JP7345024B1 - 情報処理装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】場所により異なるバッテリの残量と性能とのバランスに基づいて消費電力を制御する。【解決手段】位置情報取得部は自装置の位置情報を取得し、電源回路はプロセッサに動作電力を供給し、電源回路は、外部電源からの電力を動作電力に変換、または、バッテリからの電力を動作電力として供給し、電力制御部は、バッテリから電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出し、位置情報取得部から取得される位置情報に対応する使用時間比に基づいてプロセッサの性能を調整する。【選択図】図2

Description

本実施形態は、情報処理装置および制御方法、例えば、電力供給と消費電力の制御に関する。
情報通信技術の普及により遠隔地間で様々な情報を容易に送受信することができる。パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)をはじめとする情報処理装置は、文書作成、閲覧の他、音声および映像を用いた遠隔地間の会話に用いられる。情報処理装置には、ノートブック型PC、タブレット端末装置、スマートフォンなど、持ち運びに適した大きさを有するものが普及している。かかる情報処理装置の利用により、職種によっては一定の事業所に通勤せずに、勤務することが可能となっている。昨今では、勤務形態ならびに勤務地が多様化する傾向がある。密閉、密集、密接の回避といった新型コロナウィルス感染症(COVID-19)対策は、この傾向に拍車をかけている。
情報処理装置は、通例、電源アダプタを用いて外部電源から電力の供給を受け、消費されずに残された電力を充電するバッテリを備える。外部電源からの電力では不足するときには、バッテリから放電される電力が消費される。例えば、特許文献1に記載の情報処理装置は、外部電源から電力を供給するバッテリを備え、外部電源から電力が供給されていない場合、バッテリから充電された電力が動作電力として出力される。
特開2021-163315号公報
しかしながら、あらゆる場所においても、電源アダプタを利用できるとは限らない。電源アダプタを利用できない場所では、バッテリの残り時間を極力長くすることが望まれる。他方、業務に要求される機能によっては、高い性能が要求されることがある。一般に、実行される演算処理の性能が高いほど消費電力が多くなる。他方、手動操作により情報処理装置の電力設定を場所ごとに逐一変更することは煩雑になりかねない。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、プロセッサと、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記プロセッサに動作電力を供給する電源回路と、電力制御部と、を備え、前記電源回路は、外部電源からの電力を前記動作電力に変換、または、バッテリからの電力を前記動作電力として供給し、前記電力制御部は、前記バッテリから電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出し、前記位置情報取得部から取得される位置情報に対応する前記使用時間比に基づいて前記プロセッサの性能を調整する。
上記の情報処理装置において、前記電力制御部は、前記使用時間比が大きい位置情報ほど、消費電力の低減が優先されるように前記プロセッサの性能を調整してもよい。
上記の情報処理装置において、前記電力制御部は、前記使用時間比が所定の使用時間比の下限以上であることを、前記プロセッサの動作モードとして標準の消費電力よりも低い省電力モードを用いる条件として含んでもよい。
上記の情報処理装置において、前記電力制御部は、前記バッテリの残量が所定の残量の下限以下であることを、前記プロセッサの動作モードとして前記省電力モードを用いる条件として含んでもよい。
上記の情報処理装置において、前記電力制御部は、前記総使用時間が所定の総使用時間の所定の基準時間を超えるとき、現時点までの前記基準時間における前記使用時間比に基づいて前記プロセッサの性能を調整してもよい。
上記の情報処理装置において、前記電力制御部は、前記位置情報取得部から取得される位置情報に係る前記総使用時間が所定の総使用時間の下限未満となるとき、前記使用時間比に基づく前記プロセッサの性能の調整を行わなくてもよい。
上記の情報処理装置において、前記位置情報取得部は、他機器との無線通信を中継する基地局のネットワークの識別情報を前記位置情報として取得してもよい。
上記の情報処理装置において、前記位置情報取得部は、前記基地局固有の識別情報を含めて前記位置情報として取得してもよい。
本発明の第2の態様に係る制御方法は、プロセッサと、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記プロセッサに動作電力を供給する電源回路と、電力制御部と、を備え、前記電源回路は、外部電源からの電力を前記動作電力に変換、または、バッテリからの電力を前記動作電力として供給する情報処理装置における制御方法であって、前記情報処理装置が、前記バッテリから電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出する第1のステップと、前記位置情報取得部から取得される位置情報に対応する前記使用時間比に基づいて前記プロセッサの性能を調整する第2のステップと、を実行する。
本実施形態によれば、場所により異なるバッテリの残量と性能とのバランスに基づいて情報処理装置の消費電力を制御することができる。
本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る情報処理装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る情報処理装置における給電モードの時間推移の例を示す説明図である。 本実施形態に係る情報処理装置のSSIDごとの使用例を示す説明図である。 本実施形態に係るモード遷移処理の例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る自動モードの例を示す概念図である。 本実施形態に係る電力制御モードに対する消費電力のパラメータを示す図である。 本実施形態に係るEPPパラメータの設定例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の実施形態に係る情報処理装置1の概要について説明する。情報処理装置1は、自装置の位置情報を取得し、自装置のプロセッサに動作電力を供給する電源回路を備える。電源回路は、外部電源から供給される電力を動作電力に変換、または、バッテリから放電される電力を動作電力として供給する。情報処理装置1は、バッテリから電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出しておき、その時点で取得された位置情報に対応する使用時間比に基づいてプロセッサの性能を調整する。情報処理装置1は、ノートブック型PC、タブレット端末装置、多機能携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)などのいずれの形態で構成されてもよい。但し、以下の説明では、情報処理装置1がノートブック型PCであり、無線構内ネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)を用いて他の機器と各種のデータを送受信可能である場合を主とする。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。情報処理装置1は、プロセッサ11と、メインメモリ12と、ビデオサブシステム13と、ディスプレイ14と、チップセット21と、BIOSメモリ22と、記憶装置23と、オーディオシステム24と、WLANカード25と、USBコネクタ26と、カメラ27と、EC31と、入力部32と、電源回路33と、バッテリ34と、放熱ファン351と、温度センサ353と、電源ボタン36と、ACアダプタ37と、を備える。
プロセッサ11は、ソフトウェア(プログラム)に記述された命令で指示される種々の演算処理を実行する。プロセッサ11が実行する処理には、記憶装置23へのデータの書き込みまたは記憶装置23からのデータの読み取りなどが含まれる。プロセッサ11には、少なくとも1個のCPUが含まれる。CPUは、情報処理装置1全体の動作を制御する。CPUは、例えば、OS(Operating System)、BIOS、アプリケーションプログラム(本願では、「アプリ」と呼ぶこともある)など、ソフトウェアに基づく処理を実行する。なお、ソフトウェアに記述された指令(コマンド)で指示される処理を実行することを、「ソフトウェアを実行する」と呼ぶことがある。
メインメモリ12は、プロセッサ11の実行プログラムの読み込み領域として、または、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。メインメモリ12は、例えば、複数個のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップで構成される。実行プログラムには、OS、周辺機器などのハードウェアを操作するための各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリ等が含まれる。プロセッサ11とメインメモリ12は、情報処理装置1のメインシステムをなす。
ビデオサブシステム13は、画像表示に関連する機能を実現するためのサブシステムであり、ビデオコントローラを含む。ビデオコントローラは、プロセッサ11からの描画命令を処理し、処理した描画情報をビデオメモリに書き込むとともに、ビデオメモリからこの描画情報を読み出して、ディスプレイ14に表示情報を示す表示データとして出力する(画像処理)ビデオサブシステム13は、1個または複数個のGPU(Graphic Processing Unit)を含んで構成されてもよい。GPUは、主に実時間画像処理、その他の並列演算処理を担うプロセッサである。GPUは、CPUと一部の処理を分担することがある。
GPUは、プロセッサ11として機能するCPUと一体化し、同一のコアに形成されてもよいし、CPUとは別個のコアに形成されてもよい。GPUは、画像処理以外の並列演算処理を実行することも、CPUと一部の処理を分担することもある。
ディスプレイ14は、ビデオサブシステム13から出力された描画データ(表示データ)に基づく表示画面を表示する。ディスプレイ14は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light Emitting Diode、有機発光ダイオード)ディスプレイなどのいずれであってもよい。
チップセット21は、複数のコントローラを備え、複数のデバイスと各種のデータを入出力できるように接続可能とする。コントローラは、例えば、USB(Universal Serial Bus)、シリアルATA(AT Attachment)、SPI(Serial Peripheral Interface)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCI-Expressバス、および、LPC(Low Pin Count)などのバスコントローラのいずれか1個または組み合わせである。複数のデバイスとして、例えば、後述するBIOSメモリ22、記憶装置23、オーディオシステム24、WLANカード25、USBコネクタ26、カメラ27、および、EC31が含まれる。
BIOS(Basic Input Output System)メモリ22は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROMなど、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。BIOSメモリ22は、BIOSなどのシステムファームウェア、EC31その他のデバイスの動作を制御するためのファームウェアなどを記憶する。
記憶装置23は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される補助記憶装置である。記憶装置23は、プロセッサ11その他のデバイスの処理に用いられる、または、それらの処理により取得された各種のデータ、各種のプログラムなどを記憶する。記憶装置23は、例えば、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などのいずれか1個またはいずれかの組み合わせであってもよい。
オーディオシステム24は、マイクロホンとスピーカ(図示せず)が接続され、音声データの記録、再生および出力を行う。なお、マイクロホンとスピーカは、例えば、情報処理装置1に内蔵されてもよいし、情報処理装置1とは別体であってもよい。
WLAN(Wireless Local Area Network、無線LAN)カード25は、無線LANに接続し、無線LANに直接または間接的に接続された他の機器との間でデータ通信を行う。無線LANは、所定の無線通信方式(例えば、IEEE802.11)に従って機器間で各種のデータを送受信可能とする。無線LANでは、機器間の通信がアクセスポイントを経由して実行される。アクセスポイントは、自局を含んで構成される無線LAN内の機器、または、他のネットワークとデータを送受信可能に接続する基地局である。アクセスポイントは、主に位置が固定された機器となりうるが、その限りではない。アクセスポイントは、位置が固定されない移動体であってもよい。例えば、テザリングにおいて、携帯電話機、車載器などがアクセスポイントとして用いられることがある。テザリングとは、他のネットワークと接続できる機器をアクセスポイントとして経由し、そのネットワークに接続される他の機器との間で通信を行うことを指す。
アクセスポイントは、自局を示す識別情報を含むビーコンを一定時間間隔ごとに無線で送信する。WLANカード25は、いずれかのアクセスポイントから送出されるビーコンを検出し、検出したビーコンで伝達される識別情報で示されるアクセスポイントを特定することができる。情報処理装置1では、その識別情報が自装置の位置を示す位置情報として用いられる。WLANカード25は、所定の無線通信方式に規定の手順を用いて、検出したアクセスポイントとの間で接続を確立する。無線通信方式としてIEEE802.11に記載される方式が用いられる場合には、アクセスポイントのネットワーク識別情報としてSSIDが利用可能である。WLANカード25は、接続中のアクセスポイントのネットワークを示すSSIDをプロセッサ11にチップセット21を経由して出力する。
USBコネクタ26は、周辺機器など各種のデバイスを、USBを用いて接続するためのコネクタである。
カメラ27は、その周囲の物体の像を撮影し、撮影した像を示す画像データを取得する。カメラ27は、動画像または静止画像を撮影する。カメラ27は、例えば、USBカメラであり、USBコネクタ26を経由して接続されてもよい。
EC(Embedded Controller)31は、情報処理装置1のシステムの動作状態に関わらず、各種デバイス(周辺装置やセンサ等)を監視して制御するワンチップマイコン(One-Chip Microcomputer)である。EC31は、プロセッサ11とは別個にCPU、ROM、RAM、複数チャネルのA/D(Analog-to-Digital)入力端子、D/A(Digital-to-Analog)出力端子、タイマおよびデジタル入出力端子(図示せず)を備える。EC31のデジタル入出力端子には、例えば、入力部32、電源回路33、放熱ファン351、温度センサ353などが接続されており、EC31は、これらの動作を制御可能とする。
入力部32は、例えば、キーボードや、タッチパッドなど、ユーザの操作を検出し、検出した操作に応じた操作信号をEC31に出力する入力デバイスを備える。入力部32は、ディスプレイ14に重畳したタッチセンサとして構成されてもよい。
電源回路33は、ACアダプタ37、または、バッテリ34から供給される直流電力の電圧を、情報処理装置1を構成する各デバイスの動作に要する電圧に変換し、変換した電圧を有する電力を供給先のデバイスに供給する。電源回路33は、EC31の制御に従って、電力供給を実行する。電源回路33は、自器に供給される電力の電圧を変換する変換器と、電圧が変換された電力をバッテリ34に供給する給電器を備える。給電器は、ACアダプタ37から電力が供給されている場合、各デバイスにおいて供給されずに残された電力をバッテリ34に供給する。ACアダプタ37から電力が供給されない場合、または、ACアダプタ37から供給される電力が不足する場合には、バッテリ34から放電される電力を、動作電力として各デバイスに供給する。
電源回路33は、ACアダプタ37からの電力供給の有無を示す電力供給情報をプロセッサ11にEC31を経由して出力する。本願では、ACアダプタ37からの電力供給の有無、つまり、外部電源からの電力供給とバッテリ34からの電力供給を、「給電モード」と総称することがある。ACアダプタ37からの電力供給を「ACモード」または「外部電力使用モード」と呼び、ACアダプタ37から電力供給を受ける時間を「ACモード時間」または「外部電力使用時間」と呼ぶことがある。バッテリ34からの電力供給を「DCモード」または「バッテリ使用モード」と呼び、バッテリ34から電力供給を受ける時間を「DCモード時間」または「バッテリ使用時間」と呼ぶことがある。位置情報ごとの総使用時間に対するバッテリ使用時間の比を、「バッテリ使用時間比」、または、単に「使用時間比」と呼ぶことがある。総使用時間は、その位置情報に係る「外部電力使用時間」と「バッテリ使用時間」の合計に相当する。電力供給情報とSSIDで示される位置情報は、プロセッサ11により位置情報ごとに外部電力使用時間とバッテリ使用時間、ひいては、バッテリ使用時間比を定めるために用いられる。
電源回路33は、バッテリ34の起電力を計測し、計測した起電力を示す起電力情報をEC31に出力してもよい。EC31は、予め起電力とバッテリ34に蓄積された電力量、つまり、残量との関係を示す残量データを参照し、計測した起電力に基づいてバッテリ34の残量を定めてもよい。EC31は、定めた残量を示す残量情報をプロセッサ11に出力する。残量情報も、プロセッサ11の性能調整に用いられうる。残量は、プロセッサ11の消費電力で除算して残り時間に換算されてもよい。
バッテリ34として、二次電池が用いられる。二次電池は、充電および放電とも可能な蓄電池である。二次電池として、例えば、リチウムイオン電池が該当する。
放熱ファン351は、情報処理装置1を冷却するために設けられる。放熱ファン351は、フィン(羽)を回転させるモータを備え、空気を情報処理装置1の筐体内に流入させる。流入された空気は情報処理装置1の各部と熱交換したうえで、筐体の外に排出される。放熱ファン351の動作は、例えば、EC31またはその他のデバイスにより制御されうる。
温度センサ353は、温度を検出し、検出した温度を示す温度信号をEC31に出力する。温度センサ353が検出する温度は、概ねプロセッサ11の温度に相当する。
電源ボタン36は、押下操作が受け付けられる都度、情報処理装置1の全体に対する電力の供給状態として、電源投入(Power ON)および電源断(Power OFF)のいずれかに制御する。押下操作が受け付けられるとき、電源ボタン36は、押下を示す押下信号をEC31に出力する。EC31は、情報処理装置1が電源断であって電源ボタン36から押下信号が入力されるとき、電源回路33に対し、情報処理装置1の各デバイスへの電力供給を開始させる(電源投入)。プロセッサ11は、自部への電力供給の開始を検出するとき、BIOSメモリ22からBIOSを読み取り、メインメモリ12にロードし、BIOSに従って起動処理(ブート)を実行する。起動処理において、プロセッサ11は、記憶装置23に退避させていたデータをメインメモリ12にロードする。その後、プロセッサ11は、OSを起動し、OSの起動が完了した後、記憶装置23などのデバイスの制御に係るデバイスドライバの実行を開始する。
他方、EC31は、情報処理装置1に電源投入され、かつ、電源ボタン36から押下信号が入力されるとき、プロセッサ11に停止処理(シャットダウン)を実行させる。プロセッサ11は、停止処理において、その時点で作業領域に存在するデータを記憶装置23その他の補助記憶装置に退避させる。プロセッサ11は、データの退避を終了した後、その時点で実行しているアプリ、記憶装置23などのデバイスドライバ、その他のプログラムによる処理を停止する。その後、プロセッサ11は、停止処理の完了をEC31に通知する。EC31は、電源回路33に情報処理装置1の各デバイスへの電力供給を停止させる。
ACアダプタ37は、外部電源から供給される交流電力を電圧が一定となる直流電力に変換し、変換された電力を電源回路33に供給する。ACアダプタ37は、電源回路33を含む情報処理装置1の筐体と着脱可能とする装着具を備える。装着具は、電力とデータの両方を所定の規格に従って伝送することができるインタフェースを備えてもよい。所定の規格として、例えば、USB Type-Cを用いることができる。その場合、ACアダプタ37は、電源回路33およびEC31と各種のデータ信号を入出力可能に接続される。ACアダプタ37は、外部電源からの電力供給の有無を検出し、検出した情報を電力供給情報として電源回路33を経由してEC31に出力してもよい。
一般に、情報処理装置1を構成するデバイス、および、これらに有線で接続されるデバイスのうち、プロセッサ11の消費電力が主であり、かつ、時間変動が著しくなりがちである。電源回路33からの電力供給は、主にプロセッサ11における電力消費状態に基づいて制御される。電源回路33は、バッテリ34の起電力を検出し、例えば、バッテリ34の起電力よりも高く、かつ、プロセッサ11への供給電圧以下となるようにバッテリ34への充電電圧を定める。電源回路33は、バッテリ34から放電するとき、バッテリ34の起電力よりも低くなるように、かつ、プロセッサ11への供給電圧を定める。
次に、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成例について説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理装置1は、システム制御部210と、システム管理部220と、チップセット21と、WLANカード25、EC31、および、電源回路33を含んで構成される。
システム制御部210は、プロセッサ11が所定のプログラム(例えば、アプリ)を実行し、メインメモリ12、チップセット21、WLANカード25、EC31、電源回路33、などのハードウェアと協働して、その機能を実現する。
システム制御部210は、位置情報取得部212と、電力制御部214と、を備える。
位置情報取得部212は、情報処理装置1がその時点で所在する位置を示す位置情報を取得する。位置情報取得部212は、例えば、WLANカード25から入力されるSSIDを位置情報として取得することができる。上記のように、SSIDは、その時点においてWLANカード25と接続しているアクセスポイント、または、そのネットワークを示す。位置情報取得部212は、取得した位置情報を電力制御部214に出力する。
電力制御部214は、電源回路33から入力される電力供給情報に基づいてACモード期間とDCモード期間を特定し、位置情報取得部212から入力される位置情報ごとにACモード期間とDCモード期間を累積する。電力制御部214は、位置情報ごとに累積したDCモード期間に基づいて、総使用時間に対するバッテリ使用時間比を算出する。電力制御部214は、算出したバッテリ使用時間比に基づいてプロセッサ11の性能を調整するための電力パラメータを定める。より具体的には、電力制御部214は、予め設定されたバッテリ使用時間比と電力制御パラメータとの関係に基づいて、算出したバッテリ使用時間比に対応する電力制御パラメータを定める。バッテリ使用時間比と電力制御パラメータとの関係として、バッテリ使用時間比が大きいほど、消費電力の低減を優先させるための電力制御パラメータを定める。そして、電力制御部214は、定めた電力制御パラメータを位置情報に関連付けて電力制御テーブルを更新する。
電力制御部214は、更新した電力制御テーブルを参照し、その時点における位置情報に対応する電力制御パラメータを特定する。電力制御部214は、特定した電力制御パラメータをシステム管理部220に出力する。
制御対象となる電力制御パラメータとして、例えば、電力制御モード、電力パフォーマンス優先度ポリシー(EPP:Energy Performance Preference Policy)パラメータやプロセッサ11の電力制限パラメータ(PL:Power Limit)などが利用可能である。電力制御部214には、定格電力が異なる複数段階の電力制御モードが予め設定される。複数段階の電力制御モードには、定格電力が標準的である通常モードと、通常モードよりも定格電力が少ない省電力モードがある。通常モードと省電力モードのいずれか、または、ぞれぞれは、さらに複数段階に区分されてもよい。
DCモード期間のバッテリ使用時間比が予め定めた使用時間比の下限以上であるとき、省電力モードが選択され、バッテリ使用時間比が下限未満であるとき通常モードが用いられてもよい。EPPパラメータは、電力と性能のバランスを示すパラメータであり、その値が大きいほど消費電力の低減が優先され、その値が小さいほど性能が優先される度合いを示す。EPPパラメータの値域は、例えば、0から100の間の実数値である。
電力制御パラメータとして、EPPパラメータに代え、または、EPPパラメータとともにPLが用いられてもよい。PLには、第1制限電力(PL1:Power Limit 1、以下、「PL1」と呼ぶ)と第2制限電力(PL2:Power Limit 2、以下、「PL2」と呼ぶ)がある。PL1は、定格電力に相当する。PL1は、プロセッサ11の消費電力が一時的にこの値を超えることを許容するが、所定時間以上継続してこの値を超えることを制限するための閾値である。PL1は、長時間制限電力(Long Term Power Limit)とも呼ばれる。PL2は、プロセッサ11の消費電力が一時的であっても、この値を超えることを制限するための閾値である。PL2は、短時間制限電力(Short Term Power Limit)とも呼ばれる。
プロセッサ11の処理能力は、クロック周波数により定まる。一般にクロック周波数が高いほど消費電力が増加する。例えば、プロセッサ11の消費電力の移動平均値がPL1を超えるとき、その瞬時値がPL2を超えず、かつ、移動平均値がPL1以下となるようにクロック周波数が低下するようにより制御される。プロセッサ11の使用率が所定の使用率の上限以上となり、かつ、消費電力の移動平均値がPL1を下回るとき、その瞬時値がPL2を超えず、かつ、移動平均値がPL1以下となるようにクロック周波数が上昇するように制御される。
なお、電力制御部214には、EC31から入力される残量情報をさらに用いて電力パラメータを定めてもよい。電力制御部214は、例えば、残量情報に示される残量が所定の残量の下限以下であるか否かを判定し、残量が下限以下であることを、省電力モードを適用するための条件として採用してもよい。その場合、電力制御部214は、残量が下限よりも多い場合には、バッテリ使用時間比が下限よりも小さい場合であっても、電力制御モードとして省電力モードを選択せず、通常モードを選択する。
電力制御部214には、総使用期間が所定の総使用期間の下限未満となる位置情報に対して、バッテリ使用時間比に基づいて電力制御パラメータを定める処理を行わず、その時点において設定された電力制御パラメータを維持してもよい。
システム管理部220は、プロセッサ11が所定のプログラム(例えば、OS)を実行し、メインメモリ12、チップセット21、WLANカード25、EC31、および、電源回路33、および、その他のハードウェアと協働して、情報処理装置の基本機能を実現する。システム管理部220は、情報処理装置1に備わるリソースを管理する。管理対象のリソースとしてプロセッサ11の使用率、メインメモリ12の記憶容量、プロセッサ11に接続される各種のデバイスの機能、アプリその他のプログラムの実行状態などがある。
メインシステムをなすプロセッサ11の消費電力は、実行中のプログラムで指示される処理の処理量が多いほど多くなる。システム管理部220は、例えば、プロセッサ11の消費電力を監視し、監視した消費電力に応じて動作周波数を可変となるように調整してもよい。システム管理部220は、予め定めた電力制御テーブルを参照し、その時点において設定して電力制御モードに対応する定格電力を特定し、特定した定格電力をプロセッサ11に備わるレジスタに設定する。システム管理部220は、電力制御モードを定める際、次に説明する手法を用いることができる。
システム管理部220は、例えば、OSの実行により提供されるマルチウィンドウシステムにおいてフォアグランドで実行中のアプリに対しては、ユーザ操作の有無、画面表示の有無、これらの継続時間などに基づいて選択する。例えば、ユーザ操作が所定時間以上検出されず、かつ、新たな画面表示が所定時間以上なされないとき、システム管理部220は、電力制御モードを標準モードから省電力モードに変更する。いずれかのユーザ操作が検出するとき、システム管理部220は、電力制御モードを省電力モードから標準モードに変更する。標準モードがさらに複数段階に区分されている場合には、その複数段階の電力制御モード間でプロセッサ11の消費電力に基づいて遷移可能としてもよい。消費電力に基づいて遷移可能とする制御を自動モードと呼ぶことがある。システム管理部220は、自動モードにおいて、プロセッサ11の消費電力の移動平均値が高いほど、より定格電力が多い動作モードを選択する。システム管理部220は、選択した電力制御モードを示す電力制御モード情報をEC31にチップセット21を経由して出力する。
図6は、自動モードの例を示す概念図である。図6の例示される自動モードでは、プロセッサ11は、3段階の電力制御モードのうち、その消費電力の変化傾向に基づいていずれか1段階で動作する。3段階の電力制御モードは、それぞれエコモード(E)、バランスモード(B)、高性能モード(P)と呼ばれる。エコモード(E)は、性能よりも消費電力の節約を重視する電力制御モードである。省電力モードにおける消費電力は、エコモード(E)における消費電力と同等か、より少ない。バランスモード(B)は、性能と消費電力とのバランスを重視する電力制御モードである。高性能モード(P)は、消費電力よりも性能を重視する電力制御モードである。システム管理部220には、3段階の電力制御モードのそれぞれに対する消費電力のパラメータとして2種類の制限電力PL1、PL2が設定される(後述、図7参照)。エコモード(E)、バランスモード(B)、高性能モード(P)のそれぞれに対するPL2、PL1は、次の関係がある。
PL2e < PL2b < PL2p
PL1e < PL1b < PL1p
但し、本実施形態では、電力制御部214から入力される電力制御パラメータに電力制御モードが含まれる場合、システム管理部220は、その電力制御モードを自動モードで定めた電力制御モードよりも優先して採用する。
EC31は、システム管理部220から入力される電力制御モード情報に基づいて、電源回路33の動作を制御してもよい。EC31には、予め電力制御モードごとに電圧制御情報を示すデータが設定されてもよい。電圧制御情報は、電力の供給先となるデバイスとデバイスごとの電圧を示す。供給先のデバイスには、プロセッサ11も含まれる。EC31は、電力制御モード情報で通知された電力制御モードに対応する電圧制御情報を電源回路33に出力する。電源回路33は、EC31から入力される電圧制御情報で指示されるデバイスごとに指示される電圧を有する電力を供給する。
電力制御部214から入力される電力制御パラメータとしてEPPパラメータが含まれる場合には、システム管理部220は、EPPパラメータに基づいてプロセッサ11の処理能力の変化率を定める。より具体的には、システム管理部220は、EPPパラメータが小さいほど、プロセッサ11の消費電力の増加に応じたプロセッサ11の処理能力の増加を相対的に急速にする。システム管理部220は、EPPパラメータが大きいほど、プロセッサ11の消費電力の減少に応じたプロセッサ11の処理能力の低下を相対的に急速にする。システム管理部220には、小さいEPPパラメータほど処理能力の増加率が高くなり、処理能力の減少率が高くなるように、EPPパラメータと処理能力の増加率ならびに減少率との対応関係を示す処理能力制御テーブルを設定しておき、設定された処理能力制御テーブルを参照してEPPパラメータに対応する増加率または減少率を定めてもよい。システム管理部220は、定めた増加率または減少率に従ってプロセッサ11の処理能力を制御する。
なお、電力制御パラメータとしてPL1とPL2が含まれる場合には、システム管理部220は、上記のように、PL1とPL2に基づいてプロセッサ11のクロック周波数を制御してもよい。
次に、給電モードの時間推移の例について説明する。図3は、本実施形態に係る情報処理装置1における給電モードの時間推移の例を示す説明図である。図3において、情報処理装置1の給電モードの1日における変化状況が使用場所と対応付けて例示されている。情報処理装置1の使用場所を表す情報として、SSIDが表されている。SSIDは、HOME_NET、OFFICE_NET、COFFEE_NET、TETHER、COFFEE_NET、HOME_NETの順に変化する。HOME_NET、OFFICE_NET、COFFEE_NET、TETHERは、それぞれ自宅のネットワーク、事業所のネットワーク、喫茶店のネットワーク、他の移動端末装置によるテザリング、をそれぞれ示す。DCモード期間の総使用期間に対するバッテリ使用時間比がSSIDごとに顕著に異なる。例えば、バッテリ使用時間比は、HOME_NET、OFFICE_NET、COFFEE_NET、TETHER、COFFEE_NET、HOME_NETのそれぞれに対し、10%、20%、50%、0%、100%となる。
電力制御部214は、電源回路33から入力される電力供給情報に基づいて給電モードがDCモードからACモードに変更された時刻をACモード期間の起点またはDCモード期間の終点として定める。電力制御部214は、給電モードがACモードからDCモードに変更された時刻をACモード期間の終点またはDCモード期間の起点として定めることができる。電力制御部214は、あるACモード期間の起点から次のACモード期間の終点までの期間を1個のACモード期間として特定し、あるDCモード期間の起点から次のACモード期間の終点までの期間を1個のACモード期間としてSSIDに示される位置情報を特定することができる。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置1のSSIDごとの使用例について説明する。図4は、SSIDごとに推定される位置、累積ACモード時間、累積DCモード時間、バッテリ使用時間比、使用傾向が表されている。累積ACモード時間と累積DCモード時間は、その位置において直近に使用された20時間に含まれるACモード期間とDCモード期間を示す。例えば、HOME_NETに対しては、推定される位置は自宅であり、バッテリ使用時間比は10%、使用傾向として、性能(++)が重視される。COFFEE_WIFIに対しては、推定される位置は喫茶店であり、バッテリ使用時間比は70%、使用傾向としてバッテリ34の残量(+)が重視される。このことは、外部電源へのアクセスが容易な場所ほどバッテリ使用時間比が小さく、性能が重視されるのに対し、外部電源へのアクセスが困難な場所ほどバッテリ使用時間比が大きく、バッテリの残量、即ち、消費電力の節約が重視されることを示す。
次に、本実施形態に係るモード遷移処理の例について説明する。図5は、本実施形態に係るモード遷移処理の例を示すフローチャートである。
(ステップS102)電力制御部214は、電源回路33から入力される電力供給情報に基づいてACモード期間とDCモード期間を定め、これらを位置情報取得部212から入力される位置情報ごとに記録する。
(ステップS104)電力制御部214は、位置情報ごとにACモード期間とDCモード期間を累積し、累積して得られるACモード期間とDCモード期間の総和である総使用時間が所定の総使用時間の下限以上であるか否かを判定する。この判定により、各位置情報について使用時間が十分に累積されたか否かが判定される。総使用時間の下限は、例えば、8~30時間である。下限以上と判定されるとき(ステップS104 YES)、ステップS106の処理に進む。下限未満と判定されるとき(ステップS104 NO)、ステップS114の処理に進む。
(ステップS106)電力制御部214は、累積されたDCモード期間が所定のDCモード期間の下限以上であるか否かを判定する。この判定により、総使用時間に対するDCモード期間の使用時間比であるバッテリ使用時間比が一定の下限以上であるか否かが判定される。このDCモード使用時間の下限は、例えば、総使用時間の50~80%である。DCモード期間の下限以上と判定されるとき(ステップS106 YES)、ステップS108の処理に進む。DCモード期間の下限未満と判定されるとき(ステップS106 NO)、ステップS114の処理に進む。
(ステップS108)電力制御部214は、EC31から入力される残量情報に示されるバッテリ残量が所定の基準残量以下であるか否かを判定する。バッテリ残量は、残り時間に換算して判定されてもよい。基準残量に対応する残り時間は、例えば、8~12時間である。残り時間は、バッテリ34の残量をその時点における情報処理装置1の消費電力の移動平均値で除算して得られる。基準残量以下と判定されるとき(ステップS108 YES)、ステップS110の処理に進む。基準残量未満と判定されるとき(ステップS108 NO)ステップS114の処理に進む。
(ステップS110)電力制御部214は、その時点におけるプロセッサ11の電力制御モードが自動モードであるか否かを判定する。電力制御部214は、例えば、システム管理部220に電力制御モード照会を出力し、その応答として、プロセッサ11の電力制御モードを示す電力制御モード情報を取得する。システム管理部220は、電力制御部214から電力制御モード照会が入力されるとき、その時点でプロセッサ11に設定した電力制御モードを示す電力制御モード情報を電力制御部214に出力する。自動モードと判定されるとき(ステップS110 YES)、ステップS112の処理に進む。自動モードではないと判定されるとき(ステップS110 NO)ステップS114の処理に進む。
(ステップS112)電力制御部214は、プロセッサ11の電力制御モードを省電力モードと定め、省電力モードでプロセッサ11を動作させる。電力制御部214は、定めた省電力モードを示す電力制御パラメータをシステム管理部220に出力する。システム管理部220は、電力制御パラメータとして通知された省電力モードを用いてプロセッサ11を動作させる。その後、図5の処理を終了する。
(ステップS114)電力制御部214は、プロセッサ11の電力制御モードを変更せずに維持する。その後、図5の処理を終了する。
図5は、バッテリ使用時間比に基づいてプロセッサ11の電力制御モードを制御する場合を例にしたが、これには限られない。電力制御部214は、電力制御モードに代えて、または、電力制御モードとともに、EPPパラメータを制御してもよい。電力制御部214は、バッテリ使用時間比が大きいSSIDほど、大きくなるようにEPPパラメータを定める。電力制御部214は、その時点における位置を示すSSIDに対応するEPPパラメータを特定する。電力制御部214は、定めたEPPパラメータを電力制御パラメータとしてシステム管理部220に出力する。システム管理部220は、電力制御部214から入力される電力制御パラメータに従ってプロセッサ11の処理能力を制御する。
電力制御部214は、さらに、位置情報ごとに累積された総使用時間が所定の基準時間を超えるか否かを判定してもよい。総使用時間が基準時間を超える場合には、電力制御部214は、直近の基準時間内の総使用時間における使用時間比に基づいてプロセッサ11の処理能力を調整する。直近の基準時間内の総使用時間とは、ACモード期間とDCモード期間が累積された総使用時間のうち現時点を終点とする基準時間内の期間を指す。図5の例では、ステップS104の後で、電力制御部214が位置情報ごとに累積された総使用時間が基準時間を超えると判定するとき、電力制御部214は、現時点までに累積されたACモード期間とDCモード期間の合計が基準時間となる総使用時間に含まれるDCモード期間を、ステップS106における所定のDCモード期間の下限以上であるか否かの判定において適用する。これにより、直近のバッテリ34の使用状況が、より過去の使用状況よりも優先してプロセッサ11の性能の調整に参照される。なお、総使用時間の基準時間は、総使用時間の下限と等しくてもよいし、それよりも長くてもよい。
図8は、本実施形態に係るEPPパラメータの設定例を示す図である。図8の第1行、第2行、第3行には、それぞれ図7の第1行、第2行、第5行に記述された値と同じ値が設定される。SSIDとして、HOME_NET、OFFICE_NET、COFFEE_WIFI、TETHERのそれぞれに対し、バッテリ使用時間比は、10%、20%、70%、90%となり、EPPパラメータとして、0、10、70、80と設定されている。
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理装置(例えば、情報処理装置1)は、プロセッサ11と、自装置の位置情報を取得する位置情報取得部212と、プロセッサ11に動作電力を供給する電源回路33と、電力制御部214と、を備える。電源回路33は、外部電源からの電力を動作電力に変換、または、バッテリ34からの電力を動作電力として供給する。電力制御部214は、バッテリ34から電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出し、位置情報取得部212から取得される位置情報に対応する使用時間比に基づいてプロセッサ11の性能を調整する。
この構成によれば、情報処理装置1が使用される位置ごとにバッテリ34の使用時間比が得られ、その時点において所在する位置に対する使用時間比に基づいてプロセッサ11の性能が調整される。バッテリ34の使用時間比は、プロセッサ11の消費電力と性能のいずれを志向するかを反映するところ、位置に応じた志向に応じてバッテリ34の残量とプロセッサ11の性能とのバランスを図ることができる。
また、電力制御部214は、バッテリ34の使用時間比が大きい位置情報ほど、消費電力の低減が優先されるようにプロセッサ11の性能を調整してもよい。
この構成によれば、バッテリ34が多用される位置ほど消費電力の低減が優先される。そのため、バッテリ34の残量の維持という志向に沿うことができる。
また、電力制御部214は、バッテリ34の使用時間比が所定の使用時間比の下限以上であることを、プロセッサ11の動作モードとして標準の消費電力よりも低い省電力モードを用いる条件として含んでもよい。
この構成によれば、バッテリ34が多用される位置にあるとき、省電力モードを用いることで、プロセッサ11の消費電力が低減する。バッテリ34が多用されない位置では、必ずしも省電力モードが用いられるとは限らないため、プロセッサ11の消費電力が必要以上に低減せず、プロセッサ11の性能を発揮することができる。
また、電力制御部214は、バッテリ34の残量が所定の残量の下限(例えば、基準残量)以下であることを、プロセッサ11の動作モードとして省電力モードを用いる条件として含んでもよい。
この構成によれば、バッテリ34の残量が少ないとき、省電力モードを用いることで、プロセッサ11の消費電力が低減する。バッテリ34の容量が十分なときは、必ずしも省電力モードが用いられるとは限らないため、プロセッサ11の消費電力が必要以上に低減せず、プロセッサ11の性能を発揮することができる。
また、電力制御部214は、位置情報取得部212から取得される位置情報に係る総使用時間が所定の総使用時間の下限未満となるとき、使用時間比に基づくプロセッサ11の性能の調整を行わない。
この構成によれば、総使用時間が少ない位置においては、バッテリ34の使用時間比に基づくプロセッサ11の性能調整が行われない。そのため、プロセッサ11の性能調整を実行する位置を使用実績が蓄積された位置に限ることができる。
また、位置情報取得部212は、他機器との無線通信を中継する基地局(例えば、アクセスポイント)の識別情報(例えば、SSID)を情報処理装置1の位置情報として取得する。
この構成によれば、無線通信において取得される識別情報が情報処理装置1の位置情報として用いられる。電力の使用傾向を区別できる程度に位置を特定するために別個のハードウェアリソースを要しないため、経済的な実現を図ることができる。
なお、上記の処理に用いられる各種のパラメータは、上記のものに限られない。例えば、位置情報ごとの総使用時間、バッテリ使用時間比、バッテリ残量、電力制御モードの段階数、などは、バッテリ34の容量、プロセッサ11の消費電力、個数など種々な要件に応じて変更されてもよい。
また、プロセッサ11の状態を判定する際、電力制御部214は、プロセッサ11の消費電力としてその瞬時値に代えて、その時点までの移動平均値、中央値、などの変化傾向を表す代表値を用いてもよい。移動平均値は、例えば、指数重み付き移動平均でもよいし、注目する時刻(以下、注目時刻)までの所定の期間(例えば、1~20[s])内における単純移動平均値でもよい。
また、上記の説明では、情報処理装置1がプロセッサ11としてCPUを1個備える場合を主としたが、これらには限られない。CPUの個数は2個以上となってもよいし、その他の種別のプロセッサ、例えば、1個以上のGPUを備えてもよい。個々のプロセッサの消費電力が位置情報に応じて制御できればよい。
また、上記のデバイスの一部は、必ずしも情報処理装置1と一体に配置されず、別体であってもよい。例えば、ディスプレイ14、オーディオシステム24、カメラ27、バッテリ34、ACアダプタ37のいずれか1個またはいずれかの組み合わせは、必ずしも情報処理装置1と一体に備わっていなくてもよい。これらのデバイスは、情報処理装置1と無線または有線で各種のデータを入出力可能に接続されてもよいし、その接続とともに電力が伝送されてもよい。
上記の説明では、情報処理装置1の位置情報として、IEEE802.11で規定されたSSIDを用いる場合を主としたが、これには限られない。電力の使用傾向の差異が区別できる粒度で位置情報を取得できればよい。情報処理装置1の位置情報として、SSIDとそのアクセスポイントに固有の識別情報との組が用いられてもよい。アクセスポイント固有の識別情報として、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスが用いられてもよい。WLANカード25は、IEEE802.11で規定された通信方式を用いて接続されたアクセスポイントからSSIDとMACアドレスを取得し、位置情報取得部212に提供することができる。SSIDは、ユーザにより任意に設定できるため、同じSSIDが設定されている異なるアクセスポイントを区別できないことが起きうる。そこで、MACアドレスを併用することで、個々のアクセスポイント、ひいては、位置情報をより確実に識別することが可能となる。なお、位置情報として、他の無線通信方式、例えば、IEEE802.15、LTE(Long Term Evolution)-Advanced、5G NR(Fifth Generation New Radio)などで規定された無線基地局のIDが用いられてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。上述の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
1…情報処理装置、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…ビデオサブシステム、14…ディスプレイ、21…チップセット、22…BIOSメモリ、23…記憶装置、24…オーディオシステム、25…WLANカード、26…USBコネクタ、27…カメラ、31…EC、32…入力部、33…電源回路、34…バッテリ、210…システム制御部、212…位置情報取得部、214…電力制御部、220…システム管理部、351…放熱ファン、353…温度センサ、36…電源ボタン、37…ACアダプタ

Claims (9)

  1. プロセッサと、
    自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記プロセッサに動作電力を供給する電源回路と、
    電力制御部と、を備え、
    前記電源回路は、外部電源からの電力を前記動作電力に変換、または、バッテリからの電力を前記動作電力として供給し、
    前記電力制御部は、
    前記バッテリから電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出し、
    前記位置情報取得部から取得される位置情報に対応する前記使用時間比に基づいて前記プロセッサの性能を調整する
    情報処理装置。
  2. 前記電力制御部は、
    前記使用時間比が大きい位置情報ほど、消費電力の低減が優先されるように前記プロセッサの性能を調整する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記電力制御部は、
    前記使用時間比が所定の使用時間比の下限以上であることを、前記プロセッサの動作モードとして標準の消費電力よりも低い省電力モードを用いる条件として含む
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記電力制御部は、
    前記バッテリの残量が所定の残量の下限以下であることを、前記プロセッサの動作モードとして前記省電力モードを用いる条件として含む
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記電力制御部は、
    前記総使用時間が所定の総使用時間の所定の基準時間を超えるとき、
    現時点までの前記基準時間における前記使用時間比に基づいて前記プロセッサの性能を調整する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記電力制御部は、
    前記位置情報取得部から取得される位置情報に係る前記総使用時間が所定の総使用時間の下限未満となるとき、
    前記使用時間比に基づく前記プロセッサの性能の調整を行わない
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記位置情報取得部は、
    他機器との無線通信を中継する基地局のネットワークの識別情報を前記位置情報として取得する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 前記位置情報取得部は、
    前記基地局固有の識別情報を含めて前記位置情報として取得する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. プロセッサと、
    自装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記プロセッサに動作電力を供給する電源回路と、
    電力制御部と、を備え、
    前記電源回路は、外部電源からの電力を前記動作電力に変換、または、バッテリからの電力を前記動作電力として供給する情報処理装置における制御方法であって、
    前記情報処理装置が、
    前記バッテリから電力が供給される時間であるバッテリ使用時間の総使用時間に対する使用時間比を位置情報ごとに算出する第1のステップと、
    前記位置情報取得部から取得される位置情報に対応する前記使用時間比に基づいて前記プロセッサの性能を調整する第2のステップと、を実行する
    制御方法。
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