特許法第30条第2項適用 https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2021/08/30a/ 文献1.pdf 掲載日 令和3年8月30日 https://notice.yahoo.co.jp/emg/sokuho/archives/202108_release.html 文献2.pdf 掲載日 令和3年8月30日 https://www.youtube.com/watch?v=BlX08KEXEFo 文献3.pdf 掲載日 令和3年8月30日 アプリケーションの登録状態および配信状態を示すコンテンツ 文献4.png 掲載日 令和3年8月21日 アップルジャパン合同会社にアプリケーションを登録した旨を示すコンテンツ 文献5.pdf 掲載日 令和3年8月21日 https://apps.apple.com/jp/app/yahoo-%E9%98%B2%E7%81%BD%E9%80%9F%E5%A0%B1/id481914139 文献6.pdf 掲載日 令和3年8月26日
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法、および情報提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.情報提供処理の一例〕
図1は、実施形態に係る情報提供処理の一例を示す図であり、本実施形態においては情報提供装置1により情報提供方法が実行される。
図1に示すように、情報提供装置1は、利用者U1,U2,・・・,Unによって用いられる端末装置21,22,・・・,2nと通信可能に接続されており、端末装置21,22,・・・,2nとの間で情報の送受信を行う。nは、例えば、3以上の整数である。
端末装置21,22,・・・,2nは、スマートフォンまたはタブレットであるが、デスクトップPC(Personal Computer)またはノートPCなどであってもよい。以下において、利用者U1,U2,・・・,Unの各々を個別に区別せずに示す場合、利用者Uと記載し、端末装置21,22,・・・,2nの各々を個別に区別せずに示す場合、端末装置2と記載する場合がある。
情報提供装置1は、利用者U1,U2,・・・,Unに関する情報である利用者情報を端末装置21,22,・・・,2nから収集する(ステップS11,S12,・・・,S1n)。利用者情報には、利用者Uに関する複数の属性の情報が含まれている。複数の属性は、例えば、利用者Uの拠点の位置、利用者Uの拠点の属性、利用者Uの属性などを含む。利用者Uの拠点は、自宅であるが、利用者Uによって設定された自宅以外の場所であってもよく、自宅と自宅以外の場所の各々であってもよい。
避難情報提供装置4は、利用者U1,U2,・・・,Unの位置を示す位置情報を端末装置21,22,・・・,2nから収集する(ステップS21,S22,・・・,S2n)。避難情報提供装置4は、端末装置21,22,・・・,2nから収集した利用者U1,U2,・・・,Unの位置を示す位置情報に基づいて、複数の利用者U1,U2,・・・,Unの各々の避難状況を判定する。
情報提供装置1は、災害に対する避難に関する情報と複数の利用者U1,U2,・・・,Unの各々の避難状況を示す情報とを含む避難情報を避難情報提供装置4から収集する(ステップS3)。
災害に対する避難に関する情報は、例えば、避難場所71,72に関する情報および避難場所71,72への避難ルートの候補の情報などを含む。避難場所71,72に関する情報は、避難場所71,72の位置、収容人数、収容面積などを示す情報を含む。避難場所71,72への避難ルートの候補の情報は、例えば、各利用者Uの拠点の位置と各避難場所71,72との間の複数の移動ルートの情報である。以下において、避難場所71,72の各々を個別に区別せずに示す場合、避難場所7と記載する場合がある。
利用者Uの避難状況を示す情報は、利用者Uが避難前なのか避難途中なのか避難済みであるのかを示す情報、利用者Uが避難途中であれば利用者Uの位置を示す情報、利用者Uが避難済みである場合には避難場所の位置および名称を示す情報などを含む。
情報提供装置1は、避難前の利用者Uである利用者U1に対して利用者U1に応じた避難に関する情報である提供情報を決定する(ステップS4)。情報提供装置1によって決定される提供情報は、例えば、利用者U1の避難場所7、避難場所7までの移動ルートである避難ルート、および避難場所7へ避難タイミングを示す情報を含む。
例えば、情報提供装置1は、避難情報に基づいて、各避難場所71,72の現在または将来の混雑度を判定する。そして、情報提供装置1は、利用者Uの拠点の位置、利用者Uの属性、各避難場所71,72までの避難ルート、各避難場所71,72の現在または将来の混雑状況などに基づいて、利用者U1の避難場所7、避難場所7までの移動ルート、および避難場所7へ避難タイミングなどを決定する。
情報提供装置1は、避難前の利用者U1の端末装置21へステップS4で決定した提供情報を送信することによって、ステップS4で決定した提供情報を利用者U1に提供する(ステップS5)。
端末装置21は、情報提供装置1から送信される提供情報を情報提供装置1から取得し、取得した提供情報を表示する(ステップS6)。図1に示す例では、端末装置21に表示される提供情報には、最新の警戒レベルを示す情報、利用者U1の避難場所を示す情報、避難ルートを示す情報、および避難タイミングを示す情報などを含む。
これにより、避難前の利用者U1は、避難状況などに応じた避難場所7、避難ルート、および避難タイミングで避難を行うことができることから、利用者U1の防災をより適切に支援することができる。なお、避難前の利用者U1に提供する情報は、かかる例に限定されず、利用者U1に応じた避難に関する情報であればよい。これにより、情報提供装置1は、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
〔2.情報提供システム100〕
図2は、実施形態に係る情報提供システム100の構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報提供システム100は、情報提供装置1と、端末装置21,22,・・・,2nと、災害関連情報提供装置3と、避難情報提供装置4と、領域状態情報提供装置5とを備える。
情報提供装置1は、端末装置21,22,・・・,2n、災害関連情報提供装置3、避難情報提供装置4、および領域状態情報提供装置5の各々との間で通信ネットワーク6を介して情報の送受信が可能である。通信ネットワーク6は、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)またはLAN(Local Area Network)である。なお、通信ネットワーク6は、例えば、4G(4th Generation)または5G(5th Generation)などの移動体通信システムなどを含む構成であるが、かかる例に限定されない。
端末装置2は、情報提供装置1から提供される防災タイムラインなどを含む防災情報を取得して表示することができる。また、端末装置2は、例えば、情報提供装置1や避難情報提供装置4などに利用者Uの現在位置を示す位置情報を送信することができる。
災害関連情報提供装置3は、災害に関する情報である災害関連情報を情報提供装置1に提供する。災害関連情報は、災害に関する情報であり、ハザードマップ情報、気象予報情報、および警報情報を含む。ハザードマップ情報は、浸水想定区域の情報および土砂災害警戒区域の情報などを含む。警報情報は、災害の警報に関する情報であり、警報の対象となる領域である警報対象領域の情報や各警報対象領域の警戒レベルの情報などを含む。気象予報情報は、予測される地域毎の時間当たりの降雨量や風速を示す情報などを含む。
警報情報で示される警戒レベルは、自治体から発表される警戒レベルと気象庁から発表される危険度分布情報(警戒レベルに相当する情報)を目安とする警戒レベルである。かかる警戒レベルには、例えば、警戒レベル3に相当する警戒レベル、警戒レベル4に相当する警戒レベル、警戒レベル5に相当する警戒レベルなどがある。以下において、警報情報によって警戒レベルの警報を発出する場合に、警戒レベルが発表されると記載する場合がある。
また、以下において、警戒レベル3に相当する警戒レベルを「警戒レベル3(相当)」または単に「警戒レベル3」と記載し、警戒レベル4に相当する警戒レベルを「警戒レベル4(相当)」または単に「警戒レベル4」と記載する場合がある。また、警戒レベル5に相当する警戒レベルを「警戒レベル5(相当)」または単に「警戒レベル5」と記載する場合がある。
避難情報提供装置4は、災害に対する避難に関する情報と複数の利用者Uの各々の避難状況を示す情報とを含む避難情報を情報提供装置1に提供する。災害に対する避難に関する情報は、避難場所を示す情報、避難ルートの候補を示す情報、各避難場所への利用者Uの避難状況を示す情報などを含む。
避難場所を示す情報は、避難場所の位置、収容人数、収容面積などを示す情報を災害種別毎に含む。災害種別は、例えば、洪水、土砂災害、地震、台風、噴火などである。避難ルートの候補を示す情報は、各地域から避難場所への複数の移動ルートを示す情報を災害種別毎に含む。
利用者Uの避難状況を示す情報は、利用者Uの避難行動の有無、避難途中の利用者Uの位置、利用者Uの避難場所への避難完了の有無、各避難場所へ避難が完了した利用者Uの数および利用者Uの属性(例えば、年齢、性別、身体の状態、同居人の有無、ペットの有無など)などを示す情報を含む。
避難情報提供装置4は、例えば、自治体から提供される情報や端末装置2から提供される情報などに基づいて、避難情報を生成することができる。なお、情報提供システム100は、避難情報提供装置4の機能の一部または全部を情報提供装置1が有する構成であってもよい。
領域状態情報提供装置5は、複数の利用者Uの拠点と各避難場所との間の各移動ルートを含む領域状態を示す領域状態情報を情報提供装置1に提供する。領域状態情報は、例えば、通行止めの場所、災害などによって危険になった場所または危険になると予測される場所、事故が発生している場所、渋滞している場所などの情報が含まれる。
災害などによって危険になった場所または危険になると予測される場所は、例えば、土砂崩れが発生または予測される場所、洪水によって浸水が発生または予測される場所、強風が発生または予測される場所、木や構造物が倒れている場所などである。
〔3.情報提供装置1の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る情報提供装置1の構成について説明する。図3は、実施形態に係る情報提供装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報提供装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを備える。なお、情報提供装置1は、情報提供装置1を利用する管理者などから各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウスなど)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイなど)を有してもよい。
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、通信ネットワーク6と有線または無線で接続され、通信ネットワーク6を介して、端末装置2、災害関連情報提供装置3、避難情報提供装置4、および領域状態情報提供装置5の各々との間で情報の送受信を行う。
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、利用者情報記憶部20と、利用者設定情報記憶部21と、想定危険度判定情報記憶部22、文言対応情報記憶部23と、避難関連情報記憶部24とを備える。
〔3.2.1.利用者情報記憶部20〕
利用者情報記憶部20は、端末装置21~2nの利用者U1~Unの情報を含む利用者情報を記憶する。図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報の一例を示す図である。
図4に示すように、利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報は、「利用者ID(Identifier)」、「デモグラフィック属性」、および「サイコグラフィック属性」などの情報を利用者U毎に含む。「利用者ID」は、各利用者Uに固有の識別情報である。
「デモグラフィック属性」は、利用者Uのデモグラフィック属性を示す情報である。デモグラフィック属性は、人口統計学的な利用者Uの属性であり、例えば、性別、年齢、住所、職業、年収、または家族構成などである。「サイコグラフィック属性」は、利用者Uのサイコグラフィック属性を示す情報である。サイコグラフィック属性は、利用者Uの価値観、ライフスタイル、性格、興味関心などを示す属性である。
図4に示す例では、利用者ID「U1」の利用者Uは、性別が「男性」であり、年齢が「30代」であり、「服」への興味関心度が「5」であり、「車」への興味関心度が「3」であり、「旅行」への興味関心度が「1」である。なお、興味関心度は、値が大きいほど高いことを示し、例えば、最低値は0であり、最高値は5である。
また、利用者ID「U2」の利用者Uは、性別が「女性」であり、年齢が「20代」であり、「服」への興味関心度が「3」であり、「車」への興味関心度が「1」であり、「旅行」への興味関心度が「5」である。また、利用者ID「U3」の利用者Uは、性別が「男性」であり、年齢が「40代」であり、「服」への興味関心度が「0」であり、「車」への興味関心度が「5」であり、「旅行」への興味関心度が「4」である。
〔3.2.2.利用者設定情報記憶部21〕
利用者設定情報記憶部21は、利用者Uによって設定された情報である利用者設定情報を記憶する。図5は、実施形態に係る利用者設定情報記憶部21に記憶される利用者設定情報の一例を示す図である。
図5に示すように、利用者設定情報記憶部21に記憶される利用者情報は、「利用者ID」、「拠点」、「周辺環境」、「同居者」、「設定レベル」、および「ランクコード」などの情報を利用者U毎に含む。「利用者ID」は、各利用者Uに固有の識別情報であり、図4に示す利用者IDと同じである。
「拠点」は、拠点に関する情報であり、拠点の位置および拠点の属性を示す情報を含む。拠点の属性は、拠点の建物属性、占有位置などである。建物属性は、建物の種別、階数、築年数、または構造なである。
建物の種別は、一戸建て、または集合住宅である。建物の構造は、例えば、木造、軽量鉄骨、または鉄筋コンクリートである。建物の階数は、建物が集合住宅である場合における集合住宅の最大階数である。占有位置は、建物が集合住宅である場合における利用者Uの集合住宅に占める占有位置、換言すれば、集合住宅における利用者Uの居住位置である。
「周辺環境」は、利用者Uの拠点の周辺環境を示す情報であり、「近くに河川」および「近くに崖」などの情報である。「近くに河川」は、利用者Uの拠点の近くに河川があるか否かを示す情報であり、「近くに崖」は、利用者Uの拠点の近くに崖があるか否かを示す情報である。
「同居者」は、同居者に関する情報である。同居者は、利用者Uと同居する人およびペットを含む。「同居者」は、「同居人1」、「同居人2」、「ペット1」などの情報を含む。「同居人1」は、1人目の同居人として利用者Uによって登録された同居人の情報であり、「同居人2」は、2人目の同居人として利用者Uによって登録された同居人の情報である。同居人の情報には、「性別」および「世代」などの情報が含まれる。
「性別」は、同居人の性別を示す情報であり、図5に示す例では、同居人が男性の場合「1」が設定され、同居人が女性の場合「2」が設定される。「世代」は、同居人の世代を示す情報であり、同居人が乳幼児(0~2才)の場合、「1」が設定され、同居人が子供(3才~小学6年生)の場合、「2」が設定され、同居人が中学生以上(20才未満)の場合、「3」が設定される。また、「世代」は、同居人が20才~64才の場合、「4」が設定され、同居人が高齢者(65才以上)の場合、「5」が設定される。
「ペット1」は、利用者Uのペットに関する情報であり、1匹目のペットとして利用者Uによって登録されたペットの情報である。ペットの情報には、ペットの有無を示す情報またはペットの種類の情報が含まれる。図5に示す例では、ペットの情報は、利用者Uがペットを飼っていない場合、「0」が設定され、利用者Uが飼っているペットが猫である場合、「1」が設定され、利用者Uが飼っているペットが犬である場合、「2」が設定される。
なお、図5には示していないが、「同居者」には、3人以上の同居人の情報や2匹以上のペット情報が含まれ、また、同居人の情報には、同居人の状態を示す情報が含まれる。同居人の状態は、例えば、身体が不自由な状態、疾病にかかっている状態、精神的な病にかかっている状態などである。
「設定レベル」は、利用者Uが通知レベルとして設定した警戒レベルの情報である。通知レベルとして利用者Uが設定可能な警戒レベルは、警戒レベル3および警戒レベル4の2種類であるが、かかる例に限定されない。
「ランクコード」は、処理部12によって判定された浸水深ランクコードの情報である。浸水深ランクコードは、利用者Uの拠点の浸水の深さがどの程度であるかを示す情報であり、例えば、1~6までの数字で表される。利用者Uの拠点の浸水が床下浸水(最大50cm)であると判定される場合に、浸水深ランクコード「1」が設定され、利用者Uの拠点の浸水が床上浸水(最大0.5~3m)であると判定される場合に、浸水深ランクコード「2」が設定され、利用者Uの拠点の浸水が2階床上浸水(最大3~5m)であると判定される場合に、浸水深ランクコード「4」が設定される。
また、利用者Uの拠点の浸水が2階水没(最大5~10m)であると判定される場合に、浸水深ランクコード「4」が設定され、利用者Uの拠点の浸水が10m以上20m未満であると判定される場合に、浸水深ランクコード「5」が設定され、利用者Uの拠点の浸水が20m以上であると判定される場合に、浸水深ランクコード「6」が設定される。
なお、ランクコードは、浸水深ランクコードに代えてまたは加えて土砂埋没深ランクコードであってもよい。土砂埋没深ランクコードは、利用者Uの拠点への土砂流入の深さがどの程度であるかを示す情報である。
図5に示す例では、利用者ID「U1」の利用者Uは、拠点がA県B市C1丁目1-1にある2階建ての戸建てであり、拠点の近くに河川と崖があり、拠点での同居人として、0~2才の男児がいて、拠点で猫を1匹飼っており、設定レベルが「3」であり、ランクコードが「3」である。
また、利用者ID「U2」の利用者Uは、拠点がA県B市C2丁目3-7にある10階建ての集合住宅の5階であり、拠点の近くに河川があるが崖はなく、拠点での同居人として、中学生以上(20才未満)の女性と男性の高齢者がいて、拠点で犬を1匹飼っており、設定レベルが「3」であり、ランクコードが「2」である。
また、利用者ID「U3」の利用者Uは、拠点がA県B市C4丁目5-4にある1階建ての戸建てであり、拠点の近くに河川と崖がなく、拠点での同居人として、3才~小学6年生の男児がいて、拠点でペットを飼っておらず、設定レベルが「4」であり、ランクコードが「1」である。
なお、図5には示していないが、利用者設定情報記憶部21に記憶される利用者設定情報には、例えば、後述する備蓄品リストの情報、連絡先の情報、避難先の情報、避難行動の情報などのように利用者Uによる設定動作によって設定された情報なども含まれる。避難行動の情報は、利用者Uに提案する複数の防災行動、各防災行動の提案タイミング、および防災行動の提案順番などの情報を含む。
〔3.2.3.想定危険度判定情報記憶部22〕
想定危険度判定情報記憶部22は、ハザード環境、拠点環境、および周辺環境に応じた第1の通知情報を含む想定危険度判定情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る想定危険度判定情報記憶部22に記憶される想定危険度判定情報の一例を示す図である。図6に示す想定危険度判定情報は、「ハザード環境」、「拠点環境」、および「周辺環境」などに第1の通知情報を含む情報である。
「ハザード環境」は、利用者Uの拠点が浸水想定区域および土砂災害警戒区域の各々に含まれるか否かで区分けされるハザード環境を示す情報である。具体的には、「ハザード環境」は、浸水想定区域に含まれる、浸水想定区域に含まれない、土砂災害警戒区域に含まれる、土砂災害警戒区域に含まれない、4つのハザード環境を示す情報が含まれる。
「拠点環境」は、利用者Uの拠点自体の環境を示す情報であり、図5に示す例では、利用者Uの拠点の属性を示す情報であり、「戸建て/集合住宅1,2階」または「集合住宅3階以上」である。「戸建て/集合住宅1,2階」は、利用者Uの拠点が戸建てであるか集合住宅の1階か2階であることを示し、「集合住宅3階以上」は、利用者Uの拠点が集合住宅の3階以上であることを示す。
なお、「拠点環境」は、図6に示す例に限定されない。例えば、「拠点環境」は、「1階建て戸建て/集合住宅1階」、「2階建て戸建て/集合住宅2階」、「3階建て戸建て/集合住宅3階」、または「集合住宅4階以上」などであってもよい。また、「拠点環境」は、さらに、建物属性に加え、建物の種別、築年数、および構造などによってさらに区分されてもよい。
「周辺環境」は、利用者Uの拠点の周辺環境に応じた情報であり、「該当あり」または「該当なし」などが含まれる。「該当あり」は、利用者Uの拠点の近くに河川または崖があることを示し、「該当なし」は、利用者Uの拠点の近くに河川または崖がないことを示す。
想定危険度判定情報には、上述したように、第1の通知情報が含まれる。第1の通知情報は、利用者Uのハザード環境、拠点環境、および周辺環境に応じて想定される危険度である想定危険度に応じて利用者Uに通知される情報である。
例えば、図6に示す例では、利用者Uの拠点の位置が浸水想定区域に含まれる場合、第1の通知情報は、「※のおそれあり」であり、「※」の部分は、浸水深ランクコードによって出し分けられる。例えば、「※」の部分は、浸水深ランクコードが「1」である場合、「床下浸水(最大50cm)」であり、浸水深ランクコードが「2」である場合、「床上浸水(最大0.5~3m)」である。なお、浸水深ランクコードは、利用者Uの拠点の位置、建物属性、および利用者Uの占有位置などによって利用者U毎に処理部12によって判定される。
また、利用者Uの拠点の位置が浸水想定区域に含まれない場合、第1の通知情報は、「危険度は比較的低いですが、最新の情報を確認しましょう」である。なお、利用者Uの拠点が浸水想定区域に含まれない場合、第1の通知情報は、浸水想定区域までの距離を示す情報をさらに含んでいてもよい。
利用者Uの拠点の位置が土砂災害警戒区域に含まれる場合、第1の通知情報は、「土砂災害のおそれあり」である。なお、利用者Uの拠点が土砂災害警戒区域に含まれない場合の通知情報は、土砂災害警戒区域までの距離を示す情報をさらに含んでいてもよい。
利用者Uの拠点の位置が土砂災害警戒区域に含まれず且つ周辺環境が「該当あり」以外である場合、第1の通知情報は、「危険度は比較的低いですが、最新の情報を確認しましょう」である。また、利用者Uの拠点の位置が土砂災害警戒区域に含まれず且つ周辺環境が「該当あり」である場合、第1の通知情報は、「水害による被害(洪水・土砂崩れなど)のおそれあり」である。
〔3.2.4.文言対応情報記憶部23〕
文言対応情報記憶部23は、利用者Uが設定した通知レベルと危険度チェックの結果とに応じて利用者Uに対して通知される情報である第2の通知情報を警戒レベル毎に含む文言対応情報を記憶する。
図7は、実施形態に係る文言対応情報記憶部23に記憶される文言対応情報の一例を示す図である。図7に示す文言対応情報は、「利用者設定」および「進行フェイズ」などに第2の通知情報が関連付けられた情報である。
「利用者設定」は、利用者Uが任意に設定する警戒レベルであり、「警戒レベル3」または「警戒レベル4」である。「警戒レベル3」および「警戒レベル4」の各々は、「危険度チェックOK」と「危険度チェックNG」に関連付けられる。「危険度チェックOK」は、危険度チェックの結果がOKであることを示し、「危険度チェックNG」は、危険度チェックの結果がNGであることを示す。
ここで、文言対応情報が図7に示す状態であり、利用者Uによって設定された通知レベルが警戒レベル3であり、危険度チェックがOKであるとする。この場合、警戒レベル3の警報が発出されると、通知「防災時の行動を確認してください」と防災TL(TimeLine)トップ「防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル4の警報が発出されると、通知「安全確保はできていますか?防災時の行動を確認してください」と防災TLトップ「防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル5の警報が発出されると、通知「命を守る行動を」と防災TLトップ「命を守る行動を」を含む情報が第2の通知情報として処理部12によって抽出される。
また、文言対応情報が図7に示す状態であり、利用者Uによって設定された通知レベルが警戒レベル3であり、危険度チェックがNGであるとする。この場合、警戒レベル3の警報が発出されると、通知「危険な場所にいませんか?防災時の行動を確認してください」と防災TLトップ「危険な場所にいませんか?防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル4の警報が発出されると、通知「安全確保はできていますか?防災時の行動を確認してください」と防災TLトップ「危険な場所にいませんか?防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル5の警報が発出されると、通知「命を守る行動を」と防災TLトップ「命を守る行動を」を含む情報が第2の通知情報として処理部12によって抽出される。
また、文言対応情報が図7に示す状態であり、利用者Uによって設定された通知レベルが警戒レベル4であり、危険度チェックがOKであるとする。この場合、警戒レベル4の警報が発出されると、通知「防災時の行動を確認してください」と防災TLトップ「防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル5の警報が発出されると、通知「命を守る行動を」と防災TLトップ「命を守る行動を」を含む情報が第2の通知情報として処理部12によって抽出される。なお、通知レベルが警戒レベル4であるため、警戒レベル3の警報に対応する情報は規定されていない。
また、文言対応情報が図7に示す状態であり、利用者Uによって設定された通知レベルが警戒レベル4であり、危険度チェックがNGであるとする。この場合、警戒レベル3の警報が発出されると、防災TLトップ「危険な場所にいませんか?防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル4の警報が発出されると、通知「危険な場所にいる人は全員待避。防災時の行動を確認してください」と防災TLトップ「危険な場所にいる人は全員待避。防災時の行動を確認」を含む情報が、警戒レベル5の警報が発出されると、通知「命を守る行動を」と防災TLトップ「命を守る行動を」を含む情報が第2の通知情報として処理部12によって抽出される。
なお、図7に示す文言対応情報では、危険度チェックOKと危険度チェックNGの2種類に分けて第2の通知情報を各々に割り当てているが、危険度チェックの結果を3段階以上に分けて第2の通知情報を割り当ててもよい。
〔3.2.5.避難関連情報記憶部24〕
避難関連情報記憶部24は、避難情報提供装置4から提供される避難情報を含む避難関連情報を記憶する。避難関連情報は、例えば、避難場所を示す情報、避難ルートの候補を示す情報、利用者Uの避難状況を示す情報などを含む。
避難場所を示す情報は、避難場所の位置、収容人数、収容面積などを示す情報を災害種別毎に含む。災害種別は、例えば、洪水、土砂災害、地震などである。避難ルートの候補を示す情報は、各地域から避難場所への避難ルートの候補を示す情報を災害種別毎に含む。
利用者Uの避難状況を示す情報は、利用者Uの避難行動の有無、避難途中の利用者Uの位置、避難場所への避難完了の有無、各避難場所へ避難が完了した利用者Uの数および利用者Uの属性(例えば、年齢、性別、身体の状態、同居人の有無、ペットの有無など)などを示す情報を含む。
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報提供装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、処理部12は、例えば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、判定部31と、決定部32と、特定部33と、生成部34と、提供部35とを備え、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、処理部12が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、端末装置2から送信される利用者情報、災害関連情報提供装置3から送信される災害関連情報、避難情報提供装置4から送信される避難情報、領域状態情報提供装置5から送信される領域状態情報、および不図示の交通情報提供装置から送信される交通情報などを通信ネットワーク6および通信部10を介して取得する。
〔3.3.1.1.利用者情報の取得〕
取得部30は、端末装置2から送信される利用者情報を取得し、取得した利用者情報に基づいて、利用者設定情報記憶部21に記憶されている利用者設定情報や利用者情報記憶部20に記憶されている利用者情報を更新する。
端末装置2から取得される利用者情報は、利用者Uに関する情報であり、利用者Uが設定する上述した利用者設定情報、利用者Uの位置情報などを含む。利用者設定情報は、利用者Uに関する複数の属性の情報を含む。利用者Uに関する複数の属性は、例えば、利用者Uの拠点の位置、利用者Uの拠点の属性、利用者Uの属性などを含む。
処理部12は、端末装置2から利用者設定情報を含む利用者情報を取得部30で取得するために、複数の画面の情報を提供部35から通信部10および通信ネットワーク6を介して端末装置2に送信し、利用者情報を取得するための入力画面を含む表示画面を端末装置2に表示させる。利用者Uは、端末装置2を操作することで、端末装置2に表示された入力画面に種々の情報を入力し、利用者設定情報を含む利用者情報を端末装置2から情報提供装置1へ送信させる。これにより、処理部12の取得部30によって利用者情報が取得される。
ここで、処理部12による利用者Uからの利用者設定情報の取得方法の一例について詳細に説明する。処理部12は、項目選択画面、利用者環境入力画面、行動開始タイミング設定画面、同居情報設定画面、連絡先設定画面、および避難先編集画面などの種々の画面の情報を端末装置2に表示させることによって、利用者Uから利用者設定情報を取得する。なお、これらの画面の情報は、端末装置2にインストールされるアプリケーションに含まれる情報であってもよく、この場合、画面の情報は、処理部12から送信されない。
〔3.3.1.1.1.項目選択画面、利用者環境入力画面、危険度チェック結果画面〕
図8は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示される項目選択画面および利用者環境入力画面の一例を示す図である。
提供部35は、端末装置2からの利用者情報設定要求を通信ネットワーク6および通信部10を介して取得部30が受信した場合、換言すれば、利用者Uからの初期設定要求がある場合、図8(a)に示す項目選択画面40を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に項目選択画面40を表示させる。
項目選択画面40は、利用者U毎の防災タイムラインを作成するための最初の画面であり、複数の項目がタイムライン形式で並べて表示されている。図8(a)に示す例では、項目選択画面40には、想定危険度チェックボタン41a、避難タイミング設定ボタン41b、備蓄品設定ボタン41c、連絡先設定ボタン41d、避難先設定ボタン41eなどが含まれる。これらのボタン41a,41b,41c,41d,41eは、利用者Uが端末装置2の不図示の操作部を用いたクリック操作またはタップ操作などによって選択される。
想定危険度チェックボタン41aは、利用者Uの拠点の危険度をチェックするための想定危険度チェック処理を処理部12に開始させるためのUI(User Interface)ボタンである。避難タイミング設定ボタン41bは、利用者Uの避難タイミングを設定するための避難タイミング設定処理を処理部12に開始させるためのUIボタンである。
備蓄品設定ボタン41cは、利用者Uの備蓄品を設定するための備蓄品設定処理を開始するためのUIボタンである。連絡先設定ボタン41dは、利用者Uが連絡する人である連絡先を設定するための連絡先設定処理を処理部12に開始させるためのUIボタンである。避難先設定ボタン41eは、利用者Uの避難先を設定するための避難先設定処理を処理部12に開始させるためのUIボタンである。
まず、想定危険度チェック処理について説明する。図8(a)に示す項目選択画面40において、利用者Uが想定危険度チェックボタン41aを選択すると、提供部35は、図8(b)に示す利用者環境入力画面42を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に利用者環境入力画面42を表示させる。
利用者環境入力画面42は、拠点の位置を含む地図43a、拠点の位置を入力するためのテキストボックス43b、拠点の建物属性を選択するためのタブ43c,43dおよびラジオボタン43e,43f,43g、拠点の周辺環境を入力するためのチェックボックス43h,43i、同居者の状況などを入力するためのチェックボックス43j,43k,43l,43m、チェック開始ボタン43nなどを含む。
利用者Uは、端末装置2を操作することにより、テキストボックス43bへ利用者Uの拠点の位置(住所)を入力することができる。取得部30は、テキストボックス43bに利用者Uの拠点の位置が入力された場合、入力された位置の情報を取得する。提供部35は、取得部30によって取得された位置の情報に基づいて、地図43aを利用者Uの拠点の位置を含む地図に更新する。
また、利用者Uは、端末装置2を操作することにより、タブ43cを選択することで、利用者Uの拠点の建物属性として「戸建て」を選択することができ、タブ43dを選択することで、利用者Uの拠点の建物属性として「集合住宅」を選択することができる。
図8(b)に示す例では、タブ43cが選択されて、ラジオボタン43e,43f,43gが端末装置2に表示されている。ラジオボタン43eは、利用者Uの拠点が1階建ての戸建てである場合に選択され、ラジオボタン43fは、利用者Uの拠点が2階建ての戸建てである場合に選択され、ラジオボタン43gは、利用者Uの拠点が3階以上の戸建てである場合に選択される。
また、利用者Uがタブ43dを選択した場合、利用者Uの拠点である集合住宅における利用者Uの占有位置が何階の部屋であるかを選択するためのラジオボタンが端末装置2に表示される。なお、この場合に表示されるラジオボタンは、ラジオボタン43e,43f,43gであってもよい。
また、利用者Uは、端末装置2を操作することにより、チェックボックス43h,43iのうち該当するチェックボックスにチェックを入れることで、利用者Uの拠点の周辺の環境である周辺環境の情報を設定することができる。チェックボックス43hは、利用者Uの拠点の近くに河川がある場合に利用者Uによってチェックが入れられ、チェックボックス43iは、利用者Uの拠点の近くに崖がある場合に利用者Uによってチェックが入れられる。
また、利用者Uは、端末装置2を操作することにより、チェックボックス43j,43k,43l,43mのうち該当するチェックボックスにチェックを入れることで、利用者Uの拠点で同居する同居人やペットなどの同居者の情報を設定することができる。
チェックボックス43jは、同居者として幼い子供がいる場合に利用者Uによってチェックが入れられ、チェックボックス43kは、同居者として高齢者がいる場合に利用者Uによってチェックが入れられる。また、チェックボックス43lは、同居者として身体が不自由な人がいる場合に利用者Uによってチェックが入れられ、チェックボックス43mは、同居者としてペットがいる場合に利用者Uによってチェックが入れられる。
利用者Uは、利用者環境入力画面42において必要な情報を設定した後、端末装置2を操作することにより、チェック開始ボタン43nを選択すると、利用者環境入力画面42に設定された情報が端末装置2から情報提供装置1に送信される。これにより、取得部30によって利用者環境入力画面42に設定された情報が利用者設定情報として取得される。
提供部35は、取得部30によって利用者環境入力画面42に設定された情報が取得された後、想定危険度チェックの結果を示す危険度チェック結果画面を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に危険度チェック結果画面を表示させる。なお、想定危険度チェックの処理は、利用者環境入力画面42に設定された情報などに基づいて判定部31によって行われる。
図9は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示される危険度チェック結果画面および行動開始タイミング設定画面の一例を示す図である。図9(a)に示すように、利用者Uが図8(b)に示すチェック開始ボタン43nを選択した後に端末装置2に表示される危険度チェック結果画面44には、地図45a、拠点位置45b、想定危険度45c、タイミング設定開始ボタン45dなどが含まれる。
地図45aは、利用者Uの拠点の位置を含む地図であり、浸水想定区域や土砂災害警戒区域などが強調表示されている。拠点位置45bは、利用者Uの拠点の位置を示す情報である。想定危険度45cは、利用者Uへの災害の影響度合いに応じた情報であり、図9(a)に示す例では、ハザードマップ上の危険度を示す情報を含むである。
図9(a)に示す例では、利用者Uの洪水への影響度合いは、図6に示す浸水深ランクコード「3」であり、利用者Uへの土砂災害の影響度合いは、「1」である。そのため、想定危険度45cとして、「2階床上浸水(3~5m)のおそれあり」の文字列および「土砂災害の恐れあり」の文字列が示されている。想定危険度45cは、第1の通知情報であり、想定危険度判定情報記憶部22に記憶されている想定危険度判定情報から提供部35によって抽出される情報である。
なお、土砂災害に対する利用者Uの影響度合いは、影響がある場合に「1」とされ、影響がない場合に「0」とされる2段階で示されるが、3段階以上で示されてもよい。この場合、想定危険度45cには、「1階床上土砂流入(0.5~3m)のおそれあり」または「2階床上土砂流入(3~5m)のおそれあり」などを含んでいてもよい。
なお、図7に示す文言対応情報において、危険度チェックNGは、拠点の位置が浸水想定区域または土砂災害警戒区域に含まれるような危険度が高い場合(利用者Uへの災害の影響度合いが高い)に利用者Uに割り当てられ、そうでない場合に危険度チェックOKが割り当てられる。
〔3.3.1.1.2.行動開始タイミング設定画面〕
利用者Uは、図9(a)に示す危険度チェック結果画面44において危険度チェックの結果を確認した後、端末装置2を操作することにより、タイミング設定開始ボタン45dを選択すると、提供部35は、図9(b)に示す行動開始タイミング設定画面46を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に行動開始タイミング設定画面46を表示させる。
図9(b)に示すように、行動開始タイミング設定画面46には、提案タイミング表示領域47a、設定ボタン47b,47cなどが含まれる。図9(b)に示す例では、提案タイミング表示領域47aには、利用者Uが災害時に対する行動を開始した方がよいタイミングとして、警戒レベル3が示されている。なお、「災害時」には、災害の発生が予測される期間が含まれる。また、利用者Uが災害時に対する行動を開始した方がよいタイミングは、危険度チェックの結果などに基づいて、判定部31によって判定される。
設定ボタン47bは、警戒レベル3が発表された時を行動開始のタイミングに設定するためのUIボタンであり、設定ボタン47cは、警戒レベル4が発表された時を行動開始のタイミングに設定するためのUIボタンである。利用者Uは、端末装置2を操作することにより、設定ボタン47bおよび設定ボタン47cのいずれかを選択することで、行動開始のタイミングの設定を行う。
利用者Uは、端末装置2を操作することにより、設定ボタン47bおよび設定ボタン47cのいずれかを選択すると、選択されたボタンの情報である通知レベル選択情報が端末装置2から送信され、端末装置2から送信された通知レベル選択情報が取得部30によって取得される。
提供部35は、取得部30によって取得された通知レベル選択情報に基づいて、利用者Uによる選択結果に応じたタイミング設定確認画面を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2にタイミング設定確認画面を表示させる。図10は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示されるタイミング設定確認画面および行動設定開始画面の一例を示す図である。
図10(a)に示す例では、利用者Uによって設定ボタン47bが選択された場合、すなわち行動開始のタイミングとして警戒レベル3が選択された場合に端末装置2に表示されるタイミング設定確認画面48が示されている。タイミング設定確認画面48には、設定レベル情報表示領域49a、防災タイムラインサンプル表示領域49b、決定ボタン49cなどが含まれる。
設定レベル情報表示領域49aには、利用者Uが行動開始のタイミングとして選択した警戒レベルの情報が示される。図10(a)に示す例では、利用者Uが選択した行動開始のタイミングは、警戒レベル3が発表されたタイミングである。防災タイムラインサンプル表示領域49bには、警戒レベル3が発表されたときに、情報提供装置1から送信される情報によって端末装置2に表示される防災タイムラインの情報の一例が示される。
利用者Uは、タイミング設定確認画面48の設定レベル情報表示領域49aで示される設定レベルの情報が問題ない場合、決定ボタン49cを選択する。利用者Uが、端末装置2を操作することにより、決定ボタン49cを選択すると、決定ボタン49cが選択されたことを示す決定情報が端末装置2から送信される。取得部30は、端末装置2から送信された決定情報を取得した場合、利用者設定情報記憶部21に記憶される利用者設定情報において、利用者Uによって選択された設定ボタンに応じた通知レベルを利用者Uの利用者IDに設定レベルとして関連付ける。
例えば、取得部30は、図9(b)に示す行動開始タイミング設定画面46において設定ボタン47bが選択されていた場合、利用者設定情報において、選択されたボタンに応じた設定レベルとして「3」を利用者Uの利用者IDに関連付ける。また、取得部30は、行動開始タイミング設定画面46において設定ボタン47cが選択されていた場合、利用者設定情報において、選択されたボタンに応じた設定レベルとして「4」を利用者Uの利用者IDに関連付ける。
提供部35は、決定ボタン49cが選択された場合、図10(b)に示す行動設定開始画面50を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に行動設定開始画面50を表示させる。図10(b)に示す行動設定開始画面50は、備蓄品設定開始ボタン51を含み、利用者Uは、備蓄品設定開始ボタン51を選択することで、必要な備蓄品を判定するために必要な情報を入力するための同居情報設定画面を端末装置2に表示させる。
〔3.3.1.1.3.同居情報設定画面〕
提供部35は、備蓄品設定開始ボタン51が選択された場合、同居情報設定画面を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に同居情報設定画面を表示させる。図11は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示される同居情報設定画面および備蓄品設定確認画面の一例を示す図である。
図11(a)に示す同居情報設定画面52は、同居人情報入力領域53a、ペット情報入力領域53b、および決定ボタン53cなどを含む。同居人情報入力領域53aは、同居人の情報を入力するための領域であり、各同居人の性別および世代を選択するためのラジオボタンが含まれる。
ペット情報入力領域53bは、利用者Uが飼っているペットの情報を入力するための領域であり、ペットの有無を入力するためのラジオボタンが含まれる。なお、図11(a)には示されていないが、ペット情報入力領域53bは、各ペットの動物種別(例えば、犬や猫など)、品種名(例えば、犬の場合、テリアやチワワなど)、年齢などの情報を入力するためのUIが含まれてもよい。
利用者Uは、同居人情報入力領域53aおよびペット情報入力領域53bにおいて該当する情報を入力した後、決定ボタン53cを選択すると、同居情報設定画面52に設定された情報である同居情報が利用者設定情報として端末装置2から送信され取得部30によって取得される。取得部30は、取得した同居情報を利用者設定情報記憶部21に記憶される利用者設定情報に追加する。
提供部35は、決定ボタン53cが選択された場合、図11(b)に示す備蓄品設定確認画面54を表示するための情報を生成して端末装置2に送信し、端末装置2に備蓄品設定確認画面54を表示させる。図11(b)に示すように、備蓄品設定確認画面54は、同居人情報表示領域55a、第1の備蓄品リスト表示領域55b、第2の備蓄品リスト表示領域55c、進むボタン55dなどを含む。
同居人情報表示領域55aには、利用者Uの同居人の情報が含まれる。第1の備蓄品リスト表示領域55bには、利用者Uおよび同居人に必要な備蓄品の情報が含まれる。図11(b)に示す例では、利用者Uおよび同居人に必要な備蓄品は、「水:42L」、「レトルトごはん:42食」「レトルト食品:14個」、「カセットボンベ:ガスコンロ1台につき1日4/3本」、「歯磨き用ウェットティッシュ:140枚程度」などである。
第2の備蓄品リスト表示領域55cには、ペットに必要な備蓄品の情報が含まれる。図11(b)に示す例では、ペットに必要な備蓄品は、「ペットフード」、「水」、「ペット用の首輪とリード」などである。なお、第2の備蓄品リスト表示領域55cは、ペットに必要な備蓄品の量を示す情報などを含んでいてもよい。利用者Uおよび同居人に必要な備蓄品のリストおよびペットに必要な備蓄品のリストなどを生成する処理は、端末装置2から送信される利用者Uに関する情報である利用者情報に基づき、後述する生成部34によって行われる。生成部34によって生成された備蓄品リストは、利用者設定情報記憶部21に記憶されている利用者設定情報に追加される。
生成部34によって用いられる利用者情報は、不図示の利用者情報入力画面に利用者Uが入力して端末装置2から送信され取得部30によって取得される利用者自身の情報と、同居情報設定画面52に利用者Uが入力して端末装置2から送信され取得部30によって取得される同居情報とが含まれる。利用者Uは、第1の備蓄品リスト表示領域55bおよび第2の備蓄品リスト表示領域55cで示される情報が問題ない場合、進むボタン55dを選択する。
〔3.3.1.1.4.連絡先設定画面〕
取得部30は、図11(b)に示す備蓄品設定確認画面54の進むボタン55dが選択された場合、連絡先設定画面を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に連絡先設定画面を表示させる。図12は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示される連絡先設定画面および連絡先確認画面の一例を示す図である。
図12(a)に示す連絡先設定画面56は、連絡先入力領域57a、保存ボタン57bなどを含む。連絡先入力領域57aは、連絡先の情報を入力するための領域であり、各連絡先の氏名および電話番号などが入力可能である。
取得部30は、連絡先設定画面56における保存ボタン57bが選択された場合に連絡先設定画面56に入力された情報である連絡先情報を端末装置2から取得し、取得した連絡先情報を記憶部11の利用者設定情報に追加する。提供部35は、連絡先設定画面56における保存ボタン57bが選択された場合、図12(b)に示す連絡先確認画面58を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に連絡先確認画面58を表示させる。
図12(b)に示すように、連絡先確認画面58は、連絡先情報表示領域59aおよび進むボタン59bなどを含む。連絡先情報表示領域59aは、連絡先の情報を含む。利用者Uは、連絡先情報表示領域59aで示される連絡先の情報が問題ない場合、進むボタン59bを選択する。
〔3.3.1.1.5.避難先追加画面および避難先編集画面〕
取得部30は、図12(b)に示す連絡先確認画面58の進むボタン59bが選択された場合、避難先追加画面を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に避難先追加画面を表示させる。図13は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示される避難先追加画面および避難先編集画面の一例を示す図である。
図13(a)に示す避難先追加画面60は、レコメンド表示領域61a、追加ボタン61b、および完了ボタン61cを含む。レコメンド表示領域61aは、避難先の設定を促す情報を含む。利用者Uは、避難先を設定または追加する場合、追加ボタン61bを選択する。取得部30は、追加ボタン61bが選択された場合、図13(b)に示す避難先編集画面62を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に避難先編集画面62を表示させる。
図13(b)に示す避難先編集画面62は、地図63a、避難先入力領域63b、および保存ボタン63cを含む。地図63aには、利用者Uの拠点位置を示すマークが示され、避難場所が設定された場合、設定された避難場所の位置を示すマークが示される。
避難先入力領域63bは、避難場所を設定するためのタブ、テキストボックス、ボタンなどが含まれる。利用者Uは、ラベル「任意の場所」が付されたタブを選択し、避難先の名称、避難先の連絡先電話番号、避難先までの移動手段、避難先までの移動時間、および災害の種類などを設定することができる。避難先は、災害の種類毎に設定することが可能である。
また、利用者Uがラベル「避難場所」が付されたタブを選択した場合、避難先入力領域63bには、避難先のリストを示す情報が現れる。避難先のリストには、避難場所の名称、避難場所の住所、避難場所の連絡先電話番号、避難先までの移動手段、避難先までの移動時間、および自治体により指定された対応する災害種別などが避難場所毎に示される。利用者Uは、避難先のリストから1以上の避難場所を選択することができる。
なお、避難先のリストにおいて、避難先までの移動手段および避難先までの移動時間などは、利用者Uの拠点の位置に基づいて、判定部31などによって判定される。また、地図63aには、避難先入力領域63bにおいて入力または選択した避難場所の位置を示すマークが追加される。
利用者Uは、避難先入力領域63bに必要な情報を入力した後、保存ボタン63cを選択する。取得部30は、保存ボタン63cが選択された場合、避難先編集画面62に入力された情報である避難先情報を端末装置2から取得し、取得した避難先情報を記憶部11の利用者設定情報に追加する。
提供部35は、保存ボタン63cが選択された場合、避難先設定画面を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に避難先設定画面を表示させる。図14は、実施形態に係る情報提供装置1から提供され端末装置2に表示され避難先設定画面および設定完了画面の一例を示す図である。
図14(a)に示す避難先設定画面64には、地図65a、追加・削除ボタン65b、および完了ボタン65cが含まれる。地図65aには、利用者Uの拠点の位置を示すマーク、設定または追加された避難場所の位置を示すマークなどが示される。追加・削除ボタン65bは、避難場所の追加または削除を行うためのUIボタンである。完了ボタン65cは、設定操作を完了する場合に選択されるUIボタンである。
利用者Uは、設定操作を完了する場合、完了ボタン65cを選択する。取得部30は、完了ボタン65cが選択された場合、図14(b)に示す設定完了画面66を表示するための情報を端末装置2に送信し、端末装置2に設定完了画面66を表示させる。設定完了画面66には完了ボタン67が含まれており、利用者Uが完了ボタン67を選択することで、利用者情報の取得処理が完了する。
〔3.3.1.1.6.その他〕
取得部30は、防災タイムラインにおいてタイムライン形式で並べる防災行動の情報と、防災タイムラインにおける防災行動の情報の表示順番(提案順番)とを利用者Uに設定させるための不図示の防災行動設定画面の情報を端末装置2に送信し、防災行動設定画面を端末装置2に表示させることができる。取得部30は、防災行動設定画面で利用者Uによって設定された防災行動の情報と防災行動の情報の表示順番とを含む防災行動設定情報を端末装置2から取得する。取得部30は、取得した防災行動設定情報を利用者設定情報に追加する。
防災行動設定画面は、例えば、項目選択画面40と兼用されてもよい。この場合、項目選択画面40において、利用者Uは、端末装置2を操作して、ボタン41b,41c,41d,41eの順番を変更することで、防災行動の情報の表示順番の設定を変更することができる。
また、利用者Uは、ボタン41b,41c,41d,41eを選択して防災行動の具体的な内容を追加することで複数の防災行動の情報を設定するが、一部の防災行動の情報を設定しないことで、防災タイムラインに示される防災行動の情報を除外することもできる。
防災タイムラインで示される防災行動は、デフォルトの設定では、備蓄品の確認行動、連絡先の確認行動、避難場所の確認行動、および避難場所への避難行動であるが、利用者Uは、新たな防災行動を防災タイムラインに追加することができる。新たな防災行動、例えば、ニュースの確認行動、避難状況の確認行動、所持が必要な物品である必要品の確認行動および所持行動などである。
ニュースの確認行動は、利用者Uの拠点を含む領域における災害による被害情報または被害予測情報の確認行動であり、被害情報または被害予測情報の確認行動は、例えば、利用者Uの拠点を含む領域のニュースを提供するウェブサイトからリアルタイムに取得される情報の確認などである。避難状態の確認行動は、例えば、利用者Uの拠点を含む領域の人々の避難状態の確認行動であり、例えば、避難情報提供装置4から通知される避難情報の確認行動である。
〔3.3.1.2.災害関連情報の取得〕
取得部30は、災害関連情報提供装置3から送信される警報情報を通信ネットワーク6および通信部10を介して取得する。災害関連情報は、災害に関する情報であり、ハザードマップ情報、警報情報、および気象予報情報などを含む。ハザードマップ情報は、浸水想定区域の情報および土砂災害警戒区域の情報などを含む。警報情報は、災害の警報に関する情報であり、警報の対象となる領域である警報対象領域の情報や各警報対象領域の警戒レベルの情報などを含む。気象予報情報は、予測される地域毎の時間当たりの降雨量や風速を示す情報などを含む。
〔3.3.1.3.避難情報の取得〕
取得部30は、避難情報提供装置4から送信される避難情報を通信ネットワーク6および通信部10を介して取得する。避難情報は、災害に対する避難に関する情報と複数の利用者Uの各々の避難状況を示す情報とを含む。取得部30は、取得した避難情報に基づいて、避難関連情報記憶部24に記憶されている避難関連情報を更新する。
〔3.3.1.4.領域状態情報の取得〕
取得部30は、領域状態情報提供装置5から送信される領域状態情報を通信ネットワーク6および通信部10を介して取得する。領域状態情報は、複数の利用者Uの拠点と各避難場所との間の各移動ルートを含む領域状態を示す情報であり、例えば、通行止めの場所、災害などによって危険になった場所または危険になると予測される場所、事故が発生している場所、渋滞している場所などの情報を含む。
〔3.3.1.5.交通情報の取得〕
取得部30は、不図示の交通情報提供装置から送信される交通情報を通信ネットワーク6および通信部10を介して取得する。交通情報は、利用者Uの位置から利用者Uの拠点(例えば、生活拠点)または避難場所までの交通機関の状態を示す情報を含む。交通機関の状態を示す情報は、列車、バス、および飛行機などの現在の運行ダイヤの情報、タクシーの空き状態を示す情報およびタクシーの位置を示す情報などである。
〔3.3.2.判定部31〕
判定部31は、取得部30によって取得された災害関連情報と利用者情報とに基づいて、利用者Uへの災害の影響度合いを判定する。災害関連情報は、災害に関する情報であり、ハザードマップ情報、気象予報情報、および警報情報を含み、利用者情報は、利用者Uに関する複数の属性の情報を含む。
ハザードマップ情報は、浸水想定区域の情報および土砂災害警戒区域の情報などを含む。浸水想定区域の情報は、浸水想定区域の位置と想定浸水深とを示す情報が含まれ、想定浸水深は、想定される浸水の深さである。土砂災害警戒区域には、土砂災害警戒区域の位置を示す情報が含まれる。
気象予報情報は、気象状態から推定される地域毎の気象状態を示す情報であり、例えば、予測される地域毎の時間当たりの降雨量や風速などを示す情報を含む。警報情報は、災害の警報に関する情報であり、警戒レベルの対象となる地域の情報を警戒レベル毎に含む。
利用者Uに関する属性は、例えば、利用者Uの拠点の位置、利用者Uの拠点の属性、利用者Uの拠点の周辺の属性、利用者Uの属性、利用者Uの同居人の属性、利用者Uのペットの属性(有無を含む)などである。利用者Uの拠点の周辺の属性には、例えば、利用者Uの拠点の近くに河川や崖があるか否かの情報が含まれる。
判定部31は、ハザードマップ情報と利用者情報とに基づいて、災害が発生した場合に想定される利用者Uへの災害の影響度合いを判定する。かかる影響度合いは、ハザードマップ情報上で想定される危険度であり、以下、第1の影響度合いと記載する場合がある。
判定部31は、例えば、浸水想定区域の情報と利用者Uの拠点の位置とに基づいて、利用者Uの拠点が浸水想定区域に含まれているか否かを判定する。そして、判定部31は、利用者Uの拠点が浸水想定区域に含まれていると判定した場合、第1の影響度合いが高いと判定し、そうでない場合、第1の影響度合いが低いと判定する。
また、判定部31は、利用者Uの拠点が浸水想定区域に含まれていると判定した場合、利用者Uの拠点の位置での想定浸水深と、利用者Uの拠点の建物属性および占有位置とに基づいて、第1の影響度合いを判定することもできる。
例えば、利用者Uの拠点の位置での想定浸水深が最大3~5mであり、利用者Uの拠点の建物属性が2階建ての戸建てである場合、危険度が高いと判定する。また、利用者Uの拠点の位置での想定浸水深が最大3~5mであり、利用者Uの拠点の建物属性が10階建ての集合住宅であり且つ利用者Uの占有位置が5階である場合、利用者Uの拠点の建物属性が2階建ての戸建てである場合に比べて、危険度が低いと判定する。
また、判定部31は、例えば、土砂災害警戒区域の情報と利用者Uの拠点の位置とに基づいて、利用者Uの拠点が土砂災害警戒区域に含まれているか否かを判定する。そして、判定部31は、利用者Uの拠点が土砂災害警戒区域に含まれていると判定した場合、第1の影響度合いが高いと判定し、そうでない場合、第1の影響度合いが低いと判定する。
また、判定部31は、利用者Uの拠点が土砂災害警戒区域に含まれていると判定した場合、利用者Uの拠点の建物属性および占有位置とに基づいて、第1の影響度合いを判定することもできる。
例えば、判定部31は、利用者Uの拠点の建物属性が木造2階建ての戸建てである場合、第1の影響度合いが高いと判定し、利用者Uの拠点の建物属性が鉄筋コンクリート構造の10階建て集合住宅であり且つ利用者Uの占有位置が5階である場合、利用者Uの拠点の建物属性が木造2階建ての戸建てである場合に比べて、第1の影響度合いが低いと判定する。
また、土砂災害警戒区域には、土砂災害警戒区域の位置の情報に加え、想定土砂流入速度、想定土砂流入量または想定土砂流入深などの情報が含まれていてもよい。判定部31は、利用者Uの拠点が土砂災害警戒区域に含まれていると判定した場合、利用者Uの拠点における想定土砂流入速度、想定土砂流入量、または想定土砂流入深と利用者Uの拠点の建物属性および占有位置とに基づいて、利用者Uの拠点への影響度合いを判定し、判定した影響度合いを第1の影響度合いとして判定する。利用者Uの拠点への影響度合いは、例えば、想定土砂流入速度、想定土砂流入量または想定土砂流入深に基づいて、利用者Uの拠点への土砂の流入量および流入深などが多いほど、高くなる。
また、判定部31は、取得部30によって取得された気象予報情報と利用者情報とに基づいて、利用者Uへの災害の影響度合いを判定する。かかる影響度合いは、気象予報情報に基づいてリアルタイムで予測される災害への影響度合いであり、以下、第2の影響度合いと記載する場合がある。
判定部31は、取得部30によって取得された気象予報情報に基づいて、利用者Uの拠点の位置において予測される浸水の有無、浸水深、および土砂流入の有無などを判定する。判定部31は、利用者Uの拠点の位置において予測される浸水の有無、浸水深、および土砂流入の有無などに基づいて、第2の影響度合いを判定することができる。
例えば、判定部31は、利用者Uの拠点の位置において予測される浸水がない場合、第2の影響度合いが低いと判定し、利用者Uの拠点の位置において予測される浸水がある場合、第2の影響度合いが高いと判定する。また、判定部31は、利用者Uの拠点の位置において予測される浸水深が大きいほど、第2の影響度合いを高く判定することができる。
また、判定部31は、利用者Uの拠点の位置において予測される土砂流入がない場合、第2の影響度合いが低いと判定し、利用者Uの拠点の位置において土砂流入される浸水がある場合、第2の影響度合いが高いと判定する。また、判定部31は、利用者Uの拠点の位置に流入が予想される土砂量や土砂流入深が大きいほど、第2の影響度合いを高く判定することができる。
また、判定部31は、取得部30によって取得された警報情報と利用者情報とに基づいて、利用者Uへの災害の影響度合いを判定することもできる。かかる影響度合いは、警報情報で示される警戒レベルであって利用者Uの拠点の位置を含む領域の警戒レベルまたは警報情報で示される警戒レベルよりも1つ上または2つ上の警戒レベルの状態における利用者Uへの災害の影響度合いであり、以下、第3の影響度合いと記載する場合がある。
例えば、判定部31は、警報情報で示される警戒レベルであって利用者Uの拠点の位置を含む領域の警戒レベルの1つ上の警戒レベルの状態である場合に、利用者Uの拠点の建物属性が鉄筋コンクリート構造の10階建て集合住宅であり且つ利用者Uの占有位置が5階である場合、利用者Uの拠点の建物属性が木造2階建ての戸建てである場合に比べて、第3の影響度合いを高くする。
また、判定部31は、利用者Uの拠点の建物属性および占有位置に加えまたは代えて、利用者Uの属性、利用者Uの同居人の属性、利用者Uのペットの属性、利用者Uの拠点の周辺の属性などに基づいて、第1の影響度合い、第2の影響度合い、および第3の影響度合いを判定することができる。以下において、第1の影響度合い、第2の影響度合い、および第3の影響度合いの各々を個別に区別せずに示す場合、単に影響度合いと記載する場合がある。利用者Uの拠点の周辺の属性は、例えば、利用者Uの拠点の近くに河川や崖があるか否かを示す属性である。
例えば、判定部31は、利用者Uが身体の不自由な人である場合、利用者Uが身体の不自由な人でない場合に比べて、影響度合いを高くしたり、利用者Uが病気である場合、利用者Uが病気でない場合に比べて、影響度合いを高くしたりする。
また、判定部31は、利用者Uに幼児または高齢者などの同居人がいる場合、利用者Uに幼児または高齢者などの同居人がいない場合に比べて、影響度合いを高くしたり、利用者Uがペットを飼っている場合、利用者Uがペットを飼っていない場合に比べて、影響度合いを高くしたりする。また、判定部31は、幼児または高齢者などの同居人の数が多いほど、影響度合いを高くし、ペットの数が多いほど、影響度合いを高くする。
また、判定部31は、利用者Uの拠点の近くに河川や崖がある場合、利用者Uの拠点の近くに河川や崖がない場合に比べて、影響度合いを高くする。また、判定部31は、利用者Uの拠点の近くに河川や崖がある場合、利用者Uの拠点から河川や崖までの距離が近いほど、影響度合いを高くすることもできる。
また、判定部31は、複数の利用者Uの各々に予め設定された避難場所の現在または将来の混雑度を判定する。例えば、判定部31は、取得部30によって取得された避難情報に基づいて、複数の利用者Uの各々に予め設定された避難場所の現在または将来の混雑度を判定する。利用者Uに予め設定された避難場所は、図13(b)に示す避難先編集画面62で設定された避難場所である。混雑度は、例えば、避難場所の収容人数に対する避難場所に避難している人の割合である。
また、判定部31は、取得部30によって取得される利用者情報に含まれる各利用者Uの位置を示す位置情報に基づいて、各利用者Uに予め設定された避難場所の現在または将来の混雑度を判定することもできる。この場合、判定部31は、利用者Uの位置に基づいて、避難場所の現在の混雑度合いを判定したり、利用者Uの位置に基づいて、利用者Uの滞在位置や移動状態に基づいて、避難場所の将来の混雑度合いを判定したりする。
また、判定部31は、利用者Uの位置に加えて、上述した影響度合いに基づいて、避難場所の将来の混雑度合いを判定することもできる。また、判定部31は、利用者Uの位置に加えて、警戒レベルの変化に基づいて、避難場所の将来の混雑度合いを判定することもできる。
〔3.3.3.決定部32〕
決定部32は、取得部30によって取得された避難情報と利用者情報とに基づいて、複数の利用者Uのうち避難前の利用者Uに対して利用者Uに応じた避難に関する情報である提供情報を決定する。例えば、決定部32は、利用者関連情報において利用者Uの避難場所が設定されていない場合、または利用者関連情報において設定されている利用者Uの避難場所の混雑度であって判定部31によって判定される混雑度が閾値以上である場合に、避難前の利用者Uに対して利用者Uに応じた避難に関する情報である提供情報を決定する。なお、決定部32による提供情報の決定タイミングはかかる例に限定されない。
災害に対する避難に関する情報は、例えば、避難場所に関する情報および避難場所への避難ルートの候補の情報などを含む。避難場所に関する情報は、避難場所の位置、収容人数、収容面積などを示す情報を含む。避難場所への避難ルートの候補の情報は、例えば、各利用者Uの拠点の位置と各避難場所との間の複数の移動ルートの情報である。
決定部32によって決定される提供情報は、例えば、利用者Uの避難場所、避難場所までの移動ルートである避難ルート、および避難場所への避難タイミングを示す情報を含む。
例えば、決定部32は、避難情報に基づいて、各避難場所の現在または将来の混雑度を判定する。そして、決定部32は、利用者Uの拠点の位置、利用者Uの属性、各避難場所までの複数の移動ルート(避難ルートの候補)、各避難場所の現在または将来の混雑状況などに基づいて、利用者Uの避難場所、避難場所までの移動ルート、および避難場所への避難タイミングなどを決定する。
例えば、決定部32は、利用者Uの属性に応じた値、移動ルートの長さ、および避難場所の混雑度などに重み付けして合計した値が最も小さい避難場所を利用者Uの避難場所として決定する。また、決定部32は、決定した避難場所までの複数の移動ルートを含む領域の状態に基づいて、避難場所までの複数の移動ルートのうち災害などによって危険になった場所または危険になると予測される場所を避けた移動ルートを避難ルートとして決定する。
また、決定部32は、利用者Uの属性に応じた値、移動ルートの長さ、および避難場所の混雑度、および警戒レベルに応じた値などに重み付けして合計した値が予め設定された閾値以上になるタイミングを避難タイミングとして決定する。そして、決定部32は、決定した避難場所、避難ルート、および避難タイミングを示す情報を含む提供情報を利用者Uへ提供する提供情報として決定する。
なお、利用者Uの属性に応じた値は、例えば、利用者Uの年齢、性別、身体の状態などに応じて算出される値である。このように、決定部32は、利用者Uに応じた避難に関する情報として利用者Uの属性に応じた避難に関する情報を含む情報を提供情報として決定する。なお、利用者Uの避難場所、避難場所までの移動ルート、および避難場所への避難タイミングなどの決定方法は、上述した例に限定されない。
また、決定部32は、避難前の利用者Uの避難手段を示す情報をさらに含む情報を避難前の利用者Uに提供する提供情報として決定することができる。例えば、決定部32は、利用者Uの拠点の位置から避難場所が遠い場合、移動手段がタクシーであることが望ましい旨を示す情報をさらに含む情報を避難前の利用者Uに提供する提供情報として決定する。また、決定部32は、利用者Uの拠点の位置から避難場所までの移動ルートが狭い道である場合、移動手段が徒歩であることが望ましい旨を示す情報をさらに含む情報を避難前の利用者Uに提供する提供情報として決定する。
また、決定部32は、避難前の利用者Uの属性に基づいて、避難前の利用者Uの避難手段を避難前の利用者Uに提案する移動手段として決定することができる。例えば、決定部32は、利用者Uが高齢者である場合や利用者Uが身体が不自由である場合などにおいて、タクシーを移動手段として決定する。また、決定部32は、利用者Uの属性に応じた値が閾値以上である場合に、タクシーを移動手段として決定し、利用者Uの属性に応じた値が閾値未満である場合に、移動手段の決定を行わないこともできる。利用者Uの属性に応じた値は、例えば、利用者Uの年齢、身体の状態などに応じて算出される値である。
また、決定部32は、取得部30によって取得された領域状態情報および判定部31による混雑度の判定結果のうちの少なくとも一方に基づいて、避難前の利用者Uおよび避難途中の利用者Uのうちの少なくとも一方の避難場所および避難ルートを変更する。このように、決定部32は、他の利用者Uの避難状況に応じて、利用者Uの避難場所および避難ルートを決定することができる。
例えば、決定部32は、避難前の利用者Uまたは避難途中の利用者Uの避難場所として決定されていた避難場所の現在または将来の混雑度が閾値以上である場合、予め設定された避難場所とは異なる避難場所を避難前の利用者Uまたは避難途中の利用者Uの避難場所に変更し、避難ルートも変更する。変更先の避難場所および避難ルートの決定方法は、変更前の避難場所および避難ルートの決定方法と同じである。
また、決定部32は、取得部30によって取得された領域状態情報に基づいて、避難前の利用者Uまたは避難途中の利用者Uの避難場所への避難ルートとして利用者Uに設定されている避難ルートが通行がし難いまたは通行できないか否かを判定する。決定部32は、利用者Uに設定されている避難ルートが通行がし難いまたは通行できないと判定した場合、避難場所までの複数の移動ルートのうち通行のし易さおよび避難場所までの距離などに基づいて、通行がし易く且つ避難場所までの距離ができるだけ短い移動ルートを利用者Uの変更後の移動ルートとして決定することができる。なお、通行できないことには、危険であることが含まれる。
また、決定部32は、取得部30によって取得された位置情報に基づいて、複数の利用者Uのうち避難対象領域から離れている利用者Uを抽出し、抽出した利用者Uに対して提案する行動を決定することができる。
例えば、決定部32は、交通機関の状態の情報、および利用者Uの避難場所として設定されている避難場所の混雑度の情報などに基づいて、交通機関による避難場所までの移動が難しいか否かおよび避難場所の混雑度が閾値以上であるか否かを判定する。決定部32は、交通機関による避難場所までの移動が難しいと判定した場合または避難場所の混雑度が閾値以上であると判定した場合、避難対象領域から離れている利用者Uに拠点への移動または設定されている避難場所への移動をせずに、避難対象領域から離れた場所に滞在するといった行動を提案する行動として決定する。なお、交通機関の状態の情報は、取得部30によって取得された交通情報に含まれ、避難場所の混雑度の情報は、判定部31によって判定される情報である。
また、決定部32は、交通機関による避難場所までの移動が容易であると判定した場合や避難場所の混雑度が閾値未満であると判定した場合、避難対象領域から離れている利用者Uに設定されている避難場所への移動を提案する。この場合、決定部32は、避難対象領域から離れている利用者Uの移動ルートおよび移動タイミングを決定し、決定した移動ルートおよび移動タイミングを含む情報を提案する行動の情報として決定することができる。
また、避難前の利用者Uに応じた避難に関する情報の決定部32による決定タイミングは、避難情報要求が行われたタイミング、警戒レベルが変化したタイミング、警戒レベルが利用者Uの設定レベルになったタイミング、または、後述する避難先確認ボタン71hが選択されたタイミングなどであるが、かかる例に限定されない。
また、決定部32は、警戒レベル1が発表される前において、例えば、過去の災害時における避難場所の混雑度の情報および領域状態情報などに基づいて、利用者Uの避難場所、避難ルート、および避難タイミングを決定することもできる。
〔3.3.4.特定部33〕
特定部33は、取得部30によって取得された警報情報と利用者情報とに基づいて、複数の防災行動の中から利用者Uおよび警報のレベルに応じた1以上の防災行動を特定する。複数の防災行動は、例えば、備蓄品の確認行動、連絡先の確認行動、避難場所の確認行動、および避難場所への避難行動などを含む。
利用者設定情報記憶部21に記憶されている利用者設定情報には、平常時の防災行動の種別および各警戒レベルに応じた防災行動の種別などを示す情報が含まれており、特定部33は、利用者設定情報および災害関連情報などに基づいて、平常時の防災行動、警戒レベル3時の防災行動、警戒レベル4時の防災行動、警戒レベル5時の防災行動などを特定することができる。
例えば、特定部33は、利用者Uの拠点の位置が警戒レベル3の領域に含まれる場合、警戒レベル3時の防災行動を特定し、利用者Uの拠点の位置が警戒レベル4の領域に含まれる場合、警戒レベル4時の防災行動を特定することができる。
利用者設定情報には、平常時、警戒レベル3時、警戒レベル4時、および警戒レベル5時の各々の防災行動の順番を示す情報が含まれており、特定部33は、利用者設定情報に基づいて、利用者Uに示す防災行動の順番を特定する。
なお、特定部33は、利用者設定情報で予め設定された防災行動の種別に代えて、警戒レベルの変化速度や利用者Uの属性に基づいて、複数の防災行動の中から利用者Uおよび警報のレベルに応じた1以上の防災行動を特定することもできる。
例えば、特定部33は、利用者情報記憶部20に記憶されている利用者情報に基づいて、利用者Uの属性と警戒レベルとに応じた1以上の防災行動を特定することもできる。利用者Uの属性は、例えば、利用者Uの性別、年齢、興味関心、家族構成、職業などである。例えば、特定部33は、同じ警戒レベルでも、利用者Uの性別によって特定する1以上の防災行動を異ならせることができる。また、特定部33は、利用者Uの複数の属性の各々に応じた値を重み付けして加算することによって得られたスコアに応じて、特定する警戒レベルと防災行動との組み合わせを変更することができる。
また、特定部33は、警戒レベルの変化速度が早いほど、利用者設定情報で設定されている警戒レベルに関連付けられた防災行動を関連付けられている警戒レベルよりも低い警戒レベルでの防災行動として特定することもできる。例えば、特定部33は、警戒レベル1の発表から警戒レベル2の発表までの時間間隔が閾値以下である場合、警戒レベル2が発表されたタイミングで、利用者設定情報において警戒レベル3に関連付けられている防災行動を通知する防災行動として特定することができる。
また、特定部33は、防災行動の一種である複数の確認行動のうち利用者Uが頻繁に確認する確認行動を利用者設定情報で設定されている警戒レベルよりも低い警戒レベルで利用者Uに通知する防災行動として特定することもできる。例えば、特定部33は、警戒レベル3に関連付けられている確認行動が頻繁に確認されていた場合、かかる確認行動を警戒レベル2で通知する防災行動として特定することができる。
また、特定部33は、複数の防災行動の中から利用者Uの属性に応じて特定する防災行動を絞り込んで特定することができる。例えば、特定部33は、利用者Uの属性に応じて特定する防災行動を複数の防災行動の中から絞り込むことができる。
〔3.3.5.生成部34〕
生成部34は、取得部30によって取得された利用者情報に基づいて、利用者Uに必要な備蓄品のリストである備蓄品リストを生成する。
例えば、生成部34は、利用者Uの年齢、性別、同居人の数、年齢、性別などに基づいて、利用者Uおよび同居人に必要な備蓄品のリストである備蓄品リストを生成する。また、生成部34は、利用者Uが飼っているペットの数、種別、品種名などに基づいて、ペットに必要な備蓄品のリストであるペット用備蓄品リストを生成する。
〔3.3.6.提供部35〕
提供部35は、警戒レベルの情報、防災情報、判定部31によって判定された影響度合いに応じた情報、および備蓄品リストの情報などを提供情報として利用者Uの端末装置2に送信することで、提供情報を利用者Uへ提供する。また、提供部35は、決定部32によって決定された行動(利用者Uに対して提案する行動)の情報を含む提案情報を利用者Uの端末装置2に送信することで、提案情報を利用者Uへ提供する。
提供部35は、利用者Uからの防災情報送信要求が通信部10で受信された場合または警戒レベルが設定レベルになった場合に、防災情報を提供情報として利用者Uに提供する。防災情報は、特定部33によって特定された1以上の防災行動の情報を含む。
例えば、提供部35は、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベルを示す警報が発出されていない場合に防災情報送信要求を受信した場合、普段(平常時)から利用者Uが実行すべき防災行動の情報を含む防災情報を提供情報として利用者Uに提供する。
図15は、実施形態に係る端末装置2に表示される提供情報を含む防災画面の一例を示す図である。図15に示す防災画面68には、警戒レベル以上の警報がない場合に利用者Uに提供され端末装置2に表示される警報関連情報69と防災タイムライン情報70とが含まれる。
警報関連情報69は、「警戒レベル3(相当)以上の警報はありません」および「9月19日10時10分更新」を含む文字情報であり、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベルが発表されていないことが示される。
防災タイムライン情報70は、防災タイムラインの情報であり、平常時タグ71a、想定危険度確認ボタン71b、避難タイミング確認ボタン71c、警戒レベル3時タグ71d、備蓄品確認ボタン71e、連絡先確認ボタン71f、警戒レベル4時タグ71g、避難先確認ボタン71h、注意点確認ボタン71iなどが含まれる。
想定危険度確認ボタン71b、避難タイミング確認ボタン71c、備蓄品確認ボタン71e、連絡先確認ボタン71f、避難先確認ボタン71h、注意点確認ボタン71iは、利用者Uの防災行動の情報であり、タイムライン形式で利用者Uが確認させる順に並べて表示される。
図15に示す防災タイムライン情報70では、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベル3以上の警報が発せられていない平常時において、利用者Uが実行することが好ましい防災行動の情報として、想定危険度確認ボタン71bおよび避難タイミング確認ボタン71cが強調表示され、また、平常時であることを示す平常時タグ71aが強調表示されている。なお、強調表示は、例えば、赤色に着色することによって行われるが、かかる例に限定されない。
想定危険度確認ボタン71bは、判定部31によって判定された想定危険度チェックの結果を端末装置2に表示させるためのUIボタンである。提供部35は、例えば、想定危険度確認ボタン71bが利用者Uによって選択された場合、図9(a)に示す危険度チェック結果画面44を端末装置2に表示させる。これにより、利用者Uは、危険度、すなわち、利用者Uへの災害の影響度合いを確認することができる。なお、この場合、危険度チェック結果画面44には、タイミング設定開始ボタン45dに代えて、戻るボタンが含まれる。また、平常時において、危険度チェック結果画面44に含まれる想定危険度45cは、影響度合いに応じた情報の一例でありは、第1の影響度合いに応じた情報である。
避難タイミング確認ボタン71cは、利用者Uが判定部31によって判定された想定危険度チェックの結果に基づいて通知レベルとして設定した警戒レベルである設定レベルの情報を端末装置2に表示させるためのUIボタンである。提供部35は、例えば、避難タイミング確認ボタン71cが利用者Uによって選択された場合、利用者設定情報記憶部21に記憶されている利用者設定情報に含まれる設定レベルと警戒レベルが一致したタイミングなどで、設定レベルの情報を端末装置2に表示させる。
なお、通知レベルは、判定部31によって判定された想定危険度チェックの結果に基づいて判定部31によって通知レベルとして提案される警戒レベルが設定レベルとして自動的に決定されてもよい。この場合、判定部31は、決定した設定レベルを利用者設定情報記憶部21に記憶されている利用者設定情報に追加する。
また、防災タイムライン情報70では、警戒レベル3時タグ71d、備蓄品確認ボタン71e、連絡先確認ボタン71f、警戒レベル4時タグ71g、避難先確認ボタン71h、注意点確認ボタン71iなどが含まれるが、これらは、平常時には強調表示されておらず、後述するように、警戒レベル3以上の警報がある場合に強調表示される。
備蓄品確認ボタン71eおよび連絡先確認ボタン71fは、警戒レベル3時タグ71dよりも下で且つ警戒レベル4時タグ71gよりも上に表示されており、これにより、利用者Uは、警戒レベル3が発表されたときに、備蓄品の確認行動や連絡先の確認行動などを行うように設定されていることを把握できる。
また、避難先確認ボタン71hおよび注意点確認ボタン71iは、警戒レベル4時タグ71gよりも下に表示されており、これにより、利用者Uは、警戒レベル4が発表されたときに、避難先の確認行動や注意点の確認行動などを行うように設定されていることを把握できる。
備蓄品確認ボタン71eは、防災行動の1つである備蓄品の確認のためのボタンであり、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、備蓄品確認ボタン71eを選択することができる。提供部35は、備蓄品確認ボタン71eが選択された場合、生成部34によって生成された備蓄品リストの情報を利用者Uに提供する。
利用者Uに対する備蓄品リストの情報の提供は、例えば、図11(b)に示す備蓄品設定確認画面54の第1の備蓄品リスト表示領域55bおよび第2の備蓄品リスト表示領域55cを含む情報を端末装置2に表示させることによって行われる。
連絡先確認ボタン71fは、防災行動の1つである連絡の確認のためのボタンであり、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、連絡先確認ボタン71fを選択することができる。提供部35は、連絡先確認ボタン71fが選択された場合、利用者Uによって設定され利用者設定情報に含まれる連絡先情報を利用者Uに提供する。利用者Uに対する連絡先情報の提供は、例えば、図12(b)に示す連絡先確認画面58の連絡先情報表示領域59aを含む情報を端末装置2に表示させることによって行われる。
避難先確認ボタン71hは、防災行動の1つである避難先の確認のためのボタンであり、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、避難先確認ボタン71hを選択することができる。提供部35は、避難先確認ボタン71hが選択された場合、利用者Uによって設定され利用者設定情報に含まれる避難先情報を利用者Uに提供する。利用者Uに対する避難先情報の提供は、例えば、図14(a)に示す避難先設定画面64の地図65aを含む情報を端末装置2に表示させることによって行われる。
注意点確認ボタン71iは、防災行動の1つである避難時の注意点の確認のためのボタンであり、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、注意点確認ボタン71iを選択することができる。提供部35は、注意点確認ボタン71iが選択された場合、注意点情報を利用者Uに提供する。注意点情報は、避難時の注意点を示す情報および避難場所に行けないときの注意点を示す情報を含む。
なお、上述した例では、防災行動として、平常時に、想定危険度チェックの結果の確認行動と避難タイミングの確認行動が提案され、警戒レベル3時に、備蓄品の確認行動および連絡先の確認行動が提案され、警戒レベル4時に、避難先の確認行動および注意点の確認行動が提案されるが、提案される防災行動、提案タイミング、および提案順番は、かかる例に限定されない。
例えば、提案される防災行動、提案タイミング、および提案順番は、利用者Uによる設定に応じて変更される。なお、提案される防災行動、提案タイミング、および提案順番は、利用者Uの属性、利用者Uの拠点の属性、災害の種類、および災害までの進行状況などに応じて判定部31によって自動的に設定することもできる。
なお、平常時において、警戒レベル3時タグ71d、備蓄品確認ボタン71e、連絡先確認ボタン71f、警戒レベル4時タグ71g、避難先確認ボタン71h、および注意点確認ボタン71iは、防災タイムライン情報70に含まれていなくてもよい。また、平常時において、警戒レベル3時タグ71d、備蓄品確認ボタン71e、連絡先確認ボタン71f、警戒レベル4時タグ71g、避難先確認ボタン71h、および注意点確認ボタン71iの大きさは図15に示す大きさよりも小さくして配置されてもよい。
このように、提供部35は、平常時において、防災行動として、備蓄品の確認行動と連絡先の確認行動とを利用者Uに提案することができ、これにより、利用者Uは適切な防災行動を行うことができる。
次に、設定レベルが警戒レベル3であり且つ警戒レベル3の警報が発出された領域に利用者Uの拠点の位置が含まれる場合について説明する。提供部35は、警戒レベルが発表された領域に利用者Uの拠点の位置が含まれる場合、取得部30によって取得された警戒情報に基づいて、利用者Uの拠点の位置を含む領域の警戒レベルの情報である警報報知情報を提供情報として利用者Uに通知する。
また、提供部35は、警戒レベルの警報が発せられた領域に利用者Uの拠点の位置が含まれる場合に防災報知情報を利用者Uに通知し、さらに、警戒レベルの警報が発せられた領域に利用者Uの拠点の位置が含まれ且つ警戒レベルが利用者Uの設定レベルである場合、防災報知情報を提供情報として利用者Uに提供する。
図16は、実施形態に係る端末装置2に表示される提供情報を含む表示画面および防災画面の他の例を示す図である。図16(a)に示す表示画面72には、警戒レベル3が発表され且つ利用者Uの設定レベルが警戒レベル3である場合に利用者Uに提供され端末装置2に表示される警報報知情報73と防災報知情報74とが含まれる。図16(a)に示す例では、警報報知情報73と防災報知情報74とは、端末装置2のトップ画面にポップアップ表示されており、これにより、利用者Uは、容易に警報報知情報73と防災報知情報74とを把握することができる。
図16(a)に示す警報報知情報73は、「[警戒レベル3相当] 今」および「A県B市内で土砂災害の危険が上昇 危険な地域を地図で確認(13時00分発表)」を含む文字情報であり、警戒レベルを示す警戒が発出された領域が「A県B市内」であり、利用者Uの拠点の位置が「A県B市内」である場合に利用者Uに提供される。
図16(a)に示す防災報知情報74は、「[防災タイムライン] 今」、「自宅周辺に警戒レベル3(相当)が発表中」、および「危険な場所にいませんか?災害時の行動を確認してください」を含む文字情報である。
提供部35は、取得部30によって取得された警報情報に基づいて、「自宅周辺に警戒レベル3(相当)が発表中」の文字情報を決定する。また、提供部35は、警報情報と判定部31によって判定された危険度(利用者Uへの災害の影響度合い)と文言対応情報記憶部23に記憶された文言対応情報に基づいて、防災報知情報74に含まれる「危険な場所にいませんか?災害時の行動を確認してください」の文字情報を決定する。
図16(a)に示す「危険な場所にいませんか?災害時の行動を確認してください」の文字情報は、利用者Uの設定レベルである警戒レベル3が発表され且つ利用者Uの拠点における危険度チェックがNGである場合に対応する第2の通知情報から抽出される通知の情報である。防災報知情報74は、第1の影響度合いに応じた情報に代えてまたは加えて、第2の影響度合いに応じた情報または第3の影響度合いに応じた情報を含んでいてもよい。
利用者Uは、端末装置2の不図示の操作部を用いたクリック操作またはタップ操作によって表示画面72に含まれる防災報知情報74を選択することができる。提供部35は、防災報知情報74が利用者Uによって選択された場合、図16(b)に示す防災画面75を端末装置2に表示させる情報を端末装置2に送信することによって、防災情報を利用者Uへ提供する。図16(b)に示す防災画面75には、警報関連情報69および防災タイムライン情報70を含む防災情報が含まれる。
図16(b)に示す警報関連情報69には、警戒レベル3が発表されていることを示す警報情報69aと利用者Uへの災害の影響度合いに応じた情報である通知情報69bとが含まれる。図16(b)に示す通知情報69bは、警戒レベル3が発表され且つ利用者Uの拠点における危険度チェックがNGである場合に対応する第2の通知情報から抽出される防災TLトップの情報であり、「危険な場所にいませんか?災害時の行動を確認してください」の文字情報である。なお、防災TLトップの情報は、利用者Uによる避難の必要性の度合いを示す情報の一例である。また、通知情報69bは、第1の影響度合いに応じた情報である。
図16(b)に示す防災タイムライン情報70では、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベル3の警報が発せられている警戒レベル3時において、利用者Uが実行することが好ましい防災行動の情報として、備蓄品確認ボタン71eおよび連絡先確認ボタン71fが強調表示され、また、警戒レベル3時であることを示す警戒レベル3時タグ71dが強調表示されている。なお、強調表示は、例えば、赤色に着色することによって行われるが、かかる例に限定されない。
このように、提供部35は、警戒レベル3の警報がある場合に、防災行動として、備蓄品の確認行動と連絡先の確認行動とを利用者Uに提案することができ、これにより、利用者Uは適切な防災行動を行うことができる。
次に、設定レベルが警戒レベル3であり且つ警戒レベル4の警報が発出された領域に利用者Uの拠点の位置が含まれる場合について説明する。提供部35は、警戒レベル3から警戒レベル4になった場合、警報関連情報および防災タイムライン情報を提供情報として利用者Uに通知する。
図17は、実施形態に係る端末装置2に表示される提供情報を含む表示画面および防災画面のさらに他の例を示す図である。図17(a)に示す表示画面76には、利用者Uの設定レベルが警戒レベル3であり且つ利用者Uの拠点の位置を含む領域の警戒レベルが3から4になった場合に利用者Uに提供され端末装置2に表示される警報関連情報69および防災タイムライン情報70が含まれる。
図17(a)に示す警報関連情報69には、警戒レベル4が発表されていることを示す警報情報69aと利用者Uへの災害の影響度合いに応じた情報である通知情報69bとが含まれる。図17(a)に示す通知情報69bは、警戒レベル4が発表され且つ利用者Uの拠点における危険度チェックがNGである場合に対応する第2の通知情報から抽出される防災TLトップの情報であり、「安全は確保できていますか?災害時の行動を確認してください」の文字情報である。
また、図17(a)に示す防災タイムライン情報70では、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベル4の警報が発せられている警戒レベル4時において、利用者Uが実行することが好ましい防災行動の情報として、避難先確認ボタン71hおよび注意点確認ボタン71iが強調表示され、また、警戒レベル4時であることを示す警戒レベル4時タグ71gが強調表示されている。なお、強調表示は、例えば、赤色に着色することによって行われるが、かかる例に限定されない。例えば、強調表示の着色は、警戒レベル4であれば、紫色にし、警戒レベル5なら黒色といったように、内閣府や気象庁による災害警戒色の指定に準じて強調表示してもよい。また、警戒レベル4時タグ71gには、「避難指示 発令中」の文字情報が含まれており、かかる文字情報によって、利用者Uは、避難の必要性の度合いを把握することができる。
このように、提供部35は、警戒レベル4の警報がある場合に、防災行動として、避難先の確認行動と避難時の注意点の確認行動とを利用者Uに提案することができ、これにより、利用者Uは適切な防災行動を行うことができる。
次に、警戒レベル5の警報が発出された領域に利用者Uの拠点の位置が含まれる場合について説明する。提供部35は、警戒レベル4から警戒レベル5になった場合、警報関連情報69および防災タイムライン情報70を提供情報として利用者Uに通知する。
図17(b)に示す表示画面77には、利用者Uの拠点の位置を含む領域の警戒レベルが4から5になった場合に利用者Uに提供され端末装置2に表示される警報関連情報69および防災タイムライン情報70が含まれる。
図17(b)に示す警報関連情報69には、警戒レベル5が発表されていることを示す警報情報69aと利用者Uへの災害の影響度合いに応じた情報である通知情報69bとが含まれる。図17(b)に示す通知情報69bは、警戒レベル5が発表され且つ利用者Uの拠点における危険度チェックがNGである場合に対応する第2の通知情報から抽出される防災TLトップの情報であり、「命を守る行動を」の文字情報である。なお、上述した通知情報69bは、第1の影響度合いに応じた情報に代えてまたは加えて、第2の影響度合いに応じた情報または第3の影響度合いに応じた情報を含んでいてもよい。
図17(b)に示す防災タイムライン情報70では、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベル5の警報が発せられている警戒レベル5時において、利用者Uが実行することが好ましい防災行動の情報として、注意点確認ボタン71iが強調表示され、また、警戒レベル5時であることを示す警戒レベル5時タグ71jが強調表示されている。なお、強調表示は、例えば、赤色に着色することによって行われるが、かかる例に限定されない。
このように、提供部35は、警戒レベル5の警報がある場合に、防災行動として、避難時の注意点の確認行動を利用者Uに提案することができ、これにより、利用者Uは適切な防災行動を行うことができる。
また、提供部35は、決定部32による決定結果に基づいて情報を利用者Uに提供する。例えば、提供部35は、決定部32によって決定された提供情報を利用者Uに提供したり、決定部32によって変更された避難場所および避難ルートを示す情報を含む提供情報を利用者Uに提供したりする。
図18は、実施形態に係る端末装置2に表示される提供情報を含む表示画面の別の例を示す図である。図18に示す表示画面77には、警報関連情報78と避難関連情報79とを含む提供情報が含まれる。
図18に示す表示画面77は、例えば、利用者関連情報において利用者Uの避難場所が設定されていない場合、または利用者関連情報において設定されている利用者Uの避難場所の判定部31によって判定される混雑度が閾値以上である場合において、端末装置2にポップアップ表示される。ポップアップ表示されるタイミングは、例えば、発表された警戒レベルが設定レベルと一致したタイミング、利用者設定情報に含まれる避難先情報で設定された避難場所以外の避難場所が決定部32によって決定されたタイミングなどである。
警報関連情報78には、通知レベルが警戒レベル4であり、且つ利用者Uの拠点における危険度チェックがNGである場合に抽出される防災TLトップの情報が含まれる。
避難関連情報79には、避難場所、避難ルート、避難タイミングを示す情報が含まれる。避難関連情報79において、避難場所および避難ルートは、文字情報に加え、地図上に描画される。これにより、利用者Uは、避難状況などに応じた避難場所、避難ルート、および避難タイミングで避難を行うことができることから、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
なお、避難関連情報79には、各避難場所の現在の混雑度、各避難場所の混雑度の推移、現在の避難人数、現在の避難している人の属性などの情報を含んでいてもよい。これらの情報は、例えば、避難関連情報79における地図において、避難場所のマークをクリックすることなどによって端末装置2に表示されるが、かかる例に限定されない。また、地図上における避難場所のマークは、避難場所の現在の混雑度に応じて色を変化させることもできる。例えば、避難関連情報79において、避難場所の現在の混雑度が高いほど避難場所のマークを赤くすることができる。
また、提供部35は、避難先確認ボタン71hが選択された場合に、利用者設定情報に含まれる避難先情報に代えてまたは加えて、決定部32によって決定された避難場所、避難ルート、および避難タイミングを示す情報を含む情報を提供情報として利用者Uに提供することもできる。この場合、提供情報には、決定部32によって決定された避難場所、避難ルート、および避難タイミングを示す情報が含まれる理由を示す情報が含まれる。理由は、例えば、利用者Uの設定した避難場所の混雑している、利用者Uの設定した避難場所への避難ルートの移動が難しいなどである。
また、提供部35は、例えば、過去の災害時における避難場所の混雑度の情報および領域状態情報などに基づいて決定部32によって決定された利用者Uの避難場所、避難ルート、および避難タイミングを示す情報を、おすすめの避難場所の情報として避難先編集画面62における「避難場所」のタブが選択された場合に端末装置2に表示させることもできる。これにより、利用者Uはより適切な避難場所を利用者Uの避難場所として設定することができる。
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図19は、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図19に示すように、情報提供装置1の処理部12は、端末装置2からの初期設定要求があるか否かを判定する(ステップS10)。処理部12は、初期設定要求があると判定した場合(ステップS10:Yes)、初期設定処理を行う(ステップS11)。ステップS11の処理は、図20に示すステップS20~S25の処理であり、後で詳述する。
処理部12は、ステップS11の処理が終了した場合、または初期設定要求がないと判定した場合(ステップS10:No)、防災情報提供タイミングになったか否かを判定する(ステップS12)。防災情報提供タイミングは、例えば、予め設定された周期で到来するタイミングであるが、かかる例に限定されない。
処理部12は、防災情報提供タイミングになったと判定した場合(ステップS12:Yes)、防災情報提供処理を実行する(ステップS13)。ステップS13の処理は、図21に示すステップS30~S34の処理であり、後で詳述する。
処理部12は、ステップS13の処理が終了した場合、または、防災情報提供タイミングになっていないと判定した場合(ステップS12:No)、避難情報提供タイミングになったか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、処理部12は、例えば、利用者Uからの避難情報要求があった場合、または避難先確認ボタン71hが選択された場合などに、避難情報提供タイミングになったと判定する。
処理部12は、避難情報提供タイミングになったと判定した場合(ステップS14:Yes)、避難情報提供処理を行う(ステップS15)。ステップS15の処理は、図22に示すステップS40~S44の処理であり、後で詳述する。
処理部12は、ステップS15の処理が終了した場合、または避難情報提供タイミングになっていないと判定した場合(ステップS14:No)、利用者Uからの防災情報送信要求があるか否かを判定する(ステップS16)。
処理部12は、防災情報送信要求があると判定した場合(ステップS16:Yes)、防災情報送信要求を行った利用者Uに対応する利用者情報と災害関連情報とに基づいて、防災情報を生成する(ステップS17)。そして、処理部12は、防災情報送信要求を行った利用者UにステップS17で生成した防災情報を提供する(ステップS18)。
処理部12は、ステップS18の処理が終了した場合、または防災情報送信要求がないと判定した場合(ステップS16:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS19)。処理部12は、例えば、情報提供装置1の電源がオフにされた場合、または情報提供装置1の不図示の操作部への操作によって終了操作が行われたと判定した場合に、動作終了タイミングになったと判定する。
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS19:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS19:Yes)、図19に示す処理を終了する。
図20は、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による初期設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図20に示すように、処理部12は、利用者Uの端末装置2から送信される利用者情報に基づいて、利用者Uへの災害の影響度合いを判定する想定危険度チェック処理を行う(ステップS20)。
次に、処理部12は、ステップS20によって判定された利用者Uへの災害の影響度合いまたは利用者Uによる要求に基づいて、利用者Uの避難行動の開始タイミングである行動開始タイミングを設定する行動開始タイミング設定処理を行う(ステップS21)。
次に、処理部12は、利用者Uの端末装置2から送信される利用者情報に基づいて、利用者Uに必要な備蓄品のリストである備蓄品リストを示す備蓄品情報を生成し、生成した備蓄品情報を利用者Uに通知する備蓄品通知処理を行う(ステップS22)。
次に、処理部12は、利用者Uの端末装置2から送信される情報に基づいて、連絡先を設定する連絡先設定処理を行う(ステップS23)。また、処理部12は、利用者Uの端末装置2から送信される情報に基づいて、避難先を設定する避難先設定処理を行う(ステップS24)。
次に、処理部12は、利用者Uに応じた防災タイムラインの情報を含む防災情報を生成し、生成した防災情報を利用者Uに通知する防災情報通知処理を行い(ステップS25)、図20に示す処理を終了する。
図21は、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による防災情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。図21に示すように、処理部12は、記憶部11または各端末装置2から各利用者Uに関する情報である利用者情報を取得し(ステップS30)、また、災害関連情報提供装置3から災害関連情報を取得する(ステップS31)。
次に、処理部12は、ステップS30で取得した利用者情報とステップS31で取得した災害関連情報とに基づいて、利用者U毎に防災情報の通知タイミングになったか否かを判定する(ステップS32)。
処理部12は、防災情報の通知タイミングになったと判定した場合(ステップS32:Yes)、防災情報の通知タイミングになった利用者Uの利用者情報と災害関連情報とに基づいて、防災情報を生成する(ステップS33)。そして、処理部12は、防災情報の通知タイミングになった利用者UにステップS33で生成した防災情報を提供する(ステップS34)。
処理部12は、ステップS34の処理が終了した場合、または防災情報の通知タイミングになっていないと判定した場合(ステップS32:No)、図21に示す処理を終了する。
図22は、実施形態に係る情報提供装置1の処理部12による避難情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。図22に示すように、処理部12は、避難情報提供装置4から避難情報を取得し(ステップS40)、領域状態情報提供装置5から領域状態情報を取得する(ステップS41)。また、処理部12は、記憶部11または各端末装置2から各利用者Uに関する情報である利用者情報を取得する(ステップS42)。
次に、処理部12は、ステップS40で取得した避難情報とステップS41で取得した領域状態情報とステップS42で取得した利用者情報とに基づいて、利用者Uの避難に関する情報を提供情報として決定する(ステップS43)。利用者Uの避難に関する情報は、利用者Uの避難場所、避難ルート、および避難タイミングなどの情報を含み、これらの情報は、避難情報と領域状態情報と利用者情報とに基づいて決定される。
処理部12は、ステップS43の処理が終了した場合、ステップS43で決定した提供情報を利用者Uに提供して(ステップS44)、図22の処理を終了する。
〔5.変形例〕
上述した例では、防災タイムライン情報70は、平常時から警戒レベル5までの利用者Uの防災行動の情報を並べて配置しているが、提供部35は、災害の復旧や復興のための利用者Uの行動内容を示す情報を防災タイムライン情報70にさらに追加することもできる。図23は、実施形態に係る端末装置2に表示される提供情報を含む表示画面および防災画面のさらに別の例を示す図である。
図23(a)に示す表示画面90には、災害の復旧や復興が開始される場合に利用者Uに提供され端末装置2に表示される防災報知情報91が含まれる。防災報知情報91には、「[防災タイムライン] 今」および「A市からのお知らせがあります。A市の各種支援情報を確認しましょう。ボランティア依頼手続きが完了しました。」の文字列が含まれる。図23(a)に示す防災報知情報91は、端末装置2のトップ画面にポップアップ表示されており、これにより、利用者Uは、防災報知情報91を容易に把握することができる。防災報知情報91は、提供部35によって端末装置2に表示される。
利用者Uは、端末装置2の不図示の操作部を用いたクリック操作またはタップ操作によって表示画面90に含まれる防災報知情報91を選択することができる。提供部35は、防災報知情報91が利用者Uによって選択された場合、図23(b)に示す防災画面92を端末装置2に表示させる情報を端末装置2に送信することによって、防災情報を利用者Uへ提供する。図23(b)に示す防災画面92には、警報関連情報93と防災タイムライン情報70とを含む防災情報が含まれる。
図23(b)に示す警報関連情報93は、「警戒レベル3(相当)以上の警報はありません」および「9月20日15時00分更新」を含む文字情報であり、利用者Uの拠点の位置を含む領域に警戒レベルが発表されていないことが示される。
図23(b)に示す防災タイムライン情報70は、各種支援情報ボタン71kと各種手続きボタン71lとが含まれており、これら各種支援情報ボタン71kと各種手続きボタン71lとは強調表示されている。そのため、利用者Uは、災害の復旧や復興に関する対応を容易に把握することができる。
各種支援情報ボタン71kは、自治体等から発信される各種の支援情報の確認を行うためのボタンであり、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、各種支援情報ボタン71kを選択することができる。提供部35は、各種支援情報ボタン71kが選択された場合、自治体等から発信される各種の支援情報の一覧を示す支援情報リストの情報などを利用者Uに提供する。支援情報リストの情報には、給水所の情報、充電場所の情報、浴場の情報、食料や各種物資の配給予定および入手先を示す情報、被災者への支援情報などがリスト形式で含まれる。
各種手続きボタン71lは、補助金、給付金、または減税対策などの申請の手続きなどを行うためのボタンであり、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、各種手続きボタン71lを選択することができる。提供部35は、各種手続きボタン71lが選択された場合、各種の申請を行うための手続きリストの情報などを利用者Uに提供する。手続きリストの情報には、手続き先のリンクなどが含まれており、利用者Uは、かかるリンクを選択することで所望の手続きを行うことができる。
また、図23(b)に示す防災タイムライン情報70には、例えば、復旧や復興の対象となった災害時における他の利用者Uの避難履歴の情報などを表示するための避難履歴確認ボタン、復旧や復興の対象となった災害による被害状況を確認するための被害状況確認ボタン、復旧や復興の対象となった災害の復旧や復興の状況を確認するための復旧復興状況確認ボタンなどを含んでいてもよい。
また、提供部35は、例えば、利用者Uの拠点の位置を含む領域に拠点の位置が含まれる他の利用者Uによる避難先の設定内容を集計し、集計した結果である集計結果を、避難先追加画面60または避難先編集画面62を追加して表示させることもできる。集計結果には、避難場所毎に、避難場所として設定した利用者Uの総数、利用者Uの属性毎の数などが含まれる。
また、提供部35は、避難場所を設定した日時が古い(例えば、1年以上前)の利用者Uに対して、避難場所の確認または防災タイムライン情報70の確認を促すメッセージを端末装置2にポップアップ表示させることで利用者Uに避難場所の更新などを促すこともできる。
また、提供部35は、防災タイムライン情報70を一定期間(例えば、1ヶ月)以上端末装置2に表示していない利用者Uに対して、防災タイムライン情報70の確認を促すメッセージを端末装置2にポップアップ表示させることもできる。
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報提供装置1または端末装置2は、例えば図24に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。以下、情報提供装置1を例に挙げて説明する。図24は、実施形態に係る情報提供装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、通信ネットワーク6(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、通信ネットワーク6を介して他の機器へ送信する。
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報提供装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信ネットワーク6を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に示した取得部30、判定部31、決定部32、特定部33、生成部34、および提供部35のうちの少なくとも2つ以上は統合されてもよい。また、例えば、記憶部11に記憶される情報は、通信ネットワーク6を介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
また、情報提供装置1は、2以上のサーバ装置で構成されてもよく、この場合、情報提供装置1は、例えば、処理サーバと、ストレージサーバとを含む構成を有する。また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報提供装置1は、取得部30と、決定部32と、提供部35とを備える。取得部30は、災害に対する避難に関する情報と複数の利用者Uの各々の避難状況を示す情報とを含む避難情報と利用者Uに関する情報を含む利用者情報とを取得する。決定部32は、取得部30によって取得された避難情報と利用者情報とに基づいて、複数の利用者Uのうち避難前の利用者Uに対して利用者Uに応じた避難に関する情報である提供情報を決定する。提供部35は、決定部32によって決定された提供情報を避難前の利用者Uに提供する。これにより、情報提供装置1は、避難前の利用者Uに対して、利用者Uに応じた避難に関する情報を提供することができ、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
また、決定部32は、利用者Uに応じた避難に関する情報として利用者Uの属性に応じた避難に関する情報を含む情報を提供情報として決定する。これにより、情報提供装置1は、利用者Uの属性に応じた避難に関する情報を提供することができ、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
また、決定部32は、避難前の利用者Uの避難場所、避難ルート、および避難タイミングを示す情報を含む情報を避難前の利用者Uに提供する提供情報として決定する。これにより、情報提供装置1は、利用者Uに応じた避難に関する情報をより適切に提供することができ、避難前の利用者Uは、他の利用者Uの避難状況などに応じた避難場所、避難ルート、および避難タイミングで避難を行うことができることから、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
また、決定部32は、避難前の利用者Uの避難手段を示す情報をさらに含む情報を避難前の利用者Uに提供する提供情報として決定する。これにより、情報提供装置1は、利用者Uに応じた避難に関する情報をより適切に提供することができ、避難前の利用者Uは、避難状況などに応じた適切な避難手段で避難することができる。
また、情報提供装置1は、避難場所の現在または将来の混雑度を判定する判定部31を備える。決定部32は、判定部31による混雑度の判定結果に基づいて、避難前の利用者Uおよび避難途中の利用者Uのうちの少なくとも一方の避難場所を変更する。提供部35は、決定部32によって変更された避難場所の情報を避難前の利用者Uおよび避難途中の利用者Uのうちの少なくとも一方に提供する。これにより、情報提供装置1は、避難場所の現在または将来の混雑度に応じて、避難前の利用者Uおよび避難途中の利用者Uのうちの少なくとも一方の避難場所を変更することから、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
また、取得部30は、複数の利用者Uの拠点と避難場所との間の各移動ルートを含む領域の状態を示す領域状態情報を取得する。決定部32は、取得部30によって取得された領域状態情報に基づいて、避難前の利用者Uおよび避難途中の利用者Uのうちの少なくとも一方の避難ルートを決定または変更する。これにより、情報提供装置1は、複数の利用者Uの拠点と避難場所との間の各移動ルートを含む領域の状態に応じた避難ルートを決定することから、例えば、通行が難しい移動ルートを避けた避難ルートを利用者Uに提示することができ、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
また、取得部30は、複数の利用者Uの各々の位置を示す位置情報を取得する。決定部32は、取得部30によって取得された位置情報に基づいて、複数の利用者Uのうち避難対象地域から離れている利用者Uを抽出し、抽出した利用者Uに対して提案する行動を決定する。提供部35は、決定部32によって決定された行動の情報を含む提案情報を提供する。これにより、情報提供装置1は、避難対象地域から離れている利用者Uに対して、行動を提案することができ、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
また、取得部30は、避難対象地域から離れている利用者Uの位置から利用者Uの生活拠点または利用者Uの避難場所までの交通機関の状態を示す交通情報を取得する。決定部32は、取得部30によって取得された交通情報と位置情報とに基づいて、避難対象地域から離れている利用者Uに対して提案する行動を決定する。これにより、情報提供装置1は、交通機関の状態に応じて、避難対象地域から離れている利用者Uに対して、行動を提案することから、利用者Uの防災をより適切に支援することができる。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。