JP7345735B2 - Wlanネットワークにおけるバックアップルートを伴うマルチホップルーティングプロトコル - Google Patents
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1.1.WLANシステム
802.11などのWLANシステムでは、パッシブスキャン及びアクティブスキャンという2つのスキャンモードが規定される。以下は、パッシブスキャンの特性である。(a)ネットワークに参加しようと試みる新規局(STA)は、各チャネルを調べ、最大でMaxChannelTimeにわたってビーコンフレームを待つ。(b)ビーコンが受け取られなかった場合、新規STAは別のチャネルに移行し、従ってスキャンモードで信号を送信しないのでバッテリ電力を節約する。STAは、ビーコンを見逃さないように各チャネルにおいて十分な時間にわたって待つべきである。ビーコンが失われた場合、STAはさらなるビーコン送信間隔(BTI)にわたって待つべきである。
IEEE 802.11s(以下、802.11s)は、802.11標準に無線メッシュネットワーキング能力を加えた標準である。802.11sでは、新たなタイプの無線局と、メッシュネットワーク発見、ピアツーピア接続の確立及びメッシュネットワークを通じたデータのルーティングを可能にする新たなシグナリングとが規定される。
一般に、ミリメートル波帯におけるWLANでは、高い経路損失を考慮して通信にとって十分なSNRを提供するために、送信、受信、又はこれらの両方に指向性アンテナを使用する必要がある。送信又は受信において指向性アンテナを使用すると、スキャンプロセスも指向性になる。IEEE 802.11ad及び新たな標準802.11ayでは、ミリメートル波帯を介した指向性送受信のためのスキャン及びビームフォーミング手順が規定されている。
mmW WLANの最先端システムの例は、802.11ad標準である。
新規STAは、特定のSSID、SSIDリスト、又は全ての発見されたSSIDをスキャンするためにパッシブ又はアクティブスキャンモードで動作する。パッシブなスキャンを行うには、STAが、SSIDを含むDMGビーコンフレームをスキャンする。アクティブなスキャンを行うには、DMG STAが、所望のSSID又は1又は2以上のSSIDリスト要素を含むプローブ要求フレームを送信する。DMG STAは、プローブ要求フレームの送信前に、DMGビーコンフレームの送信又はビームフォーミングトレーニングの実行を行うことが必要な場合もある。
BFトレーニングは、セクタスイープを使用するBFトレーニングフレーム送信の双方向シーケンスであり、各STAが送信及び受信の両方に適したアンテナシステム設定を決定するために必要なシグナリングを行う。
このSLS BFトレーニング段階は、802.11ad標準のセクタレベルスイープ(SLS)必須段階に焦点を置く。SLS中には、一対のSTAが、異なるアンテナセクタを介して一連のセクタスイープ(SSW)フレーム(又は、PCP/APにおける送信セクタトレーニングの場合にはビーコン)を交換して、最も高い信号品質を提供するセクタを発見する。最初に送信を行う局はイニシエータと呼ばれ、2番目に行う局はレスポンダと呼ばれる。
図10A~図10Cに、アドホックオンデマンド距離ベクトル(AODV)ルーティングプロトコルの使用例を示す。ルーティングプロトコルは、複数のホップ(中間STA)を介して発信局(STA)と宛先STAとの間に通信経路を確立するための一連のルールである。AODVは、無線媒体を介した現在のマルチホップルーティングの一般的本質を表すルーティングプロトコルである。AODVでは、STAが、図10A~図10Cの例に見られるような以下のステップに従ってルートを生成する。
図11に、STAにセンサ及びアクチュエータなどへの外部I/OをもたらすI/O経路12に結合されたバス14にコンピュータプロセッサ(CPU)16及びメモリ(RAM)18結合されたハードウェアブロック13内へのI/O経路12を示す、STAハードウェア構成の実施形態例10を示す。プロセッサ16上では、STAが「新規STA」又は既にネットワーク内に存在するSTAのうちの1つの機能を実行できるように、通信プロトコルを実装するプログラムを実行するための、メモリ18からの命令が実行される。また、このプログラミングは、現在の通信状況でどのような役割を果たしているかに応じて異なるモード(ソース、中間、宛先)で動作するように構成されると理解されたい。この図示のホストマシンは、近隣STAとの間でフレームを送受信する複数のアンテナ24a~24n、26a~26n、28a~28nへの無線周波数(RF)回路22a、22b、22cに結合されたmmWモデム20を含むように構成される。また、このホストマシンは、(単複の)アンテナ34への無線周波数(RF)回路32に結合されたsub-6GHzモデム30を含むことも分かる。
典型的なマルチホップネットワークでは、発信元STAから宛先STAへのルートが、エンドツーエンド経路の中間STAを選択することによって決定される。AODVの例に示すように、多くの場合、中間STAは、使用のために選択されたリンクが最良のリンク品質をもたらすように選択される。
4.1.近隣リスト
アンテナセクタスイープを実行することによって取得された情報は、本明細書では近隣リストと呼ぶデータベースをSTAが構築する際に利用され、STAは、この中でSTAの各アンテナセクションの受信信号品質情報を自機のメモリに記憶する。少なくとも1つの実施形態では、近隣リストの各インスタンスが、近隣STAに関する雑多な情報を記憶するようにも構成される。近隣リストの目的は、各STAが近隣STAを認識して最良の送信/受信セクタを選択できるようにすることである。
以下の説明では、発信局(送信元)が、宛先局と呼ばれる別の局(STA)への通信を開始する局(STA)とみなされる。ルーティングテーブルは、後の項で説明するルート発見プロセスの結果として構築される。発信元STAは、宛先STAにデータフレームを送信する前に宛先STAへのルートを設定する。宛先STAへのルートは、ルーティングテーブルに基づいて管理される。ルーティングテーブルは、(ここでは列形式で示す)宛先STA毎のレコードを含み、従って発信元STAは、宛先STAへのフレーム送信に備えて宛先STAのレコードを検索することができる。
各STAは、自機が近隣STAに転送したフレームのタイプ(RREQ又はRREP)をメッセージのシーケンス番号及びメトリックと共に追跡するための1つの転送テーブルを有する。転送テーブルは、近隣STA毎に1つの列(レコード)を有し、少なくとも1つの実施形態例では以下の要素を含む。(a)Neighbor:近隣STAのアドレスである。(b)OrigSTA:近隣ノードに転送されたルーティング管理フレームの発信元STAである。(c)SeqNum:近隣ノードに送信されたルーティング管理フレームのシーケンス番号である。(d)Type:近隣ノードに送信されたルーティング管理フレームのタイプ(RREQ/RREP)である。(e)Metric:近隣ノードに送信されたルーティング管理フレームのメトリックである。
(STA間の接続性及びリンク構成に応じて)発信元STAから宛先STAにデータトラフィックを中継できる複数の中間STAが存在する複数のSTAノードから成るmmWネットワークの例について考察する。発信元STAは、近隣STAが既にセクタスイープ(SSW)を実行し終えていると仮定して、マルチホップルートを確立するために近隣STAにルート要求(RREQ)を送信する。発信元STAの(直接範囲内の)各1ホップ近隣がRREQフレームを受け取り、そのルーティングテーブルを発信元STAへのエントリで更新する。次に、各近隣STAは、受け取られたRREQの発信元STAを除く1ホップ近隣に同様にRREQを転送する。
4.5.1.ルーティング要求(RREQ)及びルーティング応答(RREP)
図16に、RREQフレーム112及びそのサブフィールド114、116の実施形態例110を示す。フレーム112は以下を含む。(a)フレームのタイプを示すFrame Control(フレーム制御)フィールド。(b)搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)チャネルアクセスに使用されるNAV情報(仮想搬送波感知機構)を含むDuration(継続時間)フィールド。(c)Recipient Address(受信者アドレス)(RA)フィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。(d)Tranmitting Address(送信アドレス)(TA)フィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。(e)後述するルーティング要求の詳細を含むRREQフィールド。(f)Frame Check Sequence(フレームチェックシーケンス)(FCS)フィールドはRREQフレームに含まれる。
図18に、ステータス要求フレーム152及びそのサブフィールド154の実施形態例150を示す。SREQフレーム152は以下のフィールドを含む。(a)フレームのタイプを示すFrame Control(フレーム制御)フィールド。(b)CSMA/CAチャネルアクセスに使用されるNAV情報を含むDuration(継続時間)フィールド。(c)Recipient Address(受信者アドレス)(RA)フィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。(d)Tranmitting Address(送信アドレス)(TA)フィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。(e)後述するルーティング要求の詳細を含むSREQフィールド。(f)Frame Check Sequence(フレームチェックシーケンス)(FCS)フィールドは、RREQフレームに含まれる。
4.6.1.RREQ送信機STA
図20及び図21に、発信元STAがその近隣STAにルート発見要求を送出する際のRREQ送信機ステップの実施形態例190、210を示す。
図20には、ブロック192から開始する、発信元STAによるRREQ送信ロジック190を示す。発信元STAは、ルート発見要求を送信するために、まずルーティングテーブルをチェックし(194)、宛先STAのためのネクストホップエントリが存在しない場合には、ブロック196においてRREQフレームの初期値を設定することによってRREQ送信を開始し、その後に1ホップ近隣のSTAにRREQフレームを伝搬して(198)ルーチンは終了する(200)。この伝搬198については、図21に詳細に示す。一方で、ブロック194において宛先へのネクストホップが存在すると判定された場合、実行はブロック194からルーチンの終了200に進む。
図21には、1ホップ近隣のSTAにRREQフレームを伝搬する実施形態例210を示す。実行はブロック212から開始する。STAは、1ホップ近隣のSTAのリストを保持し、このリストは近隣リストと呼ばれる。近隣STAに伝搬すべきRREQフレームを有するSTAは、その近隣リストをスキャンしてSTAを1つずつ選択(選別)する(214)。Target Neighbor(標的近隣)を、選別された近隣STAインスタンスに設定する(216)。フロー図では、以下の条件のいずれも真でない場合かつその場合に限り、STAが近隣STAにRREQを転送することが分かる。ブロック218において、近隣STAがRREQの送信機又はRREQのOrigSTAであるかどうかを判定するチェックを行う。そうである場合、実行はブロック218からYes(はい)の経路に従って直接ブロック224に進む。一方で、近隣が発信局でも送信機STAでもない場合、実行はNo(いいえ)の経路に従ってブロック220に進み、標的近隣のエントリについて転送テーブルをチェックして、STAが既に同じRREQメッセージ(同じOrigSTA及び同じシーケンス番号)をより小さなメトリックで近隣STAに転送したかどうかを判定する。既にRREQをより小さなメトリックで転送していた場合、実行はYes(はい)の経路に従ってブロック224に到達する。一方で、未だに同じRREQをより小さなメトリックで転送していなかった場合、実行はNo(いいえ)の経路に従ってブロック222に進む。ブロック222において、近隣STAにRREQメッセージを転送する準備として、RREQ.TAと自機との間の推定されるリンクメトリックをRREQのメトリックフィールドに追加することによってRREQメトリックを更新する。実行は、近隣STAを調べて全ての近隣STAを1つずつ選別するループ構文の終了(EOL)を示すにすぎないブロック224に進んだ後に終了する(226)。
図22A~図22Cに、RREQメッセージを受け取る際のSTA動作の実施形態例230を示す。プロセスは図22Aのブロック232から開始し、ブロック234において、Target neighbor(標的近隣)をRREQ.TAに一致する近隣リストインスタンス(エントリ)に設定する。ブロック236において、このSTA(すなわち、RREQの受信機)からRREQ.TAへのリンクメトリックを推定する。RREQ.TAに到達するために利用可能なNextHop STAが既に存在するどうかを判定するチェック238を実行する。利用可能なNextHopが存在しない場合、実行はブロック240に到達してネクストホップをRREQ.TAに設定し、メトリックをLinkMetricの正しい値に設定してLifetimeをRREQのLifetimeに設定することによってRREQ.TAに対応する列を埋め、その後に図22Bのブロック244に到達する。一方で、図22Aのブロック238におけるチェックが利用可能なネクストホップの存在を示す場合、実行はブロック242に到達し、推定されたリンクメトリックの値をルーティングテーブル内の既存のメトリックと比較し、必要に応じてNextHop及びBackup NextHopエントリを更新し、その後に図22Bのブロック244に到達する。ブロック244において、PathMetricをRREQ.Metric及びLinkMetricの合計に設定して、実行はブロック246に到達する。
図23に、宛先STAにおいて受け取られたRREQの送信元であるSTAにRREPを送信(ユニキャスト)するロジックの実施形態例270を示す。処理はブロック272から開始し、ブロック274において、この宛先STAがRREPを準備し、RREP.Metricフィールドの設定を含めて値の初期化を行う。ブロック278において、転送テーブルをチェックして、同じRREPメッセージをより小さなメトリックで近隣STAに転送済みであるかどうかを判定する。ブロック278において、既に転送テーブルがより小さなメトリックでのRREQ.TAのエントリを含む場合、実行はYes(はい)の経路に従ってブロック280において終了する。一方で、同じRREPメッセージをより小さなメトリックで転送していない場合にはブロック278に到達し、受け取ったRREQフレームの送信元であるSTAに宛先STAがRREPメッセージを送信してプロセスは終了する(280)。
4.6.4.1.RREP受信機STAのロジックフロー1
図24A~図24Cに、STAにおいてRREPフレームを受け取る実施形態例290を示す。実行はブロック292から開始し、ブロック294において、TargetNeighborをRREP.TAに一致する近隣リストインスタンスに設定し、その後にSTA自体とRREP.TA(TargetNeighbor)との間のリンクメトリックを推定する(296)。ブロック298において、ルーティングテーブルをチェックして、RREP.TAである宛先がネクストホップを有するかどうかを判定する。ネクストホップが存在する場合にはYes(はい)の経路を取ってブロック302に至り、この時点でリンクメトリックを既存のメトリックと比較することに基づいて、必要に応じてRREP.TAの宛先のルーティングテーブルを更新し、実行は図24Bのブロック304に到達する。一方で、ブロック298においてネクストホップが発見されない場合、実行はブロック300に到達し、この時点でRREP.TAのルーティングテーブルを更新してNextHopをRREP.TAに設定し、MetricをLinkMetricに設定し、LifetimeをRREP.Lifetimeに設定し、その後に実行は図24Bのブロック304に到達し、この時点で経路メトリックをRREP.Metric及びLinkMetricの合計に更新する。
図25に、STAが1ホップ近隣のSTAにRREPメッセージを伝搬する実施形態例330を示す。プロセスはブロック332から開始し、ブロック334において近隣リストをスキャンする。STAは、1ホップ近隣のSTAのリストを含む近隣リストを維持する。近隣STAに伝搬すべきRREPフレームを受け取ったSTAは、近隣リスト内のSTAを1つずつスキャンする(334)。STAは、近隣リスト内にリストされたSTAをループしてSTAを1つずつ選択(選別)する。ブロック336において、TargetNeighborを選択(選別)された近隣インスタンスに設定する。なお、TargetNeighborのインスタンスは、STAがリストを調べて近隣STAを1つずつ選択するにつれて1つずつ選択される。ブロック338及び340にチェックが存在するが、一部の近隣STAは伝搬ロジックの結果としてRREPメッセージを受け取らず、従って選択的伝搬になる。STAは、複数の条件が1つも当てはまらないと分かった場合かつその場合に限って近隣STAにRREPを転送する。
図26に、STAが近隣STAにSREQを送信する実施形態例350を示す。プロセスの最初のステップ352は、プライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップの積極的維持を行うことである。各STAは、そのルーティングテーブルのエントリが有効なままであり、ネクストホップノード及びバックアップネクストホップノードが各エントリにとって到達可能であることを確認する必要がある。ルーティングテーブル内の各エントリ(プライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップ)にはLifetime(有効期限)が存在し、各STAはエントリを最新かつ有効に保持する責任を負う。この目的のために、各STAは、プライマリ又はバックアップのいずれであるかにかかわらずネクストホップとしてリストされたSTAに定期的にステータス要求(SREQ)メッセージを送信する。具体的に言えば、この動作は、STAがルーティングテーブル内の各宛先を選別(選択)し(354)、次に標的の宛先を選択された宛先STAになるように設定し(356)、その後にプライマリネクストホップ又はバックアップネクストホップの有効期限がすぐに切れそうであるかどうかを判定するチェックを行う(358)ことによって実行される。すぐに有効期限が切れそうでない場合、実行は終了する(362)。一方で、358のチェックにおいてすぐに有効期限が切れそうであることが示された場合にはブロック360を実行し、Lifetimeが切れそうなネクストホップSTAにSREQメッセージを送信してプロセスは終了する(362)。
4.8.1.トポロジ
図29に、送信元(S)、宛先(D)、並びに中間(リレー)局A及びBという4つの局を有するネットワークトポロジ例400を示す。このシナリオでは、利用される双方向リンクの各々にそのリンクのメトリックがラベル付けされており、STA SとSTA Aとの間にメトリック5、STA SとSTA Bとの間にメトリック4、STA AとSTA Dとの間にメトリック3、STA BとSTA Dとの間にメトリック3、及びSTA AとSTA Bとの間にメトリック2が示されている。この特定の例では、単純にするために、AからBへのコストがBからAへのコストと同じであることを意味するリンク相互依存を想定する。しかしながら、本レポートに開示するプロトコルは、一般に非相互依存リンクを有するネットワークにも適用可能であり、従ってこのようなネットワークと共に利用することもできる。
図30A及び図30Bは、図29のトポロジ例に示す局間の相互作用のメッセージシーケンス図である。図30Aでは、チャートの上部にわたってSTA S412、STA A414、STA B416、STA D418を示し、下部の行に特定の局間の具体的な通信を示す。このシナリオでは、STA SがRREQメッセージの送信を開始し(420)、その近隣STA(STA A及びSTA B)がRREQを受け取る。行422では、STA A及びSTA Bがいずれも自機のルーティングテーブルを更新することが分かる。424において、STA Aが近隣STA B及びSTA DにRREQを転送し、これらの各々は自機のルーティングテーブルをそれぞれ更新する(426、428)。
表3に、トラフィックの宛先がSTA Dであり、宛先DへのNextHopが利用不可(N/A)である例の初期ルーティングテーブルを示す。表4には初期転送テーブルを示しており、STA Sは、これに従って、seqNum0であり、TAがSに等しく、受信アドレス(RA)がA及びBであるRREQメッセージを生成する。その後に、A及びBにRREQが転送され、転送テーブルが更新される。
STA Aは、SからRREQを受け取り、リンクメトリックを推定し、ルーティングテーブルを表5に示すものに更新する。STA Aは、ノードB及びノードDにRREQを転送する。Sは、STA Aが受け取ったRREQメッセージの送信元と同じ近隣であるため、STA AはSTA Sへの転送を行わない。STA Aは、転送テーブルを表6に示すように更新する。
STA Bは、STA SからRREQを受け取り、リンクメトリックを推定し、ルーティングテーブルを表7に示すように更新する。STA Bは、STA A及びSTA DにRREQを転送する。STS Sは受け取られたメッセージの送信元と同じ近隣であるため、ノードBはSTA Sにメッセージを転送しない。STA Bは、転送テーブルを表8に示すように更新する。
STA Aは、STA BからRREQを受け取って、ルーティングテーブルを以下のように更新する。RREQ.TAがSTA Bであり、RREQ.OrigSTAがSTA Sであるため、STA Aは、STA Bが直接又は他のノードを通じてSTA Sに到達できると認識する。また、STA Aは、このRREQのメトリックとSから直接受け取られた以前のRREQのメトリックとを比較して、プライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップを決定する。次に、STA Aは、この時点でSTA Sへのバックアップネクストホップを含む表9に示すようにルーティングを更新する。OrigSTAとRREQ.TAとが等しくなるため、STA Aは、受け取ったRREQをSTA Sに転送しない。STA Bから受け取られたRREQは6に等しいメトリックを有するのに対し、STA Aは、同じメッセージを5に等しいメトリックでDに送信し終えている。従って、Aは、STA Bから受け取られたRREQをSTA Dに転送しない。この結果、STA Aの転送テーブルは表10に示すようになる。
STA Bは、STA AからRREQを受け取り、ルーティングテーブルを表11に示すように更新し、この表ではSTA AがSTA Sに到達するためのバックアップネクストホップである。この事例ではRREQ.OrigSTAとRREQ.TAとが等しくなるので、STA Bは、受け取ったRREQをSに転送しない。STA Bは、STA AからRREQを受け取ると転送テーブルをチェックして、既にRREQメッセージをメトリック4でSTA Dに転送済みであることが分かる。従って、STA Bは、受け取ったRREQメッセージをメトリック7(STA SからSTA Aへ(5)+STA AからSTA Bへ(2))でSTA Dに転送することはしない。表12に、結果として得られるSTA Bにおける転送テーブルを示す。
STA Dは、STA Aから8に等しいメトリックでRREQを受け取る。STA Dは、STA Bから7に等しいメトリックでRREQを受け取る。STA Dは、メトリック値を比較し、STA Sへのプライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップを決定する。従って、STA Dは、ルーティングテーブルを表13に示すように更新する。STA Dは、受け取られた各RREQに応答してRREPメッセージを生成する。従って、STA Dは、STA A及びSTA BにRREPメッセージを転送して、自機の転送テーブルを表14に示すように更新する。
STA Aは、STA DからRREPメッセージを受け取り、リンクメトリックを推定し、自機のルーティングテーブルを表15に示すように更新する。STA Aは、STA S及びSTA BにRREPメッセージを転送して、自機の転送テーブルを表16に示すように更新する。
STA Bは、STA DからRREPメッセージを受け取り、リンクメトリックを推定し、自機のルーティングテーブルを表17に示すように更新する。STA Bは、STA S及びSTA AにRREPメッセージを送信して、自機の転送テーブルを表18に示すように更新する。
STA Aは、STA BからRREPメッセージを受け取り、リンクメトリックを推定し、自機のルーティングテーブルを表19に示すように更新し、この表ではSTA Bがこの時点でSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップを有する。この事例ではOrigSTAがRAと同じになるので、STA AはSTA DにRREPを転送しない。STA Aは、STA BからRREPを受け取ったばかりであるため、STA BにRREPを転送しない。
STA Bは、STA AからRREPメッセージを受け取る。STA Bは、ルーティングテーブルを表21に示すように更新し、この表ではSTA AがSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップである。この事例ではOrigSTAがRAと同じになるので、STA Bは、STA DにRREPメッセージを転送しない。STA Bは、RREPをSTA Aから受け取ったばかりであるため、STA AにRREPを転送しない。STA Bは、既にRREPメッセージを3に等しいメトリックでSTA Sに転送し終えているので、このRREPメッセージをSTA Sに転送せず、従ってRREPを5に等しいメトリックで転送することはしない。
STA Sは、STA Aからメトリック値8で、及びSTA Bからメトリック7でRREPメッセージを受け取る。STA Sは、自機のルーティングテーブルを表23に示すように更新し、この表ではSTA BがSTA Dに到達するためのプライマリネクストホップであり、STA AがSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップである。表24に転送テーブルを示す。
図31に、局間の切断されたリンクを×印として示した実施形態例470を示す。このシナリオ例は、リンク閉塞の状況を調べる。データ伝送の途中でSTA SからSTA Bへのリンクが(例えば、人体によって)閉塞したと仮定する。
図33に、STA B(リレーノード)からSTA D(宛先局)へのリンクが閉塞したシナリオの実施形態例510を示す。この事例では、STA Bのルーティングテーブルが、STA Bにおけるルーティングテーブルを示す表27に示す通りであり、この表ではSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップが存在する。表27から、STA Bは、宛先STA Dに到達するためのバックアップネクストホップとしてSTA Aを有していることが分かる。従って、STA Bは、切断されたリンクを検出すると、STA Aにトラフィックをルーティングする。STA Aのルーティングテーブルから、STA AはSTA Dに到達する知識を有していることが分かる。さらに、STA Aは、積極的リンク維持を通じて、そのルーティングテーブル内に表28に示すように最新情報を有する。この結果、STA Aは、STA Dに到達するためのプライマリネクストホップとしてSTA Dを有しているので、STA Dにデータトラフィックを送信する。
以下の概要は、本開示のいくつかの重要な要素を開示するものであるが、この概要は、本開示の重要な要素のみを説明するものとして解釈すべきではない。
(a)トラフィックの発信元STAは、複数のホップにわたるトラフィックの移動を可能にするルートの設定時に、近隣STAにルート発見メッセージを送出する。(b)STAは、ルート発見メッセージの受信時に、(b)(i)ルート発見メッセージを送信した近隣STAとのリンクメトリックを計算し、(b)(ii)このSTAがトラフィックの宛先でない場合、近隣STAにルート発見メッセージを伝搬する。(c)宛先STAは、ルート発見メッセージの受信時に、受け取ったルート発見メッセージの送信元であるSTAにルート応答メッセージを送出する。(d)ルート応答メッセージを受け取ったSTAは、ルート応答メッセージが発信元STAによって受け取られるまでこれを近隣STAに伝搬する。
提示した技術の説明した強化は、様々な無線通信局のプロトコル内に容易に実装することができる。また、無線通信局が、1又は2以上のコンピュータプロセッサ装置(例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コンピュータ対応ASICなど)、及び命令を記憶する関連するメモリ(例えば、RAM、DRAM、NVRAM、FLASH(登録商標)、コンピュータ可読媒体など)を含むように実装されることにより、メモリに記憶されたプログラム(命令)がプロセッサ上で実行されて、本明細書で説明した様々なプロセス法のステップを実行することが好ましいと理解されたい。
STA Sにおけるルーティングテーブル
表2
STA Sにおける転送テーブル
表3
初期状態のルーティングテーブル
表4
STA Sにおける転送テーブル
表5
STA Aにおけるルーティングテーブル
表6
STA Aにおける転送テーブル
表7
STA Aにおけるルーティングテーブル
表8
STA Bにおける転送テーブル
表9
STA Aにおけるルーティングテーブル
表10
STA Aにおける転送テーブル
表11
STA Bにおけるルーティングテーブル
表12
STA Bにおける転送テーブル
表13
STA Dにおけるルーティングテーブル
表14
STA Dにおける転送テーブル
表15
STA Aにおけるルーティングテーブル
表16
STA Aにおける転送テーブル
表17
STA Bにおけるルーティングテーブル
表18
STA Aにおける転送テーブル
表19
STA Aにおけるルーティングテーブル
表20
STA Aにおける転送テーブル
表21
STA Bにおけるルーティングテーブル
表22
STA Bにおける転送テーブル
表23
STA Sにおけるルーティングテーブル
表24
STA Sにおける転送テーブルS
表25
STA Sにおけるルーティングテーブル
表26
STA Aにおけるルーティングテーブル
表27
STA Dに到達するためのバックアップネクストホップを有する、STA Bにおけるルーティングテーブル
表28
STA Aにおけるルーティングテーブル
Claims (24)
- ネットワークにおける無線通信装置であって、
(a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
(b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
を備え、
(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
(i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
(ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
(iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
(iv)最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
(v)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
を含むステップ実行する、
ことを特徴とする装置。 - ネットワークにおける無線通信装置であって、
(a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
(b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
を備え、
(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
(i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
(ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
(iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
(iv)最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
(v)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
を含むステップ実行する、
ことを特徴とする装置。 - ルーティング経路におけるリンクの前記利点を示す前記リンクメトリックは、ルーティング経路の長さ、又はルーティング経路の品質、又はルーティング経路の長さとルーティング経路の品質との組み合わせを含む、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、リンクメトリックに基づいてルート発見メッセージを選択し、この最新のリンクメトリックを含むルート発見メッセージを前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局を除く近隣局に転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、その近隣にルート発見メッセージを転送する際に、受け取られたルート発見メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、自機のルーティングテーブル内のエントリが最新であってネクストホップ局が到達可能であることを保証するように、前記ルーティングテーブル内の各エントリのプライマリネクストホップ局及びバックアップネクストホップ局にステータス要求メッセージを送信することによってルーティング経路を維持することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(a)受け取られたルート発見メッセージの宛先アドレスが前記局自体であると判定し、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局にルート応答メッセージを返送することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記ルート応答メッセージを送信した前記局の局エントリ及び推定されるリンクメトリックでルーティングテーブルを更新することによって、受け取られたルート応答メッセージに応答することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、近隣局にルート応答メッセージを転送する際に、受け取られたルート応答メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記無線通信回路は、指向性通信のために構成されたミリメートル波局を含む、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記無線通信回路は、メッシュネットワーク及び非メッシュネットワークの両方において動作するように構成される、
請求項1又は2に記載の装置。 - 前記無線通信回路は、第1の帯域では指向性通信を行い、第2の帯域では準全方向性通信を行うように構成される、
請求項1又は2に記載の装置。 - ネットワークにおける無線通信装置であって、
(a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
(b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
を備え、
(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
(i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
(ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
(iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
(iv)最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
(v)ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することと、
(vi)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
(vii)宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することと、
を含むステップ実行する、
ことを特徴とする装置。 - ネットワークにおける無線通信装置であって、
(a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
(b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
を備え、
(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
(i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
(ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
(iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
(iv)最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
(v)ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することと、
(vi)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
(vii)宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することと、
を含むステップ実行する、
ことを特徴とする装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、リンクメトリックに基づいてルート発見メッセージを選択し、この最新のリンクメトリックを含むルート発見メッセージを前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局を除く近隣局に転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、
請求項15又は16に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、その近隣にルート発見メッセージを転送する際に、受け取られたルート発見メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
請求項15又は16に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、自機のルーティングテーブル内のエントリが最新であってネクストホップ局が到達可能であることを保証するように、前記ルーティングテーブル内の各エントリのプライマリネクストホップ局及びバックアップネクストホップ局にステータス要求メッセージを送信することによってルーティング経路を維持することをさらに実行する、
請求項15又は16に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(a)受け取られたルート発見メッセージの宛先アドレスが前記局自体であると判定し、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局にルート応答メッセージを返送することをさらに実行する、
請求項15又は16に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記ルート応答メッセージを送信した前記局の局エントリ及び推定されるリンクメトリックでルーティングテーブルを更新することによって、受け取られたルート応答メッセージに応答することをさらに実行する、
請求項15又は16に記載の装置。 - 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、近隣局にルート応答メッセージを転送する際に、受け取られたルート応答メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
請求項15又は16に記載の装置。 - ネットワークにおいて無線通信を実行する方法であって、
(a)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、無線通信回路から近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
(b)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
(c)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
(d)最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
(e)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
を含むことを特徴とする方法。 - ネットワークにおいて無線通信を実行する方法であって、
(a)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、無線通信回路から近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
(b)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
(c)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
(d)最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
(e)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
を含むことを特徴とする方法。
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