JP7346226B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
遊技機の一例であるパチンコ遊技機やスロットマシンにおいて、液晶表示器などの表示手段やLED(発光ダイオード)などの発光手段といった電子部品を備えたものがある。
従来の遊技機には、特定演出識別情報の可変表示を実行可能であるとともに、該可変表 示中において特定演出識別情報の仮停止と再可変表示を実行可能なものがある。このよう な遊技機には、特定演出識別情報の仮停止後にキャラクタの表示を行ってから再可変表示 を実行するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2016-131876号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、キャラクタの表示について適切な期間による演 出ができず、遊技興趣を向上できないという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技興趣を向上できる遊技機 を提供することを目的とする。
手段Aの遊技機は、
演出識別情報の可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技者から視認可能に設けられた電子部品と、
前記電子部品の周辺に設けられた特定部材と、
透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して前記電子部品及び前記特定部材を視認可能に設けられた透光部材と、
演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記透光部材は、前記電子部品と前記特定部材の前側に設けられており、
前記演出実行手段は、
演出識別情報が仮停止したことに伴う第1演出と、
前記第1演出を実行した後に演出識別情報の可変表示の再開に伴ってキャラクタ画像を表示する第2演出と、
前記第2演出を実行した後に1の可変表示における何回目の可変表示の再開であるかを特定可能な第1情報を表示する第1情報表示演出と、
前記第1情報表示演出を実行した後に前記第1情報に対応した情報であって該第1情報よりも視認性が低い第2情報を表示する第2情報表示演出と、
前記有利状態に制御されることを示唆する演出であって、特定予告演出を含む予告演出と、を実行可能であり、
前記第2演出において、1の可変表示における再開回数に応じて異なる態様のキャラクタ画像を表示可能であり、
前記第1情報表示演出において、前記第2演出の実行中に再開された演出識別情報の可変表示の実行中に、該実行中の可変表示の少なくとも一部を隠蔽するように前記第1情報を表示可能であり、
前記第1情報を表示しているときは、前記特定予告演出を実行せず、前記第2情報を表示しているときは、前記特定予告演出を実行可能であり、
前記第2演出の実行期間は、前記第1情報表示演出の実行期間よりも長く、
前記有利状態に制御される割合は、1の可変表示における再開回数が多いときの方が、再開回数が少ないときよりも高い、
ことを特徴とする。
さらに、手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、75SG001)であって、
遊技者から視認可能に設けられた電子部品(例えば、LED基板303,403,603,803)と、
前記電子部品の周辺に設けられ、該電子部品と同系色に形成された特定部材(例えば、ベース部材301,401,601,801)と、
透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して前記電子部品及び前記特定部材を視認可能に設けられた透光部材(例えば、カバー部材302,402,602,802)と、
演出画像を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)と、
特定キャラクタ(例えば、味方キャラクタB-3)を前記表示手段に表示して前記有利状態に関する示唆を行う特定演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記透光部材(例えば、カバー部材302)は、前記電子部品(例えば、LED基板303)と前記特定部材(例えば、ベース部材301)とに跨るように形成された装飾パターン(例えば、装飾パターン331)を有し(図10-12参照)、
前記演出実行手段は、前記特定演出として、
前記特定キャラクタを、第1態様(例えば、頭身を変化させない味方キャラクタB-3)にて表示する第1特定演出(例えば、スーパーリーチβのリーチ演出)と、
前記特定キャラクタを、前記第1態様とは異なる態様であって前記特定キャラクタにおける特定の構成要素の表示割合が該第1態様よりも高い第2態様(例えば、味方キャラクタB-3から頭身を低くした味方キャラクタB-2)にて表示する第2特定演出(例えば、パターンCI-2のカットイン演出)と、
前記特定キャラクタを、前記第1態様及び前記第2態様とは異なる態様であって前記特定の構成要素の表示割合が前記第1態様よりも高い第3態様(例えば、味方キャラクタB-3を味方キャラクタB-2から更に頭身を低くした味方キャラクタB-1)にて表示する第3特定演出(例えば、表示パターンβの保留表示予告演出やアクティブ表示予告演出)と、
を実行可能であり、
前記第1態様は、前記第2態様との前記特定の構成要素の表示割合の差が前記第3態様との前記特定の構成要素の表示割合の差よりも小さいことで、前記第3態様よりも前記第2態様に類似しており(例えば、図11-19(B)に示すように、味方キャラクタB-3と味方キャラクタB-2との頭身差が約1頭身であり、味方キャラクタB-3と味方キャラクタB-1との頭身差が約1.5頭身であるので、味方キャラクタB-1よりも頭身差にして約0.5頭身分味方キャラクタB-2に類似したキャラクタである部分)、
前記第3特定演出が実行された後に前記第1特定演出が実行される割合は、前記第2特定演出が実行された後に前記第1特定演出が実行される割合と異なる(例えば、図11-22に示すように、表示パターンβにて保留表示予告演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合は、パターンCI-2にてカットイン演出が実行されてからスーパーリーチβのリーチ演出が実行される割合よりも高い部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、装飾パターンによって電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。また、特定キャラクタが第2態様と第3態様のいずれで表示されるかによって、その後に特定の構成要素の表示割合が最も低い第1態様にて表示される割合が変化するので、第2態様と第3態様とのどちらで特定キャラクタが表示されるのかに注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段2~手段7の遊技機に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2016-131876号公報に示されているような、特定演出識別情報の可変表示を実行可能であるとともに、該可変表示中において特定演出識別情報の仮停止と再可変表示を実行可能であり、特定演出識別情報の仮停止後にキャラクタの表示を行ってから再可変表示を実行するものがあった。しかしながら、このような遊技機にあっては、キャラクタの表示について適切な期間による演出ができず、遊技興趣を向上できないという問題があり、この点に鑑み、遊技興趣を向上できる遊技機の提供が求められている。
手段2の遊技機は、
演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段は、
特定演出識別情報(例えば、図11-28(B)等に示す「NEXT」と表示される特殊図柄)が仮停止したことに伴う第1演出(例えば、仮停止報知演出)と、
該第1演出を実行した後に特定演出識別情報の可変表示の再開に伴ってキャラクタ画像を表示する第2演出(例えば、再可変表示報知演出)と、
該第2演出を実行した後に1の可変表示における何回目の可変表示の再開であるかを特定可能な第1情報(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の画像)を表示する第1情報表示演出(例えば、第1可変表示開始回数報知演出)と、
該第1情報表示演出を実行した後に前記第1情報に対応した情報であって該第1情報よりも視認性が低い第2情報(例えば、第1可変表示開始回数報知演出よりもサイズの小さい「×2」、「×3」、「×4」等の画像)を表示する第2情報表示演出(例えば、第2可変表示開始回数報知演出)と、を実行可能であり、
前記第2演出の実行期間は、前記第1情報表示演出の実行期間よりも長い(例えば、図11-23に示すように、再可変表示報知演出の演出期間は3秒である一方で、仮停止報知演出の演出期間は2秒または1.5秒である部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者が注目するキャラクタ画像が表示される第2演出の実行期間が、第1情報表示演出の実行期間よりも長くなるので、遊技興趣を向上できる。
手段3の遊技機は、手段2に記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2演出を複数の異なる態様にて実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が再可変表示の回数に応じて、再可変表示報知演出として異なるキャラクタの画像を表示可能な部分)、
前記第2演出の態様によって前記有利状態となる割合が異なる(例えば、最終的にキャラクタCの画像が表示される場合が最も大当り期待度が高く、最終的にキャラクタAの画像が表示される場合が最も大当り期待度が低く設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2演出の態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
手段4の遊技機は、手段2または手段3に記載の遊技機であって、
特定演出識別情報の仮停止と再開とを含む擬似連可変表示として、通常擬似連可変表示(例えば、擬似連演出の際に仮停止報知演出を実行する可変表示)と該通常擬似連可変表示とは異なる特殊擬似連可変表示(例えば、擬似連演出の際に特別仮停止報知演出を実行する可変表示)を実行可能であって、
前記演出実行手段は、前記特殊擬似連可変表示においては、前記通常擬似連可変表示とは態様の異なる前記第1演出を実行する一方、前記第2演出および前記第1情報表示演出については実行しない(例えば、図11-21及び図11-22に示すように、特別仮停止報知演出として、画像表示装置5において再可変表示の回数に応じて第1特別背景画像、第2特別背景画像、第3特別背景画像のいずれかの表示を開始する部分と、第1可変表示開始回数報知演出を実行しない部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特殊擬似連可変表示の演出効果が第2演出と第1情報表示演出とによって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
手段5の遊技機は、手段2~手段4のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記有利状態に制御される可能性が高いことを予告する演出であって、特定予告演出(例えば、先読み予告演出)を含む予告演出を実行可能であって、
前記第1情報を表示しているときには、前記特定予告演出の実行を制限するが、
前記第2情報を表示しているときには、前記特定予告演出の実行を制限しない(例えば、図11-16に示すように、第1可変表示開始回数報知演出の実行中は先読み予告演出を実行せず、第1可変表示開始回数報知演出の非実行時は先読み予告演出を実行可能である部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1情報が表示されていることによる演出効果が特定予告演出によって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
手段6の遊技機は、手段2~手段5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1情報を表示するときに、再開回数に応じて特殊演出(例えば、第1可変表示開始回数報知演出の一部として画像表示装置5において再可変表示回数に応じた色にてエフェクト画像を表示する部分)を実行可能であって、
前記第2演出を実行するときには、前記特殊演出の実行を制限する(例えば、図11-29(K)及び図11-30(R)に示すお湯に、再可変表示報知演出の実行中はエフェクト画像を非表示とする部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2演出が実行されていることによる演出効果が特殊演出によって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
手段7の遊技機は、手段2~手段6のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であって、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、1~6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
前記演出実行手段は、
有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、変形例003SG-5に示すように、可変表示中において、大当り遊技状態に制御されることを示唆する特別態様)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、変形例003SG-5に示すように、設定されている設定値や前回の起動時から設定値が変更されたか否か等の示唆を行う特定態様)とを含む複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出(例えば、可変表示中演出)を実行可能であり、
前記所定演出を複数回実行可能であり、
複数回のうち第1回数において前記所定演出を実行するときと、複数回のうち前記第1回数よりも後の第2回数において前記所定演出を実行するときとで、前記特定態様の所定演出を同一の割合で実行可能である(例えば、変形例003SG-5に示すように、複数回のうち第1回数において可変表示中演出を実行するときと、該第1回数よりも後の第2回数において可変表示中演出を実行するときとで、特定態様の可変表示中演出を同一の割合で実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定態様の所定演出が第1回数と第2回数のいずれで実行された場合でも、特定態様の所定演出の実行に対して同じように期待することができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部91AK、92AKに係る演出制御基板の構成例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係る記憶エリアの構成例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係る動画像データとテキスト表示プロセステーブルの決定例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係るテキスト表示プロセステーブルの構成例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係るテキスト表示制御例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係るテキスト表示設定情報の構成例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係るテキスト表示例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係るテキスト表示例を示す図である。 特徴部91AK、92AKに係るテキスト表示例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る画面表示の構成例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係るエフェクト用描画コマンドを示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る画面表示の構成例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係るエフェクト描画合成処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部01AK、02AKに係る画像処理の実行例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る画像表示例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係るリーチ演出内容や描画処理パターンを示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る描画処理パターンの決定例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る演出実行期間を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る演出実行例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る演出実行例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る演出実行例を示す図である。 特徴部01AK、02AKに係る演出実行例を示す図である。 特徴部75SGとしてのパチンコ遊技機を示す正面図である。 特徴部75SGとしてのパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特徴部75SGとしてのパチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図である。 図10-3のA-A断面図である。 導光板装置を示す正面図である。 (A)は導光板装置の要部を示す拡大正面図、(B)は(A)のB-B断面図、(C)は(B)の要部を示す拡大図である。 (A)は第1演出ユニットを示す正面図、(B)は背面図である。 第1演出ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 (A)は図10-7(A)のC-C断面図、(B)は図10-7(A)のD-D断面図、(C)は図10-7(A)のE-E断面図である。 (A)はベース部材を示す正面図、(B)はLED基板を示す正面図、(C)はカバー部材を示す正面図である。 (A)はカバー部材を取外した状態の第1演出ユニットを示す正面図、(B)はカバー部材を取付けた状態の第1演出ユニットを示す正面図である。 図10-11(B)の要部を示す拡大図である。 (A)は可変入賞球ユニットを示す正面図、(B)は(A)のF-F断面図である。 (A)(B)は第1演出ユニットの要部を示す断面図、(C)(D)は可変入賞球ユニットの要部を示す断面図である。 第1演出ユニットと可変入賞球ユニットとを比較するための図である。 同系色を説明するための図である。 (A)は第2演出ユニットを示す正面図、(B)はカバー部材を取外した状態の第2演出ユニットを示す正面図である。 (A)は図10-17(A)のG-G断面図、(B)は図10-17(A)のH-H断面図である。 (A)はベース部材とLED基板の境界を説明する図、(B)は第2演出ユニットの構成を示す図である。 (A)は第3演出ユニット及び第4演出ユニットを示す正面図である。 (A)は図10-20のI-I断面図、(B)は図10-20のJ-J断面図である。 図10-20のK-K断面図である。 第3演出ユニット及び第4演出ユニットの視認状況を示す説明図である。 第3演出ユニット及び第4演出ユニットの構成を示す図である。 第3演出ユニット及び第4演出ユニットが発光したときの演出態様を示す図である。 (A)は第3演出ユニットが原点位置に位置している状態、(B)は第3演出ユニットが演出位置に位置している状態を示す概略正面図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 (A)は、表示結果判定テーブル1を示す説明図であり、(B)は、表示結果判定テーブル2を示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 変動パターンを例示する図である。 可変表示結果と変動パターンと関係について示す説明図である。 (A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成例を示す図である。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートであり、(B)は、変動カテゴリコマンドの内容を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。 先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、大当りの保留記憶についての表示パターン決定割合の例を示す図であり、(B)は、はずれの保留記憶についての表示パターン決定割合の例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出を実行する可変表示のタイミングチャートである。 擬似連演出における各演出期間と演出内容の説明図である。 (A)は予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)の一例を示すフローチャートであり、(B)は予告演出の実行の有無と実行する予告演出の決定割合を示す図である。 (A)は予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)の一例を示すフローチャートであり、(B)は予告演出の実行の有無と実行する予告演出の決定割合を示す図である。 (A)特別仮停止報知演出実行決定割合を示す図であり、(B)は仮停止報知演出期間決定割合を示す図である。 スピーカから出力される音の出力態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 変形例003SG-1において擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 変形例003SG-2において擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。 変形例003SG-3において擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明する。
(形態)
形態1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機75SG001)であって、
遊技者から視認可能に設けられた電子部品(例えば、LED基板303,403,603,803)と、
前記電子部品の周辺に設けられ、該電子部品と同系色に形成された特定部材(例えば、ベース部材301,401,601,801)と、
透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して前記電子部品及び前記特定部材を視認可能に設けられた透光部材(例えば、カバー部材302,402,602,802)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、同系色の特定部材によって電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。
形態2の遊技機は、形態1に記載の遊技機であって、
遊技者から視認困難または視認不能に設けられた所定電子部品(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82など)と、
前記所定電子部品の周辺に設けられた所定部材(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82などを固定する部材など)と、
を備え、
前記所定部材は、前記所定電子部品と非同系色である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認困難または視認不能な所定電子部品については、所定部材との兼ね合いを考慮せずに汎用品を使用できるため、製造コストを削減することができる。
形態3の遊技機は、形態1または2に記載の遊技機であって、
表示手段(例えば、画像表示装置5)を備え、
前記電子部品(例えば、LED基板303)は、前記特定部材(例えば、ベース部材301の上部)よりも前記表示手段から離間した位置に設けられる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電子部品は、遊技者が注目する表示手段から離れた位置にあるので目立ちにくくなる。
形態4の遊技機は、形態1~3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記電子部品(例えば、LED基板603,803)の上方に設けられ、該電子部品よりも遊技者側に突出する突出部(例えば、突出部3A)を備え、
前記突出部は、前記電子部品よりも大きい
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電子部品が突出部の影になり目立ちにくくなる。
形態5の遊技機は、形態4に記載の遊技機であって、
前記電子部品(例えば、LED基板603,803)及び前記特定部材(例えば、ベース部材601,801)は暗色(例えば、黒色)である(変形例)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電子部品が突出部の影に紛れやすくなるのでより目立ちにくくなる。
形態6の遊技機は、形態1~5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記電子部品よりも前記特定部材の方が色の明度または彩度が高い
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定部材の方が電子部品よりも視認性が高くなるので、相対的に電子部品を目立ちにくくすることができる。
形態7の遊技機は、形態1~6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記透光部材(例えば、カバー部材302)は、前記電子部品(例えば、LED基板303)と前記特定部材(例えば、ベース部材301)とに跨るように形成された装飾パターン(例えば、装飾パターン331)を有する(図10-12参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、装飾パターンによって電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。
形態8の遊技機は、形態1~7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記電子部品(例えば、LED基板303)は回路基板であり、
前記特定部材(例えば、ベース部材301)には、前記回路基板に形成される回路パターン(例えば、プリント配線320)の態様と少なくとも一部の態様が共通する装飾パターン(例えば、装飾パターン341)が設けられている(図10-12参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、回路基板に形成される回路パターンが目立ちにくくなる。
形態9の遊技機は、形態7または8に記載の遊技機であって、
前記特定部材(例えば、ベース部材301)は、遊技者側から前記透光部材(例えば、カバー部材302)を透すことなく視認可能な所定領域(例えば、後壁部313A~313D)を有し、
前記所定領域には、前記透光部材の装飾パターン(例えば、装飾パターン331)と態様が同一または類似の所定装飾パターン(例えば、装飾パターン341)が設けられている(図10-12参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定部材と透光部材とが異なる部材であることが分かりにくくなる。
形態10の遊技機は、形態1~9のいずれかに記載の遊技機であって、
前記電子部品(例えば、LED基板403)と前記特定部材(例えば、ベース部材401)との境界(例えば、境界部BD)に対応する位置に設けられた装飾部(例えば、装飾部420)を備える(図10-19参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、電子部品と特定部材との境界が装飾部によって見えにくくなることで電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。
形態11の遊技機は、形態10に記載の遊技機であって、
前記装飾部は複数の装飾部を含み、
前記電子部品と前記特定部材との境界に対応しない位置に複数の所定装飾部が設けられ、
前記複数の装飾部は、前記複数の所定装飾部よりも数が多い
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電子部品と特定部材との境界が複数の装飾部によって見えにくくなるため、電子部品が目立ちにくくなる。
形態12の遊技機は、形態1~11のいずれかに記載の遊技機であって、
前記透光部材(例えば、カバー部材402)は、前記電子部品(例えば、LED基板403)と前記特定部材(例えば、ベース部材401)との境界(例えば、境界部BD)に対応する境界対応領域(例えば、凸部410)と前記電子部品と前記特定部材との境界に対応しない境界非対応領域(例えば、凸部410以外の領域)とを有し、
前記境界対応領域の透光性は、前記境界非対応領域の透光性よりも低い
ことを特徴としている。
この特徴によれば、電子部品と特定部材との境界を遊技者から境界対応領域を透して視認しにくくなるため、電子部品が目立ちにくくなる。
形態13の遊技機は、形態11または12に記載の遊技機であって、
前記装飾部(例えば、装飾部420)には、ロゴタイプ(例えば、「V」の文字)が表示されている(図10-19参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者がロゴタイプに注目して電子部品と特定部材との境界を意識しにくくなるため、電子部品が目立ちにくくなる。
形態14の遊技機は、形態11~13のいずれかに記載の遊技機であって、
前記電子部品(例えば、LED基板403)は、前記装飾部(例えば、装飾部420)を発光させることが可能な発光手段(例えば、第2演出用LED404A)を含む(図10-18参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、装飾部が発光により目立つことで遊技者が電子部品と特定部材との境界を意識しにくくなるので、電子部品が目立ちにくくなる。
形態15の遊技機は、形態14に記載の遊技機であって、
前記発光手段(例えば、第2演出用LED404A)は、前記装飾部(例えば、装飾部420)を面発光させることが可能に設けられている(例えば、第2演出用LED404Aからの光がインナーレンズ405の前面全域から略均等に前方に出射されて凸部410に対応する領域に入射されることで、装飾部420を含む凸部410の前面全域が面発光する。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、装飾部が面発光により目立つことで遊技者が電子部品と特定部材との境界を意識しにくくなるので、電子部品が目立ちにくくなる。
形態16の遊技機は、形態1~15のいずれかに記載の遊技機であって、
前記電子部品(例えば、LED基板803)及び前記特定部材(例えば、ベース部材801)の周辺に、前記電子部品及び前記特定部材よりも視認性が高い演出手段(例えば、第3演出ユニット600)が設けられる(図10-20参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、演出手段の視認性が電子部品の視認性よりも高いことで電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。
形態17の遊技機は、形態16に記載の遊技機であって、
前記演出手段(例えば、第3演出ユニット600)は、前記電子部品(例えば、LED基板803)よりも遊技者側(前面側)に設けられている(図10-22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出手段の視認性を容易に高めることができる。
形態18の遊技機は、形態16または17に記載の遊技機であって、
前記演出手段(例えば、第3演出ユニット600)において遊技者から視認可能に設けられた演出部(例えば、発光演出部630)は、前記電子部品(例えば、LED基板803)よりも大きい(図10-20参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出手段の視認性を容易に高めることができる。
形態19の遊技機は、形態16~18のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出手段(例えば、第3演出ユニット600)において遊技者から視認可能に設けられた演出部(例えば、発光演出部630)は、前記電子部品(例えば、LED基板803)の色よりも視認性が高い色とされている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出手段の視認性を容易に高めることができる。
形態20の遊技機は、形態16~19のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出手段(例えば、第3演出ユニット600)は、遊技者側に向けて光を照射可能な発光手段(例えば、第3演出用LED604A,604B)を有する(図10-21(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出手段の視認性を容易に高めることができる。
形態21の遊技機は、形態1~20のいずれかに記載の遊技機であって、
透光性を有する部材であって前記透光部材とは異なる位置に設けられた特定透光部材(例えば、可変入賞球ユニット700のカバー板702A)をさらに備え、
前記透光部材(例えば、カバー部材302)に進入した光を所定方向(例えば、T方向)へ透過する透過率(例えば、XA%、XB%)の方が、前記特定透光部材に進入した光を前記所定方向へ透過する透過率(例えば、Y%)よりも低い(図10-14参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、透光部材の透光性が特定透光部材の透光性よりも低いことで電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。
形態22の遊技機は、形態21に記載の遊技機であって、
前記透光部材の板厚(例えば、カバー部材302の前後寸法L1A,L1B)は、前記特定透光部材の板厚(例えば、カバー板702Aの前後寸法L2)よりも厚い(図10-14参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、透光部材の透光性が低くなるので、電子部品が目立ちにくくなる。
形態23の遊技機は、形態1~22のいずれかに記載の遊技機であって、
前記透光部材(例えば、カバー部材302)は所定色に着色され、
前記所定色は、前記電子部品(例えば、LED基板303)及び前記特定部材(例えば、ベース部材301)と同系色である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、透光部材が電子部品や特定部材と同化するので、電子部品が目立ちにくくなる。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下)には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81によって開閉駆動される始動入賞口扉を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに始動入賞口扉が閉鎖位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに始動入賞口扉が開放位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと、または電断からの復旧中であることを、報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定値に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定値に関する特徴部について説明する。
パチンコ遊技機1の主基板11は、図示は省略しているが、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、何れも図示は省略しているが、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチと、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチと、遊技機用枠の開放を検知する開放センサと、が設けられている。なお、本実施の形態における設定値変更状態は、遊技場の係員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ及び設定切替スイッチといった、遊技場の係員等が操作可能な操作部は、設定切替本体部に設けられ、主基板11とともに基板ケース内に収容されている。錠スイッチ及び設定切替スイッチは、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように、基板ケースの背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ及び設定切替スイッチを収容した基板ケースはパチンコ遊技機1の背面に設けられている。したがって、錠スイッチ及び設定切替スイッチは、遊技機用枠を閉鎖した状態では操作が極めて困難あるいは不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチは、遊技場の係員等が所持する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する管理者のみ操作が可能とされている。錠スイッチは、設定キーによって、ONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。本実施の形態では、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
基板ケースには、設定値やベース値を表示可能な表示モニタが配置されている。表示モニタは、主基板11に接続されているとともに、基板ケースの上部に配置されている。つまり、表示モニタは、基板ケースにおける主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。このように、表示モニタは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面に配置されている。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
表示モニタは、第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部を備えている。表示モニタの第1表示部~第4表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。表示モニタの第1表示部~第4表示部は、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯や点滅が可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
パチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置として、例えば遊技領域の左下方位置には、遊技情報表示部が設けられていてもよい。遊技情報表示部には、ラウンド表示器、右打ちランプ、確変ランプ、時短ランプが、まとめて配置されている。ラウンド表示器は、大当り遊技中に、大当り遊技のラウンド数や大当り種別を表示可能である。右打ちランプは、時短状態としての低確高ベース状態や大当り遊技状態といった、遊技球を右遊技領域に向けて打ち出す遊技状態において点灯する。確変ランプは、確変状態であるとき点灯する。時短ランプは、時短状態であるときに点灯する。ラウンド表示器は5個のセグメント(LED)から構成されている。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。また、設定値は、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。なお、設定値に応じて出玉率が変われば、例えば、大当りの確率が設定値によって変わっていてもよいし、大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値によって変わっていてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されている。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
(特徴部91AK、92AKに関する説明)
図8-1は、特徴部91AK、92AKに関し、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。図8-1に示す構成例では、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100、入力回路91AK121、メモリコントローラ91AK122、演出データメモリ91AK123、ROM91AK124、RAM91AK125、ウォッチドッグタイマ91AK126といった、各種回路が演出制御基板12に搭載されている。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、CPU91AK131、VDP91AK132、音声処理回路91AK133、ランプ制御回路91AK134、モータ制御回路135、内蔵メモリ91AK136を備えている。VDP91AK132は、命令デコーダ91AK141、デマルチプレクサ91AK142、映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146、VRAM91AK147、表示駆動回路91AK148を含んでいる。音声処理回路91AK133は、音声デコーダ91AK151を含んでいる。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、主基板11から受信した演出制御コマンドに基づいて、データ処理や信号処理を実行することなどにより、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9その他の装飾用LED、可動体32などの演出用可動部材といった、複数の演出装置のうち、一部または全部を用いた演出の実行を制御可能な回路が1チップに集積された統合型プロセッサであればよい。なお、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100は、CPU91AK131、VDP91AK132や内蔵メモリ91AK136を備える一方で、音声処理回路91AK133、ランプ制御回路91AK134、モータ制御回路91AK135のうち、一部または全部は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100の外部に設けられてもよい。
入力回路91AK121は、バッファ回路などを備えていればよい。入力回路91AK121のバッファ回路は、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信するために用いられる。メモリコントローラ91AK122は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100から供給される要求信号に応じて、演出データメモリ91AK123の記憶データに対する各種処理を実行する。演出データメモリ91AK123は、例えば画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データといった、演出装置を用いた演出の実行に使用可能な演出データを予め記憶している。演出データメモリ91AK123が記憶する画像データには、動画像データと静止画像データとが含まれていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データとなるスプライト画像データであるキャラクタ画像データが用意されていればよい。飾り図柄に対応する演出画像は、キャラクタ画像に含まれてもよい。その他、画像表示装置5の画面上に表示される任意のキャラクタ画像、具体的には、人物、図形、記号などを示す演出画像、および背景画像の画像データが、予め演出データメモリ91AK123に記憶されていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において文字を表示可能にするテキスト画像データが用意されていればよい。画像データの他にも、演出データメモリ91AK123には、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ91AK123には、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材に対する点灯駆動に用いられるランプ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ91AK123には、可動体32などの可動部材を動作させる駆動モータの回転駆動に用いられるモータ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ91AK123は、例えばNAND型フラッシュメモリといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性の半導体メモリであればよい。ただし、パチンコ遊技機1における演出の進行が制御される通常使用の状態であるときに、演出データメモリ91AK123は、読出専用の記憶装置として使用される。
ROM91AK124は、演出制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記憶する。RAM91AK125は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131にワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ91AK126は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が開始時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。タイムアウト信号は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131に入力される。タイムアウト信号の発生により、CPU91AK131はリセット状態になり、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100を再起動させる。
ROM91AK124には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM91AK124には、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンや演出制御実行データの一部または全部は、ディスプレイリストとして構成されていてもよい。ディスプレイリストは、VDP91AK132に実行させる一連の転送命令などを画像処理の順番などにあわせて記述した命令群のデータである。ディスプレイリストには、表示制御用の命令群、音声制御用の命令群、ランプ制御用の命令群、モータ制御用の命令群が、混在して含まれていてもよい。このようなディスプレイリストを用いて演出の進行を制御することにより、演出用の電気部品を連携して制御できればよい。RAM91AK125には、演出用の電気部品を制御するために用いられるプログラムや各種データが記憶される。CPU91AK131は、ROM91AK124に格納されているプログラムやデータの読出時間よりも短い読出時間にて、RAM91AK125に記憶されたプログラムやデータを読み出すことができればよい。
CPU91AK131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従って制御処理を実行する。このとき、CPU91AK131は、ROM91AK124から読み出したプログラムに従って、演出用の電気部品による演出の進行を制御するための演出制御処理を実行する。演出制御処理は、例えばCPU91AK131がROM91AK124から固定データを読み出す固定データ読出処理や、CPU91AK131がRAM91AK125に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込処理、CPU91AK131がRAM91AK125に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出処理、CPU91AK131が外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、CPU91AK131が外部へと各種信号を出力する送信処理、あるいは、これらの処理の一部または全部を含んでいてもよい。
VDP91AK132は、CPU91AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP91AK132は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP91AK132は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。なお、VDP91AK132は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。
命令デコーダ91AK141は、CPU91AK131からの表示制御指令に含まれる命令部(命令コード)を解読して、解読結果に応じた画像処理などを指示する。例えば解読結果に含まれる表示制御用の命令群は、VDP91AK132の内部回路に供給される。命令デコーダ91AK141は、解読結果に応じた制御信号を生成し、VDP91AK132の内部回路に供給してもよい。解読結果に含まれる音声制御用の命令群は、音声処理回路91AK133に供給されてもよい。解読結果に含まれるランプ制御用の命令群は、ランプ制御回路91AK134に供給されてもよい。解読結果に含まれるモータ制御用の命令群は、モータ制御回路91AK135に供給されてもよい。
デマルチプレクサ91AK142は、演出データメモリ91AK123などから読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離して出力する。デマルチプレクサ91AK142から出力された映像データは、映像デコーダ91AK143に入力される。デマルチプレクサ91AK142から出力された音声データは、音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151に入力される。映像デコーダ91AK143は、圧縮符号化された映像データを伸張復号化して出力する。映像デコーダ91AK143から出力された映像データは、動画像レンダラ91AK144に供給される。映像デコーダ91AK143は、演出データメモリ91AK123などから圧縮符号化されたキャラクタ画像データやテキスト画像データを読み出し、伸張復号化した後に、キャラクタ画像レンダラ91AK145やテキスト画像レンダラ91AK146に供給してもよい。
動画像レンダラ91AK144は、映像デコーダ91AK143から供給された映像データを、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。動画像レンダラ91AK144は、映像データに示される映像の色相、彩度、明度、あるいは、これらの一部または全部を調整可能な画像処理を実行して、調整後の映像データをVRAM91AK147に一時記憶させてもよい。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、演出データメモリ91AK123などから読み出されたキャラクタ画像データや映像デコーダ91AK143から供給されたキャラクタ画像データが入力され、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、ベクター形式のキャラクタ画像データをビットマップ形式に変換して、VRAM91AK147に一時記憶させてもよい。キャラクタ画像レンダラ91AK145は、キャラクタ画像指定情報により指定されたキャラクタ画像を、キャラクタ表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行してもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、演出データメモリ91AK123などから読み出されたテキスト画像データや映像デコーダ91AK143から供給されたテキスト画像データが入力され、VRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。テキスト画像レンダラ91AK146は、ベクター形式のテキスト画像データをビットマップ形式に変換して、VRAM91AK147に一時記憶させてもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行してもよい。
VRAM91AK147は、画像データを一時記憶して、VDP91AK132による画像データ処理のワークエリアを提供する。VRAM91AK147には、例えばパレットデータが配置されるパレット領域、キャラクタ画像データが格納されるキャラクタ用バッファ、テキスト画像データが格納されるテキスト用バッファ、CG用バッファなどの各領域を提供できればよい。CG用バッファは、VDP91AK132による描画処理が実行されるときにキャラクタやテキストの表示色が定義されたパレットデータを一時的に保存したり、描画処理により作成される演出画像の表示データを一時的に保存したりするために用いられる。表示駆動回路91AK148は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる信号を出力するための回路である。表示駆動回路91AK148は、VDP91AK132において作成された表示データに応じた色信号(階調制御信号)とともに、所定のクロック信号(ドットクロック信号)や走査信号(駆動制御信号)を画像表示装置5に出力すればよい。
VRAM91AK147の内部、または内蔵メモリ91AK136といったVRAM91AK147とは別個のメモリモジュールには、フレームバッファが設けられてもよい。フレームバッファは、VDP91AK132による描画処理で作成される演出画像の表示データなどが展開記憶される仮想表示領域を提供する。フレームバッファに記憶される表示データは、例えばポイント、ライン、ポリゴンといった、ベクター形式の画像データ(ベクターデータ、ベクトルデータ)などに基づいて、VDP91AK132が作成したビットマップ形式の画像データ(ピクセルデータ、ラスターデータ)などであればよい。なお、フレームバッファには、例えば画像表示装置5の画面上に表示される各種画像の表示データを記憶する実表示領域と、画像表示装置5の画面上には表示されない各種画像の表示データを記憶する仮想表示領域とが含まれていてもよい。あるいは、フレームバッファの仮想表示領域にて画像表示装置5の表示画面と同じ大きさの画面表示を行うための表示データが作成され、仮想表示領域の表示データが表示駆動回路91AK148へと供給されることで、画像表示装置5の側に出力されるようにしてもよい。
例えばフレームバッファの記憶領域には、画像表示領域と、画像描画領域とが割り当てられる。画像表示領域には、画像表示装置5の画面上に演出画像を表示させるための表示データが格納される。画像描画領域には、描画処理により作成された各演出画像の表示データが格納される。画像表示領域と画像描画領域は、Vブランクが発生するごとに互いに切り替わるようにしてもよい。Vブランクは、画像表示装置5の画面上に表示される画像を更新する周期で発生する。Vブランクが開始されるごとに、VDP91AK132からCPU91AK131に対してVブランク割込信号が出力されるとともに、各種割込信号が、VDP91AK132からCPU91AK131に対して出力されてもよい。Vブランクが発生するごとに画像表示領域と画像描画領域とを切り替えることで、あるVブランク周期(第1描画表示期間)において画像描画領域として割り当てられた記憶領域では各演出画像の表示データを作成する描画処理が行われるとともに、次のVブランク周期(第2描画表示期間)おいては、この記憶領域が画像表示領域に切り替わる。したがって、第1描画表示期間における描画処理で作成された表示データは、第2描画表示期間にて画像表示装置5に向けて出力され、また、第2描画表示期間にて画像描画領域が割り当てられた記憶領域では、描画処理で作成された表示データの格納が行われる。
音声処理回路91AK133は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ8L、8Rを用いた音声出力を可能にする音声信号を生成する。音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151には、VDP91AK132のデマルチプレクサ91AK142から出力された音声データが供給される。音声デコーダ91AK151は、圧縮符号化された音声データを伸張復号化して、音声信号を生成する。また、音声処理回路91AK133は、動画像データに含まれない音声データを予め記憶可能な音声データメモリを含んでいてもよい。音声データメモリは、例えば演出データメモリ91AK123やROM91AK124などに含まれることで、音声処理回路91AK133の外部に設けられてもよい。音声処理回路91AK133は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、音声データメモリから読み出した音声データを伸張復号化するなどして、音声信号を生成してもよい。
ランプ制御回路91AK134は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、消灯、点滅などの点灯態様(発光態様)を制御する。ランプ制御回路91AK134は、CPU91AK131やVDP91AK132からの命令やレジスタ設定に基づいて、ランプ制御データを生成し、ランプ制御基板14やランプドライバ基板へと出力する。モータ制御回路91AK135は、可動体32などの演出用可動部材を動作可能に駆動する駆動モータに対し、回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などの作動状態を制御する。モータ制御回路91AK135は、CPU91AK131やVDP132からの命令やレジスタ設定に基づいて、モータ制御データを生成し、モータドライバ基板へと出力する。内蔵メモリ91AK136は、演出制御用マイクロプロセッサ91AK100に内蔵されたメモリ回路であり、演出の進行を制御するために用いられる各種データを記憶可能である。
図8-2は、演出制御用の記憶エリアについて、記憶内容に応じた構成例を示している。この実施の形態では、複数の記憶エリアとして、記憶エリア91AKM01、91AKM02、91AKM11~91AKM14が設けられている。各記憶エリアは、例えば演出データメモリ91AK123、ROM91AKM124、内蔵メモリ91AK136、あるいは、これらの一部または全部に含まれるように、設けられていればよい。複数の記憶エリアには、動画像に関するデータを記憶する記憶エリア91AKM11と、テキスト画像に関するデータを記憶する記憶エリア91AKM13とが、含まれている。
記憶エリア91AKM01は、演出制御用プログラムや演出制御管理データが記憶され、演出制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のCPU91AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された各種テーブルの構成データであるテーブルデータ、演出制御パターンを構成するパターンデータなどは、管理データとして記憶エリア91AKM01に記憶されていればよい。
記憶エリア91AKM02は、表示制御用プログラムや表示制御管理データが記憶され、表示制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132が各種の画像処理を行うために用意された画像処理プログラム、演出画像を表示する手順などが定められた表示用のプロセステーブルなどは、記憶エリア91AKM02に記憶されていればよい。画像処理プログラムは、ベクター形式の画像データを、ビットマップ形式の画像データに変換するプログラムを含んでいてもよい。画像処理プログラムは、文字コードを用いて記述されたテキストとフォントデータとに基づいて、ビットマップ形式のテキスト画像を生成するプログラムを含んでいてもよい。
記憶エリア91AKM11は、動画像データと、その関連データとを含めた動画像関連データが記憶される。動画像データは、元画像となる複数フレームの画像を用いて、例えば動き補償予測符号化といった圧縮符号化処理により、参照画像や予測画像などを含む画像圧縮情報が生成され、音声データと多重化された多重符号化ストリームであればよい。記憶エリア91AKM11に記憶される動画像関連データは、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。動画像表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示する動画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。動画像の表示内容は、動画像データに対応して再生表示される動画像の内容である。動画像の表示態様は、動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、動画像を再生表示するときの態様や形態である。なお、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM12は、キャラクタ画像データと、その関連データとを含めたキャラクタ画像関連データが記憶される。キャラクタ画像データは、複数種類の飾り図柄、人物、図形、記号などを示す任意のキャラクタ画像を、ベクター形式あるいはビットマップ形式で記述した静止画像データであればよい。記憶エリア91AKM12に記憶されるキャラクタ画像関連データは、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。キャラクタ表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するキャラクタ画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。キャラクタ画像の表示内容は、キャラクタ画像データに対応して表示されるキャラクタ画像の内容である。キャラクタ画像の表示態様は、キャラクタ画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM13は、テキスト画像データと、その関連データとを含めたテキスト画像関連データが記憶される。テキスト画像関連データは、アウトラインフォントデータを含んでいてもよい。アウトラインフォントデータは、テキスト画像の表示に使用される文字ごとに、輪郭を結ぶ複数の頂点座標などを組み合わせて指定することにより、ビットマップ形式の画像データにおける各文字の字形に変換可能なデータである。テキスト画像関連データは、アウトラインフォントデータに代えて、あるいはアウトラインフォントデータとともに、ベクターフォントデータあるいはストロークフォントデータを含んでいてもよい。ベクターフォントデータやストロークフォントデータは、テキスト画像の表示に使用される文字ごとに、直線や曲線のパラメータを指定することにより、ビットマップ形式の画像データにおける各文字の字形に変換可能なデータである。アウトラインフォントやベクターフォントは、フォントの拡大縮小によっても品質が劣化しにくいスケーラブルフォントに含まれる。テキスト画像データは、複数の文字画像を組み合わせた文字列を構成するテキスト画像を示し、文章、段落、文、文節、単語、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意に設定された言葉の単位を認識可能に示すものであればよい。また、テキスト画像データは、単一の文字画像のみによるテキスト画像を示すものであってもよい。テキスト画像データを用いて画像表示装置5の画面上に表示されるテキスト画像は、テロップ文字を示すものであってもよいし、字幕を示すものであってもよいし、その他の情報伝達文字や装飾文字を示すものであってもよい。テキスト画像データは、テキスト画像を表示するための演出データに含まれるので、演出データメモリ91AK123に記憶されてもよい。これに対し、アウトラインフォントデータなどのフォントデータは、VDP91AK132が画像処理プログラムを実行するときに用いられるので、ROM91AK124や内蔵メモリ91AK136のいずれかに記憶されてもよい。このように、記憶エリア91AKM13は、演出データメモリ91AK123と、ROM91AK124または内蔵メモリ91AK136とに、設けられてもよい。他の記憶エリアについても同様に、演出データメモリ91AK123、ROM91AKM124、内蔵メモリ91AK136といった、複数のメモリ装置の一部または全部に設けられてもよい。
記憶エリア91AKM13に記憶されるテキスト画像関連データは、テキスト表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。テキスト表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するテキスト画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。テキスト画像の表示内容は、テキスト画像データに対応して表示されるテキスト画像の内容である。テキスト画像の表示態様は、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、テキスト表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリア91AKM02に記憶されてもよい。
記憶エリア91AKM14は、音声データと、その関連データとを含めた音声関連データが記憶される。記憶エリア91AKM14に記憶される音声データは、動画像表示による演出において画像と同期して再生出力される音声とは異なり、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、任意の音声を再生出力可能にするものであればよい。記憶エリア91AKM14に記憶される音声関連データは、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。音声出力プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、スピーカ8L、8Rから出力する効果音や楽曲などの音声を、経過時間に応じて変更可能な音声制御処理に用いられる。なお、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、演出制御管理データとして、記憶エリア91AKM01に記憶されてもよい。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、デマルチプレクサ91AK142に、記憶エリア91AKM11から読み出された動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離される。映像データは映像デコーダ91AK143に入力され、音声データは音声処理回路91AK133の音声デコーダ91AK151に入力される。映像デコーダ91AK143は、圧縮符号化された映像データを伸張復号化して、動画像レンダラ91AK144に供給する。動画像レンダラ91AK144は、例えば動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様に応じた映像データの変換処理などを実行し、変換後のデータをVRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。こうして、記憶エリア91AKM11の記憶データである動画像データを用いて、動画像の表示が制御される。
演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、テキスト画像レンダラ91AK146に、記憶エリア91AKM13から読み出されたテキスト画像データが入力される。テキスト画像データが圧縮符号化されている場合には、映像デコーダ91AK143により伸張復号化してから、テキスト画像レンダラ91AK146に入力されてもよい。テキスト画像レンダラ91AK146は、例えばテキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様に応じたテキスト画像データの変換処理などを実行し、変換後のデータをVRAM91AK147の所定領域に書き込んで記憶させる。こうして、記憶エリア91AKM13の記憶データであるテキスト画像データを用いて、テキスト画像の表示が制御される。
図8-3は、リーチ演出内容に応じた動画像データとテキスト表示プロセステーブルの決定例を示している。SPリーチAやSPリーチBといった、スーパーリーチのリーチ演出では、動画像データを用いた動画像表示による演出と、テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出とを、実行可能である。動画像表示による演出が実行される期間と、テキスト画像表示による演出が実行される期間は、一部または全部が同一期間であってもよいし異なる期間を含んでいてもよい。テキスト表示プロセステーブルは、例えば複数の文字画像を組み合わせたテキスト画像を表示する場合に、表示の制御に用いられるプロセスデータが設定されたテーブルである。
図8-3に示す決定例では、リーチ演出内容に応じて、動画像データ91AKD01、91AKD02、91AKD11、91AKD12のいずれかに決定され、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11、91AKT12のいずれかに決定される。このうち、動画像データは、リーチ演出内容と一対一に対応して決定される。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD01に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD02に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD11に決定される。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD12に決定される。これに対して、テキスト表示プロセステーブルは、異なるリーチ演出内容でも共通して決定可能な場合と、決定不可となる場合とがある。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が30/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が70/100である。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の決定割合が20/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT12の決定割合が80/100である。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が80/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が20/100である。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の決定割合が70/100であり、テキスト表示プロセステーブル91AKT12の決定割合が30/100である。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02は、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチA(ハズレ)」の場合に決定可能となり、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」または「SPリーチB(ハズレ)」の場合には決定不可となる。テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12は、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」または「SPリーチB(ハズレ)」の場合に決定可能となり、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」または「SPリーチA(ハズレ)」の場合には決定不可となる。このように、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02は、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合に、テキスト画像の表示を制御するために用いられる。テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12は、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、テキスト画像の表示を制御するために用いられる。
リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」の場合には動画像データ91AKD01を用いた動画像表示による演出が実行され、リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」の場合には動画像データ91AKD11を用いた動画像表示による演出が実行される。動画像データ91AKD01を用いて表示される動画像と、動画像データ91AKD11を用いて表示される動画像とに対して、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」の場合には動画像データ91AKD02を用いた動画像表示による演出が実行され、リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」の場合には動画像データ91AKD12を用いた動画像表示による演出が実行される。動画像データ91AKD02を用いて表示される動画像と、動画像データ91AKD12を用いて表示される動画像とに対して、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。したがって、異なる動画像データを用いて表示される複数の動画像に対して、共通のテキスト表示プロセステーブルを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。
図8-4は、テキスト表示プロセステーブルの構成例を示している。このうち、図8-4(A1)は、SPリーチAのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT01の構成例を示し、図8-4(A2)は、SPリーチAのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT02の構成例を示している。図8-4(B)は、SPリーチBのリーチ演出に対応して使用可能なテキスト表示プロセステーブル91AKT11の構成例を示している。
それぞれのテキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。なお、テキスト表示プロセステーブルは、単一のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が対応付けて設定されたものを含んでもよい。テキスト表示期間は、表示対象となるテキスト画像ごとに、その表示を開始する開始時間と、その表示を終了する終了時間とを指定する。テキスト表示期間における開始時間と終了時間は、リーチ演出における動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて指定されてもよし、可変表示が開始されてからの経過時間を用いて指定されてもよい。ただし、テキスト画像の表示内容が動画像の表示内容と関連性の高いものである場合には、動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて、テキスト表示期間における開始時間と終了時間を指定することが望ましい。可変表示が開始されてからの経過時間は、例えば可変表示がリーチ態様となる以前の経過時間も含むので、リーチ態様となる以前の可変表示演出などにより、共通のリーチ演出であっても動画像の表示が開始されるタイミングは異なる場合がある。このような場合でも、動画像の表示が開始されてからの経過時間を用いて、テキスト表示期間における開始時間と終了時間が指定されていれば、動画像における特定画像が表示されるタイミングと、特定のテキスト画像が表示されるタイミングとを容易に同期させることができ、動画像の表示とテキスト画像の表示との連動性を高めることができる。テキスト画像指定情報は、テキスト画像の表示に用いるテキスト画像データを特定可能に指定する。例えばテキスト画像指定情報は、記憶エリア91AKM13におけるテキスト画像データの記憶アドレスや読出アドレス、データサイズなどを指定する情報であればよい。あるいは、テキスト画像指定情報は、例えばASCIIコードやUNICODE(UTF-16またはUTF-8など)、JISコード(Shift_JISコードなど)といった、任意の文字コードを使用して、表示対象となるテキスト画像の内容が特定される情報であってもよい。テキスト表示設定情報は、表示対象となるテキスト画像の表示スタイル情報や表示レイアウト情報、その他のメタデータなどにより、テキスト画像の表示態様を設定可能に指定する情報である。テキスト表示プロセステーブルは、例えばTTML(Timed Text Markup Language)といった、所定のマークアップ言語を用いて記述されてもよい。その他、テキスト表示プロセステーブルは、任意のテーブルデータを用いることにより、テキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報を、対応付けて設定可能であればよい。
図8-5は、テキスト表示プロセステーブルを用いたテキスト画像の表示制御例を示している。このうち、図8-5(A1)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合における表示制御例を示し、図8-5(A2)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合における表示制御例を示している。図8-5(B)は、テキスト表示プロセステーブル91AKT11の場合における表示制御例を示している。これらの表示制御例では、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合に、タイミングT00であるときに動画像の表示が開始され、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合に、タイミングT10であるときに動画像の表示が開始される。
図8-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合には、図8-5(A1)に示すように、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT02~T04は、いずれもタイミングT01からタイミングT05までの期間に含まれている。タイミングT05が経過した後には、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA04により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT08はタイミングT07よりも後に到来するタイミングである。
図8-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合には、図8-5(A2)に示すように、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を表示させる。タイミングT05が経過した後には、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA14により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を表示させる。
このように、テキスト表示プロセステーブルにより設定された複数のテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、画像表示装置5の画面上に表示させることができる。複数のテキスト表示期間に含まれる第1テキスト表示期間は、第1テキスト表示期間とは異なる第2テキスト表示期間と、一部または全部が共通する期間を含んでいてもよい。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間に、タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間や、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間が含まれるように設定されている。この場合に、第1テキスト表示期間は、一部の期間が第2テキスト表示期間と共通しており、他の一部の期間が第3テキスト表示期間と共通している。このように、第1テキスト表示期間は、第2テキスト表示期間と一部が共通する期間を含み、第3テキスト表示期間と一部が共通する期間を含んでいる。これに対して、第2テキスト表示期間は全部の期間が第1テキスト表示期間と共通しており、第3テキスト表示期間は全部の期間が第1テキスト表示期間と共通している。このように、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれ、第3テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれている。また、タイミングT06からタイミングT08までのテキスト表示期間と、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間とは、互いに一部が共通する期間を含んでいる。このように、第1テキスト表示期間は第2テキスト表示期間に一部の期間が含まれ、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に一部の期間が含まれてもよい。あるいは、第1テキスト表示期間は第2テキスト表示期間に全部の期間が含まれ、第2テキスト表示期間は第1テキスト表示期間に全部の期間が含まれてもよい。
テキスト表示プロセステーブルにおける設定により、複数のテキスト表示期間に応じて、テキスト画像指定情報により指定された異なるテキスト画像を表示させることができる。これにより、動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、テキスト画像の表示における複数の構成要素のうち、テキスト画像の表示内容に関する第1構成要素を、経過時間に応じて変更することが可能になる。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02における設定により、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が表示される。この第1テキスト表示期間に含まれる第2テキスト表示期間として、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が表示される。タイミングT03にて第2テキスト表示期間が終了した後には、さらに第1テキスト表示期間に含まれる第3テキスト表示期間として、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03またはテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像が表示される。このような設定により、第1テキスト表示期間のうち、タイミングT01からタイミングT02までの期間と、タイミングT03からタイミングT04までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像のみが表示される。その一方で、第1テキスト表示期間のうち、第2テキスト表示期間と共通するタイミングT02からタイミングT03までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された第1テキスト画像の表示に、テキスト画像指定情報91AKA02により指定された第2テキスト画像の表示が、付加されるようにテキスト画像の表示が変更される。他方では、第1テキスト表示期間のうち、第3テキスト表示期間と共通するタイミングT04からタイミングT05までの期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された第1テキスト画像の表示に、テキスト画像指定情報91AKA03により指定された第3テキスト画像の表示が、または、テキスト画像指定情報91AKA13により指定された第4テキスト画像の表示が、付加されるようにテキスト画像の表示が変更される。この場合には、第1テキスト画像の表示に付加されるテキスト画像の表示を、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、第3テキスト画像または第4テキスト画像のいずれかが表示されるように変更することが可能になる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01とテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において共通のテキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間において共通のテキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を表示させる。これに対し、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の場合にはテキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を表示させ、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の場合にはテキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT01とテキスト表示プロセステーブル91AKT02は、共通の動画像データ91AKD01、91AKD11に対応して決定可能である。したがって、共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合であっても、複数のテキスト表示期間の少なくとも一部では、表示対象となるテキスト画像を異ならせることで、テキスト画像の表示における構成要素を変更可能である。なお、共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合に、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、複数のテキスト表示期間の全部において、表示態様となるテキスト画像を異ならせてもよい。共通の動画像データを用いた動画像が表示される場合に、テキスト表示プロセステーブルの決定結果に応じて、複数のテキスト表示期間について、開始時間、終了時間、期間長の一部または全部を異ならせてもよい。このように、1の動画像に付加されたテキスト画像を表示する表示期間の一部または全部を変更可能としてもよいし、1の動画像に付加されたテキスト画像の一部または全部を変更可能としてもよい。
図8-4(B)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT11の場合には、図8-5(B)に示すように、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を表示させる。また、タイミングT11からタイミングT12までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT13からタイミングT14までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA23により指定されたテキスト画像を表示させる。なお、タイミングT12~T14は、いずれもタイミングT11からタイミングT15までの期間に含まれている。タイミングT15が経過した後には、タイミングT16からタイミングT17までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA24により指定されたテキスト画像を表示させ、タイミングT18からタイミングT19までのテキスト表示期間ではテキスト画像指定情報91AKA25により指定されたテキスト画像を表示させる。
図8-6は、テキスト表示設定情報の具体例を示している。テキスト表示設定情報は、例えばorigin、fontFamily、fontSize、fontWeight、color、backgroundColor、fontStyle、textAlign、textDecorationといった、複数フィールドに対応するデータを含んで構成されている。originフィールドは、テキスト画像を表示する場合の原点座標を設定可能である。fontFamilyフィールドは、テキスト画像に含まれる文字のフォントについて、フォントの種類となるフォントファミリーを設定可能である。fontSizeフィールドは、テキスト画像を表示する大きさとなるフォントサイズを設定可能である。fontWeightフィールドは、テキスト画像に含まれる文字の太さを設定可能である。colorフィールドは、テキスト画像に含まれる文字の表示色を設定可能である。backgroundColorフィールドは、テキスト画像における背景の表示色を設定可能である。fontStyleフィールドは、標準体やイタリック体または斜体といったテキスト画像における文字のスタイルを設定可能である。textAlignフィールドは、右詰め、中央、左詰めといった、テキスト画像に含まれる文字の配置を設定可能である。textDecorationフィールドは、例えばアンダーライン、オーバーライン、取消し線、その他のエフェクト画像といった、テキスト画像に付加される装飾表示を設定可能である。このように、テキスト表示設定情報は、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像の表示態様を設定可能にする。
図8-6(A)は、テキスト表示設定情報91AKB01の構成例を示している。図8-6(B)は、テキスト表示設定情報91AKB02の構成例を示している。図8-6(C1)は、テキスト表示設定情報91AKB03の構成例を示している。図8-6(C2)は、テキスト表示設定情報91AKB13の構成例を示している。テキスト表示設定情報91AKB01は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11に含まれている。テキスト表示設定情報91AKB02は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02、91AKT11に含まれている。テキスト表示設定情報91AKB03は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT11に含まれているが、テキスト表示プロセステーブル91AKT02には含まれていない。テキスト表示設定情報91AKB13は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に含まれているが、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT11には含まれていない。
テキスト表示プロセステーブルにより設定された複数のテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、画像表示装置5の画面上に表示させることができる。これにより、動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、テキスト画像の表示における複数の構成要素のうち、テキスト画像の表示態様に関する第2構成要素を、経過時間に応じて変更することが可能になる。例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01やテキスト表示プロセステーブル91AKT02における設定により、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。この第1テキスト表示期間に含まれる第2テキスト表示期間として、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。タイミングT03にて第2テキスト表示期間が終了した後には、さらに第1テキスト表示期間に含まれる第3テキスト表示期間として、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合と、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合とがある。このような設定により、第1テキスト表示期間のうち、タイミングT01からタイミングT02までの期間と、タイミングT03からタイミングT04までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像のみが、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される。その一方で、第1テキスト表示期間のうち、第2テキスト表示期間と共通するタイミングT02からタイミングT03までの期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像の表示に付加されて、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示されるように、テキスト画像の表示が変更される。他方では、第1テキスト表示期間のうち、第3テキスト表示期間と共通するタイミングT04からタイミングT05までの期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像の表示に付加されて、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合と、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像がテキスト表示設定情報91AKB13により表示された表示スタイルや表示レイアウトにて表示される場合とがあるように、テキスト画像の表示が変更される。
タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示することができる。タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示する場合がある。あるいは、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間では、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示スタイルや表示レイアウトとは異なり、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示スタイルや表示レイアウトにて、表示する場合がある。このように、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT02からタイミングT03までの第2テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を第1表示態様とは異なる第2表示態様に変更して表示することができる。タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を第1表示態様および第2表示態様とは異なる第3表示態様に変更して表示する場合がある。あるいは、タイミングT01からタイミングT05までの第1テキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT05までの第3テキスト表示期間と共通する期間では、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を第1表示態様で表示するとともに、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を第1~第3表示態様とは異なる第4表示態様に変更して表示する場合がある。したがって、動画像に付加されるテキスト画像の表示期間では、一部のテキスト画像を他のテキスト画像とは異なる表示態様に変更して表示することができる。また、第1表示態様のテキスト画像とともに第2表示態様のテキスト画像を表示した後には、第2表示態様のテキスト画像を第3表示態様のテキスト画像に変更して表示する場合と、第2表示態様のテキスト画像を第4表示態様のテキスト画像に変更して表示する場合とがあるように、テキスト画像の表示態様を変更して表示することができる。
図8-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01と図8-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示させる。また、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間において、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示させる。これにより、共通のテキスト画像を、共通の表示態様で表示させることができる。一方において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様で表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様で表示させる。これにより、異なるテキスト画像を、異なる表示態様で表示させることができる。他方において、テキスト表示プロセステーブル91AKT11では、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示させる。また、タイミングT11からタイミングT12までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示させる。この場合には、テキスト画像指定情報91AKA21により指定されたテキスト画像を、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像と、共通の表示態様で表示させることができる。また、テキスト画像指定情報91AKA22により指定されたテキスト画像を、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と、共通の表示態様で表示させることができる。このように、異なる動画像に付加される異なるテキスト画像であっても、共通のテキスト表示設定情報による設定データに応じて、共通の表示態様で表示させることができるようにしてもよい。あるいは、テキスト表示プロセステーブル91AKT01では、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB05により設定された表示態様で表示させる。テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT07からタイミングT09までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA05により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報91AKB15により設定された表示態様で表示させる。このように、共通のテキスト画像であっても、テキスト表示設定情報に応じて、異なる表示態様で表示させることができるようにしてもよい。
テキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。また、複数のテキスト表示プロセステーブルにおいて、複数のテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報のうち、少なくとも一部の情報を共通の情報として設定可能であり、また、一部または全部の情報を異なる情報として設定可能である。これらの設定により、テキスト画像の表示内容や表示態様といった、テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を、個別に変更して表示することができる。
図8-6(A)に示されたテキスト表示設定情報91AKB01では、colorフィールドにより、テキスト画像の表示色が#FF0040から#4000FFへと段階的に変化するように設定される。図8-4(A1)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT01と図8-4(A2)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT02とでは、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間において、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像を表示させる。図8-4(B)に示されたテキスト表示プロセステーブル91AKT11では、タイミングT11からタイミングT15までのテキスト表示期間において、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像を表示させる。これらの場合に、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像は、対応するテキスト表示期間において、共通の第1構成要素となる表示内容に対応するテキスト画像として表示されるときに、そのテキスト画像の表示色といった、テキスト画像に関する第2構成要素となる表示態様を、経過時間に応じて変更することができる。なお、例えばcolorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色は、テキスト画像指定情報により同一のテキスト画像が指定される場合であっても、リーチ演出内容などに応じて、変更可能であってもよい。この場合には、例えば可変表示の表示結果が「大当り」であるか否かといった、有利状態に制御されるか否かに応じて異なる割合で、テキスト画像の表示色を変更するか否かが決定されてもよいし、複数の表示色のいずれかに決定されてもよい。また、例えばcolorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色は、テキスト画像指定情報により同一のテキスト画像が指定される場合であっても、CPU91AK131による演出制御用プログラムの実行結果などに応じて、変更可能であってもよい。この場合に、VDP91AK132は、CPU91AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、colorフィールドにより設定されるテキスト画像の表示色を、異なる表示色に変更できればよい。このように、テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト画像に関するデータの一部を変更するだけで、テキスト画像の表示スタイルといった表示態様を変更できるので、データ容量の増大や処理負担の増大を防止しつつ、多様なテキスト画像の表示が可能になる。テキスト画像の表示色を変更する場合には、他の表示スタイルも対応して変更可能であってもよい。例えばテキスト画像の表示色が白色である場合に、テキスト画像の表示は遊技者が視認しやすくなり、テキスト画像の表示色が赤色である場合に、テキスト画像の表示は遊技者が認識しにくくなる傾向がある。そこで、テキスト画像の表示色が赤色に変更された場合には、テキスト画像の表示色が白色である場合よりも、フォントサイズが大きくなるように、例えばfontSizeフィールドにより設定されるテキスト画像を表示する大きさが変更されてもよい。具体的な一例として、表示色が白色である場合にフォントサイズが10.5pxで表示されるテキスト画像は、その表示色が赤色に変更されて表示される場合に、フォントサイズが11pxで表示されるように変更できればよい。これにより、テキスト画像の表示における遊技者の違和感を抑制しつつ、遊技者が視認しやすいテキスト画像の表示が可能になる。
図8-7は、テキスト表示プロセステーブルを用いてテキスト画像が表示される演出の実行例を示している。この実行例では、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合の動画像表示に伴い、複数のテキスト表示期間に応じたテキスト画像の表示が行われる。SPリーチAのリーチ演出は、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に動画像データ91AKD01を用いた動画像表示が行われ、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に動画像データ91AKD11を用いた動画像表示が行われる。動画像データ91AKD01を用いた動画像表示と、動画像データ91AKD11を用いた動画像表示とでは、共通する味方キャラクタと敵方キャラクタが対戦するバトル演出となる演出表示が行われ、例えば対戦結果が報知されるタイミングまでは、共通する演出表示の内容となっていればよい。また、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合にはテキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合が高くなり、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合にはテキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合が高くなる。したがって、SPリーチAのリーチ演出では、共通する演出表示の内容となる動画像表示期間であっても、テキスト表示プロセステーブルに応じたテキスト画像の表示内容に応じて、大当り期待度を異ならせることができる。
図8-7(A)に示す演出実行例91AKD11は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02で共通する演出内容であり、タイミングT01からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA01により指定された「SPリーチA」というリーチ名を示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様として、例えば原点座標が(300,30)、フォントファミリーがAA_gothicというゴシック体に分類される書体、フォントサイズが48px、文字の太さがboldに対応する太字の線幅、テキスト画像の表示色が#FF0040から#4000FFへと段階的に変化、背景表示色が#CCF0F0、文字スタイルがitalicに対応するイタリック体または斜体、文字配置が中央、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像の表示における構成要素が制御される。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100では、VDP91AK132のテキスト画像レンダラ91AK146が、テキスト表示指定情報により指定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様でテキスト画像を表示するための画像変換処理などを実行すればよい。
また、図8-7(A)に示す演出実行例91AKD11では、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA02により指定された「このキャラが勝てば・・・」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB02により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがBB_minchoという明朝体に分類される書体、フォントサイズが36px、文字の太さがnormalに対応する通常の線幅、テキスト画像の表示色が#FFFFFF、背景表示色が#220C0C、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が左詰め、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像の表示における構成要素が制御される。
図8-7(B1)に示す演出実行例91AKD21は、テキスト表示プロセステーブル91AKT01を用いた場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT02とは異なる演出内容を含み、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA03により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA03により指定された「チャンス!!」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB03により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがCC_gothicというゴシック体に分類される書体、フォントサイズが60px、文字の太さがnormalに対応する通常の線幅、テキスト画像の表示色が#000000、背景表示色が#FFFFFF、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が中央、文字装飾が無設定となるように、テキスト画像における構成要素が制御される。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と比較して、原点座標や文字装飾が共通であり、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、テキスト画像の表示色、背景表示色、文字スタイル、文字配置が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、一部を変更して表示可能であってもよい。
図8-7(B2)に示す演出実行例91AKD22は、テキスト表示プロセステーブル91AKT02を用いた場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01とは異なる演出内容を含み、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応して、テキスト画像指定情報91AKA13により指定されたテキスト画像が、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様で表示される。この場合に、テキスト画像指定情報91AKA13により指定された「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB13により設定された表示態様として、例えば原点座標が(250,600)、フォントファミリーがDD_minchoという明朝体に分類される書体、フォントサイズが72px、文字の太さがboldに対応する太字の線幅、テキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、背景表示色が#000000、文字スタイルがnormalに対応する通常体、文字配置が中央、文字装飾がeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定となるように、テキスト画像における構成要素が制御される。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA02により指定されたテキスト画像と比較して、原点座標のみが共通であり、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、テキスト画像の表示色、背景表示色、文字スタイル、文字配置、文字装飾が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、変更するデータと変更しないデータとを、個別に設定可能であってもよい。このテキスト画像は、テキスト画像指定情報91AKA01により指定されたテキスト画像と比較すると、原点座標も含めて、全部の設定が変更されている。このように、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、全部を変更して表示可能であってもよい。テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を表示する場合に、テキスト表示設定情報に含まれる複数のフィールドに対応するデータのうち、1のデータを変更して表示する場合には、1のデータと予め対応付けられた他のデータも変更して表示可能であってもよい。例えばテキスト画像の表示色を"gold"に対応する金色に変更して表示する場合には、文字装飾をeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定に変更して表示することができればよい。
テキスト画像の表示色や背景表示色は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各表示色について、例えば輝度(階調)が「0」~「255」のうちいずれかのレベルとなるように、256段階で設定可能である。テキスト表示設定情報において、colorフィールドやbackgroundColorフィールドを構成するフィールドデータは、例えばキャラクタ画像の表示に用いられるキャラクタ表示設定情報において、colorフィールドやbackgroundColorフィールドを構成するフィールドデータと共通のデータフォーマットを有していればよい。また、テキスト画像を表示する場合の原点座標は、画像表示装置5の画面上における水平方向のx座標と垂直方向のy座標との組合せにより設定可能である。テキスト表示設定情報において、originフィールドを構成するフィールドデータは、例えばキャラクタ表示設定情報において、originフィールドを構成するフィールドデータと共通のデータフォーマットを有していればよい。このように、テキスト表示設定情報に含まれる一部または全部のフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報といった、テキスト画像とは異なる演出画像の表示に用いられる設定情報に含まれるフィールドデータと、共通のデータフォーマットを有していてもよい。このようなテキスト表示設定情報により、テキスト画像とは異なる演出画像と共通の情報を用いて、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更可能であればよい。これにより、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更する処理負担を軽減することができる。
テキスト画像を表示する場合に設定可能なフォントファミリーは、キャラクタ画像を表示する場合には設定されない。テキスト表示設定情報において、fontFamilyフィールドを構成するフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報には含まれない特有のフィールドデータであればよい。また、テキスト画像を表示する場合に設定可能なフォントサイズに代えて、キャラクタ画像を表示する場合にはキャラクタサイズを設定可能であればよい。テキスト表示設定情報において、fontSizeフィールドを構成するフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報において、characterSizeフィールドを構成するフィールドデータに相当するものの、特有のフィールドフォーマットを有していてもよい。このように、テキスト表示設定情報に含まれる一部または全部のフィールドデータは、キャラクタ表示設定情報といった、テキスト画像とは異なる演出画像の表示に用いられる設定情報に含まれるフィールドデータとは異なる特有のデータフォーマットを有していてもよい。このようなテキスト表示設定情報により、テキスト画像とは異なる演出画像では用いられない特有の情報を用いて、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像に関する第2構成要素を、柔軟に変更して多様なテキスト画像を表示することができる。
テキスト画像の表示色として、例えば"gold"に対応する金色が設定された場合には、文字装飾がeffect_goldによる金色表示用のエフェクト表示設定となる。テキスト表示設定情報において、colorフィールドにより"gold"が設定される場合には、textDecorationフィールドによりeffect_goldが設定されることで、光沢性を有するテキスト画像を表示するとともに、そのテキスト画像の周囲に金色表示用のエフェクト画像を付加して表示可能である。図8-7(B2)に示された演出実行例91AKD22では、テキスト画像指定情報91A13により「激アツ」というセリフを示す特定テキスト画像が指定された場合に、テキスト表示設定情報91AKB13により金色表示用の表示スタイルなどが設定されることで、「激アツ」というセリフを示す特定テキスト画像が光沢性を有して表示されるとともに、特定テキスト画像の周囲に金色表示用のエフェクト画像が表示される。これにより、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めて、テキスト画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
パチンコ遊技機1では、動画像データを用いた動画像表示による演出が実行される場合に、テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加することで、演出内容を遊技者が認識しやすくなり、演出内容とは異なる情報の提供も容易になる。この場合に、動画像データに含まれる映像データとして、テキスト画像データを圧縮符号化して多重化するなどしたデータ構成では、伸張復号化して再生されたテキスト画像データを用いたテキスト画像表示において、輪郭が滲んで表示品質が劣化するなどの問題が生じるおそれがある。また、動画像表示に付加されるテキスト画像表示の表示内容に応じて、異なる動画像データを用意した場合には、動画像データのデータ容量が増大しやすくなり、画像データの処理負担も増大しやすくなる。テキスト画像表示における表示品質の劣化を防止するために、特別な圧縮符号化処理や伸張復号化処理を実行する場合には、さらに画像データの処理負担が増大するおそれがある。
特徴部91AK、92AKでは、記憶エリア91AKM11から読み出した動画像データを用いた動画像表示による演出が実行される場合に、記憶エリア91AKM13から読み出したテキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加することで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行可能になり、演出内容などを遊技者が認識しやすくなる。また、動画像データとは別個に記憶されたテキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出を付加するので、動画像データのデータ容量が増大することや、画像データの処理負担が増大することを、可及的に防止できる適切な表示の制御が可能になる。
動画像データを用いた動画像表示に付加されるテキスト画像表示は、テキスト表示プロセステーブルを用いて制御される。同様に、動画像表示は動画像表示プロセステーブルを用いて制御され、キャラクタ画像表示はキャラクタ表示プロセステーブルを用いて制御され、音声出力は音声出力プロセスデータを用いて制御される。テキスト表示プロセステーブルでは、複数のテキスト表示期間に、テキスト画像指定情報およびテキスト表示設定情報が、それぞれ対応付けて設定されている。テキスト画像指定情報は、テキスト画像に関する第1構成要素として、テキスト画像データに応じたテキスト画像の表示内容を指定する。テキスト表示設定情報は、テキスト画像に関する第2構成要素として、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトといった、テキスト画像の表示態様を設定する。演出制御用マイクロプロセッサ91AK100のVDP91AK132では、例えばテキスト画像レンダラ91AK146が、テキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像を、テキスト表示設定情報により設定された表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様で表示するための画像変換処理などを実行可能である。これにより、1の動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、第1構成要素となるテキスト画像の表示内容や、第2構成要素となるテキスト画像の表示態様を、経過時間などに応じて変更可能にする。1の動画像に付加されたテキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能にすることで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD01を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチA(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD11を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。また、リーチ演出内容が「SPリーチB(大当り)」である場合には、動画像データ91AKD02を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。リーチ演出内容が「SPリーチB(ハズレ)」である場合には、動画像データ91AKD12を用いた動画像表示による演出が実行されるときに、テキスト表示プロセステーブル91AKT11、91AKT12のいずれかを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。このように、互いに異なる複数の動画像に対して、例えば共通のテキスト表示プロセステーブルといった、共通のテキスト画像に関するデータを用いたテキスト画像を付加して表示可能である。複数の動画像に対して共通データを用いたテキスト画像を付加して表示可能にすることで、多様なテキスト画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT02では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報91AKA13およびテキスト表示設定情報91AKB13により、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像を、複数のタイミングにて表示スタイルなどを変更可能に表示させてもよい。「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、例えば可変表示の表示結果が「大当り」になる割合が高いことを示唆する表示内容となるテキスト画像といった、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像であればよい。このように、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像を表示する場合には、特定テキスト画像に関する表示態様といった第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。
図8-8は、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像を、複数のタイミングにて表示スタイルを変更可能にした場合の表示制御例を示している。この表示制御例では、タイミングT04からタイミングT05までのテキスト表示期間のうち、タイミングT04からタイミングT041までのテキスト表示期間では表示色が黒色で文字装飾が無設定となり、タイミングT041からタイミングT042までのテキスト表示期間では表示色が金色で文字装飾が無設定となり、タイミングT042からタイミングT05までのテキスト表示期間では表示色が金色で文字装飾が金色表示用のエフェクト表示設定となる。なお、タイミングT04かたタイミングT05までのテキスト表示期間に共通するテキスト画像の表示スタイルとして、fontFamilyフィールドによりフォントファミリーがDD_minchoという明朝体に分類される書体、fontSizeフィールドによりフォントサイズが72pxに、それぞれ設定されている。
図8-8(A)は、タイミングT04からタイミングT041までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#000000に対応する黒色、textDecorationフィールドにより文字装飾がnoneに対応する無設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が黒色で文字装飾が無設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。
図8-8(B)は、タイミングT041からタイミングT042までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、textDecorationフィールドにより文字装飾がnoneに対応する無設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が金色で文字装飾が無設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。テキスト画像の表示色を金色に設定した場合には、例えばテキスト画像のグラデーション表示などにより、光沢性を有するテキスト画像を表示させることができる。しかしながら、テキスト画像の表示が光沢性を有するだけでは、遊技者が金色表示を認識することが困難になるおそれがある。
図8-8(C)は、タイミングT042からタイミングT05までのテキスト表示期間において、「激アツ」というセリフのテキスト画像が表示される場合を示している。このテキスト表示期間におけるテキスト画像の表示スタイルとして、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が"gold"に対応する金色、textDecorationフィールドにより文字装飾がeffect_goldに対応する金色表示用のエフェクト表示設定に、それぞれ設定される。これにより、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像は、表示色が金色で文字装飾が金色表示用のエフェクト表示設定となるように、表示スタイルを含めた表示態様が制御される。テキスト画像の表示色を金色に設定したことに加えて、テキスト画像の文字装飾を金色表示用のエフェクト表示設定とした場合には、テキスト画像のグラデーション表示に加えて、例えばテキスト画像における輪郭の縁取りや陰影の表示色、ベベルやエンボスによる境界表示、光彩を付加するレイヤースタイル、これらの一部または全部の組合せなどにより、テキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示させることができる。これにより、テキスト画像の表示が光沢性を有することに加えて、テキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示することで、遊技者が金色表示を認識しやすくなり、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02では、タイミングT02からタイミングT03までのテキスト表示期間に対応付けて設定されたテキスト画像指定情報91AKA02およびテキスト表示設定情報91AKB02により、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させてもよい。テキスト画像指定情報91AKA02は、「このキャラが勝てば・・・」というセリフのテキスト画像を指定する。テキスト表示設定情報91AKB02は、「このキャラが勝てば・・・」というセリフを示すテキスト情報のうち、「キャラ」というテキスト画像の一部分を、他の部分とは異なるテキスト画像の表示色と背景表示色と文字スタイルとなるように設定すればよい。
図8-9は、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルとした場合の表示例を示している。この表示例では、「キャラ」というテキスト画像の一部分を、表示色が白色で背景表示色が黒色で文字スタイルが斜体となるように表示させ、テキスト画像の他の部分を、表示色が黒色で背景表示色が白色で文字スタイルが通常体となるように表示させる。テキスト表示設定情報91AKB02は、「キャラ」というテキスト画像の一部分に対応して、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#FFFFFFに対応する白色、backgroundColorフィールドにより背景表示色が#000000に対応する黒色、fontStyleフィールドにより文字スタイルがitalicに対応する斜体を、それぞれ設定する。また、テキスト表示設定情報91AKB02は、テキスト画像の他の部分に対応して、colorフィールドによりテキスト画像の表示色が#000000に対応する黒色、背景表示色が#FFFFFFに対応する白色、fontStyleフィールドにより文字スタイルがnormalに対応する通常体を、それぞれ設定する。これにより、テキスト画像の一部分を、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させることで、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
複数の文字画像を組み合わせた文字列を構成するテキスト画像の表示において、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させる一部分は、動画像表示による演出の進行に応じて変更可能であってもよい。例えば動画像表示に伴い楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する場合に、進行状況に対応するテキスト画像の一部分を、特定色表示またはハイライト表示といった、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させてもよい。楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する状況に対応して、テキスト画像の一部分を、フェードイン表示またはフェードアウト表示するように、表示スタイルを変更可能であってもよい。動画像表示に伴う楽曲の演奏やセリフの音声再生が進行する状況に限定されず、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させるテキスト画像の一部分を、任意の演出実行における経過時間に応じて変更可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示において、他の部分とは異なる表示スタイルで表示させる一部分が、演出の進行に応じて変更されることで、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、1の動画像に付加されたテキスト画像の表示期間において、第1構成要素となるテキスト画像の表示内容や、第2構成要素となるテキスト画像の表示態様を、経過時間などに応じて変更可能にする表示の制御と、複数の動画像に対して共通のテキスト画像に関するデータを用いたテキスト画像を付加して表示可能にする表示の制御とのうち、いずれか一方を実行して他方を実行しないものであってもよい。テキスト画像に関する第1構成要素と第2構成要素は、例えばテキスト画像の表示内容と表示態様について、任意の構成要素を変更可能であってもよい。テキスト画像の表示内容と表示態様の一部または全部に代えて、あるいは、テキスト画像の表示内容と表示態様の一部または全部に加えて、テキスト画像の表示に関する任意の構成要素を変更可能であってもよい。例えばテキスト画像を移動表示する場合に表示位置を更新する時間間隔や移動幅、テキスト画像を拡大または縮小して表示する場合の拡大率や縮小率、これらの拡大率や縮小率を経過時間に応じて変化させる場合に拡大率や縮小率を更新する時間間隔や変化量といった、テキスト画像の表示に関して設定可能な任意の構成要素を変更可能であればよい。
共通の表示内容に対応するテキスト画像を表示するときに、そのテキスト画像の表示態様を変更するものは、図8-6(A)に示されたテキスト表示設定情報91AKB01により設定されたテキスト画像の表示色を変更するものに限定されず、任意の表示スタイルや表示レイアウトといった表示態様を変更可能であればよい。例えばテキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像は、対応するテキスト表示期間において、テキスト画像の表示色に代えて、あるいは、テキスト画像の表示色に加えて、原点座標、フォントファミリー、フォントサイズ、文字の太さ、背景表示色、文字のスタイル、文字の配置、装飾表示、これらの一部または全部の組合せといった、任意の表示態様を変更可能であればよい。テキスト表示設定情報91AKB01とは異なるテキスト表示設定情報により設定された表示態様のテキスト画像は、テキスト表示設定情報91AKB01により設定された表示態様のテキスト画像とは異なる表示態様を変更可能であってもよい。
テキスト画像データは、動画像データとは異なるデータとして、記憶エリア91AKM13に記憶されるものに限定されず、少なくとも一部のテキスト画像データが動画像データに含まれてもよい。例えば草書体や筆記体といった、デザイン性の高い文字を表示するためのテキスト画像データは、動画像データの一部として多重化や圧縮符号化され、この動画像データから分離された映像データを伸張復号化することなどにより、特定態様のテキスト画像を表示可能であってもよい。この場合に、特定態様のテキスト画像に関するデータは、動画像データに含められて記憶エリア91AKM11に記憶される。このように、テキスト画像に関するデータは、動画像データに含められて記憶エリア91AKM11に記憶される特定テキスト画像関連データと、記憶エリア91AKM13に記憶される通常テキスト画像関連データとを、含むものであってもよい。
テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト表示設定情報は、複数フィールドに対応するデータとして、origin、fontFamily、fontSize、fontWeight、color、backgroundColor、fontStyle、textAlign、textDecorationの一部に対応するフィールドデータにより構成されてもよいし、これらとは異なるフィールドデータを含んで構成されてもよい。例えばテキスト画像指定情報により記憶エリア91AKM13におけるテキスト画像データの記憶アドレスや読出アドレス、データサイズなどを指定する場合には、フォントデータを用いることなく、記憶エリア91AKM13に記憶されたテキスト画像データを読み出して、対応するテキスト画像を表示させることができる。この場合に、テキスト表示設定情報は、フォントの設定に関するフィールドデータが不要なので、例えばfontFamily、fontSize、fontWeight、fontStyleといった、フォントの設定に関するフィールドデータを含まずに構成されてもよい。その一方で、この場合には、テキスト画像の表示サイズを設定するために、テキスト表示設定情報は、例えばtextSizeといった、テキスト表示の設定に関する別個のフィールドデータを含んで構成されてもよい。
記憶エリア91AKM13に記憶されるアウトラインフォントデータやベクターフォントデータなどのスケーラブルフォントデータは、パチンコ遊技機1における表示演出で用いられるテキスト画像に対応するデータのみが用意されてもよいし、例えば汎用の日本語フォントデータといった、パチンコ遊技機1における表示演出で用いられるテキスト画像に限定されないテキスト画像に対応するデータが用意されてもよい。表示演出で用いられるテキスト画像に対応するフォントデータのみが記憶エリア91AKM13に記憶される場合には、表示演出で用いられるテキスト画像が少量である場合に、データ容量の増大を防止することができる。表示演出で用いられるテキスト画像に限定されないテキスト画像に対応する汎用のフォントデータが記憶エリア91AKM13に記憶される場合には、フォントデータの再利用が容易になるので、テキスト画像を表示させる演出の設計負担を軽減することができ、また、表示演出で用いられるテキスト画像が大量になる場合に、データ容量の増大を防止することができる。
テキスト画像に関する第2構成要素として、テキスト画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた表示態様を複数のタイミングにて変更可能な特定テキスト画像は、「激アツ」というセリフを示すテキスト画像に限定されず、特定の第1構成要素グループに対応する特定テキスト画像として予め設定された任意のテキスト画像であればよい。例えば複数種類のテキスト画像のうちで、楽曲の歌詞表示用として予め用意されたテキスト画像や、動画像の字幕表示用として予め用意されたテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。このように、楽曲の再生出力や動画像の再生表示といった、経過時間に応じて演出内容が変化する音声演出や表示演出に対応する特定テキスト画像について、表示態様などの第2構成要素を複数のタイミングにて変更可能であってもよい。あるいは、テキスト画像の表示色が虹色となるレインボー表示用のテキスト画像や、テキスト画像の模様や文字装飾がサクラ柄となるモチーフ表示用のテキスト画像といった、特定の表示態様が設定されるテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。あるいは、可変表示の表示結果が「大当り」である割合が高いことを示唆する表示内容のテキスト画像に限定されず、任意の有利状態に制御される割合が高いことを示唆する表示内容のテキスト画像を、特定テキスト画像としてもよい。有利状態は大当り遊技状態に限定されず、時短状態や確変状態といった特別遊技状態が含まれてもよい。その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
光沢性を有するテキスト画像は、テキスト画像の表示色として"gold"に対応する金色が設定された場合に限定されず、例えば銀色や銅色、その他の金属色、あるいは、金属色とは異なる任意の表示色が設定された場合を含んでいてもよい。テキスト画像の表示色に限定されず、予め設定された特定テキスト画像を表示する場合に、その特定テキスト画像が光沢性を有する表示態様で表示されてもよい。光沢性を有する任意のテキスト画像を表示する場合には、そのテキスト画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能となるように、テキスト表示設定情報におけるtextDecorationフィールドなどによる設定が行われるようにすればよい。
テキスト画像をレインボー表示する場合には、テキスト画像の表示における文字内座標や表示時間といった所定範囲にて、複数の表示色を順次に変更して表示させてもよい。例えばテキスト表示設定情報におけるcolorフィールドによりテキスト画像の表示色が"rainbow"に対応した虹色に設定された場合には、テキスト画像の文字内座標ごとに、異なる表示色を遷移させていくことで、レインボー表示が可能になればよい。例えば1の文字内座標では、経過時間に応じて、表示色を赤色とした後に橙色から黄色とし、続いて緑色としてから水色とし、その後には青色とし、続いて青紫色から赤紫色とするように、複数の表示色を順次に変更すればよい。このときに、赤色は人間の目に強く印象を与える色であることや、青色の変化が暗くなってしまうことなどを考慮して、レインボー表示における各表示色に対応した輝度を調整し、各文字内座標における表示色を、赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更すればよい。赤紫の後には、再び赤に戻って表示色を変更すればよい。これにより、遊技者は、表示色の変化を滑らかに、かつ明確に認識することができる。こうして、テキスト表示設定情報におけるcolorフィールドによりテキスト画像の表示色が"rainbow"に対応した虹色に設定された場合のように、文字画像構成要素として特殊要素が設定された場合に、テキスト表示プロセステーブルに含まれるテキスト表示期間に対応したテキスト画像指定情報により指定されたテキスト画像の文字内座標や表示時間の範囲において、複数の表示色が順次に変更されるテキスト画像を表示可能であってもよい。これにより、テキスト画像の表示に対する遊技者の印象を高めて、テキスト画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。なお、テキスト画像の文字内座標に応じて異なる表示色を順次に変更することで、テキスト画像の表示が、全体においてレインボー表示されてもよい。あるいは、全部の文字内座標について共通の表示色を順次に変更することで、テキスト画像の表示が、経過時間に応じてレインボー表示となるように変更されてもよい。このように、文字内座標と表示時間とのうち、いずれか一方の所定範囲にて、複数の表示色が順次に変更されるテキスト画像を表示させてもよい。
テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素は、遊技者の特定動作が検出されたか否かに応じて、異なる構成要素に変更可能であってもよいし、異なる割合で複数の構成要素のいずれかに変更可能であってもよい。テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能にする遊技者の特定動作は、例えばVコントローラとなるスティックコントローラ31Aの操作桿に対する押し操作や引き操作、その他、スティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒操作する任意の動作であってもよいし、プッシュボタン31bを押下操作する動作であってもよい。遊技者の動作を検出可能なものに限定されず、例えば検出対象における処理や制御の実行状態、検出対象の形状、模様、色彩の変化といった、検出対象における任意の変化や差異の検出結果に基づいて、テキスト画像に関する第1構成要素や第2構成要素を変更可能であってもよい。検出対象における動作や変化、差異などを検出可能な検出装置は、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、検出対象の状態を、機械的、電気的、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。あるいは、所定のカメラを用いて検出対象を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、検出対象の状態を検出できるようにしてもよい。カメラを用いて検出対象の状態を検出する一例として、携帯端末の画面表示状態を検出して、検出結果に基づいてテキスト画像の表示内容や表示態様を変更可能にしてもよい。
テキスト画像データを用いたテキスト画像表示による演出は、一部または全部の演出が、パチンコ遊技機1における設定値を示唆可能な設定示唆演出として実行されてもよい。例えばリーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、パチンコ遊技機1における設定値に応じて異なる割合で、テキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02が決定されてもよい。このような場合において、テキスト表示プロセステーブル91AKT01の決定割合は、設定値が1であれば35/100(=35%)であり、設定値が2であれば30/100(=30%)であり、設定値が3であれば25/100(=25%)であり、設定値が4であれば20/100(=20%)であり、設定値が5であれば15/100(=15%)であり、設定値が6であれば10/100(=10%)であるように、設定されてもよい。これに対応して、テキスト表示プロセステーブル91AKT02の決定割合は、設定値が1であれば65/100(=65%)であり、設定値が2であれば70/100(=70%)であり、設定値が3であれば75/100(=75%)であり、設定値が4であれば80/100(=80%)であり、設定値が5であれば85/100(=85%)であり、設定値が6であれば90/100(=90%)であるように、設定されてもよい。こうした決定割合の設定によれば、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合には、テキスト表示プロセスパターン91AKT01、91AKT02のいずれかに応じたテキスト画像表示による演出が実行される比率を、パチンコ遊技機1における設定値に応じて異ならせている。例えばパチンコ遊技機1における設定値が1である場合には、テキスト表示プロセステーブル91AKT01に応じたテキスト画像表示による演出が実行されやすく、設定値が増加するに従って、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に応じたテキスト画像表示による演出が実行される比率が高くなる。したがって、リーチ演出内容が「SPリーチA(大当り)」である場合に、テキスト表示プロセステーブル91AKT02に応じたテキスト画像表示による演出が実行されると、パチンコ遊技機1における設定値が遊技者にとって有利な設定値である期待度が高くなる。
その他、パチンコ遊技機1における設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特定設定値である場合には、特定設定値以外の設定値である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定値が特定設定値である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特定設定値である場合には所定割合で実行可能となり、特定設定値以外の設定値である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、設定値が特定設定値である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別期間である場合には、特別期間以外の期間である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、特別期間以外の期間である範囲では、特別期間である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別期間である場合には所定割合で実行可能となり、特別期間以外の期間である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別期間である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別期間以外の期間である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに限定されず、任意の特別条件が成立したか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別条件が成立した場合には、特別条件が成立しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能にしてもよい。この場合に、特別条件が成立していない範囲では、特別条件が成立した範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別条件が成立した場合には所定割合で実行可能となり、特別条件が成立していない場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別条件が成立した範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別条件が成立していない範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。特別条件は、パチンコ遊技機1における遊技の進行または履歴あるいは遊技の判定や決定の結果に応じて成立可能な任意の条件であってもよいし、パチンコ遊技機1における演出の進行または履歴あるいは演出の判定や決定に応じて成立可能な任意の条件であってもよい。設定示唆演出に限定されず、任意の演出は、予め設定された条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行可能としたものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で演出態様が決定されるものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行タイミングが決定されるものであってもよい。また、任意の演出は、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して実行割合が低下し実行されにくいという限界としての制限が設けられてもよい。
(特徴部91AKの課題解決手段および効果)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出などの文字画像が付加された動画像を表示する特定演出を実行可能な、例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100などの演出実行手段と、例えば記憶エリア91AKM11など、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域と、例えば記憶エリア91AKM13など、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域と、第1記憶領域の記憶データを用いて動画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144などの動画像制御手段と、第2記憶領域の記憶データを用いて文字画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146などの文字画像制御手段とを備え、第2記憶領域の記憶データは、例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像などの第1構成要素と、例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなどの第2構成要素とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、文字画像制御手段は、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、例えば図8-7に示すように、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能である。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図8-8に示すように、表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えばcolorフィールドを構成するフィールドデータなど、文字画像とは異なる特定画像と共通の情報を用いて、例えば図8-6に示すように、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、処理負担を軽減するように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば「激アツ」を示すテキスト画像など、特定の第1構成要素グループに対応する特定文字画像を表示可能であり、例えば図8-8に示すように、特定文字画像に関する第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図8-4に示すように、文字画像に関する第1構成要素と第2構成要素とを、個別に変更して表示可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
第2記憶領域の記憶データは、例えばアウトラインフォントデータなど、文字画像の表示に使用可能なアウトラインデータを含んでもよい。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"gold"の場合などの特定要素が設定された場合に、例えば図8-8に示すように、光沢性を有する文字画像を表示するとともに、文字画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"rainbow"の場合などの特殊要素が設定された場合に、例えば文字内座標や表示時間の範囲などの所定範囲で、例えば赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更など、複数の表示色が順次に変更される文字画像を表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
(特徴部92AKの課題解決手段および効果)
遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばSPリーチAやSPリーチBのリーチ演出などの文字画像が付加された動画像を表示する特定演出を実行可能な、例えば演出制御用マイクロプロセッサ91AK100などの演出実行手段と、例えば記憶エリア91AKM11など、動画像に関するデータを記憶する第1記憶領域と、例えば記憶エリア91AKM13など、文字画像に関するデータを記憶する第2記憶領域と、第1記憶領域の記憶データを用いて動画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、動画像レンダラ91AK144などの動画像制御手段と、第2記憶領域の記憶データを用いて文字画像の表示を制御する、例えば映像デコーダ91AK143、テキスト画像レンダラ91AK146などの文字画像制御手段とを備え、第2記憶領域の記憶データは、例えばテキスト画像指定情報により指定されるテキスト画像などの第1構成要素と、例えばテキスト表示設定情報により設定される表示スタイルなどの第2構成要素とを含む複数の文字画像構成要素に関するデータを含み、文字画像制御手段は、例えば動画像データ91AKD01を用いた動画像などの第1動画像と、第1動画像とは異なる、例えば動画像データ91AKD11を用いた動画像などの第2動画像とに対して、例えばテキスト表示プロセステーブル91AKT01、91AKT02に応じたテキスト画像など、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能である。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図8-8に示すように、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、共通の第1構成要素に対応する文字画像を表示するときに、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えばcolorフィールドを構成するフィールドデータなど、文字画像とは異なる特定画像と共通の情報を用いて、例えば図8-6に示すように、文字画像に関する第2構成要素を変更可能であってもよい。これにより、処理負担を軽減するように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば「激アツ」を示すテキスト画像など、特定の第1構成要素グループに対応する特定文字画像を表示可能であり、例えば図8-8に示すように、特定文字画像に関する第2構成要素を、複数のタイミングにて変更可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像制御手段は、例えば図8-4に示すように、文字画像に関する第1構成要素と第2構成要素とを、個別に変更して表示可能であってもよい。これにより、多様な文字画像表示が実行されるように、適切な表示の制御が可能になる。
第2記憶領域の記憶データは、例えばアウトラインフォントデータなど、文字画像の表示に使用可能なアウトラインデータを含んでもよい。これにより、多様な文字画像表示が容易かつ高品質で実行されるとともに、データ容量や処理負担の増大が防止されるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"gold"の場合などの特定要素が設定された場合に、例えば図8-8に示すように、光沢性を有する文字画像を表示するとともに、文字画像の周囲にエフェクト画像を付加して表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
文字画像構成要素として、例えばcolorフィールドが"rainbow"の場合などの特殊要素が設定された場合に、例えば文字内座標や表示時間の範囲などの所定範囲で、例えば赤、橙、黄、緑、水、青、青紫、赤紫の順に変更など、複数の表示色が順次に変更される文字画像を表示可能であってもよい。これにより、文字画像表示に対する遊技者の印象を高めて、文字画像表示による演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部91AK、92AKに関する構成は、特徴部60AKに関する構成などの一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、所定期間の経過後に実行する操作演出を、示唆演出態様の操作演出である設定示唆演出として実行可能であるとともに、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能であってもよいし、第1動画像と、第1動画像とは異なる第2動画像とに対して、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能であってもよい。
(特徴部01AK、02AKに関する説明)
図9-1は、特徴部01AK、02AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例01AKP0を示している。構成例01AKP0において、画像表示装置5の画面上には、アクティブ表示エリア01AKA1、第1保留表示エリア01AKB1、第2保留表示エリア01AKB2、小図柄表示エリア01AKC1が設けられている。
アクティブ表示エリア01AKA1では、実行中の可変表示に対応した演出画像の表示によるアクティブ表示が行われる。第1保留表示エリア01AKB1では、第1保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。第2保留表示エリア01AKB2では、第2保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。このように、アクティブ表示エリア01AKA1、第1保留表示エリア01AKB1、第2保留表示エリア01AKB2では、可変表示に関する情報に基づいて特定表示となるアクティブ表示や保留表示が可能である。第1保留表示エリア01AKB1における保留表示は「第1保留表示」とも称され、第2保留表示エリア01AKB2における保留表示は「第2保留表示」とも称される。
第1保留表示エリア01AKB1は、例えば右端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられた保留表示が可能であり、右詰めで第1保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。第2保留表示エリア01AKB2は、例えば左端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられた保留表示が可能であり、左詰めで第2保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。アクティブ表示エリア01AKA1では、第1特図ゲームの開始に対応して第1保留表示エリア01AKB1にて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が開始され、第2特図ゲームの開始に対応して第2保留表示エリア01AKB2にて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。アクティブ表示エリア01AKA1にて表示可能なアクティブ表示は、第1保留表示や第2保留表示と色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示と共通の演出画像が各保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。アクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示のときとは異なる表示態様に変化する場合があってもよい。また、アクティブ表示エリア01AKA1では、例えばアクティブ表示の下方に台座を示す演出画像が表示されることにより、アクティブ表示を第1保留表示や第2保留表示とは区別して認識可能にしてもよい。
画像表示装置5の画面上における所定位置には、小図柄表示エリア01AKC1が配置されている。小図柄表示エリア01AKC1は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さく、例えば画像表示装置5の画面上における右側端部といった所定位置に設けられている。小図柄表示エリア01AKC1では、特別図柄や飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示が実行される。小図柄を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像である識別情報画像よりも縮小され、飾り図柄を示す識別情報画像のそれぞれと一部または全部が共通する態様で、可変表示を実行可能な縮小識別情報画像であればよい。例えば飾り図柄を示す識別情報画像が数字を示す部位とキャラクタを示す部位とを含んでいる場合に、小図柄を示す演出画像は、飾り図柄に含まれる数字を示す部位と同様の図柄番号に対応した数字を示す画像であり、キャラクタを示す部位を含んでいないため、飾り図柄を示す演出画像よりも簡素な態様により小図柄を表示可能であればよい。小図柄表示エリア01AKC1では簡素な態様により小図柄を表示することにより、小図柄の表示内容や表示結果が遊技者に誤認されることを防止できればよい。画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア01AKC1では、縮小識別情報となる小図柄の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄が導出される。小図柄を示す演出画像は、常時視認可能な位置に表示してもよい。
図9-2は、エフェクト用描画コマンドの構成例を示している。この実施例では、複数のエフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG01~01AKG06が予め用意されている。コマンド01AKG01は、バイリニアサンプリングによるぼかし用のカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンド01AKG02は、色情報を反転させるカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンド01AKG03は、倍率変更によるぼかし用のカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンド01AKG04は、モノクロ変換させるカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンド01AKG05は、回転によるぼかし用のカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンド01AKG06は、画像位置のオフセット量を変更することが命令される描画コマンドである。
エフェクト用描画コマンドは、1の描画コマンドとして用意されたものであってもよいし、ディスプレイリストとして用意されたものであってもよい。ディスプレイリストは、描画制御を行うコマンド群であり、VDP91AK132に対する複数のコマンドを組み合わせたコマンド列として、CPU91AK131により作成可能である。VDP91AK132では、ディスプレイリストの記述順に描画処理を実行可能である。エフェクト用描画コマンドは、複数種類の画素間演算設定を行うコマンド群の組合せにより構成されてもよい。例えばカラーブレンドが命令される描画コマンドにおいて、適用するエフェクトに応じたパラメータを設定することにより、それぞれのエフェクト用描画コマンドとして機能できるものであってもよい。例えばVDP91AK132の内部レジスタには、ディスプレイリストに含まれる演算対象を指定する制御データやパラメータを指定する数値データ、その他のレジスタ値が格納され、実行コマンドに応じたレジスタ値が格納されることにより、ディスプレイリストに従った描画が開始される。
コマンド01AKG01に対応して、バイリニアサンプリングによるぼかし用のカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データに対するバイリニア補間方式のテクスチャマッピングにより縮小画像を生成する。この縮小画像を生成するときには、サンプリング点グループが異なる複数の縮小画像を生成してもよい。こうして生成された複数の縮小画像を用いて、例えばアルファブレンディングといった、カラーブレンドによる合成処理を実行することで、合成された縮小画像を生成する。その後、合成された縮小画像の拡大処理を実行することで、ぼかし処理が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンド01AKG02に対応して、色情報を反転させるカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データにて示される各画素(1ピクセル)の色情報であるRGB値について、最大値(例えば255)との差分演算処理を実行する。例えば「赤」に対応するR値が「80」である場合には、255-80=175が得られることで、色情報を反転させることができる。「緑」に対応するG値、「青」に対応するB値についても、同様の差分演算処理を実行することで、色情報を反転させた画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンド01AKG03に対応して、倍率変更によるぼかし用のカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データに対するスケーリング処理により複数の拡大画像または縮小画像を生成する。このときには、画像の拡大率や縮小率といった倍率が異なる複数の拡大画像または縮小画像を生成する。例えば表示倍率100%の画像に対し、表示倍率102%の画像、表示倍率104%の画像といった、2種類の拡大画像を生成する。こうして生成された複数の拡大画像または縮小画像と、オリジナルの画像データに対応する画像(原画像)とを用いて、例えばアルファブレンディングといった、カラーブレンドによる合成処理を実行することで、ぼかし処理が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンド01AKG04に対応して、モノクロ変換させるカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データにて示される各画素(1ピクセル)の色情報であるRGB値について、画素ごとにモノクロ変換演算処理を実行する。モノクロ変換演算処理では、色調変換用の演算式にRGB値を代入することで、画像がモノクロ化するように色情報を変更することができる。このように、モノクロ変換演算処理を実行することで、モノクロ変換が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンド01AKG05に対応して、回転によるぼかし用のカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データに対する回転演算処理により複数の回転画像を生成する。このときには、画像の回転角度が異なる複数の回転画像を生成する。例えば回転角度0°の画像に対し、回転角度2°の画像、回転角度4°の画像といった、2種類の回転画像を生成する。こうして生成された複数の回転画像と、オリジナルの画像データに対応する画像(原画像)とを用いて、例えばアルファブレンディングといった、カラーブレンドによる合成処理を実行することで、ぼかし処理が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンド01AKG06に対応して、画像位置のオフセット量を変更する場合には、例えば画像データに対する座標値変換処理により画像の位置情報を変更する。座標値変換処理は、パラメータとして設定されたオフセット量に応じて、例えばUV座標値といった、画像を描画する場合の位置情報が変更する。UV座標値は、テクスチャをオブジェクトにマッピングする場合のテクスチャ座標属性値として与えられる。座標値変換処理を実行することで、テクスチャの配置が異なる画像となるように、画像データに対応する位置情報を変更して生成された画像を描画することができる。
このように、エフェクト用描画コマンドは、コマンド01AKG01~01AKG05のように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画可能にするコマンドを含んでいてもよい。また、エフェクト用描画コマンドは、コマンド01AKG06のように、画像データに対応する位置情報を変更して生成された画像を描画可能にするコマンドを含んでいてもよい。その他、エフェクト用描画コマンドは、画像データに関する任意の属性情報を変更して生成された画像を描画可能にするコマンドを含んでいてもよい。
これらのエフェクト用描画コマンドとは異なり、CPU91AK131は、通常表示用描画コマンドも生成可能である。通常表示用描画コマンドは、カラーブレンドによる合成処理などを実行しないことで、画像データに含まれる色情報などを変更せずに、画像データに対応する画像を描画する処理を実行させる。
図9-3は、画像表示装置5の画面上に表示可能な各種の演出画像を含む画面表示の構成例を示している。画像表示装置5に表示される複数の演出画像は、複数の表示レイヤに分けて描画される。複数の表示レイヤは、演出画像の表示層として、予め異なる表示優先度が設定されている。図9-3に示す構成例では、複数の表示レイヤとして、レイヤ01AKL1~01AKL5が設けられている。このうち、レイヤ01AKL1は、表示優先度が最も高い表示レイヤであり、小図柄表示エリア01AKC1における小図柄を示す演出画像などを表示可能に描画する。レイヤ01AKL2は、表示優先度がレイヤ01AKL1の次に高い表示レイヤであり、保留表示やアクティブ表示に対応する演出画像を表示可能に描画する。また、レイヤ01AKL2は、アクティブ表示の下方に台座を示す演出画像を表示可能に描画してもよい。レイヤ01AKL3は、表示優先度がレイヤ01AKL2の次に高い表示レイヤであり、リーチ中チャンスアップとなるチャンスアップ演出に用いられる演出画像などを表示可能に描画する。レイヤ01AKL4は、表示優先度がレイヤ01AKL3の次に高い表示レイヤであり、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を示す演出画像などを表示可能に描画する。レイヤ01AKL5は、表示優先度が最も低い表示レイヤであり、背景画像となる演出画像などを表示可能に描画する。
複数の演出画像が配置される表示レイヤは、例えばディスプレイリストに含まれる表示優先度情報などにより指定される。ディスプレイリストでは、レイヤ01AKL5に配置される演出画像が最初の描画対象に指定され、その後、レイヤ01AKL4、01AKL3、01AKL2、01AKL1の順に、各表示レイヤに配置される演出画像が描画対象に指定されてもよい。また、例えば各レイヤ01AKL1~01AKL5に描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いられる奥行き値となるZ値が設定されてもよい。Z値設定テーブルによるZ値の設定により、各レイヤ01AKL1~01AKL5に描画される演出画像のZ値は、描画先のレイヤに応じて異なる値となればよい。例えばZ値として小さい値が割り当てられた表示レイヤは、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤよりも、Z軸方向の手前側(前方側)に配置され、画像の表示優先度が高くなるようにすればよい。
VDP91AK132は、演出データメモリ91AK123などから読み出した画像データをVRAM91AK147などに設けられたフレームバッファに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、表示優先度の判定を行えばよい。このときに、例えばZ値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも表示優先度が高くなり、遊技者からみて手前側(前方側)に配置することができる。その一方で、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも表示優先度が低くなり、遊技者からみて奥側(後方側)に配置することができる。なお、Z値と表示優先度との関係は、逆の関係であってもよく、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤは、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤよりも、Z軸方向の手前側(前方側)に配置され、画像の表示優先度が高くなるようにしてもよい。
こうして、表示レイヤに応じた演出画像の描画処理を実行して、複数の演出画像を含んだ表示画像01AKD1が生成される。表示画像01AKD1は、表示優先度が異なる複数の表示レイヤとして、レイヤ01AKL1~01AKL5に描画される画像を重畳可能に合成した後、画像表示装置5の画面上にて表示される。
レイヤ01AKL1~01AKL5のうち、レイヤ01AKL1、01AKL2は特別レイヤとなり、レイヤ01AKL3~01AKL5は特定レイヤとなる。特定レイヤに含まれるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特別レイヤに含まれるレイヤ01AKL1、01AKL2に描画される演出画像とは異なる描画処理により、演出画像を描画して表示可能である。
図9-4は、VDP91AK132が実行するエフェクト描画合成処理の一例を示すフローチャートである。エフェクト描画合成処理は、例えばVDP91AK132の命令デコーダ91AK141による命令コードの解読結果に基づいて、エフェクト用描画コマンドを含むディスプレイリストが転送されたときに実行される。エフェクト描画合成処理が開始されると、エフェクト処理の対象となる画像データが読み出される(ステップ01AKS01)。例えばVDP91AK132では、演出データメモリ91AK123などから処理対象の画像データを読み出し、VRAM91AK147のワークエリアなどに格納して一時記憶させる。VDP91AK132のデータ転送回路は、描画コマンドにより指定された画像データのアドレスにアクセスすることで、演出データメモリ91AK123やVRAM91AK147のバッファエリアなどから処理対象の画像データを読み出し、VRAM91AK147のワークエリアなどに転送して記憶させればよい。エフェクト処理の対象となる画像データは、描画コマンドにより、複数の表示レイヤのうち、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5のいずれかに描画される画像を示す画像データが指定される。
その後、描画コマンドに応じて、エフェクト用カラーブレンドを実行する(ステップ01AKS02)。例えばVDP91AK132は、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146の一部または全部により、描画コマンドで指定された画素間演算処理などを実行することで、例えばコマンド01AKG01~01AKG05のいずれかに応じたカラーブレンドを実行すればよい。コマンド01AKG06の場合には、テクスチャマッピングにおける画像位置のオフセット量を変更する座標値変換処理が実行されてもよい。
ステップ01AKS02の次には、低優先度の表示レイヤに対応して、画像を合成して描画する(ステップ01AKS03)。このときには、ステップ01AKS02にてエフェクト用カラーブレンドを実行した画像について、VRAM91AK147のスクリーン表示用となるフレームバッファに描画する。例えばVDP91AK132は、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146の一部または全部により、描画コマンドで指定された画素間演算処理などを実行することで、レイヤ01AKL3~01AKL5にそれぞれ描画される画像を、表示優先度に応じて合成しながらスクリーン表示用のフレームバッファに記憶させればよい。これにより、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5のいずれかに描画される画像は、エフェクト用カラーブレンドを実行することで、画像データの色情報などを変更した後に、スクリーン表示用として描画することができる。
ステップ01AKS03の後には、高優先度の表示レイヤに対応して、画像を合成して描画する(ステップ01AKS04)。例えばVDP91AK132では、演出データメモリ91AK123などから描画対象の画像データを読み出し、VRAM91AK147のスクリーン表示用となるフレームバッファに描画する。このフレームバッファには、ステップ01AKS03により、既に低優先度の表示レイヤにおける画像が描画されている。VDP91AK132のデータ転送回路は、描画コマンドにより指定された画像データのアドレスにアクセスすることで、演出データメモリ91AK123やVRAM91AK147のバッファエリアなどから描画対象の画像データを読み出し、VRAM91AK147にてスクリーン表示用となるフレームバッファに転送して記憶させればよい。このときには、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146の一部または全部により、描画コマンドで指定された画素間演算処理などを実行することで、レイヤ01AKL1、01AKL2にそれぞれ描画される画像を、表示優先度に応じて合成しながらスクリーン表示用のフレームバッファに記憶させればよい。ステップ01AKS04にて描画対象となる画像データは、描画コマンドにより、複数の表示レイヤのうち、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2のいずれかに描画される画像を示す画像データが指定される。これにより、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2のいずれかに描画される画像は、エフェクト用カラーブレンドを実行することなく、画像データの色情報などが変更されずに、スクリーン表示用として描画することができる。
このように、VDP91AK132は、演出データメモリ91AK123やVRAM91AK147の所定領域に記憶された画像データを用いて、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示するための描画処理を実行可能である。また、エフェクト描画合成処理を実行することで、一方では、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5のいずれかに描画される画像に関して、画像データに含まれる色情報を変更して描画することができ、他方では、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2のいずれかに描画される画像に関して、画像データに対応して描画することができる。
エフェクト用描画コマンドを含まず通常表示用描画コマンドを含むディスプレイリストが転送された場合に、VDP91AK132は、エフェクト描画合成処理とは異なる通常描画合成処理を実行可能である。通常描画合成処理において、VDP91AK132のデータ転送回路は、描画コマンドにより指定された画像データのアドレスにアクセスすることで、演出データメモリ91AK123やVRAM91AK147のバッファエリアなどから描画対象の画像データを読み出し、VRAM91AK147にてスクリーン表示用となるフレームバッファに転送して記憶させればよい。このときには、動画像レンダラ91AK144、キャラクタ画像レンダラ91AK145、テキスト画像レンダラ91AK146の一部または全部により、描画コマンドで指定された画素間演算処理などを実行することで、レイヤ01AKL1、01AKL2にそれぞれ描画される画像を、表示優先度に応じて合成しながらスクリーン表示用のフレームバッファに記憶させればよい。この場合に、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2および特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5のいずれかに描画される画像は、エフェクト用カラーブレンドを実行することなく、画像データの色情報などが変更されずに、スクリーン表示用として描画することができる。
図9-5は、エフェクト描画合成処理による画像処理の実行例を示している。この場合に、エフェクト用描画コマンドを含むディスプレイリストでは、エフェクト処理の対象となる画像データとして、特定レイヤに含まれるレイヤ01AKL3~01AKL5のうち、レイヤ01AKL3に配置される演出画像の画像データ01AKD03、レイヤ01AKL4に配置される演出画像の画像データ01AKD04、レイヤ01AKL5に配置される演出画像の画像データ01AKD05が、それぞれ指定される。VDP91AK132は、エフェクト描画合成処理のステップ91AKS01にて、これらの画像データを読み出すと、VRAM91AK147のワークエリアなどに設けられたサブフレームバッファ01AKF01に格納して一時記憶させる。これにより、図9-5(A1)に示すように、レイヤ01AKL3に配置される演出画像の画像データ01AKD03と、レイヤ01AKL4に配置される演出画像の画像データ01AKD04と、レイヤ01AKL5に配置される演出画像の画像データ01AKD05は、サブフレームバッファ01AKF01に記憶される。
続いて、VDP91AK132は、エフェクト描画合成処理のステップ91AKS02により、サブフレームバッファ01AKF01に記憶されている画像データに対して、エフェクト用カラーブレンドを実行する。例えばエフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG04によりモノクロ変換させるカラーブレンドが指定された場合には、モノクロ変換演算処理を実行することで、画像データに含まれる色情報を変更する。これにより、レイヤ01AKL3に配置される演出画像の画像データ01AKD03は、図9-5(A2)に示すようなモノクロ変換された画像データ01AKD13となるように色情報が変更される。レイヤ01AKL4に配置される演出画像の画像データ01AKD04は、図9-5(A2)に示すようなモノクロ変換された画像データ01AKD14となるように色情報が変更される。レイヤ01AKL5に配置される演出画像の画像データ01AKD05は、図9-5(A2)に示すようなモノクロ変換された画像データ01AKD15となるように色情報が変更される。
その後、VDP91AK132は、エフェクト描画合成処理のステップ91AKS03により、低優先度の表示レイヤに対応した画像を合成する。例えば表示優先度が低い表示レイヤから順番に、サブフレームバッファ01AKF01から読み出した画像データを、メインフレームバッファ01AKF02に書き込んで記憶させる。このときには、表示優先度に応じて、画像データの上書きや隠面消去を実行すればよい。図9-5(A2)に示すサブフレームバッファ01AKF01に記憶されている画像データ01AKD13~01AKD15のうち、レイヤ01AKL5に配置される演出画像の画像データ01AKD15を1番目に読み出し、メインフレームバッファ01AKF02に書き込んで記憶させる。レイヤ01AKL4に配置される演出画像の画像データ01AKD14を2番目に読み出し、メインフレームバッファ01AKF02に記憶されている画像データ01AKD15に重畳して書き込んで合成する。レイヤ01AKL3に配置される演出画像の画像データ01AKD13を3番目に読み出し、メインフレームバッファ01AKF02に記憶されている画像データ01AKD14、01AKD15に重畳して書き込んで合成する。
そして、VDP91AKD132は、エフェクト描画合成処理のステップ91AKS04により、高優先度の表示レイヤに対応した画像を合成する。このときには、例えばディスプレイリストに含まれる描画コマンドにより、描画対象となる画像データとして、特別レイヤに含まれるレイヤ01AKL1、01AKL2のうち、レイヤ01AKL2に配置される演出画像の画像データ01AKD02が最初に指定され、レイヤ01AKL1に配置される演出画像の画像データ01AKD01が次に指定される。VDP91AK132は、これらの画像データを読み出すごとに、メインフレームバッファ01AKF02に書き込んで記憶させる。すなわち、描画対象となる画像データ01AKD01、01AKD02のうち、レイヤ01AKL2に配置される演出画像の画像データ01AKD02を1番目に読み出し、メインフレームバッファ01AKF02に記憶されている画像データ01AKD13~01AKD15に重畳して書き込んで合成する。レイヤ01AKL1に配置される演出画像の画像データ01AKD01を最後に読み出し、メインフレームバッファ01AKF02に記憶されている画像データ01AKD02、01AKD13~01AKD15に重畳して書き込んで合成する。
このように、サブフレームバッファ01AKF01に一時記憶させた画像データ01AKD03~01AKD05は、エフェクト用カラーブレンドにより色情報を変更した画像データ01AKD13~01AKD15に変換され、変換後の画像データ01AKD13~01AKD15が表示優先度に応じた順番でメインフレームバッファ01AKF02に書き込まれる。その後、画像データ01AKD01、01AKD02は、エフェクト用カラーブレンドを実行しないことで色情報を変更せず、表示優先度に応じた順番でメインフレームバッファ01AKF02に書き込まれる。したがって、特定レイヤとなる01AKL3~01AKL5では、エフェクト用カラーブレンドといった特定描画処理により描画して、背景画像、飾り図柄を示す演出画像、リーチ中チャンスアップの演出画像といった、各種の演出用画像を表示可能である。これに対し、特別レイヤとなる01AKL1、01AKL2では、エフェクト用カラーブレンドを行わない通常描画処理により描画して、保留表示やアクティブ表示を示す演出画像、小図柄を示す演出画像といった、遊技の進行に関連する所定画像を表示可能である。
図9-6は、エフェクト描画合成処理の実行による画像表示例を示している。VDP91AK132は、エフェクト用描画コマンドを含むディスプレイリストが転送された場合に、エフェクト描画合成処理を実行することにより、画像データに含まれる色情報などを変更して描画した演出用画像を表示可能である。
図9-6(A)は、モノクロ変換の場合における画像表示例01AKM01を示している。エフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG04を含むディスプレイリストが転送された場合には、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5において、エフェクト用カラーブレンドのうちでモノクロ変換演算処理などにより描画した演出用画像を表示可能である。モノクロ変換演算処理は、画像データに含まれる色情報よりも色数を少なくして描画するための処理である。これにより、画像表示例01AKM01の特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理として、画像データに含まれる色情報よりも色数を少なくして描画するモノクロ変換演算処理などにより描画して、演出用画像を表示可能である。画像表示例01AKM01の特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により画像データに含まれる色情報などを変更せずに描画して、遊技の進行に関する所定画像を表示可能である。
図9-6(B)は、色情報反転の場合における画像表示例01AKM02を示している。エフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG02を含むディスプレイリストが転送された場合には、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5において、エフェクト用カラーブレンドのうちで差分演算処理などにより描画した演出用画像を表示可能である。差分演算処理は、画像データに含まれる色情報の値を、最大値との差分により反転するように変換して描画するための処理である。これにより、画像表示例01AKM02の特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理として、画像データに含まれる色情報の値を変換して描画する差分演算処理などにより描画して、演出用画像を表示可能である。画像表示例01AKM02の特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により画像データに含まれる色情報の値などを変換せずに描画して、遊技の進行に関する所定画像を表示可能である。
その他、エフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG01を含むディスプレイリストが転送された場合に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理として、バイリニアサンプリングによるぼかし用のカラーブレンドを行う合成処理により、画像データに含まれる色情報を変更して描画した演出用画像を表示可能である。この場合に、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により画像データに含まれる色情報などを変更せずに描画して、遊技の進行に関する所定画像を表示可能であればよい。
エフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG03を含むディスプレイリストが転送された場合に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理として、倍率変更によるぼかし用のカラーブレンドを行う合成処理により、画像データに含まれる色情報を変更して描画した演出用画像を表示可能である。この場合に、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により画像データに含まれる色情報などを変更せずに描画して、遊技の進行に関する所定画像を表示可能であればよい。
エフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG05を含むディスプレイリストが転送された場合に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理として、回転によるぼかし用のカラーブレンドを行う合成処理により、画像データに含まれる色情報を変更して描画した演出用画像を表示可能である。この場合に、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により画像データに含まれる色情報などを変更せずに描画して、遊技の進行に関する所定画像を表示可能であればよい。
エフェクト用描画コマンドとして、コマンド01AKG06を含むディスプレイリストが転送された場合に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理として、画像位置のオフセット量を変更する座標値変換処理により、画像データに対応する位置情報を変更して描画した演出用画像を表示可能である。この場合に、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により画像データに対応する位置情報などを変更せずに描画して、遊技の進行に関する所定画像を表示可能であればよい。
これらのエフェクト用描画コマンドを用いることで、画像データに含まれる色情報を変更して描画した演出用画像や、画像データに対応する位置情報を変更して描画した演出用画像を、特定レイヤにて表示することができる。これにより、共通の画像データを用いて描画される演出用画像であっても、エフェクト用描画コマンドに応じて異なる画像処理を実行可能にすることで、色情報または位置情報を変更して描画することができるので、画像データのデータ量が増大することを防止しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図9-7(A)は、リーチ演出内容に応じた大当り信頼度の設定例を示している。リーチ演出ごとの大当り信頼度は、それぞれのリーチ演出が実行された場合のうちで、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される場合の割合である。この設定例では、SPリーチA1~A3あるいはSPリーチBといった、複数種類のスーパーリーチとなるリーチ演出に応じて、大当り信頼度が異なるように設定されている。例えば可変表示パターン決定テーブルにおいて、可変表示パターン決定用の乱数値と比較される決定値の割当てにより、複数種類のリーチ演出に応じて可変表示結果が「大当り」となる割合が異なるように設定されていればよい。
SPリーチA1~A3は、SPリーチBよりも大当り信頼度が低いスーパーリーチのリーチ演出であり、「弱SPリーチ」とも称される。SPリーチBは、SPリーチA1~A3よりも大当り信頼度が高いスーパーリーチのリーチ演出であり、「強SPリーチ」とも称される。例えばSPリーチA1の大当り信頼度は20%であり、SPリーチA2の大当り信頼度は25%であり、SPリーチA3の大当り信頼度は30%であり、SPリーチBの大当り信頼度は80%である。したがって、SPリーチA1のリーチ演出が実行された場合に可変表示結果が「大当り」になるのは、5回中の1回程度である。これに対し、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に可変表示結果が「大当り」になるのは、5回中の4回程度である。リーチ演出内容は、SPリーチA1~A3の場合に、一部が共通性を認識できる演出態様を含んでいてもよい。例えばSPリーチA1~A3は、背景画像として、互いに共通の動画像が再生表示されてもよい。あるいは、SPリーチA1~A3は、共通のキャラクタ画像がアニメーション表示されてもよい。リーチ演出内容は、SPリーチBの場合に、SPリーチA1~A3の場合との相違性を認識できる演出態様を含んでいてもよい。例えばSPリーチBは、背景画像として、SPリーチA1~A3とは異なる動画像が再生表示されてもよい。あるいは、SPリーチBは、SPリーチA1~A3とは異なるキャラクタ画像がアニメーション表示されてもよい。リーチ演出内容は、SPリーチA1~A3のいずれかの場合に、他の場合との相違性を認識できる演出態様を含んでいてもよい。例えばSPリーチA1~A3は、背景画像として、互いに異なる動画像が再生表示されてもよい。あるいは、SPリーチA1~A3は、互いに異なるキャラクタ画像がアニメーション表示されてもよい。その他、相違性を認識できる演出態様は、画像表示装置5の画面上における任意の表示、スピーカ8L、8Rから出力される任意の音声、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材を用いた任意の発光、演出用可動部材を用いた任意の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せによるものであればよい。
SPリーチA1~A3といった、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される場合には、エフェクト用描画コマンドに応じて描画した画像の表示による描画演出を実行する場合が含まれている。描画演出として、エフェクト用描画コマンドに応じて異なる描画処理により描画した画像を表示可能な複数種類の表示演出のうち、いずれかの表示演出を選択して実行可能であってもよい。描画演出として、エフェクト用描画コマンドに応じて描画した画像の表示は行われないが、エフェクト用描画コマンドとは異なる描画コマンドに応じて描画した画像を表示可能な表示演出を実行可能であってもよい。スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される場合には、特定の描画演出を実行せずに、通常表示用描画コマンドのみに応じて描画した画像の表示による演出を実行する場合が含まれていてもよい。
図9-7(B)は、描画演出パターンに応じた描画演出内容の設定例を示している。この設定例では、複数の描画演出パターンとして、描画演出パターン02AKA01、02AKA02、02AKB01、02AKB02、02AKB11、02AKB12が予め用意されている。これら複数の描画演出パターンに応じて、描画演出内容の一部または全部が異なっている。描画演出内容には、エフェクト表示による描画演出の有無や種類と、ストロボ表示による描画演出の有無とが含まれている。エフェクト表示やストロボ表示を含まない描画演出は、通常描画演出ともいう。エフェクト表示やストロボ表示による描画演出は、特定描画演出ともいう。
エフェクト表示は、エフェクト用描画コマンドが生成されて転送された場合に、画像データに含まれる色情報を変更して描画する演出表示である。エフェクト表示の種類には、モノクロ変換エフェクトと、色情報反転エフェクトとが含まれている。モノクロ変換エフェクトは、エフェクト用描画コマンドのうちでコマンド01AKG04を用いて、モノクロ変換が施された演出画像を描画して表示する。色情報反転エフェクトは、エフェクト用描画コマンドのうちでコマンド02を用いて、色情報を反転させた演出画像を描画して表示する。このように、エフェクト表示は、画像データに含まれる色情報を変更して描画した演出画像を表示可能であればよい。なお、エフェクト表示は、例えばエフェクト用描画コマンドのうちでコマンド01AKG06を用いて、画像データに対応する位置情報を変更して描画した演出画像を表示可能であってもよい。
ストロボ表示は、所定数のフレームごとに、画像データを用いて描画した画像と、画像データとは異なる設定による単一色(例えば黒色または白色)の画像とを、交互に繰り返し切り替えて表示する演出表示である。ストロボ表示は、エフェクト用描画コマンドとは異なる描画コマンドが生成されて転送された場合に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5に描画される画像に対して実行可能であればよい。これに対し、ストロボ表示は、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2にお描画される画像に対して実行されないようにしてもよい。このように、ストロボ表示は、特定レイヤに描画される画像の範囲で実行可能となる一方で、特別レイヤに描画される画像の範囲では実行されないという限界としての制限が設けられてもよい。ストロボ表示とともに、一時停止表示を行う場合があってもよい。一時停止表示は、所定数の連続するフレームにわたり同じ画像を継続して表示することで、画像の表示による演出の進行が一時停止した印象を与える演出表示である。なお、ストロボ表示が実行されない場合に、一時停止表示を行う場合があってもよい。
図9-8は、描画演出パターンの決定例を示している。例えばステップS76の演出制御プロセス処理では、ステップS171にて可変表示開始設定処理が実行されたときに、図9-8に示すような可変表示結果やリーチ演出内容に応じた割合で、複数の描画演出パターンのいずれかに決定できればよい。CPU91AK131は、スーパーリーチのリーチ演出に対応する可変表示パターンが指定された場合に、描画演出パターン決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、可変表示結果やリーチ演出内容に応じて、描画演出パターン決定テーブルを参照することで、描画演出パターンを決定すればよい。
図9-8に示す決定例では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかであれば、60%(=60/100)の割合で描画演出パターン02AKA01に決定され、10%(=10/100)の割合で描画演出パターン02AKA02に決定され、10%(=10/100)の割合で描画演出パターン02AKB01に決定され、5%(=5/100)の割合で描画演出パターン02AKB02に決定され、10%(=10/100)の割合で描画演出パターン02AKB11に決定され、5%=(5/100)の割合で描画演出パターン02AKB12に決定される。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合に、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかであれば、5%(=5/100)の割合で描画演出パターン02AKA01に決定され、10%(=10/100)の割合で描画演出パターン02AKA02に決定され、15%(=15/100)の割合で描画演出パターン02AKB01に決定され、20%(=20/100)の割合で描画演出パターン02AKB02に決定され、20%(=20/100)の割合で描画演出パターン02AKB11に決定され、30%(=30/100)の割合で描画演出パターン02AKB12に決定される。このような決定割合により、描画演出パターン02AKA01と、描画演出パターン02AKA01以外の描画演出パターンとでは、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なっている。
描画演出パターン02AKA01は、エフェクト表示やストロボ表示による描画演出である特定描画演出を実行しないパターンである。これに対し、描画演出パターン02AKA02、02AKB01、02AKB02、02AKB11、02AKB12は、エフェクト表示やストロボ表示の一方または双方による特定描画演出を実行するパターンである。そして、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかである場合のうち、可変表示結果が「大当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、描画演出パターン02AKA01以外の描画演出パターンに決定される割合が高くなる。したがって、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかである場合のうち、エフェクト表示やストロボ表示による描画演出である特定描画演出が実行された場合には、特定描画演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。また、描画演出パターン02AKA01以外の描画演出パターンは、描画演出パターン02AKA01よりも大当り遊技状態に制御される割合が高くなるように、決定割合が可変表示結果に応じて設定されている。
リーチ演出内容がSPリーチBである場合には、描画演出パターン02AKA01のみに決定可能であり、描画演出パターン02AKA01以外には決定されないように制限が設けられる。リーチ演出内容がSPリーチBである場合には、SPリーチA1~A3である場合よりも大当り信頼度が高い「強SPリーチ」となるスーパーリーチのリーチ演出が実行される。このような場合に、エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出が実行されると、遊技者は大当り信頼度が高いスーパーリーチのリーチ演出を視認することが困難になり、遊技興趣を低下させるおそれがある。そこで、リーチ演出内容がSPリーチBである範囲では、エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出を実行しないという限界としての制限が設けられる。これにより、大当り信頼度が高いスーパーリーチのリーチ演出に対する遊技者の注目が妨げられることを防止して、遊技興趣を適切に向上させることができる。
リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかである場合には、可変表示結果に応じて異なる割合で、描画演出パターン02AKA01、02AKA02、02AKB01、02AKB02、02AKB11、02AKB12のいずれかに決定可能である。リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかである場合には、SPリーチBである場合よりも大当り信頼度が低い「弱SPリーチ」となるスーパーリーチのリーチ演出が実行される。このような場合に、エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出が実行されると、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。こうして、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかである場合には、特定描画演出が実行されることで、大当り遊技状態に制御される割合が高くなるので、大当り信頼度が低いスーパーリーチのリーチ演出であっても、特定描画演出の実行により遊技者の期待感を高めて、遊技興趣を適切に向上させることができる。
なお、リーチ演出内容がSPリーチBである場合にも、所定割合で描画演出パターン02AKA01以外に決定可能としてもよい。ただし、リーチ演出内容がSPリーチBである場合には、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3である場合よりも低い割合で、描画演出パターン02AKA01以外に決定可能とすればよい。このように、リーチ演出内容がSPリーチBである範囲では、リーチ演出内容がSPリーチA1~A3である範囲よりも、エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出が低い割合で実行可能になるという限界としての制限が設けられてもよい。
図9-9(A)は、スーパーリーチの可変表示における演出実行期間を示している。スーパーリーチの可変表示が実行される場合には、可変表示開始から可変表示終了までの期間を、演出実行期間D0~D4といった複数の演出実行期間に分けることができる。演出実行期間D0は、可変表示開始からリーチ成立後にリーチ演出の実行が開始されるまでの期間である。演出実行期間D1は、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行されるリーチ演出実行期間が開始されてから、チャンスアップ演出を実行可能なチャンスアップ演出実行期間が開始されるまでの期間である。演出実行期間D2は、チャンスアップ演出実行期間が開始されてから、そのチャンスアップ演出実行期間が終了した後に、結果報知演出を実行可能な結果報知演出実行期間が開始されるまでの期間である。結果報知演出は、スーパーリーチとなるリーチ演出において可変表示の表示結果と対応した演出結果を報知する演出であればよい。演出実行期間D3は、結果報知演出実行期間が開始されてから終了するまでの期間である。演出実行期間D4は、結果報知演出実行期間が終了してから可変表示終了までの期間である。
図9-9(B)は、それぞれの演出実行期間における演出制御例02AKC01を示している。複数の演出実行期間D0~D4のうち、チャンスアップ演出実行期間の開始から結果報知演出実行期間の開始までとなる演出実行期間D2では、描画演出パターン02AKA01以外である場合に、特定描画演出SPEを実行可能になる。描画演出パターン02AKA01である場合は、特定描画演出SPEを実行しないので、演出実行期間D2であっても特定描画演出SPEは実行されず通常描画演出NORが実行可能になる。
複数の演出実行期間D0~D4のうち、可変表示開始からスーパーリーチのリーチ演出が開始されるまでの演出実行期間D0では、描画演出パターン02AKA01であるか描画演出パターン02AKA01以外であるかにかかわらず、特定描画演出SPEは実行されず通常描画演出NORが実行可能になる。例えば演出実行期間D0では、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、BGMや効果音出力に対応して、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDなどを用いた発光演出を実行可能であればよい。また、演出実行期間D0では、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される場合や、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される場合に、BGMや効果音出力に対応して、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDなどを用いた発光演出を実行可能であってもよい。その他、演出実行期間D0の全体において、通常描画演出NORが実行されるとともに、可変表示の実行中におけるBGMや効果音出力に対応して、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDなどを用いた発光演出を実行可能であってもよい。
可変表示の実行中にスーパーリーチのリーチ演出などが実行される演出実行期間D1~D4のうちでは、演出実行期間D0に続く演出実行期間D1において、描画演出パターン02AKA01であるか描画演出パターン02AKA01以外であるかにかかわらず、特定描画演出SPEは実行されず通常描画演出NORが実行可能になる。こうした演出実行期間D1よりも後の演出実行期間D2では、描画演出パターン02AKA01である場合に通常描画演出NORを実行可能であり、描画演出パターン02AKA01以外である場合に特定描画演出SPEを実行可能である。描画演出パターン02AKA01による通常描画演出NORでは、通常描画処理により描画した画像を表示可能である。描画演出パターン02AKA01以外による特定描画演出SPEでは、例えば特定レイヤとなる01AKL3~01AKL5にて、特定描画処理により描画した画像を表示可能である。なお、描画演出パターン02AKA01以外による特定描画演出SPEが実行される場合でも、例えば特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。
演出実行期間D2よりも後の演出実行期間D3や演出実行期間D4では、描画演出パターン02AKA01であるか描画演出パターン02AKA01以外であるかにかかわらず、特定描画演出SPEは実行されず通常描画演出NORが実行可能になる。なお、演出実行期間D3では、演出実行期間D2と同様に、描画演出パターン02AKA01である場合に通常描画演出NORを実行可能であり、描画演出パターン02AKA01以外である場合に特定描画演出SPEを実行可能であってもよい。演出実行期間D3にて特定描画演出SPEを実行可能とした場合には、可変表示結果となる確定飾り図柄などを確定報知するための演出実行期間D4にて、特定描画演出SPEの実行を通常描画演出NORの実行へと戻すようにすればよい。また、複数の演出実行期間D1~D4の全部において、特定描画演出SPEを実行可能にしてもよい。スーパーリーチのリーチ演出が実行される可変表示よりも前に、始動入賞時の判定結果として、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるとの判定結果に基づいて、特定描画演出SPEの実行を開始できるようにしてもよい。こうした演出実行期間D2以外の期間で特定描画演出SPEを実行可能となる場合でも、演出実行期間D2にて特定描画演出SPEを実行する場合と同様に、例えば特定レイヤとなる01AKL3~01AKL5にて、特定描画処理により描画した画像を表示可能であり、例えば特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。
複数の演出実行期間D0~D4のうち、演出実行期間D0以外の期間でも、通常描画演出NORが実行される場合には、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDといった発光部材を用いた発光演出を実行可能である。これに対し、演出実行期間D2などにて特定描画演出SPEが実行される場合には、発光演出が実行されないように制御される。例えば特定描画演出SPEが実行されるときには、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDといった発光部材を消灯状態とすることで、発光演出が実行されないようにすればよい。このように、通常描画処理により描画した画像を表示可能な通常描画演出NORが実行される場合には、遊技効果ランプ9などの発光部材による発光演出を実行可能である。その一方で、特定描画処理により描画した画像を表示可能な特定描画演出SPEが実行される場合には、遊技効果ランプ9などの発光部材による発光演出を実行しない。したがって、通常描画処理により描画した画像を表示可能な通常描画演出NORが実行される演出実行期間の範囲では、発光部材の発光による発光演出を実行可能にする一方で、特定描画処理により描画した画像を表示可能な特定描画演出SPEが実行される演出実行期間の範囲では、発光部材の発光による発光演出を実行しないという限界としての制限が設けられる。エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出SPEが実行される場合には、発光演出を実行しないようにすることで、特定描画処理により描画した画像を遊技者が容易に認識することができる適切な画像表示により、遊技興趣を向上させることができる。
なお、演出実行期間D2などにて特定描画演出SPEが実行される場合には、発光部材の発光による発光演出を実行しないという制限が設けられるものに限定されず、例えば通常描画演出NORが実行される場合よりも発光演出の演出量を減少させるといった、発光演出の演出態様に制限が設けられてもよい。特定描画演出SPEが実行される場合には、通常描画演出NORが実行される場合よりも、発光演出における発光部材の発光量(輝度)を低下させることで、演出量を減少させるように制限が設けられてもよい。あるいは、特定描画演出SPEが実行される場合には、通常描画演出NORが実行される場合よりも、発光演出において発光可能な発光部材の個数を減少させることで、演出量を減少させるように制限が設けられてもよい。あるいは、特定描画演出SPEが実行される場合には、通常描画処理NORが実行される場合よりも、発光演出において使用する発光色を減少(例えば単色発光など)させることで、演出量を減少させるように制限が設けられてもよい。
図9-10~図9-13は、リーチ演出や描画演出の実行例を示している。図9-10は、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行される場合のうち、描画演出パターン02AKA01に決定された場合の演出実行例を示している。図9-11は、描画演出パターン02AKA02に決定された場合の演出実行期間D2における演出実行例を示している。図9-12は、描画演出パターン02AKB02に決定された場合の演出実行期間D2における演出実行例を示している。図9-13は、描画演出パターン02AKB12に決定された場合の演出実行期間D2における演出実行例を示している。
図9-10(A)は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様でリーチ成立となる場合の演出実行例02AKM01を示している。このときには、「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて、「7」の数字に対応する共通の飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによりリーチ成立となり、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される。演出実行例02AKM01の場合には、演出実行期間D0であることに対応して、適宜、発光演出を伴う通常描画演出NORを実行可能である。例えばリーチ成立からスーパーリーチに発展するまでのBGMや効果音出力に対応して、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDといった発光部材を用いた発光演出を実行可能であればよい。
図9-10(B)は、演出実行期間D1の開始に対応して、ノーマルリーチのリーチ演出がスーパーリーチのリーチ演出に移行するリーチ発展となる場合の演出実行例02AKM02を示している。図9-10(C)および図9-10(D)は、演出実行期間D1においてスーパーリーチのリーチ演出が進行するときの演出実行例02AKM03、02AKM04を示している。演出実行例02AKM02~02AKM04の場合には、演出実行期間D1であることに対応して、描画演出パターンの決定結果にかかわらず、発光演出を伴う通常描画演出NORを実行可能であり、特定描画演出SPEを実行しない。
図9-10(E)は、演出実行期間D2においてリーチ中チャンスアップ演出が実行される場合の演出実行例02AKM05を示している。図9-10(F)は、演出実行期間D2におけるチャンスアップ演出後のリーチ演出が実行される場合の演出実行例02AKM06を示している。演出実行例02AKM05、02AKM06の場合には、演出実行期間D2であることに対応して、描画演出パターン02AKA01による発光演出を伴う通常描画演出NORが実行される。このときには、描画演出パターン02AKA01であることから、エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出SPEを実行しない。
図9-10(G)は、演出実行期間D3において結果報知演出が実行される場合の演出実行例02AKM07を示している。このときには、スーパーリーチのリーチ演出として、可変表示結果に応じて演出内容が異なるリーチ演出が実行され、また、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、確定飾り図柄が揺れ表示などにより仮停止表示される。演出実行例02AKM07の場合には、演出実行期間D3であることに対応して、描画演出パターンの決定結果にかかわらず、発光演出を伴う通常描画演出NORを実行可能であり、特定描画演出SPEを実行しない。
図9-10(H)は、演出実行期間D4において可変表示結果の確定報知が実行される場合の演出実行例02AKM08を示している。このときには、スーパーリーチのリーチ演出が終了することに伴い、確定飾り図柄が完全停止表示により停止表示される。演出実行例02AKM08の場合には、演出実行期間D4であることに対応して、描画演出パターンの決定結果にかかわらず、発光演出を伴う通常描画演出NORを実行可能であり、特定描画演出SPEを実行しない。
図9-11(A)は、演出実行期間D2の開始に対応して、リーチ中チャンスアップ演出が実行されるときの演出実行例02AKM11を示している。このときの演出表示は、演出実行例02AKM05における演出表示と同様であればよい。ただし、描画演出パターン02AKA02であることに対応して、一時停止表示が開始されてもよい。例えば、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5にて描画した画像は、VRAM91AK147に設けられたコピー領域に複写して、再利用可能に記憶させればよい。また、ストロボ表示による特定描画演出SPEが実行されることに対応して、発光演出を実行しないように制御される。
図9-11(B)は、演出実行例02AKM11に続いて、ストロボ表示を実行する場合の演出実行例02AKM12を示している。演出実行例02AKM12の場合には、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5にて、単一色の画像として、全体が黒色の画像を描画して表示する。このとき、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。
図9-11(C)は、演出実行例02AKM12に続いて、ストロボ表示中に一時停止表示となる演出表示を実行する場合の演出実行例02AKM13を示している。演出実行例02AKM13の場合には、演出実行例02AKM11にて開始された一時停止表示を繰り返すことで、ストロボ表示中に一時停止表示を実行できればよい。例えば、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~レイヤ01AKL5では、VRAM91AK147のコピー領域から読み出した画像を描画することで、演出実行例02AKM11と同様の画像一時停止してを繰り返し表示すればよい。
図9-11(D)は、演出実行例02AKM13に続いて、演出実行例02AKM12と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM14を示している。図9-11(E)は、演出実行例02AKM14に続いて、演出実行例02AKM11、02AKM13と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM15を示している。図9-11(F)は、演出実行例02AKM15に続いて、演出実行例02AKM12、02AKM14と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM16を示している。図9-11(G)は、演出実行例02AKM16に続いて、演出実行例02AKM11、02AKM13、02AKM15と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM17を示している。図9-11(H)は、演出実行例02AKM17に続いて、演出実行例02AKM12、02AKM14、02AKM16と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM18を示している。このように、画像データを用いて描画した画像と、画像データとは異なる設定による単一色の画像とを、交互に繰り返し切り替えて表示することにより、ストロボ表示とともに、一時停止表示を行うことができる。演出実行例02AKM18のストロボ表示が終了した後には、通常描画演出NORの実行に戻るとともに、発光演出を実行するように制御される。
このようなストロボ表示は、CPU91AK131からVDP91AK132へと転送された描画コマンドに応じて、画像データとは異なる設定による画像を用いて、専用の画像データによらず実行可能である。これにより、共通の画像データを用いて描画される演出用画像であっても、描画コマンドに応じてストロボ表示による特定描画演出SPEを実行可能にすることで、通常描画演出NORとは遊技者に異なる印象を与えることができるので、画像データのデータ量が増大することを防止しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図9-12(A)は、演出実行期間D2の開始に対応して、リーチ中チャンスアップ演出が実行されるときに、描画演出パターン02AKB02に応じたモノクロ変換エフェクトによる特定描画演出SPEが実行される演出実行例02AKM21を示している。このときの演出表示は、演出実行例02AKM05における演出表示と比較して、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理となるモノクロ変換演算処理などにより描画した画像が表示される点で相違している。
図9-12(B)は、演出実行例02AKM21に続いて、ストロボ表示を実行する場合の演出実行例02AKM22を示している。演出実行例02AKM22の場合には、演出実行例02AKM12などと同様に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5にて、単一色の画像として、全体が黒色の画像を描画して表示する。このとき、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。
図9-12(C)は、演出実行例02AKM22に続いて、リーチ中チャンスアップ演出の実行中に、描画演出パターン02AKB02に応じたモノクロ変換エフェクトによる特定描画演出SPEが実行される演出実行例02AKM23を示している。演出実行例02AKM23の場合には、演出実行例02AKM21にて開始されたリーチ中チャンスアップ演出を継続して実行できればよい。なお、ストロボ表示中のチャンスアップ演出として、一時停止表示を実行できるようにしてもよい。あるいは、モノクロ変換エフェクトによる特定描画演出SPEでは、ストロボ表示が実行される場合でも、演出実行例02AKM05の場合と同様に、経過時間に従って読み出した画像データを用いて描画した画像を表示することにより、チャンスアップ演出の一時停止表示を実行しないようにしてもよい。
図9-12(D)は、演出実行例02AKM23に続いて、演出実行例02AKM22と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM24を示している。図9-12(E)は、演出実行例02AKM24に続いて、演出実行期間D2におけるチャンスアップ演出後のリーチ演出が実行される場合の演出実行例02AKM25を示している。このときの演出表示は、演出実行例02AKM06における演出表示と比較して、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理となるモノクロ変換演算処理などにより描画した画像が表示される点で相違している。
図9-12(F)は、演出実行例02AKM25に続いて、演出実行例02AKM22、02AKM24と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM26を示している。図9-12(G)は、演出実行例02AKM26に続いて、演出実行期間D2における演出実行例02AKM25より後のリーチ演出が実行される場合の演出実行例02AKM27を示している。演出実行例02AKM27の場合には、演出実行例02AKM25にて実行されたリーチ演出を継続して実行できればよい。なお、ストロボ表示中のリーチ演出として、一時停止表示を実行できるようにしてもよいし、色情報変換エフェクトによる特定描画演出SPEとして一時停止表示を実行しないようにしてもよい。図9-12(H)は、演出実行例02AKM27に続いて、演出実行例02AKM22、02AKM24、02AKM26と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM28を示している。このように、画像データを用いたモノクロ変換演算処理などにより色情報の色数を少なくして描画したモノクロ変換による画像と、画像データとは異なる設定による単一色の画像とを、交互に繰り返し切り替えて表示することにより、ストロボ表示とともに、モノクロ変換エフェクトによる特定描画演出SPEを実行することができる。
モノクロ変換エフェクトとなるエフェクト表示は、CPU91AK131からVDP91AK132へと転送されたエフェクト用描画コマンドに応じて、画像データに含まれる色情報よりも色数を少なくして描画した画像を用いて、専用の画像データによらず実行可能である。これにより、共通の画像データを用いて描画される演出用画像であっても、エフェクト用描画コマンドに応じてモノクロ変換エフェクトによる特定描画演出SPEを実行可能にすることで、通常描画演出NORとは遊技者に与える印象を異ならせることができるので、画像データのデータ量が増大することを防止しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。また、モノクロ変換エフェクトとなるエフェクト表示と、ストロボ表示とを組み合わせることにより、表示画像の色変化を遊技者が容易に認識可能となり、画像データのデータ量が増大することを防止しつつ、表示演出の印象を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図9-13(A)は、演出実行期間D2の開始に対応して、リーチ中チャンスアップ演出が実行されるときに、描画演出パターン02AKB12に応じた色情報反転エフェクトによる特定描画演出SPEが実行される演出実行例02AKM31を示している。このときの演出表示は、演出実行例02AKM05における演出表示と比較して、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理となる差分演算処理などにより色情報の値を変換して描画した画像が表示される点で相違している。
図9-13(B)は、演出実行例02AKM31に続いて、ストロボ表示を実行する場合の演出実行例02AKM32を示している 。演出実行例02AKM32の場合には、演出実行例02AKM12、02AKM22などと同様に、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5にて、単一色の画像として、全体が黒色の画像を描画して表示する。このとき、特別レイヤとなるレイヤ01AKL1、01AKL2では、通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。
図9-13(C)は、演出実行例02AKM32に続いて、リーチ中チャンスアップ演出の実行中に、描画演出パターン02AKB12に応じた色情報反転エフェクトによる特定描画演出SPEが実行される演出実行例02AKM33を示している。演出実行例02AKM33の場合には、演出実行例02AKM31にて開始されたリーチ中チャンスアップ演出を継続して実行できればよい。なお、ストロボ表示中のチャンスアップ演出として、一時停止表示を実行できるようにしてもよい。あるいは、色情報反転エフェクトによる特定描画演出SPEでは、ストロボ表示が実行される場合でも、演出実行例02AKM05の場合と同様に、経過時間に従って読み出した画像データを用いて描画した画像を表示することにより、チャンスアップ演出の一時停止表示を実行しないようにしてもよい。
図9-13(D)は、演出実行例02AKM33に続いて、演出実行例02AKM32と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM34を示している。図9-13(E)は、演出実行例02AKM34に続いて、演出実行期間D2におけるチャンスアップ演出後のリーチ演出が実行される場合の演出実行例02AKM35を示している。このときの演出表示は、演出実行例02AKM06における演出表示と比較して、特定レイヤとなるレイヤ01AKL3~01AKL5では、特定描画処理となる差分演算処理などにより色情報の値を変換して描画した画像が表示される点で相違している。
図9-13(F)は、演出実行例02AKM35に続いて、演出実行例02AKM32、02AKM034と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM36を示している。図9-13(G)は、演出実行例02AKM36に続いて、演出実行期間D2における演出実行例02AKM35より後のリーチ演出が実行される場合の演出実行例02AKM37を示している。演出実行例02AKM37の場合には、演出実行例02AKM35にて実行されたリーチ演出を継続して実行できればよい。なお、ストロボ表示中のリーチ演出として一時停止表示を実行できるようにしてもよいし、色情報変換エフェクトによる特定描画演出SPEとして一時停止表示を実行しないようにしてもよい。図9-13(H)は、演出実行例02AKM37に続いて、演出実行例02AKM32、02AKM34、02AKM36と同様の画像を繰り返して表示する演出実行例02AKM38を示している。このように、画像データを用いた差分演算処理などにより色情報の値を変換して描画した色情報反転による画像と、画像データとは異なる設定による単一色の画像とを、交互に繰り返し切り替えて表示することにより、ストロボ表示とともに、色情報反転エフェクトによる特定描画演出SPEを実行することができる。
色情報反転エフェクトとなるエフェクト表示は、CPU91AK131からVDP91AK132へと転送されたエフェクト用描画コマンドに応じて、画像データに含まれる色情報の値を変換して描画した画像を用いて、専用の画像データによらず実行可能である。これにより、共通の画像データを用いて描画される演出用画像であっても、エフェクト用描画コマンドに応じて色情報反転エフェクトによる特定描画演出SPEを実行可能にすることで、通常描画演出NORとは遊技者に与える印象を異ならせることができるので、画像データのデータ量が増大することを防止しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。また、色情報反転エフェクトとなるエフェクト表示と、ストロボ表示とを組み合わせることにより、表示画像の色変化を遊技者が容易に認識可能となり、画像データのデータ量が増大することを防止しつつ、表示演出の印象を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
エフェクト表示やストロボ表示による特定描画演出SPEを実行することで、通常描画演出NORにはない表示演出の違和感を遊技者に与えることができる。リーチ演出内容がSPリーチA1~A3のいずれかである場合には、SPリーチBである場合よりも大当り信頼度が低い「弱SPリーチ」となるスーパーリーチのリーチ演出が実行される一方で、通常描画演出NORにはない表示演出の違和感を与える特定描画演出SPEを実行可能である。そして、特定描画演出SPEが実行された場合には、大当り遊技状態に制御される割合が高くなるので、遊技者の期待感を高めて、遊技興趣を適切に向上させることができる。
特徴部01AK、02AKに関する発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、特徴部01AK、02AKに関する全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
ストロボ表示は、画像データを用いて描画した画像と、画像データとは異なる設定による単一色の画像とを、交互に繰り返し切り替えて表示することにより実行するものとして説明した。このようなストロボ表示において、単一色の画像について一部または全部を、予め用意された特定画像に差し替えて表示する場合があってもよい。例えば特定画像として、キャラクタ画像となる演出画像を差し込んで表示する場合には、単一色の画像を繰り返して表示する場合よりも、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなるように、描画演出パターンの描画演出内容や決定割合が設定されてもよい。
特定描画演出SPEが実行される場合には、発光部材を用いた発光演出が実行されないものとして説明した。このような発光部材を用いた発光演出には、導光板の表示部を発光させることによる発光表示演出が含まれてもよい。例えば画像表示装置5の表示画面における一部または全部よりも手前側(前方側)に、光透過性を有する透明導光部材としての導光板を設ける。また、導光板の近傍には導光板LEDといった発光部材を設け、発光部材からの光が導光板の端面を介して導入され、導光板の内部にて予め形成された反射部により反射されることで、所定の絵柄などを表示させる発光表示演出が実行されるものであってもよい。そして、描画演出パターンなどに対応して、通常描画演出NORが実行される演出実行期間では、発光表示演出パターンの決定結果などに基づいて、発光表示演出を実行可能であればよい。これに対し、描画演出パターンなどに対応して、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間では、発光表示演出を実行しないように制御すればよい。
また、このような発光部材を用いた発光演出には、プッシュボタン31Bの内部に装着されたボタン発光部を発光させることによるボタン発光演出が含まれてもよい。この場合には、描画演出パターンなどに対応して、通常描画演出NORが実行される演出実行期間では、ボタン発光演出パターンの決定結果などに基づいて、ボタン発光演出を実行可能であればよい。これに対し、描画演出パターンなどに対応して、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間では、ボタン発光演出を実行しないように制御すればよい。
複数の表示レイヤが設けられる場合に、各表示レイヤを特別レイヤとするか特定レイヤとするかの設定は、パチンコ遊技機1の仕様などに基づいて任意に変更可能である。例えば保留表示やアクティブ表示に対応する演出画像を表示可能に描画するレイヤ01AKL2は、特別レイヤではなく特定レイヤに含まれてもよい。レイヤ01AKL2が特定レイヤに含まれる設定では、特定描画演出SPEが実行された場合に、保留表示やアクティブ表示に対応する演出画像は、特定描画処理により描画して表示されることで、色情報などが変更されてもよい。そして、モノクロ変換エフェクトによる特定描画演出SPEが実行される場合には、保留表示やアクティブ表示に対応する演出画像を色数の少ないモノクロ画像に変更して表示可能であればよい。このような保留表示やアクティブ表示のモノクロ表示を可能にする一方で、保留表示やアクティブ表示といった、可変表示に関する特定表示の表示色を変化させる変化演出を実行可能である場合に、特定描画演出SPEの実行中に変化演出を実行した場合には、特定表示の表示色を変化させたときに特定描画演出SPEの実行を終了して、通常描画演出NORの実行を開始または再開してもよい。特定表示の表示色は、大当り遊技状態に制御される期待度に応じて異なっていればよい。変化演出には、特定表示の表示色を変化させる成功パターンと、特定表示の表示色を変化させない失敗パターンとがある場合に、特定描画演出SPEの実行中に成功パターンの変化演出が実行され、特定表示の表示色が特定色に変化したときに特定描画演出SPEの実行を終了して、通常描画演出NORの実行を開始または再開してもよい。保留表示が表示されたタイミングで特定描画演出SPEの実行を開始し、その保留表示に対応する可変表示とアクティブ表示が行われた後、成功パターンの変化演出が実行され、アクティブ表示の表示色が特定色に変化したときに特定描画演出SPEの実行を終了して、通常描画演出NORの実行を開始または再開してもよい。
特別レイヤに含まれる表示レイヤとして、遊技球の発射方向を示す演出画像などを表示可能に描画する方向表示レイヤが含まれてもよい。例えば方向表示レイヤでは、左打ち演出や右打ち演出となる操作促進演出として、発射促進演出が実行される場合に、遊技球を左側遊技領域または右側遊技領域に向けて発射するよう促す演出画像を描画して表示可能であればよい。パチンコ遊技機1では、遊技媒体として、遊技球を発射することにより遊技が可能であり、遊技球が流下可能な移動経路として、第1経路と第2経路とが設けられている。第1経路は遊技領域において右側遊技領域となる右打ち経路であり、第2経路は遊技領域において左側遊技領域となる左打ち領域であればよい。そして、第1経路に遊技球を流下させることが有利な第1状態であるときに、第1経路に向けた遊技媒体の発射を促す第1促進画像を、方向表示レイヤに描画して表示可能であればよい。また、第2経路に遊技球を流下させることが有利な第2状態であるときに、予め定めた条件成立に基づいて、第2経路に向けた遊技媒体の発射を促す第2促進画像を、方向表示レイヤに描画して表示可能であってもよい。このように、方向表示レイヤが特別レイヤに含まれることにより、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間にて、特定レイヤでは特定描画処理により描画した画像を表示可能であるのに対し、方向表示レイヤでは通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。したがって、遊技球を左側遊技領域または右側遊技領域に向けて発射するよう促す演出画像は、遊技に関連する所定画像として、通常描画処理により特別レイヤにて描画して表示可能であればよい。遊技媒体の発射を促す画像を特定描画処理ではなく通常描画処理により描画して表示可能であることにより、遊技媒体の発射を促す画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
操作促進演出として、音量、画面輝度、発光量の一部または全部といった、演出出力量を変更可能に示す演出画像を描画して表示可能であってもよい。特別レイヤに含まれる表示レイヤとして、このような操作促進演出における演出画像などを表示可能に描画する操作表示レイヤが含まれてもよい。
特別レイヤに含まれる表示レイヤとして、パチンコ遊技機1における異常の発生を報知する警告画像などを表示可能に描画する警告表示レイヤが含まれてもよい。例えば警告表示レイヤでは、パチンコ遊技機1において主基板11に接続されている磁気センサ、電波センサ、振動センサ、扉開放センサ、大入賞口扉センサ、満タンセンサ、球切れセンサといった、各種センサによる検出状態や、払出基板の状態、始動口スイッチ、カウントスイッチによる遊技球の検知状態などに基づいて、各種エラーが発生したと判定された場合に、発生したエラーに応じた警告画像を描画して表示可能であればよい。警告表示レイヤは、複数の表示レイヤのうちで表示優先度が最も高い表示レイヤに設定されてもよい。このように、警告表示レイヤが特別レイヤに含まれることにより、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間にて、特定レイヤでは特定描画処理により描画した画像を表示可能であるのに対し、警告表示レイヤでは通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。したがって、異常の発生を報知する警告画像は、遊技に関連する所定画像として、通常描画処理により特別レイヤにて描画して表示可能であればよい。異常の発生を報知する警告画像を特定描画処理ではなく通常描画処理により描画して表示可能であることにより、異常の発生を報知する画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。異常の発生を報知する場合には、たとえ発光演出が実行されない特定描画演出SPEの実行中であっても、発光部材を発光させることによる異常時発光報知を実行してもよい。このように、異常の発生に関する報知は、他の演出よりも高い優先度で実行されてもよい。
特別レイヤに含まれる表示レイヤとして、設定示唆演出における演出画像を表示可能に描画する示唆表示レイヤが含まれてもよい。例えば示唆表示レイヤでは、パチンコ遊技機1における設定値に応じて、異なる割合で決定された設定示唆画像を描画して表示可能であればよい。パチンコ遊技機1では、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能であり、設定値の設定に関する示唆として、設定値に応じて実行有無や演出態様の決定割合が異なる設定示唆演出を実行可能であればよい。例えば設定値に応じて異なる割合で、複数の設定示唆画像のうちいずれかを選択し、選択された設定示唆画像を示唆表示レイヤに描画して表示可能であってもよい。このように、示唆表示レイヤが特別レイヤに含まれることにより、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間にて、特定レイヤでは特定描画処理により描画した画像を表示可能であるのに対し、示唆表示レイヤでは通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。パチンコ遊技機1における設定値を示唆する画像を特定描画処理ではなく通常描画処理により特別レイヤにて描画して表示可能であることにより、遊技者にとっての有利度が異なる設定値を示唆する画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。あるいは、示唆表示レイヤは、特別レイヤではなく特定レイヤに含まれてもよい。このように、示唆表示レイヤが特定レイヤに含まれることにより、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間にて、特別レイヤでは通常描画処理により描画した画像を表示可能であるのに対し、示唆表示レイヤでは特定描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。パチンコ遊技機1における設定値を示唆する画像を特定描画処理により特定レイヤにて描画して表示可能であることにより、遊技者にとっての有利度が異なる設定値を示唆する画像の表示を多様化して、遊技興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機1が有する特徴の少なくとも一部は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。このスロットマシンに適用する例として、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(ATともいう)に制御可能である場合に、ナビ報知として、画像表示装置の画面上に停止順を識別可能に報知する演出画像が表示されてもよい。この場合に、特別レイヤに含まれる表示レイヤとして、ナビ報知に用いられる演出画像を表示可能に描画する報知表示レイヤが含まれていてもよい。例えば報知表示レイヤでは、左中右の各リールによる可変表示を停止させる順番を報知する場合に、ストップスイッチによる停止操作の順番を示す停止順画像を報知表示レイヤに描画して表示可能であればよい。このように、報知表示レイヤが特別レイヤに含まれることにより、特定描画演出SPEが実行される演出実行期間にて、特定レイヤでは特定描画処理により描画した画像を表示可能であるのに対し、報知表示レイヤでは通常描画処理により描画した画像を表示可能であればよい。スロットマシンにおける可変表示を停止させる場合の操作態様を報知する画像を、特定描画処理ではなく通常描画処理により特別レイヤにて描画して表示可能であることにより、操作態様を報知する画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部01AKの課題解決手段および効果)
本実施の形態には、以下に示す発明が含まれている。つまり、パチンコ遊技機等の遊技を実行可能な遊技機において、例えば、特開2018-171129号公報等に記載されたもののように、パチンコ遊技機等の遊技機において、ディスプレイリストの指示により演出画像を傾斜変形して表示可能とする技術や、特開2012-29947号公報等に記載されたもののように、反転画像を用いて生成した変形画像を複数配置した処理画像を描画する遊技機の技術も提案されていた。上記特許公報に記載の遊技機では、画像の全体が変更されてしまうことにより、重要な画像の視認性が低下するおそれがあった。そこで、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させる遊技機を提供することを目的として、
特徴部01AKに関する遊技機は、遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば演出データメモリ91AK123、VRAM91AK147など、画像データを記憶する記憶手段と、画像データを用いた描画処理を実行可能な、例えばVDP91AK132などの画像処理手段とを備え、画像処理手段は、画像データに対応して描画する、例えば通常表示用描画コマンドに応じた描画処理などの通常描画処理と、少なくとも画像データに含まれる色情報を変更して描画する、例えばエフェクト用描画コマンドに応じた描画処理などの特定描画処理とを実行可能であり、例えばレイヤ01AKL1~01AKL5など、優先度が異なる複数のレイヤそれぞれにおける画像を表示可能であり、複数のレイヤは、例えばレイヤAKL03~AKL05などの特定レイヤと、該特定レイヤよりも優先度が高い、例えばレイヤAKL01、AKL02などの特別レイヤとを含み、例えばステップ01AKS01~01AKS03により、特定レイヤでは、特定描画処理により描画して、演出用画像を表示可能であり、例えばステップ01AKS04により、特別レイヤでは、通常描画処理により描画して、遊技の進行に関連する所定画像を表示可能である。これにより、データ容量の増大を防止するとともに、画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
特定描画処理は、例えばモノクロ変換などのように、画像データに含まれる色情報よりも色数を少なくして描画(例えばモノクロ変換など)してもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
特定描画処理は、例えば色情報反転などのように、画像データに含まれる色情報の値を変換して描画(例えば色情報反転など)してもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
例えば演出制御例02AKC01のように、例えば演出実行期間D1などの特定描画処理を実行しない第1期間(例えば演出実行期間D1など)と、例えば演出実行期間D2などの特定描画処理を実行する第2期間(例えば演出実行期間D2など)とを含む複数の期間のうち、第1期間では発光手段を発光させることが可能であり、第2期間では発光手段を発光させないようにしてもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、例えば演出実行期間D1などの特定描画処理を実行しない第1期間(例えば演出実行期間D1など)と、例えば演出実行期間D2などの特定描画処理を実行する第2期間(例えば演出実行期間D2など)とを含む複数の期間のうち、第1期間では発光手段を通常態様で発光させることが可能であり、第2期間では発光手段の発光を通常態様よりも制限してもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
遊技者にとっての有利度が異なる、例えば1から6までの値など複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば1から6までの値など)に設定可能な、例えば設定値変更処理S6Aを実行するCPU103などの設定手段(例えば設定値変更処理S6Aを実行するCPU103など)を備え、設定手段の設定に関する示唆を、特定態様の表示により行う、例えば演出実行例60AKD8~60AKD12による演出などの設定示唆演出(例えば演出実行例60AKD8~60AKD12による演出など)を実行可能であり、設定示唆演出により表示される画像として、特定描画処理により描画した画像を表示しないようにしてもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
遊技者にとっての有利度が異なる、例えば1から6までの値など複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば1から6までの値など)に設定可能な、例えば設定値変更処理S6Aを実行するCPU103など設定手段(例えば設定値変更処理S6Aを実行するCPU103など)を備え、設定手段の設定に関する示唆を、特定態様の表示により行う、例えば演出実行例60AKD8~60AKD12による演出などの設定示唆演出(例えば演出実行例60AKD8~60AKD12による演出など)を実行可能であり、設定示唆演出により表示される画像として、特定描画処理により描画した画像を表示可能であってもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
例えば描画演出パターン02AKA02による特定描画演出など、画像を一時停止して表示させる特定演出(例えば描画演出パターン02AKA02による特定描画演出など)を実行可能であってもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
例えば演出実行例02AKM21~02AKM28のように、特定レイヤでは、画像データを用いて描画した画像と単色画像とを交互に表示可能(例えば演出実行例02AKM21~02AKM28を参照)であってもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示(例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示など)などのように、識別情報画像の可変表示と、例えば小図柄表示エリア01AKC1における小図柄の可変表示などのように、識別情報画像よりも縮小された態様による縮小識別情報画像の可変表示(例えば小図柄表示エリア01AKC1における小図柄の可変表示など)とを実行可能であり、例えば図9-5に示すように、識別情報画像は特定描画処理により描画して表示可能であり、縮小識別情報画像は通常描画処理により描画して表示可能であってもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部02AKの課題解決手段および効果)
特徴部02AKに関する遊技機は、遊技を実行可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば演出データメモリ91AK123、VRAM91AK147など、画像データを記憶する記憶手段と、画像データを用いた描画処理を実行可能な、例えばVDP91AK132などの画像処理手段とを備え、例えば大当り遊技状態などの遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する、例えばスーパーリーチのリーチ演出などの特定演出を、可変表示中に実行可能であり、特定演出の演出パターンは、有利状態に制御される割合が異なる、例えば描画演出パターン02AKA01などの第1パターンと、例えば描画演出パターン02AKA02などの第2パターンとを含み、 特定演出が実行される演出期間のうち、少なくとも、例えば演出実行期間D1などの第1期間では、第1パターンと第2パターンのいずれであるかにかかわらず、例えば通常描画演出時の描画コマンドに応じた描画処理などの通常描画処理により描画した画像を表示可能であり、 特定演出が実行される演出期間のうち、第1期間よりも後の、例えば演出実行期間D2などの第2期間では、第1パターンである場合に通常描画処理により描画した画像を表示可能であり、第2パターンである場合に、例えば特定描画演出時の描画コマンドに応じた描画処理などの特定描画処理により描画した画像を表示可能である。これにより、データ容量の増大を防止するとともに、多様な表示による演出を実行可能にしつつ、遊技者の期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
特定描画処理は、例えばモノクロ変換などのように、画像データに含まれる色情報よりも色数を少なくして描画してもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
特定描画処理は、例えば色情報反転などのように、画像データに含まれる色情報の値を変換して描画してもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
例えば演出制御例02AKC01のように、特定演出において通常描画処理により描画した画像の表示に対応して、発光手段による発光演出を実行可能であり、特定演出において特定描画処理により描画した画像の表示に対応して、発光演出を実行しないようにしてもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、特定演出において通常描画処理により描画した画像の表示に対応して、発光手段による発光演出を通常態様で実行可能であり、特定演出において特定描画処理により描画した画像の表示に対応して、発光演出を通常態様よりも制限してもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
遊技者にとっての有利度が異なる、例えば1から6までの値など複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な、例えば設定値変更処理S6Aを実行するCPU103などの設定手段を備え、設定手段の設定に関する示唆を、特定態様の表示により行う、例えば演出実行例60AKD8~60AKD12による演出などの設定示唆演出を実行可能であり、設定示唆演出により表示される画像として、特定描画処理により描画した画像を表示しないようにしてもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
遊技者にとっての有利度が異なる、例えば1から6までの値など複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な、例えば設定値変更処理S6Aを実行するCPU103など設定手段を備え、設定手段の設定に関する示唆を、特定態様の表示により行う、例えば演出実行例60AKD8~60AKD12による演出などの設定示唆演出を実行可能であり、設定示唆演出により表示される画像として、特定描画処理により描画した画像を表示可能であってもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第2期間では、例えば描画演出パターン02AKA02による特定描画演出などのように、第2パターンである場合に画像を一時停止して表示させる演出を実行可能であってもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
第2期間では、例えば演出実行例02AKM21~02AKM28などのように、第2パターンである場合に画像データを用いて描画した画像と単色画像とを交互に表示可能であってもよい。これにより、データ容量の増大を防止しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示などのように、識別情報画像の可変表示と、例えば小図柄表示エリア01AKC1における小図柄の可変表示などのように、識別情報画像よりも縮小された態様による縮小識別情報画像の可変表示とを実行可能であり、例えば図9-5に示すように、識別情報画像は特定描画処理により描画して表示可能であり、縮小識別情報画像は通常描画処理により描画して表示可能であってもよい。これにより、画像の視認性を適切に確保しつつ、多様な表示による演出を実行可能にして、遊技興趣を向上させることができる。
特徴部01AK、02AKに関する構成は、特徴部91AK、92AKに関する構成や、特徴部60AKに関する構成などのうち、一部または全部の構成と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、所定期間の経過後に実行する操作演出を、示唆演出態様の操作演出である設定示唆演出として実行可能である構成、1の動画像に付加された文字画像の表示期間において、第1構成要素と第2構成要素とを変更可能である構成、または、第1動画像と、第1動画像とは異なる第2動画像とに対して、共通の文字画像に関するデータを用いた文字画像を付加して表示可能である構成において、特定レイヤでは、特定描画処理により描画して、演出用画像を表示可能であり、特定レイヤよりも優先度が高い特別レイヤでは、通常描画処理により描画して、遊技の進行に関連する所定画像を表示可能であってもよいし、第1期間よりも後の第2期間では、第1パターンである場合に通常描画処理により描画した画像を表示可能であり、第1パターンとは有利状態に制御される割合が異なる第2パターンである場合に特定描画処理により描画した画像を表示可能であってもよい。
(特徴部75SGに関する説明)
次に、本実施の形態における特徴部75SGのパチンコ遊技機75SG001について、図10-1~図10-26に基づいて説明する。図10-1は、特徴部75SGとしてのパチンコ遊技機を示す正面図である。図10-2は、特徴部75SGとしてのパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。図10-3は、特徴部75SGとしてのパチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図である。図10-4は、図10-3のA-A断面図である。尚、以下の説明においては、遊技者が位置する方向をパチンコ遊技機75SG001の前方とし、その反対の方向を後方とする。また、パチンコ遊技機75SG001の前方に位置する遊技者からみて上下左右の方向を基準として説明する。また、前記実施の形態と同様の部位に関しては、同じ符号を付すことで詳細な説明は省略する。
図10-1~図10-4に示すように、パチンコ遊技機75SG001は、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤2とも言う)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠3とも言う)とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域Yが形成され、この遊技領域Yには、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域Yを開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域Yを透視できるようになっている。
遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する(透明な)合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)、ガイドレール211、外レール飾り212等が設けられた盤面板200と、該盤面板200の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材201と、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール211等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の盤面板200及びスペーサ部材201には開口2cが形成されており、遊技盤2から背面側に離れた位置に設けられた画像表示装置5の表示領域を、開口2cを通して遊技者側(前面側)から視認することができるようになっている。また、画像表示装置5の表示領域において盤面板200に重複する領域は、盤面板200を通して視認可能とされている。
また、盤面板200の開口2cにはセンター飾り枠51が取付けられており、このセンター飾り枠51とガイドレール211及び外レール飾り212とに囲まれる領域が遊技領域Yにおける遊技球の流下領域とされている。また、このセンター飾り枠51に囲まれた開口2cに対応する位置には、後述する導光板装置500が設けられている。
盤面板200の背面側下部位置、つまり、画像表示装置5の下方位置には、第1演出ユニット300が設けられている。センター飾り枠51に囲まれた領域の右側、つまり、画像表示装置5の表示領域右側に対応する位置には、第2演出ユニット400が設けられている。センター飾り枠51に囲まれた領域の上部、つまり、画像表示装置5の表示領域の上部に対応する位置には、第3演出ユニット600が設けられている。盤面板200の背面側左上部位置、つまり、画像表示装置5の上方左側の位置には、第4演出ユニット800が設けられている。また、盤面板200の右側下部位置には、遊技領域Yを流下する遊技球が入賞可能な可変入賞球ユニット700が設けられている。
第1演出ユニット300と第4演出ユニット800は、盤面板200の背面側に設けられていることで、盤面板200を透して遊技者側(パチンコ遊技機75SG001の前側)から視認可能とされている。一方、第2演出ユニット400と第3演出ユニット600は、少なくとも前面が盤面板200の前面である遊技盤面よりも前方に位置しており、開口2c内に配置されていることで、導光板装置500の導光板501を透して遊技者側から視認可能とされている。
(導光板装置500)
次に、導光板装置500について、図10-5及び図10-6に基づいて説明する。図10-5は、導光板装置を示す正面図である。図10-6は、(A)は導光板装置の要部を示す拡大正面図、(B)は(A)のB-B断面図、(C)は(B)の要部を示す拡大図である。尚、ここでは、理解を助けるために発光領域506をドット(網点)で示し、ドット(網点)がない非発光領域507を白色で示す。
図10-5及び図10-6に示すように、導光板装置500は、センター飾り枠51に囲まれた領域のうち右側及び下部領域を除いて閉鎖するように設けられる導光板501と、該導光板501の右端面501aに光を入射するための導光板LED502が複数搭載されたLED基板503と、導光板LED502からの光を導光板501の右端面501aに向けて集光するための集光レンズ504と、を主に有する。尚、導光板装置500は、遊技盤2の背面やセンター飾り枠51に固定されたベース部材(図示略)に支持されている。
導光板501は、所定の前後幅寸法(板厚=約5mm)を有するアクリルやポリカーボネートなどの透明な合成樹脂等の材質で形成された板部材であって、図10-4に示すように、第3演出ユニット600よりも前方であって、ガラス窓50aに近接するように配置されている。
また、導光板501は、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する第1領域としての発光領域506、つまり、導光板501の右端面501aから内部に入射された光により発光する発光領域(図10-5及び図10-6(A)における網点領域を参照)と、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない第2領域としての非発光領域507、つまり、導光板501の内部に入射された光により発光しない非発光領域(図10-5及び図10-6(A)における白色領域を参照)と、を有する。
発光領域506は、導光板501の略中央位置に周縁が放射状の図形が表れるように形成されており、導光板501の内部に光が入射したときには、発光領域506が光を反射して前方へ出射することで、導光板501に所定の画像が発光表示されるようになっている。
図10-6(B)(C)に示すように、発光領域506は、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの入射光を誘導して前面から出射させるように微細な凹凸状態(粗面)に背面側に形成されている。具体的には、発光領域506は、光の進行方向を側方から見たときの断面視で一定ピッチの略半円形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。図10-6(C)では、理解を助けるために、凹凸状態(粗面)を拡大して図示しているが、実際の発光領域506は、肉眼で確認することが困難な大きさの微細な凹凸状態となっている。
導光板501の右端面501aから内部に光が入射されると、発光領域506に形成された複数の凹部510からなるドットパターンによって導光板501に所定の画像(静止画像)が表示される(図10-5における網点領域を参照)。つまり、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成する第1領域としての発光領域506は、複数の凹部510からなるドットパターンが形成された領域であり、右端面501aから内部に入射された導光板LED502からの光を前方へ反射して前面から出射させる所定の導光パターンを形成しない第2領域としての非発光領域507は、複数の凹部510からなるドットパターンが形成されていない領域である。また、特徴部75SGでは、導光板501により表示可能とする表示情報として所定の画像(図形)が例示されているが、これら以外にも、絵柄、文字、記号、図柄、あるいは模様等の装飾も含む他の表示情報を表示可能としても良い。
尚、導光板501は、右端面501aから光が入射されていない状態では、発光領域506の部分を含む導光板501全体は無色透明の状態となり、後方の画像表示装置5の表示画像や、第2演出ユニット400や第3演出ユニット600を導光板501の前方から視認(透視)可能である。また、右端面501aから光が入射された状態では、発光領域506の部分は発光するが、発光領域506以外の部分は無色透明の状態が維持される。
尚、特徴部75SGでは、発光領域506が略半円形状をなす凹凸状態に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、発光領域506をスタンパーやインジェクションにより導光板501の背面(後面)に凹凸部をつける成型方式にて構成しても良い。また、アクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成しても良い。
尚、特徴部75SGでは、導光板501の背面(後面)における発光領域506の各凹凸の形状が断面視で略半円形状となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら発光領域506の各凹凸の断面形状を略三角形状等、光を正面(前面)に向けて反射可能な反射面を構成するものであれば種々に変形可能である。
集光レンズ504は、アクリルまたはポリカーボネート等の透光性を有する部材によって上下方向に延びる長尺板状に形成される。集光レンズ504の導光板501側の面には、正面視で導光板501側に膨出する半円形状の複数の凸部504Aが上下方向に連続して形成されている。集光レンズ504は、複数の凸部504Aが一体に設けられた単一の部材で構成されている。各凸部504Aは、導光板LED502のそれぞれに対応して1つずつ形成されている。
尚、凸部504Aは導光板LED502に一対一に対応することに限らず、例えば1つの凸部504Aが2以上の導光板LED502に対応していてもよい。また、集光レンズ504は、複数の凸部504Aが一体に設けられた単一の部材で構成されることに限らず、導光板LED502に対応して別個に形成された複数の集光レンズを用いてもよい。
図10-6(C)に示すように、集光レンズ504の導光板501側の前後幅は、集光レンズ504の導光板LED502側の前後幅よりも小さくなっている。また、集光レンズ504の導光板501側の前後幅は、導光板501の受光面の前後幅と略同じとなっていることで、集光レンズ504からの出射光は前後方向に拡散されることなく(光の漏れなく)導光板501に入射される。
集光レンズ504の前面は、導光板LED502側から導光板501側に向けて漸次後側に傾斜する平坦な傾斜面となっており、集光レンズ504の後面は、導光板LED502側から導光板501側に向けて漸次前側に傾斜する平坦な傾斜面となっている。つまり、集光レンズ504は、導光板LED502側から導光板501側に向けて漸次板厚が薄くなるテーパ状に形成されている。
また、集光レンズ504と導光板501との間に僅かな隙間が設けられる。例えば、この隙間の間隔は、パチンコ遊技機75SG001の輸送や使用の際に振動が生じた場合であっても、集光レンズ504と導光板501とが接触しない程度の大きさとなっている。これにより、パチンコ遊技機75SG001の輸送や使用の際に生じる振動によって、集光レンズ504や導光板501に傷が付くことを防止することができる。
次に、導光板LED502からの出射光の導光状態について説明する。各導光板LED502から出射された出射光は、集光レンズ504に入射される。ここで、集光レンズ504の入射面はレンズ面をなすように湾曲状に形成されているので、導光板LED502からの出射光の指向性が高い場合であっても、集光レンズ504に入射する光は、集光レンズ504内で左右方向に放射状に拡散される。そして、集光レンズ504に入射する光は、内側の湾曲状のレンズ面を通過する際に、右方向に向けて屈折して出射される。
これにより、導光板LED502からの出射光の指向性が高い場合であっても、導光板LED502からの出射光を、集光レンズ504によってある程度放射状に拡散させることができ、導光板501における発光領域を広げることが可能となる。また、集光レンズ504からの出射光は、水平方向に向けて誘導されるため(放射状に拡がることが抑制されるため)、各導光板LED502に対応する部分のみを発光させることができる。また、導光板LED502から集光レンズ504に入射された光は、前後方向に全反射を繰り返しつつ、前後方向の略中央位置に向けて集光され、最終的に集光レンズ504のうち導光板501側の端面(前後幅が最も小さい部分)から出射される。
このような構成により、導光板LED502からの光を前後方向に拡散させることなく集光して導光板501に導くことができる。特に、導光板LED502の発光面の前後幅が、集光レンズ504の導光板LED502側の前後幅よりも大きい場合であっても、導光板LED502からの光を前後方向に拡散させることなく導光板501に導くことができるので、導光板LED502からの光が周囲に拡散されることを防止することができる。
集光レンズ504からの光が導光板501内に導かれ、発光領域506に到達すると、発光領域506にて光が前面側(遊技者の側)に向けて反射される。これにより、遊技者から見て、導光板501のうち発光領域506が反射光により発光することで、導光板501の前面に、図10-5において網点で表された領域が面発光することで図形が表示されるようになる。
図10-4に示すように、遊技者から見て(前後方向で)、画像表示装置5は奥、導光板装置500は手前に配置される。遊技者から見て、画像表示装置5は横長長方形状をなす。例えば、画像表示装置5は、液晶パネルを備える液晶表示装置を用いる。尚、画像表示装置5は、液晶表示装置に限らず、有機EL表示装置、無機EL表示装置等のEL表示装置を用いてもよい。
(第1演出ユニット300)
次に、第1演出ユニット300について、図10-7~図10-12に基づいて説明する。図10-7は、(A)は第1演出ユニットを示す正面図、(B)は背面図である。図10-8は、第1演出ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図10-9は、(A)は図10-7(A)のC-C断面図、(B)は図10-7(A)のD-D断面図、(C)は図10-7(A)のE-E断面図である。図10-10は、(A)はベース部材を示す正面図、(B)はLED基板を示す正面図、(C)はカバー部材を示す正面図である。図10-11は、(A)はカバー部材を取外した状態の第1演出ユニットを示す正面図、(B)はカバー部材を取付けた状態の第1演出ユニットを示す正面図である。図10-12は、図10-11(B)の要部を示す拡大図である。
図10-7~図10-9に示すように、第1演出ユニット300は、ベース部材301と、ベース部材301の前面側を被覆するように配置され、複数のネジN1によりベース部材301に取付けられるカバー部材302と、複数のネジN2によりベース部材301の前面に取付けられるLED基板303と、から主に構成され、パチンコ遊技機75SG001の前方、つまり、パチンコ遊技機75SG001に対峙する遊技者側からガラス窓50a及び盤面板200を透して視認可能に設けられている。
ベース部材301は、非透光性を有する合成樹脂材により正面視横長形状に形成され、表面(前後面及び周面)は黒色とされている。ベース部材301の前面は、平坦面からなる平坦部311と、平坦部311の下部に形成される正面視横長長方形状の凹部312と、平坦部311のやや後側に位置する後壁部313A~313Dと、を有する。
平坦部311の上部は、後述する装飾パターン331の一部を構成する台形状の凸部314A~314Eが長手方向に向けて複数形成されており、これら各凸部314A~314Eの間から後壁部313A~313Dを視認できるようになっている。尚、後壁部313A~313Dは、上方に向けて後側に傾斜するように形成されている(図10-9(B)参照)。また、後壁部313A~313Dの前面には、所定の装飾パターン341が刻設されている。
図10-9に示すように、凹部312は、正面視で横長長方形状をなし、LED基板303を収容可能な深さを有し、正面視において周囲が平坦部311により囲まれるように形成されている。そして、LED基板303が取付けられた状態において、LED基板303の前面と平坦部311とが略面一をなし、後述する第1演出用LED304のみが平坦部311より前方に位置するようになっている。また、凹部312には縦長状の複数の放熱孔315やLED基板303に接続されるケーブル(図示略)を背面側に引き回すための開口316が形成されている。
図10-8~図10-9に示すように、LED基板303の前面には、前方に向けて光を照射可能な複数の第1演出用LED304や他の電子部品(図示略)が複数搭載されているとともに、複数本のプリント配線320が形成されている(図10-10(B)の拡大図参照)。一方、LED基板303の背面には、該LED基板303にケーブル(図示略)を接続するための基板側コネクタCNや電子部品(図示略)が搭載されている。また、LED基板303の表面(前面及び背面におけるプリント配線320を除く絶縁部)は黒色とされている。
カバー部材302は、透光性を有する(透明な)合成樹脂材により正面視横長形状に形成され、ベース部材301の平坦部311及び凹部312の一部に対応する第1透光部321と、主に第1演出用LED304に対応する第2透光部322A,322Bと、を有している。また、ベース部材301の凸部314A~314Eに対応する位置には、台形状の凸部324A~324Eが長手方向に向けて複数形成されている。
図10-9に示すように、第2透光部322A,322Bは、前面が第1透光部321の前面より前方に突出しているとともに、背面には凹部322Dが形成されていることで、第1演出用LED304を収容可能としている。また、第2透光部322A,322Bの背面には微細な凹凸部からなる光拡散部322Cが形成されており、後方の第1演出用LED304からの光を拡散して前方へ出射可能とされている。尚、凹凸部は、例えば、サンドブラスト加工により形成されてもよいし、ダイヤカット加工などにより形成されてもよく、形成方法や形状等は種々に変更可能である。
また、図10-10(C)に示すように、第1透光部321には、正面視六角形状をなす装飾パターン331が複数設けられている。詳しくは、一の装飾パターン331は、左右方向に延びる複数の横ラインからなる装飾部331A及び左斜め及び右斜め方向に延びる傾斜ラインからなる装飾部331B,331Cと、正面視横長長方形状をなす装飾部331Dと、正面視三角形状をなす装飾部331Eと、を有し、装飾部331A~331Cを隣り合う装飾パターン331と共用することで、複数の装飾パターン331が連続的に設けられている。
また、これら各装飾部331A~331Eは、例えば、カバー部材302の背面(または前面)にサンドブラスト加工を施して微細な凹凸部を形成したり、半透明のシール等を貼着したりすること等により、遊技者側から視認したときに各装飾部331A~331Eが乳白色または半透明に見えるようになっている。
図10-11(A)に示すように、第1演出用LED304を有する電子部品としてのLED基板303は、ベース部材301の前面側に配置されており、その前面側はカバー部材302により被覆されている。しかし、カバー部材302は透光性を有する合成樹脂材にて形成されていることで、遊技者側からカバー部材302を透してベース部材301やLED基板303の前面を視認することは可能である。
ここで、黒色のLED基板303の周囲(周辺)に、同じ黒色のベース部材301が配置されることにより、LED基板303がその周囲のベース部材301と同化して、LED基板303とカバー部材302との境界部BDが分かりにくくなっている。つまり、ベース部材301の前面の一部にLED基板303が設けられていることが分かりにくくなるため、電子部品であるLED基板303が目立ちにくくなる。
次いで、図10-11(B)に示すように、ベース部材301の凹部312にLED基板303を配置した状態で、ベース部材301の前面側にカバー部材302を取付けると、ベース部材301やLED基板303の前面を被覆するようにカバー部材302がハイ位置され、ベース部材301やLED基板303の前面を遊技者側から第1透光部321を透して視認することが容易である一方で、第1演出用LED304については、遊技者側から第2透光部322A,322Bを透して視認することが困難となっている。また、カバー部材302に施された乳白色または半透明の各装飾部331A~331Eがベース部材301及びLED基板303の前面側に配置されることで、黒色の背景の前面側に乳白色または半透明の装飾パターン331を視認できる。
図10-12に示すように、ベース部材301の前面側にカバー部材302を配置した状態において、複数の装飾パターン331のうち所定の装飾パターン331(例えば、図10-12における装飾パターン331J~331Mなど)は、遊技者側から視認したときにLED基板303とカバー部材302とに跨るように形成され(設けられ)ている。詳しくは、傾斜ラインからなる装飾部331B,331Cが、左右方向を向くLED基板303とカバー部材302との境界部BDに対し交差するように配置され、一の装飾パターン331が2つの部材(LED基板303とカバー部材302)に跨って設けられていることで、一の装飾パターン331があたかも一の部材に設けられているように見えるため、その背面側にあるLED基板303とカバー部材302とが別部材であることを認識し難くなる。
また、LED基板303とカバー部材302との境界部BDの一部が、前面側に重複する装飾部331B,331Cにより遊技者側から視認し難くなるため、LED基板303が目立ちにくくなる。尚、装飾部331B,331Cは線状であるため、境界部BDの前面側に重複するように配置されても、境界部BDと重複する領域は小さいが、装飾パターン331がLED基板303とカバー部材302の前面ほぼ全域にわたり形成されていることで、LED基板303とカバー部材302とが別部材であることを認識し難くなる。
また、各装飾パターン331の装飾部331Aは、境界部BDと略平行に配置されることで、境界部BDと態様が類似するので見分けがつきにくくなり、また、境界部BDより前面側に配置され、かつ、黒色よりも明度が高い乳白色の場合は目立つため、LED基板303が目立ちにくくなる。尚、装飾部331Aを境界部BDに沿って重複するように配置することで、境界部BDの一部を装飾部331Aにより遊技者側から視認し難くしてもよい。
また、これら装飾部331A~331Cは、LED基板303に設けられたプリント配線320と同じように線状に形成され、かつ、プリント配線320の一部と略平行に配置されることで、プリント配線320の配線パターンと態様が類似(または共通)するので見分けがつきにくくなるため、LED基板303が目立ちにくくなる。
さらに、装飾部331D,331Eは、プリント配線320や境界部BDと態様は異なるが、プリント配線320や境界部BDよりも太く面積が大きいことで、プリント配線320や境界部BDよりも目立つ。また、一部はプリント配線320の前面側に重複して配置されることでプリント配線320が視認し難くなるため、LED基板303が目立ちにくくなる。
また、ベース部材301の各後壁部313A~313Dの前面には、上下に偏平した六角形状をなす線状の凸部からなる装飾パターン341が遊技者側から視認可能に設けられており、この装飾パターン341は、プリント配線320の配線パターンに態様が類似(または共通)することで、ベース部材301においてカバー部材302に被覆されていない領域においても、プリント配線320の配線パターンに態様が類似する装飾パターン341を形成することができるため、LED基板303が目立ちにくくなる。
また、ベース部材301は、遊技者側からカバー部材302を透すことなく視認可能な所定領域としての後壁部313A~313Dを有し、後壁部313A~313Dには、カバー部材302に設けられた装飾パターン331と態様が同一または類似の所定装飾パターンとしての装飾パターン341が設けられていることで、ベース部材301とカバー部材302とが異なる部材であることが分かりにくくなるため、LED基板303が目立ちにくくなる。
また、LED基板303は、ベース部材301の下部に形成された凹部312に配置されていることで、ベース部材301における凹部312の上部領域よりも下方、つまり、画像表示装置5から離間した位置に設けられていることで、遊技者が注目する画像表示装置5から離れた位置にあるので目立ちにくくなる。
このように、複数の装飾パターン331のうち所定の装飾パターン331(例えば、図10-12における装飾パターン331J~331Mなど)は、遊技者側から視認したときにLED基板303とカバー部材302とに跨るように設けられていることで、電子部品であるLED基板303が目立ちにくくなる。よって、見栄えやデザイン性の観点から本来であれば遊技者に見せたくないLED基板303などの電子部品でも、遊技者側から視認可能な前面側などに設けることが可能となるため、設計自由度を高めることができる。
(可変入賞球ユニット700)
次に、可変入賞球ユニット700について、図10-13に基づいて簡単に説明する。図10-13は、(A)は可変入賞球ユニットを示す正面図、(B)は(A)のF-F断面図である。
図10-13に示すように、可変入賞球ユニット700は、盤面板200に前面側から取付けられるベース部材701と、ベース部材701の前面側に設けられるカバー部材702とを有し、可変入賞球装置6Bと特別可変入賞球装置7とが一体に設けられたユニットとして構成されている。
可変入賞球ユニット700の右上には特別可変入賞球装置7が設けられ、左下には可変入賞球装置6Bが設けられており、ベース部材701のベース板701Aと、カバー部材702のカバー板702Aとの間には、特別可変入賞球装置7の大入賞口に遊技球(遊技球P)が進入可能な遊技球経路705Aや、可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口に遊技球(遊技球P)が進入可能な遊技球経路705Bが設けられている。また、特別可変入賞球装置7の下方には、前方に向けて光を照射可能な複数の演出用LED704が設けられたLED基板703が設けられている。
ベース部材701及びカバー部材702は、透光性を有する合成樹脂材により形成されている。よって、遊技者側からカバー板702Aを透して遊技球経路705A,705Bを通過する遊技球を視認可能とされている。
(第1演出ユニット300と可変入賞球ユニット700)
次に、第1演出ユニット300と可変入賞球ユニット700とについて、図10-14~図10-16に基づいて説明する。図10-14は、(A)(B)は第1演出ユニットの要部を示す断面図、(C)(D)は可変入賞球ユニットの要部を示す断面図である。図10-15は、第1演出ユニットと可変入賞球ユニットとを比較するための図である。図10-16は、同系色を説明するための図である。
まず、図10-3に示すように、第1演出ユニット300と可変入賞球ユニット700とは、画像表示装置5の下方位置に左右に並設されており、遊技者側から視認したときに第1演出ユニット300の右端部が可変入賞球ユニット700の左端部に重複または近接するように設けられている。また、図10-4及び図10-13(B)に示すように、可変入賞球ユニット700の前部は盤面板200の前面側に配置される一方で、第1演出ユニット300は盤面板200の背面側に配置されている。
図10-14(A)(B)に示すように、第1演出ユニット300の第1透光部321におけるカバー部材302の板厚寸法である前後寸法L1Aは、第2透光部322A,322Bにおけるカバー部材302の板厚寸法である前後寸法L1Bよりも長寸とされている(L1A>L1B)。
カバー部材302の第1透光部321において、該第1透光部321の前面に対し直交する方向(T方向)に前方から進入した光のうち、T方向に透過する光の透過率はXA%である。また、カバー部材302の第2透光部322A,322Bにおいて、該第2透光部322A,322Bの前面に対し直交する方向(T方向)に前方から進入した光のうち、T方向に透過する光の透過率はXB%である。つまり、第1透光部321や第2透光部322A,322Bに前方から進入した光の全て(100%)がT方向に透過するわけではなく、一部の光は前面にて反射したり、後方にてT方向とは異なる方向に(周囲に広がるように)出射される。特に第2透光部322A,322Bは、背面に凹凸部からなる光拡散部322Cが形成されていることで、第1透光部321よりもT方向とは異なる方向に光を透過しやすいため、T方向の光の透過率は第1透光部321の透過率よりも低い(透光性が低い。XA%>XB%)。
図10-14(C)(D)に示すように、カバー板702Aにおいて、前面に対し直交する方向(T方向)に前方から進入した光のうち、T方向に透過する光の透過率はY%である。ここで、カバー板702Aの前後寸法L2は、カバー部材302の第1透光部321や第2透光部322A,322Bの前後寸法L1A,L1Bよりも短寸であることで(L2<L1A、L2<L1B)、前面から入射された光が内部においてT方向に誘導され背面から出射されるまでに周囲に拡散されにくく、また、第2透光部322A,322Bのように光拡散部がない平板であるため、カバー板702AのT方向への光の透過率は、カバー部材302のT方向への光の透過率よりも高い(Y%>XA%、Y%>XB%)。
言い換えると、カバー部材302の透光性は、カバー板702Aの透光性よりも低いため、遊技者側からカバー板702Aを透して該カバー板702Aの背面側のある所定部(例えば、遊技球P)を視認する場合よりも、遊技者側からカバー部材302を透して該カバー部材302の背面側の所定部(例えば、第1演出用LED304やLED基板303)を視認する場合の方が視認性が低いため、電子部品である第1演出用LED304を含むLED基板303が目立ちにくくなる。
図10-15に示すように、第1演出ユニット300は、電子部品である第1演出用LED304を含むLED基板303とその周囲に配置されるベース部材301とが同色(黒色)であることで、LED基板303が目立ちにくくなっている。また、第1演出ユニット300のカバー部材302の前後寸法L1A,L1Bは、可変入賞球ユニット700のカバー板702Aの前後寸法L2よりも長寸であり(L1A,L1B>L2)、第1演出ユニット300のカバー部材302のT方向への光の透過率(XA%、XA%)は、可変入賞球ユニット700のカバー部材702のT方向への光の透過率(Y%)よりも低いことで(Y%>XA%、Y%>XB%)、LED基板303が目立ちにくくなっている。
よって、第1演出ユニット300と、該第1演出ユニット300とは異なる位置(右側方)に設けられた可変入賞球ユニット700とを遊技者側から視認したときに、カバー部材702を透して遊技球Pを視認したときの視認性よりも、カバー部材302を透してLED基板303を視認したときの視認性の方が低いため、第1演出ユニット300の近傍にある可変入賞球ユニット700と比較して、透光部材であるカバー部材302の背面側に配置されているLED基板303がより見えにくく感じるようになる。また、カバー板702Aよりもカバー部材302の方が背面側に配置されているとともに、ベース部材301とLED基板303とは暗色である黒色であることで、LED基板303がより目立たなくなる。
また、本実施の形態の特徴部75SGでは、電子部品であるLED基板303とその周囲に配置される特定部材であるベース部材301とが同色(黒色)である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子部品と特定部材とは同色でなくてもよく、例えば、同系色や類似色であってもよい。
色には、色相(色味)、明度(明るさ)、彩度(鮮やかさ)の3つの属性があり、「同系色」とは、1.トーン(明度(明るさ)と彩度(鮮やかさ)が同じ色相グループ)は同じで色相上隣り合う色(隣接色)の組合せ、2.トーンは異なるが同じ色相の組合せ、3.明度もしくは彩度だけが異なる色の組合せ、が含まれる。
ここで、上記「1.トーン(明度(明るさ)と彩度(鮮やかさ)が同じ色相グループ)は同じで色相上隣り合う色(隣接色)の組合せ」の例を、図10-16に基づいて説明すると、所定数(ここでは24色)の色相環において、色料の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を120度の角度間隔で配置した場合、各3色は互いに非同系色となる。この色相環の角度で30~60度の範囲において色相差がある色は「同系色」となり、色相環上で隣り合う隣接色同士の組合せに限定されるものではない。
例えば、シアン(C)を基準色とした場合、マゼンタ(M)側に30度、イエロー(Y)側に30度(計60度)の範囲に属する色がシアン(C)と同系色となり、マゼンタ(M)を基準色とした場合、シアン(C)側に30度、イエロー(Y)側に30度(計60度)の範囲に属する色がマゼンタ(M)の同系色となり、イエロー(Y)を基準色とした場合、シアン(C)側に30度、マゼンタ(M)側に30度(計60度)の範囲に属する色がイエロー(Y)の同系色となる。よって、色相環の色数が24色未満あるいは24色以上であった場合でも、色相環の角度で30~60度の範囲において色相差がある色の組合せを「同系色」とすればよい。
また、同系色は、赤色や黄色などの暖みを感じさせる有彩色である暖色や、青色や紫色など、冷たさを感じさせる有彩色である寒色に含まれる色の組合せや、緑色や紫色など暖色と寒色の中間に位置する有彩色である中性色に含まれる色の組合せを含むことが好ましい。
(第2演出ユニット400)
次に、第2演出ユニット400について、図10-17~図10-19に基づいて説明する。図10-17は、(A)は第2演出ユニットを示す正面図、(B)はカバー部材を取外した状態の第2演出ユニットを示す正面図である。図10-18は、(A)は図10-17(A)のG-G断面図、(B)は図10-17(A)のH-H断面図である。図10-19は、(A)はベース部材とLED基板の境界を説明する図、(B)は第2演出ユニットの構成を示す図である。
図10-17及び図10-18に示すように、第2演出ユニット400は、ベース部材401と、ベース部材401の前面側を被覆するように配置されるカバー部材402と、ベース部材401の前面に取付けられるLED基板403と、LED基板403の前面側に配置されるインナーレンズ405と、から主に構成され、図10-3に示すように、導光板501の右側方において、パチンコ遊技機75SG001の前方、つまり、パチンコ遊技機75SG001に対峙する遊技者側からガラス窓50a及び導光板501を透して視認可能に設けられている。
ベース部材401は、非透光性を有する合成樹脂材により正面視略半月状に形成され、表面(前後面及び周面)は白色とされている。
LED基板403は、正面視略四角形状をなし、ベース部材401の前面に突設されたボスの前端に取付けられている。LED基板403の前面には、複数の第2演出用LED404A,404Bや他の電子部品(図示略)が前面に複数搭載されている。また、LED基板403の背面には、上方に向けて光を照射可能な複数の第2演出用LED404C及び下方に向けて光を照射可能な複数の第2演出用LED404Dや他の電子部品(図示略)が複数搭載されている。第2演出用LED404A~404Dは、LED基板403の実装面に対し平行または略平行に光を照射可能なアングル型LEDとされている。また、LED基板403の表面(前面及び背面におけるプリント配線を除く絶縁部)は白色とされている。
インナーレンズ405は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され、LED基板403とほぼ同形に形成され、LED基板403の前面における上辺に沿って配置された複数の第2演出用LED404Aと、LED基板403の前面における下辺に沿って配置された複数の第2演出用LED404Bとの間に配置されており、第2演出用LED404Aからの光が前端面に入射され、第2演出用LED404Bからの光が後端面に入射されるようになっている。
図10-18(A)に示すように、インナーレンズ405の背面には、第2演出用LED404A,404Bから入射された光を前方に向けて反射させるための反射部406により前方に向けて反射され、インナーレンズ405の前面全域から略均等に前方に出射される。インナーレンズ405の前面は平坦面であるため導光板のように面発光する。
反射部406は、インナーレンズ405の内部を導光される光の進行方向の断面視が一定ピッチの略三角波形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。具体的には、スタンパーやインジェクションによりインナーレンズ405の背面に凹凸部をつける成型方式にて構成されているが、例えばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成してもよい。
カバー部材402は、透光性を有する(透明な)合成樹脂材により背面が開口する箱状をなし、ベース部材401及びLED基板403の前面側を被覆可能に形成されている。カバー部材402の前面におけるLED基板403に対応する位置には、正面視でLED基板403をやや拡大した形状をなす凸部410が前方に向けて突設されている。
凸部410の前面には、「V」の文字(ロゴタイプ)からなる装飾部420が、透光性を有する有色の塗料により印刷または文字が印刷された透光性を有するシートを貼着すること等により、光を透過可能に設けられている。また、凸部410の背面には凹凸部からなる光拡散部402Aが形成されており、インナーレンズ405からの光を拡散して前方へ出射可能とされている。
カバー部材402の背面における凸部410の上方領域には、背面側に突出する複数の凸条部421Aが、各第2演出用LED404Cに対応する位置において上下方向に延設されている。また、カバー部材402の背面における凸部410の下方領域には、背面側に突出する複数の凸条部421Bが、各第2演出用LED404Dに対応する位置において上下方向に延設されている。尚、カバー部材402の背面における凸条部421A,421Bが形成されていない部分にも、凹凸部からなる光拡散部が形成されていてもよい。また、カバー部材402は、凸部410から上方及び下方に向けて後側に傾斜するように形成されている。
複数の凸条部421A,421Bは、後端面に凹凸部が連続的に形成されているとともに、長手方向の途中位置には段部421Cが形成されており、凸部410から上方及び下方に向けて後側に傾斜するように延設されていることで、第2演出用LED404C,404Dから上方及び下方に出射された光をこれら凹凸部と段部421Cとから入光可能としているとともに、入光された光が凹凸部により拡散されて前方に出射されるようになっている。
このように第2演出ユニット400は、第2演出用LED404A,404Bが発光することで、第2演出用LED404A,404Bからの光がインナーレンズ405により前方に出射された光がカバー部材402の凸部410に対応する領域に入射されることで、装飾部420を含む凸部410の前面全域が面発光する。
図10-19(A)に示すように、第2演出用LED404A~404Dを有する電子部品としてのLED基板403は、ベース部材401の前面側に配置されており、その前面側はカバー部材402により被覆されている。しかし、カバー部材402は透光性を有する合成樹脂材にて形成されていることで、遊技者側からカバー部材402における凸条部421A,421B以外の部分に光拡散部が形成されているとしても、該凸条部421A,421B以外の部分を透してベース部材401やLED基板403の前面を視認することは可能である。
ここで、図10-19(B)に示すように、白色のLED基板403の周囲(周辺)に同じ白色のベース部材401が配置されることにより、LED基板403がその周囲のベース部材401と同化して、LED基板403とカバー部材402との境界部BDが分かりにくくなっている。つまり、ベース部材401の前面の一部にLED基板403が設けられていることが分かりにくくなるため、電子部品であるLED基板403が目立ちにくくなる。
また、図10-19(A)に示すように、凸部410の前面に設けられた装飾部420は、遊技者側から視認したときに電子部品であるLED基板403とベース部材401との境界部BDにおける上辺及び下辺の一部に対応する位置に設けられている。つまり、装飾部420の一部が、境界部BDの前面側において該境界部BDの一部に掛かる(重複する)ように配置されていることで、境界部BDの一部が装飾部420によって見えにくくなることでLED基板403が目立ちにくくなる。よって、見栄えやデザイン性の観点から本来であれば遊技者に見せたくないLED基板403などの電子部品でも、遊技者側から視認可能な前面側などに設けることが可能となるため、設計自由度を高めることができる。
また、装飾部420は、前述した装飾パターン331に比べて境界部BDの前面側を被覆する(重複する)領域が大きくなるように設けられ、境界部BDを視認し難くすることによりLED基板403を目立たなくしている。
尚、本実施の形態では、装飾部420が、遊技者側から視認したときに境界部BDにおける上辺及び下辺の一部に対応する位置に部分的に掛かる(重複する)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、境界部BDの全ての部位に対応する位置に装飾部420が配置されるようにしてもよい。尚、境界部BDの約1/3以上に重複するように設けられることが好ましい。
また、装飾部420には、ロゴタイプとして「V」の文字が表示されていることで、遊技者がロゴタイプに注目してLED基板403とベース部材401との境界部BDを意識しにくくなるため、LED基板403が目立ちにくくなる。
尚、本実施の形態では、ロゴタイプとして大当りを示す「V」の文字を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「大当り」、「BONUS」、「RUSH」など可変表示結果を示す文字や、「熱」、「激熱」、「!!」といった大当りを示唆する文字や、遊技機の機種名、タイトル、登場するキャラクタの名前などの文字でもよい。さらに、文字だけでなく、キャラクタ、記号、図柄、絵柄、模様などの装飾などを装飾部として表示してもよい。
また、LED基板403は、装飾部420を発光させることが可能な発光手段としての第2演出用LED404Aを有することで、装飾部420が発光により目立つことで遊技者がLED基板403とベース部材401との境界部BDを意識しにくくなるので、LED基板403が目立ちにくくなる。
また、第2演出用LED404Aは、装飾部420が、インナーレンズ405を介して面発光させることが可能に設けられていることで、装飾部420が面発光により目立つことで遊技者がLED基板403とベース部材401との境界部BDを意識しにくくなるので、LED基板403が目立ちにくくなる。
また、本実施の形態では、装飾部420を「V」の文字からなる一の装飾部とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カバー部材402の凸部410の領域に複数の装飾部420を設けるとともに、カバー部材402の凸部410以外の領域に、装飾部420とは態様が異なる複数の所定装飾部(例えば、絵柄など)を設ける場合、複数の装飾部は、複数の所定装飾部よりも数が多いことが好ましい。このようにすることで、LED基板403とベース部材401との境界部BDが複数の装飾部によって見えにくくなるとともに、他の領域に設けられた複数の所定装飾部よりも数が多く目立ちやすくなるため、LED基板403が目立ちにくくなる。
尚、この場合、複数の装飾部と複数の所定装飾部とは態様が異なっていれば良く、例えば、所定装飾部は装飾部の拡大態様または縮小態様であってもよいし、外形、形態、色、大きさなどのうちいずれか1つが異なるものであってもよい。
また、カバー部材402は、LED基板403とベース部材401との境界部BDに対応する境界対応領域である凸部410と、LED基板403とベース部材401との境界部BDに対応しない凸部410以外の領域とを有し、凸部410の透光性は、凸部410以外の領域の透光性よりも低くしてもよい。このようにすることで、LED基板403とベース部材401との境界部BDを遊技者から凸部410を透して視認しにくくなるため、LED基板403が目立ちにくくなる。
(第3演出ユニット600と第4演出ユニット800)
次に、第3演出ユニット600と第4演出ユニット800について、図10-20~図10-26に基づいて説明する。図10-20は、(A)は第3演出ユニット及び第4演出ユニットを示す正面図である。図10-21は、(A)は図10-20のI-I断面図、(B)は図10-20のJ-J断面図である。図10-22は、図10-20のK-K断面図である。図10-23は、第3演出ユニット及び第4演出ユニットの視認状況を示す説明図である。図10-24は、第3演出ユニット及び第4演出ユニットの構成を示す図である。図10-25は、第3演出ユニット及び第4演出ユニットが発光したときの演出態様を示す図である。図10-26は、(A)は第3演出ユニットが原点位置に位置している状態、(B)は第3演出ユニットが演出位置に位置している状態を示す概略正面図である。
(第3演出ユニット600)
図10-20、図10-21(A)及び図10-26に示すように、第3演出ユニット600は、ベース部材601と、ベース部材601の前面側を被覆するように配置されるカバー部材602と、ベース部材601の前面に取付けられるLED基板603と、LED基板603の前面側に配置されるインナーレンズ605と、からなる発光演出部630と、発光演出部630を図10-26(A)に示す原点位置と図10-26(B)に示す演出位置との間で上下方向に移動可能とする駆動源である演出用モータ631(図10-2参照)と、演出用モータ631の動力を発光演出部630に伝達するための動力伝達部材632と、を有し、図10-20に示すように、センター飾り枠51に囲まれた領域の上部において、パチンコ遊技機75SG001の前方、つまり、パチンコ遊技機75SG001に対峙する遊技者側からガラス窓50a及び導光板501を透して視認可能に設けられている。
ベース部材601は、非透光性を有する合成樹脂材により正面視略台形状に形成され、表面(前後面及び周面)は白色とされている。
LED基板603は、正面視略台形状をなし、ベース部材601の前面周縁に突設された立壁の前端に取付けられている。LED基板603の前面には、複数の第3演出用LED604A,604Bや他の電子部品(図示略)が複数搭載されている。第3演出用LED604A,604Bは、前方に向けて光を照射可能とされている。また、LED基板603の表面(前面及び背面におけるプリント配線を除く絶縁部)は白色とされている。尚、LED基板603と演出制御基板12とを接続するケーブルCは、動力伝達部材632に沿うように配線されている(図10-26参照)。
インナーレンズ605は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され、LED基板603とほぼ同形に形成され、LED基板603の前面に配置された複数の第3演出用LED604A,604Bを前面側から被覆するように配置されている。
図10-21(A)に示すように、インナーレンズ605の前面及び背面には、背面側に配置された第3演出用LED604A,604Bからの光を前方に向けて拡散して出射するための凹凸部からなる光拡散部605Aが設けられていることで面発光するようになっている。
カバー部材602は、透光性を有する(透明な)合成樹脂材により背面が開口する箱状をなし、ベース部材601及びLED基板603の前面側を被覆可能に形成されている。
カバー部材602の前面には、「XXX」の文字(ロゴタイプ)からなる装飾部620が、透光性を有する有色の塗料により印刷または文字が印刷された透光性を有するシートを貼着すること等により、光を透過可能に設けられている。また、カバー部材602の背面には凹凸部からなる光拡散部602Aが形成されており、インナーレンズ605からの光を拡散して前方へ出射可能とされている。
尚、本実施の形態では、ロゴタイプとして大当りを示す「XXX」の文字を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機の機種名、タイトル、登場するキャラクタの名前などの文字や、「大当り」、「BONUS」、「RUSH」など可変表示結果を示す文字、「熱」、「激熱」、「!!」といった大当りを示唆する文字などでもよい。さらに、文字だけでなく、キャラクタ、記号、図柄、絵柄、模様などの装飾などを装飾部として表示してもよい。
このように第3演出ユニット600は、第3演出用LED604A,604Bが発光することで、第3演出用LED604A,604Bからインナーレンズ605を透して前方に出射された光が、さらにカバー部材602を透して拡散され前方に出射されることで、装飾部620を含むカバー部材602の前面全域が発光する。
また、図10-20に示すように、複数の第3演出用LED604Aは、装飾部620を構成する「XXX」の文字の周縁に沿うように配置され、複数の第3演出用LED604Bは、装飾部620に対応しない位置に配置されている。このように複数の第3演出用LED604Aが装飾部620を構成する「XXX」の文字の周縁に沿うように配置されていることで、第3演出用LED604Aが発光したときに、「XXX」の文字の周縁が点光りするため、装飾部620の形状を認識しやすくなる。
また、発光演出部630に動力を伝達する動力伝達部材の一部を構成する動力伝達部材632は、一端が前後方向を向く回動軸を中心として回動可能に軸支され、他端に発光演出部630が設けられたアーム部材であるが、動力伝達部材は種々に変更可能であり、発光演出部630を上下方向に移動可能に動力を伝達可能なものであれば、ラックギヤとピニオンギヤなどであってもよい。
(第4演出ユニット800)
図10-20及び図10-21(B)に示すように、第4演出ユニット800は、ベース部材801と、ベース部材801の前面側を被覆するように配置されるカバー部材802と、ベース部材801の前面に取付けられるLED基板803と、LED基板803の前面側に配置されるインナーレンズ805と、から主に構成され、図10-20に示すように、ガイドレール211に囲まれた領域の左上部において、パチンコ遊技機75SG001の前方、つまり、パチンコ遊技機75SG001に対峙する遊技者側からガラス窓50a及び盤面板200を透して視認可能に設けられている。
ベース部材801は、非透光性を有する合成樹脂材により前面が開口する箱状に形成され、周縁の一部がガイドレール211に沿うように円弧状に形成されている。また、表面(前後面及び周面)は白色とされている。
LED基板803は、ベース部材801より正面視形状が小さくなるように形成され、ベース部材801の前面に立設されたボス(図示略)の前端に取付けられている。LED基板803の前面には、複数の第4演出用LED804や他の電子部品(図示略)が複数搭載されている。第4演出用LED804は、LED基板803の実装面に対し平行または略平行に光を照射可能なアングル型LEDとされ、LED基板803の前面における周縁部に沿って複数配置されている。また、LED基板803の表面(前面及び背面におけるプリント配線を除く絶縁部)は白色とされている。
インナーレンズ805は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され、LED基板803の前面における複数の第4演出用LED804に囲まれた領域に載置されている。
図10-21(B)に示すように、インナーレンズ805の背面には、第4演出用LED804から入射された光を前方に向けて反射させるための反射部806により前方に向けて反射され、インナーレンズ805の前面全域から略均等に前方に出射される。インナーレンズ805の前面は平坦面であるため導光板のように面発光する。
カバー部材802は、透光性を有する(透明な)合成樹脂材により形成され、ベース部材801及びLED基板803の前面側を被覆可能に形成されている。詳しくは、カバー部材802は、ベース部材801の前面周縁に立設された立壁のうち、ガイドレール211に沿う部分の立壁801Aの前端を被覆せず、ガイドレール211に沿う部分以外の立壁801Bの前端を被覆している。また、カバー部材802の背面には凹凸部からなる光拡散部802Aが形成されており、インナーレンズ805からの光を拡散して前方へ出射可能とされている。
このように第4演出ユニット800は、第4演出用LED804が発光することで、第4演出用LED804からインナーレンズ805を透して前方に出射された光が、さらにカバー部材802を透して拡散され前方に出射されることで、カバー部材802の前面全域が面発光する。
次に、第3演出ユニット600と第4演出ユニット800とについて説明する。図10-24に示すように、第3演出ユニット600と第4演出ユニット800は、それぞれのベース部材601,801とLED基板603,803の表面が同色である白色とされ、これらベース部材601,801とLED基板603,803の前面側が透光性を有するカバー部材602,802により被覆され、第3演出用LED604A,604B及び第4演出用LED804が点灯することにより前面が発光する発光演出体とされている。
図10-20及び図10-21(A)に示すように、第3演出用LED604A,604Bを有する電子部品としてのLED基板603は、ベース部材601の前面側に配置され、その前面側はカバー部材602により被覆されている。しかし、カバー部材602は透光性を有する合成樹脂材にて形成されていることで、カバー部材602に光拡散部602Aが形成されているとしても、遊技者側からカバー部材602を透して背面側を視認することは可能であるが、その背面側には、前後面に光拡散部605Aが形成されたインナーレンズ605がLED基板603を前面側から被覆するように設けられていることで、LED基板603の前面を視認することは可能であるものの、視認することは極めて困難とされている。
ここで、図10-21(A)に示すように、白色のLED基板603の周囲(周辺)に同じ白色のベース部材601の立壁が配置されることにより、LED基板603がその周囲のベース部材601と同化して、LED基板603とカバー部材602との境界部BDが分かりにくくなっている。つまり、ベース部材601にLED基板603が設けられていることが分かりにくくなるため、電子部品であるLED基板603が目立ちにくくなる。
一方、図10-20及び図10-21(B)に示すように、第4演出用LED804を有する電子部品としてのLED基板803は、ベース部材801の前面側に配置されており、その前面側はカバー部材802により被覆されている。しかし、カバー部材802は透光性を有する合成樹脂材にて形成されていることで、カバー部材802に光拡散部802Aが形成されているとしても、遊技者側からカバー部材802を透してベース部材801やLED基板803の前面を視認することは可能である。
ここで、図10-21(B)に示すように、白色のLED基板803の周囲(周辺)に同じ白色のベース部材801が配置されることにより、LED基板803がその周囲のベース部材801と同化して、LED基板803とカバー部材802との境界部BDが分かりにくくなっている。つまり、ベース部材801の前面の一部にLED基板803が設けられていることが分かりにくくなるため、電子部品であるLED基板803が目立ちにくくなる。
しかし、第4演出用LED804は、インナーレンズ805の側端面から光を入射するアングル型LEDであり、LED基板803の周縁部に沿って配置されていることで、第4演出用LED804を含むLED基板803の前面周縁部の前面側がインナーレンズ805により被覆されておらず、また、インナーレンズ805は、インナーレンズ605に比べて反射部や光拡散部が形成されている面積が小さいため、遊技者側からインナーレンズ805を透して第4演出用LED804を含むLED基板803を視認したときの視認性が、遊技者側からインナーレンズ605を透して第3演出用LED604A,604Bを含むLED基板603を視認したときの視認性より高い。つまり、LED基板803の方がLED基板603よりも目立ちやすい。
ここで、図10-24に示すように、第3演出ユニット600の発光演出部630は、遊技者側から視認したときに第4演出ユニット800のLED基板803よりも大きく(図10-20参照)、また、前面の前後方向の配置位置が、第4演出ユニット800の前面の配置位置よりも前方(遊技者側)であり(図10-22、図10-23参照)、さらに、第4演出ユニット800の第4演出用LED804による発光態様が面発光であるのに対し、第3演出ユニット600の第3演出用LED604A,604Bによる発光態様が点光りである(図10-25参照)。尚、図10-25においては、発光態様を説明する便宜上、第3演出ユニット600と第4演出ユニット800の背景を黒色で表している。
このように第3演出ユニット600の発光演出部630は、遊技者側から視認したときに第4演出ユニット800のLED基板803よりも大きく、遊技者に近い位置にあり、かつ、強い光で発光するため、遊技者側から視認したときの視認性が第4演出ユニット800よりも高い演出手段とされている。すなわち、第4演出ユニット800の近傍位置には、第4演出ユニット800よりも遊技者側から視認したときの視認性が高い演出手段である第3演出ユニット600が設けられていることで、第4演出ユニット800よりも第3演出ユニット600の方が目立って遊技者の注目度が高いことから、第4演出ユニット800の電子部品であるLED基板803が目立ちにくくなる。
尚、本実施の形態では、第3演出ユニット600の発光演出部630は、遊技者側から視認したときに第4演出ユニット800のLED基板803よりも大きく、遊技者に近い位置にあり、かつ、強い光で発光することで、LED基板803及びベース部材801よりも視認性が高い演出手段として構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3演出ユニット600の発光演出部630は、遊技者側から視認したときの大きさ、遊技者に対する位置、発光態様のうち少なくともいずれかの態様が第4演出ユニット800のLED基板803と異なることで視認性が高くなっていればよい。
また、演出手段としての第3演出ユニット600の発光演出部630の前面を、LED基板803の表面色よりも視認性が高い色にて着色したり、視認性が高い色の装飾部を設けたり、視認性が高い色にて成形されたカバー部材602とすることで、発光演出部630の視認性を容易に高めるようにしてもよい。さらに、第3演出用LED604A,604Bの発光態様(例えば、点灯色、点灯態様、輝度など)により発光演出部630の視認性を容易に高めるようにしてもよい。
また、演出手段として、発光手段により発光可能であり、かつ、演出用モータ631により動作可能な第3演出ユニット600の発光演出部630を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機用枠3における第4演出ユニット800の周辺に設けられた発光手段(ランプ部など)や、発光手段により発光しない演出手段であってもよいし、所定の駆動源により動作せず所定位置に固定された演出部であってもよい。
また、図10-23に示すように、遊技機用枠3の前面上部には、遊技盤2やガラス窓50aよりも前方に突出する突出部3A(庇部)が形成されている。突出部3Aは、遊技領域Yの上部を通過する遊技球を、視認を妨げることがないように遊技領域Yよりも上方に形成されているが、前方に大きく突出していることで、例えば、パチンコ遊技機75SG001が遊技場の遊技島に設置された状態において、突出部3Aの下方の領域E1(図中網点で示す領域)は、遊技場の外光が突出部3Aにより遮断され影となることで暗くなる。
よって、第3演出ユニット600や第4演出ユニット800は、遊技領域Yの上部において領域E1に対応する位置に設けられていることで、LED基板603,803が突出部3Aの影に紛れやすくなるのでより目立たなくなる。
また、LED基板603,803の上方には、LED基板603,803よりも遊技者側に突出する突出部3Aが設けられており、突出部3Aは、LED基板603,803よりも大きいことで(図10-23参照)、LED基板603,803が突出部3Aの影になり目立ちにくくなる。
また、LED基板603,803及びベース部材601,801は白色である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらを暗色(例えば、黒色)としてもよく、このようにすることで、LED基板603,803及びベース部材601,801が突出部3Aの影に紛れやすくなるのでより目立ちにくくなる。
尚、本実施の形態では、電子部品及び特定部材よりも上方で遊技者側に突出する突出部として、LED基板603,803よりも上方で遊技者側に突出する突出部3Aを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、突出部は、遊技機用枠3の一部に突設される突出部に限定されるものではなく、例えば、遊技盤2や遊技領域Yに設けられた他の遊技用装置(例えば、入賞球装置など)や演出装置により構成されるものであってもよい。また、突出部3Aは、遊技機用枠3の前面に固設されたものだけでなく、所定タイミングにて原点位置から突出位置まで動作することにより、電子部品及び特定部材よりも上方で遊技者側に突出する突出部であってもよい。
次に、図10-26に示すように、導光板501の発光領域506は、導光板501の背面側で動作する第3演出ユニット600の発光演出部630及び動力伝達部材632が移動する際の移動領域E2(図10-26において1点鎖線で囲まれた領域)の大部分に対して前後に重畳するように形成されている。
詳しくは、発光演出部630及び動力伝達部材632の移動領域E2は、発光演出部630が原点位置から演出位置に移動する領域であり、原点位置と演出位置を含む領域である。導光板501は、右端面501aから光が入射されると発光領域506が発光した状態となり、後方の画像表示装置5の表示画像や発光演出部630及び動力伝達部材632が遊技者側から導光板501を透して視認困難または視認不能となる。すなわち、演出制御用CPU120は、発光演出部630及び動力伝達部材632を少なくとも原点位置から演出位置へ移動させる移動期間や演出位置に位置している演出期間において、導光板LED502を点灯させて発光領域506を発光させる発光演出を実行することで、発光演出部630及び動力伝達部材632が遊技者側から導光板501を透して視認困難または視認不能となるため、移動期間や演出期間において動力伝達部材632に沿って設けられるケーブルC(電子部品)等が目立つことを抑制することができる。
また、発光演出部630が演出位置まで移動した後、導光板LED502が消灯して発光領域506の発光演出が終了した場合、動力伝達部材632やケーブルC等が視認可能となるが、発光演出部630の第3演出用LED604A,604Bを点灯して発光演出部630を目立たせることで、動力伝達部材632やケーブルCを目立ちにくくすることができる。
また、このように動作可能に設けられた電子部品(例えば、LED基板603やケーブルC)については、原点位置に待機している待期期間や移動期間においては遊技者側から視認可能とされていてもよいが、少なくとも演出位置に位置する演出期間においては、遊技者側から視認困難または視認不能となるようにすることが好ましい。このようにすることで、遊技者が注目する演出期間において電子部品が目立つことを抑制できる。
また、本実施の形態の特徴部75SGのパチンコ遊技機75SG001は、
遊技者から視認可能に設けられた電子部品(例えば、LED基板303,403,603,803)と、
前記電子部品の周辺に設けられ、該電子部品と同系色に形成された特定部材(例えば、ベース部材301,401,601,801)と、
透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して前記電子部品及び前記特定部材を視認可能に設けられた透光部材(例えば、カバー部材302,402,602,802)と、
を備える
ことを特徴としている。
このようにすることで、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、同系色の特定部材によって電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。
尚、電子部品と特定部材とは、同系色であれば任意の色に変更可能である。また、上記実施例のように電子部品と特定部材とが同色(例えば、黒色と黒色、白色と白色など)であるものを含む。
(特徴部75SGの変形および応用に関する説明)
この発明は、上記で説明したパチンコ遊技機75SG001に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
例えば、前記実施の形態の特徴部75SGでは、電子部品として、第1演出用LED304、第2演出用LED404A~404D、第3演出用LED604A,604B、第4演出用LED804といった発光ダイオードが設けられたLED基板303,403,603,803を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光ダイオードが設けられていない回路基板(演出用ではない主基板11や、演出制御基板12や中継基板等を含む)や、センサ、ソレノイド、モータ、コネクタ、ケーブル(配線)などの電子部品及びこれらを固定する基板や部材等を含む。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、特定部材として、電子部品としてのLED基板303,403,603,803を配置するためのベース部材301,401,601,801を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記のように電子部品を配置または収容するユニット(装置)の一部を構成する部材でなくても、電子部品の周辺に設けられる部材であれば、該電子部品を配置または収容するユニット(装置)とは別個に設けられた異なる部材(例えば、他のユニットの一部を構成する部材や、遊技盤2や遊技機用枠3の一部を構成する部材など)であってもよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、透光部材として、電子部品を配置または収容するユニット(装置)の一部を構成するカバー部材302,402,602,802を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記のように電子部品を配置または収容するユニット(装置)の一部を構成する部材でなくても、透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して電子部品及び特定部材を視認可能に設けられた部材であれば、該電子部品を配置または収容するユニット(装置)とは別個に設けられた異なる部材(例えば、他のユニットの一部を構成する部材や、遊技盤2や遊技機用枠3の一部を構成する部材など)であってもよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、電子部品と該電子部品の周辺に設けられる特定部材とが同色(同一色)である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子部品と該電子部品の周辺に設けられる特定部材とが前述した同系色であれば、電子部品と特定部材とが同色であるものに限定されるものではない。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、特定部材としてのベース部材301,401,601,801は、電子部品としてのLED基板303,403,603,803の背面側において一部が重複するとともに、重複しない部分がLED基板303,403,603,803の周囲に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子部品と特定部材とは、遊技者側から視認したときに一部が重複することなく上側、下側、左側、右側の少なくともいずれかに並んで配置されていてもよい。また、遊技者側から視認したときに電子部品の周辺に特定部材が配置されて見えるようになっていれば、電子部品と特定部材とは、上下方向、左右方向、前後方向などに離れて配置されていてもよい。
尚、電子部品の周辺に設けられる特定部材とは、遊技者側から電子部品とともに視認可能な位置に設けられる特定部材を含み、例えば、電子部品から約5cmの範囲内に離れて配置されている特定部材を含んでもよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、透光部材として、透光性を有する合成樹脂材からなるカバー部材302,402,602,802を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、透光性を有する部材であれば材質は任意であり、ガラス材などであってもよい。また、遊技者が当該部材を透して電子部品及び特定部材を視認可能であれば、透明または半透明であってもよいし、所定の色に着色されていてもよい。また、光の透過率は100%または100%に近似する値でなくてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、透光部材としてのカバー部材302,402,602,802は、遊技者が該部材を透して電子部品としてのLED基板303,403,603,803及び特定部材としてのベース部材301,401,601,801の一部または全域を視認可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも電子部品の一部が該部材を透して視認可能に設けられていれば、特定部材の少なくとも一部が該部材を透して視認可能とされていなくても、電子部品と特定部材とを一緒に視認できるように設けられていればよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、透光部材としてのカバー部材302,402,602,802は、電子部品としてのLED基板303,403,603,803及び特定部材としてのベース部材301,401,601,801の前面側において電子部品及び特定部材に沿うように配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも電子部品及び特定部材に沿うように配置されていなくてもよい。つまり、透光部材に対し電子部品や特定部材が斜めに傾斜した状態で配置されていてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、LED基板303,403,603,803やベース部材301,401,601,801の表面全域が所定の色(黒色または白色)とされた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子部品及び特定部材において透光部材を透して視認可能な部分の色(例えば、電子部品及び特定部材の前面色)が同系色とされていれば、必ずしも表面全域が同系色とされていなくてもよい。また、これら電子部品と特定部材の色は、部材の成型時に着色されてもよいし、成型後に塗装または印刷により着色されてもよいし、シール等が貼着されることで所定の色になっていてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部75SGでは、電子部品と該電子部品の周辺に設けられる特定部材とが同色(同一色)である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電子部品としてのLED基板303,403,603,803や特定部材としてのベース部材301,401,601,801とは別個に、遊技者から視認困難または視認不能に設けられた所定電子部品(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82など)と、該所定電子部品の周辺に設けられた所定部材(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82などを固定する部材など)と、を備えるものにおいて、所定電子部品(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82など)は、所定部材(例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82などを固定する部材など)と非同系色であることが好ましい。
このように、遊技者から視認困難または視認不能に設けられる第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ソレノイド81,82などの所定電子部品については、これらを固定する所定部材との兼ね合いを考慮せずに汎用品を使用できるため、製造コストを削減することができる。
また、特定部材の色を、色相が同じであって電子部品の色の明度または彩度のいずれかが高い色とすることで、特定部材の方が電子部品よりも視認性が高くなるので、相対的に電子部品を目立ちにくくすることができる。
また、透光部材を、電子部品及び特定部材と同系色にて着色することで、透光部材が電子部品や特定部材と同化するので、電子部品がより目立ちにくくすることができる。
また、例えば、遊技盤2の右側に黒色のLED基板などの電子部品が配置されている場合において、画像表示装置5を挟んで反対側の遊技盤2の左側に、電子部品の周辺に設けられる特定部材とは別個に、該電子部品と同色または同系色の外レール飾り212を遊技者から視認可能に設けることで、画像表示装置5の左右側に黒色の部材がバランス良く配置されることになり、遊技者に違和感を与えにくくなるため、電子部品をより目立ちにくくすることができる。このように、特定部材とは別個に、電子部品と同色または同系色の部材を離れた位置に対象に配置することによって、電子部品をより目立ちにくくすることができる。
また、特徴部75SGに関する構成は、特徴部91AK、92AK、01AK、02AKに関する構成などのうち、一部または全部の構成と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部91AK、92AK、01AK、02AKにて説明した演出を画像表示装置5において実行可能とする場合、画像表示装置5の周りに設けられた特徴部75SGにて説明した第1演出ユニット300、第2演出ユニット400、第3演出ユニット600、第4演出ユニット800の電子部品が目立ちにくくなるので、上記演出を好適に見せることが可能である。
具体的には、例えば、図9-9~図9-11にて説明したように、複数の演出実行期間D0~D4のうち演出実行期間D0以外の期間でも、通常描画演出NORが実行される場合には、遊技効果ランプ9その他の装飾用LEDといった第1発光部材を用いた発光演出を実行可能であり、演出実行期間D2などにて特定描画演出SPEを実行するときに、発光演出が実行されないように制御する場合等においては、電子部品(例えば、LED基板303,403,603,803)及び特定部材(例えば、ベース部材301,401,601,801)の周辺(例えば、遊技効果ランプ9などよりも近い位置)に設けられる第2発光部材を用いた発光演出についても実行しない(または遊技効果ランプ9などの光量よりも光量を低くする)ように制御してもよい。このようにすることで、第1発光部材を用いた発光演出を制限したときに第2発光部材を用いた発光演出が実行されることにより、かえって電子部品や特定部材が目立ってしまうことを防止できる。
また、電子部品及び特定部材の周辺に設けられる第2発光部材のうち、電子部品及び特定部材の前面側に配置される透光部材の装飾部420を面発光させることが可能な第2演出用LED404Aなど、発光を継続しても目立たない発光部材については、第1発光部材を用いた発光演出を実行しないように制御する場合でも、光量を維持する(実行を制限しない)ようにしてもよい。このようにすることで、演出効果を下げすぎることなく、電子部品や特定部材が目立たないようにすることができる。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1,75SG001を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1、75SG001)であって、遊技者から視認可能に設けられた電子部品(例えば、LED基板303,403,603,803)と、前記電子部品の周辺に設けられ、該電子部品と同系色に形成された特定部材(例えば、ベース部材301,401,601,801)と、透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して前記電子部品及び前記特定部材を視認可能に設けられた透光部材(例えば、カバー部材302,402,602,802)と、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、前記透光部材(例えば、カバー部材302)は、前記電子部品(例えば、LED基板303)と前記特定部材(例えば、ベース部材301)とに跨るように形成された装飾パターン(例えば、装飾パターン331)を有し(図10-12参照)、前記演出実行手段は、特定演出識別情報(例えば、図11-28(B)等に示す「NEXT」と表示される特殊図柄)が仮停止したことに伴う第1演出(例えば、仮停止報知演出)と、該第1演出を実行した後に特定演出識別情報の可変表示の再開に伴ってキャラクタ画像を表示する第2演出(例えば、再可変表示報知演出)と、該第2演出を実行した後に1の可変表示における何回目の可変表示の再開であるかを特定可能な第1情報(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の画像)を表示する第1情報表示演出(例えば、第1可変表示開始回数報知演出)と、該第1情報表示演出を実行した後に前記第1情報に対応した情報であって該第1情報よりも視認性が低い第2情報(例えば、第1可変表示開始回数報知演出よりもサイズの小さい「×2」、「×3」、「×4」等の画像)を表示する第2情報表示演出(例えば、第2可変表示開始回数報知演出)と、を実行可能であり、前記第2演出の実行期間は、前記第1情報表示演出の実行期間よりも長い(例えば、図11-23に示すように、再可変表示報知演出の演出期間は3秒である一方で、仮停止報知演出の演出期間は2秒または1.5秒である部分)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、遊技者から視認可能に電子部品を配置しても、装飾パターンによって電子部品が目立ちにくくなるため、設計の自由度を高めることができる。また、遊技者が注目するキャラクタ画像が表示される第2演出の実行期間が、第1情報表示演出の実行期間よりも長くなるので、遊技興趣を向上できる。
つまり、設計の自由度を高めつつ見栄えのよい遊技機とすることができるとともに、キャラクタ演出を適切な期間で行うことにより遊技興趣を向上できる。すなわち、遊技場に設置したときに見栄えがよく遊技者の興味をひきやすい遊技機を提供することができる。
さらに、設計の自由度を高めることができ、また、遊技興趣を向上できる遊技機の形態の一例として、演出識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、前記演出実行手段は、特定演出識別情報(例えば、図11-28(B)等に示す「NEXT」と表示される特殊図柄)が仮停止したことに伴う第1演出(例えば、仮停止報知演出)と、該第1演出を実行した後に特定演出識別情報の可変表示の再開に伴ってキャラクタ画像を表示する第2演出(例えば、再可変表示報知演出)と、該第2演出を実行した後に1の可変表示における何回目の可変表示の再開であるかを特定可能な第1情報(例えば、「×2」、「×3」、「×4」等の画像)を表示する第1情報表示演出(例えば、第1可変表示開始回数報知演出)と、該第1情報表示演出を実行した後に前記第1情報に対応した情報であって該第1情報よりも視認性が低い第2情報(例えば、第1可変表示開始回数報知演出よりもサイズの小さい「×2」、「×3」、「×4」等の画像)を表示する第2情報表示演出(例えば、第2可変表示開始回数報知演出)と、を実行可能であり、前記第2演出の実行期間は、前記第1情報表示演出の実行期間よりも長い(例えば、図11-23に示すように、再可変表示報知演出の演出期間は3秒である一方で、仮停止報知演出の演出期間は2秒または1.5秒である部分)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例における特徴部003SGに関する説明)
次に、他の形態例における特徴部003SG(以下、本特徴部003SGと略記する)について説明する。図11-1(A)は、本特徴部003SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図11-1(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図11-1(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図11-1(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図11-1(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図11-1(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図11-2は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図11-2に示すように、本特徴部003SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
図11-3(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部003SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部003SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部003SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図11-3(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図11-4(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部003SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部003SGにおける大当り種別について、図11-4(B)を用いて説明すると、本特徴部003SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部003SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部003SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部003SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図11-5に示すPC1-1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部003SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図11-4(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」~「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図11-4(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図11-5は、本特徴部003SGにおける変動パターンを示している。本特徴部003SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部003SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを2種類設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、3種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよいし、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみとしてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部003SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1-1)も含まれている。
図11-5に示すように、本特徴部003SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部003SGにおけるノーマルリーチ変動パターンには、可変表示中に飾り図柄の仮停止と再可変表示を行う擬似連演出を実行しない変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンとがある。尚、ノーマルリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
更に、本特徴部003SGにおけるスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンとがある。尚、スーパーリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
尚、本特徴部003SGでは、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
つまり、本特徴部003SGにおけるノーマルリーチ変動パターンとスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高くなっている。
また、本特徴部003SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図11-6は、本特徴部003SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部003SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図11-6に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1-3(スーパーリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1-4(スーパーリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1-3(ノーマルリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1-4(ノーマルリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図11-6に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1-1~PB1-4に対する決定割合が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1-1を30%の割合で決定し、PB1-2を45%の割合で決定し、PB1-3を20%の割合で決定し、PB1-4を5%の割合で決定する。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1-1を5%の割合で決定し、PB1-2を20%の割合で決定し、PB1-3を30%の割合で決定し、PB1-4を45%の割合で決定する。つまり、本特徴部003SGでは、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合でスーパーリーチの変動パターンに決定されるようになっている。更に、擬似連演出の実行回数に注目すると、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも可変表示中に多くの擬似連演出が実行され易くなっている。このため、本特徴部003SGでは、可変表示における変動パターン及び擬似連演出の実行回数に対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1-1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部003SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1-1(非リーチはずれの変動パターン)、PA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2-3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2-4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1-2(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2-3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2-4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1-3(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2-2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2-3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2-4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1-4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部003SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図変動時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1-2、PA1-3、PA1-4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部003SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2~MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図11-7(A)に示すような演出制御用データ保持エリア003SG190が設けられている。図11-7(A)に示す演出制御用データ保持エリア003SG190は、演出制御フラグ設定部003SG191と、演出制御タイマ設定部003SG192と、演出制御カウンタ設定部003SG193と、演出制御バッファ設定部003SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部003SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部003SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部003SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部003SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部003SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部003SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部003SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部003SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部003SGでは、図11-7(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部003SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1-1」またはバッファ番号「2-1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1-0」またはバッファ番号「2-0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部003SGの始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、先読予告設定処理(図7)において先読予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
また、本特徴部003SGの始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、演出制限フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。尚、演出制限フラグとは、コマンド解析処理(図11-14)において、第1始動入賞口や第2始動入賞口にて始動入賞が発生したが図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが後述する第1保留記憶数通知待ち時間、または第2保留記憶数通知待ち時間内に受信されない場合に、当該エントリが先読予告演出の対象ではないことを示すフラグである。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、先読予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が画像表示装置5の下部に設けられている第1保留記憶表示エリア003SG5D、第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示され、先読予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア003SG5D、第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」~「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図11-7(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-0」または「2-0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1-1」または「2-1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図11-7(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図5のステップS101において実行される本特徴部003SGの始動入賞判定処理について、図11-8にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ003SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ003SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ003SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ003SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ003SGS103)。
ステップ003SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ003SGS101;N)、ステップ003SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ003SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ003SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ003SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ003SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ003SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ003SGS106)。
ステップ003SGS103,ステップ003SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ003SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ003SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ003SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ003SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ003SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ003SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ003SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ003SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ003SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ003SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ003SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ003SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ003SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ003SGS115)、ステップ003SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ003SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ003SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図11-9(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図11-9のステップ003SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部003SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図5のステップS110、図11-10)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図5のステップS111、図11-11)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ003SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、先読予告演出等の予告演出が実行されるようになる。
図11-9(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ003SGS121)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフであり時短フラグがオン状態であるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ003SGS121の処理に続いて、図11-3に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする(ステップ003SGS122)。その後、図11-8のステップ003SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ003SGS123)。大当り判定範囲には、ステップ003SGS122の処理により選択された特図表示結果判定テーブル1において「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ003SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ003SGS123;N)、図11-3に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする(ステップ003SGS124)。その後、図11-8のステップ003SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ003SGS125)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内である場合、つまり、可変表示において小当りとなると判定された場合には(ステップ003SGS125;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ003SGS126)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS127)して、ステップ003SGS138に進む。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内でない場合、つまり、可変表示において可変表示結果が「はずれ」となる場合には、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ003SGS128)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS129)。時短フラグがオフである場合は(ステップ003SGS129;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがオン状態である場合は(ステップ003SGS129;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ003SGS131)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部003SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、保留記憶数が3個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、保留記憶数が4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA~Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、例えば、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~497までの498個(約50%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~597までの598個(約60%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0~697までの698個(約70%)の判定値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA~Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち898~997までの100個(約10%)の判定値が割り当てられている。
このため、ステップ003SGS126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
また、ステップ003SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(ステップ003SGS123;Y)、図11-9(A)に示すように、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップ003SGS132)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、確変大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、確変大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、確変大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、非変大当りである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ003SGS133)、その後、判定した大当り種別が、非確変大当りであるか否かを判定する(ステップ003SGS134a)。判定した大当り種別が非確変大当りである場合(ステップ003SGS134a;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして(ステップ003SGS135)、ステップ003SGS138に進む。
また、判定した大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ003SGS134a;N)は、更に、判定した大当り種別が、確変大当りAまたは確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ003SGS134b)。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(ステップ003SGS134b;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットして(ステップ003SGS136)、ステップ003SGS138に進む。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(ステップ003SGS134b;N)、つまり、判定した大当り種別が確変大当りCである場合には、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ003SGS137)、ステップ003SGS138に進む。
ステップ003SGS127,ステップ003SGS130,ステップ003SGS131,ステップ003SGS135,ステップ003SGS136,ステップ003SGS137の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ003SGS138)。本特徴部003SGでは、図11-9(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ003SGS138の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ003SGS132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図11-10は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-10に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ003SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ003SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ003SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ003SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ003SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ003SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ003SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ003SGS144)、ステップ003SGS149に移行する。
一方、ステップ003SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ003SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ003SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ003SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ003SGS145の処理は、ステップ003SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ003SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ003SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ003SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ003SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」~「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1~MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ003SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ003SGS148)、ステップ003SGS149に移行する。
ステップ003SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図11-3に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ003SGS150a)。尚、このステップ003SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000~12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1~219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ003SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ003SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ003SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ003SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部に大当りフラグをオン状態とする(ステップ003SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図11-4(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ003SGS154)。
ステップ003SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ003SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
一方、ステップ003SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップ003SGS150a;N)、S150bに進んで、図11-3に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「小当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ003SGS150c)。尚、ステップ003SGS150cにおいては、変動特図が第1特図である場合には、第1特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定し、変動特図が第2特図である場合には、第2特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する。
ステップ003SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定された場合には(ステップ003SGS150c;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にする(ステップ003SGS151)。
一方、ステップ003SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定しなかった場合には(ステップ003SGS150c;N)、ステップ003SGS156に進む。
ステップ003SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「-」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ003SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ003SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ003SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ003SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ003SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ003SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ003SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図11-11は、変動パターン設定処理として、図5のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ003SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ003SGS161;Y)、大当り種別バッファ値から大当り種別を特定する(ステップ003SGS162)。
そして、特定した大当り種別が「確変大当りC」であるか否かを判定し(ステップ003SGS163)、「確変大当りC」ではない場合、つまり、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」のいずれかである場合には(ステップ003SGS163;N)、特定した大当り種別に応じて大当り用変動パターン判定テーブルAまたは大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。具体的には、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、特定した大当り種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。
一方、特定した大当り種別が「確変大当りC」である場合には(ステップ003SGS163;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS165)。
ステップ003SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ003SGS161;N)、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ003SGS166)。小当りフラグがオン状態にされている場合には(ステップ003SGS166;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットし(ステップ003SGS167)、ステップ003SGS175に進む。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ003SGS166;N)、遊技制御フラグ設定部に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ003SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ003SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ003SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ003SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ003SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ003SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ003SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ003SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ003SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ003SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ003SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ003SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ003SGS174)、ステップ003SGS175に進む。
ステップ003SGS164,ステップ003SGS165,ステップ003SGS167,ステップ003SGS169,ステップ003SGS171,ステップ003SGS173,ステップ003SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA~Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ003SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ003SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ003SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ003SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ003SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ003SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ003SGS172の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ003SGS173)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ003SGS174)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ003SGS172でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図11-12は、特別図柄停止処理として、図5のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ003SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ003SGS181)。そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定し(ステップ003SGS182)、大当りフラグがオフにされている場合(ステップ003SGS182;N)には、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ003SGS183)。
小当りフラグがオン状態にされている場合には、演出制御基板12に、小当りに対応する当り開始5指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS190a)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間に相当する値を設定する(ステップ003SGS190b)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(ステップ003SGS190c)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値である“8”に更新し(ステップ003SGS190d)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ003SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ003SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ003SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ003SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットする(ステップ003SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新する(ステップ003SGS189)。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ003SGS183;N)、ステップ003SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ003SGS190;Y)には、ステップ003SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ003SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を-1する(ステップ003SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ003SGS193)、「0」でない場合(ステップ003SGS193;N)にはステップ003SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ003SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ003SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ003SGS195)、ステップ003SGS196に進む。
ステップ003SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図11-13は、大当り終了処理として、図5のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ003SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ003SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ003SGS204)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ003SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ003SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ003SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ003SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ003SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ003SGS205;N)には、更に、記憶されている大当り種別が確変大当りCであるか否かを判定する(ステップ003SGS206)。
記憶されている大当り種別が確変大当りCである場合には(ステップ003SGS206;Y)、確変フラグをオン状態にした後(ステップ003SGS210)、ステップ003SGS213に進む。
一方、記憶されている大当り種別が確変大当りCでない場合、つまり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合には(ステップ003SGS206;N)、確変フラグをオン状態にし(ステップ003SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ003SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ003SGS209)、ステップ003SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ003SGS205;Y)には、ステップ003SGS211とステップ003SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ003SGS213に進む。
ステップ003SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ003SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ003SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ003SGS216)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図11-14は、コマンド解析処理として、図6のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-14に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ003SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ003SGS221;N)、後述するステップ003SGS223またはステップ003SGS225にて設定(セット)される第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ003SGS237)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ003SGS2375;N)、コマンド解析処理を終了する。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ003SGS237;Y)、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが未だ格納されていないエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、当該格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態とし(ステップ003SGS238)、コマンド解析処理を終了する。
ステップ003SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ003SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ003SGS222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ003SGS223)。例えば、ステップ003SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部003SG192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ003SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ003SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ003SGS224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ003SGS225)。例えば、ステップ003SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ003SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ003SGS224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS226)。ステップ003SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップ003SGS226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS227)。ステップ003SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ003SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ003SGS228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ003SGS229)。
ステップ003SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ003SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ003SGS230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ003SGS231)。
そして、ステップ003SGS229,ステップ003SGS231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、未受信のコマンドがあれば演出制限フラグをオン状態にする(ステップ003SGS232)。
ステップ003SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップ003SGS226;Y)、ステップ003SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ003SGS227;Y)、あるいはステップ003SGS223,ステップ003SGS225,ステップ003SGS232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを、図11-7に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ003SGS233)、ステップ003SGS221の処理に戻る。
尚、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ003SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ003SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行う(ステップ003SGS234)。そして、ステップ003SGS223またはステップ003SGS225にて設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ003SGS235)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ003SGS235;N)、ステップ003SGS221の処理に戻る。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ003SGS235;Y)、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、該当する格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態にしたのち(ステップ003SGS236)、ステップ003SGS221の処理に戻る。
図11-15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、先読予告設定処理において先読予告演出の有無とともに該先読予告演出の演出パターン(保留記憶表示の表示パターン)を決定し(S161)、次いで、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア003SG005D及び第2保留記憶表示エリア003SG005Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(ステップ003SGS162)。
図11-16は、先読予告設定処理として、図5のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11-16に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、可変表示の実行中であるか否かを判定する(ステップ003SGS240a)。可変表示の実行中であるか否かは、演出制御プロセスフラグの値が1~3のいずれかであるか否かによって判定すればよい。
可変表示の実行中でない場合(ステップ003SGS240a;N)はステップ003SGS241に進み、可変表示の実行中である場合(ステップ003SGS240a;Y)は、更に第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かを判定する(ステップ003SGS240b)。尚、第1可変表示開始回数報知演出とは、図11-28(E)、図11-29(L)、図11-30(S)に示すように、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出である。また、ステップ003SGS240aにおいて第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かは、実行中の可変表示のプロセスデータを参照して判定すればよい。
第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中でない場合(ステップ003SGS240b;N)はステップ003SGS241に進み、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中である場合(ステップ003SGS240b;Y)は、ステップ003SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中は、先読予告演出を実行しないようになっている。
ステップ003SGS241において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aをチェックする。そして、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグがオン状態である(「1」にセットされている)エントリが有るか否かにより判定する(ステップ003SGS242)。
表示未決定フラグがオン状態であるエントリが無い場合は(ステップ003SGS242;N)、先読予告設定処理を終了し、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが有る場合は(ステップ003SGS242;Y)、該エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定または第6図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS243a)。図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドである場合には(ステップ003SGS243a;Y)、ステップ003SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、確変大当りCまたは小当りとなる保留記憶については、先読予告演出を実行しないようになっている。
一方、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドでない場合には、該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがはずれを示すコマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS243b)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は(ステップ003SGS243b;N)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(ステップ003SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データとステップ003SGS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(ステップ003SGS245)。
ステップ003SGS245においては、例えば、図11-17(A)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図11-17(A)に示す決定割合の設定例では、ステップ003SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、先読予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、先読予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示され、先読予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。
尚、可変表示結果が確変大当りC以外の大当りとなる場合は、先読予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず先読予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図11-17(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待感を高めることができる。
尚、本特徴部003SGでは、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合は、必ず先読予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合であっても、可変表示結果が「はずれ」である場合と同様に先読予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。
また、ステップ003SGS243bにおいて、表示未決定フラグがオン状態であるエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(ステップ003SGS243b;Y)、表示未決定フラグがオン状態である当該エントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(ステップ003SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すればよい。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データと、ステップ003SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(ステップ003SGS248)。
ステップ003SGS248においては、例えば、図11-17(B)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図11-17(B)に示す決定割合の設定例では、ステップ003SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、先読予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。尚、先読予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が通常態様である丸型(○)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。
図11-17(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、可変表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、先読予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図11-17(A)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合においては、先読予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、可変表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、可変表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、可変表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待感を高めることができる。
ステップ003SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、ステップ003SGS247において先読予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(ステップ003SGS249)。
ステップ003SGS245の実行後または先読予告演出の実行が決定された場合は(ステップ003SGS249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(ステップ003SGS246)。具体的には、ステップ003SGS245またはステップ003SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、ステップ003SGS245またはステップ003SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、ステップ003SGS251に進む。
また、ステップ003SGS249において、先読予告演出の実行が決定されていない場合は(ステップ003SGS249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ003SGS250)、ステップ003SGS251に進む。
尚、ステップ003SGS246またはステップ003SGS250実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更する(ステップ003SGS251)。その後、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容にもとづいて保留表示を更新する(ステップ003SGS252)。これにより、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに新たに格納された保留記憶が、保留表示フラグにセットされた「0」、「1」、「2」のいずれかに対応した表示態様にて表示される。また、可変表示が実行されて、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容がシフトされた場合にも、該シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容に応じて、画像表示装置5の下方位置に設けられている第1保留記憶表示エリア003SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア003SG5Uの保留表示が更新される。
具体的には、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア003SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア003SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア003SG5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。
そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本特徴部003SGでは画面の中央方向)にシフトする。
つまり、可変表示の開始時に実行される、後述する可変表示開始設定処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの保留記憶にもとづいて、第1保留記憶表示エリア003SG5Dや第2保留記憶表示エリア003SG5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア003SG5Dや第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示されるようになる。
尚、本特徴部003SGにおいては、ステップ003SGS252の処理を先読予告設定処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶表示エリア003SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア003SG5Uの保留表示が更新するための処理を、先読予告設定処理とは異なる処理(例えば、保留表示更新処理)として個別に実行するようにしてもよい。
また、本特徴部003SGでは、ステップ003SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりステップ003SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを先読予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、先読予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において先読予告演出が同時に実行される場合がある。
また、本特徴部003SGでは、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみに決定するようにしてもよい。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
図11-18は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ003SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ003SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ003SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ003SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ003SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ003SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ003SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ003SGS272またはステップ003SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ003SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)及び変動パターンに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ003SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部003SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンが非リーチ変動パターンであれば、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンがリーチ変動パターンであれば、停止図柄として左右図柄が同一であるが中図柄が異なるリーチはずれの組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップ003SGS277)。当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンである場合(ステップ003SGS277;Y)は、擬似連演出を実行する可変表示用の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS278)。
ステップ003SGS278の実行後、演出制御用CPU120は、当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンであるか否かを判定する。当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンである場合(003SGS279;Y)は、可変表示結果に基づいて、仮停止報知演出に代えて特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する(ステップ003SGS280)。仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。
そして、演出制御用CPU120は、特別仮停止報知演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ003SGS281)。特別仮停止報知演出の実行を決定した場合(ステップ003SGS281;Y)は、特別仮停止報知演出の実行と変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ003SGS287に進む(ステップ003SGS282)。
当該変動パターンがノーマルリーチ変動パターンである場合(003SGS279;N)や特別仮停止報知演出の非実行を決定した場合(003SGS281;N)は、可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を2秒と1.5秒とから決定する(ステップ003SGS283)。そして、該ステップ003SGS283において決定した仮停止報知演出期間と変動パターンに応じてプロセステーブルを選択してステップ003SGS287に進む(ステップ003SGS284)。
また、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンである場合(ステップ003SGS277;N)は、擬似連演出を実行しない可変表示用の予告演出決定処理を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS285)。ステップ003SGS285において予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定した後は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ003SGS287に進む(003SGS286)。
ステップ003SGS287において演出制御用CPU120は、003SGS282、003SGS284、003SGS286のいずれかで選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ003SGS287)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ003SGS288)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部003SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ003SGS289)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ003SGS290)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(ステップ003SGS291)。
演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を-1し、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、プロセスタイマがタイマアウトした場合は、次のプロセスデータへの切り替えを行い、改めて次のプロセスタイマをスタートさせるとともに次のプロセスデータのないように従って演出装置の制御を行うことで飾り図柄の可変表示を実行する。尚、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において予告演出の実行を決定している場合、可変表示中演出処理内において予告演出を実行するための予告演出実行処理を実行可能となっている。
次に、擬似連演出を実行する可変表示の流れについて説明する。先ず、図11-19(A)に示すように、変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合は、先ず、飾り図柄の仮停止を示唆する仮停止示唆演出が実行される。尚、本特徴部003SGにおける仮停止示唆演出は、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が仮停止した後に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて飾り図柄が通常よりも低速で可変表示を行う演出である。尚、仮停止示唆演出期間の長さは、可変表示開始設定処理のステップ003SG283にて決定した仮停止報知演出期間の長さに応じて異なっている。
仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間A(2秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。また、仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングBとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が1.5秒間に亘って実行される。尚、図11-19(A)に示すように、仮停止報知演出期間Aと仮停止報知演出期間Bとは、同一タイミング、つまり、仮停止報知演出は、演出期間が1.5秒と2秒のどちらに決定されている場合であっても、必ず特定のタイミングで終了するように設定されている。
そして、仮停止報知演出が終了すると、再可変表示報知演出が実行される。再可変表示報知演出は、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。
尚、1回目の再可変表示は、該再可変表示報知演出中に実行される。再可変表示報知演出が終了すると、該再可変表示報知演出の終了タイミングから第1可変表示開始回数報知演出が実行される。第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において可変表示回数に応じた色のエフェクト画像を表示する演出である。つまり、当該1回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×2」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において青色のエフェクト画像を表示する演出であり、2回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×3」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において緑色のエフェクト画像を表示する演出であり、3回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×4」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において赤色のエフェクト画像を表示する演出である。
そして、第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、該第1可変表示開始回数報知演出の終了タイミングから第2可変表示開始回数報知演出が実行される。第2可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。
第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、飾り図柄がリーチの態様となりノーマルリーチのリーチ演出が実行される。
図11-19(B)に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図11-19(A)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合と同じく、仮停止示唆演出と、それぞれ1回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出及び1回目の仮停止と再可変表示が実行された後、2回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように2回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタB)の画像が表示される。また、2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において1回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×3」(2回目の第2可変表示開始回数報知演出では2回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」)が表示される。
図11-20に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図11-19(B)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合と同じく、仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように3回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目及び2回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタC)の画像が表示される。また、3回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×4」(3回目の第2可変表示開始回数報知演出では3回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」)が表示される。
図11-21に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、先ず、仮停止示唆演出が実行される。
尚、該可変表示では、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止報知演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され特別仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。つまり、特別仮停止報知演出が実行する可変表示では、特別仮停止報知演出が非実行である(仮停止報知演出が実行される)可変表示とは異なり、仮停止示唆演出期間と特別仮停止報知演出期間は不変となっている。
特別仮停止報知演出の終了後は、再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の飾り図柄の再可変表示が実行される。また、暫くして第2可変表示開始回数報知演出が実行される。つまり、該可変表示では、1回目の特別仮停止報知演出が実行された後は、1回目の再可変表示報知演出としてキャラクタ(キャラクタA)の画像の表示や第1可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5での「×2」の表示が実行されず、第2可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×2」の表示のみが実行される
そして、1回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後は、2回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、2回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図11-19(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×3」の表示が実行される。
図11-22に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図11-21と同じく仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、3回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図11-19(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×4」の表示が実行される。
尚、一部は前述したが、図11-23に示すように、本特徴部003SGにおける仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、2秒間または1.5秒間に亘って実行される演出である。
特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。尚、特別仮停止報知演出として画像表示装置5に表示された特別背景画像は、次の特別背景画像への更新タイミングまたは、可変表示が終了するまで表示される画像である一方で、仮停止報知音の出力期間(特別仮停止報知演出期間)は、仮停止報知演出の一部と同じく2秒間である。
再可変表示報知演出とは、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。尚、再可変表示報知演出の演出期間(画像表示装置5におけるキャラクタの画像の表示期間とスピーカ8L、8Rからの再可変表示報知音の出力期間)は、再可変表示の実行回数にかかわらず3秒間である。尚、前述したように、擬似連演出を実行する可変表示では、擬似連演出の実行回数(仮停止・再可変表示の実行回数)が多いほど大当り期待度が高く設定されているので、再可変表示報知演出については、最終的にキャラクタCの画像が表示される場合が最も大当り期待度が高く、最終的にキャラクタAの画像が表示される場合が最も大当り期待度が低く設定されている。
第1可変表示開始回数報知演出とは、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を表示する演出である。尚、これら第1可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず1秒間である。
第2可変表示開始回数報知演出とは、第1可変表示開始回数報知演出の後に1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。尚、これら第2可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず2秒間である。
図11-24(A)は、図11-18における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ003SGS301)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出を実行する当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS302)。
具体的には、図11-24(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を20%の割合で決定し、群予告演出の実行を45%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を30%の割合で決定する。
尚、カットイン予告演出とは、図11-28(F)に示すように画像表示装置5においてカットイン画像が表示される演出であり、群予告演出とは、図11-28(G)に示すように多数のキャラクタが画像表示装置5の表示領域を横切るように表示される演出である。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を5%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を0%の割合で決定する。
つまり、本特徴部003SGにおいて擬似連演出を実行する可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方が実行される場合が最も大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:カットイン予告演出+群予告演出>群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ003SGS302の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定(カットイン予告演出と群予告演出の少なくとも一方の実行を決定)したか否かを判定する(ステップ003SGS303)。いずれの予告演出の実行も決定していない場合(ステップ003SGS303;N)は予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了し、いずれかの予告演出の実行を決定した場合(ステップ003SGS303;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了する(ステップ003SGS304、ステップ003SGS305)。
尚、図11-27に示すように、これら予告演出の実行可能期間は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間重複している。特に予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間において、これらカットイン予告演出と群予告演出が重複して実行される。
また、本特徴部003SGでは、予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)においていずれかの予告演出の実行が決定した場合は、全ての再可変表示報知演出期間において同一の予告演出が実行される(図11-28~図11-30参照)。
図11-25(A)は、図11-18における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ003SGS311)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出が実行されない当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS312)。
具体的には、図11-25(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を65%の割合で決定する。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を35%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定する。
つまり、本特徴部003SGにおいて擬似連演出が実行されない可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ003SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ003SGS313)。予告演出の実行を決定していない場合(ステップ003SGS313;N)は予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了し、予告演出の実行を決定した場合(ステップ003SGS313;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了する(ステップ003SGS314、ステップ003SGS315)。
尚、擬似連演出が実行されない該可変表示において予告演出を実行する場合は、可変表示の開始タイミングからリーチタイミングまでの期間中であれば任意の期間にて予告演出を実行してよい。
図11-26(A)は、演出制御用CPU120が図11-18におけるステップ003SG280において特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する場合の決定割合を示す図である。図11-18におけるステップ003SG280において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当り(スーパーリーチ大当り)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を20%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を80%の割合で決定する。一方で、可変表示結果がはずれ(スーパーリーチはずれ)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を80%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を20%の割合で決定する。
つまり、本特徴部003SGでは、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行する場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるとともに画像表示装置5に特別背景画像が表示される場合)は、特別仮停止報知演出が実行されない場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるのみの場合;仮停止報知演出が実行される場合)よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における大当り期待度:特別仮停止報知演出実行>特別仮停止報知演出非実行)。
また、前述したように、特別仮停止報知演出が実行される場合に注目すると、可変表示中に擬似連演出が1回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示されるのみであるが、可変表示中に擬似連演出が2回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示された後、2回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像に替えて第2特別背景画像が表示され(第1特別背景画像から第2特別背景画像に更新され)、3回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第2特別背景画像に替えて第3特別背景画像が表示され(第2特別背景画像から第3特別背景画像に更新され)るようになっている。
つまり、擬似連演出を実行する可変表示については、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高く設定されているため、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第3特別背景画像である場合が最も大当り期待度が高く設定されており、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第1特別背景画像である場合が最も大当り期待度が低く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において最終的に画像表示装置5に表示される特別背景画像に関する大当り期待度:第3特別背景画像>第2特別背景画像>第1特別背景画像)。
図11-26(B)は、演出制御用CPU120が図11-18におけるステップ003SG283において可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を決定する場合の決定割合を示す図である。図11-18におけるステップ003SG283において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りであれば、仮停止報知演出期間を60%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに40%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。一方で、可変表示結果がはずれであれば、仮停止報知演出期間を40%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに60%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。つまり、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合について、仮停止報知演出の演出期間が2秒に設定されている場合は、仮停止報知演出の演出期間が1.5秒に設定されている場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合の仮停止報知演出の演出期間に関する大当り期待度:仮停止報知演出期間A(2秒)>仮停止報知演出期間B(1.5秒))。
また、本特徴部003SGでは、仮停止報知演出期間を2秒間と1.5秒とから決定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間は1の期間に一義的に決定してもよいし、また、3以上の期間から決定してもよい。
また、本特徴部003SGでは、仮停止報知演出期間が長い方が、仮停止報知演出期間が短い場合よりも大当り期待度が高い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間が短い方が、仮停止報知演出期間が長い場合よりも大当り期待度が高いようにしてもよい。
次に、可変表示中においてスピーカ8L、8Rから出力される音の出力態様について説明する。図11-27に示すように、先ず、スピーカ8L、8Rは、可変表示の進行にもとづいてBGM(楽曲)を出力可能となっている。該BGMは、再可変表示報知演出期間を除く可変表示中において出力される。また、スピーカ8L、8Rは、仮停止示唆音と仮停止報知音と再可変表示報知音及び第1可変表示開始回数報知音を出力可能となっている。このうち仮停止示唆音は仮停止示唆演出期間中のみ出力され、仮停止報知音は仮停止報知演出期間中のみ出力され、再可変表示報知音は再可変表示報知演出期間中のみ出力され、第1可変表示開始回数報知音は第1可変表示開始回数報知演出期間中のみ出力される。
更に、スピーカ8L、8Rは、カットイン予告演出音と群予告演出音を出力可能となっている。このうちカットイン予告演出音は、カットイン予告演出の実行が決定されている場合に、カットイン予告演出実行期間中にのみ出力され、群予告演出音は、群予告演出の実行が決定されている場合に、群予告演出実行期間中にのみ出力される。
つまり、図11-27に示すように、擬似連演出を実行する可変表示中については、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される再可変表示報知演出期間中はスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される一方で、該再可変表示報知演出期間を除く可変表示中においてはスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限されない。更に、仮停止示唆演出期間中は、スピーカ8L、8RからBGMと仮停止示唆音の2種類の音が出力される一方で、第1可変表示開始回数報知演出期間中は、スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音に加えてBGMとカットイン予告演出音と群予告演出音とを含む最大で4種類の音が出力されるようになっている。
次に、本特徴部003SGにおける擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、擬似連演出を3回実行する可変表示を例として図11-28~図11-32に基づいて説明する。
先ず、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の非実行が決定された場合は、図11-28(A)~図11-28(C)に示すように、可変表示が開始されて暫くすると「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止する。そして、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す特殊図柄(図11-28(B)に示す「NEXT」と表示される図柄)の通常よりも低速での可変表示が実行される。そして、仮停止再演出期間が終了すると同時に特殊図柄が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図11-28(D)~図11-28(G)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタAの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、1回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×2」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において青色のエフェクト画像の表示が開始される。第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、1回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×2」の画像が表示される。
1回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図11-29(J)に示すように、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止するとともに飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す特殊図柄(図11-29(J)に示す「NEXT」と表示される図柄)が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図11-29(K)~図11-29(O)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、2回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタBの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。尚、2回目の再可変表示報知演出の実行中は、青色のエフェクト画像が非表示化される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、2回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×3」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において緑色のエフェクト画像の表示が開始される。第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、2回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」の画像が表示される。
2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図11-30(Q)に示すように、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止するとともに、飾り図柄表示エリア5Cにおいて特殊図柄(図11-30(Q)に示す「NEXT」と表示される図柄)が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図11-30(R)~図11-30(V)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、3回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタCの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。尚、3回目の再可変表示報知演出の実行中は、緑色のエフェクト画像が非表示化される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、3回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×4」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において赤色のエフェクト画像の表示が開始される。第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、3回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」の画像が表示される。
以降は、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果として大当りまたははずれを示す組合せにて飾り図柄が導出表示される。尚、該可変表示中において画像表示装置5の左右両端部に表示されたエフェクト画像は、スーパーリーチのリーチ演出の開始タイミングにて表示を終了してもよいし、可変表示が終了したタイミングにて表示を終了してもよい。
次に、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の実行が決定された場合は、図11-31(A)~図11-31(C)に示すように、可変表示が開始されて暫くすると「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止する。そして、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す特殊図柄(図11-31(B)に示す「NEXT」と表示される図柄)の通常よりも低速での可変表示が実行される。そして、仮停止再演出期間が終了すると同時に特殊図柄が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図11-31(D)~図11-31(H)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、画像表示装置5において第1特別背景画像の表示が開始されるとともに、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、カットイン演出や群予告演出が終了すると、第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。
以降は、図11-32(I)~図11-32(N)に示すように、2回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第1特別背景画像が第2特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行され、3回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第2特別背景画像が第3特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、3回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、リーチ演出が実行されて飾り図柄が大当りまたははずれを示す組合せで導出表示される。
以上、本特徴部003SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120は、飾り図柄の仮停止に伴う仮停止報知演出を実行可能であり、該仮停止報知演出の後に飾り図柄の再可変表示に伴ってキャラクタの画像を表示して再可変表示の実行を報知する再可変表示報知演出を実行可能であり、該再可変表示報知演出の後に再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を表示する第1可変表示開始回数報知演出を実行可能であり、該第1可変表示開始回数報知演出の後に再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を該第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズで表示する第2可変表示回数報知演出を実行可能となっている。
これら演出制御用CPU120が実行可能な演出のうち、再可変表示報知演出は演出期間が3秒に設定されている一方で仮停止報知演出は演出期間が1.5秒または2秒に設定されている。つまり、再可変表示報知演出では、遊技者が注目するキャラクタ画像が表示される再可変表示報知演出の方が仮停止報知演出よりも長期間に亘って実行されるので、遊戯興趣を向上できる。
尚、本特徴部003SGでは、再可変表示報知演出を仮停止報知演出よりも長期間に亘って実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出を再可変表示報知演出よりも長期間に亘って実行してもよい。
また、本特徴部003SGでは、第2可変表示開始回数報知演出として、再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズにて表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可変表示開始回数報知演出よりも視認性を低下して表示可能であれば、第2可変表示開始回数報知演出におけるこれら再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を任意の態様にて表示してよい。例えば、第2可変表示開始回数報知演出では、再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を、第1可変表示開始回数報知演出よりも小さく表示する、第1可変表示開始回数報知演出での画像表示装置5における表示領域を変更する、第1可変表示開始回数報知演出での表示色や輝度を変更する、可動体や他の画像によって表示を隠蔽する等すればよい。
また、図11-27に示すように、スピーカ8L、8Rは飾り図柄の可変表示に応じた音としてBGMを出力可能であるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中(再可変表示報知演出期間中)は、スピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される一方で、再可変表示報知演出期間外の期間(スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音が出力される期間中(第1可変表示開始回数報知演出期間中)を含む)はスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限されないので、スピーカ8L、8RからのBGMの出力によって再可変表示報知音による演出効果が阻害されることを防ぐことができるとともに、スピーカ8L、8RからのBGMの出力によって第1可変表示開始回数報知音による演出効果を向上できるので、演出に応じて適切な音をスピーカ8L、8Rから出力でき、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部003SGでは、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中にスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される形態として、スピーカ8L、8RからのBGMの出力を停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音を出力される期間中は、スピーカ8L、8Rから出力されるBGMの音量の低下によりBGMの出力の制限を実現してもよい。
また、本特徴部003SGでは、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中にスピーカ8L、8RからのBGMの出力を制限する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8RからのBGMの出力は、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中であっても制限しなくともよい。
また、本特徴部003SGでは、スピーカ8L、8Rからの仮停止示唆音の出力中は、BGMの出力が制限されない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8Rからの仮停止示唆音の出力中は、BGMの出力が制限されるようにしてもよい。このようにすることで、仮停止示唆音の演出効果がBGMに妨げられることがなくなるので、遊技者が刈り停止示唆音を認識し易くなり、遊技興趣を向上できる。
また、図11-27に示すように、スピーカ8L、8Rから仮停止示唆音が出力される期間中は、該仮停止示唆音とともにBGMが出力される一方で、スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音が出力される期間中は、該第1可変表示開始回数報知音とともにBGMとカットイン予告演出音と群予告演出音が出力される場合があるので、仮停止示唆演出期間中は、遊技者が仮停止示唆音を認識し易くなることで仮停止示唆演出の注目を高めることができる一方で、第1可変表示開始回数報知演出中は、第1可変表示開始回数報知音とともにスピーカ8L、8Rから出力される音にバリエーションを持たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、演出制御用CPU120は、再可変表示報知演出として画像表示装置5に異なるキャラクタの画像を表示可能であり、最終的に画像表示装置5に表示されるキャラクタの画像に応じて大当り期待度を異ならせることができるので、再可変表示報知演出の演出態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、演出制御用CPU120は、擬似連演出を実行する可変表示の開始時に、仮停止報知演出に代えて特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定可能であり、特別仮停止報知演出を実行する場合は、飾り図柄の仮停止後に再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出を実行しないことにより、特別仮停止報知演出の演出効果が再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出とに妨げられてしまうことによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出として、先読み予告演出を実行可能であり、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中に始動入賞が発生した保留記憶については先読み予告演出を実行しない(保留表示を「○」にて表示する)ので、第1可変表示開始回数報知演出が先読み予告演出によって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
尚、本特徴部003SGでは、本発明における特定予告演出を先読み予告演出とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定予告演出としては、実行中の可変表示のタイミングに関わらず実行され得る先読み予告演出の他、可変表示の特定のタイミングから実行される演出であってもよい。
また、本特徴部003SGでは、第1可変表示開始回数報知演出の実行中に先読み予告演出の実行を制限する例として、先読み予告演出を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可変表示開始回数報知演出の実行中に先読み予告演出の実行を制限する形態としては、第1可変表示開始回数報知演出の非実行時よりも引く割合で先読み予告演出を実行可能としてもよいし、第1可変表示開始回数報知演出の実行中は、先読み予告演出の特定の表示パターン(例えば、表示パターンβよりも大当り期待度が低い表示パターンα)での実行のみ可能としてもよい。
また、演出制御用CPU120は、図11-28~図11-30に示すように、第1可変表示開始回数報知演出の一部として、画像表示装置5の左右端部において再可変表示回数に応じたエフェクト画像を表示可能であり、再可変表示報知演出の実行中はこれらエフェクト画像が非表示化されるので、再可変表示報知演出の演出効果がエフェクト画像によって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、本特徴部003SGでは、演出制御用CPU120は、本発明における特殊演出として画像表示装置5の左右端部において再可変表示回数に応じたエフェクト画像の表示を実行可能であり、再可変表示報知演出の実行中にこれらエフェクト画像を非表示化することによって特殊演出の実行を制限する形態を例示しているが、発明はこれに限定されるものではなく、再可変表示報知演出の実行中に特殊演出の実行を制限する形態としては、再可変表示報知演出の非実行時とは異なる表示領域にてエフェクト画像を表示してもよいし、再可変表示報知演出の非実行時よりも小さなサイズにてエフェクト画像を表示してもよい。更に、再可変表示報知演出の実行中は、再可変表示報知演出の非実行時よりも低い割合にてエフェクト画像を表示してもよい。
以上、本発明の特徴部003SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部003SGでは、パチンコ遊技機1に可動体を設けない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG-1として図11-33に示すように、画像表示装置5の表示を阻害しない退避位置と画像表示装置5の正面位置(演出位置)との間で動作可能な可動体003SG005Kを設けてもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1に可動体003SG005Kを設ける場合は、擬似連演出を実行する可変表示中において、再可変表示報知演出期間中は可動体003SG005Kの退避位置から演出位置への動作を制限する一方で、第1可変表示開始回数報知演出期間中は可動体003SG005Kの退避位置から演出位置への動作を制限しないようにしてもよい。このようにすることで、再可変表示報知演出期間中は可動体003SG005Kが演出位置に移動することにより再可変表示報知演出やカットイン予告演出、群予告演出の表示が阻害されてしまうことを防ぐことができるとともに、第1可変表示回数報知演出期間中は該第1可変表示回数報知演出を可動体003SG005Kの動作によって強調することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、飾り図柄の可変表示を画像表示装置5の上方から下方に向けて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG-2として図11-34(A)に示すように、飾り図柄の可変表示方向は画像表示装置5の画面奥側から手前側に向けて実行してもよいし、画像表示装置5の右方から左方(或いは左方から右方)に向けて実行してもよい。
更に、前記特徴部003SGでは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止する場合は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて特殊図柄を仮停止させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG-2の図11-34(B)及び図11-34(C)に示すように、擬似連演出としては、通常の数字を示す飾り図柄が仮停止してもよい。尚、このように擬似連演出として通常の数字を示す飾り図柄を仮停止させる場合は、「112」や「556」等の所謂ずれ目の組合せ、「123」や「456」等の連続する数字の組合せ、「135」や「246」等の偶数や奇数の組合せの飾り図柄を仮停止させてもよい。つまり、前記特徴部003SGでは、本発明における特定演出識別情報を特殊図柄(図11-28(B)等に示す「NEXT」と表示される図柄)とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における特定演出識別情報は、前述した「112」や「556」等の所謂ずれ目の組合せ、「123」や「456」等の連続する数字の組合せ、「135」や「246」等の偶数や奇数の組合せの飾り図柄や、これら以外の通常の数字を示す飾り時柄の組合せであってもよい。更に、図11-34(B)及び図11-34(C)に示すように飾り図柄にキャラクタの画像が含まれている場合は、図11-34(D)に示すように、再可変表示報知演出として該キャラクタが飾り図柄から飛び出してくる演出を実行してもよい。このようにすることで、再可変表示報知演出に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、擬似連演出を実行する可変表示では、擬似連演出の実行回数にかかわらず常に同一の特殊図柄が仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG-3として図11-35(A)~図11-35(C)に示すように、仮停止する特殊図柄は、該仮停止後に実行する再可変表示回数に応じて異なっていてもよい。このようにすることで、飾り図柄の仮停止毎に遊技者が再可変表示回数を容易に認識することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、可変表示の開始時に仮停止報知演出の演出期間を2秒と1.5秒とから決定可能であり、可変表示中は該決定した演出期間にて全ての仮停止報知演出を実行可能、つまり、仮停止報知演出の第1回数目と第2回数目とで演出期間が同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG-4として、仮停止報知演出の演出期間を各仮停止報知演出で決定可能(仮停止報知演出を第1回数目の演出期間と第2回数目の演出期間とを異ならせて実行可能)としてもよい。特にこのような場合は、各再可変表示報知演出の演出期間を異ならせない(再可変表示報知演出の演出期間を第1回数目と第2回数目とで異ならせない)とともに各第1可変表示開始回数報知演出の演出期間と異ならせない(第1可変表示開始回数報知演出の演出期間を第1回数目と第2回数目とで異ならせない)ようにしてもよい。このようにすることで、再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出の演出効果を維持することができるとともに、仮停止報知演出の実行期間を実行回数毎に異ならせることができるので、仮停止報知演出のバリエーションを増やすことができ、遊技興趣を向上できる。
尚、前述したように本特徴部003SGでは、可変表示中に擬似連演出が複数回実行される場合は、全ての仮停止報知演出期間をステップ003SG283にて決定した期間とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変表示中に擬似連演出が複数回実行される場合は、それぞれの仮停止報知演出期間について異なる期間を決定可能としてもよい。
また、前記特徴部003SGでは、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出の非実行が決定されている場合は、本発明の第2演出としての再可変表示報知演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連演出を実行する可変表示では、特別仮停止報知演出の実行・非実行のどちらに決定されているかにかかわらず再可変表示報知演出を実行しないようにしてもよい。
また、前記特徴部263SGでは、本発明を遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能なパチンコ遊技機1に適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、大当り遊技状態に制御可能であるとともに、所定の設定切替スイッチの操作によって複数の設定値(例えば、1~6)のうちいずれかの設定値を設定可能であり、該設定されている設定値に応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なるパチンコ遊技機(設定機能付パチンコ遊技機)に適用してもよい。つまり、本発明を、遊技者にとっての有利度の異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値を設定可能な有利度設定手段を備える遊技機に適用してもよい。
このように本発明を設定機能付パチンコ遊技機に適用する場合は、変形例003SG-5として、可変表示中において、大当り遊技状態に制御されることを示唆する特別態様と、設定値に関する示唆(例えば、設定されている設定値や前回の起動時から設定値が変更されたか否か等の示唆)を行う特定態様とを含む複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により可変表示中演出を実行可能としてもよい。
特に、このような可変表示中演出を可変表示中に複数回実行可能とする場合は、これら複数回のうち第1回数において可変表示中演出を実行するときと、該第1回数よりも後の第2回数において可変表示中演出を実行するときとで、特定態様の可変表示中演出を同一の割合で実行可能とすることで、特定態様の可変表示中演出が第1回数と第2回数のいずれかで実行された場合でも特定態様の可変表示中演出の実行に対して同じように期待することができる。
また、このように、パチンコ遊技機1において複数の設定値を設定可能とし、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなる割合を異ならせる場合は、仮停止示唆演出、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出等の擬似連演出に関わる演出の演出態様によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値や、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されたこと等を示唆可能としてもよい。このようにすることで、擬似連演出に関わる演出の演出態様に遊技者を注目させることが可能となるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、可変表示中に擬似連演出が最大回数である3回実行された場合においても可変表示結果がはずれとなる可能性がある形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記特徴部003SGであれば可変表示中に擬似連演出を4回まで実行可能とし、擬似連演出を4回実行する変動パターンは大当りの変動パターンにのみ設けることで、可変表示中に擬似連演出が最大回数実行された場合は必ず可変表示結果が大当りとなるようにしてもよい。
尚、このように可変表示中に擬似連演出が最大回数実行されることで可変表示結果が大当りとなることが確定する場合は、最大回数の擬似連演出の実行後に可変表示結果が大当りとなることを報知する大当り確定演出を実行し、第1可変表示開始回数報知演出や第2可変表示開始回数報知演出等のその他の演出を実行しないようにしてもよい。このように大当り確定演出中に第1可変表示開始回数報知演出や第2可変表示開始回数報知演出を実行しないことにより、大当り画定演出に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、図11-27~図11-30に示すように、演出制御用CPU120は、第1可変表示開始回数報知演出が終了してから第2可変表示開始回数報知演出を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120は、第2可変表示開始回数報知演出を第1可変表示開始回数報知演出の実行中から開始してもよい。
また、前記特徴部003SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。
また、本明細書では、本発明の遊技機の形態として複数の特徴部や変形例を例示したが、本発明の遊技機としては、これら複数の特徴部や変形例を組合せて実施してもよいし、1の特徴部や変形例のみを実施してもよい。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
11 主基板
12 演出制御基板
103 CPU
120 演出制御用CPU
75SG001 パチンコ遊技機
300 第1演出ユニット
301 ベース部材
302 カバー部材
303 LED基板
331 装飾パターン
400 第2演出ユニット
401 ベース部材
402 カバー部材
403 LED基板
420 装飾部
600 第3演出ユニット
800 第4演出ユニット
801 ベース部材
802 カバー部材
803 LED基板

Claims (1)

  1. 演出識別情報の可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技者から視認可能に設けられた電子部品と、
    前記電子部品の周辺に設けられた特定部材と、
    透光性を有する部材であって遊技者が該部材を透して前記電子部品及び前記特定部材を視認可能に設けられた透光部材と、
    演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
    前記透光部材は、前記電子部品と前記特定部材の前側に設けられており、
    前記演出実行手段は、
    演出識別情報が仮停止したことに伴う第1演出と、
    前記第1演出を実行した後に演出識別情報の可変表示の再開に伴ってキャラクタ画像を表示する第2演出と、
    前記第2演出を実行した後に1の可変表示における何回目の可変表示の再開であるかを特定可能な第1情報を表示する第1情報表示演出と、
    前記第1情報表示演出を実行した後に前記第1情報に対応した情報であって該第1情報よりも視認性が低い第2情報を表示する第2情報表示演出と、
    前記有利状態に制御されることを示唆する演出であって、特定予告演出を含む予告演出と、を実行可能であり、
    前記第2演出において、1の可変表示における再開回数に応じて異なる態様のキャラクタ画像を表示可能であり、
    前記第1情報表示演出において、前記第2演出の実行中に再開された演出識別情報の可変表示の実行中に、該実行中の可変表示の少なくとも一部を隠蔽するように前記第1情報を表示可能であり、
    前記第1情報を表示しているときは、前記特定予告演出を実行せず、前記第2情報を表示しているときは、前記特定予告演出を実行可能であり、
    前記第2演出の実行期間は、前記第1情報表示演出の実行期間よりも長く、
    前記有利状態に制御される割合は、1の可変表示における再開回数が多いときの方が、再開回数が少ないときよりも高い、
    ことを特徴とする遊技機。
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