JP7338087B1 - 配置支援装置及び配置支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】風況観測機器の配置候補地を適切に選定する配置支援装置等を提供する。【解決手段】配置支援装置20は、観測対象にレーザ光を照射して風況を観測する風況観測機器の複数の配置候補地のうちの少なくとも一部について、当該配置候補地から観測対象へのレーザ光の到達のしやすさの度合いを示す可到達性の値を地形の起伏に基づいて算出する処理部22を備え、処理部22は、可到達性の値の大きい配置候補地を優先的に選定する。【選択図】図2

Description

本開示は、風況観測機器の配置支援装置等に関する。
風力発電機における風況の観測に関して、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。すなわち、特許文献1には、「データ通信装置が新しく取得した視線方向風速値及びデータ抽出部が抽出した視線方向風速値を用いて風ベクトルを演算する風ベクトル演算部」を備えた風測定システムについて記載されている。
国際公開第2018/096665号
特許文献1には、風力発電機に設置される風況観測機器で風ベクトルを測定する技術については記載されているが、風力発電機がまだ建設されていない状況で風況観測機器の配置候補地を選定する技術については記載されていない。
そこで、本開示は、風況観測機器の配置候補地を適切に選定する配置支援装置等を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するために、本開示に係る配置支援装置は、観測対象にレーザ光を照射して風況を観測する風況観測機器の複数の配置候補地のうちの少なくとも一部について、当該配置候補地から前記観測対象へのレーザ光の到達のしやすさの度合いを示す可到達性の値を地形の起伏に基づいて算出する処理部を備え、前記処理部は、所定の前記配置候補地から前記観測対象にレーザ光が照射されると仮定した場合における、当該配置候補地から前記観測対象までの平面視で直線状の区間に含まれる一つ又は複数の地点でのレーザ光の海抜高度から当該地点の表層の海抜高度を減算した値が最も小さいものを前記配置候補地における前記可到達性の値として算出し、前記可到達性の値の大きい前記配置候補地を優先的に選定することとした。
本開示によれば、風況観測機器の配置候補地を適切に選定する配置支援装置等を提供できる。
第1実施形態に係る配置支援装置の対象である風況観測機器の構成図である。 第1実施形態に係る配置支援装置の構成を示す機能ブロック図である。 第1実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る配置支援装置において、所定の配置候補地が列挙される様子を示す平面図である。 第1実施形態に係る配置支援装置におけるレーザ光の可到達性の算出に関するフローチャートである。 第1実施形態に係る配置支援装置において、配置候補地から観測対象までの分割点を示す平面図である。 第1実施形態に係る配置支援装置において、各高度の位置関係を示す説明図である。 第1実施形態に係る配置支援装置において、表層からのレーザ光の絶対高度に関する模式的な縦断図である。 第1実施形態に係る配置支援装置において、地球の曲率を考慮した場合の補正項の算出に関する説明図である。 第2実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第3実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第4実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第4実施形態に係る配置支援装置において、レーザ光が途中で小地形に遮られる場合の模式的な縦断図である。 第4実施形態の変形例に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第6実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第6実施形態に係る配置支援装置における、係数Fijの算出に関するフローチャートである。 第6実施形態に係る配置支援装置において、2つの視線方向のなす角度の一例を示す平面図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、観測対象を基準とする配置候補地の方位を示す平面図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、Θmin=π/6、Θmax=5π/6である場合の係数Fijの数値例に関する説明図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、観測対象の周囲に設定された4箇所の配置候補地を示す説明図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、配置候補地におけるレーザ光の可到達性Rの値を示す説明図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、M=0の場合における変数zや変数zを示す説明図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、M=1000の場合における変数zや変数zを示す説明図である。 第6実施形態に係る配置支援装置における別の数値例として、配置候補地iにおけるレーザ光の可到達性Rの値、及び係数Wの値を示す説明図である。 第6実施形態に係る配置支援装置において、配置候補地の各組合せに対応する所定の数式の値を示す説明図である。 第6実施形態の変形例に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。 第8実施形態に係る配置支援装置を含む機能ブロック図である。 第8実施形態に係る配置支援装置が選定した配置候補地の位置を撮影画像に重畳表示させる際の処理を示すフローチャートである。 第8実施形態に係る配置支援装置において、情報端末と配置候補地との位置関係を示す平面図である。 第8実施形態に係る配置支援装置において、情報端末を真横から見た場合の縦断図である。 第8実施形態に係る配置支援装置において、情報端末の撮影画像にマークが重畳表示された状態を示す画面表示例である。
≪第1実施形態≫
以下では、配置支援装置20(図1参照)による配置支援の対象である風況観測機器10(図1参照)について簡単に説明した後、配置支援装置20(図2参照)の構成等について詳細に説明する。
<風況観測機器の構成>
図1は、第1実施形態に係る配置支援装置の対象である風況観測機器10の構成図である。
なお、図1に示す白抜き矢印A1は、観測対象の付近の風ベクトルを示している。また、図1に示す複数の微粒子G1は、エアロゾルと呼ばれる空気中の微粒子である。図1に示す風況観測機器10は、観測対象にレーザ光を照射して風況を観測する機器である。ここで、「観測対象」とは、例えば、ある地点に風力発電機(図示せず)を設置すると仮定した場合での風力発電機のハブ(図示せず)や複数のブレード(図示せず)の付近の位置であり、所定の緯度・経度・高度で特定される。なお、前記したハブは、風力発電機の複数のブレード(図示せず)の付け根をロータ軸(図示せず)に連結する部分である。
風況観測機器10は、レーザ光を大気中に照射し、さらに、大気中の微粒子G1からの散乱光を受信し、そのドップラー周波数の変位を検出することで遠隔の風速を測定するようになっている。図1の例では、風況観測機器10は、レーザ光源11と、光分離器12と、光サーキュレータ13と、送受信望遠鏡14と、光検出器15と、を備えている。
レーザ光源11は、光分離器12に向けてレーザ光を照射する光源である。光分離器12は、レーザ光源11から入射したレーザ光を分離するものである。光分離器12で2つに分離されたレーザ光のうちの一方は光サーキュレータ13に入射し、他方は参照光として光検出器15に入射する。光サーキュレータ13は、自身に入射したレーザ光を所定に導くものであり、3つのポート(図示せず)を備えている。そして、光分離器12から光サーキュレータ13の第1ポートに入射したレーザ光が、第2ポートを介して送受信望遠鏡14に入射するようになっている。また、送受信望遠鏡14から光サーキュレータ13の第2ポートに入射した光が、第3ポートを介して光検出器15に入射するようになっている。
送受信望遠鏡14は、光サーキュレータ13から自身に入射したレーザ光を送信光として大気中に照射させる機能を有している。送受信望遠鏡14を介して照射された送信光は大気中の微粒子G1で散乱し、その散乱光の一部が受信光として送受信望遠鏡14で集光される。
光検出器15は、光ヘテロダイン干渉法に基づいて、参照光と受信光の周波数の差分であるドップラーシフト周波数Δfを検出する。なお、光ヘテロダイン干渉法とは、音のうなり(わずかに周波数の異なる二つの音を重ね合わせると、周波数の差分に相当する周期で音が強弱する現象)に相当する光ビートを検出する手法である。参照光と受信光を合波して得られる光ビートの周波数が光検出器15で検出されることによって、参照光と受信光との周波数の差分、すなわちドップラーシフト周波数Δfが得られる。
なお、送信光や参照光の周波数をfとし、受信光の周波数をf、光速をc、視線方向(Line Of Sight;LOS)の風速をvLOSとすると、以下の式(1)が成り立っている。ここで、「視線方向」とは、レーザ光が直進する方向のことである。
Figure 0007338087000002
したがって、ドップラーシフト周波数Δfは、以下の式(2)で表される。
Figure 0007338087000003
また、vLOS<<cであるから、以下の式(3)のように近似できる。
Figure 0007338087000004
したがって、視線方向の風速vLOSは、以下の式(4)で表される。
Figure 0007338087000005
このようにして、風況観測機器10は、観測対象における視線方向の風速vLOSを算出する。なお、風況観測機器10の構成は、図1の例に限定されるものではない。また、光ヘテロダイン干渉法とは異なる手法が用いられてもよい。
風速vLOSが適切に測定されるようにするには、レーザ光が観測対象に達することが前提になる。例えば、風力発電機(図示せず)の候補地が山岳地帯に存在する場合、山岳地帯の地形・植生・構造物も考慮して、レーザ光が観測対象に達するようにすることが望ましい。つまり、風況観測機器10から照射されたレーザ光が木や所定の構造物で遮られないようにすることが重要である。なお、風力発電機(図示せず)の候補地が洋上に存在する場合において、風況観測機器10が地上に設置されることもある。このような場合も、風況観測機器10からのレーザ光が途中で遮られないようにすることが重要になる。
レーザ光の到達可能距離は、数kmに及ぶことが多い。仮に、観測対象の地点を中心として数kmを半径とする領域で、人が観測対象を視認できる場所(つまり、レーザ光が観測対象に達するような場所)をひとつひとつ徒歩で確認した場合、多大な労力を要する。そこで、第1実施形態では、配置支援装置20(図2参照)が風況観測機器10の候補地を選定するようにしている。
<配置支援装置の構成>
図2は、配置支援装置20の構成を示す機能ブロック図である
図2に示す配置支援装置20は、風況観測機器10(図1参照)の複数の配置候補地の中から、レーザ光が観測対象に達する可能性が高いものを選定する機能を有している。このような配置支援装置20は、一台のコンピュータであってもよいし、また、通信線を介して接続された複数台のコンピュータ(サーバ等)であってもよい。
図2に示すように、配置支援装置20は、記憶部21と、処理部22と、インタフェース23と、を備えている。記憶部21は、ROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)やレジスタ等の揮発性メモリと、を含んで構成されている。記憶部21には、処理部22が実行するプログラムの他、地形データベース21aが予め格納されている。
地形データベース21aは、緯度・経度で特定される各位置の標高等を特定するためのデータベースである。このような地形データベース21aとして、例えば、数値標高モデル(Digital Elevation Model;DEM)や数値表層モデル(Digital Surface Model;DSM)が用いられる。数値標高モデルや数値表層モデルは、地理空間をメッシュ状(等間隔の正方形)に区切り、各メッシュの中心に所定の地形情報を対応付けたモデルである。数値標高モデルでは、各地点での標高(地盤の海抜高度)の値が地形情報として用いられる。また、数値表層モデルでは、標高に植生や構造物の高さを加えた表層の海抜高度が地形情報として用いられる。
地形データベース21aのモデルとして公開されているものには、国土地理院の地理情報の他、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の全球高精度デジタル3D地図(ALOS World 3D)、アメリカ航空宇宙局(NASA)のShuttle Radar Topography Mission(SRTM)やNASADEM、経済産業省とNASAとが共同整備した全球3次元地形データ(ASTER GDEM)等がある。
なお、現地測量や移動計測車両による測量の他、航空機によるレーザ測量で得られた値を所定に補間することで、各メッシュの地形情報が追加されるようにしてもよい。このような補間の方法として、不規則三角形網モデル(Triangulated Irregular Network:TIN)や逆距離加重法(Inverse Distance Weighted;IDW)、最近接法といったものが用いられる。図2には、配置支援装置20の記憶部21に地形データベース21aが予め格納されている場合を示しているが、外部の所定のサーバ(図示せず)から地形データベース21aの情報が取得されるようにしてもよい。
図2に示す処理部22は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、記憶部21に格納された地形データベース21aやプログラムを読み出して、所定の処理を実行する。なお、処理部22として、量子コンピュータが用いられもよい。インタフェース23は、入力装置30の操作で入力されたデータを処理部22に出力したり、処理部22の処理結果を表示装置40に所定に表示させたりする機能を有している。
入力装置30は、ユーザの操作に基づいて、配置支援装置20に所定のデータを入力するものである。このような入力装置30として、キーボードやマウスが用いられる。例えば、観測対象の緯度・経度の他、観測対象の地面からの絶対高度や配置最大半径、風況観測機器10(図1参照)の配置台数を含むデータが、入力装置30を介して入力される。風力発電機(図示せず)は、例えば、ハブの高さが100[m]程度であり、ブレードの長さが50[m]程度である。したがって、観測対象の地面からの絶対高度は、50[m]~150[m]の範囲内で設定されることが多い。前記した配置最大半径は、風況観測機器10(図1参照)のレーザ光の到達可能距離であり、例えば、10[km]である。
図2に示す表示装置40は、処理部22の処理結果を所定に表示する。このような表示装置40として、例えば、ディスプレイが用いられる。なお、入力装置30や表示装置40の機能をユーザの携帯端末(図示せず)が担うようにしてもよい。このような携帯端末として、例えば、スマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末が用いられる。
<配置支援装置の処理>
図3は、配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである(適宜、図2も参照)。
なお、風況観測機器10(図1参照)の観測対象に関する情報は、入力装置30を介した操作で事前に入力され、記憶部21に格納されているものとする。ステップS101において配置支援装置20の処理部22は、風況観測機器10(図1参照)の配置候補地を列挙する。なお、配置候補地の列挙の具体例については後記する。
ステップS102において処理部22は、レーザ光の可到達性Rを算出する(可到達性算出処理)。ここで、可到達性Rとは、所定の配置候補地iから観測対象へのレーザ光の到達のしやすさの度合いを示す値である。なお、可到達性Rの具体的な算出方法については後記する。
ステップS103において処理部22は、可到達性Rの大きい配置候補地を優先的に選定する(選定処理)。例えば、処理部22は、可到達性Rの値が最も大きい配置候補地を選定し、その配置候補地の位置情報を表示装置40に所定に表示させる。ステップS103の処理を行った後、処理部22は一連の処理を終了する(END)。
次に、図3のステップS101~S103の各処理について具体的に説明する。
図4は、所定の配置候補地iが列挙される様子を示す平面図である(適宜、図2も参照)。
風況観測機器10(図1参照)の配置候補地iを列挙する際(図3のS101)、処理部22は、観測対象M1を中心として、この観測対象M1との間の距離が異なる複数の同心円C1,C2、C3,C4を描く。この場合において、最も外側の同心円C4の半径が配置最大半径(レーザ光の到達可能距離)に一致するようにするとよい。
そして、処理部22は、観測対象M1から各方位に放射状に直線を引いて、同心円C1,C2,C3,C4との交点をそれぞれ求める。これらの交点が、配置候補地iとして設定される(図3のS101)。図4の例では、4つの同心円C1,C2,C3,C4に対して、等角度間隔の8方位に直線が引かれている。この場合に配置候補地iの数は、4×8=32箇所となる。なお、図4に示す平面図が表示装置40に表示されるようにしてもよい。
図5は、レーザ光の可到達性の算出に関するフローチャートである(適宜、図2も参照)。
なお、図5では、図3のステップS102の処理の詳細を示している。
ステップS201において配置支援装置20の処理部22は、分割点qi,kを算出する。すなわち、処理部22は、観測対象M1(図4参照)から配置候補地i(図4参照)までの緯度方向の区間と、観測対象M1から配置候補地iまでの経度方向の区間と、をそれぞれ分割して、分割点qi,kの位置を算出する。
図6は、配置候補地iから観測対象M1までの分割点を示す平面図である。
なお、図4の配置候補地iから観測対象M1までの区間を矩形領域として取り出したものが図6である。図6の例では、配置候補地iから観測対象M1までの線分が五等分され、配置候補地iから近い順に分割点qi,1、qi,2、qi,3、qi,4とされている。
次に、図5のステップS202において処理部22は、それぞれの分割点qi,kにおける表層の海抜高度si,kを地形データベース21a(図2参照)から取得する。ここで、「表層」とは、配置候補地の付近で木や構造物等の上端付近を通る仮想的な曲面である。仮に、風況観測機器10(図1参照)から観測対象M1に向かうレーザ光の経路の途中に木や構造物が存在した場合、レーザ光が木や構造物で遮られて、観測対象M1に到達しなくなる。したがって、第1実施形態では、それぞれの分割点qi,kにおける表層の海抜高度si,kとレーザ光の経路との間の上下方向の距離に基づいて、処理部22(図2参照)が可到達性Rを算出するようにしている。
なお、互いに隣り合う分割点qi,kと分割点qi、k+1において、海抜高度si,kと海抜高度si,k+1との差分が所定値以上である場合、その付近では地形が急峻である可能性が高い。したがって、この場合には、処理部22(図2参照)が分割点qi,kと分割点qi、k+1との間に新たな分割点を設けるようにしてもよい。
図7は、各高度の位置関係を示す説明図である。
所定の地点における地面の海抜高度Gとは、海面の高さ位置を基準とする地面の高度である。また、観測対象M1の地面からの絶対高度Hとは、地面の高さ位置を基準とした場合の観測対象M1の高度である。表層の海抜高度si,kとは、海面の高さ位置を基準とした場合の表層の高度である。観測対象M1の表層からの絶対高度hi,kとは、表層の高さ位置を基準とした場合の観測対象M1の高度である。また、観測対象M1の海抜高度Tとは、海面の高さ位置を基準とした場合の観測対象M1の高度である。
図5のステップS203において処理部22は、観測対象M1の海抜高度Tを算出する。観測対象M1の海抜高度Tは、観測対象M1の地面からの絶対高度Hと、観測対象M1の地面の海抜高度Gと、の和で表される(図7参照)。
次に、ステップS204において処理部22は、距離di,k及び距離Dを算出する。ここで、距離di,kとは、配置候補地iから分割点qi,k(図6参照)までの距離である。また、距離Dとは、配置候補地iから観測対象M1(図6参照)までの距離である。ある緯度・経度の地点から別の緯度・経度の地点までの距離(測地線の長さ)を算出する方法として、例えば、大円距離やVincenty法やKarney法が用いられる。
ステップS205において処理部22は、レーザ光の海抜高度ti,kを算出する。すなわち、処理部22は、それぞれの分割点qi,kについて、その分割点qi,kの緯度・経度におけるレーザ光の海抜高度ti,kを算出する。
ステップS206において処理部22は、表層からのレーザ光の絶対高度gi,kを算出する。すなわち、処理部22は、それぞれの分割点qi,kについて、その分割点qi,kの緯度・経度における表層からのレーザ光の絶対高度gi,kを算出する。
図8は、表層からのレーザ光の絶対高度に関する模式的な縦断図である。
なお、図8の横軸は配置候補地iからの水平方向の距離であり、縦軸は海面の高さ位置を基準とする高度である。また、図8に示す直線状の太い破線は、所定の配置候補地iから観測対象M1に向けてレーザ光が照射されると仮定した場合のレーザ光の経路を示している。
例えば、分割点qi,4(図8の距離di,4に対応)における表層からのレーザ光の絶対高度gi,4は、レーザ光の海抜高度ti,4から表層の海抜高度si,4を減算することで算出される。したがって、分割点qi,kにおける表層からのレーザ光の絶対高度gi,kは、レーザ光の海抜高度ti,kから表層の海抜高度si,kを減算することで算出される。なお、レーザ光の経路よりも表層の方が高さ位置が高い場合には、絶対高度gi,kが負の値になる。
次に、図5のステップS207において処理部22は、レーザ光の可到達性Rを算出する。なお、風況観測の期間中に、木々の成長に伴って植生が変化したり、仮設工作物のような構造物が設置されたりすることも想定される。このような木々や構造物でレーザ光が遮断されないように、レーザ光が表層から上下方向で離れていることが望ましい。
そこで、第1実施形態では、複数の分割点qi,k(図6参照)のうち、表層からのレーザ光の絶対高度gi,kが最も小さいもの(高さ方向でレーザ光が表層に最も近い位置での絶対高度gi,k)を可到達性Rとするようにしている。すなわち、可到達性Rの値は、表層からのレーザ光の絶対高度gi,kの最小値である。図8の例では、R=gi,1となる。この可到達性Rの値が大きいほど、レーザ光が表層から離れているため、途中でレーザ光が遮られにくくなる。なお、可到達性Rの値は、地形データベース21aの情報に基づいて算出されるため、可到達性Rの算出時にレーザ光を実際に照射する必要は特にない。
次に、図5のステップS205の処理(レーザ光の海抜高度ti,kの算出)について具体的に説明する。分割点qi,kにおけるレーザ光の海抜高度ti,kは、所定の基本項から補正項を減算することで算出される。図8の配置候補地i及び観測対象M1を頂点とする直角三角形において、配置候補地iと観測対象M1を通る辺をレーザ光の経路とみなすと、基本項は、次のように算出される。すなわち、配置候補地i及び観測対象M1を頂点とする直角三角形と、配置候補地i及び距離di,kの地点(分割点qi,k)を頂点とする別の直角三角形との相似比に基づき、基本項は、di,k×T/Dと表される。
図9は、地球の曲率を考慮した場合の補正項の算出に関する説明図である。
なお、地球の半径をEとし、風況観測機器10の配置候補地iの海抜高度をhとし、観測される側(観測対象M1)でのレーザ光の海抜高度をhとする。また、レーザ光が地球の表面に最も近くなる地点(レーザ光が近似的に地球の表面に接する地点)と地球の中心Oとを結ぶ線分をLとする。また、配置候補地iと地球の中心Oとを結ぶ線分をLとする他、観測対象と地球の中心とを結ぶ線分をLとする。線分Lと線分Lとのなす角をαとする。また、線分Lと線分Lとのなす角をαとする。
まず、測地線の長さDは、以下の式(5)で表される。なお、測地線とは、二点を結ぶ最短距離を与える曲線(球面上では所定の円の弧)である。
Figure 0007338087000006
また、円の接線は、その接点を通る半径と直交するため、以下の式(6)及び式(7)が成り立つ。
Figure 0007338087000007
Figure 0007338087000008
ここで、地球の半径E、配置候補地iの海抜高度h、及び測地線の長さDは、それぞれ、所与の値である。したがって、式(6)から角度αが求まり、次に式(5)から角度αが求まり、次に式(7)から観測対象M1の海抜高度hが求まる。このようにして得られた海抜高度hの値が補正項として用いられる。そして、処理部22(図2参照)は、前記したように、基本項(di,k×T/D)から補正項(h)を減算することで、分割点qi,kにおけるレーザ光の海抜高度ti,kを算出する(図5のステップS205)。このように、地球の曲率を考慮することで、レーザ光の海抜高度ti,kを高精度に算出できる。
図3のステップS103では、複数の配置候補地iの中で可到達性Rの値が最も大きい配置候補地iを処理部22が選択するようにしている。このように、処理部22は、風況観測機器10(図1参照)の複数の配置候補地のうちの少なくとも一部について、当該配置候補地から観測対象へのレーザ光の到達のしやすさの度合いを示す可到達性Rの値を地形の起伏に基づいて算出する(可到達性算出処理)。そして、処理部22は、可到達性Rの値の大きい配置候補地を優先的に選定する(選定処理)。例えば、処理部22が、複数の配置候補地に含まれる少なくとも一部の配置候補地のうち、可到達性Rの値が最も大きいものを選定結果に含めるようにしてもよい。
このような処理は、複数の可到達性Rの値の大小を単純に比較することで行ってもよいし、また、次に説明するBig-M法を用いた場合でも同様の結果が得られる。
まず、以下の式(8)に示すように、変数xが「0」又は「1」のいずれかの値になるバイナリ変数として設定される。なお、風況観測機器10を配置候補地iに配置しない場合が、x=0に対応している。また、風況観測機器10を配置候補地iに配置する場合が、x=1に対応している。
Figure 0007338087000009
また、以下の式(9)に示すように、風況観測機器10を配置台数が1台である場合、変数xのうち「1」となるのは一つであり、残りは「0」となる。
Figure 0007338087000010
また、以下の式(10)が設定される。ここで、変数zは、風況観測機器10を配置候補地iに配置すると仮定した場合には値がRになり、配置候補地iに配置しないと仮定した場合には値がMになるような変数である。また、Mは十分に大きな値であり、例えば、Rの最大値の10倍に設定される。
Figure 0007338087000011
以下の式(11)に示すように、いずれの変数zに対しても、その値が変数z以下であるような変数をzとする。
Figure 0007338087000012
式(8)~式(11)を制約条件として変数zを最大化すると、可到達性Rの値が大きな配置候補地iが優先されるようになる。なお、変数xが全て整数(0又は1)であり、さらに制約条件が線形であるから、いわゆる混合整数線形計画問題として求解できる。このようにして得られた変数xのうち、x=1となるような配置候補地iを処理部22が選定する。これによって、可到達性Rの値が最大となるような配置候補地iが選定される。
<効果>
第1実施形態によれば、配置支援装置20の処理部22(図2参照)がレーザ光の可到達性Rの値を地形の起伏に基づいて算出し、可到達性Rの値の大きい配置候補地を優先的に選定する。したがって、多数の配置候補地のひとつひとつに人が実際に徒歩等で行った上で、その配置候補地から観測対象を視認できるか(つまり、レーザ光が観測対象に達するか)を確認する必要がなくなる。したがって、風況観測機器10(図1参照)の設置に先立って、風況観測機器10の配置候補地を選定する際の労力やコストを大幅に削減できる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、風況観測機器10(図1参照)の複数の配置候補地のうち、選定に含めない配置候補地がユーザによって設定される点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(配置支援装置20の構成等:図2参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図10は、第2実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである(適宜、図2も参照)。
風況観測機器10(図1参照)の配置候補地iを列挙した後(S301)、処理部22の処理はステップS302に進む。なお、ステップS301の処理は、第1実施形態のステップS101(図3参照)と同様であるから、説明を省略する。
ステップS302において処理部22は、選定に含めない配置候補地を設定する。例えば、所定の法規制や土地の所有権といったことを考慮して、所定のエリアには風況観測機器10を設置できないことをユーザが事前に把握していることがある。このような場合には、ユーザによる入力装置30(図2参照)の操作に基づいて、複数の配置候補地iのうちで選定に含めない所定の配置候補地が指定される。処理部22は、選定に含めない配置候補地を記憶部21(図2参照)に格納する。
例えば、第1実施形態で説明したBig-M法を用いる場合に処理部22は、以下の式(12)に示す等式制約に基づいて、ステップS302で指定された所定の配置候補地jを選定しないようにする。これによって、法規制等で風況観測機器10を設置できないような所定の配置候補地jが選定されるといったことを防止できる。
Figure 0007338087000013
次に、ステップS303において処理部22は、レーザ光の可到達性Rを配置候補地iのそれぞれについて算出する。ステップS303の処理は、第1実施形態のステップS102(図3参照)と同様であるから、説明を省略する。なお、選定に含めない配置候補地jに対しては、計算速度改善の観点で、レーザ光の可到達性Rを算出せず、所定の値(例えば、Mと同一の値)としてもよい。
次に、ステップS304において処理部22は、複数の配置候補地iの中で可到達性Rの大きい配置候補地を優先的に選定する。具体的に説明すると、処理部22は、第1実施形態で説明した式(8)~式(11)に、前記した式(12)の制約条件を加えた上で変数zを最大化する。これによって、可到達性Rの大きな配置候補地iが優先的に選定される。
なお、Big-M法に代えて、次のような処理が行われてもよい。すなわち、ステップS302で指定された所定の配置候補地を処理部22が除外した上で、残りの配置候補地iのそれぞれについてレーザ光の可到達性Rを算出し、可到達性Rの値が最も大きい配置候補地iを選定するようにしてもよい。この方法でも、Big-M法を用いた場合と同様の結果が得られる。
このように、入力装置30を介した操作に基づいて、複数の配置候補地iの中で選定結果に含めないものが指定された場合、処理部22は、指定された当該配置候補地を選定結果に含めないようにする。
<効果>
第2実施形態によれば、複数の配置候補地iの中で選定に含めない配置候補地が指定されるため、法規制等で風況観測機器10を設置できないような場所が配置候補地として選定されることを防止できる。これによって、風況観測機器10の配置候補地を選定する際の利便性が高められる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、複数の配置候補地が選定される点が第1実施形態とは異なっている。なお、その他(配置支援装置20の構成等:図2参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図11は、第3実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである(適宜、図2も参照)。
なお、図11の「START」時には、配置候補地がまだ1つも選定されていない状態であるため、配置候補地の選定結果群A(S403)は空集合であるものとする。
風況観測機器10(図1参照)の配置候補地iを列挙し(S401)、さらに、レーザ光の可到達性Rを配置候補地iのそれぞれについて算出した後(S402)、処理部22の処理はステップS403に進む。なお、ステップS401,S402の処理は、この順で、第1実施形態のステップS101,S102(図3参照)の処理と同様であるから、説明を省略する。
ステップS403において処理部22は、選定結果群Aに含まれる配置候補地を禁則する。つまり、処理部22は、既に選定した配置候補地を次のステップS404の処理の対象から外すようにする。例えば、Big-M法を用いる場合、処理部22は、以下の式(13)に等式制約に基づいて、選定結果群Aに含まれる配置候補地を新たな選定結果(追加の選定結果)に含めないようにする。
Figure 0007338087000014
前記したように、「START」時には配置候補地の選定結果群Aが空集合であるため、1回目のステップS403の処理では、式(13)に基づいてx=0に設定されるような配置候補地i(選定対象から除外される配置候補地i)は存在しない。
次に、ステップS404において処理部22は、複数の配置候補地iの中で可到達性Rの大きい配置候補地を優先的に選定する。具体的に説明すると、処理部22は、第1実施形態で説明した式(8)~式(11)に、前記した式(13)の制約条件を加えた上で変数zを最大化する。これによって、可到達性Rの最も大きな配置候補地iが選定される。
ステップS405において処理部22は、ステップS404の選定結果を選定結果群Aに追加する。1回目のステップS405の処理では、可到達性Rの最も大きな配置候補地iが選定結果群Aに含められる。
ステップS406において処理部22は、選定結果群Aに含まれる配置候補地の数が所定値に達したか否かを判定する。ここで、所定値とは、最終的な選定結果に含まれる配置候補地の数(例えば、3箇所)であり、ユーザによる入力装置30(図2参照)を介した操作で予め設定されている。ステップS406において、選定結果群Aに含まれる配置候補地の数が所定値に達していない場合(S406:No)、処理部22の処理はステップS403に戻る。
この場合において、2回目のステップS403の処理では、その時点で選定結果群Aに含まれる配置候補地(可到達性Rが最大の配置候補地i)が、2回目のステップS404の処理の対象から外される。このようにしてステップS403~S406の処理が繰り返され、可到達性Rが大きいものから順に所定の数の配置候補地が選定される。
ステップS406において、選定結果群Aに含まれる配置候補地の数が所定値に達した場合(S406:Yes)、処理部22は、一連の処理を終了する(END)。このように、処理部22は、複数の配置候補地に含まれる少なくとも一部の配置候補地のうち、可到達性Rの値が大きいものから順に所定の数の配置候補地を選定する。
なお、Big-M法に代えて、次のような処理が行われてもよい。すなわち、処理部22が複数の配置候補地iの中から、可到達性Rの値が大きいものから順に所定の数だけ配置候補地を選定するようにしてもよい。このような方法でも、Big-M法を用いた場合と同様の結果が得られる。
<効果>
第3実施形態によれば、複数の配置候補地が選定されるため、風況観測機器10(図1参照)の配置候補地をユーザが実際に確かめて最終決定をする際の選択の幅を広げることができる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、処理部22(図2参照)が配置候補地を選定する方法が第1実施形態とは異なっているが、その他(配置支援装置20の構成等:図2参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図12は、第4実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである(適宜、図2も参照)。
風況観測機器10(図1参照)の配置候補地iを列挙し(S501)、さらに、レーザ光の可到達性Rを配置候補地iのそれぞれについて算出した後(S502)、処理部22の処理はステップS503に進む。なお、ステップS501,S502の処理は、この順で、第1実施形態のステップS101,S102(図3参照)の処理と同様であるから、説明を省略する。
ステップS503において処理部22は、係数Wを算出する。この係数Wは、レーザ光が配置候補地に達する前に木や構造物等で遮られる可能性が高い(つまり、可到達性Rが低い)配置候補地を劣後させるための重み係数であり、次のようにして算出される。すなわち、処理部22は、それぞれの配置候補地iについて、0≦Rの場合には可到達性Rの値を等倍することで係数Wを算出し(W=R)、R<0の場合には可到達性Rの値を定数倍することで係数Wを算出する(W=K×R)。なお、定数Kは、正の値(例えば、K=10)であり、予め設定されている。
図13は、レーザ光が途中で小地形に遮られる場合の模式的な縦断図である。
なお、図13の横軸は配置候補地iからの水平方向の距離であり、縦軸は海面の高さ位置を基準とする高度である。前記したように、レーザ光の経路よりも表層の方が高さ位置が高い場合には、表層からの絶対高度gi,kが負の値になる。図13の例では、配置候補地iから距離di,3の地点(分割点qi,3)では、小地形(例えば、小高い丘)の方がレーザ光の仮想的な経路よりも高さ位置が高くなっている。配置候補地iにおけるレーザ光の可到達性Rは絶対高度gi,kの最小値であるから、図13の例では、R=gi,3(<0)となり、可到達性Rが負の値になる。
そこで、第4実施形態では、可到達性Rが負の値になるような配置候補地iが劣後するように、R<0の場合には可到達性Rの値を定数倍することで係数Wを算出するようにしている。これによって、可到達性Rが負の値の場合に係数Wが極端に小さくなるため、これに対応する配置候補地iが選定されること防止できる。
図12のステップS504において処理部22は、係数Wの大きい配置候補地iを優先的に選定する。具体的には、処理部22は、第1実施形態で説明した式(8)、式(9)を制約条件として、以下の式(14)に示す値が最大になるような配置候補地iを選定する。これによって、結果的に係数Wの大きな配置候補地iが優先され、また、係数Wの小さな配置候補地が劣後するようになる。ステップS504の処理を行った後、処理部22は、一連の処理を終了する(END)。なお、式(14)は線形であるから、混合整数線形計画問題として求解できる。
Figure 0007338087000015
<効果>
第4実施形態によれば、可到達性Rに基づく係数Wを用いて、処理部22が配置候補地を選定するようにしている。これによって、観測対象に向けて照射されたレーザ光が途中で遮られるような配置候補地を選定の際に除外できる。なお、第4実施形態で用いられた方法は、1箇所の観測対象に対して複数台の風況観測機器10(図1参照)を設置することが想定される場合に特に有効である。
≪第4実施形態の変形例≫
例えば、前記した第4実施形態に第2、第3実施形態を組み合わせて、次の図14の処理が行われるようにしてもよい。
図14は、第4実施形態の変形例に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである。
風況観測機器10(図1参照)の配置候補地iを列挙した後(S601)、処理部22の処理はステップS602に進む。なお、ステップS601の処理は、第1実施形態のステップS101(図3参照)の処理と同様であるから、説明を省略する。
ステップS602において処理部22は、選定に含めない配置候補地を設定する。この処理は、第2実施形態のステップS302(図10参照)と同様であるから、説明を省略する。これによって、法規制等で風況観測機器10を設置できないような場所が配置候補地として選定されることを防止できる。
ステップS603において処理部22は、レーザ光の可到達性Rを配置候補地iのそれぞれについて算出する。なお、ステップS603の処理は、第1実施形態のステップS102(図3参照)の処理と同様であるから、説明を省略する。
次に、ステップS604において処理部22は、係数Wを算出する。この処理は、第4実施形態のステップS503(図12参照)と同様であるから、説明を省略する。係数Wを用いることで、可到達性Rが負の値になるような配置候補地iを劣後させることができる。
ステップS605~S608の処理は、第3実施形態のステップS403~S406(図11参照)の処理で、可到達性Rに代えて、係数Wに基づいて配置候補地iを選定するようにしたものである。ステップS606では、前記した式(8)、式(9)、式(12)、及び式(13)を制約条件として、式(14)の値を最大化する処理が行われる。
なお、ステップS601~S608のうち、繰り返す必要が特にない処理(S601~S604)については、繰り返し処理(S605~S608)の前に処理部22がバッチ処理を行うようにするとよい。これによって、処理部22の演算時間を短縮できる。
図14の一連の処理が行われることで、それぞれの配置候補地に対応する係数Wに基づいて、レーザ光が観測対象M1に達する可能性が高い配置候補地を複数選定できる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、処理部22(図2参照)が配置候補地を選定する方法が第1実施形態とは異なっているが、その他(配置支援装置20の構成等:図2参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。なお、第5実施形態については、図14のフローチャートを用いて説明する。
図14に示すステップS606の処理において、処理部22(図2参照)は、第4実施形態で説明した式(14)に代えて、以下の式(15)の値を最大化するようにする。
Figure 0007338087000016
なお、式(15)の第一項は、第4実施形態で説明した式(14)と同様である。式(15)の第二項~第五項は、いわゆる罰則項である。ここで、罰則項とは、所望しない解に対しては目的関数の値を減らすように作用する項である。具体的に説明すると、式(15)の第二項は、第1実施形態で説明した式(9)を罰則項に変換した項である。すなわち、配置候補地の総数が1以外の値になった場合には罰則するようにしている。
式(15)の第三項は、ユーザが選定を希望している所定の配置候補地(i)が選定されない場合には罰則するようにしている。式(15)の第四項は、第2実施形態で説明した式(12)を罰則項に変換した項である。すなわち、ユーザが選定を希望していない所定の配置候補地(i)が選定された場合には罰則するようにしている。式(15)の第五項は、第3実施形態で説明した式(13)を罰則項に変換した項である。具体的には、ステップS605~S607の繰返し処理で、選定結果群Aに含まれる配置候補地(i)が選定された場合には罰則するようにしている。
式(15)に含まれる係数λ~λは、十分に大きい所定の数であり、予め設定されている。このような式(15)は、二次制約なし二値最適化(Quadratic Unconstrained Binary Optimization;QUBO)の問題として求解できる。QUBOは、アニーリング型の量子コンピュータによって計算できることが知られている。特に配置候補地が多い場合には計算量が膨大になりやすいため、QUBOの求解を行う方法が有効である。
≪第6実施形態≫
第6実施形態は、複数台の風況観測機器10(図1参照)の配置が想定されている点が第1実施形態とは異なっている。なお、その他(配置支援装置20の構成等:図2参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
例えば、1台の風況観測機器10(図1参照)で観測対象M1の風況を観測する場合には、視線方向(レーザ光の直進方向)の風速が算出される。これに対して、例えば、2台の風況観測機器10で観測対象M1の風況を観測する場合には、それぞれの風況観測機器10の視線方向の風速を風速ベクトルとみなして、2つの風速ベクトルを合成することで、観測対象の風向・風速が算出される。ここで、それぞれの風況観測機器10の視線方向が互いに平行にならないように(つまり、各風速ベクトルの向きが同一又は逆にならないように)、2台の風況観測機器10の配置候補地が選定されるようにする。
以下の例では、1つの観測対象M1に対して2台の風況観測機器10(図2参照)が配置される場合について説明するが、風況観測機器10の台数は3台以上であってもよい。例えば、3台の風況観測機器10(図1参照)で観測対象M1の風況を観測した場合には、3つの方向の風速ベクトルを合成することで、風向・風速を高精度に算出できる。例えば、急峻な地形で風が入り乱れるような場合には、3台の風況観測機器10を設けるようにするとよい。
図15は、第6実施形態に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである(適宜、図2も参照)。
風況観測機器10(図1参照)の配置候補地iを列挙し(S701)、さらに、レーザ光の可到達性Rを配置候補地iのそれぞれについて算出した後(S702)、処理部22の処理はステップS703に進む。なお、ステップS701,S702の処理は、この順で、第1実施形態のステップS101,S102(図3参照)の処理と同様であるから、説明を省略する。
ステップS703において処理部22は、配置候補地の組合せ(i,j)ごとに、組合せを禁則するための所定の係数Fijを算出する。この係数Fijは、2台の風況観測機器10に対応する2つの視線方向のなす角度θijを所定範囲内に収めるために用いられる。なお、係数Fijの詳細については後記する。
次に、ステップS704において処理部22は、可到達性Rの大きい配置候補地iを優先的に選定する。なお、ステップS704の詳細についても後記する。
図16は、係数Fijの算出に関するフローチャートである(適宜、図2も参照)。
すなわち、図16は、図15のステップS703の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS801において処理部22は、配置候補地の組合せ(i,j)ごとに、2つの視線方向のなす角度θijを算出する。
図17は、2つの視線方向のなす角度θijの一例を示す平面図である。
図17に示すように、所定の配置候補地iと観測対象M1とを結ぶ線分Lと、別の配置候補地jと観測対象M1とを結ぶ線分Lと、のなす角度θij(2つの視線方向のなす角)を算出する。なお、角度θijは、0≦θij≦πとなるように取られるものとする。また、2つの視線方向のなす角度θijとは、線分L,Lを平面視した場合に、これらの線分L,Lがなす角を意味している。図17の例では、角度θijがπ/2(つまり、90°)になっている。このように2つの視線方向が平面視で直交している場合、各支線方向の風速ベクトルの合成に基づいて、観測対象M1の風向・風速が高精度で算出されやすくなる。
図16のステップS802において処理部22は、角度θijが所定の下限値Θminよりも大きく、かつ、所定の上限値Θmax未満であるか否か(Θmin<θij<Θmax)を判定する。なお、下限値Θminや上限値Θmaxは、風況観測機器10(図1参照)の仕様に基づいて、適宜に設定される。例えば、Θmin=π/6、Θmax=5π/6としてもよい。
ステップS802においてΘmin<θij<Θmaxが成立している場合(S802:Yes)、処理部22の処理はステップS803に進む。
ステップS803において処理部22は、Fij=0とする。ここで、Fij=0は、配置候補地の組合せ(i,j)を選定から除外しない(禁則しない)場合に対応している。また、ステップS802においてΘmin<θij<Θmaxが成立していない場合(S802:No)、処理部22の処理はステップS804に進む。つまり、Θmin≧θij又はθij≧Θmaxである場合、処理部22の処理はステップS804に進む。
ステップS804において処理部22は、Fij=1とする。ここで、Fij=1は、配置候補地の組合せ(i,j)を選定から除外する(禁則する)場合に対応している。このように、2つの視線方向のなす角度θijの大きさに基づいて、係数Fijの値が「0」又は「1」に設定される。ステップS801~S804の処理は、配置候補地のそれぞれの組合せ(i,j)について行われる。
図18Aは、観測対象を基準とする配置候補地の方位を示す平面図である。
図18Aの例では、等角度間隔に設定された8方位について、周方向で順に0~8の数字が対応付けられている。
図18Bは、Θmin=π/6、Θmax=5π/6である場合の係数Fijの数値例に関する説明図である。
例えば、配置候補地の組合せ(i,j)において、一方の配置候補地iと他方の配置候補地jの視線方向が「0」(図18A参照)の方向である場合には、角度θij=0となる。また、一方の配置候補地iの視線方向が「0」の方向であり、他方の配置候補地jの視線方向が「4」の方向である場合には(図18A参照)、角度θij=πとなる。これらの場合には、2つの異なる方向の風速を測定することができないため、Fij=1となり、選定対象から除外される。
このように、観測対象M1に対して、複数台の風況観測機器10の設置が想定される場合、処理部22は、第1の配置候補地と観測対象M1とを結ぶ直線と、第2の配置候補地と観測対象M1とを結ぶ直線と、のなす角度が所定範囲外となるような配置候補地の組合せを選定結果に含めないようにする。
また、例えば、一方の配置候補地iの視線方向が「0」の方向であり、他方の配置候補地jの視線方向が「2」の方向である場合には(図18A参照)、角度θij=π/2となる。このように、2つの視線方向が平面視で直交している場合、2つの異なる方向の風速を測定できるため、Fij=0となり、この配置候補地の組合せ(i,j)が選定の対象に含められる。
次に、図15のステップS704の処理の詳細について説明する。前記したように、ステップS704の処理では、可到達性Rの大きい配置候補地が優先的に選定される。この処理において、第1実施形態の式(8)と同様に、所定の変数xがバイナリ変数として設定される。前記したように、風況観測機器10を配置候補地iに配置しない場合が、x=0に対応している。また、風況観測機器10を配置候補地iに配置する場合が、x=1に対応している。
1つの観測対象について風況観測機器10(図1参照)の台数を2台とする場合には、以下の式(16)の制約条件が課される。すなわち、変数xのうちで「1」になるのは2つであり、残りは全て「0」になる。
Figure 0007338087000017
次に、以下の式(17)に示すように、複数の配置候補地で禁則となる組合せ(つまり、Fij=1となるような組合せ)が選定結果に含まれないようにする。つまり、2つの視線方向のなす角が所定範囲(Θmin<θij<Θmax)から外れるような配置候補地の組合せ(i,j)が選定結果に含まれないようにする。
Figure 0007338087000018
式(17)において、Fij=1となるような配置候補地の組合せ(i,j)が含まれている場合には、左辺が1以上の値になるため、この制約条件は成立しない。一方、Fij=1となるような配置候補地の組合せ(i,j)が含まれていない場合には、左辺が0になるため、この制約条件が成立する。次に、いわゆる線形計画問題に帰着させるために、式(17)のx・xをバイナリ変数yijに置換して、以下の式(18)、式(19)とする。
Figure 0007338087000019
Figure 0007338087000020
前記したx・xの値は、(x,x)=(0,0),(0,1),(1,0),(1,1)に対して、この順で、0,0,0,1になる。また、式(18)で得られるバイナリ変数yijの値も、(x,x)=(0,0),(0,1),(1,0),(1,1)に対して、この順で、0,0,0,1になる。
第1実施形態と同様に、風況観測機器10を配置候補地iに配置する場合には値がRになり、配置しない場合には値がMになるような変数zを考えた場合に、いずれの変数zに対しても、その値が変数z以下であるような変数をzとする。第1実施形態で説明した式(8)、式(10)、式(11)の他、前記した式(16)、式(18)、及び式(19)を制約条件として変数zを最大化すると、可到達性Rの値が大きい配置候補地iが優先的に選定される。
<効果>
第6実施形態によれば、1つの観測対象に対して、複数台の風況観測機器10を配置することが可能になる。また、2つの視線方向の平面視でのなす角が所定範囲内になるようにすることで、観測対象における風向・風速を高精度で測定することが可能になる。
<数値例>
図19Aは、観測対象M1の周囲に設定された4箇所の配置候補地を示す説明図である。
図19Aの例では、観測対象M1を中心とする所定半径の円周上に等角度間隔(約45度の角度間隔)で4箇所の配置候補地が設定されている。4箇所の配置候補地は、周方向で順に0~3の数字が対応付けられている。これら4箇所の配置候補地の中から2箇所が選定される場合について説明する。
図19Bは、配置候補地iにおけるレーザ光の可到達性Rの値を示す説明図である。
なお、図19Bのiの数値は、図19Aの4方位の0~3のいずれかに対応している。例えば、図19Bに示すように、iの値が0,1,2,3に対して、この順で、可到達性Rの値が100,10,1,?1になったものとする。また、図示はしないが、係数Fijの値は、いずれの配置候補地iについても「0」(禁則しない)であるものとする。
図19Cは、M=0の場合における変数zや変数zを示す説明図である。
なお、値Mは、前記した式(10)に含まれる定数である。例えば、図19Aに示す「0」と「1」に対応する配置候補地iが選定される場合、変数zは、iの数値の0,1,2,3に対して、この順で、100,10,0,0になる。このとき、式(11)を満たす変数z、すなわちいずれの変数zよりも小さい変数zの最大値は0である。
同様にして、図19Aに示す「0」と「2」の配置候補地i、「0」と「3」の配置候補地i、「1」と「2」の配置候補地i、「1」と「3」の配置候補地i、「2」と「3」の配置候補地iのそれぞれが選定された場合のzの最大値は、この順で、0,-1,0,-1,-1になる。このとき、最大のzを与える組合せは、図19Aに示す「0」と「1」の配置候補地iの他、「0」と「2」の配置候補地iや、「1」と「2」の配置候補地iが存在している。つまり、M=0の場合には、最大のzを与える配置候補地iの組合せが一意には定まらない。
図20は、M=1000の場合における変数zや変数zを示す説明図である。
なお、配置候補地iの位置の他、配置候補地iにおける可到達性Rの値は、図19Aや図19Bと同様であるものとする。M=1000(Rの最大値の10倍)である場合において、例えば、「0」と「1」に対応する配置候補地iが選定されるときには、変数zは、iの値の0,1,2,3に対して、この順で、100、10、1000、1000になる。このとき、式(11)を満たす変数z、すなわちいずれの変数zよりも小さい変数zの最大値は10である。
同様にして、図19Aに示す「0」と「2」の配置候補地i、「0」と「3」の配置候補地i、「1」と「2」の配置候補地i、「1」と「3」の配置候補地i、「2」と「3」の配置候補地iのそれぞれが選定された場合のzの最大値は、この順で、1,-1,1,-1,-1になる。このとき、最大のzを与える組合せは、「0」と「1」の配置候補地iであり、1つの組に絞られる。このように、Mを十分に大きな値に設定することで、最大のzを与える配置候補地の組合せを1つに絞り込むことができる。
図21Aは、別の数値例として、配置候補地iにおけるレーザ光の可到達性Rの値、及び係数Wの値を示す説明図である。
なお、配置候補地iの位置については、図19Aと同様であるものとする。係数Wは、前記したように、可到達性Rの低い配置候補地を劣後させるための重み係数である。図21Aの例では、iの値の0,1,2,3(図19A参照)に対して、この順で、係数Wの値が100,10,1,?1000になっている。
図21Bは、配置候補地の各組合せに対応する所定の数式の値を示す説明図である。
例えば、図19Aに示す「0」と「1」に対応する配置候補地iが選定される場合、ΣR・xの値は、110になる。同様にして、図19Aに示す「0」と「2」の配置候補地i、「0」と「3」の配置候補地i、「1」と「2」の配置候補地i、「1」と「3」の配置候補地i、「2」と「3」の配置候補地iのそれぞれが選定された場合のΣR・xの値は、この順で、101,99,11,9,0になる。なお、前記した順序は、ΣR・xの大きさ順と同一の順序になっている。
また、図19Aに示す「0」と「1」に対応する配置候補地iが選定される場合、ΣW・xの値は、110になる。同様にして、図19Aに示す「0」と「2」の配置候補地i、「0」と「3」の配置候補地i、「1」と「2」の配置候補地i、「1」と「3」の配置候補地i、「2」と「3」の配置候補地iのそれぞれが選定された場合のΣW・xの値は、この順で、101,?900,11,?990,?999になる。
図21Bに示すように、ΣR・xの値を最大化する場合と、ΣW・xの値を最大化する場合とでは、その値が大きいものから順に配置候補地の組合せを並べたときの三番目の組み合わせが異なる。具体的には、三番目に大きなΣR・xを与える組合せは「0」と「3」の配置候補地iであり、また、三番目に大きなΣW・xを与える組合せは「1」と「2」の配置候補地iである。図21Aに示すように、i=3に対応する配置候補地iは、可到達性Rが負の値であるため、レーザ光が小地形で遮られ得る配置候補地である(図13参照)。よって、ΣW・xの値に基づいて選定される配置候補地の組合せの方が実用的であるといえる。
≪第6実施形態の変形例≫
例えば、前記した第6実施形態に第2~第4実施形態を組み合わせて、図22に示す一連の処理が行われるようにしてもよい。
図22は、第6実施形態の変形例に係る配置支援装置の処理部が実行する処理のフローチャートである(適宜、図2も参照)。
なお、図22の「START」時には、配置候補地の組合せがまだ1つも選定されていない状態であるため、配置候補地の選定結果群A(S906)が空集合であるものとする。また、図22のステップS901~S904の処理は、図14のステップS601~S604と同様であるから、その説明を省略する。
ステップS904において係数Wを算出した後、ステップS905において処理部22は、係数Fijを算出する。前記したように、係数Fijは、2つの視線方向のなす角を所定範囲内に収めるために設定される。
次に、ステップS906において処理部22は、選定結果群Aに含まれる組合せ(i,j)を禁則する。つまり、Fij=1(禁則)とすることで、次のステップS907の処理の選定対象から、既に選定済みの組合せ(i,j)を外すようにする。
図22に示すステップS907~S909の処理は、図14のステップS606~S608と同様であるから、その説明を省略する。なお、ステップS907の処理では、第1実施形態で説明した式(8)や、第2実施形態で説明した式(12)や、第3実施形態で説明した式(13)の他、前記した式(16)、式(18)、及び式(19)を制約条件として、式(14)の値を最大化する処理が行われる。
≪第7実施形態≫
第7実施形態は、処理部22(図2参照)が配置候補地を選定する方法が第6実施形態とは異なっているが、その他(配置支援装置20の構成等:図2参照)については、第6実施形態と同様である。したがって、第6実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。なお、第7実施形態については、図22のフローチャートを用いて説明する。
図22のステップS907において、以下の式(20)の値の最大化に基づいて、処理部22(図2参照)が配置候補地を選定するようにしてもよい。
Figure 0007338087000021
なお、式(20)の第一項は、第4実施形態で説明した式(14)と同様である。式(20)の第二項~第五項は、いわゆる罰則項であり、所望しない解に対して目的関数の値を減らすように作用する。具体的に説明すると、式(20)の第二項は、第6実施形態で説明した式(16)を罰則項に変換した項である。すなわち、第二項では、配置候補地の総数が2以外の値を取ると罰則するようにしている。
式(20)の第三項及び第四項は、第5実施形態で説明した式(15)の第三項及び第四項と同様である。式(20)の第五項は、第6実施形態で説明した式(17)を罰則項に変換した項である。具体的には、図22のステップS906~S908の繰返し処理で、選定結果群Aに含まれる配置候補地が選定された場合には罰則するようにしている。
式(20)に含まれる係数λ~λは、十分に大きな所定の数であり、予め設定されている。このような式(20)は、二次制約なし二値最適化 (Quadratic Unconstrained Binary Optimization;QUBO)の問題として求解できる。
<効果>
第7実施形態によれば、配置候補地の組合せ(i,j)のうち、2台の風況観測機器10に対応する2つの視線方向のなす角が所定範囲を外れているものについては、式(20)の第五項に基づいて、配置候補地の選定結果に含めないように処理が行われる。したがって、観測対象M1の風向・風速を風況観測機器10によって高精度で測定することが可能になる。
≪第8実施形態≫
第8実施形態は、配置支援装置20(図23参照)によって選定された配置候補地の位置がユーザの情報端末50に表示される点が、第1実施形態とは異なっている。なお、その他(配置支援装置20の構成や処理:図2~図9参照)については、第1実施形態と同様である。したがって、第1実施形態とは異なる部分について説明し、重複する部分については説明を省略する。
図23は、第8実施形態に係る配置支援装置20Aを含む機能ブロック図である。
図23に示す配置支援装置20Aは、第1実施形態で説明した各構成の他、通信部24を備えている。通信部24は、情報端末50との間でネットワークN1を介して、情報の送受信を行う。このような情報端末50として、スマートフォンや携帯電話の他、タブレットやウェアラブル端末が用いられる。図23に示すように、情報端末50は、通信部51と、記憶部52と、姿勢検出部53と、測位部54と、撮影部55と、画像処理部56と、画像表示部57と、を備えている。
通信部51は、配置支援装置20Aとの間でネットワークN1を介して、情報のやり取りを所定に行う。記憶部52には、所定のプログラムやデータが格納されている。姿勢検出部53は、情報端末50の方位角や仰角の他、水平方向からの回転角を検出する。具体的には、姿勢検出部53は、撮影部55のレンズ(図示せず)の光軸の方位角や、水平方向を基準とするレンズの光軸の仰角を検出する他、水平方向からの情報端末50の回転角を検出する。
測位部54は、情報端末50の位置である緯度・経度を測定する。このような測位部54の処理には、例えば、全地球測位全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System;GNSS)が用いられる。撮影部55は、レンズ(図示せず)やイメージセンサ(図示せず)を有し、レンズを介して入射する光をイメージセンサで光電変換することで、撮影画像データを生成する。画像処理部56は、配置支援装置20Aによって選定された風況観測機器10(図1参照)の配置候補地の撮影画像上の位置(各座標の値)を算出する。画像表示部57は、例えば、ディスプレイであり、配置候補地を示す所定のマークを撮影画像に重畳表示させる。
図24は、配置支援装置が選定した配置候補地の位置を撮影画像に重畳表示させる際の処理を示すフローチャートである(適宜、図23も参照)。
なお、図24の「START」時には、風況観測機器10(図1参照)の配置候補地が配置支援装置20Aによって既に選定されているものとする。また、以下では、図24の一連の処理を配置支援装置20Aが行う場合について説明するが、これらの処理のうちの少なくとも一部を情報端末50が行うようにしてもよい。
ステップS1001において配置支援装置20Aの処理部22は、選定結果である配置候補地の海抜高度を算出する。すなわち、処理部22は、選定した配置候補地の緯度・経度に基づいて、この配置候補地の海抜高度を算出する。
ステップS1002において処理部22は、情報端末50と、選定結果である配置候補地と、の間の距離を算出する。すなわち、処理部22は、情報端末50の緯度・経度と、選定結果である配置候補地の緯度・経度と、に基づいて、配置候補地と情報端末50との間の距離を算出する。なお、情報端末50の緯度・経度は、測位部54によって測定される。例えば、情報端末50が、選定結果の配置候補地から平面視で真南に距離Dだけ離れた位置にあったとする(図26参照)。この場合、情報端末50と配置候補地との間の距離P(図26参照)は、以下の式(22)で表される。なお、式(22)に含まれるTは、配置候補地の海抜高度であり、ステップS1001の処理で算出される。
Figure 0007338087000022
次に、ステップS1003において処理部22は、所定の2直線のなす角度を算出する。この角度の算出について、図25等を用いて説明する。
図25は、情報端末50と配置候補地との位置関係を示す平面図である(適宜、図23も参照)。
ステップS1003(図24参照)について具体的に説明すると、処理部22はまず、情報端末50と配置候補地(選定された配置候補地)とを結ぶ直線U1と、情報端末50の撮影部55の光軸U2と、のなす角度を算出する。つまり、処理部22は、前記した角度に関して、平面視での角度ψ及び側面視での角度ψ(図26参照)を算出する。また、処理部22は、情報端末50の方位角ξ及び仰角ξ(図26参照)を姿勢検出部53から取得する。例えば、情報端末50が、選定結果の配置候補地に対して真南に位置している場合には、図25に示すように、ψ=ξになる。
図26は、情報端末50を真横から見た場合の縦断図である。
図26の例では、情報端末50と配置候補地iとを結ぶ直線U1と、情報端末50の撮影部55の光軸U2と、がなす角度ψが以下の式(23)で表される。
Figure 0007338087000023
次に、図24のステップS1004において処理部22は、選定結果の配置候補地iと、情報端末50の撮影部55の光軸U2と、の間の距離を算出する。情報端末50の光軸U2と、この光軸U2と直交して配置候補地iを通る直線U3と、の交点の平面視での位置をO(図25参照)とし、側面視での位置をO(図26参照)とする。交点O(図25参照)と情報端末50との間の距離は、D・cosψであるため、交点Oと配置候補地iとの間の距離は、D・cosψ・tanψ(=D・sinψ)となる(図25参照)。また、交点O(図26参照)と情報端末50との間の距離は、P・cosψであるため、交点Oと配置候補地iとの間の距離は、P・cosψ・tanψ(=P・sinψ)となる(図26参照)。
次に、図24のステップS1005において処理部22は、撮影境界と光軸との間の距離を算出する。まず、情報端末50の撮影部55の平面視での画角(撮影できる角度)を2φとし、また、側面視での画角を2φとする。撮影部55の光軸U2と直交して交点Oを通る直線U3と、前記した直線U1と、の交点の平面視での位置をB(図25参照)とし、側面視での位置をB(図26参照)とする。このとき、交点Oと交点Bとの間の距離は、D・cosψ・tanφとなる(図25参照)。また、交点Oと交点Bとの間の距離は、D・cosψ・tanφとなる(図26参照)。
次に、図24のステップS1006において処理部22は、情報端末50の撮影画像に、選定結果の配置候補地の位置を示すマークを重畳表示させる。なお、図24の一連の処理は所定に繰り返される。
図27は、情報端末の撮影画像にマークQ1が重畳表示された状態を示す画面表示例である。
図27に示すように、情報端末50の画像表示部57における横方向の長さ(画素数)を2Lとし、縦方向の長さ(画素数)を2Lとする。図24のステップS1006において処理部22は、撮影画像の中心から横方向に、以下の式(25)で示す距離δ(画素数)だけ離れた位置に選定結果の配置候補地を示すマークQ1を重畳表示させる。この距離δは、交点O(図25参照)と配置候補地との間の距離と、交点Oと交点Bとの間の距離と、の比に基づいて算出される。
Figure 0007338087000024
また、処理部22は、撮影画像の中心から縦方向に、以下の式(26)で示す距離δ(画素数)だけ離れた位置に選定結果の配置候補地を示すマークQ1を重畳表示させる。この距離δは、交点O(図26参照)と配置候補地との間の距離と、交点Oと交点Bとの間の距離と、の比に基づいて算出される。
Figure 0007338087000025
図27の例では、配置支援装置20A(図23参照)によって選定された配置候補地の位置が、情報端末50の画像表示部57に「+」字状のマークQ1として表示されている。これによって、配置支援装置20Aによって選定された配置候補地に人が実際に行って、観測対象が見えるか否か(風況観測機器10からレーザ光が届くか否か)を確かめる際、配置候補地の位置を情報端末50の表示画面上で一目で把握できる。
このように、配置支援装置20Aの処理部22(図23参照)は、この処理部22との間でネットワークN1を介して通信を行う情報端末50の撮影部55の視野に選定結果の配置候補地が入っている場合、この配置候補地の位置を示すマークQ1を情報端末50の撮影画面に重畳表示させる。
なお、マークQ1の形状は「+」字状に限定されず、円形状や三角形状や矩形状といった他の形状であってもよく、また、マークQ1として所定の絵柄や模様や文字が用いられてもよい。また、情報端末50からの要求信号に基づいて、配置支援装置20が配置候補地を選定する処理を開始し、さらに、選定結果の配置候補地の位置を示すマークQ1を情報端末50に重畳表示させるようにしてもよい。
<効果>
第8実施形態によれば、選定結果の配置候補地に実際にユーザが行く際、配置候補地の付近を情報端末50で撮影したときに、この配置候補地の位置を示すマークQ1を情報端末50の撮影画面に重畳表示させることができる。したがって、例えば、ユーザが配置候補地に実際に行く際、この配置候補地の位置を撮影画像で把握できるため、利便性が高められる。
≪変形例≫
以上、本開示に係る配置支援装置20等について各実施形態で説明したが、本開示はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、各実施形態では、配置候補地から観測対象までの区間を等間隔で複数の分割点qi,kに分割する場合について説明したが(図6参照)、この区間を等間隔に分割する必要は特にない。また、分割点qi,kの数は1つであってもよい。すなわち、所定の配置候補地から観測対象にレーザ光が照射されると仮定した場合における、当該配置候補地から観測対象までの平面視で直線状の区間に含まれる一つ又は複数の地点でのレーザ光の海抜高度と、当該地点の表層の海抜高度と、に基づいて、当該配置候補地における可到達性Rの値を処理部22が算出するようにしてもよい。この場合において、処理部22が、前記した地点でのレーザ光の海抜高度から当該地点の表層の海抜高度を減算した値が最も小さいものを配置候補地における可到達性Rの値として算出するようにしてもよい。
また、第2実施形態では、風況観測機器10の複数の配置候補地のうち、選定に含めない配置候補地が設定される場合について説明したが、これに限らない。すなわち、入力装置30(図2参照)を介した操作に基づいて、複数の配置候補地の中で選定結果に含めるものが指定された場合、処理部22が、指定された当該配置候補地を選定結果に含めるようにしてもよい。これによって、ユーザが事前に指定した所定の配置候補地が選定結果に含められるため、設定の自由度や利便性が高められる。
また、各実施形態では、配置支援装置20(図1参照)、入力装置30(図1参照)、及び表示装置40(図1参照)がそれぞれ別体である場合について説明したが、これらが一体的に構成されていてもよい。
また、各実施形態は、適宜に組み合わせることが可能である。例えば、第2~第7実施形態のうちのいずれかと、第8実施形態(図28参照)と、を組み合わせることも可能である。その他にも、さまざまな組合せが可能である。
また、各実施形態で説明した配置支援装置20の機能(配置支援方法等)を実現するプログラムの全部又は一部を、サーバ(図示せず)等の一つ又は複数のコンピュータが実行するようにしてもよい。前記したプログラムは、通信回線を介して提供することもできるし、CD-ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
また、各実施形態は本開示を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、前記した各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、前記した各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
10 風況観測機器
20,20A 配置支援装置
21 記憶部
21a 地形データベース
22 処理部
23 インタフェース
30 入力装置
40 表示装置
50 情報端末
55 撮影部
M1 観測対象
N1 ネットワーク
Q1 マーク

Claims (8)

  1. 観測対象にレーザ光を照射して風況を観測する風況観測機器の複数の配置候補地のうちの少なくとも一部について、当該配置候補地から前記観測対象へのレーザ光の到達のしやすさの度合いを示す可到達性の値を地形の起伏に基づいて算出する処理部を備え、
    前記処理部は、所定の前記配置候補地から前記観測対象にレーザ光が照射されると仮定した場合における、当該配置候補地から前記観測対象までの平面視で直線状の区間に含まれる一つ又は複数の地点でのレーザ光の海抜高度から当該地点の表層の海抜高度を減算した値が最も小さいものを前記配置候補地における前記可到達性の値として算出し、前記可到達性の値の大きい前記配置候補地を優先的に選定する、配置支援装置。
  2. 前記処理部は、前記少なくとも一部の配置候補地のうち、前記可到達性の値が最も大きいものを選定結果に含めること
    を特徴とする請求項1に記載の配置支援装置。
  3. 入力装置を介した操作に基づいて、複数の前記配置候補地の中で選定結果に含めないものが指定された場合、前記処理部は、指定された当該配置候補地を選定結果に含めないこと
    を特徴とする請求項1に記載の配置支援装置。
  4. 入力装置を介した操作に基づいて、複数の前記配置候補地の中で選定結果に含めるものが指定された場合、前記処理部は、指定された当該配置候補地を選定結果に含めること
    を特徴とする請求項1に記載の配置支援装置。
  5. 前記処理部は、前記少なくとも一部の配置候補地のうち、前記可到達性の値が大きいものから順に所定の数の前記配置候補地を選定すること
    を特徴とする請求項1に記載の配置支援装置。
  6. 前記観測対象に対して、複数台の前記風況観測機器の設置が想定される場合、前記処理部は、第1の配置候補地と前記観測対象とを結ぶ直線と、第2の配置候補地と前記観測対象とを結ぶ直線と、のなす角度が所定範囲外となるような前記配置候補地の組合せを選定結果に含めないようにすること
    を特徴とする請求項1に記載の配置支援装置。
  7. 前記処理部は、当該処理部との間でネットワークを介して通信を行う情報端末の撮影部の視野に選定結果の前記配置候補地が入っている場合、当該配置候補地の位置を示すマークを前記情報端末の撮影画面に重畳表示させること
    を特徴とする請求項1に記載の配置支援装置。
  8. 観測対象にレーザ光を照射して風況を観測する風況観測機器の複数の配置候補地のうちの少なくとも一部について、当該配置候補地から前記観測対象へのレーザ光の到達のしやすさの度合いを示す可到達性の値を地形の起伏に基づいて算出する可到達性算出処理と、
    前記可到達性の値の大きい前記配置候補地を優先的に選定する選定処理と、を含み、
    前記可到達性算出処理では、所定の前記配置候補地から前記観測対象にレーザ光が照射されると仮定した場合における、当該配置候補地から前記観測対象までの平面視で直線状の区間に含まれる一つ又は複数の地点でのレーザ光の海抜高度から当該地点の表層の海抜高度を減算した値が最も小さいものを前記配置候補地における前記可到達性の値として算出する、配置支援方法。
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