JP7339894B2 - Terminal connection structure - Google Patents
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Description
本発明は、板状端子と板状部材とを締結部材で接続する端子の接続構造に関するものである。 The present invention relates to a terminal connection structure for connecting a plate-like terminal and a plate-like member with a fastening member.
従来、バスバー等の板状端子と、他の板状部材とを、ボルト等の締結部材で締結した端子の接続構造が知られている。なお、良好な導電性を得たり、表面の錆を防止したりするために、バスバーの表面上には、一般的にSn-Pb合金からなるめっき層が形成されている。 Conventionally, there is known a terminal connection structure in which a plate-like terminal such as a bus bar and another plate-like member are fastened with a fastening member such as a bolt. In order to obtain good conductivity and prevent rust on the surface, a plating layer made of Sn--Pb alloy is generally formed on the surface of the bus bar.
ところで、近年、RoHS指令において、環境に悪い鉛(Pb)が規制されつつある。このため、めっき層においても、鉛を用いない錫(Sn)のめっきを用いることが好ましい。ところが、締結部材による締結時には、バスバーにおいて板状部材が接触する接触領域に応力が作用する。これに伴い、接触領域にあるめっき層で錫めっきが接触領域の外部へ押し出されて隆起し、隆起部分からヒゲ状(針状)の金属異物であるウィスカが発生して伸長する可能性がある。なお、ウィスカは、振動等により折れて脱落しやすいため、脱落したウィスカが飛散し、端子や回路内で短絡(ショート)等の電気的障害を引き起こすおそれがある。そこで、発生したウィスカを覆う窪みを端子に形成することにより、ウィスカの飛散を防止する技術が従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。 By the way, in recent years, lead (Pb), which is bad for the environment, is being regulated under the RoHS Directive. For this reason, it is preferable to use tin (Sn) plating that does not use lead for the plating layer. However, when the fastening member is used for fastening, stress acts on the contact area of the busbar where the plate member contacts. Along with this, the tin plating in the plating layer in the contact area may be pushed out of the contact area and protrude, and whiskers, which are needle-like metal foreign substances, may be generated and elongated from the protuberance. . Since whiskers are likely to break and fall off due to vibration or the like, the fallen whiskers may scatter and cause electrical failures such as short circuits in terminals and circuits. Therefore, there has been conventionally proposed a technique for preventing the scattering of whiskers by forming a recess in the terminal to cover the generated whiskers (see, for example, Patent Document 1).
しかし、特許文献1に記載の窪みは外部に向けて開口しているため、折れたウィスカは、窪みの開口部から外部に飛散しやすい。よって、この場合も、ウィスカの飛散に起因する短絡等の問題が発生するおそれがある。
However, since the depression described in
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウィスカの飛散を防止することができる端子の接続構造を提供することにある。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a terminal connection structure capable of preventing scattering of whiskers.
上記課題を解決するために、手段1に記載の発明は、金属材料からなり表面に金属膜が形成された板状端子と、前記板状端子上に配置される板状部材と、厚さ方向から見て少なくとも一部が重なる状態で前記板状端子と前記板状部材とを締結する締結部材とを備えた端子の接続構造であって、前記板状端子の表面上において前記板状部材のエッジ部を含む領域が接触する部分が、前記板状部材が圧接する圧接部であり、前記板状端子及び前記板状部材の少なくとも一方に、前記圧接部で発生したウィスカを収容する凹状のウィスカ収容空間が形成され、前記ウィスカ収容空間が、前記圧接部を起点として前記圧接部よりも前記締結部材の径方向外側に配置され、前記板状端子及び前記板状部材の少なくとも一方に凸部が形成され、前記凸部が、前記ウィスカ収容空間よりも前記締結部材の径方向外側に配置されていることを特徴とする端子の接続構造をその要旨とする。
In order to solve the above problems, the invention described in
従って、手段1に記載の発明によると、ウィスカ収容空間の開口部が凸部で狭くなっている(または閉口している)ため、ウィスカが折れたとしても、ウィスカは、凸部に食い止められることでウィスカ収容空間内に留まる。よって、ウィスカ収容空間外へのウィスカの飛散を防止できるため、ウィスカの飛散に起因する短絡等の電気的障害の発生を防止することができる。
Therefore, according to the invention described in
手段2に記載の発明は、手段1において、前記板状部材側に前記ウィスカ収容空間が形成され、前記板状部材における前記ウィスカ収容空間よりも前記締結部材の径方向外側に、前記板状端子側に突出する前記凸部が配置されていることをその要旨とする。
In the invention described in
従って、手段2に記載の発明によると、ウィスカが折れたとしても、ウィスカは、凸部で食い止められることでウィスカ収容空間外に飛散しにくくなる。このため、ウィスカの飛散に起因する短絡等の電気的障害の発生を防止することができる。また、ウィスカ収容空間及び凸部が板状部材側に形成されるため、ウィスカの飛散を防止するための構造を板状端子に形成しなくても済む。
Therefore, according to the invention described in
手段3に記載の発明は、手段2において、前記板状部材は、前記凸部の形成領域の厚さが前記圧接部に接触する領域の厚さよりも小さいことをその要旨とする。
The gist of the invention described in means 3 is that in the
従って、手段3に記載の発明によると、締結部材による締結時に、板状部材において圧接部に接触する領域が板状端子側に食い込むのに伴い、凸部の先端を板状端子の金属膜に対してより近接または当接させることができる。その結果、ウィスカ収容空間の開口部が凸部によって狭まったり塞がれたりするため、圧接部でウィスカが発生したとしても、ウィスカの飛散を効果的に食い止めることができる。また、締結時において仮に凸部が板状端子に接触したとしても、凸部は、板状部材において圧接部に接触する領域よりも薄いため、板状部材が圧接部を押圧する力よりも小さい力で金属膜に接触する。その結果、凸部と金属膜との接触部分に応力が集中しにくくなるため、凸部付近でのウィスカの発生を防止することができる。 Therefore, according to the invention described in Means 3, when the fastening member is used for fastening, the area of the plate-like member in contact with the pressure-contact portion bites into the plate-like terminal, so that the tip of the protrusion touches the metal film of the plate-like terminal. can be brought closer to or abutted against. As a result, the opening of the whisker accommodation space is narrowed or blocked by the convex portion, so even if whiskers are generated at the pressure contact portion, scattering of the whiskers can be effectively prevented. Further, even if the convex portion contacts the plate-like terminal during fastening, the convex portion is thinner than the area of the plate-like member that contacts the pressure-contact portion, so that the force with which the plate-like member presses the pressure-contact portion is smaller than that. Contact the metal film with force. As a result, it becomes difficult for stress to concentrate on the contact portion between the convex portion and the metal film, so that the generation of whiskers in the vicinity of the convex portion can be prevented.
手段4に記載の発明は、手段1において、前記板状端子及び前記板状部材のうち、一方に前記ウィスカ収容空間を一部に有する凹部が形成され、他方に前記凹部内に向けて突出する前記凸部が形成されていることをその要旨とする。
In the invention described in means 4, in
従って、手段4に記載の発明によると、ウィスカ収容空間と外部とを繋ぐ経路が入り組んだいわゆるラビリンス構造となるため、ウィスカが折れて飛散したとしても、ウィスカ収容空間内にあるウィスカが外部に出にくくなる。 Therefore, according to the invention described in means 4, since the path connecting the whisker accommodating space and the outside becomes a so-called labyrinth structure, even if the whisker breaks and scatters, the whisker in the whisker accommodating space is released to the outside. become difficult.
手段5に記載の発明は、手段1乃至4のいずれか1つにおいて、前記ウィスカ収容空間が、前記締結部材の締結部分よりも前記締結部材の径方向外側に配置されることをその要旨とする。
The gist of the invention described in means 5 is that in any one of
従って、手段5に記載の発明によると、ウィスカ収容空間が、締結部材の締結力が掛かる領域を避けて配置されるため、ウィスカ収容空間の存在に起因する締結部材の締結力の低下を防止することができる。 Therefore, according to the invention described in means 5, since the whisker accommodation space is arranged to avoid the region where the fastening force of the fastening member is applied, it is possible to prevent the fastening force of the fastening member from decreasing due to the presence of the whisker accommodation space. be able to.
以上詳述したように、請求項1~5に記載の発明によると、ウィスカの飛散を防止することができる端子の接続構造を提供することができる。 As detailed above, according to the first to fifth aspects of the present invention, it is possible to provide a terminal connection structure capable of preventing scattering of whiskers.
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。 An embodiment embodying the present invention will be described in detail below with reference to the drawings.
図1は、ケース1と、同ケース1に取り付けられる端子台10とを示す概略斜視図である。本実施形態のケース1は、エンジンルーム内や室内に設置される自動車用のケースであり、内部には、例えばPCU(パワー・コントロール・ユニット)やECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)として機能する回路基板等が収容されている。ケース1の一側壁2には、同側壁2の中央部に配置される長円形状の貫通孔3aと、同貫通孔3aを挟んで配置される一対のネジ穴3bとが設けられている。
FIG. 1 is a schematic perspective view showing a
図1~図4に示されるように、端子台10を構成する本体部材20は、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド樹脂)やPBT樹脂(ポリブチレンテレフタレート樹脂)などの樹脂材料を用いて形成された射出成形品である。また、本体部材20は、正面視で略長円板状をなす基部21と、基部21の正面21aの中心領域から突出する正面視略長円形状の正面側突出部22aと、基部21の背面21bの中心領域から突出する正面視略長円形状の背面側突出部22bとを有している。
As shown in FIGS. 1 to 4, the
そして、本体部材20には、導電性を有する金属材料(本実施形態では銅)からなる端子台側バスバー30(板状部材)が設けられている。端子台側バスバー30は、帯板状をなし、本体部材20の基部21、正面側突出部22a及び背面側突出部22bを貫通している。本実施形態の本体部材20は、端子台側バスバー30を金型(図示略)内に配置した状態で射出成形を行うことにより形成されるインサート成形品である。なお、端子台側バスバー30の第1端部31は、背面側突出部22bの先端からケース1の内部に露出し、端子台側バスバー30の第2端部32は、正面側突出部22aの先端からケース1の外部に露出している(図3参照)。そして、端子台側バスバー30の第1端部31には、同第1端部31を厚さ方向に貫通する円形状の第1貫通孔33が設けられ、端子台側バスバー30の第2端部32には、同第2端部32を厚さ方向に貫通する円形状の第2貫通孔34が設けられている。
The
図3,図4に示されるように、本体部材20には、基部21の背面21bにて開口する溝部23が設けられている。溝部23は、背面視で長円環状をなし、端子台側バスバー30を包囲するように形成されている。そして、溝部23内には、Oリング24が挿入されている。Oリング24は、本体部材20に組み付けられる環状の部材であり、ゴム等の弾性材料によって形成されている。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
図1,図2,図4に示されるように、本体部材20の基部21には、端子台側バスバー30を挟んで互いに反対側に位置する一対のネジ挿通孔25が設けられている。なお、本実施形態では、本体部材20に円筒状をなすカラー25aが埋設され、カラー25aの内周面がネジ挿通孔25の内周面となっている。ここで、本体部材20の背面側突出部22bをケース1の貫通孔3aに挿入するとともに、ケース1の側壁2の外面2a上に本体部材20を配置した状態で、埋設されたカラー25aによって形成された各ネジ挿通孔25にそれぞれネジ26を挿通し、挿通したネジ26の先端部を側壁2のネジ穴3bに螺着させる。その結果、端子台10がケース1の側壁2に取り付けられる。
As shown in FIGS. 1, 2, and 4, the
図3に示されるように、ケース1内には、帯板状をなし、導電性を有する金属材料(本実施形態では銅)からなるケース側バスバー40(板状端子)が配置されている。また、ケース側バスバー40の端部41には、同端部41を厚さ方向に貫通する円形状の貫通孔42が設けられている。
As shown in FIG. 3, a case-side bus bar 40 (plate-like terminal) is arranged in the
図3,図4に示されるように、端子台側バスバー30及びケース側バスバー40は、厚さ方向から見て一部が重なる状態で、締結部材であるボルト61をナット62に螺着させることにより、互いに締結される。なお、本実施形態のボルト61及びナット62は、例えば、鉄、ステンレス、銅、銅合金(真鍮など)、アルミニウム、チタン等の金属材料によって形成されている。
As shown in FIGS. 3 and 4, the terminal block
図5,図6に示されるように、ケース側バスバー40の表面全体には、金属膜であるめっき層51が形成されている。なお、本実施形態では、説明の便宜上、めっき層51を1層で図示したが、実際には複数層のめっき層が存在しており、最外層が錫(Sn)単体のめっき層となっている。
As shown in FIGS. 5 and 6, the entire surface of the case-
また、図5~図7に示されるように、ケース側バスバー40の表面上において端子台側バスバー30のエッジ部35を含む領域が接触する部分は、端子台側バスバー30が圧接する圧接部43となっている。そして、端子台側バスバー30には、圧接部43で発生したウィスカ53を収容するウィスカ収容空間36が形成されている。ウィスカ収容空間36は、端子台側バスバー30の裏面30aにて開口し、断面視略半円形状をなしている(図5,図6参照)。また、ウィスカ収容空間36は、裏面30a側から見たときに円環状をなしており、第1貫通孔33を包囲するように配置されている(図7参照)。さらに、ウィスカ収容空間36は、ボルト61の締結部分よりもボルト61の径方向外側、具体的に言うと、圧接部43を起点として圧接部43よりもボルト61の径方向外側に配置されている。
As shown in FIGS. 5 to 7, the portion of the surface of the case-
なお、ウィスカ収容空間36は、長さが0.2mm以上のウィスカ53が外部に飛散しない程度の大きさであることが好ましい。図6に示されるように、本実施形態では、ウィスカ収容空間36の深さD1が、端子台側バスバー30において圧接部43に接触する領域の厚さT1の10%以上90%以下となっている。
The
図5,図6に示されるように、端子台側バスバー30には、ウィスカ収容空間36の底36aよりもケース側バスバー40側に突出する凸部37が形成されている。凸部37は、端子台側バスバー30におけるウィスカ収容空間36よりもボルト61の径方向外側に配置されている。本実施形態では、端子台側バスバー30にウィスカ収容空間36を形成した結果、端子台側バスバー30においてウィスカ収容空間36よりもボルト61の径方向外側に残った領域が凸部37となる。そして、端子台側バスバー30では、凸部37の形成領域の厚さT2が、圧接部43に接触する領域(換言すると、圧接部43よりもボルト61の径方向内側の領域)の厚さT1よりも小さくなっている。なお、ボルト61及びナット62による締結が行われる前の時点では、凸部37の先端面38が、ケース側バスバー40の表面(具体的には、バスバー40の表面に形成されためっき層51の表面)から離間した状態となっている。
As shown in FIGS. 5 and 6 , the terminal block-
次に、端子台10の成形方法や取付方法、及び端子台側バスバー30とケース側バスバー40との接続方法を説明する。
Next, a method for forming and mounting the
まず、導電性の板材(本実形態では銅板)をプレス加工で打ち抜くことにより、端子台側バスバー30及びケース側バスバー40を形成する。端子台側バスバー30の形成時には、第1貫通孔33、第2貫通孔34及びウィスカ収容空間36も併せて形成される。また、ケース側バスバー40の形成時には、貫通孔42も併せて形成される。なお、導電性の板材に対してプレス加工を行う代わりに、導電性の板材に対して切削加工を行うことにより、端子台側バスバー30及びケース側バスバー40を形成してもよい。
First, the terminal board
次に、本体部材20を成形するための金型(図示略)を構成する上型及び下型を開いた状態にして、下型内に端子台側バスバー30やカラー25a等のインサート部材をセットする。そして、上型及び下型を型閉めして本体部材20成形用のキャビティを形成する。次に、上型及び下型のいずれかに設けたゲート部(図示略)を介して、キャビティ内に溶融した熱可塑性樹脂を充填する。さらに、熱可塑性樹脂を冷却して固化させることにより、熱可塑性樹脂が、端子台10を構成する本体部材20となる。その後、上型及び下型を型開きすることにより、端子台側バスバー30が埋設された本体部材20を得ることができる。
Next, an upper mold and a lower mold constituting a mold (not shown) for molding the
次に、端子台側バスバー30が埋設された本体部材20の溝部23内に対してOリング24を挿入する。さらに、本体部材20の背面側突出部22bをケース1の側壁2に設けられた貫通孔3aに挿入するとともに、側壁2の外面2a上に対して、本体部材20を構成する基部21の背面21bを当接させる。そして、基部21に設けられた一対のネジ挿通孔25にそれぞれネジ26を挿通し、挿通したネジ26の先端部を側壁2のネジ穴3bに螺着させる。その結果、端子台10が側壁2に取り付けられる。
Next, the O-
さらに、ボルト61及びナット62を用いて端子台側バスバー30とケース側バスバー40とを締結する。具体的には、まず、側壁2に端子台10が取り付けられた状態で、側壁2の内面2b(図3参照)から突出する端子台側バスバー30の第1端部31を、ケース側バスバー40の端部41上に載置する。そして、端子台側バスバー30の第1貫通孔33及びケース側バスバー40の貫通孔42にボルト61の軸部61aを挿通し、挿通した軸部61aの先端部をナット62のネジ孔62aに差し込む(図3,図8参照)。なお、この時点で、凸部37の先端面38は、ケース側バスバー40の表面に形成されためっき層51の表面から離れている。その後、ボルト61を締め付けていく。
Further, the terminal block-
そして、ボルト61の軸部61aをナット62のネジ孔62aに螺着させるのに伴い、端子台側バスバー30においてめっき層51に接触する領域(換言すると、端子台側バスバー30において、圧接部43よりもボルト61の径方向内側に位置する領域)が、ケース側バスバー40側に食い込んで行く(図9参照)。そして、この時点で、端子台側バスバー30とケース側バスバー40とが互いに締結される。
As the
また、ボルト61を螺着させるのに伴い、端子台側バスバー30の凸部37がケース側バスバー40側に移動して行く。そして、ボルト61の締結(螺着)が完了すると同時に、凸部37の先端面38が、ケース側バスバー40の表面に形成されためっき層51の表面に当接する(図9参照)。その結果、凸部37は、端子台側バスバー30がケース側バスバー40側に食い込む力に比べて極めて小さい力でめっき層51に接触するため、凸部37からめっき層51に対して大きな応力が作用することはない。また、仮に温度変化や振動等の環境変化が生じたとしても、凸部37がめっき層51を強く押圧する可能性は極めて低い。
Further, as the
ところで、ボルト61をナット62に螺着する際には、ケース側バスバー40において端子台側バスバー30が接触する接触領域に応力が作用する。これに伴い、接触領域にあるめっき層51の錫めっきが接触領域の外部へ押し出されて隆起し、時間の経過とともに隆起部分52の内部成分が析出して結晶化し、隆起部分52から金属異物であるウィスカ53(図5,図6,図9参照)が発生する可能性がある。なお、ウィスカ53は、ヒゲ状(針状)の錫の単結晶であるため、振動等によって折れて脱落しやすい。そして、ウィスカ53の長さが特に0.2mm以上である場合には、脱落したウィスカ53が回路基板(図示略)に付着し、短絡(ショート)等の電気的障害を引き起こすおそれがある。
By the way, when the
しかし、本実施形態では、脱落したウィスカ53がウィスカ収容空間36に収容され、ウィスカ収容空間36の開口部が、凸部37がめっき層51に当接することで塞がれる。その結果、ウィスカ収容空間36が閉じられた空間となるため、ウィスカ収容空間36外へのウィスカ53の飛散が防止される。ゆえに、回路基板へのウィスカ53の付着に起因する電気的障害の発生を未然に防ぐことができる。
However, in this embodiment, the fallen
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。 Therefore, according to this embodiment, the following effects can be obtained.
(1)本実施形態では、ウィスカ収容空間36の開口部が凸部37で狭くなっているため、ウィスカ53が折れたとしても、ウィスカ53は、凸部37に食い止められることでウィスカ収容空間36内に留まる。よって、ウィスカ収容空間36外へのウィスカ53の飛散を防止することができる。
(1) In the present embodiment, since the opening of the
(2)本実施形態の端子台側バスバー30は、ボルト61による締結時に、圧接部43よりもボルト61の径方向内側に位置する領域がケース側バスバー40側に食い込むのに伴い、凸部37の先端面38がめっき層51に当接する。このため、凸部37は、端子台側バスバー30がケース側バスバー40側に食い込む力よりも小さい力でめっき層51に接触する。その結果、凸部37とケース側バスバー40との接触部分に応力が集中しにくくなるため、凸部37付近でのウィスカ53の発生を防止することができる。
(2) In the terminal block
なお、上記実施形態を以下のように変更してもよい。 In addition, you may change the said embodiment as follows.
・上記実施形態では、端子台側バスバー30のうち、ボルト61による締結時に圧接部43よりもボルト61の径方向内側に位置する領域をケース側バスバー40に食い込ませ、凸部37の先端面38をめっき層51に当接させていた(図9参照)。しかし、凸部37の先端面38をめっき層51に当接させなくてもよい。この場合、凸部37の先端面38とめっき層51の表面との距離A1(図6参照)を、好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下にすることで、ウィスカ収容空間36内にあるウィスカ53が外部に飛散しにくくなる。
In the above-described embodiment, the region of the terminal block
・図10に示されるように、ケース側バスバー71(板状端子)に、ウィスカ収容空間72を一部に有する凹部73を形成し、端子台側バスバー74(板状部材)に、凹部73内に向けて突出する凸部75を形成してもよい。それとは逆に、端子台側バスバーに、ウィスカ収容空間を一部に有する凹部を形成し、ケース側バスバーに、凹部内に向けて突出する凸部を形成してもよい。
- As shown in FIG. 10, a case-side bus bar 71 (plate-shaped terminal) is formed with a
・上記実施形態の端子台側バスバー30は、ウィスカ収容空間36の深さD1(図6参照)が、圧接部43に接触する領域の厚さT1の10%以上90%以下となっていた。しかし、図11の端子台側バスバー81(板状部材)に示されるように、ウィスカ収容空間82の深さD2を、上記実施形態よりも深くし、凸部84の形成領域の厚さT4を圧接部83に接触する領域の厚さT3とほぼ同一にしてもよい。この構成によると、端子台側バスバー81におけるウィスカ収容空間82の形成領域の厚さT5が薄くなる。その結果、ボルト61の締結力は、端子台側バスバー81がウィスカ収容空間82の形成領域で変形すること(図11の二点鎖線部分を参照)で吸収され、凸部84側に伝わりにくくなる。その結果、凸部84とケース側バスバー85(板状端子)との接触部分に応力が作用しにくくなるため、凸部84付近でのウィスカ86の発生を防止することができる。
In the terminal block
・上記実施形態では、端子台側バスバー30にウィスカ収容空間36が形成されていた。しかし、下側のケース側バスバー40にウィスカ収容空間が形成されていてもよいし、端子台側バスバー30及びケース側バスバー40の両方にそれぞれウィスカ収容空間が形成されていてもよい。
- In the above embodiment, the
・上記実施形態のウィスカ収容空間36は、断面視略半円形状をなしていたが、断面視矩形状や断面視三角形状などの他の形状をなしていてもよい。
- Although the
・上記実施形態では、端子台側バスバー30に凸部37が形成されていた。しかし、下側のケース側バスバー40に凸部が形成されていてもよいし、端子台側バスバー30及びケース側バスバー40の両方にそれぞれ凸部が形成されていてもよい。
- In the above-described embodiment, the terminal block-
・図12に示されるように、端子台側バスバー91(板状部材)を湾曲させることにより、端子台側バスバー91に、凹状のウィスカ収容空間92と、ケース側バスバー93(板状端子)側に突出する凸部94を形成してもよい。
As shown in FIG. 12, by bending the terminal block side bus bar 91 (plate-shaped member), the terminal block
・上記実施形態において、ウィスカ53の発生部位(ここでは隆起部分52)に対してポッティング(樹脂)を施してもよい。このようにすれば、ウィスカ53の発生を抑制できる可能性がある。
- In the above-described embodiment, potting (resin) may be applied to the portion where the
・めっき層51は、錫以外の金属材料(例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、チタン、ニッケル、コバルト、クロム等)や、錫合金等の合金からなるめっき層を含んでいてもよい。また、めっき層51が錫めっき層を含む場合、錫めっき層とケース側バスバー40との間に、ニッケルめっき層を配置してもよい。このようにすれば、ケース側バスバー40の耐食性向上を図ることができる。
The
・上記実施形態では、めっき層51が金属膜として用いられていたが、めっきとは別の成膜方法、具体的には、スパッタリング、化学蒸着(CVD)、真空蒸着、溶射、イオンプレーティングなどのような手法を施すことにより形成された金属膜を用いてもよい。そのほか、ロールコート法、スプレーコート法、カーテンコート法により金属を含む液状材料を塗布する方法、当該液状材料を印刷する方法などにより金属膜を形成することも可能である。
- In the above embodiment, the
・上記実施形態において、端子台側バスバー30の表面にめっき層を形成してもよい。なお、めっき層を形成するめっきの種類としては、錫(Sn)めっき、ニッケル(Ni)めっき、金(Au)めっき、銀(Ag)めっき、錫-銀(Sn-Ag)めっき等を挙げることができる。
- In the above embodiment, a plating layer may be formed on the surface of the terminal block
・上記実施形態では、ケース側バスバー40を形成する金属材料として、銅が用いられていたが、銅合金(真鍮など)やアルミニウム等の他の材料を金属材料として用いてもよい。
- In the above-described embodiment, copper is used as the metal material forming the case-
・上記実施形態では、端子台側バスバー30を形成する金属材料として、銅が用いられていたが、銅合金(真鍮など)やアルミニウム等の他の材料を金属材料として用いてもよいし、樹脂材料を用いてもよい。
- In the above-described embodiment, copper is used as the metal material forming the terminal block
・上記実施形態では、端子台側バスバー30とケース側バスバー40とを締結する締結部材としてボルト61が設けられていた。しかし、カシメ金具やリベットなどの他の部材を締結部材として用いてもよい。また、上記実施形態のボルト61は、金属材料によって形成されていたが、ボルトを、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂等の樹脂材料によって形成してもよい。さらに、ボルトと端子側バスバー30との間にワッシャなどを挟み込んだ状態で、ボルトを締結するようにしてもよい。
- In the above embodiment, the
・上記実施形態では、ケース1の一側壁2の外面2aに端子台10が取り付けられていたが、側壁2の内面2bに端子台10を取り付けるようにしてもよい。
- In the above embodiment, the
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。 Next, in addition to the technical ideas described in the claims, technical ideas grasped by the above-described embodiments are listed below.
(1)請求項2または3において、前記凸部の先端面と、前記板状端子の表面に形成された前記金属膜の表面との距離が、0mm以上0.5mm以下であること。この構成によると、凸部の先端面と金属膜の表面との距離が0.5mm以下になるため、ウィスカ収容空間内にあるウィスカが、隙間を介して外部に飛散しにくくなる。
(2)請求項2において、前記板状部材は、前記ウィスカ収容空間の深さが前記圧接部に接触する領域の厚さの10%以上90%以下であること。
(3)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記金属膜は、錫めっき層を含む複数層のめっき層からなること。
(1) In
(2) In
(3) In any one of
30,74,81,91…板状部材としての端子台側バスバー
35…板状部材のエッジ部
36,72,82,92…ウィスカ収容空間
37,75,84,94…凸部
40,71,85,93…板状端子としてのケース側バスバー
43,83…圧接部
51…金属膜としてのめっき層
53,86…ウィスカ
61…締結部材としてのボルト
73…凹部
T1,T3…板状部材において圧接部に接触する領域の厚さ
T2,T4…板状部材における凸部の形成領域の厚さ
30, 74, 81, 91... terminal block
Claims (5)
前記板状端子の表面上において前記板状部材のエッジ部を含む領域が接触する部分が、前記板状部材が圧接する圧接部であり、
前記板状端子及び前記板状部材の少なくとも一方に、前記圧接部で発生したウィスカを収容する凹状のウィスカ収容空間が形成され、前記ウィスカ収容空間が、前記圧接部を起点として前記圧接部よりも前記締結部材の径方向外側に配置され、
前記板状端子及び前記板状部材の少なくとも一方に凸部が形成され、前記凸部が、前記ウィスカ収容空間よりも前記締結部材の径方向外側に配置されている
ことを特徴とする端子の接続構造。 A plate-like terminal made of a metal material and having a metal film formed on its surface; a plate-like member arranged on the plate-like terminal; A terminal connection structure including a fastening member that fastens a plate-like member,
a portion on the surface of the plate-like terminal that is in contact with a region including an edge portion of the plate-like member is a pressure contact portion with which the plate-like member is pressed;
At least one of the plate-like terminal and the plate-like member is formed with a recessed whisker accommodation space for accommodating whiskers generated at the pressure contact portion, and the whisker accommodation space extends from the pressure contact portion as a starting point toward the pressure contact portion. arranged radially outward of the fastening member,
A connection of a terminal, wherein a projection is formed on at least one of the plate-shaped terminal and the plate-shaped member, and the projection is arranged radially outward of the fastening member relative to the whisker accommodating space. structure.
前記板状部材における前記ウィスカ収容空間よりも前記締結部材の径方向外側に、前記板状端子側に突出する前記凸部が配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の端子の接続構造。 The whisker accommodation space is formed on the plate member side,
2. The terminal connection according to claim 1, wherein the convex portion projecting toward the plate-like terminal is arranged radially outward of the fastening member from the whisker accommodating space in the plate-like member. structure.
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