JP7346238B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波測定装置に関し、特に、テラヘルツ帯の周波数帯域を有する電磁波を測定する電磁波測定装置に関する。
例えば、0.1THz~10THzの周波数帯域にわたって分布するテラヘルツ帯の電磁波(以下、単にテラヘルツ波と称する)を検出する測定装置の電磁波検出素子として、共鳴トンネルダイオード(Resonant Tunneling Diode)が知られている。テラヘルツ波検出素子は、電圧電流特性に非線形領域を有する素子であり、当該非線形領域に相当するバイアス電圧を印加された場合に検出素子として機能する。
また、テラヘルツ波検出素子は、非線形領域内のバイアス電圧値によってテラヘルツ波の検出感度が大きく変化することが知られている。それ故、テラヘルツ波検出素子を高感度かつ安定性のある検出感度で動作させるには、最適なバイアス電圧値を精度良く制御する必要がある。
例えば、特許文献1には、テラヘルツ波検出素子に所定の電磁波が照射されている状態でテラヘルツ波検出素子に印加するバイアス電圧値を順次変更し、テラヘルツ波の検出値が最大となるバイアス電圧値を特定し、当該特定されたバイアス電圧値より所定電圧だけ低い電圧値を測定用のバイアス電圧として設定するテラヘルツ波測定装置が開示されている。また、テラヘルツ波検出素子に所定の電磁波が照射されていない状態では、テラヘルツ波検出素子に流れる直流電流を測定するバイアス電流測定部により、バイアス電流値が最大となるバイアス電圧値を特定し、当該特定されたバイアス電圧値より所定電圧だけ低い電圧値を測定用のバイアス電圧として設定するテラヘルツ波測定装置が開示されている。
特許6538198号公報
しかし、上記のテラヘルツ波測定装置においては、最適なバイアス電圧値を制御するために所定の電磁波を照射させるか、所定の電磁波を照射させない場合には、テラヘルツ波検出素子に流れる直流のバイアス電流を測定するために、テラヘルツ波測定時には使用しない直流電流計を追加する必要があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、所定の電磁波を照射させることなく、また追加の電流検出素子を設けることなく、テラヘルツ波測定時に電磁波検出素子に印加すべき適切なバイアス電圧を精度よく設定することができる電磁波測定装置を提供することを目的の1つとしている。
請求項1に記載の発明は、電磁波を測定する測定装置であって、電圧電流特性に非線形領域を有する電磁波検出素子と、前記電磁波検出素子に供給するバイアス電圧を制御する電圧制御部と、前記電磁波検出素子に前記電磁波が入射する状態で前記電磁波検出素子に流れる電流の交流成分に対応する第1信号に基づいて、前記電磁波を測定する測定部と、を備え、前記電圧制御部は、前記電磁波検出素子に前記電磁波が入射しない状態で前記バイアス電圧の電圧値を順次変更し、前記測定部は、前記電圧制御部により前記電圧値が変更されるごとに、前記電磁波が入射しない状態で前記電磁波検出素子に流れる電流の交流成分に対応する第2信号の振幅値を複数回取得して前記振幅値に関する統計量を算出し、前記電圧制御部は、前記統計量が所定条件を満たす際の前記バイアス電圧の電圧値に応じて、前記電磁波の測定時の前記バイアス電圧の電圧値を設定することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、電圧電流特性に非線形領域を有する電磁波検出素子を備え、電磁波を測定する測定装置における測定方法であって、前記電磁波検出素子に前記電磁波が入射しない状態で、前記電磁波検出素子に供給するバイアス電圧の電圧値を順次変更する第1電圧制御工程と、前記第1電圧制御工程において前記電圧値が変更されるごとに、前記電磁波が入射しない状態で前記電磁波検出素子に流れる電流の交流成分に対応する第2信号の振幅値を複数回取得して前記振幅値に関する統計量を算出する測定工程と、前記統計量が所定条件を満たす際の前記バイアス電圧の電圧値に応じて、前記電磁波の測定時の前記バイアス電圧の電圧値を設定する第2電圧制御工程と、を有することを特徴とする。
本発明による電磁波測定装置100の構成を示すブロック図である。 テラヘルツ波検出素子のバイアス電圧とテラヘルツ波検出素子に流れる電流との関係の1例を示す特性図である。 テラヘルツ波検出素子に所定のテラヘルツ波が照射されている状態でのテラヘルツ波検出素子のバイアス電圧に対するテラヘルツ波検出素子の検出振幅値との関係の1例を示す特性図である。 本発明の実施例1におけるテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されない状態でのバイアス電圧に対するノイズ信号の振幅値の平均値の関係を示すグラフである。 本発明の実施例1におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例2におけるテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されない状態でのバイアス電圧に対するノイズ信号の振幅値の標準偏差の関係を示すグラフである。 本発明の実施例2におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例3におけるテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されない状態でのバイアス電圧に対するノイズ信号の振幅値の平均値の微分値の関係を示すグラフである。 本発明の実施例3におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例4におけるテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されない状態でのバイアス電圧に対するノイズ信号の振幅値の平均値、標準偏差及び微分値の関係を示すグラフである。 本発明の実施例4におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。 本発明の変形例1の電磁波測定装置100Aを示すブロック図である。 本発明の変形例2の電磁波測定装置100Bを示すブロック図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は、本実施例による電磁波測定装置100の構成を示すブロック図である。
電磁波測定装置100は、テラヘルツ波検出素子10、バイアスティ20、アンプ30、信号検出部40、バイアス電圧印加部50を有しており、バイアスティ20は、テラヘルツ波検出素子10とバイアス電圧印加部50とを接続し、アンプ30はバイアスティ20と信号検出部40の間に挿入される。
また、電磁波測定装置100は、信号検出部40及びバイアス電圧印加部50に接続された制御部60を有する。
制御部60は、信号処理部61及びバイアス電圧制御部62を有する。
電磁波検出素子としてのテラヘルツ波検出素子10は典型的には共鳴トンネルダイオードであり、所定のバイアス電圧が印加された際に、照射されるテラヘルツ波の強度に応じた電流が流れる。
バイアスティ20は、高周波回路において伝送経路に影響を与えることなくバイアス電圧印加部50から入力された電圧をバイアス電圧としてテラヘルツ波検出素子10に供給し、且つテラヘルツ波検出素子10に流れる電流の交流成分に対応する信号をアンプ30へと供給する役割を果たす。
アンプ30は、例えば、1つの入力端が接地電位に接続されたオペアンプである。アンプ30は、バイアスティ20から供給されたテラヘルツ波検出素子10からの信号を増幅して検出信号として信号検出部40に出力する。
信号検出部40は、例えば高速A/Dコンバータを含んで構成され、アンプ30が出力する検出信号の振幅値を検出する。
バイアス電圧印加部50は、例えば可変直流電圧源であり、バイアス電圧制御部62の指令に基づいてテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧を、バイアスティ20を介してテラヘルツ波検出素子10に供給する。
測定部としての信号処理部61は、信号検出部40が検出した検出信号の振幅値(以下、検出振幅値と称する)を取得し、後述する所定の処理を行う。
電圧制御部としてのバイアス電圧制御部62は、バイアス電圧印加部50に対してテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧の電圧値を可変に制御するように指令する。
電磁波測定装置100は、テラヘルツ波検出素子10に照射されるテラヘルツ波の強度を測定する際のモードである通常モードで動作可能である。この通常モードにおいては、信号処理部61は、テラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が入射した際に信号検出部40において検出される検出振幅値に対応する信号である第1信号を取得し、テラヘルツ波検出素子10に照射されたテラヘルツ波の強度測定の処理を行う。言い換えれば、電磁波測定装置100は、通常モードにおいては、テラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が入射した際に、テラヘルツ波検出素子10に流れる電流の交流成分の変化に応じて、テラヘルツ波検出素子10に入射したテラヘルツ波の強度を測定する。
また、電磁波測定装置100は、当該通常モードにおいてテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧を決定するためのモードであるバイアス電圧設定モードで動作可能である。具体的には、バイアス電圧設定モードにおいては、テラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されない状態において信号検出部40において検出される信号(以下、第2信号又はノイズ信号と称する)の検出振幅値を測定して、通常モードにおいてテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧を決定する。ノイズ信号とは、テラヘルツ波が入射されない状態においてテラヘルツ波検出素子10にて検出される高周波信号である。
このバイアス電圧設定モードでの動作は、例えば、電磁波測定装置100に電源が投入された際に実行されてもよい。また、このバイアス電圧設定モードでの動作は、通常モードでの動作が所定期間継続した際に行われてもよい。すなわち、バイアス電圧設定モードでの動作が一定期間ごとに行われてもよい。また、このバイアス電圧設定モードでの動作は、通常モードでの動作が実行される度に、当該通常モードでの動作の直前に実行されてもよい。
上述のように、電磁波測定装置100は、例えば、テラヘルツ波の測定を行う通常モードに先立ち、バイアス電圧設定モードで動作する。このバイアス電圧設定モードにおいては、テラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が入射されない状態において、テラヘルツ波検出素子10がテラヘルツ波を検出するためのバイアス電圧を決定するためのバイアス電圧設定処理が実行される。
バイアス電圧の設定処理では、バイアス電圧制御部62がテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧を順次変更させ、信号処理部61が当該バイアス電圧を順次変更された際のそれぞれにおいて、信号検出部40が検出するノイズ信号の検出振幅値を一定期間に渡って複数回取得し、当該複数回取得された振幅値に統計処理を施し、種々の統計量を算出する。さらに、信号処理部61は、上記統計量が所定条件を満たす際のバイアス電圧を特定し、当該特定されたバイアス電圧をテラヘルツ波測定時におけるテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧としてバイアス電圧制御部62に設定させる。すなわち、当該特定されたバイアス電圧が、通常モードの際にバイアス電圧印加部50がテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧として設定される。
言い換えれば、信号処理部61は、テラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が入射しない状態で、バイアス電圧制御部62に対してテラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧の電圧値を順次変更させる。信号処理部61は、バイアス電圧制御部62によりバイアス電圧値が変更されるごとに、信号検出部40が検出する第2信号の振幅値を複数回取得して当該振幅値に関する統計量を算出する。信号処理部61は、当該算出された統計量が所定条件を満たす際のバイアス電圧の電圧値に応じて、バイアス電圧制御部62に対してテラヘルツ波の測定時にテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧の電圧値を設定させる。
次に、図2及び3を用いてテラヘルツ波検出素子の電気的特性について説明する。
図2は、テラヘルツ波検出素子のバイアス電圧とテラヘルツ波検出素子に流れる電流との関係の1例を示す特性図である。
テラヘルツ波検出素子は、図2に示すように、正バイアスの電圧を印加していくと、印加電圧に伴って線形的に電流が流れることが知られている(点a-b間)。しかし、所定の電圧領域では、非線形領域が現れることが知られている(点b-c間)。さらに印加電圧を高くすると、印加電圧に伴って電流が減少する微分負性抵抗領域が現れることが知られている(点c-d間)。テラヘルツ波検出素子は、非線形領域に相当するバイアス電圧を印加された場合に電磁波検出素子として機能する。
図3は、テラヘルツ波検出素子10に所定のテラヘルツ波が照射されている状態でのテラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧と、信号検出部40において検出されたテラヘルツ波検出素子10の検出振幅値との関係の一例を示す特性図である。
テラヘルツ波検出素子は、図3に示すように、正バイアスの電圧を低電圧から高めていくと、所定のバイアス電圧値(VNL1)から検出振幅値が増加し、検出感度が最大となるバイアス電圧値(VNL2)を超えると急激に検出振幅値が低下する。すなわち、適正なバイアス電圧の範囲は比較的狭い。
よって、バイアス電圧値を印加する印加部の設定誤差やテラヘルツ波検出素子の温度による特性変化を考慮して、電磁波の測定中に電磁波検出素子の検出感度が最大となるバイアス電圧値を超えないように、テラヘルツ波検出素子に印加するバイアス電圧値は検出信号がピークを示すバイアス電圧値(VNL2)よりも低いバイアス電圧値を印加することが好ましい。
次いで、図4及び5を用いて、実施例1の電磁波測定装置100において、通常モード時のバイアス電圧を、ノイズ信号の振幅値の平均値を用いて設定するバイアス電圧設定処理について説明する。
図4は、本発明の実施例1の電磁波測定装置100において、テラヘルツ波検出素子10にバイアス電圧が印加され且つテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されていない状態で、信号検出部40を介して信号処理部61が取得したノイズ信号の統計量としての振幅値の平均値を示すグラフである。図4においては、横軸をバイアス電圧、縦軸を振幅値の平均値としている。
図4におけるテラヘルツ波が照射されない状態でのノイズ信号の振幅値の平均値は、複数のバイアス電圧の各々を印加した際に、信号処理部61において信号検出部40が検出する第2信号としてのノイズ信号の振幅値を複数回取得して平均値を算出したものを用いている。
本願発明者の研究において、テラヘルツ波が照射されない状態でバイアス電圧を変化させた場合の、テラヘルツ波検出素子10におけるノイズ信号の変化と、テラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波の検出感度の変化には一定の相関があることが判明している。
図4に示すように、本発明に係るテラヘルツ波検出素子10の第2信号の振幅値の平均値がピーク値となる際のバイアス電圧値は、テラヘルツ波照射時の検出感度がピークとなるバイアス電圧(VNL2)よりもやや高電圧となっている。図4に示すような関係から、テラヘルツ波が照射されない状態であっても、バイアス電圧に対する第2信号の振幅値をそれぞれのバイアス電圧で複数回取得し、平均値を統計量として算出することで、テラヘルツ波検出素子10に好適なバイアス電圧を特定することが可能となる。
実施例1によれば、第2信号であるノイズ信号の振幅値の平均値のピーク値に対応するバイアス電圧又は当該ピーク値に対応するバイアス電圧から所定値だけ小さい電圧値をテラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10バイアス電圧として設定することで、高い検出感度を有するテラヘルツ波検出素子10として動作させることが可能となる。
上記所定値は、バイアス電圧印加部50が供給するバイアス電圧の設定誤差、電磁波測定装置100の動作時における素子又は環境の温度変化の影響等を考慮し、テラヘルツ波検出素子10の検出動作電圧範囲の最大電圧(VNL2)を超えないような値に設定されることが好ましい。
図5は、実施例1におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。
制御部60の信号処理部61は、テラヘルツ波の測定に先立って、テラヘルツ波発生部からテラヘルツ波が射出されない状態において、テラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧の設定処理を実行するかを判定する(ステップS101)。すなわち、ステップS101において、信号処理部61は、電磁波測定装置100をバイアス電圧設定モードで動作させるか否かを判定するモード判定を行う。
当該バイアス電圧の設定処理は、電磁波測定装置100に電源が投入された後の最初の測定前に、毎測定前に、電磁波測定装置100の稼働時間毎に、所定の回数の測定が行われる度に、テラヘルツ波検出素子10の所定の温度変化が発生した際に実行されてもよい。また、当該バイアス電圧の設定処理は、電磁波測定装置100を操作する作業者の操作を受けて実行されてもよい。
すなわち、例えば、このモード判定は、バイアス電圧の設定処理を行う上記条件を満たすか否かを判定する。
バイアス電圧の設定処理を実行すると判定された場合(ステップS101:Yes)、バイアス電圧制御部62は、対してテラヘルツ波検出素子10に印加されるバイアス電圧を初期化する(ステップS102)。
次に、バイアス電圧制御部62は、第1電圧制御工程として、バイアス電圧印加部50に対してテラヘルツ波検出素子10に印加されるバイアス電圧を現在の電圧値からΔVだけ増加させる(ステップS103)。この時、信号処理部61は、測定工程として、信号検出部40が検出する第2信号の振幅値を複数回取得し、その平均値を統計量として算出する(ステップS104)。
次に、信号処理部61は、前回算出された統計量と今回算出された統計量を比較し、前回算出された統計量がバイアス電圧に対するピーク値であるかを判定する(ステップS105)。なお、ピーク値であるかの判定は、今回算出された統計量が前回算出された統計量よりも小さくなる、所定の変化量以上小さくなる又は前回の統計量から所定の割合以上小さくなる等の判定基準が設定される。
前回のバイアス電圧における統計量がピーク値であると判定された場合(ステップS105:Yes)、信号処理部61は、第2電圧制御工程として、ピーク値に対応するバイアス電圧又は当該バイアス電圧から所定値だけ低い電圧値をテラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧としてバイアス電圧制御部62に設定させる(ステップS106)。
次に、バイアス電圧制御部62は、バイアス電圧印加部50に対して当該設定されたバイアス電圧の供給を開始するように制御する(ステップS107)。
前回のバイアス電圧における統計量がピーク値であると判定されない場合(ステップS105:No)、信号処理部61は、ステップS102の処理を再び実行させるようにバイアス電圧制御部62を制御する。
ステップS101において、バイアス電圧の設定処理を実行すると判定されない場合(ステップS101:No)、信号処理部61はバイアス電圧の設定処理を実行せず、前回使用されたバイアス電圧を供給させるようにバイアス電圧制御部62に指令し、バイアス電圧制御部62はバイアス電圧印加部50に対して当該バイアス電圧の供給を開始させる(ステップS107)。
このステップS107の実行後、電磁波測定装置100は、テラヘルツ波検出素子10に入射したテラヘルツ波を検出する通常モードでの動作を開始する。
上記のバイアス電圧制御部62が増加させる電圧値ΔVは、当該バイアス電圧の設定処理にかかる時間、バイアス電圧印加部50が供給するバイアス電圧の設定誤差又は供給するバイアス電圧の分解能を考慮して設定することが好ましい。
また、上記所定値は、バイアス電圧印加部50が供給するバイアス電圧の設定誤差、電磁波測定装置100の動作時における素子又は環境の温度変化の影響等を考慮し、テラヘルツ波検出素子10の検出動作電圧範囲の最大電圧(VNL2)を超えないような値に設定されることが好ましい。
なお、ステップS105において、信号処理部61は、所定のバイアス電圧領域全ての統計量を算出した後、取得された統計量のグラフ又は一覧からピーク値に対応するバイアス電圧を選択してもよい。
また、ステップS105において、信号処理部61は、統計量に所定の閾値を設けておき、当該統計量が所定の閾値を最初に超えたバイアス電圧値をテラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧としてバイアス電圧制御部62に設定させてもよい。
また、テラヘルツ波検出素子10におけるノイズ信号は、広範囲の周波数成分を有している。信号処理部61は、ノイズ信号から所定の周波数成分を抽出し、当該抽出された交流信号を第2信号として測定し、ノイズ信号の振幅値の平均値を統計量として算出しても良い。
本願発明のバイアス電圧の設定処理を実行することにより、テラヘルツ波検出素子10の動作の安定化をすることが可能となる。また、テラヘルツ波が照射されない状態におけるノイズ信号に基づくバイアス電圧設定であれば、テラヘルツ波検出素子への電磁波の照射のムラや干渉等の影響を受けないため、複数のテラヘルツ波検出素子のバイアス調整も可能である。
次に、図6及び7を用いて、実施例2の電磁波測定装置100において、通常モード時のバイアス電圧を、ノイズ信号の振幅値の標準偏差を用いて設定するバイアス電圧設定処理について説明する。
図6は、本発明の実施例1の電磁波測定装置100において、テラヘルツ波検出素子10にバイアス電圧が印加され且つテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されていない状態で、信号検出部40を介して信号処理部61が取得したノイズ信号の統計量としての振幅値の標準偏差を示すグラフである。図6においては、横軸をバイアス電圧、縦軸を振幅値の標準偏差としている。
図6におけるテラヘルツ波が照射されない状態でのノイズ信号の標準偏差は、複数のバイアス電圧の各々を印加した際に、信号処理部61において信号検出部40が検出する第2信号としてのノイズ信号の振幅値を複数回取得して標準偏差を算出したものを用いている。
標準偏差は、データや確率変数のばらつきを表す数値の1つである。ノイズ信号は、バイアス電圧に応じた特定範囲でランダムに発生する。それ故、標準偏差が大きくなれば、発生しているノイズ信号のランダム性が大きくなることを意味する。
図6に示すように、本発明に係るテラヘルツ波検出素子10の、テラヘルツ波が照射されない状態での第2信号の振幅値の標準偏差がピーク値となるバイアス電圧は、テラヘルツ波照射時の検出感度がピークとなるバイアス電圧VNL2とほぼ同等の値である。図6に示すような関係から、テラヘルツ波が照射されない状態であっても、バイアス電圧に対する第2信号の振幅値をそれぞれのバイアス電圧で複数回取得し、標準偏差を統計量として算出することで、テラヘルツ波検出素子10に好適なバイアス電圧を特定することが可能となる。
これにより、実施例2の電磁波測定装置100において、実施例1と同様の効果を得ることが可能となる。
図7は、実施例2におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。
実施例2におけるバイアス電圧の設定処理は、実施例1の設定処理と基本的に同じ処理であるが、S204において信号処理部61が算出する統計量が標準偏差を算出する点で異なる。それ以外のステップS101~103及びステップS105~107の処理は実施例1と同様であるため説明は割愛する。
実施例2において、バイアス電圧の設定処理のステップS103の処理が実行された後、信号処理部61は、信号検出部40が検出する第2信号の振幅値を複数回取得し、その標準偏差を統計量として算出する(ステップS204)。
実施例2のバイアス電圧の設定処理は、ステップS204が実行された後、上記で算出された標準偏差に基づいて、ステップS105及びステップS106でピーク値に対応するバイアス電圧値を確定させ、テラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧をバイアス電圧制御部62に設定させる。
次に、図8及び9を用いて、実施例3の電磁波測定装置100において、通常モード時のバイアス電圧を、ノイズ信号の振幅値のバイアス電圧の変化に対する微分値を用いて設定するバイアス電圧設定処理について説明する。
図8は、本発明の実施例1の電磁波測定装置100において、テラヘルツ波検出素子10にバイアス電圧が印加され且つテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されていない状態で、信号検出部40を介して信号処理部61が取得したノイズ信号の統計量としての振幅値の平均値の、バイアス電圧に対する微分値を示すグラフである。図8においては、横軸をバイアス電圧、縦軸を上記微分値としている。
図8におけるテラヘルツ波が照射されない状態でのノイズ信号の振幅値の平均値のバイアス電圧に対する微分値は、複数のバイアス電圧の各々を印加した際に、信号処理部61において信号検出部40が検出する第2信号としてのノイズ信号の振幅値を複数回取得して平均値を算出し、当該平均値のバイアス電圧に対する微分値を算出したものを用いている。すなわち、ここでいう微分値とは、ノイズ信号の振幅値の平均の、バイアス電圧に対する勾配を示す。
図8に示すように、本発明に係るテラヘルツ波検出素子10の、テラヘルツ波が照射されない状態での第2信号の振幅値の平均値の微分値がピーク値となるバイアス電圧は、テラヘルツ波照射時の検出感度がピークとなるバイアス電圧VNL2よりやや低電圧となっている。図8に示すような関係から、テラヘルツ波が照射されない状態であっても、バイアス電圧に対する第2信号の振幅値をそれぞれのバイアス電圧で複数回取得し、上記微分値を統計量として算出することで、テラヘルツ波検出素子10に好適なバイアス電圧を特定することが可能となる。
これにより、実施例3の電磁波測定装置100においても、実施例1及び2と同様の効果を得ることが可能となる。
図9は、実施例3におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。
実施例3におけるバイアス電圧の設定処理は、実施例1の設定処理と基本的に同じ処理であるが、S304において信号処理部61が算出する統計量が、ノイズ信号の振幅値の平均値の、バイアス電圧に対する微分値を算出する点で異なる。それ以外のステップS101~103及びステップS105~107の処理は実施例1と同様であるため説明は割愛する。
実施例3においては、ステップS103の処理が実行された後、信号処理部61は、信号検出部40が検出する第2信号の振幅値を複数回取得し、前回算出された平均値と今回算出された平均値及びΔVに基づいて微分値を統計量として算出する(ステップS304)。
実施例3のバイアス電圧の設定処理は、ステップS304で算出された微分値に基づいて、テラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧をバイアス電圧制御部62に設定させる。
次に、図10及び11を用いて、実施例4の電磁波測定装置100において、通常モード時のバイアス電圧を、複数の統計量を用いて設定するバイアス電圧設定処理について説明する。
図10は、本発明の実施例1の電磁波測定装置100において、テラヘルツ波検出素子10にバイアス電圧が印加され且つテラヘルツ波検出素子10にテラヘルツ波が照射されていない状態で、信号検出部40を介して信号処理部61が取得したノイズ信号の統計量として実施例1~3で挙げた全ての統計量を示すグラフである。図10においては、横軸をバイアス電圧、左縦軸を振幅値の平均値及び標準偏差、右縦軸を微分値としている。
テラヘルツ波検出素子10は、素子の種別又は個体差により、テラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波の検出感度のピークに対応するバイアス電圧と、第2信号の振幅値の平均値、標準偏差及び微分値のピーク値に対応するバイアス電圧との関係は一様ではない。
それ故、上記の統計量のうち最も統計量のピーク値に対応するバイアス電圧値が低かったものを基準として、テラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧として設定する。
図10に示すように、本発明に係るテラヘルツ波検出素子10の、テラヘルツ波が照射されない状態での第2信号の振幅値の平均値、標準偏差及び平均値の微分値のそれぞれがピーク値となるバイアス電圧は、低電圧側から微分値、標準偏差、平均値の順で表れる。
また、テラヘルツ波照射時の検出振幅値がピーク値となるバイアス電圧VNL2に対して、微分値は低電圧側、標準偏差はほぼ同等の電圧値、平均値は高電圧側のバイアス電圧に表れる。図10に示すような関係から、ピーク値となるバイアス電圧が最も低かった微分値の統計量を選択することで、テラヘルツ波検出素子10に好適なバイアス電圧を特定することが可能となる。
実施例4によれば、様々な種類のテラヘルツ波検出素子を用いた場合においても、第2信号の振幅値の平均値、標準偏差及び微分値のピーク値に対応するバイアス電圧のうち、最も低いバイアス電圧又は最も低いバイアス電圧から所定値だけ小さい電圧値をテラヘルツ波測定時のバイアス電圧として設定することで、高い検出感度を有するテラヘルツ波検出素子として動作させることが可能となる。
図11は、実施例4におけるテラヘルツ波検出素子10のテラヘルツ波測定時に印加するバイアス電圧の設定処理を示すフローチャートである。
実施例4におけるバイアス電圧の設定処理は、実施例1の設定処理と基本的に同じ処理であるが、ステップS404において信号処理部61が算出する統計量が実施例1~3の全ての統計量を算出する点で異なる。また、ステップS405において全ての統計量のピーク値に対応するバイアス電圧を判定する点で異なる。それ以外のステップS101~103及びステップS106~107の処理は実施例1と同様であるため説明は割愛する。
実施例3においては、ステップS103実行後、信号処理部61は、信号検出部40が検出する第2信号の振幅値を複数回取得し、平均値、標準偏差及び微分値を統計量として算出する(ステップS404)。
次に、信号処理部61は、前回算出された統計量と今回算出された統計量を比較し、前回算出された統計量の全てがバイアス電圧に対するピーク値であるかを判定する(ステップS405)。なお、ピーク値であるかの判定は、今回算出された統計量が前回算出された統計量よりも小さくなる、所定の変化量以上小さくなる又は前回の統計量から所定の割合以上小さくなる等の判定基準が設定される。
前回のバイアス電圧における統計量のいずれかがピーク値であると判定された場合(ステップS405:Yes)、信号処理部61は、ピーク値に対応するバイアス電圧又は当該バイアス電圧から所定値だけ低い電圧値をテラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧としてバイアス電圧制御部62に設定させる(ステップS106)。
次に、バイアス電圧制御部62は、バイアス電圧印加部50に対して当該設定されたバイアス電圧の供給を開始するように制御する(ステップS107)。
前回のバイアス電圧における統計量のいずれかがピーク値であると判定されない場合(ステップS405:No)、信号処理部61は、ステップS102の処理を再び実行させるようにバイアス電圧制御部62を制御する。
実施例4のバイアス電圧の設定処理は、ステップS404で算出された平均値、標準偏差及び微分値に基づいて、ステップS405及びステップS106でピーク値に対応するバイアス電圧値を確定させ、テラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧をバイアス電圧制御部62に設定させる。
なお、ステップS405において、信号処理部61は、所定のバイアス電圧領域全ての統計量を算出した後、取得された全ての統計量のグラフ又は一覧からピーク値に対応するバイアス電圧を選択してもよい。
[変形例1]
また、ステップS405において、信号処理部61は、統計量のそれぞれに所定の閾値を設けておき、当該統計量のいずれかが所定の閾値を最初に超えたバイアス電圧値をテラヘルツ波測定時のテラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧としてバイアス電圧制御部62に設定させてもよい。
振幅偏移変調方式(Amplitude Shift Keying:以下、ASK)を用いた電磁波測定装置の場合、所定の変調周波数を有する駆動信号に基づいて、例えば、テラヘルツ発生源となるテラヘルツ波発生素子(図示せず)によって断続的に発振されたテラヘルツ波を検出するために、ロックインアンプを用いる必要がある。
図12は、本発明の変形例1の電磁波測定装置100Aを示すブロック図である。
変形例1における電磁波測定装置100Aの構成は、実施例1~4の電磁波測定装置100と基本的に同じ構成であるが、アンプ30と信号検出部40の間にロックインアンプ70及び切り替えスイッチ80を有する部分が実施例1~4の電磁波測定装置100とは異なる。
切り替えスイッチ80は、入力側にロックインアンプ70からの出力信号とアンプ30からの出力信号が接続されており、バイアス電圧設定モードにおいて、信号処理部61からの切り替え信号に基づいてロックインアンプ70をバイパスするように切り替える。
ロックインアンプ70は、テラヘルツ波発生源を駆動する駆動信号に基づく参照信号が入力される。駆動信号と同じタイミングで断続的に入力される信号の位相が同期した信号のみを抽出して周波数変換を行い、時間的に平均化することで、交流の検出信号の強度を直流の出力信号に変換して出力し、信号中のノイズの影響を低減させる。
すなわち、ロックインアンプ70は、ランダムな信号波形を有するテラヘルツ波検出素子10のノイズ信号を低減してしまい、当該ノイズ信号の信号検出部40による検出が困難となる。
これに対応するため、信号処理部61は、テラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧の設定処理を実行する前に切り替えスイッチ80に切り替え信号を供給し、ロックインアンプ70をバイパスするように指令する。
その後、信号処理部61及びバイアス電圧制御部62は、実施例1~4に挙げたバイアス設定処理を実行する。
バイアス電圧の設定処理を実行し、テラヘルツ波の測定時にテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧値が確定された後、信号処理部61は切り替えスイッチ80に切り替え信号を供給し、ロックインアンプ70からの出力信号が供給されるように切り替えスイッチ80を切り替えさせる。
これにより、ロックインアンプ70を介して信号処理を行う、すなわちロックインアンプ70を有する電磁波測定装置100Aにおいても、バイアス電圧設定モードにおいて、テラヘルツ波検出素子10の検出信号がロックインアンプ70をバイパスして信号検出部40に入力する構成とすることで、実施例1~4のバイアス電圧の設定処理を実行することも可能となる。
[変形例2]
図13は、本発明の変形例2の電磁波測定装置100Bを示すブロック図である。
変形例2における電磁波測定装置100Bの構成は、変形例1と基本的に同じ構成であるが、ロックインアンプ70Aの位相検波器71をバイパスする切り替えスイッチ80Aがロックインアンプ70A内に設けられている部分において変形例1とは異なる。
ロックインアンプ70Aは、位相検波器71及びローパスフィルタ(以下、LPFと称する)72を有している。位相検波器71は、ASKの変調信号を参照信号として用いて、アンプ30が出力した信号と乗算することで、変調周波数で断続的に入力される交流信号の実効値となる直流信号を生成し、不要帯域をLPF72でカットして出力する。これによりロックインアンプ70Aは、駆動信号と同じタイミングで断続的に入力される信号の位相が同期した信号のみを抽出して周波数変換を行い、時間的に平均化することで、交流の検出振幅値を直流の出力信号に変換して出力し、信号中のノイズの影響を低減させる。
すなわち、ロックインアンプ70Aは、ランダムな信号波形を有するテラヘルツ波検出素子10のノイズ信号を低減してしまい、当該ノイズ信号の信号検出部40による検出が困難となる。
これに対応するため、信号処理部61は、テラヘルツ波検出素子10のバイアス電圧の設定処理を実行する前に切り替えスイッチ80Aに切り替え信号を供給し、ロックインアンプ70Aの位相検波器71をバイパスするように指令する。
その後、信号処理部61及びバイアス電圧制御部62は、ノイズ信号の広範囲の周波数成分のうちLPF72を通過する周波数帯域のノイズ信号を用いて、実施例1~4に挙げたバイアス電圧の設定処理を実行する。
バイアス電圧の設定処理を実行し、テラヘルツ波の測定時にテラヘルツ波検出素子10に印加するバイアス電圧値が確定された後、信号処理部61は切り替えスイッチ80Aに切り替え信号を供給し、ロックインアンプ70Aからの出力信号が供給されるように切り替えスイッチ80Aを切り替えさせる。
これにより、ロックインアンプ70Aを介して信号処理を行う電磁波測定装置100Bにおいても、変形例1の電磁波測定装置100Aと同等の効果を得ることが可能となる。
本発明によれば、テラヘルツ波測定時に使用しない直流電流計を用意することなく、テラヘルツ波測定時に使用する検出装置を用いて測定することで、テラヘルツ波測定時の検出電流である第1信号を感度よく検出可能となるバイアス電圧を精度よく設定することが可能となる。
また、テラヘルツ波が照射されない状態でのテラヘルツ波検出素子10における検出信号である第2信号(ノイズ信号)を測定に用いてテラヘルツ波測定時におけるバイアス電圧を精度よく設定することが可能となる。
100 電磁波測定装置
10 テラヘルツ波検出素子
20 バイアスティ
30 アンプ
40 信号検出部
50 バイアス電圧印加部
60 制御部
61 信号処理部
62 バイアス電圧制御部
70 ロックインアンプ
71 位相検波器
72 LPF
80 切り替えスイッチ

Claims (8)

  1. 電磁波を測定する測定装置であって、
    電圧電流特性に非線形領域を有する共鳴トンネルダイオードからなる電磁波検出素子と、
    前記電磁波検出素子に供給するバイアス電圧を制御する電圧制御部と、
    前記電磁波検出素子に前記電磁波が入射する状態で前記電磁波検出素子に流れる電流の交流成分に対応する第1信号に基づいて、前記電磁波を測定する測定部と、
    を備え、
    前記電圧制御部は、前記電磁波検出素子に前記電磁波が入射しない状態で前記バイアス電圧の電圧値を順次変更し、
    前記測定部は、前記電圧制御部により前記電圧値が変更されるごとに、前記電磁波が入射しない状態で前記電磁波検出素子に流れる電流の交流成分に対応する第2信号の振幅値を複数回取得して前記振幅値に関する統計量を算出し、
    前記電圧制御部は、前記統計量が所定条件を満たす際の前記バイアス電圧の電圧値に応じて、前記電磁波の測定時の前記バイアス電圧の電圧値を設定することを特徴とする測定装置。
  2. 前記統計量は、前記第2信号の振幅値を複数回取得した際の前記振幅値の平均値である振幅平均値、前記振幅値の標準偏差、又は前記バイアス電圧の変化に対する前記振幅平均値の勾配であることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記電圧制御部は、前記電圧制御部が前記バイアス電圧の電圧値を順次変更した際に前記統計量が最大値を示したときの前記バイアス電圧の電圧値を特定し、特定した当該電圧値を前記電磁波の測定時のバイアス電圧の電圧値として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記電圧制御部は、前記電圧制御部が前記バイアス電圧の電圧値を順次変更した際に前記統計量が最大値したときの前記バイアス電圧の電圧値から所定値だけ小さい電圧値を特定し、特定した当該電圧値を前記電磁波の測定時のバイアス電圧の電圧値として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  5. 前記電圧制御部は、前記電圧制御部が前記バイアス電圧の電圧値を順次変更した際に前記統計量が所定の閾値を超えたときの前記バイアス電圧の電圧値を特定し、特定した当該電圧値を前記電磁波の測定時のバイアス電圧の電圧値として設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の測定装置。
  6. 前記電磁波は、テラヘルツ波であることを特徴とする請求項1-のいずれか1つに記載の測定装置。
  7. 前記第1信号から特定の位相を有する信号を抽出して出力するロックインアンプを更に備え、
    前記測定部は、前記電磁波の測定の際には前記ロックインアンプからの出力に基づいて前記電磁波の強度を測定し、前記統計量を算出する際には前記ロックインアンプを機能させずに取得した前記第1信号に基づいて前記電磁波の強度を測定することを特徴とする請求項1-のいずれか1つに記載の測定装置。
  8. 電圧電流特性に非線形領域を有する共鳴トンネルダイオードからなる電磁波検出素子を備え、電磁波を測定する測定装置における測定方法であって、
    前記電磁波検出素子に前記電磁波が入射しない状態で、前記電磁波検出素子に供給するバイアス電圧の電圧値を順次変更する第1電圧制御工程と、
    前記第1電圧制御工程において前記電圧値が変更されるごとに、前記電磁波が入射しない状態で前記電磁波検出素子に流れる電流の交流成分に対応する第2信号の振幅値を複数回取得して前記振幅値に関する統計量を算出する測定工程と、
    前記統計量が所定条件を満たす際の前記バイアス電圧の電圧値に応じて、前記電磁波の測定時の前記バイアス電圧の電圧値を設定する第2電圧制御工程と、
    を有することを特徴とする測定方法。
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