(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(ElectroLuminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。
大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など) パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(ReadOnlyMemory)101と、RAM(RandomAccessMemory)102と、CPU(CentralProcessingUnit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部152Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部152Fについて説明する。特徴部152Fについては、次のように大当りの当選確率のような遊技者にとって有利度が異なる設定値を設定手段により設定可能なパチンコ遊技機を対象とした技術を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、大当りの当選確率の設定値として、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能な設定手段としての機能も有する。
まず、設定値について説明する。本例で説明するパチンコ遊技機1は、遊技場側の者(遊技場の店員等)による所定のスイッチ等の操作手段等を用いた設定変更操作により設定値に応じた大当りの当選確率が変わる構成とされている。
例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)において、設定変更操作に応じてパチンコ遊技機1に設定する大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。これにより、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いることにより、大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。設定値は例えば1~6の6段階(複数段階)からなり、大当りの当選確率が設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順に高くなる。すなわち、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順番で有利度が段階的に高くなる。なお、設定値は、複数段階設けられていればよく、6段階に限定されるものではない。このように大当りの当選確率を変更可能とすることに応じて出球率(単位時間あたりの出球数(賞球数))が変化するため、設定値を変更することは出玉率を変更することであるとも言える。
例えば、本実施の形態のパチンコ遊技機は、電源投入時の設定変更操作による設定値の選択に応じて大当りの当選確率が変わる。6段階の設定値のうち、例えば設定値4~6は、大当りの当選確率が高い高設定と呼ばれ、例えば設定値1~3は、大当りの当選確率が低い低設定と呼ばれる場合がある。
また、大当りの種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターン種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターンの選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。
特徴部152Fについては、複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能なパチンコ遊技機において、大当り遊技状態に制御されているときに、保留記憶バッファとしてのRAM122に当り(大当りまたは小当り)に制御されると判定された保留情報が記憶されている保留連が実行される場合がある。具体的に、保留連とは、大当りが発生したときに存在している保留情報において、将来的に当りとなる保留情報があり、大当り遊技状態の終了後に、大当り発生時に存在していた保留情報の範囲内で次の当りが連続的に発生する保留情報範囲内での連続的な当り(保留内連荘)をいう。なお、小当りの場合は、V入賞の発生に基づいて小当り経由大当りとなるので、小当りの保留情報は、将来的に大当りとなる当りの保留記憶情報である言える。このような、保留連が実行される場合には、保留連であることを報知する報知演出が実行される場合がある。
図8-1は、特徴部152Fにおけるパチンコ遊技機1の正面図である。特徴部152Fにおけるパチンコ遊技機1においては、図1に示すパチンコ遊技機1の正面図と同様の構成については符号および説明を省略し、異なる部分について説明する。
打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域内における画像表示装置5の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル30の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口が形成された入賞球装置6Aが設けられている。入賞球装置6Aは、画像表示装置5の下方に配置されている。入賞球装置6Aには、第1始動入賞口へ進入した遊技球を検出するための第1始動口スイッチ22Aが設けられている。
遊技領域のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、および、V判定入賞装置87が設けられている。可変入賞球装置6Bは、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口を有する。また、それぞれに進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、通過ゲート41の内部にはゲートスイッチ21が、第2始動入賞口の内部には第2始動口スイッチ22Bが、V判定入賞装置87の内部にはV入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15aおよびV判定排出スイッチ15bが、それぞれ設けられている。
左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
通過ゲート41は、遊技球が進入(通過)可能なゲート構造物である。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄が変動表示する。普通図柄については後述する。左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
V判定入賞装置87は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。
V判定入賞装置87は、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能である。V判定入賞装置87は、上部に、前後方向に遊技球が通過可能な幅が設けられ、右から左に向かって傾斜し左右方向に延在した通路の両側(手前側と奥側)に壁部が設けられ、その通路に沿って遊技球が誘導される誘導路が形成されている。導路の中央部には、小当りとなったときに所定期間(たとえば、0.1秒間×10回の開放期間+1秒間の閉鎖期間(インターバル期間)×9回+終了期間1秒間)に亘り開放と閉鎖とが繰返されることにより、開放されている所定期間内に合計約10個数以上の遊技球が入賞可能な開口部としての作動口が形成されている。V判定入賞装置87における遊技球の通路には、誘導される遊技球を減速させるための減速手段としての突起が壁部の両側に交互に複数突出する態様で設けられることにより、右打ち時において、V判定入賞装置87上部の作動口上の通路に遊技球がゆっくりと流れるような構造(以下減速構造という)が形成されている。
小当り遊技状態においては、V判定入賞装置87内への10個の遊技球の進入が検出されるまで、または、所定期間が経過するまでの比較的長期間に亘り、V判定入賞装置87の開放制御が実行される。V判定入賞装置87において、誘導路における作動口が形成されていない部分は、固定部873とよばれる固定された通路をなす。作動口を開閉可能な位置には、作動口上を前後方向に進退移動可能な可動部872が設けられている。
可動部872は、ソレノイド22により駆動され、作動口を開閉するための進退動作が可能である。可動部872の状態により作動口が閉鎖された状態においては、遊技球が可動部872および固定部873の上面を誘導路として通過可能となり、当該誘導路上を右端から左端に誘導されて左端から落下する。可動部872の動作状態により作動口が開放された状態においては、誘導路において作動口が開口するので、誘導路に誘導される遊技球が作動口からV判定入賞装置87の内部に落下可能となる。
V判定入賞装置87(作動口)の内部においては、作動口から進入した遊技球が入賞可能な入賞領域として、特定領域としてのV入賞領域870がV判定入賞装置87の底部における左右方向の中央部に設けられ、さらに、作動口から進入した遊技球のすべてを傾斜した経路によりV入賞領域870上に誘導する傾斜路が設けられている。V入賞領域870は、遊技球が進入可能なV入賞口を有し、V入賞口から進入した遊技球を下方へ誘導可能である。
V入賞領域870の入賞口(V入賞口)最上端には、V入賞領域870を開放状態と閉鎖状態とのいずれかの状態に切替え可能な板状態の開閉部材(図示省略)が設けられている。開閉部材は、ソレノイド22により駆動され、V入賞口を開閉するための進退動作が可能である。開閉部材の状態によりV入賞口が開放された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球がV入賞領域870内に落下可能な状態となる。一方、開閉部材の状態によりV入賞口が閉鎖された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球が開閉部材上を通過して、V入賞領域870の下流側近傍に開口する態様で設けられ、遊技を下方へ誘導可能な入賞球領域(図示省略)内に落下可能な状態となる。
具体的に、V判定入賞装置87のV入賞領域870は、基本的に開放状態とされており、V判定入賞装置87の作動口が開放される小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞領域870内に進入して入賞すると、その遊技球がV入賞領域870に設けられたV入賞スイッチ87aにより検出される。小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞スイッチ87aにより検出されると、開閉部材が閉鎖状態に制御され、以降にV入賞領域870上に誘導された遊技球は、入賞球領域内に進入することとなる。入賞球領域内に進入した遊技球は、入賞球領域に設けられたV判定入賞スイッチ15aにより検出される。
これにより、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、1個の遊技球がV入賞スイッチ87aにより検出され、その後の遊技球がV判定入賞スイッチ15aにより検出される。
小当り遊技状態において開放されたV判定入賞装置87は、V入賞スイッチ87aおよびV判定入賞スイッチ15aにより検出された球の合計個数が10個に達すると、作動口が閉鎖され、遊技球が進入不可能な状態とされる。V入賞領域870と入賞球領域とは、下方において合流する構成とされており、その合流された排出通路を通り、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、遊技盤2内部の所定の排出路に排出される。排出通路には、排出される遊技球を検出可能なV判定排出スイッチ15bが設けられ、当該スイッチにより排出されるすべての遊技球が検出される。
小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域870に遊技球が入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御される。このようなV入賞領域870への遊技球の入賞がV入賞と呼ばれる。パチンコ遊技機1では、前述のように小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放される期間中においては、特殊な操作を要することなく平均的に合計10個程度の遊技球がV判定入賞装置87内に進入可能なように構造設計および制御設計がされており、さらに、V判定入賞装置87内に遊技球が進入可すると、遊技球が必ず(100%)V入賞領域870に進入するように構造設計がされている。また、パチンコ遊技機1では、小当りが発生したときに、遊技者が容易に遊技球をV判定入賞装置87に打込むことができるように、右打ちを指示する右打ち促進報知が実行される。
したがって、小当りが発生したときには、V判定入賞装置87の作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しない場合、および、遊技者が左打ちをする場合を除き、右打ちをすれば、必ず(100%)遊技球がV入賞領域870に進入して大当りが発生することとなる。
なお、この実施の形態では、V判定入賞装置87に遊技球の減速構造を設けた例を示した。しかし、このような減速構造を設けず、V判定入賞装置87における遊技球の誘導路のうちの一部に遊技球を落下させることが可能となる作動口を設け、小当り遊技状態の期間中に10個程度の遊技球をV入賞領域870に進入させるために、作動口を10回開放させる構成を用いてもよい。
右遊技領域では、可変入賞球装置6BおよびV判定入賞装置87に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、これら可変入賞球装置6BおよびV判定入賞装置87に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、左遊技領域に打分けられた遊技球が可変入賞球装置6B、および、V判定入賞装置87のいずれかに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
遊技領域の下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、右打ちされた遊技球が、右遊技領域に植設された遊技釘によって誘導される。また、特別可変入賞球装置7は、遊技釘の植設状態により、左遊技領域からは遊技球が進入しないように構成されている。
特別可変入賞球装置7は、前面が長方形の扉で覆われた大入賞口を備えており、大当りが発生すると、ソレノイドによって、底辺を軸として扉が前方に傾動し、大入賞口が現れる(開口する)。特別可変入賞球装置7の内部には、進入した遊技球を検出するためのカウントスイッチ23が設けられている。特別可変入賞球装置7へは、右遊技領域に遊技球を打込んだ場合にのみ、大入賞口への遊技球の入賞が可能となるように、遊技釘やその他の構造物によって入賞ルートが制限されている。なお、左遊技領域および右遊技領域のいずれに遊技球を打込んだ場合であっても、大入賞口へ入賞できるようにしてもよい。
大当りは、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたとき、および、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたときのそれぞれで発生する。第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄が導出表示される。第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示される。
大当りは、小当り遊技状態となることによってV判定入賞装置87の作動口が開放しているときに進入した遊技球が、V入賞領域870に進入した場合にも発生する。以下、遊技球がV入賞領域870に進入してV入賞スイッチ87aで検出されることをV入賞と呼ぶ。小当りとは、所定の価値付与として、V判定入賞装置87の作動口が開放する当りであり、V入賞を条件として大当りが発生可能となる。V判定入賞装置87において、作動口が開放する遊技状態を「小当り遊技状態」と呼ぶ。そして、小当り遊技状態において、遊技球がV入賞したことに基づいて発生する大当りを、「小当り経由の大当り」と呼ぶ。
これに対し、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の変動表示の表示結果に基づいて大当り遊技状態となることを、「特別図柄による大当り」と称する。
大当り遊技状態は、所定の価値付与として、遊技者にとって有利な特定遊技状態(有利状態)であり、特別可変入賞球装置7が開放状態と閉鎖状態とを所定回数繰返す繰返し継続制御が行われる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置7が開放(大入賞口が開放)されている状態が、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置7の開放が再度行われる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口または第2始動入賞口を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示(確定表示)させることである。
また、第1始動入賞口および第2始動入賞口のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報を示す(特定する)場合にも用いられる。保留記憶は、始動記憶または始動入賞記憶とも呼ばれる。
第1特別図柄については、第1始動入賞口への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第1保留記憶に基づいて変動表示が実行される。第2特別図柄については、第2始動入賞口への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第2保留記憶に基づいて変動表示が実行される。このような第1保留記憶または第2保留記憶が存在している状態で大当りが発生した場合、大当り発生前に存在していた保留記憶は、そのまま維持され、大当たり遊技状態の終了後において変動表示のために用いられる。
第2始動入賞口への第2始動入賞が発生したときには、第1始動入賞の保留記憶があっても、当該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の方が優先して実行される。このように第2特別図柄の変動表示は、第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。
第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上方には、第2始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2保留表示器25Bが設けられている。第2保留表示器25Bは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示装置4Bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2保留表示器25Bのさらに上方には、第1始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第1保留表示器25Aが設けられている。第1保留表示器25Aは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。
そして、第1特別図柄表示装置4Aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
パチンコ遊技機1においては、遊技状況に応じて、遊技者が左遊技領域を狙う「左打ち」と右遊技領域を狙う「右打ち」とを使い分けるように遊技球を発射することにより、変化に富んだ遊技を楽しむことができるように遊技状態および演出状態が制御される。以下に、遊技者がパチンコ遊技機1において遊技を開始してからの遊技の流れについて説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって第1始動入賞口に遊技球が入賞するように遊技を行う。そして、第1特別図柄の変動表示が実行され、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、左打ちから右打ちに切替えて、開放される特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。大当り遊技状態が終了した後は、画像表示装置5の画面上で遊技者に右打ちによって遊技を行うことを促す右打ち促進報知が行われる。具体的には、画像表示装置5の画面上で「右を狙え」等の表示が行われる。
大当り遊技状態中は、開口した特別可変入賞球装置7を右打ちにより狙う遊技を行う。
大当り遊技状態中は、右打ち促進報知が行われる。大当り遊技状態の終了後は、後述する時短状態となれば、引き続き右打ちにより遊技を行う。大当り遊技終了後、時短状態となっていれば時短状態が開始されることを報知する時短報知が画像表示装置5の画面上で行われる。また、時短状態中には、右打ち促進報知も行われる。大当り遊技状態の終了後に時短状態とならなければ、大当り遊技状態中に実行される右打ち促進報知が終了することにより、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口に遊技球が入賞するように遊技を行う。なお、時短状態とならなかった場合には、画像表示装置5の画面上で遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知(左打ち報知とも呼ばれる)が行われるようにしてもよい。
大当り遊技終了後の時短状態中は、右打ちにより第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bを狙い遊技を行う。第2始動入賞口に遊技球が入賞し、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、右打ちのまま特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。また、第2始動入賞口に遊技球が入賞し、表示結果が小当り表示結果となれば、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口が開放されるので、右打ちのままV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。小当り遊技状態の開始時には、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が開始されることを報知する小当り開始報知が行われる。また、小当り遊技状態に制御されるときには、特定のタイミング(遊技状況に応じて、小当りに応じてV判定入賞装置87の作動口が開放される前に実行される小当り表示の開始タイミング、または、小当り表示が実行されるよりも前の所定のタイミング。)で、右打ち促進報知も行われる。
小当り遊技状態によりV判定入賞装置87の作動口が開状態のときに、遊技球が、作動口からV判定入賞装置87の内部に落下し、V入賞領域870に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、小当り経由の大当りが発生する。V入賞が発生したときには、画像表示装置5の画面上でV入賞が発生したことを報知するV入賞報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時は、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り終了後に、大当り遊技状態となって特別可変入賞球装置7が開放されるので、遊技者は、右打ちのまま特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。
また、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87を狙い遊技を行ったときに、遊技球がV入賞領域870に進入せず、V入賞領域870以外の非特定領域に進入した場合には、大当りが発生しない。このように小当り遊技状態中にV入賞が発生しなかったときには、画像表示装置5の画面上でV入賞に失敗したことを報知するV入賞失敗報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時には、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り遊技状態の終了後、時短状態が継続しているときに、遊技者は、引続き右打ちのまま可変入賞球装置6Bを狙い遊技を行う。時短状態が終了した場合は、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口に遊技球が入賞するように遊技を行う。時短状態の終了時には、画像表示装置5の画面上で時短が終了したことを報知する時短終了報知と、遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知とが行われる。
図8-2は、当り種別表を示す図である。当り種別表には、当りの種別ごとに、大当り発生条件、大当り後の制御状態(遊技状態)、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、大当りにおける各ラウンドの開放時間が示されている。この実施の形態では、大当り種別として、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りが設けられている。小当り経由の大当りの括弧内は、特別可変入賞球装置7が開放する回数を示している。
小当りは、可変入賞球装置6Bに設けられた第2始動入賞口に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。
小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後の遊技制御状態(後述する大当り確率、小当り確率、ベース)は、小当り前と同じである。
小当りにおいては、小当り遊技状態中にV判定入賞装置87内のV入賞領域870に入賞した遊技球に対して賞球が払出される。小当り遊技状態中には、約10個の入賞球が生じる得ることが設定されており、その入賞球に応じて、約30個の賞球が払出され得ることが設定されている。
V判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、大当りが発生する。このような小当りを経由した大当りは、小当り経由大当りと呼ばれる。小当り経由大当りには、大当りでのラウンド数が異なる小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りが含まれる。16(15)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第1小当りと呼ばれる。9(8)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第2小当りと呼ばれる。5(4)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第3小当りと呼ばれる。
一方、小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りと呼ばれる。図柄大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄15R時短大当り、および、図柄4R時短大当りがある。
このように、大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される大当りであり、時短大当りという名称が付けられている。本実施形態における遊技者にとって有利な有利状態には、特別可変入賞球装置7が開放することも含まれる。
図柄15R時短大当りは、大入賞口が15回(15R)開放される大当りである。図柄4R時短大当りは、大入賞口が4回(4R)開放される大当りである。小当り経由16(15)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が15回(15R)開放される大当りであり、16ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、15回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄15R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。小当り経由9(8)R時短大当りは、V判定入賞装置87が(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が8回(8R)開放される大当りである。小当り経由5(4)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が4回(4R)開放される大当りであり、5ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、4回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄4R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。
図柄4R時短大当り後の時短状態は、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件との2つの終了状態が設定されている。このような、第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、約1/7という割合で、小当り経由の大当りを発生させる可能性がある回数としている。
第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、次のような理由で設定されている。図柄4R時短大当りの場合には、基本的に第2特別図柄の変動表示が1回実行完了するまで時短状態(電サポ状態含む)を継続させるが、第2特別図柄を変動表示させるには、右打ちをして遊技球を通過ゲート41に進入させて可変入賞球装置6Bを開状態にし、その状態で遊技球を可変入賞球装置6Bに入賞させる必要があり、そのような可変入賞球装置6Bへ遊技球を入賞させるまでに時間がかかってしまい、保留記憶されていた第1特別図柄が先に変動表示される場合がある。
したがって、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の1回分の変動表示を確実に実行可能にするための条件である。このようにすることで、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動表示が行われなくなってしまうのを防ぐことができる。
図柄4R時短大当り以外の大当り後は、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件との2つの終了状態が設定されている。このような、時短状態の終了条件の7回という回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、図柄4R時短大当りと比べて、小当り経由の大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる回数としている。これにより、小当り経由の大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由の大当りの発生についての遊技者の期待感を高めることができる。
また、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の7回分の変動回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。このようにすることにより、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動回数が減少してしまうことを防ぐことができる。
この実施の形態においては、通常状態である低ベース状態においては、第1始動入賞口が第1経路から入賞可能に設けられているので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。一方、大当り遊技状態のような有利状態では、開放される特別可変入賞球装置7が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。また、小当り遊技状態のような特定状態では、開放されるV判定入賞装置87が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。
なお、このような有利さの比較に限らず、たとえば、その他の入賞口(たとえば、別の可変入賞口(始動入賞用であっても、非始動入賞用であってもよい)が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすいというような、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。
図8-3は、各乱数を示す説明図である。図8-3においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否か、および、小当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダム1は、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1:大当りの種類(種別、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2:変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りという複数の種別が含まれている。したがって、当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたとき、または、小当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。ただし、小当り経由の大当りの場合は、V入賞が発生しなければ、決定された大当りは無効となる。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。また、小当りの種別とすることが決定されるときに、同時に小当り図柄が決定される。したがって、ランダム1は、小当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
図8-4は、第1特図当り判定テーブル、第2特図当り判定テーブル、および、各種大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図8-4(A)は、第1特図当り判定テーブルを示す説明図である。第1特図当り判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。図8-4(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
第1特別図柄の大当り確率は、設定値に応じて異なっている。設定1では1/199、設定2では1/190、設定3では1/180、設定4では1/170、設定5では1/160、設定6では1/150となっている。よって、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順で大当り確率が高い。
図8-4(B)は、第2特図当り判定テーブルを示す説明図である。第2特図当り判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値、および、小当り判定値が設定されているテーブルである。図8-4(B)における上段が大当り判定テーブル部であり、図8-4(B)における下段が、小当り判定テーブル部である。図8-4(B)上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す、図8-4(B)下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
第2特別図柄の大当り確率は、設定値に応じて異なっている。設定1では1/199、設定2では1/190、設定3では1/180、設定4では1/170、設定5では1/160、設定6では1/150となっている。よって、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順で大当り確率が高い。それに対し、第2特別図柄の小当り確率は、設定値によらず1/7.35に設定されている。なお、第1特別図柄に小当りを設けてもよい。このような場合には、第2特別図柄よりも第1特別図柄の方が小当りの当選確率が低くすることが望ましい。例えば、第1特別図柄による小当り確率を1/100とすればよい。
CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞(第1始動入賞)、または、第2始動入賞口への始動入賞(第2始動入賞)が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路124のカウント値(ランダムR)を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を第1特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。そして、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることに決定することは、小当り経由の大当りにすることに仮決定(小当り中にV入賞が生じなければ大当りに制御されないため、仮決定と記載する)することも意味する。
なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8-4(C),(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8-4(C)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。図8-4(D)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。
図8-4(C)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム2の値と比較される数値であって、「図柄15R時短大当り」と「図柄4R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。図8-4(D)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「図柄15R時短大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
また、図8-4(C),(D)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。たとえば、「8R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「15R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図8-4(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム2の値と比較される数値であって、「小当り経由16(15)R時短大当り」と「小当り経由9(8)R時短大当り」と「小当り経由5(4)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。ただし、小当り経由大当り種別判定テーブルで決定される大当り種別は、第1小当り(16(15)R時短大当りとなるもの)、第2小当り(9(8)R時短大当りとなるもの)、第3小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)のそれぞれに紐付けられた仮の大当り種別であり、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなければ無効となる。
図8-5および図8-6は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8-5および図8-6においては、演出制御コマンドについて具体的なコマンドデータと、コマンドの名称およびコマンドの指定内容との関係が示されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、図8-5および図8-6に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。
図8-5および図8-6のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において変動表示される変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。複数の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置において特別図柄の変動表示に対応した演出を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)~8C06(H)は、はずれ表示結果、大当り種別、小当り種別ごとの大当り表示結果、および小当り表示結果を含む表示結果を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンドA001~A005(H)は、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301~A305(H)は、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の終了を指定する当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が第1時短状態(高ベース状態)であることを指定する第1時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が第2時短状態(高ベース状態)であることを指定する第2時短状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数を減算する場合には、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するが、これに限らず、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれについて、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを用いてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、小当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
コマンドC401(H)は、第1小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC402(H)は、第2小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC403(H)は、第3小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC501(H)は、第1小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC502(H)は、第2小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC503(H)は、第3小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC601(H)は、V入賞があったことを指定するV入賞指定コマンドである。コマンドC602(H)は、V判定入賞装置87への入賞球(V入賞球とV入賞球以外の入賞球との両方を含む)を検出したことを指定するV入賞球検出指定コマンドである。
遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、RAM102に、第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための第1保留記憶バッファが設けられている。第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第2特別図柄については、RAM102に、第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための第2保留記憶バッファが設けられている。第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口への入賞に基づいて、CPU103は、乱数回路124およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存(記憶)される。また、第2始動入賞口への入賞に基づいて、CPU103は、乱数回路124およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第2始動入賞口への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存(記憶)される。
このように保留記憶バッファに始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保留記憶バッファに予め格納しておくのではなく、特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。
図8-7は、S101の一部の処理として実行される始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)。次いで、CPU103は、乱数回路124やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1214)。S1214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU103は、検出した第1特別図柄の始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1215)。
この実施の形態では、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種データが保留記憶情報として記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S110)で、当該保留記憶情報に基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、および、大当り種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、および、大当り種別判定値に基づいて行う。そして、変動パターン設定処理(S111)において変動パターン(変動パターン種別の決定も含む)の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された変動パターン種別判定値、および、変動パターン判定値に基づいて行う。
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に始動入賞したタイミング(保留記憶情報が記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みし、その先読みした保留記憶情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、小当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターン種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行する。そのようにすることによって、演出制御用CPU120では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1216)とともに、変動種別コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1217)。また、CPU103は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1218)とともに、第1保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1219)。
S1216,S1217の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞口に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用CPU120に送信される。
また、この実施の形態では、S1216~S1219の処理が実行されることによって、第1始動入賞口への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1222)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)。次いで、CPU103は、乱数回路124やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1224)。S1224の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU103は、検出された第2特別図柄の始動入賞について、S1215で説明したような入賞時演出処理と同様の入賞時演出処理を実行する(S1225)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1226)とともに、変動種別コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1227)。また、CPU103は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1228)とともに、第2保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1229)。
S1226,S1227の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞口に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用CPU120に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1226~S1229の処理が実行されることによって、第2始動入賞口への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図8-8は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
S51で保留記憶バッファに保留記憶データがない場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理(S80)を行った後、処理を終了する。一方、S51で第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU103は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示が行われる。
S52~S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示装置4Bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示装置4Aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM102の乱数バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM102の乱数バッファに格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける保存領域の内容を消去する。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU103は、乱数バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。この場合、CPU103は、始動口スイッチ通過処理のS1214や始動口スイッチ通過処理のS1224で抽出し保留記憶バッファや乱数バッファに格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値や小当り判定値と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、第1特別図柄については図8-4(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、第2特別図柄については図8-4(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、S71に移行する。大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
S61で大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。
次に、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか否かを判定する(S72)。特別図柄ポインタが「第1」のときは、図8-4(C)の第1特図大当り種別判定テーブルを選択し(S73)、S75に進む。一方、特別図柄ポインタが「第1」を示していない場合(「第2」を示している場合)は、図8-4(D)の第2特図大当り種別判定テーブルを選択し(S74)、S75に進む。
S75では、S73またはS74で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別を大当りの種別に決定し(S75)、S81に進む。
また、S61で大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータであるか否かを確認することにより、大当り判定対象が第2特別図柄の変動表示であるか否か確認する(S76)。S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータでない(第1特別図柄の変動表示である)ときは、後述するS82に進む。一方、S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータである(第2特別図柄の変動表示である)ときは、図8-4(B)の第2特図当り判定テーブルを使用して、大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの小当り判定値に一致するか否かを判定することより、小当り判定の処理を行う(S77)。すなわち、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8-4(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると(S77のY)、第2特別図柄に関して小当りとすることに決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S77Y)、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(S78)。
小当りフラグをセットした後は、図8-4(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルを選択し(S79)、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別を小当り経由大当りの種別として決定する(S80)。そして、S81に移行する。一方、S77で小当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの小当り判定値にも一致しなければ(S77のN)、後述するS82に移行する。
S81では、S75またはS80で決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに記憶し(S81)、S82に進む。たとえば、大当り種別が「図柄15R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファに「01」が設定され、大当り種別が「図柄4R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファに「02」が設定される。一方、大当り種別が「小当り経由16(15)R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファとは別の仮大当り種別バッファに「03」が設定される。大当り種別が小当り経由9(8)R時短大当りの場合には大当り種別を示すデータとして仮大当り種別バッファに「04」が設定される。大当り種別が小当り経由5(4)R時短大当りの場合には大当り種別を示すデータとして仮大当り種別バッファに「05」が設定される。これらのうち、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りを示すデータは、小当り遊技状態においてV入賞が生じなければ大当りが発生せずに無効となるデータあり、仮設定される。
S82では、特別図柄の停止図柄を設定する(S78)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に設定する。小当りフラグがセットされている場合には、S80で選択決定した小当り種別に応じた小当り図柄となる「1」、「5」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、S75で選択決定した大当り種別に応じた大当り図柄となる「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S111)に対応した値に更新する(S79)。
図8-9は、小当り開放前処理(S118)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、小当りの開放態様に基づき、ソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口の開放動作を開始させる(S411)。次に、CPU103は、小当り遊技状態が開始されることを示す小当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120へ送信する(S412)。次に、CPU103は、小当りの開放状態におけるV入賞領域870への入賞個数を当該開放状態の終了条件として用いるために、計数手段としてのV判定入賞個数カウンタをセットする(S413)。具体的に、S413では、V判定入賞個数カウンタのカウンタ値を「10」にセットし、V入賞個数をダウンカウントするための設定をする。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(S119)に対応した値に更新する(S414)。
図8-10は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(S119)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、小当り開放制御タイマを-1減算更新する(S430)。次に、後述するS435でV入賞個数を計数するV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているか否かを確認する(S431)。V判定入賞個数カウンタは、図8-9のS413により「10」にセットされ、10個のV入賞球を計数すると、計数値が「0」となる。S430でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S441に進む。一方、S430でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、小当り開放制御タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S432)。
S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしているときは、S441に進む。一方S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしていないときは、小当りの開放態様に基づき、小当り開放制御タイマの計時値に対応してソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を開閉させるための処理を行う(S433)。
次に、V判定入賞装置87内部で開放状態となっているV入賞領域870にV入賞口から遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S434)。S434でオン状態となっているときは、V入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたときにセットされるV入賞フラグをセットする(S435)。そして、V入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S436)。これにより、演出制御用CPU120は、V入賞球が検出されたことを認識することができ、V入賞個数を認識することが可能となる。次に、ソレノイドを駆動することにより開閉部材を動作させ、V入賞領域870のV入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させ(S437)、S439に進む。これにより、V判定入賞装置87内に進入した遊技球の1個目がV入賞すると、V入賞領域870のV入賞口が閉鎖状態にされ、その後に、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、すべて入賞球領域に誘導され、V判定入賞スイッチ15aにより検出される。
一方、S434でオン状態となっていないときは、V入賞が検出されていないときであり、V判定入賞スイッチ15aがオン状態となっているか否かを判定する(S438)。
S438でオン状態となっているときはS439に進み、S438でオン状態となっていないときは処理を終了する。
S439では、図8-9のS413により「10」にセットされたV判定入賞個数カウンタの計数値を「-1」するダウンカウントを行い(S439)、V判定入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S440)。これにより、演出制御用CPU120は、V入賞球が検出された後、判定入賞装置87内に進入したV入賞球が検出されたことを認識することができ、判定入賞装置87内に進入した遊技球の個数を認識することが可能となる。
S431でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、小当りのV入賞個数が上限値に到達したことにより小当りの開放終了条件が成立したときであり、また、S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、小当りの開放制御が終了したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。これらのときに、CPU103は、ソレノイド22を制御することで可動部872を閉鎖状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を閉鎖する(S441)。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になったときは、小当りの開放態様に応じたV判定入賞装置87の開放途中であっても、V判定入賞個数カウンタの計数値に応じてV判定入賞装置87が強制的に閉鎖される。
小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、V判定入賞装置87が小当りの開放態様における小当りの開放制御の終了に応じて閉鎖される。
次に、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間に相当するデータをV入賞有効期間タイマにセットし(S442)、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(S120)に対応した値に更新し(S443)、処理を終了する。これにより、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間の計時が開始される。
なお、このようにV入賞有効期間である特定期間が設定されていることにより、V入賞領域を遊技球が何かの拍子に通常通過する時間より遅れて通過した場合であっても、遊技球を検出することができる。また、特定期間が設定されているので、不正にV入賞領域へ入賞させようとした者がいたとしてもその期間しか検出されないので、不正を防ぐこともできる。
図8-11は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(S120)を示すフローチャートである。小当り終了後処理において、CPU103は、V入賞有効期間タイマを-1減算更新し(S441)、V入賞有効期間タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S442)。
S442でV入賞有効期間タイマがタイムアウトしていないときは、すでにV入賞が検出されたときにS434またはS445でセットされるV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S443)。V入賞フラグがセットされていれば処理を終了する。一方、V入賞フラグがセットされていなければ、V入賞有効期間中にV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S444)。S444でオン状態となっていないときは、処理を終了する。一方、S444でオン状態となっているときは、V入賞有効期間中にV入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたことを示すV入賞フラグをセットする(S445)。そして、V入賞指定コマンドを送信するための処理をし(S446)、処理を終了する。これにより、演出制御用CPU120は、V入賞が発生したことを認識することができる。
S442でV入賞有効期間タイマがタイムアウトしているときは、小当り終了指定コマンドを送信するための処理をする(S447)。これにより、演出制御用CPU120は、小当りが終了したことを認識することができる。次いで、ソレノイド22の状態を変化させることにより、開閉部材を開動作させてV入賞領域870(V入賞口)を開放状態に復帰させる制御が行われる(S447A)。次に、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S448)。S448でV入賞フラグがセットされていれば、大当りとすることが決定され、大当りフラグをセットする(S449)。
前述したように、小当り遊技状態において、後述する右打ち促進報知にしたがって右打ちをすれば、略100%の確率でV判定入賞装置87内に遊技球を進入させることができ、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は必ずV入賞領域870にV入賞することにより、略100%の確率で、V入賞フラグがセットされる(図8-10のS435)ことに基づいて、S449で大当りフラグがセットされて、大当り遊技状態に制御される。
次いで、CPU103は、S81で大当り仮種別バッファに記憶した小当り経由の大当り種別を示すデータを、V入賞の発生により正規に大当りとなることが決まったことに応じて、当該データを大当り種別バッファに正式に記憶させる(S450)。そして、その時点でセットされていた時短フラグを一旦リセットする(S451)。
次いで、CPU103は、S450で記憶されたデータに対応する大当り種別に応じて、大当り開始3指定コマンド、大当り開始4指定コマンド、または大当り開始5指定コマンドを送信する(S452)。これにより、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が開始することを認識することができる。次に、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S453)。
また、ROM101に記憶されている大当りの開放パターンデータを参照し、大当り種別に応じて、開放回数(たとえば、15回、8回、または、4回)、開放時間(たとえば、29秒)、インターバル時間(ラウンド間の大入賞口閉鎖時間)等の開放態様を示す開放パターンデータをRAM102に形成される所定の記憶領域にセットする(S454)。このようなデータのうち、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値に更新し(S455)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じたときには、大当り遊技状態に移行する。
S448でV入賞フラグがセットされていなければ、大当り遊技状態が発生しないので、S81で大当り仮種別バッファに記憶した小当り経由の大当り種別を示すデータを消去し(S456)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(S110)に対応した値に更新し(S457)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じなかったときには、大当り遊技状態に移行しない。
[特徴部09TMに関する説明]
次に、特徴部09TMに関して、図9-1~図9-28を用いて説明する。
本実施形態では、低ベース状態(通常状態)に制御されているときに、表示結果が「大当り」となる変動表示において、停止表示させる飾り図柄の組合せとして大当り用の飾り図柄の組合せ(例えば、「333」等)を表示可能である。
また、本実施形態では、高ベース状態(時短状態)に制御されているときに、表示結果が「小当り」となる変動表示において、停止表示させる飾り図柄の組合せとして小当り用の飾り図柄の組合せ(「3V3」等))を表示可能である。
また、本実施形態では、高ベース状態(時短状態)に制御されている場合に、表示結果が「小当り」となる変動表示が実行された後の小当り遊技において遊技媒体(遊技球)がV入賞領域に進入せずに低ベース状態(通常状態)に制御されたときに、停止表示させる飾り図柄の組合せとして大当り用の飾り図柄の組合せ(「333」等))を表示可能である。
[盤面構成]
図9-1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
図9-1に示すように、図8-1に示した小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置であって、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能な装置であるV判定入賞装置87に、V判定入賞装置LED87Lを設けており、所定のタイミング(本例では、小当り遊技の促進演出中)でV入賞判定装置LED87Lを点滅(発光)させる促進点滅演出を実行可能な構成としている。なお、図8-1と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態では、促進点滅演出の態様として複数種類の異なる演出態様が設けられている。例えば、V入賞判定装置LED87Lが0.5秒の点滅周期で虹色に点滅する第1促進点滅演出と、V入賞判定装置LED87Lが2秒の点滅周期で赤色に点滅する第2促進点滅演出との演出態様がある(後述する図9-14、図9-15参照)。
[大当り種別テーブル]
図9-2は、大当り種別テーブルを示す図である。大当り種別テーブルには、大当りの種別ごとに、大当り発生条件、大当り後の制御状態(遊技状態)、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、大当りにおける各ラウンドの開放時間、大当りエンディング期間(以下、適宜「大当りED期間」と称する。)、及び小当りエンディング期間(以下、適宜「小当りED期間」と称する。)が示されている。この実施の形態では、大当り種別として、図柄10R時短大当り、図柄3R時短大当り、小当り経由11(10)R時短大当り、小当り経由6(5)R時短大当り、および、小当り経由4(3)R時短大当りが設けられている。小当り経由の大当りの括弧内は、特別可変入賞球装置7が開放する回数を示している。
小当りは、可変入賞球装置6Bに設けられた第2始動入賞口に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。
小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後の遊技制御状態(後述する大当り確率、小当り確率、ベース)は、小当り前と同じである。
小当りにおいては、小当り遊技状態中にV判定入賞装置87内のV入賞領域870に入賞した遊技球に対して賞球が払出される。小当り遊技状態中には、約10個の入賞球が生じる得ることが設定されており、その入賞球に応じて、賞球が払出され得ることが設定されている。
V判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、大当りが発生する。このような小当りを経由した大当りは、小当り経由大当りと呼ばれる。小当り経由大当りには、大当りでのラウンド数が異なる「小当り経由11(10)R時短大当り」、「小当り経由6(5)R時短大当り」、および、「小当り経由4(3)R時短大当り」が含まれる。
本例では、「11(10)R時短大当り」となり得るように紐付けられた小当りは、「第1小当り」と呼ばれる。「6(5)R時短大当り」となり得るように紐付けられた小当りは、「第2小当り」と呼ばれる。「4(3)R時短大当り」となり得るように紐付けられた小当りは、「第3小当り」と呼ばれる。
一方、小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りと呼ばれる。図柄大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する「図柄10R時短大当り」、および、「図柄3R時短大当り」がある。
このように、大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される大当りであり、時短大当りという名称が付けられている。本実施形態における遊技者にとって有利な有利状態には、特別可変入賞球装置7が開放することも含まれる。
図柄10R時短大当りは、大入賞口が10回(10R)開放される大当りである。図柄3R時短大当りは、大入賞口が3回(3R)開放される大当りである。小当り経由11(10)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が10回(10R)開放される大当りであり、11ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は10回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄10R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。小当り経由6(5)R時短大当りは、V判定入賞装置87が(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が5回(5R)開放される大当りである。小当り経由4(3)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が3回(3R)開放される大当りであり、4ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は3回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄3R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。
図柄3R時短大当り後の時短状態は、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件(不図示)との2つの終了状態が設定されている。このような、第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、約1/7という割合で、小当り経由の大当りを発生させる可能性がある回数としている。
第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、次のような理由で設定されている。図柄3R時短大当りの場合には、基本的に第2特別図柄の変動表示が1回実行完了するまで時短状態(電サポ状態含む)を継続させるが、第2特別図柄を変動表示させるには、右打ちをして遊技球を通過ゲート41に進入させて可変入賞球装置6Bを開状態にし、その状態で遊技球を可変入賞球装置6Bに入賞させる必要があり、そのような可変入賞球装置6Bへ遊技球を入賞させるまでに時間がかかってしまい、保留記憶されていた第1特別図柄が先に変動表示される場合がある。
したがって、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の1回分の変動表示を確実に実行可能にするための条件である。このようにすることで、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動表示が行われなくなってしまうのを防ぐことができる。
また、図柄10R時短大当りと、小当り経由11(10)R時短大当りの一部との大当り後は、第2特別図柄の変動表示回数が99回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が103回という終了条件(不図示)との2つの終了状態が設定されている。このような、時短状態の終了条件の99回という回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が99回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、実質的に次回の小当り経由の大当りが確定している状態であり、図柄3R時短大当りと比べて、小当り経由の大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる回数としている。これにより、小当り経由の大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由の大当りの発生についての遊技者の期待感を高めることができる。
また、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が103回という終了条件は、図柄3R時短大当りの場合と同様の理由により、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の99回分の変動回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。
また、小当り経由11(10)R時短大当りの一部と、小当り経由6(5)R時短大当りと、小当り経由4(3)R時短大当りとの大当り後は、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件(不図示)との2つの終了状態が設定されている。このような、時短状態の終了条件の7回という回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、図柄3R時短大当りと比べて、小当り経由の大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる回数としている。これにより、小当り経由の大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由の大当りの発生についての遊技者の期待感を高めることができる。
また、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件は、図柄3R時短大当りの場合と同様の理由により、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の7回分の変動回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。
図柄3R時短大当りと図柄10R時短大当りの大当りエンディング期間(以下、適宜「大当りED期間」と称する。)として10秒間が設定されている。このような10秒間の大当りED期間において、大当り後に制御される演出モードを示唆する突入演出を実行可能である。
また、小当り経由11(10)R時短大当りと、小当り経由6(5)R時短大当りと、小当り経由4(3)R時短大当りとの小当りエンディング期間(以下、適宜「小当りED期間」と称する。)として5秒間、大当りED期間として10秒間が設定されている。このような5秒間の小当りED期間において、大当り種別を報知する大当り種別報知演出や大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示を表示するリザルト演出を実行可能であり、10秒の大当りED期間において、大当り後に制御される演出モードを示唆する突入演出を実行可能である。
この実施の形態においては、通常状態である低ベース状態においては、第1始動入賞口が第1経路から入賞可能に設けられているので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。一方、大当り遊技状態のような有利状態では、開放される特別可変入賞球装置7が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。また、小当り遊技状態のような特殊状態では、開放されるV判定入賞装置87が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。
なお、このような有利さの比較に限らず、たとえば、その他の入賞口(たとえば、別の可変入賞口(始動入賞用であっても、非始動入賞用であってもよい))が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすいというような、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。
[乱数値]
図9-3は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。
図9-3に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ図9-3に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の可変表示態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
[表示結果判定テーブル]
図9-4(A1)及び(A2)は、第1特別図柄用の表示結果判定テーブル及び第2特別図柄用の表示結果判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図9-4(A1)は、第1特別図柄用の表示結果判定テーブル(以下、適宜「[第1特別図柄用]表示結果判定テーブル」と称する。)を示す説明図である。[第1特別図柄用]表示結果判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルであって、乱数値MR1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。
図9-4(A1)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
本例では、第1特別図柄の大当り確率は1/199となっている。
図9-4(A2)は、第2特別図柄用の表示結果判定テーブル(以下、適宜「[第2特別図柄用]表示結果判定テーブル」と称する。)を示す説明図である。[第2特別図柄用]表示結果判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルであって、乱数値MR1と比較される大当り判定値、および、小当り判定値が設定されているテーブルである。図9-4(A2)における、上段が大当り判定テーブル部であり、下段が小当り判定テーブル部である。この上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示し、下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
本例では、第2特別図柄の大当り確率は、1/199となっている。また、第2特別図柄の小当り確率は、1/7.35に設定されている。なお、第1特別図柄に小当りを設けてもよい。このような場合には、第2特別図柄よりも第1特別図柄の方が小当りの当選確率が低くすることが望ましい。例えば、第1特別図柄による小当り確率を1/100とすればよい。
CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞(第1始動入賞)、または、第2始動入賞口への始動入賞(第2始動入賞)が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路124のカウント値(乱数値MR1)を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を[第1特別図柄用]表示結果判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を[第2特別図柄用]表示結果判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。そして、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を[第2特別図柄用]表示結果判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることに決定することは、小当り経由の大当りにすることに仮決定(小当り中にV入賞が生じなければ大当りに制御されないため、仮決定と記載する)することも意味する。
なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
[大当り種別判定テーブル]
図9-4(B1)、(B2-1)、及び(B2-2)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図9-4(B1)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルである。図9-4(B2-1)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルである。図9-4(B2-2)は、第2特別図柄により小当りと判定されたときの小当り経由大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特別図柄用の小当り経由大当り種別判定テーブルである。
図9-4(B1)の第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル(以下、適宜「[第1特別図柄用]大当り種別判定テーブルと称する。)には、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と比較される数値であって、「図柄10R時短大当り」と「図柄3R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。
また、図9-4(B1)には、「図柄10R時短大当り」と「図柄3R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り後に実行される時短制御の回数も示されている。「図柄10R時短大当り」は時短制御回数が99回であり、「図柄3R時短大当り」は時短制御回数が1回である。以下、時短制御回数が99回である図柄10R時短大当りを適宜「図柄10R時短大当り(99回)」と称し、時短制御回数が1回である図柄3R時短大当りを適宜「図柄3R時短大当り(1回)」と称する。
本例では、[第1特別図柄用]大当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~2までが「図柄10R時短大当り」に割り当てられており(3%)、3~299までが「図柄3R時短大当り」に割り当てられている(97%)。
図9-4(B2-1)の第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル(以下、適宜「[第2特別図柄用]大当り種別判定テーブルと称する。)には、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と比較される数値であって、「図柄10R時短大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
本例では、[第2特別図柄用]大当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~299までが「図柄10R時短大当り」に割り当てられている(100%)。
図9-4(B2-2)の第2特別図柄用の小当り経由大当り種別判定テーブル(以下、適宜「[第2特別図柄用]小当り経由大当り種別判定テーブルと称する。)には、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と比較される数値であって、「小当り経由11(10)R時短大当り」と「小当り経由6(5)R時短大当り」と「小当り経由4(3)R時短大当り」のそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。
また、図9-4(B2-2)には、「小当り経由11(10)R時短大当り」と「小当り経由6(5)R時短大当り」と「小当り経由4(3)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り後に実行される時短制御の回数も示されている。「小当り経由11(10)R時短大当り」は時短制御回数が99回または7回であり、「小当り経由6(5)R時短大当り」は時短制御回数が7回であり、「小当り経由4(3)R時短大当り」は時短制御回数が7回である。以下の説明では、時短制御回数が99回である小当り経由11(10)R時短大当りを適宜「小当り経由11(10)R時短大当り(99回)」と称し、時短制御回数が7回である小当り経由11(10)R時短大当りを適宜「小当り経由11(10)R時短大当り(7回)」と称し、時短制御回数が7回である小当り経由6(5)R時短大当りを適宜「小当り経由6(5)R時短大当り(7回)」と称し、時短制御回数が7回である小当り経由4(3)R時短大当りを適宜「小当り経由4(3)R時短大当り(7回)」と称する。
本例では、[第2特別図柄用]小当り経由大当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~29までが「小当り経由11(10)R時短大当り(99回)」に割り当てられており(10%)、30~149までが「小当り経由11(10)R時短大当り(7回)」に割り当てられており(40%)、150~164までが「小当り経由6(5)R時短大当り(7回)」に割り当てられており(5%)、165~299までが「小当り経由4(3)R時短大当り(7回)」に割り当てられている(45%)。
[変動パターン判定]
ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
ここでは、後述するハイパーラッシュモード(図9-6参照)中における変動パターン判定について説明する。具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用される[はずれ用]変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「大当り」又は「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルとが、予め用意されている。
[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、「短縮変動はずれ」の変動パターン、「短縮ノーマルリーチはずれ」の変動パターン、「超短縮変動はずれ」の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、「短縮ノーマルリーチ大当り/小当り」の変動パターン、「超短縮変動大当り/小当り」の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
本実施形態では、大当りとして、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれるので、表示結果が「大当り」である場合と、表示結果が「小当り」である場合とでは、共通の変動パターンを用いている。しかしながら、このような形態に限らず、表示結果が「大当り」である場合と、表示結果が「小当り」である場合とで、異なる変動パターンを用いてもよい。
本実施形態において、最終表示結果が「はずれ」となる変動パターン(「短縮変動はずれ」、「超短縮変動はずれ」の変動パターン)では、リーチ状態が成立せずに最終表示結果が「はずれ」であることが報知される。
本実施形態では、「短縮変動はずれ」の変動パターンは、表示結果が「はずれ」であることに対応した飾り図柄の組合せ(以下、適宜「飾り図柄のはずれ用組合せ」と称する。
例えば、「245」、「143」等)が表示(停止表示および確定停止)されることによって、最終表示結果が「はずれ」であることが報知される。このときの変動時間は2秒間に設定されている。
また、「超短縮変動はずれ」の変動パターンは、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示を表示するリザルト演出が実行されるとともに、表示結果が「はずれ」であることに対応した小図柄の組合せ(以下、適宜「小図柄のはずれ用組合せ」と称する。例えば、「245」、「143」等)が表示(確定停止)されることによって、最終表示結果が「はずれ」であることが報知される。このときの変動時間は1秒間に設定されている。
本実施形態において、最終表示結果が「はずれ」となる変動パターンのうち「短縮ノーマルリーチはずれ」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に、所定の契機(プッシュボタン31Bの操作、所定期間経過等)で表示結果が「はずれ」であることに対応した飾り図柄のはずれ用組合せ(例えば、「323」、「545」等)が表示されることにより最終表示結果が「はずれ」であることが報知される。このときの変動時間は10秒間に設定されている。
本実施形態では、「飾り図柄のはずれ用組合せ」として、リーチ状態が成立しない「飾り図柄の第1はずれ用組合せ」と、リーチ状態が成立する「飾り図柄の第2はずれ用組合せ」とが設定される。「飾り図柄の第1はずれ用組合せ」は、「短縮変動はずれ」や「超短縮変動はずれ」の変動パターンであるときに表示され、「飾り図柄の第2はずれ用組合せ」は、「短縮ノーマルリーチはずれ」の変動パターンであるときに表示される。
本例では、「飾り図柄の第1はずれ用組合せ」とは、リーチ状態が成立しない飾り図柄の組合せであって、飾り図柄の種類(キャラクタや数字図柄(英字図柄))はいずれもばらけた状態での組合せとなる。但し、本例では、「飾り図柄の第1はずれ用組合せ」は、後述する「飾り図柄の特殊組合せ」である「135」と、後述する「飾り図柄の初期組合せ」である「123」とを除いた飾り図柄の組合せである。
本実施形態において、最終表示結果が「大当り」又は「小当り」となる変動パターンのうち「短縮ノーマルリーチ大当り/小当り」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に、所定の契機(プッシュボタン31Bの操作、所定期間経過等)で表示結果が「大当り」又は「小当り」であることに対応した飾り図柄の組合せ(以下、表示結果が「大当り」であることに対応した飾り図柄の組合せを適宜「飾り図柄の大当り用組合せ」と称し、表示結果が「小当り」であることに対応した飾り図柄の組合せを適宜「飾り図柄の小当り用組合せ」と称する。)が表示されることにより最終表示結果が「大当り」又は「小当り」であることが報知される。このときの変動時間は15秒間に設定されている。
本実施形態では、「飾り図柄の大当り用組合せ」とは、図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示される数字を含む共通の飾り図柄の組合せである。例えば、「333」や「444」等である。また、「飾り図柄の小当り用組合せ」とは、図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される数字を含む共通の飾り図柄と、図柄表示エリア5Cに停止表示される表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄との組合せである。例えば、「3V3」や「4V4」等である。
本実施形態において、最終表示結果が「大当り」又は「小当り」となる変動パターンのうち「超短縮変動大当り/小当り」の変動パターンでは、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示を表示するリザルト演出が実行されるとともに、リザルト表示において流れ星が表示される復活演出が実行され、表示結果は「大当り」又は「小当り」となることに対応した小図柄の組合せが表示(確定停止)されることによって、最終表示結果が「大当り」又は「小当り」であることが報知される。このときの変動時間は10秒間に設定されている。
図9-5(A)(図9-5(A1)及び(A2))は、ハイパーラッシュモードの時短1回転目~99回転目における変動パターン判定テーブルであり、図9-5(B)(図9-5(B1)及び(B2))は、ハイパーラッシュモードの残保留1回転目、残保留2回転目、残保留3回転目、残保留4回転目における変動パターン判定テーブルである。
〈[ハイパーラッシュモード時短1~99回転目用]変動パターン判定テーブル〉
図9-5(A1)に示すように、ハイパーラッシュモードの時短1回転目~99回転目での[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~900までが「短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられており、901~997までが「短縮ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに割り当てられている。
図9-5(A2)に示すように、ハイパーラッシュモードの時短1回転目~99回転目での[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~997までが「短縮ノーマルリーチ大当り/小当り」の変動パターンに割り当てられている。
〈[ハイパーラッシュモード残保留1~4回転目用]変動パターン判定テーブル〉
図9-5(B1)に示すように、ハイパーラッシュモードの残保留1回転目~4回転目での[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~997までが「超短縮変動はずれ」の変動パターンに割り当てられている。
図9-5(B2)に示すように、ハイパーラッシュモードの残保留1回転目~4回転目での[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~997までが「超短縮変動大当り/小当り」の変動パターンに割り当てられている。
[通常時の演出モード]
演出モードが[通常モード]である場合の、各演出モード(晴れモード、曇りモード、雨モード)に関して詳細に説明する。
本実施形態では、演出モードが[通常モード]である場合に複数種類の演出モードに制御可能である。この演出モードが[通常モード]である場合の複数種類の演出モードとは、例えば、[晴れモード]、[曇りモード]、[雨モード]等である。
以下の説明では、演出モードが[通常モード]である場合の[晴れモード]を、適宜[通常モード(晴れモード)]や、単に[晴れモード]と称する。なお、[曇りモード]、[雨モード]に関しても同様である。
演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御されているときには、演出制御用CPU120により、飾り図柄の背景画像として、太陽と山とを含む晴れの風景をあらわした「晴れ背景画像」が表示されることになる。
演出モードが[通常モード(曇りモード)]に制御されているときには、演出制御用CPU120により、飾り図柄の背景画像として、曇りの風景をあらわした「曇り背景画像」が表示されることになる。
演出モードが[通常モード(雨モード)]に制御されているときには、演出制御用CPU120により、飾り図柄の背景画像として、雨の風景をあらわした「雨背景画像」が表示されることになる。
本実施形態では、演出モードが[通常モード]であるときに、各種演出モード([晴れモード]、[曇りモード]、[雨モード])を切り替える方法として、以下のいずれかの方法を適用することができる。
(A)規定回転数での演出モード変更方法
(B)遊技者の操作による演出モード変更方法
(A)「規定回転数での演出モード変更方法」とは、一の演出モードに制御されてから規定回転数の変動表示が実行されると、他の演出モードに制御される方法である。
例えば、演出モードが[晴れモード]に制御されてから30回の変動表示が実行されると、演出モードが[曇りモード]又は[雨モード]のいずれかに制御される。
(B)「遊技者の操作による演出モード変更方法」とは、一の演出モードに制御されているときに、任意のタイミングで操作部への遊技者による操作を受け付けると、他の演出モードに制御される方法である。
例えば、演出モードが[晴れモード]に制御されているときに、遊技者が、演出モードを変更したいと考えたタイミングで、プッシュボタン31B等への操作を行うことにより、遊技者が選択した演出モード([曇りモード]又は[雨モード]のいずれか)に制御される。
本実施形態では、後述する演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]から[通常モード]に制御されたとき(以下、適宜「時短抜け」と称する。)に、[通常モード]のうち[通常モード(晴れモード)]に制御され、その後、演出モードが[通常モード]に制御されているときに、演出モードを切り替え可能な場合に、[通常モード(晴れモード)]を含む各種演出モード([通常モード(晴れモード)]、[通常モード(曇りモード)]、[通常モード(雨モード)])に切り替えることが可能である。
即ち、本実施形態では、時短抜け後に制御される演出モードは[通常モード(晴れモード)]に固定されており、その後、所定の契機(例えば、時短抜け後20回の変動表示が終了)で、演出モードを切り替えることが可能となり、[通常モード(晴れモード)]を含む各種演出モード([通常モード(晴れモード)]、[通常モード(曇りモード)]、[通常モード(雨モード)])から切り替えることができる。
[飾り図柄、小図柄]
本実施形態における各演出用図柄(飾り図柄、小図柄)に関して詳細に説明する。
(飾り図柄)
本実施形態では、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄の可変表示が行われる。本実施形態における飾り図柄は、キャラクタ、並びに、数字などを示す数字図柄、及び、英字などを示す英字図柄で構成される。
キャラクタと数字図柄を含む飾り図柄とは、例えば、キャラクタ「A」と数字「1」を含む飾り図柄や、キャラクタ「B」と数字「2」を含む飾り図柄や、キャラクタ「C」と数字「3」を含む飾り図柄や、キャラクタ「D」と数字「4」を含む飾り図柄や、キャラクタ「E」と数字「5」を含む飾り図柄や、キャラクタ「F」と数字「6」を含む飾り図柄や、キャラクタ「G」と数字「7」を含む飾り図柄等のことである。
また、キャラクタと英字図柄を含む飾り図柄とは、例えば、キャラクタ「V」と英字「V」を含む飾り図柄等のことである。
(小図柄)
本実施形態では、画像表示装置5の右上部に表示される、飾り図柄よりも小さな図柄であって、特別図柄が変動表示されているか否か及び特別図柄の表示結果を示す図柄を小図柄と称する。小図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示と並行して実行可能であり、小図柄の停止表示も、特別図柄の停止表示と並行して実行可能である。そして、第1特別図柄に対応した小図柄が変動表示及び停止表示される画像表示装置5の画面右上部のエリアを左から小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rとし、第2特別図柄に対応した小図柄が変動表示及び停止表示される画像表示装置5の画面右上部のエリアも前述した小図柄表示エリア5l、5c、5rと共通とする。
小図柄表示エリア5l、5c、5rは、図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも表示領域が小さい。従って、小図柄の視認性は飾り図柄の視認性より低くなっている。
[アクティブ表示、保留表示、保留記憶数]
本実施形態では、画像表示装置5の画面左下部には、第1保留記憶数(0~4個の第1保留表示09TM01)を表示する第1保留表示領域09TM01Eが設けられており、画像表示装置5の画面右下部には、第2保留記憶数(0~4個の第2保留表示09TM02)を表示する第2保留表示領域09TM02Eが設けられている。また、画像表示装置5の画面中央下部には、実行されている飾り図柄の変動表示に対応した情報であり、実行されている特別図柄の変動表示に対応した情報でもあるアクティブ表示09TM03を表示するアクティブ表示領域09TM03Eが設けられている。
さらに、画像表示装置5の画面左部(第1保留表示領域09TM01Eの上部)には第1保留記憶数を表示する第1保留記憶数表示領域09TM05Eが設けられており、画像表示装置5の画面右部(第2保留表示領域09TM02Eの上部)には第2保留記憶数を表示する第2保留記憶数表示領域09TM06Eが設けられている。
ここで、第1保留表示領域09TM01Eには、第1保留記憶数に対応した数のオブジェクト(丸形の画像)が表示され、第2保留表示領域09TM02Eには、第2保留記憶数に対応した数のオブジェクト(丸形の画像)が表示される。これに対して、第1保留記憶数表示領域09TM05Eには、第1保留記憶数が数値により表示され、第2保留記憶数表示領域09TM06Eには、第2保留記憶数が数値により表示される。第1保留表示領域09TM01Eにおけるオブジェクトの表示範囲は、第1保留記憶数表示領域09TM05Eにおける数値の表示範囲よりも広く、第1保留表示領域09TM01Eには、第1保留記憶数が、第1保留記憶数表示領域09TM05Eよりも高い視認性で表示されることになる。また、第2保留表示領域09TM02Eにおけるオブジェクトの表示範囲は、第2保留記憶数表示領域09TM06Eにおける数値の表示範囲よりも広く、第2保留表示領域09TM02Eには、第2保留記憶数が、第2保留記憶数表示領域09TM06Eよりも高い視認性で表示されることになる。
[遊技フロー]
次に、本実施形態における遊技フローを説明する。本例では、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されており、後述する第1フラグ、第2フラグ、及び第3フラグがセットされていないときの演出モードを[通常モード]としており、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)又は通常状態(低確/低ベース状態)のいずれかに制御されており、後述する第1フラグがセットされているときの演出モードを[チャレンジモード]としており、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)又は通常状態(低確/低ベース状態)のいずれかに制御されており、後述する第2フラグがセットされているときの演出モードを[ラッシュモード]としており、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)又は通常状態(低確/低ベース状態)のいずれかに制御されており、後述する第3フラグがセットされているときの演出モードを[ハイパーラッシュモード]としている(図9-6参照)。
図9-6に示す遊技フローの例では、演出モードが[通常モード]であるときに大当りが発生し、大当り遊技状態の終了後に時短状態(低確/高ベース状態)に制御され、[チャレンジモード](時短1回転+保留4回転)又は[ハイパーラッシュモード](時短99回転+保留4回転)に移行し、大当りが発生した場合に[ラッシュモード](時短7回転+保留4回転)又は[ハイパーラッシュモード](時短99回転+保留4回転)に移行し、大当りが発生しなかった場合に[通常モード]に移行する。
本実施形態では、図9-2に示したように、「小当り経由4(3)R時短大当り」は、V判定入賞装置87が1セット回数(0.1秒×10回であり合計1ラウンド相当期間)開放された後、当該1セット回数内でのV入賞を条件として大入賞口が3回(3R)開放される大当りであり、4ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は3回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄3R時短大当りと同様の大当り種別と認識する。また、「小当り経由6(5)R時短大当り」は、V判定入賞装置87が1セット回数(0.1秒×10回であり合計1ラウンド相当期間)開放された後、当該1セット回数内でのV入賞を条件として大入賞口が5回(5R)開放される大当りであり、6ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は5回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄5R時短大当り相当の大当りと同様の大当り種別と認識する。また、「小当り経由11(10)R時短大当り」は、V判定入賞装置87が1セット回数(0.1秒×10回であり合計1ラウンド相当期間)開放された後、当該1セット回数内でのV入賞を条件として大入賞口が10回(10R)開放される大当りであり、11ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は10回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄10R時短大当りと同様の大当り種別と認識する。
通常、遊技者は大入賞口の実質的な開放回数(例えば最長29秒のロング開放が行われる回数)に基づいて大当り種別を認識するため、以下の説明では、大当り種別の「図柄3R時短大当り」と「小当り経由4(3)R時短大当り」とを「3R時短大当り」と称し、大当り種別の「図柄10R時短大当り」と「小当り経由11(10)R時短大当り」とを「10R時短大当り」と称する。また、大当り種別の「小当り経由6(5)R時短大当り」を「5R時短大当り」と称する。
(1)遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されており、後述する第1フラグ、後述する第2フラグ、及び後述する第3フラグがセットされていないとき、演出モードを[通常モード]としている。(1A)演出モードが[通常モード(晴れモード)]である場合の演出例として、晴れ背景画像が飾り図柄の背景画像として画像表示装置5に表示されており、(1B)演出モードが[通常モード(曇りモード)]である場合の演出例として、曇り背景画像が飾り図柄の背景画像として画像表示装置5に表示されており、(1C)演出モードが[通常モード(雨モード)]である場合の演出例として、雨背景画像が飾り図柄の背景画像として画像表示装置5に表示されている。
(2)前述した(1)の状態で、表示結果が「大当り」となる変動表示が実行されると、大当り遊技状態に制御される。本実施形態では、第1特別図柄の大当り種別として「図柄3R時短大当り」と「図柄10R時短大当り」とがあり、(2A)大当り種別が「図柄3R時短大当り」である場合の演出例として、3R大当りであることを報知する「FEVER」の文字が画像表示装置5に表示されており、(2B)大当り種別が「図柄10R時短大当り」である場合の演出例として、10R大当りであることを報知する「MAX FEVER」の文字が画像表示装置5に表示されている。
(3)前述した(2A)大当り種別が「図柄3R時短大当り」である場合の大当りが終了すると、演出制御用CPU120は、(3A-I)第1フラグがセットされ、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されて、1回の可変表示が実行されるときと、(3A-II)第1フラグがセットされ、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されて、(3A-I)のときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が実行されるときにおける、演出モードを[チャレンジモード]としている。演出モードが[チャレンジモード]である場合の演出例として、演出モードが[チャレンジモード]に移行することを報知する「ラッシュチャレンジ」の文字が画像表示装置5に表示されている。
(3)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における1回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。本例では、(3)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1A)の状態(演出モードが[通常モード(晴れモード)])に制御される。
また、(3)の状態で、後述する小当りパンクが発生し、このときの残り時短制御回数が0回であった場合、(1)の状態に制御される。本例では、(3)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1A)の状態(演出モードが[通常モード(晴れモード)])に制御される。
(4)後述する(6A)大当り種別が「3R時短大当り」又は「5R時短大当り」である場合の大当りが終了すると、又は、後述する(6C)「10R時短大当り」の大当り種別のうち「10R時短大当り(7回)」である場合の大当りが終了すると、演出制御用CPU120は、(4A-I)第2フラグがセットされ、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されて、7回の可変表示が実行されるときと、(4A-II)第2フラグがセットされ、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されて、(4A-I)のときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が実行されるときにおける、演出モードを[ラッシュモード]としている。演出モードが[ラッシュモード]である場合の演出例として、演出モードが[ラッシュモード]に移行することを報知する「バトルラッシュ」の文字が画像表示装置5に表示されている。
(4)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における7回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。本例では、(4)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1A)の状態(演出モードが[通常モード(晴れモード)])に制御される。
また、(4)の状態で、小当りパンクが発生し、このときの残り時短制御回数が0回であった場合、(1)の状態に制御される。本例では、(4)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1A)の状態(演出モードが[通常モード(晴れモード)])に制御される。
(5)前述した(2B)大当り種別が「図柄10R時短大当り」である場合の大当りが終了すると、又は、後述する(6C)「10R時短大当り」の大当り種別のうち「10R時短大当り(99回)」である場合の大当りが終了すると、演出制御用CPU120は、(5B-I)第3フラグがセットされ、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されて、99回(1回転目~99回転目)の可変表示が実行されるときと、(5B-II)第3フラグがセットされ、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されて、(5B-I)のときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が実行されるときにおける、演出モードを[ハイパーラッシュモード]としている。演出モードが[ハイパーラッシュモード]である場合の演出例として、演出モードが[ハイパーラッシュモード]に移行することを報知する「HYPER」の文字を含むテロップ表示と「バトルラッシュ」の文字とが画像表示装置5に表示されている。
(5)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における99回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。しかしながら、第2特別図柄の変動表示では、約1/7という確率で小当りが発生する本実施形態において、時短制御回数が99回である(5)の状態は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、実質的に次回の小当り経由の大当りが確定している状態であると言えるので、(5)の状態から(1)の状態に制御される例は図示していない。
また、(5)の状態で、小当りパンクが発生した場合、このときの残り時短制御回数に関わらず、(1)の状態に制御される(図9-8(B)参照)。本例では、(5)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1A)の状態(演出モードが[通常モード(晴れモード)])に制御される。
(6)演出モードが[チャレンジモード]である場合((3)参照)、演出モードが[ラッシュモード]である場合((4)参照)、又は、演出モードが[ハイパーラッシュモード]である場合((5)参照)に、いずれかの変動表示において表示結果が「大当り」又は「小当り」となると、大当り遊技状態(小当り経由の大当り遊技状態を含む)に制御される。本実施形態では、表示結果が「大当り」となった場合の第2特別図柄の大当り種別として「図柄10R時短大当り」があり、表示結果が「小当り」となった場合の第2特別図柄の小当り経由大当り種別として「小当り経由4(3)R時短大当り」と、「小当り経由6(5)R時短大当り」と、「小当り経由11(10)R時短大当り」とがある。
図9-6に示すように、(6A)大当り種別が「3R時短大当り」である場合の演出例として、実質的に3R大当りであることを報知する「FEVER」の文字が画像表示装置5に表示されており、(6B)大当り種別が「5R時短大当り」である場合の演出例として、実質的に5R大当りであることを報知する「BIG FEVER」の文字が画像表示装置5に表示されており、(6C)大当り種別が「10R時短大当り」である場合の演出例として、実質的に10R大当りであることを報知する「MAX FEVER」の文字が画像表示装置5に表示されている。このとき、「10R時短大当り」の大当り種別のうち、時短制御回数が99回である「10R時短大当り(99回)」と、時短制御回数が7回である「10R時短大当り(7回)」とが設定されている。
[第1フラグ、第2フラグ、第3フラグ]
次に、本実施形態における第1フラグ、第2フラグ、及び第3フラグを説明する。図9-7は、第1フラグ、第2フラグ、第3フラグに関連した遊技状態の制御タイミングを示すタイムチャートである。
遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されているときに、大当り種別が「図柄3R時短大当り」である大当りが発生し、大当り遊技状態に制御されたものとする。
大当り遊技状態の終了後に、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されると、演出制御用CPU120は、第1フラグをセットする(図9-7に示すT1のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、演出モードを[チャレンジモード]としている。
遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから表示結果が「はずれ」となる1回目の変動表示が終了すると、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御される(図9-7に示すT2のタイミング)。図9-7に示すT1~T2の期間(ラッシュチャレンジの1回目の変動表示期間)に発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)に基づく変動表示が実行され、当該期間の保留記憶(本例では最大4個)に基づく変動表示のうち何れかの変動表示において、大当り種別が「小当り経由4(3)R時短大当り」や「小当り経由6(5)R時短大当り」である場合、その変動表示が終了すると、大当り遊技状態(小当り経由の大当り遊技状態)に制御される(図9-7に示すT3のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、[チャレンジモード]を終了させる。
大当り遊技状態が終了すると、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御され、演出制御用CPU120は、第1フラグを消去するとともに、第2フラグをセットする(図9-7に示すT4のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、演出モードを[ラッシュモード]としている。
遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから表示結果が「はずれ」となる7回の変動表示が終了すると、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御される(図9-7に示すT5のタイミング)。図9-7に示すT4~T5の期間(バトルラッシュの1回目~7回目の変動表示期間)に発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)に基づく変動表示が実行され、当該期間の保留記憶(本例では最大4個)に基づく変動表示のうち何れかの変動表示において、大当り種別が「図柄10R時短大当り」や「小当り経由11(10)R時短大当り(99回)」である場合、その変動表示が終了すると、大当り遊技状態(小当り経由の大当り遊技状態)に制御される(図9-7に示すT6のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、[ラッシュモード]を終了させる。
大当り遊技状態が終了すると、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御され、演出制御用CPU120は、第2フラグを消去するとともに、第3フラグをセットする(図9-7に示すT7のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、演出モードを[ハイパーラッシュモード]としている。
遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから表示結果が「はずれ」となる99回の変動表示が終了すると、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御される(図9-7に示すT8のタイミング)。図9-7に示すT7~T8の期間(ハイパーバトルラッシュの1回目~99回目の変動表示期間)に発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)に基づく変動表示が実行され、当該期間の保留記憶(本例では最大4個)に基づく変動表示のうち全ての変動表示において、表示結果が「はずれ」である場合、その変動表示が終了すると、演出制御用CPU120は、第3フラグを消去する(図9-7に示すT9のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、[ハイパーバトルラッシュ]を終了させ、[通常モード]の演出モードに移行する。
[第1フラグ、第2フラグの消去タイミング]
本実施形態では、第1フラグ、第2フラグの消去タイミングとして、以下の(1)~(3)のいずれかのタイミングが設定されている。なお、この(1)~(3)に示すタイミングは第1フラグ、第2フラグの消去タイミングの一例に過ぎず、このような形態に限定されるものではない。この(1)~(3)に示すタイミングとは異なる他のタイミングが第1フラグ、第2フラグの消去タイミングとして設定されてもよい。
(1)第1フラグ及び第2フラグは、これらのフラグがセットされた状態で、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから規定の時短制御回数(1回、7回)の変動表示に対応して大当り遊技状態に制御されなかった場合(即ち、表示結果が「はずれ」であるか、又は表示結果が「小当り」であるもの小当りパンクが発生した場合)に、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)の数が0個であるとき、後述する時短最終変動表示の表示結果が「はずれ」である場合、この時短最終変動表示が終了したタイミングで消去され、時短最終変動表示の表示結果が「小当り」である場合、その小当り遊技状態において後述する小当りパンクが発生し、小当り遊技状態が終了したタイミングで消去される。
(2)第1フラグ及び第2フラグは、これらのフラグがセットされた状態で、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから規定の時短制御回数(1回、7回)の変動表示に対応して大当り遊技状態に制御されなかった場合(即ち、表示結果が「はずれ」であるか、又は表示結果が「小当り」であるもの小当りパンクが発生した場合)に、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶の数が1個以上であるとき、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶に基づく全ての変動表示に対応して大当り遊技状態に制御されなかった場合(即ち、表示結果が「はずれ」であるか、又は表示結果が「小当り」であるもの小当りパンクが発生した場合)、最後の保留記憶に基づく変動表示の表示結果が「はずれ」である場合、その変動表示が終了したタイミングで消去され、最後の保留記憶に基づく変動表示の表示結果が「小当り」であるとき、その小当り遊技状態において小当りパンクが発生し、小当り遊技状態が終了したタイミングで消去される。
(3)第1フラグ及び第2フラグは、これらのフラグがセットされた状態で、大当り遊技状態に制御された場合、大当り遊技状態が終了したタイミングで消去される。
[第3フラグの消去タイミング]本実施形態では、第3フラグの消去タイミングとして、以下の(1)~(4)のいずれかのタイミングに設定することができる。なお、この(1)~(4)に示すタイミングは第3フラグの消去タイミングの一例に過ぎず、このような形態に限定されるものではない。
この(1)~(4)に示すタイミングとは異なる他のタイミングが第3フラグの消去タイミングとして設定されてもよい。
(1)第3フラグは、このフラグがセットされた状態で、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから規定の時短制御回数(99回)の変動表示のうちすべての変動表示の表示結果が「はずれ」である場合、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶の数が0個であるとき、時短最終変動表示が終了したタイミングで消去される。
(2)第3フラグは、このフラグがセットされた状態で、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから規定の時短制御回数(99回)の変動表示のうちすべての変動表示の表示結果が「はずれ」である場合に、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶の数が1個以上であるとき、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶に基づく全ての変動表示の表示結果が「はずれ」である場合、最後の保留記憶に基づく変動表示が終了したタイミングで消去される。
(3)第3フラグは、このフラグがセットされた状態で、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されてから規定の時短制御回数(99回)の変動表示と、時短状態に制御されている期間に発生した始動入賞に対応する保留記憶の数が1個以上あるときの保留記憶に基づく変動表示と、のうちいずれかの変動表示の表示結果が「小当り」である場合、その小当り遊技状態において小当りパンクが発生し、小当り遊技状態が終了したタイミングで消去される(図9-8(B)参照)。
(4)第3フラグは、このフラグがセットされた状態で、大当り遊技状態に制御された場合、大当り遊技状態が終了したタイミングで消去される。
[小当りパンク]
本実施形態では、小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域870に遊技球が入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御される。このようなV入賞領域870への遊技球の入賞がV入賞と呼ばれる。しかしながら、小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域870に遊技球が入賞せず所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されないと、大当りの発生条件が成立せず、大当り遊技状態に制御されない。このように、小当り遊技中に遊技球がV入賞領域870に進入せずV入賞が発生しないまま小当り遊技が終了してしまった場合のことを「小当りパンク」と称する。
図8-1の説明で示したように、小当りパンクが発生した場合(V入賞が発生しなかった場合)の小当り遊技状態の終了後に残り時短制御回数が1回以上であるときには、継続して時短状態に制御され、小当りパンクが発生した場合の小当り遊技状態の終了後に残り時短制御回数が0回であるときには、通常状態に制御される。以下の説明では、小当りパンクが発生した場合の小当り遊技状態の終了後に残り時短制御回数が1回以上であるときについて説明する。
本実施形態では、小当りパンクが発生した小当り遊技状態に制御される直前の時短状態の種別によって、小当りパンクが発生した小当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態を異ならせることが可能である。
本例では、(A)第2フラグがセットされている場合(即ち、演出モードが[ラッシュモード]である場合)、時短状態に制御されているときに小当りが発生して、この小当り遊技状態において小当りパンクが発生すると、残り時短制御回数が1回以上である場合には小当り遊技状態の終了後に継続して時短状態に制御される。一方で、(B)第3フラグがセットされている場合(即ち、演出モードが[ハイパーラッシュモード]である場合)、時短状態に制御されているときに小当りが発生して、この小当り遊技状態において小当りパンクが発生すると、残り時短制御回数が1回以上である場合であっても小当り遊技状態の終了後に通常状態に制御される。
なお、本実施形態では、図9-6に示したように、第1フラグがセットされている場合(即ち、演出モードが[チャレンジモード]である場合)、時短制御回数は1回であるので、小当りパンクが発生した小当り遊技状態の終了後に残り時短制御回数は0回であり、遊技状態は時短状態に制御されることはなく通常状態に制御される構成であったが、このような形態に限らず、第1フラグがセットされている場合(即ち、演出モードが[チャレンジモード]である場合)、時短制御回数が2回以上である構成を採用することにより、小当りパンクが発生した小当り遊技状態の終了後に残り時短制御回数が1回以上である場合に、小当り遊技の終了後に継続して時短状態に制御してもよい。
図9-8は、小当りパンクが発生した場合の時短状態の種別に応じた遊技状態の制御タイミングを示すタイムチャートである。図9-8(A)は、第2フラグがセットされている場合(即ち、演出モードが[ラッシュモード]である場合)、時短状態に制御されているときに発生した小当り遊技において小当りパンクが発生したときの遊技状態の制御タイミングを示すタイムチャートである。図9-8(B)は、第3フラグがセットされている場合(即ち、演出モードが[ハイパーラッシュモード]である場合)、時短状態に制御されているときに発生した小当り遊技において小当りパンクが発生したときの遊技状態の制御タイミングを示すタイムチャートである。以下の説明では、小当りパンクが発生した場合の小当り遊技状態の終了後に残り時短制御回数が1回以上であるときについて説明する。
図9-8(A)に示すように、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されている場合(第2フラグがセットされていることに基づいて、演出モードが[ラッシュモード]に制御されている場合)の変動表示のうち何れかの変動表示において、表示結果が「小当り」となる変動表示が実行され、小当りが発生した場合、その変動表示が終了すると、小当り遊技状態に制御される(図9-8(A)に示すT1のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、[ラッシュモード]を終了させる。
V入賞しないまま小当り遊技状態が終了すると、即ち、小当りパンクが発生すると、CPU103が遊技状態を継続して時短状態(低確/高ベース状態)に制御させ、演出制御用CPU120は、第2フラグを消去せずに継続してセットする(図9-8(2)に示すT2のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、第2フラグがセットされている(消去されていない)ことに基づいて、演出モードを[ラッシュモード]としている。
図9-8(B)に示すように、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されている場合(第3フラグがセットされていることに基づいて、演出モードが[ハイパーラッシュモード]に制御されている場合)の変動表示のうち何れかの変動表示において、表示結果が「小当り」となる変動表示が実行され、小当りが発生した場合、その変動表示が終了すると、小当り遊技状態に制御される(図9-8(B)に示すT1のタイミング)。
このとき、演出制御用CPU120は、[ハイパーラッシュモード]を終了させる。
V入賞しないまま小当り遊技状態が終了すると、即ち、小当りパンクが発生すると、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御され、演出制御用CPU120は、第3フラグを消去する(図9-8(B)に示すT2のタイミング)。このとき、演出制御用CPU120は、第3フラグが消去され、第1フラグ~第3フラグのいずれもセットされていないことに基づいて、演出モードを[通常モード]としている。
本実施形態では、演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]のいずれかである状態(第1フラグまたは第2フラグのいずれかがセットされている状態)で発生した小当りに対応した小当り遊技において、小当りパンクが発生したときに、(A)小当り遊技状態の終了後の残り時短制御回数が1回以上である場合には、演出モードは、残り時短制御回数の変動表示が実行されるまで当該小当り遊技の前に制御されていた演出モード([チャレンジモード]、[ラッシュモード])に再び制御され、(B)小当り遊技状態の終了後の残り時短制御回数が0回である場合には、演出モードは[通常モード]に制御される。
例えば、演出モードが[ラッシュモード]であるときに、時短状態に制御されて7回目の変動表示(このとき実行が保留されている変動表示が4つある状態)において発生した小当りで小当りパンクが発生した場合に、小当り終了後に演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御された状態で、実行が保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示が実行される。
このとき、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rには、直前の小当りが発生したときの変動表示で停止表示された飾り図柄の小当り用組合せに対応した飾り図柄の大当り用組合せが表示されており(図9-16参照)、実行が保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示に対応した小図柄の変動表示が、小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて実行される。
また、本実施形態では、演出モードが[ハイパーラッシュモード]である状態(第3フラグがセットされている状態)で発生した小当りに対応した小当り遊技において、小当りパンクが発生したときに、(C)小当り遊技状態の終了後の残り時短制御回数がいずれの回数である場合にも、演出モードは[通常モード]に制御される。
例えば、演出モードが[ハイパーラッシュモード]であるときに、時短状態に制御されて10回目の変動表示(このとき実行が保留されている変動表示が4つある状態)において発生した小当りで小当りパンクが発生した場合に、小当り終了後に演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御された状態で、実行が保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示が実行される。
このとき、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rには、直前の小当りが発生したときの変動表示で停止表示された飾り図柄の小当り用組合せに対応した飾り図柄の大当り用組合せが表示されており(図9-16参照)、実行が保留されている4回分の第2特別図柄の変動表示に対応した小図柄の変動表示が、小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて実行される。
[変動開始時演出決定処理]
CPU103は、特別図柄の変動表示を開始するときに、表示結果を指定する表示結果指定コマンドと、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)と、を演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が減算されたことを指定する保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)、表示結果(大当り、小当り、又ははずれ、大当りとなる場合の大当り種別、小当り経由の大当りとなる場合の大当り種別)を指定する表示結果指定コマンド、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を指定する変動パターン指定コマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄の変動表示が実行されること、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を特定可能となっている。
また、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
図9-9は、変動開始時に実行される演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)において、図9-9に示す変動開始時演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、当該特別図柄の変動表示に対応した飾り図柄の変動表示を表示結果指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて実行するための演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定するとともに、指定された変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示中に実行させる演出(及び実行させない演出)を、図9-9に示す変動開始時演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する(ステップS09TM1010)。
第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれもセットされていない場合には(ステップS09TM1010でNO)、演出制御用CPU120は、ステップS09TM1020以降に処理を進める。この第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS09TM1010でNOの場合)とは、演出モードが[通常モード]に制御されている場合であるので、ステップS09TM1020以降の処理は、演出モードが[通常モード]に制御されているときに実行される処理である。
第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれかがセットされている場合には(ステップS09TM1010でYES)、演出制御用CPU120は、ステップS09TM1060以降に処理を進める。この第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれかがセットされている場合(ステップS09TM1010でYESの場合とは、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]のいずれかに制御されている場合であるので、ステップS09TM1060以降の処理は、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]のいずれかに制御されているときに実行される処理である。
第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれもセットされていない場合には(ステップS09TM1010でNO)、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにより指定された表示結果(これから実行される変動表示の表示結果)が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS09TM1020)。
表示結果が「大当り」である場合(ステップS09TM1020でYES)には、演出制御用CPU120は、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せを、後述する[第1特別図柄用]飾り図柄の大当り用組合せ決定テーブル(図9-10(A)参照)に基づいて決定する(ステップS09TM1030)。
次いで、演出制御用CPU120は、後述する図柄停止動作演出、及び後述する図柄停止音演出(図9-11参照)を実行することに決定し(ステップS09TM1040)、そのまま処理を終了する。
また、表示結果が「はずれ」である場合(ステップS09TM1020でNO)には、演出制御用CPU120は、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄のはずれ用組合せを、飾り図柄の組合せ決定テーブル(不図示)に基づいて決定し(ステップS09TM1050)、そのまま処理を終了する。
本実施形態における「飾り図柄のはずれ用組合せ」とは、飾り図柄の大当り用組合せ(本例では、「333」等)、飾り図柄の小当り用組合せ(本例では、「3V3」等)、及び、後述する飾り図柄の特殊組合せ(本例では、「135」)のいずれとも異なる飾り図柄の組合せである。
第1フラグ、第2フラグ、又は第3フラグのいずれかがセットされている場合には(ステップS09TM1010でYES)、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにより指定された表示結果(これから実行される変動表示の表示結果)が「大当り」又は「小当り」のいずれかであるか否かを判定する(ステップS09TM1060)。
表示結果が「大当り」又は「小当り」のいずれかである場合(ステップS09TM1060でYES)には、演出制御用CPU120は、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せを、後述する[第2特別図柄用]飾り図柄の大当り用組合せ決定テーブル(図9-10(B1)参照)、又は、後述する[第2特別図柄用]飾り図柄の大当り用(小当り用)組合せ決定テーブル(図9-10(B2)参照)に基づいて決定する(ステップS09TM1070)。
次いで、演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出及び図柄停止音演出(図9-11参照)を実行することに決定し(ステップS09TM1080)、そのまま処理を終了する。
また、表示結果が「はずれ」である場合(スステップS09TM1060でNO)には、演出制御用CPU120は、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せを、飾り図柄のはずれ用組合せ決定テーブル(不図示)に基づいて決定し(ステップS09TM1090)、そのまま処理を終了する。
<飾り図柄の組合せ決定テーブル>
図9-10は、飾り図柄の組合せ決定テーブルの具体例を示す説明図である。図9-10に示すように、この実施の形態では、表示結果と、この表示結果に対応した大当り種別とに応じて、飾り図柄の組合せの決定割合が異なるように判定値が割り振られている。
([第1特別図柄用]飾り図柄の大当り用組合せ決定テーブル)
図9-10(A)は、表示結果指定コマンドにより指定された第1特別図柄の変動表示に対応した表示結果が「大当り」であり、この「大当り」に対応した大当り種別が「図柄3R時短大当り」又は「図柄10R時短大当り」のいずれかである場合の、飾り図柄の大当り用組合せ決定テーブルの具体例を示す説明図である。
大当り種別が「図柄3R時短大当り」である場合には、15%の割合で飾り図柄の大当り用組合せを「111」に決定し、同様に、20%の割合で「222」、10%の割合で「333」、20%の割合で「444」、15%の割合で「555」、20%の割合で「666」に決定する。
大当り種別が「図柄10R時短大当り」である場合には、100%の割合で飾り図柄の大当り用組合せを「777」に決定する。
このように、本実施形態では、「111」~「666」の飾り図柄の大当り用組合せが停止表示されたときには、大当り種別が「図柄3R時短大当り」であることを遊技者が認識可能であり、「777」の飾り図柄の大当り用組合せが停止表示されたときには、大当り種別が「図柄10R時短大当り」であることを遊技者が認識可能である。従って、「777」の飾り図柄の大当り用組合せが停止表示されたときには、大当り遊技後に[ハイパーラッシュモード]に制御されることを遊技者が認識可能である。
([第2特別図柄用]飾り図柄の大当り用組合せ決定テーブル)
図9-10(B1)は、表示結果指定コマンドにより指定された第2特別図柄の変動表示に対応した表示結果が「大当り」であり、この「大当り」に対応した大当り種別が「図柄10R時短大当り」である場合の、飾り図柄の大当り用組合せ決定テーブルの具体例を示す説明図である。
大当り種別が「図柄10R時短大当り」である場合には、100%の割合で飾り図柄の大当り用組合せを「777」に決定する。
([第2特別図柄用]飾り図柄の大当り用(小当り用)組合せ決定テーブル)
図9-10(B2)は、表示結果指定コマンドにより指定された第2特別図柄の変動表示に対応した表示結果が「小当り」であり、この「小当り」に対応した大当り種別が「小当り経由11(10)R時短大当り」、「小当り経由6(5)R時短大当り」、又は「小当り経由4(3)R時短大当り」のいずれかである場合の、飾り図柄の大当り用(小当り用)組合せ決定テーブルの具体例を示す説明図である。
大当り種別が「小当り経由11(10)R時短大当り」である場合には、10%の割合で飾り図柄の大当り用組合せを「111」及び飾り図柄の小当り用組合せを「1V1」に決定し、同様に、10%の割合で「222」及び「2V2」、10%の割合で「333」及び「3V3」、10%の割合で「444」及び「4V4」、10%の割合で「555」及び「5V5」、10%の割合で「666」及び「6V6」、40%の割合で「777」及び「7V7」に決定する。
大当り種別が「小当り経由6(5)R時短大当り」である場合には、15%の割合で飾り図柄の大当り用組合せを「111」及び飾り図柄の小当り用組合せを「1V1」に決定し、同様に、20%の割合で「222」及び「2V2」、10%の割合で「333」及び「3V3」、20%の割合で「444」及び「4V4」、15%の割合で「555」及び「5V5」、20%の割合で「666」及び「6V6」に決定する。
大当り種別が「小当り経由4(3)R時短大当り」である場合には、15%の割合で飾り図柄の大当り用組合せを「111」及び飾り図柄の小当り用組合せを「1V1」に決定し、同様に、20%の割合で「222」及び「2V2」、10%の割合「333」及び「3V3」、20%の割合で「444」及び「4V4」、15%の割合で555」及び「5V5」20%の割合で「666」及び「6V6」に決定する。
本実施形態では、飾り図柄の大当り用(小当り用)組合せを決定するときに、「飾り図柄の大当り用組合せ」を決定するとともに、この「飾り図柄の大当り用組合せ」に対応する「飾り図柄の小当り用組合せ」を決定する。即ち、「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を同時に決定している。
このように、「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を、変動開始時のタイミングで共通の処理(ステップS09TM1070)において事前に決定する構成を採用することによって、小当りパンクが発生したとき等のイレギュラーな状況において、この事前に決定されている飾り図柄の組合せ(「飾り図柄の大当り用組合せ」、「飾り図柄の小当り用組合せ」)を表示するべき所定のタイミングで表示するだけでよく、演出制御の処理負担を軽減できる。
なお、「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を同時に決定する構成に限らず、「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を別個に決定してもよい。例えば、「飾り図柄の大当り用組合せ」を決定した後に「飾り図柄の小当り用組合せ」を決定する構成を採用してもよく、「飾り図柄の小当り用組合せ」を決定した後に「飾り図柄の大当り用組合せ」を決定する構成を採用してもよい。
[図柄停止動作演出、図柄停止音演出]
本実施形態では、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に、演出制御用CPU120は、飾り図柄を停止表示させるべきタイミングで、表示結果が「大当り」又は「小当り」となることを報知する図柄停止動作演出、図柄停止音演出を実行可能である。
図柄停止動作演出とは、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に実行される演出であって、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄を停止表示させるべきタイミングで、飾り図柄(本例では、キャラクタと数字図柄や英字図柄)がアクション(本例では、拡大、動作)を行う演出である。飾り図柄を確定停止させるべきタイミング(図柄確定指定コマンドを受信したタイミング等)で、図柄停止動作演出を終了し、飾り図柄のアクションも終了する。図柄停止動作演出では、飾り図柄がアクションを行うことにより、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」となることを報知するとともに、遊技の興趣を向上させることができる。
図柄停止音演出とは、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に実行される演出であって、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄を停止表示させるべきタイミングで、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を行う演出である。飾り図柄を確定停止させるべきタイミング(図柄確定指定コマンドを受信したタイミング等)で、図柄停止音演出を終了し、スピーカ8L、8Rからの図柄停止効果音の再生出力も終了する。図柄停止音演出では、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を行うことにより、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」となることを報知するとともに、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施形態では、実行中の変動表示の表示結果が「はずれ」である場合に、図柄停止動作演出及び図柄停止音演出のいずれも実行されない。飾り図柄を停止表示させるべきタイミングで、飾り図柄(本例では、キャラクタと数字図柄や英字図柄)がアクション(拡大、動作)を行わず、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力も行われないことにより、実行中の変動表示の表示結果が「はずれ」となることを報知するとともに、遊技の残念感を不用意に煽ることを防ぐことができる。
また、本実施形態では、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄を停止表示させるべきタイミングとは異なるタイミングでは、図柄停止動作演出や図柄停止音演出のいずれも実行されない。
例えば、大当り遊技の直前に実行された変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」であったことに対応した飾り図柄を、大当り遊技後の最初の変動表示が実行されるまでの期間に表示させておくべきタイミング等では、図柄停止動作演出や図柄停止音演出のいずれも実行されない。
[図柄停止動作演出、図柄停止音演出の演出例]
図9-11は、図柄停止動作演出及び図柄停止音演出に関連する、画像表示装置5に表示される演出画像とスピーカ8L、8Rから再生出力される演出音を示す説明図である。
図9-11(1)、(2A)及び(3A)は、図柄停止動作演出及び図柄停止音演出が実行されない場合の、画像表示装置5に表示される演出画像とスピーカ8L、8Rから再生出力される演出音を示す説明図である。図9-11(1)、(2B)及び(3B)は、図柄停止動作演出及び図柄停止音演出が実行される場合の、画像表示装置5に表示される演出画像とスピーカ8L、8Rから再生出力される演出音を示す説明図である。
図9-11(1)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rにキャラクタ「C」と数字「3」を含む飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を継続している。即ち、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Lに対応した小図柄表示エリア5l、及び、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Rに対応した小図柄表示エリア5rにおいても、小図柄を停止表示させることなく継続して変動表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面中央部にプッシュボタン31Bを操作するよう遊技者に促す操作促進表示09TM31Bを表示させる。ここで、操作促進表示09TM31Bは、飾り図柄や背景画像よりも高い優先度(パネル画像よりも表示レイヤが上位であり遊技者から見て手前に見えるよう重畳表示された態様)で表示される。
このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域09TM03Eに、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を表示させている。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数表示領域09TM05Eに「0」を表示させ、第2保留記憶数表示領域09TM06Eに「0」を表示させている。
<図柄停止動作演出及び図柄停止音演出を実行しない場合の演出例>
次いで、変動開始時に図柄停止動作演出及び図柄停止音演出を実行しないことに決定している場合には、図9-11(2A)に示すように、所定の契機(遊技者によるプッシュボタン31Bの操作、変動パターンにおける飾り図柄を停止表示させるべきタイミング等)で、演出制御用CPU120は、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄のはずれ用組合せ(本例では、「323」)を停止表示させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を実行している。
次いで、図9-11(3A)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、最終的な飾り図柄のはずれ用組合せ(本例では、「323」)を確定停止させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「323」)を確定停止させる。このとき、アクティブ表示領域09TM03Eから、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を消去させる。
<図柄停止動作演出及び図柄停止音演出を実行する場合の演出例>
次いで、変動開始時に図柄停止動作演出及び図柄停止音演出を実行することに決定している場合には、図9-11(2B)に示すように、所定の契機(遊技者によるプッシュボタン31Bの操作、変動パターンにおける飾り図柄を停止表示させるべきタイミング等)で、演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を実行し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、表示結果が「大当り」となる飾り図柄の大当り用組合せにアクション(本例では、キャラクタ「C」と数字「3」を含む飾り図柄に拡大及び動作)を行わせ、図柄停止音演出を実行し、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音を再生出力させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を実行している。
次いで、図9-11(3B)に示すように、CPU103が第1特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を終了し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄のアクションを終了し、最終的な飾り図柄の大当り用組合せ(本例では、「333」)を確定停止させ、図柄停止音演出を終了し、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を終了させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「333」)を確定停止させる。このとき、アクティブ表示領域09TM03Eから、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を消去させる。
[小当り中演出決定処理]
図9-12は、小当り中に実行される演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の小当り中演出処理(ステップS174)において、図9-12に示す小当り中演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信すると、小当り中に実行させる演出(及び実行させない演出)を、図9-12に示す小当り中演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、後述する第1促進演出または後述する第2促進演出のいずれかを実行しているか否かを判定する(ステップS09TM2010)。第1促進演出または第2促進演出のいずれかを実行している場合には(ステップS09TM2010でYES)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
第1促進演出または第2促進演出のいずれも実行していない場合には(ステップS09TM2010でNO)、演出制御用CPU120は、後述する電断復旧フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS09TM2020)。
本実施形態における「電断復旧フラグ」とは、図3(ステップS7)に示した電断からの復旧を指示する演出制御コマンド(本例では、停電復旧指定コマンド等)を演出制御用CPU120が受信するとセットされるフラグの一種である。この「電断復旧フラグ」がセットされたタイミングが、(1)特別図柄の変動表示を実行しているタイミングであった場合には、当該変動表示が終了したタイミングで消去され、(2)特別図柄の変動表示を実行していないタイミング、大当り中のタイミング、又は小当り中のタイミングのいずれかのタイミングであった場合には、次の変動表示が開始したタイミングで消去される。
電断復旧フラグがセットされていない場合には(ステップS09TM2020でNO)、演出制御用CPU120は、第1促進演出を実行することに決定し(ステップS09TM2030)、そのまま処理を終了する。
電断復旧フラグがセットされている場合には(ステップS09TM2020でYES)、演出制御用CPU120は、第2促進演出を実行することに決定し(ステップS09TM2040)、そのまま処理を終了する。
[促進演出]
本実施形態では、小当り遊技中である場合に、演出制御用CPU120は、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるために右打ちを行うように指示する促進演出を実行可能である。促進演出は、V判定入賞装置LED87Lを点滅(発光)させることによりV入賞させるための右打ちを促進する促進点滅演出と、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させることによりV入賞させるための右打ちを促進する促進効果音演出と、画像表示装置5に促進画像を表示することによりV入賞させるための右打ちを促進する促進画像演出と、の少なくともいずれか一つを含む演出である。
本実施形態では、促進演出として第1促進演出と、第2促進演出とを実行可能である。
これらの第1促進演出及び第2促進演出は、それぞれ各演出の実行有無や演出態様が異なっている。図9-13は、促進演出の演出態様の一例を示した促進演出の演出態様テーブルの説明図である。
図9-13に示すように、第1促進演出とは、小当り遊技中に実行される演出であって、促進点滅演出のうち第1促進点滅演出と、促進効果音演出と、促進画像演出のうち第1促進画像演出とを含む演出である。
第1促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させる演出である。また、促進効果音演出は、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させる演出である。また、第1促進画像演出は、画像表示装置5に第1促進画像を表示させる演出である。この第1促進画像は、V入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第1矢印画像と、画面左下部の「Vを狙え」の文字と、小当り遊技状態に制御される残り期間を示す更新可能なタイムゲージ画像とを含む画像である。この第1矢印画像は、表示態様が虹色(7色)の画像であり、アニメーション動作を行う動画像である(図9-14参照)。また、この「Vを狙え」の文字も、表示態様が虹色(7色)の画像である(図9-14参照)。
また、図9-13に示すように、第2促進演出とは、小当り遊技中に実行される演出であって、促進点滅演出のうち第2促進点滅演出と、促進画像演出のうち第2促進画像演出とを含む演出である。
第2促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させる演出である。また、第2促進画像演出は、画像表示装置5に第2促進画像を表示させる演出である。この第2促進画像は、V入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第2矢印画像と、画面中央下部の「Vに玉を入れてください」の文字とを含む画像である。この第2矢印画像は、表示態様が白色(1色)の画像であり、アニメーション動作を行わない静止画像である(図9-15参照)。また、この「Vに玉を入れてください」の文字は、表示態様が黒色(1色)の画像である(図9-15参照)。
[第1促進演出の演出例]
図9-14は、第1促進演出に関連する、画像表示装置5に表示される演出画像と、V判定入賞装置LED87Lから発光される演出光と、スピーカ8L、8Rから再生出力される演出音とを示す説明図である。
図9-14(1)に示すように、第1促進演出を実行することに決定している場合には、演出制御用CPU120は、第1促進演出(本例では、第1促進点滅演出、促進効果音演出、第1促進画像演出)を実行し、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させ、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させ、画像表示装置5に第1促進画像(第1矢印画像09TM11A、「Vを狙え」の文字、タイムゲージ画像09TM11T)を表示させる。
このとき、第1促進点滅演出の点滅周期(0.5秒)において、V判定入賞装置LED87Lを消灯させるべきタイミングであるので、V判定入賞装置LED87Lは発光していない。また、第1促進画像の第1矢印画像09TM11Aとして、アニメーション動作を行っている途中の画像(画面中央左部にのみ表示された第1矢印画像)が表示されている。
次いで、図9-14(2)に示すように、演出制御用CPU120は、第1促進演出(本例では、第1促進点滅演出、促進効果音演出、第1促進画像演出)を継続して実行し、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させ、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させ、画像表示装置5に第1促進画像を表示させる。
このとき、第1促進点滅演出の点滅周期(0.5秒)において、V判定入賞装置LED87Lを発光させるべきタイミングであるので、V判定入賞装置LED87Lが虹色に発光している。また、第1促進画像の第1矢印画像09TM11Aとして、アニメーション動作を行っている途中の画像(画面中央部全体に表示された第1矢印画像)が表示されている。
[第2促進演出の演出例]
図9-15は、第2促進演出に関連する、画像表示装置5に表示される演出画像と、V判定入賞装置LED87Lから発光される演出光とを示す説明図である。
図9-15(1)に示すように、第2促進演出を実行することに決定している場合には、演出制御用CPU120は、第2促進演出(本例では、第2促進点滅演出、第2促進画像演出)を実行し、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させ、画像表示装置5に第2促進画像(第2矢印画像09TM12A、「Vに玉を入れてください」の文字)を表示させる。
このとき、第1促進点滅演出の点滅周期(2秒)において、V判定入賞装置LED87Lを消灯させるべきタイミングであるので、V判定入賞装置LED87Lは発光していない。
次いで、図9-15(2)に示すように、演出制御用CPU120は、第2促進演出(本例では、第2促進点滅演出、第2促進画像演出)を継続して実行し、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させ、画像表示装置5に第2促進画像を表示させる。
このとき、第2促進点滅演出の点滅周期(2秒)において、V判定入賞装置LED87Lを発光させるべきタイミングであるので、V判定入賞装置LED87Lが赤色に発光している。このとき、第2促進画像は、図9-15(1)のときと共通の表示態様で継続して表示されている。
このように、小当り遊技状態中に遊技球をV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)させることによって大当りが発生する本実施形態において、第1促進演出が実行されることによって、V判定入賞装置87に注目させ、確実にV入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示することができる。
また、第1促進演出とは異なる演出態様の第2促進演出が実行されることによって、通常の小当り遊技とは異なる状況(例えば、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源復旧した後の小当り遊技状態の残り制御期間が短くなっているにも関わらずV入賞が発生していない状況等)であることを遊技者に報知し、第1促進演出よりも緊急性が高い演出態様(例えば、第1促進演出が遊技を盛り上げるための演出態様である一方で、第2促進演出が遊技者にさせるべきことを報知するためのシンプルな演出態様)で、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示することができる。
[小当り終了時演出決定処理]
図9-16は、小当り終了時に実行される演出決定処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の小当り終了演出処理(ステップS175)において、図9-16に示す小当り終了時演出決定処理を実行する。
具体的には、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンドを受信すると、小当り終了後に実行させる演出(及び実行させない演出)を、図9-16に示す小当り終了時演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、V入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS09TM3010)。即ち、当該小当り遊技中にV入賞が発生したか否かを判定する。
V入賞指定コマンドを受信した場合には(ステップS09TM3010でYES)、即ち、当該小当り遊技においてV入賞が発生していた場合には、演出制御用CPU120は、当該小当りに対応した大当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の小当り用組合せを表示することに決定し(ステップS09TM3020)、そのまま処理を終了する。
ステップS09TM3020で小当り経由大当り後に表示されることに決定される「飾り図柄の小当り用組合せ」とは、当該小当りに対応した大当り遊技(小当り経由時短大当り)終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[ハイパーラッシュモード])の開始画面において、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される飾り図柄の組合せである。
例えば、当該小当り遊技状態に制御される直前に実行されていた変動表示において、表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄の小当り用組合せ(例えば、「3V3」等)が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(停止表示、確定停止)され、当該小当りに対応した大当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[ハイパーラッシュモード])の開始画面において、飾り図柄の小当り用組合せ(例えば、「3V3」等)が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される。
このように、小当り終了時に、当該小当りに対応した大当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[ハイパーラッシュモード])の開始画面に表示させる飾り図柄の組合せを事前に決定しておくことによって、小当りに対応した大当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モードの開始時の演出制御に関連する処理負担を軽減できる。
V入賞指定コマンドを受信していなかった場合には(ステップS09TM3010でNO)、即ち、当該小当り遊技中に小当りパンクが発生していた場合には、演出制御用CPU120は、電断復旧フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS09TM3030)。
電断復旧フラグがセットされていない場合には(ステップS09TM3030でNO)、演出制御用CPU120は、当該小当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の大当り用組合せを表示することに決定し(ステップS09TM3040)、ステップS09TM3050に処理を進める。
前述した、図9-9のステップS09TM1070、及び、図9-10(B2)の説明で示したように、表示結果が「小当り」である場合に、変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せを決定するときに、「飾り図柄の大当り用組合せ」を決定するとともに、この飾り図柄の大当り用組合せに対応する「飾り図柄の小当り用組合せ」を決定している。
ステップS09TM3040で小当り終了後に表示することに決定される「飾り図柄の大当り用組合せ」とは、図9-9のステップS09TM1070で「飾り図柄の小当り用組合せ」とともに事前に決定された「飾り図柄の大当り用組合せ」であり、小当りパンクの発生に基づいて大当り遊技状態に制御されずに当該小当り遊技終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[通常モード])の開始画面において、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される飾り図柄の組合せである。
例えば、当該小当り遊技状態に制御される直前に実行されていた変動表示において、表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄の小当り用組合せ(例えば、「3V3」等)が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(停止表示、確定停止)され、当該小当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モード([ラッシュモード]、[通常モード])の開始画面において、飾り図柄の小当り用組合せに対応した飾り図柄の大当り用組合せ(例えば、「333」等)が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される。
このように、小当り終了時に、小当りパンクが発生した場合に、当該小当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[通常モード])の開始画面に表示させる飾り図柄の組合せを事前に決定しておくことによって、小当りパンクが発生した場合における小当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モードの開始時の演出制御に関連する処理負担を軽減できる。
ステップS09TM3040の処理の後、演出制御用CPU120は、第3フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS09TM3050)。
第3フラグがセットされている場合には(ステップS09TM3050でYES)、演出制御用CPU120は、ステップS09TM3070に処理を進める。
第3フラグがセットされていない場合には(ステップS09TM3050でNO)、演出制御用CPU120は、残り時短制御回数が0回であるか否かを判定する(ステップS09TM3060)。
残り時短制御回数が0回でない場合には(ステップS09TM3060でNO)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
残り時短制御回数が0回である場合には(ステップS09TM3060でYES)、演出制御用CPU120は、ステップS09TM3070に処理を進める。
第3フラグがセットされている場合(ステップS09TM3050でYES)、又は、第3フラグがセットされておらずに残り時短制御回数が0回である場合(ステップS09TM3060でYES)には、演出制御用CPU120は、後述するリザルト表示フラグをセットし(ステップS09TM3070)、そのまま処理を終了する。
本実施形態における「リザルト表示フラグ」とは、小当り終了時に、(A)第3フラグがセットされている状態でV入賞指定コマンドを受信していない場合、又は(B)第1フラグ又は第2フラグがセットされているときに残り時短制御回数が0回である状態でV入賞指定コマンドを受信していない場合に、セットされるフラグの一種である。この「リザルト表示フラグ」は、小当りED期間にリザルト表示を表示することを示すフラグであり、小当りED期間が終了するタイミングで消去される。
また、ステップS09TM3010でNOと判定された後、電断復旧フラグがセットされていると判定した場合には(ステップS09TM3030でYES)、演出制御用CPU120は、小当り終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の特殊組合せを表示することに決定し(ステップS09TM3080)、そのまま処理を終了する。
このように、V入賞指定コマンドを受信しておらず、電断復旧フラグがセットされている場合に(ステップS09TM3080以降の処理に進む場合に)、リザルト表示フラグがセットされる処理(ステップS09TM3070)が実行されないことによって、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御される場合に、リザルト表示フラグがセットされないことによって、上記の状況で通常状態に制御された場合に、リザルト表示が画像表示装置5に表示されない。
小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に小当りパンクが発生し通常状態に制御された場合に、リザルト表示が画像表示装置5に表示されないことによって、遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。また、電断が発生し、電源投入された後にリザルト表示を表示する演出制御が行なわれないような構成を採用することで、正確な大当り回数や付与された賞球の総数を演出制御用CPU120が把握することが困難な電源投入後において演出制御の処理負担を軽減することができる。
ステップS09TM3080で小当り終了後に表示することに決定される「飾り図柄の特殊組合せ」とは、(X)小当り遊技中に電断及び電源投入があったときの小当り遊技において小当りパンクが発生し、その小当りパンクの発生に基づいて大当り遊技状態に制御されずに当該小当り遊技終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[通常モード])の開始画面において、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される図9-9のステップS09TM1070で事前に決定された「飾り図柄の小当り用組合せ」とは異なる飾り図柄の組合せである。
また、本実施形態では、この「飾り図柄の特殊組合せ」は、「飾り図柄のはずれ用組合せ」や「飾り図柄の大当り用組合せ」とは異なる前述した(X)の場合と、後述する(Y)小当り遊技中に電断及び電源投入があったときの小当り遊技中の復旧開始画面の場合専用の飾り図柄の組合せである。本例では、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに「飾り図柄の特殊組合せ」が表示されるとき、「135」の飾り図柄の組合せが表示される。
例えば、当該小当り遊技状態に制御される直前に実行されていた変動表示において、表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄の小当り用組合せ(例えば、「3V3」等)が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(停止表示、確定停止)され、(X)当該小当り遊技において小当りパンクが発生し、その小当りパンクの発生に基づいて大当り遊技状態に制御されずに当該小当り遊技終了後に制御されるいずれかの演出モード([ラッシュモード]、[通常モード])の開始画面において、飾り図柄の特殊組合せ(例えば、「135」)が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される。
このように、小当り終了時に、小当り遊技状態中に電断が発生し、この小当り遊技において小当りパンクが発生した場合に、当該小当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モード(本例では、[ラッシュモード]、[通常モード])の開始画面に表示させる飾り図柄の組合せを事前に決定しておくことによって、小当り遊技状態中に電断が発生し、この小当り遊技において小当りパンクが発生した場合における、小当り遊技状態終了後に制御されるいずれかの演出モードの開始時の演出制御に関連する処理負担を軽減できる。
[電断復旧時の飾り図柄の組合せ]
本実施形態では、電源投入された後の復旧開始画面において、図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示される飾り図柄の組合せ(以下、適宜「初期出目」と称する。)を、電断が発生したときの遊技状態に応じて異ならせるものとする。なお、以下の説明では、電断が発生したときに、特別図柄の変動表示が実行されていなかった場合について説明する。
電断が発生したときの遊技状態が小当り遊技状態以外の遊技状態(小当り遊技状態の期間を除いた通常状態、小当り遊技状態の期間を除いた時短状態、大当り遊技状態等)であった場合には、電源投入された後の復旧開始画面において、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の組合せ(初期出目)として飾り図柄の初期組合せ(例えば、「123」)が表示される。
一方で、電断が発生したときの遊技状態が小当り遊技状態であった場合には、電源投入された後の復旧開始画面において(前述した(Y)の場合)、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の組合せ(初期出目)として飾り図柄の特殊組合せ(例えば、「135」)が表示される。
[演出制御コマンド]
本実施形態では、図8-5及び図8-6の遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図において示した演出制御コマンドを採用するものとし、以下では、採用した演出制御コマンドのうち名称や内容を変更した演出制御コマンドについて説明する。
<図柄確定指定コマンド>本実施形態における図柄確定指定コマンドを以下に説明する。本実施形態では、第1,第2特別図柄の変動表示を終了することと、次の可変表示を開始するまでの図柄確定期間とを指定する図柄確定指定コマンドが設定されている。
本実施形態では、この図柄確定指定コマンドとして、複数種類の図柄確定指定コマンドが設定されている。本実施形態では、図柄確定指定コマンドの一例として、「図柄確定A指定コマンド」と、「図柄確定B指定コマンド」と、「図柄確定C指定コマンド」とが設定されている。
「図柄確定A指定コマンド」は、時短最終変動表示を除く変動表示において、表示結果が「はずれ」となる変動表示を終了することと、図柄確定期間が0.5秒であることとを指定する演出制御コマンドである。
「図柄確定B指定コマンド」は、時短最終変動表示の変動表示において、表示結果が「はずれ」となる変動表示を終了することと、図柄確定期間が10秒であることとを指定する演出制御コマンドである。
「図柄確定C指定コマンド」は、表示結果が「大当り」又は「小当り」となる変動表示を終了することと、図柄確定期間が1秒であることとを指定する演出制御コマンドである。
<大当り開始指定コマンド>
本実施形態における大当り開始指定コマンドを以下に説明する。本実施形態では、図9-2に示した大当り種別ごとに大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドが設定されている。
本実施形態では、この大当り開始指定コマンドとして、複数種類の大当り開始指定コマンドが設定されている。本実施形態では、大当り開始指定コマンドの一例として、大当り種別に応じて、「大当り開始A指定コマンド」と、「大当り開始B指定コマンド」と、「大当り開始C指定コマンド」と、「大当り開始D指定コマンド」と、「大当り開始E指定コマンド」とが設定されている。
<大当り終了指定コマンド>
本実施形態における大当り終了指定コマンドを以下に説明する。本実施形態では、図9-2に示した大当り種別ごとに大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドが設定されている。
本実施形態では、この大当り終了指定コマンドとして、複数種類の大当り終了指定コマンドが設定されている。本実施形態では、大当り終了指定コマンドの一例として、大当り種別に応じて、「大当り終了A指定コマンド」と、「大当り終了B指定コマンド」と、「大当り終了C指定コマンド」と、「大当り終了D指定コマンド」と、「大当り終了E指定コマンド」とが設定されている。
<小当り開始指定コマンド>
本実施形態における小当り開始指定コマンドを以下に説明する。本実施形態では、図9-2に示した大当り種別ごとに小当り遊技状態の開始を指定する小当り開始指定コマンドが設定されている。
本実施形態では、この小当り開始指定コマンドとして、複数種類の小当り開始指定コマンドが設定されている。本実施形態では、小当り開始指定コマンドの一例として、大当り種別に応じて、「小当り開始A指定コマンド」と、「小当り開始B指定コマンド」と、「小当り開始C指定コマンド」と、「小当り開始D指定コマンド」と、「小当り開始E指定コマンド」とが設定されている。
<小当り終了指定コマンド>
本実施形態における小当り終了指定コマンドを以下に説明する。本実施形態では、図9-2に示した大当り種別ごとに小当り遊技状態の終了を指定する小当り終了指定コマンドが設定されている。
本実施形態では、この小当り終了指定コマンドとして、複数種類の小当り終了指定コマンドが設定されている。本実施形態では、小当り終了指定コマンドの一例として、大当り種別に応じて、「小当り終了A指定コマンド」と、「小当り終了B指定コマンド」と、「小当り終了C指定コマンド」と、「小当り終了D指定コマンド」と、「小当り終了E指定コマンド」とが設定されている。
[リザルト表示の表示タイミング]
本実施形態では、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示の表示を開始するタイミングとして、以下のいずれかのタイミングに設定することができる。
(A)時短最終変動で図柄確定指定コマンドを受信したタイミング
(B)時短変動に対応する小当りで小当り終了指定コマンドを受信したタイミング
以下の説明では、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されているときに実行される変動表示を、適宜「時短変動」や「時短変動表示」と称する。また、遊技状態が時短状態に制御されているときに、残り時短制御回数が0となった状態で実行される変動表示を、適宜「時短最終変動」や「時短最終変動表示」と称する。
<(A)時短最終変動で図柄確定指定コマンドを受信したタイミング>
(A)本実施形態では、表示結果が「はずれ」となる時短最終変動表示において、CPU103が特別図柄の変動表示を終了させるタイミングで、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。このとき、演出モードは[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]のいずれかの演出モードに制御されている。
そして、演出制御用CPU120は、図柄確定B指定コマンドを受信したことに基づいて設定された図柄確定期間(10秒間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。また、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が1個以上ある場合には、その保留記憶に対応する変動表示が実行されている期間と、その保留記憶に対応する図柄確定期間とにわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
<(A)に関連するタイムチャート>
図9-17は、上述した(A)の場合にリザルト表示を表示するタイミングを示すタイムチャートである。本例では、時短最終変動表示の表示結果が「はずれ」であり、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が4個あり、いずれの表示結果も「はずれ」であるときに、リザルト表示を表示する例を示している。
表示結果が「はずれ」となる時短最終変動表示において、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-17に示すT1のタイミング)で、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
次いで、図柄確定期間(10秒)が経過し、CPU103が次の第2特別図柄の変動表示(4個の保留記憶のうち1個目の保留記憶に対応した変動表示)を開始させるタイミング(図9-17に示すT2Aのタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
次いで、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-17に示すT2Bのタイミング)で、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
以降、4個の保留記憶のうち2個目、3個目、4個目の保留記憶に対応した変動表示に関しても同様に、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
次いで、4個目の保留記憶に対応した変動表示の図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミング(図9-17に示すT6のタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5からリザルト表示を消去させる。
本実施形態では、表示結果が「はずれ」となる保留記憶の変動表示期間(1秒)と、その変動表示に対応した図柄確定期間(0.5秒)との合計1.5秒にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。本例では、保留記憶数が4であるので、1.5×4=6秒(図9-17に示すT2A~T6の期間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。従って、本実施形態では、図柄確定期間(10秒)と、1.5×保留記憶数(0~4)=0~6秒とを合計した期間にわたって、リザルト表示が表示される。
<(B)時短変動に対応する小当りで小当り終了指定コマンド受信したタイミング>
(B)本実施形態では、(B-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示や、(B-2)演出モードが[ハイパーラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短変動表示、に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し(即ち、リザルト表示フラグがセットされ)、CPU103が小当り遊技を終了させるタイミングで、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
そして、演出制御用CPU120は、リザルト表示フラグがセットされていることと、小当り終了指定コマンドを受信したこととに基づいて、小当りED期間(3秒間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。また、時短状態に制御されているときの最後の変動表示(直前の変動表示)が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が1個以上ある場合には、その保留記憶に対応する変動表示が実行されている期間(変動表示期間)と、その変動表示に対応する図柄確定期間とにわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
<(B)に関連するタイムチャート>
図9-18は、上述した(B)の場合にリザルト表示を表示するタイミングを示すタイムチャートである。本例では、上述した(B-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときに、表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し(リザルト表示フラグがセットされている)、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が4個あり、いずれの表示結果も「はずれ」である場合に、リザルト表示を表示する例を示している。
表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示において、CPU103が特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-18に示すT1のタイミング)で、図柄確定C指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させない。
次いで、図柄確定期間(1秒)が経過し、CPU103が遊技状態を小当り遊技状態に制御させるタイミング(図9-18に示すT2のタイミング)で、小当り開始指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させない。
次いで、CPU103が小当り遊技状態の制御を終了させるべきタイミング(図9-18に示すT3のタイミング)で、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、リザルト表示フラグがセットされていることに基づいて、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
次いで、小当りED期間(3秒)が経過し、CPU103が小当り遊技状態を終了させ、次の第2特別図柄の変動表示(4個の保留記憶のうち1個目の保留記憶に対応した変動表示)を開始させるタイミング(図9-18に示すT4Aのタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
次いで、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-18に示すT4Bのタイミング)で、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
以降、4個の保留記憶のうち2個目、3個目、4個目の保留記憶に対応した変動表示に関しても同様に、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
次いで、4個目の保留記憶に対応した変動表示の図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミング(図9-18に示すT8のタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5からリザルト表示を消去させる。
本実施形態では、表示結果が「はずれ」となる保留記憶の変動表示期間(1秒)と、その変動表示に対応した図柄確定期間(0.5秒)との合計1.5秒にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。本例では、保留記憶数が4であるので、1.5×4=6秒(図9-18に示すT4A~T8の期間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。従って、本実施形態では、小当りエンディング期間(3秒)と、1.5×保留記憶数(0~4)=0~6秒とを合計した期間にわたって、リザルト表示が表示される。
図9-17及び図9-18に示したように、時短抜け後や小当りパンクを経由して通常状態に制御された場合において、リザルト表示が画像表示装置5に一定期間(図柄確定期間、小当りエンディング期間)にわたって表示されることによって、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を遊技者が適確に認識することができる。
なお、本実施形態では、小当り終了指定コマンドとして小当り終了A指定コマンド~小当り終了E指定コマンドが設定されている例を示したが、このような形態に限らず、他の種類の小当り終了指定コマンドが設定されてもよい。
例えば、小当り終了時にV入賞が発生していなかった場合に、CPU103が、小当りパンクが発生したことを示すフラグをセットし、小当りパンク発生時の専用の小当り終了F指定コマンドを送信してもよい。この小当り終了F指定コマンドは、小当り遊技状態が終了したことと、小当りエンディング期間が10秒であることとを指定する演出制御コマンドの一種である。この小当り終了F指定コマンドにより指定される小当りエンディング期間の10秒は、通常の小当り遊技状態の終了時の小当りエンディング期間よりも長い期間であり、小当りエンディング期間にリザルト表示を行うことが可能となる期間である。
[リザルトの表示有無の変形例]
なお、上記の実施形態では、(B-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示や、(B-2)演出モードが[ハイパーラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短変動表示、に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し、CPU103が小当り遊技を終了させるタイミングで、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる例を示したが、このような形態に限らず、(B-1)や(B-2)に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生した場合に、いずれのタイミングでも画像表示装置5にリザルト表示を表示させないようにしてもよい。この場合、ステップS09TM3070でリザルト表示フラグがセットされないような構成にすることで、リザルト表示を表示させないようにすることができる。
例えば、(B-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときに、表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し(リザルト表示フラグがセットされていない)、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が4個あり、いずれの表示結果も「はずれ」である場合に、演出制御用CPU120は、小当りエンディング期間や保留記憶に対応する変動表示期間において、リザルト表示を画像表示装置5に表示させない。
[リザルト表示の表示タイミングの変形例]
本実施形態では、小当りパンクが発生し、リザルト表示フラグがセットされている場合に、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示の表示を開始するタイミングとして、(B)時短変動に対応する小当りで小当り終了指定コマンド受信したタイミングに設定することができる例を示したが、このような形態に限らず、小当りパンクが発生し、リザルト表示フラグがセットされている場合に、リザルト表示の表示を開始するタイミングとして、(B)とは異なるタイミングに設定してもよい。
例えば、小当りパンクが発生し、リザルト表示フラグがセットされている場合に、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示の表示を開始するタイミングとして、以下のタイミングに設定することができる。
(C)小当り終了後の最初の変動表示に対応する変動パターン指定コマンドを受信したタイミング
<(C)小当り終了後の最初の変動表示に対応する変動パターン指定コマンド受信したタイミング>
(C)本実施形態では、(C-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示や、(C-2)演出モードが[ハイパーラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短変動表示、に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し(即ち、リザルト表示フラグがセットされ)、CPU103が小当り遊技を終了させ、時短状態に制御されているときの最後の変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が1個以上ある場合には、その1個目の保留記憶に対応した変動表示を開始させるタイミングで、その変動表示に対応した変動パターン指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
そして、演出制御用CPU120は、リザルト表示フラグがセットされていることと、変動パターン指定コマンドを受信したこととに基づいて、変動表示期間及びその変動表示に対応する図柄確定期間(0.5秒)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。同様に、時短状態に制御されているときの最後の変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する残りの保留記憶に対応する変動表示が実行されている期間と、その変動表示に対応する図柄確定期間とにわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
<(C)に関連するタイムチャート>
図9-19は、上述した(C)の場合にリザルト表示を表示するタイミングを示すタイムチャートである。本例では、上述した(C-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときに、表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し(リザルト表示フラグがセットされ)、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が4個あり、いずれの表示結果も「はずれ」である場合に、リザルト表示を表示する例を示している。
表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示において、CPU103が特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-19に示すT1のタイミング)で、図柄確定C指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させない。
次いで、図柄確定期間(1秒)が経過し、CPU103が遊技状態を小当り遊技状態に制御するタイミング(図9-19に示すT2のタイミング)で、小当り開始指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させない。
次いで、CPU103が小当り遊技状態の制御を終了させるべきタイミング(図9-19に示すT3のタイミング)で、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させない。
次いで、小当りED期間(3秒)が経過し、CPU103が小当り遊技状態を終了させ、次の第2特別図柄の変動表示(4個の保留記憶のうち1個目の保留記憶に対応した変動表示)を開始させるタイミング(図9-19に示すT4Aのタイミング)で、変動パターン指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、リザルト表示フラグがセットされていることに基づいて、画像表示装置5にリザルト表示を表示させる。
次いで、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-19に示すT4Bのタイミング)で、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
以降、4個の保留記憶のうち2個目、3個目、4個目の保留記憶に対応した変動表示に関しても同様に、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させる。
次いで、4個目の保留記憶に対応した変動表示の図柄確定期間(0.5秒)が経過したタイミング(図9-19に示すT8のタイミングのタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5からリザルト表示を消去させる。
本実施形態では、表示結果が「はずれ」となる保留記憶の変動表示期間(1秒)と、その変動表示に対応した図柄確定期間(0.5秒)との合計1.5秒にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。本例では、保留記憶数が4であるので、1.5×4=6秒(図9-19に示すT4A~T8の期間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。従って、本実施形態では、1.5×保留記憶数(0~4)=0~6秒の期間にわたって、リザルト表示が表示される。
ここで、保留記憶数が0の場合、保留記憶がないことにより、CPU103は変動パターン指定コマンドを演出制御用CPU120に送信していない。変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいてリザルト表示の表示制御を開始する本変形例では、変動パターン指定コマンドを受信していない演出制御用CPU120は、リザルト表示の表示を開始させることができない。この場合、小当エンディング期間後の所定の期間(客待ち中の次の変動表示が開始されるまでの期間等)にリザルト表示を表示させてもよい。
本実施形態では、上述した(A)~(C)のいずれの場合であっても、リザルト表示は共通の演出態様である。即ち、時短最終変動に対応した図柄確定期間や小当りエンディング期間に表示されるリザルト表示と、保留記憶に対応した変動表示期間や図柄確定期間に表示されるリザルト表示とが、共通の演出態様である。本例では、リザルト表示は、大当り回数を示す「FEVER×X」の文字(X=大当り回数)と、付与された賞球の総数を示す「TOTAL YYYYpt」の文字(YYYY=付与された賞球の総数)とを含む画像である(図9-25(19)参照)。
本実施形態では、チャレンジモードやラッシュモードの残保留1回転目~4回転目で表示結果が「大当り」又は「小当り」のいずれかとなる場合に、ハイパーラッシュモードの残保留1回転目~4回転目で表示結果が「大当り」又は「小当り」のいずれかとなる場合と共通の[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定してもよい。
この場合、チャレンジモード、ラッシュモード、またはハイパーラッシュモードのいずれの演出モードであっても、残保留1回転目~4回転目で表示結果が「大当り」又は「小当り」のいずれかとなる場合に、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を示すリザルト表示を表示するリザルト演出が実行されるとともに、リザルト表示において流れ星が表示される復活演出が実行される。
従って、状況に関わらずリザルト表示は共通の演出態様である本実施形態において、(A)~(C)のいずれの場合にリザルト表示が表示された場合であっても、リザルト表示において流れ星が表示される復活演出が実行されることを遊技者に期待させることができ、リザルト表示が表示されるときの興趣を向上させることができる。
なお、上記の実施形態では、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が0個である場合に、リザルト表示を表示することが可能な例を示したが、このような形態に限らず、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が0個である場合に、リザルト表示の表示を制限してもよい。
例えば、時短最終変動表示が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留されている可変表示)が0個である場合に、小当りエンディング期間にリザルト表示を表示させない。この場合、保留記憶が0個であるので保留記憶に対応した変動表示が実行されることがなく、表示結果が「大当り」や「小当り」となって復活演出が実行されることがないので、リザルト表示が表示されることによって遊技者に復活演出が実行されることを期待させてしまうことを防止できる。
[客待ちデモ演出]
本実施形態では、特図ゲーム等が実行されていないときに、後述する客待ちデモ演出の実行条件(図9-20及び図9-21(A)参照)が成立すると、画像表示装置5にデモ表示(デモンストレーション表示)が表示される客待ちデモ演出を実行可能である。
本例では、デモ表示には、「DEMO」の文字と、告知画像(本例では、「PフィーバーXXX」の文字(本遊技機の名称)が表示された画像)とが含まれている。
[デモ表示演出決定処理]
図9-20は、可変表示を開始するまでの待機中(以下、適宜「客待ち中」、「客待ち待機中」等と称する。)に実行される演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始待ち処理(ステップS170)において、図9-20に示すデモ表示演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信すると、客待ち中に実行させる演出(及び実行させない演出)を、図9-20に示すデモ表示演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出を実行しているか否かを判定する(ステップS09TM4010)。客待ちデモ演出を実行している場合には(ステップ09TM4010でYES)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
客待ちデモ演出を実行していない場合には(ステップ09TM4010でNO)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS09TM4020)。客待ちデモ指定コマンドを受信していなかった場合には(ステップS09TM4020でNO)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には(ステップS09TM4020でYES)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の実行条件が成立しているか否かを、客待ちデモ演出の実行条件テーブル(図9-21(A)参照)に基づいて判定する(ステップS09TM4030)。客待ちデモ演出の実行条件が成立していない場合には(ステップS09TM4030でNO)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
客待ちデモ演出の実行条件が成立している場合には(ステップS09TM4030でYES)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出を実行することに決定し、そのまま処理を終了する。
<客待ちデモ演出の実行条件テーブル>
図9-21(A)は、客待ちデモ演出の実行条件テーブルの具体例を示す説明図である。図9-21(A)に示すように、客待ちデモ演出の実行条件テーブルには、条件番号(条件No.)と、この番号に対応する客待ちデモ演出の実行条件(電断復旧フラグのセット有無、客待ち待機時間)が関連付けて記憶されている。客待ち待機時間とは、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない状態での経過時間である。
以下、それぞれの条件番号と、この条件番号に対応する客待ちデモ演出の実行条件について詳細に説明する。
(条件No.「SP-01」)
条件No.「SP-01」には、客待ちデモ演出の実行条件として、電断復旧フラグのセット有無が「(電断復旧フラグが)セットされていない」に、客待ち待機時間が「60秒以上」に設定されている。
即ち、電断復旧フラグがセットされていない状態で、客待ち待機時間が60秒経過したタイミングで、この条件No.「SP-01」が成立する。
(条件No.「SP-02」)
条件No.「SP-02」には、客待ちデモ演出の実行条件として、電断復旧フラグのセット有無が「(電断復旧フラグが)セットされている」に、客待ち待機時間が「10秒以上」に設定されている。
即ち、電断復旧フラグがセットされている状態で、客待ち待機時間が10秒経過したタイミングで、この条件No.「SP-02」が成立する。
このように、直前に電断があった場合の客待ちデモ演出が実行されるまでの客待ち待機時間は、直前に電断がなかった場合の客待ちデモ演出が実行されるまでの客待ち待機時間よりも短い期間に設定することができ、客待ちデモ演出を実行するまでの期間として適切な期間を設定することができる。
[復旧報知演出]
本実施形態では、電断から復旧したときに、電断から復旧したことを報知する復旧表示を表示する復旧報知演出を実行可能である。復旧表示とは、画像表示装置5の画面全体に表示される「停電復旧中」の文字を含む画像である。
本実施形態では、復旧表示は、各種演出画像(背景画像、飾り図柄等)よりも表示優先度の高い画像である。また、小当り中の電断から復旧したときに表示される第2促進画像は、復旧表示よりも表示優先度の高い画像である。そのため、遊技者からは、第2促進画像、復旧表示、各種演出画像の順で表示されているように見える。但し、本例では、復旧表示の表示領域が画像表示装置5の画面全体であるので、各種演出画像を視認することは困難である(図9-27(2)参照)。ここで「表示優先度の高い」とは、例えば表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見えることである。
本実施形態では、電断後の電源投入(電断復旧)時に、図3に示した遊技制御メイン処理の復旧時のコマンドを送信する処理(ステップS7)において、演出制御用CPU120に送信される電断からの復旧を指示する演出制御コマンドのうちバックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンド(例えば、復旧時遊技状態指定コマンド)によって指定された復旧時の遊技状態(以下、適宜「復旧時遊技状態」と称する。)に応じて、復旧報知演出の実行期間を異ならせることができる(図9-21(B)参照)。
<復旧報知演出の実行期間決定テーブル>
図9-21(B)は、復旧報知演出の実行期間決定テーブルの具体例を示す説明図である。図9-21(B)に示すように、この実施の形態では、復旧時遊技状態に応じて、復旧報知演出の実行期間を決定する。
復旧時遊技状態が「小当り遊技状態」である場合には、復旧報知演出の実行期間を「0.5秒以下」に決定する。
復旧時遊技状態が「小当り遊技状態」である場合の、復旧報知演出の実行期間の「0.5秒以下」とは、本実施形態では、電断復旧時に小当り遊技状態に制御される残りの制御期間(以下、適宜「残り小当り期間」と称する。)が0.5秒以上ある場合には、復旧報知演出の実行期間を「0.5秒」に決定し、電断復旧時に残り小当り期間が0.5秒以下ある場合には、復旧報知演出の実行期間を「(残り小当り期間-0.004)秒」に決定する。例えば、電断復旧時に残り小当り期間が0.3秒である場合には、復旧報知演出の実行期間を「(0.3-0.004)=0.296秒」に決定する。
従って、本実施形態では、電断復旧時の復旧時遊技状態が小当り遊技状態である場合に、残り小当り期間がいずれの期間であっても、復旧報知演出の実行期間が残り小当り期間よりも短い期間に設定されている。即ち、電断復旧時の小当り遊技状態が終了する前に、復旧報知演出が終了し、復旧表示の表示も終了する。
復旧時遊技状態が「小当り遊技状態以外の遊技状態」である場合には、復旧報知演出の実行期間を「5秒」に決定する。「小当り遊技状態以外の遊技状態」とは、「小当り遊技状態の期間を除いた通常状態」や「大当り遊技状態」である。
[V入賞発生時、小当りパンク発生時の演出例]
次に、V入賞が発生したとき及び小当りパンクが発生したときの演出例に関して、図9-22~図9-25を用いて説明する。
図9-22は、V入賞が発生したとき及び小当りパンクが発生したときに関連した各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図9-23~図9-25は、V入賞が発生したとき及び小当りパンクが発生したときに関連した演出画像の一例を示す説明図である。
本例では、演出モードが[ラッシュモード]に制御されているときに、表示結果が「小当り」となる第2特別図柄の変動表示が実行され、この変動表示に対応した小当り遊技においてV入賞が発生し、小当り経由大当り種別が「小当り経由11(10)R時短大当り(99回)」である大当り遊技が行われるものとする。その後、演出モードが[ハイパーラッシュモード]に制御されているときに、表示結果が「小当り」となる第2特別図柄の変動表示が実行され、この変動表示に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生し、大当り遊技が行われずにリザルト表示が表示されるものとする。
まず、図9-23(1)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミング(図9-22に示すT1のタイミング)において、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rにキャラクタ「C」と数字「3」を含む飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を継続している。即ち、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Lに対応した小図柄表示エリア5l、及び、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Rに対応した小図柄表示エリア5rにおいても、小図柄を停止表示させることなく継続して変動表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域09TM03Eに、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を表示させている。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数表示領域09TM05Eに「0」を表示させ、第2保留記憶数表示領域09TM06Eに「0」を表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、演出モードが[ラッシュモード]であることに基づいて、画像表示装置5の画面中央上部に「ラッシュモード」の文字を表示させ、画像表示装置5の画面左上部に残り時短制御回数が5回であることに対応して「残り5回」の文字を表示させている。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面右下部に第3促進画像を表示させている。この第3促進画像は、「右打ち」の文字と、第2始動入賞口への入賞やV入賞させるために右打ちを指示する第3矢印画像09TM13Aとを含む画像である。
次いで、図9-23(2)に示すように、変動パターンにおける操作促進表示09TM31Bを表示させるべきタイミング(図9-22に示すT2のタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面中央部にプッシュボタン31Bを操作するよう遊技者に促す操作促進表示09TM31Bを表示させる。
次いで、図9-23(3)に示すように、遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されたタイミング(図9-22に示すT3のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を実行し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、表示結果が「大当り」となる飾り図柄の小当り用組合せにアクション(本例では、キャラクタ「C」と数字「3」を含む飾り図柄、キャラクタ「V」と英字「V」を含む飾り図柄、キャラクタ「C」と数字「3」を含む飾り図柄に拡大及び動作)を行わせ、図柄停止音演出を実行し、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音を再生出力させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を実行している。
次いで、図9-23(4)に示すように、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-22に示すT4のタイミング)で、図柄確定C指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を終了し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄のアクションを終了し、最終的な飾り図柄の小当り用組合せ(本例では、「3V3」)を確定停止させ、図柄停止音演出を終了し、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を終了させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「3V3」)を確定停止させる。このとき、アクティブ表示領域09TM03Eから、アクティブ表示09TM03を消去させる。
次いで、図9-23(5)に示すように、CPU103が小当り遊技状態を開始させると(図9-22に示すT5~T6の期間)、演出制御用CPU120は、第1促進演出(本例では、第1促進点滅演出、促進効果音演出、第1促進画像演出)を実行し、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させ、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させ、画像表示装置5に第1促進画像(第1矢印画像09TM11A、「Vを狙え」の文字、タイムゲージ画像09TM11T)を表示させる。このとき、第1促進画像の第1矢印画像09TM11Aとして、アニメーション動作を行っている途中の画像(画面中央部全体に表示された第1矢印画像)が表示されている。
次いで、図9-23(6)に示すように、小当り遊技中のV判定入賞装置87の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域870に遊技球が入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されたタイミング(図9-22に示すT6のタイミング)で、演出制御用CPU120は、第1促進演出のうち一部の演出(促進効果音演出、第1促進画像演出のうち第1矢印画像と「Vを狙え」の文字を表示する演出)を終了するとともに、画像表示装置5の画面中央部にV入賞発生報知表示(本例では、「V GET」の文字)を表示させる。
次いで、CPU103が小当り遊技状態を終了させるべきタイミング(図9-22に示すT7のタイミング)で、演出制御用CPU120は、小当り終了時演出決定処理(図9-16参照)において、当該小当りに対応した大当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の小当り用組合せを表示することに決定する(ステップS09TM3020)。
次いで、図9-23(7)に示すように、CPU103が大当り遊技状態を開始させるタイミング(図9-22に示すT8のタイミングで)で、大当り開始指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面全体に、小当り経由大当り種別が「小当り経由11(10)R時短大当り」であることを報知する「MAX FEVER」の文字を表示させる。
次いで、図9-23(8)に示すように、CPU103が大当り遊技状態を終了させるべきタイミング(図9-22に示すT9のタイミング)で、大当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、大当りエンディング期間にわたって、画像表示装置5の画面全体に、次に制御される演出モードが[ハイパーラッシュモード]であることを報知する「HYPER」の文字を含むテロップ表示09TM20と「バトルラッシュ」の文字とを表示させる。
次いで、図9-24(9)に示すように、大当りエンディング期間が終了したタイミング(図9-22に示すT10のタイミング)で、演出制御用CPU120は、演出モードを[ハイパーラッシュモード]に制御させ、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、小当り終了時演出決定処理で決定した飾り図柄の小当り用組合せ(本例では、「3V3」)を表示させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「3V3」)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域09TM03Eに、現在変動表示が実行されていないことに対応してアクティブ表示09TM03を表示させていない。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数表示領域09TM05Eに「0」を表示させ、第2保留記憶数表示領域09TM06Eに「0」を表示させている。
このとき、演出制御用CPU120は、演出モードが[ハイパーラッシュモード]であることに基づいて、画像表示装置5の画面中央上部に「ハイパーラッシュモード」の文字を表示させ、画像表示装置5の画面右上部及び画面左下部に「HYPER」の文字を含むテロップ表示を表示させている。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面右下部に第3促進画像を表示させている。この第3促進画像は、「右打ち」の文字と、第2始動入賞口への入賞やV入賞させるために右打ちを指示する第3矢印画像09TM13Aとを含む画像である。
本実施形態では、演出モードが[ハイパーラッシュモード]である場合に、画像表示装置5の画面に残り時短制御回数に関連する情報を表示させていない。これは、演出モードが[ハイパーラッシュモード]である場合に、次回の「大当り」又は「小当り」が実質的に確定している本構成において、残り時短回数を表示することで遊技者が煩わしく感じるのを防止して、遊技の興趣を低下させることを防ぐためである。
図9-23(3)及び(4)に示したように、当該小当り遊技状態に制御される直前に実行されていた変動表示において、表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄の小当り用組合せとして「3V3」が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(停止表示、確定停止)され、図9-24(9)に示したように、当該小当りに対応した大当り遊技状態終了後に制御される演出モード(本例では、[ハイパーラッシュモード])の開始画面において、飾り図柄の小当り用組合せとして「3V3」が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されている。
本実施形態では、時短状態に制御されて実行される変動表示の回転数に応じて、それぞれの変動表示を、適宜「変動表示(時短N回転目)」と称する。例えば、時短状態に制御されて実行される変動表示の回転数が「1回転目」である場合には、その変動表示を「変動表示(時短1回転目)」と称し、時短状態に制御されて実行される変動表示の回転数が「7回転目」である場合には、その変動表示を「変動表示(時短7回転目)」と称する。
次いで、図9-24(10)に示すように、新たに第2始動入賞口(可変入賞球装置6B)への始動入賞が発生し、CPU103が、表示結果が「はずれ」となる第2特別図柄の変動表示(時短1回転目)を開始すると、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図9-22に示すT11のタイミング)。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の変動表示を開始させる。このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域09TM03Eに、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を新たに表示させている。
本例では、この変動表示が実行されている期間に、新たに第2始動入賞口(可変入賞球装置6B)への始動入賞が2個(いずれの保留記憶も表示結果は「はずれ」)発生し、第2保留記憶数が「2」となり、第2保留記憶数表示領域09TM06Eに「2」が表示され、第2保留表示領域09TM02Eに第2保留表示09TM02が2個表示されているものとする。
次いで、図9-24(11)に示すように、CPU103が第2特別図柄の変動表示(時短1回転目)を終了させるタイミング(図9-22に示すT12のタイミング)で、図柄確定A指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、最終的な飾り図柄のはずれ用組合せ(本例では、「142」)を確定停止させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「142」)を確定停止させる。このとき、アクティブ表示領域09TM03Eから、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を消去させる。
次いで、CPU103が第2特別図柄の変動表示(時短2回転目、時短3回転目)を実行した後に、図9-24(12)に示すように、新たに第2始動入賞口(可変入賞球装置6B)への始動入賞が発生し、CPU103が、表示結果が「小当り」となる第2特別図柄の変動表示(時短4回転目)を開始すると、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図9-22に示すT13のタイミング)。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の変動表示を開始させる。このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域09TM03Eに、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示09TM03を新たに表示させている。
次いで、図9-24(13)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミング(図9-22に示すT14のタイミング)において、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rにキャラクタ「B」と数字「2」を含む飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、図9-24(14)に示すように、変動パターンにおける操作促進表示09TM31Bを表示させるべきタイミング(図9-22に示すT15のタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面中央部にプッシュボタン31Bを操作するよう遊技者に促す操作促進表示09TM31Bを表示させる。
次いで、図9-24(15)に示すように、遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されたタイミング(図9-22に示すT16のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を実行し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、表示結果が「大当り」となる飾り図柄の小当り用組合せにアクション(本例では、キャラクタ「B」と数字「2」を含む飾り図柄、キャラクタ「V」と英字「V」を含む飾り図柄、キャラクタ「B」と数字「2」を含む飾り図柄に拡大及び動作)を行わせ、図柄停止音演出を実行し、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音を再生出力させる。このとき、小図柄表示エリア5l、5c、5rでは、小図柄の変動表示を実行している。
次いで、図9-24(16)に示すように、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-22に示すT17のタイミング)で、図柄確定C指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を終了し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄のアクションを終了し、最終的な飾り図柄の小当り用組合せ(本例では、「2V2」)を確定停止させ、図柄停止音演出を終了し、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を終了させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「2V2」)を確定停止させる。このとき、アクティブ表示領域09TM03Eから、アクティブ表示09TM03を消去させる。
次いで、図9-25(17)に示すように、CPU103が小当り遊技状態を開始させると(図9-22に示すT18~T19の期間)、演出制御用CPU120は、第1促進演出(本例では、第1促進点滅演出、促進効果音演出、第1促進画像演出)を実行し、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させ、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させ、画像表示装置5に第1促進画像(第1矢印画像09TM11A、「Vを狙え」の文字、タイムゲージ画像09TM11T)を表示させる。このとき、第1促進画像の第1矢印画像09TM11Aとして、アニメーション動作を行っている途中の画像(画面中央部全体に表示された第1矢印画像)が表示されている。
次いで、図9-25(18)に示すように、後述する小当り終了示唆表示を表示するべき所定のタイミング(図9-22に示すT19のタイミング)で、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面全体に、V入賞が発生していない状態で小当り遊技状態が終了してしまうことを示唆する小当り終了示唆表示09TM30(本例では、画面がひび割れるような表示態様の画像)を表示させる。この小当り終了示唆表示は、小当り遊技に関連する各種演出画像(第1促進画像等)よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、遊技者からは、小当り終了示唆表示、小当り遊技に関連する各種演出画像の順で表示されているように見える。
本実施形態では、「小当り終了示唆表示を表示するべき所定のタイミング」として、小当り遊技状態の制御が終了する1秒前のタイミングに設定されている。従って、小当り終了示唆表示が表示されている期間であっても、遊技状態は小当り遊技状態に制御されており、短い時間ではあるものの遊技者はV入賞させることができる。このような形態を採用しているので、小当り終了示唆表示が表示されている期間であっても、画像表示装置5の画面右下部に第3促進画像(「右打ち」の文字、第3矢印画像09TM13A)を表示させている。
次いで、CPU103が小当り遊技状態を終了させるべきタイミング(図9-22に示すT20のタイミング)で、演出制御用CPU120は、小当り終了時演出決定処理(図9-16参照)において、当該小当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の大当り用組合せを表示することに決定し(ステップS09TM3040)、リザルト表示フラグをセットしている(ステップS09TM3070)。
図9-25(19)に示すように、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、リザルト表示フラグがセットされていることに基づいて、小当りエンディング期間(図9-22に示すT20~T21の期間)にわたって、画像表示装置5の画面全体にリザルト表示09TM40(本例では、大当り回数を示す「FEVER×2」の文字、付与された賞球の総数を示す「TOTAL 1950pt」の文字)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、第1促進演出(本例では、第1促進点滅演出、促進効果音演出、第1促進画像演出)を終了し、V判定入賞装置LED87Lの点滅(発光)を終了させ、スピーカ8L、8Rからの促進効果音の再生出力を終了させ、画像表示装置5から第1促進画像を消去させる。
なお、本例では、時短状態に制御されているときの最後の変動表示(時短4回転目)が終了するまでに発生した始動入賞に対応する保留記憶が0個であるので、小当りエンディング期間においてのみリザルト表示が表示される。
次いで、図9-25(20)に示すように、小当りエンディング期間が終了したタイミング(図9-22に示すT21のタイミング)で、演出制御用CPU120は、演出モードを[通常モード(晴れモード)]に制御し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、小当り終了時演出決定処理で決定した飾り図柄の大当り用組合せ(本例では、「222」)を表示させる。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、5c、5rにおいて、小図柄の組合せ(本例では、「222」)を表示させる。このとき、演出モードが[通常モード(晴れモード)]であることに基づいて、飾り図柄の背景画像として晴れ背景画像09TM60Aが画像表示装置5に表示されている。
このとき、図柄停止動作演出が実行されないことによって、飾り図柄の組合せにアクションを行わせず、図柄停止音演出も実行されないことによって、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音も再生出力させていない。このように、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときに、図柄停止動作演出や図柄停止音演出が実行されないことによって、遊技者にとって有利なイベントが発生していると誤解し、その後に遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
このとき、演出制御用CPU120は、アクティブ表示領域09TM03Eに、現在変動表示が実行されていないことに対応してアクティブ表示09TM03を表示させていない。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数表示領域09TM05Eに「0」を表示させ、第2保留記憶数表示領域09TM06Eに「0」を表示させている。
図9-24(15)及び(16)に示したように、当該小当り遊技状態に制御される直前に実行されていた変動表示において、表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄の小当り用組合せとして「2V2」が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(停止表示、確定停止)されている。一方で、図9-25(20)に示したように、当該小当り遊技状態終了後に制御される演出モード(本例では、[通常モード])の開始画面において、飾り図柄の組合せとして飾り図柄の大当り用組合せである「222」が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されている。
[小当り中の電断、復旧後の小当りパンク発生時の演出例]
次に、小当り遊技中に電断が発生したとき、及び復旧後に小当りパンクが発生したときの演出例に関して、図9-26~図9-27を用いて説明する。
図9-26は、小当り遊技中に電断が発生したとき、及び復旧後に小当りパンクが発生したときに関連した各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図9-27は、小当り遊技中に電断が発生したとき、及び復旧後に小当りパンクが発生したときに関連した演出画像の一例を示す説明図である。
本例では、[ハイパーラッシュモード]であるときに制御された小当り遊技状態において電断が発生し、電源投入後に再び制御された小当り遊技状態において小当りパンクが発生したものとする。
まず、図9-27(1)に示すように、CPU103が小当り遊技状態を開始させると(図9-26に示すT1~T2の期間)、演出制御用CPU120は、第1促進演出(本例では、第1促進点滅演出、促進効果音演出、第1促進画像演出)を実行し、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させ、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させ、画像表示装置5に第1促進画像(第1矢印画像09TM11A、「Vを狙え」の文字、タイムゲージ画像09TM11T)を表示させる。このとき、第1促進画像の第1矢印画像09TM11Aとして、アニメーション動作を行っている途中の画像(画面中央部全体に表示された第1矢印画像)が表示されている。
次いで、図9-26に示すT2のタイミングで、小当り遊技状態に制御されているときに電断が発生し、図9-26に示すT3のタイミングで、電源投入されたものとする。
このとき、電断が発生したときの遊技状態が小当り遊技状態であるので、電源投入された後の復旧開始画面(図9-27(2)に示す画面)において、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の組合せ(初期出目)として飾り図柄の特殊組合せ(本例では、「135」)が表示されるものとする。
次いで、図9-27(2)に示すように、電断からの復旧後に、CPU103が電断発生時の遊技状態である小当り遊技状態に制御させると(図9-26に示すT3のタイミングで)、復旧時遊技状態指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、復旧報知演出を実行し、画像表示装置5の画面全体に復旧表示09TM70(本例では、「停電復旧中」の文字を含む画像)を表示させるとともに、第2促進演出(本例では、第2促進点滅演出、第2促進画像演出)を実行し、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させ、画像表示装置5に第2促進画像(第2矢印画像09TM12A、「Vに玉を入れてください」の文字)を表示させる。
このとき、演出制御用CPU120は、電断復旧時の演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド、背景指定コマンド等)を受信したことに基づいて、各演出用画像(飾り図柄(本例では、初期出目としての飾り図柄の特殊組合せ「135」)、小図柄(本例では、「135」)、第1保留記憶数(本例では、「0」)、第2保留記憶数表示領域(本例では、「0」)等)や背景画像(本例では、晴れ背景画像)を表示させている。しかしながら、復旧表示は、各種演出画像よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位であり手前に表示されているように見える)画像である。そのため、各種演出画像を視認することは困難となっている。
本例では、電断復旧時における残り小当り期間が0.5秒以上(例えば、3秒)であることに基づいて、復旧報知演出の実行期間を「0.5秒」に決定したものとする(図9-21参照)。
次いで、図9-27(3)に示すように、復旧報知演出の実行期間である0.5秒が経過したタイミング(図9-26に示すT4のタイミング)で、演出制御用CPU120は、復旧報知演出を終了し、画像表示装置5の画面全体から復旧表示09TM70(本例では、「停電復旧中」の文字を含む画像)を消去させる。このとき、演出制御用CPU120は、第2促進演出(本例では、第2促進点滅演出、第2促進画像演出)を継続して実行し、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させ、画像表示装置5に第2促進画像(第2矢印画像09TM12A、「Vに玉を入れてください」の文字)を表示させている。
このとき、復旧報知演出が終了し、画像表示装置5の画面全体から復旧表示09TM70(本例では、「停電復旧中」の文字を含む画像)が消去されたことに伴って、各演出用画像(飾り図柄、小図柄、第1保留記憶数表示領域、第2保留記憶数表示領域等)や背景画像(本例では、晴れ背景画像)を視認することが可能となっている。
このように、電断から復旧したことを報知する復旧表示を表示した後で、小当り遊技中であっても、即時に[通常モード]に対応した背景画像や飾り図柄を表示することができるため、遊技者は、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)べき状況であることを把握でき、小当り遊技において小当りパンクを発生させてしまう可能性を低くし、遊技者が不利になってしまうことを防ぐことができる。
次いで、CPU103が小当り遊技状態を終了させるべきタイミング(図9-26に示すT5のタイミング)で、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、第2促進演出(本例では、第2促進点滅演出、第2促進画像演出)を終了し、V判定入賞装置LED87Lの点滅(発光)を終了させ、画像表示装置5から第2促進画像を消去させる。
このとき、演出制御用CPU120は、小当り終了時演出決定処理(図9-16参照)において、当該小当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の特殊用組合せを表示することに決定したものとする(ステップS09TM3080)。
次いで、図9-27(4)に示すように、小当りエンディング期間が終了したタイミング(図9-26に示すT6のタイミング)で、演出制御用CPU120は、演出モードを[通常モード(晴れモード)]に制御し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、小当り終了時演出決定処理で決定した飾り図柄の特殊用組合せ(本例では、「135」)を表示させる。その他は、図9-25(20)と同様なので説明を省略する。
図9-27(3)に示したように、電断が発生したときの遊技状態が小当り遊技状態であるので、電源投入された後の復旧開始画面における飾り図柄の組合せ(初期出目)として飾り図柄の特殊組合せ(本例では、「135」)が表示されており、図9-27(4)に示したように、小当り遊技中に電断及び電源投入があったときの小当り遊技において小当りパンクが発生し、その小当りパンクの発生に基づいて大当り遊技状態に制御されずに当該小当り遊技終了後に制御された演出モード[通常モード(晴れモード)]の開始画面における飾り図柄の組合せとして飾り図柄の特殊組合せ(本例では、「135」)が表示されている。従って、図9-27(3)及び(4)では、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて共通の飾り図柄の特殊組合せが表示されており、遊技者には共通の飾り図柄の特殊組合せが継続して表示されているように見える。
また、図9-27(4)に示したように、飾り図柄の特殊組合せ(本例では、「135」)が図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されることによって、現在の遊技状態の制御状況が、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御されたときであることを遊技者に明確に認識させることができる。また例えば小当りに制御されているときに遊技店が閉店時間となり、当該小当り中に遊技機を電断させ、翌日の営業開始前などに電断復旧させた場合にも当然小当りが継続している。そんな中開店していない遊技店において当該小当りはパンクしてしまうため、仮にこのパンク後に大当りを示すぞろ目の出目が停止していた場合には開店後に遊技者を勘違いさせてしまう虞があるが、本例のように特殊組み合わせが停止している場合には遊技者に違和感を与えることもない。
[通常時の演出モード(変形例)]
上記の実施形態では、演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]から[通常モード]に制御されたとき(時短抜け後)に、[通常モード]のうち[通常モード(晴れモード)]に制御され、その後、演出モードが[通常モード]に制御されているときに、演出モードを切り替えることが可能な場合に、[通常モード(晴れモード)]を含む各種演出モード([通常モード(晴れモード)]、[通常モード(曇りモード)]、[通常モード(雨モード)])に切り替えることが可能な例を示したが、このような形態に限らず、時短抜け後に、演出モードが[通常モード]に制御されているときに、演出モードを切り替え可能な場合に、切り替えることができない[通常モード]の演出モードが設定されてもよい。
例えば、[通常モード]のうち[通常モード(リベンジモード)]を設定する。演出モードが[通常モード(リベンジモード)]に制御されているときには、演出制御用CPU120により、飾り図柄の背景画像として、火山を含む火山の風景をあらわした「火山背景画像」が表示されることになる。
この[通常モード(リベンジモード)]の演出モードは、演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]から時短抜けを経由して[通常モード]に制御されたときに必ず制御される。即ち、時短抜け後に制御される固定の演出モードとして[通常モード(リベンジモード)]が設定される。その後、演出モードが[通常モード]に制御されているときに、所定の契機(例えば、時短抜け後20回の変動表示が終了)で、演出モードを切り替えることが可能な場合に、[通常モード(リベンジモード)]を含まない各種演出モード([通常モード(晴れモード)]、[通常モード(曇りモード)]、[通常モード(雨モード)])に切り替えることが可能な一方で、[通常モード(リベンジモード)]に切り替えることができない。
なお、上記の実施形態を適用した場合に、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]から小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときに、[通常モード(リベンジモード)]とは異なる固定の演出モードが設定されてもよい。
例えば、時短抜けを経由して[通常モード]に制御されたときに、[通常モード(リベンジモード)]が固定の演出モードとして設定される。その後、所定の契機(例えば、時短抜け後20回の変動表示が終了)で、各種演出モード([通常モード(晴れモード)]、[通常モード(曇りモード)]、[通常モード(雨モード)])に切り替えることが可能である。一方で、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときに、[通常モード(晴れモード)]が固定の演出モードとして設定される。
[遊技フロー(変形例)]
図9-28に示す遊技フローの変形例では、演出モードが[通常モード]であるときに大当りが発生し、大当り遊技状態の終了後に時短状態(低確/高ベース状態)に制御され、[チャレンジモード](時短1回転+保留4回転)又は[ハイパーラッシュモード](時短99回転+保留4回転)に移行し、大当りが発生した場合に[ラッシュモード](時短7回転+保留4回転)又は[ハイパーラッシュモード](時短99回転+保留4回転)に移行し、大当りが発生しなかった場合に[通常モード]に移行する。
(1)遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されており、第1フラグ、第2フラグ、及び第3フラグがセットされていないとき、演出モードを[通常モード]としている。(1D)演出モードが[通常モード(リベンジモード)]である場合の演出例として、火山背景画像が飾り図柄の背景画像として画像表示装置5に表示されている。
(3)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における1回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。本例では、(3)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1D)の状態(演出モードが[通常モード(リベンジモード)])に制御される。
(4)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における7回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。本例では、(4)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1D)の状態(演出モードが[通常モード(リベンジモード)])に制御される。
その他は、図9-6と同様なので説明を省略する。
(手段09-1)
図9-24(15)及び(16)に示したように、当該小当り遊技状態に制御される直前に実行されていた変動表示において、表示結果が「小当り」となることに対応した飾り図柄の小当り用組合せとして「2V2」が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示(停止表示、確定停止)されている。一方で、図9-25(20)に示したように、当該小当り遊技状態において小当りパンクが発生した後に制御される通常状態のうちの[通常モード]の開始画面において、飾り図柄の組合せとして、飾り図柄の小当り用組合せ「2V2」に対応した飾り図柄の大当り用組合せである「222」が、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されている。
このような構成によれば、小当り遊技状態において小当りパンクが発生した後に制御される通常状態(演出モードが[通常モード])で飾り図柄の組合せとして飾り図柄の大当り用組合せである「222」が表示されることによって、規定された時短制御回数の変動表示と時短状態中に記憶された保留記憶のすべてにおいて表示結果が「はずれ」となったことで通常状態(演出モードが[通常モード])に制御された場合とは異なり、小当り遊技状態において小当りパンクを発生させて通常状態(演出モードが[通常モード])に制御されたことを通常状態(演出モードが[通常モード])において遊技者に認識させることができる。
(手段09-2)
図9-9のステップS09TM1070に示したように、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]のいずれかであるときに、表示結果が「小当り」である場合(ステップS09TM1060でYES)には、演出制御用CPU120は、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せを、[第2特別図柄用]飾り図柄の大当り用(小当り用)組合せ決定テーブル(図9-10(B2)参照)に基づいて決定している。即ち、ステップS09TM1070の処理において、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せとして「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を同時に決定している。
このような構成によれば、小当り遊技状態において小当りパンクが発生したときに、事前に決定されていた飾り図柄の組合せを表示すればよく、複雑な演出制御を行う必要がないため、小当りパンクが発生したときの演出制御に関連する処理負担を軽減できる。
(手段09-3)
前述したように、図9-9のステップS09TM1070の処理において、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せとして「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を同時に決定している。
また、図9-16に示したように、小当り遊技状態において小当りパンクが発生した後に制御される通常状態のうちの[通常モード]の演出モードに制御される前の小当り遊技状態終了時に実行される小当り終了時演出決定処理において、演出制御用CPU120は、小当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の大当り用組合せを表示することを事前に決定している(ステップS09TM3040)。
また、図9-25(17)~(20)に示したように、小当りパンクが発生した後に[通常モード]に制御されるときに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5から第1促進画像(第1矢印画像09TM11A、「Vを狙え」の文字、タイムゲージ画像09TM11T)を消去するとともに、(A)飾り図柄の大当り用組合せと、(B)その飾り図柄の大当り用組合せを小当り遊技終了後の[通常モード]において表示することとが事前に決定されていることに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の大当り用組合せ(本例では、「222」)を表示させるとともに、飾り図柄の背景画像として晴れ背景画像09TM60Aを表示させている。
このような構成によれば、小当り遊技状態において小当りパンクが発生したときに、事前に決定された飾り図柄の組合せを背景画像とともに表示すればよく、小当りパンクが発生したときの演出制御に関連する処理負担を軽減できる。また、小当りパンクが発生したタイミングで、即時にV入賞させるための第1促進画像が消去され、[通常モード]に対応した演出画像(飾り図柄、背景画像等)が表示されることにより、小当りパンクさせてしまったときの遊技者の残念感を抑制して、遊技者の関心を通常状態での遊技に向けさせることができる。
(手段09-4)
図9-6に示したように、(3)及び(4)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における規定回数の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶とが実行されると(時短抜け後)、(1A)の状態(演出モードが[通常モード(晴れモード)])に制御される。即ち、時短抜け後に飾り図柄の背景画像として晴れ背景画像が画像表示装置5に表示される。図9-25(20)に示したように、小当りパンクが発生した後に[通常モード]に制御されるときに、飾り図柄の背景画像として晴れ背景画像が画像表示装置5に表示される。従って、小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御された場合(時短抜けした場合)と、小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御された場合(小当りパンクした場合)とで、共通の晴れ背景画像が飾り図柄の背景画像として表示される。
このような構成によれば、通常状態に制御されたときの状況に応じて、背景画像を異ならせる必要がなく、通常状態に制御されたときの演出制御の処理負担を軽減できる。また、通常状態に制御されたときの状況に関わらず、共通の背景画像が飾り図柄の背景画像として表示されるので、小当りパンクが発生した後に[通常モード]に制御されたときであっても、時短抜け後と共通の演出態様であることによって、遊技者の残念感を軽減することができる。
(手段09-5)
[通常時の演出モード(変形例)]に示したように、時短抜けを経由して[通常モード]に制御されたときに、[通常モード(リベンジモード)]が固定の演出モードとして設定される。その後、所定の契機(例えば、時短抜け後20回の変動表示が終了)で、各種演出モード([通常モード(晴れモード)]、[通常モード(曇りモード)]、[通常モード(雨モード)])に切り替えることが可能である。一方で、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときに、[通常モード(晴れモード)]が固定の演出モードとして設定される。
即ち、時短抜けを経由して[通常モード]に制御されたときに、火山背景画像が固定の背景画像として表示される。その後、所定の契機(例えば、時短抜け後20回の変動表示が終了)で、晴れ背景画像、曇り背景画像、雨背景画像に切り替えることが可能である。
一方で、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときに、火山背景画像とは異なる晴れ背景画像が固定の背景画像として表示される。
このような構成によれば、時短抜けを経由して[通常モード]に制御されたときには、[通常モード]のうちの特殊な背景画像(火山背景画像)が表示されることによって、遊技者は、時短状態が終了したことを明確に認識することができる。また、通常の背景画像よりも演出性が高い特殊な背景画像が表示されることにより、遊技継続を促すことができる。一方で、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときには、[通常モード]のうちの特殊な背景画像よりも演出態様が控えめな通常の背景画像(晴れ背景画像)が表示されることによって、遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
(手段09-6)
図9-11に示したように、演出制御用CPU120は、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に実行される演出として、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄を停止表示させるべきタイミングで、飾り図柄(本例では、数字図柄又は英字図柄と、キャラクタとから構成される)のキャラクタがアクション(本例では、拡大、動作)を行う図柄停止動作演出を実行している。
図9-9のステップS09TM1040に示したように、演出モードが[通常モード]である場合に、図柄停止動作演出を実行可能であり、図9-9のステップS09TM1080に示したように、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]のいずれかである場合にも、図柄停止動作演出を実行可能である。即ち、演出モードがいずれの演出モードであっても、図柄停止動作演出を実行可能である。
図9-25(20)に示したように、小当りパンクが発生した後に、演出制御用CPU120は、演出モードを[通常モード(晴れモード)]に制御し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、小当り終了時演出決定処理で決定した飾り図柄の大当り用組合せ(本例では、「222」)を表示させている。このとき、演出制御用CPU120は、図柄停止動作演出を実行しておらず、飾り図柄のキャラクタはアクションを行っていない。
このような構成によれば、表示結果が「大当り」や「小当り」となる変動表示において、図柄停止動作演出が実行されることによって、遊技の興趣を向上させることができる。
一方で、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときには、図柄停止動作演出が実行されないことによって、遊技者にとって有利なイベントが発生していないにもかかわらず、キャラクタのアクションにより遊技者が誤解をし、その後に遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
(手段09-7)
図9-11に示したように、演出制御用CPU120は、実行中の変動表示の表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に実行される演出として、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、飾り図柄を停止表示させるべきタイミングで、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を行う図柄停止音演出を実行している。
図9-9のステップS09TM1040に示したように、演出モードが[通常モード]である場合に、図柄停止音演出を実行可能であり、図9-9のステップS09TM1080に示したように、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、又は[ハイパーラッシュモード]のいずれかである場合にも、図柄停止音演出を実行可能である。
即ち、演出モードがいずれの演出モードであっても、図柄停止音演出を実行可能である。
図9-25(20)に示したように、小当りパンクが発生した後に、演出制御用CPU120は、演出モードを[通常モード(晴れモード)]に制御し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、小当り終了時演出決定処理で決定した飾り図柄の大当り用組合せ(本例では、「222」)を表示させている。このとき、演出制御用CPU120は、図柄停止音演出を実行しておらず、スピーカ8L、8Rから図柄停止効果音の再生出力を行っていない。
このような構成によれば、表示結果が「大当り」や「小当り」となる変動表示において、図柄停止音演出が実行されることによって、遊技の興趣を向上させることができる。一方で、小当りパンクを経由して[通常モード]に制御されたときには、図柄停止音演出が実行されないことによって、遊技者にとって有利なイベントが発生していないにもかかわらず、図柄停止音演出が実行されることにより遊技者が誤解をし、その後に遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
(手段09-8)
図9-17に示したように、表示結果が「はずれ」となる時短最終変動表示において、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-17に示すT1のタイミング)で、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。この時短最終変動表示を終了させるタイミングとは、図9-7に示したT2やT5のタイミングであり、このタイミングで通常状態に制御されている。従って、小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御されたときに、リザルト表示が画像表示装置5に表示されている。
図9-18に示したように、CPU103が小当り遊技状態の制御を終了させるべきタイミング(図9-18に示すT3のタイミング)で、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、リザルト表示フラグがセットされていることに基づいて、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。また、小当りエンディング期間(3秒)が経過し、CPU103が次の第2特別図柄の変動表示(4個の保留記憶のうち1個目の保留記憶に対応した変動表示)を開始させるタイミング(図9-18に示すT4Aのタイミング)まで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を継続して表示させている。従って、小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、小当り遊技状態の小当りエンディング期間にリザルト表示が画像表示装置5に表示されている。
図9-16に示したように、小当り終了時演出決定処理において、V入賞指定コマンドを受信しておらず、電断復旧フラグがセットされている場合に(ステップS09TM3080以降の処理に進む場合に)、リザルト表示フラグがセットされる処理(ステップS09TM3070)が実行されないことによって、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御される場合に、リザルト表示フラグがセットされないことによって、上記の状況で通常状態に制御された場合に、リザルト表示が画像表示装置5に表示されない。
このような構成によれば、時短抜け後に通常状態に制御された場合や小当りパンクを経由して通常状態に制御された場合において、リザルト表示が画像表示装置5に一定期間表示されることによって、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を遊技者が適確に認識することができる。
一方で、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に小当りパンクが発生し通常状態に制御された場合に、リザルト表示が画像表示装置5に表示されないことによって、遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。また、電断が発生し、電源投入された後にリザルト表示を表示する演出制御が行なわれないような構成を採用することで、正確な大当り回数や付与された賞球の総数を演出制御用CPU120が把握することが困難な電源投入後において演出制御の処理負担を軽減することができる。
(手段09-9)
図9-17に示したように、表示結果が「はずれ」となる時短最終変動表示において、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-17に示すT1のタイミング)で、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄確定期間(10秒)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。
また、表示結果が「はずれ」となる保留記憶の変動表示期間(1秒)と、その変動表示に対応した図柄確定期間(0.5秒)との合計1.5秒にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。また、保留記憶数が4であるので、1.5×4=6秒(図9-17に示すT2A~T6の期間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。
図9-18に示したように、CPU103が小当り遊技状態の制御を終了させるべきタイミング(図9-18に示すT3のタイミング)で、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、小当りエンディング期間(3秒)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。即ち、小当り遊技状態に制御されているときに、リザルト表示の表示を開始させている。
また、表示結果が「はずれ」となる保留記憶の変動表示期間(1秒)と、その変動表示に対応した図柄確定期間(0.5秒)との合計1.5秒にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。また、保留記憶数が4であるので、1.5×4=6秒(図9-18に示すT4A~T8の期間)にわたって、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。即ち、この4個分の保留記憶の変動表示期間と図柄確定期間とを合わせた期間は、図9-17に示した4個分の保留記憶の変動表示期間と図柄確定期間とを合わせた期間と共通の長さの期間である。
このような構成によれば、時短抜け後に通常状態に制御された場合には、小当りパンクを経由して通常状態に制御された場合よりも長い期間にわたって、リザルト表示が表示されることによって、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を遊技者が適確に認識することができる。また、小当りパンクを経由して通常状態に制御された場合において、小当り遊技状態中である小当りエンディング期間において、リザルト表示が画像表示装置5に表示されることによって、大当り回数や付与された賞球の総数に関連する情報を遊技者に認識させることよって、小当りパンクさせてしまったことによる遊技者の残念感を抑制できる。
(手段09-10)
[リザルト表示の表示有無の変形例]に示したように、(B-1)演出モードが[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短最終変動表示や、(B-2)演出モードが[ハイパーラッシュモード]であるときの表示結果が「小当り」となる時短変動表示、に対応した小当り遊技において小当りパンクが発生した場合に、演出制御用CPU120は、画像表示装置5にリザルト表示を表示させない。
このような構成によれば、本来であれば遊技者が得られていた大当り回数や付与される予定の賞球の総数よりも少ない実際の大当り回数や付与された賞球の総数に関する情報を遊技者に認識させずにすむため、興趣の低下を抑制することができる。
(手段09-11)
図9-7に示したように、時短状態における7回の可変表示が実行され、全ての表示結果が「はずれ」となると、CPU103が時短状態から通常状態に制御している(図9-7に示すT5のタイミング)。
また、<図柄確定指定コマンド>に示したように、「図柄確定B指定コマンド」は、時短最終変動表示において、表示結果が「はずれ」となる変動表示を終了することと、図柄確定期間が10秒であることとを指定する演出制御コマンドである。
図9-17に示したように、表示結果が「はずれ」となる時短最終変動表示において、CPU103が第2特別図柄の変動表示を終了させるタイミング(図9-17に示すT1のタイミング)で、図柄確定B指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、図柄確定B指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。
このような構成によれば、演出制御用CPU120は、図柄確定B指定コマンドを受信したか否かによって、時短状態から通常状態に制御されるタイミングを適確に認識することができ、リザルト表示を表示させるリザルト演出の実行タイミングも適確に認識することができる。
(手段09-12)
図9-18に示したように、CPU103が小当り遊技状態の制御を終了させるべきタイミング(図9-18に示すT3のタイミング)で、小当り終了指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンドを受信したことと、リザルト表示フラグがセットされていることとに基づいて、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。
このような構成によれば、小当りパンクが発生した状況においても、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンドを受信したか否かと、リザルト表示フラグがセットされているか否かとによって、リザルト表示を表示させるリザルト演出の実行タイミングを適確に認識することができる。
(手段09-13)
図9-19に示したように、CPU103が次の第2特別図柄の変動表示(4個の保留記憶のうち1個目の保留記憶に対応した変動表示)を開始させるタイミング(図9-19に示すT4A)で、変動パターン指定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことと、リザルト表示フラグがセットされていることとに基づいて、画像表示装置5にリザルト表示を表示させている。
このような構成によれば、小当りパンクが発生した状況においても、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かと、リザルト表示フラグがセットされているか否かとによって、リザルト表示を表示させるリザルト演出の実行タイミングを適確に認識することができる。
(手段09-14)
図9-16に示したように、小当り終了時演出決定処理において、V入賞指定コマンドを受信しておらず、電断復旧フラグがセットされている場合に、演出制御用CPU120は、当該小当り遊技終了後に表示される飾り図柄の組合せとして飾り図柄の特殊用組合せを表示することに決定する(ステップS09TM3080)。この飾り図柄の特殊組合せは、小当り遊技中に電断及び電源投入があったときの小当り遊技中の復旧開始画面専用の飾り図柄の組合せである。
図9-27(4)に示すように、小当りエンディング期間が終了したタイミング(図9-26に示すT6のタイミング)で、演出制御用CPU120は、演出モードを[通常モード(晴れモード)]に制御し、図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、小当り終了時演出決定処理で決定した飾り図柄の特殊用組合せ(本例では、「135」)を表示させている。
このような構成によれば、飾り図柄の特殊組合せ(本例では、「135」)が図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されることによって、現在の遊技状態の制御状況が、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御されたときであることを遊技者に明確に認識させることができる。
(手段09-15)
上記に示したように、飾り図柄の特殊組合せは、飾り図柄のはずれ用組合せとは異なる飾り図柄の組合せである。特に、飾り図柄の特殊組合せは、リーチ状態となる飾り図柄の第2はずれ用組合せとは異なる飾り図柄の組合せである。
このような構成によれば、リーチ状態となることによって、表示結果が「大当り」や「小当り」となる可能性が高くなる本実施形態において、小当り遊技中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときに、リーチ状態となる飾り図柄の組合せを表示させないことによって、遊技者に期待感や残念感を与えることを防ぐことができる。
(手段09-16)
図9-20に示したように、デモ表示演出決定処理において、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の実行条件が成立しているか否か判定し、客待ちデモ演出の実行条件が成立している場合には(ステップS09TM4030でYES)、客待ちデモ演出を実行することに決定している。
図9-21(A)に示したように、電断復旧フラグがセットされていない状態で、客待ち待機時間が60秒経過したタイミングで、条件No.「SP-01」が成立し、客待ちデモ演出を実行することに決定し、電断復旧フラグがセットされていない状態で、客待ち待機時間が10秒経過したタイミングで、条件No.「SP-02」が成立し、客待ちデモ演出を実行することに決定している。
このような構成によれば、小当りパンクが発生した後に制御される通常状態のうちの[通常モード]の開始画面において、飾り図柄の組合せが画像表示装置5の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示されてから客待ちデモ演出を実行するまでの期間を、小当り遊技状態中に電断が発生したか否かに応じて異ならせることができ、客待ちデモ演出を実行するまでの期間として適切な期間を設定することができる。
(手段09-17)
図9-21(B)に示したように、復旧時遊技状態が小当り遊技状態である場合に、復旧報知演出の実行期間を「0.5秒以下」に決定している。電断復旧時の復旧時遊技状態が小当り遊技状態である場合に、残り小当り期間がいずれの期間であっても、復旧報知演出の実行期間が残り小当り期間よりも短い期間に設定されている。即ち、電断復旧時の小当り遊技状態が終了する前に、復旧報知演出が終了し、復旧表示の表示も終了する。
図9-27(3)に示したように、復旧報知演出の実行期間である0.5秒が経過したタイミング(図9-26に示すT4のタイミング)で、演出制御用CPU120は、復旧報知演出を終了し、画像表示装置5の画面全体から復旧表示09TM70(本例では、「停電復旧中」の文字を含む画像)を消去させる。
このとき、復旧報知演出が終了し、画像表示装置5の画面全体から復旧表示09TM70(本例では、「停電復旧中」の文字を含む画像)が消去されたことに伴って、各演出用画像(飾り図柄、小図柄、第1保留記憶数表示領域、第2保留記憶数表示領域等)や背景画像(本例では、晴れ背景画像)を視認することが可能となっている。
このような構成によれば、電断から復旧したことを報知する復旧表示を表示した後で、小当り遊技中であっても、即時に[通常モード]に対応した背景画像や飾り図柄を表示することができるため、遊技者は、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)べき状況であることを把握でき、小当り遊技において小当りパンクを発生させてしまう可能性を低くし、遊技者が不利になってしまうことを防ぐことができる。
(手段09-18)
図9-12に示したように、小当り中演出決定処理において、電断復旧フラグがセットされていない場合には、第1促進演出を実行することに決定し、電断復旧フラグがセットされている場合には、第2促進演出を実行することに決定している。
図9-13に示したように、第1促進演出のうち第1促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させる演出であり、第2促進演出のうち第2促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させる演出である。
このような構成によれば、小当り遊技状態中に遊技球をV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)させることによって大当りが発生する本実施形態において、小当り遊技状態中にV判定入賞装置87に備えられたV入賞判定装置LED87Lを点滅(発光)させることによって、V判定入賞装置87に注目させ、確実にV入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示することができる。
また、第1促進点滅演出とは異なる演出態様の第2促進点滅演出が実行されることによって、通常の小当り遊技とは異なる状況であることを遊技者に報知し、第1促進点滅演出よりも緊急性が高い演出態様で、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示することができる。
(手段09-19)
図9-13に示したように、第1促進演出のうち第1促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で点滅(発光)させる演出であり、第2促進演出のうち第2促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で点滅(発光)させる演出である。
このような構成によれば、第1促進点滅演出が実行されることにより、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態中の遊技の興趣を向上させることができる。一方で、第2促進点滅演出が実行されることにより、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態に制御される残り期間が短くなっており、V判定入賞装置87を狙う緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
(手段09-20)
図9-13に示したように、第1促進演出のうち第1促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを虹色(7色)で点滅(発光)させる演出であり、第2促進演出のうち第2促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを赤色(1色)で点滅(発光)させる演出である。
このような構成によれば、第1促進点滅演出が実行されることにより、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態中の遊技の興趣を向上させることができる。一方で、第2促進点滅演出が実行されることにより、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態に制御される残り期間が短くなっており、V判定入賞装置87を狙う緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
(手段09-21)
図9-13に示したように、第1促進演出とは、小当り遊技中に実行される演出であって、促進点滅演出のうち第1促進点滅演出と、促進効果音演出と、促進画像演出のうち第1促進画像演出とを含む演出である。
第1促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させる演出である。また、促進効果音演出は、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させる演出である。また、第1促進画像演出は、画像表示装置5に第1促進画像を表示させる演出である。この第1促進画像は、V入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第1矢印画像を含む画像である。
また、図9-13に示したように、第2促進演出とは、小当り遊技中に実行される演出であって、促進点滅演出のうち第2促進点滅演出と、促進画像演出のうち第2促進画像演出とを含む演出である。
第2促進点滅演出は、V判定入賞装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させる演出である。また、第2促進画像演出は、画像表示装置5に第2促進画像を表示させる演出である。この第2促進画像は、V入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第2矢印画像を含む画像である。
このような構成によれば、電断が発生していない小当り遊技状態中に、第1促進点滅演出が実行されることによって、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
一方で、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に、第2促進点滅演出が実行されることによって、スピーカ8L、8Rからの音声に関する再生出力制御が起動していない状態であっても、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態に制御される残り期間が短くなっており、V判定入賞装置87を狙う緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
(手段09-22)
図9-14に示したように、第1矢印画像は、表示態様が虹色(7色)の画像であり、アニメーション動作を行う動画像である。図9-15に示したように、第2矢印画像は、表示態様が白色(1色)の画像であり、アニメーション動作を行わない静止画像である。
このような構成によれば、電断が発生していない小当り遊技状態中に、第1矢印画像が表示されることによって、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
一方で、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に、第2矢印画像が表示されることによって、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態に制御される残り期間が短くなっており、V判定入賞装置87を狙う緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
(手段09-23)
図9-14に示したように、第1矢印画像は、表示態様が虹色(7色)の画像であり、アニメーション動作を行う動画像である。図9-15に示したように、第2矢印画像は、表示態様が白色(1色)の画像であり、アニメーション動作を行わない静止画像である。
従って、第2矢印画像は、第1矢印画像よりも表示色やアニメーション動作(動作有無、表示範囲等)に関して視認性が低くなっている。
このような構成によれば、電断が発生していない小当り遊技状態中に、第1矢印画像が表示されることによって、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態中の遊技の興趣を向上させることができる。
一方で、小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に、第2矢印画像が表示されることによって、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)ように指示するとともに、小当り遊技状態に制御される残り期間が短くなっており、V判定入賞装置87を狙う緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
[その他の変形例]
(1)上記の実施形態では、[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]に制御されているときに制御された小当り遊技状態において小当りパンクが発生すると、残り時短制御回数が1以上である場合に、継続して時短状態に制御されるとともに、小当りが発生したときの演出モードに制御される例を示したが、このような形態に限らず、[チャレンジモード]又は[ラッシュモード]に制御されているときに制御された小当り遊技状態において小当りパンクが発生すると、残り時短制御回数が1以上である場合であっても、時短状態から通常状態に制御され、演出モードが[通常モード]に制御されてもよい。
(2)上記の実施形態では、[ハイパーラッシュモード]に制御されているときに制御された小当り遊技状態において小当りパンクが発生すると、時短状態に制御されずに、[通常モード]に制御される例を示したが、このような形態に限らず、[ハイパーラッシュモード]に制御されているときに制御された小当り遊技状態において小当りパンクが発生しても、残り時短制御回数が1以上であれば、継続して時短状態に制御されるとともに、[ハイパーラッシュモード]に制御されてもよい。
(3)上記の実施形態では、表示結果が「大当り」又は「小当り」となるときに、100%の割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出が実行される例を示したが、このような形態に限らず、表示結果が「大当り」又は「小当り」となるときに、100%と異なる割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出が実行されてもよい。
例えば、大当り種別に応じて図柄停止動作演出や図柄停止音演出の実行割合を異ならせてもよく、大当り種別が「図柄10R時短大当り」や「小当り経由11(10)R時短大当り」となる場合には、90%の割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出を実行し、大当り種別が「図柄3R時短大当り」や「小当り経由6(5)R時短大当り」や「小当り経由4(3)R時短大当り」となる場合には、50%の割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出を実行する。
(4)上記の実施形態では、表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に、演出モードがいずれの演出モードであるときであっても、100%の割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出が実行される例を示したが、このような形態に限らず、表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に、演出モードに応じて、100%と異なる割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出が実行されてもよい。
例えば、演出モードが[通常モード]に制御されている場合には、90%の割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出を実行し、演出モードが[チャレンジモード]、[ラッシュモード]、[ハイパーラッシュモード]のいずれかに制御されている場合には、50%の割合で図柄停止動作演出や図柄停止音演出を実行する。
(5)上記の実施形態では、小当りパンクが発生した後に、演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御され、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の大当り用組合せが表示されるときに、図柄停止動作演出や図柄停止音演出を実行しない例を示したが、このような形態に限らず、小当りパンクが発生した後に、演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御され、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の大当り用組合せが表示されるときに、図柄停止動作演出や図柄停止音演出を実行してもよい。
例えば、小当りパンクが発生した後に、演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御され、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の大当り用組合せが表示されるときに実行される図柄停止動作演出を、「特殊図柄停止動作演出」とする。この特殊図柄停止動作演出は、飾り図柄のキャラクタが、図柄停止動作演出よりも小さいアクションを行う演出であってもよく、図柄停止動作演出よりも大きいアクションを行う演出であってもよい。また、この特殊図柄停止動作演出の実行期間は、図柄停止動作演出の実行期間よりも短い実行期間であってもよく、図柄停止動作演出の実行期間よりも長い実行期間であってもよい。
また、小当りパンクが発生した後に、演出モードが[通常モード(晴れモード)]に制御され、図柄表示エリア5L、5C、5Rに飾り図柄の大当り用組合せが表示されるときに実行される図柄停止音演出を、「特殊図柄停止音演出」とする。この特殊図柄停止音演出は、スピーカ8L、8Rから効果音の再生出力を行う演出であって、図柄停止音演出よりも小さい音量で効果音の再生出力を行う演出であってもよく、図柄停止音演出よりも大きい音量で効果音の再生出力を行う演出であってもよい。また、特殊図柄停止音演出の実行期間は、図柄停止音演出の実行期間よりも短い実行期間であってもよく、図柄停止音演出の実行期間よりも長い実行期間であってもよい。
(6)上記の実施形態では、小当り遊技中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときの「飾り図柄の特殊組合せ」と、小当り遊技状態以外の遊技状態中に電断が発生し、電源投入されたときの「飾り図柄の初期組合せ」とが異なる例を示したが、このような形態に限らず、「飾り図柄の特殊組合せ」と「飾り図柄の初期組合せ」が共通であってもよい。
例えば、「飾り図柄の特殊組合せ」と「飾り図柄の初期組合せ」がいずれも、「飾り図柄の特殊組合せ」と共通の飾り図柄の組合せ(「135」等)であってもよく、「飾り図柄の初期組合せ」と共通の飾り図柄の組合せ(「123」等)であってもよい。
(7)上記の実施形態では、時短最終変動表示において、この変動表示が終了したタイミングで、遊技状態が時短状態から通常状態に制御される例を示したが、このような形態に限らず、時短最終変動表示において、この変動表示が終了したタイミングとは異なるタイミングで、遊技状態が時短状態から通常状態に制御されてもよい。
例えば、時短最終変動表示において、この変動表示が開始したタイミングで、遊技状態が時短状態から通常状態に制御される。
(8)上記の実施形態では、小当り遊技状態において小当りパンクが発生した後に制御される通常状態のうちの[通常モード]の開始画面において、飾り図柄、背景画像、アクティブ表示等の演出画像が表示される例を示したが、このような形態に限らず、小当り遊技状態において小当りパンクが発生した後に制御される通常状態のうちの[通常モード]の開始画面において、上記の各種演出画像とは異なる演出画像が表示されてもよい。
例えば、小当り遊技状態において小当りパンクが発生した後に制御される通常状態のうちの[通常モード]の開始画面において、第1始動入賞口に入賞させるための左打ちを促進する促進画像(「左打ちに戻してください」の文字を含む画像等)や、演出モードが[通常モード]に移行したことを報知する画像(「晴れモード突入」の文字を含む画像等)が表示される。
(9)上記の実施形態では、表示結果が「大当り」又は「小当り」となるときに、図柄停止動作演出と図柄停止音演出との両方が実行される例を示したが、このような形態に限らず、表示結果が「大当り」又は「小当り」となるときに、図柄停止動作演出と図柄停止音演出と少なくともいずれか一方が実行されてもよい。
例えば、表示結果が「大当り」又は「小当り」となるときに、演出モードが[通常モード]である場合には、図柄停止動作演出と図柄停止音演出との両方が実行され、表示結果が「大当り」又は「小当り」となるときに、演出モードが[通常モード]以外の演出モードである場合には、図柄停止動作演出のみが実行される。
(10)上記の実施形態では、表示結果が「小当り」となる変動表示が実行される場合、変動開始時に実行される変動開始時演出決定処理において、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せとして「飾り図柄の大当り用組合せ」と「飾り図柄の小当り用組合せ」を同時に決定する例を示したが、このような形態に限らず、表示結果が「小当り」となる変動表示が実行される場合、変動開始時とは異なるタイミングで、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せとして「飾り図柄の大当り用組合せ」を決定してもよい。
例えば、表示結果が「小当り」となる変動表示が実行される場合、変動開始時に実行される変動開始時演出決定処理において、当該変動表示終了時に停止表示させる飾り図柄の組合せとして「飾り図柄の小当り用組合せ」を決定し、変動終了時のタイミングや、小当り遊技状態開始時のタイミングや、小当り遊技状態中の所定のタイミング等で、事前に決定されている「飾り図柄の小当り用組合せ」に対応した「飾り図柄の大当り用組合せ」を決定する。
(11)上記の実施形態では、(A)小当り終了指定コマンドを受信したタイミングで画像表示装置5にリザルト表示が表示される例や、(B)変動パターン指定コマンドを受信したタイミングで画像表示装置5にリザルト表示が表示される例を示したが、このような形態に限らず、遊技の状況に応じて(A)や(B)の例を適用してもよい。
例えば、時短最終変動終了時に保留記憶がある場合、(B)変動パターン指定コマンドを受信したタイミングで画像表示装置5にリザルト表示が表示され、時短最終変動終了時に保留記憶がない場合、(A)小当り終了指定コマンドを受信したタイミングで画像表示装置5にリザルト表示が表示される。
(12)上記の実施形態では、復旧時の遊技状態が小当り遊技状態である場合は、復旧時の遊技状態が小当り遊技状態以外の遊技状態である場合よりも復旧報知演出の実行期間が短くなる例を示したが、このような形態に限らず、復旧時の遊技状態に応じて復旧報知演出の実行期間を設定してもよい。
例えば、復旧時の遊技状態が小当り遊技状態である場合は、復旧報知演出の実行期間を0.5秒以下に設定し、復旧時の遊技状態が大当り遊技状態である場合は、復旧報知演出の実行期間を0.5秒以下に設定し、復旧時の遊技状態が、小当り遊技状態の期間及び大当り遊技状態の期間を除く通常状態である場合や、小当り遊技状態の期間を除く時短状態である場合は、復旧報知演出の実行期間を1秒に設定する。
(13)上記の実施形態では、復旧時の遊技状態が小当り遊技状態である場合に、復旧報知演出の実行期間を残り小当り期間よりも短い期間に設定する例を示したが、このような形態に限らず、復旧時の遊技状態が小当り遊技状態である場合に、復旧報知演出の実行期間を残り小当り期間よりも長い期間に設定してもよい。
例えば、復旧時の遊技状態が小当り遊技状態である場合に、復旧報知演出の実行期間を10秒に設定する。このとき、残り小当り期間が10秒よりも短い期間である場合に、復旧報知演出は、小当り遊技状態の終了後に終了する。
(14)上記の実施形態では、電断から復旧したときに、第2促進演出が実行されており、復旧表示の表示が終了すると、各種演出画像(飾り図柄、背景画像等)が表示される(視認可能となる)例を示したが、このような形態に限らず、電断から復旧したときに、第2促進演出が実行されており、復旧表示の表示が終了しても、各種演出画像(飾り図柄、背景画像等)が表示されなくても(視認困難となっても)よい。
例えば、第2促進演出の第2促進画像演出は、画像表示装置5の画面全体に第2促進画像を表示させる演出である。この第2促進画像は、画像表示装置5の画面全体に表示される黒い画像であって、V入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第2矢印画像と、画面中央下部の「Vに玉を入れてください」の文字とを含む画像である。
この場合、電断から復旧したときに、第2促進演出が実行されており、復旧表示の表示が終了しても、各種演出画像(飾り図柄、背景画像等)が視認困難となり、右打ちを促進する情報以外が表示されないことによって、遊技者は、V入賞(V入賞領域870への入賞)させるためにV判定入賞装置87を狙う(右打ちを行う)べき状況であることを把握でき、小当り遊技において小当りパンクを発生させてしまう可能性を低くし、遊技者が不利になってしまうことを防ぐことができるという効果をより一層高めることができる。
(11)上記の実施形態では、V入賞判定装置と大入賞口が異なる装置である例を示したが、このような形態に限らず、V入賞判定装置と大入賞口が共通の装置であってもよい。
以上に説明した本特徴部09TMには、以下に示す各構成が含まれる。
手段09-1の遊技機は、
可変表示(変動表示)を実行する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体(遊技球)が進入可能な進入可能状態に制御される可変手段(V判定入賞装置87)と、
遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)と、前記有利状態と異なる状態であって前記可変手段が前記進入可能状態に制御される特殊状態(小当り遊技状態)と、前記有利状態の後に制御される遊技状態であって通常状態よりも可変表示の実行頻度が高い特別状態(時短状態)と、に制御可能な状態制御手段(CPU103)と、を備え、
前記状態制御手段(CPU103)は、
前記可変手段に進入した遊技媒体が特定領域(V入賞領域870)を通過したときに前記有利状態(大当り遊技状態)に制御可能であり、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、前記通常状態に制御可能であり(時短制御99回となる大当り後の時短状態で小当りが発生し、その小当り遊技中にV入賞しなかったときには、小当り遊技状態が終了するときに通常状態に制御され)、
装飾識別情報の可変表示の表示結果を表示手段(画像表示装置5)に表示可能な表示制御手段(演出制御用CPU120)を備え、
前記表示制御手段は、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御されることに対応して前記表示結果として特定表示結果(飾り図柄の大当り用組合せ(「333」等))を前記表示手段に表示可能であり、
前記特別状態に制御されているときに前記特殊状態に制御されることに対応して前記表示結果として特別表示結果(飾り図柄の小当り用組合せ(「3V3」等))を前記表示手段に表示可能であり、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、該特殊状態後の前記通常状態において前記特定表示結果を前記表示手段に表示可能である(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、飾り図柄の大当り用組合せ(「333」等)を画像表示装置5に表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかった後の通常状態で特定表示結果が表示されることによって、特殊状態に制御されていたことを遊技者に認識させることができる。
手段09-2の遊技機は、
手段09-1の遊技機であって、
前記有利状態(大当り遊技状態)に制御するか否かを判定する判定手段(表示結果を判定する処理)と、
前記有利状態に制御すると判定されたことに基づいて前記特定表示結果を決定する表示結果決定手段(飾り図柄の大当り用組合せを決定するステップS09TM1070の処理)と、を備え、
前記判定手段は、前記特殊状態(小当り遊技状態)に制御するか否かを判定し、
前記表示結果決定手段は、前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態に制御すると判定されたことに基づいて、前記特別表示結果と、前記特定表示結果とを決定する(ステップS09TM1070の処理では、飾り図柄の小当り用組合せと、飾り図柄の大当り用組合せとを決定する)ことが可能であり、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、該特殊状態後の前記通常状態において前記表示結果決定手段により決定された前記特定表示結果を前記表示手段に表示可能である(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、ステップS09TM1070の処理で決定された飾り図柄の大当り用組合せを画像表示装置5に表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態に制御されている場合に特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかったときに、決定されていた特定表示結果を表示すればよく、複雑な演出制御を行う必要がないため、演出制御の処理負担を軽減できる。
手段09-3の遊技機は、
手段09-1または手段09-2の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記特殊状態(小当り遊技状態)に制御されているときに、所定領域に遊技媒体を発射するよう促す所定発射表示(第1矢印画像を含む第1促進画像、第2矢印画像を含む第2促進画像)を前記表示手段に表示可能であり、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、前記所定発射表示を非表示とし、装飾識別情報の背景画像として前記通常状態に対応した通常背景画像を前記表示手段に表示するとともに前記特定表示結果を前記表示手段に表示することが可能である(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、第1促進画像を消去し、通常状態のうち[通常モード(晴れモード)]に対応した晴れ背景画像を背景画像として表示するとともに、飾り図柄の大当り用組合せ(「222」等)を表示している)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態に制御されている場合に特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかったときに、通常背景画像とともに特定表示結果を表示すればよく、複雑な演出制御を行う必要がないため、演出制御の処理負担を軽減できる。
手段09-4の遊技機は、
手段09-1~手段09-3の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
前記通常状態に制御されているときに、装飾識別情報の背景画像として、複数種類の通常背景画像のうちの何れかの通常背景画像(通常状態のうち[通常モード]に対応した晴れ背景画像、曇り背景画像、雨背景画像等)を前記表示手段に表示可能であり、
可変表示が実行され前記特殊状態に制御されることなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときと、前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過することなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときとで、共通の通常背景画像を前記表示手段に表示可能である(小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御された場合と、小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合とで、共通の晴れ背景画像が表示される)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、通常状態に制御されたときの状況に応じて、背景画像を異ならせる必要がなく、演出制御の処理負担を軽減できる。
手段09-5の遊技機は、
手段09-1~手段09-4の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
可変表示が実行され前記特殊状態に制御されることなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときに、特殊背景画像を前記表示手段に表示可能であり、前記特殊背景画像を所定期間表示した後に通常背景画像を前記表示手段に表示可能であり(小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御された場合に、20変動に亘って火山背景画像を表示した後に、晴れ背景画像、曇り背景画像、又は雨背景画像を表示し)、
前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過することなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときに、前記特殊背景画像を前記表示手段に表示することなく前記通常背景画像を前記表示手段に表示可能である(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、火山背景画像を表示せずに、晴れ背景画像、曇り背景画像、又は雨背景画像を表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過することなく特別状態から通常状態に制御されたときに、特殊背景画像が表示されることなく通常背景画像が表示されるため、特殊背景画像により遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
手段09-6の遊技機は、
手段09-1~手段09-5の何れかに記載の遊技機であって、
装飾識別情報はキャラクタを含み(飾り図柄は数字図柄とキャラクタとで構成され)、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御されることに対応して前記特定表示結果を前記表示手段に表示する際に、前記特定表示結果とともに前記キャラクタがアクションを行うアニメーションを表示可能であり(通常状態で大当り遊技状態に制御されることに対応して飾り図柄の大当り用組合せを停止表示させるときに、キャラクタがアクションを行う図柄停止動作演出を実行し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、該特殊状態後の前記通常状態において前記特定表示結果を前記表示手段に表示する際に、前記アニメーションを表示しない(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御され、飾り図柄の大当り用組合せを表示させるときに、キャラクタがアクションを行う図柄停止動作演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過することなく特別状態から通常状態に制御されたときに、アニメーションが表示されないため、アニメーションにより遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
手段09-7の遊技機は、
手段09-1~手段09-6の何れかに記載の遊技機であって、
音出力手段(スピーカ8L、8Rを制御する演出制御用CPU120)を備え、
前記音出力手段は、前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御されることに対応して前記特定表示結果が前記表示手段に表示される際に、特定音を出力可能であり(通常状態で大当り遊技状態に制御されることに対応して飾り図柄の大当り用組合せを停止表示させるときに、図柄停止効果音を再生出力する図柄停止音演出を実行し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過することなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときに、前記特定表示結果が前記表示手段に表示される際に、前記特定音を出力しない(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御され、飾り図柄の大当り用組合せを表示させるときに、図柄停止効果音を再生出力する図柄停止音演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過することなく特別状態から通常状態に制御されたときに、特定音が出力されないため、特定音により遊技者の残念感が増大してしまうことを防止できる。
手段09-8の遊技機は、
手段09-1~手段09-7の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
可変表示が実行され前記特殊状態に制御されることなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときに、遊技者に付与された遊技価値に関する遊技価値情報を前記表示手段に表示可能であり(時短状態における最終変動まで小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御された場合に、リザルト表示を画像表示装置5に表示しており)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、当該特殊状態の終了に対応して前記遊技価値情報を前記表示手段に表示可能であり(小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、小当り遊技状態の小当りエンディング期間にリザルト表示を画像表示装置5に表示しており)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、前記遊技価値情報を前記表示手段に表示しない(小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、リザルト表示を表示しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、正確な遊技価値情報を把握することが困難な電断復旧後において、遊技価値情報が表示されないようにすることで表示制御手段の処理負担を軽減できる。
手段09-9の遊技機は、
手段09-1~手段09-8の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
可変表示が実行され前記特殊状態に制御されることなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときに、遊技者に付与された遊技価値に関する遊技価値情報を前記表示手段に第1期間表示可能であり(時短状態における最終変動まで小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御された場合に、10秒間(図柄確定期間)にわたってリザルト表示を表示し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、当該特殊状態の終了に対応して前記遊技価値情報を前記表示手段に前記第1期間よりも短い第2期間表示可能である(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、3秒間(小当りエンディング期間)にわたってリザルト表示を表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかったときにも、遊技者の意識を遊技価値情報に向けさせることができるため、遊技者の残念感を抑制できる。
手段09-10の遊技機は、
手段09-1~手段09-7の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
可変表示が実行され前記特殊状態に制御されることなく前記特別状態から前記通常状態に制御されたときに、遊技者に付与された遊技価値に関する遊技価値情報を前記表示手段に表示可能であり(時短状態における最終変動まで小当り遊技状態に制御されずに時短状態から通常状態に制御された場合に、リザルト表示を表示し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、前記遊技価値情報を前記表示手段に表示しない(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御された場合に、リザルト表示を表示しない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、遊技媒体が特定領域を通過した場合に付与される予定の遊技価値よりも少ない遊技価値に関する遊技価値情報を遊技者に認識させずにすむため、興趣の低下を抑制することができる。
手段09-11の遊技機は、
手段09-1~手段09-10の何れかに記載の遊技機であって、
遊技に関するコマンドを送信するコマンド送信手段(CPU103)を備え、
前記状態制御手段(CPU103)は、前記特別状態において実行された可変表示に基づいて前記有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたときに、前記特別状態から前記通常状態に制御可能であり(時短状態のうち[ラッシュモード]において、「大当り」又は「小当り経由大当り」の何れも発生することなく7回の変動表示が実行された場合に、時短状態から通常状態に制御可能であり)、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記特別状態における前記所定回数の可変表示の終了に対応した特別終了コマンドを受信したときに、遊技者に付与された遊技価値に関する遊技価値情報を前記表示手段に表示可能である(図柄確定B指定コマンドを受信したことに基づいて、リザルト表示を表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態から通常状態に制御されたときに、遊技価値情報を適切なタイミングで表示することができる。
手段09-12の遊技機は、
手段09-1~手段09-10の何れかに記載の遊技機であって、
実行されていない可変表示に関する保留情報(保留記憶)を記憶する保留記憶手段(CPU103)と、
遊技に関するコマンドを送信するコマンド送信手段(CPU103)と、を備え、
前記状態制御手段(CPU103)は、前記特別状態において実行された可変表示に基づいて前記有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたときに、前記特別状態から前記通常状態に制御可能であり(時短状態のうち[ラッシュモード]において、「大当り」又は「小当り経由大当り」の何れも発生することなく7回の変動表示が実行された場合に、時短状態から通常状態に制御可能であり)、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記所定回数目の可変表示に基づいて前記特殊状態に制御され、前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合、前記特殊状態の終了に対応した特殊状態終了コマンドを受信したときに、遊技者に付与された遊技価値に関する遊技価値情報を前記表示手段に表示可能である(時短状態のうち[ラッシュモード]において7回目の変動表示が実行されたときに表示結果が「小当り」となり、小当り遊技中にV入賞しなかった場合に、小当り終了指定コマンドを受信したことに基づいて、リザルト表示を表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかった場合の当該特殊状態が終了するときに、遊技価値情報を適切なタイミングで表示することができる。
手段09-13の遊技機は、
手段09-1~手段09-10の何れかに記載の遊技機であって、
実行されていない可変表示に関する保留情報(保留記憶)を記憶する保留記憶手段(CPU103)と、
遊技に関するコマンドを送信するコマンド送信手段(CPU103)と、を備え、
前記状態制御手段(CPU103)は、前記特別状態において実行された可変表示に基づいて前記有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたときに、前記特別状態から前記通常状態に制御可能であり(時短状態のうち[ラッシュモード]において、「大当り」又は「小当り経由大当り」の何れも発生することなく7回の変動表示が実行された場合に、時短状態から通常状態に制御可能であり)、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記所定回数目の可変表示に基づいて前記特殊状態に制御され、前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合、可変表示の実行に対応したコマンドを受信したときに、遊技者に付与された遊技価値に関する遊技価値情報を前記表示手段に表示可能である(時短状態のうち[ラッシュモード]において7回目の変動表示が実行されたときに表示結果が「小当り」となり、小当り遊技中にV入賞しなかった場合に、次の変動表示に対応した変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、リザルト表示を表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかった場合の次の可変表示が実行されるときに、遊技価値情報を適切なタイミングで表示することができる。
手段09-14の遊技機は、
手段09-1~手段09-13の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
前記通常状態に制御されているときに前記有利状態に制御されることに対応して特定表示結果を前記表示手段に表示可能であり(通常状態に制御されているときに大当り遊技状態に制御されることに対応して飾り図柄の大当り用組合せを画像表示装置5に表示し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、該特殊状態後の前記通常状態において前記特定表示結果を前記表示手段に表示可能であり(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときに飾り図柄の大当り用組合せを画像表示装置5に表示し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、前記特定表示結果と異なる表示結果を前記表示手段に表示可能である(小当り遊技中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときに、飾り図柄の大当り用組合せと異なる飾り図柄の特殊組合せ(「135」等)を画像表示装置5に表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態に制御されている場合に特殊状態において電断が発生したときに、電断復旧後に制御された特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかったことを遊技者が明確に認識できる。
手段09-15の遊技機は、
手段09-1~手段09-14の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
リーチ態様の装飾識別情報(リーチ状態の飾り図柄組合せ(「2」と「2」等))を前記表示手段に表示可能であり、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、前記特定表示結果と異なる表示結果として前記リーチ態様を含まない装飾識別情報の組み合わせを前記表示手段に表示可能である(小当り遊技中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときに、飾り図柄の大当り用組合せと異なるリーチ態様を含まない飾り図柄の特殊組合せ(「135」等)を画像表示装置5に表示する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態に制御されている場合に特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された特殊状態において遊技媒体が特定領域を通過しなかったときに、遊技者に残念感を与えることを防ぐことができる。
手段09-16の遊技機は、
手段09-1~手段09-15の何れかに記載の遊技機であって、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、装飾識別情報の表示結果が前記表示手段に表示されてからデモ演出が実行されるまでの期間は、前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において遊技媒体が前記特定領域を通過しなかったときに、装飾識別情報の表示結果が前記表示手段に表示されてからデモ演出が実行されるまでの期間よりも長い(小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときに、客待ちデモ演出が実行されるまでの客待ち待機時間は60秒である。一方で、小当り遊技中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技中にV入賞せずに通常状態に制御されたときに、客待ちデモ演出が実行されるまでの客待ち待機時間は10秒である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、装飾識別情報の表示結果が表示手段に表示されてからデモ演出が実行されるまでの期間を適切な期間に設定することができる。
手段09-17の遊技機は、
手段09-1~手段09-16の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、
電断が発生した場合、電断から復旧したときに復旧したことを報知する復旧表示(復旧表示)を前記表示手段に表示可能であり、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態の終了よりも前に前記復旧表示を終了させることが可能であり(小当り遊技中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技が終了する前に復旧表示を終了させ)、
前記復旧表示の終了後であって前記特殊状態が終了していないときに前記通常状態に対応した通常背景画像と装飾識別情報とを表示可能である(電源投入された後の小当り遊技中に晴れ背景画像と飾り図柄とを表示している)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、電断から復旧したことを報知した後で、特殊状態が終了する前に通常背景画像と装飾識別情報とを表示することができるため、遊技者は、遊技媒体を特定領域に向けて発射すべき状況であることを把握できる。
手段09-18の遊技機は、
手段09-1~手段09-17の何れかに記載の遊技機であって、
前記可変手段に対応して設けられた発光手段(V入賞判定装置LED87L)と、
前記発光手段の発光を制御する発光制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記発光制御手段(演出制御用CPU120)は、
前記特殊状態に制御されているときに、前記発光手段を第1発光態様で発光させることが可能であり(小当り遊技状態中にV入賞判定装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させる第1促進点滅演出を実行し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において、前記発光手段を前記第1発光態様と発光周期が異なる第2発光態様で発光させることが可能である(小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に、V入賞判定装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させる第2促進点滅演出を実行する)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特別状態に制御されている場合に特殊状態において電断が発生したときに、電断復旧後に制御された特殊状態において、遊技者を可変手段に注目させることができる。
手段09-19の遊技機は、
手段09-18に記載の遊技機であって、
前記第1発光態様は、前記発光手段が第1周期で点滅する態様であり(第1促進点滅演出の点滅周期は0.5秒であり)、
前記第2発光態様は、前記発光手段が前記第1周期よりも長い第2周期で点滅する態様である(第2促進点滅演出の点滅周期は2秒である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、発光手段を第1発光態様で発光させることにより、遊技の興趣を向上させることができ、発光手段を第2発光態様で発光させることにより、緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
手段09-20の遊技機は、
手段09-18または手段09-19に記載の遊技機であって、
前記第1発光態様は、前記発光手段が複数の発光色により発光する態様であり(第1促進点滅演出の発光色は虹色(7色)であり)、
前記第2発光態様は、前記発光手段が前記第1発光態様よりも少ない発光色により発光する態様である(第1促進点滅演出の発光色は赤色(1色)であり)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、発光手段を第1発光態様で発光させることにより、遊技の興趣を向上させることができ、発光手段を第2発光態様で発光させることにより、緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
手段09-21の遊技機は、
手段09-18~手段09-20の何れかに記載の遊技機であって、
音出力手段(スピーカ8L、8R)を備え、
前記特殊状態に制御されているときに、前記発光手段が前記第1発光態様で発光し、所定領域に遊技媒体を発射するよう促す所定発射表示が前記表示手段に表示されるとともに、所定音が前記音出力手段から出力され(小当り遊技状態中に、V入賞判定装置LED87Lを0.5秒の点滅周期で虹色(7色)に点滅(発光)させる第1促進点滅演出を実行し、画像表示装置5にV入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第1矢印画像を含む第1促進画像を表示させる第1促進画像演出を実行し、スピーカ8L、8Rから促進効果音を再生出力させる促進効果音演出を実行し)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において、前記発光手段が前記第2発光態様で発光し、前記所定発射表示が前記表示手段に表示される一方、前記所定音が前記音出力手段から出力されない(小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に、V入賞判定装置LED87Lを2秒の点滅周期で赤色(1色)に点滅(発光)させる第2促進点滅演出を実行し、画像表示装置5にV入賞させるために右打ちを行うように指示する画面中央部の第2矢印画像を含む第2促進画像を表示させる第2促進画像演出を実行する一方で、促進効果音演出を実行していない)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において電断が発生した場合、電断復旧後に制御された特殊状態において、音出力手段が起動していない状態であっても、遊技者は、遊技媒体を特定領域に向けて発射すべき状況であることを把握できる。
手段09-22の遊技機は、
手段09-18~手段09-21の何れかに記載の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記特殊状態に制御されているときに、所定領域に遊技媒体を発射するよう促す所定発射表示(第1矢印画像を含む第1促進画像、第2矢印画像を含む第2促進画像)を前記表示手段に表示可能であり、
前記特殊状態に制御されているときに、前記所定発射表示を第1態様で表示可能であり(小当り遊技状態中に、表示態様が虹色(7色)の画像であり、アニメーション動作を行う動画像である第1矢印画像を表示しており)、
前記特別状態に制御されている場合に前記特殊状態において電断が発生し、電断復旧後に制御された前記特殊状態において、前記所定発射表示を前記第1態様と異なる第2態様で表示可能である(小当り遊技状態中に電断が発生し、電源投入された後の小当り遊技状態中に、表示態様が白色(1色)の画像であり、アニメーション動作を行わない静止画像である第2矢印画像を表示している)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、特殊状態において電断が発生した場合、電断復旧後に制御された特殊状態において、所定発射表示を第1態様と異なる第2態様で表示させることにより、緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。
手段09-23の遊技機は、
手段09-22の遊技機であって、
前記表示制御手段(演出制御用CPU120)は、前記特殊状態に制御されているときに、所定領域に遊技媒体を発射するよう促す所定発射表示(第1矢印画像を含む第1促進画像、第2矢印画像を含む第2促進画像)を前記表示手段に表示可能であり、
前記第1態様の前記所定発射表示よりも前記第2態様の所定発射表示の方が、動作範囲が小さい又は表示色が少ない(第1矢印画像が表示色の多い動画像であるのに対して、第2矢印画像が表示色の少ない静止画像である)
ことを特徴とする遊技機。
このような構成によれば、所定発射表示を第1態様で表示させることにより、遊技の興趣を向上させることができ、所定発射表示を第2態様で表示させることにより、緊急性が高いことを遊技者に認識させることができる。