JP7348181B2 - 熱可塑性強化ノボラック系エポキシ樹脂マトリックスを備えたセミプレグ - Google Patents

熱可塑性強化ノボラック系エポキシ樹脂マトリックスを備えたセミプレグ Download PDF

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Description

本発明は、概して、航空宇宙部品としての使用に特によく適した高性能複合部品を作製するのに使用される予備含浸複合材料(プリプレグ)に関する。本発明は、熱可塑性材料で強化され、そのようなプリプレグでの樹脂マトリックスとして使用されるノボラック系エポキシ樹脂を対象とする。より具体的には、本発明は、ノボラックエポキシ樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂で構成される熱可塑性強化エポキシ樹脂マトリックスを含むプリプレグを対象とする。
複合材料は、通常、2つの主要な構成要素として、樹脂マトリックスと強化繊維とで構成される。複合材料は、多くの場合、複合部品の物理的限界および特性が非常に重要な航空宇宙の分野などの要求の厳しい環境で機能する必要がある。
予備含浸複合材料は、複合部品の製造に広く使用される。プリプレグは、通常、未硬化樹脂および繊維強化材を含む組み合わせであり、最終的な複合部品に成形および硬化する準備が整った形態である。繊維強化材に樹脂を予備含浸させることにより、製造業者は、繊維ネットワークに含浸される樹脂の量および位置を慎重に制御することができ、樹脂が所望通りにネットワーク内に分配されることを確実にすることができる。複合部品内の繊維および樹脂の相対量、および繊維ネットワーク内の樹脂の分布が、部品の構造特性に影響することは周知である。
プリプレグは、翼、胴体、隔壁、操縦翼面などの、宇宙ビークル(ロケットブースタや宇宙船)、および耐荷重性または一次航空機の構造部品の製造に使用される。これらの部品は、十分な強度、損傷許容性、ならびにそのような部品および構造物に対して慣例的に確立されているその他の要件を有することが重要である。
航空宇宙プリプレグで一般的に使用される繊維強化材は、互いに平行に延在する繊維を含む多方向織布または単方向テープである。繊維は、通常、「トウ」と呼ばれる多数の個々の繊維またはフィラメントの束の形態である。繊維またはトウを細断し、樹脂中でランダムに配向して不織マットを形成することもできる。これらの様々な繊維強化材構成は、慎重に制御された量の未硬化樹脂と組み合わされる。得られたプリプレグは、通常、保護層の間に配置され、製造施設への保管または輸送のために巻き上げられる。炭素繊維とエポキシ樹脂マトリックスとの組み合わせは、航空宇宙プリプレグの一般的な組み合わせになっている。
プリプレグはまた、ランダムに配向され、単方向の細断テープの不織マットを形成する、単方向の細断テープの短いセグメントの形態であってもよい。この種のプリプレグは、「準等方性細断」プリプレグと称される。準等方性細断プリプレグは、より古典的な不織繊維マットプリプレグと同様であるが、細断繊維ではなく、短い長さの単方向の細断テープ(チップ)がマット内でランダムに配向される点が異なる。この材料は、通常、シート成形化合物として使用されて、部品および部品の作製で用いるモールドを形成する。
硬化複合部品の圧縮強度と引張強度は、強化繊維およびマトリックス樹脂の個々の特性、ならびにこれら2つの成分間の相互作用によって大部分は決まる。さらに、繊維-樹脂体積比も重要な要因である。多くの航空宇宙用途では、複合部品が高い圧縮強度および引張強度を示すことが望ましい。オープンホール圧縮(OHC:有孔圧縮強度)試験は、複合材料の圧縮強度の標準的な測定である。オープン・ホール・テンション(OHT:有孔引張強度)試験も、複合材料の引張強度の標準的な測定である。
多くの航空宇宙用途では、複合部品は、室温/乾燥条件下と高温/湿潤条件下との両方で高い圧縮強度および/または引張強度を示すことが望ましい。しかし、圧縮強度および引張強度を高く維持しようとすると、多くの場合、損傷許容性や層間破壊靱性などの他の所望の特性に悪影響を与える。
より高い弾性率の樹脂を選択することは、複合材の圧縮強度を高める有効な方法であることができる。しかし、これにより、損傷許容性が低下する傾向がもたらされることがあり、これは、通常、衝撃後圧縮(CAI)強度などの圧縮特性の低下によって測定される。したがって、損傷許容性に悪影響を与えることなく、圧縮および/または引張強度の両方を同時に高めることは困難である可能性がある。
積層構造を有する複合部品を形成するために、プリプレグの複数の層が一般に使用される。このような複合部品の層間剥離は重要な破壊モードである。2つの層が互いに剥離すると、層間剥離が生じる。重要な設計制限要因には、層間剥離を開始するために必要なエネルギーとそれを伝播するために必要なエネルギーとの両方が含まれる。層間剥離の開始および成長は、多くの場合、モードIおよびモードIIの破壊靱性を試験することで決まる。破壊靱性は、通常、単方向の繊維配向を有する複合材料を使用して測定される。複合材料の層間破壊靱性は、G1c(ダブル・カンチレバー・ビーム)およびG2c(エンド・ノッチ・フレックス)試験を使用して定量化される。モードIでは、予め亀裂が入ったラミネートの破壊は剥離力によって支配され、モードIIでは、亀裂はせん断力によって伝播される。
炭素繊維/エポキシ樹脂プリプレグから作製された部品の層間破壊靱性を向上させる1つのアプローチは、プリプレグ層間のインターリーフとして熱可塑性シートを導入することであった。しかし、このアプローチでは、使用が困難な堅くてタックフリーの(粘着性のない)材料が得られる傾向がある。別のアプローチは、熱可塑性粒子を含む樹脂中間層が最終部品の繊維層間に形成されるように熱可塑性粒子をエポキシ樹脂に添加することであった。そのような熱可塑性粒子としてポリアミドが使用されてきた。エポキシ樹脂に熱可塑性強化材を含めることも公知である。ポリエーテルスルホン(PES)やポリエーテルイミド(PEI)などの強化材は、エポキシ樹脂に溶解してから炭素繊維に適用する。熱可塑性強化エポキシ樹脂は、熱可塑性強化粒子および熱可塑性強化材の両方の組み合わせを含むものであるが、航空宇宙プリプレグを作製するために炭素繊維と組み合わせて使用されてきた。
エポキシ樹脂マトリックスは、1種以上のエポキシ樹脂を含んでもよい。異なる種類のエポキシ樹脂の様々な組み合わせは、最終的な複合部品の特性に幅広い変化をもたらす可能性があることが公知である。エポキシ樹脂マトリックスを硬化するために使用される硬化剤は、また、最終的な複合部品の特性に実質的に影響を及ぼし得る。航空宇宙プリプレグの樹脂マトリックスとして使用するエポキシ樹脂を配合する場合、エポキシ樹脂の種類と硬化剤の新しい組み合わせが航空宇宙部品に必要な特性の所望の組み合わせをもたらすかどうかを予測することは困難である。これは、特に、熱可塑性強化材および熱可塑性粒子がエポキシ樹脂配合物の一部を形成する場合である。したがって、樹脂が航空宇宙プリプレグの樹脂マトリックスとして使用するのに適しているかどうかを判断するために、新しい熱可塑性強化エポキシ樹脂を配合しようとする場合に関連する多くの試験がある。
既存の航空宇宙プリプレグは、強力で損傷に強い複合部品をもたらすという意図された用途によく適しているが、高いレベルの損傷許容性(CAI)および層間破壊靱性(G1cおよびG2c)を維持しながら、高い引張強度および圧縮強度(OHC(有孔圧縮強度)およびOHT(有孔引張強度))の所望の組み合わせを示す複合部品を作製するために使用し得る航空宇宙プリプレグをもたらす必要性が引き続き存在する。
本発明によれば、成形して高レベルの強度を有し、高レベルの損傷許容性および層間破壊靱性も有する複合部品を形成することができる予備含浸複合材料(プリプレグ)が提供される。
本発明の予備含浸複合材料は、強化繊維および未硬化樹脂マトリックスで構成される。未硬化樹脂マトリックスは、ノボラックエポキシ樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂、またはトリグリシジルアミノフェノールエポキシと四官能性エポキシとの組み合わせで構成される樹脂成分を含む。未硬化樹脂マトリックスは、さらに、熱可塑性粒子成分、熱可塑性強化材、および硬化剤を含む。
本発明はまた、プリプレグを作製する方法およびプリプレグを多種多様な複合部品に成形する方法を包含する。本発明はまた、改善されたプリプレグを使用して作製される複合部品も包含する。
上記のようなマトリックス樹脂配合物を有する樹脂を使用して、予想外に高いレベルの層間破壊靱性を有する複合部品を形成するように成形され得るプリプレグを形成可能であることが分かった。
本発明の上記および他の多くの特徴ならびに付随する利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解される。
本発明による複合材料を使用して作製することができる例示的な一次航空機構造物を示す航空機の斜視図である。
本発明による複合材料を使用して作製することができる例示的な一次航空機構造物を示すヘリコプタ回転翼の部分図である。
ロケットブースタおよび宇宙船で構成される宇宙ビークルの側面図である。
円筒状ロケット・ブースタ・ケーシングを示す宇宙ビークルのロケットブースタ部分の簡略断面図である。
ロケット・ブースタ・ケーシングの脱オートクレーブ成形で用いるプリプレグ(セミプレグ)を作製するための例示的な方法の概略説明図である。
樹脂マトリックスが単一のフィルムまたは層として適用された例示的なセミプレグの簡略説明図である。
樹脂マトリックスが2つのフィルムまたは層として適用された例示的なセミプレグの簡略説明図である。
真空バッグ内での脱オートクレーブ硬化中のセミプレグの例示的なレイアップの一部を示す。
本発明による未硬化エポキシ樹脂組成物は、熱可塑性強化エポキシ樹脂マトリックスが所望される多種多様な状況に使用してもよい。未硬化エポキシ樹脂組成物は単独で使用してもよいが、組成物は一般には、繊維状支持体と組み合わされて繊維状支持体および樹脂マトリックスで構成される複合材料を形成するマトリックス樹脂として使用される。複合材料は、プリプレグ、部分硬化プリプレグ、または完全に硬化された最終部品の形態であってもよい。「未硬化」という用語は、プレプレグ;繊維状支持体への含浸前の樹脂;繊維状支持体に樹脂を含浸させるときに形成される樹脂マトリックス;または複合材料と関連して本明細書で使用する場合、ある程度硬化されていてもよいが、最終的な複合部品または構造物を形成するために完全に硬化されていない品目を包含することを意図する。
未硬化複合材料は、任意の意図する目的に使用してもよいが、それらは、好ましくは商業用または軍事用航空機およびロケット・ブースタ・ケーシングなどの航空宇宙ビークル用の部品の作製に使用される。例えば、未硬化複合材料を使用して、非一次(二次)航空機構造物を作製してもよい。しかし、未硬化複合材料の好適な使用は、一次航空機構造物などの構造的用途に向けられる。一次航空機構造物または部品は、飛行中に大きな応力を受け、航空機が管理飛行を維持するのに不可欠である固定翼または回転翼航空機の要素である。未硬化複合材料は、一般に耐力部品および構造物を作製するための他の構造的用途にも使用されてもよい。
図1は、本発明による未硬化複合材料を使用して作製し得るいくつかの例示的な一次航空機構造物および部品を含む固定翼航空機を10に示す。例示的な一次部品または構造物は、翼12、胴体14および尾部組立品16を含む。翼12は、補助翼18、前縁20、翼板22、スポイラ24、後縁26、および後縁フラップ28などのいくつかの例示的な一次航空機部品を含む。尾部組立品16はまた、方向舵30、フィン32、水平安定器34、昇降機36、および尾部38などのいくつかの例示的な一次部品を含む。図2は、一次航空機構造物として桁42および外表面44を含むヘリコプタ回転翼40の外端部を示す。他の例示的な一次航空機構造物は、翼桁、ならびに一次部品同士を接続して一次構造物を形成する様々なフランジ、クリップ、およびコネクタを含む。
本発明の予備含浸複合材料(プリプレグ)は、航空宇宙産業ならびに高い構造強度および損傷許容性が必要な他の任意の用途で複合部品を形成するために使用されている既存のプリプレグの代替品として使用されてもよい。本発明は、プリプレグを作製するために使用されている既存の樹脂の代わりに本発明の樹脂配合物を代用することに関連する。したがって、本発明の樹脂配合物は、従来のプリプレグ製造および硬化プロセスにおけるマトリックス樹脂としての使用に適している。
本発明の予備含浸複合材料は、強化繊維および未硬化樹脂マトリックスで構成される。強化繊維は、プリプレグおよび複合シート成形産業で使用される任意の従来の繊維構成とすることができる。強化繊維としては炭素繊維が好ましい。
樹脂マトリックス(マトリックス樹脂)を形成するために使用される樹脂は、炭化水素エポキシノボラック樹脂を、三官能性エポキシ樹脂、および任意選択で四官能性エポキシ樹脂と組み合わせて構成される樹脂成分を含む。マトリックス樹脂は、さらに、熱可塑性粒子成分、熱可塑性強化材、および硬化剤を含む。
炭化水素エポキシノボラック樹脂は、好ましくはジシクロペンタジエン骨格を有し、Huntsman Corporation(The Woodlands,TX)からTACTIX556として市販されている。この種の炭化水素ノボラック樹脂は、本明細書ではジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂と称する。TACTIX556の化学式は、

である。
TACTIX556は、琥珀色から浅黒い半固体炭化水素エポキシノボラック樹脂であり、エポキシ指数(ISO3001)が4.25~4.65eq/kg、エポキシ当量(ISO3001)が215~235g/eqである。TACTIX556の79℃での粘度(ISO9371B)は2250mPasである。TACTIX556の代わりに、TACTIX556以外のジシクロペンタジエンエポキシノボラック樹脂が、それらが同じ化学式および特性を有するのであれば使用されてもよい。例えば、別の適切なジシクロペンタジエンエポキシノボラック樹脂は、日本化薬株式会社(東京都千代田区)から市販されているXD-1000-2Lである。TACTIX556は、本発明によって用いる好ましい炭化水素エポキシノボラック樹脂である。
四官能性エポキシ樹脂が樹脂成分に含まれる場合、未硬化樹脂中に存在する炭化水素エポキシノボラック樹脂の量は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して8~20重量%で変化してもよい。好ましくは、未硬化樹脂は、ジシクロペンタジエン炭化水素エポキシノボラック樹脂を10~17重量%含む。ジシクロペンタジエン炭化水素エポキシノボラック樹脂を13~15重量%含む未硬化樹脂配合物は、ポリイミド粒子のポリアミド粒子に対する比が3.2:1~2.8:1の場合に予想外に高い約13のG2cをもたらすので特に好ましい。本明細書ではDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂と称する本発明のこの実施形態では、未硬化樹脂成分は、ジシクロペンタジエンエポキシノボラック樹脂、三官能性エポキシ樹脂、および四官能性エポキシ樹脂で構成される。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂において、好ましい例示的な三官能性エポキシ樹脂は、トリグリシジルパラ-アミノフェノールである。トリグリシジルパラ-アミノフェノールは、Huntsman Advanced Materials(The Woodlands,TX)から商品名Araldite MY0510で市販されている。別の適切な三官能性エポキシ樹脂は、トリグリシジルメタ-アミノフェノールである。トリグリシジルメタ-アミノフェノールは、Huntsman Advanced Materials(The Woodlands,TX)から商品名Araldite MY0600で、および住友化学株式会社(日本国、大阪)から商品名ELM-120で市販されている。他の三官能性エポキシ樹脂は、それらがトリグリシジルパラ-アミノフェノールまたはトリグリシジルメタ-アミノフェノールの特性と同じまたは同様の特性を有するという条件で使用されてもよい。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態では、例示的な四官能性エポキシ樹脂は、Huntsman Advanced Materials(The Woodlands,TX)からAraldite MY720およびMY721、または住友化学株式会社(東京、中央区)からELM434として市販されているN,N,N’,N’-テトラグリシジル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン(TGDDM)である。他の四官能性エポキシ樹脂は、それらがN,N,N’,N’-テトラグリシジル-4,4’-ジアミノジフェニルメタンの特性と同じまたは類似の特性を有するという条件で使用されてもよい。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂では、三官能性および四官能性エポキシ樹脂の総量は、未硬化樹脂の総重量に対して35~45重量%で変化してもよい。三官能性樹脂および四官能性樹脂の重量比は、1.0:1.5~1.5:1.0であることが好ましい。三官能性樹脂および四官能性樹脂の重量比は、1.1:1.0~1.3:1.0であることが特に好ましい。
本発明の別の実施形態では、樹脂成分は、ジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂のみを含む。本明細書ではDEN/TRIFマトリックス樹脂と称するこの実施形態の樹脂成分では、ジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して4重量%~30重量%の範囲で存在する。好ましくは、ジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して17重量%~27重量%の範囲で存在する。より好ましくは、ジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して20重量%~24重量%の範囲で存在する。
DEN/TRIFマトリックス樹脂では、トリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して20重量%~55重量%の範囲で存在する。好ましくは、トリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して26重量%~36重量%の範囲で存在する。より好ましくは、トリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して29重量%~33重量%の範囲で存在する。トリグリシジルメタ-アミノフェノールは、DEN/TRIFマトリックス樹脂のためのトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂の好ましい種類である。
DEN/TRIFマトリックス樹脂では、トリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂に対する重量比は、1:1~10.5:1まで変化してもよい。トリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂に対する好ましい重量比の範囲は、1.2:1~1.6:1である。最も好ましいのは、トリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂に対する重量比が約1.4:1である。
本発明による未硬化樹脂マトリックスは、1種以上の熱可塑性粒子を含む熱可塑性粒子成分も含む。例示的な熱可塑性粒子は、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンのメチル誘導体と、デカンジカルボン酸およびドデカンジカルボン酸からなる群から選択される脂肪族ジカルボン酸とのポリマー縮合生成物から形成されたポリアミド粒子である。本明細書で「アミン成分」と称するビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンのメチル誘導体は、4,4’-ジアミノシクロヘキシルメタンのメチル誘導体としても公知である。この種のポリアミド粒子およびそれらの製造方法は、米国特許第3,936,426号明細書および第5,696,202号明細書に詳細に記載されており、これらの内容は参照により本明細書に組み入れられる。
ポリマー縮合生成物のアミン成分の式は、

であり、
式中、Rは水素であり、Rはメチルまたは水素のいずれかである。
ポリマー縮合生成物のモノマー単位の式は、以下のように表し得る:
ポリマー縮合生成物の分子数は、14,000~20,000に及び、分子数は、約17,000であることが好ましい。
ポリアミド粒子は、100ミクロン未満の粒径を有するべきである。粒径の範囲は、5~60ミクロンに及ぶあることが好ましく、10~30ミクロンに及ぶことがより好ましい。平均粒径は、15~25ミクロンであることが好ましい。ポリアミド粒子は、規則的または不規則な形状であってよい。例えば、粒子は、実質的に球形であってもよく、または波型形状を有する粒子であってもよい。
1つの例示的なポリアミド粒子は、ポリマー縮合生成物のアミン成分が、両方のRがメチルであり、両方のRが水素である上記式を有するポリアミドから作製される。そのようなポリアミド粒子は、3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと、1,10-デカンジカルボン酸とのポリマー縮合生成物から作製されていてもよい。ポリアミド粒子は、加熱した収容容器にて、13,800gの1,10-デカンジカルボン酸および12,870gの3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンを、30gの50%水性リン酸、150gの安息香酸および101gの水と組み合わせることによって作製される。圧力オートクレーブ内で、均一になるまで混合物を撹拌する。加圧した後で、相を減圧および脱気し、ポリアミド縮合生成物をらせん構造として押し出し、冷水にくぐらせ、粒状にして、ポリアミド粒子を形成する。両方のRがメチルで両方のRが水素であるポリアミド粒子は、EMS-Chime(Sumter,SC)から市販されているGRILAMID TR90から作製することもできる。GRILAMID TR90は、3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと、1,10-デカンジカルボン酸とのポリマー縮合生成物である。
別の例示的なポリアミド粒子は、ポリマー縮合生成物のアミン成分が、両方のRが水素であり、両方のRが水素である上記式を有するポリアミドから作製される。そのようなポリアミド粒子は、ポリアミドが3,3’-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-プロパンと、1,10-デカンジカルボン酸とのポリマー縮合生成物であること以外は、上記と同様にして作製してもよい。両方のRが水素であり、両方のRが水素であるポリアミド粒子は、Evonik(Mobile,AL)から市販されているCX7323からも作製できる。CX7323は、3,3’-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-プロパンと、1,10-デカンジカルボン酸とのポリマー縮合生成物である。これら2つの例示的なポリアミド粒子の混合物が、必要に応じて使用されてもよい。
熱可塑性粒子成分は、例えば、ポリアミド(PA)11、PA6、PA12、PA6/PA12コポリマー、PA4、PA8、PA6.6、PA4.6、PA10.10、PA6.10、およびPA10.12を含む熱可塑性強化エポキシ樹脂で通常使用される1種以上のポリアミド粒子を含んでもよい。
好ましい熱可塑性粒子成分は、架橋ポリアミドを含まないポリアミド粒子の第1群と、架橋ポリアミドを含むポリアミド粒子の第2群とを含む。
ポリアミド粒子の第1群は、架橋ポリアミドを含まず、熱可塑性強化エポキシ系プリプレグに通常使用される任意のポリアミド粒子であってもよい。そのような粒子は、ポリアミド(PA)11、PA6、PA12、PA6/PA12コポリマー、PA4、PA8、PA6.6、PA4.6、PA10.10、PA6.10、およびPA10.12で構成されてもよい。非架橋ポリアミド粒子は、多くの供給元から市販されている。適切な非架橋ポリアミド12粒子は、Kobo Productsから商品名SP10Lで入手可能である。SP10L粒子は98重量%を超えるPA12を含む。粒径分布は7ミクロン~13ミクロンで、平均粒径は10ミクロンである。粒子の密度は1g/cmである。PA12粒子は、水分含有量を除いて少なくとも95重量%のPA12であることが好ましい。
他の適切な非架橋粒子は、商品名Orgasol 1002粉末およびOrgasol 3803粉末でArkema(Colombes,France)から入手可能である。Orgasol 1002粉末は、平均粒径が20ミクロンの100%PA6粒子で構成される。Orgasol 3803は、80%PA12および20%PA6のコポリマーである粒子で構成され、平均粒径は17~24ミクロンである。Orgasol 2002は、粒子の第1群でも使用され得る非架橋PA12粒子で構成される粉末である。
熱可塑性粒子の第1群に好ましい非架橋ポリアミド粒子は、ポリアミド11粒子であり、これも多くの供給元から市販されている。好ましいポリアミド11粒子は、商品名Rislan PA11でArkema(Colombes,France)から入手可能である。これらの粒子は、98重量%を超えるPA 11を含み、15ミクロン~25ミクロンの粒径分布を有する。平均粒径は20ミクロンである。Rislan PA11粒子の密度は1g/cmである。PA11粒子は、水分含有量を除いて少なくとも95重量%のPA11であることが好ましい。
熱可塑性ポリアミド粒子の第2群は、粒子の表面、粒子の内部、またはその両方に架橋ポリアミドを含む粒子である。架橋ポリアミド粒子は、粒子形成前に架橋されたポリアミドから作製されてもよく、または非架橋ポリアミド粒子は、適切な架橋剤で処理されて、架橋ポリアミド粒子を製造してもよい。
適切な架橋粒子は、架橋PA11、PA6、PA12、PA6/PA12コポリマー、PA4、PA8、PA6.6、PA4.6、PA10.10、PA6.10、およびPA10.12を含む。ポリアミドを架橋するために一般的に使用される任意の架橋剤が適している。例示的な架橋剤は、エポキシ系架橋剤、イソシアナート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、アシルラクタム系架橋剤、およびオキサゾリン系架橋剤である。好ましい架橋粒子は、エポキシ架橋剤で架橋されたPA12を含むPA12粒子である。ポリアミドを含む熱可塑性ポリマーを架橋するのに使用される手順は公知である。例えば、米国特許第6399714号明細書、米国特許第8846818号明細書、および米国特許出願公開第2016/0152782(A1)号明細書を参照されたい。これら3つの参考文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
架橋PA12粒子は、CG352としても公知のORGASOL 2009ポリアミド粉末の商品名でArkema(Colombes,France)から市販されている。ORGASOL 2009ポリアミド粉末に存在するPA12粒子は、エポキシ系架橋剤で架橋された少なくとも40%のPA12で構成される。ORGASOL 2009架橋ポリアミド粒子は、14.2ミクロンの平均粒径を有し、粒子のわずか0.2%が30ミクロンを超える直径を有する。ORGASOL 2009架橋粒子の融点は180℃である。ORGASOL 2009粒子の比表面積は1.9であり、粒子の水分含有量は0.34%である。
架橋ポリアミド粒子は、それぞれ40~70%の架橋ポリアミドを含むべきである。好ましくは、架橋ポリアミド粒子は、それぞれ、40~60%の架橋ポリアミドを含むべきである。
好ましくは、非架橋および架橋ポリアミド粒子の両方が100ミクロン未満の粒径を有するべきである。粒子径は5~60ミクロン、より好ましくは5~30ミクロンの範囲であることが好ましい。平均粒径は5~20ミクロンであることが好ましい。粒子は、規則的または不規則な形状であってよい。例えば、粒子は、実質的に球形であってもよく、または波型形状を有する粒子であってもよい。非架橋粒子は、架橋粒子よりも大きい平均粒径を有することが好ましい。好ましくは、非架橋粒子の平均粒径は15~25ミクロンに及び、架橋粒子の平均粒径は10~20ミクロンに及ぶ。
熱可塑性粒子成分は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して5重量%~20重量%の範囲で存在する。好ましくは、7~17重量%の熱可塑性粒子成分が存在する。架橋粒子および非架橋粒子の組み合わせを使用する場合、非架橋粒子と架橋粒子との相対量は変化してもよい。非架橋粒子の架橋粒子に対する重量比は、4:1~1.5:1に及んでもよい。好ましくは、非架橋粒子の架橋粒子に対する重量比は、3.5:1~2.5:1に及ぶ。非架橋粒子および架橋粒子の組み合わせは、DEN/TRIFマトリックス樹脂の実施形態で使用するのに好ましい熱可塑性粒子成分である。
DEN/TRIFマトリックス樹脂の実施形態では、未硬化樹脂中のポリアミド粒子の総量は、未硬化樹脂の総重量に対して9~21重量%で変化してもよい。好ましくは、未硬化樹脂中のポリアミド粒子の総量は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して11重量%~19重量%に及ぶ。より好ましくは、未硬化樹脂中のポリアミド粒子の総量は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して12重量%~17重量%に及ぶ。
熱可塑性粒子成分は、ポリアミド粒子がビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンのメチル誘導体と脂肪族ジカルボン酸とのポリマー縮合生成物で構成される、ポリアミド粒子とポリイミド粒子との組み合わせを含んでもよい。この粒子の組み合わせは、DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態で使用するのに好ましい熱可塑性粒子成分である。
好ましいポリイミド粒子は、P84ポリイミド成形粉末としてHP Polymer GmbH(Lenzig,Austria)から市販されている。適切なポリアミド粒子は、また、Evonik Industries(Austria)から商品名P84NTで市販されている。粒子を作製するために使用されるポリイミドは、米国特許第3,708,458号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。ポリイミドは、ベンゾフェノン-3,3’,4,4’-テトラカルボン酸二無水物を、4,4’-メチレンビス(フェニルイソシアナート)およびトルエンジイソシアナート(2,4-または2,6-異性体)の混合物と組み合わせることによって作製される。アミン類似体は、芳香族イソ-およびジイソシアナートの代わりに使用してもよい。ポリイミドのCAS登録番号は58698-66-1である。
ポリイミド粒子は、以下の繰返しモノマー式を有する芳香族ポリイミドで構成される:

式中、ポリマー全体のR基の10~90%は、式

を有する芳香族基であり、
ポリマーの残りのR基は

である。
粉末中のポリイミド粒子の粒径は、通常、2ミクロン~35ミクロンに及ぶ。好ましいポリイミド粉末は、2~30ミクロンに及ぶ粒径の粒子を含み、平均粒径は5ミクロン~15ミクロンの範囲である。好ましくは、粉末中のポリイミド粒子の少なくとも90重量%は、2ミクロン~20ミクロンの粒径範囲である。ポリイミド粒子は、規則的または不規則な形状であってよい。例えば、粒子は、実質的に球形であってもよく、または波型形状を有する粒子であってもよい。
ポリイミド粒子は、少なくとも95重量%のポリイミドを含む。少量(最大5重量%)の他の材料が、粒子の全体特性に悪影響を及ぼさない限り粒子に含まれていてもよい。
ポリイミド粒子のガラス転移温度(Tg)は約330℃であるべきであり、個々の粒子の密度は1.34g/cmである。粒子の線熱膨張係数は50である。
未硬化DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態における熱可塑性粒子の総量は、好ましくは、未硬化樹脂の総重量に対して9~15重量%である。高い耐層間剥離性を得るために、ポリアミド粒子とポリイミド粒子との重量比は、3.5:1.0~1.0:1.0に及び得る。好ましくは、ポリアミド粒子とポリイミド粒子との重量比は、3.2:1.0~2.8:1.0の間である。特に好ましいDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂では、ポリイミド粒子の量は、未硬化樹脂の総重量の8~10重量%であり、ポリアミド粒子の量は、未硬化樹脂の総重量の2~4重量%である。
未硬化樹脂マトリックスは、少なくとも1つの硬化剤を含む。適切な硬化剤は、本発明のエポキシ官能性化合物の硬化を促進し、特にそのようなエポキシ化合物の開環重合を促進するものである。特に好ましい実施形態では、そのような硬化剤は、その開環重合において、エポキシ官能性化合物(単数種または複数種)と重合する化合物を含む。2種以上のそのような硬化剤を組み合わせて使用してもよい。
適切な硬化剤としては、無水物、特にポリカルボン酸無水物、例えば無水ナジック酸(NA)、無水メチルナジック酸(MNA-Aldrichから入手可能)、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA-Anhydrides and Chemicals Inc.,Newark,N.J.から入手可能)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA-Anhydrides and Chemicals Inc.から入手可能)、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(MHHPA-Anhydrides and Chemicals Inc.から入手可能)、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサクロロエンドメチレン-テトラヒドロ無水フタル酸(Chlorentic Anhydride-Velsicol Chemical Corporation,Rosemont,Ill.から入手可能)、無水トリメリット酸、二無水ピロメリット酸、無水マレイン酸(MA-Aldrichから入手可能)、無水コハク酸(SA)、無水ノネニルコハク酸、無水ドデセニルコハク酸(DDSA-Anhydrides and Chemicals Inc.から入手可能)、ポリセバシン酸ポリ無水物、およびポリアゼライン酸ポリ無水物が挙げられる。
さらに適切な硬化剤はアミンであり、芳香族アミン、例えば、1,3-ジアミノベンゼン、1,4-ジアミノベンゼン、4,4’-ジアミノ-ジフェニルメタン、ポリアミノスルホン、例えば4,4’-ジアミノジフェニルスルホン(4,4’-DDS、Huntsmanから入手可能)、4-アミノフェニルスルホンおよび3,3’-ジアミノジフェニルスルホン(3,3’-DDS)を含む。また、適切な硬化剤には、ポリオール、例えばエチレングリコール(EG-Aldrichから入手可能)、ポリ(プロピレングリコール)、およびポリ(ビニルアルコール)、およびフェノールホルムアルデヒド樹脂、例えば約550~650の平均分子量を有するフェノールホルムアルデヒド樹脂、約600~700の平均分子量を有するp-t-ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、および約1200~1400の平均分子量を有するp-n-オクチルフェノール-ホルムアルデヒド樹脂(これらはそれぞれHRJ2210、HRJ-2255、およびSP-1068として、Schenectady Chemicals,Inc.,Schenectady,N.Y.から入手可能)が含まれていてもよい。さらに、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂に関しては、CTUグアナミンと、分子量398を有するフェノール-ホルムアルデヒド樹脂との組み合わせも適しており、これは、Ajinomoto USA Inc.(Teaneck,N.J.)からCG-125として市販されている。
異なる市販の組成物を硬化剤として本発明に使用してもよい。そのような組成物の1つは、Ajinomoto USA Inc.から入手可能なジシアンジアミド系配合物であるAH-154である。好適な他の組成物としては、ポリアミドとジエチルトリアミンとトリエチレンテトラアミンとの混合物であるAncamide400、アミドアミンとイミダゾリンとテトラエチレンペンタアミンとの混合物であるAncamide506、および4,4’-メチレンジアニリンと1,3-ベンゼンジアミンとの混合物であるAncamide1284が挙げられる。これらの配合物は、Pacific Anchor Chemical、Performance Chemical Division、Air Products and Chemicals,Inc.(Allentown,Pa)から入手可能である。
さらなる適切な硬化剤には、Sigma Aldrich(St.Louis,Missouri)から入手可能なイミダゾール(1,3-ジアザ-2,4-シクロペンタジエン)、Sigma Aldrichから入手可能な2-エチル-4-メチルイミダゾール、および三フッ化ホウ素アミン錯体、例えばAnchor 1170(Air Products&Chemicals,Inc.から入手可能)が含まれる。
さらに追加の適切な硬化剤には、3,9-ビス(3-アミノプロピル-2,4,8,10-テトロキサスピロ[5.5]ウンデカン(これはATUとしてAjinomoto USA Inc.から市販されている)およびジヒドラジド(これはAjicure UDHとして同様にAjinomoto USA Inc.から市販されている)、ならびにメルカプト末端化ポリスルフィド(これはLP540としてMorton International,Inc.,Chicago,Illから市販されている)が含まれる。
硬化剤(単数種または複数種)は、適切な温度でマトリックスを硬化するように選択される。マトリックスの適切な硬化をもたらすために必要な硬化剤の量は、硬化される樹脂の種類、所望の硬化温度および硬化時間を含む多くの要因に応じて変化する。硬化剤には、通常、シアノグアニジン、芳香族および脂肪族アミン、酸無水物、ルイス酸、置換尿素、イミダゾール、ならびにヒドラジンも含まれてもよい。それぞれの特定の状況に必要な硬化剤の特定の量は、十分に確立された慣例的な実験によって決定されてもよい。
例示的な好ましい硬化剤には、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン(4,4’-DDS)および3,3’-ジアミノジフェニルスルホン(3,3’-DDS)が含まれ、両方ともHuntsmanから市販されている。
硬化剤は、未硬化樹脂マトリックスの10重量%~30重量%の範囲の量で存在する。DEN/TRIFマトリックス樹脂では、硬化剤は17重量%~27重量%の範囲の量で存在する。より好ましくは、硬化剤は、未硬化樹脂マトリックスの21重量%~25重量%の範囲で存在する。DEN/TRIFマトリックス樹脂では、4,4’-DDSが好ましい硬化剤である。それは、好ましくは、20重量%~26重量%の範囲の量で単独硬化剤として使用される。所望であれば、3,3’-DDSなどの他の硬化剤を少量(5重量%未満)含んでいてもよい。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂において、硬化剤は、未硬化樹脂の15重量%~30重量%の範囲の量で存在する。好ましくは、硬化剤は、20重量%~30重量%の範囲の量で存在する。3,3’-DDSは好ましい硬化剤である。それは、好ましくは、未硬化樹脂の総重量に対して24~28重量%の範囲の量で単独硬化剤として使用される。所望であれば、4,4’-DDSなどの他の硬化剤を少量(5重量%未満)含んでいてもよい。
硬化を向上または促進するために促進剤も含んでいてもよい。適切な促進剤は、エポキシ樹脂の硬化に一般的に使用されている任意のウロン化合物である。単独で、または組み合わせて使用し得る促進剤の具体的な例としては、N,N-ジメチル,N’-3,4-ジクロロフェニル尿素(ジウロン)、N’-3-クロロフェニル尿素(モヌロン)、および好ましくはN,N-(4-メチル-m-フェニレンビス[N’,N’-ジメチル尿素](例えば、Degussaから入手可能なDyhard UR500)が挙げられる。
本発明の未硬化樹脂マトリックスは、また、熱可塑性強化材を含む。任意の適切な熱可塑性ポリマーを強化材として使用してもよい。通常、熱可塑性ポリマーは、硬化剤の添加前に加熱することにより樹脂混合物に溶解する粒子として樹脂混合物に添加される。一旦熱可塑剤がホットマトリックス樹脂前駆体(すなわち、エポキシ樹脂のブレンド)に実質的に溶解すると、前駆体を冷却し、残りの成分(硬化剤および不溶性熱可塑性粒子)を添加し、冷却した樹脂ブレンドと混合する。
例示的な熱可塑性強化材/粒子には、以下の任意の熱可塑性物質が単独または組み合わせで含まれる:ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、高性能炭化水素ポリマー、エラストマー、およびセグメント化エラストマー。
例として、適切な強化材は、商品名Sumikaexcel 5003Pとして市販されている粒子状ポリエーテルスルホン(PES)であり、これは住友化学株式会社(New York,NY)から市販されている。5003Pの代替品は、Solvay Chemicals(Houston,TX)から市販されている、Solvayポリエーテルスルホン105RP、またはSolvay 1054Pのような非ヒドロキシル末端化グレードである。高密度化PES粒子を強化材として使用してもよい。PESの形態は、PESが樹脂の形成中に溶解するため、特に重要ではない。高密度化PES粒子は、米国特許第4,945,154号明細書の教示に従って作製することができ、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。高密度化PES粒子は、また、Hexcel Corporation(Dublin,CA)からHRI-1という商品名で市販されている。強化材の平均粒径は、マトリックスへのPESの完全な溶解を促進および保証するために、100ミクロン未満であるべきである。
DEN/TRIFマトリックス樹脂において、強化材は、未硬化樹脂マトリックスの総重量に対して5重量%~15重量%の範囲で存在する。好ましくは、強化材は、7重量%~12重量%の範囲で存在する。より好ましくは、強化材は、8重量%~11重量%の範囲で存在する。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂において、PES強化材は、未硬化樹脂の総重量に対して5重量%~26重量%の範囲で存在する。好ましくは、強化材は、7重量%~14重量%の範囲で存在する。比較的低い最低粘度(25~45ポアズ)の樹脂の作製で用いるPESの好ましい量は、未硬化樹脂の総重量に対して7~9重量%である。比較的高い最小粘度(55~75ポアズ)の樹脂の作製で用いるPESの好ましい量は、未硬化樹脂の総重量に対して10~13重量%である。
マトリックス樹脂には、プリプレグのタックおよびアウトライフ(out life)、または硬化複合部品の強度および損傷許容性に悪影響を与えない限り、性能増強剤や改変剤などのさらなる成分も含まれていてもよい。性能増強剤または改変剤は、例えば、コアシェルゴム、難燃剤、湿潤剤、顔料/染料、UV吸収剤、抗真菌化合物、充填剤、導電性粒子、および粘度調整剤から選択されてもよい。
例示的なコアシェルゴム(CSR)粒子は、架橋ゴムコア、通常、ブタジエンのコポリマー、ならびに、スチレン、メチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、および/またはアクリロニトリルで構成されるシェルで構成される。コアシェル粒子は、通常、エポキシ樹脂に分散した粒子として提供される。粒子の粒径範囲は、通常、50~150nmである。適切なCSR粒子は、米国特許公開第2007/0027233(A1)号明細書に詳細に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。好ましいコア-シェル粒子はMXコア-シェル粒子であり、これはKane Ace(Pasadena,Texas)から入手可能である。DEN/TRIFマトリックス樹脂に含めるのに好ましいコアシェル粒子は、Kane Ace MX-418である。MX-418は、四官能性エポキシ樹脂中のコアシェル粒子の25重量%懸濁液として供給される。MX-418のコアシェル粒子は、平均粒径が100ナノメートルのポリブタジエン(PBd)コアシェル粒子である。
適切な充填剤には、例として、任意の以下の物質が単独または組み合わせのいずれかで含まれる:シリカ、アルミナ、チタニア、ガラス、炭酸カルシウム、および酸化カルシウム。
例として、適切な導電性粒子には、任意の以下の物質が単独または組み合わせのいずれかで含まれる:銀、金、銅、アルミニウム、ニッケル、導電性グレードのカーボン、バックミンスターフラーレン、カーボンナノチューブ、およびカーボンナノファイバ。金属コーティング充填剤、例えばニッケルコーティング炭素粒子および銀コーティング銅粒子も使用されてもよい。
ポテト形状のグラファイト(PSG)粒子は、適切な導電性粒子である。炭素繊維/エポキシ樹脂複合材料におけるPSG粒子の使用は、米国特許公開第2015/0179298(A1)号明細書に詳細に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。PSG粒子は、NGS Naturgraphit(Germany)からSG25/99.95 SC粒子として、または日本パワーグラファイト株式会社(日本)からGHDR-15-4粒子として市販されている。これらの市販のPSG粒子は、10~30ミクロンの平均粒径を有し、GHDR-15-4粒子は、PSG粒子の外表面上に炭素の蒸着コーティングを有する。
未硬化樹脂マトリックスは、少量(5重量%未満、好ましくは1重量%未満)のさらなるエポキシまたは非エポキシ熱硬化性ポリマー樹脂を含んでもよい。DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂に関して、エポキシ樹脂成分は、少なくとも95重量%のDEN、TRIF、およびTETF、より好ましくは少なくとも99重量%の3つのエポキシ樹脂を含む。DEN/TRIFマトリックス樹脂に関して、エポキシ樹脂成分は、少なくとも95重量%のDENおよびTRIF、より好ましくは少なくとも99重量%の2つのエポキシ樹脂を含む。適切なさらなるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAおよびビスフェノールF型エポキシ樹脂などの二官能性エポキシ樹脂が挙げられる。本発明に適した非エポキシ熱硬化性樹脂材料としては、フェノールホルムアルデヒド、尿素-ホルムアルデヒド、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン(メラミン)、ビスマレイミド、ビニルエステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、シアナートエステル樹脂、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。さらなる熱硬化性樹脂は、もしあれば、エポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂、ベンゾオキサジン、およびフェノール樹脂から選択されることが好ましい。
未硬化樹脂は、標準的なプリプレグマトリックス樹脂処理に従って作製される。一般に、炭化水素ノボラックエポキシ樹脂および他のエポキシ樹脂(単一種または複数種)は、室温で一緒に混合されて、熱可塑性強化材が添加された樹脂混合物を形成する。次いで、この混合物を約1~2時間約120℃に加熱して、熱可塑性強化材を溶解する。次いで混合物を約80℃に冷却し、残りの成分(熱可塑性粒子成分、硬化剤、およびもしあればその他の添加剤)を樹脂に混合して、繊維強化材に含浸させる最終未硬化樹脂マトリックスを形成する。
未硬化樹脂は、任意の公知のプリプレグ製造技術に従って繊維強化材に適用されて、未硬化樹脂マトリックスを形成する。繊維強化材に、未硬化樹脂を完全にまたは部分的に含浸させていてもよい。代替実施形態では、未硬化樹脂は、別個の層として繊維状繊維強化材に適用されてもよく、これは繊維状強化材に近接し、接触しているが、繊維状強化材に実質的に含浸しない。この種の部分含浸プリプレグはセミプレグと称し、通常、両側が保護フィルムで覆われ、早期硬化を避けるために通常室温よりも十分に低く維持された温度で保管および出荷のために巻き上げられる。実際の樹脂マトリックスは、セミプレグをさらに加工するまで形成されない。所望される場合、任意の他のプリプレグ製造プロセスおよび保管/出荷システムを使用してもよい。
プリプレグの繊維強化材は、任意のガラス繊維、炭素、またはアラミド(芳香族ポリアミド)繊維から選択されてもよい。繊維強化材は、好ましくは炭素繊維である。好ましい炭素繊維は、3,000~50,000の炭素フィラメント(3K~50K)を含むトウの形態である。6,000または24,000の炭素フィラメント(6Kまたは24K)を含む市販の炭素繊維トウが好ましい。
本発明の未硬化マトリックス樹脂は、炭素トウが6,000~24,000フィラメントを含み、引張強度が750~860ksiであり、引張弾性率が35~45Msiであり、破壊ひずみが1.5~2.5%であり、密度が1.6~2.0g/cmであり、長さあたりの重量が0.2~0.6g/mである場合、高い強度特性および損傷許容性を有するラミネートをもたらすのに特に有効である。6Kおよび12K IM7炭素トウ(Hexcel Corporationから入手可能)が好ましい。IM7 12K繊維は、820ksiの引張強度を有し、引張弾性率は40Msiであり、破壊ひずみは1.9%であり、密度は1.78g/cmであり、長さあたりの重量は0.45g/mである。IM7 6K繊維は、800ksiの引張強度を有し、引張弾性率は40Msiであり、破壊ひずみは1.9%であり、密度は1.78g/cmであり、長さあたりの重量は0.22g/mである。IM7繊維および同様の特性を有する炭素繊維は、一般に中間弾性率の炭素繊維であると見なされる。Hexcel Corporation(Dublin,CA)から市販されているIM8炭素繊維も、中間弾性率の炭素繊維の好ましい種類である。
繊維強化材は、亀裂が入った(すなわち牽切された(stretch-broken))もしくは選択的に不連続な繊維、または連続繊維を含んでもよい。亀裂が入った繊維または選択的に不連続な繊維を使用すると、完全に硬化する前に複合材料のレイアップが促進され、成形能力が改善し得る。繊維強化材は、織物、非捲縮、不織、単方向または多軸のテクスチャ構造形態、例えばシート成形化合物を形成するために使用される準等方性細断プリプレグであってもよい。織物形態は、平織り、サテン織り、または綾織りのスタイルから選択されてもよい。非捲縮および多軸形態は、多数のプライおよび繊維の配向を有していてもよい。このようなスタイルおよび形態は、複合強化材の分野でよく知られており、Hexcel Reinforcements(Les Avenieres,France)を含む多くの企業から市販されている。
プリプレグは、連続テープ、トウプレグ、ウェブ、または細断長さの形態であってもよい(細断および切断操作は、含浸後の任意の時点で実行されてもよい)。プリプレグは、接着剤または表面仕上げフィルムであってもよく、さらに織物、編物、および不織の両方の様々な形態で埋め込まれたキャリアを有してもよい。プリプレグは、例えば、硬化中の空気除去を促進するために、完全にまたは部分的にのみ含浸されていてもよい。
以下の例示的なDEN/TRIF/TETF樹脂配合物を繊維状支持体に含浸させて、本発明による樹脂マトリックスを形成してもよい(すべての重量%は、全体樹脂重量に対する):
1)9重量%~11重量%のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂(TACTIX(登録商標)556);21重量%~23重量%のトリグリシジル-p-アミノフェノール(MY0510);17重量%~19重量%の四官能エポキシ(MY721);10重量%~13重量%のポリエーテルスルホン(5003P);8重量%~10重量%のポリイミド粒子(P84HCM);3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと1,10-デカンジカルボン酸との縮合生成物から形成された2重量%~4重量%の粒子(GRILAMID TR90);および硬化剤としての25重量%~28重量%の3,3’-DDS。
2)13重量%~16重量%のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂(TACTIX(登録商標)556);18重量%~20重量%のトリグリシジル-p-アミノフェノール(MY0510);17重量%~19重量%の四官能エポキシ(MY721);10重量%~13重量%のポリエーテルスルホン(5003P);8重量%~10重量%のポリイミド粒子(P84HCM);3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと1,10-デカンジカルボン酸との縮合生成物から形成された2重量%~4重量%の粒子(GRILAMID TR90);および硬化剤として25重量%~28重量%の3,3’-DDS。
3)16重量%~18重量%のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂(TACTIX(登録商標)556);14重量%~16重量%のトリグリシジル-p-アミノフェノール(MY0510);17重量%~19重量%の四官能エポキシ(MY721);10重量%~13重量%のポリエーテルスルホン(5003P);5重量%~7重量%のポリイミド粒子(P84HCM);3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと1,10-デカンジカルボン酸との縮合生成物から形成された5重量%~7重量%の粒子(GRILAMID TR90);および硬化剤として25重量%~28重量%の3,3’-DDS。
4)13重量%~16重量%のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂(TACTIX(登録商標)556);19重量%~21重量%のトリグリシジル-p-アミノフェノール(MY0510);18重量%~20重量%の四官能性エポキシ(MY721);7重量%~9重量%のポリエーテルスルホン(5003P);2重量%~4重量%のポリイミド粒子(P84HCM);3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと1,10-デカンジカルボン酸との縮合生成物から形成された8重量%~10重量%の粒子(GRILAMID TR90);および硬化剤として25重量%~28重量%の3,3’-DDS。
5)9~11重量%のジシクロペンタジエンノボラックエポキシ樹脂(TACTIX(登録商標)556);21重量%~23重量%のトリグリシジル-p-アミノフェノール(MY0510);19重量%~22重量%の四官能エポキシ(MY721);7重量%~9重量%のポリエーテルスルホン(5003P);2重量%~4重量%のポリイミド粒子(P84HCM);3,3’-ジメチル-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタンと1,10-デカンジカルボン酸との縮合生成物から形成された8重量%~10重量%の粒子(GRILAMID TR90);および硬化剤として26重量%~29重量%の3,3’-DDS。
本発明のDEN/TRIFマトリックス樹脂の実施形態に関して、好ましい例示的なDEN/TRIFマトリックス樹脂は、29重量%~33重量%のトリグリシジル-m-アミノフェノール(MY0600);20重量%~24重量%の炭化水素ノボラックエポキシ樹脂(TACTIX556);強化材として7重量%~11重量%のポリエーテルスルホン(5003P);2重量%~7重量%の架橋ポリアミド12粒子(ORGASOL 2009);9重量%~13重量%のポリアミド11粒子(Rislan PA11)(ここで、ポリアミド11粒子の架橋ポリアミド12粒子に対する重量比は、2.5:1.0~3.0:1、好ましくは2.7:1~2.8:1である);および硬化剤として20重量%~26重量%の4,4’-DDSを含む。
別の好ましいDEN/TRIFマトリックス樹脂は、19重量%~23重量%のトリグリシジル-m-アミノフェノール(MY0600);14重量%~18重量%の炭化水素ノボラックエポキシ樹脂(TACTIX556);強化材として7重量%~11重量%のポリエーテルスルホン(5003P);9重量%~13重量%のポリアミド11粒子(Rislan PA11);18~22重量%のコアシェル粒子(MX-418);および硬化剤として21重量%~26重量%の4,4’-DDSを含む。
プリプレグは、複合部品の形成に使用される任意の標準的な技術を使用して成形されてもよい。通常、プリプレグの1つ以上の層を適切なモールドに入れ、硬化させて最終的な複合部品を形成する。本発明のプリプレグは、当技術分野で公知の任意の適切な温度、圧力、および時間条件を使用して完全にまたは部分的に硬化させてもよい。通常、プリプレグは、オートクレーブ内で160℃~190℃の温度で硬化する。複合材料は、マイクロ波放射、電子ビーム、ガンマ放射、または他の適切な熱もしくは非熱放射から選択される方法を使用して硬化させてもよい。
本発明の改善されたプリプレグから作製された複合部品は、多数の一次および二次航空宇宙構造物(翼、胴体、隔壁など)などの物品の作製に応用されるが、高い圧縮強度、層間破壊靱性、および耐衝撃損傷性が必要とされる、自動車、鉄道、および海洋用途を含む多くの他の高性能複合材用途にも有用である。
本発明のDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態に関する実行の例である例1~7は、以下の通りである。
例1
本発明による好ましい例示的な樹脂配合物を表1に示す。マトリックス樹脂は、室温でエポキシ成分をポリエーテルスルホンと混合して樹脂ブレンドを形成し、120℃に60分間加熱してポリエーテルスルホンを完全に溶解することによって調製された。混合物を80℃に冷却し、残りの成分を加えて完全に混合した。
例示的なプリプレグは、単方向炭素繊維の1つまたは複数の層に表1の樹脂配合物を含浸させることによって調製された。単方向炭素繊維(Hexcel Corporationから入手可能な12K IM8)を使用して、マトリックス樹脂が未硬化プリプレグの総重量の35重量%に達し、繊維面積重量が192グラム/平方メートル(gsm)であるプリプレグを作製した。標準的なプリプレグ製造手順を使用して、26プライのラミネートを調製した。ラミネートをオートクレーブ内で177℃で約2時間硬化させた。硬化ラミネートを試験して、層間破壊靱性を決定した。
G2cは、硬化させたラミネートの層間破壊靱性の尺度を与える標準試験である。G2cを以下のように測定した。26プライの単方向ラミネートは、レイアップの中央平面で、一方の縁に沿って挿入した3インチのフルオロエチレンポリマー(FEP)フィルムと共に硬化させて、クラックスターターとして繊維方向に垂直に作用させる。ラミネートを、オートクレーブ内で177℃で2時間硬化させ、3.8mmの公称厚みを得た。圧密化をCスキャンにより検証した。G2c試料は、硬化ラミネートから機械加工した。BSS7320に従ってG2cを室温で試験した。下記G2c値は、BSS7320に従って試験中に観察された第1および第2の亀裂の平均である。
硬化した26プライのラミネートのG2cは10.22であった。オープンホール圧縮(OHT)およびオープンホール圧縮(OHC)も、標準的な手順に従って室温で測定され、構造部品の許容限界を超えていることが分かった。
例2
表2に示す配合によるDEN/TRIF/TETR樹脂マトリックスを有する例示的なプリプレグは、例1と同様にして調製された。
例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cは13.16であった。OHTおよびOHCの両方は、構造部品の許容限度を超えていた。
例3
例示的なプリプレグは、表3に示すようにDEN/TRIF/TETF樹脂配合物がプリプレグ樹脂マトリックスとして使用されたこと以外は、例1と同様にして調製された。
例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cは10.47であった。OHTおよびOHCの両方は、構造部品の許容限度を超えていた。
例4
例示的なプリプレグは、表4に示すようにDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂配合物がプリプレグ樹脂マトリックスとして使用されたこと以外は、例1と同様にして調製された。
例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cは9.15であった。OHTおよびOHCの両方は、構造部品の許容限度を超えていた。
例5
例示的なプリプレグは、表5に示すように本発明による樹脂配合物がプリプレグ樹脂マトリックスとして使用されたこと以外は、例1と同様にして調製された。
例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cは9.50であった。OHTおよびOHCの両方は、構造部品の許容限度を超えていた。
例6
例示的なプリプレグは、表6に示すように本発明による樹脂配合物がプリプレグ樹脂マトリックスとして使用されたこと以外は、例1と同様にして調製された。
例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cは9.31であった。OHTおよびOHCの両方は、構造部品の許容限度を超えていた。
例7
例示的なプリプレグは、表7に示すように本発明による樹脂配合物がプリプレグ樹脂マトリックスとして使用されたこと以外は、例1と同様にして調製された。
例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cは7.30であった。OHTおよびOHCの両方は、構造部品の許容限度を超えていた。
比較例1-7
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態に関する比較プリプレグおよびラミネートは、樹脂配合物を表8に示すこと以外は、例1と同様にして調製、硬化、および試験された。表8に記載されている量は、全樹脂混合物の重量%である。例1と同様にして、26プライのラミネートを調製し、硬化し、G2cについて室温で試験した。G2cの結果を表に示す。
樹脂配合物の粘度は、プリプレグ樹脂配合物が適切に含浸されうるか、さもなければ、許容されるプリプレグ形成プロセスを使用して繊維強化材に適用できるようであるべきである。樹脂の粘度プロファイルは、プリプレグ樹脂として使用するための樹脂配合物の適合性に関するガイドをもたらす。粘度プロファイルは、毎分2℃の速度で樹脂の温度を室温から上昇させ、樹脂の粘度を監視することによって決定される。樹脂が加熱されると、通常、粘度は最小値に減少し、次いで重合が進むにつれて増加する。樹脂の最小粘度およびこの最小粘度に達する温度は、所定のプリプレグプロセスに対する樹脂の適合性の指標を与える。本明細書で「最小粘度」という用語を使用する場合、それは、樹脂の粘度プロファイルの決定の間に測定される最小粘度を意味する。
多くのプリプレグ製造プロセスにおいて、最小粘度は、プリプレグの形成中に適切な樹脂流動が起こり、繊維強化材の完全な含浸を確実にするものであることが望ましい。そのようなプロセスにおけるプリプレグ樹脂の所望の最小粘度は、所望の含浸度、含浸温度および圧力、含浸を達成するために使用される方法、ならびに繊維強化材の種類を含む多くの要因に依存する。
プリプレグ樹脂の好ましい最小粘度は、比較的高粘度のプリプレグ樹脂を必要とするプリプレグプロセスの場合、55~75ポアズ(P)の範囲である。比較的低粘度のプリプレグ樹脂を必要とするプリプレグプロセスの場合、プリプレグ樹脂の好ましい最小粘度は25~45Pの範囲である。10~13重量%の範囲のPESの量によって、より高い最小粘度範囲にある本発明によるプリプレグ樹脂がもたらされることが分かった。7~9重量%の範囲のPES量により、より低い最小粘度範囲にある本発明によるプリプレグ樹脂がもたらされる。
粘度プロファイルは、例1~7および比較例1~7について決定された。最低粘度および最低粘度に達した温度を表9に示す。配合物中のPESおよびTACTIX556樹脂の量をG2c値と共に表にまとめている。
例1~5は、上記の高粘度範囲内の最小粘度を有するDEN/TRIF/TETF樹脂の例示である。例1のDEN/TRIF/TETF樹脂配合物は、9.0重量%のTR90ポリアミド粒子および3.0重量%のP84ポリイミド粒子と組み合わせて10.0重量%のTACTIX556樹脂のみを使用すると、10を超える予想外に高いG2cをもたらすので好ましい。17.0重量%のTACTIX556樹脂を、6.0重量%のTR90ポリアミド粒子および6.0重量%のP84ポリイミド粒子と組み合わせて使用する例3および4も、最小粘度を所望の高粘度範囲に保ちながら、かなり高いG2c値を予想外に達成している。
例2のDEN/TRIF/TETF樹脂配合物は、14.10重量%のTACTIX556樹脂が9.0重量%のTR90ポリアミド粒子および3.0重量%のP84ポリイミド粒子と組み合わせて使用される場合、13.16までG2cの増加をもたらすので特に好ましい。このような高いG2c値(13.16)は、特に予想外である。
上述のように、TACTIX556樹脂をTR90ポリアミド粒子およびP84ポリイミド粒子と組み合わせた場合に得られるG2cについての高い値は、比較例1がP84ポリアミド粒子のみ(C1)を使用するとわずか4.68の比較的低いG2cがもたらされることを示すので予想外である。比較例2は、TR90ポリアミド粒子のみ(C2)を使用すると、9.97というはるかに高いG2cがもたらされることを示す。P84ポリイミド粒子とTR90ポリアミド粒子との組み合わせが、いずれかの種類の粒子のみを使用して達成できる値よりも高いG2c値をもたらすことができることは予想外である。
比較例1および2を考慮して、比較例3は、9.0重量%のP84ポリイミド粒子が3.0重量%のTR90ポリアミド粒子と組み合わされた場合に、G2c(7.12)の予想される減少を示す。比較例1~3を考慮して、TR90ポリアミド粒子で構成される熱可塑性粒子成分に任意の量のP84ポリイミド粒子を添加すると、例1~3に示すように、G2c値は少なくとも10に相乗的に増加することは予想外である。例1および2に示すように、TACTIX556樹脂の量が10.0から14.1重量%に増加する場合、13.6のG2cが達成されうることは特に予想外である。
例1~5によるDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂配合物で得られる高いG2c値は、樹脂の最小粘度を25~75ポアズに維持しながら達成される。比較例2に示すように、TR90ポリアミド粒子のみを使用すると、9.97という比較的高いG2cがもたらされる。しかし、最小粘度は85.5ポアズであり、55~75ポアズという所望の高粘度範囲を超える。
例6、7は、上記の低粘度範囲内の最小粘度を有するDEN/TRIF/TETF樹脂の例示である。より少ない量(7~9重量%)のPES(例6、7および比較例4~7を参照)を使用することによってもたらされるより低い粘度レベルによっても、硬化ラミネートのG2cレベルが低下する。それでも、例6、7の樹脂配合物は、予想外に高いG 2cをもたらす。例6と比較例6(14.75重量%のTACTIX556樹脂)とを比較すると、熱可塑性粒子成分が12.0重量%のTR90ポリアミド粒子から9.0重量%のTR90ポリアミド粒子および3.0重量%のP84ポリイミド粒子の混合物に変更される場合に、G2cは8.36から9.31に相乗的に増加することが示される。さらに、例7と比較例4(10.0重量%のTACTIX556樹脂)を比較すると、熱可塑性粒子成分が12.0重量%TR90ポリアミド粒子から9.0重量%のTR90ポリアミド粒子および3.0重量%のP84ポリイミド粒子の混合物に変更される場合に、G2cは5.13から7.30に相乗的に増加することが示される。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂においてTR90ポリアミド粒子にポリイミド粒子を添加することによってもたらされる観察された相乗効果は、熱可塑性粒子成分が、熱可塑性成分の総重量に対して少なくとも15重量%のポリアミド粒子を含み、残りの熱可塑性粒子成分はTR90ポリアミド粒子である場合を除いて起こることが予想されない。相乗効果は、熱可塑性粒子成分が熱可塑性成分の総重量に対して70重量%を超えるポリイミド粒子を含み、熱可塑性粒子成分の残りがTR90ポリアミド粒子である場合に終了すると予想される。熱可塑性粒子成分が、熱可塑性成分の総重量に対して20~30重量%のポリイミド粒子を含み、残りの熱可塑性粒子成分がTR90ポリアミド粒子である場合、最大の相乗効果がもたらされる。
DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂のエポキシ樹脂成分にTACTIX556樹脂を含めると、G2c耐破壊性が大幅に向上する。例6および7は、TACTIX556樹脂の量が14.75から10.0重量%に減少する場合、G2cが9.31から7.30になることを示す。比較例5は、TACTIX556樹脂の量が5.0重量%に減少する場合、G2cが低い値4.29に低下することを示す。比較例4および6、7は、熱可塑性粒子成分としてTR90ポリアミド粒子のみを含む比較樹脂において、TACTIX556樹脂の量が減少する場合、G2cの同様の低下が起こることを示す。したがって、本発明のDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂配合物中に存在する炭化水素エポキシノボラック樹脂の量は、樹脂の総重量に対して少なくとも8重量%であることが好ましい。
本発明のDEN/TRIFマトリックス樹脂の実施形態に関する実行の例である例8~23は、以下の通りである:
例8
本発明による例示的なDEN/TRIF樹脂配合物を表10に示す。未硬化マトリックス樹脂は、室温でエポキシ成分をポリエーテルスルホンと混合して樹脂ブレンドを形成し、120℃に60分間加熱してポリエーテルスルホンを完全に溶解することによって調製された。混合物を80℃に冷却し、残りの成分を添加し、例1~7と同様にして完全に混合した。
例示的なプリプレグは、単方向炭素繊維の層に表10の樹脂配合物を含浸させて、強化繊維および未硬化樹脂マトリックスで構成されるプリプレグを形成することによって調製された。単方向炭素繊維は12K IM7であった。未硬化樹脂マトリックスは、未硬化プリプレグの総重量の35重量%に達し、未硬化プリプレグの繊維面積重量は145グラム/平方メートル(gsm)であった。
例1~7と同様にしてプリプレグを使用してラミネートを形成した。ラミネートをオートクレーブ内で177℃で約2時間硬化させて、硬化した試験ラミネートを形成した。硬化した試験ラミネートを試験試料に分け、試験試料をオープンホール圧縮強度(OHC)およびオープンホール引張強度(OHT)を測定するために検査した。
OHCおよびOHT試験試料は、室温(21~24℃)で乾燥条件下(相対湿度10%~50%)で検査した。OHCはD6-83079-71 TYPE II Class 1に従って試験した。OHTは、D6-83079-62 TYPE I Class 1に従って試験した。
硬化した試験試料は、また、標準試験をしてそれらの損傷に対する耐性(CAI)を測定した。衝撃後圧縮強度(CAI)を、32プライの準等方性ラミネートに対して270インチ-ポンド(in-lb)の衝撃を使用して測定した。試料を、BMS8-276についてのBoeing試験法BSS7260に従って機械加工し、衝撃を与え、そして試験した。それらの値を、公称0.18インチの硬化ラミネート厚みに正規化した。
硬化した試験試料は、また、G1cおよびG2cを測定するために、例1~7と同様にしてASTM D5528に従って試験した。
「OHT」、「OHC」、「CAI」、「G1c」、および「G2c」という用語が、本明細書において硬化ラミネートによって示される特性を定義するために使用される場合、これらの用語は、上記試験手順によって測定される特性を意味する。
さらなる例示的なDEN/TRIFマトリックス樹脂配合物(例9~23)を表11~13に示す。例22および23が12K IM7繊維ではなく12K IM8炭素繊維を使用したこと以外は、例1~8と同様にして例示のDEN/TRIFマトリックス樹脂配合物を使用してプリプレグを作製し、硬化および試験を行った。上述のように実施された、例8~23に関するOHT、OHC、CAI、G1c、およびG2c試験の結果を表11~13に示す。


表11~13に設定されている例8~23のマトリックス樹脂配合物は、本発明による適切なDEN/TRIFマトリックス樹脂の例示である。DEN/TRIF樹脂配合物を使用して作製された硬化ラミネートが以下の特性を示すという条件で、本発明によって他の多くの可能な同様の配合物が可能である:1)少なくとも140、好ましくは少なくとも150、最も好ましくは少なくとも160のOHT;2)少なくとも70、好ましくは少なくとも75、最も好ましくは少なくとも80のOHC;3)少なくとも45、好ましくは少なくとも50、最も好ましくは少なくとも55のCAI;4)少なくとも3.0、好ましくは少なくとも3.2、最も好ましくは少なくとも3.5のG1c;および3)少なくとも12.0、好ましくは少なくとも14.0、最も好ましくは少なくとも15.0のG2c。
例1に対応するDEN/TRIFマトリックス樹脂配合物は、比較的高いCAI、OHT、およびOHCを予想外に維持しながら非常に高い破壊耐性(G1cおよびG2c)をもたらすため、好ましい樹脂配合物である。
例20に対応するDEN/TRIFマトリックス樹脂配合物も、DEN/TRIF型配合物にコアシェル粒子を含めることにより、G2cにより測定されるように、高いOHTおよび許容破壊耐性をもたらすことが分かったため、好ましい樹脂配合物である。さらに、試験したすべてのDEN/TRIFの例の中で、耐亀裂進展性(R曲線)分析によって測定された例20のR曲線の破壊靱性は、他のものよりも予想外に良好であった。R曲線分析は、ラミネートやその他の材料の破壊力学を調査するために一般的に使用される公知の種類の試験手順である。ASTM規格E561は、一般的に使用されるR曲線分析手順の例であり、この手順の多くの変形が一般的に使用される。DEN/TRIFの例示的な配合物を使用して作製されたラミネートは、ASTM E561と同様のR曲線試験手順を使用して試験された。例20は、上昇するR曲線を有する唯一のラミネートであった。上昇するR曲線は、負または平坦なR曲線とは対照的に、高いレベルの耐亀裂進展性および破壊靱性を示していると考えられる。
DEN/TRIFマトリックス樹脂配合物は、IM7やIM8などの中間弾性率炭素繊維と組み合わされて、プリプレグを形成し、プリプレグは、上記の範囲内の特性を有する硬化ラミネートを形成するために硬化可能な未硬化ラミネート形成するために使用されることができる。各DEN/TRIFの例示的なマトリックス樹脂が本発明の要件を満たしていることを証明するためには、各ラミネートを試験して、上述のように、OHT、OHC、CAI、G1c、およびG2cの制限を満たすか、または超えていることを確認する必要がある。
比較例8(表13を参照)は、DEN/TRIFマトリックス樹脂の樹脂成分においてMY0610の代わりにMY0510を使用することに関連する。比較例8は、例22、23と同様にして調製、試験された。比較例8のOHTは135であった。これは、マトリックス樹脂が本発明に従って許容される必要がある140の閾値OHTよりも低い。比較例8のマトリックス樹脂中に少量のPSG粒子が存在する。PSG粒子は、例22、23には存在しない。少量のPSG粒子を含めると、OHTへの影響は比較的小さいと予想される。比較例8の比較的低いOHTは、少なくとも部分的には、MY0610の代わりにMY0510を使用することが原因であると考えられる。したがって、トリグリシジル-パラ-アミノフェノール(MY0510)樹脂ではなく、トリグリシジル-メタ-アミノフェノール(MY0610)樹脂をDEN/TRIFマトリックス樹脂の実施形態で使用することが好ましい。
DEN/TRIFマトリックス樹脂の実施形態においてMY0610の代わりにMY0510を使用することのマイナスの効果は、DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態においてMY0610の代わりにMY0510を使用するときに観察されるプラスの効果に反する。例3と例4との比較により示されるように、DEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂においてMY0510の代わりにMY0610を使用した場合、G2cは10.47から9.15に低下した。したがって、トリグリシジル-メタ-アミノフェノール(MY0610)樹脂ではなく、トリグリシジル-パラ-アミノフェノール(MY0510)樹脂をDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂の実施形態で使用することが好ましい。
比較例9(表13を参照)は、エポキシ樹脂成分において、TACTIX(登録商標)556およびMY721と組み合わせて、約10重量%の二官能性エポキシ樹脂(ビスフェノールAおよびビスフェノールFエポキシ樹脂)を使用することに関連する。得られたOHCは67.82であり、DEN/TRIFマトリックス樹脂配合物を使用して作製されたラミネートの閾値70を下回っている。したがって、上述のように、いずれかのマトリックス樹脂の実施形態における二官能性エポキシ樹脂の含有量は、5重量%未満、好ましくは1重量%未満に維持されるべきである。
本発明による上記樹脂は、ロケット・ブースタ・ケーシングなどの大型航空宇宙ビークル構造物の製造に使用できるプリプレグの作製で用いるのに特によく適している。例示的な宇宙ビークルが図3に100で示される。宇宙ビークルは、ロケットブースタ102および宇宙船104を含む。ロケットブースタの主要な構成要素は、図4に示すように、円筒状外側ケーシング106である。典型的なロケット・ブースタ・ケーシングの外径は2~5メートルに及び、ケーシング壁の厚みは0.5~5cmである。典型的なロケット・ブースタ・ケーシングの長さは、50~100メートルに及ぶ。例示的な大きなロケット・ブースティング・ケーシングは、外径は3.5~4.0メートル、ケーシングの厚みは0.8~1.2cm、長さは65~75メートルである。
ロケット・ブースタ・ケーシングは、プリプレグの複数の層を円筒状モールドにレイアップして、プリプレグの多数の層を含む未硬化円筒状ラミネートをもたらすことによって作製される。未硬化円筒状ラミネートのサイズが大きいと、オートクレーブ内でラミネートを硬化することが非常に困難になる。したがって、未硬化円筒状ラミネートを硬化してロケット・ブースタ・ケーシングを形成することは、通常、風力タービンブレードの作製で一般的に使用されるものなどの公知の真空バッグ手法を使用し、脱オートクレーブ手法で成し遂げられる。
前述のように、セミプレグは、プリプレグの一種であり、マトリックス樹脂が強化繊維(繊維層)の表面に、繊維層に部分的にのみ含浸する未硬化樹脂のフィルムまたは層として存在する。セミプレグは、未硬化樹脂が含浸されていない繊維層の乾燥部分が、円筒状ラミネートの脱オートクレーブ手法での硬化中にガスが逃げる経路をもたらすことが分かったため、ロケット・ブースタ・ケーシングの作製で用いるプリプレグの好ましい種類である。硬化中にガスがラミネートから逃げるためのそのような経路をもたらすことは、ロケット・ブースタ・ケーシング内でのボイドの形成を回避する効果的な方法であることが発見された。ボイドの形成は、比較的低圧の真空バッグ手法を使用してオートクレーブの外側(脱オートクレーブ手法)で大きなラミネートを硬化させる場合に特に問題になる。
本発明による例示的なセミプレグは、図6に110で示される。セミプレグ110は、繊維層112としての強化繊維、および樹脂層またはフィルム114を含む。繊維層112は、上すなわち第1の側116(想像線で示される)および底すなわち第2の側118を有する。繊維層112は、繊維層の第1の側116と第2の側118との間で測定される厚み(T1)を有する。樹脂層114は、外面120および内面122を有する。樹脂層を構成する未硬化樹脂は、繊維層の第1の側116と樹脂層の内面122との距離である含浸深さ(P1)まで繊維層内に部分的に含浸する。
ロケット・ブースタ・ケーシングの製造で用いる本発明によるセミプレグ110は、繊維層厚み(T1)よりも小さい含浸深さ(P1)を有する。通常、含浸深さ(P1)は変化するが、繊維層の厚み(T1)よりも十分に薄くし、硬化中にガスが逃げる可能性がある繊維層の第2の側118に隣接する樹脂のないゾーンをもたらすべきである。
セミプレグ110は、樹脂層114が未硬化樹脂の単一のフィルムまたは層として適用される1-フィルムセミプレグである。樹脂層114の厚みは、セミプレグの総重量に対して30~40重量%の樹脂含有量を有するセミプレグ110をもたらすように選択される。樹脂含有量が34~36重量%のセミプレグが好ましい。セミプレグ110の面積重量(グラム/平方メートル-gsm)は、典型的なロケット・ブースタ・ケーシングの場合、通常100~300gsmに及ぶ。セミプレグの面積重量は170~210gsmが特に好ましい。
本発明による任意のDEN/TRIFおよびDEN/TRIF/TETF樹脂を使用して、1-フィルムセミプレグ110の樹脂層114を形成し得る。樹脂層またはフィルム114の作製で用いる好ましい未硬化樹脂は、表14に示す配合物を有するDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂である。表14の括弧内に示す配合物は、特に好ましい例示的な1-フィルム樹脂層である。
2-フィルムセミプレグは、図7に130で示される。2-フィルムセミプレグ130は、繊維層132としての強化繊維、および樹脂層またはフィルム134を含む。繊維層132は、上すなわち第1の側136(想像線で示される)および底すなわち第2の側138を有する。繊維層132は、繊維層の第1の側136と第2の側138との間で測定される厚み(T2)を有する。樹脂層134は、繊維層の第1の側136に位置する粒子のない未硬化樹脂の第1の部分または第1のフィルム140で構成される。未硬化樹脂の第1のフィルム140は、内面142および外縁144を有する。未硬化樹脂の第1のフィルム140は、繊維層の第1の側136と樹脂層の内面142との距離である含浸深さ(P2)まで繊維層内に部分的に含浸する。
ロケット・ブースタ・ケーシングの作製で用いる本発明によるセミプレグ130は、繊維層の厚み(T2)よりも小さい含浸深さ(P2)を有する。通常、含浸深さ(P2)は変化するが、繊維層の厚み(T2)よりも十分に薄くし、硬化中にガスが逃げる可能性がある繊維層の第2の側138に隣接する樹脂のないゾーンをもたらすべきである。
2-フィルムセミプレグの樹脂層134は、粒子が豊富な未硬化樹脂の第2の部分または第2のフィルム150を含む。未硬化樹脂の第2のフィルム150は、内側境界152および外側表面154を有する。第2のフィルムの内側境界152は、第1のフィルムの外側境界144に位置する。
本発明による2-フィルムセミプレグ130を作製するための例示的な方法を図5に示す。図5に示すように、未硬化樹脂の第1のフィルム140は、リール141から巻き出され、繊維層132に適用される。未硬化樹脂の第1のフィルム140は、組み合わされた繊維層と第1のフィルムとをS-ローラ143/145上に通し、次いで公知の含浸手順に従って圧縮機147およびニップローラ149に通すことにより、繊維層132内に含浸深さ(P2)まで含浸される。ライン張力、ライン速度、圧縮圧力/温度、およびニップ圧力/温度などの様々なパラメータは、様々な所望の含浸深さをもたらすように制御可能である。
未硬化樹脂の第2のフィルム150は、リール151から巻き出され、第1のフィルムの外側境界144に適用される。必要に応じて、赤外線(IR)ヒートランプまたは他の適切な熱源160を使用して組立品を短時間加熱し、未硬化樹脂の第2フィルム150が第1のフィルム140に接着して、2-フィルムセミプレグ130をもたらすことを確実にする。
第1および第2の樹脂フィルム140および150を合わせた厚みは、2-フィルムセミプレグ130をもたらすように選択され、これは、1-フィルムセミプレグ110と同様に、セミプレグの総重量に対して30~40重量%の樹脂含有量を有する。34~36重量%の樹脂含有量の2-フィルムセミプレグが好ましい。2-フィルムセミプレグ130の面積重量は、典型的なロケット・ブースタ・ケーシングの場合、通常、170~210gsmに及ぶ。
第1および第2のフィルムは、それぞれが総樹脂含有量の50重量%を占めるように、厚みが等しいことが好ましい。必要に応じて、2つのフィルムの相対的な厚みは、一方または他方のフィルムが総樹脂含有量のわずか40重量%、または総樹脂含有量の最大60重量%を占めるように変更されてもよい。
本発明による任意のDEN/TRIFおよびDEN/TRIF/TETF樹脂は、2-フィルムセミプレグ130の樹脂フィルム140および150を形成するために使用されてもよい。2つの樹脂フィルム140および150を組み合わせることによって、表14に示すように、1-フィルムセミプレグの単一樹脂層114と同じ全体樹脂配合物がもたらされることが好ましい。第1の樹脂部分またはフィルム140は、好ましくは、熱可塑性粒子成分を含まない、粒子を含まない未硬化樹脂である。熱可塑性粒子成分を含まないことは、未硬化樹脂フィルムが、熱可塑性粒子成分で使用される種類の熱可塑性粒子を1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満含むことを意味する。第2の樹脂部分またはフィルム150は、好ましくは、樹脂フィルム層134全体の熱可塑性粒子成分の総量を含む、粒子が豊富な未硬化樹脂である。
第2の樹脂フィルム150のみに位置する粒子として熱可塑性成分を含むことが好ましい。粒子を含まない第1の樹脂フィルム140を最初に適用することによって、未硬化樹脂がセミプレグの形成およびその後の硬化中に繊維層と相互作用するときに発生する可能性のある、ファイバ誘起フィルタリング、および粒子の集中または粒子誘起繊維破壊などの問題が回避される。
樹脂層またはフィルム130および140の作製で用いる好ましい未硬化樹脂は、表15に示す配合物を有するDEN/TRIF/TETFマトリックス樹脂である。表15の括弧内に示す配合物は、特に好ましい例示的な樹脂フィルム層である。表15に示す未硬化樹脂配合物は、第1および第2のフィルム140および150がそれぞれ樹脂層130の50重量%を形成するという条件で、表14に示す単一樹脂層114の樹脂配合物と一致する層130の全体複合樹脂配合物をもたらす。
表15に示す配合物は、表14に示す単層樹脂配合物と一致する樹脂層130の全体樹脂配合物を達成するために変化されてもよい。例えば、第1のフィルム140が樹脂層130の55重量%を構成し、第2のフィルム140が45重量%を構成するなら、表15に示す配合物は、表14に示す配合物と一致する全体配合物を達成するように調整されてもよい。
セミプレグ110または130を使用して、適切な円筒状モールド上に多層ラミネートを形成することにより、ロケット・ブースタ・ケーシングを形成する。次いで、ラミネートは、公知の真空バッグ手法に従って160℃~190℃の最大滞留温度を有する硬化サイクルを使用して硬化され、ここで、硬化サイクルの間に、水銀(Hg)約29インチ(737mm)の真空が適用される。円筒状ロケット・ブースタ・ケーシングを作製するためのモールドの一部が、図8に200で示される。5つのセミプレグ層130で構成された未硬化ラミネート202が例示の目的で示される。真空バッグ204は使用されて、ラミネート202を取り囲み、ラミネートへの真空の適用を容易にする。繊維層132がモールド200の隣に位置し、かつ図8に示すように、樹脂層130が真空バッグ204の隣に位置するようにセミプレグ層が配向されることが好ましい。このセミプレグ配向により、樹脂がラミネート全体に流れて硬化ロケット・ブースタ・ケーシングをもたらすときに、矢印206で示すように、樹脂の硬化中に発生したガスが繊維層132を介してラミネートから逃げることを可能にする。
例示的な2-フィルムセミプレグ130は、表15に示すように、繊維層132として単方向12K IM7炭素繊維および好ましい樹脂配合物を有する樹脂フィルム140/150を使用して作製された。セミプレグは、図5に示すシステムを使用して作製された。得られたセミプレグテープの幅は12インチであり、面積重量はそれぞれ190gsmであった。各セミプレグの樹脂含有量は35重量%であった。
セミプレグの24層から構成されるラミネートは、図8に示す配向で円筒状モールド上に形成し、767mmHgの真空下で真空バッグ硬化させた。硬化サイクルは次の通りであった:1)1.7℃/分で60℃まで2時間;2)1.1℃/分で121℃まで2時間;および3)1.7℃/分で177℃まで2時間。硬化管状ラミネートは、それぞれ、内径が3.0インチ、長さが12インチ、壁厚が0.17インチであった。管状ラミネートは、それぞれ、ラミネートの断面を視覚的に画像化して測定して、0.2パーセント未満の平均多孔度を有していた。
管状ラミネートは、各ラミネートがセミプレグの44層を含んでいたこと以外は、24層ラミネートと同様にして調製および硬化された。硬化管状ラミネートは、内径が3.2インチ、長さが12インチ、壁の厚みが0.33インチであった。管状ラミネートは、それぞれ、ラミネートの断面を視覚的に画像化して測定して、0.2パーセント未満の平均多孔度を有していた。これらの例に基づいて、ロケット・ブースタ・ケーシングなど、直径が大きく、長さが長く、壁が厚い硬化管状ラミネートも、0.2パーセント未満の気孔率を有すると予想される。
本発明の例示的な実施形態をこのように説明してきたが、開示内は例示にすぎず、本発明の範囲内で他の様々な代替、適応、および変更を行い得ることを当業者は留意すべきである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって限定されず、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
なお、本発明に包含され得る諸態様または諸実施形態は、以下のとおり要約される。
[1].
セミプレグであって、
A)炭素繊維を含む繊維層であって、前記繊維層が第1の側および第2の側を含み、前記繊維層が、前記第1の側と前記第2の側との距離によって定義される厚みを有する繊維層と、
B)前記繊維層の第1の側に位置する未硬化樹脂を含む樹脂層であって、前記未硬化樹脂が前記繊維層内に所定の含浸深さまで含浸しており、前記含浸深さが前記繊維層の厚みより小さく、前記未硬化樹脂が、
a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
b)熱可塑性粒子成分、
c)熱可塑性強化材、ならびに
d)硬化剤を含む樹脂層と、
を含む、セミプレグ。
[2].
前記エポキシ樹脂成分が四官能性エポキシ樹脂を含む、上記項目1に記載のセミプレグ。
[3].
前記強化材がポリエーテルスルホンである、上記項目2に記載のセミプレグ。
[4].
前記熱可塑性粒子成分が、
ポリイミド粒子、および
1,10-デカンジカルボン酸と、式
[化1].

(式中、両方のR が水素であり、両方のR がメチルまたは水素である)を有するアミン成分とのポリマー縮合生成物であるポリアミドを含む粒子、
を含む、上記項目3に記載のセミプレグ。
[5].
前記芳香族アミンが3,3’-ジアミノジフェニルスルホンである、上記項目4に記載のセミプレグ。
[6].
前記樹脂層が、
A)前記繊維層の第1の側に位置する未硬化樹脂の第1の部分であって、前記未硬化樹脂の第1の部分が、前記繊維層内に前記含浸深さまで含浸しており、前記未硬化樹脂の第1の部分が、前記熱可塑性粒子成分を含まず、外縁を有し、前記未硬化樹脂の第1の部分が、
a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
b)熱可塑性強化材、ならびに
c)硬化剤を含む未硬化樹脂の第1の部分と、
B)前記未硬化樹脂の第1の部分の外縁に位置する未硬化樹脂の第2の部分であって、前記未硬化樹脂の第2の部分が、
a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
b)熱可塑性粒子成分、
c)熱可塑性強化材、ならびに
d)硬化剤を含む未硬化樹脂の第2の部分と、
を含む、上記項目1に記載のセミプレグ。
[7].
上記項目1に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシング。
[8].
前記未硬化樹脂が硬化されている、上記項目1に記載のセミプレグを含むロケット・ブースタ・ケーシング。
[9].
上記項目6に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシング。
[10].
前記未硬化樹脂の第1の部分および前記未硬化樹脂の第2の部分が硬化されている、上記項目6に記載のセミプレグを含むロケット・ブースタ・ケーシング。
[11].
セミプレグを作製する方法であって、
前記方法は、
A)炭素繊維を含む繊維層を準備する工程であって、前記繊維層が第1の側および第2の側を含み、前記繊維層が、前記第1の側と前記第2の側との距離によって定義される厚みを有する工程と、
B)未硬化樹脂を前記繊維層の第1の側に適用する工程であって、前記未硬化樹脂が前記繊維層内に所定の含浸深さまで含浸し、前記含浸深さが前記繊維層の厚みより小さく、前記未硬化樹脂が、
a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
b)熱可塑性粒子成分、
c)熱可塑性強化材、ならびに
d)硬化剤を含む工程と、
を備える、方法。
[12].
前記エポキシ樹脂成分が四官能性エポキシ樹脂を含む、上記項目11に記載のセミプレグを作製する方法。
[13].
前記強化材がポリエーテルスルホンである、上記項目12に記載のセミプレグを作製する方法。
[14].
前記熱可塑性粒子成分が、
ポリイミド粒子、および
1,10-デカンジカルボン酸と、式
[化2].

(式中、両方のR が水素であり、両方のR がメチルまたは水素である)を有するアミン成分とのポリマー縮合生成物であるポリアミドを含む粒子、
を含む、上記項目13に記載のセミプレグを作製する方法。
[15].
前記芳香族アミンが3,3’-ジアミノジフェニルスルホンである、上記項目14に記載のセミプレグを作製する方法。
[16].
未硬化樹脂を前記繊維層の第1の側に適用する前記工程が、
A)未硬化樹脂の第1の部分を前記繊維層の第1の側に適用することであって、前記未硬化樹脂の第1の部分が、前記繊維層内に前記含浸深さまで含浸し、前記未硬化樹脂の第1の部分が、前記熱可塑性粒子成分を含まず、外面を有し、前記未硬化樹脂の第1の部分が、
a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
b)熱可塑性強化材、および
c)硬化剤を含むこと、ならびに
B)未硬化樹脂の第2の部分を前記未硬化樹脂の第1の部分の外面に適用することであって、前記未硬化樹脂の第2の部分が、
a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
b)熱可塑性粒子成分、
c)熱可塑性強化材、および
d)硬化剤を含むこと、
を含む、上記項目10に記載のセミプレグを作製する方法。
[17].
前記セミプレグを未硬化ロケットケーシングに形成し、前記未硬化樹脂を硬化させて硬化ロケットケーシングを形成するさらなる工程を含む、上記項目11に記載の方法。
[18].
前記セミプレグを未硬化ロケットケーシングに形成し、次いで前記未硬化樹脂の第1および第2の部分を硬化させて硬化ロケットケーシングを形成するさらなる工程を含む、上記項目16に記載の方法。
[19].
上記項目1に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシングを準備し、前記未硬化樹脂を硬化して前記ロケットケーシングを形成する工程を含む、ロケットケーシングを作製する方法。
[20].
上記項目6に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシングを準備し、前記未硬化樹脂を硬化して前記ロケットケーシングを形成する工程を含む、ロケットケーシングを作製する方法。

Claims (18)

  1. セミプレグであって、
    A)炭素繊維を含む繊維層であって、前記繊維層が第1の側および第2の側を含み、前記繊維層が、前記第1の側と前記第2の側との距離によって定義される厚みを有する繊維層と、
    B)前記繊維層の第1の側に位置する未硬化樹脂マトリックスを含む樹脂層であって、前記未硬化樹脂マトリックスが前記繊維層内に所定の含浸深さまで含浸しており、前記含浸深さが前記繊維層の厚みより小さく、前記未硬化樹脂マトリックスが、
    a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    b)熱可塑性粒子成分、
    c)熱可塑性強化材、ならびに
    d)硬化剤を含む樹脂層と、
    を含み、
    前記熱可塑性粒子成分が、
    ポリイミド粒子、および
    1,10-デカンジカルボン酸と、式

    (式中、両方のRが水素であり、両方のRがメチルまたは水素である)を有するアミン成分とのポリマー縮合生成物であるポリアミドを含む粒子、
    を含む、セミプレグ。
  2. 前記エポキシ樹脂成分が四官能性エポキシ樹脂を含む、請求項1に記載のセミプレグ。
  3. 前記強化材がポリエーテルスルホンである、請求項2に記載のセミプレグ。
  4. 前記硬化剤が3,3’-ジアミノジフェニルスルホンである、請求項1に記載のセミプレグ。
  5. 前記樹脂層が、
    A)前記繊維層の第1の側に位置する未硬化樹脂マトリックスの第1の部分であって、前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分が、前記繊維層内に前記含浸深さまで含浸しており、前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分が、前記熱可塑性粒子成分を含まず、外縁を有し、前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分が、
    a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    b)熱可塑性強化材、ならびに
    c)硬化剤を含む未硬化樹脂マトリックスの第1の部分と、
    B)前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分の外縁に位置する未硬化樹脂マトリックスの第2の部分であって、前記未硬化樹脂マトリックスの第2の部分が、
    a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    b)熱可塑性粒子成分、
    c)熱可塑性強化材、ならびに
    d)硬化剤を含む未硬化樹脂マトリックスの第2の部分と、
    を含む、請求項1に記載のセミプレグ。
  6. 請求項1に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシング。
  7. 前記未硬化樹脂マトリックスが硬化されている、請求項1に記載のセミプレグを含むロケット・ブースタ・ケーシング。
  8. 請求項5に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシング。
  9. 前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分および前記未硬化樹脂マトリックスの第2の部分が硬化されている、請求項5に記載のセミプレグを含むロケット・ブースタ・ケーシング。
  10. セミプレグを作製する方法であって、
    前記方法は、
    A)炭素繊維を含む繊維層を準備する工程であって、前記繊維層が第1の側および第2の側を含み、前記繊維層が、前記第1の側と前記第2の側との距離によって定義される厚みを有する工程と、
    B)未硬化樹脂マトリックスを前記繊維層の第1の側に適用する工程であって、前記未硬化樹脂マトリックスが前記繊維層内に所定の含浸深さまで含浸し、前記含浸深さが前記繊維層の厚みより小さく、前記未硬化樹脂マトリックスが、
    a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    b)熱可塑性粒子成分、
    c)熱可塑性強化材、ならびに
    d)硬化剤を含む工程と、
    を備え、
    前記熱可塑性粒子成分が、
    ポリイミド粒子、および
    1,10-デカンジカルボン酸と、式

    (式中、両方のRが水素であり、両方のRがメチルまたは水素である)を有するアミン成分とのポリマー縮合生成物であるポリアミドを含む粒子、
    を含む、方法。
  11. 前記エポキシ樹脂成分が四官能性エポキシ樹脂を含む、請求項10に記載のセミプレグを作製する方法。
  12. 前記強化材がポリエーテルスルホンである、請求項11に記載のセミプレグを作製する方法。
  13. 前記硬化剤が3,3’-ジアミノジフェニルスルホンである、請求項10に記載のセミプレグを作製する方法。
  14. 未硬化樹脂マトリックスを前記繊維層の第1の側に適用する前記工程が、
    A)未硬化樹脂マトリックスの第1の部分を前記繊維層の第1の側に適用することであって、前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分が、前記繊維層内に前記含浸深さまで含浸し、前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分が、前記熱可塑性粒子成分を含まず、外面を有し、前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分が、
    a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    b)熱可塑性強化材、および
    c)硬化剤を含むこと、ならびに
    B)未硬化樹脂マトリックスの第2の部分を前記未硬化樹脂マトリックスの第1の部分の外面に適用することであって、前記未硬化樹脂マトリックスの第2の部分が、
    a)炭化水素エポキシノボラック樹脂およびトリグリシジルアミノフェノールエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂成分、
    b)熱可塑性粒子成分、
    c)熱可塑性強化材、および
    d)硬化剤を含むこと、
    を含む、請求項10に記載のセミプレグを作製する方法。
  15. 請求項10に記載の方法によって作製されたセミプレグを未硬化ロケットケーシングに形成し、前記未硬化樹脂マトリックスを硬化させて硬化ロケットケーシングを形成する工程を含む、ロケットケーシングを作製する方法。
  16. 請求項14に記載の方法によって作製されたセミプレグを未硬化ロケットケーシングに形成し、次いで前記未硬化樹脂マトリックスの第1および第2の部分を硬化させて硬化ロケットケーシングを形成する工程を含む、ロケットケーシングを作製する方法。
  17. 請求項1に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシングを準備し、前記未硬化樹脂マトリックスを硬化して前記ロケットケーシングを形成する工程を含む、ロケットケーシングを作製する方法。
  18. 請求項5に記載のセミプレグを含む未硬化ロケット・ブースタ・ケーシングを準備し、前記未硬化樹脂マトリックスを硬化して前記ロケットケーシングを形成する工程を含む、ロケットケーシングを作製する方法。
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