JP7350221B2 - データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム - Google Patents

データ処理装置、データ処理方法及びデータ処理プログラム Download PDF

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Description

本開示は、列車制御システムで行われる無線通信に関する。
地上設備のスリム化、安全性及び信頼性の向上、高機能化を目的として、無線通信を用いた列車制御システムが世界でさまざまな方式で実用化され始めている。
無線通信を用いた列車制御システムは、国内のみならず、海外において、以下のように実用化されている(非特許文献1)。
ETCS(European Train Control System)
PTC(Positive Train Control system)
CBTC(Communication Based Train Control system)
ATACS(Advanced Train Administration and Communications System)
非特許文献1で示されるように、無線通信を用いた列車制御システムは、路線に沿った地上無線通信機器と、列車上の車上無線通信機器を含む。そして、地上無線通信機器と、各列車上の車上無線通信機器との間で、制御情報を通信することで、安全な運行のための速度制御を自動的に行うことが可能となっている。
地上無線通信機器と車上無線通信機器との間の制御情報の通信が無線により行われることで、従来の軌道回路式と異なり、列車の速度に応じて列車間隔を可変にする性能を向上させることができる。更に、制御情報の通信が無線により行われることで、線路を柔軟に敷設することができる。また、制御情報の通信が無線により行われることで省配線化が促される。そして、省配線化に伴い有線通信設備が少なくなり、この結果、有線通信設備の運用負担と保守負担が軽減される。
無線通信を用いた列車制御システムには、上記したような利点がある。一方で、無線通信を用いた列車制御システムでは、列車制御システムで使用する無線周波数に対する妨害波の影響を受けてしまう。そして、妨害波により、最悪の場合は、車上無線通信機器が制御できなくなるおそれがある。また、非特許文献2に示されるように、妨害波は電波法に違反している可能性がある。
これらより、妨害波の発生が検出された場合には、早期に妨害波の発生源の位置を推定し、妨害波の発生源の推定位置に対応した対処を行うことが必要である。
平成27年度 特許出願技術動向調査報告書(概要)鉄道管制システム 総務省 重要無線通信妨害事例(https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/re/jyubou/index.html)
本開示は、上記に鑑みたものであり、妨害波の発生源の位置を推定することを主な目的とする。
本開示に係るデータ処理装置は、
列車で行われる通信を妨害する妨害波が前記列車の走行中に発生したことが検出された場合に、前記妨害波の発生源の位置の真横方向にある前記列車の走行軌道上の位置を推定真横位置として推定する真横位置推定部と、
前記妨害波が発生していた期間である妨害波発生期間に前記列車で計測された受信電力値である計測受信電力値の特徴を抽出する特徴抽出部と、
前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離の候補である複数の候補距離が示され、候補距離ごとに、前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離が当該候補距離である場合に前記列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴が示される学習データから、推定受信電力値の特徴が前記計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する候補距離抽出部と、
前記推定真横位置から前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定する発生源位置推定部とを有する。
本開示によれば、妨害波の発生源の位置を推定することができる。
実施の形態1に係る列車制御システムの構成例を示す図。 実施の形態1に係る動作の概要を示す図。 実施の形態1に係る動作の概要を示すフローチャート。 実施の形態1に係る計測受信電力値の特徴を示す図。 実施の形態1に係る候補距離の抽出例を示す図。 実施の形態1に係る妨害波の発生源の位置の推定方法の例を示す図。 実施の形態1に係る妨害波発生源推定装置のハードウェア構成例を示す図。 実施の形態1に係る妨害波発生源推定装置の機能構成例を示す図。 実施の形態1に係る地上計測結果データ及び車上計測結果データの例を示す図。 実施の形態1に係る学習データの例を示す図。 実施の形態1に係る妨害波発生源推定装置の動作例を示すフローチャート。 実施の形態1に係る妨害波発生期間の例を示す図。 実施の形態1に係る妨害波発生源推定装置の動作例を示すフローチャート。 実施の形態2に係るアンテナの設置例を示す図。 実施の形態2に係る、無指向アンテナで電波を受信した場合に計測される受信電力値の例を示す図。 実施の形態2に係る指向性アンテナの放射パターンの例を示す図。 実施の形態2に係る右指向性アンテナで電波を受信した場合に計測される受信電力値の例を示す図。 実施の形態2に係る左指向性アンテナで電波を受信した場合に計測される受信電力値の例を示す図。 実施の形態2に係る車上計測結果データの例を示す図。 実施の形態2に係る妨害波発生源推定装置の動作例を示すフローチャート。 実施の形態2に係る妨害波発生源推定装置の動作例を示すフローチャート。 実施の形態2に係る放射パターンデータの例を示す図。 実施の形態3に係る動作の概要を示す図。 実施の形態3に係る妨害波発生源推定装置の機能構成例を示すフローチャート。 実施の形態3に係る妨害波発生源推定装置の動作例を示すフローチャート。
実施の形態1.
***システム構成の説明***
図1に本実施の形態に係る列車制御システム100の構成例を示す。
列車制御システム100は、走行軌道20を走行する列車を制御する。
本実施の形態に係る列車制御システム100は、地上無線通信機器10、車上無線通信機器11、公衆網基地局12、地上監視機器13、車上監視機器14、データ収集装置15及び妨害波発生源推定装置16を含む。
本実施の形態では、地上無線通信機器10、車上無線通信機器11、公衆網基地局12、地上監視機器13及び車上監視機器14は、それぞれ複数存在するものとする。
地上無線通信機器10は、地上に配置される無線通信機器である。地上無線通信機器10は、列車の走行中に、車上無線通信機器11との間で無線通信を行う。つまり、地上無線通信機器10は、列車の走行中に、車上無線通信機器11との間で無線電波を送受する。
車上無線通信機器11との間で無線電波の送受ができれば、地上無線通信機器10の配置位置は問わないが、例えば、地上無線通信機器10は列車の路線の近傍に配置される。
地上無線通信機器10は地上無線機器とも表記する。
車上無線通信機器11は、列車に搭載される無線通信機器である。前述のように、車上無線通信機器11は、列車の走行中に、地上無線通信機器10との間で無線電波を送受する。
なお、本実施の形態では、列車には無指向アンテナが設けられており、車上無線通信機器11は、無指向アンテナを用いて地上無線通信機器10と通信を行う。
車上無線通信機器11は車上無線機器とも表記する。
地上監視機器13は、地上に配置される。地上監視機器13は、地上無線通信機器10の近傍に配置される。例えば、地上監視機器13は地上無線通信機器10に備え付けられている。地上監視機器13は、地上無線通信機器10での受信電力値を計測する。具体的には、地上監視機器13は、受信電力値としてRSSI(Received Signal Strength Indicator)を計測する。
地上監視機器13は、定期的に、計測したRSSIが示される地上計測結果データを公衆網基地局12を介してデータ収集装置15に送信する。
なお、地上監視機器13は、地上無線通信機器10の近傍に配置されるため、地上監視機器13が計測した受信電力値は地上無線通信機器10での電波の受信状況を表す。また、地上監視機器13は、地上無線通信機器10の近傍に配置されるため、地上監視機器13の位置と地上無線通信機器10の位置は同視できるものとする。つまり、以下において、「地上監視機器13の位置」と「地上無線通信機器10の位置」は相互に読み替え可能である。
車上監視機器14は、車上無線通信機器11の近傍に搭載される。例えば、車上監視機器14は車上無線通信機器11に備え付けられている。車上監視機器14は、車上無線通信機器11での受信電力値を計測する。具体的には、車上監視機器14は、受信電力値としてRSSIを計測する。
車上監視機器14は、定期的に、計測したRSSIが示される車上計測結果データを公衆網基地局12を介してデータ収集装置15に送信する。
なお、車上監視機器14は、車上無線通信機器11の近傍に配置されるため、車上監視機器14が計測した受信電力値は車上無線通信機器11での電波の受信状況を表す。また、車上監視機器14は、車上無線通信機器11の近傍に配置されるため、車上監視機器14の位置と車上無線通信機器11の位置は同視できるものとする。つまり、以下において、「車上監視機器14の位置」と「車上無線通信機器11の位置」は相互に読み替え可能である。
公衆網基地局12は、地上監視機器13から地上計測結果データを受信する。また、公衆網基地局12は、車上監視機器14から車上計測結果データを受信する。そして、公衆網基地局12は、地上計測結果データ及び車上計測結果データを公衆網30を介してデータ収集装置15に送信する。
データ収集装置15は、定期的に、公衆網30を介して公衆網基地局12から地上計測結果データを収集する。また、データ収集装置15は、定期的に、公衆網30を介して公衆網基地局12から車上計測結果データを収集する。
妨害波発生源推定装置16は、データ収集装置15により収集された地上計測結果データ及び車上計測結果データを解析して、妨害波の発生を検出する。妨害波は、地上無線通信機器10と車上無線通信機器11との通信を妨害する電波である。
また、妨害波発生源推定装置16は、地上計測結果データ及び車上計測結果データを解析して、妨害波の発生源の位置を推定する。
妨害波発生源推定装置16は、データ処理装置に相当する。また、妨害波発生源推定装置16の動作手順は、データ処理方法に相当する。また、妨害波発生源推定装置16の動作を実現するプログラムは、データ処理プログラムに相当する。
なお、図1では、地上無線通信機器10と地上監視機器13とが別の機器で実現されているが、地上無線通信機器10と地上監視機器13とを同じ機器で実現してもよい。同様に、図1では、車上無線通信機器11と車上監視機器14とが別の機器で実現されているが、車上無線通信機器11と車上監視機器14とを同じ機器で実現してもよい。
同様に、データ収集装置15と妨害波発生源推定装置16とを同じ機器で実現してもよい。
***実施の形態の概要***
本実施の形態では、上述のように、妨害波発生源推定装置16が妨害波の発生源の位置を推定する。妨害波発生源推定装置16の構成及び動作の詳細を説明する前に、理解を容易にするために、妨害波発生源推定装置16が妨害波の発生源の位置を推定する動作の概要を説明する。
図2は、列車の走行軌道20と車上監視機器14の位置を示す。図2において、黒い丸は車上監視機器14の位置を示す。また、黒い四角は妨害波の発生源の候補位置を示す。
また、図2では、破線矢印の方向に列車が走行しているものとする。
妨害波発生源推定装置16は、後述する方法にて妨害波が発生したこと及び妨害波が発生している期間を検出する。妨害波が発生している期間を妨害波発生期間という。図2において妨害波発生期間開始位置201は、妨害波発生期間の開始時刻での車上監視機器14の位置である。妨害波発生期間終了位置202は、妨害波発生期間の終了時刻での車上監視機器14の位置である。
推定真横位置203は、妨害波の発生源の位置の真横方向にある走行軌道20上の位置である。つまり、推定真横位置203では、列車の走行方向に垂直のいずれかの方向(右方向又は左方向)に妨害波の発生源があると推定される。
候補位置251、候補位置252及び候補位置253は、推定真横位置203から列車の走行方向の右方向の妨害波の発生源の候補位置である。
候補位置251は、推定真横位置203から100メートル離れた位置である。
候補位置252は、推定真横位置203から200メートル離れた位置である。
候補位置253は、推定真横位置203から300メートル離れた位置である。
候補位置261、候補位置262及び候補位置263は、推定真横位置203から列車の走行方向の左方向の妨害波の発生源の候補位置である。
候補位置261は、推定真横位置203から100メートル離れた位置である。
候補位置262は、推定真横位置203から200メートル離れた位置である。
候補位置263は、推定真横位置203から300メートル離れた位置である。
妨害波発生源推定装置16は、車上計測結果データ及び地上計測結果データを解析して、候補位置251、候補位置252、候補位置253、候補位置261、候補位置262及び候補位置263の中から、最も確度が高い候補位置を妨害波の発生源の位置として推定する。
図3は、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の動作の概要を示す。
先ず、ステップS11において、妨害波発生源推定装置16は、真横位置を推定する。
具体的には、妨害波発生源推定装置16は、妨害波が発生したこと及び妨害波発生期間を検出すると、車上計測結果データを用いて、妨害波発生期間に車上監視機器14で計測された受信電力値(計測受信電力値という)を解析する。
車上計測結果データには、車上監視機器14で計測された受信電力値が記述されており、妨害波発生源推定装置16は、妨害波発生期間に車上監視機器14で計測された受信電力値を計測受信電力値として抽出する。
そして、妨害波発生源推定装置16は、計測受信電力値を解析して、真横位置を推定し、推定真横位置203を得る。具体的には、妨害波発生源推定装置16は、車上監視機器14で計測受信電力値として計測された複数の受信電力値のうちで最大の受信電力値が計測された時点での車上監視機器14の走行位置を推定真横位置203として得る。妨害波発生期間に複数の列車に搭載された複数の車上監視機器14で複数の受信電力値が計測受信電力値として計測されている場合は、妨害波発生源推定装置16は、最大の受信電力値が計測された列車を選択し、選択した列車の走行軌道20上で推定真横位置203を推定する。
一般的に、計測機器(車上監視機器14)と電波の発生源との距離が大きくなるにつれて電力減衰量が増加する。このため、最大の受信電力値が計測された時点での車上監視機器14の走行位置は、妨害波の発生源に最も接近した位置、すなわち、列車の走行方向と垂直をなす直線上の位置(つまり、真横位置)と推定することができる。
次に、ステップS12において、妨害波発生源推定装置16は、妨害波発生期間に受信電力値が計測されていた、列車の走行軌道20外の位置を検証位置として指定する。
具体的には、妨害波発生源推定装置16は、複数の地上監視機器13のうち、推定真横位置203に最も近い地上監視機器13の設置位置を検証位置として指定する。
次に、ステップS13において、妨害波発生源推定装置16は、車上計測結果データを用いて、計測受信電力値の特徴を抽出する。
ここで、図4を用いて、ステップS13の動作を説明する。
図4に示す曲線は、妨害波発生期間の受信電力値である計測受信電力値(RSSI)と、計測受信電力値が計測された時点での車上監視機器14の位置(キロ程)との関係を表す。
妨害波発生源推定装置16は、例えば、計測受信電力値の特徴として、図4に示す曲線の頂点付近の領域(図4の破線で囲んだ領域)の特徴を抽出する。
妨害波発生源推定装置16は、図4に示す曲線の頂点付近の領域の特徴として、当該領域の曲線形状を近似する二次関数を算出する。なお、計測受信電力値の特徴は、二次関数でなくてもよい。
次に、ステップS14において、妨害波発生源推定装置16は、学習データから候補距離を抽出する。
学習データは、機械学習により得られたデータである。
学習データには、妨害波の発生源の位置と推定真横位置203との間の距離の候補である候補距離が複数示される。図2に示した推定真横位置203と候補位置251及び候補位置261との距離である100メートル、推定真横位置203と候補位置252及び候補位置262との距離である200メートル、推定真横位置203と候補位置253及び候補位置263との距離である300メートルがそれぞれ候補距離に相当する。
また、学習データには、候補距離ごとに、妨害波の発生源の位置と推定真横位置203との間の距離が当該候補距離である場合に列車で計測されると推定される受信電力値(以下、推定受信電力値という)の特徴が示される。
そして、妨害波発生源推定装置16は、推定受信電力値の特徴がステップS12で抽出した計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する。
ここで、図5を用いて、ステップS14の動作を説明する。
図5の(b)は、図4で説明したものと同じである。
図5の(a)は、学習データの記述を概念的に示している。
図5の(a)において、「候補距離100mの曲線」は、学習に得られた、候補距離が100メートルの場合の推定受信電力値(RSSI)と車上監視機器14の位置(キロ程)との関係を表す曲線である。
「候補距離200mの曲線」、「候補距離300mの曲線」及び「候補距離400mの曲線」も、「候補距離100mの曲線」と同様である。
このように、学習データには、候補距離を変化させながら、列車を走行させた場合に車上監視機器14で計測できる受信電力値をシミュレートした結果が示される。
学習データには、推定受信電力値の特徴として、例えば、図5の(a)に示す曲線の頂点付近の領域(図5の(a)の破線で囲んだ領域)の特徴が記述されている。例えば、学習データには、頂点付近の領域の特徴として、当該領域の曲線形状を近似する二次関数の傾きが記述されている。
妨害波発生源推定装置16は、推定受信電力値の特徴がステップS12で抽出した計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する。
つまり、妨害波発生源推定装置16は、図5の(b)の頂点付近の領域の曲線形状を近似する二次関数の傾きに類似する傾きが学習データに記述されている候補距離を抽出する。
図5の例では、図5の(a)の「候補距離100mの曲線」の頂点付近の曲線形状と図5の(b)の曲線の頂点付近の曲線形状が類似する。このため、「候補距離100mの曲線」の頂点付近の曲線形状を近似する二次関数の傾きは、図5の(b)の頂点付近の曲線形状を近似する二次関数の傾きに類似している。
従って、妨害波発生源推定装置16は、「候補距離100m」を抽出候補距離として抽出する。
以上の手順により、妨害波発生源推定装置16は、推定真横位置203から100メートルを隔てた位置に妨害波の発生源があると推定することができる。
しかしながら、列車の走行方向の右方向及び左方向のいずれに妨害波の発生源があるのかが不明である。
このため、ステップS15以降の処理で、妨害波の発生源の所在方向を推定する。
ステップS15では、妨害波発生源推定装置16は、妨害波の送信電力値を推定する。
妨害波発生源推定装置16は、「最大の受信電力値+減衰量」により、送信電力値を推定する。減衰量は電力減衰量である。
なお、送信電力値の算出方法の詳細は後述する。
次に、ステップS16において、妨害波発生源推定装置16は、第1の位置と第2の位置を指定する。
なお、第1の位置は、推定真横位置203から列車の走行方向の右方向にある妨害波の発生源の候補位置である。第2の位置は、推定真横位置203から列車の走行方向の左方向にある妨害波の発生源の候補位置である。
ステップS14において妨害波発生源推定装置16が図5の「候補距離100m」を抽出候補距離として抽出した場合は、図6に示すように、妨害波発生源推定装置16は、推定真横位置203から列車の走行方向の右方向に100メートル離れた候補位置251を第1の位置として指定する。また、妨害波発生源推定装置16は、推定真横位置203から列車の走行方向の左方向に100メートル離れた候補位置261を第2の位置として指定する。
次に、ステップS17において、妨害波発生源推定装置16は、被検証受信電力値(第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値)を算出する。
より具体的には、妨害波発生源推定装置16は、第1の位置が妨害波の発生源の位置である場合に検証位置で計測されると推定される妨害波の受信電力値を第1の被検証受信電力値として算出する。また、妨害波発生源推定装置16は、第2の位置が妨害波の発生源の位置である場合に検証位置で計測されると推定される妨害波の受信電力値を第2の被検証受信電力値として算出する。
検証位置は、ステップS12で指定された位置であり、推定真横位置203に最も近い地上監視機器13の設置位置である。
妨害波発生源推定装置16は、「送信電力-減衰量」により、第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値を算出する。
なお、第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値の算出方法の詳細は後述する。
次に、ステップS18において、妨害波発生源推定装置16は、妨害波の発生源の位置を推定する。
より具体的には、図6に示すように、被検証受信電力値(第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値)と検証受信電力値とを比較する。
検証受信電力値は、妨害波発生期間に検証位置で計測されていた受信電力値である。
そして、妨害波発生源推定装置16は、第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値のうち、検証受信電力値との差が小さい被検証受信電力値を選択する。そして、妨害波発生源推定装置16は、選択した被検証受信電力値に対応する位置を妨害波の発生源の位置と推定する。例えば、第1の被検証受信電力値と検証受信電力値との差が第2の被検証受信電力値と検証受信電力値との差よりも小さい場合は、妨害波発生源推定装置16は、第1の位置を妨害波の発生源の位置と推定する。
最後に、ステップS19において、妨害波発生源推定装置16は、ステップS18で得られた、妨害波の発生源の推定位置を出力する。
***妨害波発生源推定装置16の構成例について***
図7は、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16のハードウェア構成例を示す。
また、図8は、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の機能構成例を示す。
先ず、図7を参照して、妨害波発生源推定装置16のハードウェア構成例を説明する。
本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16は、コンピュータである。
妨害波発生源推定装置16は、ハードウェアとして、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信装置904及び入出力装置905を備える。
図8に示すように、妨害波発生源推定装置16は機能構成として、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607、計測結果データ記憶部1608及び学習データ記憶部1609を備える。これらのうち、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606及び出力部1607の機能は、例えば、プログラムにより実現される。
補助記憶装置903には、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606及び出力部1607の機能を実現するプログラムが記憶されている。
これらプログラムは、補助記憶装置903から主記憶装置902にロードされる。そして、プロセッサ901がこれらプログラムを実行して、後述するデータ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606及び出力部1607の動作を行う。
図3では、プロセッサ901がデータ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606及び出力部1607の機能を実現するプログラムを実行している状態を模式的に表している。
なお、計測結果データ記憶部1608及び学習データ記憶部1609は、主記憶装置902又は補助記憶装置903により実現される。
通信装置904は、データ収集装置15との通信に用いられる。
入出力装置905は、例えば、マウス、キーボード及びディスプレイを含む。
次に、図8を参照して、妨害波発生源推定装置16の機能構成例を説明する。
データ受信部1601は、地上計測結果データ151と車上計測結果データ152を取得する。
地上計測結果データ151では、地上監視機器13で計測された受信電力値が時刻ごとに示される。車上計測結果データ152では、車上監視機器14で計測された受信電力値が時刻ごとに示される。地上計測結果データ151と車上計測結果データ152の詳細は後述する。
妨害波検出部1602は、地上計測結果データ151を解析して、列車の走行中に妨害波が発生したことを検出する。また、妨害波検出部1602は、妨害波発生期間を特定する。
真横位置推定部1603は、車上計測結果データ152を解析して、推定真横位置203を推定する。推定真横位置203は、前述したように、妨害波の発生源の位置の真横方向にある列車の走行軌道20上の位置である。
なお、真横位置推定部1603により行われる処理は、真横位置推定処理に相当する。
特徴抽出部1604は、車上計測結果データ152を解析して、妨害波発生期間の受信電力値である計測受信電力値の特徴を抽出する。
なお、特徴抽出部1604により行われる処理は、特徴抽出処理に相当する。
候補距離抽出部1605は、学習データから、推定受信電力値の特徴が計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する。
なお、候補距離抽出部1605により行われる処理は、候補距離抽出処理に相当する。
発生源位置推定部1606は、推定真横位置203から抽出候補距離を隔てた位置を妨害波の発生源の位置と推定する。
より具体的には、発生源位置推定部1606は、第1の位置と第2の位置とのいずれかを、妨害波の発生源の位置と推定する。
なお、発生源位置推定部1606により行われる処理は、発生源位置推定処理に相当する。
出力部1607は、発生源位置推定部1606により得られた妨害波の発生源の推定位置を出力する。
図9は、地上計測結果データ151と車上計測結果データ152の例を示す。
図9の(a)は、地上計測結果データ151の例を示し、図9の(b)は、車上計測結果データ152の例を示す。
図9の(a)に示す地上計測結果データ151は、複数の地上監視機器13における計測結果がデータ収集装置15で集約された後のデータである。
また、図9の(b)に示す車上計測結果データ152は、複数の車上監視機器14における計測結果がデータ収集装置15で集約された後のデータである。
地上計測結果データ151の「時刻」の欄には、各地上監視機器13がRSSIを計測した時刻が示される。
「X座標」及び「Y座標」の欄には、各地上監視機器13の設置位置の座標が示される。なお、地上監視機器13は固定されているので、同一の地上監視機器13の「X座標」及び「Y座標」は固定値である。
「地上無線機器番号」の欄には、各地上監視機器13がRSSIを計測する地上無線通信機器10の識別子が示される。
「車上無線機器番号」の欄には、各地上監視機器13がRSSIを計測した電波の送出元と推定される車上無線通信機器11の識別子が示される。地上監視機器13は、RSSIを計測するのみであり、電波の送出元を推定することはできない。しかし、例えば、図示していない管理システムが列車の運行ダイヤを解析することで、「時刻」の欄に記載の時刻に地上無線通信機器10の付近を走行した列車を推定し、推定した列車に搭載されている車上無線通信機器11を抽出することができる。なお、「車上無線機器番号」の欄に記載の車上無線通信機器11の識別子はあくまでも推定結果である。このため、地上監視機器13が妨害波のRSSIを計測していた場合でも、「車上無線機器番号」の欄には、該当する時刻に地上無線通信機器10の付近を走行していた列車の車上無線通信機器11の識別子が記載される。
「RSSI」の欄には、各地上監視機器13が計測したRSSIの値が示される。
車上計測結果データ152の「時刻」の欄には、各車上監視機器14がRSSIを計測した時刻が示される。
「X座標」及び「Y座標」の欄には、各車上監視機器14の時刻ごとの所在位置の座標が示される。なお、車上監視機器14は列車とともに移動しているので、同じ車上監視機器14であっても「X座標」及び「Y座標」の値は時刻とともに変動する。「X座標」及び「Y座標」の値は、例えば、列車に搭載されているGPS(Global Positioning System)機器から取得することができる。
「地上無線機器番号」の欄には、各車上監視機器14がRSSIを計測した電波の送出元と推定される地上無線通信機器10の識別子が示される。地上監視機器13と同様に、車上監視機器14もRSSIを計測するのみであり、電波の送出元を推定することはできない。しかし、例えば、図示していない管理システムが列車の運行ダイヤを解析することで、「時刻」の欄に記載の時刻での列車の走行位置を推定し、推定した走行位置付近の地上無線通信機器10を抽出することができる。なお、「地上無線機器番号」の欄に記載の地上無線通信機器10の識別子はあくまでも推定結果である。このため、車上監視機器14が妨害波のRSSIを計測していた場合でも、「地上無線機器番号」の欄には、該当する時刻での列車の推定走行位置付近の地上無線通信機器10の識別子が記載される。
「車上無線機器番号」の欄には、各車上監視機器14がRSSIを計測する車上無線通信機器11の識別子が示される。
「キロ程」の欄には、各車上監視機器14が搭載されている列車のキロ程が示される。「キロ程」の値も、例えば、列車に搭載されているGPS機器から取得することができる
「RSSI」の欄には、車上監視機器14が計測したRSSIの値が示される。
図10は、学習データ500の例を示す。
学習データ500は、事前学習により得られたデータである。
学習データ500には、係数値と候補距離との複数の組み合わせが示され、組み合わせごとに、近似結果が示される。
複数の係数値の各々は、複数の見通し条件に対応する。見通し条件は、電波の見通しに関する条件である。
近似結果は、列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴である。より具体的には、学習データ500では、近似結果として、図5の(a)に示す推定受信電力値を近似する二次関数の傾きが示される。
つまり、学習データ500では、組み合わせごとに、妨害波の発生源の位置と推定真横位置203との間の距離が当該組み合わせに含まれる候補距離であり、妨害波の発生源の位置での見通し条件が当該組み合わせに含まれる係数値に対応する見通し条件である場合の推定受信電力値の特徴(二次関数の傾き)が示される。
前述したように、本実施の形態では、「最大の受信電力値+減衰量」により、妨害波の発生源での送信電力値が算出される。また、本実施の形態では、「送信電力-減衰量」により、第1の被検証受信電力値と第2の被検証電力値が算出される。「減衰量」は、距離だけでなく、周囲環境の見通しの良し悪しによっても変化する。このため、学習データ500には、候補距離と見通し条件に対応する係数値との組み合わせごとに、推定受信電力値の特徴の学習結果が示される。
候補距離抽出部1605は、学習データ500に示される係数値と候補距離とを用いて「減衰量」を算出する。
図11は、本実施の形態に係る妨害波検出部1602及び真横位置推定部1603の動作例を示す。
以下、図11を参照して、本実施の形態に係る妨害波検出部1602及び真横位置推定部1603の動作例を説明する。
なお、図11の手順は、一定周期で繰り返されるものとする。
先ず、ステップS101において、妨害波検出部1602が計測結果データ記憶部1608から地上計測結果データ151を取得し、地上計測結果データ151を解析する。
そして、ステップS102において、妨害波検出部1602は、妨害波が発生しているか否かを判定する。より具体的には、妨害波検出部1602は、地上計測結果データ151に示される複数の地上無線通信機器10のRSSIの解析を行い、いずれかの地上無線通信機器10のRSSIに異常が発生している場合に、妨害波が発生したことを検出する。
妨害波が発生している場合は、妨害波検出部1602は、ステップS103において、妨害発生期間を特定する。
一方、妨害波が発生していない場合は、処理がステップS101に戻る。
図12は、妨害波が発生している場合に地上監視機器13にて計測されたRSSIの時間推移を示す。図12において、横軸は時刻を表し、縦軸はRSSIを表す。
地上監視機器13は位置が変化しないため、地上監視機器13で計測されるRSSIは、妨害波が発生している間のみ、妨害波の影響を受ける。よって、妨害波検出部1602が、地上監視機器13で計測されたRSSIが示される地上計測結果データ151を解析することで、妨害波の発生及び妨害波発生時間を特定することができる。
例えば、図12の例では、妨害波検出部1602は、地上監視機器13で計測されたRSSIが非線形となっている、時刻t1から時刻t2の時間を妨害波発生時間として判定する。
次に、ステップS104において、妨害波検出部1602は、車上計測結果データ152のレコードを抽出する。
ここでは、地上計測結果データ151の妨害電波発生期間に対応するレコードに地上無線機器番号が記載されている地上無線通信機器10を「対応地上無線機器」という。また、地上計測結果データ151の妨害電波発生期間に対応するレコードに車上無線機器番号が記載されている車上無線通信機器11を「対応車上無線機器」という。「対応地上無線機器」はRSSIに異常が発生した地上無線通信機器10である。また、「対応車上無線機器」は、「対応地上無線機器」と妨害波発生期間に通信を行った車上無線通信機器11である。
妨害波検出部1602は、車上計測結果データ152から、妨害電波発生期間に対応し、地上無線機器番号と車上無線機器番号に「対応地上無線機器」と「対応車上無線機器」の組み合わせが記載されているレコードを抽出する。
地上計測結果データ151の妨害電波発生期間に対応するレコードに「対応地上無線機器」と「対応車上無線機器」との組み合わせが複数存在する場合は、妨害波検出部1602は、各組み合わせに対応するレコードを車上計測結果データ152から抽出する。
妨害波検出部1602は、ステップS104で抽出した車上計測結果データ152のレコードを真横位置推定部1603に出力する。
次に、ステップS105において、真横位置推定部1603が真横位置と真横車上無線機器を推定する。
具体的には、真横位置推定部1603は、ステップS104で妨害波検出部1602により抽出されたレコードに記載のRSSIにおいて最大のRSSIを抽出する。そして、真横位置推定部1603は、最大のRSSIが記載されているレコードを抽出する。なお、ステップS105で抽出された最大のRSSIを「最大RSSI」という。
そして、真横位置推定部1603は、抽出した最大RSSIが記載されているレコードの「X座標」及び「Y座標」で特定される位置を真横位置として推定する。ステップS105で推定した真横位置が推定真横位置203に相当する。つまり、真横位置推定部1603は、最大RSSIが計測された車上監視機器14が搭載されている車両の走行軌道20上で推定真横位置203を得る。
また、真横位置推定部1603は、抽出した最大RSSIが記載されているレコードの「車上無線機器番号」で特定される車上無線通信機器11を真横車上無線機器として推定する。つまり真横位置推定部1603は、最大RSSIが計測された車上監視機器14が搭載されている列車に搭載されている車上無線通信機器11を真横車上無線機器として推定する。
次に、ステップS106において、真横位置推定部1603は、検証位置を指定する。
真横位置推定部1603は、例えば、図示していない地上監視機器13の設置位置データを参照し、推定真横位置203に最も近い地上監視機器13の所在位置を検証位置として指定する。
次に、ステップS107において、真横位置推定部1603は、回帰処理レコードを抽出する。
具体的には、真横位置推定部1603は、ステップS104で妨害波検出部1602により抽出されたレコードのうち、「車上無線機器番号」に真横車上無線機器の番号が記載されているレコードを回帰処理レコードとして抽出する。
回帰処理レコードは、特徴抽出部1604が計測受信電力値の特徴を抽出するための回帰処理に用いられるレコードである。
なお、真横位置推定部1603は、例えば、「車上無線機器番号」に真横車上無線機器の番号が記載されているレコードであって、最大RSSIとの差が1割未満のRSSIが記載されるレコードのみを回帰処理レコードとして抽出してもよい。
また、真横位置推定部1603は、例えば、「車上無線機器番号」に真横車上無線機器の番号が記載されているレコードであって、最大RSSIのレコードの時刻との差が±1秒以内のレコードのみを回帰処理レコードとして抽出してもよい。
上記の「1割未満」及び「±1秒以内」は一例である。また、真横位置推定部1603は、上記とは異なる手法で回帰処理レコードを抽出してもよい。
真横位置推定部1603は、抽出した回帰処理レコードを特徴抽出部1604に出力する。
図13は、本実施の形態に係る特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606及び出力部1607の動作例を示す。
以下、図13を参照して、本実施の形態に係る特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606及び出力部1607の動作例を説明する。
先ず、ステップS201において、特徴抽出部1604が、真横位置推定部1603から出力された回帰処理レコードを用いた回帰処理を行う。
そして、ステップS202において、特徴抽出部1604は、回帰処理レコードに示される計測受信電力値(RSSI)の特徴を抽出する。
つまり、特徴抽出部1604は、回帰処理により、図4に示す頂点付近の領域の曲線形状を近似する二次関数を算出する。
そして、特徴抽出部1604は、計測受信電力値(RSSI)の特徴として、算出した二次関数を候補距離抽出部1605に通知する。
次に、ステップS203において、候補距離抽出部1605が、学習データ500から係数値及び候補距離を抽出する。
具体的には、候補距離抽出部1605は、特徴抽出部1604から通知された二次関数と類似する近似結果が示されているレコードの係数値と候補距離を抽出する。
ステップS203の動作は、図5を用いて前述した動作に相当する。
例えば、候補距離抽出部1605は、特徴抽出部1604から通知された二次関数との誤差が1割以内の近似結果が示されるレコードの係数値と候補距離を抽出する。例えば、特徴抽出部1604から通知された二次関数の傾きが「-1900」である場合には、候補距離抽出部1605は、図10の学習データ500において、近似結果が「-2000」のレコードを選択する。この結果、候補距離抽出部1605は、係数値「1.5」と候補距離「25m」を抽出する。
候補距離抽出部1605は、抽出した抽出係数値及び抽出候補距離を発生源位置推定部1606に通知する。
次に、ステップS204において、発生源位置推定部1606が、妨害発生源の送信電力値を推定する。
具体的には、発生源位置推定部1606は、「最大RSSI+減衰量」により、送信電力を推定する。推定により得られた送電電力値は推定送信電力値という。
「最大RSSI」は、ステップS105で特定された最大RSSIである。発生源位置推定部1606は、真横位置推定部1603に最大RSSIを問い合わせ、真横位置推定部1603から最大RSSIを取得する。
発生源位置推定部1606は、「係数値×候補距離」により「減衰量」を算出する。係数値及び候補距離は候補距離抽出部1605から通知された抽出係数値及び抽出候補距離である。
次に、ステップS205において、発生源位置推定部1606は、第1の位置と第2の位置を指定する。
具体的には、発生源位置推定部1606は、推定真横位置203から列車の走行方向の右方向に候補距離を隔てた位置を第1の位置に指定する。また、発生源位置推定部1606は、推定真横位置203から列車の走行方向の左方向に候補距離を隔てた位置を第2の位置に指定する。
発生源位置推定部1606は、真横位置推定部1603に推定真横位置203を問い合わせ、真横位置推定部1603から推定真横位置203を取得する。また、候補距離は、候補距離抽出部1605から通知された抽出候補距離である。
次に、ステップS206において、発生源位置推定部1606は、被検証受信電力値(第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値)を算出する。
前述したように、第1の被検証受信電力値は、第1の位置が妨害波の発生源の位置である場合に検証位置で計測されると推定される妨害波の受信電力値(理論値)である。また、第2の被検証受信電力値は、第2の位置が妨害波の発生源の位置である場合に検証位置で計測されると推定される妨害波の受信電力値(理論値)である。
具体的には、発生源位置推定部1606は、第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値を以下にて算出する。
第1の被検証受信電力値=推定送信電力値-第1の減衰量
第1の減衰量=係数値×(第1の位置と検証位置との距離)
第2の被検証受信電力値=推定送信電力値-第2の減衰量
第2の減衰量=係数値×(第2の位置と検証位置との距離)
係数値は、候補距離抽出部1605から通知された抽出係数値である。
第1の減衰量は、第1の位置が妨害波の発生源の位置である場合の検証位置における妨害波の電力減衰量である。また、第2の減衰量は、第2の位置が妨害波の発生源の位置である場合の検証位置における妨害波の電力減衰量である。
発生源位置推定部1606は、真横位置推定部1603に検証位置を問い合わせ、真横位置推定部1603から検証位置を取得する。
次に、ステップS207において、発生源位置推定部1606は、検証受信電力値を取得する。
検証受信電力値は、妨害波発生期間に検証位置で計測されていた受信電力値(実測値)である。
発生源位置推定部1606は、真横位置推定部1603に検証位置に対応する地上監視機器13が計測対象とする地上無線通信機器10の地上無線機器番号を問い合わせ、真横位置推定部1603から該当する地上無線通信機器10の地上無線機器番号を取得する。
また、発生源位置推定部1606は、妨害波検出部1602に妨害波発生期間の開始時刻と終了時刻を問い合わせ、妨害波検出部1602から妨害波発生期間の開始時刻と終了時刻を取得する。
そして、妨害波検出部1602は、計測結果データ記憶部1608から、妨害波検出部1602から取得した妨害波発生期間の開始時刻と終了時刻に対応し、真横位置推定部1603から取得した地上無線機器番号に対応する地上計測結果データ151のレコードに示されるRSSIを検証受信電力値として取得する。
次に、ステップS208において、発生源位置推定部1606は、被検証受信電力値(第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値)と検証受信電力値とを比較する。
例えば、発生源位置推定部1606は、被検証受信電力値(第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値)と検証受信電力値の平均値とを比較する。発生源位置推定部1606は、平均値の代わりに、例えば、検証受信電力値の中央値、最大値及び最小値のいずれかを用いてもよい。また、発生源位置推定部1606は、上記とは異なる方法で被検証受信電力値(第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値)と検証受信電力値とを比較してもよい。
次に、ステップS209において、発生源位置推定部1606は、妨害波の発生源の位置を推定する。
つまり、発生源位置推定部1606は、第1の被検証受信電力値及び第2の被検証受信電力値のうち、検証受信電力値との差が小さい被検証受信電力値を選択する。そして、発生源位置推定部1606は、選択した被検証受信電力値に対応する位置を妨害波の発生源の位置と推定する。
例えば、第1の被検証受信電力値と検証受信電力値との差が第2の被検証受信電力値と検証受信電力値との差よりも小さい場合は、発生源位置推定部1606は、第1の位置を妨害波の発生源の位置と推定する。
最後に、ステップS210において、出力部1607が、ステップS209で得られた、妨害波の発生源の推定位置を、例えば、入出力装置905(ディスプレイ)に出力する。
なお、以上では、図13のステップS203において、係数値と候補距離の組み合わせを1組のみ抽出することを前提に説明を進めた。
ステップS203において、2組以上の係数値と候補距離の組み合わせが抽出される場合がある。例えば、特徴抽出部1604から通知された二次関数の傾きが「-1900」であることを想定する。また、学習データ500には、係数値「1.5」と候補距離「25m」との組み合わせに対して近似結果「-2000」が示されるレコードと、係数値「1.5」と候補距離「50m」との組み合わせに対して近似結果「-1800」が示されるレコードが存在すると仮定する。この場合は、候補距離抽出部1605は、近似結果「-2000」が示されるレコードと近似結果「-1800」が示されるレコードを抽出する。
ステップS203で2組以上の係数値と候補距離の組み合わせが抽出された場合は、ステップS204~ステップS208の処理が係数値と候補距離の組み合わせごとに行われる。
前出の例では、係数値「1.5」と候補距離「25m」との組に対してステップS204~ステップS208の処理が行われ、第1の位置、第2の位置、第1の被検証受信電力、第2の被検証受信電力が得られる。また、係数値「1.5」と候補距離「50m」との組に対してステップS204~ステップS208の処理が行われ、第1の位置、第2の位置、第1の被検証受信電力値、第2の被検証受信電力値が得られる。
そして、ステップS209において、発生源位置推定部1606が、複数の第1の被検証受信電力値及び複数の第2の被検証受信電力値の各々と、検証受信電力値とを比較する。そして、発生源位置推定部1606は、検証受信電力値と差が最小の被検証受信電力値を選択し、選択した被検証受信電力値に対応する位置を妨害波の発生源の位置と推定する。
***実施の形態の効果の説明***
以上、本実施の形態によれば、妨害波が発生したことを検出した際に、早期に妨害波の発生源の位置を推定することができる。このため、本実施の形態によれば、妨害波の発生源の推定位置に対応させた対処を迅速に行うことができる。この結果、通信障害等のより深刻な事態の発生を未然に回避することができる。
実施の形態2.
***実施の形態の概要***
実施の形態1では、車上無線通信機器11が無指向のアンテナを用いる例を説明した。本実施の形態では、車上無線通信機器11が、図14に示すように、指向性を有する2つの指向性アンテナを用いる例を説明する。
図14では、列車の走行方向に垂直な方向、つまり、右方向と左方向に指向性アンテナが2本配置されている。列車の走行方向の右方向に配置されている指向性アンテナを右指向性アンテナという。右指向性アンテナは、列車の走行方向の右方向を指向方向とし、右方向からの電波を受信する。列車の走行方向の左方向に配置されている指向性を有するアンテナを左指向性アンテナという。左指向性アンテナは、列車の走行方向の左方向を指向方向とし、左方向からの電波を受信する。
後述する図16の放射パターンのなかで、最も受信電力が高くなっている方向が列車の走行方向の垂直方向になるように右指向性アンテナと左指向性アンテナを配置する。右指向性アンテナと左指向性アンテナは、列車のいずれの位置に配置してもよいが、例えば、図14に示すように車上監視機器14の近傍に配置することが考えられる。車上監視機器14は、右指向性アンテナにより受信される電波の受信電力値を計測し、左指向性アンテナにより受信される電波の受信電力値を計測する。
指向性アンテナでは、特定の方向(指向方向)から到来した電波の受信電力値のみがとりわけ大きくなる。アンテナから見た、電波の到来方向ごとに受信電力値をグラフ化したパターンを放射パターンと呼ぶ(参考文献1)。放射パターンによれば、指向性アンテナでは、利得の高い方向から受信した電波の受信電力値は高く、利得の低い方向から受信した電波の受信電力値は低い。
参考文献1 図6: キャリブレーション済みローブが備わった指向性アンテナの典型的な放射パターン
<https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/docs/wireless-mobility/wireless-lan-wlan/82068-omni-vs-direct.html>
図15は、無指向アンテナで電波を受信した場合に車上監視機器14が計測する受信電力値の例を示す。
図16は、指向性アンテナの放射パターンの例を示す。
図17は、図16に示す放射パターンを有する指向性アンテナを右指向性アンテナとして用いた場合に車上監視機器14が計測する受信電力値の例を示す。図18は、図16の示す放射パターンを有する指向性アンテナを左指向性アンテナとして用いた場合に車上監視機器14が計測する受信電力値の例を示す。
2本の指向性アンテナで最大利得が得られる方向(放射パターンのうち利得が最大となる方向)を車上監視機器14の左右の方向に向けて配置し、左右方向の受信電力値を比較することで、妨害波の到来方向を推定することができる。
図16の放射パターンの例では、0度の方向の利得が最大である。つまり、図16の放射パターンの例では、指向性アンテナの0度方向からの電力が最も大きく受信される。このため、図16の放射パターンを有する指向性アンテナを用いる場合は、指向性アンテナの0度の方向が車両の走行方向の右方向及び左方向に向くように指向性アンテナを配置する。
また、指向性アンテナを用いる場合は、無指向アンテナの場合の受信電力値と比較して、利得が高い方向からの電波の受信電力値において局所的な増加がみられる。このため、指向性アンテナを用いることによって、妨害波の発生源の位置を、より高精度に推定することができる。
更に、指向性アンテナの特性により、指向性アンテナを用いることによって、より遠くの妨害波の発生源の位置の推定が可能である。
なお、実施の形態2において、2本の指向性アンテナではなく、1本のアレーアンテナを用いることでも、同様の方法による検出が可能である。
本実施の形態では、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、以下で説明していない事項は、実施の形態1と同様である。
***構成の説明***
本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16のハードウェア構成例は図7に示すものと同じである。
また、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の機能構成例は図8に示すものと同じである。
図19は、本実施の形態に係る車上計測結果データ152の例を示す。
図19に示すように、本実施の形態に係る車上計測結果データ152では、RSSI(右)とRSSI(左)が存在する。
RSSI(右)は、車上監視機器14により計測された、右指向性アンテナにより受信された電波の受信電力値を示す。RSSI(左)は、車上監視機器14により計測された、左指向性アンテナにより受信された電波の受信電力値を示す。また、妨害波発生期間に車上監視機器14により計測されたRSSI(右)を右計測受信電力値という。また、妨害波発生期間に車上監視機器14により計測されたRSSI(左)を左計測受信電力値という。
RSSI(右)とRSSI(左)以外の要素は、図9の(b)に示したものと同じである。
また、地上計測結果データ151は、図9の(a)に示したものと同じである。
本実施の形態では、学習データ500には、指向性アンテナを用いた場合の値が示される。つまり、本実施の形態に係る学習データ500では、指向性アンテナを用いた場合の見通し条件に対応した係数値と、指向性アンテナを用いた場合の候補距離との組み合わせごとに、指向性アンテナを用いた場合の二次式の近似結果が示される。なお、本実施の形態に係る学習データ500の値は、実施の形態1に係る学習データ500の値と異なる。しかしながら、本実施の形態に係る学習データ500の構成自体は、図10に示す通りである。このため、以降、図10の学習データ500を、本実施の形態に係る学習データ500として説明を進める。
***動作の説明***
図20及び図21は、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の動作例を示す。
以下、図20及び図21を参照して、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の動作例を説明する。
なお、図20及び図21において、ステップS15Xは、図11に示すステップS10Xに対応する。また、ステップS25Xは図13のステップS20Xに対応する。また、ステップS16Xは、図20及び図21で追加された処理である。
図20及び図21の手順は、一定周期で繰り返されるものとする。
ステップS101~ステップS104は、図11に示したものと同じである。このため、ステップS101~ステップS104の説明は省略する。
ステップS155において、真横位置推定部1603が真横位置と真横車上無線機器を推定する。
具体的には、真横位置推定部1603は、ステップS104で妨害波検出部1602により抽出されたレコードに記載されている右計測受信電力値であるRSSI(右)と左計測受信電力値であるRSSI(左)において最大のRSSIを抽出する。そして、真横位置推定部1603は、最大のRSSIが記載されているレコードを抽出する。なお、ステップS155で抽出された最大のRSSIを「最大RSSI」という。
そして、真横位置推定部1603は、抽出した最大RSSIが記載されているレコードの「X座標」及び「Y座標」で特定される位置を真横位置として推定する。ステップS155で推定した真横位置が推定真横位置203に相当する。
また、真横位置推定部1603は、抽出した最大RSSIが記載されているレコードの「車上無線機器番号」で特定される車上無線通信機器11を真横車上無線機器として推定する。
次に、ステップS161において、真横位置推定部1603は、妨害波の発生源の方向を推定する。
つまり、ステップS155において最大RSSIとしてRSSI(右)が抽出されている場合は、真横位置推定部1603は、妨害波の発生源は推定真横位置203から列車の走行方向の右方向にあると推定する。ステップS155において最大RSSIとしてRSSI(左)が抽出されている場合は、真横位置推定部1603は、妨害波の発生源は推定真横位置203から列車の走行方向の左方向にあると推定する。
次に、ステップS157において、真横位置推定部1603は、回帰処理レコードを抽出する。
具体的には、真横位置推定部1603は、ステップS104で妨害波検出部1602により抽出されたレコードのうち、「車上無線機器番号」に真横車上無線機器の番号が記載されているレコードを回帰処理レコードとして抽出する。
また、真横位置推定部1603は、抽出した回帰処理レコードから、妨害波の発生源の方向に対応しないRSSIを削除する。例えば、ステップS161において妨害波の発生源が列車の走行方向の右方向にあると推定されている場合は、真横位置推定部1603は、回帰処理レコードからRSSI(左)を削除する。
真横位置推定部1603は、RSSIが削除された後の回帰処理レコードを特徴抽出部1604に出力する。
次に、ステップS251において、特徴抽出部1604が、真横位置推定部1603から出力された回帰処理レコードを用いた回帰処理を行う。特徴抽出部1604は、RSSI(右)又はRSSI(左)を用いた回帰処理を行う。
そして、ステップS252において、特徴抽出部1604は、回帰処理レコードに示される計測受信電力値(RSSI)の特徴を抽出する。
つまり、特徴抽出部1604は、回帰処理により、図4に示す頂点付近の領域の曲線形状を近似する二次関数を算出する。
そして、特徴抽出部1604は、計測受信電力値(RSSI)の特徴として、算出した二次関数を候補距離抽出部1605に通知する。
次に、候補距離抽出部1605は、特徴抽出部1604から通知された二次関数と類似する近似結果が示されている係数値及び候補距離の組み合わせを探索する。
そして、候補距離抽出部1605は、ステップS162において、特徴抽出部1604から通知された二次関数と類似する近似結果が示されている係数値及び候補距離の組み合わせが1つであるか否かを判定する。
該当する組み合わせが1つであれば、処理がステップS163に進む。一方で、該当する組み合わせが2つ以上あれば、処理が図21のステップS253に進む。
ステップS163では、候補距離抽出部1605は、特徴抽出部1604から通知された二次関数と類似する近似結果が示されているレコードの候補距離を抽出する。
次に、ステップS259において、発生源位置推定部1606は、妨害波の発生源の位置を推定する。
つまり、発生源位置推定部1606は、推定真横位置203から、ステップS161で推定された方向に、ステップS253で抽出された候補距離を隔てた位置を妨害波の発生源の位置と推定する。
最後に、ステップS210において、出力部1607が、ステップS259で得られた、妨害波の発生源の推定位置を、例えば、入出力装置905(ディスプレイ)に出力する。
ステップS162で「NO」と判定された場合は、図21のステップS253において、候補距離抽出部1605が、学習データ500から係数値及び候補距離を抽出する。
具体的には、候補距離抽出部1605は、特徴抽出部1604から通知された二次関数と類似する近似結果が示されている2つ以上のレコードの候補距離と係数値を抽出する。
候補距離抽出部1605は、抽出した抽出係数値及び抽出候補距離を発生源位置推定部1606に通知する。
次に、ステップS106において、真横位置推定部1603が、検証位置を指定する。
真横位置推定部1603は、例えば、図示していない地上監視機器13の設置位置データを参照し、推定真横位置203に最も近い地上監視機器13の所在位置を検証位置として指定する。なお、検証位置は、ステップS161で推定された方向と異なる方向にあってもよい。例えば、ステップS161において妨害波の発生源が列車の走行方向の右方向にあると推定されている場合に、真横位置推定部1603は、検証位置として、推定真横位置203の左方向にある位置を指定してもよい。
次に、ステップS164において、発生源位置推定部1606が、放射パターンデータ600を取得する。
放射パターンデータ600は、図16に示す指向性アンテナの放射パターンを数値化したデータであり、具体的には、図22に示すデータである。
放射パターンデータ600は、図22に示すように、電波の到来角度ごとの利得が示される。
次に、ステップS254において、発生源位置推定部1606が、妨害発生源の送信電力値を推定する。
具体的には、発生源位置推定部1606は、「補正RSSI+減衰量」により、送信電力を算出する。
「補正RSSI」は、ステップS155で特定された最大RSSIから図22の放射パターンデータ600に示される「利得(dBm)」のうちの最大値を減じた値である。発生源位置推定部1606は、真横位置推定部1603に「最大RSSI」を問い合わせ、真横位置推定部1603から「最大RSSI」を取得する。
指向性アンテナを用いる場合は、妨害波の発生源の送信電力値を推定する際に、指向性アンテナの放射パターンを考慮する必要がある。利得の高い方向からの受信電力値は、利得が高いために、無指向アンテナを用いた場合の受信電力値よりも高くなる。このため、指向性アンテナを用いた場合の受信電力値(最大RSSI)をそのまま用いて妨害波の発生源の送信電力値を推定すると、妨害波の発生源での実際の送信電力値よりも大きな値が算出されてしまう。
このため、発生源位置推定部1606は、前述したように、最大RSSIから、放射パターンの利得の最大値を減じて補正値である補正RSSIを得る。補正RSSIを用いた計算を行うことで、妨害波の発生源の送信電力値を正しく推定することができる。
また、実施の形態1と同様に、発生源位置推定部1606は、「係数値×候補距離」により「減衰量」を算出する。係数値及び候補距離は候補距離抽出部1605から通知された係数値及び候補距離である。
ステップS205~ステップS209は、図13に示したものと同じである。このため、ステップS205~ステップS209の説明は省略する。
なお、図21の処理は、2組以上の抽出係数値及び抽出候補距離が抽出された場合に実施されるため、ステップS254~ステップS206が抽出係数値及び抽出候補距離の組み合わせごとに行われる。
そして、ステップS208において、複数の第1の被検証受信電力値又は複数の第2の被検証受信電力値と検証受信電力値とが比較される。
また、ステップS209において、検証受信電力値と差が最小の被検証受信電力値が選択される。そして、推定真横位置203から、ステップS161で推定された方向に、選択された被検証受信電力値に対応する距離を隔てた位置が妨害波の発生源の位置と推定される。
***実施の形態の効果の説明***
本実施の形態によれば、指向性アンテナを用いることにより、より高精度に、また、より早期に妨害波の発生源の位置を推定することができる。
実施の形態3.
***実施の形態の概要***
図23は、本実施の形態の概要を示す。なお、本実施の形態では、列車に無指向アンテナが搭載されている例を説明するが、列車に指向性アンテナが搭載されている場合にも、以下の説明を適用することができる。
実施の形態1では、車上計測結果データ152に記載される計測受信電力値(RSSI)には、妨害波以外の電波の影響がないものとして説明を行った。しかしながら、現実には、車上計測結果データ152に記載される計測受信電力値(RSSI)に妨害波以外の電波の影響が含まれる場合がある。具体的には、図23の(a)に示すように、車上計測結果データ152に記載される計測受信電力値(RSSI)に地上無線通信機器10からの電波の影響が含まれる場合がある。
本実施の形態では、妨害波発生源推定装置16は、車上計測結果データ152に記載される計測受信電力値(RSSI)から、地上無線通信機器10からの電波の影響を除去する補正を行う。
具体的には、妨害波発生源推定装置16は、図23の(b)に示すように、過去の車上計測結果データから地上無線通信機器10の電波のみのRSSIを抽出する。更に、妨害波発生源推定装置16は、抽出した地上無線通信機器10の電波のみのRSSIを用いて、車上計測結果データ152に記載される計測受信電力値(RSSI)から、地上無線通信機器10からの電波の影響を除去する補正を行う。そして、妨害波発生源推定装置16は、図23の(c)に示すように、地上無線通信機器10からの電波の影響が除去された後の計測受信電力値(RSSI)を用いて、妨害波の発生源の位置を推定する。
本実施の形態では、主に実施の形態1との差異を説明する。
なお、以下で説明していない事項は、実施の形態1と同様である。
***構成の説明***
本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16のハードウェア構成例は図7に示すものと同じである。
図24は、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の機能構成例を示す。
図8と比較して、図24では、補正部1610が追加されている。
また、図24では、データ受信部1601は、過去の車上計測結果データ153を取得する。過去の車上計測結果データ153は、過去に車上監視機器14により生成され、データ収集装置15により収集された車上計測結果データである。過去の車上計測結果データ153には、妨害波が発生していないときに車上監視機器14により計測された受信電力値が示される。つまり、過去の車上計測結果データ153には、地上無線通信機器10からの電波のRSSIのみが示される。過去の車上計測結果データ153のデータ構成は地上計測結果データ151のデータ構成と同じであるため、過去の車上計測結果データ153の具体例は図示しない。
補正部1610は、過去の車上計測結果データ153を用いて、地上計測結果データ151に記載されるRSSIから地上無線通信機器10からの電波の影響を除去する補正をRSSIに行う。
本実施の形態では、真横位置推定部1603は、補正部1610による補正後のRSSIを用いて推定真横位置203を推定する。
また、特徴抽出部1604は、補正部1610による補正後のRSSIを用いて計測受信電力値の特徴を抽出する。
***動作の説明***
図25は、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の動作例を示す。図25は、実施の形態1で説明した図11に対応する。
以下、図25を参照して、本実施の形態に係る妨害波発生源推定装置16の動作例を説明する。
なお、図25の手順は、一定周期で繰り返されるものとする。
ステップS101~S104は、図11に示したものと同じである。このため、ステップS101~ステップS104の説明は省略する。
なお、本実施の形態では、妨害波検出部1602は、ステップS104で抽出した車上計測結果データ152のレコードを補正部1610に出力する。
ステップS171において、データ受信部1601が、データ収集装置15から過去の車上計測結果データ153を受信する。
データ受信部1601は、受信した過去の車上計測結果データ153を補正部1610に出力する。
次に、ステップS172において、補正部1610は、地上無線通信機器10からの電波の影響を特定する。
具体的には、補正部1610が、妨害波検出部1602から取得した車上計測結果データ152のレコードと「時刻」が一致するレコードを過去の車上計測結果データ153から抽出する。そして、補正部1610は、過去の車上計測結果データ153から抽出したレコードに示されるRSSIを地上無線通信機器10からの電波のRSSIとして抽出する。
例えば、補正部1610は、過去の車上計測結果データ153から抽出したレコードに示されるRSSIをそのまま地上無線通信機器10からの電波の影響として扱ってもよいし、統計処理を行った後の値を地上無線通信機器10からの電波の影響として扱ってもよい。
補正部1610が過去の車上計測結果データ153から抽出したレコードに示されるRSSIをそのまま地上無線通信機器10からの電波の影響として扱う例を説明する。
例えば、妨害波検出部1602から取得した車上計測結果データ152のレコードに示される「時刻」が「t1」~「t5」であることを想定する。この場合に、補正部1610は、データ受信部1601から1つの過去の車上計測結果データ153を取得する。そして、補正部1610は、取得した過去の車上計測結果データ153から「時刻」の欄に「t1」~「t5」が示されるレコードを抽出する。補正部1610は、抽出した「t1」~「t5」のレコードのRSSIをそのまま地上無線通信機器10からの電波の影響として扱うことができる。
次に、補正部1610が統計処理を行った後の値を地上無線通信機器10からの電波の影響として扱う例を説明する。ここでも、妨害波検出部1602から取得した車上計測結果データ152のレコードに示される「時刻」が「t1」~「t5」であることを想定する。
補正部1610は、データ受信部1601から、異なる複数の時期で収集された複数の過去の車上計測結果データ153を取得する。そして、補正部1610は、取得した複数の過去の車上計測結果データ153の各々から「時刻」の欄に「t1」~「t5」が示されるレコードを抽出する。補正部1610は、抽出した複数のレコードのRSSIの統計処理を行って得られた統計値を地上無線通信機器10からの電波の影響として扱うことができる。統計値は、平均値、中央値、最大値及び最小値のいずれかである。
次に、ステップS173において、補正部1610は、妨害波検出部1602から取得した車上計測結果データ152から、ステップS172で特定した地上無線通信機器10からの電波の影響を除去する補正を行う。
具体的には、補正部1610は、車上計測結果データ152の「時刻」ごとに、各レコードのRSSIから、ステップS172で特定した地上無線通信機器10からの電波のRSSI(又は統計値)を減算する。
そして、補正部1610は、補正後の車上計測結果データ152を真横位置推定部1603に出力する。
ステップS105~ステップS107は、図11に示す通りである。
ステップS105では、真横位置推定部1603が、推定真横位置203及び真横車上無線機器を推定する。本実施の形態では、真横位置推定部1603は、補正後の車上計測結果データ152を用いて推定真横位置203及び真横車上無線機器を推定する。つまり、本実施の形態では、真横位置推定部1603は、補正部1610による補正が行われた後の複数のRSSIのうちで最大のRSSIが計測された時点での列車の走行位置を推定真横位置203として推定する。
また、ステップS107では、真横位置推定部1603が回帰処理レコードを抽出する。本実施の形態では、真横位置推定部1603は、補正後の車上計測結果データ152のレコードのうち、「車上無線機器番号」に真横車上無線機器の番号が記載されているレコードを回帰処理レコードとして抽出する。
また、本実施の形態においても図13の動作が行われる。
つまり、実施の形態1と同様に、図13のステップS201~ステップS210が行われる。
ステップS202では、特徴抽出部1604が、回帰処理レコードに示される計測受信電力値(RSSI)の特徴を抽出する。前述したように、本実施の形態では、回帰処理レコードは、補正後の車上計測結果データ152のレコードのうち、「車上無線機器番号」に真横車上無線機器の番号が記載されているレコードである。このため、本実施の形態では、特徴抽出部1604は、補正部1610による補正が行われた後の計測受信電力値の特徴を抽出する。
***実施の形態の効果の説明***
本実施の形態によれば、妨害波以外の電波の影響を除去することにより、より高精度に、また、より早期に妨害波の発生源の位置を推定することができる。
以上、実施の形態1~3を説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。
あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。
あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
また、これらの実施の形態に記載された構成及び手順を必要に応じて変更してもよい。
***ハードウェア構成の補足説明***
最後に、妨害波発生源推定装置16のハードウェア構成の補足説明を行う。
図7に示すプロセッサ901は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。
プロセッサ901は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等である。
図7に示す主記憶装置902は、RAM(Random Access Memory)である。
図7に示す補助記憶装置903は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等である。
図7に示す通信装置904は、データの通信処理を実行する電子回路である。
通信装置904は、例えば、通信チップ又はNIC(Network Interface Card)である。
また、補助記憶装置903には、OS(Operating System)も記憶されている。
そして、OSの少なくとも一部がプロセッサ901により実行される。
プロセッサ901はOSの少なくとも一部を実行しながら、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607及び補正部1610の機能を実現するプログラムを実行する。
プロセッサ901がOSを実行することで、タスク管理、メモリ管理、ファイル管理、通信制御等が行われる。
また、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607及び補正部1610の処理の結果を示す情報、データ、信号値及び変数値の少なくともいずれかが、主記憶装置902、補助記憶装置903、プロセッサ901内のレジスタ及びキャッシュメモリの少なくともいずれかに記憶される。
また、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607及び補正部1610の機能を実現するプログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD等の可搬記録媒体に格納されていてもよい。そして、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607及び補正部1610の機能を実現するプログラムが格納された可搬記録媒体を流通させてもよい。
また、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607及び補正部1610の「部」を、「回路」又は「工程」又は「手順」又は「処理」又は「サーキットリー」に読み替えてもよい。
また、妨害波発生源推定装置16は、処理回路により実現されてもよい。処理回路は、例えば、ロジックIC(Integrated Circuit)、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)である。
この場合は、データ受信部1601、妨害波検出部1602、真横位置推定部1603、特徴抽出部1604、候補距離抽出部1605、発生源位置推定部1606、出力部1607及び補正部1610は、それぞれ処理回路の一部として実現される。
なお、本明細書では、プロセッサと処理回路との上位概念を、「プロセッシングサーキットリー」という。
つまり、プロセッサと処理回路とは、それぞれ「プロセッシングサーキットリー」の具体例である。
10 地上無線通信機器、11 車上無線通信機器、12 公衆網基地局、13 地上監視機器、14 車上監視機器、15 データ収集装置、16 妨害波発生源推定装置、20 走行軌道、30 公衆網、100 列車制御システム、151 地上計測結果データ、152 車上計測結果データ、153 過去の車上計測結果データ、201 妨害波発生期間開始位置、202 妨害波発生期間終了位置、203 推定真横位置、251 候補位置、252 候補位置、253 候補位置、261 候補位置、262 候補位置、263 候補位置、500 学習データ、600 放射パターンデータ、901 プロセッサ、902 主記憶装置、903 補助記憶装置、904 通信装置、905 入出力装置、1601 データ受信部、1602 妨害波検出部、1603 真横位置推定部、1604 特徴抽出部、1605 候補距離抽出部、1606 発生源位置推定部、1607 出力部、1608 計測結果データ記憶部、1609 学習データ記憶部、1610 補正部。

Claims (13)

  1. 列車で行われる通信を妨害する妨害波が前記列車の走行中に発生したことが検出された場合に、前記妨害波の発生源の位置の真横方向にある前記列車の走行軌道上の位置を推定真横位置として推定する真横位置推定部と、
    前記妨害波が発生していた期間である妨害波発生期間に前記列車で計測された受信電力値である計測受信電力値の特徴を抽出する特徴抽出部と、
    前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離の候補である複数の候補距離が示され、候補距離ごとに、前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離が当該候補距離である場合に前記列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴が示される学習データから、推定受信電力値の特徴が前記計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する候補距離抽出部と、
    前記推定真横位置から前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定する発生源位置推定部とを有し、
    前記発生源位置推定部は、
    前記妨害波発生期間に受信電力値が計測されていた、前記走行軌道外の位置を検証位置として指定し、
    前記妨害波の送信電力値を推定送信電力値として推定し、
    前記推定送信電力値と、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の右方向に前記抽出候補距離を隔てた位置である第1の位置と前記検証位置との間の距離とを用いて、前記第1の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合に前記検証位置で計測されると推定される前記妨害波の受信電力値を第1の被検証受信電力値として算出し、
    前記推定送信電力値と、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の左方向に前記抽出候補距離を隔てた位置である第2の位置と前記検証位置との間の距離とを用いて、前記第2の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合に前記検証位置で計測されると推定される前記妨害波の受信電力値を第2の被検証受信電力値として算出し、
    前記第1の被検証受信電力値及び前記第2の被検証受信電力値の各々と、前記妨害波発生期間に前記検証位置で計測されていた受信電力値である検証受信電力値とを比較し、比較結果に基づき、前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれかを前記妨害波の発生源の位置と推定するデータ処理装置。
  2. 前記発生源位置推定部は、
    前記第1の位置と前記検証位置との間の距離を用いて、前記第1の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合の前記検証位置における前記妨害波の電力減衰量を第1の減衰量として算出し、
    前記第2の位置と前記検証位置との間の距離を用いて、前記第2の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合の前記検証位置における前記妨害波の電力減衰量を第2の減衰量として算出し、
    前記推定送信電力値から前記第1の減衰量を減算して前記第1の被検証受信電力値を算出し、
    前記推定送信電力値から前記第2の減衰量を減算して前記第2の被検証受信電力値を算出する請求項に記載のデータ処理装置。
  3. 前記候補距離抽出部は、
    各々が電波の見通しに関する条件である複数の見通し条件に対応する複数の係数値と前記複数の候補距離との組み合わせが示され、組み合わせごとに、前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離が当該組み合わせに含まれる候補距離であり、前記妨害波の発生源の位置での見通し条件が当該組み合わせに含まれる係数値に対応する見通し条件である場合に前記列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴が示される学習データから、推定受信電力値の特徴が前記計測受信電力値の特徴に合致する組み合わせに含まれる候補距離と係数値とを抽出候補距離と抽出係数値として抽出し、
    前記発生源位置推定部は、
    前記抽出係数値と、前記検証位置と前記第1の位置との間の距離とを乗算して、前記第1の減衰量を算出し、
    前記抽出係数値と、前記検証位置と前記第2の位置との間の距離とを乗算して、前記第2の減衰量を算出する請求項に記載のデータ処理装置。
  4. 前記発生源位置推定部は、
    各々が受信電力値を計測する、前記走行軌道外の複数の位置に設置された複数の地上監視機器のうち、前記推定真横位置に最も近い地上監視機器の設置位置を、前記検証位置として指定する請求項に記載のデータ処理装置。
  5. 前記真横位置推定部は、
    前記計測受信電力値として計測された複数の受信電力値のうちで最大の受信電力値が計測された時点での前記列車の走行位置を前記推定真横位置として推定する請求項1に記載のデータ処理装置。
  6. 前記真横位置推定部は、
    各々が異なる走行軌道を走行し、各々が走行中に受信電力値を計測する複数の列車の中から、前記妨害波発生期間で最大の受信電力値が計測された列車を選択し、
    選択した列車の走行軌道上で前記推定真横位置を推定する請求項1に記載のデータ処理装置。
  7. 前記データ処理装置は、更に、
    前記複数の列車と通信を行う複数の地上無線通信機器の受信電力値の解析を行い、いずれかの地上無線通信機器の受信電力値に異常が発生している場合に、前記妨害波が発生したことを検出し、前記異常が発生している期間を前記妨害波発生期間と判定する妨害波検出部を有し、
    前記真横位置推定部は、
    前記複数の列車の中から、前記異常が発生した地上無線通信機器と前記妨害波発生期間に通信を行った列車を抽出し、
    抽出した列車の中から、前記妨害波発生期間で最大の受信電力値が計測された列車を選択する請求項に記載のデータ処理装置。
  8. 列車で行われる通信を妨害する妨害波が前記列車の走行中に発生したことが検出された場合に、前記妨害波の発生源の位置の真横方向にある前記列車の走行軌道上の位置を推定真横位置として推定する真横位置推定部と、
    前記妨害波が発生していた期間である妨害波発生期間に前記列車で計測された受信電力値である計測受信電力値の特徴を抽出する特徴抽出部と、
    前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離の候補である複数の候補距離が示され、候補距離ごとに、前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離が当該候補距離である場合に前記列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴が示される学習データから、推定受信電力値の特徴が前記計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する候補距離抽出部と、
    前記推定真横位置から前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定する発生源位置推定部とを有し、
    前記列車には、前記列車の走行方向の右方向を指向方向とし、前記列車の走行方向の右方向からの電波を受信する右指向性アンテナと、前記列車の走行方向の左方向を指向方向とし、前記列車の走行方向の左方向からの電波を受信する左指向性アンテナとが設置されており、
    前記真横位置推定部は、
    前記妨害波発生期間に前記右指向性アンテナにより受信された電波の受信電力値である右計測受信電力値及び前記妨害波発生期間に前記左指向性アンテナにより受信された電波の受信電力値である左計測受信電力値のうちで最大の受信電力値が計測された時点での前記列車の走行位置を前記推定真横位置として推定し、
    前記最大の受信電力値が前記右計測受信電力値であれば、前記妨害波の発生源の位置が前記列車の走行方向の右方向にあると推定し、前記最大の受信電力値が前記左計測受信電力値であれば、前記妨害波の発生源の位置が前記列車の走行方向の左方向にあると推定し、
    前記特徴抽出部は、
    前記真横位置推定部により前記妨害波の発生源の位置が前記列車の走行方向の右方向にあると推定された場合に、前記右計測受信電力値の特徴を抽出し、
    前記真横位置推定部により前記妨害波の発生源の位置が前記列車の走行方向の左方向にあると推定された場合に、前記左計測受信電力値の特徴を抽出し、
    前記候補距離抽出部は、
    前記特徴抽出部により前記右計測受信電力値の特徴が抽出された場合に、前記学習データから、推定受信電力値の特徴が前記右計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を前記抽出候補距離として抽出し、
    前記特徴抽出部により前記左計測受信電力値の特徴が抽出された場合に、前記学習データから、推定受信電力値の特徴が前記左計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を前記抽出候補距離として抽出し、
    前記発生源位置推定部は、
    前記真横位置推定部により前記妨害波の発生源の位置が前記列車の走行方向の右方向にあると推定された場合に、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の右方向に前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定し、
    前記真横位置推定部により前記妨害波の発生源の位置が前記列車の走行方向の左方向にあると推定された場合に、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の左方向に前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定するデータ処理装置。
  9. 前記列車には、指向性アンテナが設置されており、
    前記発生源位置推定部は、
    前記計測受信電力値として計測された複数の受信電力値のうちで最大の受信電力値から前記指向性アンテナの利得の最大値を減じて得られた補正値を用いて、前記推定送信電力値を推定する請求項1に記載のデータ処理装置。
  10. 前記データ処理装置は、
    前記計測受信電力値に前記妨害波以外の電波の影響がある場合に、前記計測受信電力値から前記妨害波以外の電波の影響を除去する補正を行う補正部を有し、
    前記特徴抽出部は、
    前記補正部による補正が行われた後の前記計測受信電力値の特徴を抽出する請求項1に記載のデータ処理装置。
  11. 前記データ処理装置は、
    前記複数の受信電力値に前記妨害波以外の電波の影響がある場合に、前記複数の受信電力値から前記妨害波以外の電波の影響を除去する補正を行う補正部を有し、
    前記真横位置推定部は、
    前記補正部による補正が行われた後の前記複数の受信電力値のうちで最大の受信電力値が計測された時点での前記列車の走行位置を前記推定真横位置として推定する請求項に記載のデータ処理装置。
  12. 列車で行われる通信を妨害する妨害波が前記列車の走行中に発生したことが検出された場合に、コンピュータが、前記妨害波の発生源の位置の真横方向にある前記列車の走行軌道上の位置を推定真横位置として推定する真横位置推定処理と
    前記コンピュータが、前記妨害波が発生していた期間である妨害波発生期間に前記列車で計測された受信電力値である計測受信電力値の特徴を抽出する特徴抽出処理と、
    前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離の候補である複数の候補距離が示され、候補距離ごとに、前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離が当該候補距離である場合に前記列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴が示される学習データから、前記コンピュータが、推定受信電力値の特徴が前記計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する候補距離抽出処理と
    前記コンピュータが、前記推定真横位置から前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定する発生源位置推定処理とを有し、
    前記発生源位置推定処理において、
    前記コンピュータが、
    前記妨害波発生期間に受信電力値が計測されていた、前記走行軌道外の位置を検証位置として指定し、
    前記妨害波の送信電力値を推定送信電力値として推定し、
    前記推定送信電力値と、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の右方向に前記抽出候補距離を隔てた位置である第1の位置と前記検証位置との間の距離とを用いて、前記第1の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合に前記検証位置で計測されると推定される前記妨害波の受信電力値を第1の被検証受信電力値として算出し、
    前記推定送信電力値と、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の左方向に前記抽出候補距離を隔てた位置である第2の位置と前記検証位置との間の距離とを用いて、前記第2の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合に前記検証位置で計測されると推定される前記妨害波の受信電力値を第2の被検証受信電力値として算出し、
    前記第1の被検証受信電力値及び前記第2の被検証受信電力値の各々と、前記妨害波発生期間に前記検証位置で計測されていた受信電力値である検証受信電力値とを比較し、比較結果に基づき、前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれかを前記妨害波の発生源の位置と推定するデータ処理方法。
  13. 列車で行われる通信を妨害する妨害波が前記列車の走行中に発生したことが検出された場合に、前記妨害波の発生源の位置の真横方向にある前記列車の走行軌道上の位置を推定真横位置として推定する真横位置推定処理と、
    前記妨害波が発生していた期間である妨害波発生期間に前記列車で計測された受信電力値である計測受信電力値の特徴を抽出する特徴抽出処理と、
    前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離の候補である複数の候補距離が示され、候補距離ごとに、前記妨害波の発生源の位置と前記推定真横位置との間の距離が当該候補距離である場合に前記列車で計測されると推定される受信電力値である推定受信電力値の特徴が示される学習データから、推定受信電力値の特徴が前記計測受信電力値の特徴に合致する候補距離を抽出候補距離として抽出する候補距離抽出処理と、
    前記推定真横位置から前記抽出候補距離を隔てた位置を前記妨害波の発生源の位置と推定する発生源位置推定処理とをコンピュータに実行させるデータ処理プログラムであって、
    前記発生源位置推定処理において、
    前記コンピュータに、
    前記妨害波発生期間に受信電力値が計測されていた、前記走行軌道外の位置を検証位置として指定させ、
    前記妨害波の送信電力値を推定送信電力値として推定させ、
    前記推定送信電力値と、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の右方向に前記抽出候補距離を隔てた位置である第1の位置と前記検証位置との間の距離とを用いて、前記第1の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合に前記検証位置で計測されると推定される前記妨害波の受信電力値を第1の被検証受信電力値として算出させ、
    前記推定送信電力値と、前記推定真横位置から前記列車の走行方向の左方向に前記抽出候補距離を隔てた位置である第2の位置と前記検証位置との間の距離とを用いて、前記第2の位置が前記妨害波の発生源の位置である場合に前記検証位置で計測されると推定される前記妨害波の受信電力値を第2の被検証受信電力値として算出させ、
    前記第1の被検証受信電力値及び前記第2の被検証受信電力値の各々と、前記妨害波発生期間に前記検証位置で計測されていた受信電力値である検証受信電力値とを比較させ、比較結果に基づき、前記第1の位置と前記第2の位置とのいずれかを前記妨害波の発生源の位置と推定させるデータ処理プログラム
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