JP7345735B2 - Wlanネットワークにおけるバックアップルートを伴うマルチホップルーティングプロトコル - Google Patents

Wlanネットワークにおけるバックアップルートを伴うマルチホップルーティングプロトコル Download PDF

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本開示の技術は、一般に無線ネットワーク通信に関し、具体的には、プライマリルート及びバックアップルートを介したマルチホップルーティングに関する。
より高速かつロバストな無線ネットワーク通信の必要性がますます重要になってきている。これらの高容量に到達する必要性に応えて、ネットワークオペレータらは高密度化を達成する様々な概念を受け入れ始めた。現在のsub-6GHz無線技術は、高データ需要に対処するには十分でない。1つの選択肢は、ミリメートル波帯(mmW)と呼ばれることもある30~300GHz帯のさらなるスペクトルを利用することである。
一般に、mmW無線ネットワーキングシステムを効率的に利用するには、これらの高周波帯のチャネル障害及び伝搬特性に正しく対応する必要がある。高自由空間経路損失、高い侵入損失、反射損失及び回折損失は、利用可能なダイバーシチを低減し、見通し外(NLOS)通信を制限する。とはいえ、mmWの短波長は、経路損失を克服して受信機における高い信号対雑音比(SNR)を確実にするのに十分な配列利得(array gain)を提供することができる実用的な寸法の高利得電子操作型指向性アンテナ(high-gain electronically steerable directional antennas)の使用を可能にする。mmW帯を用いた高密度展開環境における指向性分散ネットワーク(DN)は、局(STA)間の信頼できる通信を実現して見通し内チャネル制約を克服するための効率的な方法となり得る。
新規局(STA又はノード)は、作動すると、参加すべきネットワーク内の発見すべき近隣STAを探す(探索する)。STAからネットワークへの初期アクセスプロセスは、近隣STAをスキャンして局所的近傍における全てのアクティブなSTAを発見することを含む。このプロセスは、参加すべき特定のネットワーク又はネットワークリストを新規STAが探索することを通じて、或いは新規STAを受け入れる予定のいずれかの既存のネットワークに参加するためのブロードキャスト要求を新規STAが送信することによって実行することができる。
分散ネットワーク(DN)に接続するSTAは、近隣STAを発見して、ゲートウェイ/ポータルDN STAに到達するための最良の方法、及びこれらの各近隣STAの能力を判断する必要がある。新規STAは、候補となる近隣STAの全てのチャネルを特定の期間にわたって調べる。この特定の時間後にアクティブなSTAが検出されなければ、新規STAは次のチャネルの検査に移行する。STAが検出されると、新規STAは、自機の物理(PHY)層(例えば、OSIモデル)を調節領域(IEEE、FCC、ETSI、MKK等)における動作のために構成するのに十分な情報を収集する。mmW通信では、指向性送信に起因してこのタスクがさらに困難である。このプロセスにおける課題は、(a)周辺STA IDの知識、(b)ビームフォーミングにとっての(単複の)最良送信パターンの知識、(c)衝突及びデフネスに起因するチャネルアクセス問題、並びに(d)閉塞及び反射に起因するチャネル障害、として要約することができる。mmW D2D及びDN技術の普及を可能にするには、上記の一部又は全部を克服する近隣発見方法を設計することが何よりも重要である。
ブロードキャストモードで動作するネットワークのDNアドレスを発見するためのほとんどの既存の技術は、指向性無線通信を伴うネットワークを目的としていない。また、指向性無線ネットワーク通信を利用するこれらの技術は、ビーコン信号の生成に関するオーバーヘッド要求が非常に高いことが多い。さらに、これらの技術は、発見の実行に伴うオーバーヘッド及びレイテンシを低減するのに十分な機構を欠いている。
現在のmmW通信システムは、送信機(Tx)と受信機(Rx)との間の十分なリンクバジェットを得るために指向性通信に依拠する。局は、チャネルにアクセスするために、最初にリスニングを行って、媒体が占められているか、それとも空いているかをチェックする。通常、このリスニング段階は準全方向アンテナを使用して行われ、多くの場合はこれによって送信又は受信方向が実際の指向性信号の影響を受けることはないが、チャネルアクセスが妨げられる。
mm波帯でマルチホップ通信ネットワークを確立するタスクは、低周波帯システムにおける全方向通信に比べると、指向性に起因していっそう困難である。このプロセスにおける課題は、(a)周辺ノードのIDの知識、(b)近隣へのビームフォーミングにとって最良送信パターンの知識、(c)衝突及びデフネスに起因するチャネルアクセス問題、並びに(d)閉塞及び反射に起因するチャネル障害、として要約することができる。
既存の技術は、指向性mmW通信の使用に関して、又は閉塞及びその他のチャネル障害に対応した回復が上手くいかないことが多い。
従って、指向性mmW通信を効率的に利用して閉塞及び障害からの素早い回復をもたらす強化された機構に対するニーズが存在する。本開示は、これらのニーズを満たすとともに、これまでの技術を凌駕するさらなる利点をもたらす。
無線ネットワーキングは、人的閉塞(human blockage)を含むチャネル障害の影響を受けやすい。多くの用途では、データ配信のあらゆる中断を避けるために、閉塞したリンクを素早く検出して置換できることが重要である。本開示は、宛先STAに到達するための複数のネクストホップオプション(1つのプライマリルート及び1つから複数のバックアップルート)を効率的に発見して追跡する無線マルチホッププロトコルについて説明する。この事例では、プライマリネクストホップへのリンクが閉塞した場合に他の代替のネクストホップを素早く展開することができ、従って代替リンクを発見するためのあらゆる中断又は遅延を回避することができる。本開示は様々なネットワークに適用可能であり、ミリメートル波指向性ネットワーキングに限定されるものではない。
現在のマルチホップルーティングプロトコルは、STAにおいてルーティングプロトコルを設定する際に複数のネクストホップオプションの発見及び追跡を考慮しない。この結果、現在の無線プロトコルは、プライマリルートが閉塞した場合に重大な遅延及び再発見オーバーヘッドを招く。これとは対照的に、本開示は、閉塞シナリオ下でさらなる設定オーバーヘッドを一切伴わずにネクストホップオプションを発見していつでも展開できるように維持する。
上記の目標を達成するために、ルート要求(RREQ)メッセージ及びルート応答(RREP)メッセージが発信元STAと宛先STAとの間の複数のルートを発見するための新たなメッセージフラッディング機構を教示する。また、STAは、フラッディングオーバーヘッドを最小化するように転送テーブルを展開する。最終的に、STAは、ステータス要求(SREQ)メッセージ及びステータス応答(SREP)メッセージを使用して、そのルーティングテーブルエントリ(プライマリ及びバックアップ)が最新であり、複数のネクストホップオプションが到達可能であっていつでも展開できることを積極的に保証する。
本開示の教示は、無線LAN(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、装置間(D2D)ネットワーク、ピアツーピア(P2P)ネットワーク、メッシュネットワーク、及び屋外無線通信に適用することができる。従って、開示する技術は幅広い目的用途で利用することができ、限定ではなく一例として、Wi-Fi、WiGig、Wi-Fiタイプネットワーク、モノのインターネット(IoT)用途、データのバックホール及びフロントホール、屋内及び屋外配信ネットワーク、メッシュネットワーク、及びD2D通信を伴う次世代セルラーネットワークなどが挙げられる。
本明細書の以下の部分では、本明細書で説明する技術のさらなる態様が明らかになり、この詳細な説明は、本技術の好ましい実施形態を制限することなく完全に開示するためのものである。
本明細書で説明する技術は、例示のみを目的とする以下の図面を参照することによって十分に理解されるであろう。
IEEE 802.11無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)において行われるアクティブスキャンのタイミング図である。 DN局と非DN局との組み合わせを示す分散ネットワーク(DN)の局(STA)図である。 IEEE 802.11 WLANのDN識別要素を示すデータフィールド図である。 IEEE 802.11 WLANのDN構成要素を示すデータフィールド図である。 IEEE 802.11adプロトコルでのアンテナセクタスイーピング(SSW)の概略図である。 IEEE 802.11adプロトコルでのセクタレベルスイーピング(SLS)のシグナリングを示すシグナリング図である。 IEEE 802.11adのセクタスイープ(SSW)フレーム要素を示すデータフィールド図である。 IEEE 802.11adのSSWフレーム要素内のSSWフィールドを示すデータフィールド図である。 IEEE 802.11adに利用される、ISSの一部として送信される時に示されるSSWフィードバックフィールドを示すデータフィールド図である。 IEEE 802.11adに利用される、ISSの一部として送信されない時に示されるSSWフィードバックフィールドを示すデータフィールド図である。 アドホックオンデマンド距離ベクトル(AODV)ルーティングプロトコルのネットワークトポロジ図である。 アドホックオンデマンド距離ベクトル(AODV)ルーティングプロトコルのネットワークトポロジ図である。 アドホックオンデマンド距離ベクトル(AODV)ルーティングプロトコルのネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態に従って利用される無線mmW通信局ハードウェアのブロック図である。 本開示の実施形態に従って利用される図10の局ハードウェアのmmWビームパターン図である。 本開示の実施形態による、発見帯通信アンテナ(すなわち、sub-6GHz)のビームパターン図である。 本開示の実施形態に従って利用される4つの局例のネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態に従って利用される3つの局例のネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態による、ルート要求フレーム(RREQ)のデータフィールド図である。 本開示の実施形態による、ルート応答フレーム(RREP)のデータフィールド図である。 本開示の実施形態による、ステータス要求フレーム(SREQ)のデータフィールド図である。 本開示の実施形態による、発信局(STA)によるステータス応答フレーム(SREP)のデータフィールド図である。 本開示の実施形態に従って実行されるルート要求(RREQ)ロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、1ホップ近隣へのルート要求(RREQ)伝搬ロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ルート要求(RREQ)フレームを受け取るロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ルート要求(RREQ)フレームを受け取るロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ルート要求(RREQ)フレームを受け取るロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、宛先局(STA)からルート応答(RREP)フレームを送信するフロー図である。 本開示の実施形態による、ルート応答(RREP)フレームを受け取るロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ルート応答(RREP)フレームを受け取るロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ルート応答(RREP)フレームを受け取るロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、近隣局(STA)にルート応答(RREP)メッセージを伝搬するフロー図である。 本開示の実施形態による、ステータス要求(SREQ)メッセージを送信するロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ステータス要求(SREQ)メッセージを受け取って処理するロジックのフロー図である。 本開示の実施形態による、ステータス応答(SREP)メッセージを受け取って処理するロジックのフロー図である。 本開示の実施形態に従って利用される局例及びその相互接続メトリックのネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態による、局間のルーティング及び制御メッセージのメッセージシーケンス図例である。 本開示の実施形態による、局間のルーティング及び制御メッセージのメッセージシーケンス図例である。 本開示の実施形態に従って対処されるリンク閉塞例を示すネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態に従って対処されるリンク閉塞例を示すネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態に従って対処されるリンク閉塞例を示すネットワークトポロジ図である。 本開示の実施形態に従って対処されるリンク閉塞例を示すネットワークトポロジ図である。
以下の用語は、本開示において使用する際には一般に後述する意味を有する。
AP:アクセスポイント:1つの局(STA)を含み、関連するSTAの無線媒体(WM)を通じて配信サービスへのアクセスを提供するエンティティ。
AODV:アドホックオンデマンド距離ベクトル(AODV)は、無線及びモバイルアドホックネットワーク用に設計された、宛先へのオンデマンドルートを確立するためのルーティングプロトコルである。
ビームフォーミング(BF):全方向又は準全方向アンテナではない指向性アンテナシステム又はアレイからの、対象の受信機における受信信号電力又は信号対雑音比(SNR)を改善する情報を決定するための指向性送信であり、局は、この送信に基づいて、時間及び割り当て情報を相関させる情報を取得することができる。
BI:ビーコン間隔は、ビーコン送信時間の合間の時間を表す周期的スーパーフレーム期間(cyclic superframe period)である。
BRP:BF精緻化プロトコルは、受信機トレーニングを可能にし、指向性通信を最適化(最良を達成)するために送信機側及び受信機側を繰り返しトレーニングするBFプロトコルである。
BSS:ベーシックサービスセットは、ネットワーク内のAPとの同期に成功した一連の局(STA)である。実際にはSTA同士の通信を可能にする無線媒体に接続するSTAの組であるBSSの周囲に構築される、IEEE802.11 WLANアーキテクチャのコンポーネントである。
BTI:ビーコン送信間隔は、連続するビーコン送信間の間隔である。
CBAP:競合ベースのアクセス期間は、競合ベースの拡張分散チャネルアクセス(enhanced distributed channel access:EDCA)を使用する指向性マルチギガビット(DMG)BSSのデータ転送間隔(DTI)内の期間である。
CSMA/CA:搬送波感知多重アクセス/衝突回避(Carrier-Sense Multiple Access with Collision Avoidance)は、搬送波感知を利用するネットワーク多重アクセス法である。
DMG:指向性マルチギガビットは、IEEE 802に記載されている高スループット無線通信の形態である。
DN STA:分散ネットワーク(DN)局(DN STA)は、DN施設を実装する局(STA)である。DN BSS内で動作するDN STAは、他のDN STAに配信サービスを提供することができる。
DTI:データ転送間隔は、完全なBFトレーニングに続いて実際のデータ転送を行うことができる期間である。DTIは、1又は2以上のサービス期間(SP)及び競合ベースのアクセス期間(CBAP)を含むことができる。
FCS:通信プロトコルにおいてフレームに追加される誤り検出コードを提供するフレームチェックシーケンスである。
LOS:見通し線:送信機及び受信機が表面上互いの視界内に存在する通信であり、反射信号の通信結果ではない。逆の状態は、局が互いにLOS内に存在しない見通し外を表すNLOSである。
MACアドレス:媒体アクセス制御(MAC)アドレス。
MBSS:メッシュベーシックサービスセットは、分散ネットワーク(DN)局(DN STA)の自己完結型ネットワーク(self-contained network)を形成するベーシックサービスセット(BSS)であり、配信システム(DS)として使用することができる。
全方向性:無指向性アンテナを利用する送信モード。
準全方向性:最も広いビーム幅を達成できる指向性マルチギガビット(DMG)アンテナを利用する通信モード。
NAV情報:IEEE 802.11などの無線ネットワークプロトコルと共に使用される仮想搬送波感知機構のための情報である。
RA:データを通信すべき受信者アドレスである。
RREP:ルーティング応答:宛先STAによって生成される、発信元STAに関する情報を含むメッセージフレーム。
RREQ:ルーティング要求:発信元STAによって生成される、宛先STAに関する情報を含むメッセージフレーム。
受信セクタスイープ(RXSS):連続する受信間にスイープが行われる、異なるセクタを介した(にわたる)セクタスイープ(SSW)フレームの受信。
RSSI:(dBm単位の)受信信号強度インジケータ。
SLS:セクタレベルスイープ段階は、SSWフィードバック及びSSW ACKなどを使用してイニシエータをトレーニングするためのイニシエータセクタスイープ(ISS)、レスポンダリンクをトレーニングするためのレスポンダセクタスイープ(RSS)といった4つほどのコンポーネントを含むことができるBFトレーニング段階である。
SNR:dB単位の受信信号対雑音比。
SP:サービス期間は、アクセスポイント(AP)によってスケジュールされる期間であり、スケジュールされたSPは一定の時間的間隔で開始する。
スペクトル効率:特定の通信システムにおいて所与の帯域幅を通じて送信できる情報率であり、通常はビット/秒又はヘルツで表される。
SREQ:ステータス要求:各STAによって生成され、ネクストホップSTAが動作中であってルーティングテーブルエントリが有効であるかどうかをチェックするために使用されるメッセージフレーム。SREQは、リンクメトリックの更新にも使用される。
SREP:ステータス応答:ステータス要求(SREQ)メッセージに応答して生成されるメッセージフレーム。
SSID:サービスセット識別子は、WLANネットワークに割り当てられた名称である。
STA:局(又はノード)は、無線媒体(WM)への媒体アクセス制御(MAC)及び物理層(PHY)インターフェイスの単独でアドレス指定可能なインスタンスである論理エンティティである。
スイープ:送信機又は受信機のアンテナ構成が送信間で変更される、短期ビームフォーミングインターフレーム(SBIFS)間隔によって分離された一連の送信。
SSW:セクタスイープは、異なるセクタ(方向)で送信を行って、受信信号及び強度などに関する情報を収集する動作である。
TDD:時分割二重は、異なるアップリンク及びダウンリンクデータ送信フローに合わせて調整するために同じ周波数帯で異なるタイムスロットを割り当てることによってアップリンクがダウンリンクから分離される通信リンクの二重化を可能にする。
TDD SP:時分割二重サービス期間は、TDDチャネルアクセスを含むサービス期間であり、一連のTDDスロットをさらに含む一連のTDD間隔を含む。
送信セクタスイープ(TXSS):連続する送信間にスイープが行われる、異なるセクタを介した複数のセクタスイープ(SSW)又は指向性マルチギガビット(DMG)ビーコンフレームの送信である。
1.既存の指向性無線ネットワーク技術
1.1.WLANシステム
802.11などのWLANシステムでは、パッシブスキャン及びアクティブスキャンという2つのスキャンモードが規定される。以下は、パッシブスキャンの特性である。(a)ネットワークに参加しようと試みる新規局(STA)は、各チャネルを調べ、最大でMaxChannelTimeにわたってビーコンフレームを待つ。(b)ビーコンが受け取られなかった場合、新規STAは別のチャネルに移行し、従ってスキャンモードで信号を送信しないのでバッテリ電力を節約する。STAは、ビーコンを見逃さないように各チャネルにおいて十分な時間にわたって待つべきである。ビーコンが失われた場合、STAはさらなるビーコン送信間隔(BTI)にわたって待つべきである。
以下は、アクティブスキャンの特性である。(a)ローカルネットワークに参加したいと望む新規STAは、以下に従って各チャネル上でプローブ要求フレームを送信する。(a)(1)新規STAは、あるチャネルに移行して、着信フレーム、又はプローブ遅延タイマの満了を待つ。(a)(2)タイマの満了後にフレームが検出されなかった場合、このチャネルは未使用とみなされる。(a)(3)チャネルが未使用である場合、STAは新たなチャネルに移行する。(a)(4)チャネルが使用中である場合、STAは、通常のDCFを使用して媒体にアクセスしてプローブ要求フレームを送信する。(a)(5)チャネルがそれまでに使用中でなかった場合、STAは、プローブ要求に対する応答を受け取るために所望の期間(例えば、Minimum Channel Time(最小チャネル時間))にわたって待つ。チャネルが使用中であってプローブ応答が受け取られた場合、STAは、さらなる時間(例えば、Maximum Channel Time(最大チャネル時間))にわたって待つ。
(b)プローブ要求は、一意のサービスセット識別子(SSID)、SSIDのリスト又はブロードキャストSSIDを使用することができる。(c)周波数帯によっては、アクティブスキャンが禁止されているものもある。(d)アクティブスキャンは、特に多くの新規STAが同時に到着してネットワークにアクセスしようと試みる場合に干渉及び衝突の原因となり得る。(e)アクティブスキャンは、パッシブスキャンの使用に比べてSTAがビーコンを待つ必要がないので、STAがネットワークにアクセスするための高速な(遅延が少ない)方法である。(f)インフラストラクチャベーシックサービスセット(BSS)及びIBSSでは、少なくとも1つのSTAがプローブを受け取って応答しようと目を光らせている。(g)分散ネットワーク(DN)ベーシックサービスセット(MBSS)内のSTAは、いずれかの時点で応答に目を光らせていないこともある。(h)無線測定キャンペーンがアクティブの時には、STAがプローブ要求に応答しないこともある。(i)プローブ応答の衝突が生じることもある。STAは、最後のビーコンを送信したSTAが最初のプローブ応答を送信できるようにすることによってプローブ応答の送信を協調させることもできる。他のSTAは、衝突を回避するためにバックオフ時間及び通常の分散制御機構(DCF)チャネルアクセスに従ってこれらを使用することができる。
図1に、プローブを送信するスキャン局と、プローブを受け取ってこれに応答する2つの応答局とを示す、IEEE 802.11 WLANにおけるアクティブスキャンの使用を示す。この図には、最小プローブ応答タイミング及び最大プローブ応答タイミングも示す。図示の値G1は、確認応答の送信前のフレーム間間隔であるSIFSに設定されるのに対し、値G3は、バックオフ期間の完了後であってRTSパッケージの送信前に送信側が待機する時間遅延を表すDCFフレーム間間隔であるDIFSである。
1.2.IEEE 802.11s 分散ネットワーク(DN)WLAN
IEEE 802.11s(以下、802.11s)は、802.11標準に無線メッシュネットワーキング能力を加えた標準である。802.11sでは、新たなタイプの無線局と、メッシュネットワーク発見、ピアツーピア接続の確立及びメッシュネットワークを通じたデータのルーティングを可能にする新たなシグナリングとが規定される。
図2には、非メッシュSTAの混合がメッシュSTA/APに接続し(実線)、メッシュSTAがメッシュポータルを含む他のメッシュSTAに接続する(点線)メッシュネットワークの一例を示す。メッシュネットワーク内のノードは、802.11標準で規定されている同じスキャン技術を近隣発見に使用する。メッシュネットワークの識別は、ビーコン及びプローブ応答フレームに含まれるメッシュID要素によって行われる。1つのメッシュネットワークでは、全てのメッシュSTAが同じメッシュプロファイルを使用する。メッシュプロファイルは、メッシュプロファイル内の全てのパラメータが一致する場合に同じものとみなされる。メッシュプロファイルは、その近隣のメッシュSTAがスキャンを通じてメッシュプロファイルを取得できるようにビーコン及びプローブ応答フレームに含まれる。
メッシュSTAがスキャンプロセスを通じて近隣メッシュSTAを発見すると、発見されたメッシュSTAはピアメッシュSTA候補とみなされる。このメッシュSTAは、発見されたメッシュSTAがメンバであるメッシュネットワークのメンバになって近隣メッシュSTAとのメッシュピアリングを確立することができる。発見された近隣メッシュSTAは、受信ビーコンと同じメッシュプロファイルを使用している場合、或いはプローブ応答フレームがその近隣メッシュSTAを示す場合、ピアメッシュSTA候補とみなすことができる。
メッシュSTAは、(a)近隣MACアドレス、(b)動作チャネル番号、及び(c)最近観察されたリンク状況及び品質情報を含む発見された近隣情報をメッシュ近隣テーブル内に維持しようと試みる。近隣が検出されなかった場合、メッシュSTAは、その最優先プロファイルのメッシュIDを使用してアクティブな状態を保つ。近隣メッシュSTAを発見するための上述したシグナリングは全てブロードキャストモードで実行される。802.11sは、指向性無線通信を伴うネットワークを対象としたものではないと理解されたい。
図3に、メッシュネットワークの識別を広告するために使用されるメッシュ識別要素(メッシュID要素)を示す。メッシュIDは、メッシュネットワークに参加する用意がある新規STAによってプローブ要求で送信され、また既存のメッシュネットワークSTAによってビーコン及び信号で送信される。長さ0のメッシュIDフィールドは、プローブ要求フレーム内で使用されるワイルドカードメッシュIDを示す。ワイルドカードメッシュIDは、非メッシュSTAがメッシュネットワークに参加するのを防ぐ特定のIDである。なお、メッシュ局は、非メッシュ局よりも多くの特徴を有するSTAであり、例えばメッシュネットワークは、他のいくつかのモジュールに加えてメッシュ機能を提供するモジュールとして動作するSTAを有するようなものであると認識されたい。STAがこのメッシュモジュールを有していない場合には、メッシュネットワークへの接続を許可すべきではない。
図4に、メッシュSTAによって送信されるビーコンフレーム及びプローブ応答フレームに含まれる、メッシュサービスの広告に使用されるメッシュ構成要素を示す。メッシュ構成要素の主要内容は、(a)経路選択プロトコル識別子、(b)経路選択メトリック識別子、(c)輻輳制御モード識別子、(d)同期方法識別子、及び(e)認証プロトコル識別子である。メッシュ構成要素の内容は、メッシュIDと共にメッシュプロファイルを形成する。
802.11a標準は、メッシュ発見、メッシュピアリング管理、メッシュセキュリティ、メッシュビーコン送信及び同期、メッシュ調節機能、メッシュ電力管理、メッシュチャネルスイッチング、3アドレス、4アドレス、及び拡張アドレスフレームフォーマット、メッシュ経路選択及び転送、外部ネットワークとの相互作用、メッシュ間輻輳制御、並びにメッシュBSSにおける緊急サービスサポートを含む多くの手順及びメッシュ機能を定める。
1.3.WLANにおけるミリメートル波
一般に、ミリメートル波帯におけるWLANでは、高い経路損失を考慮して通信にとって十分なSNRを提供するために、送信、受信、又はこれらの両方に指向性アンテナを使用する必要がある。送信又は受信において指向性アンテナを使用すると、スキャンプロセスも指向性になる。IEEE 802.11ad及び新たな標準802.11ayでは、ミリメートル波帯を介した指向性送受信のためのスキャン及びビームフォーミング手順が規定されている。
1.4.IEEE 802.11adのスキャン及びBFトレーニング
mmW WLANの最先端システムの例は、802.11ad標準である。
1.4.1.スキャン
新規STAは、特定のSSID、SSIDリスト、又は全ての発見されたSSIDをスキャンするためにパッシブ又はアクティブスキャンモードで動作する。パッシブなスキャンを行うには、STAが、SSIDを含むDMGビーコンフレームをスキャンする。アクティブなスキャンを行うには、DMG STAが、所望のSSID又は1又は2以上のSSIDリスト要素を含むプローブ要求フレームを送信する。DMG STAは、プローブ要求フレームの送信前に、DMGビーコンフレームの送信又はビームフォーミングトレーニングの実行を行うことが必要な場合もある。
1.4.2.BFトレーニング
BFトレーニングは、セクタスイープを使用するBFトレーニングフレーム送信の双方向シーケンスであり、各STAが送信及び受信の両方に適したアンテナシステム設定を決定するために必要なシグナリングを行う。
802.11adのBFトレーニングプロセスは、3段階で実行することができる。(1)セクタレベルスイープ段階を実行することにより、リンク取得のために指向性送信及び低利得(準全方向性)受信を実行する。(2)複合送受信(combined transmit and receive)のために、受信利得及び最終調整を加える精緻化段階を実行する。(3)その後、データ送信中にトラッキングを実行して、チャネル変更に合わせた調整を行う。
1.4.3.802.11adのSLS BFトレーニング段階
このSLS BFトレーニング段階は、802.11ad標準のセクタレベルスイープ(SLS)必須段階に焦点を置く。SLS中には、一対のSTAが、異なるアンテナセクタを介して一連のセクタスイープ(SSW)フレーム(又は、PCP/APにおける送信セクタトレーニングの場合にはビーコン)を交換して、最も高い信号品質を提供するセクタを発見する。最初に送信を行う局はイニシエータと呼ばれ、2番目に行う局はレスポンダと呼ばれる。
送信セクタスイープ(TXSS)中には、異なるセクタ上でSSWフレームが送信され、対を成すSTA(レスポンダ)が準全方向性パターンを利用してこれを受け取る。レスポンダは、最良のリンク品質(例えば、SNR)を提供するイニシエータのアンテナアレイセクタを決定する。
図5に、802.11adでのセクタスイープ(SSW)の概念を示す。この図には、STA1がSLSのイニシエータであってSTA2がレスポンダである例を示す。STA1は、送信アンテナパターン微細セクタ(transmit antenna pattern fine sectors)を全てスイープし、STA2は、準全方向性パターンで受け取る。STA2は、STA1から受け取った最良のセクタをSTA2にフィードバックする。
図6に、802.11ad仕様で実装されるセクタレベルスイープ(SLS)プロトコルのシグナリングを示す。送信セクタスイープの各フレームは、セクタカウントダウン指示(CDOWN)、セクタID及びアンテナIDに関する情報を含む。最良のセクタID及びアンテナID情報は、セクタスイープフィードバック及びセクタスイープACKフレームと共にフィードバックされる。
図7に、以下で概説するフィールドを含む、802.11ad標準で利用されるセクタスイープフレーム(SSWフレーム)のフィールドを示す。Duration(継続時間)フィールドは、SSWフレーム送信の最後までの時間に設定される。RAフィールドは、セクタスイープの所定の受信者であるSTAのMACアドレスを含む。TAフィールドは、セクタスイープフレームの送信機STAのMACアドレスを含む。
図8に、SSWフィールド内のデータ要素を示す。SSWフィールドで搬送される主要情報は以下の通りである。Direction(方向)フィールドは、0に設定されると、ビームフォーミングイニシエータによってフレームが送信されることを示し、1に設定されると、ビームフォーミングレスポンダによってフレームが送信されることを示す。CDOWNフィールドは、TXSSの最後までの残りのDMGビーコンフレーム送信の数を示すダウンカウンタである。セクタIDフィールドは、このSSWフィールドを含むフレームを送信するセクタ番号を示すように設定される。DMG Antenna(アンテナ)IDフィールドは、送信機がこの送信のために現在どのDMGアンテナを使用しているかを示す。RXSS Length(長さ)フィールドは、CBAPで送信された時にのみ有効であり、そうでない場合には保留される。このRXSS Lengthフィールドは、送信STAによって要求された受信セクタスイープの長さを指定し、SSWフレームの単位で定義される。SSW Feedback(SSWフィードバック)フィールドについては以下で定義する。
図9A及び図9Bに、SSWフィードバックフィールドを示す。図9Aに示すフォーマットは、内部下位層サービス(ISS)の一部として送信される時に利用され、図9Bのフォーマットは、ISSの一部として送信されない時に使用される。Total Sectors in the ISS(ISS内総セクタ)フィールドは、イニシエータがISSにおいて使用する総セクタ数を示す。Number of Rx DMG Antennas(Rx DMGアンテナ数)サブフィールドは、イニシエータが次の受信セクタスイープ(RSS)中に使用する受信DMGアンテナの数を示す。Sector Select(セクタ選択)フィールドは、直前のセクタスイープにおいて最良の品質で受け取られたフレーム内のSSWフィールドのvalue of Sector ID(セクタID値)サブフィールドを含む。DMG Antenna Select(DMGアンテナ選択)フィールドは、直前のセクタスイープにおいて最良の品質で受け取られたフレーム内のSSWフィールドのDMG Antenna ID(DMGアンテナID)サブフィールドの値を示す。SNRレポートフィールドは、直前のセクタスイープ中に最良の品質で受け取られた、セクタ選択フィールドに示されるフレームのSNRの値に設定される。Poll Required(ポール要求)フィールドは、非PCP/非AP STAによって1に設定されると、PCP/APに非PCP/非APとの通信を開始するように要求することを示す。Poll Requiredフィールドは、0に設定されると、PCP/APが通信を開始するかどうかに関する設定を非PCP/非APが有していないことを示す。
1.5.AODVルーティングプロトコル
図10A~図10Cに、アドホックオンデマンド距離ベクトル(AODV)ルーティングプロトコルの使用例を示す。ルーティングプロトコルは、複数のホップ(中間STA)を介して発信局(STA)と宛先STAとの間に通信経路を確立するための一連のルールである。AODVは、無線媒体を介した現在のマルチホップルーティングの一般的本質を表すルーティングプロトコルである。AODVでは、STAが、図10A~図10Cの例に見られるような以下のステップに従ってルートを生成する。
このAODVルーティングプロセスのステップ1~5を図10Aに示す。(1)STA1は発信元STAであり、ルーティング要求(RREQ)フレーム(RREQ1)をブロードキャストする。(2)STA2は、RREQ1を受け取り、自機とRREQ1の送信機(STA1)との間のリンク品質を測定し、リンク品質情報を埋め込んでルーティング要求を送信するRREQ(RREQ2)を再ブロードキャストする。(3)STA3は、RREQ1を受け取り、自機とRREQ1の送信機(STA1)との間のリンク品質を測定し、リンク品質情報を埋め込んだRREQ(RREQ3)を再ブロードキャストする。(4)宛先STAであるSTA4は、STA2からRREQ2を受け取り、自機とRREQ2の送信機(STA2)との間のリンク品質を測定し、RREQ2に埋め込まれたリンク品質で値を蓄積する。このプロセスに応答して、STA4は、STA2を介したSTA1との間のエンドツーエンド品質に関する情報を取得する。(5)STA4は、STA3からRREQ3も受け取り、自機とRREQ3の送信機(STA3)との間のリンク品質を測定し、RREQ3に埋め込まれたリンク品質で値を蓄積する。従って、STA4は、STA3を介したSTA1とのエンドツーエンドの品質に関する情報も取得する。
このAODVルーティングプロセスのステップ6~8を図10Bに示す。(6)STA4は、STA2を介したSTA1へのリンク品質の方がSTA3を介したものよりも良好である(例えば、信号対雑音比(SNR)が高い)と判断し、従ってSTA4は、中間及び発信元STAへの最良ルートを確認するルーティング応答(RREP)フレーム(RREP1)をSTA2に送信し、STA2をSTA1に向かうネクストホップSTAとして設定する。(7)STA2は、STA4からこのRREP1を受け取り、自機をSTA4とSTA1との間の中間STAとして認識し、STA4をSTA4に向かうネクストホップSTAとして設定する。(8)次に、STA2は、発信元STA1に向けてRREP(RREP2)をさらに再送信し、STA1をSTA1に向かうネクストホップSTAとして設定する。
このAODVルーティングプロセスのステップ9~10を図10Cに示す。(9)STA1は、STA2からRREP2を受け取り、STA4に向かうマルチホップ経路が確認済みであってSTA4へのネクストホップSTAがSTA2であることを認識する。(10)上記のシーケンスに応答して、STA2を介したSTA1とSTA4との間の双方向ルートが確立される。
2.本開示の局(STA)ハードウェア構成
図11に、STAにセンサ及びアクチュエータなどへの外部I/OをもたらすI/O経路12に結合されたバス14にコンピュータプロセッサ(CPU)16及びメモリ(RAM)18結合されたハードウェアブロック13内へのI/O経路12を示す、STAハードウェア構成の実施形態例10を示す。プロセッサ16上では、STAが「新規STA」又は既にネットワーク内に存在するSTAのうちの1つの機能を実行できるように、通信プロトコルを実装するプログラムを実行するための、メモリ18からの命令が実行される。また、このプログラミングは、現在の通信状況でどのような役割を果たしているかに応じて異なるモード(ソース、中間、宛先)で動作するように構成されると理解されたい。この図示のホストマシンは、近隣STAとの間でフレームを送受信する複数のアンテナ24a~24n、26a~26n、28a~28nへの無線周波数(RF)回路22a、22b、22cに結合されたmmWモデム20を含むように構成される。また、このホストマシンは、(単複の)アンテナ34への無線周波数(RF)回路32に結合されたsub-6GHzモデム30を含むことも分かる。
従って、この図示のホストマシンは、2つの異なる帯域で通信を行えるように、2つのモデム(マルチバンド)及びその関連するRF回路を含むように構成される。限定ではなく一例として、対象の指向性通信帯には、mmW帯でデータを送受信できるようにmmW帯モデム及びその関連するRF回路が実装される。本明細書では一般に発見帯と呼ぶ他方の帯域は、sub-6GHz帯でデータを送受信できるようにsub-6GHzモデム及びその関連するRF回路を含む。
この例では、mmW帯のためのRF回路を3つ示しているが、本開示の実施形態は、あらゆる任意の数のRF回路に結合されたモデム20を含むように構成することができる。一般に、使用するRF回路の数が多ければ多いほど、アンテナビーム方向のカバレッジが広くなる。なお、利用するRF回路の数及びアンテナの数は、特定の装置のハードウェア制約によって決まると理解されたい。RF回路及びアンテナの中には、STAが近隣STAと通信する必要がないと判断した時に無効にできるものもある。少なくとも1つの実施形態では、RF回路が、周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含み、送受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このように、STAは、複数のビームパターンの組を使用して信号を送信することができ、各ビームパターン方向がアンテナセクタとみなされる。
図12に、STAが複数の(例えば、36個の)mmWアンテナセクタパターンを生成するために利用できるmmWアンテナ方向の実施形態例50を示す。この例では、STAが、3つのRF回路52a、52b、52cと接続アンテナとを実装し、各RF回路及び接続アンテナは、ビームフォーミングパターン54a、54b、54cを生成する。図示のアンテナパターン54aは、12個のビームフォーミングパターン56a、56b、56c、56d、56e、56f、56g、56h、56i、56j、56k及び56n(「n」は、あらゆる数のパターンをサポートできることを表す)を有する。この特定の構成を使用する局の例は36個のアンテナセクタを有するが、本開示は、あらゆる所望の数のアンテナセクタをサポートすることができる。説明を容易かつ明確にするために、以下の節では一般にさらに少ない数のアンテナセクタを有するSTAについて説明するが、これを実装制限と解釈すべきではない。なお、アンテナセクタにはあらゆる任意のビームパターンをマッピングすることができると理解されたい。通常、ビームパターンは、鋭角ビーム(sharp beam)を生成するように形成されるが、複数の角度から信号を送受信するようにビームパターンを生成することも可能である。
アンテナセクタは、mmW RF回路の選択と、mmWアレイアンテナコントローラによって指示されるビームフォーミングとによって決まる。STAハードウェアコンポーネントは、上述したものとは異なる機能分割を有することもできるが、このような構成は、説明する構成の変形例とみなすことができる。mmW RF回路及びアンテナの中には、STAが近隣STAと通信する必要がないと判断した時に無効にできるものもある。
少なくとも1つの実施形態では、RF回路が周波数変換器及びアレイアンテナコントローラなどを含み、送受信のためにビームフォーミングを実行するように制御される複数のアンテナに接続される。このように、STAは、複数のビームパターンの組を使用して信号を送信することができ、各ビームパターン方向がアンテナセクタとみなされる。
図13に、RF回路72に取り付けられた準全方向アンテナ74を使用するように想定されたsub-6GHzモデムのアンテナパターンの実施形態例70を示すが、他の回路及び/又はアンテナを制限なく利用することもできる。
3.マルチホップルーティングのためのプロトコルへのバックアップの導入
典型的なマルチホップネットワークでは、発信元STAから宛先STAへのルートが、エンドツーエンド経路の中間STAを選択することによって決定される。AODVの例に示すように、多くの場合、中間STAは、使用のために選択されたリンクが最良のリンク品質をもたらすように選択される。
mmWシステムでは、リンクが閉塞及びその他のチャネル障害を受けやすいと理解されるであろう。時間制約のある用途では、閉塞したリンクを素早く検出して代替リンクに置換することが重要である。本開示では、宛先STAに到達するために複数のネクストホップオプション(1つのプライマリ及び複数のバックアップ)を提供するマルチホップmmWネットワークのプロトコルについて説明する。この事例では、プライマリネクストホップへのリンクが閉塞した場合、直ちに他の代替ネクストホップを展開することができる。
複数のネクストホップオプションを有するマルチホップ通信を提供するために、本開示では以下の要素を含むシステムについて説明する。(A)宛先STAに到達するための複数のネクストホップオプションを含む各局のルーティングテーブル。(B)各STAは、そのルーティングテーブルが最新であり、複数のネクストホップオプションが到達可能であっていつでも展開できることを積極的に保証する。(C)RREQ及びRREPメッセージが発信元STAと宛先STAとの間の複数のルートを発見するための新たなフラッディング機構が提案される。(D)STAは、ルーティング管理フレームのフラッディングオーバーヘッドを最小化するように転送テーブルを展開する。
従って、本開示は、宛先STAに到達するための複数のネクストホップオプションを提供する新規ルーティングプロトコルであり、以下のコンポーネントを含む。(1)STAは、宛先STAノード毎に複数のネクストホップ(1つのプライマリ及び複数のバックアップ)を含むように効率的にルーティングテーブルを埋める。限定ではなく一例として、この事例では、宛先STA当たりのネクストホップオプションの数が、1つのプライマリネクストホップ及び1つのバックアップネクストホップの2つであると仮定する。しかしながら、開示する技術は、いずれかの所望の数の利用可能なネクストホップSTAを取得するように構成することができると理解されたい。(2)STAは、プライマリネクストホップノード及びバックアップネクストホップノードが到達可能であって、閉塞が発生したいずれかの瞬間にいつでも展開できることを保証する。
4.近隣リスト及びルーティングテーブル
4.1.近隣リスト
アンテナセクタスイープを実行することによって取得された情報は、本明細書では近隣リストと呼ぶデータベースをSTAが構築する際に利用され、STAは、この中でSTAの各アンテナセクションの受信信号品質情報を自機のメモリに記憶する。少なくとも1つの実施形態では、近隣リストの各インスタンスが、近隣STAに関する雑多な情報を記憶するようにも構成される。近隣リストの目的は、各STAが近隣STAを認識して最良の送信/受信セクタを選択できるようにすることである。
限定ではなく一例として、その局の各方向の受信品質(RxQuality)を含むエントリを有する、各近隣に使用されるフィールドについて考察する。例えば、先の図10A~図10Cのトポロジ例を検討すると、STA1は、STA2及びSTA3を近隣STAとして認識し、近隣リストエントリの2つのインスタンスを作成する。その後、STA1は、RxQuality[N]に受信リンク品質情報を記憶し、ここでのNは、近隣STAのTxアンテナセクタに関連する。
4.2.ルーティングテーブル
以下の説明では、発信局(送信元)が、宛先局と呼ばれる別の局(STA)への通信を開始する局(STA)とみなされる。ルーティングテーブルは、後の項で説明するルート発見プロセスの結果として構築される。発信元STAは、宛先STAにデータフレームを送信する前に宛先STAへのルートを設定する。宛先STAへのルートは、ルーティングテーブルに基づいて管理される。ルーティングテーブルは、(ここでは列形式で示す)宛先STA毎のレコードを含み、従って発信元STAは、宛先STAへのフレーム送信に備えて宛先STAのレコードを検索することができる。
STAは、宛先STAに送信すべきデータフレームを有する場合、この宛先をルーティングテーブル内で検索し、フレームの受信アドレス(RA)フィールドをNextHopに記憶されたアドレスに設定する。各STAは、宛先STAへの到達に関する情報を提供するルーティングテーブルを維持する。各宛先STAのための情報は、ルーティングテーブルのレコード(例えば、列)に記憶される。例えば、説明する例では、ルーティングテーブルの各列が以下の情報を含む。(a)Destination:宛先STAアドレスを示す。(b)NextHop:宛先STAに到達するための直近のネクストホップSTAを示す。(c)Metric:NextHop STAを使用した宛先STAまでの距離を決定する値である。(d)Lifetime:NextHopを使用するためのルーティング情報の満了時間を示す。(e)Backup NextHop:(例えば、閉塞によって)NextHopが到達可能でない場合に宛先STAに到達するために使用できるバックアップネクストホップSTAである。(f)Backup Metric:バックアップネクストホップが展開される場合に宛先STAまでの距離を決定する値である。(g)Backup Lifetime:Backup NextHopを使用するためのルーティング情報の満了時間を示す。
図14に、複数の局を示すネットワーク例90を示す。この図では、各エッジが2つのノード間の双方向リンクを表し、特にこの事例では局間のエッジの距離であるリンクメトリックがラベル表示されている。送信元STAには「S」のマークを付しており、宛先STAには「D」のマークを付している。この結果、発信局Sが宛先局Dに到達するためのルーティングテーブルである表1が取得される。
4.3.転送テーブル
各STAは、自機が近隣STAに転送したフレームのタイプ(RREQ又はRREP)をメッセージのシーケンス番号及びメトリックと共に追跡するための1つの転送テーブルを有する。転送テーブルは、近隣STA毎に1つの列(レコード)を有し、少なくとも1つの実施形態例では以下の要素を含む。(a)Neighbor:近隣STAのアドレスである。(b)OrigSTA:近隣ノードに転送されたルーティング管理フレームの発信元STAである。(c)SeqNum:近隣ノードに送信されたルーティング管理フレームのシーケンス番号である。(d)Type:近隣ノードに送信されたルーティング管理フレームのタイプ(RREQ/RREP)である。(e)Metric:近隣ノードに送信されたルーティング管理フレームのメトリックである。
STAは、同じルーティング管理フレーム(同じOrigSTA及び同じSeqNum)の複数のコピーを受け取ると、(メトリックに基づいて)最良のフレームを選択してメッセージの送信元を除く近隣STAに転送する。その後、STAは、その近隣の転送テーブルエントリを更新する。表2に、図14に示すネットワークの発信元STA Sの転送テーブル例を示す。
4.4.複数のネクストホップノードを伴うマルチホップルーティング
(STA間の接続性及びリンク構成に応じて)発信元STAから宛先STAにデータトラフィックを中継できる複数の中間STAが存在する複数のSTAノードから成るmmWネットワークの例について考察する。発信元STAは、近隣STAが既にセクタスイープ(SSW)を実行し終えていると仮定して、マルチホップルートを確立するために近隣STAにルート要求(RREQ)を送信する。発信元STAの(直接範囲内の)各1ホップ近隣がRREQフレームを受け取り、そのルーティングテーブルを発信元STAへのエントリで更新する。次に、各近隣STAは、受け取られたRREQの発信元STAを除く1ホップ近隣に同様にRREQを転送する。
図15に、3つのSTAを有するネットワークを示す実施形態例100を示しており、ここではSTA Bが発信元STAから第1のルーティング要求(RREQ)フレームを受け取り、1ホップ近隣のSTA Aが(Bも含む)その近隣にRREQを転送した時にはSTA Aからも別のRREQを受け取る。従って、中間STAは、RREQの転送が継続するにつれて他のSTAから重複するRREQを受け取ることができることが分かる。
RREQメッセージを受け取ったことに応答して、プロトコルは、メトリックに関して最良のRREQフレーム及び次善のRREQフレームがどれであるかを判定して、リレーSTAのルーティングテーブル内で発信元STAへのネクストホップノード及びバックアップネクストホップノードを決定する。上記の例では、STA Bが、SからBへの直接リンクのメトリックの方がSからAそしてAからBへのリンクのメトリックの合計よりも有益(例えば、低遅延、高SNRなど)であると仮定して、AをノードSに到達するためのバックアップネクストホップとして設定する。
STAは、各近隣STAについて同じ近隣STAから受け取られたRREQを除く最良の受信RREQを決定し、この最良のRREQを近隣STAに転送して転送動作を転送テーブルに記録する。宛先STAは、可能性として複数のRREQメッセージを受け取り、宛先において受け取られたRREQの送信元である同じSTAにルーティング応答(RREP)フレームを送信する。RREPメッセージを受け取った各リレー(中間)STAは、そのルーティングテーブルを宛先STAに更新する。リレーSTAは、複数のRREPを受け取った場合、最良のRREPフレームを選択して1ホップ近隣のSTAに転送し、転送動作を自機の転送テーブルに記録する。RREQフレームと同様に、各RREPフレーム及びその重複バージョンもネクストホップ及びバックアップネクストホップを決定する。RREPフレーム転送プロセスは、発信元STAにおいてRREPメッセージが受け取られるまで継続する。このプロセスによれば、発信元STAは、可能性として複数のRREPメッセージを受け取り、RREPメッセージに基づいて、この例では最良及び次善のルートであるルートの階層を選択し、これらを宛先STAに到達するためのネクストホップ及びバックアップネクストホップとして記録する。
4.5.ルーティング管理フレームフォーマット
4.5.1.ルーティング要求(RREQ)及びルーティング応答(RREP)
図16に、RREQフレーム112及びそのサブフィールド114、116の実施形態例110を示す。フレーム112は以下を含む。(a)フレームのタイプを示すFrame Control(フレーム制御)フィールド。(b)搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)チャネルアクセスに使用されるNAV情報(仮想搬送波感知機構)を含むDuration(継続時間)フィールド。(c)Recipient Address(受信者アドレス)(RA)フィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。(d)Tranmitting Address(送信アドレス)(TA)フィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。(e)後述するルーティング要求の詳細を含むRREQフィールド。(f)Frame Check Sequence(フレームチェックシーケンス)(FCS)フィールドはRREQフレームに含まれる。
RREQフィールド内に含まれるサブフィールド114は以下を含む。(a)Length(長さ):このフレームの長さを示す。(b)Type(タイプ):このフレームのタイプ(RREQ)である。(c)OrigSTA:発信元STAのアドレスである。(d)Dest STA:宛先STAのアドレスである。(e)SeqNum:このルート設定を識別するシーケンス番号であり、発信元STAがルートを設定又は維持しようと試みる度に更新(例えば、増分)される値である。(f)Metric(メトリック):蓄積されたメトリック値を宛先STAに向けて搬送する測定値である。(g)Lifetime(有効期限):このルートの満了時間までの有効期限である。(h)Traffic ID(トラフィックID):関連するトラフィックストリームのトラフィック識別である。(i)QoS Spec:このトラフィックストリームのトラフィック仕様(すなわち、帯域幅又は同様のトラフィック指示子)である。(i)Access Time(アクセス時間):受信アドレス(RA)STAに向けたデータフレーム送信のために送信アドレス(TA)STAが使用するチャネル時間。(j)TxAntSector:RA STAに向けたデータフレーム送信のためにTA STAが使用する送信(Tx)アンテナセクタである。(k)Route List(ルートリスト):このフレームがこれまでに到達した(訪れた)STAのIDであり、サブフィールド116に示すように、STAがこのフレームを受け取った時にこのSTAのIDが各RREQメッセージに付加される。
図17に、RREPフレーム132及びそのサブフレーム階層134及び136の実施形態例130を示す。RREPフレーム132は以下のフィールドを含む。(a)フレームのタイプを示すFrame Control(フレーム制御)フィールド。(b)搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)チャネルアクセスに使用されるNAV情報(仮想搬送波感知機構)を含むDuration(継続時間)フィールド。(c)Recipient Address(受信者アドレス)(RA)フィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。(d)Tranmitting Address(送信アドレス)(TA)フィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。(e)後述するルーティング要求の詳細を含むRREPフィールド。(f)Frame Check Sequence(フレームチェックシーケンス)(FCS)フィールドはRREQフレームに含まれる。
上記のRREPフィールド内に含まれるサブフィールド134は以下のサブフィールドを含む。(a)Length(長さ):このフレームの長さを示す。(b)Type(タイプ):このフレームのタイプ(RREP)である。(c)OrigSTA:発信元STAのアドレスである。(d)Dest STA:宛先STAのアドレスである。(e)SeqNum:このルート応答を識別するシーケンス番号であり、応答先のRREQと同じものである。(g)Lifetime(有効期限):このルートの満了時間までの有効期限である。(h)Traffic ID(トラフィックID):関連するトラフィックストリームのトラフィック識別である。(i)QoS Spec:このトラフィックストリームのトラフィック仕様(すなわち、帯域幅又は同様のトラフィック指示子)である。(i)Access Time(アクセス時間):受信アドレス(RA)STAに向けたデータフレーム送信のために送信アドレス(TA)STAが使用するチャネル時間。(j)TxAntSector:RA STAに向けたデータフレーム送信のためにTA STAが使用する送信(Tx)アンテナセクタである。(k)Route List(ルートリスト):このRREPフレームがこれまでに到達した(訪れた)STAのIDであり、サブフィールド136に示すように、STAがこのフレームを受け取った時にこのSTAのIDが各RREPメッセージに付加される。
4.5.2.ステータス要求(SREQ)及びステータス応答(SREP)
図18に、ステータス要求フレーム152及びそのサブフィールド154の実施形態例150を示す。SREQフレーム152は以下のフィールドを含む。(a)フレームのタイプを示すFrame Control(フレーム制御)フィールド。(b)CSMA/CAチャネルアクセスに使用されるNAV情報を含むDuration(継続時間)フィールド。(c)Recipient Address(受信者アドレス)(RA)フィールドは、フレームの受信者のアドレスを含む。(d)Tranmitting Address(送信アドレス)(TA)フィールドは、フレームを送信するSTAのアドレスを含む。(e)後述するルーティング要求の詳細を含むSREQフィールド。(f)Frame Check Sequence(フレームチェックシーケンス)(FCS)フィールドは、RREQフレームに含まれる。
SREQフィールドは以下のサブフィールド154を含む。(a)Length(長さ):このフレームの長さ。(b)Type(タイプ):このフレームのタイプ(SREQ)。(c)SeqNum:このSREQフレームを識別するシーケンス番号であり、TAが新たなステータス要求メッセージを送信する度に更新(例えば、増分)される。(d)Metric(メトリック):送信機STAから受信機STAへのリンクメトリックである。(e)Lifetime(有効期限):この要求の満了時間までの有効期限である。(f)QoS Spec:このトラフィックストリームのトラフィック仕様(すなわち、帯域幅又は同様のトラフィック指示子)である。(g)Access Time(アクセス時間):RA STA(RAフィールドによって識別されるSTA)に向けたデータフレーム送信のためにTA STA(TAフィールドによって識別されるSTA)が使用するチャネル時間である。(h)TxAntSector:RA STAに向けたデータフレーム送信のためにTA STAが使用するTxアンテナセクタである。
図19に、ステータス応答フレーム172及びそのサブフィールド174の実施形態例170を示す。SREPフレーム172は、SREQフィールドの代わりにSREPフィールドを有することを除いてSREQフレームのフィールドと同一のフィールドを含む。
4.6.RREQ及びRREP送信及び受信挙動
4.6.1.RREQ送信機STA
図20及び図21に、発信元STAがその近隣STAにルート発見要求を送出する際のRREQ送信機ステップの実施形態例190、210を示す。
4.6.1.1.RREQ送信機STAのロジックフロー1
図20には、ブロック192から開始する、発信元STAによるRREQ送信ロジック190を示す。発信元STAは、ルート発見要求を送信するために、まずルーティングテーブルをチェックし(194)、宛先STAのためのネクストホップエントリが存在しない場合には、ブロック196においてRREQフレームの初期値を設定することによってRREQ送信を開始し、その後に1ホップ近隣のSTAにRREQフレームを伝搬して(198)ルーチンは終了する(200)。この伝搬198については、図21に詳細に示す。一方で、ブロック194において宛先へのネクストホップが存在すると判定された場合、実行はブロック194からルーチンの終了200に進む。
4.6.1.2.RREQ送信機STAのロジックフロー2
図21には、1ホップ近隣のSTAにRREQフレームを伝搬する実施形態例210を示す。実行はブロック212から開始する。STAは、1ホップ近隣のSTAのリストを保持し、このリストは近隣リストと呼ばれる。近隣STAに伝搬すべきRREQフレームを有するSTAは、その近隣リストをスキャンしてSTAを1つずつ選択(選別)する(214)。Target Neighbor(標的近隣)を、選別された近隣STAインスタンスに設定する(216)。フロー図では、以下の条件のいずれも真でない場合かつその場合に限り、STAが近隣STAにRREQを転送することが分かる。ブロック218において、近隣STAがRREQの送信機又はRREQのOrigSTAであるかどうかを判定するチェックを行う。そうである場合、実行はブロック218からYes(はい)の経路に従って直接ブロック224に進む。一方で、近隣が発信局でも送信機STAでもない場合、実行はNo(いいえ)の経路に従ってブロック220に進み、標的近隣のエントリについて転送テーブルをチェックして、STAが既に同じRREQメッセージ(同じOrigSTA及び同じシーケンス番号)をより小さなメトリックで近隣STAに転送したかどうかを判定する。既にRREQをより小さなメトリックで転送していた場合、実行はYes(はい)の経路に従ってブロック224に到達する。一方で、未だに同じRREQをより小さなメトリックで転送していなかった場合、実行はNo(いいえ)の経路に従ってブロック222に進む。ブロック222において、近隣STAにRREQメッセージを転送する準備として、RREQ.TAと自機との間の推定されるリンクメトリックをRREQのメトリックフィールドに追加することによってRREQメトリックを更新する。実行は、近隣STAを調べて全ての近隣STAを1つずつ選別するループ構文の終了(EOL)を示すにすぎないブロック224に進んだ後に終了する(226)。
4.6.2.RREQ受信機STAの挙動
図22A~図22Cに、RREQメッセージを受け取る際のSTA動作の実施形態例230を示す。プロセスは図22Aのブロック232から開始し、ブロック234において、Target neighbor(標的近隣)をRREQ.TAに一致する近隣リストインスタンス(エントリ)に設定する。ブロック236において、このSTA(すなわち、RREQの受信機)からRREQ.TAへのリンクメトリックを推定する。RREQ.TAに到達するために利用可能なNextHop STAが既に存在するどうかを判定するチェック238を実行する。利用可能なNextHopが存在しない場合、実行はブロック240に到達してネクストホップをRREQ.TAに設定し、メトリックをLinkMetricの正しい値に設定してLifetimeをRREQのLifetimeに設定することによってRREQ.TAに対応する列を埋め、その後に図22Bのブロック244に到達する。一方で、図22Aのブロック238におけるチェックが利用可能なネクストホップの存在を示す場合、実行はブロック242に到達し、推定されたリンクメトリックの値をルーティングテーブル内の既存のメトリックと比較し、必要に応じてNextHop及びBackup NextHopエントリを更新し、その後に図22Bのブロック244に到達する。ブロック244において、PathMetricをRREQ.Metric及びLinkMetricの合計に設定して、実行はブロック246に到達する。
ブロック246において、発信元STAに対応するレコードが利用可能な有効なネクストホップオプションを有するかどうかを判定するチェックを行う。このチェックが肯定的である場合、実行はYes(はい)の経路に従ってブロック250に進み、RREQ.RouteListを調べてループが存在しないと判定して受信フレームのメトリックを比較することに基づき、必要に応じてRREQ.OrigSTAのルーティングテーブルエントリを更新する。一方で、ブロック246において、発信元STAに対応するレコードが利用可能なネクストホップオプションを有していないと判定した場合にはブロック248に到達し、RREQ.OrigSTAのルーティングテーブルを更新してNextHopをRREQ.TAに、MetricをPathMetricに、及びLifetimeをRREQ Lifetimeに設定し、その後に実行は図22Cのブロック260に到達する。
ブロック260において、宛先アドレスが自機のSTAアドレスであるかどうかを判定するチェックを行う。宛先が自機のアドレスである場合、ブロック266に到達してRREPを送信し、その後に処理を終了する(268)。一方で、ブロック260において宛先が自機のアドレスではないと判定した場合、処理はブロック262に到達し、この時点でRREQメトリックをPathMetricで上書きし、受け取ったRREQから送信用に構築されたRREQフレーム内にフィールドをコピーし、RREQ.RoutingListに自機のアドレスを付加し、その後にブロック264においてこのRREQを近隣STAに伝搬した後にルーチンを終了する268。
従って、上記ではこのプロセスにおいて多くのチェックが行われることが分かるであろう。STAは、受け取られたRREQを調べ、処理して、このRREQがRREQ.OrigSTAから受け取られた重複RREQフレームであるか否かを判定する。RREQが(例えば、異なる経路を通じて)以前に受け取られたものでない場合、STAは、プライマリネクストホップエントリについてルーティングテーブルを更新する。RREQが重複であることが検出された場合、STAは、RREQメッセージからメトリック値を抽出し、重複RREQメッセージのメトリック及びルーティングテーブル内に既に記録されているメトリックに基づいてルーティングテーブルを更新する。RREQフレーム内のDestSTAアドレスがSTA自体のアドレスと同じである場合、このRREQフレームは宛先STAにおいて受け取り済みであることを意味する。この場合、STAはRREP送信を開始すべきである。DestSTAがSTA自体のアドレスに等しくない場合には、このSTAが中間ノードであり、前回のフローチャートで説明したロジックに従ってこのRREQを近隣STAに伝搬する必要があることを意味する。これにより、これらのチェックの結果に応じて正しいRREQ又はRREPの送出が行われる。
4.6.3.RREP送信機STAの挙動
図23に、宛先STAにおいて受け取られたRREQの送信元であるSTAにRREPを送信(ユニキャスト)するロジックの実施形態例270を示す。処理はブロック272から開始し、ブロック274において、この宛先STAがRREPを準備し、RREP.Metricフィールドの設定を含めて値の初期化を行う。ブロック278において、転送テーブルをチェックして、同じRREPメッセージをより小さなメトリックで近隣STAに転送済みであるかどうかを判定する。ブロック278において、既に転送テーブルがより小さなメトリックでのRREQ.TAのエントリを含む場合、実行はYes(はい)の経路に従ってブロック280において終了する。一方で、同じRREPメッセージをより小さなメトリックで転送していない場合にはブロック278に到達し、受け取ったRREQフレームの送信元であるSTAに宛先STAがRREPメッセージを送信してプロセスは終了する(280)。
4.6.4.RREP受信機STAの挙動
4.6.4.1.RREP受信機STAのロジックフロー1
図24A~図24Cに、STAにおいてRREPフレームを受け取る実施形態例290を示す。実行はブロック292から開始し、ブロック294において、TargetNeighborをRREP.TAに一致する近隣リストインスタンスに設定し、その後にSTA自体とRREP.TA(TargetNeighbor)との間のリンクメトリックを推定する(296)。ブロック298において、ルーティングテーブルをチェックして、RREP.TAである宛先がネクストホップを有するかどうかを判定する。ネクストホップが存在する場合にはYes(はい)の経路を取ってブロック302に至り、この時点でリンクメトリックを既存のメトリックと比較することに基づいて、必要に応じてRREP.TAの宛先のルーティングテーブルを更新し、実行は図24Bのブロック304に到達する。一方で、ブロック298においてネクストホップが発見されない場合、実行はブロック300に到達し、この時点でRREP.TAのルーティングテーブルを更新してNextHopをRREP.TAに設定し、MetricをLinkMetricに設定し、LifetimeをRREP.Lifetimeに設定し、その後に実行は図24Bのブロック304に到達し、この時点で経路メトリックをRREP.Metric及びLinkMetricの合計に更新する。
ブロック306において、宛先(RREP.OrigSTA)のルーティングテーブル列がネクストホップを有するかどうかをチェックする。ネクストホップが存在する場合には、Yes(はい)の経路を取ってブロック310に至り、この時点でループが存在しなければ、RREP.RouteListを調べて受信フレームのメトリックを比較することに基づいて、必要に応じてRREP.OrigSTAのルーティングテーブルを更新し、その後に実行は図24Cのブロック312に到達する。一方で、ブロック306においてネクストホップが発見されない場合、実行はブロック308に到達し、この時点でRREP.OrigSTAのルーティングテーブルを更新してNextHopをRREP.TAに設定し、MetricをPathMetricに設定し、LifetimeをRREP.Lifetimeに設定し、その後に実行は図24Cのブロック312に到達する。
ブロック312において、RREP宛先(RREP.DestSTA)が自機のSTAアドレスであるかどうかをチェックする。宛先が自機のアドレスである場合、実行はYes(はい)の経路に従ってプロセスを終了する(318)。一方で、このSTAが宛先でない場合にはブロック314に到達して、受け取ったRREPフィールドを送信用に構築されたRREPフレームにコピーし、RREP.MetricをPathMetricで上書きし、RREP.RoutingList内に自機のアドレスを付加し、その後にブロック316においてRREPを伝搬した後に終了する(318)。
従って、上記のプロセスのステップでは、RREPが(例えば、異なる経路を通じて)以前に受け取られたものでない場合、STAは、プライマリネクストホップエントリについてルーティングテーブルを更新することが分かる。RREQが重複であることが検出された場合、STAは、RREQメッセージからメトリック値を抽出し、重複RREQメッセージのメトリック及びルーティングテーブル内に既に記録されているメトリックに基づいてルーティングテーブルを更新する。RREPフレーム内のDestSTAアドレスがSTA自体のアドレスと同じである場合、このRREPフレームは最初にRREQを要求したSTAに戻されたものであることを意味する。DestSTAがSTA自体のアドレスに等しくない場合には、このSTAが中間ノードであり、以下のロジックに従ってRREPを近隣STAに伝搬する必要があることを意味する。
4.6.4.2.RREP受信機STAのロジックフロー2
図25に、STAが1ホップ近隣のSTAにRREPメッセージを伝搬する実施形態例330を示す。プロセスはブロック332から開始し、ブロック334において近隣リストをスキャンする。STAは、1ホップ近隣のSTAのリストを含む近隣リストを維持する。近隣STAに伝搬すべきRREPフレームを受け取ったSTAは、近隣リスト内のSTAを1つずつスキャンする(334)。STAは、近隣リスト内にリストされたSTAをループしてSTAを1つずつ選択(選別)する。ブロック336において、TargetNeighborを選択(選別)された近隣インスタンスに設定する。なお、TargetNeighborのインスタンスは、STAがリストを調べて近隣STAを1つずつ選択するにつれて1つずつ選択される。ブロック338及び340にチェックが存在するが、一部の近隣STAは伝搬ロジックの結果としてRREPメッセージを受け取らず、従って選択的伝搬になる。STAは、複数の条件が1つも当てはまらないと分かった場合かつその場合に限って近隣STAにRREPを転送する。
TargetNeighbor STAがRREPの送信機又はRREPのOrigSTAであるかどうかをチェックする(338)。これらの条件のいずれかが当てはまる場合、実行はブロック344に分岐する。一方で、これらの条件が満たされない場合はブロック340に到達し、転送テーブルがより小さなメトリック(より良好な経路)での同じフレームを有するTargetNeighborのエントリを含むかどうかをチェックする。このチェックが真である場合、実行はブロック344に進む。一方で、条件が満たされない場合にはブロック342に到達してRREP.Metricを更新し、RouteListにSTAアドレスを追加し、TargetNeighborにRREPを送信し、転送テーブルを更新してループ構文の終了344に到達する。
4.7.積極的リンク維持
図26に、STAが近隣STAにSREQを送信する実施形態例350を示す。プロセスの最初のステップ352は、プライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップの積極的維持を行うことである。各STAは、そのルーティングテーブルのエントリが有効なままであり、ネクストホップノード及びバックアップネクストホップノードが各エントリにとって到達可能であることを確認する必要がある。ルーティングテーブル内の各エントリ(プライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップ)にはLifetime(有効期限)が存在し、各STAはエントリを最新かつ有効に保持する責任を負う。この目的のために、各STAは、プライマリ又はバックアップのいずれであるかにかかわらずネクストホップとしてリストされたSTAに定期的にステータス要求(SREQ)メッセージを送信する。具体的に言えば、この動作は、STAがルーティングテーブル内の各宛先を選別(選択)し(354)、次に標的の宛先を選択された宛先STAになるように設定し(356)、その後にプライマリネクストホップ又はバックアップネクストホップの有効期限がすぐに切れそうであるかどうかを判定するチェックを行う(358)ことによって実行される。すぐに有効期限が切れそうでない場合、実行は終了する(362)。一方で、358のチェックにおいてすぐに有効期限が切れそうであることが示された場合にはブロック360を実行し、Lifetimeが切れそうなネクストホップSTAにSREQメッセージを送信してプロセスは終了する(362)。
図27に、STAが近隣STAからSREQを受け取って処理する実施形態例370を示す。最初のステップ372は、SREQを受け取って処理することである。SREQ.TAに等しいNextHop又はBackup NextHopが存在するかどうかを判定するチェックを行う(374)。いずれの場合にもNextHopが存在しなければ、プロセスは終了する(378)。そうでなければ、ブロック376においてNextHop又はBackup NextHopを処理することによって、そのエントリのLifetimeをリセットしてリンクメトリックを更新する。その後に、SREQ.TAに向けてステータス応答(SREP)メッセージを送信して(378)プロセスは終了する(380)。SREQが受け取られると、受信機STAはSREQの送信機アドレスのLifetimeをリセットすることが分かる。SREQが受け取られると、受信機STAはSREQ.TAにステータス応答(SREP)メッセージを返送する。
図28に、STAがステータス応答(SREP)を受け取って処理する実施形態例390を示す。SREPを受け取ると(392)、ネクストホップ又はバックアップネクストホップについてチェックを行う(394)。いずれの場合にもNextHopが存在しなければ、プロセスは終了する(398)。そうでなければ、ブロック396においてNextHop又はBackup NextHopを処理し、SREQ.TA(SREQの最初の送信機)がSREQ.RAに対応するLifetimeを更新する。STAは、有効期限タイマをリセットすることに加えてリンクメトリックの推定値を更新し、その後にプロセスを終了する(398)。
4.8.実施例1:ルーティングテーブル及び転送テーブルへの投入
4.8.1.トポロジ
図29に、送信元(S)、宛先(D)、並びに中間(リレー)局A及びBという4つの局を有するネットワークトポロジ例400を示す。このシナリオでは、利用される双方向リンクの各々にそのリンクのメトリックがラベル付けされており、STA SとSTA Aとの間にメトリック5、STA SとSTA Bとの間にメトリック4、STA AとSTA Dとの間にメトリック3、STA BとSTA Dとの間にメトリック3、及びSTA AとSTA Bとの間にメトリック2が示されている。この特定の例では、単純にするために、AからBへのコストがBからAへのコストと同じであることを意味するリンク相互依存を想定する。しかしながら、本レポートに開示するプロトコルは、一般に非相互依存リンクを有するネットワークにも適用可能であり、従ってこのようなネットワークと共に利用することもできる。
4.8.2.メッセージシーケンスチャート
図30A及び図30Bは、図29のトポロジ例に示す局間の相互作用のメッセージシーケンス図である。図30Aでは、チャートの上部にわたってSTA S412、STA A414、STA B416、STA D418を示し、下部の行に特定の局間の具体的な通信を示す。このシナリオでは、STA SがRREQメッセージの送信を開始し(420)、その近隣STA(STA A及びSTA B)がRREQを受け取る。行422では、STA A及びSTA Bがいずれも自機のルーティングテーブルを更新することが分かる。424において、STA Aが近隣STA B及びSTA DにRREQを転送し、これらの各々は自機のルーティングテーブルをそれぞれ更新する(426、428)。
STA Dは、RREQを受け取ると、受け取られたRREQの送信元であるSTA AにRREPメッセージを送出し(430)、従ってこの局は自機のルーティングテーブルを更新する(432)。次に、STA Bは、その近隣にRREQのコピーを転送し(434、436)、STA A及びSTA Dは、これに応答して自機のルーティングテーブルを(図30Bに示すように)それぞれ更新する(438、440)。同様に、STA Dは、STA BにRREPメッセージを送出する442ことによってSTA BからのRREQに応答し、STA Bにそのルーティングテーブルを更新させる(444)。
STA Aは、RREPを受け取ると、このRREPをSTA S及びSTA Bに転送(フラッディング)し(446、448)、STA S及びSTA Bは自機のルーティングテーブルを更新する(452、450)。同様に、STA Bは、RREPを受け取ると、このRREPをSTA A及びSTA Sに転送(フラッディング)し(454、456)、STA A及びSTA Sは自機のルーティングテーブルを更新する(458、460)。従って、上記では、RREQが送信元(STA S)から宛先(STA D)にフラッディングされてRREPが宛先(STA D)から送信元(STA S)に逆フラッディングされ、その間に中間ノードが自機のルーティングテーブルを埋めることが分かる。
4.8.3.STA Sのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ0
表3に、トラフィックの宛先がSTA Dであり、宛先DへのNextHopが利用不可(N/A)である例の初期ルーティングテーブルを示す。表4には初期転送テーブルを示しており、STA Sは、これに従って、seqNum0であり、TAがSに等しく、受信アドレス(RA)がA及びBであるRREQメッセージを生成する。その後に、A及びBにRREQが転送され、転送テーブルが更新される。
4.8.4.STA Aのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ1
STA Aは、SからRREQを受け取り、リンクメトリックを推定し、ルーティングテーブルを表5に示すものに更新する。STA Aは、ノードB及びノードDにRREQを転送する。Sは、STA Aが受け取ったRREQメッセージの送信元と同じ近隣であるため、STA AはSTA Sへの転送を行わない。STA Aは、転送テーブルを表6に示すように更新する。
4.8.5.STA Bのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ1
STA Bは、STA SからRREQを受け取り、リンクメトリックを推定し、ルーティングテーブルを表7に示すように更新する。STA Bは、STA A及びSTA DにRREQを転送する。STS Sは受け取られたメッセージの送信元と同じ近隣であるため、ノードBはSTA Sにメッセージを転送しない。STA Bは、転送テーブルを表8に示すように更新する。
4.8.6.STA Aのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ2
STA Aは、STA BからRREQを受け取って、ルーティングテーブルを以下のように更新する。RREQ.TAがSTA Bであり、RREQ.OrigSTAがSTA Sであるため、STA Aは、STA Bが直接又は他のノードを通じてSTA Sに到達できると認識する。また、STA Aは、このRREQのメトリックとSから直接受け取られた以前のRREQのメトリックとを比較して、プライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップを決定する。次に、STA Aは、この時点でSTA Sへのバックアップネクストホップを含む表9に示すようにルーティングを更新する。OrigSTAとRREQ.TAとが等しくなるため、STA Aは、受け取ったRREQをSTA Sに転送しない。STA Bから受け取られたRREQは6に等しいメトリックを有するのに対し、STA Aは、同じメッセージを5に等しいメトリックでDに送信し終えている。従って、Aは、STA Bから受け取られたRREQをSTA Dに転送しない。この結果、STA Aの転送テーブルは表10に示すようになる。
4.8.7.STA Bのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ2
STA Bは、STA AからRREQを受け取り、ルーティングテーブルを表11に示すように更新し、この表ではSTA AがSTA Sに到達するためのバックアップネクストホップである。この事例ではRREQ.OrigSTAとRREQ.TAとが等しくなるので、STA Bは、受け取ったRREQをSに転送しない。STA Bは、STA AからRREQを受け取ると転送テーブルをチェックして、既にRREQメッセージをメトリック4でSTA Dに転送済みであることが分かる。従って、STA Bは、受け取ったRREQメッセージをメトリック7(STA SからSTA Aへ(5)+STA AからSTA Bへ(2))でSTA Dに転送することはしない。表12に、結果として得られるSTA Bにおける転送テーブルを示す。
4.8.8.STA Dのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ2
STA Dは、STA Aから8に等しいメトリックでRREQを受け取る。STA Dは、STA Bから7に等しいメトリックでRREQを受け取る。STA Dは、メトリック値を比較し、STA Sへのプライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップを決定する。従って、STA Dは、ルーティングテーブルを表13に示すように更新する。STA Dは、受け取られた各RREQに応答してRREPメッセージを生成する。従って、STA Dは、STA A及びSTA BにRREPメッセージを転送して、自機の転送テーブルを表14に示すように更新する。
4.8.9.STA Aのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ3
STA Aは、STA DからRREPメッセージを受け取り、リンクメトリックを推定し、自機のルーティングテーブルを表15に示すように更新する。STA Aは、STA S及びSTA BにRREPメッセージを転送して、自機の転送テーブルを表16に示すように更新する。
4.8.10.STA Bのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ3
STA Bは、STA DからRREPメッセージを受け取り、リンクメトリックを推定し、自機のルーティングテーブルを表17に示すように更新する。STA Bは、STA S及びSTA AにRREPメッセージを送信して、自機の転送テーブルを表18に示すように更新する。
4.8.11.STA Aのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ4
STA Aは、STA BからRREPメッセージを受け取り、リンクメトリックを推定し、自機のルーティングテーブルを表19に示すように更新し、この表ではSTA Bがこの時点でSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップを有する。この事例ではOrigSTAがRAと同じになるので、STA AはSTA DにRREPを転送しない。STA Aは、STA BからRREPを受け取ったばかりであるため、STA BにRREPを転送しない。
STA Aにおける転送テーブルは、表20に示すように既にRREPメッセージを3に等しいメトリックでSTA Sに転送し終えているので、STA Aは、このRREPをSTA Sに転送しない。従って、STA Aは、RREPを5に等しいメトリックで転送することはしない。
4.8.12.STA Bのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ4
STA Bは、STA AからRREPメッセージを受け取る。STA Bは、ルーティングテーブルを表21に示すように更新し、この表ではSTA AがSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップである。この事例ではOrigSTAがRAと同じになるので、STA Bは、STA DにRREPメッセージを転送しない。STA Bは、RREPをSTA Aから受け取ったばかりであるため、STA AにRREPを転送しない。STA Bは、既にRREPメッセージを3に等しいメトリックでSTA Sに転送し終えているので、このRREPメッセージをSTA Sに転送せず、従ってRREPを5に等しいメトリックで転送することはしない。
4.8.13.STA Sのルーティングテーブル及び転送テーブル@ステップ4
STA Sは、STA Aからメトリック値8で、及びSTA Bからメトリック7でRREPメッセージを受け取る。STA Sは、自機のルーティングテーブルを表23に示すように更新し、この表ではSTA BがSTA Dに到達するためのプライマリネクストホップであり、STA AがSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップである。表24に転送テーブルを示す。
4.9.実施例2:リンク閉塞
図31に、局間の切断されたリンクを×印として示した実施形態例470を示す。このシナリオ例は、リンク閉塞の状況を調べる。データ伝送の途中でSTA SからSTA Bへのリンクが(例えば、人体によって)閉塞したと仮定する。
このシナリオでは、STA Sのルーティングテーブルが、表25に示すようにSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップとしてSTA Aを含む。従って、STA Sは、このルーティングテーブルに基づいて、展開準備ができているバックアップネクストホップ(STA A)に切り替える。
STA Aのルーティングテーブルから、STA AはSTA Dに到達する知識を有していることが分かる。さらに、STA Aは、積極的リンク維持を通じて、そのルーティングテーブル内に表26に示すように最新情報を有する。
従って、STA Aは、STA Dに到達するためのプライマリネクストホップとしてSTA Dを有しているので、STA Dにデータトラフィックを送信する。
図32に、STA Sが宛先STA Dに到達するためにバックアップネクストホップ(STA A)に切り替えを行った最新のネットワークトポロジを示す実施形態例490を示す。
4.10.実施例3:BからDへのリンク閉塞
図33に、STA B(リレーノード)からSTA D(宛先局)へのリンクが閉塞したシナリオの実施形態例510を示す。この事例では、STA Bのルーティングテーブルが、STA Bにおけるルーティングテーブルを示す表27に示す通りであり、この表ではSTA Dに到達するためのバックアップネクストホップが存在する。表27から、STA Bは、宛先STA Dに到達するためのバックアップネクストホップとしてSTA Aを有していることが分かる。従って、STA Bは、切断されたリンクを検出すると、STA Aにトラフィックをルーティングする。STA Aのルーティングテーブルから、STA AはSTA Dに到達する知識を有していることが分かる。さらに、STA Aは、積極的リンク維持を通じて、そのルーティングテーブル内に表28に示すように最新情報を有する。この結果、STA Aは、STA Dに到達するためのプライマリネクストホップとしてSTA Dを有しているので、STA Dにデータトラフィックを送信する。
図34に、STA BがSTA Dに到達するためにバックアップネクストホップ(STA A)に切り替えた最新のルーティング経路を示す、最新のネットワークトポロジの実施形態例530を示す。
このトポロジからは、バックアップルートが最適なエンドツーエンドルートではない(STA SからSTA Aを経由してSTA Dへの2ホップではなく3ホップである)ことが分かるが、STA Sによって開始される次のルート発見プロセス期間中には最適なエンドツーエンドルートが利用されるため受け入れ可能である。
なお、アクティブなデータトラフィック伝送中は、最適なエンドツーエンド経路を探索する時間が非常に少ないので、本開示によるバックアップルートへの遷移はシームレスとすべきである。むしろ本開示は、機能すると思われる代替ルートでのルーティング解決策を取得し、次のルート発見プロセス期間では最適な代替ルートが展開されるようになる。
5.開示要素の概要
以下の概要は、本開示のいくつかの重要な要素を開示するものであるが、この概要は、本開示の重要な要素のみを説明するものとして解釈すべきではない。
A.発信元STAが潜在的に複数のホップを通じて宛先STAにデータトラフィックを送信する必要があるmmW通信などの指向性送信/受信を介して通信する無線STAが、以下を実行する。
(a)トラフィックの発信元STAは、複数のホップにわたるトラフィックの移動を可能にするルートの設定時に、近隣STAにルート発見メッセージを送出する。(b)STAは、ルート発見メッセージの受信時に、(b)(i)ルート発見メッセージを送信した近隣STAとのリンクメトリックを計算し、(b)(ii)このSTAがトラフィックの宛先でない場合、近隣STAにルート発見メッセージを伝搬する。(c)宛先STAは、ルート発見メッセージの受信時に、受け取ったルート発見メッセージの送信元であるSTAにルート応答メッセージを送出する。(d)ルート応答メッセージを受け取ったSTAは、ルート応答メッセージが発信元STAによって受け取られるまでこれを近隣STAに伝搬する。
B.要素Aの無線STAは、ルート発見メッセージを受け取ると、そのルーティングテーブルを送信STAへのエントリ及び推定されるリンクメトリックで更新する。
C.要素Aの無線STAは、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取った場合、上位2つのメッセージを選別し、これらのメッセージの送信者をルート発見メッセージの発信元STAに到達するためのプライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップとして設定する。
D.要素Aの無線STAは、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取った場合、最小の(すなわち、最良の)メトリックを有するルート発見メッセージを選別し、ルート発見メッセージの送信機を除く近隣STAに転送する。
E.要素Aの無線STAは、その近隣にルート発見メッセージを転送する際に、メッセージの情報を転送テーブルに記録する。
F.要素Aの無線STAは、そのルーティングテーブル内の各エントリのプライマリネクストホップSTA及びバックアップネクストホップSTAにステータス要求メッセージを送信して、ルーティングテーブル内のエントリが最新であってネクストホップSTAが到達可能であることを確認する。
G.要素Aの無線STAは、宛先アドレスがこのSTA自体のアドレスであるルート発見メッセージを受け取ると、受け取られたルート発見メッセージの送信元であるSTAにルート応答を送信する。
H.要素Aの無線STAは、ルート応答メッセージを受け取ると、そのルーティングテーブルを送信STAへのエントリ及び推定されるリンクメトリックで更新する。
I.要素Aの無線STAは、異なる経路を通じて複数のルート応答メッセージを受け取った場合、上位2つのメッセージを選別し、これらの2つのメッセージの送信者をルート応答メッセージの発信元STAに到達するためのプライマリネクストホップ及びバックアップネクストホップとして設定する。
J.要素Aの無線STAは、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取った場合、最小のメトリックを有するルート応答メッセージを選別し、ルート応答メッセージの送信機を除く近隣STAに転送する。
K.要素Aの無線STAは、その近隣にルート応答メッセージを転送する際に、メッセージの情報を転送テーブルに記録する。
6.実施形態の一般的範囲
提示した技術の説明した強化は、様々な無線通信局のプロトコル内に容易に実装することができる。また、無線通信局が、1又は2以上のコンピュータプロセッサ装置(例えば、CPU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、コンピュータ対応ASICなど)、及び命令を記憶する関連するメモリ(例えば、RAM、DRAM、NVRAM、FLASH(登録商標)、コンピュータ可読媒体など)を含むように実装されることにより、メモリに記憶されたプログラム(命令)がプロセッサ上で実行されて、本明細書で説明した様々なプロセス法のステップを実行することが好ましいと理解されたい。
当業者は、無線通信局の制御に関連するステップを実行するコンピュータ装置の使用を認識しているため、簡略化のために全ての図にコンピュータ装置及びメモリ装置を示しているわけではない。提示した技術は、メモリ及びコンピュータ可読媒体が非一時的であり、従って一時的電子信号を構成しない限り、これらに関して限定するものではない。
本明細書では、コンピュータプログラム製品としても実装できる、本技術の実施形態による方法及びシステム、及び/又は手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式又はその他の計算表現のフローチャートを参照して本技術の実施形態を説明することができる。この点、フローチャートの各ブロック又はステップ、及びフローチャートのブロック(及び/又はステップ)の組み合わせ、並びにあらゆる手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はコンピュータ可読プログラムコードの形で具体化された1又は2以上のコンピュータプログラム命令を含むソフトウェアなどの様々な手段によって実装することができる。理解されるように、このようなあらゆるコンピュータプログラム命令は、以下に限定されるわけではないが、汎用コンピュータ又は専用コンピュータ、又は機械を生産するための他のあらゆるプログラマブル処理装置を含む1又は2以上のコンピュータプロセッサ上によって実行して、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行されるコンピュータプログラム命令が、(単複の)特定される機能を実施するための手段を生み出すようにすることができる。
従って、本明細書で説明したフローチャートのブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現は、(単複の)特定の機能を実行する手段の組み合わせ、(単複の)特定の機能を実行するステップの組み合わせ、及びコンピュータ可読プログラムコードロジック手段の形で具体化されるような、(単複の)特定の機能を実行するコンピュータプログラム命令をサポートする。また、本明細書で説明したフローチャートの各ブロック、並びに手順、アルゴリズム、ステップ、演算、数式、又は計算表現、及びこれらの組み合わせは、(単複の)特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ可読プログラムコードとの組み合わせによって実装することもできると理解されるであろう。
さらに、コンピュータ可読プログラムコードなどの形で具体化されるこれらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置に特定の態様で機能するように指示することができる1又は2以上のコンピュータ可読メモリ又はメモリ装置に記憶して、これらのコンピュータ可読メモリ又はメモリ装置に記憶された命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック内に指定される機能を実施する命令手段を含む製造の物品を生産するようにすることもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置によって実行し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で一連の動作ステップが実行されるようにしてコンピュータで実施される処理を生成し、コンピュータプロセッサ又は他のプログラマブル処理装置上で実行される命令が、(単複の)フローチャートの(単複の)ブロック、(単複の)手順、(単複の)アルゴリズム、(単複の)ステップ、(単複の)演算、(単複の)数式、又は(単複の)計算表現に特定される機能を実施するためのステップを提供するようにすることもできる。
さらに、本明細書で使用する「プログラム」又は「プログラム実行文」という用語は、本明細書で説明した1又は2以上の機能を実行するために1又は2以上のコンピュータプロセッサが実行できる1又は2以上の命令を意味すると理解されるであろう。命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで具体化することができる。命令は、装置の非一時的媒体に局所的に記憶することも、又はサーバなどに遠隔的に記憶することもでき、或いは命令の全部又は一部を局所的に又は遠隔的に記憶することもできる。遠隔的に記憶された命令は、ユーザが開始することによって、或いは1又は2以上の要因に基づいて自動的に装置にダウンロード(プッシュ)することができる。
さらに、本明細書で使用するプロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、中央処理装置(CPU)及びコンピュータという用語は、命令、並びに入力/出力インターフェイス及び/又は周辺装置との通信を実行できる装置を示すために同義的に使用されるものであり、プロセッサ、ハードウェアプロセッサ、コンピュータプロセッサ、CPU及びコンピュータという用語は、単一の又は複数の装置、シングルコア装置及びマルチコア装置、及びこれらの変種を含むように意図するものであると理解されるであろう。
本明細書の説明から、本開示は、限定ではないが以下の内容を含む複数の実施形態を含むと理解されるであろう。
1.ネットワークにおける無線通信装置であって、(a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、(b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリとを備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(d)(i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、(d)(ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの前記利点を示すリンクメトリックを計算することと、(d)(iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、(d)(iv)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって1又は2以上の経路を通じて1又は2以上のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することとを含むステップ実行する、装置。
2.ネットワークにおける無線通信装置であって、(a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、(b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、(c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリとを備え、(d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(d)(i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、(d)(ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの前記利点を示すリンクメトリックを計算することと、(d)(iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、(d)(iv)ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することと、(d)(v)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって1又は2以上の経路を通じて1又は2以上のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、(d)(vi)宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することとを含むステップ実行する、装置。
3.ネットワークにおいて無線通信を実行する方法であって、(a)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、無線通信回路から近隣局にルート発見メッセージを送信することと、(b)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの前記利点を示すリンクメトリックを計算することと、(c)(c)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(c)(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、(d)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって1又は2以上の経路を通じて1又は2以上のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、を含む方法。
4.ルーティング経路におけるリンクの前記利点を示す前記リンクメトリックは、ルーティング経路の長さ、又はルーティング経路の品質、又はルーティング経路の長さとルーティング経路の品質との組み合わせを含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
5.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
6.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
7.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、リンクメトリックに基づいてルート発見メッセージを選択し、この最新のリンクメトリックを含むルート発見メッセージを前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局を除く近隣局に転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
8.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、その近隣にルート発見メッセージを転送する際に、受け取られたルート発見メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
9.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記ルーティングテーブル内のエントリが最新であって前記ネクストホップ局が到達可能であることを保証するように、自機のルーティングテーブル内の各エントリのプライマリネクストホップ局及びバックアップネクストホップ局にステータス要求メッセージを送信することによってルーティング経路を維持することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
10.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(a)受け取られたルート発見メッセージの宛先アドレスが前記局自体であると判定し、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局にルート応答メッセージを返送することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
11.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記ルート応答メッセージを送信した前記局の局エントリ及び推定されるリンクメトリックで前記ルーティングテーブルを更新することによって、受け取られたルート応答メッセージに応答することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
12.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの前記送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
13.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
14.前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、近隣局にルート応答メッセージを転送する際に、受け取られたルート応答メッセージからの情報を前記転送テーブルに記録することをさらに実行する、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
15.前記無線通信回路は、指向性通信のために構成されたミリメートル波局を含む、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
16.前記無線通信回路は、メッシュネットワーク及び非メッシュネットワークの両方において動作するように構成される、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
17.前記無線通信回路は、第1の帯域では指向性通信を行い、第2の帯域では準全方向性通信を行うように構成される、いずれかの先行する実施形態の装置又は方法。
本明細書で使用する単数形の「a、an(英文不定冠詞)」及び「the(英文定冠詞)」は、文脈において別途明確に示されていない限り複数形の照応を含む。ある物体に対する単数形での言及は、明確にそう述べていない限り「唯一」を意味するものではなく、「1又は2以上」を意味する。
本明細書で使用する「組(set)」という用語は、1又は2以上の物体の集合を意味する。従って、例えば物体の組は、単一の物体又は複数の物体を含むことができる。
本明細書で使用する「実質的に(substantially)」及び「約(about)」という用語は、わずかな変動の記述及び説明のために使用するものである。これらの用語は、事象又は状況に関連して使用した時には、これらの事象又は状況が間違いなく発生する場合、及びこれらの事象又は状況が発生する可能性が非常に高い場合を意味することができる。これらの用語は、数値に関連して使用した時には、その数値の±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、又は±0.05%以下などの、±10%以下の変動範囲を意味することができる。例えば、「実質的に」整列しているということは、±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下、又は±0.05°以下などの、±10°以下の角度変動範囲を意味することができる。
また、本明細書では、量、比率及びその他の数値を範囲形式で示すこともある。このような範囲形式は、便宜的に簡略化して使用するものであり、範囲の限界として明確に指定された数値を含むが、この範囲に含まれる全ての個々の数値又は部分的範囲も、これらの各数値及び部分的範囲が明確に示されているかのように含むものであると柔軟に理解されたい。例えば、約1~約200の範囲内の比率は、約1及び約200という明確に列挙した限界値を含むが、約2、約3、約4などの個々の比率、及び約10~約50、約20~約100などの部分的範囲も含むと理解されたい。
本明細書の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらは本開示の範囲を限定するものではなく、現在のところ好ましい実施形態の一部を例示するものにすぎないと解釈すべきである。従って、本開示の範囲は、当業者に明らかになると考えられる他の実施形態も完全に含むと理解されるであろう。
当業者に周知の本開示の実施形態の要素の構造的及び機能的同等物も、引用によって本明細書に明確に組み入れられ、本特許請求の範囲に含まれるように意図される。さらに、本開示の要素、構成要素又は方法ステップは、これらが特許請求の範囲に明示されているかどうかにかかわらず、一般に公開されるように意図するものではない。本明細書における請求項の要素については、その要素が「~のための手段」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ミーンズプラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。また、本明細書における請求項の要素については、その要素が「~のためのステップ」という表現を使用して明確に示されていない限り、「ステッププラスファンクション」の要素として解釈すべきではない。
表1
STA Sにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000001


表2
STA Sにおける転送テーブル
Figure 0007345735000002


表3
初期状態のルーティングテーブル
Figure 0007345735000003


表4
STA Sにおける転送テーブル
Figure 0007345735000004


表5
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000005

表6
STA Aにおける転送テーブル
Figure 0007345735000006


表7
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000007


表8
STA Bにおける転送テーブル
Figure 0007345735000008


表9
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000009


表10
STA Aにおける転送テーブル
Figure 0007345735000010


表11
STA Bにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000011


表12
STA Bにおける転送テーブル
Figure 0007345735000012


表13
STA Dにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000013


表14
STA Dにおける転送テーブル
Figure 0007345735000014


表15
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000015


表16
STA Aにおける転送テーブル
Figure 0007345735000016


表17
STA Bにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000017


表18
STA Aにおける転送テーブル
Figure 0007345735000018



表19
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000019


表20
STA Aにおける転送テーブル
Figure 0007345735000020


表21
STA Bにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000021


表22
STA Bにおける転送テーブル
Figure 0007345735000022


表23
STA Sにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000023


表24
STA Sにおける転送テーブルS
Figure 0007345735000024


表25
STA Sにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000025


表26
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000026


表27
STA Dに到達するためのバックアップネクストホップを有する、STA Bにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000027


表28
STA Aにおけるルーティングテーブル
Figure 0007345735000028

Claims (24)

  1. ネットワークにおける無線通信装置であって、
    (a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
    (b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
    (c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
    を備え、
    (d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    (i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
    (ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
    (iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
    (iv)最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
    (v)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
    を含むステップ実行する、
    ことを特徴とする装置。
  2. ネットワークにおける無線通信装置であって、
    (a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
    (b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
    (c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
    を備え、
    (d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    (i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
    (ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
    (iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
    (iv)最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
    (v)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
    を含むステップ実行する、
    ことを特徴とする装置。
  3. ルーティング経路におけるリンクの前記利点を示す前記リンクメトリックは、ルーティング経路の長さ、又はルーティング経路の品質、又はルーティング経路の長さとルーティング経路の品質との組み合わせを含む、
    請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  5. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  6. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、リンクメトリックに基づいてルート発見メッセージを選択し、この最新のリンクメトリックを含むルート発見メッセージを前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局を除く近隣局に転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  7. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、その近隣にルート発見メッセージを転送する際に、受け取られたルート発見メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  8. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、自機のルーティングテーブル内のエントリが最新であってネクストホップ局が到達可能であることを保証するように、前記ルーティングテーブル内の各エントリのプライマリネクストホップ局及びバックアップネクストホップ局にステータス要求メッセージを送信することによってルーティング経路を維持することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  9. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(a)受け取られたルート発見メッセージの宛先アドレスが前記局自体であると判定し、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局にルート応答メッセージを返送することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  10. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記ルート応答メッセージを送信した前記局の局エントリ及び推定されるリンクメトリックでルーティングテーブルを更新することによって、受け取られたルート応答メッセージに応答することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  11. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、近隣局にルート応答メッセージを転送する際に、受け取られたルート応答メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
    請求項1又は2に記載の装置。
  12. 前記無線通信回路は、指向性通信のために構成されたミリメートル波局を含む、
    請求項1又は2に記載の装置。
  13. 前記無線通信回路は、メッシュネットワーク及び非メッシュネットワークの両方において動作するように構成される、
    請求項1又は2に記載の装置。
  14. 前記無線通信回路は、第1の帯域では指向性通信を行い、第2の帯域では準全方向性通信を行うように構成される、
    請求項1又は2に記載の装置。
  15. ネットワークにおける無線通信装置であって、
    (a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
    (b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
    (c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
    を備え、
    (d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    (i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
    (ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
    (iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
    (iv)最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
    (v)ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することと、
    (vi)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
    (vii)宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することと、
    を含むステップ実行する、
    ことを特徴とする装置。
  16. ネットワークにおける無線通信装置であって、
    (a)少なくとも1つの他の無線通信回路と直接或いは1又は2以上のホップを通じて無線で通信するように構成された無線通信回路と、
    (b)無線ネットワーク上で動作するように構成された局内の、前記無線通信回路に結合されたプロセッサと、
    (c)前記プロセッサが実行できる命令を記憶した非一時的メモリと、
    を備え、
    (d)前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、
    (i)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
    (ii)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
    (iii)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
    (iv)最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
    (v)ルート発見メッセージを受け取った局によって、前記ルート発見メッセージを送信した局のエントリでルーティングテーブルを更新し、前記ルーティングテーブルを推定されるリンクメトリックで更新することと、
    (vi)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
    (vii)宛先局において異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答して、前記発信局に到達するためのプライマリルート及び少なくとも1つのバックアップルートを選択することと、
    を含むステップ実行する、
    ことを特徴とする装置。
  17. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、リンクメトリックに基づいてルート発見メッセージを選択し、この最新のリンクメトリックを含むルート発見メッセージを前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局を除く近隣局に転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することをさらに実行する、
    請求項15又は16に記載の装置。
  18. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、その近隣にルート発見メッセージを転送する際に、受け取られたルート発見メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
    請求項15又は16に記載の装置。
  19. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、自機のルーティングテーブル内のエントリが最新であってネクストホップ局が到達可能であることを保証するように、前記ルーティングテーブル内の各エントリのプライマリネクストホップ局及びバックアップネクストホップ局にステータス要求メッセージを送信することによってルーティング経路を維持することをさらに実行する、
    請求項15又は16に記載の装置。
  20. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、(a)受け取られたルート発見メッセージの宛先アドレスが前記局自体であると判定し、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である前記局にルート応答メッセージを返送することをさらに実行する、
    請求項15又は16に記載の装置。
  21. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、前記ルート応答メッセージを送信した前記局の局エントリ及び推定されるリンクメトリックでルーティングテーブルを更新することによって、受け取られたルート応答メッセージに応答することをさらに実行する、
    請求項15又は16に記載の装置。
  22. 前記命令は、前記プロセッサによって実行された時に、近隣局にルート応答メッセージを転送する際に、受け取られたルート応答メッセージからの情報を転送テーブルに記録することをさらに実行する、
    請求項15又は16に記載の装置。
  23. ネットワークにおいて無線通信を実行する方法であって、
    (a)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、無線通信回路から近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
    (b)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
    (c)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
    (d)最も望ましいルートをプライマリネクストホップ経路及び少なくとも1つのバックアップネクストホップ経路として選択し、これらのメッセージの送信者を前記ルート応答メッセージの発信局に到達するための前記プライマリネクストホップ及び前記少なくとも1つのバックアップネクストホップとして設定することによって、複数の異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
    (e)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  24. ネットワークにおいて無線通信を実行する方法であって、
    (a)複数のホップを介した通信を可能にするルートを確立する際に、無線通信回路から近隣局にルート発見メッセージを送信することと、
    (b)ルート発見メッセージの受信時に、前記ルート発見メッセージを送信した近隣局とのルーティング経路におけるリンクの利点を示すリンクメトリックを計算することと、
    (c)(A)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の宛先でない場合、前記ルート発見メッセージを近隣局に伝搬すること、又は(B)前記ルート発見メッセージを受け取った前記局が前記無線通信の前記宛先である場合、前記受け取られたルート発見メッセージの送信元である局にルート応答メッセージを送出すること、のいずれかによってルート発見メッセージの受信に応答することと、
    (d)最も望ましいリンクメトリックを有する前記ルート応答メッセージを選択し、前記ルート応答メッセージを送信した前記局を除く近隣局に前記ルート応答メッセージを転送することによって、異なる経路を通じて複数のルート発見メッセージを受け取ったことに応答することと、
    (e)前記ルート発見メッセージを最初に送信した前記局である発信局によって複数の経路を通じて複数のルート応答メッセージが受け取られるまで近隣局にルート応答メッセージを伝搬することと、
    を含むことを特徴とする方法。
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