JP7353469B2 - シリカベースの艶消し配合物ならびにその作製および使用方法 - Google Patents
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Description
米国特許公報第6921781号は、少なくとも1つのシリカ粒子の表面の少なくとも一部を少なくとも1つのワックスでコーティングすることを開示しており、コーティングは、少なくとも1つのガス中で、ワックスの融点よりも高く、ワックスの分解温度よりも低い温度で実施される。ワックス含量は、シリカの含量の2~15重量%と定義される。
ACEMATT(登録商標)TS100およびSYLOID(登録商標)C807などのシリカベースの艶消し剤は、優れた艶消し効果、および水系配合物におけるフィルム明澄度を有するが、耐薬品性および耐候性が劣る傾向があり、化学薬品に暴露された場合、または気象条件が変化した場合に、しばしば白くなるか、または曇る。シリカベースの艶消し剤はまた、温度の急速な変化を受けた場合に、不十分な耐熱応力を有する傾向がある。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、光の有効な散乱である亀裂をもたらす艶消し剤-ラテックス界面での接着不良、ならびにフィルムの湿潤および乾燥中のフィルムの膨潤(次いで収縮)に起因する応力によって引き起こされ、乾燥中の艶消し粒子の粒子収縮によって悪化する接着不良は、水系コーティング配合物中のシリカ艶消し剤のこれらの欠点の原因であり得る。これらの欠点はすべて、木材またはプラスチック基材上のコーティング用途において望ましくない。
本発明を、添付の図面を参照してさらに説明する。
本発明の艶消し配合物(すなわち、本明細書中に記載される低細孔容積シリカ粒子と高細孔容積シリカ粒子のブレンド)は、本明細書中に記載されるシリカベースの艶消し配合物の水性懸濁液または分散液を含むコーティング組成物の調製に有用である。好ましい態様において、コーティング組成物は水系または水性コーティング組成物であり、これは一般に、基材上で乾燥するとクリアコートフィルムをもたらす。基材が木材である場合、クリアコートフィルムは、チーク、サクラ、オーク、クルミ、マホガニー、およびシタンなどの木材の天然の色および木目構造を目に見えるようにするか、または本質的に目に見えるようにすることができ、この特徴は、家具および木彫品などの用途において非常に高く評価される可能性がある。
本発明はさらに、さまざまなコーティング用途/プロセスにおけるシリカベースの艶消し配合物(すなわち、本明細書中に記載される低細孔容積シリカ粒子および高細孔容積シリカ粒子のブレンド)の使用を対象とする。コーティング組成物中の艶消し配合物として使用される場合、本明細書に記載されるシリカ粒子は、最終コーティングにおいて、改善された耐薬品性に加えて、改善された熱応力耐性、改善された耐候性、改善されたフィルム明澄度、またはそれらの任意の組み合わせなどの他の望ましい特性を提供する。
5=目に見える変質なし(損傷なし)
4=光沢または色のわずかな変化、または何らかの孤立した識別可能な表面マーキング
3=さまざまな視角から見えるわずかなマーキング、例えば、別個の円形の線または領域
2=強いマーキングはあるが、表面構造はほとんど損傷を受けていない
1=強いマーキング、表面構造が損傷を受けているか、コーティング材料が完全もしくは部分的に破壊されているか、または濾紙が表面に貼り付いている。
R=(24-ΔL)/4.8。
以下の表1に列挙する成分を、以下に記載するように組み合わせて、以下で論じるコーティング組成物を試験するための原液を形成した。
艶消し配合物および手順1の原液を含むコーティング組成物を、以下のように調製した。艶消し配合物を使用する目的は、コーティングしたフィルムの光沢を低下させ、目標60°光沢を10.0~15.0、または12.5に近づけることであった。このレベルの光沢を達成するために、必要とされる艶消し配合物の量は異なる試料ごとにさまざまであり、別個の添加量(loading)対光沢試験から決定した。このような試験からの結果のプロットをしばしば艶消し曲線とよんだ。これらの試験の後、特定の艶消し配合物について12.5の光沢に達するための添加量レベルを計算した。所定量の艶消し配合物または2つの艶消し配合物の混合物を、上記の手順1で形成された所定量の原液に加え、得られた混合物を、DISPERMAT(登録商標)分散機を使用して2500rpmで30分間分散させた後、室温で一晩静置した。
各コーティング組成物を試験するためのドローダウンを、上記のドローダウン手順を用いて2日目(すなわち、所定のコーティング組成物を作製した翌日)に行った。
ドローダウンは、ワイヤサイズが40のGardner Company製の巻線型ラボロッドで実施した。このサイズでは、湿潤フィルムの厚さは約100μmであった。乾燥後、乾燥フィルムの厚さは約30~35μmであった。使用したドローダウンプレートは、Leneta Company,Inc.(ニュージャージー州、モーウォー)製の219×286mm2の普通黒色チャート紙であった。各ドローダウンの手順は以下の通りであった:
1.無塵クリーンルームにおいて、ブランクドローダウンプレートを真空ホルダー上に置いた。
2.ピペットを使用して、約2~5mLの十分に混合されたコーティング組成物試料を、試料シートの上部およびその付近に配置した。
3.ドローダウンロッドの端部を速やかに把持した。両手の親指を使用してロッドが試料から離れて反ったり曲がったりしないようにし、ドローダウンロッドを液体プールに通して引き下ろして、試料シートの全体にわたり流体を塗り広げ、計測した。所定のドローダウンを行った後、ドローダウンロッドを、使用後洗浄トレイに浸漬した。
4.ドローダウン後、ドローダウン試料を室温で少なくとも4日間放置して、コーティングされた層を完全に乾燥させた。
5.コーティングされたドローダウンプレートを乾燥した後、耐薬品性、フィルム明澄度、艶消し効率およびコールドチェック試験を、以下の手順を用いて行った。
フィルム光沢の読み取りには、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器(BYK-Gardner USA製、メリーランド州、コロンビア)を使用した。60°光沢度を測定し、報告した。
1.ドローダウンを、手順2および3に記載したように実施した。コーティングされたドローダウンカードを周囲条件で1週間にわたって乾燥した後、コーティングされたフィルムを耐薬品性について評価した。
2.Fisherブランドの濾紙から円(直径1インチ)を切り取った。
3.円を50/50エタノール/水に30秒間浸した。
4.浸した各円を、乾燥したドローダウンカード上に置き、次いで、蒸発を防ぐために秤量ボートで覆った。
5.1時間後、秤量ボートおよび紙を除去した。
6.接触領域に白色マークが経時的に現れ、一晩の後、Spectro-Guide 45/0比色計を用いてL*値を測定した。
7.化学的損傷(耐薬品性に反比例する)は、白色マークのL*値(すなわち、少なくとも3つの読み取り値のうちの最大の読み取り値)と、周囲の損傷を受けていないフィルム背景のL*値との差(ΔL)として定義した。変化の百分率も計算した。
5.1 湿式プロセス
2.5~10グラムのポリエチレンワックス(Aldrichを含むさまざまな供給業者から市販されている)を、加熱しながら60~100mLのトルエンに溶解した。10gのシリカ(シリカゲルまたは沈降シリカまたはヒュームドシリカ、W. R. Graceを含むさまざまな供給業者から市販されている)粒子をワックス溶液と混合した。混合物を、十分に換気されたヒュームフード内の結晶化皿に一晩放置して、すべてのトルエンを蒸発させた。「乾燥した」残渣を乳鉢乳棒での磨砕にかけて、すべての粒子が500μmのスクリーンを通過できるようにした。次に、ふるい分けされた粒子を130℃で1時間加熱した。乾燥後、粒子を冷却し、分析ミルを用いて粒径をさらに低減させて、粒子が44μmのスクリーン(325メッシュ)を通過できるようにした。ふるい分けされた粒子は、そのままで、例えば塗料配合物に直接使用するのに適していた。
4.0kgの多孔質シリカ粒子を、10LのHenscher Mixer中、窒素下で、1.0~4.0kgのポリエチレンワックスと混合した。ミキサーを120℃に2時間加熱した。混合物を3000rpmで2時間混合した。その後、試料を室温まで冷却し、複合体を窒素下で流体エネルギーミルにかけて、粒径を9μm(メジアン粒径)まで小さくした。
以下の実施例に記載するように調製したシリカおよびワックスの複合粒子の窒素細孔容積(PV)を、Quantachrome Instrument(フロリダ州、Boynton Beach)から入手可能なAutosorb(登録商標)iQ分析器を使用して測定した。各試料の脱気を65℃(すなわち、約80℃のワックスの融点未満)で4時間行った。窒素の吸着および脱着等温線を、77Kにおいて、窒素圧力を0.01%大気から0.998%大気に上昇させた後、0.998%大気から0.025%大気に低下させて、それぞれ測定した。細孔容積の計算は、AsiQwinTM 5.0バージョンプログラムを用いてBJH理論に基づいて測定した。例えば、Barrett et al., “The Determination of Pore Volume and Area Distributions in Porous Substances. I. Computations from Nitrogen Isotherms”, J. Am. Chem. Soc., 1951, 73 (1), pp 373-380参照。これの主題を、本明細書中で全体として参考として援用する。複合体について測定した細孔容積を、以下に記載する実施例で報告した。
高細孔容積(HPV)および低細孔容積(LPV)シリカ、シリカ/ワックス複合体、ならびに実施例における艶消し配合物に使用される無細孔容積(NPV)ワックス粒子を、以下の表2に列挙する。
異なるタイプの艶消し配合物ブレンドを有するコーティング配合物を手順1に従って調製し(それぞれ配合物の全量100g)、黒色チャート紙上へのコーティングを手順2に従って実施し、コーティングされたフィルムを手順3に従って評価した。以下の実施例で、異なる重量比の高細孔容積粒子および低細孔容積粒子のブレンディングからの比較結果、特定の光沢目標範囲に達するために使用される艶消し配合物の量、コーティングされたフィルムから測定した光沢度、および乾燥したコーティングされたフィルムからの耐薬品性の結果を実証する。
実施例1では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-1およびLPV-1のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表3に列挙する。
実施例2では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-2およびLPV-1のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表4に列挙する。
実施例3では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-3およびLPV-1のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表5に列挙する。
実施例4では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-4およびLPV-1のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表6に列挙する。
実施例5では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-3およびLPV-2のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表7に列挙する。
実施例6では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-2およびLPV-3のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表8に列挙する。
実施例7では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-2およびLPV-1のブレンディングを、より多い添加量(したがって、コーティングされたフィルムについて約7.0以下のより低い光沢度)で実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表9に列挙する。
比較例1では、コーティング配合物中の5つの異なる比率でのHPV-4およびNPV-4のブレンディングを実施し、これらの配合物からのコーティングされたフィルムの評価結果を以下の表10に列挙する。
本発明は以下の態様を含む。
[1]
水性コーティング組成物のための艶消し配合物であって、該艶消し配合物を水性コーティング組成物中に組み込み、基材上で乾燥してフィルムを形成させたときに、60°光沢度目標において増大した耐薬品性を有するフィルムを提供するのに十分な量の低細孔容積シリカ粒子とブレンドされた高細孔容積シリカ粒子を含む、前記艶消し配合物、該高細孔容積シリカ粒子は、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法によって決定して0.80cc/gより大きいメジアン細孔容積を有し、該低細孔容積シリカ粒子は、BJH法によって決定して0.80cc/g以下のメジアン細孔容積を有する。
[2]
60°光沢度目標が、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器を用いて測定して約3.0~約30.0である、[1]に記載の艶消し配合物。
[3]
60°光沢度目標が、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器を用いて測定して約5.0~約20.0である、[1]または[2]に記載の艶消し配合物。
[4]
60°光沢度目標が、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器を用いて測定して約10.0~約15.0である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[5]
[1]~[4]のいずれか一項に記載の艶消し配合物であって、水性コーティング組成物中に組み込み、基材上に施用したときに、コーティング組成物が、試験方法EN 12720またはDIN68861-1を使用して1~5の尺度内の3~5の耐薬品性等級を有するフィルムを形成することを可能にする、前記艶消し配合物。
[6]
フィルムがクリアコートフィルムである、[1]~[5]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[7]
基材が木材、プラスチック、または黒色チャート紙である、[1]~[6]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[8]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して10.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[1]~[7]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[9]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して7.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[1]~[8]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[10]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して5.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[1]~[9]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[11]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して3.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[1]~[10]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[12]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して7.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[1]~[11]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[13]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して6.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[1]~[12]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[14]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して5.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[1]~[13]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[15]
水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して4.5単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[1]~[14]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[16]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が約1.0重量%(wt%)~約99.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が約99.0重量%~約1.0重量%の量で存在する、[1]~[15]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[17]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が約50.0重量%~約98.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が約50.0重量%~約2.0重量%の量で存在する、[1]~[16]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[18]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が約60.0重量%~約95.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が約40.0重量%~約5.0重量%の量で存在する、[1]~[17]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[19]
低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、高細孔容積シリカ粒子の細孔容積と少なくとも0.1cc/g異なる、[1]~[18]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[20]
前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子のメジアン細孔容積より少なくとも0.2cc/g小さい、[1]~[19]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[21]
前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子の細孔容積より少なくとも0.50cc/g小さい、[1]~[20]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[22]
前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子の細孔容積より少なくとも0.80cc/g小さい、[1]~[21]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[23]
前記低細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して約0.01cc/g~約0.79cc/gの細孔容積を有する、[1]~[22]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[24]
前記低細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して約0.01cc/g~約0.60cc/gの細孔容積を有する、[1]~[23]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[25]
前記高細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して約0.80cc/g~約2.40cc/gの細孔容積を有する、[1]~[24]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[26]
前記高細孔容積シリカ粒子が、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法によって決定して約0.90cc/g~約2.00cc/gの細孔容積を有する、[1]~[25]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[27]
前記高細孔容積シリカ粒子および前記低細孔容積シリカ粒子が本質的にシリカからなる、[1]~[26]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[28]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の細孔を少なくとも部分的に満たすのに十分な量の1以上の第1のワックスをさらに含む、[1]~[26]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[29]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約5.0重量%~約65.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、[28]に記載の艶消し配合物。
[30]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約10.0重量%~約60.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、[28]または[29]に記載の艶消し配合物。
[31]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約15.0重量%~約55.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、[28]~[30]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[32]
前記高細孔容積シリカ粒子が、高細孔容積シリカ粒子の細孔を少なくとも部分的に満たすのに十分な量の1以上の第2のワックスをさらに含む、[1]~[26]および[28]~[31]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[33]
前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約5.0重量%~約65.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、[32]に記載の艶消し配合物。
[34]
前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約10.0重量%~約60.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、[32]または[33]に記載の艶消し配合物。
[35]
前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約15.0重量%~約55.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、[32]~[34]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[36]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1つ以上の第2のワックスの各々が、独立して、炭化水素ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、植物ワックス、動物ワックス、またはそれらの任意の組み合わせを含む、[28]~[35]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[37]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、独立して、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、またはそれらの組み合わせを含む、[28]~[36]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[38]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、独立して、少なくとも2000の平均分子量を有するポリエチレンワックスを含む、[28]~[37]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[39]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、同一の1以上のワックスを含む、[28]~[38]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[40]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の各々が、独立して、シリカゲル、沈降シリカ、ヒュームドシリカ粒子、またはそれらの任意の組み合わせを含む、[1]~[39]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[41]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の各々が、独立して、シリカゲル粒子を含む、[1]~[40]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[42]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子が、独立して、約1.0ミクロン(μm)~約50.0μmのメジアン粒径を有する、[1]~[41]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[43]
前記低細孔容積粒子および前記高細孔容積粒子が、独立して、約3.0μm~約15.0μmのメジアン粒径を有する、[1]~[42]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[44]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子が自由流動性粒子である、[1]~[43]のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
[45]
[1]~[44]のいずれか一項に記載の艶消し配合物を調製する方法であって、低細孔容積シリカ粒子と高細孔容積シリカ粒子を組み合わせて、低細孔容積シリカ粒子と高細孔容積シリカ粒子のブレンドを形成することを含む、前記方法。
[46]
さらに、低細孔容積シリカ粒子を1以上の第1のワックスと接触させることを含む、[45]に記載の方法。
[47]
さらに、高細孔容積シリカ粒子を1以上の第2のワックスと接触させることを含む、[45]または[46]に記載の方法。
[48]
前記接触段階が、
1以上の第1または第2のワックスを1以上の溶媒に溶解または分散させて、1以上の懸濁液または分散液を形成し;
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を1以上の懸濁液または分散液中に組み込み;そして
1以上の懸濁液または分散液から溶媒を除去する;
ことを含む、[46]または[47]に記載の方法。
[49]
前記接触段階が、
1以上の第1または第2のワックスを溶融して1以上の溶融液体を形成し;そして
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を1以上の溶融液体中に組み込む;
ことを含む、[46]または[47]に記載の方法
[50]
前記接触段階が、(a)1以上の第1または第2のワックス、および(b)低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を、加熱しつつ同時に混合および/またはミル粉砕することを含む、[46]または[47]に記載の方法。
[51]
さらに、低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子の粒径を低減させて、100ミクロン(μm)未満の最終粒径を有するシリカ粒子を得ることを含む、[45]~[50]のいずれか一項に記載の方法。
[52]
さらに、
約500ミクロン(μm)未満の第1の粒径を有する低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を形成し;
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を高温で熱処理時間にわたり熱処理し;
熱処理された低細孔容積シリカ粒子または熱処理された高細孔容積シリカ粒子を放置して冷却し;そして
熱処理された低細孔容積シリカ粒子または熱処理された高細孔容積シリカ粒子を、約100μm未満の最終粒径がもたらされるようにミル粉砕する;
ことを含む、[45]~[50]のいずれか一項に記載の方法。
[53]
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を約90℃~約140℃の範囲の高温で熱処理し、熱処理時間が約1.0時間(hr)~約4.0時間の範囲である、[52]に記載の方法。
[54]
高温が約100℃~約130℃の範囲であり、熱処理時間が約1.0時間~約1.5時間の範囲である、[53]に記載の方法。
[55]
前記低減段階が、約45.0μm未満の最終粒径を有する低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子をもたらす、[51]に記載の方法。
[56]
[1]~[44]のいずれか一項に記載の艶消し配合物を含むコーティング組成物。
[57]
前記コーティング組成物が水性組成物を含む、[56]に記載のコーティング組成物。
[58]
コーティング組成物を基材上で乾燥してフィルムを形成させる場合、該フィルムが、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器を用いて測定して約5.0~約20.0の60°光沢度を有する、[56]または[57]に記載のコーティング組成物。
[59]
コーティング組成物を基材上で乾燥してフィルムを形成させる場合、該フィルムが、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器を用いて測定して約10.0~約15の60°光沢度を有する、[56]~[58]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[60]
コーティング組成物を基材上で乾燥させてフィルムを形成する場合、フィルムが、試験方法EN 12720またはDIN68861-1を使用して1~5の尺度内の3~5の耐薬品性等級を有する、[56]~[59]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[61]
フィルムがクリアコートフィルムである、[56]~[60]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[62]
基材が木材、プラスチック、または黒色チャート紙である、[56]~[61]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[63]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して10.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[56]~[62]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[64]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して7.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[56]~[63]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[65]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して5.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[56]~[64]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[66]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して3.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、[56]~[65]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[67]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して7.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[56]~[66]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[68]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して6.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[56]~[67]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[69]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して5.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[56]~[68]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[70]
平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して4.5単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、[56]~[69]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[71]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が約1.0重量%(wt%)~約99.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が約99.0重量%~約1.0重量%の量で存在する、[56]~[70]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[72]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が約50.0重量%~約98.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が約50.0重量%~約2.0重量%の量で存在する、[56]~[71]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[73]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が約60.0重量%~約95.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が約40.0重量%~約5.0重量%の量で存在する、[56]~[72]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[74]
低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、高細孔容積シリカ粒子の細孔容積と少なくとも0.1cc/g異なる、[56]~[73]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[75]
前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子のメジアン細孔容積より少なくとも0.2cc/g小さい、[56]~[74]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[76]
前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子の細孔容積より少なくとも0.50cc/g小さい、[56]~[75]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[77]
前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子の細孔容積より少なくとも0.80cc/g小さい、[56]~[76]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[78]
前記低細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して約0.01cc/g~約0.79cc/gの細孔容積を有する、[56]~[77]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[79]
前記低細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して約0.01cc/g~約0.60cc/gの細孔容積を有する、[56]~[78]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[80]
前記高細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して約0.80cc/g~約2.40cc/gの細孔容積を有する、[56]~[79]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[81]
前記高細孔容積シリカ粒子が、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法によって決定して約0.90cc/g~約2.00cc/gの細孔容積を有する、[56]~[80]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[82]
前記高細孔容積シリカ粒子および前記低細孔容積シリカ粒子が本質的にシリカからなる、[56]~[81]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[83]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の細孔を少なくとも部分的に満たすのに十分な量の1以上の第1のワックスをさらに含む、[56]~[81]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[84]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約5.0重量%~約65.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、[83]に記載のコーティング組成物。
[85]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約10.0重量%~約60.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、[83]または[84]に記載のコーティング組成物。
[86]
前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約15.0重量%~約55.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、[83]~[85]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[87]
前記高細孔容積シリカ粒子が、高細孔容積シリカ粒子の細孔を少なくとも部分的に満たすのに十分な量の1以上の第2のワックスをさらに含む、[56]~[81]および[83]~[84]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[88]
前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約5.0重量%~約65.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、[87]に記載のコーティング組成物。
[89]
前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約10.0重量%~約60.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、[87]または[88]に記載のコーティング組成物。
[90]
前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき約15.0重量%~約55.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、[87]~[89]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[91]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、独立して、炭化水素ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、植物ワックス、動物ワックス、またはそれらの任意の組み合わせを含む、[83]~[90]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[92]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、独立して、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、またはそれらの組み合わせを含む、[83]~[91]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[93]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、独立して、少なくとも2000の平均分子量を有するポリエチレンワックスを含む、[83]~[92]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[94]
前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、同じ1以上のワックスを含む、[83]~[93]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[95]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の各々が、独立して、シリカゲル、沈降シリカ、ヒュームドシリカ粒子、またはそれらの任意の組み合わせを含む、[56]~[94]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[96]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の各々が、独立して、シリカゲル粒子を含む、[56]~[95]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[97]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子が、独立して、約1.0ミクロン(μm)~約50.0μmのメジアン粒径を有する、[56]~[96]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[98]
前記低細孔容積粒子および前記高細孔容積粒子が、独立して、約3.0μm~約15.0μmのメジアン粒径を有する、[56]~[97]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[99]
前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子が自由流動性粒子である、[56]~[98]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[100]
前記コーティング組成物が、前記コーティング組成物の全重量に基づき最大約16.0重量%の前記艶消し配合物を含む、[56]~[99]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[101]
前記コーティング組成物が、前記コーティング組成物の全重量に基づき約5.0重量%~約15.0重量%の前記艶消し配合物を含む、[56]~[100]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[102]
前記コーティング組成物が、前記コーティング組成物の全重量に基づき約7.5重量%~約12.5重量%の前記艶消し配合物を含む、[56]~[101]のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
[103]
[56]~[102]のいずれか一項に記載のコーティング組成物でコーティングされた基材。
[104]
前記基材が木材、プラスチック、または黒色チャート紙を含む、[103]に記載の基材。
[105]
木材またはプラスチック基材に施用される水系組成物の耐薬品性の改善方法であって、
[1]~[44]のいずれか一項に記載の艶消し配合物をコーティング組成物中に組み込み;
該コーティング組成物を木材またはプラスチック基材の少なくとも1つの表面上に施用してコーティングを形成し;そして
コーティングを乾燥させて、木材またはプラスチック基材の少なくとも1つの表面上にフィルムを形成する;
ことを含む前記方法。
[106]
フィルムがクリアコートフィルムである、[105]に記載の方法。
Claims (28)
- 水性コーティング組成物のための艶消し配合物であって、該艶消し配合物を水性コーティング組成物中に組み込み、基材上で乾燥してフィルムを形成させたときに、60°光沢度目標において増大した耐薬品性を有するフィルムを提供するのに十分な量の低細孔容積シリカ粒子とブレンドされた高細孔容積シリカ粒子を含み、該高細孔容積シリカ粒子は、Barrett-Joyner-Halenda(BJH)法によって決定して0.80cc/gより大きいメジアン細孔容積を有し、該低細孔容積シリカ粒子は、BJH法によって決定して0.80cc/g以下のメジアン細孔容積を有し、前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子の細孔容積より少なくとも0.50cc/g小さく、前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が1.0重量%~99.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が99.0重量%~1.0重量%の量で存在する、前記艶消し配合物。
- 60°光沢度目標が、携帯型Micro-TRI-Gloss計測器を用いて測定して3.0~30.0である、請求項1に記載の艶消し配合物。
- 請求項1~2のいずれか一項に記載の艶消し配合物であって、水性コーティング組成物中に組み込み、基材上に施用したときに、コーティング組成物が、試験方法EN 12720またはDIN68861-1を使用して1~5の尺度内の3~5の耐薬品性等級を有するフィルムを形成することを可能にする、前記艶消し配合物。
- フィルムがクリアコートフィルムである、請求項1~3のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 基材が木材、プラスチック、または黒色チャート紙である、請求項1~4のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して10.0単位以下の50/50水/エタノール損傷1時間ΔL*値を有するフィルムを形成する、請求項1~5のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 水性コーティング組成物が、平滑で非浸透性の普通黒色チャート紙上に施用して乾燥した場合、携帯型Spectro-Guide 45/0比色計を用いて測定して7.0単位以下のフィルム明澄度ΔL*を有するフィルムを形成する、請求項1~6のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき、前記低細孔容積シリカ粒子が50.0重量%~98.0重量%の量で存在し、前記高細孔容積シリカ粒子が50.0重量%~2.0重量%の量で存在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子の細孔容積が、前記高細孔容積シリカ粒子の細孔容積より少なくとも0.80cc/g小さい、請求項1~8のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して0.01cc/g~0.79cc/gの細孔容積を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記高細孔容積シリカ粒子が、BJH法によって決定して0.80cc/g~2.40cc/gの細孔容積を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記高細孔容積シリカ粒子および前記低細孔容積シリカ粒子が本質的にシリカからなる、請求項1~11のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の細孔を少なくとも部分的に満たすのに十分な量の1以上の第1のワックスをさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子が、前記低細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき5.0重量%~65.0重量%未満の前記1以上の第1のワックスを含む、請求項13に記載の艶消し配合物。
- 前記高細孔容積シリカ粒子が、高細孔容積シリカ粒子の細孔を少なくとも部分的に満たすのに十分な量の1以上の第2のワックスをさらに含む、請求項1~11、13及び14のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記高細孔容積シリカ粒子が、前記高細孔容積シリカ粒子の全重量に基づき5.0重量%~65.0重量%未満の前記1以上の第2のワックスを含む、請求項15に記載の艶消し配合物。
- 前記1以上の第1のワックスおよび前記1以上の第2のワックスの各々が、独立して、炭化水素ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、植物ワックス、動物ワックス、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項13~16のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子の各々が、独立して、シリカゲル、沈降シリカ、ヒュームドシリカ粒子、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 前記低細孔容積シリカ粒子および前記高細孔容積シリカ粒子が自由流動性粒子である、請求項1~18のいずれか一項に記載の艶消し配合物。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の艶消し配合物を調製する方法であって、低細孔容積シリカ粒子と高細孔容積シリカ粒子を組み合わせて、低細孔容積シリカ粒子と高細孔容積シリカ粒子のブレンドを形成することを含む、前記方法。
- さらに、低細孔容積シリカ粒子を1以上の第1のワックスと接触させることを含む、及び/又は、さらに、高細孔容積シリカ粒子を1以上の第2のワックスと接触させることを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記接触させることが、
1以上の第1または第2のワックスを1以上の溶媒に溶解または分散させて、1以上の懸濁液または分散液を形成し;
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を1以上の懸濁液または分散液中に組み込み;そして
1以上の懸濁液または分散液から溶媒を除去する;
ことを含むか、又は
前記接触させることが、
1以上の第1または第2のワックスを溶融して1以上の溶融液体を形成し;そして
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を1以上の溶融液体中に組み込む;
ことを含むか、又は
前記接触させることが、
(a)1以上の第1または第2のワックス、および(b)低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を、加熱しつつ同時に混合および/またはミル粉砕することを含む、
請求項21に記載の方法。 - さらに、(a)低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子の粒径を低減させて、100ミクロン(μm)未満の最終粒径を有するシリカ粒子を得ることを含み、又は
さらに、(b)500ミクロン(μm)未満の第1の粒径を有する低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を形成し;
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を高温で熱処理時間にわたり熱処理し;
熱処理された低細孔容積シリカ粒子または熱処理された高細孔容積シリカ粒子を放置して冷却し;そして
熱処理された低細孔容積シリカ粒子または熱処理された高細孔容積シリカ粒子を、100μm未満の最終粒径がもたらされるようにミル粉砕する;
ことを含み、
(b)において、
低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子を90℃~140℃の範囲の高温で熱処理し、熱処理時間が1.0時間(hr)~4.0時間の範囲である、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法。 - 前記粒径を低減させること(a)が、45.0μm未満の最終粒径を有する低細孔容積シリカ粒子または高細孔容積シリカ粒子をもたらす、請求項23に記載の方法。
- 請求項1~19のいずれか一項に記載の艶消し配合物を含むコーティング組成物であって、
前記コーティング組成物が水性組成物を含む、コーティング組成物。 - 前記コーティング組成物が、前記コーティング組成物の全重量に基づき最大16.0重量%の前記艶消し配合物を含む、請求項25に記載のコーティング組成物。
- 請求項25及び26のいずれか一項に記載のコーティング組成物でコーティングされた基材であって、
前記基材が、木材、プラスチック、または黒色チャート紙を含む、基材。 - 木材またはプラスチック基材に施用される水系組成物の耐薬品性の改善方法であって、
請求項1~19のいずれか一項に記載の艶消し配合物をコーティング組成物中に組み込み;
該コーティング組成物を木材またはプラスチック基材の少なくとも1つの表面上に施用してコーティングを形成し;そして
コーティングを乾燥させて、木材またはプラスチック基材の少なくとも1つの表面上にフィルムを形成する;
ことを含み、
フィルムがクリアコートフィルムである、方法。
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