JP7357751B1 - 蓄光レジャー用品 - Google Patents
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[特許文献]
[特許文献1]特願平6-293415
[特許文献2]特願平8-9433
[特許文献3]特願平8-132056
[特許文献4]特願平10-3911
[特許文献5]特願平11-109524
[特許文献6]特願平11-331715
[特許文献7]特願2000-23407
本発明が解決しようとする課題は、これまで放出され視認されていなかった光を外部環境に合わせて視認者の方向に屈折させる構造にすることで、視認性を最大にできる蓄光レジャー用品を提供することにある。
この図に示すように、本実施例の蓄光レジャー用品は、透明材料の内壁の近くにある蓄光剤からの光を曲面の接線の傾きとスネルの法則「屈折率A×sin(θ1)=屈折率B×sin(θ2)」に算出された屈折角の合計によって、これまで見えていなかった光も視認者側に届く様に屈折させることで、視認性が高くなることを示している。
また、水中で使用する場合は、外装の透明材料の屈折率が1.59で、容器内の充填剤の比率が1.49の場合は発光幅が狭く暗く見える。そのため、透明材料の屈折率が1.29などのテフロン(登録商標)樹脂と容器内の充填剤の比率が1.36になる材質を用いると、外装の透明材料の内径が5mmで透明容器の外径が8mmある場合、容器外の水の屈折率が1.33であるため、54度方向に放たれた蓄光剤の光は、外装の透明材料に入る際に69度になり、透明容器から水中に入る際に23度になり合計で90度以上となり視認者側に屈折する。このことから、透明容器や透明材料の材質及び充填剤の材質は、外部環境に応じて、適宜設計することが望ましい。
透明材料(透明部)の形状は、透明なパイプを切断し両端に蓋を溶着したものを用いた。パイプの長さは50mm、蓋の長さは10mmで確認した。
1. 各材質の屈折率は可視光550nmの光を中心にした文献値を使用した。
2. 蓄光剤に対する充填剤の比率は、画像解析ソフトを用いて算出した。
蓄光剤と充填剤の断面の画像を取得し、ソフトを用いて蓄光剤粒子の外周を指定し、算出された値を使用した。
3. 透明材料の内面と充填剤の隙間の密着性は、目視により確認した。95%以上密着していれば〇、90%以上密着していれば△、90%以下は×とした。
4. 光量は、1000Lxの蛍光灯の直下に30秒晒し、消灯した後、1分後の値を照度計で測定した。
5. 発光幅は、大気中及び水中で定規を使用して測定した。
6. 視認性は、夜間に同じ人間がレジャー用品の光を大気中で視認できる最大の距離を測定した。
7. 強度は、試験品の中心を支点として、18Nの力で2mm以上変形するか確認した。変形した場合は×、変形しない場合は〇とした。
8. 密閉性は、試験品を水中に漬けた後、表面の水分をふき取り、重量の増加があるか確認した。重量が増加した場合は×、重量が増加しなければ〇とした。
9. 運搬性は、既存の視認性を維持、向上させても、レジャー用品の大きさが大きくなるか確認した。大きくなる場合は×、小さくなる場合や変わらない場合は〇とした。
[比較例1]
長さが50mm、容器外径が8mm、容器内径が5mm、蓋の長さが10mmのポリスチレン製の円柱容器に、アルミン酸ストロンチウム製の緑色に発光する蓄光剤を前記容器内に封入し蓋を溶着した蓄光レジャー用品を作製し性能を確認した。
蓄光剤の大気中及び水中の発光幅は容器内径と同じ5mmで、大気中の視認距離(=視認距離)は31mであった。これは実施例1よりも1.5倍低い値となった。荷重を加えても変形しなかったため強度は〇、表面が透明樹脂製となっており密閉されているため水による重量変化がなく密閉性は〇、容器の大きさはキーホルダーとして邪魔とならない大きさであるため〇(ベース)とした。
[比較例2]
蓄光剤の隙間にウレタンアクリレート樹脂を蓄光剤の体積に対し0.7倍の比率で充填し、充填剤と容器が密着しない状態で入れ蓋を溶着したことを除き、比較例1同様に性能を確認した。蓄光剤の大気中及び水中の発光幅は、比較例1と同様に5mmであり、視認距離にも優位性が見られなかった。その他性能は比較例1と同様であった。
[比較例3]
蓄光剤に対する充填剤の比率を2.5倍に上げ、容器内側に充填剤を密着させたことを除き比較例2同様に性能を確認した。蓄光剤の大気中及び水中の発光幅は、容器外径と同じ8mmになったが、発光強度が6Lxになったため視認距離は実施例1同様になった。その他性能は比較例1と同様であった。
[比較例4]
蓄光剤に対する充填剤の比率を3.0倍に上げたことを除き、比較例3と同様に性能を確認した。発光強度が2Lxとなりさらに落ちたため視認距離は12mとなり低下した。
[比較例5]
蓄光剤に対する充填剤の比率を0.4倍に下げたことを除き、比較例3と同様に性能を確認した。発光強度が7Lxとなり上がったが容器と充填剤の隙間に空隙(粒子間空隙)が多く発生しているため発光幅が疎らに広がったため視認距離にあまり変化がなかった。
[比較例6]
蓄光剤に対する充填剤の比率を0.7倍にした長さ50mm、直径8mmの円柱を作製し性能を確認した。大気中及び水中の発光幅は8mmとなり、視認距離は実施例1同様に上がったが、粉状の蓄光剤が表層に露出する箇所があるため、荷重を加えた場合変形がみられ強度が×となり、吸水による重量変化がったため密閉性が×となった。大きさは比較例1と同じため比較例1と同様に〇となった。
[比較例7]
蓄光剤に対する充填剤の比率を3.0倍にしたことを除き、比較例6と同様に性能を確認した。粉状の蓄光剤が表層に露出することなくなったため強度や密閉性は〇となったが、蓄光剤が減り発光強度が2Lxとなったため視認
距離は低下し12mとなった。
[比較例8]
円柱の直径を16mmにしたことを除き、比較例7と同様に性能を評価した。発光強度が10Lxとなり向上し、大気中及び水中の発光幅も16mmとなり視認距離が向上したが、大きさが倍になるため、運搬性が×となった。
[比較例9]
充填剤に水を用いたことを除き比較例1と同様に性能を評価した。
実施例1同様に視認性は向上したが、蓄光剤劣化させる水分を容器内に含有するため、密閉性を×とした。
[比較例10]
容器の形状を四角筒状にし、容器外径を8mm角、容器内径を5mm角にし、充填剤を容器側面に密着させたことを除き、比較例1同様に性能を評価した。発光強度は7Lxになったが、発光幅が5mmとなり視認距離に大きな変化はなかった。(以下略)
[比較例11]
充填剤を0.5mmの固体ガラス粒子に変更したことを除き比較例2と同様に性能を評価した。結果、発光強度は7Lxになったが、発光幅が5mmとなり視認距離に大きな変化はなかった。
[比較例12]
透明材料の形状を球体とし、内部に蓄光剤を入れ、半円割の容器を溶着したことを除き、比較例1と同様に性能を評価した。結果、発光強度は6Lxになり、発光幅が5mmとなり視認距離に大きな変化はなかった。
蓄光剤と充填剤を容器内面に密着させたことを除き、比較例2同様に性能を確認した。結果、発光強度が10Lxとなり、発光幅が8mmとなり、視認距離が44mとなった。その他強度、密閉性、運搬性は、比較例2と同様であった。
[実施例2]
容器の材質をメタクリル樹脂(アクリル樹脂)にし、屈折率の比率を変更したことを除き実施例1同様に性能を確認した。結果実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例3]
容器の材質をケイ素酸のガラス製にし、屈折率の比率を変更したことを除き実施例1同様に性能を確認した。結果、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例4]蓄光剤と充填剤の比率を2.0倍にしたことを除き、実施例1と同様に性能を評価した。結果、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例5]
容器の材質をテフロン(登録商標)性とし、充填剤をポリエステルにし屈折率の比率を1.26にしたことを除き、実施例1と同様に性能を評価した。結果、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例6]
充填剤をエタノールにし屈折率の比率を1.05にしたことを除き、実施例5と同様に性能を評価した。結果、大気中の発光幅に加えて水中の発光幅が8mmとなり、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例7]容器内径を4mmにしたことを除き、実施例1と同様に性能を評価した。結果、発光強度は9になったが、結果、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例8]
充填剤の量を減らし充填剤の体積比率を0.6倍にしたことを除き、実施例1同様に性能を確認した。結果、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例9]
充填剤の量を減らし充填剤の体積比率を0.5倍にしたことを除き、実施例1同様に性能を確認した。結果、充填剤と容器側面に空隙が発生し、空隙部の光が欠け視認性が低下したが、実施例1同様に視認性は改善された。
[実施例10]
充填剤をウレタンアクリレートにしたことを除き、比較例12と同様に性能を確認した。結果、発光強度が10Lxとなり発光幅が8mm、視認距離が45mとなったことを除き実施例1同様になった。
[実施例11]
容器の形状を丸みのある円筒状にしたこと除き実施例2と同様に性能を評価した。結果、実施例2同様に視認性は改善された。
[実施例12]
充填剤の材質をエタノールに変更し、屈折率の比率を0.86にしたことを除き、実施例1と同様に性能を確認した。結果、実施例1と同様に視認性が改善された。
[実施例13]
円筒パイプに蓄光剤と充填剤を詰め、固めた丸棒を作製し、実施例1と同様に性能を確認した。結果、実施例1と同様に視認性が改善された。丸棒の端部は蓄光剤の比率が高く充填剤の隙間から露出しているため、重量変化があったが、丸棒の部分に接着剤の塗布やシールを張る等簡単な処置を施すと問題なく使用できるため密閉性は〇とした。
(b)蓄光剤及び透明な充填剤
(c)透明材料もしくは蓋
(d)貫通孔
(e)実施例1の光の屈折方向
(f)実施例1の視認状態
(g)蓄光剤+空気
(h)比較例1の光の屈折方向
(j)比較例1の視認状態
Claims (3)
- 蓄光剤を含まない透明容器もしくは透明材料で外装し、蓄光剤と充填剤の混合物を内装する蓄光レジャー用品であり、外装の透明容器もしくは透明材料の530nmの光の屈折率が、充填剤の屈折率との比率が0.85~1.26になる材質で構成され、内装する蓄光剤に対し充填剤の体積の比率が0.4~2.5倍であり、充填剤が蓄光剤と透明な容器もしくは透明な材料の内側に密着もしくは溶着されおり、上記外装の形状が円筒、円錐、楕円、雫状、丸みのある円筒、球であり、外装の素材と同じかその他の材料で蓄光剤と充填剤が、密閉されていることを特徴とする蓄光レジャー用品。
- 蓄光剤を含まない透明容器もしくは透明材料で外装し、蓄光剤と充填剤の混合物を内装する蓄光レジャー用品であり、外装の透明容器もしくは透明材料の530nmの光の屈折率が、充填剤の屈折率との比率が0.85~1.26になる材質で構成され、内装する蓄光剤に対し充填剤の体積の比率が0.4~2.5倍であり、充填剤が蓄光剤と透明な容器もしくは透明な材料の内側に密着もしくは溶着されていることを特徴とする丸棒。
- 蓄光剤と充填剤が充填されていない箇所に貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の蓄光レジャー用品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022193158A JP7357751B1 (ja) | 2022-11-09 | 2022-11-09 | 蓄光レジャー用品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022193158A JP7357751B1 (ja) | 2022-11-09 | 2022-11-09 | 蓄光レジャー用品 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP7357751B1 true JP7357751B1 (ja) | 2023-10-06 |
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Family Applications (1)
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JP2022193158A Active JP7357751B1 (ja) | 2022-11-09 | 2022-11-09 | 蓄光レジャー用品 |
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Citations (2)
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JP2022046104A (ja) | 2020-09-10 | 2022-03-23 | 日亜化学工業株式会社 | Led光源及びその製造方法 |
JP2022101683A (ja) | 2018-06-25 | 2022-07-06 | ファンライト シーオー., エルティーディー. | 複数の発光装置を制御する方法 |
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