から過去一週間の値)を保存し、その値に対して数値処理(例えば、積分や微分の計算など)や統計処理(例えば、相加平均、相乗平均、分散などの計算)を行う。
判定器234は、演算器233の出力を入力信号として受け入れる。判定器234は、あらかじめ当該同期機1に合わせて設定されたしきい値と、数値・統計処理した値を比較し、数値・統計処理した値がしきい値を超えた場合に、ダンパーバー14の折損が生じたと判定する。この時、故障表示器に異常を知らせる信号を出力する。しきい値は、計算あるいは試験により決定され、設定変更が可能である。
警報表示器235は、例えば、液晶ディスプレイなどで構成されており、判定器234からの異常信号を受けて、故障を知らせる表示を出す。
なお、演算器233や判定器234は、FPGA(Field Progarammable Gate Array)やPC(Pesonal Computer)等によるデジタル回路で構成されていても良い。あるいは、演算増幅器(Operational Amplifier)などを用いたアナログ回路で構成されていてもよい。
また、同期機1が設置される環境が電磁ノイズの観点で良好な状態ではない場合には、誤検知を回避するために、界磁電圧検出器231、演算器233、判定器234の間には、必要に応じてフィルタやシールドを設けても良い。また、同期機1が高電圧で運転される場合には、必要に応じて、絶縁回路や保護回路を設けてもよい。
図5は、第1の実施形態に係るインバータ装置を用いたダンパーバーの折損故障検知方法の手順を示すフロー図である。
まず、同期機1を停止状態とする(ステップS10)。すなわち、回転子10を無回転、界磁巻線13および電機子巻線22を無通電状態とする。
次に、界磁巻線13の電源側の界磁巻線用電力変換器102を停止状態とする(ステップS20)。界磁巻線用電力変換器102の半導体素子のゲートをオフ(ゲートブロック)してもよい。あるいは、界磁巻線13と界磁巻線用電力変換器102の間に断路器が設けられている場合は、断路器を開放することでもよい。
次に、切替え部210で、故障検査モードに切り替える(ステップS30)。
次に、故障検査モードにおいて以下の動作がなされる(ステップS40)。
まず、検査電流指令値生成部220の交番電流指令部221によって、電機子巻線22には、回転子10のq軸方向(磁極間方向)に交番電流が流れる(ステップS41)。一方、電機子巻線22には、ゼロ電流指令部222により、回転子10のd軸方向にはゼロ電流が流れる。すなわち、回転子10のd軸方向には電流が流れない。
次に、界磁電圧検出器231が、界磁巻線13に誘導される誘導電圧を測定する(ステップS42)。
次に、演算器233が、界磁巻線13に誘導される誘導電圧について、交番電流との同期成分の振幅値を導出する(ステップS43)。
次に、判定器234が、ダンパーバー14の折損故障の有無を判定する(ステップS44)。すなわち、ステップS43で判定器によって導出された振幅値をしきい値と比較し、それがしきい値を超えた場合に、ダンパーバー14の折損故障が生じたと判定し、異常信号を出力する。
図6は、第1の実施形態に係るインバータ装置100が対象とする同期機1のダンパーバー14が健全な場合を示す周方向に沿った概念的な説明図である。図6は、q軸を中心とした互いに隣接する2つの磁極のそれぞれにおけるダンパーバー14および短絡環15を、模式的に周方向に沿って展開した図である。
図6に示すようにダンパーバー14が健全な場合は、電機子電流によって発生したq軸の交番磁束(図6のCa(q軸上)において最大となるような磁束密度分布)が制動巻線16に鎖交するため、それを打ち消すように、ダンパーバー14および短絡環15で構成される制動巻線16には、ダンパー電流が誘導される。この電流が流れるループは、図6に示すようにq軸に関して対称であるため、ダンパー電流が作る起磁力の方向もq軸方向(図6のCa(q軸上)において最大となるような起磁力分布)となる。すなわち、軸Caが軸Cdと重なることを意味しており、ダンパー電流が作る起磁力は、電機子電流によって生成されたq軸交番磁束を打ち消す作用を有するのみで、d軸には作用せず、d軸磁束が生成されることはない。
図7は、第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーの折損故障が生じている場合を示す周方向に沿った概念的な説明図である。
図7に示すようにダンパーバーの一部が折損している場合、そのバーには電流が流れない。したがって、制動巻線16において誘導されたダンパー電流は,折損か所を迂回するように、隣接するダンパーバー等に流れる。この場合、ダンパー電流が流れるループの中心がq軸からずれることになる。すなわち、図7において、q軸からずれた位置にある軸Cdにおいて、ダンパー電流が作る起磁力が最大となる。
この結果、ダンパー電流は、q軸磁束を打ち消す作用だけでなく、d軸に磁束を発生させる作用も有する。すなわち、q軸の電機子電流しか流れていないにもかかわらず、d 軸の磁束が発生することになる。これをdq軸間干渉と呼ぶ。dq軸間干渉によって発生したd軸の交番磁束が界磁巻線に鎖交するため、制動巻線16が健全な場合には発生しないはずの界磁電圧が、この場合には発生することとなる。
図8は、第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機1のダンパーバー14が健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについてのギャップ磁束密度の分布の例を示すグラフである。横軸は、回転子10における機械角(度)、縦軸は、ギャップ磁束密度(T)である。
図8において、破線で示す曲線はダンパーバー14が健全な状態の場合、実線で示す曲線はダンパーバー14の一部に折損が生じている場合を示す。図8に示すように、ダンパーバー14が健全な場合は、磁束密度が図中の中心(横軸90度、縦軸0T)において点対称となっている。これに対して、ダンパーバー14の一部に折損が生じている場合のギャップ磁束密度は、点対称になっていない。これは、片方の軸(q軸)の磁束分布だけでなく、もう片方の軸(d軸)の磁束成分が生じていることを示している。
図9は、第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについての電流位相に対する界磁電圧の分布の例を示すグラフである。横軸は、回転子10における電気角(度)、縦軸は、界磁電圧(V)を示す。
図9において、破線で示す曲線はダンパーバー14が健全な状態の場合、実線で示す曲線はダンパーバー14の一部に折損が生じている場合を示す。図9に示すように、ダンパーバー14の一部に折損が生じている場合の界磁電圧の分布は、ダンパーバー14が健全な状態の場合の界磁電圧の分布から、明らかに位相がずれていることが分かる。すなわち、回転子電気角90度(すなわちq軸)における界磁電流は、ダンパーバー14が健全な場合はゼロであるが、ダンパーバー14の一部に折損が生じている場合には、有意な値ΔVを示す。
したがって、端的には、ΔVが所定のしきい値より高いか否かを判定器234が判定することにより、ダンパーバー14の折損故障の有無を判定することができる。
図10は、第1の実施形態に係るインバータ装置100が対象とする同期機1のダンパーバー14が健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについて回転子電気角が変化した場合の界磁電圧の分布の例を示すグラフである。
先に示した図8および図9の結果は、回転子10をある位置(角度)に固定した場合の界磁電圧の変化であった。実際には,回転子10の位置まで正確に同じとすることは容易ではないため,任意の位置で故障検査モードへ移行することが想定される。この場合,固定子鉄心21のスロットに起因した磁気的凹凸の存在があるため,固定子20と回転子10の相対位置の違いによって,検出値に揺らぎが生じる。これを示したものが図10である。同じ振幅,同じ周波数の交番電流を与えても,界磁電圧の振幅は異なる。したがって,回転子10が任意の位置となりうる場合,健全状態と故障状態で電圧差は見られるが,故障検査モードを一度試行しただけ(界磁電圧を一度測定しただけ)で故障を判定することは難しい。
図11は、第1の実施形態に係るインバータ装置が対象とする同期機のダンパーバーが健全な場合および折損故障が生じている場合のそれぞれについて、回転子の位置(電気角に換算)がランダムに表れる場合における複数回の検査で得られた界磁電圧の変化の例を示すグラフである。
図11にプロットした点は,図10の測定結果がランダムに表れると仮定し,複数回の検査を実施したと想定した場合における界磁電圧検出値を疑似的に算出したものである。800回目で故障に至ったと仮定しており,傾向に明確な差が見られている。プロットした点に対して,10点の移動平均(相加平均)を計算したものが,図11の実線である。故障に至った800回目を境に,それ以前のダンパーバー健全状態と、それ以降のダンパーバー折損状態との間では明確な差が見られる。このように,界磁電圧検出値に揺らぎがある場合でも,検出信号をそのまま判定するのではなく、図11に示す界磁電圧検出値のトレンドに基づく等、何らかの数値・統計処理を経ることによって,故障を検知することができる。
以上のように、本実施形態によるインバータ装置100の制動巻線故障検知装置200は、dq軸間干渉の原理を用いて、同期機1を分解することなく、ダンパーバー14の折損故障を検知することができる。
本実施形態によるインバータ装置100では、ダンパーバー14の折損故障の検知のために、電機子巻線22のq軸に交番電流を流すだけであるため,トルクはほとんど発生せず、回転子は静止状態を保つことできる。
[第2の実施形態]
図12は、第2の実施形態に係るインバータ装置100aの検査時測定・判定部230aの構成および動作を説明するための構成図である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、インバータ装置100aは、第1の実施形態とは、検査時測定・判定部230aの部分が異なる。
本実施形態に係る検査時測定・判定部230aは、界磁電流検出器105、演算器233a、判定器234a、警報表示器235、および接触器236を有する。
界磁電流検出器105は,シャント抵抗器や変流器(CT)、ホールCTなど、電流を電圧として計測する機器で構成される。
なお、図12においては、界磁電流検出器105は、界磁電流制御部120における界磁電流のフィードバック信号検出用の検出器であるが、検査時測定・判定部230a専用の界磁電流検出器を別途設けることでもよい。
また、同期機1が設置される環境が電磁ノイズの観点で良好な状態ではない場合には、誤検知を回避するために、必要に応じてフィルタやシールドを設けてもよいし、同期機1が高電圧で運転される場合には、必要に応じて、絶縁回路や保護回路を設けてもよい点は、第1の実施形態と同様である。
接触器236は、界磁巻線13と界磁巻線用電力変換器102との間に設けられている。接触器236は、切替え部210により故障検査モードに切り替わると自動的に投入され、界磁巻線13が短絡された状態となる。なお,接触器236を設けるのではなく,電力変換器102の半導体素子のゲートをオン(導通状態)とすることで短絡しても良い。
故障検査モードにおいては、第1の実施形態と同様に、制動巻線16が故障している場合には界磁巻線13に誘起電圧が発生する。本実施形態においては、界磁巻線13が短絡されているため、誘起電圧によって界磁電流が誘導される。
この界磁電流は、界磁電流検出器105で計測され、その出力は、演算器233aに入力される。第1の実施形態における検査時測定・判定部230が電圧値に基づいて故障を検出するのに対し、本実施形態の検査時測定・判定部230aにおいては電流値に基づいて判定を行う。
以上、説明した実施形態によれば、ダンパーバーの折損故障の検知を可能とするインバータ装置を提供することが可能となる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…同期機、10…回転子、11…ロータシャフト、12…回転子鉄心、12a…凸部、13…界磁巻線、14、14a…ダンパーバー、15…短絡環、16…制動巻線、20…固定子、21…固定子鉄心、21a…固定子ティース、22…電機子巻線、30…ギャップ空間、100、100a…インバータ装置、101…電機子巻線用電力変換器、102…界磁巻線用電力変換器、103…遮断器、104…電機子電流検出器、105…界磁電流検出器、106…回転角検出器、107…位置演算器、110…速度制御部、110a…電機子巻線電流制御系、111…減算器、112…速度演算器、113…速度制御器、114…dq軸電流演算器、115、116…減算器、117…3相-dq変換器、118…dq軸電流制御器、119…dq-3相変換器、120…界磁電流制御部、121…界磁電流制御器、130…シミュレータ、200…制動巻線故障検知装置、210…切替え部、220…検査電流指令値生成部、221…交番電流指令部、222…ゼロ電流指令部、230、230a…検査時測定・判定部、231…界磁電圧検出器、233、233a…演算器、234、234a…判定器、235…警報表示器、236…接触器

Claims (7)

  1. 電機子巻線を有する固定子と、回転子鉄心、界磁巻線並びに複数のダンパーバーおよびその両端に設けられた短絡環とを有する制動巻線を具備する回転子と、を備える同期機を駆動するインバータ装置であって、
    前記電機子巻線に電力を供給するための電機子巻線用電力変換器と、
    前記界磁巻線に電力を供給するための界磁巻線用電力変換器と、
    電機子電流制御系を有し前記電機子巻線用電力変換器により供給される三相電流をdq軸上で制御する速度制御部と、
    前記界磁巻線用電力変換器により供給される前記界磁巻線の電流を制御する界磁電流制御部と、
    前記速度制御部内でd軸電流およびq軸電流を制御する際に用いる指令と界磁電流指令を演算するシミュレータと、
    前記制動巻線の故障を検出する制動巻線故障検知装置と、
    を備え、
    前記制動巻線故障検知装置は、
    当該インバータ装置の状態を、通常運転モードから故障検査モードへ、および前記故障検査モードから前記通常運転モードへ切替える切替え部と、
    前記故障検査モードにおいて、前記通常運転モードにおける前記d軸電流および前記q軸電流の指令に代えて、前記d軸電流の指令として直流相当値を出力し、前記q軸電流の指令として交番電流を出力する検査電流指令値生成部と、
    前記界磁巻線での応答信号を測定し、前記応答信号から前記制動巻線の故障の有無を判定する検査時測定・判定部と、
    を備えることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記検査時測定・判定部は、
    前記界磁巻線の電圧を検出する電圧検出器と、
    前記電圧検出器の出力の振幅相当を計算する演算器と、
    前記演算器の出力を所定のしきい値と比較して大小を判定する比較器と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記検査時測定・判定部は、
    前記界磁電流制御部で検出した界磁電流の振幅相当を計算する演算器と、
    前記演算器の出力を所定のしきい値と比較して大小を判定する比較器と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  4. 前記交番電流は正弦波であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のインバータ装置。
  5. 前記演算器は、前記応答信号のフーリエ変換により前記交番電流の基本波周波数と同期した成分の振幅を算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインバータ装置。
  6. 前記演算器は、前記応答信号の全実効値を算出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインバータ装置。
  7. 前記演算器は,計算した振幅相当の値を,最新の値から数えてある一定数を保持し,前記保持した値の集合に対して数値・統計処理を加えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインバータ装置。
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